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1 平成 19 年度 修士論文 ギターの有限要素法解析と音創生 Study on finite element analysis and sound creation for acoustic guitar 指導教員芝田京子准教授 副指導教員井上喜雄 教授 高知工科大学大学院工学研究科博士課程 ( 前期 ) 知能機械システム工学コース 神野晋平

2 第 1 章緒論 研究背景および目的 音の響き... 2 第 2 章アコースティックギター ギターの一般的構造 発音原理... 4 第 3 章音 振動の計測 実験方法および実験装置 計測結果 考察 第 4 章有限要素法解析 弦の有限要素法解析 張力を有する弦 弦の有限要素法モデルの構築 弦モデルの固有値解析 弦モデルの周波数応答解析 胴部の有限要素法解析 胴部の有限要素モデルの構築 胴部固有値解析結果 弦 - 簡易モデルの有限要素法解析 簡易連成モデルの構築 固有値解析結果 ギターモデルの有限要素法解析 ギターモデルの構築 ギターモデル固有値解析結果 周波数応答解析および結果 考察 第 5 章物理特性の変更 ヤング率の推定 周波数応答解析 考察 第 6 章振動波形の算出 減衰比の算出 モード歪エネルギー法 計算結果... 31

3 6.2 j 次モードの初期モード変位 ϕi の算出方法 加振点による弦の振動の違い 振動計算結果 音声波形の出力 考察 第 7 章結論 まとめ 今後の課題... 41

4 第 1 章 緒論 1.1 研究背景および目的近年, キーボードやエレクトーンなどのように信号処理を用いた電子楽器が多く普及している. 電子楽器の仕組みは, あらかじめ機械に特定の信号を記憶させボタンを押すなどの指示を出した場合に記憶させておいた特定の音が鳴るが, 電子楽器の音源は既存の楽器の音をもとに開発者の感性により創られた音が用いられている場合が多い. その場合, 音源開発者が電子楽器の販売者側であるので演奏者は限られた音源の中で音を選択しているものと考えられる. 次節で詳細を述べるが, 楽器の形が変化することで減衰や共鳴の違いにより音質が変化する. しかし, 楽器の形状による変化を取り入れた楽器はあまり見あたらない. そこでそのような楽器の一つとして, 演奏者が物理モデルをベースに形状や材質などの自分好みの物理特性をインプットし, 自分独自の音を創生するといった楽器の開発を目指す. 本研究では発生機構が比較的簡単なアコースティックギター ( 以下ギター ) をとりあげる. ギターの音色は弦楽器の特徴である基本周波数の整数倍の周波数成分の大きさや減衰により大きくかわると言われており, 弦を弾いた時の振動は, 弦と胴の部分の連成振動である. その減衰の大きさは, 胴の板構造の形状にも影響され, 音色を良くするためにさまざまな板構造が提案されている. 本研究の最終点は, 胴の形状や材料をインプットデータとして系の振動特性を空気系も含めて計算し, それにより音の波形を創生することを考えているが, その第一歩として, 本報では, ギターの音色は基本周波数の整数倍の周波数成分の大きさや減衰により大きくかわること, 弦と胴の部分の連成振動であること, さらに, それらは材質や形状により大きく変化することに着目し, 以下に示す 2 通りの方法により検討を行う. どちらの方法ともギターの音は弦と胴の部分の連成振動であることから, 有限要素法構造解析ソフト ANSYS を用い, 張力を有する弦および胴の構造部分のモデルを構築し連成を行う. まず,1 つ目の方法は, 材質の変更に着目し, 構築したギターモデルの弦の材質を変更したものと, 裏板のヤング率を実験により推定し, そのヤング率を適応したものを, それぞれ周波数応答解析を行い, 解析により材質の変更が音質にどのような影響を及ぼすか検討する. また, もう 1 つの方法は, 基本周波数の整数倍の周波数成分の大きさや減衰により大きくかわることに着目し, 構築したギターモデルの固有値解析結果から, モード歪エネルギー法を適応し減衰比を導出し, 弦を弾く位置をふまえ初期振幅を計算によって求める. さらに, それらの結果を基に自由振動応答波形を算出し, 音声波形に変換することで減衰と, 弦を弾く位置により音質がどのように変化するか検討を行った. 1

5 1.2 音の響きまず, 我々が普段耳にしている音は様々な振動が重なり合って聞こえて来ている. その一例として, ギターの音が我々の耳に伝わるまでの概略図を図 1.1 に示す. 環境とは部屋など音の発生する空間の響きの情報である. 図 1.1 に示すようにギターの音は 弦の振動, 胴の振動, 胴内部の空気の振動, さらに 環境 すべてが足しあわされて耳に聞こえてきている. + 胴内部の胴の振動 + + 環境空気の振動 弦の振動 図 1.1 ギターの音の伝達外略図 楽器の形が変化することで減衰や共鳴の違いにより音質が変化する とは, 弦の材質を変えると 弦の振動 が変化し, 胴の形状や材質を変更すると 胴の振動 及び 胴内部の空気の振動 が変化する. よって耳に聞こえてくる音が変わるということである. 2

6 第 2 章アコースティックギター 2.1 ギターの一般的構造ギターは, 代表的なものとしてアコースティックギターとエレクトリックギターが挙げられる. アコースティックギターはエレクトリックギターのように増幅器を使用せず, 本体のみで音を奏でる楽器である. ギターの構造は, 弦が 10 本以上張られたものやヘッドが 2 個存在するものがあるが, 一般的には 6 本の弦が張られたものを指す.6 本弦の張られた一般的アコースティックギターの構造を図 2.1 に示す. 図に示すように表板, 側板, 裏板に分けられ, 表板と裏板には力木や補強棒, 側板にはコーナー材などを取り付けることで補強がなされている. 前章でも述べたように, ギターの音色は弦楽器の特徴である基本周波数の整数倍の周波数成分の大きさや減衰の仕方により大きくかわると言われており, それらは胴の形状や材質, 力木の配置などに影響され, 音色を良くするためにさまざまな板構造が提案されている. 本研究ではアコースティックギターのフラットトップギターを用い, 弦は規定された周波数, 第 1 弦 329.6Hz, 第 2 弦 246.9Hz, 第 3 弦 196Hz, 第 4 弦 146.8Hz, 第 5 弦 110Hz, 第 6 弦 82.4Hz, に調弦した 6 本が張ってある. 図 2.1 アコースティックギターの構造 1) 図 2.2 力木の配置例 1) 3

7 2.2 発音原理アコースティックギターは, 増幅器は用いず, 胴部分で音を増幅させ音を奏でる楽器である. その振動は, 連成振動と考えられ, 弾いた弦はほんのわずかしか空気中に音を直接放射せず, 駒や表板を励振する. そして, 表板が内部, 側板, 裏板にエネルギーを伝え, 音は振動している板, 響孔を通じて放射される. また, 音のでも低周波数領域では表板は側板と内部を通してエネルギーを伝え, 高周波数領域ではほとんどの音が表板から放射される. 高周波数 駒 表板 弦 低周波数空洞 響孔 表板 側板 裏板 図 2.3 ギターの振動伝達概略図 4

8 第 3 章音 振動振動の計測 実際のギターを音と振動の見地から計測を行い, ギターの特性について考察する. 3.1 実験方法および実験装置 a 図 3.1 YAIRI AY-38 計測に用いるギターは図 3.1 に示す YAIRI 製 AY-38 である. このモデルは同社のスタンダードモデルである. ギター奏者は第 5 弦 (110Hz) の音 A2 を基準に調弦することが多く, さらに国際基準ピッチも 440Hz ラ の音であり, 第 5 弦の開放の音と一致することから本実験では第 5 弦をとりあげ, 開放の状態で高速フーリエ変換機 FFT アナライザを用いて時刻暦波形, 周波数スペクトルさらに, 時刻暦波形を 0.5 秒刻みでフーリエ変換を行うショートタイム FFT により計測を行う.FFT アナライザにはギターの音を計測するためにマイクロフォンと表板の振動を計測するためにチャージ式振動計をセンサとして用いた. チャージ式振動計は図 3.1 に示す点 A の位置に設置し, マイクロフォンの設置位置は空間の響きの影響が少なくなるよう響孔の正面とした. 5

9 (a)fft アナライザ (b) マイクロフォン (c) チャージ式振動計図 3.2 計測機器 FFT アナライザ ONO SOKKI Multi-purpose FFT Analyzer CF ch のデータを受信でき振動の振幅や周波数スペクトルのグラフを観測できる機器である. マイクロフォンとチャージ式振動計を用い波形を測定する. 今実験では, 弦を弾く力による誤差を少なくするために average 機能を使用し,10 回の計測を平均化する. マイクロフォン SONY ECM-23F3 響孔の付近に設置した. チャージ式振動計 Bruel & Kjaer 4383 型 ギターの点 A に設置した ( 図 3.1). 6

10 3.2 計測結果 マイクロフォン, チャージ式振動計で計測した時刻暦波形を図 3.3 に示す. (a) マイクロフォン (b) チャージ式振動計 図 3.3 ギターの時刻暦波形 7

11 マイクロフォン, チャージ式振動計で計測した周波数応答を図 3.4 に示す. (a) マイクロフォン (b) チャージ式振動計 図 3.4 ギターの周波数応答 8

12 マイクロフォンで時刻暦波形を 0.5 秒刻みでフーリエ変換を行い,3D 表示したものを図 3.5 に示す. 図 3.5 ショートタイム FFT 9

13 3.3 考察まず, 時刻暦波形について見ると, マイクロフォンは立ち上がりが穏やかであるがチャージ式振動計では弦を弾くとすぐに立ち上がる. また,0.4~0.6 秒に着目するとチャージ式振動計はマイクロフォンと比べ密である. これらは 2.2 節で述べたように振動の伝わり方の違いであると考えられる. 高周波成分は主に表板から放射されるためチャージ式振動計では立ち上がりが早くなり, 表板に設置したチャージ式振動計は高周波数成分の影響が大きかったためグラフが密になったと考えられる. マイクロフォンは高周波数成分の影響を受けにくかった事と, 低周波数成分は表板からの直接放射するのではなく空洞, 響孔の順に振動が伝達されるため遅れが生じたと考えられる. さらに, マイクロフォンではギター特有のうなりが顕著である. このことから胴や胴内部の構造に比べ空気系の影響が大きいと考えられる. 次に周波数応答を比較すると, チャージ式振動計はマイクロフォンに比べ高周波数成分を多く含んでいる. これは時刻暦波形と同様に高周波数成分は表板から多く放射されるため表板に設置したチャージ式振動計は高周波数成分の影響を多く受けたためと考えられる. また,110[Hz] を基本振動数とした整数倍の周波数成分でピーク値をとることが確認できる. ショートタイム FFT を見ると, 低周波数では減衰が遅く, 高周波数では減衰が早いことがわかる. 10

14 第 4 章 有限要素法解析 前章の実験からギター周波数応答は基本周波数の整数倍の周波数でピーク値を取ることが確認できた. 本研究では, ギターの音は弦と胴の連成振動であることを考慮し, 弦と胴を連成したモデルで ANSYS を用い有限要素法解析により検討を行うが, 実際に弦と胴の連成が可能であるか確認のため, 張力を有する弦, ギターの胴部分, さらに弦と簡易モデルを連成したモデル ( 以下簡易連成モデル ) の解析を行い, 最終的に弦と胴の連成モデル ( 以下ギターモデル ) から検討を行う. 4.1 弦の有限要素法解析 張力を有する弦 弦の固有振動数は基本周波数の整数倍でピーク値を取る. ここでは, 張力 T で張られた 弦長 L, 単位長重量 ρ の弦について考える. その場合の弦の固有振動数 f は f 1 ω = 2π n 2L T ρ = (4.1) となる. モード数 n = 1の場合が基本振動数である. n = 2 のときを第 2 倍音といい, これ を f 2 とすると f 2 = 2 f1 となり, 弦は基本振動数 f1の整数倍を固有値とし, 無数の固有振動 があることがわかる. また (4.1) 式より弦に加わる張力 T は, T ρ n ( 2Lf ) 2 = (4.2) と表される. (4.1) 式,(4.2) 式より, ナットからサドルまでの弦長を 0.655[m] とし,(4.1) 式を基にギタ ーで使用される第 1 弦から第 6 弦までの弦の振動数と張力を求めたものを表 4.1 に示す. 弦番号とは,6 本の開放弦を高い振動数から順に並べたときの番号で,1 弦から順に振動 数が低くなる. 弦の材料は 1 弦,2 弦がステンレス鋼,3~6 弦が青銅 ( ブロンズ ) である. (4.1) 式から得られる各モード数における固有振動数を表 4.2 に示す. 結果から弦の固有振動 数は各モード数の整数倍であることがわかる. 11

15 表 4.1 弦の固有振動数と張力弦番号振動数 f[hz] 単位長重量 ρ[g/cm] 張力 T[N] 弦の外径 [mm] 材料 ステンレス鋼 青銅 表 4.2 モードごとによる弦の固有振動数 ( 理論値 ) [ 単位 :Hz] モード数第 1 弦第 2 弦第 3 弦第 4 弦第 5 弦第 6 弦

16 4.1.2 弦の有限要素法モデルの構築本節では第 5 弦のモデリングを行う. 第 5 弦には図 4.1 に示すように低音成分を強調するための巻き線構造がある. しかし, 質量としては働くが曲げ剛性には寄与しないと考え, 構造は無視し, 巻き線による質量増加分は断面積として考慮し, 断面 2 次モーメントは考慮しない. その要素タイプは,BEAM4, 弦長 0.655[m], 断面積 [m 2 ], 材質は青銅とした. 実際の弦は調弦により張力を有するが, 初期ひずみを与えることで張力を加えられた弦を表現する. また, モデルに加える初期ひずみは次式で表される. T = AE ε (4.3) 張力 T, ヤング率 E, 断面積 A を上式に入力することによって初期ひずみを求めることができる. 次にモデルの要素分割, 境界条件の定義を経て固有値解析を実行する. しかし弦に張力を加えるときは始めに静解析を行い, 初期ひずみによって加えられた弦の張力を初期応力として定義してモード解析を実行する必要がある. モード解析を行った後に, 任意の位置に加えた荷重に対する弦の応答を確認するために, 周波数応答解析を行う. 図 4.1 第 5 弦の構造 13

17 4.1.3 弦モデルの固有値解析 (a) [Hz] (b) [Hz] (c) [Hz] (d) [Hz] (e) [Hz] (f) [Hz] 図 4.2 弦の固有値解析結果 14

18 4.1.4 弦モデルの周波数応答解析次に, 任意の位置に加えた荷重に対する弦の応答を確認するために, 周波数応答解析を行う. 荷重は図 4.3 に示すように節点に-Y 方向に 1[N] の力 F を与えるものとする. また, その時の周波数応答解析の結果を図 4.4 に示す. 図 4.3 弦に荷重を与えた様子 図 4.4 周波数応答 15

19 第 5 弦の固有値解析を行った結果, 梁要素に初期ひずみを加え張力を再現することで, 約 110[Hz] を基本周波数として整数倍の固有振動数が得られ, 理論値ともおおむね一致する結果となった. 弦の任意の位置に荷重を加え周波数応答解析の結果も同様に 110[Hz] を基音として 220[Hz],330[Hz] と整数倍の周波数成分でピーク値を取ることが確認できる. よって, 梁要素に初期ひずみを与え張力を再現すれと弦モデルの構築は可能であるといえる. 4.2 胴部の有限要素法解析 胴部の有限要素モデルの構築本節では, ギターの胴部の有限要素モデルを構築し, 固有値解析を行う. 構築したモデルの概観図を図 4.5 に示す. 胴部に使用した要素タイプは側板と裏板は SHELL93, 表板とネック, 駒, サドルは SOLID45 で構成した. 表板はスプルース, 側板と裏板, ネックにはマホガニーが用いられており, パラメータとしてそれぞれ材質の平均的な材料物性値を用いる. 木材は木目や繊維方向などから異方性であると考えられるが, 本研究では等方性として定義する. また, 胴内部には補強材や力木が取り付けられているが, 本節では省略する. 固有値解析結果を図 4.6 に示す. z y x 図 4.5 ギターの有限要素モデルの概観図 16

20 4.2.2 胴部固有値解析結果 (a) [Hz] (b) [Hz] (c) [Hz] (e) [Hz] (d) [Hz] 図 4.6 胴部の固有値解析結果 17 (f) [Hz]

21 4.3 弦 - 簡易モデルの有限要素法解析 簡易連成モデルの構築本節では, 弦と胴部モデルの連成が可能であるか検討するため, 図 4.7 のような板材に第 5 弦を張っただけの簡易なモデルを構築し, 弦の固有値解析が可能であるか検討する. モデルの板材に使用した要素は SOLID45 で構成し, 板の材料はスプルースを用いた. 弦長が 0.655[m] になるように設計し, 弦のモデリング条件は 4.2 節で構築した弦のモデリングと同条件とする. 境界条件は箱の裏を全自由度固定とし 4.2 節で求めた初期ひずみ をパラメータとして与えて弦を取り付けた場合 ( ここでは単純の 2 節点を結ぶ ) の固有値解析を行う. 図 4.7 有限要素モデルの概観図 18

22 4.3.2 固有値解析結果左に弦のみの解析と同様に初期ひずみを とした場合, 右に初期ひずみを とした場合のそれぞれ 1 次モードと 2 次モードの固有値解析結果を示す. 左右比較すると初期ひずみを とした場合は固有振動数が理論値よりも低い値となるが,2 次モードでは 1 次モードの 2 倍の振動数を取り弦の特性を持っている. また, 初期ひずみを とすることで約 110[Hz] の第 5 弦の振動数が得られ,2 次モードでは 2 倍の 220[Hz] と整数倍であることも確認できる. この結果より,2 節点に弦を取り付けた場合でも弦の特性を得ることができることが確認できた. また, この結果より弦と胴部の連成モデルの固有値解析が可能であるという見通しが立った. (a) [Hz](ε= ) (b) [Hz](ε= ) (c) Hz (ε= ) 図 4.8 固有値解析結果 (d) Hz (ε= ) 19

23 4.4 ギターモデルの有限要素法解析 ギターモデルの構築本節では, 前節の結果を参考にして弦と胴部の連成モデルを構築する. 胴部に第 5 弦を取り付ける場合, 図 4.5 のギターの胴モデルのナットとサドルの 2 節点に取り付け, 固有値解析並びに周波数応答解析を行う. 20

24 4.4.2 ギターモデル固有値解析結果 ギターモデルの固有値解析結果を図 4.9 に示す. 左側に基本周波数の整数倍の振動数を持 つモード, 右側に整数倍から外れた振動数で固有値を取るモードを示す. (a) モード [Hz] (b) モード [Hz] (c) モード [Hz] (d) モード [Hz] (e) モード [Hz] 図 4.9 固有値解析結果 (f) モード [Hz] 21

25 4.4.3 周波数応答解析および結果ギターモデルの周波数応答解析を行う. 図 4.10 に示すように響孔付近の矢印の位置で x 軸方向に 1[N] の荷重を与え, 弦を引く動作の再現を行う. また, 測定点は第二章の実験と同様に駒付近の A 点とした. その時の周波数応答を図 4.11 に示す. A 図 4.10 加振点と計測点 図 4.11 周波数応答 22

26 4.5 考察弦モデルの固有値解析, 周波数応答解析の結果ともに 110[Hz] を基音として 220[Hz], 330[Hz] と整数倍の周波数成分でピーク値になることが確認できた. よって, 張力を有する弦は張り要素に初期ひずみを与えることで再現できるといえる. 簡易モデルと弦の連成を行った場合では, 初期ひずみに 与えると, 弦のみの結果と比べて固有振動数が低い値となった. しかし, 初期ひずみを とした場合では各モードで第 5 弦の固有振動数に近似した振動数が得られた. これは, 簡易モデルに弦の張力によってたわみが生じたため初期ひずみが設定した値より小さくなったためと考えられる. このことから, 初期ひずみを変更することで調弦が再現できることがわかる. これらの結果を参考にして弦と胴の連成モデルを構築し, 固有値解析を行った結果, 第 5 弦の固有振動数に近似した振動数が得られた. また, 整数倍以外にもモードがあることを確認した. それぞれの変形量を見ると整数倍の振動数では胴はほぼ変形しないのに対し整数倍から外れた振動数では胴の変形が確認でき, 胴の変形は整数倍の振動数から外れるほど大きくなる. 周波数応答解析結果から 110[Hz] を基音として 220[Hz],330[Hz] と整数倍の周波数成分でピーク値となっていることが確認できる. 整数倍の振動数で固有値をとり, 周波数応答においても整数倍の振動数でピーク値を取ることから, このモデルはギターモデルとして有効であるといえる. どのモデルも弦の振動特性と同じ整数倍の固有値を持ち, ひずみを変更し, 弦の固有振動数が変化した場合でも同様に連成モデルの固有値が変化することから, 周波数特性は弦の振動特性が大きな影響をおよぼす. 23

27 第 5 章物理特性の変更 前章の解析からギターの周波数特性は弦の振動特性が大きな影響を及ぼすことがわかった. しかし同一の調弦を行ったものでもギター, 弦のメーカー, さらには同じメーカーであってもモデルが異なると音色が大きく変化することから音色には弦, ギターの形状や材質も大きな要因であると考えられる. さらに前章では, 木材を等方性と仮定し ANSYS により解析を行った. しかし, 実際の木材は木目や繊維方向などから異方性がある. そこで, 本章では, 前章で構築したギターモデルを使用し, 提案する楽器のように材質を変更することで振動特性がどのように変化するか解析を行う. 今回は, その一例として弦の材質をステンレス鋼に変更した場合と, 前節で等方性と仮定しておいた木材の性質を実験からヤング率を推定し, 裏板に異方性のヤング率を適応した場合の二例を報告する. 5.1 ヤング率の推定同一素材の部分が多く構造の簡単な裏板の一端を図 5.1 に示すように固定し自由振動をさせ, 振動数を計測した後に ANSYS で同様の拘束を与えて固有値解析を行い固有振動数の計算値が計測値と一致するようヤング率を設定し木材の異方性を再現する. この際, 図 5.2 に示す振動数の 1 つ目のピークに着目し, 固定位置から加振点方向へのヤング率が支配的であると仮定しヤング率の設定を行った. 解析で得た 1 次モード結果を図 5.3 に示す. また, 各パラメータを表 5.1 に示す. (a) x 軸固定 図 5.1 裏板固定方法 (b) y 軸固定 24

28 e d u it -80 n u g -100 a M Frequency[Hz] (a) x 軸固定 e d u it -80 n u g a -100 M Frequency[Hz] (b) y 軸固定図 5.2 裏板自由振動周波数応答 表 5.1 裏板の異方性ヤング率 密度 [kg/m 2 ] 460 RX 2.32E+09 ヤング率 [N/m 2 ] RY 5.00E+08 RZ 7.25E+09 25

29 (a) x 軸固定 6.063[Hz] (b) y 軸固定 5.395[Hz] 図 5.3 裏板解析結果 26

30 5.2 周波数応答解析前節で, 裏板を自由振動させることでヤング率を推定した. そこで, 木材を等方性と仮定したギターの胴モデルに材質を青銅とした弦の連成モデルを基本モデルとし, 裏板部分を実験から求めたヤング率を適応したモデル, 弦の材質をステンレス鋼としたモデルに変更し, 固有値解析と周波数応答解析を行い音質にどのような影響を与えるか検討した. 加振点と計測点を図 4.10 と同様に, 矢印部分を加振し A を計測点とした. また, ステンレス鋼の弦はヤング率 197[GPa], ポアソン比 0.34 とし, 初期ひずみ以外の解析条件は前節のギターモデルと同じものを用いる. 27

31 (a) 基本モデル (b) 弦変更 (c) 裏板変更 図 5.4 周波数応答解析結果 28

32 5.3 考察本章では提案する楽器のように材質を変更することで振動特性がどのように変化するかを検討した. 今回はその一例として弦の材質をステンレス鋼に変更した場合と, 裏板に異方性のヤング率を適応した二例を検討した. まず, 基本モデルと弦の材質を変更したモデルを比べると, 基本モデルでは 110Hz を基音とし 220Hz,330Hz と整数倍に近い周波数でピーク値を取ることが確認できるが, 弦の材質をステンレス鋼に変更した場合も 110Hz,220,330Hz と整数倍の周波数でピーク値取ることが確認できる. しかし, 各ピーク値で強さが異なることがわかる. また, 胴に異方性のパラメータを適応したモデルでも同様に周波数の一致は見られるが, 強さが異なることがわかる. 各モデルともピーク値の取り方が異なることが確認できた. 音色は周波数成分の大きさによって決定されることから, 胴や弦の材質を変更することで音質が変化すると考えられる. 29

33 第 6 章振動波形の算出 本節では, モード歪エネルギー法により減衰比を, 弦の弾く位置を考慮した初期モード変 位を算出し, それらの計算結果を基に自由振動応答波形を算出する. さらに, 計算によっ て求められた振動波形を音声波形に変換することで, 振動の見地から音を創生し, 減衰や 弦を弾く位置が音質にどのような影響を及ぼすか検討を行う. 6.1 減衰比の算出 モード歪エネルギー法 まず, 全体の減衰比をζ, 弦の減衰比をζ, 胴の減衰比 ζ をとする. 振動モード U は U = U b s U (6.1) s となる. このとき弦 s の両端は胴側 b とする. また簡単のために両端の変位は無視するも のとすると, モード全体の歪みエネルギーの 2 倍を k とすれば k = U T KU (6.2) となる. ここで K は全体系の剛性マトリックスである. 次に, 弦の歪みエネルギーの2 倍を k s とすれば b k T = U K U s s s (6.3) となり, 全体の歪エネルギーに対する弦の歪エネルギーの分担率 εs は s = k s ε (6.4) k となる. よってモード減衰比 ζ は s s b ( ε ) ζ = ζ ε + ζ 1 (6.5) で表せる. s 30

34 6.1.2 計算結果 弦と胴の減衰比を任意の値として全体の減衰比の計算を行う. まず, 表 6.1 に弦の歪み エネルギーの分担率を, 表 6.2 にそれから得られる減衰比を示す. 表はすべて左側に振動数 が基本振動数の整数倍の場合, 右側は振動数が整数倍でないモードである. 表 6.1 分担率 mode 分担率 mode 分担率 表 6.2 減衰比 (a)ζb=0.05,ζs=0.001 mode 減衰比 mode 減衰比 (b) ζb=0.15,ζs=0.003 mode 減衰比 mode 減衰比 まず, 分担率について見ると整数倍モードでは弦の分担率は, 約 1 と大きく, 弦が支配的である. 逆に整数倍でない振動モードでは分担率が小さく胴の振動が支配的なモードであることがわかる. 次に減衰比を見ると, 弦の減衰比は胴の減衰比に比べ小さいため, 弦の支配的なモードでは胴が支配的な整数倍でない振動モードに比べ減衰比が小さくなる. また, 材質を変更を仮定して減衰比を変更すると全体の減衰比が変化することが確認できる. 31

35 6.2 j 次モードの初期モード変位 ϕi0 の算出方法 x を弦を弾く方向と仮定し, x i ( i = 1 ~ n ) を弦の初期変位の形状とすると x s = U jϕ j 0 モードの直行性より i j なら (6.6) T U MU = 0 (6.7) j となるので x s = 0 i n T UM U j MU jϕ j = m jϕ j (6.8) j= 1 x U s UM = 0 U s b T M 0 s 0 M b x U M s s = 0 UbM s b T x s 0 (6.9) ここで m は j 次のモード質量, M s は弦の質量マトリックス, M b は胴の質量マトリックス である. j したがって j 次モードの初期変位 ϕ j0 は j 0 { } M x X / n n s i= 1 = m i j i ϕ (6.10) となるので, j 次モードの系全体の初期変位 u j 0 は u = U ϕ T = U s M sx s = x M n s i= n n i X (6.11) j 0 j j i となる. この場合,U が振動モードであり,ϕ は各モード成分である. 32

36 6.3 加振点による弦の振動の違い 本節では弦を弾く位置での振動の変化について検討する. z sin ( ny ) y 弦 b π ( 弦長 ) 図 6.1 初期変位 全体の弦長を π として, 弦の任意の位置, ここでは点 a の位置で弦を弾くと仮定し, 弦 の端からの距離を b とし, 図の放物線を sin とすれば, 点 a の位置は a = bc (6.12) となる. 初期変位を 1 とした場合, 弦の式は z 1 = (1/ a) y ( 0 y a) z 1 π = y + π a π a 2 ( y π ) となる. ny a (6.13) a (6.14) z n = ϕ j sin jy (6.15) j= 1 と置き直交条件を利用すれば, モードごとの変形量を求める積分式は a π { sin( jy) z ( y) dy sin( ny) z ( y dy} x = 1/ π ) ) ( + a (6.16) となる. このとき n は次数である. 33

37 表 6.2 に計算で求めた各モードの初期振幅, 図 6.2 に各モードに 6.1 節で求めた減衰比を適応し, フーリエ変換を行った結果を示す. まず, 表について見ると, 初期変位は基本的に高次モードほど振幅が小さくなることがわかる. また,b=0.5 の場合,2 の倍数のモードで初期振幅がほぼ 0 になり,b=0.333 の場合では 3 の倍数モードで初期振幅が 0 に近くなる. 次に FFT 結果についてみると, 初期変位の場合と同様に,b=0.5 の場合では 2 の倍数モードでピーク値を取らず,b=0.333 では 3 の倍数モードでピーク値を取らない. よって, 弦を弾く位置を1 / x とすると弦の振動は x n 次モードで振幅はほぼ 0 という関係が成り立つ. 表 6.2 各モードの初期振幅 モード 初期振幅 (b=0.9) モード 初期振幅 (b=0.5) モード 初期振幅 (b=0.333)

38 (a) b=0.769 (b) b=0.5 (c) b=0.333 図 6.2 FFT 結果 35

39 6.4 振動計算結果前節までに, 計算により初期変位と減衰, また有限要素法解析により変形量を得られた. 本節ではそれらの結果から図 4.10 に示す A 点の時刻暦波形の算出を行う. その計算結果を図 6.3 に示す. 減衰比と同様に左側に整数倍の振動数, 右側に整数倍でない場合を示す. (a) ζb=0.05 ζs=0.001 (b) ζb=0.15 ζs=0.003 図 6.3 時刻暦振動波形右側の整数倍でない振動数のモードを見ると, 整数倍のモードに比べ減衰が早いことがわかる. さらに, 減衰比を変更することで振動の様子が変化することが確認できる. このことから, 減衰比を変更することで音質の変更は可能であると考えられる. 36

40 6.5 音声波形の出力本節では, 前節の弦の初期変位と胴の変形量から振動の見地から, ギターの音質について検討する. 弦を弾く位置を b=0.769,b=0.5 とし, それぞれ, 減衰比をζ = 0.001, = とし s ζ b た場合と, 減衰比をζ = 0.003, = とした場合をそれぞれ図 6.4,6.5 に示す. こ s ζ b のときの弦の振動は, x n から x n+ 1 までは, x n の振動が支配的であると仮定し,ANSYS による変形量結果から算出した. 計算結果を以下に示す. 図は, 上から 0~5 秒の振動波形, 0~0.5 秒までの振動波形, パワースペクトル波形である. 37

41 (a) b = (b) b = 0. 5 図 6.4 ζ = 0.001, = s ζ b 38

42 (a) b = (b) b = 0. 5 図 6.5 ζ = 0.003, = s ζ b 39

43 6.6 考察本章では, 減衰比と初期変位の算出から振動波形の導出し, 音質の評価を行った. まず, 減衰比についてみてみると, 振動数を取るモードでは減衰比が小さく, 整数倍でないモードでは減衰比が大きくなる. また, 弦と胴部の減衰比を変更すると全体の減衰比が変化することがわかる. 算出した減衰比と解析によって得た変形量により導いた振動波形を見ると, 整数倍の振動数は整数倍でない振動数と比べると初期振幅が大きく, さらに, 整数倍でない振動成分は減衰が早く, ある程度時間が経過すると振動が非常に小さくなることがわかる. また減衰比を変化することで振動の様子が変化する. また, 弦を弾く位置での振動の変化では, 弦の 1/2 の位置を弾くと 2 倍の振動モードで, 1/3 の位置では倍の振動モードでピーク値を取らないことが確認でき, 1/ x の位置を弾く と x モードで振動が得られないという結論を得た. n 減衰比と計算により求めた初期変位から弦のみの振動モードと胴の振動モードを考慮した振動波形を算出した結果では, 弦を弾く位置により得られない周波数も存在するが整数倍の振動数でのピーク値を確認した. しかし, 胴の振動モードを考慮し,b=0.9 とした場合では整数倍以外でもピーク値を確認できる. これは,b=0.5 とした場合は, x n から x n+ 1 ま では, x n の振動が支配的であると仮定したため, 初期変位が 0 となったモードが多くなり, 整数倍のみでのピーク値となり,b=0.9 の場合では, 弦, 胴ともに変形するモードでピーク 値を得たと考えられる. 以上から, 振動波形は減衰比, 初期振幅, 弦を弾く位置が大きく影響していることがわ かる. しかし, 減衰比, 初期振幅は計算により算出可能であり, 変更も可能である. この ことから, それらを調節することで, 音質の変更は可能であるといえる. 40

44 第 7 章結論 7.1 まとめ本研究では, 演奏者好みの音を創生する楽器の開発を目指し, ギターの音は弦と胴の部分の連成振動であり, 減衰や初期振幅が音質に大きく影響していることから, 以下のような手法から音声波形の創生を目指した. ANSYS により, 形状, 弾性率, 密度を与え, 弦と胴の連成からギターモデルを構築し, 有限要素法による固有値解析を行った. また, 弦と胴の材料減衰と固有値解析の結果からモード歪エネルギー法を用いてモード減衰比の計算, さらに, 弦を弾く位置と固有値解析の結果から弦を弾く場合の初期モード変位の計算を行い, それらの結果を基に自由振動応答波形を算出し, 音声波形の創生を行った. その結果, 多くの固有振動数のうち弦の振動が支配的なモードで基本周波数の整数倍の固有振動数を持ち, さらに, 減衰比は整数倍以外の固有振動数を持つモードが大きく振動がすぐに減衰する. また, 弦を弾く位置により各モードの大きさが変わる. これらは, 実際の現象とある程度一致する結果が得られた. これらから, 提案する手法により, 楽器の形状, 材料特性, さらに弦の弾く位置を設定を行うことで, 自分好みの音を創生可能になった. 7.2 今後の課題 自分好みの音を創生可能であると見通しを得たが, 今回は表板の一点のみの振動から得 た結果である. よって, 各点の波形を導き, 空気系を考慮する必要がある. 41

45 謝辞 この研究を進めるにあたり, 丁寧なご指導, ご助言を賜りました井上喜雄教授, 芝田京子講師に深く感謝の意を表します. 一緒に支えあって研究をした知能機械力学研究室のみなさんに深く感謝いたします. 42

46 参考文献 1) N.H.Fletcher / T.D.Rossing 楽器の物理学 シュプリンガーフェアラーク東京 P235 ~P237 2) Raymond.A.Serway 科学者と技術者のための物理学 Ib 力学 波動 学術図書出版社 3) CAD/CAE 研究会 :ANSYS 工学解析入門 : 理工学社,2001 4) 原文雄 : 機械力学 : 朝倉書店,1996 5) 李相信卒業論文 物理モデルを用いた音の創生 高知工科大学 6) 岩部嵩司, 神野晋平, 井上喜雄, 芝田京子 : 有限要素法解析と音の創生 : 日本機械学会中四国学生会第 37 回学生員卒業研究発表会前刷集 P.197,

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