目 次 (1) 世 界 の 低 品 位 炭 の 賦 存 状 況 炭 質 埋 蔵 量 (2)インドネシア 米 国 ロシア 中 国 及 び 我 が 国 への 輸 入 可 能 性 がある 国 にお ける 低 品 位 炭 及 び 一 般 炭 の 生 産 国 内 消 費 輸 出 状 況 (3) 米 国 PRB

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1 平 成 26 年 度 JOGMEC 石 炭 開 発 部 調 査 事 業 成 果 報 告 会 海 外 炭 開 発 高 度 化 等 調 査 2 世 界 における 低 品 位 炭 の 開 発 利 用 状 況 と 我 が 国 への 輸 入 可 能 性 調 査 平 成 27 年 3 月 11 日

2 目 次 (1) 世 界 の 低 品 位 炭 の 賦 存 状 況 炭 質 埋 蔵 量 (2)インドネシア 米 国 ロシア 中 国 及 び 我 が 国 への 輸 入 可 能 性 がある 国 にお ける 低 品 位 炭 及 び 一 般 炭 の 生 産 国 内 消 費 輸 出 状 況 (3) 米 国 PRB(Powder River Basin) 炭 サプライヤー インドネシア 低 品 位 炭 サプライ ヤーの 概 要 (4) 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 ( 上 位 10ヶ 国 )での 電 力 用 一 般 燃 料 用 及 び 改 質 等 その 他 利 用 としての 低 品 位 炭 の 使 用 状 況 (5) 低 品 位 炭 の 自 然 発 火 対 策 及 び 低 品 位 炭 利 用 のメリット ディメリット (6) 低 品 位 炭 の 改 質 技 術 の 現 状 と 動 向 (7) 我 が 国 での 低 品 位 炭 又 は 改 質 した 低 品 位 炭 の 使 用 状 況 と 今 後 の 利 用 輸 入 可 能 性 及 び 課 題 1

3 目 次 (1) 世 界 の 低 品 位 炭 の 賦 存 状 況 炭 質 埋 蔵 量 2

4 主 要 国 地 域 における 石 炭 の 炭 種 区 分 (kcal/kg) 8,000 インド(dmf) Bituminous 7,000 Sub-bituminous 低 品 位 炭 の 定 義 Lignite 6,000 5,000 4,000 3,000 石 炭 は 一 般 的 に 発 熱 量 の 高 いものから 順 に 無 煙 炭 瀝 青 炭 亜 瀝 青 炭 褐 炭 に 分 類 されるが これらの 区 分 は 国 に よって 異 なる 瀝 青 C 亜 瀝 青 D 米 国 カナダ(mmf) Other bituminous Anthracite 亜 瀝 青 E 褐 炭 F1 High volatile bituminous 褐 炭 F2 日 本 (daf) Sub-bituminous A Sub-bituminous B Sub-bituminous C Lignite A Lignite B 発 熱 量 が 石 炭 区 分 の 目 安 となるが 分 析 での 設 定 条 件 に よって 発 熱 量 は 大 きく 変 わってくる ISO(maf) Medium rank (Bituminous), High rank (Anthracite) Low rank C (Sub-bituminous) Low rank B (Lignite) Low rank C (Lignite) EU(maf) Bituminous Sub-bituminous Lignite ドイツ(maf) Bituminous coal Bright brown coal Dull brown coal Lignite ポーランド(maf) Coking coal, Anthracite Hard steam coal Sub-bituminous coal Lignite 石 炭 褐 炭 中 国 ロシア(maf) インドネシア(adb) High rank Medium rank Low rank (MJ/kg) 出 典 : 品 質 規 格 より 作 成 ISO EU ポーランド 中 国 豪 州 は 含 水 無 灰 ベース24 MJ/kg( 約 5,732 kcal/kg) 以 下 米 国 カナダは 含 水 無 鉱 物 質 ベース26.7 MJ/kg(6,389 kcal/kg) 以 下 インドネシアはMedium rankとlow rankの 石 炭 つまり 気 乾 ベース6,100 kcal/kg 未 満 を 低 品 位 炭 とみなす 石 炭 分 析 の 表 示 基 準 水 分 固 定 炭 素 揮 発 分 灰 分 無 水 ベース(dry basis, db) 今 回 の 調 査 では 各 国 の 基 準 において 亜 瀝 青 炭 褐 炭 に 属 するものを 低 品 位 炭 として 定 義 炭 種 区 分 を 行 うこととし た また 無 煙 炭 瀝 青 炭 を 高 品 位 炭 と 定 義 した 無 水 無 灰 ベース(dry, ash free basis, daf) 無 水 無 鉱 物 質 ベース(dry, mineral matter free basis, dmf) 含 水 無 灰 ベース(moisture, ash free basis, maf) 含 水 無 鉱 物 質 ベース(moisture, mineral matter free basis, mmf) 気 乾 ベース(air drird basis, adb) 到 着 ベース(as received basis, ar) 輸 出 入 データでは 貿 易 統 計 でのその 他 の 石 炭 と 褐 炭 を 低 品 位 炭 無 煙 炭 瀝 青 炭 を 高 品 位 炭 とした 本 調 査 における 低 品 位 炭 とは 石 炭 の 炭 化 度 が 比 較 的 低 い 石 炭 を 指 し 灰 分 硫 黄 分 が 高 い 品 質 の 低 い 石 炭 を 指 すものでない 鉱 物 質 出 典 : 品 質 規 格 より 作 成 3

5 低 品 位 炭 の 賦 存 状 況 炭 質 埋 蔵 量 世 界 の 石 炭 確 認 可 採 埋 蔵 量 の 上 位 国 (10 億 トン 以 上 ) 単 位 : 百 万 トン 国 名 亜 瀝 青 炭 褐 炭 瀝 青 炭 無 煙 炭 合 計 1 米 国 128, , ,295 2 ロシア 107,922 49, ,010 3 中 国 52,300 62, ,500 4 ドイツ 40, ,548 5 豪 州 39,300 37,100 76,400 6 インドネシア 28,017 28,017 7 ウクライナ 18,522 15,351 33,873 8 セルビア 13, ,411 9 カザフスタン 12,100 21,500 33, トルコ 8, , ブラジル 6,630 6, インド 4,500 56,100 60, カナダ 3,108 3,474 6, ギリシャ 3,020 3, ホ スニア ヘルツェコ ヒ ナ 2, , ブルガリア 2, , パキスタン 2,070 2, ウズベキスタン 1, , ハンガリー 1, , モンゴル 1,350 1,170 2, ポーランド 1,287 4,178 5, タイ 1,239 1,239 その 他 7,650 43,620 51,270 世 界 計 488, , ,531 出 典 :WEC World Energy Resources 2013 Survey WEC( 世 界 エネルギー 会 議 )が 世 界 各 国 の 石 炭 埋 蔵 量 を 定 期 的 にとりまとめてる 2013 年 のWEC 会 議 で 報 告 世 界 の 石 炭 確 認 可 採 埋 蔵 量 は8,915 億 トン 亜 瀝 青 炭 褐 炭 4,883 億 トン(54.8%) 低 品 位 炭 埋 蔵 量 上 位 10ヶ 国 4,493 億 トンと 世 界 計 の92% 地 域 的 にみれば 米 国 ロシア アジア 欧 州 豪 州 と 様 々な 場 所 に 広 く 分 布 地 政 学 的 にも 有 利 いくつかの 国 で 新 たな 情 報 を 入 手 (WECは 信 憑 性 に 乏 しい 国 もある) 炭 質 は 高 水 分 低 発 熱 量 本 調 査 により 入 手 した 資 源 量 埋 蔵 量 低 品 位 炭 高 品 位 炭 合 計 備 考 ロシア 100,800 92, ,700 技 術 的 可 採 埋 蔵 量 中 国 543, ,556 1,159,778 既 発 見 資 源 量 ドイツ 40, ,900 埋 蔵 量 豪 州 44,164 62, ,259 可 採 資 源 量 インドネシア 7,741 1,154 8,895 埋 蔵 量 トルコ 13, ,954 埋 蔵 量 インド 43, , ,125 資 源 量 ギリシャ 2,978 2,978 埋 蔵 量 ポーランド 1,519 19,131 20,650 埋 蔵 量 フィリピン 可 採 埋 蔵 量 出 典 : 各 種 資 料 単 位 : 百 万 トン 4

6 目 次 (2)インドネシア 米 国 ロシア 中 国 及 び 我 が 国 への 輸 入 可 能 性 がある 国 にお ける 低 品 位 炭 及 び 一 般 炭 の 生 産 国 内 消 費 輸 出 状 況 5

7 インドネシア( 資 源 量 生 産 量 消 費 量 ) 品 位 別 の 発 熱 量 の 定 義 品 位 品 別 位 の 別 埋 資 蔵 源 量 量 2% 8% 25% 65% ADB(Air Dry Base) GAR(Gross As Received) 低 発 熱 量 <5,100kcal/kg <4,700kcal/kg 中 発 熱 量 5,100kcal/kg~6,100kcal/kg 4,700kcal/kg~5,700kcal/kg 高 発 熱 量 6,100kcal/kg~7,100kcal/kg 5,700kcal/kg~6,600kcal/kg 超 高 発 熱 量 >7,100kcal/kg >6,600kcal/kg ( 単 位 : 百 万 トン) 低 発 熱 量 30,570 中 発 熱 量 78,454 高 発 熱 量 9,558 超 高 発 熱 量 1,943 計 120,525 品 位 別 石 炭 生 産 量 ( 百 万 トン) 低 発 熱 量 中 発 熱 量 高 発 熱 量 計 出 典 :エネルギー 鉱 物 資 源 省 低 発 熱 量 中 発 熱 量 高 発 熱 量 超 高 発 熱 量 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/2015 ( 単 位 : 百 万 トン) カリマンタン スマトラ スラウエシ パプア マルク ジャワ 計 低 発 熱 量 5, , , 中 発 熱 量 48, , , 高 発 熱 量 8, , 超 高 発 熱 量 1, , 計 64, , , 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/2015 品 位 別 地 域 別 資 源 量 産 業 別 石 炭 消 費 量 ( 単 位 : 百 万 トン) PLN IPP PLN 関 連 セメント 肥 料 パル プ 繊 維 など 冶 金 計 出 典 :エネルギー 鉱 物 資 源 省 6

8 ( 千 トン) 千 トン インドネシア( 輸 出 量 ) 160, , , ,000 80,000 60,000 40,000 20,000 国 別 石 炭 輸 出 量 の 実 績 中 国 インド 日 本 韓 国 台 湾 マレーシア フィリピン タイ 香 港 スペイン イタリア 米 国 オランダ その 他 総 輸 出 量 は 年 々 増 加 また 低 品 位 炭 の 占 める 割 合 も 伸 びている 2013 年 低 品 位 炭 2 億 5,000 万 トン 輸 出 全 体 の6 割 に 達 している 300, , , , ,000 50,000 0 低 品 位 炭 輸 出 中 国 インド 韓 国 日 本 台 湾 タイ フィリピン 香 港 マレーシア スペイン パキスタン 米 国 ベトナム イタリア ニュージーランド その 他 出 典 : 統 計 中 央 局 (インドネシア 年 鑑 2014 年 ) (1,000トン) 450, , , , , , , ,000 50,000 石 炭 品 位 別 輸 出 実 績 高 品 位 炭 低 品 位 炭 出 典 :インドネシア 貿 易 統 計 高 品 位 炭 輸 出 出 典 :インドネシア 貿 易 統 計 出 典 :インドネシア 貿 易 統 計 7

9 インドネシア( 生 産 量 消 費 量 輸 出 量 将 来 見 通 し) 生 産 輸 出 国 内 消 費 に 関 する 将 来 見 通 し 政 府 の 発 表 予 想 では 石 炭 生 産 管 理 を 考 慮 前 年 実 績 の1% 増 にと どめている 2013 年 は 生 産 量 4 億 2,500 万 トン 輸 出 量 3 億 4,900 万 トン 国 内 消 費 量 は7,200 万 トンであったが 2019 年 は 生 産 量 4 億 4,200 万 トン 国 内 消 費 が1 億 4,000 万 トンに 増 加 輸 出 量 3 億 200 万 トンに 減 少 国 内 消 費 量 は1 億 4,000 万 トンま で 増 加 する 出 典 :エネルギー 鉱 物 資 源 省 インドネシアでは2009 年 に 新 鉱 物 石 炭 法 が 施 行 されて 以 来 自 国 の 鉱 物 資 源 に 対 す る 様 々な 保 護 政 策 が 打 ち 出 されている ( 資 源 ナショナリズム) 国 家 収 入 の 最 適 化 価 格 基 準 の 導 入 DMO( 国 内 供 給 義 務 ) ICPR( 石 炭 価 格 統 制 ) 鉱 物 資 源 付 加 価 値 の 義 務 化 ( 石 炭 についても 石 炭 の 発 熱 量 による 輸 出 制 限 が 検 討 さ れている ) 輸 出 税 輸 出 規 制 8

10 大 平 洋 地 域 北 部 ロッキー 山 脈 大 平 原 炭 田 コロラド 台 地 炭 田 ロッキー 山 脈 地 域 米 国 ( 分 布 状 況 埋 蔵 量 ) イリノイ 炭 田 メキシコ 湾 岸 炭 田 出 典 :EIA(Energy Information Administration) 北 部 大 平 原 地 域 湾 岸 地 域 埋 蔵 量 (4,395 億 トン) アパラチア 炭 田 東 部 地 域 褐 炭 亜 瀝 青 炭 の 主 要 な 産 出 地 域 はMontana 州 Wyoming 州 North Dakota 州 Mississippi 州 Texas 州 アパラチア 中 部 イリノイ 地 域 は ほとんどが 瀝 青 炭 を 中 心 とする 高 品 位 炭 である 埋 蔵 量 は 米 国 全 体 で4,395 億 トン (2011 年 資 料 ) 高 品 位 炭 ( 無 煙 炭 + 瀝 青 炭 :55%) は2,401 億 トン 低 品 位 炭 ( 亜 瀝 青 炭 + 褐 炭 :45%)は1,994 億 トン 38.8, 9% 6.8, 2% 160.6, 36% 233.3, 53% 単 位 :10 億 トン 低 品 位 炭 の 地 域 別 品 位 Montana Wyoming North Dakota Mississippi Texas 水 分 (%) 揮 発 分 (%) 固 定 炭 素 (%) 灰 分 (%) 無 煙 炭 瀝 青 炭 亜 瀝 青 炭 褐 炭 出 典 :EIA Annual Energy Review(2011) 硫 黄 分 (%) 発 熱 量 (kcal/kg) 出 典 :EIA(Energy Information Administration) 4,679 4,808 4,038 3,676 3,598 9

11 ( 千 トン) 米 国 ( 生 産 量 消 費 量 輸 出 入 量 ) 1,200,000 1,000, , , , ,000 0 出 典 :EIA Website 四 半 期 別 石 炭 生 産 量 第 一 四 半 期 第 二 四 半 期 第 二 四 半 期 第 二 四 半 期 2013 年 の 石 炭 生 産 量 は 約 8 億 9,300 万 トン 一 般 炭 はこの 内 8 億 トン 年 々 減 少 している 2013 年 の 炭 種 別 では 無 煙 炭 194 万 トン 瀝 青 炭 4 億 2,745 万 トン 亜 瀝 青 炭 3 億 9,398 万 トン 褐 炭 7,006 万 トンであった 褐 炭 亜 瀝 青 炭 で52%を 占 める 亜 瀝 青 炭 の9 割 以 上 にあたる 約 3 億 8,000 万 トンがPowder River Basinで 生 産 されている 褐 炭 は 北 部 のNorth Dakota 州 南 部 のTexas 州 の2 州 で 全 国 褐 炭 生 産 量 の9 割 に 相 当 する 約 6,500 万 トンを 生 産 している 消 費 トップは 石 炭 火 力 発 電 所 次 にその 他 産 業 コークスと 続 く 2008 年 には 電 力 に9 億 4,400 万 トンの 石 炭 が 使 用 されたが 2013 年 は7 億 7,900 万 トンに 減 少 政 府 政 策 に 伴 う 石 炭 火 力 発 電 所 への 規 制 強 化 シェールガスの 台 頭 により 石 炭 からガスへの 燃 料 転 化 が 加 速 している 石 炭 輸 出 は 国 内 消 費 の 減 少 海 外 での 需 要 の 増 加 に 伴 い 増 加 傾 向 にあ る 石 炭 輸 入 量 は2006 年 までは 増 加 したが その 後 は 減 少 している 米 国 の 貿 易 統 計 によれば 2013 年 の 石 炭 輸 出 実 績 は 総 計 で1 億 100 万 ト ンであり このうち 低 品 位 炭 ( 亜 瀝 青 炭 褐 炭 )は620 万 トンと 輸 出 全 体 の6%に 過 ぎない 石 炭 輸 出 入 量 出 典 :EIA Annual Coal Report(2013) 1,200,000 1,000, , , , ,000 0 石 炭 消 費 量 出 典 :EIA Annual Coal Report(2013) 電 力 コークス その 他 産 業 出 典 :EIA Website 10

12 (100 万 トン) 米 国 ( 生 産 量 消 費 量 輸 出 量 将 来 見 通 し) 出 典 :EIA(Energy Information Administration) (100 万 トン) 1, 出 典 :EIA(Energy Information Administration) 160 輸 入 輸 出 石 炭 生 産 予 測 石 炭 消 費 予 測 電 力 コークス その 他 産 業 石 炭 輸 出 入 予 測 東 部 では 減 少 し 中 部 西 部 では 増 加 し 全 体 では 増 加 傾 向 になる 低 品 位 炭 は 西 部 のPowder River North Dakotaを 中 心 に 生 産 され 今 後 も4 億 トン 程 度 の 出 炭 量 を 維 持 石 炭 消 費 量 予 測 は 全 体 的 に 多 少 の 上 下 は あるが 大 きな 変 化 はない 石 炭 輸 出 入 予 測 では 輸 入 は 減 少 し 輸 出 は 増 加 する 西 部 の 炭 鉱 会 社 は 国 内 消 費 の 低 迷 によ り アジア 地 域 への 輸 出 意 欲 は 高 いが 輸 送 インフラの 構 築 が 一 つの 課 題 鉄 道 や 積 出 港 の 建 設 が 米 国 石 炭 輸 出 増 加 の 鍵 となる 出 典 :EIA(Energy Information Administration) 11

13 炭 種 ロシア( 分 布 状 況 埋 蔵 量 ) 炭 種 別 石 炭 埋 蔵 量 確 認 埋 蔵 量 (A+B+C1) ( 単 位 :10 億 トン) 推 定 埋 蔵 量 合 計 (C2) 低 品 位 炭 高 品 位 炭 合 計 出 典 :Ministry of Natural Resources and Environment of the Russian Federation 石 炭 は 大 きくAnthracite Hard Coal Brown Coal に 分 けられている 今 回 の 調 査 ではBrown Coalに 属 するものを 低 品 位 炭 とした Brown Coalは 発 熱 量 含 水 無 灰 ベースで24 MJ/kg(5,732 kcal/kg)なので 亜 瀝 青 炭 はおおむねBrown Coalに 含 まれると 思 われる A B C1をProved/Measured( 確 認 ) C2をProbable/Indicated( 推 定 ) 低 品 位 炭 の 確 認 埋 蔵 量 は1,008 億 トン WEC 報 告 値 である1,079 億 トンより71 億 ト ン 少 ない 一 方 高 品 位 炭 の 確 認 埋 蔵 量 は929 億 トンとWEC 報 告 値 (491 億 ト ン)より438 億 トン 多 くなっている 低 品 位 炭 埋 蔵 量 が 特 に 多 い 炭 田 はKansk-Achinsk Basin Irkutsky Basin Lensky Basinであり その 他 Kuznetsky Basin Podmoskovny Basin Uzhno-Uralsky Basin Zabaykalsky Deposits Amur Oblast Deposits Sakhalin Deposits 出 典 : 各 資 料 より 作 成 12

14 出 典 :Ministry of Energy ロシア( 生 産 量 消 費 量 ) 炭 種 別 生 産 量 ( 単 位 :100 万 トン) 石 炭 生 産 量 総 計 一 般 炭 高 品 位 炭 低 品 位 炭 原 料 炭 年 生 産 量 2013 年 生 産 量 (100 万 トン) (100 万 トン) 企 業 名 Brown Brown Hard Coal 計 Hard Coal 計 Coal Coal SUEK Kuzbassrazrezugol Mechel EVRAZ Severstal Resource 計 出 典 :Ministry of Energy 主 要 石 炭 生 産 企 業 の 生 産 量 国 別 輸 出 量 ( 単 位 :1,000トン) * 2013e* 英 国 12,843 12,720 16,087 11,821 14,018 16,300 21,912 日 本 9,622 9,242 8,395 10,260 11,113 12,483 12,435 韓 国 3,258 6,562 5,520 7,816 10,512 12,964 15,348 ウクライナ 7,823 13,372 8,010 13,301 10,393 10,289 12,167 ポーランド 2,111 4,063 6,527 7,761 8,504 5,989 6,059 中 国 1, ,554 10,825 8,073 21,827 26,581 トルコ 6,777 10,118 7,953 10,895 8,017 9,436 9,040 オランダ 2,886 4,781 7,576 8,170 5,343 5,980 2,294 ドイツ 1,766 2,562 1,755 4,179 4,025 8,204 9,786 フィンランド 4,957 6,200 6,106 2,892 3,057 2,558 3,619 その 他 27,058 28,127 28,262 29,344 27,392 24,239 22,349 計 80,194 98, , , , , ,590 出 典 :Customs Committee of Russia *IEA Coal Information 2014 ロシアの 石 炭 生 産 量 は2000 年 以 降 経 済 の 復 調 に 伴 い 増 加 2013 年 の 全 石 炭 生 産 量 は3 億 5,200 万 トン うち 低 品 位 炭 は 7,290 万 トン 低 品 位 炭 の 生 産 量 はここ 数 年 ほぼ 横 ばい 全 石 炭 生 産 量 の 約 2 割 一 般 炭 生 産 量 の 約 4 分 の1を 占 めてい る ロシア 大 手 5 社 の 石 炭 生 産 量 の 約 半 分 を 生 産 低 品 位 炭 を 生 産 しているのはSUEKのみ 国 内 で 生 産 された 低 品 位 炭 はほとんどが 国 内 で 発 電 産 業 ボイラなどに 使 用 される ( 国 内 全 体 では2 億 5,000 万 トン 程 度 ) ロシアは2013 年 1 億 4,000 万 トンの 石 炭 を 輸 出 中 国 英 国 韓 国 日 本 ウクライナ 中 国 は 純 輸 入 国 に 転 じた2009 年 から 急 増 2,000 万 トン 以 上 を 輸 出 2011 年 低 品 位 炭 全 輸 出 量 は200 万 トンあまりに 止 まってお り 上 位 3ヶ 国 の 韓 国 中 国 日 本 で 全 体 の8 割 を 超 える 輸 入 は 高 品 位 炭 2,500 万 トン 主 にカザフスタン(200 万 ト ン 原 料 炭 ) 低 品 位 炭 の 国 別 輸 出 量 ( 単 位 :1,000トン) 韓 国 中 国 日 本 ハンガリー スロバキア ウクライナ トルコ その 他 1, 計 2,786 2,016 1,950 1,574 1,949 1,830 2,021 注 ) 数 値 はHS コード ( 亜 瀝 青 炭 )と270210( 褐 炭 )の 和 出 典 :Customs Committee of Russia 13

15 ロシア( 生 産 量 将 来 見 通 し) 石 炭 生 産 見 通 し ( 単 位 :100 万 トン) 地 域 炭 種 ロシア 合 計 うち 原 料 炭 地 域 別 Donetsk basin Ural basin Pechora basin Kuznetsky Basin East Siberia Far East 出 典 :Long-term program of coal industry development in Russia, 年 から2030 年 にかけて 現 在 の 約 3 億 5,000 万 トンの 生 産 量 を5,000 万 ~1 億 トン 増 産 現 在 の 主 力 生 産 地 域 であるKuznetsky Basinの 生 産 規 模 を 維 持 しつつ East Siberia Far Eastの 生 産 を 大 幅 に 増 加 させる 現 在 進 んでいる 開 発 計 画 をみると ほとんどが 高 品 位 炭 開 発 の 計 画 であり 低 品 位 炭 を 含 む 開 発 は Sakhalin 州 の 石 炭 鉱 床 開 発 計 画 (Hard Coal+Brown Coal 計 1,000 万 トン 計 画 スケジュールは 未 定 )のみである 今 後 のロシアの 低 品 位 炭 生 産 については おおむね 現 状 の 年 産 7,000 万 ~7,500 万 トン 程 度 を 維 持 すると 予 想 される 14

16 中 国 ( 資 源 量 ) Y=25.0mm 無 煙 炭 一 号 粘 結 指 数 G 20 水 素 含 有 量 H daf % 無 煙 炭 二 号 無 煙 炭 三 号 痩 炭 貧 痩 炭 貧 炭 焦 炭 中 国 石 炭 炭 種 分 類 脂 肪 炭 1/2 中 粘 結 炭 弱 粘 結 炭 不 粘 結 炭 1/3 焦 炭 ガス 炭 揮 発 分 V daf % ガス 脂 肪 炭 長 炎 炭 低 品 位 炭 地 域 50 褐 炭 一 号 30 褐 炭 二 号 0 透 光 率 P M % 24 発 熱 量 Q gr maf MJ/kg 2014 年 10 月 に 国 土 資 源 部 が 発 表 した 中 国 砿 産 資 源 報 告 2014 によると 中 国 における 2013 年 時 点 の 既 発 見 石 炭 資 源 量 は1 兆 4,842 億 9,000 万 トンである 2006 年 のデータでは 不 粘 結 炭 長 炎 炭 が 多 い 地 域 的 には 内 モンゴル 新 疆 で35% 程 度 を 占 め る 中 国 低 品 位 炭 資 源 量 (2006 年 末 ) 炭 種 低 品 位 炭 既 発 見 資 源 量 ( 億 トン) 低 品 位 炭 既 発 見 資 源 量 ( 億 トン) 低 品 位 炭 総 資 源 量 に 占 める 割 合 中 国 石 炭 総 資 源 量 に 占 める 割 合 不 粘 結 炭 1, % 弱 粘 結 炭 % 長 炎 炭 1, % 褐 炭 1, % 合 計 5, % 出 典 : 国 家 安 全 生 産 監 督 管 理 総 局 ( 全 石 炭 資 源 量 は1 兆 1,600 億 トン) 地 域 別 の 低 品 位 炭 資 源 量 (2006 年 末 ) 中 国 石 炭 総 資 源 量 に 占 める 割 合 内 モンゴル 2, % 24.20% 新 彊 1, % 9.40% 陝 西 省 % 4.70% 山 西 省 % 2.50% その 他 % 6.10% 合 計 5, % 46.80% 出 典 : 国 家 安 全 生 産 監 督 管 理 総 局 ( 全 石 炭 資 源 量 は1 兆 1,600 億 トン) 15

17 ( 万 トン) 中 国 ( 生 産 量 消 費 量 ) 低 品 位 炭 生 産 量 220,000 45% 46% 200,000 44% 42% 183, , , ,451 9,780 10,162 11, , , ,000 32% 9,098 48,026 78,631 78, , ,000 97,185 57,375 7,480 80,000 35,724 81,533 58,451 60,000 57,101 44,185 40,000 27,416 20,000 26,565 31,909 33,981 36,182 34, 褐 炭 不 粘 結 炭 長 炎 炭 弱 粘 結 炭 中 国 総 生 産 量 に 占 める 割 合 (%) 出 典 :: 国 家 安 全 生 産 監 督 管 理 総 局 50% 45% 40% 35% 30% 25% 20% 15% 10% 5% 0% 中 国 の 低 品 位 炭 生 産 量 が 大 幅 に 増 加 したのは2009 年 以 降 である この 時 期 石 炭 産 業 への 投 資 や 関 連 産 業 の 石 炭 利 用 が 大 幅 に 増 加 した 2009 年 に9.7 億 トンであった 低 品 位 炭 生 産 量 は 2013 年 には17.9 億 トンに 増 加 し 全 国 石 炭 生 産 量 に 占 める 割 合 は31.9%から43.9%に 上 昇 した 消 費 総 量 は2009 年 の9.7 億 トンから2013 年 には18.9 億 トンと 倍 近 くに 増 加 している 中 国 において 低 品 位 炭 を 利 用 する 分 野 は 主 に 電 力 冶 金 建 材 及 び 化 工 である 長 炎 炭 の 消 費 量 が 最 も 多 く 2013 年 には 全 体 の43%に 相 当 する 8.2 億 トンを 消 費 している 褐 炭 は 主 に 火 力 発 電 の 燃 料 石 炭 化 工 の 原 料 と 燃 料 及 びセメ ント 製 造 の 燃 料 として 利 用 されている 褐 炭 は 主 に 内 モンゴルと 東 北 地 域 で 全 国 褐 炭 消 費 の7 割 以 上 を 占 めている 産 業 別 低 品 位 炭 消 費 量 ( 単 位 : 万 トン) 産 業 電 力 76, , , , ,772 建 材 5,216 7,677 8,871 9,802 9,634 化 工 5,864 8,555 11,458 10,893 10,678 冶 金 3,747 5,929 10,062 7,750 7,610 その 他 5,830 8,508 10,547 10,897 10,644 合 計 97, , , , ,338 出 典 : 汾 渭 能 源 炭 種 別 低 品 炭 消 費 量 ( 単 位 : 万 トン) 炭 種 褐 炭 26,565 33,892 37,960 41,602 40,033 不 粘 結 炭 27,416 44,185 81,533 58,451 57,101 長 炎 炭 35,724 61,376 52,698 83,162 82,041 弱 粘 結 炭 7,480 9,098 11,331 9,780 10,162 合 計 97, , , , ,338 出 典 : 汾 渭 能 源 16

18 中 国 ( 輸 出 入 量 ) 低 品 位 炭 輸 入 実 績 ( 単 位 : 万 トン) 褐 炭 1,983 3,980 5,421 5,994 その 他 4,001 4,672 4,530 3,897 合 計 5,984 8,652 9,951 9,891 出 典 : 中 国 税 関 総 署 国 別 褐 炭 輸 入 実 績 ( 単 位 : 万 トン) インドネシア 1,702 3,634 5,061 5,768 フィリピン モンゴル ロシア ラオス その 他 合 計 ,926 5,378 5,981 出 典 : 中 国 税 関 総 署 褐 炭 以 外 の 低 品 位 炭 の 輸 入 量 ( 単 位 : 万 トン) インドネシア 3,247 4,141 3,146 2,637 ロシア 豪 州 フィリピン モンゴル マレーシア アメリカ カナダ その 他 合 計 4,001 4,458 4,530 3,894 出 典 :: 中 国 税 関 総 署 褐 炭 輸 出 量 ( 単 位 : 万 トン) 出 典 : 中 国 税 関 総 署 2010 年 以 来 中 国 の 低 品 位 炭 の 輸 入 量 は 増 加 2013 年 は9,891 万 トンを 輸 入 インドネシアからは 褐 炭 を5,768 万 トン 褐 炭 以 外 の 低 品 位 炭 を2,637 万 トン 合 計 8,405 万 トン 輸 入 輸 入 低 品 位 炭 の85% 2013 年 の 上 位 5 地 域 はいずれも 東 南 沿 海 地 域 であり 広 東 省 は2,345 万 トン 福 建 省 は1,300 万 トン 江 蘇 省 は 824 万 トン 上 海 市 は673 万 トン 広 西 市 は418 万 トンの 褐 炭 を 輸 入 している 中 国 の 低 品 位 炭 輸 出 としては 褐 炭 のみ 若 干 の 輸 出 実 績 があるが 2013 年 においても4 万 1,700トンにすぎない 地 域 別 褐 炭 輸 入 推 移 ( 単 位 :トン) 地 域 広 東 11,448,779 19,742,404 23,177,499 23,448,230 福 建 2,227,991 7,115,062 10,847,603 12,998,414 江 蘇 2,059,320 3,112,479 7,736,678 8,238,812 上 海 84, ,471 2,394,757 6,726,772 広 西 8,483 2,478,893 3,451,866 4,184,761 浙 江 1,510,406 1,905,476 1,726,023 1,179,054 山 東 1,085,250 1,396, , ,962 北 京 97,694 1,337,471 2,004, ,547 山 西 782, , ,163 40,000 内 蒙 古 68, , , ,739 雲 南 27, , ,298 50,206 江 西 133,341 62,043 66,561 天 津 134, , ,561 河 北 , ,888 黒 竜 江 ,556 海 南 388,864 1,076, , 出 典 : 中 国 煤 炭 資 源 網 17

19 中 国 ( 生 産 量 将 来 見 通 し) 中 国 は 大 気 汚 染 に 代 表 される 環 境 問 題 に 直 面 しており 2020 年 において 非 化 石 エネルギーの 割 合 を 一 次 エネルギーの15%とし 天 然 ガスは10% 以 上 石 炭 は62%として 石 炭 消 費 を42 億 トンに 抑 えると 示 され ている 2015 年 1 月 1 日 から 無 煙 炭 と 原 料 炭 は3% 瀝 青 炭 は6% その 他 の 石 炭 は5%の 輸 入 税 が 課 せられる 一 方 10%であった 輸 出 税 は3%に 低 減 される 中 国 政 府 が 輸 入 奨 励 から 輸 入 規 制 に 方 針 を 転 換 したことになる ただ ASEAN( 東 南 アジア 諸 国 連 合 )と 中 国 は 自 由 貿 易 協 定 を 締 結 しているためこの 規 定 から 除 外 され ており インドネシアはこの 規 定 の 影 響 を 受 けないが 豪 州 は 影 響 を 受 けている ただ 経 済 成 長 が 減 速 している 現 状 では 企 業 はより 安 いエネルギーである 石 炭 を 求 めるはずであり それも 価 格 の 高 い 国 内 炭 よりは 安 い 海 外 炭 を 選 択 する 可 能 性 が 高 い 中 国 経 済 は 多 少 減 速 しているとは いえ 引 き 続 き 経 済 成 長 を 続 けており エネルギー 需 要 も 引 続 き 増 加 すると 思 われる 中 国 石 炭 工 業 発 展 第 12 次 五 ヶ 年 計 画 には 鉄 道 水 運 等 に 国 が 注 力 して 整 備 すると 明 確 化 されており 北 方 地 域 の 主 要 港 湾 の 石 炭 取 扱 能 力 は 増 強 される 低 品 位 炭 の 輸 入 量 は 国 内 の 低 品 位 炭 供 給 能 力 と 輸 入 炭 価 格 次 第 と 考 えられる 汾 渭 能 源 の 予 測 によると 2020 年 の 低 品 位 炭 純 輸 入 量 は 2014 年 の 約 9,000 万 トンから1.3 億 トンに 増 加 する 中 国 北 方 港 湾 に 新 規 能 力 増 加 計 画 事 業 建 設 会 社 設 計 能 力 (100 万 トン) 操 業 開 始 曹 妃 甸 華 電 中 国 華 電 集 団 公 司 年 曹 妃 甸 華 能 中 国 華 能 集 団 公 司 年 曹 妃 甸 蒙 冀 内 モンゴルと 河 北 港 口 集 団 有 限 公 司 年 曹 妃 甸 北 京 鉄 道 局 北 京 鉄 道 局 年 黄 驊 港 総 合 港 区 河 北 港 口 集 団 有 限 公 司 50~ 年 中 電 投 錦 州 石 炭 埠 頭 一 期 中 国 電 力 投 資 集 団 公 司 年 葫 芦 島 緌 中 港 石 炭 埠 頭 大 連 港 集 団 年 出 典 : 汾 渭 能 源 中 国 低 品 位 炭 の 輸 入 量 の 予 測 ( 単 位 : 万 トン) ,029 9,468 9,439 9,960 11,114 11,714 12,996 出 典 : 汾 渭 能 源 18

20 千 トン ( 千 トン) 20,000 フィリピン フィリピンでの 品 質 別 石 炭 可 採 埋 蔵 量 総 計 :3 億 2,400 万 トン 褐 炭 可 採 埋 蔵 量 1 億 1,900 万 トン 瀝 青 炭 可 採 埋 蔵 量 2,300 万 トン 亜 瀝 青 炭 可 採 埋 蔵 量 1 億 8,200 万 トン 石 炭 生 産 量 消 費 量 輸 出 量 輸 入 量 総 可 採 埋 蔵 量 は3 億 2,400 万 トン 内 訳 は 褐 炭 は1 億 1,900 万 トン(37%) 亜 瀝 青 炭 1 億 8,200 万 トン(56%) 瀝 青 炭 は2,300 万 トン (7%) 2013 年 の 生 産 量 は784 万 トン 輸 入 量 万 トン 輸 出 量 は340 万 トン 国 内 消 費 は1,890 万 トン 2018 年 の 石 炭 需 要 を2,550 万 トンと 予 測 フィリピンは 日 本 に 近 い 距 離 に 位 置 してお り 地 理 的 に 有 利 である 18,922 石 炭 生 産 重 要 予 測 18,000 16,948 16,000 14,234 14,415 14,000 13,312 12,000 12,235 12,064 11,895 10,966 10,879 10,036 10,062 10,215 9,667 10,000 9,072 8,513 8,109 7,510 7,729 7,337 7,611 7,842 8,000 7,035 7,344 7,027 6,656 6,000 5,176 4,000 3,737 3,977 4,148 3,163 2,726 2,588 2,030 2,262 2,736 3,137 3,401 2, , 出 典 :DOE 生 産 量 輸 入 量 消 費 量 輸 出 量 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 ( 実 績 ) ( 予 想 ) 25,517 23,981 22,515 21,284 20,103 18,922 16,978 14,234 13,312 12,235 12,064 出 典 :: 中 国 税 関 総 署

21 目 次 (3) 米 国 PRB 炭 サプライヤー インドネシア 低 品 位 炭 サプライヤーの 概 要 20

22 PRB Powder River Basin)炭サプライヤー Powder River Basinの位置及び供給先 Powder River Basin PRB石炭の埋蔵量は確定埋蔵量だけで1,000億 トンと言われておりそのほとんどは亜瀝青炭 である 年間4億トン弱の石炭が生産されている PRBの石炭生産量は米国全体の40%を占めてお り ほとんどが電力用に使用され 米国の中 部 東部を中心に供給されている 供給先 電力用に使用されている石炭の50%はPRBの石 炭である Powder River Basinで稼動している炭鉱 出典 US Coal Reserves Map Powder River Basinの炭鉱位置 Montana Powder River Basin Montana州地域 Wyoming Gilletteh北部地域 Sheridan Buffalo Gillette 出典 US Coal Reserves Map Gillette南部地域 炭鉱名 Absaloca Mine Montana 州 Rosebud Mine 地域 Spring Creek Decker Mine Bucskin Mine Rawhite Mine Gillette 北 Dry Fork Mine 部地域 Fort Union Mine Clovis Point Mine Eagle Butte Caballo Belle Ayr Mine Cordero Rojo Mine Gillette 南 Coal Creek Mine 部地域 Jacobs Ranch Mine Black Thunder Mine North Antelope Rochelle Mine Antelope Mine 出典 EIA 親会社 Westmoreland Coal Company Westmoreland Coal Company Cloud Peak Energy Amber Energy Kiewit Mining Group Peabody Western Fuels Association. Evergreen Energy Wyodak Mine Alpha Natural Resources Peabody Alpha Natural Resources Cloud Peak Energy Arch Coal Arch Coal Arch Coal Peabody Cloud Peak Energy No

23 Peabody Energy PRB 炭 サプライヤー Cloud Peak Energy Arch Coal Powder River Basin Cloud Peak Energy 全 体 生 産 量 PRB 生 産 量 PRB 生 産 コスト 8,600 万 トン 8,600 万 トン 10US$ Illinois Basin Colorado Plateau Basin 出 典 :Peabody Annual Report 2013 Arch Coal Peabody Energy 全 体 生 産 量 PRB 生 産 量 PRB 生 産 コスト 2.5 億 トン 1.3 億 トン 12US$ 出 典 :Cloud Peak Energy Investor Presentation Alpha Natural Resources モンタナ ウエストバージニア ワイオミング ペンシルバニア ワイオミング コロラド イリノイ バージニア 鉄 ケンタッキー 出 典 :Arch Coal 2013 Annual Report ケンタッキー ウエストバージニア バージニア 全 体 生 産 量 1.3 億 トン Arch Coal 出 典 Alpha Natural Resources Website PRB 生 産 量 1.1 億 トン Alpha 全 体 生 産 量 PRB 生 産 コスト 12US$ 8,700 万 トン Natural PRB 生 産 量 3,500 万 トン Resources PRB 生 産 コスト 9US$ 22

24 North Antelope Rochelle 炭 鉱 2013 年 の 出 炭 量 は1 億 トン 炭 鉱 開 発 からこれまでの 出 炭 量 の 総 計 は 16 億 トンを 超 え 現 在 の 埋 蔵 量 は22 億 トン North Antelopeは1983 年 に 開 鉱 し Rochelle 炭 鉱 は1985 年 に 開 鉱 1999 年 に 二 つの 炭 鉱 が 統 合 され North Antelope Rochelle 炭 鉱 が 設 立 された 3 台 のドラッグラインと5 台 のトラック&ショベルによって 剥 土 される 石 炭 の 発 熱 量 は4,888 kcal/kg 全 水 分 は27.2~28% 灰 分 は4.5~4.7% 硫 黄 分 は0.21~0.24%である Gateway Pacific Terminal(4,800 万 トン) Wyoming 州 の 炭 鉱 出 典 :Arch Coal 2013 Annual Report 出 典 : 出 典 :Cloud Peak Energy 2013 Annual Report 23

25 インドネシア サプライヤー PT. Pesona Khatulistiwa Nusantara (PKN) PT. Bhakti Energi Persada (BEP) PT. Delma Mining Corporation BEP Tanjung Pasir Anchorage Tanjung Batu Anchorage Block Binai Lubuk Tutung Kelubir Tanah Kuning Tanjung Bara Sangatta Sekayan Tanah Kuning Anchorage Mangkupadi Mangkupadi BEP 埋 蔵 量 生 産 量 PT. MEC 5.6 億 トン 開 発 中 PKN 埋 蔵 量 生 産 量 1.2 億 トン 400 万 トン Delma 埋 蔵 量 生 産 量 4.7 億 トン 開 発 中 PT. Berau Coal Sambarata A&B Sambarata B1 Lati Punan Tanjung Redeb Curimbamg MEC 埋 蔵 量 生 産 量 15 億 トン 開 発 中 Binungan Parapatan Binungan 7 Binungan 1-6 バージ 輸 送 Wara Tutupan Binungan 9,10 Binungan 8 Berau Coal 埋 蔵 量 生 産 量 4.8 億 トン 2,400 万 トン PT. Adaro Balangan 鉱 区 Samarinda Balikpapan PT. Kideco Jaya Agung Banjarmasin Samarinda 東 Kalimantan Kideco Jaya Agung 炭 鉱 Balikpapan Adang 湾 石 炭 積 出 港 (Tanah Merah Coal terminal) 石 炭 運 搬 道 路 Adaro 埋 蔵 量 生 産 量 9 億 トン 5,200 万 トン Paringin Kideco Jaya Agung 埋 蔵 量 生 産 量 6.5 億 トン 3,400 万 トン 24

26 百 万 トン 百 万 トン 百 万 トン インドネシア サプライヤー(PT.Adaro) 石 炭 資 源 量 ( 単 位 :1,000トン) 鉱 区 埋 蔵 量 資 源 量 確 定 推 定 計 確 定 予 想 予 想 計 Tutupan ,708 North Paringin South Paringin Wara ,362 Wara 計 ,658 1,804 1,471 4,933 出 典 :Adaro Annual Report 2013 (100 万 トン) 鉱 区 別 出 炭 量 ( 単 位 100 万 トン) Tutupan Paringin Wara 計 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/ Tutupan Paringin Wara 銘 柄 別 石 炭 生 産 量 E5000 E4700 E4000 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/2015 石 炭 生 産 量 60 銘 柄 別 出 炭 量 ( 単 位 万 トン) E E E 計 銘 柄 別 石 炭 生 産 量 Tutupan Paringin Wara 52.3 鉱 区 別 出 炭 量 ( 単 位 100 万 トン) Tutupan Paringin Wara 計 PT.Adaroはインドネシアで 最 大 の 亜 瀝 青 炭 の 生 産 及 び 輸 出 企 業 2013 年 は 5,200 万 トンの 生 産 確 定 埋 蔵 量 約 7 億 トン 低 灰 分 低 硫 黄 分 国 内 インド 日 本 中 国 等 へ 輸 出 項 目 鉱 区 名 Paringin Tutupan Wara 全 水 分 ar (%) 固 有 水 分 adb (%) 灰 分 adb (%) 揮 発 分 adb (%) 固 定 炭 素 adb (%) 全 硫 黄 adb (%) 発 熱 量 adb (kcal/kg) 5,486 5,766 4,959 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/2015 国 内 販 売 輸 出 状 況 石 炭 生 産 量 フィリピン 4% マレーシア 7% 香 港 7% 米 国 3% 韓 国 7% スペイン 8% 中 国 10% インドネシア 20% 日 本 13% 出 典 :Indonesia Coal Book 2014/2015 鉱 区 別 石 炭 品 質 その 他 5% インド 16% 25

27 目 次 (4) 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 ( 上 位 10ヶ 国 )での 電 力 用 一 般 燃 料 用 及 び 改 質 等 その 他 利 用 としての 低 品 位 炭 の 使 用 状 況 26

28 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 (10ヶ 国 ) ウクライナ インドネシア 1% 1% カザフスタン 台 湾 1% 1% トルコ 1% ポーラ ンド 2% 韓 国 2% 日 本 2% ドイツ 3% 豪 州 2% 南 アフリカ 2% ロシア 3% 炭 種 別 の 石 炭 消 費 上 位 国 インド 10% ギリシャ 1% その 他 8% 米 国 11% 中 国 49% 単 位 : 千 トン 原 料 炭 一 般 炭 褐 炭 計 中 国 602,637 3,277,955 3,880,592 米 国 19, ,929 70, ,882 インド 79, ,089 44, ,243 ドイツ 12,576 45, , ,022 ロシア 53, ,510 72, ,796 日 本 53, , ,587 南 アフリカ 3, , ,988 ポーランド 12,637 66,088 65, ,476 韓 国 32,054 94, ,403 豪 州 4,072 54,679 62, ,330 トルコ 6,988 23,820 62,990 93,798 カザフスタン 11,283 71,126 5,092 87,501 ウクライナ 31,377 44,488 75,865 台 湾 6,554 61,483 68,037 インドネシア 62,506 62,506 ギリシャ ,084 53,385 その 他 60, , , ,251 世 界 計 990,915 6,044, ,152 7,875,662 出 典 :IEA Coal Information 2014 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 としては 褐 炭 の 消 費 量 が 多 い ドイツ ロシ ア 米 国 ポーランド トルコ 豪 州 ギリシャ インド 中 国 では 褐 炭 を 含 めた 低 品 位 炭 の 使 用 が18 億 トンとの 報 告 がある インドネシアについては 国 内 で 使 用 される 石 炭 は 亜 瀝 青 炭 がほと んどである 褐 炭 低 品 位 炭 消 費 上 位 10ヶ 国 出 典 :I 出 典 :IEA Coal Information

29 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 ( 上 位 10 位 ) Rhineland Area Ruhr Helmstedt Area Ibbenbueren エッセン ハンブルク Lusatian Area ベルリン ライプチヒ ドレスデン ケルン Central German Area フランクフルト Saar Gubin Bogatynia Legnica Konin-Adamov Belchatow ワルシャワ カトビッチェ ポーランド 埋 蔵 量 生 産 量 消 費 量 Lublin 15 億 トン 6,500 万 トン 6,500 万 トン 水 分 53% 灰 分 9% 硫 黄 分 0.7% 輸 出 入 ほぼゼロ Taean 電 所 韓 国 Young Heoung 発 電 所 ソウル ミュンヘン Upper Silesian Boryong 発 電 所 Dangin 発 電 所 Youngdong 発 電 所 褐 炭 石 炭 ドイツ 埋 蔵 量 404 億 トン 生 産 量 1 億 8,200 万 トン 消 費 量 1 億 8,200 万 トン 水 分 51% 灰 分 11% 硫 黄 分 1.1% 輸 出 入 少 量 豪 州 資 源 量 1,250 億 トン 生 産 量 6,200 万 トン 消 費 量 6,200 万 トン 水 分 48-70% 灰 分 4% 以 下 硫 黄 分 1% 以 下 輸 出 入 無 し 褐 炭 石 炭 Jammu & Kashmir 州 ( 褐 炭 ) Rajasthan 州 ( 褐 炭 ) Delhi Honam 発 電 所 Hadong 発 電 所 Samchompo 発 電 所 釜 山 Donghae 発 電 所 ゾングルダグ エルビスタン ソマ カラビナール アフシン 炭 田 Western Macedonian Field Elassona Darama Gujarat 州 ( 褐 炭 ) Mumbai Chennai 第 三 紀 Neyveli 褐 炭 田 等 ゴ ン ドワ ナ 系 炭 田 Kolkata 第 三 紀 Makum 炭 田 等 1 Raniganj 2 Rajmahal 3 Jharia 4 East & West Bokaro 5 North & South Karanpura 6 Singrauli 7 T alcher 8 Ib V alley 9 K orba-m and/r aigarh 10 Sohagpur 11 Sonhat-Bishrampur 12 Wardha Valley 13 K amptee 14 Pench-Kanhan-Tawa Valley Pathakhera Godavari Valley トルコ 埋 蔵 量 134 億 トン 生 産 量 6,400 万 トン 消 費 量 6,400 万 トン 水 分 50-55% 灰 分 硫 黄 分 1.5% 輸 出 入 無 し Megalopolis ギリシャ 埋 蔵 量 生 産 量 消 費 量 30 億 トン 5,400 万 トン 5,400 万 トン 水 分 40%-49% 灰 分 10-15% 硫 黄 分 0.4%-1.0% 輸 出 入 ほぼゼロ Tamil Nadu 州 ( 褐 炭 ) インド 埋 蔵 量 432 億 トン 生 産 量 4,400 万 トン 消 費 量 1 億 6,000 万 トン 水 分 50%-56% 灰 分 0.9%-1.3% 硫 黄 分 0.9%-1.3% 輸 出 入 ほぼゼロ 28

30 Mundra Krishnapatnam Dahej Paradip Sez Mundra Tuticorin Kandla Ennore New Mangalore Dhamra (Chandbali) Gangavaram Chennai Bedi Mumbai Visakhapatnam Magdalla Navlakhi Karaikal Kolkata (Haldia) Alibag Kakinada Pipavav (Victor) Marmagoa その 他 (32 港 ) (1,000トン) 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 (インド) インドの 主 要 港 湾 位 置 生 産 量 6 億 1,000 万 トン 輸 入 量 1 億 7,000 万 トン 消 費 量 7 億 7,000 万 ト ン 輸 入 量 のうち 低 品 位 炭 の 輸 入 量 は1 億 2,560 万 トン インド 石 炭 輸 入 の7 割 以 上 が 低 品 位 炭 輸 入 先 はインドネシアからが8 割 インドには55 港 があり Gujarat 州 が 全 体 の45%を 占 める 最 も 多 い 輸 入 港 はMundra 港 1,800 万 トン 隣 接 して 石 炭 火 力 発 電 所 建 設 低 品 位 炭 の 港 湾 別 輸 入 量 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2, ,381 12,075 8,660 8,113 7,162 6,245 6,076 5,673 5,532 5,298 5,270 4,572 4,455 4,064 3,526 3,465 3,413 2,555 2,544 2,865 2,203 1,744 1, 出 典 : 資 料 により 作 成 Gujarat Andhra Pradesh Odisha 州 別 石 炭 輸 入 量 53,157 22,615 13,626 13,411 9,780 4,989 低 品 位 の 国 別 輸 入 割 合 イント ネシア 豪 州 南 アフリカ 米 国 ニューシ ーラント モサ ンヒ ーク その 他 モサ ンヒ ーク ニューシ ーラント 171 0% 0 0% その 他 2,183 米 国 1,006 2% 1% Tata Power Mundra 発 電 所 Tamil Nadu West Bengal Maharashtra Karnataka Goa その 他 19,045 5,447 2,544 6, , , , 低 品 位 炭 高 品 位 炭 豪 州 4,113 3% ( 単 位 :1,000トン) 南 アフリカ 19,431 15% 2013 年 低 品 位 炭 輸 入 量 1 億 2,559.8 万 トン イント ネシア 98,694 79% 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 典 :インド 貿 易 統 計 (1,000トン) 出 典 :インド 貿 易 統 計 出 典 :インド 貿 易 統 計 出 典 : 現 地 調 査 800MW 5 基 USC 29

31 Moisture, wt% 百 万 トン Ash, wt% 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 (インド) 発 熱 量 と 灰 分 の 関 係 Imported その 他 インドネシアから 低 灰 分 高 水 分 総 発 熱 量 が4,000~ 5,600 kcal/kgの 亜 瀝 青 炭 が 輸 入 されている India Indonesia Australia South Africa 国 内 炭 の 高 い 灰 分 を 緩 和 し また 国 内 炭 供 給 量 の 不 足 分 を 補 うために 使 用 されている 12 次 5ヵ 年 計 画 では 石 炭 生 産 は 増 加 するものの 需 要 の 伸 びに 追 いつかず そのギャップは 大 きくなると 見 込 まれており その 結 果 低 品 位 炭 の 輸 入 量 は 今 後 も 増 加 出 典 : 資 料 により 作 成 GCV, kcal/kg 褐 炭 については 今 後 の 電 力 需 要 の 伸 びとそれに 伴 う 燃 料 増 に 比 例 して 褐 炭 需 要 は 伸 びる 予 想 発 熱 量 と 水 分 の 関 係 石 炭 需 給 見 通 し Imported その 他 India Indonesia Australia South Africa GCV, Kcal/kg 出 典 : 資 料 により 作 成 /13 実 績 2013/14 実 績 2014/15 予 想 2015/16 予 想 2016/17 予 想 出 典 :12 次 5カ 年 計 画 石 炭 生 産 需 要 輸 入 30

32 百 万 トン 120, 海 外 の 主 要 低 品 位 炭 消 費 国 ( 韓 国 ) 出 典 :IEA Coal Information 2014 ( 千 トン) 140,000 原 料 炭 産 石 業 炭 使 別 用 石 内 炭 訳 消 費 量 電 力 高 炉 石 炭 加 工 品 等 産 業 一 般 炭 石 炭 輸 入 量 118, , ,509 インドネシア 米 国 ロシアから 低 価 格 低 カロリーを 積 極 的 に 輸 入 高 価 格 高 カロリー 炭 との 混 炭 を 積 極 的 に 行 っている その 結 果 低 品 位 炭 の 混 炭 比 率 は 毎 年 上 昇 2006 年 の 韓 国 で 使 用 さ れる 石 炭 の 平 均 カロリーは5,930 kcal/kgから 2010 年 では5,559 kcal/kgに 下 がってきている 低 品 位 炭 輸 入 量 100,000 80,000 60,000 40,000 20, ,895 45,320 76,758 56,131 23,729 19,831 17,131 12,442 2,680 9,006 8,125 11,287 17,151 19,575 20,627 90,431 92,723 95,468 28,160 31,545 31, e 出 典 :IEA Coal Information 2014 米 国 6,082 5% 中 国 4,324 4% カナダ 12,884 10% ロシア 14,251 11% ベトナム 1,195 1% コロンビア, 324, 0% 豪 州 50,451 40% その 他 291 0% 出 典 :インドネシア 米 国 ロシア 貿 易 統 計 から 作 成 出 典 :IEA Coal Information 2014 出 典 :IEA Coal Information 2014 インドネシア 36,707 29% 2013 年 石 炭 輸 入 量 1 億 2,651 万 トン 出 典 :EC2010にてKOSEP 発 表 31

33 目 次 (5) 低 品 位 炭 の 自 然 発 火 対 策 及 び 低 品 位 炭 利 用 のメリット ディメリット 32

34 自 然 発 火 対 策 貯 炭 時 の 対 策 散 水 ( 自 然 発 火 防 止 剤 の 活 用 日 本 メーカー ) 温 度 測 定 ( 定 期 的 に 貯 炭 の 石 炭 の 温 度 を 測 る 2m 程 度 の 測 定 棒 ) パイルの 移 動 (パイル 内 に 蓄 積 された 熱 を 放 出 させる) ブルドーザで 填 圧 を 行 い 踏 み 固 める 空 気 の 侵 入 を 抑 える シート 掛 け 短 期 間 で 使 い 切 る ( 受 入 基 地 は 長 期 の 貯 炭 が 必 要 な 場 合 が 多 い ) 船 舶 での 対 策 各 バルクのガス(CO CH4 温 度 の 測 定 )1 日 3 回 バルクの 密 閉 強 化 酸 素 濃 度 5% 以 下 の 排 ガスのバルクへの 送 風 石 炭 の 改 質 インド 特 別 な 自 然 発 火 対 策 は 取 らない 通 常 の 散 水 ブル ドーザーによる 填 圧 温 度 モニタリン グによる 監 視 などで ある インドネシア 散 水 と 填 圧 である 散 水 は 適 時 放 水 しブ ルドーザーによる 填 圧 は 常 時 行 ってい る 貯 炭 場 の 温 度 測 定 を 行 っている 箇 所 は 少 ない 石 炭 を 優 先 的 に 使 用 し 長 期 貯 炭 の 禁 止 中 国 広 州 港 防 城 港 黄 埔 発 電 所 沙 角 A 発 電 所 珠 海 発 電 所 貯 炭 温 度 観 測 等 は 実 施 していな い 貯 炭 期 間 を 短 くす る 最 大 3ヶ 月 以 内 天 候 に 左 右 されや すいため 雨 天 後 は 注 意 している 貯 炭 温 度 観 測 等 は 実 施 していない 各 国 での 自 然 発 火 対 策 貯 炭 期 間 の 短 縮 通 常 貯 炭 期 間 は1ヶ 月 以 内 貯 炭 温 度 観 測 等 は 実 施 していない 実 施 していない インドネシア 炭 を 使 用 した 当 初 は 自 然 発 火 した 船 倉 で 自 然 発 火 をしたことがあ り 散 水 して 消 火 石 炭 の 積 替 え 填 圧 貯 炭 期 間 の 短 縮 10 日 ~20 日 最 大 貯 炭 日 数 は1.5ヶ 月 秋 冬 に 多 い 傾 向 がある 貯 炭 場 の 貯 炭 温 度 は 測 っていな い 出 典 : 現 地 調 査 33

35 米 ドル/1,000kcal 一 般 的 メリット 低 品 位 炭 利 用 のメリット 低 品 位 炭 の 利 用 メリット デメリット 低 品 位 炭 の 特 性 要 因 埋 蔵 量 が 豊 富 である( 可 採 年 数 が 長 い) 生 産 国 の 地 理 的 偏 在 性 が 少 ない 露 天 掘 りで 生 産 コストが 低 い 高 揮 発 分 低 灰 融 点 高 水 分 低 灰 融 点 細 孔 容 量 が 大 きく 酸 素 官 能 基 が 多 い 乾 燥 改 質 ブリケット 処 理 が 必 要 メリット デメリット 長 期 安 定 供 給 が 可 能 供 給 源 の 分 散 化 石 炭 購 入 価 格 が 安 い 燃 焼 性 が 良 く ガス 化 利 用 に 適 している ボイラ 能 力 低 下 によるCO 2 排 出 量 の 増 大 高 水 分 輸 送 による 輸 送 効 率 の 低 下 自 然 発 火 しやすい 石 炭 輸 送 貯 炭 の 安 全 性 が 低 下 エネルギー 消 費 が 大 きくなり 設 備 費 が 高 くなる 低 品 位 炭 の 価 格 的 メリット インドネシアの 炭 種 別 石 炭 基 準 価 格 HPB(2014 年 4 月 ) 発 熱 量 (kcal/kg,gar) 全 水 分 (%) Gar 全 硫 黄 (%) Gar 灰 分 (%) Gar 価 格 米 ドル/トン 瀝 青 炭 A 6, 瀝 青 炭 B 6, 亜 瀝 青 炭 A 5, 亜 瀝 青 炭 B 5, 褐 炭 A 4, 褐 炭 B 4, 出 典 : 現 地 調 査 インドネシアの 炭 種 別 のカロリー 単 価 (2014 年 4 月 ) 出 典 : 現 地 調 査 34

36 インドネシア 米 国 等 における 低 品 炭 の 生 産 コスト 輸 出 価 格 Dec '10 Mar '11 Jun '11 Sep '11 Dec '11 Mar '12 Jun '12 Sep '12 Dec '12 Mar '13 Jun '13 Sep '13 Dec '13 Mar '14 Jun '14 Sep '14 Dec '14 Tanjung Enim 炭 鉱 (PTBA)での 生 産 コスト 購 入 費 7% 管 理 費 10% その 他 19% 電 気 代 重 機 レンタル 料 1% 燃 料 費 6% 1% (US$/t) 生 産 コスト 43US$ 賃 金 8% 鉄 道 運 賃 23% ロイヤルティ 7% 予 備 品 1% 採 掘 費 17% 出 典 :PTBA HP 2010 年 ~14 年 石 炭 指 標 価 格 (HBA) インドネシアでの 低 品 位 炭 の 生 産 コストは PTBA Tanjung Enim 炭 鉱 の 場 合 33US$ インドネシアでの 輸 出 価 格 はHBA2014 年 12 月 64US$ 低 品 位 炭 は 高 品 位 炭 の5 割 から7 割 の 値 段 へ 下 がる 米 国 での 低 品 位 炭 の 生 産 コストはPowder Riverにおいて12~13US$ 程 度 販 売 価 格 は Powder Riverがもっとも 安 く20US$を 下 回 る 出 典 :インドネシア 鉱 物 石 炭 総 局 HP 2014 年 12 月 のカロリー 別 の 石 炭 基 準 価 格 (HPB) カロリー 水 分 硫 黄 分 灰 分 価 格 6,700Kca l/kg (kcal/kg) (%) (%) (%) (US$/トン) の 割 合 6, % 6, % 5, % 5, % 5, % 4, % 4, % 出 典 :インドネシア 鉱 物 石 炭 総 局 HP (US$/t) Central Appalachia Northern Appalachia Illinois Basin Powder River Basin Uinta Basin Jun '08 Dec '08 Jun '09 Dec '09 Jun '10 Dec '10 Jun '11 Dec '11 Jun '12 Dec '12 Jun '13 Dec '13 Jun '14 Dec '14 出 典 :EIA 米 国 の 石 炭 価 格 の 変 化 (2008 年 ~2014 年 ) 35

37 中 国 インド 等 における 低 品 位 炭 利 用 のメリット 中 国 におけるメリット インドネシア 低 品 位 炭 は 低 灰 分 低 硫 黄 分 のため 高 品 位 炭 との 混 炭 を 行 うことが 可 能 で あり さらには 国 内 の 高 灰 分 低 硫 黄 分 の 石 炭 を 相 対 的 に 下 げることができる 輸 入 炭 は 主 に 沿 岸 部 の 広 東 省 福 建 省 江 蘇 省 上 海 などで 使 用 されているが これらの 地 域 は 中 国 の 山 西 省 陝 西 省 などの 西 部 の 産 炭 地 から 離 れているため インドネシアから の 海 上 輸 送 費 が 上 乗 せされても 国 内 炭 に 対 して 十 分 価 格 的 に 対 応 できる インドにおけるメリット インドの 石 炭 は 灰 分 が 多 いため インドの 国 内 炭 とインドネシアから 輸 入 した 石 炭 を 混 炭 することによって 相 対 的 に 灰 分 を 減 らすことができる インド 政 府 は 灰 分 が 多 い 国 内 炭 の 輸 送 規 制 を 実 施 していることに 加 え 国 内 炭 輸 送 インフ ラ 自 体 の 整 備 の 遅 れなどから 産 炭 地 から 安 定 した 石 炭 供 給 が 滞 ることが 懸 念 されるが 海 外 炭 は 安 定 供 給 可 能 ( 価 格 的 には 国 内 炭 が 安 い 状 況 にあるものの 多 少 高 価 格 ではあっ てもインドネシア 炭 を 輸 入 するメリットは 大 きい ) インドネシアは 石 炭 輸 出 国 である 豪 州 の 東 海 岸 と 比 較 すると インドネシアのKPC (Kaltim Prima Coal) 炭 鉱 のTanjung Bara 港 からインドGujarat 州 Mundra 港 までの 距 離 は 約 3,800km 豪 州 Newcastle 港 から 同 じくGujarat 州 Mundra 港 までの 距 離 は 約 6,400kmであり インドネシアからインドまでの 距 離 は 豪 州 からの 距 離 の 約 半 分 となり 海 上 輸 送 費 が 比 較 的 安 く 抑 えられるメリットもある 36

38 目 次 (6) 低 品 位 炭 の 改 質 技 術 の 現 状 と 動 向 37

39 低 品 位 炭 の 改 質 利 用 技 術 の 現 状 と 動 向 バグ フィル ター 排 出 熱 風 回 収 サイクロン ( 水 分 と 石 炭 の 分 離 ) フラッシュ チューブ 乾 燥 工 程 石 炭 低 品 位 炭 熱 水 改 質 技 術 (HWT JCF) 成 型 機 ダブル ロール 型 ブリケット 製 品 ファン 高 温 空 気 石 炭 投 入 口 低 品 位 炭 改 質 技 術 (UBC) 乾 燥 改 質 低 品 位 炭 乾 燥 改 質 改 質 炭 スラリー 輸 送 輸 送 輸 出 輸 出 対 象 範 囲 低 品 位 炭 改 質 技 術 (BCB:Binderless Coal Briquetting) ガス 化 燃 焼 発 電 電 気 産 炭 国 ガス 化 GT/ST 電 気 産 炭 国 メタネーション アンモニア 合 成 SNG 尿 素 合 成 産 炭 国 肥 料 産 炭 国 輸 出 中 国 改 質 豪 州 Cat-THR メタノール 合 成 MTP/MTO フ ロヒ レン オレフィン 産 炭 国 輸 出 水 素 精 製 液 化 液 体 水 素 輸 出 FT 合 成 精 製 液 体 燃 料 産 炭 国 水 素 チェーン Coal Gasification Plant (Typical EPC Package Scope) Steam Heat Exchanger 低 品 位 炭 Coal Gasifier 低 品 位 燃 料 ガス 化 技 術 (TIGAR) MHIの 石 炭 ガス 化 技 術 は 実 証 済 Commercial Use 適 用 可 能 CO2/Sulfur (as bi-product) 勿 来 250MWIGCC 発 電 プラント 2013 年 実 証 試 験 完 了 (METI 補 助 金 事 業 ) 2013 年 4 月 から 商 業 運 転 中 38 (SNG) Coal to Liquid (CTL) (Gasoline, Diesel, Methanol etc.) 低 品 位 炭 石 炭 ガス 化 技 術 (SNG) 中 国 ガス 化 ECOPRO 38

40 技 術 課 題 の 取 り 纏 めと 今 後 の 動 向 最 終 製 品 のコストを 競 合 製 品 に 対 抗 できるレベルまで 下 げられる か 否 かにある 改 質 ブリケット 化 の 場 合 は 同 等 発 熱 量 炭 スラ リー 化 ガス 化 液 化 の 場 合 は 最 終 製 品 となる 原 油 ガス 肥 料 等 が 現 状 の 市 場 価 格 レベルで 提 供 できなければならない 低 品 位 炭 利 用 の 全 体 プロセスはコスト 低 減 への 工 夫 が 不 可 欠 である 日 本 を 始 め 中 国 豪 州 などで 低 品 位 炭 の 高 付 加 価 値 化 を 目 的 と した 技 術 開 発 が 行 なわれ 低 品 位 炭 のバリューチェーンとして 乾 燥 改 質 してハンドリング 性 輸 送 性 を 向 上 させて 輸 出 する ケースと 燃 焼 やガス 化 によって 電 気 クリーン 燃 料 化 学 品 に 転 換 して 消 費 輸 出 するケースの 実 証 が 今 後 も 継 続 される 39

41 低 品 位 炭 の 混 焼 比 率 について 褐 炭 のように 水 分 を 多 く 含 む 石 炭 は 含 まれる 水 分 が 水 蒸 気 となり 排 ガス 量 が 増 えるため ボイラ 内 の 滞 留 時 間 を 長 くしなければな らず そのため ボイラの 火 炉 容 積 は 大 きくする 必 要 がある し かしながら 混 炭 で 使 用 するボイラは 瀝 青 炭 で 設 計 されているの で 火 炉 容 積 は 大 きくなく そのため 混 炭 比 率 には 限 度 がある 低 品 位 炭 の 混 焼 比 率 は 韓 国 では 亜 瀝 青 炭 を30~80%の 比 率 で 混 焼 を 行 った 実 績 があるが 現 在 の 日 本 での 混 焼 比 率 は 概 ね20~ 30% 程 度 が 限 界 である 40

42 目 次 (7) 我 が 国 での 低 品 位 炭 又 は 改 質 した 低 品 位 炭 の 使 用 状 況 と 今 後 の 利 用 輸 入 可 能 性 及 び 課 題 41

43 低 品 位 炭 又 は 改 質 した 低 品 位 炭 の 使 用 状 況 (1,000トン) 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 5,853 11,035 11,600 10,127 低 品 位 炭 輸 入 量 の 推 移 16,999 13,406 14,535 12,159 10,465 10, 出 典 :インドネシア 鉱 物 石 炭 総 局 HP 合 計 インドネシア ロシア 米 国 豪 州 中 国 その 他 2008 年 がピークで1,700 万 トンの 低 品 位 炭 が 輸 入 され 2013 年 は1,000 万 トン 2013 年 ではインドネシアが 最 も 多 く760 万 トン(72%) 続 いてロシア 110 万 トン(10%)であった これら 両 国 で 全 輸 入 量 の82%を 占 める 豪 州 は2008 年 630 万 トン(37%) その 後 減 少 し2013 年 は70 万 トン これは 高 灰 分 のため 敬 遠 された おおよそ8 割 の 低 品 位 炭 が 発 電 所 の 混 焼 用 残 り2 割 が 一 般 産 業 用 とし て 使 用 されている 改 質 した 低 品 位 炭 の 利 用 は 現 在 のところ 普 及 に 至 っていないが 実 証 試 験 を 経 て 技 術 的 な 課 題 や 改 質 コストの 低 減 を 克 服 すれば 利 用 が 増 えると 思 われる 我 が 国 の 低 品 位 炭 輸 入 量 と 用 途 (2013 年 ) 輸 入 港 湾 炭 種 炭 種 亜 瀝 青 炭 亜 炭 港 湾 輸 入 量 主 要 用 途 HSコード 合 計 ( 一 部 想 定 ) 輸 入 国 灰 分 8% 以 下 灰 分 8% 以 上 インドネシア 270,942 川 崎 豪 州 183,107 韓 国 ,395 電 力 中 国 12,328 日 立 インドネシア 403,297 米 国 144, ,131 電 力 インドネシア 191,852 米 国 323,537 小 名 浜 中 国 178, ,341 電 力 ロシア 128,600 豪 州 130,190 相 馬 インドネシア 232,545 豪 州 69, ,663 電 力 竹 原 インドネシア 127,000 インドネシア 84, ,380 電 力 新 居 浜 インドネシア 125, ,716 電 力 徳 島 小 松 島 インドネシア 1,267,056 米 国 40,000 1,364,699 電 力 米 国 57,643 大 阪 インドネシア 404, ,297 電 力 衣 浦 インドネシア 413, ,151 電 力 戸 畑 インドネシア 145,262 ロシア 6,247 苅 田 ロシア 22,000 豪 州 119, , ,509 セメント 電 力 インドネシア 397,242 米 国 112,400 宇 部 ロシア 225, ,765 化 学 カナダ 66,712 豪 州 133,853 徳 山 インドネシア 164,543 中 国 85, ,042 化 学 長 崎 三 重 式 見 インドネシア 198, ,176 電 力 佐 世 保 インドネシア 1,462,079 ロシア 77,000 1,539,079 電 力 函 館 インドネシア 8,400 ロシア 93, ,002 セメント 豪 州 31,817 苫 小 牧 ロシア 203, ,456 電 力 留 萌 ロシア 137, ,050 電 力 秋 田 インドネシア 233,792 米 国 78, ,715 電 力 中 国 688 金 武 中 城 インドネシア 1,050,381 米 国 67,995 1,138,376 電 力 米 国 20,000 その 他 港 湾 356, ,903 18, ,516 合 計 8,218,885 2,298,267 31,494 10,548,646 総 計 10,548,646 出 典 : 石 炭 コークス バイオ 年 鑑 (2013~2014 年 度 版 ) 及 び 財 務 省 貿 易 統 計 より 推 測 42

44 今 後 の 低 品 位 炭 利 用 輸 入 可 能 性 日 本 の 電 力 会 社 等 は 燃 料 調 達 コストの 低 減 のために 低 品 位 炭 への 関 心 が 高 まっており 低 品 位 炭 の 消 費 比 率 を 高 める 努 力 が 行 われている 産 炭 国 において 高 発 熱 量 の 良 質 瀝 青 炭 の 生 産 割 合 が 徐 々に 減 少 する 傾 向 に 向 かう 中 世 界 の 低 品 位 炭 の 生 産 量 貿 易 量 は 増 加 している 瀝 青 炭 との 価 格 優 位 性 を 維 持 しており 今 後 もインドネシアからの 低 品 位 炭 輸 入 が 大 勢 を 占 めると 考 えられる 開 発 が 進 んでいる 米 国 PRB(Powder River Basin) 炭 ( 亜 瀝 青 炭 )については 米 国 における 環 境 規 制 等 により 太 平 洋 市 場 へ 出 てくる 可 能 性 は 高 いが 現 在 は 米 国 の 太 平 洋 側 の 港 湾 能 力 が 低 いことが 輸 出 増 のボトルネックになって いる 現 在 日 本 から 様 々な 低 品 位 炭 の 利 用 技 術 が 実 用 段 階 に 来 ており コスト 面 で の 問 題 が 解 決 できれば 近 い 将 来 には 産 炭 国 で 改 質 された 低 品 位 炭 が 国 に 輸 入 される 可 能 性 がある 日 本 でも 既 存 のボイラへの 低 品 位 炭 混 焼 の 拡 大 に 向 けた 技 術 検 討 に 加 え IGCCといった 低 品 位 炭 を 使 用 した 発 電 技 術 の 技 術 開 発 が 進 められており こ の 技 術 が 普 及 していけば 低 品 位 炭 の 日 本 への 輸 入 は 徐 々に 増 加 し 低 品 位 炭 の 使 用 は 増 えるものと 思 われる 43

45 今 後 の 課 題 経 済 評 価 では 低 品 位 炭 の 混 炭 比 率 が 上 がるに 伴 い 燃 料 コスト が 下 がるが 発 電 効 率 の 低 下 や 石 炭 取 扱 量 の 増 加 自 然 発 火 対 策 ミルでのトラブル 対 策 事 前 乾 燥 などの 費 用 が 必 要 と なることから 各 課 題 に 対 する 技 術 的 改 善 が 必 要 である インドネシアでは 今 後 経 済 成 長 に 伴 う 電 力 需 要 に 対 応 するた めに 山 元 発 電 所 の 建 設 が 続 くと 思 われるが その 場 合 低 品 位 炭 は 山 元 発 電 所 へDMOに 従 って 優 先 的 に 使 用 されることが 予 想 され 低 品 位 炭 の 日 本 への 輸 入 へ 影 響 を 与 える 懸 念 があ る また 輸 出 規 制 付 加 価 値 の 義 務 化 の 石 炭 への 適 用 が 検 討 されている 44

46 まとめ 低 品 位 炭 はインドネシアをはじめとしてロシア 米 国 中 国 等 に 大 量 に 賦 存 しており コスト 面 の 他 石 炭 供 給 の 安 定 化 やソースの 分 散 化 の 面 からも 今 後 益 々 重 要 なエネル ギー 源 になると 考 えられる 我 が 国 においても 燃 料 調 達 コストの 低 減 や 将 来 的 な 高 品 位 炭 の 減 少 を 見 据 え 低 品 位 炭 の 活 用 が 徐 々に 進 んでいる 現 状 での 主 な 輸 入 元 はインドネシア ロシア 及 び 米 国 であるが 最 大 の 低 品 位 炭 輸 出 国 であるインドネシアでは 石 炭 の 輸 出 規 制 や 高 付 加 価 値 化 の 導 入 など 懸 念 要 素 もある 低 品 位 炭 の 輸 入 は 近 年 中 国 とインドによって 活 発 に 行 われ また 韓 国 においても 低 品 位 炭 の 輸 入 増 加 によって 発 電 所 における 平 均 使 用 カロリーは 年 々が 低 下 している 自 然 発 火 防 止 対 策 として 通 常 の 貯 炭 場 での 散 水 対 策 温 度 モニタリングなどの 他 貯 炭 期 間 の 短 縮 が 行 われている インド 中 国 インドネシアでは 自 然 発 火 の 経 験 はある ものの 大 きな 問 題 となっていない 低 品 位 炭 の 使 用 量 の 増 加 に 対 応 するためのボイラやミル 等 の 改 造 や 低 品 位 炭 の 利 用 に 係 る 技 術 開 発 が 進 められており ICGG 等 で 低 品 位 炭 が 使 用 可 能 な 石 炭 火 力 発 電 所 も 建 設 段 階 に 来 ていることから 今 後 低 品 位 炭 の 使 用 量 は 徐 々に 増 加 するものと 予 想 される 世 界 的 にも 低 品 位 炭 の 改 質 や 利 用 技 術 が 実 用 段 階 に 来 ており コスト 面 での 問 題 が 解 決 できれば 近 い 将 来 には 産 炭 国 で 改 質 された 低 品 位 炭 やガス 化 或 いは 化 学 品 水 素 等 に 変 換 されて 我 が 国 に 輸 入 される 日 もそう 遠 くないと 考 えられる 45