Microsoft Word - レポトウ290号.docx

Size: px
Start display at page:

Download "Microsoft Word - レポトウ290号.docx"

Transcription

1 第 290 号 目次 アルコール飲酒による吐物誤嚥 1 精神障害中の自殺 13 アルコール飲酒による吐物誤嚥 東京高裁平成 26 年 4 月 10 日判決 ( 平 24( ネ )7655 号 平 25( ネ )2859 号保険金請求控訴事件 ) 判時 2237 号 109 頁第 1 審 : 東京地裁平成 24 年 11 月 5 日判決 ( 平 23( ワ )9701 号保険金請求事件 ) 判例集未登載 [ 事実の概要 ] 本件は 傷害保険契約 ( 海外旅行保険契約 ) の被保険者である訴外 Aが NHK の番組制作のために中国出張中 宴席に参加して高濃度のアルコールを大量摂取した後に嘔吐し 吐瀉物を詰まらせて窒息死したことから 保険金受取人であるXら ( 原告 被控訴人 ) が保険者であるYら ( 被告 控訴人 ) に対し 死亡保険金及び遅延損害金 ( 以下 死亡保険金等 という ) の支払いを求めた事案である X 1 は亡 Aの父であり X 2 は亡 Aの母である X 3 は放送番組の企画 制作等を目的とする株式会社であり NHK から番組制作の業務の一部を委託されていた X 4 は放送番組の企画 制作等を目的とする株式会社であり X 3 からさらに業務の全部または一部を再委託されていた 亡 AはX 4 に勤務し ロケ現場における音声 照明スタッフ等の業務に従事していた 本件は X 1 およびX 2 がY 1 との間で締結した Aを被保険者とする海外旅行保険契約に基づき X 3 がY 1 との間で締結したグループ傷害保険契約に基づき X 4 がY 2 との間で締結した普通傷害保険契約に基づき死亡保険金等の支払を求めた 本件海外旅行保険契約では 被保険者が旅行行 程中に傷害を被り その直接の結果として 傷害の原因となった事故の日からその日を含めて 180 日以内に死亡したときは この特約条項および海外旅行保険普通保険約款の規定に従い 保険証券記載の傷害死亡保険金額の全額を傷害死亡保険金として死亡保険金受取人に支払う とした上で 傷害とは 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害をいい この傷害には 身体外部から有毒ガスまたは有毒物質を偶然かつ一時に吸入 吸収または摂取したときに急激に生ずる中毒症状 ( 継続的に吸入 吸収または摂取した結果生ずる中毒症状を除く ) を含む とし 疾病とは 前記の 傷害以外の身体の障害をいう ただし 妊娠 出産 早産および流産を除く と定義されている それとともに 被保険者の脳疾患 疾病または心神喪失 の場合には免責とされている 本件グループ傷害保険契約では 被保険者の 就業中 という点と疾病の定義が示されていない点以外は 本件海外旅行保険契約とほぼ同様の内容である 本件普通傷害保険契約では 旅行行程中や就業中といった限定がない点と疾病の定義が示されていない点以外 ほぼ同様の内容である ( 以下 各保険契約を併せて 本件各保険契約 という ) 1

2 2 Aは 平成 21 年 4 月 1 日から 10 日程度の予定で NHK が放映する放送番組の制作に際して NHK の職員 B Cの2 名と中国でロケを行った ( 以下 本件中国出張 という) 本件中国出張は 日中戦争時に旧日本軍が中国に飛行場を建設したことの確認や 同飛行場を基礎としてつくられた現在の飛行場の様子の撮影 当時の様子を知る地元の人々へのインタビュー等を行うためであった 同番組制作は 日中戦争をテーマとするものであったことや旧日本軍が建設した飛行場を基礎にして造られたという軍事施設でもある飛行場の撮影も予想されるといったデリケートな問題を抱えていた そこで 現地ロケの調整や中国語の通訳のためにロケクルーと同行する中国側の担当は 通常の取材の場合と比べて より権限の強い共産党地方委員会に所属するDが行うことになった 同番組取材は Dが好意的に地元住民や当局者に根回したため順調に進行していたが 上記飛行場について撮影許可が出ていなかったので 撮影できていなかった 取材日程が大詰めをむかえた平成 21 年 4 月 8 日 Bら3 名の日本側スタッフと Dを始めとする中国側スタッフとの間で 宴席が設けられることとなった NHK の主催という体裁で午後 7 時ごろから開催され 6 名で大瓶 5 6 本のビールを飲む程度で午後 8 時ごろには終了した そこでは BはDに対し これまでの尽力について礼を述べるとともに 上記飛行場の撮影に改めて協力を要請した これに対して Dから 今後の取材が円滑に進められるように町の有力者たちを是非紹介したいとして 宴席の返礼の誘いがあった Bら日本側スタッフは 中国では 宴席の返礼を断るのは失礼に当たること また 上記飛行場の撮影を実現させるためにもDや地元の有力者たちとの関係を深めておく必要があると考え 宴席に出席した 本件宴席は 午後 8 時半ごろから開始され D の知人であり地元の有力者を含む7 8 人が出席していた Bは彼らにも撮影許可が下りるように働きかけ 好意的な返答を得るなどしていた 日本側スタッフは Dらに多数回乾杯を求められ その度にアルコール度数が 50 度を超えるような白酒を水などで割ることもなく 一気に飲み干した 日本側スタッフは 途中から 乾杯するふりをしながら ほとんど床にこぼすなどしてなるべく飲まないようにしていたものの 結局 合計で各自 10 杯程度の白酒を飲んだ なお このような乾杯は 通常は小さな杯で行われるが 本件宴席 では普通のコップで行われた 本件宴席は 午後 10 時頃 Aが酔いつぶれたことから終了した 日本側スタッフは 午後 10 時半から午後 11 時頃 宿泊先のホテルに戻ったが その時点でAは泥酔しており 自力で歩行することができなかったため Bと中国人スタッフがAを部屋まで連れて行き トイレで2 回ほど吐かせた後 ベッドに寝かせたところ Aはいびきをかいて寝ていた しかし 翌朝午前 8 時頃 心肺停止状態になっているAが発見され 午前 9 時頃 死亡が確認された Aの検死に当たった医師は A の死亡日時について 平成 21 年 4 月 9 日午前 2 時頃 死亡原因について 飲酒後嘔吐物により食べ物の逆流にて窒息? という記載をした死亡医学証明書を発行した 争点として 1Aの死亡が急激かつ偶然な外来の事故によるものか 2Aの死亡が就業中の事故によるものか 3 疾病免責の抗弁 および4 心神喪失免責の抗弁がある 本稿では 保険事故の外来性と疾病 心神喪失免責約款との関係に焦点を当てて検討する 1について Xらによれば Aが睡眠中に嘔吐中枢が刺激されて嘔吐したところ 急性アルコール中毒による意識低下ないし気道反射の低下が生じていたため 吐瀉物を誤嚥して気道閉塞が生じ 窒息して死亡した一連の事象である本件事故は 急激かつ偶然な外来の事故によるものであるとともに 吐瀉物の誤嚥は外来の事故に該当する との当審の審理中に示された最高裁判決平成 25 年 4 月 16 日判時 2218 号 120 頁 ( 以下 平成 25 年最判 という ) をも援用する これに対して Y らによれば Aの死因が吐瀉物を誤嚥して気道閉塞が生じ 窒息したことではなく 急性アルコール中毒による呼吸麻痺 あるいは急性アルコール中毒による脳中枢の麻痺による呼吸機能停止ないし心拍機能停止によるものであるから 外来性の要件を満たさないとする 原審は 高濃度のアルコールの大量摂取 これによる嘔吐中枢刺激による嘔吐 急性アルコール中毒による意識低下 気道反射低下による誤嚥 窒息という一連の流れを一体ととらえ アルコール摂取に外来性ありと判断した 3について Xらによれば 一般に急性アルコール中毒は外因死とされており 疾病に当たらないから 疾病免責の対象とはならない これに対して Yらによれば Aの死因が吐瀉物の誤嚥による窒息であるか 呼吸麻痺等であるかに関わら

3 ず どちらも急性アルコール中毒という疾病によって生じたものであり 疾病免責が適用されるとする なお 原審では争点となっていない 4について Xらによれば Aは意思決定能力や判断能力の低下 喪失によって誤嚥 または咳嗽しなかったのではなく アルコールの影響による意識低下や気道反射の低下によって誤嚥が生じ かつ咳嗽の反応が生じなかったに過ぎない これに対して Yらによれば Aが心神喪失の状態にあったため 気道に入った誤嚥物を咳嗽によって排出することができなかったこと また 救助要請その他何らの措置も反応せずに窒息死したことから 心神喪失による免責が適用されるとする なお 原審では争点となっていない [ 判旨 ] 控訴棄却 ( 請求認容 ) 1.Aの死亡が急激かつ偶然な外来の事故によるものかについて Aは 吐瀉物を誤嚥し ( 吐瀉物が気管に入り ) 気道閉塞の結果 窒息死したものと認めるのが相当であり Aが急性アルコール中毒による呼吸停止や心肺停止によって死亡したとするYらの主張を採用することはできず Aは 吐瀉物の誤嚥という外来の事故によって死亡したものと認めるのが相当である 外来性の要件については 最高裁平成 25 年 4 月 16 日判決に照らしても Aの窒息をもたらした吐瀉物の誤嚥があったことによって その要件が満たされるものということができる 吐瀉物 の誤嚥が 突発的に発生したもので 窒息という傷害の結果が発生するまでに時間的間隔がなかったことや そのことにつき Aの故意によるものではないことは 明らかというべきである したがって Aは急激かつ偶然な事故により死亡したものと認められる 2. 疾病免責の抗弁について 本件各保険契約については いずれも被保険者の疾病によって生じた傷害に対しては 保険金を支払わないものと定められているところ ここで 疾病とは 海外旅行保険契約において 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害以外の身体の傷害をいうものと定められており 他の本件グループ傷害保険契約及び本件普通傷害保険契約には これに応じた定義が定められてはいないものの 契約の性質に共通する面があるため 本件海外旅行保険契約におけるものと同様のものと認めることができるのであって 単に 病 気 というよりも広い概念であると解するべきである そして Aについては 本件認定事実により認められる飲酒量や本件宴席終了後及びその後に呈した症状等からして 急性アルコール中毒の状態に陥ったものと認めて差し支えないところ 事故はこの急性アルコール中毒によって生じたものと認めることができるから Aの急性アルコール中毒が 疾病すなわち急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害以外の身体の傷害といえるかについて 検討する 飲酒 すなわち本件宴席における高濃度のアルコールの摂取は 被保険者の身体の外部からの作用であるから 急性アルコール中毒についても 外来の事故によって生じた傷害であると認めることができる Aは 本件宴席が終了する頃には急性アルコール中毒の状態に陥っていたものと認めることができる そして Aが急性アルコール中毒 になることを意図してアルコール摂取を継続していたとまでは認められないというべきである したがって Aの急性アルコール中毒は 急激かつ偶然な外来の事故によって生じた傷害であると認めるのが相当である もっとも 急激性の要件については 時間的間隔の短さが重要であるとしても 事故の発生を予見することができたか否か また 予見できた場合に その結果の発生を回避することができたか否かという観点から検討することも必要であり また 偶然性の要件についても 同様のことが問題になりうる ただし 本件各保険契約では 被保険者の重過失によって支払事由が生じた場合は免責事由とはされていないから 本件各保険契約においては 著しい不注意 ( 重過失 ) による事故招致であっても それが故意によるものでなければ 保険金が支払われるものである そうすると 予見可能性や結果回避可能性が問題になるとしても そのような観点を念頭において検討することが必要である そこで そのような観点から検討すると Aは 本件宴席に参加するにあたり 高濃度のアルコール飲料を立て続けに飲むことになるであろうと予見していた しかし 急性アルコール中毒又はこれに類似する状態に陥ることまで予見しながら飲酒を重ねていたものと認めることはできない Aが急性アルコール中毒又はこれに類似する状態に陥ることを回避しようと努めたにもか 3

4 4 かわらず 日常的にはあまり経験したことのない 50% という高いアルコール濃度の白酒を立て続けに飲み干すというものであったことなどから その酒量抑制の努力が奏功することなく 急性アルコール中毒又はこれに類似する症状を呈してしまったものと推認することができる 従って 予見可能性や回避可能性の観点から考察しても Aについて 上記の認定を妨げる事情はないものというべきである Aの急性アルコール中毒は 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害ということができるから 疾病に該当 しない 3. 心神喪失免責の抗弁について 心神喪失とは 一般に 精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がなく 又はその弁識に従って行動する能力のない状態をいうところ 本件各保険契約においては いずれも 被保険者の脳疾患 疾病または心神喪失 によって生じた傷害に対しては保険金を支払わないという文言が使用されており 心神喪失免責が疾病免責とともに定められているから 被保険者の傷害が急激かつ偶然な外来の事故によって生じたものとしても 疾病を原因とする傷害と並んで 被保険者が心神喪失による判断能力や行動制御能力を欠く状態にあることを原因として生じた傷害については 保険給付の対象から排除される これは 心神喪失状態にある者は 意識しないうちにあえて自らを傷害が発生する危険性の高い状況に置いてしまうことがあるため その危険が実現して生じた傷害についてまで保険給付の対象とすることは適当ではないとの趣旨に基づくものであるところ Yらは あたかも自動車保険における酒酔い運転や無免許運転の場合のように 発生した事故との間で直接の因果関係がなくても そのような事由があれば保険金の支払いを免れる状態免責事由であると主張するようであるが 独自の主張であって採用することはできない なぜなら 酒酔い運転や無免許運転については そもそも運転そのものに常に一定の危険性が内在しており 運転者において 正常な判断能力を備えるとともに その判断に基づいて適切な運転操作をできる状態になければ 事故発生の危険性が高まり いつ事故が発生しても不思議ではない状態にあるといえるところ 酒に酔った状態では 運転に必要な判断能力が減退するだけではなく 適切な運転操作に必要な反射神経も鈍くなることが客観的に証明されており また 無免許の者は 運転に必要な技術や知識等 が不足していたり 交通法規等を遵守しようとする姿勢に欠けていたりすることが広く社会に知られていて いずれも事故を発生させる危険性が高いものであって そのような行為によって発生した事故についても保険金を支払うものとすることは 保険制度の趣旨に反して適切ではないと考えられるから これらの酒酔い運転や無免許運転などを類型的に危険性の高い行為として 酒酔い運転や無免許であるだけで免責事由とすることは 一定の合理的な理由があるということができる これに対して 心神喪失については 心神喪失状態にあれば常に何か一定の保険事故が発生する危険性の高いことが社会的に確立しているとか そのようなことを裏付ける客観的な資料等があるというわけではないから 心神喪失状態にあるというだけで 個別具体的な判断を要せずに 類型的に保険金の支払いを免れさせなければならない合理的な理由はない したがって 本件における心神喪失免責条項は 心神喪失と発生した保険事故との間に相当因果関係が認められる場合に免責されることを定めたものであって 心神喪失であれば発生した保険事故との間に相当因果関係が認められなくても保険金の支払いが免責されることを定めているものと解することはできない Aにつき死亡という結果をもたらした吐瀉物の誤嚥事故は Aが飲酒による一時的な心神喪失状態又はその影響が残存している状態の下で発生したものであることは間違いないとしても その前提となった嘔吐は 嘔吐神経が刺激されたことによる反射によって胃の内容物が吐き出されたものと認められるところ 本人の意思で制御できるものではなく 精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がないことやその弁識に従って行動する能力のない状態にあることを原因として発生したものということはできない そして 嘔吐に続いて生じた誤嚥は 一般に咀嚼能力や嚥下能力や気道反射の低下等によってもたらされるものであり 意識が清明な状態でも起こりうるのであって 心神喪失状態にあれば高い確率で発生するというものではない 本件で問題となっている誤嚥事故は 心神喪失状態にあったことが原因となって発生した事故とはいえない [ 研究 ] 1. 本判決の意義本判決は 急性アルコール中毒により吐物を誤嚥したことによる窒息死の事例である うつ病等

5 の抗うつ剤を飲んでの飲酒による吐物誤嚥 が傷害保険における外来の事故に該当するとする平成 25 年最判は 飲酒に伴う急性アルコール中毒による吐物誤嚥 という本件をも射程に入れてよいのかという点は議論があるかもしれないが 吐物誤嚥 という点で共通しているので 射程にあるものとして位置付けられる 平成 19 年の一連の最高裁判決により疾病等が間接的な原因になっていることが疑われる類型では今後の主戦場になると指摘されていた疾病免責条項について 1) 吐物誤嚥も外来 という平成 25 年最判が示されたことを受けて 本件は 傷害保険契約における疾病免責条項が急性アルコール中毒に適用されるのかについて取り扱った点に意義がある 2) しかし 本件判旨で示された 疾病概念 は 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害以外の身体の障害 3) という傷害の定義を表裏にした消極的な定義をもとにしながら 単に 病気 というよりも広い概念 であるという これは 疾病概念は傷害概念との相互関係から 疾病と傷害は社会通念上 違う意味内容を持つ概念であり 疾病と傷害は重なり合うことはなく 人の身体に発生した異常な状態のうちには傷害と疾病とがあり 傷害に該当するものを除いた残りはすべて疾病であるという理解に基づいていたため 疾病の意義は 社会通念によるものの 日常用語としての病気を意味する疾病よりは広い意味を有するものである という 約款の疾病保険契約法試案 (2005 年確定版 ) 理由書に基づいている可能性がある 4) 同試案 1 条では 疾病保険契約 1) 中村心 最判解説平成 19 年度 545 頁 洲崎博史 吐物誤嚥事件と傷害保険における外来性要件 損害保険研究 75 巻 4 号 (2014 年 )133 頁 2) 本判決の評釈として 白井正和 判批 損害保険研究 77 巻 1 号 (2015 年 )279 頁 下級審について扱ったものとして 洲崎博史 前掲 109 頁 植草桂子 傷害保険の外来性要件について 保険学雑誌 621 号 (2013 年 )173 頁 小林道生 判批 判時 2259 号 155 頁 天野泰隆 判批 共済と保険 686 号 (2015 年 )20 頁ほか 3) 日本語の定義のあり方として 傷害と異なるものとして疾病を定義づけているにもかかわらず 傷害 の用語を使うのは適切ではないと思われること および海外旅行傷害保険約款における疾病の定義では 障害 の語句が使われているので 本稿では 障害 を使う 4) 疾病保険契約法試案 (2005 年確定版 ) 理由書 186 頁 -188 頁 ( 生命保険法制研究会 第 2 次 ) における保険事故が何であるかは 個々の契約が定めるとことによるとして 5) 出産 老衰など社会通念上疾病といえるかどうかが疑問の余地がないとはいえない事由に関して 保険給付をなす趣旨 から 疾病に含まれるとした これは 疾病保険の保険給付事由としての疾病概念について広くとらえるという趣旨であって 傷害保険の疾病免責事由としてとらえるものではない 仮に疾病免責事由にも疾病概念を広くとらえたときには かなり広い免責領域を形成することになる このような状況について 疾病概念について定義の定められている海外旅行保険契約と定義規定のない傷害保険契約とで区別する考え方が示されているが 6) 疾病の定義の有無が同じ傷害を担保する両保険の疾病概念を区別する基準になりうるのか疑問であるうえ 外来性 急激性 偶然性といった傷害保険の要件へのあてはめという枠組みから逃れられていない現在の疾病概念の定義づけでは 平成 25 年最判が目指す簡明な解決にはつながらないであろう 疾病免責条項が独自の存在意義 意味を持たない確認的注意規定であると解されるときには 外来性が認められる限り当然に疾病起因性は否定されるため 両者は表裏の関係という整理のもと 疾病概念を言い換えたに過ぎないか あるいは解説したに過ぎないと解釈されるのではなかろうか これに対して 疾病免責条項が免責規定として機能する場合には 独自の存在意義を持つことから 単純な表裏の関係ではなくなり 何らかの意義が展開されていると考えられるかもしれない そこで 本稿では 外来性と疾病免責条項との関係について明らかにするため 疾病概念について その定義と 単に 病気 というよりも広い概念 の意義を確認する そして 身体の内部に原因がないこと が外来性要件に含まれると考えるときには 疾病によって生じた傷害については保険金を支払わない旨の規定である 疾病免責条項 が飲酒によるアルコール中毒の状態 老齢による体力低下や一時的な体調不良といった局面において どのように適用されるのかといった点を 5)1 疾病にかかったこと 2 疾病により入院または治療を受けたこと 3 疾病により一定の身体状態になったこと 4 疾病により就業不能になったこと 5 疾病により要介護状態となったこと 6 疾病により要介護状態となり入院または治療を受けたことなど 6) 小林道生 (?) 前掲 161 頁 天野泰隆 前掲 25 頁 5

6 中心に検討する 2. 外来性の意味に関する従来の判例 学説傷害保険における 外来 の意味は 傷害の原因が被保険者の身体の外部から作用することとされている そして 外来の要件は 身体の内部にある原因による事故を除外する趣旨で疾病保険とその保障範囲を区別する基準にもなるとされてきた 7) そこから 傷害保険契約における外来性の要件が 単なる外来か否かということを超えて 疾病を排除するための基準たらんとして 傷害保険における外来性に関して 疾病等が間接的な原因になっている場合について長く議論されてきた 疾病免責条項の位置づけは 請求原因説か抗弁説かによって変わってくるとされる 8) 請求原因説では 外来性要件は被保険者の疾病によって生じた傷害を保険事故から除外する機能を果たすものとして設けられたものであるという経緯を踏まえ 外来の事故とは 傷害の原因が身体の外部からの作用であること のほかに 身体の内部に原因がないこと ( 疾病が傷害の直接の原因ではないことのみならず 傷害の直接の原因である身体の外部からの作用が生じた原因 < 原因の原因 間接原因 >が疾病ではないこと ) を要件とする したがって 傷害の原因が疾病であるか否かは 外来性要件該当性の場面で判断されてしまうので 疾病免責条項の適用の有無を改めて判断する必要はないため 疾病免責条項が独自の存在意義を持たない確認的注意的規定に過ぎないことになる このように解されるときには 外来性が認められる限り 当然に疾病起因性は否定されるため 表裏の関係という整理のもと 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害以外の身体の障害 という疾病概念になる したがって 本件判旨が示す 単に 病気 というよりも広い概念 の位置づけは 疾病概念を言い換えたに過ぎないか あるいは解説したに過ぎないと解釈されるであろう これに対して 抗弁説では 事故の外来性要件の判断に際して 外部からの被保険者の身体への作用があったか否かのみが重視されるべきであり 外部からの被保険者の身体への作用があったと認 められ かつそれによって被保険者に身体障害をもたらした場合には 事故の外来性は肯定され 当該外来の事故を招来した原因が何であるかは 外来性の存否の判断を左右するものではなく 当該原因はもっぱら保険者の免責の有無を決定する場合にのみ考慮されるべきものである したがって 間接的な原因が身体の内部の疾病であるか否かは 疾病免責条項の問題であって外来性要件の問題ではない 判例の動向は 平成 19 年に相次いで公表された最高裁判決により 傷害保険における外来性要件の理解が大きく転換し 抗弁説に立つことが明らかになった 9) 1 食べた餅がそのままのどに詰まった事案である最判平成 19 年 7 月 6 日民集 61 巻 5 号 1955 頁では 規約の文言や構造に照らせば 請求者は 外部からの作用による事故と被共済者の傷害との間に相当因果関係があることを主張 立証すれば足り 被共済者の傷害が被共済者の疾病を原因として生じたものではないことまで主張 立証すべき責任を負うものではない とした 2 風呂溺の事案である最判平成 19 年 7 月 19 日 (LEX/DB ) では 被保険者以外の者の行為が作為義務を負担する者の不作為であれば それは作為義務を負担しない者の不作為とは異なり 被保険者の身体の傷害の主要な原因となりうる者であって 作為による行為と同等に評価すべきであるから それによって生じた事故は外来の事故に当たる とした 3 狭心症の被保険者が車両ごとため池に転落して溺死した事案である最判平成 19 年 10 月 19 日判時 1990 号 144 頁では 被保険者の疾病によって生じた運行事故も ( 保険事故 ) に該当する しかし この時点では 吐物誤嚥の場合について 明らかではなかった この傷害保険の外来性という要件がいかに適用されるかという学説の対立について 飲食物 ( 吐物も含む ) の誤嚥により窒息が生じるというケースのように 傷害と疾病が重なっているような複合的な要因により保険事故が発生したような場合において 以下のような整理がなされている 10) 1いったん胃の内容物になったものが嘔吐 誤嚥により窒息を引き起こした場合は外来性を否定する考え方 経口摂取した物が 直接窒息を引き起こしたケースでは 飲食物がのどや気道につまり 6 7) 竹濵修執筆 山下友信ほか 保険法 第 3 版補訂版 ( 有斐閣アルマ 2015 年 )351 頁 8) 中村心 前掲 頁 9) 一連の判決の位置づけを整理したものとして 木下孝治 私法判例リマークス 50(2015 上 )106 頁ほか 10) 洲崎博史 前掲 頁

7 それを吐き出せず窒息に至った原因が疾病であったかどうかにより傷害保険金が支払われるかが決まるが 吐物誤嚥の場合にはそもそも外来性を欠き傷害があったとは認められないと考える 2 嚥下した物が食道ではなく気道に入るという誤嚥のプロセス自体に外来性を認め 嚥下した物がのどや気道に詰まって窒息が生じた以上は 当該物が体外から直接摂取されたものであるか いったん胃の内容物になったものが嘔吐により口腔内に戻ったものであるかを問わず 外来性を肯定する考え方 外来性は常に肯定されるため 傷害保険金の支払いは実質的には疾病免責条項による免責が認められるか否かによる 3 嘔吐から窒息までの経過を一体のものとして捉え その経過が外部からの作用によって生じたものといえるかどうかにより外来性を判断する考え方 窒息という傷害結果がどのように引き起こされたかを問う 老衰等による身体機能の低下が主な原因となって生じた場合には 原因事故に外来性があったとはいえないということになるとされる 11) そして 平成 25 年最判では 誤嚥は 嚥下した物が食道にではなく気管に入ることをいうのであり 身体の外部からの作用を当然に伴っているのであって その作用によるものというべきであるから 本件約款にいう外来の事故に該当すると解することが相当である この理は 誤嚥による気道閉塞を生じさせた物がもともと被保険者の胃の内容物であった吐物であるとしても 同様である という吐物誤嚥の外来性を認める決定的な判断を下し 1 学説を完全に否定した これを受けて 判旨において 疾病免責条項の適用が取り上げられた 2と3について いずれも疾病免責条項の適用を考慮することになるが 3は 疾病免責条項の適用を拡げる解釈の余地を見出そうとしているようである 平成 25 年最判に対して 学説には 吐物の誤嚥は傷害保険における外来の事故に該当するという判断の根拠が 薬の服用 飲酒 窒息といった経緯のうち どこまでの経過を考慮するかなど明確でなく 12) 仮に一般的な医学用語に基づく解釈で 11) 老衰等により身体機能が低下して外部からの作用により身体への影響を受けやすくなれば 外来性が認められないという判断には疑問がある 事故の一連の経過によっては 外来性が認められる場合もある 少なくとも協働は認められるべきである 12) 山下友信 傷害保険と事故の外来性の意義 金判 1419 あるとしても 一般人を基準とした解釈をすべき約款解釈の手法としては適切でないという批判がある 13) これに対して 外来の事故について 一連の経過を考慮するのではなく 端的に誤嚥と窒息という直近の一局面に絞って外来性を判断するという 簡明な解決策を示すことで 保険金請求者の立証負担の軽減など 保険消費者を保護する意図があったのではないかとの指摘もある 14) 原審との関係について 吐物誤嚥に関する外来性の判断基準が示されたことで その基準に沿うという判断になったが のちに検討する疾病免責条項の判断枠組みでは相当因果関係に基づく一連の事故に至る経緯を考察するという齟齬をきたすことになった 傷害保険の外来性については これほどまでに議論になっているにもかかわらず どのような場合に保険金が支払われ どのような場合には支払われないのかといった基本的な事柄が明確ではないということは 保険商品のあり方として保険契約者側の信頼を損ねることであると考える 保険商品の支払い基準を明確化するということは 不明確な基準で不毛な争いを終了するためにも 非常に重要な価値があると思われる 平成 25 年最判は 傷害と疾病が重なっているような複合的な要因により保険事故が発生した場合に傷害保険の 外来性 要件では決定的な解決を見出せない保険法の議論に対して 人体にとっての外来性とは何かを医学的基準に基づいて突きつけたといえるのではなかろうか その意味では 疾病起因性排除基準としての外来性の要件としての意義は失われたのではなかろうか 3. 疾病免責条項 3.1. 本件判旨の内容本件判旨は 疾病免責条項の適用に関して 急激かつ偶然な外来の事故によって被った身体の傷害以外の身体の障害 という疾病の定義に基づいて 傷害保険の外来 急激および偶然という要件号 (2013 年 )1 頁 山本哲生 判批 ジュリスト 1466 号 (2014 年 )117 頁 13) 潘阿憲 傷害保険における外来性要件の判断基準 損害保険研究 74 巻 3 号 (2012 年 )21 頁 同 吐物誤嚥事故における外来性の要件 生命保険論集 187 号 (2014 年 )121 頁 岐孝宏 判批 法学セミナー 704 号 (2013 年 )113 頁 14) 山野嘉朗 判批 保険事例研レポート 281 号 (2014 年 )8 頁 7

8 8 に該当するということをもって 疾病免責の適用を排除している 疾病の定義について 海外旅行保険約款の定義規定に基づいて 傷害 に当たらないものが 疾病 であるとする しかし 判旨が抗弁説に立った考え方でありながら 疾病免責条項の適用についてあらためて外来性のみならず 急激性および偶然性の要件を当てはめるということは 傷害ではないものが疾病である という判断と同じことであり 外来性とは別次元の疾病免責条項という位置づけとは矛盾するのではなかろうか 少なくとも 疾病免責条項に独自の意義は見出されていないように思われる 何らかの意義を見出すとするならば 疾病について 単に 病気 というよりも広い概念 という解釈を展開した点にある しかし その意味について何ら説明はない 学説には 平成 25 年最判との整合性や傷害保険における支払い対象の拡大を防ぐ等から 老齢による体力低下や一時的な体調不良といった局面にも疾病免責条項が適用されるかのような指摘があるが 15) 傷害の概念を裏返した疾病概念を適用しながら 唐突に新たな疾病概念を展開するのは不可解である 疾病保険における保険金支払事由である疾病概念との関係も考慮しなければならないであろう なぜなら 同じ 疾病 という用語を使いながら免責条項の場合と請求原因の場合とで異なることは 保険契約者サイドには理解できない不可解なことであり ご都合主義との批判は免れないであろう しかも 疾病免責条項の 疾病 について 告知義務の対象になっていないにもかかわらず 論理的な説明なしに拡大して解釈が展開されないためにも 単に 病気 というよりも広い概念 という疾病概念の内容が詰められる必要がある さらに判旨では 疾病免責条項を適用するため 急激性の要件において 時間的間隔の短さについて言及しつつも 予見可能性と結果回避可能性という過失の基準と故意の事故招致ではなかったという基準を持ち出している これは 急激性要件について 単に時間的な尺度のみによって判断すべきではなく 事故から傷害が発生するまでに相当の時間的間隔があれば 被保険者は傷害の発生を回避することができるから 傷害発生の予見可能性 回避可能性をも判断要素に加えつつ 当該被保険者が置かれた状況を総合的に勘案すべきと 15) 白井正和 前掲 295 頁 する説に基づいていると思われる 16) 急激性について 衰弱や病気など純然たる自然原因に帰すべき身体の傷害を除外するための要件であるとされているところ 17) 既に判旨 1の請求原因に当たる局面において 急激性については 誤嚥が突発的に発生したもので 窒息という傷害の結果が発生するまでに時間的間隔がなかったこと を判断しているにもかかわらず 疾病免責条項の適用に際して改めて別の考察を行うことは 平成 25 年最判の外来性の判断基準と相当因果関係に基づく一連の事故に至る経緯を考察するという疾病免責条項の判断枠組みとの齟齬が生じている不整合な状況の表れではないかと思われる また 急激性要件の適用に際して なぜ疾病になったのか あるいはなぜ疾病を防ぐことができなかったのかという 被保険者が事故原因又は傷害結果の発生を予知していないこと という偶然性の要件を取り込んでいることから疑問であり 新たな混乱を引き起こすことになるのではなかろうか 3.2. 疾病免責条項に関する従来の判例保険事故の外来性が認められた場合に疾病免責条項による免責が争われた裁判例における疾病免責条項の意義について確認する 1 旭川地判昭和 62 年 10 月 30 日判時 1268 号 141 頁では くも膜下出血が 脳疾患 疾病 に該当するとしたうえで 被保険者の死亡は くも膜下出血を直接の原因として生じた事故によるものとした なお 被保険者に何らかの疾患や既往症がある場合 その事実だけで免責条項を適用してよいのかという点について 特定の疾病による特定の症状のために本件事故が惹起されたことの主張立証が必要であるとされる 2 大阪地判平成 11 年 1 月 14 日判時 1700 号 156 頁では 保険事故と疾病が競合していてもその傷害結果に対する寄与度について疾病の方が勝っていると評価することができる場合には 疾病免責が適用されるとした 3 大阪地判平成 18 年 11 月 29 日判タ 1237 号 304 頁では 疾病免責条項については 疾病等が存在する場合に 疾病等が主要な原因をなし これが直接的に結果の発生に作用したと認められる場合 16) 西島梅治 保険法 第 3 版 ( 悠々社 1998 年 )381 頁 山野嘉朗 近時の事故 災害と傷害保険の適用範囲 損害保険研究 76 巻 4 号 (2015 年 )1 頁 3 説に基づくときには 検討しなければならない問題になる可能性がある 17) 坂口光男 ( 陳亮補訂 ) 保険法 補訂版( 文真堂 2012 年 )327 頁

9 に免責されるものと解した 4 札幌地判平成 23 年 9 月 28 日判タ 1372 号 204 頁では 被保険者に疾病の既往歴や素因があるとの主張立証では足りず 特定の疾病による特定の症状のために本件事故が惹起されたことの主張立証が必要であるとした 5 大阪地裁堺支部平成 26 年 6 月 10 日 (LEX/DB ) では 生理機能の脆弱な高齢者が入浴中に熱中症等に基づく意識障害を生じて溺水した場合には 高温曝露という外部からの作用が根本的な原因となって溺水事故を惹起したとみるのが相当であり 疾病免責条項は適用されないとされる これらの判例には 疾病の概念そのものを明らかにしているものはない 疾病概念を明らかにして 免責条項を適用するという方法ではなく 明確な疾患 病名の存在を示し それが直接の原因として あるいはその寄与度が勝って事故が発生した場合に疾病免責条項を適用している したがって 疾病か否かわからないような 不健康な状態であるような一時的な体調不良といった場合には 疾病免責は適用されないであろうし 5では 老齢による体力低下は 疾病免責条項の対象外としている これらの判例では 保険事故の発生には疾病も協働しているとして 保険金の割合的な支払いといった解決を導いている場合が多い 18) 18) 他の身体の障害または疾病の影響 について定めた普通保険傷害保険約款 10 条 1 項では 被保険者が 傷害を被った時既に存在していた身体の障害もしくは疾病の影響により または同条の傷害を被った後にその原因となった事故と関係なく発生した傷害もしくは疾病の影響により同条の傷害が重大となった場合は その影響がなかったときに相当する金額を支払 う旨が定められている 保険事故の発生には傷害と疾病が協働していることを受け入れて その寄与度に応じた保険金の割合的な支払いを行っていくべきではなかろうか 潘阿憲 傷害保険契約における傷害事故の外来性の要件について 法学会雑誌 46 巻 2 号 (2006 年 )228 頁 遠山聡 傷害保険契約における 外来の 事故該当性の判断基準 保険学雑誌 606 号 (2009 年 ) 218 頁 山下友信 前掲書 482 頁 金岡京子 判批 損害保険研究 75 巻 3 号 (2013 年 )371 頁 佐野誠 傷害保険における外来性問題 - 約款解釈と判例動向 賠償科学 39 号 (2013 年 )30 頁 反対説として 定額給付型の傷害保険の場合には 定額保険制に反するという理由 疾病起因性を証明しない保険者の保険金支払いが軽減され 受取人が得られたはずの保険金額が減額されることの不合理という理由などがある 加瀬幸喜 保険事故 外来性 傷害保険の法理 97 頁 ( 損 したがって 本件判旨のように 単に 病気 というよりも広い概念 という疾病概念を打ち出して そこに老齢による体力低下や一時的な体調不良といった場合を取り込むという方法は これまでの判例にはない傾向である また 判旨の取り込み方は傷害と疾病との表裏の関係を前提としている その結果 外来性は認められるが 疾病免責条項によって免責されるという関係は 論理的に破たんしている 両者は 別の分離した概念でなければ 片方の要件を満たしながら もう片方により排除されるということにはならないはずである それにもかかわらず 判旨は 別の概念であるということを示していない 傷害の概念を裏返した疾病概念をもとにして疾病免責条項を適用するという方法は 成功していないと思われる 3.2. 海外旅行保険約款の沿革確認的規定であるとされてきた疾病免責条項について 改めてその沿革をたどる いわゆる第三分野の保険をめぐる生保と損保業界の分野調整という昭和 40 年裁定により 19) 海外旅行保険について 生損保ともワンセット方式 20) で発売する ただし 損保に疾病死亡を認めるのはこの保険に限ることとするとの方針が示された つまり 傷害と疾病の両方が担保されるものが海外旅行保険であった 海外旅行保険約款に規定されている疾病の定義をすべての傷害保険契約に敷衍することの妥当性について 傷害保険では 保険契約の性質ではなく 分野調整という政策的影響により 損害保険として疾病をも担保する傷害保険が提供されなかったために疾病の定義が約款に明示されなかったに過ぎないと考えられる したがって ワンセット方式が認められた海外旅行保険において明示された定義が手掛かりとされることに妥当性はある そこで 海外旅行傷害保険普通保険約款の変遷を確認する 21) 害保険事業総合研究所 2000 年 ) 横田尚昌 傷害保険における事故の外来性の証明について 生命保険論集 165 号 (2008 年 )154 頁 19) 当時の状況について 竹内昭夫編 保険業法の在り方 上巻 ( 有斐閣 1992 年 )78 頁以下 傷害保険 : 生保は他の種目の保険と組み合わせることとし 単独商品としては発売しない 損保については特に制限しない 疾病保険 : 原則として生保が行う ただし 損保の現行特約はこれを尊重する 20) 傷害と疾病を両方含める 21) 損害保険料率算定会業務第二部 海外旅行傷害保険 9

10 10 昭和 22 年 8 月 1 日 免責事由として 被保険者の脳疾患 疾病 心神喪失 眩暈または泥酔が定められていた 昭和 36 年 11 月 1 日 海外旅行傷害保険に対する需要の高まりに伴い 疾病危険担保が強く要請されるようになり 入院費 職業看護婦費手術費を担保する疾病危険担保特約の新設を行った このとき 実務上 疾病にかかり とは 人体の器官 臓器に故障を生じ 当該機能が性別 年齢別一般標準より著しく減退した状態をいう ものと解釈されていた 昭和 47 年 1 月 1 日 免責事由として 被保険者の脳疾患 疾病 心神喪失 眩暈または泥酔の中から 眩暈が削除された 昭和 49 年 8 月 1 日 急激かつ偶然な外来の事故で被った身体の傷害には 中毒 麻酔 日射 熱射または精神的衝動による身体の障害は含まれない旨が定められた なお 急性中毒については自動付帯の急性中毒死担保特約により担保される そこでは 急性中毒とは 身体外部から有毒ガスまたは有毒物質を偶然かつ一時的に吸入 吸収または摂取したときに急激に生ずる中毒症状 ( 継続的に吸入 吸収または摂取した結果生ずる中毒症状を除きます ) をいいます ただしいかなる場合においても細菌性食物中毒は含まれません とされる 昭和 56 年 7 月 20 日 1 中毒 麻酔 日射 熱射または精神的衝動 による障害は 性質的に傷害に当たらないことは当然であり その意味においてこの規定は念のための規定であると解される この規定を置くことは かえって傷害の解釈に疑義を与えるので 昭和 50 年に改定された普通傷害保険に倣い これを削除することとした 2 ガス中毒 毒物中毒等の急性中毒についても 昭和 50 年に改定された普通傷害保険に倣い 侵害性からみて 傷害に含めて担保することとした 3 免責事由において 直接であると間接であるとを問わず の文言を削除し 次の 各号に掲げる 事由に よって 生じた傷害に 対しては 保険金を支払いません と改定した 22) 4 重過失および泥酔については 傷害事故については一般に過普通保険約款の変遷 (2000 年 6 月 ) 22) よって という文言は 直接原因を指すという解釈を生じさせる可能性はあるのではなかろうか また 間接原因を含むとしてもどこまでの範囲を含めるのかは不明確であろう 失を伴う場合が多く 公序良俗に反しない範囲内において 広いカバーを提供するという商品構成上の観点から 昭和 50 年に改定された普通傷害保険に倣い これを削除することとした 昭和 63 年 4 月 20 日 担保事故の発生を 疾病にかかり という表現で規定していたが 感染症の場合 これが感染を意味するのか 感染後の発病を意味するのか また その判断は被保険者が行うのか 医師が行うのか 異なる解釈の余地があったため 新約款では医師の診断による疾病の発病という考え方 ( 発病主義 ) を採用し 約款の明確化を図った 以上の歴史的経緯からして 以下の点が指摘できる 1 泥酔を免責事由から排除している点について 傷害事故では一般に過失を伴う場合が多く 公序良俗に反しない範囲内において 広いカバーを提供するという商品構成上の観点に基づくとされる したがって 泥酔によって生じた吐物誤嚥による窒息死といった保険事故は 免責されないということになるのではなかろうか 学説には 年齢や既存の疾病の有無等に加入資格や保険料が左右されない傷害保険制度との適合性との関係で問題があるとの指摘もあるが 23) 泥酔といった事象に年齢や一時的な体調不良を排除する意味は通常含まれていない 歴史的にも泥酔が保険事故として保険料計算に含まれていたことが示されているのではなかろうか また 免責事由として泥酔が挙げられていたとき 並列して疾病や心神喪失も挙げられていたことからして 泥酔は 疾病とは別の概念であることが指摘できるのではなかろうか 2 眩暈を免責事由から外した点について とくに説明はないが 泥酔に関する議論を敷衍するならば 同じく疾病と並列で列挙されていたことから疾病とは異なる概念であり かつ そもそも過失を伴うことではないので 当然に広くカバーするという商品構成上の観点に基づくのではなかろうか 3 脳疾患も疾病であるとすれば 上位概念である疾病を記載しておきながら 下位概念 包括された概念である脳疾患を並列に記載していることになるが 並列に記載するということは 疾病の概念は包括的なものではなく限定的なものである可能性がある 23) 白井正和 前掲 295 頁

11 4 精神的衝動による障害は 性質的に傷害に当たらないことは当然であることから削除された しかし 目に見えないショック等による死亡の場合でも それが原因をなした事象との間に相当因果関係があると認めることができる場合にはその原因をなした事象を 外来的なもの に当たるとみるのが相当である との浦和地裁越谷支判平成 3 年 11 月 20 日 (LEX/DB ) があることから 当然に傷害に当たらないとはいえない また 心神喪失とは 判旨が指摘するように 一般に 精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がなく 又はその弁識に従って行動する能力のない状態をいう ように 精神障がい者に対して適用する条項であることから 飲酒による体調不良の場合に適用するものではない 5 急性アルコール中毒は担保されるのか 当初 中毒による障害は傷害に当たらない が 急性中毒については自動付帯の急性中毒死担保特約により担保された その後 ガス中毒 毒物中毒等の急性中毒について傷害に含めて担保されるようになった 急性中毒の定義として 身体外部から有毒ガスまたは有毒物質を偶然かつ一時的に吸入 吸収または摂取したときに急激に生ずる中毒症状 ( 継続的に吸入 吸収または摂取した結果生ずる中毒症状を除く ) であるが 細菌性食物中毒は含まないとされた アルコールが有毒物質に当たるのかという点は賛否両論あろうが 偶然に摂取したとはいえないであろう もっとも 急性アルコール中毒が外来性のある傷害か あるいは疾病かという点から見たとき 飲酒の結果生じる様々な身体の状況の一段階を切り取って判断することは適切ではない 6 疾病の概念について 疾病危険担保特約の新設を行ったとき 疾病にかかり とは 人体の器官 臓器に故障を生じ 当該機能が性別 年齢別一般標準より著しく減退した状態をいう との解釈が実務上なされた 積極的な疾病の定義としては これが唯一のものかもしれない もっとも 仮にこの定義をもとにしたとしても 急性アルコール中毒が 故障を生じたといえるのか 性別 年齢別の一般標準より著しく減退した状態と判断できるのか疑問である なお 昭和 63 年 4 月 20 日 担保事故の発生を 疾病にかかり が改定され 医師の診断による疾病の発病という考え方 ( 発病主義 ) を採用した 発病主義によれば 老齢による体力低下や一時 的な体調不良は 医師の診断により疾病であるとの診断が下されたのでなければ 疾病には当たらないということになろう もっとも 例えば 遺伝子検査が広く普及した将来においては 発病予防のための治療や入院が一般的となり 発病の時期 の解釈や 健康と不健康 の認識が変化する可能性があり 疾病の概念 発病の概念が変化してきているといわれる 24) 4. まとめ吐物誤嚥における外来性が 平成 25 年最判により 端的に誤嚥と窒息という直近の一局面に絞って判断することになった一方で 疾病免責条項の判断枠組みでは相当因果関係に基づく一連の事故に至る経緯を考察するというずれが生じている そして 疾病概念について 請求原因の局面と免責抗弁の局面とで異なる可能性も指摘されている 疾病の医学的な概念について 疾病についての 単に 病気 というよりも広い概念 をもって 老齢による体力低下や一時的な体調不良といった局面に疾病免責条項が適用されるのであろうか 病気とは 健康でない状態 であるとされる 病気にかかっていない限り どのような状態でも一様に健康であるということができるわけではないであろう 健康ではないが 何か病気にかかっているわけではない とか 病気にかかっているわけではないが 健康でもない ということもある また 病気に軽症の病気と重症の病気があるのなら 病気にかかっているとされても どのような状態でも一様に不健康であるということができるわけではないであろう 25) 老齢による体力低下や一時的な体調不良が疾病であるのかは 容易に判断できるものではない そもそも事故の原因を外因と内因に分別することが医学的にも容易ではないにもかかわらず 26) 外来性という要件によって傷害と疾病を分別して給付する保険商品のあり方に原因があると思われる 傷害概念を裏返して疾病免責条項を適用する判断枠組みをもつ判旨では 単に 病気 という 24) 佐々木光信 生命倫理と保険事業 遺伝子情報と保険に関する研究会の活動報告を中心に 保険医学会誌 101 巻 3 号 (2003 年 )288 頁 25) 樫則章執筆 伏木信次編 健康 疾患 病気 生命倫理と医療倫理 改訂 2 版 ( 金芳堂 2008 年 )11-19 頁 26) 佐々木光信 医学の進歩と保険約款 保険学雑誌 621 号 (2013 年 )47 頁 11

12 よりも広い概念 には疾病概念の解説以上の特別な意義を見出すことはできない したがって 疾病免責条項 が 老齢による体力低下や飲酒によるアルコール中毒の状態といったことを含めて一時的な体調不良といった局面に適用されることは 否定されるべきであろう ( 山下友信教授コメント ) 本件海外旅行傷害保険の約款では 疾病について 傷害以外の身体の障害をいう と定義しているところで このように 疾病とは人の身体の障害のうち傷害以外のすべての状態をいうという理解は 各種人保険の約款でも暗黙の前提とされてきたということができる 傷害以外のすべての状態をいうのであるから 病気という一般日常用語よりは広いということも当然であるということとなる 本判決も このような理解をするもので 特に問題はないということができる もっとも これは 専門家の世界の理解の話であり 免責事由としての疾病という用語をそれだけ取り出して見た場合には 疾病は病気よりは広い概念であると断定されるということが一般人に理解してもらえるかは 確かに清水教授の指摘するように問題となりうるかもしれない 上記のような疾病の定義規定を置いていない約款では一層問題となりうる 判例は 近年外来性の要件をきわめて形式的なものとする解釈を確立したことから 免責事由としての疾病の重要性は高まっている 外来性の要件を判例のように解することとの関係でも疾病免責条項の疾病の意義をどのように理解すべきかは 新しく提起された解釈問題であり 消費者にとって十分理解可能な約款や解釈のあり方という観点も含めて 改めて疾病の概念について検討する必要があろう ( 東京 : 平成 27 年 9 月 2 日 ) 報告 : 神奈川大学 教授清水耕一氏 座長 : 同志社大学 教授山下友信氏 12

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し 平成 25 年 7 月 4 日判決言渡平成 25 年 ( 行コ ) 第 71 号不作為の違法確認請求控 訴事件 主 文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 厚生労働大臣が平成 22 年 4 月 15 日付けで控訴人に対してした被保険者期間を411 月, 年金額を179 万 4500 円とする老齢厚生年金支給処分を取り消す

More information

一問題の所在二傷害保険の外来性要件の判断基準と主張 立証責任三疾病先行型における外来性要件四吐物誤嚥事故における外来性要件五まとめ一問題の所在傷害保険契約とは 被保険者が急激かつ偶然な外来の出来事によりその身体に損傷を受けた場合に その結果(死亡 後遺障害 入院等)に対して保険者が保険金を支払う保険

一問題の所在二傷害保険の外来性要件の判断基準と主張 立証責任三疾病先行型における外来性要件四吐物誤嚥事故における外来性要件五まとめ一問題の所在傷害保険契約とは 被保険者が急激かつ偶然な外来の出来事によりその身体に損傷を受けた場合に その結果(死亡 後遺障害 入院等)に対して保険者が保険金を支払う保険 一問題の所在二傷害保険の外来性要件の判断基準と主張 立証責任三疾病先行型における外来性要件四吐物誤嚥事故における外来性要件五まとめ一問題の所在傷害保険契約とは 被保険者が急激かつ偶然な外来の出来事によりその身体に損傷を受けた場合に その結果(死亡 後遺障害 入院等)に対して保険者が保険金を支払う保険契約をい(1 )う そして 保険法は傷害保険契約を傷害疾病損害保険契約と傷害疾病定額保険契約に分けて定めている

More information

法第 20 条は, 有期契約労働者の労働条件が期間の定めがあることにより無期契約労働者の労働条件と相違する場合, その相違は, 職務の内容 ( 労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度をいう 以下同じ ), 当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して, 有期契約労働者にとって不合

法第 20 条は, 有期契約労働者の労働条件が期間の定めがあることにより無期契約労働者の労働条件と相違する場合, その相違は, 職務の内容 ( 労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度をいう 以下同じ ), 当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して, 有期契約労働者にとって不合 Q45. 有期契約労働者が正社員と同じ待遇を要求する 1 問題の所在有期契約労働者の労働条件は個別労働契約, 就業規則等により決定されるべきものですので, 正社員と同じ待遇を要求することは認められないのが原則です しかし, 有期契約労働者が正社員と同じ仕事に従事し, 同じ責任を負担しているにもかかわらず, 単に有期契約というだけの理由で労働条件が低くなっているような場合には, 期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止

More information

険金を支払います ア契約自動車の運行に起因する事故イ契約自動車の運行中の 飛来中もしくは落下中の他物との衝突 火災 爆発または契約自動車の落下第二条 ( 保険金を支払わない場合 その一 ) 当会社は 次の1から5までのいずれかに該当する傷害に対しては 保険金を支払いません 5 被保険者の脳疾患 疾病

険金を支払います ア契約自動車の運行に起因する事故イ契約自動車の運行中の 飛来中もしくは落下中の他物との衝突 火災 爆発または契約自動車の落下第二条 ( 保険金を支払わない場合 その一 ) 当会社は 次の1から5までのいずれかに該当する傷害に対しては 保険金を支払いません 5 被保険者の脳疾患 疾病 名古屋地裁平成 24 年 4 月 25 日判決平成 22 年 ( ワ ) 第 7315 号保険金請求事件判時 2156 号 138 頁 1. 本件の争点本件は 保険契約者かつ被保険者が 急激かつ偶然な外来の事故により死亡したとして 保険金受取人が保険契約に基づく人身傷害等保険金を請求した事案である 裁判では 既往症のある被保険者が運転中に死亡した場合において 事故によって死亡したのか それとも疾病によって死亡したのかが争われた

More information

Microsoft Word 資料1 プロダクト・バイ・プロセスクレームに関する審査基準の改訂についてv16

Microsoft Word 資料1 プロダクト・バイ・プロセスクレームに関する審査基準の改訂についてv16 プロダクト バイ プロセス クレームに関する 審査基準の点検 改訂について 1. 背景 平成 27 年 6 月 5 日 プロダクト バイ プロセス クレームに関する最高裁判決が2 件出された ( プラバスタチンナトリウム事件 最高裁判決( 最判平成 27 年 6 月 5 日 ( 平成 24 年 ( 受 ) 第 1204 号, 同 2658 号 ))) 本事件は 侵害訴訟に関するものであるが 発明の要旨認定の在り方にも触れているため

More information

H21年度 直前対策ビデオ改訂一覧表

H21年度 直前対策ビデオ改訂一覧表 生命保険協会 追補版 に伴う 平成 21 年度直前対策ビデオ ( 一般課程編 ) 改訂のご案内 生命保険協会発行のテキストにおいて保険法対応 追補版 に伴い 弊社 平成 21 年度直前対策ビデオ ( 一般課程編 ) の改訂該当箇所をご案内いたします 下記表記のはレーション部分 はテロップ フリップ部分に改訂箇所があることを示しています 改訂該当箇所は 改訂前 改訂後 のアンダーライン部分です ビデオをご利用の際

More information

<4D F736F F D C5F96F182AA C5979A8D C82C682C882C182BD8FEA8D8782CC95F18F5690BF8B818CA082CC8B4182B782A45F8DC48F4390B3816A834E838A815B83932E646F6378>

<4D F736F F D C5F96F182AA C5979A8D C82C682C882C182BD8FEA8D8782CC95F18F5690BF8B818CA082CC8B4182B782A45F8DC48F4390B3816A834E838A815B83932E646F6378> 法制審議会民法 ( 債権関係 ) 部会第 1 分科会第 6 回会議 12/10/09 中井メモ 契約の履行が途中で不可能となった場合の報酬請求権等について 第 1 請負 ( 部会資料 46 第 1 2(2)) 1 原則完成しないと報酬請求はできない途中で終了した場合 完成していないから報酬請求はできないただし 出来高が可分で 注文者に利益があれば 出来高部分の報酬請求ができる 2 仕事の完成が不可能となった場合の報酬請求権

More information

< F2D D8791CC817995D28F578CE B38CEB94BD8966>

< F2D D8791CC817995D28F578CE B38CEB94BD8966> 2 介護予防支援関係 1 委託について ( 問 1) 地域包括支援センターは 担当区域外 ( 例えば 別の市町村 ) の居宅介護支援事業所に 新予防給付のマネジメントを委託することができるのか 利用者が地域包括支援センターの担当区域外の居宅介護支援事業所を選択する場合もあることから 地域包括支援センターは 担当区域外の居宅介護支援事業所にもマネジメントを委託することができる ( 問 2) 新予防給付のマネジメントを委託する場合の委託費用は介護予防サービス計画費のどの程度の割合とするべきか

More information

子供のあんしん保険【重要事項等説明書】

子供のあんしん保険【重要事項等説明書】 被保険者が 日本国内または国外において 急激かつ偶然な外来の事故 ( 以下 事故 といいます ) により ケガ ( ) をされた場合等に 保険金をお支払いします ( ) 身体外部から有毒ガスまたは有毒物質を偶然かつ一時に吸入 吸収した場合に急激に生ずる中毒症状 を含みます ( ) 熱中症危険補償特約がセットされておりますので 日射または熱射による身体の障害もお支払いの対象 となります 子供のあんしん保険

More information

9 超 保 険 の 商 品 内 容 D E F G H I I

9 超 保 険 の 商 品 内 容 D E F G H I I 5 3 5 A F A B C 8 9 超 保 険 の 商 品 内 容 D E F G H I I 10 1 2 1 2 超 保 険 の 商 品 内 容 11 12 超 保 険 の 商 品 内 容 13 14 超 保 険 の 商 品 内 容 15 16 超 保 険 の 商 品 内 容 17 所得補償 収入減に関する補償 保険の対象となる方 をお選びください ① ご契約者 ② ①の配偶者 ③ ①または②の同居の親族

More information

H21年度 直前対策ビデオ改訂一覧表

H21年度 直前対策ビデオ改訂一覧表 生命保険協会 追補版 に伴う 平成 21 年度直前対策ビデオ ( 一般 専門 変額編 ) 改訂のご案内 生命保険協会発行のテキストにおいて保険法対応 追補版 に伴い 弊社 平成 21 年度直前対策ビデオ ( 一般 専門 変額編 ) の改訂該当箇所をご案内いたします 下記表記のはレーション部分 はテロップ フリップ部分に改訂箇所があることを示しています 改訂該当箇所は 改訂前 改訂後 のアンダーライン部分です

More information

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法 平成 29 年 ( 受 ) 第 659 号, 第 660 号保険金請求事件 平成 30 年 9 月 27 日第一小法廷判決 主 文 1 第 1 審被告の上告を棄却する 2 原判決中,344 万円に対する平成 27 年 2 月 20 日から本判決確定の日の前日までの遅延損害金の支払請求を棄却した部分を破棄し, 同部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す 3 第 1 審原告のその余の上告を棄却する 4

More information

01

01 01 02 3 学生教育研究災害傷害保険 略称 学研災 約290万人の大学 短期大学生が加入しています この保険の加入者は 発足当時 23万6,000人でしたが その後大学関係者のご協力により順調に増加し 平成 23年 3月現在では 1,124 大学の約290万人が加入するまでになりました 補償の対象となる事故の範囲 日本国内外において 次の教育研究活動中に生じた急激かつ偶然な外来の事故によって身体に被る傷害に対して保険金をお支払

More information

PPTVIEW

PPTVIEW 労働基準法第 4 条 ( 男女同一賃金の原則 ) にかかわる裁判例 女性であることを理由とした差別的取扱いとは 女性であることを理由として とは 労働者が女性であることのみを理由として あるいは 社会通念としてまたはその事業場において 女性労働者が一般的または平均的に能率が悪いこと 勤続年数が短いこと 主たる生計の維持者ではないことなどを理由とする ことを意味します なお 差別的取扱いをする とは

More information

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間 民法 ( 債権関係 ) 部会資料 68B 民法 ( 債権関係 ) の改正に関する要綱案の取りまとめに向けた検討 (5) 目次 第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非... 1 i 第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第

More information

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 14 号特別支給の老齢厚生年金決定取消請求事件 平成 29 年 4 月 21 日第二小法廷判決 主 文 原判決を破棄し, 第 1 審判決を取り消す 被上告人の請求を棄却する 訴訟の総費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人定塚誠ほかの上告受理申立て理由について 1 本件は, 被上告人が, 厚生労働大臣から, 厚生年金保険法 ( 平成 25 年法律第 63 号による改正前のもの

More information

ご契約のしおり・約款 指定代理請求特約

ご契約のしおり・約款 指定代理請求特約 ご契約のしおり 約款 特約条項 指定代理請求特約 (2018 年 4 月 2 日制定 ) この特約は 給付金等の受取人である被保険者が給付金等を請求できない所定の事情がある場合等に あらかじめ指定された指定代理請求人が被保険者に代わって請求を行うことを可能とすることを主な内容とするものです 第 1 条 < 特約の締結 > 1 この特約は 保険契約者と会社との間で主たる保険契約

More information

傷害保険契約における外来性

傷害保険契約における外来性 傷害保険契約における 外来の 事故該当性の判断基準 熊本大学法学部遠山聡 1. はじめに (1) 傷害保険契約における保険事故とその法的根拠傷害保険契約は 被保険者が急激かつ偶然な外来の事故によって身体に傷害を被ったときに 保険者が保険金を支払うことをその内容とする契約である 保険者が損害保険会社であるか 生命保険会社であるかによって若干の相違はあるが 1 急激かつ偶然( 偶発的 ) な外来の事故による身体の障害

More information

したがって, 本件売却は,362 条 4 項 1 号に基づき取締役会決議が必要である 2) 利益相反取引に該当するか (356 条 1 項 2 号,3 号 ) 甲社は取締役会設置会社であるから, 本件売却が甲社において直接取引または間接取引に該当するときも,356 条 1 項 2 号または3 号,3

したがって, 本件売却は,362 条 4 項 1 号に基づき取締役会決議が必要である 2) 利益相反取引に該当するか (356 条 1 項 2 号,3 号 ) 甲社は取締役会設置会社であるから, 本件売却が甲社において直接取引または間接取引に該当するときも,356 条 1 項 2 号または3 号,3 2018 年度同志社大学大学院司法研究科 後期日程入学試験問題解説 商法 設例の事案の概要甲社 ( 取締役会設置会社 ) 代表取締役 A( 株式 40%) A の配偶者 B 非役員,25% 保有レストランP 乙社代表取締役 C (Bの兄) Bが全株式を保有 AもBも日常的な経営に関与せず レストランQ( 総資産の40%) 客観的な評価額 8000 万円 乙社への売却価額 5000 万円 Qを譲り受け,

More information

険者以外の者に限ります ( 注 2 ) 自損事故条項 無保険車傷害条項または搭乗者傷害条項における被保険者に限ります ( 注 3 ) 無保険車傷害条項においては 被保険者の父母 配偶者または子に生じた損害を含みます ( 3 )( 1 ) または ( 2 ) の規定による解除が損害または傷害の発生した

険者以外の者に限ります ( 注 2 ) 自損事故条項 無保険車傷害条項または搭乗者傷害条項における被保険者に限ります ( 注 3 ) 無保険車傷害条項においては 被保険者の父母 配偶者または子に生じた損害を含みます ( 3 )( 1 ) または ( 2 ) の規定による解除が損害または傷害の発生した 反社会的勢力への対応に関する保険約款の規定例 約款規定例 自動車保険 第 0 0 条 ( 重大事由による解除 ) ( 1 ) 当会社は 次のいずれかに該当する事由がある場合には 保険契約者に対する書面による通知をもって この保険契約を解除することができます 1 保険契約者 被保険者または保険金を受け取るべき者が 当会社にこの保険契約に基づく保険金を支払わせることを目的として損害または傷害を生じさせ

More information

(別紙2)保険会社向けの総合的な監督指針(新旧対照表)

(別紙2)保険会社向けの総合的な監督指針(新旧対照表) 別紙 2 改訂前 Ⅱ 保険監督上の評価項目略 Ⅱ-2-7 商品開発に係る内部管理態勢略 Ⅱ-2-7-2 主な着眼点 (1)~(4) 略 (5) 関連部門との連携 1~3 略 4 関連部門は 販売量拡大や収益追及を重視する 例えば営業推進部門や収益部門から不当な影響を受けることなく 商品に伴うリスク 販売上の留意点等の商品の課題に対する検討を行っているか また 検討内容等について 取締役会等又はとりまとめ部門等

More information

定説 という ) と 保険金受取人を自らに変更しない限り または保険金受取人の同意なしに保険契約者は抽象的保険金請求権に質権を設定することができないとする説 ( 以下 否定説 という ) に意見が分かれている このような状況において 東京高判平成 22 年 11 月 25 日金判 1359 号 50

定説 という ) と 保険金受取人を自らに変更しない限り または保険金受取人の同意なしに保険契約者は抽象的保険金請求権に質権を設定することができないとする説 ( 以下 否定説 という ) に意見が分かれている このような状況において 東京高判平成 22 年 11 月 25 日金判 1359 号 50 2011 年 10 月 23 日 ( 日 ) 平成 23 年度日本保険学会大会 自由論題 第 III セッション 生命保険金請求権の質権設定について 岩手大学深澤泰弘 1. はじめに生命保険金請求権は 一定額の給付を受けることができる財産的価値を有する債権であるので かかる財産的価値を利用して保険金請求権に質権を設定することができる 1 保険事故発生後の具体的な保険金請求権 ( 以下 具体的保険金請求権

More information

(Microsoft Word - \201iAL\201jAG-Link\227\230\227p\213K\222\350.doc)

(Microsoft Word - \201iAL\201jAG-Link\227\230\227p\213K\222\350.doc) AG-Link 利用規定 第 1 条 ( 定義 ) 本規定において使用する用語を以下の通り定義します 1 弊社東京海上日動あんしん生命保険株式会社をいいます 2AG-Link 弊社が提供し 主として代理店および 募集人が使用する情報システムを利用したサービスの呼称です 3 代理店弊社と募集代理店委託契約を締結し 保険業務に従事するものをいいます 4 管理者代理店におけるAG-Linkの管理者をいいます

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 代理店賠償責任の 法的性質とその問題点 弁護士法人たくみ法律事務所 本日の概要 1. 代理店 ( 募集人 ) の法律上の責任について 法律上の責任とは? 2. 民事上の責任について 保険契約者 募集人 ( 代理店 ) 保険会社との関係 保険業法上の募集行為規制 改正保険業法について 裁判例等 3. 代理店賠償責任保険について 代理店賠償責任保険とは 約款上の問題点等 4. 参考 2 1. 代理店の法律上の責任について

More information

untitled

untitled 災害関係特約における偶発性の立証責任 大阪高判平成 21 年 9 月 17 日 ( 平成 21 年 ( ネ ) 第 1293 号保険金請求控訴事件 ) 金融 商事判例 1334 号 34 頁 ( 原審 ) 大阪地判平成 21 年 3 月 23 日 ( 平成 20 年 ( ワ ) 第 4987 号 ) 金融 商事判例 1334 号 42 頁 [ 事実の概要 ] 1. 本事案は 訴外 Aの長男である原告

More information

民法 ( 債権関係 ) の改正における経過措置に関して 現段階で検討中の基本的な方針 及び経過措置案の骨子は 概ね以下のとおりである ( 定型約款に関するものを除く ) 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置 民法総則 ( 時効を除く ) における改正後の規定 ( 部会資

民法 ( 債権関係 ) の改正における経過措置に関して 現段階で検討中の基本的な方針 及び経過措置案の骨子は 概ね以下のとおりである ( 定型約款に関するものを除く ) 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置 民法総則 ( 時効を除く ) における改正後の規定 ( 部会資 民法 ( 債権関係 ) 部会資料 85 民法 ( 債権関係 ) の改正に関する要綱案の取りまとめに向けた検討 (18) 目次 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置... 1 第 2 時効の規定の改正に関する経過措置... 1 第 3 債権総則の規定の改正に関する経過措置... 2 第 4 契約総則 各則の規定の改正に関する経過措置... 4 i 民法 ( 債権関係 )

More information

一般社団法人大分県食品衛生協会食中毒見舞費用保険普通保険約款 第一章総則第 1 条 ( 用語の定義 ) 第二章保険金の支払事由第 2 条 ( 保険金の支払事由 被保険者 保険金額 ) 第 3 条 ( 免責事由 ) 第 4 条 ( 保険金の受取人 ) 第三章保険契約の締結等第 5 条 ( 保険責任の始

一般社団法人大分県食品衛生協会食中毒見舞費用保険普通保険約款 第一章総則第 1 条 ( 用語の定義 ) 第二章保険金の支払事由第 2 条 ( 保険金の支払事由 被保険者 保険金額 ) 第 3 条 ( 免責事由 ) 第 4 条 ( 保険金の受取人 ) 第三章保険契約の締結等第 5 条 ( 保険責任の始 食中毒見舞費用保険普通保険約款 一般社団法人大分県食品衛生協会 一般社団法人大分県食品衛生協会食中毒見舞費用保険普通保険約款 第一章総則第 1 条 ( 用語の定義 ) 第二章保険金の支払事由第 2 条 ( 保険金の支払事由 被保険者 保険金額 ) 第 3 条 ( 免責事由 ) 第 4 条 ( 保険金の受取人 ) 第三章保険契約の締結等第 5 条 ( 保険責任の始期及び終期 ) 第 6 条 ( 保険期間

More information

点で 本規約の内容とおりに成立するものとします 3. 当社は OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能 の利用申込みがあった場合でも 任意の判断により OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能 の利用をお断りする場合があります この場合 申込者と当社の間に利用契約は成立し

点で 本規約の内容とおりに成立するものとします 3. 当社は OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能 の利用申込みがあった場合でも 任意の判断により OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能 の利用をお断りする場合があります この場合 申込者と当社の間に利用契約は成立し OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能の利用規約 第 1 条 ( 本規約の適用 ) OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能の利用規約 ( 以下 本規約 といいます ) はエヌ ティ ティ コミュニケーションズ株式会社 ( 以下 当社 といいます ) が提供する OCN ID( メールアドレス ) でログインする機能 の利用に関し お客様と当社との間に適用されます 第

More information

ご契約タイプ一覧表 Aコース Bコース Cコース 死亡 後遺障害保険金額 傷害 200万円 200万円 200万円 入院保険金日額(傷害 疾病 5,000円 4,000円 2,500円 5 10 20万円 4 8 16万円 2.5 5 10万円 2,500円 2,000円 1,500円 2,000万円 2,000万円 2,000万円 500万円 300万円 300万円 3,000万円 3,000万円

More information

審決取消判決の拘束力

審決取消判決の拘束力 (1) 審決取消判決の拘束力の範囲 - 発明の進歩性判断の場合 - 特許業務法人サンクレスト国際特許事務所弁理士喜多秀樹 1. はじめに審決取消訴訟の取消判決が確定すると 従前の審決が取り消されるため事件は特許庁の審判手続に戻り 審判官は更に必要な審理を行って再び審決をしなければならない ( 特許法 181 条 5 項 ) この場合 その後の審決が 先の取消判決を無視して前審決と同じ理由で同じ結論を下すと

More information

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 371 号障害補償費不支給決定取消等請求事件 平成 29 年 9 月 8 日第二小法廷判決 主 文 原判決中上告人敗訴部分を破棄する 前項の部分につき, 被上告人の控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人定塚誠ほかの上告受理申立て理由について 1 本件は, 水俣病の認定を受けた被上告人が, 公害健康被害の補償等に関する法律 (

More information

180 日以内に特定重度障害状態になった場合 いします (1 保険期間中 1 回を限度とします ) 入院保険金 (*1)(*2) 平常の業務に従事することまたは平常の生活ができなくなり かつ 入院された場合 入院の日数 ( 実日数 )(120 日を限度とします ) に対して 1 日につき入院保険金日

180 日以内に特定重度障害状態になった場合 いします (1 保険期間中 1 回を限度とします ) 入院保険金 (*1)(*2) 平常の業務に従事することまたは平常の生活ができなくなり かつ 入院された場合 入院の日数 ( 実日数 )(120 日を限度とします ) に対して 1 日につき入院保険金日 重要事項説明書 ジャパン少額短期保険株式会社 交通事故傷害保険 家電修理費用補償特約家電修理費用補償特約付き修理費用付き修理費用保険 ( 旅行保険保険のご説明 ( 契約概要 )) ご契約に際して特にご確認いただきたい事項をこの 契約概要 に記載しています ご契約される前に必ずお読みいただき お申込みくださいますようお願い申し上げます 本書面はご契約に関する全ての内容を記載しているものではありません

More information

住宅ローン契約内容確認④

住宅ローン契約内容確認④ 一般団信 / ワイド団信 団体信用生命保険 ( 主契約 ) にリビング ニーズ特約が付加されたプランです お客さま ( 被保険者さま ) が死亡したとき 所定の高度障害状態になったとき または余命 6 か月以内と判断されたときに ローン残高を保障します この保険は 当行を保険契約者および保険金受取人とします また お客さま ( 被保険者さま ) を被保険者とし お客さま ( 被保険者さま ) が債務返済期間中に所定の支払事由に該当した場合に支払われる保険金を債務の返済に充当するしくみの団体保険です

More information

保険法 判例研究 16 マンション603 号室の所有 使用又は管理に起因する偶然の事故により Y1が 他人の身体の障害 ( 傷害 疾病 後遺障害又は死亡 ) 又は財物の損壊 ( 滅失 毀損又は汚損 ) に対して 法律上の損害賠償責任を負担することによって損害を被ったときに保険金を支払うことが定められ

保険法 判例研究 16 マンション603 号室の所有 使用又は管理に起因する偶然の事故により Y1が 他人の身体の障害 ( 傷害 疾病 後遺障害又は死亡 ) 又は財物の損壊 ( 滅失 毀損又は汚損 ) に対して 法律上の損害賠償責任を負担することによって損害を被ったときに保険金を支払うことが定められ 16 東京高裁平成 24 年 3 月 19 日判決平成 23 年 ( ネ ) 第 7546 号損害賠償請求控訴事件判例集未登載第一審東京地裁平成 23 年 10 月 20 日判決平成 23 年 ( ワ ) 第 11368 号損害賠償請求事件判例集未登載 1. 本件の争点本件は 東日本大震災の直後に東京都下のマンションで生じた水漏れ事故について 被害者が 個人賠償責任保険に基づく保険金の支払いを求めた事案である

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した精神障害者保健 福祉手帳の障害等級認定に係る審査請求について 審査庁から諮問が あったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 東京都知事 ( 以下 処分庁 という ) が請求人に対し 発行年月日を平成 2 8 年 8 月 5 日として行った精神障害者保健福祉手帳

More information

消防業務賠償責任保険に関する Q&A 1 主契約について Q1 1: 再燃火災による事故も対象になるのですか? A1 1: 対象となります 但し あくまでも消防本部側に過失または重過失があり 賠償責任を負担するケースとなります 消防本部の過失認定は 極めて難しい判断を伴いますので 過去の判例や裁判所

消防業務賠償責任保険に関する Q&A 1 主契約について Q1 1: 再燃火災による事故も対象になるのですか? A1 1: 対象となります 但し あくまでも消防本部側に過失または重過失があり 賠償責任を負担するケースとなります 消防本部の過失認定は 極めて難しい判断を伴いますので 過去の判例や裁判所 消防業務賠償責任保険に関する Q&A 平成 28 年 7 月 一般財団法人全国消防協会 引受幹事保険会社東京海上日動火災保険株式会社 消防業務賠償責任保険に関する Q&A 1 主契約について Q1 1: 再燃火災による事故も対象になるのですか? A1 1: 対象となります 但し あくまでも消防本部側に過失または重過失があり 賠償責任を負担するケースとなります 消防本部の過失認定は 極めて難しい判断を伴いますので

More information

平成  年(オ)第  号

平成  年(オ)第  号 平成 25 年 ( 行ヒ ) 第 35 号固定資産税等賦課取消請求事件 平成 26 年 9 月 25 日第一小法廷判決 主 文 原判決を破棄する 被上告人の控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人岩谷彰, 同水島有美, 同谷川光洋の上告受理申立て理由について 1 本件は, 被上告人が, 坂戸市長から自己の所有する家屋に係る平成 22 年度の固定資産税及び都市計画税

More information

事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は, 原判決別紙被告方法目録記載のサービスを実施してはならない 3 被控訴人は, 前項のサービスのために用いる電話番号使用状況調査用コンピュータ及び電話番号使用状況履歴データが記録された記録媒体 ( マスター記録媒体及びマスター記録

事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は, 原判決別紙被告方法目録記載のサービスを実施してはならない 3 被控訴人は, 前項のサービスのために用いる電話番号使用状況調査用コンピュータ及び電話番号使用状況履歴データが記録された記録媒体 ( マスター記録媒体及びマスター記録 平成 24 年 1 月 16 日判決言渡平成 23 年 ( ネ ) 第 10056 号特許権侵害差止等請求控訴事件 ( 原審 東京地方裁判所平成 21 年 ( ワ ) 第 35411 号 ) 口頭弁論終結日平成 23 年 11 月 29 日 判 決 控訴人 ( 原告 ) 株式会社ジンテック 訴訟代理人弁護士 田 中 浩 之 野 口 明 男 飯 塚 卓 也 弁理士 原 島 典 孝 被控訴人 ( 被告

More information

精神障害を理由とする免責規定に関する一考察 勝野義人 1. はじめに生命保険における災害関係特約では, ほとんどの約款において, 被保険者の精神障害を原因とする事故を免責とする定め ( 以下, 精神障害免責 という ) を置いている 実務上, 保険者側が, 当該規定による免責を主張することは少なくは

精神障害を理由とする免責規定に関する一考察 勝野義人 1. はじめに生命保険における災害関係特約では, ほとんどの約款において, 被保険者の精神障害を原因とする事故を免責とする定め ( 以下, 精神障害免責 という ) を置いている 実務上, 保険者側が, 当該規定による免責を主張することは少なくは 精神障害を理由とする免責規定に関する一考察 勝野義人 1. はじめに生命保険における災害関係特約では, ほとんどの約款において, 被保険者の精神障害を原因とする事故を免責とする定め ( 以下, 精神障害免責 という ) を置いている 実務上, 保険者側が, 当該規定による免責を主張することは少なくはないものの, これまで精神障害免責について正面から問題となった裁判例は少なく, また, 学界においても活発に議論の対象とされたような形跡は見当たらない

More information

ETCスルーカード規定

ETCスルーカード規定 ETC スルーカード規定 第 1 条 ( 定義 ) 本規定における次の用語の意味は 以下の通りとします (1) ETC 会員 とは カード発行会社 ( 以下 当社 といいます ) および株式会社ジェーシービー ( 以下 JCB といい 当社と総称して 両社 といいます ) 所定の会員規約に定める会員のうち 本規定および道路事業者 ((4) に定めるものをいいます ) が別途定めるETCシステム利用規程

More information

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx 3 大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要 一般団体信用生命保険 3 大疾病保障特約 死亡保障 + 高度障害保障 全国保証 ( 一社 ) しんきん保証基金 保険契約者全国保証 信金中央金庫 申込時年齢と 実行時年齢 満 20 歳以上満 50 歳未満 満 18 歳以上満 51 歳未満 脱退年齢満 75 歳となる誕生月の前月末満 75 歳に達した年の 12 月 31 日 この契約からの脱退 保険金の支払い事由に該当したとき

More information

マイナス金利の導入に伴って生ずる契約解釈上の問題に対する考え方の整理

マイナス金利の導入に伴って生ずる契約解釈上の問題に対する考え方の整理 平成 28 年 2 月 19 日 金融法委員会 マイナス金利の導入に伴って生ずる契約解釈上の問題に対する考え方の整理 1. はじめに ( 問題意識 ) 日本銀行は 平成 28 年 1 月 28 日 29 日の金融政策決定会合において 金融機関が有する日本銀行当座預金の残高の一部に-0.1% のマイナス金利を導入することを決定した それを受けて 変動金利連動型の金銭消費貸借や変動金利を参照するデリバティブ取引等において基準となる金利指標

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した精神障害者保健 福祉手帳 ( 以下 福祉手帳 という ) の障害等級認定に係る審査請 求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 東京都知事 ( 以下 処分庁 という ) が請求人に対し 発行年月日を平成 2 8 年 7 月

More information

85 歳満期 契約日 : 平成 14 年 6 月 1 日 契約者兼被保険者 :A 保険金額:1350 万円 保険者 :Y 保険会社 支払保険料 : 月額 6 万 5489 円 と表示された本件生命保険契約の保険金請求権にXを質権者とする質権を設定する Aは 本件債務弁済契約締結と同時に 本件生命保険

85 歳満期 契約日 : 平成 14 年 6 月 1 日 契約者兼被保険者 :A 保険金額:1350 万円 保険者 :Y 保険会社 支払保険料 : 月額 6 万 5489 円 と表示された本件生命保険契約の保険金請求権にXを質権者とする質権を設定する Aは 本件債務弁済契約締結と同時に 本件生命保険 保険法 判例研究 10 10 東京高裁平成 22 年 11 月 25 日判決平成 22 年 ( ネ ) 第 1247 号保険金等請求控訴事件金融 商事判例 1359 号 50 頁第一審東京地裁平成 22 年 1 月 28 日判決平成 19 年 ( ワ ) 第 1035 号 1. 本件の争点 保険契約者の生命保険契約について質権設定契約を行う場合 死亡保険金請求権をも対象として設定されたものといえるか

More information

物流の形態(仮定)

物流の形態(仮定) ギュットシリーズ 傷害保険制度概要 補償の内容 補償対象 1 加入者当たりの保険料死亡 後遺障害補償の流れ補償対象おガをしたり 車にはねられたりした場合 保険適用になります 弊社客様保険金額 保険金日額 入院保険金日額 200 万円 3,000 円 1 事故報告 3 請求書類案内 4 保険金請求 契約の流れ 取扱説明書に同梱されている 保険加入申込ハガキ を 商品の購入者様が住所 氏名 自転車フレーム番号等必要事項を記入し

More information

本条は 購入者等が訪問販売に係る売買契約等についての勧誘を受けるか否かという意思の自由を担保することを目的とするものであり まず法第 3 条の2 第 1 項においては 訪問販売における事業者の強引な勧誘により 購入者等が望まない契約を締結させられることを防止するため 事業者が勧誘行為を始める前に 相

本条は 購入者等が訪問販売に係る売買契約等についての勧誘を受けるか否かという意思の自由を担保することを目的とするものであり まず法第 3 条の2 第 1 項においては 訪問販売における事業者の強引な勧誘により 購入者等が望まない契約を締結させられることを防止するため 事業者が勧誘行為を始める前に 相 特定商取引に関する法律第 3 条の2 等の運用指針 再勧誘禁止規定に関する指針 Ⅰ. 目的 昨今の訪問販売を中心とした消費者被害では 高齢者等を狙った執拗な誘 販売行為による高額被害の増加もあり 深刻な問題となっている かかる被害類型においては 高齢者等のように判断力が低下していたり 勧誘を拒絶することが困難な者について いったん事業者の勧誘が始まってしまうと 明確に断ることが困難である場合が多く

More information

<4D F736F F D D DB8CAF BB97E18CA48B E9A34348D73816A C8E8D862E646F63>

<4D F736F F D D DB8CAF BB97E18CA48B E9A34348D73816A C8E8D862E646F63> 本保険法 判例研究会は 隔月に保険法に関する判例研究会を上智大学法学部で開催している その研究会の成果を 本誌で公表することにより 僅かばかりでも保険法の解釈の発展に資することがその目的である したがって本判例評釈は もっぱら学問的視点からの検討であり 研究会の成果物ではあるが 日本共済協会等の特定の団体や事業者の見解ではない 上智大学法学部教授 弁護士甘利公人 札幌高裁平成 27 年 9 月 29

More information

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官 平成 27 年 1 月 29 日判決言渡平成 26 年 ( ネ ) 第 10095 号不正競争行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 25 年 ( ワ ) 第 28860 号 ) 口頭弁論終結日平成 26 年 12 月 17 日 判 決 控訴人 ( 一審原告 ) X 訴訟代理人弁護士勝部環震 被控訴人 ( 一審被告 ) Y 被控訴人 ( 一審被告 ) 株式会社宝島社 両名訴訟代理人弁護士芳賀淳

More information

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ 平成 26 年 2 月 19 日判決言渡平成 25 年 ( ネ ) 第 10070 号著作権侵害差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 24 年 ( ワ ) 第 25843 号 ) 口頭弁論終結日平成 26 年 1 月 22 日 判 決 控訴人 ( 原告 ) X 訴訟代理人弁護士寒河江孝允 被控訴人 ( 被告 ) 有限会社シーエムシー リサーチ 被控訴人 ( 被告 ) 株式会社シーエムシー出版

More information

< F31322D985F935F A6D92E8816A2E6A7464>

< F31322D985F935F A6D92E8816A2E6A7464> 子及びその他の親族に対する扶養料の国際的な回収に関する条約草案 及び 扶養義務の準拠法に関する議定書草案 についての論点メモ平成 19 年 10 月 16 日 ( 前注 ) 本論点メモに記載していない事項については, これまでの審議結果等に基づき主張してきた意見や, 提出してきた意見を原則として維持するという前提である 第 1 中央当局を介する申立てに関する手続の実効的な利用について ( 本条約草案第

More information

5 保険金等の支払件数 支払不可事由に該当する件数および内訳 2012 年度上半期 (2012 年 4 月 ~2012 年 9 月 ) ( 単位 : 件 ) 6 保険金 7 給付金 死亡高度障害入院手術就業不能合計その他合計 8 その他合計保険金保険金給付金給付金給付金 支払件数

5 保険金等の支払件数 支払不可事由に該当する件数および内訳 2012 年度上半期 (2012 年 4 月 ~2012 年 9 月 ) ( 単位 : 件 ) 6 保険金 7 給付金 死亡高度障害入院手術就業不能合計その他合計 8 その他合計保険金保険金給付金給付金給付金 支払件数 各位 会社名 代表者名 2012 年 10 月 15 日ライフネット生命保険株式会社代表取締役社長出口治明 ( 証券コード :7157 東証マザーズ ) ライフネット生命保険 2012 年度第 2 四半期の保険金等の支払状況 2012 年度上半期の保険金等の支払実績は 1,017 件 ライフネット生命保険株式会社 (URL:http://www.lifenet-seimei.co.jp/ 本社 :

More information

untitled

untitled 新保険法における傷害保険約款規定 佐野誠 ( 福岡大学法科大学院教授 ) 1. はじめに 2. 偶然性要件と故意免責条項 3. 重過失免責条項 4. 他保険契約告知 通知義務と重大事由解除条項 5. 外来性要件と疾病免責条項 6. おわりに 1. はじめに 2008 年 6 月に成立した保険法においては 従来の商法における損害保険 生命保険という分類に加えて傷害疾病定額保険が第三の分類として独立した章立てを与えられ

More information

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする 平成 27 年 ( 受 ) 第 766 号損害賠償請求事件 平成 28 年 9 月 6 日第三小法廷判決 主 文 1 原判決中, 上告人の被上告人ら各自に対する1 億 6 500 万円及びこれに対する平成 20 年 1 月 23 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員の支払請求に関する部分を破棄する 2 前項の部分につき, 本件を東京高等裁判所に差し戻す 3 上告人のその余の上告を却下する 4

More information

<4D F736F F D208FA495578CA0904E8A FD782C982A882AF82E991B98A F9E8A7A82CC8E5A92E82096F6E05694FC89C02E646F63>

<4D F736F F D208FA495578CA0904E8A FD782C982A882AF82E991B98A F9E8A7A82CC8E5A92E82096F6E05694FC89C02E646F63> 商標権侵害訴訟におけるにおける損害賠償額損害賠償額の算定 1 損害賠償請求権の根拠民法 709 条 商標法自体には 損害賠償請求権の根拠規定はない 弁護士柳澤美佳 ダイソン株式会社勤務 2 損害賠償の範囲 1 積極的損害例 : 侵害の調査に要した費用 ( 東京地判昭 43 3 6) 弁護士費用 ( 最判昭 44 2 27) 最近では 信用損害 精神的損害なども ( 大阪地判昭 56 1 30 など

More information

佐野(4).indd

佐野(4).indd 95 遺言による保険金受取人変更とその後の生前行為による保険金受取人変更 仙台高判平成 20 年 3 月 27 日 ( 判例集未登載 ) 平成 19 年 ( ネ ) 第 523 号 保険金請求控訴事件 佐野誠 * 1. 事案の概要 (1) 本件は 生命保険契約の死亡保険金受取人に指定されたとする X が 保険者である Y に対し 死亡保険金の支払を求めた事案である (2)A は Y との間で 平成

More information

☆ソフトウェア特許判例紹介☆ -第31号-

☆ソフトウェア特許判例紹介☆ -第31号- ソフトウェア関連発明特許に係る判例紹介 ~ 裁判例 ~ 平成 28 年 ( ワ ) 第 38565 号原告 : 株式会社ドワンゴ被告 :FC2, INC. 外 2019 年 1 月 22 日 執筆者弁理士田中伸次 1. 概要本件は, いずれも名称を 表示装置, コメント表示方法, 及びプログラム とする特許第 4734471 号及び特許第 4695583 号の特許権を有する原告が, 被告らが行っているサービスに用いられている動画を表示する情報処理端末に配信されるコメント表示プログラム,

More information

Ⅱ. 法第 3 条の 2 等の適用についての考え方 1. 法第 3 条の2 第 1 項の考え方について本条は 購入者等が訪問販売に係る売買契約等についての勧誘を受けるか否かという意思の自由を担保することを目的とするものであり まず法第 3 条の 2 第 1 項においては 訪問販売における事業者の強引

Ⅱ. 法第 3 条の 2 等の適用についての考え方 1. 法第 3 条の2 第 1 項の考え方について本条は 購入者等が訪問販売に係る売買契約等についての勧誘を受けるか否かという意思の自由を担保することを目的とするものであり まず法第 3 条の 2 第 1 項においては 訪問販売における事業者の強引 特定商取引に関する法律第 3 条の 2 等の運用指針 再勧誘禁止規定に関する指針 Ⅰ. 目的 昨今の訪問販売を中心とした消費者被害では 高齢者等を狙った執拗な勧誘 販売行為による高額被害の増加もあり 深刻な問題となっている かかる被害類型においては 高齢者等のように判断力が低下していたり 勧誘を拒絶することが困難な者について いったん事業者の勧誘が始まってしまうと 明確に断ることが困難である場合が多く

More information

第1回 オリエンテーション

第1回 オリエンテーション 損保ジャパン日本興亜総合研究所 小林篤 第 1 回オリエンテーション 保険の基本用語 2017 年度後期 保険論 の講座で予定している内容 本講義の運営 採点方針 保険の当事者と基本用語について説明する 1. この講義の目標と 15 回の講義で予定している内容 2. 運営 採点方針 3. 保険加入動機と保険からの給付 4. 保険の仕組み 構成と基本用語 - 1 - 1. この講義の目標と 15 回の講義で予定している内容

More information

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前 時効特例給付について 参考資料 1 時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前は 年金を受ける権利は 5 年を経過すると その部分の年金を受ける権利は自動的に時効消滅することとされていた

More information

留学 長期旅行 ワーキングホリデー 駐在員プラン ジェイアイの海外旅行保険 留学 長期旅行 ワーキングホリデー 駐在員プラン 2016年4月 このパンフレットでご案内する商品は 海外旅行中におけるケガや病気により亡く なられた場合の遺族への補償や ケガや病気による治療費 偶然な事故による賠 償責任などに備える保険です この商品内容がお客さまのご希望に沿う場合は パンフレットをご覧のうえご検討いただきますようお願いします

More information

長澤運輸事件(東京地判平成28年11月2日)について

長澤運輸事件(東京地判平成28年11月2日)について 重要判例 速報解説 平成 28(2016) 年 11 月 30 日 長澤運輸事件 ( 東京高判平成 28 年 11 月 2 日 ) について 定年後再雇用による嘱託社員 ( 有期契約労働者 ) と正社員 ( 無期契約労働者 ) との間の賃金の定めの相違が不合理であり労働契約法 20 条に違反するとした原判決を取り消し 上記相違は不合理ではなく違法性もないとして被控訴人らの請求を棄却した事例裁判所 :

More information

特定個人情報の取扱いの対応について

特定個人情報の取扱いの対応について 平成 27 年 5 月 19 日平成 28 年 2 月 12 日一部改正平成 30 年 9 月 12 日改正 一般財団法人日本情報経済社会推進協会 (JIPDEC) プライバシーマーク推進センター 特定個人情報の取扱いの対応について 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 ( 以下 番号法 という )( 平成 25 年 5 月 31 日公布 ) に基づく社会保障 税番号制度により

More information

いても使用者責任が認められることがあります 他方 交通事故の原因が相手方の一方的な過失によるものであるなど 被用者に不法行為責任が発生しない場合には 使用者責任も発生しません イ 2 使用関係被用者との使用関係については 実質的な指揮監督関係があれば足りるとして広く解されており 正社員 アルバイト

いても使用者責任が認められることがあります 他方 交通事故の原因が相手方の一方的な過失によるものであるなど 被用者に不法行為責任が発生しない場合には 使用者責任も発生しません イ 2 使用関係被用者との使用関係については 実質的な指揮監督関係があれば足りるとして広く解されており 正社員 アルバイト LM ニュースレター Vol.5 平成 25 年 6 月 従業員の交通事故における企業の損害賠償責任とその対策 従業員がその不注意によって交通事故を起こして他人に怪我や財産的な損害を負わせた場合 加害者本人である従業員が損害賠償責任を問われることはもちろんですが その雇用主である企業にも損害賠償責任が認められることがあります 以下では 企業の損害賠償責任の根拠 要件を検討するとともに あらかじめ企業が講じておくべき対策をご紹介させていただきます

More information

債務者 代理人弁護士 債権者一般 債務整理開始通知 送付 支払 停止 債務者の代理人弁護士から債権者一般への債務整理開始通知の送付と 支払の停止 最二判平成 79 年 65 月 69 日判時 7669 号 頁 判タ 6889 号 685 頁 金法 6967 号 65 頁 金判 6956 号 76 頁

債務者 代理人弁護士 債権者一般 債務整理開始通知 送付 支払 停止 債務者の代理人弁護士から債権者一般への債務整理開始通知の送付と 支払の停止 最二判平成 79 年 65 月 69 日判時 7669 号 頁 判タ 6889 号 685 頁 金法 6967 号 65 頁 金判 6956 号 76 頁 債務者 代理人弁護士 債権者一般 債務整理開始通知 送付 支払 停止 債務者の代理人弁護士から債権者一般への債務整理開始通知の送付と 支払の停止 最二判平成 79 年 65 月 69 日判時 7669 号 頁 判タ 6889 号 685 頁 金法 6967 号 65 頁 金判 6956 号 76 頁 近 藤 隆 司. 事実の概要 給与所得者 あ A 平成 76 年 月 68 日 弁護士法人 あ B

More information

目次 傷害保険 重要事項説明書 契約概要のご説明 1 1. 商品の仕組みおよび引受条件等 1 商品の仕組み 2 補償内容 3 ご希望によりセットできる主な特約とその概要 4 保険期間 5 引受条件 ( 保険金額等 ) 2. 保険料 3. 保険料の払込方法 4. 満期返れい金 契約者配当金 5. 解約

目次 傷害保険 重要事項説明書 契約概要のご説明 1 1. 商品の仕組みおよび引受条件等 1 商品の仕組み 2 補償内容 3 ご希望によりセットできる主な特約とその概要 4 保険期間 5 引受条件 ( 保険金額等 ) 2. 保険料 3. 保険料の払込方法 4. 満期返れい金 契約者配当金 5. 解約 2016 年 4 月改定 H7088A 傷害保険 ご契約のしおり 普通保険約款 特約 この ご契約のしおり は 傷害保険について 重要な事項をご説明したものです この ご契約のしおり は 保険証券と同様に大切に保存してください 複数の保険会社による共同保険契約の場合には 幹事保険会社が他の引受保険会社の代理 代行を行います 各引受保険会社は それぞれの引受割合に応じて 連帯することなく単独別個に保険契約上の責任を負います

More information

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1 JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1 JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) ( 事業評価の目的 ) 1. JICA は 主に 1PDCA(Plan; 事前 Do; 実施 Check; 事後 Action; フィードバック ) サイクルを通じた事業のさらなる改善 及び 2 日本国民及び相手国を含むその他ステークホルダーへの説明責任

More information

(Microsoft Word - \212\264\220\365\227\\\226h\224\357\227p\222S\225\333\223\301\226\361_ [1].doc)

(Microsoft Word - \212\264\220\365\227\\\226h\224\357\227p\222S\225\333\223\301\226\361_ [1].doc) 証券番号 感染予防費用担保特約 第 1 条 ( 保険金を支払う場合 ) 当会社は 被保険者が下表に掲げる事故 (*1) を直接の原因として負担した費用に対して この特約および普通約款 (*2) 第 5 章基本条項の規定に従い感染予防費用保険金を支払います 1 接触感染 2 院内感染 (*1) 以下この特約において 事故 といいます (*2) こども総合保険普通保険約款をいいます 以下この特約において同様とします

More information

できない状況になっていること 約 6 分間のテレビ番組中で 2 分間を超える放映を し たこと等を理由に損害賠償請求が認容された X1 X2 および Y の双方が上告受理申立て 2 判旨 :Y1 敗訴部分破棄 請求棄却 X1,X2 敗訴部分上告却下ないし上告棄却最高裁は 北朝鮮の著作物について日本国

できない状況になっていること 約 6 分間のテレビ番組中で 2 分間を超える放映を し たこと等を理由に損害賠償請求が認容された X1 X2 および Y の双方が上告受理申立て 2 判旨 :Y1 敗訴部分破棄 請求棄却 X1,X2 敗訴部分上告却下ないし上告棄却最高裁は 北朝鮮の著作物について日本国 著作権侵害と一般不法行為の成否 ~ 北朝鮮映画事件 ( 最一小判平成 23 年 12 月 8 日 ) 弁護士南摩雄己 第 1 本稿の目的ある行為について著作権侵害が否定された場合 その行為についてなお違法であるとして民法 709 条に基づく不法行為 ( 以下 一般不法行為 ) が成立しうるか という問題がある 民法の原則どおりに考えれば 違法が存在する限り一般不法行為が成立するとも考えられる しかし

More information

た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 ( 平成 2 6 年 9 月 2 5 日午後 1 時 1 5 分判決言渡し ( 3 号法廷 ) 平成 2 3 年 ( ワ ) 第 4 1 号損害賠償請求事件 東京地方裁判所民事第 2 部 増田稔 ( 裁判長 ), 替藤充洋, 不破大輔 判決要旨 当事者 原告国立市 被告上原公子 ( 元国立市長 ) 主文 原告国立市の請求を棄却する 訴訟費用は原告国立市の負担とする 事案の概要 本件訴訟に至る経過 1 (

More information

2 譲渡禁止特約の効力改正前は 譲渡禁止特約を付した場合は債権の譲渡はできない ( ただし 特約の存在を知らない第三者等には対抗できない ) とされていましたが 改正法では このような特約があっても債権の譲渡は効力を妨げられないことを明記しました ( 466Ⅱ 1) ただし 3に記載するとおり 債務

2 譲渡禁止特約の効力改正前は 譲渡禁止特約を付した場合は債権の譲渡はできない ( ただし 特約の存在を知らない第三者等には対抗できない ) とされていましたが 改正法では このような特約があっても債権の譲渡は効力を妨げられないことを明記しました ( 466Ⅱ 1) ただし 3に記載するとおり 債務 LM ニュースレター Vol.29 平成 30 年 2 月 改正債権法の要点解説 (7) 債権譲渡 債務引受 改正債権法の要点解説第 7 回では 債権譲渡 債務引受 の改正点について説明します 債権譲渡については債権の担保化 流動化による企業の資金調達を円滑化する観点から大幅な改正がなされており 実務への影響もありますので 特に留意が必要です 第 1 債権譲渡 1 改正の経緯貸付金 売掛金などの債権は

More information

日税研メールマガジン vol.111 ( 平成 28 年 6 月 15 日発行 ) 公益財団法人日本税務研究センター Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以

日税研メールマガジン vol.111 ( 平成 28 年 6 月 15 日発行 ) 公益財団法人日本税務研究センター Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以 Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以外の株式会社では ) 定款または株主総会の決議によって定めなければならず ( 会社法 361 条 ) それを経ずに支給された報酬は無効と考えられている ところが 中小閉鎖的会社においては株主総会を開催せず しかも定款規定も整備していないまま報酬を支給しているケースが多くみられる

More information

習う ということで 教育を受ける側の 意味合いになると思います また 教育者とした場合 その構造は 義 ( 案 ) では この考え方に基づき 教える ことと学ぶことはダイナミックな相互作用 と捉えています 教育する 者 となると思います 看護学教育の定義を これに当てはめると 教授学習過程する者 と

習う ということで 教育を受ける側の 意味合いになると思います また 教育者とした場合 その構造は 義 ( 案 ) では この考え方に基づき 教える ことと学ぶことはダイナミックな相互作用 と捉えています 教育する 者 となると思います 看護学教育の定義を これに当てはめると 教授学習過程する者 と 2015 年 11 月 24 日 看護学教育の定義 ( 案 ) に対するパブリックコメントの提出意見と回答 看護学教育制度委員会 2011 年から検討を重ねてきました 看護学教育の定義 について 今年 3 月から 5 月にかけて パブリックコメントを実施し 5 件のご意見を頂きました ご協力いただき ありがとうござい ました 看護学教育制度委員会からの回答と修正した 看護学教育の定義 をお知らせ致します

More information

⑴ 保険契約者, 被保険者又は保険金を受け取るべき者 ( 以下略 ) 以下, 付保車両を 本件車両, 前掲免責条項を 本件免責条項,12 部分を 本件免責条項 1 本件免責条項 2 と呼ぶ 3 X は, 平成 18 年 4 月 22 日土曜日, 娘の夕食の弁当を買いに出かけたところ, 自己の勤務先病

⑴ 保険契約者, 被保険者又は保険金を受け取るべき者 ( 以下略 ) 以下, 付保車両を 本件車両, 前掲免責条項を 本件免責条項,12 部分を 本件免責条項 1 本件免責条項 2 と呼ぶ 3 X は, 平成 18 年 4 月 22 日土曜日, 娘の夕食の弁当を買いに出かけたところ, 自己の勤務先病 京都学園法学 2011 年第 3 号 判例研究 酒気帯び運転免責条項の制限的解釈 大阪地判平成 21 年 5 月 18 日判時 2085 号 152 頁 原弘明 第 1 事案の概要 1 原告 X は, 被告 Y( あいおい損保 ) の個人総合自動車保険契約の契約者 被保険者である 本件は,X が平成 18 年 4 月 23 日午前 6 時過ぎに起こした自動車事故 ( 以下 本件事故 という ) について,

More information

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計 実務対応報告第 32 号平成 28 年度税制改正に係る減価償却方法の変更に関する実務上の取扱い 平成 28 年 6 月 17 日企業会計基準委員会 目的 1. 本実務対応報告は 平成 28 年度税制改正に係る減価償却方法の改正 ( 平成 28 年 4 月 1 日以後に取得する建物附属設備及び構築物の法人税法上の減価償却方法について 定率法が廃止されて定額法のみとなる見直し ) に対応して 必要と考えられる取扱いを示すことを目的とする

More information

48

48 47 48 提案事項に係る見解について ( 補足資料 ) 平成 29 年 8 月 2 日厚生労働省 市や福祉事務所において 児童扶養手当の返還請求権が発生した際の返還額相当分の回収が困難であることが 貴市からのご提案の背景にあると考えており そのような状況を生じさせない何らかの工夫が重要であると考えている 類似の事例として 生活保護法における 被保護者が遡及して年金を受給した場合における当該被保護者が受けた保護金品に相当する金額の返還

More information

保険金をお支払いする場合・保険金をお支払いする事故の例

保険金をお支払いする場合・保険金をお支払いする事故の例 農業実習傷害保険の補償内容ご紹介 全国農業会議所の農業実習に参加の方々を対象に 農業実習中に発生したケガ等をカバーする農業実習傷害保険を手当てしています 農業実習に参加の方々を対象に 全国農業会議所にて保険会社の間で契約を行っています 1. 傷害保険の契約を行っていますが 実習期間により保険種類の組み合わせを以下のとおり 設定しています < 傷害保険 > 実習期間 1 か月未満の実習生の場合 国内旅行総合保険

More information

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除) 救済措置に関する Q&A 水俣病被害者の救済措置に申請をされ 対象者に当たらないとの関係県の判定を受けた方のうち それに対する異議申立てを出されている方がいらっしゃいます これについて 水俣病被害者救済特措法 ( 以下 特措法 ) を所管する環境省としては 救済措置の判定は行政処分ではなく 行政不服審査法に基づく異議申立ての対象には当たらないと法律の解釈をしております 詳細について以下をご参照ください

More information

<4D F736F F F696E74202D20984A93AD8C5F96F CC837C A815B C F38DFC8BC68ED28D5A90B38CE3816A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D20984A93AD8C5F96F CC837C A815B C F38DFC8BC68ED28D5A90B38CE3816A2E707074> 労働契約法のポイント 労働契約法が平成 20 年 3 月 1 日から施行されます 就業形態が多様化し 労働者の労働条件が個別に決定 変更されるようになり 個別労働紛争が増えています この紛争の解決の手段としては 裁判制度のほかに 平成 13 年から個別労働紛争解決制度が 平成 18 年から労働審判制度が施行されるなど 手続面での整備はすすんできました しかし このような紛争を解決するための労働契約についての民事的なルールをまとめた法律はありませんでした

More information

Webエムアイカード会員規約

Webエムアイカード会員規約 Web エムアイカード会員規約 第 1 条 ( 目的 ) Web エムアイカード会員規約 ( 以下 本規約 といいます ) は 株式会社エムアイカード ( 以下 当社 といいます ) がインターネット上に提供する Web エムアイカード会員サービス ( 以下 本サービス といいます ) を 第 2 条に定める Web エムアイカード会員 ( 以下 Web 会員 といいます ) が利用するための条件を定めたものです

More information

<5F D F8CA48B8695F18D C193A182B382F1816A2E696E6464>

<5F D F8CA48B8695F18D C193A182B382F1816A2E696E6464> 裁判例 出典 事件番号 1 大判大 2.4.26 民録 19 輯 281 頁 2 大判大 3.10.29 民録 20 輯 834 頁 3 大判大 8.11.22 民録 25 輯 2068 頁 4 大判大 13.7.24 大民集 3 巻 376 頁 5 大判昭 7.12.23 新聞 3517 号 14 頁 6 大判昭 9.10.15 大民集 13 巻 1874 頁 7 大判昭 10.12.20 大民集

More information

の日は 祖父の車で送り迎えをしてもらっていたが それ以外は本件車両で通勤していた また Aは アルバイトの後 c 市所在のCの自宅によってから帰宅することもあった 平成 23 年 11 月 26 日土曜日午後 8 時頃 Aは 本件車両の後部席にCを同乗させ c 市の同人宅を出発し e 町に買い物に出

の日は 祖父の車で送り迎えをしてもらっていたが それ以外は本件車両で通勤していた また Aは アルバイトの後 c 市所在のCの自宅によってから帰宅することもあった 平成 23 年 11 月 26 日土曜日午後 8 時頃 Aは 本件車両の後部席にCを同乗させ c 市の同人宅を出発し e 町に買い物に出 本保険法 判例研究会は 隔月に保険法に関する判例研究会を上智大学法学部で開催している その研究会の成果を 本誌で公表することにより 僅かばかりでも保険法の解釈の発展に資することがその目的である したがって本判例評釈は もっぱら学問的視点からの検討であり 研究会の成果物ではあるが 日本共済協会等の特定の団体や事業者の見解ではない 上智大学法学部教授 弁護士甘利公人 那覇地裁平成 27 年 11 月 27

More information

Microsoft Word - T2-11-1_紙上Live_生計維持_13分_

Microsoft Word - T2-11-1_紙上Live_生計維持_13分_ 生計維持関係の認定基準及び認定の取扱い1 今回は 生計維持 生計同一関係の認定基準および認定の取扱いについて見ていきましょう 最初に 遺族基礎年金を例にして 国民年金法ではどのように規定されているかから始めます 法第 37 条の2 第 1 項には 遺族基礎年金を受けることができる配偶者または子は 被保険者または被保険者であった者の配偶者または子であって 被保険者または被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持し

More information

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声 諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声記録の不開示決定 ( 不存在 ) に関する件 答申書 第 1 審査会の結論 平成 29 年 4 月から9

More information

目次 1. 訂正発明 ( クレーム 13) と控訴人製法 ( スライド 3) 2. ボールスプライン最高裁判決 (1998 年 スライド 4) 3. 大合議判決の三つの争点 ( スライド 5) 4. 均等の 5 要件の立証責任 ( スライド 6) 5. 特許発明の本質的部分 ( 第 1 要件 )(

目次 1. 訂正発明 ( クレーム 13) と控訴人製法 ( スライド 3) 2. ボールスプライン最高裁判決 (1998 年 スライド 4) 3. 大合議判決の三つの争点 ( スライド 5) 4. 均等の 5 要件の立証責任 ( スライド 6) 5. 特許発明の本質的部分 ( 第 1 要件 )( 均等論 知的財産高等裁判所 大合議判決 2016 年 3 月 25 日 (2015 年 ( ネ ) 第 10014 号 ) 日欧知的財産司法シンポジウム 2016 2016 年 11 月 18 日 知的財産高等裁判所所長 設樂隆一 1 目次 1. 訂正発明 ( クレーム 13) と控訴人製法 ( スライド 3) 2. ボールスプライン最高裁判決 (1998 年 スライド 4) 3. 大合議判決の三つの争点

More information

特定個人情報の取扱いの対応について

特定個人情報の取扱いの対応について 特定個人情報の取扱いの対応について 平成 27 年 5 月 19 日平成 28 年 2 月 12 日一部改正 一般財団法人日本情報経済社会推進協会 (JIPDEC) プライバシーマーク推進センター 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 ( 以下 番号法 という ) が成立し ( 平成 25 年 5 月 31 日公布 ) 社会保障 税番号制度が導入され 平成 27 年 10

More information

13 条,14 条 1 項に違反するものとはいえない このように解すべきことは, 当裁判所の判例 ( 最高裁昭和 28 年 ( オ ) 第 389 号同 30 年 7 月 20 日大法廷判決 民集 9 巻 9 号 1122 頁, 最高裁昭和 37 年 ( オ ) 第 1472 号同 39 年 5 月

13 条,14 条 1 項に違反するものとはいえない このように解すべきことは, 当裁判所の判例 ( 最高裁昭和 28 年 ( オ ) 第 389 号同 30 年 7 月 20 日大法廷判決 民集 9 巻 9 号 1122 頁, 最高裁昭和 37 年 ( オ ) 第 1472 号同 39 年 5 月 平成 30 年 ( ク ) 第 269 号性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗 告棄却決定に対する特別抗告事件 平成 31 年 1 月 23 日第二小法廷決定 主 文 本件抗告を棄却する 抗告費用は抗告人の負担とする 理 由 抗告代理人大山知康の抗告理由について性同一性障害者につき性別の取扱いの変更の審判が認められるための要件として 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること

More information

監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書

監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書 監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書 監査に関する品質管理基準の設定について 平成 17 年 10 月 28 日企業会計審議会 一経緯 当審議会は 平成 17 年 1 月の総会において 監査の品質管理の具体化 厳格化に関する審議を開始することを決定し 平成 17 年 3 月から監査部会において審議を進めてきた これは 監査法人の審査体制や内部管理体制等の監査の品質管理に関連する非違事例が発生したことに対応し

More information

2. 本サービスの申込者において 本規約に反する事由 本サービスへの申込みが適当でない と当社が判断する事由等がある場合には 当社は 本サービスへの申込みを承諾しないこ とがあります 第 5 条 ( 利用契約の成立時期 ) 1. 当社が当該申込みを承諾したときに利用契約が成立するものとします ネット

2. 本サービスの申込者において 本規約に反する事由 本サービスへの申込みが適当でない と当社が判断する事由等がある場合には 当社は 本サービスへの申込みを承諾しないこ とがあります 第 5 条 ( 利用契約の成立時期 ) 1. 当社が当該申込みを承諾したときに利用契約が成立するものとします ネット お買い物優待サービス (L) 利用規約 第 1 条 ( 規約の適用 ) 1. 株式会社 U-MX( 以下 当社 といいます ) は この お買い物優待サービス (L) 利用規約 ( 以下 本規約 といいます ) を定め お買い物優待サービス (L) ( 以下 本サービス といいます ) を提供します 2. 本サービスの申込者は 第 2 条第 2 号に規定する ネットスーパーサービスに関して株式会社ローソン

More information

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目 主 文 本件控訴を棄却する 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 処分行政庁が平成 19 年 6 月 27 日付けでした控訴人の平成 16 年 10 月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知処分及び不納付加算税賦課決定処分をいずれも取り消す 3 被控訴人は, 控訴人に対し7446 万 1087 円及びうち39 万 4200 円に対する平成 19 年 6

More information

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない 諮問番号 : 平成 29 年諮問第 7 号 答申番号 : 平成 30 年答申第 5 号 答申書 第 1 京都府行政不服審査会 ( 以下 審査会 という ) の結論本件諮問に係る審査請求 ( 以下 本件審査請求 という ) は 棄却されるべきであるとする審査庁の判断は 妥当でない 第 2 事案の概要本件は 審査請求人及び審査請求人と土地を共有している者 ( 以下 共有者 という ) が共有に係る1~6の6

More information

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する 大阪府立病院機構医療事故公表基準 1 公表の目的この基準は 府立 5 病院における医療事故の公表に関する取り扱いについて必要な事項を定めるものとする 病院職員は 次に掲げる公表の意義を正しく認識し 医療事故防止に努めるものとする (1) 病院職員が事故原因の分析や再発防止への取組みなどの情報を共有化し 医療における安全管理の徹底を図るため 自発的に医療事故を公表していくことが求められていること (2)

More information

<4D F736F F D2094DB944690BF8B818C8892E BC96BC8F88979D8DCF82DD816A2E646F63>

<4D F736F F D2094DB944690BF8B818C8892E BC96BC8F88979D8DCF82DD816A2E646F63> 平成 24 年 ( モ ) 第 51 号否認請求申立事件 ( 基本事件平成 24 年 ( フ ) 第 214 号 ) 決 主 文 定 1 申立人が A 株式会社に対して別紙債権目録記載の債権を有することを 確認する 2 申立手続費用は相手方の負担とする 理 由 第 1 申立ての趣旨主文と同旨 第 2 事案の概要本件は, 否認請求の事案である 破産会社の破産管財人である申立人が, 破産会社による相手方に対する債権譲渡行為について,1

More information

1. 総則 本仕様書は 独立行政法人国立高等専門学校機構 ( 以下 機構 という ) が所有するヨット モーターボート等について 機構ならびに乗船する教職員 学生が被る損害に対して付保する ヨット モーターボート総合保険の内容を定める 2. 保険契約者及び被保険者 (1) 保険契約者 : 独立行政法

1. 総則 本仕様書は 独立行政法人国立高等専門学校機構 ( 以下 機構 という ) が所有するヨット モーターボート等について 機構ならびに乗船する教職員 学生が被る損害に対して付保する ヨット モーターボート総合保険の内容を定める 2. 保険契約者及び被保険者 (1) 保険契約者 : 独立行政法 別紙 1-4 ヨット モーターボート総合保険仕様書 独立行政法人国立高等専門学校機構 1. 総則 本仕様書は 独立行政法人国立高等専門学校機構 ( 以下 機構 という ) が所有するヨット モーターボート等について 機構ならびに乗船する教職員 学生が被る損害に対して付保する ヨット モーターボート総合保険の内容を定める 2. 保険契約者及び被保険者 (1) 保険契約者 : 独立行政法人国立高等専門学校機構

More information

O-27567

O-27567 そこに そこがあるのか? 自明性 (Obviousness) における固有性 (Inherency) と 機能的クレーム (Functional Claiming) 最近の判決において 連邦巡回裁判所は 当事者系レビューにおける電気ケーブルの製造を対象とする特許について その無効を支持した この支持は 特許審判部 (Patent and Trial and Appeal Board (PTAB))

More information

団体地方公務員賠償責任保険の特長 特長 その 1 補償対象期間が広い 過去の公務に対する訴訟が今 提起されても安心です 初年度契約の保険期間の開始日より前に行われた公務に起因する損害賠償請求が保険期間中になされた場 9.補償対象期間について を参照ください 合に補償の対象となります ただし 首長は除

団体地方公務員賠償責任保険の特長 特長 その 1 補償対象期間が広い 過去の公務に対する訴訟が今 提起されても安心です 初年度契約の保険期間の開始日より前に行われた公務に起因する損害賠償請求が保険期間中になされた場 9.補償対象期間について を参照ください 合に補償の対象となります ただし 首長は除 2018 年 9 月 2019 年 8 月 2018 全国地方職員福利厚生協議会 団体地方公務員 賠償責任保険 公務員賠償責任保険 請求期間延長特約 履行請求訴訟担保特約 公務員賠償責任保険追加特約 保険責任期間に関する追加条項等 住民訴訟賠償 住民監査請求 民事訴訟賠償 他 損害賠償請求 保険期間 2018 9 1 2019 9 1 中途加入もできます 中途加入 3 参照 中途加入 自治体 異 団体地方公務員賠償責任保険の特長

More information

第 5 無効及び取消し 1 法律行為が無効である場合又は取り消された場合の効果法律行為が無効である場合又は取り消された場合の効果について 次のような規律を設けるものとする (1) 無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は 相手方を原状に復させる義務を負う (2) (1) の規定にかかわらず

第 5 無効及び取消し 1 法律行為が無効である場合又は取り消された場合の効果法律行為が無効である場合又は取り消された場合の効果について 次のような規律を設けるものとする (1) 無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は 相手方を原状に復させる義務を負う (2) (1) の規定にかかわらず 民法 ( 債権関係 ) 部会資料 88-2 民法 ( 債権関係 ) の改正に関する要綱案 ( 案 ) 補充説明 目次 第 5 無効及び取消し... 1 1 法律行為が無効である場合又は取り消された場合の効果... 1 第 9 法定利率... 1 2 金銭債務の損害賠償額の算定に関する特則 ( 民法第 419 条第 1 項関係 )... 1 第 15 債権者代位権... 2 7 訴えによる債権者代位権の行使...

More information

Microsoft Word - 2-① 補償ガイドライン平成27年版(本文)Ver3.1.1.do

Microsoft Word - 2-① 補償ガイドライン平成27年版(本文)Ver3.1.1.do 1. 総則 被験者の健康被害補償に関するガイドライン Ver. 3 Ver. 3. 1 Ver. 3. 1.1 : 2 0 1 5 ( 平成 2 7 ) 年 8 月 1 8 日 : 2 0 1 5 ( 平成 2 7 ) 年 1 2 月 2 1 日 : 2 0 1 6 ( 平成 2 8 ) 年 1 2 月 2 0 日 1-1 本ガイドラインは 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 9 年厚生省令第

More information

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) について 1 条例制定の趣旨 債権 とは 仙台市が保有する金銭の給付を目的とする権利のことで 市税や国民健康保険料 使用料 手数料 返還金 貸付金など様々なものを含みます そして 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理を 債権管理 といい 具体的には 納付通知書の送付や台帳への記録 収納状況の管理 滞納になった場合の督促や催告 滞納処分 強制執行 徴収の緩和措置等の手続きを指します

More information

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料 テキストの構造 1. 適用範囲 2. 引用規格 3. 用語及び定義 4. 規格要求事項 要求事項 網掛け部分です 罫線を引いている部分は Shall 事項 (~ すること ) 部分です 解 ISO9001:2015FDIS 規格要求事項 Shall 事項は S001~S126 まで計 126 個あります 説 網掛け部分の規格要求事項を講師がわかりやすく解説したものです

More information

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程 社会福祉法人恩心会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条本規程は 個人の尊厳を最大限に尊重するという基本理念のもと 社会福祉法人恩心会 ( 以下 本会 という ) が保有する個人情報の適正な取り扱いに関して必要な事項を定めることにより 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守することを目的とする ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱うに当たっては その利用目的をできる限り特定する

More information