スライド 1

Transcription

1 平成 24 年 3 月末で適格退職年金は終了します 今すぐ お手続きを開始ください 適格退職年金につきましては 平成 24 年 3 月末までに 他の企業年金制度等へ移行するなどの対応が必要です 閉鎖型適格退職年金 ( 加入者がおらず 受給者のみで構成された適格退職年金 ) についても 期限までに移行する必要があります 適格退職年金の移行先には以下の制度 があり 平成 24 年 3 月末までは 適格退職年金の年金資産を非課税で移換することができます 移行先制度 1 確定給付企業年金 ( 基金型 規約型 ) 2 確定拠出年金 ( 企業型 ) 3 厚生年金基金 4 中小企業退職金共済 閉鎖型適格退職年金の移行先は 1 確定給付企業年金 ( 基金型 規約型 ) 3 厚生年金基金に限られます 適格退職年金から他の企業年金制度等への移行には 移行先の決定から移行手続きの完了まで相当の期間 を要しますので 今すぐ お手続きを開始ください なお 詳細については 幹事会社にご確認 お申し出ください 閉鎖型適格退職年金から確定給付企業年金への移行については 移行の促進を目的として 手続きの簡素化等の措置が講じられています 生命保険協会は 適格退職年金の円滑な移行を図るためのさまざまな取組みを行っております 1

2 平成 24 年 3 月末をもって適格退職年金の税制優遇措置が終了します 適格退職年金について他の企業年金制度等への移行などの対応を行わない場合 平成 24 年 4 月以降は 掛金について従業員の所得税課税 ( みなし給与課税 ) となるなど 大きな影響が出ることが見込まれます 関係法令の概要 法令 法人税法 確定給付企業年金法 確定拠出年金法 ( 確定拠出年金法施行令 ) 概要 適格退職年金契約の平成 14 年 4 月 1 日以後の新規の締結は認められない旨を規定 法人税法附則第 20 条第 3 項 適格退職年金契約が平成 24 年 4 月 1 日以降継続しているときは 当該契約は適格退職年金契約には含まれないものとみなす旨を規定 法人税法附則第 20 条第 4 項 確定給付企業年金制度の設立 運営等に関し必要な事項を規定 平成 14 年 4 月 ~ 平成 24 年 3 月の間の適格退職年金からの移行 ( 積立金の移換 ) を規定 確定給付企業年金法附則第 25 条第 1 項 第 3 項 確定拠出年金制度の設立 運営等に関して必要な事項を規定 平成 13 年 10 月 ~ 平成 24 年 3 月の間の適格退職年金からの移行 ( 積立金の移換 ) を規定 確定拠出年金法施行令附則第 2 条第 3 項 記載の内容は平成 23 年 6 月時点の税制に基づいており 今後税法の改正により変更される場合があります 2

3 適格退職年金からの移行先 適格退職年金からの移行先には以下の選択肢があります 適格退職年金 平成 24 年 3 月までに移行 1 確定給付企業年金 ( 基金型 規約型 ) 将来の給付額が確定しています 適格退職年金とほぼ同じ仕組みのため 自社の退職金制度にあわせた給付設計ができます 運用実績により掛金の追加拠出が必要となる場合があります 2 確定拠出年金 ( 企業型 ) 従業員自らが運用し 運用実績により従業員ごとに給付額が変動しますが 従業員の意識の高い老後資産形成を促します 拠出金が確定しているため 事業主も安心です 従業員に対し 制度に関する十分な説明や投資教育を行う責任があります 3 厚生年金基金 < 適格退職年金とは > 法人税法施行令附則第 16 条に定める 14 の適格要件の全てを満たし 国税庁長官の承認を得て設立された退職年金制度 昭和 37 年に創設 税制上の優遇措置は得られていたが 受給権保護が十分でないことから平成 24 年 3 月末で廃止される 将来の給付額が確定しており 原則終身年金として支給されます 国の年金の一部を代行給付しています 運用実績により掛金の追加拠出が必要となる場合があります 4 中小企業退職金共済 国の機関によって運営され 中小企業 にのみ認められています 法令上 適格退職年金と中小企業退職金共済を併用している団体では 適格退職年金資産を中小企業退職金共済に移換することができません 3

4 適格退職年金から他の企業年金制度等への移行には 移行先の決定から移行手続きの完了まで相当の期間を要しますので 今すぐ お手続きを開始ください 適格退職年金から他の企業年金制度等への移行には 検討着手から手続完了まで相当な期間を必要とします 移行に際しては 法令 会計 税制等を踏まえた検討や従業員 ( 組合 ) との合意形成 厚生労働省への申請など 多面的かつ専門的な検討 手続きが必要になります 確定給付企業年金への移行例 1 検討着手 2 制度設計 4 労使合意等 5 移行手続き 会社の労務政策 財務状況を踏まえ最適な移行先制度を検討します 退職時の給付内容検討 従業員 ( 組合 ) などの意見を踏まえ 給付内容を検討します 掛金水準の検討 検討した給付内容に基づき掛金計算を行います 3 決定 従業員 ( 組合 ) との合意形成 従業員 ( 組合 ) に対して十分な説明を行い 理解浸透を図ります 幹事会社との調整 幹事会社と制度内容の詳細を検討 確認し 決定します 年金規約の作成等 年金規約を作成します 退職金規定等就業規則を改訂します 厚生労働省への申請 申請書類を作成 厚生労働省へ申請し 承認を受けます 閉鎖型適格退職年金から確定給付企業年金への移行については 移行の促進を目的として 手続きの簡素化等の措置が講じられています 4

5 生命保険協会は 適格退職年金の円滑な移行を図るためのさまざまな取組みを行っております 生命保険協会では 適格退職年金から他の企業年金制度等への円滑な移行を図るための措置について 税制改正要望等を通じて関係各方面に対する働きかけを行っております 生命保険各社では 事業主に対する法令改正等の情報提供 セミナー 退職金コンサルティング等によりニーズ等を把握し 他の企業年金制度等への移行を図ってまいりました 生命保険会社がお引受けする適格退職年金の契約件数は 平成 23 年 3 月末現在 6,608 件となっており 移行が始まった平成 14 年度始から約 9 割のご契約が他の企業年金制度等へ移行するなどの対応を完了されております 適格退職年金の契約件数の推移 ( 生命保険契約 ) ( 調べ ) 件 数 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 63,918 57,422 50,464 44,747 37,725 32,166 26,957 20,681 13,892 10, ,608 H14 年 3 月末 H15 年 3 月末 H16 年 3 月末 H17 年 3 月末 H18 年 3 月末 H19 年 3 月末 H20 年 3 月末 H21 年 3 月末 H22 年 3 月末 H23 年 3 月末 5

6 適格退職年金と中小企業退職金共済を併用している団体の事業主さまへ 法令上 適格退職年金 ( 適年 ) と中小企業退職金共済 ( 中退共 ) を併用している団体では 適年資産を中退共に移換することはできません ( 確定給付企業年金法附則第 28 条 中小企業退職金共済法第 3 条第 2 項 ) 適年と中退共を併用している団体の事業主さまにおかれましては 中退共以外を移行先の選択肢として 早急に移行先をご決断ください [ 生命保険協会における対応の経緯 ] これまで 生命保険協会では 適年と中退共を併用している団体において適年資産の中退共への非課税移換を可能とする措置を講ずること を税制改正要望等を通じて政府に対し強く要望してまいりましたが 現時点においても 措置は講じられておりません そのため 平成 22 年 4 月に生命保険協会は 厚生労働省に対して 適年資産を中退共に移換することが中退共契約を新たに締結する場合に限定して認められている趣旨について 照会を行いました その結果 適年と中退共を併用している団体において適年資産の中退共への非課税移換を可能とすること について 厚生労働省から 既に中退共契約を締結している企業では退職金を支払う基本的仕組みは確保されていることから 労働者が企業年金の仕組みから外れることのないようにするため認められていない 旨の回答を受けております P7 適格退職年金契約に係る資産の勤労者退職金共済機構への移換について ( 質問および回答結果 ) こうした状況を踏まえると 平成 24 年 3 月の適年の移行期限までに 適年と中退共を併用している団体において適年資産の中退共への非課税移換を可能とする措置 が講じられる見込みはないと考えられます 6

7 厚生労働省 国民の皆様の声募集 への質問と回答 質問日 : 平成 22 年 4 月 9 日 回答日 : 平成 22 年 4 月 14 日 質問者 : 生命保険協会 回答者 : 厚生労働省労働基準局勤労者生活部勤労者生活課 件名 質問 適格退職年金契約に係る資産の勤労者退職金共済機構への移換について 確定給付企業年金法附則第 28 条 ( 適格退職年金契約に係る資産の独立行政法人勤労者退職金共済機構への移換 )( 以下 法附則第 28 条 といいます ) によれば 中小企業退職金共済法に定める中小企業者であって 既に適格退職年金契約 ( 以下 適年契約 といいます ) を締結しているものが 平成 24 年 3 月 31 日までに中小企業退職金共済契約 ( 以下 中退共契約 といいます ) を締結した場合で 当該適年契約の相手方が独立行政法人勤労者退職金共済機構 ( 以下 機構 といいます ) との間で移換に関する契約を締結したときは 当該適年契約に係る資産 ( 当該中退共契約の被共済者となった者の持分額が限度 ) を機構に移換することとされています ところで 適年契約を有し かつ当該適年契約の被保険者を被共済者とする中退共契約を既に有する中小企業者については 法附則第 28 条に基づく 適年契約に係る資産の機構への移換 はできないという解釈でよいでしょうか また 上記の解釈に誤りのない場合 法附則第 28 条において 適年契約に係る資産の機構への移換 を中退共契約を新たに締結した場合に限定して認めている趣旨について 現在の考え方をご教示ください 回答 適格退職年金と中小企業退職金共済の両制度を併設している企業 ( 併設企業 ) の適年から中退への非課税移換を認めていない理由は 以下のとおりです 1 適格退職年金は確定給付型であることから より受給権保護の仕組みが強い確定給付型の企業年金に移行するのがもっとも望ましいこと 2 中退制度と企業年金制度とは 中退制度が 職業生活からの引退時や離転職時の所得確保 という目的を有しているのに対し 企業年金制度は 年金制度の一つとして 老後における所得保障 を目的としており その政策目的を異にするものであり 趣旨目的や制度設計がそもそも異なるものであることから 制度相互間の移行を自由に認めることは 適当ではないこと しかし 確定給付企業年金の積立義務や給付設計の基準の中には それまでの適年ではなかった基準もあることから 企業に過重な負担をかけないよう 企業の実態に応じ 確定給付企業年金のほか 確定拠出企業年金や中小企業退職金共済制度への移行も可能とされたところです このうち 中退への移行に関しては 既に中退共契約を締結している場合においては 当該事業主の雇用する従業員に対して退職金を支払う基本的仕組みは確保されていることから 労働者が企業年金の仕組みから外れることのないようにするため 適年契約に係る資産を中退共へ移行する仕組みを設けておりません 厚生労働省労働基準局勤労者生活部勤労者生活課 本資料は 当協会による質問と厚生労働省からの電子メールによる回答を当協会で資料化したものです 以上 7

8 適格退職年金の移行について 厚生労働省より以下のとおり連絡されています 2011 年 4 月 15 日発行 厚労省人事労務マガジン / 別刊第 33 号 より 適格退職年金の移行手続きを始めていますか? ~ 適格退職年金制度の廃止期限まで残り 1 年 ~ 企業が金融機関を通じて年金資産を積み立てる仕組みである適格退職年金制度 は 法人税法の規定により 平成 24 年 3 月末の廃止が決まっています 廃止期限までに 他の企業年金 ( 厚生年金基金 確定給付企業年金 確定拠出 年金 ) や中小企業退職金共済へ移行しない場合には 平成 24 年 4 月以降は税制上 の優遇措置が受けられなくなります 企業年金などへ移行するためには 制度設計 労使合意 行政の認可 承認な どの手続きが必要であり 時間的猶予がありません また このたび 閉鎖型適格退職年金 ( 加入者がおらず 受給者のみで構成された適格退職年金 ) から確定給付企業年金への移行のさらなる促進を目指して 移行の際の手続きを簡素化しました また 一定の要件を満たす 受託保証型確定給付企業年金 については 事業 決算報告書の一部省略など 移行後の手続きも簡素化しました 閉鎖型適格退職年金についても 優遇措置を受けるためには 期限までに移行する必要がありますので まだ 手続きを始めていない場合は 今回の措置もご活用いただき 早急に受託金融機関 ( 適格退職年金契約を締結している生命保険会社 信託銀行など ) にご相談ください 8