激変星の進化問題について最近の話題 ver. 2009

Size: px
Start display at page:

Download "激変星の進化問題について最近の話題 ver. 2009"

Transcription

1 激変星の進化問題について 最近の話題 ver 植村 雑誌会

2 今日の話 激変星の進化問題とはなにか 特に Period minimum 問題 について Period minimum 問題について最近の研究 Gansicke, et al., 2009, astro-ph/

3 激変星の進化問題とは何か レビューとしては King 1988, QJRAS, 29, 1 が秀逸

4 激変星の軌道周期分布 特徴 Period gap : 2-3 時間の間に天体が少ない Period minimum : 80 分の最少周期が存在する 何故このような分布をとるのか 激変星 ( というか低質量連星系 ) の進化で説明できる (e.g. Paczynski 1981)

5 連星進化理論 半分離型連星の進化は 即ち質量輸送に伴う角運動量のやりとりで決まる ここでは簡単のため 質量と角運動量が保存する条件で連星の進化を考える (King 1988) 今 星 2 がロッシュローブを満たしているとする ケプラーの第三法則より この式を対数とって微分すると 連星系全体がもつ角運動量 この式に L1 点までの距離の近似式 これらの式が意味することは q=m2/m1>5/6 の時 ( ほぼ M2>M1 の時 ): 質量輸送するとロッシュローブが小さくなり さらにガスが押し出されて質量輸送が進む その結果 暴走的な質量輸送が続き 連星間距離は縮む (spiral-in) q=m2/m1<5/6 の時 ( ほぼ M2<M1 の時 ): 質量輸送するとロッシュローブが大きくなり 質量輸送が止まる 従って この条件下で安定した質量輸送を保つためには 星が ( 例えば巨星になって ) 膨張するか もしくは連星系全体から角運動量を抜く必要がある q<5/6 の場合で単独星として進化していないケースは 激変星など多くみられる この時の角運動量抜き取り機構としては重力波放出と magnetic braking が有力とされている 重力波の場合 Landau & Lifschitz (1958) より を使うと L1 点までの距離の近似式と 主系列星の質量半径関係を使うと それぞれ さらにその星が主系列星の場合 ( 質量ー半径の関係を利用 ) Magnetic braking は 星に付随した磁場が星の自転に伴い表面の角運動量を遠方へ運ぶもので 定量的な見積もりには星の磁場活動 = ダイナモ理論の理解が必要となる Verbunt & Zwaan (1981) は近似式として以下を与えている

6 激変星の進化は定性的にこう説明できる Period gap までは magnetic braking period gap 以降は gravitational radiation が効く 伴星が縮退すると 質量輸送に伴って半径が大きくなる 進化は逆方向へ

7 激変星進化は要するに 単独星の進化 連星系からの角運動量抜き取り で決まる ( 共通外層のフェーズでない限り わりと単純 )

8 連星の population synthesis で観測され る分布を再現しよう! 例 :Barker & Kolb, 2003

9 全然説明できない Period minimum 周辺の問題 観測される値 ~80 分 理論値 ~70 分 (period minimum 問題 ) どうやっても差を埋められない と問題に ほとんどの系は period minimum を通過しているはずで 分布は period minimum 付近に集中するはずである (period spike 問題 ) 当初は一般相対論を疑う声も 現在は重力波以外の角運動量抜き取りを考えるのが主流

10 別の角運動量抜き取りや その他の効果を考えてみよう e.g. Willems et al., 2005, ApJ, 635, 1263 Circumbinary disk による角運動量抜き取り 新星爆発による質量放出の効果 短周期で激変星になった系の効果

11 かなり合う

12 観測サンプルと理論の比較 ファインチューニングで合ってしまった ( 面白くもなんともない ) でも 比較に使われる観測サンプルは様々なサーベイや発見プロセスで見つかったものの混合 矮新星は毎年新しい天体がアウトバーストしているのが発見される 分布の形が年々変わっていく population synthesis で説明しようとしてるものは何なのか

13 Period minimum について 最近の研究 Gansicke, et al., 2009, astro-ph/ SDSS で同定された CV だけで軌道周期分布を議論する

14 SDSS CV とは何か SDSS (Sloan Digital Sky Survey) Apache Point Observatory 2.5-m 専用望遠鏡で 撮像と分光のサーベイ 357,000,000 個の天体カタログ 限界等級 r=22.2 SDSS CV の selection (Szkody et al. 2002) 色から QSO 候補天体が選別 優先的にスペクトルが撮られる CV は QSO の色と似ている スペクトルがよく撮られている QSO 候補天体から QSO でないスペクトルのものを CV とする Redshfit=0, 幅の広い水素 & ヘリウム輝線

15 SDSS CV サンプル だいたい半分の CV 候補天体で follow-up 観測が終了した 92 天体を新 CV として発見 +45 天体の既知天体 =137 サンプル 各 CV 候補天体に対して分光観測して軌道周期 ( 連星であること ) を確定

16 これがバイアスなしの軌道周期分布だ! Wow! これまで観測されてたのと全然違うやん Period spike がある! 白 : これまでのカタロググレー :SDSS CV 白 :SDSS new CVs グレー :SDSS known CVs

17 なぜ欲しかった period spike が出てきたのか SDSS CV の内訳 SDSS CV のスペクトル例上 4 つは普通の CV 下 4 つは白色矮星が卓越 新たに見つかった 白色矮星卓越天体 伴星はもちろん 降着円盤由来 (hot spot X 線 含む ) の放射もほぼ見えず 伴星からの質量輸送率が極めて低い = 進化が進んだ系 WZ Sge 型天体 ( 爆発頻度が数十年 ) か もしくは全く矮新星爆発しない天体 絶対等級 Mg=11.6: 暗いので SDSS でようやく大量に見つかった

18 めでたし めでたし なのか? これまでの矛盾は 物理を知らなかったのではなく 観測のバイアスのせいだったなんて でも SDSS CV に観測バイアスはないのか? フォローアップ観測天体の選択は? まだ機械的に見つかった CV 候補の半分しかできていない 未フォローな 130 個の CV 候補の中で 白色矮星卓越スペクトルをもつ天体の割合は フォローしたサンプルと同程度 選択にバイアスなし フォローアップした天体の中でも 既知天体には period spike がでていない これまでのカタログを再現

19 そもそものデータ選択はどうか? 濃いグレー : 単独の白色矮星 主系列星薄いグレー :QSO 白丸 黒丸 :SDSS CV 普通の CV と白色矮星卓越 CV 色付き領域に入る天体はそもそも QSO ではないとして ( あまり ) 分光観測されない WD+MS の領域には 軌道周期が長くて かつ 質量輸送率が高いために 伴星の放射が卓越している CV 入る可能性があり それらの割合は過小評価してるかも しかし 連星進化理論上 そのような天体は少ないはず

20 未解決の問題 Period minimum problem は依然 未解決 SDSS CV の period minimum ~80min 絶対数が理論予測より少ない 星形成率 &population synthesis から予想される CV の density = 5 x 10^-5 pc^3 100pc 以内に ~210 個の CV があるはずで 連星進化理論を信じれば そのうち ~150 個は period minimum 通過後の天体のはず しかし 実際にはせいぜい 30 個 100pc の WZ Sge 型星 ( 白色矮星卓越スペクトル ) が受かっている (V=16.5) ので SDSS で全部見つかっていても不思議でない 理論を信じれば ほとんどの CV は未発見 WZ Sge 型星からさらに進化が進んだ天体は その色やスペクトルの特徴が大きく変わる SDSS CV サンプルから漏れている? ( 著者は理論予想値を疑っている?)

「特集にあたって」

「特集にあたって」 2 星々の終末の姿 4 内藤博之 ( 兵庫県立西はりま天文台公園 ) 1. はじめに前回は 白色矮星の正体 ということで 太陽程度の質量をもった恒星が白色矮星に至るまでにどのような進化を遂げるのか また白色矮星の内部は一体どうなっているのか などのお話がありました そして 単独の白色矮星はエネルギーを作ることができずに だんだんと冷えて暗くなり 静かな終末を迎えてしまうということも しかし 白色矮星が近接連星系をなしている場合

More information

宇宙における爆発的リチウム生成の初観測に成功-新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった-

宇宙における爆発的リチウム生成の初観測に成功-新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった- 自然科学研究機構国立天文台国立大学法人大阪教育大学国立大学法人名古屋大学名寄市なよろ市立天文台学校法人京都産業大学 宇宙における爆発的リチウム生成の初観測に成功 新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった 国立天文台 大阪教育大学 名古屋大学 京都産業大学などの研究者からなる研究チームは 2013 年 8 月に現れた新星をすばる望遠鏡で観測し 3 番目に軽い元素であるリチウムがこの新星で大量に生成されていることを突き止めました

More information

2011 年度第 41 回天文 天体物理若手夏の学校 2011/8/1( 月 )-4( 木 ) 星間現象 18b 初代星形成における水素分子冷却モデルの影響 平野信吾 ( 東京大学 M2) 1. Introduction 初代星と水素分子冷却ファーストスター ( 初代星, PopIII) は重元素を

2011 年度第 41 回天文 天体物理若手夏の学校 2011/8/1( 月 )-4( 木 ) 星間現象 18b 初代星形成における水素分子冷却モデルの影響 平野信吾 ( 東京大学 M2) 1. Introduction 初代星と水素分子冷却ファーストスター ( 初代星, PopIII) は重元素を 2011 年度第 41 回天文 天体物理若手夏の学校 2011/8/1( 月 )-4( 木 ) 星間現象 18b 初代星形成における水素分子冷却モデルの影響 平野信吾 ( 東京大学 M2) 1. Introduction 初代星と水素分子冷却ファーストスター ( 初代星, PopIII) は重元素を含まない原始ガスから形成される 宇宙で最初に誕生する星である 初代星はその後の星形成や再電離など宇宙初期の天文現象に強く関係し

More information

(高エネルギー) 広がったTEVガンマ線源VER J のX線観測による放射機構の研究

(高エネルギー) 広がったTEVガンマ線源VER J のX線観測による放射機構の研究 広がった TeV ガンマ線源 VER J2019+368 の X 線観測 2016 年 9 月 14 日日本天文学会秋季年会 @ 愛媛大学 田中慎之 ( 広島大学 ) 水野恒史 高橋弘充 勝田隼一郎 ( 広島大学 ) 林克洋 ( 名古屋大学 ) 山崎了 ( 青山学院大学 ) 1 目次 Introduction 4P VER J2019+368 の過去の観測 XMM の解析 2P イメージスペクトル

More information

hosokwtk

hosokwtk 細川隆史 ( 京大物 2 天体核 ) OUTLINE I. The First Stars, II. The First SMBHs 26.Dec.2017 理論懇 symposium@ 東大本郷 I. The First Stars 宇宙にはじまりがある以上 いつかどこかで宇宙最初の星 ( 天体 ) が生また いつ どうやって最初の星が生まれたのか? 一体どんな星だったのか? 典型 mass, mass

More information

スライド 1

スライド 1 2006/07/28 すばる望遠鏡次期観測装置の検討会 ( 銀河 銀河形成分野 ) 観測提案のまとめ このまとめは世話人 ( 大内 浜名 有本 ) が作りました このまとめは非常におおまかなものです 不適切な分類 欠落等あるかと思います はなはだしい場合は世話人まで連絡下さい 各々の観測提案は以下にあります http://www-int.stsci.edu/~ouchi/work/subarunextgeneration/20060725/

More information

高軌道傾斜角を持つメインベルト 小惑星の可視光分光観測

高軌道傾斜角を持つメインベルト 小惑星の可視光分光観測 高軌道傾斜角を持つメインベルト小惑星の可視光分光観測 天文 天体物理夏の学校 @ 福井神戸大学 M2 岩井彩 背景 小惑星岩石質の太陽系小天体であり 彗星活動を行わない 分類軌道長半径による空間分布可視光波長域のスペクトル形状 ( 大きく 5 種類 ) 空間分布による分類 メインベルト ( 小惑星帯 ) 太陽から 2.1-3.3AU 離れた環状の領域軌道が確定した小惑星の約 9 割が存在 トロヤ群木星のラグランジュ点

More information

_Livingston

_Livingston プレスリリース 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター 2018 年 11 月 26 日 宇宙と地上の望遠鏡の連携で 100 個を超える系外惑星を発見 東京大学のリビングストン大学院生 田村教授 ( 東京大学 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター ) らの国際研究チームは NASA のケプラー宇宙望遠鏡による K2 ミッション ( 注釈 1) および ESA のガイア宇宙望遠鏡 ( 注釈

More information

測光 分光同時モニター観測によるアウトフローの電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院総合工学系研究科 D1 堀内貴史

測光 分光同時モニター観測によるアウトフローの電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院総合工学系研究科 D1 堀内貴史 測光 分光同時モニター観測によるアウトフローの電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院総合工学系研究科 D1 堀内貴史 目次 導入 研究の目的 観測 結果 電離状態変動シナリオの考察 展望 まとめ アウトフローガスの重要性 クェーサーの降着円盤より放出される アウトフローは 1) 降着円盤より角運動量を排除し 新たなガスの降着を促進する. そのため クェーサーの成長に不可欠な要素である (Murray

More information

大宇宙

大宇宙 大宇宙 銀河団 大規模構造 膨張宇宙 銀河群 数個 ~ 数十個の銀河の群れ 天の川銀河 250 万光年 アンドロメダ銀河 局所銀河群 http://www.astronomy.com/en/web%20extras/2005/02/ Dominating%20the%20Local%20Group.aspx 銀河団 100 個程度以上の集まり 銀河群との明確な区別はない 天の川銀河 6200 万光年

More information

1. 内容と成果研究チームは 天の川銀河の中心を含む数度の領域について 一酸化炭素分子が放つ波長 0.87mm の電波を観測しました 観測に使用した望遠鏡は 南米チリのアタカマ砂漠 ( 標高 4800m) に設置された直径 10m のアステ望遠鏡です 観測は 2005 年から 2010 年までの長期

1. 内容と成果研究チームは 天の川銀河の中心を含む数度の領域について 一酸化炭素分子が放つ波長 0.87mm の電波を観測しました 観測に使用した望遠鏡は 南米チリのアタカマ砂漠 ( 標高 4800m) に設置された直径 10m のアステ望遠鏡です 観測は 2005 年から 2010 年までの長期 プレスリリース報道解禁 : 7 月 20 日 ( 金 )15 時 (7/24 関連論文のリンクを追記 ) 2012 年 7 月 12 日 報道関係者各位 天の川銀河の中心部に巨大ブラックホールの 種 を発見 ~7 月 20 日 ( 金 ) に記者発表を開催 ~ 慶應義塾大学国立天文台 慶應義塾大学物理学科の岡朋治准教授らの研究チームは いて座方向 太陽系から約 3 万光年の距離にある天の川銀河の中心部において

More information

超新星残骸Cassiopeia a と 非球対称爆発

超新星残骸Cassiopeia  a と 非球対称爆発 物理学専攻 松尾康秀 宇宙物理理論 指導教員 : 橋本正章 < 超新星残骸 > 星の外層が超新星爆発により吹き飛ばされ 爆発の際の衝撃波によって周囲の物質 ( 星周物質 ) を加熱し 輝いている天体 かに星雲 Kepler Cas A http://www.spacetelescope.o rg/images/large/heic0515a.j pg http://apod.nasa.gov/apod/i

More information

ブラックホールを コンピュータ上で 創る 柴田大 ( 京都大学基礎物理学研究所 )

ブラックホールを コンピュータ上で 創る 柴田大 ( 京都大学基礎物理学研究所 ) ブラックホールを コンピュータ上で 創る 柴田大 ( 京都大学基礎物理学研究所 ) 内容 1. 一般相対論と万有引力 2. ブラックホールの証拠 3. ブラックホールはどのように誕生するのか 4. 重力波でブラックホールを探る 5. ブラックホールを創る 1 一般相対論と万有引力 u ニュートンの万有引力理論 : 2 つの物体がひきつけあう 2 10 30 kg 引力 ja.wikipedia.org

More information

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ 数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュレーションによって計算してみる 4.1 放物運動一様な重力場における放物運動を考える 一般に質量の物体に作用する力をとすると運動方程式は

More information

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード] 1 星の死 ( パルサー 超新星 ) 宇宙科学 II ( 電波天文学 ) 第 9 回宇宙の階層構造 ログスケールで表示した宇宙の大きさ 10 0 10 3 10 6 10 9 10 12 10 15 10 18 10 21 10 24 10 27 単位 (m) 人間地球太陽太陽系太陽近傍の恒星銀河系 銀河銀河団宇宙の果て 星の死 星の進化の末期 質量に応じて 最大で Fe まで燃焼が進む H He

More information

JPS-Niigata pptx

JPS-Niigata pptx l l 1916 Ø 2016/12/10 日本物理学会新潟支部 2 l l 1916 Ø l 2016/12/10 日本物理学会新潟支部 3 l 2015 9 14 UTC Ø Advanced LIGO l 2016 2 11 2 12 Ø LIGO & Virgo https://losc.ligo.org/events/gw150914/ http://media1.s-nbcnews.com/

More information

, 0707

, 0707 始原的ガス雲の non-biased カタログ : 始原星の初期質量関数 平野信吾 1 細川隆史 1 吉田直紀 1,2 千秋元 1 梅田秀之 1 et al 1 東京大学 2 Kavli IPMU 初代星 初代銀河研究会 2014@ 鹿児島大学 (2014/01/22-24) 始原星の質量 : 星形成過程 始原星 ( 種族 III の星 ; zero-metallicity star) 宇宙の初期進化を左右

More information

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード] 宇宙科学 II ( 電波天文学?) 第 9 回 太陽系外惑星 前回の復習 1 10 0 10 3 10 6 10 9 10 12 10 15 10 18 10 21 10 24 10 27 単位 (m) 人間太陽近傍の恒星地球太陽太陽系銀河系 銀河銀河団宇宙の果て白色矮星 2013/6/21 宇宙の階層構造 ログスケールで表示した宇宙の大きさ 太陽質量の 8 倍程度までの星は 最後に炭素のコアが残り

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation Sgr A* の赤外線観測 西山正吾 ( 京都大学 ) NIR obserbvations of the Galactic center 2/46 NIR obserbvations of the Galactic center 3/46 NIR obserbvations of the Galactic center 4/46 Dereddened flux density [mjy] 40 20

More information

Microsoft PowerPoint - Abe.ppt

Microsoft PowerPoint - Abe.ppt 日本の小惑星探査候補天体の地上観測 安部正真西原説子北里宏平猿楽祐樹長谷川直 観測の目的 探査対象となりうる Itokawa より始原的な小惑星を探す (2543) Itokawa 小惑星探査機 HAYABUSA 次期小惑星探査計画では 始原的タイプの小惑星での サンプルリターンを目指す 今まで探査機が訪れた小惑星 小惑星のタイプ スペクトルタイプ 表面組成を反映している 小惑星は隕石の故郷と考えられる

More information

03a_imamura_k

03a_imamura_k 矮新星 QZ Vir, IY UMa 及び AY Lyr の 2009 年 superoutburst 期におけるにおける連続連続測光観測 今村和義 (imako@pc.7.cx)* * 岡山理科大学大学院総合情報研究科生物地球システム専攻田辺研究室. Introduction 矮新星とは激変星の一種で 白色矮星 ( 主星 ) と赤色矮星 ( 伴星 ) から成る近接連星系である 伴星から主星への質量降着により

More information

3 6 6.1: ALMA 6.1 galaxy, galaxies the Galaxy, our Galaxy, Milky Way Galaxy G. Galilei W. Herschel cm J.C. Kapteyn H. Sharpley 30 E.P. Hubble 6.2 6.2.1 b l 6.2 b = 0 6.2: l = 0 6.2.2 6.1 6.3 ( 60-100µm)

More information

素材

素材 七夕星の色とスペクトル 福江純 ( 大阪教育大学 ) 光とスペクトル 光の分解 ( 分光 ) ニュートン 2011/7/13 天体色彩学入門 2 X 線 電磁波のスペクトル 可視光 赤外線 電波 ガンマ線 2011/7/13 天体色彩学入門 3 色の認識 2011/7/13 天体色彩学入門 4 連続スペクトル 白熱電球 ホタル 2011/7/13 天体色彩学入門 5 こと座 α 星ベガ alphalyr.dat

More information

デジカメ天文学実習 < ワークシート : 解説編 > ガリレオ衛星の動きと木星の質量 1. 目的 木星のガリレオ衛星をデジカメで撮影し その動きからケプラーの第三法則と万有引 力の法則を使って, 木星本体の質量を求める 2. ガリレオ衛星の撮影 (1) 撮影の方法 4つのガリレオ衛星の内 一番外側を

デジカメ天文学実習 < ワークシート : 解説編 > ガリレオ衛星の動きと木星の質量 1. 目的 木星のガリレオ衛星をデジカメで撮影し その動きからケプラーの第三法則と万有引 力の法則を使って, 木星本体の質量を求める 2. ガリレオ衛星の撮影 (1) 撮影の方法 4つのガリレオ衛星の内 一番外側を デジカメ天文学実習 < ワークシート : 解説編 > ガリレオ衛星の動きと木星の質量 1. 目的 木星のガリレオ衛星をデジカメで撮影し その動きからケプラーの第三法則と万有引 力の法則を使って, 木星本体の質量を求める 2. ガリレオ衛星の撮影 (1) 撮影の方法 4つのガリレオ衛星の内 一番外側を回るカリストまたはその内側のガニメデが 木星から最も離れる最大離角の日に 200~300mm の望遠レンズ

More information

スライド 1

スライド 1 理論懇シンポ 2011 年 11 月 5 日国立天文台 星形成理論の進展 : 現在と宇宙初期の星形成について 大向一行京大物 2 天体核 I. 現在の星形成 II. 宇宙初期の星形成 目次 I. 現在の星形成 - 標準理論とその展開ー 小質量星形成と星周円盤の進化 より現実的な計算 後の進化段階へ 大質量星形成 いかにして輻射フィードバックを乗り越えるか? 星団形成と IMF 星形成効率や IMF

More information

そのものの光の色は判断できないが B( 青 ) と V( 緑 ) のフィルターに通して撮像することによって 青色の光と緑色の光の強さを区別し 後の測光作業でカウント値として数値化するための準備ができる B フィルターで撮像するときは Ⅴフィルターで撮像するときよりも露出時間を長くとった これは B

そのものの光の色は判断できないが B( 青 ) と V( 緑 ) のフィルターに通して撮像することによって 青色の光と緑色の光の強さを区別し 後の測光作業でカウント値として数値化するための準備ができる B フィルターで撮像するときは Ⅴフィルターで撮像するときよりも露出時間を長くとった これは B 散開星団の解明 班 ( 地学班 ) 須賀 夏輝 実施期間 : 年 1 月 1 日 ~9 年 7 月 日 1 研究の概要この課題研究では 散開星団と呼ばれる天体の色味や年齢について研究した 去年度の先輩たちが散開星団を観測して出した結果に対し疑問を持った そこで 去年度の先輩たちが観測した散開星団にはない特徴的な性質を持った散開星団を見つけ考察することを目的として 研究を行った ぐんま天文台で散開星団を撮像

More information

プレスリリース 報道関係者各位 2017 年 1 月 16 日 慶應義塾大学 天の川を撃ち抜く超音速の 弾丸 を発見 - 正体は 野良ブラックホール か?- 慶應義塾大学大学院理工学研究科の山田真也 ( やまだまさや 修士課程 2 年 ) と同理工学部物理学科岡朋治教授らの研究チームは 国立天文台 ASTE 10 m 望遠鏡および野辺山 45 m 電波望遠鏡を用いて 天の川銀河の円盤部で発見された超高速度分子ガス成分

More information

する距離を一定に保ち温度を変化させた場合のセンサーのカウント ( センサーが計測した距離 ) の変化を調べた ( 図 4) 実験で得られたセンサーの温度変化とカウント変化の一例をグラフ 1 に載せる グラフにおいて赤いデータ点がセンサーのカウント値である 計測距離一定で実験を行ったので理想的にはカウ

する距離を一定に保ち温度を変化させた場合のセンサーのカウント ( センサーが計測した距離 ) の変化を調べた ( 図 4) 実験で得られたセンサーの温度変化とカウント変化の一例をグラフ 1 に載せる グラフにおいて赤いデータ点がセンサーのカウント値である 計測距離一定で実験を行ったので理想的にはカウ 岡山 3.8m 新望遠鏡制御系のための多点温度計開発 京都大学理学研究科宇宙物理学教室 M1 出口和弘 1. 岡山 3.8m 新望遠鏡に使われる分割鏡のメリットと技術的ハードル我々は現在 京都大学を中心として国立天文台 岡山天体物理観測所に新技術を用いた口径 3.8m の可視 近赤外望遠鏡の建設を計画している ( 図 1) 新技術の一つとして望遠鏡の主鏡に一枚鏡ではなく 扇型のセグメントを組み合わせて一枚の円形の鏡にする分割鏡を採用している

More information

0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌

0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 スペクトルデータの特徴 1 波 ( 波数 ) が近いと 吸光度 ( 強度 ) の値も似ている ノイズが含まれる 吸光度 ( 強度 ) の極大値 ( ピーク ) 以外のデータも重要 時系列データの特徴 2 時刻が近いと プロセス変数の値も似ている ノイズが含まれる プロセス変数の極大値

More information

重力マイクロレンズ現象と系外惑星 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 福井暁彦 2018 年 11 月 17 三鷹

重力マイクロレンズ現象と系外惑星 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 福井暁彦 2018 年 11 月 17 三鷹 重力マイクロレンズ現象と系外惑星 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 福井暁彦 2018 年 11 月 17 日第二回新天体捜索者会議 @ 三鷹 重力マイクロレンズ現象 重力レンズ現象 重力マイクロレンズ現象 光源星 < 1 ミリ秒角 レンズ星 観測者 光源星の明るさ 時間 Nature 重力マイクロレンズ現象の性質 観測者 レンズ平面 光源平面 左右対称の光度曲線 増光率は波長に依らない

More information

KWFCとKOOLSを用いたアウトフローガスの 電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院 総合工学系研究科 D1 堀内 貴史 共同研究者 : 三澤透,諸隈智貴,小山田涼香,岡本理奈,高橋一馬

KWFCとKOOLSを用いたアウトフローガスの 電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院 総合工学系研究科 D1 堀内 貴史 共同研究者 : 三澤透,諸隈智貴,小山田涼香,岡本理奈,高橋一馬 KWFCとKOOLSを用いたアウトフローガスの 電離状態変動シナリオの検証 信州大学大学院 総合工学系研究科 D1 堀内 貴史 共同研究者 : 三澤透,諸隈智貴,小山田涼香,岡本理奈,高橋一馬 目次 導入 研究の目的 観測 結果 電離状態変動シナリオの考察 展望 まとめ クェーサーのアウトフローガスの重要性 降着円盤より放出される アウトフローは 1) 降着円盤より角運動量を排除し 新たなガスの降着を促進する.

More information

イメージング分光によるMeVガンマ線天文学の展望

イメージング分光によるMeVガンマ線天文学の展望 髙田淳史 ( 京大理 ) 元素合成 SNR : 放射性同位体銀河面 : 26 Al 電子陽電子対消滅線粒子加速ジェット (AGN) : シンクロトロン + 逆コンプトン強い重力場 Black hole : 降着円盤, π 0 Etc. ガンマ線パルサー, 太陽フレア 1-30 MeV MeV sky map CGRO/COMPTEL Bad Sensitivity Good erg / (cm 2

More information

大阪大学 大学院理学研究科博士前期課程 ( 宇宙地球科学専攻 第 2 次募集 ) 入学試験問題小論文 (2013 年 10 月 26 日 11 時 00 分 ~12 時 30 分 ) 次の [1] から [5] までの 5 問のうちから 2 問を選択して解答せよ 各問には別の解答 用紙を用い 解答用

大阪大学 大学院理学研究科博士前期課程 ( 宇宙地球科学専攻 第 2 次募集 ) 入学試験問題小論文 (2013 年 10 月 26 日 11 時 00 分 ~12 時 30 分 ) 次の [1] から [5] までの 5 問のうちから 2 問を選択して解答せよ 各問には別の解答 用紙を用い 解答用 大阪大学 大学院理学研究科博士前期課程 ( 宇宙地球科学専攻 第 2 次募集 ) 入学試験問題小論文 (2013 年 10 月 26 日 11 時 00 分 ~12 時 30 分 ) 次の [1] から [5] までの 5 問のうちから 2 問を選択して解答せよ 各問には別の解答 用紙を用い 解答用紙上部にある問題番号の欄に選択した番号を記入すること 解答を表に 記入しきれない場合には 裏面を使用して良い

More information

Microsoft PowerPoint - TominagaHokudai.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - TominagaHokudai.ppt [互換モード] 2 nd Mar 2011 恒星進化 星形成から探る銀河の形成 進化の研究宇宙最初の星から太陽系形成まで Fe Si NS/BH Massive Star (>10M ) e - -capture SNe (8-10M ) O C He H SN Ic SN Ib SN II Temp [10 8 K] 0.2 1.5 7 15 30 40 50 Burning Stage H He C Ne

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 原始惑星系円盤内でロスビー波不安定性によって形成される渦 小野智弘 ( 京都大 ), 武藤恭之 ( 工学院大 ), 富田賢吾 ( 大阪大 ), 野村英子 ( 東工大 ) Dec. 20th, 2016 理論懇シンポジウム 2016@ 東北大 1 様々な原始惑星系円盤構造 若い星の周りにあるガス円盤 円盤内のダストが合体成長し 惑星を形成 近年 詳細な円盤構造が明らかになってきている ALMA によるダスト連続光観測

More information

12-7 12-7 12-7 12-7 12-8 12-10 12-10 12-10 12-11 12-12 12-12 12-14 12-15 12-17 12-18 10 12-19 12-20 12-20 12-21 12-22 12-22 12-23 12-25 12-26 12-26 12-29 12-30 12-30 12-31 12-33 12-34 12-3 12-35 12-36

More information

Microsoft PowerPoint - nsu_01hubble_d_p

Microsoft PowerPoint - nsu_01hubble_d_p 物理学 ( 銀河 宇宙のふしぎ ) 補足資料 天体観測 : 天球の構造 赤経 赤緯 : 地球の経緯度を投影赤経 : 春分点を原点 星座と神話, 産経デラックス 1977 年 1 国立天文台天文現象情報 1930 年国際天文連合天球を88に区切り世界共通化 88 星座の一覧 http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2019/ 2 Physics_nsu_01hubble, S.

More information

スライド 1

スライド 1 グループ発表天体核研究室 低光度ガンマ線バーストの起源 D2 当真賢二 宇宙ひもを重力レンズで探る D3 須山輝明 2006 年度物理学第二教室教室発表会 @ 第四講義室 天体核研究室の大雑把な研究グループ 天体物理学中村 犬塚 井岡 山田 PD: 町田 石津 三浦 D3: 道越 宇宙論中村 田中 早田 D3: 須山 D2: 横山 D1: 泉 M2: 棚橋 村田 D2: 井上 ( 剛 ) 当真 D1:

More information

Microsoft Word - uchuu2.doc

Microsoft Word - uchuu2.doc 2 4 4 恒星の一生 いろいろな天体 1 恒星は暗黒星雲の中で生まれます 暗黒星雲としては馬頭星雲が有名です 電波観測 により一酸化炭素などの分子が存在することが分かっているので 分子雲とも呼ばれます 分子も存在できるような密度が濃く温度が低い 30K 程度 領域です 雲 といっても 最初はその密度は1立方センチあたり水素原子1000個と物理の実験室で普通に作られ る真空 1立方センチあたり10億個

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 重力波の初検出 (GW150914) の持つ意義 - 初代星起源説と電磁波対応天体 - 田中貴浩 ( 京大院理 ) 1 重力波の初検出 (GW150914) の持つ意義 - 初代星起源説と電磁波対応天体 - このお題は 中村卓史さんから頂いたものです 最初はこのインフォーマルミーティングで中村さんが話す予定でしたが 私が学会に行く予定であると話したところ それじゃぁ話してきて となった次第です しかしながら

More information

Microsoft Word - 08TUsuda.doc

Microsoft Word - 08TUsuda.doc 70 投稿 ひかり. ~ 我々の銀河系内で出現した過去の超新星の謎を解く ~ 臼田知史 ( 国立天文台ハワイ観測所 ) 1. はじめにこの原稿を執筆している 2 月の宵の空には 金星が明るく輝いています そのきわだった明るさはオリオン座の一等星でさえ見劣りします それと同じくらい明るい星が夜空に突 然現れたとき さぞ驚き 感動するでしょう 有史以来 人類はこのような突然明るくなる星を見てきました 超新星の場合

More information

スライド 1

スライド 1 宇宙 X 線観測とブラックホール 井上一 JAXA 宇宙科学研究所 ブラックホール天体の観測と その理解の進展を概観 強度 / スペクトルの状態遷移と降着円盤の物理 標準降着円盤の最内縁半径とカー ブラックホール 銀河中心の巨大質量ブラックホールと その起源と進化 相対論的ジェットとその噴出機構 1960-1970 年代の X 線天文学の初期的成果 ( 2002 年ノーベル物理学賞 : ジャッコーニ博士

More information

Microsoft Word - プレス原稿_0528【最終版】

Microsoft Word - プレス原稿_0528【最終版】 報道関係各位 2014 年 5 月 28 日 二酸化チタン表面における陽電子消滅誘起イオン脱離の観測に成功 ~ 陽電子を用いた固体最表面の改質に道 ~ 東京理科大学研究戦略 産学連携センター立教大学リサーチ イニシアティブセンター 本研究成果のポイント 二酸化チタン表面での陽電子の対消滅に伴って脱離する酸素正イオンの観測に成功 陽電子を用いた固体最表面の改質に道を拓いた 本研究は 東京理科大学理学部第二部物理学科長嶋泰之教授

More information

木曽シュミットによる銀河系最外縁の星生成の観測

木曽シュミットによる銀河系最外縁の星生成の観測 2006 木曽シュミットシンポジウム 上松 木曽シュミットによる 銀河系最外縁の星生成の観測 東大天文センター 小林 尚人 安井 千香子 共同研究者 斎藤正雄 (ALMA 国立天文台 Alan Tokunaga ハワイ大学 内容 1. 銀河系最外縁部 現在の理解 2. Extreme Outer Galaxy Rg>18kpc 研究の意義 3つ 3. Digel Cloud2 best example

More information

スライド 1

スライド 1 系外惑星 ~ 第二の地球の可能性 ~ 北海道大学 地球惑星科学科 4 年 寺尾恭範 / 成田一輝 http://www.jpl.nasa.gov/spaceimages/details.php?id=pia13054 目次 前半 後半 系外惑星とは何か 探査方法 ドップラー法 トランジット法 系外惑星の姿 ホットジュピター エキセントリックプラネット スーパーアース 系外惑星と生命 系外惑星って何?

More information

スライド 1

スライド 1 TMT/ 可視高分散分光器等による 系外地球型惑星の大気吸収探索 国立天文台 太陽系外惑星探査プロジェクト室 成田憲保 背景 目次 系外惑星の大気吸収探索の方法論 ホットジュピターに対する先行研究 トランジットサーベイの現状 TMT で可能になるサイエンス ターゲットとなる吸収線と達成可能な精度 検討結果と好ましい観測ターゲットについて 補足 (cf. CoRoT-7b の場合 ) (cf. 月食を用いた地球大気吸収の模擬観測

More information

Microsoft PowerPoint - komaba ppt

Microsoft PowerPoint - komaba ppt 宇宙科学 II ( 電波天文学 ) 第 11 回 パルサー 前回の復習 1 10 0 10 3 10 6 10 9 10 12 10 15 10 18 10 21 10 24 10 27 単位 (m) 人間太陽近傍の恒星地球太陽太陽系銀河系 銀河銀河団宇宙の果宇宙の階層構造 ログスケールで表示した宇宙の大きさ ブラックホールの想像図てブラックホールの想像図 銀河中心ブラックホール 連星系ブラックホール

More information

概論 : 人工の爆発と自然地震の違い ~ 波形の違いを調べる前に ~ 人為起源の爆発が起こり得ない場所がある 震源決定の結果から 人為起源の爆発ではない事象が ある程度ふるい分けられる 1 深い場所 ( 深さ約 2km 以上での爆発は困難 ) 2 海底下 ( 海底下での爆発は技術的に困難 ) 海中や

概論 : 人工の爆発と自然地震の違い ~ 波形の違いを調べる前に ~ 人為起源の爆発が起こり得ない場所がある 震源決定の結果から 人為起源の爆発ではない事象が ある程度ふるい分けられる 1 深い場所 ( 深さ約 2km 以上での爆発は困難 ) 2 海底下 ( 海底下での爆発は技術的に困難 ) 海中や 地震波からみた自然地震と爆発の 識別について 平成 22 年 9 月 9 日 ( 財 ) 日本気象協会 NDC-1 概論 : 人工の爆発と自然地震の違い ~ 波形の違いを調べる前に ~ 人為起源の爆発が起こり得ない場所がある 震源決定の結果から 人為起源の爆発ではない事象が ある程度ふるい分けられる 1 深い場所 ( 深さ約 2km 以上での爆発は困難 ) 2 海底下 ( 海底下での爆発は技術的に困難

More information

天文データ解析概論

天文データ解析概論 天文データ解析概論 ~ もし天 2012 に向けて ~ by 2011 年度観測班 : チーム 48 2 0 天体観測序論 天文における天体観測とは ( イメージ ) きれいな天体に望遠鏡を向けて覗き込んで見てる : 間違ったイメージ! 天文における天体観測とは ( 現実 ) 目 ではなく カメラ 目のデメリット 1 一瞬の画像しか見れない ( 光を貯められない ) 2 見れる波長域 ( 色 ) が限られてるカメラのメリット

More information

プラズマ バブルの到達高度に関する研究 西岡未知 齊藤昭則 ( 京都大学理学研究科 ) 概要 TIMED 衛星搭載の GUVI によって観測された赤道異常のピーク位置と 地上 GPS 受信機網によって観測されたプラズマ バブルの出現率や到達率の関係を調べた 高太陽活動時と低太陽活動時について アジア

プラズマ バブルの到達高度に関する研究 西岡未知 齊藤昭則 ( 京都大学理学研究科 ) 概要 TIMED 衛星搭載の GUVI によって観測された赤道異常のピーク位置と 地上 GPS 受信機網によって観測されたプラズマ バブルの出現率や到達率の関係を調べた 高太陽活動時と低太陽活動時について アジア プラズマ バブルの到達高度に関する研究 西岡未知 齊藤昭則 ( 京都大学理学研究科 ) 概要 TIMED 衛星搭載の GUVI によって観測された赤道異常のピーク位置と 地上 GPS 受信機網によって観測されたプラズマ バブルの出現率や到達率の関係を調べた 高太陽活動時と低太陽活動時について アジア地域とアメリカ地域においてそれらの関係を調べたところ 赤道異常高度とプラズマ バブルの出現頻度に強い相関が見られたのは

More information

Microsoft PowerPoint - 第2回半導体工学

Microsoft PowerPoint - 第2回半導体工学 17 年 1 月 16 日 月 1 限 8:5~1:15 IB15 第 回半導体工学 * バンド構造と遷移確率 天野浩 項目 1 章量子論入門 何故 Si は光らず GN は良く光るのか? *MOSFET ゲート SiO / チャネル Si 界面の量子輸送過程 MOSFET には どのようなゲート材料が必要なのか? http://www.iue.tuwien.c.t/ph/vsicek/noe3.html

More information

銀河風の定常解

銀河風の定常解 2011年 国立天文台プラズマセミナー 2011/12/02 球対称定常銀河風の遷音速解 銀河の質量密度分布との関係 筑波大学 教育研究科 教科教育専攻 つちや まさみ 理科教育コース 2年 土屋 聖海 共同研究者 森正夫 筑波大学 新田伸也 筑波技術大学 発表の流れ はじめに 銀河風とは 流出過程 エネルギー源 周囲に及ぼす影響 研究内容 問題の所在 研究の目的 方法 理論 銀河の質量密度分布 研究成果

More information

遊星人Vol14№2 Jun2005

遊星人Vol14№2 Jun2005 44 太陽系の外縁部での出来事 小林 浩 これまで惑星系形成の過程において他の恒星の摂動 が考慮されることは少なかったが 恒星の誕生と惑星 系の形成を一連の流れとして考えれば 惑星系形成中 を受ける確率 P は n q P.5 AU に他の恒星と遭遇する可能性は高い この恒星遭遇が 2 q n 3 pc 3 P t 3 8 我々の太陽系にどのような影響を与えただろうか ま である ここで t は星団の蒸発時間

More information

week3_all

week3_all 観測的宇宙論入門 ー宇宙はどこまでわかったかー 岡村定矩法政大学教授 ( 理工学部創生科学科 ) 東京大学名誉教授 Week 1 現在の宇宙の姿 Week 2 ビッグバン宇宙論 Week 3 ダークマターとダークエネルギー Week 4 太陽系外惑星と元素の起源 第 3 週 : ダークマターとダークエネルギー 3.1 力学質量と光学質量 3.2 ミッシングマスからダークマターへ 3.3 近年のダークマターの観測

More information

) 一次処理と画像の合成ダーク画像は撮像時に1 枚ごとにカメラが自動で引く設定で撮影した フラット画像は天体の観測後 白い壁等を使って得た オブジェクト フラットとも RAW 画像から星空公団の開発した RAWFITS を使ってR GB 別の FITS 形式に変換する 変換した FITS 画像をマカ

) 一次処理と画像の合成ダーク画像は撮像時に1 枚ごとにカメラが自動で引く設定で撮影した フラット画像は天体の観測後 白い壁等を使って得た オブジェクト フラットとも RAW 画像から星空公団の開発した RAWFITS を使ってR GB 別の FITS 形式に変換する 変換した FITS 画像をマカ デジカメで作る星団の色等級図 埼玉県立豊岡高等学校原正 1. はじめに本校の天文部の活動では 単にきれいな空や天文現象を楽しむだけでなく 科学的な活動を取り入れるように心がけている いわゆる観望だけに終わらないで 観測とその解析にも力を入れている ただし 天文研究で使われる冷却 CCDは粘弾も高く PCを側に置いておく必要があるなど 取り扱いに少し難点がある 一方 広く普及して安価に手に入るデジタルカメラならば

More information

Microsoft PowerPoint - hiei_MasterThesis

Microsoft PowerPoint - hiei_MasterThesis LHC 加速器での鉛鉛衝突における中性 πおよびω 中間子測定の最適化 日栄綾子 M081043 クォーク物理学研究室 目的 概要 目的 LHC 加速器における TeV 領域の鉛鉛衝突実験における中性 π および ω 中間子の測定の実現可能性の検証 および実際の測定へ向けた最適化 何故鉛鉛衝突を利用して 何を知りたいのか中性 πおよびω 中間子測定の魅力 ALICE 実験検出器群 概要予想される統計量およびバックグランドに対するシグナルの有意性を見積もった

More information

トランジット惑星系の主星自転 惑星軌道公転角 トランジット惑星系の自転公転射影角の分布 極軌道 Configuration of star-planet system 逆行 順行 理学講義棟 Z 年 1 月 29

トランジット惑星系の主星自転 惑星軌道公転角 トランジット惑星系の自転公転射影角の分布 極軌道 Configuration of star-planet system 逆行 順行 理学講義棟 Z 年 1 月 29 トランジット惑星系の主星自転 惑星軌道公転角 トランジット惑星系の自転公転射影角の分布 極軌道 Configuration of star-planet system 逆行 順行 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻須藤靖神戸大学地球惑星談話会 @ 理学講義棟 Z101 2015 年 1 月 29 日 16:00-17:00 太陽系外惑星発見の歴史年表 1995 年に我々は何も知ら なかった事を思い知る

More information

今回紹介する道具 VOTable の操作 表示 グラフ化など TOPCAT VOPlot 分光データの表示 操作など VOSpec Specview VOSpec は Web 上で動く それ以外は手元の環境で動く (Web 上でも動かせる ) JAVA で作られている 2006/08/01 JVO

今回紹介する道具 VOTable の操作 表示 グラフ化など TOPCAT VOPlot 分光データの表示 操作など VOSpec Specview VOSpec は Web 上で動く それ以外は手元の環境で動く (Web 上でも動かせる ) JAVA で作られている 2006/08/01 JVO VO ツールの解説 TOPCAT, VOPlot, VOSpec, Specview 国立天文台天文データセンター研究員川野元聡 2006/08/01 JVO 夏の学校 2006 1 今回紹介する道具 VOTable の操作 表示 グラフ化など TOPCAT VOPlot 分光データの表示 操作など VOSpec Specview VOSpec は Web 上で動く それ以外は手元の環境で動く (Web

More information

ポリトロープ、対流と輻射、時間尺度

ポリトロープ、対流と輻射、時間尺度 宇宙物理学 ( 概論 ) 6/6/ 大阪大学大学院理学研究科林田清 ポリトロープ関係式 1+(1/) 圧力と密度の間にP=Kρ という関係が成り立っていると仮定する K とは定数でをポリトロープ指数と呼ぶ 5 = : 非相対論的ガス dlnp 3 断熱変化の場合 断熱指数 γ, と dlnρ 4 = : 相対論的ガス 3 1 = の関係にある γ 1 等温変化の場合は= に相当 一様密度の球は=に相当

More information

1. : 1.5 2. ( ): 2.5 3. : 1 ( ) / minimum solar nebula model ( ) http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap950917.html ( ) http://www-astro.physics.ox.ac.uk/~wjs/apm_grey.gif ( ) SDSS : d 2 r i dt 2 ÿ j i

More information

<4D F736F F F696E74202D C837282C98AD682B782E9837D815B F B835E91E688EA92652E707074>

<4D F736F F F696E74202D C837282C98AD682B782E9837D815B F B835E91E688EA92652E707074> 地上波デジタル放送への移行に関するマーケティングデータ ~ メインテレビとサブテレビの比較 ~ 朝日大学マーケティング研究所 調査概要 調査方法 Web アンケート 調査期間 2010 年 6 月 24 日 ( 木 )~6 月 28 日 ( 月 ) 調査対象首都圏在住の 13 歳 ~69 歳の男女で 自宅にテレビがある人 有効回答合計 400 名 ( 均等割付 ) 年代 男性 女性 合計 13~19

More information

JVO Portal の使い方

JVO Portal の使い方 JVO Portal の使い方 JVO Portal ではどんなことができる? 世界中のデータサービスへの一つの窓口 どういったサービスがあるのか探す データを取得する 取得したデータをクイックルックする 様々な天文関連ツールのオンラインサービス ( 予定 ) 天体検出 Photo-Z 各種単位変換 ( 距離 明るさ ) 等 すばる望遠鏡のデータリダクション 国内サーベイプロジェクトによるサーベイデータの配信

More information

takiwaki

takiwaki 2018/7/24 第 48 回天文 天体物理若手夏の学校 @ 豊橋 行き先は中性子星 超新星の爆発機構と天体核物理への招待 滝脇知也 ( 国立天文台理論部 ) 1 目次 1. 天体核物理としての超新星爆発 2. なぜ超新星は爆発しないのか? 3. 爆発メカニズムバトルロイヤル 4. マルチメッセンジャー観測への期待 5. まとめ 2 重力崩壊型超新星 : 星の最期? /BH 3 どうやって起こるのか?

More information

<4D F736F F F696E74202D D488A778AEE B4F93B982CC8AEE A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D D488A778AEE B4F93B982CC8AEE A2E707074> 宇宙工学基礎 ( 軌道の基礎 松永三郎 機械宇宙学科 機械宇宙システム専攻 ニュートンの法則 第 法則 力が作用作用しないしない限り 質点質点は静止静止ないしはないしは一定速度一定速度で運動するする ( 慣性の法則 慣性空間 慣性座標系慣性座標系の定義第 法則 慣性座標系におけるにおける質点質点の運動 p F ( pɺ t ( F: 全作用力, pmv: 並進運動量 ( 質量と速度速度の積 慣性系を規準規準としてとして時間微分時間微分を行うことにことに注意第

More information

Microsoft PowerPoint - 夑ㆮ�怡2016_honda.pptx

Microsoft PowerPoint - 夑ㆮå�¦æ€¡2016_honda.pptx 恒星の化学組成から分かること 星の高分散分光観測 金属欠乏星の観測 星のリチウム組成 最近の太陽類似星の観測 本田敏志兵庫県立大学自然 環境科学研究所天文科学センター西はりま天文台 天体 天文物理若手夏の学校 2016.7.26-29 恒星の化学組成 天体を直接手に取って分析することは難しい 主に光 ( 電磁波 ) を詳しく調べることで物理状態などを推測する スペクトルの吸収線によって化学組成 (

More information

Microsoft PowerPoint _nakagawa_kagoshima.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint _nakagawa_kagoshima.ppt [互換モード] Mira 型変光星プロジェクト現状とKVN の利用 A.Nakagawa, T.Kurayama (Kagoshima University) Mira Project Observation Current Status KVN + VERA 大マゼラン雲 (LMC) のミラ型変光星周期光度関係 実視等級を元に得られた関係 距離に対してLMCの厚みは小さくすべて同じ距離にあるとみなせるため実視等級を利用できる

More information

木曽シンポジウム2008

木曽シンポジウム2008 木曽シュミットシンポジウム 28 輝線撮像観測による M8 M の HII 領域の研究 柏木雄太 ( 東京学芸大学大学院教育学研究科理科教育専攻 ) 西浦慎悟 ( 東京学芸大学自然科学系宇宙地球科学分野 ). はじめに系外銀河の HII 領域の物理的性質を調べるためには, スペクトルを得る必要がある. そのためには, スリット分光観測が一般的である. しかし, 通常のスリット分光観測では 一度に 個もしくは数個の

More information

( ) Note Ω m = 1 Ω m : ( ) r-process α 1: 2 32T h(t 1/2 = y) 2 38U(t 1/2 = y) 2 35U(t 1/2 = 7.038

( ) Note Ω m = 1 Ω m : ( ) r-process α 1: 2 32T h(t 1/2 = y) 2 38U(t 1/2 = y) 2 35U(t 1/2 = 7.038 ( ) Note 4 19 11 22 6 6.1 1 Ω m = 1 Ω m.3 6.1.1 : ( ) r-process α 1: 2 32T h(t 1/2 = 1.45 1 1 y) 2 38U(t 1/2 = 4.468 1 9 y) 2 35U(t 1/2 = 7.38 1 8 y) 2 44Pu(t 1/2 = 8.26 1 7 y) β / (J.A.Johnson and M.Bolte:

More information

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - komaba ppt [互換モード] 宇宙科学 II ( 電波天文学 ) 第 6 回 ビッグバン宇宙 ( 続 ) & 主系列星 前回の復習 1 黒体放射 黒体 ( すべての周波数の電磁波を吸収し 再放射する仮想的物体 ) から出る放射 黒体輻射の例 : 溶鉱炉からの光 電波領域 可視光 八幡製鉄所 黒体輻射の研究は 19 世紀末に溶鉱炉の温度計測方法として発展 Bν のプロット (10 0 ~ 10 8 K) 黒体輻射関連の式 すべて温度で決まる

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation Flux 較正と位置較正 西山正吾 2/28 自己紹介 南アフリカ天文台赤外線望遠鏡 IRSF/SIRIUS (JHKs 撮像 偏光 ) 3/28 標準測光システム すべての装置には 固有の測光システムがある 大気の吸収 望遠鏡 フィルター 検出器 etc. すべて装置 サイトごとに異なる 大気の吸収 観測日ごとに異なる 観測者ごとに固有の測光システム? 自分と他人の観測結果をどう比較するか 標準測光システム

More information

実験題吊  「加速度センサーを作ってみよう《

実験題吊  「加速度センサーを作ってみよう《 加速度センサーを作ってみよう 茨城工業高等専門学校専攻科 山越好太 1. 加速度センサー? 最近話題のセンサーに 加速度センサー というものがあります これは文字通り 加速度 を測るセンサーで 主に動きの検出に使われたり 地球から受ける重力加速度を測定することで傾きを測ることなどにも使われています 最近ではゲーム機をはじめ携帯電話などにも搭載されるようになってきています 2. 加速度センサーの仕組み加速度センサーにも様々な種類があります

More information

スライド 1

スライド 1 II 太陽近傍の星形成 概観 : 星間ガスから星へ Dame 他 水野ほか大西ほか (1998) (1995) HI 雲 (10-100/cc, 80K) 分子雲 (10 2-3 /cc, 10K ) 分子雲コア (>10 4 /cc, 10K) 原始星 ( 質量獲得中 ) 前主系列星 (T タウリ型星 Herbig Ae/Be 星 ) 主系列星 原始星 M17-SO1 大西ほか (2002) 5000AU

More information

Microsoft Word doc

Microsoft Word doc . 正規線形モデルのベイズ推定翠川 大竹距離減衰式 (PGA(Midorikawa, S., and Ohtake, Y. (, Attenuation relationships of peak ground acceleration and velocity considering attenuation characteristics for shallow and deeper earthquakes,

More information

スライド 1

スライド 1 膨張宇宙と銀河形成 千葉柾司 ( 理学研究科天文学専攻 ) 膨張宇宙と銀河形成 宇宙論の発展 宇宙の加速膨張の発見 宇宙の構造形成と銀河形成 宇宙論の発展 アルバート アインシュタイン 1879 年 ~1955 年 ドイツ 1916 年一般相対性理論 宇宙は引力でつぶれてしまう 1917 年宇宙項の導入と静止宇宙 宇宙は静止しているべきである 1931 年宇宙項の撤回 アレクサンドル フリードマン

More information

太陽系外惑星の光と影

太陽系外惑星の光と影 太陽系外惑星の光と影 : 今日までそして明日から 東京大学大学院理学系研究科須藤靖 2007 年 11 月 24 日 @ 東京国際交流館 青空しか知らないと我々だけが 唯一の存在のように思ってしまう ( すばる観測所 田中壱氏撮影 ) 夜来たる 6 つの太陽をもつ惑星ラガッシュに二千年に一度の夜が訪れる 我々は何も知らなかった 満天の星空を見上げれば 我々以外の世界がないほうが不自然 ( すばる観測所

More information

WFMOS で期待されるサイエンス ( ダークエネルギー編 ) 2008 年度光学赤外線天文連絡会シンポジウム 地上大型望遠鏡計画 :2020 年のための決心 2008 年 8 月 22 国立天文台 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻須藤靖 1

WFMOS で期待されるサイエンス ( ダークエネルギー編 ) 2008 年度光学赤外線天文連絡会シンポジウム 地上大型望遠鏡計画 :2020 年のための決心 2008 年 8 月 22 国立天文台 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻須藤靖 1 WFMOS で期待されるサイエンス ( ダークエネルギー編 ) 2008 年度光学赤外線天文連絡会シンポジウム 地上大型望遠鏡計画 :2020 年のための決心 2008 年 8 月 22 日 @ 国立天文台 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻須藤靖 1 ダークエネルギーと 21 世紀の物理 宇宙のサイズ 宇宙の加速膨張 137 億年 減速膨張 時間 万有斥力? 宇宙定数? ダークエネルギー? 一般相対論の破綻?

More information

太陽系外惑星探査

太陽系外惑星探査 http://hubblesite.org/newscenter/archive/2001/38/ Terra MODIS http://modarch.gsfc.nasa.gov/ http://www.nasa.gov/home/index.html / 2 Are we alone? Origins Where are they? (Fermi 1950) 3 4 0.5 arcsec 10pc

More information

ニュートリノ駆動型 超新星爆発シミュレーション 3Dと2Dの比較

ニュートリノ駆動型 超新星爆発シミュレーション 3Dと2Dの比較 2016/01/05 宇宙の歴史をひもとく地下素粒子原子核研究 第二回超新星ニュートリノ研究会 ニュートリノ観測による超新星爆発メカニズムの探求 滝脇知也 ( 理化学研究所 ) 1 2 Three phases of supernovae Presupernova phase Burst phase Accretion phase Cooling phase Kato+2015 吉田敬さん石徹白さん

More information

H20マナビスト自主企画講座「市民のための科学せミナー」

H20マナビスト自主企画講座「市民のための科学せミナー」 平成 20 年度マナビスト自主企画講座支援事業 - 日常の生活を科学の目で見る - 2008 年 11 月 13 日 ( 木 )~12 月 4( 木 ) 18:30-20:30 アバンセ 村上明 1 第 1 回 現代科学から見た星占い ー星占いの根拠って何? - 2008 年 11 月 13 日 ( 木 ) 村上明 2 内容 1. 西洋占星術の誕生から現在まで 2. 科学の目で見た西洋占星術 3.

More information

日本物理学会第 69 回年次大会宇宙線 宇宙物理領域 理論核物理領域合同シンポジウム重力波源とその電磁波 ニュートリノ対応天体 連星中性子星 (NS- NS) 合体からの 重力波 電磁波 ニュートリノ放射 仏坂健太 ( 京都大学 )

日本物理学会第 69 回年次大会宇宙線 宇宙物理領域 理論核物理領域合同シンポジウム重力波源とその電磁波 ニュートリノ対応天体 連星中性子星 (NS- NS) 合体からの 重力波 電磁波 ニュートリノ放射 仏坂健太 ( 京都大学 ) 日本物理学会第 69 回年次大会宇宙線 宇宙物理領域 理論核物理領域合同シンポジウム重力波源とその電磁波 ニュートリノ対応天体 連星中性子星 (NS- NS) 合体からの 重力波 電磁波 ニュートリノ放射 仏坂健太 ( 京都大学 ) Outline 連星中性子星合体の重力波天文学 連星中性子星合体に付随する電磁波 まとめ ü ショートガンマ線バースト ü 質量放出に伴う電磁波放射 ü Short GRB

More information

太陽系以外に惑星があることが初めて確認されたのは1995年のことでした

太陽系以外に惑星があることが初めて確認されたのは1995年のことでした 最新科学情報ポッドキャスト番組 ヴォイニッチの科学書 2010 年 11 月 13 日 Chapter-315 グリーゼの惑星配付資料 http://www.febe.jp/ http://obio.c-studio.net/science/ 星座の てんびん は星座にまつわるギリシア神話においては 女神アストライアが人間の魂を載せて善悪を量ったものと言われています アストライア神々の王ゼウスとテミス女神のあいだの娘です

More information

三裂星雲M20に付随する分子雲:分子雲衝突による大質量星形成

三裂星雲M20に付随する分子雲:分子雲衝突による大質量星形成 銀河中心領域の分子雲観測と MHD 鳥居和史 ( 野辺山宇宙電波観測所 ) 福井康雄, 榎谷玲依 ( 名大 ) 町田真美 ( 九大 ), 松元亮治 ( 千葉大 ), 鈴木健 ( 東大 ), 柿内健佑 ( 名大 / 東大 ) 銀河系中心部 8.5 kpc 銀河系中心? Rg ~ 0.001pc 1kpc Central Molecular Zone (CMZ) (Morris & Serabyn 1996)

More information

第?回基礎ゼミ

第?回基礎ゼミ Outer Rotation Curve プロジェクト ~ 現状と今後の展望 ~ ( 鹿児島の桜島 ) 本日の発表内容 1. 概要 2. 研究背景の紹介 3. 研究方法 4. これまでの研究結果 5. 議論 6. 今後 2010/09/16: 第八回 VERA ユーザーズミーティング @ 三鷹 鹿児島大学 M2 坂井伸行 1. 概要 銀河系の質量分布を明らかにするために進めている Outer Rotation

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation ガンマ線 ( と可視光 ) で見る宇宙 水野恒史広島大学理学部物理科学科高エネルギー宇宙研究室 @ 岡山大学 量子の世界と宇宙 2009 年 10 月 30 日 ( 金 ) Fermi ガンマ線衛星 かなた 望遠鏡 Tsunefumi Mizuno 1 Contents ( 目次 ) 1. 高エネルギー光子による宇宙観測 2. Fermiガンマ線衛星と かなた 可視望遠鏡 3. 最新の成果の紹介 :

More information

LEDの光度調整について

LEDの光度調整について 光測定と単位について 目次 1. 概要 2. 色とは 3. 放射量と測光量 4. 放射束 5. 視感度 6. 放射束と光束の関係 7. 光度と立体角 8. 照度 9. 照度と光束の関係 10. 各単位の関係 11. まとめ 1/6 1. 概要 LED の性質を表すには 光の強さ 明るさ等が重要となり これらはその LED をどのようなアプリケーションに使用するかを決定するために必須のものになることが殆どです

More information

sougou070507

sougou070507 総合演習 子どもの未来と教育 長島雅裕 ( 長崎大学教育学部 ) 1. 宇宙と地球 4/16 地球から見た宇宙 : 宇宙観の発展 4/23 現代の宇宙論 5/7 宇宙における地球 5/14 宇宙における生命 (JAXA 担当 ) この 4 回では 主として宇宙 地球 生命の自然科学的認識について扱います 質問は積極的に 私が担当する分について時間外に質問したい場合は 6 階 624 号室まで来てください

More information

視線速度精密測定による G型巨星の惑星探し

視線速度精密測定による G型巨星の惑星探し 視線速度精密測定による G 型巨星の惑星サーベイ III. 第 2 期プロジェクト観測 (2007~2009 年 ) の概要と実績 第 3 期プロジェクト観測 (2009~2012 年 ) の概要 佐藤文衛 1, 原川紘季 1, 大宮正士 2, Liu Yujuan 3, 泉浦秀行 4, 神戸栄治 4, 竹田洋一 5, 吉田道利 6, 伊藤洋一 7, 安藤裕康 5, 小久保英一郎 5, 井田茂 1

More information

Microsoft PowerPoint - chap8.ppt

Microsoft PowerPoint - chap8.ppt 第 8 章 : フィードバック制御系の設計法 第 8 章 : フィードバック制御系の設計法 8. 設計手順と性能評価 キーワード : 設計手順, 性能評価 8. 補償による制御系設計 キーワード : ( 比例 ),( 積分 ),( 微分 ) 学習目標 : 一般的な制御系設計における手順と制御系の性能評価について学ぶ. 学習目標 : 補償の有効性について理解し, その設計手順を習得する. 第 8 章

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation SWANS: Subaru Wide-Field AGN Survey これまでとこれから 長尾透 ( 愛媛大 ) 申し訳ありません 助成金財団の贈呈式でどうしても東京にいなければいけないため谷口さんに代読を依頼させていただきます ( 今日の夜には松山に戻ります ) 2009 年 10 月 15 日愛媛県松山市道後温泉にぎたつ会館研究会 超広域サーベイによる巨大ブラックホール進化の研究 : 観測と理論の連携

More information

変光星・突発天体現象概論

変光星・突発天体現象概論 変光星 突発天体現象概論 植村誠 ' 広島大学 ( @ 夏の学校 2011 本講義の目的 可視光で大きな変光を示す天体全般を広く浅く学ぶ いろんな星があるんだなあ と思ってくれれば 今日の話 変光星についてのイントロ 最近の国内でよく研究されてる変光星の概論 その他の変光星の概論 ' 時間ある限り ( まとめ 系統樹 GCVS 分類 GCVS 分類 GCVS I ~III の合計 '

More information

Chap. 1 NMR

Chap. 1   NMR β α β α ν γ π ν γ ν 23,500 47,000 ν = 100 Mz ν = 200 Mz ν δ δ 10 8 6 4 2 0 δ ppm) Br C C Br C C Cl Br C C Cl Br C C Br C 2 2 C C3 3 C 2 C C3 C C C C C δ δ 10 8 6 4 δ ppm) 2 0 ν 10 8 6 4 δ ppm) 2 0 (4)

More information

スーパー地球の熱進化と 磁場の寿命 立浪千尋 千秋博紀 井田茂 衛星系形成小研究会 2012 小樽

スーパー地球の熱進化と 磁場の寿命 立浪千尋 千秋博紀 井田茂 衛星系形成小研究会 2012 小樽 スーパー地球の熱進化と 磁場の寿命 立浪千尋 千秋博紀 井田茂 衛星系形成小研究会 2012 夏 @ 小樽 地球型惑星 岩石マントル 金属コア 岩石マントル 金属コア (e.g. Ida and Lin, 2008) HARPS CoRoT Kepler 観測された系外惑星と スーパー地球候補 赤 : トランジット法緑 : 視線速度法 惑星質量 ( 地球質量 ) 平均密度 (g/cm 3 ) 軌道長半径

More information

2009 年 11 月 16 日版 ( 久家 ) 遠地 P 波の変位波形の作成 遠地 P 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに P U () t = S()* t E()* t P() t で近似的に計算できる * は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録

2009 年 11 月 16 日版 ( 久家 ) 遠地 P 波の変位波形の作成 遠地 P 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに P U () t = S()* t E()* t P() t で近似的に計算できる * は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録 遠地 波の変位波形の作成 遠地 波の変位波形 ( 変位の時間関数 ) は 波線理論をもとに U () t S() t E() t () t で近似的に計算できる は畳み込み積分 (convolution) を表す ( 付録 参照 ) ここで St () は地震の断層運動によって決まる時間関数 1 E() t は地下構造によって生じる種々の波の到着を与える時間関数 ( ここでは 直達 波とともに 震源そばの地表での反射波や変換波を与える時間関数

More information

MW鹿児島

MW鹿児島 NGC1068 Dark Matter Halo baryon gas stars SMBH SMBH 1 SMBHs? (AGN) AGN Seyfertization Taniguchi 1987, ApJ, 317, L57 AGN The dead quasar problem (Rees 1990, Science, 247, 817) T AGN ~ 10 8 yrs AGN AGN

More information

1 2 3 4 5 1 1 136 2 137 2 1 1 138 2 1 2 139 140 141 142 3 143 3 144 145 4 1 2 146 3 4 147 5 1 2 3 148 1 2 149 3 5 1 2 150 3 151 1 152 2 153 6 1 2 154 3 155 4 1 156 2 3 4 5 157 7 1 2 3 4 158 5 159 6 8 1

More information

はじめに 卒業研究のテーマとして土星のリングを取り上げてきた 土星はその美しいリングを持つ惑星として有名である 太陽系の惑星では土星以外にもリングを持つ惑星に木星 天王星 海王星が挙げられるが 土星の持つリングはこの 3 つの惑星とは比べ物にならないほど はっきりとしていて特徴的である そこで本論文

はじめに 卒業研究のテーマとして土星のリングを取り上げてきた 土星はその美しいリングを持つ惑星として有名である 太陽系の惑星では土星以外にもリングを持つ惑星に木星 天王星 海王星が挙げられるが 土星の持つリングはこの 3 つの惑星とは比べ物にならないほど はっきりとしていて特徴的である そこで本論文 卒業論文 土星リングの起源と間隙 天文学研究室 09S1-010 川島雅大 1 はじめに 卒業研究のテーマとして土星のリングを取り上げてきた 土星はその美しいリングを持つ惑星として有名である 太陽系の惑星では土星以外にもリングを持つ惑星に木星 天王星 海王星が挙げられるが 土星の持つリングはこの 3 つの惑星とは比べ物にならないほど はっきりとしていて特徴的である そこで本論文では 研究のメインテーマとしてこのリングが何でできているのか

More information