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1 特集 : 急性胆管炎 胆囊炎の診療ガイドライン によって診療行為がどう変わったか? 日本腹部救急医学会雑誌 28(3):457~ 胆石症による 胆管炎と診療ガイドライン 労働者健康福祉機構東北労災病院外科徳村弘実, 松村直樹, 安本明浩, 高橋賢一, 佐々木宏之, 豊島隆, 武者宏昭, 舟山裕士, 福山尚治, 山崎満夫 要旨 : 胆石症による 胆管炎について, 自験例を検討し診療ガイドラインの有用性と問題点を評価してみた の治療方針は早期手術が推奨され, とくに腹腔鏡下胆囊摘出術で早期退院がもたらされている しかし, ごく少数の重症例を除くと, 保存的治療に必要に応じ PTGBD を加えることで炎症を沈静化できない症例は非常に少なかった 早期手術は, 今日の病院環境においてルーチン化する難しさ, リスク評価や開腹移行率などを考慮して慎重に選択しているのが現状である 胆管結石症の約半数に合併した急性胆管炎例中, 11 % だけに胆道ドレナージを要した 全身状態が悪化する重症胆管炎は非常にまれながら遭遇した 中等症の多くは内科的治療で即応したが, なかに重篤化するものがあり胆道ドレナージを考慮すべきと考えられた 索引用語 胆石症,, 急性胆管炎, 診療ガイドライン はじめに胆石症によるや胆管炎は日常診療でしばしば遭遇する病態であるが, その診断と治療方針は必ずしも明確な基準を持たず担当医にゆだねられていた しかし, 最近出版された科学的根拠に基づく 胆管炎の診療ガイドラインによって診断基準, 重症度判定基準, 搬送基準, 診療指針が示された 1) それに伴って臨床の現場には変化が少なからず引き起こされている 今回, 胆石症による 胆管炎について自験例を検討しながら本診療ガイドラインの有用性と問題点を評価してみたい Ⅰ. 自験例の検討 1. 胆石所在部位と臨床症状 2006 年 12 月までの 16 年間における当科の胆石症自験例は 4,922 例である その結石所在部位は, 胆囊結石 4,090 例 (83.1 %), 胆囊総胆管結石 532 例 (10.8 %), 胆管結石 142 例 (2.9 %), 既胆摘例の胆管結石 57 例 (1.2 %) および肝内結石 101 例 (2.0 %) であった 胆管結石症は全体で 14.9 % であった 胆囊結石症例と胆管結石症例において, 来院時の臨床症状の頻度を検討した ( 表 1) 胆囊結石症では, 上腹部痛, 発熱, 黄疸の頻度をみると, それぞれ 70 %,13.2 %,5.8 % であり Charcot の三徴がそろった症例は 3.1 % であった ガイドライン上, 急性胆管炎確診例は計 3.3 % であった 胆管結石症では上腹部痛, 発熱, 黄疸はそれぞれ 78.4 %,36 %,44.1 % で,Charcot の三徴は 23.7 % にみられた ガイドライン上, 急性胆管炎確診例は 52.1 % に認められた なお, 重症胆管炎は 0.7 %(5 例 ) であった 2. 胆管結石症の肝機能障害胆管結石症の来院時における肝機能検査所見を検討した ( 表 2) 総ビリルビン値が 1.2mg/dl 以上の症例が 44.1 % にみられた さらに 5mg/dl 以上のものは 9.3 % であった そのうち, 経鼻的胆道ドレナージ ( 以下,ENBD) や経皮経肝胆道ドレナージ ( 以下, PTCD) などの胆道ドレナージ処置を要した症例が 5.1 % あった 急性胆管炎合併例におけるドレナージは 11 % に施行されていた 他の症例は, 保存的治療で黄疸は軽減したため, 一部の内視鏡治療例をのぞき待機的に乳頭機能温存手術が施行された 肝胆道系酵素の上昇は GOT 50 IU/L,GPT 50 IU/L,ALP 300 IU/L, γ -GTP 50 IU/L でみると,GOT, GPT の上昇が 20 % 弱であるのに対して,ALP は 43.2 % と高かった 表 1 胆囊結石症と胆管結石症の症状腹痛発熱黄疸三徴急性胆管炎確診胆囊結石症 4,090 例 2,863 例 540 例 237 例 127 例 135 例 56.6 ± 12.8 歳 (70.0 % )(13.2 % )(5.8 %)(3.1 %)(3.3 %) 男 / 女 0.75 胆管結石症 731 例 573 例 263 例 322 例 173 例 381 例 66.5 ± 12.5 歳 (78.4 %)(36.0 %)(44.1 %)(23.7 %)(52.1 %) 男 / 女 0.89 ( ) 内 : 胆囊結石症例, 胆管結石症例総数に対する % 457

2 表 2 胆管結石症の肝機能検査 T-Bil 1.2 mg/dl 44.1 %(322/731) T-Bil 5.0 mg/dl 9.3 %(68/731) GOT 50 IU/L 19.5 %(143/731) GPT 50 IU/L 19.2 %(140/731) ALP 300 IU/L 43.2 %(316/731) γ -GTP 50 IU/L 22.4 %(164/731) 肝機能正常例 12.9 %(94/731) ( ) 内 : 該当症例数 / 胆管結石症例総数 3. と腹腔鏡下胆囊摘出術 同期間に, 胆囊結石症に対する腹腔鏡下胆囊摘出術 ( 以下,LC) は 2,903 例に施行された ガイドライン の診断基準に合致し, さらに手術時, 明ら かな胆囊炎所見のすべてを有したものをと 定義すると, は 299 例 (10.3 %) に合併し ていた 来院後早期に治療が行われたのは, 早期手術 41 例 (1.4 %) と PTGBD 施行の 54 例 (1.9 %) であ る ( 表 3) 早期手術例で, 炎症が続くと判断し早期 手術に踏み切ったのは 8 例で, 他の 33 例は炎症消褪 が予想されたが希望で手術した 全身状態が不良で緊 急の LC を施行したものはなかった PTGBD 54 例で は, 保存的治療が困難と判断され, 来院 5 日以内に施 行されたのは 54 例中 30 例であった 自験例でのに対する LC の特徴を要約す る 2) の早期手術は, やや出血が多いが剥 離が比較的容易で手術時間も短く開腹移行はなかっ た しかし時間経過とともに出血は多くなり, 胆囊へ の癒着は強くなる傾向がみられた 待機手術例は炎症 軽度例と高度例が混在していた 軽度例は来院後すみ やかに炎症が消褪した症例で, 多少の組織硬化があるものの慎重に行えば難しくなく手術可能であった 高度例は保存的治療で反応はしたが炎症反応が高度であり, 壊疽性 化膿性胆囊炎が進行, 遷延したものと考えられた 肉眼所見による診断で待機手術 204 例中, 壊疽性 化膿性胆囊炎が 81 例あり, そのうち高度炎症性線維化が手術困難の原因となり 11 例 (7.3 %) が開腹移行となった PTGBD は炎症を停止し易出血性と線維化を軽減することで, 後の LC を比較的容易にすると考えられた しかし,54 例中, 肝内血腫 2 例とチューブの胆囊外逸脱による癒着 2 例の計 4 例に, 手術を困難にする PTGBD に起因する合併症がみられた 4. 重症度判定基準からみた LC 施行例と開腹手術例の検討ガイドライン上は, 中等症は, 高度の炎症反応 ( 白血球数 >14,000 /mm 3, または CRP >10mg/dL), 胆囊周囲液体貯留, 胆囊壁不整像や高度の胆囊壁肥厚のいずれかを伴うものと定義されている 自験 LC 例では早期手術 41 例中少なくとも 28 例が中等症胆囊炎であった ( 表 4) PTGBD 例では, 54 例中黄疸で施行された 4 例を除く 50 例は中等症であった 他方, 前述のように待機手術を施行した 204 例中 81 例が化膿性胆囊炎か壊疽性胆囊炎の高度炎症例であった 内科的治療で臨床的にコントロールできたにもかかわらず, このような強い壊疽性胆囊炎が少なからず含まれていることが特記される 重症は, 黄疸, 重篤な局所合併症 ( 胆汁性腹膜炎, 胆囊周囲膿瘍, 肝膿瘍 ), 胆囊捻転症, 気 群 DIC 胆囊陽性 DIC 胆囊陰性 表 3 胆囊結石症と腹腔鏡下胆囊摘出術 早期手術 待機手術 PTGBD 後手術 症例数 2, ,903 (72.10 %) (17.60 %) (1.40 %) (7.00 %) (1.90 %) (100 %) 年齢 56.6 ± ± ± ± ± ± 13.5 男 : 女 810:1, :265 30:11:00 123:81 32:22:00 1,272:1,631 計 (1991 年 1 月から 2006 年 12 月 ) 表 4 胆囊病変 群 DIC DIC PTGBD 後計胆囊陽性胆囊陰性早期手術待機手術待機手術 2,903 例 2,093 例 511 例 41 例 204 例 54 例 胆囊膿腫 0 例 a 36 例 b 28 例 c 81 例 d 15 例 e 199 例 壊疽性胆囊炎 (7.0 %) (68.3 %) (39.7 %) (29.6 %) (6.9 %) a,b 対 c,d,e, c 対 d,e : 有意差あり (p< 0.05) 458

3 c 図 1 50 歳男性壊疽性胆囊炎 胆囊膿腫発症 60 時間後, 白血球数 17,700,CRP 12,38.1 早期手術し手術時間 109 分 a. 腹部 CT: 頚部に結石嵌頓, 壁の肥厚と不整がみられる b.us: 胆囊床の浮腫像 c.us カラードプラー法 : 胆囊の動脈血流が軽度増加している 図 2 c 82 歳女性腹痛と白血球数 9,000,37.8 ですぐ軽快したため全身状態評価後, 発症 4 週間後に待機手術, 開腹移行となった 膿腫となった胆囊が著明に腫大し大網と強固に癒着していた まったく剥離不能であった 開腹にても大網は剥離できなかった a.us: 胆囊壁の肥厚,sludge がみられる b.ct: 胆囊壁が肥厚し, 周囲との境界が不鮮明となっている c.ct: 大結石が頚部に嵌頓している 腫性胆囊炎, 壊疽性胆囊炎, 化膿性胆囊炎のいずれかをともない, 放置すると致死的な経過をたどるものとされる 自験例においてレトロスペクティブには判定しがたいが, 重篤な経過をたどる重症例はごく少数例であるとも類推された 一方, 同期間にのため開腹手術を選択したものは 32 例あったが, うち 21 例が 1992 年までの症例であった それ以降で開腹を選択したものは, 待機手術は 6 例で, 早期開腹手術は 5 例にすぎなかった その適応は多発性肝膿瘍 2 例と穿孔性腹膜炎 3 例で あった なお, 気腫性胆囊炎合併は,LC 施行例で 8 例あるがいずれも保存的治療例で臨床的に炎症軽快後の LC 施行例であったことが特記される 5. 症例提示早期 LC 手術例と待機 LC 手術で開腹移行した症例の各 1 例を提示する 第 1 例目は,50 歳男性で白血球数 17,700,CRP 12, 体温 38.1 で発症 60 時間後に早期手術を施行したが壊疽性胆囊炎 胆囊膿腫であった ( 図 1) やや出血が多かったが手術は容易で, 術中造影を施行し手術時間 109 分であった 459

4 c 図 3 急性胆囊胆管炎と PTGBD 症例は 77 歳女性 心窩部痛と発熱 38.5 で来院胆囊腫大が著明で, 壁の不正を認められた 総ビリルビン 4.8mg/dl,16,200 の白血球増多,CRP 7.6 であった PTGBD を施行したが 胆汁は黒緑色粘稠性で総胆管は造影されなかった しかし 1 週間後の造影では胆囊は縮小し胆管が明瞭に造影され, 総胆管結石を 4 個認めた a. 腹部 CT b.ptgbd 施行時 c.ptgbd1 週間後造影 図 4 総胆管結石胆管炎と ENBD 症例は 55 歳の男性, 発熱, 腹痛, 黄疸の増強あり入院 総ビリルビン 7.8mg/dl, 白血球数 12,000, CRP 3.1 で保存的治療でも遷延したため ENBD を留置した 第 2 例目は 82 歳女性, 来院時上腹部痛, 白血球数 9,000, 体温 37.8 をみたが, すみやかに軽快したため, 全身状態評価し発症 4 週間後に待機的に LC を行った ( 図 2) 膿腫胆囊が著明に腫大し大網と強固に癒着しており, まったく剥離不能であった 開腹にても剥離できなかった 臨床経過と手術所見に大きな齟齬を痛感させた 1 例であった 6. 急性胆管炎自験例では, 胆管結石の 5.1 % に, 急性胆管炎合併例では 11 % に胆道ドレナージが施行された 症例を供覧する 77 歳女性, 心窩部痛と発熱 38.5 で来院 胆囊腫大が著明で, 壁の不正が認められた ( 図 3) 総ビリルビンが 4.8mg/dl,GOT 332,GPT 329, ALP 1,746 であり,16,200 と白血球増多,CRP 7.6 がみられと胆管炎の併発と診断した PTGBD を施行したが, 胆汁は黒緑色粘稠性で総胆管は造影されなかった 肝機能障害は軽減し 1 週間後の造影では, 胆囊は縮小し胆管が明瞭に造影され総胆管結石を4 個認めた 14 日後腹腔鏡下胆囊摘出 総胆管切石術を施行した PTGBD の効用が印象的な 1 例であった 症例は 55 歳男性, 来院時体温 38.9, 腹痛と黄疸 460

5 で他院より転院 総ビリルビンは 7.8mg/dl,GOT 69, GPT 130,ALP 591,WBC 12,000,CRP 3.1 で保存的 治療でも遷延しているため入院第 3 病日に ENBD を 留置した ( 図 4) 発症 16 日後, 腹腔鏡下胆囊摘出 総胆管切石術を安全に施行した Ⅱ. ガイドラインの評価と問題点 ガイドラインでは 早期手術 ( 発症から 72 時間以内 ) は強固な癒着が少ないために手術時期 として適している ( 推奨度 B) 一方, 発症から 2 週 間前後は癒着のために手術が困難なことがある とし ている しかし, 自験例からは, 待機手術例での癒着 は 3~4 週間が線維化のピークと考えられた また, 臨床上炎症が消褪したと診断できた後も, 実際に腹腔 内では胆囊あるいはその周囲の炎症, その癒着と線維 化は沈静化していないことが多いことを認識すること が重要であると考えている また, 早期手術を行う際, 術者の技量を十分考慮しながら安全に手術施行する ことが何より重要であり, 術者が未熟な場合や操作が 困難な場合には安全な開腹手術を選択するべきである ( 推奨度 A) とされるが, 他院への搬送を考えるの かなどのインフォームドコンセントの問題が残ろう ハイリスク患者に対しては, PTGBD は, 腹腔鏡 下胆囊摘出術より安全かつ有用であることが, 多くの 症例集積研究によって示されている, しかし 議論 の結果 可能な限り早期手術を検討し, 何らかの理由 で手術が行えない場合にのみ経皮的ドレナージ術を施 行するというものである ( 推奨度 B) もちろん ハ イリスク症例やその他の事情により手術が施行できな い場合には,PTGBD が適応となるが,PTGBD が第 1 選択となるハイリスク患者の定義ははっきりしな い としている 確かに, ハイリスクの定義は難しく, いたずらにの患者を早期手術を続けていく と, 致命的合併症に見舞われる症例 3) にも遭遇しかね ないと思われる 今回の検討からは, 内科的治療で表 面的には炎症は消褪するわけであるから, 手術を急ぐ ことが得策ではない可能性がある 早期手術推奨の基 本方針は賛成の意を表したいが, 良性疾患であること や PTGBD は経験があればまずトラブルが起きること はないことをかんがみれば慎重な対応も求められる また, 気腫性胆囊炎でも, 何らかの理由で手術を行 えない場合 ではなく, 可能な限り PTGBD を多用し た方が開腹移行や合併症を回避できると考えられた おわりに 本ガイドラインによって, 胆石症による 胆管炎の診断基準と重症度判定が臨床的に明確になっ た の治療方針は早期手術が推奨された 自験例の検討からは, 胆囊炎の重症と中等症の臨床的 区別は容易になった 近年, 重症例がきわめて少なく なり, 穿孔性腹膜炎や多発肝膿瘍などの敗血症にい たっているごく少数例を除くと, 保存的治療に必要に 応じ PTGBD を加えることで炎症を沈静化できない症 例は非常に少ないと考えられた 早期手術は早期退院 が得られ, 医療経済的に利点が大きい 他方, 緊急性 がややとぼしいことも事実で厳しい病院環境の中で早 期手術をルーチンに行うことに難しさがある また, 腹腔鏡下手術の時代, リスク軽視は致命的な合併症も 惹起しかねない また, 腹腔鏡下胆囊摘出術を成功さ せるという視点からは, とくに時間経過した高度炎症 例は緊急手術ではなく,PTGBD を施行後待機的に手 術すべきであると考えられた PTGBD は, 技術があ れば炎症をコントロール不能な症例はなく,2~7 日 後に LC をすれば手術難度は低下し開腹移行も少ない と考えられた 胆管結石症による胆管炎では,11 % の症例に胆道 ドレナージが必要であった 全身状態が悪化した重症 型は今日でもまれながら遭遇する 中等症のほとんど は内科的治療ですみやかに炎症が消褪していたが, そ の治療には安全のため胆道ドレナージが推奨されてい る また, 胆道ドレナージにおいて治療的 EST が必 要あるのかなどは今後の課題となろう 1) 急性胆道炎の診療ガイドライン作成出版委員会 科学的根拠に基づく急性胆管炎 胆囊炎の診療ガイドライン. 東京, 医学図書出版, ) 徳村弘実, 鹿郷昌之, 松村直樹, ほか : に対する経皮経肝胆囊ドレナージ施行後の腹腔鏡下胆囊摘出術の検討. 日鏡外会誌 2006;11: )Mucarthur P,Cuschieri A,Sells R A,et al: Controlled clinical trial comparring early with interval cholecystitis;br. J Surg 1975 ; 62 : 論文受付同受理 参考文献 平成 20 年 1 月 16 日平成 20 年 3 月 18 日 461

6 The Clinical Significance of the Guideline for Acute Cholangitis and Cholecystitis Associated with Gallstones Hiromi Tokumura, Naoki Matsumura, Akihiro Yasumoto, Ken-ichi Takahashi, Hiroyuki Sasaki, Takashi Toshima, Hiroaki Musha, Yuuji Funayama, Shouji Fukuyama, Mitsuo Yamasaki Department of surgery, Labour, Health and Welfare Organization Tohoku Rosai Hospital This article discusses and evaluates In this article, we discuss? the clinical significance of the treatment guideline for acute cholangitis and cholecystitis associated with gallstones with reference to? our experience. We believe that the guideline is useful for the diagnosis of acute cholecystitis or cholangitis and for classification of the severity of these biliary inflammations. Early cholecystectomy, especially laparoscopic cholecystectomy, is recommended for the treatment of acute cholecystitis, although acute cholecystitis can be easily controlled in most cases by medical treatment, with occasional cases needing percutaneous gallbladder drainage. It is currently neither a severe nor fatal disease, except when it is complicated by gallbladder perforation with generalized peritonitis or multiple liver abscesses, which have been rare in recent years. Therefore, we should be careful in considering the risk of general anesthesia for surgery and choose either early laparoscopic cholecystectomy or medical treatment. Acute cholangitis is, likewise, mostly controllable by medical treatment. Eleven % of cases with acute cholangitis require biliary drainage, either PTBD or ENBD, because of severe cholangitis or obstructive jaundice. Most of our cases with acute cholangitis are treated by elective laparoscopic management for choledocholithiasis without endoscopic sphincterotomy. 462

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