KASEAA 52(1) (2014)

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1 解説 TRP チャネルがさまざまな 刺激に応答できる仕組み * 1 * 2 * * 48

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3 図 2 哺乳類 TRP チャネルの構造 情報 A TRPA1 の電子顕微鏡単粒子解析 像, 図中破線部分は構造から予測した 細 胞 膜 の 界 面 の 位 置 を 示 す B TRPV1 のアンキリンリピート C TRPM7 の α-キナーゼドメイン D TRPM7 のコイルドコイルドメイン の 各 X 線 結 晶 構 造 図 は PDB, EMDB から得た座標 マップより作 成 性 TRPV1 V2 の温度センサーモジュール TM1 領域 アンキリンリピートなどについては X 線結晶構造解析 10 近傍の N 末端側細胞内ドメイン の例など限られた によってモジュール単独での高分解能の構造が報告され 報告しかなく 多くの研究ではチャネルタンパク質の部 ている 図 2B, C, D ところが これら構造が明らか 分的な欠損体を用いた機能欠失体によって モジュール にされたモジュールと TRP チャネルのイオンチャネル の機能が提案されている モジュールと機能制御の関連 開口制御の関連性そのものが明確でないものも多く を詳細に議論するためには 構造と機能の相関研究によ チャネル開口制御のメカニズムの理解はこれまで進んで る構造生物学的なアプローチから TRP チャネル制御機 いるとは言いがたい状況にあった そこで筆者らは TRP チャネルのなかでも比較的簡 構を解明することが望まれてきた TRP チャネルは 電子顕微鏡による単粒子解析によ 単な機能制御モジュール構造をもつと推測された真菌由 り いくつかの分子について全体構造が得られている 来 TRP チャネルファミリーに着目し これらをモデル TRPA1 図 2A, TRPC3, TRPM2, TRPV1, 4 の構造が 分子として TRP チャネルのマルチモーダル制御の分 明らかにされたことによって それまで予想されてきた 子基盤を明らかにすることを目的として研究を行っ ように TRP チャネルと同じ電位依存性カチオンチャ た 15 ネルスーパーファミリーに属する電位依存性カリウム チャネルなどと同様に 4 量体の中心にイオンチャネル 真菌由来 TRP チャネル TRPGz の開口制御の仕組み ポア構造を有することが示され 11 ファミリー間のメ ンバーで構造 機能の比較が可能になった 12 ところ 1. 真菌由来 TRP チャネルファミリー が 電子顕微鏡解析によって得られる立体構造の分解能 酵母やカビになどの真菌類では 上述した 7 種の TRP は低いため TRP チャネルの機能の詳細について議論 チャネルに分類されない TRP チャネルファミリーが見 することは難しい 本稿出版直前に 電子顕微鏡による いだされている 最も研究されている真菌 TRP チャネ 単粒子解析法によって 立体構造から機能に迫ることが ルが出芽酵母 由 来 TRPY1 可能な高い分解能で TRPV1 の立体構造が発表され yeast vacuolar conductance 1, YVC1 で あ る 16 た 13, 14 今後さまざまな機能状態での立体構造情報が TRPY1 は 液胞膜に存在し 高浸透圧や液胞膜の膜伸 蓄積することにより TRP チャネルの機能制御の分子 展によって開口して 細胞質内のカルシウムイオン濃度 メカニズムの理解も大きく進展すると期待される 一 上昇を引き起こす さらに 細胞質内のカルシウムイオ 方で TRP チャネルがもつモジュール構造のうちのい ンによってチャネルの開口が促進されることが明らかに くつか たとえばコイルドコイル キナーゼドメイン されている 17 50,

4 などの酵母由来の TRP チャネルである TRPY2, TRPY3 3. TRPGz の機能モジュール も TRPY1 欠損出芽酵母に異種発現させた場合浸透圧 マルチモーダルなチャネル開口制御は 細胞内ドメイ 応答性を示すこと 液胞パッチクランプ実験よって液胞 ンのモジュールが関与していると考えられることから 膜に浸透圧を与えた際にチャネル開口が生じること さ 細胞内ドメインのチャネル活性制御との関係に興味がも らに液胞にカルシウムイオンを処理した際にチャネル開 た れ た そ こ で ま ず TRPGz の C 末 端 側 細 胞 内 領 域 口が増加することが示されている これらのことから TRPGz CTD の機能にせまるため TRPGz-CTD 試 真菌の TRP チャネルファミリーは液胞膜上に発現し 料を組換えタンパク質として調製し サイズ排除クロマ 共通の機能として浸透圧とカルシウムイオンによる制御 トグラフィーによって分析したところ 多量体形成を示 を受けるという機能的特徴をもつと考えられており 18 す結果が得られた そこで 分析超遠心法を用いて精密 細胞外からのストレスに対する応答反応に何らかの役割 な会合プロファイルを解析したところ TRPGz CTD を果たしている分子ではないかと推測されている は単量体 2 量体 4 量体間の平衡状態にあることが示 筆者らは これらの真菌 TRP チャネルファミリーの なかから 赤カビ病菌 由来で細胞外刺 激に対し高い応答性を示す TRP チャネルを見いだし TRPGz と名づけ その後の解析を行うことにした された また NMR 解析により CTD は大部分が二次 構造をもたない天然変性タンパク質領域で構成されてお り 柔軟な構造を取っていることが明らかになった アミノ酸配列の二次構造予測ならびにアミノ酸配列の プロファイリングを行ったところ TRPGz は CTD 中に 2. TRPGz のマルチモーダルなチャネル開口制御 酸性アミノ酸のクラスター コイルドコイルと予想され TRPGz は TRPY1 と 40% ヒト TRPC チャネルと約 る Heptad リピートと塩基性アミノ酸のクラスターを見 20% の 配 列 相 同 性 を 示 す イ オ ン チ ャ ネ ル で あ る いだした これらモジュールのうち コイルドコイル TRPY1 欠損出芽酵母に異種発現させた場合 TRPGz は は 一般的にタンパク質間の相互作用や多量体化に関与 液胞膜上に局在発現し イクオリンを用いたカルシウム することが知られているモジュール構造である そこ イオンレポーターアッセイによって ① 1.2 M 以上のソ で その領域を欠損させたところ 変異型 TRPGz は① ルビトール刺激 ②急速な温度上昇 ③ H2O2 処理に 高浸透圧と②温度上昇に対する応答性を失ったものの よって細胞内のカルシウムイオン濃度上昇を引き起こす 液胞膜局在や③ H2O2 処理④細胞質カルシウムイオン濃 こと さらに液胞膜を使ったオルガネラパッチクランプ 度および⑤膜電位依存的なチャネル開口活性は保持して 実験から④細胞質内のカルシウムイオン濃度依存的な いた チャネル開口活性と ⑤膜電位依存的なチャネル開口活 そこで コイルドコイルと予測された領域を結晶化 性をもつことが明らかになった すなわち TRPGz は し X 線結晶構造解析を行ったところ この領域の立体 浸透圧応答 酸化還元状態への応答 膜電位 カルシウ 構造は 一見コイルドコイルに類似しているが らせん ムイオン依存的なチャネル開口などマルチモーダルな 対称を伴う強いねじれをもったヘリックスバンドルであ チャネル開口制御機構を有しており TRP チャネルが ることが明らかになった 図 3A TRPGz ヘリックス もつ機能的特徴をもつプロトタイプであると言える バンドルの全体像を眺めると ロイシンやメチオニン残 基が 4 本のヘリックスの中心部分で疎水性のコアを作 図 3 TRPGz のコイルドコイルと 予測された領域の X 線結晶構造 A 全体構造 B 疎水性相互作用 C プロトマー 1 2 間の親水性相互 作用 D プロトマー 1 4 間の親水 性相互作用 文献 15 より転載 * 51

5 4 * 4 52

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