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1 マクロ生物学 9 生物は様々な化学反応で動いている 大阪大学工学研究科応用生物工学専攻細胞動態学領域 : 福井希一 1

2 生物の物質的基盤 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 2

3 8. 生物は様々な化学反応で動い ている 1. 生命の化学的基礎 2. 生命の物理法則 3

4 1. 生命の化学的基礎 1. 結合 2. 糖 脂質 3. 核酸 4. タンパク質 4

5 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 5

6 共有結合 : 電子対を共有 イオン結合荷電した原子間の引力 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より タンパク質の正に荷電した窒素原子と負に荷電した DNA の酸素原子の間に形成される 6

7 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 水素結合 7

8 ファンデルワールス力 2 個の原子が接近するとき働く弱い引力 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 相補的な分子表面を持つ高分子間では重要 8

9 生体高分子 1 1. 巨大分子 : 多糖 脂質 核酸 タンパク質 タンパク質 核酸 多糖: 重合体 アミノ酸 ヌクレオチド 単糖 脂肪酸 2. 生体分子 : 巨大分子と前駆体 ビタミン ATP camp 尿素 9

10 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 10

11 α1 6 グリコシル結合 α1 4 グリコシル結合 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より α1 4 グリコシル結合 β1 4 グリコシル結合 11

12 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 12

13 核酸 1. ヌクレオチドが基本単位 2. デオキシリボ核酸とリボ核酸 3.RNA: リボース リン酸基 塩基 ( ウラシル ) 2 本鎖部分を形成し複雑な構造 リボザイム RNAワールド 4.DNA: デオキシリボース リン酸基 塩基 13

14 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より プリン ピリミジン ピリミジン RNA の構造 DNA の構造 プリン 14

15 タンパク質とアミノ酸 1. タンパク質はあらゆる細胞活動をつかさどる巨大分子 : 酵素 ( 特異性 ) 構造支持体 2. タンパク質はアミノ酸のポリマーである 3.2 個のアミノ酸より1 分子の水を除いてペプチド結合をつくる ポリペプチド鎖 4. 側鎖の特性が重要 複合タンパク質 15

16 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より アミノ酸の構造 α 炭素 ペプチド結合 16

17 荷電極性 非荷電極性 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 非極性 特殊な性質 17

18 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 可溶性タンパク質 チトクローム C の親水性アミノ酸と疎水性アミノ酸 18

19 2. 生命の物理法則 1. 生体エネルギー論 2. 酵素 3. 代謝 HR: 模様の形成 19

20 光合成 呼吸 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 熱力学第 1 法則 : エネルギー保存の法則 ΔE = Q-W ΔE: 内部エネルギー, Q: 熱エネルギー, W: 仕事 20

21 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 熱力学第 2 法則 : エントロピーは増加する 21

22 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 活性化エネルギーと酵素反応 22

23 ATP の加水分解 ATP + H 2 O ADP + Pi Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 23

24 Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 酵素 - 基質複合体の形成 24

25 異化経路 (catabolic pathway) Deleted based on copyright concern. カープ分子細胞生物学 より 複雑な分子より簡単な生成物へ 同化経路 (anabolic pathway) 簡単な原料より複雑な分子へ 異化経路と同化経路 25

26 人間とのかかわり : 縞模様 1. 縞模様が出来る理由 2. 縞模様と進化 26

27 模様が似ている動物が 近縁であるとは限らない All photos by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 27

28 近縁種でも 模様は異なることが多い All photos by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 28

29 等間隔のパターンが発生 する自然現象 模様は波か? All photos by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 29

30 チューリングの反応拡散系 簡単な化学反応を組み合わせるだけで 空間に安定な繰り返し構造 ( 波 ) を作ることができる Alan Turing 数学者 1911~54 Photo by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 30

31 基質 ( 過剰量存在 ) 波を生む反応系 + 2x + 高濃度で反応を阻害 : 時間がたつと分解 31 All images by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan

32 Turing の反応拡散系 自己活性化 activator 拡散 D act D act > D inh 1D 移動波 2D BZパターン 抑制 活性化 D act << D inh inhibitor 振動子 D inh 拡散 1D 固定波 2D 斑点 縞 (Turing pattern or Turing Wave) 自発的な模様形成が起きる All images by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 32

33 反応条件を少し変える事により 色々な模様ができる 同じ原理で異なる模様が出来る 模様と系統が一致しない理由が説明できる 33 All images by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan

34 遺伝子と模様の関係は? u t = x(u,v) du + D u 2 u v t = y(u,v) gv + D v 2 v x(u,v) = au bv + c y(u,v) = eu f basal level synthesis c decay d inhibition b 0 x, y P inhibitor v decay g Autocatalysis a activator u activation e, f diffusion Da diffusion Di 反応係数 = 反応速度 = 酵素活性 = 遺伝子の働き All images by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 34

35 遺伝子と模様の関係 wild type (+ / + ) ( tw28 / tw28 ) ( t1 / t1 ) ( tq270 / tq270 ) ゼブラフィッシュ leopard 遺伝子の突然変異 35 All images by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan

36 動物の模様は化学反応の 波 が作る, 36 All photos by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan

37 チューリングの波は形態形成の 基本原理のひとつではないのか? All photos by courtesy of Dr. Shigeru KONDOH, Riken, Japan 37

38 小テスト 8. Q1. 最初に生物で必須となった生体高分 子は何であるか? またその理由は? Q2. 動物の縞模様で得られた結果は そ の他の器官形成にも同じ事が言える か? 参考図書 : カープ分子細胞生物学東京化学同人 38

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