要旨今回横浜国立大学企業成長戦略研究センターでは内外経済の急激な環境変化を受けかつてない程の厳しい経営環境の悪化が問題視されるなかで神奈川県内のベンチャー等中小企業 1,386 社 ( その内回答企業 39 社 ) を対象として経営の現状やその現状を維持克服する打開策としての成長戦

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もえりしばもと
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1 神奈川県ベンチャー等中小企業の業況感調査報告書平成 3 年月国立大学法人横浜国立大学企業成長戦略研究センター Center for Corporate Strategy and Economic Growth

2 要旨今回横浜国立大学企業成長戦略研究センターでは内外経済の急激な環境変化を受けかつてない程の厳しい経営環境の悪化が問題視されるなかで神奈川県内のベンチャー等中小企業 1,386 社 ( その内回答企業 39 社 ) を対象として経営の現状やその現状を維持克服する打開策としての成長戦略に関するアンケート調査を行った尚本調査は 010 年に引き続き回目の実施となるためにいくつかの項目に関しては前年度比較を併せて行っている経営の現状に関しては売上利益ともに減少した企業が最も多く回答企業の半数近くを占めている業況感も回答企業の半数強が不調であると認識していた国内外の景気低迷を反映し県内中小ベンチャー企業の業績も苦境にあることがみてとれるしかしその一方で前回調査 (010 年 ) との回答割合の比較では売上や利益の増加横ばい業況感は好調であると回答した企業の割合が増加しており回復傾向の兆しも見受けられる企業が業績の維持回復の術として考えている成長戦略では人件費の圧縮や設備投資費用を圧縮するといった後ろ向きで消極的な対応といった回答も見られたが既存事業における新しい販路の開拓や新製品開発新規事業展開 ( 多角化 ) と回答した企業もかなり多く県内中小ベンチャー企業が業績の維持回復に前向きで積極的な対応をしていっていることが見てとれるまた既存事業の強化の一環としての海外事業活動は 3 割強の中小ベンチャー企業が何らかの海外事業活動を展開していると回答した大企業と比較して企業規模が小さい中小ベンチャー企業でも成熟した日本市場で事業を展開するだけではなく積極的に海外市場で事業を遂行し成長を目指していく企業家精神のあふれた企業が県内に存在していることの表れであると推察できる更に今後どのように成長していくのかの方向性である成長戦略に関しては利益売上ともに伸び悩む経営環境のなかで多くの企業が新製品サービスの開発計画及び販路の開拓計画があると回答しており足下の業況だけにとらわれず公的認定支援等を活用しつつ将来を見据えて競争力を維持向上させていくスタンスが見受けられたまた新製品サービスの開発計画を自社単独で行うのかあるいは他社や大学等の外部機関との共同で進めるのかに関しては自社単独開発の回答が最も多かったが厳しい経営環境を乗り越えるため一つの活路として他社や大学等との共同開発を計画する企業も多かった ( 了 ) i

3 目次 Ⅰ. 調査の概要趣旨調査内容等... 1 Ⅱ. 集計結果分析回答企業の属性業種企業規模従業員数資本金創業年経営動向直近 3 年間の売上利益公的認定支援等資金繰りの見通し業況感成長戦略売上利益の変化への対応海外事業活動の有無今後の新製品サービスの開発計画今後の販路開拓計画... 8 資料アンケート調査票... 9 ii

4 神奈川県ベンチャー等中小企業の業況感アンケート調査 Ⅰ. 調査の概要 1. 趣旨世界を同時不況に巻き込んだリーマンショックからの回復基調にも足踏み感があり円高の高止まりや石油などの資源の高騰の中先行きにまだ不透明感がありベンチャー等中小企業が回復までの期間をどのように見込んで事業計画を立てようとしているかその取り組みと企業の活力について神奈川県内のベンチャー等中小企業を対象にアンケート調査を昨年度に続いて行い中小企業施策等に反映することを目指すものであるなお本調査は 010( 平成 ) 年に引き続き回目 ( 前回調査時期 :009( 平成 1) 年 1 月 14 日 ~010( 平成 ) 年月日回答企業数 93 社 ) となるためいくつかの項目については前年度比較を併せて行っている. 調査内容等調査時期 : 011( 平成 3) 年月 18 日 ( 金 ) から011( 平成 3) 年 3 月 7 日 ( 月 ) まで調査方法 : 郵送によるアンケート調査調査対象 : 神奈川県内に本社あるいは事業所をもつ神奈川県の経営革新計画の承認企業を含む1,386 社調査内容 : 1 企業の業種規模創業時期に関する属性データ直近 3 年間の売上と利益の変化 3 公的な認定融資支援の利用の有無 4 年度末の資金繰りの見通し売上回復までの期間の見通し 6 売上利益の変化への対応策 7 海外事業展開 8 新たな製品サービスの開発や販路開拓の取組み ( アンケート調査票別添 ) 回答状況回答企業 39 社 ( 回答率 17.%) 1

5 Ⅱ. 集計結果分析 1. 回答企業の属性 1-1 業種回答企業 39 社の業種は製造業 13 社 (%) が最も多く次いでサービス業 33 社 (14%) であったまたその他 6 社 (11%) の内訳にはソフトウェア開発情報処理貿易リネンサプライ業研究等が含まれている業種建設業 0 製造業 13 卸売業 1 小売業サービス業 33 その他 6 複数回答 11 計 39 小売業 % その他 11% サービス業 14% 卸売業 % 複数回答 % 建設業 8% 製造業 % 業種 1- 企業規模 ( 従業員数資本金 ) 回答企業 39 社の従業員数は県内中小ベンチャー企業の調査ということからほとんどが従業員数 300 人未満の企業 (94%) であった資本金は一千万 ~ 五千万円未満 16 社 (3%) が最も多い従業員数 10 人未満 48 10~30 人未満 7 30~100 人未満 ~300 人未満人以上 11 計 39 資本金一千万円未満 13 一千万 ~ 五千万円未満 16 五千万 ~ 一億円未満 9 一億円以上 39 計 ~ 300 人未満 % 300 人以上 % 1% 30~100 人未満 8% 10 人未満 0% 10~30 人未満 4% 従業員数一億円以上 16% 1% 五千万 ~ 一億円未満 % 一千万円未満 % 資本金一千万 ~ 五千万円未満 3%

6 1-3 創業年回答企業 39 社の創業年は 186 年 ~006 年と幅広広く 100 年以以上続く企業業も8 社あった創業年年代ごとの業業種内訳は戦前から70 年代に最も多くみられた製造業は 1980 年代代以降徐々に減少し代わってサービス業の増加が見受受けられる第二次産業業から第三次次産業への全全国的な産業転換を県内中小ベンチャーー企業の創業業年代ごとの業種内訳の中にも見ることができる 1% 創業年創業年戦前戦後 ~199 年 1960 年代 1970 年代 1980 年代 1990 年代 000 年代計 8 年年代 16% 1980 年代 0% 000 年代 9% 戦前 1% 1970 年代 16% 1960 年代 14% 戦後 ~ 199 年 1% 創業業年代ごとの業種内内訳複数回答 19 戦前 0 戦後 ~ 199 年 1960 年代年代年代年代年代 0 その他サービス業小売業卸売業製造業建設業

7 . 経営動向 -1 直近 3 年間の売上と利益回答企業 39 社の直近 3 年間の売上と利益は減少したと回答した企業が最も多く売上 110 社 (46%) 利益 103 社 (43%) であった内外の厳しい景気低迷を反映し県内中小ベンチャー企業の業績も苦境にあることが見て取れる 3% 売上 (011 年調査 ) 3% 利益 (011 年調査 ) 増加 % 増加 1% 011 年売上利益増加 3 1 横ばい減少計 ( ) 減少 46% 横ばい 9% 減少 43% 横ばい 33% 前回調査(010 年 ) との回答割合の比較前回調査 (010 年 ) との回答割合の比較では売上の増加横ばい 010 年 4% 011 年 1% へと増加売上の減少 010 年 3% 011 年 46% へと減少したまた利益の増加横ばい 010 年 41% 011 年 4% へと増加利益の減少 010 年 7% 011 年 43% へと減少し回復傾向の兆しが見受けられる % 売上 (010 年調査 ) % 利益 (010 年調査 ) 増加 1% 増加 1% 010 年売上利益増加 61 4 横ばい減少計 ( ) 減少 3% 横ばい 4% 減少 7% 横ばい 6% 4

8 - 公的認定支援等回答企業 39 社の公的認定支援等はあり 1 社 (%) なし 109 社 (46%) であり半数以上の企業が何らかの公的認定支援等を受けている公的認定支援等の具体的な内訳は中小企業緊急雇用安定助成金県の経営革新計画承認等の事業資金調達に直接的に影響するものの他 ISO 等の認証を受け企業ブランドや製品事業価値の向上に寄与するものがあった % 公的支援等公的支援等あり 1 なし 109 計 39 なし 46% あり % -3 資金繰りの見通し回答企業 39 社の資金繰りは見通し有 166 社 (69%) 不安 6 社 (7%) であり経済の先行きに不安が残る中約 7 割の企業は財務面を安定させているその他 3% 1% 資金繰見通 (011 年調査 ) 資金繰見通 (011 年 ) 見通し有 166 不安 6 その他 6 計 39 不安 7% 見通し有 69% 前回調査(010 年 ) との回答割合の比較前回調査 (010 年 ) との回答割合の比較では見通し有 010 年 61% 011 年 69% へと微増し回復傾向の兆しが見受けられる 3% 資金繰見通 (010 年調査 ) 資金繰見通 (010 年 ) 見通し有 178 不安 106 その他 1 8 計 93 不安 36% 見通し有 61%

9 -4 業況感回答企業 39 社の業況感は半数強が不調と回答している業況 (011 年 ) 好調 7 不調 1~ 年で回復 8 不調 3 年で回復 9 不調回復は4 年以上 18 その他 3 9 計 39 その他 3 10% 9 4% 好調 7 31% 不調, 71, % 業況感 (011 年度調査 ) 不調 1~ 年で回復 8 不調 3 年で回復 9 不調回復は 4 年以上 18 前回調査(010 年 ) との回答割合の比較前回調査 (010 年 ) との回答割合の比較では不調 010 年 7% 011 年 % へと減少好調 010 年 16% 011 年 31% へと増加し明らかな回復傾向の兆しが見受けられる業況 (010 年 ) 好調 47 不調 1~ 年で回復 14 不調 3 年で回復 49 不調回復は4 年以上 1 その他 8 6 計 93 6 % その他 8 10% 業況感 (010 年度調査 ) 不調 1~ 年で回復 14 好調 47 16% 不調, 71, 7% 不調 3 年で回復 49 不調回復は4 年以上 1 6

3. 成長戦略 3-1 売上利益の変化への対対応回答企業 39 社の売上利益益の変化への対応 ( 複数回答全 34 件 ) は

( 多角化 ) 79 件人人件費の圧縮縮 68 件設備投資費費用の圧縮 40 件 M&A 他企企業との提携携 17 件であった変化への対応

変化対応既存存製品開発既存存販路開拓新規規事業展開 M& &A 設備備費用圧縮人件件費圧縮その他対応応せず計 ( 回答数 ) ( 複数回答 )

社の海外事業活活動は海海外事業活動を行っている 83 社 (3%) 海外事業活動を行っていない 11 社 (63%) であった 3 割強の中小

10 3. 成長戦略 3-1 売上利益の変化への対対応回答企業 39 社の売上利益益の変化への対応 ( 複数回答全 34 件 ) は回答数が多多い順に既存存事業における新規顧客客販路の開開拓 17 件既存事事業における新製品サービスの開発 138 件新規規事業展開 ( 多角化 ) 79 件人人件費の圧縮縮 68 件設備投資費費用の圧縮 40 件 M&A 他企企業との提携携 17 件であった変化への対応 ( 複数回答 ) 既存製品開発 138 既存販路開拓 17 新規事業展開 79 M&A 17 変化対応既存存製品開発既存存販路開拓新規規事業展開 M& &A 設備備費用圧縮人件件費圧縮その他対応応せず計 ( 回答数 ) ( 複数回答 ) 設備費用圧縮人件費圧縮その他対応せず海外外事業活動動の有企業 39 社の海外事業活活動は海海外事業活動を行っている 83 社 (3%) 海外事業活動を行っていない 11 社 (63%) であった 3 割強の中小ベンチャーー企業が何何らかの海外外事業活動を展開している % 海外事業活活動の有無海外外事業行っている行っていない計計行っていない 63% 7 行っている 3%

11 3-3 今後の新製品サービスの開発計画回答企業 39 社の今後の新製品サービスの開発計画は自社単独開発 97 社 (41%) が最も多く他社との共同開発社 (3%) 大学等との共同開発 4 社 (10%) と続き予定なしと回答した企業は4 社 (17%) であった県内の中小ベンチャー企業の7 割強が今後の新製品サービスの開発を計画しており積極的な姿勢が見受けられた % その他 4% 新製品サービスの開発計画製品開発計画自社単独開発 97 他社共同開発大学等共同開発 4 予定なし 4 その他計 39 大学等共同開発 10% 予定なし 17% 他社共同開発 3% 自社単独開発 41% 3-4 今後の販路開拓計画回答企業 39 社の今後の販路の開拓計画は開拓計画あり 133 社 (6%) が最も多く次いで現状維持 7 社 (31%) 販路の絞り込み 1 社 (6%) であった販路絞込み 6% 7% 販路開拓計画販路開拓計画開拓計画あり 133 現状維持 7 販路絞込み 1 16 計 39 現状維持 31% 開拓計画あり 6% 8

12 資料アンケート調査票 < 神奈川県ベンチャー等中小企業の業況感調査 > 尚誠に勝手ながら本回答用紙を平成年 1 月日 ( 月 ) 迄に同封の返信封筒にお入れ頂きご返送して頂けます様お願い申し上げます 1 貴社の概要についてお尋ねします下記の項目にご記入下さい質問事項記入欄 1 貴社名を教えてください社名 : ご記入いただく方の所属部署役職名お名前ご連絡先について教えてください所属部署役職名お名前 : ご連絡先 : Tel; ; 3 貴社の業種について教えてく 1. 建設業. 製造業 3. 卸売業ださい 4. 小売業. サービス業 6. その他 ( ) 4 貴社の従業員数 ( 役員を除く正社員その他社員の合計数 ) について教えてください 1.10 人未満.10~30 人未満 3.30~100 人未満 4.100~300 人未満.300 人以上貴社の資本金について教えてください万円未満万円 ~000 万円未満万円 ~1 億円未満 4. 1 億円以上 6 貴社の創業年について教えて西暦年ください 7 貴社の直近 3 年間の売上について教えてください 1. 増加. 横ばい 3. 減少 8 貴社の直近 3 年間の利益について教えてください 1. 増加. 横ばい 3. 減少 9

13 貴社の事業戦略についてお尋ねします下記の項目にご記入下さい質問事項 9 貴社の業況について教えてください 10 貴社の当面の資金繰り ( 平成年 3 月末まで ) について教えてください 11 貴社が公的な認定融資支援等を受けているかについて教えてください 1 貴社の売上利益の ( 無 ) 変化への対応について教えてください ( 複数回答可 ) 13 貴社の今後の新製品サービスの開発計画について教えてください 14 貴社の今後の販路の開拓計画について教えてください 1 貴社が海外事業活動を行っているかについて教えて下さい 16 貴社が海外事業活動を行う理由について教えて下さい記入欄 1. 現在は好調. 現在は不調だが1~ 年で回復見込み 3. 現在は不調だが3 年程度で回復見込み 4. 現在は不調で回復までに4 年以上かかりそう. その他 ( ) 1. 資金繰りの見通しはついている. 資金繰りに不安がある 3. その他 ( ) 1. 有り ( 具体的に ). 無し 1. 既存事業における新製品サービスの開発. 既存事業における新規顧客販路の開拓 3. 新規事業展開 ( 多角化 ) 4.M&A 他企業との提携. 設備投資費用の圧縮 6. 人件費の圧縮 7. その他 ( ) 8. 特に対応する必要がない 1. 自社単独での実施を計画. 他企業との共同開発を計画 3. 大学その他研究機関との共同開発を計画 4. 特に予定はない. その他 ( ) 1. 新規開拓の見込有日本市場向け約 ( )% 欧米市場向け約 ( )% 新興国市場向け約 ( )%. 現状維持 3. 販路の絞り込み 1. 行っている主な進出国 ( ) 進出年 ( ) 具体的な活動内容 ( ). 行っていない 1. 取引先企業の要請による海外進出. 市場の新規開拓等を目的とした自発的な海外進出 3. その他 ( ) 質問は以上ですお忙しい所ご協力頂き誠にありがとうございました 10

平成２９年度　　　　　地域経済動向調査　　　　　　調査報告書

平成２９年度　　　　　地域経済動向調査　　　　　　調査報告書平成 29 年度地域経済動向調査調査報告書十津川村村内の事業者の属性取り組み状況後継者の有無など Ⅰ 調査概要 1. 調査方法 (1) 調査日平成 29 年 8 月 ~ 平成 29 年 11 月 (2) 調査方法村内事業者へアンケートの郵送 (3) 調査対象村内の法人事業主 (4) 調査対象人数 227 社 ( うち回答社数 161 社 ) 70.9% (5) 設問数 13 問 1. 業種について