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3 01 英会話教室の受講契約における不当勧誘行為 はじめに 英会話教室の勧誘が 不実告知 不利益事実の不告知 退去妨害といった消費者契約法の不当勧誘行為に該当するとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 ありません 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります ( 違約金請求訴訟 執 行文付与の訴え については 大阪地判平成 年 5 月 31 日 ) 消費者契約法の 不当勧誘行為 にあたると考えられる行為 退去妨害にあたると考えられる勧誘行為 ( 消費者契約法 4 条 3 項 2 号 ) 消費者が 一度 家に帰ってから考えたい と述べるなどして勧誘をしている場所から退去する意思を表明しているにもかかわらず その場所から退去させない行為 不実告知にあたると考えられる勧誘行為 ( 消費者契約法 4 条 1 項 1 号 ) レッスン開講日及び開講時間が予め受講者のコースに応じて定められており また カリキュラムも約 10 日前になってようやく半月分が発表されるにもかかわらず いつでも好きなときに受講できる と告知するなど 消費者がいつでも自由に受講日ないし受講時間を決められるわけではないにもかかわらず 消費者がいつでも自由に受講日ないし受講時間を決められるかのように告げる行為 不利益事実の不告知にあたると考えられる勧誘行為 ( 消費者契約法 4 条 2 項 ) レッスン開講日及び開講時間が予め受講者のコースに応じて定められており また カリキュラムも約 10 日前になってようやく半月分が発表されることを告げないなど 消費者がいつでも自由に受講日ないし受講時間を決められるわけではないことを告知しないまま 受講期間内の受講回数は無制限です 他の英会話教室に比べて受講料が安い などと 受講回数及び価格の比較について消費者に利益となる旨を告げる行為 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 本件は 就職活動中の大学生を主たる勧誘ターゲットとしていた英会話教室の事案です 就職説明会の会場付近や大学の門前 校内 最寄り駅付近等で 英会話教室の勧誘目的等を秘匿したまま アンケートへの協力を求め 勧誘ターゲットの氏名や電話番号等 個人情報を取得したうえ 当該電話番号に電話をして とりあえず ガイダンスだけでも聞きに来てよ 等と述べて事業所に呼び寄せ 消費者契約法の不当勧誘行為に該当する次のような勧誘を行っていたことから 差止めの対象となったものです (1) 退去妨害消費者を呼び寄せた事業所では パーテーションで細かく仕切られた狭いスペースで 勧誘担当者 1 対勧誘ターゲット 1 ないしは 勧誘担当者複数対勧誘ターゲット 1 という形で 契約の勧誘を行い 勧誘ターゲットが 親と相談したい 一度家に帰ってから考えたい 等と勧誘を一時中断して退去する旨申し述べたにもかかわらず 親は関係ない 自分は成人した大人なんだから自分一人でできるよね 自分の意思で決断できるでしょ この場で決断しなさい 英語ができるようになって変わった自分を親に見せればいい 等と述べて妨げたものであり 退去妨害行為に該当すると考えられます (2) 不実告知当該事業者のシステムでは レッスン開講日 開講時間が予め受講者のコースに応じて定められており 毎

4 月 5 日に同月 16 日 ~ 月末分 20 日に翌月 1 日 ~15 日分の予約が可能となる取扱いとなっていることから 受講生の他のスケジュールとの調整が容易でなく 事実上 自由にレッスンを受けることが制限されること 受講料もポイント制ではなく 月額制のため 事業者としては 受講生が受講期間内に何回レッスンを希望しても原則として拒絶できないところ こうした受講生の需要に対応できるような体制をとっている形跡が見あたらないこと 予約が容易にとれるかどうかはレッスンあたりの実質的な単価に影響することから 受講契約における重要事項 ( 消費者契約法 4 条 4 項 ) に該当すると言え いつでも自由に受講日や受講時間を決められるかのように告げて勧誘する行為は 不実告知に該当すると考えられます (3) 不利益事実の不告知当該事業者のシステムは上述のとおりであるところ いつでも自由に受講日や受講時間を決められるわけではないことを告知しないまま 受講期間内の受講回数は無制限です などと告げ また 他の英会話教室の受講料と比較した一覧表を示す等して 他の英会話教室よりも安価である旨告げる行為は 重要事項について利益となることを告げながら 重要事項に関連する事項について不利益な事実を告げない行為と言えることから 不利益事実の不告知に該当すると考えられます 差止請求の成果訴訟提起後 事業者との間で 訴訟上の和解が成立しました 事業者は 差止めの対象となった不当勧誘行為を 今後行わないと約しただけでなく 過去に不当勧誘行為を行っていたことも認めました また 今後 和解内容に反して不当勧誘行為を行った場合には 消費者に対して金員を返還するだけでなく 当該適格消費者団体に対して違約金を支払うとの制裁条項も盛り込まれました その後 当該事業者が 英会話教室の名称を変更したうえ 引き続き不当勧誘行為を行っていることが明らかとなったため 和解条項に基づき違約金の請求を行いましたが 当該事業者は 廃業するに至りました コメント不当条項だけではなく 不当な勧誘行為も 適格消費者団体による差止めの対象となっています 事業者においては 契約書等の規定に意を配るだけでなく 不当な勧誘行為を行わないよう 従業員に周知徹底しておく必要があります 参照 成果事例一覧 1-1( 消費者支援機構関西 ) 02 予備校等各種スクールの受講契約における不当条項 はじめに大学受験 資格試験の受験予備校や 美容師の専門学校 エステスクール 子供向け英会話教室等の契約につき 消費者契約法の不当条項や 特定商取引法の不当条項 景品表示法の優良誤認表示に該当するとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 14 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります

5 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 中途解約 受講料等の不返還に関する条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) A 社 受講生は 本受講契約の全部またはその一部を解約することはできず また 未払いの受講料の支払いを拒んだり既払いの受講料の返金請求をすることはできません 2つ以上の講座がセットになっている講座のセット受講については いずれも一体不可分の契約内容となっていることから 受講生の都合により いずれかを解約することはできません B 社 受講生の都合による受講契約の解除は 本人死亡 重大な疾病およびクーリング オフを除いては認められず 受講料の返金等は一切応じられません C 社 1. 受講形態の変更 受講期間の延長は原則としてできません 但し 下記の事由が生じた場合は所属各校までお申し出ください ご事情をお聞きした上で 受講期間の延長 形態の変更または受講契約の解約をさせていただく場合があります (1) 受講生本人の死亡 重大な心身の疾病 妊娠 勤務先の倒産 長期の海外転勤 海外留学する場合 (2) 受講生が未成年者の場合において保護者様が死亡 重大な心身の疾病等 著しく生活環境の変化があった場合 (3) その他 講座申込み以降 健康上の問題 経済的な問題 その他の個人的な理由により受講生またはその法定代理人が 継続的な受講が困難と判断した場合 2. 手続について (1) お申し入れの際には 解約事由を証明する資料の提出が必要です (2) 解約による返金時期は 解約事由を証明する関係書類が当社に提出された翌月末以降となります D 社 納入金及び提出の書類は 如何にかかわらず返還いたしません また事情の如何にかかわらず 一旦納入された学費は返却いたしません E 社 一旦納入された試験選考料 学費は原則として返金いたしません F 社 原則として受講料はお返しできません 但し 転居 入院などの事情がある場合 手数料を頂いて残額をお返しすることができます G 社 以下の1または2の要件に該当する場合は 解約による返金請求ができます 1 受講申込者本人の死亡または 受講申込者本人の重大な疾病による受講不能の場合 ( 医師の診断書 またはそれに準ずる資料が必要です ) 2 上記 1に準ずる正当な理由があると当社が判断した場合但し 社会通念上 個人的な事情と考えられる事由 ( 経済事情の悪化 受講の時間がない 学習意欲の喪失など ) による場合は 返金できませんのでご注意ください H 社 受講申し込み後 お客様において下記の事由が発生した場合 お客様は当社に対して 受講契約の取消及び返金請求等のお申し入れをすることができます なお お申し入れの際には 当該事由の存在を基礎づける資料の提出が必要となります 1 お客様本人様について 死亡 重大な心身の疾病 妊娠 勤務先の倒産 就職 転職 異動 転勤 留学 資格試験等の合格 家族の介護 青年海外協力隊 ボランティア等の社会奉仕活動 受験資格がないことが判明した場合により 受講することが不能又は著しく困難 あるいは不必要になった場合 2 お客様の保護者様について 死亡 重大な心身の疾病 勤務先の倒産等により 受講することが不能又は著しく困難となった場合 3 上記に準ずる事由により 受講することが不能又は著しく困難となった場合 お客様がコース 講座等を注文された場合 : お申し込み後の注文取消し お客様都合による解約は 原則として承っておりません ご注文取消し 解約は 申込規定 解約 返金等 所定の事由がある場合に限られます 詳細は 申込規定 解約 返金等 をご覧ください

6 I 社 ア講座開始日以後 下記イに掲げる事由により 継続的な講座受講が困難もしくは不可能または講座受講の必要がなくなった場合には お申し出ください ご相談のうえ 受講料の預かり金処理 受講期間の繰り延べ 受講形態の変更または解約 返金等させていただきます お申し出は本人もしくはその代理人または申込者のご家族に限定させていただきます その際は 医師の診断書など当該事由が客観的に確認できる書類をご提出いただくこととなります イ継続的な講座受講が困難もしくは不可能または講座受講の必要がなくなった場合に該当する事由とは 下記のとおりといたします 1 本人の死亡 重大な心身の疾病 妊娠 勤務先の倒産 長期にわたる海外転勤 海外留学した場合 2 保護者の死亡 重大な心身の疾病および勤務先の倒産並びにご家族の介護等による著しい生活環境の変化があった場合 3 受験資格がないことが講座開始以後に判明した場合 4 その他 講座受講を継続することができない合理的な理由が生じた場合 J 社 受講申し込み後 お客様自身の一方的な都合等を除き 学習を継続できないなどの理由で 解約を希望する場合 民法及び消費者契約法 特定商取引法などに基づき これを認めます 解約に際しては 所定の手続きにしたがって申請が必要です 返金は 受講前の場合は申込金額の 20% と 1 万 5000 円のうちいずれか少ない方を控除し 受講後であれば 納付された受講料から受講済み授業料および入学金 使用済みの教材費 諸経費を差し引くものとし 加えて未受講分受講料に対する解約手数料 20% と5 万円のうちいずれか少ない方を控除する場合があります 受講料のお支払いの際に 当社指定のクレジット会社との契約をご利用の場合 契約のキャンセルに伴い 当社が負担するキャンセル手数料相当額を差し引きます K 社 受講申し込み後 精神的不調 健康上の理由 仕事上の理由 その他で解約の必要が生じた場合には 受付にお申し出ください ご相談のうえ 解約等に応じさせていただきます L 社 1. お客様は 受講申し込み後においては お客様ご本人の死亡 重大な疾病による受講不能 ( 医師の診断書を提出していただきます ) または これらに準ずる正当事由がなければ 申込の撤回 取消及び受講契約の取消 解約等により 返金を請求することはできません たとえば 経済事情が悪化した 受講する時間的余裕がなくなった 等の個人的都合によるものについては 通常の取引同様 一切応じられませんので予めご了承願います 2. 上記 1の正当事由が存在し お客様からの受講契約の取消 解約等のお申し出により返金する場合 以下の基準に従って返金額を決定するものとします (1) 受講申込み後で講座開始前 ( 通信講座の場合 当社からの発送前 ) の取消 解約等 <5 万円以上の講座の場合 > 受領済み受講料から 1 万円を差し引いた額 < 5 万円未満の講座の場合 > 受領済み受講料から 受講申込み講座の当社所定の正規価格 ( 割引を含まない ) の 20% に相当する額を差し引いた額 (2) 講座開始後 ( 通信講座の場合 当社からの発送後 ) の取消 解約等 < 通学講座の場合 > 受領済み受講料から 1 取消 解約等のお申し出までに講義スケジュールに従い実施済みの講義部分に相当する受講料及び配布した教材の部分を差し引いた額 及び23 万円または1の残額の 20% に相当する額のいずれか低い額を1の残額から差し引いた額 < 通信講座の場合 >1 受講申込み講座に関する当社所定の発送スケジュールに従い 取消 解約等お申し出時までの期間及び発送済みの通信講座の教材等の部分を差し引いた額 及び23 万円または1の残額の 20% に相当する額のいずれか低い額を1の残額から差し引いた額 納入された学費は 理由の如何を問わず返金できません 免責条項 ( 消費者契約法 8 条 ) 教室内における負傷 盗難等は原則として責任を負いません 事業者に一方的な変更権を与える条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 当規約は 予告なく変更することがあります 26

7 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 中途解約 受講料等不返還に関する条項予備校等各種スクールの受講契約では そもそも中途解約を許さないとする規定や 中途解約できる場合を一定の事由がある場合に限定している条項が数多く見受けられます しかしながら こうしたスクールの受講契約は いわゆる準委任契約であって 受講生の意思が最大限尊重されるべき性質のものであり 受講生は 原則として いつでも任意に受講契約を将来に向かって解除することができると考えられます しかるに 契約した以上 中途解約を一切許さないとしたり 中途解約を一定の事由がある場合に限定し ( なおかつ 診断書等資料の提出を求め 最終的に解約を認めるかどうかは事業者の判断に委ねるケースも多々見受けられます ) 受講生の意思に基づく自由な解約を一切認めないとの規定は 民法 1 条 2 項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条により無効と考えられます また 中途解約を認める場合についても 受領済みの受講料等は一切返還しないとの不返還条項が併せて規定されているケースが散見されます しかしながら かかる規定は 解約の時期 事由等を一切考慮することなく 受講生に違約金等を課すものであり 事業者に生ずべき平均的損害を超える部分については 消費者契約法 9 条 1 号により無効になると考えられます (2) 免責条項負傷 盗難の原因について事業者に責任がある場合を明確に排除することなく 事業者の免責を定める規定であり どういう場合が原則で どういう場合が例外にあたるのか 結局のところ 極めて広範な裁量が事業者に与えられていることからすると 実質的には債務不履行責任 不法行為責任の全部免除規定として機能しているとみるほかなく 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 同 3 号により無効と考えられます また 全部免除ではないにしても 事業者の故意 重過失を区別することなく債務不履行責任 不法行為責任の一部を免除する規定に該当することから いずれにせよ 消費者契約法 8 条 1 項 2 号 同 4 号により無効と考えられます (3) 事業者に一方的な変更権を与える条項契約は当事者の合意によって成り立つものであり 契約内容を変更する場合には両当事者の合意が必要であることからすると 事業者に一方的な変更権を与える規定は 任意規定の適用による場合に比し 消費者の権利を制限する条項と言えます また 1 特定の事項につき限定するわけでもなく 消費者にとって不利益変更となる場合の遡及効を制限するでもなく 消費者にとって不利益変更となる場合でも極めて広範な裁量権を事業者に留保する規定であって 合理性が担保されているとは評価しがたいこと 2もっぱら事業者の便宜 利便性のための規定であって 事業者にとって有利になることはあれ 不利になることはないのに対し 消費者にとっては煩瑣な手続を免れうるという利点はあるものの 予期しない不利益変更により不測の損害を被る可能性を常にはらむものであって 著しくバランスを失していることからすると 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条により無効と考えられます 差止請求の成果免責条項と事業者に一方的な変更権を与える条項は削除されました また 中途解約 受講料等不返還に関する条項は いずれも 申入れの趣旨にしたがって 削除ないし改定されました 具体的な改定内容は 後掲の成果事例一覧の 是正措置の概要 欄にて確認できます コメント予備校等各種スクールの受講契約については 上記のとおり 数多くの差止めがなされている状況です 上記の他にも 特定商取引法の特定継続的役務提供に該当する契約について クーリング オフの適用を排除する規定等について 特定商取引法に基づく差止請求が行われていますし ( 成果事例一覧 No.2-1 消費者支援機構関西 同 No.2-13 消費者支援ネット北海道 ) 科目別能力別クラス ( 少人数制 ) との広告表示に対し 実際には科目によっては 1 クラスしかなく 表示と実際が異なっており 景品表示法の優良誤認表示に該当するとして 同法により差止請求を行った事例もあります ( 成果事例一覧 No.2-11 消費者機構日本 )

8 参照 成果事例一覧 2-1( 消費者支援機構関西 ) ( 消費者機構日本 ) ( ひょうご消費者ネット ) 2-13( 消費者支援ネット北海道 ) 2-15( 消費者ネット広島 ) 03 海外留学あっせん契約における不当勧誘行為 はじめに 海外留学をあっせんする事業者が行っていた 契約の締結に際しての不当勧誘行為に関して消費者契約法に基づいて差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当勧誘行為 にあたると考えられる行為 希望する海外での受講に必要な語学力に関する不利益事実の不告知等 ( 消費者契約法 4 条 2 項 ) 1 海外での 看護師実習コース に関して 申込者の現在の語学力のレベルにかかわらず 48 週 ( 約 1 年間 ) の語学学校の留学と IELTS( アイエルツ )6.0 レベルが必要なクラスへの語学コース ( English for Nursing Resistration ) とをセットで斡旋しているところ 6.0 レベルは英検準一級 TOEIC でも 680 点程度のレベル 看護実習コース (Competency Assessment Programme Course) は IELTS のリスニング ライティング リーディングの全てで 7.0 を取得後でないと受講できないことになっており そのレベルは 英検 1 級 TOEIC でも 880 点に匹敵する高レベルであり 申込当時の申込者の語学力によっては 1 年半では到底到達できないレベルであるという不利益な事実を告知せずに勧誘すること 2 また 看護実習コースに進めなかった受講者の人数や率 渡航時の語学力という不利益事実を告知せずに勧誘すること 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 重要事項本件契約においては 語学研修が主たる内容ですから 語学研修のレベル すなわち終了時に達成可能な語学レベルは 同法 4 条 4 項 1 号の 役務 の 内容 にあたり 重要事項 となります (2) 利益となる旨の事実事業者作成の申込プログラム詳細書には 留学プラン名の記載がありますが 看護師プログラム という目的である以上 看護師コースに入る能力を得られる語学プログラムでなければ契約の目的を達しえないのですから 同プログラムを受講すれば 平均的学生であれば看護師コースに進学するために必要な語学レベルを習得できる内容であるということが重要事項であり このように一般人に認識されるような説明を行うことは重要事項について利益となる旨を告げたことになります (3) 不利益事実ところが 本件契約では 最初の General English コースは 48 週であり約 1 年のコースですが 次の English for Nursing Resistration コースは IELTS6.0 レベルが必要とされています そして 契約したコースには 前述の語学学校のコースのみで 看護実習コースの受講代金は含まれていません

9 要するに 1 年間で現在のレベルから IELTS6.0 レベル すなわち英検で準 1 級 TOEIC で 680 点程度までの学力が取得できるのでなければ 次のコースの受講ができないこととなります ましてや 契約の目的である看護実習コースは IELTS のリスニング ライティング リーディング全てで 7.0 を取得しないと受講できませんし そのレベルは Advanced Plus であって 英検 1 級 TOEIC880 点に匹敵する高レベルであり 申込者の語学力によっては 平均的な努力では 1 年半では到底到達できないレベルです このような契約内容において IELTS6.0 は初級者が 1 年では到達することが困難であり IELTS6.0 から半年で 7.0 に到達することが非常に困難であり 申込者の語学レベルによっては平均的努力では当該プログラムを終了しても看護実習コースに必要な語学レベルを習得できない可能性がある事実は 同法 4 条 2 項における不利益事実に該当すると考えられます また 実際には 約 1 年半で看護実習コースに進めない場合がどの程度あるのかその率や申込時の英語力との関係などは 看護実習コースに必要な語学レベルを習得できない可能性を示す指標であるので これらも同法 4 条 2 項における不利益事実に該当すると考えられます (4) 故意事業者は 看護師プログラム を設計した際に 看護実習コースに進むための語学レベルについては IELTS7.0 であり 1 年半で申込者が到達することが困難であることは認識していると考えられます 以上のとおり 本件では海外留学のあっせん契約において 留学プラン名記載の分野の受講ができるという利益となる旨の事実を告げながら 反面 受講するために必要な語学力を習得することは困難であるという不利益事実を故意に告げない 不利益事実の不告知 ( 消費者契約法 4 条 2 項 ) にあたると考えられます 差止請求の成果 事業者から 必要な語学力水準については より丁寧に説明していくとした上で 申込者の現在の語学力の確認は 英検等との一般的な対比資料に基づく概略説明の上で IELTS 等の語学力テストの受験を要請することとし プログラム参加同意書においても その受験案内等を明記する との趣旨の回答を得ました 参照 成果事例一覧 3-1( 消費者機構日本 ) 04 海外留学あっせん契約における不当条項 はじめに 海外留学をあっせんする事業者が使用していた 不当条項に関して消費者契約法に基づいて差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あり 裁判外の交渉で数度にわたり改定されています 裁判( 確定判決 和解等 ) 裁判外の交渉を経て なお改善不十分な点に関して裁判となった事例が 1 件あります ( 上記 裁判外 事案と同一事業者 )

10 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる条項 契約の解除に伴う取消料条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) 当初の条項 お客様のご都合によるプログラムの中断 学校の途中退校 帰国等によりプログラムの実施を中断された場合 お客様が当社に支払い済みの費用については一切返金できません 但し 授業料等について 現地受入れ機関から当社に対し返金があった場合はその額を返金致します その後 裁判外の交渉を経て一定の改善がなされつつも なお不充分だとして差止請求訴訟の対象となった条項を表にしたもの 当該事業者の留学あっせん契約のプログラム区分と申込金と取消料の額等について取消料 ( 契約日から起算して ) 8 19 日目 20 日目 日目 プログラム区分と内容申込金申込金に申込金に申込金に取消料の額取消料の額取消料の額対する割合対する割合対する割合 A 中学校 高校 短大 専門 大学 大学院留学等のプログラム 0, ,000 % 50% 67% 100% B 海外インターンシップのプログラム 105, , ,000 % 100% 0,000 57% 100% C 看護師資格取得のプログラム 315,000 % 66.6% D 長期語学又学生ビザ対象の語学研修 専門学校留学 (1 年未満 ) のプログラム 94, ,000 % % % 44% 申込金全額 100% E PADI ダイビングインストラクターのプログラム 315,000 42,000 約款上不明不明不明 F ワーキングホリデー 観光ビザ対象の短期留学プログラム 52, ,000 % 60% 40% 80% 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 当初の契約条項について当該事業者の お見積書 / 申込プログラム詳細書 という資料によれば 語学学校入学手続き代行 病院 ( 就職先 ) 斡旋費用 ホームステイ手続き代行 出発前手続き 看護師試験受験資格申請サポート 現地生活サポート 1 年間の事務を事業者が受任し 消費者がこれに対して対価を支払う契約となっています ところが 事業者が使用している本件約款では 時期という要件がなく かつ解約に至った帰責を問わず 現地機関からの返金がない限り 一律支払済みの費用を一切返金しないとされています このような定めは 解除の事由や時期等の区分もなく 平均的損害を超えて損害賠償額を予定しあるいは違約金を定めたものですから 消費者契約法 9 条 1 号により平均的損害を超えた部分は無効と考えられます (2) 差止訴訟の対象となった条項上記 (1) で述べた理由で 申込金等 ( 留学業務取扱料金 ) の不返還条項に対して裁判外の差止請求を行ったところ 幾度かの改定を経て 最終的には上記差止訴訟の対象となった条項に改定されました しかしながら適格消費者団体はなお以下の理由で 消費者契約法 9 条 1 号に違反するとして裁判上の差止請求を行いました 当該事業者が提供する留学プログラムに含まれるサービスは以下のとおりでした ⅰ) 留学カウンセラーとの相談による学校選択 ⅱ) 留学に関する資料の配布や担当スタッフによるアドバイス ⅲ) 留学先に対する留学申込手続き等の代行ア入学手続き イ滞在先手続き ウ渡航手配手続き エ留学費用の支払い オ海外留学保険加入手続き代行 カビザ取得のお手伝い

11 事業者が提供するサービスの中で 契約直後から履行されるものは ⅰ) 学校の選択の相談 及び ⅱ) 留学に関する資料の配付や担当スタッフによるアドバイス くらいであり ⅲ) 各種手続き代行 はサービス内容の性質上 消費者が学校を選択し 具体的な渡航時期を定めた後でなければほとんど行い得ないサービスであることから 契約締結から 31 日目から着手しているとは考えにくいといえます しかるに 事業者の取消料の定めは 契約成立からわずか 31 日以降に代金の % に相当する金員を取消料として徴収するものです このようなことから 少なくとも上記期間における取消料を定めている本条項が 解除の時期に応じて当該事業者に生ずる平均的損害額を超える損害賠償額の予定等を定めているものと考えられます 差止請求の成果 (1) 適格消費者団体と当該事業者は 2012 年 11 月 5 日 以下の内容で訴訟上の和解を行いました 1 事業者は以下の契約条項を内容とする意思表示を行わない 契約成立日より起算して 31 日目に当たる日以降であって 出発日の前日から起算してさかのぼって 90 日目に当たる日以前に解除する場合 返金額が留学業務取扱料金の 70% である旨 2 事業者は 適格消費者団体に対し 本和解の成立日から 前記差止対象条項の ハ 項の 31 日 を 61 日 と変更することを約する (2) 上記和解の結果 当該事業者の代金に対する取消料率は以下のとおりとなりました 取消料 ( 留学業務取扱料金に対する割合で設定 ) 16 A B C D プログラム区分と内容 小 中 高校 短大 専門 資格取得 大学 大学院留学等プログラム 海外インターンシッププログラム 学生ビザ対象の語学研修プログラム ワーキングホリデープログラム 留学業務取扱料金 ( 単位 : 円 ) 94,500 ~ 262,500 52,500 ~ 315,000 73,500 52,500 契約成立日から起算出発日の前日から起算 ~8 日目 9 日目以降 61 日目 90 日目 60 日目 ( イ ) ( ロ ) 以降 ( ハ ) 以降 ( ニ ) 以降 ( ホ ) 9 日目以降 日目 7 日目以 以降 ( ヘ ) 降 ( ト ) 0% 10% % 50% 70% 80% 100% E 観光ビザ対象の短期留学プログ 31,500 コメントこの事例のように 長期間をかけて委任事務を遂行するにもかかわらず その中途で解約した場合の取消料が 業務の進捗状況と関わりなく 早期に高額なものを申し受けるとしている場合 消費者としては納得できないという思いを抱きます 同様の業務態様である事業者としては 自社の取消料条項が消費者契約法に照らして妥当なものか 十分な検討が必要でしょう 31 参照 改善事例一覧 3-1( 消費者機構日本 ) 31

12 05 貸衣装レンタル契約における不当条項 はじめに成人式や卒業式 結婚式等の貸衣装のレンタルにつき 解約に関する規定が消費者契約法の不当条項に該当するとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) 2 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 解約時の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 ( 成人式の貸衣装レンタルにつき ) 使用日より 日以前は契約金額の % を 使用日前 日以内は契約金額 の全額を解約金として申し受けます ( 卒業式の貸衣装レンタルにつき ) 使用日より 7 日前まで契約金額の % を解約金として申し受けます B 社 ( 成人式の貸衣装レンタルにつき ) 予約日から利用日の4 日前までの期間のキャンセル料を % とします ( 成人式の貸衣装レンタルにつき ) 前写し後のキャンセル料を 100% とします 前写し = 式以前に写真撮影のみを行うこと C 社 ( 結婚式の貸衣装レンタルにつき ) キャンセル料は以下のとおりとする 契約日を含む9 日目以降 91 日までの間 % 契約日を含む 92 日以降 50% 挙式日を含む挙式日まで 31 日までの間 100% D 社 ご予約いただいた店舗にご来店いただいたうえで 所定のお取り消し料をお支払いのうえ ご予約を取り消すことができます また 前撮り後のご予約の取消は できません ご使用日 ( 成人式 ) から 31 日前まで ご契約金額の 10% 日前から 8 日前まで ご契約金額の 50% 7 日前から当日 ご契約金額の 100% E 社 ご契約後キャンセルの場合は 下記条件のキャンセル料を申し受けます 契約日より1 週間以内の場合 契約金額の % 1か月以内の場合 契約金額の 60% 2か月以内の場合 契約金額の 80% 2か月以上の場合 契約金額全額 解約を制限する条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) A 社 オーダーレンタル お買い上げいただいた全ての商品に関しましては ご契約後 8 日以上経過した場合 ご予約の取消はできません B 社 オーダーレンタルにつきましては ご契約後のキャンセルには応じられません

13 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 解約時の違約金条項起算点を契約日にしているもの 貸衣装の利用日にしているものの 2 パターンありますが いずれについても 利用日から何ヶ月も前の時期には解約による損害がほとんど発生していないと考えられるにもかかわらず 高額の違約金を定める規定になっているものが散見されます かかる規定は 事業者に生ずべき平均的損害を超えて 違約金等を徴求するものと考えられ 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号で無効と考えられます また 前写し ( 前撮り ) はあくまで付随的な利用に過ぎず 契約の本体は成人式当日に着物を着用することであるにもかかわらず 前写し ( 前撮り ) した場合には その後に解約してもキャンセル料として契約金額全額を支払わなければならないとの規定は 写真撮影のみの着用と 成人式の式場へ赴いて着用するのとでは その後の手入れの手間や費用が異なることや 写真撮影のみであれば成人式に向けて別の顧客にレンタル可能なことからすると 事業者に生ずべき平均的損害を超えて 違約金等を徴求するものと考えられ 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号で無効と考えられます (2) 解約を制限する条項また 解約を制限する規定も 結局のところ オーダー商品の仕立て作業に着手したか否かを問わず また 仕立て作業に着手後であっても利用日までの期間を問わず 契約金額の 100% を徴求する内容の規定であることから 解除の時期 事由にかかわらず違約金等を徴求するもので 事業者に生ずべき平均的損害を超えて違約金等を請求するものであることから 当該超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号で無効と考えられます また オーダーレンタルの契約において 仕立て作業に着手する前の段階で 注文者たる消費者の解除権を一切認めないとの規定は 民法の任意規定に比べて消費者の権利を一方的に害するものであり 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます 差止請求の成果いずれも 削除ないし改定がなされました 裁判に至った事例は いずれも裁判上の和解が成立していますが うち 1 件は 改定前の契約者にも改定後の規定で解約に応じること さらには 和解成立日以後 和解内容に反する契約を行った場合には 一人あたり 10 万円の違約金を支払うとの合意がなされています コメント特定の利用日の数ヶ月前または1 年以上前に広告 宣伝を行い 契約締結に至るケースが少なくない取引分野であるため 差止めの対象となった条項が 解約 特に解約時の違約金に関する条項に集中していること 適格消費者団体が手がけた 5 件のうち 同種事件で裁判にまで至っている事例が 2 件あること (2 件は 別々の適格消費者団体による差止請求です ) が注目されます 参照 成果事例一覧 ( 消費者ネット広島 ) ( 埼玉消費者被害をなくす会 )

14 06 結婚式場利用契約における不当条項 はじめに結婚式場の利用契約については 中途解約や日程等の変更に関する条項について 消費者契約法の不当条項に該当するとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 5 件あり 特に 中途解約時のキャンセル料規定に対する差止請求が多い状況です 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 申込金の不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) 発生したお申し込み金は 本契約を解約された場合であっても 返金いたしません お申し込み金は 契約成立後に解約された場合であっても 返還いたしません 申込時に支払った申込金 10 万円は 申込み後のキャンセルの際には返金致しません お取り消しの場合 お預かりしておりますお申込金は ご返却できませんのでご了承ください 中途解約時のキャンセル料条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 お申込み後にお客様のご都合によりお取り消しをなさる場合及び期日変更の場合は 下記のお取り消し料及び 期日変更料を申し受けます ご披露宴日より起算して 取消日が 91 日前まで 会場費の 50%+ 実費総額 90 日前より 61 日前まで 最新のお見積金額の %+ 実費総額 60 日前より 31 日前まで 最新のお見積金額の 50%+ 実費総額 日前より 11 日前まで 最新のお見積金額の 80%+ 実費総額 10 日前より披露宴当日まで 最新ご請求金額全額 (100%) B 社 挙式 ご披露宴のお取り消しにつきましては 下記のとおり お取消料を頂戴致します お申込日より 日以内 ご予約金 全額ご返金 お申込日より 31 日以降 ご予約金 挙式日より 6 か月 ~ 3 か月 お見積金額の % + 実費 3 か月 ~ 1 か月 お見積金額の 50% + 実費 1 か月 ~ 当日 お見積金額の 100% + 実費 C 社 契約成立後にお客様のご都合によりキャンセルされる場合は 以下のとおり定めるキャンセル料をお支払いい ただきます なお キャンセル料計算の起算日は 開催日前日とさせていただきます 150 日以前 本規約書の 1 で定めるお申し込み金の全額 (10 万円 ) 149 日前 ~ 1 日以前 最低保証金額の 50% 120 日 ~ 91 日以前 最低保証金額の 70% 90 日 ~ 61 日以前 最低保証金額の 90% 60 日 ~ 16 日以前 最低保証金額の 100% 15 日 ~ 前日 当日 最終打合せ時確定金額の全額 最低保証金額 = ( お料理最低保証額 1 万円 + お飲み物最低保証額 4000 円 ) 契約時お申し込み人数 + 正規の会場使用料

15 D 社 結婚式 披露宴予定日の 3 日 前日のキャンセル では サービス料を除く最新見積書の 100% をキャンセル料とします ( 申込金 10 万円を含む ) 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 申込金の不返還条項結婚式場の利用契約では ほとんどの場合 申込み時に申込金を納める形になっていますが その際 申込金は 後日 契約をキャンセルしたとしても返金しないとの不返還条項が定められているケースが多く見受けられます しかしながら 結婚式場の利用契約は 特定の日時及び会場において結婚式という儀式及び結婚披露宴を開催するというサービスの提供を目的とするものであり 特定の日時以前は 現実にサービスの準備に入らない限り損害が発生しているとはいえないことから 契約解除 ( キャンセル ) の時期にかかわらず いかなる場合にも申込金は返還しないとの不返還条項は 平均的損害を超えて違約金等を徴求するものに他ならないことから 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます (2) 中途解約時のキャンセル料条項 4 事例のキャンセル料条項を紹介しましたが 挙式 披露宴から数か月前であれば 同一の日時に別個の挙式披露宴その他の宴会が申込まれる可能性が極めて高く 新たな申込みを受けることで損害をカバーできますし 比較的 挙式 披露宴に近接した段階でのキャンセルであっても 食材や飲料等 他に転用可能なものもあることを考えると いずれの規定も 解除の時期等からして 事業者に生ずべき平均的損害を超えた金額を 違約金 ( キャンセル料 ) として徴求する規定となっていると考えられ 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます 差止請求の成果申込金の不返還条項については 削除のうえ 解約時期に応じた解約料を差し引いた金額が返金されるとの規定や 申込金は取消料や期日変更手数料に充当されるとの規定に改定されました 中途解約時のキャンセル料条項についても 申入れの趣旨をふまえ 当初の規定から変更がなされました 但し 訴訟に至った事例 ( 前記の C 社 ) については 当該キャンセル料条項を使用しないとの内容で訴訟上の和解が成立したものの 改定後のキャンセル料条項についても 消費者契約法 9 条 1 号で無効になる部分が含まれているとして 再度 訴訟提起がなされています コメント結婚式場の利用契約については 前記の他にも 最終人数及び手配の確定に関する規定や 挙式 披露宴で演出ができなかった場合や何らかの不備が生じた場合には該当商品の料金の返済をもってご容赦願うといった規定についても 消費者契約法 8 条 1 項 2 号 9 条 1 号 10 条で差止請求がなされており 様々な規定が差止めの対象となっています 複数の適格消費者団体が 複数の事業者に対して申入れをしている現状からしても 不当条項と考えられる規定が多い分野と考えられますので 関係事業者においては 今一度 自社の規定を確認してみる必要があると言えるでしょう 参照 成果事例一覧 6-1( 消費者機構日本 ) ( 全国消費生活相談員協会 ) 6-5( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 6-6( 京都消費者契約ネットワーク ) 35

16 07 冠婚葬祭サービス契約における不当条項 はじめに冠婚葬祭のサービスを目的とする契約につき 解約に関する規定が消費者契約法の不当条項に該当するとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 解約時の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) A 社 本契約は 加入申込者の申し出により解約することができます 但し 納入金は契約の締結 履行及び会員維持費に充てられ 解約時の返金は契約金額の2 分の1となります 解約の申し出のあった日から45 日以内に原則として本人の口座に振り込みます 2 分割加入の方で1 回目入金で解約する場合 返金はありません 但し 返金額の無い分については 当社で葬儀を行う場合に救済措置として その金額分をご利用いただけます B 社 この契約は加入者の申し出により解約することができます 但し 解約時の返金は納入金額の2 分の1となります C 社 入会後の会員の中途解約について以下のとおりに定めます 1) クーリングオフ制度により 入会契約日より8 日以内の解約申請の場合は契約解除を致します 但し 会員サービスを一切受けていない場合に限る 2) 会員様が次に定める当社施行地域外へ転居された場合 施行地域 市 市 市 市 市 市 市 3) 会員名義人または契約者が死亡された場合 4) 真にやむを得ない事情と当会が認めた場合前項 2)3)4) の場合に限り 会員様名義のサービス利用金券を金額の50% の掛け率にて計算し買い戻しを行うことで 契約の解除と致します 事情変更時の精算条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) ( 地域外への転居 ) 斡旋ができない場合には 住民票等を確認のうえ 納入金から手数料 20% を引いた金額を加入申込者に返金致します 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 解約時の違約金条項冠婚葬祭サービス契約は 将来の冠婚葬祭に備えて 予め一定の金額を前払いする形の契約であるところ 契約を締結した時点では 役務提供の具体的日時やその内容を特定することができない性質のものであり 事業者は 死亡等の具体的事象が生じるまで 個々の契約者との関係で 契約履行のため具体的準備行為をしているわけではなく したがって 経済的出捐も損しないことからすると 中途解約に際し 消費者が前払いした金員の半分をキャンセル料等として差し引き 半額しか返金しないとの規定は 事業者に生ずべき平均的損害を超えて違約金等を徴求するものであって 当該超える部分は消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えら 36

17 れます また 葬祭サービスを提供しておらず 実際の損害は契約締結費用等少額にとどまると考えられるにもかかわらず 前払い金の 2 分の 1 しか返金しないとの規定は 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条により無効と考えられます (2) 事情変更時の精算条項本契約は 契約者死亡後に葬祭サービスを提供する 履行期が不確定なものであって 契約後 契約者が事業者のサービス提供地域外に転居することは自由であることからすると こうした事情変更により 転居先で葬祭サービスの履行ができなくなった場合には 契約金額を全額返還すべきであり 事業者は実際にサービスを提供することはなく また 契約解除により損害を被ることもないことからすると 手数料として一律 20% を差し引く旨の規定は 事業者に生ずべき平均的損害を超えて違約金等を徴求するものであって 当該超える部分は消費者契約法 9 条 1 号により またかかる規定は 消費者の義務を一方的に加重するものとして 消費者契約法 10 条により 無効になるものと考えられます 差止請求の成果 いずれの条項についても 削除されるか 申入れの趣旨に従って 改定がなされました 具体的な改定内容は 後掲の成果事例一覧の 是正措置の概要 欄にて確認できます コメント 当該分野においては 中途解約に際し 高率の違約金が設定されていることが特徴としてあげられます また 同種の分野を扱う事業としては 冠婚葬祭互助会 ( 割賦販売法に基づき営業を許可されている事業者 ) の解約時の違約金条項が消費者契約法 9 条 1 号に反するとして 差止めを求め 改定された事案 ( 成果事例一覧 No.7-1 大分県消費者問題ネットワーク ) と 裁判にまで至り 一審 二審で消費者契約法 9 条 1 号に反するとして差止めを認めた事案 ( 但し 現在上告受理申立て中 ) があります ( 京都地判平成 23 年 12 月 13 日 大阪高判平成 年 1 月 日 ) 参照 成果事例一覧 ( ひょうご消費者ネット ) 7-4( 全国消費生活相談員協会 ) 参考 冠婚葬祭互助会事業者における互助契約 ( 成果事例一覧 7-1 大分県消費者問題ネットワーク ) 08 納骨堂使用契約における不当条項 はじめに 消費者と宗教法人等との間で締結される 納骨堂を使用させる契約の契約条項に関して 消費者契約法で無効とされる不当条項にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 37

18 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 解約時における既払い使用権料 管理費の不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) ( 使用者による契約の解除 ) 1 使用者は 書面をもっていつでも契約解除をすることができる 2 使用者はすでに納入した使用権料及び管理費の返還の請求はすることができない 3 契約解除の日の属する年度の管理費を納付していないときは 使用者は当該管理費を支払わなければならない 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 使用者が墓石の設置も焼骨の埋蔵もしていない段階 つまり実質的に何ら納骨堂を使用していない段階で使用者が解除した場合を考えてみますと 契約が解除されても事業者は新規募集をして その区画を他の者に使用させることは可能で それほどの損害は生じないと考えられます それにもかかわらず既受領の使用権料及び管理費を返還しないという条項は 契約の解除に伴い当該事業者に生じる平均的な損害の額を超えるもので 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます なお 差止請求を行った適格消費者団体は この条項に関して 墓石の設置も焼骨の埋蔵もしていない段階において使用者が契約を解除した場合に 既に納入した使用権料及び管理費の返還を例外なく認めないもので 消費者の契約解除を制限するもので 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するもので 消費者契約法 10 条により無効とも主張しています 差止請求の成果本条項は削除され 下記のとおり改定されました 使用者から契約解除の申入れがあったとき 墓石が建立されていない場合は使用権料を全額返還しなければならない コメント本事例では 事業者は悪質な解除者を排除するための規定であり 現実には適用したことがない と説明していましたが このような規定が存在すること自体が 消費者の正当な解除権行使を妨げることになるということを 事業者は理解する必要があります 参照 成果事例一覧 8-1( 全国消費生活相談員協会 ) 09 結婚相手紹介サービス契約における不当条項 はじめにいわゆる結婚相手紹介サービスは 特定商取引法の 特定継続的役務提供 に該当するものですが 消費者との役務提供契約にあたり 事業者が規定している条項 特に 中途解約時の費用返還に関する規定について 特定商取引法及び消費者契約法の不当条項に該当するとして 差止請求を行った事例があります 38

19 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 事例としては 2 件あります うち 1 件は 特定商取引法のみ 残り 1 件は 特定商取引法と消費者契約法の両方で差止請求を行っています ここでは 後者の 1 件を紹介します なお いずれも 特定商取引法の差止めについては 同法に差止請求権が規定されるよりも前に 任意の申入れとして行ったものです 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 特定商取引法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 既存会員の情報提供に関する条項 ( 特定商取引法 49 条 2 項 ) 契約時から3か月を経過して情報提供が全て完了した場合 返還金はありません また 会員の希望により 既存会員情報を3 回に分けることなく 入会時等にすべてを一括して提供した場合も返還金はありません 中途解約でも 情報提供が完了した場合 返還金はありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 除名の際の払込金不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) この場合 会員は 当社に対して既に支払った金額の返還を求めることができないものとします 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) いわゆる結婚相手紹介サービスは 特定商取引法の 特定継続的役務提供 として 同法の適用を受けるものですが 同法は 特定継続的役務提供契約の中途解約の場合の損害賠償等の額の上限を設けており 役務提供開始前の場合には 契約の締結及び履行のために通常要する費用 ( 但し 上限は 3 万円 ) 役務提供開始後の場合には 提供された役務の対価に相当する額と通常生ずる損害の額を合算した額を上限とするものと規定されています ( 特定商取引法 49 条 2 項 ) 本件事例の事業者は 既存会員に関する情報提供をオプションとしており ( すなわち 当該オプションを申し込まないと 消費者は 自分が契約を締結した日以降に登録した会員の情報しか提供を受けられない ) なおかつ 既存会員のデータを閲覧 検索 マッチングして 1 か月に何人でも交際申込等ができるというわけではなく 契約を締結して 12 か月目まではひと月 10 名まで 13 か月目以降は 5 名までと 人数制限を設けていました そのため 契約時に 既存会員情報提供 のオプション料を支払って 中途解約した場合 会員であれば永続的に情報提供を受けられるものが わずか 3 か月で ( 郵送会員で入会時に一括で情報提供を受けた場合にはその時点で ) 全て提供が完了したものと扱われ 一切 返金を受けられないとすることは 特定商取引法が中途解約時の損害賠償等の額の上限について規定する 提供された役務の対価に相当する額 を超える金額を 事業者が徴求するものと考えられます ( 特定商取引法 49 条 2 項 1 号イ ) また 会員の義務に違反して除名となった場合には既払い金の返還を一切受けられないとの条項は 損害賠償額を予定するものであるところ 他方で 会員の義務違反の場合に損害賠償請求できるとの規定がおかれていることから 払込金の不返還条項は 重ねて損害賠償を求める懲罰的な規定であって 事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えて 損害賠償金を徴求するものと考えられることから 平均的な損害の額を超える部分は 無効と考えられます ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) 差止請求の成果中途解約した場合の 既存会員情報提供 料については 未経過期間に応じて 最大 1 年間 (12 か月 ) の日割りで返還するとの規定に改められました 適格消費者団体が 特定商取引法に基づく差止請求権を行使できるようになったのは 平成 年 12 月 1 日以降ですが 本件は 適格消費者団体の任意の申入れに対して 事業 39

20 者が応じたものです また 除名の際の払込金不返還条項についても 適正な返還を行う旨が規定されました コメント上記事例の他にも 結婚相手紹介サービス契約の中途解約時の返金について 特定商取引法施行前に申入れを行い 規定の見直しがなされた事例があります ( 成果事例一覧 No.9-2 消費者機構日本 ) 国民生活センターの消費生活相談データベースを見ても 中途解約時の返金をめぐるトラブルは多く寄せられていることから 事業者においては 特定商取引法及び消費者契約法の趣旨をふまえた 適正な中途解約規定の整備が求められていると言えます 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 10 探偵調査委任契約における不当条項 はじめに探偵業者への調査委任契約について 中途解約時の違約金条項等が 消費者契約法の不当条項に該当するとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 中途解約時の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) A 社 第 5 条 1. 契約当事者は 調査終了に至るまでの間 いつでも契約を解除することができます 但し 次項以下に定めるとおり 委任者は違約金の支払い義務を負います 2. 委任者の都合による契約の解除又は委任者の責に帰すべき事由による契約の解除の場合は 委任者は受任者に対し 違約金として 以下の金員を支払うものとします (1) 調査着手前であれば 調査料金の20% (2) 調査着手後 ( 調査の企画準備 事前準備などを行った以降 ) であれば 調査料金の100% 第 6 条 1. 次の各号に該当する事由がある場合には 契約は当然に終了します この場合 委任者は受任者に対し 第 5 条 2 項の区分にしたがった違約金を支払うものとします (2) 受任者の責に帰さない事由により 調査業務が不能となった場合 B 社 1. 委任者の都合により本契約の解除又は変更をする場合は 担当者に電話で通知することと致します (1) 調査着手前である場合 解約手数料として 調査料金の 8% を 委任者は受任者に支払うものと致します 40

21 (2) 調査着手後である場合 実際に稼働した調査料金及び解約手数料として調査料金の 20% を 委任者は受任者に支払うものと致します 注 : 調査企画 ( 企画会議 担当調査員決定まで ) データ調査 準備 待機 事前調査等を行った場合は 着手後 に該当します 調査期間中の報告に関する規定 ( 消費者契約法 10 条 ) 調査期間中は 原則として調査内容を報告しないものと致します ( 万一 調査期間中に経過報告をし その結果 調査続行が不可能になった場合は調査を終了し 費用の返金はないものと致します 仮に何らかの理由により調査が発覚した場合は調査期間を一定期間空け 再び調査を行い 返金は無いものと致します ) 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 中途解約時の違約金条項探偵業者への調査委任契約は 準委任契約と考えられます 契約をしただけで まだ何も調査を行っていない段階であっても調査料金の 8%( 前記事例の B 社 ) あるいは 20%( 前記事例の A 社 ) を支払う旨の規定や 調査着手後であっても 実際に調査に要した日数や調査業務の遂行状況等とは無関係に 調査料金の 100%( 前記事例の A 社 ) を一律支払う旨の規定 実際に稼働した調査料金に 別途 調査料金の 20% を加算した金員を支払う旨の規定 ( 前記事例の B 社 ) は 受任者たる探偵業者に発生する損害が 委任された業務の進行状況によって決まっていくもので 一律のパーセンテージで決まるものではないことからすると 事業者に生ずべき平均的な損害を超えて違約金等を支払わせるものであり 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号で無効と考えられます また いつでも解除することができるとしながら 一方で 調査着手前は 20% 着手後は 100% の調査料金を違約金として支払わなければならないとしていること ( 前記事例の A 社 ) は 結局のところ 解除権の行使を妨げるものに他ならず 委任者にやむを得ない事由がある場合であっても免責されないことからして 消費者の義務を不当に加重するもので 消費者の利益を一方的に害するものであることから 消費者契約法 10 条により無効な規定と考えられます さらに 事業者の責に帰さない事由により調査不能となり契約が終了した場合にも 消費者に違約金の支払いを義務づける規定 ( 前記事例の A 社 ) は 民法上は 当事者双方に責任がなく債務の履行ができなくなったときは反対給付を受ける権利はないと規定されていることから ( 民法 536 条 ) 受任者の責に帰さない事由により履行の中途で委任が終了したときは 受任者 ( 事業者 ) は 既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができるに止まり 定められた報酬全額を請求できる権利はありません ( 民法 648 条 3 項 ) 特に調査着手後は調査料金の 100% を違約金として支払う旨の規定は 契約上の支払義務を委任者 ( 消費者 ) に負担させるに等しく 消費者の利益を一方的に害し 民法上の義務を不当に加重するものであることから 消費者契約法 10 条により無効な規定と考えられます (2) 調査期間中の報告に関する規定前述のとおり 探偵業者への調査委任契約は 準委任契約と考えられるところ 委任に関する民法の規定では 受任者は委任者の請求があればいつでも処理の状況を報告しなければならないとされている ( 民法 645 条 ) ことからすると 原則として報告しないとの定めは 消費者の権利を不当に制限するものであり また 報告を受けられなければ調査の現状を確認することができず 解約するか否かの判断材料を得ることもできないため 実質的には解約権の制限にもあたると考えられ かかる規定は 信義則に照らして消費者の権利を不当に制限する条項として 消費者契約法 10 条により無効な規定と考えられます 差止請求の成果中途解約時の違約金条項については 解約時における処理の程度に応じて 調査料金を支払う ( 但し 受任者の責による解除の場合はその限りではない ) との規定に改定されました 訴訟に至ったケースについても 上記内容の違約金条項の使用を停止し 改定するとの訴訟上の和解が成立しました 41

22 調査期間中の報告に関する規定についても 同様に 使用を停止し 改定するとの訴訟上の和解が成立しています コメント探偵調査を依頼する人は契約したこと自体を秘密にしなければならず 不利な契約条件が公になりにくい傾向があります 調査業務の内容が進捗状況も外部から見えにくいため 中途解約時の清算条件の適正さが一層強く望まれます 参照 成果事例一覧 10-1( 全国消費生活相談員協会 ) 10-2( 埼玉消費者被害をなくす会 ) 11 インターネット接続サービスとパソコンのセット販売における有利誤認表示と不当勧誘行為 はじめに家電量販店が インターネット接続サービスとのセットによる割引 格安価格でパソコン販売を行うに際し その宣伝広告に景品表示法の有利誤認表示や消費者契約法の不当勧誘行為があるとして 家電量販店とインターネット接続サービス事業者の双方に対し 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 景品表示法の 有利誤認表示 にあたると考えられる表示 購入者の負担が記載されていない表示 A 家電量販店 インターネット接続サービスとパソコン ( 通信用端末付き ) のセット販売につき チラシ等広告において 機種によってはパソコンを 100 円 等と格安で購入できるとの利益のみが表示され 他方 購入者が加入しなければならないインターネット接続サービスの月額料金や 中途解約した場合の契約解除料等 購入者が負担しなければならない金額が記載されていない表示 B 家電量販店 インターネット接続サービスとパソコン ( 通信用端末付き ) のセット販売につき チラシ等広告において 当社指定データカード加入で あるいは 当社指定インターネット加入で 機種によってはパソコンを 1 円 等と格安で購入できるとの利益のみが表示され 他方 購入者が加入しなければならないインターネット接続サービスの月額料金や 中途解約した場合の契約解除料等 購入者が負担しなければならない金額が記載されていない表示 消費者契約法の 不当勧誘 にあたると考えられる行為 不利益事実の不告知にあたると考えられる勧誘行為 ( 消費者契約法 4 条 2 項 ) インターネット接続サービス事業者 インターネット接続サービスとパソコン ( 通信用端末付き ) のセット販売において 店頭 広告等によりパソコンを無料または格安で購入できるという利益となる事実のみを告知し 他方 インターネット接続サービスを契約期間中に中途解約した場合 契約解除料が発生する旨の不利益事実を告知しない行為 42

23 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 家電量販店のチラシ等広告の表示 インターネット接続サービスと通信用端末付きのパソコンのセット販売において 一般消費者の自主的かつ合理的な選択肢としては 1セット販売契約を申込む方法 2パソコンは別途自分で単体購入し 他のインターネット接続サービス事業者と通信契約を締結する方法 3パソコンは別途自分で単体購入し 当該通信サービス事業者の指定プラン以外の通信プランを契約する方法がありうるところ インターネット接続サービスの月額料金や中途解約した場合の契約解除料等を示さないまま 1の取引であればパソコンを 1 円 100 円 等と格安で購入できるとの表示は 上記 23の取引に比し 著しく有利な取引条件であるとの誤認を消費者にあたえるものであり 景品表示法の 有利誤認表示 に該当すると考えられます (2) インターネット接続サービス事業者の店頭 広告での勧誘行為インターネット接続サービスと通信用端末付きのパソコンのセット販売において インターネット接続サービスを中途解約した場合には 契約解除料の支払いが必要とされているところ かかる事項は 消費者が本件セット販売の申込みを行うか否かを決定する際の判断に決定的な影響を与える重要事項であり 不利益事実に該当するにもかかわらず これを告げないまま セット販売に応ずれば パソコンを無料または格安で購入できるとの利益となる旨の事実のみを告げる行為は 消費者契約法 4 条 2 項の不利益事実の不告知に該当すると考えられます 差止請求の成果 家電量販店の宣伝広告においては A 社においてはインターネット接続サービスの月額料金ならびに中途解約時の契約解除料等が明記されるようになり B 社においては 2 年間の契約が条件となること 月額使用料の負担が別途必要であること 契約期間中に解約 変更した場合は違約金を支払う必要があること 各社によって料金が異なることが表示されるようになりました また インターネット接続サービス事業者においては 消費者に理解されるような説明の実施を販売員に徹底するとともに 申込書において 特にご注意いただきたい事項 として料金プランや契約解除料 事務手数料等の説明を強調し より見やすく 理解しやすいように改善し あわせて重要事項内容の説明を受け 消費者が承諾したことが確認できる様式へ改定し 総合カタログでは契約解除料等の注意喚起を目的とした説明が追記されました その他にも 月 1 回の頻度で 全国の販売員 スタッフへ接客改善研修と各種指導を徹底しており 苦情等発生時には 担当販売員を特定したうえでの教育 指導実施等 改善措置を講じているとの回答がありました 併せて 他の家電量販店においても 同様の宣伝広告が見受けられたことから 公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会に対して 表示改善の周知徹底と指導等の実施を要請しています 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 12 携帯電話端末販売契約における不当条項 はじめに携帯電話端末販売及び携帯電話通信事業者の販売代理店が 消費者に携帯電話端末を販売する際に交付している 契約 機種変更時注意事項確認書 に 消費者契約法の不当条項に該当する規定があるとして 差止請求を行った事例があります 43

24 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 解約を制限する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) ご契約後のキャンセル 返品 返金 交換は一切できません 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 契約後のキャンセルは一切できないとの規定は 未成年者や成年後見人による取消し 詐欺による取消し 錯誤無効を排除するものであり また 端末に隠れた瑕疵がある場合の債務不履行あるいは瑕疵担保責任を理由とする解除を排除するものであることから 民法の任意規定に比し消費者の権利を制限するもので 信義則に反し消費者の利益を一方的に害するものであることから 消費者契約法 10 条により無効と考えられます 差止請求の成果当該条項は削除され 販売した商品に不具合 ( 初期不良 ) 等ある場合には 返品 商品を交換いたします 但し 使用に支障がないもの 及びお客様の責任による不具合が生じたものは返品または交換の対象になりません との内容に改定されました 参照 成果事例一覧 12-1( 消費者機構日本 ) 13 ソフト利用契約における有利誤認表示と不当条項 はじめにモバイルゲームソフトや コンピューターソフトの利用に関する規定や表示が消費者契約法の不当条項 景品表示法の 有利誤認表示 に該当するとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 景品表示法の 有利誤認 にあたると考えられる表示 有利誤認にあたると考えられる表示 テレビ CM において ゲームを紹介した後に 無料 との音声を用いること 44

25 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 事業者の責任を免除する条項 ( 消費者契約法 8 条 ) 免責事項およびユーザーの責任 負担についてユーザーは 以下の事業者への免責事項およびユーザーの責任 負担についての内容を了解のうえ 本サービスを利用することとします ユーザーは (1) 本サービスを利用しなかったこと または利用できなかったこと (2) 不正アクセスや不正な改変がなされたこと (3) 本サービス中の他のユーザーによる発信 送信 ( 発信 ) 行為 (4) その他の行為 第三者のなりすまし行為 (5) その他本サービスに関連する事項に起因または関連して生じた一切の損害について 事業者が賠償責任を負わないことに同意します 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) テレビ CM で 無料 との音声を用いた表示テレビ CM において ゲームを紹介した後に 無料 との音声を流すことは 実際に無料で利用できるゲームは一部であるにもかかわらず あたかも当該事業者が提供する全てのゲームが無料であるかのごとき誤解を消費者に与えるものとして 景品表示法の 有利誤認表示 にあたると考えられます なお テレビ CM の画面上には 一部コンテンツは有料です との打ち消し表示がなされていましたが テレビはその特性上 音声のみを聞いている視聴者もおり 音声表示のインパクトがより大きいと考えられること 当該打ち消し表示の表示時間が約 2 秒程度に過ぎないことからすると 消費者の誤解が払拭されるものとは考えられません (2) 事業者の責任を免除する条項当該事業者の提供するサービスを 利用できなかった 場合や (2) ないし (5) に定める事態が生じた場合 民法の一般原則によれば そうした事態の発生について 事業者に故意 過失がある場合には債務不履行や不法行為に基づく損害賠償責任を負うところ これらの場合について 事業者の責任を一律に免除する条項は 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 同 3 号により 無効と考えられます 差止請求の成果事業者は いずれについても違法性を認めなかったものの テレビ CM において 無料 との音声表示を行わなくなり 免責条項についても 申入れの趣旨にしたがい 改定がなされました コメントこの他にも インターネット用コンピュータープログラムソフトのダウンロードに際し 実際には 14 日間の無料体験期間が付与された月額 945 円の有料利用契約であるにもかかわらず 今すぐダウンロード とのバナーの上に まずは 14 日間無料でお試しください! と表示し ダウンロードする際の アカウントの作成 画面において 個人情報やクレジットカード情報の入力を求め その後に表示される 注文の確認 画面において 価格を 0 と表示していた業者に対し あたかも同ソフトが無料であるかのような誤認を与え 注文から 15 日以降は月額 945 円の対価が発生する有料の利用契約であるとの認識を困難にするもので 消費者契約法の不実告知に該当するとして 差止めを求め 当該ウェブサイトの表示が修正された事例もあります ( 成果事例一覧 No.13-2 消費者機構日本 ) 参照 成果事例一覧 13-1( 消費者支援機構関西 ) 13-2( 消費者機構日本 ) 45

26 14 インターネット通信販売契約における不当条項 はじめにインターネット上で通信販売を行っている事業者に対し 消費者との売買契約に関する取り決めが 消費者契約法で無効とされる不当条項にあたるとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 返品期間に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 商品の返品については 以下の場合に限り受け付けるものとします (2) 商品到着後 7 日以内であって かつ以下の全てを満たす場合 1 ご注文内容と異なる商品が到着した場合 2 配送中に破損した商品の場合 3 商品に瑕疵があった場合 B 社 商品到着後 日以内に オンラインの返品受付センターから返品または交換手続きをお済ませください 期間が過ぎると手続きができなくなりますので 期間内にお済ませください 会員による商品に関する投稿について事業者の責任を免除する条項 ( 消費者契約法 8 条 10 条 ) 当社は 本件通信販売サイトのトップページ 本件通信販売サイト上の モノ 及び販売ページ上において 会員が投稿した商品に関するコメントの内容について 当該コメントの内容が事実に反するものであったとしても これによる商品を購入した会員に対して一切の責任を負わないものとします 商品の配送につき 事業者の責任を免除する条項 ( 消費者契約法 8 条 ) 当社サイトで購入されたすべての商品は 配送に関する契約に準じます つまり お客様が選択した支払方法及び配送方法に拘わらず 商品を配送業者に引き渡した時点で その商品に関する紛失のリスクと所有権はお客様に移ります 返品時の代金返金方法に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 代金引換及びコンビニ ATM ネットバンキング Edy 払いでのお支払いによるご注文の場合 当社ギフト券での返金となります なお 当社ギフト券の番号は 返金処理が完了した際に Eメールでお知らせします 専属的合意管轄に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 当社サイトへのアクセス または当社サイトを通じた商品やサービスのご購入に何らかの点で関連する紛争に関してはすべて 東京地方裁判所を管轄裁判所として指定します ただし お客様が何らかの方法で当社の知的財産権を侵害した または侵害の脅威を与えた場合 当社はいかなる裁判地のいかなる裁判所にも差し止め またはその他の適切な救済を求めることができ お客様は当該裁判所における専属的な裁判権および裁判地に同意します 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 返品期間に関する条項商品違い 商品の破損という債務不履行や瑕疵担保責任にあたる場合の返品 ( 契約解除 ) や交換手続を 商 46

27 品到着後 7 日 ( 前記 A 社 ) あるいは 日 ( 前記 B 社 ) を経過した場合には受け付けないとの規定は 民商法に定める債務不履行や瑕疵担保責任による解除権の行使期間に比して著しく短く 事業者に正当な理由が認められるような特段の事情が認められない場合でも消費者の解除権行使を制限するものとして 消費者契約法 10 条により無効と考えられます (2) 会員による商品に関する投稿について事業者の責任を免除する条項会員等の投稿内容が事実に反することを知り または知り得た場合に 事業者が当該コメントの削除等の対応を行わず その投稿内容を信用する等して消費者が商品を購入した場合には 事業者が負う不法行為等による損害賠償責任を全部免責としている規定として 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 同項 3 号によって無効になると考えられます また 消費者の損害回復のための機会を 民法 1 条 2 項に規定する基本原則に反して奪うものとして 消費者契約法 10 条により無効になるとも考えられます (3) 商品の配送につき 事業者の責任を免除する条項通信販売である以上 当該事業者は 顧客の指定した場所である届け先まで商品を届ける義務を契約上負っているところ ( 配送事業者は履行補助者と考えられます ) 当該事業者が配送業者に商品を渡した時点で 商品紛失のリスクを消費者に負わせるとの規定は 消費者の権利を制限し 事業者の義務を軽減するものであり この場合 消費者が代金支払債務を負い続けるとすれば 事業者は債務不履行責任を不当に免れるものであり かかる規定は 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項として 消費者契約法 8 条 1 項 1 号で無効になると考えられます (4) 返品時の代金返金方法に関する条項返品する場合 売買契約の解除となるため 民法上 原状回復義務を負うことになるところ 返金は当該事業者のギフト券を代物弁済として消費者に与える内容とされており 当該事業者のギフト券が 当該事業者のサイトでしか使用できないことからすると 消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます (5) 専属的合意管轄に関する条項当該事業者は ホームページを設置して日本全国の顧客を相手に業務を行っているところ 全国で紛争が発生することは 業務の性質上 可能性のある事柄と言え 一方 消費者が必ず東京地方裁判所で訴訟をしなければならないとすると 当該事業者が得る利益に比し 消費者の被る不利益は多大なものであり また 移送の申立てをしても必ずしも認められるとは限らないことからすると 消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます 差止請求の成果返品期間に関する条項については A 社については 7 日以内という期間制限が削除され B 社については 初期不良の場合には 返品期間を過ぎていても問い合わせ内容に応じて全額返金することがあるとの規定に変更されました 会員による商品に関する投稿について事業者の責任を免除する条項については 当該事業者の故意または重大な過失を除いて免責とする規定に変更されました さらに 商品の配送につき 事業者の責任を免除する条項は削除され 返品時の代金返金を当該事業者のギフト券に限定した条項についても 銀行振込での返金を受けることも可能な規約に変更されました また 専属的合意管轄については 消費者の場合 東京地方裁判所が付加的合意管轄裁判所として指定される規定に変更されました 参照 成果事例一覧 14-1( 消費者機構日本 ) 14-2( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 47

28 15 消費者向けローン契約における不当勧誘行為 はじめに 金融機関が提供する消費者向けローン ( 金銭消費貸借 ) 契約に関して 消費者契約法の不当勧誘行為にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当勧誘 にあたると考えられる行為 既存の債務の返済に充てうる資金の融資契約の勧誘における不実告知等 ( 消費者契約法 4 条 1 項 1 号 同条 2 項 ) 次の内容の広告並びに融資業務を行っていること 1 債務者の既存の借入のうち 利息制限法所定制限利率を超えた利息 ( 以下 超過利息 という ) をも支払う必要があるとの誤認を生じさせる広告 2 利息制限法を超える利息を支払う既存債務を例としておこなう比較広告 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 本件事業者は おまとめローンについて 毎月の返済が軽くなる 支払総額も減る 月々の管理がラクになる 等の広告をしていますが 借り換えの対象として想定される債務の内 利息制限法を超過する利息を収受する貸付は 超過利息部分について無効です このような借入について同法所定の利率での再計算を行った場合 借入残高が大幅に減額されたり 支払い義務自体が消滅する場合もあります 上記表示内容は 当該融資契約の勧誘にあたって 利息制限法に照らせば既存債務が存在せず あるいは 既存債務の額が融資金額より大幅に少ない場合 当該融資契約の重要事項である用途 ( 既存債務の返済に充てる ) について 事実と異なることを告げるものとして 不実告知に該当すると考えられます また同時に 現状のおまとめローンにおいては 返済月額が大幅に軽減されるという当該債務者の利益となる旨の事項を告げておきながら 他方で 利息制限法による救済機会が失われるという当該債務者の不利益となる事実を告げない勧誘方法であることから 不利益事実の不告知に該当すると考えられます 差止請求の成果 申入れの結果 その都度利息制限法所定の利率を超える借入を用いたシミュレーション広告等を使用しないなどの改善がなされ 利息制限法所定の上限金利を超えた金利を用いた広告を中止するとの回答を得ました コメントこの事例は 金融機関の広告に対して 消費者契約法の不実告知等の不当勧誘にあたるとして 差止めを求めた事案です 消費者全体に対して契約締結を働きかける不当な広告を差止めることができれば 大きな効果が期待できます なお 本件は景品表示法による差止請求制度が施行される前の事例でした 参照 成果事例一覧 15-1( 消費者支援機構関西 ) 48

29 16 消費者向けローン契約における不当条項 はじめに 消費者金融会社が提供する消費者向けローン ( 金銭消費貸借 ) 契約に関して 消費者契約法の不当条項にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 裁判外での請求後下記訴訟になりました 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 期限前に弁済する場合の違約金を定める条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 貸付金の弁済期日が到来する前に 貸付金額の全部を償還することができるものとします この場合は 償還 する残元金に対する 3 パーセント違約金を負担します 又 第 2 項 ( 期限の利益の喪失 ) により貸付金の全部を 償還する場合も同様とします との契約条項のうち 第 2 文 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 期限の利益は借主のために存在すると推定されるところ ( 民法 136 条 1 項 ) 当該条項は 借主が期限の利益を放棄した場合に 借主に債務不履行がないにもかかわらず違約金の支払義務を課すもので 民法の規定に比べ借主の義務を加重するものです また 本件事業者の貸出利息は商法 514 条所定の年 6% を超えており 商法の規定に比べ借主の義務を加重しているところ 利息制限法所定の制限利率を超える場合があるので その場合差止めの対象となると考えられます 当該条項に基づく違約金は利率や早期完済の時期によっては 貸出金利と合算した実質年利が利息制限法や出資法に反する場合があり 違約金の支払いにより早期完済をしたことが実質的に無意味になる場合があるため 信義則に反し借主である消費者の利益を一方的に害するもので 消費者契約法 10 条により無効になると考えられます 差止請求の成果本事例は訴訟で争われることになりましたが 第一審判決 ( 京都地判平成 年 4 月 23 日 判タ 1310 号 169 頁 ) 控訴審判決 ( 大阪高判平成 年 10 月 23 日 ) ともに 借主が期限の利益を放棄したときに相手方の利益を害することができないとした民法 136 条 2 項但書は 貸主に利息制限法に違反する金員の収受を認めたものではないとして その範囲でただし書の適用は排除されるなどとした上で 上記第 2 文の条項が信義則に反し消費者契約法 10 条に違反するとして差止めを認めました 同結論は最高裁でも維持され確定しました 本件条項は第 1 審判決に基づく間接強制決定により 本件事業者による使用が暫定的に停止されていましたが 判決確定後 本件事業者により当該条項の不使用の意思表明 当該条項を含む契約用紙の破棄等が実行されました コメント借主が 早期に借金を完済した場合に かえって違約金を支払わなくてはならない という条項には違和感を覚える方も多いと思います このような条項は消費者金融の取引分野では従前から広く使用されてきたものですが 消費者契約法によって無効となる場合があることを確認した裁判例がありますので 事業者としては注意が 49

30 必要です 参照 成果事例一覧 16-1( 消費者支援機構関西 ) 17 金融機関の預金口座振替依頼契約における不当条項 はじめに金融機関と消費者との間で締結される預金口座振替依頼契約の契約条項に関して 消費者契約法により無効とされる不当条項にあたるとして 同法に基づき差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 契約の解約をする場合に 第三者を経由して届ける旨の条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 金融機関の提供する自動振替サービスの預金口座振替依頼契約書の口座振替規定に以下の条項があります 3 この契約を解約するときは 私から委託企業を経由し 貴金融機関に書面により届出ます 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 本件事業者とその預金者との間の本件契約は 民法上の準委任契約に該当し 民法の委任の規定が準用されることから 本来 預金者は 何らの制限なく本件契約を解除できるはずです しかしながら 上記条項が適用される本件契約においては その解約に契約の当事者ではない収納企業の経由を要求しており この要求により預金者の解除権が制限されています また 収納企業がヤミ金融等の違法業者であった場合には その制限は特に顕著となり 違法業者の被害者である預金者が 加害者である収納企業に本件契約の解除を申出ることは事実上不可能であると言えます その一方で 金融機関が契約当事者である預金者から直接の申出により 本件契約を解除することにとくに不利益は存在しません したがって 上記条項は 民法 商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し 消費者の権利を制限し 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであり 消費者契約法 10 条に違反するものと考えられます 差止請求の成果差止請求は 2 つの金融機関に対してなされましたが いずれの金融機関も下記のとおり改定しました 3 この契約を解約するときは 私から貴金融機関に書面により届出ます コメント この事例は 九州地方において被害が横行していた いわゆる 偽装質屋 ( 実態は無登録の貸金業であるにもかかわらず 質屋営業を偽装し 金銭を貸付け 高利を徴収するヤミ金融業者 ) の営業に 金融機関が提供す 50

31 る自動振替サービスが利用され その預 ( 貯 ) 金口座振替依頼契約において 解約につき 収納企業を経由しなければ解約できない旨の条項が定められており 消費者の解約権を制限し また 現実に偽装質屋等からの被害救済を困難なものにしているとの判断から 差止請求が行われたものです 参照 成果事例一覧 ( 消費者支援機構福岡 ) 通貨選択型投資信託契約の目論見書の記載における不当表示 はじめに 通貨選択型投資信託運用会社が消費者に交付する目論見書の記載が 景品表示法の 優良誤認表示 にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 優良誤認表示 に該当するとしたものが 15 件 ( 一斉申入れ ) あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 優良誤認表示 と考えられる表示 為替ヘッジ 為替ヘッジ取引 為替ヘッジプレミアム 為替ヘッジコスト ( これらを総称して 以下 為替ヘッジ等 とします ) 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 通貨選択型投資信託運用会社が 消費者に交付する目論見書において 為替ヘッジ等 の表現を同じ書面内で異なる意味で用いており ( 一方では 為替ヘッジを 円に対する外国通貨の為替リスクを低減する手法 他方で 為替ヘッジ取引を 現時点で予め将来の為替レートを確定する取引 ) 実際には 円に対する外国通貨の為替リスクがあるか高いにもかかわらず あたかも為替リスクがないか低いような印象を与え 消費者が より為替リスクの低い商品 と誤解を招くおそれがあることから 実際のものよりも著しく優良であると誤認させる表示 ( 景品表示法の 優良誤認表示 ) に該当すると考えられます 消費者が受ける印象 為替ヘッジ 等によって 円建てで利益を享受する投資家にとっての為替リスクを軽減させつつ 金利差相当の収益を享受できる運用通貨を売って 選択通貨を買う取引は 為替ヘッジ等 であるから 円建てで利益を享受する投資家にとっての為替リスクが軽減される運用通貨を売って 選択通貨を買った後 為替ヘッジ等 が行われるから 円建てで利益を享受する投資家にとっての為替リスクが軽減される 実際実際には 積極的に選択通貨の為替リスクを取りにいかない限り 金利差相当の収益は享受できない実際には 積極的に選択通貨の為替リスクをとりにいく手法である実際には 選択通貨の為替リスクを全面的に負う 31 51

32 選択通貨が安くなり 円が高くなることが予想される局面において ファンドマネージャーが 為替ヘッジ等 を行うから 円建てで利益を享受する投資家にとっての為替リスクが軽減される 実際には 機械的に選択通貨を買い付けるので 選択通貨の価値が下落すると 全面的に損失を被る 差止請求の成果通貨選択型投資信託運用会社 15 社に対して 一斉申入れを行ったものですが 事業者は 為替ヘッジ等 の表現は景品表示法違反とは言えないとしつつも 投資家にとってわかりやすい表示という観点から 為替取引 為替取引によるプレミアム 為替取引によるコスト 為替取引対象通貨 といった他の表現に変更するとの回答があり 全 15 社において 変更されました また 当該申入れを受けて 一般社団法人投資信託協会が 交付目論見書の作成に関する規則 等の一部改正案を示し 表記指針の改善にもつながりました 参照 成果事例一覧 ( 消費者支援機構関西 ) 19 歯科診療契約における不当条項 はじめに 歯科診療契約の契約条項に関して 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 治療費の不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 歯科医院 1 同意書の以下の条項 本契約が途中で解約された場合 貴院に対し私はその理由の如何を問わず それまでにお支払いした治療費の返還を求めません 2 診療契約の以下の条項 契約破棄の場合 お納めの金額は払い戻しません 中途解約を認めない条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) B 歯科医院 1 医療機関との治療契約における中途解約は ( クーリング オフを含め ) 法律上認められておりません 但し当院では患者様のご都合を配慮し 7 日間は特例として院内規定に基づき 違約金と事務手数料にて中途解約に応じます 2 7 日以内の解約の場合の違約金は以下のとおり 治療開始前の場合 契約治療費が5 万円以上の場合 違約金として一律 5 万 00 円 契約治療費が5 万円未満の場合 契約治療費の 50% 52

33 治療が開始されている場合 契約治療費全額 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 対象条項の問題点 A 歯科医院は 患者に治療途中での解約は認めるものの それまで支払った治療費は一切返金しないとの条項を使用していました 同院では契約時に予め治療費の概算額を受領してしまうため 患者は事実上解約をすることによる違約金を支払うのと同様な結果になっていました B 歯科医院は そもそも患者による中途解約を原則として認めず 例外として契約後 7 日以内の解約は認めるものの きわめて多額の違約金を支払わなければならない規定を置いていました (2) 解除により発生する過大な違約金条項 A 歯科医院の規定では 患者が中途解約した場合には支払った治療費全額が返還されず 事実上解除に伴って前払い治療費全額が違約金として受領されるのと同様な結果となっています また B 歯科医院でも 7 日以内の解約の場合 治療を開始していれば契約治療費全額を違約金として受領できることになっており 患者は事実上解約を断念せざるを得ません 消費者契約法 9 条 1 号は 契約書などに解約に伴う違約金等の定めがあっても 解約に伴って当該事業者に生じる平均的損害を超える部分は無効としています 民法の準委任の規定によれば 患者の解約によって歯科医は原則として既に行った診療行為の割合に応じて報酬を請求することとなっている ( 民法 648 条 3 項 ) ことを考えれば A B 歯科医院の対象条項は いずれも平均的損害を超える違約金を取得できることを定めているものであると考えられますので 差止請求の対象となります (3) 中途解約を認めない条項 B 歯科医院で使用している条項では 原則として患者からの中途解約を認めていませんが 患者と歯科医との診療契約は民法上の準委任契約 ( 民法 651 条 1 項 ) と解されており 患者はいつでも中途解除できることになっています したがって 中途解約できる期間を 7 日間に限定している点は 民法の規定の定めに比して消費者の権利を制限するもので その制限により消費者が受ける不利益の程度は著しく 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するもので 消費者契約法 10 条に該当し 無効と考えられます 差止請求の成果 A 歯科医院 B 歯科医院は 差止請求及びその後の交渉を経て それぞれ以下のとおり条項を改定しました (A 歯科医院 ) 本契約が途中で解約された場合 それまでにお支払いした治療費の内 その時点までの治療において 貴院が負担した費用 事務経費 報酬相当額に関して 貴院に対し私は返還を求めません (B 歯科医院 ) 契約後に解約を希望される場合は 治療の準備に要した費用 ( カウンセリング費用 模型制作費 治療計画設計費 その他 ) の精算が必要となります また 治療開始後においては これに加えて治療の進行に応じた費用の精算が必要となりますので ご了承ください コメント A 歯科医院の場合は 多額の違約金を定めることにより B 歯科医院は中途解約を認めない条項を定めることで 消費者の解約権行使を制約しています しかしながら医療行為のような信頼関係を前提とする契約関係では 事業者としては原則として患者の解約の自由を制約すべきではありません また それによって歯科医院が損害を受ける場合には その填補を受ける限度で違約金を受領できるだけであることを理解する必要があります 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 19-3( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 53

34 20 美容外科クリニックにおける広告表示 はじめに 美容外科クリニックの広告表示に対して 景品表示法の 優良誤認表示 にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 優良誤認表示に該当するとしたものが 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 景品表示法の 優良誤認表示 にあたると考えられる広告表示 確実に若返る効果が得られるかのような表示 10 歳若々しくなります! 気になる部分に直接注射することで 簡単に5 歳若返る最新の注射治療です 見た目 10~15 歳若返る! 目元のシワやホウレイ線を改善することにより 実年齢より5 歳は若く見られるようになります 顔全体のたるみを解消することにより 10 歳は若く見られるようになります 術後 腫れが生じる可能性等について言及しない表示 所要時間はわずか数 10 分程度と非常に簡単で 手術というよりはメイク感覚でできます 糸を通すだけの簡単な治療で 腫れもほとんどなく 翌日から洗顔 メイクが可能です 施術後のアフターケアが万全であるとの表示 最新の機器と熟達した医療技術 アフターケア 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 適格消費者団体は 景品表示法の 優良誤認表示 有利誤認表示 に該当する不当表示に対して 差止請求を行うことができます ( 景品表示法 10 条 1 号 2 号 ) 優良誤認表示 とは 商品 サービスの品質 規格その他の内容について 実際のもの あるいは 他の事業者のものよりも著しく優良であると誤認される表示のことであり 有利誤認表示 とは 商品 サービスの価格その他の取引条件について 実際のもの あるいは 他の事業者のものよりも著しく有利であると誤認される表示のことです 上記事例は リフトアップ や 二重まぶた手術 の施術を行っている美容外科クリニックに対して その広告表示が 優良誤認表示 に該当するとして 差止請求を行ったものです 問題とした広告表示は 3 つに大別できますが まず 施術による効果は人によって異なるものであるにもかかわらず 10 歳若々しくなります! 簡単に 5 歳若返る 等 あたかも確実に若返るかのような表示は 実際のものよりも著しく優良であるとの誤認を与えるものであって 優良誤認表示 に該当すると考えられます また メスを使わないリフトアップ施術も外科手術のひとつであって 術後に腫れが生じたり突っ張りが生じたりすることがあるにもかかわらず 腫れもほとんどなく 翌日から洗顔 メイクが可能 糸を通すだけの簡単な治療 手術というよりはメイク感覚でできます といった表示をすることは 実際のものよりも著しく優良であるとの誤認を与えるものであって 優良誤認表示 に該当すると考えられます さらに 施術後の対応について 消費者から消費生活相談窓口等に相談やトラブル経緯の報告がなされている 54

35 にもかかわらず 最新の機器と熟達した医療技術 アフターケア 等 施術後のアフターケアが十分になされるかのような表示は 実際のものよりも著しく優良であるとの誤認を与えるものであって 優良誤認表示 に該当すると考えられます 差止請求の成果適格消費者団体の申入れに対し 一度は広告表示が改定されたものの その後 再び改定前の表示に戻った広告の折り込みがあったことから 差止請求訴訟を行う前提として 書面による事前の請求 ( 消費者契約法 41 条 1 項の請求 ) を行ったところ 景品表示法の優良誤認表示にあたると考えられる広告表示は削除ないし修正されました コメント美容外科クリニックの広告表示には 前記事例のように 景品表示法の 優良誤認表示 に該当すると考えられる表示が多数見受けられるところです まったく同じ文言を使用している広告表示も散見されます 美容クリニックの業界では 他社の広告表示を参考にすることがよくあるようですが 事業者においては 同業他社の広告表示に漫然と追随することなく いきすぎた表現で 消費者に誤解を与えるような表示とならぬよう 注意が必要と言えます 参照 成果事例一覧 20-1( 埼玉消費者被害をなくす会 ) エステサロン 美容外科クリニックにおける不当条項 はじめに 美容外科クリニックやエステサロンが 消費者と施術に関する契約をするに際し 消費者に交付し あるいは差し入れさせる文書に記載している内容が 消費者契約法で無効とされる不当条項にあたるとして 差止請求を行った事例が複数あります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 事業者の損害賠償の責任を免除する条項 ( 消費者契約法 8 条 ) 前 2 条の説明を十分に受けた後 自らの意思に基づき 自らの責任でネイルを実施する よってその結果 万一身体症状に何らかの異常が発生しても 当社が民事刑事その一切の責任を負わないことにつき了承し 当社に対する一切の請求権を放棄します 上記の内容に許諾し 自らの意思に基づき 自らの責任でまつ毛エクステンションを実施する よってその結果 万一身体症状に何らかの異常が発生しても 当社が民事刑事その一切の責任を負わないことにつき了承し 当社に対する一切の請求権を放棄します 55

36 違約金 キャンセル料に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 手術予定日より2 週間前から前々日までの手術の変更 キャンセルは 手術代金の 50% 手術予定日前日の手術の変更 キャンセルは手術代金の 80% 手術当日の変更 キャンセルについては手術代金全額をキャンセル料としてお支払いいただきます 連絡なくキャンセルの場合は いかなる場合もキャンセル料が発生します 手術申込金は 手術事前準備に当てさせていただきますので ご返金はできませんので 予め ご了承ください 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 事業者の損害賠償の責任を免除する条項ネイルやまつ毛エクステンションの施術を行うエステサロンが 消費者に差し入れさせる誓約書に 自らの意思に基づき 自らの責任でネイル まつ毛エクステンションを実施する その結果 万一身体症状に何らかの異常が発生しても 当社が民事刑事その一切の責任を負わないことにつき了承し 当社に対する一切の請求権を放棄します との免責条項を定めていた事案ですが このような免責条項は 事業者の債務不履行ないし不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項に該当し 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 同 3 号に反し 無効と考えられます (2) 違約金 キャンセル料に関する条項豊胸手術や二重まぶたの手術等を行っている美容外科クリニックが 消費者に交付する文書に記載していた規定が不当条項に該当するとして 差止めを求めた事例です まず 手術予定日より 2 週間前から前々日までの手術の変更 キャンセルは 手術代金の 50% 手術予定日前日の手術の変更 キャンセルは手術代金の 80% 手術当日の変更 キャンセルについては手術代金全額をキャンセル料としてお支払いいただきます との規定は 契約解除や日程変更等を妨げる方向に作用すること 特に 契約内容 日程変更の場合には 上記割合のキャンセル料を消費者に負担させたうえで 手術の実施にあたって別途手術料を全額負担させるものであることから 消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます また 連絡なくキャンセルの場合は いかなる場合もキャンセル料が発生します との規定も 仮予約をすれば キャンセルの連絡をしないまま支払日までに手術申込金を支払わなかった場合にもキャンセル料が発生する趣旨の条項であり 仮予約後の契約解除や日程変更等を妨げる方向に作用することから 消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます 同様に 手術申込金は 手術事前準備に充てさせていただきますので ご返金はできませんので 予め ご了承ください との規定も 手術申込金を支払った以後の契約解除や日程変更等を妨げる方向に作用することから 消費者の利益を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条に反し 無効と考えられます 差止請求の成果エステサロンの損害賠償責任を免除する条項は 全て削除され 美容外科クリニックの違約金 キャンセル料条項も 一部は削除され 一部は 予約金をご入金いただいた時点で手術本契約が成立します 手術予定日のご変更 キャンセルは 2 週間前までにお願いいたします 2 週間を過ぎても手術予定日のご変更 キャンセルには応じますが すでにかかってしまった実費相当額についてはご負担いただくことがあります と修正されました コメント前記事例のように エステサロンや美容外科クリニックが消費者に交付する文書には 事業者に一方的に有利な内容が記載されているものが散見されます そのような規定は 消費者契約法で無効となりますので 事業者においては 記載内容の見直しに加え 消費者への十分な説明が必要と考えられます 56

37 また 仮に実際の運用の場面では 規定の内容にかかわらず 柔軟に対応しているとしても このような規定が存在すること自体 消費者のキャンセルに対する抑制効果をもたらすものと言えますので 事業者においては 注意が必要です 参照 成果事例一覧 -1( 消費者機構日本 ) -2( 全国消費生活相談員協会 ) 建築請負契約における不当条項 はじめに 建築請負契約に関して 建築申込金の不返還条項 注文者からの中途解約時における違約金条項 瑕疵担保責任条項 さらに履行遅滞に基づく賠償条項が 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 建築申込金の不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社は 新聞チラシなどで 限定 棟 などというキャンペーンを行い 展示場への来場者などから 建築申込書と併せて建築申込金を徴収していました 建築申込金に関して以下の条項が定められていました 注文者が当該建築申込みを撤回した場合 請負事業者は 建築申込金 5 万円全額を 当該建築申込みの撤回手数料及び当該申込み後の業務手数料として受領することとする なお 請負事業者は その撤回手数料及び業務手数料が5 万円を超えたとしても その超過額を注文者に請求し得ないものとする 着工前に注文者が解除した場合の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 B 社着工日前に注文者が建築請負契約を解除した場合には 注文者は請負事業者がすでに支出した費用を負担するとともに 違約金として請負代金の 20% を支払うものとする条項 C 社 住宅ローン内定後の注文者の一方的な解約の場合には 業務委託手数料を含む請負代金額の 10% を申し受けます 瑕疵担保責任の期間短縮条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 請負事業者は注文者に対し 本契約の目的物の瑕疵につき第 13 条の引渡しの日から木造の建物については 1 年間 石造 金属造 コンクリート造およびこれらに類する建物 その他土地の工作物については 2 年間とする ただし その瑕疵が請負事業者の故意または重大な過失によって生じたものであるときは1 年を5 年とし 2 年を 10 年の責任を負うものとします 57

38 履行遅滞に基づく賠償条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 請負事業者が正当な理由なくして工事の完成並びに本契約の目的物の引渡しを遅滞したときは 注文者は請負事業者に対し 請負代金から出来形部分等および発注済の材料に対する請負代金相当額を控除した金額について日歩 3 銭の割合による遅延損害金を請求できるものとします 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 建築申込金の不返還条項建築申込制度への申込みを撤回する顧客 ( 多くが消費者と思われます ) は一様ではなく 申込み後まだ極めて短期間しか経過していない者 あるいは請負事業者から何らの役務の提供も受けていない者も含まれています これらの顧客が申込みを撤回した場合に 請負事業者には殆ど損害が生じないものと考えられます ( 仮に 損害が考えられるとしても 申込みの事務処理に通常必要とされる費用程度と思われます ) 消費者契約法 9 条 1 号では 消費者契約の解除に伴う損害賠償額の予定や違約金を定める条項に関して 解除の事由や時期等の区分に応じ 当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い 当該事業者に生じる平均的な損害を超える部分は無効とされています 請負事業者が 建築申込み後に受けた役務の有無や内容 あるいは建築申込み後経過した期間等の要因を全く考慮せず 一律に建築申込金 5 万円を返還しないとする条項は 消費者契約法 9 条 1 号に該当すると考えられます (2) 着工前に注文者が解除した場合の違約金条項 A 社 B 社はともに 注文者が着工日前に建築請負契約を解除した場合 注文者は請負事業者が既に支出した費用を負担するとともに 違約金として請負代金の 20% を違約金として支払う規定を設けていました また C 社は請負代金の 10% の違約金規定を設けていました しかし このような場合請負事業者は未だ工事に着工していないわけですから 注文主が請負契約を解除しても 事業者には殆ど損害が生じないものと考えられます ( とくに A 社 B 社の場合には既に支出した費用については別途支払を受けられます ) 前記した消費者契約法 9 条 1 号の規律から考えますと 請負事業者が 着工前にもかかわらず 一律に請負工事代金の 20% あるいは 10% を違約金としているのは 同条項の平均的損害を超える違約金を定めているものと考えられます (3) 瑕疵担保責任の期間短縮条項請負契約に関する瑕疵担保の期間については 民法第 638 条 1 項が 木造の建物については引渡しの後 5 年間 石造 土造 れんが造 コンクリート造 金属造その他これらに類する建物については引渡し後 10 年間 瑕疵担保責任を負う旨を規定しています これに対し 本件条項は 民法 638 条 1 項に比して 請負事業者が負う瑕疵担保の期間を 1 年間または 2 年間と著しく短期間に制限する条項であり 建物の瑕疵については相当期間経過後に発覚することも多々あることを考慮すれば 瑕疵担保に基づく消費者の請求権を 1 年間ないし 2 年間に制限することは 消費者に多大な不利益を強いることとなり 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものと評価されますので 消費者契約法 10 条により無効と考えられます (4) 履行遅滞に基づく賠償条項請負事業者の責任により工事の完成 引渡しが遅延した場合 注文者には仮住まいの住居の家賃等が必要となる場合があるなど 本件条項に規定されている遅延損害金以上の損害が発生することがあると思われます 民法 415 条には 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは 債権者は これによって生じた損害の賠償を請求することができる との定めがあります 本件条項は 民法 415 条に比して 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害賠償の請求の権利を制限する条項であり 工事完成ないし引渡しの遅延による消費者の損害を著しく制限する点で 消費者に不当に不利益です したがって 消費者契約法 10 条により無効と考えられます 58

39 差止請求の成果 (1) の条項は 以下のとおり改められました 建築申込金は 工事請負契約締結時に全額工事請負代金に充当される 但し 甲 ( 注文者 ) が当該建築申込みを撤回した場合 乙 ( 請負事業者 ) は 甲に対し 乙に発生した費用を控除し 建築申込金を返還する その際の費用とは 当該建築申込み後に甲の求めに応じて行った業務に関するもので 別紙 建築申込撤回時控除費用明細 の通りとする なお 乙はその費用の合計額が5 万円を超えたとしても その超過額を甲に請求し得ないものとする (2) の条項は 各社以下のとおり改めました A 社は当該条項を削除し 着工日以降の解除の場合に限り 出来形部分及び発注済材料に対する請負代金を請求できる という規定に改めました B 社は 以下のように改定しました 甲( 注文者 ) は 本契約の目的物の引渡しまでに本契約を解除することができるものとします この場合 甲および乙 ( 請負事業者 ) は本契約の解除に関して次の各号に定めるものとします (1) 第 6 条の着工前において 甲が本項に基づいて本契約を解除した場合には 甲は乙が既に支出した費用を負担するとともに 乙に生じた損害を賠償します ( 以下 略 ) C 社は以下のとおり改定しました 本請負契約は 所在地の土地が購入出来る事と 住宅ローンの借入が可能な場合に成立し 万一不成立の場合は白紙解約とし 手付金は全額返金いたします また 住宅ローン内定後に一方的な解約の場合は 実費精算とします 但し 実費精算額は金 5 万円を上限とします (3) の条項は 削除されました (4) の条項は 以下のとおり改定されました 乙( 請負事業者 ) の責に帰すべき理由により 契約期間内に契約の目的物を引き渡すことができないときは 特約のない限り 甲 ( 注文者 ) は 請負代金に対し年 6 分の割合による遅延損害金を請求することができる 但し甲はその他遅延による特別必要とした仮住居費用等や収益を目的とする建築物については その損失違約金を加えて別途請求できる コメント建築請負契約に関しては モデル契約書なども公にされていますが 個々の建築業者が作成しているものも多く そのようなものの中にはここで掲げたもののように消費者契約法に抵触する内容のものも少なくないようです なお 注文者が中途解約した場合の違約金条項の効力が消費者契約法 9 条 1 号との関係で争われた個別事例として 千葉地判平成 16 年 7 月 日 ( 消費者法ニュース 着工前の事案で代金の 20% の違約金の定めは平均的損害を超えるとしています ) などがあります 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 )

40 23 建物賃貸借契約における不当条項 (1) はじめに建物賃貸借契約における不当条項として 様々なものが消費者契約法に基づく差止請求の対象となっています ここでは賃借人に修繕義務 原状回復義務を負わせる条項に関するものを取り上げています 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃借人に修繕義務を負わす条項 ) 裁判外 5 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) 3 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 賃借人の修繕義務に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 賃貸借契約期間中 貸室の損傷原因が賃貸人にあるか賃借人にあるか不明確または判定困難な場合には 賃借人が壁 天井 床 玄関ドアの鍵等の修繕 原状回復費用を負担する B 社 入居期間中の ( 中略 ) 壁 天井 ( クロス等 ) 枠 框 ( かまち ) の修理 張替え 交換 床 ( 絨毯 フローリング クッションフロア等 ) の修理 張替え ( 中略 ) 等費用が軽微な修繕については 賃借人の負担とします C 社 結露が原因による修理 補修が発生した場合 それに要する費用は全額賃借人の負担とする D 社修繕区分を定めた条項の内 建具 ガラスの破損などの修繕について 修理の規模および賃借人の故意 過失を問わず 一律に修繕費用を賃借人に全部負担させる条項修繕区分を定めた条項の内 第三者によって破損された場合の修繕を定めた条項の内 第三者によるガラス ドア 鍵等の破損の場合 賃借人の負担による修繕を定めた条項 E 社 賃借人は 入居後 1 週間以内に室内及び専用設備をよく点検し 賃借人の関与しない既存の破損 故障を確認した場合は直ちに賃貸人に連絡し 賃貸人の費用負担のもとで修繕することができる 但し 入居後 15 日以内に連絡のない場合 賃貸人はその責めを負わない 以降の修繕事項 消耗はすべて賃借人の実費負担とする エアコン 給湯器の修繕が不可能な場合取替えの際には 18,000 円 + 消費税 を廃棄費用として借主が負担する F 社 賃借人の入居中における目的物件の下記の修理 補修 取替 調整 張替 紛失等に要する費用は賃借人の負担とする 壁 天井 床 畳 間仕切り 外回り建具 洗面所廻り 便所廻り 風呂廻り 玄関回り 台所廻り 電気設備 給湯機 給排水 ガス設備 例暖房機 鍵 カード類 ポスト類 備品その他の付属設備 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃借人の原状回復義務に関する条項 ) 裁判外 13 件あります 裁判 ( 確定判決 和解等 ) 2 件あります 60

41 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 賃借人の原状回復義務に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 賃貸借契約終了時 経年変化 自然損耗の場合でも 重量物の設置による床材等のへこみや冷蔵庫の後ろ等の電気焼けは賃借人の負担により原状回復する B 社 本契約では 特約として以下のことを賃借人の負担で行うことにしています (1) 本契約に基づく義務として 本件物件の返還に際し 通常損耗 経年変化範囲内の下記 12の費用負担については 賃貸人 賃借人折半とします ( 汚損破損が通常損耗 経年変化を超える場合 及び室内クリーニングは賃借人負担 ) 1クロスの貼り替え 2 畳の表替え裏返し 3 障子 襖の張替え 4カーペットの交換等については 賃貸人の指定する者がその修繕を行うものとします C 社 賃借人が退去時に清掃費及び消臭殺菌料を支払うものとする 旨の条項 原状回復義務として 畳の表替費用を全額賃借人の負担とする 旨の条項 結露が原因による修理 補修が発生した場合 それに要する費用は全額賃借人の負担とする 旨の条項 タバコのヤニによるクロス等の変化等について 経年変化 自然損耗にあたらないとし 原状回復義務として賃借人が費用負担するものとする 旨の条項 E 社 賃借人は 明渡しの際 賃貸人の指定する業者により 基礎クリーニングならびに洋室に於いては床 CF ジュータンのクリーニングを必ず行うものとする ( ジュータンクリーニング 2,000 円 /1m2 CFクリーニング 1,000 円 /1m2) 和室に於いては畳の表替えを必ず行うものとする それらの費用は賃貸人の計算に基づいて賃借人の負担とする 但し 汚損 破損箇所を賃借人が自ら原状回復しない場合には賃貸人は 賃借人の費用負担のもとに 原状回復をすることができる その場合には 原状回復の内訳を賃借人に明示するものとする ( 基礎クリーニングには天井 壁 床は含まれません ) G 社 本契約の解約時 賃借人は賃貸人に対して契約書に基づきルームクリーニング代 シャワーカーテン交換代等を支払うものとし 敷金を納めている場合は敷金から同費用を相殺する 退室時の賃貸人による点検 立会費を賃借人の負担とする 退出時 自然損耗の場合であっても賃借人は畳 襖 クロスの張替え費用の半額を負担する 但し 契約締結時に賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書の説明を受け 受領した場合はこの限りではない H 社 1 明渡し時には鍵交換料を借主に負担させる条項 2 賃借人が 賃貸人に対して 契約締結時に賃貸建物の明け渡し後の清掃料金をあらかじめ支払うことを定め これに加えて壁洗い 床カーペット及び絨毯の染み抜きまたは洗いの費用を借主が負担すると定めた条項 3 明け渡し前に賃借人が賃貸人の指定した額を水回り清掃料として支払う義務を定めた条項 I 社入居年数にかかわらず 退去時にはハウスクリーニング及び消毒費用等の費用を賃借人が負担するとする旨の条項 J 社 本物件は 快適な住生活を送る上で必要と思われる室内改装をしております そのために掛かる費用を分担し ( 頭書記載の定額補修分担金 ) 賃借人に負担して頂いております 尚 賃借人の故意又は重過失による損傷の補修 改造の場合を除き 退去時に追加費用を頂くことはありません ( 以下の1 項から5 項までの記載は省略 ) 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 賃借人に修繕義務を負わせる条項各社の賃借人に修繕義務を負わせる条項の内容は それぞれ異なりますが 共通するのは 入居中の賃借人の故意 過失に基づかない あるいは賃借人の責任が明確ではないにもかかわらず 賃借人に修繕義務あるい 61

42 は修繕に要する金銭負担を負わせていることです 消費者契約法 10 条は 当該条項が民法などの任意規定 ( この中には明文の規定のみならず 一般的な法理なども含まれます 最高判平成 23 年 7 月 15 日判例時報 35 号 38 頁 ) の適用による場合に比べ 消費者の権利を制限し 又は義務を加重する特約で その程度が信義則に反するものの効力を否定しています もともと賃貸借契約の対象となる建物を使用するために必要な修繕をする義務は賃貸人が負っています ( 民法 606 条 1 項 ) そして賃借人が建物を修繕して必要費を支出した場合 賃借人は費用を直ちに賃貸人に請求することができることになっています ( 民法 608 条 1 項 ) また 賃借人が壁のクロスの張替などの有益費を支出した場合 賃借人は賃貸借契約終了時に賃貸人の選択に従い 支出した全額または残存物の増加額のいずれかの返還を受けることができます ( 民法 608 条 2 項 ) 天井 壁のクロス 畳などの消耗があるものについては その通常損耗した分の補修費は家賃に含まれていることに関しては判例も認める法理です ( 最高判平成 17 年 12 月 16 日判例時報 19 号 61 頁 ) また 賃貸借契約書中に記載された 入居後の大小修繕は賃借人がする 旨の条項は 単に賃貸人が民法 606 条 1 項の修繕義務を負わないとの趣旨であるにすぎず 賃借人が建物の使用中に生ずる一切の汚損 破損個所を自己の費用で修繕しなければならない義務があるとの趣旨ではないというのが判例です ( 最高判昭和 43 年 1 月 日判例時報 513 号 頁 ) このように考えますと 賃借人に責任がないのに 修繕義務を負わせる条項は 民法 ( 判例法理を含む ) に比して消費者の義務を加重するものであり 家賃を支払った上でさらに修繕費用を負担させられることは 消費者の利益を一方的に害する条項といえますので 消費者契約法 10 条に該当するものと考えられます (2) 原状回復義務に関する条項建物明渡時の原状回復義務条項に関して問題となっているのは 修繕義務の場合と同様に 賃借人が入居中の建物使用に何ら故意 過失もないのに原状回復を求める条項である点が共通しているといえます とりわけ消耗部分に関して 経年変化 自然消耗の場合に関しても賃借人に原状回復を求めるものとして A 社 B 社 C 社 E 社 G 社 J 社の条項があり その他には退去後の清掃費用等を求める条項が対象となっています 経年変化 通常損耗についての損耗分についてまで賃借人に原状回復を求める条項は これらの修復費用は通常賃貸人が家賃の中に含めて取得していること また修繕義務と同様な論拠からも ( 明渡し時にのみ修繕義務を負う理由がない ) 消費者契約法 10 条に該当するものと考えられます また明渡し時に 清掃費用 (C 社 G 社 H 社 I 社 ) 鍵の交換費用(H 社 ) シャワーカーテンの交換費用(C 社 ) 消臭殺菌料(C 社 ) 水回り清掃費用(H 社 ) 等さまざまな名目の費用が徴収されています これらは次の賃借人のための費用としての意味合いも持つとともに 賃借人に責任がない原状回復費用を負担させるものですから やはり消費者契約法 10 条に該当すると考えられます 差止請求の成果 (1) 賃借人に修繕義務を負わせる条項ほとんどのケースで 賃借人に責任がない場合の修繕義務についての条項は削除されるか 賃借人に責任がある場合にだけ修繕義務を負う旨の条項に改定されています (2) 原状回復義務に関する条項ほとんどのケースで修繕義務と同様に 賃借人に責任がない場合の原状回復義務の条項は削除されるか 賃借人に責任がある場合にだけ原状回復義務を負う旨の条項に改定されています 賃貸借契約終了時にさまざまな名目で請求されていた費用については ほとんど削除されましたが 清掃費用についてはなお一部残存しているものがあります また J 社は上記対象条項で記述したとおり 契約当初に通常損耗分も含めて一定の金額を 定額補修分担金 として取得してしまう ( その代わり賃借人に故意 重過失がなければ不足分は請求できない ) 条項を設けていましたが 判決で消費者契約法 10 条に反し 以下のような条項の内容を含む意思表示を行うことが差止められました ( 大阪高判平成 年 2 月 日消費者法ニュース 84 号 2 頁 ) 1 消費者は 目的物退去後の賃貸借開始時の新装状態への回復費用の一部負担金として 定額補修分担金を相手方事業者に対し支払う 2 当該消費者は 相手方事業者に対し 定額補修分担金の返還を 入居期 62

43 間の長短にかかわらず 請求できない 3 相手方事業者は 当該消費者に対し 定額補修分担金以外に目的建物の修理 回復費用の負担を求めることはできない ただし 当該消費者の故意又は重過失による同建物の損傷及び改造については除く コメント 建物賃貸借契約で もっともトラブルが多いのが 退去時の原状回復にかかるものです 賃貸人としては できるだけ賃借人に原状回復費用を負担してもらいたいと考えるのでしょう しかしながら 経年変化や通常損耗に関する補修費用は賃料に含まれて回収されていると考えるのが一般的ですし 賃借人は契約当初には契約終了後の原状回復の負担について具体的イメージをもてません その点から通常損耗の範囲等 賃借人が負うことになる負担の範囲 内容を明確に説明せずに通常損耗の補修費用を賃借人に負担させる合意の有効性には問題ありえますし ( 最高判平成 17 年 12 月 16 日判例時報 19 号 61 頁 ) 前記したように消費者契約法 10 条からも無効と考えられるようになっていますので 事業者としては契約条項の作成にあたっては注意する必要があります なお 明渡し時の清掃費用を定める条項に関し 支払基準が明確になっており 物件の清掃代として高額すぎるものではない場合には 消費者契約法 10 条に該当するとは言えないとして 差止請求を認めない裁判例 ( 大阪高判平成 年 10 月 17 日 上告受理申立て中 ただしこの部分確定 ) があります 参照 はじめに 賃借人の修繕義務について成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 23-4( 消費者支援ネット北海道 ) ( 埼玉消費者被害をなくす会 ) 23-13( 全国消費生活相談員協会 ) 原状回復義務に関する条項成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) ( 消費者支援ネット北海道 ) 23-10( 埼玉消費者被害をなくす会 ) 23-11( 京都消費者契約ネットワーク ) 建物賃貸借契約における不当条項 (2) 建物賃貸借契約における消費者契約法に抵触する不当条項のうち 賃貸人からの賃貸借契約の解除事由を定めた条項 賃貸人からの無催告での解除権を定めた条項 賃貸人の免責を定めた条項 賃貸人による自力救済条項に対して 同法に基づき差止請求を行った事例を取り上げています 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃貸人からの解除事由を定めた条項 ) 裁判外 4 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 31 賃貸人からの解除事由に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社賃借人が後見 保佐 補助開始の審判を受けたとき また 破産 民事再生の申立てがあったときは 賃貸人は何らの通知 催告することなしに 賃貸借契約を解除並びに更新拒絶できる とする条項 63

44 B 社 賃借人が 下記の各号の一に該当するとき 賃貸人は直ちに本契約を解除することができる ( 一号 ~ 十一号略 ) 十二成年被後見人または被保佐人または 被補助人の宣告をうけたとき または破産 和議 会社更生 整理 後精算等の申立のあったとき ( 以下 略 ) E 社 賃借人が本物件を賃貸人に無断で 15 日以上にわたって引き続き留守にし しかも その間に賃借人から賃貸人に対し 何らの連絡もしなかった場合には その留守期間満壱ヶ月目を以て 賃借人は本契約を解除したものとする G 社 賃借人が仮差押 仮処分 強制執行 破産 民事再生 死亡 成年後見制度開始の審判を受けたときは 相当期間を定めて催告の上 本契約を解除できる L 社 居住後 暴力団関係者 覚せい剤関係者などの出入りがあり近隣から苦情が出た場合は 契約を解除されても異議申し立てをせず即刻退去致します この場合貸主に対し金品等の請求は一切致しません 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃貸人の無催告解除条項 ) 裁判外 6 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 賃貸人からの無催告解除条項 ( 消費者契約法 10 条 ) C 社賃借人が家賃等の支払いを2ヶ月以上滞納したとき 賃貸人は催告によらないで本契約を解除できるものとする旨の条項 F 社 賃貸人は賃借人が次の各項の一に該当したときは 催告その他の法定の手続きによらず本契約を解除することができる また このことにより賃借人が損害を被ることがあっても 賃貸人はその賠償の責めを負わないものとする ~ 具体的項目は省略 ~ G 社賃借人が (1) 賃料を1ヶ月滞納したとき (2) 本契約の各条項の1つでも違反したとき (3) 契約書等に虚偽記載して入居したとき (4) 契約書に記載された連帯保証人が引き受けを拒否したときに賃貸人は賃貸借契約を無催告解除できるとする旨の条項 H 社賃借人が17 条 1 項各号に違反したとき 賃貸人は催告によらないで本契約を解除し 又は本契約の更新を拒絶できるものとする旨の条項 I 社 1 家賃を7 日以上滞納した場合に無催告で契約解除し 水道光熱の救急停止や入室禁止措置をとることができるとする旨の条項 2 経費等の債務の支払を1 回でも滞納した場合に無催告解除と入室禁止措置が取れるとする旨の条項 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃貸人を免責する条項 ) 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 64

45 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 賃貸人を免責する条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 1 3 号 ) C 社本物件の所有者と賃借人は 本物件が ( 根 ) 抵当権に基づく不動産競売によりその所有権が移転し賃借人が本物件の新所有者に対して本契約に基づく賃借権を対抗できない場合でも 所有者が賃借人に対して損害賠償責任を負わないことを確認する旨の条項 G 社 貸室の明渡しの際は 理由の如何を問わず賃借人は賃貸人に対して移転料 立退料 損害賠償 その他 本契約に基づく金銭以外の請求はできない 差止請求を行い 改善された事例 ( 賃貸人による自力救済条項 ) 裁判外 9 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 賃貸人による自力救済条項 ( 消費者契約法 10 条 ) C 社 1 賃借人が家賃等を遅延した場合 賃貸人は入口の鍵を取替 施錠し入居者の入居を拒む事とし その際入居者は一切の異議を述べない事とする旨の条項 2 賃借人が契約終了時までに本件建物内外の賃借人の占有に係る車両及び動産を持ち出さないときに 賃貸人がこれを任意に処分して未払賃料等の損害に充当できるとする旨の条項 E 社 本契約が解除されたときは 賃借人は直ちに本物件を原状に復し退去しなければならない 賃借人がこれを怠り明け渡さなかった時は 賃貸人は直ちに明け渡しを執行することができる その際 賃借人は賃貸人に対して移転料 立退料 損害賠償その他何らの名義を以てするを問わず 本契約に基づく以外の一切の請求をしないものとする 又 この場合 賃借人は賃借人の所有物の所有権を放棄したものとみなし 本物件内の賃借人の所有物を処分することができるものとし 賃借人はこれに対して異議がないものとし 明け渡しに要した費用 ( 裁判費用 弁護士費用 運送料 荷物運搬人日当 ) 等は すべて賃借人の負担とする 賃借人の債務不履行等による解除により 直ちに明渡す場合は 賃貸人が鍵交換を執行した日を以て 解約通知日 とする G 社 賃借人が貸室の明渡しを解約日までに行わなかった場合及び第 14 条の各号に該当する場合に賃貸人が直ちに明渡しを執行できる その際に賃貸人は玄関の鍵交換を行い 貸室内の残置物の任意処理 任意保管ができる 賃借人に賃料の未払いが生じた場合 賃貸人からの請求にも関らず指定期日までに支払いを行わなかった場合に 賃貸人が 強制退室 を行う H 社賃借人が期限までに賃料等の支払を怠った場合には 無催告で玄関ドアーを閉錠しまたは玄関ドアーの錠前を交換し 賃借人の入室を拒否できるとする条項差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 賃貸人からの解除事由対象となった解除事由のうち A B G 社が使用していたものは 後見 保佐 補助開始の審判を受けたとき あるいは破産 個人再生手続きの開始決定があったとき等を解除事由とするものです しかし少なくとも前記事由が生じたとしても それ自体により 直ちに賃料不払いや用法違反の事態が生ずるものではありません それら理由をもって賃貸借契約を解除することは 民法 541 条 ( 履行遅滞等による解除権 ) や民法 543 条 ( 履行不能による解除権 ) に規定された以外の賃借人に不利な解除事由を作り出しているもので 消費者の義務を加重し また賃借人の生活基盤である住まいを実質的に奪うおそれのある条項であることから 信義則に反し

46 て賃借人を一方的に不利益にするものであるといえ 消費者契約法 10 条に該当するものと考えられます その他 E 社の上記解除事由は 賃借人に何らの債務不履行がないにもかかわらず 賃借人が解除の意思表示をしたものと強制的にみなす規定であり 何ら合理性がなく賃借人の利益を一方的に害するものといえ 消費者契約法 10 条に違反するものと考えられます L 社のものも 必ずしも信頼関係が破壊されたとはいえないような場合 ( 例えば 無登録金融業者による強引な取立て行為があり 同取立て行為に対し神経質な近隣者が苦情を述べた場合など ) でも賃貸人に解除権が認められてしまいます 従って 本条項は 過度に広範に賃貸人の解除権を認める点で 信義則に反して賃借人の利益を一方的に害し 消費者契約法 10 条にあたるものと考えられます なお 訴訟係属中 ( 上告受理申立て中 ) ではありますが 破産 民事再生 競売 保全処分 強制執行 被後見人 被保佐人の宣告や申立を受けたとき に無催告で契約を解除できるとした条項に差止めを認めた裁判例 ( 大阪高判平成 年 10 月 17 日 ) があります (2) 無催告解除条項賃貸借契約の解除に関して 判例の解釈によれば単なる債務不履行の存在では足りず 賃貸借の当事者間の信頼関係を破壊する程度のものであることを要求しています 賃借人が例えば G 社の条項 (1)~(4) に該当したとしても そのことが直ちに信頼関係を破壊し 賃貸借契約関係の維持を困難にするとは言えません また 民法 541 条は 相当期間を定めて履行を勧告したあとでなければ契約解除できないとし 原則無催告解除を認めていません よって 前記の条項は民法の任意規定の適用の場合に比し 消費者の権利を制限するものです またこの規定が適用された場合消費者は住居を失うというきわめて深刻な不利益を被る反面 この条項の適用がないとしても事業者の受ける不利益はさほどのものではありませんので 前記の条項は信義則に反して消費者の権利を一方的に害するものであり 消費者契約法 10 条に反し無効と考えられます (3) 賃貸人を免責する条項 C 社の免責条項は 賃貸人が設定していた抵当権に基づく不動産競売によって 賃借人が新所有者に対抗できない場合でも 一律に一切損害賠償責任を負わないというものです しかし賃貸人は契約上の義務として 賃借人に建物を使用させなければなりません しかし競売によって新たに所有権を取得した者に賃借人が対抗できなければ 使用を続けることができなくなり 賃貸人は使用させる債務が不能となります ( 民法 415 条 ) このような場合賃貸人は賃借人に対して損害賠償義務を負います それにもかかわらず賃貸人の責任の有無や程度などを考慮することなく 一律に免責する条項は消費者契約法 8 条 1 項 1 号に反するものと思われます また G 社の前記免責条項は 明渡しに際して賃借人は賃貸人に対して損害賠償等の金銭請求が一切できないとするものですが 民法 608 条 1 項は賃借人の必要経費 同条 2 項は賃借人の有益費用の償還請求権を 借地借家法 条 1 項は賃借人の賃貸人に対する造作買取請求権を認めています 本条項はそれらの請求権を認めない内容で 本条項は民法等の任意規定の適用の場合に比べ 消費者の権利を制限するものであり 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するもので 消費者契約法 10 条に反し無効といえます また 本条項は 消費者契約法 8 条 1 項に定められた事業者の損害賠償の責任を免除する条項でもありますので 消費者契約法 8 条 1 項に反するものです (4) 賃貸人による自力救済条項自力救済を定める前記各社の規定は 賃料の未払い等があった場合などに 賃貸人が鍵の交換や 室内の物品の処分を任意に行えるとするものです しかし 賃料の未払い等があったとしても それのみでは契約の解除を認めず 信頼関係の破壊を要するというのが判例の立場ですし また法律の手続きによらない自力救済が民法の一般原則に反するものであることは明らかです よって消費者の利益を一方的に害するものですので 消費者契約法 10 条にあたるものといえます 差止請求の成果 (1) 賃貸人からの解除事由差止請求を受けた事業者は G 社を除き いずれも指摘のあった条項を削除しています G 社は 相当期間を定めて催告すること と 信頼関係が破壊されたと認められる場合 を要件として解除に厳格な要件を付する 66

47 改定を行いました (2) 無催告解除条項 前記無催告解除を定める条項は 削除されるか 信頼関係の破壊や催告を要件とする条項に改定されました (3) 賃貸人の免責条項 前記免責条項は 削除されるか 賃貸人の不当な免責を認めない条項に改定されています (4) 自力救済条項 前記自力救済条項は いずれも削除されています コメント 解除事由 無催告解除 免責条項 自力救済条項は いずれも賃貸人側の利益防御的な姿勢の現れといえますが 一方で賃借人の居住の安定という利益を著しく脅かすことになっています 契約内容の策定にあたっては 対等な当事者間の契約として 相手方の立場にも十分な配慮を行う必要があります なお 建物賃貸借契約では 異なる様々な条項が用いられているため 差止請求の対象となり 改善された事例を全て挙げることはできませんので そのほかの成果事例に関しては 後掲の成果事例一覧をご覧ください 参照 賃貸人の解除事由成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 23-8( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 23-10( 埼玉消費者被害をなくす会 ) 賃無催告解除成果事例一覧 23-3( 消費者機構日本 ) ( 消費者支援ネット北海道 ) 23-13( 全国消費生活相談員協会 ) 免責条項成果事例一覧 23-3( 消費者機構日本 ) 23-4( 消費者支援ネット北海道 ) 自力救済条項成果事例一覧 23-3( 消費者機構日本 ) ( 消費者支援ネット北海道 ) 23-8( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 23-10( 埼玉消費者被害をなくす会 ) 賃貸住宅保証委託契約における不当条項 はじめに 賃貸住宅の賃借人が 建物賃貸借契約の保証を委託する事業者との間で締結する契約に存在する複数の不当条項に関して消費者契約法に基づいて差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 ありません 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる条項 事前求償権を発生させる事由に関する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 賃借人又は個人の連帯保証人が 成年後見 保佐 補助手続の申立を受けた場合には 相手方事業者は 賃借人及び個人の連帯保証人に事前求償権を行使できるとする旨の条項 自力救済条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 3 号 10 条 ) 賃貸借契約の解除又は解約日の後 7 日が経過しても賃借人の明渡しが完了しない場合 又は本物件の鍵が返還された後に賃借人又は同居人の家財 物品等動産 ( 以下 動産類 ) が残置されていた場合 賃借人は本物件内及び契約駐車場内の動産類の所有権を放棄することを承諾し 賃貸人が任意に搬出 保管 処分しても異議 損害の請求を申立てないとする旨の条項 67

48 賃借人の相手方事業者に対する抗弁権の放棄条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 相手方事業者が求償権及び事前求償権を行使する場合 賃借人は 民法 461 条に基づく抗弁権を主張できないことを予め承諾したとする旨の条項 賃借人が個人保証人に対して権限を委託する条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 賃借人が 個人の連帯保証人に対し下記各号の権限を委託する旨の条項 1 賃借人に債務不履行が生じている場合において賃貸借契約を解約する権限 2 賃借人に債務不履行が生じている場合において賃貸人から賃借人に対する賃貸借契約の解除を承諾する権限 3 本物件明渡し 室内確認立会い 原状回復費用の価格決定の承諾等の権限 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 事前求償権を発生させる事由に関する条項本条項は 民法 460 条に比べ事前求償権を行使できる場合を拡張し 消費者である賃借人や個人の連帯保証人の義務を加重しています 成年後見 保佐 補助手続の申立は 何ら本人に帰責事由が存在しない上 本人の資力に何ら影響を及ぼすものではなく 事前求償権を認めなくとも相手方事業者に不利益はありません それ故同事由は民法上賃貸借契約の解除事由にもなっていません このような事由を理由に事前求償権の行使を認めることは消費者たる上記本人に一方的に不利益であり信義誠実の原則に反しますから 同条項は消費者契約法 10 条に反し無効と考えられます (2) 自力救済条項本条項は自力救済禁止の原則に反する行為について事前に承諾することにより 賃貸人を免責するものですが 同条項は事業者の債務の履行に際してなされた不法行為により消費者に生じた損害の賠償を全部免除する条項であり 無効と考えられます ( 消費者契約法 8 条 1 項 3 号 ) また 同条項は私法上の一般法理であり判例上も承認されている自力救済禁止の法理に比べ賃借人の権利である占有権を制限するものであり かつ自力救済による占有の排除を受忍することにより賃借人に生ずる不利益は極めて大きいといえます 他方 明渡しの権利実現に法的手続きを要することは当然であり 相手方事業者に不利益が生ずるとはいえません 本条項は 消費者の権利を一方的に制限するものであり 信義則に反しますから 無効と考えられます ( 消費者契約法 10 条 ) (3) 賃借人の相手方事業者に対する抗弁権の放棄条項同条項は民法 461 条が適用される場合に比べ 消費者の権利を制限する条項です 民法 461 条は 保証人が事前求償権を行使した場合 主債務者に二重払いの危険が生ずることを回避するための規定であり この適用がない場合 主債務者である賃借人には著しい不利益が生じます 他方 保証人である相手方事業者は 民法 461 条所定の措置をとっても特段の不利益があるとはいえません よって 本条項は 消費者の権利を一方的に制限するものであり 消費者契約法 10 条に違反し 無効と考えられます (4) 賃借人が個人保証人に対して権限を委託する条項一般に賃借人は仮に賃料を滞納していても 通常賃貸借契約の解除を望むことはありません 前記条項は賃借人の意思に反する権限を個人の連帯保証人に付与するものです また 不動産賃貸借契約は 売買とは異なり長期間継続することが予定されている契約類型であり 仮に賃料の滞納があっても 賃貸人と賃借人の信頼関係を破壊すると認めるに足りない特段の事情がある場合には 解除は認められません ( 信頼関係破壊の法理 : 最高判昭和 39 年 7 月 日 ) 前記条項は 判例上も承認されている信頼関係破壊の法理が適用される場合に比べ 賃貸借契約が終了する範囲を拡張するもので 賃借人の賃借権を制限するものです 解約により賃借人に生ずる不利益は極めて大きいといえます 他方 信頼関係の破壊に至らない場合 契約の解除が認められないことはむしろ当然であり 相手方事業者に不利益が生ずるとはいえません 本条項は 消費者の権利を一方的に制限するものであり信義則に反しますから 無効と考えられるものです ( 消費者契約 68

49 法 10 条 ) なお 前記条項は 形式的にはいずれも消費者である賃借人と個人の連帯保証人間で締結されていますが 個人の連帯保証人は 本契約において 賃貸人や相手方事業者から請求があった場合には 賃貸借契約を解除する権限を行使しなければならないと定められており 事業者である相手方事業者や賃貸人との間でも締結された契約といえます 差止請求の成果 (1) 事前求償権を発生させる事由に関する条項について和解により 相手方事業者の今後の契約における同条項の削除と 既存の契約において同条項が効力を有しないことが確認されました (2) 自力救済条項について和解により 相手方事業者の賃貸住宅保証委託等の契約において 現在前記条項が使用されていないこと 今後締結する契約において同条項を使用しないこと 過去に締結した契約において同条項が効力を有しないことが確認されました なお 前記条項についてはいわゆる 追い出し行為 ( 違法な自力救済や威迫的な文言を用いた債権回収 立退き請求等 ) の正当化に利用されることが危惧されていたところ 和解により相手方事業者は業界の自主ルールを遵守するとして 玄関ドアなどへの貼り紙行為や深夜 早朝の電話 訪問などをしないこと 鍵の取り替えなどの 閉めだし 行為や賃借人が明け渡しを行う前に家財道具などを処分しないことなどを約束しました (3) 賃借人の相手方事業者に対する抗弁権の放棄条項について前記条項の末尾に以下の趣旨の文言が加えられることになりました ただし 相手方事業者が事前求償権を行使する場合 賃借人は 賃貸人に対し弁済することができ その弁済がなされた場合にはこれに対応する事前求償権は消滅する (4) 賃借人が個人保証人に対して権限を委託する条項について前記条項が以下の趣旨に改定されることとなりました 賃借人に債務不履行が生じている場合 を 賃料等の支払いを 3 か月以上怠り または度々遅延し 賃貸人の催告によってもその支払をしないときなど賃借人の債務不履行が生じている場合 とする また 相手方事業者の既存の契約においても 前記条項を上記のとおり読み替えることとしました 上記改定は 前記の条項について一般に契約当事者間に信頼関係の破壊があったとして賃貸人からの契約解除が認められる場合にその適用を限定する趣旨です コメント最近 消費者が賃貸建物を借りようとすると 保証会社に保証を委託することを求められることがあります これによって賃借人の保証人が必要なくなるわけではなく 専ら賃貸人側の利便のための制度であるといえます それにもかかわらず 本来の賃貸借契約より賃借人の権利が制限され 義務が加重される条項が設けられることが少なくありません 契約書の策定にあたっては 対等な契約関係にあることを理解し 賃借人の利益にも十分な配慮が求められるところです 参照 成果事例一覧 -1( 消費者支援機構関西 )

50 26 収納ユニット賃貸借契約における不当条項 はじめに トランクルームのレンタル事業者が消費者に対して行う収納ユニットの賃貸借契約の契約条項に関して 消費者契約法で無効とされる不当条項にあたるとして 同法に基づく差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 事業者の免責条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 2 4 号 ) 当該損害の発生が当社の故意又は重大な過失に基づく場合は 当社は 利用者に対し 利用者の直接的損害に限り賠償の責任を負うものとしますが 当社は 利用者による収納ユニット又は施設の利用に関連して発生するいかなる間接的損害 特別損害 偶発的損害 懲罰的損害 補填損害又は派生的損害についても責任を負わないものとします 金銭の支払を遅滞したときの損害賠償の額を予定する条項 ( 消費者契約法 9 条 2 号 ) 利用者が利用料又は本契約に基づく費用の償還若しくは損害の賠償の支払いを行ったことを その支払期限の到来する月の末日までに当社において確認できなかった場合は 利用者は 2,100 円の遅延管理料を負担するものとします ( 当社は その裁量により 当該金額を 4,000 円まで引き上げることがあります ) 利用者が利用料又は本契約に基づく費用の償還若しくは費用の賠償の支払いを行ったことを 翌月 14 日までに当社において確認できなかった場合は 利用者は 更に 5,0 円の遅延管理料を支払うものとします ( 当社は その裁量により 当該金額を 7,000 円まで引き上げることがあります ) 専属的裁判管轄条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 当社及び利用者は 本契約に関し発生する紛争については 東京地方裁判所又は東京簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とすることを合意します 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 事業者の免責条項この事業者は 利用者がその利用により被害を被ったときに 事業者側に故意あるいは重大な過失がある場合でも それによって生じた損害全部を賠償するのではなく 直接的な損害 ( 例えば収納ユニットにあった物品がなくなった場合に その物品自体の損害 ) のみを賠償し それ以外の賠償には一切応じない旨を定めていました しかし 消費者契約法 8 条 2 号 4 号は事業者側に故意あるいは重過失があることで 事業者が債務不履行あるいは不法行為の責任を問われる場合には 損害の一部分でも免責する契約条項は無効としています ですから本件のような免責条項は無効となると考えられます (2) 金銭の支払いを遅延したときの損害賠償の額を予定する条項この事業者は 利用料などが支払いを行うべき月の末日までに支払われない場合には 遅延管理料として 2,100 円 翌月の 14 日までに支払われない場合にはさらに 5,0 円の遅延管理料を取得できる定めをおいていました しかし消費者契約法 9 条 2 号は 消費者契約に基づいて支払うべき金銭の全部または一部を消費者が支払期日に支払わなかった場合における損害賠償額の予定や違約金を定めている条項が 遅延している金額に年 14.6% の割合を乗じて計算した金額を超える場合には その超える部分を無効としています ですから遅滞発生後直ちに あるいは 2 週間程度の経過で一定の金額を取得できる旨の本条項は 消費者契約法 70

51 9 条 2 号に違反すると考えられます (3) 専属的裁判管轄この事業者の契約では 利用者と事業者との間で紛争が発生し 交渉で解決せず 訴訟で争われることになった場合 東京地方裁判所で訴訟などが行われることになっています しかし収納ユニットの利用者は東京に限られず全国各地にいることを考えると わざわざ東京までいって訴訟を行わなければならないとすると この条項により事業者が得る利益に比べ 消費者が被る不利益は多大なものになります また移送の対象にはなりますが 移送の申立が必ず認められるわけではありません これらのことに鑑みると この規定は法律上の管轄の定めに比べ 消費者の利益を一方的に害するもので消費者契約法 10 条により無効になると考えられます 差止請求の成果適格消費者団体からの申入れ後 免責条項に関しては 故意又は重大な過失がある場合には 責任を限定した前記条項は適用しないことを表明し 金銭支払遅延による損害金予定条項に関しては 申入れどおり遅延損害金を年 14.6% とする改定がなされました また専属的合意管轄を定める規定は削除されました コメント賃貸事業者は 利用者がその賃貸物件の利用により被害が発生したときに その責任がある場合でも できるだけ賠償責任を回避したいと考え 責任範囲を限定する旨の内容の約款を作成することが少なくありません しかし事業者に重大な責任がある場合には 一部の責任免除も許されないことを念頭に置く必要があります また利用者が利用料を支払わないなど金銭債務を履行しない場合を想定して その履行を促すために多額の損害賠償の予定などを定める場合がありますが このような定めも年 14.6% を超える場合には その超える部分は無効となることを理解しておく必要があります 参照 成果事例一覧 26-1( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) ホームセキュリティー契約における不当条項 はじめに 訪問販売や電話勧誘販売によるホームセキュリティー契約の契約条項に関して 特定商取引法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 特定商取引法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 契約期間の途中で利用者が解約した場合の違約金条項 ( 特定商取引法 10 条 ) A 社 利用者からの解約の場合などに 利用者は事業者に対して以下の中途解約金を支払う 71

52 1) サービス提供開始から5 年以内の場合解約算定用サービス料金 契約期間の残月数 2/3( 小数点以下切り捨て ) 2) サービス提供開始から5 年経過後の場合解約算定用サービス料金 契約期間の残月数 0.3( 小数点以下切り捨て ) B 社 利用者の理由により 当初契約期間満了前に解約するときは 次の算式による解約金を支払う 解約料 = 基準月額 1/5 当初契約期間の残存契約期間月数 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 事業者が消費者との間で 訪問販売の形式で 自宅の警備や保守に関する契約が締結されることがあります このような契約は期間を定めて契約されることが多いのですが 期間の途中で消費者が解約した場合の違約金について定める規定が特定商取引法に反するのではないかが問題となりました 訪問販売や電話勧誘で契約がなされた場合には 特定商取引法 10 条 1 項 3 号または 条 1 項 3 号によれば解除があった場合の違約金は 役務提供開始後である場合 提供された役務対価に相当する額に法定利率による遅延損害金を加算した金額を超える額 を請求できないとされています ホームセキュリティー契約の場合 訪問販売による場合が多いと考えられますが, そのような場合には 前記差止対象となった条項のように残存期間に対応する役務対価の一部でも請求することは 同条に違反することになると考えられます 差止請求の成果 適格消費者団体からの差止請求を受けて A 社は当該条項を削除し B 社は訪問販売で締結された場合には 前記条項を適用せず 解約金を請求しない旨の条項に改定しました コメントこの事例のように 事業者が販売している方法の中に訪問販売や電話勧誘販売によるものを含む場合には 特定商取引法の適用があることを考慮する必要があります とりわけ同法は近年の改正により 指定商品 役務制度を廃止し 原則すべての商品 サービスに適用が広がりましたので 消費者に対して営業を行っている事業者は注意が必要です 参照 成果事例一覧 -1-2( ひょうご消費者ネット ) 弁護士 司法書士への委任契約における不当条項 はじめに消費者が弁護士や司法書士に事件を依頼する場合には 委任契約を締結することになります その委任契約の内容が消費者契約法の規定する不当条項に該当するとして 弁護士法人 司法書士法人に対して 同法に基づく差止請求を行った事例があります 72

53 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 弁護士法人 司法書士法人に対してそれぞれ 1 件ずつあります 裁判 ( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 契約解除時における着手金の不返還あるいは着手金等の支払義務 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) (A 司法書士法人 ) 如何なる理由により契約解除 辞任に至った場合でも 着手金相当額は返金致しません (B 弁護士法人 ) 受任者は 以下のいずれかの事由が生じたときは 本契約を解除することができる この場合 受任者が債権者に対して債務整理受任通知を発送した後は 委任者は 受任者に対し 着手金の全額および債務整理共通費用その他委任者のために費やした費用を支払う義務を負う 1 委任者と受任者の信頼関係が損なわれたとき 2 委任者が 前記の弁護士報酬 日当 実費または分割弁済金を約定どおり支払わなかったとき 3 委任者が受任者の要求する債務整理に必要な書類を提出しないとき 4 委任者が受任者に対し虚偽の事実を申告し又は事実を正当な理由なく告げなかったため 受任者の事件処理に著しい不都合が生じたとき 一定の解除事由等があった場合に受任者が弁護士報酬及び要した費用を全額請求できる条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) (B 弁護士法人 ) 受任者は 以下のいずれかの事由が生じたときは 委任者に対し 弁護士報酬及び費用全額を請求することができる 1 委任者が受任者の責めに帰することができない事由で受任者を解任したとき 2 委任者が受任者の同意なく依頼事件を終結させたとき 3 委任者が故意または重大な過失で受任者の事件処理を不能にしたとき 受任者に委任事務一切を一任し 一切異議を述べないとする条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 10 条 ) (B 弁護士法人 ) 1 委任者は 受任者に対し 債務整理の内容 和解の金額 支払い回数等 和解の内容について一任し 一切異議を述べないこととする旨の条項 2 委任者は 受任者に対し 貸金業者に対する過払い金の返還を交渉または訴訟により回収することを委任し 和解の内容についても一任する旨の条項 回収した過払い金など受任者への入金全額を債務整理が全て終了するまで返還しない条項 ( 消費者契約法 10 条 ) (B 弁護士法人 ) 委任者と受任者は 債権者平等の原則と債務整理手続の透明性の確保の見地から 回収した過払い金及び委任者から受任者に対する入金の全額を債務整理がすべて終了するまで受任者が預かり 委任者は受任者に対し返還請求しないことに合意する 専属的合意管轄 ( 消費者契約法 10 条 ) (B 弁護士法人 ) 契約に関する紛争について東京地方裁判所を専属管轄とする 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 解約時における着手金の不返還あるいは着手金等の支払義務の条項 A 司法書士法人の条項の場合 民法では 受任者の債務不履行等による解除の場合は原則として報酬 ( 着手金含む ) の支払義務はなく 委任者の一方的な都合による場合であっても 委任者が支払わなければならないのは 既にした委任事務の割合に応じた報酬と受任者に生じた損害に限られています ( 民法 648 条 3 項及び民法 651 条 ) 上記条項は 委任契約解消の時期 事由にかかわらず 一律に着手金相当額の支払義務を委任 73

54 者に負わせるものですので 消費者 ( 委任者 ) の義務を著しく加重する条項として消費者契約法 10 条により無効であるとともに 解除の事由 時期等の区分に応じて事業者に生ずべき平均的な損害を超える違約金を定めるものとして消費者契約法 9 条 1 号により無効です B 弁護士法人の条項は 委任契約が中途で終了する場合の条項ですが このような場合民法では 既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができるとされています ( 民法 648 条 3 項 ) 本条項では 受任通知を発送した後は その委任契約終了の時期にかかわらず 委任者は着手金全額の支払義務を負うものとされていますが 例えば 受任通知を発送した直後に委任契約が終了となった場合 着手金の金額が 委任事務処理の程度に応じた金額を超えることとなる場合も考えられます また 本条項のいう信頼関係の喪失には 受任者の責めに帰すべき事由によるものも含まれると解されるところ その場合は 民法上は依頼者として着手金等の支払義務を負わないこととなる場合も想定されます それにもかかわらず 委任者が一律に着手金全額および費用等を支払わなければならないとする本条項は 消費者の義務を著しく加重する条項として消費者契約法 10 条により無効であるとともに 平均的損害を超える違約金の定めとして消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます (2) 一定の解除事由がある場合に弁護士が報酬 費用を請求できる条項民法上 受任者の責めに帰することができない理由で委任契約が終了した場合に受任者が委任者に対して請求できる報酬は 既にした委任事務の割合分に限られるとともに ( 民法 648 条 3 項 ) 解除に伴う損害についても 受任者の不利な時期においてやむを得ない事由がないにもかかわらず委任者が解除した場合に限られています ( 民法 651 条 ) 前記条項は 所定の事由が発生した理由 時期 それまでの委任事務処理の程度に関わらず 一律に事務処理が全て完了した場合に発生する弁護士の報酬の全額及び費用を請求できるとするものですので 実質的には損害賠償の予定または違約金を定める条項にあたり 事由や時期によっては平均的損害の額を超える部分があるため 消費者契約法 9 条 1 号により無効です また消費者の義務を著しく加重する条項として消費者契約法 10 条により無効と考えられます (3) 受任者に委任事務一切を一任し 一切異議を述べないとする条項弁護士は 委任された事項について一定の裁量が認められるものの 適切な委任事務処理を怠ったことにより委任者に損害を与えた場合は 債務不履行に基づく損害賠償責任を負わなければなりません それにもかかわらず 委任事務処理の内容につき一切異議を述べないとする本条項は 弁護士の債務不履行に基づく損害賠償義務を免除するものといえますので 消費者契約法 8 条 1 項 1 号により無効と考えられます また 和解の内容も含めて全てを一任するとされていることと相まって 消費者の権利を著しく制限する条項として 消費者契約法 10 条により無効と考えられます (4) 回収した過払い金などを債務整理が全て終了するまで返還しない条項民法上 委任契約の受任者は 委任事務処理にあたって受け取った金銭その他の物を委任者に引き渡さなければならないとされています ( 民法 646 条 ) また 債務の残る業者への支払資金や弁護士費用相当額に十分足りるだけの預り金がある場合は 依頼者の請求に応じて返金しても何ら支障はありませんし 依頼者の都合上どうしても預り金の返還を受けなければならない場合もあるにもかかわらず 本条項は 一律に債務整理が終了するまでは 依頼者は返還を請求することができないとしており 委任者の権利を著しく制限する条項として消費者契約法 10 条により無効と考えられます (5) 専属的合意管轄条項本条項は 契約に関する紛争につき 他の裁判管轄を排して東京地方裁判所を専属管轄とするものです しかしながら 本件法律事務所は 日本全国の消費者から相談 委任を受けて業務を行っているにもかかわらず 必ず東京地方裁判所において訴訟をしなければならないとすれば 消費者の被る不利益は多大なものとなります したがって 本条項は 消費者の権利を一方的に害するものとして 消費者契約法 10 条により無効と考えられます 74

55 差止請求の成果 (1) の条項のうち A 司法書士法人のものは削除され 代わりに 当事務所の責めに帰さない事由により契約解除 もしくは辞任に至った場合 既に履行した業務の割合に応じて報酬を請求させて頂きます という条項が追加されました B 弁護士法人の条項からは着手金全額と費用の支払義務を負うとする文言が削除されました (2) の条項は削除されました (3) の条項のうち前記表の1は削除され 2についても 和解内容についても一任する という部分が削除されました (4) の条項に関しては 委任者に事情がある場合は協議の上返金する旨の文言が加えられました (5) の条項は削除されました コメント法律事務を取り扱う職種でも 消費者契約法に抵触する契約条項を使用していたケースで このような職種でも依頼者と対等な立場での契約内容となっているかの検討が必要であることを示しているといえます 参照 成果事例一覧 -1-2( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 弁護士法人における広告表示 はじめに 弁護士法人が行っていたホームページ上の広告表示に対して 景品表示法の 有利誤認表示 にあたるとして 差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 有利誤認表示 によるものが 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 有利誤認表示 にあたると考えられる広告表示 弁護士費用がきわめて安いかのような表示 ( 景品表示法 10 条 2 号 ) 安すぎて不安? 価格の秘密はこちらをクリック 当事務所も多分 格安 な事務所の一つでしょうから 等 弁護士費用があたかも標準的な弁護士費用と比較して著しく低廉であるかのようなホームページの表示 31 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) 当該弁護士法人の弁護士費用は 他の法律事務所の弁護士費用と比べて 安すぎる と評価されるほど特に低廉であるということはなく むしろ 場合によっては 標準的な弁護士費用よりも高額となることもありますので 75

56 あたかも標準的な弁護士費用と比較して著しく低廉であるかのように謳う表示は 景品表示法 4 条 1 項 2 号の 有利誤認表示 にあたり 同法 10 条 2 号により差止請求を行うことができると考えられます 差止請求の成果 安すぎる 格安 等の表示が削除されました コメント商品やサービスの対価について 格安 などと広告している場合が少なくありません しかし その根拠が曖昧なことも多く 消費者としては本当に同業他社に比べて低廉であるかを十分吟味する必要があります 事業者としては このケースのように 根拠も無しに 格安 とするような表示は行うべきではありません 参照 成果事例一覧 -1( 消費者被害防止ネットワーク東海 ) 自動車売買契約における不当条項 はじめに中古自動車の売買契約では 消費者が売主になる場合も 買主になる場合もありますが 以下のとおり 消費者契約法に反する様々な不当条項が散見されます 差止請求事例は複数あり 訴訟にまで至ったケースもあります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 6 件あります 消費者契約法 8 条から 10 条のいずれについても 差止請求がなされています 裁判( 確定判決 和解等 ) 1 件あります 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 消費者が中古車を購入するケース 瑕疵担保責任に関する条項( 消費者契約法 8 条 1 項 5 号 ) 走行不明と記載された契約車両に対し 私 ( 消費者 ) は納車後に如何なる事情が発生したり 計器及びメーターの改ざん もしくは計器の交換 及び流通履歴が立証されても 貴社 ( 事業者 ) には一切責任を追及したり 異議申立てなど致しません 刑事的責任 民事的責任 行政的責任等も免責と致します 改造部位 車外品の装着車両 ( 納車後取り付けたものも含む ) に関し それによる故障 不具合が生じてもクレーム及び修理費等の請求はできません 修理歴及び災害車 ( ひょう害 水害 消火器散布車等 ) については オークション履歴の評価に基づいて記載しておりますので 見解相違によるクレーム又修復歴提示車両については 修復の大小及び別箇所に関するクレームは一切応じかねますので 現車をよくご確認のうえ ご納得の上でご購入ください ( 口頭の説明には限度がありますのでご了承ください ) 76

57 消費者が中古車を購入するケース 契約解除時の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 申込金は 契約成立時に売買代金の一部の支払いに充当してください 万一 私 ( 消費者 ) の都合で申込みを撤回した場合 当日であっても迷惑料 ( 当社規定により生ずる額 ) 及びその車両にかかった費用 ( 修理 加修費等 ) 整備 法定費用を請求されても異議はありません 当社規定による迷惑料 車両本体価格の 20% ( 車体本体価格 万円以下の場合は %) 法定費用 車両保管料 (1500 円 経過日数 ) A 社 下取車の契約を 万一 私 ( 消費者 ) の都合により撤回した場合 査定価格が付かない車両であっても 下取車手続代行費用の返還請求は致しません また 迷惑料やその車両にかかった費用 ( 修理 加修 陸送費用等 ) 整備 法定費用を請求されても異議はありません 同時に契約車両の契約が不履行になることはありません B 社 申込を撤回する場合は 車両に対する % を賠償していただきます ( 加修 整備等により金額が異なる場合がございます ) 下取車に対しても 申込の撤回は同様となります 消費者が中古車を購入するケース 売主たる事業者に一方的な解除権を与える条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 自動車登録に関連して必要となる登録書類は 契約後 規定期間内に遅滞なく貴社 ( 事業者 ) に渡します 万一 私 ( 消費者 ) の都合により遅滞した場合 申込み撤回と判断されても異議はありません 自動車の代金は 表記 支払条件 欄に基づき 中間金及び残金は記載の期日までとし 最長納車時までに遅滞なく現金をもって貴社 ( 事業者 ) に支払います 万一 私 ( 消費者 ) の都合により遅滞した場合 申込み撤回と判断されても異議はありません 消費者が自動車を売却するケース 契約解除時の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 前条により本契約が解除されたとき 又は第 13 条に基づく売主 ( 消費者 ) による一方的な契約解除の申立が あった場合 売主は買主 ( 事業者 ) に対し実損等の外 違約罰として下記に応じた違約金を支払う また買主は それまでに要した実費 必要経費並びに得べかりし利益も合わせて売主に請求できるものとする < 買取等売買代金 > < 違約金 > 50 万円未満 一律 5 万円 50 万円以上 ~100 万円未満 一律 10 万円 100 万円以上 ~150 万円未満 一律 15 万円 150 万円以上 ~200 万円未満 一律 20 万円 200 万円以上 ~400 万円未満 買取等売買代金の 10% 400 万円以上 ~500 万円未満 買取等売買代金の 10% 又は 45 万円の少ない額 500 万円以上 買取等売買代金の 9% B 社 売主 ( 消費者 ) は 売買契約の解約 ( キャンセル ) を申し出た場合 当該売買契約の契約代金が 100 万円未満の場合は5 万円 100 万円以上の場合は車両代金の5% 相当額の解約料 ( キャンセル料 ) を 買主 ( 事業者 ) に対し支払う C 社 売主 ( 消費者 ) 及び買主 ( 事業者 ) が 契約締結後に契約の撤回を求めて契約解除となる場合 相手方に対して即時契約車両金額の % を損害賠償として支払うものとする また 契約締結の際 関わったすべての費用の一切を即時に清算するものとする 消費者が自動車を売却するケース 売却した車両の不具合等が発覚した場合の違約金条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 1. 第 2 条 1( 売主は 盗難車 遺失車等 他に正当な所有者 使用者がいる車両でないことを確認する旨の条項 ) に反する事実があって 車両が正当な権利を有する第三者に回収された場合 買主 ( 事業者 ) は 売主 ( 消費者 ) に対して 次のAかBのどちらかをその損害として請求できるものとします A 買主が車両を他に転売していたときは その転売額 B 買主が車両をまだ転売していないときは この売買契約の代金 及び売買契約後に買主が支出した修理 整備 加修の各費用及びこの売買契約の代金の 10% 相当額の合計額 77

58 2. 第 2 条 2( 売主は 車両の事故歴 修復歴 改造 接合車 冠水歴 距離計交換 距離数巻き戻しの有無について表面の記載が売主の申告したもので その内容に間違いがないことを確認する旨の条項 ) に反する事実があるときは 買主は売主に対して 次のAかBのどちらかをその損害として請求できるものとします A その事実が重大で 車両を受け取ることはできないと買主が判断したときは この売買契約の代金 及び売買契約後に買主が支出した修理 整備 加修の各費用及びこの売買契約の代金の 10% 相当額の合計額 B その事実によって車両の価格が売買契約額より低下すると買主が判断したときは その価値下落額及びこの売買契約の代金の 10% 相当額の合計額 B 社 1. 売買契約書裏面 3-(2)( 売主は 車両に冠水 事故歴 走行 kmの改ざん及び走行に支障をきたすと判断される機関系の不具合がないことを保証し かつ 買主に対して車両の状態を正確に申告し承認をとらなければならないとする条項 ) に抵触すると判断され 車両の状態が査定時の状態と相違することが契約後発覚した場合 買主 ( 事業者 ) は契約を直ちに解除撤回できるものとし 売主 ( 消費者 ) は買主に対して契約車料金額の % を損害賠償として支払うものとする また 契約締結によって発生したすべての費用の一切を即時に精算するものとする 2. 売主及び買主が 契約締結後に契約の撤回を求めて契約解除となる場合 相手方に対して即時契約車両金額の % を損害賠償として支払う また 契約締結によって発生したすべての費用の一切を即時に精算するものとする 消費者が自動車を売却するケース 買主たる事業者が一方的に価格を変更しうる条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 第 4 条売主 ( 消費者 ) は 本契約成立前に 買主 ( 事業者 ) が本自動車を売主指定の場所で査定すること 及び本契約成立後 再度 買主が本自動車を査定 ( 以下 再査定 という ) することに同意する 第 6 条買主は 売主から本契約に必要な書類を受領したときは 本自動車の再査定終了後 7 日以内に 売買代金を売主指定の銀行口座に振り込み送金する方法 又はこれに準じた方法により支払う 買主は 売主に対し 本契約成立時に売買代金の一部を支払ったときは 再査定終了後に残金を支払うものとする 消費者が自動車を売却するケース 書類提出の遅延に対する損害金条項 ( 消費者契約法 10 条 ) 売主 ( 消費者 ) は 車両売買に関するすべての必要書類を 契約締結後 10 日以内に買主 ( 事業者 ) へ提出し引渡を完了する 但し 提出期間内に必要書類の提出ができない場合 契約時にその事由を買主に申告し承認をとらなければならない 承認なしに提出時期を超過した場合 売主は書類遅延金として1 週間毎に1 万円の損害金を免れない 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 消費者が中古車を購入するケースア瑕疵担保責任に関する条項実質的に 本来 事業者が負担すべき瑕疵担保責任をすべて免除するといった内容を定めた規定は 消費者契約法 8 条 1 項 5 号に反し 無効と考えられます イ契約解除時の違約金条項契約成立後に売買契約を取り消した場合の違約金条項についても 解除の時期 理由 履行の着手の有無を問わず 一定額 ( 売買契約額の何 % という定め方が多い ) を違約金として支払わなければならないという条項が散見されますが こうした規定は 事業者に生ずべき平均的な損害を超えて違約金の支払いを約束させるものであり 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます ウ売主たる事業者に一方的な解除権を与える条項契約成立後は 契約当事者の一方が履行遅滞に陥った場合 他方当事者は 相手方に催告をし その期間内に履行がないときでなければ 債務不履行を理由に契約を解除できないところ ( 民法 541 条 ) 登録書類提出の遅滞や 支払いの遅延をもって 消費者 ( 購入者 ) の申込み撤回と判断することを事業者に認める規定は 実質的に 事業者に一方的な解除権を与えるに等しく 民法の適用による場合に比べて消費者の義務 78

59 を加重するものであり 信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項として 消費者契約法 10 条により無効と考えられます (2) 消費者が自動車を売却するケースア契約解除時の違約金条項 解除の時期は 単に売買契約書を取り交わしただけの段階 その後に数日経過した段階 当該車両について具体的に新たな買主が現れた段階等 様々な段階が考えられ 各時期によって 契約解除に伴う損害は異なってくると考えられるところ 事業者に生ずべき平均的損害が 常に 買取価格に応じて何万円 買取価格の何 % といった違約金の額を上回るものとは考えられないことからすると 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます イ売却した車両の不具合等が発覚した場合の違約金条項 仮に 買主たる事業者が 当該車両を転売済みであったとしても 正当な権利者が当該車両を回収したことによる損害について当該転売先から買主に対し損害賠償請求されない限り 買主たる事業者に損害が発生することはなく また 当該車両を未だ転売していない場合であっても 買主たる事業者が支払った売買代金及び契約後に支出した修理費等は 契約解除による実損害というべきものであり その範囲では 平均的損害 と考えられるものの それに加えていかなる場合であっても買取価格の一律 10%( 前記 A 社 の事例 ) あるいは %( 前記 B 社の事例 ) を損害として請求するとの規定は 事業者に生ずべき平均的な損害を超えて違約金を徴求するものであり 平均的損害を超える部分は 消費者契約法 9 条 1 号により無効と考えられます ウ買主たる事業者に価格変更権を与える条項 民法上 契約の一方当事者たる買主が 売買契約成立後に減額請求しうるのは民法所定の担保責任に該当する場合に限られるところ 買取価格を提示し 契約が成立した後に実施する再査定に基づき 買主たる事業者が 一方的に買取価格を変更 ( 減額 ) することのできる権利を実質的に定めた規定は 民法の適用に比し消費者の権利を制限するかその義務を加重するものであり 信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項として 消費者契約法 10 条により無効と考えられます エ書類提出の遅延に対する損害金条項 当該車両の買取価格にかかわらず また 当該車両について新たな買主が現れた等の具体的状況とは無関係に 書類提出が 1 週間遅れる毎に常に一律 1 万円の損害金を支払わなければならないとの規定は 債務不履行と相当因果関係のある損害 ( 民法 416 条 ) を超えて 高額な賠償を負わせるものであり 民法の適用による場合に比べて消費者の義務を加重し 信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項として 消費者契約法 10 条により無効と考えられます 差止請求の成果 いずれの条項についても 削除されるか 申入れの趣旨に従って 改定がなされました 具体的な改定内容は 後掲する成果事例一覧の 是正措置の概要 欄にて確認できます 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) ( 消費者支援ネット北海道 ) -7( 埼玉消費者被害をなくす会 )

60 31 有料老人ホーム入居契約における不当条項 はじめに有料老人ホームの入居契約において 申込金の不返還条項 入居一時金の償却条項 事業者の免責条項 事業者からの解除条項が 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法に基づく差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 3 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 入居申込金の不返還条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 ) A 社 乙 ( 入居者 ) は 表記の入居開始可能年月日前にこの契約を解除する場合には 書面によって甲 ( 事業者 ) に通知するとともに申込金 (50 万円 ) を除いた既払い金金額の全額の返還を請求できるものとする 但し 金利の支払いは求めないものとする B 社 入居申込金は これによる申込みが後に解除されても返金いたしません 入居一時金の償却条項 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) A 社入居後契約が解除された場合には 入居一時金から初期償却分を差し引いて返還する 初期償却は通常価格では 15% 年齢割引プランでは % と設定する旨の条項 ( なお 残りの入居一時金は7 年間で均等償却される ) B 社入居一時金を 施設入居後 6ヶ月経過で 48% 12 ヶ月経過で 50% ヶ月経過で 70% を償却する旨の条項 C 社入居一時金の償却を月単位ではなく年単位で行う旨の条項 事業者の責任を一部免責する条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 2 4 号 ) A 社 その他介護中における甲の責による怪我等の損害賠償は ホーム加入の損害賠償保険の範囲内にて行う 事業者からの契約解除権条項 ( 消費者契約法 10 条 ) A 社 甲 ( 事業者 ) は 乙 ( 入居者 ) が次の各号の1 又は2 以上に該当し かつ そのことがこの契約における甲乙間の信頼関係を著しく害するものである場合には 乙に対し 14 日間以上の予告期間を置いて この契約の解除を通告することができるものとする 二管理費その他の費用の支払いを2ヶ月以上遅滞するとき六乙が心身の事由 ( 重度の認知症等 ) により その行動が他の入居者の生活又は健康に重大な影響を及ぼし団体生活の継続が困難なとき 2 乙は 前項の規定により甲がこの契約の解除を通告した場合には その予告期間満了後 遅滞なくその居室を明け渡すものとする 3 甲は 乙に対し 第 1 項による契約の解除通告をするに先だって必要のある場合は 乙及びこの身元引受人に弁明の機会を設けるものとする 80

61 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 入居申込金の不返還条項本条項は 実質的には解除に伴う損害賠償額の予定と考えられます A 社の場合には入居前の解除の場合に入居申込金を返還しないと規定しており 事業者側に与える損害はほぼゼロに近いと考えられますから 消費者契約法 9 条 1 号の平均的損害を超える損害賠償額の予定であるといえます B 社の場合は入居前の解除に限っていませんが 入居前の解除である場合にも適用される条項と考えられますから 解除の時期を問うことなく一切返還しない旨の条項で やはり同法 9 条 1 号に反する条項であるといえます (2) 入居一時金の償却有料老人ホームの入居契約では 事業者は高額の入居一時金を受領して それを様々な形態で償却する例を多く見かけます 契約の解除 終了により退去する場合には 契約に従って償却された入居一時金が返還されることになります 入居一時金は施設利用の対価ですから その性格は賃料等の前払いと考えられ 本来その償却は期間に応じて均等になされるべきことが原則です それにもかかわらず A 社の場合は入居直後に 15~% の初期償却を行う条項となっています これは上記原則を消費者に著しく不利に変更するものであり 消費者契約法 10 条に該当し 無効と考えられます B 社の償却条項は 入居後 1 年で入居一時金の 50% 2 年で 70% と入居後早期に大部分を償却してしまう条項です 契約を解除して退去する場合に返還される入居一時金は 入居後間もないにもかかわらず 著しく少なくなってしまいます これは消費者契約法 9 条 1 号の 解除に伴って当該事業者に生じる平均的損害を大幅に超えるもので 同条項に反するものと思われます C 社の償却条項では 償却は年単位で行われ 例え 1 日でも居住していれば 1 年分の償却がなされることになります 入居一時金の性格が施設使用の対価 = 家賃であると考えれば 民法の適用の場合に比べて消費者に義務を加重し それによって著しい不利益を受けることも考えられるわけですから 消費者契約法 10 条にあたると考えられます 以上の理由から A B C 社それぞれに対して差止請求がなされました (3) 事業者の責任を一部免責する条項 A 社の前記条項は 事業者の損害賠償義務を賠償保険の範囲に限定しています つまり 損害賠償義務のうち保険の範囲を超える部分を 事業者側に故意あるいは重過失であっても免責するものです これは故意または重過失による場合に一部を免責する条項を含むことになり 消費者契約法 8 条 1 項 2 4 号に該当することになると思われます (4) 事業者からの契約解除権条項 A 社の前記条項は 本件契約が建物賃貸借契約と介護等各種サービス契約の複合契約といえ また終身利用できることを前提に多額の入居一時金が支払われていることなどからすると 事業者側からの中途解約はきわめて例外的なものと位置づけられます それにもかかわらず 管理費その他の費用の 2 ヶ月滞納で解除できるとし また無催告の解除や 14 日間以上の猶予期間で明渡さなければならない など簡単な手続きだけで 高齢者のための手続保障がなされていないことなどを考えますと 消費者の利益を一方的に害するもので消費者契約法 10 条に該当すると考えることができます 差止請求の成果 (1) の条項については A 社 B 社とも削除されました (2) の条項については A B C 各社それぞれ以下の改定がなされました A 社は 当該条項を削除し 新たに初期償却規定のない通常価格による入居方式と 初期償却のある割引価格の入居方式 ( 但し初期償却 5%) を選択できる契約内容に改定しました B 社は 当該条項を削除し 新たに入居一時金の初期償却を % とし 残額を 60 ヶ月で均等償却する内容に改定しました C 社は 平成 年度初頭までに 月単位償却に変更 ( 但し既存契約分は従前どおり ) しました

62 (3) の条項については 削除されました (4) の条項については 以下のとおり改定されました 1 明渡猶予期間が 14 日間以上が 90 日以上に是正されました 2 管理費その他の費用の支払いが遅滞期間 2 ヶ月を超え その後も支払い遅滞状態を解消することが困難であると認められるとき に是正されました 3 乙 ( 入居者 ) が他の入居者又は従業員の生命に危害を及ぼし 又は その危害の切迫した恐れがあり かつ有料老人ホームにおける通常の介護方法及び接遇方法ではこれを防止することができないとき に是正されました 4 乙の主治医の判断等により 医療的な側面から 常時医療行為が必要になるなど ホームでの生活継続が困難なときという条項が新設されました 5 契約の解除を通告した場合には 必要のある場合は 乙及びこの身元引受人に弁明の機会を設けるものとする とした条項から 必要のある場合は という文言が削除されました コメント有料老人ホームなどの高齢者の居住施設は今後益々需要が高まると思われます 入居時には 契約を解除して退去する場合のことなどあまり考慮しないかもしれませんが 入居してみなければ分からないこともあります 消費者としては 入居する際には 退去する場合に返ってくる金額やどのような場合に退去しなければならないか などを十分考慮すべきです なお 有料老人ホームの入居一時金の在り方については 適格消費者団体の差止請求の取組みも参考とし 消費者委員会が厚生労働省に建議を提出 その建議もふまえ 平成 23 年に老人福祉法の一部改正が行われ 1 短期解約特例制度 ( いわゆる 90 日ルール ) が法制化されるとともに 2 家賃相当額や敷金 ( 保証金 ) サービス提供費用以外の費用を受領することの禁止が法定されました 参照 成果事例一覧 ( 消費者機構日本 ) 31-3( 全国消費生活相談員協会 ) スポーツクラブ等利用契約の不当条項 はじめにスポーツクラブ等利用契約の契約条項に関して 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 82

63 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 前納費用の不返還 ( 消費者契約法 9 条 1 号 10 条 ) 一旦納入した諸費用は 原則として返還できません 会社都合の閉鎖 休業の場合の会費支払義務等 ( 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 10 条 ) 次の各号に該当するとき 会社は 諸施設の全部又は一部の閉鎖 もしくは休業をすることができます あらかじめ予定されている場合は 原則として一ヶ月前までに会員に対してその旨を告知します 但しこれにより会員の会費支払義務が軽減されたり免除されることはありません とし 各号の一つに 施設の増改築 修繕または点検によりやむを得ないとき が盛りこまれていること 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 前納費用の不返還条項事業者はスポーツクラブ等を運営しており 会員の施設利用に関して会則を定めています 会則では会員が負担する費用を諸費用としており 諸費用には登録料 ( 入会金 ) 会費があります 会費は利用できる曜日 時間帯などにより差が設けられていますが 1 年分を一括前払いすることが可能です 本条項は 会員が 1 年分の会費を前払いし 中途退会した場合でも 一切返金をしない条項で これは実質的には会員が解除した場合の違約金等を定めた条項と考えることができますので 消費者契約法 9 条 1 号が適用されます 通常このようなケースで中途解約した場合には 経過月数分はともかくとして それ以上に損害が生じるとも考えられず この条項は当該事業者に生じる平均的損害を超える違約金等を定めるもので無効と考えられます さらにこの条項は 民法上会員に認められる不当利得返還を制限するものであり 民法が適用される場合に比し 消費者の権利を制限する条項であり その結果として会員の退会の自由を制限するものであるので 信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項と解されることから消費者契約法 10 条により無効と考えられます (2) 会社都合による閉鎖 休業の場合の会費支払義務等本条項は 施設の増改築 修繕など 事業者側の理由で長期の施設利用ができない場合でも 会費の支払い義務を免除せず あるいは前納会費の返還をしない規定です 事業者の債務不履行の場合には 本来会員は施設が利用できない範囲 期間に対応する会費の支払い義務を負わず その会費を支払った場合には債務不履行に基づく損害賠償として 事業者に対し 当該会費に相当する金員の返還を求めることができます 本条項はかかる事業者の債務不履行により消費者に生じた損害の賠償責任を全部免責する条項と考えられ 消費者契約法 8 条 1 項 1 号に定める不当条項に該当すると考えられます また民法上 会員に認められる債務不履行に基づく損害賠償請求権を制限するもので 本来支払い義務のない会費の支払いを契約上強制するものであるから 民法の適用がある場合に比し 消費者の権利を制限し または消費者の義務を加重するもので 信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項といえるので消費者契約法 10 条に該当し 無効と考えられます 差止請求の成果 (1) 前納費用の不返還条項の改定差止請求及びその後の交渉により以下のとおり改定されました 一旦納入いただいた諸費用は 法令の定めまたは会社の認める理由がある場合を除き 返還できません なお この改定に関して適格消費者団体は 一読しただけでは会費を前払いして中途解約した消費者が 会費が返還されると認識することは困難であると思われるので 会費の返還が受けられる場合を会則の中に適切に示すよう要望をしました 事業者は次回改訂に向けて引き続き検討すると回答しています (2) 会社都合による閉鎖 休業の場合の会費支払義務等本文に 以下の文言が追加されました この場合 当該閉鎖や休業の原因 理由 期間などにより 法令の定めまたは会社が認める場合を除き 会員の会費支払い義務が軽減されたり免除されることはありません

64 コメント本事例と同様な 一旦収受した費用は返還しない 旨の条項をよくみかけますが 消費者契約法のもとでは 解除に伴う違約金は当該事業者に生じる平均的損害以上には請求できませんので 事業者としては 返還しないことに合理的な理由があるのか十分な検討が必要です またサービスを提供できない場合でも その対価は請求するというのは 消費者からすればきわめて不合理なことです 契約条項の策定にあたっては消費者の立場にも配慮することが重要です 参照 成果事例一覧 -1( 全国消費生活相談員協会 ) 試合観戦契約における不当条項 はじめに 試合観戦契約の契約条項に関して 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 1 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 事業者の免責条項 ( 消費者契約法 8 条 ) 主催者は 観客が被った以下の損害についての責任は負わないものとする (1) ホームラン ボール ファール ボール その他試合又は練習行為に起因する損害 (2) 暴動 騒乱等の他の観客の行為に起因する損害 (3) 球場施設に起因する損害 (4) 本約款その他主催者の定める規則又は主催者の職員等の指示に反した観客の行為に起因する損害 (5) 第 6 条の入場拒否又は第 10 条の退場措置に起因する損害 (6) 前各号に定めるほか 主催者又は主催者の職員等の故意行為又は重過失行為に起因することなく発生した損害 2 主催者が負担する損害賠償の範囲は 治療費等の直接損害に限定されるものとし 逸失利益その他の間接 損害及び特別損害は含まれないものとする 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 試合観戦契約プロ野球を観戦する場合 試合の主催者と消費者との間で 試合観戦に関する約款に基づく契約が締結されます その約款に上記のような規定が置かれていました (2) 本条 1 項について本条 1 項は (1)~(6) に掲げる事由に起因する損害に関しては 事業者の責任を全て免除する条項と解釈で 84

65 きます しかし例えば前記 (1) (2) に起因する損害の中には 主催者が信義則上観客に対して負っている安全配慮義務に違反したことに原因がある場合もありえます また同 (3) に関しては そのほかに球場設備の設置 保存に瑕疵があるような場合も考えられ 主催者が民法 717 条の責任を負う場合もあります 主催者のこのような注意義務違反 ( 過失 ) 等によって 観客に損害が生じた場合には 主催者は観客に対して不法行為又は債務不履行による損害賠償義務を負うことになります 本条 1 項はこのような場合にも事業者の責任を全て免責する条項と解釈することができます しかしながら 消費者契約法 8 条 1 項 1 号 3 号は 事業者の債務不履行あるいは不法行為によって生じた損害賠償責任の全部を免責する条項を無効としていますので 前記のような場合まで含めて 責任を負わない としている本条項は 同条項に該当する不当条項であると考えられます (3) 本条 2 項について本条 2 項は 本来事業者が賠償しなければならない損害のうち 治療費等の直接損害だけを賠償し 逸失利益等の損害は賠償しないことを定めており 損害の一部を免責する内容になっています 消費者契約法 8 条 1 項 2 号 4 号は主催者 代表者又は従業員等の故意又は重大な過失によって発生した損害について 主催者の損害賠償責任を一部免除した条項を無効としています 本条項は 主催者やその代表者 従業員に故意又は重大な過失のある場合も含めて事業者の損害賠償責任を一部免除していると考えられるので 同条項に該当する不当条項であると解されます 差止請求の成果 (1) 本条 1 項について本請求とその後の交渉を経て 事業者は本条 1 項について以下のとおり 改定しました これにより主催者側に債務不履行あるいは不法行為責任があるときには 観客は損害賠償を請求できることが明確にされました 主催者及び球場管理者は 観客が被った以下の損害について責任を負わないものとする 但し 主催者若しくは主催者の職員等又は球場管理者の責めに帰すべき事由による場合はこの限りではない 1 ~ 6 ( 略 ) (2) 本条 2 項について主催者側に故意又は重大な過失がある場合には 損害賠償の範囲が限定されないことが明確にされました コメント野球観戦の場合 打球が飛び込むおそれのある席に観客が自ら足を運んでいるという面があり 事業者が免責条項を設けていることにも一理あるようにも思えます しかしながら球場で発生する事故はそのようなものばかりではなく 主催者側の観客の整理 誘導 警備の過失 設備の瑕疵や管理ミスなど 主催者側の責任に帰すべき原因でも発生しえます このようにその業種特有の配慮が必要となる場合であっても それによって消費者契約法の適用を免れるものではないということは注意する必要があります 参照 成果事例一覧 -1( 消費者機構日本 )

66 ペット売買契約における不当条項 はじめに ペット売買契約の契約条項に関して 消費者契約法の不当条項にあたるとして 同法による差止請求を行った事例があります 差止請求を行い 改善された事例 裁判外 2 件あります 裁判( 確定判決 和解等 ) ありません 消費者契約法の 不当条項 にあたると考えられる契約条項 損害賠償責任を免除する条項 ( 消費者契約法 8 条 1 項 1 5 号 10 条 ) A 社 A 社の定める限定的な保証制度の対象となる場合で かつ 1 生体引き渡し後 3ヶ月以内に病気により死亡に至った場合 あるいは2 同期間内に飼育上重大な支障を来す先天性障害があった場合で 当店の指定する獣医師による診断書に基づく場合には1 回限りお買い上げの生体の価格と同等の生体と交換いたしますとする条項 それ以外の場合には 一切瑕疵担保責任を負いません とする条項 B 社 第 1 条 ( 販売後の健康保証制度 ) 2 当社では 感染症などの最長潜伏期間を最長 15 日間と定めております この間に感染症等が発症した場合 提携動物病院での治療費は当社において全額負担します (16 日目以降の発症による治療費は全額お客様の負担となります ) 第 2 条 ( 販売後の先天性疾患の発症による保証制度 ) 1 販売後 90 日以内にペットとして 通常の生活に支障を来す重大な先天性疾患が提携病院により診断された場合は 第 1 条に準じます 第 4 条 2 いかなる理由に関わらず 当社への代金の返還請求には応じかねます 3 お買い上げ頂いた 犬 猫に起因する あらゆる事故 伝染病 疾病 所有物の汚染等に関しての責任には 一切応じることができません 差止請求の根拠 理由 ( 適格消費者団体の主張 ) (1) 消費者契約法 8 条 1 項 1 5 号による無効 A 社の使用していた契約条項は 一定の場合に犬 猫などの交換を認めるだけでそのほかの場合には 瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求は一切認めないとするものです 消費者契約法 8 条 1 項 5 号は 有償契約である消費者契約において 事業者の瑕疵担保責任に基づく損害賠償責任を全部免除する条項は無効としていますので A 社の当該条項は同条項に該当し無効と考えられます ただ消費者契約法 8 条 2 項は 当該消費者契約において 当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに 当該事業者が瑕疵のないものをもってこれに代える責任又は当該瑕疵を修補する責任を負うこととされている場合 には 1 項 5 号を適用しないこととなっている関係から 当該条項が代わりの犬 猫と交換すると定めている点が問題となります しかしながらペットは その個性に注目して取引されるもので しかも飼い始めるとその個性はいっそう重要なものとなるため 代替の犬 猫などをもって本来の取引の対象である犬 猫などと代えられるものではありません ですから 2 項の適用はないというべきです また このような条項は債務不履行や不法行為に基づく損害賠償責任に関する免責を定めた条項とも考えられ 消費者契約法 8 条 1 項 1 4 号に該当し 無効とも考えられます 86

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