会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 ス ラ イ ド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か? - ド イ ツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 石 光 真 平 成 23 年 1 月 10 日 受 付 要 旨 ド イ ツ で は 日 本 に お け

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1 ス ラ イ ド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か? - ド イ ツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 会 津 大 学 短 期 大 学 部 産 業 情 報 学 科 石 光 真

2 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 ス ラ イ ド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か? - ド イ ツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 石 光 真 平 成 23 年 1 月 10 日 受 付 要 旨 ド イ ツ で は 日 本 に お け る マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド と 軌 を 一 に し て 年 に 持 続 性 係 数 と い う 年 金 ス ラ イ ド 率 抑 制 装 置 を 導 入 し た こ れ が う ま く 機 能 す れ ば 年 金 給 付 の 抑 制 に よ り 年 金 純 債 務 は か な り 削 減 さ れ る は ず な の だ が 議 会 制 に お け る 政 治 的 現 実 と し て は 日 独 と も に 年 金 給 付 抑 制 機 能 は 全 く あ る い は ほ と ん ど 発 動 し て い な い 複 雑 な メ カ ニ ズ ム を 持 つ 給 付 抑 制 装 置 は 国 民 に ほ と ん ど 理 解 さ れ て い な い が ゆ え に 導 入 時 に 反 対 も 少 な か っ た が 同 じ 理 由 で 政 権 担 当 者 が 執 行 を サ ボ タ ー ジ ュ す る こ と も 容 易 で あ る そ の 点 で は 年 金 受 給 開 始 年 齢 引 上 げ の ほ う が 導 入 時 の 抵 抗 も 大 き い 一 方 い っ た ん 導 入 さ れ れ ば 引 き 返 す こ と は 難 し い の で は な か ろ う か 給 付 抑 制 に つ ぐ 年 金 改 革 の 論 点 は 税 財 源 の 投 入 空 洞 化 の 克 服 で あ る ド イ ツ の 公 的 年 金 は 所 得 再 配 分 機 能 の 低 い 報 酬 比 例 型 社 会 保 険 方 式 の 典 型 で あ る 一 方 で 税 財 源 の 投 入 率 は 高 い 一 方 で 保 険 料 の 徴 収 率 は 高 い 低 所 得 被 用 者 の カ バ ー な ど 給 付 抑 制 以 外 の 諸 論 点 に つ い て 概 観 し 今 後 の 研 究 課 題 を 模 索 し た 2

3 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 目 次 は じ め に 1. 法 定 年 金 ス リ ム 化 の 現 状 1. 1 年 金 財 政 の 持 続 可 能 性 1. 2 最 近 の ド イ ツ の 年 金 改 革 年 表 1. 3 保 険 料 率 は ど こ ま で 上 が る か 1. 4 年 金 給 付 は ど こ ま で 下 が る か リ ー ス タ ー 係 数 の 給 付 抑 制 メ カ ニ ズ ム と そ の 発 動 サ ボ タ ー ジ ュ 持 続 性 係 数 の 給 付 抑 制 メ カ ニ ズ ム と そ の 誤 作 動 年 金 保 証 日 本 の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド と そ の 発 動 の 遅 れ 支 給 開 始 年 齢 引 上 げ 年 金 給 付 ス リ ム 化 と 現 在 の 遅 延 が 年 金 純 債 務 に 与 え る 影 響 1. 5 法 定 年 金 ス リ ム 化 の 弊 害 と 二 種 類 の 補 完 手 段 リ ー ス タ ー 年 金 に よ る 補 完 法 定 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 欠 如 リ ー ス タ ー 年 金 を 強 制 加 入 に す べ き か 税 財 源 の 低 所 得 者 救 済 策 2. 法 定 年 金 を と り ま く 諸 問 題 2. 1 連 邦 補 助 金 の 制 度 2. 2 年 金 制 度 の 加 入 対 象 者 被 用 者 自 営 業 者 等 子 育 て 中 の 親 介 護 中 の 家 族 実 質 的 従 属 労 働 者 失 業 者 加 入 対 象 者 ま と め 2. 3 公 的 年 金 と 移 転 支 出 と の 関 係 失 業 手 当 Ⅱと リ ー ス タ ー 年 金 の 関 係 法 定 年 金 と 社 会 扶 助 の 関 係 リ ー ス タ ー 年 金 と 基 礎 保 障 の 関 係 2. 4 未 納 未 加 入 問 題 2. 5 年 金 体 系 ド イ ツ の 年 金 は 一 元 化 さ れ て い る か ス ウ ェ ー デ ン が 一 元 化 し て い る な ら ド イ ツ も 一 元 化 し て い る 日 本 の 年 金 体 系 は ス ウ ェ ー デ ン や ド イ ツ の よ う に は 一 元 化 し て い な い お わ り に - 日 本 は ド イ ツ の 年 金 改 革 か ら 何 を 学 べ る か 参 考 文 献 3

4 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 は じ め に 菅 内 閣 は 年 6 月 29 日 年 金 改 革 に 関 す る 以 下 の 方 針 を 発 表 し た 1 新 年 金 制 度 の 基 本 原 則 1. 年 金 一 元 化 の 原 則 全 国 民 が 同 じ 一 つ の 年 金 制 度 に 加 入 す る こ と 2. 最 低 保 障 の 原 則 最 低 限 の 年 金 額 の 保 障 が あ る こ と 3. 負 担 と 給 付 の 明 確 化 の 原 則 負 担 と 給 付 の 関 係 が 明 確 な 仕 組 み に す る こ と 4. 持 続 可 能 の 原 則 将 来 に わ た っ て 誰 も が 負 担 で き 安 定 的 財 源 を 確 保 す る な ど 持 続 可 能 な 制 度 と す る こ と 5. 消 え な い 年 金 の 原 則 年 金 記 録 の 確 実 な 管 理 と 加 入 者 本 人 に よ る チ ェ ッ ク が で き る 体 制 と す る こ と 6. 未 納 未 加 入 ゼ ロ の 原 則 年 金 保 険 料 の 確 実 な 徴 収 に よ り 無 年 金 者 を な く す こ と 7. 国 民 的 議 論 の 原 則 国 民 的 な 議 論 の 下 に 制 度 設 計 を 行 う こ と こ こ か ら は 1 一 元 化 負 担 と 給 付 の 明 確 化 ス ウ ェ ー デ ン 型 の 一 元 化 し た N D C ( 概 念 的 確 定 拠 出 ) の 報 酬 比 例 年 金 に 2 ス ウ ェ ー デ ン の N D C の よ う な 加 入 者 へ の 説 明 が で き る 態 勢 を つ く っ て 消 え た 年 金 が 生 ま れ る よ う な 問 題 を 解 決 し 3 最 低 保 障 持 続 可 能 国 民 年 金 の 代 わ り に ス ウ ェ ー デ ン 型 の く さ び 形 の 所 得 保 障 年 金 を ( 多 分 消 費 税 財 源 で ) 乗 せ て 未 納 未 加 入 問 題 を 根 絶 し た い と い う 期 待 が 読 み 取 れ る 本 稿 の 目 的 は 以 上 の 日 本 の 年 金 改 革 の 課 題 に ス ウ ェ ー デ ン な ら ぬ ド イ ツ の 年 金 改 革 が ど う い う 教 訓 を 与 え う る か を 探 る こ と に あ る 1 国 家 戦 略 室 ( ) 4

5 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 1. 法 定 年 金 ス リ ム 化 の 現 状 菅 内 閣 の 国 家 戦 略 室 の 新 年 金 制 度 の 原 則 の う ち 2. 最 低 保 障 の 原 則 最 低 限 の 年 金 額 の 保 障 が あ る こ と 4. 持 続 可 能 の 原 則 将 来 に わ た っ て 誰 も が 負 担 で き 安 定 的 財 源 を 確 保 す る な ど 持 続 可 能 な 制 度 と す る こ と の 含 意 す る と こ ろ は ( 1 ) 少 子 高 齢 化 の 中 で 賦 課 方 式 の 年 金 財 政 が 破 綻 し な い よ う に し た い が ( 2 ) 保 険 料 率 が あ ま り 上 が っ て は 拠 出 者 の 負 担 が 重 す ぎ る ( 3 ) 一 方 年 金 給 付 が あ ま り 下 が っ て も 困 る ( 4 ) な ん と か バ ラ ン ス を と り つ つ 運 営 し て い く し か な い が 国 庫 負 担 も 期 待 で き る と い い な と い う こ と で あ ろ う 以 下 ( 1 ) か ら (3)ま で に 従 っ て 年 金 財 政 を め ぐ る 料 率 的 な 問 題 に つ い て 要 説 す る ( 4 ) の 国 庫 負 担 に つ い て は 2. で 述 べ る 1.1 年 金 財 政 の 持 続 可 能 性 賦 課 方 式 年 金 の 財 源 問 題 の 本 質 は 年 金 純 債 務 = 第 1 世 代 利 得 と い う 賦 課 方 式 固 有 の 内 部 収 益 率 低 下 要 因 で あ る 年 金 純 債 務 は 少 子 高 齢 化 が な く て も も ち ろ ん 存 在 す る が 少 子 高 齢 化 の 進 行 に よ っ て 問 題 が よ り 顕 在 化 す る ド イ ツ の 年 金 純 債 務 ( N a c h h a l t i g k e i t s l ü c k e ) M は o o g /R a f f e l h ü s c h e n ( ) の 推 計 2 に よ る と G D P の % で あ る 対 G D P 比 で 見 て 日 本 の 厚 生 年 金 の 年 金 純 債 務 兆 円 と ほ ぼ 同 じ ア メ リ カ の 社 会 保 障 年 金 の 年 金 純 債 務 7. 2 兆 ド ル よ り は 多 い 年 金 改 革 と は p a r a m e t r i c a l な 意 味 で は こ の 年 金 純 債 務 を ど の 世 代 ど の 階 層 が 負 担 す る の か と い う ゼロ サ ム ゲ ー ム で あ る こ の 制 約 は 積 立 方 式 に 移 行 し て も 財 源 を 税 と い う 形 で 徴 収 し て も 全 く 変 わ ら な い 何 ら か の 負 担 が い ず れ か の 世 代 階 層 に よ っ て 受 容 さ れ れ ば 年 金 財 政 は 何 ら か の 形 で 持 続 す る 問 題 は そ の 負 担 の 如 何 で あ る 負 担 の 配 分 は 年 金 純 債 務 償 還 の ス ピ ー ド に よ る ス リ ム 化 が 早 く 進 む ほ ど 古 い 世 代 の 負 担 割 合 が 増 え ス リ ム 化 が 先 送 り さ れ る ほ ど 新 し い 世 代 の 負 担 割 合 が 増 え る 年 金 給 付 の ス リ ム 化 ( 年 金 純 債 務 の 削 減 ) は 常 に 遅 延 す る リ ス ク に 直 面 し て い る 先 に 結 論 を 言 う と 独 日 の 年 の 年 金 改 革 以 後 6 年 と い う 短 期 に お い て は ド イ ツ で は 政 治 リ ス ク に よ っ て 日 本 で は 経 済 リ ス ク と 政 治 リ ス ク に よ っ て 問 題 の 改 善 は 遅 々 と し て 進 ん で い な い し か し 長 期 に お い て は ド イ ツ で は リ ー ス タ ー 係 数 と 持 続 性 係 数 と 6 7 歳 年 金 に よ っ て 日 本 で は マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド に よ っ て 年 金 財 政 の 持 続 可 能 性 が 大 幅 に 改 善 す る 展 望 が 得 ら れ て い る 1.2 最 近 の ド イ ツ の 年 金 改 革 ( 年 表 ) 年 以 来 の 歴 史 を 持 つ ド イ ツ の 公 的 年 金 ( ド イ ツ 法 定 年 金 g e s e t z l i c h er e n t e n v e r s i c h e r u n g ) は 7 年 賦 課 方 式 年 金 と し て 再 出 発 し た 年 年 金 改 革 年 の 年 金 改 革 で 減 額 調 整 な し の 早 期 退 職 を 認 め た 早 期 退 職 の 進 行 と 少 子 高 齢 化 の 開 始 の 下 で ア メ リ カ よ り 4 割 高 い 所 得 代 替 率 を 維 持 し よ う と す る と 2 0 % 弱 の 保 険 料 率 が 年 に は 4 0 % を 超 え る と い う 予 測 に よ り 年 年 年 金 改 革 が 決 ま っ た 年 年 金 改 革 年 年 金 改 革 に よ っ て ( 1 ) 年 金 ス ラ イ ド が グ ロ ス 賃 金 準 拠 か ら ネ ッ ト 賃 金 準 拠 に 移 行 し た 保 険 料 率 が 上 が る と 給 付 も 抑 制 さ れ る 仕 組 み で あ る 3 ( ネ ッ ト 賃 金 ス ラ イ ド へ の 移 行 ) ( 2 ) 年 金 の 公 式 開 始 年 齢 が 年 以 降 徐 々 に 6 3 歳 か ら 6 5 歳 へ と 引 き 上 げ ら れ る こ と に な っ た( 6 5 歳 年 金 ) ( 3 ) 長 期 拠 出 者 年 金 の 最 低 拠 出 期 間 が 25 年 か ら 3 5 年 に 延 長 さ れ た 年 年 金 改 革 2 M o o g / R a f f e l h ü s c h e n ( )S 日 本 の 公 的 年 金 も 年 税 込 み の グ ロ ス 月 給 に 準 拠 す る ス ラ イ ド か ら 税 保 険 料 を 引 い た ネ ッ ト 月 給 に 準 拠 す る ス ラ イ ド に 移 行 し た 5

6 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 年 に 可 決 さ れ た 年 年 金 改 革 の 内 容 の う ち 給 付 自 動 安 定 化 装 置 人 口 動 態 係 数 は 年 の 政 権 交 替 で 廃 案 に な っ た が 退 職 年 齢 引 上 げ の 追 加 は 廃 案 に な ら ず 実 現 し た 年 年 金 改 革 目 標 : 保 険 料 率 安 定 化 ( 年 ま で 2 0 % 未 満 年 ま で 2 2 % 未 満 4 ) 給 付 水 準 引 下 げ( 標 準 年 金 の 代 替 率 % か ら 6 7 % に 徐 々 に 引 下 げ ) 手 段 : リ ー ス タ ー 係 数 の 導 入 で ス ラ イ ド 率 抑 制 給 付 水 準 低 下 の 補 完 策 : 国 庫 補 助 税 制 優 遇 つ き で 任 意 加 入 の 積 立 方 式 企 業 年 金 個 人 年 金 ( リ ー ス タ ー 年 金 所 得 の 4 % を 拠 出 ) の 導 入 年 年 金 改 革 目 標 : 保 険 料 安 定 化 条 項 ( 年 年 金 改 革 と 同 じ ) と 給 付 水 準 確 保 条 項 ( ( 税 引 前 ネ ッ ト 給 付 の グ ロ ス 賃 金 に 対 す る ) 代 替 率 が 年 ま で は 4 6 % 年 ま で は 4 3 % を 下 回 ら な い 6 ) 景 気 後 退 の せ い で 年 改 革 の 手 段 だ け で は 目 標 を 達 成 で き な い こ と が 分 か っ た の で 年 1 1 月 に 通 称 リ ュ ル ッ プ 委 員 会 が 招 集 さ れ 年 に 答 申 を 出 し た 手 段 : 持 続 性 係 数 7 ( 受 給 者 拠 出 者 比 が 上 昇 す る と 給 付 ス ラ イ ド 率 が 抑 制 さ れ る 給 付 自 動 安 定 装 置 ) 年 年 金 改 革 目 標 : 同 上 こ れ も リ ュ ル ッ プ 委 員 会 答 申 に よ る 手 6 7 歳 年 金 ( 2 段 年 か ら 年 ま で : か け て 公 式 受 給 開 始 年 齢 を 6 5 歳 か ら 6 7 歳 に 引 き 上 げ る ) と 拠 出 年 数 延 長 ( 加 入 義 務 に よ る 被 保 険 者 に つ い て の 最 低 拠 出 年 数 を 3 5 年 か ら 4 5 年 に 延 長 す る ) 1.3 保 険 料 率 は ど こ ま で 上 が る か ド イ ツ の 保 険 料 率 安 定 化 条 項 日 本 の 保 険 料 上 限 固 定 は 保 険 料 率 と い う 一 つ の パ ラ メ タ を 使 っ て 目 的 を 直 接 規 定 し て い る の で 後 述 の 給 付 自 動 安 定 化 装 置 の よ う に 他 の 変 数 の 増 減 に よ っ て 目 的 に 反 す る 誤 作 動 ( 政 治 リ ス ク に よ る 発 動 の サ ボ タ ー ジ ュ や 経 済 リ ス ク に よ る 発 動 の 遅 れ ) を 起 こ す 危 険 性 は 少 な い 持 続 性 係 数 と マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド は 基 本 的 に は 確 定 拠 出 年 金 を 擬 制 し て い る か ら で あ る 経 済 成 長 率 ( 賃 金 上 昇 率 ) が 高 く な れ ば 持 続 性 係 数 と マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド が 当 初 の 設 計 通 り に 発 動 し 給 付 の 実 質 値 を 下 げ る こ と な く 保 険 料 率 を 抑 え る こ と が で き る は ず で あ る 8 図 表 1 は リ ー ス タ ー 係 数 持 続 性 係 数 6 7 歳 年 金 に よ っ て 将 来 の 保 険 料 上 昇 が ど こ ま で 抑 え ら れ る か と い う 予 測 で あ る そ れ ぞ れ が 効 果 を 発 揮 し 年 ま で 2 2 % に 達 し な い と い う 目 標 は 達 成 で き る 4 日 本 で 現 在 進 行 中 の 1 8 % 台 へ の 小 刻 み な 保 険 料 引 上 げ は ド イ ツ で は 年 か ら 年 ま で で 完 了 し て い る 年 代 の 保 険 料 率 は 1 9 % 台 で 漸 増 し 年 年 で は %で あ る 5 ド イ ツ に お け る 年 金 水 準 を 表 す の に 使 わ れ て き た こ の 高 め の 数 値 は ネ ッ ト の 標 準 年 金 ( 4 5 年 間 平 均 報 酬 を 稼 い で 拠 出 し て き た 被 保 険 者 の 受 給 額 平 均 よ り 高 い ) を 現 在 の 全 被 用 者 の ネ ッ ト の 平 均 報 酬 で 割 っ た 値 ( r e l a t i v e p e n s i o n l ) e v で e l あ っ て 自 分 自 身 の 現 役 時 所 得 を 分 母 と す る 所 得 代 替 率 ( i n d i v i d u a l r e p l a c e m e n で t は r a な t い e ) 6 こ の 低 め の 数 値 は ネ ッ ト の 標 準 年 金 / ネ ッ ト の 平 均 報 酬 で な く ネ ッ ト の 標 準 年 金 / グ ロ ス の 平 均 報 酬 実 績 は 年 % 年 % (D RV ( ) S. 2 7) 7 小 泉 内 閣 が 平 成 1 6 年 年 金 制 度 改 正 で 導 入 し た マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド ( 後 述 ) に 対 応 す る な お ド イ ツ の 年 年 金 改 革 に は 他 に 年 金 課 税 の 受 給 時 へ の シ フ ト が 含 ま れ る 8 も っ と も 上 限 は 固 定 さ れ て い て も 将 来 に 向 け て 保 険 料 率 を 上 げ て い く こ と は 確 か で あ る 保 険 料 の 引 上 げ は た だ で さ え 高 い 特 に ド イ ツ の 国 民 負 担 率 を さ ら に 高 め る 激 変 緩 和 で 実 施 を 先 延 ば し し た り 小 刻 み に し た り す る ほ ど 古 い 世 代 が 拠 出 せ ず に 退 職 す る 比 率 が 高 ま り 新 し い 世 代 と の 世 代 間 不 公 平 を 激 化 さ せ る ま た ド イ ツ で は 年 か ら 年 ま で の 5 年 間 保 険 料 率 を い っ た ん %に 下 げ る 料 率 流 列 を 予 定 し て き た が 年 と 年 の リ ー ス タ ー 係 数 停 止 や 年 の 給 付 額 保 証 ( R e n t e n g a r a n t ) i e 発 動 の 結 果 こ こ ま で の 引 下 げ は 不 可 能 に な り そ う で あ る h t t p : / / w w w. b u n d e s r e g i e r u n g. d e / n n _ / C o n t e n t / D E / A r t -0 i 4 k -0 e l 8 -r / e 2 n 0 t 0 e 8 n / e 0 r 4 h / _ C _ 8 B 6 h u n g. h t m l 6

7 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 保 険 料 率 リ ー ス タ ー 係 数 な し リ ー ス タ ー 係 数 あ り 持 続 性 係 数 追 加 67 歳 支 給 開 始 追 加 図 表 1 年 金 改 革 に よ る 保 険 料 安 定 効 果 年 金 給 付 は ど こ ま で 下 が る か リ ー ス タ ー 係 数 の 給 付 抑 制 メ カ ニ ズ ム と そ の 発 動 サ ボ タ ー ジ ュ リ ー ス タ ー 係 数 は リ ー ス タ ー 年 金 の 拠 出 が 1 % か ら 4 % へ と 徐 々 に 増 え て い く ( そ の 流 列 を リ ー ス タ ー 階 段 と よ ぶ ) の に 合 わ せ て 年 金 給 付 の 賃 金 ス ラ イ ド を 減 ら し て い く 仕 組 み で あ る 以 下 ス ラ イ ド 算 定 式 を 簡 単 に 説 明 す る 1 0 AR = AR t t 1 BE BE t 1 t 2 1 AVA 1 AVA t 1 t 2 RVB RVB t 1 t 2 A R は こ れ に 自 分 の 報 酬 と 拠 出 の 累 積 値 で あ る 報 酬 点 数 E P を 掛 け て 年 金 受 給 額 が 決 ま る ス ラ イ ド 要 因 B E は 現 在 の 賃 金 労 働 者 全 体 の 報 酬 し た が っ て 右 辺 の 第 2 項 は 賃 金 成 長 率 ( 1 年 前 の 報 酬 / 2 年 前 の 報 酬 ) 以 上 は ド イ ツ の 年 金 が 新 規 裁 定 既 裁 定 を 問 わ ず に 賃 金 ス ラ イ ド で あ る こ と を 示 し て い る 右 辺 の 第 3 項 の A V A が リ ー ス タ ー 係 数 R V B が 年 金 保 険 料 率 い ず れ も 2 年 前 か ら 1 年 前 に か け て 数 値 が 上 が る ほ ど 分 子 の 減 少 が 大 き く な っ て 分 数 の 値 が 1 を 下 回 り 給 付 の ス ラ イ ド 率 を 抑 制 す る 保 険 料 が 上 が っ た り リ ー ス タ ー 係 数 が 増 え た り す る と 給 付 が 抑 制 さ れ る リ ー ス タ ー 係 数 が 予 定 通 り 4 % に 向 け て 増 え て い け ば そ の 間 は 給 付 抑 制 効 果 が あ る 仕 組 み で あ る し か し 今 ま で に リ ー ス タ ー 係 数 が 給 付 抑 制 に 役 立 っ た の は 年 だ け で あ る 年 と 年 に も 効 く は ず だ っ た の に メ ル ケ ル 政 権 は 人 為 的 に リ ー ス タ ー 階 段 の ス テ ッ プ ア ッ プ を 止 め て い ま い ( リ ー ス タ ー 係 数 の 停 止 ) 連 邦 議 会 選 挙 前 の 給 付 椀 飯 振 舞 を し た 政 治 リ ス ク が 現 実 化 し て し ま っ た の で あ る 9 R a f f e l h ü s c h e n / E h r e n t r (2 a u 0 t 0 8 )S. 4より 作 成 1 0 詳 し く は 石 光 ( ) 参 照 7

8 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 持 続 性 係 数 の 給 付 抑 制 メ カ ニ ズ ム と そ の 誤 作 動 持 続 性 係 数 が 加 わ っ た 年 金 ス ラ イ ド 算 定 式 を 示 す AR = AR t BE 1 AVAt 1 AVA RVBt RVB RQ t 1 RQt + t t 1 α 1 BEt 2 t 2 t 右 辺 の 第 4 項 が 持 続 性 係 数 で あ る 年 金 受 給 者 比 率 R Q ( 年 金 受 給 数 /( 拠 出 者 数 + 失 業 者 数 1 )) が 上 昇 す る と 値 が 1 を 下 回 る よ う に な っ て い る αは 加 重 係 数 で 当 面 は で 出 発 す る こ の 項 は 長 期 的 に 少 子 高 齢 化 が 進 む と R Q が 上 昇 す る こ と を 想 定 し た 給 付 抑 制 装 置 で あ る と こ ろ が 年 ~ 年 に つ い て は 景 気 が 回 復 す る と 失 業 者 減 を 拠 出 者 増 が 上 回 る た め 数 値 が 1 を 上 回 っ て お り 短 期 的 に は 給 付 拡 大 的 に 作 用 し て し ま っ て い る 年 金 保 証 年 6 月 年 金 保 証 ( R e n t e n g a r a n t i e )が 法 制 化 さ れ た 年 金 給 付 額 の 絶 対 額 の 削 減 を 禁 止 す る 法 律 で あ る こ れ は 以 前 か ら あ る 保 護 条 項 (S c h u t z k l a u s e l ) を 名 前 を 改 め て こ と さ ら に 立 法 し た も の で あ る 年 7 月 の 年 金 額 改 定 で は 年 金 保 証 が 発 動 さ れ て 対 前 年 マ イ ナ ス % に な る は ず の 年 金 給 付 額 が 据 え 置 か れ た( 旧 連 邦 州 ( 西 ド イ ツ )) リ ー ス タ ー 係 数 の 停 止 持 続 性 要 因 に よ る 給 付 引 上 げ に な ら ぶ 給 付 抑 制 の 先 送 り で ある た だ し 保 護 条 項 年 金 保 証 に よ る 給 付 削 減 先 送 り に 関 し て は 後 年 埋 め 合 わ せ る 制 度 は で き て い る 日 本 の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド と そ の 発 動 の 遅 れ 給 付 抑 制 係 数 に よ る 給 付 削 減 が 保 護 条 項 で 停 止 さ れ て 先 送 り さ れ る メ カ ニ ズ ム は 日 本 で も 見 ら れ る こ の 節 で は 日 本 の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド の 発 動 の 遅 れ を 類 似 例 と し て 紹 介 す る 日 本 の 公 的 年 金 に お い て は 年 の ネ ッ ト 賃 金 ス ラ イ ド 導 入 後 年 か ら は 賃 金 ス ラ イ ド を 凍 結 し て 新 規 裁 定 時 の み と し 既 裁 定 分 は 物 価 変 動 率 の み で ス ラ イ ド し て い る そ し て 年 の 平 成 1 6 年 年 金 制 度 改 正 で マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド 制 度 が 導 入 さ れ た 結 果 的 に 新 規 裁 定 時 に は 賃 金 上 昇 率 - ス ラ イ ド 調 整 率 既 裁 定 分 に つ い て は 物 価 上 昇 率 - ス ラ イ ド 調 整 率 で 年 金 額 を 調 整 す る こ と に な っ た ス ラ イ ド 調 整 率 と は 公 的 年 金 全 体 の 被 保 険 者 の 減 少 率 + 平 均 余 命 の 延 び を 勘 案 し た 一 定 率 ( 0. 3 % ) で 年 度 ま で に は 平 均 年 0. 9 % に な る 見 込 み だ 1 1 R Q の 分 母 に 失 業 者 数 が 含 ま れ て い る の は 失 業 手 当 受 給 者 は 政 府 が 年 金 保 険 料 拠 出 を 肩 代 わ り す る 制 度 を 反 映 し て い る 1 2 こ の 3 年 間 の 持 続 性 係 数 ( 旧 連 邦 州 ( 西 ド イ ツ )) は 年 ( %) 年 ( % 年 ) 1( %) た だ し 年 に は 持 続 性 係 数 は 本 来 の 給 付 抑 制 機 能 を 果 た し ( %) に な っ た R Q の 分 母 の 拠 出 者 数 + 失 業 者 数 ( こ の 合 計 は 労 働 力 人 口 に ほ ぼ 等 し い ) は 人 口 動 態 よ り も 景 気 変 動 が 表 に 出 る 短 期 で は 好 況 に な る と 給 付 を 増 や し 不 況 に な る と 給 付 を 減 ら す 年 の 持 続 性 係 数 下 落 が 年 の 金 融 危 機 経 済 危 機 の 影 響 だ と す る と こ れ は 持 続 性 係 数 の 持 つ こ の 順 循 環 的 ( p r o c y c l i c ) a l な メ カ ニ ズ ム の 反 映 で あ る な お 持 続 性 係 数 の 原 型 で あ る 人 口 動 態 係 数 ( 年 年 金 改 革 廃 案 ) は BE SVB ( LER / LER ) AR = AR t t 1 1 t 1 t 8 t 9 t 1 1 BEt 2 1 SVBt 辺 の 第 4 項 で あ る が 8 年 前 に お け る 6 5 歳 の 者 の 平 均 余 命 L E R t 8と9 年 前 に お け る 6 5 歳 の 者 の 平 均 余 命 L E R t 9の 比 率 を 算 入 し 高 齢 化 が 進 展 し て 受 給 年 数 が 増 え る と 受 給 額 が 抑 制 さ れ る 仕 組 み だ っ た 高 齢 化 だ け を 反 映 し て 現 役 労 働 者 の 減 少 を 反 映 し な い の は 少 子 高 齢 化 対 策 と し て は 物 足 り な い 感 が あ る が 労 働 力 人 口 の 短 期 的 な 変 動 の 影 響 を 受 け な い の は 長 所 で あ る 年 に は マ イ ナ ス の 賃 金 ス ラ イ ド を す る べ き と こ ろ を 年 金 保 護 ( R e n t e n s c h u t z,s c h u t z k l a u s e l) で 停 止 し て い る の だ が 年 に も マ イ ナ ス の 賃 金 ス ラ イ ド を す る べ き と こ ろ を こ の と き は 年 金 保 護 を 使 わ ず わ ざ わ ざ ま た 別 の 立 法 で 据 え 置 い て い る 同 じ 立 法 を 繰 り 返 す の は 議 会 政 党 の 有 権 者 ( 特 に 年 金 受 給 者 ) に 対 す る パ フ ォ ー マ ン ス だ ろ う か 1 4 給 付 削 減 を 先 送 り さ れ た 給 付 削 減 見 送 り 率 は 平 衡 需 要 A u s g l e i c h s b e d と a r い f う 数 値 を 積 み 上 げ る 形 で 記 録 さ れ る 後 年 賃 金 上 昇 率 が 回 復 す る と プ ラ ス ス ラ イ ド を 半 分 に す る 調 整 係 数 A n p a s s u n g s f a k t ( o r 別 名 補 填 係 数 N a c h h o l f a k t ) o r と い う 給 付 抑 制 装 置 が 働 く こ の 補 填 は 平 衡 需 要 に 現 れ る 給 付 削 減 先 送 り 累 積 値 が ゼ ロ に な る ま で 続 く こ の 調 整 係 数 ( 補 填 係 数 ) は 6 7 歳 年 金 と 同 時 に 年 年 金 改 革 で 導 入 さ れ た 制 度 で リ ー ス タ ー 係 数 持 続 性 係 数 と な ら ぶ 給 付 抑 制 係 数 で あ る 式 右 8

9 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - と い う ド イ ツ の 係 数 と 違 っ て 日 本 の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド は 調 整 率 を 0. 3 % 0. 9 % と い う 単 一 の 定 数 に し て い る 年 金 の 維 持 可 能 性 向 上 に 向 け て の ス タ ー ト で あ る と こ ろ が こ の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド はま だ 一 度 も 発 動 さ れ て い な い そ の 原 因 は 物 価 ス ラ イ ド 特 別 措 置 と デ フ レ で あ る 物 価 ス ラ イ ド 特 別 措 置 と は 年 ~ 年 の 3 年 間 物 価 が 下 落 し た に も か か わ ら ず 図 表 2 マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド が 発 動 し な い 原 因 1 5 マ イ ナ ス の 物 価 ス ラ イ ド を 行 わ な か っ た 措 置 を 指 す マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド は そ の 累 積 1. 7 % が 解 消 し た 後 に 初 め て 発 動 す る こ と に な っ て い る こ の 累 積 分 は 年 度 0. 9 % の プ ラ ス ス ラ イ ド を 実 施 し な か っ た こ と に よ っ て 0. 8 % ま で 減 少 し た と こ ろ が 年 度 物 価 が 1. 4 % 下 落 し た に も か か わ ら ず 現 在 の 基 準 年 平 成 1 7 年 度 の 物 価 水 準 を 下 回 る ま で マ イ ナ ス ス ラ イ ド は 行 わ な い と い う ル ー ル に 縛 ら れ て マ イ ナ ス ス ラ イ ド が 行 え な か っ た そ の た め 累 積 額 は 当 初 の 1. 7 % を 上 回 る 2. 2 % に な っ て し ま っ た ( 図 表 2) 今 後 0. 3 % を 上 回 る 物 価 下 落 が 生 じ れ ば マ イ ナ ス ス ラ イ ド は 行 え る よ う に な る が 景 気 が 回 復 し て 物 価 や 賃 金 が 上 昇 し 本 来 水 準 が 上 が っ て 現 行 特 例 水 準 と の 差 が 解 消 し な い 限 り マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド は 発 動 で き な い デ フ レ の せ い で 平 成 1 6 年 年 金 制 度 改 正 が 想 定 し た 本 来 水 準 を 上 回 る 年 金 が 給 付 さ れ 続 け て い る の は 問 題 で あ る デ フ レ 下 で も 発 動 す る よ う に ス ラ イ ド 規 定 を 見 直 す 必 要 が あ る 支 給 開 始 年 齢 引 上 げ 給 付 ス リ ム 化 の も う 一 つ の 手 段 が 支 給 開 始 年 齢 引 上 げ で あ る 最 初 に 給 付 削 減 係 数 導 入 と 公 式 開 始 年 齢 引 上 げ の 優 劣 を 比 較 す る ( 図 表 3 ) も ち ろ ん 年 金 財 政 改 善 の た め に は ど ち ら か 片 方 で は 不 足 で ぞ れ ぞ れ の 短 所 は あ っ て も 併 用 す る し か な い 1 5 h t t p : / / w w w. m h l w. g o. j p / s t f / h o u d o u / 2 r i 0 0 m 0 0 g 3 / z 2 h r z i p. p d f 9

10 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 分 か り や す さ ご ま か し に く さ 制 度 の 故 障 し に く さ 代 替 率 引 下 げ 効 果 経 済 効 率 向 上 年 金 財 政 改 善 経 済 厚 生 改 善 給 付 削 減 係 数 導 入 公 式 開 始 年 齢 引 上 げ 分 か り に く く 知 ら れ て い な い 従 っ て 反 対 が 弱 く 法 案 を 通 し や す い 知 ら な い 間 に 通 っ た 法 律 だ か ら 支 持 が 弱 く 政 治 家 が 停 止 し て ス ラ イ ド 率 を 上 方 修 正 し て も 反 対 が 少 な い 労 働 力 人 口 や 物 価 な ど の 変 数 の 動 き に 連 動 して い る の で 削 減 効 果 が 発 動 で き な か っ た り 給 付 を 増 や し た り す る ( 逆 効 果 の 発 生 ) 代 替 率 は 長 期 的 に は 下 が る ( 例 外 : 制 度 の 故 障 ) 保 険 料 を 引 き 下 げ る こ と で 超 過 負 担 が 減 る 給 付 が 下 が れ ば 収 支 は 改 善 す る 受 給 者 ( 給 付 引 下 げ ) 他 の 柱 による 補 完 が 必 要 特 に 低 所 得 者 拠 出 者 ( 保 険 料 引 下 げ ) 分 か り や す く 知 ら れ て い る 従 っ て 反 対 が 強 く 法 案 を 通 し に く い 法 案 が 通 っ た か ら に は 国 民 的 議 論 が あ っ た に 違 い な く 働 き 方 も 変 え る も の な の で 簡 単 に は 引 き 返 せ な い 年 齢 と い う 動 か せ な い 数 字 を 使 っ て 確 定 的 し て し ま う の で 駆 け 込 み の 早 期 退 職 以 外 は 逆 効 果 が 発 生 す る こ と は な い 代 替 率 は 下 が る ( 例 外 : 駆 け 込 み 早 期 退 職 ) 保 険 料 引 下 げ に よ る 超 過 負 担 減 少? 保 険 数 理 的 フ ェ ア に 近 づ く な ら 中 立 に 近 づ く 駆 け 込 み 早 期 退 職 の 誘 因 を 与 え る 給 付 削 減 と 拠 出 増 の 両 面 で 収 支 を 改 善 す る 受 給 者 ( 年 齢 引 上 げ で 年 数 減 少 代 替 率 低 下 ) 前 期 高 齢 者 雇 用 拡 大 が 成 功 す れ ば の こ と も あ る 図 表 3 給 付 削 減 係 数 導 入 と 公 式 開 始 年 齢 引 上 げ の 比 較 ( 石 光 作 成 ) 拠 出 者 ( 保 険 料 引 下 げ ) ド イ ツ は 年 か ら 年 ま で の 2 0 年 間 ワ ー ク シ ェ ア リ ン グ の 発 想 か ら 減 額 な し の 早 期 退 職 を 認 め 平 均 退 職 年 齢 を 下 げ て き た そ の 結 果 年 に は 男 性 歳 女 性 歳 だ っ た 実 際 の 平 均 受 給 開 始 年 齢 が 年 に な っ て も そ れ ぞ れ 歳 歳 に 低 下 し た 年 年 金 改 革 年 年 金 改 革 で 6 5 歳 に 引 き 上 げ さ ら に 年 年 金 改 革 に よ っ て 6 7 歳 に しよ う と し て い る ( 年 ~ 年 ) ( 図 表 4) O E C D 平 均 で 見 て も 公 式 退 職 1 6 引 上 げ が 予 告 さ れ る と 駆 け 込 み で 早 期 退 職 す る 人 も 多 い か ら で あ る 10

11 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 年 齢 は 年 を 底 に 男 女 と も に V 字 回 復 し て い る 1 7 ( 図 表 5 ) た だ し 実 引 退 年 齢 で は 日 本 は 韓 国 と 並 ん で 世 界 最 高 で あ り ド イ ツ は や っ と 回 復 を 始 め た に 過 ぎ な い そ れ で も 年 に は 男 性 歳 女 性 歳 ま で 上 が っ て き た ( 図 表 6 ) 日 本 定 額 部 分 6 0 歳 6 5 歳 ( 男 年 ~ 年 ) ( 女 年 ~ 年 ) 報 酬 比 例 部 分 6 0 歳 6 5 歳 ( 男 年 ~ 年 ) ( 男 年 ~ 年 ) ド イ ツ 6 5 歳 6 7 歳 ( 年 ~ 年 ) 繰 り 上 げ 支 給 開 始 通 常 失 業 者 6 0 歳 6 3 歳 ( 年 ~ 年 ) 女 性 6 0 歳 図 表 4 公 式 受 給 開 始 年 齢 の 引 き 上 げ 1 8 図 表 5 公 式 退 職 年 齢 の V 字 回 復 1 9 図 表 6 実 引 退 年 齢 と 公 式 引 退 年 齢 年 金 給 付 ス リ ム 化 と 現 在 の 遅 延 が 年 金 純 債 務 に 与 え る 影 響 以 上 に よ っ て ド イ ツ 法 定 年 金 の 財 政 の 持 続 性 は 確 実 に 改 善 し つ つ あ る こ と が 分 か る 図 表 7は 年 金 改 革 に よ っ て 給 付 が ど こ ま で 下 が る か を 予 測 し た も の で あ る 図 表 8は 持 続 性 係 数 と 6 7 歳 年 金 に よ る 年 金 純 債 務 の 対 G D P 比 減 少 の 推 計 で あ る ( 保 険 料 引 上 げ と6 7 歳 年 金 厳 格 化 は 仮 定 に 基 づ く 推 計 ) M o o g / R a f f e l h ü s c h e n ( ) に よ る と そ の 対 G D P 比 % か ら 現 状 で の 年 金 純 債 務 対 G D P 比 は % で 年 金 保 証 ( % ホ )と 年 年 の リ ー ス タ ー 階 段 停 止 ( % ホ )と 保 護 条 項 発 動 や 政 治 的 意 図 に よ る 年 金 ス ラ イ ド の 停 止 ( 0. 7 % ホ )が な け れ ば % に 下 が っ て い た だ ろ う と い う( 図 表 9) 上 に 述 べ た 年 代 後 半 の 停 滞 の 影 響 は 今 後 給 付 抑 制 が 長 期 間 続 い た 場 合 の 影 響 に 比 べ る と 実 は 微 々 た る 1 7 ア メ リ カ は 年 か ら 年 に か け て 6 5 歳 か ら 6 7 歳 に 引 上 げ 中 イ ギ リ ス は 年 か ら 年 に か け て 6 5 歳 か ら 6 8 歳 に 引 上 げ 予 定 一 方 フ ラ ン ス は 6 0 歳 で 実 引 退 年 齢 以 前 に 受 給 し て い る 1 8 老 齢 年 金 の 公 式 受 給 開 始 年 齢 の 引 上 げ は ド イ ツ が 早 い が ド イ ツ は 失 業 手 当 や 稼 得 能 力 減 少 年 金 の 受 給 し て 早 期 退 職 を 選 択 す る な ど 実 質 的 な 引 退 年 齢 は 公 式 年 齢 よ り 早 い 1 9 h t t p : / / w w w. o e c d. o r g / d a t a o e c d / 1 2 / 6 0 / p d f 2 0 h t t p : / / w w w h a k u s y o. m h l w. g o. j p / w p d o c s / h p y i / i m g / t b g i f 11

12 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 も の で あ る と い う 予 測 で あ る リ ー ス タ ー 係 数 な し リ ー ス タ ー 係 数 あ り 持 続 性 係 数 追 加 67 歳 支 給 開 始 追 加 図 表 7 年 金 改 革 に よ る 給 付 水 準 低 下 年 持 続 性 法 2007 年 67 歳 年 金 法 ( 現 状 ) 保 険 料 率 引 上 67 歳 開 始 厳 格 化 現 状 年 金 保 証 な し 停 止 な し リ ー ス タ ー 階 段 保 護 条 項 な し 図 表 8 年 金 改 革 の 進 展 に よ る 図 表 9 年 金 改 革 の 遅 延 に よ る 22 法 定 年 金 の 年 金 純 債 務 の 減 少 法 定 年 金 の 年 金 純 債 務 の 揺 り 戻 し 23 ( 年 横 軸 は 年 金 純 債 務 の 対 G D P 比 ) (2009 年 縦 軸 は 年 金 純 債 務 の 対 GDP 比 ) 1.5 法 定 年 金 ス リ ム 化 の 弊 害 と 二 種 類 の 補 完 手 段 O E C D ( ) やO E C D( ) は ド イ ツ の 年 金 改 革 を 評 価 し つ つ 懸 念 を 表 明 し て い る リ ー ス タ ー 年 金 を 創 設 し た の は い い ド イ ツ は 任 意 で の 私 的 年 金 の 加 入 率 が 最 も 高 い 6 7 歳 年 金 も 優 れ て お り 持 続 性 の 問 題 は ク リ ア し た 残 る 問 題 は 低 所 得 者 の こ と だ 基 礎 年 金 が な く 報 酬 比 例 一 本 だ か ら 失 業 者 や 低 賃 金 労 働 者 は 苦 し い 自 動 的 に 保 障 す る 仕 組 み に 欠 け て い る と 1. 5 で は こ の 指 摘 に 応 え る 形 で 考 察 を 進 め る 2 1 R a f f e l h ü s c h e n / E h r e n ( t 2 r 0 a 0 u 8 t ) S. 4よ り 作 成 2 2 w w w. v w l. u -f n r i e i b u r g. d e / f a k u l t a e t / f i w i I / -a d k o t w u n e l o l a / d -a s f k / z t f g u z e g l -0 l 3. p d fよ り 作 成 2 3 M o o g / R a f f e l h ü s c h e n ( )S. 1 9.よ り 作 成 12

13 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 リ ー ス タ ー 年 金 に よ る 補 完 図 表 1 0 は リ ー ス タ ー 年 金 が 法 定 年 金 の 縮 小 ( 公 式 退 職 年 齢 の 6 7 歳 へ の 引 上 げ と 持 続 性 係 数 の 効 果 を 算 入 ) を 補 完 す る 様 子 の 予 測 で あ る こ の 予 測 は 平 均 報 酬 か ら 法 定 年 金 保 険 料 を 4 5 年 払 い 続 け ( 標 準 年 金 ) か つ 4 % ( 年 以 降 )の リ ー ス タ ー 年 金 保 険 料 の 積 立 を 続 け 利 子 率 が 4 % ま た は 6 % だ っ た 場 合 で あ る 標 準 年 金 + リ ー ス タ ー 年 金 満 額 拠 出 を 前 提 と す れ ば 部 分 積 立 方 式 年 金 は 賦 課 方 式 年 金 の 縮 小 を 充 分 補 完 で き る こ と が 分 か る 24 図 表 1 0 法 定 年 金 の ス リ ム 化 の リ ー ス タ ー 年 金 に よ る 補 完 リ ー ス タ ー 年 金 新 規 契 約 数 ( 補 助 口 座 数 ) は 年 か ら 万 9 6 万 6 3 万 と 当 初 停 滞 し た が 年 年 金 改 革 で の 便 宜 化 を 受 け て 年 か ら 万 万 万 と 順 調 に 伸 び 金 融 危 機 経 済 危 機 の 年 は 万 に 減 っ た が 累 積 万 口 座 に 達 し た 2 5 ( 世 帯 単 位 な の で 加 入 者 は こ の 数 字 よ り 数 割 多 い ) 金 融 商 品 を 買 う 積 立 方 式 で あ る 以 上 年 年 の 金 融 危 機 経 済 危 機 の 影 響 は 受 け て い る が ド イ ツ の リ ー ス タ ー 年 金 に つ い て は 損 失 は 比 較 的 軽 微 で あ り ま た 退 職 直 前 だ っ た 人 を 別 に す る と 長 期 の 積 立 の 場 合 は 損 失 の 比 重 も そ れ ほ ど 大 き く な い 2 6 前 述 の よ う に ド イ ツ は 任 意 の 私 的 年 金 と し て は 世 界 最 高 の 加 入 率 を O E C D に 賞 賛 さ れ て い る 補 助 金 が 所 得 再 分 配 的 な た め 低 所 得 者 に も 普 及 し 基 礎 保 障 ( 社 会 扶 助 ) と の a r b i t r a g e が 問 題 に な っ て い る ほ ど で あ る 2 7 賦 課 方 式 の ス リ ム 化 に よ る 老 後 所 得 減 少 の 補 完 策 と し て は 積 立 方 式 の 部 分 導 入 は 最 善 の 策 で あ り そ の 意 味 で は リ ー ス タ ー 年 金 は 成 功 し て い る と 言 っ て 良 い( た だ し そ の た め に 使 わ れ て い る 補 助 金 は 税 制 優 遇 は 現 役 労 働 者 を 中 心 と し た 税 負 担 を 財 源 と し てお り そ の 部 分 は f i r s t -b e s t で は な い ) そ の 上 リ ー ス タ ー 年 金 に は 所 得 再 分 配 機 能 が あ る 図 表 1 1 は 所 得 階 層 別 の リ ー ス タ ー 補 助 を 示 し た も の で 概 し て 所 得 再 分 配 的 で あ る ( 高 所 得 者 の 補 助 の 微 増 は 年 金 受 給 時 の 累 進 所 得 課 税 で 逆 転 す る ) 2 4 B ö r s c h-s u p a n / Wi l k e ( )p D RV ( ) 2 6 も ち ろ ん 損 失 は あ っ た が 個 人 年 金 の 場 合 は 情 報 の 非 対 称 性 の 問 題 手 数 料 の 問 題 も あ る が ペ ン シ ョ ン フ ァ ン ド の 比 率 は 少 な く 会 社 任 せ の 企 業 年 金 の 場 合 も ド イ ツ の 場 合 は 保 守 的 な 投 資 先 が 多 い と い う 一 方 金 融 危 機 経 済 危 機 は 賃 金 成 長 率 低 下 等 を 通 じ て 賦 課 方 式 の 法 定 年 金 に も 損 失 を も た ら す B ö r s c h- S u p a n / G a s c h e / W i l k e ( は 2 0 そ 0 9 の ) 両 方 に 関 す る 詳 し い 考 察 で あ る 2 7 石 光 ). ( 年 1 月 の テ レ ビ 番 組 で 提 起 さ れ た こ の 問 題 は ま だ 解 決 し て い な い 移 転 支 出 に は 所 得 の 過 少 申 告 と 自 助 努 力 の 減 退 と い う モ ラ ル ハ ザ ー ド が つ き も の で そ れ を 完 全 に 排 除 す る に は コ ス ト が か か る か ら で あ る 13

14 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 図 表 リ ー ス タ ー 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 法 定 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 欠 如 一 方 所 得 で 加 入 期 間 が 短 く リ ー ス タ ー 年 金 も 積 み 立 て て い な い 場 合 そ し て 手 取 り の 利 子 率 が 低 か っ た 場 合 の 代 替 率 は 当 然 こ れ よ り は る か に 低 く な る 図 表 1 2 は 公 的 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 の 国 際 比 較 で あ る 平 均 所 得 の 5 0 % の 低 所 得 者 の 代 替 率 が ド イ ツ は 最 も 低 く か つ 平 均 所 得 者 と 全 く 同 じ で あ る ド イ ツ 法 定 年 金 に 所 得 再 分 配 機 能 が 全 く な い こ と を 示 し て い る 図 表 公 的 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 の 国 際 比 較 ( 左 : 平 均 所 得 の 5 0 % の 人 右 : 平 均 所 得 の 人 ) つ ま り ド イ ツ に お い て は 任 意 加 入 の 私 的 年 金 で あ る リ ー ス タ ー 年 金 の ほ う に 所 得 再 分 配 機 能 が あ る 一 方 強 制 加 入 の 公 的 年 金 で あ る 法 定 年 金 に は 保 険 料 を 払 っ て い る 限 り 所 得 再 分 配 機 能 が 全 く な い 2 8 B ö r s c h-s u p a n / Wi l k e ( ) p O E C D ( ) 14

15 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 法 定 年 金 の 年 金 月 額 は 前 述 の よ う に ス ラ イ ド を す る 現 実 年 金 価 値 を も と に 年 金 月 額 = 報 酬 点 数 E P 年 金 種 別 係 数 R A F 現 実 年 金 価 値 A R と い う 掛 け 算 で 算 出 す る 掛 け る 報 酬 点 数 E P は 報 酬 点 数 E P =Σ( 加 入 者 の 報 酬 / 平 均 報 酬 ) ( 小 数 点 以 下 4 位 ま で 算 出 し て 加 算 ) つ ま り 加 入 者 の 報 酬 が 平 均 報 酬 に 占 め る 比 率 の 累 積 で あ る 従 っ て 年 金 受 給 額 は 報 酬 に 線 形 に 比 例 す る こ こ に 累 進 性 の 入 り 込 む 余 地 は な い 3 0 公 的 年 金 企 業 年 金 個 人 年 金 ア メ リ カ 所 得 再 分 配 機 能 あ り 所 得 再 分 配 機 能 な し ド イ ツ 所 得 再 分 配 機 能 な し ( リ ー ス タ ー 年 金 に 限 っ て 国 家 補 助 の 所 得 再 分 配 性 に よ り ) 所 得 再 分 配 機 能 あ り 図 表 1 3 法 定 年 金 と リ ー ス タ ー 年 金 の 所 得 再 分 配 機 能 ( 石 光 作 成 ) 図 表 1 3 の 示 す こ の 状 態 を O E C D ( ) や O E C D( ) は 前 述 の よ う に 失 業 者 や 低 賃 金 労 働 者 を 自 動 的 に 保 障 す る 仕 組 み に 欠 け て い る と 批 判 す る こ こ か ら 浮 か び 上 が る 論 点 は 2 つ あ る 論 点 1 リ ー ス タ ー 年 金 を 強 制 に す れ は 低 所 得 者 を 自 動 的 に 救 済 で き る の で は な い か 論 点 2 低 所 得 者 を 税 財 源 で 救 済 す る 方 法 は な い の か リ ー ス タ ー 年 金 を 強 制 加 入 に す べ き か ス ウ ェ ー デ ン の 所 得 の 2. 5 % の 積 立 年 金 は 強 制 加 入 で あ る リ ー ス タ ー 年 金 の 創 設 に か か わ っ た 経 済 学 者 H a n s -W e r n e r S i n n は 強 制 加 入 で な い と 社 会 扶 助 に 頼 る モ ラ ル ハ ザ ー ド が 生 じ る と 主 張 す る 3 1 一 方 A x e l B ö r s c h -S u p a n は 強 制 保 険 で は 租 税 類 似 と な り 経 済 効 率 を 阻 害 す る と い う 理 由 で 任 意 加 入 を 肯 定 し て い る 私 は 国 家 補 助 が あ る と は い え 民 間 資 金 市 場 に 投 資 す る リ ー ス タ ー 年 金 に は 多 少 と も リ ス ク が 存 在 す る 以 上 任 意 加 入 が 望 ま し い と 考 え る リ ー ス タ ー 年 金 は 元 本 は 国 に 保 証 さ れ て い る が こ の 場 合 手 数 料 は 元 本 に 含 ま れ て い な い の で 手 数 料 を 元 本 に 含 め る と 元 本 割 れ の リ ス ク は 存 在 す る の で あ る 税 財 源 の 低 所 得 者 救 済 策 低 所 得 者 救 済 策 と し て は 法 定 年 金 の 中 に も 通 常 の 老 齢 年 金 の 他 に 停 年 間 近 の 失 業 者 に も 与 え る 稼 得 能 力 減 少 年 金 が あ る 老 齢 年 金 の 繰 上 受 給 や 稼 得 不 能 年 金 職 業 不 能 年 金 の 受 給 が 今 日 に 至 る 早 期 退 職 を 促 し て き た そ し て 失 業 者 の 年 金 保 険 料 も 連 邦 補 助 金 か ら 支 払 わ れ る 後 述 の よ う に M i n i -J o b M i d i -J o b と い う 社 会 保 険 方 式 の 低 賃 金 労 働 者 保 護 策 も 設 け ら れ た さ ら に 年 年 金 改 革 の 一 環 と し て 社 会 扶 助 ( 生 活 保 護 ) が 基 礎 保 障 ( G r u n d s i c h e r u n g ) と い う 形 で 整 備 拡 充 さ れ た 3 0 た だ し 比 例 し て 給 付 に 反 映 す る 報 酬 に は 下 限 ( ユ ー ロ ) と 毎 年 改 訂 さ れ る 上 限 B e i t r a g s b e m e s s u n g s g r e n z e n( 年 旧 連 邦 州 ( 西 ド イ ツ ) ユ ー ロ ) が あ る 3 1 石 光 ( )p

16 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 確 か に 自 動 的 に は 給 付 さ れ な い も の も 多 い が 基 礎 保 障 に つ い て は 所 轄 官 庁 は 申 請 を 待 た ず し て 給 付 義 務 が あ る と い う 判 例 が あ る 自 動 的 救 済 と 言 え る が た だ し そ の 受 給 者 は 法 定 年 金 被 保 険 者 の 2% で 5 0 分 位 の 第 1 階 層 し か 覆 っ て い な い O E C D が 言 わ ん と す る こ と が 平 均 所 得 の 5 0 % の 層 ( 4 分 位 の 第 1 階 層 ) 以 上 ま で カ バ ー す る 所 得 再 分 配 だ と す れ ば ( 1 ) 法 定 年 金 の 給 付 に 所 得 再 分 配 機 能 を 持 た せ る ( 図 表 1 4 ) ( 2 ) 基 礎 保 障 の 範 囲 を 2% か ら 2 5 % 以 上 ま で 拡 げ る ( 図 表 1 5 ) の い ず れ か ま た は 両 方 が 必 要 で あ る 図 表 1 5 は ス ウ ェ ー デ ン の 報 酬 比 例 型 年 金 + 所 得 保 証 年 金 と 同 じ で あ る ( ド イ ツ も ス ウ ェ ー デ ン も 報 酬 比 例 年 金 の 上 に 部 分 積 立 年 金 が 乗 っ て い る ) 税 財 源 ( 国 庫 補 助 ) や M i n i -J o b M i d i -J o b 年 金 体 系 な ど に つ い て は 次 の 2.で 見 る 16

17 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 2. 法 定 年 金 を と り ま く 諸 問 題 以 下 連 邦 補 助 金 加 入 対 象 者 移 転 支 出 と の 関 係 年 金 体 系 な ど 法 定 年 金 を と り ま く 諸 問 題 に つ い て 論 ず る 2.1 連 邦 補 助 金 の 制 度 年 度 の 法 定 年 金 の 収 入 億 ユ ー ロ の う ち 保 険 料 収 入 億 ユ ー ロ 一 般 連 邦 補 助 金 億 ユ ー ロ 追 加 連 邦 補 助 金 億 ユ ー ロ 補 填 分 8 億 ユ ー ロ で あ り 税 財 源 が 収 入 の 2 6 % を 占 め る そ の 使 途 は 東 欧 か ら の 難 民 へ の 給 付 子 育 て 支 援 中 の 保 険 料 補 填 リ ハ ビ リ 費 用 な ど の 保 険 外 支 出 な ど で あ る 連 邦 補 助 金 は 一 般 連 邦 補 助 金 と 追 加 連 邦 補 助 金 に 分 か れ る 一 般 連 邦 補 助 金 は 子 育 て 期 間 の 保 険 料 と 同 様 連 邦 政 府 の 一 般 会 計 か ら 支 出 さ れ 補 助 金 額 は 賃 金 上 昇 率 と 仮 想 保 険 料 率 と い う も の に 連 動 し て ス ラ イ ド す る 財 源 補 助 金 額 ス ラ イ ド 方 式 創 設 一 般 連 邦 補 助 金 一 般 会 計 賃 金 上 昇 率 と 仮 想 保 険 料 率 に 連 動 追 加 連 邦 補 助 金 本 来 の 追 加 連 邦 補 助 金 売 上 税 売 上 税 収 に 連 動 年 加 算 額 エ コ 税 賃 金 上 昇 率 に 連 動 年 3 2 図 表 1 6 連 邦 補 助 金 の 内 訳 一 方 追 加 連 邦 補 助 金 は 本 来 の 追 加 連 邦 補 助 金 と 加 算 額 (エ コ 税 補 助 金 )とに 分 か れ る 本 来 の 追 加 連 邦 補 助 金 は 年 売 上 税 の 1% 増 税 と と も に 導 入 さ れ 売 上 税 収 に 連 動 し て 補 助 金 額 が ス ラ イ ド す る そ の 資 金 は 保 険 料 で 賄 わ れ て い な い 支 出 の た め に 使 わ れ る 加 算 額 は 年 エ コ 税 改 革 の 中 で 導 入 さ れ た 年 に は エ コ 税 収 が そ の ま ま 年 金 財 政 に 流 入 し た が 年 の エ コ 的 税 制 改 革 促 進 法 で 加 算 額 は エ コ 税 収 と は 独 立 に な り グ ロ ス 賃 金 上 昇 率 に 連 動 し て ス ラ イ ド す る よ う に な っ た 3 3 連 邦 補 助 金 は ス ラ イ ド に よ っ て 法 定 年 金 財 政 収 入 の 2 5 % ~ 3 0 % 程 度 の 比 率 を 保 ち つ つ 決 ま っ た 保 険 外 支 出 に 充 て ら れ て い る 純 粋 賦 課 方 式 を と っ て い て 積 立 金 が 1ヶ 月 分 も な い 社 会 保 険 本 体 の 短 期 的 な 資 金 繰 り の バ ッ フ ァ ー と し て 使 わ れ る こ と も あ る よ う だ が そ れ は 一 時 的 な も の で あ り 保 険 料 で 賄 わ れ る 保 険 部 分 と 税 財 源 で 賄 わ れ る 保 険 外 部 分 は 基 本 的 に 独 立 し て い る 税 財 源 が 保 険 財 政 の 経 常 赤 字 補 填 に 使 わ れ る と い う こ と は な い し 加 入 者 全 般 の 負 担 軽 減 に 使 わ れ る こ と も な い 3 4 そ れ に も か か わ ら ず 年 金 へ の 連 邦 補 助 金 は 連 邦 財 政 の 最 大 の 支 出 項 目 で あ る し 国 庫 支 出 が 法 定 年 金 の 保 険 料 率 を 間 接 的 に 引 き 下 げ て い る の も 事 実 で あ る 2.2 年 金 制 度 の 加 入 対 象 者 ド イ ツ の 法 定 年 金 が 加 入 対 象 と す る 階 層 は 以 下 の 通 り で あ る 被 用 者 月 収 ユ ー ロ 超 の 被 用 者 ( 万 人 ) 保 険 料 負 担 は 労 使 折 半 で あ る 中 核 的 労 働 者 を 資 本 主 義 体 制 内 の 中 産 階 級 に し よ う と し て ビ ス マ ル ク が 世 界 初 の 年 金 制 度 を 創 設 し た 年 以 来 ビ ス マ ル ク 創 設 の 年 金 制 度 は 典 型 的 に は 労 働 組 合 に 組 織 さ れ た 重 化 学 工 3 2 B ö r s c h-s u p a n / G a s c h e / Wi l k e ( ) S. 2 を 6 参 f f. 考 に 石 光 作 表 3 3 B ö r s c h-s u p a n / G a s c h e / Wi l k e ( ) S. 2 6 f f. 3 4 法 定 年 金 の c o v e r a g e は 広 い が そ れ で も 日 本 の 公 的 年 金 の よ う な 国 民 皆 年 金 を 実 現 し て い る わ け で は な い 失 業 手 当 受 給 者 の 保 険 料 拠 出 補 填 な ど 福 祉 的 な 支 出 に は 税 財 源 を 投 入 し て も 保 険 原 理 で 成 り 立 つ 法 定 年 金 は ア メ リ カ の 社 会 保 障 年 金 と は 異 な り 国 家 財 政 と は あ く ま で 独 立 で あ る エ コ 税 の 法 定 年 金 年 金 へ の 投 入 で 保 険 料 率 が 下 が る か ら い い と い う 主 張 に 対 し て は 法 定 年 金 に 入 っ て い な い 人 も い る の に 税 財 源 を 投 入 す る の は お か し い と い う 議 論 が 勝 っ た 本 大 会 の 佐 藤 一 光 報 告 参 照 17

18 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 業 の 男 性 基 幹 労 働 者 を 対 象 と し 起 源 か ら し て 貧 民 救 済 と は 異 な る 現 在 の ド イ ツ 法 定 年 金 は 創 設 当 初 よ り は は る か に 広 い 範 囲 の 男 女 被 用 者 を 含 ん で い る が そ れ で も 月 収 ユ ー ロ ( 約 1 0 万 円 ) 超 と い う 基 準 は あ る 程 度 は 安 定 し た 雇 用 の 被 用 者 を 想 定 し て い る 日 本 の 国 民 年 金 の よ う に フ リ ー タ ー や 専 業 主 婦 を も 含 む 国 民 皆 年 金 を 目 標 と し て い る わ け で は な い の で 未 納 問 題 や 第 3 号 被 保 険 者 問 題 は 最 初 か ら 起 こ り よ う が な い と は い え ド イ ツ 法 定 年 金 も 対 象 階 層 を 徐 々 に 拡 大 し て き た 被 用 者 の 強 制 加 入 範 囲 の 拡 大 が 年 か ら の M i n i -J o b 年 か ら の M i d i -J o b で あ る 所 得 の 下 限 を 撤 去 し た が 使 用 者 や 保 険 財 政 の 負 担 で 保 険 料 を 減 免 し て い る M i n i -J o b ( 月 収 ユ ー ロ 以 下 の 雇 用 対 象 者 万 人 ) 被 保 険 者 は 社 会 保 険 料 免 除 使 用 者 拠 出 の 年 金 保 険 料 は 賃 金 の % こ の 使 用 者 負 担 は 月 収 ユ ー ロ 超 の 労 働 者 に つ い て の % よ り 高 い か ろ う じ て 報 酬 比 例 型 社 会 保 険 方 式 年 金 の 枠 の 中 に あ り な が ら ア ル バ イ タ ー へ の 所 得 再 分 配 を 意 図 し た 制 度 で あ る 3 5 M i d i -J o b ( 月 収 ユ ー ロ 超 ~ ユ ー ロ 以 下 ) 使 用 者 拠 出 保 険 料 は % の 折 半 分 % で 被 保 険 者 負 担 割 合 は 賃 金 に 応 じ て 段 階 的 に 高 く な る M i n i -J o b と 通 常 の 被 用 者 と の 中 間 的 形 態 で あ る 自 営 業 者 等 自 営 業 者 の う ち 手 工 業 者 ( 5 万 人 ) 芸 術 家 文 筆 家 ( 1 6 万 人 ) は 法 定 年 金 に 加 入 義 務 を 負 っ て い る が 農 民 老 齢 年 金 制 度 ( 賦 課 方 式 少 額 ) 医 師 等 の 職 種 別 老 齢 年 金 制 度 ( 州 別 積 立 方 式 ) 官 吏 恩 給 ( 全 額 税 財 源 ) は 法 定 年 金 と は 別 の 老 齢 年 金 制 度 で あ る な お ハ ル ツ 改 革 に よ る i c h -A G と い う 失 業 者 起 業 補 助 制 度 は 受 給 者 の 一 部 が 法 定 年 金 加 入 義 務 を 負 う ( 生 業 者 1 万 人 ) 自 営 業 者 や 専 業 主 婦 は 年 年 金 改 革 法 以 降 法 定 年 金 に 任 意 加 入 す る こ と が で き る 任 意 加 入 の 法 定 年 金 被 保 険 者 は 保 険 料 を 全 額 負 担 す る ( 任 意 加 入 者 3 7 万 人 ) 子 育 て 中 の 親 介 護 中 の 家 族 実 質 的 従 属 労 働 者 年 に は 3 歳 ま で の 子 供 の 親 ( そ の 他 の 社 会 的 給 付 受 給 者 4 1 万 年 に は 人 家 族 を 介 護 し て い る ) 人 ( 介 護 者 2 9 万 人 ) が 強 制 加 入 の 対 象 に な っ た 失 業 者 失 業 手 当 I 受 給 者 ( 9 9 万 人 ) 失 業 手 当 I I 受 給 者 ( 万 人 ) も 法 定 年 金 に 加 入 義 務 を 持 つ 保 険 料 は 連 邦 雇 用 庁 が 税 財 源 で 払 い 受 給 額 は 雇 用 継 続 の 場 合 よ り 減 額 さ れ る 加 入 対 象 者 ま と め ド イ ツ に は 高 い 失 業 率 が あ る 以 上 年 金 体 系 の 実 態 は 上 記 の よ う に 細 部 で は 複 雑 な も の を 含 ま ざ る を え な く な っ て い る 報 酬 比 例 型 社 会 保 険 年 金 一 本 を 大 枠 と し て は 維 持 し な が ら 実 態 は 保 険 料 減 免 + 税 財 源 の 移 転 給 付 を 大 量 に 含 ん で い る 3 5 ( こ れ は ハ ル ツ 改 革 と よ ば れ る 労 働 市 場 政 策 ( 年 ~ 年 )の 一 環 で 失 業 者 の 雇 用 促 進 を 目 的 と し て 創 設 さ れ た 制 度 で あ る が 使 用 者 負 担 割 合 を 高 め た の は 使 用 者 に 対 し て 雇 用 回 避 ( や 闇 雇 用 ) へ の イ ン セ ン テ ィ ブ に な り う る ) 3 6 失 業 手 当 I I 受 給 者 は 従 前 賃 金 の 8 割 失 業 手 当 I I 受 給 者 は 一 律 ユ ー ロ を 所 得 と 想 定 し て 保 険 料 を 算 出 す る 日 本 に も 失 業 者 に 国 民 年 金 の 保 険 料 を 全 額 免 除 し つ つ 年 金 額 の 1 / 2 を 支 給 す る 制 度 が あ る が ド イ ツ の 失 業 者 へ の 補 助 は い ず れ も そ の 規 模 を 上 回 る 18

19 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 公 的 年 金 と 移 転 支 出 と の 関 係 捕 捉 に 問 題 の あ り そ う な 階 層 を 何 ら か の 社 会 保 障 の 受 給 者 に し て し ま う や り 方 で あ る ド イ ツ で は 失 業 者 の 法 定 年 金 の 強 制 加 入 者 に し し か も 保 険 料 を 税 財 源 で 与 え て い る 社 会 保 険 の 形 を と っ て は い る が 実 質 的 に は 税 財 源 の 移 転 支 出 で あ る さ ら に 稼 得 不 能 者 年 金 稼 得 減 少 者 年 金 と い う 制 度 が あ り 失 業 者 や 半 失 業 者 に 年 金 を 給 付 し て い る ま た 早 期 退 職 と い う か た ち で 老 齢 年 金 を 受 給 し て い る 低 所 得 者 不 安 定 所 得 者 も 多 い 拠 出 者 だ と 考 え る か ら 未 納 者 の 捕 捉 が 問 題 に な る の で あ っ て 受 給 者 に し て し ま え ば 捕 捉 か ら 逃 れ よ う と す る も の は い な い ド イ ツ の 高 福 祉 の 矛 盾 は 高 失 業 率 に 集 中 的 に 表 れ て い る 失 業 手 当 Ⅱと リ ー ス タ ー 年 金 の 関 係 前 述 の よ う に 失 業 手 当 Ⅱの 受 給 に 際 し て 資 産 保 有 に 認 定 さ れ て 解 約 を 求 め ら れ た り は し な い 点 ( ハ ル ツ Ⅳ 免 除 と よ ば れ る 特 典 ) は リ ー ス タ ー 年 金 の 売 り の 一 つ に な っ て い る 税 財 源 の 失 業 手 当 を 受 給 し な が ら リ ー ス タ ー 年 金 の 貯 蓄 を 継 続 す る 失 業 者 も 存 在 す る と い う こ と で あ る 失 業 手 当 Ⅱに 関 す る 扱 い は 規 定 の 制 度 と し て 安 定 し て い る 法 定 年 金 と 社 会 扶 助 の 関 係 現 在 法 定 年 金 受 給 者 の う ち の 2 % が 社 会 扶 助 の 受 給 者 で あ る リ ー ス タ ー 年 金 と 基 礎 保 障 の 関 係 基 礎 保 障 は 最 後 の 限 界 的 受 給 手 段 と し て 拡 充 さ れ た 報 酬 比 例 型 の 法 定 年 金 が 年 改 革 の リ ー ス タ ー 係 数 に よ る ス リ ム 化 に 際 し て 同 じ 年 改 革 で 社 会 扶 助 制 度 の 拡 充 と し て 基 礎 保 障 を 必 要 と し た の は こ の た め で あ る リ ー ス タ ー 年 金 補 助 金 が 所 得 再 分 配 的 な た め 低 所 得 者 に も 普 及 し リ ー ス タ ー 年 金 の 受 給 が あ る と 基 礎 保 障 を も ら え な く な る か ら リ ー ス タ ー 年 金 の 積 立 を や め る な ど と い う モ ラ ル ハ ザ ー ド を 生 じ て い る ( 脚 注 2 7 参 照 ) リ ー ス タ ー 年 金 と の 調 整 が 問 題 に な っ て い る の は 制 度 が 成 熟 し て い な い か ら に 過 ぎ ず 成 熟 す れ ば リ ー ス タ ー 年 金 と 失 業 手 当 Ⅱの 関 係 の よ う に 規 定 の 制 度 と し て 安 定 的 に 扱 わ れ る は ず で あ る 2.4 未 納 未 加 入 問 題 ド イ ツ の 法 定 年 金 は 報 酬 比 例 型 の 年 金 制 度 の 中 に 被 用 者 な ら ぬ 自 営 業 者 の 一 部 を 包 括 し て い る 費 用 者 の 二 倍 の 保 険 料 を 自 営 業 者 か ら 徴 収 し て 未 納 未 加 入 問 題 が 生 じ て い な い と い う の は 定 額 の 国 民 年 金 で も 捕 捉 に 苦 し ん で い る 日 本 か ら す る と 驚 く べ き こ と で あ る し か し ド イ ツ で 未 納 未 加 入 が 生 じ な い の は 地 域 職 域 ご と に 把 握 し や す い 被 用 者 と い い 職 人 組 合 的 に 把 握 し や す い 芸 術 家 や 手 工 業 者 と い い 組 織 さ れ て い て 把 握 し や す い 集 団 を 強 制 加 入 さ せ て い る か ら に 過 ぎ な い 砂 粒 の よ う な ア ト ム 化 さ れ た 国 民 を 役 所 が 直 接 年 金 保 険 に 加 入 さ せ る の で は な い 常 勤 の 被 用 者 は 職 場 で 経 営 評 議 会 や 産 業 別 地 域 別 の 労 働 組 合 に 組 織 さ れ て お り 雇 用 者 も 産 業 別 地 域 別 に 組 織 さ れ て い る こ の 法 定 年 金 の 徴 収 も 企 業 年 金 の 設 定 も そ う し た 枠 組 み で 行 わ れ る さ ら に こ の 被 用 者 は 職 員 ( ホ ワ イ ト カ ラ ー A n g e s t e l l t e ) と 労 働 者 ( ブ ル ー カ ラ ー A r b e i t e r ) に 峻 別 さ れ て お り 年 ま で は 法 定 年 金 も 職 員 年 金 と 労 働 者 年 金 に 分 か れ て い た 自 営 業 者 も 年 ま で は 芸 術 家 文 筆 家 は 職 員 年 金 に 手 工 業 職 人 は 労 働 者 年 金 に 加 入 し て い た そ れ ぞ れ 似 通 っ た 社 会 的 身 分 を 持 つ 人 々 が 職 域 の 同 業 者 組 合 に 組 織 さ れ 組 織 ご と 法 定 年 金 に 組 み 込 ま れ て い る の で あ 19

20 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 っ て そ う で な け れ ば 強 制 加 入 の 対 象 に は な ら な い 3 7 そ の 他 の 自 営 業 者 は 任 意 加 入 で あ り 任 意 加 入 で あ る 以 上 未 納 未 加 入 は 問 題 に な ら な い ド イ ツ は 中 核 的 被 用 者 が 固 く 団 結 し て い る コ ー ポ ラ テ ィ ズ ム の 国 組 織 資 本 主 義 の 国 な の で あ る こ の 枠 組 み か ら 外 れ る と 多 く は 失 業 者 に な る ド イ ツ の 失 業 率 の 高 さ は こ う し た 労 働 組 合 の 労 働 供 給 独 占 に よ る 賃 金 の 下 方 硬 直 性 で 説 明 で き る そ し て 失 業 者 は 失 業 手 当 を 受 け 連 邦 補 助 金 で 保 険 料 を 払 っ て も ら う あ る い は 早 く も 引 退 し て 稼 得 能 力 減 少 年 金 を 受 給 す る 月 給 ユ ー ロ 未 満 の 不 安 定 労 働 者 も 雇 用 主 と 国 家 の 負 担 で 中 核 的 労 働 者 と は 違 っ て 所 得 再 配 分 的 な 社 会 保 険 年 金 で 組 織 さ れ よ う と し て い る 同 業 者 組 織 か ら ド ロ ッ プ ア ウ ト し た 階 層 は 国 家 が 受 給 者 化 し て 組 織 す る こ の 場 合 も す で に 納 付 義 務 者 で は な く 受 給 者 で あ る か ら 未 納 未 加 入 問 題 は 生 じ よ う が な い 2.5 年 金 体 系 ド イ ツ の 年 金 は 一 元 化 さ れ て い る か 1. ド イ ツ の 法 定 年 金 は 上 述 の よ う に 職 域 別 地 域 別 身 分 別 の 年 金 組 織 そ し て 国 家 に よ る 失 業 者 組 み 込 み の 複 雑 な 連 合 体 で あ る そ う い う 意 味 で は 一 元 化 さ れ て い な い 2. し か し そ れ だ け の 集 団 が 法 定 年 金 と い う 単 一 の 制 度 で 統 合 さ れ て い る そ う い う 意 味 で は 一 元 化 さ れ て い る 3. と こ ろ が 法 定 年 金 の 外 側 に 農 民 老 齢 年 金 制 度 医 師 等 の 職 種 別 老 齢 年 金 制 度 官 吏 恩 給 と い う 別 の 老 齢 年 金 制 度 が あ り 日 本 の 基 礎 年 金 の よ う な 国 民 皆 年 金 の 理 念 は な い そ う い う 意 味 で は 一 元 化 さ れ て い な い 4. し か し 3. の 各 老 齢 年 金 は い ず れ も 法 定 年 金 と 同 じ 報 酬 比 例 型 の 年 金 で あ り 日 本 の 国 民 年 金 の よ う な 定 額 拠 出 の 年 金 は 存 在 し な い と い う 意 味 で は 一 元 化 し て い る 5. と こ ろ が 視 野 を 移 転 給 付 に ま で 広 げ る と 基 礎 保 障 ( 社 会 扶 助 ) は 報 酬 反 比 例 型 の 年 金 と 考 え ら れ そ れ が 老 齢 給 付 の 一 角 を 占 め て い る と 考 え る と 一 元 化 し て い な い 6. た だ し 民 主 党 政 権 が 一 元 化 と い う と き に 念 頭 に 置 い て い る と 考 え ら れ る ス ウ ェ ー デ ン の 年 金 体 系 に お い て も 報 酬 比 例 型 の 年 金 に 報 酬 反 比 例 型 の 所 得 保 証 年 金 が 加 わ っ て お り 報 酬 反 比 例 型 ( く さ び 形 ) の 年 金 が あ っ て も 一 元 化 し て い る と 言 っ て い い な ら ド イ ツ の 老 齢 給 付 も 一 元 化 し て い る ス ウ ェ ー デ ン が 一 元 化 し て い る な ら ド イ ツ も 一 元 化 し て い る 上 の 6. を 詳 し く 説 明 す る 年 金 一 元 化 の 典 型 と さ れ る ス ウ ェ ー デ ン の 公 的 年 金 も ビ ス マ ル ク 型 の 報 酬 比 例 年 金 の 低 所 得 者 部 分 に く さ び 形 の 最 低 所 得 保 障 年 金 が 乗 っ て い る ビ ス マ ル ク 型 の 祖 国 ド イ ツ に も 税 財 源 の 基 礎 保 障 ( 社 会 扶 助 ) が あ り そ れ は 所 得 増 に 応 じ て 逓 減 し て い く の で 年 金 と し て 論 じ ら れ て い な い だ け で 内 実 は 最 低 所 得 保 証 年 金 と 酷 似 し て い る 図 表 1 7は 一 橋 大 学 の 山 重 慎 二 氏 が 日 本 財 政 学 会 第 6 5 回 大 会 で リ ー ス タ ー 年 金 と 基 礎 保 障 の 衝 突 に 関 す る 私 の 報 告 に 対 す る コ メ ン ト の 際 に 示 し て く だ さ っ た 図 を も と に 描 い た も の で あ る 山 重 氏 に は こ う し て 図 示 す る と ド イ ツ の 問 題 は ス ウ ェ ー デ ン の 最 低 保 障 年 金 と 似 た 年 金 体 系 の 問 題 で あ り ス ウ ェ ー デ ン と 違 う の は リ ー ス タ ー 年 金 が 強 制 加 入 で な い こ と だ と ご 指 摘 い た だ い た 3 7 職 員 年 金 と 労 働 者 年 金 が 統 合 さ れ て 一 般 年 金 に な っ た 今 日 で も 炭 鉱 労 働 者 の 年 金 だ け は 同 じ 法 定 年 金 の 中 に あ り な が ら 保 険 料 も 給 付 額 も 一 般 年 金 と は 異 な る 20

21 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 図 表 1 7 ド イ ツ の 年 金 体 系 ( 法 定 年 金 リ ー ス タ ー 年 金 基 礎 保 障 ) ド イ ツ も ス ウ ェ ー デ ン も も と も と 定 額 拠 出 の 基 礎 年 金 の な い ビ ス マ ル ク 型 年 金 の 国 で あ る か ら 上 の 4. の よ う に 官 吏 恩 給 等 も 報 酬 比 例 型 年 金 の 仲 間 だ か ら ほ ぼ 同 じ だ と 考 え 基 礎 保 障 ( 社 会 扶 助 ) を 所 得 保 障 年 金 だ と 考 え さ え す れ ば 同 一 の 年 金 体 系 だ と 考 え る こ と が 可 能 で あ る 日 本 の 年 金 体 系 は ス ウ ェ ー デ ン や ド イ ツ の よ う に は 一 元 化 し て い な い さ て わ が 国 の 年 金 体 系 は 被 用 者 向 け で 報 酬 比 例 型 社 会 保 険 の 厚 生 年 金 共 済 年 金 に 定 額 拠 出 で 1 / 3 1 / 2 が 税 財 源 残 り が 保 険 料 財 源 の 自 営 業 者 向 け 国 民 年 金 が 加 わ っ た 二 軒 の 家 が 年 以 降 基 礎 年 金 拠 出 金 を 媒 介 に 合 体 し て 二 階 建 て の 一 軒 の 家 と い う 擬 制 を と っ て い る 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) が % 税 財 源 な ら 所 得 に 関 係 な く 定 額 拠 出 定 額 給 付 の 長 方 形 を 報 酬 反 比 例 の 三 角 形 に 変 え れ ば 上 記 の ス ウ ェ ー デ ン 型 に 収 束 す る の だ が 保 険 料 財 源 が 入 っ て い る 以 上 そ の 割 り 切 り は 多 少 無 理 が あ る 国 民 年 金 を ど う す べ き か は 国 民 年 金 の よ う な も の を 持 っ た こ と の な い ド イ ツ の 年 金 改 革 か ら は 学 べ な い の で 本 稿 の 目 的 の 範 囲 外 で あ る 21

22 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号 2011 お わ り に - 日 本 は ド イ ツ の 年 金 改 革 か ら 何 を 学 べ る か ド イ ツ 法 定 年 金 は 改 革 の 中 で 数 種 類 の 給 付 ス ラ イ ド 抑 制 装 置 を 組 み 込 み さ ら に 早 期 退 職 奨 励 を 払 拭 し て 67 歳 退 職 に 移 行 し つ つ あ る こ の 改 革 は 日 本 の マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド と 同 じ く 経 済 リ ス ク 政 治 リ ス ク に よ っ て 頓 挫 し が ち で あ る が し か し 長 期 的 に は 功 を 奏 す る だ ろ う む し ろ ス リ ム 化 の 成 功 に よ っ て 低 所 得 者 へ の 再 分 配 が 問 題 に な り そ う で あ る 日 本 は マ ク ロ 経 済 ス ラ イ ド だ け で は 限 界 が あ る の で 今 後 公 式 支 給 開 始 年 齢 6 5 歳 引 上 げ を 前 倒 し し て さ ら に 引 き 上 げ る 必 要 が あ る だ ろ う 年 金 体 系 に つ い て は ス ウ ェ ー デ ン 型 に 近 い も の に 収 束 す る こ と に よ っ て 所 得 再 分 配 を は か る 必 要 は 感 じ ら れ る し か し ド イ ツ に は 存 在 し な い 国 民 年 金 を ど う す る か は 国 民 年 金 の 存 在 し な い ド イ ツ の 年 金 体 系 の 研 究 か ら は 学 べ な い 3 未 納 未 加 入 問 題 に つ い て は ド イ ツ の ツ ン フ ト ( 同 業 組 合 ) 的 な 体 質 8 が 徴 収 態 勢 を 強 め 一 方 で そ こ か ら は ず れ た 層 は 国 家 が 受 給 者 化 す る こ と に よ っ て 問 題 化 さ せ な い で い る こ と が 分 か っ た 一 方 日 本 は 会 社 単 位 の 厚 生 年 金 が 工 場 労 働 者 を 組 織 し 農 民 や 自 営 業 者 を 国 民 年 金 で 組 織 し て 事 足 り て い た 頃 と 社 会 が 変 わ っ て し ま い 不 安 定 労 働 者 と い う 把 握 し に く い 層 が 国 民 年 金 の 対 象 の 大 半 を 占 め る よ う に な っ た 日 本 は ツ ン フ ト 社 会 に な る こ と も 年 代 に 戻 る こ と も で き な い し 捕 捉 の 問 題 か ら 逃 れ よ う と し て 消 費 税 を 増 税 し て か え っ て 不 安 定 労 働 者 が 増 え て も 困 る パ イ を 拡 大 さ せ る 政 策 が 必 要 で あ る が そ れ が 何 な の か も 本 稿 の 課 題 を 超 え て い る 3 8 こ の ツ ン フ ト 的 徴 収 態 勢 に つ い て は 日 本 財 政 学 会 第 6 5 回 大 会 で 討 論 者 の 武 田 公 子 氏 ( 金 沢 大 学 ) か ら 現 在 の ド イ ツ の 労 働 市 場 は 不 安 定 化 し て い て も は や ツ ン フ ト 的 と は 言 え な い と い う ご 指 摘 を い た だ い た ド イ ツ の 公 的 年 金 の 徴 収 率 の 高 さ と そ の 原 因 に つ い て は 税 財 源 が 年 金 財 政 に 果 た し て い る 役 割 と と も に 今 後 の 研 究 課 題 と し た い 22

23 石 光 真 スライド 率 抑 制 装 置 の 次 の 課 題 は 何 か?-ドイツ 年 金 改 革 の 諸 論 点 - 参 考 文 献 石 光 ( ) 石 光 真 ド イ ツ の 年 金 改 革 賦 課 方 式 内 の 財 源 措 置 と 積 立 方 式 へ の 部 分 的 移 行, 会 津 大 学 短 期 大 学 部 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 5 8 号, 石 光 ( ) 石 光 真 ド イ ツ 法 定 年 金 の 給 付 抑 制 メ カ ニ ズ ム と そ の 補 完 策 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 6 7 号 年 3 月 h t t p : / / w w w. j c. u -a i z u. a c. j p / 0 8 / p d f / r _ 0 2. p d f 国 家 戦 略 室 ( ) 国 家 戦 略 室 新 年 金 制 度 に 関 す る 検 討 会 新 た な 年 金 制 度 の 基 本 的 考 え 方 に つ い て ( 中 間 ま と め ) ~ 安 心 納 得 の 年 金 を 目 指 し て ~ 年 6 月 2 9 日 h t t p : / / w w w. n p u. g o. j p / p o l i c y / p o l i c y 0 2 / a r c h i v e 0 8. h t m l B ö r s c h -S u p a n / W i l k e ( ) A x e l H. B ö r s c h -S u p a n a n d C h r i s t i n a B. W i l k e, R e f o r m i n g t h e G e r m a n P u b l i c P e n s i o n S y s t e m h t t p : / / w w w. b o e r s c h -s u p a n. d e / a x e l / G e r m a n P e n s i o n R e f o r m. p d f B ö r s c h -S u p a n / G a s c h e / W i l k e ( ) A x e l H. B ö r s c h -S u p a n, M a r t i n G a s c h e u n d C h r i s t i n a B e n i t a W i l k e, A u s w i r k u n g e nd e rf i n a n z k r i s e a u fd i eg e s e t z l i c h er e n t e n v e r s i c h e r u n g,i h r eb e i t r a g s z a h l e ru n di h r er e n t n e r, h t t p : / / w w w. m e a. u n i -m a n n h e i m. d e / m e a _ n e u / p a g e s / f i l e s / M E A S t u d y 0 9. p d f D R V ( ) D e u t s c h e R e n t e n v e r s i c h e r u n g, R e n t e n v e r s i c h e r u n g i n Z a h l e n , S t a n d : 2 5. J u n i , h t t p : / / w w w. d e u t s c h e -r e n t e n v e r s i c h e r u n g. d e / n n _ / S h a r e d D o c s / d e / I n h a l t / 0 4 F o r m u l a r e P u b l i k a t i o n e n / 0 3 p u b l i k a t i o n e n / S t a t i s t i k e n / B r o s c h u e r e n / r v i n z a h l e n p d f, t e m p l a t e I d = r a w, p r o p e r t y = p u b l i c a t i o n F i l e. p d f / r v _ i n _ z a h l e n _ _ p d f M o o g / R a f f e l h ü s c h e n ( ) S t e f a n M o o g, B e r n d R a f f e l h ü s c h e n, E h r b a r e r S t a a t? D i e G e n e r a t i o n e n - b i l a n z U p d a t e : W i r t s c h a f t s k r i s e t r i f f t T r a g f ä h i g k e i t h t t p : / / w w w. v w l. u n i -f r e i b u r g. d e / f a k u l t a e t / f i w i I / p u b l i k a t i o n e n / p d f O E C D ( ), P e n s i o n s a t a G l a n c e : P u b l i c p o l i c i e s a c r o s s O E C D c o u n t r i e s h t t p : / / m p r a. u b. u n i -m u e n c h e n. d e / / 1 / M P R A _ p a p e r _ p d f O E C D ( ), P e n s i o n s a t a G l a n c e : R e t i r e m e n t -I n c o m e S y s t e m s i n O E C D C o u n t r i e s w w w. o e c d. o r g / e l s / s o c i a l / p e n s i o n s / P A G R a f f e l h ü s c h e n / E h r e n t r a u t ( ) "V o r s o r g e m e n t a l i t ä t d e r D e u t s c h e n " - D i e V e r l a g e r u n g d e r s o z i a l e n V e r a n t w o r t u n g i n d e r A l t e r s v o r s o r g e, E h r e n t r a u t, O. u n d B. R a f f e l h ü s c h e n, S t u d i e i m A u f t r a g d e r n e u e l e b e n L e b e n s v e r s i c h e r u n g A G. h t t p : / / w w w. v w l. u n i -f r e i b u r g. d e / f a k u l t a e t / f i w i I / p u b l i k a t i o n e n / p d f 23

24 会 津 大 学 短 期 大 学 部 研 究 年 報 第 68 号

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