Dispersion を伴わないイオン蓄積リング

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かずただちゅうか
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1 極低エミッタンスビームの安定性のラティス依存性池上将弘, 1) 岡本宏巳, ) 百合庸介, 3) 想田光, 1) 田辺幹夫, 1) 野田章, 1) 1) 京都大学化学研究所 ) 広島大学大学院先端物質科学研究科 3) 原研高崎研究所

2 概要 1.クリスタルビーム. 一次の運動量分散のないイオン光学系 3.ビーム冷却シミュレーション 4.S-LSRにおけるビームダイナミクス

3 クーロン結晶とクリスタルビームビーム等の非中性プラズマの極低温状態外場による収束力とクーロン斥力の釣り合った状態究極の低エミッタンスビームビームを閉じ込める外場が時間的に複雑に変化偏向部の存在クーロン結晶よりも運動学的に複雑

4 共鳴ビーム冷却が進むにつれて空間電荷効果が大きくなり実効的なベータトロンチューンは低下する結晶化に至るまでに様々なチューンを経験する冷却過程でベータトロン振動と外場の収束力が共鳴を起こすことがある冷却阻害ビーム不安定性 1 超周期あたりのベータトロン振動の位相進みが17 度以上ではクリスタルビームの基底状態が安定でなくなる [1] ν < 1 超周期あたりのベータトロン振動の位相進みが90 度以下なら冷却過程で冷却を阻害する共鳴の影響を受けない[] x, y ν < x, y ベータトロンチューンは低いことが望ましい N N 4 sp sp [1] []

位相進みが17 度以上ではクリスタルビームの基底状態が安定でなくなる [1] ν < 1 超周期あたりのベータトロン振動の位相進みが90 度以下

5 偏向部の影響ビーム冷却過程の共鳴が回避できれば極低エミッタンスビームが実現可能しかしクリスタルビームを目指す場合は共鳴を回避するだけでは不十分偏向領域ビーム重心系でみるとクリスタルビームは偏向領域を通るたびに歪みを受けてしまうストレートセクションビーム冷却力はストレートセクションで全ての粒子の運動量をそろえるように働く

6 テーパー冷却通常のビーム冷却力 Δp p 0 偏向領域線速度よりむしろ角速度をそろえるべきテーパー冷却力 Δp p γc xz x R 0 ストレートセクション

7 収束力の問題弱収束シンクロトロンならチューンを低く出来る冷却が進むにつれてクーロン反発力が増大し結晶化状態では実効的な収束力が低下テーパー冷却を用いる場合横方向に広がった結晶化状態に対する実効的な収束力は分散の効果で特に弱くなるクーロン反発力が弱収束シンクロトロンの水平方向収束力を上回ってしまう強収束でかつビームのローレンツ因子がトランジションエネルギー以下でなければならない [1] γ < γ t

する実効的な収束力は分散の効果で特に弱くなるクーロン反発力が弱収束シンクロトロンの水平方向収

8 3 次元クリスタルビーム実現のための条件クリスタルビームの維持条件強力な三次元冷却力 ν < x, y N sp 冷却を阻害する共鳴に遭遇しないための条件 ν < x, y N 4 sp テーパー冷却等しい角速度を持たせるような理想的な冷却力形成条件 γ < γ t

9 過去に行われた重イオンビーム冷却実験レーザー冷却実験ドイツ MPI TSR 維持条件デンマーク Aarhus 大 ASTRID テーパー冷却いずれも4 階対称リング形成条件電子ビーム冷却冷却力が弱い円形イオントラップ PALLAS

10 電場磁場を併用した偏向要素全エネルギー = 運動エネルギー + ポテンシャルエネルギー

11 等しい角速度を実現する条件 E = v0b 磁場による偏向作用の半分を電場が打ち消す一次の分散なしでビームを偏向するための条件と完全に一致動径方向の力の釣り合い m R = mν R = qνb qe qb qe ( v v 0 + Δv) ( v0 + Δ ) 速度の微小変化 Δv 0 に対してこの式が不変であるための条件

12 無分散イオン光学系通常の蓄積リングの偏向電磁石を無分散偏向要素で置き換えてみたベータトロン運動動径方向の収束力が強くなるのでチューンが少し上がるシンクロトロン運動 α 1 D( s) = ds 0 C ρ( s) トランジションエネルギーが極めて大ききなる

13 無分散リングにおけるクリスタルビーム実現のための条件クリスタルビームの維持条件冷却を阻害する共鳴に遭遇しないための条件 ν < x, y ν < x, y N sp N 4 sp 適切なラティス構造を持つリングではこれらの条件を満たすことが出来るテーパー冷却不要通常の冷却力でよい形成条件 γ < γ t γ t が極めて大きくなるのでこの条件は無視できる

14 ビーム冷却シミュレーション MDシミュレーションコードCRYSTAL[3] ビーム重心系で運動方程式を記述運動方程式に電場を追加冷却力は線型摩擦で与える Δ Δp p = f z Δp p 基本ラティス構造 10 階対称偏向要素四極偏向要素はfield gradient なしの双極磁石と円筒型静電デフレクター [3] B z = B 0 ( ν, ν x y ) = V0 E r = r (.06,.06) ベータトロンチューン Phase advance 74

対称偏向要素四極偏向要素はfield gradient なしの双極磁石と円筒型静電デフレクター [3]

15 電極 off シミュレーション結果磁場のみでビームを曲げた場合実空間粒子分布 λ = λ = λ =

16 シミュレーション結果電場磁場を重ね合わせ無分散でビームを曲げた場合 λ = λ = λ =

17 λ = λ = λ = λ =

18 イオン蓄積リングS-LSR 偏向電磁石 + 円筒型静電デフレクター周長.557 m 蓄積するイオン 4 Mg + 偏向領域の曲率半径 1.05 m イオンの運動エネルギー 35 kev

19 S-LSR 無分散モードのラティスパラメータ安定領域磁場のみ基本ラティス構造無分散モード D F D F F 無分散モードでは動径方向の収束力が倍になる偏向部の曲率半径が小さいので無視できない β 関数分散関数ベータトロンチューン(1.44,1.44) β 関数ベータトロンチューン(1.49,3.49)

20 クリスタルビーム生成の条件生成条件維持条件 γ < γ t ν < x, y N sp S-LSRの場合 = 6 N νx, y <. 1 でなければならない磁場のみでビームを偏向する場合維持条件を満たす動作点が存在するしかし無分散モードでは偏向要素中の収束力が倍になりベータトロンチューンが上がる維持条件を満たす動作点が存在しない N sp 冷却を阻害する共鳴に遭遇しないための条件 ν x, y < 4 磁場のみでビームを偏向する場合この条件を満たす動作点が存在する ν x <1.5, y ( ν, ν x y ) = (1.44, 1.44)

束力が倍になりベータトロンチューンが上がる維持条件を満たす動作点が存在しない N sp 冷却を阻害する共鳴に遭遇しないための

21 偏向要素の改良偏向要素中の収束力を弱めたい偏向磁石磁場勾配を付けることにより収束力を変化させることが可能静電デフレクター電極形状を変化させることにより収束力を変化させることが可能電極断面形状 d x ds = ( 3 n) x ρ ρ 0 ΔW W 0 d y ds = ( n 1) y ρ 0 n = ρ E 0 x E x x x= 0 y= 0

22 無分散偏向要素の改良これまで磁場勾配無しの磁石 + 円筒型静電デフレクター (n=1) 磁場勾配無しの磁石 + 様々な静電デフレクターの組み合わせを考えてみる d x ds d y ds = (1 + n) = (1 n) x ρ 0 y ρ 0 n=0の静電デフレクターが最適設計軌道付近でほぼ一様な電場分布を持つ円筒型 V0 E ( ρ ) = ρ 1 ρ 球面型 E( ρ ) ( ) 双曲面型 E ρ ρ

23 Transfer matrix 計算の結果安定領域ベータトロンチューン(.07,.07) の動作点におけるβ 関数クリスタルビームの維持条件を満たす動作点が存在する冷却を阻害する共鳴の影響を回避できる条件まで満たす動作点は存在しなかった ν x, y <1.5

24 S-LSRにおけるビーム冷却シミュレーション MDシミュレーションコーCRYSTALを使用した n=0の電場分布を導入初期チューン ( ν, ν x y ) = (.07,.07) λ = λ = λ =

25 λ = λ = 規格化エミッタンスが π mm mrad のオーダーの極低温ビーム λ = 線密度が大きくなると結晶化しない

26 S-LSRの静電デフレクター中間電極によって電場分布を維持 35 kev 4 Mg + ビームの場合主電極にかける電圧は±1kV 程度中間電極の電圧は数百 V

27 電場分布の制御中間電極に印加する電圧を調節することによって電場分布を制御できる n=1の電場分布 n=0の電場分布

28 E x ( x,0) 電場の誤差の影響 3 V 0 x K x K3 x = 1 n Λ ρ0 ρ0! ρ0 3! ρ0 設計軌道周りで電場分布をテイラー展開 V 0 偏向電場の主成分の強さ閉軌道の変形 n 偏向電場による収束力を決定するチューンシフト整数半整数チューン付近のストップバンド K K 3.. 非線形成分補正不可能 Dynamic aperture の制限非線形共鳴

29 非線形成分も含めたトラッキング動作点 (.07.07)におけるDynamic aperture (3000ターン On-momentum) n=0 電場分布の場合 Dynamic apertureがreal apertureよりも小さくなってしまう

30 このDynamic apertureで十分かアクセプタンス水平方向 3.3 mm mrad π π 鉛直方向.7 mm mrad ビーム入射法 35 kev 4 Mg + の場合高圧電極 (インフレクター)のみで 1ターン入射 Mgビームは加速せずイオン源から引き出されたエネルギーのまま入射最大電流値 0.4 ma,エミッタンス 40.5 x-yスリットを用いエミッタンスの小さい部分を切り出す π mm mrad リングに蓄積可能な最大電流.45μA

31 このDynamic apertureで十分か S-LSRの ( ν, ) = (.07,.07) x ν y の動作点では粒子の線密度 [ m ] で次元クリスタルビーム [ m 4 1 これはそれぞれ電流値 ] で3 次元クリスタルビームになる 1.31 na 1.79 naに対応 Phase advance が90 度以下でないため粒子の線密度が大きくなると冷却を阻害する共鳴の影響を強く受ける

32 まとめ無分散蓄積リングでは通常の冷却力でも3 次元構造を持ったクリスタルビームの安定した蓄積が期待できる偏向電磁石と静電デフレクターを組み合わせることによって S-LSRで無分散偏向要素を実現 S-LSRの無分散モードでは全て満足できる ν < x, y N 4 sp の条件以外はこれまでにない安定した構造を持ったクリスタルビームの生成が期待できる( 規格化エミッタンス程度の極低エミッタンスビーム)

33 今後の課題冷却力の問題通常のレーザー冷却はビーム進行方向しか強く冷却できないシンクロトロン振動とベータトロン振動の共鳴を利用し横方向も間接的に冷却する ( 共鳴結合法 ) S-LSRの場合たとえば (.07,.07, 0.07)のような動作点で三次元冷却可能通常の蓄積リングの場合高周波空胴を立ち上げてチューンを共鳴条件を満たすようにあわせるだけでよい無分散モードの場合結合高周波空胴などを導入しシンクロトロン振動とベータトロン振動を結合させる

積載せずかつ燃料冷却水及び潤滑油の全量を搭載し自動車製作者が定める工具及び付属品 (スペアタイヤを含む )を全て装備した状態をいうこの場合において燃料の全量を搭載するとは燃料

積載せずかつ燃料冷却水及び潤滑油の全量を搭載し自動車製作者が定める工具及び付属品 (スペアタイヤを含む )を全て装備した状態をいうこの場合において燃料の全量を搭載するとは燃料別添 72 後退灯の技術基準 1. 適用範囲等この技術基準は自動車に備える後退灯に適用する( 保安基準第 40 条関係 ) ただし法第 75 条の2 第 1 項の規定によりその型式について指定を受けた白色の前部霧灯が後退灯として取付けられている自動車にあっては

Dispersion を伴わない イオン蓄積リング

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