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1 肝細胞癌の発癌における CXCL12-CXCR4 軸の役割 Insights on the CXCL12-CXCR4 axis in hepatocellular carcinoma carcinogenesis Am J Transl Res. 2014; 6: はじめに肝細胞癌の発癌には次のような経路が関与する 1) 成長因子 : EGF( 上皮成長因子 ) IGF( インスリン様成長因子 ) HGF( 肝細胞増殖因子 ) 2) 細胞質に存在する中間体 (AKT/mTOR RAS/MAPK シグナル伝達経路 ) 3) 血管新生促進因子 :VEGF FGF( 線維芽細胞増殖因子 ) PDGF など 4) 細胞分化に関与するシグナル伝達経路 :WNT/β-catenin Hedgehog Notch など 一方 がんの炎症性微小環境において多く発現する CXCL12 やそのリガンドのようなケモカインは 肝細胞癌に対する新しい治療標的として有望であり また治療効果の評価にも応用できると考えられる ケモカイン CXCL12 およびその受容体である CXCR4 と CXCR7 は in vitro in vivo の両方で 肝癌細胞の増殖 浸潤 血管形成および進行を促進する多様な作用を示す 肝細胞癌は背景に肝硬変という炎症環境を合併するため ケモカインの研究は非常に有望である 2. ケモカイン A) ケモカインとがんケモカインは小分子 (<15 kda) の遊走性サイトカインの一群であり その G タンパク質共役受容体は元々 別の向および抗炎症性反応を仲介すると考えられていた ケモカインは N 末端領域に位置するシステイン残基の位置に基づいて CXC CC C CX3C の 4 種類に細分される ここで X は任意のアミノ酸を表す CXC ケモカインは 最初の保存システイン残基の前に位置する ELR モチーフの有無によって さらに細分される #1 様々な種類の細胞がケモカインを分泌する ケモカインは元々 炎症部位や二次リンパ組織に白血球を遊走させるメディエーターと考えられた ケモカインは CXCR CCR CR CX3CR といった受容体 (G タンパク質共役 7 回膜貫通ドメイン受容体 ) に結合することにより その作用を発揮する 現在までに 20 を超えるケモカイン受容体が同定され 1 つの受容体だけに結合するリガンドと 幾つかの受容体ファミリーに結合するリガンドが #1 ELR とはグルタミン酸 ロイシン アルギニン ELR(+)CXC ケモカインは 好中球の遊走性及び血管形成性を有する一方で ELR(-) ケモカインのほとんどは血管新生抑制性であり リンパ球およびナチュラルキラー細胞を引き寄せる 1

2 ある ケモカインは血管内皮細胞 上皮細胞 がん細胞に作用して がんの進行に大きく影響する ケモカインはオートクライン パラクライン機構によって作用し がん細胞の成長 血管新生の誘導 免疫監視機構からの回避を助ける 一部のケモカインは細胞の移動 浸潤 血管形成 / 血管新生抑制 がんの増殖 転移の発生に関与して がんの発生 促進および進行 ( イニシエーション プロモーション プログレション ) に積極的に影響する B) ケモカインと肝細胞癌 1 型免疫応答に関連するサイトカイン 特にケモカインは HCV 感染における肝臓の炎症の主要な調節因子である ケモカインとその受容体のうちいくつかは 肝細胞癌に直接関与しているようである CCL20-CCR6 軸は MAPK のリン酸化を介して肝細胞癌の増殖および進行を仲介している可能性があり 肝細胞癌の肝内転移および切除後の予後不良に影響する また 血清 CCL20 は HCV 患者において 肝細胞癌を検出するマーカーになり得る CCL5-CCR1 は肝細胞癌 #2 の増殖および進行に関与し CCL3-CCR1 は肝細胞癌の転移と浸潤を促進する その一方 CX3CL1-CX3CR1 軸は肝細胞癌の増殖を抑制すると考えられている CXCL12 は SDF1α( 間質由来因子 1α) とも呼ばれ CXCR4 の特異的なリガンドであるが CXCR7 も活性化することができる これらの三つのタンパク質は 胚発生中の前駆細胞の遊走を可能にし これらのいずれをノックアウトしてもマウスは致死的となる CXCR4 は他の生理機能 ( 免疫 造血 脳の発達 血管形成 ) や病理的過程 (HIV 感染 自己免疫疾患 がん ) に関与している CXCL12 が CXCR4 に結合すると ヘテロ三量体 G タンパク質が活性化サブユニットに解離して その活性を発揮する これらのサブユニットは異なる経路 特にカルシウム放出と細胞の移動 PI3K/AKT および細胞の生存 RAS-MAPK 細胞増殖を活性化する CXCR4 はまた下流の β アレスチンを動員して 受容体の移動および脱感作を制御する さらに CXCL12 は単独 また VEGF-A との組み合わせで 低酸素条件下での腫瘍血管のリモデリングにおいて重要な役割を果たす ケモカインおよびその受容体は 白血球の動員 血管新生 がんの進行に影響し 肝細胞癌の腫瘍特性上 多様な役割を果たしている 3.CXCL12-CXCR4 軸 CXCL12-CXCR4 軸は肝臓の間質をリモデリングする役割があり CXCR4 阻害剤は抗線維化治療薬としての可能性が考えられる CXCR4 を発現するがん細胞は CXCL12 の濃度勾配を通した化学走化性によって標的組織へ移動することができる CXCL12-CXCR4 軸は化学走化性によって 転移の発生に関与する 化学走化性は 胚発生や損傷時の肝臓再生において観察される生理機能を援用していると考えられる #2 Huh7 細胞株において 2

3 A) 肝細胞癌における CXCL12-CXCR4 軸傷害を受けた肝細胞 卵型細胞 oval cells 胆管上皮細胞 類洞内皮細胞 がん関連白血球 そして肝癌細胞は CXCL12 を分泌することができる CXCR4 を発現する肝癌細胞 リンパ球細胞 内皮細胞はオートクラインまたはパラクライン様式で CXCL12 によって図 1 のように活性化する さらに CXCL12 を高レベルで発現する組織は CXCR4 を発現する肝癌細胞を引き寄せることができる CXCL12 CXCR4 CD4 + CD25 - 制御性 T 細胞 IL-10/TGFβ IFNδ 腫瘍免疫 CXCL12 CD4 + CD25 + 制御性 T 細胞 CD8 + 細胞傷害性 T 細 類洞内皮細胞 肝癌細胞 間質細胞 傷害された肝細胞 CXCR7 CXCR4 肝癌細胞 JNK/SAPK ERK2 MMP2/MMP9 細胞増殖 細胞の移動 浸潤 CXCR4 CXCL12 類洞内皮細胞 VEGF? 血管新生 肝細胞癌の進行における CXCR4-CXCL12 軸の役割 B) 肝癌細胞と CXCL12-CXCR4 軸 : 増殖 生存 浸潤 転移化学療法や PTEN 機能の喪失により ROS( 活性酸素種 ) が産生されて CXCL12-CXCR4 軸が活性化し がん細胞の浸潤が促進される #3 がんの進行中にがん微小環境の ROS や向炎症性分子が増加するため CXCR4 の発現が亢進し 最終的にがんの進行と転移が促進される CXCL12 は CXCR4 やグリコサミノグリカン #4 に結合して 細胞増殖を刺激する CXCL12 は MAPK-ERK1/2 や JNK/SAPK を活性化して 肝癌 #3 膵臓癌や前立腺癌細胞において #4 細胞膜に存在するシンデカン 4(SDC-4) など 3

4 細胞の移動と浸潤に強く影響する #5 CXCL12 は MMP-9 の活性化も誘導し 基底膜の様々な成分を分解して細胞浸潤を導く オステオポンチンは CXCL12-CXCR4 軸を活性化することにより MMP-2 と浸潤を亢進させる #6 また CXCL12-CXCR4 は MMP-9 および MMP-2 の分泌を通して リンパ節転移も促進する #7 C) T リンパ球における CXCL12-CXCR4 軸 : がん免疫の抑制肝癌患者の末梢血 がん組織 がん周囲組織では CD4 + CD25 + 抑制性 T 細胞 (T reg) が高頻度に認められる T reg 細胞が肝癌組織に動員 蓄積する上で CXCL12-CXCR4 シグナル伝達の活性化を介した CXCL12 の分泌が重要と考えられる T reg 細胞はサイトカインの分泌と CD4 + CD25 - T 細胞の増殖を阻害するため 肝癌患者は腫瘍細胞に対する潜在的な免疫寛容を引き起こす IL-10 や TGF-βの分泌増加 IFNγの分泌減少など がん微小環境におけるサイトカイン環境の変化が 免疫抑制の原因になっている可能性がある 細胞傷害性 T 細胞が分泌する IFNγは 肝癌細胞の増殖阻害と壊死を誘導し CXCL9 および CXCL10 のケモカインを刺激する このケモカインはリンパ球を肝癌組織へ動員することができる 従って IFNγが喪失すると 肝細胞癌の形成が促進される さらに T reg 細胞は CD8 + 細胞傷害性 T 細胞の活性を弱めて 肝細胞癌の進行を招く D) 血管内皮細胞における CXCL12-CXCR4 軸 : 血管新生 CXCR4 は Akt 経路を介して VEGF 発現を亢進させる #8 低酸素条件下ではまた HIF1-α( 低酸素誘導因子 1-α) および VEGF を介して CXCR4 の発現が亢進する #9 強力ながん血管新生因子であるオステオポンチンは CXCL12-CXCR4 軸を介して MMP-2 の発現と活性化を誘導し 肝癌細胞の浸潤性の亢進につながる CXCL12-CXCR4 軸はまた 類洞内皮細胞を活性化して血管新生を誘導する CXCL12 と CXCR4 は肝癌組織の類洞内皮細胞に過剰に発現している オートクライン機構による肝細胞癌の血管新生における役割が示唆される E) CXCL12-CXCR4 軸と転移 #5 Huh7 細胞において #6 HepG2 細胞と SMMC7721 肝癌細胞株において #7 HCA-F 及び HCA-P マウス肝癌細胞株において #8 乳癌において #9 神経膠芽腫において 4

5 CXCL12-CXCR4 軸は がん細胞の遊走を促進して 肝細胞癌の転移に重要な役割を果たしている 肝星細胞が分泌する CXCL12 は肝転移を促進する CXCR4 は肝細胞癌の転移の過程に関与しており 細胞浸潤と移動によって門脈腫瘍塞栓の形成を促進する 肝癌患者において細胞の核における CXCR4 の発現の増加とリンパ節転移の間には密接な相関がある F) CXCR7 と肝細胞癌 CXCR7 は最近発見された CXCL12-CXCR4 軸の新たなメンバーである CXCR7 は CXCL12 に対する結合親和性が CXCR4 よりもさらに高い CXCR7 の発現が変化すると 増殖 アポトーシス 移動 浸潤およびがん細胞の増殖に影響する さらに CXCR7 の発現は がんの血管新生を調節する IL-8 や VEGF などの血管新生促進因子の発現に影響する CXCL12 は CXCR7 だけを活性化することで βアレスチン依存的に MAPK 経路の活性化のような他の細胞内シグナルの伝達経路を活性化させる G) 抗 CXCR4 薬と肝細胞癌の臨床試験低酸素が CXCR4 と CXCR7 の発現を亢進すること 肝細胞癌において血管新生が重要な役割を持つことを考慮すると CXCL12-CXCR4 軸はソラフェニブなどの抗血管新生薬に対するエスケープ機構として働くことが想定される 従って進行した肝細胞癌における標準的な治療の標的になり得ると考えられる ソラフェニブ等の抗血管新生薬に応答してケモカインの活性化がプライミングされるため ソラフェニブ治療後に再発した肝癌患者では CXCL12- CXCR4 軸を CXCR4 阻害剤によって遮断する治療は有望と考えられる 確かに抗血管新生剤のスニチニブで治療中に癌が進行した肝癌患者では CXCL12 の血中レベルが高いことが観察された 5

6 血管 マクロファージ 好塩基球 TIE 発現単球 正常な上皮 リンパ球 線維芽細胞 周皮細胞 血管内皮細胞 間葉系幹細胞 好中球 浸潤性がん細胞 リンパ管内皮細胞 骨髄由来細胞 骨髄由来サプレッサー細胞 がん微小環境がん原発巣を取り囲むがん微小環境は複雑で 沢山の細胞が存在する すなわち 血管やリンパ管の内皮細胞 間質の線維芽細胞 骨髄由来の多様な細胞 ( マクロファージ 骨髄由来サプレッサー細胞 TIE2 を発現した単球 間葉系幹細胞など ) が存在する 細胞外マトリックス がん細胞 マクロファージ 周皮細胞 がん細胞 分泌されたプロテアーゼ 線維芽細胞 骨髄由来細胞 がん細胞 ケモカインや成長因子 ケモカインや成長因子の受容体 細胞外マトリックス プロテアーゼが破壊して がん細胞が血管内に侵入する 浸潤性のがん微小環境左 : がん細胞の血管内浸潤は 血管周囲マクロファージの近くで発生することが多い がん細胞が血管内に浸潤するには 内皮細胞の接触が絶たれて血管基底膜が破壊される必要がある がん細胞 マクロファージまたは両方が分泌するプロテアーゼがその反応を媒介する 右 : がん細胞の遊走は がん細胞やマクロファージ上に異所性に発現した CSF1( コロニー刺激因子 1) EGF ( 上皮成長因子 ) それらの受容体を含むパラクライン ループを介して制御される そのためがん細胞はマクロファージに向けて移動する ( 破線矢印 ) パラクライン ループは他にも CXCR4 を発現するがん細胞と線維芽細胞や周皮細胞などの間質細胞との間にも存在し 同種類のリガンドである CXCL12(SDF1) ががん細胞を一定の方向に遊走させる 6

7 血管内皮細胞 肝細胞癌に対する抗血管新生効果 T 細胞の活性化 低酸素 マクロファージの極性変化 がん細胞間質細胞 T reg を動員血管新生を促進骨髄由来細胞を動員 血管密度が上昇 ソラフェニブの投与が肝細胞癌の微小環境に SDF1a/ CXCR4 軸による免疫抑制を誘導する 肝疾患において重要なケモカインとその受容体 ( 選抜 ) ケモカイン別名主な受容体標的細胞肝疾患における関与 7

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