ドベースのプラットフォームを活用する次世代のワークロードはますます重要になっており それによってエンタープライズインフラストラクチャ 特にストレージ分野において新たなパフォーマンスが要求されている これらのワークロードには 財務およびその他のトランザクション指向のデータベース データのアクセス 分析

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1 White Paper NVMe: 次世代のティア 0 ストレージ実現のための鍵 Sponsored by:dell EMC Eric Burgener April 2018 IDC の見解 過去数年の間に 永続的フラッシュストレージはプライマリーワークロード市場の状況を一変させ エンタープライズストレージの売上額の大部分を占めるようになった より高密度に統合された新たなタイプのワークロードは 今日の SAS ベースのオールフラッシュアレイ (AFA) が提供できる以上のものを求め始めており こうしたワークロードに対する処理性能向上への要求の高まりが 今後数年の間に NVMe テクノロジーをエンタープライズストレージプラットフォーム市場に浸透させるであろう 2021 年には NVMe ベースに特化したシステムがプライマリーストレージの売上の中心になり始めると予測される それまでの数年間に本番での使用経験を積んだベンダーは インフラストラクチャの効率化を追求する IT 部門の要求に沿った 高密度に混在したワークロードの統合に適した完成度の高いシステムを提供するとみられる 今後 3 年間は 近年 NVMe に特化したシステムを投入してきた新興企業と 既存の製品ラインをベースに NVMe をオプションとして提供する従来の大手ベンダーとの間で 主導権争いが展開されるとみられる 新興企業が エンタープライズストレージ機能の追加ならびに主な用途で要求されるプラットフォームの耐障害性の証明を目指す一方で 既存ベンダーはエンタープライズ機能と実証済みの耐障害性の強みを生かしつつ ユーザー企業が NVMe へ無停止で移行するために必要な環境整備に注力するであろう Dell EMC は 同社主力製品である VMAX アレイの包括的なストレージ機能と実証済みの耐障害性を NVMe に最適化したデザインで再構成し 新たにティア 0 エンタープライズストレージプラットフォームと位置付けられる PowerMax に移行した Dell EMC は PowerMax を投入することによって 高密度かつ混在したワークロードの統合と次世代の低レイテンシーアプリケーションの稼働を実現する 実証済みの機能と耐障害性を備えたプラットフォーム上で NVMe のすべてのパフォーマンスを顧客に提供できる 調査概要 これまで以上の高い性能を求める次世代アプリケーションがコンピューティングのメインストリームに加わる一方 エンタープライズワークロードも ストレージ性能の限界を試す状況となっている NVMe はこの課題に対応する新たなレベルのパフォーマンスを実現できることから ストレージソリューションとして利用されるようになっており 時間の経過と共に普及が急速に進むと予測される 本ホワイトペーパーでは 今後 か月間においてメインストリームのストレージソリューションにおける NVMe の急速な採用の要因となるユーザー企業のニーズを示し プライマリーストレージ市場の進化について議論する また 次世代のエンタープライズストレージプラットフォームについて ユーザー企業が考慮すべきシステム設計上の課題を挙げている さらに Dell EMC の PowerMax アレイをレビューし NVMe テクノロジーを統合するための Dell EMC の戦略と それがユーザー企業の要件にどのように対応するかについても議論を行う 概況 大半の企業において IT トランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションが進行中である モバイルコンピューティング ソーシャルメディア ビッグデータ / アナリティクス クラウ April 2018, IDC #US

2 ドベースのプラットフォームを活用する次世代のワークロードはますます重要になっており それによってエンタープライズインフラストラクチャ 特にストレージ分野において新たなパフォーマンスが要求されている これらのワークロードには 財務およびその他のトランザクション指向のデータベース データのアクセス 分析 デリバリーに利用される非構造化データのアナリティクス そしてコグニティブ /AI( 人工知能 ) プラットフォームなどの非構造化コンテンツのアナリティクスなど新たなデータ管理アプリケーションが含まれる 実際 IDC では これらのレイテンシーに厳しい リアルタイムのアナリティクス指向のアプリケーションが今後 5 年間で最も急速に増加するストレージワークロードになると予測している 今日のストレージプラットフォームでは 次世代のワークロード そしてそれらと同様に一段と強力なパフォーマンスを要求している従来型のワークロード ( リレーショナルデータベース コラボレーションプラットフォーム エンタープライズアプリケーションなど ) のホスティングを可能にするためのパフォーマンス 機能性 柔軟性が必要とされる これらのパフォーマンス要件によって 過去数年間においては最適なプライマリーストレージプラットフォームとして AFA に向かう急速な進化が起こっている 2017 年において AFA はプライマリーストレージの全売上額の 80% 以上を占めるとみられ このシェアは時間の経過と共に引き続き拡大すると予測される しかし データ管理の分野において一段と厳しい要求を持つ次世代ワークロードが企業内で増加するのに伴い 現在の AFA が提供できるよりも さらに高いパフォーマンスの必要性が高まっている このパフォーマンスへの要求の高まりによって NVMe テクノロジーに対する大きな関心が生まれている 2016 年には複数のニッチなストレージベンダーが NVMe ベースで構築したシステムを提供した IDC ではこうしたニーズの高まりに伴い 複数の大手ベンダーがこの分野に参入するとみている 2017 年には 複数のベンダーが最新の NVMe テクノロジーに基づいた 汎用の混在ワークロード統合用途を意図した AFA を発表している 今日の市場における AFA の大半は SAS(SCSI ベース ) プロトコルを利用している SAS プロトコルはエンタープライズストレージシステムが主にハードディスクドライブ (HDD) で構築されていた時点では十分に機能していたが 永続的フラッシュの使用が主流になる中で 特に高パフォーマンス環境においてその限界が明らかになりつつある マルチコア CPU の普及と仮想化によるストレージ統合の高密度化の中で SAS における並列性の欠如はネイティブのフラッシュメディアの性能を最大限に引き出す上での制約となっている PCIe インターコネクト上で動作する NVMe によって いくつかの面でこれらの欠点に対処可能である NVMe プロトコルスタックは フラッシュおよび新たな次世代メディア ( ストレージクラスメモリー : SCM) におけるパフォーマンスの大幅な向上のために特別に開発されたものであり したがって 読み出し / 書き込み操作が大幅に効率化されている 軽量の NVMe プロトコルは まったく同一のフラッシュメディアに対して使用する場合 SAS と比較して大幅に低いレイテンシーと高いスループットを提供できる NVMe は大規模な並列性をサポートしているため マルチコア CPU アーキテクチャとモダンなメディアを最大限に活用し ストレージアレイからボトルネックを解消することが可能である したがって ストレージシステムは NVMe によって高いパフォーマンスを提供し 従来型および多くの次世代のワークロードを統合できる規模への拡大が可能になる NVMe の使用によって コンピューティングおよび容量などの IT リソースの使用を大幅に改善できるため 効率性の高いエンタープライズストレージシステム構築の可能性が開かれる ただし ストレージベンダーが NVMe の使用拡大に向けて進化する中で 高パフォーマンスなメディアタイプ ( フラッシュ SCM など ) を最大限に活用するためには他のアーキテクチャ上の変更が必要になる ベンダーは NVMe のパフォーマンスと効率を最大化するために アレイのハードウェアとソフトウェアを最適化する必要がある 第 1 に ハードウェアを NVMe ベースのコントローラー バックプレーン デバイスにアップグレードする必要がある 次に NVMe ベースのハードウェア向けにストレージオペレーティングシステムを最適化する必要がある 現時点でハードウェアには NVMe ソリッドステートディスク (SSD) が含まれるが まもなく Intel Optane などの NVMe ベースの SCM デバイスが含まれることになる さらにシステムは イーサネットまたはファイバーチャネル (FC) のホスト接続オプションのために NVMe over Fabric(NVMeoF) もサポートする必要がある 初期の AFA 製品と同様に 初期の NVMe ベースに特化したシステムでは 純粋にパフォーマンスに重点が置かれており スナップショットやレプリケーション 多面的な耐障害性やデータ保護機能な 2018 IDC #US

3 どの多くの基本的なデータサービスが搭載されていない これらのシステムの多くは容量のスケーラビリティも極めて制約されており こうしたニッチなシステムは比較的小規模な市場に限定されている 同時に NVMe は実績のあるエンタープライズアレイにも搭載されている これらは当初 キャッシュ階層への高パフォーマンスな経路を実現するために配備された しかし NVMe テクノロジーは今やエンタープライスストレージプラットフォームにおいて 永続的ストレージおよびホスト間接続のためのネットワークファブリックとして広範に使用される転換点に達している 大手エンタープライズストレージベンダーが主力プラットフォームに NVMe テクノロジーを導入する中で これらのベンダーの製品はデータサービス 耐障害性 可用性 マルチテナント管理などの機能によって新興ベンダーの初期の NVMe システムから差別化されるとみられる 企業が主流のワークロードへの NVMe の使用を拡大するのに伴って これらのエンタープライズクラスの機能のスケーラビリティと成熟度は ストレージプラットフォームのタイプ間での強力な差別化要因になる 初期の NVMe ベースのシステムは一般的に カスタムのリアルタイムのビッグデータ / アナリティクス指向のワークロードや 極めて高パフォーマンスなデータベースに使用されていたが 汎用の統合プラットフォームとして機能するためのスケーラビリティ 可用性 管理機能が欠けていた 大手ベンダーは NVMe テクノロジーを実証済みの成熟したプラットフォームに導入する過程において レガシーと次世代のワークロードの両方を統合させるという作戦を追求することになる この重点目標は 少なくともいくつかのミッションクリティカルなアプリケーションを含む混在ワークロードの処理に必要とされる可用性と管理機能に大きく依存する 大手ベンダーにとっての成功の鍵は アプリケーションのワークロードに対して無停止での移行を完遂する戦略になるとみられる NVMe によって可能となるインフラストラクチャの高密度化には いくつかの留意点がある デバイスとコントローラーの高性能化に伴い 障害の潜在的な影響が大きくなる可能性がある 単一のストレージプラットフォーム上に統合されるワークロードが増加することで コストと効率面では有利になるものの 障害という面でのリスクも高まる 少なくとも一部のミッションクリティカルなアプリケーションを含む主要なワークロードでは ユーザー企業がプラットフォーム当たりのワークロード密度を高める中で プラットフォームの耐障害性がさらに重要となる % 以上 の可用性を維持するには 統合的なデータ完全性チェック デュアルパリティ RAID スナップショット 高度なレプリケーションなどの機能を含む 十分に検討された耐障害性戦略が必要である 統合の高密度化によって容量の面で平均構成は大規模化し パフォーマンス 管理 その他の分野において 大規模化に伴う 課題が発生する可能性がある ここでは プラットフォームの成熟度が重要な考慮事項となる また アプリケーションによるデータサービスの選択機能 QoS(Quality of Service) コントロール 大規模構成における予見可能なパフォーマンスなど 特に高密度のマルチテナント管理の問題に対処できる機能強化も同様に重要である 今後数年間で 業界においてはエンタープライズクラスのストレージプラットフォームの SAS から NVMe への緩やかな移行が見られるであろう 2021 年には NVMe ベースのシステムがプライマリーストレージの全売上額の 50% 以上を占め これらのワークロードにおける NVMe システムの支配的な状況が明確になるであろう CIO はインフラストラクチャの密度も理由の一つに掲げて すでにテクノロジーの更新の評価を進めており フラッシュと SCM をより有効に利用する新しいシステムはすべて NVMe テクノロジーに基づいたものになるとみられる インフラストラクチャのこの高密度化は サービスプロバイダー企業の間ではすでに重点事項となっているが 一般のユーザー企業においてもますます重要になるとみられる 2018 IDC #US

4 新たな Dell EMC PowerMax:NVMe ベースのティア 0 ストレージ Dell EMC は 15 年間に渡ってエンタープライズストレージ市場のシェアが 1 位である ( 売上額ベース ) 過去数年において Dell EMC は中規模から大規模の企業の要件に対応する主力製品として VMAX でオールフラッシュの強力なストレージポートフォリオを構築している VMAX を差別化する特徴には パフォーマンスと容量を広い範囲で独立してスケーリング ( 規模の拡大 ) できる能力 包括的で成熟した一連のエンタープライズクラスのデータサービスと実証済みの信頼できるレプリケーションオプション そして % の可用性を提供できる能力がある Dell EMC は PowerMax の投入によって 汎用的な混在したワークロード向けに設計された最初のメインストリームの NVMe ベースのアレイを生み出した PowerMax は VMAX の中核である実証済みのエンタープライズ機能をベースに 最新の NVMe に特化したハードウェアとティア 0 ストレージを実現する数多くの革新的ソフトウェアが組み込まれている PowerMax は 最大で 1,000 万 IOPS と 150GBps の帯域幅の卓越したパフォーマンスを実現しており VMAX All Flash との比較で 50% 高速であり 約 3 倍のパフォーマンス密度を提供できる PowerMax の基本構成要素は NVMe に最適化された PowerBrick であり これには冗長構成のコントローラーによるエンジンと DAE( ドライブアレイエンクロージャ ) が含まれる 各 PowerBrick ではエンジンにも DAE にも NVMe を利用している 各 DAE は 2U で最大 24 ドライブをサポートする このアレイは 1 基の PowerBrick から最大で 8 基の PowerBrick までスケーリング可能であり 4 ペタバイト (PB) の実効容量 (3 対 1 のデータ削減率に基づく ) を提供する さらに PowerMax ではストレージ密度が実質的に 2 倍になるため ユーザー企業では単一のフロアタイル当たり最大 2PB の実効ストレージ容量を確保できる PowerMax では 業界標準の NVMe SSD ドライブの多様なオプションを提供している このシステムは当初は NVMe ベースのフラッシュドライブと共に出荷され 2019 年初めには NVMe ベースの SCM ドライブ ( 具体的には Intel Optane) もサポートする予定である VMAX All Flash はすでに 500 マイクロ秒未満のレイテンシーを実現しているが さらに PowerMax は NVMe ベースのフラッシュドライブで応答時間を最大 25% 改善し SCM ドライブでは応答時間を最大 50% 改善する NVMe フラッシュと SCM ドライブを単一のシステムに混在させることが可能であり Dell EMC はデータ配置を最適化するために機械学習 (ML) アルゴリズムを組み込んでいる 内蔵の ML エンジンは I/O プロファイルを自動的に認識し リアルタイムにデータを適切なメディアに移動する この設計アプローチによって PowerMax がストレージ管理のオーバーヘッドを伴うことなく最速のパフォーマンスを提供できることが保証され 多様なワークロード構成の経時変化に対して容易に適応し ユーザー企業が単一の PowerMax アレイ内でさまざまな I/O 要件の多様な混在ワークロードを高いコスト効率でサポートできる数多くのオプションを提供可能である PowerMax は NVMeoF 対応であり 16/32Gb のファイバーチャネルのホスト接続をサポートする新たな NVMeoF I/O モジュールが 2019 年初めに出荷された時点で無停止でのアップグレードが提供される予定である NVMeoF のオプションによって PowerMax は Dell EMC のフラッグシップとなるエンタープライズストレージプラットフォームの効率性 スケーラビリティ 実証済みのストレージ管理機能のすべてを備える これによって ユーザー企業は ローカル NVMe ストレージ相当のレイテンシーを持つ NVMe ベースに特化したアレイを構成することが可能になる NVMeoF と従来のプロトコルの差異は 前述の NVMe と SAS プロトコルスタックの差異と同様である NVMeoF はより効率的で レイテンシーが非常に低く スループットが大幅に向上する IDC の見解では NVMeoF はエンタープライズストレージの将来のホスト間接続プロトコルであり NVMeoF for FC によってユーザー企業はそれを現行のインフラストラクチャですぐに活用することが可能になる PowerMax には ソフトウェアの新しい重要なイノベーションも含まれる Dell EMC は インライン重複排除を追加した これはハードウェアの支援を受けてインライン圧縮と同一のカード上で実行される これらのデータ削減テクノロジーは 最大限の柔軟性を提供するためにストレージグループのレベルで同時に選択可能であり 暗号化 ( データ削減が実行された後で データが永続ストレージに 2018 IDC #US

5 書き込まれる際に ストレージコントローラーのレベルで実行される ) を含むすべてのデータサービスの利用と完全な互換性がある また PowerMax には QoS 機能が追加されており これによってユーザー企業はレイテンシーの制限を利用してワークロードごとにパフォーマンスをセグメント化することが可能である これらの 3 つのデータサービステクノロジー ( 圧縮 重複排除 暗号化 ) を同時に使用しても 500 マイクロ秒以下のレイテンシーを一貫して提供するアレイの性能には影響はない これらすべての機能と % の可用性を提供できる PowerMax の能力の組み合わせによって 高密度でコスト効率の高いワークロード統合のための強力な基盤が提供される Dell EMC のエンタープライズストレージ製品のその他のオールフラッシュプラットフォームと同様に PowerMax は Dell EMC の Future-Proof Storage Loyalty Program の対象となる これには 3 年間の満足度保証 4 対 1 のストレージ効率保証 標準搭載の ( データサービスの ) ソフトウェアバンドル データ移行保証 ハードウェア投資保護 およびアレイの使用期間に渡る ( コンポーネントレベルでの ) 固定された保守コストの保証が含まれる 新たな PowerMax ファミリーには PowerMax 2000 と PowerMax 8000 が含まれる PowerMax システムは ソフトウェアをバンドルしたアプライアンスベースのパッケージとして販売される 基本システムを含む Essentials ソフトウェアパッケージには SnapVX を搭載した PowerMaxOS インライン圧縮と重複排除 無停止移行 QoS および icdm Basic が含まれる これに含まれている移行ツールによって ユーザー企業はすべての VMAX から無停止で PowerMax に移行するか あるいはほとんどのサードパーティ製アレイから PowerMax に簡単にデータを移行することが可能である Pro ソフトウェアパッケージはプラットフォームの高度な機能を拡張するものであり SRDF 暗号化 enas( ユニファイドストレージソリューション向け ) ならびにホストマルチパス icdm Advanced(AppSync 経由 ) などが含まれている PowerMax 8000 は メインフレームおよび IBM i ストレージのワークロードもサポートしている この新製品は エンタープライズストレージにおいて Dell EMC が定評を得ている実証済みの可用性 信頼性 セキュリティ データ保護 管理性のすべてを備えたメインストリームのプラットフォームで NVMe のパフォーマンス スケーラビリティ 効率を提供するものである 将来の展望 レイテンシーに厳しい制約のあるデータベースなど 特定のアプリケーションでは現時点でも NVMe のパフォーマンスを必要としているが 12Gb SAS をベースとする現在のエンタープライズアレイは大半のエンタープライズワークロードに対して十分なパフォーマンスを提供している しかし マイクロ秒が売上の増加や競争優位につながる リアルタイムアナリティクスに基づく次世代のワークロードの本番環境への投入が拡大する中で NVMe の重要性はますます高まるとみられる IDC では 2020 年には Fortune 2000 企業の 60 70% において リアルタイム指向 ( バッチ指向ではなく ) のビッグデータ / アナリティクスを利用するミッションクリティカルなワークロードが少なくとも 1 個は存在し それらの企業の多くでは関連するアプリケーションが複数存在すると予測している NVMe によって これらの極めて要求の厳しいワークロードを IT 部門のプライマリーストレージプラットフォームで実行することが可能になり 高パフォーマンスストレージのサイロの必要性が解消される しかし このような高密度の統合は 信頼性の高いプラットフォームを確保することの重要性を明確に示すものである ユーザー企業が業務効率の向上に当たって NVMe の採用を検討する際には プラットフォームの可用性と回復可能性を重視する必要がある NVMe は将来のエンタープライズストレージのイネーブラーであり IDC では 2021 年には NVMe ベースのアレイがプライマリーストレージプラットフォームの売上額の中心になると予測している ベンダーはすでに NVMe SSD だけでなく 次世代の SCM テクノロジーや NVMeoF オプションのサポートについてユーザー企業と戦略を議論しているとみられる NVMe のサポートを早期に導入するベンダーは NVMe の使用がメインストリームになる時点で成熟度の高いプラットフォームを有することになる これが ベンダーが SCSI ベースのオプションを維持しつつも これらのシステムの提供を早期に開始する十分な理由になっている 今後 1~2 年においては SCSI ベースのシステムは一定のコストにおける優位性を提供する可能性があるが IT 部門において統合の高密度化による快適性を重視するようになると 最終的には NVMe ベースのシステムのインフラストラクチャ密度の方が より高い経済性を持つモデルとして提供されることになる 2018 IDC #US

6 機会と課題 ユーザー企業は 次回のプライマリーストレージプラットフォームの更新の機会において SAS あるいは NVMe のいずれのオプションが自社にとって最適であるかを慎重に検討する必要がある 特に 高密度のストレージ統合とメインストリームのワークロード構成への次世代アプリケーションの追加に関するユーザー企業の戦略が この意思決定における重要な要素になる ユーザー企業ではまた 低レイテンシーおよび効率性以外の NVMe のメリットが 自社の目標の達成にどのようにプラスになるかという点も検討対象となる可能性がある たとえば NVMe の広帯域幅によって データのモビリティの大幅な向上が可能となり データの保護 データの移行 そして潜在的にはユーザー企業が 自らの戦略に沿う形で選択肢を調整しやすくなる 顧客企業が NVMe ベースのシステムに移行する必要があることを理由に それを 今 売り込むのか それとも今は SCSI ベースのシステムの購入を勧めるかはベンダー次第である しかし 少なくとも現時点で考えられるベンダーにとっての最善策は ( それが可能であれば ) 両方のシステムを紹介した上で 選択は顧客企業に任せることである ユーザー企業としては NVMe ベースのアレイを選択する場合には ハードディスクではなく フラッシュや SCM などのモダンなメディアに対してシステムを最適化するためのストレージオペレーティングシステムの具体的な機能強化について質問する必要がある 今後 1~2 年間は システムがどの程度 NVMe に対して最適化されているかという点が パフォーマンス 効率 コストなどの大半の企業にとって重要な判断材料となる可能性が高い この面では 顧客企業での NVMe の本番稼働実績の長いベンダーが有利となる可能性が高い 移行の管理は 課題であると同時に機会でもある ユーザー企業は NVMe への移行の経路に関係なく 移行がアプリケーション環境とエンドユーザーに対して無停止で実行されることを要求するとみられる 最終的に NVMe をエンドツーエンドでサポートするシステムが業界の方向性であるが ベンダーはユーザー企業が必要に応じて NVMeoF または SCM テクノロジーに段階的に移行することを可能とする戦略を取ることによって最大の柔軟性を提供できる 時間のかかる NVMe への移行を効果的に先導できることは 競合他社から自社を差別化できる 1 つの方法と言える 従来 Dell EMC はオールフラッシュ製品のポートフォリオの幅広さによって ユーザー企業に選択肢を提供することが可能であった NVMe を中心に完全に再設計された新たなエンタープライズアレイの追加と 新しいフラッシュおよび SCM テクノロジーをサポートできる能力は 同社のポートフォリオの強力な拡充となるものである これは Dell EMC が 限られたオールフラッシュ製品しか持たないベンダーに対して 自社を差別化できる明確な機会である 結論 次世代のワークロードでは NVMe によって実現されるレベルのパフォーマンスがますます要求されるようになる ユーザー企業では エンタープライズストレージベンダーが NVMe テクノロジーを製品に導入する戦略を把握する必要がある ユーザー企業では ストレージの統合と次世代ワークロードの配備に関する自社の戦略と ベンダーの NVMe に関する方向性の理解を組み合わせることによって エンタープライズストレージプラットフォームに関するインテリジェントな選択を行うことが可能になる NVMe ベースのインフラストラクチャ密度の利用によるストレージのさらなる統合を検討するユーザー企業は ストレージソリューションの耐障害性 マルチテナント管理機能 プラットフォームの成熟度 ベンダーの移行戦略などの重要な課題に焦点を合わせるべきである 大規模配備における実証済みの耐障害性と幅広い包括的なストレージ機能を有するベンダーは ユーザー企業のために無停止の移行戦略を維持できる形で NVMe テクノロジーを自社プラットフォームにインテリジェントに統合できれば これらの課題の面で優位に立てる可能性がある ユーザー企業が次回のテクノロジーの更新の際に SAS ベースのアレイと NVMe ベースのアレイのいずれを選択するかは ワークロードの要件によって左右されることであり 両方のオプションを有するベンダーがユーザー企業に対して他社よりも優れた選択肢を提供できることになる 2018 IDC #US

7 Dell EMC は PowerMax の投入によって 同社のすでに強力なオールフラッシュのポートフォリオに重要な先見的なプラットフォームを追加している 完全な一連のエンタープライズクラスのデータサービスと実証済みの % の可用性を提供するプラットフォームに NVMe テクノロジーがインテリジェントに統合されることによって システムのストレージパフォーマンス インフラストラクチャ密度 効率が大幅に向上している PowerMax はその性能特性によって 極めてレイテンシーに厳しい次世代ワークロードのホスティングにおいて 2016 年に投入されたニッチな NVMe システムと競争できるだけではなく 実証済みのエンタープライズのストレージ機能によって これらのニッチなシステムが提供できる範囲を超え 高密度の混在ワークロードの統合においても優れた選択肢となっている 2018 IDC #US

8 IDC 社概要 International Data Corporation(IDC) は IT および通信分野に関する調査 分析 アドバイザリーサービス イベントを提供するグローバル企業です 50 年にわたり IDC は 世界中の企業経営者 IT 専門家 機関投資家に テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な 客観的な情報やコンサルティングを提供してきました 現在 110 か国以上を対象として 1,100 人を超えるアナリストが 世界規模 地域別 国別での市場動向の調査 分析および市場予測を行っています IDC は世界をリードするテクノロジーメディア ( 出版 ) 調査会社 イベントを擁する IDG( インターナショナル データ グループ ) の系列会社です Global Headquarters 5 Speen Street Framingham, MA USA idc-community.com Copyright Notice External Publication of IDC Information and Data Any IDC information that is to be used in advertising, press releases, or promotional materials requires prior written approval from the appropriate IDC Vice President or Country Manager. A draft of the proposed document should accompany any such request. IDC reserves the right to deny approval of external usage for any reason. Copyright 2018 IDC. Reproduction without written permission is completely forbidden.