ホルモンの合成と作用(1)

Size: px
Start display at page:

Download "ホルモンの合成と作用(1)"

Transcription

1 ホルモンの合成と作用 平成 27 年 2 月 2 日病態生化学分野 ( 生化学 2) 吉澤達也

2 学習の目標 細胞間情報伝達物質としてのホルモンを理解する ホルモンの分類について理解する 1 ペプチドホルモン 2 ステロイドホルモン 3 アミノホルモン 1 親水性ホルモン 2 疎水性ホルモン ホルモンの合成について理解する ホルモンの作用機構について理解する ホルモンの制御機構について理解する

3 ヒトが生きるためには常に変化する内外の環境に対応 適応する必要がある 生体の恒常性を維持するシステム 神経系による調節 ホルモンによる調節

4 ホルモン 微量 ( 低濃度 ) で作用を発揮する物質である 典型的なペプチドホルモンの血液中の濃度は 10-9 mol/l(nmol/l) 程度 動物の体内において ある決まった器官で合成 分泌され 体液 ( 血液 ) を通して体内を循環し 別の決まった器官でその効果を発揮する いわゆる腺組織以外で産生されるホルモン 消化管 : セレクチン ガストリン グレリンなど 心臓 : 心房性 Na 利尿ペプチド (ANP) 脳性 Na 利尿ペプチド (BNP) 血管 :C 型 Na 利尿ペプチド (CNP) 脂肪組織 : アディポネクチン レプチンなど血中への分泌を介さない作用 傍分泌型 自己分泌型など 標的組織において機能タンパク質を新たに合成させたり あるいは活性化させることで生理作用を発揮する ひとつのホルモンが異なった細胞 組織では別の作用を示す 細胞内情報伝達の多様性

5 シグナル伝達の種類 内分泌型 ホルモン パラクライン型 局所仲介物質 神経型 神経伝達物質 接触型 膜結合シグナル物質

6 内分泌器 : ホルモン ( ペプチドホルモン ステロイドホルモン ) 視床下部 - 脳下垂体副腎甲状腺生殖腺その他の内分泌器内分泌器でない器官誘導タンパク質 視床下部 脳下垂体後葉 脳下垂体中葉 脳下垂体前葉 GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH バソプレッシン - OXT インテルメジン α サブユニット糖タンパク質ホルモン (FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - MSH - エンドルフィン - リポトロピン ) 副腎髄質副腎髄質ホルモン ( アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン ) 副腎皮質 副腎皮質ホルモン ( アルドステロン - コルチゾール - DHEA) 甲状腺 甲状腺ホルモン (T 3 - T 4 - カルシトニン ) 副甲状腺 精巣 PTH テストステロン - AMH - インヒビン 卵巣エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン / アクチビン - リラキシン ( 妊娠時 ) 膵臓 松果体 NGF - BDNF - NT-3 グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン メラトニン 胎盤 :hcg - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓 : レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓 :ANP - BNP - ET - 胃 : ガストリン - グレリン - 十二指腸 :CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸 : エンテログルカゴン - 脂肪組織 : レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺 : サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓 :IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺 : バロチン - 末梢神経系 :CGRP - P 物質 ホルモンとしても働く神経伝達物質の例 ペプチド類カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) ガストリンバソプレシン オキシトシン副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) エンドルフィン リポトロピンセレクチン モチリン 血管作動性腸管ペプチド (VIP) ソマトスタチン モノアミン類アドレナリン ノルアドレナリン ドパミンセロトニン

7 ホルモンの分類 -I 構造からの分類 1 ペプチドホルモン インスリン グルカゴン 成長ホルモン 抗利尿ホルモン副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) など 2 ステロイドホルモン 副腎皮質ホルモン ( コルチゾール アルドステロン ) 性ホルモン ( アンドロゲン エストロゲンなど ) 3 アミノホルモン ( 低分子ホルモン ) アドレナリン 甲状腺ホルモンなど

8 1 ペプチドホルモン インスリン グルカゴン 成長ホルモン 抗利尿ホルモンなど 転写 翻訳 DNA mrna プロホルモン タンパク質の切断 ホルモン

9 ペプチドホルモンの合成 転写 transcription CAAT ボックス TATA ボックス cap site [ATG] TAA TAG TGA [AATAAA] 5 3 DNA イントロン NTP RNA ポリメラーゼ II mrna 前駆体 (hnrna) 核 転写後修飾 posttranscriptional modification mrna スプライシング Me7 G 付加ポリ A 付加 Me7 G ポリ A 細胞質 細胞外 粗面小胞体 ゴルジ装置 翻訳 transration 翻訳後修飾 posttransrational modification ペプチド ( プレプロホルモン ) シグナルペプチダーゼ プロホルモンプロセッシング 成熟ホルモン 分泌顆粒内 Met シグナルペプチド プロホルモン S S S S 糖鎖 < プロホルモン > POMC:ACTH 前駆体複数のホルモンを有するバゾプレッシン オキシトシン前駆体細胞内輸送に必要なニューロフィシンをもつインスリン前駆体 α 鎖と β 鎖の形態を保つのに必要な connecting peptide を有するグレリン脂肪酸付加 : 機能発現に重要 分泌

10 ペプチドホルモンの合成 ( インスリンの例 ) 転写 transcription DNA RNA ポリメラーゼ II インスリン遺伝子 mrna 前駆体 (hnrna) 核 細胞質 粗面小胞体 転写後修飾 posttranscriptional modification 翻訳 transration mrna スプライシング Me7 G 付加ポリ A 付加 プロプレインスリン mrna シグナルペプチダーゼ 1 プレプロインスリン インスリン 1 プレプロインスリン 翻訳後修飾 posttransrational modification プロホルモンプロセッシング 2 プロインスリン 細胞外 ゴルジ装置 成熟ホルモン 分泌顆粒内 3 インスリン 4 インスリン六量体 分泌

11 ペプチドホルモンの合成 (POMC の例 ) POMC( プロオピオメラノコルチン ) の組織特異的な翻訳後プロセッシングで 2 つの異なる組み合わせのポリペプチドホルモンを生じる 脳下垂体前葉でも中葉でも POMC は分解され N 末端断片 副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) β リポトロピン (β-lph) を生じる これらのポリペプチドホルモンは中葉だけでさらに分解され γ メラニン細胞刺激ホルモン (γ-msh) α- MSH 副腎皮質刺激ホルモン様中葉ペプチド (CLIP) γ-lph β- エンドルフィンを生じる

12 2 ステロイドホルモン 副腎皮質ホルモン ( コルチゾール アルドステロン ) 性ホルモン ( アンドロゲン エストロゲンなど ) コレステロール C D HO CH 2 OH CO OH A B HO ステロイド核 ( 炭素原子 19 個 ) O コルチゾール

13 1. 副腎皮質ホルモン 2. 性ホルモン コルチゾール : 糖質代謝 抗炎症作用 アルドステロン :Na イオン再吸収促進 細胞外液量維持 アンドロゲン : 男性生殖器官発育 維持 第二次性徴 プロゲステロン : 妊娠の維持 乳腺発達 エストロゲン : 女性生殖器官発育 維持 第二次性徴 月経周期

14 ステロイドホルモン産生組織 [ 副腎皮質 ] コルチゾール アルドステロン性ホルモン [ 卵巣 ] プロゲステロン エストロゲン [ 精巣 ] アンドロゲン 独立行政法人情報処理推進機構教育用画像素材集より抜粋

15 ステロイドホルモン生合成経路 1 コレステロール ( 炭素原子 27 個 ) HO P-450scc CH 3 20CO 17 HO プレグネノロン ( 炭素原子 21 個 ) ステロイドホルモンの重要な合成中間体

16 ステロイドホルモン生合成経路 2 プレグネノロン 3 HO 3 -hydroxysteroid dehydrogenase プロゲステロン CH 3 CO hydroxylase 21CH 3 CO 17 3 HO 17- 水酸化プレグネノロン 17 CH 3 CO CO OH 21 CH 3 17 OH 17,20-lyase アンドロゲンエストロゲン合成経路 O 21-hydroxylase O 17- 水酸化プロゲステロン アルドステロン合成経路 コルチゾール合成経路

17 ステロイドホルモン生合成経路 3 プロゲステロン 21CH 3 21 CH 3 CO CO 17 OH 17 O 21-hydroxylase 11- デオキシコルチコステロン 11 -hydroxylase コルチコステロン 18- 水酸化コルチコステロン 18-oxidase 18-hydroxylase CH 2 OH O 17- 水酸化プロゲステロン 21-hydroxylase 11- デオキシコルチゾール OH 11 -hydroxylase CH 2 OH CO OH O OH CHO CO 炭素原子 21 個 アルドステロン O コルチゾール 炭素原子 21 個

18 ステロイドホルモン生合成経路 水酸化プレグネノロン CH 3 CO 17,20-lyase デヒドロエピアンドロステロン O 炭素原子 18 個 OH HO 3 17 OH HO HO エストラジオール ( エストロゲン ) 3 -hydroxysteroid dehydrogenase CH 3 CO OH 17 O 17 -hydroxysteroid dehydrogenase aromatase OH O 17- 水酸化プロゲステロン O アンドロステンジオン O 炭素原子 19 個 テストステロン ( アンドロゲン )

19 3 アミノホルモン ( 低分子ホルモン ) アドレナリン 甲状腺ホルモンなど HO CH CH 2 NH CH 3 チロシン ( アミノ酸 ) HO OH アドレナリン HO CH 2 CH COOH NH 2 I I 甲状腺ホルモン ( チロキシン ) HO O CH 2 CH COOH I I NH 2

20 アミノ酸誘導体ホルモン アドレナリン ( エピネフリン ) ノルアドレナリン ( ノルエピネフリン ) トリヨードチロニン (T3) チロキシン (T4) インドール, セロトニン, メラトニン 副腎髄質副腎髄質甲状腺松果腺 血圧上昇, 平滑筋収縮 / 弛緩, 肝 筋での解糖促進脂肪組織での脂肪分解促進 小動脈の収縮促進, 抹消循環抑制, 脂肪分解促進 代謝促進 神経伝達

21 アミノホルモン ( 低分子ホルモン ) の合成 ( カテコールアミンの例 ) ドーパミン ノルアドレナリン カテコールアミン - カテコールを共通の構造として持つアドレナリン ( エピネフリン ) ノルアドレナリンドーパミン 組織によって合成の段階が異なる脳細胞 ( 一部 ): ドーパミンが最終カテコラミン交感神経末端 : ノルアドレナリンが最終カテコラミン副腎髄質 中脳 心臓 : アドレナリンまで合成 アドレナリン

22 アミノホルモン ( 低分子ホルモン ) の合成 ( 甲状腺ホルモンの例 ) 飲食物からヨウ化物として摂取されるヨードは甲状腺で濃縮されて, 濾胞細胞内で有機ヨードに変換される 濾胞細胞はコロイドで満たされた空間を取り巻いており, このコロイドは, 基質内にチロシンを含む糖蛋白サイログロブリンからなる チロシン ヨード化 モノヨードチロシン (MIT) ジヨードチロシン (DIT) 結合 T3 T4 チロシンは,1 カ所 ( モノヨードチロシン ) または 2 カ所 ( ジヨードチロシン ) でヨード化されて, 互いに結合して 2 種の甲状腺ホルモンを形成する ( ジヨードチロシン + ジヨードチロシン T 4 ; ジヨードチロシン + モノヨードチロシン T 3 ) 濾胞細胞がサイログロブリンを取り込むまでは, T 3 および T 4 は濾胞内のサイログロブリンに組み込まれたままである サイログロブリン 甲状腺濾胞細胞内に入ると,T 3 および T 4 はサイログロブリンから切断され 分泌される

23 ホルモンの分類 -II 作用機構 ( 受容体 ) からの分類 1 細胞膜受容体に作用するホルモン 親水性分子 : ペプチドホルモン類アミノホルモン類 ( カテコラミン ) 2 細胞内受容体に作用するホルモン 疎水性分子 : ステロイドホルモン類アミノホルモン類 ( チロキシン )

24 1 細胞膜受容体に作用するホルモン

25

26 A. 二次メッセンジャーが camp

27 C. 二次メッセンジャーが Ca 2+ とフォスファチジルイノシチド

28 D. 細胞内メッセンジャーがキナーゼ

29 ペプチドホルモンの作用 ( インスリンの例 ) ホルモン 細胞膜受容体 タンパク質機能変化 細胞内情報伝達系活性化 標的遺伝子発現調節 Insulin_Receptor.jpg より抜粋

30 2 細胞内受容体に作用するホルモン 核内受容体を介した作用機構 ( 参考 ) ホルモン 細胞内受容体 ( 核内受容体 ) 標的遺伝子発現調節

31

32 ステロイドホルモン受容体 = 転写因子 ホルモン

33 ステロイドホルモン受容体 Nuclear Receptor Signaling (2007) 5, e003. より抜粋

34 Nature Reviews Drug Discovery 3, (November 2004)

35 アミノホルモン ( 低分子ホルモン ) の作用 ( 甲状腺ホルモンの例 ) 甲状腺ホルモン (T3, T4) は脂溶性ホルモン 甲状腺ホルモン T4 T3 は細胞膜に局在する分子を介して細胞質内に取り込まれる 細胞質内で T4 は T3 に変換され 核内に局在する甲状腺ホルモン受容体 (TR) に結合する TR は転写因子のひとつであり 標的遺伝子のプロモーター上に存在する甲状腺ホルモン応答領域に結合して遺伝子の転写活性を調節する 甲状腺ホルモンの作用 1 熱産生作用 : 酸素消費増大による基礎代謝率 2 脳機能の成熟 : 障害でクレチン病 うつ 記憶力 3 骨成長 : 低下で低身長 増加で骨粗鬆症 4 心収縮力増強 : 心 β アドレナリン受容体 5 ミオシン重鎖 α Serca2 6 脂質代謝促進 :HMG-CoA R 肝リパーゼ活性 7 血糖調節 : 低下でインスリン分泌 受容体 増加で消化管からの糖吸収 ( 食後過血糖 ) 8 皮膚グルコサミノグリカン産生 : 低下で粘液水腫 9 肝臓タンパク質代謝 : りんご酸酵素活性 10 水 電解質代謝 :ANP 合成 Na 水の排泄

36 ホルモンの調節機構 (1) ネガティブフィードバック (Negative-feedback) 生体の内部環境の恒常性を維持するためのコントロール機序ホルモンの標的細胞への効果が一定に達すると その作用を抑制する方向に作用する機序 - 過度の反応の抑制 1) 単一の内分泌腺による調節血漿浸透圧上昇 ADH( 抗利尿ホルモン ) 分泌増加 血漿浸透圧低下 2) 複数の内分泌腺による直列的な調節視床下部ー下垂体ー標的内分泌腺 ( 甲状腺 副腎 性腺 ) 3) 複数の内分泌腺による並列的な調節血糖低下 インスリン分泌低下 血糖上昇グルカゴン分泌増加アドレナリン分泌増加コルチゾール分泌増加成長ホルモン分泌増加

37 ホルモンの調節機構 (2) 1) 単一の内分泌腺による調節 内分泌腺下垂体後葉 内分泌腺 視床下部 レプチン欠損マウス (ob/ob) 血漿浸透圧 標的臓器 腎集合尿細管 ADH バソプレッシン = 抗利尿ホルモン (antidiuretic hormon) レプチン 標的臓器 脂肪細胞 食物摂取 エネルギー消費 2) 複数の内分泌腺による直列的な調節 Hypothalamopituitaryadrenal axis Hypothalamopituitarygonadal axis Hypothalamopituitarythyroid axis CRH: corticotropin releasing hormone ACTH: adrenocorticotrophic hormone GRH: growth hormone releasing hormone SRIF: somatotropin release-inhibiting factor (=somatostatin, SRIH, GIF GH: growth hormone GnRH: gonadotropin-releasing hormone LH: luteinizing hormone FSH: follicle stimulating hormone E2: Estradiol T: testosterone TRH: thyrotrophin releasing hormone TSH: thyroid stimulating hormone T3: triiodothyronine T4: thyroxine

38 視床下部は間脳に位置する [ 視床下部 ] 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン ( ペプチドホルモン ) 分泌促進 [ 下垂体 ] 副腎皮質刺激ホルモン (ACTH ペプチドホルモン ) 合成促進 [ 副腎皮質 ] コルチゾール 抑制 [ 標的組織 ] 独立行政法人情報処理推進機構教育用画像素材集より抜粋生理作用

39 参考 :21 水酸化酵素欠損症 コレステロール プレグネノロン プロゲステロン 17- 水酸化プレグネノロン 17- 水酸化プロゲステロン 男性化 アンドロゲン エストロゲン アルドステロン 21-hydroxylase (21 水酸化酵素 ) 欠損 コルチゾール 副腎過形成 副腎皮質刺激ホルモン (ACTH)

40 糖の吸収 グルコース グリコーゲン グルコース グリコーゲン グルコース グリコーゲン 糖の吸収 ホルモンの調節機構 (3) 3) 複数の内分泌腺による並列的な調節 ( 血糖調節の例 ) 血糖値 (mg/dl) 食事 インスリングルカゴンインスリングルカゴンインスリン 食事 時間 血糖 インスリングルカゴン 膵 β 細胞膵 α 細胞グリコーゲン分解糖新生ケトン体産生脂肪酸分解組織での糖取り込み糖利用 血糖

41 ホルモンの調節機構 (4) 血中濃度の変動ー分泌のリズムーホルモンは非常に低い (10-12 ~10-7 mol/l) 濃度で作用し その濃度は変動する < 概日周期 (Circadian rhythm)> 副腎皮質の糖質ホルモン ( ヒトでは早朝にピーク 夜間は低値 ) 下垂体前葉の成長ホルモン ( 深夜睡眠時に高値 ) < 長周期の変動 > 性ホルモンの分泌で ヒトの女性ホルモンの場合は視床下部 下垂体前葉 卵巣の順に階層的に約 28 日周期で分泌調節される < 間欠的 パルス様 > 多くのホルモンは断続的に 不規則に放出される このため血中濃度は間欠的ないしパルス様に変動する 黄体形成ホルモン (LH) など インスリン分泌のパターン < 基礎分泌 > 24 時間ほぼ一定量に保たれている分泌 < 追加分泌 > 食後の血糖値の上昇に対しタイミングよく大量に分泌される分泌 ( イベント応答 )

ホルモンの合成と作用(1)

ホルモンの合成と作用(1) ホルモンの合成と作用 平成 28 年度病態生化学分野 ( 生化学 2) 吉澤達也 学習の目標 細胞間情報伝達物質としてのホルモンを理解する ホルモンの分類について理解する 1 ペプチドホルモン 2 ステロイドホルモン 3 アミノホルモン 1 親水性ホルモン 2 疎水性ホルモン ホルモンの合成について理解する ホルモンの作用機構について理解する ホルモンの制御機構について理解する ヒトが生きるためには常に変化する内外の環境に対応

More information

ホルモンの合成と作用(1)

ホルモンの合成と作用(1) ホルモンの合成と作用 平成 30 年度病態生化学分野 吉澤達也 学習の目標 細胞間情報伝達物質としてのホルモンを理解する ホルモンの分類について理解する 1 ペプチドホルモン 2 ステロイドホルモン 3 アミノホルモン 1 親水性ホルモン 2 疎水性ホルモン ホルモンの合成について理解する ホルモンの作用機構について理解する ホルモンの制御機構について理解する ヒトが生きるためには常に変化する内外の環境に対応

More information

Microsoft PowerPoint - lecture11.ppt

Microsoft PowerPoint - lecture11.ppt 栄養生理学 内分泌系の解剖と生理 教科書 : 第 20 章 参考書 : 藤田 pp215~225 Mader 第 15 章 この講義で身に付けること 内分泌腺の定義と役割について理解する 主な内分泌腺と分泌されるホルモンを理解する ホルモンの違いによる細胞に対する作用を学ぶ 血糖値の調節メカニズムと糖尿病における問題を理解する 内分泌と外分泌 外分泌 (Exocrine) 体外に分泌 ( 汗 唾液

More information

各論(3)視床下部-下垂体副腎総論、副腎糖質ステロイド

各論(3)視床下部-下垂体副腎総論、副腎糖質ステロイド 視床下部 ( 間脳 ) ー下垂体ー末梢内分泌系 視床下部 視床下部ホルモン産生細胞 ( 視床下部の特定のニューロンで合成されて下垂体ホルモンの合成分泌を調節するホルモン ) 後葉ホルモン産生神経細胞 # 放出ホルモン : 抑制ホルモン : CRH TRH GnRH GHRH (=LHRH) GHIH (Somatostatin) (PRF) PIH 下垂体 ACTH 産生細胞 TSH 産生細胞 LH/FSH

More information

解剖・栄養生理学

解剖・栄養生理学 解剖 栄養生理学 内分泌系の解剖と生理 参考書 : 山本ら第 22 章藤田 pp215~225 Mader 第 15 章 この講義で身に付けること 内分泌腺の定義と役割について理解する 主な内分泌腺と分泌されるホルモンを理解する ホルモンの違いによる細胞に対する作用を学ぶ 血糖値の調節メカニズムと糖尿病における問題を理解する 恒常性維持の方法 生体の恒常性を維持するためには細胞間や臓期間で連絡を取り合うメカニズムが必要

More information

問 21 細胞膜について正しい記述はどれか 問 31 発汗について誤っている記述はどれか A 糖脂質分 が規則正しく配列している A 体温の上昇を防ぐ B イオンに対して選択的な透過性をもつ B 汗腺には交感神経が分布する C タンパク質分 の 重層膜からなる C 温熱性発汗には 脳 質が関与する

問 21 細胞膜について正しい記述はどれか 問 31 発汗について誤っている記述はどれか A 糖脂質分 が規則正しく配列している A 体温の上昇を防ぐ B イオンに対して選択的な透過性をもつ B 汗腺には交感神経が分布する C タンパク質分 の 重層膜からなる C 温熱性発汗には 脳 質が関与する 問 1 消化された栄養素や 分は 主としてどこから吸収されるか 問 11 トリプシンは何を分解するのか A 道 A 糖質 B 胃 B タンパク質 C 腸 C 脂質 D 腸 D グリコーゲン 問 2 胃酸を分泌する細胞はどれか 問 12 脂質を分解する酵素はどれか A 主細胞 A アミラーゼ B 副細胞 B トリプシン C 壁細胞 C ぺプチダーゼ D G 細胞 D リパーゼ 問 3 ペプシノーゲンを分泌する細胞はどれか

More information

05ホルモンと病気15

05ホルモンと病気15 生物化学3 11月9-11日 ホルモンと病気 ホルモンの分類 ペプチドホルモン 親水性で細胞膜受容体に結合する アミノ酸誘導型 ステロイド 疎水性低分子で核内受容体 に結合する ホルモンの形 1. 生理活性分子とは チロシン誘導体 種類 アドレナリン ノルアドレナリン 甲状腺ホルモン ホルモン 内分泌器官が分泌するタンパク質 脂質 アミノ酸誘導体 インスリン チロキ シン エストロゲン オータコイド

More information

Microsoft PowerPoint

Microsoft PowerPoint ニコチン受容体を介するステロイド産生幹細胞の分化制御 矢澤隆志 ( 旭川医科大学生化学講座細胞制御科学分野 ) コレステロール StAR コレステロール CYP11A1 プレグネノロン CYP17A1 17α-OH pregnenolone CYP17A1 DHEA 生殖腺 3β-HSD CYP19A1 プロゲステロン 17α-OH progesterone Androstenedione Estrone

More information

Microsoft PowerPoint - H23内分泌総論final、講義スライド

Microsoft PowerPoint - H23内分泌総論final、講義スライド Ⅰ 内分泌総論 A. 内分泌系の機能 ( 中尾 ) B. ホルモンの定義と分類 ( 中尾 ) C. ホルモンの合成 ( 橋本 ) D. ホルモンの分泌 ( 橋本 ) E. ホルモンの生物効果 ( 福田 ) F. 内分泌系の調節機構 ( 福田 ) 20110112 中尾匠 20110120 橋本祐一郎 20110131 福田龍一 その前にちょっと復習 外分泌 内分泌 ホルモンの種類 A. 内分泌系の機能

More information

核内受容体遺伝子の分子生物学

核内受容体遺伝子の分子生物学 核内受容体遺伝子の分子生物学 佐賀大学農学部 助教授和田康彦 本講義のねらい 核内受容体を例として脊椎動物における分子生物学的な思考方法を体得する 核内受容体遺伝子を例として脊椎動物における遺伝子解析手法を概観する 脊椎動物における核内受容体遺伝子の役割について理解する ヒトや家畜における核内受容体遺伝子研究の応用について理解する セントラルドグマ ゲノム DNA から相補的な m RNA( メッセンシ

More information

スライド 1

スライド 1 各論 (6) 物質代謝 異化と同化 物質代謝 異化と同化膵島ホルモン ( インスリン グルカゴン ) 糖尿病メタボリックシンドローム Presented by 岡本 飛永 松本 物質代謝とは エネルギーを消費して物質を合成 エネルギーを産生 同化を促進するホルモン : インスリン IGF-1 GH アンドロゲン 異化を促進するホルモン : グルカゴン 甲状腺ホルモン アドレナリン 膵島ホルモン 膵島とは

More information

8 内分泌系のしくみと働き

8 内分泌系のしくみと働き 7 内分泌系のしくみと働き 1. 神経系と内分泌系生体の恒常性は神経系と 内分泌系 ( ホルモン ) によって調節される 1 神経系による調節神経線維の電気信号による素早い伝導とシナプスでの伝達 2 内分泌による調節化学伝達物質によるゆっくりした伝達 ( ホルモン ) 1) 分泌様式 早い伝達 ( 電話 ) 遅い伝達 ( 郵便 ) 2. 内分泌とホルモン 1) ホルモンとは 1 化学的情報伝達物質として微量で効果を発揮する

More information

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 (1734) 1-3. 細胞膜について正しい記述はどれか 1 糖脂質分子が規則正しく配列している 2 イオンに対して選択的な透過性をもつ 3 タンパク質分子の二重層膜からなる 4

More information

4) ホルモンの化学構造からみた種類にはホルモンの種類分泌器官とホルモン名視床下部放出ホルモン 下垂体前葉ホルモン 1 ペプチドホルモン上皮小体ホルモン インスリン グルカゴンなど卵巣ホルモン 精巣ホルモン 副腎皮質コルチコイド 2 ステロイドホルモン活性型ビタミン D 1) カテコ ルアミン 3

4) ホルモンの化学構造からみた種類にはホルモンの種類分泌器官とホルモン名視床下部放出ホルモン 下垂体前葉ホルモン 1 ペプチドホルモン上皮小体ホルモン インスリン グルカゴンなど卵巣ホルモン 精巣ホルモン 副腎皮質コルチコイド 2 ステロイドホルモン活性型ビタミン D 1) カテコ ルアミン 3 G 内分泌系のしくみと働き 1. 神経系と内分泌系生体の恒常性は神経系と 内分泌系 ( ホルモン ) によって調節される 1 神経系による調節神経線維の電気信号による素早い伝導とシナプスでの伝達 2 内分泌による調節化学伝達物質によるゆっくりした伝達 ( ホルモン ) 1) 分泌様式 早い伝達 ( 電話 ) 遅い伝達 ( 郵便 ) 2. 内分泌とホルモン 1) ホルモンとは 1 化学的情報伝達物質として微量で効果を発揮する

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ 多嚢胞性卵巣発症に関する遺伝性素因の解析 - PCO の解析 - 北海道大学大学院医学研究科 助手菅原照夫 現所属 : 北海道大学大学院医学研究科 医学部連携研究センター サマリー 多嚢胞性卵巣 (PCO) は生殖可能年齢の婦人の 5 10% に発症する内分泌疾患である 臨床症状は 月経不順 多毛 肥満 排卵障害が主な特徴であり 難治性の不妊症の主な原因である

More information

ドリル No.6 Class No. Name 6.1 タンパク質と核酸を構成するおもな元素について述べ, 比較しなさい 6.2 糖質と脂質を構成するおもな元素について, 比較しなさい 6.3 リン (P) の生体内での役割について述べなさい 6.4 生物には, 表 1 に記した微量元素の他に, ど

ドリル No.6 Class No. Name 6.1 タンパク質と核酸を構成するおもな元素について述べ, 比較しなさい 6.2 糖質と脂質を構成するおもな元素について, 比較しなさい 6.3 リン (P) の生体内での役割について述べなさい 6.4 生物には, 表 1 に記した微量元素の他に, ど 1 微視的生物学 生化学 1.1 生物を構成する元素 (element) 生物を構成する主要元素の種類と, おもな微量元素とその役割の概略について説明できる 地球上には 100 種類以上の元素があり, そのうち生体を構成する元素の種類は限られていて, 約 20 種類である 主要元素としては水素 (H), 炭素 (C), 窒素 (N), 酸素 (O) の 4 元素で, これらで, 生体を構成するタンパク質や核酸,

More information

Ⅰ. ヒトの遺伝情報に関する次の記述を読み, ~ に答えなさい 個体の形成や生命活動を営むのに必要な ( a ) は, 真核生物の細胞では主に核 の中で染色体を形成している 通常, ₁ 個の体細胞には同じ大きさと形の染色体が 一対ずつあり, この対になっている染色体を ( b ) といい, 片方の染

Ⅰ. ヒトの遺伝情報に関する次の記述を読み, ~ に答えなさい 個体の形成や生命活動を営むのに必要な ( a ) は, 真核生物の細胞では主に核 の中で染色体を形成している 通常, ₁ 個の体細胞には同じ大きさと形の染色体が 一対ずつあり, この対になっている染色体を ( b ) といい, 片方の染 KV A 生物 (60 分 ) 1.,Ⅰ~Ⅳ( ~ ) 2. 解答する科目, 受験番号, 解答が正しくマークされていない場合は, 採点でき ないことがあります ( 15 ) ( 1 30 生物 ) Ⅰ. ヒトの遺伝情報に関する次の記述を読み, ~ に答えなさい 個体の形成や生命活動を営むのに必要な ( a ) は, 真核生物の細胞では主に核 の中で染色体を形成している 通常, ₁ 個の体細胞には同じ大きさと形の染色体が

More information

<4D F736F F F696E74202D2093AE95A88DD C88A77824F F B C68DD D B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D2093AE95A88DD C88A77824F F B C68DD D B8CDD8AB B83685D> 第 6 回シグナル伝達と細胞増殖 様々なシグナル伝達経路の復習 第 5 & 21 章 ホメオスタシス ( 恒常性 :Homeostasis) 外部環境 : 温度 圧力 浸透圧等の変化 細菌や毒物との接触 内部環境 生物が受ける外部環境の変動 ストレス 相互作用 短期作用長期作用 神経系 緊急対応的作用 ホメオスタシス 生体防御作用 相互作用 ストレス ( 自律 ) 神経系がまず反応内分泌系が短期的

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 細胞の情報伝達 (1) 何を学習するか細胞が環境からシグナル ( 刺激 ) を受けて 細胞の状態が変化するときに 細胞内でどのような現象が起きているか を知る分子の大変複雑な連続反応であるので 反応の最初の段階を中心に見ていく ( 共通の現象が多いから ; 疾患の治療の標的となる分子が多い ) これを知るために (2) リガンドの拡散様式 ( 図 16-3) リガンドを発現する細胞とこれを受け取る細胞との

More information

第6回 糖新生とグリコーゲン分解

第6回 糖新生とグリコーゲン分解 第 6 回糖新生とグリコーゲン分解 日紫喜光良 基礎生化学講義 2018.5.15 1 主な項目 I. 糖新生と解糖系とで異なる酵素 II. 糖新生とグリコーゲン分解の調節 III. アミノ酸代謝と糖新生の関係 IV. 乳酸 脂質代謝と糖新生の関係 2 糖新生とは グルコースを新たに作るプロセス グルコースが栄養源として必要な臓器にグルコースを供給するため 脳 赤血球 腎髄質 レンズ 角膜 精巣 運動時の筋肉

More information

第6回 糖新生とグリコーゲン分解

第6回 糖新生とグリコーゲン分解 第 6 回糖新生とグリコーゲン分解 日紫喜光良 基礎生化学講義 2014.06.3 1 主な項目 I. 糖新生と解糖系とで異なる酵素 II. 糖新生とグリコーゲン分解の調節 III. アミノ酸代謝と糖新生の関係 IV. 乳酸 脂質代謝と糖新生の関係 2 糖新生とは グルコースを新たに作るプロセス グルコースが栄養源として必要な臓器にグルコースを供給するため 脳 赤血球 腎髄質 レンズ 角膜 精巣 運動時の筋肉

More information

各論 心血管内分泌

各論 心血管内分泌 各論心血管内分泌 本日学習する項目 レニン - アンジオテンシン系カテコールアミン心房性 Na 利尿ペプチド By 平井 一瀬 田倉 その前に ちょっと復習 内分泌系とは? 無意識のうちに循環系 内臓機能などを自律神経とともに調節し 内部環境の維持に働く機構 自律神経系と比べ 長い時間経過で働く 内分泌腺から放出されるホルモンという情報伝達物質が血流で運ばれ 標的器官に作用する 間脳の視床下部と多数の内分泌腺より構成される

More information

第11回 肝、筋、脳、脂肪組織での代謝の統合

第11回 肝、筋、脳、脂肪組織での代謝の統合 第 11 回肝 筋 脳 脂肪組織 での代謝の統合 日紫喜光良 基礎生化学講義 2014.7.8 1 講義項目 1 低血糖の結果 対処 原因 2 グルカゴン インスリンの分泌と作用 3 摂食 絶食サイクルと臓器間連携 2 低血糖の症状

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 下垂体前葉ホルモン ( 成長ホルモン プロラクチン ) 1 1 成長ホルモン プロラクチン 視床下部 視床下部ホルモン産生細胞 ( 視床下部の特定のニューロンで合成されて下垂体ホルモンの合成分泌を調節するホルモン ) 後葉ホルモン産生神経細胞 # 放出ホルモン : 抑制ホルモン : CRH TRH GnRH (=LHRH) GHRH GHIH (Somatostatin) (PRF) PIH 下垂体

More information

v

v v 1 1 1 2 2 2 3 3 3 6 7 4 3 4 5 5 7 8 8 10 1 10 10 11 2 11 12 3 14 15 15 4 17 17 11 12 13 16 16 17 1 1 1 20 1 2 6 8 11 14 17 1 viii 2 20 20 21 24 3 30 30 31 31 33 34 36 37 38 3 42 1 42 42 43 43 43 43 2

More information

スライド 1

スライド 1 解糖系 (2) 平成 24 年 5 月 7 日生化学 2 ( 病態生化学分野 ) 教授 山縣和也 本日の学習の目標 解糖系の制御機構を理解する 2,3-BPG について理解する 癌と解糖系について理解する エネルギー代謝経路 グリコーゲン グリコーゲン代謝 タンパク質 アミノ酸代謝 トリアシルグリセロール グルコース グルコース 6 リン酸 アミノ酸 脂肪酸 脂質代謝 解糖系 糖新生 β 酸化 乳酸

More information

, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2.

, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2. 46 2 169 176, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2. 170 生体医工学 46 巻 2 号 2008 年 4 月 復睡眠を組みあわせた実験が行われてきた 図 2 はこのよ であるグレリンも GH の分泌を促進する 夜間にグレリン うな実験によって得られた成長ホルモン GH コルチゾ は上昇し ソマトスタチンは低下する

More information

相模女子大学 2017( 平成 29) 年度第 3 年次編入学試験 学力試験問題 ( 食品学分野 栄養学分野 ) 栄養科学部健康栄養学科 2016 年 7 月 2 日 ( 土 )11 時 30 分 ~13 時 00 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題用紙を開いてはいけません 2. 開始の

相模女子大学 2017( 平成 29) 年度第 3 年次編入学試験 学力試験問題 ( 食品学分野 栄養学分野 ) 栄養科学部健康栄養学科 2016 年 7 月 2 日 ( 土 )11 時 30 分 ~13 時 00 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題用紙を開いてはいけません 2. 開始の 相模女子大学 学力試験問題 ( 食品学分野 栄養学分野 ) 2016 年 7 月 2 日 ( 土 )11 時 30 分 ~13 時 00 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題用紙を開いてはいけません 2. 開始の合図があったら 問題用紙 解答用紙の指定の箇所に受験番号 氏名を必ず記入してください 3. これは 学力試験の問題用紙です 問題の本文は 食品学分野は 2ページ (4 題 ) 栄養学分野は2ページ

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 酵素 : タンパク質の触媒 タンパク質 Protein 酵素 Enzyme 触媒 Catalyst 触媒 Cataylst: 特定の化学反応の反応速度を速める物質 自身は反応の前後で変化しない 酵素 Enzyme: タンパク質の触媒 触媒作用を持つタンパク質 第 3 回 : タンパク質はアミノ酸からなるポリペプチドである 第 4 回 : タンパク質は様々な立体構造を持つ 第 5 回 : タンパク質の立体構造と酵素活性の関係

More information

Microsoft PowerPoint - プレゼンテーション1

Microsoft PowerPoint - プレゼンテーション1 A A RNA からタンパク質へ mrna の塩基配列は 遺伝暗号を介してタンパク質のアミノ酸の配列へと翻訳される trna とアミノ酸の結合 RNA 分子は 3 通りの読み枠で翻訳できる trnaは アミノ酸とコドンを結びつけるアダプター分子である (Ψ; プソイドウリジン D; ジヒドロウリジンどちらもウラシルが化学修飾したもの ) アミノアシル trna 合成酵素によって アミノ酸と trna

More information

<4D F736F F D EA95948F4390B3817A938C91E F838A838A815B835895B68F F08BD682A082E8816A5F8C6F8CFB939C F

<4D F736F F D EA95948F4390B3817A938C91E F838A838A815B835895B68F F08BD682A082E8816A5F8C6F8CFB939C F [PRESS RELEASE] 2011 年 4 月 26 日東京大学医学部附属病院 経口糖尿病薬の副作用による浮腫発症のメカニズムを同定 経口糖尿病薬として知られるチアゾリジン誘導体は 細胞核内の受容体であるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ (PPAR) に結合し 代謝に関連する遺伝子の転写を調節してインスリン作用を増強させます この働きによってインスリン抵抗性が改善し血糖値も下がるため

More information

スライド 1

スライド 1 1. 血液の中に存在する脂質 脂質異常症で重要となる物質トリグリセリド ( 中性脂肪 :TG) 動脈硬化に深く関与する 脂質の種類 トリグリセリド :TG ( 中性脂肪 ) リン脂質 遊離脂肪酸 特徴 細胞の構成成分 ホルモンやビタミン 胆汁酸の原料 動脈硬化の原因となる 体や心臓を動かすエネルギーとして利用 皮下脂肪として貯蔵 動脈硬化の原因となる 細胞膜の構成成分 トリグリセリド ( 中性脂肪

More information

抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化

抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化 論文の内容の要旨 論文題目 着床期ヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸の発現調節機序及び機能の解析 指導教員武谷雄二教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 15 年 4 月入学 医学博士課程 生殖 発達 加齢医学専攻 清末美奈子 緒言 着床とは 受精卵が分割し形成された胚盤胞が子宮内膜上皮へ接着 貫通し 子 宮内膜間質を浸潤して絨毛構造を形成するまでの一連の現象をいう 胚盤胞から分化した トロフォブラストが浸潤していく過程で

More information

スライド 1

スライド 1 ミトコンドリア電子伝達系 酸化的リン酸化 (2) 平成 24 年 5 月 21 日第 2 生化学 ( 病態生化学分野 ) 教授 山縣和也 本日の学習の目標 電子伝達系を阻害する薬物を理解する ミトコンドリアに NADH を輸送するシャトルについて理解する ATP の産生量について理解する 脱共役タンパク質について理解する 複合体 I III IV を電子が移動するとプロトンが内膜の内側 ( マトリックス側

More information

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること 生化学 責任者 コーディネーター 看護専門基礎講座塚本恭正准教授 担当講座 学科 ( 分野 ) 看護専門基礎講座 対象学年 1 期間後期 区分 時間数 講義 22.5 時間 単位数 2 単位 学習方針 ( 講義概要等 ) 生化学反応の場となる細胞と細胞小器官の構造と機能を理解する エネルギー ATP を産生し 生体成分を作り出す代謝反応が生命活動で果たす役割を理解し 代謝反応での酵素の働きを学ぶ からだを構成する蛋白質

More information

3章Check 細胞膜を介した水の移動 低濃度 高濃度 34 解答問 1 5 問 2 6, 7 第問 1 海水魚では, 体液の塩類濃度が外界の海水よりも低くなるため, 水が常に体外へと出て行く その ため, 水を体内に吸収し, 余分な塩類を排出することで, 体液の濃度を一定に保っている 一方, 淡水

3章Check 細胞膜を介した水の移動 低濃度 高濃度 34 解答問 1 5 問 2 6, 7 第問 1 海水魚では, 体液の塩類濃度が外界の海水よりも低くなるため, 水が常に体外へと出て行く その ため, 水を体内に吸収し, 余分な塩類を排出することで, 体液の濃度を一定に保っている 一方, 淡水 3 生物の体内環境 31 解答 Ⅰ 1 2 2 0 3 6 4 9 Ⅱ 1 5 2 1 3 8 Ⅰ 脊椎動物の体液は, 血液, 組織液, リンパ液に分けられる 体液は細胞にとっての環境であり, 体内環境 ( 内部環境 ) と呼ばれる 外部環境が変化しても, 体液のpH, 温度, 塩類濃度, グルコース濃度, 酸素濃度などが一定の範囲内に保たれることで, 細胞は安定して活動することができる このように,

More information

2 はじめに 自分のことをよく知ること 晩期障害のこと 成人後のこと 終わりに

2 はじめに 自分のことをよく知ること 晩期障害のこと 成人後のこと 終わりに 小児がん経験者のためのガイドライン よりよい生活をめざして ( 資料編 ) C O N T E N T S はじめに 2 小児がん経験者のためのガイドライン発行にあたって 石本浩市先生 ( 順天堂大学医学部附属順天堂医院 あけぼの小児クリニック小児科 ) 小児がんを経験して 3 佐々木貴子さん ( 小児がん経験者 ) 闘病を通して感じたこと 4 小松敏彰さん ( 小児がん経験者 ) 小児がん経験者のためのガイドライン配布にあたり

More information

1 アドレナリンってなんだ アドレナリンって何だろう 普段は温厚な人たちでも 草野球の試合になると いつになく興奮し 闘争意識をむきだしにして激しいファイトを展開することがある そんな時 人の体内では 副腎という臓器の髄質部分からアドレナリンやノルアドレナリンというホルモンが分泌されているのだ アド

1 アドレナリンってなんだ アドレナリンって何だろう 普段は温厚な人たちでも 草野球の試合になると いつになく興奮し 闘争意識をむきだしにして激しいファイトを展開することがある そんな時 人の体内では 副腎という臓器の髄質部分からアドレナリンやノルアドレナリンというホルモンが分泌されているのだ アド アドレナリン作動成分 アドレナリン作動成分の配合されている一般用医薬品の例 かぜ薬 コルゲンコーワ IB 錠 ベンザブロック L 錠 鎮咳去痰薬 セキナース エスエスブロン液 Z 内服アレルギー用薬 ダンリッチ EX 錠剤 アスゲン鼻炎カプセル S 鼻炎用点鼻薬 カイゲン点鼻薬 エスタック鼻炎スプレー 眼科用薬 アイブルーピュア サンテザイオン 外皮痔疾用薬プリザエース エスジール A 軟膏 外皮用薬

More information

細胞の構造

細胞の構造 大阪電気通信大学 6/19/18 本日の講義の内容 恒常性 1 血液と内分泌系 教科書 第 12 章 体液の恒常性 体液の浸透圧と老廃物の排出 ホルモンの働き 自律神経の働き 自立神経とホルモンの協調 恒常性 ( ホメオスタシス ) とは 体液の恒常性 外部環境が変化しても内部環境を常に一定に保とうとするしくみを恒常性 ( ホメオスタシス ) という セキツイ動物の体液 内部環境をつくる体液は セイキツイ動物の場合

More information

氏名 ( 本籍 ) 鈴木桂子 学位の種類薬 A 子 博士 学位記番号用 下 E コ王 学位授与の日付昭和 54 年 3 月 6 日 学位授与の要件学位規則第 5 条第 2 項該当 学位論文題目 ラット卵巣におけるステロイドホルモン合成に関する研究 ( 主査 ) ー論文審査委員教授近, f~i 雅日

氏名 ( 本籍 ) 鈴木桂子 学位の種類薬 A 子 博士 学位記番号用 下 E コ王 学位授与の日付昭和 54 年 3 月 6 日 学位授与の要件学位規則第 5 条第 2 項該当 学位論文題目 ラット卵巣におけるステロイドホルモン合成に関する研究 ( 主査 ) ー論文審査委員教授近, f~i 雅日 Title Author(s) ラット卵巣におけるステロイドホルモン合成に関する研究 鈴木, 桂子 Citation Issue Date Text Version none URL http://hdl.handle.net/11094/32337 DOI rights 氏名 ( 本籍 ) 鈴木桂子 学位の種類薬 A 子 博士 学位記番号用 下 E コ王 学位授与の日付昭和 54 年 3 月 6

More information

P002~013 第1部第1章.indd

P002~013 第1部第1章.indd 第1部 心不全の基本的病態 第1部 第 1 章 心不全と神経体液性因子 の関係 心不全の基本的病態 心不全の病態は急性と慢性に分かれるが 慢性心不全の急性増悪化は急性 心不全であり お互いは密接に関連している 急性心不全は 心臓の器質 的 機能的異常により急速に心ポンプ機能が低下し 主要臓器への灌流不全 やうっ血に基づく症状や徴候が急性に出現した状態であり 急性心原性肺水 腫 心原性ショックが代表的な病態である

More information

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - がんやウイルスなど身体を蝕む病原体から身を守る物質として インターフェロン が注目されています このインターフェロンのことは ご存知の方も多いと思いますが 私たちが生まれながらに持っている免疫をつかさどる物質です 免疫細胞の情報の交換やウイルス感染に強い防御を示す役割を担っています

More information

2017 年度茨城キリスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ア ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ

2017 年度茨城キリスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ア ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ 207 年度茨城リスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ ( ) の 2 つの血管系がある 肝臓はこれらの血管系から入ってくる 酸素や栄養素等を用いて, 次のような様々な化学反応を行う

More information

相模女子大学 2016 年度 AO 入学試験 適性試験問題 栄養科学部 2015 年 8 月 29 日 ( 土 )10 時 00 分 ~10 時 50 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題冊子を開いてはいけません 2. これは 適性試験の問題冊子です 問題の本文は 1ページから 5 ページ

相模女子大学 2016 年度 AO 入学試験 適性試験問題 栄養科学部 2015 年 8 月 29 日 ( 土 )10 時 00 分 ~10 時 50 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題冊子を開いてはいけません 2. これは 適性試験の問題冊子です 問題の本文は 1ページから 5 ページ 相模女子大学 2016 年度 AO 入学試験 適性試験問題 栄養科学部 2015 年 8 月 29 日 ( 土 )10 時 00 分 ~10 時 50 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題冊子を開いてはいけません 2. これは 適性試験の問題冊子です 問題の本文は 1ページから 5 ページまでの計 5 ページです そのほか計算用紙が1 枚セットされています 解答用紙は別に配付します 3.

More information

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規 論文の内容の要旨 論文題目アンジオテンシン受容体拮抗薬テルミサルタンの メタボリックシンドロームに対する効果の検討 指導教員門脇孝教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 19 年 4 月入学 医学博士課程 内科学専攻 氏名廣瀬理沙 要旨 背景 目的 わが国の死因の第二位と第三位を占める心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を引き起こす基盤となる病態として 過剰なエネルギー摂取と運動不足などの生活習慣により内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満を中心に

More information

グルコースは膵 β 細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれて代謝され A T P が産生される その結果 A T P 感受性 K チャンネルの閉鎖 細胞膜の脱分極 電位依存性 Caチャンネルの開口 細胞内 Ca 2+ 濃度の上昇が起こり インスリンが分泌される これをインスリン分泌の惹起経路と呼ぶ イ

グルコースは膵 β 細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれて代謝され A T P が産生される その結果 A T P 感受性 K チャンネルの閉鎖 細胞膜の脱分極 電位依存性 Caチャンネルの開口 細胞内 Ca 2+ 濃度の上昇が起こり インスリンが分泌される これをインスリン分泌の惹起経路と呼ぶ イ 薬効薬理 1. 作用機序 アナグリプチンはジペプチジルペプチダーゼ -4(DPP-4) の競合的かつ可逆的な選択的阻害剤である インクレチンであるグルカゴン様ペプチド-1(GL P-1) 及びグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド (GI P) は グルコース依存的なインスリン分泌促進作用やグルカゴン分泌抑制作用等 ( 主にGLP-1の作用 ) を有するが 24) DPP-4により分解されて活性を失う

More information

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 17 日 独立行政法人理化学研究所 免疫の要 NF-κB の活性化シグナルを増幅する機構を発見 - リン酸化酵素 IKK が正のフィーッドバックを担当 - 身体に病原菌などの異物 ( 抗原 ) が侵入すると 誰にでも備わっている免疫システムが働いて 異物を認識し 排除するために さまざまな反応を起こします その一つに 免疫細胞である B 細胞が

More information

左ページの語句について 神経伝達物質 細胞と細胞の間の情報伝達に必要な物 ( 細胞内は電流で情報伝達 ) 不足すると その物質を使って情報伝達しているところが働けない! 例 : パーキンソン病は ドーパミン ( という神経伝達物質 ) が不足 ( ドーパミンを伝達に使っている運動統合部分がうまく働か

左ページの語句について 神経伝達物質 細胞と細胞の間の情報伝達に必要な物 ( 細胞内は電流で情報伝達 ) 不足すると その物質を使って情報伝達しているところが働けない! 例 : パーキンソン病は ドーパミン ( という神経伝達物質 ) が不足 ( ドーパミンを伝達に使っている運動統合部分がうまく働か Satomi Hashimoto 学習支援室特別編 6 指揮 命令 : 神経系とホルモンの話 1 指揮 命令の簡単なまとめ ( ヒトは多細胞 大きくなった全身にどうやって情報を届けるのかは大問題!) 中枢神経系中枢 ( 神経細胞の集まり ) が情報の判断を担当 脳や脊髄 そこに情報を伝える そこから情報を届ける 伝達系 運動 感覚神経 ホルモン 神経細胞: 情報を受け取り 伝えることに特化した細胞

More information

Slide 1

Slide 1 転写 1. タンパク合成における RNA の役割酵素誘導 2. RNA ポリメラーゼ鎖型への結合転写開始鎖延長転写終結真核生物の RNA ポリメラーゼ 3. 原核生物における転写制御プロモーターカタボライト ( 異化代謝産物 ) 抑制オペロン 4. 転写後修飾プロセシング RNA ポリメラーゼ ( 鎖型への結合 ) プロモーターに特異的に結合 大腸菌の代表的なプロモーターのセンス鎖の配列 RNA ポリメラーゼ

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 25 (2011) 86. 線虫 C. elegans およびマウスをモデル動物とした体細胞レベルで生じる性差の解析 井上英樹 Key words: 性差, ストレス応答,DMRT 立命館大学生命科学部生命医科学科 緒言性差は雌雄の性に分かれた動物にみられ, 生殖能力の違いだけでなく形態, 行動などそれぞれの性の間でみられる様々な差異と定義される. 性差は, 形態や行動だけでなく疾患の発症リスクの男女差といった生理的なレベルの差異も含まれる.

More information

膵臓2.ppt

膵臓2.ppt 生理学 Ⅰ 講義 膵臓 2 膵臓の生理 Ⅱ 血糖調節機構 熊本大学大学院生命科学研究部分子生理学富澤一仁 血糖の基礎 生体にとって 糖は生命維持や活動のエネルギーを作り出すために不可欠である 血糖値を調節するホルモン 覚える! 生体が利用する糖は グルコースである 正常血中グルコース濃度は 80 120 mg/dlである 血糖値は 狭い範囲で厳密に制御されている 血糖値は ホルモンで制御されている

More information

各論(1) 視床下部−下垂体−甲状腺

各論(1) 視床下部−下垂体−甲状腺 視床下部 ( 間脳 ) ー下垂体ー末梢内分泌系 視床下部 視床下部ホルモン産生細胞 ( 視床下部の特定のニューロンで合成されて下垂体ホルモンの合成分泌を調節するホルモン ) 後葉ホルモン産生神経細胞 # 放出ホルモン : 抑制ホルモン : CRH TRH GnRH GHRH (=LHRH) GHIH (Somatostatin) (PRF) PIH 下垂体 ACTH 産生細胞 TSH 産生細胞 LH/FSH

More information

<4D F736F F F696E74202D2090AB A838B B6979D8A778EF68BC DC58F4994C5>

<4D F736F F F696E74202D2090AB A838B B6979D8A778EF68BC DC58F4994C5> 性腺ホルモン 1. 成人男女の生殖機能 2. 性の決定 分化 3. 性の発達 思春期 ( 二次性徴 ) by 山崎 徳永 古藤 男性 1. 成人男女の生殖機能 女性 10 a.a. =LHRH FSHRH は別にある? c c c 糖タンパクホルモン & サブユニット テストステロン 永山追加スライド 内 外性器 生殖腺 性腺ステロイドホルモン性腺ペプチドホルモン ( インヒビンン ) エストロゲン

More information

膵臓講義.ppt

膵臓講義.ppt 教育学部養護教諭養成課程 生理学 膵臓の内分泌機能糖尿病の基礎 熊本大学大学院生命科学研究部分子生理学教授富澤一仁 膵臓は 外分泌腺でもあり内分泌線でもある 外分泌腺とは? 分泌液を体外に分泌する腺 内分泌腺とは? 分泌液を体内に分泌する腺 生体の内外とは? 体外 : 皮膚や粘膜を突き破らないで到達する部位 体内 : 皮膚や粘膜を突き破って到達する部位 特徴 外分泌腺 合成した分泌液を体外に運ぶための導管を有する

More information

細胞の構造

細胞の構造 大阪電気通信大学 5/8/18 本日の講義の内容 酵素 教科書 第 4 章 触媒反応とエネルギーの利用 酵素の性質 酵素反応の調節 酵素の種類 触媒の種類 無機物からなる無機触媒と有機物からなる有機触媒がある 触媒反応とエネルギーの利用 1 無機触媒の例 過酸化水素水に二酸化マンガンを入れると過酸化水素水が分解して水と酸素になる 2 有機触媒の例 細胞内に含まれるカタラーゼという酵素を過酸化水素水に加えると

More information

スライド 1

スライド 1 イムノアッセイ ELISA&EIA 製品カタログ より専門的な内分泌学の研究 解析へのアプローチに フィルジェン株式会社 https://filgen.jp/ イムノアッセイキットについて カルシウム代謝 ビタミン D の欠乏は カルシウム リンおよび骨代謝の異常をもたらし すべての民族および年齢層にわたって世界中の 10 億人に影響を及ぼしています このカルシウム代謝パネルは 内分泌学会が定めたガイドラインに沿って

More information

検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10)

検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) chorionic gonadotropin 連絡先 : 3479 2-2908 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 診療報酬 分析物 9186 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. Ver.2 4F090 HCGβ サブユニット (β-hcg) 特掲診療料 >> 検査 >> 検体検査料

More information

「代謝調節因子と生理活性分子」

「代謝調節因子と生理活性分子」 P3 後期 代謝調節因子と生理活性分子 ( 第 1 回 ) 100927 代謝調節因子と生理活性分子 講義内容と講義予定 回 月日 項目 講義内容 担当 1 9/27( 月 ) ホルモン 生理活性分子の分類 ペプチド性ホルモン 板部 2 10/04( 月 ) ホルモン アミノ酸誘導体ホルモン ステロイドホルモン 板部 3 10/18( 月 ) オータコイド エイコサノイド 生理活性アミン 板部 4

More information

Microsoft Word 動物生理Ⅱ試験.doc

Microsoft Word 動物生理Ⅱ試験.doc 2010 年動物生理学 Ⅱ( 前期 2010 年 7 月 30 日 神経 内分泌 ) 時間 90 分出席番号氏名点数 獣医以外は問題 4と問題 5にはそれぞれ選択問題があります 選択した方で解答欄を使用してください 問題 1: 次の ( ) の中に適当な語句を入れなさい ( 全員必須 )( 30 点 ) 1 細胞膜の平衡電位を求める式を ( ア ) の式という 細胞膜の静止電位は ( イ ) イオンの平衡電位に近い値を取る

More information

1 女性内分泌 下垂体門脈 下垂体前葉 LH FSH 下垂体周期 視床下部 GnRH LH FSH 卵巣 排卵 Estradiol inhibin 卵巣周期 成熟 グラーフ卵胞 黄体 Estradiol progesterone inhibin 図1 P T A4 卵胞期 排卵 子宮内膜 頸管腺 E

1 女性内分泌 下垂体門脈 下垂体前葉 LH FSH 下垂体周期 視床下部 GnRH LH FSH 卵巣 排卵 Estradiol inhibin 卵巣周期 成熟 グラーフ卵胞 黄体 Estradiol progesterone inhibin 図1 P T A4 卵胞期 排卵 子宮内膜 頸管腺 E 1 総論 1 A 視床下部 下垂体 卵巣系 妊娠は卵胞発育, 排卵, 着床といった一連の生理現象が適切に行われ, 初めて達成される. それを制御しているのが視床下部 下垂体 卵巣系と呼ばれる内分泌軸であり, その機能は次のように要約される. 視床下部はゴナドトロピン放出ホルモン (gonadotropin releasing hormone: GnRH) を律動的に分泌し, それによって下垂体からゴナドトロピン

More information

細胞骨格を形成するタンパク質

細胞骨格を形成するタンパク質 タンパク質に関する練習問題総まとめ 第 1 回タンパク質の一次構造と高次構造 1. ペプチド結合部分は平面構造を取る 2. 分子シャペロンは タンパク質の ( ) をする働きをもつ 3. 動物種が違っても 同じ作用を持つタンパク質は 同一のアミノ酸配列からなる 4. ある 2 つのタンパク質間の相同性 (%) は それらのホモロジー (%) より高い 5. 加熱処理により タンパク質を安定化している

More information

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形 AKT活性を抑制するペプチ ド阻害剤の開発 野口 昌幸 北海道大学遺伝子病制御研究所 教授 広村 信 北海道大学遺伝子病制御研究所 ポスドク 岡田 太 北海道大学遺伝子病制御研究所 助手 柳舘 拓也 株式会社ラボ 研究員 ナーゼAKTに結合するタンパク分子を検索し これまで機能の 分からなかったプロトオンコジンTCL1がAKTと結合し AKT の活性化を促す AKT活性補助因子 であることを見い出し

More information

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF17

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF17 Hyperandrogenic Chronic Anovulation 高アンドロゲン性無排卵 はじめに 排卵は 視床下部 下垂体 卵巣視床下部 下垂体 卵巣で調節されている これらの臓器の機能障害により 希発排卵または無排卵となる 無排卵の患者は 子宮の機能は正常でも 無月経から異常子宮出血まで 様々な月経不順がある Petterson らの研究 3ヵ月持続する無月経 1.8% 12 ヵ月持続する無月経

More information

Microsoft Word - naibunpitsu.doc

Microsoft Word - naibunpitsu.doc 内分泌疾患群 http://www.pediatric-world.com/asahikawa/2007symaken/ 第五表内分泌疾患 区分 番 号 疾患名 疾患の状態の程度 1 異所性甲状腺刺激ホルモン (TSH) 産生腫瘍 異所性ホルモ ン産生腫瘍 2 異所性ゴナドトロピン産生腫瘍 3 異所性コルチゾール産生腫瘍 4 異所性成長ホルモン (GH) 産生腫瘍 5 異所性副腎皮質刺激ホルモン (ACTH)

More information

生物時計の安定性の秘密を解明

生物時計の安定性の秘密を解明 平成 25 年 12 月 13 日 生物時計の安定性の秘密を解明 概要 名古屋大学理学研究科の北山陽子助教 近藤孝男特任教授らの研究グループは 光合 成をおこなうシアノバクテリアの生物時計機構を解析し 時計タンパク質 KaiC が 安定な 24 時 間周期のリズムを形成する分子機構を明らかにしました 生物は, 生物時計 ( 概日時計 ) を利用して様々な生理現象を 時間的に コントロールし 効 率的に生活しています

More information

研究背景 糖尿病は 現在世界で4 億 2 千万人以上にものぼる患者がいますが その約 90% は 代表的な生活習慣病のひとつでもある 2 型糖尿病です 2 型糖尿病の治療薬の中でも 世界で最もよく処方されている経口投与薬メトホルミン ( 図 1) は 筋肉や脂肪組織への糖 ( グルコース ) の取り

研究背景 糖尿病は 現在世界で4 億 2 千万人以上にものぼる患者がいますが その約 90% は 代表的な生活習慣病のひとつでもある 2 型糖尿病です 2 型糖尿病の治療薬の中でも 世界で最もよく処方されている経口投与薬メトホルミン ( 図 1) は 筋肉や脂肪組織への糖 ( グルコース ) の取り 糖尿病治療薬の作用標的タンパク質を発見 ~ 新薬の開発加速に糸口 ~ 名古屋大学大学院理学研究科 ( 研究科長 : 松本邦弘 ) 脳神経回路研究ユニットのユ ( 注ヨンジェ特任准教授らの日米韓国際共同研究グループは この度 2 型糖尿病 1) の治療薬が作用する新たな標的分子を発見しました この2 型糖尿病は 糖尿病の約 9 割を占めており 代表的生活習慣病のひとつでもあります 2 型糖尿病の治療薬としては

More information

次の 1~50 に対して最も適切なものを 1 つ (1)~(5) から選べ 1. 細胞内で 酸素と水素の反応によって水を生じさせる反応はどこで行われるか (1) 核 (2) 細胞質基質 (3) ミトコンドリア (4) 小胞体 (5) ゴルジ体 2. 脂溶性ビタミンはどれか (1) ビタミン B 1

次の 1~50 に対して最も適切なものを 1 つ (1)~(5) から選べ 1. 細胞内で 酸素と水素の反応によって水を生じさせる反応はどこで行われるか (1) 核 (2) 細胞質基質 (3) ミトコンドリア (4) 小胞体 (5) ゴルジ体 2. 脂溶性ビタミンはどれか (1) ビタミン B 1 情報科学科春学期定期試験科目名 : 基礎生化学 ( 担当 : 日紫喜光良 ) 日時 :2016 年 7 月 26 日 5 時限 (16:20~17:50) 枚数 : 問題用紙 3 枚 ( 表紙含む )( 問題は2~5 頁 ) マークシート解答用紙 1 枚 注意 1. 学生証を机上に提示してください 2. 開始の合図があるまでこの冊子を開かないでください 3. 終了の合図とともに解答用紙への記入を終了してください

More information

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス PRESS RELEASE(2015/11/05) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 免疫細胞が自分自身を攻撃しないために必要な新たな仕組みを発見 - 自己免疫疾患の発症機構の解明に期待 -

More information

「代謝調節因子と生理活性分子」

「代謝調節因子と生理活性分子」 P3 後期 代謝調節因子と生理活性分子 ( 第 1 回 ) 090928 代謝調節因子と生理活性分子 講義内容と講義予定 回 月日 項目 講義内容 担当 1 9/28( 月 ) ホルモン 生理活性分子の分類 ペプチド性ホルモン 板部 2 10/19( 月 ) ホルモン アミノ酸誘導体ホルモン ステロイドホルモン 板部 3 10/26( 月 ) オータコイド エイコサノイド 生理活性アミン 板部 4

More information

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ 再発した前立腺癌の増殖を制御する新たな分子メカニズムの発見乳癌治療薬が効果的 発表者筑波大学先端領域学際研究センター教授柳澤純 (junny@agbi.tsukuba.ac.jp TEL: 029-853-7320) ポイント 女性ホルモンが制御する新たな前立腺癌の増殖 細胞死メカニズムを発見 女性ホルモン及び女性ホルモン抑制剤は ERβ 及び KLF5 を通じ FOXO1 の発現量を変化することで前立腺癌の増殖

More information

博第265号

博第265号 氏名 ( 本籍 ) くさま草間 かずや和哉 ( 埼玉県 ) 学位の種類博士 ( 薬学 ) 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 博第 265 号 平成 26 年 3 月 20 日 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目妊娠成立に向けた子宮内膜間質細胞の脱落膜化と腺の成熟過程における Exchange protein directly activated by camp(epac) の役割

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション A 班シナプスにおけるアセチルコリンの情報伝達 ( 千崎 ) コリン作動性神経 コリントランスポーター Na+ Na+ アセチルCoA+コリンコリン Ca²+ チャネル Ca²+ Ach Ca²+ ムスカリン性アセチルコリン受容体 Ach H+ Ach ChAT Ach トランスポーター ニコチン性アセチルコリン受容体 シナプス前受容体 ChE 再利用 炭酸 + 水 コリン + 酢酸 受容体に結合

More information

訂正と索引 < 訂正 > 88 ページ下から 13 行目 アセチル CoA は 4 章の糖質代謝で アセチル CoA は 4 章で 130 ページ下から 5 行目 インシュリン非依存型 インシュリン依存型 147 ページ上から 5 行目 卵胞形成ホルモン 卵胞刺激ホルモン 165 ページ上から 16

訂正と索引 < 訂正 > 88 ページ下から 13 行目 アセチル CoA は 4 章の糖質代謝で アセチル CoA は 4 章で 130 ページ下から 5 行目 インシュリン非依存型 インシュリン依存型 147 ページ上から 5 行目 卵胞形成ホルモン 卵胞刺激ホルモン 165 ページ上から 16 訂正と索引 < 訂正 > 88 ページ下から 13 行目 アセチル CoA は 4 章の糖質代謝で アセチル CoA は 4 章で 130 ページ下から 5 行目 インシュリン非依存型 インシュリン依存型 147 ページ上から 5 行目 卵胞形成ホルモン 卵胞刺激ホルモン 165 ページ上から 16 行目 (216 ページも同様 ) 卵胞形成ホルモン (FSH) 卵胞刺激ホルモン (FSH) 166

More information

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - 私たちの生命維持を行うのに重要な役割を担う微量金属元素の一つとして知られていた 亜鉛 この亜鉛が欠乏すると 味覚障害や成長障害 免疫不全 神経系の異常などをきたします 理研免疫アレルギー科学総合研究センターサイトカイン制御研究グループと大阪大学の研究グループは

More information

Microsoft Word - 間脳下垂体機能障害Q&A

Microsoft Word - 間脳下垂体機能障害Q&A 講演会 療養相談会を開催しました 間脳下垂体機能障害 対象疾患 下垂体機能低下症先端巨大症 PRL 分泌異常症ゴナドトロピン分泌異常症 ADH 分泌異常症クッシング病 下垂体性 TSH 分泌異泌異常症日時平成 25 年 7 月 27 日 ( 土 )13:30~16:00 場所サンシップとやま 704 号室参加者患者及び家族 34 名講師富山大学第一内科診療准教授岩田実氏 間脳とは : 視床と視床下部を指す視床下部

More information

補正する必要がありますが 急速に あるいは過剰に補正を行うと橋中心髄鞘崩壊に代表される重篤な中枢神経の脱髄性病変を発生することがあり 補正速度など成書等を参照し慎重に行うことが重要です

補正する必要がありますが 急速に あるいは過剰に補正を行うと橋中心髄鞘崩壊に代表される重篤な中枢神経の脱髄性病変を発生することがあり 補正速度など成書等を参照し慎重に行うことが重要です 下垂体性 ADH 分泌異常症 1. 概要 ADH は抗利尿ホルモンで 水分が体から必要以上に漏れ出さないように調節するホルモンで 脳の中の視床下部という場所で作られ その下にある下垂体の中で後方に位置する後葉と呼ばれる場所に貯蔵されます このホルモンの名前は現在国際的にはバゾプレシンと呼ばれています ADH 分泌異常症には下垂体後葉からバゾプレシンの分泌が低下し 尿量増加 ( 多尿 ) 口渇 ( のどの渇き

More information

解糖系でへ 解糖系でへ - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 AT AT リン酸化で細胞外に AT 出られなくなる 異性化して炭素数 AT の分子に分解される AT 2 ホスホエノール AT 2 1

解糖系でへ 解糖系でへ - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 AT AT リン酸化で細胞外に AT 出られなくなる 異性化して炭素数 AT の分子に分解される AT 2 ホスホエノール AT 2 1 糖質の代謝 消化管 デンプン 小腸 肝門脈 AT 中性脂肪コレステロール アミノ酸 血管 各組織 筋肉 ムコ多糖プリンヌクレオチド AT 糖質の代謝 糖質からの AT 合成 の分解 : 解糖系 と酸化的リン酸化嫌気条件下の糖質の分解 : 発酵の合成 : 糖新生 糖質からの物質の合成 の合成プリンヌクレオチドの合成 : ペントースリン酸回路グルクロン酸の合成 : ウロン酸回路 糖質の代謝 体内のエネルギー源

More information

漢方薬

漢方薬 神経系 Pharmaceutical education for the general public. Advanced level text to learn medicine. 深井良祐 [ 著 ] 1 目次 第一章. 神経系とは P. 3 1-1. 神経系の仕組み P.3 1-2. 神経系の分類 P.4 第二章. 中枢神経 ( 脳で働く神経伝達物質 ) P. 6 第三章. 自律神経 ( 交感神経と副交感神経

More information

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産 TOKYO UNIVERSITY OF SCIENCE 1-3 KAGURAZAKA, SHINJUKU-KU, TOKYO 162-8601, JAPAN Phone: +81-3-5228-8107 報道関係各位 2018 年 8 月 6 日 免疫細胞が記憶した病原体を効果的に排除する機構の解明 ~ 記憶 B 細胞の二次抗体産生応答は IL-9 シグナルによって促進される ~ 東京理科大学 研究の要旨東京理科大学生命医科学研究所

More information

研究成果報告書

研究成果報告書 様式 C-19 F-19 Z-19( 共通 ) 1. 研究開始当初の背景これまでバソプレッシンやオキシトシンは雌性生殖器 すなわち子宮や卵巣への作用が注目され臨床薬物の開発も行われてきたが 雄性生殖器への作用については依然として不明な点が多い そこで本研究では雄性生殖機能に注目してバソプレッシン受容体の機能解明を目的とする バソプレッシンは 9 つのアミノ酸から構成されるペプチドホルモンで 脳下垂体後葉から血液中に分泌された後

More information

DiovNT

DiovNT Peptide Antisera and Monoclonal Antibodies (2) Antisera of Yanaihara Institute Inc. Monoclonal Antibodies Peptide Antisera and Antisera of Yanaihara Institute Inc. 274 Manufacturer: YANAIHARA INSTITUTE

More information

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血 報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血管に溜まっていくことが動脈硬化の原因となる 3. マクロファージ内に存在するたんぱく質 MafB は

More information

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子 60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 6 月 23 日 独立行政法人理化学研究所 独立行政法人科学技術振興機構 細胞内のカルシウムチャネルに情報伝達を邪魔する 偽結合体 を発見 - IP3 受容体に IP3 と競合して結合するタンパク質 アービット の機能を解明 - 細胞分裂 細胞死 受精 発生など 私たちの生の営みそのものに関わる情報伝達は 細胞内のカルシウムイオンの放出によって行われています

More information

生物有機化学

生物有機化学 質問への答え 速い 書き込みが追い付かない 空欄を開いたことを言ってほしいなるべくゆっくりやります ただし 生化学をできるだけ網羅し こんなの聞いたことない というところをなるべく残さないようにと思っています 通常の講義よりは速いでしょう 試験では細かいことは聞きません レーザーポインターが見にくい アンカータンパク質の内側 外側とは? 細胞内と細胞外です 動画の場所 Youtube で Harvard

More information

Microsoft PowerPoint マクロ生物学9

Microsoft PowerPoint マクロ生物学9 マクロ生物学 9 生物は様々な化学反応で動いている 大阪大学工学研究科応用生物工学専攻細胞動態学領域 : 福井希一 1 生物の物質的基盤 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 2 8. 生物は様々な化学反応で動い ている 1. 生命の化学的基礎 2. 生命の物理法則 3 1. 生命の化学的基礎 1. 結合 2. 糖 脂質 3. 核酸 4.

More information

Microsoft PowerPoint - 復習臨床病態学Ⅰ.pptx

Microsoft PowerPoint - 復習臨床病態学Ⅰ.pptx 臨床病態学 復習配布資料 覚道健一 病理解剖について死体解剖保存法で規定されているのはどれか? 1 遺族の承諾 2 解剖の所要時間 3 解剖を行う場所 4 標本の保存期間 5 介助者の資格 正解 :1,3 病因 病態検査 A: 病理学的検査 1. 細胞診断 2. 生検標本の病理組織診断 3. 手術標本の病理組織診断 4. 術中迅速診断 5. 病理解剖 B: 腫瘍マーカー ( 血清 組織学的 ) C:

More information

タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能

タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能 タンパク質の合成と 構造 機能 7 章 +24 頁 転写と翻訳リボソーム遺伝子の調節タンパク質の構造弱い結合とタンパク質の機能 タンパク質の合成 セントラル ドグマによると 遺伝子が持つ情報は タンパク質を合成することで発現 (Expression) される それは 2 段階の反応で進行する DNA 転写 (Transcription) DNA の塩基配列から mrna の塩基配列へ染色体の

More information

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 2 月 19 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス反応を増強する重要分子 PDC-TREM を発見 - 形質細胞様樹状細胞が Ⅰ 型インターフェロンの産生を増幅する仕組みが明らかに - インフルエンザの猛威が続いています このインフルエンザの元凶であるインフルエンザウイルスは 獲得した免疫力やウイルスに対するワクチンを見透かすよう変異し続けるため 人類はいまだ発病の恐怖から免れることができません

More information

妊娠認識および胎盤形成時のウシ子宮におけるI型IFNシグナル調節機構に関する研究 [全文の要約]

妊娠認識および胎盤形成時のウシ子宮におけるI型IFNシグナル調節機構に関する研究 [全文の要約] Title 妊娠認識および胎盤形成時のウシ子宮における I 型 IFN シグナル調節機構に関する研究 [ 全文の要約 ] Author(s) 白水, 貴大 Issue Date 2017-03-23 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/65952 Type theses (doctoral - abstract of entire text) Note この博士論文全文の閲覧方法については

More information

のと期待されます 本研究成果は 2011 年 4 月 5 日 ( 英国時間 ) に英国オンライン科学雑誌 Nature Communications で公開されます また 本研究成果は JST 戦略的創造研究推進事業チーム型研究 (CREST) の研究領域 アレルギー疾患 自己免疫疾患などの発症機構

のと期待されます 本研究成果は 2011 年 4 月 5 日 ( 英国時間 ) に英国オンライン科学雑誌 Nature Communications で公開されます また 本研究成果は JST 戦略的創造研究推進事業チーム型研究 (CREST) の研究領域 アレルギー疾患 自己免疫疾患などの発症機構 プレスリリース 2011 年 4 月 5 日 慶應義塾大学医学部 炎症を抑える新しいたんぱく質を発見 - 花粉症などのアレルギー疾患や 炎症性疾患の新たな治療法開発に期待 - 慶應義塾大学医学部の吉村昭彦教授らの研究グループは リンパ球における新たな免疫調節機構を解明 抑制性 T 細胞を人工的につくり出し 炎症性のT 細胞を抑える機能を持った新しいたんぱく質を発見しました 試験管内でこのたんぱく質を発現させたT

More information

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab chorionic gonadotropin beta-subunit (free) 連絡先 : 3495 基本情報 4F090 HCGβサブユニット (β-hcg) 分析物 JLAC10 診療報酬 識別 材料 023 血清 測定法 006 ラジオイムノアッセイ (RIA) (IRMA 法 ) 結果識別 第 2 章 特掲診療料 D008 18 ヒト絨毛性ゴナドトロピン-βサブユニット (HCG-β)

More information

犬の糖尿病は治療に一生涯のインスリン投与を必要とする ヒトでは 1 型に分類されている糖尿病である しかし ヒトでは肥満が原因となり 相対的にインスリン作用が不足する 2 型糖尿病が主体であり 犬とヒトとでは糖尿病発症メカニズムが大きく異なっていると考えられている そこで 本研究ではインスリン抵抗性

犬の糖尿病は治療に一生涯のインスリン投与を必要とする ヒトでは 1 型に分類されている糖尿病である しかし ヒトでは肥満が原因となり 相対的にインスリン作用が不足する 2 型糖尿病が主体であり 犬とヒトとでは糖尿病発症メカニズムが大きく異なっていると考えられている そこで 本研究ではインスリン抵抗性 犬におけるインスリン抵抗性と糖尿病発症に関する メタボローム研究 (Metabolome study on canine insulin resistance and diabetes onset) 学位論文の内容の要約 獣医生命科学研究科獣医学専攻博士課程平成 24 年入学 野澤聡司 ( 指導教員 : 田﨑弘之 ) 犬の糖尿病は治療に一生涯のインスリン投与を必要とする ヒトでは 1 型に分類されている糖尿病である

More information

第12回 代謝統合の破綻 (糖尿病と肥満)

第12回 代謝統合の破綻 (糖尿病と肥満) 第 12 回代謝統合の破綻 ( 糖尿病と肥満 ) 日紫喜光良 基礎生化学講義 2018.6.26 1 糖尿病とは インスリンの相対的 もしくは絶対的な不足に起因する 空腹時の血糖値上昇で さまざまな疾患からなる症候群 2 図 25.1 より 1 型糖尿病と 2 型糖尿病 1 型糖尿病 2 型糖尿病 発症年齢 通常 小児期や思春期 症状の急性的進行 通常 35 歳以降 症状の慢性的進行 発症時の栄養状況栄養不足が多い肥満のことが多い

More information

スライド タイトルなし

スライド タイトルなし 第 70 回日本産科婦人科学会専攻医教育プログラム 5 1) 続発性無月経の診断と治療 続発性無月経の診断と治療 金沢大学医薬保健研究域医学系産科婦人科金沢大学附属病院周産母子センター 小野政徳 第 70 回日本産科婦人科学会学術講演会利益相反状態の開示 演者氏名 : 小野政徳所属 : 金沢大学産科婦人科 私の今回の演題に関連して, 開示すべき利益相反状態はありません. 緒言 日常診療において, 月経周期異常を訴える患者は多い.

More information

News Release 報道関係各位 2015 年 6 月 22 日 アストラゼネカ株式会社 40 代 ~70 代の経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんと 2 型糖尿病治療に従事する医師の意識調査結果 経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんは目標血糖値が達成できていなくても 6 割が治療

News Release 報道関係各位 2015 年 6 月 22 日 アストラゼネカ株式会社 40 代 ~70 代の経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんと 2 型糖尿病治療に従事する医師の意識調査結果 経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんは目標血糖値が達成できていなくても 6 割が治療 報道関係各位 2015 年 6 月 22 日 アストラゼネカ株式会社 40 代 ~70 代の経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんと 2 型糖尿病治療に従事する医師の意識調査結果 経口薬のみで治療中の 2 型糖尿病患者さんは目標血糖値が達成できていなくても 6 割が治療に満足していると回答 - 目標血糖値を達成する重要性への認識の低さが明らかに - 目標血糖値が達成できていない患者さんでは 9

More information

(Microsoft PowerPoint - ASC-WTQ[\223\307\202\335\216\346\202\350\220\352\227p] [\214\335\212\267\203\202\201[\203h])

(Microsoft PowerPoint - ASC-WTQ[\223\307\202\335\216\346\202\350\220\352\227p] [\214\335\212\267\203\202\201[\203h]) (Smith EKM: Fluids and electrolytes, A Conceptual Approach Second Edition, Churchill Livingstone Inc. 1991) 呼吸 汗 Input = 経口摂取 I C F 24 L K 140mEq/L Na ECF 12L Na 140mEq/L K 4mEq/L K 細胞 便 Output = 尿 人間の体のほとんどは水分である

More information

本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用

本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用 本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用される その強力なコレステロール低下作用と, コレステロール低下作用を 介さない作用 ( 血管内皮機能改善作用,

More information

生活習慣病の増加が懸念される日本において 疾病の一次予防はますます重要性を増し 生理機能調節作用を有する食品への期待や関心が高まっている 日常の食生活を通して 健康の維持および生活習慣病予防に努めることは 医療費抑制の観点からも重要である 種々の食品機能成分の効果について数多くの先行研究がおこなわれ

生活習慣病の増加が懸念される日本において 疾病の一次予防はますます重要性を増し 生理機能調節作用を有する食品への期待や関心が高まっている 日常の食生活を通して 健康の維持および生活習慣病予防に努めることは 医療費抑制の観点からも重要である 種々の食品機能成分の効果について数多くの先行研究がおこなわれ 大豆由来成分による脂質代謝改善効果と その分子作用機構の解明 奈良女子大学研究院生活環境科学系食物栄養学領域 井上裕康 生活習慣病の増加が懸念される日本において 疾病の一次予防はますます重要性を増し 生理機能調節作用を有する食品への期待や関心が高まっている 日常の食生活を通して 健康の維持および生活習慣病予防に努めることは 医療費抑制の観点からも重要である 種々の食品機能成分の効果について数多くの先行研究がおこなわれているが

More information

2019 年 3 月 28 日放送 第 67 回日本アレルギー学会 6 シンポジウム 17-3 かゆみのメカニズムと最近のかゆみ研究の進歩 九州大学大学院皮膚科 診療講師中原真希子 はじめにかゆみは かきたいとの衝動を起こす不快な感覚と定義されます 皮膚疾患の多くはかゆみを伴い アトピー性皮膚炎にお

2019 年 3 月 28 日放送 第 67 回日本アレルギー学会 6 シンポジウム 17-3 かゆみのメカニズムと最近のかゆみ研究の進歩 九州大学大学院皮膚科 診療講師中原真希子 はじめにかゆみは かきたいとの衝動を起こす不快な感覚と定義されます 皮膚疾患の多くはかゆみを伴い アトピー性皮膚炎にお 2019 年 3 月 28 日放送 第 67 回日本アレルギー学会 6 シンポジウム 17-3 かゆみのメカニズムと最近のかゆみ研究の進歩 九州大学大学院皮膚科 診療講師中原真希子 はじめにかゆみは かきたいとの衝動を起こす不快な感覚と定義されます 皮膚疾患の多くはかゆみを伴い アトピー性皮膚炎においてはかゆみが診断基準の基本項目にもあげられる重要な要素となっています 執拗なかゆみの持続により 集中力の低下や不眠が生じ日常生活に悪影響を及ぼし

More information

2016入試問題 indd

2016入試問題 indd 公募制推薦入試 生物 家政学部食物栄養学科 出題のねらい A 方式 Ⅰ: 生物と遺伝子動物細胞と植物細胞に関して 構造と細胞小器官のはたらきについての理解をみる問題です Ⅱ: ヒトの腎臓ヒトの腎臓に関して 構造とはたらきについての理解をみる問題です 血しょう 原尿 尿のそれぞれに含まれる成分と濃度のデータを通して 濃縮率や再吸収率を計算する力や 計算結果を基に考察する力をみています Ⅲ:DNAの複製とPCR

More information