目的と方法目的大学生の性に関する意識と行動のアンケート調査を行い大学生の性感染症予防教育の基礎とする対象千葉大学西千葉キャンパス ( メインキャンパス ) にて定期健康診断 ( 平成 21 年 4 月 2 日から 5 月 14 日までのべ 21 日間 ) を受診した学部学生 ( 留学生除く

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しほこいのら
5 years ago
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1 千葉大学学生の性に関する意識と行動のアンケート調査結果今年の春の一般定期健康診断の際にはアンケートにご協力いただきありがとうございました調査結果の一部を本年 9 月 17 日に第 47 回全国大学保健管理研究集会にて報告させていただきました千葉大学総合安全衛生管理機構

2 目的と方法目的大学生の性に関する意識と行動のアンケート調査を行い大学生の性感染症予防教育の基礎とする対象千葉大学西千葉キャンパス ( メインキャンパス ) にて定期健康診断 ( 平成 21 年 4 月 2 日から 5 月 14 日までのべ 21 日間 ) を受診した学部学生 ( 留学生除く ) 方法千葉大学における研究倫理審査委員会の審査承認後性に関する意識と行動のアンケート調査 Ⅱ 大学生の HIV 感染予防のために < 国立大学法人保健管理施設協議会エイズ感染症特別委員会作成 > を用いてアンケート調査を行った

3 定期健康診断の会場前にテントを設営プライバシー保護に配慮しアンケート担当者はテント外で説明を行う学生は選挙用衝立付き記入台で記入し回収箱に投函する記入時間は約 10 分その後定期健康診断会場へ移動する

4 アンケート回収数内訳アンケート回収数 ( 定期健康診断受診 7799 人 ) 有効回答数 (1 年次から 4 年次の未婚者 ) 7602 人 7134 人 1 年 2 年 3 年 4 年計 ( 人 ) 平均年齢 ( 歳 ) 男 ± 1.88 女 ± 1.76 計 ± 1.83

5 週2 ~3 回週4 回学年別性経験者率と頻度学年別性経験者率頻度 (%) (%) 過学年入学時は 20% 程度だった経験者率が 4 年生になると約 60% に上昇します大学生活の間に初めての性経験を持つ学生が多いようです月1 回月2 ~3 回週1 回セックスなし去1 ヶ月間は程度程度週5 回以上男 n=1593 n=1351 無回答女

6 コンドームの使用状況 n=965 n=1032 n=846 n=937 決まった相手 74.1% 69.2% 81.1% 83.1% 相手別コンドーム使用状況 n=183 膣性交 14.6% ( 男子 ) n=121 膣性交 14.6% ( 女子 ) n=154 オーラルセックス ( 男子 ) n=100 オーラルセックスその場限りの相手 62.5% 56.9% 74.9% 81.6% ( 女子 ) 50% 100% 50% 一度も使わなかった半分以上は使わなかった約半分使用した半分以上は使用した毎回使用した 100% よく用いられる避妊方法コンドーム 93.9% 膣外射精 16.2%( 膣外射精は避妊ではありません )

7 コンドーム使用に対する考え方考え方 ( そう思う ) コンドームを使うと快感が損なわれるコンドームを持ち歩く人は遊びなれた人であるコンドームを買うのは恥ずかしいコンドームは避妊に役立ち HIV 感染症の予防もできるコンドームは外れやすいコンドームは破れやすいコンドームの使用は自分からは言い出せないコンドームを使うとセックスの雰囲気が壊れるコンドームを嫌がる男性は相手のことを大切に思っていない相手がどうしても使おうと言う以外はコンドームは使いたくない男 (%) n= 女 n=

8 HIV の知識に関する設問の正解設問 HIV 感染者数は増加していると思うはい増加しています HIV 感染経路は性行為によるものが最も多いはい最も多いですエイズの治療薬は進歩したがエイズを完治させることはできないはいしかし治療を続ければ元気に生活できます HIV 感染者が使用した食器を共用すると感染の可能性があるいいえ感染しません HIV 感染者と一緒にプールや風呂に入ると感染の可能性があるいいえ感染しません HIV 感染者を刺した蚊や虫に刺されると感染の可能性があるいいえ感染しません医療上の針刺し事故でも感染率は0.3% です HIV 感染者が使用したトイレを使うと感染の可能性があるいいえ感染しません

9 HIV の知識に関する正解率質問項目 ( 正解 ) (%) 男 n=4075 女 n=3059 HIV 感染者数は増加していると思う HIV 感染経路は性行為によるものが最も多いエイズの治療薬は進歩したがエイズを完治させることはできない HIV 感染者が使用した食器を共用すると感染の可能性がある HIV 感染者と一緒にプールや風呂に入ると感染の可能性がある HIV 感染者を刺した蚊や虫に刺されると感染の可能性がある HIV 感染者が使用したトイレを使うと感染の可能性がある

10 HIV 感染者に対する意識男 (n=4075) 女 (n=3059) 同級生として問題なく受け入れられる 3.0% 6.6% 0.8% 29.0% 63.2% ややためらいがあるが受け入れられる絶対に受け入れられないわからない 29.2% 67.2% 0.3% 9.2% 友人として 14.2% これまで同様付き合う付き合いを減らす 3.2% 6.5% 1.1% 77.8% 付き合いをやめるわからない 87.2% 0.2% 恋人としてこれまで同様付き合う 9.8% 40.4% 42.9% 付き合いを減らす付き合いをやめる 35.2% 47.5% 10.5% 6.3% わからない 6.3%

11 性感染症の罹患率 (%) 学年性感染症は性行為で感染する病気です若者を中心に感染者が増加していますクラミジアに感染していると HIV に感染しやすくなりますまた女性の場合放置しておくと不妊症になる可能性が高くなります性感染症にかかったら必ずパートナーにも知らせ同時に治療しましょう

12 HIV 感染の不安と検査 HIV 感染不安あり 335/7134 名 4.7% HIV 検査受検率 62/335 名 18.5% 検査を受けなかった理由 (%) 複数回答ありどこで検査できるか知らなかった結果を知るのが怖かった検査のプライバシーが守られるか心配だった検査しても意味がないと思った検査費用が高かったその他 n= HIV 検査は各保健所で匿名で受けられます ( 無料 )

13 ピルの知識に関する設問の正解質問項目 ( 正解 ) ピルは避妊に役立つ (YES) ピルによって悪心 / 嘔吐出血等の副作用が出る場合がある (YES) ピルによって体重増加の副作用が出る場合がある (YES) ピルはエイズの予防になる (NO) ピルは性感染症の予防になる (NO) ピルは精子を殺す作用がある (NO) ピルは精子の侵入を防ぐ作用がある (NO) ピルは排卵を抑える作用がある (YES) 経口避妊薬として認可されているピルですがあくまでも避妊薬です性感染症を防ぐことはできませんまた副作用があるので処方には医師の診察が必要です

14 ピルの知識の正解率質問項目ピルは避妊に役立つピルによって悪心 / 嘔吐出血等の副作用が出る場合があるピルによって体重増加の副作用が出る場合があるピルはエイズの予防になるピルは性感染症の予防になるピルは精子を殺す作用があるピルは精子の侵入を防ぐ作用があるピルは排卵を抑える作用がある (%) 男 n= 女 n= < ピル使用希望率 > 男 ( ピルを使用してもらいたい )14.2% 女 15.9%

15 性教育と正解率エイズ教育を受けた教育課程数と HIV の知識 * エイズ教育を受けた教育課程数とピルの知識 * * 7.0 * * 6.0 * エイズの知識正解数ピルの知識正解数男女 0.0 男女 1 回 ( 中高大のいずれか ) 2 回 ( 中高中大高大 ) 3 回 ( 中高大 ) 1 回 ( 中高大のいずれか ) 2 回 ( 中高中大高大 ) 3 回 ( 中高大 ) 中学高校大学の学校教育でエイズ教育を受けた回数とこのアンケート調査の HIV 知識とピルの知識の正解数の相関を調べたら 1 回よりも 2 回 2 回よりも 3 回受けている方が正解数が高いという結果が得られました

16 コンドームの使用と正解率相手別コンドームの使用状況と HIV 知識正解数相手別コンドームの使用状況とピル知識正解数男女男女 0.0 男女男女決まった相手 : 膣性交その場限り : 膣性交決まった相手 : 膣性交その場限り : 膣性交毎回は使わない毎回使用した毎回は使わない毎回使用した知識と行動の関係について調べてみましたが必ずしも知識があるから行動も伴うとは限らないようです

17 まとめ定期健康診断の機会を利用しプライバシーに充分配慮した大学生の性行動に関する大規模アンケート調査を実施した大学生のおいては 1 初めての性経験を持つ年代である 2HIVを含む性感染症に対する意識が低い大学生の立場に立ったより具体的な性感染症予防教育が求められる

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者 217 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 で前年から 29 増加した HIV 感染者は前年から 3 AIDS 患者は前年から 26 増加した図 -1 2 HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた報告数の概要として主に以下のことが挙げられる図 -2 3 4 外国籍男性は前年から 11