財務書類の記載要領

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1 総 務 省 方 式 改 訂 モデル 財 務 書 類 の 記 載 要 領 ( 改 訂 版 ) 平 成 22 年 3 月

2 はじめに 現 在 各 地 方 公 共 団 体 において 地 方 公 会 計 整 備 の 取 組 が 進 められているところですが 総 務 省 方 式 改 訂 モデル( 以 下 改 訂 モデル という )による 財 務 書 類 の 整 備 については 特 に 中 小 団 体 における 整 備 を 促 進 するため 平 成 21 年 2 月 に 作 業 用 ワークシート 及 び 記 載 要 領 が 提 供 され 多 くの 団 体 で 利 用 されているところです このように 作 業 用 ワークシート 及 び 記 載 要 領 は 財 務 書 類 の 効 率 的 な 作 成 に 大 きな 役 割 を 果 たしているものといえますが 財 務 書 類 の 活 用 など 地 方 公 会 計 の 取 組 をさらに 一 層 推 進 していく ためには 各 団 体 において 地 方 公 会 計 に 関 する 知 見 の 蓄 積 と 拡 大 を 図 っていくことが 必 要 である ことから 今 回 記 載 要 領 の 改 訂 を 行 うこととしました 改 訂 にあたっては 改 訂 モデルの 理 解 促 進 の 観 点 から 記 載 要 領 の 構 成 を 総 論 ( 理 論 編 )と 各 論 とに 分 けることとし 総 論 では 改 訂 モデルの 理 論 的 な 解 説 を 加 えることとしました また 各 論 で は 従 来 の 記 載 要 領 におけるワークシートへの 入 力 に 関 する 記 述 を 活 かしつつ これに 評 価 ( 計 上 額 の 算 定 ) 解 説 複 式 仕 訳 についての 新 たな 記 述 を 加 えています これにより 単 に 財 務 書 類 を 作 成 するということに 留 まらず 複 式 簿 記 発 生 主 義 といった 企 業 会 計 的 手 法 を 含 む 地 方 公 会 計 の 理 解 に 役 立 てていただくことに 配 慮 しました また これまでに 公 表 されている 新 地 方 公 会 計 制 度 研 究 会 報 告 書 ( 以 下 制 度 研 報 告 書 と いう ) 新 地 方 公 会 計 制 度 実 務 研 究 会 報 告 書 ( 以 下 実 務 研 報 告 書 という ) 地 方 公 共 団 体 財 務 書 類 作 成 にかかる 基 準 モデル 及 び 地 方 公 共 団 体 財 務 書 類 作 成 にかかる 総 務 省 方 式 改 訂 モデル に 関 する Q&A ( 以 下 Q&A という ) 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 資 産 評 価 実 務 手 引 ( 以 下 資 産 評 価 実 務 手 引 という ) 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 連 結 財 務 書 類 作 成 実 務 手 引 についても 改 訂 モデルの 体 系 的 な 理 解 の 観 点 から 必 要 な 範 囲 で 言 及 することとしまし た 各 団 体 におかれては このような 改 訂 の 趣 旨 を 踏 まえ 本 記 載 要 領 を 十 分 に 活 用 していただき 地 方 公 会 計 改 革 を 一 層 進 めていただくことを 期 待 します 各 論 における 凡 例 制 : 新 地 方 公 会 計 制 度 研 究 会 報 告 書 実 : 新 地 方 公 会 計 制 度 実 務 研 究 会 報 告 書 Q&A: 地 方 公 共 団 体 財 務 書 類 作 成 にかかる 基 準 モデル 及 び 地 方 公 共 団 体 財 務 書 類 作 成 に かかる 総 務 省 方 式 改 訂 モデル に 関 する Q&A 資 産 手 引 : 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 資 産 評 価 実 務 手 引 1

3 目 次 Ⅰ. 総 論 ( 理 論 編 ) 1. 公 会 計 の 位 置 付 け 5 (1) 会 計 の 意 義 5 (2) 会 計 の 分 類 5 2. 改 訂 モデルの 基 本 的 な 考 え 方 6 (1) 発 生 主 義 の 概 念 6 (2) 複 式 簿 記 ( 仕 訳 )の 構 造 8 (3) 資 産 の 評 価 10 (4) 税 収 の 捉 え 方 財 務 書 類 の 基 本 構 造 13 (1) 財 務 書 類 の 構 成 要 素 13 (2) 財 務 書 類 4 表 の 関 係 14 (3) 財 務 書 類 4 表 の 意 義 14 Ⅱ. 各 論 貸 借 対 照 表 資 産 の 部 1. 公 共 資 産 19 (1) 有 形 固 定 資 産 19 (2) 売 却 可 能 資 産 投 資 等 27 (1) 投 資 及 び 出 資 金 27 (2) 貸 付 金 33 (3) 基 金 等 38 (4) 長 期 延 滞 債 権 44 (5) 回 収 不 能 見 込 額 流 動 資 産 46 (1) 現 金 預 金 46 (2) 未 収 金 49 負 債 の 部 1. 固 定 負 債 50 (1) 地 方 債 50 (2) 長 期 未 払 金 51 2

4 (3) 退 職 手 当 引 当 金 54 (4) 損 失 補 償 等 引 当 金 流 動 負 債 58 (1) 翌 年 度 償 還 予 定 地 方 債 58 (2) 短 期 借 入 金 ( 翌 年 度 繰 上 充 用 金 ) 59 (3) 未 払 金 60 (4) 翌 年 度 支 払 予 定 退 職 手 当 61 (5) 賞 与 引 当 金 63 純 資 産 の 部 1. 公 共 資 産 等 整 備 国 県 補 助 金 等 公 共 資 産 等 整 備 一 般 財 源 等 その 他 一 般 財 源 資 産 評 価 差 額 70 注 記 1-1. 他 会 計 及 び 民 間 への 支 出 金 により 形 成 された 資 産 上 の 支 出 金 に 充 当 された 財 源 債 務 負 担 行 為 に 関 する 情 報 地 方 債 残 高 のうち 地 方 交 付 税 の 算 定 の 基 礎 に 含 まれる 金 額 普 通 会 計 の 将 来 負 担 に 関 する 情 報 土 地 及 び 減 価 償 却 累 計 額 80 行 政 コスト 計 算 書 1. 経 常 行 政 コスト 81 (1) 人 にかかるコスト 81 (2) 物 にかかるコスト 85 (3) 移 転 支 出 的 なコスト 89 (4) その 他 のコスト 経 常 収 益 97 純 資 産 変 動 計 算 書 1. 期 首 純 資 産 残 高 純 経 常 行 政 コスト 一 般 財 源 補 助 金 等 受 入 臨 時 損 益 科 目 振 替 109 3

5 7. 資 産 評 価 替 えによる 変 動 額 無 償 受 贈 資 産 受 入 その 他 期 末 純 資 産 残 高 120 資 金 収 支 計 算 書 1. 経 常 的 収 支 の 部 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 投 資 財 務 的 収 支 の 部 翌 年 度 繰 上 充 用 金 増 減 額 期 首 歳 計 現 金 残 高 注 記 141 4

6 Ⅰ. 総 論 ( 理 論 編 ) 1. 公 会 計 の 位 置 付 け (1) 会 計 の 意 義 会 計 は 一 般 的 に ある 特 定 の 経 済 主 体 が 営 む 経 済 活 動 を 貨 幣 額 で 測 定 記 録 し かつ 伝 達 する 行 為 と 付 けられます すなわち ある 主 体 が ある 対 象 に 対 して 経 済 活 動 の 測 定 結 果 を 報 告 する 行 為 ということです したがって 会 計 は 報 告 主 体 をどのように 捉 えるか 誰 を 報 告 対 象 とするかという 観 点 から 分 類 することができます (2) 会 計 の 分 類 1 報 告 主 体 による 分 類 報 告 主 体 による 分 類 とは 誰 が 報 告 するのかという 点 からみた 分 類 です 報 告 主 体 は その 主 体 の 主 目 的 が 営 利 目 的 か 否 かにより 大 きく 二 つに 分 類 されます 営 利 を 目 的 とす る 企 業 が 報 告 主 体 の 場 合 は 企 業 会 計 であり 営 利 を 目 的 としない 国 や 地 方 公 共 団 体 等 の 公 的 主 体 が 報 告 主 体 であれば 公 会 計 ということになります なお 公 会 計 のうち 地 方 公 共 団 体 を 中 心 とする 公 的 主 体 を 報 告 主 体 とするものが 地 方 公 会 計 と 呼 ばれます 2 報 告 対 象 による 分 類 報 告 対 象 による 分 類 とは 誰 に 対 して 報 告 するのかという 点 からみた 分 類 です 報 告 対 象 は 大 きく 外 部 者 と 内 部 者 に 分 類 することができ 財 務 会 計 は 外 部 報 告 目 的 の 会 計 管 理 会 計 は 内 部 報 告 目 的 の 会 計 とされています では 外 部 報 告 内 部 報 告 は 具 体 的 に 誰 に 対 して 行 われるのでしょうか 企 業 会 計 と 地 方 公 会 計 において 報 告 対 象 者 ( 情 報 利 用 者 )として 想 定 される 者 をまとめると 下 表 のようになります 外 部 報 告 と 内 部 報 告 の 対 象 企 業 会 計 地 方 公 会 計 外 部 報 告 債 権 者 株 主 投 資 家 等 住 民 議 会 投 資 家 等 内 部 報 告 経 営 者 ( 役 員 層 ) 執 行 機 関 等 ( 首 長 等 ) ここで 重 要 なのは 誰 に 対 する 報 告 なのかによって 報 告 すべき 内 容 や 方 法 が 異 なるとい う 点 です 例 えば 地 方 公 会 計 でみた 場 合 住 民 が 知 りたい 情 報 と 首 長 が 知 りたい 情 報 とは 必 ずしも 一 致 しません これらの 点 をまとめると 下 表 のようになります 5

7 財 務 会 計 と 管 理 会 計 の 対 比 財 務 会 計 管 理 会 計 目 的 外 部 報 告 目 的 内 部 報 告 目 的 特 性 正 確 性 比 較 可 能 性 を 重 視 合 目 的 性 随 時 性 を 重 視 方 法 ルールに 基 づく 集 計 処 理 ルールに 基 づく 開 示 利 用 目 的 に 応 じた 集 計 処 理 利 用 目 的 に 応 じた 提 示 報 告 内 容 概 括 的 具 体 的 詳 述 的 制 度 研 報 告 書 では 今 般 の 新 地 方 公 会 計 制 度 の 整 備 目 的 として 外 部 へのわかりやす い 財 務 情 報 の 開 示 が 不 可 欠 とされていますが このような 会 計 は 財 務 会 計 に 位 置 付 けら れるものです したがって 正 確 性 はもちろんのこと 比 較 可 能 性 が 重 視 されることから 財 務 書 類 の 作 成 については ルールに 基 づく 集 計 処 理 開 示 が 重 要 となります このルールに 相 当 するのが 制 度 研 報 告 書 や 実 務 研 報 告 書 Q&A 等 になります 2. 改 訂 モデルの 基 本 的 考 え 方 改 訂 モデルは 平 成 12 年 及 び 13 年 に 公 表 された 地 方 公 共 団 体 の 総 合 的 な 財 政 分 析 に 関 する 調 査 研 究 会 報 告 書 に 示 された 方 法 ( 以 下 旧 総 務 省 方 式 という )を 改 訂 したものであり 制 度 研 報 告 書 2 基 本 的 考 え 方 において 発 生 主 義 を 活 用 した 基 準 設 定 とともに 複 式 簿 記 の 考 え 方 の 導 入 を 図 る とあるとおり 旧 総 務 省 方 式 に 発 生 主 義 複 式 簿 記 の 考 え 方 をより 一 層 採 り 入 れたものです その 一 方 で 実 務 上 の 負 荷 という 点 にも 配 慮 し 複 式 簿 記 に 基 づいて 記 帳 された 帳 簿 によることなく 従 来 の 決 算 データ( 決 算 統 計 等 )を 活 用 する 方 法 も 認 めています したがって 改 訂 モデルは 発 生 主 義 複 式 簿 記 の 基 本 的 考 え 方 をその 基 礎 としつつ 財 務 書 類 の 作 成 における 実 務 にも 配 慮 したモデルといえます 以 下 では 発 生 主 義 複 式 簿 記 資 産 の 評 価 税 収 の 捉 え 方 といった 改 訂 モデルの 基 本 的 考 え 方 を 解 説 することとします (1) 発 生 主 義 の 概 念 発 生 主 義 に 対 するものとして 現 金 主 義 があります 現 金 主 義 とは 現 金 の 収 支 ( 増 減 )を 基 準 とした 会 計 処 理 の 方 法 です したがって 現 金 の 動 きがない 限 り 会 計 処 理 は 必 要 とされ ません 現 金 主 義 の 身 近 な 例 を 挙 げますと 家 計 簿 やお 小 遣 い 帳 が 相 当 します また 同 様 に 現 行 のいわゆる 官 庁 会 計 も 現 金 主 義 によるものであり 歳 入 や 歳 出 という 現 金 の 出 納 に 従 っ て 会 計 上 の 記 録 がなされます 現 金 主 義 の 特 徴 としては 客 観 的 な 把 握 が 可 能 であり 公 金 の 6

8 適 正 な 出 納 管 理 に 資 するものですが 現 金 支 出 の 伴 わないコストを 把 握 することができないと いう 点 が 挙 げられます これに 対 して 発 生 主 義 とは 経 済 的 事 実 の 発 生 を 基 準 とした 会 計 処 理 の 方 法 であり 企 業 会 計 の 基 礎 となっている 考 え 方 です 現 金 だけでなく より 広 い 概 念 としての 経 済 的 資 源 の 増 減 を 会 計 処 理 の 対 象 とする 考 え 方 ともいえます したがって 現 金 も 経 済 的 資 源 に 該 当 しま すので 現 金 が 増 減 した 場 合 にももちろん 会 計 処 理 を 行 いますが たとえ 現 金 の 動 きがなかっ たとしても 現 金 以 外 の 経 済 的 価 値 が 増 減 した 場 合 には 会 計 処 理 がなされます 例 えば 今 年 度 (1 年 度 ) 初 めに 入 庁 したある 職 員 が 30 年 後 (30 年 度 末 )に 退 職 し 退 職 手 当 30 が 支 給 されるとします 現 金 主 義 の 場 合 実 際 に 退 職 手 当 が 支 給 される 30 年 度 までは 何 ら 会 計 処 理 はなされず 30 年 度 の 支 給 時 に 退 職 手 当 30 の 歳 出 が 記 録 されることになりま す 現 金 主 義 の 場 合 歳 出 歳 出 0 歳 出 0 歳 出 0 歳 出 30 1 年 度 28 年 度 29 年 度 30 年 度 年 度 発 生 主 義 の 場 合 勤 続 期 間 中 であっても 将 来 その 職 員 に 対 して 退 職 手 当 を 支 給 する 義 務 ( 負 の 経 済 的 資 源 )が 発 生 しているものと 考 えます たとえば 29 年 度 末 時 点 でこの 職 員 が 退 職 したとすると 29 の 退 職 手 当 を 支 給 する 必 要 がある 場 合 29 年 度 末 時 点 では 29 の 負 債 が 発 生 しているものとして 会 計 処 理 を 行 います また 一 方 でこの 退 職 手 当 を 支 給 する 義 務 の 増 加 を 各 年 度 の コスト( 費 用 ) として 認 識 し ます 30 年 度 末 時 点 でこの 職 員 が 退 職 したとすると 30 の 退 職 手 当 を 支 給 する 必 要 があるわ けですから 30 年 度 1 年 間 で 負 債 が 1 増 加 したことになりますので この 1 を 30 年 度 のコス ト( 費 用 )と 考 えて 会 計 処 理 を 行 います すなわち 実 際 に 当 該 職 員 に 現 金 支 給 している 給 与 手 当 以 外 にも 将 来 支 給 すべき 退 職 手 当 の 増 加 という 形 で 1 のコスト( 費 用 )が 発 生 していると 考 えることになります 実 際 に 退 職 手 当 が 支 給 されるのは 30 年 後 ですので この 間 現 金 の 支 出 はありませんが 発 生 主 義 はたとえ 現 金 の 増 減 がなくても 経 済 的 価 値 の 増 減 ( 退 職 手 当 コストの 発 生 )があっ た 時 に 会 計 処 理 をするものです 7

9 発 生 主 義 の 場 合 コスト コスト 1 負 債 1 勤 務 期 間 にわたって 費 用 計 上 コスト 1 負 債 28 コスト 1 負 債 29 コスト 1 負 債 30 支 払 30 1 年 度 28 年 度 29 年 度 30 年 度 年 度 会 計 処 理 の 対 比 1~30 年 度 30 年 度 支 給 時 発 生 主 義 コスト( 費 用 )の 発 生 負 債 の 発 生 負 債 の 減 少 現 金 の 減 少 現 金 主 義 - 退 職 手 当 の 歳 出 (2) 複 式 簿 記 ( 仕 訳 )の 構 造 発 生 主 義 に 基 づく 会 計 処 理 を 帳 簿 に 記 録 する 方 法 として 通 常 使 用 されるのが 複 式 簿 記 と いう 手 法 であり 一 つの 取 引 を 結 果 として 生 じた 事 象 とその 原 因 という 両 面 から 捉 えて 記 録 するものです 一 方 単 式 簿 記 とは 収 入 ( 支 出 ) 項 目 のみを 一 面 的 に 記 録 していく 方 法 で あり 家 計 簿 やお 小 遣 い 帳 がこれに 相 当 します 例 えば 先 述 の 退 職 手 当 について 29 年 度 の 複 式 簿 記 による 記 録 ( 仕 訳 )は 以 下 のように 行 われます - P / L - ( 借 方 ) 退 職 手 当 引 当 金 繰 入 等 - B / S - 1 ( 貸 方 ) 退 職 手 当 引 当 金 1 このように 複 式 簿 記 によると 1 のコスト( 費 用 )が 生 じているという 事 象 と 退 職 手 当 を 支 給 すべき 義 務 ( 負 債 )の 額 が 増 加 したという 事 象 を 一 つの 仕 訳 で 記 録 することができます 一 方 単 式 簿 記 では 収 入 ( 支 出 ) 項 目 のみを 一 面 的 に 記 録 しますので このような 現 金 の 増 減 を 伴 わない 経 済 的 資 源 の 増 減 を 記 録 することは 困 難 です また 単 なる 現 金 支 出 の 一 面 だけを 捉 えて 記 録 するのではなく 複 式 簿 記 により 二 面 的 に 記 録 することによりはじめて 資 産 や 負 債 のストック 情 報 の 把 握 が 可 能 になります 次 に 複 式 簿 記 に 基 づく 仕 訳 のルールについて 説 明 します 先 の 例 示 の 仕 訳 に 記 載 してい るように 仕 訳 には 借 方 (かりかた) と 貸 方 (かしかた) という 概 念 があります 向 かって 左 側 を 借 方 右 側 を 貸 方 といい 貸 借 対 照 表 の 一 番 上 にも 左 側 に 借 方 右 側 に 貸 方 8

10 と 記 載 されています [ 資 産 の 部 ] [ 負 債 の 部 ] 1 公 共 資 産 1 固 定 負 債 (1) 有 形 固 定 資 産 (1) 地 方 債 1 生 活 インフラ 国 土 保 全 2 教 育 貸 借 対 照 表 ( 平 成 年 3 月 31 日 現 在 ) 借 方 貸 方 (2) 長 期 未 払 金 1 物 件 の 購 入 等 ( 単 位 : 千 円 ) 例 えば 小 学 校 校 舎 を 新 たに 整 備 し 現 金 5 億 円 を 支 出 した という 取 引 は 現 金 ( 資 産 ) 5 億 円 の 減 少 と 小 学 校 校 舎 ( 資 産 )5 億 円 の 増 加 として 二 面 的 に 捉 えることができます こ れは 以 下 の 仕 訳 のルールでいうと 資 産 の 減 少 と 資 産 の 増 加 に 当 たります 仕 訳 では 資 産 の 減 少 は 貸 方 に 資 産 の 増 加 は 借 方 に 記 載 するというルールになって います このほかにも 負 債 の 増 加 負 債 の 減 少 純 資 産 の 増 加 純 資 産 の 減 少 費 用 (コスト)の 発 生 収 益 の 発 生 といった 各 要 素 があり これら 各 要 素 の 仕 訳 のルール を 示 すと 下 図 のとおりです 線 で 結 ばれているのは 仕 訳 の 組 合 せになる 可 能 性 があることを 示 しています なお 複 式 仕 訳 は 以 下 の 仕 訳 のルールのように 貸 借 対 照 表 (B/S) 科 目 と 行 政 コスト 計 算 書 (P/L) 科 目 のみで 表 記 することができますが 本 書 各 論 における 複 式 仕 訳 の 例 示 において は 貸 借 対 照 表 (B/S) 科 目 と 行 政 コスト 計 算 書 (P/L) 科 目 のみでなく 純 資 産 変 動 計 算 書 (NWM) 科 目 及 び 資 金 収 支 計 算 書 (C/F) 科 目 も 含 めた 形 で 表 記 することとしました 例 えば 歳 計 現 金 の 増 減 については これを ( 借 方 ) 歳 計 現 金 (B/S) ( 貸 方 ) 歳 計 現 金 (B/S) と 表 記 するのではなく 歳 計 現 金 の 増 減 が 資 金 収 支 計 算 書 上 のどの 科 目 に 影 響 するかを 表 す ため ( 借 方 ) 公 共 資 産 等 売 却 収 入 (C/F) ( 貸 方 ) 公 共 資 産 整 備 支 出 (C/F) といった 表 記 を 行 っています 純 資 産 についても 同 様 です 仕 訳 のルール 借 方 貸 方 資 産 の 増 加 資 産 の 減 少 負 債 の 減 少 負 債 の 増 加 貸 借 対 照 表 項 目 純 資 産 の 減 少 純 資 産 の 増 加 費 用 (コスト)の 発 生 収 益 の 発 生 行 政 コスト 計 算 書 項 目 9

11 (3) 資 産 の 評 価 新 地 方 公 会 計 モデルでは 発 生 主 義 の 考 え 方 に 基 づき 複 式 簿 記 により 取 引 を 記 録 すること が 原 則 となりますが 記 録 する 際 にいくらで 記 録 するかという 問 題 が 生 じます すなわち 現 金 収 支 のみを 記 録 の 対 象 とする 場 合 は 実 際 に 収 入 あるいは 支 出 された 金 額 を 記 録 すればよ いということになりますが 広 く 経 済 的 資 源 を 記 録 するということになると それぞれの 経 済 的 資 源 特 に 現 金 以 外 の 資 産 をどのように 評 価 するかが 重 要 となります 1 資 産 概 念 と 公 正 価 値 の 意 義 資 産 評 価 実 務 手 引 では 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 資 産 概 念 として 将 来 の 資 金 流 入 をもたらすもの と 将 来 の 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するもの の 二 つが 挙 げられていま す 資 産 とは 上 記 のいずれかの 要 件 を 充 たすものになりますが 資 産 評 価 とは これらの 要 件 を 充 たしたものについて 貸 借 対 照 表 にいくらの 金 額 で 計 上 するかということです 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 資 産 評 価 の 基 本 的 な 考 え 方 は 取 得 原 価 主 義 を 柱 とする 企 業 会 計 とは 異 なり 公 正 価 値 による 評 価 を 採 用 しており 資 産 評 価 実 務 手 引 において 公 正 価 値 による 評 価 方 法 は 具 体 的 には 以 下 のとおりとされています 例 えば 売 却 可 能 資 産 等 市 場 で 売 却 可 能 な 資 産 を 再 評 価 する 場 合 将 来 の 経 済 的 便 益 の 割 引 現 在 価 値 又 は 市 場 における 実 現 可 能 価 値 を 基 礎 として 評 価 し それ 以 外 の 資 産 を 再 評 価 する 場 合 は 再 調 達 原 価 又 は 取 得 原 価 を 基 礎 として 評 価 することになります (ア) 資 産 取 得 の 場 合 a. 市 場 取 引 を 通 じて 当 該 資 産 を 取 得 した 場 合 はその 取 得 原 価 による 方 法 b. 適 正 な 対 価 を 支 払 わずに 当 該 資 産 を 取 得 した 場 合 には 適 正 と 考 えられる 公 正 価 値 評 価 による 方 法 (イ) 資 産 の 再 評 価 の 場 合 a. 再 評 価 時 における 将 来 の 経 済 的 便 益 の 割 引 現 在 価 値 b. 市 場 における 実 現 可 能 価 値 c. 再 調 達 原 価 による 方 法 d. 取 得 原 価 による 方 法 2 公 正 価 値 評 価 の 採 用 根 拠 新 地 方 公 会 計 モデルにおいて 公 正 価 値 を 資 産 評 価 の 基 本 的 な 考 え 方 にした 根 拠 につい ては 資 産 評 価 実 務 手 引 において 以 下 のとおり 記 述 されています 10

12 会 計 における 資 産 評 価 の 方 法 には 大 別 して 取 得 原 価 主 義 と 公 正 価 値 評 価 によ る 方 法 がありますが 地 方 公 共 団 体 の 場 合 数 十 年 という 長 期 にわたって 土 地 を 保 有 する 場 合 が 多 く 物 価 変 動 の 影 響 を 受 けやすいことから 再 調 達 価 額 を 基 本 とする 公 正 価 値 評 価 を 原 則 にしています 数 十 年 前 に 取 得 した 価 額 で 計 上 するよ りも 再 調 達 原 価 を 評 価 して 計 上 したほうが 将 来 に 向 けた 現 時 点 での 行 政 サー ビス 提 供 能 力 をより 適 切 に 評 価 できるという 考 え 方 によるものです 仮 に 現 在 使 われている 資 産 が 消 失 した 場 合 同 様 な 行 政 サービスを 引 き 続 き 提 供 するためには 消 失 した 資 産 と 同 様 のものを 再 取 得 しなければなりませんが そ れには 再 調 達 が 必 要 であり その 価 額 を 資 産 価 値 として 評 価 して 地 方 公 共 団 体 の 持 つ 資 産 価 値 を 把 握 しようとするものです 公 正 価 値 評 価 で 資 産 を 評 価 すると 現 時 点 の 時 価 を 基 礎 として 評 価 した 現 時 点 で のサービス 提 供 能 力 を 表 すことになりますが 取 得 原 価 主 義 で 資 産 評 価 すると 取 得 時 の 金 額 を 基 礎 として 評 価 した 現 時 点 でのサービス 提 供 能 力 を 表 すことにな ります 公 会 計 は 地 方 の 資 産 債 務 改 革 に 役 立 てる 方 法 として 位 置 付 けられるため この 点 からも 新 地 方 公 会 計 モデルは 公 正 価 値 評 価 を 採 用 しています 新 地 方 公 会 計 モデルにおける 資 産 評 価 の 基 本 的 考 え 方 が 公 正 価 値 評 価 であるのは 資 産 概 念 として 将 来 の 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するもの としていることがその 背 景 にあ ります 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するものは 行 政 サービス 提 供 能 力 価 値 で 評 価 すべきと いうことです そして その 行 政 サービス 提 供 能 力 価 値 を 公 正 価 値 に 見 出 しています なお 改 訂 モデルは 一 時 にすべての 固 定 資 産 についての 公 正 価 値 評 価 を 行 う 事 務 量 を 考 慮 して 固 定 資 産 台 帳 ( 公 会 計 管 理 台 帳 )の 段 階 的 な 整 備 を 行 うことを 認 め まずは 売 却 可 能 資 産 に 関 する 台 帳 を 整 備 して 売 却 可 能 価 格 による 評 価 を 行 い その 後 再 調 達 価 格 に よる 評 価 対 象 資 産 を 広 げていくことを 認 めています したがって 各 団 体 においては 順 次 公 正 価 値 による 資 産 評 価 を 進 めていくことが 求 められます (4) 税 収 の 捉 え 方 公 会 計 において 税 収 をどのように 捉 えるのかという 点 については 以 下 のような 議 論 がありま すが 新 地 方 公 会 計 モデルでは 税 収 を 行 政 コスト 計 算 書 ではなく 純 資 産 変 動 計 算 書 に 直 接 計 上 します 企 業 会 計 においては 株 主 は 会 社 の 所 有 者 であり その 株 主 ( 所 有 者 )からの 出 資 金 は 収 益 ではなく 純 資 産 の 増 加 要 因 として 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 に 計 上 されます 11

13 したがって 住 民 と 地 方 公 共 団 体 との 関 係 をどのように 捉 えるかによって 結 論 たる 会 計 処 理 も 自 ずと 決 まってきます すなわち 民 間 企 業 と 同 様 に 住 民 は 地 方 公 共 団 体 の 所 有 者 とし て 捉 えた 場 合 住 民 からの 税 収 は 所 有 者 からの 拠 出 として 純 資 産 変 動 計 算 書 に 計 上 する ことになります(これを 持 分 説 といいます ) これに 対 して 住 民 を 地 方 公 共 団 体 の 外 部 に 存 在 する 第 三 者 としての 顧 客 として 位 置 付 けることにより 税 収 を 地 方 公 共 団 体 が 顧 客 として の 住 民 に 対 して 財 サービスを 提 供 した 対 価 として 獲 得 するものと 捉 えた 場 合 税 収 は 収 益 と して 行 政 コスト 計 算 書 に 計 上 されることになります(これを 収 益 説 といいます ) なお 収 益 説 ( 税 収 を 経 常 収 益 とする)による 処 理 と 持 分 説 ( 税 収 を 純 資 産 変 動 計 算 書 に 直 接 計 上 )による 処 理 とで 行 政 コスト 計 算 書 の 末 尾 にある 純 経 常 行 政 コストは 異 なりますが 純 資 産 変 動 計 算 書 の 期 末 純 資 産 残 高 は 変 わりません 例 えば 税 収 100 を 計 上 する 場 合 で 考 えます 収 益 説 持 分 説 行 政 コスト 計 算 書 行 政 コスト 計 算 書 経 常 費 用 0 経 常 費 用 0 経 常 収 益 100 純 経 常 行 政 コストは 異 なる 経 常 収 益 0 純 経 常 行 政 コスト 100 純 経 常 行 政 コスト 0 純 資 産 変 動 計 算 書 純 資 産 変 動 計 算 書 期 首 純 資 産 残 高 0 期 首 純 資 産 残 高 0 純 経 常 行 政 コスト 100 純 経 常 行 政 コスト 0 一 般 財 源 0 期 末 純 資 産 は 変 わらない 一 般 財 源 100 期 末 純 資 産 残 高 100 期 末 純 資 産 残 高 100 ここで 理 解 のポイントとなるのは 純 経 常 行 政 コストが 純 資 産 を 変 動 させる 一 要 素 になって いるという 点 です すなわち 税 収 を 収 益 説 で 処 理 すると 行 政 コスト 計 算 書 を 経 由 して 純 資 産 を 変 動 ( 増 加 )させ 持 分 説 で 処 理 すると 行 政 コスト 計 算 書 を 経 由 せずに 直 接 純 資 産 を 変 動 ( 増 加 )させることになります この 点 改 訂 モデルでは 行 政 コスト 計 算 書 を 税 収 等 で 賄 わなければならない 行 政 コス ト( 純 経 常 行 政 コスト) を 示 す 財 務 書 類 と 位 置 付 け 行 政 コスト 計 算 書 の 収 益 には 特 定 の 行 政 サービスに 対 価 性 を 有 する 使 用 料 手 数 料 等 の 受 益 者 負 担 額 のみを 計 上 することとし 住 民 から 対 価 性 なく 徴 収 される 税 収 は 行 政 コスト 計 算 書 ではなく 純 資 産 変 動 計 算 書 に 計 上 す ることとしています その 結 果 財 務 書 類 上 持 分 説 による 処 理 と 同 様 の 計 上 方 法 になっています 12

14 3. 財 務 書 類 の 基 本 構 造 (1) 財 務 書 類 の 構 成 要 素 貸 借 対 照 表 は 資 産 負 債 純 資 産 から 構 成 され 行 政 コスト 計 算 書 は 行 政 コスト 収 益 から 構 成 されており 財 務 書 類 はこれら 五 つの 要 素 から 構 成 されます 1 資 産 資 産 とは 過 去 の 事 象 の 結 果 として 地 方 公 共 団 体 が 支 配 する 資 源 であって 以 下 の 項 目 をいいます 将 来 の 資 金 流 入 をもたらすもの 将 来 の 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するもの 2 負 債 負 債 とは 過 去 の 事 象 に 起 因 する 現 在 の 義 務 であって その 履 行 が 地 方 公 共 団 体 に 対 し て 将 来 行 政 サービスの 提 供 能 力 又 は 経 済 的 便 益 の 減 少 を 生 じさせるものをいいます す なわち 資 産 の 財 源 としてみた 場 合 翌 年 度 以 降 に 現 金 支 出 等 の 負 担 が 生 じることから 将 来 世 代 が 負 担 する 部 分 ということができます 3 純 資 産 純 資 産 とは 資 産 から 負 債 を 控 除 したもので 正 味 の 資 産 をいいます すなわち 資 産 の 財 源 としてみた 場 合 過 去 及 び 現 役 世 代 が 負 担 した 部 分 ということができます 4 行 政 コスト 行 政 コストとは 行 政 サービス 提 供 に 伴 って 発 生 する 純 資 産 の 減 少 要 因 をいいます 5 収 益 す 収 益 とは 行 政 サービス 提 供 に 対 する 対 価 として 獲 得 される 純 資 産 の 増 加 要 因 をいいま 13

15 (2) 財 務 書 類 4 表 の 関 係 財 務 書 類 4 表 は 以 下 のように 有 機 的 に 関 連 しています 貸 借 対 照 表 行 政 コスト 計 算 書 資 産 歳 計 現 金 負 債 純 資 産 経 常 行 政 コスト 経 常 収 益 = 純 経 常 行 政 コスト 資 金 収 支 計 算 書 収 入 支 出 = 歳 計 現 金 増 減 額 + 期 首 歳 計 現 金 残 高 = 期 末 歳 計 現 金 残 高 純 資 産 変 動 計 算 書 期 首 純 資 産 残 高 純 経 常 行 政 コスト + 一 般 財 源 補 助 金 受 入 等 ± 科 目 振 = 替 等 期 末 純 資 産 残 高 上 図 において 矢 印 で 結 ばれているところは 金 額 が 一 致 することを 意 味 しています この 4 表 間 のつながりは 複 式 簿 記 を 理 解 する 上 で 非 常 に 重 要 であり かつ 基 本 的 な 事 項 です (3) 財 務 書 類 4 表 の 意 義 改 訂 モデルの 財 務 書 類 4 表 について その 基 本 的 考 え 方 を 説 明 します 1 貸 借 対 照 表 (B/S) 貸 借 対 照 表 は 会 計 年 度 末 における 地 方 公 共 団 体 の 財 政 状 態 を 表 す 財 務 書 類 です 貸 借 対 照 表 は 借 方 ( 左 側 )と 貸 方 ( 右 側 )に 分 かれており 借 方 に 資 産 貸 方 に 負 債 と 純 資 産 が 計 上 されます 貸 方 の 負 債 と 純 資 産 が 財 源 を 示 し( 財 源 調 達 状 況 ) 借 方 の 資 産 が 貸 方 で 調 達 した 財 源 をどのように 運 用 しているのか(どういう 経 済 的 資 源 の 形 で 保 有 しているか 資 産 保 有 状 況 )を 示 しています そして 借 方 である 資 産 合 計 と 貸 方 である 負 債 純 資 産 合 計 は 必 ず 一 致 します 財 源 と 財 産 が 釣 り 合 う(バランスする)ということから バランスシートとも 呼 ばれます 14

16 財 産 財 源 使 う 資 産 ( 例 :インフラ 資 産 施 設 ) 将 来 の 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するもの 売 れる 資 産 回 収 する 資 産 ( 例 : 売 却 予 定 土 地 貸 付 金 未 収 の 地 方 税 ) 資 産 負 債 純 資 産 将 来 世 代 の 負 担 ( 例 : 地 方 債 将 来 支 払 退 職 金 ) 過 去 又 は 現 世 代 の 負 担 ( 例 : 国 県 補 助 金 等 地 方 税 ) 将 来 の 資 金 流 入 を もたらすもの 財 産 ( 資 産 合 計 )と 財 源 ( 負 債 純 資 産 合 計 )は 必 ず 一 致 する 資 産 の 区 分 については 改 訂 モデルは 旧 総 務 省 方 式 の 区 分 を 踏 襲 しています 企 業 会 計 では 流 動 性 ( 換 金 性 )により 流 動 資 産 と 固 定 資 産 に 区 分 しますが 改 訂 モデルでは 固 定 資 産 をさらにその 性 質 により 公 共 資 産 と 投 資 等 に 区 分 しています これは 地 方 公 共 団 体 においては 社 会 資 本 整 備 が 極 めて 重 要 な 行 政 活 動 であることから 社 会 資 本 整 備 に よるストックを 表 す 公 共 資 産 を 区 分 したものです 例 えば 公 共 資 産 のうち 有 形 固 定 資 産 は 上 図 の 将 来 の 行 政 サービス 提 供 能 力 を 有 するもの に 当 たり 流 動 資 産 は 上 図 の 将 来 の 資 金 流 入 をもたらすもの に 当 たります また 資 産 及 び 負 債 の 配 列 については 固 定 性 配 列 法 ( 換 金 性 の 低 いものから 順 に 配 列 する 方 法 )を 採 用 しています これは 地 方 公 共 団 体 においては 資 産 の 大 部 分 が 公 共 資 産 であり 重 要 性 が 高 いためです 民 間 企 業 でも 電 力 会 社 や 鉄 道 会 社 などの 大 規 模 なイン フラを 保 有 する 業 種 では 固 定 性 配 列 法 が 採 用 されています なお 流 動 資 産 及 び 流 動 負 債 については 1 年 基 準 ( 貸 借 対 照 表 の 基 準 日 から 1 年 以 内 に 現 金 化 又 は 消 費 される 資 産 は 流 動 資 産 1 年 以 内 に 支 払 期 限 が 到 来 する 負 債 は 流 動 負 債 とするルール)を 採 用 していま す 純 資 産 の 区 分 については 財 源 の 運 用 形 態 により 公 共 資 産 等 の 財 源 とそれ 以 外 とを 区 分 するとともに 公 共 資 産 等 の 財 源 については 財 源 の 調 達 先 により 公 共 資 産 等 整 備 国 県 補 助 金 等 と 公 共 資 産 等 整 備 一 般 財 源 等 に 区 分 しています これは 純 資 産 のうち 将 来 においても 使 用 可 能 な 財 源 ( 使 途 の 自 由 な 財 源 )がどれだけあるかを その 他 一 般 財 源 等 と して 示 すとともに 国 都 道 府 県 からの 補 助 金 等 が 公 共 資 産 等 整 備 にどれだけ 充 当 されてい るかといった 財 源 情 報 が 財 務 報 告 上 重 要 であると 考 えていることによります 15

17 2 行 政 コスト 計 算 書 (P/L) 行 政 コスト 計 算 書 は 一 会 計 期 間 における 資 産 形 成 を 伴 わない 経 常 的 な 行 政 活 動 に 伴 う 純 経 常 行 政 コストを 表 す 財 務 書 類 です 経 常 行 政 コスト には 経 常 的 な 行 政 サービスを 提 供 するために 発 生 したコストを 計 上 し 経 常 収 益 には 行 政 サービスの 対 価 としての 収 入 すなわち 受 益 者 負 担 相 当 分 が 計 上 されます これは 改 訂 モデルが 行 政 コストに 対 する 対 価 性 を 基 準 として 経 常 収 益 を 判 断 しているためです したがって 純 経 常 行 政 コストは 特 定 サービスの 受 益 者 以 外 が 負 担 すべきコスト すなわち 税 収 等 により 賄 うべきコストというこ とになります また 改 訂 モデルでは 行 政 コスト 計 算 書 を 行 政 目 的 別 ( 分 野 別 ) 及 び 性 質 別 のマトリック ス 形 式 により 表 示 します 3 純 資 産 変 動 計 算 書 (NWM) 純 資 産 変 動 計 算 書 は 一 会 計 期 間 において 貸 借 対 照 表 の 純 資 産 の 部 に 計 上 されている 各 項 目 がどのように 変 動 したかを 表 す 財 務 書 類 です 純 資 産 変 動 計 算 書 を 大 別 すると 以 下 の 四 つの 領 域 からなり それぞれ 以 下 のような 意 味 を 持 っています 純 資 産 合 計 期 首 純 資 産 残 高 0 公 共 資 産 等 整 備 国 県 補 助 金 等 公 共 資 産 等 整 備 一 般 財 源 等 その 他 一 般 財 源 等 資 産 評 価 差 額 純 経 常 行 政 コスト 0 一 般 財 源 地 方 税 0 地 方 交 付 税 0 その 他 行 政 コスト 充 当 財 源 0 ⅰ 補 助 金 等 受 入 0 臨 時 損 益 0 災 害 復 旧 事 業 費 0 公 共 資 産 除 売 却 損 益 0 投 資 損 失 0 ⅱ 科 目 振 替 公 共 資 産 整 備 への 財 源 投 入 0 公 共 資 産 処 分 による 財 源 増 0 貸 付 金 出 資 金 等 への 財 源 投 入 0 貸 付 金 出 資 金 等 の 回 収 等 による 財 源 増 0 減 価 償 却 による 財 源 増 0 地 方 債 償 還 に 伴 う 財 源 振 替 0 ⅲ 資 産 評 価 替 えによる 変 動 額 0 無 償 受 贈 資 産 受 入 0 ⅳ その 他 0 0 期 末 純 資 産 残 高 i. 純 経 常 行 政 コストと 一 般 財 源 及 び 補 助 金 等 受 入 まず 行 政 コスト 計 算 書 で 算 定 された 純 経 常 行 政 コストを 純 資 産 の 減 少 要 因 として 計 上 するとともに 地 方 税 地 方 交 付 税 等 の 一 般 財 源 国 都 道 府 県 からの 補 助 金 等 といった 純 16

18 資 産 の 増 加 要 因 を 計 上 します このような 純 資 産 の 減 少 要 因 と 増 加 要 因 を 対 比 させること により 純 経 常 行 政 コストの 金 額 に 対 して 一 般 財 源 及 び 補 助 金 等 受 入 の 金 額 がどの 程 度 あ るかをみることができます ii. 臨 時 損 益 経 常 的 なコストや 財 源 のほかに 災 害 復 旧 事 業 費 公 共 資 産 の 除 売 却 や 第 三 セクター 等 に 対 する 債 権 の 放 棄 など 臨 時 的 な 要 因 による 損 益 を 計 上 します これらの 要 因 による 臨 時 的 な 損 益 は 経 常 的 な 行 政 活 動 によるものとは 異 なるため 行 政 コスト 計 算 書 には 計 上 せず 純 資 産 変 動 計 算 書 の 変 動 要 因 として 計 上 します iii. 科 目 振 替 ⅰ 及 びⅱが 主 な 純 資 産 の 変 動 要 因 になりますが 純 資 産 変 動 計 算 書 では 純 資 産 の 内 訳 科 目 ごとに 増 減 を 表 示 するため 純 資 産 全 体 の 増 減 には 影 響 を 及 ぼさないものであっても 内 訳 科 目 に 増 減 が 生 じる 取 引 については 科 目 振 替 を 行 います その 年 度 に 公 共 資 産 等 の 財 源 として 拘 束 された 金 額 と 使 途 の 自 由 な 一 般 財 源 として 回 収 された 金 額 とのバランスが 分 かります iv. その 他 純 資 産 の 変 動 これらのほか 売 却 可 能 資 産 や 有 価 証 券 の 時 価 評 価 に 伴 い 評 価 による 増 減 額 が 生 じ ます また 価 値 のある 資 産 を 無 償 で 受 贈 したことによる 受 贈 益 が 発 生 する 場 合 もあります これらは 資 産 価 値 の 増 減 に 伴 って 潜 在 的 な 財 源 を 増 減 させるため 純 資 産 変 動 計 算 書 に 計 上 されます 4 資 金 収 支 計 算 書 (C/F) 資 金 収 支 計 算 書 は 一 会 計 期 間 における 地 方 公 共 団 体 の 行 政 活 動 に 伴 う 現 金 などの 資 金 の 流 れを 性 質 の 異 なる 三 つの 活 動 に 分 けて 表 示 した 財 務 書 類 です 改 訂 モデルの 資 金 収 支 計 算 書 は 経 常 的 収 支 の 部 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 投 資 財 務 的 収 支 の 部 に 区 分 されており それぞれの 部 において 支 出 とその 財 源 としての 収 入 という 対 応 関 係 で 計 上 さ れます ⅰ. 経 常 的 収 支 の 部 経 常 的 収 支 の 部 には 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 及 び 投 資 財 務 的 収 支 の 部 に 計 上 されな い 収 支 を 計 上 します ⅱ. 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 には 公 共 資 産 整 備 に 係 る 支 出 及 びそれに 対 する 特 定 財 源 を 計 17

19 上 します なお ここでいう 公 共 資 産 整 備 とは 自 団 体 の 普 通 会 計 で 整 備 する 公 共 資 産 のみならず 他 会 計 や 他 団 体 を 通 じて 行 う 公 共 資 産 整 備 に 係 る 支 出 も 含 まれます これは 整 備 主 体 に よらず 社 会 資 本 整 備 に 投 入 された 資 金 の 総 額 を 表 すことが 重 要 であると 考 えられるため です ⅲ. 投 資 財 務 的 収 支 の 部 投 資 財 務 的 収 支 の 部 には 投 資 及 び 出 資 金 貸 付 金 基 金 に 係 る 支 出 及 び 地 方 債 の 償 還 に 係 る 支 出 及 びそれに 対 する 特 定 財 源 を 計 上 します なお 他 会 計 が 保 有 する 地 方 債 の 償 還 に 係 る 支 出 は 含 み 他 会 計 に 対 する 投 資 及 び 出 資 金 は 必 ずしも 投 資 財 務 的 収 支 の 部 に 計 上 せず その 使 途 に 応 じて 各 区 分 に 計 上 しま す これは 他 会 計 に 対 する 支 出 については 補 助 金 負 担 金 出 資 金 などの 形 態 によらず その 使 途 に 応 じて 区 分 することが 有 用 であると 考 えられるためです 資 金 収 支 計 算 書 における 三 区 分 の 関 係 を 示 すと 以 下 のとおりです 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 公 共 資 産 整 備 支 出 公 共 資 産 整 備 収 入 収 支 不 足 公 共 資 産 整 備 収 支 経 常 的 収 支 の 部 経 常 的 支 出 経 常 的 収 入 投 資 財 務 的 収 支 の 部 投 資 財 務 的 支 出 投 資 財 務 的 収 入 穴 埋 め す る 経 常 的 収 支 収 支 余 剰 収 支 不 足 投 資 財 務 的 収 支 公 共 資 産 整 備 収 支 の 部 や 投 資 財 務 的 収 支 の 部 では 公 共 資 産 整 備 支 出 や 投 資 財 務 的 支 出 のうち 特 定 財 源 で 賄 えない 部 分 について 収 支 不 足 が 生 じます この 収 支 不 足 を 経 常 的 収 支 の 部 における 収 支 余 剰 をもって 補 てんするという 関 係 になります 改 訂 モデルでは 支 出 と 財 源 の 対 応 関 係 を 重 視 した 区 分 とすることにより 実 態 として 経 常 的 な 行 政 活 動 公 共 資 産 の 整 備 や 投 資 財 務 的 支 出 のそれぞれにどのような 財 源 ( 国 県 補 助 金 等 基 金 取 崩 地 方 債 など)が 充 当 されているかを 明 らかにしています 18

20 II. 各 論 貸 借 対 照 表 資 産 の 部 資 産 は その 流 動 性 によって 固 定 資 産 と 流 動 資 産 に 分 類 されますが 固 定 資 産 はさらに 公 共 資 産 と 投 資 等 に 区 分 して 表 示 します すなわち 資 産 のうち 貸 借 対 照 表 基 準 日 の 翌 日 から 起 算 して 1 年 以 内 に 現 金 化 又 は 消 費 される 資 産 を 流 動 資 産 1 年 を 超 えて 現 金 化 される 資 産 又 は 現 金 化 することを 本 来 の 目 的 としない 資 産 を 公 共 資 産 及 び 投 資 等 に 計 上 します 1. 公 共 資 産 公 共 資 産 は 有 形 固 定 資 産 と 売 却 可 能 資 産 に 分 類 されます (1) 有 形 固 定 資 産 有 形 固 定 資 産 とは 地 方 公 共 団 体 が 行 政 サービスを 提 供 するために 長 期 にわ たって 使 用 ないしは 利 用 するものとして 所 有 し 物 理 的 に 存 在 し 実 体 をもつ 資 産 のことをいいます 原 則 として 公 有 財 産 のうち 不 動 産 動 産 及 びそれらの 従 物 を 指 します 実 236 評 価 有 形 固 定 資 産 は 原 則 として 再 調 達 価 額 を 基 礎 として 算 定 した 額 をもって 計 上 し ます 再 調 達 価 額 に 基 づく 評 価 方 法 については 資 産 評 価 実 務 手 引 を 参 照 して ください ただし 当 面 の 間 取 得 原 価 を 基 礎 として 算 定 した 価 額 をもって 計 上 する こともできます また 土 地 以 外 の 有 形 固 定 資 産 については 減 価 償 却 を 行 います 貸 借 対 照 表 には 減 価 償 却 累 計 額 控 除 後 の 金 額 で 計 上 します 実 236 実 239 解 説 有 形 固 定 資 産 は 原 則 として 再 調 達 価 額 を 基 礎 とした 金 額 で 評 価 計 上 します これは 現 在 使 われている 資 産 が 消 失 した 場 合 に 同 様 の 行 政 サービスを 引 き 続 き 提 供 するには 同 じ 資 産 を 再 調 達 する 必 要 があり その 調 達 価 額 を 資 産 価 値 と 資 産 手 引 P6~8 19

21 して 評 価 するという 考 え 方 に 基 づきます 原 則 は 再 調 達 価 額 により 評 価 しますが 当 面 の 間 は 取 得 原 価 を 基 礎 した 額 で 評 価 することも 認 められています これは 実 務 上 の 財 務 書 類 作 成 の 事 務 負 荷 を 考 慮 したものですので 段 階 的 に 再 調 達 価 額 による 評 価 を 進 める 必 要 があります 再 調 達 価 額 取 得 原 価 のいずれの 場 合 でも 土 地 以 外 の 有 形 固 定 資 産 は 減 価 償 却 を 考 慮 します 減 価 償 却 とは 社 会 資 本 整 備 投 資 額 をその 資 産 の 利 用 期 間 ' 耐 用 年 数 (にわたってコストとして 計 上 し 資 産 を 利 用 する 各 年 度 にコストを 負 担 させる 考 え 方 です 資 産 を 耐 用 年 数 にわたって 減 価 償 却 し'コストの 発 生 ( 資 産 を 同 額 ずつ 減 少 させることで' 資 産 価 値 の 減 少 ( 適 正 な 資 産 価 値 と 発 生 コスト を 把 握 することができます 減 価 償 却 の 方 法 は 残 存 価 値 ゼロの 定 額 法 で 計 算 しま す その 際 の 耐 用 年 数 の 詳 細 については 実 務 研 報 告 書 を 参 照 してください なお 固 定 資 産 台 帳 の 段 階 的 整 備 に 伴 って 適 用 する 耐 用 年 数 が 適 当 でないと 判 断 した 場 合 には 耐 用 年 数 の 見 直 しを 行 うことが 望 ましいといえます 取 得 原 価 を 基 礎 として 算 定 する 方 法 としては 昭 和 44 年 度 から 当 年 度 までの 普 通 建 設 事 業 費 の 累 計 額 によることができます ただし その 際 には 以 下 の 点 に 留 意 が 必 要 です 他 団 体 等 に 対 する 補 助 金 負 担 金 は 控 除 します 昭 和 44 年 度 以 降 に 売 却 もしくは 除 却 した 資 産 については 財 産 台 帳 や 過 去 の 会 計 伝 票 などから 把 握 し 可 能 な 限 り 対 象 資 産 の 取 得 価 額 をもとに 減 価 償 却 累 計 額 を 計 算 して 有 形 固 定 資 産 勘 定 から 控 除 します 昭 和 43 年 度 以 前 に 取 得 された 資 産 寄 附 された 資 産 無 償 譲 渡 された 資 産 など 決 算 統 計 で 把 握 することのできない 資 産 のうち 重 要 なものは 再 調 達 価 額 をもって 有 形 固 定 資 産 勘 定 に 計 上 します 重 要 性 の 基 準 値 を 一 律 に 示 すことは 困 難 ですが 有 形 固 定 資 産 計 上 にあたっての 重 要 性 は 基 本 的 に 金 額 により 判 断 することとなります したがって 例 えば 都 市 計 画 区 域 内 の 一 定 面 積 以 上 の 土 地 などから 調 査 を 開 始 することが 望 ましいといえます PFI 等 の 手 法 により 整 備 した 資 産 で 債 務 負 担 行 為 による 債 務 が 残 ってい る 場 合 には 行 政 サービス 提 供 能 力 に 着 目 し 物 件 等 の 引 き 渡 しの 有 無 に 関 わらず 翌 年 度 以 降 の 支 出 予 定 額 を 含 めて 資 産 計 上 します PFI 以 外 では 大 規 模 な 宅 地 開 発 又 は 住 宅 建 設 に 関 連 して 地 方 公 共 団 体 に 代 わって 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 等 が 行 う 公 共 施 設 又 は 公 用 施 設 の 建 設 に 要 する 費 用 ' 割 賦 支 払 の 方 法 によるものに 限 る (に 係 る 経 費 の 支 出 等 が 想 定 されます 重 要 な 除 売 却 資 産 がある 場 合 には 公 有 財 産 台 帳 等 をもとに 整 備 事 業 費 を 調 査 し 減 価 償 却 考 慮 後 の 金 額 を 公 共 資 産 及 び 純 資 産 の 部 の 公 共 資 産 等 整 備 一 般 財 源 等 から 控 除 します 減 価 償 却 計 算 は 当 該 固 定 資 産 取 得 又 は 普 通 建 設 事 業 費 支 出 の 翌 年 度 実 239 実 243 実 245 実 237 実 238 Q&A64 実 240 Q&A69 実 241 実

22 から 開 始 します 決 算 統 計 作 成 時 に 普 通 建 設 事 業 費 に 含 めた 事 業 費 支 弁 人 件 費 や 事 務 費 など 資 産 を 取 得 するために 直 接 要 したと 認 められない 費 用 については 原 則 として 当 該 金 額 を 資 産 計 上 額 に 含 めません また その 財 源 としての 国 県 補 助 金 等 についても 純 資 産 の 部 の 公 共 資 産 等 整 備 国 県 補 助 金 等 に 計 上 し ません なお これらの 取 り 扱 いについては 改 訂 モデルの 適 用 初 年 度 の 資 産 計 上 分 から 採 用 することが 望 ましいです なお 除 外 した 支 弁 人 件 費 は 行 政 コスト 計 算 書 上 の 人 件 費 に 計 上 します 売 却 可 能 資 産 の 取 得 価 額 ' 償 却 資 産 にあっては 減 価 償 却 累 計 額 控 除 後 ( を 有 形 固 定 資 産 から 控 除 します 複 式 仕 訳 例 ( 公 共 用 建 物 を 建 設 し 工 事 代 金 100 を 支 払 いました 耐 用 年 数 は 20 年 とし ます 翌 年 度 以 降 に 発 生 する 減 価 償 却 費 は 定 額 法 により 5'100/20(となり ます 実 実 Q&A 実 237 Q&A65 実 238 Q&A68 実 243 Q&A64 実 245 実 237 実 240 Q&A69 ア 建 設 時 - B / S - ' 借 方 ( 有 形 固 定 資 産 - C / F ' 貸 方 ( 公 共 資 産 整 備 支 出 100 イ 翌 年 度 以 降 決 算 時 - P / L - ' 借 方 ( 減 価 償 却 費 - B / S - 5 ' 貸 方 ( 有 形 固 定 資 産 5 実 238 実 241 Q&A64 実 246 例 ( 寄 附 により 建 物 を 譲 り 受 けました 建 物 の 公 正 価 値 は 10 とします - B / S - ' 借 方 ( 有 形 固 定 資 産 - N W M - 10 ' 貸 方 ( 無 償 受 贈 資 産 受 入 例 ( 帳 簿 価 額 50 の 土 地 を 40 で 売 却 しました 10 実 240 Q&A69 Q&A65 - C / F - ' 借 方 ( 公 共 資 産 等 売 却 収 入 - B / S - 40 ' 貸 方 ( 有 形 固 定 資 産 50 Q&A68 - N W M - ' 借 方 ( 公 共 資 産 等 除 売 却 損 益 10 実 241 有 形 固 定 資 産 の 貸 借 対 照 表 計 上 額 は 原 則 として 再 調 達 価 額 をもって 計 上 さ 実 244 実 236,

23 れますが 普 通 建 設 事 業 費 ' 取 得 原 価 (の 累 計 額 を 基 礎 として 算 定 することも 容 認 さ れています 本 ワークシートでは 普 通 建 設 事 業 費 ' 取 得 原 価 (の 累 計 額 を 基 礎 に 算 定 することを 想 定 しており 具 体 的 にはワークシート 有 形 固 定 資 産 明 細 表 減 価 償 却 計 算 表 及 び H21(2009)~S44(1969) ' 年 度 別 有 形 固 定 資 産 集 計 表 (を 用 い それぞれの 表 と 貸 借 対 照 表 とをリンクさせています LG-WAN に 掲 載 されてい る 決 算 統 計 データをワークシート H21 (2009)~S44(1969) ' 年 度 別 有 形 固 定 資 産 集 計 表 (の 所 定 の 箇 所 に 貼 付 けることにより 数 値 が 有 形 固 定 資 産 明 細 表 及 び 減 価 償 却 計 算 表 に 反 映 されます ' 詳 しくは 別 紙 の LG-WAN 決 算 統 計 データ の 操 作 手 順 を 参 照 してください ( 年 度 により 決 算 統 計 データの 調 査 表 が 異 なりま すのでご 注 意 ください なお 合 併 団 体 については 旧 団 体 の 決 算 統 計 数 値 を 合 算 した 数 値 を 用 いてください 年 度 別 に 用 いる 調 査 表 は 以 下 のとおりです 年 度 決 算 統 計 調 査 表 S44'1969(~S46'1971( 20~23 表 S47'1972(~H 元 '1989( 21~24 表 H2'1990(~H21'2009( 21~23 表 73 表 決 算 統 計 の 数 値 には 資 産 の 取 得 に 直 接 要 したと 認 められない 事 業 費 支 弁 人 件 費 などの 費 用 や 売 却 可 能 資 産 取 得 額 が 含 まれている 場 合 がありますが 算 定 上 これらは 控 除 することとされています ただし 事 業 費 支 弁 人 件 費 などの 費 用 の 取 扱 いについては 改 訂 モデルの 適 用 初 年 度 の 資 産 計 上 分 から 採 用 しても 差 し 支 えない ものとされています なお 控 除 する 場 合 は ワークシート H21(2009)~S44(1969) ' 年 度 別 有 形 固 定 資 産 集 計 表 (の 普 通 建 設 事 業 費 からだけでなく 用 地 取 得 費 からも 相 当 額 を 控 除 する 必 要 があります また 昭 和 44 年 度 以 降 に 売 却 もしくは 除 却 した 資 産 についても 控 除 する 必 要 があ ります 下 記 の 例 を 参 考 に 計 算 式 を 修 正 するなどの 対 応 をしてください 実

24 計 算 式 の 修 正 例 年 度 別 有 形 固 定 資 産 集 計 表 13 ' 平 成 21 年 度 ( 普 通 建 設 事 業 費 決 算 額 A Aのうちその Aの 財 源 内 訳 団 体 で 行 うもの 国 庫 支 出 金 都 道 府 県 支 出 金 地 方 債 補 助 単 独 1 列 補 助 3 列 単 独 2 列 補 助 6 列 単 独 4 列 補 助 8 列 単 独 6 列 総 務 費 02 行 庁 舎 等 03 行 その 他 = +A9 = +A9- 売 却 可 能 資 産 取 得 額 - 事 業 費 支 弁 人 件 費 等 - 昭 和 44 年 度 以 降 に 売 却 もしくは 除 却 した 資 産 = +C9 = +C9- 売 却 可 能 資 産 取 得 額 - 事 業 費 支 弁 人 件 費 等 - 昭 和 44 年 度 以 降 に 売 却 もしくは 除 却 した 資 産 なお 昭 和 43 年 度 以 前 に 取 得 された 資 産 寄 附 された 資 産 無 償 譲 渡 された 資 産 などについては それぞれ 再 調 達 価 額 ' 償 却 資 産 については 減 価 償 却 後 の 額 (を 土 地 償 却 資 産 ごとに 求 め ワークシート 有 形 固 定 資 産 明 細 表 の 寄 附 された 資 産 等 の 列 に 入 力 してください 有 形 固 定 資 産 明 細 表 ' 平 成 21 年 用 ( ' 単 位 : 千 円 ( 償 却 資 産 寄 附 された 資 産 等 貸 借 対 照 表 計 上 額 区 分 土 地 取 得 価 額 減 価 償 却 累 計 額 帳 簿 価 格 土 地 償 却 資 産 A B C うち 当 年 度 償 却 額 D=B-C E F A+D+E+F うち 資 産 評 価 差 額 生 活 インフラ 国 土 保 全 道 路 橋 りょう 河 川 砂 防 海 岸 保 全 港 湾 都 市 計 画 街 路 都 市 下 水 路 区 画 整 理 公 園 その 他 住 宅 注 記 及 び 附 属 明 細 表 注 記 事 項 他 団 体 及 び 民 間 への 支 出 金 により 形 成 された 資 産 上 の 支 出 金 に 充 当 された 財 源 土 地 の 金 額 償 却 資 産 の 減 価 償 却 累 計 額 有 形 固 定 資 産 台 帳 の 整 備 を 段 階 的 に 行 っている 場 合 その 旨 附 属 明 細 表 有 形 固 定 資 産 明 細 表 ' 別 表 2 1( 主 な 施 設 の 状 況 ' 別 表 2 2( 固 定 資 産 の 段 階 的 整 備 の 状 況 ' 別 表 2-11( 実 336~342 実 353 実 354 実 221 実

25 段 階 的 整 備 前 後 における 財 務 書 類 の 比 較 可 能 性 を 担 保 するため 有 形 固 定 資 産 台 帳 の 整 備 を 段 階 的 に 行 っている 旨 を 注 記 するとともに 段 階 的 整 備 の 状 況 を 附 属 明 細 書 により 明 らかにすることが 必 要 です 他 団 体 及 び 民 間 への 支 出 金 により 形 成 された 資 産 とその 支 出 金 に 充 当 された 財 源 についても 自 団 体 で 算 定 した 方 法 に 準 じて 注 記 として 記 載 します 有 形 固 定 資 産 の 内 容 をより 明 瞭 に 示 すため 有 形 固 定 資 産 明 細 表 と 主 な 施 設 の 状 況 を 附 属 明 細 表 として 開 示 します (2) 売 却 可 能 資 産 売 却 可 能 資 産 とは 市 場 性 を 持 ち 市 場 価 値 が 客 観 的 に 把 握 され かつ 資 産 債 務 改 革 の 推 進 にあたり 重 要 となる 資 産 で 現 に 公 用 もしくは 公 共 用 に 供 されていな い 公 有 財 産 売 却 することが 既 に 決 定 している 又 は 近 い 将 来 の 売 却 が 予 定 され ていると 判 断 される 資 産 の 中 から 地 方 公 共 団 体 が 特 定 した 資 産 のことをいいます 資 産 手 引 P37 評 価 a. 開 始 時 における 評 価 売 却 可 能 資 産 は 売 却 可 能 価 額 で 評 価 します 売 却 可 能 価 額 は 鑑 定 評 価 額 の 他 路 線 価 や 公 示 地 価 に 基 づく 評 価 や 基 準 モ デル 固 定 資 産 評 価 要 領 を 参 考 とした 評 価 など 各 地 方 公 共 団 体 及 び 売 却 可 能 資 産 の 実 情 に 応 じて 最 も 合 理 的 な 方 法 を 用 います 実 247 実 248 b. 開 始 後 における 評 価 売 却 可 能 資 産 は 減 価 償 却 を 行 わず 毎 年 度 末 に 評 価 替 えを 行 います ただし 固 定 資 産 税 評 価 額 等 を 評 価 の 基 礎 とした 場 合 において 評 価 替 えをしな い 年 で かつ 下 落 修 正 を 行 わない 場 合 については 建 物 の 減 価 償 却 額 相 当 分 の みを 評 価 額 から 控 除 することができます 実 249, 251 解 説 売 却 可 能 資 産 を 貸 借 対 照 表 において 別 建 てで 計 上 することの 背 景 には 資 産 債 務 に 関 する 情 報 開 示 と 適 正 な 管 理 を 一 層 進 めるとともに 債 務 圧 縮 や 財 源 確 保 を 図 るため 遊 休 資 産 や 未 利 用 資 産 の 売 却 促 進 等 に 積 極 的 に 取 り 組 むことが 求 められ ていることにあります 上 述 の により 地 方 公 共 団 体 が 保 有 する 公 有 財 産 のうち 公 用 又 は 公 共 用 に 供 し 又 は 供 することと 決 定 した 行 政 財 産 は 売 却 可 能 資 産 に 該 当 しませんが 行 制 306 制 307 資 産 手 引 P37 24

26 政 財 産 の 中 でも 行 政 サービスを 提 供 していない 行 政 財 産 は 売 却 可 能 資 産 になりえ ます また 例 えば 普 通 財 産 は 原 則 として 売 却 可 能 資 産 に 分 類 しうるものですが 普 通 財 産 の 中 でも 貸 付 等 を 行 っているものについては 現 に 特 定 の 目 的 のために 使 用 されているため 売 却 可 能 資 産 には 含 まれないことになります 具 体 的 には 公 民 館 や 保 育 園 等 への 貸 付 地 は 特 定 の 目 的 のために 使 用 されているものと 考 えられ ますので 一 義 的 には 売 却 可 能 資 産 には 含 まれないものになります ただし これらの 財 産 でも 資 産 の 効 率 的 な 活 用 の 観 点 から 近 い 将 来 売 却 等 を することが 適 切 であると 地 方 公 共 団 体 が 判 断 したものは 売 却 可 能 資 産 となります 売 却 可 能 資 産 は 売 却 により 現 金 化 することも 想 定 された 資 産 であるため その 価 値 を 適 切 に 表 現 するため 売 却 した 場 合 にはいくらで 売 れるかという 観 点 で 評 価 が 求 められます したがって 売 却 可 能 資 産 の 評 価 にあたっては 実 現 可 能 価 値 ' 売 却 可 能 価 格 ( 又 は 市 場 価 格 による 評 価 が 求 められるため 売 却 可 能 資 産 として 他 の 資 産 と 区 別 し より 個 々の 状 況 が 反 映 可 能 な 評 価 手 法 を 採 用 し 資 産 価 値 を 把 握 すべきとされています なお 売 却 可 能 価 額 の 算 定 にあたり 固 定 資 産 税 評 価 額 を 基 礎 とする 場 合 には 0.7 で 路 線 価 を 基 礎 とする 場 合 には 0.8 で 割 返 すなど 必 要 に 応 じて 適 切 に 評 価 する 必 要 があります これは 固 定 資 産 税 における 宅 地 評 価 は 評 価 を 行 う 時 点 ' 価 格 調 査 基 準 日 (と 課 税 する 際 の 基 準 日 ' 賦 課 期 日 (との 間 にタイムラグがあり この 間 の 地 価 下 落 に 対 する 安 全 弁 として 実 勢 価 額 より 3 割 程 度 低 い 金 額 で 評 価 すること が 一 般 的 であるために 必 要 となる 調 整 です 資 産 手 引 P37 資 産 手 引 P61 Q&A67 複 式 仕 訳 例 ( N 年 度 に 帳 簿 価 額 100 の 土 地 が 売 却 可 能 資 産 となりました 売 却 可 能 価 額 は 80 と 評 価 されました N+1 年 度 に 再 評 価 を 行 った 結 果 90 と 評 価 されました ア 有 形 固 定 資 産 から 売 却 可 能 資 産 への 振 替 - B / S - ' 借 方 ( 売 却 可 能 資 産 - B / S ' 貸 方 ( 有 形 固 定 資 産 100 イ 売 却 可 能 資 産 の 評 価 - N W M - ' 借 方 ( 資 産 評 価 替 えによる 変 動 額 - B / S - 20 ' 貸 方 ( 売 却 可 能 資 産 20 ウ N+1 年 度 の 再 評 価 - B / S - ' 借 方 ( 売 却 可 能 資 産 - N W M - 10 ' 貸 方 ( 資 産 評 価 替 えによる 変 動 額 10 25

27 売 却 可 能 資 産 明 細 表 ( 平 成 21 年 度 ) 土 地 所 在 地 地 目 面 積 'm2( 単 価 ' 円 ( 取 得 年 度 取 得 価 額 ' 千 円 ( 売 却 可 能 価 額 ' 千 円 ( 差 引 評 価 差 額 ' 千 円 ( 帳 簿 価 額 ' 前 年 度 貸 借 対 照 表 計 上 額 ( ' 千 円 ( 当 年 度 増 減 分 資 産 評 価 差 額 ' 千 円 ( 合 計 BSへ 建 物 ' 取 得 価 額 が 判 明 しているもの( 名 称 所 在 地 延 床 面 積 'm2( 用 途 構 造 取 得 年 度 取 得 価 額 ' 千 円 ( 耐 用 年 数 経 過 年 数 デフレータ 売 却 可 能 資 産 へ 科 目 変 更 時 の 有 形 固 売 却 可 能 価 額 定 資 産 価 額 ' 千 円 ( ' 千 円 ( 差 引 評 価 差 額 ' 千 円 ( 帳 簿 価 額 ' 前 年 度 貸 借 対 照 表 計 上 額 ( ' 千 円 ( 当 年 度 増 減 分 資 産 評 価 差 額 ' 千 円 ( 財 源 のうち 国 県 補 助 金 等 ワークシート 売 却 可 能 資 産 にある 売 却 可 能 資 産 明 細 表 に 必 要 なデータを 入 力 することにより 売 却 可 能 資 産 が 算 出 され 貸 借 対 照 表 に 反 映 されます 資 産 評 価 手 引 において 売 却 可 能 資 産 が 建 物 及 びその 敷 地 の 場 合 には これら 資 産 手 引 P42 を 一 体 で 評 価 をすることが 望 ましいですが 実 務 上 対 応 が 困 難 な 場 合 には 土 地 建 物 を 別 個 のものとして 取 り 扱 う こととされています ワークシートには 一 体 で 評 価 する 場 合 と 別 々に 評 価 する 場 合 の 表 が 用 意 されて いますので 資 産 の 状 況 に 応 じて 活 用 してください なお 別 々に 評 価 する 場 合 の 表 は 基 準 モデル 固 定 資 産 評 価 要 領 を 想 定 したものとしています 不 動 産 鑑 定 評 価 の 数 値 を 用 いる 場 合 は 計 算 式 にかかわらず 売 却 可 能 額 の 列 に 直 接 数 値 を 入 力 し てください 土 地 建 物 以 外 の 資 産 を 売 却 可 能 資 産 としている 場 合 は 適 宜 表 を 追 加 して 対 応 してください なお ワークシート 売 却 可 能 資 産 への 入 力 にあたっては 以 下 の 点 に 注 意 願 い ます 本 年 度 新 たに 有 形 固 定 資 産 から 売 却 可 能 資 産 へ 科 目 を 変 更 した 場 合 には 売 却 可 能 資 産 へ 科 目 変 更 時 の 有 形 固 定 資 産 価 額 に 本 年 度 有 形 固 定 資 産 計 上 額 ' 昨 年 度 有 形 固 定 資 産 計 上 額 から 減 価 償 却 を 行 った 額 (を 入 力 するとともに 帳 簿 価 額 ' 前 年 度 貸 借 対 照 表 計 上 額 ( にも 同 額 を 入 力 してください 昭 和 43 年 以 前 に 取 得 された 資 産 については 取 得 価 額 及 びその 財 源 内 訳 が 把 握 できる もしくは 合 理 的 に 算 定 できる 場 合 を 除 き 土 地 土 地 建 物 一 体 で 評 価 する 資 産 の 取 得 価 額 及 び 建 物 の 売 却 可 能 資 産 へ 科 目 変 更 時 の 有 形 固 定 資 産 価 額 には 0 を 入 力 してください 26

28 注 記 及 び 附 属 明 細 表 会 計 方 針 採 用 した 売 却 可 能 資 産 の 範 囲 と 売 却 可 能 価 額 の 算 定 方 法 ' 路 線 価 や 資 産 税 評 価 額 等 を 基 礎 とした 場 合 は その 基 準 日 を 含 む( 注 記 事 項 - 附 属 明 細 表 売 却 可 能 資 産 明 細 ' 別 表 2 3( 固 定 資 産 の 段 階 的 整 備 の 状 況 ' 別 表 2-11( 実 252 売 却 可 能 資 産 の 範 囲 については 段 階 的 に 売 却 可 能 資 産 の 対 象 を 広 げていくこ とが 認 められていることから 団 体 間 の 比 較 を 可 能 にするため 会 計 方 針 の 注 記 を 行 います 売 却 可 能 価 額 の 算 定 方 法 についても 各 団 体 により 採 用 する 土 地 の 価 格 指 標 や 不 動 産 鑑 定 の 実 施 の 有 無 が 異 なることが 想 定 されますので 団 体 間 の 比 較 を 可 能 とするため 会 計 方 針 の 注 記 を 行 います また 段 階 的 整 備 を 行 った 場 合 には その 手 順 や 範 囲 について 附 属 明 細 表 で 開 示 することで 年 度 間 比 較 を 可 能 とする 必 要 があります Q&A 投 資 等 投 資 等 は 投 資 及 び 出 資 金 貸 付 金 基 金 等 に 分 類 されます (1) 投 資 及 び 出 資 金 1 投 資 及 び 出 資 金 2 投 資 損 失 引 当 金 投 資 及 び 出 資 金 とは 債 券 及 び 株 式 の 取 得 に 要 する 額 並 びに 公 益 法 人 の 定 款 もしくは 寄 付 行 為 に 係 る 出 捐 金 等 をいいます 投 資 及 び 出 資 金 の 範 囲 には 他 会 計 に 対 する 負 担 金 や 補 助 金 として 処 理 されて いるもののうち 他 会 計 において 資 本 金 等 として 計 上 されているもの 及 び 地 方 独 立 行 政 法 人 等 に 対 して 行 っている 現 物 出 資 のうち 地 方 独 立 行 政 法 人 等 において 資 本 金 等 として 計 上 されているものも 含 まれます なお 出 捐 金 についても 投 資 及 び 出 資 金 に 計 上 し 出 捐 先 は 公 益 法 人 であるか 営 利 法 人 であるかを 問 いません 投 資 損 失 引 当 金 とは 連 結 対 象 会 計 団 体 法 人 ' 以 下 連 結 対 象 団 体 とい う (への 投 資 及 び 出 資 金 に 係 る 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 した 場 合 に その 低 下 に 相 当 する 額 を 当 該 連 結 対 象 団 体 への 投 資 及 び 出 資 額 から 減 額 するために 投 資 及 び 実 258 実 259 Q&A22 27

29 出 資 金 の 控 除 項 目 として 計 上 されるものをいいます 評 価 a. 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 については 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 時 価 と 取 得 原 価 の 差 額 は 原 則 として 資 産 評 価 差 額 として 純 資 産 の 部 に 計 上 します ここで 時 価 とは 公 正 な 評 価 額 をいい 市 場 において 形 成 されている 取 引 価 格 気 配 又 は 指 標 その 他 の 相 場 に 基 づく 価 格 をいいます 市 場 において 形 成 されてい る 取 引 価 格 気 配 又 は 指 標 その 他 の 相 場 がない 場 合 には 合 理 的 に 算 定 された 価 格 を 公 正 な 評 価 額 とします 実 254 b. その 他 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 以 外 の 投 資 及 び 出 資 金 は 原 則 として 取 得 原 価 をも って 貸 借 対 照 表 価 額 とします c. 時 価 が 著 しく 下 落 した 場 合 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 について 時 価 が 著 しく 下 落 したときは 回 復 する 見 込 があると 認 められる 場 合 を 除 き 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 時 価 と 取 得 原 価 との 差 額 は 純 資 産 変 動 計 算 書 の 臨 時 損 益 項 目 として 投 資 損 失 の 科 目 をもっ て 計 上 し 当 該 時 価 を 翌 期 首 の 取 得 原 価 とします なお 時 価 が 取 得 原 価 に 比 して 30% 以 上 下 落 した 場 合 には 著 しく 低 下 したものとみなします 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 については 当 該 団 体 の 財 政 状 態 の 悪 化 によ り 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 したときは 実 質 価 額 と 取 得 原 価 との 差 額 を 純 資 産 変 動 計 算 書 の 臨 時 損 益 項 目 として 投 資 損 失 の 科 目 をもって 計 上 し 当 該 実 質 価 額 を 翌 期 首 の 取 得 原 価 とします ただし 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 のうち 連 結 対 象 団 体 及 び 会 計 に 対 する 投 資 及 び 出 資 金 については 投 資 損 失 と 同 額 を 貸 借 対 照 表 の 資 産 の 部 に 投 資 損 失 引 当 金 として 計 上 します なお 実 質 価 額 が 30% 以 上 低 下 した 場 合 には 著 しく 低 下 したものとみなします 実 質 価 額 は 当 該 会 計 もしくは 法 人 の 資 産 合 計 額 から 負 債 合 計 額 を 控 除 した 額 に 当 該 団 体 の 出 資 割 合 を 乗 じたものとします なお 資 産 合 計 額 から 負 債 合 計 額 を 控 除 した 額 がマイナスとなる 場 合 は 実 質 価 額 はゼロとします 実 258 実 Q&A 22 実 255 実 256 実 254 実 260 実 257 実 253 実

30 資 産 評 価 差 額 投 資 及 び 出 資 金 時 価 あり 時 価 評 価 時 価 が 著 しく 低 下 投 資 損 失 連 結 対 象 間 接 減 額 ' 投 資 損 失 引 当 金 ( 時 価 なし 取 得 原 価 評 価 ただし 実 質 価 額 が30% 以 上 低 下 した 場 合 は 実 質 価 額 で 評 価 連 結 対 象 外 直 接 減 額 解 説 投 資 及 び 出 資 金 について 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 については 時 価 で 評 価 し 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 についても 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 した 場 合 には 実 質 価 額 で 評 価 することが 求 められています これは 地 方 公 共 団 体 の 財 務 状 況 を 適 切 に 開 示 するという 趣 旨 から 地 方 公 共 団 体 が 保 有 する 資 産 について 公 正 な 評 価 額 で 評 価 することを 目 的 としています なお 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 のうち 連 結 対 象 団 体 に 対 する 投 資 及 び 出 資 金 に ついては 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 した 場 合 であっても 地 方 公 共 団 体 からの 補 助 金 等 の 財 政 支 援 により 実 質 価 額 の 回 復 可 能 性 が 認 められるとも 考 えられますが 健 全 性 の 観 点 から 将 来 実 質 価 額 の 回 復 しないリスクに 備 えて 投 資 損 失 引 当 金 を 計 上 す ることとされています なお 貸 借 対 照 表 の 表 示 方 法 は 市 場 価 格 のない 投 資 及 び 出 資 金 について 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 したと 認 められる 場 合 には 実 質 価 額 をもって 貸 借 対 照 表 に 計 上 しますが 当 該 投 資 及 び 出 資 金 が 連 結 対 象 団 体 に 対 するものか 否 かで 貸 借 対 照 表 の 資 産 の 部 への 表 示 方 法 が 異 なります a. 連 結 対 象 団 体 以 外 への 投 資 及 び 出 資 金 の 場 合 取 得 原 価 と 実 質 価 額 との 差 額 を 純 資 産 変 動 計 算 書 の 投 資 損 失 に 計 上 し 当 年 度 以 降 は 当 年 度 末 の 実 質 価 額 により 評 価 した 金 額 を 取 得 原 価 とみなします すなわち 評 価 損 を 取 得 原 価 から 直 接 控 除 します b. 連 結 対 象 団 体 への 投 資 及 び 出 資 金 の 場 合 取 得 原 価 と 実 質 価 額 との 差 額 を 純 資 産 変 動 計 算 書 の 投 資 損 失 に 計 上 し 同 額 を 貸 借 対 照 表 の 投 資 損 失 引 当 金 に 計 上 します 投 資 及 び 出 資 金 を 直 接 控 除 するのではなく 投 資 損 失 引 当 金 という 控 除 項 目 を 設 定 し 間 接 的 に 控 除 します 連 結 対 象 団 体 について 間 接 控 除 するのは 業 績 悪 化 の 第 三 セクター 等 があること を 貸 借 対 照 表 の 開 示 対 象 者 に 端 的 に 示 すことにより 各 地 方 公 共 団 体 に 業 績 悪 化 の 第 三 セクター 等 の 早 期 改 革 を 促 す 効 果 をもたらすものと 考 えられるからです また 実 質 価 額 の 算 定 は 公 営 事 業 会 計 一 部 事 務 組 合 広 域 連 合 又 は 地 方 独 立 行 政 法 人 に 対 する 出 資 金 については 実 際 に 廃 止 等 を 予 定 している 公 営 事 業 会 Q&A71 実

31 計 等 に 対 するものについて 実 質 価 額 を 算 定 します ただし 公 営 事 業 会 計 地 方 三 公 社 等 のうち 非 永 続 的 な 事 業 を 行 うものに 対 する 出 資 金 については 廃 止 を 予 定 していない 場 合 であっても 保 有 資 産 の 基 準 日 における 再 調 達 価 額 又 は 売 却 可 能 価 額 による 評 価 等 を 行 い 実 質 価 額 を 算 定 します なお 現 時 点 では 宅 地 造 成 事 業 会 計 や 土 地 開 発 公 社 が 実 施 する 開 発 分 譲 等 の 自 主 事 業 が 該 当 すると 想 定 され ます 地 方 三 公 社 のうち 解 散 を 予 定 している 地 方 道 路 公 社 又 は 土 地 開 発 公 社 に 対 す る 出 資 金 については 基 準 日 における 資 産 の 時 価 総 額 等 に 基 づき 実 質 価 額 を 算 定 します 地 方 住 宅 供 給 公 社 又 は 第 三 セクター 等 に 対 する 出 資 金 については 解 散 を 予 定 しない 場 合 であっても 経 済 環 境 等 により 廃 止 清 算 されることもあり 得 ることから 基 準 日 における 資 産 の 時 価 総 額 等 に 基 づき 実 質 価 額 を 算 定 します 実 262 実 263 実 264 複 式 仕 訳 例 ( A 団 体 に 対 して N-2 年 度 に 出 資 金 を 100 拠 出 しましたが N 年 度 末 の 実 質 価 額 が 取 得 原 価 に 対 し 40% 下 落 しました ア 投 資 及 び 出 資 時 - B / S - ' 借 方 ( 投 資 及 び 出 資 金 - C / F ' 貸 方 ( 投 資 及 び 出 資 金 100 イ 期 末 評 価 時 ' 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 した 場 合 ( 連 結 対 象 団 体 の 場 合 - N W M - ' 借 方 ( 投 資 損 失 - B / S - 40 ' 貸 方 ( 投 資 損 失 引 当 金 40 2 投 資 等 (1) 投 資 及 び 出 資 金 1 投 資 及 び 出 資 金 2 投 資 損 失 引 当 金 投 資 及 び 出 資 金 計 貸 借 対 照 表 ' 抜 粋 ( 連 結 対 象 団 体 以 外 の 場 合 - N W M - ' 借 方 ( 投 資 損 失 - B / S - 40 ' 貸 方 ( 投 資 及 び 出 資 金 40 30

32 2 投 資 等 (1) 投 資 及 び 出 資 金 1 投 資 及 び 出 資 金 2 投 資 損 失 引 当 金 投 資 及 び 出 資 金 計 貸 借 対 照 表 ' 抜 粋 ( 実 実 264 投 資 及 び 出 資 金 明 細 表 時 価 のあるもの ( 単 位 : 千 円 ) 銘 柄 名 株 数 口 数 など 時 価 単 価 ' 円 ( 時 価 評 価 額 ' 千 円 ( 取 得 単 価 ' 円 ( 取 得 価 額 ' 千 円 ( (A) (B) (C) = (A) (B) (D) (E) = (A) (D) うち 評 価 差 額 ' 千 円 ( 投 資 損 失 合 計 ' 参 考 ( 財 産 に 関 する 調 書 記 載 額 時 価 のないもののうち 連 結 対 象 団 体 に 対 するもの ( 単 位 : 千 円 ) 出 資 ' 出 捐 ( 先 名 帳 簿 価 額 出 資 ' 出 捐 ( 割 合 '%( 出 資 ' 出 捐 ( 先 の 純 資 産 額 実 質 価 額 投 資 損 失 引 当 金 額 'D<Aの 場 合 ( (A) (B) (C) (D) = (B) (C) (D) - (A) 合 計 ' 参 考 ( 財 産 に 関 する 調 書 記 載 額 時 価 のないもののうち 連 結 対 象 団 体 以 外 に 対 するもの ( 単 位 : 千 円 ) 出 資 ' 出 捐 ( 先 名 帳 簿 価 額 出 資 ' 出 捐 ( 割 合 '%( 出 資 ' 出 捐 ( 先 の 純 資 産 額 実 質 価 額 ' 千 円 ( 投 資 損 失 (A) (B) (C) (D) = (B) (C) (D) - (A) 合 計 ' 参 考 ( 財 産 に 関 する 調 書 記 載 額 ワークシート 投 資 及 び 出 資 金 にある 投 資 及 び 出 資 金 明 細 表 に 必 要 なデー タを 入 力 することにより 投 資 及 び 出 資 金 及 び 投 資 損 失 引 当 金 が 算 出 され 貸 借 対 照 表 に 反 映 されます 投 資 及 び 出 資 金 は 原 則 として N 年 度 末 残 高 ' 決 算 統 計 30 表 16 行 (11) 列 (に 他 会 計 に 対 する 負 担 金 や 補 助 金 として 処 理 されているものの うち 他 会 計 において 資 本 金 等 として 計 上 しているものの 額 及 び 地 方 独 立 行 政 法 人 に 行 っている 現 物 出 資 のうち 地 方 独 立 行 政 法 人 において 資 本 金 等 として 計 上 されてい る 額 を 加 えた 額 としますが 以 下 の 留 意 事 項 のように 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 については 時 価 で 評 価 し 市 場 価 格 のない 有 価 証 券 については 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 した 場 合 に 実 質 価 額 で 評 価 します 入 力 にあたっては 時 価 のあるものと 時 価 のないものに 区 分 し 時 価 のないもの についてはさらに 連 結 対 象 団 体 に 対 するものとそれ 以 外 のものに 区 分 します 実 253 実 258 実

33 留 意 事 項 a. 市 場 価 格 のあるもの 時 価 単 価 : 東 京 証 券 取 引 所 ホームページ 等 の 情 報 により N 年 度 末 時 点 の 終 値 を 入 力 してください b. 市 場 価 格 のないもののうち 連 結 対 象 団 体 に 対 するもの 出 資 ( 出 捐 ( 割 合 : ' 出 資 口 数 / 出 資 団 体 の 全 出 資 口 数 (を 算 出 し 入 力 してくだ さい 出 資 ( 出 捐 ( 先 の 純 資 産 額 : N 年 度 末 時 点 の 出 資 ( 出 捐 ( 先 の 貸 借 対 照 表 の 資 産 合 計 額 から 負 債 合 計 額 を 控 除 した 額 'マイナスになる ときはゼロ(を 入 力 してください 当 該 会 計 もしくは 法 人 の 資 産 合 計 額 及 び 負 債 合 計 額 の 算 定 にあたっては 連 結 のための 所 要 の 修 正 組 替 を 行 ったのちの 額 で 算 定 してください ' 例 : 引 当 金 の 計 上 投 資 及 び 出 資 金 の 時 価 評 価 ( 公 営 事 業 会 計 一 部 事 務 組 合 広 域 連 合 又 は 地 方 独 立 行 政 法 人 に 対 する 出 資 金 については 原 則 として 実 際 に 廃 止 等 を 予 定 しているものについての み 実 質 価 額 を 算 定 します ただし 公 営 事 業 会 計 のうち 非 永 続 的 な 事 業 を 行 うものに 対 する 出 資 金 については 廃 止 を 予 定 しない 場 合 であっても 保 有 資 産 の 基 準 日 における 再 調 達 価 額 又 は 売 却 可 能 価 額 による 評 価 を 行 い 実 質 価 額 を 算 定 してください 投 資 損 失 引 当 金 : 実 質 価 額 が 取 得 原 価 に 対 して30% 以 上 下 落 した 場 合 に 計 上 します 実 257 実 261 実 262 c. 市 場 価 格 のないもののうち 連 結 対 象 団 体 以 外 に 対 するもの 出 資 ( 出 捐 ( 割 合 : ' 出 資 口 数 / 出 資 団 体 の 全 出 資 口 数 (を 算 出 し 入 力 してくだ さい 出 資 ( 出 捐 ( 先 の 純 資 産 額 : N 年 度 末 時 点 の 出 資 ( 出 捐 ( 先 の 貸 借 対 照 表 の 資 産 合 計 額 から 負 債 合 計 額 を 控 除 した 額 'マイナスになる ときはゼロ(を 入 力 してください 当 該 法 人 の 資 産 合 計 額 及 び 負 債 合 計 額 の 算 定 にあたっては 連 結 のため の 所 要 の 修 正 組 替 を 行 ったのちの 額 で 算 定 してください ' 例 : 引 当 金 の 計 上 投 資 及 び 出 資 金 の 時 価 評 価 ( 投 資 損 失 : 実 質 価 額 が 取 得 原 価 に 対 して30% 以 上 下 落 した 場 合 に 計 上 します 実

34 注 記 及 び 附 属 明 細 表 会 計 方 針 投 資 損 失 引 当 金 の 計 上 方 法 具 体 的 には 投 資 損 失 引 当 金 の 対 象 となった 投 資 及 び 出 資 金 に 係 る 出 資 先 の 名 称 投 資 損 失 引 当 金 を 計 上 することとなった 原 因 投 資 損 失 引 当 金 の 算 定 方 法 等 を 注 記 することが 想 定 されま す 注 記 事 項 - 附 属 明 細 表 投 資 及 び 出 資 金 明 細 表 ' 別 表 2-4( 実 265 (2) 貸 付 金 貸 付 金 長 期 延 滞 債 権 未 収 金 回 収 不 能 見 込 額 の 四 つの 勘 定 科 目 は 債 権 関 係 として 共 通 しているため ここでまとめて 記 載 します 貸 付 金 とは 金 銭 消 費 貸 借 契 約 に 基 づく 債 権 のうち 回 収 期 日 が 到 来 していない もの' 元 金 収 入 を 調 定 していないもの(で 長 期 延 滞 債 権 に 該 当 しないものをいいま す 長 期 延 滞 債 権 とは 財 務 書 類 作 成 団 体 が 保 有 する 債 権 のうち 当 年 度 末 日 現 在 で 回 収 期 限 から 1 年 以 上 経 過 している 債 権 が 存 在 する 債 務 者 に 対 するすべての 債 権 をいいます 未 収 金 とは 財 務 書 類 作 成 団 体 が 保 有 する 債 権 のうち 当 年 度 末 日 現 在 で 回 収 期 限 から 1 年 未 満 の 債 権 で 長 期 延 滞 債 権 に 該 当 しないものをいいます 回 収 不 能 見 込 額 とは 財 務 書 類 作 成 団 体 が 保 有 する 債 権 のうち 将 来 の 回 収 が 見 込 まれない 金 額 のことをいいます 実 266~269 実 282,283 実 298,299 実 284 実 300 評 価 債 権 はいずれも 債 権 額 から 回 収 不 能 見 込 額 を 控 除 した 回 収 可 能 額 により 評 価 し ます 回 収 不 能 見 込 額 の 算 定 方 法 は 以 下 のとおりです a. 貸 付 金 に 係 る 回 収 不 能 見 込 額 解 散 を 予 定 している 地 方 道 路 公 社 又 は 土 地 開 発 公 社 に 対 する 貸 付 金 及 び 地 方 住 宅 供 給 公 社 又 は 第 三 セクター 等 に 対 する 貸 付 金 については 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 貸 付 金 元 本 の 償 還 が 減 免 される 可 能 性 のある 貸 付 金 については 相 手 先 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 規 則 や 要 綱 等 で 減 免 することが 定 められている 場 合 にはそ の 額 また 過 去 に 減 免 実 績 がある 貸 付 制 度 であればその 減 免 実 績 率 など 合 理 的 実 286 実 287 実

35 に 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 上 記 以 外 の 貸 付 金 であっても 債 務 者 が 免 責 決 定 を 受 けた 場 合 や 債 務 者 の 居 所 が 不 明 であり 実 質 的 に 全 額 が 回 収 不 能 と 見 込 まれるものがあり かつ 不 納 欠 損 処 理 が 行 われていない 場 合 には 債 権 額 の 全 額 を 回 収 不 能 見 込 額 として 計 上 する など 原 則 として 相 手 先 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 住 宅 新 築 資 金 貸 付 金 など 同 種 の 貸 付 制 度 で 小 口 多 数 の 相 手 先 に 貸 し 付 けて いるものは 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 することが 効 率 的 でない 場 合 があります このような 場 合 は 同 種 の 債 権 ごとに 過 去 の 回 収 不 能 実 績 率 等 の 合 理 的 な 基 準 で 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 実 289 実 290 b. 長 期 延 滞 債 権 に 係 る 回 収 不 能 見 込 額 一 定 額 ' 例 えば 1 件 当 たり 100 万 円 ( 以 上 の 債 権 については 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 例 えば 消 滅 時 効 の 期 限 が 到 来 している もの 債 務 者 の 居 所 が 不 明 のものなどについては 債 権 額 の 100%などとします 一 定 額 未 満 の 債 権 については 債 権 全 体 又 は 同 種 同 類 の 債 権 ごとに 債 権 の 状 況 に 応 じて 求 めた 過 去 の 回 収 不 能 実 績 率 等 合 理 的 な 基 準 により 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 例 えば 過 去 5 年 間 の 不 納 欠 損 額 ' 滞 納 繰 越 収 入 額 + 不 納 欠 損 額 (の 平 均 値 を 用 いるなどとします 実 291 実 292 c. 未 収 金 に 係 る 回 収 不 能 見 込 額 一 定 額 未 満 の 長 期 延 滞 債 権 に 係 る 回 収 不 能 見 込 額 の 算 定 と 同 様 に 債 権 全 体 又 は 同 種 同 類 の 債 権 ごとに 債 権 の 状 況 に 応 じて 求 めた 過 去 の 回 収 不 能 実 績 率 等 合 理 的 な 基 準 により 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 例 えば 過 去 5 年 間 の 不 納 欠 損 額 ' 滞 納 繰 越 収 入 額 + 不 納 欠 損 額 (の 平 均 値 を 用 いるなどとします 実 302 解 説 貸 借 対 照 表 に 計 上 される 貸 付 金 は 決 算 統 計 上 の 貸 付 金 期 末 残 高 から 貸 付 金 元 金 収 入 未 済 額 で 調 定 年 度 が 当 年 度 のもの' 貸 借 対 照 表 上 未 収 金 に 計 上 されるも の(と 調 定 年 度 が 過 年 度 のもの' 貸 借 対 照 表 上 長 期 延 滞 債 権 に 計 上 されるもの(を 控 除 した 金 額 となります また 他 会 計 に 対 する 繰 出 金 として 決 算 統 計 上 処 理 されている 貸 付 金 がある 場 合 や 他 会 計 からの 繰 入 金 として 決 算 統 計 上 処 理 されている 貸 付 金 の 元 金 償 還 額 が ある 場 合 には 貸 付 金 の 元 金 の 調 整 が 必 要 となります 貸 付 金 の 回 収 不 能 見 込 額 の 算 定 は 原 則 として 相 手 先 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 することになります ただし 同 種 の 貸 付 制 度 で 小 口 多 数 の 相 手 先 に 貸 し 付 けているもののように 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 することが 非 効 率 実

36 であるものについては 同 種 の 債 権 ごとに 過 去 の 回 収 不 能 実 績 率 等 の 合 理 的 な 基 準 で 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 長 期 延 滞 債 権 に 計 上 される 項 目 は 収 入 未 済 額 のうち 当 初 調 定 年 度 が 過 年 度 の ものが 該 当 します このため 債 権 の 種 類 に 関 係 なく 当 初 の 調 定 年 度 が 過 年 度 のも のは すべて 長 期 延 滞 債 権 に 計 上 します また 長 期 延 滞 債 権 の 債 務 者 に 対 するす べての 債 権 を 長 期 延 滞 債 権 勘 定 に 計 上 します この 取 扱 は 地 方 公 共 団 体 が 保 有 する 債 権 のうち 滞 納 が 長 期 にわたる 可 能 性 のある 債 権 ' 不 良 債 権 (がどの 程 度 存 在 するかを 明 確 にし 債 権 者 としての 地 方 公 共 団 体 が 同 一 債 務 者 に 対 する 債 権 回 収 を 効 率 的 効 果 的 に 行 うことを 促 すために 行 われるものです また 長 期 延 滞 債 権 で 金 額 が 一 定 以 上 のものについては 債 務 者 との 頻 繁 な 交 渉 を 行 っていることが 多 く その 管 理 も 厳 密 に 行 うべき 債 権 であるため 原 則 として 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 長 期 延 滞 債 権 のうち 金 額 が 一 定 額 未 満 ' 実 務 研 報 告 書 第 291 段 では 100 万 円 と 設 定 (のものについては 個 別 に 回 収 可 能 性 を 判 断 し 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 する ことが 非 効 率 となる 場 合 があります このような 場 合 には 当 該 債 権 の 過 去 5 年 間 の 不 納 欠 損 実 績 率 の 平 均 値 を 債 権 期 末 残 高 に 乗 じて 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 します 実 283 未 収 金 は 地 方 税 に 関 する 未 収 金 とその 他 の 債 権 に 対 する 未 収 金 とに 区 分 して 計 上 します 未 収 金 に 計 上 する 金 額 は 収 入 未 済 額 のうち 現 年 調 定 分 のみとなりま す 未 収 金 に 係 る 回 収 不 能 見 込 額 は 当 年 度 に 調 定 した 地 方 税 や 使 用 料 などの 収 入 未 済 額 について 翌 年 度 以 降 に 回 収 不 能 と 見 込 まれる 額 です 未 収 金 に 係 る 翌 年 度 の 収 入 額 は 滞 納 繰 越 収 入 額 となるため 長 期 延 滞 債 権 の 回 収 不 能 見 込 額 を 算 定 する 際 に 用 いた 回 収 不 能 実 績 率 と 同 率 を 使 用 して 算 定 してもよいと 考 えられます 債 権 は 将 来 の 収 入 をもたらすものとして 資 産 に 計 上 されているものですので 将 来 の 収 入 を 見 込 めない 回 収 不 能 見 込 額 は 控 除 することとなります 複 式 仕 訳 例 ( A 団 体 に 対 して N-1 年 度 期 首 に 現 金 を 100 貸 し 付 けました 返 済 は N-1 年 度 から 毎 年 度 20 ずつ 5 年 間 で 実 施 される 予 定 でした N-1 年 度 末 において 返 済 予 定 であった 20 が 収 入 未 済 となりました N 年 度 末 において N-1 年 度 末 に 返 済 予 定 であった 20 は 依 然 として 返 済 され ず さらに N 年 度 末 に 返 済 予 定 であった 20 が 収 入 未 済 となっています 35

37 ア 貸 付 時 'N-1 年 度 期 首 ( - B / S - ' 借 方 ( 貸 付 金 - C / F ' 貸 方 ( 貸 付 金 100 イ N-1 年 度 末 の 処 理 - B / S - ' 借 方 ( 未 収 金 - B / S - 20 ' 貸 方 ( 貸 付 金 20 貸 借 対 照 表 抜 粋 2 投 資 等 (2) 貸 付 金 80 (4) 長 期 延 滞 債 権 (5) 回 収 不 能 見 込 額 投 資 等 合 計 80 3 流 動 資 産 (2) 未 収 金 1 地 方 税 2その 他 20 3 回 収 不 能 見 込 額 未 収 金 計 20 ウ N 年 度 末 の 処 理 N 年 度 末 においても N-1 年 度 末 に 返 済 予 定 であった 20 が 返 済 されていない ため A 団 体 に 対 する 貸 付 金 100'N-1 年 度 貸 借 対 照 表 上 貸 付 金 に 80 未 収 金 に 20 計 上 されている 債 権 (はすべて 長 期 延 滞 債 権 に 計 上 されます - B / S - ' 借 方 ( 長 期 延 滞 債 権 - B / S ' 貸 方 ( 貸 付 金 - B / S - 未 収 金 貸 借 対 照 表 抜 粋 2 投 資 等 (2) 貸 付 金 (4) 長 期 延 滞 債 権 100 (5) 回 収 不 能 見 込 額 投 資 等 合 計

38 エ 債 権 の 評 価 さらに A 団 体 に 対 する 貸 付 金 100 に 係 る 長 期 延 滞 債 権 に 対 して 回 収 可 能 性 を 判 断 した 結 果 例 えば 全 額 について 回 収 不 能 と 見 込 まれる 場 合 には 当 該 額 を 回 収 不 能 見 込 額 として 計 上 します - P / L - ' 借 方 ( 回 収 不 能 見 込 計 上 額 - B / S ' 貸 方 ( 回 収 不 能 見 込 額 100 貸 借 対 照 表 抜 粋 2 投 資 等 (2) 貸 付 金 (4) 長 期 延 滞 債 権 100 (5) 回 収 不 能 見 込 額 100 投 資 等 合 計 0 貸 付 金 未 収 金 明 細 表 ( 平 成 21 年 度 ) ( 単 位 : 千 円 %) 相 手 先 名 または 種 別 貸 借 対 照 表 価 額 不 納 欠 損 率 回 収 不 能 見 込 額 貸 付 金 第 三 セクター 等 0 ( 株 ) 0 0 その 他 の 貸 付 金 0 貸 付 金 0 0 小 計 0 0 市 町 村 税 等 に 関 する 未 収 金 固 定 資 産 税 小 計 0-0 その 他 の 未 収 金 使 用 料 手 数 料 0 0 小 計 0-0 貸 借 対 照 表 の 貸 付 金 には N 年 度 末 残 高 ' 決 算 統 計 30 表 01 行 (11) 列 (に 他 会 計 に 対 する 負 担 金 や 補 助 金 として 処 理 されているもののうち 他 会 計 において 借 入 金 として 計 上 しているものの 額 'A(を 加 え 貸 付 金 元 金 収 入 未 済 額 ' 未 収 金 及 び 長 期 実 266~269 37

39 延 滞 債 権 に 振 り 替 えた 額 ( 及 び 他 会 計 からの 繰 入 金 として 決 算 統 計 上 処 理 されてい るもののうち'A(の 元 金 償 還 額 に 当 たる 額 を 控 除 した 額 を 計 上 します ワークシート 貸 付 金 未 収 金 に 歳 入 歳 出 決 算 書 決 算 統 計 等 をもとに 貸 付 相 手 先 又 は 種 別 ごとに 必 要 なデータを 入 力 し 決 算 統 計 データの N 年 度 末 残 高 に 所 要 の 加 除 を 行 っ た 額 と 合 致 させてください なお 貸 付 金 元 金 収 入 未 済 額 のうち N 年 度 調 定 分 は 未 収 金 に N-1 年 度 調 定 分 以 前 は 長 期 延 滞 債 権 に 振 り 替 えます [ 参 [ 照 / 引 / 用 元 ] ] 注 記 及 び 附 属 明 細 表 会 計 方 針 回 収 不 能 見 込 額 の 計 上 方 法 注 記 事 項 - 附 属 明 細 表 貸 付 金 明 細 表 ' 別 表 2-5( 長 期 延 滞 債 権 明 細 表 ' 別 表 2-7( 未 収 金 明 細 表 ' 別 表 2-8( 実 285,301 回 収 不 能 見 込 額 は 各 地 方 公 共 団 体 の 見 積 りで 計 算 される 金 額 です そのため 比 較 可 能 性 を 確 保 するために 各 地 方 公 共 団 体 がどのように 見 積 もって 算 定 したの かを 開 示 します (3) 基 金 等 基 金 等 には 基 金 及 び 積 立 金 が 含 まれます 基 金 とは 地 方 自 治 法 第 241 条 の 規 定 に 基 づき 地 方 公 共 団 体 が 条 例 の 定 める ところにより 特 定 の 目 的 のために 財 産 を 維 持 し 資 金 を 積 み 立 て 又 は 定 額 の 資 金 を 運 用 するために 設 けられる 資 金 又 は 財 産 をいいます 退 職 手 当 組 合 積 立 金 とは 退 職 手 当 組 合 が 保 有 する 資 産 のうち 財 務 書 類 作 成 団 体 の 持 分 相 当 額 をいいます 貸 借 対 照 表 上 基 金 等 は1 退 職 手 当 目 的 基 金 2その 他 特 定 目 的 基 金 3 土 地 開 発 基 金 4その 他 定 額 運 用 基 金 5 退 職 手 当 組 合 積 立 金 の 五 つに 区 分 されま す 実 285 実 301 評 価 a. 基 金 基 金 は 原 則 として 各 基 金 の 当 年 度 末 残 高 で 評 価 しますが 基 金 に 含 まれる 土 地 実

40 のうち 既 に 事 業 の 用 に 供 されているもの 及 び 行 政 財 産 として 事 業 の 用 に 供 す る 見 込 みが 認 められかつ 時 期 が 明 らかにされているもの 以 外 については 売 却 可 能 資 産 と 同 様 に 売 却 可 能 価 額 で 評 価 します また 基 金 に 含 まれる 有 価 証 券 のうち 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 については 時 価 で 評 価 し 時 価 と 取 得 原 価 との 差 額 を 資 産 評 価 差 額 に 計 上 します ただし 満 期 まで 所 有 する 意 図 をもって 保 有 する 債 券 については 取 得 価 額 で 評 価 できます 普 通 会 計 内 の 会 計 に 対 する 貸 付 金 'いわゆる 基 金 借 入 金 (が 基 金 残 高 に 含 まれ ている 場 合 は その 金 額 を 控 除 します 実 271 実 272 b. 退 職 手 当 組 合 積 立 金 退 職 手 当 組 合 が 保 有 する 当 年 度 末 の 資 産 について 加 入 団 体 ごとの 持 分 相 当 額 を 計 上 します 財 務 書 類 作 成 団 体 の 持 分 相 当 額 は 各 加 入 団 体 の 負 担 金 累 積 額 から 退 職 金 支 給 累 積 額 を 控 除 した 額 ' 以 下 累 積 負 担 金 残 額 という (に 積 立 金 運 用 益 相 当 額 の 各 加 入 団 体 按 分 額 を 加 算 した 額 とします 積 立 金 運 用 益 相 当 額 は 退 職 手 当 組 合 の 当 年 度 末 積 立 金 と 当 年 度 歳 入 歳 出 差 引 の 合 計 額 から 全 団 体 の 累 積 負 担 金 残 額 を 控 除 した 額 とし 各 加 入 団 体 の 累 積 負 担 金 残 額 に 応 じて 按 分 します 上 記 計 算 の 結 果 持 分 相 当 額 がマイナスとなる 団 体 は 退 職 手 当 組 合 積 立 金 は 計 上 せず マイナス 額 の 絶 対 値 を 退 職 手 当 引 当 金 に 加 算 するものとします 実 278 実 279 実 280 実 281 解 説 基 金 については 各 基 金 の 積 立 の 目 的 別 に 計 上 することになりますが 基 金 とし て 保 有 している 資 産 の 種 類 や 目 的 により 評 価 方 法 が 異 なるため 最 初 に1 未 使 用 及 び 使 途 の 決 まっていない 土 地 2 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 3その 他 の 三 つに 分 類 をすることが 必 要 です 貸 借 対 照 表 の 計 上 額 は 基 本 的 には 当 年 度 末 時 点 の 各 基 金 ' 積 立 金 ( 現 在 高 で すが 以 下 の 点 に 注 意 する 必 要 があります 地 方 公 共 団 体 の 財 務 状 況 を 適 切 に 開 示 するという 趣 旨 から 地 方 公 共 団 体 が 保 有 する 資 産 について 公 正 な 評 価 額 で 評 価 することを 原 則 としています このため 基 金 に 含 まれる 土 地 のうち 既 に 事 業 の 用 に 供 されているもの 及 び 行 政 財 産 として 事 業 の 用 に 供 する 見 込 みが 認 められかつ 時 期 が 明 らかにされているもの 以 外 につ いては 売 却 可 能 資 産 と 同 様 に 売 却 可 能 価 額 で 評 価 し 売 却 可 能 価 額 と 帳 簿 価 額 との 差 額 は 純 資 産 の 部 の 資 産 評 価 差 額 に 計 上 します 基 金 に 含 まれる 有 価 証 券 のうち 市 場 価 格 のある 有 価 証 券 については 時 価 で 評 価 し 時 価 と 取 得 原 価 との 差 額 を 資 産 評 価 差 額 に 計 上 します ただし 満 期 まで 所 有 する 意 図 をもって 保 有 する 債 券 については 取 得 価 額 で 評 価 できます これは 満 実 270 実