< 目 次 > 第 1 章 基 礎 デ ー タ の 収 集 分 析 1. 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ 等 の 分 析 1 (1) 調 査 の 目 的 1 (2) 和 泉 市 の 将 来 人 口 の 予 測 1 (3) 人 気 が あ る 街 の 要 件 3 (4) 大 阪 33 市 の デ

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1 和 泉 市 若 年 世 代 定 住 条 件 等 に 関 する 意 識 調 査 分 析 および 提 言 報 告 書 平 成 27(2015) 年 4 月

2 < 目 次 > 第 1 章 基 礎 デ ー タ の 収 集 分 析 1. 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ 等 の 分 析 1 (1) 調 査 の 目 的 1 (2) 和 泉 市 の 将 来 人 口 の 予 測 1 (3) 人 気 が あ る 街 の 要 件 3 (4) 大 阪 33 市 の デ ー タ か ら み る 和 泉 市 の 特 徴 5 2. ま ち 比 較 ア ン ケ ー ト の 分 析 9 (1) 調 査 目 的 と 調 査 概 要 9 (2) 和 泉 市 と 地 元 の 項 目 別 評 価 10 (3) 和 泉 市 が 主 催 す る イ ベ ン ト の 認 知 度 参 加 意 欲 13 (4) 将 来 の 居 住 意 志 14 (5) 結 果 の ま と め と 提 案 17 第 2 章 都 市 イ メ ー ジ 像 の 提 案 1. 理 想 都 市 像 の 提 案 18 (1) 目 的 と 調 査 方 法 18 (2) 聞 き 取 り 調 査 が 示 す 地 域 の 課 題 と 可 能 性 18 (3) 理 想 都 市 づ く り に 向 け た 提 案 観 光 未 来 像 の 提 案 郷 土 愛 醸 成 に 向 け た 提 案 28 資 料 編 32 ( 執 筆 者 一 覧 )

3 第 1 章 基 礎 データの 収 集 分 析 1. 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ の 分 析 (1) 調 査 の 目 的 本 節 で は 3 種 類 の デ ー タ の 分 析 に よ り 和 泉 市 の 特 徴 と 課 題 を 明 ら か に す る 1 過 去 30 年 間 の 人 口 推 移 と 今 後 30 年 間 の 将 来 人 口 の 予 測 を も と に 和 泉 市 の 人 口 構 成 の 変 化 と そ こ か ら 読 み 取 れ る 課 題 を 検 討 す る 2 民 間 不 動 産 企 業 に よ る 住 み た い 街 ラ ン キ ン グ を も と に 人 気 が あ る 街 の 要 件 を 導 き 出 す 3 東 洋 経 済 新 報 社 の 都 市 デ ー タ パ ッ ク を 用 い て 大 阪 33 市 の デ ー タ か ら み る 和 泉 市 の 特 徴 と 課 題 を 明 ら か に す る (2) 和 泉 市 の 将 来 人 口 の 予 測 ま ず 和 泉 市 の 今 後 の 課 題 を と ら え る た め に 年 齢 別 に 3 区 分 ( 子 ど も / 現 役 世 代 / 高 齢 者 ) し た 人 口 の 推 移 を 検 討 す る 分 析 す る デ ー タ は 2 種 類 あ り 1980 年 か ら 2010 年 の 実 績 値 に つ い て は 国 勢 調 査 人 口 2015 年 か ら 2040 年 の 予 測 値 に つ い て は 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 に よ る 日 本 の 地 域 別 将 来 推 計 人 口 ( 平 成 25 年 3 月 推 計 ) を 用 い る 和 泉 市 に お け る 1980 年 ~2040 年 の 人 口 推 移 は 3 つ の 傾 向 を 示 し て い る ( 図 1) 第 1 に 子 ど も ( 15 歳 未 満 ) と 現 役 世 代 ( 15~ 64 歳 ) が 2005 年 か ら 既 に 減 少 し 始 め て い る 第 2 に 高 齢 者 ( 65 歳 以 上 )は こ の 間 一 貫 し て 伸 び て い る 第 3 に 2000 年 以 降 に お け る 地 域 密 着 人 口 比 率 ( 子 ど も と 高 齢 者 の 合 計 が 総 人 口 に 占 め る 割 合 ) の 増 加 で あ る 広 井 良 典 ( 2013) は 現 役 世 代 に く ら べ て 地 域 で 過 ご す 時 間 が 長 い 高 齢 者 と 子 ど も を あ わ せ て 地 域 密 着 人 口 と 呼 ん で い る 和 泉 市 に お い て 子 ど も の 数 は 近 年 減 少 し て い る が そ れ を 上 回 る 勢 い で 高 齢 者 が 増 え て い る た め 結 果 と し て 地 域 密 着 人 口 比 率 は 2000 年 以 降 上 昇 し て い る 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 に よ れ ば 和 泉 市 で は 今 後 地 域 密 着 人 口 比 率 が ま す ま す 増 え て い く こ と が 予 測 さ れ る 人 口 ( 万 人 ) 図 1 年 齢 3 区 分 別 の 人 口 推 移 ( 1980~ 2040 年 ) 実 績 値 予 測 値 46% 43% % 40% % 39% % % % 29% 30% 33% 34% 生 現 産 役 年 世 齢 代 人 口 老 高 年 齢 人 者 口 年 子 少 ども 人 口 年 地 少 域 + 密 老 着 年 人 / 口 総 数 比 率 50% 40% 30% 20% 10% 0% 地 域 密 着 人 口 比 率 - 1 -

4 注 : 現 役 世 代 は 15~ 64 歳 高 齢 者 は 65 歳 以 上 子 ど も は 15 歳 未 満 を 指 す 地 域 密 着 人 口 比 率 =( 年 少 人 口 + 老 年 人 口 )/ 総 数 100 出 所 : 藻 谷 (2014) を も と に 大 幅 に 修 正 も と の 数 値 は 本 文 を 参 照 図 2 は 大 阪 府 内 の 市 町 村 で 今 後 30 年 間 に 高 齢 者 と 現 役 世 代 が ど の く ら い 増 え る か を 表 し た も の で あ る 高 齢 者 ( 65 歳 以 上 ) の 増 減 率 を み る と ほ と ん ど の 自 治 体 で 増 加 し て い る こ と が 分 か る ま た 現 役 世 代 ( 15~ 64 歳 ) は す べ て の 自 治 体 で 減 少 す る と 予 測 さ れ て い る 和 泉 市 は 他 自 治 体 に 比 べ て 現 役 世 代 の 減 少 は 緩 や か で あ る が 高 齢 者 の 増 加 率 は 大 阪 府 内 で 最 も 高 い 69.6% で あ り 今 後 30 年 間 で 急 激 な 高 齢 化 を 経 験 す る と 予 測 さ れ て い る 図 2 現 役 世 代 お よ び 高 齢 者 の 増 減 率 ( 2010~ 2040 年 ) 6 5 歳 以 上 人 口 の 増 減 率 75% 60% 45% 30% 15% 0% 能 勢 豊 能 河 内 長 野 泉 大 吹 田 枚 津 方 四 島 条 本 大 阪 狭 山 畷 交 野 摂 津 太 子 阪 南 池 田 東 大 阪 富 田 林 寝 屋 川 柏 原 河 南 松 原 高 石 八 門 尾 真 守 口 大 東 岸 和 田 羽 曳 野 箕 熊 面 取 豊 中 貝 高 塚 槻 藤 井 寺 泉 南 堺 茨 木 大 阪 和 泉 泉 佐 野 忠 岡 茨 木 田 尻 -15% 千 早 赤 阪 岬 -70% -60% -50% -40% -30% -20% -10% 0% 歳 人 口 の 増 減 率 出 所 : 藻 谷 (2014) を も と に 一 部 修 正 も と の 数 値 は の 本 文 第 1 段 落 を 参 照 以 上 の 分 析 か ら 今 後 の 和 泉 市 の 課 題 は 急 激 な 高 齢 化 と 子 ど も の 減 少 で あ る と 言 え る 今 後 30 年 間 の 将 来 人 口 予 測 に よ れ ば 和 泉 市 の 高 齢 化 ( 予 測 )は 大 阪 府 内 で 最 も 高 く 老 年 人 口 の 急 激 な 増 加 へ の 対 応 が 喫 緊 の 課 題 で あ る ま た 子 ど も の 減 少 は 既 に 始 ま っ て お り 子 ど も が 欲 し い 人 た ち が 子 ど も を 持 て る よ う な 育 児 支 援 す な わ ち 希 望 す る 子 ど も の 数 と 現 実 の 子 ど も 数 が 一 致 す る よ う な 支 援 が 急 激 な 高 齢 化 抑 制 の 鍵 と な る 広 井 ( 2013) が 指 摘 す る よ う に 子 ど も と 高 齢 者 は ど ち ら も 地 域 で 過 ご す 時 間 が 長 い 両 者 を 区 別 せ ず 地 域 密 着 人 口 と し て 一 体 的 に 捉 え 地 域 で 過 ご し や す く す る 工 夫 や 配 慮 を な す こ と が 結 果 と し て 子 ど も と 子 育 て 世 帯 高 齢 者 に 安 心 を も た ら し か つ 効 率 的 な 支 援 に つ な が る だ ろ う - 2 -

5 (3) 人 気 がある 街 の 要 件 次 に 人 気 が あ る 街 が ど の よ う な 特 徴 を 備 え て い る か を 分 析 す る 株 式 会 社 リ ク ル ー ト 住 ま い カ ン パ ニ ー の 2014 年 版 み ん な が 選 ん だ 住 み た い 街 ラ ン キ ン グ 関 西 版 20 代 ~ 40 代 編 を 参 照 し ラ ン キ ン グ 上 位 の 街 に つ い て そ こ に 住 み た い 理 由 の 自 由 記 述 を 分 類 し 多 く の 人 が 住 み た い 街 を 選 ぶ 際 に 重 視 す る 項 目 を 探 る 類 似 の ラ ン キ ン グ は 民 間 不 動 産 企 業 や 雑 誌 社 が 頻 繁 に 実 施 し て お り 関 西 圏 の ラ ン キ ン グ で は 常 に 梅 田 な ん ば 三 宮 等 の タ ー ミ ナ ル 駅 や 千 里 中 央 御 影 等 の 有 名 な 郊 外 住 宅 地 が 上 位 に 入 る 以 下 の 分 析 に お い て 住 み た い 街 そ の も の で は な く 住 み た い 理 由 を 分 析 対 象 と す る の は 回 答 者 が 選 ん だ 街 の 実 態 を 知 っ て い る と は 限 ら な い た め で あ る 以 下 で は 住 み た い 理 由 の 内 容 や 回 答 者 の 性 別 世 帯 構 成 ( シ ン グ ル / DINKS/ フ ァ ミ リ ー ) と の 関 連 を 検 討 し 人 々 が 居 住 地 に 望 む 条 件 を 把 握 す る 住 み た い 理 由 の 自 由 記 述 が 示 さ れ て い る の は 53 人 分 で あ り 内 容 は 大 き く 5 つ に 分 類 さ れ る 自 由 記 述 で 多 く あ が っ た 順 に 1 交 通 利 便 性 ( 23 件 ) 2 商 業 機 能 ( 22 件 ) 3 街 の イ メ ー ジ ( 14 件 ) 4 街 並 み ( 10 件 ) 5 教 育 医 療 役 所 へ の ア ク セ ス ( 4 件 ) で あ っ た ( 回 答 者 が 複 数 の 項 目 を あ げ て い る 場 合 が あ り 各 項 目 の 合 計 と 回 答 者 数 は 一 致 し な い ) 1 交 通 利 便 性 表 1 交 通 利 便 性 を 理 由 に あ げ た 回 答 者 の 属 性 世 帯 構 成 シングル DINKS ファミリー 計 男 性 女 性 計 交 通 利 便 性 ( 交 通 ア ク セ ス ) に 関 し て は 男 性 よ り 女 性 の ほ う が 理 由 に あ げ る 傾 向 が みられ ま た 世 帯 構 成 で は シ ン グ ル が 圧 倒 的 に 多 か っ た 通 勤 通 学 に 便 利 と い う 理 由 は 20 代 と 40 代 の 女 性 計 4 人 が あ げ い ず れ も シ ン グ ル で あ り シ ン グ ル 女 性 は 都 心 を 好 む 傾 向 が あ る と 考 え ら れ る シ ン グ ル 女 性 が 利 便 性 を 重 視 し 職 住 近 接 の 傾 向 が あ る こ と は 若 林 ほ か ( 2002) で も 指 摘 さ れ て い る ま た ア ク セ ス の 良 さ に 関 連 し て 自 由 記 述 で は 梅 田 に 近 い 都 心 に 近 い 等 の 立 地 に 関 する 理 由 ま た 特 急 が 停 車 す る こ と や 電 車 に 乗 れ る と い う 理 由 も あ げ ら れ て い た こ れ ら は 通 勤 通 学 の 利 便 性 と は 分 け て 書 か れ て お り シ ョ ッ ピ ン グ 等 の た め に ア ク セ ス の 良 さ を 求 め て い る と 推 測 さ れ て い る 2 商 業 機 能 表 2 商 業 機 能 を 理 由 に あ げ た 回 答 者 の 属 性 世 帯 構 成 シングル DINKS ファミリー 計 男 性 女 性 計

6 商 業 機 能 に 関 連 す る 記 述 で は 商 業 施 設 の 充 実 や タ ー ミ ナ ル 駅 内 の 充 実 大 型 モ ー ル が あ る こ と 等 買 い 物 の 利 便 性 を 住 み た い 理 由 に あ げ る 人 が 多 く は シ ン グ ル の 回 答 者 が 多 か っ た 男 女 比 に 偏 りは な い た だ し 商 業 機 能 の 具 体 的 な 中 身 を 書 い て い る 人 に し ぼ る と 繁 華 街 や モ ー ル が あ る こ と を 理 由 に あ げ る の は 男 性 が 多 く 女 性 は お し ゃ れ な 飲 食 店 や 雑 貨 店 話 題 の ス ポ ッ ト が あ る こ と を 理 由 に あ げ る 人 が 多 か っ た 男 女 で 異 な る 商 業 機 能 を 求 め て い る こ と が わ か る ま た 繁 華 街 や 大 型 モ ー ル お し ゃ れ な 飲 食 店 雑 貨 店 が あ る こ と を 住 み た い 理 由 に あ げ て い る 人 は 同 時 に 音 楽 ホ ー ル 等 の 文 化 芸 術 施 設 の 充 実 を あ げ る 傾 向 が あ り 商 業 機 能 の 充 実 と 各 種 文 化 施 設 の 充 実 が 関 連 付 け て 考 え ら れ て い る 3 街 の イ メ ー ジ 表 3 街 の イ メ ー ジ を 理 由 に あ げ た 回 答 者 の 属 性 世 帯 構 成 シングル DINKS ファミリー 計 男 性 女 性 計 街 の イ メ ー ジ に 関 す る 記 述 で は お し ゃ れ な 街 と い う イ メ ー ジ が ほ と ん ど を 占 め て い る そ の 他 に 歴 史 が あ る 文 化 的 イ メ ー ジ 戦 前 モ ダ ニ ズ ム と い う 記 述 も あ っ た 全 体 的 に 男 性 の ほ う が 女 性 よ り 街 の イ メ ー ジ を 理 由 に あ げ る 傾 向 が あ り 特 に ス テ ー タ ス の 高 さ に 関 し て は 男 性 の 回 答 の み で あ っ た 街 の イ メ ー ジ を あ げ る 住 み た い 理 由 に あ げ る 回 答 者 は 2 商 業 機 能 の う ち の 文 化 芸 術 施 設 の 充 実 や 4 街 並 み を 同 時 に 指 摘 す る 傾 向 が み ら れ 単 な る イ メ ー ジ で は な く イ メ ー ジ を 支 え る 具 体 的 な 物 的 基 盤 を と も な っ て い る 街 が 選 ば れ て い る と 言 え る ま た 街 の ステ ー タ ス の 高 さ や 高 級 感 を あ げ る 回 答 者 の な か に は 資 産 価 値 が 下 が ら な い と い う 理 由 を あ げ る 者 も い た 4 街 並 み 表 4 街 並 み を 理 由 に あ げ た 回 答 者 の 属 性 世 帯 構 成 シングル DINKS ファミリー 計 男 性 女 性 計 街 並 み に 関 し て は 他 の 項 目 に 比 べ て 街 並 み が き れ い 自 然 が 豊 か 閑 静 な 住 宅 街 と 具 体 的 な 理 由 が あ げ ら れ て お り 全 体 的 に 女 性 の 回 答 が 多 い 女 性 で は 世 帯 構 成 に よ る 偏 りはほ と ん ど な い が 男 性 は シ ン グ ル の み で あ っ た こ う し た 街 並 み が 次 の 街 の イ メ ー ジ に 関 連 付 け ら れ て い る と 考 え ら れ る 3 街 並 み と 4 街 の イ メ ー ジ は 相 互 に 関 連 づけ て 記 述 さ れ て い た - 4 -

7 5 教 育 医 療 機 関 や 役 所 等 の 公 的 機 関 へ の ア ク セ ス 表 5 公 的 機 関 医 療 機 関 を 理 由 に あ げ た 回 答 者 の 属 性 世 帯 構 成 シングル DINKS ファミリー 計 男 性 女 性 計 学 校 や 役 所 へ の ア ク セ ス 医 療 等 の 充 実 を 住 み た い 理 由 に あ げ た 人 は 少 な い が 回 答 者 の 男 女 比 は 同 じ で 世 帯 構 成 は フ ァ ミ リ ー の み で あ っ た 子 育 て 教 育 環 境 が 良 い こ と も 同 時 に あ げ ら れ て い た 教 育 医 療 や 役 所 と い っ た 項 目 は 家 族 を も つ 人 が 重 視 し て い る と 考 え ら れ る 以 上 の 分 析 か ら 2 点 が 指 摘 で き る 第 1 に 住 み た い 街 を 選 ぶ と き と 実 際 に 住 む 街 を 選 ぶ と き と は 基 準 が 異 な る 住 み た い 街 ラ ン キ ン グ に お け る 住 み た い 理 由 で は 交 通 や 買 い 物 の 利 便 性 の 次 に 街 の イ メ ー ジ を あ げ る 者 が 多 く 通 常 は 考 慮 さ れ る 教 育 医 療 機 関 や 役 所 等 の 公 的 機 関 を あ げ る 者 は ご く 僅 か で あ っ た 第 2 に 交 通 や 生 活 の 利 便 性 を 求 め る シ ン グ ル 層 ( 特 に シ ン グ ル 女 性 は 都 心 重 視 )に 比 べ て 相 対 的 に フ ァ ミ リ ー 層 は 教 育 医 療 機 関 や 公 的 機 関 の 充 実 と 街 の イ メ ー ジ を 重 視 す る 傾 向 に あ っ た 和 泉 中 部 地 域 で は 和 泉 中 央 駅 周 辺 や コ ス ト コ ら ら ぽ ー と 等 の 商 業 施 設 の 充 実 を フ ァ ミ リ ー 層 に ア ピ ー ル す る こ と が 十 分 に 可 能 で あ ろ う た だ し 医 療 機 関 に つ い て は 救 急 医 療 体 制 に 問 題 が あ り 対 応 が 必 要 で あ ろ う (4) 大 阪 33 市 の デ ー タ か ら み る 和 泉 市 の 特 徴 最 後 に 大 阪 33 市 に お け る 和 泉 市 の 位 置 づ け を み て い く 東 洋 経 済 新 報 社 都 市 デ ー タ パック 2014 の 自 治 体 デ ー タ を も と に 人 口 の 再 生 産 住 宅 経 済 力 医 療 福 祉 安 全 の 5 項 目 20 変 数 に つ い て 分 析 を 行 っ た( 表 6) 以 下 の 分 析 で は 和 泉 市 の 順 位 に あ わ せ て 大 阪 33 市 の 中 央 値 と 比 較 し て い く 平 均 値 で は な く 中 央 値 ( デ ー タ を 大 き さ の 順 に 並 べ た と き に 真 ん 中 に 来 る 値 本 デ ー タ の 場 合 33 市 中 で 17 位 と な る 市 の 値 )を 用 い る 理 由 は 都 市 デ ー タ パ ッ ク の 自 治 体 デ ー タ で は 各 市 の 比 率 の み が 記 載 さ れ て い る 項 目 が ほ と ん ど で あ り 正 確 な 平 均 値 が 計 算 で き な い た め で あ る 分 析 の 結 果 和 泉 市 の 特 徴 は 1 手 ご ろ な 住 宅 と 若 年 夫 婦 の 集 住 2 郊 外 の ベ ッ ド タ ウ ン 3 安 全 を 支 え る 仕 組 み の 必 要 性 という 3 点 に ま と め ら れ る 項 目 人 口 の 再 生 産 住 宅 表 6 大 阪 33 市 の 比 較 に 用 い た 変 数 変 数 1 若 年 層 有 配 偶 率 男 ( 25~ 39 歳 ) 2 若 年 層 有 配 偶 率 女 ( 25~ 39 歳 ) 3 住 宅 延 べ 床 面 積 4 住 宅 地 地 価 5 持 家 世 帯 比 率 - 5 -

8 経 済 力 医 療 福 祉 安 全 6 昼 夜 間 人 口 比 率 7 自 市 内 従 業 割 合 8 納 税 者 1 人 当 た り 所 得 9 小 売 業 年 間 販 売 額 人 口 1 人 当 た り 10 完 全 失 業 率 11 労 働 力 率 30~ 40 代 女 性 1 ) 12 保 育 所 整 備 率 2 ) 13 待 機 児 童 比 率 14 介 護 老 人 施 設 定 員 数 ( 65 歳 以 上 人 口 100 人 当 たり) 3 ) 15 人 口 1 万 人 当 た り 医 師 数 16 人 口 1 万 人 当 た り 病 院 診 察 所 数 17 人 口 1 万 人 当 た り 交 通 事 故 発 生 件 数 18 世 帯 当 た り 乗 用 車 保 有 台 数 19 1 万 世 帯 当 た り 建 物 火 災 出 火 件 数 20 人 口 1 万 人 当 た り 刑 法 犯 認 知 件 数 注 : 東 洋 経 済 新 報 社 都 市 データパック 2014 の 自 治 体 デ ー タ を 使 用 た だ し 以 下 の 3 変 数 を 除 く 1) 保 育 所 整 備 率 = 自 治 体 デ ー タ の 認 可 保 育 所 の 定 員 数 を 0~ 5 歳 人 口 ( 平 成 22 年 国 勢 調 査 ) で 割 った 値 2) 待 機 児 童 比 率 = 自 治 体 データの 待 機 児 童 数 を 認 可 保 育 所 の 定 員 数 で 割 った 値 3) 介 護 老 人 施 設 定 員 数 (65 歳 以 上 人 口 100 人 当 た り ) = 自 治 体 デ ー タ の 介 護 老 人 施 設 定 員 数 を 65 歳 以 上 人 口 ( 平 成 22 年 国 勢 調 査 ) で 割 っ た 値 1 手 ご ろ な 住 宅 が 促 す 若 年 夫 婦 の 集 住 和 泉 市 の 特 徴 の ひ と つ は 若 年 層 ( 25~ 39 歳 ) の 有 配 偶 率 の 高 さ に あ り 男 性 53.9%( 大 阪 33 市 の 中 央 値 48.8%) 女 性 61.0%( 同 55.9% ) で 男 女 と も に 大 阪 33 市 の な か で 2 位 に 位 置 す る ( 詳 細 は 資 料 1 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ の 分 析 ( 分 析 表 ) 以 下 同 様 ) 和 泉 市 で 若 年 層 の 有 配 偶 率 が 高 い 要 因 は 大 き く 2 つ 考 え ら れ る 第 1 に 手 ご ろ な 住 宅 の 入 手 し や す さ が あ げ ら れ る 和 泉 市 の 住 宅 延 べ 床 面 積 は 92.2 m2( 大 阪 33 市 の 中 央 値 82.6 m2 )で 33 市 中 6 位 の 広 さ で あ る 一 方 住 宅 地 地 価 は 8.01 万 円 と 低 い( 中 央 値 万 円 ) こ れ ら が 和 泉 市 に お け る 高 い 持 家 世 帯 比 率 に つ な が っ て い る( 和 泉 市 70.6% 中 央 値 64.1%) 一 般 に 住 宅 所 有 層 は 賃 貸 層 に 比 べ て 定 住 志 向 が 高 い た め 持 家 世 帯 比 率 の 高 さ は 定 着 度 の 高 さ に つ な が る と 期 待 さ れ る 他 の 若 年 層 有 配 偶 率 が 高 い 貝 塚 市 泉 大 津 市 高 石 市 ( 資 料 1 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ の 分 析 ( 分 析 表 ) の 表 中 の 青 い 網 掛 け ) と 比 べ て も 和 泉 市 に お け る 住 宅 と り わ け 持 ち 家 の 取 得 し や す さ は 際 立 っ て お り 住 宅 購 入 を 考 え る 若 年 夫 婦 を ひ き つ け る 大 き な 誘 因 と な っ て い る 第 2 に 若 年 層 の 地 元 定 着 と 結 婚 を 促 す よ う な 地 元 文 化 の 存 在 が 考 え ら れ る 若 者 を 対 象 と し た 社 会 学 の 研 究 に よ れ ば 近 年 の 若 者 た ち の あ い だ で 友 人 同 士 の つ な が り を 重 視 す る 地 元 つ な が り 文 化 ( 新 谷 2007)が 存 在 す る こ と 大 都 市 で も な く 田 舎 で も な い ほ ど ほ ど に 楽 し い 地 方 都 市 ( 阿 部 2013)が 見 直 さ れ て い る こ と が 指 摘 さ れ て い る 若 年 層 有 配 偶 率 が 高 い 市 は 泉 州 地 域 に 位 置 し だ ん じ り 祭 等 を 通 し て 強 い 結 び つ き を も つ 地 域 が 含 ま れ て い る 地 元 の 友 人 関 係 を 大 切 に し 地 域 に 強 い 愛 着 を も つ 若 者 同 士 が 結 婚 し 実 家 の 近 く で 暮 ら し て い る 可 能 性 が あ る - 6 -

9 2 郊 外 の ベ ッ ド タ ウ ン : 経 済 力 は 中 程 度 働 き た い 女 性 に と っ て は 育 児 支 援 が 不 足 和 泉 市 の 昼 夜 間 人 口 比 率 ( 85.8% 大 阪 33 市 中 で 28 位 ) 自 市 内 従 業 割 合 ( 36.4% 同 19 位 )は い ず れ も 大 坂 33 市 の 中 央 値 よ り 低 く 和 泉 市 が 郊 外 の ベ ッ ド タ ウ ン と し て 機 能 し て い る こ と を 示 し て い る 高 齢 者 が 少 な く 生 産 年 齢 人 口 が 比 較 的 多 い た め 納 税 者 1 人 当 た り 所 得 と 1 人 当 た り 小 売 業 年 間 販 売 額 完 全 失 業 率 は 大 阪 33 市 の な か で 中 間 よ り や や 良 い 値 と な っ て い る 郊 外 の ベ ッ ド タ ウ ン と し て の 和 泉 市 を よ く 表 し て い る の が 30~ 40 代 女 性 の 労 働 力 率 の 低 さ( 60.4% 同 24 位 )で あ り 裏 返 せ ば 専 業 主 婦 の 多 さ で あ る そ の 背 景 と し て 就 業 場 所 の 少 な さ や 遠 さ 育 児 支 援 の 不 足 が 考 え ら れ る 和 泉 市 の 保 育 所 整 備 率 ( 29.6% 同 22 位 ) 待 機 児 童 比 率 ( 1.5%) ( 注 1 ) は い ず れ も 大 阪 33 市 の 中 央 値 を 下 回 る 値 と な っ て お り 保 育 所 の 整 備 を ふ く め 育 児 支 援 の 充 実 が 必 要 で あ ろ う 3 安 全 を 支 え る 仕 組 み の 必 要 : 病 院 の 遍 在 車 社 会 治 安 の 問 題 こ こ で は 医 療 福 祉 サ ー ビ ス と 安 全 に 関 わ る デ ー タ を 検 討 す る ま ず 医 療 福 祉 サ ー ビ ス に 関 し て 65 歳 以 上 人 口 100 人 当 た り の 介 護 施 設 定 員 数 は 和 泉 市 の 高 齢 者 人 口 の 少 な さ を 反 映 し て か 大 阪 33 市 の な か で は や や 高 い 値 と な っ て い る ( 和 泉 市 2.43 人 大 阪 33 市 の 中 央 値 2.28 人 ) 人 口 1 万 人 当 た り の 医 師 数 は 中 央 値 の 19.5 人 を 大 き く 上 回 る 27.1 人 で 大 阪 33 市 のな かで 6 位 で あ る し か し 医 師 数 の 多 さ に も 関 わ ら ず 人 口 1 万 人 当 た り 病 院 診 察 所 数 は 6.9 か 所 と 中 央 値 の 8.3 か 所 を 下 回 り 大 阪 33 市 の な か で 29 位 で あ る こ れ は 和 泉 市 立 病 院 や 咲 花 病 院 の よ う な 大 き な 総 合 病 院 が 人 口 当 た り の 医 師 数 を 押 し 上 げ て い る た め で あ り 大 病 院 か ら 離 れ た 地 域 に お い て 医 療 サ ー ビ ス の 不 足 が 懸 念 さ れ る 安 全 に 関 す る デ ー タ と し て 人 口 1 万 人 当 た り の 交 通 事 故 発 生 件 数 を み る と 中 央 値 の 56.8 件 よ り 発 生 件 数 は や や 少 な く 52.3 件 で あ る し か し 33 市 中 で 11 位 と い う 順 位 は 決 し て 誇 れ る も の で は な く 和 泉 市 に お け る 世 帯 当 た り 乗 用 車 保 有 台 数 の 多 さ を 考 え る と 事 故 が 起 き に く い 車 道 歩 道 の 整 備 が 求 め ら れ る 1 万 世 帯 当 た り 建 物 火 災 出 火 件 数 ( 5.2 件 大 阪 33 市 中 で 24 位 ) 人 口 1 万 人 当 た り 刑 法 犯 認 知 件 数 ( 件 同 19 位 )は 中 央 値 を 下 回 っ て お り こ の 数 字 だ け か ら 判 断 す る と 治 安 は 良 い と は 言 え な い 医 療 と 治 安 の 問 題 は 子 ど も 高 齢 者 ど ち ら に と っ て も マ イ ナ ス 要 因 と な る た め 急 速 な 高 齢 化 に 対 応 し 若 年 夫 婦 や 育 児 世 代 の 流 入 定 着 を 促 す う え で 早 め の 改 善 が 望 ま れ る 注 1 待 機 児 童 の 定 義 は 自 治 体 ご と に 異 な る た め 順 位 に つ い て は 検 討 し な い 参 考 文 献 阿 部 真 大 2013 地 方 に こ も る 若 者 た ち 都 市 と 田 舎 の 間 に 出 現 し た 新 し い 社 会 朝 日 新 書 新 谷 周 平 2007 ス ト リ ー ト ダ ン ス と 地 元 つ な が り 若 者 は な ぜ ス ト リ ー ト に い る の か 本 田 由 紀 編 若 者 の 労 働 と 生 活 世 界 彼 ら は ど ん な 現 実 を 生 き て い る か 大 月 書 店 広 井 良 典 2013 人 口 減 少 社 会 と い う 希 望 コ ミ ュ ニ テ ィ 経 済 の 生 成 と 地 球 倫 理 朝 日 新 聞 出 版 - 7 -

10 藻 谷 浩 介 2014 こ れ か ら の 泉 大 津 を 創 る 新 総 合 計 画 シ ン ポ ジ ウ ム 基 調 講 演 ( 2014 年 10 月 26 日 ) の 配 布 資 料 ( miotsu.lg.jp /ikkrwebbro wse/material/files/group /30/sou keisinpo mo tani.pp t ) 若 林 芳 樹 神 谷 浩 夫 木 下 禮 子 由 井 義 通 矢 野 桂 司 編 著 2002 シ ン グ ル 女 性 の 都 市 空 間 大 明 堂 - 8 -

11 2. ま ち 比 較 ア ン ケ ー ト の 分 析 (1) 調 査 目 的 と 調 査 概 要 本 節 で は ま ち 比 較 ア ン ケ ー ト の 分 析 結 果 に つ い て 示 す 本 調 査 は 本 学 ( 桃 山 学 院 大 学 ) で 一 人 暮 ら し を す る 学 生 を 対 象 と し て 自 分 の 地 元 と 比 較 し て 和 泉 市 の 長 所 や 短 所 将 来 の 居 住 意 志 な ど に つ い て た ず ね た 本 学 で 一 人 暮 ら し を す る 学 生 の ほ と ん ど は 18 歳 と い う 若 い 年 齢 で は じ め て 和 泉 市 に 住 ん だ 経 験 を 持 つ 彼 ら 彼 女 ら が 和 泉 市 に つ い て ど の よ う な 魅 力 を 感 じ て い る の か あ る い は 不 満 や 要 望 が あ る の か を ア ン ケ ー ト 調 査 か ら 実 証 的 に 把 握 す る こ と は 若 者 世 代 に 魅 力 的 な ま ち づ く り の た め に 有 益 な 知 見 を も た ら す と 考 え ら れ る 調 査 企 画 は 次 の 通 り で あ る は じ め に 本 調 査 に か か わ る 学 生 8 人 が 一 人 暮 ら し 学 生 に 対 し て イ ン タ ビ ュ ー を 行 い 地 元 や 和 泉 市 に 対 す る 評 価 ( 長 所 や 短 所 な ど ) に つ い て 自 由 に 回 答 し て も ら っ た そ の 自 由 回 答 を も と に 学 生 と 教 員 で 議 論 を 行 い ア ン ケ ー ト 調 査 を 作 成 し た ( 調 査 票 は 節 の 最 後 に 示 す ) 調 査 方 法 と 調 査 期 間 は 下 記 の 通 り で あ る 本 調 査 に 参 加 し た 学 生 メ ン バ ー お よ び 本 学 の デ ー タ 解 析 実 習 の 受 講 者 に 知 り 合 い で 下 宿 し て い る 学 生 に イ ン タ ビ ュ ー を す る よ う に 依 頼 し た 2014 年 12 月 23 日 から 2015 年 1 月 20 日 の あ い だ に 合 計 72 票 が 集 ま っ た 基 礎 的 な デ ー タ の 分 布 は 下 記 の 通 り で あ る 性 別 : 男 性 43( 59.7% ) 女 性 29( 40.3%) 学 年 : 1 回 生 23( 31.9% ) 2 回 生 33( 45.8% ) 3 回 生 12( 16.7% ) 4 回 生 4( 5.6%) 学 部 : 社 会 学 部 28( 38.9% ) 国 際 教 養 学 部 13( 18.1% ) 経 済 学 部 13( 18.1% ) 経 営 学 部 8( 11.1% ) 法 学 部 10( 13.9%) な お 次 の 図 1 は 和 泉 市 と 地 元 の ど ち ら が 都 会 か を た ず ね た も の で あ る 図 か ら わ か る よ う に 和 泉 市 の 方 が 都 会 が 54% と 最 も 多 く 地 元 の 方 が 都 会 は 24%と 4 分 の 1 で あ る こ こ か ら 今 回 調 査 対 象 と な っ た 一 人 暮 ら し の 学 生 は 比 較 的 田 舎 の 地 方 か ら 大 阪 に 出 て き た も の が 多 い と い え る だ ろ う 和 泉 市 の 方 が 都 会 54% 地 元 の 方 が 都 会 24% 同 じくら い 22% 図 1 和 泉 市 と 地 元 の ど ち ら が 都 会 か - 9 -

12 (2) 和 泉 市 と 地 元 の 項 目 別 評 価 は じ め に 和 泉 市 と 地 元 に つ い て の 項 目 別 評 価 の 結 果 を み て い こ う こ の 質 問 で は 和 泉 市 と 地 元 そ れ ぞ れ に つ い て 自 然 豊 か 治 安 が 良 い 交 通 の 利 便 性 良 い な ど 10 項 目 に つ い て 4 段 階 で 評 価 し て も ら っ て い る ま ず 図 2 の 和 泉 市 か ら 見 る と 自 然 豊 か 便 利 で 自 然 も あ る 子 育 て し や す い 環 境 で 肯 定 的 な 回 答 が 多 い 便 利 で 自 然 も あ る と い う 回 答 の 多 さ は 和 泉 市 が 利 便 性 と 自 然 が 豊 さ を 兼 ね 備 え て お り バ ラ ン ス が 良 い 環 境 で あ る こ と を 示 し て い る ま た 若 者 世 代 に お い て も 子 育 て 環 境 の 良 さ が 高 く 評 価 さ れ て い る こ と が わ か る 一 方 交 通 の 利 便 性 や 文 化 ス ポ ー ツ 施 設 充 実 お し ゃ れ な 飲 食 店 に つ い て は や や 評 価 が 低 か っ た こ れ は な ん ば や 天 王 寺 と い っ た 都 会 に 比 べ て の 評 価 で あ る と 考 え ら れ る 地 元 に つ い て は 人 間 関 係 充 実 自 然 豊 か 治 安 が 良 い が 高 く 評 価 さ れ て い る こ の 結 果 は 先 に 見 た よ う に 多 く の 学 生 が 田 舎 か ら 大 阪 に や っ て き て い る た め 地 元 が 田 舎 で あ る こ と が 関 係 し て い る と い え る だ ろ う 図 3 は レ ー ダ ー チ ャ ー ト に よ っ て 和 泉 市 と 地 元 の 差 を わ か り や す く 示 し た も の で あ る そ れ ぞ れ の 評 価 の 平 均 点 を 項 目 別 に 示 し て い る ( よ く あ て は ま る 4 点 ま あ あ て は ま る 3 点 あ ま り あ て は ま ら な い 2 点 ま っ た く あ て は ま ら な い 1 点 と し て 各 項 目 で 表 示 ) 図 か ら 和 泉 市 で は 買 い 物 し や す い 便 利 で 自 然 も あ る お し ゃ れ な 飲 食 店 で 地 元 よ り も 高 い 数 値 を 示 し て い る 一 方 人 間 関 係 充 実 自 然 豊 か 治 安 が 良 い に つ い て は 地 元 の 方 か 高 い 数 値 を 示 し て い る 和 泉 市 自 然 豊 か 便 利 で 自 然 もある 子 育 てしやすい 環 境 買 い 物 しやすい 人 間 関 係 充 実 町 並 みきれい 治 安 が 良 い 交 通 の 利 便 性 良 い 文 化 スポーツ 施 設 充 実 おしゃれな 飲 食 店 % 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% よくあてはまる まああてはまる あまりあてはまらない まったくあてはまらない

13 地 元 人 間 関 係 充 実 自 然 豊 か 治 安 が 良 い 子 育 てしやすい 環 境 町 並 みきれい 便 利 で 自 然 もある 買 い 物 しやすい 交 通 の 利 便 性 良 い 文 化 スポーツ 施 設 充 実 おしゃれな 飲 食 店 % 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% よくあてはまる まああてはまる あまりあてはまらない まったくあてはまらない 図 2 和 泉 市 と 地 元 の 項 目 別 評 価 治 安 が 良 い 自 然 豊 か 交 通 の 利 便 性 良 い 和 泉 市 地 元 子 育 てしやすい 環 境 買 い 物 しやすい 0.0 文 化 スポーツ 施 設 充 実 便 利 で 自 然 もある 町 並 みきれい おしゃれな 飲 食 店 人 間 関 係 充 実 図 3 和 泉 市 と 地 元 の 項 目 別 評 価 ( レ ー ダ ー チ ャ ー ト )

14 和 泉 市 に あ っ て よ か っ た も の 次 に 和 泉 市 に あ っ て よ か っ た も の を 自 由 回 答 に つ い て た ず ね た と こ ろ 以 下 の よ う な 回 答 が 得 ら れ た( 代 表 的 な 回 答 の み 表 示 ) 駅 が あ る こ と の 利 便 性 や イ ズ ミ ヤ や エ コ ー ル 和 泉 な ど の 大 型 シ ョ ッ ピ ン グ 施 設 な ど を 評 価 す る 声 が あ り 最 近 た て ら れ た ら ら ぽ ー と に 言 及 す る 回 答 も 多 か っ た 駅 が 終 電 の た め 電 車 内 で 寝 て 過 ご す こ と が で き る 和 泉 市 中 央 公 園 は 広 く 自 然 も あ り た ま に 利 用 さ せ て も ら っ て い る 駅 の 方 に 行 っ た ら な ん で も 揃 っ て 買 い 物 が し や す い し 最 近 は ら ら ぽ ー と が で き た の で す ぐ 遊 び に い け る の が 良 い と 思 っ た 駅 前 の ス ー パ ー( イ ズ ミ ヤ ) 泉 北 高 速 鉄 道 ら ら ぽ ー と 歯 医 者 さ ん 100 均 ニ ト リ マ ク ド ナ ル ド ホ ー ム セ ン タ ー エ コ ー ル 和 泉 や 図 書 館 病 院 や 電 機 や な ど が 駅 の 周 り に 集 ま っ て い る の が 便 利 で よ い 大 型 ス ー パ ー 駅 か ら 大 学 ま で の 整 備 さ れ た 道 買 い 物 に 行 く の が 便 利 電 車 一 本 で 都 会 ま で 行 け る の も よ い 地 元 で は 1 時 間 に 1 本 の バ ス の み 通 っ て る だ け で あ と は 自 動 車 が 交 通 手 段 だ っ た か ら 和 泉 氏 に は 駅 が あ る と こ ろ 地 元 に 比 べ て イ ベ ン ト も た く さ ん あ り お 店 も と て も 多 い 施 設 も 整 っ て い て 街 並 み も き れ い に 感 じ た 近 く に ス ー パ ー や コ ン ビ ニ が あ り す ご く 便 利 で す ら ら ぽ ー と が で き て よ り 快 適 に な り ま し た 電 車 代 が 高 い の が つ ら い で す ニ ュ ー タ ウ ン だ け あ っ て 街 並 み も 良 く 駅 前 に シ ョ ッ ピ ン グ モ ー ル が あ る の が 良 い 公 園 も 多 い 地 元 に あ っ て よ か っ た も の 次 に 地 元 に あ っ て よ か っ た も の 和 泉 市 に あ っ て ほ し い も の を た ず ね た と こ ろ 次 の よ う な 回 答 に な っ た 地 元 に つ い て は 海 や 山 温 泉 な ど 自 然 を 評 価 す る 回 答 が 多 か っ た ま た 映 画 館 や カ ラ オ ケ な ど 都 会 に あ る 施 設 を 要 望 す る 声 も あ っ た 阿 波 踊 り の よ う な 大 き な お 祭 り ( 屋 台 が た く さ ん 出 る よ う な ) い ろ い ろ な 服 な ど の シ ョ ッ プ 海 山 温 泉 海 が 遠 い で す 山 は 多 く な い と 思 い ま す 欲 し い 施 設 は 映 画 館 で す 同 じ よ う な 雰 囲 気 の と こ ろ な の で 特 別 な 違 い は な い が 地 元 よ り も 車 の 量 が 多 い よ う に 感 じ る 学 生 が 食 事 し や す い 飲 食 店 が も う 少 し あ れ ば う れ し い 温 泉 カ ラ オ ケ 飲 食 店 ( 駅 周 り 以 外 ) 交 通 機 関 が 不 便 駅 が 泉 北 し か な い の が 不 便 も っ と 交 通 機 関 が 便 利 に な っ て ほ し い 地 域 の 人 た ち の あ た た か さ 誰 と で も あ い さ つ が で き て い た も う 少 し 自 然 が ほ し い と 思 い ま し た

15 餅 ま き 山 商 店 街 の 安 売 り す る イ ベ ン ト 有 名 な 食 べ 物 が 和 泉 に は な い 私 の 地 元 は 周 り に た く さ ん の 山 が あ り 泳 ぐ こ と の で き る 川 も あ る の で そ う い っ た も の が あ れ ば い い か な と 思 っ た 次 に 和 泉 市 に あ っ て ほ し い も の 充 実 さ せ て ほ し い も の に つ い て 上 述 の よ う な 自 由 回 答 で は な く 複 数 項 目 を 選 択 肢 と し て 提 示 し て 回 答 し て も ら っ た 結 果 を 示 し た 図 4 か ら 多 く の 学 生 が 映 画 館 や カ ラ オ ケ と い っ た 娯 楽 施 設 を 求 め て い る こ と が わ か る 映 画 館 70.4 カラオケ 交 通 ( 電 車 ) 居 酒 屋 45.1 スポーツ 施 設 ゲームセンター ブランド 店 交 通 (バス) 地 元 の 人 と 交 流 する 機 会 図 4 和 泉 市 に あ っ て ほ し い も の ( 複 数 回 答 ) (3) 和 泉 市 が 主 催 するイベントの 認 知 度 参 加 意 欲 次 に 和 泉 市 が 主 催 す る 5 つ の イ ベ ン ト に つ い て 知 っ て い る か ( 認 知 度 ) と 参 加 し た い か ( 参 加 意 欲 ) を た ず ね た 図 5 か ら わ か る よ う に 和 泉 の 国 グ ル メ い ず み 音 楽 祭 リ ア ル 宝 探 し に つ い て は 認 知 度 に 比 べ て 参 加 意 欲 の 方 が か な り 高 い 傾 向 に あ る こ れ ら の イ ベ ン ト に つ い て は 学 生 を 含 め た 若 者 へ の 認 知 度 を 高 め る こ と で 参 加 者 は 増 加 す る と 考 え ら れ る 歴 史 ウ ォ ー ク に つ い て は 認 知 度 参 加 意 欲 と も 低 い が こ れ は 若 者 が そ の 魅 力 に 気 づ い て い な い と い う こ と も あ る だ ろ う こ う し た イ ベ ン ト に つ い て は そ の 魅 力 に 気 づ か せ る よ う な 取 り 組 み が 必 要 だ と い え よ う

16 駅 前 シ イ ョ ル ン ミ ネ ー 和 泉 の 国 グ ル メ い ず み 音 楽 祭 リ ア ル 宝 探 し 知 っている 参 加 したい 歴 史 ウ ォ ー ク 図 5 和 泉 市 の イ ベ ン ト に つ い て の 認 知 度 と 参 加 意 欲 (4) 将 来 の 居 住 意 志 次 に 将 来 の 和 泉 市 へ の 居 住 意 志 に つ い て み て い く 居 住 意 志 に つ い て は 独 身 の と き と 家 族 を も っ た と き で 異 な る と 考 え ら れ る の で そ れ ぞ れ 別 々 で 回 答 し て も ら っ て い る 図 か ら わ か る よ う に 独 身 の と き と 家 族 を も っ た と き で 居 住 意 志 が 大 き く 異 な る 独 身 の と き は 住 み た く な い 人 が 7 割 を 占 め る が 家 族 を も っ た と き で は 住 み た い 人 が 半 分 以 上 で あ る こ れ は 若 い 世 代 に と っ て も 和 泉 市 が 家 族 を 持 っ た 時 に 住 み た い 街 と 考 え ら れ て い る こ と を 示 し て い る 一 方 若 い 世 代 は カ ラ オ ケ や 映 画 館 フ ァ ッ シ ョ ン 店 の 多 く 集 ま る 場 所 に 魅 力 を 感 じ て お り 和 泉 市 の 居 住 意 志 が 低 い と 考 え ら れ る 独 身 のとき 住 みた くない 18% あまり 住 みた くない 51% ぜひ 住 みたい 7% まあ 住 みたい 24% 家 族 をもったとき 住 みた くない 12% あまり 住 みた くない 32% ぜひ 住 みたい 10% まあ 住 みたい 46% 図 6 将 来 の 和 泉 市 へ の 居 住 意 志

17 居 住 意 志 に つ い て は そ れ ぞ れ 答 え た 理 由 を 自 由 回 答 で た ず ね て い る 結 果 は 以 下 の 通 り で あ る 独 身 の と き に つ い て 住 み た い 理 由 は 静 か で の ん び り し て い る 便 利 街 が き れ い と い っ た 回 答 が 多 い 一 方 住 み た く な い 理 由 は お 店 の 少 な さ 交 通 の 不 便 さ 中 心 部 か ら の 遠 さ 娯 楽 施 設 の 少 な さ な ど な ん ば や 天 王 寺 と い っ た 中 心 部 に 比 べ て 都 市 度 が 低 い こ と 関 連 す る 回 答 が 多 か っ た 家 族 を も っ た と き に つ い て は 静 か お ち つ い て い る 子 育 て に 良 い 自 然 が 多 い な ど 子 育 て の 環 境 の 良 さ を 指 摘 す る 回 答 が 多 か っ た < 住 み た い 理 由 ( 独 身 の と き ) 自 由 回 答 > の ど か で の ん び り で き そ う だ か ら 買 い 物 が で き る 場 所 が 多 く あ り 便 利 だ か ら 治 安 が 良 く て 生 活 品 を 買 え る 店 が あ る か ら 身 の 周 り の 者 が 揃 え や す い 街 が き れ い ち ょ っ と 行 っ た ら 何 で も あ る か ら 駅 が 近 く に あ っ て 便 利 電 車 代 が 少 し 高 い が 一 人 な の で い い と 考 え る 静 か だ か ら 静 か で 落 ち 着 い て い る か ら 人 口 が 少 な い か ら 自 然 も あ っ て 生 活 に も 困 ら な い 環 境 だ か ら < 住 み た く な い 理 由 ( 独 身 の と き ) > 大 阪 だ か ら 都 会 だ と イ メ ー ジ し て い た け ど 実 際 め っ ち ゃ 田 舎 で 泉 北 も 高 い か ら 大 阪 の 中 心 部 に 行 く の に 少 し 遠 い か ら お 店 が な く 不 便 買 い 物 が し に く い か ら 交 通 が あ ま り 良 く な い 特 に 電 車 交 通 が 不 便 何 も な い 道 が 暗 い 交 通 の 便 遊 ぶ と こ ろ が な い 娯 楽 施 設 が 少 な い 市 内 ま で 少 し 遠 い 泉 北 高 速 鉄 道 の 運 賃 が 高 い 坂 道 が 多 い た め 実 家 の 仕 事 を 継 ぎ た い の と や っ ぱ り 地 元 で 育 っ た か ら 地 元 で 住 み た い 市 内 の 方 が 便 利 泉 北 高 速 高 い 遊 ぶ と こ ろ が 少 な い 中 心 地 か ら 少 し 離 れ て い る 中 心 部 に 遠 い < 住 み た い 理 由 ( 家 族 を も っ た と き ) > 落 ち 着 い て い る 空 気 も ま だ き れ い な 方 だ し 家 族 と 安 心 し て 生 活 で き そ う 子 育 て し や す い 環 境 だ と 思 う か ら 静 か で 住 み や す い と 思 う

18 自 然 が 豊 か 自 然 も あ る し 地 価 が 安 い 住 宅 街 な の で 子 供 と か の 友 達 が 増 え そ う 治 安 が 良 く て 日 常 品 を そ ろ え る の に 困 ら な い し の ん び り 暮 ら せ そ う だ か ら 都 会 で 住 む よ り 安 心 だ か ら 程 よ く 都 会 で 住 み や す い ス ー パ ー な ど も 近 く に あ る < 住 み た く な い 理 由 ( 家 族 を も っ た と き ) 自 由 回 答 > 子 供 に 自 分 が 育 っ た 地 域 を 見 せ て あ げ た い し 地 元 を 大 切 に し た い か ら 坂 道 が 多 い た め 市 内 の 方 が 便 利 中 心 地 か ら 少 し 離 れ て い る 最 後 に 何 が あ れ ば 住 み た い か に つ い て 自 由 回 答 で た ず ね た や は り 独 身 の と き に つ い て は 娯 楽 施 設 や 交 通 料 金 に つ い て の 回 答 が 多 か っ た < こ れ が あ っ た ら 住 み た い ( 独 身 の と き ) 自 由 回 答 > あ そ ぶ と こ ろ ラ ウ ワ ン ス ポ ッ チ ャ カ ラ オ ケ 遊 ぶ 所 の 充 実 泉 北 線 が も っ と 安 く な れ ば 良 い と 感 じ る ア ミ ュ ー ズ メ ン ト パ ー ク 今 の ま ま で あ っ て ほ し い と 思 う お 店 が い っ ぱ い で き た ら 電 車 が 安 く な っ た ら 公 共 交 通 機 関 の 便 利 性 向 上 と 値 下 げ ( バ ス を 南 河 内 方 面 も ) 交 通 の 便 を よ く す れ ば す み た く な る か も 電 車 賃 が 下 が っ た 時 飲 食 店 な ど が 駅 周 辺 に 集 中 し て い る の で 大 学 近 く に で き て ほ し い 電 車 賃 が 安 く な っ た ら 電 車 賃 を 安 く し て も う 少 し 交 通 の 便 を 増 や し て ほ し い 電 車 な ど 交 通 の イ ン フ ラ が 不 十 分 な の で 住 み た い と 思 わ な い 車 が あ れ ば 別 電 車 の 終 電 を 遅 く し て ほ し い 服 な ど の お 店 お し ゃ れ な お 店 も っ と 都 会 っ ぽ く お 店 や カ フ ェ が あ っ た ら 電 車 が 安 く な っ た ら < こ れ が あ っ た ら 住 み た い ( 家 族 を も っ た と き ) 自 由 回 答 > 今 の 和 泉 市 の 状 態 で も 住 み 続 け ら れ る と 思 い ま す 映 画 館 が な い の で あ っ た ほ う が い い と 思 う 街 灯 増 加 サ ー ビ ス 施 設 増 加 フ ァ ミ レ ス 増 加 家 族 単 位 で 参 加 で き る イ ベ ン ト が あ れ ば い い と 思 い ま す 公 園 保 育 園 保 健 所 病 院 公 園 や 散 歩 で き る 場 所 が あ る 子 供 と 一 緒 に 遊 べ る 公 園 や 施 設

19 も っ と 都 会 っ ぽ く お 店 や カ フ ェ が あ っ た ら 電 車 が 安 く な っ た ら や は り 治 安 の こ と を 考 え る と 住 み た く な い で す 遊 園 地 な ど が で き れ ば 町 も 活 性 化 す る だ ろ う し 家 族 も 楽 し ん で 暮 ら せ る (5) 結 果 のまとめと 提 案 こ れ ま で の ア ン ケ ー ト 調 査 の 結 果 を ま と め る と 次 の よ う な 和 泉 市 の 魅 力 と 不 足 点 を 指 摘 す る こ と が で き る 第 一 に 和 泉 の 最 も 大 き な 強 み は 都 会 の 魅 力 ( 便 利 さ 街 並 み ) と 田 舎 の 魅 力 ( 澄 ん だ 空 気 キ レ イ な 星 空 ) を 兼 ね 備 え て い る こ と で あ る 駅 が 近 く 徒 歩 圏 内 に あ り 大 型 シ ョ ッ ピ ン グ 施 設 が 充 実 し て い る に も か か わ ら ず 自 然 が 豊 か で 静 か と い う 評 価 が 非 常 に 高 か っ た こ う し た 都 会 と 自 然 の バ ラ ン ス の 良 さ は 和 泉 市 の 強 み で あ り 広 く ア ピ ー ル で き る と 考 え ら れ る ま た 若 者 や 若 い 家 族 向 け に 自 然 を ア ピ ー ル し た 企 画 を 実 施 す る こ と も い い か も し れ な い た と え ば イ チ ゴ 狩 り や 星 空 ツ ア ー の 開 催 は 若 い 世 代 に と っ て も 魅 力 的 な イ ベ ン ト だ と 考 え ら れ る た だ そ の 際 車 を 持 っ て い な い 傾 向 に あ る 若 い 世 代 向 け に 移 動 手 段 も パ ッ ク に し た 企 画 の 方 が 良 い だ ろ う ( レ ン タ ル サ イ ク ル 現 地 ま で バ ス で 送 迎 な ど ) 第 二 に 和 泉 市 は 若 い と き よ り も 家 族 を 持 っ た と き に お い て 魅 力 が 非 常 に 高 か っ た 若 い 世 代 は 居 住 地 を 決 め る 際 カ ラ オ ケ や 映 画 館 な ど の 娯 楽 施 設 フ ァ ッ シ ョ ン 店 な ど 都 会 性 を 重 視 す る こ と が 多 く こ の こ と が 和 泉 市 が 魅 力 に 欠 け る 理 由 で あ る だ ろ う 若 者 の 魅 力 を 高 め る 方 策 と し て 娯 楽 施 設 を 増 や す こ と や 若 者 に 必 要 と さ れ る ス ポ ー ツ 施 設 を 充 実 さ せ る こ と 交 通 機 関 へ の 不 満 ( 電 車 の 本 数 値 段 バ ス ) を 解 消 す る こ と が 考 え ら れ る た だ し 娯 楽 施 設 を 増 や す こ と は 和 泉 市 の 強 み で あ る 自 然 が 豊 か で 静 か で 子 育 て し や す い 環 境 を 犠 牲 に し て し ま う こ と に も つ な が る の で 慎 重 に 考 え る べ き で あ ろ う 交 通 期 間 へ の 不 満 に つ い て は 車 を 持 た な い 学 生 に と っ て は バ ス が 考 え ら れ る が バ ス は 馴 染 み が な い 時 間 が 不 確 定 と い っ た 理 由 で 使 わ な い 学 生 が ほ と ん ど だ っ た 学 生 に バ ス の 利 用 を 促 進 す る よ う な 企 画 を 考 え る の も 良 い か も し れ な い 第 三 に 音 楽 祭 や グ ル メ イ ベ ン ト に つ い て は 高 い 参 加 意 欲 に も か か わ ら ず 認 知 度 は 低 か っ た こ れ ら の イ ベ ン ト に つ い て は 認 知 度 を 高 め る こ と で 参 加 者 は 増 加 す る と 予 想 さ れ る 和 泉 市 で は Facebook など SNS を 広 報 と し て 使 用 し て い る が 現 在 多 く の 若 者 が イ ベ ン ト を 認 知 し 参 加 を 決 め る も の が Twitter に よ る 口 コ ミ で あ る た と え ば 本 学 の 学 生 を イ ベ ン ト 広 報 に 参 加 さ せ る こ と で 学 生 の Twitter を 通 じ て イ ベ ン ト 情 報 は 広 く 伝 わ り 認 知 度 も あ が る と 考 え ら れ る

20 第 2 章 都 市 イメージ 像 の 提 案 1. 理 想 都 市 像 の 提 案 (1) 目 的 と 調 査 方 法 本 節 の 目 的 は 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ 等 の デ ー タ 分 析 ( 第 1 章 ) を ふ ま え 和 泉 市 内 で 活 動 す る 市 民 団 体 に 聞 き 取 り 調 査 を 実 施 し 若 年 世 代 の 視 点 か ら 理 想 の 都 市 の 条 件 を 検 討 提 案 す る こ と に あ る 分 析 お よ び 提 案 の 対 象 は 和 泉 中 央 駅 周 辺 や 桃 山 学 院 大 学 ト リ ヴ ェ ー ル 和 泉 を 含 む 和 泉 市 中 部 地 域 で あ る 中 部 地 域 は 近 年 人 口 の 伸 び が 著 し く 駅 周 辺 に は 市 民 活 動 の 拠 点 と な り う る シ テ ィ プ ラ ザ 等 の 施 設 が 配 置 さ れ ら ら ぽ ー と や コ ス ト コ な ど 大 型 商 業 施 設 の 開 業 が 相 次 ぐ 他 方 で 地 域 の 特 色 が 感 じ ら れ な い 画 一 的 な 施 設 と 景 観 住 民 の 年 齢 層 の 偏 り 住 民 同 士 の 関 係 の 欠 如 と い う 新 し く 開 発 さ れ た 郊 外 に 共 通 す る 課 題 が 残 さ れ て い る す で に 人 口 が 減 少 し て い る 和 泉 市 の 北 部 地 域 ( 和 泉 府 中 駅 周 辺 ) や 南 部 地 域 ( 山 間 部 ) に 対 し て 人 口 増 加 に 沸 く 中 部 地 域 で あ る が 現 在 の 開 発 が 終 わ れ ば 人 口 減 少 は 避 け ら れ な い 新 奇 性 が 失 わ れ た 数 年 後 に ど こ に で も あ る( 寂 れ た ) 郊 外 と な ら な い た め に 何 が 必 要 か 何 が で き る か 地 域 の 魅 力 を 向 上 さ せ る よ う な 活 動 や ネ ッ ト ワ ー ク に 聞 き 取 り 調 査 し 若 い 世 代 に と っ て ど の よ う な 地 域 が 魅 力 を も ち そ う し た 魅 力 を 生 み 出 すためにどのような 活 動 が 可 能 かを 検 討 する 和 泉 市 の 潜 在 的 な 資 源 を 発 掘 活 用 す る こ と で 財 政 的 に 持 続 可 能 か つ 和 泉 市 の 独 自 性 を 高 め る よ う な 仕 組 み を 提 案 し た い 理 想 都 市 像 の 提 案 を 行 う た め に 和 泉 市 内 で 活 動 す る 以 下 3 つ の 団 体 組 織 に 聞 き 取 り 調 査 を 実 施 し た 1 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ ( 2014 年 7 月 31 日 実 施 ) 2 石 尾 山 弘 法 寺 ( 2014 年 12 月 1 日 実 施 ) 3 い ず み の 国 の い つ し く み 市 実 行 委 員 会 ( 2014 年 12 月 1 日 お よ び 12 月 12 日 実 施 ) こ れ ら の 団 体 組 織 は 組 織 形 態 ( 法 人 格 の 有 無 や 種 類 メ ン バ ー 数 等 ) や 設 立 の 経 緯 活 動 内 容 は 異 な る が い ず れ も 地 域 社 会 に 貢 献 す る べ く 独 自 の ア プ ロ ー チ を 行 っ て い る 以 下 で は 聞 き 取 り 調 査 の 概 要 を ま と め た う え で 1.1 節 の 分 析 と 聞 き 取 り 調 査 か ら 明 ら か に な っ た 和 泉 市 の 強 み と 弱 み を 整 理 し 和 泉 市 が こ れ か ら 目 指 す べ き 方 向 を 示 す (2) 聞 き 取 り 調 査 が 示 す 地 域 の 課 題 と 可 能 性 1 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ は 泉 北 ニ ュ ー タ ウ ン 等 を 対 象 と し た 地 域 紙 ( ロ ー カ ル ペ ー パ ー ) を 発 行 配 布 す る 企 業 で あ る 同 社 は 1971 年 に 創 業 し 泉 北 ニ ュ ー タ ウ ン と そ の 周 辺 地 域 を 対 象 と し た 泉 北 こ ん に ち は を 創 刊 し た ( 1972 年 泉 北 コ ミ ュ ニ テ ィ に 改 称 ) 1978 年 に は 金 剛 団 地 狭 山 ニ ュ ー タ ウ ン 金 剛 東 ニ ュ ー タ ウ ン を 対 象 と し た 泉 北 コ ミ

21 ュ ニ テ ィ 金 剛 狭 山 版 を 創 刊 し(1984 年 金 剛 さ や ま コ ミ ュ ニ テ ィ に 改 称 ) 現 在 泉 北 コ ミ ュ ニ テ ィ と 金 剛 さ や ま コ ミ ュ ニ テ ィ の 2 紙 を 扱 っ て い る 紙 面 に は 地 域 の 開 発 計 画 や 行 政 議 会 の 動 向 か ら 学 校 や 市 民 団 体 の 活 動 新 規 出 店 や キ ャ ン ペ ー ン の 情 報 地 域 で 活 動 す る サ ー ク ル の メ ン バ ー 募 集 や 読 者 同 士 の 不 用 品 交 換 ( 譲 り ま す 等 ) の 情 報 ま で 硬 軟 と り ま ぜ た 地 元 の 情 報 が 掲 載 さ れ て い る ( 写 真 1) 写 真 1 泉 北 コ ミ ュ ニ テ ィ 2014 年 10 月 2 日 号 ( 左 )お よ び 2014 年 10 月 23 日 号 ( 右 ) 出 所 : 泉 北 コ ミ ュ ニ テ ィ コ ミ ュ ニ テ ィ バ ッ ク ナ ン バ ー コ ミ ュ ニ テ ィ 2525 ( / ア ク セ ス 日 2015 年 2 月 1 日 ) 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ の 特 徴 は 地 域 紙 と い う メ デ ィ ア を 生 み 出 す こ と で 地 域 に 密 着 し た 情 報 発 信 を 行 う と 同 時 に 住 民 同 士 が 交 流 す る 場 の 提 供 を 目 指 し て い る 点 に あ る 同 社 の ユ ニ ー ク な 姿 勢 は 行 政 の ま ち づ く り に 対 す る 問 題 意 識 と 創 業 当 初 の ニ ュ ウ ー タ ウ ン の 状 況 に 由 来 し て い る 近 代 の 日 本 の 開 発 政 策 は 団 地 や 公 園 道 路 な ど の ハ ー ド 面 の 整 備 に 偏 り ニ ュ ー タ ウ ン の よ う な 場 所 で の コ ミ ュ ニ テ ィ 形 成 に 行 政 は 全 く 無 策 で あ っ た が ま ち づ く り に は そ こ に 住 む 人 間 の 関 係 づ く り が 必 要 だ と 考 え た そ う で あ る し か し 地 元 の こ と を 地 域 の 人 が 知 ら な け れ ば 人 間 関 係 も う ま く い か な い 同 社 が 創 業 し た こ ろ の 泉 北 ニ ュ ー タ ウ ン は ま ち 開 き( 1967 年 )か ら ま だ 間 も な く 大 阪 市 内 な ど の 他 地 域 か ら 新 規 来 住 者 が 一 気 に 押 し 寄 せ て い た 新 住 民 た ち は 買 い 物 や 病 院 な ど 地 域 の 情 報 を 求 め て い た が 隣 近 所 の 住 民 も 同 時 期 に 来 住 し て い る た め に 誰 か ら も 地 域 情 報 が 得 ら れ ず 日 常 生 活 に 支 障 混 乱 を き た し て い た 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ の 地 域 紙 は 情 報 を 求 め る 新 住 民 の ニ ー ズ に 合 致 し 住 民 同 士 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 仲 介 促 進 す る 場 と し て 受 け 入 れ ら れ て いく 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ の 聞 き 取 り 調 査 が 示 し て い る の は 新 規 に 開 発 さ れ た 地 域 や 新 住 民 に と っ て コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と 情 報 共 有 の 場 が 不 可 欠 で あ る と い う 点 で あ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 場 は メ デ ィ ア 空 間 で も 現 実 の 空 間 で も 構 わ な い 新 住 民 の 生 活 を 支 え 定 着 を 促 す た め に は ま ず 地 域 ( 住 民 ) の 情 報 に 触 れ ら れ る 場 が 必 要 で あ り 情 報 共 有 と 相 互 の 交 流 を 通 じ て 地 元 へ の 関 心 が 育 ま れ て い く と 考 え ら れ る

22 2 石 尾 山 弘 法 寺 石 尾 山 弘 法 寺 は 和 泉 中 央 駅 か ら 徒 歩 約 10 分 に あ る 高 野 山 真 言 宗 の 寺 で あ り 石 尾 の お 大 師 さ ん と 呼 ば れ 親 し ま れ て き た 弘 法 寺 で は 地 域 社 会 を 豊 か に す る お 寺 活 動 を 目 指 し お 寺 と い う 空 間 を 使 っ て 地 域 に 開 い た 様 々 な 活 動 を 実 施 し て い る 本 堂 を 開 放 し た お 寺 か ふ ぇ や 昼 下 が り コ ン サ ー ト 月 の 明 か り コ ン サ ー ト の 実 施 毎 年 9 月 に 和 泉 中 央 駅 周 辺 で 実 施 さ れ る 和 泉 の 国 ジ ャ ズ ス ト リ ー ト へ の 会 場 提 供 境 内 に 提 灯 を 灯 し た お 寺 で 浴 衣 で 夏 祭 り 地 域 の 自 然 を 見 直 し 味 わ う い ず み の 国 の い つ く し み 市 な ど に よ っ て 年 齢 性 別 を 超 え た 多 く の 人 々 を 惹 き つ け ふ だ ん 寺 を 訪 れ る こ と が な い 人 々 が 寺 や 地 域 の 魅 力 を ( 再 ) 発 見 す る 機 会 を 設 け て き た 写 真 2 写 真 3 お 寺 で 浴 衣 で 夏 祭 り ポ ス タ ー 和 泉 の 国 ジ ャ ズ ス ト リ ー ト 2012 出 所 : 石 尾 山 弘 法 寺 石 尾 山 弘 法 寺 ホ ー ム ペ ー ジ ( ア ク セ ス 日 2015 年 2 月 1 日 ) よ り 写 真 2 は お 寺 で 浴 衣 で 夏 祭 り 写 真 3 は ホ ー ム 参 照 弘 法 寺 が 定 例 の 宗 教 行 事 以 外 に 独 自 の 地 域 活 動 を 行 う よ う に な っ た き っ か け は 仏 教 講 座 等 に 来 訪 す る 年 配 の 住 民 が 同 伴 す る 孫 た ち を 意 識 す る よ う に な っ た こ と で あ り 子 ど も た ち が 楽 し め る お 絵 か き 大 会 花 火 大 会 を 企 画 し た の が 始 ま り で あ る 現 在 の 副 住 職 が 寺 を 継 ぐ に あ た り 地 方 寺 院 の 役 目 と し て 地 域 に 貢 献 で き な い か と 思 っ た そ う で あ る そ こ で 寺 の も つ 役 割 の 一 つ と し て 憩 い の 場 と い う 機 能 に 着 目 し 地 域 の 人 々 や 親 子 連 れ が の ん び り と く つ ろ げ る 場 所 に す る た め 様 々 な イ ベ ン ト を 企 画 し た 地 域 に 向 け た イ ベ ン ト の 開 催 に あ た っ て 留 意 し て い る 点 は 不 易 流 行 お よ び 継 続 性 の 2 点 で あ る 今 あ る も の を ど の よ う に 用 い る か そ の 良 さ を い か に し て 気 付 い て も ら う か を ま ず 念 頭 に 置 き 新 旧 の 価 値 の 融 合 を 図 っ て い る 自 分 の 死 後 に な っ て 評 価 さ れ る も の を 遺 し た い と い う 想 い が あ り 活 動 を 継 続 し て い く た め 無 理 し て 1 回 限 り の 企 画 を 立 て な い こ う し た 地 域 向 け の 活 動 を 積 み 重 ね る な か で 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 人 々 が 生 き 生 き と し て き た よ う に 感 じ ら れ て い る 当 初 は を 開 催 す る? そ れ な ら 仕 方 な い の で 参 加 す る と 受 け 身 後 手 の 姿 勢 で あ っ た 近 隣 の 人 々 が 今 年 も 開 催 す る な ら こ ん な こ と を し た ら ど う だ ろ う? と 先 を 読 ん で 提 案 し 積 極 的 な 姿 勢 に 変 わ っ て き た そ う で あ る 石 尾 山 弘 法 寺 の 聞 き 取 り 調 査 か ら は 既 存 の 資 源 の 活 用 と 長 期 的 な 視 野 が 継 続 的 な 活 動

23 を 可 能 に し て い る こ と が 分 か る 憩 い の 場 交 流 の 場 と い う 寺 社 が 歴 史 的 に 担 っ て き た 役 割 に 注 目 し 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 核 と し て 再 発 見 再 評 価 す る 動 き は 他 地 域 で も 起 き て い る ( 中 尾 広 井 2005; 広 井 2006) 弘 法 寺 の 活 動 は こ う し た 動 き に 連 な る も の と し て 理 解 す る こ と が で き る ま た 活 動 に 際 し て は 檀 家 の ネ ッ ト ワ ー ク や 地 域 で 活 動 す る NPO 等 と の つ な が り を 活 か し て 知 恵 や ス キ ル 活 動 物 資 を 調 達 し 無 理 の な い 範 囲 で 企 画 す る こ と が イ ベ ン ト の 成 功 と 継 続 に つ な が っ て い る こ う し た 活 動 は 一 過 性 の 盛 り 上 が り を 目 指 す の で は な く 自 分 の 後 の 世 代 に 大 事 な も の を 遺 し た い と い う 長 期 的 な 視 野 に 支 え ら れ て い る 3 い ず み の 国 の い つ し く み 市 実 行 委 員 会 い ず み の 国 の い つ く し み 市 ( 以 下 い つ く し み 市 ) は い の ち を い つ く し み か け が え の な い 豊 か な 自 然 を 未 来 の 子 供 た ち に と い う テ ー マ の も と に 石 尾 山 弘 法 寺 で 開 催 さ れ 2013 年 12 月 の 第 1 回 に 引 き 続 き 2014 年 11 月 で 2 回 目 の 開 催 と な る 地 元 の 有 機 野 菜 や オ ー ガ ニ ッ ク フ ー ド ナ チ ュ ラ ル な お 菓 子 手 作 り 雑 貨 が 並 ぶ ナ チ ュ ラ ル マ ー ケ ッ ト と 自 然 と の 共 生 を 考 え る 企 画 が 実 施 さ れ 当 日 は 子 連 れ の 若 い 母 親 た ち が 多 く 来 場 し た ( 写 真 4) 写 真 4 第 1 回 い つ く し み 市 出 所 : 石 尾 山 弘 法 寺 2014 明 日 は い ず み の 国 の い つ く し み 市 石 尾 山 弘 法 寺 ホ ー ム ペ ー ジ ( zhi.com/ アクセス 日 2015 年 2 月 1 日 ) い つ く し み 市 開 催 の き っ か け は 谷 山 池 の 保 全 活 動 と 東 日 本 大 震 災 で あ る 谷 山 池 ( 和 泉 中 央 丘 陵 の 南 に あ る 灌 漑 池 ) の 保 全 を 求 め る 活 動 は 水 利 権 を も つ 12 水 利 組 合 が 売 却 を 決 定 し た こ と に 始 ま る 売 却 に 反 対 す る 市 民 が 2012 年 8 月 に 谷 山 池 の 保 存 を 求 め る 会 を 結 成 2013 年 5 月 には 1 万 筆 を 超 え る 署 名 を 集 め て 議 会 に 保 全 を 求 め て 請 願 書 を 提 出 し た が 否 決 さ れ た 自 然 を 守 る こ と よ り 利 益 を 優 先 す る 社 会 の 風 潮 が 和 泉 市 に も あ る と 考 え 売 却 反 対 自 然 を 守 ろ う! と だ け 叫 ぶ の で は な く 楽 し み な が ら 大 事 な 自 然 大 事 な 命 を 考 え る 場 を つ く っ て 谷 山 池 の 状 況 を よ り 多 く の 市 民 に 知 っ て も ら お う と い つ く し み 市 を 企 画 し た ま た い つ く し み 市 実 行 委 員 会 の 中 心 メ ン バ ー に と って 3.11( 地 震 津 波 福 島 第 一 原 発 の 事 故 ) の シ ョ ッ ク は 大 き く 主 婦 大 人 と し て 何 が で き る か を 模 索 し て い た こ と も い つ く し み 市 の 活 動 に つ な が っ て い る い つ く し み 市 実 行 委 員 会 は 7 名 で 構 成 さ れ 主 婦 3 名 を 主 軸 と し て 年 齢 は 30 代 か ら 60 代 ま で 多 様 で あ る

24 活 動 の 課 題 は 2 点 で あ る 第 1 に 食 や 有 機 農 業 に 関 す る 意 識 の 格 差 拡 大 で あ り 関 心 層 と 無 関 心 層 の 二 極 化 が 進 ん で い る と 考 え て い る い つ く し み 市 は 無 関 心 層 に 意 識 し て も ら え る よ う に す ご く オ シ ャ レ す ご く 楽 し い と い っ た 無 関 心 層 が 入 り や す い 様 々 な 入 り 口 を 用 意 し よ う と 試 み て い る が い つ く し み 市 は ま だ 2 回 目 と い う こ と も あ り 楽 し む だ け の 参 加 者 が ほ と ん ど で あ る 第 2 に 和 泉 市 の 恵 ま れ て い る 点 に 市 民 が 気 づ い て い な い 都 心 に 1 時 間 足 ら ず で ア ク セ ス で き 商 業 施 設 が 充 実 し て い る 一 方 で 絶 滅 危 惧 種 が 多 く 観 察 さ れ る ほ ど 貴 重 な 自 然 が 残 さ れ て い る 和 泉 市 外 の 人 が 豊 か な 自 然 を 評 価 し て い る こ と に 市 民 は 気 づ い て お ら ず 和 泉 市 は 田 舎 と 否 定 的 で あ る 自 然 が 豊 か な 和 泉 市 は 子 ど も た ち に も っ と 自 然 と 触 れ 合 っ て も ら う に は 最 高 の 場 所 で あ る 現 在 谷 山 池 に 親 し み そ の 美 し さ に 触 れ る 機 会 を 増 や す た め 谷 山 池 ガ ル テ ン ( 市 民 農 園 ) を つ く る 計 画 が 進 行 中 で あ る( 図 1) 自 然 を 楽 し む こ と を 通 し て 生 き る こ と を 考 え て も ら い そ こ に 集 ま っ た 人 た ち が さ ら に つ な が っ て い く そ の た め の 拠 点 を つ く り た い と 考 え て い る 図 1 谷 山 池 ガ ル テ ン の チ ラ シ (3) 理 想 都 市 づくりに 向 けた 提 案 1 和 泉 市 の 強 み と 弱 み 表 1 は 以 上 の 聞 き 取 り 調 査 お よ び 第 1 章 に お け る 民 間 都 市 ラ ン キ ン グ 等 の デ ー タ 分 析 を も と に 和 泉 市 の 強 み と 弱 み に つ い て 特 徴 的 な 項 目 3 点 を 整 理 し た も の で あ る 第 1 に 家 族 形 成 と い う 点 か ら は 若 年 層 ( 25~ 39 歳 )の 有 配 偶 率 の 高 さ が 強 み と し て あ げ ら れ る 和 泉 市 に お け る 若 年 層 の 有 配 偶 率 は 男 性 53.9%( 大 阪 33 市 の 中 央 値 48.4% ) 女 性 61.0%

25 ( 同 55.9% ) と 男 女 と も に 大 阪 市 33 中 で 2 位 の 高 さ で あ る こ の 若 い 夫 婦 た ち が 市 内 に 定 着 し 子 ど も を 生 み 育 て て い け ば 和 泉 市 の 人 口 減 少 や 急 速 な 高 齢 化 の 抑 止 が 期 待 で き る し か し 問 題 は 30 代 の 転 出 が 多 い こ と で あ り そ の 要 因 の 一 端 と し て 和 泉 市 に お け る 育 児 支 援 の 不 足 が あ げ ら れ る 和 泉 市 の 保 育 所 整 備 率 ( 0~ 5 歳 人 口 に 占 め る 認 可 保 育 所 の 定 員 数 の 比 率 ) は 29.6% ( 同 30.6% ) 大 阪 市 33 市 中 で 22 位 の 低 さ で あ る 和 泉 市 の 待 機 児 童 比 率 ( 認 可 保 育 所 の 定 員 数 に 対 す る 待 機 児 童 の 比 率 )は 1.5%( 同 0.8% )で あ り 保 育 所 に 対 す る ニ ー ズ が 満 た さ れ て い な い こ と が 分 か る ( 注 1) 保 育 所 を 含 め た 育 児 支 援 の 不 備 は 子 ど も を も ち た い 若 い 夫 婦 の 転 出 に つ な が り か ね な い 第 2 に 地 域 に 高 い 関 心 を も っ て 積 極 的 に 活 動 す る 住 民 の 存 在 は 和 泉 市 の 強 み と 言 え る た だ し 活 発 な 層 は 住 民 の 一 部 で あ り 地 域 や 環 境 に 対 す る 関 心 層 と 無 関 心 層 の 二 極 化 が 指 摘 さ れ て い る ま た 今 後 30 年 間 の 将 来 人 口 予 測 に お い て 和 泉 市 は 大 阪 府 内 で 最 も 高 い 高 齢 化 率 を 経 験 す る と 予 測 さ れ て お り 増 加 す る 高 齢 者 へ の 対 応 が 課 題 で あ る 体 力 の 低 下 に と も な っ て 引 き こ も り が ち な 高 齢 者 を 孤 立 さ せ な い た め に 高 齢 者 が 地 域 で 過 ご し や す い 工 夫 や 地 域 の ネ ッ ト ワ ー ク の な か に 組 み 込 む 仕 掛 け が 必 要 で あ ろ う し か し 住 民 同 士 の 関 係 づ く り 等 の ソ フ ト な 支 援 は 不 足 し て い る 第 3 に 郊 外 に 位 置 す る 和 泉 市 の 強 み は ニ ュ ー タ ウ ン と 自 然 の 共 存 に あ る 通 勤 通 学 の ア ク セ ス や 商 業 施 設 の 充 実 と い っ た 都 市 的 な 利 便 性 と 豊 か な 自 然 の 両 方 を 享 受 で き る ま た 地 価 が 安 く 広 い 住 宅 を 比 較 的 手 ご ろ な 価 格 で 入 手 可 能 で あ る こ と は 持 ち 家 購 入 を 検 討 す る 人 々 に と っ て 和 泉 市 に 転 入 す る 大 き な 誘 因 と な る で あ ろ う 他 方 で 自 然 が 残 っ て い る こ と や 娯 楽 施 設 の 不 足 に 対 し て 未 開 発 で あ る 田 舎 っ ぽ い と い っ た 否 定 的 な イ メ ー ジ を も つ 人 々 も い る 表 1 和 泉 市 の 強 み と 弱 み 強 み 弱 み 1 家 族 保 育 所 整 備 率 の 低 さ ( 1.1.3) 若 年 層 の 有 配 偶 率 の 高 さ の 子 どもが 欲 しい 若 年 夫 婦 の ( 1.1.3) 形 成 流 出? ( 地 域 や 環 境 に 対 す る ) 関 心 層 と 無 関 心 層 と の 二 極 化 ( 2.1.2) 2 交 流 地 域 に 対 して 積 極 的 な 姿 急 速 な 高 齢 化 へ の 懸 念 ( 1.1.2) 地 域 活 勢 を も つ 住 民 の 存 在 高 齢 者 の 孤 立 化? 動 ( 2.1.2) 関 係 づ く り 等 の ソ フ ト な 支 援 不 足 (2.1.2) ニュータウンと 自 然 の 共 3 地 域 の 資 源 存 (2.1.2) 地 価 の 安 さと 手 ごろな 住 田 舎 っ ぽ い 未 開 発 等 の 否 定 的 な イ メ ー ジ ( 2.1.2) 宅 の 購 入 可 能 性 ( 1.1.3) 注 : 当 該 項 目 について 記 載 している 節 の 番 号 を( ) 内 に 示 した

26 2 和 泉 市 の こ れ か ら 以 上 を ふ ま え る と 和 泉 市 は 現 在 の 若 年 有 配 偶 率 の 高 さ を 活 か し 家 族 で 暮 ら せ る ま ち の 形 成 を 目 指 す べ き で あ る そ の 実 現 の た め に 1 コ ミ ュ ニ テ ィ デ ザ イ ン と 2 都 市 と 自 然 と の 融 合 を 結 び つ け 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 核 と な る 場 を 創 出 支 援 す る こ と を 提 案 し た い 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 核 と な る 場 と は 1 若 年 層 高 齢 層 を 問 わ ず 年 齢 を 超 え た 住 民 同 士 の 交 流 や 情 報 共 有 が 促 進 さ れ 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ を 活 性 化 す る よ う な ア イ デ ィ ア と 活 動 が 生 ま れ る 場 で あ る ひ と 昔 前 ま で の 日 本 で は 寺 社 や と き に は 銭 湯 な ど 住 民 の 集 ま る 場 が 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ に 存 在 し そ の な か で 近 隣 の 困 り ご と や そ の 解 決 方 法 が 見 出 さ れ て き た 住 民 自 ら が 地 域 の 課 題 発 見 解 決 を 行 う た め に は ま ず は 多 様 な 住 民 が 寄 り 集 ま る こ と が 大 前 提 で あ る 公 民 館 や 集 会 所 の よ う な 施 設 整 備 よ り む し ろ 人 々 が 気 軽 に 寄 れる 面 白 そ う だ か ら 行 っ て み た い と 思 う よ う な 仕 掛 け づ く り が 重 要 で あ る 市 内 で 活 動 す る 団 体 や 住 民 と の 連 携 も 欠 か せ な い そ う し た 場 の 創 出 に あ た っ て は 2 寺 社 の 裏 山 や 鎮 守 の 森 耕 作 さ れ て い な い 畑 果 樹 園 信 太 や 南 部 地 域 の 山 間 部 に お け る 貴 重 な 自 然 を 活 用 す る こ と が 開 発 の 進 ん だ 自 治 体 に は 追 随 で き な い 和 泉 市 独 自 の 魅 力 向 上 に つ な が る 市 内 に 点 在 す る 寺 社 は コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア よ り も 数 が 多 く ( 注 3 ) 徒 歩 で ア ク セ ス で き る た め 身 体 的 経 済 的 に 行 動 範 囲 が 制 限 さ れ る 子 ど も と 高 齢 者 が 日 常 的 に 気 軽 に 立 ち 寄 る こ と が 可 能 で あ る 檀 家 氏 子 組 織 や 地 縁 団 体 NPO 等 と の 連 携 が で き れ ば そ こ に お 寺 カ フ ェ 鎮 守 の 森 コ ン サ ー ト 等 若 い 世 代 の 好 奇 心 を 刺 激 す る よ う な イ ベ ン ト を 定 期 的 に 仕 掛 け 世 代 を 超 え た 交 流 を 生 み 出 す こ と が で き る だ ろ う ま た 農 業 や 林 業 に 関 心 を も つ 都 市 住 民 は 一 定 程 度 存 在 す る た め 耕 作 さ れ て い な い 畑 果 樹 園 を 市 民 農 園 市 民 果 樹 園 に 転 用 し た り 山 林 や た め 池 の 手 入 れ に 参 加 し て も ら う こ と が 考 え ら れ る 日 常 的 に 徒 歩 で ア ク セ ス で き る 寺 社 に 対 し て 畑 果 樹 園 丘 陵 山 林 は や や 広 域 か ら 休 日 に 人 々 が 集 ま る 場 と 位 置 付 け ら れ る 自 然 と 触 れ 合 い な が ら 多 様 な 年 代 と 交 流 す る 機 会 を 数 多 く 提 供 す る こ と は 子 ど も や 新 住 民 に と っ て は 地 域 へ の 関 心 と 愛 着 を 深 め る こ と に つ な が り 和 泉 市 外 に 対 し て は 安 心 し て 子 ど も を 育 て ら れ る 地 域 潤 い の あ る 人 生 を 送 れ る 地 域 と い う イ メ ー ジ の 発 信 に つ な が る 都 市 部 と の ア ク セ ス 強 化 や 商 業 文 化 施 設 の 整 備 の よ う に 更 な る 利 便 性 の 追 求 は あ る 程 度 必 要 だ ろ う が 利 便 性 の 向 上 だ け で は 類 似 す る 周 辺 自 治 体 や 利 便 性 に 優 れ た 都 市 部 に 近 い 自 治 体 と の 競 争 に 打 ち 勝 つ こ と は 困 難 で あ る ま た 都 市 的 サ ー ビ ス や 行 政 サ ー ビ ス に よ っ て 新 住 民 を 惹 き つ け る 試 み は 地 元 を 愛 す る 住 民 で は な く サ ー ビ ス を 享 受 す る だ け の お 客 様 消 費 者 の 増 加 を も た ら し か ね な い こ う し た 消 費 者 は サ ー ビ ス の う ま み が 消 え た 瞬 間 に 転 出 し て し ま う だ ろ う ( 注 2) 和 泉 市 の 存 続 の た め に は 地 元 を 愛 し 和 泉 市 を 盛 り 立 て て く れ る 住 民 を 大 切 に し そ の 定 着 を 図 っ て い く こ と が 重 要 で あ り 本 節 で 提 案 す る 場 の 創 出 支 援 は そ の 有 効 な 手 段 と な る だ ろ う 注 (1) 待 機 児 童 の 定 義 は 自 治 体 ご と に 異 な り 数 値 上 は 待 機 児 童 数 が 少 な く て も 実 際 に は 保 育 所 利 用 を 望 む 保 護 者 が 多 い 可 能 性 は あ る 若 年 夫 婦 の 定 着 を 促 す た め に は 自 治 体 ラ ン

27 キ ン グ の 順 位 に 拘 泥 す る の で は な く 若 年 夫 婦 の 保 育 所 ニ ー ズ を 広 く 把 握 す る 待 機 児 童 数 の 定 義 を 行 っ た う え で そ の 数 を 減 ら し て い く こ と が 重 要 で あ ろ う (2) た と え ば 新 婚 夫 婦 や フ ァ ミ リ ー 世 帯 に 対 す る 家 賃 補 助 制 度 を 設 け て い る 自 治 体 は 全 国 に あ る が 家 賃 補 助 の 受 給 期 間 が 終 わ っ た 後 に 当 該 住 民 が 転 出 し て し ま う こ と が 悩 み と な っ て い る (3) 和 泉 市 内 の 寺 社 教 会 の 数 は 138( 大 阪 府 大 阪 府 宗 教 法 人 名 簿 平 成 26 年 3 月 31 日 現 在 ) コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア は 40( i タ ウ ン ペ ー ジ ( )に よ る 2015 年 4 月 20 日 時 点 で の 検 索 結 果 ) で あ る 参 考 文 献 中 尾 伊 早 子 広 井 良 典 2005 現 代 に お け る ち ん じ ゅ の 森 の 再 生 新 し い コ ミ ュ ニ テ ィ ー の 拠 点 と し て ( 第 1 回 公 共 政 策 部 門 対 話 研 究 集 会 報 告 NPO ち ん じ ゅ の 森 の 中 尾 伊 早 子 さ ん に 聞 く ) 公 共 研 究 1(2): 広 井 良 典 2006 ケ ア と 自 然 の ス ピ リ チ ュ ア リ テ ィ 鎮 守 の 森 お 寺 福 祉 環 境 ネ ッ ト ワ ー ク 公 共 研 究 3(2): 付 記 本 節 の 提 言 に あ た り 皿 谷 直 三 氏 ( 有 限 会 社 コ ミ ュ ニ テ ィ ) 渡 邊 弘 範 氏 ( 石 尾 山 弘 法 寺 ) 城 洋 子 氏 お よ び 三 輪 雅 美 氏 ( い ず み の 国 の い つ く し み 市 実 行 委 員 会 ) に 聞 き 取 り 調 査 を 実 施 し た 皆 様 の ご 協 力 に 厚 く 御 礼 を 申 し 上 げ ま す

28 2. 観 光 未 来 像 の 提 案 本 調 査 で は 和 泉 市 の 観 光 未 来 像 を 提 案 す る に あ た り 和 泉 市 内 の 施 設 の 魅 力 を 探 っ て き た 特 に ト リ ヴ ェ ー ル 和 泉 の 商 業 集 積 が 持 つ 観 光 集 客 的 な 機 能 に 着 目 し エ コ ー ル い ず み ら ら ぽ ー と 和 泉 を 中 心 に 聞 き 取 り 調 査 を 行 い ら ら ぽ ー と 和 泉 で は 自 動 車 に よ る 来 客 者 の 出 発 地 を 調 査 す る た め ナ ン バ ー 調 査 を 行 っ た 調 査 結 果 は 次 の 通 り で あ っ た ら ら ぽ ー と 和 泉 は 和 泉 ナ ン バ ー 以 外 の 大 阪 府 内 全 域 の 車 が 約 23.9%で あ り 和 歌 山 県 な ど 大 阪 府 外 か ら の 車 も 約 20.2% で あ っ た よ う に 広 域 か ら 集 客 す る 施 設 と な っ て い た ( 2014 年 12 月 調 査 ) さ ら に コ ス ト コ ホ ー ル セ ー ル ジ ャ パ ン 株 式 会 社 和 泉 倉 庫 店 が 隣 接 し エ ン タ ー テ イ メ ン ト 施 設 等 を 拡 張 で き る ス ペ ー ス も あ る よ う に 持 続 的 に 広 域 か ら の 集 客 が 見 込 ま れ て い る ま た エ コ ー ル い ず み は 地 域 の 生 活 者 の た め の 商 業 集 積 で あ っ て 観 光 客 を 想 定 し て い な い が 和 泉 の 国 ジ ャ ズ ス ト ー リート 和 泉 弥 生 ロ マ ン ツ ー デ ー ウ オ ー ク な ど 多 彩 な イ ベ ン ト 会 場 と し て 利 用 さ れ て い る こ れ ら は 商 業 集 積 が 観 光 集 客 的 な 機 能 も 果 た し て い る 証 左 で あ る こ の 結 果 か ら 今 後 期 待 で き る の は 次 の 通 り で あ る 地 域 ブ ラ ン ド 調 査 ( ブ ラ ン ド 総 合 研 究 所 ) の ア ン ケ ー ト に お い て 項 目 観 光 意 欲 度 の 数 値 の 向 上 が 期 待 で き る だ ろ う ま た 地 域 ブ ラ ン ド 調 査 は 客 に と っ て 市 へ の 観 光 と 市 に 対 す る 魅 力 と は 正 の 相 関 関 係 に あ る 和 泉 市 への 観 光 意 欲 が 向 上 すれば 和 泉 市 の 魅 力 向 上 ( 項 目 魅 力 度 の 向 上 )も 期 待 で き る だ ろ う た だ し 本 調 査 の 中 で 和 泉 市 の 観 光 資 源 に 関 す る 課 題 も 明 ら か と な っ た ま ず 日 本 人 造 真 珠 硝 子 細 貨 工 業 組 合 の ガ ラ ス や 人 造 真 珠 弥 生 文 化 博 物 館 体 験 学 習 メ ニ ュ ー 池 上 曽 根 遺 跡 久 保 惣 記 念 美 術 館 な ど 市 内 に は 多 数 の 観 光 資 源 が あ る こ れ ら の 資 源 を よ り 活 用 し て い く こ と は 望 ま し い が 今 以 上 に 活 用 す る た め に は 困 難 な 課 題 を 解 決 し な け れ ば な ら な い 例 え ば 日 本 人 造 真 珠 硝 子 細 貨 工 業 組 合 は 地 場 産 品 販 売 所 Rihanna(リ ア ー ナ )を 組 合 事 務 局 に 併 設 し て い る し か し ガ ラ ス や 人 造 真 珠 に 関 す る 製 造 業 者 の 組 合 で あ る た め 小 売 や サ ー ビ ス に 関 わ る 部 門 が ぜ い 弱 で あ り 観 光 客 向 け の 運 営 が な さ れ て い る と は 言 い 難 い ま た 久 保 惣 記 念 美 術 館 は 国 宝 や 重 文 の 美 術 品 を 鑑 賞 で き 庭 園 や 休 憩 所 も 充 実 し て い る 公 共 交 通 機 関 の バ ス に よ る 移 動 は 可 能 だ が ら ら ぽ ー と や コ ス ト コ か ら 近 い も の の タ ー ゲ ッ ト と す る 年 齢 層 が 異 な る た め 周 遊 し 難 い ま た 他 の 観 光 資 源 に 周 遊 す る と し て も 自 家 用 車 で な け れ ば 移 動 が 困 難 で あ る こ の よ う に そ れ ぞ れ の 観 光 資 源 に は 魅 力 が あ る も の の ホ ス ピ タ リ テ ィ 等 を 含 む 販 売 力 観 光 集 客 交 通 の 利 便 性 体 験 な ど サ ー ビ ス の 認 知 度 の 低 さ な ど 克 服 す べ き だ が 同 時 に 解 決 困 難 な 課 題 が 多 い と い え る い っ ぽ う 克 服 が 比 較 的 容 易 な 課 題 も あ る 和 泉 市 内 一 部 の 地 域 で 開 催 す る イ ベ ン ト を 市 全 域 に 広 げ る こ と や 市 域 や 周 辺 市 町 村 と の 周 遊 す る 仕 組 み を つ く る こ と で あ る 市 全 域 の 活 性 化 を 考 え れ ば 和 泉 府 中 駅 周 辺 で 開 催 さ れ て い る い ず み 音 楽 祭 ど の イ ベ ン ト は 和 泉 の 国 ジ ャ ズ ス ト ー リ ー ト の よ う に 市 全 域 に 拡 大 す る こ と が 望 ま し い ま た 既 に 和 泉 ス イ ー ツ が 開 発 さ れ 販 売 さ れ て い る が カ フ ェ や 菓 子 店 が 充 実 し て い る こ れ ら の カ フ ェ や 菓 子 店 に も 飲 み 歩 き 食 べ 歩 き の イ ベ ン ト い ず み 街 バ ル 等 へ の 参 加 を 促 す な ど コ ラ ボ レ ー シ ョ ン す る こ と で 新 た な 客 層 を 掘 り 起 こ す こ と も 可 能 で あ る

29 本 調 査 で は 調 査 前 と 後 の 2 回 に 渡 っ て 学 生 ワ ー ク シ ョ ッ プ を 実 施 し 和 泉 市 の 強 み と 弱 み に つ い て 議 論 し て き た こ れ ら の 議 論 を ま と め る と 和 泉 市 の 強 み は 商 業 施 設 大 学 ま ち の 美 観 が あ が っ て お り 弱 み は 遊 ぶ 場 所 ( 遊 戯 施 設 ) が あ が っ て い た 強 みであ る が 弱 み も あ る 点 と し て 生 活 の 利 便 性 弱 み で あ る が 強 み も あ る 点 と し て 交 通 観 光 が あ が っ て い た そ こ で ワ ー ク シ ョ ッ プ の 結 果 を 反 映 さ せ 和 泉 市 の 強 み で あ る 商 業 施 設 大 学 ま ち の 美 観 を 生 か す 観 点 か ら 和 泉 市 の 観 光 未 来 像 の 提 案 を し て み た い ま ず 商 業 施 設 は 近 年 に 一 層 充 実 し 観 光 集 客 的 な 機 能 を 果 た し て い る と 結 論 づ け た ま た 商 業 集 積 に よ る 集 客 は 増 加 傾 向 に あ る た だ し 一 部 の 道 路 で は 自 動 車 の 増 加 に よ る 交 通 渋 滞 が 起 こ っ て い る パ ー ク ア ン ド ラ イ ド 等 が 実 現 す れ ば 渋 滞 緩 和 も 可 能 か も し れ な い し か し 商 業 集 積 自 体 も 郊 外 に 立 地 し て い る 上 無 料 送 迎 バ ス の サ ー ビ ス も 終 了 し て い る 今 後 渋 滞 緩 和 に 向 け て 高 速 道 路 周 辺 の 道 路 状 況 と 通 過 交 通 向 け に 迂 回 ル ー ト の 周 知 を 利 用 者 へ 情 報 提 供 し て 対 応 す る こ と が 次 善 の 策 で あ ろ う 次 に 大 学 は 本 学 ( 桃 山 学 院 大 学 ) を 想 定 し て 述 べ て い く 本 学 の 学 生 達 は 前 述 の イ ベ ン ト に 参 加 し て お り サ ー ク ル や 課 外 活 動 で 多 く の 連 携 が 行 わ れ て い る ま た 訪 問 先 へ の 聞 き 取 り 調 査 で も バ イ ト 勤 務 す る 学 生 が 多 数 い る こ と も 確 認 し た 今 後 学 生 が 企 画 提 案 で き れ ば こ れ ま で 大 学 内 で 実 施 で き な か っ た イ ベ ン ト ( ミ ス キ ャ ン パ ス な ど ) も 実 施 で き る ま た 大 学 の ゼ ミ や サ ー ビ ス ラ ー ニ ン グ 等 の 正 課 科 目 で 受 け 皿 と な る 団 体 と 連 携 し 団 体 の 活 動 に 参 加 し て イ ベ ン ト を 盛 り 上 げ る こ と も 可 能 だ そ し て 学 生 が 団 体 の 活 動 に 継 続 的 に 参 加 す れ ば イ ベ ン ト の 担 い 手 と な り イ ベ ン ト 等 の 行 事 の 持 続 可 能 性 も 高 ま る だ ろ う 最 後 に ま ち の 美 観 は ト リ ヴ ェ ー ル 和 泉 の ニ ュ ー タ ウ ン エ リ ア を 想 定 し て い る た め 大 阪 府 の 景 観 計 画 区 域 や 紀 州 街 道 熊 野 街 道 な ど は 対 象 と し て い な い ト リ ヴ ェ ー ル 和 泉 に は 市 外 か ら の 新 規 の 居 住 者 も 多 い モ デ ル ハ ウ ス に 訪 れ る 客 の 多 く は 生 活 の 利 便 性 を 想 像 し つ つ も な か ば 観 光 客 の よ う に ( 非 日 常 的 な 視 点 で ) ま ち の 美 観 を 捉 え て い る の で は な い だ ろ う か そ こ で ま ち の 美 観 を 数 値 化 し 見 え る 化 し て 伝 え る こ と が で き れ ば ま ち の 魅 力 を 口 コ ミ で 広 げ る こ と が で き る ま た ト リ ヴ ェ ー ル 和 泉 の 美 観 は 新 し さ と 偶 然 に よ っ て 成 り 立 っ て い る か も し れ な い 長 期 的 な 視 座 に 立 て ば 美 観 を 一 定 に 保 つ た め の 条 例 や 協 定 な ど の 整 備 に 向 け た 住 民 活 動 へ の 行 政 に よ る 支 援 が 必 要 で あ る 付 記 本 調 査 で は 高 間 正 浩 様 ( 関 西 都 市 居 住 サ ー ビ ス ) 松 本 和 之 様 ( 三 井 不 動 産 ) 北 健 二 郎 様 ( 三 井 不 動 産 商 業 マ ネ ジ メ ン ト ) 井 阪 浩 明 様 ( 日 本 人 造 真 珠 硝 子 細 貨 工 業 組 合 ) に お 世 話 に な り ま し た こ こ に 記 し て お 礼 を 申 し 上 げ ま す

30 3. 郷 土 愛 醸 成 の 提 案 本 章 で は 和 泉 山 脈 と そ の 北 麓 の 横 山 谷 が 形 作 る 横 山 南 横 山 地 域 の 歴 史 的 成 り 立 ち に 注 目 し 山 間 部 農 村 地 帯 が 和 泉 市 に お け る 生 活 環 境 を 高 め る 価 値 を 有 す る と い う 観 点 か ら 若 干 の 提 言 を 行 う 和 泉 山 脈 は 約 6000 万 年 前 に 大 阪 湾 海 底 の 砂 礫 が 圧 縮 さ れ て で き た 岩 盤 を 有 す る こ の 和 泉 砂 岩 層 が 風 化 し て 出 来 た 砂 質 土 壌 が 和 泉 山 脈 に お い て 豊 か な 山 林 を 育 ん で き た 南 横 山 の 南 端 は 鍋 谷 峠 や 七 越 峠 に よ っ て 紀 北 地 方 と 接 し て い る 峠 道 か ら 延 び る 街 道 は 山 間 部 の 林 産 物 を 堺 や 泉 大 津 と い っ た 都 市 部 へ 供 給 し て き た 山 脈 北 麓 の 街 道 沿 い に 発 達 し た 父 鬼 村 は 江 戸 時 代 に は 幕 領 に 組 み 込 ま れ 支 配 上 の 重 要 な 位 置 づ け を 与 え ら れ て き た 図 1 和 泉 市 の 地 勢 と 地 形 ( 和 泉 市 50 年 の あ ゆ み 横 山 と 槙 尾 山 の 歴 史 よ り ) 近 世 か ら 近 現 代 に 至 る 時 代 父 鬼 村 の 代 表 的 産 業 は 炭 焼 き で あ っ た 父 鬼 の 松 葉 家 に 伝 わ る 山 上 毛 売 上 覚 と 題 す る 帳 面 に よ っ て 江 戸 中 期 か ら 明 治 期 に か け て 雑 木 林 が 炭 山 と し て 売 買 さ れ て き た 様 子 を 知 る こ と が で き る 例 え ば 文 政 6 年 (1823) 2 月 21 日 松 葉 家 か ら 源 太 夫 に 字 ち ち お り 山 の 雑 木 が 代 銀 700 目 で 売 却 さ れ て い る ( 図 ) ま た 翌 年 8 月 29 日 に は 字 な べ 谷 山 ノ 出 合 山 の 雑 木 が 武 右 衛 門 と 源 助 宛 て に 代 銀 180 目 で 売 却 され た ( 図 ) こ こ に お い て 松 葉 家 は 山 持 ち ( 地 主 ) で あ り 源 太 夫 武 右 衛 門 源 助 は 山 を 持 た ず 炭 焼 き 労 働 に 従 事 す る 人 々 で あ ろ う そ し て こ う し た 炭 山 の 売 却 と は 地 盤 で は な く 地 上 に 生 え て い る 雑 木 を 売 却 す る と い う 意 味 で あ っ た 点 に 注 意 し て お き た い

31 図 2 山 上 毛 売 上 覚 父 鬼 村 の 炭 焼 き は 第 二 次 大 戦 後 に 至 る ま で 行 わ れ て い た 現 在 南 横 山 小 学 校 で 児 童 の 炭 焼 き 体 験 を 指 導 し て い る 山 本 博 和 氏 ( 父 鬼 町 1932 年 生 ま れ )は こ の 時 代 に 炭 焼 き に 従 事 し た 経 験 を 持 つ 山 本 氏 に よ る と 父 鬼 の 炭 焼 き は 次 の よ う な 特 色 を 持 っ て い た 1 炭 焼 き 労 働 は 一 人 で は で き な い 親 子 成 長 し た 兄 弟 友 達 な ど が 組 ん で 二 人 ま た は 三 人 一 組 で 従 事 す る 夫 婦 で 労 働 す る こ と も あ る が 基 本 的 に は 男 性 が 従 事 す る 重 労 働 で あ っ た 2 炭 焼 き に 従 事 す る 季 節 は 秋 口 か ら 3 月 頃 ま で の 冬 場 で あ る 3 山 主 か ら 山 ( 雑 木 ) を 買 う 早 朝 か ら 山 を 歩 き 早 朝 か ら 山 中 を 歩 い て バ ベ や ウ バ メ ガ シ と い っ た 広 葉 樹 を 伐 採 す る 4 山 の 中 に 礫 岩 を 積 ん で 窯 を 設 け 炭 を 焼 く 1 日 に 6 俵 (1 俵 は 15kg) の 生 産 量 で あ っ た 5 生 産 さ れ た 炭 は 横 山 地 域 で 売 却 し 現 金 を 手 に 入 れ て 府 中 な ど で 米 に 換 え た 6 か つ て 炭 焼 き に 必 要 な 雑 木 を 競 争 で 伐 採 し た そ の た め 適 当 な 雑 木 を 求 め て 河 内 の 滝 畑 や 和 歌 山 県 域 ま で 歩 く こ と も あ っ た 炭 焼 き の た め に 伐 採 し た 雑 木 は お よ そ 20 年 で 自 然 更 新 さ れ る 7 戦 時 中 か ら 戦 後 に か け て 物 資 が 逼 迫 し て い た 頃 が 炭 焼 き の 全 盛 期 で あ っ た 父 鬼 で は およそ 30 軒 が 炭 焼 き に 従 事 し て い た ( 全 戸 数 の 1 割 弱 に あ た る ) こ の よ う な 自 然 を 相 手 と す る 山 間 部 農 村 に 特 有 の 生 業 が 近 世 か ら か ら 近 現 代 に 至 る

32 ま で 脈 々 と 受 け 継 が れ て き た の で あ る こ う し た 近 世 以 来 の 生 業 に 加 え 横 山 地 域 で は 近 代 に 入 り 温 州 み か ん の 生 産 が 本 格 化 し 従 来 の 山 林 を 伐 り 拓 い て み か ん 畑 を 開 墾 し て い く 動 き が 広 ま っ た み か ん 畑 の 開 墾 に つ い て は 旧 横 山 村 役 場 文 書 に 含 ま れ る 開 墾 許 可 申 請 書 (900 筆 分 以 上 ) に よ っ て 跡 づ け る こ と が 可 能 で あ る 明 治 大 正 期 に み か ん 畑 の 開 墾 が 盛 ん に 行 わ れ た の は 仏 並 岡 坪 井 九 鬼 善 正 と い っ た 村 々 で あ っ た こ れ ら の 村 々 は 平 坦 な 集 落 地 の 後 背 地 が 傾 斜 地 と な っ て お り 開 墾 に 適 し て い た と 思 わ れ る そ し て 明 治 期 に は 杉 や 檜 を 植 林 し て 用 材 林 を 人 工 的 に 育 成 す る 林 業 が は じ ま っ た 用 材 林 の 育 成 は 植 林 に は じ ま り 下 草 刈 りを 7 年 間 行 い 続 い て 除 伐 ( 間 伐 ) を 10 年 サ イ ク ル で 樹 齢 80 年 ( ま た は そ れ 以 上 ) に 至 る ま で 繰 り 返 す と い う 長 期 に わ た る 施 業 を 必 要 と す る 産 業 で あ る 植 林 に よ る 林 業 は 都 市 化 や 産 業 革 命 が 推 し 進 め ら れ た 明 治 期 に 盛 ん に な っ た ほ か 空 襲 後 の 都 市 部 で 木 造 住 宅 の 需 要 が 高 ま っ た 第 二 次 世 界 大 戦 後 に も 活 発 に 行 わ れ た こ の よ う な 開 墾 や 林 業 の あ り 方 を 見 る と 近 代 に 入 っ て か ら は 人 間 が 自 然 環 境 に 手 を 加 え て 改 変 し 資 本 主 義 的 な 商 品 生 産 の 営 み に 自 然 を 適 合 さ せ て い く と い う 人 間 と 自 然 環 境 の 新 し い 関 係 が 始 ま っ た と 言 え る こ の よ う な 関 係 は 近 代 か ら 戦 後 高 度 成 長 期 に 至 る ま で 続 い た こ れ に 続 く 高 度 成 長 か ら 現 代 に 至 る 時 代 に は 林 業 が 全 体 的 に 衰 退 し て い く 背 景 と し て は エ ネ ル ギ ー 革 命 に よ っ て 山 林 が 人 間 に と っ て の 燃 料 供 給 源 と し て の 意 味 を 失 っ た こ と や 安 価 な 外 国 産 輸 入 材 に 押 さ れ て 内 地 材 の 不 利 が 顕 在 化 し 林 業 が 経 営 と し て 成 り 立 た な く な っ た こ と が 大 き い 内 地 材 を 使 用 す る 日 本 建 築 や 公 共 事 業 が 減 少 し 職 業 と し て の 魅 力 を 失 っ た 林 業 か ら 若 者 が 離 れ て し ま っ た 施 業 の 担 い 手 を 失 っ た 山 林 が 放 置 さ れ て 荒 廃 す る に 至 っ て い る の が 現 状 で あ る 泉 州 の 山 間 部 も 例 外 で は な く 槙 尾 川 上 流 域 で は や せ 細 っ た 杉 や 檜 が 密 集 し 鬱 蒼 と し た 薄 暗 い 山 林 を 形 作 っ て い る 風 景 を し ば し ば 目 に す る( 写 真 ) そ し て 横 山 南 横 山 地 域 の 村 々 は 人 口 の 減 少 と 高 齢 化 に 苦 し ん で い る 国 勢 調 査 に よ る と 2000 年 から 2010 年 に か け て 和 泉 市 域 全 体 で は 人 口 が 約 7% 増 加 し た が こ の 間 に 山 間 部 の 村 々 は 人 口 が 1 割 か ら 2 割 減 少 し た の で あ る 和 泉 の 山 間 部 農 村 に お い て 歴 史 を 生 き た 人 々 は 時 代 に よ っ て 自 然 環 境 と の 関 係 を 変 化 さ せ な が ら 長 期 に わ た っ て 地 域 社 会 を 再 生 産 し 存 続 さ せ て き た こ う し た 豊 か な 自 然 環 境 は 都 市 的 生 活 を 営 む 現 代 の 市 民 に と っ て も 健 康 で 安 全 な 生 活 を 世 代 を 超 え て 持 続 さ せ て い く 上 で の か け が え の な い 資 源 で あ る こ う し た 歴 史 的 な 観 点 か ら 現 代 の 和 泉 市 民 に と っ て 山 間 部 農 村 が 有 す る 価 値 を 明 ら か に し そ の 増 進 の た め の 施 策 に 向 け て 提 言 す る