Best Practice Guide バックアップとリカバリ ベストプラクティスガイド 第 1 版 2014 年 4 月 10 日

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1 Best Practice Guide バックアップとリカバリ ベストプラクティスガイド 第 1 版 2014 年 4 月 10 日

2 目次 はじめに... 2 対象となる読者... 3 ベストプラクティス一覧... 4 Tintri VMstore のスナップショットとレプリケーション... 5 イメージレベルバックアップ VADP トランスポート HotAdd トランスポート SAN トランスポート バックアップの一貫性 クラッシュコンシステントバックアップ VM コンシステントバックアップ アプリケーションコンシステントバックアップ ゲストレベルバックアップ データリカバリ まとめ バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 1

3 はじめに Tintri の VMstore システムは仮想環境に合わせてゼロから構築されています 従来型ストレージアレイを含む VMware データストアの LUN をサイジングし ストレージアレイ LUN をパーティショニングする一般的な方法は Tintri VMstore には存在しません ただし 仮想環境用のストレージを展開する作業は Tintri VMstore を使用することでかつてないほどシンプルになります Tintri VMstore はパフォーマンスと VM 密度を著しく高めることができ VMware vsphere および vcenter とシームレスに統合された強力な機能を幅広く備えています これらの機能にはスナップショット クローン作成 ボトルネックの瞬時のビジュアル表示 仮想ディスクの自動調整などがあります Tintri VMstore は個々の仮想マシン (VM) の動きをストレージ側が認識する独自の機能を持っており ホストからストレージのフラッシュ (SSD) およびディスク (HDD) ドライブまでのデータフローを VM 毎に把握することで その管理性を拡張 簡素化します ただし データセンター管理者の役割は 仮想環境内に仮想デスクトップや Microsoft Exchange のデータベース可用性グループ (DAG) サーバーを展開するだけではありません 仮想インフラストラクチャを保護するためのバックアップおよびリカバリソリューションが実装されていない場合は 災害発生時にビジネス継続性も影響を受けることがあります 本ガイドにて紹介する VMware の VM バックアップは次のタイプに分類されます Tintri の持つ機能である SnapVM と ReplicateVM でのデータ保護 バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 2

4 一般的なサードパーティ製バックアップソフトウェアによるイメージレベ ル / ゲストレベルのバックアップ VMware の VADP は vsphere v4.0 で導入されたフレームワークです これにより VM のオフホストバックアップをバックアップ製品から実行できるようになりました イメージレベルバックアップでは バックアップ処理を vsphere ホストの外部で実行するために VADP を利用しています 対象となる読者 この Tintri バックアップとリカバリベストプラクティス ガイドは Tintri VMstore システムに導入された仮想マシンの設計 展開 および DR を行う担当者をサポートします VMware vsphere を使用する仮想環境では 主要バックアップソフトウェアアプリケーションとともにバックアップおよびリカバリソリューションが幅広く使用されています このドキュメントは これらのソリューションに精通する必要のある担当者を対象としています このドキュメントには VMware vstorage API for Data Protection(VADP) のバックアップとリカバリ さまざまなバックアップソリューションの利点と欠点 さらにこれらのバックアップ方式がバックアップとリストアの両方のワークフローに与える影響が記載されています バックアップアプリケーションソフトウェアプロバイダごとに 仮想マシン (VM) をバックアップおよびリカバリするための追加機能が用意されていますが このドキュメントは一般的なガイドであるため このようなバックアップアプリケーションの詳細については扱っていません バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 3

5 ベストプラクティス一覧 以下の表に 本ガイドにて推奨しているベストプラクティスをまとめています 表をクリック すると各コンテンツにジャンプし 詳細を確認することができます もしくは各セクションの 手順 : にて記載されている内容をご確認ください コンテンツ Tintri VMstore のスナップショットとレプリケーション Tintri VMstore のスナップショットとレプリケーション ベストプラクティス SnapVM および ReplicateVM(Tintri の保護機能 ) を使用して Tintri VMstore 間で VM が保護されていることを確認します VM レベルの静止点が必要な VM に対しては VM-CONSISTENT ポリシーを使用して スナップショットの作成前に VM を適切に静止させます VM に最新の VMware VMTools がインストールされている必要があります Tintri VMstore のスナップショ ットとレプリケーション システムデフォルトのスケジュールにおいて VM-consistent ポリシーを設定しない でください VM-consistent スナップショットは vsphere ホスト側での作業が発生 するため 仮想化環境全体に負荷がかかることがあります イメージレベルバックアップ HotAdd トランスポート HotAdd トランスポート バックアップアプリケーションで増分および合成バックアップ機能がサポートされている場合は これらのバックアップ機能を使用することができます ラージブロックの処理能力を備えたボリューム上にバックアッププロキシホストを展開して 大きなサイズの仮想ディスクのバックアップを可能にします バックアップアプリケーション管理者のガイドを参照して 任意のトランスポート モードを使用して独立ディスクをバックアップする手順を確認します NBD/NBDSSL トランスポートバックアップの一貫性アプリケーションコンシステントバックアップデータリカバリ バックアップアプリケーション管理者ガイドを参照して NBD/NBDSSL トランスポートについてご確認ください ゲスト VM に必要なツールをインストールするためにバックアップアプリケーションベンダーが提唱しているベストプラクティスに従います ゲスト VM に必要なツールをインストールするためにバックアップアプリケーションベンダーが提唱しているベストプラクティスに従って アプリケーションコンシステントなバックアップ用スナップショットを作成します シンプロビジョニングされたディスクのリストアには NBD/NBDSS トランスポー トの使用を推奨します バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 4

6 Tintri VMstore のスナップショットとレプリケーション Tintri VMstore は VM 単位の機能を持つ単一の VMware データストアとして提供されます Tintri VMstore のスナップショットおよびクローニング機能は仮想マシンに直接作用します Tintri VMstore を使用すると 個々の仮想マシンを保護する際に Tintri VMStore ユーザーインターフェース (UI) または Tintri の vsphere Web クライアントプラグインから構成可能な Tintri の SnapVM および Tintri の ReplicateVM を使用することができます セカンダリ Tintri VMstore に Tintri の SnapVM および ReplicateVM を組み合わせて使うと Tintri VMstore で使用可能なデータ保護およびリカバリソリューションになります VM を保護するには Tintri VMstore UI の [ Virtual Machines( 仮想マシン )] タブから保護対象の VM を選択します さらに 右クリックして [ Protect( 保護 )] を選択します 図 1 1: Tintri VMstore の保護機能 バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 5

7 [ Protect( 保護 )] ポップアップウィンドウには スナップショットスケジュールで保護されている VM の名前または VM 数が表示されます この例では 同じクローンから作成された 2 つの VM があり 同じ保護構成を使用するように選択されています デフォルトのスナップショットスケジュールは 毎日午前 2:30 にスナップショットを作成し ローカルおよびリモートに 7 日間保持されるように設定されています 通常 ほとんどのデータ保護要件はシステムのデフォルト設定で十分対応できます ただし 特定の仮想マシンにデータ保護要件が追加されている場合は [ more >> ] を展開して別のスナップショットスケジュールを表示し Tintri VMstore で仮想マシンを保護できるよう SnapVM および ReplicateVM を調整してください 図 1 2: 2 つの VM の保護 バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 6

8 Tintri VMstore 内のそれぞれの仮想マシンは Tintri の VM 保護機能を使用してデータを保護するよう個別に構成できます さらに [ Protect( 保護 )] ウィンドウでローカルおよびリモートの保持期間を個別に構成することもできます 例では ローカルスナップショットの保持期間は 2 日ですが リモート Tintri VMstore ではリモートスナップショットの保持期間が 3 日に設定されています こうすることで レプリカ作成先の VMstore に異なる保持期間を設定し 1 つ以上の VM を保護できるようになります 手順 :SnapVM および ReplicateVM(Tintri の保護機能 ) を使用して Tintri VMstore 間で VM が保護されていることを確認します 手順 :VM レベルの静止点が必要な VM に対しては VM-CONSISTENT ポリシー を使用して スナップショットの作成前に VM を適切に静止させます VM に最新 の VMware VMTools がインストールされている必要があります 手順 : システムデフォルトのスケジュールにおいて VM-consistent ポリシーを設 定しないでください VM-consistent スナップショットは vsphere ホスト側での 作業が発生するため 仮想化環境全体に負荷がかかることがあります Tintri VMstore でサポートされている Tintri の保護構成は 次のとおりです バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 7

9 図 1-3: 2 台の Tintri VMstore でサポートされる Tintri VM 保護構成 2 台の Tintri VMstore を使用すると Tintri VMstore A のソース VM を SnapVM で保護し ReplicateVM で Tintri VMstore B にレプリケートすることができます また Tintri VMStore B のソース VM を Tintri VMstore A にレプリケートすることもできます 図 1-4: Tintri VMstore でサポートされる many-to-one 保護構成 バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 8

10 Tintri は VM レベルでの many-to-one レプリケーションに対応しています VMstore A と VMstore B は VMstore C にレプリケーションされます さらに VMstore C を Vmsore B にレプリケーションすることができます 複数の Tintri VMstore に分散して VM を保護することになります 図 1-5: 3 台の Tintri VMstore でサポートされる保護構成 Tintri VMstore の重複排除および圧縮機能を使用すると 変更されたブロックのみがセカンダリ Tintri VMstore にレプリケートされます つまり Tintri ReplicateVM を使用した場合 ローカルネットワークおよび WAN を介したデータ転送が効率化されます Tintri VMstore SnapVM CloneVM および ReplicateVM テクノロジの詳細については Managing VM Data with Tintri テクニカルホワイトペーパー ( を確認してください バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 9

11 注 : カスケードレプリケーションはサポートされていません たとえば VMStore B にレプリケートされた (VM1 VMStore A) を VMstore B のレプリケーションソースとして使用して VMstore C にレプリケートすることはできません この構成はサポート対象外です イメージレベルバックアップ イメージレベルバックアップタイプの場合 バックアップアプリケーションは VMware の VADP フレームワークを利用して VM をバックアップすることができます VM にバックアップエージェントをインストールする必要はありません バックアップオフロード機能を実行するには VMware バックアッププロキシホストが必要です VMware バックアッププロキシホストには バックアップエージェントがインストールされた VM または仮想バックアップアプライアンスや物理バックアッププロキシホストを使用できます ほとんどのバックアップアプリケーションでは 物理バックアッププロキシホストがバックアップサーバーになります 注 : このドキュメントでは CommVault Simpana Media Agent Veeam Backup Server EMC NetWorker Storage Node または Symantec NetBackup Media Server を総称して バックアップサーバーと記述しています バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 10

12 図 2-1: イメージレベルバックアップ イメージレベルバックアップでは Changed Block Tracking(CBT) 機能を利用して増分バックアップを行うこともできます ディスクブロックの変更は仮想レイヤで追跡されます CBT が有効な場合 VMkernel は前回のバックアップスナップショットが作成された後に変更されたデータブロックのみを返すため バックアップされるデータ量が小さくなります バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 11

13 CBT に関する注意事項 : vsphere 5.x では Storage vmotion を使用すると CBT がリセットされます 一般に ファイルベースのリストアは変更の追跡に影響するので VM のリストアにも影響します VMware は スナップショットを最初に作成する前に CBT を有効にすることを推奨しています これは シックプロビジョニングされた (Lazy Zeroed) ディスクをバックアップするときに CBT が無効であると Lazy Zeroed セクタが実際にゼロに変換されるためです データリカバリ処理中に シックプロビジョニング済みの完全な Eager Zeroed ディスクがリストアされます バックアップアプリケーションによっては CBT および増分バックアップを利用することもできます 合成バックアップ機能を使用すると これらのバックアップアプリケーションで増分バックアップによるリストアのイメージ全体を作成できます この機能を備えたバックアップアプリケーションの中には VMware バックアップによる インクリメンタルフォーエバー をサポートできるものがあります 一部のバックアップアプリケーションでは VMware によるインクリメンタルフォーエバーバックアップをサポートしていません 各バックアップアプリケーションプロバイダの管理ガイドを参照して インクリメンタルフォーエバーバックアップで使用されるサポートおよび用語をご確認ください 手順 : バックアップアプリケーションで増分および合成バックアップ機能がサポ ートされている場合は これらのバックアップ機能を使用することができます バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 12

14 VADP トランスポート VADP では ESX/ESXi ホストからバックアッププロセスをオフロードする処理を VM 単位で実行できます どのエンタープライズバックアップアプリケーションでも VADP を使用して VM 単位のバックアップを行うアクセス方式を複数サポートしています バックアップアプリケーションから vcenter Server への接続には 次に示すトランスポート方式の 1 つが使用されます HotAdd トランスポート NBD/NBDSSL トランスポート SAN トランスポート HotAdd トランスポート HotAdd トランスポートモードの場合 バックアップエージェントがインストールされたバックアッププロキシホストは仮想マシンとして展開されます VMware VDPA などの仮想バックアップアプライアンスを使用すると HotAdd トランスポートで Tintri VMstore をバックアップすることもできます ただし HotAdd トランスポートでは独立ディスクをバックアップできません HotAdd トランスポートモードは 仮想環境内の仮想マシンの移動を簡単に行うことができます ESX/ESXi サーバーの SCSI HotAdd 機能を使用すると ( リンククローンとして接続された )VM の VMDK を接続し 仮想バックアッププロキシホストにバックアップすることができます バックアッププロキシホストには バックアップ中の VM のデータストアにアクセスする機能が必要です また バックアッププロキシホストとバックアップ中の VM は同じデータセンター内に存在す バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 13

15 る必要があります HotAdd によるバックアップに失敗すると 適切にクリーンアップされなかった REDO ログが残ることがあります このような場合 次にバックアップを行うには バックアッププロキシホストに接続されている仮想ディスクを手作業で取り外す必要があります 図 2-2: HotAdd トランスポート 手順 : ラージブロックの処理能力を備えたボリューム上にバックアッププロキシ ホストを展開して 大きなサイズの仮想ディスクのバックアップを可能にします 手順 : バックアップアプリケーション管理者のガイドを参照して 任意のトラン スポートモードを使用して独立ディスクをバックアップする手順を確認します バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 14

16 重要な注意事項 : バックアッププロキシホストの VM には 最大 4 つの SCSI コントローラを追加できます SCSI コントローラが 1 つの場合 バックアッププロキシホストの VM には最大 15 台のディスクを接続できます バックアップアプリケーション管理者のガイドを参照して サポート対象の仮想バックアップアプリケーションに関する追加情報をご確認ください VADP とバックアップアプリケーションを併用できる場合は Tintri VMstore で HotAdd を使用することを推奨します NetBackup などの一部のバックアップアプリケーションでは 物理バックアップサーバーに接続されたバックエンドセカンダリストレージにバックアップデータを送信できます また VMware VDPA では Tintri VMstore にバックエンドセカンダリストレージを展開することもできます このようにすると バックアップ効率が原則的に最大化されます この場合 バックアップ I/O はストレージネットワークを介して接続された vsphere ホストと Tintri VMStore の間のみを移動します Change Block Tracking(CBT) が有効な場合は I/O の量も最小になります 注 : スナップショットを削除するとき 仮想マシンが長い間停止することがあるこ とに留意してください バックアップは VM が最もアクティブでない時間帯にバ ックアップウィンドウ内でスケジュールすることを推奨します 追加情報につい ては 次の VMware KB を参照してください playkc&externalid= バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 15

17 NBD/NBDSSL トランスポート ESX/ESXi ホストで Network Block Device(NBD) または Network Block Device Secure Socket Layer(NBDSSL) トランスポートを使用すると プライマリストレージから VM データを読み取り ネットワークを介してバックアッププロキシホストに送ることができます バックアップサーバー (CommVault Simpana Media Agent Veeam Backup Server または NetBackup Media Server) で NBD/NBDSSL トランスポートを使用すると バックアップサーバーは VMware バックアッププロキシホストの役割を果たすこともできるようになります ストレージはブロックデバイスとして処理され バックアップ時間は大規模仮想ディスクのバックアップに費やされるようになります ESX/ESXi ホストからバックアッププロキシホストにネットワーク経由でアクセスする必要がある場合は データがネットワーク経由でバックアップされるため 追加のネットワークトラフィックが発生します データ暗号化が必要な場合は NBDSSL トランスポートを使用して配線のセキュリティを高めることができます NBDSSL では暗号化に関連するリソース要件が追加されている分 NBD トランスポートと比べてパフォーマンスが低くなります NBD/NBDSSL と VMware を組み合わせた場合は Network File Copy(NFC) プロトコルを利用して VMDK を読み取ることができます バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 16

18 図 2-3: NBD/NBDSSL トランスポート バックアップアプリケーションを実行した場合でも VMware NFC 接続の最大数 を超えないようにすることが重要です NBD/NBDSSL に関する NFS 接続の最大数 を超えると バックアップの停止やバックアップ障害が発生することがあります 手順 : バックアップアプリケーション管理者ガイドを参照して NBD/NBDSSL ト ランスポートについてご確認ください バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 17

19 SAN トランスポート物理バックアッププロキシホストは SAN を介してアレイベースの LUN ストレージに接続されています このため バックアップデータを転送する際に vsphere ホスト (ESX/ESXi ホスト ) がバイパスされます VADP を使用すると バックアッププロキシホストが vcenter Server からデータストアのレイアウトを取得し その後 SAN ストレージアレイから直接 VM データを読み取ります サポート対象の Windows 2008 および Windows 2012 バックアッププロキシが配置されている場合 VMware では SAN ポリシーを onlineall に設定することを推奨しています 図 2-4: サポートされていない SAN トランスポート構成 バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 18

20 重要な注意事項 : アレイベースのデータストア LUN ストレージを使用している場合は バックアッププロキシホストで検出された VMware データストア LUN を初期化しないでください アレイベースデータストア LUN で Windows 初期化を行うと VMware データが破壊されます Tintri VMstore システムでは SAN トランスポートモードはサポートされていません バックアップの一貫性 イメージレベルバックアップソリューションでは バックアップの一貫性を保つことが不可欠です どの ESX/ESXi データストアにも当てはまるバックアップの一貫性のタイプが 3 つあります クラッシュコンシステントバックアップ VM コンシステントバックアップ アプリケーションコンシステントバックアップ クラッシュコンシステントバックアップクラッシュコンシステントバックアップを VM に行っても メモリの内容は取り込まれず 保留中のアプリケーション I/O の処理も行われません Windows/Linux VM 上にあるファイルシステム アプリケーション またはデータベースを保護する必要がある場合 クラッシュコンシステントバックアップでは十分に対応できません ディザスタリカバリでクラッシュコンシステント状態の Windows/Linux VM をリストアする操作は システムをシステムリカバリ状態に戻す操作と似てい バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 19

21 ます たとえば Linux VM でファイルシステム (FS) の一貫性を確認するには fsck を実行する必要があります Windows または Linux VM のホストアプリケーションやデータベースに対しては 追加手順が必要になります 例を挙げると Microsoft Exchange DAG サーバーをリストアするには DAG サーバーとミラーリング監視サーバーの両方を操作可能なオンライン状態にする必要があります また Exchange データベースが取り付けられていて 正常であることも確認する必要があります Exchange データベースが正常に取り付けられていない場合は さらにトラブルシューティングを行って稼働状態にする必要があります クラッシュコンシステントバックアップしか使用できない場合は Exchange リカバリプロセスに時間がかかり リソース消費量が増える可能性があります 最悪の場合は データベースが破損して終了することがあります ファイルシステムとアプリケーションを保護して ビジネス継続性を維持する必要がある場合は クラッシュコンシステントバックアップは利用しないことを推奨します VM コンシステントバックアップファイルシステム (FS) コンシステントバックアップでは バックアップ用のスナップショットを作成する前に VM の FS を休止させます バックアップアプリケーションプロバイダによっては Linux VM に独自の VM ツールをインストールするよう推奨されることがあります たとえば Symantec NetBackup では Linux VM に SYMCquiesce ユーティリティをインストールして FS コンシステントバックアップを実現するよう推奨しています 通常は VMware Tools がインストールされた Windows VM があれば バックアップするときに Windows VM を FS コ バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 20

22 ンシステントにすることができます ただし これだけではソフトウェアアプリケーションの一貫性を保つことはできません VMware エンタープライズデータセンターでソフトウェアアプリケーションも保護する必要がある場合は ファイルレベルのバックアップ つまりファイルシステムコンシステントバックアップでは十分に対応できません 手順 : ゲスト VM に必要なツールをインストールするためにバックアップアプリ ケーションベンダーが提唱しているベストプラクティスに従います アプリケーションコンシステントバックアップアプリケーション ( トランザクション ) コンシステントバックアップを実行すると VM のソフトウェアアプリケーションを確実に休止させて 未処理の I/O をストレージにフラッシュしてから バックアップのスナップショットを作成することができます バックアップアプリケーションプロバイダによっては VM にエージェントやユーティリティをインストールしないと アプリケーションコンシステントバックアップを実現できないことがあります たとえば Symantec NetBackup や EMC NetWorker などのバックアップアプリケーションでアプリケーションの一貫性を確保するには VM にエージェントをインストールする必要があります もう 1 つ Veeam Backup Server の例を挙げます このアプリケーションを使用する場合 VM に永続的なエージェントをインストールする必要はありませんが Microsoft VSS でアプリケーション / トランザクションコンシステントスナップショットを作成するように設定するには 独自の Application-Aware Image Processing(AAIP) を使用する必要があります VM に VMware Tools がインストールされている場合は バックアップ用に選択された VADP トランスポートモー バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 21

23 ドに関係なく バックアップアプリケーションでアプリケーションコンシステン トな休止処理を行うことができます 手順 : ゲスト VM に必要なツールをインストールするためにバックアップアプリ ケーションベンダーが提唱しているベストプラクティスに従って アプリケーシ ョンコンシステントなバックアップ用スナップショットを作成します 重要な注意事項 : シンプロビジョニングされたディスクをバックアップすると バックアップアプリケーションプロバイダを問わず サイズが CBT を有効にした場合の予測値を超えることがあります これは 以前に割り当て解除された領域に対してランダム I/O が実行されるためです ディスクの最適化を実行すると シンプロビジョニングされた VM のバックアップサイズを小さくしてから バックアップ処理を行うことができます ゲストレベルバックアップ ゲストレベルバックアップを実行するには バックアップアプリケーションプロバイダのバックアップエージェントを VM 内にインストールして 従来型バックアップを実行する必要があります これは 物理サーバーのバックアップを実行する場合と似ています ゲストレベルバックアップには 物理サーバーを保護するために使用されていたのと同じ 使い慣れた同じ方法が採用されていて これらの VM 内の仮想化サーバーおよびアプリケーションを保護することができます たとえば バックアップアプリケーションの Microsoft Exchange バックアップエ バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 22

24 ージェントを使用すると Microsoft Exchange サーバーのインストールされた Windows VM をバックアップして保護することができます このバックアップ方法のメリットは ほとんどのエンタープライズバックアップアプリケーションプロバイダがクライアントダイレクトバックアップも提供しているということです (EMC NetWorker 8.x および Symantec NetBackup 7.x など ) つまり Exchange 管理者 SQL Server 管理者 または Oracle DB 管理者はバックアップおよびリストア処理全体を制御することで 自分のバックアップを管理することができます クライアントダイレクトは 多数の企業顧客にパフォーマンス強化とネットワークトラフィックの削減をもたらす 魅力的なソリューションです 図 3-1: ゲストレベルバックアップ バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 23

25 データリカバリ バックアップはデータ保護戦略の一面を表しているに過ぎません バックアップソリューションの重要な要素に バックアップからのデータリカバリがあります バックアップソリューションが便利であるのと同じように 以前に作成されたバックアップからデータをリカバリする機能も便利です バックアップされたデータは リカバリしてリストアできないと意味がありません イメージレベルバックアップでは ほとんどのエンタープライズバックアップ ソリューションが次のタイプのリストアを実行できます 仮想マシン全体のリカバリ VMDK および構成ファイルのリカバリ個々のファイルおよびディレクトリのリストアインスタントリカバリの実行 仮想マシンのリカバリでは 仮想マシン全体を元の場所 または別の ESX/ESXi サーバーなどの別の場所にリストアします リストア場所は バックアップソフトウェア内のリストア処理パラメータ内で定義されています VMDK および構成ファイルをリカバリした場合は リストアされた VMDK ファイルを使用して新しい仮想マシンを作成することができます イメージバックアップから個々のファイルおよびディレクトリをリストアできる 機能は便利です 1 つのファイルまたはディレクトリをリカバリするためだけに バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 24

26 VM 全体をリストアする必要はありません 各バックアップアプリケーションには イメージバックアップからファイルおよびディレクトリを個別にリカバリするための独自メカニズムが備わっています たとえば Veeam には個々のファイルやディレクトリをリストアするための段階的リカバリ機能があります 別の例として Symantec NetBackup のアプリケーション対応バックアップのサポート機能があります この機能を使用すると VMware VM で Exchange サーバーが実行されている場合 個々のメールボックスを段階的にリカバリできます 仮想マシンのインスタントリカバリ機能を使用すると バックアップ内の VM をほぼ瞬時に使用可能な状態にすることができます たとえば CommVault の Simpana ソフトウェアスイート Veeam Backup Server Symantec NetBackup および EMC Avamar などのバックアップアプリケーションでこの機能がサポートされています インスタントリカバリ機能またはインスタント VM リカバリ機能を使用すると 管理者は VM 全体をリストアしなくても バックアップからファイルをコピーすることができます Veeam などのバックアップアプリケーションもインスタントリカバリを利用して VM に瞬時にアクセスできます この機能によって パッチのテストや Microsoft Exchange などのアプリケーションの検証を行うことができます すべてのエンタープライズバックアップソリューションは VADP と複数のトランスポートモードを組み合わせて VMware VM のバックアップとリストアをサポートしています SAN トランスポートは シックプロビジョニングされたディスクをバックアップできる効率的なトランスポートです ただし ディスクマネージャの API AllocateBlock および ClearLazyZero 内を往復する必要があるため バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 25

27 シンプロビジョニングされたディスクをリストアする場合は NBD/NBDSSL よりも 速度が低下します 手順 : シンプロビジョニングされたディスクのリストアには NBD/NBDSS トラン スポートの使用を推奨します まとめ すべてのエンタープライズバックアップアプリケーションは vsphere Data Protection API(VADP) を使用した VMware 環境のバックアップをサポートしています また 大規模な VMware 環境をバックアップまたはリストアするための革新的な追加機能も バックアップアプリケーションベンダー側で用意されています Veeam Symantec CommVault などの多くのバックアップアプリケーションプロバイダは vsphere Client プラグインを提供することで 最新の仮想データセンターでバックアップおよびリストアの統合管理機能を実現しています VMware VADP をサポートするバックアップアプリケーションは多数あります このドキュメントに記載されていないバックアップアプリケーションプロバイダもあります Tintri VMstore システムで実行されている VM のデータ保護やディザスタリカバリを行う場合は HotAdd NBD または NBDSSL トランスポートモードで VMware VADP をサポートするバックアップアプリケーションを使用することを推奨します 次のリンクには VMware VADP をサポートするバックアップアプリケーションのリストが示されています バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 26

28 playkc&externalid= これは包括的なリストではありません VMware VADP 統合の詳細については バックアップアプリケーションプロバイダにお問い合わせください バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 27

29 本カタログに用いられている商標は全て該当する会社が権利を保有しています バックアップとリカバリベストプラクティスガイド p. 28

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