産業トピックス

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1 平 成 2 年 (28 年 )9 月 12 日 ~オリンピック 後 難 度 を 増 す 政 策 運 営 ~ 1. 経 済 動 向 (1)オリンピック 後 の 景 気 後 退 回 避 策 中 国 では 未 だ 実 質 GDP が 二 桁 成 長 ながら 景 気 は 減 速 傾 向 にあり オ リンピックという 節 目 を 経 て 景 気 後 退 に 陥 るのではないかという 危 惧 が 広 がっている こうしたなか 政 府 は 従 来 のインフレ 抑 制 最 優 先 から エネルギー 引 き 締 めの 価 悪 格 影 を 成 長 維 持 とインフレ 抑 制 の 両 睨 みに 方 針 転 換 した これを 踏 まえ 引 き 響 大 が 幅 大 引 きい き 上 中 げ 締 めによる 打 撃 がとくに 大 きかった 中 小 企 業 を 中 心 にテコ 入 れ 策 が 本 格 小 企 業 化 している 対 策 が 中 心 7 月 下 旬 から 当 局 は 中 小 企 業 向 けに 限 定 して 銀 行 の 貸 出 枠 を 拡 大 したのに 続 き 8 月 4 日 付 けの 中 国 人 民 銀 行 ( 中 央 銀 行 ) 財 政 部 人 的 資 源 社 会 保 障 部 連 名 の 通 達 では 小 口 融 資 制 度 の 対 象 を 失 業 者 や 労 働 集 約 型 の 小 企 業 に 拡 大 したうえ 融 資 限 度 額 の 引 き 上 げや 利 子 補 填 などの 措 置 を 盛 り 込 んだ それでも 元 来 中 小 企 業 は 銀 行 からの 融 資 獲 得 が 難 しく 親 戚 友 人 や 非 合 法 金 融 への 依 存 が 大 きいとみられることから 国 家 レベルの 中 小 企 業 銀 行 構 想 が 浮 上 している また 地 方 レベルでは 先 行 して 中 小 企 業 向 け 金 融 機 関 の 設 立 に 動 いている もっとも ポストオリンピックの 落 ち 込 みはさほど 大 きいものとは 考 ポストオリンピッ えられない オリンピック 会 期 中 の 8 月 17 日 に 国 家 発 展 改 革 委 員 会 マ クの 落 ち 込 みはさ クロ 経 済 研 究 院 の 王 一 鳴 副 院 長 が 行 った 記 者 会 見 によれば 北 京 の GDP ほど 大 きくない は 中 国 全 体 の 3.6%と 過 去 のオリンピックのケースと 比 較 しても 小 さい 方 である( 第 1 図 ) また 約 3, 億 元 にのぼるオリンピック 関 連 建 設 インフラ 投 資 は 過 去 4 年 に 分 けて 投 入 されたため 各 年 の 固 定 資 産 投 資 に 占 めるシェアは.55%~1.6%に 過 ぎないとのことである 1

2 第 1 図 : 五 輪 開 催 都 市 GDP の 当 該 国 GDP に 対 する 比 率 ( 五 輪 開 催 時 点 ) (%) 輸 入 代 金 延 払 の 規 制 強 化 で 企 業 の 資 金 繰 り 悪 化 の 恐 れ 日 本 メキシコ ( 東 京 ) ドイツ 1972 カナダ 1976 ロシア 198 米 国 (LA) 1984 韓 国 (ソウル) 1988 スペイン 米 国 豪 州 1992 (アトランタ) ギリシャ 中 国 ( 北 京 ) ( 注 ) 中 国 と 北 京 市 のGDP 総 額 は28 年 上 半 期 の 数 値 を 使 用 ( 資 料 )City Mayor 統 計 世 界 銀 行 などより 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 経 済 調 査 室 作 成 (2) 貿 易 黒 字 は 小 幅 縮 小 輸 出 には 人 民 元 高 や 輸 出 増 税 などの 抑 制 効 果 が 顕 在 化 輸 入 は 国 際 商 品 価 格 高 騰 の 影 響 で 押 し 上 げ 貿 易 黒 字 は 3 年 に 渡 る 大 幅 拡 大 で 27 年 には GDP 比 8%にまで 膨 ら み 対 外 摩 擦 や 過 剰 流 動 性 などの 問 題 を 深 刻 化 させた しかし 28 年 1~8 月 には 輸 出 の 伸 びが 前 年 比 +22.4%と 減 速 する 一 方 輸 入 の 伸 びは 同 +3.%にまで 高 まり 貿 易 黒 字 は 1,52 億 ドルと 前 年 同 期 の 1,621 億 ドルから 縮 小 した 輸 出 には 人 民 元 高 に 加 え 輸 出 増 税 措 置 や 加 工 貿 易 規 制 による 抑 制 効 果 がようやく 顕 在 化 してきたとみられる 実 際 主 たる 輸 出 抑 制 対 象 とされているエネルギー 多 消 費 型 産 業 の 鉄 鋼 非 鉄 金 属 や 労 働 集 約 型 産 業 の 繊 維 アパレルなどで 輸 出 減 速 が 目 立 つ( 第 2 図 ) 一 方 輸 入 は 国 際 商 品 価 格 高 騰 の 影 響 で 押 し 上 げられている 面 が 大 きい 原 油 石 油 製 品 ならびに 鉄 鉱 石 の 輸 入 は 数 量 ベースでは 1~2 割 の 増 加 にとどまるが 金 額 ベースでは 倍 近 くに 増 えている( 第 1 表 ) 他 の 鉱 物 資 源 でも 同 様 の 傾 向 がある 第 1 表 : 資 源 輸 入 額 ( 億 ドル) 原 油 石 油 製 品 鉄 鉱 石 27 年 1~8 月 年 1~8 月 増 加 額 金 額 増 加 率 86.1% 126.8% 118.1% 数 量 増 加 率 8.7% 18.3% 22.6% ( 資 料 ) 中 国 海 関 統 計 より 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 経 済 調 査 室 作 成 2

3 第 2 図 : 輸 出 入 動 向 (%) 貿 易 収 支 ( 右 目 盛 ) 輸 出 伸 び 率 輸 入 伸 び 率 ( 億 ドル) ( 前 年 比 %) 輸 出 全 体 ( 前 年 比 %) 輸 入 全 体 鉱 産 品 光 学 映 像 化 学 機 械 電 気 機 器 鉄 鋼 非 鉄 金 属 機 械 電 気 機 器 履 物 家 具 玩 具 繊 維 アパレル 鉄 鋼 非 鉄 金 属 ( 資 料 )CEIC より 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 経 済 調 査 室 作 成 労 働 集 約 型 を 中 心 に 中 小 企 業 の 経 営 難 が 問 題 化 こうした 足 元 の 動 きは マクロレベルでは 貿 易 収 支 均 衡 化 へ 向 かう 望 ましいものながら ミクロレベルでは 労 働 集 約 型 を 中 心 に 中 小 企 業 の 経 営 難 という 問 題 を 引 き 起 こしている 国 家 発 展 改 革 委 員 会 中 小 企 業 司 によると 28 年 前 半 で 6 万 7, 社 の 中 小 企 業 が 倒 産 したが とくに 繊 維 産 業 に 限 定 すれば 1 万 社 が 倒 産 し 全 体 の 3 分 の 2 が 再 編 を 迫 られ ているとのことである これが 冒 頭 にもあるとおり 中 小 企 業 対 策 の 拡 充 につながっている (3) 独 占 禁 止 法 の 施 行 28 年 8 月 1 日 から 独 占 禁 止 法 が 施 行 された 1カルテル 2 市 場 に おける 支 配 的 地 位 の 濫 用 3 競 争 を 排 除 制 限 する 企 業 の 統 合 など を 独 占 行 為 として 禁 止 しているところは 先 進 諸 国 と 同 様 である 加 えて 行 政 権 力 の 乱 用 により 市 場 競 争 を 阻 害 する 行 政 独 占 が 禁 止 対 象 として 盛 り 込 まれているところが 中 国 的 特 徴 といえる 行 政 独 占 に 対 する これを 受 けて 独 禁 法 に 基 づく 初 の 訴 訟 案 件 は 行 政 独 占 に 対 するもの 訴 訟 案 件 は 不 受 理 となった 同 法 施 行 直 後 に 北 京 の IT 関 連 企 業 である 北 京 兆 信 新 息 技 術 な に ど 4 社 が 国 家 品 質 監 督 検 査 検 疫 総 局 による 傘 下 企 業 の 商 品 認 証 システ 3

4 独 禁 法 抵 触 を 避 け るための 対 応 が 急 務 ムへの 強 制 加 入 を 不 服 として 北 京 市 第 一 中 級 人 民 法 院 ( 地 裁 )に 提 訴 し た 今 後 も 行 政 に 対 する 民 間 企 業 からの 訴 訟 案 件 が 増 えるとの 見 方 もあ ったが 9 月 初 頭 には 同 法 院 が 訴 えを 不 受 理 としたことが 明 らかとなり 失 望 が 広 がっている ただし 4 社 は 上 級 裁 判 所 に 改 めて 提 訴 する 模 様 で ある 外 資 系 企 業 の 立 場 からは むしろ 同 法 への 抵 触 を 避 けるための 対 応 が 急 務 となっている 中 国 では 業 界 団 体 主 導 で 価 格 カルテルが 常 態 化 しているだけに 注 意 を 要 する また メーカーによる 販 売 店 に 対 する 価 格 拘 束 も 同 法 違 反 の 恐 れがあり 見 直 しが 進 んでいる これらの 違 反 行 為 に 対 しては 前 年 度 売 上 高 の 1~1%の 制 裁 金 が 規 定 されているが 仮 に EU 同 様 連 結 企 業 ベースの 世 界 売 上 高 が 対 象 となれば 巨 額 の 負 担 となる すでに 国 内 の 弁 護 士 が マイクロソフトに 対 し 支 配 的 地 位 の 濫 用 に 基 づく 高 値 販 売 に 対 し 1 億 ドルの 罰 金 を 科 すよう 要 求 する 調 査 申 請 を 提 出 8 月 21 日 に 国 家 発 展 改 革 委 員 会 から 受 理 の 通 知 を 受 けたと 報 じら れている 日 本 の 法 律 家 は 極 端 に 恣 意 的 な 運 用 はなされないとみるものの 判 断 がノウハウ 不 足 から 過 度 に 厳 しくなったり 外 資 に 不 利 となったりす る 可 能 性 が 指 摘 されている 統 一 的 な 独 立 した 独 占 禁 止 執 行 機 関 は 設 置 されず 1 国 家 発 展 改 革 委 員 会 が 価 格 に 関 わる 独 占 行 為 2 商 務 部 が 事 業 者 集 中 の 審 査 3 国 家 工 商 行 政 管 理 総 局 が 価 格 独 占 行 為 を 除 く 独 占 的 協 定 と 支 配 的 地 位 の 乱 用 と 権 限 が 分 割 されたことも 事 態 を 複 雑 化 さ せる 恐 れがある 2. 金 融 情 勢 (1) 人 民 元 相 場 人 民 元 相 場 は 7 月 半 ばをピークに 下 落 基 調 に 転 換 人 民 元 の 対 ドル 相 場 は 7 月 16 日 をピークに 下 落 基 調 に 転 じ 8 月 の 月 間 騰 落 率 は.9%となった 月 間 で 下 落 したのは 26 年 5 月 以 来 の ことである この 背 景 には 世 界 経 済 の 減 速 に 伴 い 輸 出 の 失 速 を 回 避 しようとする 当 局 の 意 図 が 指 摘 されている 実 際 全 人 代 常 務 委 員 会 の 成 思 危 副 委 員 長 はファイナンシャルタイムズ 紙 のインタビューで ドル 安 が 収 まってきたという 現 状 認 識 も 踏 まえ 人 民 元 の 対 ドル 相 場 上 昇 を 加 速 させる 必 要 はないとの 見 方 を 示 した 確 かに 25 年 7 月 の 切 り 上 げ 前 に 比 べれば 対 ドル 相 場 はすでに 2% 以 上 上 昇 し( 第 3 図 ) サブプライム 危 機 の 影 響 も 加 わり 本 年 1~8 月 に 対 米 輸 出 は 前 年 比 +1.6%まで 低 下 している また NDF 相 場 をみて も 人 民 元 の 先 高 観 は 急 速 に 弱 まっている 4

5 ( 人 民 元 /ドル) 人 民 元 人 民 元 NDF1 年 ( 資 料 )CEIC 等 より 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 経 済 調 査 室 作 成 米 国 でなお 残 る 人 民 元 高 圧 力 第 3 図 : 人 民 元 相 場 の 推 移 (%) 切 り 上 げ 前 と 比 べた 対 ドル 上 昇 率 /7/21 25/1/7 25/12/24 26/3/12 26/5/29 26/8/15 26/11/1 27/1/18 27/4/6 27/6/23 27/9/9 27/11/26 28/2/12 28/4/3 28/7/17 こうしたなかで 米 国 では サブプライム 危 機 の 広 がりもあり 人 民 元 問 題 への 関 心 は 薄 れている 感 がある しかし 議 会 の 一 部 では ボー カス 財 政 委 員 長 ドッド 銀 行 委 員 長 らを 中 心 に 対 中 為 替 法 案 成 立 を 目 指 す 動 きが 再 始 動 している また 財 務 省 は 8 月 28 日 に 公 表 した 議 会 向 け 報 告 書 で IMF の 為 替 政 策 サーベイランスについて 27 年 6 月 に 強 化 策 を 打 ち 出 したにもかかわらず 為 替 政 策 に 問 題 のある 国 の 特 定 に 消 極 的 である と 批 判 している 同 報 告 書 で 中 国 に 対 する 経 済 審 査 報 告 が 完 了 していない 旨 を 指 摘 しているところからみても ターゲットが 中 国 にあることは 明 白 で 依 然 として 元 高 圧 力 に 変 わりはないとみられ る ここからすれば 人 民 元 相 場 が 現 水 準 にとどまるとは 考 えにくい (2) 株 価 動 向 株 価 下 落 には 歯 止 めがかからず 株 価 は 27 年 1 月 以 降 の 下 落 傾 向 に 歯 止 めがかかっていない( 第 4 図 ) オリンピック 後 の 大 規 模 な 財 政 出 動 に 対 する 投 資 家 の 期 待 感 から 一 時 的 に 上 昇 したこともあったが 引 き 締 め 政 策 に 大 きな 転 換 がみられ なかったため 長 続 きはしなかった 8 月 は 売 却 解 禁 となる 非 流 通 株 ( 注 ) 数 が 億 株 と 前 月 の 8 倍 に 達 したことも 投 資 家 心 理 を 冷 やす 要 因 と なったとみられる もっとも 実 際 に 売 却 された 非 流 通 株 数 は 4.8 億 株 と 前 月 の 半 分 程 度 にとどまった ( 注 ) 中 国 の 株 式 は 国 家 株 ( 国 家 が 保 有 する 株 ) 法 人 株 ( 法 人 が 持 合 で 保 有 する 株 ) などの 非 流 通 株 と 一 般 の 個 人 投 資 家 が 保 有 する 流 通 株 に 分 かれる 25 年 に 非 流 通 株 を 流 通 させるという 改 革 が 開 始 されたが 11 年 の 凍 結 期 間 2 大 株 主 に 対 する 売 却 制 限 など 急 激 な 株 式 需 給 悪 化 を 抑 える 仕 組 みがある 5

6 第 4 図 : 株 価 動 向 (9 年 12 月 19 日 =1) 7, 6, 26 年 13.4% 27 年 96.7% 28 年 初 ~ 59% 5, 4, 3, 2, 1, 6/ / / ( 注 ) 内 の%は 矢 印 で 示 された 期 間 の 株 価 変 動 率 ( 資 料 )CEICより 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 経 済 調 査 室 作 成 ( 年 / 月 ) 証 券 市 場 対 策 は 長 期 的 な 視 点 からの 市 場 健 全 化 を 重 視 証 券 監 督 管 理 委 員 会 ( 証 監 会 )は 法 人 株 主 が 保 有 株 を 裏 付 けとする 他 社 株 転 換 債 を 発 行 することを 認 める 策 を 導 入 し 非 流 通 株 の 大 量 放 出 への 懸 念 を 抑 制 しようと 図 ったが 発 行 条 件 が 厳 しいことなどもあり 効 果 は 疑 問 視 されている さらに 証 監 会 は 配 当 政 策 の 充 実 を 促 す 措 置 を 打 ち 出 し 上 海 深 セ ン 両 証 券 取 引 所 は 上 場 規 則 を 外 国 企 業 の 上 場 を 念 頭 に 置 いた 形 で 改 訂 し ている 逆 資 産 効 果 がほとんどみられないだけに 短 期 的 な 株 価 維 持 策 というよりも 長 期 的 な 視 点 からの 市 場 整 備 策 という 色 彩 が 濃 い 未 成 熟 な 市 場 でバブルを 招 いたことからすれば こうしたスタンスはマクロ 経 済 的 には 妥 当 なものと 評 価 できよう ( 中 村 明 萩 原 陽 子 ) 照 会 先 : 経 済 調 査 室 ( 次 長 佐 久 間 ) TEL: 当 資 料 は 情 報 提 供 のみを 目 的 として 作 成 されたものであり 金 融 商 品 の 売 買 や 投 資 など 何 らかの 行 動 を 勧 誘 するものではありません ご 利 用 に 関 しては すべてお 客 様 御 自 身 でご 判 断 下 さいますよう 宜 し くお 願 い 申 し 上 げます 当 資 料 は 信 頼 できると 思 われる 情 報 に 基 づいて 作 成 されていますが 当 室 はそ の 正 確 性 を 保 証 するものではありません 内 容 は 予 告 なしに 変 更 することがありますので 予 めご 了 承 下 さい また 当 資 料 は 著 作 物 であり 著 作 権 法 により 保 護 されております 全 文 または 一 部 を 転 載 す る 場 合 は 出 所 を 明 記 してください また 当 資 料 全 文 は 弊 行 ホームページ 覧 いただけます 6

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