平成17年度研究報告

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1 平成 17 年度研究報告 研究テーマ 内分泌撹乱物質感受性と精子形成障害および男児外陰部異常症 : エストロゲン受容体 α 型遺伝子のハプロタイプ解析 - 内分泌撹乱物質感受性ハプロタイプの同定 - 国立成育医療センター研究所 部長緒方 勤 現所属 : 国立成育医療センター研究所小児思春期発育研究部

2 サマリー 近年 男児外陰部異常症を含む男性性機能低下の発症頻度が増加し その原因として 内分泌撹乱物質の影響が推測されている 特に大多数の内分泌撹乱物質がエストロゲン様作用を発揮すること エストロゲン様作用が男児外陰部異常症を含む男性性機能低下症を発症させうることから 内分泌撹乱物質のエストロゲン様効果が重要な役割を果たしていると推測される このエストロゲン様効果は 内分泌撹乱物質の暴露量や暴露時期のみならず個体の感受性にも支配されると考えられる そして ほとんどの内分泌撹乱物質のエストロゲン様効果がエストロゲン受容体を介すること エストロゲン受容体 αとβのうち エストロゲン受容体 αの異常が内分泌異常を呈することから エストロゲン受容体 α 遺伝子 (ESR1) の変動が個体感受性に密接に関与すると推測される われわれは 男児外陰部異常症の代表である停留精巣をモデルとして 内分泌撹乱物質にたいして高感受性を有する男児が停留精巣を呈しやすいという作業仮説のもとに ESR1 のハプロタイプ解析を行い 既にエストロゲン受容体 α 遺伝子 (ESR1) の特定ハプロタイプのホモ接合性が停留精巣に相関することを報告した これは 内分泌撹乱物質のエストロゲン様効果がエストロゲン受容体を介して発揮されることから 内分泌撹乱物質に対する個体感受性が男児外陰部異常症発症に関与することを示唆する 今回 種々の男児外陰部異常症および精子形成障害患者において 同様の解析を行ったので 停留精巣における成績とあわせて報告する 1. 方法対象は ミクロペニス患者 70 例 停留精巣患者 63 例 尿道下裂患者 43 例 精子形成障害患者 80 例 外陰部正常男児 82 例 妊孕性陽性成人男性 53 例である われわれが既に解析した ESR1 の SNP8 個 (SNP8-SNP15) の遺伝子型を決定し その後 遺伝統計学的手法を用いて患者 対照間のハプロタイプ解析を行った 2. 結果ハプロタイプブロックは 各患者群と対照群において 3 側の SNP10-14 を包含する約 50kb 領域で同定された ( 図 1) このブロック内の AGATA ハプロタイプのホモ接合体の頻度は 外陰部正常男児に比し ミクロペニス患者で境界水準の増加 (P=0.049 オッズ比 4.4) 停留精巣患者で有意の増加 (P= オッズ比 7.6) 尿道下裂患者で顕著な増加 (P= オッズ比 13.6) を示した 一方 精子形成障害患者と妊孕性陽性成人男性の間では 有意の結果は得られなかった 3. 考察以上の成績は ESR1 特定ハプロタイプのホモ接合性が停留精巣と尿道下裂症に強く関与することを示すもので 内分泌撹乱物質にたいする個体感受性の存在を示唆する この表現型は エストロゲン様効果がアンドロゲンおよび Insulin-like 3 の産生低下を招くことから 性決定臨界期を含む内分泌撹乱物質への暴露の結果として説明される また 精子形成障害では エストロゲン受容体 β 遺伝子 (ESR2) 多型が関与する可能性が推測され 現在 精子形成障害患者を含む全ての患者において ESR2 ハプロタイプ解析を開始している

3 研究報告 1. 目的近年 男児外陰部異常症を含む男性性機能低下の発症頻度が増加し その原因として 内分泌撹乱物質の影響が推測されている 特に大多数の内分泌撹乱物質がエストロゲン様作用を発揮すること エストロゲン様作用が男児外陰部異常症を含む男性性機能低下症を発症させうることから 内分泌撹乱物質のエストロゲン様効果が重要な役割を果たしていると推測される このエストロゲン様効果は 内分泌撹乱物質の暴露量や暴露時期のみならず個体の感受性にも支配されると考えられる そして ほとんどの内分泌撹乱物質のエストロゲン様効果がエストロゲン受容体を介すること エストロゲン受容体 αとβのうち エストロゲン受容体 αの異常が内分泌異常を呈することから エストロゲン受容体 α 遺伝子 (ESR1) の変動が個体感受性に密接に関与すると推測される われわれは 男児外陰部異常症の代表である停留精巣と尿道下裂をモデルとして 内分泌撹乱物質にたいして高感受性を有する男児が停留精巣を呈しやすいという作業仮説のもとに ESR1 のハプロタイプ解析を行った 2. 方法対象は ミクロペニス患者 70 例 片側 両側 鼠径部 腹腔内と様々なパタ ンの停留精巣を有する患者 63 例 会陰部 陰嚢部 陰茎部と様々なパタ ンの尿道下裂を有する患者 43 例 年齢適合コントロール男児 82 例 精子形成障害患者 80 例 年齢適合コントロール男児 53 例である 患者は 生殖器および生殖器外の合併奇形なし 正常男性核型 アンドロゲン受容体遺伝子 5 還元酵素遺伝子 Insulin-like 3 遺伝子の変異なし Y 長腕の微小欠失なし アンドロゲン受容体遺伝子 CAG リピート多型の伸展なし ホルモン基礎値正常 特別な環境要因なし という条件を満足した ESR1 のゲノム DNA 全長 (>300kb) にわたり 6-38kb 間隔で存在し マイナーアレル頻度 15% 以上の SNP15 個 (SNP1-SNP15)( 図 1) を TaqMan 法で解析し 遺伝統計学的解析によりハプロタイプブロックを決定した その後 患者 健常者間において連鎖不平衡領域のハプロタイプ頻度を比較した 3. 結果ハプロタイプブロック ( 連鎖不平衡係数 0.85 以上 ) は 患者と健常者共に 3 側の SNP10-14 を包含する約 50kb 領域で同定された ( 図 2) この領域の主要ハプロタイプは 4 個存在し そのうち AGATA ハプロタイプの推定頻度が 停留精巣と尿道下裂患者で有意に多く この有意差はハプロタイプが劣性効果を有すると仮定すると顕著になった ( 表 1) これに一致して このハプロタイプのホモ接合体頻度は 停留精巣と尿道下裂患者と健常者で顕著に異なった しかし ミクロペニスにおける有意長は境界程度であり 精子形成障害患者と正常男性の間に有意差は認められなかった

4 4. 考察以上の成績は 劣性効果を有する ESR1 の特定ハプロタイプが停留精巣の発症に関与することを世界で初めて示すものである この特定ハプロタイプは リガンド依存性転写活性化ドメインをコードするエクソンを含む領域に存在することから 内分泌撹乱物質の会合と共に ESR1 の転写活性を上昇させることで比較的強いエストロゲン作用をもたらし 男性ホルモン作用の低下および精巣導帯発育不全介して停留精巣や尿道下裂の発症の感受性を亢進されると推測される さらに SNP 12 の A アリルはこの特定ハプロタイプに特有であった ( 表 1) したがって この A アリルはハプロタイプ解析の代表として解析に用いうると期待される なお 内分泌撹乱物質効果の観点からは 尿道下裂が中核症状と考えられる これは 内分泌撹乱物質は妊娠全経過を通じて存在すること 感受性は大量の男性ホルモンを要する性分化臨界期においてが最も高いこと 性分化臨界期における男性ホルモン効果の低下は外陰部構造異常である尿道下裂を招くことに基づく 事実 最も顕著な有意差は尿道下裂において検出された 一方 ミクロペニスや停留精巣は妊娠後期の男性ホルモン効果の低下を反映する症状であるため 有意差は低くなる しかし 停留精巣の発症には 男性ホルモン効果低下のほかに 精巣導帯形成に必須である insulin like 3 が関与し このホルモンはエストロゲン効果が強いときに産生障害となる このような 男性ホルモン効果以外の関与が 停留精巣において顕著な有意差が検出されたかを説明する なお 精子成形成障害とエストロゲン受容体 AGATA ハプロタイプには 有意の関連は見出されなかった これは 精子成形成障害が数十年という年月を経て形成される表現型であるため 多くの遺伝および環境因子の影響を受けること および 生殖細胞ではエストロゲン受容体 βが強く発現することから エストロゲン受容体 βをコードする ESR2 遺伝子多型が大きく関与する可能性がある 現在 われわれは ESR2 のハプロタイプ解析を実施中である

5 SNP3 SNP5 SNP2 SNP1 SNP4 SNP9 SNP10 SNP11 SNP8 SNP12 SNP7 SNP6 SNP13 SNP14 SNP Genomic DNA (>300 kb) cdna (6,455 bp) Protein A/B C D E F (595 amino acids) Ligand binding DNA binding Functional domain Dimerization Nuclear localization Transactivation AF-1 (Ligand independent) AF-2 (Ligand dependent) 図 1. 解析された 15 個の SNP の位置 図 2. 今回同定されたハプロタイプブロック

6 表 1. ハプロタイプ解析結果 業績 Watanabe M, Yoshida R, Ueoka K, Aoki K, Sasagawa I, Hasegawa T, Sueoka K, Kamitsuji S, Kamatani N, Yoshimura Y, Ogata T. Haplotype analysis of the estrogen receptor α gene in male genital and reproductive abnormalities. Human Reproduction 22(5): , 2007.

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