正常ラット軟骨細胞 Normal Rat Cartilage Cell

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1 製品コード MK442 研究用 正常ラット軟骨細胞 Normal Rat Cartilage Cell 説明書 v201108

2 軟骨組織や骨組織は基本的には支持組織であり 軟骨組織の多くは胎生期の骨のモデルとして存在し 石灰化して骨組織に置換されます また 体幹形態の決定 筋肉の支えや配置に関与しています 一方 骨組織は支持組織であるとともに カルシウムやリンなど各種ミネラル貯蔵庫としても また 体液のイオン調節機構の担い手としても重要な組織です 軟骨組織は 硝子軟骨 弾性軟骨 線維軟骨に大別されます 本製品は 硝子軟骨に分類されるラットの肋軟骨より調製しています 硝子軟骨は 細胞間基質中に多量の硫酸ムコ蛋白質を含むために PAS 反応陽性 塩基性色素親和性 トルイジンブルーによる異染性 ( メタクロマジア ) などの特徴を示します また II 型コラーゲンが存在していることも特徴の一つです 本製品は 軟骨細胞の機能解析 分化 再生の研究などに利用できます I. 製品内容 正常ラット軟骨細胞 ( 凍結細胞 ) > survival cells/vial 1 本 16 個体一括調製 < 培養 4 日目 > < 培養 10 日目 > II. 保存 液体窒素保存適切に保存し 受取り後 1 年を目途にご使用ください * ドライアイス詰めで輸送しています 商品到着後 ただちに液体窒素中で保存してください 液体窒素保存のできない場合は ただちに細胞を融解し 培養を開始してください 2

3 III. 軟骨細胞の採取方法 本製品は 4 週齢のラットの肋軟骨から下記の方法で調製した軟骨細胞です 動物種週齢 性別採取部位 : Sprague-Dawley rat( 通称 SD rat) : 4 週齢 オス : 肋軟骨 * 本製品は 主に成長軟骨細胞を採取していますが 静止軟骨細胞も含まれています 培地 採取方法 : 10% ウシ胎児血清 25 μg/ml アスコルビン酸と抗生物質を添加した RPMI 1640 : 1. 胸郭を取り出し 肋軟骨 - 骨移行部を 1 本ずつ分離 2. 周囲の軟組織を取り除く 3. 骨と軟骨の境界部を切断 4. 軟骨側の骨に近い 光に透かすとやや透明にみえる部分を採取 5. メスで細かく刻む 6. 酵素処理 1 [0.25% Trypsin-EDTA] 7. 細胞回収 [ 遠心 1,500 rpm (400 g), 5 min] 8. 酵素処理 2 [0.15% Collagenase] 9. 等量の培地を加え 酵素反応停止 μm セルストレイナーにて濾過 11. 細胞回収 [ 遠心 1,500 rpm (400 g), 5 min] 12. 細胞洗浄 [ 遠心 1,500 rpm (400 g), 5 min] cm シャーレに撒く % CO2 インキュベーター内で培養 15.2 日間培養後 軽く洗浄して浮遊細胞を取り除く 16. さらに 2 ~ 3 日間培養後 凍結保存 * 採取方法は 組織培養の技術第 3 版 [ 基礎編 ]( 日本組織培養学会編, p167 ~ 170) を参考 3

4 VI. 培養に必要な試薬および器具 RPMI 1640 培地 グルタミン含有 [RPMI 1640 with L-Glutamine( 製品コード F) など ] 非動化済みウシ胎児血清 アスコルビン酸 抗生物質 ( ストレプトマイシン ペニシリン )[Penicillin-Streptomycin Mixture( 製品コード E) など ] 滅菌済み PBS(-)[Phosphate Buffered Salts( 製品コード T900) など ] 滅菌済みピペット 接着細胞用培養ディッシュ マルチプレート 消毒用 70% エタノール IV. 細胞培養の手順 推奨培地 10% ウシ胎児血清 25 μg/ml アスコルビン酸と抗生物質を添加した RPMI 1640 培地 推奨する細胞の融解および培養方法 (1)15 ml 容の遠心チューブに 10% ウシ胎児血清 25 μg/ml アスコルビン酸入り RPMI 1640 培地を 5 ml を入れる (2) 凍結バイアルを液体窒素から取り出す (3)37 の恒温槽に凍結バイアルの下 4 分の 3 までを浸す 中身が融解するまでバイアルをゆっくりまわし 最後の氷の塊が溶ける直前で恒温槽から取り出す (4) 周囲の水をふき取り 70% エタノールを含ませた脱脂綿で拭くか エタノールを噴霧して滅菌しクリーンベンチ内へ移す この時 軽くふって細胞を拡散させる (5) バイアルのフタを静かに開け 2 ml 容の先細の滅菌ピペットで細胞懸濁液を吸い上げ ( 過剰のピペッティングや 泡立てることのないように気をつけてください ) (1) で準備したチューブに静かに細胞をすべて入れる (6)1,500 rpm で 5 分間 室温にて遠心し 上清を除く (7)10% ウシ胎児血清 25 μg/ml アスコルビン酸入り RPMI 1640 培地で お好みの細胞数になるように浮遊させ 培養容器に細胞を撒き込む (8)37 5% CO2 インキュベーター内で培養する (9)3 ~ 4 日に 1 回の頻度で培地の全量交換を行う < 細胞播種密度の目安 > 培養容器 細胞数 培地液量 24 well plate 約 cells/well 2 ml/well 12 well plate 約 cells/well 4 ml/well 6 well plate 約 cells/well 5 ml/well 4

5 V.Application 1. 細胞染色正常ラット軟骨細胞を 24 well plate に cells/well 撒き込んで 10 日間培養後 抗ラット II 型コラーゲン抗体を用いた細胞染色とサフラニン O 染色を行った 染色には Cartilage Staining Kit( 製品コード MK310) を使用した < 抗ラット II 型コラーゲン抗体染色 > < サフラニン O 染色 > 2. 培養上清中の II 型コラーゲンの測定正常ラット軟骨細胞を 24 well plate に cells/well 撒き込んで培養し 経時的に採取した上清中の II 型コラーゲン含量を測定した 培養開始 2 日後から TGF-β3( 終濃度 10 ng/ml) を加えた培地を用いて誘導を行った 対照として TGF-β3 を加えない培地でも培養を行い 誘導 非誘導両方の培養上清の II 型コラーゲン量を測定した 細胞を撒いた日を day 0 としている [ ] 内は 誘導 (TGF-β3 添加培地使用 ) 開始からの経過日数を示す 培地は 上清回収時にすべて交換している プレートの配置 Standard 誘導 ( 希釈倍率 ) 非誘導 ( 希釈倍率 ) Standard [ng/ml] [ng/ml] 2,000 day 2 day 2 2,000 1,000 day 3 [1 日後 ] day 3 1, day 7 [5 日後 ] day day 10 [8 日後 ] day day 14 [12 日後 ] day day 17 [15 日後 ] day day 21 [19 日後 ] day day 30 [28 日後 ] day

6 A450 誘導 ( 希釈倍率 ) 非誘導 ( 希釈倍率 ) Standard Standard < 結果 > TGF-β3 の誘導により 上清中の II 型コラーゲン含量が増加する傾向がみられた II 型コラーゲンの測定には Rat Collagen type 2 を検出する EIA Kit を使用した 6

7 VI. 関連製品 Fetal Bovine Serum Premium, US Origin( 製品コード E/F) Penicillin-Streptomycin Mixture( 製品コード E) Cartilage Staining Kit( 製品コード MK310) Anti-Rat Collagen type II (Col II 2B-11F), Monoclonal( 製品コード M192) Anti-Rat Collagen type II (Col II 20G-12E), Monoclonal( 製品コード M193) TGF-β3( 製品コード PT-4124) VII. 使用上の注意 本製品は研究用として販売しております ヒト 動物への医療 臨床診断用には使用しないようご注意ください また 食品 化粧品 家庭用品等として使用しないでください タカラバイオの承認を得ずに製品の再販 譲渡 再販 譲渡のための改変 商用製品の製造に使用することは禁止されています 本説明書に記載されている商品名などは 特に記載がなくても各社の商標または登録商標です ライセンスなどに関する最新の情報は弊社ウェブカタログをご覧ください 7

8 v201108

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