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1 生徒による数学研究発表会 Ⅰ テーマ数学的問題解決方法を体験し 数学の良さを味わうとともに 表現力を高める Ⅱ 取り組みの概要 数学教育における一つの試みである それは (1) 身近かな問題への数学的な関心を高めること (2) 算数的解法 数学的解法 その一般化等 様々なアプローチで問題追求を行わせ 問題解決を図らせることで 論理性を高め 数学の良さを実感させること (3) 研究発表会という形を取り 内容の理解を深め 表現力 伝達力を高めること を目的として ある期間 私が取り組んだものである (2) の問題追及における手法は 次のとおりである 1 問題分析 ( 条件 作図 手順 ) 2 数値を変えて問題追及 ( 解決方法の確認 ) 3 類似問題の作成と解答 4 別解法の追求 5 文字を用いた問題の一般化と解の公式化 また (1) の題材として 平成教育委員会 というテレビのクイズ番組を活用させても らった さらに (3) の中で この数学活動に対する生徒の率直な感想を述べさせている Ⅲ 指導計画 ( 数学科学習指導案 ) 1. 題材 TV 番組の中の数学 2. 指導観数学の問題を解くとき, 生徒達は与えられた問題を単に解いて終わることが多い また, 応用問題に対して柔軟に思考をめぐらすことが苦手な生徒が多いのも事実である 一方, 日常的な問題や TV のクイズ番組の中の数学 算数問題には, 非常に発展性のあるものが多く見られる 物事を数学的に解決するということは, それをより合理的に, 素早く, 適切に処理する

2 ことであり, 数学の問題を単に解くということにとどまらない それは, 我々が生涯を通して必要とする, ものの見方 考え方につながる重要な能力であると考えられる そこで, 選択数学という, 内容においてカリキュラムに縛られない自由な時間の中で,TV 番組の中の数学 算数問題の1つをじっくりと深く考えさせ, 問題のとらえ方, 考え方, 発展のさせ方等を体験させることにより, 今後の日常的学習 生活場面において, 物事を合理的, 発展的にとらえようとする態度と意欲を育てることは大変意義深いと思われる 当コースの生徒は,3 年生 206 名のうちで, 国語, 社会, 数学, 理科の中から数学を第 1 希望で選択した 13 名と第 2 希望で選択した 7 名の計 20 名であり, 数学が好き 3 名, やや好き 8 名, やや嫌い 7 名, 嫌い 2 名である また, 数学を選んだ理由については, 普段の授業にない内容を学習したいからと答えた者が 8 名おり, どんなとき数学の楽しさ, おもしろさを感じるかという問いに対し, 他の人に説明ができたときと答えた者が 8 名いる しかし, どんな学習方法がいいかという問いには 10 名が先生に課題を出してもらう方法と答えており, 受身的傾向が強いと判断される この題材では,TV のクイズ番組の数学 算数問題のいくつかを全員に考えさせた後,4 人ずつのグループをつくらせ, 自分達が追求してみたい問題を選ばせたい そして問題研究のあと, 各班ごとに研究の成果を発表させ, 人に説明することの難しさと必要性を感じさせたい さらに, それにより問題の理解を一層深めさせるとともに問題のとらえ方, 考え方を学ばせたい 3. 指導目標日常生活に関わる算数的問題から, 数学的な考え方, 発展的な考え方, 普遍的考え方を体験させ, 数学の意義を感得させるとともに, そのような考え方を日常生活にすすんで生かそうとする態度を育てる 4. 指導計画 ( 全 11 時間 ) (1) ビデオを見ながらTV 番組の算数問題を考える 3 時間 (2) グループづくりと追求する問題の決定をする 1 時間 (3) 初期問題の分析と解法の追求をする 1 時間 (4) 数値を変えて解法の一般化を考え, 公式化する 1 時間 (5) 初期問題の発展として, 設定を変えた問題をつくり, 1 時間 その答えを求める (6) 発表内容の分担と発表資料の準備をする 2 時間 (7) 生徒による数学研究発表会 2 時間 ( 本時 1/2)

3 5. 本時の学習 (1) 題材数学研究発表会 (2) 学習目標 1 友達と協力して, 長い時間をかけて研究し, 発表できた成就感を味わう 2 他のグループの発表を聴き, 考え方や発表の仕方の良さを学ぶ 3 次の活動への意欲を持つ (3) 学習指導過程 段階生徒の活動指導上の留意点 1. 本時の目標 本時の目標を確認し, 心構 分かり易く発表しようとする心 確認えを持つ 構えと聴いて理解しようとする心 構えを持たせる 2. 発 表 各班ごとに発表する 教材提示装置を使って, ゆっくりと分かり易く説明させる 1 班 うさぎとかめ お互いに協力して発表させる 疑問な点は積極的に質問させる 2 班 所持金と残金 3 班 自転車と徒歩 3. まとめと評 研究の成果と発表のしかた 次回は 4 班と 5 班であることを 価の良さを認め合う 告げる 自己評価, 相互評価をする (4) 評価 1 グループで協力して, みんなにわかりやすく発表できたか 2 他のグループの発表を真剣に聴き, 理解できたか 3 次の活動への意欲を持つことができたか

4 Ⅳ 生徒研究発表内容例 生徒による数学研究発表会 TV 番組の中の数学

5 目次 1 班 うさぎとかめの競争 問題内容と班員名 2 問題の分析と解答 3 数値を変えて問題追求 4 問題の解の公式 5 研究後の感想 6 2 班 所持金と残金 問題内容と班員名 7 問題の分析と解答 8 数値を変えて問題追求 9 別解法 10 ( 問題作成とその解 ) 11 研究後の感想 12 3 班 自転車と徒歩 問題内容と班員名 13 問題の分析と解答 14 数値を変えて問題追求 15 問題の解の公式 16 研究後の感想 18 4 班 バイクと徒歩 問題内容と班員名 19 問題の分析と解答 20 数値を変えて問題追求 1 21 数値を変えて問題追求 2 22 研究後の感想 23 5 班 台形とテープの長さ 問題内容と班員名 24 問題の分析と解答 25 数値を変えて問題追求 26 問題作成とその解 27 研究後の感想 28

6 -13-3 班 自転車と徒歩 次の条件の時,2 台の自転車をうまく使って,A,B,Cの3 人が 6 km 離れた学校に行くには, 最低何分かかるか求めなさい 条件 自転車は毎時 20 km, 徒歩は毎時 4 km 自転車は1 人しか乗れず, もう1 台の自転車を運ぶことはできない 班員名 (3-4) M.M. (3-5) S.O. (3-6) K.I. (3-6) H.U.

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12 Ⅴ 考察と今後の課題この題材は, ある TV 番組を録画したテープを見せ, 算数 数学問題の思考を深めていったものであるが, 数学的な見方 考え方を育てるという観点から大いに効果があったと思われる まず, 生徒の興味 関心をひくという点において, 映像と音声で与えられる情報は身近で受け入れやすい存在であり, 問題内容も日常的で取り付きやすかったため自然にとけ込ませることができた 次に, 問題の選択にあたっては, 様々な内容の問題に取り組んでいく中で, 発展性のある問題をチェックしておき, その中から後に生徒の希望を入れながらそれぞれの研究材料としての問題を選ばせた これは, その後の研究の深まりという点で非常に重要であった さらに, 問題のとらえ方をしっかり指導することにより, 発展的な考え方へと容易に導くことができたといえる 最後に, 発表会のための発表練習において, 分かり易く人に伝えるための指導をおこない, その難しさと必要性を実感させるとともに, 改めて数学的理解を深めさせることができた 本題材における指導の総決算として各グループごとの発表会を実施したのであるが, それぞれの研究成果を発表させることによって, 大きな成就感を味わわせることができたと確信している 発表会の最後に書かせた自己評価及び相互評価によると, ほとんどの生徒が, 発表前には がんばろう とする意欲を十分表しており, 発表後には やった という喜びを感じている また, 他のグループの発表がよく理解できた, あるいはだいたい理解できたと答えた生徒がほとんどであり, 生徒どうしがお互いに満足感を得ていることもわかった 今後の課題としては, 問題へのアプローチの仕方をどのようにして生徒自身のものとさせるかという点があげられる その解決のためには, 今回のような指導を繰り返し行っていくことが必要だと思われるが, それには, 残念ながら十分な時間がない

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gggggggggggggggggggggggggggggggggggggkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk 平成 28 年度全国学力 学習状況調査松戸市の学力状況 小学校 国語 算数 正答数と 4 つの学力の分布 2 1 0~8 問 9~11 問 12~13 問 14~15 問 0~4 問 5~6 問 7 問 8~10 問 松戸市 21.4 % 27.1 % 26.7 % 24.7 % 松戸市 29.2 % 27.1 % 14.7 % 29.1 % 全国 ( 国公私 ) 21.0 % 28.3 % 26.8

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