2018 年 7 月改訂 ( 第 6 版 ) 日本標準商品分類番号 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領 (2013 年 ) に準拠して作成 抗ウイルス化学療法剤 剤形フィルムコーティング錠 製剤の規制区分 規格 含量 一般名 製造販売承認年月日薬価基準収載 発

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1 2018 年 7 月改訂 ( 第 6 版 ) 日本標準商品分類番号 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領 (2013 年 ) に準拠して作成 抗ウイルス化学療法剤 剤形フィルムコーティング錠 製剤の規制区分 規格 含量 一般名 製造販売承認年月日薬価基準収載 発売年月日 開発 製造販売 ( 輸入 ) 提携 販売会社名 劇薬 処方箋医薬品注 ) 注 ) 注意 - 医師等の処方箋により使用すること 1 錠中オムビタスビル水和物 13.6mg( オムビタスビルとして 12.5mg) パリタプレビル水和物 78.5mg( パリタプレビルとして 75mg) リトナビル 50mg 和名 : オムビタスビル水和物 [JAN], パリタプレビル水和物 [JAN], リトナビル [JAN] 洋名 :Ombitasvir Hydrate[JAN], Paritaprevir Hydrate[JAN], Ritonavir[JAN,INN] 製造販売承認年月日 :2015 年 9 月 28 日薬価基準収載年月日 :2015 年 11 月 26 日発売年月日 :2015 年 11 月 26 日 製造販売元 : 医薬情報担当者の連絡先 問い合わせ窓口 アッヴィ合同会社くすり相談室 東京都港区三田 フリーダイヤル 医療関係者向けホームページ 本 IF は 2017 年 3 月改訂 ( 第 7 版 ) の添付文書の記載に基づき改訂した. 最新の添付文書情報は,PMDA ホームページ 医薬品に関する情報 にてご確認ください.

2 IF 利用の手引きの概要 日本病院薬剤師会 1. 医薬品インタビューフォーム作成の経緯医療用医薬品の基本的な要約情報として医療用医薬品添付文書 ( 以下, 添付文書と略す ) がある. 医療現場で医師 薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際には, 添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合がある. 医療現場では, 当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者等に情報の追加請求や質疑をして情報を補完して対処してきている. この際に必要な情報を網羅的に入手するための情報リストとしてインタビューフォームが誕生した. 昭和 63 年に日本病院薬剤師会 ( 以下, 日病薬と略す ) 学術第 2 小委員会が 医薬品インタビューフォーム ( 以下,IF と略す ) の位置付け並びに IF 記載様式を策定した. その後, 医療従事者向け並びに患者向け医薬品情報ニーズの変化を受けて, 平成 10 年 9 月に日病薬学術第 3 小委員会において IF 記載要領の改訂が行われた. 更に 10 年が経過し, 医薬品情報の創り手である製薬企業, 使い手である医療現場の薬剤師, 双方にとって薬事 医療環境は大きく変化したことを受けて, 平成 20 年 9 月に日病薬医薬情報委員会において IF 記載要領 2008 が策定された. IF 記載要領 2008 では,IF を紙媒体の冊子として提供する方式から,PDF 等の電磁的データとして提供すること (e-if) が原則となった. この変更にあわせて, 添付文書において 効能 効果の追加, 警告 禁忌 重要な基本的注意の改訂 などの改訂があった場合に, 改訂の根拠データを追加した最新版の e-if が提供されることとなった. 最新版の e-if は,( 独 ) 医薬品医療機器総合機構の医薬品情報提供ホームページ ( から一括して入手可能となっている. 日本病院薬剤師会では,e-IF を掲載する医薬品情報提供ホームページが公的サイトであることに配慮して, 薬価基準収載にあわせて e-if の情報を検討する組織を設置して, 個々の IF が添付文書を補完する適正使用情報として適切か審査 検討することとした 年より年 4 回のインタビューフォーム検討会を開催した中で指摘してきた事項を再評価し, 製薬企業にとっても, 医師 薬剤師等にとっても, 効率の良い情報源とすることを考えた. そこで今般,IF 記載要領の一部改訂を行い IF 記載要領 2013 として公表する運びとなった. 2.IF とは IF は 添付文書等の情報を補完し, 薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な, 医薬品の品質管理のための情報, 処方設計のための情報, 調剤のための情報, 医薬品の適正使用のための情報, 薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として, 日病薬が記載要領を策定し, 薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資料 と位置付けられる. ただし, 薬事法 製薬企業機密等に関わるもの, 製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師自らが評価 判断 提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない. 言い換えると, 製薬企業から提供された IF は, 薬剤師自らが評価 判断 臨床適応するとともに, 必要な補完をするものという認識を持つことを前提としている. [IF の様式 ] 1 規格は A4 版, 横書きとし, 原則として 9 ポイント以上の字体 ( 図表は除く ) で記載し, 一色刷りとする. ただし, 添付文書で赤枠 赤字を用いた場合には, 電子媒体ではこれに従うものとする. 2IF 記載要領に基づき作成し, 各項目名はゴシック体で記載する. 3 表紙の記載は統一し, 表紙に続けて日病薬作成の IF 利用の手引きの概要 の全文を記載するものとし, 2 頁にまとめる.

3 [IF の作成 ] 1IF は原則として製剤の投与経路別 ( 内用剤, 注射剤, 外用剤 ) に作成される. 2IF に記載する項目及び配列は日病薬が策定した IF 記載要領に準拠する. 3 添付文書の内容を補完するとの IF の主旨に沿って必要な情報が記載される. 4 製薬企業の機密等に関するもの, 製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師をはじめ医療従事者自らが評価 判断 提供すべき事項については記載されない. 5 医薬品インタビューフォーム記載要領 2013 ( 以下, IF 記載要領 2013 と略す) により作成された IF は, 電子媒体での提供を基本とし, 必要に応じて薬剤師が電子媒体 (PDF) から印刷して使用する. 企業での製本は必須ではない. [IF の発行 ] 1 IF 記載要領 2013 は, 平成 25 年 10 月以降に承認された新医薬品から適用となる. 2 上記以外の医薬品については, IF 記載要領 2013 による作成 提供は強制されるものではない. 3 使用上の注意の改訂, 再審査結果又は再評価結果 ( 臨床再評価 ) が公表された時点並びに適応症の拡大等がなされ, 記載すべき内容が大きく変わった場合には IF が改訂される. 3.IF の利用にあたって IF 記載要領 2013 においては,PDF ファイルによる電子媒体での提供を基本としている. 情報を利用する薬剤師は, 電子媒体から印刷して利用することが原則である. 電子媒体の IF については, 医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報提供ホームページに掲載場所が設定されている. 製薬企業は 医薬品インタビューフォーム作成の手引き に従って作成 提供するが,IF の原点を踏まえ, 医療現場に不足している情報や IF 作成時に記載し難い情報等については製薬企業の MR 等へのインタビューにより薬剤師等自らが内容を充実させ,IF の利用性を高める必要がある. また, 随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては,IF が改訂されるまでの間は, 当該医薬品の製薬企業が提供する添付文書やお知らせ文書等, あるいは医薬品医療機器情報配信サービス等により薬剤師等自らが整備するとともに,IF の使用にあたっては, 最新の添付文書を医薬品医療機器情報提供ホームページで確認する. なお, 適正使用や安全性の確保の点から記載されている 臨床成績 や 主な外国での発売状況 に関する項目等は承認事項に関わることがあり, その取扱いには十分留意すべきである. 4. 利用に際しての留意点 IF を薬剤師等の日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用して頂きたい. しかし, 薬事法や医療用医薬品プロモーションコード等による規制により, 製薬企業が医薬品情報として提供できる範囲には自ずと限界がある.IF は日病薬の記載要領を受けて, 当該医薬品の製薬企業が作成 提供するものであることから, 記載 表現には制約を受けざるを得ないことを認識しておかなければならない. また製薬企業は,IF があくまでも添付文書を補完する情報資材であり, インターネットでの公開等も踏まえ, 薬事法上の広告規制に抵触しないよう留意し作成されていることを理解して情報を活用する必要がある. (2013 年 4 月改訂 )

4 目次 Ⅰ. 概要に関する項目 1 1. 開発の経緯 1 2. 製品の治療学的 製剤学的特性 1 Ⅱ. 名称に関する項目 2 1. 販売名 2 2. 一般名 2 3. 構造式又は示性式 2 4. 分子式及び分子量 3 5. 化学名 ( 命名法 ) 3 6. 慣用名, 別名, 略号, 記号番号 4 7.CAS 登録番号 4 Ⅲ. 有効成分に関する項目 5 1. 物理化学的性質 5 2. 有効成分の各種条件下における安定性 7 3. 有効成分の確認試験法 9 4. 有効成分の定量法 9 Ⅳ. 製剤に関する項目 剤形 製剤の組成 懸濁剤, 乳剤の分散性に対する注意 製剤の各種条件下における安定性 調製法及び溶解後の安定性 他剤との配合変化 ( 物理化学的変化 ) 溶出性 生物学的試験法 製剤中の有効成分の確認試験法 製剤中の有効成分の定量法 力価 混入する可能性のある夾雑物 注意が必要な容器 外観が特殊な容器に関する情報 その他 11 Ⅴ. 治療に関する項目 効能又は効果 用法及び用量 臨床成績 14 Ⅵ. 薬効薬理に関する項目 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群 薬理作用 33 Ⅶ. 薬物動態に関する項目 血中濃度の推移 測定法 薬物速度論的パラメータ 吸収 分布 代謝 排泄 トランスポーターに関する情報 透析等による除去率 52 Ⅷ. 安全性 ( 使用上の注意等 ) に関する項目 警告内容とその理由 禁忌内容とその理由 ( 原則禁忌を含む ) 効能又は効果に関連する使用上の注意とその理由 用法及び用量に関連する使用上の注意とその理由 慎重投与内容とその理由 重要な基本的注意とその理由及び処置方法 相互作用 副作用 高齢者への投与 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 小児等への投与 臨床検査結果に及ぼす影響 過量投与 適用上の注意 その他の注意 その他 77 Ⅸ. 非臨床試験に関する項目 薬理試験 毒性試験 80 Ⅹ. 管理的事項に関する項目 規制区分 有効期間又は使用期限 貯法 保存条件 薬剤取扱い上の注意点 承認条件等 包装 容器の材質 同一成分 同効薬 国際誕生年月日 製造販売承認年月日及び承認番号 薬価基準収載年月日 効能又は効果追加, 用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容 再審査結果, 再評価結果公表年月日及びその内容 再審査期間 投薬期間制限医薬品に関する情報 各種コード 保険給付上の注意 83 ⅩⅠ. 文献 引用文献 その他の参考文献 84 ⅩⅡ. 参考資料 主な外国での発売状況 海外における臨床支援情報 90 ⅩⅢ. 備考 91 その他の関連資料 91

5 略語表 ADME absorption distribution metabolism excretion 吸収, 分布, 代謝及び排泄 ALT alanine aminotransferase アラニンアミノトランスフェラーゼ AST aspartate aminotransferase アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ AUC area under the concentration-time curve 濃度 時間曲線下面積 BCRP breast cancer resistance protein - BID twice daily 1 日 2 回投与 CL/F apparent total clearance 見かけのクリアランス CLcr creatinine clearance クレアチニンクリアランス C max maximum plasma concentration 最高血漿中濃度 CYP cytochrome P450 チトクロム P450 DAA direct acting antiviral agent 直接作用型抗ウイルス薬 EC 50 concentration required for 50% effect 50% 有効濃度 GCR glycyrrhizin グリチルリチン酸 HBV hepatitis B virus B 型肝炎ウイルス HCV hepatitis C virus C 型肝炎ウイルス HIV human immunodeficiency virus ヒト免疫不全ウイルス IC 50 concentration required for 50% inhibition 50% 阻害濃度 ICH International Conference on Harmonisation 日米 EU 医薬品ハーモナイゼーション国際会議 IFN interferon インターフェロン INR international normalized ratio ( プロトロンビン時間の ) 国際標準化比 ITT intent to treat - LLOQ lower limit of quantification 定量限界下限 MedDRA Medical Dictionary for Regulatory Activities ICH 国際医薬用語集 MRP multidrug resistance-associated protein - NS3/4A nonstructural protein 3/NS4A 非構造タンパク質 3/4A NS5A nonstructural protein 5A 非構造タンパク質 5A OATP organic anion transporting polypeptide 有機アニオン輸送ポリペプチド PegIFN pegylated interferon ペグインターフェロン P-gp P-glycoprotein P 糖タンパク質 QD once a day 1 日 1 回投与 QPM quaque die post meridiem 1 日 1 回午後投与 QTc QT interval corrected for heart rate 心拍数補正 QT 間隔 RBV ribavirin リバビリン RNA ribonucleic acid リボ核酸 SVR sustained virologic response 持続性ウイルス学的著効 t 1/2 terminal phase elimination half-life 終末相の消失半減期 TID three times a day 1 日 3 回投与 T max time to maximum plasma concentration 最高血漿中濃度到達時間 UDCA ursodeoxycholic acid ウルソデオキシコール酸 UGT uridine 5'-diphospho-glucuronosyltransferase ウリジン 5'-ジフォスホ-グルクロノシルトランスフェラーゼ Vd/F apparent volume of distribution 見かけの分布容積 VF Virologic failure ウイルス学的不成功 VR virologic response ウイルス学的著効 γ-gtp gamma-glutamyl transferase γ-グルタミルトランスフェラーゼ

6 Ⅰ. 概要に関する項目 1. 開発の経緯ヴィキラックス配合錠は, オムビタスビル, パリタプレビル及びパリタプレビルの薬物動態学的ブースターであるリトナビルを配合し,IFN を使用しない C 型慢性肝炎治療薬として米国 AbbVie Inc. が開発した薬剤である. オムビタスビルは HCV NS5A 阻害剤で, ジェノタイプ 1a 及び 1b レプリコン複製をピコモル濃度で阻害する. パリタプレビルは HCV NS3/4A プロテアーゼ阻害剤で, ジェノタイプ 1a 及び 1b レプリコン複製をナノモル濃度で阻害する. パリタプレビルは主としてチトクロム P450 3A4(CYP3A4) により代謝されることから, 許容できる投与頻度で有効な曝露量を得るために,CYP3A4 の強力な阻害剤であるリトナビルと併用する. オムビタスビル及びパリタプレビルの併用は, 短期レプリコンアッセイで HCV の複製に対して相加的ないし相乗的な複製阻害作用を示す. 感染症の治療では, 服薬アドヒアランス不良がウイルス耐性変異の出現につながる場合があることから, 製剤化においては服薬が簡便な 1 剤の配合錠を開発した. 本剤は Abbott Laboratories( 現 AbbVie Inc.) により 2007 年から米国で開発され,2013 年に分社化により AbbVie Inc. が開発を引き継いだ. 本邦においては, アボットジャパン株式会社が開発を開始し,Abbott Laboratories の分社化以降アッヴィ合同会社が引き継いでいる. 国内第 Ⅱ 相試験及び国内第 Ⅲ 相試験において, セログループ 1( ジェノタイプ 1) の日本人 C 型慢性肝炎患者及び C 型代償性肝硬変患者に対する本剤の有効性及び安全性が示されたことから, 製造販売承認申請を行い,2015 年 9 月に承認された. また, 国内第 Ⅱ 相試験及び国内第 Ⅲ 相試験において, セログループ 2( ジェノタイプ 2) の日本人 C 型慢性肝炎患者に対するリバビリン併用下での本剤の有効性及び安全性が示されたことから, 効能追加の申請を行い,2016 年 9 月に承認された. 2. 製品の治療学的 製剤学的特性 1. 本剤は,NS5A 阻害剤のオムビタスビル,NS3/4A プロテアーゼ阻害剤のパリタプレビル, パリタプレビルのブースターであるリトナビルを有効成分とし, 速やかかつ強力な抗ウイルス作用を発揮する配合剤である. ( Ⅴ.3.(2) 臨床効果 及び Ⅵ.2.(2) 薬効を裏付ける試験成績 の項参照 ) 2. 本剤は, 国内第 Ⅲ 相臨床試験 (GIFT-Ⅰ 試験 ) においてジェノタイプ 1 の C 型慢性肝炎及び C 型代償性肝硬変に投与され,1 日 1 回 2 錠,12 週間の治療で有効性と安全性が確認された. ( Ⅴ.3.(2) 臨床効果 の項参照 ) 3. 本剤は, 国内第 Ⅲ 相臨床試験 (GIFT-Ⅰ 試験 ) において年齢, 性別, 前治療歴, 代償性肝硬変の有無,IL28B の遺伝子型, ベースラインにおける HCV RNA の量などの背景因子に関わらず, 良好な有効性が確認された. ( Ⅴ.3.(5) 2) 比較試験 の項参照 ) 4. 本剤は, 国内第 Ⅲ 相臨床試験 (GIFT-Ⅱ 試験 ) においてジェノタイプ 2 の C 型慢性肝炎に投与され, 1 日 1 回 2 錠, 16 週間の治療 ( リバビリンと併用 ) で有効性と安全性が確認された. ( Ⅴ.3.(5) 2) 比較試験 の項参照 ) 5. ジェノタイプ 1: 本剤を投与した国内第 Ⅲ 相臨床試験 (GIFT-Ⅰ 試験 ) において副作用 [ 臨床検査値異常 30 例 (8.3%) を含む ] は 363 例中 105 例 (28.9%) に認められた. 主な副作用として末梢性浮腫 15 例 (4.1%), 頭痛 12 例 (3.3%), 悪心 10 例 (2.8%) が認められた ( 承認時 ). 重大な副作用として体液貯留, 肝機能障害, 肝不全, 急性腎不全があらわれることがある. ジェノタイプ 2( リバビリンと併用 ): 本剤を投与した国内第 Ⅲ 相臨床試験 (GIFT-Ⅱ 試験 ) において副作用 [ 臨床検査値異常 47 例 (29.4%) を含む ] は 160 例中 98 例 (61.3%) に認められた. 主な副作用として貧血 36 例 (22.5%), 血中ビリルビン増加 29 例 (18.1%), そう痒 14 例 (8.8%) が認められた.( 承認時 ) 重大な副作用として体液貯留, 肝機能障害, 肝不全, 急性腎不全, 貧血があらわれることがある. ( Ⅷ.8. 副作用 の項参照 ) -1-

7 Ⅱ. 名称に関する項目 1. 販売名 (1) 和名 ヴィキラックス配合錠 (2) 洋名 VIEKIRAX (3) 名称の由来 Viekirax( ヴィキラックス ) の Vie は life を意味し,Kira(cure) は治癒,ax は斧を意味する. 2. 一般名 (1) 和名 ( 命名法 ) オムビタスビル水和物 (JAN) パリタプレビル水和物 (JAN) リトナビル (JAN) (2) 洋名 ( 命名法 ) Ombitasvir(INN),Ombitasvir Hydrate(JAN) Paritaprevir(INN),Paritaprevir Hydrate(JAN) Ritonavir(INN,JAN) (3) ステムオムビタスビル水和物 : 抗ウイルス剤 :-vir パリタプレビル水和物 : 抗ウイルス剤 :-vir リトナビル :HIV プロテアーゼ阻害剤 :-navir 3. 構造式又は示性式 オムビタスビル水和物 -2-

8 パリタプレビル水和物 リトナビル 4. 分子式及び分子量オムビタスビル水和物 :C 50 H 67 N 7 O 8 4½H 2 O, 分子量 : パリタプレビル水和物 :C 40 H 43 N 7 O 7 S 2H 2 O, 分子量 : リトナビル :C 37 H 48 N 6 O 5 S 2, 分子量 : 化学名 ( 命名法 ) オムビタスビル水和物日本名 : N,N'-{(2S,5S)-1-[4-(1,1-ジメチルエチル ) フェニル ] ピロリジン-2,5-ジイル } ビス {[(4,1- フェニレンアザンジイル ) カルボニル ][(2S)-ピロリジン-2,1-ジイル][(2S)-3-メチル-1-オキソブタン- 1,2-ジイル ]} ビスカルバミン酸ジメチルヘミノナ水和物英名 : Dimethyl N,N'-{(2S,5S)-1-[4-(1,1-dimethylethyl)phenyl]pyrrolidine-2,5-diyl}bis{[(4,1-phenyleneazanediyl) carbonyl][(2s)-pyrrolidine-2,1-diyl][(2s)-3-methyl-1-oxobutane-1,2-diyl]}biscarbamate heminonahydrate -3-

9 パリタプレビル水和物日本名 : (2R,6S,12Z,13aS,14aR,16aS)-N-( シクロプロピルスルホニル )- 6-(5-メチルピラジン-2-カルボキサミド )-5,16- ジオキソ-2-( フェナントリジン- 6-イルオキシ )-1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a- テトラデカヒドロシクロプロパ [e] ピロロ [1,2-a][1,4] ジアザシクロペンタデシン- 14a(5H)-カルボキサミド二水和物英名 : (2R,6S,12Z,13aS,14aR,16aS)-N-(Cyclopropylsulfonyl)-6-(5-methylpyrazine-2-carboxamido)-5,16- dioxo-2-(phenanthridin-6-yloxy)-1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a-tetradecahydrocyclopropa[e] pyrrolo[1,2-a][1,4]diazacyclopentadecine-14a(5h)-carboxamide dihydrate リトナビル日本名 : (+)-5-[(αS)-α-[(1S,3S)-1-ヒドロキシ-3-[(2S)-2-[3-[(2-イソプロピル-4-チアゾリル) メチル ]-3-メチルウレイド]-3- メチルブチラミド ]-4-フェニルブチル] フェネチル ] カルバミン酸 5-チアゾリルメチルエステル英名 : (+)-5-thiazolylmethyl[(αS)-α-[(1S,3S)-1-hydroxy-3-[(2S)-2-[3-[(2-isopropyl-4-thiazolyl)methyl]-3-methylureido]-3- methylbutyramido]-4-phenylbutyl]phenethyl]carbamate 6. 慣用名, 別名, 略号, 記号番号オムビタスビル :ABT-267( 治験番号 ),OBV( 略号 ) パリタプレビル :ABT-450( 治験番号 ),PTV( 略号 ) リトナビル :ABT-538( 治験番号 ),RTV( 略号 ) 7.CAS 登録番号オムビタスビル : ( 無水物 ) ( 水和物 ) パリタプレビル : ( 無水物 ) ( 水和物 ) リトナビル :

10 Ⅲ. 有効成分に関する項目 1. 物理化学的性質 (1) 外観 性状オムビタスビル水和物白色 ~ 淡黄色又は淡赤色の粉末又は塊である. パリタプレビル水和物白色 ~ 淡黄色の粉末又は塊である. リトナビル白色 ~ 淡黄褐色の粉末で, 柔らかい塊を含むこともある. (2) 溶解性 オムビタスビル水和物 オムビタスビル水和物の溶解性 溶媒 溶解濃度 0.1mol/L 塩酸, ±0.02μg/mL 50mmol/L リン酸ナトリウム緩衝液,pH6.8, ±0.005μg/mL エタノール, ±0.2mg/mL 1-ビニル-2-ピロリドン二量体, 室温 >193.87mg/g コポビドン (K 値 28) モデル (6:4 ビニルピロリドン二量体 : ビニルアセテート >210mg/g 二量体, 重量比 3:2) オムビタスビル水和物の ph 溶解特性 -5-

11 パリタプレビル水和物 パリタプレビル水和物の溶解性 溶媒 溶解濃度 0.01mol/L 塩酸,25 <0.09μg/mL 50mmol/L リン酸ナトリウム緩衝液,pH6.8, ±0.05μg/mL エタノール, 室温 5.7~10.6mg/mL 1-ビニル-2-ピロリドン二量体, 室温 >260mg/mL コポビドン (K 値 28) モデル (6:4 ビニルピロリドン二量体 : ビニルアセテート >300mg/mL 二量体, 重量比 3:2) ph 溶解特性はパリタプレビル水和物が非常に溶けにくい (<0.09μg/mL) ため, 測定できなかった. リトナビル 1) メタノール, エタノールに溶けやすく, アセトニトリルにやや溶けにくく, 水にほとんど溶けない. リトナビルの溶解性 ( 室温 ) 溶媒 溶解濃度 (mg/ml) 水 <0.001 アセトニトリル 18.9 アセトニトリル / 水 (1:1) 66.4 ジメチルホルムアミド 593 メタノール 573 エタノール 165 イソプロパノール 41.7 ジクロロメタン 602 テトラヒドロフラン 456 酢酸エチル 1.5 クロロホルム 675 トルエン 2.2 ヘプタン 0.1 リトナビルの各種 ph 溶液に対する溶解性 ( 室温 ) ph 溶解濃度 (w/v%) ph mol/L KH 2 PO 4 <0.001 ph mol/L K 2 HPO 4 <0.001 ph mol/L K 2 HPO 4 <0.001 (3) 吸湿性オムビタスビル水和物 :2% 以下 (25,30~90%RH) パリタプレビル水和物 :1.3%(25,20~90%RH) リトナビル 1) :1 ヵ月間,25,75%RH の加湿条件では吸湿しない. (4) 融点 ( 分解点 ), 沸点, 凝固点オムビタスビル水和物 : 熱分析を測定した結果,69.1 で脱水による吸熱ピークを示し,156.8 で融解した. パリタプレビル水和物 : 熱分析を測定した結果, 脱水したのち, 非晶質化し 156 でガラス転移点を示した. リトナビル 1) :123 付近 ( 融点 ) -6-

12 (5) 酸塩基解離定数オムビタスビル水和物 :pka=2.5(25 ) パリタプレビル水和物 :pka=4.6(25 ) リトナビル 1) :pk1=pk2=2.8±0.2( 吸光法 :268~278nm) (6) 分配係数オムビタスビル水和物 : オクタノールと ph7.4 緩衝液間の分配係数 (log D) は 7.4 パリタプレビル水和物 : オクタノールと ph6.8 リン酸緩衝液間の分配係数 (log D) は 3.1 リトナビル 1) :1-オクタノール-リン酸緩衝液(0.05mol/L,pH7.4) 系での分配係数は (7) その他の主な示性値 オムビタスビル水和物 :6 個の光学中心を有する. パリタプレビル水和物 :5 個の光学中心を有する. 旋光度は ~1.279 であった. リトナビル 1) : 旋光度 :[α] 25 D :+8.8 (2.5%(w/v) メタノール溶液中 ) 2. 有効成分の各種条件下における安定性 オムビタスビル水和物 オムビタスビル水和物の安定性試験における保存条件, 保存形態, 保存期間及び試験結果 試験 温度 湿度 光 保存形態 保存期間 結果 長期保存試験 25 60%RH 暗所 二重ポリエチレン袋 / 開始時,3,6,9, 12,18,24 a,36, 変化なし プラスティック製ドラム 48 ヵ月 加速試験 40 75%RH 暗所 0,1,3,6 ヵ月 変化なし 熱 80 暗所 ガラス製容器 0,10 日 変化なし 熱 / 湿度 80 75%RH 暗所 ガラス製容器 0,10 日 変化なし 総照度 : 苛 120 万 lux hr 不純物の増加シャーレ ( 開放 ) 酷試以上, が認められた 0,5 日験光 25 60%RH 総近紫外放射 (120 万 lux hr) エネルギー : 二重のポリエチレン袋に 200W h/m 2 変化なし入れて結束 以上 a:24 ヵ月まで終了 -7-

13 パリタプレビル水和物 パリタプレビル水和物の安定性試験における保存条件, 保存形態, 保存期間及び試験結果 試験 温度 湿度 光 保存形態 保存期間 結果 長期保存試験 25 60%RH 暗所 二重ポリエチレン袋 / 開始時,3,6,9, 12,18,24 a,36, 変化なし プラスティック製ドラム 48 ヵ月 加速試験 40 75%RH 暗所 0,1,3,6 ヵ月 変化なし 熱 80 暗所 ガラス製容器 0,5 日 不純物総量の増加が認められた 熱 / 湿度 80 75%RH 暗所 ガラス製容器 0,11 日 変化なし 苛不純物総量の酷試シャーレ ( 開放 ) 増加が認めら 験 れた 光 25 60%RH a:24 ヵ月まで終了 総照度 : 120 万 lux hr 以上, 総近紫外放射エネルギー : 200W h/m 2 以上 二重のポリエチレン袋に入れて結束 0,5 日 (120 万 lux hr) 変化なし リトナビル 1) リトナビルの安定性試験における保存条件, 保存形態, 保存期間及び試験結果 試験 温度 湿度 光 保存形態 保存期間 結果 特記事項 二重ポリエチレン袋に 入れファイバードラム長期保存 30 又は試験ふた付きプラスティック瓶 12 ヵ月 40 二重ポリエチレン袋に入れファイバードラム 6 ヵ月 加速試験 又は 60 ふた付きプラスティック瓶 1 ヵ月 週 褐色バイアル 週 テフロン被覆したゴム 週 栓 週 4 週以降わずかに分解アルミシール 週 6 週で含量 10% 以下 * 自然光下 6 週 6 週で規格値以下ふた付きシャーレ上に室温 蛍光灯下 * 苛酷試験散布 1 週 1 週で規格値以下 (10760lux) # 25 75%RH 開放バイアル 31 週 25 60%RH 二重ポリエチレン袋に 3 ヵ月 入れファイバードラム 又は 5 12 ヵ月 ふた付きプラスティッ ク瓶 *: 原液は遮光を要する. #:10760lux=1000fc -8-

14 強制分解による生成物 : 通常実験室条件下, 加湿条件下,80 までの加温条件下では 13 週間安定 苛酷条件下 : 水中での還流条件下では酸加水分解生成物と塩基環化物, 光照射あるいは過酸化物への曝露により酸化生 成物と酸加水分解生成物,105 の加熱条件下では塩基環化物が生じた. リトナビルの分解経路 3. 有効成分の確認試験法オムビタスビル水和物 : 赤外吸収スペクトル測定法パリタプレビル水和物 : 赤外吸収スペクトル測定法リトナビル 1) : 赤外吸収スペクトル測定法 4. 有効成分の定量法オムビタスビル水和物 : 液体クロマトグラフィーパリタプレビル水和物 : 液体クロマトグラフィーリトナビル 1) : 液体クロマトグラフィー -9-

15 Ⅳ. 製剤に関する項目 1. 剤形 (1) 剤形の区別, 外観及び性状桃色の楕円形のフィルムコーティング錠販売名ヴィキラックス配合錠上面下面側面外形 大きさ 識別コード AV1 長径 (mm) 短径 (mm) 厚さ (mm) 重さ (g) (2) 製剤の物性 溶出性 : Ⅳ.7. 溶出性 の項参照 (3) 識別コード AV1 (4)pH, 浸透圧比, 粘度, 比重, 無菌の旨及び安定な ph 域等 該当しない 2. 製剤の組成 (1) 有効成分 ( 活性成分 ) の含量 1 錠中オムビタスビル水和物 13.6mg( オムビタスビルとして 12.5mg), パリタプレビル水和物 78.5mg( パリタプレビルとして 75mg), リトナビル 50mg 含有 (2) 添加物コポリビドン, コハク酸 d-α-トコフェロールポリエチレングリコール, 軽質無水ケイ酸, モノラウリン酸プロピレングリコール, モノラウリン酸ソルビタン, フマル酸ステアリルナトリウム, ポリビニルアルコール ( 部分けん化物 ), マクロゴール 4000, タルク, 酸化チタン, 三二酸化鉄 (3) その他 該当しない 3. 懸濁剤, 乳剤の分散性に対する注意 該当しない -10-

16 4. 製剤の各種条件下における安定性 ヴィキラックス配合錠の安定性試験における保存条件, 保存形態, 保存期間及び試験結果 試験 温度 湿度 光 保存形態 保存期間 結果 長期保存試験 30 75%RH 暗所 開始時,3,6,9,12, PTP 包装 18,24 a,36 ヵ月 変化なし 加速試験 40 75%RH 暗所 0,1,2,3,6 ヵ月 変化なし 熱 65 暗所 ガラス製容器 0,24 日 変化なし 苛酷試験 熱 / 湿度 65 75%RH 暗所 光 25 60%RH a:24 ヵ月まで終了 総照度 : 120 万 lux hr 以上, 総近紫外放射エネルギー : 200W h/m 2 以上 ガラス製容器 ( 開放 ) シャーレ 0,24 日 0,5 日 (120 万 lux hr) リトナビルに分解生成物の増加が認められた 変化なし 5. 調製法及び溶解後の安定性 該当しない 6. 他剤との配合変化 ( 物理化学的変化 ) 該当資料なし 7. 溶出性 溶出試験法第 2 法 ( パドル法 ) 8. 生物学的試験法 該当しない 9. 製剤中の有効成分の確認試験法 薄層クロマトグラフィー 10. 製剤中の有効成分の定量法 液体クロマトグラフィー 11. 力価 該当しない 12. 混入する可能性のある夾雑物 該当しない 13. 注意が必要な容器 外観が特殊な容器に関する情報 該当しない 14. その他 該当資料なし -11-

17 Ⅴ. 治療に関する項目 1. 効能又は効果 1. セログループ 1( ジェノタイプ 1) の C 型慢性肝炎又は C 型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善 2. セログループ 2( ジェノタイプ 2) の C 型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善 ( 解説 ) 国内第 Ⅲ 相臨床試験において本剤の有効性, 安全性が確認されたため, 設定した. セログループ 1( ジェノタイプ 1): 主要評価項目として, 本剤の投与終了 12 週後に HCV RNA レベルが定量限界値未満であった患者の割合 (SVR12 率 ) は C 型慢性肝炎患者で 94.9%( 二重盲検群 :204/215 例 ),C 型代償性肝硬変患者で 90.5%( 非盲検群 :38/42 例 ) であった. セログループ 2( ジェノタイプ 2): 本剤とリバビリンと併用した C 型慢性肝炎患者において, 主要評価項目として, 投与終了後 12 週間に HCV RNA レベルが定量限界値未満であった患者の割合 (SVR12 率 ) は未治療患者で 91.5%( 43 例 /47 例 ), 前治療のある患者で 75.8%( 25 例 /33 例 ) であった. < 効能 効果に関連する使用上の注意 > (1) 本剤の使用に際しては,HCV RNA が陽性であることを確認すること. (2) セログループ 1( ジェノタイプ 1) においては, 肝予備能, 臨床症状等により非代償性肝硬変でないことを確認す ること. また, セログループ 2( ジェノタイプ 2) においては, 組織像又は肝予備能, 血小板数等により肝硬変で ないことを確認すること. (3) セログループ 2( ジェノタイプ 2) においては,IFN 製剤による治療経験の有無等により, 有効性が異なるため, 本剤によるベネフィット リスクを考慮したうえで, 投与の可否を判断すること.( 臨床成績 の項参照 ) (4) 本剤を HIV/HCV 重複感染患者に使用する場合, 抗 HIV 療法によって HIV のウイルス学的抑制が得られている患 ( 解説 ) 者にのみ投与すること.( 本剤に含まれるリトナビルにより,HIV プロテアーゼ阻害剤に対する耐性を生じるおそ れがある.) (1) 本剤の開始前に,HCV RNA が陽性であることを確認すること. (2) 本剤の開始前に, セログループ 1( ジェノタイプ 1) においては,C 型慢性肝炎 (C 型代償性肝硬変を含む ) であ り, 非代償性肝硬変でないことを確認すること. セログループ 2( ジェノタイプ 2) においては, 肝硬変でないこ とを確認すること. (3) 国内第 Ⅲ 相臨床試験におけるセログループ 2( ジェノタイプ 2) の HCV サブタイプ別の SVR12 率は下記のとおり であった. 薬物相互作用臨床試験データ ( 社内資料 ) 背景因子 HCV サブタイプ SVR12 率 ( 例数 ) 未治療患者 前治療のある患者 ジェノタイプ 2a 93.9%(31/33) ジェノタイプ 2b 85.7%(12/14) ジェノタイプ 2a 93.8%(15/16) ジェノタイプ 2b 56.3%(9/16) 特に前治療 (IFN 製剤又は IFN 製剤とリバビリンとの併用 ) 歴のあるジェノタイプ 2b の SVR12 率が他のサブタイ プより低かったため, 前治療歴のあるセログループ 2( ジェノタイプ 2) に対しては本剤によるベネフィット リ スクを考慮したうえで, 投与の可否を判断すること. (4) 本剤含有のリトナビルは HIV プロテアーゼ阻害剤 としても使用されている ( 本剤のリトナビル配合量は少なく, 臨床的な抗 HIV 作用は示さない ). このため HIV の抑制が不十分な場合,HIV プロテアーゼ阻害剤に対する耐性を -12-

18 発現するおそれがある.HIV との重複感染患者においては抗 HIV 療法によって HIV の抑制が得られている患者に おいてのみ本剤を使用すること. 製品名 : ノービア錠 100mg, ノービア内用液 8% 2. 用法及び用量 1. セログループ 1( ジェノタイプ 1) の C 型慢性肝炎又は C 型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合通常, 成人には 1 日 1 回 2 錠 ( オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg) を食後に経口投与し, 投与期間は 12 週間とする. 2. セログループ 2( ジェノタイプ 2) の C 型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合リバビリンとの併用において, 通常, 成人には 1 日 1 回 2 錠 ( オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg) を食後に経口投与し, 投与期間は 16 週間とする. ( 解説 ) 本剤は 1 日 1 回,2 錠を食後に投与すること. 投与期間はセログループ 1( ジェノタイプ 1) においては 12 週間, セログループ 2( ジェノタイプ 2) においてはリバビリンと併用しながら 16 週間である. 空腹時投与に比べ, 食後投与が本剤のバイオアベイラビリティを良好に保つことがわかっているため, 食後に投与すること. なお, 食事のカロリーや脂肪含量は本剤の吸収に影響しない. < 用法 用量に関連する使用上の注意 > セログループ 2( ジェノタイプ 2) において, 本剤と併用するリバビリンの投与量は, リバビリンの添付文書に定められた用法 用量に従うこと. 併用にあたっては, 投与開始前にヘモグロビン量が 12g/dL 以上であることを確認すること. また, 投与中にリバビリンの用量調節や投与中止を必要とする副作用が発現した場合には, リバビリンの添付文書を参照すること. ( 解説 ) セログループ 2( ジェノタイプ 2) においてはリバビリンと併用するため, リバビリンの投与量はリバビリンの添付文書に定められた用法 用量に従うこと. リバビリンとの併用においては貧血の副作用が認められているので, 投与開始前にヘモグロビン量を測定し,12g/dL 以上であることを確認すること. リバビリンによるものと考えられる副作用があらわれた場合にはリバビリンの添付文書を参照し, 適切な措置を行うこと. -13-

19 3. 臨床成績 (1) 臨床データパッケージ ジェノタイプ 1 海 外 国 内 相対象例数試験目的 Ⅰ 健康成人 ( 日本人 ) 48 Ⅰ 健康成人 ( 日本人 ) 90 Ⅰ 健康成人 ( 日本人 ) 30 Ⅰ 健康成人 ( 日本人 ) 48 Ⅰ 健康成人 60 評価資料 オムビタスビルの薬物動態, 安全性, 忍容性日本人を含む民族間比較 オムビタスビル及びパリタプレビル / リトナビルと dasabuvir ( 国内未承認 ) * の併用及び非併用の薬物動態, 安全性日本人を含む民族間比較パリタプレビル / リトナビルの薬物動態, 安全性, 忍容性日本人を含む民族間比較 薬物動態の比較, 忍容性, オムビタスビル, パリタプレビル, リトナビル及び配合剤の安全性 オムビタスビル, パリタプレビル / リトナビル及び dasabuvir ( 国内未承認 ) * における QT/QTc 間隔への影響 Ⅰ 健康成人男性 54 パリタプレビル / リトナビルの薬物動態, 安全性, 忍容性 Ⅰ 健康成人 20 食事の影響 Ⅰ 健康成人 24 薬物相互作用 ( グリチルリチン酸,UDCA ** ) Ⅱ Ⅲ HCV ジェノタイプ 1b, ジェノタイプ 2 感染患者 (PegIFN 既治療, 肝硬変を除く ) HCV ジェノタイプ 1b 感染患者 ( 未治療,IFN 既治療, 代償性肝硬変, 非肝硬変 ) 110 オムビタスビル及びパリタプレビル (100mg 及び 150mg), リトナビルの併用における 12 週及び 24 週の薬物動態, 安全性, 有効性 363 本剤における 12 週の薬物動態, 安全性, 有効性 * HCV RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ (NS5B) に対する非ヌクレオシド系 palm1 阻害剤. オムビタスビル, パリタプレビル, リトナビルとの併用で使用される. ** ウルソデオキシコール酸 -14-

20 ジェノタイプ 2 国 内 相対象例数試験目的 評価資料 Ⅰ 健康成人男性 54 パリタプレビル / リトナビルの薬物動態, 安全性, 忍容性 Ⅰ 健康成人 20 食事の影響 Ⅰ 健康成人 24 薬物相互作用 ( グリチルリチン酸,UDCA * ) Ⅱ Ⅲ Ⅲ HCV ジェノタイプ 1b, ジェノタイプ 2 感染患者 (PegIFN 既治療, 肝硬変を除く ) HCV ジェノタイプ 1b 感染患者 ( 未治療,IFN 既治療, 代償性肝硬変, 非肝硬変 ) HCV ジェノタイプ 2 感染患者 ( 未治療,IFN 既治療, 代償性肝硬変, 非肝硬変 ) * ウルソデオキシコール酸 110 オムビタスビル及びパリタプレビル (100mg 及び 150mg), リトナビルの併用における 12 週及び 24 週の薬物動態, 安全性, 有効性 363 本剤における 12 週の薬物動態, 安全性, 有効性 171 本剤及びリバビリンの併用における 12 週及び 16 週の有効性, 安全性 (2) 臨床効果国内第 Ⅲ 相臨床試験ジェノタイプ 1 2) 未治療又は前治療 ( インターフェロン製剤 (IFN) 単独療法又はリバビリンとの併用療法 ) のあるジェノタイプ 1b の C 型慢性肝炎患者又は C 型代償性肝硬変患者を対象として, プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験 (C 型慢性肝炎患者 ) 及び非盲検非対照試験 (C 型代償性肝硬変患者 ) を実施した (12 週間投与 ). 本剤投与例で, 投与終了 12 週後に HCV RNA 量が定量限界未満であった患者の割合 (SVR12 率 ) を以下の表に示す. 全体及び部分集団解析における SVR12 率 背景因子 SVR12 率全体 140/148(94.6) * なし 131/139(94.2) 代償性肝硬変あり 9/9(100) 未治療患者 65 歳未満 91/95(95.8) 年齢 65 歳以上 49/53(92.5) 適格 112/118(94.9) IFN 適格性不適格 28/30(93.3) 全体 102/109(93.6) * なし 73/76(96.1) 代償性肝硬変あり 29/33(87.9) 65 歳未満 52/55(94.5) 年齢前治療のある患者 65 歳以上 50/54(92.6) 無効 44/47(93.6) 再燃 28/30(93.3) 前治療に対する反応性 IFN 不耐容 29/31(93.5) 不明 1/1(100) 例数 (%) * 肝硬変は, 肝生検による診断, 若しくはフィブロテスト /APRI, フィブロスキャン又はγ-グロブリン値, ヒアルロン酸値及び血小板数を用いた判別式 3) により判定 2)Kumada H,et al:hepatology,62,4: (2015) -15-

21 ジェノタイプ 2 4) 未治療又は前治療 ( インターフェロン製剤 (IFN) 単独療法又はリバビリンとの併用療法 ) のあるジェノタイプ 2 の C 型慢性肝炎患者を対象として, 本剤とリバビリンの併用投与時の有効性及び安全性を検討することを目的として, 無作為化非盲検並行群間比較試験を実施した. 本剤及びリバビリンの 16 週間投与例で, 投与終了 12 週後に HCV RNA 量が定量限界未満であった患者の割合 (SVR12 率 ) を下表に示す. 全体及び部分集団解析における SVR12 率 未治療患者 前治療のある患者 例数 (%) * 系統樹解析による決定 背景因子年齢 IFN 適格性 HCV サブタイプ * 年齢前治療に対する反応性 HCV サブタイプ * SVR12 率 全体 43/47(91.5) 65 歳未満 36/39(92.3) 65 歳以上 7/8(87.5) 適格 41/45(91.1) 不適格 2/2(100) ジェノタイプ 2a 31/33(93.9) ジェノタイプ 2b 12/14(85.7) 全体 25/33(75.8) 65 歳未満 13/18(72.2) 65 歳以上 12/15(80.0) 無効 3/6(50.0) 再燃 15/16(93.8) IFN 不耐容 7/11(63.6) ジェノタイプ 2a 15/16(93.8) ジェノタイプ 2b 9/16(56.3) 4) 社内資料 : 日本人被験者における有効性試験 ( セログループ 2 を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験 )[ 承認時評価資料 ] 注意 : 本剤の承認されている用法 用量は, ジェノタイプ 1: オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 12 週間, ジェノタイプ 2: リバビリンとの併用において, オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 16 週間である. (3) 臨床薬理試験 1) 忍容性試験 オムビタスビル用量漸増反復投与海外第 Ⅰ 相単施設無作為化プラセボ対照盲検試験 ( 日本人及び外国人データ ) 5) 日本人を含む健康成人 48 例に 7 日間, オムビタスビル ( 錠剤 )25mg,200mg 又はプラセボを経口投与した. 治験薬との因果関係が 関連あるかもしれない とされた有害事象は 25mg 投与の日本人 1 例の傾眠であった. 多分関連あり とされた有害事象は 200mg 投与の外国人 1 例の頭痛であった. いずれの用量グループ及び民族でも, 臨床的に意義のあるバイタルサイン及び臨床検査値の変動は観察されなかった. 直接作用型抗ウイルス薬 2 剤 /3 剤併用反復投与海外第 Ⅰ 相単施設非盲検試験 ( 日本人及び外国人データ ) 6) 日本人を含む健康成人 90 例を対象として, オムビタスビル ( 錠剤 )25mg, パリタプレビル ( 錠剤 )/ リトナビル ( カプセル剤 )250/100mg 又は 200/100mg 及び dasabuvir 400mg を, 単独又は併用で, 反復経口投与した (7~21 日間 ). 2 例以上に認められた主な有害事象は, オムビタスビル単独投与時 : 便秘, パリタプレビル / リトナビル単独投与時 : 歯肉炎及び頭痛, オムビタスビルとパリタプレビル / リトナビルの併用投与時 : 黄疸眼, アフタ性口内炎, 悪心及び頭痛, オムビタスビルとパリタプレビル / リトナビル及び dasabuvir( 国内未承認 ) の併用投与時 : 便秘, 浮動性めまい, 味覚異常及び頭痛であった. -16-

22 最高用量のパリタプレビル / リトナビル (250/100mg 1 日 1 回 ) を投与すると, オムビタスビル 25mg 1 日 1 回の併用有無を問わず 6 例にグレード 3 の総ビリルビン上昇が発現した. ビリルビン値の上昇はいずれも間接ビリルビン増加が主体であり, 治験薬の投与を継続していても改善した. 少数の被験者にグレード 1 の ALT 上昇が発現したが, いずれの ALT 上昇も, 投与継続中又は投与完了後に消失した. パリタプレビル / リトナビル単回投与海外第 Ⅰ 相単施設非盲検試験 ( 日本人及び外国人データ ) 7) 日本人を含む健康成人 30 例に対して, パリタプレビル ( 錠剤 )250mg とリトナビル ( カプセル剤 )100mg を併用単回経 口投与した. 試験投与下で発現した有害事象は, 中等度であった頭痛を除いてすべて軽度であった. オムビタスビル/ パリタプレビル / リトナビル配合錠単回投与海外第 Ⅰ 相無作為化単施設非盲検試験 ( 日本人及び外国人データ ) 8) 日本人を含む健康成人 48 例に対して, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル配合錠 (12.5/50/50mg 又は 12.5/75/50mg) を単回経口投与あるいはオムビタスビル ( 錠剤 ), パリタプレビル ( 錠剤 ), リトナビル ( カプセル剤 ) を併用単回経口投与した. 日本人で発現した主な有害事象の下痢, 浮動性めまい及び頭痛は, 重症度が軽度であると評価され, 治験薬との因果関係は 関連あり, 関連なし の両方があるとされた. パリタプレビル / リトナビル単回又は反復投与国内第 Ⅰ 相単施設無作為化プラセボ対照盲検試験 ( 日本人データ ) 9) 日本人健康成人男性 54 例に対して, パリタプレビル ( カプセル剤 )/ リトナビル ( カプセル剤 )50/100mg,100/100mg, 200/100mg 又はプラセボを単回及び反復 (14 日間 ) 投与した. 最高用量のパリタプレビル / リトナビル投与時に ALT 及び血中ビリルビンの上昇がみられた. いずれの有害事象も重症度は軽度であり, 有害事象に起因する治験薬の投与中止はみられなかった. 臨床的に意義のある異常はいずれの臨床検査項目又は ECG 変数でも観察されなかった. 5) 社内資料 : オムビタスビル用量漸増反復投与試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 6) 社内資料 : 直接作用型抗ウイルス薬 2 剤 /3 剤併用反復投与試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 7) 社内資料 : パリタプレビル / リトナビル単回投与試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 8) 社内資料 : パリタプレビル / リトナビル / オムビタスビル配合錠単回投与試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 9) 社内資料 : パリタプレビル / リトナビル単回 反復投与試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 注意 : 本剤の承認されている用法 用量は, ジェノタイプ 1: オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 12 週間, ジェノタイプ 2: リバビリンとの併用において, オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 16 週間である. 2)QT/QTc 評価試験 海外第 Ⅰ 相 ( 外国人データ ) 10) 健康成人 60 例にオムビタスビル ( 錠剤 ), パリタプレビル ( 錠剤 ), リトナビル ( カプセル剤 ),dasabuvir( 国内未承認 ) を併用投与し,QTc 間隔に及ぼす影響をプラセボ及び実薬対照クロスオーバー試験で検討した. 対象をプラセボ群, 治療用量 ( オムビタスビル 25mg, パリタプレビル 200mg, リトナビル 150mg,dasabuvir 250mg) 群, 治療用量超過用量 ( オムビタスビル 50mg, パリタプレビル 350mg, リトナビル 150mg,dasabuvir 500mg) 群, 実薬対照 ( モキシフロキサシン 400mg) 群の 4 群に無作為割付けした. その結果, 治療用量群, 治療用量超過用量群ともに臨床的な QTc 延長を示さなかった. 10) 社内資料 :Thorough QT 試験 ( ヒト )[ 承認時評価資料 ] 注意 : 本剤の承認されている用法 用量は, ジェノタイプ 1: オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及び リトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 12 週間, ジェノタイプ 2: リバ -17-

23 ビリンとの併用において, オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を 含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 16 週間である. (4) 探索的試験 国内前期第 Ⅱ 相 ( 日本人データ ) 11),12) 目的 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビルの安全性及び抗ウイルス活性の評価 試験デザイン 多施設共同, 無作為化, 非盲検, 並行群間, 併用投与試験 対象 日本人の PegIFN/RBV 既治療の HCV ジェノタイプ 1b 又は 2 感染成人患者 110 例 主要な組み入れ基準 HCV ジェノタイプ 1 又は 2 に慢性的に感染し, 血漿中 HCV RNA 量がベースラインで 10,000IU/mL を上回る, 肝硬変のない患者 ( 肝生検により肝硬変がない, 又はフィブロテスト のスコアが 0.72 以下であり AST と血小板の比の指標が 2 以下, フィブロスキャン の結果が 9.6kPa 未満, 慢性肝炎と肝硬変の判別式 でのスコア(z) が 0 未満のいずれかに該当 ) 試験方法 * コホート 1(HCV ジェノタイプ 1b) 投与群 1: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg,1 日 1 回 12 週間投与投与群 2: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 12 週間投与投与群 3: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg,1 日 1 回 24 週間投与投与群 4: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 24 週間投与コホート 2(HCV ジェノタイプ 2) 投与群 5: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg,1 日 1 回 12 週間投与投与群 6: オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 12 週間投与 *: オムビタスビル ( 錠剤 ), パリタプレビル ( 錠剤 ), リトナビル ( カプセル剤 ) として投与. 評価項目 有効性主要評価項目 : 投与終了後 24 週時点で持続性ウイルス学的著効 (SVR24) が認められた被験者の割合 (%) 副次的評価項目 : 投与終了後 12 週時点で持続性ウイルス学的著効 (SVR12) が認められた被験者の割合 (%), 投与 12 週及び投与 24 週でウイルス学的反応が認められた被験者の割合薬物動態初回投与 1 日目の C max,t max 及び AUC 24 ( ノンコンパートメント解析により算出 ), パリタプレビル, オムビタスビル及びリトナビルの血漿中濃度ウイルス耐性ウイルス学的不成功となった被験者に対して, ポピュレーションシークエンス法により塩基配列をもとにアミノ酸配列を解析し, ベースライン及び標準のプロトタイプ配列と SVR 率を比較安全性有害事象 ( 治験薬投与開始から投与終了後 30 日以内に発現又は重症度が悪化したいかなる事象 ) が発現した被験者数及び割合 結果 安全性解析対象 110 例の患者背景は, 平均 59.2(24~74) 歳, 男性 46%, ベースラインの HCV RNA 量 6.64(5.12~7.59) log 10 IU/mL であった. -18-

24 有効性 HCV ジェノタイプ 1b 感染患者において, パリタプレビル / リトナビル (100/100mg 又は 150/100mg)1 日 1 回及びオムビタスビル 25mg1 日 1 回を 12 週間及び 24 週間併用投与したときの SVR24 の達成率は, 投与群 1, 投与群 3 及び投与群 4 で 100%, 投与群 2 で 88.9% であった. SVR24 率にパリタプレビルの投与量 (150mg 及び 100mg) との明らかな相関はなく, 部分集団解析で臨床的に意味のある差は認められなかった.HCV ジェノタイプ 1b 感染患者のうち,2 例が SVR24 を達成しなかった. このうち,1 例は投与終了後の再燃であり,1 例は重篤な副作用 ( 体液貯留 ) による治験薬の投与中止であった.HCV ジェノタイプ 1b 感染患者では,SVR24 達成後の再燃は認められなかった. また, 全例が投与終了時の反応でウイルス学的著効を達成した. HCV ジェノタイプ 2 感染患者において, パリタプレビル / リトナビル (100/100mg 又は 150/100mg)1 日 1 回及びオムビタスビル 25mg1 日 1 回を 12 週間併用投与したときの SVR24 達成率は, 投与群 6(72.2%) が投与群 5(57.9%) と比べ高かったが, 統計学的に有意でなかった.SVR24 を達成しなかった主な理由は, 投与期間中のウイルス学的不成功, 次に後観察期中の再燃であった. 投与群 5 及び投与群 6 において,SVR24 を達成した HCV ジェノタイプ 2 感染患者のサブジェノタイプ別の SVR24 達成率は,HCV ジェノタイプ 2a 感染患者 ( 投与群 5:81.8% 及び投与群 6:100%) が HCV ジェノタイプ 2b ( 投与群 5:14.3% 及び投与群 6:37.5%) に比べて高かった.HCV ジェノタイプ 2 感染患者で SVR24 を達成しなかった 11/13 例が HCV ジェノタイプ 2b であった.HCV ジェノタイプ 2 感染患者では,SVR24 達成後に再燃した患者は認められなかった. また,HCV ジェノタイプ 2 感染患者では, 投与終了時におけるウイルス学的著効達成率は投与群 6 で 83.3%, 投与群 5 で 63.2%,SVR12 達成率は投与群 6 で 72.2%, 投与群 5 で 57.9% であった. 投与群 1-4( ジェノタイプ 1b 感染患者 ) でのウイルス学的反応 (SVR24)( ITT 集団 ) 投与群 1 投与群 2 投与群 3 投与群 4 パリタプレビル投与量 (mg) 投与期間 ( 週 ) SVR24 n/n(%) 18/18(100) 16/18(88.9) 19/19(100) 18/18(100) 95% 信頼区間 (%) 81.47, , , , ウイルス学的不成功の理由,n 合計 a 治療中のウイルス学的不成功 投与終了後 24 週時までの再燃 副作用による投与中止 SVR24 の欠測 a: 治療中のリバウンド ( ブレイクスルー ) 及び HCV RNA の定量限界値未満への低下が認められなかったもの 投与群 5,6( ジェノタイプ 2 感染患者 ) a でのウイルス学的反応 (SVR24)( ITT 集団 ) 投与群 5 投与群 6 パリタプレビル投与量 (mg) 投与期間 ( 週 ) SVR24 n/n(%) 11/19(57.9) 13/18(72.2) 95% 信頼区間 (%) 33.50, ,90.31 ウイルス学的不成功の理由,n 合計 8 5 b 治療中のウイルス学的不成功 7 3 投与終了後 24 週時までの再燃 1 2 副作用による投与中止 0 0 SVR24 の欠測 0 0 a:lipa アッセイに基づいて投与群 5 及び 6(HCV ジェノタイプ 2) に割付けられた 2 例の患者が, 試験期間中の phylogenetic 法での解析により HCV ジェノタイプ 1b に感染していたことが明らかとなった. b: 治療中のリバウンド ( ブレイクスルー ) 及び HCV RNA の定量限界値未満への低下が認められなかったもの -19-

25 HCV ジェノタイプ 2 サブタイプ別の SVR24 達成率 (HCV ジェノタイプ 2 感染患者 ) 集団投与群 5 投与群 6 全体 10/18(55.6) 12/17(70.6) HCV ジェノタイプ 2a 9/11(81.8) 9/9(100) HCV ジェノタイプ 2b 1/7(14.3) 3/8(37.5) n/n(%) 注 : 本表に示したサブタイプは, 各被験者から得られた NS3/4A,NS5A 又は NS5B の 1 つ以上の配列の系統樹解析 により同定した. 全体 の集計には, 系統樹解析で HCV ジェノタイプ 2 と同定された被験者のみを含めた. ウイルス耐性 HCV ジェノタイプ 1b では, ベースライン時において,NS3 領域の 54,55,56,80,122 又は 168 位のアミノ酸変異を持つ被験者の SVR 率は, 各アミノ酸変異に対応した野生型の配列を持つ被験者の SVR 率とほぼ同程度であった. ベースラインに D168E 変異を持つ被験者は,SVR を達成した. ベースライン時に,NS5A 領域の 28,30,54,58,62 又は 92 位のアミノ酸変異を持つ被験者の SVR 率は, 各アミノ酸変異に対応する野生型の配列を持つ被験者の SVR 率とほぼ同程度であった. ベースライン時に L31M,Y93H の変異を持つ被験者は, いずれも SVR を達成した. ベースライン時の NS3 及び NS5A 領域の変異とそれに対応する野生型における SVR 率の比較 ベースライン変異 SVR24 率 ( 投与群 1,2,3,4) a 変異野生型 n/n(%) b NS3 Y56F 24/25 (96.0) 47/48 (97.9) D168E 1/1 (100) 70/72 (97.2) NS5A L28M 4/5 (80.0) 68/69 (98.5) R30Q 7/9 (77.8) 65/65 (100) L31M 3/3 (100) 69/71 (97.2) P58A 1/1 (100) 71/73 (97.3) P58L 1/1 (100) 71/73 (97.3) P58Q 1/1 (100) 71/73 (97.3) P58S 3/3 (100) 69/71 (97.2) P58T 2/2 (100) 70/72 (97.2) Y93H 4/4 (100) 68/70 (97.1) NS3: 非構造タンパク質 3,NS5A: 非構造タンパク質 5A,SVR: 持続性ウイルス学的著効,VF: プライマリーウイル ス学的不成功 ( 投薬中のウイルス学的リバウンドとなった, 少なくとも 6 週間の投薬を受けたが HCV RNA 量抑制を 達成しなかった, 又は 77 日以上の投薬を受けたが投与終了後に再燃した場合 ) a. VF 及び非 VF の被験者を含む. 各投与群は, 投与群 1:HCV ジェノタイプ 1b 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg を 12 週間 1 日 1 回経口投与 投与群 2:HCV ジェノタイプ 1b 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg を 12 週間 1 日 1 回経口投与 投与群 3:HCV ジェノタイプ 1b 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg を 24 週間 1 日 1 回経口投与 投与群 4:HCV ジェノタイプ 1b 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg を 24 週間 1 日 1 回経口投与 投与群 5 及び 6 において各 1 例の被験者が HCV ジェノタイプ 1b 感染被験者であったため, ジェノタイプ 1b の解析に含めた. 投与群 5:HCV ジェノタイプ 2 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 100/100mg を 12 週間 1 日 1 回経口投与 投与群 6:HCV ジェノタイプ 2 感染被験者にオムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg を 12 週間 1 日 1 回経口投与 b. SVR 率 (%):SVR を達成した被験者 (n) とベースライン変異を持つ又は持たない被験者 (N) の比率 -20-

26 VF の被験者における NS3 及び NS5A 変異 a NS3 NS5A 投与群 b b ベースライン VF 時の発現変異ベースライン VF 時の発現変異 2 投与後 2 週に再燃 None c D168V L28M+R30Q L28M+R30Q+Y93H NS3: 非構造タンパク質 3,NS5A: 非構造タンパク質 5A,VF: ウイルス学的不成功 a. 投与群 2( 無反応例及び部分反応例 ): オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 12 週間投与 b. VF が確認された時点から最も近い HCV RNA 量 1,000IU/mL 以上となった時点のデータ c. None: 耐性に関連したアミノ酸部位に耐性が検出されなかった. HCV ジェノタイプ 2 では, ジェノタイプ 2a の治療不成功例の 2 例において,NS3 の耐性関連変異としてそれぞれ,Y56H +D168V 及び D168Y が認められたが,NS5A の耐性関連変異は認められなかった. ジェノタイプ 2b の治療不成功例の 11 例において, 多く認められた耐性関連変異は,NS3 領域の D168F,D168V 及び D168Y 並びに NS5A 領域の L28F であった. 安全性本剤の承認用量 ( オムビタスビル ( 錠剤 )25mg+パリタプレビル( 錠剤 )150mg+リトナビル( カプセル剤 )100mg,1 日 1 回 ) を投与された患者のうち,12 週間投与群で発現率が 10% 以上 (4 例以上 ) であった有害事象は, 鼻咽頭炎 (36.1%, 13/36 例 ) 及び頭痛 (16.7%,6/36 例 ) であった.24 週間投与群で発現率が 10% 以上 (2 例以上 ) であった有害事象は, 鼻咽頭炎 (50.0%,9/18 例 ), 発疹 (16.7%,3/18 例 ), 胃腸炎, インフルエンザ及び背部痛 ( それぞれ 11.1%,2/18 例 ) であった.12 週間投与群及び 24 週間投与群で, 治験薬との因果関係 関連あり とされ,2 例以上でみられた有害事象は, 頭痛, そう痒症及び発疹であった. 治験薬との因果関係 関連あり とされた重篤な有害事象として, 本剤の承認用量 ( オムビタスビル 25mg+パリタプレビル ( 錠剤 )/ リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 ) を投与された患者の 1 例に体液貯留が認められた. この患者は Ca 拮抗薬を併用しており, 直近にグリチルリチン酸の投与を中止し, 慢性気管支炎の病歴があった. 本事象は約 1 ヵ月後に消失した. 11) 社内資料 : 日本人被験者における探索的試験 ( 第 Ⅱ 相臨床試験 )[ 承認時評価資料 ] 12)Chayama K,et al:hepatology,61,5: (2015) 注意 : 本剤の承認されている用法 用量は, ジェノタイプ 1: オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 12 週間, ジェノタイプ 2: リバビリンとの併用において, オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 16 週間である. (5) 検証的試験 1) 無作為化並行用量反応試験 該当資料なし 2) 比較試験 ジェノタイプ 1 国内第 Ⅲ 相 ( 日本人データ ) 2) 目的 本剤の有効性及び安全性の評価 試験デザイン 多施設共同, 無作為化, 二重盲検プラセボ対照 [ サブ試験 1( 投与群 A 及び B; 肝硬変の認められな い患者 )] 及び非盲検単群 [ サブ試験 2( 投与群 C; 代償性肝硬変の認められる患者 )] 対象 日本人の HCV ジェノタイプ 1b 感染成人患者 ( 肝硬変有又は無 ) の未治療例及び既治療例 363 例 -21-

27 主要な組み入れ基準 投与群 A 及び B 肝硬変の認められない患者 ( 肝生検で明らかに肝硬変が認められない, フィブロテスト スコアが 0.72 以下で Aspartate Aminotransferase to Platelet Ratio Index(APRI) が 2 以下, スクリーニング時の弾性画像化検査で肝硬度 12.5 kpa 未満, 慢性肝炎と肝硬変の判別式のスコアが 0 未満のいずれかに該当 ) 投与群 C 代償性肝硬変の認められる患者 ( 肝生検で明らかに肝硬変が認められる, フィブロテスト スコアが 0.73 以上で APRI が 2 を超えた, スクリーニング時の弾性画像化検査で肝硬度 14.6kPa 以上, 慢性肝炎と肝硬変の判別式が 0 を上回る, スクリーニング時に代償性肝硬変 (Child-Pugh スコア 6 と定義 ) が認められる ) 試験方法 投与群 A 二重盲検下でオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回,12 週間投与投与群 B 二重盲検下でオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg 併用療法のプラセボを 1 日 1 回, 12 週間投与した後, 非盲検下でオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回,12 週間併用投与投与群 C 非盲検下でオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回,12 週間併用投与 評価項目 有効性主要評価項目 : 投与群 A の IFN 製剤による治療に適格であり, ベースラインで高ウイルス量 (HCV RNA 量が 100,000IU/mL 以上 ) を示した肝硬変の認められない未治療例 ( 有効性主要解析対象集団 ) での SVR12 率に関し, 臨床的に適切な閾値に対する優越性を検証した. 投与群 A の SVR12 率の 95% 信頼区間下限が 63% を上回った場合, 優越性が示されたこととした. 副次的評価項目 : 治療中のウイルス学的不成功, 再燃, 部分集団内での SVR12 率 ( 投与群 A 及び C) ウイルス耐性すべての被験者について, ベースライン時に, ポピュレーションシークエンスにより確認されたアミノ酸配列の変異を野生型の配列と比較した. また,SVR を達成しなかった被験者について, ベースライン後の評価時点で, ポピュレーションシークエンス及び / 又はクローンシークエンスにより確認された各アミノ酸配列の変異をベースライン時の配列及び野生型の配列と比較した. 安全性有害事象, バイタルサイン, 身体所見, 心電図及び臨床検査の結果に基づき安全性及び忍容性を評価 結果 安全性解析対象集団 365 例の患者背景 投与群 A 投与群 B 投与群 C 例数 男性 (%) 年齢 * ( 歳 ) 61.1(29.0~76.0) 61.5(27.0~75.0) 61.8(38.0~76.0) * ベースラインの HCV RNA 量 (log 10 IU/mL) 6.74(4.61~7.72) 6.68(4.27~8.01) 6.64(4.48~7.72) * 平均値 ( 最小値 ~ 最大値 ) 有効性有効性主要解析対象集団であるベースラインで高ウイルス量 (HCV RNA 量が 100,000IU/mL 以上 ) を示した未治療の C 型慢性肝炎患者における SVR12 率は 94.6%(106/112 例,95% 信頼区間 :90.5%,98.8%) であり, 信頼区間下限は事前に規定した優越性の閾値 (63%) を上回っていた. 従って, ヴィキラックスはテラプレビル,PegIFN 及びリバビリンのヒストリカル SVR12 率に基づく臨床的に適切な閾値に対して優越性を示した. 各投与群, 部分集団別の SVR 率を下表に示す. -22-

28 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg 1 日 1 回を投与した被験者の SVR12 及び SVR24( 部分集団ご と, サブ試験 1 及び 2 の ITT 集団 ) b 部分集団 n/n(%) オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル a 25/150/100mg1 日 1 回の 12 週間投与 SVR12 c 95% 信頼区間 n/n(%) SVR24 c 95% 信頼区間 肝硬変なし ( サブ試験 1) 204/215(94.9) 91.1, /215(94.4) 90.5,96.8 未治療例 131/139(94.2) 89.1, /139(93.5) 88.2,96.6 主要評価項目の解析対象集団 (IFN 製剤による治療の適格例 106/112(94.6) 90.5, /112(93.8) 87.7, 高ウイルス量 ) d 低ウイルス量 6/6(100) 61.0,100 IFN 製剤による治療の不適格例 21/23(91.3) 73.2,97.6 IFN 製剤による既治療例 73/76(96.1) 89.0, /76(96.1) 89.0,98.6 再燃例 21/22(95.5) 78.2,99.2 無効例 28/28(100) 87.9,100 不耐容例 24/26(92.3) 75.9,97.9 肝硬変あり ( サブ試験 2) 38/42(90.5) 77.9, /42(90.5) 77.9,96.2 ITT 集団 : 無作為化割付けを行い治験薬を投与したすべての被験者集団,LLOQ: 定量限界下限 (HCV RNA 量が 25IU/mL), SVR: 持続性ウイルス学的著効 (HCV RNA 量が LLOQ 未満 ),SVR12: 治験薬の実際の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続性ウイルス学的著効, 肝硬変なし : 肝硬変の認められない被験者, 肝硬変あり : 代償性肝 硬変の認められる被験者 a. 投与群 A( 肝硬変なし ) 及び C( 肝硬変あり ) b. 集計条件によって複数の部分集団 ( 例 : 低ウイルス量と IFN 製剤による治療の不適格例 ) に被験者データを計上 した. その結果, 未治療例の部分集団ごとの被験者数の総和は, 未治療例の被験者の全体数を上回っている. c. Wilson スコア法で 95% 信頼区間を算出した. d. 高ウイルス量は HCV RNA 量が 100,000IU/mL 以上と, 低ウイルス量は HCV RNA 量が 100,000IU/mL 未満と定義した. -23-

29 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回投与した被験者でのウイルス学的反応 (SVR12, 部分集団ごと,DB 治療期にプラセボを投与した後,OL 治療期に実薬を投与した肝硬変の認められない被験者 ( 投与群 B の OL 集団 )) サブ試験 1( 肝硬変なし ) 投与群 B の OL 集団 OL 治療期のオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与例 N=106 n/n(%) a b 95% 信頼区間 全被験者 104/106(98.1) 93.4,99.5 未治療例 67/68(98.5) 92.1,99.7 IFN 製剤による治療の適格例 - 高ウイルス量 56/56(100) 93.6,100 低ウイルス量 2/2(100) 34.2,100 IFN 製剤による治療の不適格例 9/10(90.0) 59.6,98.2 IFN 製剤による既治療例 37/38(97.4) 86.5,99.5 再燃例 10/11(90.9) 62.3,98.4 無効例 14/14(100) 78.5,100 不耐容例 13/13(100) 77.2,100 LLOQ: 定量限界下限 (HCV RNA 量が 25IU/mL 又は log 10 IU/mL), DB 治療期 : 二重盲検治療期,OL 集団 : 非 盲検集団,OL 治療期 : 非盲検治療期,RNA: リボ核酸,SVR: 持続性ウイルス学的著効 (HCV RNA 量が LLOQ 未満 ), SVR12: 治験薬の実際の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続性ウイルス学的著効, 肝硬変なし : 肝硬変の認め られない被験者 a. 集計条件によって複数の部分集団に被験者データを計上する可能性があった ( 例 :IFN 製剤による治療に適格で あり, ベースラインで低ウイルス量を示す未治療例は, 未治療例 - 低ウイルス量と未治療例 -IFN 製剤による治 療の適格例の両方に該当する ). しかし, 投与群 B では複数の部分集団の選択基準に該当する被験者はいなかった. b. Wilson スコア法で 95% 信頼区間を算出した. 注 高ウイルス量は HCV RNA 量が 100,000IU/mL 以上と, 低ウイルス量は HCV RNA 量が 100,000IU/mL 未満と定義 した.DAA2 剤は 12 週間投与した. SVR12 を達成しなかった理由 理由の区分,%,(n/N) 投与群 A 非肝硬変患者 (215 例 ) 投与群 B * 非肝硬変患者 (106 例 ) 投与群 C 代償性肝硬変患者 (42 例 ) SVR12 を達成しなかった被験者 5.1(11/215) 1.9(2/106) 9.5(4/42) a 治療中のウイルス学的不成功 0.5(1/215) 0.9(1/106) 2.4(1/42) b 投与終了後 12 週までの再燃 2.4(5/209) 1.0(1/105) 5.0(2/40) 治験薬の投与中止 2.3(5/215) 0 0 データの欠測 (1/42) a. 治療中のウイルス学的不成功は, ウイルス学的リバウンド (HCV RNA 量が一旦 LLOQ 未満に低下した後, 治療 中に LLOQ 以上となったことが認められた, 又は治療中の任意の時点で HCV RNA 量の最低値からの増加 [ 最低 値と比べ 1log 10 IU/mL を上回る高値 ] が認められた ) となった場合, 又は治療を 6 週間以上行ったが HCV RNA 量の LLOQ 未満への低下の不達成 ( 治療中の HCV RNA 量がいずれも LLOQ 以上 ) となった場合と定義した. b. 投与終了後 12 週までの再燃は,DB 治療期の治験薬の投与終了時点で HCV RNA 量が LLOQ 未満であったが, 治 験薬 ( 実薬 ) の実際の投与終了から投与終了後 12 週までに測定した HCV RNA 量が LLOQ 以上となった場合と 定義した. * DB 治療期にプラセボを投与した後,OL 治療期に実薬を投与した肝硬変の認められない被験者 ( 投与群 B の OL 集団 ) ウイルス耐性ベースライン時において,NS3 領域の 54,55,56,80,122 又は 168 位のアミノ酸変異を持つ被験者の SVR 率は, 各アミノ酸変異に対応した野生型の配列を持つ被験者の SVR 率とほぼ同程度であった. ベースラインに D168E 変異を持つ被験者は, いずれも SVR を達成した. ベースライン時に,NS5A 領域の 28,30,54,58,62 又は 92 位のアミノ酸変異を持つ被験者の SVR 率は, 各アミノ酸変異に対応する野生型の配列を持つ被験者の SVR 率とほぼ同程度であった. -24-

30 ベースライン時に L31F/I/M の変異をもつ 8/9 例 (88.9%) の被験者は, いずれも SVR を達成し,SVR を達成しなかった 1/9 例の被験者には,Y93H 及び L31M の変異がみられた. ベースライン時に NS5A 領域の Y93H/S 変異を持つ被験者は, 14.0%(50/357 例 ) であり, ベースラインにおける Y93H/S 変異を持つ被験者の SVR 率は, 投与群 A86.7%(26/30 例 ), 投与群 B80.0%(8/10 例 ), 投与群 C71.4%(5/7 例 ) であった. ベースライン時の NS3 及び NS5A 耐性変異と対応する野生型における SVR 率の比較 SVR12 率サブ試験 1, 投与群 A ( 肝硬変の認められない被験者 ) 盲検, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 1 日 1 回 a 投与 SVR12 率サブ試験 1, 投与群 B ( 肝硬変の認められない被験者 ) 非盲検, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル a 1 日 1 回投与 SVR12 率サブ試験 2, 投与群 C ( 代償性肝硬変の被験者 ) 非盲検, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル a 1 日 1 回投与 変異 野生型 P 値 変異 野生型 P 値 変異 野生型 P 値 ベースライン変異 n/n(%) b n/n(%) b n/n(%) b NS3 T54S 12/12 188/194 1/1 100/102 1/1 33/ (100) (96.9) (100) (98.0) (100) (91.7) 1.0 V55I 1/1 199/205 (100) (97.1) Y56F 76/78 124/128 37/38 64/65 10/11 24/ (97.4) (96.9) (97.4) (98.5) (90.9) (92.3) 1.0 Q80H/K/L/R 26/27 174/179 11/12 90/91 4/4 30/ (96.3) (97.2) (91.7) (98.9) (100) (90.9) 1.0 S122?/A/C/G/I/N/T/ 76/79 124/127 36/37 65/66 15/18 19/19 V/Y c (96.2) (97.6) (97.3) (98.5) (83.3) (100) D168E 3/3 197/203 1/1 33/ (100) (97.0) (100) (91.7) 1.0 NS5A L28I/M/V 18/18 183/189 12/13 90/91 4/4 33/ (100) (96.8) (92.3) (98.9) (100) (91.7) 1.0 R30G/L/Q 25/25 176/182 18/19 84/85 4/4 33/ (100) (96.7) (94.7) (98.8) (100) (91.7) 1.0 L31F/I/M 5/5 196/202 2/2 100/102 1/2 36/ (100) (97.0) (100) (98.0) (50.0) (94.7) Q54*/A/C/D/E/H/K 81/82 120/125 45/46 57/58 20/21 17/19 /L/N/P/R/S/V/Y c (98.8) (96.0) (97.8) (98.3) (95.2) (89.5) P58A/L/Q/R/S/T 14/14 187/193 9/9 93/95 2/2 35/ (100) (96.9) (100) (97.9) (100) (92.1) 1.0 Q62A/C/D/E/H/L/ 26/27 175/180 6/6 96/98 2/2 35/ M/N/P/R/S/Y (96.3) (97.2) (100) (98.0) (100) (92.1) 1.0 A92E/M/S/T/V 14/14 187/193 7/7 95/97 4/5 33/ (100) (96.9) (100) (97.9) (80.0) (94.3) Y93H/S 26/30 175/ /10 94/ /7 32/33 (86.7) (98.9) ** (80.0) (100) ** (71.4) (97.0) LLOQ= 定量限界下限 (HCV RNA 量が 25IU/mL 又は log 10 IU/mL), VF=ウイルス学的不成功,SVR= 持続性 ウイルス学的著効 ( 投薬前又は投薬中に LLOQ 以上の HCV RNA 量が認められ, 定義された期間中の HCV RNA 量が LLOQ 未満 ),SVR12= 治験薬の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続性ウイルス学的著効 a. Non-VF の被験者は, 解析から除外した. b. SVR12 率 (%):SVR12 を達成した被験者 (n) とベースライン変異を持つ又は持たない被験者 (N) の比率 c.?: 技術的な問題からアミノ酸配列が同定されず,*: 終止コドン ** : 変異及び野生型の SVR12 率にフィッシャー直接検定により統計学的有意差あり (P<0.01) -25-

31 VF の被験者における NS3 及び NS5A 耐性関連変異 a NS3 NS5A 投与群 b b ベースライン VF 時の発現変異ベースライン VF 時の発現変異 A 6 週にリバウンド None Y56H+D168V None Y93H A 投与後 2 週に再燃 None Y56H+D168V Y93H/Y Y93H A 投与後 4 週に再燃 None D168V None Y93H A 投与後 2 週に再燃 None D168D/V Y93H Y93H A 投与後 12 週に再燃 None D168V Y93H/Y P58S+Y93H A 投与後 8 週に再燃 None None Y93H/Y R30Q+Y93H A 投与後 24 週に再燃 None D168V Y93H/Y Y93H B 12 週にリバウンド None Y56H,D168V Y93H P58S,Y93H B 投与後 2 週に再燃 None Y56H,D168A L28M,R30Q,Y93H/Y L28M,R30Q,Y93H C 投与後 8 週に再燃 None D168D/V L31M,Y93H/Y L31M+Y93H C 10 週にリバウンド None Y56H/Y,D168A Y93H L31V+Y93H C 投与後 8 週に再燃 None D168V None L31F NS3: 非構造タンパク質 3,NS5A: 非構造タンパク質 5A,VF: ウイルス学的不成功 a. サブ試験 1 投与群 A 及び投与群 B( 肝硬変の認められない患者 ): オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナ ビル 150/100mg,1 日 1 回 12 週間投与 サブ試験 2 投与群 C( 代償性肝硬変の認められる患者 ): オムビタスビル 25mg+パリタプレビル / リトナビル 150/100mg,1 日 1 回 12 週間投与 b. VF が確認された時点から最も近い HCV RNA 量 1,000IU/mL 以上となった時点のデータ 本試験の対象患者において,next-generation sequence (NGS) 法による治療前の Y93H の変異率と SVR 達成率との相関について検討した.Y93H の混合比率 <1%,1-40%,>40% の場合の SVR24 達成率はそれぞれ 99% (276/277), 93% (38/41), and 76% (25/33) であり,40% 以下が著効予測の有用なカットオフ値であった 67). また,Invader 法及び Cycleave 法により Y93H の有無及び野生型との混合比率の測定を行い SVR 達成率との相関について検討した. 両測定法における Y93H 存在比のカットオフ値を 20% 以下,10% 以下と設定したところ,SVR12 達成率は各 99.3% (305/307 例 ) 及び 99.0%(307/310 例 ) であった 68). 安全性本剤との関連が否定できない副作用 ( 臨床検査値異常を含む ) は 363 例中 105 例 (28.9%) であった. 主な副作用として末梢性浮腫 15 例 (4.1%), 頭痛 12 例 (3.3%), 悪心 10 例 (2.8%) が認められた.( Ⅷ.8.(4) 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧 の項参照 ) 肝硬変の有無にかかわらず, 血液学的検査値, バイタルサイン及び心電図において臨床的に重要な異常所見はみられな かった. 因果関係が 関連あり とされた重篤な有害事象は,3 例に認められた. 投与群 A の 1 例は, 高血圧の病歴がありバルサルタン及びニフェジピンで治療中であった. この患者は投与 2 日目に発現した低血圧により入院し治験薬の投与を中止した. 本事象は投与 9 日目に消失した. また, この症例とは別の投与群 A の 1 例では, 高血圧に対してアンジオテンシンⅡ 受容体拮抗薬及び Ca 拮抗薬で治療中であった. 具体的には, 高血圧症を含む合併症等に対してニフェジピン, バクロフェン, テルミサルタン, ロキソプロフェン及びウルソデオキシコール酸等を併用していた. この患者は投与 2 日目に発現した無尿により入院し同日に治験薬の投与を中止した. 本事象は投与 4 日目に消失した. 投与群 C の 1 例では, 投与 25 日目に発現した肺水腫により入院し, 投与 28 日目に治験薬の投与を中止した. この患者は高血圧, 扁平苔癬及び汗孔角化症を有し, アムロジピン, イルベサルタン, グリチルリチン酸製剤を併用し, 呼吸器感染症様の症状から成人呼吸窮迫症候群を呈した. 本事象は治験薬投与中止後に消失した. 2)Kumada H,et al:hepatology,62,4: (2015) 67)Krishnan P et al:antimicrob Agents Chemother,60: (2016) 68) 社内資料 :GIFT-I 試験における PCR-Invader 法又は Cycleave PCR 法で測定した Y93H 変異率と SVR12 達成率 -26-

32 ジェノタイプ 2 国内第 Ⅲ 相 ( 日本人データ ) 4) 目的 本剤の有効性及び安全性の評価 試験デザイン 多施設共同, 無作為化, 非盲検試験 対象 日本人の HCV ジェノタイプ 2 感染成人患者 ( 代償性肝硬変患者含む ) の未治療例及び既治療例 171 例 主要な組み入れ基準 HCV ジェノタイプ 2 に慢性的に感染し, 血漿中 HCV RNA 量がベースラインで 10,000IU/mL を上回る患者. 肝硬変の認められない患者に対する選択基準肝生検により肝硬変がない, 又はフィブロテスト のスコアが 0.72 以下であり APRI が 2 以下, スクリーニング期間中の弾性画像化検査の結果が 12.5kPa 未満, 慢性肝炎と肝硬変の判別式 の計算結果が 0 未満のいずれかに該当代償性肝硬変の認められる患者に対する選択基準肝生検により肝硬変がある, 又はフィブロテスト のスコアが 0.73 以上であり APRI が 2 を上回る, スクリーニング期間中の弾性画像化検査の結果が 14.6kPa 以上, 慢性肝炎と肝硬変の判別式 の計算結果が 0 を上回る, スクリーニング時に代償性肝硬変 (Child-Pugh スコア 6 と定義 ) がある, のいずれかに該当 試験方法 投与群 A オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回, リバビリン * を 1 日 2 回,12 週間投与投与群 B オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg を 1 日 1 回, リバビリン * を 1 日 2 回,16 週間投与 *: リバビリンの添付文書に従い, 体重に基づく一日量のリバビリン (400mg から 1000mg) を 2 回に分けて投与した. 評価項目 有 効 性主要評価項目 : 肝硬変の認められない未治療例 ( 有効性主要解析対象集団 ) での SVR12 率に関し, それぞれ投与群ごとに臨床的に適切な閾値に対する優越性を検証した.SVR12 率の 95% 信頼区間下限が 67% を上回った場合, 優越性が示されたこととした. 副次的評価項目 : 治療中のウイルス学的不成功, 再燃, 部分集団別の SVR12 率 ウイルス耐性すべての被験者について, ベースライン時におけるポピュレーションシークエンスにより確認されたア ミノ酸配列の変異を標準プロトタイプ配列と比較した. また,SVR を達成しなかった患者について, ベー スライン後の評価時点で, ポピュレーションシークエンス及び / 又はクローンシークエンスにより確認さ れた各アミノ酸配列の変異をベースライン時の配列及び標準プロトタイプ配列と比較した. 安 全 性有害事象, バイタルサイン, 身体検査, 心電図及び臨床検査の結果に基づき安全性及び忍容性を評価 結果 安全性解析対象集団 171 例の患者背景 投与群 A 投与群 B 例数 男性 (%) 年齢 * ( 歳 ) 58.3(19.0~75.0) 57.6(27.0~76.0) * ベースラインの HCV RNA 量 (log 10 IU/mL) 6.47(2.42~7.55) 6.57(3.62~7.60) * 平均値 ( 最小値 ~ 最大値 ) 有効性有効性主要解析対象集団での SVR12 率は, 投与群 B で 91.5%(43/47 例,95% 信頼区間 :83.5%,99.5%), 投与群 A で 75.0%(36/48 例,95% 信頼区間 :62.8%,87.2%) であった. 信頼区間下限は, 投与群 B で事前に規定した優越性の閾値 (67%) を上回ったが, 投与群 A では上回らなかった. 従って, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル + リバビ -27-

33 リンの 16 週間投与では, 肝硬変の認められない未治療例での PegIFN 及びリバビリンのヒストリカル SVR 率に基づく臨床的に適切な閾値に対して優越性が示された. また, 治療中のウイルス学的不成功が認められた患者の割合は, 投与群 A で 15.3%(13/85 例 ), 投与群 B で 16.3%(14/86 例 ) であった. 後観察 12 週までの再燃が認められた患者の割合は, 投与群 A で 10.1%(7/69 例 ) であり, 投与群 B では認められなかった. 各投与群, 部分集団別の SVR12 率を下表に示す. 肝硬変の認められない未治療患者の 16 週間投与における SVR12 率 Ⅴ.3.(2) 臨床効果 の項参照 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg1 日 1 回 + リバビリンを投与した被験者の SVR12( 部分集団 ごと,ITT 集団 ) 投与群 A オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 +リバビリン a の 12 週間投与 N=85 b n/n(%) 95% 信頼区間 投与群 B オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 +リバビリン a の 16 週間投与 N=86 b n/n(%) 95% 信頼区間 全被験者 62/85(72.9) 62.7, /86(81.4) 71.9,88.2 肝硬変なし 58/80(72.5) 61.9, /80(85.0) 75.6,91.2 c 未治療例 36/48(75.0) 61.2, /47(91.5) 80.1,96.6 既治療例 22/32(68.8) 51.4, /33(75.8) 59.0,87.2 再燃例 12/15(80.0) 54.8, /16(93.8) 71.7,98.9 無効例 2/5 (40.0) 11.8,76.9 3/6 (50.0) 18.8,81.2 IFN 製剤による治療の不耐容例 8/12(66.7) 39.1,86.2 7/11(63.6) 35.4,84.8 肝硬変あり 4/5 (80.0) 37.6,96.4 2/6 (33.3) 9.7,70.0 SVR12: 治験薬の実際の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続性ウイルス学的著効 a. 添付文書に従い,400mg から 1000mg を 1 日 2 回に分けて投与 b. Wilson スコア法で 95% 信頼区間を算出した. c. ITT 集団のうち, 肝硬変の認められない未治療例を有効性主要解析対象集団とした. SVR12 を達成しなかった理由 理由の区分,n/N(%) 投与群 A 投与群 B (85 例 ) (86 例 ) SVR12 を達成しなかった被験者 23/85(27.1) 16/86(18.6) a 治療中のウイルス学的不成功 13/85(15.3) 14/86(16.3) ウイルス学的リバウンド a 13/85(15.3) 13/86(15.1) HCV RNA 量の LLOQ 未満への a 低下の不達成 4/85(4.7) 4/86(4.7) b 投与終了後 12 週までの再燃 7/69(10.1) 0/70 治験薬の投与中止 3/85(3.5) 2/86(2.3) a. 治療中のウイルス学的不成功は, ウイルス学的リバウンド (HCV RNA 量が一旦 LLOQ 未満に低下した後, 治療 中に LLOQ 以上となったことが認められた, 又は治療中の任意の時点で HCV RNA 量の最低値からの増加 [ 最低 値と比べ 1log 10 IU/mL を上回る高値 ] が認められた ) となった場合, 又は治療を 6 週間以上行ったが HCV RNA 量の LLOQ 未満への低下の不達成 ( 治療中の HCV RNA 量がいずれも LLOQ 以上 ) となった場合と定義した. b. 投与終了後 12 週までの再燃は, 治験薬の投与終了時点で HCV RNA 量が LLOQ 未満であったが, 治験薬の実際 の投与終了から投与終了後 12 週までに測定した HCV RNA 量が LLOQ 以上となった場合と定義した. 治験薬の 投与終了時点は, 投与群 A では治験薬の投与開始から 77 日以上経過した時点, 投与群 B では 105 日以上経過し た時点とした. -28-

34 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg1 日 1 回 + リバビリンを投与した被験者のサブタイプ別の SVR12( 部分集団ごと,ITT 集団 ) n/n(%) 投与群 A オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 +リバビリンの 12 週間投与 N=84 HCV ジェノタイプ HCV ジェノタイプ 2a a (N=54) 2b a (N=30) 投与群 B オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 +リバビリンの 16 週間投与 N=85 HCV ジェノタイプ HCV ジェノタイプ 2a a (N=51) 2b a (N=34) 全被験者 46/54(85.2) 15/30(50.0) 47/51(92.2) 22/34(64.7) 肝硬変なし 43/51(84.3) 14/28(50.0) 46/49(93.9) 21/30(70.0) 未治療例 24/29(82.8) 12/19(63.2) 31/33(93.9) 12/14(85.7) 既治療例 19/22(86.4) 2/ 9(22.2) 15/16(93.8) 9/16(56.3) SVR12: 治験薬の実際の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続性ウイルス学的著効 a. 系統樹解析によりサブタイプを同定した. ウイルス耐性本試験で採取したすべての検体について, ベースライン時での塩基配列解析を実施した.HCV ジェノタイプ 2a 及び HCV ジェノタイプ 2b の検体とも,NS3 領域では, 既存の耐性関連変異はごくわずかしか検出されなかった.NS5A 領域の変異として,HCV ジェノタイプ 2a 感染患者では T24A/S,HCV ジェノタイプ 2b 感染患者では L28F が 10%~11% の患者にみられた.HCV ジェノタイプ 2a 又はジェノタイプ 2b 感染患者で検出されたベースライン時での NS3 領域又は NS5A 領域の多型は, 治療結果に大きな影響を及ぼさなかった. 治療中のウイルス学的不成功が認められた HCV ジェノタイプ 2a 感染患者のうち, ベースライン後に塩基配列データが得られた 5 例では, 治療不成功時に NS3 領域で D168,NS5A 領域で T24A,F28S,L31I/V 又は C92S の変異が検出された. ウイルス学的不成功が認められた HCV ジェノタイプ 2b 感染患者 26 例のうち 24 例において, 治療不成功時に NS3 領域で D168 の変異が検出された. また, ウイルス学的不成功が認められた HCV ジェノタイプ 2b 感染患者 26 例で治療不成功時に検出された NS5A 領域の変異は,L28F,L/M31I/V, C92S/T/Y 又は Y93H であった. -29-

35 ベースライン時の NS3 又は NS5A 耐性関連変異と対応する野生型における SVR 率の比較 評価対象 ジェノタイプ 2a c ベースライン変異 NS3 Y56F - NS5A D168E - T24A/S F28C/L a SVR12 率投与群 A, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 + リバビリン a SVR12 率投与群 B, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 + リバビリン 変異あり b 野生型 P 値変異あり b 野生型 n/n(%) n/n(%) 4/5 (80.0) 1/1 (100) K30R - L31I/M P58H/S C92S 43/49 (87.8) 2/2 (100) 1/2 (50.0) 45/51 (88.2) 45/51 (88.2) 42/47 (89.4) 45/51 (88.2) 46/52 (88.5) 3/3 (100) 44/50 (88.0) 45/50 (90.0) - 0/ /1 (100) 6/6 (100) 2/2 (100) 1/1 (100) 43/46 (93.5) 1/1 (100) /48 (95.8) 45/48 (93.8) 41/44 (93.2) 45/48 (93.8) 46/49 (93.9) 4/4 (100) 46/49 (93.9) 47/50 (94.0) ジェノタイプ 2b c NS3 Y56F/H 1/2 14/27 22/ /2 (50.0) (51.9) (73.3) NS5A L28F 3/5 12/24 1/2 20/ (60.0) (50.0) (50.0) (66.7) 1.0 K30R 1/1 14/28 1/1 20/ (100) (50.0) (100) (64.5) 1.0 M31I/L 5/8 10/21 4/5 17/ (62.5) (47.6) (80.0) (63.0) P58S/T 1/1 14/28 1/2 20/ (100) (50.0) (50.0) (66.7) 1.0 C92S 2/3 13/26 21/ (66.7) (50.0) (65.6) - NS3= 非構造たん白質 3,NS5A= 非構造たん白質 5A,SVR12= 治験薬の最終投与から 12 週間が経過した時点の持続 性ウイルス学的著効 a. SVR12 率 (%): 解析から除外した non-vf 被験者を除いた野生型ベースライン配列又はベースライン変異配列を 持つ被験者数 (N) に対する SVR12 達成の被験者数 (n) の割合 b. NS3 の 56,155,156,168 位のベースライン変異又は NS5A の 24,28,30,31,32,58,92,93 位のベースライ ン変異を持つ被験者を含めた. c. サブタイプは系統樹解析により決定した. P 値

36 VF の被験者における NS3 及び NS5A 耐性関連変異 a 投与群 治療歴 無効となった理由 NS3 b,c ベースライン VF 時の発現変異 NS5A b,c ベースライン VF 時の発現変異 HCV ジェノタイプ 2a 投与群 A 既治療 8 週にリバウンド none d T24A,L31M, T24A+L31M+ Y56H/Y,D168V 12 週 C92C/S C92S 既治療 投与後 8 週に再燃 none none L31M L31M 未治療 8 週にリバウンド none D168Y L31M F28S+L31M 未治療 投与後 4 週に再燃 none none L31M L31M 未治療 投与後 8 週に再燃 none none L31M L31M 投与群 B 既治療 6 週にリバウンド Y56F Y56F+D168E L31M T24A,L31I/M/V 16 週 未治療 16 週にリバウンド none D168A L31M F28S+L31M 未治療 10 週にリバウンド none D168E L31M F28S+L31M HCV ジェノタイプ 2b 投与群 A 未治療 投与後 4 週に再燃 none D168V none M31V+C92S 12 週 未治療 投与後 24 週に再燃 none none P58S L28F 未治療 10 週にリバウンド none D168A/D/F/S/V/Y none L28F 未治療 投与後 2 週に再燃 none D168V L28F+C92S L28F+C92S 未治療 投与後 2 週に再燃 none none none L28F 既治療 4 週にリバウンド none D168V M31L M31L+C92Y 既治療 抑制せず none D168A/D/F/S/V/Y none L28F 既治療 抑制せず Y56H/Y D168A/D/F/S/V/Y L28F L28F 既治療 12 週にリバウンド none D168V none M31V 未治療 10 週にリバウンド none D168Y M31L M31L+Y93H 既治療 2 週にリバウンド none D168A/D/F/S/V/Y none L28F 既治療 抑制せず none D168D/F/V/Y none L28F,C92C/S/T 未治療 8 週にリバウンド none D168Y none L28F * 既治療 抑制せず none D168V M31L L28F,M31L/V 既治療 10 週にリバウンド none D168Y none L28F 投与群 B 既治療 6 週にリバウンド Y56F Y56F,D168A/T none L28F 16 週 * 既治療 6 週にリバウンド none D168Y none L28F,M31I/M 既治療 抑制せず NA D168D/F/V/Y L28F/L L28F 未治療 10 週にリバウンド none D168Y P58P/S/T L28F,M31I/M 既治療 抑制せず none D168Y none L28F * 既治療 2 週にリバウンド none D168A/D/H/L/P/V none L28F * 既治療 抑制せず Y56F Y56F,D168D/V M31L M31L/V,Y93H/Y 既治療 6 週にリバウンド none D168V none L28F 未治療 4 週にリバウンド none D168Y none L28F+M31I 既治療 6 週にリバウンド none D168N/S/T/Y none L28F,M31I/M 既治療 抑制せず none D168V none L28F,M31I/M VF=ウイルス学的不成功,NA= 技術的理由によりシークエンスが得られなかった. a. M 試験 : オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル 25/150/100mg の 1 日 1 回投与 +リバビリン ( 添付文 書に従い,400mg から 1000mg を 1 日 2 回に分けて投与 ) b. RNA 量が 1000IU/mL 以上で最も VF 時に近い時点 c. 参照配列に記載されている NS3 の 55,56,155,156,168 位,NS5A の 24,28,30,31,32,58,92,93 位の変異 d. none: 耐性関連部位に変異がみられなかった. * 代償性肝硬変例 -31-

37 安全性国内第 Ⅲ 相試験においてジェノタイプ 2 の C 型慢性肝炎患者で副作用 ( 臨床検査値異常を含む ) は 160 例中 98 例 ( 61.3%) に認められた. 主な副作用として貧血 36 例 (22.5%), 血中ビリルビン増加 29 例 (18.1%), そう痒 14 例 (8.8%) が認められた.( 承認時 ) 肝硬変の認められない被験者に発現し, 治験責任医師により治験薬との因果関係 関連あり と判断された有害事象は, 約半数の被験者に認められた. オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビルと 関連あり が 50.0%, リバビリンと 関連あり が 55.6% であった. 有害事象の重症度は, 肝硬変の認められない被験者の大部分において, 最高でグレード 1 又は 2 であった. 肝硬変の認められない被験者で発現し, オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビルとの因果関係 関連あり と判断された有害事象のうち, 最も発現率が高かった事象は血中ビリルビン増加 (18.1%) であった. オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビルとの因果関係 関連あり と判断され, 肝硬変の認められない被験者全体での発現率が 5.0% 以上であった有害事象は, 血中ビリルビン増加, そう痒症, 倦怠感, 貧血, ヘモグロビン減少, 網状赤血球数増加及び頭痛であった. 死亡は認められなかった. オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル又はリバビリンとの因果関係 関連あり と判断された重篤な有害事象はなかった. オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル + リバビリン併用投与で, 中断に至った有害事象は, 投与群 A には認められず, 投与群 B の肝硬変の認められない被験者 1 例に発現した. 本被験者では, 治療期の投与 2 日目から 4 日目に非重篤なグレード 1 の悪心が発現した. この事象により投与 3 日目に治験薬の投与を中断し, 投与 4 日目から再開した. 治験責任医師により, 本事象はオムビタスビル / パリタプレビル / リトナビルと因果関係 関連あり, リバビリンと因果関係 関連なし と判断された. 4) 社内資料 : 日本人被験者における有効性試験 ( セログループ 2 を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験 )[ 承認時評価資料 ] 注意 : 本剤の承認されている用法 用量は, ジェノタイプ 1: オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 12 週間, ジェノタイプ 2: リバビリンとの併用において, オムビタスビルとして 25mg, パリタプレビルとして 150mg 及びリトナビルとして 100mg を含有する配合錠を食後に経口投与 (1 日 1 回 ), 投与期間は 16 週間である. 3) 安全性試験 該当資料なし 4) 患者 病態別試験 該当資料なし (6) 治療的使用 1) 使用成績調査 特定使用成績調査 ( 特別調査 ) 製造販売後臨床試験 ( 市販後臨床試験 ) 該当しない 2) 承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要 該当しない -32-