総 説 オレオサイエンス第 20 巻第 4 号 (2020) 157 Copyright C2020 by Japan Oil Chemists Society コリン化合物の重要性と運動機能への影響 The Importance of the Choline Compound and Influe

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1 総 説 157 Copyright C2020 by Japan Oil Chemists Society コリン化合物の重要性と運動機能への影響 The Importance of the Choline Compound and Influence on Exercise Function 大久保剛 仙台白百合女子大学人間学部健康栄養学科 宮城県仙台市泉区本田町 6-1 Takeshi OHKUBO Sendai Shirayuri Women s College Dep. of Health Nutrition 6-1 Honda-Cho, Izumi-Ku, Sendai-Shi, Miyagi, , Japan 論文要旨 : コリン化合物は, 生体の細胞膜を構成し, 神経伝達物質のアセチルコリンの前駆物質としての役割を担っている このように生体にとっては重要な物質である 運動の視点で見ると, トップアスリートでも激しい運動をすると体内のコリン化合物は消費されていく そして, 神経伝達が上手く行かずにパーフォーマンスが落ちてくる これらのメカニズムを検証しながらコリン化合物と運動機能との関係を概説する Abstract: Choline compound constitutes the cell membrane of our body and acts as a precursor of the neurotransmitter (acetylcholine). It is an important material for the human body. When even the top athlete carries out an intense activity, the internal choline compound is used. And the performance decreases because neurotransmission does not function well. While inspecting these mechanisms, I give an outline of the relations of a choline compound and exercise function. Key words: exercise, phospholipid, choline 1 コリンについて コリン と聞いてピンと来る読者の方は正直少ない と思われる 実際, 日本においては コリン という物 質は栄養学の観点からすれば, まだまだ馴染みの薄い物 質である コリンは,4 級アンモニウムカチオンでメチル基を有 する化合物であり, 大豆や卵に多く含まれるホスファチ ジルコリン ( レシチン ) や乳に含まれるスフィンゴミエ リンなどの色々な分子の形態で食品中に存在している また, コリンは,1 生体の細胞膜の構造を維持する上で 重要であり,2 神経伝達物質のアセチルコリンの前駆物 質としての役割を担い,3 One carbon metabolism い わゆるメチル基の代謝系でメチル基を供給する代謝サイ クルにおいて重要な役割を果たしている 更に最近では, One carbon metabolism を介して,DNA あるいは,RNA, 蛋白にメチル基が結合するため, エピゲノムに関しても 連絡者 : 大久保剛 t-ohkubo@sendai-shirayuri.ac.jp 考慮しなければならないと言われている エピゲノムとは, 本来ヒトが備え持っている DNA 配列を変化させることなく表現型や遺伝子発現量を変化させるため, 食事 ( コリン摂取などの食環境 ) によって後天的に遺伝子の表現型に変化を及ぼす可能性が示唆されている 食環境によるエピゲノムの例としては, オランダ冬の飢餓 が有名である 1944 年 11 月から翌年の 4 月までナチスドイツによって食糧補給が遮断されたオランダ西部において, この時期に出生した子供たちが成人してから顕著に成人病を発症する割合が高くなっていることが報告されている つまり, 胎児期, 乳幼児期の親や本人の食環境が後々まで本人の健康に影響することを示している 1) このため, アメリカでは FDA( 食品医薬品局 :Food and Drug Administration) が既に コリン をビタミン様物質として認めており, ライフステージに応じて摂取基準が定められている 特に妊婦, 授乳期の女性などはコリンの摂取強化が指摘されている 9

2 158 2 コリン補給の重要性 コリン補給が不足すると肝機能が低下することが知ら れている Zeisel らは, 被験者に対してコリン欠乏食を 3 週間に渡り摂取させた 通常にコリンを摂取していた 群に比べて血漿中のコリン濃度が 30% 低下した その 結果, 血清中の alanine aminotransferase activity(alt) が上昇し, 有意な肝機能の低下を認めた 2) なお, 実験 後にコリン摂取を戻すと速やかに ALT 値は減少した また, コリン補給不足は One carbon metabolism に 関連した化合物の欠乏を招く ビタミン B12 欠乏によ る貧血, だるさ, めまい, 葉酸欠乏による免疫機能低下, 消化管機能異常, メチオニン欠乏による肝臓解毒能低下 などが発生する可能性がある このように, 色々な場面でコリンが不足すると負の影 響が出てくる しかし, 脚気とビタミン B1( チアミン ) 欠乏のように 1 対 1 対応で明確な病態とコリン欠乏が結 びつかないために日本ではまだ コリンがビタミン で あるという認識が無く, 栄養学的にも重要視されていな いのが現状である 3 コリンはビタミン様物質である ( アメリカの取組み ) アメリカでは 2001 年 8 月 30 日に Nutrient Content Claims Notification for Choline Containing Foods が FDA から公表された 3) このような経緯は,Dietary Reference Intakes for Thiamin, Riboflavin, Niacin, Vitamin B6, Folate, Vitamin B12, Pantothenic Acid, Biotin, and Choline (Food and Nutrition Board, Institute of Medicine (IOM), NAS, 1998, page 390) のコリンの 項目に掲載された学術的な根拠に基づいて判断されたも のである 4) この中で, コリンの適正摂取量 (AI) に関しては, 2) Zeisel らのコリン欠乏食実験による肝機能低下の結果 から成人の AI は男性 550 mg/ 日, 女性 425 mg/ 日と設 定された 一方, コリンの過剰摂取がもたらす悪影響と しては, コリン作動性の副作用 ( 例えば, 発汗, 下痢 ) および魚臭様体臭と共に低血圧が挙げられる そのため 成人に対する上限摂取許容量 (UL) を 3.5g/ 日と定め ている 前述の流れから, アメリカではコリンを必須栄養素と する提言がなされている 6) 1 コリンは, 特に脳の記憶 中心 ( 海馬 ), 脳発達に重要な役割を果たす必須栄養で あること 2 調査の結果, 妊娠期や授乳期の母体はコリ ンの貯えが少なくなっていることが分かっている 3 妊 娠期や授乳期の母親の食事中のコリンの不足は, 彼女ら の子供に対する生涯にわたり影響する可能性が示唆され ている 4 総コリンが豊富な食品としては, ビーフやチ キンのレバー, 卵, 小麦胚芽, ベーコン, 乾燥大豆, ポー クなどが挙げられる 従って, コリンは必須栄養素とし て考慮する必要があるとしている このため,UDSA( アメリカ農務省 :United States Department of Agriculture) が主要食品に含まれてい るコリン量に関して情報を提供し, コリン摂取に役立て ている また コリンが豊富 コリンの優れた供給減 です などの表示が可能となり, 栄養成分表ではビタミ ンの欄に コリン mg と記載されている ここで,USDA のコリン含有量食品データベースを 見ると, レシチンを豊富に含む生大豆の場合,100 g で 120 mg 相当のコリンが摂取できる 成人男性の場合, 大豆だけで効率良くコリンを補給しようとしても 458 g の生大豆を 1 日に摂取する必要がある 食事だけで目標 のコリン量を摂取することは容易ではない 4 スポーツにおけるコリン補給の重要性 運動神経と筋肉の接合部は連続しておらず, 終板とい う構造が存在する この部分は神経筋接合部 (neuromuscular junction) とも呼ばれ, 神経細胞の興奮を神経 伝達物質であるアセチルコリンを介して筋肉に伝え, 刺 激を起こさせる トレーニングを積んだマラソンランナーが 26 km 走っ たところ血漿コリン濃度が約 40% 減少した 5) (Fig. 1) コリンはアセチルコリンの前駆物質であるためにこのよ うな大きな減少は神経筋接合部からアセチルコリンの放 出を低下させ, 筋組織での神経伝達機能が低下, 耐久性 の減少を招く可能性がある つまり, コリンが不足する ことで筋肉の運動機能が低下し競技パーフォーマンスの 低下へとつながる 言い換えるならば, 競技中に速やかな血中コリン濃度 の上昇が起った場合, 競技パーフォーマンスの低下を防 げる可能性のあることが示唆される Fig. 1 Change of blood choline density by the marathon. Blood choline density decreases when I do intense exercise such as the marathon. 10

3 159 5 小胞体ストレスとコリン 膜タンパク質を合成する小胞体では, タンパク質は通常フォールディングと呼ばれる, きちんと畳まれた状態になっている このフォールディングの不完全なタンパク質 (unfolded protein) が小胞体の中に蓄積することで誘導される細胞応答が小胞体ストレス応答である 小胞体ストレス応答が活性化すると, 小胞体シャペロンの発現誘導, 翻訳抑制, 小胞体関連タンパク質分解経路の亢進が起こり, 小胞体内の unfolded protein を減少させようとする しかし,unfolded protein が過剰に蓄積し, 小胞体ストレスの強さが細胞の恒常性を保つ回避能力を超えてしまうと, 細胞死 ( アポトーシス ) が誘導され, 神経変性疾患など様々な疾患の原因となると考えられている 一方で, 小胞体ストレス応答はリン脂質合成を促進して小胞体膜を大きくし, 小胞体の容量を増大させることが知られている この機序としては, 小胞体ストレスにより転写因子である X-box binding protein1(xbp1) や ATF6α の活性化体を強制発現することで Phosphatidylcholine(PC) の合成速度が増加し,PC と Phosphatidylethanolamine(PE) の総量が増加することが報告されている 6,7) これらが細胞膜の形成に寄与している 筋肉線維や結合組織の肥大といった筋肉肥大の過程は, 遺伝子によって細胞内のタンパク質合成を制御し多くのタンパク質を生産する必要がある つまり, 筋肉を肥大させるために激しい運動を行った場合, 受けた筋肉損傷を修復するために大量のタンパク質合成を必要とする この時, 小胞体ストレスが発生し, 小胞体ストレス応答によりこの状態を解消しようとする また, 筋肉細胞と成り得る筋芽細胞の分化が, 小胞体の機能阻害と関連している可能性が明らかになってきた 8) この時, コリン供与体を摂取することで供給不足が想定される PC の合成亢進が効率的になる可能性があり, 筋肉の修復の亢進の可能性が示唆される 6 sn-(3)- グリセロホスホコリン (α-gpc) について 6 1 α-gpc の特徴についてコリン摂取を想定した場合, コリンは様々な分子形態で存在している コリンは通常, ホスホコリン, グリセロホスホコリン, スフィンゴミエリン, ホスファチジルコリン ( レシチン ) などエステル結合した分子形態で存在する このため, コリンの AI 値は, 単にコリンの摂取量のみならず, これらのエステル結合した化合物の摂取も考慮する必要がある Fig. 2 Primary chemical structure of L-alpha-Glycerylphosphorylcholine. 具体的には,α-GPC の分子量が小さいため, ホスファ チジルコリン ( レシチン ) に比べて分子量は約 30% 程 度になる 等モル量のコリン ( 同じコリン量 ) の摂取を 考えた場合,α-GPC はホスファチジルコリンより 3 分 の 1 の摂取量で済むことになる α-gpc の分子量が小さい理由は, ホスファチジルコ リン (PC) から脱アシル化して脂肪酸を取り除くため である (Fig. 2) 物性としては水溶性で, 熱にも安定な 物質である また, 構造がグリセリンに類似しているた めほのかな甘味を呈する また, 吸収に関しては,PC のような脂質の場合は小 腸からカイロミクロンを形成してリンパを介して肝臓へ 運ばれるが,α-GPC は水溶性であるために門脈から速 やかに肝臓へ運ばれる このため, 水溶性ビタミンのよ うに速やかに吸収される 一方, 食品としての安全性の観点から α-gpc の経口 投与と経静脈投与によるマウスを用いた急性毒性試験を 行った結果, 経口投与では LD 50 が 2000 mg/kg 以上, 経静脈投与では LD 50 が雄で 655 mg/kg, 雌で 706 mg/ kg であった また, いずれの投与方法でも解剖所見に おいて主要臓器における異常は見られなかったため, 安 全な物質であると言える 注 ) LD 50 ( 半数致死量 物質の急性毒性の指標, 投与 した動物の半数が死亡する用量を示す ) 6 2 生活運動機能強化としての α-gpc 前述の通り, 小胞体ストレスとコリンの関係に触れた が, 筋肉 ( タンパク質合成 ) の増強に α-gpc が有効な のではないかと考え以下の実験を行った 実験は, 中高齢者 (65.6±3.0 歳, 身長 156.5±3.7 cm, 体重 50.4±6.0 kg, 体脂肪率 28.3±7.0%) 女性 10 名を 対象に縦断的な介入研究を実施した 1 日 1 回 1,000 mg の α-gpc 摂取および週 3 日の有酸素性運動を 4 週間の 長期併用による生活運動機能の改善効果を検証した 試 験としては, チェアスタンド, 脚伸展パワー, 長座体前 屈を行った 今回実施した有酸素運動は, 運動強度 4 メッツ ( 健康 日本 21 で推奨されている運動量でウォーキング 30 分程 11

4 160 Fig. 3 Influence on locomotive syndrome. (Pre: before a test period, Post: after a test period) There was not the significant difference, but the tendency that an exercise function was improved by taking in α-gpc for four weeks. 度の運動量 ) と軽度な運動であった Fig. 3 より, α-gpc の継続摂取と軽度な運動を組み合わせることで筋力が付き, 柔軟性を増していることが示された 9) この他, シチジン二リン酸コリン (cytidine diphosphate choline:cdp-choline) またはその塩の筋肉増強効果が動物実験で示されている 10) このようにコリン化合物はタンパク質合成に関与して, 筋肉増強効果があることが示唆されている 6 3 α-gpc 摂取と運動の併用による脂質代謝促進効果 α-gpc を摂取すると成長ホルモンの分泌が確認されている 11) 成長ホルモンの一つの働きとしては, 肝臓から脂質を引き抜き, 最も体で燃えやすいケトン体を血中に放出する せっかくケトン体になっても, そのままでいると再び肝臓に脂質として蓄積されてしまう ここで,α-GPC を摂取してから 4 メッツの運動をすることでケトン体を上手く燃やせるか検証した 4 メッツという運動は 30 分程度の速歩 ( ウォーキング ) や庭掃除, 水中運動, 卓球などが挙げられ, 高齢者でも手軽に出来る軽度な運動量として推奨されている 実験は, 健常な成人男性 9 名 ( 年齢 23.1±0.6 歳, 身長 174.6±6.1 cm, 体重 67.5 kg ±6.1 kg, 体脂肪 14.3± 2.3%) を対象とした 被験者は, 脂質代謝に影響するサプリメント摂取および, 服薬がない者で, 慢性的な疾患がなく, 非喫煙者であった 本実験はダブルブラインド試験の α-gpc とプラセボのクロスオーバーで実施した 被験者は, 前日から 12 時間以上絶食し, 実験前 30 分間安静にした後に α-gpc 1000 mg を水 100 ml と共に摂取した 運動は,α-GPC 摂取 30 分後から 30 分行った 運動のタイミングは丁度,α-GPC を摂取して成長ホルモンが分泌する時間に併せて行った 結果を Fig. 4 に示す α-gpc およびプラセボ摂取前の呼吸商には, 両群間に有意な差は認められなかった 呼吸商は,α-GPC 摂取前と比較して,α-GPC 摂取後 1.5 時 Fig. 4 Change of the respiratory quotient by α-gpc intake and the exercise. Growth hormones are always secreted one hour later when I take in α-gpc. Lipid in liver is pulled up as a ketone body by a growth hormone. Therefore, everybody can burn lipid effectively when I exercise at the timing when the growth hormone is secreted. 間 ( 運動後 0.5 時間 ) 以降で有意な減少が認められた 一方, プラセボ摂取ではすべての時間において有意な変 化は認められなかった 呼吸商とは, ある時間において 生体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換するまで の酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比のこと である 脂質が燃焼している場合, 呼吸商の値は低下す る 従って, 今回の実験では,α-GPC を摂取して成長 ホルモンの分泌する時間を見計らって運動すると, かな り軽い運動でも脂質燃焼を促進することが示唆された 12) 7 ホスファチジルコリンについて 7 1 ホスファチジルコリンと認知機能 経口摂取したホスファチジルコリンは, 血液脳関門を 通過して脳細胞に到達することが可能である そして, 神経伝達物質であるアセチルコリンの前駆物質であるた め記憶や認識の機能など生化学的役割を果たしている 例えば, ホスファチジルコリンが不足している被験者 12

5 名に継続して 12 週間, ホスファチジルコリンを 1 日あたり 2 g を摂取させたところ, 言語能力と視覚機能ならびに言語記憶能力に改善が見られた 13) また,59~95 歳の 75 名の被験者に対してリノール酸が 2 つ結合したホスファチジルコリンを 1 日あたり 50 mg, パルミチン酸とオレイン酸が結合したホスファチジルコリンを 1 日あたり 45 mg 併用して 5 か月間摂取すると Mini Mental State Examination test のスコアーが顕著に上がった 14) このようにヒトにおいてホスファチジルコリンを継続的に摂取すると記憶力および認知機能改善効果があるという報告が複数なされている 脳の神経線維はホスファチジルコリンで出来たミエリン鞘という絶縁質で覆われている このミエリン鞘が上手く形成されないと神経線維がダメージを受け, 認知症やアルツハイマー病の原因になることが指摘されている したがって, 日頃からレシチンをしっかり補給することで, 記憶に関係した神経伝達物質であるアセチルコリンの生成を促進し, アルツハイマーや認知症の予防や, 記憶力を維持して学習能力を向上させるとともに, 脳細胞の破壊を最小限に抑えることができる このような観点からもホスファチジルコリンの日常生活における摂取が重要とされている Kramer らは,60~75 歳の被験者に対して, 歩行を基本としたエアロビック的介入を行った 一方ではストレッチを基本とした非エアロビック的介入を行った その結果, 歩行による介入によってのみ実行機能課題の成績が向上することを報告している 15) このように運動をすることで認知機能の改善に効果をもたらすという報告は複数ある つまり, 認知機能と運動機能には密接な関係があると考えるべきである 実際に, 高齢者の知見では, 認知機能と関連する身体機能は, 巧緻性, 下肢筋力, 歩行能力, 反応能力であると報告されている 16) つまり, 裏を返せば, 運動をする上で認知機能を向上させることは非常に重要なことである 例えば, サッカーやラグビーのような団体で行うフィールド競技を考えた場合,1 試合中のフィールド内で自分のポジション, 敵のポジションを把握する情報収集,2 得た情報を理解し, その時点で対応可能な次の一手を考える情報分析,3 予想される行動の中からリスク評価を行い, 最適なプレーを選択する決断力,4 決断を土台とした, プレーの実行, 5 実行して得られたプレーの評価をして状況に対する適応を行う,6 評価したプレーは, 経験として蓄積され適切なプレーを選択する精度を高めて行く そしてまた次の局面でのプレーを考えて, 経験値を増やして行くことの繰り返しを行う このように考えた場合, 特に団体競 Fig. 5 技においては, 個人の身体能力よりも認知能力の方がむ しろ重要なのかも知れない 言い換えれば, より速く (Citius), より高く (Altius), より強く (Fortius) というオリンピック精神に より 考える (Think) が加わるのかも知れない その意味 では, 認知機能を高める機能性食品は, 今後重要視され る可能性がある 筆者らも, この発想から脂質によるス ポーツサプリメントの開発に着手しており, いつか発表 する機会があれば幸いである 7 2 ホスファチジルコリンと運動野 日本の医学者で文化功労者の伊藤正男は, 小脳は大脳 のシミュレーターであって, 体で覚える記憶の座と表現 した 18 世紀には既に, 小脳の傷害が運動障害を引き 起こすことが知られていた このことから小脳が運動制 御に重要な役割を果たすと考えられていた 運動を制御 するため, 小脳と大脳運動野と脊髄小脳路の間に神経回 路が存在する このことは身体運動の制御に小脳が重要 な役割を果たしていることを示唆している 17) 一方では, この小脳にドコサヘキサエン酸 (DHA) を結合したホスファチジルコリン (Fig. 5) が多く存在 していることがマウスの脳を質量顕微鏡で観察した結果 から明らかになっている 18) このことより, ホスファ チジルコリンが何らかの機序で運動機能に関与している 可能性が示唆される このホスファチジルコリンに何故, DHA が結合しているのか, そして, 外因性なのか内因 性なのか, コリン化合物や脂質を研究する者としては大 変に興味深いところである 8 おわりに Primary chemical structure of 2-docosahexanoyl-snglycero-3-phosphocholine. アメリカでは,2018 年にコリンの栄養素としての有 効性を確認するために National Institutes of Health が 260 万ドル助成金を拠出している 19) 日本でコリンは, 食品成分表に掲載されていない また, 日本人の食事摂 取基準にも掲載されていない 従って, 良い悪いと言う ことではなく, 日本では栄養素としてのコリン研究は殆 ど行われていない 研究が進んでいるアメリカでもコリ ンの栄養学的重要性を検証するには実験が必要だという システマティック レビューが出されている 20) 13

6 162 また, 食事から摂取したホスファチジルコリンは, 腸 内細菌によりトリメチルアミンへ, 更に肝臓においてフ ラビン モノオキシゲナーゼ 3 酵素によってトリメチ ルアミン -N- オキシドに代謝され, これが動脈硬化や心 臓疾患を引き起こすことが示唆されている 21) このよ うにネガティブな現象もコリン化合物では報告されてい る 今回は, コリン化合物と運動の関係について概説し た ただ, 筆者はコリンの一つの役割は構造維持物だと 考えている シェーンハイマーが示した通り 22), 食物 を摂取し, 体内の物質を分解し, 新たに組織を作り出し, 必要の無いものは排泄される そう考えると, 小脳に存 在し, 神経伝達物質の前駆体であるコリン化合物が認知 などの中枢機能に対して何らかの構造を維持することで 生理効果をもたらしていると考える 最近の栄養学では, エピジェネティックスにてメチルドナーによる遺伝子の 修飾が色々と重要な役割を果たしており, 食生活, 栄養 素が直接, 健康状態に関与, それも生涯に渡って関与し ていることが示唆されている これらの機序と運動機能 との関係はまだまだ未知の世界である コリンに限られたことでは無いが, 日本人にどのよう な生理機能をもたらすのか検証する必要がある 筆者は, あまり日本では進んでいない栄養素としての コリン 化合物研究に着目しているので, 興味のある研究者が増 えることを望んで止まない 文献 1)Ravelli, G. P.; Stein, Z. A.; Susser, M. W.; N. Engl. J. Med. 295, (1976). 2)Zeisel, S. H.; Da Costa, K. A.; Franklin, P. D.; Alexander, E. A.; Lamont, J. T.; Sheard, N. F.; Beiser, A. FASEB J. 5, (1991). 3) nutrient-content-claims-notification-choline-containingfoods 掲載 4)Dietary Reference Intakes for Thiamin, Riboflavin, Niacin, Vitamin B6, Folate, Vitamin B12, Pantothenic Acid, Biotin, and Choline, Institute of Medicine (US) Standing Committee on the Scientific Evaluation of Dietary Reference Intakes and its Panel on Folate, Other B Vitamins, and Choline. National Academies Press, Washington (DC), US (1998). ISBN-10: )Conlay, L. A.; Sabounjian, L. A.; Wurtman, R. J. Int. J. Sports Med. 13 (Suppl 1), S (1992). 6)Sriburi, R.; Jackowski, S.; Mori, K.; Brewer, J. W. J. Cell Biol. 167, (2004). 7)Bommiasamy, H.; Back, S. H.; Fagone, P.; Lee, K.; Meshinchi, S.; Vink, E.; Sriburi, R.; Frank, M.; Jackowski, S.; Kaufman, R. J.; Brewer, J. W. J. Cell Sci. 122, (2009). 8)Nakanishi, K.; Sudo, T.; Morishima, N. J. Cell Biol. 169, (2005). 9) 特開 (JP A) 10) 国際公開 WO2004/ (WO2004/075905) 11)Kawamura, T.; Okubo, T.; Sato, K.; Fujita, S.; Goto, K.; Hamaoka, T.; Iemitsu, M. Nutrition 28, (2012). 12) 特開 (JP A) 13)Buchman, A. L.; Sohel, M.; Brown, M.; Jenden, D. J.; Ahn, C.; Roch, M.; Brawley, T. L. JPEN J. Parenter. Enteral Nutr. 25, (2001). 14)Nagata, T.; Yaguchi, T.; Nishizaki, T. Lipids Health Dis. 10, 25 (2011). 15)Kramer, A. F.; Hahn, S.; Cohen, N. J.; Banich, M. T.; McAuley, E.; Harrison, C. R.; Chason, J.; Vakil, E.; Bardell, L.; Boileau, R. A.; Colcombe, A. Nature 400, (1999). 16) 尹智暎, 大藏倫博, 角田憲治, 辻大士, 鴻田良枝, 三ッ石泰大, 長谷川千紗, 金勳, 体力医学,59, (2010). (Yoon, J-Y. et al. The Japanese Journal of Physical Fitness and Sports Medicine 59, (2010).) 17)Fine, E. J.; Ionita, C. C.; Lohr, L. Semin. Neurol. 22, (2002). 18)Sugiura, Y.; Konishi, Y.; Zaima, N.; Kajihara, S.; Nakanishi, H.; Taguchi, R.; Setou, M. J. Lipid Res. 50, (2009). 19) 2018/02/21/NIH-awards-grant-to-researchersdeveloping-choline-status-lab-test?utm_source= copyright&utm_medium=onsite&utm_campaign= copyright# 掲載 20)Leermakers, E. T.; Moreira, E. M.; Kiefte-de Jong, J. C.; Darweesh, S. K.; Visser, T.; Voortman, T.; Bautista, P. K.; Chowdhury, R.; Gorman, D.; Bramer, W. M.; Felix, J. F.; Franco, O. H. Nutr. Rev. 73, (2015). 21)Wang, Z.; Klipfell, E.; Bennett, B. J.; Koeth, R.; Levison, B. S.; Dugar, B.; Feldstein, A. E.; Britt, E. B.; Fu, X.; Chung, Y. M.; Wu, Y.; Schauer, P.; Smith, J. D.; Allayee, H.; Tang, W. H.; DiDonato, J. A.; Lusis, A. J.; Hazen, S. L. Nature 472, (2011). 22)Schoenheimer, R.; Ratner, S.; Rittenberg, D. Science 89, (1939). 14

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