GMP-140 (P-selectin) EIA Kit

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1 製品コード MK112 研究用 GMP-140 (P-selectin) EIA Kit 説明書

2 GMP-140(CD62 PADGEM) は活性化状態にある血小板 血管内皮細胞 巨核球の細胞膜表面に特異的に出現する分子量 14 万の糖蛋白質であり 1) 血管内皮傷害などの炎症部位において 単球や好中球などのリンパ球を結合および誘引する白血球接着分子として機能していると考えられています GMP- 140 は他の分子とともにセレクチン (selectin) と総称されており さまざまな病態時の血液凝固や炎症反応の調節因子であることが明かになりつつあります 2) GMP-140 の分子種として膜結合型のもの以外に膜貫通ドメインの欠失したもの ( 可溶型 GMP-140) が存在することが明かになっています 3) ヒト血漿中に存在する GMP-140 はほとんどがこの可溶型であり 4) その存在の生理的 臨床的意義が注目されています 本キットは GMP-140 に特異的なモノクローナル抗体を用いて 5) 膜結合型および可溶型 GMP-140 抗原量を測定できる EIA キットであり 保存血小板の活性化の指標に 6) また GMP-140 の生理機能の解明に有用です I. 測定原理 II. キットの内容 (1)Antibody Coated Microtiterplate 抗 GMP-140 モノクローナル抗体コーティングプレート 96 ウェル (8 ウェル 12 strips) 1 plate (2)Antibody-POD Conjugate ペルオキシダーゼ標識抗 GMP-140 モノクローナル抗体 11 ml 用 1 ( 凍結乾燥品 ) (3)Standard ヒト血小板抽出液由来 * GMP ng( 凍結乾燥品 ) 1 ml 用 1 (4)Sample Diluent 1% ウシ血清アルブミン含有 PBS 含防腐剤 11 ml 2 (5)Substrate Solution(TMBZ) 3,3,5,5 - テトラメチルベンジジン溶液 12 ml 1 *:HBsAg.Ab(-) HBcAb(-) HIVAb(-) を確認しています [ ご注意 ] 本製品は 2010 年 1 月より Stop Solution(1N 硫酸 ) を含まない仕様に変更になりました 別途 洗浄液と反応停止液をセットにした Wash and Stop Solution for ELISA( 製品コード MK020) を販売しておりますのでご利用ください 2

3 III. キット以外に必要な試薬や器具 ( 主なもの ) Wash and Stop Solution for ELISA( 製品コード MK020) 洗浄液成分 (10 PBS;50 ml 5 本 Tween 20;3 ml) と反応停止液 (1N H2SO4 * ; 60 ml) を含む *: 1N 硫酸は腐食性があり 皮膚に接触するとただれ等を起こすことがあります 手や粘膜についた場合は ただちに多量の水で洗い流し 医師の指示に従ってください ピペット マイクロピペットおよびチップ マイクロプレートリーダー (450 nm 設定で吸光度 3.5 まで測定可能なもの ) IV. 保存 4 V. 使用目的 培養血管内皮細胞中およびその培養上清中 ヒト血液中の可溶性 GMP-140(P- セレクチン ) の測定に有用です 本キットは研究用試薬です 人や動物の臨床診断には使用できません VI. 使用方法 1. 検体 検体は培養細胞抽出液 細胞培養上清および血漿等を用いる 検体は 2 ~ 10 に保存し 12 時間を過ぎて測定をする場合は凍結保存する 使用する抗凝固剤および採血条件等は後述するデータを参照され 高値が予想される血液検体を含む測定の場合 (4)Sample Diluent を用いてすべての検体を 2 ないし 3 倍希釈し測定することをおすすめする 2. 試薬の調製 抗体プレート ((1)Antibody Coated Microtiterplate) 使用前に室温に戻してから開封する 標識抗体液 (2)Antibody-POD Conjugate を蒸留水 11 ml で溶解する 溶解後は 4 で 1 週間安定である 1 ヶ月にわたる保存は - 20 とする ただし 凍結融解は一度までにとどめる GMP-140 標準液 (3)Standard に蒸留水 1 ml を加え溶解し GMP-140 標準液 (640 ng/ml) を調製する これを (4)Sample Diluent で用時段階希釈して ng/ml の各濃度の標準液を調製しておく 0 濃度は (4)Sample Diluent を用いる GMP-140 標準液 (640 ng/ml) は - 20 保存で 1 ヶ月安定である 基質液 ((5)Substrate Solution(TMBZ)) 反応に用いる前に室温にもどしそのまま使用する 使用前に基質液が濃い青色に変色していないか確認する 金属イオンと反応すると呈色するおそれがあるので 特に水道水が混入しないよう注意する 数回に分けて使用する場合にはあらかじめ必要量を取り分けるようにする 反応停止液 (Stop Solution) Wash and Stop Solution for ELISA の Stop Solution(1N H2SO4) をそのまま用いる 強酸性のため取扱いには注意する 3

4 洗浄用 PBS Wash and Stop Solution for ELISA の 10 PBS を蒸留水で 10 倍に希釈し 十分に混合後 洗浄用 PBS として用いる 本キットで 96 ウェル分の反応を行う場合 300 ~ 500 ml 程度の洗浄用 PBS が必要である ( 注 ) 本キットでは Wash and Stop Solution for ELISA( 製品コード MK020) に含まれている Tween 20 は使用しません 3. 操作法 測定は二重測定で行う キット中の各試薬ならびにサンプルは使用前に室温にもどし 泡立てないように混和し 液を均一にしてから用いる 1. 各濃度の GMP-140 標準液および検体を 100 μl ずつマイクロピペットで各ウェルに 2 連ずつ加え 室温 (20 ~ 30 ) で 2 時間反応する サンプルはあらかじめ別の 96 穴プレートを利用して用意し 8 連ピペット等ですみやかに (5 分以内 ) 投入する ( 図 1) プレート内の測定値の信頼性を高めるためにも 1 列目と 12 列目とに標準液の希釈系列をおくとよい 37 の加温は抗原をそこなう恐れがあるので室温反応にとどめること ( 第一反応 ) 図 1. サンプル投入 2. 反応液を捨て PBS で 3 回洗浄 ( 図 2) 後 標識抗体液を 100 μl ずつ 8 連ピペットで各ウェルに加え 室温 (20 ~ 30 ) で 1 時間反応させる ( 第二反応 ) 図 2. 洗浄 4

5 3. 反応液を捨て PBS で 4 回洗浄後 (5)Substrate Solution(TMBZ) を 100 μl ずつ 8 連ピペットで各ウェルに加え 室温 (20 ~ 30 ) で 10 ~ 15 分間反応させる ( 第三反応 ) 4. 反応停止液 (1N H2SO4) を 100 μl ずつ (5)Substrate Solution(TMBZ) を入れた順番に各ウェルに加え反応を停止させた後よく混和する 5. 蒸留水を対照としてゼロ調節し 波長 450 nm で吸光度を測定する 発色は反応停止後 1 時間までは安定である 6. グラフ用紙の横軸に各 GMP-140 標準液の濃度を 縦軸に対応する吸光度をプロットして標準曲線を作成し 検体の吸光度から対応する GMP-140 濃度を読み取る VII. 性能 1. 標準曲線 (GMP-140 EIA Kit) 下記の標準曲線は代表的な一例である 各ロットの標準曲線については 添付の Certificate of Analysis に記載している 正確な結果を得るためには 測定ごとに標準曲線を作成することが望ましい 最小検出感度 10 ng/ml GMP-140 濃度 (ng/ml) A ( 発色時間 :15 分 ) 5

6 2. 再現性同時再現性ヒト血清を希釈して作製した 4 種類の濃度コントロールを用いて再現性試験を実施した (n = 16) GMP-140 EIA 同時再現性 (n = 16) 平均値 (ng/ml) 標準偏差 (ng/ml) CV 値 (%) コントロール A コントロール B コントロール C コントロール D 日差再現性三日間にわたり 4 種類の濃度コントロールの定量を実施し再現性試験を実施した GMP-140 EIA 日差再現性 (n = 3) 平均値 (ng/ml) 標準偏差 (ng/ml) CV 値 (%) コントロール A コントロール B コントロール C コントロール D 添加回収試験異なる濃度のサンプルを等量ずつ混合して 得られた測定値と理論値とから回収率を算出した サンプル A サンプル B A + B 実測値 A + B 理論値回収率 % 単位 ng/ml 6

7 VIII. 測定に関する基本資料 1. 採血分離条件採血後の保存温度と時間を変え サンプル調製した ( 遠心分離条件は 4 3,000 rpm で一定 ) 採血条件は β -TG PF-4 ほど厳格ではないが条件 C が望ましい 7

8 2. 同一人の血漿と血清の GMP-140 値の比較血清値が血漿値を上回る傾向にあるが その程度は個人や採血条件で変化するおそれがある 3. 各種抗凝固剤による測定値の比較とそれぞれの希釈曲線 ( 健常人 3 例 ) 採血に際して用いる抗凝固剤はいずれをとっても大差はなかった 本キットでは クエン酸血漿をおすすめする 8

9 4. 共存物質の影響サンプル 4 容量に対し供試物質 1 容量を加え反応系に与える影響をみた グラフ内の供試物質濃度は終濃度で表されている 9

10 5. 従来キットとの相関従来の用時調製タイプのキット ( 製品コード MK012; 終売 ) と本キット ( 製品コード MK112) を用いて 46 検体 ( 血漿 ) の測定を同時に実施した 基質液の変更により いままであたまうちになっていた高濃度域の定量性が改善された 10

11 6. 血小板および細胞からの抽出に用いる緩衝液の組成 0.2 mm PMSF, 5 mm NEM, 10 mm EDTA, 150 mm NaCl を含む 50 mm Tris-HCl(pH 8.5) 溶液を用いて 超音波破砕を行う IX. 使用上の注意 1. ロット番号の異なるキットおよび試薬を混ぜて使用しないでください 2. 保存もしくは反応中に試薬を強い光に当てないでください 3. (5)Substrate Solution(TMBZ) および反応停止液に用いるピペット等は金属がつかわれていないものを用いてください 4. (5)Substrate Solution(TMBZ) や反応停止液は手や粘膜につかないようご注意ください 5. 着色した (5)Substrate Solution(TMBZ) は使用しないでください 6. 各反応は時間 温度の影響を受けるので測定ごとに標準曲線を作成してください 7. 血液検体の取扱いには充分注意してください X. 参考文献 1)Berman, C. L. et al. (1989) Meth. Enzymol. 169, )Handa, M (1993) Sysmex Journal 16 (suppl.1), )Ishiwata, N. et al. (1994) J. Biol. Chem. 269 (38), )Katayama, M. et al. (1993) Br. J. Haematol. 84, )Katayama, M. et al. (1992) J. Immunol. Methods. 153, ) 関口定美編血小板輸血の展望 XI. 注意 本製品は研究用として販売しております ヒト 動物への医療 臨床診断用には使用しないようご注意ください また 食品 化粧品 家庭用品等として使用しないでください タカラバイオの承認を得ずに製品の再販 譲渡 再販 譲渡のための改変 商用製品の製造に使用することは禁止されています 11

12 201001

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