Microsoft Word - ★HP版平成28年度検査の結果

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1 平成 28 年度検査結果について () 検査体制等農政部農地整備課の検査員 3 名以上により 土地改良区等あたり 日間から3 日間実施しました 農業振興事務所の土地改良区指導担当職員及び関係市町職員が立会いました (2) 検査件数 定期検査 38( 土地改良区 :37 土地改良区連合 :) 特別検査 0 2 検査結果について () 指摘事項の傾向検査を実施した土地改良区等の数 :38 指摘件数 :83 件検査事項別の内訳は以下のとおりです 組織及び運営 地区及び組合員に関すること 27 件 2 総 ( 代 ) 会に関すること 5 件 3 理事 監事に関すること 35 件 4 定款 規約その他諸規程に関すること 25 件 事業 5 事業に関すること 36 件 会計 6 賦課金 予算決算 出納事務に関すること 55 件 平成 28 年度土地改良区等検査の指摘件数割合 地区 組合員 5% 2 総 ( 代 ) 会 3% 6 会計経理 30% 3 理事 監事 9% 5 事業 20% 4 定款諸規程 3% -- 栃木県農地整備課

2 (2) 事項別の指摘事項について 地区及び組合員に関すること 27 件 ( 指摘事項の 5%) 定款に定められた地区 維持管理計画書の地域及び土地原簿に記載された土地が整合していませんでした 土地原簿または組合員名簿に適正でない事項が確認されました ( 定款等との不整合 必要な記載事項の脱落 ) 地区及び組合員に関すること 定款の地区 維持管理計画書の地域 土地原簿の土地が整合していませんでした 9 土地原簿又は組合員名簿が不適正でした ( 定款等と不整合 記載事項の脱落 ) 7 組合員名簿が整備されていませんでした 維持管理計画書 定款 土地原簿が整合していないことが確認されました また 土地原簿及び組合員名簿について 土地の所在地 用途又は権利の種類等の必要事項が記載されていないことが確認されました 土地原簿や組合員名簿は 土地改良区の運営全般に影響を与える重要な書簿であり 記載事項や事務所への備え付けについて 法律及び省令で厳格に規定されています ( 参考 : 法第 29 条 省令第 23 条及び第 24 条 ) -2- 栃木県農地整備課

3 2 総 ( 代 ) 会に関すること 5 件 ( 指摘事項の3%) 総 ( 代 ) 会において 必要な事項が付議されていませんでした ( 賦課金の減免 賦課の時期及び方法 積立金の処分 特別会計の設置 款相互間の予算の流用 ) 総( 代 ) 会の議決内容が 定款と不整合でした 総 ( 代 ) 会に関すること 必要な事項が付議されていませんでした 4 総 ( 代 ) 会の議決内容が定款と不整合でした 款相互間の予算流用又は積立金の処分 ( 取り崩し ) 賦課金の減免に関する事項 賦課の時期と方法について総 ( 代 ) 会で議決されていないことが確認されました また 総 ( 代 ) 会の開催時期が定款の規定と異なっていることが確認されました 総 ( 代 ) 会は 土地改良区等の最高意思決定機関であり 必要な付議事項を適正に議決した上で土地改良区等の運営が行わなければなりません 総 ( 代 ) 会の議決を経なければならない事項は法律に列挙されています ( 参考 : 法第 30 条 ) -3- 栃木県農地整備課

4 3 理事 監事に関すること 35 件 ( 指摘事項の 9%) 理事会において 必要な事項が付議されていませんでした ( 請負契約の実施 随意契約の実施 項相互間及び目相互間の予算流用 過怠金の減免 職員給与 他目的使用の承認及び農地転用等についての意見書 ) 役員選挙 ( 選任 ) の手続きが不適正でした ( 適切な時期に行われていない 欠員に対して補欠選挙 ( 選任 ) が実施されていない ) 理事 監事に関すること 理事会において 必要な事項が付議されていませんでした 23 役員選挙 ( 選任 ) の手続きが不適正でした 8 監事会又は監査の回数が不適正でした 3 職員の給与について 支出根拠がありませんでした 理事会では 定款及び規約等で定められた付議事項が適正に議決されていないことが確認されました 特に 契約や予算流用に係る事項が議決を経ていませんでした 監事会については 定款及び規約に定める開催数を実施していないことがされました また 役員の選挙 ( 又は選任 ) においては 実施時期や公告又は推せん会議の実施等について 適正に行われていないことが確認されました 執行機関である理事会と 牽制機能をもつ監事会は 土地改良区の運営において重要な役割を担っており 必要な付議事項を適正に議決しなければなりません ( 参考 : 法第 9 条 第 9 条の4) また それらを構成する役員の選挙 ( 又は選任 ) に当たっては 定款の附属書である役員選挙 ( 選任 ) 規程に基づき適正な手続きで選出されなければなりません ( 参考 : 法第 8 条 ) -4- 栃木県農地整備課

5 4 定款 規約その他諸規程に関すること 25 件 ( 指摘事項の 3%) 定款に規定された経費の分担基準と実際の賦課基準が整合していませんでした ( 地区ごとの差 水の使用形態による差 用途ごとの差等 ) 定款に定められた地区 維持管理計画書の地域及び土地原簿に記載された土地が整合していませんでした 定款 規約その他諸規程に関すること 定款に規定された経費分担の基準と実際の賦課が整 合していませんでした 7 定款に規定された地区 維持管理計画書の地域及び土 地原簿の土地が整合していませんでした 7 他目的使用規程と実態が整合しませんでした 定款に規定された経費分担の基準と実際の賦課基準が異なっていることが多く確認されました 定款では すべての農地で地積割に賦課することを規定しているにもかかわらず 田と畑で異なる賦課基準や 地区ごとに異なる賦課基準を設けている土地改良区が多く確認されました また 別の規程に規定している事例もありました また 定款で規定された地区が維持管理計画書の地域及び土地原簿の土地と整合していないことが確認されました 定款は 土地改良区等の経費分担や地区などについて定める最も重要な内部規則であり 実態と整合するよう整備しなければなりません ( 法第 6 条 ) -5- 栃木県農地整備課

6 5 事業に関すること 36 件 ( 指摘事項の 20%) 維持管理計画書の記載内容が適切ではありませんでした ( 実際に管理する施設との不整合 土地原簿の土地との不整合 土地改良施設台帳との不整合等 ) 工事に係る契約締結や随意契約の実施などの手続きが適正に行われていませんでした 事業に関すること 維持管理計画書の記載内容が不適切でした 書面契約を行うべき契約について 契約書が整備さ れていませんでした 0 競争入札すべき金額の契約について 随意契約を実 施していました 6 土地改良施設台帳が整備されていませんでした 5 維持管理計画書が整備されていませんでした 4 土地改良区等が定める維持管理計画書において 区画整理前の土地や水路等が記載されており 現状と整合していないことが確認されました また 維持管理に係る工事の実施において 随意契約や契約書の締結等の手続きが会計細則の規定と異なっていることが確認されました 維持管理計画書 土地改良施設台帳が整備されていない土地改良区も確認されています 土地改良区等は 管理すべき農地や土地改良施設を特定し その管理方法や維持管理費を明らかにした維持管理計画書に基づき 土地改良事業 ( 維持管理や整備など ) を実施しなければなりません ( 参考 : 法第 5 条 ) -6- 栃木県農地整備課

7 6 賦課金 予算決算 出納事務に関すること 55 件 ( 指摘事項の 30%) 賦課が適切ではありませんでした ( 土地原簿に未登載の土地への賦課 組合員以外への賦課 定款の基準と異なる賦課 ) 決算書 証拠書類及び会計主要簿が整合していませんでした 財産目録が適切に記載されていませんでした 賦課金 予算決算 出納事務に関すること 出納事務が不適切でした ( 証拠書類 根拠のない収支 ) 会計書簿の未整備がありました ( 主要簿 命令書 ) 財産目録の記載内容が不適切でした 決算書 証拠書類 会計主要簿に不突合がありました 不適正な収入 支出が見られました 賦課金 過怠金の徴収手続きが不適切でした 賦課が不適切でした ( 組合員以外の者 定款と異なる基準 ) 滞納者への督促が行われていませんでした 会計に計上されていない収支がありました 補正予算が総会議決されていませんでした 随意契約の締結に際し理事会の議決がないまま執行していました 賦課については 実際の賦課基準と定款に規定された経費分担の基準が異なったまま賦課されていることが確認されました また 会計経理については 出納の手続きの不備や 関係書簿及び決算書等との額の不整合が確認されました なかでも証拠書類のない会計処理を行っている土地改良区が多く確認されています 賦課金は 土地改良区が組合員に対して公平に課す分担金であり 定款の規定に基づき 土地改良事業に要する経費に充てるために賦課徴収するものです ( 参考 : 法第 36 条 ) また 会計経理については 土地改良区ごとに定めた会計細則に基づき 適切かつ正確な事務処理を行わなければなりません -7- 栃木県農地整備課

8 3 指摘事項の対応について () 改善策の提出検査結果の内容において指摘事項があった場合 土地改良区等に対し改善策の提出を求めています なお 指摘事項に係る土地改良区等への指導 助言は 関係農業振興事務所が行っています (2) 管理台帳の整備農業振興事務所は 土地改良区等から提出された改善策に基づき 管理台帳を作成し 指導事項に係る改善が図られるまで指導 助言及び進行管理を行います (3) 検査及び指導のフロー 土地改良区等 検査実施 改善策提出 立会い 指導 改善指導 助言 進行管理 農業振興事務所 結果通知 管理台帳提出 管理台帳提出 ( 改善されるまで ) 栃木県農地整備課 (4) 会議等への主な付議事項 総 ( 代 ) 会 維持管理計画の設定又は変更 賦課基準及び賦課方法 定款 規約 諸規程等の設定 変更 役員の選任 当初予算 補正予算の編成 役員等の報酬 日当等の設定 変更 事業報告 収支決算 財産目録の承認など 理事会 請負 随意契約の方法 指名業者の選定 過怠金の減免 項 説明種目相互間の流用 予備費の充用など -8- 栃木県農地整備課

9 4 参考資料 () 土地原簿及び組合員名簿 ( 土地改良法第 29 条 ) 土地原簿 ( 土地改良法施行規則第 24 条で定める記載事項 ) 番号 氏名又は名称 権利の目的たる土地の所在 地目 用途 地積 ( m2 ) 権利の種類 備考 権利 ( 権原 ) の種類とは 所有権 使用貸借による権利 賃借権などです 組合員名簿 ( 土地改良法施行規則第 23 条で定める記載事項 ) 番号 氏名又は名称 生年月日 住所 施行令第 4 条 4 項に規定する土地 備考 総代選挙において 2 以上選挙区に複数の土地を所有する場合 届出した土地の所在地を記載します (2) 経費分担の基準 ( 定款例第 24 条 ) ( 経費分担の基準 ) 第 24 条第 4 条第 項第 号及び第 2 号の事業に要する経費に充てるための賦課金は 予算の定めるところにより 当該事業の施行に係る土地につき地積割に賦課する 2 前項の規定にかかわらず各事業に共通する土地改良区の運営事務費に要する経費に充てるための賦課金は 土地改良区の地区内にある土地の全部につき地積割に賦課する いわゆる 事業賦課金 です 当該事業の施行に係る土地とは 土 地改良施設の新設 変更 維持管理を いわゆる 運営賦課金 です 前項の 事業賦課金 とは別にして すべての土地に対し賦課します 行う区域の受益地です 例えば 定款第 4 条で土地改良区の一部区域で圃場整備事業を実施することを記載した場合は 土地改良施設の維持管理事業費とは別にして賦課します 事業賦課金に係る賦課に当たっては 維持管理や整備事業などの受益地に対して 地積割 水量割 その他 客観的な基準とすることが重要です -9- 栃木県農地整備課

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