Vol-17 バイオコントロール バインド

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3 バイオコントロール第 17 巻 1 号目次 微生物農薬の基本と効果を上げるための方策 1 静岡大学農学部西東力 カキノヘタムシガの生態と合成性フェロモンによる交信攪乱について 5 岐阜県農業技術センター岐阜県営農経営課杖田浩二 / 鈴木俊郎 青森県津軽地方におけるリンゴコカクモンハマキの多発要因と防除対策 11-1 地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所石栗陽一 大葉 食用ぎくにおける天敵利用を柱とした害虫防除対策 12 愛知県東三河農林水産事務所農業改良普及課金子良成 ガーベラ栽培における天敵利用 18 静岡県病害虫防除所片山晴喜 / 土井誠 / 松野和夫 カンキツにおける天敵利用を柱とした害虫防除 26 愛知県東三河農林水産事務所農業改良普及課坂野満 いちご新規就農者研修所における IPM の取り組みについて 31 全農岐阜県本部営農対策課加藤正 土着天敵ヘヤカブリダニの保護利用技術 40 高知県農業振興部環境農業推進課古味一洋 アジアでの IPM 資材市場開拓における課題 44 信越化学工業株式会社ファインケミカル部本郷智明

4 カブリダニの普及試験と普及方法 50 協友アグリ株式会社技術顧問厚井隆志 進化する病害虫防除と IPM 55 東京農大総合研究所生物防除部会和田哲夫 ヨーロッパにおける捕食性カスミカメムシ類の利用の現状と問題 58 近畿大学農学部昆虫生態制御学研究室矢野栄二 ペンチオピラドの生物農薬への影響 63 三井化学アグロ株式会社 農業化学研究所 日本バイオロジカルコントロール協議会研修会 / 講演会履歴 66 バイオコントロール誌バックナンバー目次 67 資料 天敵に関する農薬の影響表 ( 第 22 版 ) 83 協議会規約 86 お知らせ 87 表紙 : 白白山一華 ( ハクサイチゲ ) 黄深山金鳳花 ( ミヤマキンポウゲ ) 左御蓼 ( オンタデ御岳に多い ) の群落乗鞍岳お花畑にて ( 和田哲夫撮影 ) 裏表紙 : 表 4 写真 ( 厚井原図 )

5 微生物農薬の基本と効果を上げるための方策 静岡大学農学部西東力 はじめに 昆虫寄生菌 ( 糸状菌 ) を害虫の防除に利用する研究は 100 年以上の歴史をもち 今 日 微生物農薬として結実している 近年は害虫の化学合成農薬に対する抵抗性の顕 在化 化学合成農薬に対する不安などから 微生物農薬に対する期待はますます高ま っている 開発競争も激化しており 膨大な数の生物種や生理活性物質などが商品化 されている しかし 一般に微生物農薬は 効果が安定しない 効果の発現が遅い 使い勝手が悪い といった課題を抱えており 生産現場に根付いているとは言い難 い ここでは昆虫寄生菌による生物的防除法について概観したい 1. 微生物農薬の中では糸状菌が最多 世界の生物農薬を網羅したマニュアルによると 微生物を成分とする商品が最 も多く その中では糸状菌が最多である ( 表 1) 表 1 The Manual of Biocontrol Agents (4 版 ) (Copping, 2009) 区分 掲載数 同左率 (%) 微生物 糸状菌 細菌 42 ウイルス 17 微胞子虫 2 ファージ 2 センチュウ 9 抗生物質等 昆虫等 フェロモン等 合計 掲載数 : 1 版 (1998 年 ): 版 (2001 年 ): 版 (2004 年 ): いろいろな昆虫寄生菌がいる 糸状菌は子嚢菌類 担子菌類 接合菌類 不完全菌類などに分類される このう ち 海外を含めて商品化されている菌種の多くは不完全菌類に属す (Beauveria Isaria Lecanicillium Metarhizium など )( 表 2) 接合菌類に属す疫病菌 (Entomophthorales 目 ) は流行病を引き起こすことで有 名で 古くから注目されてきたが 分生子の寿命が極端に短いうえ 一部を除いて

6 培養が困難である 表 2 国内で生物農薬として登録されている昆虫寄生菌 属 種 商品名 主な寄主範囲と発見場所 Beauveria bassiana ボタニガード 広い 地上 土中 バイオリサマダラ brongniartii バイオリサカミキリ 主にコウチュウ目 地上 土中 Isaria fumosorosea プリファード 広い 地上 土中 tenuipes ゴッツ A 主にチョウ目 地上 土中 Lecanicillium longisporum バータレック 主にカメムシ目 地上 muscarium マイコタール 主にカメムシ目 地上 海外では Metarhizium anisopliae や M. flavoviride なども商品化されている 3. 皮膚から感染する ウイルスと細菌は口から取り込まれて感染するのに対し 昆虫寄生菌は皮膚から 感染する 分生子は昆虫の体に付着すると発芽し 酵素の働きと機械的圧力によっ て皮膚を貫通する 体腔内では短菌糸が形成され これが血流に乗って体全体に運 ばれ そこで増殖する 死体が硬くなるのは 菌糸が充満するためである やがて 死体の表面に菌糸が出現し そこに多数の分生子が形成される この分生子が風雨 や接触によって健全な昆虫に付着し 新たな感染を引き起こす 4. 感染を左右する環境要因 (1) 温度 一般に発育最適温度は 25 付近 上限温度は 35 付近にある ( 図 2) 冬期や 夏期は感染しにくくなるとされている 図 2 B. bassiana 分生子の発芽率と温度の関係 (James et al., 1998)

7 (2) 湿度分生子の発芽 感染には高湿度条件が一定時間続く必要がある ( たとえば 98% 以上で 10 時間程度 )( 図 3) このため 感染は夜間に起こると考えられている 寄生菌の感染の場となっている植物体上の温度と湿度は部位によって異なり しかも風や太陽光の当たり具合などによって瞬時に変化する とくに アザミウマ類やコナジラミ類など微小昆虫の生息場所における微気象は一般的な温湿度計による数値とかけ離れていることに注意しなくてはならない 図 3 B. bassiana の感染率と湿度の関係 ( Luz & Fargues, 1999) (3) 紫外線太陽光に含まれる紫外線は昆虫寄生菌に有害である 4 時間ほどの UVB 照射によって分生子の発芽率は半減するという 各種オイルには分生子を紫外線から保護する作用がある ( 表 3) 日陰や葉裏など紫外線が当たりにくいところの分生子ほど寿命は長いことも知られている 表 3 UVB に対するオイルの保護効果 (B. bassiana 4 時間照射後の発芽率 %) 菌株 無処理 灯油 ヒマワリ油 トウモロコシ油 ダイズ油 Bb a 87.5 b 93.9 c 91.2 c 93.3 c Bb a 85 b 96.4 c 86 b 98.4 c Bb a 94.1 b 95.4 b 95.7 b 98,2 b (Posadas Julieta et al., 2012) 5.IPMにおける昆虫寄生菌 (1) 化学合成農薬の影響を考慮する生物農薬に対する化学合成農薬の影響は本誌の末尾に掲載されているが その根拠となっているデータの多くは室内試験で得られたものであり 圃場における

8 影響と異なることも考えられる また 化学合成農薬によっては 微生物農薬との処理間隔を 1 週間以上あければ 悪影響を回避できるとも報告されている 必要に応じて化学合成農薬の影響を圃場レベルで確かめる必要がある (2) 天敵にも感染する昆虫寄生菌によっては天敵昆虫にも感染する 天敵昆虫に対する影響については室内試験と圃場試験の両面から注意深く検討する場合がある (3) 感染のメカニズムを処理法の開発に生かす一般に昆虫寄生菌の病原力は分生子の半数致死量 (LD 50 ) 半数致死濃度(LC 50 ) あるいは半数致死時間 (LT 50 ) として表示されるが この LD 50 値や LC 50 値は自然条件ではありえないほどの高い値を示すことが多い 野外の場合 昆虫は少量の分生子の被爆を常に受けており 感染に必要な条件がそろったときにいっきに感染すると考えられる 少量の分生子であっても劇的な感染が起こるメカニズムの解明は新たな処理法の開発につながるだろう 6. 今後の課題 (1) キーは簡便で斬新な処理法の開発いかに能力の高い菌株でも 標的害虫に感染させることができなければ宝の持ち腐れである この意味からも 簡便で斬新な処理法の開発が何より重要であろう 昆虫寄生菌の中には土壌中の昆虫に感染するものも多い こうした菌種は土壌中の有機物を栄養源として繁殖できる 一方 土壌中の昆虫に感染しにくい菌種であっても 土壌が昆虫寄生菌の温床となっている可能性があり 土壌の役割は想像以上に大きいかもしれない 新たな処理法の開発に当たっては土壌の機能や役割にも注目したい (2) 育種によって弱点を克服する昆虫寄生菌は菌種ごとに本来的な弱点を抱えている それらの弱点を育種によって克服する研究は古くから行われている たとえば 病原力が高められた変異体や紫外線耐性の変異体が育種されている 演者らは 量子ビーム ( イオンビーム ガンマ線 ) の照射によって 化学合成殺菌剤耐性や高温耐性の変異体を創出することに成功している ただし 変異体における副次的な負の変異も避けられないことから 選抜された変異体について十分な特性調査が欠かせない (3) 疫病菌の制御技術の開発に期待特異な生態を有する疫病菌は微生物農薬開発の面からも魅力に溢れた素材である 疫病菌の分生子や休眠胞子の発芽を制御できるようになれば 夢の微生物農薬が誕生するかもしれない

9 カキノヘタムシガの生態と合成性フェロモンによる交信攪乱について 岐阜県農業技術センター 岐阜県農業経営課 杖田浩二 鈴木俊郎 はじめにカキノヘタムシガ ( 別称 ; カキミガ ヘタムシ ) は 幼虫がカキの果実に食入し 落果させる重要害虫である その脅威は古くから知られており 石原 (1948) は 柿害蟲中最も恐るべきものと謂うべきである と指摘している 本稿では カキノヘタムシガの生態や被害とともに 近年明らかになった本虫の性フェロモンを利用した交信攪乱による防除について紹介する 1 生態および被害カキノヘタムシガはニセマイコガ科に属する 成虫は全体的に黒褐色 ~ 紫黒色で 胸部背面に黄色斑点 前翅に黄色斑紋がある 後脚脛節に特徴的な房状の長毛があり 静止時は胸部側面から生えているように見える 開翅長は約 15mmである 成虫は 5 月中下旬 ~6 月上旬 ( 越冬世代 ) と 7 月中下旬 ~8 月上旬 ( 第 1 世代 ) の年 2 回発生する 成虫は薄明時に交尾し 夜間に産卵する 日中は葉裏で静止しており 多発ほ場では静止した成虫が容易に確認できる 成虫は主に結果枝先端付近の芽に産卵する ふ化した幼虫は 付近の芽に食入し 数個の芽を加害した後 果実に食入する 被害を受けた果実は 果梗付近などから虫糞が噴出しているので 容易に識別できる その後 被害果はヘタを残して落果するが 幼虫はその前に別の果実へ移動する 1 頭の幼虫が数個の果実を加害するので 発生量が少なくても被害は多くなる傾向にある 無防除で栽培した場合 本虫の被害により収穫皆無になることもある 落果前の被害果は 第 1 世代幼虫では暗緑色に変色 軟果し 第 2 世代幼虫では早く赤熟する 幼虫は数個の果実を食害した後 繭を作り蛹になる 繭は落果せずに乾固した果実や粗皮の下に作られる 繭の中で老齢幼虫が越冬する 本虫の被害は 甘ガキで多く 渋柿では少ない傾向にある 葉裏で静止している成虫 被害果内の幼虫 被害果 ( 果梗部から虫糞が噴出している )

10 2 岐阜県における問題点カキノヘタムシガは発生予察事業の指定害虫であり 当県の病害虫防除所では成虫の見取り調査を毎年行っている その得られたデータを他県と比較すると 当県の発生量は他県より多いことが特徴である なお 平成 24 年は発生予察注意報が発表されるほど多発年であった またこれまで本虫の発生は 比較的短い期間に集中して認められる傾向にあった しかし 近年その発生期間が長期化する傾向にあり 1ヶ月近くダラダラと発生するようになった ( 図 1) この発生期間の長期化は 本虫の防除に大きな問題をもたらした 本虫の防除は 殺虫剤散布に強く依存している 本虫を殺虫剤散布で防除する場合 若齢幼虫が芽を転食する時期が防除適期とされ 散布時期が極めて重要であることはよく知られている しかしながら 本虫は芽や果実に潜伏するため 散布した薬液が直接虫体に直接かかることはあまり期待できない そのため 1 芽を転食する移動時に接触する 2 食入時に体内に取り込む 3 植物体内に浸透移行した成分が作用することで 殺虫効果を期待することになる そのため 接触もしくは体内に取り込む成分量が少なくなることが多いと予想される 一方 果実を加害する幼虫は齢期が進んでおり 薬剤に対する感受性が低下するため高い防除効果が期待できない つまり発生期間の長期化は 薬剤の残効期間を過ぎてから発生する個体や 薬剤の効果が期待できない齢期まで成長した個体の生存につながると考えられる 事実 当県では被害が目立つほ場が増加し 1 世代に対して1 回の殺虫剤散布では被害を抑制できていない可能性が示された そのため当県では 多発ほ場では1 世代に対し 2 回の薬剤散布 もしくは長期残効が期待できる薬剤の使用を指導している 一方 生産者の高齢化にともない 労働負荷の低減は重要な課題である さらに 農薬の目的外飛散 ( ドリフト ) が 近年大きな問題となっている 果樹園ではスピードスプレイヤー ( 以下 SS) による防除が一般的であるが SSによる散布は地上防除の中でドリフトが最も多い手法とされている ( 日本植物防疫協会, 2005) そのため 薬剤散布回数を増加させることは 困難な状況となっている 越冬世代成虫 第 1 世代成虫 寄生頭数 ( 頭 / 樹 ) 図 1 カキノヘタムシガ成虫発生期間の変化 ( 岐阜県病害虫防除所調査 ) 岐阜市の現地圃場にて固定した 5 樹につき ほぼ毎日見取り調査で確認 各年次の調査日に確認した頭数を平均化した

11 3 性フェロモンと 実用化に向けた取り組みカキノヘタムシガの性フェロモンは Naka et al.(2003) により同定された 本柱のフェロモンは (4E,6Z)-4,6-hexadecadienyl acetate ( 図 2 以下 OAc) を主成分とし (4E,6Z)-4,6-hexadecadienal ( 以下 ALd) および (4E,6Z)-4,6-h exadecadienylol( 以下 OH) を微量成分とする3 成分から構成されることが明らかとなった フェロモンの発見に伴い 当県は岐阜大学 東京農工大学 信越化学工業株式会社と協力し 性フェロモンを利用した発生予察用誘引剤および交信攪乱剤の開発図 2 フェロモン主成分を目標に研究に取り組んだ (4E,6Z)-4,6-hexadecadienyl acetate 3 種の成分のうち OAcとALdを1 0:1で組み合わせると 処女雌に匹敵する誘引効果が得られることが明らかとなった 基礎的に交信攪乱効果を確認したところ OAc 単体でも高い交尾阻害効果および防除効果が認められるが OAcとALdを10:1で組み合わせた場合さらに効果が高まることが確認できた これらの結果を基に 誘引剤および交信攪乱剤におけるフェロモン成分の混合比率が決定し 実用性の確認へと研究を発展させた 4 合成性フェロモン剤による交信攪乱効果 (1) 交信攪乱による被害抑制効果実用化に向けた研究には 農林水産省高度化研究事業 ( 後の実用化事業 ) を活用し ( 独 ) 果樹研究所 島根県 福岡県と協力して取り組んだ OAcとALdを1 0:1で配合した合成性フェロモン60mgをアクリルチューブに封入した交信攪乱剤 ( ディスペンサー ) を作成し 試験に用いた 供試ほ場は 10aずつ2 分割し ディスペンサーを枝に設置したフェロモン区と慣行防除区を設置した 理区とディスペンサーの設置本数は 90 本 /10aとした カキノヘタムシガは目通りの高さよりも低い位置で多く認められるとされていることから ディスペンサーは目通りの高さに設置した その結果 交信攪乱剤を設置したフェロモン区の被害果率は 慣行防除区より低い~ 同等となった ( 図 3) 同様の試験ほ場を県内各地に設置して効果を確認したところ 地域間におけるカキノヘタムシガの発生状況や年次間で差はあるものの この傾向に変化はなかった また他機関における試験でも 同様の効果が示された 交信攪乱剤の被害抑制効果が認められたことから 各県と協力して本剤の新規農薬実用化試験に取り組み 農薬登録に向けた取り組みを開始した 新規農薬試験には 和歌山県の協力も得ることができ 試験例数を確保することができた なお このカキノヘタムシガの新規交信攪乱剤は ヘタムシコン ( 仮 ) という名称がつけられた

12 図 3 試験用カキノヘタムシガ交信攪乱剤 第 1 世代幼虫 第 2 世代幼虫 図 4 交信攪乱剤による防除効果 ( 本巣市,H20) 慣行防除区におけるカキノヘタムシガ防除は 第 1 世代がアセフェート水和剤を 第 2 世代が MEP 水和剤を散布した フェロモン区ではカキノヘタムシガに対する薬剤散布は行わなかった 各区 5 樹の全果における被害果数を調査した (2) 交信攪乱剤の併用 ハマキコンN スカシバコンヘタムシコン図 5 3 種の交信攪乱剤を同時設置した状況 カキではハマキムシ類を対象にしたハマキコンNとスカシバ類を対象にしたスカシバコンが登録されており 当県では多くのカキ園で使用されていた カキノヘタムシガの交信攪乱剤は これら2 種の先行剤と同時に設置することになる ( 図 5) そのため それぞれの効果に影響しないことを確認する必要があった 実際に3 種の性フェロモンを設置して試験を行ったところ カキノヘタムシガおよびハマキムシ類の被害果率は 3 種の性フェロモン

13 を併用した区が最も低くなった ハマキコンNのみを設置した区では ハマキムシ類の被害果率は低いものの カキノヘタムシガの被害果率は慣行防除区と同等であったことから 3 種の交信攪乱剤を併用しても 互いに干渉することなく果実に被害を及ぼす2 種の害虫に対する交信攪乱効果が得られると考えられた ( 図 6) 図 6 3 種の交信攪乱剤を設置した場合のカキヘタムシガおよびハマキムシ類による被害果の比較 ( 岐阜市,H22) 3 種併用区には ヘタムシコン 90 本 /10a ハマキコン N150 本 /10a スカシバコン 100 本 /10a を設置した ハマキコン設置区にはハマキコン N のみを同数設置した 各区 5 樹の全果につき両種の被害果数を調査した (3) 設置高による被害への影響これまで 交信攪乱剤は目通りの高さ ( 約 1.5m) に設置して試験を行ってきたが 平成 22 年に交信攪乱剤を設置した目通りの高さよりも高い位置の被害果率が 低い位置の被害果率よりも高くなるという興味深い現象が確認された ( 表 1) これは 性フェロモンの成分が空気より重いため ディスペンサーの設置高までは高濃度でフェロモンが充満したものの それより上では交信攪乱に十分な濃度が充満しなかった可能性が考えられた 表 1 高さ別被害果率の比較 (H22, 岐阜市 ) 区制 果実位置 反復 調査果実数 (min.- max.) 被害果率 (%) フェロモン区 上部 ± 1.8 * 下部 ± 0.5 慣行防除区 上部 ± 5.2 n s 下部 ± 3.6 被害果率は平均 ± 標準誤差を示す 1 区 1 樹とし 地上高 1.5m 以上を上部 それ以下を下部とし それぞれの全着果数に おける被害果数を調査した * は上部と下部の被害果率の間に有意な差があることを示す (P<0.05, χ 2 検定 )

14 この対策として 設置するディスペンサーの2/3 本 (60 本 ) を地上高 3mの高さに それ以外を目通りの高さに設置する方法を検討した しかし このように設置したフェロモン区では慣行防除区よりも被害果率が高くなった ( データ略 ) これは 現状の設置本数では地上高 3mの高さまで性フェロモンを充満させることが困難で 交信攪乱効果を得ることができなかったと考えられた ただ この現象が認められたのはこの1 回限りであった そのため 現時点ではディスペンサーは目通りの高さよりもやや高めに設置するのが最適と考えている 5 今後の展望ヘタムシコンの農薬登録申請は平成 25 年 5 月に受理され 間もなく登録が取得できる見込みである 現在岐阜県では 農薬飛散を抑えたカキ病害虫防除体系の確立に向け 研究に取り組んでいる 交信攪乱技術はその根幹をなす技術であり ヘタムシコンの製品 市販化は SSによる防除回数の大幅な削減が期待できることから 上記防除体系の確立に大きく寄与すると考えている さらに ディスペンサーの設置にかかる労力は軽微であることから 大幅な作業負荷の軽減が見込め 生産者が高齢化した産地でも利用が可能なだけでなく 規模拡大にもつながると考えている さらにカキノヘタムシガは カキの単食性害虫であることから その発生はカキ園に大きく依存していると考えられる そのため 広域のカキ園で本虫の交信攪乱に取り組めば 当県の発生密度を大きく低下させる可能性を秘めているとも考えている ヘタムシコンの普及により 醜く変色し落下する果実が過去のものとなり 豊かな実りにつながることを期待している 末筆ながら カキノヘタムシガの性フェロモンに関わる研究開発や 試験実施に協力をいただいた関係者の皆様に 心から感謝申し上げる 1) 石井三一 (1948) カキの栽培技術 205pp- 2) 日本植物防疫協会 (2005) 地上防除ドリフト対策マニュアル 31pp.

15 青森県津軽地方におけるリンゴコカクモンハマキの多発要因と防除対策 地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所 石栗 陽一 1. はじめにリンゴコカクモンハマキ Adoxophyes orana fasciata Walsingham はリンゴにおける主要害虫の一種である 幼虫は新梢先端葉などの展開してまもない柔らかい葉を好んで巻いて食害する 新梢伸長が停止して柔らかい葉が得られない場合は 成葉を重ねるようにつづり合わせて内部に潜み食害する また 果実と葉が接していると隙間に潜り込み 果実表面にかじったような食害痕を残す 通常は葉の被害が中心であるが 発生密度が高まると果実に深刻な被害を与え 実害を生じる 近年 青森県津軽地方のリンゴ園では本種による被害が問題となっており 生産者を悩ませている 図 1 はリンゴコカクモンハマキ発生程度別園地割合の年次推移を示しているが 2002 年頃から発生の目立つ園地が増加し 2003 年をピークとして 2004 年にはいったん発生が少なくなっている その後 2007 年頃から発生園地の割合が再び増加し 広い地域で本種による被害の目立つ状況が続いている 本稿では 2 つの時期における発生増加の要因について解説し それらを踏まえた防除対策について記す 図 1 青森県におけるリンゴコカクモンハマキの発生程度別園地割合の年次推移 (JA 全農あおもり 青森県りんご共同防除連絡協議会調べ )

16 2. 多発要因 1 化性の変化による防除適期のずれ 2003 年をピークとした多発の主な要因は 本種の化性が変化したことによる防除適期のずれであると考えられる 青森県におけるリンゴコカクモンハマキの化性は 従来 津軽地方 ( 県の西側 ) が年 3 化 南部地方 ( 県の東側 ) が年 2 化とされてきた ヤマセと呼ばれる冷涼な北東風が吹く南部地方では 津軽地方に比べて初夏から夏季にかけての気温が低く 青森県の東西で 3 化型と 2 化型の分布の境界を形成していたと考えられる ところが 1990 年代を境に津軽地方における本種の化性が年 3 化から年 2 化へと変化した ( 図 2) ~1982 年 誘 U 引数 ^ / シ半 { 旬 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 1983~1987 年 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 1988~1992 年 1998~2002 年 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 1993~1997 年 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 図 2 青森県津軽地方 ( 青森市 ) のリンゴ園におけるフェロモントラップへ のリンゴコカクモンハマキ雄成虫の誘引消長 ( 石栗 2004)

17 この化性の変化は単純に年間の発生回数が減少しただけではなく 発生時期の変化を伴って起こった すなわち 従来の 3 化型における成虫発生盛期は 越冬世代が6 月上旬頃 第 1 世代が7 月下旬頃 第 2 世代が9 月中旬頃であったのに対し 2 化型における成虫発生盛期は 越冬世代が 6 月下旬頃 第 1 世代が 8 月下旬頃となった 本種の夏季における防除では 若齢幼虫の発生時期に合わせて殺虫剤を散布するため 従来の 3 化型個体群における第 1 世代幼虫を対象とした散布適期は 6 月下旬頃 第 2 世代幼虫を対象とした散布適期は 8 月上旬頃であった ( 図 3) しかし これらの散布適期は 2 化型個体群における若齢幼虫の発生時期には全く合わず 本種の多発の一因となったと考えられる 3 化型 1~3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11~12 月 展葉 1 週間後頃 6 月下旬 8 月上旬 休眠幼虫 幼虫 幼虫 幼虫幼虫休眠幼虫 蛹 蛹 蛹 成虫 卵 成虫 卵 成虫 卵 化性の変化 2 化型 1~3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11~12 月 落花直後 7 月中旬 9 月中旬 休眠幼虫幼虫幼虫 幼虫 休眠幼虫 蛹 成虫 卵 蛹 成虫 卵 図 3 化性の異なるリンゴコカクモンハマキの生活史と防除適期 注 1) 矢印は殺虫剤の散布適期を示す

18 一方 越冬世代幼虫を対象とした春季の防除適期は 樹上で越冬している幼虫が越冬巣を脱出して 芽や葉などへ移動する時期である 近年の調査によって 2 化型と 3 化型のリンゴコカクモンハマキでは 越冬幼虫の活動開始時期にも違いがあることが明らかになった ( 石栗 未発表 ) 従来発生していた 3 化型リンゴコカクモンハマキの越冬幼虫は 展葉期頃を盛期として活動を始めるので 展葉 1 週間後頃 と呼ばれる 4 月下旬頃の散布時期が本種の防除適期とされていた ところが 2 化型リンゴコカクモンハマキの越冬幼虫は 3 化型のものに比べて 2~3 週間も遅い開花期頃を盛期として活動を開始するため 防除適期は 5 月中旬頃の 落花直後 と呼ばれる時期であると推定された 春季の防除も 従来の 3 化型個体群に合わせて殺虫剤を散布した場合 2 化型個体群の越冬幼虫の活動開始時期には全く合わないものと考えられた 2 殺虫剤に対する感受性の低下化性の変化による防除適期のずれが明らかになった後 青森県の りんご病害虫防除暦 におけるリンゴコカクモンハマキ対策も 2 化型の発生時期に対応した防除体系に変更され いったん発生密度が低下した ( 図 1) しかし 前述の通り 2007 年頃から再び本種の発生が問題になる園地が増加した 多発園から採集した個体を用いて各種殺虫剤に対する薬剤感受性を調べたところ 当時基幹防除剤として使用されていた有機リン剤のクロルピリホスや合成ピレスロイド剤のシハロトリンなどの効果が低下していることが明らかになった ( 結果の一例を表 1 に示す ) なお 同じ有機リン剤でもプロチオホス ( 現在はりんごに対する農薬登録は削除されている ) は 幼虫を採集したいずれの多発園においても感受性の低下は認められなかった リンゴコカクモンハマキはリンゴの害虫の中でも薬剤抵抗性の発達しやすい種であり 過去にもたびたび殺虫剤の効力低下による多発事例が報告されている ( 白崎 1986; 舟山 高橋 1995 村上 刀 2005) 青森県における 2007 年以降の多発生も 本種に対する基幹防除剤の効力低下に起因しているものと考えられた 表 1 多発園から採集したリンゴコカクモンハマキの薬剤感受性 農薬の種類 ( 有効成分 %) 希釈倍数 供試生存死亡寄生生存率幼虫数幼虫数幼虫数幼虫数 % シハロトリン水和剤 (5%) 2, クロルピリホス水和剤 (75%) 3, プロチオホス水和剤 (32%) 展着剤のみ 注 1) 展着剤 ( ポリアルキレングリコールアルキルエーテル (27.0%)10,000 倍 ) を加用し た薬液に浸漬し 風乾したリンゴ葉をプラスチック容器に 5 枚ずつ入れ 現地リンゴ 園から採集した幼虫 (3 齢幼虫主体 ) を 10 個体ずつ接種 接種 6 日後に幼虫の生死を 判定 寄生されていた個体は生存率の計算から除外 各区 3 反復 注 2) 現在 プロチオホス水和剤のりんごに対する農薬登録は削除されている

19 3. 防除対策 1 春季の防除対策化性の変化に伴って越冬幼虫の活動開始時期が変化したことで 春季の防除時期を従来の 展葉 1 週間後頃 から 落花直後 に移行した 青森県のリンゴ園では個々の生産者がマメコバチ Osmia cornifrons (Radoszkowski) を管理し授粉に利用しているが 3 化型個体群に対する防除適期である 展葉 1 週間後頃 はマメコバチの活動期より前であるため この時期の防除剤として有機リン剤を使用することができた しかし 2 化型個体群の防除適期である 落花直後 はマメコバチの活動期間中に当たるため ハチに影響のある殺虫剤は散布することができない そこで ハチに影響が少ない殺虫剤で リンゴコカクモンハマキに対して効果の高い剤の検索を行った結果 IGR 剤のフルフェノクスロンとクロルフルアズロンの効果が高いことが明らかになり ( 図 4) リンゴコカクモンハマキ越冬世代幼虫を対象とした 落花直後 の防除剤として採用した IGR 剤の中でもテブフェノジドに関しては効果が劣ったが 室内試験でテブフェノジドを処理した葉を幼虫に与えた場合には高い効果が認められることから 感受性の低下によるものではないと考えられる ( 石栗 未発表) また 圃場条件下でも 新梢伸長が停止した後の夏季にテブフェノジドを散布した場合には 春季に比べて高い効果が認められることから ( 石栗 未発表 ) 春季のように新梢が旺盛に伸長し 薬剤の付着していない新葉が次々に展開してくる条件下では効果が劣るのではないかと思われる この点については これらの殺虫剤の作用機構や幼虫の行動と関連して さらに詳細な検討が必要であろう 巻葉数 / 新梢 散布前日 (5 月 17 日 ) 散布 14 日後 (6 月 1 日 ) 散布 25 日後 (6 月 12 日 ) 0 フルフェノクスロン 10% 乳剤 4,000 倍 クロルフルアズロン 10% 水和剤 4,000 倍 テブフェノジド 20% 水和剤 3,000 倍 無散布 図 4 落花直後 の IGR 剤散布によるリンゴコカクモンハマキに対する効果注 1)1 区当たり 20~21 年生のマルバカイドウ台 ふじ 3 樹と メロー 2 樹を供試し 展着剤( ポリアルキレングリコールアルキルエーテル (27.0%)10,000 倍を加用した薬液を 1 樹当たり 18l 散布した

20 2 夏季の防除対策夏季の防除対策としては交信撹乱剤 ( トートリルア剤またはオリフルア トートリルア ピーチフルア剤 ) を基幹とした防除を行うこととした 交信撹乱剤を利用してリンゴコカクモンハマキに対する殺虫剤の散布をできるだけ減らすことにより 今後の薬剤抵抗性発達を回避または遅延させることが目的である また 殺虫剤の散布による防除では 防除適期を逃すと効果が劣るのに対し 交信撹乱剤は連続的に成虫の配偶行動を撹乱する特性を有することから 発生時期の変化したリンゴコカクモンハマキに対しても防除適期の判断を誤ることなく対応できるものと考えられた まとまった面積が確保できない場合など 条件的に交信撹乱剤の利用が難しい園地では 殺虫剤による防除を行う必要がある そのような園地では 従来のピレスロイド剤や有機リン剤に代わって ジアミド剤 ( フルベンジアミドまたはクロラントラニリプロール ) を防除剤として散布することとした 殺虫剤の散布適期はフェロモントラップによる雄成虫の誘引消長を用いて推定できるが ( 石栗 2010) 2 化型個体群では第 1 世代幼虫を対象とした散布が 7 月中旬頃 第 2 世代幼虫を対象とした散布が 9 月中旬頃となることが多い ( 図 3) 通常 リンゴにおける薬剤散布は 8 月末で終了するため 第 2 世代幼虫の防除は発生が多い場合の特別散布となる 4. おわりに青森県における近年のリンゴコカクモンハマキの多発要因として 化性が変化したことによる防除適期のずれと殺虫剤に対する感受性の低下について示した 気候の温暖化が進行する中で化性が発生回数の減少する方向に変化した理由は明らかになっていないが 可能性の一つとしては殺虫剤による防除圧の影響が考えられる すなわち 従来は 3 化個体群の発生時期に合わせた防除を行っていたために 発生時期の異なる 2 化個体群に対しての防除圧が相対的に低く 2 化型個体群が優占したという仮説である もしこの仮説が正しいとすると 現在は 2 化個体群の発生時期に合わせて防除体系を再編したため 今後 再び 3 化の個体群が優占する可能性も考えられる 本種の発育に要する有効積算温度を考えると 青森県津軽地方では現在も 3 化の生活史を完了するだけの十分な温量があるため 今後の動向を注視する必要がある また 薬剤抵抗性の問題についても リンゴコカクモンハマキと同属のチャノコカクモンハマキ Adoxophyes honmai Yasuda で IGR 剤やジアミド剤に対する抵抗性の発達が報告されており ( 内山 小澤 2012; 内山ら 2013) リンゴコカクモンハマキにおいても新たな薬剤抵抗性の発達に十分注意する必要がある 今回のリンゴコカクモンハマキの多発をきっかけに これまであまり積極的に利用されてこなかった交信撹乱剤が 被害を受けた地域を中心に比較的広い面積で使用されるようになったことは幸いだが 薬剤抵抗性の問題を回避するためにも 今後も交信撹乱剤による防除を基幹に防除体系を組み立てることが重要である

21 引用文献舟山健 高橋佑治 (1995) 応動昆 39: 石栗陽一 ( 2004) 北日本病虫研報 55: 石栗陽一 ( 2010) 植物防疫 64: 村上芳照 刀幸博 ( 2005) 関東病虫研報 52: 白崎将瑛 ( 1986) 東北農業研究 38: 内山徹 小澤朗人 ( 2012) 第 17 回農林害虫防除研究会報告 : 27. 内山徹 小澤朗人 劉主 (2013) 応動昆 57:85-93.

22 大葉 食用ぎくにおける天敵利用を柱とした害虫防除対策 愛知県東三河農林水産事務所農業改良普及課 金子良成 1 はじめに愛知県東三河地域は 全国有数のつまもの野菜産地 ( つまもの野菜とは料理の彩や添え物などとして使われる野菜の総称 ) で 多種多様な品目が生産されている その中で最も販売額が多い大葉は 92 億円 (5 生産組織 ) で全国シェアの 50% 強を占めており また 大葉に次いで販売額の多い食用ぎく ( つま菊 ) は 15 億円 ( 3 生産組織 ) で全国シェアの 90% 以上を占めている つまもの野菜は すべての品目が生産量の少ないマイナー作物であり登録農薬は少ない そのため 既登録の化学合成農薬だけではハダニ類 アザミウマ類などの微小害虫の被害を抑えることができず その防除が栽培上の大きな課題となっている そこで 大葉と食用ぎく栽培において農家 農協と JA あいち経済連 愛知県 ( 農業改良普及課 農業総合試験場 ) メーカーが協力して化学合成農薬だけに頼らない害虫防除として天敵及び粘着板の利用を進めるための実証ほを設置して実用性の確認及び効果的な利用方法の検討を重ねてきた 今回は これまでの取り組みを中心に報告する 2 取り組みの概要食用ぎくは平成 20 年から 大葉は平成 22 年から 毎年複数か所の農家ほ場を実証ほとして害虫防除の実証を重ねた 当初の実証内容は天敵利用によるハダニ類の防除に重点を置き 途中からは天敵及び粘着板利用によるアザミウマ類の防除にも取り組んできた 毎年 それまでの実証結果を踏まえ 少しずつ取り組み内容を変えながらその時点での最良な利用方法を模索してきた 3 食用ぎくの取り組み ( 1) ハダニ類の防除取り組みを始めた平成 20 年頃は 食用ぎくに登録のある化学合成農薬の中で ハダニ類に十分な効果が期待できる殺ダニ剤は1 剤のみで 防除は ハダニ類の成虫 幼虫に直接かからないと効果がない気門封鎖型農薬の散布が中心であった そのため ハダニ類が発生しやすい5~9 月にかけては ハダニ類の被害に困り 激発した場合に抑えることができず栽培を途中であきらめる施設も見られ 新たな対策が求められていた そこで 平成 20 年からハダニ類の天敵であるミヤコカブリダニのボトル製剤について検討を開始した 平成 20 年 21 年の実証ほでは ミヤコカブリダニを放飼することで生育後半の開花期 ( 収穫期 ) までには何とかハダニ類を抑えることできたもの

23 の それまでにハダニ類が許容範囲以上に増えすぎミヤコカブリダニ及びチリカブリダニの追加放飼や気門封鎖型農薬を従来と同じ頻度で散布する必要があった しかし 取り組みを進めていくうちに天敵放飼からハダニ類の密度が低下するまでに最低 2 週間程度かかることや天敵放飼のタイミングや天敵放飼前の害虫のいない環境づくりなどが重要であることなどが分かった その後 少しずつ改善が図られ スワルスキーカブリダニ ( パック製剤 ) ミヤコカブリダニの1 回のみの放飼でもハダニ類の増加を効果的に抑制してその後も長期間にわたり抑えた成功事例も見られたが ハダニ類の増加の抑制に苦労した事例もあり 天敵に影響の少ない殺ダニミヤコカブリダニ ( パック製剤 ) 剤がほとんどない中で安定した効果を上げることができなかった しかし 愛知県を中心に JA あい図 1 食用ぎく天敵 ( パック製剤 ) の設置状況ち経済連など関係機関が連携してマイナー作物の農薬適用拡大に取り組み その中で食用ぎく生産組織は作物残留試験の試験ほ場の提供などで協力した結果 食用ぎくでニッソラン水和剤 カネマイトフロアブル スターマイトフロアブル ダニサラバフロアブルといった天敵に影響の少ない殺ダニ剤が平成 22~25 年にかけて相次いで登録となり ハダニ防除において天敵を利用しやすい環境が整った 平成 24 年からは 新たに上市されたミヤコカブリダニのパック製剤の検討を始めた カブリダニ頭数 ( 頭 z / 1 0 葉 ) /16 4/22 5/1 5/9 5/14 5/21 5/28 6/4 6/11 6/20 6/25 7/2 7/11 7/25 8/7 図 2 図 2 実証ほでのカブリダニ及びハダニ類の発生消長 ( 平成 25 年 )( 平成 25 年 ) ( 天敵放飼 :4/16 収穫期間 :7/1~7/31) : 殺ダニ剤の散布 カブリダニ頭数ハダニ類頭数 ハダニ頭数 ( 頭 / 1 0 葉 )

24 パック製剤は徐放性でボトル製剤より天敵が定着しやすいと言われているが 使用基準の 100 ハ ック /10a でパックの設置間隔は6mとなるため その設置間隔でボトル製剤と同じ効果が得られるか確認した その結果 パック製剤の防除効果はボトル製剤と同等であることが確認でき パック製剤の利用を進めることとなった また パック製剤の設置は定植後できるだけ早い方が効果的であるが 株が小さいと葉の重なりが少なく天敵が移動しにくいため 図 1のように倒伏防止のためのフラワーネットを早めに設置し フラワーネットにパック製剤を設置することにした 実証では 天敵放飼前にハダニ類の防除を徹底し 定植後 2 ~4 週間を目安にミヤコカブリダニのパック製剤を 100 ハ ック /10a 設置し その後は追加放飼を行わず 状況に応じて天敵に影響の少ない殺ダニ剤を散布することで 平成 25 年に設置した実証ほ4か所とも図 2 のように生育前半にハダニ類の増加を抑制でき その後も収穫期までハダニ類の発生を抑制できた ハダニ類の防除については天敵に影響の少ない殺ダニ剤が増えたことで天敵と化学合成農薬の組み合わせにより安定的に防除できるようになった ( 2) アザミウマ類の防除アザミウマ類は5~9 月に発生が多く 食用ぎくでは葉より花への寄生が問題となる 花にアザミウマ類が寄生すると花の中で増殖し 激発すると花弁の変色 出荷物へのアザミウマ類の混入などで収穫を打ち切る場合もある 発生するアザミウマの種類としては花を好むミカンキイロアザミウマ ヒラズハナアザミウマが主である 当地域では 平成 22 年頃から使用時期が収穫 3 日前までで防除効果も高かったスピノエース顆粒水和剤の薬効が年々低下してきた そのため アザミウマ類侵入防止のための施設開口部の防虫ネット (1mm目合 ) と既登録の化学合成農薬だけでは防除が難しくなり 新たな対策が求められていた そこで 平成 22 年からスワルスキーカブリダニのボトル製剤の検討を開始し 平成 24 年からは それに代えて新たに上市されたスワルスキーカブリダニのパック製剤と粘着板の併用を検討した スワルスキーカブリダニのパック製剤は 200 ハ ック /10a をミヤコカブリダニのパック製剤と同じタイミングで設置するようにした 粘着板については 施設の谷の部分などに設置する農家も見られたが それでは設置枚数が少なく 株からの距離も遠いため誘殺効果が低いと考え 図 3のように畝の直上に3mおき ( 200~300 枚 /10a) に設置し ハモグリバエ類の防除も兼ねて青色粘着板と黄色粘着板の設置割合を2:1 とした 図 3 実施施設での粘着板設置状況

25 さらに 誘殺効果を高める ため粘着板の設置高さを生 育に応じて調節し 開花期ま ではアザミウマ類に効果の ある化学合成農薬の散布も 定期的に行った 天敵と粘着 板を利用した実証ほ ( 実証施 設 ) と 慣行の隣接施設 ( 慣 行施設 ) との比較では図 4 の ように収穫期のアザミウマ 類の青色粘着板への誘殺数 は実証施設の方が明らかに 少なく 他の実証ほでもアザミウマ類の多発を抑え収穫への影響も少なかった 天敵及び粘着板の利用と化学合成農薬の散布を組み合わせてもアザミウマ類の発 生をゼロとすることは難しいが アザミウマ類の多発を抑えることが確認できたので 今後は 安定して開花期までにできる限りアザミウマ類の発生を抑え そのまま開花 期 ( 収穫期 ) も多発を抑えた状態で収穫を終了できるように検討していく 4 大葉での取り組み ( 1) ハダニ類の防除 大葉は 定植後から概ね 1 か月で収穫を開始し その後は概ね 3 日間隔で 4~ 5 か 月間収穫が続く 既登録の殺ダニ剤は 7 剤あるものの通常の収穫サイクルの中で収穫 期間中に使える使用条件が収穫 3 日前までのものは 3 剤しかない そのため ハダニ 類防除の実情は 食用ぎくと同様にハダニ類の被害に困り 激発した場合に抑えるこ とができず栽培を途中であきらめる施設も見られ 新たな対策が求められていた し かし 大葉の天敵利用は食用ぎくに比べて難しい その理由としては ハダニ類が寄 生する葉が収穫物であるため食害に 対する許容範囲が非常に狭く ( 葉に 1 頭でもハダニが寄生すると食害痕に より出荷できなくなる ) さらにせっ かく増えた天敵が収穫葉と一緒に持 ち出される心配があることなどがあ げられる 平成 22 年にハダニに対する捕食能 力が高いということで連続放飼を前 提としたチリカブリダニの検討を始 めたが チリカブリダニの捕食がハダ 捕殺頭数 ( 片面あたり ) ニ類のみのため ハダニ類がいなくな 実証施設慣行施設 6/5~6/19 6/19~7/4 7/4~7/16 7/16~7/22 図 4 粘着板のアザミウマ類捕殺頭数 ( 平成 25 年 ) ( 天敵放飼 :4/5 収穫期間 :6/26~7/29) 図 5 大葉のパック製剤設置状況

26 るとチリカブリダニもいなくなり その後のハダニ類の発生に対して追加放飼を繰り 返すものの十分にハダニ類を抑えることができなかった そこで 広食性のミヤコカ ブリダニを検討することにし 平成 23 年にミヤコカブリダニのボトル製剤 平成 24 年からは 新に上市されたミヤコカブリダニのパック製剤に代えて検討した 平成 25 年の実証では パック製剤の設置前に化学合成農薬で防除しておき 隣の株と葉 が重なり始める少し前を目安にパック製剤を 100 ハ ック /10a を図 5 のように枝に吊り 下げ その後 天敵の頭数を維持するため 1 か月半後を目安に同じ量をもう一度設置 した 定植後は ハダニ類の発生があり 防除が必要と判断した場合は天敵に影響の少な い殺ダニ剤を散布してハダニ類の密度を抑えるようにした 実証では 面積あたりの葉数が非常に多いためか天敵を見つけることが難しく よ ほど増えないと調査葉でもほとんど確認できず ハダニ類の増加を抑制する効果は食 用ぎくより低いと思われた しかし ミヤコカブリダニの パック製剤を設置した棟 ( 実 証区 ) と設置していない棟 ( 対照区 ) との比較ができた 平成 25 年の実証では 図 6 のように調査葉でのハダニ 類の寄生頭数は実証区の方 が対照区に比べて少なかっ た さらに両区ともハダニ類 のスポット発生が見られた 中で 対照区ではハダニ類の 被害が広がり激発したのに 対して 実証区ではスポット 発生か所に天敵が確認され 実証区対照区 0 4/16 4/30 5/14 5/28 6/11 6/25 7/9 ( 天敵放飼 :4/16 5/31 収穫期間 :4/2~7/12) その後は化学合成農薬の散布なしにハダニ類が減少し被害が拡大しなかった 実証か ら 天敵と天敵に影響の少ない化学合成農薬を組み合わせることでハダニ類の増加を 抑制できることが確認できた 今後より早く効果的にハダニ類を抑えられるように検 討していく ( 2) アザミウマ類対策 ハダニ類の頭数 ( 頭 / 6 0 葉 ) : 殺ダニ剤散布 図 6 ハダニ類の発生消長 ( 平成 25 年 ) アザミウマ類の発生は 5~9 月に多く アザミウマの種類としてはミナミキイロア ザミウマとモトジロアザミウマが主で アザミウマ類が寄生して食害痕のできた収穫 葉は出荷できなくなる 食用ぎくと同様に使用時期が収穫 3 日前までで防除効果も高 かったスピノエース顆粒水和剤の薬効が年々低下し 施設開口部の防虫ネット ( 1 mm 目合い ) と既登録の化学合成農薬防除だけでは防除が難しくなり 新たな対策が求め

27 られるようになった 平成 22 年にスワルスキーカブリダニのボトル製剤について検討したが 防除効果が分からなかったのと当時はハダニ類防除の方が重要度は高いとの判断で検討は1 年で終了した その後 アザミウマ類の発生が問題となる中で平成 24 年から新たに上市されたスワルスキーカブリダニのパック製剤と粘着板の利用について検討を始めた パック製剤は 200 ハ ック /10a を図 5のミヤコカブ 図 7 実施施設での粘着板設置状況 リダニのパック製剤と同様に枝に吊り下げ 天敵の頭数を維持するため1か月半後を 目安に同じ量をもう一度設置した 粘着板は 図 7のように畝の直上に3mおき ( 250 ~ 350 枚 /10a) に設置し コナジラミ類の防除も兼ねて青色粘着板と黄色粘着板を2: 1 の割合とした また 捕殺効果を高めるため設置する高さを生育に応じて調節した 実証では 化学合成農薬の散布回数が少ないにもかかわらず 調査葉へのアザミウマ 類の寄生頭数 粘着板への誘殺頭数も少なく推移したため防除効果はあると思われた 今後 天敵及び粘着板利用と天敵に影響の少ない化学合成農薬を組み合わせることで アザミウマ類の発生をより安定的に抑えることができるように検討していく 5 おわりに ハダニ類 アザミウマ類が抵抗性発現などにより既登録の化学合成農薬だけでは防 除が難しい状況の中で 防除効果がある新たな防除技術として天敵及び粘着板の利用 について実証ほを設置して検討してきた 天敵及び粘着板の利用はともに それなり の防除効果はあるが一長一短がある それを補うため化学合成農薬の散布も含め 防 除技術を効果的に組み合わせていくことが重要であると感じた 実証を行うことで農家の天敵への理解も深まり天敵及び粘着板を利用する農家も 徐々に増えてきた 今後も実証を重ね より多くの農家が失敗なく導入効果を実感で きるように 天敵利用を柱に化学合成農薬による防除や粘着板利用などを組み合わせ た総合防除指針を作成して生産安定を進めていきたい

28 ガーベラ栽培における天敵利用 静岡県病害虫防除所片山晴喜 土井誠 松野和夫 現 : 静岡県農林技術研究所果樹研究センター 静岡県農林技術研究所 静岡県内では 西部地区および志太榛原地区を中心にガーベラが約 26ha 栽培され 生産額は全国一位を占め 本県における主要な花き類の一つである ガーベラ栽培ではコナジラミ類 アザミウマ類 ハダニ類 チャノホコリダニ マメハモグリバエ ハスモンヨトウおよびオオタバコガと多種類の害虫が発生する これらの害虫は薬剤感受性が低下している種類が多いが 更に最近では 薬剤抵抗性が発達したタバココナジラミバイオタイプ Q が加わり 生産者は頻繁な薬剤防除を強いられている 一方で イチゴ栽培では チリカブリダニやミヤコカブリダニの利用が普及しつつある ( 藤波, 2012) また スワルスキーカブリダニの登場によりピーマン等のコナジラミ類やアザミウマ類の防除への利用が始まった ( 山中, 2010) このように市販されている天敵類の充実 果菜類におけるIPM 技術の確立とノウハウの蓄積により 花き栽培でも天敵利用の可能性が高まっている 特に ガーベラは花茎を出荷するため 葉の被害をある程度許容しやすく 天敵を導入しやすいと考えられる そこで 現地のガーベラ栽培施設において 天敵カブリダニ類を基幹とした IPM 体系の実証試験を実施した 試験の実施に当たっては 生産者および生産者組合 JA ハイナンおよび JA とぴあ浜松 静岡県志太榛原および西部農林事務所 アリスタライフサイエンス株式会社の関係各位の多大なご協力を頂戴した この場を借りて深謝申し上げる 1. ガーベラにおける IPM 体系 第 1 表 ハダニ類 ガーベラにおける総合的防除 (IPM) の体系 対象害虫生物的防除法物理的防除法化学的防除法 コナジラミ類 ( アザミウマ類 ) ミヤコカブリダニ チリカブリダニ スワルスキーカブリダニ - 防虫ネット 粘着板 * 選択性殺ダニ剤 選択性殺虫剤 チョウ目害虫 BT 剤防虫ネット選択性殺虫剤 マメハモグリバエ ( 土着寄生蜂 ) 防虫ネット 粘着板 選択性殺虫剤 * 選択性殺ダニ剤 選択性殺虫剤 : カブリダニ類に影響の小さい殺ダニ 殺虫剤

29 IPM 防除体系の概略は第 1 表の通り コナジラミ類 ハダニ類およびアザミウマ類に対して 3 種類のカブリダニ製剤 ( アリスタライフサイエンス社製 ) を用い 天敵類に影響の小さい薬剤 微小害虫の成虫を捕殺する粘着トラップ 害虫の侵入を抑制する防虫ネットを組み合わせた 牧之原市の JA ハイナン管内および浜松市の JA とぴあ浜松管内の各 2 園主の施設においてIPM 体系 ( 以下 IPM 区とする ) を実践し 同一園主の慣行薬剤防除施設 ( 以下 慣行防除区とする ) を対照として 害虫の発生状況および薬剤防除回数を比較した なお 慣行防防虫区においても防虫ネット 粘着板を使用した ガーベラ栽培では 5~6 月に株を定植し 2~3 年間栽培を継続する そこでIP M 体系では 定植時にはネオニコチノイド系粒剤の植穴処理を 定植後 1~ 2 週間は天敵への影響期間の短い薬剤を散布し 天敵放飼前の害虫初期密度を極力抑えた カブリダニ製剤は 定植 4~6 週間後に放飼した 平成 21~ 22 年の試験では 3 種類のカブリダニを 10a 当りボトル製剤各 3 本を放飼し 秋および 2 年目の春と秋に同量を追加放飼した ( 第 2 表 ) 平成 23~ 24 年の試験では放飼量を減らし スワルスキーカブリダニ製剤 2 本とミヤコカブリダニ製剤 1 本の放飼とし チリカブリダニはハダニ増加時にボトル製剤 2 本の放飼とした なお 2 年目の 6 月放飼を追加し 放飼回数は 2 年間に 5 回とした また スワルスキーおよびミヤコカブリダニの製剤は 21~ 22 年の試験ではボトル製剤を用いたが 23~24 年の試験では主にパック製剤を用いた 天敵放飼後の薬剤防除については カブリダニ類に影響の小さい薬剤を生産者が選定し 生産者の判断で実施された 第 2 表 ガーベラ IPM 現地実証試験における天敵カブリダニ類の放飼量 試験場所 栽培 試験期間 放飼 1 回当り放飼量 ( 頭 /10a)* 方式 回数スワルスキーミヤコチリ 牧之原市 A 氏 高設 21 年 12 月 ~22 年 10 月 3 7 万 5 千 (B) 1 万 5 千 (B) 6 千 (B) 23 年 6 月 ~24 年 10 月 5 5 万 (P) 5 千 (P) 4 千 (B) ** 牧之原市 B 氏 高設 21 年 6 月 ~22 年 10 月 4 7 万 5 千 (B) 1 万 5 千 (B) 6 千 (B) 23 年 3 月 ~24 年 10 月 5 5 万 (P) 5 千 (P) 4 千 (B) ** 浜松市 C 氏 土耕 23 年 6 月 ~24 年 10 月 5 5 万 (B) 5 千 (B) 4 千 (B) ** 浜松市 D 氏 土耕 23 年 6 月 ~24 年 10 月 5 5 万 (P) 5 千 (P) 4 千 (B) ** * アリスタライフサイエンス社製剤 ( ) 内の B はボトル製剤 P はパック製剤を使用 したことを意味する ** 平成 23~24 年の試験ではチリカブリダニはハダニ増加時に放飼 2. 天敵および害虫の発生状況 カブリダニ類および害虫の発生状況を把握するため 放飼直前から月に 2 回 各 施設当り 40~ 60 株の葉を見取り調査した 4 園主の調査結果のうち 平成 21~ 22

30 年の B 氏の結果を第 1 2 図に示した B 氏の試験では 天敵放飼 1 週間後に葉上のカブリダニ類密度は増加したが その後は減少し 放飼 54 日後には確認できなくなかった ( 第 1 図 ) その後の追加放飼では株の生育により葉数が増したためか 放飼 1 ~2 週間後に葉上密度がわずかに増加する程度で それ以降は肉眼では確認できなかった しかし ハダニ類の発生は試験期間中に長期間抑制された また コナジラミ類は 1 年目の夏季に増加したが 選択性殺虫剤による防除の後は長期間に渡り低密度に維持でき 2 年目の初夏に若干の発生が見られた程度であった 慣行防除区では夏から冬までハモグリバエ類の被害が増減を繰返した しかし IPM 区では天敵を放飼したわけではないが 被害の増加は認められず 調査期間中 被害はわずかに発生した程度であった( 第 2 図 ) 生 息 数 ( 頭 / 葉 ) 天敵放 カブリダニ成虫 ハダニ類雌成虫 コナジラミ類成虫 6/1 7/31 9/29 11/28 1/27 3/28 5/27 7/26 9/24 11/23 第 1 図天敵カブリダニ類を活用した高設栽培ガーベラ ( 試験 B) におけるカブリダニ類 ハダニおよびコナジラミ類の発生消長 ( 平成 21 年 6 月 ~22 年 10 月 ). IPM 区 慣行防除区 潜孔数 ( 本 / ハモグリバエ潜孔数 1 0 6/1 7/31 9/29 11/28 1/27 3/28 5/27 7/26 9/24 11/23 第 2 図高設栽培ガーベラ ( 牧之原市 B 氏 ) のIPM 区と慣行防除区におけるハモグリバエ類による被害の消長 ( 平成 21 年 6 月 ~22 年 10 月 ). IPM 区 慣行防除区

31 各種害虫の密度または被害について 各試験の区別に試験期間中の推移範囲を箱ひげ図に示した ( 第 3 図 ) ハダニ類雌成虫の密度推移はほ場または年次によって区間の傾向が異なり 年の B 氏 年の C 氏ではIPM 区が慣行防除区より低い傾向 逆に A 氏および D 氏ではIPM 区が慣行防除区より高い傾向であった コナジラミ類成虫の密度推移は A および B 氏は両区で同等であった なお 両ほ場とも 年より 年の IPM 区の方が密度は低く推移した また C 氏ではIPM 区が低く D 氏ではIPM 区が慣行防除区よりやや高い傾向で推移した 本試験を開始する元々のきっかけは A および B 氏の地区ではタバココナジラミバイオタイプ Q に対する薬剤防除が困難であったため スワルルキーカブリダニの効果検証が一つの目的であった 今回の試験では薬剤防除が必要ではあるが 2 ほ場ともIPM 区における本種の発生は比較的低密度に安定していた チャノホコリダニ被害株率は C 氏ではIPM 区と慣行防除区が同等であったが 他の試験では IPM 区の最大値が慣行防除区より高かった ハモグリバエ類幼虫による葉の潜孔数は 全ての試験でIP M 区が慣行防除区より少ない傾向で推移した 本試験ではハモグリバエ類の天敵を放飼していない しかし ハモグリバエ類には多数の土着寄生蜂の存在が知られる ( 小西, 1999) 福岡県のガーベラ施設では マメハモグリバエに対する土着寄生蜂の寄生や寄主体液摂取が報告されている ( 大野ら, 1999) 浜松市のIPMほ場でもハモグリバエ潜孔のある葉からヒメコバチ類が羽化したことから 土着寄生蜂の活動により マメハ第 3 図各試験ほ場におけるハダニ類雌成虫およモグリバエの発生が抑制されたびコナジラミ類成虫密度 ホコリダニ被害株と推測される IPM 区では放率 ハモグリバエ潜孔数の箱ひげ図. 横軸の飼したカブリダニ類に影響の強 1-IPM および 1- 慣行区 は平成 21 い薬剤の使用を控えてもらっ -22 年 2-IPM および 2- 慣行区 は平成 年の実施を意味する. た 慣行防除区でも使用薬剤の

32 大部分は IPM 区と類似するが カブリダニ類に影響の強い剤が薬剤防除回数のう ち 41~71% の比率で使用された 影響の強い剤の一部がハモグリバエ類寄生蜂に強 く影響した可能性が推測される 3. 薬剤防除実績及び防除コスト 生産者から各区の防除実績を聞き取り 薬剤散布状況を比較した結果を第 3 表に 示した いずれの試験でも IPM 区は慣行防除区より薬剤散布回数が減少し その 程度は 11~ 39% に達した 殺虫剤の延べ使用剤数は各試験とも 25~46% と大きく 減少したが 殺ダニ剤は 21~ 57% 減少する場合と 31~ 90% 増加する場合があった 全ての試験で IPM 区のハモグリバエ被害が慣行防除区より減少したことが 殺虫 剤の減少に最も寄与したと考えられる 一方 春先のハダニ増加時やホコリダニの 対応が後手に回った時 殺ダニ剤の散布回数が増加した なお 殺菌剤は散布回数 の減少に伴いって延べ使用剤数が減少する場合が多かった 使用された農薬 天敵資材について 10a 当りの資材費を求め 第 4 図に示した なお 試験によって集計期間が異なるため 慣行防除区の資材費は試験によって異 なっている 試験 A および B では 年の試験では 年に比べて天敵放飼 量を減らしたため 天敵資材費は 年の 2/3 以下に減った このため IPM 区における天敵および農薬の費用は 年の試験では慣行防除区の 1.7~2.1 倍 であったが 年の試験では同 1.3~ 1.6 倍に減少している 資材費に防除作業 時間分の人件費を加味すると IPM 区のコストは慣行防除区の 1.1~ 1.3 倍とな る 病害虫防除が増加する時期には 園主は防除作業一辺倒になることもあること から 防除作業時間の削減は作業時間を栽培管理に割けるメリットがあるとの生産 者の声もある 特に 生産規模の拡大を考えるとき 防除作業時間の不足がネック となることがある 天敵利用の IPM は生産コストが増加する傾向にあるが 省力 化のメリットも大きいと思われる 第 3 表 * 試験 慣行防除区に対する IPM 区の薬剤防除の増減 場所集計期間散布回数殺虫剤殺ダニ 増減率 (%) ( 備考 ) 剤 殺菌剤 慣行区 散布回数 A 氏 21 年 12 月 ~22 年 10 月 * 23 年 12 月 ~24 年 10 月 B 氏 21 年 6 月 ~22 年 10 月 年 6 月 ~24 年 10 月 * C 氏 23 年 6 月 ~24 年 3 月 D 氏 23 年 6 月 ~24 年 10 月 A および B 氏の 年の試験では慣行防除区を設けなかったため 年 の慣行防除区と比較した

33 第 4 図 IPM 区および慣行防除区における防除資材費. 集計期間は A では 1 年目 12 月 ~2 年目 10 月 C は 1 年目 6 月 ~2 年目 3 月 B および D は 1 年目 6 月 ~ 2 年目 10 月 1- および 2- の意味は第 3 図と同様.() 内の数値は慣行区に対する比率を示す 4. 生産ほ場のガーベラにおけるカブリダニ類の発生消長ピーマン ナスやメロンにおけるスワルスキーカブリダニの放飼試験では 放飼後長期間 カブリダニが作物上に定着することが報告されている ( 鹿島, 2010; 大薗ら, 2010; 柴尾 森田, 2010; 増井, 2011) しかし 本試験では カブリダニ類は放飼直後に密度を増加させるが 1~ 2ヶ月後には見取り調査で確認されなくなった ( 第 1 図 ) スワルスキーカブリダニは花粉によっても増殖が可能であり ピーマンやナスではスワルスキーカブリダニは害虫以外にも花粉も利用していると考えられている 一方 ガーベラは開花初期に収穫されるため 株上に花粉はほとんど存在しないと思われ 害虫密度も比較的低く管理されていることから 餌の量が少ないと推測され スワルスキーカブリダニにとって増殖しにくい環境かもしれない 年の試験では 花のアルコール洗浄を試みた その結果 収穫した花からカブリダニ類が分離され 多い時には花当たり1 頭以上に達した ( 第 4 図 ) ガーベラ栽培では 1 週間に株当り 1 本の花が収穫されるので 1 週間に最大で 10a 当り 4,000~5,000 頭のカブリダニがほ場から持ち出される計算となる これは放飼量の 1 /10 に相当し ガーベラ上でカブリダニの生息密度が上昇しにくい要因の一つの可能性がある 現在 カブリダニの放飼は 春から秋に 3 ヶ月間隔で実施している しかし 前述のようにカブリダニの密度が高く維持されにくいため 今後は放飼間隔の短縮や

34 パック製剤の利用 さらに防除資材のコストを検討し 最適なガーベラ栽培に適し た放飼方法を検討する必要がある 葉当たりカブリダニ数 花当たりカブリダニ数 第 5 図 IPM 区のガーベラの葉および花におけるカブリダニ生息密度の推移 ( 平成 24 年 3 月 ~7 月 ). 花の調査は平成 24 年 4 月より実施した. 矢印はカブリダニ放飼を示す. 5. 今後の課題本試験で実践したIPM 区では 4 試験ともにハモグリバエの被害が慣行防除区よりも減少した この結果を受けて生産者はカブリダニ類に影響の少ない薬剤による防除体系に注目している 他方 放飼カブリダニ類の防除効果については 現地栽培ほ場の試験のために薬剤防除を極力減らした区の設置は困難であり 検証しにくい状況にあった そこで 25 年度は カブリダニ類に影響の小さい薬剤を共通で使用し カブリダニ類の放飼の有無を同一園主の異なる施設で比較する試験を実施検証している IPMを実施する場合 選択性薬剤の存在が重要である しかし 花き類またはガーベラに対する適用がある選択性薬剤は少ないのが現状である 残念ながら 花き類生産ほ場では 殺ダニ剤に対する感受性が低下したナミハダニ個体群が認められる 薬剤抵抗性発達後に天敵利用を検討しても 害虫密度のコントロールが難しい 抵抗性発達回避の一手段としてもIPMが必要であり そのためには防除体系に組み込める選択制薬剤を増やす必要がある 今後の適用拡大を期待したい ガーベラ栽培では灰色かび病やうどんこ病に対する殺菌剤散布も定期的に実施されている これらの病害に対してはバチルス ズブチルス剤のダクト内投入が実用化されており 自動投入装置も市販されている この技術を併用すれば ガーベラ栽培において より省力的な防除が可能になると期待される

35 引用文献藤浪裕幸 ( 2012) イチゴにおける天敵導入を核とした病害虫防除. バイオコントロール 16(1) : 鹿島哲郎 ( 2010) 茨城県の半促成栽培ピーマンにおけるスワルスキーカブリダニの利用. 植物防疫 64: 小西和彦 ( 1998) マメハモグリバエ寄生蜂の図解検索. 農環研資料 22:pp.72. 増井伸一 ( 2011) スワルスキーカブリダニを活用したメロンのIPM. 植物防疫 65: 大野和朗 大森隆 嶽本弘之(1999) 施設ガーベラのマメハモグリバエに対する土着天敵の働きと農薬の影響. 応動昆 43: 大薗正史 中尾知子 小山只勝 田代啓一朗 前田佳美 (2010) 鹿児島県の促成ピーマンでのスワルスキーカブリダニの利用. 植物防疫 64: 柴尾学 森田茂樹 (2010) スワルスキーカブリダニを利用した促成および半促成栽培ナスの害虫防除. 植物防疫 64: 杉本毅 ( 1998) マメハモグリバエの土着寄生蜂類に関する最近の知見. 植物防疫 52: 山中聡 (2009) スワルスキーカブリダニの特徴と使い方. 植物防疫 63:

36 カンキツにおける天敵利用を柱とした害虫防除 愛知県東三河農林水産事務所農業改良普及課 坂野 満 1 はじめに愛知県の蒲郡地区においては ハウスミカンで最も問題となっている害虫は アザミウマ類とミカンハダニで 両者とも薬剤散布による防除が中心である アザミウマ類については 1990 年代に外来種であるミカンキイロアザミウマによる果実の食害に大いに悩まされ 薬剤散布だけで抑えるのが困難であったため ハウス内への侵入軽減を目的に 光反射資材の利用を検討してきた 今では ハウスのサイドに光反射資材織り込み防虫ネット ( 商品名 : スリムホワイト ) を設置したり ハウス外周部の地面に光反射シート ( 商品名 : タイベック ) を設置することが一般的になっており 特にアザミウマ類の発生が多い園地では欠かせない技術になっている ミカンハダニについては ハウス環境下では世代交代が速く 農薬に対する抵抗性が発達しやすいため 有効な農薬が少なく防除に大変苦慮してきた 天敵利用も検討されてきたが 定着が悪かったり 取り扱いにくかったため 試験的に導入されるのみであった 2011 年にミカンハダニの天敵であるスワルスキーカブリダニ ( 以下 : スワルスキー ) のパック製材であるスワルスキープラスが登録された その効果と扱いやすさに着目し 現地試験を行ったところ 良好な結果が得られたので紹介したい 図 1 スリムホワイト設置状況図 2 スワルスキープラス設置状況 2 試験方法 蒲郡地区におけるハウスミカンのハダニ防除は まず加温開始 30~40 日後の満 開期前後にマシン油乳剤を散布し ハダニの密度をしっかり下げる その後 発生

37 に応じて殺ダニ剤の散布を行う体系が一般的である スワルスキープラスの試験を開始するにあたり 有効な設置時期は マシン油乳剤散布後 本来ならば次の殺ダニ剤を散布する前と考えた また 夜温が 16 以上になる5 月中下旬には加温を停止しサイドを開放する それと同時にアザミウマ類が侵入し防除が必要となる アザミウマ類の防除に用いる農薬はスワルスキーカブリダニへの影響が大きいものが多いため サイド開放までが試験ができる限界と考え 設置からサイド開放までを試験期間とした 図 3 設置から試験終了までのイメージ図 ( 1) 試験場所愛知県蒲郡市内 4 園地 (A B C D 園 ) ( 2) 試験期間 2012 年 2 月 ~5 月 ( 3) 栽培概要等表 1 4 園の栽培概要ハウス 植栽 スワルスキー 加温 殺ダニ剤 サイド プラス 満開日 面積 本数 設置パック数 開始日 散布日 開放日 A 園 600 m /5 1/9 1/11 5/28 B 園 320 m /4 1/14 1/9 5/28 C 園 700 m /21 12/26 12/24 5/12 D 園 500 m /9 1/14 1/10 5/26 注 ) 殺ダニ剤は マシン油乳剤 +ダニカット乳剤

38 ( 4) 実証資材スワルスキープラス ( アリスタライフサイエンス社製 スワルスキーカブリダニパック製剤 :1 パックあたり約 250 頭入り ) ( 5) 設置方法各園地とも 2 月 17 日に パック製剤を樹の大きさに合わせて 1 樹あたり1 ~3パック設置 ( 6) 調査方法設置直前の2 月 17 日から サイド開放前後の5 月 24 日 ( 設置 97 日後 ) まで 約 7 日間隔で1 園地につき 200 葉 (20 葉 / 樹 10 樹 ) に生息するスワルスキーカブリダニとミカンハダニ雌成虫を計数した ( 7) 薬剤の使用状況 コスト試算各園の農薬の使用状況等を園主から聞き取りした 3 試験結果 ( 1) スワルスキーとミカンハダニの生息密度推移 図 4 スワルスキーカブリダニとミカンハダニの雌成虫の推移 A 園 : スワルスキーは設置 21 日後 (3 月 9 日 ) の調査まで葉上で確認できなかったが 設置日後 (3 月 16 日 )200 葉あたり3 頭確認できた その後 設置 66 日後 (4 月 23 日 ) の調査までは同 0 ~5 頭と低い密度で推移したが 設置 74 日後 (5 月 1 日 ) には同 27 頭と生息数が急激に増加し 設置 80 日後 (5 月 7 日 ) には同 53 頭と生息数はピークとなった その後は漸減し 最終調査日の設置 97 日後 (5 月 24 日 ) では同 14 頭となった ミカンハダニについては調査全期間をとおして調査樹では生息が確認されなかった

39 B 園 : スワルスキーの生息推移はA 園とほぼ同様であったが スワルスキーの初確認は設置 13 日後 (3 月 1 日 ) で A 園よりも早かった ミカンハダニについてはA 園と同様に調査全期間をとおして調査樹では生息が確認されなかった C 園 : スワルスキーは設置 13 日後に初確認できた 設置 21 日後と 28 日後には調査樹の葉上ではスワルスキーの生息が確認できなかったが 調査樹の果実上では散見された その後 A B 園と同様に設置 66 日後の調査までは0~4 頭 /200 葉と低い密度で推移し 設置 74 日後に生低い密度で推移し 設置 74 日後に生息密度が増加し始め設置 80 日後に生息数はピークとなり その後漸減した ミカンハダニについては調査樹では設置 35 日後 (3 月 23 日 ) に 200 葉あたり1 頭と設置 90 日後 (5 月 17 日 ) に2 頭確認されただけであった D 園 : 本園は スワルスキーの生息推移が他園とやや異なった スワルスキーの初確認は設置 13 日後で その後設置 35 日まで低密度で推移した後 設置 42 日後 (3 月 30 日 ) に急増した その後は一旦密度が低くなったが 設置 66 日後から増加し 設置 80 日後に発生ピークとなった 設置 90 日後以降は急激に密度が低下した ( 2) ミカンハダニによる被害果調査各園ともミカンハダニの発生が極端に少なく 被害果も認められなかったことから実施しなかった ( 3) 薬剤使用状況各園ともミカンハダニの発生はなく スワルスキープラス設置以降はサイド開放まで殺ダニ剤を一度も散布しなかった ( 4) コスト試算 表 2 マシン油乳剤散布後 ~ サイド開放までの一般的な薬剤散布 散布時期果径 20~30mm 同上サイド解放後 使用薬剤サンマイトフロアブルスターマイトフロアブルダニエモンフロアブル 表 3 10a 当たりコストの比較 ( 単位 : 円 ) 農薬労賃合計スワルスキープラス 39,880 2,000 41,880 慣行 19,068 12,000 31,068 労賃は 10a の労働時間をスワルスキープラス設置 1 時間 慣行防除 6 時間 (2 時間 3 回 ) とし 1 時間当たり 2,000 円で算出した

40 経済性の評価では スワルスキープラスのコストが約 4 万円で 通常散布される殺ダニ剤 3 回のコストが約 2 万円であった 労働時間については 農薬散布が3 回で約 6 時間 スワルスキープラスの設置が約 1 時間であったため 5 時間の削減となった 1 時間当たりの労賃を仮に 2,000 円と見積もり 労働時間を含めたコストを計算するとスワルスキープラスを利用した方が1 万円程度コストは高かった 4 考察当地域のハウスミカンでは 通常であれば満開直前にマシン油乳剤を散布してから 2 か月程度経過した時点でミカンハダニが増加し始めるため 殺ダニ剤の散布が必要となる 今回の設置試験を実施した4 園では 2 月 17 日の設置以降 ミカンハダニの発生はほとんどみられず 5 月中下旬のハウスサイド開放まで 殺ダニ剤の散布が必要なかった このような結果からスワルスキーはミカンハダニの発生及び増加を十分に抑制し効果が非常に高いと思われた 経済性については 現在本県の蒲郡地区の慣行防除と比較した場合 スワルスキープラスを利用した方がやや高くなる結果となったが ハウスミカンの防除は動噴を用いた手散布が主流であり 高温のハウス内での作業の負担は大変大きい 今回の試験ほ場の農家からも 扱いやすく楽なのでスワルスキープラスを大いに利用したいという声があった コストの上昇も1 万円程度であるので 天敵で確実に防除できるのであれば需要は大きいと思われた また 現在は非常に効果の高い殺ダニ剤があり 少ない防除回数で済んでいるが 過去の例からも抵抗性発達の懸念があり 防除回数の増加を余儀なくされた場合 スワルスキープラスの重要性がさらに増すと思われる

41 いちご新規就農者研修所における IPM の取り組みについて 全農岐阜県本部営農対策課 技術主管加藤正 1. 岐阜県のいちご生産事情 岐阜県のいちご生産はかつて昭和の終わり頃は販売額 48 億円の実績があった 参 考 平成 22 年度産 平成 12 年度産 比 ( %) 生産者数 ( 戸 ) 栽培面積 (ha) 出荷量 (t) 1,764 3, 販売額 ( 百万円 ) 1,554 2, 主要品種 濃姫 美濃娘 女峰, 濃姫 とちおとめ 2. いちご新規就農者研修所の設立 写真 -1: 研修所スタッフと 5 期生 6 期生の研修生 ( 1) 目的 : 岐阜県のいちご生産の担い手育成及び生産者振興 ( 2) 研修開始年 : 平成 20 年 4 月 ( 3) 研修生定員 :4 名 ( 4) 研修期間 :4 月 ~ 翌年 5 月の 14 ヶ月 (2 ヶ月は先輩 後輩研修生の研修重複期間 ) ( 5) 研修内容 : 卒業後直ちに就農するための学習 準備 会議はすべて研修と見なす 1 イチゴの栽培 出荷に必要な技術 知識 経営管理に関する知識の習得 2 就農支援会議 ( 行政 JA 普及 市役所 研修所の連携による支援方法 準備状況の確認 ) 3 農地の取得 4 栽培施設の検討 ( 規模 仕様 等 ) 5 就農計画 ( 就農認定の申請 ) 6 補助事業等申請

42 7 栽培施設建設 ( 6) 研修に力を入れていること 1 問題の発見能力を高める : 日頃の栽培管理 出荷管理の中で日常 通常と異なる現象を発見し 判断する そのために いちごの生育観察を怠らない 小さな変化にも気づく その訓練 2 自らの判断 ( 決断 ) 能力を高める : 経営者は独立者であり 自ら判断せねばな らない 判断スピードを早くすること 自己判断の公正さ 正確さを身につけること 3 就農時と同規模を栽培し 自ら責任を負うことによる IPM 作業管理 労務管理 施設管理の訓練を行うと同時に その能力を養う 写真 -2: 研修生の作業風景 写真 -3: 平成 24 年 11 月 28 日の生育状況 3. 研修所のIPMシステム導入について ( 1) きっかけ岐阜県におけるIPMの最初は 冬春トマトのマルハナバチ利用開始がきっかけ今でも忘れられない言葉 トマトの葉がこんなに緑色で艶々していたこととは知らなかった 植物自体のトマトの生きる力が栽培する側に伝わってきた オンシツツヤコバチ マメハモグリバエ等

43 ( 2) 関係する者の意識の変化 1 生産者意識の変化と健康面での話 主人の肝臓数字が良くなった まず 自分の健康を考える 人と植物との関係を考える ( 植物の生きる能力を引き出す 植物への詳細な観察へ ) 消費者への より安全な食べ物の提供 2 普及指導員等技術者の意識の変化 農業試験場研究員 専門技術員 普及指導員の連携による栽培体系の確立 研究課題及び普及指導課題のシフト 3 以上の内容を整理すると下記の体系図になる 変化前 : 生育 栽培を完全コントロール ( 制御 ) するが基本 いちご生産者及び指導者技術関係 いちご 病害虫 消費者 変化後 : いちごの生きようとする力を最大限に引き出す いちごの能力発揮最高の環境条件の設定変化前 : 徹底した封じ込め 全滅作戦 ( 生息を許さない ) 変化後 : 経済的な障害発生密度でなければ共存も可 IPMの導入変化前 : 見た目重視 工業製品的感覚 消費者念頭無し変化後 : 消費者目線 いちごは生き物である事の啓蒙 ぎふクリーン農業 製造責任 ( 散布履歴 ) の明確化 4. 研修におけるIPMの取り組み実際 IPM( 総合的病害虫管理 ) の目的 人の健康に対するリスクと環境への負荷を軽減或いは最小限にし 環境安全を重視したものに転換することにより 消費者に支持される食糧供給を実現すること この考え方は総合的な病害虫対策として利用可能な全ての環境制御 予防的措置 防除技術 具体的にはハウス内の温湿度や炭酸ガス濃度 光量等はもちろんのこと

44 栽培様式 破覆資材 防風 害虫侵入防止資材等を総合的に駆使し 薬剤散布回数 量を段階的に少なくすることであり この目的 考えを研修開始と同時に研修生に刷り込みを徹底 岐阜県は農薬散布の独自規制として ぎふクリーン農業 の登録制度がある イチゴ養液栽培は 切り離し後から定植収穫期間に 19 回の化学合成農薬 ( 成分回数 ) が規定されている ( それより少ないのはこの限りではない ) ( 1) 育 時での徹底防除 : (6 月 5 日子 確保開始 ~9 月 2 日定植 ) 表 1 25 年度育 ほ防除履歴 防除実施日 薬 剤 名 対 象 病 害 虫 6 月 14 日 キノンドーフロアブロ 炭疽病 ウララ DF アブラムシ類 21 日 ストロビーフロアブル うどん粉病 ニッソラン水和剤 ハダニ類 7 月 1 日 デランフロアブル 炭疽病 テデオン乳剤 ハダニ類 5 日 ベルクート水和剤 炭疽病 うどん粉病 ダニトロンフロアブル ハダニ類 10 日 ランナーの切り離し開始 ( 子 の独立 ) 12 日 22 日 29 日 8 月 2 日 9 日 21 日 30 日 ジマンダイセン水和剤 炭疽病 サンクリスタル乳剤 ハダニ類 アブラムシ類 うどん粉病 オーソサイド水和剤 炭疽病 灰色かび病 ダニサラバフロアブル ハダニ類 アントラコール顆粒水和剤 炭疽病 コロマイト水和剤 ハダニ類 ホコリダニ リドミルMZ 水和剤 疫病 セイビアフロアブル 20 炭疽病 サンクリスタル乳剤 ハダニ類 アブラムシ類 うどん粉病 キノンドーフロアブル 炭疽病 フェニックス顆粒水和剤 ハスモンヨトウ オオタバコガ ジマンダイセン水和剤 炭疽病 サンクリスタル乳剤 ハダニ類 アブラムシ類 うどん粉病 コテツフロアブルハダニ類 ハスモンヨトウベルクート水和剤炭疽病うどん粉病

45 ( 2) 研修所におけるIPMの実践例 1 総合環境制御に向けて ( 病害虫の発生しにくいハウス内環境の創出 ) 各ハウス内環境ファクター ( ハウス内気温 ハウス内湿度 地温 炭酸ガス濃度 照度 ) の数値を可視化 データ化し蓄積分析することを目的として計測装置を導入 データの可視化により より細かいハウス環境管理が可能になった < 例 1> ハウス谷換気の開閉をより細かくすることによりハウス気温変化が緩やかになった < 例 2> 夜中の前半 ( 11 時頃 ) と明け方 (3 時頃 ) の 2 回 温度を 3 上げることによりハウス内湿度を 15% 下げ病原菌の胞子の活性化を弱める環境を作った これにより灰色かび病の発生が少ない傾向になった 下記グラフは平成 24 年 1 月 25 日 ~ 26 日のハウス内気温 湿度 CO2 濃度 相対温度 ハウス内気温 CO2 濃度 < 例 3> 測定センサー 特にハウス内気温センサーを送風機付き風洞内設置により 葉面付近気温に近い温度をデータ化することができ従来の気温変化 ( 風洞内センサーが昼間 2~3 低く夜間 2~3 高い ) と異なることがわかった < 例 4> 炭酸ガス発生について 実際の温度変化を可視化させることにより効率的な発生時間と発生濃度にコントロールすることが可能になった < 例 5>データの可視化により 共有データとなり病害虫管理 高収量化のための環境条件とはの議論が大きく前進した 2 ハスモンヨトウ類対策 発生消長にはフェロモントラップにて調査 病害虫防除所 普及指導員に

46 よる情報入手ハウスサイド被覆資材やマイカー線の裏がわでの卵塊捜査 ハウスサイドの資材卵塊捜査は育 棟 本ぽ 特に 7 月中旬より11 月中旬にかけて ポイント的な日に徹底した捜査を行い 発見次第つぶして歩く ( 例年 効果を確認しているので 卒業生は就農ハウスでこの捜査をおこなっている ) 3 ハダニ類対策下記天敵のカブリダニ類は研修所が栽培開始以来放飼している ミヤコカブリダニ 11 月上旬から 1 回チリカブリダニ 2 月上旬より 2 回 ~ 3 回 カブリダニ類の放飼により 3 月以降殺ダニ剤の使用は 2 ヶ月 ~ 収穫了ま で散布無しの状況が現在までである 4 灰色かび病対策灰色かび病対策は研修所開設当時から暖房機利用によるダクト散布を行っていた しかし ダクトに孔を開けて その中に原体を 10g/1 回入れる作業は容易ではなく 研修生にとって決して楽な作業ではなかった 4 年前 東海物産の近藤所長 ( 当時 ) から情報提供を受け 商品名 きつつきくん を早速設置して ダクト散布によるハウス内のボトリチスズブリチスの飛散状況を調査し ハウス全体に満遍なく飛散している状況を確認した 写真 -4 : きつつきくんの設置状況 写真 -5 : ボトキラー飛散の調査配置地点

47 卒業生は 2 期生以降 4 期生まで きつつきくん を標準装備し導入をしている ただ きつつきくんを設置した卒業生に 1 月に灰色かび病の発生が多く見られ 効果に対する疑問ではないが 飛散装置 きつつきくん が意外と高額感があって効果と金額を比較し 5 期生は導入を断念している 飛散装置 きつつきくん と薬剤原体の価格を合わせてなお 灰色かび病の発生を見ると 導入に躊躇せざるを得ないのが現実である 写真 -6 : 飛散調査結果 ( 寒天培地 ) 5 ヒラズハナアザミウマヒラズハナアザミウマによる果実被害は 4 月以降特に被害が目立つようになってきた 高設ベンチ栽培の場合 被害がなければ果実温度が上昇しにくい事もあって 6 月末頃まで収穫出荷できるが 大方の場合 果実被害により商品にならず出荷を諦めている状況である 以上のことを踏まえて 4 年前から 3 月下旬にスワルスキーカブリダニを放飼しているが 定着が悪く 被害は収まらないので結局 スピノエース顆粒水和剤や ディアナ SC に頼らざるを得ないでいる 現在はスピノ及びディアナ両薬剤で被害は抑えられているが この 2 剤だけに今後も頼るのは限界があると考えていて 天敵利用の恒久的なコントロールシステムの確立が急務であると考えている 場合によっては ハダニ類以上の需要というか 生産者のニーズがますます高くなってくるのではないだろうか 今般 タイリクヒメハナカメムシが使えないだろうかと ベンケイソウを使った飼育の試みや シロツメクサに繁殖しているヒラズを大量に捕獲しイチゴの株に放飼し 葉柄等に産卵するまでは確認しているが タイリクを含めアザミウマに有効な天敵の模索を続けていきたいと考えている ( 3) 本ぽハウスでの天敵利用と化学合成農薬の散布回数減下記の散布例は研修所の昨年 本ぽ定植以降 ~ 収穫終了までの散布例である 化学合成農薬の散布回数 量を他の生産者や産地と比較したことはないが 特に少ないとは思わないが多い方だとも思っていない

48 2 表 24 年度本ぽ ( 定植以降 ) 防除履歴 防除実施日薬剤名対象病害虫 9 月 13 日モスピラン粒剤アブラムシ類 15 日 10 月 9 日 22 日 11 月 2 日 スターマイトフロアブルフェニックス顆粒水和剤サンクリスタル乳剤ジーファイン水和剤コロマイト水和剤トリフミン水和剤ジーファイン水和剤サンクリスタル乳剤 ハダニ類ハスモンヨトウハダニ類 アブラムシ類 うどんこ病うどん粉病ハダニ類うどん粉病うどん粉病ハダニ類 アブラムシ類 うどんこ病 11 月 6 日スパイカル EX ハダニ類 12 月 12 日 アフェットフロアブル ウララ DF うどん粉病 アブラムシ類 1 月 10 日 ファンタジスタ顆粒水和剤 灰色かび病 コロマイト水和剤 ハダニ類 2 月 5 日 スパイデックス ハダニ類 8 日 スパイデックス ハダニ類 15 日 スパイデックス ハダニ類 3 月 9 日 スピノエース顆粒水和剤 スリップス類 4 月 22 日 ディアナ SC マイトコーネフロアブル スリップス類 ハダニ類 5. 研修効果研修生は就農時と同じような規模の 10a を主体的に担当し 栽培計画や病害虫対策を考える 上記 24 年度の散布履歴は 5 期生が自ら計画実施した実績である 底流にはIPM システムの考え方があり イチゴ栽培以上にも環境関係の関心は高い 平成 25 年度現在 卒業生が 20 名になり 全員就農している 24 年度産の収量出荷実績は 岐阜県の共進会 ( 出荷量 栽培規模 品質評価 地域貢献等での評会 ) の上位 20 人に卒業生 16 名の内 14 人が入った ( 卒業し就農したのは 20 名であるが 5 期生 4 名は 25 年度からの栽培開始である ) 今後地域リーダーとして 岐阜県のイチゴ栽培を担う集団としての考え方はIPM というか 共存共栄的な考え方で一致している 日本の或いは岐阜県の環境 農業 園芸方向のあり方について私も話し 研修生同士徹底して話しているからである

49 6. 今後の課題 1 ヒラズハナアザミウマ対策の確立 : イチゴの潜在需要は 1 年中あり スーパー等小売店の販売戦略に乗って 4 月末で終わろうとする生産者ではなく ひいては 11 月 ~7 月まで収穫期間を延長し 10t/10a を目指す卒業生もあり 高温時のアザミウマ対策は緊急である それが解決すると一気に流れが変わると考えられる 2 灰色かび病の総合対策 : ボトキラーの毎日散布もハウス内環境が多湿低音であれば灰色かび病の多発を許すことになる 複合環境制御によるハウス内をイチゴの生育に最良の条件下に置くことにより菌密度を減らし その上でボトキラーの毎日散布を行う 3 IPM 総合 IPMの目的の中に消費者に支持される食料供給を実現することとあるが 現在 消費者がどれだけIPM 商品 農産物を知っているだろうか 果たして消費者の市民権を獲得しているだろうかと思うと 残念ながらまだまだ遠いという感じがしている 人の健康に対するリスクと環境への負荷軽減と合わせて植物としてのイチゴの生命力を最大限に引き出そうとしているIPMは従来通りの考え方の通常管理より資金 労力 判断において多く必要になっている しかし IPMで生産された農産物が販売価格の面でそれに見合う価格で販売されているかは疑問符が付く IPMが言われて 15 年以上がすぎようとしているが 今後 IPM 農産物と販売先が流通と共にチェーン化し 消費者へのたゆまぬ啓蒙醸成が必要と考える 現在 岐阜県のイチゴ生産者の中には研修所の卒業生以上に天敵利用の生産者が大勢いる 岐阜県全体のイチゴ栽培での総合管理拡大の端緒 きっかけは十分あると判断している IPMについて業者同士の交流か発展的に解消し 生産者から消費者まで巻き込み 人と環境と栽培する植物に対するリスクと負荷軽減 の流れを作ることこそ 今 重要ではないだろうか

50 土着天敵ヘヤカブリダニの保護利用技術 高知県農業振興部環境農業推進課 古味一洋 1. はじめにヘヤカブリダニ ( 写真 1) は世界中に分布し ハダニ類 チャノホコリダニ サビダニ類などを捕食することが知られている また 本種はカブリダニのなかでは早くからアザミウマ類に対する捕食性も確認されたが その能力はククメリスカブリダニと比較して高くないことから製剤化されたものの 広く利用されることにならなかった しかし 本種を多発生させることができれば この捕食能力の低さをカバーすることができると考えられる 実際に 本種を多発生させている施設米ナス圃場 ( 写真 2) があることから本種の新たな利用技術について検討を行なった 写真 1 ヘヤカブリダニ雌成虫写真 2 ヘヤカブリダニの多発生 がみられた施設米ナス圃場 2. ヘヤカブリダニの発生方法ヘヤカブリダニはククメリスカブリダニと同様にケナガコナダニを餌として累代飼育が可能である ケナガコナダニはカビや酵母などで増殖することから 餌となるケナガコナダニを発生させるために 定植後 (9 月中旬 ) の圃場内通路などにふすま ( 小麦の糠 )90kg/10a やソバ殻 430kg/10a などの有機質資材を施用し カビを発生させる ( 写真 2) さらに この圃場ではケナガコナダニを確実 早期に発生させるため ククメリスカブリダニ製剤を放飼している このように土着のヘヤカブリダニの発生を促す処理を行なったところ 餌となるケナガコナダニとともに本種が圃場内の通路に発生 ( 表 1) し 米ナス葉上でも確認されるようになった 圃場内に施用したふすまの大部分は消失することなども考慮し その 1/10 量である 9kg/10a に 3.2 頭 /0.1g のヘヤカブリダニが発生するとしても 圃

51 場全体では 29 万頭 /10a に達すると推定される なお 圃場内では他に土着のサイタ マカブリダニの発生も認められたが 放飼したククメリスカブリダニは確認されなか った 表 1 通路上のヘヤカブリダニおよびケナガコナダニの発生量 調査日 ヘヤカブリダニ ケナガコナダニ 10 月 29 日 月 13 日 注 ) 数値はふすま 0.1g 当たりの頭数 3. ヘヤカブリダニの継続的な発生方法この米ナス圃場ではこのような手法によりヘヤカブリダニを発生させ アザミウマ防除に利用してきたが 過去の事例では 4 月以降ヘヤカブリダニが低密度となっていた そこで圃場の一部にふすま追加区を作り 3 回 ( 3/30 5/9 5/31) ふすまの追加を行い 通路上のカブリダニ類 ケナガコナダニおよび米ナス葉上のカブリダニ類 害虫類の密度を調査した 慣行区では 4 月下旬以降 通路上に施用したふすまに生息するヘヤカブリダニが確認されなくなったのに対し ふすま追加区では継続的なヘヤカブリダニの発生が確認された ( 表 2) また 米ナス葉上でもアザミウマ類に対する密度抑制効果については判然としなかったものの 慣行区と比較してヘヤカブリダニの発生量は多く推移した ( 図 1) 表 2 通路上に施用したふすま ソバ殻に生息するヘヤカブリダニ ケナガコナダニの数慣行区ふすま追加区採集年月日ヘヤカブリダニケナガコナダニヘヤカブリダニケナガコナダニ 11 月 22 日 月 6 日 月 19 日 月 10 日 月 10 日 月 23 日 月 6 日 月 13 日 月 20 日 月 27 日 月 18 日 月 25 日 月 31 日 月 7 日 注 1) 数値はふすま 0.1 当たりの生息数 2) ふすま追加区には 3 月 30 日 5 月 9 日 5 月 31 日にそれぞれ 100kg/10a のふすまを通路上に施用した

52 慣行区 アザミウマ類 コナジラミ類 8 ヘヤカブリダニ 2 葉当たりアザミウマ コナジラミ密度 /30 4/6 4/13 4/20 4/27 5/4 5/11 5/18 5/25 6/1 6/8 アザミウマ類 ふすま追加区コナジラミ類ヘヤカブリダニ 葉当たりヘヤカブリダニ密度 /30 4/6 4/13 4/20 4/27 5/4 5/11 5/18 5/25 6/1 6/8 0 図 1 米ナス葉上におけるアザミウマ類 コナジラミ類 ヘヤカブリダニの密度推移注 ) 図中 はアザミウマ類に効果のある薬剤散布 はふすまの追加施用を示す 写真 3 通路へのふすま追加の様子

53 4. 今後のヘヤカブリダニの利用について植物体以外の場所 圃場内に施用した有機質資材でヘヤカブリダニを発生させる手法は バンカー法同様 薬剤と併用しやすい天敵利用技術と考えられる この利点を生かし キュウリでの黄化えそ病対策に応用できないか農林水産研究高度化事業 2 種生物資材の有効活用によるキュウリ黄化えそ病防除技術の開発 ( 2007~2009 年 ) のなかで検討を行っており 成果が得られている また 本事業ではヘヤカブリダニの農薬登録をめざした検討も進められ 近く申請予定となっている 今回紹介した米ナス圃場のようにヘヤカブリダニの発生を促す処理を行なっても確実に本種が発生するとは限らない 今後 ヘヤカブリダニが登録 販売されるようになれば有機質資材で多発生させる手法は新たな天敵利用技術として 様々な作物でのアザミウマ類やハダニ類防除に利用されるものと期待される

54 アジアでの IPM 資材市場開拓における課題 信越化学工業株式会社 ファインケミカル部 本郷智明 はじめに先進各国の経済が停滞している今世紀 新興国 特に中国をはじめとするアジア各国の経済は著しく発展している 国民の生活水準の向上に伴い食に対する安全性を求める市場のニーズも増加してきている その一方で著者が 2011 年 2 月に台湾滞在中 スーパーマーケットで一般に販売されている殆どの野菜や果物から残留基準値を超える農薬や無登録農薬が検出された記事を新聞で見かけた たまたま当日我々は 農薬の登録 残留等を管理している行政院農業委員會農業薬物毒物試験所 (TACTRI) にてミーティングを予定しており 組織を統轄する当時の副所長がその対応に追われていたことを記憶している また生産現場では大陸から不法輸入された農薬の空ボトルを比較的容易に目にすることが出来る このように 全ての農家ではないと思うが一部では農薬の登録内容特に使用基準や登録作物等基本的な情報の共有と教育が徹底されていなため上記のような残留問題がしばしば発生しているようだ 一方特産作物の国際取引の増加に伴い輸出相手国の残留値基準に則した農作物の生産も増加傾向にある このような背景のもと我々信越化学は 2009 年に韓国のリンゴ市場でビジネスを開始し 2013 年にはインドネシアのシャロットマーケットでも拡大を図ってきている しかし中国 タイ 台湾では未だ農薬登録の取得に至っていない 本稿ではアジアにおける IPM 資材 特に交信撹乱剤の農薬登録と普及の課題について紹介したい IPM 資材の農薬登録農薬の登録基準は OECD の基準を基に各国の事情を考慮して独自に制定されている OECD 加盟国である日本では IPM 資材の農薬登録は一般の殺虫剤や殺菌剤に比べて簡素化されており 比較的安価で短期に登録取得できることは皆さんご存じの通りである 一方同様に OECD 加盟国である韓国でも IPM 資材の登録基準は制定されているが 安全性データの要求項目や 輸入相手国の原体登録の有無等まだまだハードルが高い部分が残っている ところが親日で知られている台湾ではその事情が少し異なる もちろん IPM 資材の登録基準は制定され申請も受け付けているが未だかつて登録された剤は 1 剤もない 問題点はどこにあるのか 農薬管理法規彙編 によると 生化製剤 に分類されるフェロモン剤は原体ならびに製剤の安全性データ提出を免除されている 但し次の記載により 交信撹乱剤 は生化製剤に該当せず 有機化合物並の安全性データを要求される すなわち 但費洛蒙 (Pheromone) 於使用時

55 如置於特殊装置内 (Trap) 未直接接触作物 旦對環境無不良影響者 得免提供毒理試験資料 中国語が堪能でない筆者でも何となく理解出来るが 要するに フェロモンを使うときにはトラップの中に入れること という条件を満たせば安全性データの提出を求めないと書いてあるらしい 我々日本人にとって理解し難いルールが記載されていることになる しかしその背景は次の理由に由来する 台湾では先の TACTRI が主導して大量誘殺法を国家プロジェクト規模で実施しているため 田園地帯に足を運べば至る所でおびただしい数のペットボトルトラップを目にすることができる 対象害虫種はシロイチモジヨトウ ハスモンヨトウ オオタバコガ コナガを始め 15 種にのぼる その為フェロモン剤の登録ルールが大量誘殺用のフェロモンルアーに特化した内容になっている 今般我々がシロイチモジヨトウを対象害虫とした ISOMATE-BAW の登録作業を開始するに当たり 残念ながら生化製剤の規定は適用されず膨大な時間と費用を要求されることとなるため 入り口でビジネスを諦めなければならない このような事態を打開すべく現地農薬会社と協力し TACTRI と協議を重ねた結果 2013 年 9 月に規定変更のドラフトが提供された 直鎖の構造を持つ鱗翅目昆虫の性フェロモンであり作物へ直接接触しないことを条件に 原体 5バッチ分析 (0.1% 以上の不純物要標記 ) 要求製剤物価性 安定性要求生物試験 : 免除あるいは海外文献でもOKとの情報があるが現時点で議論中安全性データ免除残留性 ( 土壌残留 作物残留等) 免除 今後 3ヶ月間のパブリックコメントを経て制定となる 3 年間の交渉期間を経てやっとドアが開かれ作業を前へ進めることができるようになった ここに挙げた事例は台湾の一例にすぎず同様の課題が中国 タイでも存在している このように新興国における IPM 資材の登録にはルール変更等の課題があるため先進国と比べると膨大な時間を要することになるだろう 普及上の課題ここに インドネシア Gadjah Mada 大学 Andi 教授によるシャロット農家における IPM の理解度と農薬の散布回数に関する統計資料を示す IPM の理解度と指数の関係は明かではないが IPM 理論に対する農家の理解度は必ずしも低くないことが分かる しかし農薬の散布回数は IPM 理論の理解度に関連せず どのレベルでも週当たり2~4 回の散布を実施している 農家自身が IPM 理論を理解し それに即した防除体系を積極的に組むことは難しく 目の前の被害に対して対処療法的に殺虫剤の散布に頼っていることが伺える それではどの様にして IPM 資材の普及を計っていくのか 一つには国の補助金を活用する方法が考えられるが インフラ整備等優先

56 させている新興国で予算化を求めることは登録制度を交渉することよりも困難が予想される まずは被害の実態と農家の収支を参考にし IPM 資材 ( この場合は交信撹乱剤 ISOMATE-BAW が該当する ) を活用することによる減農薬と被害減少に伴う増収の絵を描き示す必要がある 例えば 2003 年の独 ) 農畜産業振興機構統計資料によるとインドネシアでのシャロットの平均農家価格は概ね 630,000 円 /ha 農薬代が概ね 4,200 円 /ha その他資材と労賃諸々を除いた農家純益は 126,000 円 /ha この純益を減農薬と収量増でどこまで改善できるかが鍵となるだろう いずれの国でも IPM 理論の普及は既に始まっているか広まっており農家の理解度も決して低くはないが それを実践するための環境と農家の教育 指導者の育成等課題は山積している まずは IPM 資材の認知度を高めるための現場での地道な展示試験と指導者の育成が急務だろう 最後に新興国特にアジア各国の経済は確実に発展していくと思われる 当然生活の安定に伴い人々の食の安全への関心は高まっていくと考えられる IPM 理論ならびに資材の登録 普及はそれでも発展途上であるが それゆえ風をおこしそれに乗っていく努力を続けることが大切だろう TPP も日本側からみれば悲観的かもしれないが 新興国側からみれば追い風となり得るかもしれない

57 台湾 TACTRI 韓国農協 IPM 推進協会

58 韓国 IPM 農会でのミーティング リンゴ 台湾ネギでの大量誘殺 台湾大量誘殺用トラップ

59 台湾違法輸入農薬キャベツにて 台湾ネギでの大量誘殺

60 カブリダニの普及試験と普及方法 協友アグリ株式会社 技術顧問 厚井隆志 1 はじめにいちごのハダニ防除のためにカブリダニの現地試験を実施しなからカブリダニの普及指導を行った際の工夫と進め方について述べたいと思います 公的な試験研究機関で行う登録を取るための委託試験や生態や使い方の基礎的な試験とは違う現地試験は一般的に生産者の圃場 ( ハウス ) を使用するのが慣例と言えます 生産者のハウスでは当然のことながら収穫された生産物で生産者は生計を立てていますので 生産者がハダニの防除にどんなに苦慮していても使用基準を超えて農薬の使用をすることはできません 抵抗性の発現した剤やカブリダニに影響のある剤もうまく組み合わせて使用することを考えなくてはなりません カブリダニが普及し始めた十数年前には殺ダニ剤はカブリダニにも影響がある剤が多々あり カブリダニを定着させることは容易ではありませんでした 近年はマイトコーネ ダニサラバ スターマイトなどカブリダニに影響のないダニ剤が開発され現地でカブリダニの普及試験を安心して実施できるようになりました そこで私が約 10 年間現地生産者のハウスを借用して実施してきたカブリダニによるいちごのハダニ防除試験の方法と工夫についての具体的な事例をご紹介致します 2 試験の準備 1. 試験ハウスの選定地域の試験場 普及センター 全農県本部 農協などの担当者の協力を得て選定する 2. 試験規模実生産者のハウスで 1a~20a 規模からハウス1 棟単位で1~ 数棟使用する 3. 薬剤による病害虫の防除の聴取生産者の慣行防除の中でカブリダニに影響のある剤の有無をチェックし影響のある剤の使用を止めてもらい別な剤を提案する 4. 試験設計

61 1 作期中での主要防除対象病害虫の洗い出し ( ハダニ アザミウマ アブラムシ うどんこ病が主体 ) ハダニ防除を主体とした防除計画を提案し実施してもらう ( 試験圃場 ) 5. 事前の準備カブリダニ放飼までにハダニの発生状況のチェックを2~3 回実施する 定植から約 1 ケ月間に主要病害虫の防除や摘葉などの作業を徹底してもらう ハダニの発生を極力 0 に近くする 6. カブリダニ放飼後の対応放飼後 1ケ月 ~1 ケ月半は7~10 日毎にハダニとカブリダニの調査を実施し特に 1 ケ月以内の病害虫防除は避けるかカブリダニに配慮するようにお願いする 7. 調査株の選定実施するハウスを下見して 1ハウス60ケ所程度事前に調査株を選定し野帳を作成する ( 表 -1 参照 ) 調査株はハウスの畝と支柱やパイプの交点としマークし毎回同じ株を調査する 8. 調査票の作成調査票は各試験圃場毎に作成し ハウスの見取り図 ハウス内の調査畝を記載すると共に調査基準やカブリダニの写真などを添付することで 調査する人が替っても誰でも一定の基準に従って簡単 正確に調査ができることに成ります (1 表を参照 ) 9. 調査方法日植防のいちごハダニの調査基準に準じ 4 段階の発生密度指数で野帳に記入する ハダニ カブリダニの調査時には他の病害虫の発生状況もチェックする 以上 一般に実施されていることですが 調査結果のフィードバックをどのようにするかが生産者や普及指導に当たっている方との信頼関係を構築できるか否かにかかっています 3 調査結果のフィードバック 1. 野帳の可視化ハダニの調査は指数で記帳 カブリダニは実数で記帳したものを調査畝と株数を図にし 指数は色付けをする ( 表 -1 参照 ) カブリダニは実数を記入し色付けをする これによつてハダニやカブリダニがハウス内のどこに発生し分布しているか一目で判り又 生産者に実物を観察してもらえるので効果に対して安心感を与へることになります

62 調査ハウス :11m 45m 2 連棟 ナミハダニミヤコカブリダチリカブリダニ

63 2. 野帳のグラフ化 ( 表 -2 参照 ) 調査回数を重ねる毎に結果が集積されるのでグラフ化することが出来ますので 色付けした野帳と合わせて防除結果 ( カブリダニの活動実態 ) を確認することができ ます 調査結果 表 -2 11/2 11/8 11/16 11/23 11/30 12/12 12/26 1/9 1/23 2/6 2/20 3/6 3/19 4/4 4/18 ハダニ ミヤコ チリ ハダニとカブリダニの推移 (A さん ) ハダニとカブリダニの推移 ミヤコ + チリ チリ追加 ハダニの発生密度指数 ハダニミヤコチリ 成虫 ミヤコの卵 成虫 チリの卵 チリの卵 成虫 写真 -1 ミヤコカブリダニの定着状況 ミヤコの成虫と卵が観察される 写真 -2 チリカブリダニの定着状況 チリの成虫 幼虫 卵が観察される

64 3. 次の調査までの防除指導上記の 1.2. で生産者や指導に当たる方々と次回の調査までの病害虫防除についてのアドバイスを検討し指示できるので カブリダニをより定着させることができます 4. ハダニ防除のアドバイス生産者はカブリダニが居ると言っても簡単に見つけることが出来ないのでどうしても不安になり薬剤散布するような行動をとるのが一般的なので その際は気門封鎖剤等のスポツト散布でハダニの密度抑制を実施してもらうよう指導をします 5. カブリダニが定着した葉の観察カブリダニが定着している葉を 1 枚もらい持ち帰り2~3 日後に観察し写真撮影をすると 現場では観察しにくい卵や幼虫を観察できるので 現場指導の中でハダニが居てもカブリダニも観察されるので薬剤散布をせずに次回調査まで待っていて下さいとお願いしたことに対して間違いなかったと確認できるのです ( 写真 1,2) 上記の作業は言うが易し 行うは難しと思いますが 天敵類がなかなか普及しない要因の一つとして生産者と指導する側との信頼関係がうまく構築されてないことにあるように感じています 4 終わりに農薬の普及指導に携わっておられる方々は前記のことは誰もが判っていることですが実態としてはどうなんでしょうか? 又 生物農薬 ( 天敵 ) あるいは IPM がなかなか普及しない要因は指導者が異動で短年で替わり一定の指導が出来ないことにあると同時に指導者もメーカーの担当も利害関係を離れた総合的な指導体制が上手くとれないことにあると思います この試験結果の活用方法は埼玉県東松山農林振興センターの畠山修一先生 ( 現在春日部農林振興センター ) 等と数年に亘って現地試験を実施し普及指導を行った際に実践した手法です 天敵を生産者に上手に使って頂くには天敵を放飼したらペツトを飼うのと同じような気持ちで天敵を扱って欲しいものだと常々言っています

65 進化する病害虫防除と IPM 東京農大総合研究所生物防除部会 和田哲夫 IPMの基本的な考え方は その字義どおりインテグレイト integrate された病害虫防除ということである PMはペスト マネイジメントである インテグレイトとは 数学でいえば積分 つまり集めてきて 足すこと意味するが 一般的には ラテン語語源の 統合した 完全なものにした 融合させた というような意味で使われている つまり 生物的防除 化学的防除 物理的防除 耕種的 ( 栽培法と種による手法 ) 防除のどれかに重点が置かれるわけではなく それらの技術を統合 融合させたマネージメント 方法のことである IPMは生物防除の利用から始まった言葉であるので 専門書などを読むと まずは生物防除を優先させてその後 他の手法もとりいれるなどと書かれているが 手法による優劣は基本的にはないはずである それが いつの間にか 生物防除が優先ということになってきたのは オランダの影響ともいえるが 基本的には 生物防除法が 化学防除法にくらべ 脆弱感がある 別の言い方でいえば 化学防除を優先した場合 生物防除の必然性が低下するためと考えられる 上記の4 種の防除法のなかで 意識しなくても実施していることは 耕種的防除である 栽培作物を決め 種子を選択したところで すでに耕種的防除はスタートしているのである イモ類などは葉菜類 果樹に比べ 病害虫プレッシャーは低い 果樹も古い品種 病害虫に強い品種を使えば 防除圧は低くしても収穫は可能である 近年の病害虫抵抗性品種の野菜を使えば 化学農薬 生物農薬とも必要はなくなり 遺伝子組み換え植物も広い意味ではIPMといえるのである 無農薬栽培が可能な作物は 耕種的防除により可能性が高まるわけである 物理的防除については 多くの手法があるが ガラスハウス ネット 障壁作物な ども部分的には 物理的防除といえる 一時カリフォルニアではヴァキュームクリー ナーのような害虫吸い取り機が出現したが まさに物理的手法である 近年 日本 アメリカでは 生物農薬と化学農薬をミックスしてハイブリッド農薬 と称したり また生物農薬と化学農薬のローテイションにより 高い防除効果を実現

66 している例もでてきている これらは まさにIPMそのものといえるのだが ハイブリッドとしたほうが より現代的 先進的に聞こえるところがあるようだ グッドアイデアといえるのはないだろうか マーケティングの力である 初期の生物防除においては 化学農薬の使用を控える あるいは忌避しているよう な指導も見られたが 当時は 生物農薬 生物資材と一緒に使えるような化学農薬の 種類が少なかったことも遠因であろう 現代では 天敵に影響のすくない剤で ダニや スリップス アブラムシなどの密度をかなり下げてから ( ゼロ放飼と呼ばれている ) 天敵昆虫を放飼することが一般的になってきている これは天敵に影響の少ない化学農薬が開発されてきたことにより 可能になった手法である このような影響のすくない剤がない場合 毎週 天敵を追加放飼することでもオランダで見られるように かなり安定した防除効果を上げることは可能ではある ツヤコバチやアブラバチなどはそのいい例である ただし配送のコストと手間がかかるためある程度の規模の栽培面積が必要となる 2000 年代に入ってから 天敵を利用した生物防除が野菜 花の施設栽培では普遍化 通常化してきているが ( 少なくとも 西ヨーロッパ (EU 諸国 + 東欧の一部 ) カナダ 日本においては ) 野外の作物での実用化はまだ実現してはいない しかし 欧州のIOBC( 国際生物防除機構 ) の野外作物での生物防除研究会などではすでに20 年以上 オリーブ 柑橘などでの試験を重ねてきている ブラジルでも 大規模な農業法人により トウモロコシなどでの生物防除が実現しているとサンパウロ大学からの報告はあるものの 日本が参考にしやすい先進性は EU, 北米での実現例にある ただし 野外での作物での生物防除が進まないのは 決して効果だけの問題ではないのである 野外での生物防除が進みにくいのは 防除コストがかけられないという理由があり より低コストでの天敵生産 微生物醗酵生産の実現により 実現する可能性は高い 病害虫防除法は進化している 以下にナスやピーマン イチゴでの防除の変遷を示す これも進化の例といえなくもない 害虫の化学農薬への抵抗性が高まり それを克服するために 新規の剤が開発されることが繰り返されている 生物防除において抵抗性が認められたことはない ( 除くタンパク質農薬 )

67 もし抵抗性が認められれば ダーウィンの進化論に適合する初めての例証となるのである ただし 害虫サイドからの忌避運動 随伴アリなどによる妨害は 進化ではなく 人類出現以前に獲得された形質である 日本での例 ダニ防除の変遷の概略 ハウスナス ピーマン イチゴなどでのアザミウマ コナジラミ ハ 年代 主要防除法と薬剤 天敵の種類 1970 年代 カーバメート剤 有機リン剤 1980 年代 有機リン剤 カーバメイト剤 ピレスロイド剤 1990 年代 BPMC 剤 ネオニコチノイド 昆虫生育調節剤 チリカブ リダニ 2000 年代 ネオニコ タイリクヒメハナカメムシ ツヤコバチ ミヤコ カブリダニ ボーベリア剤, 天敵に影響の少ないダニ剤 殺虫剤 殺菌剤 2010 年代以降 スワルスキーカブリダニ タバコカスミカメ ボーベリア剤 天敵影響少薬剤 オランダ スペインでの施設での病害虫防除の変遷の概略 1970 年代 有機リン剤 カーバメイト剤 オンシツツヤコバチ アブラ バチ チリカブリダニ 1980 年代 サバクツヤコバチ 昆虫生育調節剤 1990 年代 ミヤコカブリダニ 欧州種ヒメハナカメムシ タバコカスミ カメ ネオニコチノイド 2000 年代 違法化学農薬残留の問題による生物防除への移行 ( スペイ ン ) 花での生物防除 2010 年代 スワルスキーカブリダニ ( パプリカ ) の安定的利用 以上

68 ヨーロッパにおける捕食性カスミカメムシ類の利用の現状と問題 近畿大学農学部昆虫生態制御学研究室 矢野栄二 1. はじめにカスミカメムシ類は雑食性で 害虫となっている種も多いが 吸汁性捕食性天敵としての有効性から 最近 世界的に施設園芸害虫の生物的防除において利用が拡大している 今回は利用が普及しており 研究の蓄積が多いヨーロッパでのカスミカメムシ類の利用とそれに関連する研究の現状について述べる 地中海地方では 土着のカスミカメムシ類が数種知られているが 特にタバコカスミカメ Nesidiocoris tenuis (Reuter) および Macrolophus pygmaeus (Rambur) が 広く利用されている タバコカスミカメはわが国でも西南暖地で土着しているが 野外での生息密度はそれほど高くない M. pygmaeus はわが国には分布していない 世界で生物農薬として販売 利用されている捕食性カスミカメムシはタバコカスミカメ Macrolophus pygmaeus Dicyphus hesperus の 3 種であるが (Bueno and van Lenteren 私信 ) タバコカスミカメは 2004 年からヨーロッパとアフリカ M. pygmaeus は 1994 年からヨーロッパで施設栽培トマトのコナジラミやトマトキバガの防除に広く利用されている 筆者は 2012 年 9 月にシシリー島のカターニアで開催された IOBC/WPRS の施設園芸総合防除地中海グループの研究集会に参加したので その際の発表内容も一部紹介する カターニアの中心部 研究集会の会場 懇親会での筆者

69 2. タバコカスミカメ 2-1. 生活史タバコカスミカメに スジコナマダラメイガ卵を餌 トマト葉を産卵基質として与えると 卵 幼虫の有効積算温度はそれぞれ 日度 発育零点はそれぞれ であった 25 では卵期間は 9 日 幼虫期間は 13 日である 生涯総産卵数は 20~35 で 60~ 80 卵であった (Sánchez et al., 2009) トマト ナス ピーマン葉のみで飼育すると 成虫まで発育を完了できないが スジコナマダラメイガ卵を与えると発育を完了する (Urbaneja et al., 2005) タバコカスミカメは非休眠性で 発育零点は 12.9 である (Hughes et al., 2009) 5 では 9 日間で半数 4 週間以内ですべて死亡し 4.0 の低温と 43.5 の高温で動きが停止する (Hughes et al., 2010) したがって タバコカスミカメは北欧では野外では定着できない 高温に適応した種と思われる (Hughes et al., 2009) 2-2. 捕食習性タバコカスミカメは 地中海地域では コナジラミ類 ハモグリバエ類 アザミウマ類 ハダニ類の野外の制御要因として重要である (Urbaneja et al., 2005) チョウ目昆虫の卵や幼虫も捕食する タバコカスミカメは餌のいない条件で M. pygmaeus と同居させると M. pygmaeus を捕食した (Perdikis et al., 2009) トマト温室で採集したタバコカスミカメはコナジラミ類だけでなく チチュウカイツヤコバチや Encarsia pergandiella に寄生されたコナジラミ類も捕食していることがDNAマーカーにより確認された (Moreno-Ripoll et al., 2012) 2-3. トマトへの加害タバコカスミカメは トマトに茎や葉にリング状の壊死をもたらし 花や果実の発育不良を引き起こすが (Calvo et al., 2009; Perdikis et al., 2009) トマトはある程度補償作用を示す (Sánchez and Lacasa, 2008 ) 被害はタバコカスミカメの密度とともに増大し コナジラミ密度が高まると減少する 温度が高くなると被害も増大する (Sánchez, 2008, 2009) 被害はタバコカスミカメの累積存在個体数 CNN やコナジラミ密度に対するタバコカスミカメ密度の比で予測できる (Sánchez and Lacasa, 2008; Sánchez, 2009) 利用の際は トマトへの被害をあまり出さずにコナジラミを効率的に防除するため カスミカメムシ類の放飼密度を調整したり カスミカメムシ類の密度が高くなって被害が出始めると殺虫剤で殺すなどの対策が講じられている 2-4. 室内増殖タバコカスミカメの大量増殖は ヨーロッパでは スジコナマダラメイガ卵を餌として タバコを産卵基質として行われている タバコは吸汁源および産卵に利用され スジコナマダラメイガ卵は幼虫の発育と成虫の産卵には好適な餌である 湿らせた綿をパラフィルムでくるんだ人工産卵基質が開発されている (De Puysseleyr et al., 2012)

70 人工飼料と人工産卵基質を利用した植物なしの飼育も成功したが 卵の孵化率が低下し成虫が小型化した スジコナマダラメイガ卵にショ糖を加えるとスジコナマダラメイガ卵の量を減らしても同様に飼育できる (Urbaneja-Bernat et al., 2012) なお Macrolophus caliginosus では肉をベースにした人工飼料による飼育が成功している (Castañé and Zapata, 2005) 2-5. トマトのコナジラミ類を防除するための利用法定植後 m 2 当たり 1-2 頭の密度で 3 4 週間放飼する利用法が確立されている (Calvo et al., 2009) 欠点は定着に 5-8 週を要することである そのため定植前の育苗期放飼が試みられている (Calvo et al., 2012) また定着を良くするため スジコナマダラメイガ卵 Artemia( ホウネンエビ ) のシスト (Oveja et al., 2012) ショ糖水溶液の散布 (Urbaneja-Bernat et al., 2012) なども提案されている スペインで土着のキク科雑草 Dittrichia viscosa は タバコカスミカメのリフージ植物と考えられる (Cano et al., 2009) なお外部から温室に自然に侵入する土着の個体群を利用する方法もある 3.Macrolophus pygmaeus 3-1. Macrolophus pygmaeus と M. caliginosus について M. pygmaeus は 近縁種 M. caliginosus Wagner と極めて形態が類似しているため トマトで使用されてきた M. caliginosus と呼ばれてきた種は 実際は M. pygmaeus であったことが最近判明した 地中海地域では M. caliginosus( シノニム M. melanotoma) は キク科雑草 Dittrichia viscosa で見られる M.pygmaeus と M. caliginosus を識別する DNA マーカーも開発されている (Castañé, et al., 2012) 3-2. 生物学的特性本種は トマトの果実を吸汁加害する トマトやナスのみで成虫まで発育を完了でき 特にナスではある程度産卵する(Perdikis and Lykouressis, 2004) しかしコナジラミやモモアカアブラムシなどを同時に与えた方が発育が速くなる (Perdikis and Lykouressis, 2000) ミツバチの花粉も接触し 発育を完了できる (Perdikis and Lykouressis, 2000) コナジラミ類 ハダニ類 アブラムシ類 ハモグリバエ類に対して防除効果がある 4. おわりにカターニアでの研究集会では トマトキバガの生態と防除に関する報告が非常に多かった 本種は南米原産で最近ヨーロッパに侵入し問題となっている 幼虫は穿孔性で難防除害虫と思われる わが国では未発生であるが 警戒を要する 多食性の捕食者である カスミカメムシ類 ヒメハナカメムシ類 スワルスキーカブリダニに関する報告はその次に多かった 多食性天敵は種々の害虫の防除に対応できるので使いやすいが 他種の天敵と併用する場合 IGP などの問題を検討する必要がある

71 引用文献 Calvo, J., Bolckmans, K., Stansly, P.A. and Urbaneja, A. (2009) Predation by Nesidiocoris tenuis on Bemisia tabaci and injury to tomato. BioControl 54: Calvo, F.J., Bolckmans, K. and Belda, J.E. (2012) Release rate for a pre-plant application of Nesidiocoris tenuis for Bemisia tabaci control in tomato. BioControl 57: Cano, M., Villa, E., Janssen, D., Bretones, G., Salvador, E., Lara, L. and Tellez, M.M. (2009) Selection of refuges for Nesidiocoris tenuis (Het.: Miridae) and Orius laevigatus (Het.: ANthocoridae): Virus reservoir risk assessment. IOBC/WPRS Bulletin 49: Castañé, C. and Zapata, R. (2005) Rearing the predatory bug Macrolophus caliginosus on a meat-based diet. BioControl 34: Castañé, C., Agustí, N., Arnó, J., Gabarra, R., Ruidavets, J., Comas, J. and Alomar, O. (2012) Morphometry and molecular markers to discriminate between Macrolophus pygmaeus and Macrolophus melanotoma. IOBC/WPRS Bulletin 80: De Puysseleyr, V., De Man, S., Hofte, M. and De Clercq, P. (2012) Plantless rearing of the zoophytophagous bug Nesidiocoris tenuis. BioControl 58: Hughes, G.E., Bale, J.S. and Sterk, G. (2009) Thermal biology and establishment potential in temperate climates of the predatory mirid Nesidiocoris tenuis. BioControl 54: Hughes, G.E., Alford, L., Sterk, G. and Bale, J.S. (2010) Thermal activity thresholds of the predatory mirid Nesidiocoris tenuis: implications for its efficiency as a biological control agent. BioControl 55: Moreno-Ripoll, R., Gabarra, R., Symondson, W.O.C., King, R.A. and Agustí, N. (2012) Trophic relationships between predators, whiteflies and their parasitoids in tomato greenhouses: a molecular approach. Bulletin of Entomological Research 102: Oveja, M.F., Arnó, J. and Gabarra, R. (2012) Effect of supplemental food on the fitness of four omnivorous predator species. IOBC/WPRS Bulletin 80: Perdikis, D., Fantinou, A., Garantonakis, N., Kitsis, P., Maselou, D. and Panagakis, S. (2009) Studies on the damage potential of the predator Nesidiocoris tenuis on tomato plants. Bulletin of Insectology 62: Perdikis, D. and Lykouressis, D. (2000) Effects of various items, host plants, and temperatures on the development and survival of Macrolophus pygmaeus Rambur (Hemiptera: Miridae). Biological Control 17: Perdikis, D. and Lykouressis, D.P. (2004) Macrolophus pygmaeus (Hemiptera: Miridae) population parameters and biological characteristics when feeding on eggplant and tomato without prey. Journal of Economic Entomology 97: Sánchez, J.A. (2009) Density thresholds for Nesidiocoris tenuis (Heteroptera: Miridae) in

72 tomato crops. Biological Control 51: Sánchez, J.A. and Lacasa, A. (2008) Impact of the zoophytophagous plant bug Nesidiocoris tenuis (Heteroptera: Miridae) on tomato yield. Journal of Economic Entomology 101: Sánchez, J.A., Lacasa, A., Arno, J., Castañé, C. and Alomar, O. ( 2009) Life history parameters for Nesidiocoris tenuis (Reuter) (Het., Miridae) under different temperature regimes. Journal of Applied Entomology 133: Urbaneja, A., Tapia, G. and Stansly, P. ( 2005) Influence of host plant and prey availability on developmental time and survivorship of Nesidiocoris tenuis (Het.: Miridae). Biocontrol Science and Technology 15: Urbaneja-Bernat, P., Alonso, M., Tena, A., Bolckmans, K. and Urbaneja, A. (2012) Sugar as nutritional supplement for the zoophytophagous predator Nesidiocoris tenuis. BioControl 58:

73 ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬への影響 三井化学アク ロ ( 株 ) 農業化学研究所 1 ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬 ( 糸状菌原体 ) への影響 1. 試験期間 :2009 年 3 月 9 日 ~3 月 25 日 2. 試験薬剤 : ヘ ンチオヒ ラト 原体 ( Lot 三井化学製 ) 生物農薬 1. ホ タニカ ート ES< ホ ーヘ リア ハ シアーナ乳剤 > 有効期限 :2009 年 9 月 ( /ml 含有 ) アリスタライフサイエンス ( 株 ) 生物農薬 2. マイコタール < ハ ーティシリウム レカニ水和剤 > 有効期限 :2009 年 3 月 ( 胞子 /g 含有 ) アリスタライフサイエンス ( 株 ) 生物農薬 3. タフハ ール < タラロマイセス フラハ ス水和剤 > 有効期限 :2010 年 2 月 ( CFU /ml 含有 ) 出光興産 ( 株 ) 3. 試験濃度 : 各濃度区 3 反復ヘ ンチオヒ ラト 原体 ;100, 25, 12.5, 6.3, 0ppm( 実用濃度は 100ppm) ( 実用濃度 ); 生農 1;500 倍希釈 生農 2;1000 倍希釈 生農 3;3000 倍希釈 4. 試験方法 : 予めアセトンに溶解したヘ ンチオヒ ラト を用い 前述濃度を含むPDA 寒天平板を各々調製し 平板上に実用濃度の各生物農薬 ( 糸状菌原体 ) 希釈液を滴下接種し24 で培養した 希釈液が寒天平板上で広がった範囲を 平板シャーレ裏に黒マシ ックでマーキンク して この範囲内で生物農薬の発芽を観察し ( 接種 4 日後 ) 菌糸生育( 伸長 ) は遅いので接種 16 日後に接種範囲外で観察評価した 2

74 ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬 ( 糸状菌原体 ) への影響 5. 結果及び考察 試験結果は営業支援用に分かりやすいように 図 1~3 に写真で示した ヘ ンチオヒ ラト はホ タニカ ート ES< ホ ーヘ リア ハ シアーナ菌 > とマイコタール < ハ ーティシリウム レカニ菌 > の発芽 菌糸生育に対して影響を及ぼさなかった 一方 タフハ ール < タラロマイセス フラハ ス菌 > に対しては 観察では 7 日程度の発芽遅延を生じさせた しかしながら 接種 16 日後には各試験濃度区で ( 濃度に依存せず ) 無処理区の半分ぐらいは菌糸生育していた この事から 一端発芽した後の菌糸生育阻害力に関してはそれほど強くは無く ヘ ンチオヒ ラト が散布された後のタフハ ール散布では 7 日程度の発芽遅延が起こるが タフハ ール散布 1 週間後の菌糸伸長が完全に始まった後にヘ ンチオヒ ラト が散布された場合は タフハ ール原体タラロマイセス フラハ ス菌の生育を殆ど阻害しないものと考えられた 3 ( 図 1) ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬への影響 ボーベリア バシアーナ乳剤 ( ボタニガード ES ) ( 参考 : 対象害虫 ) トマト & ミニトマト & キュウリのコナジラミ類 ナス & ピーマンのアザミウマ類 野菜類のコナガ ( 参考 : 同原体の別商品 ) バイオリサ マダラ ボーベリアン 接種 4 日後の胞子発芽への影響 ボタニガード ES の実用濃度 500 倍の希釈液を滴下接種 ペンチオピラド濃度 (ppm) 接種 16 日後の菌糸生育への影響 4

75 ( 図 2) ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬への影響 バーティシリウム レカニ水和剤 ( 商品名 : マイコタール ) ( 参考 : 対象害虫 ) 野菜類のコナジラミ キクのミカンキイロアザミウマ ( 参考 : 同原体の別商品 ) バータレック 接種 4 日後の胞子発芽への影響 マイコタールの実用濃度 1000 倍の希釈液を滴下接種 ペンチオピラド濃度 (ppm) 接種 16 日後の菌糸生育への影響 5 ヘ ンチオヒ ラト の生物農薬への影響 (3) タラロマイセス フラバス水和剤 ( 商品名 : タフパール ) ( 参考 : 同原体の対象病害 ) イチコ ( うどんこ病 炭そ病 ) トマト & ミニトマト ( 葉かび病 ) ( 参考 : 同原体の別商品 ) バイオトラスト水和剤 タフブロック 接種 4 日後の胞子発芽への影響 タフパールの実用濃度 2000 倍の希釈液を滴下接種 ペンチオピラド濃度 (ppm) 接種 16 日後の菌糸生育への影響 6

76 日本バイオロジカルコントロール協議会研修会 / 講演会履歴 回年月開催地注記 ( 副題 ) 熊本熊本県民ホール九州での生物防除第 1 回天敵利用研修会 兵庫神戸神戸市立フルーツ フラワーパーク近畿における生物防除第 2 回天敵利用研修会 東京東京北とぴあ日植防と共同開催ハダニの生物防除世界の生物防除について 神奈川平塚神中ホテル現地研修イチゴ トマト農家サイドからの天敵利用 福島福島飯坂温泉ホテルじゅ楽フェロモンなどバイオコントロール研修会 千葉千葉 宿泊なし外来生物導入など 長野戸倉上山田温泉旅館フェロモン 微生物など微生物農薬に焦点 新潟豊浦月岡温泉ホテル泉慶現地イチジク天敵昆虫 天敵線虫製剤 鹿児島鹿児島鹿児島東急ホテル鹿児島茶業試験場分場などお茶の害虫防除フェロモンとウイルス 愛知豊橋ホテルアソシア豊橋現地トマト研修シルバーリーフ対策など 茨城つくばつくば国際会議場宿泊なし土着天敵の実用化 沖縄那覇沖縄県研究センターパシフィックホテル沖縄現地グリーニング 天敵生産見学 静岡伊豆三楽荘現地研修なしイチゴの生物防除中心 神奈川平塚全農営農 技術センターグランドホテル神奈中現地研修なし 佐賀嬉野和多屋別荘佐賀農家見学先進的病害虫防除 農業技術についての講演会 静岡熱海ホテル池田神奈川農試見学 IPM( 総合的病害虫防除 ) に関する講演会 宮城仙台戦災復興記念館圃場見学なし微生物防除剤協議会シンポジウムとの共同開催

77 バイオコントロール誌バックナンバー目次 1997 年 Vol.1 No.1 1. はじめに ( 会長 : 浅利文昭 ) 2. 発刊によせて ( 農林水産省植物防疫課長古茶武男 ) 3. 発刊によせて ( 日本植物防疫協会常務理事岩本毅 ) 4. 導入天敵の安全性と品質管理 ( ワーゲンニンゲン農科大学昆虫学部教授 Dr.J.C. フ ァン レンテレン ) 5. 最近のIOBCの動きについて ( 九州大学農学部教授農学博士広瀬義躬 ) 6. オランダの天敵研究と利用 ( 岡山大学資源生物化学研究所助教授農学博士村 井保 ) 7. 天敵利用に関する農家の意識について-アンケート結果をもとに-( 宮城県農業技 術課技術主任増田俊雄 ) 8. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン脇田鎮夫 トモノアグリカ石井俊 彦 ) 9. 正会員各社の開発品紹介 10. 海外天敵メーカーの紹介ベルギーバイオベスト社 Vol.1 No.2 1. 天敵病原性線虫の利用 ( 佐賀大学農学部教授農学博士石橋信義 ) 2. 学会誌登載論文から垣間見る我が国の天敵事情 ( 千葉大学園芸学部応用動物昆虫学研究室教授農学博士天野洋 ) 3. 先進国での天敵利用と我が国の導入天敵利用上の問題点 ( 埼玉県園芸試験場農学博士根本久 ) 4. 微生物除草剤について ( 日本たばこ産業株式会社アグリ事業部顧問農学博士山田昌雄 ) 5. ククメリスカブリダニの利用 ( 兵庫県立中央農業技術センター主任研究員足立年一 ) 6. 世界におけるバイオコントロール業界団体について ( 株式会社トーメン生物産業部和田哲夫 ) 7. 天敵利用に関する農家の意識について ( 宮城県農業技術課技術主任増田俊雄 )

78 8. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン脇田鎮夫 トモノアグリカ石井俊彦 ) 9. 正会員各社の商品紹介 - 日本たばこ産業株式会社 10. 海外天敵メーカーの紹介イギリス-ノバルティスBCM 社 1998 年 Vol.2 No.1 1. 微生物農薬の安全性評価ガイドラインについて ( 生物系特定産業技術研究推進機構農学博士岡田斉男 ) 2. 菌食性線虫 Aphelenchus avenae による土壌糸状菌病害の防除 ( 佐賀大学農学博士石橋信義 ) 3. イネウンカ類の天敵カタグロミドリメクラガメ ( 九州農業試験場害虫管理システム研究室農学博士鈴木芳人 ) 4. カリフォルニア大学における生物的防除研究の現状 ( 九州大学農学部生物的防除研究施設農学博士高木正見 ) 5. 海外における微生物除草剤の研究開発の現状 ( 日本たばこ産業株式会社植物保護開発センター農学博士郷原雅敏 ) 6. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン脇田鎮夫 トモノアグリカ石井俊彦 ) 7. 正会員各社の商品紹介アグロスター有限会社 サンケイ化学株式会社 8. 海外天敵メーカーの紹介オランダコパート社 Vol.2 No.2 1. カリフォルニアの天敵産業 ( 九州大学農学部生物的防除研究施設農学博士高木正見 ) 2. 昆虫糸状菌を用いた施設野菜害虫の防除 ( 宮崎県総合農業試験場主任技師黒木修一 ) 3. 施設トマトにおける天敵 ( オンシツツヤコバチ剤 ) 利用による防除作業の省力化 ( 神奈川県農業総合研究所技師深山陽子 ) 4. 農家側からみた天敵利用の現状と課題 ( 神奈川県天敵利用研究会会長石川榮一 ) 5. フェロモンによる害虫防除 ( 信越化学工業株式会社小川欽也 )

79 6. 捕食 寄生性昆虫文献データベースの紹介 ( 筑波大学農林学系農学博士戒能洋一 ) 7. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン脇田鎮夫 トモノアグリカ石井俊彦 ) 8. 正会員各社の商品紹介 - 信越化学工業株式会社 1999 年 Vol.3 No.1 1. オオタバコガの性フェロモンによる発生の把握と卵寄生蜂による防除 ( 鹿児島県農業試験場大隅支場畑作病虫研究室上和田秀美 ) 2. 現場からのIPM 便り-ある地域集団での取り組みの記録 -( 広島県立農業技術センター林英明 ) 3. 我が国の天敵農薬利用に向けた取り組みと国際情勢 ( 農林水産省農薬検査所松本信弘 ) 4. 害虫管理における天敵と化学農薬の調和 - 薬剤の検定及びその利用方法 ( 埼玉県園芸試験場農学博士根本久 ) 5. 第 7 回無脊椎動物病理学会ならびに微生物的防除国際会議に参加して ( 東京農工大学農学部農学博士国見裕久 ) 6. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン吉田俊彦 トモノアグリカ石井俊彦 ) 7. 正会員各社の商品紹介株式会社クボタ Vol.3 No.2 1. チリカブリダニによるいちごのハダニ類防除事例 - 普及は可能か?( 宮城県園芸試験場環境部増田俊雄 ) 2. 第 4 回植物ダニ類に個体群動態に関する国際シンポジュウム ( トモノアグリカ研究顧問森樊須 ) 3. IOBC/WPRSの施設 IPMの集会に参加して ( 九州大学農学部生物防除的防除研究施設広瀬義躬 ) 4. IOBCの国際会議講演摘要 ( 株式会社トーメン緒方陽子 ) 5. 施設におけるフェロモン剤の利用 ( 高知県農業技術センター高井幹夫 ) 6. 地域基幹農業技術体系実用化研究について 及び静岡県の温室メロンつる割病の生物的防除 ( 静岡県農業試験場病害虫部市川健 )

80 7. 静岡県のトマトにおける害虫の生物的防除 ( 静岡県農業試験場病害虫部小澤朗人 ) 8. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン吉田俊彦 トモノアグリカ石井俊彦 ) 9. 正会員各社の商品紹介 - 株式会社エス ディー エスバイオテック 2000 年 Vol.4 No.1 1. 微生物農薬開発の現状と問題点 ( 元島根大学農学部教授農学博士駒田旦 ) 2. 私と天敵との関わり-その難しさ-( 静岡県柑橘試験場古橋嘉一 ) 3. 半促成ナス栽培における主要害虫 ( アザミウマ アブラムシ類 ) の生物的防除 ( 兵庫 県立中央農業技術センター環境部足立年一 ) 4. いちごのハダニ類に対するチリカブリダニの効果について ( 広島県油木地域農業改 良普及センター福山支所伊藤栄治 ) 5. 選択性殺虫剤を利用した天敵の上手な利用方法 ( ノバルティスアグロ株式会社マ ーケッティング本部殺虫剤推進部橋野洋二 ) 6. 芝市ネマ ( 株式会社クボタ技術開発本部 BB-PT 植地俊仁 ) 7. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン吉田俊彦 トモノアグリカ石井俊 彦 ) 8. 正会員各社の商品紹介株式会社キャッツアグリシステムズ Vol.4 No.2 1. IPMに基づく果樹病害虫防除の方向性と対策 ( 農林水産省果樹試験場足立礎 ) 2. 複合交信撹乱剤の広域処理と殺虫剤削減 -モモにおける一事例-( 福島県果樹試験場荒川昭弘 ) 3. 土着天敵を利用したりんご園のハダニ類個体群管理 ( 福島県果樹試験場岡崎一博 ) 4. 外来生物の定着の現状と問題点を考える ( 静岡県農業試験場池田二三高 ) 5. 宮崎県の施設栽培のキュウリにおける害虫の生物防除 ( 宮崎県農業総合試験場黒木修一 ) 6. 天敵を利用したIPM 普及のための総合支援システム- 天敵カルテ-( 株式会社トモノアグリカ石井俊彦 )

81 7. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン吉田俊彦 トモノアグリカ石井俊 彦 ) 2001 年 Vol.5 No.1 1. 露地ナス栽培でに総合的害虫管理 - 実証試験の展開 - ( 宮崎大学農学部大野和郎 ) 2. 外来生物導入をめぐる議論の生物学的背景 (1) ( 九州大学大学院農学研究院高木正見 ) 3. 天敵アラカルト ( 日本植物防疫協会研究所高木一夫 ) 4. 静岡県中部のいちご 天敵試験 中間検討会の様子 ( 株式会社トモノアグリカ石井俊彦 ) 5. 研修会天敵分科会での話題 ( 株式会社トーメン鎌田潤 ) 6. 随想 - 自然 神への祈り ( 信越化学工業株式会社エグゼクティブチーフリサーチャー小川欽也 ) 7. 随想 - 日本のメクラカメムシ 霞 ( カスミ ) となって雲散霧消 ( プラント プロテクション コンサルタント下松明雄 ) 8. 天敵に対する農薬の影響について ( トーメン吉田俊彦 トモノアグリカ石井俊彦 ) 9. 正会員各社の商品紹介セントラル硝子株式会社 10. 天敵カルテ記入用紙 Vol.5 No.2 1. 微生物防除剤について ( 埼玉県農林総合研究センター根本久 ) 2. 微生物殺菌剤による作物害虫防除 ( 長野県野菜花き試験場小木曽秀紀 ) 3. 昆虫病原糸状菌製剤の特性と使い方 ( 荷や技研農業 園芸総合研究所増田俊 雄 ) 4. 協議会正会員各社の取り扱い微生物防除剤紹介 5. 外来生物導入をめぐる議論の生物学的背景 (2) ( 九州大学大学院農学研究院 高木正見 ) 6. カブリダニの野外における利用 ( 京都大学大学院農学研究院高藤晃雄 ) 7. 天敵アラカルト続編 ( 日本植物防疫協会研究所高木一夫 )

82 8. 随想 - 生物農薬の使用は孫子の兵法で ( プラント プロテクション コンサルタント下松明雄 ) 9. 随想 - 明日があるさ ( トモノアグリカ石井俊彦 ) 10. 随想 - 花ざかりの森前夜 ( アリスタライフサイエンスティエム和田哲夫 ) 11. 天敵に対する農薬の影響について 12. 正会員各社の商品紹介片倉工業株式会社 13. 天敵カルテ記入用紙 2002 年 Vol.6 No.1 1. ネコブセンチュウに対する生物農薬パストリア水和剤の防除効果と効率的利用 ( 茨 城県農業総合センター上田康郎 ) 2. チリカブリダニを利用した加温促成オウトウのナミハダニ防除 ( 宮城県農業 園芸総 合研究所宮田将秀 ) 3. 静岡県のチャ害虫における生物防除 -その効果と問題点-( 静岡県茶業試験場 小杉由紀夫 ) 4. オランダと長野県における天敵利用 ( 長野県野菜花き試験場小林荘一 ) 5. 数種の重要なコナジラミに寄生する Encarsia 属の寄生蜂とその任意高次寄生 ( 前山 口大学教授梶田泰司 ) 6. 天敵アラカルト続々編 ( 日本植物防疫協会研究所高木一夫 ) 7. 随想 - 杉の花粉症と沖縄 ( アリスタライフサイエンス顧問下松明雄 ) 8. 正会員会社の商品紹介 ( アリスタライフサイエンス ( 株 )) 9. 天敵に対する農薬の影響について 10. 天敵カルテ記入用紙 Vol.6 No.2 1. デジェネランスカブリダニを利用した施設ピーマン栽培におけるアザミウマ類防除の可能性 (( 社 ) 日本植物防疫協会研究所高木豊 ) 2. いちごにおける複数天敵等の導入の試み ( 宮城県農業 園芸総合研究所宮田将秀 ) 3. IOBC/WPRS NRS 合同会議 施設園芸総合防除 に参加して ( 中央農業総合研究センター矢野栄ニ ) 4. オランダにおける天敵産業と天敵の利用 ( 沖縄県農業試験場安田慶次 )

83 5. 随想 -カラスと天敵( アリスタライフサイエンス顧問下松明雄 ) 6. 随想 - 無登録農薬と無登録資材に思う ( アリスタライフサイエンス和田哲夫 ) 7. 正会員会社の商品紹介 ( シンジェンタジャパン ( 株 )) 8. 天敵に対する農薬の影響について 9. 天敵カルテ記入用紙 2003 年 Vol.7 No.1 No.2 合併号 1. 天敵線虫 Steinernema carpocapsae によるイチジクのキボシカミキリ防除 ( 兵庫県立農林水産技術総合センター山下賢一 ) 2. 果樹園における昆虫病原性線虫 Steinernema carpocapsae の ( 福島県果樹試験場岡崎一博 ) 3. わが国における昆虫病原ウイルス利用の過去 現在 未来 ( 東京農工大学農学部国見裕久 ) 4. 異種の性フェロモンを混合して利用する際の問題点 ( 東京大学農学生命科学研究科田付貞洋 ) 5. 天敵を利用した苺栽培 ( 静岡県三島市藤澤鎭生 ) 6. 天敵導入による農薬削減を消費者に伝えるために ( 株式会社ジーピーエス那須豊 ) 7. 新規微生物殺菌剤インプレッション水和剤 ( 株式会社エス ディ エスバイオテック つくば研究所藤井賢一 ) 8. 農薬における天敵ウイルスの利用について ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 9. 随想ブライトンからグラスゴーへ ( アリスタライフサイエンス株式会社技術顧問下松明雄 ) 10. 随想異国情緒の意味 ( 株式会社エス ディ エスバイオテック山中聡 ) 11. 随想新刊紹介 ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 12. 随想減農薬野菜をおいしく食べるコツ ( アリスタライフサイエンス株式会社鎌田潤 ) 13. 書評 天敵利用で農薬半減( 作物別防除の実際 ) 根本久編著 ( シンジェンタジャパン株式会社石井俊彦 ) 14. 正会員各社の生物農薬の登録情報 15. 天敵に対する農薬の影響の目安 - 綴じ込み 16. 天敵カルテ記入用紙

84 2004 年 Vol.8 No.1 NO.2 合併号 1. はじめに ( 編集長和田哲夫 ) 2. 茶害虫の IPM 防除 ( 独立行政法人農業 生物系特定産業研究機構野菜茶業研究所武田光能 佐藤安志 ) 3. 畑作用複合交信撹乱剤による野菜害虫の防除効果と土着天敵に対する影響 ( 鹿児島県農業試験場福田健 ) 4. 施設野菜での天敵を利用した総合的害虫管理 ~ 地域農家との取り組み ( 宮崎大学農学部大野和朗 ) 5. ハマキ天敵による防除とその意義 ( 鹿児島県茶業試験場中村孝久 ) 6. 天敵に対する化学農薬の非致死的影響評価 ( 九州大学大学院農学研究院高木正見 ) 7. マストラッピングに対する私見 ( 小川欽也 ) 8. 技術情報 バイオセーフ ( スタイナーネマ カーポカプサエ ) によるモモシンクイガ幼虫防除 ( 株式会社エス ディー エスバイオテック山中聡 ) 9. 随想ブライトンからグラスゴーへ ( アリスタライフサイエンス株式会社技術顧問下松明雄 ) 10. 随想エコ エコノミーの話 ( 東京農業大学客員教授平岡行夫 ) 11. 随想私の好きな眺めの良いドライブコース ( シンジェンタジャパン株式会社石井俊彦 ) 12. 随想温泉スキャンダルをこえて ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 13. 随想温泉と自然 ( 株式会社エス ディー エスバイオテック山中聡 ) 14. 書評 天敵利用で農薬半減( 作物別防除の実際 ) 根本久編著 ( シンジェンタジャパン株式会社石井俊彦 ) 15. 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 - 綴じ込み 16. 天敵に対する農薬の影響の目安 - 綴じ込み 17. 天敵カルテ記入用紙 2005 年 Vol.9 No.1 1. はじめに ( 編集長和田哲夫 )

85 2. スタイナーネマ グラセライ剤のハスカップナガチャコガネへの可能性について ( 北 海道空知中央地区農業改良普及センター 平田修一 ) 3. なぜ 今 IPMか -IPM 実践指標の作成について-( 日本化薬株式会社 桝井 昭夫 ) 4. 集合フェロモン剤を利用したチャバネアオカメムシの防除 ( 福岡県農業総合試験場 病害虫部 堤隆文 ) 5. 天敵微生物センチュウ防除剤パストリア水和剤 ( サンケイ化学株式会社三富誠 ) 6. 施設トマト栽培の総合防除技術 ( 田口義広 ) 7. フェロモンを用いた交信攪乱法による防除 海外の状況 ( 信越化学工業株式会社 ファインケミカル部小林利美 ) 8. 合成性フェロモンを利用したアカヒゲホソミドリカスミカメの発生予察技術の開発 ( 中 央農業総合研究センター北陸研究センター樋口博也 ) 9. IOBC/WPRSワーキンググループでの講演内容などについて ( アリスタライフサイ エンス株式会社バイオソリューション部斎木陽子 ) 10. 随想生物農薬 ( 天敵 ) 普及雑感 ( アリスタライフサイエンス株式会社技術顧問厚 井隆志 ) 11. 随想ウグイスと泥棒のこと ( 株式会社エス ディー エスバイオテック中山聡 ) 12. 随想天敵を導入して成功させる秘訣 ( アリスタライフサイエンス株式会社技術顧 問厚井隆志 ) 13. 随想天敵の歌 ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 14. 随想チリカブリダニは害虫?( シンジャンタジャパン株式会社石井俊彦 ) 15. 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 16. 天敵に対する農薬の影響の目安 Vol.9 No.2 1. はじめに ( 編集長和田哲夫 ) 2. シルバーリーフコナジラミとトマト黄化葉巻病について ( 野菜茶業研究所果菜研究部北村登史雄 ) 3. 黄色粘着テープを用いたコナジラミ類のトマト施設内への侵入抑制効果 ( 岐阜県病害虫防除所 / 岐阜県農業技術研究所杖田浩二 / 勝山直樹 ) 4. 愛知県における総合的な黄化葉巻病対策 トマトIPMの可能性 ( 愛知県農業総合試験場企画普及部飯田史生 ) 5. 生物農薬 とくに糸状菌製剤の現状と課題 ( 静岡大学農学部生物生産科学科西東力 )

86 6. オオメカメムシの生物農薬としての登録に向けて ( 千葉県農業総合研究センター応 用昆虫研究室大井田寛 ) 7. イチゴIPM 総合的病害虫管理 ( 東海物産株式会社技術顧問浜村徹三 ) 8. 天敵カブリダニ類に悪影響のない薬剤の選択 ( 東海物産株式会社技術顧問浜村 徹三 ) 9. 天敵昆虫 微生物殺虫剤の各種農薬との混用試験 影響試験データ集 ( 文 責 : アリスタライフサイエンス株式会社 / 東海物産株式会社 ) 10. 随想外来生物法とマルハナバチとネット ( 東海物産株式会社近藤正弘 ) 11. 随想シロアリとニューオリンズ ( アリスタライフサイエンス株式会社山中聡 ) 12. 随想 LOHAS( ロハス ) な生物防除 ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲 夫 ) 13. バイオコントロール誌バックナンバー目次 14. 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 15. 天敵に対する農薬の影響の目安 16. 天敵写真集 ( アリスタライフサイエンス株式会社厚井隆志 ) 17. 黄色粘着テープの張り方 ( 田口義広 ) 2006 年 Vol.10 No.1 1. はじめに ( 編集長和田哲夫 ) 2. 昆虫病原性糸状菌によるコガネムシの防除 ( 静岡大学農学部 廣森創 / 柳沢 大 ) 3. 交信かく乱剤 ( ハマキコンN) のハマキムシ類に対する被害軽減効果と土着天敵に 対する影響 ( 鹿児島県茶業試験場内村浩一郎 ) 4. バイオセーフ ( スタイナーネマカープカプサエ剤 ) によるヤシオオオサゾウムシの防 除 ( 株式会社エス ディー エスバイオテック戸島靖英 ) 5. 生物防除に関わって ( アリスタライフサイエンス株式会社田口義広 ) 6. 平成 17 年度研修会レポート ( 東海物産株式会社近藤正弘 ) 7. スペインにおける総合防除の現状について ( コパートスペイン技術担当アントニ オ ヒメネス マルツォ / 翻訳 : 田村展 / 監訳 : 和田哲夫 ) 8. 天敵影響試験 9. 随想築地界隈のこと ( アリスタライフサイエンス株式会社山中聡 ) 10. 随想雑感 ( サンケイ化学株式会社北川和彦 )

87 11. 随想生物防除と生物学的防除 -アカデミズムと公正さについて-( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 12. バイオコントロール誌バックナンバー目次 13. 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 14. 天敵に対する農薬の影響の目安 Vol.10 No.2 1. ごあいさつ ( バイオロジカルコントロール協議会会長北川和彦 ) 2. 千葉県におけるタバココナジラミバイオタイプQ 及びトマト黄化葉巻病の発生と対策 ( 千葉県農業総合研究センター大井田寛 / 久保周子 / 津金胤昭 / 草川知 行 ) 3. 土着カブリダニを利用した害虫防除 ( 高知県農業技術センター古味一洋 / 荒 川 良 ) 4. 黄色粘着トラップを用いたコナジラミ類の防除について ( 栃木県下都賀農業振興事 務所水沼正好 ) 5. 新規天敵昆虫 ( 寄生蜂 )Eretmocerus mundus Mercet について ( アリスタライフサイエ ンス株式会社開発 登録部山中 聡 ) 6. LAMP 法を利用したトマト黄化葉巻病の診断技術の開発 ( 愛知県農業総合研究所 環境基盤研究部福田至郎 ) 7. 急傾斜の林地における性フェロモンによる交信かく乱 ( 森林総合研究所中牟田 潔 / 松本和馬 / 中島忠一 ) 8. 千葉県におけるコンフューザー Vの現地試験の概要と普及状況 ( 千葉県農業総合研 究センター生産環境部片瀬雅彦 ) 9. 抵抗性品種を用いたトマト黄化葉巻病対策 ( 有限会社ベストクロップ橋本文 博 ) 10. アリスタ黄化葉巻病ウィルス (TYLCV) 耐性品種説 ( アリスタライフサイエンス株式会 社和田哲夫 ) 11. シルバーリーフコナジラミに効果のある微生物剤 ( ボタニガードES/ マイコタール / プリファード水和剤 ) 12. 随想 TYLCVと日本の貢献 ( アリスタライフサイエンス株式会社和田哲夫 ) 13. 随想 蝉 セミ( サンケイ化学株式会社永田健二 ) 14. バイオコントロール誌バックナンバー目次 15. 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 16. 天敵に対する農薬の影響の目安

88 2007 年 Vol.11 No.1 1 沖縄久米島におけるアリモドキゾウムシ根絶防除の現状 ( 沖縄県農業研究センター / 沖縄県病害虫防除技術センター小濱継雄 / 原口大 ) 2 性フェロモンを利用したカンシャクシコメツキの新防除技術 ( 沖縄県農業研究センタ ー病虫管理技術開発班新垣則雄 ) 3 カンキツグリーニング病防除対策と問題点 ( 沖縄県農業試験場安田慶次 ) 4 沖縄県で開発された天敵農薬 ( 琉球産経株式会社清水 徹 ) 5 天敵による生物防除での成功例および失敗例から学ぶ ( アリスタライフサイエンス株 式会社和田哲夫 ) 6 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 7 天敵に対する農薬の影響の目安 2008 年 Vol.12 No.1 1 海外における施設園芸害虫生物的防除 IPM 最新情報 -オランダにおける IOBC 専門家会合に出席して ( 近畿大学農学部矢野栄二 ) 2 茶における生物的防除の実践微生物製剤 フェロモンなどの試験結果より ( 静岡県農林技術研究所茶業研究センター小澤朗人 ) 3 生物防除の成功と失敗の分かれ目 どうすれば生物防除を安定的に利用できるのか? IPM-10 年以上にわたる現場からの報告 ( 有限会社サギサカ鷺坂祐志 ) 4 微生物農薬が抱える課題と解決策 ( 静岡大学農学部西東力 ) 5 苺における天敵利用について (JA 三島函南日吉誠 ) 6 新規天敵スワルスキーカブリダニについて ( アリスタライフサイエンス株式会社山中聡 ) 7 アカヒゲホソミドリカスミカメの水田内侵入メカニズム ( 信越化学工業株式会社 合成技術研究所藤井達也 / 東北大学大学院 農学研究科 生物制御機能学分野堀雅敏 / 松田一寛 )

89 8 イチゴにおけるカブリダニ利用の簡易評価 ( 東海物産株式会社技術顧問 浜村 徹三 ) 9 日本におけるBT 剤登録の頃を振り返って ( 北海道大学名誉教授 飯塚敏彦 ) 10 随想虫と音楽 ( 元武田薬品株式会社柏田雄三 ) 11 随想飢餓と病害虫防除 ( ジャパンアイピーエムシステム和田哲夫 ) 12 バイオコントロール誌バックナンバー目次 13 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 14 天敵に対する農薬の影響の目安 15 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 2009 年 Vol.13 No.1 1 微生物殺菌剤の現状と今後の展望 ( 東京農工大学大学院共生科学技術研究院 有 江力 ) 2 昆虫病原性線虫製剤による枝幹害虫防除 ( 福島県農業総合センター生産環境部荒川昭弘 ) 3 イチゴのカブリダニによる防除 ( 埼玉県農林総合研究センター病害虫防除技術担 当畠山修一 ) 4 コナジラミ類に対する気門封鎖剤と微生物殺虫剤の混用による防除の可能性 ( 岐阜県農政部技術支援担当 杖田浩二 ) 5 神奈川県におけるIPM 研究の歩み ( 神奈川県農業技術センター果樹花卉研究部 兼農業環境研究部 小林正伸 ) 6 落葉果樹害虫防除におけるIPMの推進に向けて ( 総合防除コンサル株式会社 佐藤力郎 ) 7 微生物防除剤 ボタニガードES マイコタール におけるの化学農薬との相乗効果 ( アリスタライフサイエンス株式会社 山中聡 ) 8 天敵を利用したとうがらしの害虫防除 ( 京都府中丹東農業改良普及センター 渋 谷貞之 ) 9 ナシのヒメボクトウに対する生物的防除について ( 福島県立農林水産総合技術セ ンター果樹研究所 中西友章 ) 10 総説欧州における生物農薬登録の現状について ( ジャパンIPM 代表 アリスタライ フサイエンス顧問 和田哲夫 ) 11 随想蜻蛉の盃 ( 福岡県農業総合試験場堤隆文 ) 12 バイオコントロール誌バックナンバー目次

90 13 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 14 天敵に対する農薬の影響の目安 15 生物農薬 フェロモン剤 BT 剤の登録情報 2010 年 Vol.14 No.1 1 半促成長期どりアスパラガスにおける主要害虫の総合防除体系 ( 佐賀県農 業試験研究センター有機 環境農業部 衞藤友紀 ) 2 性フェロモンを利用したフジコナカイガラムシの交信撹乱効果 ( 福岡県農業総 合試験場病害虫部 手柴真弓 ) 3 促成イチゴの本ぽにおける化学農薬を半減するIPMシステム ( 福岡県農業 総合試験場病害虫部主任技師 柳田裕昭 ) 4 高知県安芸地域における土着天敵を用いたナスのIPM 技術とその取り組み ( 高知県安芸農業振興センター 山口説夫 ) 5 ハウスミカンにおけるスワルスキーカブリダニの利用について ( アリスタライフ サイエンス フィールドアドバイザー ( 四国担当 ) 中村幸生 / 愛媛県農 業指導士 山崎章吉 ) 6 ここまでわかったスワルスキー ( 鹿児島県大隈地域振興局 柿元一樹 / 中 尾知子 / 小山只勝 / 田城啓一郎 / 小濱美弘 / 宮崎大学農学部 山本 希枝 / 大野和朗 ) 7 ブラジルにおける昆虫ウイルスを用いた生物的防除 ( 国立大学法人東京農 工大学 仲井まどか ) 8 随想ハナカメムシ類の産卵状況 ( 協友アグリ株式会社技術顧問 厚井隆 志 ) 9 随想家庭菜園のこだわり ( 東海物産株式会社 浜村徹三 ) 10 随想鳴かない虫と音楽 ( 前編 ) ( 柏田雄三 ) 11 随想農薬業界で働くということ ( アリスタライフサイエンス株式会社国際営 業本部欧州 米州 肥料チーム 萩原彰子 ) 12 随想世界の農薬市場と生物農薬市場について ( 和田哲夫 ) 13 天敵に関する農薬の影響表 ( 第 19 版 )

91 2011 年 1. IPMにおける寄生菌と寄生蜂 - 最近の研究から- ( 静岡大学農学部応用昆 虫学教室西東力 ) 2. 神奈川県におけるIPM( 総合的病害虫管理 ) の現状について ( 神奈川県農業 技術センター藤代岳雄 ) 3. スモモヒメシンクイの生態と防除 ( 山梨県果樹試験場環境部村上芳照 ) 4. ホウレンソウケナガコナダニの簡易モニタリング装置 ( コナダニ見張番 ) の開発と 被害予測による防除体系 ( 山口県農林総合技術センター農業技術部本田 善之 ) 5. スワルスキーカブリダニに対する農薬の影響 ( 宮城県農業 園芸研究所園芸 環境部宮田將秀 ) 6. ナシ黒星病の減農薬防除の取り組み ( 千葉県農林総合研究センター病理昆 虫研究室 金子洋平 ) 7. 茶栽培におけるニーム散布剤の利用 ~ベトナムでの実践 ~ ( 東京農工大学 濱周吾 仲井まどか ) 8. 熊本県におけるトマト黄化葉巻病の防除対策 ( 熊本県農業研究センター生産 環境研究所 樋口聡志 ) 9. ブラジルの生物的害虫防除について ( サンパウロ州立大学植物保護学部昆虫 学科教授 オダイル フェルナンデス ) 10. 在来種天敵の農薬としての登録は不必要 ( ジャパンIPMシステム代表 和 田哲夫 ) 11. 潮流は生物農薬の利用の方向に向かっているのか? ( ヴィレム ラーフェン スベルグPh.D. Koppert Biological Systems) 12. 高知県の施設果菜類における天敵を利用したアザミウマ類防除の現状 ( 高 知県農業振興部環境農業推進課 古味一洋 ) 13. 天敵誘引物質と天敵の関係について ( 京都大学生態学研究センター上船 雅義 ) 14. バラのカブリダニを用いた省力防除法の普及 ( 神奈川県立フラワーセンター 大船植物園植栽課 関塚知己 ) 15. 第 13 回国際生物防除機構 (IOBC:International Organisation for Biological and Integrated Control of Noxious Animals and Plants) の 昆虫病原体および昆虫寄 生性線虫 ヨーロッパ会議に参加して ( 帯広畜産大学 相内大悟 / 小池 正徳 ) 16. 随想 鳴かない虫と音楽 ( 後編 ) ( 柏田雄三 ) 17. 天敵に関する農薬の影響表 ( 第 20 版 ) 18. 最新版生物農薬登録状況

92 2012 年 Ⅰ. 東北地域 IPM 事業報告 1. 震災後の宮城県における園芸作物 IPMの取組 ( 宮城県農業 園芸総合研究 所 増田俊雄 ) 2. トマト栽培におけるIPMの取組み ( 福島県農業総合センター 小林智之 ) Ⅱ. IPM 総論 3. 日本における天敵利用 ~これまでとこれから~ ( 宮崎大学農学部 大 野和朗 ) 4. 水稲の環境保全型種子消毒法の普及による諸問題とその対策 ( 秋田県立大 学生産資源科学部 藤晋一 ) 5. 露地野菜におけるIPMの取組み ( 長野県野菜花き試験場 小木曽秀紀 ) 6. 鹿児島県におけるIPMの推進について ( 鹿児島県農政部 柿元一樹 ) Ⅲ. 先進事例報告 7. 土着天敵タバコカスミカメを利用した促成なすのアザミウマ対策 ( 岡山県岡山 農業普及指導センター 石倉 聡 ) 8. 天敵カブリダニのパック製剤の有効性について ( アリスタライフサイエンス株 式会社 市川大輔 ) 9. リンゴ園のヒメボクトウに対する性フェロモン剤の交信かく乱効果 ( 山形県農 業総合研究センター 伊藤慎一 ) 10. イチゴにおける天敵導入を核とした病害虫防除 ( 静岡県農林大学校 藤浪裕 幸 ) 小論文 11. 夏場も使えるカブリダニ ( 東海物産株式会社 浜村徹三 ) 12. 害虫の天敵を誘引する植物とガーデニング (IPPコンサルタント下松明雄 ) 13. 生物防除産業の方向性と知的財産権 ( ジャパンIPMシステム株式会社 和田哲夫 ) 14. 第 45 回国際無脊椎動物病理学会 (SIP2012) 参加レポート ( 帯広畜産大学 相内大吾 / 小池正徳 ) 15. 第 24 回国際昆虫学会に参加して ( 九州大学農学研究院 高木正見 ) 16. 鳴く虫と音楽 ( 柏田雄三 ) 17. 天敵に関する農薬の影響表 ( 第 21 版 ) 18. 最新版生物農薬登録状況

93 << 殺虫 殺ダニ剤 >> 天敵等への殺虫 殺ダニ剤の影響の目安 ショクカ タマハ エ コレマンアフ ラハ チ ミヤコカフ リタ ニ チリカフ リタ ニ ククメリスカフ リタ ニ スワルスキ - カ タイリクヒメハナカ フ リタ ニタイリクヒメハナカ メムシ イサエアヒメコハ チ種類名ヨトウタマコ ハ チ類ネマト - タ 類ハモク リコマユハ チ アリカ タシマアサ ミウマ オンシツツヤコハ チ 幼成残マ成 残 卵成残卵成残卵成 残 卵成残幼成 残 幼成 残 蛹成 残 蛹成残幼 成 残 幼成残 蛹 成 残 幼 残 分生子 胞子 芽胞 菌 巣 残 アカリタッチ アクタラ ( 粒 ) アクタラ ( 顆粒水溶 ) アクテリック ア - デント アグロスリン アタブロン アニキ アディオン 水 乳 20 アドバンテ - ジ ( 粒 ) アドマイヤ アドマイヤ -( 粒 ) アファ - ム アプロ - ド ウララ DF エビセクト エンセダン オサダン オマイト オリオン オルトラン ( 水 ) ~20 オルトラン ( 粒 ) ~30 オレ - ト ガ - ドサイド ガードホープ ( 液剤 ) カ - ラ カスケ - ド ガスタ - ド ( 粒 ) カネマイト カルホス キルバ - ル クロ - ルピクリン ケルセン コテツ コロマイト コロマイト (EC) コロマイト (WP) サイハロン 水 乳 4 サニ - フィ - ルド サブリナフロアブル サンクリスタル乳剤 サンマイト ~4 ジェットロン * ジメトエ - ト 除虫菊乳剤 シラトップ スカウト スタ - クル スピノエ - ス ~7 スプラサイド スミサイジン混剤 スミチオン ゼンタ - リ ダ - ズバン ダイアジノン ( 乳 水 ) ~30 ダイアジノン ( 粒 ) ダイシストン ( 粒 ) ダニカット ダニサラバ ダニトロン ダントツ チェス D-D D-D DDVP ( 乳 ) DDVP( 煙 ) サハ クツヤコハ チ クサカケ ロウ類 ホ - ヘ リアハ シア - ナ ハ - ティシリウムレカニ ハ チルスス フ チリス エルヒ ニアカロトホ - ラ マルハナハ チ 日本バイオロジカルコントロール協議会 2013 年 9 月作成 第 22 版

94 << 殺虫 殺ダニ剤 >> 天敵等への殺虫 殺ダニ剤の影響の目安 ショクカ タマハ エ コレマンアフ ラハ チ ミヤコカフ リタ ニ チリカフ リタ ニ ククメリスカフ リタ ニ スワルスキ - カ タイリクヒメハナカ フ リタ ニタイリクヒメハナカ メムシ イサエアヒメコハ チ種類名ヨトウタマコ ハ チ類ネマト - タ 類ハモク リコマユハ チ アリカ タシマアサ ミウマ オンシツツヤコハ チ サハ クツヤコハ チ 幼成残マ成残卵成残卵成残卵成残卵成残幼成残幼成残蛹成残蛹成残幼成残幼成残蛹成残幼残分生子胞子芽胞菌巣残 ディトラペックス ディプテレックス テデオン デミリン テルスタ -( 水 ) テルスタ -( 煙 ) デルフィン水和剤 トクチオン トリガ - ド トルネードエース DF トレボン ニッソラン ネマトリン ネマトリンエース ( 粒 ) 粘着くん * - * - * - * ノ - モルト ハチハチ ハッパ乳剤 バイスロイド バイデ - ト ( 粒 ) パダン バリア - ド バロック BT 剤 ピラニカ ファルコン プレオ プレバソン フェニックス ペイオフ ベストガ - ド ( 水 ) ベストガ - ド ( 粒 ) ペンタック マイコタ - ル マイトコ - ネ マシン油 マッチ マトリック マブリック ( 水 ) ~3 マブリック ( 煙 ) ~3 マラソン マリックス ミクロデナポン Mr. ジョ - カ ミルベノック モスピラン ( 水 ) モスピラン ( 煙 ) モスピラン ( 粒 ) Aed ー 1 ラ - ビン ラノ ランネ - ト リラ - ク ルビトックス レルダン ロディ -( 乳 ) ロディ -( 煙 ) ロムダン クサカケ ロウ類 ホ - ヘ リアハ シア - ナ ハ - ティシリウムレカニ ハ チルスス フ チリス エルヒ ニアカロトホ - ラ マルハナハ チ 注 ) 卵 : 卵に 幼 : 幼虫に 成 : 成虫に マ : マミ - に 蛹 : 蛹に 胞子 : 胞子に 巣 : 巣箱の蜂のコロニ - に対する影響残 : その農薬が天敵に対して影響のなくなるまでの期間で単位は日数です 数字の横に があるものはその日数以上の影響がある農薬です * は薬液乾燥後に天敵を導入する場合には影響がないが 天敵が存在する場合には影響がでる恐れがあります 記号 : 天敵等に対する影響は : 死亡率 0~25% :25~ 50% :50~75% :75~100% ( 野外 半野外試験 ) : 死亡率 0~30% :30~ 80% :80~99% :99~ 100%( 室内試験 ) マルハナバチに対する影響は : 影響なし : 影響 1 日 : 影響 2 日 : 影響 3 日以上マルハナバチに対して影響がある農薬については その期間以上巣箱を施設の外に出す必要があります 影響がない農薬でも 散布にあたっては蜂を巣箱に回収し 薬液が乾いてから活動させて下さい 本評価表は会員の負担により維持 訂正が行われています 転載にあたっては所定の転載料を事務局までお支払くださるようお願いもうしあげます 表中のエルヒ ニアカロトホ - ラは乳剤との混用はできませんが 3 日以上の散布期間であれば近接散布が可能です またハ チルスス フ チリスは混用できない剤とでも 翌日以降の近接散布は可能です 表中の影響の程度及び残効期間はあくまでも目安であり 気象条件 ( 温度 降雨 紫外線の程度及び換気条件等 ) により変化します 上記の理由により この表が原因で事故が発生しても 当協議会としては一切責任を負いかねますのでご了承の上 ご使用下さい この表はエクセル ver7 で作成していますので パソコンで参照する場合には ver7 以上で使用して下さい セルにカ - ソルを近づけると出典が表示されます 表示のない場合は IOBC の資料です 日本バイオロジカルコントロール協議会 2013 年 9 月作成 第 22 版

95 << 殺菌剤 >> 天敵等への殺菌剤 除草剤の影響の目安 種類名 ショクカ タマハ エ コレマンアフ ラハ チ ミヤコカフ リタ ニ チリカフ リタ ニ ククメリスカフ リタ ニ スワルスキ - カフ リタ ニ ハナカメムシ類 アリカ タシマアサ ミウマ オンシツツヤコハ チ 幼成残マ成残卵成残卵成残卵成残卵成残幼成残幼成残蛹成残蛹成残幼成残幼成残 蛹 成 残 幼 残 分生子 胞子 芽胞 菌 巣 残 アミスタ アフェット アリエッティ アントラコ - ル アンビル イデクリーン イオウフロアブル 園芸ボルドー オ - シャイン オ - ソサイド カスミン カスミンボルド カ - ゼ - ト PZ カリグリ - ン カンタス ー ー キノンド グラステン ー グランサ ゲッタ クリ - ンヒッタ サプロ - ル サルバト - レ ME サンヨ - ル シグナム 0 0 ## ジマンダイセン ジャストミ - ト スコア ストロビ スミレックス スミブレンド セイビア ダイセン ダコグリ - ン ダコニ - ル チウラム チルト デラン 銅剤 トップジン M トリアジン トリフミン ナリア バイコラ - ル バイレトン バシタック パスポ - ト パンソイル灌注 ビスダイセン フェスティバル フルピカ ベフラン ベルク - ト ベンレ - ト ポリオキシン AL マンネブダイセン M ミルカ - ブ灌注 モレスタン ~5 ユ - パレン ヨネポン ラリ ランマンフロアブル リゾレックス リドミル MZ ルビゲン ロブラ - ル 水 0 注 ) 卵 : 卵に 幼 : 幼虫に 成 : 成虫に マ : マミ - に 蛹 : 蛹に 胞子 : 胞子に 巣 : 巣箱の蜂のコロニ - に対する影響 残 : その農薬が天敵に対して影響のなくなるまでの期間で単位は日数です 数字の横に があるものはその日数以上の影響がある農薬です * は薬液乾燥後に天敵を導入する場合には影響がないが 天敵が存在する場合には影響がでる恐れがあります 記号 : 天敵等に対する影響は : 死亡率 0~25% :25~50% :50~75% :75~100%( 野外 半野外試験 ) : 死亡率 0~30% :30~80% :80~99% :99~100%( 室内試験 ) マルハナバチに対する影響は : 影響なし : 影響 1 日 : 影響 2 日 : 影響 3 日以上 マルハナバチに対して影響がある農薬については その期間以上巣箱を施設の外に出す必要がありまあす 影響がない農薬でも 散布にあたっては蜂を巣箱に回収し 薬液が乾いてから活動させて下さい サハ クツヤコハ チ イサエアヒメコハ チハモク リコマユハ チ クサカケ ロウ類 ヨトウタマコ ハ チ類 ネマト - タ 類 ホ - ヘ リアハ シア - ナ ハ - ティシリウムレカニ ハ チルスス フ チリス エルヒ ニアカロトホ - ラ マルハナハ チ 表中のエルヒ ニアカロトホ - ラは乳剤との混用はできませんが 3 日以上の散布期間であれば近接散布が可能です またハ チルスス フ チリスは混用できない剤とでも 翌日以降の近接散布は可能です 表中の影響の程度及び残効期間はあくまでも目安であり 気象条件 ( 温度 降雨 紫外線の程度及び換気条件等 ) により変化します 上記の理由により この表が原因で事故が発生しても 当協議会としては一切責任を負いかねますのでご了承の上 ご使用下さい この表はエクセル ver7 で作成していますので パソコンで参照する場合には ver7 以上で使用して下さい セルにカ - ソルを近づけると出典が表示されます 表示のない場合は IOBC の資料です << 除草剤 >> ( バイオセ - フと混用可能な除草剤は下記のとおり ) クサブロック スタッカ - バナフィン カ - ブ クサレス タ - ザイン ウエイアップ ディクトラン 日本バイオロジカルコントロール協議会 2013 年 9 月作成 第 22 版

96 日本バイオロジカルコントロール協議会規約 第 1 条 ( 名称 ) 本会は 日本バイオロジカルコントロール協議会 ( 以下 本会 という ) と称し 事務局をアリスタライフサイエンス株式会社内に置く 第 2 条 ( 会員 ) 1. 正会員 : 生物的防除剤の研究 開発もしくは普及 販売を業とし 農薬登録を取得しているもしくは取得を予定している法人 2. 賛助会員 : 第 3 条の目的に賛同し 入会した法人又は個人 賛助会員は機関誌の発行を受け 研修会等本会の行事に優先的に参加できるものとする 3. 本会に入会を求める法人又は個人は 会員の推薦により 総会の承認を経て会員資格を得るものとする 第 3 条 ( 目的 ) 1. 日本国内における生物的防除に関する技術開発及び技術普及の推進 2. 国の内外における生物防除に関する情報の収集分析及び紹介 3. 会員相互の意見交換を通じての関連知識の向上 4. その他生物的防除技術の開発及び普及に必要な事項 第 4 条 ( 事業 ) 1. 本会は 第 3 条の目的を達成するため 次の事業を行う ただし営利行為は行わない 1) 生物的病害虫防除技術普及のための研修会の実施及び機関誌の発行 2) 関連する官公庁及び諸団体との連絡 折衝 3) その他本会の目的達成に必要な事項 2. 本会の事業年度及び会計年度は 10 月 1 日から翌年 9 月 30 日までとする 第 5 条 ( 運営 ) 1. 本会は 毎年事業年度の始めに総会を開催する また 必要に応じ臨時総会を開催することができる 2. 下記の事項については 総会の議決を経るものとする 1) 各事業年度の事業報告及び会計報告の承認 2) 各事業年度の事業計画及び予算の承認 3) 会員の入会及び退会並びに規約改正の承認 4) その他本会の運営に関する重要事項 3. 総会は正会員の 3 分の 2 以上の出席により成立し その議決には出席正会員の 3 分の 2 以上の賛成を必要とする 但し 本会に対して委任状を提出することにより 議決権の行使を行うことを妨げない 第 6 条 ( 成果 ) 1. 本会の事業によって得られた成果は 本会に帰属する 2. 本会に帰属する成果は 原則として公開するものとする 第 7 条 ( 会費 ) 1. 本会運営に必要な費用は 会費として会員から徴収する 2. 会費の金額は各年度毎に総会で定める 3. 必要に応じ 会員の賛同を経て 臨時会費を徴収することができる 第 8 条 ( 会計 ) 会計は事務局が担当し 会計監査は 事務局以外の会員が年度毎に交代で当る 第 9 条 ( 退会 ) 会員が退会を通告した場合は 納入した会費は返却しない 第 10 条 ( 協議 ) 本規約の記載事項の解釈 記載のない事項または本会の運営に当って疑義を生じたときは 会員が誠意をもって協議し 解決する

97 お知らせ 1) 入会案内日本バイオロジカルコントロール協議会では天敵を中心とする生物農薬を活用した総合防除技術の開発 普及を目的に努力してまいりました 正会員 4 社 法人会員 30 社 個人会員 200 人以上の参加のもとで殺虫剤 ダニ剤 殺菌剤の天敵類への影響データをまとめ 協議会誌 ( バイオコントロール BIOCONTROL) への掲載を行うことや 会員以外の参加を期待した毎年一度のテーマを決めた研修会の開催 機関紙の発行等を会員に限らずご協力を頂き活動を続けてまいりました しかし最近の輸入食品の残留農薬問題 農薬の登録に関する消費者の関心の高まりなどを考えると生物農薬に限らず 各種技術を併用した総合防除の開発を早急に行うため より広範囲な研究者との接触や広い視野での努力が不可欠であると判断し 正会員による臨時総会により 従来生物農薬の関係者に限定していた会則を改め 総合防除に関心を有する企業 団体にも正会員として参加していただき従来以上の広い視野から努力することにいたしました BT 剤 IGR 剤メーカーを初め一般農薬の会社にもぜひこの機会に参加していただきたいと思います また 従来の賛助会員から正会員への変更も期待しております 新規参加会社のご意見を聞かせていただき分科会として 1) 増殖天敵 2) 在来天敵 3) 総合防除 4) 食品の安全性と機能等を設けて活動していきたいと思います ぜひとも本協議会の意図をご理解いただき皆様方の参加をおまちいたしております 2) 賛助会員の募集について当協議会を支援して下さる賛助会員を随時募集しております 賛助会員の皆様には年 1 回以上発行の協議会誌をお送りし 年 1 回開催の研修会にご参加いただけます 年会費は 正会員 200,000 円 法人会員 20,000 円 個人会員 2,000 円です ご希望の方は事務局までご連絡ください 3) 会費について会計年度は前年 10 月から当年 9 月で 毎年 9 月に翌年度の会費を請求させていただいています 個人会員の方には郵便振替用紙を同封していますが お手元に無い場合は下記口座に直接お振替え下さい

98 郵便振替 : 口座番号 加入者名 日本バイオロジカルコントロール協議会 4) 協議会誌の発送について 上記のように会費の納入をお願いしておりますが 一部に会費の未納が何年も続く方や 送付先不明の方がいらっしゃいます 宜しくご納入のほどお願い申し上げます 5) バックナンバーについて バックナンバーは 1 部 2,000 円にてお分けしております ( 事務局 ) バイオコントロール Vol.17 - No.1 発 行 平成 25 年 9 月 30 日 編 集 アリスタライフサイエンス株式会社 年 会 費 賛助会員個人 2,000 円 法人 20,000 円 事 務 局 アリスタライフサイエンス株式会社 内 日本バイオロジカルコントロール協議会企画 編集和田哲夫住所 東京都中央区明石町 1-8 聖路加タワー T E L F A X wada_tetsuo@yahoo.co.jp

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