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1 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 梅澤敬 論文審査担当者 主査角勇樹副査北川昌伸 小山高敏 論文題目 Cytological variations and typical diagnostic features of endocervical adenocarcinoma in situ: A retrospective study of 74 cases ( 論文内容の要旨 ) < 結言 > 子宮頸部擦過細胞診の重要な目的の一つは 臨床疫学的観察から一定の確率で浸潤癌へ移行する 上皮内腺癌や子宮頸部扁平上皮内腫瘍 (cervical intraepithelial neoplasia:cin)2-3 を発見することである それら病変は早期の治療に寄与でき 子宮温存による外科治療により妊娠が可能であるといった 治療効果と利益が得られる 上皮内腺癌は子宮頸部円錐切除術が最初に選択され 追加で子宮摘出を行っても骨盤内リンパ節郭清は行わない縮小手術が適応される 上皮内腺癌は内頸腺領域に好発するためコルポスコピーでの検出が難しく 不正性器出血を欠くため 子宮頸部擦過細胞診で始めて異常を指摘される病変である 子宮頸部擦過細胞診の評価法であるベセスダシステムでは 上皮内腺癌を独立したカテゴリに分類されるが サンプリングエラーやスクリーニングエラーにより診断精度は低いと報告されている 子宮頸部上皮内腺癌の細胞像は 1977 年 6 例報告されたのが最初である その後上皮内腺癌の形態的多様性は 1987 年に報告された 上皮内腺癌の診断精度を左右する要因は 採取器具 標本の質や採取細胞の構成といった 細胞採取から標本作製過程が挙げられる. 第二の要因は細胞検査士や病理医のスクリーニングエラーや誤診と推測される 我々はこれまでの上皮内腺癌の報告をもとに 細胞診標本を後ろ向きに分析し 上皮内腺癌の診断精度と形態的多様性について試みた < 対象と方法 > 本研究は 1993 年 1 月 ~2012 年 7 月までの 19.7 年の間に 慈恵医大病院において子宮頸部円錐切除術又は子宮摘出術による病理組織標本で 病理医により確定診断された 74 例の子宮頸部上皮内腺癌を対象とした したがって本研究に微小浸潤や浸潤型腺癌は含まれない 外科的治療は子宮頸部円錐切除術が 52 例 子宮摘出術が 22 例であった 子宮頸部円錐切除術を受けた 52 例中 5 例は その後子宮摘出術が行われた 対象症例の平均年齢は 41.2 歳 (21~69 歳 ) であった 摘出された検体は 10% ホルマリン固定後 子宮頸部を 12 分割し通常の方法で標本作製し ヘマトキシリン-エオジン染色を施行した 採取器具は 全例ともサイトブラシを用いて 婦人科医により採取された 74 例中 66 例は綿棒との pair sample であった 全て直接塗抹法で 液状化細胞診は含ま - 1 -

2 れない 採取後 95% エタノールによって固定し パパニコロウ染色を実施した 標本は最初に細胞検査士によってスクリーニングされ 病理医によって確定診断された 細胞診標本の再評価は 著者と他 5 名の細胞検査士が行い病理医と評価した 判定はベセスダシステム 2001 に準拠し 上皮内腺癌の感度 screening/diagnostic/sampling error の要因を分析した スクリーニングエラーは, 標本の再評価により, 最初の診断より上位病変が検出された症例や陰性であった症例とした Diagnostic error は NILM (negative for intraepithelial lesion or malignancy) など過小評価を underdiagnosis 腺癌や扁平上皮癌の過大評価を overdiagnosis とした サンプリングエラーは 腺系異常細胞が含まれない症例とした 細胞診の特徴としては,Hyperchromatic crowded cell groups (HCG) は N/C が高くクロマチンが増量した細胞が密集し, 立体的な細胞集塊とした 他に羽毛状構造 核分裂像 多形性 正常頸管腺細胞や壊死の有無を分析に加えた 上皮内腺癌の亜型は 3 つ分類し, それぞれ, 正常頸管腺細胞に類似する内頸部型 大腸粘膜に類似した腸型 細胞の N/C 比が高い小型細胞が密在し 正常の子宮内膜腺に類似する類内膜型とした < 結果 > 1. 細胞診による screening/diagnostic/sampling error 全ての標本に正常の頸管腺細胞が含まれていた 術前の診断と再評価では 標本上に腺異常細胞が含まれていなかった症例は HSIL(high-grade squamous intraepithelial lesion) と NILM の 2 例であった 再評価において NILM であった 2 例中 1 例が AGC(atypical glandular cells) となった Screening/sampling error は それぞれ 1 例 (1.45%) であった 再評価で腺異常細胞が含まれていた症例の診断は 上皮内腺癌 58 例 (78.4%) AGC11 例 (14.1%) 腺癌 3 例 (40.1%) 上皮内腺癌と診断可能であったのは 58 例 (78.4%) であった 74 例中 25 例は 術前の診断に誤りがあった 2. 細胞診による腺異常細胞異型細胞が含まれ,AGC-NOS 以上の診断が可能であったのは 72 例であった Microbiopsies/HCG は 82.0% 核分裂像は 72.2% であった Single cell はまれであり (2.8%) 壊死はみられなかった 上皮内腺癌とした 58 例中 41 例は 定型的上皮内腺癌のパターン (67.2%) であった 17 例 (32.8%) では多形性を示す成分が混在しており 定型と多形性型の双方が混在する上皮内腺癌と評価した 3 例は細胞異型が目立つ上皮内腺癌で, 定型的パターンを欠き 細胞診では腺癌と評価した 上皮内腺癌の亜型は 内頸部型が最も多く 腸型や類内膜型の混在は乏しく類内膜型はわずか 1 例であった 再評価によって AGC と診断した 11 例は 上皮内腺癌の特徴が乏しく microbiopsies/hcg と核分裂像は 3 例 (27.3%) 細胞集塊が不明瞭であり 血液による影響が 1 例 粘液による影響が 3 例 炎症による影響が 2 例であった HSIL により腺異常細胞が不明瞭となっていたものが 2 例であった 上皮内腺癌成分が乏しく 血液 粘液 炎症により観察が困難となることが要因であり HSIL が多数含まれる症例では, 腺異常細胞を診断することができなかった 3. 上皮内腺癌の誤診 - 2 -

3 上皮内腺癌の 25 例は diagnostic error であった 多形性を示す上皮内腺癌 9 例中 5 例は 腺癌と診断されていた 8 例は SIL(LSIL が 1 例 HSIL が 7 例 ) と診断されていた < 考案 > 上皮内腺癌の細胞学的特徴本研究における上皮内腺癌の細胞学的特徴は Microbiopsies/HCG 核分裂像 多形性を示す上皮内腺癌であっても壊死を欠くことであった Microbiopsies/HCG 本研究における上皮内腺癌の特徴は microbiopsies/hcg が 82.0%(59 例 ) にみられた M icrobiopsies/hcg の定義は ブラシなどを用いて採取した際に立体的な組織片となり パパニコロウ染色において黒色調に染色された細胞集塊として観察されることである Mcrobiopsies/HCG は 良性では萎縮性扁平上皮細胞や扁平上皮化生細胞 正常の頸管腺細胞や内膜細胞である 悪性などでは HSIL 扁平上皮癌 上皮内腺癌 腺癌 転移性癌などで false-positive and false-negative が指摘されている 本研究における上皮内腺癌の誤診は 上皮内腺癌由来の microbiopsies/hcg を HSIL とする割合が高く microbiopsies/hcg の評価に注意すべきであった これまでにも同様の報告があり microbiopsies/hcg を腺系と扁平上皮系に区別することは困難であると指摘されている 再検討においては 上皮内腺癌の microbiopsies/hcg の辺縁は高円柱状となり 羽毛状構造を見つけること HSIL では細胞集塊辺縁はシャープであることが鑑別点である 正常頸管腺細胞では核分裂像を欠くのに対して 核分裂像を有する microbiopsies/hcg は AIS の診断上重要であり 本研究では 72.2% に見られた 子宮頸部擦過細胞における上皮内腺癌の定型的な特徴は 正常頸管腺細胞と共に核分裂像を有する microbiopsies/hcg の出現であった 多形性と腫瘍性壊死多形性を呈する上皮内腺癌の約半数を腺癌と診断された報告があり その後もそのような上皮内腺癌においては 腺癌との鑑別は難しいと報告されている 腺癌では通常 細胞異型 single cell や壊死を伴うことが特徴である 本研究では 多形性を伴う上皮内腺癌は稀であり 多くは定型的上皮内腺癌との混在であることを明らかにできた したがって 上皮内腺癌は多形性を伴うことがあり 高く評価すると過剰評価の危険性が高い 多形性を呈する上皮内腺癌は腺癌との鑑別が問題となるが 壊死を欠く場合は上皮内腺癌と診断すべきである Single cell のみからなる上皮内腺癌は わずか 2 例と極めてまれであった 上皮内腺癌の亜型本研究では上皮内腺癌の亜型は内頸部型が最も多く 腸型と類内膜型は内頸部型と混在することが多く 上皮内腺癌の診断精度を上げるためには 頻度の多い内頸部型の細胞像の理解が重要であった 誤診の原因 - 3 -

4 上皮内腺癌の採取量が乏しい場合は 上皮内腺癌の診断は難しく AGC の評価を受けずに NILM のスクリーニングエラーとなる可能性が高い ASCCP Consensus Guidelines では AGC のマネージメントに対して 細胞診による AGC, favor neoplasticや上皮内腺癌の取り扱いは 浸潤を除外できないので 同等のトリアージを推奨している 本研究では 7 例が AGC の評価であった 子宮頸部擦過細胞診における false-negative 要因に対して 1) 異常細胞が乏しいこと 2) 異型細胞由来の microbiopsies/hcg が豊富であること が報告されている 本研究の限界本研究は 後向き研究であり様々なバイアルにより 結果には限界がある 最近 液状化細胞診を導入し 今後は液状化細胞診による上皮内腺癌の診断精度を前向きに検討する予定である 液状化細胞診は 米国やヨーロッパを中心に広く普及しているが 発展途上国においては いまだに従来法が主流である 我が国における液状化細胞診の普及度は 10% 以下である われわれの検討は従来法のみによるものであるが 今後 液状化細胞診で前向きの検討を行う予定である < 結論 > 本研究により上皮内腺癌の誤診の原因が microbiopsies/hcg の過小評価と 多形性の過剰評価による diagnostic error であることが分った 最近の報告では P16 (INK4a) と Ki-67 により CIN2/3 や上皮内腺癌 / 腺癌における免疫細胞化学の有用性が報告され 今後 上皮内腺癌の診断精度を上げるためには バイオマーカーとの組み合わせも重要かもしれない バイオマーカーを使用する前に 確実に病変より細胞採取を可能にすることや 上皮内腺癌に対する細胞形態による診断精度を限界まで上げる事が重要である 細胞検査士と病理医は 上皮内腺癌の詳細な診断基準を共有し 特に多形性を伴う上皮内腺癌や亜型を認識することで 上皮内腺癌の診断精度は向上する - 4 -

5 論文審査の要旨および担当者 報告番号乙第 2347 号梅澤敬 論文審査担当者 主査角勇樹副査北川昌伸 小山高敏 ( 論文審査の要旨 ) 副査北川昌伸子宮頸部の上皮内腺癌は細胞診で診断することが難しい病変である 申請者は 上皮内腺癌と診断された症例の細胞診標本を後ろ向きに観察することにより 細胞診の診断精度を上げるための解析を行った その結果 上皮内腺癌の細胞学的特徴は microbiopsies/hyperchromatic crowed cell groups (HCG) 核分裂像 多形性を示す上皮内腺癌であっても壊死を欠くことであることがわかった 誤診の原因となるのは microbiopsy/hcg の過小評価と 多形性の過剰評価であることもわかった 本研究は 子宮頸部の上皮内腺癌の細胞診の診断精度を上げるための基礎的データを示したものであり 今後の細胞診の診断精度を向上させるとともに 新たな診断法の開発へ向けて非常に意義のある研究と考えられる 審査における質疑においては本研究の意義 背景 症例や方法 本研究の限界と問題点 今後の研究の動向などについて質問がされた その結果 多くの観察結果をもとに的確な回答が得られた 以上の理由により 申請者は博士 ( 保健学 ) 授与に値する学識を有していると判断した 副査小山高敏子宮頸部円錐切除又は子宮摘出標本により組織学的に確定診断された 74 例の上皮内腺癌例を対象とし 140 のパパニコロウ染色された細胞診標本について 上皮内腺癌の診断精度 スクリーニング / 診断 / 検体採取の過誤 形態的特徴を中心に 6 名の細胞検査士で再評価を行った 上皮内腺癌は 3 つのタイプに分類し 定型型 ( 高分化型上皮内腺癌 ) 多形性型( 低分化型上皮内腺癌 ) 双方がみられる混合型とした 細胞の亜型はそれぞれ 内頸部型 類内膜型 腸型の 3 つに分類した 術前の上皮内腺癌の細胞診断の感度は 44.6% で 浸潤性腺癌と診断したものを含めると 63.5% であった 再検討では 上皮内腺癌の診断精度は 最終的に 78.5% であった 上皮内腺癌の特徴的所見は microbiopsies or hyperchromatic crowded groups (microbiopsies/hcg)(82.0%) 核分裂像 (72.2%) であった 最も多い上皮内腺癌は定型型上皮内腺癌 (41 例,67.2%) であった 定型型と多形性型の混合型上皮内腺癌は 17 例 (27.9%) 純粋な多形性型上皮内腺癌は極めて稀であった 亜型については内頸部型が最も多く (67.2%) 混在するものは少数であった 上皮内腺癌の診断で最も重要なことは (1)microbiopsies/HCG の出現パターン (single cell は稀 ) (2)microbiopsies/HCG 内部に核分裂像を認める (3) 多形性を示す上皮内腺癌であ ( 1 )

6 っても壊死を欠く (4) 定型的な上皮内腺癌の亜型を認識すること であった 腺癌では壊死が目立つという 細胞診による上皮内腺癌の診断精度が低い要因は microbiopsies/hcg の過小評価と多形性の過剰評価による診断過誤であった 定型的な上皮内腺癌は 核分裂像を伴った microbiopsies/hcg となり 稀に細胞異型を伴うが壊死を欠くことが明らかとなった 子宮癌の診断の際は 細胞診と生検が併用されるが 生検では正常組織を採取していることも稀ならずある 細胞診については わが国ではまだ 液状化細胞診でないブラシなどを用いた擦過細胞診が大部分であるが 診断への重要性が大きい 子宮頸部擦過細胞診で上皮内腺癌を術前に正確に診断することは 子宮温存による外科治療と妊娠が可能であることから 患者にとって大きな救いとなる 候補者のような訓練された細胞検査士が上皮内腺癌の診断精度の向上に努め 多様性の評価を行って その診断基準の成果を公表していることは臨床的にも意義が大きい 全般に 実験の計画 技術 結果の解釈とその提示も妥当で 実験結果や推察の限界も認識しており 博士論文 学位に値する内容であった 主査角勇樹子宮頸癌は子宮癌のうち約 7 割程度を占め 最近は若い女性にも増えてきており 30 歳代後半がピークである 扁平上皮癌 80% 腺癌 20% である 子宮頸癌は 異形成という前癌状態を経て癌化することが知られており検診で早期発見が可能で スクリーニング検査として子宮頸部を綿棒などで擦って細胞を集め 細胞診検査を行う 20 歳を過ぎたら 2 年に 1 回子宮頸頸癌の検診を受けることが勧められている 子宮頸癌の進展過程は がんの前の段階である異形成 子宮頸部の表面だけにがんがある上皮内癌 (Carcinoma in situ) そして周囲の組織に入り込み始めた浸潤癌に分類される 最近では子宮頸癌検診の普及により早期で発見されることが多く 臨床進行期分類 0 期 : 上皮内癌は 2008 年度には全体の 51% を占めている 治療として子宮の温存が求められるが 子宮頸癌が 0 期と診断され円錐切除術を行った結果 浸潤がなく温存子宮に病変の遺残がない場合は円錐切除術で治療を終了できる 申請者は子宮頸癌細胞診の判定精度向上を目指し 最終的に子宮頸癌上皮内腺癌 [adenocarcinoma in situ (AIS)] と診断された症例の細胞診を見直し 正確度や誤診要因について検討する目的で本研究を施行した 慈恵医大における 74 例の AIS 計 140 枚の子宮頸部擦過標本を後ろ向きに検討を行った 最初の診断では 74 例中 33 例が AIS の診断であったが 再検討の結果 58 例が AIS の診断になり 25 例が誤診と判定された 誤診の内訳は 7 例が Atypical glandular cells(agc) と過小診断 10 例が癌と過剰診断 8 例が他の診断名であった 16 例は再検討においても AIS の診断にならず 11 例が AGC 3 例が癌 2 例が他の診断名であった 申請者は AIS の細胞学的特徴として Microbiopsies/hyperchromatic crowded groups(hcg) 核分裂像 多形性を示す上皮内腺癌であっても壊死を欠くことを明らかにし これらに注意する事により誤診率が低下する事を提唱した Microbiopsies/HCG は立体的な組織片で 正常組織片と比較して黒色調に染色される AIS において microbiopsies/hcg は 82.0% にみられ 辺縁は高円柱状となり 羽毛状構造を見つける事 核分裂像を有する事 (72.2%) が鑑別点で 他疾患では細胞集塊辺縁はシャープであり核分裂像を欠く事を明らかにした また多形性を呈する AIS を腺癌と過剰評価する危険性は高いが 壊死を欠く場合は AIS と診断すべきである事を明らかにした また AIS の亜型 ( 2 )

7 は内頸部型が多いが 腸型と類内膜型が混在することがある事を示し 診断精度向上のため亜型を理解する事の重要性を示した 本研究は子宮頸癌のスクリーニング検査である細胞診検査の診断精度向上に大いに貢献する内容である ( 3 )

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