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1 上原記念生命科学財団研究報告集, 26 (2012) 143. 間葉系幹細胞を用いた細胞治療法の開発 小澤敬也 Key words: 間葉系幹細胞,GVHD, 免疫制御, 腫瘍集積性, 癌遺伝子治療 自治医科大学医学部内科学講座 ( 血液学部門 ) 緒言骨髄の中には造血幹細胞と間葉系幹細胞 (MSC : mesenchymal stem cell) という二つの体性幹細胞が存在し, 造血システムを維持する上で両者が重要な役割を果たしている.MSC は, 生体に投与すると組織傷害部位に集積する性質があることから再生医療への応用が検討されている. さらに,MSC の免疫抑制能と炎症 組織傷害部位への集積性に着目した移植片対宿主病 (GVHD) の治療に関する臨床研究が活発化してきている.MSC の免疫抑制作用の分子機序については, 様々な分子が複雑に関与しており, その詳細は充分には解明されていない 1,2). 本研究では,MSC を用いた重症 GVHD に対する新しい細胞治療法の将来性に着目し, 基礎的および臨床的研究に取り組むこととした. 次に,MSC のユニークな特徴として,MSC が腫瘍集積性を有することも注目されており, 癌遺伝子治療のプラットホームとして MSC を利用する治療戦略の発展が期待されている 3). 本研究では,MSC の腫瘍集積性の分子メカニズムを追求することとした. これまでの研究で, 線維芽細胞は in vivo で腫瘍集積性を示さないが,in vitro での遊走能に関しては, 種々の増殖因子 / ケモカインに対する反応性に MSC と線維芽細胞との間で有意の違いがみられていない.In vivo における MSC と線維芽細胞の挙動の違いに関しては, 血管系への接着性が鍵を握っている可能性を示唆する予備的なデータを得ており, そのような観点から研究を進めた. また,MSC には抗腫瘍活性を人為的に賦与する必要があるが, そのために MSC に導入する治療用遺伝子としては, 可溶型 TRAIL (TNF (tumor necrosis factor)-related apoptosis-inducing ligand) の遺伝子を検討した. さらに,HDAC (histone deacetylase) インヒビターを併用し,TRAIL の効果を増強する方法についても検討した. 以上,MSC を用いた細胞治療法の開発に多面的に取り組み, 難治性疾患に対して新しい医療を切り開いていくのが本研究の目的である. 方法および結果 1.MSC を用いた重症 GVHD の治療法の開発 1)MSC による GVHD 抑制機構の解析と応用研究 (1) MSC が Th17 や制御性 T 細胞 (Treg) への分化をどのように制御しているのか,in vitro の系で検討した ( 図 1). 実験にはマウス MSC を使用し,Th17 分化には TGF-β と IL-6 を, Treg 分化には TGF-β と IL-2 を用いた. 分化の評価にはそれぞれの分化マーカー,IL-17,Foxp3 の発現を用いてフローサイトメーターで評価した. その結果,T 細胞分化の際にマウス MSC を共培養すると,Th17 分化は強く抑制された. 一方,Treg への分化はほとんど抑制されなかった ( 図 2, 3) 4). 1

2 図 1. 実験系 :T リンパ球 (CD4) の Th17 分化の誘導法と Treg 分化の誘導法, および MSC 添加による影響. MSC の Th17, Treg 分化への影響はマウス MSC を使用し,Th17 分化には TGF-β と IL-6 を, Treg 分化には TGFβ と IL-2 を用いた. 増殖刺激には CD3/CD28 抗体のビーズを使用した. 分化の評価にはそれぞれの分化マーカー, IL-17,Foxp3 の発現を用いてフローサイトメーターで評価した. 図 2. A, B:MSC の Th17 分化への影響.C:MSC の Treg 分化への影響. T 細胞分化の際にマウス MSC を共培養すると,Th17 分化は強く抑制された. これに対して,Treg への分化はほとん ど抑制されなかった. 2

3 図 3. MSC による GVHD 抑制のメカニズム. MSC は in vitro 培養系で,Th17 分化を抑制し, その結果として GVHD を抑制すると考えられる. 一方,Treg への はっきりした影響は認められなかった. (2) MSC の研究用細胞バンクを構築した. 大学倫理委員会の承認後, 同意を得られた患者から間葉系幹細胞を樹立した (52 症例分 ). 2) 難治性急性 GVHD に対する MSC 治療の臨床研究ステロイド抵抗性の難治性急性 GVHD 患者において, 倫理委員会で承認されている臨床研究実施計画書 ( 課題名 造血幹細胞移植後に発症した難治性急性 GVHD に対する血縁者由来間葉系幹細胞を用いた治療 ) に沿って, 臨床研究を実施した.MSC 提供者はインフォームドコンセントを得た血縁者に限定した. 骨髄液を 10 ml 採取し, 臨床用細胞プロセシング室にて MSC の分離と培養を無菌的に行った. 計 10 名で MSC を培養し, 実際に投与に至ったのは 3 例であった. 症例数が少なく,MSC 療法の治療効果を評価することはできなかったが,MSC を安全に投与できることが示された 5). 2.MSC をプラットホームとした癌遺伝子治療法の開発研究 1) 抗腫瘍性サイトカイン ( 可溶型 TRAIL) 発現 MSC による担癌ヌードマウス治療モデル実験 TRAIL の抗腫瘍活性を増強するために,TRAIL 分子中にイソロイシンジッパードメインの配列を付加した. 遺伝子導入実験には, ファイバー変異型アデノウイルスベクターを用いた.In vitro における可溶型 TRAIL 発現 MSC の殺細胞効果を, 大腸癌細胞株との共培養系で確認した. さらに, 大腸癌細胞株を皮下移植した担癌ヌードマウスに可溶型 TRAIL 発現 MSC を血管内投与し, 腫瘍形成の抑制を検討したところ, 効果は不十分であった. そこで,HDAC インヒビターである TSA (trichostatin A) により腫瘍細胞の TRAIL 受容体の発現を亢進させ,TSA 併用により可溶型 TRAIL の殺細胞効果が増強されるかどうか検討した. その結果, 腫瘍細胞の TRAIL 感受性を高めることができ,in vivo 実験では,TSA 併用により腫瘍の増殖抑制が観察された ( 一部, 完全退縮も認められた ). 3

4 2)MSC の腫瘍集積性に関わる分子機構の解明ルシフェラーゼ発現 MSC または線維芽細胞の腫瘍組織ヘの集積性を生体イメージング装置で観察した ( 図 4).MSC を血管内投与すると腫瘍組織へ集積したが, 線維芽細胞を投与しても集積は認められなかった.In vitro における増殖因子やケモカインに対する遊走活性をトランスウェルで評価したところ,MSC と線維芽細胞の間で本質的な違いは認められず, むしろ遊走活性自体は線維芽細胞の方が強いことが示された.MSC の腫瘍集積性が高い腫瘍では腫瘍組織中の TNF-α 産生が亢進しており,in vitro において MSC を TNF-α で刺激すると,VCAM-1 などの接着分子の発現ならびに内皮細胞への接着性が線維芽細胞と比較して有意に亢進した.NF-κB の阻害剤であるパルテノライドで MSC を処理すると,TNF-α による VCAM-1 の発現誘導が抑制され, 内皮細胞への接着性も著しく低下した. さらに, パルテノライドで処理した MSC を担癌マウスに投与すると, 腫瘍組織への集積性が抑制された 6). 図 4. MSC の腫瘍集積性 (in vivo イメージング実験 ). ルシフェラーゼ発現 MSC あるいは線維芽細胞を担癌ヌードマウスに血管内投与し, 腫瘍部位での発光量を in vivo イメージング装置により経時的に測定した.MSC は腫瘍部位へ集積する傾向がみられたが, 線維芽細胞にはそのような傾向は認められなかった. 考察 MSC は, 組織傷害部位だけでなく, 炎症部位や癌病巣に集積する性質があり, 造血幹細胞移植後の重症急性 GVHD に対する治療や癌遺伝子治療のプラットホームへの応用が期待されている. これまでの報告では Th17 分化は MSC によって増強され, 制御性 T 細胞を増やすとされていた. 本研究では,MSC は Th17 分化を抑制し, 制御性 T 細胞への影響はほとんどなかった. 解析条件により, 結果が異なるものと考えられる. 臨床研究では, 単施設の移植症例では症例数に限りがあり, 有効性に関する評価はできなかったが,MSC 投与の安全性が確認された.MSC による GVHD 治療の安全性と有効性が確立されれば,HLA 不適合の移植も行いやすくなり, 移植ドナーの範囲が拡大する可能性がある. MSC をプラットホームとした癌遺伝子治療法の研究は, 癌治療薬の癌病巣へのターゲティング技術の開発という点で重要である.MSC の腫瘍集積性の分子メカニズムには不明な点が多く, 血管系との関係に焦点を当てた本研究は独創性が高い. ま 4

5 た, 得られた知見から MSC の腫瘍集積性を高める方法を確立できれば, 新しい癌治療法の開発に向けて大きなステップとなる ものと期待できる. 共同研究者 本研究の共同研究者は, 自治医科大学内科学講座血液学部門の多々良礼音, 翁家国, 佐藤一也, 尾崎勝俊, および同 分子病態治療研究センター遺伝子治療研究部の内堀亮介である. 最後に, 本研究を御支援いただきました上原記念生命科 学財団に深く感謝申し上げます. 文献 1) Ozawa, K., Sato, K., Oh, I., Ozaki, K., Uchibori, R., Obara, Y., Kikuchi, Y., Ito, T., Okada, T., Urabe, M., Mizukami, H. & Kume, A. : Cell and gene therapy using mesenchymal stem cells (MSCs). J. Autoimmun., 30 : , ) Sato, K., Ozaki, K., Oh, I., Meguro, A., Hatanaka, K., Nagai, T., Muroi, K. & Ozawa, K. : Nitric oxide plays a critical role in suppression of T cell proliferation by mesenchymal stem cells. Blood, 109 : , ) Uchibori, R., Okada, T., Ito, T., Urabe, M., Mizukami, H., Kume, A. & Ozawa, K. : Retroviral vectorproducing mesenchymal stem cells for targeted suicide cancer gene therapy. J. Gene Med., 11 : , ) Tatara, R., Ozaki, K., Kikuchi, Y., Hatanaka, K., Oh, I., Meguro, A., Matsu, H., Sato, K. & Ozawa, K.: Mesenchymal stromal cells inhibit Th17 but not regulatory T-cell differentiation. Cytotherapy, 13 : , ) Sato, K., Ozaki, K., Mori, M., Muroi, K. & Ozawa, K. : Mesenchymal stromal cells for graft-versushost disease: basic aspects and clinical outcomes. J. Clin. Exp. Hematop., 50 : 79-89, ) Uchibori, R., Tsukahara, T., Mizuguchi, H., Saga, Y., Urabe, M., Mizukami, H., Kume, A. & Ozawa, K. : NF-κB activity regulates mesenchymal stem cell accumulation at tumor sites. Cancer Res., in press. 5

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