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1 ベトナムの工業化戦略と農業投資環境の近況について 計画投資省外国投資庁投資促進アドバイザー矢代博昭 2016 年 7 月 28 日 1

2 はじめに : ベトナムの政経事情 1. 工業化戦略の行動計画と日越協力 2. 日本とベトナムの農業開発政策の比較 3. ベトナムの事業投資環境と課題 4. ベトナムの農業企業の現状 5. 日本と提携を希望するベトナム企業の実例 2

3 1. はじめに 1) 私の経歴 1976 年伊藤忠商事入社 化学プラント部配属 1977 年 ~79 年ナイジェリアのカドナ製油所現場赴任 1989 年 ~95 年タイ バンコク機械駐在員 1996 年 ~2001 年化学プラント部アジア地域課長 2001 年 ~2004 年業務部 ( 海外事業経営企画 ) 2006 年 ~2012 年ベトナム支配人 2012 年 ~2015 年 ( 一財 ) 港湾空港総合技術センター理事長港 2015 年 8 月 ~ JICAより計画投資省投資アドバイザーとして派遣中 3

4 2) ベトナムの事業投資環境と課題 1 地理 交通インフラ面積 33 万 Km2 人口 9,073 万人 ( 平均年齢 29 歳 日本の1960 年頃 ) 図 1 : 地理比較面積 (Km2) 人口 ( 万人 ) 人口密度 ( 人 /Km2) GDP($bil) ハノイホーチミンハイフオンタ ナン東京愛知大阪福岡 面積 3,345 2,095 1,523 1,256 2,190 5,172 1,904 4,986 人口 , 人口密度 2,000 3,700 1, ,100 1,450 4,600 1,000 GDP 24(2.5 兆 ) (80 兆 ) ハノイーハイフオンイフオン高速道路 100km の完成により車で従来の半分 2 時間に短縮 鉄道は単線 2 時間半 ( ベトナムには現状 電化路線無し ) ハノイ- 中国国境ラオカイ ( 雲南 5 時間 ) ランソン( チワン3 時間 ) 迄高速道路開通 ハノイ-ホーチミンを含む南北高速道路網 1,811km 現在ハノイよりニンビン60km ホーチミンよりゾ-ザイ55km 完成 ブンタウ迄 2 時間に短縮 ダナン-カンガイ131Km 工事中 鉄道では1,800kmを特急寝台車で30 時間 (9 千円 ) 4 ハノイ ホーチミン周辺の高速道路整備に加え ハノイ ノイバイ新空港ターミナル ハイフオン国際空港開港 貨物増大に対応し 2018 年末北部のラクフエン港開港予定

5 2 ベトナムの政治と農業 * 政治の方向性と政治日程 1 月の党大会で採択された 政治報告 によると 従来の 2020 年迄に工業国入りを目指す との目標を 工業国入りの為の基礎を作る とし 経済成長率 6.5%~7% の持続 2020 年迄に GDP 一人当り3,750ドル, 財政赤字の対 GDP 比 4% 以内を目標とする等の基本政策が盛り込まれた (2016 年度計画では 歳入約 463 億ドルに対し 歳出約 556 億ドル ) 2016 年 7 月 20 日より開催の第 14 期第 1 国会にて新政権の施政方針が発表される見込み * 現政治体制政治形態は 憲法では 立法権 行政権 司法権は国家機関間で配分されると規定され 3 権分立よりも 3 権分業に近い 法令 規制の重複が多い複雑な行政システム 国会が憲法上の立法権を有し 政府は行政権を持ち国会の執行機関と位置づけられている 行政体制は 中央政府 省 県 村の4 段階で 各段階毎に共産党委員会 人民評議会 ( 中央政府では国会 ) 人民委員会 ( 中央政府では政府各省 ) が担当 日本は中央政府と都道府県 市町村の2 段階だが ベトナムは4 段階,12 機関となる * 農業政策に係る政府機関農業水産加工 : 農業農村開発省 (MARD), 商工省 (MOIT 流通インフラ担当) 計画投資省 科学技術省 保健省 教育訓練省 資源環境省 (MONRE), 各省人民委員会 ( 縦割りの部局 ) 農業機械 : 農業農村開発省 商工省 財政省 計画投資省 各省人民委員会 5

6 * 安定した政治体制 安全な治安共産党は憲法上 指導勢力と規定され 2016 年 1 月の党大会で政治局員の定員が16 名から19 名に増員された 共産党政治局が その指導任務を負う 政治局員は中央委員 200 名より選抜される 19 名の政治局員の内 北部出身者 14 名, 南部 5 名となり 16 名の時の北部南部半々のバランスが崩れている 将来に亘る政治の安定への影響見詳 書記長 Mr.Nguyen Phu Trong ( ハノイ市 71 才 ) 書記長 大統領含む政治局員 14 名 ( 北部 ) 国会議長 Ms. Nguyen Thi Kim Ngan ( ベンチェー省 ) 大統領 首相 Mr. Tran Dai Quang Mr.Nguyen Xuan Phuc ( ニンビン省 ) ( カンナム省 ) ( 北部 ) 国会議長 首相含む ( 南部 ) 政治局員 5 名 ( 南部 ) 6

7 1. 日越両国政府による工業化戦略の行動計画と日越農業対話協力 1) 日越工業化戦略 * 下記 6 分野からなるが 其々についてベトナム政府による行動計画が定められている 1) 農水産加工 首相決定 No. 1291/QD-TTg g( (2014 年 8 月 1 日付 ) 2) 農業機械 同 No. 1342/QD-TTg (2014 年 8 月 12 日付 ) 3) 環境 省エネ 同 No. 1292/QD-TTg (2014 年 8 月 1 日付 ) 4) 造船業 同 No. 1901/QD-TTg (2014 年 8 月 22 日付 ) 5) 電子産業 同 No. 1900/QD-TTg (2014 年 8 月 1 日付 ) 6) 自動車 自動車部品 -- 同 No. 1829/QD-TTg (2015 年 10 月 28 日付 ) * 農水産加工の行動計画の主な中身 2020 年までに安全で高品質な食品の生産国としての定評を確立し 合わせベトナムのブランドイメージ向上に資する農水産品 加工食品を3~5 品目確立する事を目標 戦略的な課題として 原材料の量的 質的安定確保 加工度の向上 流通の高度化 マーケテイング ブランデイングの改善を掲げている (JICAの対応は後述) 1) ポテンシャルの有る品目の選定 コ ムム コーヒー 茶 エビ 野菜 果実 2) チャンピオン商品の創出 農協組織化 残留農薬 製品認証による量質の確保加工度の向上 流通の高度化 ブランデイングの改善 3) ハイテク農業加工区の推進 4) 品質向上 食品安全基準 ( 検証改訂 ) 衛生検定センター高度化 民間検定システム 7

8 * 農業機械産業の行動計画の中身 2020 年までの工業化の進捗に伴い 農業部門 農村地域からの労働力の移動と 人口増加に伴う 食料生産額の増加の必要性が高まる GDPに占める農水産業の比率は2015 年の18% より 2020 年には15% に下がる見込み 2020 年には一人当たりのGDPを3000ドルと予測しており 農水産業の生産額は4,300 億ドルと見込まれる ( 首相決定第 124/QD-TTG) 労働力不足 高齢化と需要の拡大を充足する安定した食料生産の為に 労働生産性の向上が必要だが 2010 年段階の農業機械化率は整地段階で70% 栽培段階 25%, 収穫 加工段階で其々 30% となっており 農地の狭小性や分散も影響し普及は不十分 労働生産性目標を2010 年の740ドル / 人から 2020 年は2,000ドルに引き上げとしている 機械化目標は整地段階で 95% 栽培で 70% 収穫で 70% 加工段階で 80% を目指している 目標達成の為の行動計画は ; 1) 農家への農業機械導入の為の支援システムの導入 地方政府による機械化計画実施 2) 農機メーカーによる稲作用農業機械の供給奨励 3) 農業機械ビジネス創出のためのルール作り 不正品防止 環境 安全性の確保 8

9 2) 日越農業協力対話に基づく JICA の取組み 1 取組みの概要貧困層の底上げ 生計向上及び農林水産業の6 次産業化を上位目標として 生産から加工 製造 流通 消費に至るフードバリューチェーンの各段階の課題に重点的に取り 組むモデル地域を設定 その際 各モデル地域における民間投資の促進によるフードバリューチェーンの構築に留意 ( 官民連携 ) ( 日越農業協力対話 ハイレベル会合資料) 2 日越農業協力対話について 2014 年 3 月 サン国家主席訪日時の首脳会談に基づき 同 6 月第 1 回日越農業協力対話 2015 年 8 月 第 2 回日越農業協力対話にて 中長期ビジョンとしてモデル地域での事業展開に於ける 日越協力を確認 中長期ビジョンの中間年 (2017 年 ) 最終年(2019 年 ) にハイレベル会合開催を予定 中長期ビジョンの行動計画 (2015 年 ~2019 年 ) に基づき JICAは取り組み中 * 生産性 付加価値の向上 ( ゲアン省をモデルに指定 ) * 食品加工 商品開発の促進 ( ラムドン省をモデルに指定 ) * 流通改善 コールドチェーンの整備 * 分野横断的な取組み ( 気候変動 人材 IT 活用 ) 9

10 3JICA のベトナム農業協力の概要 重点モデル地域とコンセプト 分野横断的課題 生産性 付加価値の向上 灌漑整備 参加型水管理農薬肥料使用適正化農民組織強化 ゲアン省 食品加工商品開発 食品加工 観光などを含めた6 次産業化の促進 ラムドン省 流通改善コールドチェーン消費者ニーズに対応鮮度保持 民間投資によるコールドチェーン整備ハノイ / ホーチミン等近郊 消費 市場開拓 消費者のニーズへの対応 鮮度保持と利便性向上 民間投資の促進 特定地域なし 気候変動への配慮 温室効果ガス削減 節水農業 塩水遡上対策 ベンチェ 高度人材の育成 大学の人材育成能力の向上 カントー大学等 IT の活用 生産 加工 流通 市場の高度管理および情報配信 ハーナム省 フードバリューチェーン構築に向けての取組ラムドン省 :6 次産業化による農業の高付加価値化 ゲアン省 : バリューチェーンの構築による農民の収益向上 2014 年 6 月 ~2015 年 9 月バリューチェーンの前提となる生産性 安全性 収益性向上を既往プロジェクトで集中支援 作物品種開発プロジェクト(SATREPS) 山岳地域開発プロジェクト( 技プロ ) 安全作物栽培プロジェクト( 技プロ ) 観光開発( 個別専門家 ) 参加型水管理プロジェクト( 技プロ ) 農産物の検査強化プロジェクト( 技プロ ) 果樹栽培能力向上プロジェクト( 技プロ ) 農協機能強化プロジェクト( 技プロ ) 等 2014 年 10 月 ~2015 年 11 月基礎情報収集調査によりラムドン農業の潜在性と制約要因を分析 6 次産業発展のための 8 戦略と契約生産の推進を提案 1 高付加価値のためのポストハーベストセンター 2 農業団地 3 花卉流通システム改善 4 野菜 花き生産体制の高度化 5ブランド戦略 6アグロツーリズム 7 人材育成 8R&D 能力の強化 調査の一環でビジネスマッチングを JETRO/ 三菱東京 UFJ と共催 民間企業の製品 技術の活用が期待される課題 ゲアン省のオレンジ ピーナッツ ライチャウ省の薬草等 少数民族の伝統産品を含めた各地特産品については 加工技術が未成熟なため大規模な商品化に至っていない ラムドン省の花卉 イチゴ ワイン等 栽培技術 加工技術は一定水準にあるもののブランド化戦略がないため 大規模な流通に結び付いていない 期待される民間企業の製品 技術 適切な栽培技術 高度な栽培技術 食品加工技術 高度なポスト ハーベスト技術 耐久性の高いビニールハウス等ハイテク農業関連機材 ベトナムで実施可能な品質保証制度 先進的なアグロツーリズム 10

11 4 ベトナム農業協力における重点モデル地域および継続 分野横断支援地域の概況 首都 ( ハノイ市 ) 継続 北西部山岳地域 ( ディエンビエン省 ソンラ省 ライチャウ省 ラオカイ省 イェンバイ省 ハザン省 ): 高い貧困率 少数民族居住地域 狭小な農地 不利な市場とのアクセス 貧困削減から農業振興地域へ 栽培技術と適正水管理の指導 地方インフラの供与 重点 重点 重点 北部 2 市 11 省 ( ハノイ市 ハナム省 フンイェン省 ハイズオン省 タイビン省 フートー省 ビンフック省 ハイフォン市 クワンニン省 ホアビン省 バクニン省 ナムディン省 ニンビン省 ): 紅河デルタ地域 大都市およびその近郊地域 定住人口および観光人口大 流通改善 コールドチェーン 北部地域における安全作物の信頼性向上プロジェクト ハナム省 : 農地集約化促進地域 外国企業誘致促進地域 大都市近郊地域 流通改善 コールドチェーン IT 活用 農作物の企画 栽培 販売プロセスのICTマネジメント化調査 ゲアン省 : ベトナムの縮図と呼ばれ 省面積最大 沿岸部 平野部 中山間地 山岳部有り 生産性 付加価値の向上 ゲアン省北部灌漑システム改善事業 ( 円借款 ) ゲアン省農業振興開発計画策定支援プロジェクト ( 開発調査型技術協力 ) 南部拠点都市 ( ホーチミン市 ) 重点 継続 継続 ラムドン省 : 高原野菜生産の中心地 食品加工 商品開発 4 目標 + 8 戦略アプローチ ビントゥアン省 :10,500 ha の新規灌漑農地開発 貧困削減から農業振興地域へ ファンリーファンティエット灌漑事業 ( 円借款 ) ファンリーファンティエット農業開発プロジェクト ( 技術協力 ) ベンチェ省 : 農業生産量最大 ( コメや果樹 ) のメコンデルタ地域 塩水遡上 海岸浸食被害大 気候変動への配慮 ベンチェ省水管理事業準備調査 継続 カントー市 : メコンデルタ地域の農業分野の知見の集約地 高度人材の育成 カントー大学支援強化事業 ( 円借款 ) カントー大学強化附帯プロジェクト ( 技術協力 ) 11

12 5 ベトナムで農業を行う場合の課題とベトナム政府 JICA 民間企業の取組 現状の課題 これまでの課題への取組 一戸毎の農地が狭小 作付時期がバラバラ ベトナム政府による農地の大規模化 集約化 民間 &ODA によるインフラ整備 不十分なインフラ ( 凹凸の多い路面 ) c c g c e サンプリング場所 Dien Thanh Market Do Luong Market Hung Phu Commu Maximum Residue 対象 2014 年 2015 年 Limitation (ug/kg) 農産物 7 月 8 月 9 月 10 月 12 月 1 月 2 月 VN CODEX JP C, 392 C,22 1,000 5,000 Cy, Brassica elongat Pe, 708 2,000 5,000 e Fi, mustard Cy, green Fi, 15 Fi, 48 2 空芯菜 C, ,000 コメ Pr, Cy, Pr, 40, Di, 447, Di, トマト He, Me, , きゅう Me, 34, Me, ,000 り En, Fi, Brassica Fi, , 2 elongat 84.2 e C, 461 5,000 Cy, En, 184, コメ Is, 12 Is, 16 10,000 Pr, Di, Di, Di, Di, 16 Di, , Tr, En, Ed, トマト Ip, 18 2,000 Pe, Pe, 156 1,000 1,000 1,000 44,13 Me, , きゃべ Me, つ 27.6 ハーブ Cy, 31 6,000 ( バジ Mo, 100 ル ) 検査能力向上 残留農薬の問題 ( 検査結果 ) 安全作物栽培指導 安全作物栽培指導 12

13 6 ベトナムで農業を行う場合の課題とベトナム政府および JICA の取組 今後の課題 課題への取組 官民連携によるバリューチェーンの改善 流通段階での農産物の混合 1. 契約農業の導入 ( 栽培 流通 販売 ) 2. 民間企業投資促進 ( ブランディング化 集荷センター設置 ブランディング活動 ) オープントラックによる運搬 3. 流通改善 ( モダントレード ICT) ) 市場の様子 ( 対面販売 ) 13

14 7 ベトナムで農業を行う利点 1. 四季があり 農業に適した気候 メコンデルタなど一部の地域では 3 期作が可能 2. 沿岸部 平野部 中山間地 高原 山岳地と地形は多様であり 国土は南北に1,650kmと 長いことから多様な品種の農作物が生産可能 3. ベトナムの人口は約 9,000 万人 農産物の内需が潜在する 4. 識字率は世界第 90 位 (183ヶ国中 出典 UNESCO) 農民も読み書き可能 5. 労働力 (15 歳 ~64 歳 ) 人口は 世界第 10 位 (191ヶ国中 出典 ILO) 6. 若い労働力が豊富 ( 平均年齢 29 歳 日本は45 歳, 農業では65 歳程度 ) 7. 安い労働者賃金 ( 月 180USD) ) 8. 比較的治安 / 政治が安定しており 親日的 9. 発展著しいアセアンの域内流通の利用が可能 10. アセアン諸国の中で インフラ整備は比較的進んでいる フードバリューチェーンの構築を阻害する課題を克服しながら中長期的な事業計画を立てれば 農業振興のポテンシャルは高い 今は低品質な農産物もイノベーションできる可能性が十分にある 国内消費に留まっている農産品も技術進展によりアセアン諸国等への消費拡大が見込める 14

15 2. 日本とベトナムの農業開発政策の比較 ベトナム 日本 農業 GDP(2014) 3.5 兆円 ( 全体 18 兆円の 20%) 4.77 兆円 ( 全体 487 兆の 1%) 農業 食料関連産業 GDP 推定 5~6 兆円 兆円 農業就業人口 / 平均年齢 6,056 万人 / 全体 29 才 210 万人 /66.4 才 (2015 年 ) 農地面積 960 万 ha( 内 田 740 万 ha) 450 万 ha( 内 田 245 万 ha) 一戸 ( 経営体 ) 当たり面積 ~0.5ha 05h ~2.5ha 25h 農産品輸出額 1.6 兆円 ( 輸出全体 16.5 兆 ) 4,400 億円 ( 輸出全体 75.6 兆 ) 輸出全体の 10% 輸出全体の 0.6% 農産品輸入額 1.35 兆円 ( 輸入全体 16.4 兆 ) 輸入全体の8% 6.56 兆円 ( 輸入全体 85.9 兆 ) 輸入全体の7.6% 食料自給率 60~90%( カロリーベース ) 39%( カロリーベース ) 64%( 生産高ベース ) 生産高米 4, 万トン (3 兆円 ) 米 860 万トン (1.56 兆円 ) 日本とベトナムの農業投資環境のデータ比較 ( 農水省データベース ) 15

16 1) 日本 農業の6 次産業化 ( 総合化 ) 2011 年 3 月に 6 次産業化 地産地消法 の施行により 農林水産業の総合化の取組が進展 2016 年 2 月末時点での6 次産業化 地産地消法に基づく総合化事業計画の認定数は 1,806 件に達する 一方 総合化を試みるが経営が安定しないるが経営が安定ケースもある 6 次産業化の形態例を挙げる (1 次 : 生産 2 次 : 加工 3 次 : 流通 ) B to B 6 次産業化 B to C ( 形態 ) ( 販路 ) 1 次 ( 契約栽培 ) 食品メーカー / 外食 / 食品卸 / 通販 1 次 x2 次食品メーカー / 外食 / 食品卸 / 通販 1 次 x3 次小売店 / 通販 / サービス ( 外食 観光農園 ) 1 次 x2 次 x3 次小売店 / 通販 / サービス ( 外相 観光農園 ) 成功の3 要素 : 1 顧客 市場を明確にした商品開発 高付加価値 2 身の丈に合った生産体制 自分の領分の明確化 3 安全で品質の良い商品の安定供給 ISO HACCP 原料 16

17 (6 次産業化法の骨子 ) 第 1 章 : 目的農林水産業の振興と食料自給率の向上 第 2 章 : 新事業の創出 (1) 総合化事業計画 ( 農林水産大臣が認定 ) 支援対象 : 農林水産物 バイオマス等の副産物の生産 加工販売を一体的に行う事業活動支援措置 : 農業改良資金融通法の特例 ( 償還 据置期間延長 ) 野菜生産出荷安定法の特例 ( 野菜のリレー出荷による契約販売への交付金 ) (2) 研究開発 成果利用事業計画 ( 農林水産大臣 所管大臣認定 ) 支援措置 : 種苗法の特例 ( 出願料 登録料の減免 ) 農地法の特例 ( 農地転用許可に係る手続きの簡素化 ) 第 3 章 : 地域の農林水産物の利用促進 ( 地産地消 ) 国 地方公共団体による必要な支援実施 17

18 2) ベトナム 農業のハイテク化による生産性向上と付加価値の拡大 1 べトナム農業の課題 ラムドン省などで 有機栽培など高付加価値化が進む一方 殆どの地域では 生産性の低い 数百 Ha 規模のプランテーション型大規模農業が大勢を占めている 例えば 北部の例では 1000Ha 規模の農場でサトウキビの年間売上高は 3,000ト ル /ha ( 平均 60 トン ) パイナップルは 4500ト ルトル /ha ( 平均 40 トン ) コ ムは 800ト ルトル /ha に留まり 生産性では ( 労働者数を同じとみると ) 日本の30 分の1 以下 TPP 等による市場開放を控え 生産性の向上による競争力の強化が重要課題 2ベトナム政府の農業の再編政策第 1 目標 : 付加価値を増加させる為に バリューチェーンへの投資開発を促進 政府決定 109 号 63 号による零細米輸出事業者淘汰 ( 輸出 5000t 以上の倉庫 ) 種苗研究施設 農耕機械化 加工 保存設備 流通 物流整備への投資呼込み 第 2 目標 : 農業技術の改善による 食品の品質確保や安全性の管理を徹底し 農林水産物の信頼性を高めブランディングを行う その為に ハイテク技術の移転や持続的な発展が可能となるような経営手法により農業に投資する外国投資家の誘致を促進する 18

19 3 投資優遇措置 (1) 優遇制度に関連する法制度 新規投資優遇法制の発布を予定 - 投資法 (16 条 1-e) - ハイテク法 - 農業 農村に投資する企業の奨励政策に関する政府の2013 年 12 月 19 日付政令第 210/2013/NĐ-CP 号 までのハイテク応用する農業開発の提案の首相決定第 176/QĐ-TTg 号 年まで及び2030までの方向のハイテク応用する農業区及び農業地帯の全般企画の承認につて首相決定第 575/QĐ-TTg 号 (2) 土地に関する優遇措置 : 土地使用料の減免, 土地リース料の減免, 国家水面リース - - 投資法など関連法規に規定されている条件を満たしたハイテク応用の農業企業は土地に関する最大の優遇措置を供与 ハイテク研究施設 人材育成施設 農産品の開発 実験 試験生産を行う施設 ハイテク区に向けたサービスやインフラの提供等を目的とするハイテク区内の投資 ハイテクを応用する農業地帯のインフラに関する投資案件は 土地法に基づく最大の優遇措置対象になる 19 14:57 19

20 (4) 金融に関する優遇措置 : ハイテク法に基づく ハイテク農業企業は法人税法 付加価値税法 輸出入税法に規定されている最大の優遇措置の対象となる (5) ベトナム政府が期待し促進する日系企業との提携 * 協力分野 : -ベトナムの農林水産物の生産 保管 加工分野でのハイテク技術による投資 技術移転 - 製品の付加価値を高める為の 裾野原材料生産への投資 - 高品質な農産物生産を可能とするバリューチェーンの構築に向けた加工事業への投資 技術協力 - 食品の安全性向上と 品質管理 ブランド立上げを目的とする技術協力 * 協力方法 - 分野により 外国資本 100% 乃至は合弁での投資 -PPPの形態で投資 ( 国営企業との協力 ) 実態は未開発の分野 - 技術提携 ライセンス契約 人材派遣契約 20 14:57 20

21 3. ベトナムの事業投資環境と課題 1) 地理的な多様性 ダナン地域を境に南北の地理 気候の違い 山岳地域の特殊性 ( 少数民族 ) 2) 法制度上の問題点 注意点 * 法体系の整備が不十分な為 業務上の問題が発生するケースがある ( 例 : 投資許可と建築許可 土地利用許可 特に農業での土地利用目的変更手続の難しさ 環境評価 税関 HSコード解釈の違いによる関税追徴など ) * 裾野産業が未発達で原料 部品調達に課題が多い 2014 年の現地調達率は33% に留まる ( 例 : 卸売が未発達な為 小口原材料の調達が難しく輸入に頼ると大量買付が前提に 農業では 種苗 肥料の小口買付の困難 下請け企業の生産管理 品質管理能力が未熟な企業が多い ) * 人材育成が不十分 日本語が出来る技能労働者や中間管理者として通用する人材の確保に苦労するケースが多く 労働者の定着にも目配りが必要 ( 例 : 韓国等企業の高給引抜 個人免税優遇のある経済区への転職 ) 最近の傾向として 日本留学帰国者による人材育成会社の立ち上げなど ベトナム人による 日本の生産技術 ( 改善 5S) を取り入れた人材育成プログラムも拡大している 21

22 3) ベトナムの法制度トピックス 1 新投資法 新企業法の施行新企業法 統一投資法 企業法に代わり 2015 年 7 月 1 日発効 11 月 1 日より施行 外資 内資共に 同じ機関による投資申請 登記が行われる 外資企業の申請手続きは以下の通り ( 外資企業 = 外資 51% 以上 ) 条件付投資 事前審査 投資申請 IRC( 投資登録 ) ERC( 企業登録 ) ( 各地投資局条件無投資 90 日以内資本払込工業団地管理委員会 ) 投資法企業法 2 労働法運用の課題 - 残業時間制限 ( 年間 200 時間以内 ) - 最低賃金引上げ (2016 年より12%UP 都市部では155ドル ソ ーン4 地域では110ドル ) 2018 年までは最低生活費を満たすべく引上げの方向 カンボジアの最低賃金は128ドル でゾーン2 程度であり 周辺国とのバランスも視野に入れていると考える - 社会保険料の積算対象の拡大 基本給のみの対象から 2016 年以降は手当ても含める 手当ての定義 解釈に注意 ( 雇用者負担は現状 基本給の22%) 22

23 4) 経済データが示す農林水産業の課題 1 経済成長への農林水産業の貢献度から見る課題 GDP 成長率は2014 年比 6.7% GDP 総額では $1,962 億 ( 約 22 兆円 ) 2015 年の内訳は農林水産業 14% 製造 建設業 43% サービス業 43% 各分野の成長率は 製造 建設業は 96% 9.6% サービス業は 63% 6.3% に対し 農林水産業は 24% 2.4% に留まり 農林水産業の生産性向上による成長促進が課題 ( 日本の GDP 構成比は 2015 年で農林水産 1% 工業建設 26% サービス 73%) 23

24 2 農林水産業の貿易構造の課題 (2015 年 ) * 貿易構造輸出 : コーヒー $27 億 米 $28 億 カシューナッツ $24 億 ゴム $15 億 野菜果物 $18 億 こしょう $12 億 お茶 $2 億 ( 以上合計 $126 億 ) 水産物 $66 億 木材 $69 億農産物は輸出額全体の $1620 億に対し8% 高付加価値加工品の開発によるなど輸出拡大が課題 輸入 : 大豆油粕 $12 億 綿花 $9 億 小麦 $8 億 蒸留酒 $7 億 たばこ $6 億 ( 以上合計 $122 億 ) 農業機械 肥料 化学品等 $60~80 億農業機械化率では整地 70% 栽培 25% 収穫 30% 加工 30% で全般的に普及が遅れている 農機組み立てメーカーが完成品を輸入の場合 関税は 0~10% 部品は 20% と逆転し現地生が進みにくいコスト構造となっている * 人口構成一方 工業化による労働人口構造の変化による 45% を占める農業就業人口の減少に備え 労働生産性を上げる必要性は高い 農業の機械化 ハイテク化への取組みは未だ初期 農業機械の国産化による安価な機械供給の一方 農業分野から工業分野に移動する人材の職業訓練の同時並行的な政策が課題 * インフラの整備運送物流 冷蔵 冷凍設備 価格決定のメカニズム整備などが貿易構造の変革に必要 24

25 * 輸出品目上位 10 品目 (10 億ドル ) 農産品の内 最大の輸出品のコーヒーが10 位に位置づけらている ITEM 電話 通信機器 繊維 コンピューター 電子機器 履物 水産物 原油 機械 機械部品 木材 木工品 輸送用機器 スペアパーツ n/a 10. コーヒー

26 3 ベトナムと日本との協力の可能性 対日農産品輸出は 水産 47%(12 億ドル ) に対し コーヒー 7% 野菜 3% で拡大の余地は大 26

27 4. ベトナムの農業企業の現状 FIAにて2015 年に外資との提携と臨む農林水産企業 100 社にアンケート調査を行った処 農業では市場拡大や技術移転を希望する割合が 投資を求める割合より大きい事が判明した アンケート結果に基づき 次ページ以降にて 現状を ご説明 農業牧畜林業 50 社 14 社 13 社 水産業 17 社その他 10 社 27

28 1 ベトナム農業企業の求める外資への期待 アンケートの結果 農林水産業では市場拡大 52 社 投資期待 29 社 技術移転 29 社となった 農業でも市場拡大 29 社 技術移転 14 社 投資期待 13 社であった 資料 : FIA (12/2015) 28

29 2 農業分野における外資進出の状況 - 農業への外国投資案件数 : 512 件, 登録資本金額 34.3 億ドル ( 全外国投資案件数の 3.06% 全外国登録資本金額の 1.35% ) - 中小規模の投資が多く 主としてベトナム国内での原料 ( 種苗 ) 利用 資料 :FIA(12/2015) 29

30 3 省別の農業への外国投資の状況 ビンズン ドンナイ初めラムドン タイニンを含むホーチミン周辺で16.8 億ドルと外国登録投資額のほぼ半分を占めている 北部の外国投資拡大が課題とも言える ( 注 : タイニンはカンボジア国境沿い クアンニンはハロン湾 カインホアの省都はニアチャンカインホアの省都はニアチャン ) 資料 : FIA (12/2015) 30

31 4 国別の農業投資額の現況 2015 年末時点では 台湾が最大の農業投資国 日本は台湾の 2 割程度 No 国名 地域案件数登録資本 ( 百万ドル ) 案件数割合 % 資本割合 % 1 台湾 タイ 英国 シンガポール 香港 フランス 日本 マレーシア オーストラリア スウェーデン 韓国 中国 資料 :FIA(12/2015) 31

32 5ベトナム企業の抱える農業投資の課題 厳しい気候と気候変動への対応 台風 旱魃 水害 海岸侵食と高潮 北部の気候に合う作物への転換農業近代化の要請に答えられる農業技術 機械の改善 特に 収穫後の貯蔵 加工技術の近代化が求められる 種苗や農業技術の改善 更に農業インフラ改善による生産性の向上 市場への高付加価値の農産品供給と輸出による利益拡大 農業投下資本に対し収益は低く 収益率の向上が求められる 農民 農業企業が資金調達を行い易くする融資システムの整備 政府による農業に対する明確な政策と折充実した支援 種苗 農法技術改善 地域の特性に見合う生産計画の整備 32

33 5. 日本企業との提携を希望する企業例 (FIA 調査 70 社の一部事例 ) 1) HATRUNG AGRICULTURE & INDUSTRY CO.,LTD. ( ハチュン農工 ) 1 会社概要 * ハノイ市 ハナム省等で工業団地を展開する VIDグループ傘下 Maritime Bannk も傘下 VID 会長 Ms Nguyen Thi Nguyet Huong Hatrung Agri 社長 Mr. Pham Hoang Ha * 農場 : タインホア省にて1600Haを保有 典型的なプランテーション型農業 作物 : パイナップル (400ha, 収量 30-40ton/ha, 3 年で9000トン ) サトウキビ (650ha, 収量 80ton/ha, 年間 5 万トン ) 売上 : パイナップル ($5000~6000/ 年 /ha) 年間 210 万ドル /400ha 国内市場向けサトウキビ ($3000/ 年 /ha) 年間 200 万ドル /650ha 台湾の製糖工場向け 2 日本企業との提携希望内容 * プランテーション型から適切な農産品の選定と生産性の高いハイテク農業技術の支援 * 輸出市場の開拓 33

34 2)THAI BINH SEEDS JOINT STOCK COMPANY ( タイビン種苗 ) 1 会社概要 * 米の種籾生産と米の生産試験場 (50Ha) を運営 ベトナム最大の種籾の品質改良研究所 *1972 年国営企業として設立 2014 年にJSCとなる 従業員 300 名 * ベトナム全土に亘る 8 品種の種籾 ピーナッツ コーンの種を生産 Viet-GAP 取得 * 種籾生産高 3 万トン / 年 ( 年売り上げ 50 億円 ) *2015 年精米所 (4 万トン / 年 ) を政府より購入移管 2 日本企業との提携希望内容 * 米の品種共同開発 品種改良 土壌改良の技術移転 * 米の生産加工技術の移転 * 米の生産農場モデルへの共同投資または技術指導 (5~10ha) * 米以外の農産品の生産共同事業 (JV) * 食品安全 衛生技術の移転 * コメ生産 品種改良分野での人材育成協力 34

35 3)XUAN THANH CO., LTD 会社概要 提携希望内容 - 面積 16,000Ha 使用可能な土地 収穫後のオレンジの - 場所 : Quy Hop, ゲアン省 保存技術の移転 - 作物 : オレンジ サトウキビ ゴム - ゴム : 主として中国向け -オレンジ: 800 ha ( ビン オレンジ ) --Viet GAP 取得済 事業拡大の為の投資 Vinh Orange 35

36 4)MACADAMIA VIETNAM TRADE IM-EXPORT JOINT STOCK COMPANY 企業情報 提携希望内容 - 場所 :Moc Chau, Sonla 省 - 産品 : マカデミアナッツ アボガド マンゴー グアバ エコツーリズム - 生産量 3 トン /Ha - 主として国内向け 1. 投資受け入れ 2. 輸出市場開拓 Moc Chau 地域のメリット 1. Moc Chau 高原は湿度が高く 野菜 果物の栽培に適している 2. 高原の標高は950~1000m で 栽培適している 3. 気候も穏やか 36

37 5) TROPICAL FLOWER COMPANY 企業情報 提携希望内容 年設立 - 場所 : Moc Chau, Son La 省 産品 : 胡蝶蘭の種苗開発 栽培 出荷 - 生産量 : 100,000 株 / 年 - 面積 :20ha - 資本金 :2 百万ドル - VietGAP standard d 取得済 - 主要市場 (3/4 南部, ¼ 北部ベトナム ) - Desiring to find export partners - 輸出販路共同開拓 - 蘭の栽培技術移転 37

38 6)QUANG HA CONSTRUCTION PRIVATE ENTERPRISE 企業情報 - 場所 : Cao Phong Hoa Binh 省 - 主要産品 : オレンジ レモン レモングレープフルーツ - 土地 :40Ha - Viet G.A.P - 保存設備建設中 提携希望内容 1. 保存技術移転 2. 品種改良研究 甘味改良支援 Cao Phongは3 種類のオレン Cao Phong, Xa Doai orange (Nghe An) and Canh orange (Van Canh- Hanoi) の中でも皮の薄いタイプ 38

39 7) MINH HIEN CO., LTD 企業情報 提携希望内容 - 場所 :Hanam 省 - Main area: 野菜栽培 加工 - 主要産品 : キュウリ バナナ トマト 1. 保存技術移転 - 資本金 : 220 万ドル - 売上 :170 万ドル (2014) - 耕作地 : 22 ha 主要輸出先 : ロシア 中国 トルコ 豪州 保存技術移転 2. 保存 加工設備 39

40 8) CUONG TAN CO., LTD 企業情報 提携希望内容 - 場所 :Truc Hung Industrial Zone, Truc Ninh, Nam Dinh - 主要産品 : 米 野菜 果物 ( かぼちゃ キュウリ 大豆 ) - 面積 :19.6ha, 冷蔵倉庫 15 棟 - 米生産高 :2000トン/ 年 - パン用小麦生産計画中 - 日本の技術移転 - 産品輸出市場開拓 - 日本の農業機械紹介 供給 40

41 9)NINH BINH SEED PLANTS AND LIVESTOCK JOINT STOCK COMPANY 企業情報 提携希望内容 - 場所 : Ninh Phuc Ninh Binh 省 - 主要業務 種苗研究 日本米生産 - Viet GAPに基づく 種苗開発 耕作 収穫 パッケージ作業 - 有機栽培を実施 - 生産品の8 割は中国向け輸出 - 新規事業 : 養豚 野菜生産 - 市場開拓協力 - 日本の技術移転 41

42 10 DA LAT G.A.P CO., LTD 企業情報 提携希望内容 - 場所 : ダラット ラムドン省 - 主要事業 : 種苗開発 野菜栽培 - 面積 :15ha 温室 更に拡張可能 - Global GAP 保有 - 樹木種苗開発 生産 - 事業拡大の為の投資受入れ 42

43 11) BA MOI GRAPE COMPANY 企業情報 提携希望内容 場所 : Ninh Phuoc, Ninh Thuan 省 - 主要産品 : グレープ りんご グレープ生産者との合弁事業 (Ba Moiブラド ) 国内 輸出市場開拓 - Viet GAP 取得済 フランス ベルギー産のグレープ苗木使用 - 国内市場向け 43

44 12)DA LAT FLOWER FOREST BIOTECHNOLOGY JOINT STOCK COMPANY 企業情報 提携希望内容 2003 年設立 - 場所 : Da Lat city, Lam Dong 省 - 花卉栽培 組織培養 主要産品 : ユリ デイジー ドライフラワー 面積 :33ha 日本向けドライフラワー輸出 国内向け生花 家庭用種子販売 種苗センターを運営 - 輸出市場共同取組 - 組織培養 (Tissue Culture) 研究の為の化学品応用技術の提供 44

45 終わりに当たって 1. ベトナム人への仕事の振り方或る日系製造業の社長さんのお話 ; 3 人に2 人分の仕事を与えると1 人が指図し 残りの 2 人はお互いに相手に押し付けてしまい 結局 納期に間に合わなくなる事が起こるが るが 2 人に3 人分の仕事をさせると 工夫して納期通りにに完成させる 2. プライドが高いベトナム人早く 管理職になりたいという気持ちが強い一方 自分だけ突出して出世することに抵抗感を持つベトナム人が多い 職場の雰囲気を良くつかみ 誰を引き上げるか判断する前に 同僚や部下から一目置かれている人かどうか目置かれている人かどうか 良く見極めること 3. ベトナム人との付き合い方家族生活を大事にするので 一般的に食事は般的に食事は 夕食会よりも昼食会を好む 夕食会の場合夕食会の場合でも 早めに始めて8 時位に終わるのがベスト 但し 飲み会 カラオケに誘われたらトコトン付き合うこと 特に酒飲会は モツ ハイ バー (1,2,3) と掛け声が掛かれば覚悟して飲み干すこと カラオケではベトナム人の好む持ち歌を2~3 曲持っておくこと さくら ( 森山直太郎 ) ハナミズキ 上を向いて歩こう など お問い合わせ先 : 計画投資省外国投資庁矢代博昭 yashiro.hiroaki@friends.jica.go.jp 45

46 Q & A 1. 投資手続き 1st 土地使用合意申請 : 各省投資局 ( 工業団地の場合 不要 ) 2nd 投資申請 : 各省投資局 ( 申請書 案件説明 JV 契約 定款 財務資料等 ) 3rd 候補地取得 : 各省資源環境局 ( 土地貸借申請 投資許可 立退き賠償書類 ) 2. 投資形態独資 JV ( 投資法上の外資規制に注意 ) 投資優遇 ( 賃貸料免除 11~15 年 ) 3. 賃貸料年間賃貸料 = 土地評価額 x 比率 ( 各省ごとに決定 0.5~3%), 一括払い有り土地評価額 : 各省人民委員会により公示 5 年ごとに更改 ラムドン省 0.75%~3% 1 年生作物 :VND18 千 ~70 千 /m2 4. 農業生産者会社 955 社 合作社 9400 社 (2014) 農家世帯 959 万 * 合作社 Hop Tac Xa ( 法人税免税 外資との合弁可能 VAT 免除 ) 5. 中古農機輸入 2016 年 7 月よりCircular23/2015/TT-BKHCN 適用 従来のCircular20では3 年以下の使用期間 80% の品質残 HS84,85を規制対象とし 使用期間 10 年以下 G7 基準による製造が求められている 投資許可申請に記載し承認を受けることにより 制限解除

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