金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

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1 平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 金庫株を活用した事業承継対策 金庫株と物納 1

2 金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない ) 原則 : みなし配当課税 ( 配当所得 総合課税で最高税率 50%) 特例 : 株式譲渡益課税 ( 譲渡所得 分離課税で税率 20%) 会社が自己株式を取得するという事は 株主に対して現金が払い戻されるわけですから実質的には配当や減資が行われた事と同じです したがって 売却をした個人 ( 法人 ) に支払われる金額のうち 払い込んだ金額 (= 資本金等の額 ) より多い部分は 配当とみなされるのが原則です ( 所法 251) 従来は 個人株主が相続した自社株を納税資金対策のために金庫株制度を利用して自社に買い取ってもらった場合 資本金等の額 を超える部分の金額は みなし配当 となり総合課税 + 超過累進税率で課税されていました 総合課税とはつまり 配当所得以外の所得と合算して所得税 40%+ 地方税 10%= 最高 50% の税率で課されるものです ところが実務上は 相続税の納税資金に困る 金庫株で売却してもみなし配当の課税 (= 所得税 + 住民税 ) が高額 というケースが多く見られました 相続税を納めた上に 所得税の負担がダブルパンチとなります そこで 相続で取得した自社株に限り みなし配当課税ではなく譲渡代金に対する 長期 (5 年超 ) 譲渡所得課税 となる税制改正があり 譲渡所得 (= 売却額 - 取得費 ) に対し一律 20%( 所得税 15%+ 住民税 5%) の税率ですむ特例ができました 平成 16 年 4 月 1 日以降からこの制度が適用開始され さらに 相続税の取得費加算の特例 ( 措置法 39) もダブル適用できるようになりました 従来はこの取得費加算の特例を併用できなかったので 金庫株を企画 検討しても譲渡人の所得税 住民税の負担が大変でした なお 非上場会社の譲渡制限株式は 相続人に対する売り渡し請求 を定款に定めれば 相続が発生した場合 原則 1 年以内に株主総会の特別決議で自己株式を強制的に相続人から買い取ることが出来ます ( 会 174) これにより 相続人が相続した株式を譲渡したがらない場合に効果的に対応できます 自社株式が相続で散逸することを防止する資本政策を構築できます また 相続人からの相続株式を金庫株する場合には 他の株主には売主追加請求権はありませんので心置きなく自己株式を取得できます ( 会 162) 2

3 2. 設例 1A 社の資本金は 8,000 万円 発行済株式総数は 1,600 株 1 株当たりの利益積立金額 = 相続税評価額は 800,000 円 2A 社の株式は 経営者個人甲が 1,600 株の 100% を所有している 甲の相続財産は 以下の通りである A 社株式 1,280 百万円 (=1,600 円 ) 自宅不動産 80 百万円 ( 相続税評価額 ) 預貯金 生命保険金等 20 百万円 ( 相続税評価額 ) 合計 1,380 百万円 3 甲が死亡したので相続が開始した 自宅不動産と預貯金 生命保険金は甲の配偶者が相続し A 社株式は長男が相続した 長男は相 続税 405 百万円の納税資金を捻出するために A 社株式 400 株を 400 百万円 (@1,000,000 円 ) で A 社に売却した 4 売却した A 社株式 400 株の簿価 ( 甲の取得費 ) は 20 百万円 (@50,000 円 ) である 相続した自社株式の取得費は 原則として被相続人が取得した時の取得費を引き継ぐ ( 所法 601 一 ) 特例を適用しないケース 資本金等の額 を超える部分がみなし配当とされるので 会社に源泉徴収義務が発生します 資本金等の額 =20 百万円なので =380 百万円が配当とみなされ 20% の源泉徴収義務があります よって まず会社から所得税 20% の 76 百万円を天引きされて手取りは 324 百万円です 長男の課税所得が 1,800 万円超の場合 最高税率の 50% が所得税 + 住民税でかかります 確定申告の際には =380 百万円の配当所得について 配当控除 ( 所法 92) 後でも約 166 百万円の国税 + 地方税がかかります 措置法 9 条の 7 と 39 条を適用するケース ( 一定の手続が必要 ) 相続人長男の譲渡収入 =400 百万円 相続税額の取得費加算額 = 相続税額 405 百万円 売却株式の相続税評価額 320 百万円 / 相続税課税価格 1,280 百万円 = 百万円 A 社株式の譲渡所得 ( 売却益 ) =400 百万円 ( 譲渡収入 )-20 百万円 ( 取得費 ) 百万円 ( 相続税額加算額 )= 百万円 所得税 + 住民税額 = 百万円 20%=55.75 百万円 上記の通り 特例を利用した方が =110 百万円も有利になります 3

4 3. 相続した非上場自社株式を金庫株した場合の課税関係 1 原則 400 百万円 1 譲渡所得 = 資本金等の額 - 取得費 =0 円 みなし配当課税 20 百万円 20 百万円 売却価格 2 みなし配当金額 = 売却価格 - 資本金等の額 =400-20=380 百万円 ( 配当所得として総合課税 ) 取得費 資本金等の額 2 特例 ( 措置法 9 条の 7 のみ ) 400 百万円 1 譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 =380 百万円 譲渡所得課税 20 百万円 20 百万円 売却価格 ( 一律 20% の税負担で済みます ) 2 みなし配当金額 =0 円 取得費 資本金等の額 3 特例 ( 措置法 9 条の 7 と 39 条のダブル適用 ) 400 百万円 譲渡所得課税 1 譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 相続税加算額 = =279 百万円 取得費加算 (101 百万円 ) 20 百万円 売却価格 ( 一律 20% の税負担で済みます ) 2 みなし配当金額 =0 円 取得費 (20 百万円 ) 資本金等の額 取得費加算額は 譲渡益が限度です 4

5 4. 注意点 1 相続税が発生した相続人だけが この特例を利用できます よって 相続税額 =0 の人の場合は通常のみなし配当課税がされます 2 相続や遺贈 死因贈与契約で取得した 非上場の自社株式が対象です よって 生前贈与で取得したものには適用出来ません また 証券市場で換金可能な上場株式会社も利用出来ません 持分会社でも適用できません なお 相続で取得した株式の取得原価は 原則として 被相続人が取得した時の取得原価です ( 所法 601 一 ) 3 自社株式を会社に売却する前に 下記の一定書類を税務署等に提出する必要があります 5. 確定申告の際の必要資料リスト 1 所得税の確定申告書 B 表 2 第三表 ( 分離課税用 ) 3みなし配当課税の特例の届出書 ( 譲渡人用 発行会社用 ) 正式には 相続財産に係る非上場株式をその発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例に関する届出書 といいます 譲渡人個人が会社宛に提出して 会社はみなし配当支払の源泉徴収をしないことになります 翌年 1 月 31 日までに 所轄の税務署に提出します 会社は発行会社用の控えを 5 年間保存する義務があります ( 措置令 5 条の 2 措置規 5 条の 5) 4 相続税額を加算する場合 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書 相続税の確定申告書のコピー 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 6. 会社法施行後は 有限会社の出資金にも適用可能従来は 株式会社の株式のみで有限会社の出資持分にはこの特例が適用できませんでした しかし 平成 18 年 5 月 1 日から施行された会社法により 特例有限会社 は株式会社とみなすことになりました このため出資金も資本金に 出資持分も株式とみなされます 会社法施行後の平成 18 年 5 月 1 日以降に相続が発生した場合は 有限会社の出資持分を金庫株のように譲渡しても この特例が利用できます 特例有限会社とは 会社法施行後も株式会社にせずに従来と同様に商号変更しないままの有限会社を言います 7. みなし配当課税の特例を受けた場合の自己株式取得会社の税務処理個人株主は 措置法 9 条の 7 の特例によりみなし配当 ( 配当所得 ) ではなく譲渡所得として申告できます この所得税の特例でみなし配当が生じないため 自己株式を取得した会社では所得税の源泉徴収義務もありません しかし 法人税務上では 自己株式の取得に要した金額のすべてを資本金等の額で減算する訳ではありません 自己株式の取得会社では 通常通り 資本金等の額と利益積立金を減少させることになります 5

6 金庫株と物納の有利選択 1. 金庫株と物納の有利選択上記のように非上場株式を相続した際に金庫株する特例を利用すれば 配当所得の総合課税を回避して税負担の軽い譲渡所得の分離課税ですます事が出来ます ( 措置法 9 条の 7) しかし みなし配当課税をされない上記の特例でも 20% の譲渡所得課税がされるので 80% の手取り部分で相続人が納税することになります よって 自社株式の相続税評価額が高額になる場合は 一度物納したほうが有利です 被相続人の持ち株を相続人が 金銭納付を困難とする理由書 と共に政府に一度物納してから 自社が買い戻すことで 20% の所得税 ( 譲渡所得課税 ) を回避することが出来ます 国への物納は 所得税法上は非課税とされるからです ( 措置法 40 条の 3) 物納する際の出納価額は 相続税評価額となります ( 相法 431) 2. 設例 ( 前回とは 3 以降が相違します ) 1A 社の資本金は 8,000 万円 発行済株式総数は 1,600 株 1 株当たりの相続税評価額は 800,000 円 2A 社の株式は 100% を 経営者個人甲が所有している 甲の相続財産は 以下の通りである A 社株式 1,280 百万円 (=1,600 円 ) 自宅不動産 80 百万円 ( 相続税評価額 ) 預貯金 生命保険金等 20 百万円 ( 相続税評価額 ) 合計 1,380 百万円 3 甲が死亡したので相続が開始した 自宅不動産と預貯金 生命保険金は甲の配偶者が相続し A 社株式は長男が相続した 長男は相続税 405 百万円の納税資金を捻出するために A 社株式 500 株を 400 百万円 (@800,000 円 ) で物納申請した 4 物納する A 社株式 500 株の簿価 ( 甲の取得費 ) は 20 百万円 (@50,000 円 ) である 措置法 9 条の 7 と 39 条を適用するケース ( 一定の手続が必要 ) 上記の 金庫株を活用した相続税の納税資金対策に利用できる特例 の設例と同様です 所得税 + 住民税額 = 百万円 20%=55.75 百万円 手取り = = 百万円を相続税の納税資金に充当できます 6

7 物納するケース ( 一定の手続が必要 ) 相続人に 譲渡所得税は発生しません 相続税は 相続税評価額の 400 百万円で納税したことになります ( 物納出納価額 ) 自社が金庫株として 400 百万円で買い取る際には みなし配当が発生しません 所得税 + 住民税額 =0 百万円自社が金庫株として取得した自社株式を消却しても 課税は発生しません 3. 非上場株式を物納する場合の留意点国に物納した自社株式は 一般競争入札か随意契約で売却処分されます 無関係の第三者が非上場株式を競争入札で買うケースは 通常は考えられません このため 相続税評価額 (= 物納出納価額 ) で買い戻す旨の書類を届け出ておきます ( 随意契約適格者 ) 結果的には 発行会社やオーナー一族が買い戻すことにします 通常 非上場会社は定款に譲渡制限があります これを株主総会決議で解除する必要があるため 株主総会議事録が必要です 譲渡制限株式は 管理処分不適格財産です ( 相令 18) 相続税評価額( 物納出納価額 ) で 自社が随意契約適格者として 1 年以内に買い取る必要があります 物納財産売却手続書類提出等確約書 を作成して提出します( 相基通 42-14(3)) 自社に分配可能額と買取資金が無ければ 一般競争入札にかけられます その他 物納申請書 や 金銭納付を困難とする理由書 等 多数の書類作成の事務手続きが必要 非上場株式の物納に必要な書類は 以下の通りです( 相規 222 五 ) 1 会社の商業登記簿謄本 発行法人の登記事項証明書 2 発行会社の決算書 ( 直近 2 年分 ) 3 株主名簿 4 物納財産売却手続書類提出等確約書 随意契約適格者 とは 当該株式発行会社や主要株主 役員 継続的取引関係者等を指します Reference Purpose Only 本レターに掲載している情報は 一般的なガイダンスに限定されています この文書は 個別具体的ケースに対する会計 税務のアドバイスをするものではありません 会計上の判断や税法の適用結果は 事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます また 解説の前提となる会計規則や税制が変更されている可能性もあります 実際に企画 実行される場合は 当事務所の担当者にご確認ください 7

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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