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みさえことじ
5 years ago
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1 ET 技術の活用と性選別受精卵の利用について ( 有 ) マツダ牛群管理サービス 1

2 ET AI の実施状況について ET の優位性 ( 卵子と受精卵の発育 ) ついて牧場の繁殖成績について体外受精卵 (IVF 胚 ) の作出状況について今後の受精卵活用の展望 2

月 IVF 胚 ET 体内胚 ET AI 受胎頭数受胎頭数と受胎率 (2013 年 1 月 ~12 月 ) 移植頭数受胎率レシピエントの 99% 以上がホルスタイン種経産牛受胎頭数移植頭数受胎率受胎頭数授精頭数受胎率 1 8 54 14.8% 7 27 25.9% 40 141 28.

6% 5 26 60 43.3% 18 42 42.9% 27 86 31.4% 6 19 49 38.8% 15 31 48.4% 16 83 21.7% 7 13 40 32.5% 16 44 36.4% 3 14 21.4% 8 19 63 29.5% 17 50 34.0% 0 0 -------- 9 39 96 40.

3 月 IVF 胚 ET 体内胚 ET AI 受胎頭数受胎頭数と受胎率 (2013 年 1 月 ~12 月 ) 移植頭数受胎率レシピエントの 99% 以上がホルスタイン種経産牛受胎頭数移植頭数受胎率受胎頭数授精頭数受胎率 % % % IVF 杯 : 新鮮胚ダイレクト凍結胚ガラス化胚 % % % 3 体内胚 27 : ダイレクト凍結胚 % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % % 計 % % % 3

4 70% 月別の受胎率 ~ 受胎率 60% 50% 40% 30% 20% 10% IVF 胚 ET 体内胚 ET AI 0%

5 受胎率の比較 2013 年 1 月 ~12 月受胎頭数移植頭数受胎率 IVF 胚 ET % a 体内胚 ET % b IVF 胚 ET % c AI % d 体内胚 ET % e AI % f IVF 体内 ET % g AI % h a,b:(p<0.05) c,d:(p<0.05) e,f:(p<0.05) g,h:(p<0.05) 5

6 体内胚 *,IVF 胚 ** のETの受胎率はともにAIより高いようだ体内胚のETの方がIVF 胚より受胎率は高いようだ IVF 胚を体内胚の受胎率に近づけるのが目標 ETは夏期の受胎率の落ち込みがAIより少ないようだ * ダイレクト凍結胚 ** 新鮮ガラス化ダイレクト凍結胚 6

7 受精卵移植の受胎率を向上させるには受精卵の品質を向上させる受精卵の培養技術選別技術を向上させる受精卵の凍結保存技術を向上させる授胚牛の飼育栄養管理技術を向上させる移植技術を向上させる同期化技術を向上させる移植供用率を上げ妊娠率を向上させる= 受胎頭数 7

8 ET を主体にした繁殖管理のすすめ移植適期が約 72 時間と人工授精適期の約 14 時間より長い AIと比べ夏季の受胎率の低下が少ない AIと同等以上の受胎率が期待できる性選別 IVF 胚のETで乳牛子牛の安定確保が可能になる和牛 F1 子牛の生産増産ができる双子分娩のコントロールが可能 8

9 卵子と受精卵の発育 ET vs AI 9

10 排卵卵胞 AMH 原子卵胞 90 日 25 日 20 日 15 日 5 日 2100 個 7600 個 11*10^4 個 70*10^6 個顆粒層細胞数 10

11 原始卵胞が排卵するまでの発育経過エネルギーバランス Mcal/ 日排卵卵胞の発育とエネルギーバランスとの関係乾乳期分娩泌乳期分娩前後日数排卵卵胞 11 Britt, 1992

12 卵管子宮卵巣 12

13 体外受精卵作出技術はシャーレの中の培養液で受精卵を育てる技術体内胚もこの過程を正常に通過し, 採卵回収された正常胚だけが移植に用いられる ET は正常胚だけが子宮に注入される 13

14 卵子子宮卵管排卵時期卵子の品質精子との相性精子活力卵管内での受精卵の発育着床 14

15 繁殖成績の検討 ET vs AI 15

16 牧場別の ET AI 受胎牛の空胎日数 2013 年 6 月現在牧場経産牛頭数 ET 受胎頭数 ET 受胎牛の空胎日数 AI 受胎頭数 AI 受胎牛の空胎日数受胎牛中の ET 受胎頭数割合 A % B % C % D % E % F % G % H % 計 ± ± % 16

17 検定牧場における経産牛の繁殖成績 (ET AIによる妊娠牛の空胎日数) 経産牛頭数 :672 頭平均値 :139 日 n= 頭数空胎日数 17

18 頭数検定牧場における経産牛の繁殖成績 ( 空胎牛を含む ) 経産牛頭数 :672 頭平均値 :125 日 n= 空胎日数 18

19 検定 8 牧場における経産牛の繁殖成績 ( 空胎日数 ) 経産牛の総頭数 :672 頭頭数 ETで受胎した牛の空胎日数平均値 :132 日 35 n= 空胎日数次の級頭数 AIで受胎した牛の空胎日数平均値 :148 日 n= 空胎日数次の級受胎総頭数 140 日以内に受胎した頭数割合 ET % a AI % b 19 a,b:(p<0.05)

20 平均空胎日数の延長による経済損失額もし全ての経産牛に AI だけで受胎させたら (AI 牧場 ) もし全ての経産牛に ET だけで受胎させたら (ET 牧場 ) = 経産牛頭数 *(120 ー空胎日数 )*1200~1600 円 (a) A I 牧場 72 頭 *( )*1400= - 2,822,400 円 ET 牧場 72 頭 *( )*1400= - 1,209,600 円 - 1,612,800 円その他の無視できない損失平均搾乳日数の延長による平均乳量の低下生涯乳量の減少 (a) 酪農学園大学小岩正照 21

21 平均空胎日数と平均搾乳日数の関係平均搾乳日数 ET AI 148 y = 0.77x R² = 0.39 R= 平均空胎日数当社の検定データより 22

22 泌乳曲線搾乳日数と乳量の関係グラフ日乳量乳量搾乳日数 23

23 平均搾乳日数の延長による経済損失 60 頭搾乳平均搾乳日数 :12 日の差 (195 日ー 183 日 ) 平均乳量 : 約 1Kgの差 1 日出荷乳量 :60Kgの差年間出荷乳量 :21900Kgの差年間乳代の差 :2,190,000 円の差 ( 乳価 100 円 /Kg) 24

24 受精卵の量産 ET の長所を畜産経営に反映させるために牛群のできるだけ多くの牛に ET をして受胎させるために高品質の受精卵の量産供給が必要 25

25 体外受精卵の作出屠畜牛の卵巣から卵球細胞卵子複合体を採取し体外受精培養により作出生体の卵巣から経膣採卵 (OPU) を行い卵球細胞卵子複合体を採取し体外受精培養により作出当社の体外受精卵作出は 2006 年から開始輸入性選別精液の販売が始まり直ぐに性選別精液を用いた体外受精卵の作出に取り組む 26

26 卵巣からの採卵卵胞この中に卵子 27

27 クリーンベンチ 28

28 培養器 29

29 受精卵輸送箱 33

30 当社の体外受精卵の作出状況 2013 年 1 月 ~12 月使用卵子数培養卵子数 BL 数 BL 率 AランクBL 数製品化率ホル用 % % F1 用 % % 和牛 % % 合計 % % a,b:(p<0.05) c,d:(p<0.05) 36

31 ウシ体外受精卵作出のながれ卵丘細胞と殺されたホルスタインのメス牛から卵巣採取卵巣から卵子を採取体外成熟 20~22h 成熟した卵子と卵丘細胞精子新鮮胚として移植 7 日 ~8 日 5~6h 凍結保存ガラス化法ダイレクト法移植に適した A ランクの受精卵を選抜精子を除去し発生培養体外受精 37

32 経膣採卵 (OPU) 経膣採卵 (OPU) のながれ採取した未成熟卵子体外受精成熟培養超音波画像の卵巣を見ながら卵胞を吸引し卵子を採取新鮮胚として ET レシピエントがいれば 22 時間後 7 日後高能力産子の誕生凍結保存レシピエントがいない受精卵移植発生培養 38

33 OPU のプローブ 39

34 超音波診断装置 40

35 ホルスタイン OPU( 経膣採卵 ) で得られた卵丘細胞卵子複合体和牛 41

36 2011 年 2012 年 2013 年ホルスタイン OPU-IVF の実績 OPU 頭数回収卵子数使用卵子数生産胚数 A ランク胚 OPU 一回当たりの A ランク胚数 75 頭和牛 2 頭ホルスタイン BL 率 91 頭和牛 18 頭ホルスタイン 33 頭和牛 27 頭和牛ホル 59 頭

37 牛舎でのホルスタインへの OPU 44

38 自作 OPU 吸引器 50cc 試験管吸引機変圧器バッテリー 45

39 OPU-IVF 技術により生まれたジャージー牛の子牛

40 OPU-IVF 技術により生まれたジャージー牛の子牛が 2 年後に出産

41 OPU-IVF 技術により生まれたジャージー牛の子牛が 2 年後に出産して産まれた子牛

42 泌乳能力の検定牛群の泌乳成績各産次ごとの泌乳成績 ( 実乳量 ) 各産次ごとの泌乳成績 ( 補正乳量 ) 乳量のばらつき個体ごとの泌乳成績泌乳持続性飼料コスト 50

43 305 日検定成績の推移 ( 全国 ) 305 日検定乳量診療所管内経産牛頭数 1160 頭年間出荷乳量トン経産牛 1 頭当たり出荷乳量 9050 キロ 1989 年 1990 年 1991 年 1992 年 1993 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年デーリィジャパン

44 乳量 H 牧場牛群乳量曲線 n= 分娩日数 52

45 53

46 305 日実乳量 305 日補正乳量初産産産産以上 A : 産次別推定実乳量 B : 補正乳量初産 2 産 3 産 4 産以上 6000 初産 2 産 3 産 4 産以上 54

47 検定成績個体の泌乳能力の解析 55

48 検定成績個体の泌乳能力の解析 56

49 泌乳曲線の解析 OPU で改良スピードに加速をつけたい 57

50 A ランクの体外受精卵をより多く作るために! 培養液の組成の検討と改良優良な精液の検討と媒精試験受精卵の品質評価の検討凍結受精卵の回復試験供給する凍結受精卵のロット調査 58

51 59

52 受精卵の品質評価 ( 蛍光 2 重染色 ) 良い受精卵悪い受精卵内部細胞塊 (ICM inner cell mass) とそれを取り囲む栄養外胚葉 (TE trophectoderm) 細胞いっぱい!! 細胞少ない 60

53 優良胚 1 新鮮胚和牛 day7 exbl A ランク形態的に ICM TE とも充実した A ランク胚細胞数も day7 胚としてはかなり多い ICM 数 78 TE 数 181 総細胞数

54 優良胚 3 ガラス化回復胚ホル day7 exbl A ランク A ランク胚をガラス化融解 24h 回復培養した胚形態的にもきれいで ICM 数 TE 数ともに多い ICM 数 51 TE 数 120 総細胞数

55 優良胚 2 ガラス化回復胚 F1 day7 exbl A ランク A ランク胚をガラス化融解後 4h 回復培養した胚 ICM 数が非常に多い ICM 数 62 TE 数 127 総細胞数

56 凍結保存 1 ガラス化法クライオトップを用いて急速凍結凍結の障害が少なく生存率も高い融解のための培養設備が必要 2 ダイレクト法ストローに受精卵を詰めて凍結ガラス化と比べて生存率がやや低い牧場ですぐにとかして移植できる 64

57 体外受精卵の凍結融解後の細胞数の変化胚数 ICM 平均数 TE 平均数総細胞数平均 ICM/ 総細胞数 % 生 a f 31.8 ガラス b 96.5 d g 24.1 ダイレクト c 73.0 e 94.4 h 22.7 当社作成のホル体外受精卵 141 個を蛍光二重染色に用いた a,b,c:(p<0.05) d,e:(p<0.05) f,g,h:(p<0.05) 65

58 受精卵移植の酪農現場への応用体外受精卵の大量生産で低価格供給が可能発情を見逃し出血した牛へワンチャンス空胎日数の短縮産まれるホルスタイン子牛の高い率和牛子牛の生産人気のF1 子牛の生産双子分娩のコントロール OPU IVFにより和牛高泌乳牛の胚の量産が可能 66

59 より付加価値の高い F1 牛の増産肥育農家のニーズに対応した精液の選択肥育期間が短く飼料高騰に対応エネルギー要求量が少ない消費者の嗜好に対応健康志向の赤み主体の国産牛肉 67

60 北茂安 93 北乃大福その他日本農業新聞

61 ホルスタイン性選別体外受精卵の ET 高いホルの出生率を牛群に提供できるためホルの出生数が少なくなる乳牛の後継育成牛を安定的に確保しながら付加価値の高い和牛やブランド F1 牛を多く分娩させることができる 69

62 牧場子牛の出生状況 ~ 経産牛頭数ホルホルホル率 NOSAI 石川 ( 子牛共済データ ) F1 和牛分娩頭数 F1 和牛分娩率 A 71 30(23) % % B 55 30(21) % % C 42 23(12) % % D 73 37(23) % % F 40 17(4) % % G 65 38(17) % % H (40) % % I 72 39(21) % % 計 (161) * ±8.5% % *( ) 内はホル IVF 産子 70

63 ホル ET の経済効果 ( 年間 ) 条件設定 ET AI AI 子牛生産販売収支 ET AI AI 経産牛頭数受精卵移植頭数更新率 25% 25% 人工授精頭数最低必要更新牛頭数受精卵移植料 1,746,179 0 ホル出生頭数人工授精料 0 523,854 分娩間隔受精卵代 1,267,726 0 和牛 ET 割合 20% 凍結精液代 0 523,854 和牛 AI 割合 26% 和牛出産頭数 12 0 ホルスタインAI 割合 74% ホル出生頭数ホルスタイン ET 割合 39% ホル出生頭数 4 25 F1 体外受精卵 ET 割合 41% F1 出生頭数受胎率 35% 35% 子牛出生頭数合計和牛受精卵価格 8,500 和牛販売価格 2,090,177 0 ホル受精卵価格 9,000 ホル販売価格 101, ,918 F1 体外受精卵価格 5,000 F1 子牛販売価格 3,570,719 1,509,572 精液価格 3,000 3,000 子牛販売額合計 5,762,791 2,218,490 移植料 10,000 計 2,748,886 1,170,783 授精料 3,000 3,000 和牛子牛販売価格 180,000 保育率 95% 95% ホル出生率 (ET) 85% 45% ホル出生率 (AI) 45% 45% ホル販売価格 30,000 30,000 F1 子牛販売価格 100,000 F1 子牛販売価格 (IVF) 150,000 71

90 80 70 60 50 40 30 20 10 ホル ET による肉用子牛の増産と乳用後継牛の安定確保経産牛中 % 肉用子牛産出可能割合条件 :

64 ホル ET による肉用子牛の増産と乳用後継牛の安定確保経産牛中 % 肉用子牛産出可能割合条件 : ホル初妊は性選別精液で妊娠出産更新牛はすべて自家育成ホルの出生確率 % 乳牛の更新率 20% 25% 30% 72

和牛出生頭数 40 35 30 25 20 15 10 5 0 ホル出生率と和牛子牛生産 ( 年間 )

65 和牛出生頭数ホル出生率と和牛子牛生産 ( 年間 ) (40%) ( 搾乳牛中の和牛受精卵移植率 ) 条件 : ホル初妊は性選別精液で妊娠出産更新牛はすべて自家育成 (65%) (55%) 経産牛頭数 72 頭分娩間隔 430 日更新率 20% 初産分娩月齢 25 ヶ月保育率 90% 育成事故率 5% ET 受胎率 40% ホル出生確率 % (70%) (75%) 73

66 経済効果予測 ET vs AI 経産牛頭数 72 頭 (a) = 経産牛頭数 *( 空胎日数ー 120)*1200~1600 円 A I 牧場 72 頭 *( )*1400= - 2,822,400 円 ET 牧場 72 頭 *( )*1400= - 1,209,600 円 - 1,612,800 円 ET AI 空胎日数延長による損失 -1,209,600-2,822,400 平均搾乳日数短縮による乳代増収 2,190,000 0 ホル出産和牛 F1 販売利益 2,748,000 1,170,000 計 3,728,400-1,652,400 74

67 石川県羽咋市の千里浜なぎさドライブウェイ 8Km 84

乳牛の繁殖技術と生産性向上

東海地域家畜生産性向上技術検討会 (2007.10.31) 乳牛の繁殖技術と生産性向上山本動物診療所山本広憲 ( 愛知県常滑市 ) 当診療所の業務 ( 大動物部門 ) 定期繁殖検診業務 (12 農家 600 頭 ) 月 2 回の巡回検診牛群検定指導フレッシュチェック妊娠診断繁殖治療牛受精卵移植業務 ( 年間 800 頭 ) 受精卵の移植 ( 体内体外 ) 採卵へのアプローチ ( 県 ET