Microsoft Word - 宅建合格インプリンティング2016 pdf

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1 目次 第 1 章権利関係 1-1 契約の成立 意思表示 制限行為能力者 代理 弁済 相殺 時効 請負 委任 地役権 債務不履行 契約の解除 手付 保証債務 連帯保証債務 連帯債務 売主の担保責任 抵当権 共有 その他の物権 不法行為 賃貸借 借地借家法 不動産登記法 区分所有法 相続 57 第 2 章宅建業法 2-1 宅地建物取引業の定義 免許の申請と免許の基準 免許証の効力 事務所 事務所以外の場所の規制 宅地建物取引士 営業保証金 弁済業務保証金 媒介契約 代理契約に関する規制 広告の規制 重要事項の説明 (35 条書面 ) 契約内容記載書面の交付 クーリング オフ 業務上の規制 その他 報酬に関する規制 監督処分 住宅瑕疵担保履行法 94 第 3 章法令上の制限 3-1 国土利用計画法 都市計画法の仕組み 開発許可制 用途制限 道路に関する制限 建ぺい率 容積率 高さに関する制限 防火 準防火地域 建築確認 農地法 土地区画整理法 宅地造成等規制法 単体規定その他の法令制限 119 第 4 章税 その他 4-1 地価公示法 住宅金融支援機構法 不当景表法 固定資産税 不動産取得税 所得税 印紙税 登録免許税 不動産鑑定評価基準 土地 建物 135 文頭が数字のものは CD 収録文章です [ ] 内の太字が無音部分となります 1

2 第一章権利関係 (14 問 : 目標 8 点 ) 単純暗記だけでなく理解も必要で 元々難易度が高めだった権利関係ですが 更に近年の宅建試験では難化が激しくなっています その対策として補足を増やしましたので 権利関係ではインプリの売りであるシンプルさが薄れています 難問に対抗するためある程度は仕方ありませんので まずは ( ) 等の補足は無視して重要本文を覚えていってください 基礎ができましたら補足の細かい知識を肉付けしていってください ここでは出題数の半分 7~8 点を目指しましょう! 1-1 契約の成立 ( ) 出題確率と覚える大変さのバランスを考慮した重要度です出題確率が低くても簡単なものは が多め ( 逆もあり ) 契約とは 申込み と 承諾 という 意思表示 が合致することによって成立します 試験で直接問われることは少ないので 基本の基本として覚えておいてください Point 契約の種類 契約各当事者がお互いに債務を負担するか双務契約 : 売買 賃貸借 請負 有償委任など片務契約 : 贈与 無償委任など 契約各当事者がお互いに対価を要するか有償契約 : 売買 賃貸借 請負 有償委任など無償契約 : 贈与 無償委任など 当事者の意思表示のみで成立するか 物の引渡しも要するか諾成契約 : 売買 賃貸借 請負 交換 委任 贈与など要物契約 : 消費貸借 使用貸借 質権 寄託 代物弁済など 1. 売買契約は 売主と買主の契約をしようという [ 意思表示 ] が一致すれば成立する!( 書面不要 ) 2.[ 公序良俗 ] に反する内容の契約は 無効である! 3.[ 意思能力 ] がない状態でした契約は 無効である! 4. 承諾の通知を申込み者に [ 発した ] ときに 契約は成立する! 5. 承諾期間を定めた申込みは [ その期間内 ] は申込みを取り消すことができない! 6. 定められた承諾期間を過ぎた後の承諾は [ 新たな申込み ] とみなされる! 7. 当事者の [ 合意 ] がある場合は 承諾の通知を発しなくても契約は成立する! 8. 契約締結費用は 当事者が [ 平分 ] して負担する! 公序良俗に反する = 反社会性を帯びた行為 ( 賭博 人を殺す契約など ) 意思能力 = 行為の結果を弁識できるだけの精神能力 (7~10 才程度の能力 ) 難問対策 : 契約交渉中であり 契約締結に至っていない準備段階であっても 当事者の一方が契約交渉を打ち切った場合 具体的な事情によっては損害賠償責任を負うことがあります 胎児や成立前の法人のように その時点では実在しない者のために契約を締結させることも認められています 2

3 1-2 意思表示 ( ) ものすごく重要です 複数の人物が登場する問題が多いので 混乱しないように図を書いて考えましょう 取消し は主張して初めて契約がなかったことになり 無効 は何も言わなくても当然に契約がなかったことになります 詐欺 強迫 錯誤 心裡留保 通謀虚偽表示のどれかから ( または複合問題で )10 年で 7~8 問のペースで出題されています Point 善意の第三者に対抗することができるか? 詐欺による取消 強迫による取消 虚偽表示による無効 錯誤による無効 ( 要素の錯誤 + 重過失なし ) ( 相手方が悪意または有過失で ) 心裡留保による無効 1. 詐欺による取消しは 取消前に利害関係をもった [ 善意 ] の第三者に対抗することができない! 2. 強迫による取消しは [ 取消前 ] に利害関係をもった善意の第三者に対抗することができる! 3. 第三者が詐欺をした場合 本人は 相手方が [ 悪意 ] の場合のみ取り消すことができる! 4. 第三者が強迫をした場合 本人は 相手方の [ 善意悪意 ] に関わらず取り消すことができる! 5. 錯誤による無効は [ 善意 ] の第三者にも対抗することができる!(= 通説 ) ( 第三者を保護するべきという有力説もあります 96 条 3 項詐欺の取り消しを類推適用?) 6. 要素の錯誤は無効だが 表意者に [ 重過失 ] があるときは 無効を主張することができない! 7. 錯誤無効を主張することができるのは 原則として [ 表意者 ] のみである! ( 例外 : 表意者に対する債権をを保全する必要があり 表意者が錯誤を認めているとき ) 8. 動機の錯誤は原則的に無効とはならず その動機が相手方に [ 表示 ] された場合 ( 明示的 黙示的を問わず ) に意思表示の錯誤が成立することがある! 例 ) 新幹線が通ると言われたからこんな田舎の土地を買ったのに これを売主に言ったか? 9. 心裡留保による意思表示は 相手方が [ 善意無過失 ] のときは有効となる! (= 冗談が通じず 信じてしまった ) 10. 心裡留保による意思表示は 相手方の善意悪意に関わらず [ 有過失 ] のときは無効となる! (= 冗談だと分かっていた または誰がどう見ても冗談だと分かる話を信じた ) 11. 心裡留保が無効となった場合 [ 善意 ] の第三者に無効を主張することはできない! 12. 通謀虚偽表示による契約は [ 無効 ] であるが その無効を善意の第三者に対抗することはできない!( 第三者に該当する者 次ページ難問対策 ) 13. 通謀虚偽表示による無効は [ 契約当事者 ] 以外の者も主張することができる! ( 過失があっても主張可 ) 14. 契約を取り消した場合 その効果は [ 契約締結時 ] に遡り失効する 3

4 A 所有の土地が A B C と転売され 登記も完了している場合 A は B にだまされて土地を売ったとしても A の取り消しは善意の C には対抗できない! A は B に強迫されて土地を売った場合 A の取り消しは C が善意でも対抗できる! A が C にだまされて B に土地を売却した場合 B が悪意のとき A はその契約を取り消せる! A がその土地を売却した時に未成年者だった場合 C が善意でも 法定代理人の同意を得ていなかったことを理由にその売買契約を取り消すことができる! B が代金を支払わないので A が契約を解除しても 登記済みの C には対抗できない! AB 間の売買契約が公序良俗違反で無効であるときは C は善意悪意にかかわらず A に対抗できない! C の善意悪意にかかわらず C は登記を備えておけば AB 間で契約が解除されても C は A に対抗できる! AB 間の売買契約が既に解除されていたとしても C は善意悪意にかかわらず 登記を備えれば A に対抗できる! A が本心ではなく B に売却の意思表示をしたとき B が A の真意を知っていたときは A はその意思表示の無効を主張できる! A が B にした売却の意思表示につき 法律行為の要素に錯誤があった場合 A に重大な過失があったとき以外は A はその意思表示の無効を主張できる! A と B が通謀して A 所有地の登記を B に移し ( 通謀虚偽表示 ) その土地を B が C に譲渡した場合 虚偽表示は無効なので B が登記を受けていても A は売買契約の無効を主張できる! 登記を受けていなくても C は善意でさえあれば A に対して所有権を主張できる! B は無権利者なので 登記がなくても C は B に対して所有権を主張できる! A が D にも当該土地を譲渡した場合 C と D では先に登記を備えた方が所有権を取得する! C が更に E に土地を譲渡した場合 E は C の善意悪意にかかわらず E が善意であれば A に対して所有権を主張できる! E が悪意であっても C が善意なら E は A に対して所有権を主張できる! 善意 = 知らなかった 悪意 = 知っていた 善意無過失 = そのことを知らず 落ち度も無い状態 錯誤 = 勘違いによる意思表示 要素の錯誤 = 取引の重要な部分に錯誤があること 心裡留保 ( しんりりゅうほ ) = 真意ではないと自覚しながらする意思表示 (= 冗談 ) 通謀虚偽表示 ( つうぼうきょぎひょうじ ) =2 人の者が共謀し ウソの契約をすること 難問対策 ( 判例により第三者に該当するとされた主な例 ) 1 虚偽表示による譲受人からさらにその目的物を譲り受けた者 2 虚偽表示による譲受人からその目的物について抵当権の設定を受けた者 3 発生を仮装された債権の譲受人 難問対策 ( 判例により第三者に該当しないとされた主な例 ) 1 代理人や法人の代表機関が虚偽表示をした場合における本人や法人 2 虚偽の債権譲受人から取立のために債権を譲り受けた者 3 土地が仮装譲渡された場合におけるその土地上の建物賃借人 4

5 1-3 制限行為能力者 ( ) 出題ポイントが多く 要注意です 制限行為能力者の意義や 売買契約を結んだ場合の効果など 重要事項満載です まだ社会のことをよく知らない未成年者や 通常の人より精神的能力が低い人を保護するための制度です 10 年で 8 問のペースで出題されています Point 制限行為能力者の種類 未成年者 : 満 20 歳未満の者 ( 保護者 親権者 未成年後見人 ) 成年被後見人 : 精神上の障害により弁識能力を欠く者 ( 保護者 成年後見人 ) 被保佐人 : 精神上の障害により弁識能力が著しく不十分な者 ( 保護者 保佐人 ) 成年被後見人よりも症状が軽いものが被保佐人で 重度の浪費家などが含まれる場合もあります 1. 未成年後見人は [ 複数 ] を選任することができる!( 法人も可 成年後見人 保佐人 補助人も複数を選任することができます ) 2. 未成年者が未成年後見人の同意を得ないでした法律行為は 原則として [ 取り消す ] ことができる!( 無効である 同意は黙示でもよい 同意は取引の相手方に対してでもよい ) 取消ができない行為 (= 有効に成立する 未成年者が一方的に利益を得るだけの行為 ) 1. 法定代理人の同意を得た契約 2. 営業の許可を受けている行為 3. 処分を許された財産を処分する行為 4. 単に権利を得 ( 贈与等 ) または義務を免れる ( 債務の取消等 ) 契約 3. 成年被後見人が [ 単独 ] で行った法律行為は 原則として取り消すことができる! ( 成年後見人の同意を得ていても取消可 日常生活に関する行為は取消不可 ) 4.[ 法人 ] も 成年後見人となることができる! 5. 成年後見人が成年被後見人に代わって建物等の売却 賃貸 抵当権の設定などの行為を行うときは [ 家庭裁判所 ] の許可を得なければならない! 6. 被保佐人が [ 単独 ] で行った法律行為は 原則として取り消すことができない! 7. 被保佐人が 保佐人の同意を得なければならない行為を 同意またはそれに代わる家庭裁判所の許可を得ないでした場合 [ 被保佐人 ] 又は保佐人が共に当該行為を取り消すことができる! 同意が必要 ( 取消ができる ) な重要な行為 1. 不動産など 重要な財産の売買 2.5 年を超える土地賃貸借 3.3 年を超える建物賃貸借 4. 建物の新築 改築 増築 大修繕の依頼 5

6 8. 未成年者と取引した相手方が 未成年後見人に対して 1 月以上の期間内に追認するように催告したが確答がなかった場合 未成年後見人は未成年者の行為を [ 追認 ] したものとみなされる! 9. 未成年者と取引した相手方が 未成年者本人に対してした追認の催告は [ 無効 ] である! 10. 契約締結時に未成年者であった者は 成年に達しても 契約から [20 年 ] 経過するか 追認することができる状態になったときから [5 年 ] 以内は取消権を行使することができる! 11. 契約の相手方が被保佐人に 保佐人の同意を得て追認するように催告したが 確答がなかった場合 当該契約は [ 取り消された ] ものとみなされる! 12. 制限行為能力者が [ 行為能力者 ] であると相手方をだまして契約をした場合 その契約は取り消すことができない! 追認 = 契約後に契約成立を認めること 催告 = 裁判外の請求 制限行為能力者の相手方の催告権 誰に催告するか? 確答がない場合 未成年者 法定代理人 追認とみなされる 成年被後見人 法定代理人 追認とみなされる 被保佐人 保佐人 ( ) 追認とみなされる 被補助人 補助人 ( ) 追認とみなされる 行為能力者となった後 本人 追認とみなされる 被保佐人または被補助人に催告し確答がなかった場合は取消しとみなされます 成年擬制 未成年者でも 男は満 18 歳 女は満 16 歳で婚姻をすることができ ( 父母どちらかの同意が必要ですが 同意なく婚姻届が受理されても取り消されません 両親ともいない場合は同意不要 未成年後見人の同意も不要と緩い規定です ) 婚姻をすれば民法上成年に達したものとみなされます 未成年のうちに離婚をしても 成年擬制の効果は消滅しません ( 成年者のまま ) また 民法上成年とみなされるだけですので 選挙権はなく もちろん煙草や飲酒も認められません 不適齢婚 ( 男 18 歳未満 女 16 歳未満 ) であっても 誤って受理された場合は取り消されるまで成年擬制が働きます 難問対策 ( 胎児の権利能力 ):1 不法行為による損害賠償請求 2 相続 3 遺贈について 胎児はすでに生まれたものとみなされます 難問対策 : 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき 4 親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合 家庭裁判所はその事実が認められるときは 本人の同意を得た上で同審判をすることができます 6

7 1-4 代理 ( ) 代理とは 他人の行為によって自分が効果を受ける制度をいいます 本人 相手方 代理人の 3 人の人物が登場します 覚えることが多くて大変です 浅くてもよいので 広く正確な知識を習得してください 9 割方出題されますのでどこから出題されても対応できるように! 1. 代理の効力が [ 本人 ] に及ぶためには 代理権があり 相手方に対し本人に代わって行うことを示し ( 顕名 ) 相手方と契約することを要する! 2. 代理人が顕名しないでした契約は [ 代理人 ] 自身のために効力を生ずる! ( 相手方が 周囲の事情から代理人であることを知りえた場合は本人に生ずる ) 3. 代理人が [ 制限行為能力者 ] であっても 代理行為は有効である! 4. 代理人が 相手方の詐欺または強迫により代理契約を締結した場合 [ 本人 ] が当該契約を取り消すことができる!( 詐欺の場合は 本人が善意のときに限る ) 5. 代理人が 第三者の詐欺により代理契約を締結した場合 本人は 相手方が詐欺につき [ 悪意 ] のときにのみ当該契約を取り消すことができる!( 強迫は善意悪意を問わない ) 6. 代理人が詐欺または強迫により代理契約を締結した場合 相手方は [ いつでも ] 当該契約を取り消すことができる!( 本人の善意悪意を問わない ) 7. 代理人が錯誤により代理行為をした場合 代理人に [ 重大な過失 ] がないときに限り 本人は代理行為の無効を主張することができる! 8. 代理人が [ 自己の利益 ] のために代理行為をした場合 相手方がその事実を知りえたときに限り 本人は代理行為の無効を主張することができる! 9. 無権代理行為は無効だが 本人が追認すれば [ 契約締結時 ] に遡り有効となる!( 無権代理人に対して追認することもできるが 相手方が追認の事実を知らないとその効果を主張できない ) 10. 無権代理行為の相手方は 追認するかどうか本人に催告でき ( 悪意でも可 ) 確答がなければ [ 追認拒絶 ] とみなされる! 11. 無権代理行為の [ 善意 ]( 過失はあってもよい ) の相手方は 本人が追認する前に 当該契約を取り消して無効とすることができる! 12. 無権代理行為の [ 善意無過失 ] の相手方は 本人の追認が得られなかった場合 無権代理人に対して 代わって契約を履行させるか 損害賠償を請求することができる! ( 無権代理人が制限行為能力者であるときは 責任追及不可 ) 13. 復代理人とは [ 本人 ] の代理人であり 代理行為をすれば その効果は本人に及ぶ! 14. 代理人が復代理人を選任しても 代理人の [ 代理権 ] は消滅しない! 7

8 15. 代理人の代理権が消滅すると [ 復代理人 ] の代理権も消滅する! 16. 法定代理人は [ いつでも ] 復代理人を選任することができる! 17. 任意代理人は [ 本人の承諾 ] があったとき またはやむを得ない事情があるときに限り復代理人を選任することができる! A( 代理人 ) が B( 本人 ) 所有の建物の売却について B から代理権を授与され 買主が C( 相手方 ) である場合 Point こういった図を必ず書く B( 本人 ) A( 代理人 ) C( 相手方 ) A が買主 C から虚偽の事実を告げられて売買契約を締結した場合 善意の B は詐欺を理由に契約を取り消せる! 建物が破損したため B に無断で A が修繕した場合 (= 保存行為 ) B はその修繕代金を負担する! A は B の許諾があるとき またはやむを得ない事情 ( 急病など ) があるときに限り 復代理人を選任することができる! C が A に対して A の権限内と思われる契約を B のためにすることを示して行ったときは 直接 B に対してその効力を生じる! 代理人は行為能力者であることを要しないため B が未成年者である A を代理人に選んだ場合 B は A に親権者の同意がないことを理由に A が締結した契約を取り消すことはできない! A が B に隠れて C からも代理権を与えられていた場合 ( 双方代理 ) は 当該契約は無効である! (B および C の同意があれば有効 = この場合は C も本人 ) B が実は A に代理権を与えていなかった場合 (= 無権代理 ) C がそのことについて善意であり かつ B の追認がないとき C は当該売買契約を取り消すことができる!(cf. 追認するか? との催告権は C は悪意でも行使可能 今後も出てくる cf. とは 比較 の意味です ) 8

9 以下 無権代理 A の行為が実は無権代理だった場合 C がそのことについて善意無過失であり かつ B の追認がないとき A に対して契約の履行の請求または損害賠償の請求ができる! 実は代理権のなかった A と C の契約は B が直接 C に対して追認の意思表示を行えば その契約は有効となる! B が追認しない場合でも C が A に代理権があると信じ そう信じることに正当な理由があるとき (= 表見代理 ) は C は直接 B に対して契約の成立を主張できる! A の行為が表権代理に該当するとき C は A に対して損害賠償を請求するか B に対して契約の成立を主張するかは自由である! A の無権代理行為を B が追認した場合 A と C が契約した時点から 当該契約は効力を生じていたことになる!( 本人と相手方の別段の意思表示により遡及しないものとすることも可 ) 善意悪意を問わず C は期間を定めて 追認するか否かの催告を B に対してすることができ その期間内に B の確答がないときは 追認は拒絶されたものとみなされる! B が死亡して A が B を単独で相続した場合 A は B が売買契約を追認していなくても C に対して当該土地を引き渡さなければならない ( 当該無権代理行為は当然に有効となるため )! A が破産した場合 A の代理権は消滅し 破産後の A の行為は無権代理行為となるが C が A の破産を知らず善意無過失で信頼したときは A の行為は有効となる! (A が死亡して B が単独相続した場合 B は追認拒絶可 C が悪意 or 有過失なら一切責任なし ) 追認まとめ 追認権は B( 本人 ) にのみ認められる! 追認は単独行為であり C( 相手方 ) や A( 無権代理人 ) の同意は必要ない! 無権代理行為の取消権は C( 相手方 ) にのみ認められる! 追認するか否かの催告権は C( 相手方 ) にのみ認められる! 無権代理の相手方が 本人または無権代理人に対して主張できること 本人に対して :1 相当期間を定めて催告 ( 悪意でも可 )2 表見代理を主張 ( 善意無過失の場合 ) 無権代理人に対して :1 取消の主張 ( 善意の場合 )2 損害賠償や履行請求 ( 善意無過失の場合 ) 難問対策 : 代理人が本人を代理して自分と契約することを自己契約 契約当事者双方の代理人となって契約することを双方代理といい これらは原則として禁止され もしも行われた場合は無権代理となり基本的に無効となります しかし 本人の承諾がある場合や 単に債務を履行するだけの場合 (= 弁済期の到来した債務の弁済など ) には自己契約や双方代理も許されます 難問対策 : 本人の本質的意思が要求される婚姻や縁組などの純粋身分行為について代理は認められませんが 例外として代諾縁組 ( 親が代わってする 15 歳未満の子の縁組 ) は可能です 9

10 1-5 弁済 相殺 ( ) 弁済とは 債務者が約束どおり債務を果たすことによって債権者の債権を消滅させる行為をいいます 相殺とは 債権者と債務者とが相互に同種の債権 債務を有する場合に その債権と債務を対等額で消滅させる行為をいいます 10 年で 3~4 問の出題ですが簡単です 1. 債務者は 弁済の提供をすれば [ 債務不履行責任 ] を免れる!(cf. 不法行為責任は免れない ) 2. 弁済費用 (= 弁済をするための費用 交通費など ) は 特約がないときは [ 債務者 ] が負担する! 3. 弁済場所は 特約がないときは [ 債権者 ] の住所地で行う! ( 特定物の場合は 債権発生当時その物があった場所 ) 4. 弁済と [ 受取証書 ] の交付は 同時履行の関係にある! 5. 弁済と [ 借用書 ] の返還は 同時履行の関係にはない!( 弁済が先 ) 6. 弁済金が不足する場合 まずは [ 利息 ] に充当される! 7. 法律上利害関係のない第三者は [ 債務者 ] の意思に反して弁済することはできない! 8. 法律上利害関係のある第三者は [ 債務者 ] の意思に反しても弁済することができる! 9. 弁済につき正当な利益のない者が弁済した場合 [ 債権者 ] の承諾を得て 債権者に代位することができる!(= 任意代位 ) 10. 弁済につき正当な利益を有する者が弁済した場合 [ 当然 ] に債権者に代位し 債務者に対抗することができる!(= 法定代位 ) 11. 債務者は [ 債権者 ] の承諾を得て 代わりの物をもって弁済とすることができる!( 代物弁済 ) 12. 相殺は 相手方に対する一方的 [ 意思表示 ] によって行われる! 13. 対立する債権債務の [ 履行地 ] が異なる場合でも 相殺することができる! 14. 相殺をなすには 双方の債権が [ 弁済期 ] にあることを要する! ( 受働債権については 期限の利益を放棄すれば弁済期に達している必要はない ) 15. 相殺の意思表示に [ 条件または期限 ] を付けることはできない! 16. 相殺禁止特約があるときは相殺ができないが この特約をもって [ 善意 ] の第三者に対抗することはできない! 17. 相殺適状になった後 [ 自働債権 ] が時効消滅した場合でも 相殺することができる! 18. 不法行為によって生じた債権を [ 受働債権 ] として相殺することはできない! A が B に対してお金を貸していますが B はお金を返してくれません 不法行為で生じた債権を受働債権として相殺できるとすると お金を返してくれないことを理由に A が B を殴り B に損害賠償請求権を発生させ A の貸金債権と B の損害賠償請求権を相殺する ということが可能となります 加害者 A にはしっかり賠償させ 暴力の被害者 B を保護するため 不法行為で生じた債権を受働債権とはできません 被害者 B からの申し出で 自分も悪いしこれでチャラにしましょう というのは OK です (= 不法行為によって生じた損害賠償請求権が自働債権 ) 19. 相殺によって 対立する債権はその対等額で消滅し その効力は [ 相殺適状時 ] まで遡る! 10

11 A( 債権者 ) が B( 債務者 ) に金銭を貸し与えた場合 A と B で返済の場所を定めていなかった場合 B は A の住所で弁済をする必要がある! A が住所を変更し 弁済場所を変更したため弁済費用が増加したときは その増加額は A の負担となる!( 原則として弁済費用は債務者が負担 ) B の親でも B が反対すれば A に弁済することはできない!( 債権者 A の承諾を得ることで利害関係のない者も弁済して代位可 = 任意代位 ) B の保証人が B の承諾なく A に弁済した場合 以後 保証人は A に代位して B に対して弁済の請求をすることができる!( 弁済に正当な利益を有する者に当然に認められる = 法定代位 正当な利益を有する者の例 : 保証人 連帯保証人 連帯債務者 物上保証人 担保目的物の第三取得者 後順位担保権者 抵当権の実行により覆滅される不動産賃借人など ) B の返済額に多少の不足があった場合でも 事情によっては債務の本旨に従った弁済の提供として認められることがある! A 名義の領収証を C が持参したため B が C に弁済した場合 B が善意無過失のときは C になされた弁済は有効となる!( このような C を債権の準占有者という 準占有者の例 : 預金証書と印鑑を持参する者 表見相続人 詐称代理人など ) B が A に対して領収証の発行を要求し A がこれを交付しないときは その交付がされるまで B は弁済を拒むことができる!(cf. 借用書の返還は同時履行の関係に立たず 弁済が先 ) A は B に土地を売却し 一方 B は A に金銭債権を有していた場合 B の金銭債権が時効により消滅していた場合でも 時効完成前に土地の売買契約が成立していた (= 時効消滅以前に相殺適状 ) 場合には B は A に対して相殺を主張することができる! B の債権について弁済期の定めがなく B から履行の請求がないときでも A は自分の債権の弁済期が到来すれば相殺をなしうる! 相殺の効力は 相殺の意思表示をしたときからではなく 相殺適状のときに遡及して生ずる! B の債権が A の不法行為によって発生した (A が B を車でひいた慰謝料など ) ものである場合 A は自分の債権をもって相殺をすることはできない! 土地代金の支払い場所と 貸金の返済場所が異なっても相殺は認められる! 第三者 C が A の債権を差し押さえた後に B が A に金銭を貸し与えていた場合は B は A に対して相殺はできるが それをもって C に対抗することはできない! 債務不履行 = 債務者が正当な理由なく債務の本旨に従った履行をしないこと 相殺適状 =2 つの債権が有効に存在 対立し 弁済期にあること 自働債権 = 相殺の意思表示を申し込む側の債権 受働債権 = 相殺の意思表示を申し込まれた側の債権 11

12 1-6 時効 ( ) 時効とは 時間の経過によってこれまで持っていなかった権利を取得したり これまで存在していた権利が消滅したりすることをいいます 10 年で 2~3 問の出題で やや複雑 Point 取得時効 : 従来は持っていなかった権利を時間の経過により取得すること消滅時効 : 従来は存在した権利が時間の経過により消滅すること 1. 不動産を 所有の意思を持ち 平穏かつ公然に [ 占有開始時 ] に善意無過失で 10 年 悪意または善意有過失で 20 年占有すれば 所有権を取得することができる! 2. 他人の土地を [ 不法 ] に占有開始した場合でも 所有の意思があると認められる! 3. 賃貸借契約に基づき [ 賃借人 ] として占有を開始した場合 所有の意思があると認められない! ( 土地賃貸借は 継続的な用益という外形的かつ客観的事実が存在すれば時効取得が認められる ) 4. 売買や相続により前の占有者の占有を引き継いだ者は 自己の占有期間のみを主張するほか 前の占有者の占有期間を [ 併せて ] 主張することもできる! 5. 不動産を時効取得した者は 時効完成当時の [ 原所有者 ] には登記なくして所有権を主張することができる! 6. 不動産を時効取得した者と [ 時効完成後 ] に原権利者から権利を取得した者とは 登記の先後によって所有権を決する! 7. 債権は [10 年間 ] 権利を行使しないと消滅時効にかかる!(cf. 所有権が消滅時効にかかることはない ) 8. 確定期限ある債権 不確定期限ある債権の消滅時効は ともに [ 期限到来 ] のときから起算する! 9. 期限の定めのない債権の消滅時効は [ 債権成立 ] のときから起算する! 10. 債権の消滅時効は 債務者のほか [ 保証人 ] や物上保証人も援用することができる! 11. 債権の消滅時効が完成したにもかかわらず 債務者が債務を [ 承認 ] した場合 債務者は 後からやはり時効を援用するということはできない! ( 時効完成を知らなかった場合も不可 ) 12. 時効完成前に 時効の利益を [ 放棄 ] することはできない!( 放棄する旨の約定は無効 ) 13. 債権者が 裁判上の手続きにより債務者に弁済を [ 請求 ] すると 時効は中断される! ( 裁判外で請求した場合でも中断するが 6 ヶ月以内に裁判上の手続き必要 ) 14. 債務者が債務を [ 承認 ] すると 時効は中断される! 15. 債務者が [ 利息 ] を支払うと 時効は中断される! 16.[ 物上保証人 ] が債務を承認しても 時効は中断されない! 物上保証人 = 債務者の債務を担保するため 自己所有の不動産に抵当権を設定した債務者以外の第三者 12

13 A 所有の土地を B が占有している場合 時効が完成した場合 B は占有を開始したときから その所有権を取得したことになる! B は所有の意思を持たず 賃借人のつもりで占有し続けたときは 何十年経っても時効取得することはない!( 所有の意思を持ち 土地の継続的な用益という外形的かつ客観的事実が存在すれば時効取得も可能 ) B はその土地を自己のものであると過失なく信じて占有したときは 10 年間占有を継続すれば 土地の所有権を取得できる! B はその土地が A のものであると知って占有したときは 20 年間占有を継続しなければ所有権を取得できない! B は占有開始時に善意無過失ならば 途中でそれが A のものであると知っても 10 年間占有を継続すれば所有権を取得できる! B の父が 15 年間所有の意思を持って占有した場合 相続により占有を継承した B は その後 5 年間占有すれば所有権を取得できる! B が 15 年間自己占有した後 C に 5 年間賃貸した場合でも B は所有権を取得できる! B が 15 年間自己占有した時点で A が D にその土地を売却した場合でも B はその後 5 年間占有を継続すれば所有権を取得し D に対抗できる! 当該土地が農地であっても 時効が完成すれば 農地法に基づく許可を受けずに B は所有権を取得できる!( 農業委員会への届出は必要 ) A が B に金銭を貸し付けている場合 弁済期の定めがない場合 A が相当の期間を定めて B に催告し この相当期間が過ぎたときから時効 (= 消滅時効 ) は進行する!( 金銭貸借の場合は相当期間経過後 前ページ 9 番と比較 ) A の債権の担保として自己所有の土地に抵当権を設定している C は A の債権が時効にかかったときは それを援用して A に抵当権の抹消を求めることができる! A は催告をしても返済をしない B に対し 消滅時効が完成する前に支払いを求める訴えを提起したときは その訴え提起は関係なく 返済を催告したときに時効中断の効力が生じている! AB 間で裁判上の和解が成立したときは 和解成立から 10 年で消滅時効にかかる! A が B に対して訴訟により弁済を求めても その訴えが却下された場合は 時効中断の効力は生じない!( 仮執行の宣言の申立てをしたときは 消滅時効は中断する ) 確定判決で確定した権利でも 10 年で時効に服する! 確定期限 = 月 日 不確定期限 =~ が ~ したら 時効の中断 = それまで進行していた時効期間が元に戻ること 難問対策 : 出題可能性は極めて低いですが 時効の停止 というものも存在します 時効期間満了間近に天災その他の避けることのできない事変のため時効を中断させることができない場合 その障害が消滅したときから 2 週間を経過するまで時効は完成しません 時効期間を元に戻す時効の中断と区別しておいてください 13

14 1-7 請負 ( ) 請負とは 当事者の一方が報酬を支払うことを約束し 他方が仕事の完成を約束することによって成立する契約をいいます 10 年で 3~4 問の出題ですが とても簡単ですので 出題されたら絶対に落とせません 1. 注文者の報酬支払い義務と請負人の目的物引渡し義務は [ 同時履行 ] の関係に立つ! ( 注文者の報酬支払い義務と請負人の損害賠償義務も同時履行の関係に立つ ) 2. 注文者が代金の全額をあらかじめ支払っていた場合 仕事の完成と同時にその所有権は [ 注文者 ] に帰属する! 3. 請負人が仕事完成に必要な材料の [ 主要部分 ] を自ら提供した場合 仕事が完成しても 注文者が代金を支払うまでは その所有権はいったん請負人に帰属する! 4. 注文者は [ 仕事が完成 ] する前であれば 請負人の受ける損害を賠償して 一方的に請負契約を解除することができる! 5. 請負人は原則として [ 瑕疵修補義務 ] を負うが 欠陥が重要でなく かつ その欠陥を直すのに多額の費用がかかる場合は 当該義務を負う必要はない! ( 請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には 注文者は当該建物の建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる ) 6. 請負人が請け負った建物が火事により滅失した場合 なお工期内に [ 完成可能 ] ならば 請負人の仕事完成義務は存続する! 7. 請負人が請け負った建物が火事により滅失した場合 工事を再開しても工期内に完成不能であるときは 請負人の仕事完成義務および注文者の報酬支払い義務は [ 消滅 ] する! 8. 注文者と請負人との間で 請負人が [ 担保責任 ] を負わない旨の特約を結ぶことができる! ( 請負人があらかじめ瑕疵を知っていながら注文者に告げなかったときは責任を負う ) 請負人の担保責任 瑕疵修補請求 : 原則 請負人に瑕疵修補責任あり例外 欠陥が重要でなく かつ 修補に多額の費用がかかる場合は請求不可損害賠償請求 :1 瑕疵の修補に代えて損害賠償請求をする 2 瑕疵修補請求と併せて損害賠償請求することも可能契約の解除 : 欠陥のため契約の目的を達成できない場合 ( 土地工作物については解除不可 ) ( 仕事完成前ならば 注文者は損害を賠償して一方的に解除可能 ) 注文者の供した材料または注文者の指図により生じた瑕疵 請負人に責任なし ( 請負人が材料や指図の不適当なことを知っていながら告げなかった場合は責任あり ) 14

15 A( 注文者 ) が建築業者 B( 請負人 ) に請け負わせて住宅を建築した場合 報酬の支払時期は後払いが原則で A の報酬支払い義務と B の住宅引渡し義務は 同時履行の関係に立つ! 完成した住宅に建物その他土地の工作物について瑕疵があるとき B は住宅の引渡しから 5 年間は瑕疵担保責任を負うが この期間は当事者間の特約により 10 年まで伸ばせる! ( 責任追及期間は原則として目的物の引渡しから 1 年以内 or 特約で 10 年まで可 例外 :1 建築物 5 年 2 石造 鉄骨造など頑丈な建築物 10 年 3 土地工作物以外 1 年 ) 完成した住宅に建物その他土地の工作物について瑕疵があり 契約の目的を達することができなくても A は契約を解除できない!(= 解除ができるのは建物その他の土地工作物以外の瑕疵 ) 完成した住宅に瑕疵があり B が修補可能なものであっても A は瑕疵の修補に代え B に損害賠償の請求ができる! A と B の間で B が瑕疵担保責任を負わないとの特約があった場合でも B がもともと瑕疵の存在を知って A に告げなかったときは B は免責されない! A が代金の全額をあらかじめ支払っていた場合 住宅の完成と同時に所有権は A に帰属する! B が建物の材料の主要部分を自ら提供した場合 住宅が完成しても A が代金を支払うまでは所有権はいったん B に帰属する! 完成した建物を A から譲り受けた C には B に対する瑕疵修補または損害賠償の請求権はない!(B に担保責任を追及できるのは請負を依頼した A のみ ) 住宅完成前ならば A は B に損害を賠償して一方的に請負契約を解除できる! 瑕疵担保責任 ( かしたんぽせきにん ) = 目的物に瑕疵 ( キズ ) があった場合 買主が損害を受けないように 売主に課せられた責任 難問対策 : 請負契約を締結する際 建設業法上の書面の作成が要求されますが これは後日の紛争を防止するためのものにすぎず 請負契約の成立要件ではありません 難問対策 : 請負人は その仕事を原則として他の者にやらせることもできます (= 下請負 ) この場合 下請負人の故意 過失について請負人が責任を負います 本試験で出る同時履行まる分かり一覧 契約解除による原状回復義務 : 請負における目的物の引渡しと報酬の支払い : 弁済と受取証書 ( 領収書 ) の交付義務 : 建物買取請求権と土地の明渡し : 不動産売買における登記協力義務と代金支払義務 : 弁済と債権証書 ( 契約書など ) の交付 : 被担保債権の弁済と抵当権登記抹消手続 : 敷金返還義務と目的物明渡義務 : 造作買取請求権と建物の明渡し : 15

16 1-8 委任 ( ) 委任とは 契約などの法律行為を他人にやってもらうようお願いすることです 委任は無償が原則です 特約がある場合でも報酬は後払い しかし委任事務費用は先払い これは重要です 10 年で 1~2 問出題されるかどうかですが 簡単ですので確実に覚えておいてください 1. 受任者は 委任者から [ 請求 ] された場合 いつでも委任事務の状況を報告しなければならない! 2. 有償 無償を問わず 受任者は [ 善良なる管理者 ] の注意義務をもって事務を処理しなくてはならない!(= 善管注意義務 ) 3. 委任者 受任者ともに 存続を望まないときは [ いつでも ] 委任契約を解除することができる! ( 相手方に不利な時期でも解除可能ですが やむを得ない事由がある場合を除き損害を賠償する ) 4. 委任契約は 委任者の死亡または破産 受任者の死亡または破産および [ 後見開始の審判の開始 ] により当然に終了する!( 注 : 不動産登記法では特例が定められており 登記申請代理権は本人死亡により消滅しない ) 5. 委任契約は委任者 受任者の死亡により当然に終了するので その相続人はその地位を [ 相続 ] することはない! 6. 受任者は [ 特約 ] がなければ委任者に報酬を請求することができない!( 事務処理費用は可 ) 7. 受任者が委任者に引き渡すはずの金銭を自己のために消費したときは その [ 消費した日 ] 以後の利息も支払わなければならない! 8. 受任者は 委任者の承諾を得た場合 またはやむを得ない事情がある場合には [ 復受任者 ] を選任することができる! 9. 有償委任が その履行の半途で終了した場合 受任者は既にした履行の割合に応じて [ 報酬 ] を請求することができる!(cf. 請負 ) 委任者 = 他人に法律行為をすることを頼む者 受任者 = 他人から法律行為をすることを頼まれた者 善管注意義務 = 十分に注意して物事を行う義務 自己のためにすると同一の注意義務 本試験で出る善管注意義務が要求される者一覧 1 留置権者 2 質権者 3 特定物の売主 4 賃借人 5 有償 無償の受任者 6 遺言執行者 7 贈与者など 本試験で出る自己のためにすると同一の注意義務が要求される者一覧 1 受領遅滞 2 親権者 3 相続放棄者 4 限定承認者など 16

17 1-9 地役権 ( ) 地役権とは ある土地の便益を上昇させるため 他の土地を利用できる権利をいいます この ある土地 を要役地 ( ようえきち ) 他の土地 を承役地 ( しょうえきち ) と呼びます 10 年で 1~2 問の出題ですので サラッと確認程度に読んでおいてください 1. 地役権は [ 要役地 ] から分離して処分することはできない!( 特約不可 ) 2. 共有者の 1 人が地役権を時効取得すると [ 他の共有者 ] も地役権を取得する! 3. 要役地 承役地の共有者は [ 自己の持分 ] についてのみ 地役権を消滅させることはできない! A が自己所有の甲土地の一部について 通行目的で 隣地乙土地所有者 B のために 乙土地の便益に供する通行地役権設定契約を締結した場合 A が甲土地を C に譲渡した場合 C が通行地役権の存在を知っており かつ 通路として継続的に使用されているときは C は B に対して通行地役権を否定することができない!(A C に所有権移転登記あり B は地役権の登記必要なし ) B が乙土地を D に譲渡した場合 D は A に対して通行地役権が自己に移転したことを主張することができる!(B D に所有権移転登記あり B は地役権の登記必要 ) B は 地役権が定められていない部分の甲土地の土地を 継続かつ表現の形で使用を継続した場合 その部分についても通行地役権を時効取得することができる!( 要役地所有者が通路を開設している必要あり 継続かつ表現 = 使用を続け それが客観的にも明らかな状態 ) 難問対策 : 要役地の共有 1 共有者の 1 人が地役権を消滅させることはできない 21 人が地役権を時効取得すると他の共有者全員も時効取得する 3 共有者に対する時効中断は全共有者に対してしなければ効力を生じない 41 人に時効停止の事由があってもその効力は他の共有者に及ばない 相隣関係 囲繞地通行権 ある所有者の土地が 他の所有者の土地又は海岸 崖地等に囲まれて 公道に接していない場合に 囲まれている土地の所有者が公道まで他の土地を通行する権利 このような土地の位置関係にある場合に 囲んでいる側の土地を 囲繞地 といい 囲まれている側の土地を 袋地 という 通行者は 通行のために必要かつ囲繞地にとって最も損害の少ない方法 場所を選ばなければならない 通行権者は 必要があるときは自ら通路を開設することができ 囲繞地所有者の承諾を要しない 通行権者は 囲繞地の損害に対して 原則として 1 年ごとに償金を支払う 袋地の所有権を取得した者は 所有権移転登記を受けていなくても囲繞地通行権を主張できる 土地の分割によって新たに公道に通じない土地が生じた場合 当該土地所有者は 他の分割者の所有地のみを通行することができ この場合は償金が不要となる 異なる慣習がある場合を除き 建物の築造には境界線から 50cm 以上の距離を保たなければならない隣地との境界付近で建物の修繕等を行うときは 隣地の使用を請求できる ( 立ち入るには承諾必要 ) 隣地の竹木の枝や根が境界線を越えてきた場合 : 枝 = 切除請求根 = 自ら切除可能土地所有者は 隣地の所有者と共同費用で境界標 ( 境界を表示するもの ) を設置することができる 17

18 1-10 債務不履行 ( ) 債務不履行とは 債務者が 正当な理由もないのに約束どおりの履行をしないことをいいます 売買契約の一連の流れをイメージしながら覚えるようにしてください 10 年で 5 問のペースで出題され 他の分野の前提知識にもなりますので しっかりと覚えておいてください 1. 履行遅滞とは 債務者の責任により 履行期に [ 正当な理由 ] なく履行しないことである! 2. 履行不能とは 債務者の責任により 履行が [ 不可能 ] になってしまうことである! 3. 不完全履行とは 一応 [ 給付 ] はなされたが それが不完全な場合をいう! 4. 債務者が履行を遅滞しているときは 債権者は相当の期間を定めて履行を [ 催告 ] し その期間内に履行がないときは契約を解除することができる! 5. 履行遅滞により契約を解除する場合 その催告期間が不相当に短くても [ 客観的 ] に相当の期間を経過しているとみられるときは 債権者はその契約を解除することができる! 6. 履行遅滞により契約を解除する場合 債権者は解除とあわせて [ 損害賠償 ] の請求もすることができる! 7. 買主が支払期日に代金を支払わない場合でも 売主が目的物の [ 提供 ] をしてこなければ 買主は履行遅滞とはならない! 8. 債務者の責任により履行が不能となったときは 債権者は催告することなく [ 直ちに ] 契約を解除することができる! 9. 履行不能による損害賠償額は [ 請求者 ] が証明できた額である! ( よく出る問題 : 損害賠償額は手付金の倍額である ) 10. 金銭債務の履行が遅れた場合は [ 不可抗力 ] を抗弁とすることができない! 11. 金銭債務の債務不履行では [ 損害 ] を証明することなく 損害賠償を請求することができる! 12. 確定期限付き債務の履行期は [ 期限到来 ] のときである! 13. 不確定期限付き債務の履行期は 債務者が期限到来を [ 知った ] ときである! 14. 期限の定めのない債務の履行期は 債権者から [ 請求 ] を受けたときである! 15. 不法行為 (P.37) による損害賠償債務は [ 成立 ] と同時に履行期となる! 16. 損害賠償額の予定をしておくと [ 債務不履行 ] の事実さえ証明すれば 損害額を証明することなく 予定された賠償額を請求することができる!( 増減不可 ) 17. 違約金の定めをした場合 [ 賠償額の予定 ] をしたものと推定される!( みなされる ) 18

19 A が B に金銭債権を有している場合 金銭の返済期日が定まっている場合 その期日を過ぎれば A から履行の請求を受けなくても B は履行遅滞の責任を負う! 金銭債権の場合 B が債務の履行をしないとき A はその損害の証明をすることなく B に対して損害賠償の請求ができる! 金銭債権の場合 A が B の債務不履行について損害賠償を請求したとき B は不可抗力を理由に責任を免れることはできない!( 金銭に不可抗力は有り得ないため ) AB 間であらかじめ 損害賠償額を予定していたとき 裁判所はその額を増減することはできない! 売主 A と買主 B で建物の売買契約を締結して A が建物を引き渡さない場合 当該建物の引渡し期日前に B が A に代金の全額を支払った場合 A はその引渡し期日から履行遅滞の責任を負う! A の父が死亡したら当該建物を引き渡す特約があった場合 A は父の死亡を知ったときから履行遅滞の責任を負う! 当該建物の引渡し期日を定めていなかった場合 B が A に対し 引渡しの請求をしたときから A は履行遅滞の責任を負う! 債務者 A は 自己に帰責事由 ( 故意や過失 ) がないことを主張 立証すれば履行遅滞責任を免れる! 履行遅滞の時期 ( 消滅時効起算点 ) 確定期限 : 期限到来のとき ( 期限到来のとき ) 不確定期限 : 債務者が期限の到来を知ったとき ( 期限到来のとき ) 期限の定めがない場合 : 債務者が履行の請求を受けたとき ( 債権が成立したとき ) 金銭に不可抗力は有り得ない! 世の中どこにでもお金は存在します 例えば平成 年 月 日に出荷された製造番号 番の などまで特定された物でしたら他に代わりの物はありません しかしお金はいくらでも代わりがあります 火事で燃えました 泥棒に盗まれました と言っても他から調達しろ という話です 難問対策 ( 催告不要で解除権が発生する履行遅滞 ): 定期行為の遅滞 ( 月までに送ると約束した売買契約等 ) 催告不要の特約がある場合 ( マンションの賃貸借契約等 ) など 19

20 1-11 契約の解除 ( ) 解除とは 契約の一方当事者の意思表示によって いったん有効に成立した契約を解消し その契約を初めからなかったこととする制度です 買戻しとは 売主が不動産を売却する際に 後日買主から受け取った代金および契約費用を返還して 売買契約を解除する旨を特約することをいいます 10 年で 3 問ほどの出題ですが 他の分野にも影響しますので力を入れておきましょう 1. 解除権は法定の解除原因以外に 当事者間の [ 契約 ] によっても発生する!( 手付金の交付など ) 2. 解除権を行使しても 損害があれば [ 損害賠償 ] の請求をすることができる! 3. 売主が [ 引渡し ] を行うまでは 買主は金銭を支払う必要はない! 4. 解除原因が発生した場合でも 当事者が解除の [ 意思表示 ] をしなければ契約は解除されない! 5. 一度行使した解除権は その後 [ 撤回 ] することはできない!( 相手方の承諾あれば撤回可 ) 6. 買主が [ 履行期 ] 前に金銭を提供して売主に目的物の引渡しを求め 売主がこれを拒否したとしても 買主は契約を解除することはできない! 7. 買主が売主から建物を買い受け入居したが 2 ヶ月後に契約が解除された場合 買主は売主に建物を返還するとともに 2 ヶ月分の使用料を [ 不当利得 ] として支払う必要がある! 8. 解除により金銭を返還するには [ 金銭受領 ] のときからの利息を付けることを要する! 9. 売買契約が解除されると 売主及び買主はお互いに [ 原状回復義務 ] を負う! 10. 催告期間内に履行がない場合は改めて解除の意思表示をしなくても契約を解除できる との [ 条件 ] があるとき 改めて解除の意思表示は必要ない! 11. 解除権の行使期間を決めていない場合で 売主が買主に解除を行うか催告し 返事がないときは 買主の [ 解除権 ] は消滅する! 12. 買主のローン不成立の時は契約を解除できる との定めがある契約においてローンが不成立になった場合でも 買主が解除の [ 意思表示 ] をしない限り契約は解除されない! 13. 解除の当事者が複数の場合 その [ 全員 ] から または全員に対して解除の意思表示をする必要がある!(= 解除権不可分の原則 当事者全員の特約で排除可 ) 14. 売買契約において 売主が履行期に引渡しをしない場合でも 買主は金銭を [ 提供 ] しないと契約を解除することはできない!(= 同時履行の原則 ) 15. 買主が金銭を支払った後 売主の [ 過失 ] によりその物が滅失したときは 買主は契約を解除することができる!( 買主は売主に対して 代金の返還 その間の利息 損害賠償を請求できる ) 20

21 16. 初めに損害賠償額が予定されている場合は それ以上の損害額を証明しても [ 予定額 ] 以上の請求はできない! 原状回復義務 = 契約前の状態に戻す義務 17. 買戻し特約は 売買契約と [ 同時 ] にしなければならない! 18. 買戻しの目的物は [ 不動産 ] に限られる! 19. 買戻し期間は [10 年 ] を超えることはできない! (10 年を超える定めをしたときは 10 年に短縮され 定めないときは 5 年以内 ) 20. 買戻し期間は 後日これを [ 伸長 ] することはできない! 21. 買戻しの対価は 売買代金と [ 契約費用 ] を足した額以内でなければならない! 22. 買戻し特約は 売買契約と同時に [ 登記 ] をすれば第三者に対抗することができる! 難問対策 ( 買戻しの対価 ): 必要費 有益費を要求する特約は無効 特約がなくても 買主が必要費を支出していた場合には売主は償還しなければならない 有益費については 売主の請求により裁判所は期限を許与できます 利息を支払う旨の特約は有効だが 買戻しに際して提供する必要はありません ( 利息を払わなければ買戻し不可 ) 難問対策 ( 再売買の予約 ): 出題可能性は極めて低いですが 買戻しと似て非なるものとして 再売買の予約 というものも存在します 売買契約において売主が一旦売却した目的物を将来買主が売主に売り渡す予約をいい 一度行った売買を解除する買戻しとは異なります 他に両者の異なる点を比較しておきます 目的物 : 買戻し 不動産 再売買の予約 制限なし 特約 : 買戻し 売買契約と同時 再売買の予約 制限なし 対抗要件 : 買戻し 登記 再売買の予約 仮登記 権利行使期間 : 買戻し 定めないとき 5 年 再売買の予約 定めないとき 10 年 ちょっと細かいですが 10 番と 12 番の違い 契約のときに これこれの事態が生じたら 意思表示無しで解除だ と決めておいたらどうなる? 解除条件付の契約は 催告も解除の意思表示も無しに自動的に解除の効果を生じる これが原則です 一方 12 番は 解除権留保型のローン特約 と呼ばれるものです この解除権留保型のローン特約があっても 解除するには相手方に対する意思表示によらなければなりません 10 番の 解除条件付き法律行為 の場合は 解除の意思には関係なく 条件成就のときよりその効力が失われます つまり 買主がローンを受けられなかったときは この契約の効力は消滅する という 条件 があるときは解除の意思表示は必要なく 買主のローンが不成立のときは契約を解除することができる旨の定め という 特約 がある場合は意思表示が必要となるわけです 本試験で出る不動産物権変動の対抗要件一覧 登記をしなければ物権変動を対抗できない者 1 二重譲渡の譲受人 ( 善意悪意不問 )2 時効完成後の第三者 3 取消後 解除後の第三者 4 賃借人登記をしなくても物権変動を対抗できる者 1 無権利者 2 背信的悪意者 3 詐欺 強迫により登記を妨げた者 4 不法占拠者 5 相続人 21

22 1-12 手付 ( ) 手付 ( 解約手付 ) とは 買主 売主それぞれが 自分の都合で自由に契約を解除できるとするために 買主が売主に 契約に際して金銭 ( 手付金 ) を支払うことをいいます 分けましたが解除の一部で 解除の 10 年で 3 問に手付も含まれます 1. 手付は特別の意思表示がない場合 [ 解約手付 ] と推定される! 2. 代金等の弁済期前であれば [ 売買契約締結後 ] の手付契約も有効である! 3. 買主自ら履行に着手 ( 中間金の支払い等 ) していても 売主が履行に着手していなければ 買主は手付金を [ 放棄 ] して当該契約を解除することができる!( 中間金は返還される ) 4. 売主が履行に着手していても 買主が履行に着手していなければ 売主は手付金の [ 倍額 ] を現実に買主に提供して当該契約を解除することができる! 5. 買主の債務不履行を理由に契約が解除された場合 買主は売主に違約金を支払わなくてはならないが [ 手付金 ] は返還される! 6. 債務不履行を理由に損害賠償を請求する場合 その額は交付した [ 手付 ] の額とは関係ない! 例 ) 売主の責により履行不能となった場合 損害賠償額は手付の倍額である = 7. 買主が手付を放棄して契約を解除したことにより 売主が手付の額を超える損害を受けたとしても 売主は買主に対して [ 損害賠償 ] を請求することはできない! 8. 手付の額が売買契約の額に比べ [ 僅少 ] であっても 手付は有効である! 手付解除損害賠償請求 手付と別に請求不可手付金 買主が解除した場合は返還されない ( 手付放棄 ) 売主が解除した場合は返還される ( 手付倍返し ) 債務不履行解除損害賠償請求 手付と別に請求可手付金 買主に返還される ( 原状回復義務 ) 手付交付者は手付の放棄により 手付受領者は手付の倍額償還により 債務不履行がなくても契約を解除することができる つまり 買主は意思表示だけで解除でき 売主が解除するには現実の提供が必要となる ( 倍額を償還すると口頭の意思表示だけではダメ ) 民法の条文に規定されているものはどれか 条文なのか 判例なのか ここ数年 本試験の問 1 で出題されている問題です はっきり言って これは捨てです いちいち条文か判例か確認して覚えていられません しかし捨てと言っても 細かい勉強を捨てるだけで 1 点を捨てるわけではありません 記述自体がそもそも誤っているサービスの肢がありますので 残りの 2~3 肢から はっきりと条文に規定されていそうなもの 争いがあり判例で決められたっぽいもの を冷静に判断してみてください 意外と分かります 22

23 1-13 保証債務 ( ) 保証債務とは 主たる債務者が債務を履行しない場合に その保証人に主たる債務者に代わって債務を履行させる義務を負わせる制度をいいます 保証 連帯保証 連帯債務と細かい知識は問われませんので 基本的な性質と効果 それぞれの違いを覚えておいてください 10 年で 5~6 問のペースで 保証をメインに連帯保証 連帯債務との複合問題も出題されます 1. 保証債務は [ 主たる債務者 ] の意思に反しても締結することができる! 2. 保証債務は [ 主債務 ] が成立しなければ成立せず 主債務が消滅すれば消滅する! 3. 保証債務は [ 主債務 ] より重くてはならない!( 主債務の限度を減らす ) 4. 保証契約は [ 書面 ] でしなければ効力を生じない!( 電磁的記録でも可 ) 5. 保証人は 行為能力および [ 弁済の資力 ] を有する者でなければならない! ( 債権者が資力ない者を指名することは自由 ) 6. 債権者が自ら保証人を指名した場合 [ 制限行為能力者 ] でも保証人となることができる! ( 保証人に選ぶのは自由であって 契約後に制限行為能力者となった場合は取消事由となる ) 7. 保証人は その [ 保証債務 ] についてのみ 違約金または損害賠償の額を約定することができる! 8. 主たる債務者が債権者に対して [ 反対債権 ] を有しているときは 保証人はそれを用いて債権者に対抗 ( 相殺 ) できる!( 主債務者が保証人の反対債権を行使することは不可 ) 例 ) 債務者が債権者に 600 万円の債権を有している場合 債権者が保証人に 1,000 万円の支払いを求めてきても 600 万円の債権による相殺を主張して 400 万円を支払えばよい 9. 主債務が [ 免除 ] された場合 保証債務も免除される! 10. 主債務の [ 期限が猶予 ] された場合 保証債務の期限も猶予される! 11. 主債務が [ 履行の請求 ] により時効が中断した場合 保証債務も時効中断される! 12. 主債務が [ 債務の承認 ] により時効が中断した場合 保証債務も時効中断される! 13. 主債務者が [ 時効の利益 ] を放棄しても 保証人が時効の利益を放棄したことにはならない! 14. 主債務が [ 消滅 ] する場合を除き 保証人に生じた事由は 主債務に影響を与えない! 15. 保証人は 弁済などにより債務を消滅させた場合 主債務者に対し [ 求償 ] することができる! 時効の利益 = 人は皆 時効を援用するかどうかの自由を持つ 23

24 A が B の保証を受け C 銀行から金銭を借り受け B からマンションを購入した場合 B は自己の保証債務についてのみ 違約金または損害賠償額を約定することができる! (A が C 銀行に支払うべき違約金および損害賠償とは別に ) C 銀行が B に債務の履行を請求したとき B は まず A に催告せよ と C 銀行に請求できる! ( 催告の抗弁権 ) C 銀行が B に債務の履行を請求したとき B は まず A の財産について執行せよ と C 銀行に請求できる! ( 検索の抗弁権 ) 催告 ( 検索 ) の抗弁権は保証人の権利なので A は まず B に催告せよ とは言えない! C 銀行が A に債務の履行を請求したときは A の債務の消滅時効とともに B の保証債務の消滅時効も中断される!( 主たる債務に生じた事由はそのまま保証債務にも影響する ) C が B に 1,000 万円を貸し付け A が B の保証人となった場合 A が破産したとき C は B に保証人の変更を請求できるが 最初に C 自ら A を保証人に指名したときは 変更を請求することはできない! BC 間の契約が成立していなかった場合 当然ながら A も C に対して保証債務を負わない! AC 間の保証債務締結後 BC 間の合意で債務が減額された場合 保証債務もそれに応じて軽くなる! AC 間の保証債務締結後 BC 間の合意で債務が増額されても A はその増額部分については保証債務を負わない! 保証債務と連帯保証債務の違い 主従の関係 主債務者に対する付従性 主債務者に対する補充性 保証人間の分別の利益 保証債務 あり あり あり あり 連帯保証債務 あり あり なし なし 付従性 : 主たる債務が成立しなければ 保証債務も成立しない主たる債務が消滅すれば 保証債務も消滅する保証債務の内容は 主たる債務の内容よりも重くてはならない補充性 : 催告の抗弁権検索の抗弁権分別の利益 : 各保証人は 主たる債務の額を保証人の頭数で割った額についてのみ保証債務を負担すればよいとする利益 24

25 1-14 連帯保証債務 ( ) 前ページでお伝えしたように 保証債務は 保証人にとってかなり優しい制度となっています これは債権者にとっては無意味に等しいのです そこで実社会では この連帯保証という制度が多く用いられています 主たる債務者と保証人が連帯して つまり同列で債務を保証するのです 保証債務よりも債権者が安心でき 保証人には厳しい制度です 1. 連帯保証人には [ 催告 検索 ] の抗弁権がない! 2. 連帯保証人は 複数人での共同保証においても [ 債務全額 ] につき保証しなければならない! A が B に 1,000 万円を貸し付け C( および D) が連帯保証人となった場合 A は 1,000 万円全額の請求を BCD いずれに対してもすることができる! 連帯保証人は催告の抗弁権を持たないので C は A に まず B に催告せよ とは言えない! 連帯保証人は検索の抗弁権を持たないので B に豊富な財産があっても C は A に まず B の財産について執行せよ とは言えない! 1,000 万円の請求を受けた C は 500 万円は D に請求せよ とは言えない!( 連帯保証人に分別の利益はない ) 保証人について生じた事由は 弁済など主たる債務を消滅させる事由以外は 主たる債務者に影響を及ぼさない! 例 )A が C の連帯保証債務を免除しても B はその債務を免れない 主たる債務者にも効力を及ぼすもの 1 弁済 ( 履行 ) 2 相殺 3 履行の請求 4 更改 混同 C が債務の承認をしても B の債務には影響を与えない! C が A に全額弁済した場合 C は A が B に対して有する抵当権を A の承諾を得ることなく代位行使できる! C が A に 1,000 万円を弁済した場合 C は B と D いずれにも求償することができる! A が C に対して請求の訴えを提起すると B の債務の消滅時効も中断する!(cf. 保証債務 ) A が B に対して請求の訴えを提起すると C の債務の消滅時効も中断する!( 保証債務も同様 ) A が B に対して訴訟により弁済を求めても その訴えが却下または取り下げられたときは 時効中断の効力は生じない! B( 債務者 ) の債務の承認により時効は中断するが それは B が被保佐人でも同様である! 25

26 1-15 連帯債務 ( ) 債務者が数人いて 債権者がその中の 1 人に対して債務全額の履行の請求等ができる債務を連帯債務といいます CD 収録文章はありませんので 事例で内容を把握しておいてください A および B が C と C の所有地を買い受ける契約を締結し 連帯して C に代金を支払う債務を負担している場合 A の債務が時効消滅した場合 B も A の負担部分について支払いを免れる! C が A に期限の猶予を与えても B の債務については期限の猶予されない! C が A に支払請求し C の債権の消滅時効が中断した場合 B の債務についても中断される! A が債務承認し C の債権の消滅時効が中断されても B の債務の消滅時効は中断されない! C が A の債務を免除した場合 B は A の負担部分の支払いを免れる! C が当該契約を解除する意思表示を A に対してした場合 その効力は B には及ばない! ( 連帯債務者全員に対して解除の意思表示をしないと契約は解除されない ) 連帯債務は相対的効力 ( 債務者の 1 人に生じた事由は他の債務者に影響を与えない ) が原則 他の連帯債務者にも効力を及ぼすもの ( 絶対効 ) 1 弁済 ( 履行 ) 2 自己の債権で相殺 3 他の連帯債務者の債権で相殺を援用 4 履行の請求 5 更改 混同 6 免除 7 時効 (367 は負担部分のみ ) C は A および B それぞれに代金全額 ( または一部 ) の請求ができる! A および B の負担額が半分ずつと定められていても C から全額請求された場合 A(B) は全額を支払わなくてはならない! B の負担額を超えて C に支払った A は 負担額を超えた額と 支払った日以後のその法定利息分も B に求償することができる! A が C に債権を有している場合 B もこれを援用して相殺することができる! 更改 = 前の債務とは違う新しい債務を成立させること 混同 = 債権と債務が同一人に帰属すること 絶対効 = 連帯債務者の 1 人に生じた事由で他の債務者の債務にも影響を与えるもの 相対効 = 連帯債務者の 1 人に生じた事由で他の債務者の債務に影響を与えないもの 保証 連帯保証 連帯債務のまとめ 主たる債務者に生じた事由は保証人に及び 保証人に生じた事由は主たる債務者に及ばないというのが大原則です その例外として 保証の場合は 履行 と 相殺 連帯保証なら 履行 相殺 請求 更改 混同 は主たる債務者にも効果が及びます 例外はこれだけで 保証人が債務を承認するという概念はなく 主たる債務者に効力が及ぶということはありません これに対して連帯債務の場合は全員が債務者ですので 1 人が債務の承認を行うというケースが問題となりますが この場合も他の債務に影響しません 連帯債務の場合 請求 で他の債務の消滅時効も中断し 履行 相殺 更改 混同 免除 時効 で債務消滅 ( 負担部分のみの場合あり ) ですね 26

27 1-16 売主の担保責任 ( ) 売主の担保責任とは 売買契約の目的物に問題があった場合に買主が損害を受けないよう 売主に課せられた特別の責任をいいます 少し複雑ですが 8 割方出題される頻出分野です 1. 建物の移転登記後に第三者の放火により建物が [ 半焼 ] した場合でも 買主は代金の全額を払わなくてはならない! 2. 建物の移転登記後に 地震により建物が [ 滅失 ] した場合でも 買主は代金の全額を払わなくてはならない!( 売主が受け取った保険金から償還請求可 ) 3. 契約締結前に建物が滅失していた場合 契約は [ 無効 ] となる! 4. 売主負担で内装工事後に引き渡すことが約定されていた建物売買契約において 内装工事前に建物が滅失した場合 売主は [ 代金請求 ] ができるが 内装工事費用を返還しなければならない (= 損益相殺 ) 5. 目的物に隠れた瑕疵があった場合 善意の買主は [ 損害賠償請求 ] および [ 契約の解除 ]( 契約目的が達成できないとき ) をすることができる! 6. 他人物売買において 売主が買主に権利を移転できなかった場合 買主は 契約を [ 解除 ] することができる!( 善意なら損害賠償も可 ) 7. 他人物売買であることにつき [ 善意だった売主 ] は 契約を解除することができる! ( 買主も善意であった場合は損害賠償を要する ) 8. 一部他人物売買において 売主が買主に権利を移転できなかった場合 買主は 足りない部分の割合に応じて [ 代金減額請求 ] をすることができる!( 善意なら解除 損害賠償も可 ) 9. 目的物に抵当権が付いており 抵当権の実行により所有権を失った場合 買主は [ 契約の解除 ] および [ 損害賠償請求 ] をすることができる! 10. 目的物に抵当権が付いていた場合 買主は [ 抵当権消滅請求 ] の手続きが終わるまで 代金の請求を拒むことができる! 11. 目的物につき権利を主張する者がいて 目的物の全部または一部を失う危険がある場合 買主は その危険の限度に応じて 代金の全部または一部の [ 支払い ] を拒むことができる! 12. 目的物に借地権や借家権が設定されていた場合 善意の買主は [ 損害賠償請求 ] および [ 契約の解除 ]( 契約目的が達成できないとき ) をすることができる! 13. 数量指示売買において 目的物の数量が足りない場合 善意の買主は [ 代金減額請求 ] および [ 損害賠償請求 ] [ 契約の解除 ]( 数量不足なら買わなかった場合 ) をすることができる! 14. 売主は [ 悪意 ] で買主に告げなかった瑕疵については 責任を免れることはできない! 27

28 A が B に 1,000 m2の土地について 数量を指示して売却する契約を締結した場合 その土地を実測したところ 700 m2しかなかった場合 B は善意なら代金減額請求ができる! その土地を実測したところ 著しく面積が足りなかった ( 目的が達成できない ) ときは B が善意なら契約を解除できる! 実はその土地の 300 m2が C の所有地だったために 700 m2しか移転できなかった場合 B は善意悪意に関係なく代金減額請求ができる! 土地について A を売主 B を買主とする売買契約が成立した場合 その土地が C の所有であり C に譲渡の意思がなくても AB 間の契約は有効に成立する! その土地の一部が C の所有であったため その部分の移転ができないときは B は善意悪意に関係なく代金減額請求ができるが 善意であれば 解除 損害賠償請求もできる! その土地の全部が C の所有であったため 所有権を移転することができなかったときでも B は善意でなければ A に対して損害賠償請求ができない!( 善意悪意に関係なく解除はできる ) その土地が C の所有であることを知らなかった A は B が悪意のときは 損害賠償もすることなく契約を解除できる! その土地に抵当権が設定されていたときは B は善意悪意に関係なく 所有権保存登記に費やした費用を A に償還請求することができる! その土地に抵当権が設定されており 抵当権実行の結果 B が所有権を失ったときは B は善意悪意に関係なく契約を解除できる! 抵当権者に債務を弁済した B は もともと抵当権の存在について善意悪意に関係なく A に対して弁済額の償還と損害賠償の請求ができる! その土地に隠れた瑕疵があることを A が知っていた場合には 瑕疵担保責任を負わない旨の特約を予め締結していたとしても A は担保責任を負う!(B が知ったときから 1 年間 ) その土地に瑕疵があることを知らなかった善意無過失の B は その瑕疵によって契約の目的を達成できない場合のみ 契約を解除できる! その土地に瑕疵があることを知った B は A の善意悪意に関係なく A に対して損害賠償の請求ができる!( 瑕疵担保責任の追及は 裁判外でも可能 ) 瑕疵担保責任による損害賠償請求権 : 瑕疵担保責任の追求期間は買主が瑕疵を発見したときから 1 年 しかし 買主 が目的物の引渡しを受けたときから 10 年で消滅時効にかかる ( 買主が瑕疵の事実を知らなくても消滅時効にかかる ) その土地に権利を主張する者がいて B が権利を失うおそれがあるとき B は A が相当の担保を提供しない限り その危険の限度に応じて代金の支払いを拒むことができる! 28

29 売主の担保責任早分かり一覧表 買主の態様解除代金減額請求損害賠償請求除斥期間 全部他人物 善意悪意 - - なしなし 一部他人物 善意悪意 ( 目的不達成時 ) 知ったときから 1 年 契約のときから 1 年 数量指示 善意悪意 ( 目的不達成時 ) 知ったときから 1 年 - 用益的権利 善意悪意 ( 目的不達成時 ) - - 知ったときから 1 年 - 担保的権利 善意悪意 ( 所有権喪失時 ) ( 所有権喪失時 ) - - ( 所有権喪失時 ) ( 所有権喪失時 ) なしなし 隠れたる瑕疵 善意無過失悪意 ( 目的不達成時 ) - - 知ったときから 1 年 - これは絶対に覚える! 1. まず 買主が悪意でも担保責任を追及できるものを覚えてください 全部他人物の解除 一部他人物の代金減額 担保権が付いていた場合の解除と損害賠償 2. 全部他人物と担保権が付いていた場合に担保責任を追及できる期間制限がないという点に注意 3. 担保権が付いていた場合の 所有権喪失時 の中身に注意 抵当権などが実行され所有権を失った場合だけでなく 抵当権消滅請求などで買主が抵当権を消滅させた場合にも適用される 難問対策 : 売買契約ではなく一方的な片務契約である 贈与 の場合 贈与の目的物に瑕疵等があっても当然ながら贈与者は責任を負いません タダで貰ったけど壊れてたから金よこせ! など堪りません しかし 贈与者がその瑕疵等を知りながら受贈者に告げなかった場合は責任を負うことがあります 難問対策 : 数量指示売買で 約束よりも数量が不足していた場合 善意の買主は代金減額請求や損害賠償請求 目的が達成できないときは契約の解除ができます では逆に数量が超過していた場合 売主が買主に対して代金増額請求等をできるのでしょうか? 答えは NO です 数量が超過していた場合でも 売主は代金増額請求等をすることはできません 29

30 1-17 抵当権 ( ) 抵当権とは 債務者が債務を履行しない場合 目的物を競売にかけてお金に換え そのお金から優先的に弁済を受けるための権利をいいます 毎年 1 問は出題され 問題のレベルも低くありません 事例も含めてしっかりと覚えてください 1. 抵当権の目的となるのは [ 不動産 ] [ 地上権 ] [ 永小作権 ] である!( 賃借権 ) 2. 抵当権を第三者に対抗するには [ 登記 ] を要する! ( 抵当権の設定自体は 抵当権者と抵当権設定者の合意だけで成立します ) 3. 抵当権は 被担保債権がなければ [ 成立 ] せず 被担保債権がなくなれば消滅する!( 付従性 ) ( 将来発生する可能性のある債権を被担保債権とすることもできます ) 4. 抵当権は 被担保債権が移転すると それに随伴して同時に [ 移転 ] する!( 随伴性 ) 5. 抵当権は 一部の被担保債権がなくなっても [ 残りの目的物 ] に対して効力が及ぶ!( 不可分性 ) 6. 抵当権の効力は 目的物に [ 付加 ] して一体となった物 および 抵当権設定当時に存在した [ 従物 ] にも及ぶ! 7. 抵当権の効力は その担保する債権に不履行があった場合 その後に生じた抵当不動産の [ 果実 ] にも及ぶ!( 果実 = 抵当不動産の家賃収入など ) 8. 抵当権者は 被担保債権から生じる利息につき 満期となった最後の [2 年分 ] についてのみ優先弁済を受けることができる! 9. 抵当権者は 設定者および第三者が抵当目的物の価値を低下させる行為をした場合 その行為に対して [ 妨害排除請求 ] を行うことができる!( 弁済期の前後を問わない ) 10. 抵当権者は 第三者が抵当目的物を不法に占拠している場合 [ 設定者 ] の妨害排除請求権を代位行使することができる! 11. 抵当権者は 他の債権者のために 自己の有する [ 抵当権 ] を担保として 抵当権に抵当権を設定することができる!(= 転抵当 ) 12. 抵当権の順位の変更は その [ 登記 ] をしなくては効力を生じない! ( 順位変更によって影響を受ける抵当権者全員の合意と 利害関係人の承諾必要 ) 13. 抵当権設定後の対抗要件を備えていない [ 建物賃借人 ] は 抵当物件の競落人に その賃借権を主張することができない!(6 ヶ月の明渡し猶予期間あり 土地には猶予制度なし ) 14. 抵当権者全員の [ 同意 ] を得た賃貸借であり その同意を登記したときは 賃借権を抵当権者に対抗することができる! 30

31 15.[ 所有権または地上権 ] を買い受けた第三者が 抵当権者の請求に応じて代価を弁済した場合 抵当権はその第三者のために消滅する!( 代価弁済 ) 16.[ 債務者および保証人 ] を除き 所有権を取得した第三者は 抵当権実行前に自分が妥当と思う金額を抵当権者に支払い 抵当権の消滅を請求することができる!( 抵当権消滅請求 ) 抵当権消滅請求の注意点 1 抵当不動産の地上権 永小作権を取得した第三者は抵当権消滅請求ができない 2 抵当権者は 抵当権実行前に第三取得者にその旨を通知する必要はない 3 第三取得者から提示された金額が少ない場合 抵当権者は 2 ヶ月以内に競売が可 17. 根抵当権は 一定範囲に属する不特定の債権を [ 極度額 ] の限度で担保する! 18. 根抵当権設定契約では [ 債務者 ] [ 極度額 ] [ 債権の範囲 ] を定めなければならない! 19. 根抵当権を譲渡するには [ 設定者 ] の承諾が必要である! 20. 根抵当権者は 元本確定期日の定めがある場合を除き [ いつでも ] 元本確定を請求することができる!( 根抵当権設定者は 根抵当権設定から 3 年経過で確定請求可 ) 被担保債権 : 抵当権 特定の債権根抵当権 一定範囲での不特定債権利息などの範囲 : 抵当権 最後の 2 年分根抵当権 極度額内の元本 利息 損害金の全てを担保被担保債権が消滅すると : 抵当権 消滅する根抵当権 消滅しない順位の譲渡 : 抵当権 可根抵当権 元本確定前は不可 A が B に対する債務の担保のために A 所有の土地および建物に抵当権を設定した場合 抵当権が実行され C が建物 D が土地を競落した場合 C には法定地上権 ( 次ページ ) が成立し C の権利は守られるので D は C に土地の明け渡しを請求できない! A が建物を毀損したときは B は弁済期前でも妨害排除請求を行うことができる! B の他に後順位抵当権者などがいない場合には B は A に対し 満期のきた最後の 2 年分を越える利息についても抵当権を行うことができる!( 本来は最後の 2 年分のみ ) B の他に後順位抵当権者がいた場合 B の抵当権が消滅すると 後順位の抵当権者の順位が自然に繰り上がる! E の不法行為により建物が焼失し それにより A がその損害賠償金を受領した場合でも その払い渡し前に差し押さえておかなければ B は A の受領した賠償金に物上代位はできない! A の B に対する債務が時効により消滅したときは 抵当権も消滅する! 抵当権者の同意がなくても 設定者は抵当権の目的物を自由に譲渡できる! B は G から借金をするにあたり A に対する抵当権を担保とすることができる!(= 転抵当 ) A から抵当権付の土地 建物を買い取った H は 代価弁済 抵当権消滅請求 第三者弁済 または自ら競落するなどにより 土地と建物の所有権を保持できる! 31

32 A が B の C に対する金銭債権を担保するために A 所有地に B の抵当権を設定し その登記後にその土地を D に売却した場合 B が抵当権を実行した場合 競買人 ( 買受人 ) となれるのは債務者 C 以外の ABD である! 抵当不動産について所有権を取得した D は 抵当権消滅請求ができる! B は抵当権を実行すると 元本と最後の 2 年分の利息について 他の債権者に優先して弁済を受けられる! A 所有地に建物を新築し B の抵当権実行に伴い 土地と建物が一括競売された場合でも B は土地の競売代価についてのみ優先弁済を受ける! D は抵当権の実行により所有権を失った場合には もともと抵当権の存在に善意悪意を問わず A との売買契約を解除できる! D は C の反対の意思表示があっても B に債務を弁済して抵当権を消滅させることができる! 一括競売ができる代表的な建物 1 建物所有者が抵当権設定者で 抵当権設定後に築造された建物 2 抵当権設定後に 抵当権者の同意の登記により対抗力を付与されていない土地の賃借人が 抵当権設定者より譲り受けた建物 ( 設定者築造 ) 以下 法定地上権 ( 建物所有者を保護する制度 : 土地所有者からの立ち退き請求を防ぐ ) 抵当権の実行により土地と建物の所有者が異なることになった場合でも 建物の存続を図るために一定の要件を満たすときは 地上権が設定されたものとみなされます これが法定地上権です 法定地上権成立要件 1 抵当権設定時 その土地上に既に建物が存在すること ( 建物の登記がなくても 再築でも ) 2 抵当権設定時 土地と建物が同一所有者に属していたこと ( 設定後に譲渡されても ) 3 抵当権実行により 土地と建物の所有者が別々となったこと 21. 抵当権設定時に建物は存在したが その建物に [ 保存 ] 登記がなされていなかった場合でも 法定地上権は成立する! 22.[ 更地 ] に抵当権を設定した後 その土地に建物を建築した場合 法定地上権は成立しない! 土地に先順位の抵当権が設定された当時に建物が存在しなければ 建物が築造された後に後順位の抵当権者が現れ その者の申立てにより土地の競売が行われても法定地上権は成立しない 23. 抵当権実行前 ( 設定はされている ) に土地が [ 譲渡 ] された場合でも 法定地上権は成立する! 24. 抵当権設定時に存在した建物が火事で焼失し [ 再築 ] された場合でも 法定地上権は成立する! 25. 地上権に基づき建物を所有している者は 建物のほかに [ 地上権 ] に対しても抵当権を設定することができる! 32

33 平成 18 年度および平成 27 年度の試験において 抵当権の計算問題が出題されました 念のためインプリ問題集で平成 18 年以前から問題を掲載していましたが 市販の参考書等で勉強なさっていた方のほとんどは意味が分からなかったようです 抵当権の計算は 司法試験や司法書士試験など他の法律試験では頻出事項です 宅建試験でも今後多くの出題が予想されます しっかり練習しておきましょう! < 例題 > 債務者 A に対して一番抵当権者 B(1,000 万円 ) 二番抵当権者 C(1,500 万円 ) 一般債権者 D (3,000 万円 ) がいて 競売代金が 2,000 万円だった場合 B D に抵当権の譲渡 B:0 C: 影響なく 1,000 万円 D:B が受け取るはずだった 1,000 万円 B D に抵当権の放棄 B:D と同位で按分比例 250 万円 C:1,000 万円 D:750 万円 B C に抵当権順位の譲渡 B:500 万円 C:1 番となり 1,500 万円 D: 影響なく 0 B C に抵当権順位の放棄 B:C と同位で按分比例 800 万円 C:1,200 万円 D:0 このように 譲渡とは文字通り抵当権自体や抵当権の順位を他の債権者や後順位抵当権者に譲渡して無担保債権者や後順位抵当権者となること 放棄とは同一債務者に対する抵当権を有しない他の債権者や後順位抵当権者のために自己の優先弁済権を放棄して同位となることをいいます 同位とは各自の被担保債権の割合で配当されるということです < 平成 18 年度宅建試験問 5> A は B から借り入れた 2,400 万円の担保として第一順位の抵当権が設定されている甲土地を所有している A は さらに C から 1,600 万円の金銭を借り入れ その借入金全額の担保として甲土地に第二順位の抵当権を設定した この場合に関する次の記述のうち 民法の規定及び判例によれば 正しいものはどれか 1 抵当権の実行により甲土地が競売され 3,000 万円の配当がなされる場合 B が C に抵当権の順位を譲渡していたときは B に 1,400 万円 C に 1,600 万円が配当され B が C に抵当権の順位を放棄していたときは B に 1,800 万円 C に 1,200 万円が配当される 順位譲渡 B:1400 万円 C:1600 万円 順位放棄 B:1800 万円 C:1200 万円で正しい肢 < 平成 27 年度宅建試験問 7> 債務者 A が所有する甲土地には 債権者 B が一番抵当権 ( 債権額 2,000 万円 ) 債権者 C が二番抵当権 ( 債権額 2,400 万円 ) 債権者 D が三番抵当権 ( 債権額 4,000 万円 ) をそれぞれ有しており A にはその他に担保権を有しない債権者 E( 債権額 2,000 万円 ) がいる 甲土地の競売に基づく売却代金 5,400 万円を配当する場合に関する次の記述のうち 民法の規定によれば 誤っているものはどれか 1 B が E の利益のため 抵当権を譲渡した場合 B の受ける配当は 0 円である 2 B が D の利益のため 抵当権の順位を譲渡した場合 B の受ける配当は 800 万円である 3 B が E の利益のため 抵当権を放棄した場合 B の受ける配当は 1,000 万円である 4 B が D の利益のため 抵当権の順位を放棄した場合 B の受ける配当は 1,000 万円である 1 E が一番抵当権者となり 2,000 万円 B は 0 円 正 2 D が一番抵当権者となり 3,000 万円 (C は影響なく 2,400 万円 ) B は 0 円 誤 3 B が受け取るはずだった 2,000 万円を案分比例して B1,000 万円 E1,000 万円 正 4 影響のない C の 2,400 万円を引いた 3,000 万円を案分比例して B1,000 万円 D2,000 万円 正 33

34 1-18 共有 ( ) 1 つのものを数人で共同して所有することを共有といいます 簡単だからといって曖昧に覚えず 正しく確実に習得しておいてください 出題されたら絶対に落とすことのできない問題となります 10 年で 4~5 問のペースで出題されています 1. 各共有者は 共有物の [ 全部 ] につき 各自の持分に応じた使用収益をすることができる! 2. 各共有者は [ 各自の持分 ] に応じて管理費用を払わなければならない! (1 年以内に負担義務を履行しない場合 他の共有者は相当の償金を払って持分を取得できる ) 3. 各自の持分は 他の共有者の同意を得ることなく [ 自由 ] に処分することができる! 4. 共有物の全部を処分するには [ 共有者全員 ] の同意が必要である! 5. 共有地を不法に占拠する者に対する明渡し請求は 各共有者が [ 単独 ] ですることができる! (= 保存行為 ) 6. 共有物を賃貸する場合 [ 持分の過半数 ] の賛成をもって決する!(= 管理行為 ) 7. 共有建物を増改築するには [ 共有者全員 ] の同意が必要である!(= 変更行為 ) 8. 共有者の一人が相続人なくして死亡した場合や その持分を放棄した場合 当該持分は [ 他の共有者 ] に帰属する!( 特別縁故者がいて財産分与がなされたときはそちらを優先 ) 9. 各共有者は いつでも共有物の [ 分割 ] を請求することができる! (5 年以内は分割しない旨の特約有効 更新も 5 年以内で可能 ) 分割方法 :1 現物分割 共有物自体をそのまま分割 2 代金分割 共有物を売却してその代金を分割 3 価格賠償 共有者の 1 人が共有物の所有権を取得して他の共有者に金銭を支払う 4 協議が調わないときは裁判所に分割請求も可 この場合は現物分割が原則だが 分割不能 ( 自動車の分割等 ) や分割で著しく価値が下がるおそれがあるときは競売も可 共有まとめ 各共有者が単独で請求できるもの ( 保存行為 : 共有物の現状維持 ) 1 共有物返還請求 2 妨害排除請求 3 共有物の不法行為に対する損害賠償請求 4 持分権確認請求 5 不法登記に対する抹消登記請求 6 目的物の修繕注 :3 自己の持分についてのみ 共有者の持分価格の過半数で決めるもの ( 管理行為 : 共有物の利用改良 ) 1 賃貸借 ( の解除 ) 2 共有宅地の地ならし 共有者全員の同意が必要なもの ( 変更行為 : 共有物を物理的に変化させる ) 1 共有物の所有権確認請求 2 共有物全体についての時効中断 3 売却 4 抵当権設定 34

35 ABC が土地を共有している場合 ABC はその持分に応じて共有物の管理費用を負担するが C がこの負担義務を 1 年内に履行しないとき AB は 相当の償金を支払って C の持分を取得できる! 各共有者は それぞれ自由に自己の持分を他に譲渡できる! C が相続人なくして死亡したとき その持分は AB に帰属する!( 特別縁故者がいない場合 ) C が持分を放棄したとき その持分は AB に帰属する! ABC 間で分割の協議が整わないときは それぞれが裁判所に分割請求を行うことができる! 裁判所は A に単独で土地を取得させ A から BC に適正価格で賠償させる方法による共有物の分割を命じることもできる! ABC 間で 5 年を超えない範囲で 共有物を分割しない特約を結ぶことができる! その土地に利害関係を有する D は分割協議に参加することができ D の参加を待たずに分割が行われた場合 その分割の効力は D には対抗できない!( 協議への参加費用は D が負担する ) A が BC に無断で E に土地を売却した場合 BC の持分についても他人物売買として有効である! その土地が田であり畑にする場合 ( 変更行為 ) は ABC 全員の同意が必要である! その土地について賃貸借契約を締結 ( 管理行為 ) する場合 ABC の持分の価格の過半数の賛成で行う! その土地の不法占拠者に対する明渡請求 ( 保存行為 ) は ABC それぞれ単独ですることができる! その土地が第三者によって侵害された場合 ABC は自己の持分に基づく損害賠償請求をすることができる! C がその持分に基づいて単独でその土地を使用している場合 AB は当然にその明渡しを求めることはできない! C が AB に債務を負っている場合 C が F に持分を譲渡しても AB は F に対してその債務の支払いを請求することができる! 共有者の同意を得ずに行われた変更行為 1 各自の持分権に基づいてその行為の禁止を求める 2 共有物を原状に回復させるよう求める ( 特段の事情がある場合を除く ) 35

36 1-19 その他の物権 ( ) 抵当権以外の担保物権です 出題可能性はとても低いですが 留置権は少し注意です 造作とは 畳や埋め込み式エアコンなど 建物に作りつけ 移動が困難なものをいいます 留置権 1. 留置権者は [ 善良なる管理者 ] の注意義務をもって留置物を保管しなければならない! 2. 留置権を行使しても 被担保債権の [ 消滅時効 ] は中断しない! 3. 借家人は 建物賃貸借契約終了時に [ 必要費償還請求権 ] を有する場合 建物賃貸人が必要費を支払うまで 建物を留置することができる!( 建物所有者と敷地所有者が異なる場合 敷地所有者からの明渡し請求に対して敷地を留置することはできない ) 4. 借家人が [ 造作買取請求権 ] を行使した場合 建物賃貸人が造作代金を支払うまでの間でも 建物を留置することはできない!( 造作は留置可 ) 5. 借地権者が [ 建物買取請求権 ] を行使した場合 借地権設定者が建物代金を支払うまでの間 建物と敷地を留置することができる! 6. 留置権には [ 物上代位性 ] がない! 先取特権 7. 建物賃貸人は 賃料等につき賃借人がその建物に備え付けた [ 動産 ] の上に先取特権を有する! 8. 他人の不動産を保存した者は 保存費につき [ 登記 ] をしておけば その不動産の上に先取特権を有する!(= 不動産を競売して保存費用を取り戻せる ) 9. 他人の不動産に工事をする者は [ 事前 ] に工事費用につき登記をしておけば その不動産の上に先取特権を有する! 10.[ 不動産保存および不動産工事 ] の先取特権は 登記の前後を問わず 抵当権に優先する! 11. 先取特権を行使して物上代位により優先弁済を受けるには [ 払渡し前に差押え ] をしておく必要がある! 留置権とは 占有物の返還期限が過ぎても その物を占有し続けられる権利です 例えば 建物を買いそこに住み始めたとします その売買契約が取り消された場合 留置権を行使して売買代金を返還してもらうまで建物も返還する必要がありません 飲み屋さんで他人と傘を取り違えた場合も 相手が傘を返すまで傘を返す必要がありません 先取特権とは 建物を工事した場合などに 他の債権者よりも先に工事費用を請求することができるなどの権利です 留置権などの法定担保物権とは 特に登記をしなくても自然に認められる担保物権です 逆に抵当権などは約定担保物権といい 登記をしなければ認められない担保物権です 36

37 1-20 不法行為 ( ) 一時期出題は減少傾向でしたが 最近また出題が増え始めた不法行為 使用者責任や工作物責任などの特殊な不法行為の要件は必ず覚えておいてください 7~8 割方出題されます 1. 不法行為とは [ 故意または過失 ] により 他人に損害を与えることをいう! 2. 裁判所は 被害者にも過失があった場合 損害賠償額の算定においてこれを [ 考慮 ] することができる! 3. 損害賠償債務は [ 損害発生 ] と同時に遅滞に陥り 債権者は 損害発生以後の遅延損害金を請求することができる! 4. 不法行為による損害賠償請求権は 損害および加害者を知ったときから [3 年 ] または不法行為のときから [20 年 ] これを行使しないと消滅する! 5. 使用者は [ 被用者 ] が事業の執行について第三者に加えた損害の賠償責任を負う! 6. 被害者は [ 使用者と被用者 ] の両方に損害賠償を請求することができる! ( 損害を賠償した使用者は 被用者に対して求償すること可 逆は不可 ) 7. 土地工作物の設置 保存の瑕疵によって第三者に損害が生じた場合 その工作物の [ 占有者 ] が損害賠償責任を負う!( 占有者が注意をしていたときは工作物所有者 ) 8. 数人が共同して第三者に損害を与えた場合 それらの者は 被害者に対して [ 連帯 ] して損害賠償責任を負う!( 弁済またはこれに準ずる事由を除き 債務者の 1 人に生じた事由は他の債務者に影響しない ) C 社の社員 B が A に損害を与えた場合 ( 使用者責任 ) A は C 社の社員 B の不法行為責任が成立しなければ C 社に対して損害賠償請求をすることはできない! B の不法行為責任が成立した場合 A は BC 同時 あるいは順に損害賠償請求をすることができる!(B の A に対する損害賠償責任と C 社の A に対する使用者責任は別々に時効が進行する ) C 社が A に賠償した場合 C 社は B に求償することができる! ( 信義則上相当と認められる額 B に故意または重大な過失があっても構わない ) B が勤務中に C 社の自動車に A を乗せ D が運転する自動車と衝突して A が怪我をした場合 C 社が A に賠償した場合 C 社は BD 両者に対して過失割合に従って求償権を行使できる C 社が D に賠償した場合 C 社は信義則上相当と認められる額を B に求償することができる D は B および C 社に対して損害賠償請求をすることができる (BC は過失相殺可 ) B が A に賠償した場合でも B は C 社に求償することができない! 37

38 A 所有の建物を B が無断で占有している場合 当該建物の壁が壊れ 通行人 C が死亡した場合 C の相続人は B に対して損害賠償請求をすることができる!(A にはできない ) B が正規の賃借人である場合 基本的には B が賠償責任を負うが B が十分な注意をしていたときには A が賠償責任を負うことになる 壁の施工業者にも責任があった場合 B は その施工業者に求償権を行使することができる! ( 以下 特に法令制限で 施行 という言葉がよく出てきます 工事系は 施工 法律の実施系は 施行 と気をつけていますが これはこっちでは? という箇所があったら申し訳ございません ) 不法行為と債務不履行の違い 過失の立証責任 不法行為 債権者債務不履行 債務者 遅滞の時期 不法行為 不法行為時債務不履行 P.19 履行遅滞の時期参照 消滅時効 不法行為 被害者 ( 法定代理人 ) が 損害および加害者を知って 3 年 (20 年の除斥期間あり ) 債務不履行 10 年 社員と賃借人の違い サラリーマン ( 被用者 ) が仕事上で不法行為をした場合 本人だけでなく 会社 ( 使用者 ) も賠償責任を負うことになります 逆に建物の壁が剥がれ落ちて通行人がケガをした場合などは 原則として賃借人が賠償責任を負いますが 賃借人が十分な注意をしていたときは貸主である所有者が賠償責任を負うことになります 特殊な事例 即死 被害者の相続人が慰謝料請求権を相続する正当防衛 不法行為に当たらない被害者にも過失があるが制限行為能力者だった 被害者と身分上または生活関係上 一体をなすとみなされる関係に立つ者と過失相殺可名誉毀損 金銭評価が可能であれば損害賠償請求ができる加害者が海外逃亡 消滅時効は進行する 38

39 1-21 賃貸借 ( ) 賃貸借契約とは 賃料を支払って物の貸し借りをする契約です そして 賃借人が賃貸人に対して 目的物の使用を請求する権利を賃借権といいます 宅建試験で出題されるのは 建物と土地の賃貸借である借地借家法です よって ここは予備知識として読んでおいてください ちなみに 賃貸借に対し無料で物の貸し借りをする契約を使用貸借契約といいますので 頭の片隅に入れておいてください 民法での賃貸借の出題確率は 3 割ほどです 1. 賃貸人は 賃借物の [ 修繕義務 ] を負う!( 賃貸人が修繕義務を履行せず 目的物が使用収益に適する状態に回復しない間は 賃借人は賃料の支払いを拒絶することができる ) 2. 賃借人が [ 必要費 ] を支出した場合 賃貸人に対して直ちに償還請求をすることができる!( 全額 ) 3. 賃借人が [ 有益費 ] を支出した場合 賃貸借契約終了時に賃貸人は 賃貸人の選択により 支出金額または現存する増加額のいずれかを償還する義務を負う! 4. 賃借人は 賃貸人の [ 保存行為 ] を拒むことはできない! ( 賃借人の意思に反し 保存行為により契約の目的を達成できないときは解除可 ) 5. 賃貸借契約の存続期間は [20 年 ] を超えることができない! ( 最短期間の制限はなし 20 年を超える期間を定めたときは 20 年に短縮される 建物は 20 年超可 ) 6. 期間の定めのない賃貸借においては 各当事者は [ いつでも ] 解約を申し入れることができる! ( 解約申入れから 土地 1 年 建物 3 ヶ月経過で賃貸借契約は終了 ) 7. 賃借人は 賃貸人が造作の付加に同意していた場合 賃貸借契約終了時に [ 時価 ] で買い取るよう請求することができる!( 造作買取請求しない旨の特約も有効 ) 8. 賃貸目的物の [ 全部が滅失 ] した場合 賃貸借契約は終了する! 9. 賃借人は [ 賃貸人の承諾 ] がなければ 転貸および賃借権の譲渡をしてはならない! 10. 賃借人が無断で転貸または賃借権の譲渡をした場合 賃貸人は賃貸借契約を [ 解除 ] することができる!( 賃借人の行為が背信的でない場合は解除不可 ) 11. 転貸の場合 賃貸人は [ 賃借人および転借人 ] に対して賃料を請求することができる! 12. 賃借権の譲渡の場合 賃貸人は 賃借権の [ 譲受人 ] に対してのみ賃料を請求することができる! 13. 賃借権が譲渡された場合 譲渡人は 賃貸人に対して [ 敷金 ] の返還を請求することができる! ( 敷金関係の承継 : 賃貸人の交代 当然に承継される賃借人の交代 当然には承継されない ) 必要費 = 目的物の使用に必要な費用 有益費 = 賃借人が目的物の価値を増加させるための費用 39

40 賃貸人が A 賃借人を B とする場合 賃貸借契約に関する費用は AB 双方が平分して負担する! A は B の承諾なしに 自由にその目的物を第三者に譲渡することができる! B が A から土地を賃借し そこに B が建てた建物を第三者に譲渡するには A の承諾を得る必要がある! B からその建物を賃借する者は A の承諾を得る必要はない! A から土地を譲渡されたものは その登記をしなければ 賃貸人の地位を B に対抗できない! B が A の承諾を得てその土地を C に転貸した場合 A は直接 C に賃料を請求できる! B が A の負担すべき必要費を支出したときは B は直ちに A に対してその償還を請求できる! A が目的物を修繕する場合 B はそれを拒むことはできない! B が有益費を支出したときは 賃貸借終了後に A の選択により その費やした額 または目的物の価値の増加額が償還される! B は A の同意を得て賃貸物に造作を付加したときは 賃貸借終了後 A に対して時価でその造作の買取を請求することができる!( 造作買取請求をしない旨の特約がない場合 ) B の相続人は 賃借人の地位を相続する! 目的物が建物で A の賃貸人の地位を承継した者は B に対する敷金返還債務も承継する! ( 敷金返還債務は 特段の事情がない限り当然に承継される cf. 前ページ 13 補足 ) 賃貸借契約期間中は敷金返還請求権は発生していないので B は賃料支払い債務と敷金返還請求権とを相殺することはできない! B は A の承諾があれば 敷金返還請求権を担保の目的物とすることができる! A は 契約終了後 明け渡しまでの期間の賃料相当額についても 敷金から控除することができる! 賃貸借契約が終了する期間を定める特約は 普通の書面ですれば足りる! 賃貸借要点まとめ 無断転貸 : 賃借人に背信的行為があれば契約解除可能賃貸人からの解約申入れ : 正当事由が必要第三者への対抗要件 : 登記または引渡し賃借人の死亡 : 賃借権が相続される 40

41 1-22 借地借家法 ( ) 建物と土地の賃貸借契約についての特別な取り決めです 覚えることも多いですが 毎年丸々 2 問出題されますので 最低でも 1 問は取れるよう最低限の基本は頭に入れておきましょう 借地借家法の意義 民法には賃貸借契約の規定があるのに なぜ建物と土地の賃貸借について特別の規定があるのか? それを考えると 借地借家法はとても理解しやすくなります 経済的に 賃貸人よりも賃借人の方が不利な地位にあるのは明らかです 賃借人は足元を見られ不利な契約を押し付けられることが多くありました そこで 十分な存続期間を法律で定めるなどして 弱い立場にある借家人や借地人を保護するために 民法の規定を修正し 借地借家法が作られたのです こういった背景を知っておけば 理解が高まるとともに 分からない問題が出ても 賃借人に有利かどうかを考えることで正解にたどり着ける確率が上がるでしょう 借家権 1. 建物賃貸借の存続期間は 期間を定める場合と [ 期間の定めのない ] 場合がある! 2. 建物賃貸借において [1 年未満 ] の定めは 期間の定めがない建物賃貸借とみなされる! ( 一時使用が明らかな場合または定期借地権である場合を除く ) 3. 建物賃貸借において [ 最長期間 ] の制限はない!( 何十年でも可 ) 4. 借家権が適用されるのは 建物賃貸借 であり [ 無料 ] で建物を借りる場合 および 賃貸借であっても [ 一時使用 ] のために建物を賃借する場合には適用されない! 5. 賃貸借契約が期間満了により終了した場合でも 賃借人の使用継続に賃貸人が異議を述べないときは [ 期間の定め ] のない賃貸借として更新したものとみなされる! 6. 期間の定めのある建物賃貸借を賃貸人が更新拒絶する場合 期間満了の [1 年前から 6 ヶ月前 ] までの間に 正当事由ある更新拒絶の通知を要する!( 賃借人からの更新拒絶は正当事由不要 ) 7. 賃貸人が 期間の定めのない建物賃貸借の解約申入れをする場合は 正当事由を要し 解約申入れ後 [6 ヶ月 ] 経過で終了する! 8. 賃借人が 期間の定めのない建物賃貸借の解約申入れをする場合は 正当事由は不要で 解約申入れ後 [3 ヶ月 ] 経過で終了する! 9. 期間の定めある建物賃貸借を [ 書面 ] でする場合に限り 期間満了により当該賃貸借は終了し 契約更新ができないとする特約を定めることができる!( 賃借人に書面を交付して説明必要 ) 10. 賃借人は [ 居住用建物 ](200 m2未満 ) において 当該建物を生活本拠とできなくなった場合は解約申入れをすることができる! 41

42 11. 賃貸人の同意を得て賃借人が付加した造作 ( 畳や建具等 ) について 賃借人は 賃貸借契約終了時に賃貸人に対して [ 時価 ] で買い取るよう請求することができる!( 造作買取請求権 ) 12. 造作買取請求権を [ 認めない旨 ] の特約は 有効である! 13. 一定の期間は借賃を [ 増額 ] しない特約がある場合 賃貸人は その期間内は借賃の増額請求をすることはできない!( 減額しない旨の特約は不可 ) 14. 借賃の増額について当事者の協議が整わない場合 賃借人は 増額を正当とする裁判が確定するまでは [ 自分が相当と考える額 ] を支払えばよい! ( 増額を正当とする裁判が確定し 賃借人が支払った額に不足があるときは その不足額に年 1 割の利息を付けて賃貸人に支払わなければならない ) 15. 賃貸人の増額請求に対して 賃借人は相当と考える額を提供したが 賃貸人がそれを拒んだ場合 賃借人はその額を [ 供託 ] すれば借賃不払いを理由に賃貸借契約が解除されることはない! 16. 賃貸借契約が合意解除された場合でも 賃貸人は 特段の事情がない限り [ 転借人 ] に対して合意解除を対抗することができない!( 賃借人の債務不履行があったときなどは当然に終了 ) 17. 賃貸借契約が期間満了により終了する場合でも 賃貸人は 転借人に対して [ その旨の通知 ] をしなければ その終了を対抗することができない! 18. 賃貸人からの解約申入れによって賃貸借契約が終了した場合でも 転借人が [ 建物の使用を継続 ] するときは 賃貸人は遅滞なく異議を述べないと 元来の賃貸借契約が更新される! 賃貸人 A と賃借人 B の間で建物の賃貸借契約が締結された場合 A が B に建物を期間 2 年で賃貸したが B が期間満了後も居住を続け A が異議を述べなかった場合は 期間満了後も前契約と同一の条件で更に賃貸借をしたと推定される! 前ページ 5 番との違い 賃借人が使用継続することに異議を述べない (P41) か すでに使用継続してしまっている (P42) かの違いをイメージしてください しかし結果は同じです どちらも自動的に従前の契約と同一条件で契約が更新されます しかし この同一条件というのは 契約期間 以外の条件なのです どちらも 期間の定めのないもの となります 借家契約の期間が 1 年未満だったときは 当該賃貸借は期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる! 賃貸借に期間の定めがない場合 A が B に解約の申し入れをした 6 ヶ月後に賃貸借契約は終了する!(B が解約を申し入れた場合は その 3 ヶ月後に賃貸借契約は終了する ) その解約申し入れについて必要な正当の事由は 解約申し入れ時から継続して 6 ヶ月経過後にも必要である! 42

43 その解約申し入れについて必要な正当の事由は A の自己使用の必要性のほかに A が B に対し建物の明渡しを条件として金銭を支払う旨の A の申し出をも考慮して判断される! B が相続人なく死亡した場合 その同居人は B の死亡を知った日から 1 ヶ月以内に意義を述べなかったときは B の権利義務を承継する! B が家賃減額請求をしたが AB 間で協議が調わず裁判となった場合 その裁判が確定するまで A は自己が相当と認める家賃の支払いを B に請求できる! ( 減額請求が認められたときは 裁判確定以後ではなく 請求のときからの家賃が減額される ) 賃料は 2 年間の期間中は増額しない との特約がある場合 A は当該期間中は増額請求をすることができない! AB 間で 一定の期間建物の家賃を減額しない旨の特約は無効である! 家賃が不相当に高かった場合 B は将来に向かって家賃の減額を請求できる! その建物が一定期間経過後に取り壊すことが明らかな場合 AB 間で 建物を取り壊す時期に賃貸借は終了する 旨の特約をすることができる! B に家賃を支払う意思があるのに A がこれを拒んだ場合は B は履行遅滞とならない! 建物が滅失した場合でも 借地権は 残存期間中は消滅しない! 建物が滅失し B が新築した場合 その建物が借地権の残存期間を超えて存続するものであるときは A の承諾があれば 借地権の存続期間は延長される! 借地権の存続期間が満了した場合 そのとき建物が存在していなければ A が契約の更新を求めても 借地権は更新されない! B の債務不履行によって借地権が消滅したときは B は建物買取請求権を有しない! B が借地権を第三者に譲渡するには A の承諾が必要である! ( 土地も一緒に譲渡するには裁判所の許可でも可 ) 建物を取得した者は A が賃借権の譲渡を承諾しないときは A に対してその建物を時価で買い取るように請求できる! A は弁済期が到来した最後の 2 年分について B の建物に先取特権を有する! 以下 転貸借 B が C に建物を転貸していた場合 A が B に契約更新の通知を拒絶するためには C についての事情も考慮に入れた正当の事由がなくてはならない! 43

44 BC 間の転貸借が A の承諾を得ていない場合でも その転貸借が A に対する背信的行為でないときは A の解除権は発生しない! C が建物に造作を付加した場合 期間満了時 C は直接 A に買取り請求ができる! ( 造作買取請求を認めない特約は有効 ) A は B だけでなく C に対しても賃料を請求できる! A が C に対して請求できる賃料の額は A の B に対する賃料の額の限度である! B が C に賃借権自体を譲渡した場合 A は C に対してのみ賃料を請求できる! 建物賃貸借契約の期間が終了する場合でも 転貸借は A が C にその旨を通知した 6 ヶ月後に終了する!(= 期間満了や解約申入れにより賃貸借が終了する場合は転借人に通知を要する ) AB 間の賃貸借契約が合意解除されても 転借人である C の権利は 特段の事由がある場合を除き消滅しない!(= 合意解除により賃貸借が終了する場合は転借人に対抗できない ) B の債務不履行により A が賃貸借契約を解除しようとする場合 A は C に対して賃料を支払う機会を与える必要はない!(= 債務不履行により賃貸借が終了する場合は転借人に通知も要せず対抗できる ) A の解約申し入れによって AB 間の賃貸借が終了したが C が建物の使用を継続する場合は A が遅滞なく異議を述べないときは AB 間の賃貸借が更新される! 借地権 転貸借の基本 1 転借人 C は 賃貸人 A に対して直接に義務を負う 2 転借人 C は 賃借人 B が賃貸人 A に対して負担する義務以上の義務を負わない 3 転借人 C は 賃貸人 A に対して修繕請求や有益費の償還請求をすることができない ( 賃借人 B の有する修繕請求に代位はできる ) 19. 借地権を持つ人 ( 借主 ) を [ 借地権者 ] 借地権を設定した人 ( 貸主 ) を [ 借地権設定者 ] という! ( 抵当権では 抵当権を設定した人を抵当権者 土地等を供した人を抵当権設定者といい 意味と呼び方が逆になりますのでご注意ください ) 20. 借地権とは 建物所有を目的とする [ 地上権または土地賃借権 ] をいう! 21. 借地契約の期間を定めなかった場合 期間は [30 年 ] となる! 22. 借地契約の期間を 30 年以下とした場合 期間は [30 年 ] となる! 23. 借地契約の期間を 30 年以上とした場合 期間は [ その期間 ] となる!(40 年 40 年 ) 24. 合意による借地契約の初回更新は 期間 [20 年 ] 以上となる! 44

45 25.2 回目以降の借地契約更新は 期間 [10 年 ] 以上となる! 26. 借地権の存続期間が満了し 借地権者が契約の更新を請求した場合 [ 建物が存在 ] するときに限り 前の契約と同一条件で更新されたものとみなされる!( 借地権更新請求 ) 27. 借地権の存続期間が満了した後 借地権者が土地の [ 使用を継続 ] する場合 建物が存在するときに限り 前の契約と同じ条件で更新されたものとみなされる!( 法定更新 ) 28. 更新請求や土地の使用が継続された場合でも 借地権設定者が 遅滞なく [ 正当事由ある異議 ] を述べたときは 契約の更新はされない! 29. 存続期間満了前に建物が滅失し 借地権者が残存期間を超えて存続する建物を再築した場合 借地権設定者が [ 承諾 ] していたときは借地権の期間は延長される! ( 再築の通知から 2 ヶ月以内に借地権設定者が異議を述べないときも承諾とみなされる ) 30. 契約更新後に建物が滅失し 借地権者が無断で残存期間を超えて存続する建物を再築した場合 借地権設定者は [ 解約申入れ ] をすることができる!( 申入れから 3 ヶ月後に借地権消滅 ) 31. 借地契約の更新がない場合 借地権者は 借地権設定者に対して [ 建物 ] を時価で買い取るよう請求することができる!( 建物買取請求権 ) 32. 借地権者が借地権を第三者に譲渡 ( 又は転貸 ) するには 借地権設定者の [ 承諾 ] が必要である! 33. 借地権が譲渡 ( または転貸 ) されても特に借地権設定者に不利となるおそれがない場合 裁判所は 借地権者の申立てにより 借地権設定者の承諾に代わる [ 許可 ] を与えることができる! ( 注 : 建物の転貸 借家権の譲渡には 賃貸人の承諾に代わる裁判所の許可は不可 ) 34. 借地権者は 借地上の建物を [ 自由 ] に賃貸することができる!( 設定者の承諾不要 ) 35. 借地権設定者は 第三者と共に借地権を有する場合に限り [ 自己借地権 ] の設定をすることができる! 36. 事業の用に供する建物の所有を目的とする場合 存続期間を [10 年以上 50 年未満 ] とする借地権の設定をすることができる!( 公正証書による ) 37. 借地契約の期間を [50 年 ] 以上とした場合 契約更新しない旨の特約または存続期間満了時に建物買取請求を認めない旨の特約などを付けることができる!( 特約は書面による ) 38. 借地契約には 借地権設定後 [30 年 ] 以上を経過したら建物を借地権設定者に譲渡する旨の特約を付けることができる!( 特約は書面不要 ) B( 借主 ) が借地権を譲渡したいが A( 貸主 ) が承諾しない場合 1B が借地上の建物をこれから C に譲渡する B は裁判所に A の承諾に代わる許可を求める 2 既に C が売買等で建物を取得した C は A に対して建物買取請求権を行使できる 3 既に C が競売で建物を取得した C は裁判所に A の承諾に代わる許可を求める 45

46 A( 貸主 ) が B( 借主 ) のために借地権を設定し B が建物を建築していた場合 借地権の存続期間を当事者の契約で定める場合 その期間は 30 年以上でなければならない! 期間満了の際 A が B に一定額を交付すれば A は更新を拒絶できる との特約は無効である!(B に不利すぎるため ) 地代の増減は AB 間の協議によって定める との特約があっても 経済事情などにより地代が不相当となったときは 当事者は将来に向かってその増減額を請求できる! 借地権設定から 30 年経過後に A が B の建物を時価で買い取り 契約は更新しない との特約は有効である! 土地の使用は木造 3 階建の家屋に限る 旨の借地条件があるとき A および B は裁判所に対して借地条件の変更の申し立てができる! B が再築のため建物を取り壊し 土地の見やすい場所に 1 建物を特定するため必要な事項 2 滅失があった日 3 建物を新たに築造する旨を提示した場合は B はその提示が存続する以上 滅失から 2 年間は借地権を第三者に対抗できる!( 建物に登記は必要 ) B は自己名義で建物の登記があれば C が土地所有権を強制競売で取得した場合でも C に対して借地権を対抗できる!( 実際に住んでいる必要はない ) B が借地権の登記をしておらず B の息子名義で建物に保存登記を設定していた場合でも A が C に土地の所有権移転登記を行った場合には B は C に借地権を対抗できない! 建物が 2 棟に分かれていた場合 片方に B 名義の保存登記があれば C に対して借地権を対抗できる! 当該借地権が 公正証書により締結された定期借地権であっても B は建物に登記がなければ C に借地権を対抗できない! B 建物の登記上の所在の地番が その土地の地番の表示と多少相違していても それが軽微な相違であれば B は C に借地権を対抗できる! A が土地の賃借権を譲渡しないとき 建物を競落した C は 建物の代金を支払った 2 ヶ月以内に限り 裁判所に対し A の承諾に代わる許可をするよう申し立てることができる! B が建物を C に譲渡しても A に不利とならないときは B は C が建物を譲り受ける契約をする前に 裁判所に対し A の承諾に代わる許可をするよう申し立てることができる! 46

47 1-23 不動産登記法 ( ) 不動産登記簿の仕組み 不動産登記簿への記載事項などをまとめた法律です 平成 13 年よりそれまでの 2 問から 1 問に出題数が減り 問題も簡単になりました 平成 17 年に大きな改正があり 改正箇所は出題対象となる可能性が高いので 確実に押さえておいてください 1. 登記とは 登記官が [ 登記記録 ] として登記すべき事項を登記簿に記録することによって行う! 2. 登記記録とは 一筆の土地または 1 個の建物ごとに 表題部および権利部に区分して作成される [ 電磁的記録 ] をいう! 3. 不動産の表示に関する登記 ( 所在地等 ) が記録される部分を [ 表題部 ] という! 4. 所有権に関する事項は 権利部の [ 甲区 ] 事項欄に記載される! 例 ) 所有権移転 買戻し特約等 5. 所有権以外の権利に関する事項は 権利部の [ 乙区 ] 事項欄に記載される! 例 ) 抵当権設定 根抵当権設定 賃借権設定等 6. 登記所に備える地図は 一筆または数筆の [ 土地ごと ] に作成される! 7. 建物所在図は 1 個または数個の [ 建物ごと ] に作成される! 8. 何人も登記官に対し [ 手数料を納付 ] して 登記事項証明書および登記事項要約書の交付を請求することができる!( 交付請求ができるのは書面で作成されたもののみ 電磁的記録は ) 9. 不動産の表示に関する登記とは 不動産の [ 物理的状況 ] を登記簿に公示する為の登記である! 10. 登記は 原則として [ 当事者の申請 ] または官庁 公署の嘱託を待ってなされる!( 申請主義 ) 11. 登記の申請は 原則として登記権利者 ( 買主など登記で利益を受ける者 ) と登記義務者 ( 売主など登記で不利益を被る者 ) が [ 共同 ] して申請する!( 共同申請主義 ) 12. 登記の申請は [ 電子情報処理組織 ] を使用する方法 または [ 申請情報を記載した書面 ]( 磁気ディスクでも可 ) を提出する方法により行わなければならない!( 例外なし!) 13. 表示に関する登記は 所有者等に [ 申請義務 ] が課される!(cf.19 番権利に関する登記 ) 14. 表示に関する登記は [ 登記官の職権 ] でもなされる! ( 他の登記は当事者の申請または官公署の嘱託が必要 ) 15. 建物を新築した時は 所有者は [1 ヶ月 ] 以内に建物の表示の登記を申請しなければならない! 16. 建物が滅失した時は 表題部に記載された所有者または登記名義人は [1 ヶ月 ] 以内に建物の滅失登記を申請しなければならない!( 登記官の職権も可 ) 47

48 17. 建物が二つの登記所の管轄区域にまたがって建っている場合 その建物の表示の登記の申請は [ どちらか一つ ] の登記所に対して行えば足りる! 18.1 つの不動産に 2 つ以上の登記がなされた場合 登記した権利の順位は 原則として [ 登記の前後 ] による! 19. 権利に関する登記には [ 登記申請義務 ] がない! ( 権利に関する登記 : 所有権保存 所有権移転 登記名義人表示変更など ) 20.[ 判決 ] により自己の所有権を証明できる者は 直接自己名義に所有権保存登記を申請することができる! 21.[ 土地収用法による収用 ] により土地所有権を取得した者は 直接自己名義に所有権保存登記を申請することができる! 22.1 棟の建物を [ 区分 ] した建物の登記簿の表題部に記載された者から所有権を取得したことを証明できる者は 直接自己名義に所有権保存登記を申請することができる! 23. 氏名の変更による [ 登記名義人表示変更 ] 登記は 登記名義人が単独ですることができる! 24. 登記権利者は [ 登記の移転 ] を命じる判決に基づき単独で所有権移転登記を申請することができる!( 所有権を確認する確定判決では不可 ) 25. 所有権移転請求権の仮登記の申請は 仮登記義務者の [ 承諾書 ] を添付して 仮登記権利者が単独で申請することができる! 26. 建物の分筆の登記は [ 表題部 ] に記載された所有者または登記名義人の申請によって行う! ( 合筆 登記名義人が相互に異なる持分を有している場合は不可 地目が異なる土地同士も不可 ) 27. 抵当権の登記の設定は 被担保債権の債権者が登記権利者 [ 抵当権設定者 ](= 抵当不動産の所有者 ) が登記義務者となる! 28. 抵当権の付いている建物の滅失登記を行う場合 目的物の滅失により抵当権は [ 当然に消滅 ] するので 抵当権の抹消登記は不要である! 29.A 所有建物を B に売却後 所有権移転登記前に A が死亡し C がこれを相続した場合 C への相続による [ 所有権移転 ] 登記をすることなく B に所有権移転登記を行うことができる! 30. 相続人が C 以外にも複数いる場合 C は自己の持分についてのみ保存登記をすることはできず [ 共同相続人全員 ] 名義の所有権保存登記をすることを要する! 31.A 所有の土地について B へ所有権移転の仮登記がされた後 A から C に所有権移転登記がされた場合 B は [C の承諾書または裁判の謄本 ] を添付して仮登記の本登記を行う! 32. 仮登記は 登記の申請に必要な [ 手続き上の条件 ] が具備しない場合や 権利の設定 移転 変更 消滅を [ 保全 ] しようとする場合に 仮登記権利者が単独で申請することができる! 48

49 33.[ 所有権 ] 以外の権利に関する仮登記の本登記を申請する場合 登記上利害関係を有する第三者がいても その者の承諾書を添付する必要はない! 34.[ 仮登記 ] をした後でも 他の者に所有権移転登記をすることができる! 35. 仮登記の抹消は [ 仮登記権利者 ] が単独で申請することができる! 36. 仮登記がされた所有権移転請求権 ( 甲区 ) と 登記がされた抵当権 ( 乙区 ) の順位は ( 別区なので )[ 受付番号 ]( 受付の順序 ) による! 37. 仮登記をした場合 本登記の順位は [ 仮登記 ] の順位による! 38. 付記登記 ( 抵当権の変更等 ) の順位は [ 主登記 ] の順位による! 39. 表題部に記載されている所有者の氏名 住所は [ 所有権保存 ] の登記をすると抹消される! 共同申請主義の例外 単独申請が可能な登記の一部です 念のため軽く目を通しておいてください 不動産の表示に関する登記 所有権保存登記 相続または合併を原因とする移転登記 登記名義人表示変更登記 嘱託による登記 判決による登記 信託法 14 条により信託財産に属する不動産につき受託者がする信託の登記 死亡や解散による抹消登記 収用による所有権移転登記 仮登記に関する特則 混同による権利の抹消登記 代物弁済による担保権の抹消登記 平成 17 年度不動産登記法改正点これだけは最低限覚える 登記名義人になると 登記官から登記識別情報が通知される! ( 登記識別情報 = 申請人ごとに定められるアラビア数字その他符号の組合せ ) 登記名義人は 登記申請に際して登記識別情報を示さなければならない! 正当な理由で登記識別情報を示せない場合 事前通知がなされる! ( 回答がないときは登記できない ) 司法書士や弁護士 公証人が関わる場合 上記の事前通知は不要となる! 所有権の登記に限り 前の住所にも登記識別情報が通知される! ( 司法書士等が関わっても必要 ) 出題は微妙ですが 平成 23 年度法改正 登記事項証明書の交付請求等にかかる登記手数料の納付方法が 登記印紙 収入印紙に変更 登記事項証明書 1 通 1,000 円が 700 円に引き下げ 登記事項証明書等の交付をオンラインで請求した場合でも 登記所窓口で受け取ることができる 49

50 平成 17 年度不動産登記法重要改正点まとめ 甲区と乙区の区分を登記規則で規定することになり 登記記録は 表題部 と 権利部 に分けて作成される ( 権利部の中で甲区と乙区に分ける ) すべての土地 建物に 不動産番号を付ける ( 不動産番号は 登記事項でもあることに注意 ) 出頭主義が廃止され 不動産登記のオンライン申請 ( または書面による郵送 ) が可能となった すべての登記所でオンライン申請ができるわけではなく オンライン申請ができるのはオンライン指定庁のみ オンラインの未指定庁では 従来の書面による申請となる また オンライン指定庁では オンライン申請または書面申請のいずれの方法も可能 権利の順位は 受付順となり 順位番号は廃止 ( 同じ郵便で届いた場合は 同順位とみなす ) 権利に関する登記を申請する場合 申請書副本による申請が廃止され 別段の定めがある場合を除き 登記原因証明情報を提供しなければならない オンライン指定庁では 従来の登記済証の制度に代わり 登記識別情報の通知の制度になる 保証書の制度が廃止され 以下の制度に変更 事前通知制度登記官は 申請人が登記識別情報を提供することができない場合 登記義務者に対し 当該申請があった旨および当該申請の内容が真実である旨を 法務省令で定める期間内に申し出るよう通知しなければならない この場合登記官は その期間内は 当該申出がない限り当該申請に係る登記をすることができません 資格者代理人による本人確認事前通知がなされるべき場合であっても, 登記申請の代理を業とする代理人 ( 司法書士等 ) によって申請がなされた場合は 当該申請に係る登記をすることができる ただし 登記官が代理人から法務省令で定めるところにより当該申請人が登記義務者であることを確認するために必要な情報の提供を受け かつ その内容を相当と認める場合に限ります 公証人による認証事前通知がなされるべき場合であっても, 当該申請に係る申請情報 ( 代理の権限を証する情報等 ) の記載 または電磁的記録について 公証人から当該申請人が真実の登記義務者であることを確認するために必要な認証がされ かつ 登記官がその内容を相当と認めるときは 当該申請に係る登記をすることができる 登記申請に必要な情報 1. 申請情報不動産を識別するために必要な事項申請人の氏名または名称登記の目的その他登記申請に必要な事項 2. 登記原因証明情報 : 権利に関する登記を申請する場合に提供する 3. 登記識別情報 : 登記義務者が本人である事を証明するために提供する ( 新名義人は通知受取拒絶可 ) 4. 住所証明書 : 登記権利者が本人である事を証明するために提供する 5. 代理権限証書 : 登記権利者 義務者双方の 司法書士などに対する委任状 50

51 1-24 区分所有法 ( ) 本来はすごく重要な科目ですが 現在は微妙な状況です 平成 13 年よりマンション管理士試験が開始され 複雑な知識が必要ですので嬉しいことなのですが 出題をそちらに持っていかれてしまいました 難易度が高めで覚えることが多い割には 1 問しか出題されません 深入り禁物です 最小限の知識だけを覚えて消去法で正解できたらラッキーというスタンスでいきましょう ( それでもかなりの量ですが ) 決議要件まとめ 区分所有者および議決権の各 5 分の 4 以上の賛成が必要 建替え決議 : 規約で別段の定め ( 定員の増減 ) 不可建替えに賛成の区分所有者は 反対の区分所有者に対して 区分所有権の売渡請求をすることができます 区分所有者および議決権の各 4 分の 3 以上の賛成が必要 共用部分の重大変更 : 規約により区分所有者の定数を過半数まで減らすこと可能議決権の定数を減らすことはできないという点に注意してください 規約の設定 変更 廃止 : 別段の定め不可一部の区分所有者に影響を及ぼすときは その者の承諾が必要です 管理組合の法人化 : 別段の定め不可 専有部分の使用禁止請求訴訟 : 別段の定め不可必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません 専有部分等の競売請求訴訟 : 別段の定め不可必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません 占有者に対する契約解除 引渡請求訴訟 : 別段の定め不可必ず裁判所に訴えるという方法で請求しなければなりません 大規模滅失の復旧決議 : 別段の定め不可大規模滅失とは 建物の価格の 2 分の 1 を超える部分が滅失した場合をいいます 51

52 区分所有者および議決権の各過半数の賛成が必要 共用部分の軽微変更 : 別段の定め可能 行為の停止請求 : 別段の定め可能騒音や悪臭などの迷惑行為の停止請求は 区分所有者の 1 人または数人 もしくは全員 管理組合法人などが自由にすることができますが 訴訟を提起するには過半数の賛成が必要です 小規模滅失の復旧決議 : 別段の定め可能小規模滅失とは 建物の価格の 2 分の 1 以下の部分が滅失した場合をいいます 区分所有者および議決権の各 5 分の 1 以上の賛成が必要 集会の召集 : 規約により 区分所有者の定数も議決権の定数も減じること可能専有部分を借りている者 ( 占有者 ) は議決権を持たないので決議に参加することはできませんが 集会に出席して意見を述べることはできます そして 決議の効力は占有者に対しても及びます これは覚えておいてください 単独で可能 共用部分の保存行為 : 別段の定め可能 小規模滅失の復旧 : 別段の定め可能 1 人で直して その費用を他の区分所有者に請求することができます 決議により復旧させる場合は過半数の賛成が必要だということと区別しておいてください 行為の停止請求 ( 裁判外 ): 別段の定め不可 以下 分かりやすくするために便宜上 普通決議 : 区分所有者および議決権の各過半数による決議特別決議 : 区分所有者および議決権の各 4 分の 3 以上による決議とさせていただきます 1. マンションは [ 専有部分と共用部分 ] からなる! 2. 専有部分の利用目的は [ 住居 ] に限らない!( 事務所 倉庫等も可 ) 3. もともと皆で共用することが予定されているものを [ 法定共用部分 ] という!( 階段等 ) 4. 一見は専有部分だが 規約により皆で使うとされたものを [ 規約共用部分 ] という!( 集会室等 ) 52

53 5. 法定共用部分は [ 登記 ] をすることができない!(= 法定共用部分は占有部分とすることができない ) 6. 規約共用部分は [ 登記 ] をしなければ共用部分である事を第三者に対抗することができない! 7. 共用部分の各共有者の持分は その有する [ 専有部分の床面積 ] の割合によるが 規約で別段の定めをすることができる! 8. 区分所有者の承諾を得て専有部分を専有する者は 会議の目的につき利害関係を有する場合 その集会に [ 出席 ] することができる! 9. 区分所有法は 建物の区分所有者相互間の関係に加え 区分所有者から専有部分を賃借している者など 占有者の [ 権利および義務 ] についても規定している! 占有者 : 集会に出席し意見を述べることはできるが 議決権はない 集会の決議や規約の効力は及ぶ 他の区分所有者の専有部分の使用請求はできない 10. 区分所有者は [ 全員 ] で管理組合を構成する!( 組合の構成員となるか否かの選択権はない ) 11. 専有が数人の共有であるとき 共有者は [ 議決権 ] を行使すべき 1 人を定めなければならない! 12. 数個の専有部分に通ずる廊下 階段等 構造上区分所有者の全員または一部に共用されるべき [ 法定共用部分 ] は 区分所有権の目的とはならない! 13. 管理者が第三者とした行為につき 各区分所有者が負うべき責任の割合は その [ 共用部分 ] の持分の割合による!( 規約で別段の定め可 ) 14. 管理者は規約に別段の定めがない限り [ 区分所有者 ] 以外の者から選任することもできる! 15. 管理者は 少なくとも [ 年 1 回 ] は集会を招集しなくてはならない! ( 区分所有者全員の同意があるときは招集手続きを経ないで開くこともできる ) 16. 区分所有者から専有部分を賃借している者に対し 賃貸借の解除を行う場合は 集会の決議に基づく [ 訴え ] をもって行う! 17. 規約の変更がある区分所有者の権利に影響を及ぼす場合 その区分所有者の [ 承諾 ] と集会の特別決議により 変更を行う! 18. 最初に建物の専有部分の全部を所有する者は 特定の規約について [ 公正証書 ] により規約を設定することができる!( 共用部分の持分の割合に関する規約等は不可 P.55 一番下参照 ) 19. 区分所有者は その有する専有部分とその専有に係る敷地利用権とを [ 分離して処分 ] できると規約で別段の定めをすることができる!(= 定めがないと不可 ) 20. 共用部分の保存行為は各区分所有者が [ 単独 ] ですることができるが 規約で別段の定めをすることもできる! 53

54 21. 改良を目的とし [ 形状または効用 ] の著しい変更を要しない共用部分の変更は 集会の普通決議により決することができる! 22. 上記以外の共用部分の変更は集会の特別決議により決められるが 規約により その区分所有者の定数を [ 過半数 ] まで減ずることができる! 23. 共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼす場合は 重大変更か軽微変更かを問わず その [ 専有部分 ] の所有者の承諾を得なければならない! 24. 議決権の [5 分の 1] 以上を有する者は 管理者に対し 区分所有者の 5 分の 1 以上で集会を開くことを請求できるが この定数は規約によって [ 減ずる ] ことができる! 25. 義務違反者の [ 行為の停止 ] 等を請求する訴訟は 集会の普通決議により決することができる! ( 使用禁止は特別決議 ) 26. 区分所有者が建物の保存に有害な行為や 共同の利益に反する行為をするおそれがある場合 管理組合法人は 集会の普通決議により その行為の予防を請求する [ 訴訟 ] を提起できる! ( 実際の行為後は 行為の停止 引渡し等を請求できる ) 27. 区分所有者は 建物またはその敷地 付属施設の使用方法につき 区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と [ 同一 ] の義務を負う! 28. 区分所有者は 共用部分について他の区分所有者に対して債権を有する場合は その債務者の [ 区分所有権 ] および建物に備え付けた [ 動産 ] の上に先取特権を有する! 29. 建物の老朽による建替え決議に参加しなかった者が 建替えに参加するか催告され回答もしなかった場合 建替えに [ 参加しない ] ものとみなされる! 30. 建替え決議は 集会で 5 分の 4 以上の多数によって行われるが これは規約で [ 別段の定め ] をすることができない! 31. 建替え決議に賛成した区分所有者は 決議に反対した区分所有者に対して 区分所有権および敷地利用権を [ 時価 ] で売り渡すように請求できる! 32. 集会の召集通知を受ける場所を通知していない区分所有者に対する通知は 規約の定めにより建物内の見やすい場所に [ 提示 ] してすることができる! ( 規約に定めがあっても 建物以外に居住し 通知場所を通知している者には個別に通知する ) 33. 建物の価格の 2 分の 1 以下に相当する部分が滅失したときは 各区分所有者は [ 単独 ] で滅失した共用部分の復旧を行うことができる! 34. 建物の価格の 2 分の 1 を超える部分が滅失したときは 集会の特別決議において 滅失した共用部分を復旧する旨の [ 決議 ] をすることができる!( 規約で定数を減じること不可 ) 35. 管理組合は 区分所有者が [2 人 ]( 監事 理事 ) 以上である場合は 法人となることができる! ( 登記必要 区分所有者および議決権各 4 分の 3 以上による集会決議必要 ) 54

55 区分建物の所有権保存の登記は 1 表題部に所有者またはその相続人 2 判決により自己の所有権を証する者 3 収用により所有権を取得した者 これに加え 4 表題部に記載された所有者の証明書により その者から所有権を取得したことを証明した者も 申請することができる! 36. 区分所有建物の表示の登記は その 1 棟の建物に属する他の区分所有建物の [ 表示の登記 ] と共に申請しなければならない! 37. 区分建物が規約による共用部分である旨の登記は 登記用紙の [ 表題部 ] に記載される! 38. 区分建物の床面積は 壁その他の内側線で囲まれた部分の [ 水平投影面積 ] により算出される! 39. 区分建物につき 敷地権の表示の登記をしたときは 敷地権が [ 所有権 ] の場合は甲区事項欄に 敷地権が [ 地上権または賃借権 ] の場合は乙区事項欄に登記をしなくてはならない! 40. 区分建物を [ 建築者 ] から取得した者は 当該区分建物の表示の登記をする義務はない! 区分建物 = マンションなど 専有部分 = 入居者ひとりひとりの住居など 共用部分 = エレベーターや階段など 水平投影面積 = 土地や建物を真上から見たときの面積 規約のポイント 1 規約は 書面または電磁的記録によって作成する 2 規約は 管理者が保管する ( 管理者がいないときは 建物を使用している区分所有者またはその代理人で規約または集会の決議で定める者 ) 3 規約は 建物内の見やすい場所に掲示する 4 規約が電磁的記録の場合 その閲覧を拒んではならない 5 規約は 各区分所有者に通知する必要はない 6 規約を設定 変更 廃止する場合 区分所有者および議決権の各 4 分の 3 以上の多数による集会の決議による ( 特別の影響を及ぼすときは その者の承諾も必要 ) 最初に専有部分の全部を所有する者が公正証書によって定めることができる規約 1 規約供用部分の定め 2 規約敷地の定め 3 専有部分と敷地利用権の分離処分を許可する定め 4 各専有部分にかかる敷地利用権の割合に関する定め 55

56 平成 16 年度区分所有法重要改正点 ( 今後出題可能性ありです ) 共用部分の変更 (17 条 ) 改正法 : その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く旧法 : 改良を目的とし かつ 著しく多額の費用を要しないものを除く 管理者の権限 (26 条 ) 改正法 : 管理者は 損害保険契約に基づく保険金額ならびに共用部分等について生じた損害賠償金および不当利得による返還金の請求および受領について 区分所有者を代理する旧法 : 管理者は 損害保険契約に基づく保険金額の請求および受領について 区分所有者を代理する 規約事項 (30 条 ) 新設規定 : 規約は 書面または電磁的記録により作成しなければならない 規約の閲覧 (33 条 ) 改正法 : 規約が電磁的記録で作成されているときは 当該電磁的記録に記録された情報の保管場所における閲覧を拒んではいけない ( 正当事由ある場合を除く ) 招集の通知 (35 条 ) 改正法 : 会議の目的が 共用部分の重大変更 規約の設定 変更 廃止 大規模滅失の復旧決議 建替え決議 団地規約の約定 一括建替え承認決議であるときは その議案の要領をも通知しなければならない旧法 : 会議の目的が 共用部分の重大変更 規約の設定 変更 廃止 大規模滅失の復旧決議 建替え決議 団地規約の約定であるときは その議案の要領をも通知しなければならない 議事録 (42 条 ) 改正法 : 議長は 書面または電磁的記録により 議事録を作成しなければならない議事録には 議事の経過の要領およびその結果を記載し または記録しなければならない議事録が電磁的記録で作成されたときは 議長および集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名押印に代わる措置をとらなければならない 建物一部滅失の場合の復旧等 (61 条 ) 改正法 : 裁判所は 償還または買取請求を受けた区分所有者 買取請求を受けた買取指定者 買取指定者が債務を弁済しない場合の決議賛成者が連帯して負う債務について履行の請求を受けた決議賛成者の請求により 償還金または代金の支払いにつき相当の期限を許与することができる 建替え決議 (62 条 ) 改正法 : 建物の敷地またはその一部の土地に 新たに建物を建築する旨の決議 ( 事由 要件不要 ) 旧法 : 老朽 損傷 一部滅失等の事由により 建物価額その他の事情に照らし 建物がその効用を維持し または回復するのに過分の費用を要するに至った場合に 主たる使用目的を同一とする建物を建築する旨の決議 56

57 1-25 相続 ( ) 相続とは 死亡した人 ( 被相続人 ) の財産を 法律によって特定の者 ( 相続人 ) に受け継がせる制度をいいます まずは相続人が誰であるかを確定し その法定相続分 相続の承認 放棄はあるか 遺言による相続分の変更はあるか 遺留分は存在するか といったように順を追って考えていくと頭の中を整理しやすくなります 混乱しないように図を書いて考えるようにしてください 簡単な上に 9 割以上の確率で出題され 権利関係の貴重な得点源です Point 法定相続分 1 配偶者 + 子配偶者 2 分の 1 子 2 分の 1( 嫡出子 非嫡出子 養子の相続分は平等 ) 2 配偶者 + 直系尊属配偶者 3 分の 2 直系尊属 3 分の 1 3 配偶者 + 兄弟姉妹配偶者 4 分の 3 兄弟姉妹 4 分の 1( 片親の違う兄弟姉妹は他の兄弟姉妹の 2 分の 1) A が死亡し A に配偶者 B と B との婚姻前に縁組した養子 C B との間の実子 D(A 死亡前に死亡 ) D の実子 E と F がいた場合 配偶者 B は常に相続人となる! 養子 C も実子と同様に相続人となれる! D が A 死亡前に死亡していた場合 その子 E および F は D を代襲して相続人となれる! 代襲相続 : 被相続人の死亡以前に 相続人となるべき子または兄弟姉妹が死亡 廃除 欠格により相続権を失っていた場合 その者の直系卑属 ( 兄弟姉妹の場合はその子までに限る ) が相続人なる ( 相続放棄は代襲原因にならない点に注意 ) D の妻が 未成年である EF の親権者として遺産分割協議を行っても 有効な追認がない限り無効となる!( 利益相反行為 ) 相続分は B2 分の 1 C4 分の 1 E および F は D の 4 分の 1 を均等に分けた各 8 分の 1 である! C が相続を放棄した場合 E および F の相続分は増えるが B の相続分は変わらない! A に母 G や兄 H がいた場合でも G や H は相続人とはならない! A に A 死亡前に離婚した I がいた場合でも I は相続人とはならない! A と I の子 J は 離婚の際 親権者を I と定めていても A の相続人となる! A 死亡の時点で B が A の子 K を懐妊していた場合 K は相続人とみなされる! ( 非嫡出子の胎児は 被相続人が認知していれば相続人とみなされる ) 57

58 1. 相続は 被相続人の [ 死亡 ] によって開始する!( 同時死亡が推定されるときは 相続は生じない ) 2. 相続人は 自己のために相続の開始があったことを [ 知ったときから 3 ヶ月 ] 以内に 相続の承認または放棄をすることができる!( 相続開始前に放棄不可 ) 3. 相続の熟慮期間内に 何もしなかった場合または相続財産を処分した場合 [ 単純承認 ] したものとみなされる!( 単純承認 知らなかった債務も含め被相続人の権利義務を相続する ) 4. 相続人が数人あるときは その [ 全員が共同 ] してのみ限定承認をすることができる! (cf. 相続放棄は各相続人が単独で放棄できる ) 5. 相続の承認 放棄の [ 取消 ] は 原則としてできない! 6. 詐欺により相続の放棄をした者は [ 家庭裁判所 ] に申述することによりこれを取り消すことができる! 7. 相続財産は 分割禁止の遺言がない限り 相続人 [ 全員の合意 ] により分割することができる! ( 分割禁止は 5 年以内 分割協議成立後でも 相続人全員の合意により改めて分割協議すること可 ) 8. 分割の協議が調わない場合 [ 家庭裁判所 ] に分割請求をすることができる! ( 遺産分割協議の取消しを裁判所に請求することも可 ) 9. 遺言は [ 満 15 歳 ] に達すればすることができ 法定代理人の同意は必要ない! 10. 遺言は 法律が定めた [ 一定の方式 ] によってしなければならない! 11. 遺言は [ いつでも ] 取り消すことができる! 12. 遺言者は 遺言取消権を [ 放棄 ] することはできない! 13. 遺言は 2 人以上の者が [ 同一証書 ] ですることはできない! 14. 遺言は [ 遺言者死亡 ] のときからその効力を生じる! 15. 遺言に停止条件が付けられていた場合 その条件が遺言者の死亡後に成就した場合は 遺言は [ 条件が成就 ] したときから効力を生じる!( 成否未定で死亡した場合は相続または処分可 ) 停止条件 : したら する ( 次ページ参照 ) 解除条件 : しなかったら する 16. 遺言書の家庭裁判所の検認は 遺言書の現状を確認するものであり [ 検認 ] の手続きを経なくても 遺言書の効力には関係がない! 17. 遺言書が 2 通作成され 前の遺言と後の遺言が抵触するときは その抵触する部分について [ 後 ] の遺言で [ 前 ] の遺言を取り消したものとみなされる! 18. 遺言者の [ 死亡 ] 以前に受遺者が死亡していた場合 遺言は効力を生じない! 19. 受遺者が遺贈の放棄をしたときは 受遺者が受けるべきだったものは [ 相続人 ] に帰属する! 20. 遺産の全部を相続人の一人に贈与するなどの遺言があった場合 [ 兄弟姉妹 ] 以外の法定相続人は遺留分の減殺を請求できる! (= 遺留分を侵害すること自体が当然に無効なのではなく 減殺請求が認められる ) 58

59 21. 遺留分の減殺請求は 受贈者または受遺者に対する [ 意思表示 ] で足りる! ( 所有権移転登記後などに遺留分減殺請求をすることも可能 ) 22. 遺留分は 配偶者と子供が相続人であるときは 相続分の [2 分の 1] となる! ( 直系尊属のみが相続人であるときは 3 分の 1) 23. 遺留分を放棄しても 相続分には影響はなく [ 相続人 ] となることはできる! 24. 相続開始前の遺留分の放棄は [ 家庭裁判所の許可 ] を得なければならない! (cf. 相続開始前の相続放棄は不可 ) 25. 遺留分権利者が相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから [1 年間 ] または相続開始から [10 年間 ] で 遺留分減殺請求権は時効消滅する! 26. 共同相続した不動産の共有持分を [ 相続放棄 ] で取得した者は その取得を登記なくして第三者に対抗することができる!( 相続分が増加しただけ ) 27. 共同相続した不動産の共有持分を [ 遺産分割 ] で取得した者は その登記をしなければ第三者に対抗することができない!( 相続分の譲渡を受けた ) 嫡出子 = 両親の婚姻中に生まれた子供 直系尊属 = 父母や祖父母 遺留分 = 遺言によって侵害されない一定の額 減殺請求 = 遺留分の保全のために遺贈などの減殺を請求すること 停止条件 停止条件の成否未定の間において当事者の権利義務は 相続や処分等をすることができます 例えば A と B が A の建物を条件付きで B に売却する契約を締結し その条件成否未定の間に B が死亡したとします この場合 B の相続人 C は AB 間の契約における買主の地位を相続により承継することができます また ここで今後出題可能性がある停止条件について要点を少し紹介しておきます 1 条件が成就することにより不利益を受ける当事者が故意に条件成就を妨げた場合 相手方はその条件が成就したものとみなすことができる 2 条件が成就しなかった場合でも 当事者が債務不履行責任を負うことはない この 2 つは覚えておいてください 難問対策 : 限定承認者は 限定承認をした後 5 日以内に すべての相続債権者 ( 相続財産に属する債務の債権者 ) 及び受遺者に対し 限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければなりません この場合において その期間は 2 ヶ月を下ることができません また この公告は 官報に掲載して行います 難問対策 : 住所または居所を去って行方の明らかでない不在者がいる場合 家庭裁判所は 利害関係人または検察官の請求により必要な処分 ( 財産管理人の選任 ) を命じることができます 失踪宣告後に宣告が取り消された場合 直接財産を得た者は現に利益を受ける限度で返還すれば足ります 失踪宣告の取消前に善意でなした行為は 行為者双方が善意である場合にのみ その効力は妨げられません 難問対策 ( 婚姻 ):1 自然血族間では 直系血族および三親等内の傍系血族は婚姻することはできない 2 重婚において 前婚は離婚原因 後婚は取消原因となる 3 女が再婚するには 前婚の解消または取消の日から 6 ヵ月経過後でなければならないが 前婚で懐胎した子を生めば 6 ヵ月を待つ必要はない ( ちょうどテキスト作成中に話題になっていた問題で 異なる判例が出た場合は HP でお知らせします ) 59

60 第 2 章宅建業法 (20 問 : 目標 18 点 ) 2-1 宅地建物取引業の定義 ( ) 宅地建物取引業法とは 不動産取引のルールを定めた法律です 不動産業務の適正な運営と 宅地および建物の公正な取引を確保し 不動産購入者の利益の保護と 宅地および建物の流通の円滑化を図っています 全てが単純暗記の得点源です 宅建業法だけはやってやりすぎるということはありません 個数問題 ( 正しいもの 誤っているものはいくつあるか?) に対応できるよう完璧を目指してください 最低 18 点 いえ 満点を目指しましょう! 免許 = 宅地建物取引業の免許 1. 宅地とは 現在建物が建っている土地と [ 将来建物を建てる目的 ] で取引する土地をいう! 2. 都市計画の [ 用途地域内 ] の土地は 現在建物が建っておらず またその目的がない土地であっても宅地である!(= 用途地域外の農地などは宅地ではない ) 3. 用途地域内の土地であっても [ 公共施設 ] の用に供せられている土地は宅地ではない! ( 公園 道路など ) 4. 用途地域内の土地であっても [ 道路予定地 ] は宅地である! 5. 登記簿上の地目は山林であっても [ 建物 ] を建てる目的として取引される土地は宅地である! ( 住宅 別荘 倉庫 マンションの一室など ) 6. 建物とは住宅だけでなく [ 事務所や倉庫 ] マンションの 1 室も含まれる! 7. 取引とは 自ら当事者として 宅地 建物を [ 売買 交換 ] することである! 8. 取引とは 宅地 建物の売買 交換 貸借の [ 代理 ] をすることである! 9. 取引とは 宅地 建物の売買 交換 貸借の [ 媒介 ] をすることである! 10. 業とは [ 不特定多数 ] の人に対して [ 反復継続 ] して取引を行うことである! 11. 宅地を [ 不特定多数 ] の者に対して売却するには 免許が必要である! 12. 宅地を知人 [ または ] 友人 (= 特定ではない ) に反復継続して売却するには免許が必要である! 13.[ 当事者 ] となって不特定多数の者に賃貸する場合 免許を要しない!( 転貸も同様 ) 14. 地主が用途地域内の所有地を駐車場や資材置場などに分割し [ 別々 ] に売却する場合でも 地主は免許が必要である! 15. 国および地方公共団体には宅建業法は適用されないが その依頼を受けて宅地分譲の [ 代理 ] を行う者は 免許が必要である! 60

61 16. マンション販売の代理を他の宅建業者に [ 依頼 ] して 不特定多数に売却しようとする者も 免許が必要である! 17. 自己所有の農地を [ 宅地に転用 ] し 造成した後 宅建業者に販売代理を依頼して分譲する場合にも 免許が必要である! 18. 用途地域内の自己所有の農地について [ 道路 ] を設けて区画をし その売却を業として行う者は 免許が必要である! 19. 都市計画区域外において山林を [ 山林 ] として反復継続して売却する者は 免許を要しない! 20. 原野を区画割して [ 宅地 ] として分譲する者は 免許が必要である! 21. 自己所有地を 10 区画に分割して宅建業者に [ 一括 ] して売却する者は 免許を要しない! 22. 自己所有地を 10 区画に分割して宅建業者に一括して売却の [ 代理 ] を依頼する者は 免許が必要である! 23. 宗教法人でも 寺院跡地を区画割して [ 宅地 ] として不特定多数の者に反復継続して売却する場合 免許が必要である! 24. 建築請負契約の履行のため 共同住宅の [ 売買のあっせん ] を反復継続して行うには免許が必要である! 25. 本社 A 県の会社がその支店 B 県においてのみ 宅建業を営もうという場合でも その会社は A 県でも宅建業を営むこととされ [ 国土交通大臣 ] の免許が必要となる! 用途地域 = 住居系 商業系 工業系の 12 種類の地域 (3-5 参照 ) 宅地建物取引業まとめ 宅地 :1 登記簿とは関係なく 現在建物が建っている土地 2 建物建設を目的として取引される土地 3 用途地域内の土地 ( 道路 公園 河川などを除く ) 建物 : 住居 事務所 倉庫 マンションやアパートの一室 取引 : 自ら 売買 交換 ( 自ら貸借は免許不要 ) 代理して 売買 交換 貸借媒介して 売買 交換 貸借 ( 売買には競落を含む ) 業 : 不特定多数の者に対して 反復継続して 取引をすること ( 複数の建物を所有者から一括で買い上げた = 免許不要 ) 61

62 2-2 免許の申請と免許の基準 ( ) 一定の行為について免許を受けることができるかどうか 出題がパターン化していますので 過去に出題された事項を覚えておけば容易に対処できます 1. 宅地建物取引業を行うには 原則として [ 免許 ] を受けなければならない! 2. 信託会社や信託銀行は 免許を取得しなくても [ 国土交通大臣 ] に届け出れば 宅地建物取引業を営むことができる! 3. 国や地方公共団体は [ 宅建業法の規定 ] がいっさい適用されない!(= 免許不要 ) 4. 免許の申請にあたり [ 重要な事項 ] に虚偽の記載をした者は 免許を受けることができない! 5.[ 執行猶予期間 ] が満了した者は 免許を受けることができる! 6.[ 禁錮 ] 以上の刑に処せられ現在執行猶予中の者は 免許を受けることができない! 7. 禁錮以上の判決を受けても現在 [ 上告中 ] であれば 刑は確定しておらず 免許を受けることができる! 8. 刑法の傷害罪 暴行罪 脅迫罪などの処罰に関する罪を犯し 罰金の刑に処せられ その刑の執行終了から [5 年 ] を経過しない者は 免許を受けることができない! ( 罰金の刑に処せられた場合に免許の基準と関係があるのは 宅地建物取引業法 刑法の傷害罪などを犯した場合に限られる ) 9.A 社の代表取締役が [ 道路交通法違反 ] で罰金の刑に処せられた場合でも A 社は免許を受けることができる! 10. 宅地建物取引業法違反により [ 過料 ] に処せられても 免許を受けることができる! 11. 不正の手段により免許を受けたとして免許の取消処分の聴聞を受け 廃業の届出をした者は その [ 届出の日 ] から 5 年間は免許を受けることができない! 12.[ 業務停止処分 ] についての聴聞を受け 廃業の届出をした者は いつでも免許を受けることができる! 13.A 社が [ 破産宣告 ] を受け免許を取り消された当時に取締役だった B が政令で定める使用人である C 社は 免許の申請を受けることができる!(B 自身は破産宣告を受けていないため ) 14. 破産者であっても [ 復権 ] を得れば 5 年を待たずに免許を受けることができる! 15.[ 非常勤 ] の取締役も免許の基準の規定上の役員に該当するので免許を受けることができる! 62

63 16. 相談役等の名称に関わらず [ 取締役 ] 等と同等以上の支配力を有する者は 免許の基準の規定上の役員に該当する! 17. 法人である宅建業者が免許の取消処分を受けた場合 免許取消処分の聴聞の期日および場所の公示日前 [60 日 ] 以内にその法人の役員であった者は 免許を受けることができない! 18. 営業に関し [ 成年者 ] と同一の能力を有する未成年者は 免許を受けることができる! 19. 支店だけで宅建業を営む場合でも [ 本店 ] が別の県にあるときは ( 本店も事務所にあたるので ) 国土交通大臣の免許を受けなければならない! 20. 主たる事務所と従たる事務所を別県に設ける場合 国土交通大臣免許を受けなければならないが その際 [9 万円 ] の登録免許税を支払わなくてはならない! 注 : 不正を犯した政令の使用人を雇っていた会社は免許を受けることができないが 会社が不正を犯し その会社の政令で定める使用人に過ぎなかった者は免許を受けることができる ( 役員は ) 宅建業に関して不正または不誠実な行為をすることが明らかな者などは 禁錮や罰金刑等に処せられるまでもなく免許を受けることができないという点にも注意です 免許を受けることができない者一覧 1. 免許の申請前 5 年以内に 宅建業に関して不正または著しく不当な行為をした者 2. 宅建業に関して不正または不誠実な行為をすることが明らかな者 3. 宅建業法 66 条 1 項 8 号 9 号 ( ) に該当し 免許を取り消され 取り消しから 5 年を経過していない者 ( 聴聞および公示日前 60 日以内にその法人の役員であった者も含む ) 4. 宅建業法 66 条 1 項 8 号 9 号に該当し 聴聞および公示日から処分決定までの間に解散または廃業の届出をし 届出から 5 年を経過していない者 (60 日以内にその法人の役員であった者も含む ) 5. 成年被後見人 被保佐人 復権を得ていない破産者 6. 禁錮以上の刑に処せられ その刑の執行終了または刑の執行を受けることがなくなった日から 5 年を経過していない者 7. 宅建業法または刑法の傷害罪 暴行罪 脅迫罪 背任罪等の罪を犯し 罰金刑に処せられその刑の執行終了または刑の執行を受けることがなくなった日から 5 年を経過していない者 8. 法人で その役員または政令で定める使用人のうち 上記 1~7 に該当する者がいる場合 9. 未成年者 ( 成年と同一能力有しない ) で 法定代理人が 上記 1~7 に該当する場合 ( 法定代理人が法人の場合 その役員の中に欠格事由に該当する者がいるときも ) 10. 個人で 政令で定める使用人のうち 上記 1~7 に該当する者がいる場合 11. 事務所ごとに 法定の専任取引士を置いていない者 12. 免許申請書の重要事項記載について虚偽の記載をし またはその記載が欠けている者 13. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第 2 条第 6 号に規定する暴力団員または同号に規定する暴力団員でなくなった日から 5 年を経過しない者 ( 暴力団員または暴力団員でなくなった日から 5 年を経過しない者に事業を支配されていた者も含む ) 宅建業法 66 条 1 項 8 号 9 号 : 不正手段による免許取得業務停止処分対象事由に該当し 情状が特に重い業務停止処分違反 63

64 2-3 免許証の効力 ( ) 宅建業者は 免許を受けた所在地以外の他の県でも活動できるのか? 免許の有効期間は? どのような場合に免許の変更届出が必要になるのか? 免許換えとの違いは? 正確に覚えておいてください 1. 甲県知事の免許を受けた者でも 甲県以外の [ 日本全国 ] で営業活動をすることができる! 2. 免許の有効期間は [5 年間 ] である!(5 年ごとに更新 ) 3. 免許の更新申請は 有効期間満了日の [90 日前から 30 日前 ] までに行わなければならない! ( 新免許が更新されるまで 従前の免許は有効期間満了後も有効 ) 4. 免許権者である国土交通大臣または都道府県知事は 免許を与えた場合 その免許を受けた宅建業者に関する一定事項を [ 宅地建物取引業者名簿 ] に登載しなければならない! 宅地建物取引業者名簿登載事項 1. 免許証番号 免許の年月日 2. 商号 名称 3. 宅建業者が法人である場合は その役員 政令で定める使用人の氏名 4. 宅建業者が個人である場合は その個人 政令で定める使用人の氏名 5. 事務所の名称 所在地 6. 事務所ごとに置かれている成年者の専任取引士の氏名 7. 指示処分 業務停止処分の年月日 その内容 8. 宅建業以外に兼業している場合は その事業の種類 5. 宅建業者は 名簿登載事項に変更があった場合 [30 日 ] 以内に免許権者に変更の届出をしなければならない! 6. 甲県の主たる事務所を従たる事務所に 乙県の従たる事務所を主たる事務所に変更した場合は [ 国土交通大臣 ] に変更の届出を行う! 7. 甲県で宅建業を営んでいる者が 乙県に建築請負の [ 出張所 ] を設ける場合 変更の届出は必要ない! 8. 甲県の事務所を廃止 または増設した場合 [ 甲県知事 ] に直接廃業または変更の届出を行う! 9. 甲県知事の免許を受けている [ 非常勤 ] も含む宅建業者の役員が代わった場合 その旨を甲県知事に届出なければならない! 10. 変更の届出を怠った場合 または虚偽の届出をした場合は 宅建業者に対して [50 万円以下の罰金 ] が科せられる! 11. 宅建業者は 事務所の [ 廃止 移転 新設 ] により現在の免許が不適当となる場合は 免許換えの申請をしなければならない! 64

65 12. 国土交通大臣免許に免許換えをする場合 [ 主たる事務所 ] の所在地を管轄する都道府県知事を経由して 免許換えの申請をしなければならない! 13. 都道府県知事免許に免許換えをする場合 [ 直接 ] 免許換えを申請することができる! 14. 免許換えが必要な場合 [ 変更の届出 ] は不要である! 15. 免許換えにより [ 従前 ] の免許は失効する! 16. 免許換えによる新免許の有効期間は [ 免許換え ] のときから 5 年間である! 17. 甲県の事務所を廃止し乙県に事務所を新設する場合 [ 乙県知事 ] に直接免許換えの申請を行う! 18. 甲県で宅建業を営んでいる者が [ 事務所 ] を設置せず乙県でも業務を行おうとする場合は 甲県知事の免許だけで足りる! 19. 支店を廃止し 本店 ( 別の県 ) のみの事務所を有することとなった場合 [ 本店所在地の知事 ] に直接免許換えの申請を行う!( 注 : 本店と支店が同県の場合は変更の届出のみでよい ) 20. 宅建業者であった個人 A が株式会社 B を設立する場合 A は B 社として [ 改めて免許 ] を受けなければならない! 21. 免許換えの必要があるにもかかわらず していないことが判明した場合 その宅建業者の [ 免許 ] は取り消される! 22. 甲県知事の免許を受けている宅建業者 A 社が B 社に吸収合併され消滅した場合 [A 社 ] の代表者が 30 日以内にその旨を甲県知事に届出なければならない! 23. 国土交通大臣の免許を受けている宅建業者 A 社と甲県知事の免許を受けている B 社が合併し B 社が消滅した場合 [B 社 ] の代表者が 30 日以内に甲県知事に届出なければならない! (A 社消滅の場合は A 社の代表者が 30 日以内に国土交通大臣に届出 知事経由不要!cf. 変更の届出 ) 24. 宅建業者が [ 合併および破産 ] 以外の理由により解散した場合 その精算人は 30 日以内にその旨を 免許を受けた都道府県知事または国土交通大臣に届出なければならない! 25. 宅建業者が破産した場合 その [ 破産管財人 ] が免許を受けた都道府県知事または国土交通大臣に届出ることにより 免許の効力は失われる! 26. 宅建業者であった個人 A が死亡し B が相続した場合 B が A の所有していた土地を [ 宅地 ] として分譲するには B は免許を受けなければならない! 27. 宅建業者であった個人 A が死亡し B が相続した場合 B が A の [ 締結 ] していたマンションの売買契約に基づく引渡しを行うには B は免許が必要ない! ( 宅建業者が死亡や免許の取消等の事由により免許の効力が失われた場合 その一般承継人や宅建業者であった者は 当該契約に基づく取引を結了する目的の範囲内でなお宅建業者とみなされる ) 65

66 2-4 事務所 事務所以外の場所の規制 ( ) 宅建業を開業するにはどうすればよいのでしょうか? 宅建業は事務所だけで行われるわけではありません モデルルーム等の催しを開催したり 様々な場所で営業活動が行われます 宅建業者は 従業者に対して必要な教育を行うよう努めなければなりません Point 事務所に必要なもの標識 報酬額の掲示 帳簿 従業者名簿 成年者である専任の取引士 1. 事務所とは 本店 [ 宅建業 ] を営む支店 継続的に業務を行い宅建業に係る契約締結権限を有する使用人を置いた場所をいう!( 支店で宅建業を営む 宅建業に関係ない本店も事務所となる ) 2. 宅建業者はその事務所ごとに [ 標識 ] を掲示しなければならない!( 代わりに免許証 = ) 3. 宅建業者はその事務所ごとに 公衆の見やすい場所に 国土交通大臣が定めた [ 報酬の額 ] を掲示しなければならない! 4. 宅建業者はその事務所ごとに [ 帳簿 ] を備えなければならない!( いつでも紙面に印刷することができれば電磁ファイル等でも可 取引ごとにその都度記載を要する ) 5. 帳簿を備えなかった場合は [50 万円 ] 以下の罰金を科せられる! 6. 業務に関する帳簿は 毎年事業年度末日に閉鎖し [5 年間 ] 保存しなければならない! ( 宅建業者が自ら売主となる新築住宅にかかる帳簿は 10 年間保存する ) 7. 従業者名簿には氏名や住所 主たる職務等の他に その者が [ 取引士 ] であるか否かの別も記載しなければならない! 8. 一時的な補助を目的とする [ アルバイト ] の者も 従業者名簿に記載しなければならない! ( 従業者でなくなった者も 退職した年月日を記載しておく ) 9. 従業者名簿は [ それぞれの事務所 ] ごとに作成して備え付ければ足り 主たる事務所に一括して備え付ける必要はない! 10. 従業者名簿の記載は [ ファイルまたは磁気ディスク ] への記録に代えることができる! 11. 取引関係者から従業者名簿の [ 閲覧請求 ] があったときは 宅建業者は守秘義務を理由にその申し出を断ることはできない!( 帳簿は閲覧請求に応じる必要なし ) 12. 従業者名簿の閲覧は 記録の入出力装置の [ 映像面 ] への表示に代えることができる! 13. 宅建業者は従業者に その従業者であることを証する [ 証明書 ] を携帯させなければならない! ( 取引関係者から請求されたときは提示しなければならない ) 14. 従業者名簿の備付け義務に違反したり 記載不備や虚偽表示があった場合 [ 業務停止処分 ] を受けることがあり また 罰則として [50 万円 ] 以下の罰金を科せられる! 66

67 15. 宅建業者は従業者名簿を 最終の記載をした日から [10 年間 ] 保存しなければならない! 16. 宅建業者は契約行為等を行わない案内所でも [ 標識 ] を掲げなければならない! 17.A が B の案内所において販売代理を依頼した場合 [A] の標識は掲示する必要はない! (B は標識を掲げ A が売主であることを明示すること必要 ) 18. 複数の宅建業者が共同で展示会を実施する場合 [ それぞれの業者 ] に標識の掲示義務がある! 19. 契約行為等を行わない案内所では [ 取引士 ] の設置義務はない!( 契約を行う場合は必要 ) 20. 標識の様式および記載事項は [ 事務所と案内所 ] では別に定めても構わない! 21. 標識には [ クーリング オフ ] の適用がある旨を表示しなければならない!( 事務所以外は不要 ) 22. 案内所で契約行為等を行う場合 [ 報酬額 ] を掲示する必要はない! 23. 帳簿 従業者名簿の備付けは [ 事務所 ] だけに義務付けられており その他の場所では必要ない! 24. 宅建業者は 契約行為を行う案内所を設置する場合 業務開始 [10 日前 ] までに 案内所所在地管轄の都道府県知事および免許権者 ( 両方必要 ) に届け出なければならない! 25. 案内所等の届出を怠ったり 虚偽の届出をした場合 [50 万円 ] 以下の罰金を科せられる! 26. 免許を受けようとする者は 事務所ごとに 業務に従事する者 [5 名 ] に 1 名以上の割合で成年者である専任の取引士を置かなければならない!( 違反すると 100 万円以下の罰金 ) 27. 宅建業者は 専任の取引士が不足した場合 [2 週間 ] 以内に必要な措置をとらなければならない! 覚えてほしい罰則集 [ 10 万円以下の過料 ( 取引士 )] 重要事項説明の際に取引士証の提示義務違反事務禁止処分による取引士証の提出義務違反登録消除 取引士証失効による取引士証の返納義務違反 [ 50 万円以下の罰金 ] 標識の掲示義務違反 報酬額の掲示義務違反 帳簿の備付け義務違反 記載不備 虚偽記載従業者名簿の備付け義務違反 記載不備 虚偽記載 [ 100 万円以下の罰金 ] 専任の取引士の設置義務違反 報酬基準額を超える報酬の受領 [ 6 月以下の懲役または 100 万円以下の罰金 ] 営業保証金の供託の届出前に営業開始 手付貸与による契約誘引禁止違反 誇大広告 [ 1 年以下の懲役または 100 万円以下の罰金 ] 報酬の高額要求 [ 2 年以下の懲役または 300 万円以下の罰金 ] 事実の不告知 [ 3 年以下の懲役または 300 万円以下の罰金 ] 不正手段による免許取得 無免許営業の名義貸し 業務停止処分に違反して営業 67

68 2-5 宅地建物取引士 ( ) 取引士登録からその効力 取引士証など 覚えることが多くて大変です しかし同一問題で幅広く出題されますので 偏りなく正確な知識を身につけてください [ 取引士登録 ] 1. 宅建試験に合格し 都道府県知事の登録を受け 取引士証の交付を受け 初めて [ 宅地建物取引士 ] となる! 2. 宅建試験に合格した者は [ 合格 ] から何年経っても登録を受けることができる! 3. 宅建試験に [ 不正合格 ] した者は 合格が取り消されることがある! 4. 不正手段により試験を受けようとした者は [3 年間 ] の受験禁止とされる場合がある! 5. 登録の申請は その者が合格した試験を行った [ 都道府県 ] にて行う!( 再登録も同様 ) 6. 宅建試験に合格した者で 宅地 建物の取引に関し [2 年 ] 以上の実務経験を有する者は 当該試験を行った都道府県知事の登録を受けることができる! ( 実務経験のない者は 国土交通大臣指定の講習を受ける cf. 取引士証の交付 ) 7. 未成年者であっても [ 成年者 ] と同一の能力があれば登録を受けることができる! ( 婚姻者可 成年者と同一の行為能力を有しない未成年者は一切登録不可 cf. 宅建業の免許は法定代理人に欠格事由がなければ受けることができる ) 8.[ 成年被後見人 ] [ 被保佐人 ] は 登録を受けることができない! ( 後に成年被後見人 被保佐人となったときは 30 日以内に後見人 保佐人が届け出る ) 9. 破産した者でも 復権すれば [ 直ちに ] 登録を受けることができる! ( 試験を受けることは自由破産したら 30 日以内に届出復権の届出は不要破産者が他の宅建業者 A 社の役員となった場合 A 社の免許は取り消される ) 10. 執行猶予付きの刑に処せられた者でも その期間が満了すれば [ その翌日 ] から登録を受けることができる! 11. 不正登録等の理由により登録の消除処分を受け その処分の日から [5 年 ] を経過していない者は 登録を受けることができない!( 政令で定める使用人であった者は即免許取得可 ) 12. 事務禁止処分を受け その禁止期間中に [ 本人の申請 ] により登録の消除がなされ まだ禁止期間が満了していない者は 登録を受けることができない! ( 自ら申請せずに登録の消除処分を受けた場合は 消除処分から 5 年間登録不可 ) 13.[ 業務停止処分 ] を受けた会社の取締役は いつでも登録を受けることができる! cf. 免許取消 14.1 年以上宅建業を [ 休止 ] していたとして免許を取り消された者は いつでも登録を受けることができる! 68

69 [ 取引士登録の効力 ] 15. 取引士登録の効力は 登録を受けた都道府県だけでなく [ 日本全国 ] に及ぶ!( 免許と同じ ) 16. 取引士登録の有効期間は 登録の消除を受けない限り [ 一生有効 ] である! 17. 取引士登録を受けている者が 登録先以外の都道府県にある宅建事務所に従事しようとする場合 その都道府県知事に対して [ 登録の移転 ] を申請することができる!( 現に登録を受けている都道府県知事を経由して 移転先の都道府県知事に申請することが できる 任意 ) 任意の意味 : 取引士は 知事から登録を受けた都道府県以外のどこでも取引士の事務を行うことができる 甲県の免許の A でも乙県の専任の取引士になることができる という問題 = 正 18. 取引士登録を受けている者は 登録事項に変更があった場合 遅滞なく [ 変更の登録 ] を申請しなければならない!( 必ず ) 19. 事務の禁止処分を受けている取引士は その [ 禁止期間中 ] は登録の移転を行うことができない! 20. 甲県知事の免許を受けている者でも [ 登録の移転 ] をすることなく 甲県以外の都道府県に所在する事務所の取引士となることができる! 免許換え に対応 = 登録の移転 変更の届出 に対応 = 変更の登録 変更の登録申請事項 1. 氏名 2. 本籍 住所 3. 勤務先宅建業者の商号 名称 免許証番号注意 : 登録の移転ができるのは業務従事地が変更になった場合で 住所変更は変更の登録を申請します 平成 27 年度法改正による取引士の役割についての追加規定 取引士は 購入者等の利益保護および円滑な宅地建物の流通のため 公正かつ誠実に宅建業法に定める事務を行うとともに 宅建業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならない 取引士は その信用または品位を害するような行為をしてはならない ( 業務に限らず ) 取引士は 宅地または建物の取引に係る事務に必要な知識および能力の維持向上に努めなければならない 取引士 A が宅建業者 B に勤務する場合 A が住所を移転した場合 B は変更の届出をする必要はない!(cf. 氏名 ) A が住所を移転した場合 A は遅滞なく ( 期限の定めなし ) 変更の登録を行う! B の事務所の所在地が変わった場合 A は変更の登録を行う必要はない! B の事務所の所在地が変わった場合 B は変更の届出を行う! B が廃業した場合 A は遅滞なく変更の登録を行う!(B は廃業の届出 ) B の商号や名称が変わった場合 A は遅滞なく変更の登録を行う!(B は変更の届出 ) A が B の専任の取引士となった場合 A は変更の登録を行う必要はない! A が B の専任の取引士となった場合 B は変更の届出を行う! A が本籍を変更した場合 A は遅滞なく変更の登録を行う! A が氏名を変更した場合 A は遅滞なく変更の登録を行う!(A 専任のとき B は変更の届出 ) 69

70 [ 死亡等の届出 ] 21. 登録を受けている者が死亡したときは [ その相続人 ] が 破産したときは [ 本人 ] が その旨の届出をしなければならない! ( 取引士が破産した場合 本人が届出宅建業者が破産した場合 破産管財人が届出 ) 22. 本人から登録消除の申請があったとき 死亡の事実が判明したときなど 都道府県知事は [ 登録の消除 ] をしなければならない! 23. 登録を受けている者が [ 成年被後見人または被保佐人 ] になった場合 当該登録を受けている都道府県知事は 登録の消除をしなければならない! 24. 登録を受けている者が業法違反や傷害罪を犯し [ 罰金刑 ] に処せられた場合 当該登録を受けている都道府県知事は 登録の消除をしなければならない! 25. 登録を受けている者が [ 禁錮 ] 以上の刑に処せられた場合 当該登録を受けている都道府県知事は 登録の消除をしなければならない! 26. 甲県知事の免許を受けている取引士が 乙県において不正な行為を行い その情状が特に重い場合は [ 甲県知事 ] は当該取引士の登録を消除しなければならない! 27. 登録消除のための届出は 破産等の日 ( 死亡の場合は相続人がそれを知った日 ) から [30 日 ] 以内にしなければならない! [ 取引士証 ] 28. 登録を受けている者は その登録をしている [ 都道府県知事 ] に対してのみ 取引士証の交付を申請することができる! 29. 取引士証の有効期間は [5 年間 ] である! ( 登録移転した場合 新たな取引士証の有効期間は 移転前の取引士証の残存期間 ) 30. 取引士は [ 取引関係者 ] から請求があったときは 取引士証を提示しなければならない! ( これに違反しても罰則はなし ) 31. 取引士は 取引関係者から請求がなくても 宅建業法 35 条に定める [ 重要事項の説明 ] をするときは 取引士証を提示しなければならない!( これに違反したら 10 万円以下の過料 ) 32. 取引士は 取引関係者から [ 従業者証明書 ] の提示請求があったときは 取引士証の提示をもってこれに代えることができない! 33. 取引士証の交付を受けようとする者は 交付の申請前 6 ヶ月以内に [ 都道府県知事 ] が指定する講習を受けなければならない!( 例外 : 試験合格 1 年以内 登録の移転の申請と共に交付 ) 70

71 34. 取引士は 登録が削除された場合 速やかに取引士証をその交付を受けた都道府県知事に [ 返納 ] しなければならない! 35. 取引士は 取引士証が効力を失った場合 ( なくした取引士証が見つかったときなど ) 速やかに取引士証をその交付を受けた都道府県知事に [ 返納 ] しなければならない! 36. 取引士は 事務の禁止処分を受けた場合 速やかに取引士証をその交付を受けた都道府県知事に [ 提出 ] しなければならない! 37. 事務禁止期間が満了し 取引士証提出者から取引士証の [ 返還請求 ] があったときは その交付を受けた都道府県知事は 直ちに取引士証を返還しなければならない! 38. 取引士は 氏名または住所を変更した場合 変更の申請とともに取引士証の [ 書換え交付 ] を申請しなければならない! 39. 登録の移転をする場合 現に有する取引士証と [ 引き換え ] に新たな取引士証を交付して行う! 登録移転前に交付を受けていた取引士証の効力は失効するこの場合 都道府県知事の指定する講習を受ける必要はない新たな取引士証の有効期間は 前の取引士証の有効期間の残存期間 届出関連まとめ 変更の届出 :1 商号 名称 2 事務所の名称 所在地 3 役員 政令で定める使用人の氏名 4 成年者である専任の取引士の氏名 が変更された場合に変更後 30 日以内に届け出る登録の移転 : 登録先の都道府県以外の都道府県の事務所に従事する場合 登録先の都道府県知事を経由して登録の移転をしようとする都道府県知事に申請することができる ( 任意 ) 登録消除 ( 死亡等の届出 ):1 死亡 ( 知った日から 30 日以内に相続人が届出 )2 後見開始 補佐開始 ( その日から 30 日以内に後見人 保佐人が届出 )3 成年者と同一の行為能力喪失 4 破産手続開始の決定など (3~4 その日から 30 日以内に本人が届出 ) Q. 宅建試験に合格したらどうすればいい? A. 宅建試験に合格しただけでは 単に 宅建試験合格者 にすぎません 知事の登録を受け 取引士証を交付してもらって 初めて取引士となります この登録は一生有効ですが 取引士証の効力は 5 年となっています よって 業務に就くのがまだ先でしたら取引士証の交付を受ける必要はありません また 宅建業を営むために免許の申請をした場合 1 年以内に事業を開始しないといけません 免許を申請しておいて何もしないと 理由を問わず免許が取り消されてしまいます これは少し細かい知識ですが 覚えておいて損はないかもしれません ちなみに この免許の有効期間も 5 年でしたよね この辺は紛らわしいので 本試験でも出題されるかもしれません 結論としましては とりあえず取引士登録だけはしておいて損はないと思います 宅建業に関して 2 年以上の実務経験がある方はすぐに そうでない方は国土交通大臣 ( 都道府県知事という引っかけに注意 ) が指定する登録実務講習を受講してから でしたね すごく出題可能性は低いですが この講習は取引士となった者も復習のため受けることができます 20 年ぶりに宅建業の仕事に就くことになったけど覚えてない などといった場合ですね 71

72 2-6 営業保証金 ( ) 供託の段階ではどのような規制があるのか? 営業保証金の還付 取戻しの手続きとは? 流れに沿って正確に覚えてください 簡単な宅建業法の中でも特にシンプルで得点源です Point 主たる事務所 :1000 万円その他の事務所 ( 案内所は含まない ):500 万円 1. 営業保証金制度とは 前もって宅建業者に一定金額を [ 供託所 ] へ供託させ 消費者が宅建業者との宅地建物取引で損害を受けた場合 供託所が宅建業者に代わり弁済する制度である! 2. 営業保証金制度は [ 宅建業者 ] が直接供託所へ営業保証金を供託することによって行う! 3. 営業保証金の供託は 宅建業の [ 免許の交付 ] を受けた後に行う! 4. 営業保証金の供託は [ 主たる事務所の最寄り ] の供託所に 金銭または国債証券 地方債証券その他国土交通省令で定める有価証券を充てて行う! 5.[ 金銭 ] [ 国債証券 ] で供託する場合 その額面金額が評価額となる! 6.[ 地方債証券 ] は額面金額の 90% で評価されるため 額面金額が 1,000 万円でも 900 万円しか供託したことにならない! 7. 国債証券 地方債証券 政府保証債証券以外の債券は その額面金額の [80%] が価額となる! 8. 手形 [ 小切手 ] 株券による供託は認められない! 9. 宅建業者は 営業保証金を供託し その旨を免許権者に届け出た後でなければ [ すべての事務所 ] で事業を開始することができない! 10. 宅建業者は契約の相手方に対して その契約が成立するまでの間に 営業保証金を供託した [ 供託所およびその所在地 ] について説明しなければならない! 11. 有価証券で供託していた営業保証金を別の金銭等に換えた場合は 遅滞なくその旨を 免許を受けた [ 都道府県知事 ] に届出なければならない! 12. 国土交通大臣または都道府県知事は 免許の交付から [3 ヶ月 ] 以内に 宅建業者から供託した旨の届出を受けないときは その届出をすべき旨の催告をしなければならない! ( 実際は供託がされていても届出必要 ) 13. 国土交通大臣または都道府県知事は 供託済みの届出をするよう催告し 催告到達後 [1 ヶ月 ] 以内に届出がない場合 免許を取り消すことができる! 14. 主たる事務所の移転などにより 主たる事務所の最寄りの供託所が変更した場合 金銭のみで供託しているときは 現供託所へ [ 保管替え ] の請求をしなければならない! 72

73 15. 主たる事務所の移転などにより 主たる事務所の最寄りの供託所が変更した場合 有価証券 または金銭と有価証券で供託しているときは [ 新しい供託所 ] にも供託しなければならない! ( 従前の営業保証金は公告なしに取り戻すことができる ) 16. 宅建業者と取引をした者は その [ 取引 ] により生じた債権に関して 営業保証金より債権の弁済 ( 還付 ) を受けることができる!( 内装業者の内装工事代金 広告代金など = ) 17. 支店において取引をした者でも 主たる事務所も含めた [1,500 万円分 ] の営業保証金の還付を請求することができる! 18. 営業保証金の還付により供託金が不足しているとの通知を受けた宅建業者は その通知書の送付を受けた日から 2 週間以内に不足額を供託しなければ [ 業務停止処分 ] を受ける事がある! 19. 宅建業者は 営業保証金を供託しておく必要がなくなった場合 供託所に対して営業保証金の [ 取戻し ] を請求することができる! 20. 免許が失効または取り消された場合などは 還付請求者に対して 6 ヶ月を下らない一定期間内に権利を申し出る旨を [ 公告 ] しなければ取戻しをすることはできない! ( 例外 : 取戻し事由発生から 10 年を経過すれば直ちに取戻すことができる ) 21.[ 有価証券と金銭 ] または [ 有価証券 ] のみを供託している場合 主たる事務所の移転により新たに営業保証金を供託したときは 供託していた営業保証金を直ちに取り戻すことができる! 22. 宅建業者が [ 保証協会の社員 ] となった場合 供託していた営業保証金を直ちに取り戻すことができる! 営業保証金の還付とは? 宅建業者が破産したり免許が取り消された場合などに 宅地建物取引業に関して取引をした者 が 宅建業者が供託していた営業保証金から代金等を返還してもらうこと この 宅地建物取引業に関して というのがポイント 広告の代金債権や 単に給料を支払ってもらえなかった宅建業者の使用人等は含まれない点に注意 また 還付の結果 保証金に不足が生じた宅建業者は不足額を追加供託しなければなりませんが その期限が 免許権者から不足の通知を受けてから 2 週間以内 という点にも要注意です 営業保証金供託の流れまとめ 1 宅建業者が 2 事業を開始するまでに ( 供託した旨を免許権者に届け出た後でなければ事業を開始できない ) 3 主たる事務所の最寄りの供託所に 4 主たる事務所 1000 万円 その他の事務所 500 万円 ( 案内所は含まない ) を 5 金銭または有価証券 ( 国債証券 100% 地方債証券 政府保証債証券 90% その他の債権 80%) で供託する 73

74 宅建業者 A が主たる事務所 a とその他の事務所 b および c の 3 事務所を設ける場合 A は a について 1000 万円 b および c について各 500 万円を供託し その届出をした後でなければ業務を開始できない! A は新たに事務所 d を新設する場合 500 万円を供託し その届出をした後でなければ d で業務を開始できない!( 供託期限の定めはない ) 新たに事務所 d を新設する場合 A は a の最寄りの供託所に営業保証金を供託する! b を廃止し 同時に d を新設する場合 A は新たに営業保証金を供託する必要はない! B が A に 1000 万円の債権を有し A の供託した営業保証金から弁済を受けた場合 A は営業保証金の不足額を供託しなければならない!( 代わりに b および c の業務を停止 = ) 主たる事務所を b とするなど 営業保証金の保管替えを行うには 金銭のみをもって営業保証金を供託している場合に限られる!( 金銭 + 有価証券で金銭のみ保管替え = ) b の廃止により営業保証金に超過額が出た場合 A は還付請求者に 6 ヶ月の期間内に申し出る旨の公告をし その申し出がなかったとき A は営業保証金を取り戻すことができる! ( 公告した旨を遅滞なく免許を受けた国土交通大臣または都道府県知事に届出る ) 宅建業者自身が営業保証金を取り戻せるケース 1 免許を取り消された場合 2 破産や解散などにより免許が失効した場合 3 一部の事務所を廃止した場合 4 保管替えできずに二重供託した場合 5 保証協会の社員となった場合 6 業者が死亡または合併消滅した場合 ( 相続人または合併法人 ) 7 免許有効期間が満了したのに更新しなかった場合 ( 業者であった者または承継人 ) 注 :45 を除き 債権者に対して 6 ヶ月の公告必要ただし 取戻事由発生から 10 年を経過すれば公告不要 74

75 2-7 弁済業務保証金 ( ) 営業保証金よりも手続が複雑で覚えるべき事項も多いですが 出題頻度も高いので 必ずマスターしておいてください 特に営業保証金との異同はしっかり押さえておく必要があります 1. 弁済業務保証金制度とは 消費者が [ 保証協会の社員 ] である宅建業者と宅地建物取引をした場合 その取引によって受けた損害を弁済するための制度である! 2. 弁済業務保証金制度は 社員である宅建業者が保証協会へ [ 弁済業務保証金分担金 ] を納付し 保証協会が [ 弁済業務保証金 ] を供託所へ供託する形式をとる! ( 弁済業務保証金の場合は 免許権者への届出が業務開始の要件となっていない点にも注意 ) 3. 弁済業務保証金制度は [ 宅地建物取引業保証協会 ] に加入している宅建業者 (= 社員という ) にのみ適用される!( 営業保証金は社員に限らない ) 4. 宅地建物取引業保証協会とは [ 宅建業者 ] だけを社員とする国土交通大臣の指定を受けた社団法人である!( 加入は義務ではなく任意 社員が加入した場合 保証協会がその社員の免許権者に報告する )) 5. 保証協会は 社員に代わって [ 弁済業務 ] を行う他 苦情の解決 従業者に対する研修を行う! ( 苦情解決の結果については全社員に周知させる必要がある ) 6. 宅建業者はその取引の相手方に対して 保証協会の社員である旨および保証協会の名称を 取引士をして [ 説明 ] する必要はない! 7. 宅建業者で保証協会に加入しようとする者は その加入しようとする日までに 弁済業務保証金の分担額を [ 保証協会 ] に納付しなければならない! 8. 保証協会の社員が新たに事務所を設置した場合は その日から [2 週間 ] 以内に 弁済業務保証金の分担額を保証協会に納付しなければならない!( 納付しなければ社員の地位を失う ) 9. 宅建業者が保証協会加入に必要な弁済業務保証金の分担額は 主たる事務所につき [60 万円 ] その他の事務所につき [30 万円 ] である! 10. 弁済業務保証金分担金は 必ず [ 金銭 ] で納付しなければならない!( cf. 営業保証金 ) ( 注 : 保証協会が供託所に供託する弁済業務保証金は 有価証券でも構わない ) 11. 分担金の納付を受けた保証協会は [1 週間 ] 以内に 弁済業務保証金の分担額に相当する額を 法務大臣および国土交通大臣の指定する供託所に供託しなければならない! 12. 一つの保証協会の社員は [ 重ねて ] 他の保証協会の社員となることはできない! 13. 弁済業務保証金について弁済を受ける権利を有する者は 当該 [ 保証協会の認証 ] を受けた後 法務大臣および国土交通大臣の定める供託所に請求しなければならない! ( 宅建業者が社員となる前に取引をした者も含む ) 75

76 14. 保証協会の社員である宅建業者と取引をした者が受けられる還付の額は 上記の分担額ではなく その宅建業者が社員でないとした場合に供託すべき [ 営業保証金額 ] である! 例 ) 分担金が 390 万円のとき 還付額は 6500 万円 ( 事務所数 = ) 15. 還付により供託すべき弁済業務保証金が不足しているとの通知を受けた宅建業者は その通知を受けた日から [2 週間 ] 以内にその額を保証協会に納付しなければ社員の地位を失う! (= 還付充当金の納付 ) 16. 保証協会の社員の地位を失った場合には その日から [1 週間 ] 以内に営業保証金を供託しなければならない!( 分担金が 270 万円のとき 4500 万円を主たる事務所の最寄りの供託所に供託する ) 17. 保証協会の社員の地位を失った宅建業者は 営業保証金を供託しなければ [ 業務停止処分 ] を受けることがある! 18. 弁済業務保証金を供託しておく必要がなくなった場合 保証協会は 供託所から [ 弁済業務保証金 ] を取り戻し 取戻し金額に相当する分担金を宅建業者に返還する! 19. 宅建業者が社員の地位を失ったため営業保証金を供託した場合 保証協会は還付請求権者に対して [ 公告 ](6 ヶ月 ) しなければ 宅建業者に弁済業務保証金分担金を返還する事はできない! 20. 社員が一部の事務所を廃止したため 弁済業務保証金分担金の [ 超過額 ] が生じた場合 保証協会は公告なしに その額を社員に返還する! 弁済業務保証金準備金 倒産などにより還付充当金が納付されない場合に備え 保証協会はあらかじめ一定額を積み立てておくことが義務付けられている これを弁済業務保証金準備金といいます 特別弁済業務保証金分担金 還付による不足額に弁済業務保証金準備金を充てても不足がある場合 保証協会は 全社員に対して納付している弁済業務保証金分担金の額に応じた割合の金額を納付するよう通知する これを特別弁済業務保証金分担金といいます 社員はこの通知を受けた日から 1 ヶ月以内に通知された額の特別弁済業務保証金分担金を保証協会に納付し 納付しないときは社員としての地位を失います ( 宅建業を続けるには 1 週間以内に営業保証金を供託して免許権者に届け出る ) 営業保証金と弁済業務保証金の還付 取戻しで違うところ比較 還付対象者 : 営業保証金 宅建業に関する取引に生じた債権を有する者弁済業務保証金 宅建業に関する取引に生じた債権を有する者 ( 社員となる前に取引した者も含む ) 還付手続 : 営業保証金 供託所に還付請求弁済業務保証金 保証協会の認証を受け供託所に還付請求公告なしに取戻しができるケース : 営業保証金 保管替えできずに二重供託した場合 保証協会の社員となった場合 10 年経過した場合弁済業務保証金 事務所の一部廃止 76

77 2-8 媒介契約 代理契約に関する規制 ( ) 宅建業者が売買 交換 貸借の媒介や代理を行う場合 宅建業者自身は取引の当事者とはならず 取引の手助けをするにすぎません 依頼を受けて 取引の手助けをするだけです 媒介契約の類型ごとに どのような規制がなされているのかしっかり把握しておいてください Point 一般媒介契約 ( 重ねて依頼可能 ) 黙って依頼できる一般媒介契約依頼した旨を明示する義務のある一般媒介契約専任媒介契約 ( 重ねて依頼不可 ) 自分で探した相手には売ることができる通常の専任媒介契約キーワード :3 2 7 自分で探した相手にも売ることができない専属専任媒介契約キーワード : 媒介契約と代理契約の違いは 宅建業者に [ 契約を締結 ] する権限があるかないかである! 媒介 契約当事者が契約を結ぶ機会を作るにすぎない代理 契約を結ぶことができる 2. 宅建業者は 宅地 建物の [ 売買または交換 ] の媒介契約を締結した場合 遅滞なくその内容を記載した書面を作成して 記名押印し 依頼者に交付しなければならない!( 賃貸借 ) ( 注 : 取引士の記名押印ではない ) 3. 宅建業者が媒介する価額または評価額について意見を述べる場合 その [ 根拠 ] を明らかにしなければならない! 4. 専任媒介契約の有効期間は [3 ヶ月 ] を超えてはならない!( 自動更新特約は無効 ) 5. 専任媒介契約の有効期間は [ 依頼者 ] の申し出があれば更新することができる!(3 ヶ月以内 ) 6. 専任媒介契約を締結した業者は 業務の処理状況を [2 週間 ] に 1 回以上依頼者に報告しなければならない!( 口頭やメールなどで可 ) 7. 専任媒介契約を締結した業者は 契約を結んだ日から [7 日 ] 以内 ( 休業日を除く ) に 媒介物件の情報を指定流通機構に登録しなければならない!( 登録を証する書面を依頼者に引き渡す ) 8. 指定流通機構の登録に係る物件について売買契約等が成立した場合 業者は 遅滞なく指定流通機構に [ 通知 ] しなければならない! 9. 専属専任媒介契約の有効期間は [3 ヶ月 ] を超えてはならない! ( 自動更新特約無効 更新の規定も専任媒介契約と同じ ) 10. 専属専任媒介契約を締結した業者は 業務の処理状況を [1 週間 ] に 1 回以上依頼者に報告しなければならない!( 口頭やメールなどで可 ) 11. 専属専任媒介契約を締結した業者は 契約を結んだ日から [5 日 ] 以内 ( 休業日を除く ) に 媒介物件の情報を指定流通機構に登録しなければならない!( 一般媒介契約の場合は指定流通機構への登録は任意だが 登録するか否かを媒介契約書面に記載する ) 77

78 宅建業者 A が B の所有する宅地の売却の依頼を受け B と媒介契約を締結した場合 ( 一般媒介 ) B は A に明示することなく 他の宅建業者にも当該物件の売却の媒介を依頼できる! B は A 以外の宅建業者に媒介の依頼をするには A に通知をする旨の特約は有効である! A は B に遅滞なく その媒介契約が国土交通大臣の定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を記載した書面を作成 交付しなければならない! A は B に交付する書面に 指定流通機構への登録に関する事項を記載しなければならない! ( 登録後 A は遅滞なく登録を証する書面を B に引き渡す 違反すると指示処分 ) A が宅地売買の媒介に関する広告をする場合でも B が他の宅建業者に重ねて売買の媒介を依頼することの許否 ( 一般か専任か ) を明示する必要はない!( 取引態様の別は明示する ) A は媒介契約書面 (34 条の 2 書面 ) に記名押印をする必要があるが この記名押印は A の名で 取引士でない従業員に行わせてもよい!( 専任でも可 ) A が 34 条の 2 書面に記載した価額について意見を述べる場合 書面によることなく その根拠を明らかにするだけでよい!( 根拠を明らかにしなければ業務停止処分を受けることがある ) A は 34 条の 2 書面に B が A に支払う報酬に関する事項を記載しなければならない! 一般媒介では 3 ヶ月以内という制限はないが 有効期間を定めて記載しなければならない! 以下 AB 間の契約が ( 専属 ) 専任媒介契約である場合 有効期間の更新は B の申し出がある場合に限られる!( 自動更新する旨の特約は無効 ) AB 双方の合意のもと B の申し出により有効期間を延長できる! A は B に対して 業務の処理状況を 2 週間に 1 回 ( 専属の場合は 1 週間に 1 回 ) 以上報告しなければならず B に不利な特約は無効である!(20 日ごとに報告など 休業日も期間に含まれる )) A は契約締結の日から 7 日以内に 当該宅地を国土交通大臣が指定する流通機構に登録しなければならない!( 専属の場合は 5 日以内 宅建業者の休業日を除く ) 指定流通機構に登録後 当該宅地の売買契約が成立したときは A は遅滞なく 登録番号 宅地の取引価格 売買契約の成立年月日を指定流通機構に通知しなければならない! B は A 以外の宅建業者に重ねて当該物件の売却の媒介を依頼できないばかりか 代理を依頼することもできない! A は 34 条の 2 書面に B が他の宅建業者の媒介または代理によって売買または交換の契約を成立させたときの措置を記載しなければならない!(A に違約金を支払うなど ) 78

79 2-9 広告の規制 ( ) 簡単な上に毎年出題されますので 出題事項は過去問で出尽くした感があります 過去に出題された事項を十分に把握しておけば問題ないでしょう 1. 宅建業者は 広告を行う際には必ず [ 取引態様の別 ] を明示しなければならない! 口頭で明示すれば足りる! 取引の相手方が宅建業者の場合でも明示は必要! 取引態様の別の明示義務に違反した場合 宅建業者は業務停止処分を受けることがあり 情状が特に重い場合は 免許取消処分を受ける! 数回に分けて広告を行う場合 その都度明示する! 取引態様の別を明示した広告を見た者から注文を受けた場合 宅建業者は改めて取引態様の別を明示しなければならない! 2. 宅建業者は 購入者等に対し 事実と違った [ 誇大広告 ] をしてはならない! 3. 宅建業者が誇大広告等の禁止に違反すると 業務停止処分および [6 ヶ月以下の懲役もしくは 100 万円以下の罰金 ] に処せられることがある! 4. 宅建業者は 実在しない物件 または実在はするが [ 実際に取引 ] する意思のない物件を広告してはならない!( おとり広告 ) 5. 宅建業者は 現実に人を誤認させなくても 通常 [ 誤認 ] させるような広告をしてはならない! 6. 宅建業者は 手付の貸付けその他 [ 信用の供与 ] をする広告をしてはならない! 7. 宅建業者は 融資のあっせんに関して利息の利率を [ アド オン方式 ] で表示した場合 その旨を明示しても 年利立ての実質金利を付記しなければ 広告をすることができない! 8. 宅建業者は 土地付建物の売買価格について 消費税額を含む土地付建物売買価格のみを表示し [ 消費税額 ] を明示しない広告をすることができる! 9. 宅建業者は 売買契約は建築確認を受けた後に締結する と明記しても [ 未完成物件 ] は 当該工事に必要な許可 確認などが下りた後でなければ広告をすることができない! 10. 宅建業者は 許可などが下りていない未完成物件でも 代理または媒介して [ 貸借契約 ] を成立させることができる!(= 契約締結時期の制限は売買 交換のみが対象で貸借は可 ) 11. 広告の手段 方法は問題とならず 例えば [ インターネット ] を利用して広告をする場合も規制の対象となる! 12. 依頼者の作成した広告をそのまま [ 流用 ] した場合でも その宅建業者に責任が問われることがある! 79

80 13. 宅建業者は売買契約が [ 不成立 ] に終わった場合でも 依頼者の依頼によって行った広告料金に相当する額を 依頼者から受け取ることができる! 14. 宅建業者は 依頼者の依頼がなければ 報酬とは別に [ 広告料金 ] を請求することはできない! 15. 業務停止を命じられた宅建業者は たとえ [ 業務停止期間経過後 ] に契約を締結するとしても 広告をすることはできない! アド オン方式 = 元金全額に利率と期間を乗じた額と 元金全額を返済回数で除した額を 1 回の返済金額とする返済方法 建築確認 = 建築計画が法律の規定に適合するものであるか あらかじめチェックすること 覚えてほしい重要数字集 共有物不分割請求 :5 年以内買戻し :10 年以内 ( 定めなかったときは 5 年 ) 取消権の消滅時効 : 追認できるときから 5 年 行為のときから 20 年所有権の取得時効 : 所有の意思を持ち 20 年 所有の意思を持ち善意無過失 平穏公然に 10 年借地権 :30 年以上定期借地権 :50 年以上建物譲渡特約付借地権 :30 年以上事業用借地権 :10 年以上 50 年未満建物賃貸人による賃貸借解約 : 申入れから 6 ヶ月経過後 ( 借家人からの申入れの場合は 3 ヶ月 ) 土地取得 建物新築 :1 ヶ月以内に土地 建物の表示の登記集会の招集 : 区分所有者および議決権の各 5 分の 1 以上建替決議 : 区分所有者および議決権の各 5 分の 4 以上共用部分の変更 : 区分所有者および議決権の各 4 分の 3 以上指定流通機構への登録機関 : 専任媒介契約 7 日 専属専任媒介契約 5 日免許 取引士証の有効期間 :5 年欠員時の新たな取引士の選任 :2 週間以内営業保証金 : 主たる事務所 1000 万円 その他の事務所 500 万円弁済業務保証金分担金 : 事務所設置から 2 週間以内従業者名簿保存期間 : 最終記載から 10 年市街化区域内で開発許可不要 :1000 m2未満準都市計画区域内で開発許可不要 :3000 m2未満都市計画が定められていない都市計画区域で開発許可不要 :3000 m2未満事後届出 :2 週間以内市街化区域内での売買契約等で事後届出 :2000 m2以上防火地域内における耐火建築物 : 階数 3 以上または延べ面積 100 m2超準防火地域内における耐火建築物 : 地階を除く階数 4 以上または延べ面積 1500 m2超木造建築物における建築確認 : 階数 3 以上または延べ面積 500 m2 高さ 13m または軒の高さ 9m 超木造以外の建築物における建築確認 : 階数 2 以上または延べ面積 200 m2超地区整備計画における市町村への届出 : 着手 30 日前不動産取得税の免税点 : 土地 10 万円 家屋 23 万円不動産取得税の標準税率 :3%( 住宅以外の家屋 :4%) 不動産取得税における課税標準の特例適用 :50 m2以上 240 m2以下固定資産税の免税点 : 土地 30 万円 家屋 20 万円固定資産税の標準税率 :1.4% 80

81 2-10 重要事項の説明 (35 条書面 )( ) 宅建業者は 契約をするかどうかの判断材料として 購入者等に対して対象物件についての情報を知らせる必要があります 最低 1 問 まれに丸々 2 問出題される年もあります Point 重要事項の説明対象 : 売買 買主 貸借 借主 交換 両当事者 1. 重要事項の説明は [ 取引士 ] が記名押印した書面を交付して行う! 2. 重要事項の説明を行う際は 相手方の請求にかかわらず 必ず [ 取引士証 ] を提示しなければならない! 3. 重要事項の説明をする取引士は [ 専任 ] である必要はない! 4. 重要事項の説明を行う際に取引士証を提示しなかった取引士は [10 万円以下の過料 ] に処せられることがある!( 取引関係者の請求に対する提示義務違反は罰則がない点と比較 ) 5. 重要事項の説明を怠ると 宅建業者が [ 業務停止処分 ] の対象となる! 6. 重要事項の説明は 当該契約の [ 成立前 ] に行わなければならない! 7. 契約の相手方が遠隔地に住んでいる場合でも [ 重要事項の説明 ] を行った後に契約を締結する! 8. 契約の相手方が売買対象の物件を [ 熟知 ] していた場合でも 重要事項の説明は行わなければならない! 9. 契約の相手方が [ 宅建業者 ] である場合でも 重要事項の説明を省略することはできない! 10.[ 損害賠償の予定および違約金 ] について 契約の相手方から提示された通りの内容とする場合でも 重要事項の説明として必ず説明しなければならない! 11. 契約成立までの間に [ 契約の解除 ] に関する事項を説明しなかった場合 故意ではなかったとしても それは宅建業法の規定に違反する! 12. 代金に関する貸借のあっせんの内容のみならず あっせんが [ 成立しなかったときの措置 ] も説明しなければならない! 13. 建物の貸借の媒介である場合 その [ 契約期間および契約の更新 ] に関する事項を説明しなければならない!( 定めがないときは定めなしと説明 ) 14. 目的物の [ 引渡時期 ] は 重要事項の説明においては説明しなくてもよい!(cf.37 条書面 ) 他に重要事項として説明する必要のないもの (P.84 参照 ) 代金 借賃 交換差金の額 ( これら以外の金銭の額や目的は説明必要 ) 支払時期 支払方法 移転登記の申請時期 物件の引渡時期 公租公課負担の定め 危険負担の定め 瑕疵担保責任の定め ( 例外 : 保証契約その他の措置 ) 81

82 宅建業者 A と B が共同して宅地売買の媒介を行う場合 ( 取引士 ab) A の取引士 a 一人が代表して重要事項の説明をすることができる!(ab 両者の記名押印必要 ) A が記載した重要事項につき誤りがあった場合には B も指示処分を受けることがある! 区分所有建物の売買についての媒介 1 棟の建物の敷地に関する権利の種類および内容を説明しなければならない!( 貸借は不要 ) 1 棟の建物およびその敷地の管理が委託されているときは その委託を受けている者の氏名および住所等 (cf. 専用使用権 : 氏名住所不要 ) について説明しなければならない!( 貸借も同 ) 区分所有者が月々に負担すべき 管理費用の額の説明を要する!( 貸借は不要 ) 計画的修繕積立金等については 規約等に定めがあるときに限り その説明を要する!( 貸借は不要 ) 共用部分に関する規約の定めについては その定めがまだ案であるときは その案を説明すれば足りる!( 貸借は不要 ) 建物の一部を特定の者にのみ使用を許す規約 ( 案を含む ) がある場合 その説明をしなければならないが 使用者の氏名および住所は説明する必要はない!( 貸借は前段の説明も不要 ) 区分所有建物の貸借についての媒介 敷金その他 契約終了時に精算される金銭に関する事項について説明をしなければならない! ( 定まっていないときはその旨を説明 ) 私道の負担に関する事項は 説明をする必要はない! 台所 浴室 便所等 設備の整備の状況について説明しなければならない! 専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは 説明を要する! 当該区分所有建物に登記されている抵当権等 取引物件の上に存する権利の種類 内容 登記名義人の説明を要する! 重要事項の説明が不要となる例外 ( 信託受益権の売買についての媒介 ) 信託受益権の売買契約締結前 1 年以内に 相手方に対し同一内容について書面を交付して説明を行っている場合 信託受益権の買主が 金融商品取引法に規定する特定投資家である場合 信託受益権の買主に対し 金融商品取引法に規定する目論見書を交付している場合 82

83 2-11 契約内容記載書面の交付 (37 条書面 )( ) 契約成立後のトラブル防止のために 契約締結後遅滞なく 契約内容等の一定事項が記載された 37 条書面というものが交付されます 35 条書面との混乱を狙った出題がされますので 両者の違いをしっかりと理解し 頭の中を整理しておいてください 1.37 条書面の [ 記名押印 ] は取引士が行うが その [ 交付 ] は取引士以外の者が行ってもよい! ( 交付義務違反は 50 万円以下の罰金 cf. 35 条提示義務違反 10 万円以下の過料 ) 2.37 条書面に記名押印する取引士は [ 専任 ] である必要はない! 3.37 条書面の交付対象は 契約の [ 両当事者 ] である!(cf.35 条書面 ) 4.37 条書面の交付を怠ると 宅建業者が [ 業務停止処分 ] の対象となる! 5.37 条書面は [ 契約成立後 ] に 遅滞なく交付しなければならない! 6. 売買の対象が工事完了前の物件で 完成の時期が未定であっても [ 引渡時期 ] は必ず記載しなければならない!( 当事者の同意があっても省略不可 ) 7. 代金および交換差金以外の [ 金銭の授受 ] に関する定めがある場合には その額および当該金銭の授受の時期 目的を必ず記載しなければならない! 8. 天災等の [ 危険負担 ] についてその定めがある場合には 必ず記載しなければならない! 9.[ 租税その他の公課 ] の負担についてその定めがある場合には 必ず記載しなければならない! 10. 金銭貸借のあっせんの定めがある場合には あっせんが [ 成立しなかったときの措置 ] を必ず記載しなければならない! 11.[ 損害賠償額の予定または違約金 ] に関する定めがある場合は 必ず記載しなければならない! 12. 当該宅地または建物の上に存する登記された [ 権利 ] の種類 内容および登記名義人または登記簿の表題部に記載された所有者の [ 氏名 ] は記載する必要はない!(cf. 重要事項の説明 ) ( 宅地に通行地役権が登記されていた 記載不要 ) 13. 定期借地権の存続期間終了時における [ 建物の取り壊し ] に関する事項は 記載する必要はない! 14. 貸借契約の場合 [ 借賃の額 ] [ 支払時期 ] [ 支払方法 ] は 必ず記載しなければならない! 15. 貸借契約の場合 契約の [ 解除 ] に関する定めがあれば 必ず記載しなければならない! 16. 貸借契約の場合 契約の [ 更新 ] に関する事項は 記載する必要はない!(cf. 重要事項の説明 ) 83

84 35 条 37 条書面のまとめ 両書面とも 記名押印をする取引士は専任でなくてもよい! (35 条と 37 条で記名押印する取引士が同一である必要もない ) 37 条書面は 取引士が交付する必要はない! 35 条書面は 売主や貸主に交付する必要はない!( 交換は両当事者 ) 37 条書面を交付する際には その内容を説明する必要はない! 35 条書面は契約成立前に 37 条書面は契約後遅滞なく交付する! 両書面とも その交付場所について特に規定はない! 買主が宅建業者であっても 両書面の省略はできない! 主な 35 条 37 条書面の記載事項 1 代金 借賃 交換差金 支払時期 支払方法 2 移転登記の申請時期 3 物件の引渡時期 4 危険負担の定め 5 公租公課負担の定め 6 瑕疵担保責任の定め 7 解除の定めの内容 8 損害賠償額の予定 違約金の定め 9 代金 借賃 交換差金以外の金銭の額 授受目的 10 代金 交換差金に関する貸借のあっせんが不成立のときの措置 35 条書面 1~6: 記載不要 (6 は保証契約その他の措置の場合記載 下記 9) 7~9: 必ず記載する 10: 売買 交換の場合のみ記載 37 条書面 13: 必ず記載する 2: 売買 交換であれば必ず記載 47~9: 定めがあれば記載 5610: 売買 交換で定めがあれば記載 (6 は保証保険契約等の措置の内容も ) ~ 少し注意!! 近年の法改正で 35 条説明事項として追加されたもの ~ 1. 住宅性能評価を受けた新築住宅である場合はその旨 ( 売買 交換に限る ) 2. 造成宅地防災区域 土砂災害警戒区域 津波災害警戒区域内にある場合はその旨 3. 定期借地権または定期借家権である場合はその旨 4. 高齢者居住安全確保に関する法律 56 条の終身建物賃貸借をしようとする場合はその旨 5. 景観地区に関する事項 6. 特例容積率適用地区に関する事項 7. 石綿 ( アスベスト ) の使用の有無の調査結果が記録されている場合はその内容 8. 耐震診断を受けている場合はその内容 (S 以降に新築工事着手された建物を除く ) 9. 瑕疵担保責任の履行に関し保証保険契約等の措置を講じるかどうか ( 講ずる場合は概要 ) 10. 地域における歴史的風致の維持および向上に関する法律 11. 大規模災害からの復興に関する法律 港湾法 災害対策基本法 ( 建物貸借は説明不要 ) 12. マンションの建替え等の円滑化に関する法律 ( 建物貸借は説明不要 ) 35 条説明事項は必ず記載すべき事項で 該当しないものも なし と記載しておく 84

85 2-12 クーリング オフ ( ) 成立した契約を白紙に戻すことを クーリング オフといいます 通信販売などでも義務付けられていますので この文字を目にしたことのある方も多いと思います 宅建試験では 宅建業者が売主となって土地や建物を売買する場合に クーリング オフが適用されるかどうかについて問われます Point 事務所等で買受申込みをし 事務所等で売買契約締結 クーリング オフ不可事務所等以外で買受申込みをし 事務所等以外で売買契約締結 クーリング オフ可事務所等で買受申込みをし 事務所等以外で売買契約締結 クーリング オフ不可事務所等以外で買受申込みをし 事務所等で売買契約締結 クーリング オフ可 1. クーリング オフは [ 宅建業者自ら ] が売主となって売買契約を締結する場合に適用される! 2. クーリング オフは [ 書面 ] で行うことを要する! 3. クーリング オフは 書面を [ 発したとき ] に効力が発生する! 4. クーリング オフが可能な期間は クーリング オフができる旨およびその方法を書面で告げられた日から起算して [8 日間 ] である! 5. 契約の締結場所と申込み場所が異なる場合 [ 申込み ] をした場所を基準に クーリング オフができるかどうか判断される! 6.[ 事務所等以外 ] の場所で買受けの申込みをした者は クーリング オフをすることができる! 事務所等 = 事務所 買主から申し出た場合の買主の自宅や勤務先専任の取引士設置義務がある継続的に業務を行う施設や土地に定着した案内所など他の宅建業者に媒介または代理を依頼した場合の その業者の事務所や案内所など 7. 宅地建物の引渡しを受け かつ [ 代金全額 ] を支払った場合 クーリング オフをすることができなくなる!(= 代金の一部を支払っただけならクーリング オフ可 ) 8. クーリング オフの規定に反する [ 申込者 ] に不利となる特約は無効である! ( 事務所以外の場所で契約をしても解除できない = 無効期間を 10 日とする = 有効 ) 9. 宅建業者は クーリング オフにより損害が発生した場合でも [ 損害賠償請求 ] をすることはできない! 10. 宅建業者は クーリング オフがなされた場合 すみやかに [ 手付金 ] その他の金銭を申込者に返還しなければならない! 11. クーリング オフは [ 宅建業者間取引 ] には適用されない! 85

86 宅建業者 A と買主 B が売買契約を締結した場合 B は 宅地または建物の引渡しを受け その代金の全額を支払ったときは クーリング オフをすることができない!( 移転登記を受けているかどうかは関係なし ) B の申し出により B の自宅または勤務先で売買契約を申し込んだときは B はクーリング オフをすることができない! A から媒介の依頼を受けた宅建業者 C の申し出により C の事務所で売買契約を申し込んだときは B はクーリング オフをすることができない! A のテント張り現地案内所で買受の申込みをし 後日 A の申し出により B の自宅で売買契約を締結したときは B はクーリング オフをすることができる! 売買契約が A の事務所以外で行われたとしても その場所が継続的に業務を行うことができる施設で 専任の取引士の設置義務がある場合には B はクーリング オフができない! 売買契約が A の行う一団の建物の分譲のためのモデルルームで締結された場合 B はクーリング オフをすることができない! B がクーリング オフをしない旨の合意に応じていたとしても クーリング オフの適用がある場所で契約締結等をした場合 B はクーリング オフをすることができる! ( クーリング オフができない旨を告げる行為や クーリング オフをするのに損害賠償や違約金が発生するなどと告げる行為をした宅建業者は 指示処分 業務停止処分の対象となります ) クーリング オフがなされた場合 A は速やかに B に金銭を返還しなければならず 解除に伴う損害賠償または違約金の支払い請求をすることはできない! クーリング オフが可能な 8 日間とは クーリング オフができる旨およびその方法を書面により告げられた日から起算して 8 日以内であればクーリング オフによって契約の解除や申込みの撤回をすることができます そしてその 8 日とは ク - リング オフによって契約の解除や申込みの撤回をするという旨を書面により発信したときに効力が生じます ( 発信主義 ) よって 告知から 8 日以内にクーリング オフする旨の書面を発送 ( ポストに入れる ) さえしていれば 告知から 9 日後にその書面が宅建業者に到着してもクーリング オフは認められます 86

87 2-13 業務上の規制 その他 ( ) クーリング オフ以外の各種規制をまとめておきます 同一問題で複数の論点から多角的に聞いてくる問題が多いので 過去問などで出題形式にも慣れておいてください 宅建業者のマナーを問う問題で 常識判断で対応できる規定も多く覚えやすいと思います 1. 宅建業者は 契約成立前に 重要事項の説明とともに [ 供託所等 ] に関する説明をしなければならない!( 主たる事務所の最寄りの供託所およびその所在地を説明 供託額の説明は不要 ) 2. 供託所等に関する説明は [ 取引士 ] が説明する必要はない!( 口頭でも可 ) 3. 宅建業者は [ 故意 ] に事実を告げず または [ 不実 ] のことを告げる行為をしてはならない! 故意に事実を告げず または不実のことを告げる行為 1.35 条書面の記載事項 2.37 条書面の記載事項 3. 供託所に関する説明 4. その他相手方の判断に重要な影響を及ぼすことになるもの について宅建業者はわざと事実を告げなかったりウソを言ってはなりません 過失は OK です ( 勘違いで誤った話をしてしまった分には OK ということで 過失で説明をし忘れたなどはもちろん NG) これに違反すると 2 年以下の懲役もしくは 300 万円以下の罰金または両者の併科 監督処分として業務停止処分も有り得ます 4. 宅建業者は 正当な理由なく [ 業務上知り得た秘密 ] を他に漏らしてはならない! ( 宅建業をやめた後でも同様 ) 5. 宅建業者は [ 自己の名義 ] をもって他人に宅建業を営む旨の表示 広告をさせてはならない! 6. 免許申請中の者は 宅建業を営む [ 予定 ] である旨の表示 広告をしてはならない! 7. 宅建業者が [ 宅建業以外 ] の事業を開始する場合 それを制限する規定はない! 8. 宅建業者は 宅地 建物の登記や引渡し 対価の支払いを [ 不当に遅延 ] する行為をしてはならない!( 自ら売主として報酬の支払い拒否などは不当な遅延行為に含まれない ) 9. 宅建業者は 不当に高い報酬を [ 要求 ] してはならない!( 実際に受け取ったかは関係なし ) 10. 宅建業者は 報酬とは別に [ 必要経費 ] を請求してはならない! ( 依頼者の依頼があれば 特別の広告費や遠隔地の現地調査費用等は可 ) 11. 宅建業者は 手付について [ 信用の供与 ] をすることにより契約の締結を誘引してはならない! 手付金の貸与 分割払い 後払い 手形で支払わせる 信用の供与にあたる ( 強引な感じがある ) 手付金を値引きする 信用の供与にあたらない ( 最初に支払う額が減っただけ ) 物件自体の価格を値引きすることも買主がお得なだけで信用の供与にあたりません 87

88 12. 保全措置とは 売主の不測の事態に備え 手付金等 [ 全額 ] について保証させ 買主が支払った金銭が確実に戻るようにしたシステムである! 13. 手付金等とは 契約締結の日以後 宅地建物の引渡前に支払われる [ 代金に充当 ] されるべき金銭をいう! 14. 宅建業者は [ 保全措置 ] を講じた後でなければ 買主から手付金等を受領してはならない! ( 宅建業者が保全措置を講じるまで 買主は手付金等を支払う必要なし 手付金受領後に保全措置を講じるという当事者の合意も不可 ) 未完成物件の保全措置方法 1. 銀行等による保証 2. 保険事業者による保証保険 完成物件の保全措置方法上記 2 つ + 指定保管機関による保管 15. 宅建業者は 信用金庫と保証委託契約を締結し 信用金庫が買主に [ 連帯保証書 ] を交付した後ならば 手付金を受領することができる! 16. 指定保管機関による保管は [ 工事完了後 ] の宅地建物の売買に限られ 工事完了前に指定保管機関と手付金等寄託契約を締結しても 宅建業者は手付金を受領することができない! 17. 宅建業者は 工事完了前の物件について手付金等の額が 代金額の [5%] 以下 かつ 1,000 万円以下の場合は 保全措置を講じる必要がない! 18. 宅建業者は 工事完了後の物件について手付金等の額が 代金額の [10%] 以下 かつ 1,000 万円以下であれば 保全措置を講じる必要がない! 工事完了前の建物 ( 代金 2,000 万円 ) の売買契約を締結手付金 100 万円中間金 1,000 万円 代金額の 5% 以下で 1,000 万円以下である手付金 100 万円を受領する時点では保全措置不要 中間金 1,000 万円を受け取る時点で手付金と含め 1,100 万円の保全措置が必要 19. 宅建業者は 売買される物件について買主が [ 所有権 ]( 移転 ) の登記をした場合 保全措置を講じる必要がない! 20. 宅建業者が自ら売主となる場合 その受け取った手付は すべて [ 解約 ] 手付とされる! 21. 宅建業者は 代金額の [10 分の 2] を超える手付金を受領することができない! (10 分の 2 を超える部分は無効 中間金等は受領制限がないので 保全措置の対象となる手付金等と混同しないように 2 割を超えることができないのは あくまでも手付金についてのみ ) 22. 宅建業者は相手方に対し 手付金の [ 分割払い ] を認めてはならない! 23. 手付金等の保全措置の規制は [ 宅建業者間取引 ] には適用がない! ( 手付貸与による契約誘引は禁止 ) 88

89 24. 宅建業者が売主となる売買契約において 損害賠償額の予定または違約金を定めるときには その額は合算して代金額の [10 分の 2] を超えてはならない!( 超える部分は無効 ) 25. 宅建業者は 瑕疵担保責任について民法の規定よりも [ 買主に不利 ] になる特約をしてはならない!( 民法の規定 = 瑕疵を知ったときから 1 年 ) 瑕疵担保責任は 契約締結から 3 年とする特約 = 無効 瑕疵担保責任は 買主が瑕疵を知ったときから 3 年とする特約 = 有効 瑕疵担保責任は 買主に対する目的物の引渡しから 6 ヶ月とする特約 = 無効 瑕疵担保責任は 買主に対する目的物の引渡しから 2 年とする特約 = 有効 ( 例外 ) 26. 宅建業者が他人所有の物件を売却する場合 宅建業者がその物件を [ 取得 ] する契約 ( 予約等 ) が結ばれているときは 売買契約を締結することができる! 27. 宅建業者が他人所有の物件を売却する場合 その物件が未完成ならば 宅建業者が手付金等の [ 保全措置 ] を講じて 売買契約を締結することができる! 28. 宅建業者が他人所有物件の契約締結規制に違反した場合 [ 業務停止処分 ] を受けることがある! 29. 他人所有物件の契約締結規制は [ 宅建業者間取引 ] には適用がない! 30. 割賦販売をした業者は 割賦金の支払いがない場合 30 日以上の相当期間を定め [ 書面 ] で催告することを要し それでも支払いがないときに契約解除や残金について代金請求ができる! 31. 割賦販売をした業者は 代金支払い額が [3 割 ] を超えるまでは 登記などの売主としての義務を履行する必要はない!(=3 割を超える代金の支払いを受けているときは 宅地建物の引渡しまでに 登記など引渡し以外の売主としての義務を履行しておく必要がある ) 32. 割賦販売をした業者は 3 割を超える代金を受け取り 物件を引き渡した場合 [ 担保目的 ] で物件を譲り受けてはならない! 平成 20 年度法改正による追加事項 ( 自己の所有に属しない宅地建物の売買契約 ) 宅建業者は 自己の所有に属しない宅地又は建物について 自ら売主となる売買契約 ( 予約を含む ) を締結してはならない 例外 : 当該宅地又は建物について 当該宅地建物取引業者が買主となる売買契約その他の契約であって当該宅地又は建物の所有権を当該宅地建物取引業者が指定する者 ( 当該宅地建物取引業者を含む場合に限る ) に移転することを約するものを締結しているとき 分かりにくい条文ですが つまり A( 宅地建物所有者 )- B( 宅建業者 )- C( 一般消費者 ) といたとして AB 間の売買契約の際に B が C に所有権を移転することを約束していた場合 所有者が A のままでも B と C の売買契約を認めるということです 89

90 2-14 報酬に関する規制 ( ) 宅建業者が宅地建物の売買 交換 貸借の媒介 代理を行った場合の報酬額 複数の業者が関与する場合の報酬額について 基本的な算出方法を理解しておいてください 受験する年の消費税率で計算するようにしてください Point 売買 交換の媒介 代理の報酬限度額代金額が 200 万円以下 代金額の 5% 1.08( 免税事業者 1.032) 代金額が 200~400 万円以下 ( 代金額の 4%+2 万円 ) 1.08( 免税事業者 1.032) 代金額が 400 万円超 ( 代金額の 3%+6 万円 ) 1.08( 免税事業者 1.032) 貸借の媒介 代理の報酬限度額貸借の媒介 : 依頼者双方から合計して借賃 1 ヶ月分の 1.08 倍以内 ( 免税事業者 倍 ) 居住用建物の場合は依頼者の一方から借賃 1 ヶ月分の 0.54 倍以内ずつ ( 免税事業者は 倍以内ずつ 依頼者の承諾があれば 貸主 0.6 倍 借主 0.4 倍なども可 ) 貸借の代理 : 借賃 1 ヶ月分の 1.08 倍以内 ( 免税事業者 倍 ) 課税事業者 : 消費税を納める義務がある事業者免税事業者 : 消費税を納める義務が免除される事業者 < 以下 課税事業者が前提 > 1. 複数の業者が同一取引に関与している場合でも その受け取れる報酬額は 合計して [ 単独 ] で依頼を受けた場合の限度額以内でなければならない! 2. 業者が代理の依頼者から受けることのできる報酬額は [ 媒介依頼者 ] の一方から受け取ることができる金額の 2 倍以内である! 3. 居住用以外の建物の賃貸借の媒介について 権利金の授受がある場合 [ 権利金 ] を売買代金とみなして報酬計算ができる!( 借主の退去時に返還されるものは権利金とみなされない ) 4. 報酬計算は 建物価格から [ 消費税額 ] を除いた価格で算出する!( 土地は非課税なので注意 ) 価額が 1080 万円 (A 所有 本体価額 1000 万円 ) と 1620 万円 (B 所有 本体価額 1500 万円 ) の建物 A 所有建物の売買の媒介について A から受領できる報酬限度額 (1000 万 3%+6 万 ) 1.08 A 所有建物の売買の代理について A から受領できる報酬限度額は媒介の場合の 2 倍 (1000 万 3%+6 万 ) 交換の場合は価額が高いほうの物件の価額が報酬額算出の基準額となる (1500 万 3%+6 万 ) 1.08 を AB 双方に請求できる A 所有建物の売買の媒介について 2 人の ( 何人でも ) 宅建業者が関与しても 全体の報酬限度額は 1 人の宅建業者が関与した場合と変わらない (1000 万 3%+6 万 )

91 2-15 監督処分 ( ) 覚える事項が膨大で これを全部暗記というのは得策ではありません 試験対策としては頻出事項だけを確実に覚え あとは消去法で対処したほうが賢明でしょう 中途半端にあやふやな知識を詰め込むよりも 正解率が上がると思います Point 指示処分 : 宅建業者または取引士が一定事由に該当した行為をした場合 必要な指示を出すこと業務停止処分 :1 年以内の期間を定めて 業務の全部または一部を行うことを禁じること免許取消処分 : 宅建業者が一定事由に該当した行為をした場合 与えた免許を取り消すこと事務禁止処分 :1 年以内の期間を定めて 取引士としてなすべき事務を行うことを禁止すること登録消除処分 : 取引士が一定事由に該当した行為をした場合 宅地建物取引士資格登録簿からその登録を抹消すること 1. 宅建業者に対する監督処分として [ 指示処分 ] [ 業務停止処分 ] [ 免許取消処分 ] がある! 2. 取引士に対する監督処分として [ 指示処分 ] [ 事務禁止処分 ] [ 登録消除処分 ] がある! 3. 業者に対する指示処分権者は [ 免許権者 ]( 免許を与えた国土交通大臣または知事 ) 及びその場所を [ 管轄 ] する知事である! 4. 取引士に対する指示処分権者は [ 登録 ] をした知事及びその場所を [ 管轄 ] する知事である! 5. 業者に対する業務停止処分権者は [ 免許権者 ] 及びその場所を [ 管轄 ] する知事である! 6. 取引士に対する事務禁止処分権者は [ 登録 ] をした知事及びその場所を [ 管轄 ] する知事である! 7. 業者に対する免許取消処分権者は [ 免許権者 ] のみである! 8. 取引士に対する登録消除処分権者は [ 登録 ] をした知事のみである! 取引士に対する処分権者として国土交通大臣が含まれていない点に注意 9. 業者が指示処分に違反した場合 [ 業務停止処分 ] を受けることがある! 10. 取引士が指示処分に違反した場合 [ 事務禁止処分 ] を受けることがある! 11. 業者が業務停止処分に違反した場合 免許を取り消され [ 罰則 ] も科されることがある! 12. 取引士が事務禁止処分に違反した場合 その登録は [ 消除 ] される! 13. 事務の禁止処分を受けた場合 取引士は 交付を受けた都道府県知事にすみやかに取引士証を [ 提出 ] しなければならない! 91

92 14. 事務の禁止期間が終了し 禁止処分を受けていた取引士から [ 返還請求 ] があった場合 都道府県知事は ただちに取引士証を返還しなければならない! 15. 登録消除処分を受けた場合 取引士は 交付を受けた都道府県知事にすみやかに取引士証を [ 返納 ] しなければならない! 16. 国土交通大臣または都道府県知事が監督処分を行おうとする場合 あらかじめ公開による [ 聴聞 ] を行わなければならない!( 例外 : 宅建業者の事務所所在地不明を理由に免許を取り消す場合 ) 17. 国土交通大臣または都道府県知事は 業務停止処分または免許取消処分を行った場合 その旨を [ 公告 ] しなければならない!( 指示処分は公告する必要なし ) 国土交通大臣 官報で公告都道府県知事 公報またはウェブサイトへの掲載その他適切な方法で公告 18. 業者が罪を犯した場合でも それが [ 業務 ] に関する行為でないときは 原則として 宅建業法上の監督処分の対象となることはない! 聴聞 = 処分を受ける者に釈明および証拠提出の機会を与えるため出頭させる制度 最低限コレだけは覚えてほしい監督処分該当事由 業務停止処分 ( 宅建業者 ) 守秘義務違反 誇大広告禁止違反 取引態様の明示義務違反 高額報酬要求重要事項の説明 (35 条書面交付 ) 義務違反 37 条書面の交付義務違反営業保証金供託届出前の事業開始 新事務所設置の弁済業務保証金分担金納付義務違反営業保証金不足時 保証協会社員の地位喪失時の営業保証金未供託保証協会社員の還付充当金未納付媒介 代理契約書面の交付違反 価額の根拠の明示義務違反手付金等保全措置義務違反 手付の信用供与による契約誘引 名義貸し 免許取消処分 ( 宅建業者 ) 免許基準欠格要件に該当 不正手段による免許取得 免許換え未実行業務停止処分違反 1 年以上の事業休止 事務禁止処分 ( 取引士 ) 指示処分違反 名義貸し 取引士として不正行為をしたとき 登録消除処分 ( 取引士 ) 取引士登録欠格要件に該当 不正手段による取引士登録 取引士証交付 事務禁止処分違反 両罰規定 法人の代表者等が不正の免許取得 無免許営業 事実の不告知等を行った場合 その法人にも 1 億円の罰金が科せられます 92

93 宅建業者 A が甲県知事の免許を受けている場合 A に対して免許取消処分ができるのは免許権者 ( 甲 ) のみである!( 国土交通大臣は不可 ) ( 複数の都道府県に事務所を有する場合は国土交通大臣が取消権者 ) A が 37 条書面を交付しなかった場合 甲県知事は A に対して 1 年以内の期間を定めて業務の全部または一部の停止処分をすることができる! A が手付金等の保全措置を怠った場合 甲県知事は A に対して 1 年以内の期間を定めて業務停止処分をすることができる! 免許換えをしなければならないのに A が従前の免許のまま宅建業を営んだ場合 甲県知事は A の免許を免許を取り消すことができる! A の事務所について 業務に従事する者 5 名に 1 名以上の割合で専任の取引士を置かなければならないが これを欠いた場合でも 2 週間以内に補充すれば業務停止処分を受けない! A の取引士が指示処分を受けた場合 A の責めに帰すべき事由があるときは A も指示処分を受けることがある! A( 法人 ) の取締役が禁錮以上の刑に処せられた場合 執行猶予期間中でも免許は取り消される!( 取締役と同等の支配力を有する者も含む ) A( 法人 ) の役員や政令で定める使用人でない専任の取引士が禁錮以上の刑に処せられても 免許が取り消されることはない! A が誇大広告を行った場合 甲県知事はあらかじめ聴聞を行わなければ A に対して業務停止処分をすることはできない! A が甲県知事から指示を受け 乙県内で行う業務について A がその指示に従わなかった場合は 甲県知事および乙県知事は A に対して業務停止処分をすることができる! ( 情状が特に重いときは免許取消処分 ) A が 乙県知事の免許を受けた他の宅建業者の名義で広告を出した場合 甲県知事は A に対して指示処分をすることができる! 乙県知事は A に指示処分を行ったときは 遅滞なくその旨を甲県知事に通知しなくてはならない! 宅建業法の一部が国土交通省と消費者庁の共管事項に 誇大広告の禁止 重要事項の説明義務 書面の交付義務等に違反し 国土交通大臣が宅建業者に監督処分を行おうとする場合 あらかじめ内閣総理大臣に協議することが必要となりました 93

94 2-16 住宅瑕疵担保履行法 ( ) 数年前 耐震構造計算書の偽装問題が世間を騒がせたのは記憶に新しいと思います 多数のマンションの耐震性が不足していることが明らかになり 建替えや大規模修繕が必要となりましたが それら瑕疵担保責任を負うべきマンション分譲業者が倒産していたり資力がなかったりで 瑕疵担保責任が全く履行されないという事態が生じました そこで 新築住宅購入者を保護するため 確実に瑕疵の担保を履行してもらうために制定されたのが 住宅瑕疵担保履行法 です 平成 22 年より追加された新科目です CD 収録はありません 以下の出題ポイントを押さえておいてください 対象 対象者 : 宅建業者 建設業者信託会社等で宅建業を営むものも含まれる点に注意 対象物 : 新築住宅 ( 建設完了から 1 年を経過していない + 居住者がいない 両方必要 ) 事務所等は対象とならないので注意 対象取引 : 宅建業者が売主 非宅建業者が買主となる取引 (= 買主が宅建業者なら資力措置不要 ) 賃貸の媒介は対象とならないので注意 建設業者が買主の場合も資力措置が必要なので注意 例題 ) 宅建業者 A が 宅建業者 B の新築住宅の販売の代理や媒介を行う場合 A 及び B 共に住宅瑕疵担保履行法に基づく資力確保措置を講ずる義務がある? 誤り : 資力確保措置義務が必要なのは 売主である宅建業者 B のみです 住宅瑕疵担保責任の方法 宅建業者は 以下 2 種類の方法のどちらかを行わなければなりません 供託 : 過去 10 年間の新築住宅の供給戸数に応じて算出した額 を 主たる事務所の最寄りの供託所に保証金として供託します ( 金銭の他 有価証券も可 評価額は営業保証金と同じ ) 保証金が基準額に不足することとなった場合 還付に係る通知書の送付を受けた日または不足を知った日から 2 週間以内に不足額を供託しなければなりません 供託をした場合はその旨の届出が必要であり 届出先は 免許権者 です 届出の時期は 基準日 ( 毎年 3 月 31 日と 9 月 30 日 ) から 3 週間以内 であり 供託の届出がない場合は 基準日の翌日から起算して 50 日を経過した日 以降 新たに新築住宅の売買契約をすることができなくなります 宅建業者は 売買契約が成立する前までに買主に対して供託所の所在地等を記載した書面を交付して説明しなければなりません 保険契約 : 国土交通大臣が指定した保険法人 と保険契約を締結します 保険契約は上記基準日までに行えばよいのですが 保険の申込みは 工事開始時 までに申し込んでおく必要があります 届出に関する問題は供託と同様です 保険金額が 2,000 万円以上で 買主が当該住宅の引渡しを受けたときから 10 年以上の期間に渡り隠れた瑕疵によって生じた損害について保険金が支払われます 保険契約締結の措置を講じた宅建業者は 保険証券の交付義務を負いますが その保険契約の内容については買主に対して書面を交付して説明を行う義務はありません 94

95 住宅全てについて供託 全てについて保険契約はもちろん 一部を供託で残りを保険契約という方法も可能です 取得する新築住宅が 供託と保険どちらの資力措置がとられるかを 35 条の重要事項の説明 37 条書面に基づく書面の交付により買主に知らせる必要があります ( 保険契約の締結が完了していない場合 当該保険契約を締結する予定及び見込みの内容の概要について説明しなければなりません ) 取引士をもって説明する必要はありません 取得する新築住宅の床面積が 55 m2以下の場合 供託金の算定数上 新築住宅の合計戸数を 2 分の 1 と数えることができます (2 戸で 1 戸 ) 供託から保険契約への変更はできますが 保険契約から供託に変更することはできないと考えられています 住宅瑕疵担保責任を負う期間 引渡しから 10 年 (10 年より短い期間を定めた特約は無効 ) 20 年まで伸長可能ですが 供託や保険契約の適用はありません 住宅瑕疵担保責任の内容 無過失責任宅建業者による売買契約においては隠れたる瑕疵のみ 買主が 住宅の構造耐力上主要な部分に隠れた瑕疵を見つけた場合 契約解除 ( 契約をした目的を達成できない場合 ) 損害賠償請求 瑕疵修補請求をすることができます 監督処分 宅建業者が住宅瑕疵担保履行法の規定に違反し資力確保措置を行わない場合や状況の届出をしなかった場合 指示処分または業務停止処分の対象となります 指示処分に従わないときは業務停止処分 業務停止処分事由に該当し情状が特に重いとき及び業務停止処分に違反したときは免許取消処分となります 住宅販売瑕疵担保保証金の供託等の届出を怠った 指示処分 住宅販売瑕疵担保保証金について不適正または虚偽の届出をした 指示処分 契約締結までに住宅販売瑕疵担保保証金の供託に関する説明を行わなかった 指示処分 契約締結制限があるのに新たに自ら売主となる売買契約を締結した 業務停止処分 平成 21 年 10 月 1 日以降 直近の基準日までの保証金を供託していない 業務停止処分 還付による不足額を供託していない 業務停止処分 95

96 第 3 章法令上の制限 (8 問 : 目標 5 点 ) 3-1 国土利用計画法 ( 事後届出制 5 事前届出制 3) 国土とは限られた資源であり 適切かつ効率的な利用の妨げとなる取引や 地価の上昇を招くおそれのある取引について規制を課す必要があります この規制を定めた法律が 国土利用計画法 ( 国土法 ) です ここで重要となるのは 届出制 です 届出制の適用される区域 届出時期 届け出る者などを正確に覚えておいてください 事後届出制はほぼ毎年出題されます 法令上の制限に関する法律の種類 土地の購入 国土利用計画法 (or 農地法 ) 宅地の造成 都市計画法 土地区画整理法建物の建築 建築基準法 Point 注視区域 : 地価が一定の期間内に社会的 経済的事情の変動に照らして相当な程度を超えて上昇し または上昇するおそれがあり これにより適正かつ合理的な土地利用の確保に支障を生ずるおそれがあると認められる区域監視区域 : 地価が急激に上昇し または上昇するおそれがあり これにより適正かつ合理的な土地利用の確保が困難となるおそれがあると認められる区域規制区域 : 都道府県知事の許可がなければ土地取引ができない区域 1. 国土法は 事後届出制 [ 注視区域内 ] における事前届出制 [ 監視区域内 ] における事前届出制という 3 種の届出制を設けている! 2. 規制区域では 都道府県知事の [ 許可 ] を得なければ土地取引をすることができない! 3. 事後届出制とは 権利取得者が 一団の土地に関する権利を 対価を得て 売買等の契約により移転 設定する場合に [ 都道府県知事 ] に土地の利用目的などを届け出る制度をいう! 権利取得者 = 買主等一団の = 取引の目的である土地が数個ある場合 個々の土地が隣接していて かつ その全部につき取引する目的があれば一団といえる (1000 m2と 1500 m2の土地が隣接 2500 m2として考える ) 土地に関する権利 = 所有権 地上権 賃借権等 ( 抵当権設定は該当しない点に注意 ) 対価を得て = 売買 地上権 賃借権の設定 ( 対価がある場合のみ ) 交換等 (= 相続や時効取得 ) 4. 事前届出は 契約の [ 両当事者 ] が行わなければならない! 5. 事前届出は 契約の [ 両当事者 ] を基準に一団の土地かどうかを判断する! 6. 事後届出の審査対象は [ 土地の利用目的 ] についてのみである! 7. 事前届出の審査対象は [ 予定対価の額 ] および土地の利用目的についてである! 96

97 8. 事前届出の場合 予定対価の額や土地の利用目的を変更するときは [ 再度の届出 ] を要する! ( 減額変更の場合は再度の届出不要 事後届出に再度の届出制度はない点に注意 ) 9. 審査について勧告を受けた者がその勧告に従わない場合 都道府県知事は その旨およびその内容を [ 公表 ] することができる!( 罰則はなし ) 10. 都道府県知事は 事後届出時に土地の利用目的について勧告を要する場合 届出から [3 週間 ] 以内にしなければならない!( 事前届出の場合は 6 週間以内 ) 11. 土地の利用目的につき都道府県知事から [ 助言 ] を受け その助言に従わなかったとしても その旨を公表されることはない!( 助言があるのは事後届出のみ ) 12. 規制区域内の土地売買について不許可の処分を受けた場合 都道府県知事に対して当該土地に関する権利の [ 買取り ] を請求することができる! 13. 契約当事者の一方または双方が [ 国または地方公共団体 ] である場合 届出は不要である! 届出対象面積 事後届出市街化区域 :2,000 m2以上市街化調整区域 :5,000 m2以上市街化区域以外の都市計画区域 (= 非線引区域 ):5,000 m2以上都市計画区域外 ( 準都市計画区域含む ):10,000 m2以上 注視区域における事前届出 : 事後届出と同じ 監視区域における事前届出 : 都道府県の規則で定められた面積以上 規制区域における許可 : 面積要件なし 事後届出と事前届出の意義 事後届出制の目的は 限りある土地の有効かつ計画的な利用の確保にあります よって国土利用に影響を及ぼす規模の土地取引だけを把握しておけば足りるため 一団の土地かどうかは権利取得者のみを基準に判断します これに対して事前届出制の目的は 土地の利用方法よりも むしろ地価の抑制にあります そこで できるだけ多くの土地取引を把握する必要があるため 一団の土地かどうかは当事者双方を基準に判断します これを頭に入れておくと覚えやすくなります そして出題の中心は 届出が必要な取引に当たるかどうかという点になります まずは規制の対象となる取引の種類を押さえてください 所有権 地上権 賃借権を 対価を得て 設定 移転する合意が規制の対象となります 更に土地の面積について 一団の土地をしっかりと見極め 届出が必要な面積かどうか考えていってください 97

98 以下 特に記載がなければ市街化区域における事後届出 届出が必要な一団の土地につき売買契約 ( 予約を含む ) を締結した場合 権利取得者 ( 買主 ) は その契約を締結した日から 2 週間以内に都道府県知事に届け出なければならない! 停止条件付の契約をした場合でも 契約を締結した日から起算して 2 週間以内に届出を要する!( 条件成就から起算ではない ) 面積 2000 m2の一団の土地につき売買等の契約 ( 贈与 信託契約 抵当権設定等は含まない ) を締結した場合 届出が必要となる!( 実際の金銭の授受は関係なし ) 信託財産を有償で取得する場合は 届出が必要である! A が B に対する金銭債権の担保として B が有する 2000 m2の土地の所有権を A に移転する譲渡担保契約を締結した場合 A は届出を要する! 1000 m2ずつ 2 筆に分けて登記されている土地があり AB それぞれに所有権を移転する契約を締結した場合 A および B は届出をする必要はない! 3000 m2の土地を A と B が持分均一で共有している場合 A(B) のみがその持分を売却するには届出をする必要はない! 所有者が異なる隣り合った 1000 m2 ( 甲地 ) と 1500 m2 ( 乙地 ) の土地を 計画的に両方とも取得しようとする者は それぞれの取引について届出を要する!( 届出は権利を取得する者のみ ) 上記甲地につき売買契約 乙地につき賃貸借契約 ( 対価なし ) を締結した場合 どちらの取引についても届出は必要ない!( 甲地のみを考慮 = 届出対象面積未満 ) 農地について売買等の契約を締結した場合 農地法 3 条 1 項の許可を受けたときは届出不要だが 農地法 5 条 1 項の許可を受けたときは届出を要する! 注視区域内では市街化区域内につき 2000 m2以上 市街化区域外の都市計画区域内につき 5000 m2以上 都市計画区域外につき m2以上の土地の売買等の契約締結前に届出を要する! 注視区域外および監視区域外の土地売買につき届出をした後 取引価格や土地の利用目的を変更したとしても 改めて届出をする必要はない! 事前届出においてすでに届け出た事項につき 予定取引価格を増額するか利用目的を変更する場合には 改めて届出を要する! 注視区域内および監視区域内の土地売買につき所有権移転請求権を取得して その届出をした者が 当該請求権を第三者に売却した場合には 改めて届出を要する! 注 : 事後届出の対象となる普通の土地 ( 注視区域外および監視区域外 ) でも改めて届出必要 届出を怠ったり虚偽の届出をした場合 6 ヶ月以下の懲役または 100 万円以下の罰金に処せられる!( 事前届出も同じ 勧告を無視しても罰則はないという点にも注意 ) 98

99 3-2 都市計画法の仕組み ( ) 都市計画区域の指定や 都市計画の決定手続など 正確な暗記が要求されます 面倒ですが 時間的な流れに沿って どの段階でどのような手続が必要とされるのかできる限り押さえておいてください 建築基準法と一体化して覚えていくことが大切です 1. 都市計画法とは [ 都市計画 ] として計画的な街づくりの方法を規定し 街づくりを行う都市計画区域の場所を指定する法律をいう! 2. 都市計画区域は [ 行政区画 ] と関係なく定められる! 3. 都市計画区域は 積極的に開発を行っていく [ 市街化区域 ] と 開発を抑える [ 市街化調整区域 ] に分けられる!(= 区域区分という 義務ではなく全ての区域を区分する必要はない ) 4. 市街化区域とは 既に [ 市街地 ] を形成している区域 および およそ 10 年以内で優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいう! 5.[ 都市施設 ]( 道路や学校等 ) は どちらの区域内においても定めることができる! ( 道路 公園 下水道は 市街化区域と区域区分が定められていない都市計画区域内で必須 ) 6. 市街化区域と市街化調整区域の区域区分は 原則として [ 都道府県 ] が定める! ( 複数の都道府県にまたがる場合は国土交通大臣が指定 ) 7. 市街化区域と市街化調整区域とを区分することを [ 線引き ] という! 8. 都道府県は関係市町村の意見を聴き また一定の場合には [ 国土交通大臣 ] に協議し その同意を得て都市計画を決定しなければならない! 9. 都道府県が都市計画を決定する場合 その旨を公告し 関係市町村の住民および利害関係人はこれに対して [ 意見書 ] を提出することができる!( 都道府県はこの意見書を審議会に提出 ) 10. 必要がある場合 都市計画案は [ 公衆の縦覧 ]( 公告の日から 2 週間 ) に供せられ それについて住民等は [ 意見書提出 ] の機会を与えられる! 11.[ 都道府県 ] は 関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴き 将来多くの建築が行われるであろう ( 既に行われている ) 区域を準都市計画区域に指定することができる! 12. 市町村が準都市計画区域内で都市計画を決定する場合 都道府県知事に協議し 町村はその [ 同意 ] を得なければならない!( 市は協議のみでよい ) 13. 市町村が定める都市計画は 議会で定められた市町村建設に関する基本構想に即し [ 都道府県 ] が定めた都市計画に適合したものでなければならない! 14. 市町村が定めた都市計画が都道府県の定めた都市計画に抵触するときは その限りにおいて [ 都道府県 ] が定めた都市計画が優先する! 99

100 15. 市街地開発事業に関する都市計画は原則として都道府県が定めるが 政令で定める [ 小規模 ] な土地区画整理事業等は市町村が定める! 16. 市街化区域および市街化調整区域の区分よりも さらに具体的な利用目的を定めた地域を定めることを [ 地域地区 ] という! 17. 地域地区は [ 用途地域 ] と [ 補助的地域地区 ] に分けられる! 用途地域 : 住居系第一種 第二種低層住居専用地域 ( 住宅街 ) 第一種 第二種中高層住居専用地域 ( マンション街 ) 第一種 第二種住居地域 ( 一戸建て マンション 店舗が混在 ) 準住居地域 ( 大通り沿い ) 商業系近隣商業地域 ( 住宅地と近隣した商店街 ) 商業地域 ( 主として商業の利便を増進するための地域 ) 工業系準工業地域 ( 環境安全が配慮された工場地帯 ) 工業地域 ( 主として工業の利便を増進するための地域 ) 工業専用地域 ( 臨海工業地帯など ) 補助的地域地区 : 用途地域内のみ特別用途地区特例容積率適用地区高層住居誘導地区高度地区高度利用地区 用途地域外でも可特定街区防火 準防火地域景観地区風致地区 非線引き都市計画 準都市計画区域内の用途地域外 : 特定用途制限地域 18. 市街化区域では [ 必ず ] 用途地域を定めなくてはならない! 19. 市街化調整区域では [ 原則として ] 用途地域を定めない! 20. 地区計画とは 建築物の建築形態やその他施設の配置等からみて その区域の [ 特性 ] にふさわしい街づくり ( 整備 保全 ) を行うための計画である! 21. 地区計画は 全て [ 市町村 ] が定める!( 市町村長への届出 ) 22. 地区計画は 用途地域が定められていない土地の区域のうち [ 一定の区域 ] においても定めることができる!( 準都市計画区域 一切不可 ) 100

101 23. 地区計画については [ 地区整備計画 ] を定めることができる!( 容積率の最高 最低限度等 ) 24. 地区計画の区域内で地区整備計画が定められている区域内において 建築物の建築等を行う者は 当該行為に着手する 30 日前までに [ 市町村長 ] に届出なければならない! 25. 住居系の用途地域には 小中学校などの [ 義務教育施設 ] を定めなければならない! 26. 準住居地域とは [ 道路の沿道 ] として地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図り これと調和した住居の環境を保護するために定める地域である! 27. 特別用途地区とは [ 用途地域 ] 内において環境保護や土地利用の増進を図るために定める地区である! 28. 高層住居誘導地区とは 住居と住居以外の用途を適正に配分し 利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため 一定の用途地域ごとの建築物の [ 容積率制限 ] 等を定める地区である! 29. 高度地区とは 用途地域内において市街地の環境を維持し または土地利用の増進を図るため [ 建築物の高さ ] の最高限度または最低限度を定める地区である! 30. 高度利用地区とは 健全な高度利用のため 用途地域内において容積率の最高 最低限度 建ぺい率の最高限度 建築面積の最低限度ならびに [ 壁面位置 ] の制限を定める地区である! 31. 特定街区とは 市街地の整備改善を図るため その街区内における容積率 [ 建築物の高さ ] の最高限度 および壁面の位置の制限を定める地区である! 32. 防火 準防火地域とは 市街地における [ 火災 ] の危険防除のために定める地域である! 33. 景観地区とは 市街地の美観 ( 人工美 ) を維持するために 建築物の構造等を [ 地方公共団体 ] の条例で制限する地区である! 34. 風致地区とは 都市の風致 ( 自然美 ) を維持するために 建築行為等を [ 地方公共団体 ] の条例で制限する地区である! 35. 用途地域に関する都市計画には 建築物の [ 容積率 ] を定めなければならない! 36.[ 商業 ] 地域以外の用途地域では 建築物の建ぺい率を定めなければならない! 容積率 = 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合 ( 建築物の各階の床面積の合計 ) 建ぺい率 = 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合 (3-6 参照 ) 難問対策 : 商業地区にしか定めることができなかった 特例容積率適用地区 が 法改正により低層住居専用地域と工業専用地域以外の用途地域で定めることができるようになりました ちなみに特例容積率適用地区の意味はあまり重要ではありませんが 容積率に未利用の部分がある場合 容積率のトレードが認められる地区のことをいいます 101

102 3-3 開発許可制 ( ) まず 開発行為の概念をしっかりと覚えてください そして 重要なのは 例外 です 開発行為が必要とされない場合を正確に判断できるようにしておいてください 法令制限でトップ 3 に入るほど力をいれるべき分野です 1. 開発行為とは [ 建築物の建築および特定工作物の建設 ] のために行う土地の区画形質の変更をいう! 2. 特定工作物には [ 第一種特定工作物および第二種特定工作物 ] がある! 第一種特定工作物 コンクリートプラント アスファルトプラント第二種特定工作物 ゴルフコース 1ha 以上の運動 レジャー施設 墓園 3. 建築物の建築をする場合でも 土地の [ 区画形質 ] の変更を行わないときは開発行為にあたらず開発許可を受ける必要はない! 4. 開発行為をしようとする者は原則として あらかじめ [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない! 5. 開発許可を受けるためには 開発区域内の土地権利者等の相当数の [ 同意 ] を得ていなければならない!( 所有権まで取得する必要なし ) 6. 開発許可の申請は 必ず [ 書面 ] で行うことを要する! 7. 開発許可申請書には 開発地区 予定建築物等の [ 用途 設計 工事施行者 ] 等を記載する! ( 変更する場合は都道府県知事の許可必要 ) 8. 開発許可の申請があった場合 都道府県知事は 許可不許可に関わらず遅滞なく [ 文書 ] で申請者に通知しなければならない! 9. 都道府県知事は 開発許可をした土地について 一定事項を [ 開発登記簿 ] に登録しなければならない 10. 開発行為により公共施設が設置されたときは [ 別段の定め ] がある場合を除き その公共施設の存する市町村の管理に属する! 11. 開発許可を申請しようとする者は 当該開発行為により設置される公共施設を管理することとなる者との [ 協議の経過 ] を示す書面を添付しなければならない! 12. 開発許可を申請しようとする者は 既に存在する公共施設の管理者と協議し その [ 同意 ] を得たことを証する書面を添付しなければならない!( 将来の管理者は協議のみでよい ) 13. 開発許可を受け工事の施行が完了した場合 開発許可を受けた者は [ 工事が完了 ] した旨を都道府県知事に届け出なければならない! 102

103 14. 工事完了の届出を受けた都道府県知事は その工事内容を [ 検査 ] し 開発許可の内容に適合していれば [ 検査済証 ] を交付し 工事完了の [ 公告 ] を行う! 15. 都道府県知事は 用途地域の定められていない区域について開発許可をする場合 [ 建ぺい率 建築物の高さ ] 等に関する制限を定めることができる!( 開発登記簿に登録する ) 16. 申請者に当該開発行為を行うために必要な [ 資力および信用 ] がないときは 開発許可を受けることができない!( 例外 : 自己の居住の用に供する場合 ) 17. 水道その他の [ 給水施設 の設計が定められていないときは 開発許可を受けることができない!( 例外 : 自己の居住の用に供する場合 ) 18. 開発区域内に [ 災害危険区域 ] が含まれているときは 開発許可を受けることができない! ( 例外 : 自己の居住の用に供する場合 ) 19. 開発地域内の土地について用途地域が定められている場合で 予定建築物の [ 用途 ] がこれに適合していないときは 開発許可を受けることができない! 20. 開発許可を受けた土地は [ 開発工事完了 ] の公告があるまでは 原則として建築物を建築し 特定工作物を建設してはならない!( 分譲は可 ) 例外として開発行為に関する工事完了の公告前でも建築等ができるケース 開発行為に関する工事用の仮設建築物や特定工作物を建築 建設する場合 都道府県知事が支障なしと認めた場合 開発行為に同意していない者が その権利行使として建築物や特定工作物を建築 建設する場合 21. 市街化調整区域において開発許可を受けた土地は 開発工事完了の公告後は [ 都道府県知事 ] が許可をした場合を除き 当該開発許可に係る予定建築物以外の建築等をしてはならない! ( 注 : 用途地域内の土地ならば 用途規制に反しない限り建築可能 ) 22. 市街化調整区域において 市街化促進のおそれがなくその開発行為が困難または著しく不適当と認められる場合 都道府県知事は [ 許可 ] を出す前に開発審査会の議を経なければならない! 23. 開発行為の許可 不許可について不服のある者は [ 開発審査会 ] に対して審査請求を行う! 24. 開発許可を受けた者の相続人その他の一般承継人は 被承継人が有していた開発許可に基づく地位を [ 当然 ] に承継する! 25. 開発許可を受けた者が開発行為を廃止したときは [ 遅滞なく ] その旨を都道府県知事に届出なければならない! 開発許可の要否の考え方 1 開発行為に該当するか? -NO 開発許可不要 2 許可不要となる例外にあたるか? -YES 開発許可不要 1 に該当し 2 にあたらない場合のみ開発許可が必要となります 103

104 まずは開発行為にあたるかどうかを考える! 開発行為を行う場合であっても 例外的に次の場合は許可不要である! 許可を要しない開発行為 図書館 博物館 公民館 変電所 鉄道施設など 都市計画事業その他一定の施行として行うもの 農林漁業用建築物 ( 市街化区域は 1000 m2未満 ) 小規模開発の例外市街化区域 1000 m2未満 (3 大都市圏で一定の要件に該当する場合は 500 m2未満 ) 準都市計画区域 3000 m2未満区域区分が定められていない都市計画区域 3000 m2未満都市計画区域および準都市計画区域外 1ha 未満市街化調整区域に小規模開発の例外なし 26. 非常災害のため必要な [ 応急措置 ] を行うことを目的とする土地の区画形質の変更は 開発許可を受ける必要はない! 27. 国や都道府県等が開発行為を行う場合 国の機関または都道府県等と [ 都道府県知事の協議 ] によって開発許可があったものとみなされる! 28. 学校教育法による [ 私立大学 ] の建築は 開発許可が必要である! ( 幼稚園 小 中 高校も許可が必要なので注意 ) 29. 都市計画事業の施行 [ 土地区画整理事業 ] の施行として行う開発行為は 開発許可を受ける必要はない!( 都市計画事業の例 : 市街化区域で 3,000 m2の市街地開発事業の施行など ) 30. 建築物の建築を行わない青空駐車場の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は その [ 規模 ] に関わらず 開発許可を受ける必要はない! 31.[ 農林漁業用建築物 ] のために行う開発行為は 開発許可を受ける必要はない! ( 市街化区域で 1000 m2以上 または農産物の加工のための建築物の建築は許可必要 ) 32. 農業を営む者の [ 居住の用 ] のために行う開発行為は 開発許可を受ける必要はない! ( 市街化区域で 1000 m2以上なら必要 ) 33. 市街化調整区域において 1ha 未満の [ ゴルフ場 ] を建設するために行う開発行為は 開発許可が必要である!( ゴルフ場は面積に関係なく第二種特定工作物となりますが 小規模開発の例外に該当する場合は許可不要となる点にも注意 ) 34. 都市計画区域内の農地を 1ha 以上の [ 野球場 ] を建設するために行う開発行為は 開発許可が必要である!( 注 : 国 公立大学の野球場なら国または都道府県が行う開発行為として許可不要 ) 104

105 3-4 用途制限 ( ) ここから建築基準法に入っていきます 建築基準法とは 建築物に関する最低の基準を定め 建築物の利用者や近隣住民の 生命や財産を保護するための法律です 用途規制については出題事項が固定されていますので 表などを参考にしっかりと暗記しておいてください 建築基準法の体系 集団規定 : 用途制限 道路制限 建ぺい率 容積率 高さ制限など単体規定 : 敷地に関する規定 建築物に関する規定など 都市計画の内外を問わず全国で適用される規定 1. 診療所 ( ベッド数が 19 以下 ) は [ 全て ] の用途地域内において建築することができる! ( 他に全ての用途地域内で建築できるもの : 寺院 神社 教会 交番 保育所等 ) 2. 住居 店舗 事務所は [ 工業専用地域 ] 以外の用途地域内において建築することができる! ( 他に工業専用地域以外なら建築できるもの : 老人ホーム 図書館 博物館 美術館 ) 3. 小中高等学校は [ 工業 工業専用地域 ] 以外の用途地域内において建築することができる! 4. 病院 大学は [ 第一種 第二種低層住居専用地域 ] 工業 工業専用地域以外の用途地域内において建築することができる! 5. 料理店は 商業地域 [ 準工業地域 ] においてのみ建築することができる!( 規模関係なし ) 6. プール ボーリング場は 第一種 第二種低層 中高層住居専用地域 [ 工業専用地域 ] 以外の用途地域内において建築することができる! 7. ホテル 旅館は 第一種 第二種低層 中高層住居専用地域 [ 工業 工業専用地域 ] 以外の用途地域内において建築することができる! 8. パチンコ店は 第一種 第二種低層 中高層住居専用地域 [ 第一種住居地域 ] 工業専用地域以外の用途地域内において建築することができる! 9. 商業地域内において原動機を使用する工場で 作業場の床面積が [150 m2 ] を超えるものは建築してはならない! 10. 第一種住居地域内において原動機を使用する工場で 作業場の床面積が [50 m2 ] を超えるものは建築してはならない! 11. 客席の床面積が 200 m2以上の映画館は 商業地域および近隣商業地域 [ 準工業地域 ] において建築することができる! 12. 建物の敷地が用途規制の異なる地域にまたがる場合 建物の [ 敷地の過半 ] の属する地域の用途規制が適用される! 105

106 用途地域内の主な用途制限一覧 神社 教会診療所 保育所派出所 公衆浴場 住居 老人ホーム図書館 美術館住宅付属の事務所住宅付属の店舗 第一種低層住専 第二種低層住専 第一種中高層住専 第二種中高層住専 第一種住居 第二種住居 幼稚園 小中高校 病院 大学 150 m2以内の店舗 500 m2以内の店舗 1,500 m2以内の店舗 3,000 m2以内の店舗 3 階以上または 10,000 m2以内の店舗 10,000 m2超の店舗 住宅と独立した事務所極小規模工場 50 m2以内で 危険性の非常に少ない工場 150 m2以内で 危険性の少ない工場 150 m2を超え または危険性の やや大きい工場 著しく危険な工場 自動車教習所 プール ボーリング場 カラオケボックス パチンコ店 準住居 近隣商業 商業 準工業 工業 工業専用 106

107 200 m2未満の映画館 劇場 200 m2以上の映画館 劇場 倉庫 150 m2以内の自動車修理工場 2 階以下かつ 300 m2以内の自動車車庫 3 階以上または 300 m2を超える自動車車庫 ホテル 旅館 キャバレー 料理店 個室付浴場 可 不可 注 : でも 特定行政庁の許可があれば建てることができる よく出るポイント & これに注意! 住宅 図書館 老人ホームは工業専用のみ不可! 診療所はどこでも OK だが 病院は低層住居専用 工業 工業専用は不可! 保育所はどこでも OK だが 幼稚園は工業 工業専用は不可! 小 中 高校は低層住居専用 OK だが 高等専門学校と大学は不可! 飲食店 ( 店舗 ) は 規模に関わらず第一種低層住居専用 工業専用は不可! ボーリング場 プール スケート場は 全ての 専用 で不可! パチンコ店 マージャン店は 全ての 専用 と第一種住居で不可! カラオケボックスは 全ての 住居専用 と第一種住居で不可! 第二種住居地域 準住居地域 工業地域 非線引き都市計画区域内の用途地域の定められていない区域において床面積 10,000 m2超の大規模集客施設を建築するには 特定行政庁の許可が必要!( つまり 10,000 m2以内ならば許可不要 )) 107

108 3-5 道路に関する制限 ( ) 建物の敷地には 道路との関係でいろいろな規制が加えられます 近年の出題は減少傾向ですが 簡単ですので確実に押さえておきましょう 1. 建築基準法上の道路とは 道路法による道路のうち幅員 [4m] 以上 ( 例外 : 地方の特殊性 6m) のものをいう! 2. 都市計画区域および準都市計画区域内の建築物の敷地は 原則として 幅員 4m 以上の道路に [2m] 以上接していなければならない!( 接道義務 ) 3. 広い敷地にある建築物など 特定行政庁が交通上 安全上 防火上 衛生上支障がないと認め [ 建築審査会の同意 ] を得て許可を受けたものについては 接道義務に従わなくてもよい! 4.[ 自動車専用道路 ] は 接道義務の対象とはならない! 5. 地方公共団体は 必要があると認めるときは 接道義務についての制限を [ 付加 ]( 加重 ) することができる!( 緩和は不可 ) 6. 幅員 4m 未満の道であっても 一定の要件を満たし [ 特定行政庁 ] が指定したものについては 道路 としてみなされる!(2 項道路 ) 7.2 項道路については 現状の境界線ではなく [ 道路の中心線 ] から水平距離 2m 後退した線が道路との境界線とみなされる! 8. 建築物は原則として道路内に建築してはならないが [ 地盤面下 ]( 地下商店街など ) に設ける場合は 道路内であっても建築することができる! 9. 公衆便所や交番など [ 公益上必要 ] な建築物で 特定行政庁が通行上支障なしと認め 建築審査会の同意を得て許可を受けたものについては 道路内であっても建築することができる! ( 他に商店街などの公共用歩廊も 安全 防火 衛生上支障がなければ同意と許可を得て建築可 ) 10. 私道の所有者が私道を [ 廃止 変更 ] する場合 その私道に接する敷地に与える影響によっては特定行政庁によりその廃止または変更を禁止 制限されることがある! 11. 特定行政庁は 必要がある場合 建築審査会の同意を得て [ 壁面線 ] を指定することができる! ( 壁面線を超える壁や柱の建築不可 ) 特定行政庁 = 建築主事を置いている地方公共団体の長 ( 市町村 市町村長 その他 都道府県知事 ) 建築審査会 = 建築行政の公正を図るために設置される特定行政庁の付属機関 108

109 3-6 建ぺい率 容積率 ( ) 建ぺい率とは 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合をいい 日照や風通し 延焼防止を図るために定められます 容積率とは 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいい 建物に出入りする人数を抑えることで 交通手段の確保や道路整備の調和を図るために定められます このことを前提に 本試験の出題パターンを考えてみてください 10 年で 5 問ほどのペースで出題されますが やや複雑ですので優先度は低めで大丈夫です 1. 建ぺい率とは [ 建築面積を敷地面積で割ったもの ] であり 最大は 10 分の 10 である! 2. 用途地域内における建ぺい率は 一定数値の中から [ 都市計画 ] により指定される! ( 商業地域は 10 分の 8 のみで その他の地域は複数の数値があります ) 3. 用途地域無指定区域における建ぺい率は [ 特定行政庁 ] が指定する! 4. 特定行政庁が指定した [ 角地内 ] の建築物は 原則として 建ぺい率が 10 分の 1 緩和される! 5. 防火地域内の [ 耐火建築物 ] は 原則として 建ぺい率が 10 分の 1 緩和される! 6. 建ぺい率 [10 分の 8] とされた地域内において 防火地域内の耐火建築物には 建ぺい率制限が適用されない!(10 分の 8= 商業地域 & その他都市計画で 10 分の 8 と定めた地域 ) 7. 建ぺい率は 建築物の [ 前面道路の幅員 ] に応じて制限されることはない! 8. 用途地域内における容積率は 一定数値の中から [ 都市計画 ] により指定される! ( 用途地域無指定区域における容積率は 特定行政庁が指定 ) 9. 容積率は 建築物の [ 前面道路の幅員 ] に応じて制限されることがある! ( 前面道路が複数ある場合は最大のものの幅員を採用 12m 以上は都市計画で定める数値が容積率 ) 10. 前面道路が 12m 未満である場合 住居系用途地域内での容積率の最高限度は 前面道路の幅員に [10 分の 4] を乗じた数値と都市計画で定められた数値を比較して小さいほうとなる! ( 例 : 前面道路の幅員が 4m の場合 4 4/10=16/10 すなわち 160%) 11. 前面道路が 12m 未満である場合 住居系用途地域内以外での容積率の最高限度は 前面道路の幅員に [10 分の 6] を乗じた数値と都市計画で定められた数値を比較して小さいほうとなる! 12. 建築物の地階で住宅の用に供する部分の床面積については 当該建築物の住宅の用に供する部分の床面積合計の [3 分の 1] を限度として 容積率に係る建築物の延べ面積に算入されない! 13. 共同住宅の [ 共用廊下 ] や [ 階段 ] 部分は 容積率に係る建築物の延べ面積に算入されない! ( 平成 27 年の法改正でエレベーターの昇降路部分も算入されないことになったので注意 ) 14. 容積率制限等の規定は 原則として [ 都市計画区域および準都市計画区域内 ] に限り適用される!( 例外 : 都道府県知事が関係市町村の意見を聞いて指定する区域 ) 109

110 3-7 高さに関する制限 ( ) 道路への採光や隣地への日照保護等を目的に 建築物の高さにはいろいろな規制がかけられます どの規制がどの地域に適用されるのか覚えておいてください 10 年で 4 問ほどの出題ですが 難問の宝庫ですので基本を押さえて消去法で正解できればラッキーというスタンスで Point 道路斜線制限 : 前面道路の反対側の境界線から 建築物の上空に向かって斜線を引き その斜線の内側に建築物を建てなければならないとする規制隣地斜線制限 : 隣地との関係で上方の空間を確保するための規制北側斜線制限 : 北側の隣地の日照 採光 通風などを保護する規制日影 ( にちえい ) 規制 : 住宅地の中高層建築物が周囲の敷地へ落とす日影を一定の時間以内に制限するための規制 1. 道路斜線制限は 都市計画区域および準都市計画区域内であれば [ 全て ] の用途地域内 ( 用途地域の指定のない区域も含む ) において適用される! 2. 隣地斜線制限は [ 第一種 第二種低層住居専用地域内 ] においては適用されない! ( より厳しい高さ制限で上方の空間が確保されているため ) 3. 北側斜線制限は [ 第一種 第二種低層住居専用地域および第一種 第二種中高層住居専用地域内 ] において適用される! 4. 第一種 第二種中高層住居専用地域において [ 日影規制 ] の対象となる建築物は 北側斜線制限の適用がない!( 日影規制というより厳しい制限を受けるため ) 5. 日影規制は [ 商業地域 工業 工業専用地域 ] 以外の全ての用途地域内において適用される! 6. 日影規制の対象となる地域 ( 区域 ) は [ 地方公共団体の条例 ] で指定される! 7. 第一種 第二種低層住居専用地域において日影規制の対象となるのは 軒の高さが [7m] 超 または地階を除く階数が [3] 以上の建築物である! 8. 第一種 第二種中高層住居専用地域 第一種 第二種住居地域 準住居地域 準工業地域において日影規制の対象となるのは 高さ [10m] 超の建築物である! 9. 同一の敷地内に 2 つ以上の建築物がある場合 これらの建築物を [1 つ ] の建築物とみなして日影規制が適用される! 10. 建築物の敷地が道路や水面 線路等に接する場合 日影規制は [ 緩和 ] される! 難問対策 : 隣地境界線からの水平距離が 16m または 12.4m だけ外側の線上の政令で定める位置 において確保される採光 通風等と同等以上の採光 通風等が確保される一定基準に適合する建築物については 隣地斜線制限は適用されません 110

111 3-8 防火 準防火地域 ( ) 市街地の不燃化を図り 火災から住民の生命 財産を守るための規制です 一度数字を覚えてしまえば簡単です 覚えることもそれほど多くなく ここで挙げているものだけで十分だと思います 最近の出題は減少傾向ですが侮れません Point 防火地域 地階を含む準防火地域 地階を除く ( 地上部分 ) 引っかけ問題に注意! 1. 防火地域内では 地階を含む階数が [3] 以上または延べ面積が [100 m2 ] を超える建築物は 原則として耐火建築物としなければならない!( これ以外は耐火または準耐火建築物 ) 2. 防火地域内でも 例外として延べ面積 [50 m2 ] 以下の平屋の付属建築物で 外壁 軒裏が防火構造のものは木造でもよい! 3. 防火地域内の高さ [2m] 超の門塀は 原則として耐火建築物としなければならない! ( 不燃材料で覆えば木造でも可 2m 以下なら木造でも可 ) 4. 防火地域内にある看板や広告塔等これに類する工作物で 建築物の屋上に設けるもの または高さ [3m] を超えるものは その主要部分を不燃材料で造り または覆わなければならない! 5. 準防火地域内では 地階を除く階数が [4] 以上または延べ面積が [1500 m2 ] を超える建築物は 原則として耐火建築物としなければならない! 6. 準防火地域内では 地階を除く階数が [3] 以下かつ延べ面積が [500 m2を超え 1500 m2以下 ] の建築物は 原則として耐火建築物または準耐火建築物としなければならない! 7. 準防火地域内では 地階を除く階数が [3] で かつ延べ面積が [500 m2 ] 以下の建築物は 政令で定める技術的基準に適合すれば木造でもよい! 8. 準防火地域内の木造建築物は その外壁および軒裏で延焼のおそれのある部分を [ 防火構造 ] としなければならない! 9. 防火地域および準防火地域における建築物で 外壁が耐火構造のものについては その外壁を [ 境界線 ] に接して設けることができる! 10. 防火地域および準防火地域における建築物の屋根は 必ずしも耐火構造または準耐火構造とする必要はないが 政令で定める [ 技術的基準 ] に適合するものでなければならない! 11. 建築物が防火地域および準防火地域にまたがる場合には 原則として [ 厳しいほう ] の規制である防火地域内の建築物に関する規定が適用される! ( 建築物が防火地域外で防火壁により区画されている場合 防火壁外部分は準防火地域規定で可 ) 12.[ 特定防災街区整備地区内 ] では 原則として 耐火建築物または準耐火建築物としなければならない! 111

112 3-9 建築確認 ( ) 建築確認とは 建築物を建築する場合に その建築計画が法律の規定に適合しているか あらかじめチェックすることをいいます 建築確認の要否 手続きを確認しておいてください ここは確実に 1 点ゲットです 1. 都市計画区域 準都市計画区域内において建築物を [ 新築 ] する場合 建築物の規模に関わらず建築確認を要する! 上記区域外において建築物の新築で建築確認を要する場合 1 防火 準防火地域 2 特殊建築物 ( 学校 病院 ホテル 倉庫等 ) で床面積が 100 m2を超えるもの 3 木造建築物で地階を含む階数 3 以上 or 延べ面積 500 m2超 or 高さ 13m 超 or 軒の高さ 9m 超 4 木造以外の建築物で地階を含む階数が 2 以上または延べ面積が 200 m2を超えるもの 2~4 を大規模建築物といいます 2. 大規模建築物を改築する場合 改築に係る床面積の合計が [10 m2 ] を超えるものに限り建築確認を要する! 3. 増築後の建築物が特殊建築物や大規模建築物の規模の [ 基準 ] に該当する場合は 建築確認を要する! 4. 特殊建築物に用途変更する場合 その用途に供する部分の床面積が [100 m2 ] を超えるものに限り建築確認を要する! ( 例外 : 下宿から寄宿舎への用途変更等 類似の用途相互での用途変更は建築確認不要 ) 5. 特殊建築物について大規模な修繕を行う場合 その用途に供する部分の床面積が [100 m2 ] を超えるものに限り建築確認を要する! 6. 共同住宅等の特殊建築物について増築を行う場合 その用途に供する部分の床面積が [100 m2 ] を超え 増築に係る部分の床面積が [10 m2 ] を超えるものに限り建築確認を要する! 7. 鉄骨造の建築物の修繕等については 当該建築物の階数が [2] 以上または延べ面積が [200 m2 ] を超える場合に建築確認を要する! 8. 建築主は [ 工事着手 ] 前に 建築主事 ( 又は指定確認検査機関 ) に確認申請書の提出を要する! 9. 都道府県または政令で指定する人口 [25 万人 ] 以上の市には 必ず建築主事が設置される! 10. 建築主は 建築確認を受けるとともに新築等の旨を [ 都道府県知事 ] に届け出ることを要する! 11. 事務所である建築物について建築確認をする場合 建築主事等は 当該建築物の工事施行地または所在地を管轄する [ 消防長 ]( または消防署長 ) の同意を得ることを要する! 112

113 12. 工事施行者は 工事現場の見やすい場所に [ 建築確認があった旨 ] の表示をしなければならない! 13. 建築主は 工事完了後 原則として [4 日 ] 以内に建築主事等に完了検査の申請を要する! 14. 完了検査の申請が受理され [7 日 ] が経過すれば 検査済証の交付前でも 建築物を仮に使用しまたは使用させることができる! 15. 建築確認の申請について不適合の処分を受け これに不服のある建築主は 当該市町村または都道府県の [ 建築審査会 ] に対して審査請求を行うことができる! 建築主 = 建築工事の請負契約における注文者 または請負契約によらず自ら工事をする者 建築主事 = 国土交通大臣の行う試験に合格し 都道府県知事または市町村が任命した公務員 建築確認要点まとめ 防火 準防火地域 で 新築 = 確認必要 防火 準防火地域 で 増改築移転 = 確認必要 ( 準 ) 都市計画区域 で 新築 = 確認必要 ( 準 ) 都市計画区域 で 増改築移転 (10 m2超 ) = 確認必要 大規模建築物 の 新築 増改築移転 (10 m2超 ) 大規模修繕 = 確認必要 ( 例外 : 類似用途相互間での用途変更は確認不要 ) 大規模建築物のうち 特殊建築物 は 用途変更 も確認必要 不服申立方法 処分に不服 審査請求 市町村または都道府県の建築審査会 建築審査会の裁決 再審査請求 国土交通大臣 処分取消しの訴え 裁判所 113

114 3-10 農地法 ( ) 農地法の目的とは何か? 目的を達成するためにどのような規定があるのか? 必要事項を覚えて過去問等で練習し 確実に 1 点を確保してください 法令制限で絶対落とせない No.1 です Point 農地法 3 条 農地 採草放牧地のまま権利の移動 ( または採 農 ) 農業委員会の許可 ( 例外なく農業委員会に統一されたので注意 ) 農地法 4 条 農地の転用 ( 農 農以外 ) 知事の許可 (4ha 超は農林水産大臣の許可 ) 農地法 5 条 農地 採草放牧地の転用目的で権利の移動 ( 採 農は不可 ) 知事の許可 (4ha 超は農林水産大臣の許可 ) 1. 農地とは 登記簿上の地目とは関係なく [ 耕作の用 ] に供されている土地をいう! ( 家庭菜園 農地ではない ) 2. 農地について [ 所有権 ] その他の権利を設定 移転する場合 農地法 3 条の許可を要する! 3. 農地を [ 競売 ] により取得する場合 農地法 3 条の許可を要する! 4. 農地について [ 抵当権 ] を設定する場合 農地法 3 条の許可は必要ない! 5. 農地を [ 相続 ]( 遺産分割含む ) により取得する場合 農地法 3 条の許可は必要ない! ( 遅滞なく農業委員会への届出を要する 親から子への贈与は許可必要なので引っかけ注意 ) 6.[ 山林原野 ] を取得して農地として造成する場合 農地法 3 条の許可は必要ない! 7. 農地を [ 宅地 ] に転用する場合 農地法 4 条の許可を要する! (4ha を超える場合は農林水産大臣の許可 相続により 3 条許可不要で取得した農地でも許可必要 ) 8. 採草放牧地を [ 採草放牧地 ] 以外の土地に転用する場合 農地法 4 条の許可は必要ない! 9. 市街化区域内において 農地の転用につきあらかじめ [ 農業委員会 ] に届出ていれば 農地法 4 条 (5 条も不要 3 条は必要 ) の許可は必要ない!( 農地の規模は関係ない ) 10. 農地を [ 農業用施設 ] に転用する場合 2 アール未満であれば農地法 4 条の許可は必要ない! 11.[ 宅地に転用 ] する目的で農地を取得する場合 農地法 5 条の許可を要する! (4ha を超える場合は農林水産大臣の許可 ) 12.[ 一時的な転用 ] で後に農地に戻すとしても 農地法 5 条の許可を要する! ( 無許可で転用を行った場合 農林水産大臣または都道府県知事は原状回復を命ずることができる ) 13. 農地法 4 条の許可を受けた農地であっても 転用目的で第三者に当該農地を移転する場合 更に農地法 [5 条 ] の許可を要する! 114

115 14. 農地法 5 条の許可を受けた者が当該農地を転用する場合 更に農地法 [4 条 ] の許可は必要ない! 15. 将来農地を取得しようとする場合 [ 所有権移転 ] までに許可を受ければよく あらかじめ許可を受ける必要はない! 16. 農地法上の許可を受けないでした農地の売買 賃貸借契約等は [ 無効 ] である! (= 所有権は移転しない ) 17. 農地の賃貸借契約は 賃借権設定登記をしなくても 農地の [ 引渡し ] があれば第三者に対抗することができる!( 農地 採草放牧地ともに賃貸借の存続期間は 50 年まで ) 18.[ 国または都道府県 ] が農地を取得する場合 原則として 農地法の許可は必要ない!( 市町村は必要 学校 病院 多数の者の利用に供する国や都道府県の庁舎等への自己転用 転用目的で農地や採草放牧地を取得する場合 国 都道府県も 4 条 5 条の許可が必要 知事との協議で OK) 19. 土地収用法に基づいてなされる土地の [ 収用 ]( 転用 ) は 農地法の許可は必要ない! 難問対策 : 市町村が道路の敷地にする目的で その市町村区域内にある農地を取得する場合 農地法 5 条の許可は不要となります 紛らわしいので注意してください 難問対策 : 土地収用法に基づく事業であっても 農地の取得 の場合には原則通り農地法 5 条の許可が必要となります 土地収用事業のために農地を収用する場合に許可不要となります 農地法に関する基本用語 農地 : 耕作の用に供される土地 ( 登記簿上の地目とは関係なく 事実状態で判断する ) 採草放牧地 : 耕作または養畜事業のため 牧草等を栽培する農地以外の土地 権利移動 : 農地または採草放牧地に関して 使用収益を目的とする権利を設定または移転すること (3 条 ) 所有権の移転 地上権 賃貸借 使用貸借 質権の設定 ( 抵当権の設定は含まれない ) 転用 (4 条 ): 農地を農地以外の土地にすること ( 農地 採草放牧地は転用だが 採草放牧地 採草放牧地以外は転用に当たらないことに注意 ) 転用目的で権利移動 : 農地を農地以外の土地にするため または 採草放牧地を採草放牧地以外の (5 条 ) 土地 ( 農地を除くことに注意 ) にするために権利移動をすること 引っかけ問題!3ha の農地と採草放牧地 ( 合わせて 6ha) を転用目的で権利移動 農林水産大臣の許可? いえ 知事の許可となります 農林水産大臣の許可が必要かどうかは 農地の面積だけ で判断します 農地の面積が 4ha を超えている場合に農林水産大臣の許可が必要となります 115

116 3-11 土地区画整理法 ( ) 覚えることが多くて大変ですが 一つ一つ手順を踏んで しっかりと知識を整理しておきましょう 特に換地処分は重要です 毎年出題されますが 複雑なので優先度は少し低めで Point 土地区画整理事業とは 都市計画区域内の土地について 公共施設の整備改善および宅地の利用増進を図るために行われる土地の区画形質の変更および公共施設の新設 変更に関する事業施行者は 民間施行 = 個人 or 土地区画整理組合 or 区画整理会社 (= 宅地の所有権者等を株主とする会社 ) 公的施行 = 地方公共団体 or 国土交通大臣 or 公団 公社換地処分とは 土地区画整理事業施行前の宅地に代わるものとして定められる宅地を換地といい この換地を区画整理事業の工事完了後も従前の宅地とみなすこと 1. 土地区画整理事業は [ 都市計画区域内 ] だけで行うことができる!( これが原則ですが 個人 組 合 区画整理会社は 市街地開発事業でないものは都市計画区域外で土地区画整理事業を行うことができます ) 2. 都道府県が施行する土地区画整理事業は 全て [ 都市計画事業 ] として施行される! 3. 土地区画整理事業は 減歩 ( げんぷ ) または [ 換地処分 ] という手法によって行われる! ( 減歩 = 土地所有者に一定割合で土地を提供させること ) 4. 土地区画整理組合は 土地区画整理事業の施行費用に充てるため もしくは規準 規約 定款で定める目的のために換地計画に [ 保留地 ] を定めることができる! ( 国土交通大臣や地方公共団体等の公的施行の場合 施行費用に充てるためだけに定められる ) 5. 土地区画整理組合および区画整理会社が土地区画整理事業をする場合 [ 都道府県知事 ] の認可を受けなければならない!( 施行地区内の所有権者 借地権者の 3 分の 2 以上の同意必要 ) 6. 土地区画整理組合が成立した場合 所有権または借地権を有する者は 同意をしていなくても全てその組合員となるが [ 借家権 ] を有する者は組合員とはならない! 7. 地方公共団体が施行する土地区画整理事業については 事業ごとに [ 土地区画整理審議会 ] が置かれる!( 公的機関が施行者の場合に設置して意見を聴く 土地区画整理組合が施行者である場合は必要なし ) 8. 換地処分に伴う登記は [ 施行者 ] が行う!( 個人施行者以外の施行者は 換地計画を 2 週間公衆の縦覧に供する 換地処分の公告は 都道府県知事または国土交通大臣が行う ) 9. 換地処分の公告日以後 施行区域内の土地 建物について 施行者の申請による登記がされるまでは 原則として [ 他の登記 ] をすることはできない! 10. 換地処分の公告日以後 登記の申請人が [ 確定日付のある書類 ] により公告前に登記原因が生じたことを証明した場合は 施行地区内の土地および建物につき他の登記をすることができる! 116

117 11. 換地処分は 換地計画において定められた関係事項を関係権利者に [ 通知 ] して行われる! 12. 換地処分は 原則として 全部の土地区画整理事業の [ 工事が完了 ] した後に遅滞なくしなければならない! 13. 換地処分は原則として 換地計画に係る区域の全部につき土地区画整理事業の工事が完了した場合でなければする事ができないが 規約や定款等により [ 別段の定め ] をすることができる! 14. 換地を定めなかった従前の宅地の権利は 換地処分の [ 公告 ] があった日が終了したときにおいて消滅する! 15. 換地処分の公告後 従前の宅地について存した地役権は なお [ 従前の宅地 ] の上に存する! 16. 換地処分の公告後 従前の宅地について存した抵当権は 原則として [ 換地 ] に移行する! 17. 保留地は 換地処分の公告があった日の翌日において [ 施行者 ] が取得する! 18. 土地区画整理事業の施行により設置された公共施設は 換地処分の公告があった日の翌日においてその公共施設の所在する [ 市町村 ] の管理に属する! 19. 公共施設の用に供する土地は換地処分の公告があった日の翌日において [ 管理者 ] に帰属する! 20. 換地計画で定められた精算金は 換地処分の [ 公告 ] があった日の翌日において確定する! 21. 施行地区内で未登記の所有権以外の権利を有する者は [ 施行者に申告 ] を要し この申告がない場合 個人施行者以外の施行者はこれを存しないものとして換地処分を行うことができる! 22. 地方公共団体が施行する土地区画整理事業において換地計画に保留地を定めることができるのは 施行後の宅地の [ 総価額 ] が 施行前の宅地の総価額を上回る場合のみである! 23. 仮換地の指定は 仮換地となるべき土地所有者および従前の宅地所有者に 仮換地の指定の効力発生日を [ 通知 ] して行う!( 個人施行者は 宅地所有者や地上権者等の同意必要 ) 24. 従前の宅地の所有者は 仮換地の指定を受けた場合 換地処分の [ 公告 ] がある日まで従前の宅地を使用収益ができなくなり その仮換地を使用収益できるようになる! 25. 従前の宅地の所有者は 仮換地の指定を受けても 従前の宅地に [ 抵当権 ] を設定することができる!( 仮換地には不可 ) 26. 従前の宅地の所有者は 仮換地の指定を受けても 従前の宅地を [ 売却 ] することができ 所有権移転登記も従前の宅地について行う! 27. 保留地を購入した者は 施行者の [ 承諾 ] を得ることなく 当該保留地において建築物の新築を行うことができる! 28. 施行地区内において 当該事業の施行の障害となるおそれのある建築物の新築等の行為を行おうとする者は [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない! ( 都道府県知事は 施行者の意見を聴いて許可を出すかどうか決める ) 117

118 3-12 宅地造成等規制法 ( ) 宅地造成の全体的な意義を把握し 細かい知識は不要でしょう 単純知識の出題ばかりですので ここにまとめてあることを覚えておいてください 法令制限で絶対落とせない No.2 です Point 宅地造成 : 高さ 1m 超の崖を生ずる盛土 or 高さ 2m 超の崖を生ずる切土 or 盛土 切土をする面積が 500 m2超の土地の造成 1. 宅地造成とは 宅地以外の土地を宅地にするための [ 土地形質 ] の変更および 宅地において行う一定の土地形質の変更である! ( 都市計画区域の内外を問わない ) 2. 本法による宅地とは 農地や森林 道路 公園その他政令で定める [ 公共の用 ] に供せられている土地以外の土地をいう!( 森林 公園 = 許可不要 森林 墓地 = 許可必要 ) 3. 宅地造成工事規制区域は 宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地または市街地になろうとする土地の区域について [ 都道府県知事 ] により指定される! ( 工事つき規制を行う必要がある場合に限る 指定のため他人の占有地に立ち入ることも可 ) 4. 宅地において行う土地形質の変更でも その造成の [ 目的 ] が 宅地を宅地以外の土地にするものである場合は 宅地造成にあたらない! 5. 宅地造成工事規制区域内において宅地造成に関する工事を行う場合 造成主は 当該 [ 工事着手前 ] に都道府県知事の許可を受けなければならない! ( 許可を受けるのは請負契約なら注文者 施行者ではない点に注意 ) 6. 規制区域内において宅地以外の土地を宅地に転用した者は その転用した日から [14 日 ] 以内にその旨を都道府県知事に届出なければならない! ( 許可が必要な場合を除く 実際に宅地造成に関する工事を行ったかどうかは関係なし ) 7. 造成主は 宅地造成に関する工事を完了した場合 一定の技術的基準に従い必要な措置が講じられているかどうか 都道府県知事の [ 検査 ] を受けなければならない! 8. 都道府県知事は [ 工事完了後 ] の段階では 現場管理者や請負人に対して処分をすることはできない! 9. 都道府県知事は 必要があると認める場合 宅地所有者などに対して [ 災害防止 ] のために必要な勧告 命令をすることができる! 10. 都道府県知事は 規制区域内で許可を受けずに宅地造成工事が行われている場合 造成主に対して工事停止を命じるときは 原則として [ 弁明の機会 ] を与えなければならない! 難問対策 : 宅地造成工事の計画変更 都道府県知事の許可宅地造成工事の軽微変更 遅滞なく都道府県知事に届出宅地造成工事規制区域指定の際に既に工事が行われている場合 指定日から 21 日以内に都道府県知事に届出高さ 2m 超の擁壁または排水施設等の除却工事 工事着手日の 14 日前までに都道府県知事に届出宅地以外の土地を宅地に転用 転用した日から 14 日以内に都道府県知事に届出宅地造成を行うにあたり高さ 5m 超の擁壁を設置するには一定の資格を有する者の設計が必要 118

119 3-13 単体規定その他の法令制限 ( ) 単体規定 ( 都市計画区域の内外を問わずに適用される規定 ) やその他の法令制限など 出題頻度があまり高くない箇所をまとめておきます あまり高度な問題は出ませんので 軽く押さえておきましょう 土地 建物 での出題が考えられる箇所もありますので 併せて覚えておいてください 1. 建築協定を締結できるのは [ 市町村 ] の条例で 建築協定を締結できる旨が定められている場合に限られる! 2. 建築協定を締結するには 土地所有者および建築物の所有を目的とする地上権または借地権を有する者の [ 全員の合意 ] が必要である! ( 借地権を有する者の合意があれば土地所有者の合意は不要 ) 3. 建築協定は 土地所有者が [1 人 ] の場合でも定めることができる! (3 年以内に土地所有者が 2 人以上となったときから その効力が生じる ) 4. 建築協定は [ 将来 ] の土地所有者等に対してもその効力が及ぶ! 5. 特定行政庁は 建築協定を認可した場合 遅滞なくその旨を [ 公告 ] しなければならない! 6. 建築協定を変更するには 土地所有者および借地権者 [ 全員 ] の合意が必要であり 特定行政庁の認可を受けることを要する! 7. 建築協定を廃止するには 土地所有者および借地権者の [ 過半数 ] の合意が必要であり 特定行政庁の認可を受けることを要する! 建築協定 = 建築物の敷地 位置 構造 用途 建築設備等を定める協定 8. 建築物の敷地は 原則として これに接する [ 道の境 ] よりも高くなければならない! 9. 建築物の地盤面は 原則として これに接する [ 周囲の土地 ] よりも高くなければならない! 10. 建築物の敷地には [ 雨水 汚水 ] を排出し 処理するための適当な下水管 下水溝等 これらに類する施設を設けなければならない! 11. 大規模建築物は [ 構造耐力 ] につき 構造計算によって確認できる安全性を有しなければならない!( 高さ 60m を超える建築物は国土交通大臣の認可が必要 ) 12. 高さ [20m] を超える建築物には 周囲の状況により安全上支障がない場合を除いて 避雷設備を設けなければならない! 13. 高さ [31m] を超える建築物には 安全上支障がない場合を除いて 非常用の昇降機を設けなければならない! 119

120 14. 居室を有する建築物は ホルムアルデヒドの発散等による [ 衛生上 ] の支障がないよう 建築材料および換気設備について技術的基準に適合していなくてはならない! ( 注 : 住宅だけでなく 居室を有するすべての建築物 ) 15. 国立公園の特別地域内において土地の形質変更等を行おうとする者は 原則として [ 環境大臣 ] の許可を受けなければならない!( 普通地域内においては 事前届出 ) 16. 国定公園の特別地域内において土地の形質変更等を行おうとする者は 原則として [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない!( 普通地域内においては 事前届出 ) 17. 特別緑地保全地区内において土地の形質変更等を行おうとする者は 原則として [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない!( 市の区域内では当該市長の許可 ) 特別緑地保全地区以外にも 都市緑地法 流通業務市街地の整備に関する法律 都市再開発法等の一定の行為に関する許可権者に 市の区域内では当該市長の許可という例外があるので少し注意です 18. 緑地保全地区内において土地の形質変更等を行おうとする者は 原則として [ 都道府県知事 ] にその旨を届け出なければならない! 19. 道路予定区域内において土地の形質変更等を行おうとする者は [ 道路管理者 ] の許可を受けなければならない! 20. 河川保全区域内において土地の形質変更等を行おうとする者は 原則として [ 河川管理者 ] の許可を受けなければならない!( 海岸 海岸管理者 ) 21. 重要文化財について現状変更行為等を行おうとする者は 原則として [ 文化庁長官 ] の許可を受けなければならない! 22. 地すべり防止区域内において地下水の誘致等を行おうとする者は [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない! 23. 土砂災害特別警戒区域内において 制限用途のある建築物 ( 学校など ) について開発行為を行おうとする者は 原則として [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない! 24. 急傾斜地崩壊危険区域内において工作物の設置 改造等を行おうとする者は 原則として [ 都道府県知事 ] の許可を受けなければならない! 25. 災害危険区域内における建築物の建築に関する制限で 災害防止上必要なものは [ 地方公共団体 ] の条例によって定められる! 26. 地方の気候 風土の特殊性により 地方公共団体は 建築物の敷地 構造 建築設備等について 安全 防火 衛生上必要な制限を [ 付加 ] することができる! 120

121 第 4 章税 その他 (8 問 : 目標 5 点 ) 4-1 地価公示法 ( ) 応用問題は出ませんので 過去に出題された事項を正確に把握し 暗記しておいてください それだけで大丈夫でしょう 4-9 鑑定評価とどちらかが毎年 1 問出題されています 鑑定評価よりも簡単ですので こちらが出題されたらラッキーです 1. 地価公示とは 一般土地取引価格の指標および事業の用に供する土地に対する適正な補償金額の算定の指標となることで [ 適正な地価形成 ] に寄与することを目的としている! 2. 地価公示は [ 公示区域内 ] において 標準地を選定して行われる! ( 都市計画区域外も含まれるが 規制区域は除かれる ) 3. 標準地は [ 土地鑑定委員会 ] により選定され 公示された標準地につき 2 人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を受ける!( 国土交通大臣が選定という引っかけに注意 ) 4. 土地鑑定委員会は 一定の都市計画区域内の標準地について 毎年 [1 月 1 日 ] における単位面積あたりの正常な価格を判定し これを地価公示とする! 5. 標準地は 自然的 社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において 土地の [ 利用状況 ] [ 環境 ] 等が通常と認められる土地について選定される! 6. 標準地に建物がある場合でも 公示価格に [ 建物の価格 ] は含まれない! 7.[ 公共事業 ] の用に供する土地の取得価格を定める場合 公示価格を規準としなければならない! 8. 不動産鑑定士が鑑定評価を行う場合 当該土地の正常な価格を求めるときは [ 公示価格 ] を規準としなければならない! 9. 不動産鑑定士が鑑定評価を行う場合 [ 近傍類地 ] の取引価格 地代等から算定される推定価格及び [ 同等の効用 ] を有する土地造成に要する推定費用額を勘案して行わなければならない! ( 鑑定評価が終わったら 前年と変化がなくても鑑定評価書を提出する ) 10. 土地鑑定委員会は 標準地の正常な価格を判定したときは すみやかに [ 官報 ] で公示することを要する! 11. 土地鑑定委員会は 関係 [ 市町村長 ] に対して 当該市町村が属する都道府県に存する標準地に係る部分を記載した書面及び当該標準地の所在を表示する図面を送付しなければならない! ( 市町村長は当該書面等を閲覧に供する ) 正常な価格 = 自由な取引が行われるとした場合に 通常成立すると認められる価格 公正価格 = 地価公示法の規定により公示された標準地の価格 121

122 4-2 独立行政法人住宅金融支援機構法 ( ) 住宅金融公庫法が廃止され 平成 19 年 4 月 1 日から独立行政法人住宅金融支援機構法が施行されました 住宅金融支援機構は 銀行を支援することが主な役割の独立行政法人です 原則として個人に直接融資することはありませんが 高齢者や被災者などには例外もあります この お金を貸してもらえるケース がポイントとなります 重要事項は出題され尽くしてきた感がありますので 過去問もしっかりチェックしておいてください 5 点免除対象科目です 独立行政法人住宅金融支援機構とは 従前の住宅金融公庫が担ってきた役割を見直し その権利 義務を引き継ぐべく平成 19 年 4 月 1 日より発足した 証券化支援を主たる業務とする政府全額出資の組織をいいます 新たに発足した機構は 原則として個人向け住宅への直接融資を廃止し 代わりに銀行などが貸し付けた住宅ローンの債権を買い取って証券化し 市場で販売 ( 投資家に転売 ) する支援業務を中心としています 機構の主な目的 一般の金融機関による資金の融通の支援 一般の金融機関による資金の融通の補完 良質な住宅の建設等を促進するための情報提供 これらにより 住宅の建設等に必要な資金の円滑かつ効率的な融通を図り そして国民生活の安全と社会福祉の増進に寄与することを目的としています 機構の主な業務 証券化支援業務 : 住宅ローン債権の譲受けと債務保証 ( 中古住宅も含む ) 融資保険業務 : 民間住宅ローンの保険 ( 住宅金融支援機構と金融機関との間で締結する ) 団体信用生命保険 : 死亡や高度障害状態時などに支払われる保険金を債務の弁済に充てる 住情報の提供業務 : 住宅ローンや住宅関連情報の提供 直接融資業務 : 災害等で一般金融機関の融通が困難な分野で行う 既往債権の管理 回収業務 : 住宅金融公庫の権利 義務を承継 証券化支援業務は フラット 35 と呼ばれています フラット 35 を取り扱っている民間金融機関からフラット 35( 住宅ローン ) を買い取り それを担保とする債券を投資家等に発行することで資金調達を行い 更に民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンを提供します フラット 35 の融資金額は 100 万円以上 8,000 万円以下 (1 万円単位 ) で 建設費または購入価額 ( 非住宅部分を除く ) の 100% 以内で借り入れることができます 保証人は必要ありませんが 借入対象となる住宅および敷地に 住宅金融支援機構を抵当権者とする抵当権が設定されます 1. フラット 35 は [ 最長 35 年の全期間固定金利 ] である!( 最短 15 年 申込者または連帯債務者が 60 才以上の場合は 10 年 金利は金融機関により異なる 返済期間が 10 年を経過した時点で金利が変更されるものもある ) 2. 住宅ローンにおける [ 保証料 ] [ 繰上返済手数料 ] はない! 122

123 独立行政法人住宅金融支援機構のポイントもまとめておきます 3. 独立行政法人住宅金融支援機構は [ 証券化支援 ] を主な業務とする政府全額出資の独立行政法人である! 4. 証券化支援業務とは 一般金融機関の [ 住宅ローンの譲受け ] および当該債権を担保とする債券等に係る [ 債務保証 ] をいう! 5. 独立行政法人住宅金融支援機構は 災害関連などの一般金融機関では [ 対応困難 ] なものに限り直接融資を行う! 6. 独立行政法人住宅金融支援機構は 業務の実施にあたり [ 国や地方公共団体 ] が行う施策に協力しなければならない! 7. 独立行政法人住宅金融支援機構は 一定の業務 ( 情報提供 相談業務以外 ) を一般の金融機関 債権回収会社 地方公共団体等に [ 委託 ] することができる! 8. 独立行政法人住宅金融支援機構は 業務に必要な費用に充てるため [ 主務大臣の認可 ] を受け 長期借入または住宅金融支援機構債券を発行することができる! 9. 独立行政法人住宅金融支援機構の役員および職員は 刑法その他の罰則の適用につき [ 公務 ] に従事する職員とみなされる!( 職務上知り得た秘密を漏らしてはならない ) 10. 独立行政法人住宅金融支援機構が一般の金融機関から債権を譲り受ける場合 [ 貸金業法 ] の適用は受けない! 例外的に住宅金融支援機構が個人に直接融資を行うケース 子供や高齢者に適した良好な住宅性能を有する賃貸住宅を建設するための資金 高齢者に適した良好な居住性能の有する住宅に改良するための資金 マンションの共用部分の改良に必要な資金 ( 管理組合が法人格である必要なし ) 災害で家が壊れた ( なくした ) 人が 家を補修 建設 購入するための資金 阪神淡路大震災に対処するための法律の規定による貸付 住宅金融支援機構の融資を受けている者が一括償還できるケース ( 原則は割賦償還 ) 弁済期日が到来する前の貸付金額の全部または一部の償還 死亡時の一括償還 生命保険の保険金などによる一括償還 住宅金融支援機構は 経済情勢の著しい変動に伴い 住宅ローンの元利金の支払いが著しく困難となった場合に 償還期間の延長等の貸付条件の変更を行っています 貸付けを受けた者にかかる貸付条件の変更および延滞元利金の支払方法の変更について 住宅金融支援機構が別に定めるものとされています 123

124 4-3 不当景表法 ( ) 身近で単純なものが多いので覚えやすいでしょう 気軽に目を通して頭に入れておいてください 簡単で毎年出題される 税 その他の貴重な得点源です 5 点免除対象科目です 1. 徒歩による所要時間は 道路距離 [80m] につき 1 分間を要するものとして算出した数値を表示する!(1 分未満の端数は 1 分 この場合信号の待ち時間や歩道橋の昇降時間等は考慮しない ) 2. 新築物件とは 建築後 [1 年未満 ] であり 使用されたことがないものをいう! 3. 新発売とは 新築物件または新たに造成された宅地であって [ 購入申込受付期限内 ] のものをいう! 4. 宅建業者は [ 日本一 ][ 完璧 ][ 万全 ][ 当社だけ ] 等の用語を広告に用いてはならない! ( 客観的 具体的な事実に基づく根拠を示せばこの限りではない ) 5. 宅建業者は 中古住宅の販売広告において 当該住宅の [ 一部増築 ] を行った年から起算して表示をしてはならない! 6. 分譲 ( 共同 ) 住宅の広告については 最低価格 最高価格 最多価格およびそれらの [ 個数 ] を表示すればよい! 7. 土地または建物の面積についてすべてを表示することが困難である場合 [ 最小面積および最大面積 ] のみを表示すればよい!( 表示はメートル法で 1 m2未満の数値は切り捨て可 ) 8. 居室と認められない納戸その他の部分については [ 納戸等 ] と表示しなければならない! 9. 宅建業者は 建物の保温 断熱性 遮音性 [ 健康 安全性 ] その他居住性能について 実際のものよりも優良であると誤認させるおそれのある表示をしてはならない! 10. 宅建業者は 実際に [ 取引する意思 ] がない物件について 取引できると誤認させる表示 ( おとり広告 ) をしてはならない!( 故意 過失は関係なし ) 11. 宅建業者は 競争事業者またはその商品を [ 誹謗中傷 ] する広告をしてはならない! 12. 宅建業者は 傾斜地の割合が [30%] 以上 ( 分譲共同住宅等除く ) の場合には 傾斜地を含む旨およびその面積を表示しなければならない! 13. 宅建業者は 廃屋等が存在する土地について取引する場合には [ 朽廃した建物の存在 ] を表示しなければならない! 14. 宅建業者は 土地の全部または一部が [ 高圧電線路下 ] にある場合には その旨およびおおむねの面積を表示しなければならない!( 建築禁止の場合はその旨も ) 15. 他の建物である旨を [ 写真に接する位置 ] に明示すれば 取引しようとする建物と規模 形質および外観が同一の他の建物の写真を用いることができる! 124

125 16. 新設予定の駅について 当該路線の運行主体が公表したものに限り [ 新設予定時期 ] を明らかにして最寄り駅として表示できる!( 現に利用できる駅と併せて表示する 近日開店のスーパーマーケット等も将来確実に利用できるならば 道路距離 + 開店時期を明示して表示可 ) 17. 宅建業者は 地下鉄線路の敷設等 土地の全部または一部に [ 地上権 ] が設定されている場合 その旨を表示しなければならない! 18. 道路に [2m] 以上接していない土地については 再建築不可 または 建築不可 と表示しなければならない! 19. 宅建業者は [ 市街化調整区域 ] に所在する土地の販売広告については 市街化調整区域 宅地の造成および建物の建築はできません と表示しなければならない! 20. 宅建業者は [ 割賦販売 ] または不動産ローンの条件について 実際のものよりも有利であると誤認させるおそれのある表示をしてはならない! 21. 宅建業者は 広告その他の表示の内容に変更があった場合は [ 速やか ] にその表示を取りやめ または修正しなければならない! 22. 宅建業者が広告代理店に委託して作成された広告でも その内容が不当景表法に違反する場合は 当該 [ 宅建業者 ] が同法の規制を受ける! 23. 懸賞によらないで提供する景品の最高額は 取引価額の [10 分の 1 または 100 万円 ] のいずれか低い金額の範囲内である! 24. 抽選等による景品の最高額は 取引価額の [20 倍または 10 万円 ] のいずれか低い金額の範囲内である!( 景品総額は取引予定総額の 100 分の 2 以内 ) 25. 内閣総理大臣は 不当表示をした者や 不当景品類の提供をした者に対し [ 措置命令 ] をすることができる!( 既に違反行為がなくなっている場合も可 ) 難問対策 :1 徒歩による所要時間は 道路距離 80m につき 1 分間を要するものとして算出した数値を表示しますが 自動車による所要時間は 道路距離を明らかにして 走行に通常要するであろう時間を表示します このとき 橋などの有料道路を通る場合は その旨を明示しなければなりません ただし その有料道路がとても有名で 明らかに有料と分かる場合は 表示せずに黙っていても不当表示となることがありません 2 温泉旅館 などメジャーな観光地の名称を借りたくなるのが心情です 商売的にも当然でしょう ではどれだけの距離まで名乗ることが許されるのか 温泉地など観光名所から直線距離で 1,000m 以内に所在していればその名称を用いることができます 3 現在はインターネット社会であり ホームページを使って広告をする宅建業者も少なくありません 例えインターネット上でも 広告物件が売れた場合 すぐに削除しないと おとり広告 とみなされてしまいます 4 中古住宅を販売する場合 一定の要件を満たせば過去の販売価格を併記して表示することが可能となります ( 要件 : 過去の販売価格の公表時期を明示 値下げの 3 ヶ月以上前に公表された価格であり実際に 3 ヶ月以上販売していた 値下げから 6 ヶ月以内に表示する ) 以上の要件を満たした上で それを資料で客観的に明らかにできる場合は不当な二重価格表示となりません 125

126 4-4 固定資産税 ( ) 税金関係からは毎年 2~3 問の出題があります 固定資産税とは 土地等を所有していること自体に対して課される税金で 不動産取得税とどちらかが出題される可能性が高いです どちらも税法の中では簡単ですので 固定資産税と不動産取得税はマスターしておきましょう 1. 固定資産とは土地 家屋 償却資産であり 課税主体はその資産が所在する [ 市町村 ] である! 2. 固定資産の評価基準および評価の実施方法 手続きは [ 総務大臣 ] が定める! 3. 固定資産税の徴収方法は 納税通知書を送付して徴収する [ 普通徴収 ] による! (10 日前までに通知 滞納が続き督促を受けた場合 督促状を発した日から 10 日を経過した日までに完納されないときは 市町村の徴税吏員は滞納者の財産を差し押さえる ) 4. 固定資産税の課税標準は 賦課期日現在の [ 固定資産課税台帳 ] に登録されている価格である! 5. 固定資産税の標準税率は [100 分の 1.4] である!( 条例で異なる税率を定めることも可 ) 6. 土地 家屋に係る固定資産税は [ 未登記 ] であっても課税される! 7. 固定資産税は 課税標準となるべき額が 土地 [30 万円 ] 家屋 [20 万円 ] に満たない場合には免税される!( 償却資産は 150 万円 市町村区域内における同一所有者ごとに決せられる ) 8.[ 年途中 ] に所有者に変更があった場合でも その年の納税義務者は変更されない! 9. 面積が 200 m2以下の住宅用地に対する課税標準は 当該住宅用地の課税標準となるべき価格の [6 分の 1] である!(200 m2を超える部分は登録価格 3 分の 1) 10. 新築住宅では 中高層耐火住宅にあっては 5 年間 その他の住宅にあっては 3 年間 120 m2までの居住部分について 税額が [2 分の 1] に減額される!( 床面積 50~280 m2の新築住宅 ) 11.[ 都市計画税 ] の賦課徴収は特別の事情がある場合を除き固定資産税の賦課徴収と併せて行う! 12. 固定資産税の納税者は 固定資産課税台帳に登録された価格について不服があるときは [ 固定資産評価審査委員会 ] に審査の申出を行うことができる!( 登録価格に不服があるときのみ可能 ) 13.[ 市町村長 ] は 一年を通しいつでも 固定資産課税台帳を指定する場所において 関係者の閲覧に供しなければならない!( 土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿は期間制限あり ) 14. 固定資産税の納税義務者は いつでも固定資産課税台帳に記載されている [ 固定資産にかかる事項の証明 ] を求めることができる! バリアフリー改修工事で翌年の固定資産税が安くなる 165 歳以上の者 2 要介護 要支援の認定を受けている者 3 障害者である者が居住している場合に 補助金等を除いた費用 50 万円を超える改修工事を行うと翌年の固定資産税が 3 分の 1 減額されます (100 m2の部分までに限る 翌年の 1 年間だけ 所得税の要件と比較 ) 126

127 4-5 不動産取得税 ( ) 不動産取得税とは 土地等を購入したり 家屋を建築するなどして 不動産の所有権を取得した場合に課される税金です 固定資産税とどちらかが出題されると考えてください 1. 不動産とは土地 家屋であり 課税主体は その不動産が所在する [ 都道府県 ] である! 2. 不動産取得税における家屋とは [ 住宅 店舗 工場 ] などである!( 別荘 ) 3. 不動産取得税の徴収方法は 納税通知書を送付して徴収する [ 普通徴収 ] による! ( 納付期日は 納付通知書に記載してある期限で地方公共団体により異なる ) 4. 不動産取得税の課税標準は [ 固定資産課税台帳 ] に登録されている価格である! ( 基準年度の価格が 3 年間据え置かれる ) 5. 不動産取得税の課税標準は [100 分の 3] である!( 住宅以外の家屋は 4.0%) 6. 不動産取得税は 不動産を取得すれば [ 未登記 ] でも課税される! 7. 不動産取得税は 課税標準となるべき額が 土地取得 [10 万円 ] 家屋建築 [23 万円 ] その他の家屋取得 [12 万円 ] に満たない場合には免税される! 8. 不動産取得税は [ 相続 ] [ 法人の合併 ] 等により不動産を取得した場合には課税されない! ( 贈与 交換は課税される ) 9. 家屋が改築された場合 当該改築により [ 増加 ] した価格が課税標準とされる!( 共有物分割により不動産を取得した場合も 従前の持ち分割合を超える部分にのみ課税される ) 10. 宅地取得に係る課税標準は 固定資産税課税台帳の登録価格の [2 分の 1] である! ( 税額の 2 分の 1 ではない点に注意 ) 11. 住宅の床面積が 50 m2 ( 一戸建て以外の貸家住宅は 40 m2 ) 以上 240 m2以下の新築住宅を取得した場合 不動産取得税の課税標準の算定については 1 戸につき [1200 万円 ] が控除される! ( 既存住宅を取得した場合は 当該住宅が新築された日により控除額が異なる ) 12. 新築住宅取得の課税標準の特例は [ 法人 ] にも適用されるが 既存住宅取得の課税標準の特例は個人のみに適用される! 税法基礎用語 課税主体 : 課税権を有しているもの ( 国 or 都道府県 or 市町村 ) 課税標準 : 課税の基準となる金額免税点 : 課税されないもの 127

128 4-6 所得税 ( ) 所得税とは 個人の所得に対して課される税金です 正直複雑で難しいです 勇気を出して捨てるのも賢明な科目で 所得税に割く時間を他の科目に充てた合格者も多いようです 深入りはせずに基礎的なことだけ覚えておいてください 1. 土地 建物の譲渡所得の課税標準は [ 譲渡所得金額 ] である!( 課税主体は国 ) 譲渡所得金額 = 収入金額 -( 取得費 + 譲渡費用 )- 特別控除 2. 取得費を証明できない場合でも 収入金額の [5%] を取得費として控除することができる! 3. 所得税の標準税率は 所有期間が 5 年超の場合は [15%] 短期譲渡所得の場合は [30%] 以上である! 4. 居住用財産の [ 買換え ] により所得が残らなかった場合 所得税は課せられない! 5. 居住用財産の買換えにより所得が残った場合 [ 残余部分 ] について所得税が課せられる! 上記 45 適用要件 1 所有期間 10 年超の居住用財産を 居住の用に供さなくなった日から 3 年経過年の末までに譲渡した場合 2 譲渡年の翌年末までに買換え資産を取得すること 6. 所有期間 5 年超の居住用財産を 床面積 50 m2以上の住宅に買い換えた場合 買換えによって発生した譲渡損失は 所得額 3000 万円以下である年に限り [3 年間 ] 繰越控除ができる! ( 譲渡年またはその翌年までに取得することを要する ) 7. 特定居住用財産の買換え要件は 譲渡資産の所有期間が家屋 敷地ともに 10 年超 居住期間 [10 年 ] 以上であり 買換え資産が建物 50 m2以上 敷地面積 500 m2以下である! ( 特定居住用財産の買換え特例 = 円控除というものではなく 課税されるかどうかというもの ) 上記 7 を受けるためのその他の要件 1 配偶者や直系血族など家族等以外の者に譲渡すること 2 譲渡資産が 1 億円以下 3 買換え資産が中古の耐火建築物である場合は 築 25 年以内であること ( 一定の耐震基準に適合している場合は 25 年超も可 耐震である点に注意 ) 8. 居住用財産を 居住の用に供さなくなった日から 3 年を経過する日の属する年中に譲渡する場合 その譲渡所得金額から [3000 万円 ] を控除することができる! 上記 8 次の場合は不可 1 配偶者や直系血族 同居の親族など特別な関係にある者に譲渡する場合 2 その譲渡について買換え特例の適用を受ける場合 3 その年の前年または前々年に この特例または買換え特例の適用を受けている場合 128

129 9. 譲渡年の 1 月 1 日において所有期間 10 年を越えている居住用財産を譲渡する場合 3000 万円特別控除を行った後の [ 長期譲渡所得金額 ] につき 6000 万円以下部分が 10% に軽減される! 上記 9 次の場合は不可 1 配偶者や直系血族 同居の親族など特別な関係にある者に譲渡する場合 2 その譲渡について買換え特例の適用を受ける場合 3 その年の前年または前々年に この特例の適用を受けている場合 10. その年中の複数の資産譲渡につき 2 以上の特別控除を受ける場合 それらの特別控除合計額は [5000 万円 ] とされる! 11. 譲渡年の 1 月 1 日において所有期間 5 年を越えている居住用財産を [ 優良住宅地 ] のために譲渡する場合 その税率は軽減される! 12. 住宅ローン減税とは 居住用家屋および敷地を取得した場合に 居住開始年から [10 年間 ]( または 15 年 ) ローン残高の一定額を所得税から控除するというものである! 上記 12 適用要件 1 償還期間 10 年以上の住宅ローンであること ( 下記平成 19 年度法改正 ) 26 ヶ月以内に居住の用に供すること 3 床面積 50 m2以上で 2 分の 1 以上が居住の用に供されていること etc 次の場合は不可 1 居住の用に供した年 前年 前々年または翌年 翌々年に 買換え特例 居住用財産譲渡の 3000 万円特別控除 居住用財産の長期譲渡所得の税率軽減等を受けている場合 2 所得金額が 3000 万円を超えている年 (3000 万円以下の年は適用可能 ) 3 借入金残高がない年 平成 19 年度法改正点 ( 試験年の控除率等を覚えればいいので参考程度に ) 10 年以上のローンを組んで居住用の土地建物を取得した場合に 毎年の所得税から 10 年に渡って一定額が控除されるのが住宅ローン減税ですが この 10 年間所得税が控除される制度に加えて 新たに 15 年間所得税が控除される制度が新設されました 住宅ローン減税を利用しようとする者は どちらかを選択できるということです 控除期間 10 年 控除率 1~6 年目 =1% 7~10 年目 =0.5% 控除期間 15 年 控除率 1~10 年目 =0.6% 11~15 年目 =0.4% 控除額は同じです 13. バリアフリー改修工事を含む増改築工事を行った場合 それから [5 年間 ] に渡って毎年所得税から一定額が控除される!( 住宅バリアフリー改修促進税制 ) 上記 13 を利用できる者 150 歳以上の者 2 介護法保険法の認定を受けている介護 支援が必要な者 ( 同居人も可 ) 3 障害者である者 ( 同居人も可 ) 465 歳以上の者と同居している親族 上記 13 適用要件等 1 費用 50 万円超であること 2 上限ローン残高は 200 万円 3 控除期間は年末残高の 2% を 5 年間 129

130 4-7 印紙税 ( ) 印紙税と登録免許税からほぼ 1 問出題されます ( まれに贈与税の年もありますが ) 印紙税とは 不動産の売買契約書などを作成した場合に課される税金です 非課税は税金が課されず 記載金額なしは 200 円となります 課税されないという引っかけがよく出題されます 1. 印紙税の納税義務者は 課税文書の [ 作成者 ] である! (2 人以上の場合は連帯納付 代理人作成の場合は代理人 課税主体は国 ) 2. 印紙税の課税標準は 課税文書に記載された [ 契約金額 ] などである! ( 消費税額が明らかな場合は消費税を抜いた額 ) 3. 印紙税の納付方法は 原則として [ 印紙納付 ] である! 4. 契約金額を増額する契約書において その [ 増額分 ] が記載金額となる! 5. 契約金額を減額する契約書においては [ 記載金額 ] がないものとされる!(= 200 円 ) 6.[ 営業 ] に関しない受取書 ( 個人が生活の用に供している自宅の売買による領収証等 ) は非課税文書であり 当該受取書に印紙税は課税されない! 7. 土地の譲渡契約書等を [ 契約当事者 ] 以外の者 ( 不動産譲渡の仲介人は含まない ) に提出または交付する場合 当該文書は非課税文書とされる! 8. 仲介人に対する [ 委任 ] に関する契約書は 非課税文書である! 9.[ 地方公共団体 ] が作成する文書は 非課税文書である! 10.[ 土地 ] の賃貸借契約書は課税文書であり 権利金 礼金 更新料等の金額が記載金額として課税される!( 賃料 ) 11.[ 建物 ] の賃貸借契約書は不課税文書であり 印紙税は課税されない! ( 不課税文書 不動産以外の売買契約書 土地以外の賃貸借契約書 使用貸借契約書など ) 12. 無償契約である [ 贈与 ] 契約等の契約書は 記載金額のない不動産の譲渡に関する契約書として扱われ 印紙税 200 円が課税される!( 時価 5,000 万円の土地贈与は記載金額 5,000 万? ) 13. 交換契約においては いずれか [ 高い方 ] の金額が記載金額とされる! 14. 不動産の譲渡契約書と 請負契約書が 1 通の契約書に記載されている場合 譲渡契約書の金額が請負契約書の金額を上回っているときは [ 譲渡契約書 ] の金額が記載金額となる! 15. 課税文書の作成者 その代理人及び使用人その他従業者が印紙の [ 消印 ] を行うことができる! 16. 納付した金額が相当金額を超えている場合 過大納付分の [ 還付 ] を受けることができる! 17. 印紙税を納付しなかった場合の過怠税は 納付しなかった税額の [3] 倍であるが 自主的に所轄税務署長に申し出た場合は 税額の [1.1] 倍である! 130

131 4-8 登録免許税 ( ) 登録免許税とは 土地や建物を取得し その登記を受ける場合等に課される税金です 印紙税よりも出題可能性は低めです ほぼ出題されない贈与税にも少し触れておきますので 軽く目を通しておいてください 1. 登録免許税は [ 現金納付 ] が原則である!( 税額 3 万円以下は印紙納付可 ) 2. 登録免許税の納税地は 当該土地などの登記を受ける [ 登記所 ] の所在地である! 3. 登録免許税の納付期日は 当該土地などの [ 登記を受ける時 ] までである! 4. 登記を受ける者が 2 人以上の場合 [ 連帯 ] して納税義務を負う! 5. 不動産価格を課税標準とする登記の場合 税率は [2 分の 1] が乗じられる! 6. 抵当権設定登記の課税標準は [ 債権金額 ] である! 7. 個人が自己の居住用住宅を新築した場合 所有者が行う建物の [ 表示の登記 ] には登録免許税は課税されない! 8. 個人が分譲住宅 ( 新築 中古を問わず ) を取得した場合 一定の要件のもとに [ 移転登記 ] に対する登録免許税の税率の軽減措置が講じられる!( 法人 敷地については ) 一定の要件 : 個人の自己居住用である床面積が 50 m2以上新築または住宅取得後 1 年以内に登記を受ける 中古住宅の場合は築 20 年以内 ( 鉄骨造などは 25 年 ) 所有権移転登記の場合は売買または競落による取得に限る ( 贈与 ) 9. 個人が自己の居住用住宅を新築した場合 その [ 保存登記 ] についても登録免許税の軽減措置が講じられる! 10. 住宅取得のための資金貸付けに係る [ 抵当権設定登記 ] についても 登録免許税の軽減措置が講じられる! 11. 登録免許税の課税標準額を計算する場合 その金額が 1,000 円に満たないときは その課税標準は [1,000 円 ] とされる!( 税額が 1,000 円未満の場合も 1,000 円 ) 12. 一定の要件を満たす夫婦間の贈与については 贈与税の課税価格から [2,000 万円 ] までの金額が控除される! 13. 住宅取得資金の贈与の特例を受けるには 増改築の工事費用が [100 万円 ] 以上または増改築による床面積の増加が 50 m2以上であることを要する! 131

132 4-9 不動産鑑定評価基準 ( ) 初めて目にする言葉が多く大変ですが 正確に把握しておいてください 同じようなパターンで出題されますので 過去問で慣れておきましょう 4-1 地価公示法とどちらかの出題です 1. 不動産価格を求める鑑定評価の手法は [ 原価法 ] [ 取引事例比較法 ] [ 収益還元法 ] に大別される! ( 手法の適用方法は次ページ 9 参照 重要!) 2. 不動産の価格は その不動産の効用が [ 最高度 ] に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を標準として形成される!( 最有効使用の原則 ) 3. 原価法において精算価格を求めるには [ 再調達原価 ] について減価修正を行うことを要する! 4. 原価法において対象不動産の再調達原価から控除すべき減価額を求める方法には [ 耐用年数 ] に基づく方法と 観察減価法がある!( 原則としてこれらを併用する ) 5. 取引事例比較法において比準価格を求めるには 適切な事例の中から [ 事情補正及び時点修正 ] を行い かつ 地域要因 個別的要因の比較から求められた価格を比較考慮することを要する! 6. 取引事例比較法における取引事例は [ 必要上やむを得ない場合 ] を除き 近隣地域または同一需給圏内の類似地域に存する不動産に係るものでなければならない! 7. 取引事例比較法の取引事例として [ 投機的取引 ] であると認められる事例は 採用することができない! 8. 収益還元法において対象不動産の収益価格を求めるには 対象不動産が将来生み出すであろう期待される [ 純収益 ] の現在価格の総和を求めることを要する! 9. 収益還元法は 文化財の指定を受けた建造物等 [ 市場性 ] を有しない不動産以外のもの全てに適用される!( 詳細は次ページ 8 参照 ) 10. 不動産の価格形成要因は [ 一般的要因 ] [ 地域要因 ] [ 個別的要因 ] に分けられる! 11. 一般的要因とは 一般経済社会における [ 不動産のあり方 ] およびその価格水準に影響を与える要因をいい 自然的要因 社会的要因 経済的要因および行政的要因に分けられる! 12. 地域要因とは [ 一般的要因 ] の相関結合によって 規模 構成の内容 機能等にわたる各地域の特性を形成し その地域に属する不動産価格の形成に全般的な影響を与える要因をいう! 13. 個別的要因とは 不動産に個別性を生じさせ その価格を個別的に形成する要因をいい 土地建物等の [ 区分 ] に応じて分析する必要がある! 14. 不動産の価格形成要因とは [ 不動産の効用 ] 相対的希少性および不動産に対する有効需要の三者に影響を与える要因をいう! 132

133 15. 正常価格とは 市場性を有する不動産について 現実の社会情勢下で [ 合理的 ] と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正価格をいう! 16. 限定価格とは 市場性を有する不動産について 市場が [ 相対的 ] に限定される場合に 取得部分の市場価値を適正に表示する価格をいう! 17. 特定価格とは 市場性を有する不動産について [ 正常価格 ] の前提となる諸条件を満たさない場合の 不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう!( 詳細は下記 6 参照 ) 18. 特殊価格とは 文化財などの [ 市場性 ] を有しない不動産について その利用現況などを前提として 不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう! 平成 27 年度不動産鑑定評価の重要改正点 1 対象不動産の価格形成要因のうち地域要因または個別的要因について想定上の条件を設定する場合がある この場合には 設定する想定上の条件が鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないかどうかの観点に加え 特に実現性および合法性の観点から妥当なものでなければならない 2 不動産鑑定士の通常の調査の範囲で 対象不動産の価格への影響の程度を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因が存する場合 鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないときは 当該価格形成要因について調査の範囲に係る条件を設定することができる 3 証券化対象不動産の鑑定評価等 鑑定評価が鑑定評価書の利用者の利益に重大な影響を及ぼす可能性がある場合には 鑑定評価の対象とする不動産の現実の利用状況と異なる対象確定条件 地域要因または個別的要因についての想定上の条件および調査範囲等条件の設定をしてはならない ( 証券化対象不動産の鑑定評価で 各論第 3 章第 2 節に定める要件を満たす場合は未竣工建物等鑑定評価を行うこと可 ) 4 条件設定をする場合 依頼者との間で当該条件設定に係る鑑定評価依頼契約上の合意が必要 条件設定が妥当ではないと認められる場合 依頼者に説明して妥当な条件に改定しなければならない 5 不動産鑑定評価によって求める価格は 依頼目的に対応した条件を踏まえて価格の種類を適切に判断し 明確にすべきである 6 特定価格とは 市場性を有する不動産について 法令等による社会的要請を背景とする鑑定評価目的の下で 正常価格の前提となる諸条件を満たさないため正常価格と同一の市場概念の下において形成されるであろう市場価値と乖離することとなる場合の不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう 7 減価額を求めるには 対象不動産の価格時点における経過年数および経済的残存耐用年数の和として把握される耐用年数を基礎として減価額を把握する耐用年数に基づく方法と 対象不動産に係る個別分析の結果を踏まえた代替 競争等の関係にある不動産と比べた優劣および競争力の程度等を適切に反映すべきである観察減価法があり これらを併用するものとする 8 収益還元法は 文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場を有しない不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものであり 自用の不動産といえども賃貸を想定することにより適用されるものである 市場における不動産の取引価格の上昇が著しいときはこの手法が活用されるべきである 9 鑑定評価の手法の適用に当たっては 鑑定評価の手法を当該案件に即して適切に適用し 地域分析および個別分析により把握した対象不動産に係る市場の特性等を適切に反映した複数の鑑定評価の手法を適用すべきであり それが困難な場合 その考え方をできるだけ参酌するように努めるべきである 133

134 4-10 土地 ( ) 常識判断で正解できる簡単な年が多いですが たまに難問も 出題パターンが多いので過去問で慣れておいてください 100% 出題されます 5 点免除対象科目です 1. 地すべり地は 地すべり地形という独特の地形を呈し [ 水田 ] として利用されることがある! 2. 樹木が生育する斜面地では [ 根 ] より深い位置の斜面崩壊に対しては 樹木による安定効果を期待することはできない! 3. 扇状地は 地盤は堅固だが [ 土石流災害 ] の発生する危険が高い! 4. 自然堤防は 排水性が良く地盤の支持力もあり [ 宅地 ] として良好な土地であることが多い! 5. 自然堤防の背後に広がる低平地は 地盤が軟弱で [ 盛土の沈下 ] が問題になりやすい! 6. 丘陵地 台地 段丘等は 水はけが良く [ 地盤 ] が安定していることが多い! 7. 断層の周辺は 地盤の強度が [ 不安定 ] である! 8. 丘陵地や台地の小さな谷間は [ 軟弱地盤 ] であることが多く 地盤沈下や排水不良を生じることが多い! 9. 丘陵地を切り盛りして平坦化した宅地において 切土部と盛土部にまたがる区域では 沈下量の違いにより [ 不同沈下 ](= 沈下が一様ではない地盤沈下 ) が生じやすい! 10. 台地の縁辺部は 集中豪雨の際 [ がけ崩れ ] による被害を受けることが多い! 11. 旧河道 (= 昔は川 ) は 地盤が軟弱 低湿で [ 地震や洪水 ] による被害を受けることが多い! 12. 宅地の安定に [ 排水処理 ] は重要である! 13. 宅地周りの既存の擁壁の上にブロックを積み増し 盛土することにより 宅地は [ 崩壊 ] の危険性が高くなる! 14. 地すべり地の [ 等高線 ] は 乱れていることが多い! 宅地適性まる分かり一覧 山地 丘陵地 崖錐 ( がんすい ) 低地 自然堤防 台地 谷の出口 地すべり地 天井川の廃川敷 断層 縁辺部 ( えんぺんぶ ) 台地上の浅い谷 段丘 旧河道 崩落跡地 急傾斜地 扇状地 干拓地 後背低地 ( 湿地 ) 埋立地 134

135 4-11 建物 ( ) 専門用語が多く覚える範囲も広いので 基本的なところから確実に押さえていってください 常識判断が難しく 毎年難易度は高めです 100% 出題されます 5 点免除対象科目です 1. 一定の大規模建築物については [ 構造計算 ] によって確かめられる安全性が必要とされる! 構造計算 : 木造建築物 3 階以上 or500 m2超 or 高さ 13m 超 or 軒高 9m 超木造以外 2 階以上 or200 m2超 2. 鉄筋コンクリート造の柱は 主筋は [4 本 ] 以上とし 主筋と帯筋を緊結しなければならない! 3. 鉄筋コンクリート造に使用される鉄筋は コンクリートの [ 表面 ] にできるだけ遠ざけて設けるのがよい! 4. 鉄筋コンクリート造における柱の帯筋やあばら筋は 地震に対する [ せん断補強 ] の他 柱主筋の座屈を防止する効果がある! 5. 鉄筋コンクリート造の布基礎とすれば 木造建築物の [ 耐震性 ] を向上させることができる! 6. コンクリートの [ 材料 ] に 酸 塩 泥土 有機物を含めてはならない! 7. コンクリートの引張強度は 一般に圧縮強度の [10 分の 1] 程度である! 8. コンクリートは [ アルカリ性 ] である! 9. 常温常圧において 鉄筋と普通コンクリートを比較すると 温度上昇に伴う [ 体積の膨張 ] の程度は ほぼ等しい! 10. 鉄は不燃材であるが [ 耐火力 ] は弱い! 11. 鉄骨造には 一般に [ 炭素量 ] が少ない鋼が用いられる! 12. 鉄骨造は [ 不燃構造 ] であり 火熱による耐力の低下が大きいため 耐火材料で被覆しなければならない! 13. 階数が 2 以上の木造建築物における隅柱は 接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合を除き [ 通し柱 ] としなければならない! (2 階建て木造建築物の土台は必ず基礎に緊結する必要あり ) 14. 木造建築物の壁には 骨組みの要所に [ 筋かい ] を均等に設けなければならない! 15. 木造建築物において地震力の大きさは [ 屋根の重さ ] に大きく影響を受ける! 16. 木材の辺材は心材に比べ 乾燥による収縮が大きく (= 強度は強い )[ 腐朽 ] しやすい! 135

136 17. 木材の圧縮強度は 繊維方向に比べ 繊維に [ 直角 ] 方向の方が小さい! 18. 枠組壁工法は 木材で組まれた枠組みに構造用合板等をクギ打ちした [ 壁や床 ] により建築物を建築する工法である! 19. 枠組壁工法は 主に [ 壁の耐力 ] により地震等の外力に抵抗する方式である! 20. 杭基礎は 建築物自体の [ 重量 ] が大きく 浅い地盤の地耐力では建築物を支えられない場合に用いられる! 21. 自然換気設備を設ける場合 [ 給気口 ] を居室の高さの 2 分の 1 以下の高さの位置に設け [ 排気口 ] を居室の天井 もしくは天井から下方 80 cm以内の高さの位置に設けなければならない! 統計資料 統計問題は最新の情報から出題されますので このような問題が出るのか と雰囲気だけ掴んでおいてください 本試験直前にホームページやメルマガにて最新の統計資料を公開いたしますので そちらを参照してください 100% 出題されます 5 点免除対象科目です 全国地価状況は 住宅地 商業地ともに 年振りに地価下落した 全国新設住宅着工戸数は 年連続で増加し 持家系戸数のほうが貸家系戸数よりも多い 全国の新設住宅着工戸数は 持家系住宅のほうが 貸家系住宅よりも多い 売買による土地所有権移転登記件数は 年振りに増加した 日本の国土面積 3779 万 ha のうち 森林および農用地は 横ばいないし微減している 平成 年 3 月末現在における宅建業者数は 123,000( 法人業者が増加傾向 ) である お疲れさまでした! この調子で何度も眺めていただければ どんどんと合格に近づけると思います! ある程度の基礎が掴めましたら 早めにインプリ問題集や過去問などを試して更なる実力のアップを図ってください ( 重要度は若干下がりますが インプリ問題集にはインプリに載せていない知識もあります ) また 法改正に伴うインプリ修正箇所 最新統計資料 質問回答等をインプリご購入者様専用ページ ( ) で公開いたします パスワードは in-pri28 です もしも誤植などが見つかってしまった場合にもそちらでお知らせいたしますので 本試験までに必ず一度はチェックしてください ご質問は [email protected] まで! では 宅建合格を目指して頑張りましょう! ( 株 ) チャプター 2 杉山人志 136

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