OOL の CORD に関する取り組みと今後の展望について 株式会社オキット 新里康晃

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1 OOL の CORD に関する取り組みと今後の展望について 株式会社オキット 新里康晃

2 Agenda 1.CORD について 2. モチベーションと ONF との連携強化 3. 動作検証 4. 今後の活動予定 2

3 1.CORD について

4 CORD について CORD(Central Office Re-architected as a Datacenter) DataCenter の経済性と Cloud Service の迅速性をキャリアサービスへ SDN/NFV 技術を活用し キャリアの有する通信設備 ( 局舎 ) を再構築し 以下の利点をキャリアネットワークに提供していく サービス提供時間の短縮 回線コストの削減 回線サービスへの様々な付加機能の提供 元々は SDN Controller である ONOS のユースケースのひとつ

5 キャリアの課題 背景 局舎 (Central Office) の複雑化が CAPEX/OPEX 増加の原因となっている 局舎に存在する装置の種類は 300 種類を超える ベンダー固有の装置仕様 回線の収容機器とユーザー接続機器の仕様制限等 拡張につぐ拡張を繰り返してきたため 設備が肥大化 オープンなプラットフォーム上で 汎用機器を用いてシンプル化したい

6 オープンプラットフォームとしての CORD オープンソース XOS : サービスオーケストレーター OpenStack/Docker : 仮想インフラ管理 ONOS : ネットワーク制御 OpenStack/Docker XOS ONOS 汎用機器 ホワイトボックススイッチ 汎用サーバー + Network Devices (WhiteBox OLT, Open ROADM) VNF VNF VNF VNF VNF VNF VNF

7 CORD 適用領域 CORD のユースケースとして 主に 3 つの事業領域の取り組みが始まっている 家庭向け通信サービス : インターネット接続サービス (R-CORD) 企業向け通信サービス : 拠点間接続 Firewall IDS (E-CORD) モバイル通信サービス : 無線アクセスネットワーク制御 (M-CORD)

8 では 実際にどのような変化がもたらされるのか?

9 従来のサービス設備 (R-CORD) 専用機器で構成 装置の数が肥大化

10 R-CORD ユースケース vsg: virtual subscriber Gateway OLT: Optical Line Terminal NW 機能の一部を VNF として CORD 上の共通リソース上に展開し NW 設備をシンプル化する To Backbone Network Central Office

11 E-CORD ユースケース 拠点間接続企業向けネットワークアプリケーション (Firewall IDS WAN Accelerator) ユーザーに近い場所に付加サービスを展開

12 M-CORD ユースケース 従来の設備 全てのトラフィックが PGW を経由する CORD 適用後の設備 vpgw,vsgw をユーザーよりの拠点に展開することで ローカルトラフィックの折り返しを実現する vbbu vpgw vsgw

13 CORD Central Office 様々なサービスを CORD プラットフォーム上へ

14 CORD まとめ キャリアの通信サービスに DataCenter の経済性と Cloud Service の迅速性を与えることが主題 SDN 技術を利用して ユーザーに近い局舎に柔軟なサービスが提供できる VNF 基盤を構築 ( エッジネットワーキング ) 様々なサービスを同一の VNF 基盤上で展開できる オープンなプラットフォーム

15 CORD の開発コミュニティ

16 開発コミュニティについて ONF ON.Lab 設立 (2012/6) ONOS 1.0 リリース (2014/12) CORD Project 設立 (2016/5) ON.Lab と ONF が統合 (2017/5) 参加企業の主な役割 Operators - ユースケースの提案やテストベッドの提供で貢献 Vendors - 装置の提供や開発技術者の提供で貢献

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18 各キャリアの取り組み

19 CORD 開発サイクル CORD-1.0 リリース (2016/9) CORD-2.0 リリース (2017/1) CORD-3.0 リリース (2017/5) CORD-4.0 リリース (2017/9) 4ヶ月毎にリリース CORD Build 2017 (2017/11) CORD を主体としたイベントの第 1 回が開催

20 Topic R-CORD AT&T VOLTHA( Virtual OLT Hardware Abstraction) の取り組み PON 機器の管理システムとハードウェアデバイスの分離 CORD-5.0で組み込まれる予定 5G 機器についても 同様の試みを実施予定 NTT EAST GE-PON 機器にて CORD 環境上で実証実験を実施 E-CORD CORD-4.1 にて Official サポート (2017/12) China Mobile が E-CORD POD を構築 M-CORD Pre Release ( 正式 Ver は CORD-5.0?) DT にて R-CORD と同一 POD 上での PoC を実施予定

21 2. モチベーションと ONF との連携強化

22 モチベーション 関心 興味はあるが 現状どれくらい実用的? 自社プロダクトへのソフトウェア取り込み 運用マニュアル的なドキュメントが欲しい ノウハウの蓄積による SI 保守を見据えて 構築 検証を開始

23 CORD 構築環境 Single Pod 1 Server (virtual) Full Pod 3 servers + 4 Switches Half Pod 2 Servers + 1 Switch switch 1 (Spine 1) port 1 port 2 port 31 port 32 40G: port 1 10G : port 33~36 switch 3 (Leaf 1) port 2 switch 2 (Spine 2) port 1 port 2 port 31 port 32 switch 4 (LEAF 2) 40G: port 1 10G : port 33~36 port 2 eth4 eth4 eth4 Full POD で環境構築を実施 br-int OVS fabric br-int OVS fabric br-int OVS fabric VM VM VM VM VM VM

24 構築にあたってのトラブル 1 コマンドでデプロイ可能な作りとなっているが そもそも環境デプロイがなかなか成功しない Compute node の切り離し 再組み込みを実行した際に OpenStack との連携が上手く動作しない Compute node 単位でのリセットができないため 環境全体の再インストールが必要になった (CORD-2.0,CORD-3.0) 環境の構築には時間がかかる ( デプロイ待ちで 3h 目安 ) 数日経つと 動いていた環境が動かなくなる..etc ONF 側のエンジニアに支援を依頼!

25 Test environment in OOL (Physical POD Plan) OOL External and IPMI / GW Internet ONF GW switch 1 switch switch switch head corddev /MAAS Compute1 Compute2 Compute 3 Jenkins Internal /24 LAN Port IPMI/BMC Port 25

26 ONF 支援の結果 ONF 側の Jenkins Server と連携することで 環境全体のデプロイも楽に 現状は最新版である CORD-4.1 を好きなタイミングでデプロイ可能 トラブルシューティング時に ONF エンジニア側の現状把握がしやすくなったため 情報の共有がスムーズに CORD-4.1 となって動作環境が安定に

27 3. 動作検証

28 検証 STEP1: 簡易動作検証 スイッチ追加 サーバー追加時の動作 VM インスタンスの作成 疎通確認 XOS-GUI ONOS-GUI 次ページに上記動作の概要を示す

29 CORD Overview ONOS Underlay controls Leaf-Spine fabric Spine Spine Slice A Slice B Leaf Leaf OVS OVS ONOS Underlay ONOS Overlay ONOS Overlay controls VXLAN Tunnel VXLAN Tunnel between OVS VM VM VM VM XOS Openstack Provision VM MAAS Provision Compute node head node OVS VM compute node1 OVS VM compute node2 29

30 検証 STEP2: 耐障害性試験 目的 キャリアグレードのプラットフォームとして 障害想定時にサービスへの影響があるかどうか 検証内容 耐障害性 - コントローラ断時におけるトラヒックへの影響 - NW 機器 リンク断時のトポロジ検知 トラヒック迂回

31 耐障害性検証 1 ONOS1 (underlay) 3 4 SPINE1 LEAF1 2 ONOS2 (overlay) SPINE2 LEAF2 耐障害性試験項目 5 6 1Contorller(underlay) 障害 2Controller(overlay) 障害 3Spine SW 障害 4LEAF SW 障害 5Spine-Leaf Link 断 6Leaf-Server Link 断 ONOS については Cluster( 冗長化 ) の有無で全断時と局所障害時を想定する ovs ovs ovs VM 1 VM 2 VM 3 障害発生時に 各 VM 間の通信に異常があるかを観測 31

32 耐障害性試験結果 1ONOS1 (underlay) 2ONOS2 (overlay) 3SPINE1 4LEAF1 5 SPINE~LE AF 6LEAF~ Server cluster 無 し ( 全断 ) NG NG OK NG OK NG cluster 有 り OK OK OK NG OK NG 1 2 の Controller 全断時は 障害発生から 10 秒 ~30 秒程度で既存トラフィックが疎通不可となる 4 6 の項目については LEAF~Server の冗長化機能が未実装のため NG となっている

33 トポロジ自動検知 1) Spine1 port1 ~ Leaf1 port31 が初期接続 2) Spine1 port1 の配線を抜去

34 トポロジ自動検知 3) Spine1 port20 へ差し替え ポート差し替えなどの 物理トポロジ変更時には自動検知できる ただし Leaf 配下については 変更されたトポロジを動作させるために 設定反映が必要となる

35 検証まとめ 耐障害性 Controller の冗長が担保できている前提において SPINE~LEAF の障害想定についてはサービスへの影響は見られない LEAF~Server については MC-LAG 相当の機能実装待ち トポロジ検知 トポロジの自動検知機能有り 新規機器の追加時には 設定を反映することでシステムへ容易に追加できる

36 4. 今後の取り組み

37 OOL テストベッド環境への組み込み 本プロジェクトで構築した評価環境は OOL テストベッドに組み込み CORD 評価環境として開放する 今後の CORD に対する別テーマの検証を迅速に可能とする OOL TOSS(testbed OSS) よりスライスの作成や service(vnf) のデプロイを可能にする ショーケースとして会員企業に公開し 各種研究検証活動や見学 展示会等で活用 Presentation Layer Orchestration Layer NaEF-API XOS-API XOS TOSS Portal SDK ONAP Control Layer Underlay Control ONOS Overlay Control Infra Layer OFDPA/ONL WhiteboxSW OpenStack Servers OpenStack-API

38 台湾交通大学との連携 E-CORD 環境を用意し 台湾交通大学と連携して相互接続トライアルを実施していく

39 Summary & Future Plan Summary CORD は キャリアの通信サービスに DataCenter の経済性と Cloud Service の迅速性を与えることが主題 OOL は CORD の環境構築 検証に取り組んでいる 初期構築に時間を要した CORD-4.1 では動作は安定している Future Plan 検証結果のフィードバック 機能要望 ユースケース提案などを通じて CORD community との連携を強化する ユースケースに応じた環境を提供するために OOL テストベッドに取り込み 会員企業向けに公開する 国立交通大学とユースケースを策定し 検証を実施していく

40 参考

41 構成要素 head node xos onos maas openstack controller compute node openstack compute ovs fabric SW Spine & Leaf White Box Switch - lxd container - docker container - docker container - docker container 41

42 CORD 構成

43 トポロジ自動検知 ( 設定反映 ) 3) 投入設定例 ( fabric-network-cfg.json ) "ports": { "of:0000cc37aba0e3b5/37": { "interfaces": [ { "ips": [ " /24" ], "vlan-untagged" : 1 } ] 設定反映コマンド $cord generate > fabric-network-cfg.json $docker-compose -p rcord exec xos_ui python /opt/xos/tosca/run.py xosadmin@opencord.org /opt/cord_profile/fabric-service.yaml

44 引用 関連資料 ONF CORD CORD wiki CORD guide CORD Build github