国際シンポジウム「日欧が創る未来-法の支配と繁栄を目指して」

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1 平 成 26 年 度 内 外 発 信 のための 多 層 的 ネットワーク 構 築 事 業 ( 外 務 省 ) 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して Japan and Europe: Creating Together a Better Future Rule-Based and Prosperous 報 告 書 2014 年 12 月 公 益 財 団 法 人 日 本 国 際 フォーラム

2 まえがき 本 報 告 書 は 2014 年 11 月 21 日 に 外 務 省 と 共 催 で 実 施 した 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して ( 於 :ホテルオークラ)の 成 果 をとりまとめたものである 今 日 の 世 界 では 欧 米 や 日 本 をはじめとする 先 進 民 主 主 義 諸 国 によってリードされてきた 冷 戦 後 の 国 際 秩 序 形 成 が 様 々な 脅 威 に 直 面 している それらの 脅 威 に 対 し わが 国 や 欧 州 諸 国 は それぞれ 米 国 との 連 携 の 下 国 際 法 の 順 守 を 訴 えつつ 日 米 同 盟 やNATOを 基 軸 に 対 処 している わが 国 とEUを 始 め とする 欧 州 諸 国 との 関 係 においても 基 本 的 価 値 を 共 有 する 世 界 の 平 和 と 繁 栄 のため 共 に 行 動 する パートナーとして 具 体 的 な 進 展 を 見 せているが その 一 方 で 現 地 メディアやシンクタンクの 分 析 や 発 信 においては 欧 州 諸 国 の 対 日 理 解 は 必 ずしも 十 分 ではないのではないか そもそも 欧 州 は 極 東 情 勢 そのものに 関 心 が 薄 いのではないか との 懸 念 も 浮 上 する 安 倍 政 権 が 基 本 的 価 値 に 立 脚 した 地 球 儀 俯 瞰 外 交 を 展 開 している 今 こそ こうした 懸 念 を 払 拭 し 日 本 と 欧 州 は 基 本 的 には 同 じ 船 に 乗 っているという 感 覚 を 特 に 欧 州 側 の 国 民 レベルで 根 付 かせ 以 て 対 日 理 解 好 感 度 の 向 上 に 努 めなけれ ばならない 以 上 のような 問 題 意 識 に 基 づき 本 シンポジウムでは 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して との 総 合 テーマのもと セッションⅠでは 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 セッションⅡでは 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 を 評 価 する をテーマに 議 論 し 総 括 セッションでは 日 欧 の 強 みを 活 か した 協 力 のあり 方 について 日 欧 が 国 際 秩 序 の あるべき 姿 を 実 現 するには 何 をすべきなのか そ の 具 体 的 方 策 を 議 論 した 当 日 は 欧 州 側 からはジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 など8 名 日 本 側 からは 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 の 伊 藤 憲 一 など11 名 のパネリストを 含 む 総 勢 105 名 の 有 識 者 メディア 関 係 者 等 が 出 席 し 活 発 な 議 論 が 進 められた なお 本 報 告 書 は 上 記 シンポジウムの 議 論 をとりまとめたものであり そこで 表 明 されている 見 解 は 外 務 省 の 見 解 を 代 表 するものではない 最 後 に 本 報 告 書 を 発 表 するにあたり シンポジウム 実 施 の 過 程 で 懇 切 なご 指 導 およびご 協 力 いただ いた 外 務 省 欧 州 局 政 策 課 の 関 係 各 位 およびご 参 加 いただいた 日 欧 パネリスト 各 位 に 対 し 当 フォーラ ムを 代 表 して 改 めて 深 甚 な 謝 意 を 表 したい 2014 年 12 月 公 益 財 団 法 人 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 伊 藤 憲 一

3 目 次 Ⅰ. 概 要 メモ... 3 (1) 出 席 者... 3 (2) 議 論 の 概 要 プログラム 出 席 者 名 簿 Ⅱ. 議 事 録 開 会 挨 拶 (1) 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 の 挨 拶 (2)ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 の 挨 拶 (3) 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 の 挨 拶 セッションⅠ 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 (1) 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 の 報 告 (2) 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 の 報 告 (3) 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 の 報 告 (4)パトリック ケルナー ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 のコメント (5) 自 由 討 議 セッションⅡ 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 (1) 中 西 寬 京 都 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 (2) 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 (3) 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 の 報 告 (4)ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 のコメント (5)フェリックス アルテアガ 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 のコメント (6)クロード メイヤー パリ 政 治 学 院 准 教 授 のコメント (7) 自 由 討 議 総 括 セッション 日 欧 の 強 みを 活 かした 協 力 のあり 方 (1)フレイザー キャメロンEUアジアセンター 所 長 の 報 告 (2) 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 (3)ルイス シモン ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 の 報 告 (4) 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 の 報 告 (5)マリー セーデルベリ 欧 州 日 本 研 究 所 長 の 報 告 (6) 自 由 討 議 Ⅲ. 巻 末 資 料 Biographies of the Panelists Presentation Papers... 67

4 Ⅰ. 概 要

5 1.メモ 日 本 国 際 フォーラムは 外 務 省 との 共 催 により 2014 年 11 月 21 日 ( 金 ) 午 後 1 時 より6 時 ま で ホテルオークラ 本 館 1 階 曙 の 間 を 会 場 として 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して を 開 催 したところ その 出 席 者 と 議 論 の 概 要 は 次 のとおりであった (1) 出 席 者 下 記 19 名 のパネリストに 加 え 計 105 名 が 出 席 した 欧 州 側 パネリスト8 名 ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 パトリック ケルナー ルース ヘニッグ フェリックス アルテアガ クロード メイヤー フレイザー キャメロン ルイス シモン マリー セーデルベリ ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 英 国 上 院 議 員 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 パリ 政 治 学 院 准 教 授 EU アジアセンター 所 長 ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 欧 州 日 本 研 究 所 長 日 本 側 パネリスト 11 名 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 添 谷 芳 秀 道 下 徳 成 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 慶 應 義 塾 大 学 教 授 石 川 薫 日 本 国 際 フォーラム 専 務 理 事 / 研 究 本 部 長 伊 藤 元 重 福 島 安 紀 子 渡 邊 啓 貴 鶴 岡 路 人 東 京 大 学 大 学 院 教 授 東 京 財 団 上 席 研 究 員 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 (プログラム 登 場 順 ) (2) 議 論 の 概 要 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して は 開 会 挨 拶 セッションⅠ: 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 セッションⅡ: 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 総 括 セッション: 日 欧 の 強 みを 活 かした 協 力 のあり 方 の 順 で 開 催 されたところ その 概 要 は 次 のとおりであった (イ) 開 会 挨 拶 冒 頭 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 の 順 で 開 会 挨 拶 がなされたが その 概 要 は 以 下 のとおり (a) 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 わが 国 と 欧 州 は 基 本 的 価 値 や 原 則 を 共 有 し 国 際 社 会 にて 大 きなプレゼンスを 有 する 重 要 なパー トナー 同 士 であり わが 国 外 交 における 欧 州 の 重 要 性 はこれからも 全 く 揺 らぐことはない 日 欧 協 力 において 安 全 保 障 分 野 では わが 国 は 国 際 協 調 主 義 に 基 づく 積 極 的 平 和 主 義 の 立 場 から 地 域 およびおよび 国 際 社 会 の 平 和 と 安 定 にこれまで 以 上 に 積 極 的 に 関 与 すべく 取 り 組 んでいるところ 欧 州 はわが 国 が 積 極 的 平 和 主 義 を 実 践 する 際 の 最 良 のパートナーであり その 協 力 は 言 葉 だけでは なく 行 動 を 伴 った 形 で 進 んでいる 経 済 分 野 では わが 国 はアベノミクスの3 本 の 矢 の 経 済 政 策 が 3

6 確 実 に 成 果 を 上 げつつある このシンポジウムの 機 会 に 日 欧 がともに 歩 むべき 未 来 とそのための 具 体 的 な 協 力 のあり 方 について 自 由 闊 達 なアイデアが 提 供 されることを 期 待 するとともに 欧 州 か らの7 名 の 参 加 者 には わが 国 と 欧 州 との 相 互 理 解 の 架 け 橋 になっていただきたい (b)ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 日 本 はEUにとって 重 要 な 戦 略 的 パートナーであり その 関 係 は 非 常 に 前 向 きであるとともに 今 重 要 な 動 きのある 段 階 に 入 っている すでに 自 由 貿 易 協 定 (FTA)についての 交 渉 が 始 まって いるが さらに 戦 略 的 パートナーシップ 協 定 も 環 境 教 育 科 学 技 術 開 発 などさまざまな 領 域 における 協 力 の 進 展 を 目 指 して 交 渉 が 行 われている 以 前 日 欧 関 係 を 担 当 していた 頃 未 開 拓 の 可 能 性 という 言 葉 を 良 く 耳 にした つまり まだ 十 分 に 開 拓 されていない 可 能 性 が 残 されてい るという 意 味 である 日 欧 は 世 界 的 に 非 常 に 大 きな 影 響 力 を 有 していながら 多 くの 領 域 におい て 相 互 協 力 の 可 能 性 を 生 かしきれていないと 言 われていた FTA 戦 略 的 パートナーシップ 協 定 等 まだまだやるべきことはたくさんあるだろうが 2 年 ぶりに 来 日 し この 潜 在 的 な 可 能 性 が 掘 り 起 こされようとしていると 感 じる 本 日 の 議 論 を 通 して 日 欧 対 話 がさらに 進 むことを 望 んで いる (c) 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 日 本 国 際 フォーラムと 外 務 省 の 共 催 で 本 日 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して が 開 催 されることになったのは 喜 びに 堪 えない 実 は 昨 日 着 任 間 もない 駐 日 欧 州 連 合 大 使 のイスティチョアイア ブドゥラ 大 使 から 大 使 公 邸 に 招 かれ 昼 食 をとりながら 2 人 で2 時 間 意 見 交 換 をした 10 年 以 上 も 前 のことだが 大 使 は 日 本 国 際 フォーラムが 欧 州 で 開 催 した 国 際 シンポジウムに 参 加 し 強 い 感 銘 を 受 け 以 来 日 本 国 際 フォーラムの 発 信 に 注 目 してきたとのこ とであった 大 使 との 対 話 は 本 日 の 国 際 シンポジウムの 議 論 を 先 取 りするような 議 論 であったが 日 本 国 際 フォーラムは 日 本 のリーディング シンクタンクとしてこれまでも 欧 州 はもとより 米 国 中 国 アジア 等 との 対 話 の 実 績 を 長 年 にわたり 蓄 積 してきており 本 日 の 対 話 はその 本 領 を 発 揮 し て 日 欧 の 叡 智 を 世 界 に 示 す 好 機 となるものと 確 信 している (ロ)セッションⅠ 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 よりそ れぞれ 報 告 が パトリック ケルナー ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 よりコメントがなさ れたが その 概 要 は 以 下 のとおり その 後 出 席 者 間 で 自 由 討 議 が 行 われた (a) 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 中 国 は 欧 米 や 日 本 が 形 成 してきたリベラルな 国 際 秩 序 の 中 で 目 覚 ましい 台 頭 を 遂 げており 今 後 も 成 長 を 続 けるためにはこの 秩 序 の 中 で 経 済 運 営 をしなければならないが 最 近 時 に 軍 事 力 を 含 む 露 骨 な 自 己 主 張 がなされている この 二 つをどう 考 えるのかは 習 近 平 主 席 等 のいう 新 型 の 大 国 間 関 係 をどう 理 解 するかである 新 型 の 大 国 間 関 係 には 二 つの 次 元 があり グローバルな 次 元 では 基 本 的 には 共 存 しつつ 内 側 から 様 々なチャレンジを 繰 り 返 す 他 方 でアジア 太 平 洋 の 次 元 では 昨 今 多 くの 中 国 人 から 聞 かれる 強 い 中 国 が 中 心 にいるのが 普 通 のアジアである という 感 覚 があり これがアヘン 戦 争 以 来 の 近 代 史 の 中 での 屈 辱 意 識 とセットとなるとすれば 現 在 の 南 シ ナ 海 や 尖 閣 諸 島 に 関 する 主 張 は Doing justice to history という 感 覚 につながっていると 考 えら れる こうしたコンテクストに 尖 閣 諸 島 を 巡 る 問 題 を 位 置 づけると 日 本 の 主 張 のレジテマシーは 基 本 的 に 近 代 の 国 際 法 国 際 政 治 のそれになるものであるのに 対 し 中 国 のレジテマシーの 前 提 は 古 来 中 国 のものである というものであり そこに 本 質 的 にパラダイム 衝 突 の 論 理 が 潜 んでいると 思 われる その 意 味 で 中 国 は 恐 らく 尖 閣 諸 島 に 対 する 主 張 を 諦 めないし それは 中 国 中 心 のアジア 太 平 洋 を 少 しずつ 形 成 する 長 期 的 な 努 力 を 諦 めないこととほぼイコールである 日 本 の 対 応 としては 短 期 的 には 安 全 保 障 の 問 題 だが 中 長 期 的 には 中 国 内 部 の 変 化 にどう 目 配 りするのかという 戦 略 性 4

7 を 持 つ 必 要 がある (b) 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 ここ10 年 間 の 各 国 の 軍 事 支 出 の 推 移 をみると 米 国 は12% 増 加 日 本 は0.2% 減 少 してい るが 中 国 は170%も 増 加 しており いかに 中 国 が 急 速 に 軍 事 増 強 しているかがわかる 中 国 は A2/AD 戦 略 を 打 ち 出 し 第 一 列 島 線 第 二 列 島 線 を 引 くことで アジアにおける 米 国 の 影 響 力 を 切 り 崩 そうとしている この 戦 略 環 境 の 変 化 に 対 応 するための 日 本 の 戦 略 的 目 的 は 1アジア 太 平 洋 地 域 でのバランス オブ パワーの 維 持 2 中 国 指 導 部 における 強 硬 派 が 政 治 的 優 位 に 立 つこと の 阻 止 3 中 国 の 一 層 の 平 和 的 台 頭 への 支 援 である その 達 成 のため 日 本 は3 本 柱 からなる 戦 略 をとろうとしている 1つ 目 の 柱 は 日 本 の 防 衛 能 力 の 増 強 である 深 刻 な 財 政 的 な 制 約 の 中 1 国 家 安 全 保 障 会 議 (N SC)の 設 立 による 安 全 保 障 政 策 の 策 定 プロセス 強 化 2 武 器 の 禁 輸 解 除 国 際 共 同 開 発 生 産 の 禁 止 措 置 解 除 による 国 際 兵 器 市 場 からの 孤 立 脱 却 3 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 可 能 にすることによ る 地 域 諸 国 との 本 格 的 な 合 同 訓 練 演 習 への 参 加 アジア 太 平 洋 地 域 全 体 の 安 全 保 障 メカニズム への 関 与 を 進 めた 2つ 目 の 柱 は 日 米 同 盟 の 強 化 であり 日 米 防 衛 協 力 のための 指 針 の 見 直 しを 通 じ 新 しい 戦 略 環 境 に 合 った 日 米 の 役 割 任 務 能 力 の 調 整 を 進 めている 3つ 目 の 柱 は 韓 豪 印 東 南 アジア 諸 国 との 安 全 保 障 上 の 関 係 強 化 である 米 国 との 密 接 な 協 力 関 係 の 構 築 だけで は 中 国 に 軍 事 的 に 対 抗 することはできず 米 国 以 外 の 地 域 のパートナーとも 協 力 しつつ 地 域 のバ ランス オブ パワーを 維 持 していこうとしている (c) 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 中 国 は 経 済 的 に 大 きくなってきているが 経 済 体 制 や 制 度 も 国 際 的 なルールとは 非 常 に 異 なって いることから いかにして 中 国 をIPR( 知 的 財 産 権 )の 保 護 競 争 法 による 校 正 な 競 争 の 確 保 また 環 境 問 題 紛 争 解 決 といった 国 際 ルールに 取 り 込 むのか ということが 一 つの 課 題 である T PPについて 言 えば 中 国 は 隠 れたアジェンダであり 自 由 化 やルールは 中 国 への 暗 示 的 なベンチ マークとなる 一 方 2015 年 末 までにAEC(ASEAN 経 済 共 同 体 )が 設 立 されるASEANも 生 産 拠 点 として また 市 場 としても 非 常 に 重 要 な 地 域 となっている 域 内 格 差 が 大 きいため 単 一 の 市 場 と 生 産 拠 点 の 完 成 が 難 しいという 者 もいるが 貿 易 についてはモノの 殆 どの 関 税 が 撤 廃 されており 課 題 はサービスと 投 資 である 2015 年 以 降 も 地 域 の 統 合 を 維 持 できるかどうかが 日 本 にとっても 重 要 な 要 素 であるが 他 方 中 国 は BRICs 銀 行 AIIB(アジアインフラストラクチャー 投 資 銀 行 ) シルクロードコ ンセプトなど 様 々なイニシアティブをインフラ 開 発 について 行 っている こうした 中 で 日 EU EPAは 東 アジアにおける 国 際 的 な 秩 序 づくりに 一 定 の 役 割 を 果 たしうることを 自 覚 し 十 分 に 活 用 していく 必 要 がある (d)パトリック ケルナー ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 TPPの 交 渉 実 現 に 向 け 日 本 としては 経 済 セクター 構 造 改 革 が 必 要 になってくるだろうが ア ベノミクスの 第 三 の 矢 における 構 造 改 革 規 制 改 革 市 場 開 放 をどう 進 めるのかが 非 常 に 大 き な 問 題 となる 日 本 の 安 全 保 障 政 策 については NSCの 設 立 集 団 的 自 衛 権 による 地 域 のパートナーとの 協 力 などのステップは 全 て 正 しい 方 向 に 動 いていると 思 う しかし 過 去 に 関 して 日 本 は 向 き 合 ってい るのかという 点 に 懸 念 がある すなわち 十 分 に 謝 ったかどうかではなく 誠 実 に 謝 ったかどうか ということなのであり 本 当 の 意 味 でのアジアにおける 和 解 のためには 日 本 も 含 め 全 ての 国 が 適 正 なステップを 踏 んでいかなければならない (ハ)セッションⅡ 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 5

8 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 よりそ れぞれ 報 告 が ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 フェリックス アルテアガ 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 クロード メイヤー パリ 政 治 学 院 准 教 授 よりそれぞれコメントがなされたが その 概 要 は 以 下 のとおり その 後 出 席 者 間 で 自 由 討 議 が 行 われた (a) 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 第 2 次 安 倍 政 権 は2つの 時 期 に 分 けられる 第 一 時 期 が2012 年 12 月 から2014 年 8 月 ま でであり 私 はこれを 同 政 権 の 第 1 章 と 呼 んでいる 第 1 章 では それまでの 首 相 の 任 期 が1 年 し かもたず 日 本 の 国 際 的 プレゼンスがほぼゼロに 近 い 状 態 となっていたことから 安 倍 政 権 の 政 策 は ジャパン イズ バック とのメッセージの 世 界 への 発 信 という 比 較 的 単 純 な 枠 組 みの 上 に 成 り 立 っていた 経 済 についてはアベノミクスの 成 功 を 訴 え 外 交 安 全 保 障 については 地 球 儀 を 俯 瞰 する 外 交 積 極 的 平 和 主 義 価 値 志 向 の 外 交 を3 本 柱 に 日 本 はカムバックした 強 力 である 世 界 の 主 要 国 であるということを 再 三 発 信 した 一 方 2014 年 8 月 以 降 の 第 2 章 では 北 朝 鮮 による 拉 致 問 題 調 査 の 中 断 ウクライナ 問 題 で 頓 挫 しているロシア 外 交 安 倍 首 相 が 世 界 を 外 遊 するなか 中 国 北 朝 鮮 がそのグローバル 外 交 に 入 っていないこと そして 野 党 の 反 対 や 衆 議 院 総 選 挙 により 延 期 となった 日 米 防 衛 協 力 のための 指 針 の 見 直 し 等 で 非 常 に 複 雑 化 している (b) 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 アベノミクスは 非 常 に 大 きな 変 化 を 日 本 の 経 済 にもたらした 最 も 重 要 なのはデフレ 終 結 であり これは 長 期 間 に 亘 り 日 本 経 済 に 影 響 がある また 日 銀 による 大 量 の 長 期 国 債 購 入 は 中 央 銀 行 が 大 きく 関 与 し マネーサプライを 増 やそうとすることを 意 味 し 欧 州 経 済 の 日 本 化 というリスクを 考 えるにあたり 非 常 に 役 立 つ 金 融 政 策 で 実 質 金 利 は3.5% 下 がったが この 劇 的 な 実 質 金 利 の 下 がり 方 は 今 始 まったばかりで 来 年 あるいは2 年 後 3 年 後 の 日 本 経 済 にどのように 影 響 を 与 え るのか ということが 重 要 である 金 融 政 策 が 終 結 した 後 の 第 3の 矢 に 注 目 が 集 まっているが 日 本 政 府 は 民 間 投 資 を 喚 起 する 成 長 戦 略 という 言 い 方 をしており これは 単 なるサプライサイドの 政 策 ではなく 需 要 サイドへの 影 響 もあることを 意 味 する 日 本 経 済 の 来 年 再 来 年 の 復 活 を 考 える 際 には 需 要 サイドが 非 常 に 重 要 であり デフレの 間 に 蓄 積 された 資 産 をどのように 経 済 活 動 に 結 びつけていくのかが 重 要 であ る 財 政 改 革 については 税 金 の 問 題 よりも 社 会 保 障 改 革 が 重 要 となる 2% 消 費 税 を 上 げると5 兆 円 の 税 収 となる 一 方 で 社 会 保 障 費 は 毎 年 1 兆 円 増 えていくためである 第 二 段 階 のアベノミクスに とって 重 要 なのは 成 長 戦 略 の 促 進 と いかに 社 会 保 障 制 度 改 革 を 進 めるかが 重 要 である (c) 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 海 外 シンクタンクの 報 告 書 の 中 には 日 本 の 外 交 には 静 かな 革 命 が 起 きている 安 倍 政 権 の 外 交 安 全 保 障 政 策 は 戦 後 日 本 の 平 和 主 義 からの 大 きな 離 脱 であるという 指 摘 もみられる しかし 日 本 外 交 の 座 標 軸 の 背 骨 は 戦 後 一 貫 して 連 続 性 を 持 っており その 時 々の 国 際 情 勢 や 地 域 情 勢 にアダプ トしてきている 1951 年 2 月 4 日 総 理 就 任 直 前 の 岸 信 介 外 務 大 臣 は 国 会 演 説 にて 国 連 中 心 主 義 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 アジアの 一 員 としての 立 場 の 堅 持 との 日 本 外 交 の 三 本 柱 を 示 したが この70 年 間 の 日 本 外 交 を 見 ると 連 続 性 が 透 けて 見 える 安 倍 政 権 の 国 連 安 保 理 非 常 任 理 事 国 選 挙 への 積 極 的 な 取 り 組 みは 国 連 中 心 主 義 の 反 映 といえるし 地 球 儀 を 俯 瞰 する 外 交 で は 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 に 力 を 入 れている また アジアの 多 層 的 な 地 域 機 構 での 積 極 的 な 協 力 推 進 は アジアの 一 員 としての 立 場 の 堅 持 といえる 日 本 外 交 のアダプテーションの 一 例 として 国 際 協 力 がある 戦 後 60 周 年 を 迎 えた 日 本 のO DAは 質 的 に 深 化 していく 段 階 にある 協 力 の 内 容 も 単 なる 開 発 援 助 から 平 和 構 築 ガバナンス 支 援 人 道 支 援 へと 広 がっている ドナー 側 のアクターも 政 府 のみではなくて 企 業 市 民 社 会 へと 多 様 化 し その 連 携 が 非 常 に 強 調 されている 日 本 では オールジャパンアプローチ という 日 6

9 本 流 の 包 括 的 アプローチが 行 われている このように 連 続 性 の 中 で 生 じる 変 化 によって かけ 声 の みではない 実 を 伴 う 日 欧 協 力 のポテンシャルも 拡 大 しており それを 捉 える 意 思 の 有 無 が 日 欧 双 方 に 問 われている (d)ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 英 国 上 院 議 員 の 中 の 経 済 学 者 らによれば アベノミクスは 経 済 問 題 に 対 処 するには 非 常 に 正 しい 道 である しかし 構 造 改 革 については 関 税 障 壁 や 非 関 税 障 壁 の 問 題 や 労 働 市 場 の 緩 和 をどう 進 めるかは 難 しい ということである 英 国 でも 経 済 低 迷 財 政 赤 字 高 齢 化 等 日 本 と 同 じような 問 題 をやはり 抱 えている 英 国 そして 欧 州 も 日 本 の 軌 跡 をたどることになるので 日 本 の 経 済 の 進 捗 を 注 目 しつつ 是 非 政 策 が 成 功 し 我 々の 規 範 になればと 思 っている 外 交 安 全 保 障 政 策 については 安 倍 政 権 の 外 交 政 策 が 非 常 に 活 発 であるということがよく 理 解 できた 日 本 の 安 全 保 障 のアクターとしての 役 割 を 正 常 化 するということであり 非 常 に 歓 迎 して いる しかし 歴 史 の 問 題 中 国 の 台 頭 等 複 雑 な 課 題 に 直 面 していることもあるので 慎 重 に 変 革 する 必 要 もあるだろう (e)フェリックス アルテアガ 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 欧 州 では2003 年 に 安 全 保 障 戦 略 が 策 定 されたが 現 実 には 成 果 はあまり 出 ていない そこで いかに 安 全 保 障 政 策 を 再 考 すれば 将 来 的 により 効 果 的 な 活 動 ができるのかを 考 えている 防 衛 装 備 については 将 来 的 には 何 がほしいかというよりも 予 算 の 許 す 範 囲 になり 使 われる 技 術 も 劇 的 に 変 わってくるだろう また 多 国 間 の 安 全 保 障 機 構 による 国 際 的 な 安 全 への 対 応 という 試 みが 実 現 しなかったことから 安 全 保 障 問 題 解 決 のための 独 自 のネットワークをつくることが 必 要 となる 最 後 に 考 えなければならないこととして 戦 略 的 文 化 の 変 化 が 挙 げられる 世 代 が 変 わると 冷 戦 や 第 二 次 世 界 大 戦 またベルリンの 壁 も 知 らない 者 も 出 てくる そうすると 社 会 の 武 力 行 使 への 見 方 も 変 わってくるため 将 来 政 府 は 軍 事 防 衛 を 優 先 順 位 の 高 いものとして 維 持 することが 難 しくな ってくると 思 う (f)クロード メイヤー パリ 政 治 学 院 准 教 授 報 告 を 聴 くと 日 本 が 直 面 する 問 題 は 欧 州 特 にフランスが 直 面 している 問 題 と 非 常 に 類 似 性 が あり その 対 策 を 比 較 してみたい まず 日 銀 は 流 動 性 を 市 場 につぎ 込 み 投 資 をどんどん 増 やして いるが ECB( 欧 州 中 央 銀 行 )も 量 的 緩 和 を 行 っている それから 消 費 税 についても 日 本 と 同 様 フランスも 過 去 3 年 間 においてVATを 増 やしてきている さらには 日 本 の 円 安 同 様 欧 州 ではユーロ 安 があり フランスでも 第 3の 矢 のような 民 間 投 資 消 費 を 推 進 する 構 造 改 革 が 必 要 となるが 既 得 権 益 者 に 反 対 されている しかし フランスではこうした 問 題 の 解 決 の 一 助 と してEC 委 員 会 による 厳 しい 改 革 スケジュール 管 理 がある (ニ) 総 括 セッション 日 欧 の 強 みを 活 かした 協 力 のあり 方 フレイザー キャメロンEUアジアセンター 所 長 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 ルイス シモン ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 マリー セーデル ベリ 欧 州 日 本 研 究 所 長 よりそれぞれ 報 告 がなされたがその 概 要 は 以 下 のとおり その 後 出 席 者 間 で 自 由 討 議 が 行 われた (a)フレイザー キャメロンEUアジアセンター 所 長 安 全 保 障 分 野 で 日 欧 間 では 多 くの 共 通 項 があるが 違 いもある すなわち 日 欧 では 民 主 主 義 の 促 進 ジュネーブ 条 約 ミャンマーの 人 権 問 題 等 色 々な 課 題 に 対 する 優 先 順 位 プライオリテ ィが 異 なるのである また 日 本 は 米 国 を 向 いているというのも 特 徴 であろう 日 欧 間 の 協 力 につ いては 戦 略 的 パートナーという 形 で 色 々な 声 明 や 文 章 が 出 ているが 実 際 にはその 関 係 において あまり 進 捗 が 見 られない ただし ジェンダー クオリティ アフリカに 対 する 協 力 のあり 方 グローバルな 問 題 エネル 7

10 ギー 問 題 等 では 協 力 関 係 を 築 くことができるのではないかと 思 う (b) 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 安 倍 首 相 は 本 年 訪 欧 の 際 日 欧 連 携 協 力 強 化 における5つのポイントを 掲 げたが 詰 まるとこ ろは 日 本 が 欧 州 の 人 々に 世 界 の 政 治 における 頼 りになるパートナー/プレーヤーとして 認 めてもら う あるいはそういう 立 場 から 積 極 的 に 発 信 するためにはどうしたらよいかということだ それは グローバルな 視 野 からの 外 交 見 識 を 持 つということである そこではじめてヨーロッパとの 真 の 意 味 での 相 互 理 解 と 関 係 の 発 展 が 実 現 される 日 本 が 欧 州 をコネクティングポイントとしてどう 位 置 づけて 日 本 の 外 交 により 有 用 な 形 で 対 欧 州 関 係 をつくっていくのか ということが 問 われている のだと 思 う 日 EU 関 係 において 難 しい 点 としては そのマルチラテラルな 関 係 と 日 本 とフラ ンス 日 本 とドイツ 日 本 とイギリスというようなバイラテラルな 関 係 をどう 組 み 合 わせていくの かであり これがないと 漠 然 とEUと 付 き 合 うことになる (c)ルイス シモン ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 日 欧 の 安 全 保 障 の 協 力 のあり 方 について そもそも 欧 州 人 はなぜアジアの 安 全 保 障 にかかわら なければならないのか というファンダメンタルな 疑 問 がある すなわち 欧 州 の 専 門 家 は 欧 州 の 安 全 保 障 の 努 力 は ウクライナ 問 題 等 の 東 欧 や アフリカ 地 中 海 に 向 けるべきだと 考 えている のだ しかし アジアの 経 済 的 台 頭 地 政 学 的 拡 大 を 前 に 地 域 の 安 定 性 特 にインドと 太 平 洋 の 間 のシーレーンが 欧 州 の 経 済 権 益 にも 係 わってくることとなり 欧 州 もアジアで 役 割 を 果 たさなく てはならない 欧 州 がアジアにて 政 治 的 経 済 的 力 を 得 るには 外 交 的 かつ 戦 略 的 なプレゼンスが 必 要 である また 安 全 保 障 についても 例 えば 中 国 のA2/ADは インド 洋 から 広 く 北 極 まで カバーすることになるので アジアにおける 戦 略 的 な 動 きは 欧 州 にも 関 係 があるといえる 日 欧 の 安 全 保 障 の 協 力 として 最 初 にすべきはアジア 太 平 洋 の 安 全 保 障 についての 状 況 分 析 を 情 報 交 換 していくことである そして 政 府 社 会 学 界 などさまざまなレベルでのコミュニケーショ ン チャネルを 持 つことが 重 要 である (d) 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 日 欧 関 係 を 見 る 上 での 具 体 的 なポイントは 二 つである 一 つは 日 欧 間 におけるこれまでの 実 績 に 対 する 認 識 を どうやって 高 めてもらうかということである というのも 日 欧 間 ではこれまで 経 済 政 治 安 全 保 障 分 野 で 様 々な 実 績 があるにもかかわらず そのことが 専 門 家 以 外 にはほとんど 知 られていないからである もう 一 つは どうやって 日 欧 協 力 を 強 化 できるのかについては 協 力 関 係 はそれ 自 体 が 目 的 ではなく 何 かを 達 成 するための 手 段 であるため 何 をやりたいのか 何 を 目 指 しているのかに 焦 点 を 当 てるべきである それには 例 えば 日 欧 間 の 部 隊 の 相 互 運 用 性 の 向 上 がある 日 欧 はすでにイラクやソマリア 沖 といった 現 地 での 協 力 の 実 績 があり 構 造 的 な 現 実 とし て 将 来 も 日 本 と 欧 州 の 部 隊 がどこかで 共 に 行 動 する 確 率 は 高 い 最 後 に 日 欧 協 力 で 焦 点 を 当 てるべきは 先 進 民 主 主 義 国 家 で 主 導 することが 求 められる 分 野 であ り 例 えばサイバー 宇 宙 空 間 における 国 際 的 な 規 範 づくり 等 が 候 補 となる (e)マリー セーデルベリ 欧 州 日 本 研 究 所 長 日 欧 間 では 防 衛 面 のみならず 平 和 を 維 持 するための 協 力 も 必 要 である 現 在 安 全 保 障 の 問 題 自 体 が 変 わってきている 軍 事 演 習 のみではなく 紛 争 あるいは 紛 争 後 の 脆 弱 な 国 家 に 対 して 対 応 しなければ その 地 域 での 紛 争 がグローバルな 紛 争 になってしまう EUも 日 本 も 開 発 という 観 点 から 考 えていく 必 要 があり 日 本 で 言 われる 人 間 の 安 全 保 障 から 協 力 を 始 めるべきである O DA60 周 年 を 迎 える 日 本 としても 災 害 復 旧 健 康 医 療 など 具 体 的 に 様 々なことができると 思 う ( 文 責 在 事 務 局 ) 8

11 2.プログラム 国 際 シンポジウム/International Symposium 日 欧 が 創 る 未 来 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して Japan and Europe: Creating Together a Better Future Rule-Based and Prosperous 公 益 財 団 法 人 日 本 国 際 フォーラム The Japan Forum on International Relations (JFIR) 共 催 /Co-Sponsored by 2014 年 11 月 20 日 ( 木 )/ Thursday, 20 November, 2014 ホテルオークラ 東 京 本 館 2 階 クリフォード / Hotel Okura, Main Building, 2nd floor "Clifford" 開 幕 夕 食 会 * 特 別 招 待 者 のみ / Working Dinner *Invitation Only 18:00-20: 年 11 月 21 日 ( 金 )/ Friday, 21 November, 2014, ホテルオークラ 本 館 1 階 曙 の 間 / Hotel Okura, Main Building "Akebono Room" 開 会 挨 拶 /Opening Remarks 13:00-13:20 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 UTO Takashi, Parliamentary Vice-Minister for Foreign Affairs 挨 拶 (15 分 間 ) Remarks (15min.) セッションⅠ/SessionⅠ 13:20-14:40 議 長 Chairperson 報 告 A (10 分 間 ) Presenter A (10 min.) 報 告 B (10 分 間 ) Presenter B (10 min.) 報 告 C (10 分 間 ) Presenter C (10 min.) コメントA (5 分 間 ) Commentator A (5 min.) 自 由 討 議 (45 分 ) Free Discussions (45 min.) 14:40-14:50 休 憩 / Break セッションⅡ/Session Ⅱ ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 Jonathan HATWELL, Deputy Head of Delegation, EU Delegation to Japan 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 ITO Kenichi, President, JFIR 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 East Asian Situation-Actual Environment and Challenges 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 NAKANISHI Hiroshi, Professor, Kyoto University 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 SOEYA Yoshihide, Professor, Keio University 外 務 省 Ministry of Foreign Affairs (MOFA) 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 MICHISHITA Narushige, Professor, National Graduate Institute For Policy Studies (GRIPS) 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 KIMURA Fukunari, Professor, Keio University パトリック ケルナー ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 Patrick KOELLNER, Director, GIGA Institute of Asian Studies 出 席 者 全 員 All Participants 14:50-16:25 議 長 Chairperson 報 告 A (10 分 間 ) Presenter A (10 min.) 報 告 B (10 分 間 ) Presenter B (10 min.) 報 告 C (10 分 間 ) Presenter C (10 min.) コメントA (5 分 間 ) Commentator A (5 min.) コメントB (5 分 間 ) Commentator B (5 min.) コメントC (5 分 間 ) Commentator C (5 min.) 自 由 討 議 (50 分 ) Free Discussions (50 min.) 16:25-16:35 休 憩 / Break 総 括 セッション/Wrap-up Session 16:35-18:00 議 長 Chairperson 報 告 A (5 分 間 ) Presenter A (5 min.) 報 告 B (5 分 間 ) Presenter B (5 min.) 報 告 C (5 分 間 ) Presenter C (5 min.) 報 告 D (5 分 間 ) Presenter D (5 min.) 報 告 E (5 分 間 ) Presenter E (5 min.) 自 由 討 議 (60 分 ) Free Discussions (60 min.) 石 川 薫 日 本 国 際 フォーラム 専 務 理 事 / 研 究 本 部 長 主 催 ワーキングディナー Working Dinner hosted by ISHIKAWA Kaoru, Senior Executive Director / Director of Research, JFIR 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 Abe Administration-Assessment of its Political and Economic Policy 石 川 薫 日 本 国 際 フォーラム 専 務 理 事 / 研 究 本 部 長 ISHIKAWA Kaoru, Senior Executive Director / Director of Research, JFIR 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 NAKANISHI Hiroshi, Professor, Kyoto University 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 ITOH Motoshige, Professor, The University of Tokyo 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 FUKUSHIMA Akiko, Senior Fellow, The Tokyo Foundation ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 Ruth HENIG, Member of House of Lords, Britain フェリックス アルテアガ 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 Felix ARTEAGA, Senior Analyst for Security and Defence, Elcano Royal Institute, Spain クロード メイヤー パリ 政 治 学 院 准 教 授 Claude MEYER, Associate Professor, Institut d Études Politiques de Paris 出 席 者 全 員 All Participants 日 欧 の 強 みを 活 かした 協 力 のあり 方 Japan-Europe Cooperation-What are their Respective Mutual Advantages and How Should We Use Them for a Better Future? 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 SOEYA Yoshihide, Professor, Keio University フレイザー キャメロン EUアジアセンター 所 長 Fraser CAMERON, Director, EU-Asia Centre 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 WATANABE Hirotaka, Professor, Tokyo University of Foreign Studies ルイス シモン ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 Luis SIMON, Research Professor, Institute for European Studies, Vrije Universiteit, Brussels 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 TSURUOKA Michito, Senior Fellow, The National Institute for Defense Studies (NIDS) マリー セーデルベリ 欧 州 日 本 研 究 所 長 Marie SODERBERG, Director, The European Institute of Japanese Studies 出 席 者 全 員 All Participants 9

12 3. 出 席 者 名 簿 欧 州 側 パネリスト ジョナサン ハットウェル パトリック ケルナー ルース ヘニッグ フェリックス アルテアガ クロード メイヤー フレイザー キャメロン ルイス シモン マリー セーデルベリ 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 英 国 上 院 議 員 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 パリ 政 治 学 院 准 教 授 EUアジアセンター 所 長 ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 欧 州 日 本 研 究 所 長 日 本 側 パネリスト 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 中 西 寛 京 都 大 学 大 学 院 教 授 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 石 川 薫 日 本 国 際 フォーラム 専 務 理 事 / 研 究 本 部 長 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 (プログラム 登 場 順 ) 出 席 者 朝 海 和 夫 立 命 館 大 学 客 員 教 授 エンリケ アソレイ ブレイ 駐 日 スペイン 大 使 館 公 使 参 事 官 阿 部 吉 正 日 本 国 際 問 題 研 究 所 会 員 ロート アントワン 東 京 大 学 大 学 院 生 飯 塚 尚 己 シティグループ 証 券 調 査 本 部 投 資 戦 略 部 ディレクター 石 合 力 朝 日 新 聞 社 国 際 報 道 部 長 石 垣 泰 司 アジアアフリカ 諮 問 委 員 会 委 員 / 外 務 省 参 与 石 濱 英 一 イマイズミ トモミ 司 法 試 験 受 験 生 伊 東 道 夫 竹 中 工 務 店 中 国 室 長 伊 藤 和 歌 子 日 本 国 際 フォーラム 研 究 センター 長 臼 井 一 雄 日 本 貿 易 振 興 機 構 (ジェトロ) 課 長 代 理 遠 藤 佑 華 慶 應 義 塾 大 学 学 生 クリストファー フレットランド オイガーデン 駐 日 ノルウェー 大 使 館 研 修 生 大 河 原 良 雄 世 界 平 和 研 究 所 理 事 大 場 誠 也 産 経 新 聞 社 営 業 局 営 業 第 三 部 ビクトリア オルバン 上 智 大 学 大 学 院 生 ヴィオレタ ガイザウスカイテ 駐 日 リトアニア 大 使 館 公 使 10

13 樫 原 弘 志 日 本 経 済 新 聞 社 編 集 委 員 加 藤 重 信 元 駐 ヨルダン 大 使 河 村 幹 夫 多 摩 大 学 名 誉 教 授 木 下 博 生 全 国 中 小 企 業 情 報 化 促 進 センター 参 与 ベアトリス キルシュ 駐 日 ルクセンブルク 大 使 古 閑 比 斗 志 千 代 田 化 工 建 設 診 療 所 長 小 橋 史 行 防 衛 省 主 任 研 究 開 発 官 ハビエル コロミナ 駐 日 スペイン 大 使 館 政 務 担 当 参 事 官 ビジン コンスタンティン 駐 日 ロシア 連 邦 大 使 館 陸 軍 中 佐 近 藤 健 彦 麗 澤 オープンカレッジ 講 師 斎 藤 昌 二 元 三 菱 化 学 顧 問 佐 々 木 圭 一 郎 東 京 大 学 学 生 笹 島 雅 彦 読 売 新 聞 社 調 査 研 究 本 部 主 任 研 究 員 ラドゥ シェルバン 駐 日 ルーマニア 大 使 塩 見 麻 由 慶 應 義 塾 大 学 学 生 管 野 義 彦 三 菱 マテリアル 社 友 セバスチャン ショル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 研 修 生 白 井 基 浩 渋 沢 栄 一 記 念 財 団 会 員 鈴 木 美 勝 時 事 通 信 解 説 委 員 兼 外 交 編 集 長 アンドリュー スモール ジャーマンマーシャル 財 団 トランスアトランティック フェロー 瀬 戸 礼 子 テクノバ 調 査 研 究 部 主 任 高 橋 幸 輝 インシィンク 代 表 取 締 役 瀧 澤 宏 タキザワアソシエイツ 代 表 取 締 役 竹 内 行 夫 日 本 国 際 フォーラム 監 事 / 前 最 高 裁 判 所 判 事 津 守 滋 東 洋 英 和 女 学 院 大 学 名 誉 教 授 アルマス ディシュコフ 駐 日 カザフスタン 大 使 館 参 事 官 出 川 展 恒 NHK 解 説 委 員 寺 田 和 弘 駐 日 デンマーク 大 使 館 上 席 政 治 経 済 担 当 官 戸 田 一 光 北 海 道 新 聞 東 京 報 道 センター 記 者 富 田 秀 夫 トムソン ロイター マーケッツ 代 表 取 締 役 社 長 豊 福 裕 雄 小 倉 摯 門 事 務 所 代 表 西 川 恵 毎 日 新 聞 社 客 員 編 集 委 員 西 田 令 一 産 経 新 聞 社 論 説 委 員 新 田 容 子 日 本 安 全 保 障 危 機 管 理 学 会 主 任 研 究 員 羽 場 久 美 子 青 山 学 院 大 学 教 授 原 圭 一 外 務 省 欧 州 局 政 策 課 長 原 琴 乃 外 務 省 欧 州 局 政 策 課 長 補 佐 平 田 尚 三 日 本 電 気 シニアマネージャー 平 野 功 共 同 通 信 社 海 外 部 次 長 古 谷 滋 海 大 日 本 印 刷 常 務 役 員 廣 瀬 徹 也 アジア 太 平 洋 国 会 議 員 連 合 中 央 事 務 局 事 務 総 長 広 瀬 誠 読 売 新 聞 社 編 集 局 国 際 部 記 者 ピーター ファン スロテン 駐 日 オランダ 大 使 館 二 等 書 記 官 深 川 由 起 子 早 稲 田 大 学 教 授 福 田 彩 昭 和 電 工 11

14 藤 崎 雅 高 慶 應 義 塾 大 学 学 生 ジョン ヘミング ロンドン スクール オブ エコノミクス 院 生 マルク ベリボー 駐 日 ケベック 州 政 府 事 務 所 広 報 部 長 グラント ポゴシャン 駐 日 アルメニア 大 使 堀 口 松 城 日 本 大 学 客 員 教 授 眞 野 輝 彦 元 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 役 員 ウィリアム マラード トムソン ロイター ロイター 編 集 局 日 本 副 編 集 局 長 リサ マリン 駐 日 カナダ 大 使 館 貿 易 政 策 担 当 官 持 田 智 也 日 経 BP 社 海 外 事 業 戦 略 室 プロデューサー 森 千 春 読 売 新 聞 社 論 説 委 員 ケン 森 次 AP 通 信 社 支 局 長 アズリ マット ヤコブ 駐 日 マレーシア 大 使 館 参 事 官 湯 下 博 之 民 間 外 交 推 進 協 会 専 務 理 事 米 田 摂 津 太 郎 元 みずほ 総 合 研 究 所 上 席 執 行 役 員 ダナ ルダーカ 駐 日 ラトビア 大 使 館 次 席 サラ レイン ジャーマンマーシャル 財 団 ノンレジデンシャル トランスアトランティック フェロー ヤーッコ レヘトヴィルタ 駐 日 フィンランド 大 使 館 公 使 参 事 官 ロウ ホンムン 駐 日 シンガポール 大 使 館 参 事 官 アルブレヒト ロタハー 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 公 使 参 事 官 ジュリア ロングボトム 駐 日 英 国 公 使 渡 辺 政 弥 洋 学 史 学 会 理 事 渡 辺 繭 日 本 国 際 フォーラム 常 務 理 事 綿 貫 茂 清 水 建 設 顧 問 ( 五 十 音 順 ) 12

15 Ⅱ. 議 事 録

16 1. 開 会 挨 拶 石 川 薫 ( 司 会 ) 皆 様 定 刻 を 少 々 回 りましたので お 客 様 もう 少 し 参 加 の 予 定 でございますけれども 始 めさせていただきます 皆 様 チャンネル2が 英 語 となります 英 語 でお 聞 きになる 方 はチャンネル2でお 願 いします では ただいまより 公 益 財 団 法 人 日 本 国 際 フォーラムと 外 務 省 の 共 催 によります 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して を 始 めさせていただきます 私 は 本 日 の 司 会 を 務 めさせていただきます 日 本 国 際 フォーラム 専 務 理 事 研 究 本 部 長 の 石 川 と 申 します よろしくお 願 い 申 し 上 げます 本 日 はお 忙 しい 中 多 数 の 皆 様 にお 越 しいただきまして まずは 深 く 御 礼 を 申 し 上 げたいと 存 じます 本 日 は 同 時 通 訳 でございまして 今 英 語 の 方 には 英 語 で 申 し 上 げましたけれども チャンネル1が 日 本 語 チャ ンネル2が 英 語 です イヤホンにつきましてはご 退 席 の 際 に 事 務 局 へご 返 却 をお 願 い 申 し 上 げます では 初 めに 公 務 お 忙 しい 中 駆 けつけてくださいました 外 務 大 臣 政 務 官 宇 都 隆 史 様 より 開 会 のご 挨 拶 を 頂 戴 したいと 存 じます 宇 都 外 務 大 臣 政 務 官 よろしくお 願 い 申 し 上 げます (1) 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 の 挨 拶 宇 都 隆 史 スピーカーの 皆 様 ご 列 席 の 皆 様 私 は 宇 都 政 務 官 と 申 します 本 日 は 本 シンポジウムにお 越 し いただき まことにありがとうございます 本 シンポジウムに 欧 州 および 日 本 から 卓 越 したスピーカーの 皆 様 をお 迎 えできたことを 大 変 うれしく 思 いま す また 本 シンポジウムの 開 催 にご 尽 力 をいただいた 日 本 国 際 フォーラムの 皆 様 に 心 から 御 礼 を 申 し 上 げま す 我 が 国 と 欧 州 はそれぞれが 内 外 に 山 積 する 課 題 に 取 り 組 む 上 で 基 本 的 価 値 や 原 則 を 共 有 し 国 際 社 会 にお いて 大 きなプレゼンスを 持 つ 重 要 なパートナー 同 士 です 本 日 の 衆 議 院 解 散 をはじめ 国 内 政 治 には 動 きがあ りますが 我 が 国 外 交 における 欧 州 の 重 要 性 はこれからも 全 く 揺 らぐことはありません アジアにおいても 欧 州 においても 安 全 保 障 環 境 が 一 層 激 しさを 増 し また 経 済 の 改 革 努 力 が 求 められてい る 昨 今 日 欧 が 政 府 のみならず 皆 様 のようなオピニオンリーダーの 英 知 を 結 集 し 互 いの 強 みを 生 かした 課 題 解 決 の 道 を 探 ることがますます 重 要 になっております そのような 観 点 から 本 日 は 欧 州 から 著 名 なオピニオンリーダー7 名 をお 招 きした 機 会 を 捉 えて 日 本 の 有 識 者 の 皆 様 とともに 日 本 をはじめ 東 アジアを 取 り 巻 く 現 状 の 分 析 また 現 在 の 我 が 国 政 策 への 評 価 や 今 後 の 方 向 性 を 議 論 した 上 で 日 欧 の 強 みを 生 かした 協 力 のあり 方 について 提 案 していただきます その 前 に 私 から 一 言 日 欧 協 力 において 特 に 重 要 な 分 野 である 安 全 保 障 と 経 済 についてお 話 しいたします 我 が 国 は 国 際 協 調 主 義 に 基 づく 積 極 的 平 和 主 義 の 立 場 から 地 域 および 国 際 社 会 の 平 和 と 安 定 にこれまで 以 上 に 積 極 的 に 関 与 すべく 取 り 組 んでいるところです 欧 州 は 我 が 国 が 積 極 的 平 和 主 義 を 実 践 する 際 の 最 良 のパ ートナーであり 欧 州 との 間 では 安 全 保 障 分 野 における 協 力 が 言 葉 だけではなく 行 動 を 伴 った 形 で 進 んでお ります 特 に 本 年 5 月 に 安 倍 総 理 が 欧 州 を 歴 訪 した 際 に EU NATOや 各 国 と 合 意 した 具 体 的 事 項 につい て 着 実 に 実 現 してきております 例 えば9 月 には 日 本 とNATO そして10 月 には 日 本 とEUとの 間 で 海 賊 対 処 の 共 同 訓 練 が 実 施 されまし た 後 者 は 自 衛 隊 とCSDPミッションの 派 遣 部 隊 との 初 の 共 同 訓 練 でもあります また 女 性 平 和 安 全 保 障 分 野 での 日 NATO 協 力 を 促 進 するため 来 月 12 月 にはNATO 本 部 に 女 性 自 衛 官 を2 年 間 の 予 定 で 15

17 派 遣 してまいります さらに 経 済 分 野 におきましては 我 が 国 はアベノミクスの3 本 の 矢 によって 異 次 元 のスピードで 経 済 財 政 両 面 の 改 革 を 進 めております 特 に 第 三 の 矢 である 成 長 戦 略 においては チャレンジ オープン イノベー ション の 基 本 理 念 の 下 国 内 の 構 造 改 革 により 競 争 力 を 高 めるとともに 広 い 経 済 圏 に 打 って 出 ることによ って 海 外 の 成 長 を 取 り 込 む 内 外 一 体 の 改 革 の 道 を 歩 んでおります ここで 皆 さんに 申 し 上 げたいのは これ ら3 本 の 矢 の 経 済 政 策 は 確 実 に 成 果 を 上 げつつあるということです 経 済 政 策 において 最 も 重 要 な 指 標 はいか なる 国 においても 雇 用 と 賃 金 です 政 権 発 足 以 来 雇 用 は100 万 人 以 上 増 え 有 効 求 人 倍 率 は22 年 ぶりの 高 水 準 です また この 春 平 均 2% 以 上 給 料 は 上 昇 し これは 過 去 15 年 間 で 最 高 となりました 企 業 の 収 益 が 増 え 雇 用 が 拡 大 し 賃 金 が 上 昇 し そして 消 費 が 拡 大 していく さらに 景 気 が 回 復 していくという 経 済 の 好 循 環 がまさに 生 まれようとしています 15 年 間 苦 しんできたデフレから 脱 却 するそのチャンスを 日 本 はようやくつかんだのです 本 シンポジウムには 登 壇 いただく 日 欧 のオピニオンリーダーの 皆 様 のほかにも 多 くの 方 においでいただ きました この 機 会 に 我 が 国 と 欧 州 がともに 歩 むべき 未 来 とそのための 具 体 的 な 協 力 のあり 方 について 自 由 闊 達 なアイデアが 提 案 されることを 期 待 しております また 欧 州 からお 越 しいただいた7 名 の 皆 様 におかれては 今 後 とも 我 が 国 の 立 場 や 取 組 について 御 理 解 と 御 協 力 をいただくとともに 今 回 の 訪 日 の 成 果 を 本 国 で 発 信 し 我 が 国 と 欧 州 との 相 互 理 解 の 架 け 橋 となって いただきたいと 思 います ご 清 聴 どうもありがとうございました ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 司 会 ) 外 務 大 臣 政 務 官 ありがとうございました 次 に ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 にお 願 いいたします (2)ジョナサン ハットウェル 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 の 挨 拶 ジョナサン ハットウェル ご 紹 介 ありがとうございます ご 参 会 の 皆 様 大 使 の 皆 様 ご 来 賓 の 皆 様 ジ ョナサン ハットウェルと 申 します 駐 日 欧 州 連 合 代 表 部 副 代 表 を 務 めております まず 日 本 国 際 フォーラムと 外 務 省 の 皆 様 に オピニオンリーダーを 日 欧 から 招 聘 され 日 欧 が 創 る 未 来 というシンポジウムを 共 催 されましたことについて 敬 意 を 表 します イスティチョアイア ブドゥラEU 大 使 も 残 念 ながら 出 席 することはできませんでしたが くれぐれも 皆 様 によろしくと 申 しておりました 日 本 は EUにとりまして 重 要 な 戦 略 的 パートナーです また 日 欧 関 係 は 非 常 に 良 好 であり かつ 大 きな 動 きを みせる 段 階 に 入 っています 特 にこの2 年 間 は 大 きく 動 きました 非 常 に 重 要 な 自 由 貿 易 協 定 についての 交 渉 が 始 まり これまで 順 調 に 進 捗 しています さらに 戦 略 的 パートナーシップ 協 定 の 交 渉 も 同 時 に 進 行 しており 共 有 の 価 値 民 主 主 義 人 権 の 尊 重 において また 様 々な 双 方 が 関 心 有 する 領 域 例 えば 環 境 教 育 科 学 技 術 開 発 協 力 などにおいて 協 力 が 進 むものと 思 われます つまり EUから 見 ますと 日 本 は 主 要 なグローバルプレーヤーであると 同 時 も 東 アジアにおける 重 要 な パートナーであるということを 意 味 しています もっと 日 本 とは 緊 密 に 連 携 していきたいと 思 っています 以 前 にブリュッセルにおいて 対 日 関 係 を 担 当 していた 時 未 開 拓 の 可 能 性 という 言 葉 をよく 耳 にしました 世 界 的 に 非 常 に 大 きな 影 響 力 を 持 つ 両 者 でありながら いろいろな 領 域 における 相 互 協 力 が 十 分 にその 可 能 性 を 生 かしていないと 言 われていたのです まだやるべきことはたくさんあると 思 いますが 2 年 ぶりに 日 本 に 戻 って 来 た 今 この 潜 在 性 がまさに 掘 り 起 こされようとしていると 感 じています 2つの 交 渉 は 進 展 し ておりますが まだやらなければならないことがたくさんあります EUは FTAと 戦 略 的 連 携 協 定 のどち らも 重 要 だと 思 っています この2つの 交 渉 を 継 続 的 に 前 進 させることを EUも 希 望 しています 先 ほど 政 務 官 からお 話 がありましたように いろいろな 分 野 において 協 力 が 活 発 に 進 んでいます 新 しい 領 16

18 域 として 安 全 保 障 もあります その 具 体 例 としては 海 賊 対 処 のための 合 同 訓 練 が10 月 半 ばにアデン 湾 で 実 施 されたことが 挙 げられます 欧 州 連 合 では 現 在 制 度 的 な 変 更 が 進 んでいます 新 しい 欧 州 委 員 会 が 発 足 し 12 月 1 日 には 新 しい 欧 州 理 事 会 常 任 議 長 が 就 任 します 日 本 との 関 係 を より 活 発 に 進 めようとの 機 運 は 持 続 されると 思 います 新 たに 就 任 したユンケル 欧 州 委 員 会 委 員 長 と 安 倍 首 相 の 最 初 の 接 触 は すでにブリスベンにおいて 開 催 され たG20サミットの 折 に 実 現 しています 日 EU 関 係 をさらに 強 化 しようという 両 首 脳 の 意 欲 の 表 れだと 思 います 日 本 においては これから 選 挙 が 実 施 されると 承 知 しています その 結 果 がどうであれ 日 本 側 にも 継 続 してEUとの 関 係 を 積 極 的 に 進 めていただきたいと 思 います 過 去 2 年 間 の 状 況 が 今 後 も 続 くことを 望 みた いと 思 います 本 日 は 日 欧 のオピニオンリーダーの 方 々の 意 見 を 拝 聴 できることを 楽 しみにしています 特 に 第 3セッションにおきましては 日 欧 がどういった 領 域 で 協 力 ができるかについて 具 体 的 な 提 言 が 出 て くるかと 思 います よりうまく 連 携 していくためには 相 互 理 を 深 めることが 重 要 だと 思 います 欧 州 連 合 の みならず 参 加 されている 皆 様 が 関 心 を 持 っている 点 だと 思 います この 地 域 の 環 境 についての 日 本 の 皆 様 のご 意 見 を 伺 い 意 見 交 換 をしたいと 思 います さらに 現 政 権 が 国 内 政 策 において 何 を 達 成 したかについても 意 見 を 伺 いたいと 思 っています 本 日 の 議 論 が 実 りあるものとな り そしてこの 議 論 を 通 して 日 欧 対 話 がさらに 進 むことを 望 みたいと 思 います ご 清 聴 ありがとうございま した ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 司 会 ) ハットウェル 公 使 ありがとうございました 続 きまして 共 催 者 でございます 公 益 財 団 法 人 日 本 国 際 フォーラムより 理 事 長 の 伊 藤 憲 一 がご 挨 拶 を 申 し 上 げ ます (3) 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラム 理 事 長 の 挨 拶 伊 藤 憲 一 日 本 国 際 フォーラムと 外 務 省 の 共 催 で 本 日 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して が 開 催 されることになったのは 喜 びにたえません 日 欧 双 方 から 宇 都 隆 史 外 務 大 臣 政 務 官 ジョナサン ハットウェル 駐 日 EU 公 使 をはじめとする 多 数 の 皆 様 の ご 出 席 をいただいたことは 感 謝 にたえません 実 は 私 は 昨 日 着 任 してまだ10 日 目 だという 新 しい 駐 日 EU 大 使 のイスティチョアイア ブドゥラ 大 使 か ら 大 使 の 公 邸 に 招 かれ 2 人 で 昼 食 を 食 べながらたっぷり2 時 間 意 見 交 換 をしました 大 使 は10 年 以 上 も 昔 のことですが 日 本 国 際 フォーラムがヨーロッパで 開 催 した 国 際 シンポジウムに 参 加 して 強 い 感 銘 を 受 け それ 以 来 日 本 国 際 フォーラムの 発 信 に 注 目 してきたとのことでした 今 回 来 日 されても 真 っ 先 に 私 を 食 事 にお 招 きいただいた 次 第 です 大 使 との 対 話 は 本 日 の 国 際 シンポジウムの 議 論 を 先 取 りするような 議 論 でしたが 日 本 国 際 フォーラムは 日 本 のリーディング シンクタンクとしてこれまでも 欧 州 はもとより 米 国 中 国 ア ジアなどとの 対 話 の 実 績 を 長 年 にわたり 蓄 積 してきており 本 日 の 対 話 はその 本 領 を 発 揮 して 日 欧 の 叡 智 を 世 界 に 示 す 好 機 となるものと 確 信 しております 本 日 は 内 外 のプレスの 方 々も 多 数 参 加 してくださっているようであり 改 めて 感 謝 するとともに 本 日 の 日 欧 の 対 話 が 導 き 出 すであろう 日 欧 の 進 むべき 方 向 について 世 界 に 向 けて 広 く 発 信 していただけるよう この 場 をかりて 改 めてお 願 いする 次 第 です これをもって 私 の 挨 拶 とさせていただきます ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 司 会 ) それでは 早 速 セッションⅠに 移 りたいと 存 じますが 宇 都 外 務 大 臣 政 務 官 様 におかれ ましては これよりご 公 務 に 向 かわれるということでございますので 大 変 ありがとうございました 改 めて 拍 手 をお 願 い 申 し 上 げます ( 拍 手 ) 17

19 さて セッションⅠに 移 ります 前 に 若 干 事 務 的 なご 連 絡 を 申 し 上 げます 本 日 のシンポジウムはパネリスト のみならず ご 出 席 の 皆 様 全 員 からの 積 極 的 なご 発 言 を 歓 迎 申 し 上 げます 議 事 進 行 に 当 たりましては 限 ら れた 時 間 をシェアするために 時 間 を 厳 守 させていただきたく 存 じます 報 告 者 コメントの 皆 様 におかれまし ては 発 言 時 間 終 了 の2 分 前 に 事 務 局 よりリングコールがございます また 自 由 討 議 の 時 間 にはできるだけ 多 くの 皆 様 の 御 意 見 を 伺 いたいと 存 じますので 制 限 時 間 を 恐 縮 ですが お 一 人 様 2 分 とさせていただき 残 り 1 分 のところでリングコールいたしますので どうぞよろしくお 願 い 申 し 上 げます 自 由 討 議 の 際 にご 発 言 を 希 望 される 方 は ネームプレートをお 立 ていただければ 時 間 の 許 す 限 り 順 番 に 指 名 をさせていただきます 時 間 が 途 中 で 切 れてしまいました 場 合 にはご 容 赦 くださるようお 願 い 申 し 上 げます また 本 日 の 会 議 では 逐 語 的 な 記 録 をとっております この 記 録 を 報 告 書 として 取 りまとめ 印 刷 に 付 し 広 く 配 布 するとともに 日 本 国 際 フォーラムのホームページにも 掲 載 する 予 定 でございます ご 発 言 の 際 オ フレコをご 希 望 される 場 合 には オフレコですと 一 言 おっしゃっていただくようお 願 いいたします そこの 部 分 は 記 録 をいたしません 自 由 討 議 の 記 録 は 事 務 局 のほうで 編 集 をさせていただきますが ご 発 言 の 際 には 必 ずお 名 前 お 肩 書 ご 所 属 を 述 べた 上 でご 発 言 賜 りますようお 願 い 申 し 上 げます それでは 早 速 セッションⅠに 移 らさせていただきまして 議 長 を 京 都 大 学 の 中 西 寛 大 学 院 教 授 にお 願 い 申 し 上 げたいと 存 じます よろしくお 願 いいたします 18

20 2.セッションⅠ 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 中 西 寛 ( 議 長 ) 中 西 寛 と 申 します 京 都 大 学 で 国 際 政 治 学 の 教 鞭 をとっております このセッションで 議 長 を 務 めさせていただきます 東 アジアをとりまく 環 境 - 現 状 と 課 題 というタイトルでこのセッションを 進 めていくわけですが 3 名 の 日 本 のご 高 名 な 学 者 の 方 々 慶 應 義 塾 大 学 の 添 谷 教 授 政 策 研 究 大 学 院 大 学 の 道 下 教 授 慶 應 義 塾 大 学 の 木 村 教 授 お 三 方 に 来 ていただいております コメンテーターとしては ヨーロッ パのやはりご 高 名 なドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 でいらっしゃいます パトリック ケルナー 氏 に お 越 しいただいております 先 ほどお 話 がありましたように 今 回 時 間 の 厳 守 が 求 められておりますので ぜひ 時 間 をお 守 りください これは 東 アジアの 状 況 について 話 をするタイトルということになるわけですけれども 日 中 サミットが 安 倍 首 相 と 習 近 平 氏 との 間 でAPECの 期 間 中 に 行 われました 9 月 には 野 田 元 首 相 も 胡 錦 濤 氏 と2012 年 にはお 話 をなさったわけですけれども その2012 年 以 来 ということになっております そして 来 年 というのは 第 一 次 世 界 大 戦 から100 年 ということになるわけですけれども 私 自 身 ヨーロッパのシンクタンクのメン バーと 日 本 で 何 回 もお 会 いする 機 会 があって そしてそのときに 現 在 の 中 国 が 戦 前 のドイツのような 役 割 にな っていくんじゃないかということを 私 は 懸 念 を 表 明 したわけですけれども そのときには 多 分 ヨーロッパのメ ンバーの 方 たちには 私 のこの 比 較 というのはあまりよく 受 け 取 られなかったのではないかと 思 うんですけれ ども ぜひきょうはヨーロッパの 方 々から 東 アジアの 状 況 特 に 中 国 に 関 してどのような 見 解 をお 持 ちか 聞 く のを 楽 しみにしております それでは 早 速 3 名 のパネリストの 方 々にお 話 をお 願 いしたいと 思 います 最 初 は 慶 應 の 添 谷 教 授 です こ の 添 谷 教 授 は 東 アジアの 政 治 および 外 交 問 題 についてお 話 をしていただきます (1) 添 谷 芳 秀 慶 應 義 塾 大 学 教 授 の 報 告 添 谷 芳 秀 中 西 先 生 ありがとうございます 中 西 先 生 がいきなり 英 語 でなさったので 私 は 日 本 語 でやるつもりでいて どうしようか 随 分 迷 ったの ですが 予 定 どおり 日 本 語 でやらせていただきます 私 のテーマは 非 常 にマクロといいますか 必 ずしも 現 実 にそのまま 反 映 されているわけではないことを お 話 しすることになると 思 います ただ 必 ずしもそれが 現 実 にはならないながらも 基 本 的 な 今 後 の 東 アジアの 秩 序 形 成 の 潮 流 に 影 響 を 与 え 続 けるだろうと 思 います 端 的 に 言 えば それは 中 国 の 台 頭 をどう 考 えるかということです 基 本 的 には 英 語 のレジュメ( 本 報 告 書 59-60ページ 参 照 )に 沿 って 日 本 語 で 話 させていただきますので ヨーロッパの 方 は 英 語 のレジュメに 目 を 落 としながら 聞 いていただけ ればありがたいと 思 います 中 国 の 台 頭 の 議 論 のときに 経 済 的 には 相 互 依 存 で 安 全 保 障 では 対 立 ということがよく 言 われるかと 存 じます 私 のこのきょうの 議 論 のポイントの1つは 中 国 から 見 るとおそらくそれは 必 ずしも 矛 盾 する ことではないのではないかという 話 になります 特 に 鄧 小 平 の 改 革 開 放 路 線 以 降 今 日 まで ヨーロッパ アメリカ 日 本 等 先 進 民 主 主 義 諸 国 が 形 成 をし てきたリベラル インターナショナル オーダーの 中 で 今 日 の 中 国 の 目 覚 ましい 台 頭 があったというこ とは 中 国 人 自 身 も 否 定 をしないと 思 います したがいまして 今 後 も 中 国 が 経 済 的 に 成 長 を 続 けるためにはもちろん おそらくこれから 多 々 予 想 さ れるであろう 諸 問 題 に 対 応 していく 上 でも いわゆる 既 存 のリベラル インターナショナル オーダーの 19

21 中 で 経 済 運 営 をしていかなければいけないということはほぼ 自 明 だろうと 思 います しかしながら アジア 太 平 洋 に 目 を 移 しますれば 最 近 ニュース 等 で 多 くの 人 が 気 にかけているように かなり 露 骨 な 自 己 主 張 というものがなされているわけです それには 時 に 応 じて 軍 事 力 を 含 む 強 制 力 を 伴 った 対 外 行 動 というあらわれ 方 もしている この2つをどう 考 えるかというときに 習 近 平 をはじめ 中 国 の 多 くのリーダーが 最 近 言 っております 新 型 の 大 国 間 関 係 ということをどのように 理 解 するのかという ことになります その 前 に いわゆる 中 国 の 独 特 のナショナリズムをどのように 理 解 するのかということを 申 し 述 べたい と 思 います これもまま 大 方 多 くの 人 が 言 っていることですけれども アヘン 戦 争 以 来 の 近 代 史 の 中 での 屈 辱 意 識 が 歴 史 教 育 に 限 らず さまざまな 社 会 化 プロセスの 中 で 多 くの 中 国 人 にしみわたっている それから も う1つは 最 近 の 目 覚 ましい 成 長 発 展 からくる 自 信 ナショナルプライドも 極 めて 明 示 的 に 多 くの 中 国 人 に 意 識 されている この 屈 辱 感 とナショナルプライドというものがセットになったものが 中 国 の 今 のナショナリズムだろ うというのが 私 の 理 解 であります それで 昨 今 多 くの 中 国 の 人 から 聞 かれるものの 言 い 方 の 中 に 強 い 中 国 が 中 心 にいるのが 普 通 のアジア なのだ 中 国 はその 伝 統 的 な 本 来 位 置 すべき 地 位 に 戻 りつつあるという 感 覚 の 議 論 がしばしば 聞 かれます 先 ほど 申 し 上 げた 歴 史 の 屈 辱 意 識 とこの 感 覚 がセットになりますと 南 シナ 海 とか 尖 閣 が 重 要 になると 思 うんです つまりそれは Doing justice to history といいますか 歴 史 の 中 での 正 義 をもう 一 度 取 り 戻 そうとしているという 感 覚 につながっているだろうと 思 います 新 しい 大 国 間 関 係 というときに そこには 私 は 基 本 的 には2つの 次 元 があると 思 っています グローバ ルな 次 元 で 申 しますと 最 初 に 申 し 上 げましたように 今 後 中 国 は リベラル インターナショナル オ ーダーの 中 でさまざまなかじ 取 りをし 続 けることは 決 定 的 に 重 要 ですから グローバルな 次 元 で 中 国 が 一 種 の 覇 権 競 争 的 な 権 力 政 治 を 仕 掛 けるということはないだろうと 思 います ただ システムの 内 側 から 中 国 がさまざまなチャレンジを 仕 掛 けることは 起 きていますし これからもしばらくは 続 くだろう それ 自 体 でももちろん 簡 単 な 話 ではありませんけれども ここで 区 別 したいのはグローバルなレベルで は 基 本 的 には 共 存 しつつ 内 側 からさまざまなチャレンジを 繰 り 返 す ただ アジア 太 平 洋 で 新 型 の 大 国 間 関 係 ということを 考 えますと 中 国 中 心 のアジアが 彼 らにとっては 普 通 の 当 然 のアジアだということで あって それが 先 ほど 来 申 し 上 げています 歴 史 から 来 る 屈 辱 感 とセットになっているとすれば 私 は 中 国 人 の 心 理 としてはこれは 相 当 長 続 きする 話 なんだろうと 思 います そのためにはやはりアメリカのプレゼンスが 最 大 の 障 害 であり 続 いておそらく 日 本 ないしは 日 米 同 盟 ということになると 思 います ですから 仮 定 の 話 としてアメリカのプレゼンスがこの 地 域 からなくな れば 中 国 はおそらくアメリカと 幸 せに 共 存 し 続 けることに 何 ら 問 題 も 感 じていない それが 習 近 平 がア ジア 太 平 洋 は 中 国 とアメリカを 受 け 入 れるのに 十 分 な 広 さがあるということの 基 本 的 な 意 味 合 いだろう と 思 います そういったコンテクストに 尖 閣 問 題 を 位 置 づけたいというのが 次 の 議 論 です 日 本 側 の 議 論 を 先 に 申 し 上 げますと これは 中 国 との 競 争 という 意 味 合 いで 申 し 上 げるのではなくて 中 国 と 日 本 の 主 張 のコント ラスト 違 いがどこにあるのかということを 整 理 して そのインプリケーションを 考 えたいということで す 日 本 側 の 主 張 は 1895 年 日 清 戦 争 の 終 盤 の1 月 に 尖 閣 諸 島 をいわゆる 無 主 の 地 であるという 認 識 に 基 づいて 閣 議 決 定 をして 日 本 の 領 土 に 編 入 したとするものです 日 清 戦 争 が 終 わるのが1895 年 4 20

22 月 3カ 月 後 です 下 関 条 約 が 結 ばれ 台 湾 が 日 本 の 植 民 地 になる カイロ 宣 言 はポツダム 宣 言 第 8 項 で 触 れられているわけですが 日 本 はポツダム 宣 言 を 受 け 入 れることによって カイロ 宣 言 も 受 け 入 れると いう 論 理 で 日 清 戦 争 以 降 つまり 下 関 条 約 以 降 日 本 が 中 国 からいわゆる 暴 力 で 奪 ったものは 手 放 しま した それは 日 本 の 敗 戦 のときの 国 際 的 な 約 束 であって 戦 後 日 本 はそれは 忠 実 に 守 り 実 行 してきて いるわけです ここでのポイントは 1895 年 1 月 と4 月 の 違 い これが 当 時 の 国 際 法 近 代 の 国 際 政 治 の 論 理 から いってどれだけ 正 当 性 があるかということが 日 本 にとっては 重 要 になるわけです この 日 本 の 主 張 のレジ テマシーは 基 本 的 に 近 代 の 国 際 法 国 際 政 治 のレジテマシーに 由 来 するというのが 日 本 側 の 尖 閣 に 対 する 立 場 と 申 し 上 げていいと 思 います 一 方 中 国 から 見 るとこれは 先 ほど 来 申 し 上 げましたように 南 シナ 海 ではついに2000 年 前 漢 の 時 代 からということまで 言 い 出 したわけですけれども 古 来 中 国 のものだというのが 中 国 の 感 覚 です 今 申 し 上 げた1 月 と4 月 の 違 いは 日 清 戦 争 が 中 国 にとってアヘン 戦 争 以 来 のさまざまな 屈 辱 的 経 験 の 中 の 一 コマであるとすれば 中 国 人 にとっては 意 味 はないという 話 になるわけです つまり 中 国 の 尖 閣 に 対 する 主 権 の 主 張 の 前 提 は 古 来 中 国 のものであるということであり 今 のアジア が 昔 の 中 国 中 心 のアジアに 戻 ることは 当 然 だという 感 覚 の 中 でこの 尖 閣 問 題 が 理 解 をされると そこには 本 質 的 にパラダイム 衝 突 の 論 理 が 潜 んでいると 思 っています ですから 中 国 はおそらく 尖 閣 に 対 する 主 張 はかなり 長 い 間 あきらめることはないでしょう そのことは 中 国 中 心 のアジアを 少 しずつ 形 成 してい くという 長 期 的 な 努 力 をあきらめないこととほぼイコールと 考 えていいと 思 います では そのときに 日 本 はどう 対 応 したらいいのかというと 短 期 的 には 当 然 ながら 安 全 保 障 の 問 題 です これは 次 に 道 下 さんがお 話 になると 思 うんですが 日 米 同 盟 を 含 め 日 本 の 防 衛 問 題 として 重 要 な 課 題 で す ただ これは 本 質 的 に 長 期 的 な 問 題 だとすると 私 は 中 国 のリベラルな 国 際 派 とか ますます 多 元 化 している 市 民 社 会 に 国 際 社 会 と 協 力 してどのようにエンゲージしていくかが 重 要 かと 思 います つまり 中 長 期 的 に 中 国 が 内 部 から 変 わるところにどう 目 配 りをするのかという 長 期 的 な 戦 略 性 を 我 々が 持 つ 必 要 があるのだろうと 思 います そういった 意 味 で 日 本 とヨーロッパは 基 本 的 なパートナーだということ を 強 く 確 信 する 次 第 です 以 上 でございます ( 拍 手 ) 中 西 寛 ( 議 長 ) 添 谷 先 生 ありがとうございました 非 常 に 明 確 な また 熟 慮 された 上 でのご 考 察 をい ただきましてありがとうございました それでは 次 に 道 下 徳 成 先 生 お 願 いしたいと 思 います 政 策 研 究 大 学 院 大 学 の 教 授 でいらっしゃいますけ れども 東 アジアの 状 況 の 特 に 軍 事 的 な 側 面 からお 話 をいただきます (2) 道 下 徳 成 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 授 の 報 告 道 下 徳 成 ありがとうございます 主 催 者 の 皆 様 議 長 ありがとうございます そして 欧 州 からの 皆 様 方 東 京 へようこそお 越 しくださいました 本 日 は 中 国 との 対 応 について 日 本 がいかにそれに 対 して 対 応 しようしているかというお 話 をしたいと 思 います まず 中 国 がどのように 軍 事 能 力 を 拡 大 しているのかというお 話 をした 上 で 日 本 が 対 応 している 三 本 柱 か らなる 戦 略 について お 話 をしていきたいと 思 います まず これをご 覧 いただきたいと 思 うんですけれども これは 軍 事 支 出 が2013 年 で 一 番 多 かったトップ 15の 諸 国 を 列 挙 してあります これはお 手 元 の 資 料 に 出 ております( 本 報 告 書 62ページ 参 照 ) まず グ ッドニュース バッドニュースとあるんですけれども グッドニュースは 今 でもアメリカが 軍 事 支 出 について は 一 番 多 い 国 であるということで 日 本 はそのアメリカの 友 好 国 であります その 次 中 国 は 防 衛 支 出 が1,8 21

23 80 億 ドルです 日 本 は8 位 ということで480 億 ドルという 数 字 となっております これはいいと 思 うんですが バッドニュースのほうは この 軍 事 支 出 の 順 位 がこの10 年 随 分 変 わってき ているということです アメリカの 軍 事 支 出 は 伸 びています 12%の 伸 びですけれども これは 軍 事 能 力 の 増 強 よりもアフガニスタンやイラクでの 戦 争 につぎ 込 まれた 戦 費 です 一 方 中 国 の 軍 事 支 出 は 何 と170% の 伸 びを 示 しています そして 覚 えておかなくてはならないのは この 期 間 中 国 は 戦 争 を 行 っていません 日 本 の 防 衛 支 出 は0.2% 減 少 しています この 動 向 を 全 体 として 見 てみますと いかに 急 速 にバランスがシフ トしているのか 中 国 がいかに 増 えているのかということがわかると 思 います 中 国 は 急 速 に 軍 事 増 強 してお ります そして 接 近 阻 止 領 域 拒 否 というA2/ADという 戦 略 を 打 ち 出 してきております 次 の 地 図 です( 本 報 告 書 63ページ 参 照 ) 中 国 は2つの 第 一 列 島 線 2つ 目 が 第 二 列 島 線 という2つの 列 島 線 を 引 くことによって 主 にアメリカから 来 ている 圧 力 に 対 抗 しようとしています また その 次 の1 枚 飛 ばして 地 図 を 見 ていただきたいんですけれども( 本 報 告 書 65ページ 参 照 ) このように 中 国 の 海 軍 空 軍 が この 数 年 の 間 にいかに 拡 大 しているかということが 出 ていると 思 います 非 常 に 字 が 細 かいので もし 関 心 が あればお 手 元 の 資 料 を 見 ていただければと 思 います 今 そういう 状 況 にあるということでありますけれども では 何 らかの 形 でこれに 対 応 していかなくては なりません どのようにこの 戦 略 環 境 の 変 化 に 対 応 していくのかと 考 える 中 で 日 本 の 戦 略 的 目 的 はまずバラ ンス オブ パワーをこの 地 域 で 維 持 していくということ そして 中 国 の 指 導 部 のなかの 過 激 な 人 々 強 硬 派 の 人 たちが 政 治 的 な 優 位 に 立 つことを 阻 止 するということ これが 日 本 の 関 心 事 であります そして 日 本 は 中 国 に 対 してより 平 和 的 に 台 頭 していくことを 支 援 していきたいと 考 えております その 達 成 のために3つ の 措 置 をとろうと 日 本 はしています 1つは 日 本 の 防 衛 能 力 を 増 強 するということです しかしながら 日 本 は 非 常 に 深 刻 な 財 政 的 な 制 約 の 中 で やっていかなくてはなりません 日 本 はGDPの200% 以 上 の 財 政 赤 字 を 抱 えているわけですから これ 以 上 防 衛 には 支 出 できないということで 同 じ 額 またそれ 以 下 でもっと 多 くのことをやらなくてはなりません そのために1つは 国 家 安 全 保 障 会 議 (NSC)を 設 立 いたしました これにより 防 衛 政 策 の 策 定 の 安 全 保 障 政 策 の 策 定 のプロセスを 強 化 することができたということです これまでは 日 本 の 省 庁 また 政 策 策 定 のプ ロセスは 非 常 に 縦 割 り 志 向 であったということがありました こうした 縦 割 りということから 来 るマイナスの 影 響 を 払 拭 する そしてオールジャパンでやっていくという 形 をとっているわけです そして これがかなり うまく 機 能 してきていると 私 は 見 ております 2つ 目 のやり 方 としましては 武 器 の 禁 輸 を 解 除 すること 国 際 共 同 開 発 や 調 達 についての 禁 止 措 置 ( 武 器 輸 出 三 原 則 等 )を 解 除 するということです これは 我 々がこれまで 国 際 兵 器 市 場 から 孤 立 してきたことによっ て 日 本 の 国 産 の 武 器 の 単 価 が 非 常 に 高 くなってしまったということがあります 例 えば 日 本 の90 式 戦 車 で すけれども これは 価 格 としてはアメリカの 同 等 のM1A1と 比 べると2 倍 の 価 格 になってしまっております また 武 器 の 共 同 開 発 も 禁 止 されておりましたので 国 際 的 な 共 同 開 発 プログラム 例 えばF35 戦 闘 機 の 開 発 にも 参 加 することができませんでした ですから F35 戦 闘 機 の 設 計 に 関 しても 日 本 のニーズを 反 映 することができなかったということですけれ ども それにもかかわらず 購 入 しなくてはならないということで これは 大 きなロスであったということが 言 えます しかしながら この 禁 止 措 置 は 幸 いなことに 解 除 されたわけです 3つ 目 ですけれども これは 日 本 が 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 という 概 念 のもとに 地 域 諸 国 と 本 格 的 な 共 同 訓 練 演 習 を 行 うことができるようになったということです 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 が 可 能 になったことで アメリカ だけではなく ほかの 地 域 諸 国 オーストラリア インド 東 南 アジア 諸 国 など との 合 同 演 習 にも 参 加 することができるようになりました この 権 利 がないと 参 加 することができなかったわけで つまり 地 域 全 体 の 安 全 保 障 メカニズムの 一 環 に 入 ることができなかったわけです それが 可 能 になりました 22

24 2つ 目 の 大 きな 戦 略 の 柱 は 日 米 同 盟 の 強 化 ということです そのために 現 在 日 米 防 衛 協 力 のための 指 針 の 見 直 しを 行 っているということで これによって 役 割 任 務 能 力 の 見 直 し つまり 日 米 がどのように 軍 事 的 な 役 割 任 務 能 力 を 分 担 していくのかということを 見 直 しているということであります 最 後 に 安 全 保 障 の 関 係 を 地 域 のパートナーと 強 化 することです 韓 国 オーストラリア 東 南 アジア 諸 国 インドとの 安 全 保 障 上 の 関 係 の 強 化 です なぜかといいますと ここに 出 ているのですけれども 先 ほどの1 5カ 国 のリストです 一 番 最 初 のスライドです( 本 報 告 書 62ページ) この 表 をもう 一 度 ご 覧 いただきます とアメリカと 日 本 は 非 常 に 密 接 な 協 力 関 係 を 築 いているわけでありますけれども 中 国 に 対 して 軍 事 能 力 の 面 では 長 期 的 に 対 抗 することができないわけです そこでこの 問 題 を 解 決 するために 自 明 のことだと 思 いますけ れども ほかのパートナーをこの 安 全 保 障 の 連 携 の 中 に 入 れようということになるわけです そこで 韓 国 オ ーストラリア 東 南 アジア 諸 国 インドも 含 んでこの 地 域 のバランス オブ パワーを 維 持 していこうという ことです そして この 表 を 再 び 見 ていただきますと 例 えばインドの 軍 事 支 出 は 世 界 9 位 になっております し またこの10 年 間 で45% 増 えているわけです 韓 国 も10 位 42% 伸 びています オーストラリアの 場 合 は 意 外 なんですけれども 人 口 の 割 には13 位 ということで 徐 々にまたこの 軍 事 予 算 を 増 やしています ですので こうした 諸 国 をこの 取 り 組 みに 巻 き 込 むということで この 地 域 のバランス オブ パワー 勢 力 の 均 衡 を 保 つことができるということです ということで 韓 国 オーストラリア インドは 非 常 に 戦 略 的 に も 重 要 な 重 みをもっています 今 度 は 東 南 アジア 諸 国 についてなんですけれども ここは 少 し 日 本 との 関 係 が 違 います 東 南 アジア 諸 国 は 友 好 国 であるけれども 我 々が 支 援 する 先 である 友 好 国 と 見 なされています 東 南 アジア 諸 国 はややもすれば 分 断 しがちですし 個 々の 国 としては 小 さい 国 であるということで 地 域 全 体 の 安 全 保 障 の 枠 組 みのなかでは 弱 いリンク つまり 弱 点 であるという 見 方 をしています ですから 日 本 とし ては 東 南 アジアに 対 して 能 力 構 築 の 取 り 組 みを 行 うという 立 場 をとっています 日 本 政 府 は 例 えばフィリピン に 巡 視 艇 を10 隻 支 援 する ベトナムに 対 しても 同 様 に 巡 視 艇 を 供 与 するという 決 定 をしています というこ とで 日 本 はこのような 動 きをしておりますし 正 しい 方 向 に 向 かっていると 思 います 最 後 に 我 々が 行 うべきことは 中 国 の 封 じ 込 めではなくて より 中 国 が 平 和 的 に 台 頭 することを 可 能 にす るために 協 力 することであるということを 申 し 上 げたいと 思 います ( 拍 手 ) 中 西 寛 ( 議 長 ) 道 下 先 生 ありがとうございます 非 常 によく 準 備 され また 体 系 立 ったプレゼンテー ションをありがとうございます 現 在 の 東 アジアにおける 軍 事 体 制 について 日 本 の 安 全 保 障 についてのお 話 ありがとうございました 次 は 木 村 福 成 先 生 です 慶 應 大 学 の 教 授 でいらっしゃいます 地 域 あるいは 国 際 的 な 経 済 状 況 についてお 話 しいただきます (3) 木 村 福 成 慶 應 義 塾 大 学 教 授 の 報 告 木 村 福 成 ありがとうございます 非 常 に 厳 しい 政 治 あるいは 安 全 保 障 といった 話 を2つ 受 けて どのよう にお 話 ししようか 考 えていました このセッションのタイトルですけれども 東 アジアをとりまく 環 境 とい うものですが 前 の 方 は 北 東 アジアが 中 心 でした 東 アジアの 定 義 の 中 には 北 東 東 南 アジアを 含 むようにな っています さらにまた 東 アジアサミットではオーストラリア ニュージーランド インド アメリカある いはロシアを 含 めるという 考 え 方 もあります ただ きょうはもう 少 し 中 国 との 関 係 に 焦 点 を 当 ててお 話 をし たいと 思 います もともと5つのポイントを 用 意 していたんですけれども 2 点 目 に 焦 点 を 当 てたいと 思 いま す 中 国 は 経 済 的 にもより 大 きくなってきています だからといって 経 済 的 な 対 立 にすぐにつながるというわ けではありません すぐれた 生 産 拠 点 があり そして 大 きな 市 場 があればビジネスチャンスにもつながってき ます しかしながら 中 国 は 経 済 体 制 が 非 常 に 異 なっておりますので 制 度 も 違 う さらにまた 政 治 も 異 なると 23

25 いう 状 況 です どのようにして 国 際 的 なルールに 適 用 させるのかということ 特 に 自 由 化 さらにまた 国 際 的 な ルール 策 定 というところを 考 えてみたいと 思 います 実 体 経 済 を 見 ていきたいと 思 います IPRの 保 護 さらにまた 競 争 法 特 に 国 営 企 業 が 存 在 する 中 でいかに 公 正 な 競 争 を 確 保 するのか また 政 府 調 達 でも 大 きな 政 府 の 場 合 どうするのか また 環 境 問 題 あるいは 紛 争 解 決 といったものも 国 際 的 なルールに 基 づいてほしいと 私 たちは 考 えているわけです どのようにして 中 国 をそ ういった 国 際 ルール 体 制 に 取 り 込 むのかということが1つの 課 題 です どこまでうまくできるのか それは わかりません 皆 さんのご 意 見 をぜひお 伺 いしたいと 思 うんですが しかしそもそも なぜTPPの 交 渉 を 今 行 っているんでしょうか 隠 れたアジェンダとしてもちろん 中 国 があります 中 国 はTPPの 交 渉 には 参 加 し ていません なぜ 国 際 ルールの 話 をあるいは 自 由 化 の 話 をここでしているんでしょうか それが 暗 示 的 なベン チマークになるからです 中 国 が 大 きなグループに 入 ってくる 傾 向 があるということであれば 中 国 に 何 らか の 圧 力 をかけたいと 考 えているわけです それは 対 立 ということにもつながり 得 ますが それと 同 時 に 中 国 国 内 の 改 革 推 進 派 を 支 持 したいとも 考 えて いるわけです 特 に 若 いエコノミストの 中 には 積 極 的 に 改 革 を 進 めていこうとする 人 たちが 出 てきています そういった 人 たちと 将 来 はもっと 緊 密 に 話 ができるようになってくると 思 います 今 の 私 たちの 意 見 としてはTPPの 交 渉 は 間 もなく 進 捗 をみせるのではないかと 考 えていますが 確 実 な 情 報 ではありません 人 によっては 大 筋 合 意 が 来 年 の2 月 には 到 達 できないのではないかという 人 たちもいます 私 は 自 由 貿 易 主 義 者 ですので 日 米 はかなり 厳 しい 交 渉 をしていて それは 私 にとっても 残 念 ですが もし 合 意 がなされなければ ほかの 大 きなFTAの 交 渉 への 圧 力 も 緩 んでしまいます RCEPの 交 渉 がASEAN プラス6の 枠 組 みで 進 んでいます また 日 中 間 の 交 渉 も 行 われています また 日 欧 EUとアメリカもTT IPの 交 渉 を 行 っています TPPの 交 渉 の 進 捗 はほかの 大 きなFTAの 交 渉 を 刺 激 します タイミング 的 に は 交 渉 の 加 速 が 必 要 です さらにまた 内 容 も 重 要 です TPPに 比 べてひどく 質 の 低 いFTAは 皆 欲 しくない わけですので あと1 年 ぐらい 様 子 を 見 ていきたいと 思 います さらにASEAN 経 済 共 同 体 AECですが 2015 年 末 までに 設 立 されることになっています ASE ANは 日 本 にとって 非 常 に 重 要 な 地 域 です 統 計 を 見 てみますと ストックとしてのASEANに 対 する 日 本 の 対 外 直 接 投 資 は 中 国 に 対 する 投 資 よりも 今 でも 大 きいです ですから ASEANとの 経 済 的 な 関 係 は 日 本 の 企 業 にとって 非 常 に 重 要 です 中 国 だけが 重 要 なわけではありません ASEANは 最 近 仕 事 がしやすくなってきております 生 産 拠 点 としてまた 市 場 としてASEANは 非 常 に 重 要 な 地 域 です AECについては 人 によってはもともとのコミットメントどおりには 実 現 できないという 人 がいます 単 一 の 市 場 と 生 産 拠 点 が 目 標 だけれども 域 内 の 格 差 が 大 きいのでそれを 完 成 させるのは 難 し いと 言 う 人 たちがいます しかしながらモノの 貿 易 につきましては 先 行 6カ 国 の 関 税 は99%の 品 目 につい て 撤 廃 されています あとはサービスと 投 資 です さらにまた さまざまな 開 発 アジェンダにも 取 り 組 んでいます インフラ 開 発 ですとか 中 小 企 業 の 開 発 にも 取 り 組 んでおりますので 非 常 にユニークな 経 済 統 合 だと 思 います これから 新 しいAEC つまり2015 年 以 降 の 計 画 が 必 要 となります 2015 年 ASEAN 諸 国 の 議 長 はマレーシアになりますので 彼 らが 新 しいAECに 関 するドラフトをつくることになります 私 はERIA 東 アジアASEAN 研 究 センターというところの 仕 事 もしております 経 済 統 合 を 私 どもは サポートしているわけですが 包 括 的 アジア 開 発 計 画 の 第 2 版 も 作 成 するように 要 請 されています これはイ ンフラ 投 資 計 画 ということですが どのようにして2015 年 以 降 統 合 を 維 持 できるかということは 日 本 に とっても 重 要 な 要 素 です また 中 国 がさまざまなイニシアチブをインフラ 開 発 について 打 ち 出 してきています 1つがBRICs 銀 行 もう1つがAIIB さらにシルクロードコンセプトです BRICs 銀 行 は 彼 らの 会 議 の 議 事 録 など 24

26 を 見 ていきますと ちょっと 難 しそうです インドとかブラジルは 議 論 を 複 雑 にするのが 非 常 に 得 意 ですので 大 変 だと 思 います ただ AIIBは 進 んでいくと 思 います 私 の 理 解 では 日 米 がそのイニシアチブをとめようとしているということです 韓 国 はAIIBに 入 らないよ うに 圧 力 をかけられました しかしながら 多 くのアジア 諸 国 が 入 っています また 世 銀 もそのアイデアを サポートしているようです ですから 多 分 先 に 進 むと 思 います 中 国 が 資 金 を 開 発 のためにほかのアジア 諸 国 に 投 資 するということは 決 して 新 しいことではありません し かしながら これが 新 しいというのは 資 金 を 拠 出 するだけではなくて ソフトウエアあるいは 概 念 コンセ プトも 付 随 しているということです それは 非 常 に 新 しいことです ということはエスタブリッシュメントに とってはチャレンジになるかもしれません 日 本 がエスタブリッシュメント 側 にいるのかどうかわからないん ですが もしそうであれば 新 規 参 入 者 からチャレンジがあったときには 一 般 に2つの 対 処 方 法 があります まず1つはそのアイデアをつぶしてしまうことが1つのやり 方 です しかしそれがうまく 機 能 しないのであれ ば 何 らかの 形 でそれを 取 り 込 んで なるべく 国 際 的 な 秩 序 に 基 づいたものにしていくということが 必 要 です AIIBがどのようになっていくのか しばらく 見 守 っていきたいと 思 います その 文 脈 の 中 で 日 欧 の 関 係 に 目 を 向 けてみたいと 思 います EU 側 としては 東 アジアでそういった 国 際 秩 序 をつくろうとしていることを 理 解 してもらうことが 必 要 だと 思 います 日 欧 のEPAの 交 渉 は 国 際 的 な 秩 序 をつくる 形 にはなっていません ブリュッセルに 先 月 行 きました そし て 日 欧 のEPAの 交 渉 担 当 者 と 話 をしました 印 象 としては 彼 らはNGOなどから 批 判 を 受 けるのが 怖 いと いう 印 象 でした したがって 内 容 についてはあまり 開 示 したくない 全 てを 隠 したいという 印 象 でした し かしながら 日 本 でもアジアでも 文 脈 は 全 く 異 なっています より 幅 広 く 知 らせる 必 要 があるわけです やろ うとしているのは 国 際 的 な 秩 序 づくりであることを 知 らしめることが 必 要 なわけです これが 新 興 国 あるいは 途 上 国 に 大 きな 圧 力 をかけることになります 日 欧 EPAといったものは 特 に 東 アジアにおきましては 十 分 に 活 用 していく 必 要 があると 思 います ありがとうございました ( 拍 手 ) 中 西 寛 ( 議 長 ) 木 村 先 生 どうもありがとうございました 非 常 に 情 報 に 富 んだプレゼンでした さまざまなトピックと 政 策 的 な 影 響 について 話 をしてくださいました 最 後 のスピーカー コメンテーター はお 三 方 の 日 本 の 発 表 者 に 対 してのコメンテーターですが ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 でいらっ しゃいますパトリック ケルナー 先 生 です それでは 5 分 で すいませんが お 願 いいたします (4)パトリック ケルナー ドイツ 世 界 地 域 研 究 所 アジア 研 究 所 長 のコメント パトリック ケルナー 議 長 どうもありがとうございます 5 分 でまとめるのは 難 しいんですけれども 頑 張 ってみようと 思 います このトピックについてはあくまで も 個 人 の 立 場 から 話 をするものであって ドイツやアジア 研 究 所 の 立 場 で 話 すものではないということをまず 申 し 上 げたいと 思 います また このようなすばらしい 方 々と 一 緒 にお 話 ができるチャンスをいただきまして どうもありがとうございます さて 私 のコメントですけれども 3つの 点 に 絞 りたいと 思 います まずは 中 国 の 台 頭 とそれが 日 本 に 対 し てもたらす 意 味 合 いについて 次 に 日 本 の 安 全 保 障 政 策 に 対 する 意 味 合 いについて 3 番 目 にFTA アジア におけるFTAの 見 通 しについてです 本 論 に 入 る 前 に 最 初 の 議 論 に 戻 りたいと 思 います 最 初 に 1914 年 のヨーロッパの 状 況 と 今 の 状 況 が 似 ているのではないかという 比 較 をされていましたけれども この 比 較 というのはちょっと 大 げさなところが あるかもしれません というのはここ100 年 の 間 にヨーロッパの 政 治 的 世 界 では 非 常 に 大 きな 変 化 がありま した しかしながら その 後 世 界 大 戦 がもう 一 度 あって 血 を 流 したことでの 我 々の 教 訓 というものがあって 25

27 その 結 果 として 私 たちは 国 同 士 で 融 合 していこうということで 統 一 したわけです それを 考 えてみますと ア ジアという 国 はそこに 至 るまでにはまだまだいろいろステップがあるだろうなという 感 じがいたしました 次 に 報 告 に 対 してコメントします 最 初 に 申 し 上 げたいのはFTAについてです TPPの 交 渉 の 見 通 し について 言 及 がありましたが 2 国 間 のレベルではもう 既 にいろいろなことが 動 いています そして 最 近 は 中 国 が 最 終 的 に 韓 国 とのFTAを 結 ぶという 発 表 がありましたし それからまた 何 年 にもわたってオースト ラリアともFTAの 交 渉 を 続 けています ですから TPPというのはどちらかというとこの 分 野 においては 後 から 入 ってきた 交 渉 ということになるわけです もちろん 解 決 しなければならない 幾 つかの 障 壁 というのが あります それからまた 問 題 としては 経 済 セクター 構 造 日 本 におけるセクター 構 造 改 革 といったものが 必 要 になっ てくるということで 安 倍 首 相 が 提 示 されました 第 3の 矢 がこれにも 関 係 してくるんだと 思 います 興 味 深 い のは 政 府 がこれから 先 この 計 画 をどういうふうに 実 行 していくかということです 特 に 首 相 がもう 一 度 この 総 選 挙 において 衆 議 院 で 過 半 数 を 占 めることができればということですけれども 日 本 の 政 府 がこれから 先 構 造 改 革 規 制 改 革 をどうやっていくのか そして さらに 市 場 をもっと 開 放 できるのかどうかということが 非 常 に 大 きな 問 題 になります これはもちろん 非 常 にセンシティブだということはわかっております 日 本 に おいて 多 くの 既 得 権 益 者 というのがいますので そういった 意 味 ではほんとうにこれができるのかということ がTPPなんかにも 最 終 的 には 大 きくかかわってくるだろうと 思 います 2 番 目 に 順 番 が 逆 になってしまいましたが 日 本 の 安 全 保 障 政 策 について 道 下 先 生 が 幾 つかの 非 常 に 興 味 深 い 最 近 の 展 開 を 指 摘 してくださいました 日 本 では 過 去 2 年 間 の 安 倍 首 相 のかなりダイナミックなリーダ ーシップによって NSCが 設 立 されました そして 憲 法 の 再 解 釈 という 方 向 にも 日 本 は 動 きました また 集 団 的 自 衛 権 についても 主 張 があり より 深 くこの 地 域 のパートナーと 協 力 をしていこうということも 表 明 さ れました それからまた アメリカとの 同 盟 もこれによって 改 善 したわけです 個 人 的 に 申 し 上 げますと こ ういったステップは 全 て 正 しい 方 向 に 動 いていると 思 います 日 本 は 今 よりノーマルな 国 になろうとしているというわけです しかしながら それ 以 外 のところでちょっ と 私 が 懸 念 を 持 っているところがあります 日 本 がどうやって 過 去 に 関 して 向 き 合 っているかということです 多 分 もう 謝 り 疲 れがあると 聞 いてはいるのですけれども 多 くの 日 本 人 がとにかく 十 分 に 謝 ったではないかと いう 気 持 ちになっていると これは 十 分 に 謝 ったかどうかではなくて 誠 実 に 謝 ったかどうかということなん だろうと 思 います これは 過 去 のことだということはそうなんですけれども しかしながら ここに 関 しては 今 もまだ 懸 念 が 残 っているということです それで 最 初 の 私 の 話 に 戻 るんですけれども ほんとうの 意 味 でのアジアにおける 和 解 といったものが 得 られ るためには やはり 日 本 も 含 めて 全 ての 国 が 適 正 なステップを 踏 んでいかなければならないということです (5) 自 由 討 議 中 西 寛 ( 議 長 ) ケルナーさん ありがとうございました 時 間 が 短 かったのは 重 々 承 知 しております コメントいただきましてありがとうございます これは 主 催 側 からの 至 上 命 令 でございまして 5 分 厳 守 ということになっておりますので ここから 今 後 は 議 論 が 広 く 行 わ れることを 祈 念 している 次 第 です それでは 皆 様 方 から 質 問 をお 受 けしたいと 思 います そして 効 率 よく 議 論 を 進 めるためにまずは 個 々の コメント 質 問 批 判 などは 最 初 にコメンテーターの 方 々からいただいてから もう 少 し 広 く 参 加 の 皆 様 方 からのご 意 見 質 問 をお 受 けしたいと 思 います ですので まずコメント 質 問 ご 批 判 など 発 表 されたお 三 方 コメンテーターの 方 からあれば 名 札 を 立 てていただければと 思 います 既 にお 二 方 から 私 の 隣 にいらっ しゃいますメイヤー 先 生 キャメロン 先 生 からはご 発 言 の 意 思 表 示 をしていただいておりますのでどうぞ 26

28 クロード メイヤー ありがとうございます パリ 政 治 学 院 のクロード メイヤーと 申 します 添 谷 先 生 が おっしゃっていた 点 について つまり 大 国 との 間 の 新 しい 関 係 を 中 国 が 始 めたいということについてです 私 の 見 方 では 中 国 の 中 期 的 な 野 心 はもっと 広 いものなのではないかと 思 います つまり 世 界 全 体 の 秩 序 を 変 え るという 野 心 を 持 っているのではないかということです 例 えば 開 発 のチャイニーズ モデルが 多 くのアフリ カやラテンアメリカ 諸 国 でうたわれています これは 権 威 主 義 的 なやり 方 をもって 最 適 な 成 長 率 を 実 現 すると いうものです それから 中 国 はアメリカの 覇 権 を 終 結 させる 西 側 諸 国 の 勢 力 をそぐ 例 えばブレトンウッ ズ 体 制 を 変 えたいという 野 心 を 持 っているのではないかと 思 います 木 村 先 生 がおっしゃっていたと 思 います が 例 えばBRICs 銀 行 がありますが これはAIIB アジア 開 発 銀 行 というアメリカ 日 本 がコントロ ールしている 銀 行 に 対 抗 するものです また 中 国 では 世 界 銀 行 よりもほかの 地 域 に 融 資 をしている 銀 行 が できてきております また 中 国 はドルの 役 割 についても 変 えていきたいと 考 えています 2009 年 に 中 国 銀 行 の 総 裁 が 提 唱 したものでありますが 日 本 を 含 めて 通 貨 の 体 制 を 変 えていきたいというアイデアです 中 西 寛 ( 議 長 ) メイヤー 先 生 ありがとうございました それでは 次 のスピーカーはキャメロン 先 生 で す こちら 側 の 方 です お 願 いいたします フレイザー キャメロン 議 長 ありがとうございます 私 のほうからは メイヤーさんがおっしゃっていたことに 続 いてなんですけれども 北 京 では 歴 史 的 な 側 面 についてかなりパーセプションが 違 うということを 申 し 上 げたいと 思 います まず 軍 事 的 要 素 です 中 国 では 軍 事 支 出 だけではなくて GDPに 対 する 軍 事 費 の 割 合 が 増 えているという ことです 約 2%というのはアメリカやイギリス フランスよりも 割 合 としては 低 いですが 12 億 人 の 人 口 がいるということと その 中 で2%が 軍 事 支 出 であるというのはかなり 違 うわけです それに 対 する 戦 略 とし ては2つあると 思 います 1つは 封 じ 込 めという 方 法 です 好 む 好 まざるにかかわらず どんなものであっ ても 封 じ 込 め 作 戦 だと 言 われます アメリカプラスオーストラリア ASEAN インドは 北 京 では 封 じ 込 め だと 言 われてしまうわけです ですから バランス オブ パワーは 長 期 的 には 不 安 定 だと 思 いますけれども 中 国 としてはオーストラリアを 例 えば 同 盟 国 から 買 収 するという 形 で ASEAN 諸 国 も 買 収 される 可 能 性 が あるわけです また 日 本 はヨーロッパからグランド ジェスチャーをすることを 学 んではどうでしょうか ウィリー ブ ラント 西 ドイツ 首 相 がワルシャワ ゲットーの 元 に 跪 き そして ヘルムート コール 首 相 がミッテラン 仏 大 統 領 と 手 をつないだ 写 真 が 欧 州 全 体 のドイツに 対 する 見 方 を 変 え 和 解 へとつながったわけです ですから 数 年 後 に 今 度 は 南 京 事 件 の80 周 年 という 状 況 になりますけれども 安 倍 総 理 が 南 京 に 行 って 大 きな 和 解 の ためのジェスチャーやスピーチをして その 記 念 碑 の 前 で 話 をすることで 歴 史 観 に 関 する 全 体 の 議 論 が 変 わっ ていくのではないかと 私 は 思 います 中 西 寛 ( 議 長 ) キャメロン 先 生 ありがとうございました お 二 人 から 歴 史 観 の 話 をされたわけですけ れども 日 本 の 参 加 者 からも 歴 史 観 特 に 中 国 に 関 する 歴 史 の 話 をぜひもっと 話 していただきたいと 思 います が その 前 にもう 一 方 ご 発 言 の 意 思 を 表 明 してくださっているのはヘミング 先 生 です ジョン ヘミング ジョン ヘミングと 申 します 私 はロンドン 経 済 大 学 (LSE)の 者 です パネリスト の 皆 様 方 にお 伺 いしたいのですが 中 国 の 経 済 が 堅 調 であるということなんですけれども 私 もロンドンに 行 きまして 中 国 人 のチャイナウォッチャーの 話 を 聞 きました すると 中 国 の 経 済 については 皆 様 方 よりも っと 懸 念 が 大 きいような 気 がします それについてはどうでしょうか 中 国 経 済 は 横 ばいになっていくのでし ょうか 皆 様 方 は 中 国 の 経 済 の 将 来 についてどのぐらい 懸 念 を 持 っておられるのか 経 済 危 機 は 起 きるのかど うか その 辺 りのお 考 えを 伺 いたいです 中 西 寛 ( 議 長 ) ありがとうございます 今 のところは 私 としてはほかに 名 札 が 立 てているのを 見 えてお りませんので お 返 事 をお 願 いしたいと 思 います 特 に 中 国 経 済 の 未 来 ということについて 木 村 先 生 いか 27

29 がでしょうか またはほかの 先 生 まず 木 村 先 生 からどうぞ 中 国 の 展 望 についてですけれども 先 生 お 願 い します 木 村 福 成 中 国 経 済 非 常 に 複 雑 ということでコメントはなかなか 難 しいですね 簡 単 にすることはできな いんですけれども ただ 中 国 が 非 常 に 積 極 的 に 経 済 改 革 に 取 り 組 んでいることは 確 かです そして 少 なくと も 中 国 は 非 常 によい 短 期 的 なマクロ 経 済 変 数 の 制 御 に 成 功 してきたと 思 います ですから バブルが 崩 壊 するとかそれによって 中 国 経 済 が 破 綻 するとかということを 言 っている 人 もいます けれども これまでの 実 績 を 見 るとそういった 非 常 に 厳 しい 問 題 もうまくかわしていると 言 っていいと 思 いま す 大 破 綻 を 期 待 する 向 きもあるんですけれども 私 はそうは 思 っていません しかし 中 期 的 には 何 らかの 減 速 が 起 こるでしょう ですが 中 国 に 行 っていただきますと 成 長 しているという 感 覚 があると 思 います 6% 7%という 成 長 率 でないとしても 成 長 はすると 思 います 中 西 寛 ( 議 長 ) では 道 下 先 生 からお 願 いできますか 道 下 徳 成 キャメロン 先 生 ありがとうございます 2 点 申 し 上 げたいと 思 います まず 究 極 的 な 解 決 と いうのは 中 国 の 民 主 化 ということだと 思 います それと 同 時 にこの 地 域 の 勢 力 均 衡 を 維 持 しながら 中 国 国 内 の 民 主 化 あるいは 自 由 化 を 図 らなければならないと 思 います いつまでも 戦 い 続 けるわけにはいきません 競 争 し 続 けるわけにはいきません 中 国 を 封 じ 込 めることが 私 たちの 目 的 ではありません 最 も 重 要 な 中 核 的 な 戦 略 目 標 としては 私 たちにとっては 友 好 的 な そして 生 産 的 な 協 力 的 な 関 係 を 中 国 と 築 くということを 忘 れてはならないと 思 います それが 第 1 点 それから もう1つ 中 国 経 済 についてです 中 国 は 現 在 のスピードで 成 長 し 続 けることはないと 思 います 時 間 がたってきますと 中 国 との 競 争 は 緩 和 されるかもしれません しかし それまでは 地 域 のバランス オブ パワーを 維 持 することが 重 要 です クロード メイヤー 中 国 経 済 にとって 大 きな 課 題 となっているのは 潜 在 的 な 成 長 率 を 実 現 させるというこ とですが その 際 にイノベーションに 切 りかえる 技 術 を 活 用 することが 必 要 です この2 週 間 私 は 中 国 に 行 き 幾 つかの 研 究 開 発 センターや 生 産 工 場 を 訪 問 しました 特 定 の 領 域 では 早 く 進 歩 を 遂 げており 中 期 的 に は 私 は 経 済 成 長 に 確 信 を 持 っています 成 長 率 は5 6%を 下 回 らないかもしれませんが 社 会 的 な 問 題 所 得 の 水 準 がまだ 低 いという 問 題 があります 金 融 部 門 では 価 格 が 下 がっているからといって 不 動 産 バブルがあるということではなく まず 不 良 債 権 の 問 題 特 に 地 方 政 府 の 不 良 債 権 の 問 題 があります 金 融 危 機 後 この 数 年 の 景 気 刺 激 策 によって 不 良 債 権 が 積 み 上 がっています また シャドーバンキングの 問 題 もあります 言 ってみれば 日 本 の90 年 代 のノンバンク 問 題 のようなもので 当 局 によって 規 制 を 受 けていないわけです それから 一 番 大 きな 問 題 は 金 融 システム の 改 革 です 現 在 は 大 型 国 有 企 業 を 優 遇 していますが こうした 企 業 が 最 も 革 新 的 というわけではありません 民 間 企 業 は 例 えばシャドーバンキングのほうに 押 しやられています 中 西 寛 ( 議 長 ) ありがとうございます 順 番 ですが 渡 邊 啓 貴 先 生 添 谷 先 生 のコメントと 回 答 さら にまた あちらのスモール 先 生 まず 渡 邊 先 生 からお 願 いします 渡 邊 啓 貴 キャメロン 先 生 の 質 問 にお 答 えしたいと 思 います 歴 史 的 記 憶 についてです 私 は 日 本 において EUを 見 ています 特 にフランスを 見 ている 政 治 学 者 です ですから ヨーロッパについてはよく 知 っていま す ヨーロッパの 状 況 に 比 べまして 中 国 日 本 の 関 係 は 全 く 異 なっています 先 ほどお 話 があったとおりです 世 界 において 共 通 の 目 標 を 共 有 することができません 関 係 を 推 進 しようという 目 標 を 共 通 共 有 化 すること ができません 独 仏 とは 違 うわけです 1984 年 にヘルムート コールとミッテランが 両 国 の 関 係 改 善 を 推 進 しようとしました EU 統 合 を 進 め 共 通 市 場 を 構 築 するためのプロセスを 本 格 的 にする 前 の1984 年 に そういった 協 力 的 な 動 きをとったわけです 日 中 はそれとは 全 く 異 なる 関 係 です 共 通 の 問 題 意 識 を 持 つこと ができない 地 域 統 合 を 進 めようという 共 通 の 目 標 を 持 つことができません また 歴 史 的 な 記 憶 を 克 服 する 28

30 ことも 非 常 に 難 しいと 思 います 添 谷 芳 秀 ありがとうございます では 英 語 でお 話 しします 2 点 について キャメロン 先 生 メイヤー 先 生 にお 答 えしたいと 思 います ま ず 歴 史 問 題 ですが 中 国 や 韓 国 ではもちろん 世 界 的 に 問 題 の 原 因 は 日 本 側 にあるという 見 方 が 強 いと 思 い ます 確 かに 日 本 はこの 問 題 にもっとうまく 対 処 できるはずだという 見 方 はできます しかしながら この 問 題 の 構 造 の 本 質 は 中 国 側 の 要 因 もみないと 理 解 できません 詳 しくお 話 しする 時 間 はありませんけれども 安 倍 首 相 は 多 分 南 京 には 行 かないと 思 いますが 仮 に 行 ったとしても 中 国 が 歴 史 問 題 に 対 する 姿 勢 を 変 える 可 能 性 は 極 めて 低 いと 思 います さらにまた メイヤー 先 生 のポイント 中 国 の 世 界 に 対 する 挑 戦 ということですが 非 常 に 重 要 なテーマだ と 思 います 中 国 の 行 動 を 体 系 的 な 既 存 の 国 際 秩 序 に 対 する 挑 戦 と 見 ることも 不 可 能 ではありません 私 の プレゼンテーションの 中 では 中 国 の 挑 戦 というのは 基 本 的 にはその 秩 序 内 から 来 ているという 話 をしまし た ただ 中 国 がその 既 存 の 体 制 に 取 ってかわろうとする 中 国 モデルで 置 きかえようとしているという 可 能 性 もありますし 一 部 そういったこともありますが どのぐらい 体 系 的 なのかについては 議 論 の 残 るところだ と 思 います その 意 味 で AIIBというのは 非 常 に 重 要 だと 思 います 基 本 的 にはこれは 中 国 のアジアにおける 秩 序 変 革 の1つの 試 みだと 思 います つまり 中 国 がアメリカや 日 本 を 中 心 とした 既 存 のアジアの 秩 序 に 挑 戦 をしてい るということですので 中 国 中 心 のアジアを 再 現 するための 試 みという 側 面 があるわけです その 意 味 では AIIBのアジア 太 平 洋 地 域 への 影 響 を 私 は 心 配 しています 中 国 は 世 界 を 舞 台 に 例 えば グローバルな 投 資 イニシアチブファンドのようなものをつくろうとはしないだろうと 思 います しかし AIIBにつきま しては アジアの 秩 序 転 換 という 意 味 で 懸 念 材 料 があります 中 西 寛 ( 議 長 ) ありがとうございます 中 国 中 心 の 地 域 あるいはグローバルの 制 度 構 築 については 今 年 の 上 海 会 合 で 習 近 平 が 言 ったこと これはあるいは 安 全 保 障 政 治 にかかるものですが 後 でお 話 しいただ ければと 思 います スモールさん どうぞ アンドリュー スモール アンドリュー スモールと 申 します ジャーマンマーシャルファンドの 者 です 道 下 先 生 に 質 問 があります 最 初 の 質 問 はかなり 広 範 なものなんですけれども 先 生 がおっしゃったモデルの 中 で ヨーロッパは 一 体 どこの 役 割 を 果 たすのでしょうか つまり 東 アジアのバランスをとる 上 でヨーロッパ はどのような 役 割 を 果 たすことができるのでしょうか 次 に 日 本 とEUの 関 係 というのはただ 単 に 制 裁 とかそういったものだけではなく 例 えばお 互 いに 制 裁 を なくしてやっていこうとする 場 合 中 国 の 軍 事 力 にはデュアルユースの 問 題 があります 特 にヨーロッパから 中 国 向 けの 輸 出 について デュアルユースへの 懸 念 は 今 もあるのでしょうか あるとしたらそれはどのような ものでしょうか というのはこのような 懸 念 がヨーロッパのほうにも 直 接 的 な 形 ではなくてニュアンスのある 形 で 伝 わってきています デュアルユース 技 術 の 移 転 への 懸 念 はあるのでしょうか 中 西 寛 ( 議 長 ) ありがとうございます もう 時 間 があまり 残 っていないことに 気 づきませんでした し かし あと2 人 質 問 者 が 出 ています 羽 場 さんとケルナーさん そして 今 スモールさんからの 質 問 もあり ました ということで 道 下 先 生 のほうに 最 後 から 答 えてもらいますけれども その 前 に2つ 質 問 を 聞 きます 羽 場 久 美 子 非 常 に 興 味 深 いプレゼンテーションをありがとうございました 添 谷 先 生 とキャメロン 先 生 木 村 先 生 のお 話 に 対 して アジアの 経 済 発 展 および 和 解 について 質 問 させていただきます 私 はEUとアジア の 地 域 統 合 の 比 較 研 究 またアメリカとアジアの 地 域 協 力 について 研 究 しています 独 仏 和 解 またドイツとポーランド ドイツとイスラエルの 和 解 について 考 えた 場 合 欧 州 の 和 解 は 1つ の 戦 略 として 使 うことができるのではないかと 考 えています すなわち 和 解 とは 戦 争 からの 平 和 構 築 と 同 様 その 地 域 の 紛 争 を 解 決 する 上 で 一 つの 重 要 な 戦 略 として 使 えるのではないか 独 仏 和 解 については 比 較 的 29

31 容 易 でアジアのモデルにはならないと 思 われるかもしれません しかしドイツとポーランドの 和 解 ドイツと イスラエルの 和 解 を 考 えますと かなり 歴 史 的 に 困 難 となり アジアの 和 解 の 困 難 さに 近 くなります とくに アウシュビッツでのホロコーストや シュレジエンを 巡 る 独 ポーランドの 歴 史 的 対 立 を 考 えると その 解 決 の 困 難 さ 故 に 何 がしかを 学 ぶことができます とくに 地 域 協 力 の 進 展 という 点 からこの 問 題 を 考 えた 場 合 イスラエルの 例 は 重 要 です ホロコーストでは600 万 人 ものユダヤ 人 が 犠 牲 になりましたが にもかかわ らずイスラエルは 戦 後 ドイツに 対 して よくやってくれている と 評 価 しています また 経 済 協 力 において もドイツとイスラエルとの 経 済 関 係 は 強 力 なものになっています ですから 経 済 政 治 安 全 保 障 の 協 力 とい う3 者 協 力 で 考 えた 場 合 日 韓 中 の 関 係 でもインド パキスタンなどSAARC( 南 アジア 地 域 連 合 )の 協 力 関 係 でも 緩 やかな 実 現 はできるのではないか アジア 経 済 が 世 界 でトップの 時 代 になろうとする 中 政 治 的 に 妥 協 し 経 済 面 でプラグマティックに 協 力 することで 安 定 を 作 っていくことはできるのではないでしょうか 経 済 政 治 安 全 保 障 の 協 力 については 現 在 ジョン ホプキンズ 大 学 が 資 金 を 出 していますが この 三 者 の 緩 やかな 共 同 が 将 来 的 には 重 要 になるのではないでしょうか 中 西 寛 ( 議 長 ) それでは ケルナーさんどうぞ パトリック ケルナー ありがとうございます 歴 史 的 な 問 題 についてです 東 アジアはコンテクストが 違 うんじゃないかとおっしゃられました 歴 史 が 違 うし 時 間 や 空 間 も 違 うと しかし コンテクストは 常 に 違 うものなんです 最 終 的 には 政 治 リーダーが 何 をするかということにかかっているのです つまり これは 中 国 の 構 造 に 基 づく 問 題 だともおっしゃっていましたが 構 造 やコンテクストだけではなくて 最 終 的 には 政 治 リーダーが 何 をするかということなのです しかしながら コール 首 相 らが 行 ったことは 実 は 大 変 なことで 政 治 的 な 勇 気 の 相 当 いることです ですか ら ある 政 治 リーダーがほんとうにそれをやりたいかどうかということもあります 日 本 の 首 相 が 例 えば 靖 国 神 社 に 参 拝 するということ もちろんこれは 非 常 に 重 要 なスピリチュアルの 問 題 があったと 思 いますけれども しかし これも 政 治 的 なジェスチャーとしてとられてしまうわけです ということで 私 が 指 摘 したいのは 政 治 リーダーが 何 をするかということなんです コンテクストや 構 造 的 な 理 由 は 関 係 なく 政 治 リーダーが 何 をすべきかということについてお 尋 ねしたいと 思 います 中 西 寛 ( 議 長 ) それでは 道 下 先 生 時 間 がもうほとんどありませんので 1 分 でお 願 いします 道 下 徳 成 まず 武 器 の 輸 出 に 関 してです ヨーロッパはこれから 先 も 武 器 の 輸 出 に 関 しましては 中 国 相 手 ということでは これから 先 も 自 粛 していただき 協 力 をお 願 いいたします 先 にお 礼 を 申 し 上 げておきます 逆 に これから 先 は 日 本 とヨーロッパ 諸 国 が 防 衛 技 術 面 で 一 緒 にもっと 協 力 していくことができると 思 いま す なぜならば 私 たちの 防 衛 産 業 も 日 本 以 外 のところにも 技 術 移 転 をすることができるようになりましたの で そうなってくると 武 器 を 中 国 に 輸 出 して 収 益 を 出 すというんじゃなくて 共 同 武 器 開 発 また 武 器 生 産 をすることによって お 金 を 節 約 すると 考 えたらどうでしょうか そして それから 将 来 には 共 同 で 中 国 に 売 ることも 考 えればよいのではないかということです つまり 私 たちが 共 同 で 開 発 した 兵 器 を 中 国 に 売 ること ができれば そういった 意 味 では 我 々が 中 国 に 影 響 力 を 行 使 できるということです もちろん 中 国 が 私 たちが つくったものをそのまままねして コピーするという 懸 念 はありますけれども 2 番 目 の 点 私 は 心 からヨーロッパの 国 々が 非 常 に 誠 実 なブローカー 誠 実 な 仲 介 役 を 日 中 の 間 でしてくれ たらと 期 待 しています 私 たちは 中 国 の 平 和 的 な 台 頭 ということに 関 しては 全 然 気 にしていないし 歓 迎 して います しかしながらマイナスの 面 です 無 責 任 な 不 安 定 な 中 国 の 行 動 に 懸 念 を 持 っているわけです 例 え ば 戦 間 期 に 日 本 のやったこと 中 国 も 韓 国 も 弱 くて 日 本 がもう 政 治 的 にも 暴 発 してしまって 暴 走 してし まって そして 最 終 的 には 自 分 たちを 壊 してしまったのが 戦 間 期 の 日 本 の 歴 史 です 中 国 が 同 じことをやっ てしまったら 困 るわけです ですから 中 国 がもっと 平 和 的 に 台 頭 することを 助 けてあげなければなりません それからあと 歴 史 のおわびの 話 ですけれども 私 たちがおわびをしますと 言 うたび 例 えば 南 京 問 題 に 関 30

32 して 日 本 の 首 相 が 南 京 に 対 しておわびをするとなった 場 合 には 30 万 人 が 死 んだということを 認 めろと 言 わ れるわけです しかし それは 事 実 と 異 なり 不 可 能 です ですから 両 方 で 妥 協 しなければ こんなことは 起 きないわけです つまり 向 こう 側 もある 程 度 妥 当 な 線 で 来 てもらわなければできないということです 中 西 寛 ( 議 長 ) 次 のセッションがありますので どうしてもスケジュールの 時 間 を 守 っていかなければ なりません ということで 渡 邊 先 生 すいません ちょっと 議 長 でうまく 時 間 の 管 理 ができませんでしたが 東 アジアは80 分 間 でカバーするにはあまりにも 広 過 ぎたということでございます あと2つセッションがあ りますので そのときにお 願 いします もちろん 歴 史 の 問 題 などほかにもたくさんいろいろと 意 見 もあると 思 いますけれども とりあえずこのセッションⅠは 終 了 したいと 思 います 皆 様 方 のご 協 力 ありがとうござい ました ご 報 告 をしてくださった3 人 の 先 生 方 とコメンテーターのケルナーさん ありがとうございました ( 拍 手 ) 石 川 薫 ありがとうございました それではここで10 分 間 の 休 憩 に 入 りたいと 存 じます 予 定 より5 分 遅 れで 恐 縮 ですが 55 分 シャープに 始 めますので よろしくお 願 い 申 し 上 げます 31

33 3.セッションⅡ 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 石 川 薫 ( 議 長 ) それでは セッションⅡを 始 めたいと 思 いますので 皆 様 ご 着 席 をお 願 いいたします セッションⅡは 安 倍 政 権 の 政 治 経 済 政 策 Abe Administration-Assessment of its Political and Economic Policy と 題 しまして 開 催 させていただきます 報 告 をまずいただきますのは 中 西 寛 教 授 でございま す それでは 中 西 先 生 よろしくお 願 いいたします (1) 中 西 寬 京 都 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 中 西 寛 議 長 ありがとうございます 先 ほどのセッション 私 議 長 を 務 めさせていただきましたけれど も 今 度 は 報 告 を10 分 でということになりました ですので 時 間 厳 守 でまいりたいと 思 います 非 常 に 簡 単 ではありますけれども レジメがお 手 元 の 資 料 にございますので 御 参 照 ください( 本 報 告 書 67ページ 参 照 ) まず 第 2 次 安 倍 政 権 これは2012 年 12 月 からつい 最 近 までの 状 況 についてお 話 をしてみたいと 思 い ます ご 存 じのように 安 倍 総 理 の 外 交 政 策 または 防 衛 政 策 については いろいろと 言 われております 道 下 先 生 先 ほどおっしゃっておりましたが 残 念 ながらもういらっしゃいませんが ですから その 細 かいところ は 申 し 上 げませんけれども より 幅 広 い 形 で 考 察 をしてみたいと 思 います 第 2 次 安 倍 政 権 既 に2つの 時 期 に 分 けられると 思 います 第 一 時 期 が2012 年 12 月 から 今 年 の8 月 ま での 段 階 です これが 第 2 次 安 倍 政 権 の 第 1 章 と 私 は 呼 んでおります この 間 安 倍 内 閣 または 安 倍 政 権 の 政 策 は 比 較 的 単 純 な 枠 組 みの 上 に 成 り 立 っていたと 思 います 安 倍 政 権 第 1 次 政 権 の6 人 の 首 相 大 体 1 年 ぐ らいしかもちませんでした 国 際 的 には 日 本 のプレゼンスというのは ほぼゼロに 近 い 状 態 になってしまった わけです 安 倍 内 閣 が 発 信 しようとした 世 界 に 対 するメッセージというのは 単 純 なものでした 日 本 は 戻 って きた ジャパン イズ バックということでした これが 安 倍 総 理 が 初 めて 訪 米 した たしか2013 年 の1 月 だったと 思 いますけれども そのときの 基 調 講 演 のときの 言 葉 でありまして そして アベノミクスが 成 功 しているということ 日 本 が 積 極 的 に 積 極 的 平 和 主 義 または 安 全 保 障 の 改 革 などを 進 めているということを 何 度 も 繰 り 返 して 発 言 してきました ですが 安 倍 総 理 は 日 本 はとにかくカムバックしたのだということは 再 三 言 ってきました ジョセフ ナイ 氏 リチャード アーミテージの 報 告 第 3 次 報 告 が2012 年 の 夏 に 発 表 されていますけれども その 中 で 日 本 がティアワンの 国 であり 続 けるのかどうかということを 問 うていたわけですけれども 安 倍 総 理 としては 日 本 はイエスであると これからもティアワン 第 一 流 の 国 であり 続 けると そして 外 交 安 全 保 障 経 済 に ついてもカムバックするのだということを 言 ってきました 外 交 に 関 しましては 三 本 柱 がこの 第 2 次 安 倍 政 権 の 第 1 章 にあったと 思 います まず 1つがグローバルディプロマシー 地 球 儀 を 俯 瞰 する 外 交 つまり 世 界 を 一 周 して 東 南 アジア 中 東 アフリカ ラテンアメリカ そしてもちろんヨーロッパ そして 積 極 的 にダ ボズなど そのほかのシンクタンクが 主 催 するような 会 議 にも 参 加 するということで 主 張 をしていくというこ とでありました 日 本 はカムバックした 強 力 である 世 界 の 主 要 国 であるということを 再 三 発 言 し そして 世 界 は 地 域 グローバルな 国 際 秩 序 を 法 の 統 治 にのっとって 引 っ 張 っていくのだということを 言 ってきました これは 比 較 的 成 功 してきたと 思 います 各 国 とも 日 本 という 国 があったなということを 覚 えてくれるようになった そし て 今 も 皆 さん 方 が 現 に 日 本 に 来 てくださっているわけですから ですからこれは 非 常 にある 意 味 成 功 してい たと 思 います 32

34 もう1つ 積 極 的 平 和 主 義 ということを 言 っています そして さまざまな 安 全 保 障 上 の 改 革 をしてきた これは2000 年 以 降 もずっとやってきたことで 新 しいことではありません ですが こうした 取 り 組 みとい うのは 比 較 的 安 倍 政 権 が1 年 半 の 間 に 着 手 してきたことであります 例 えば 国 家 安 全 保 障 会 議 をつくった りだとか また 機 密 保 護 法 を 制 定 させるとか また 第 1 次 国 家 安 全 保 障 戦 略 を 発 表 する そして 日 米 協 力 防 衛 指 針 を 見 直 す また 防 衛 装 備 協 力 または 憲 法 の 解 釈 を 変 えるということで 集 団 的 安 全 保 障 の 権 利 を 行 使 することができるようにする こうした 形 で 積 極 的 にその 安 全 保 障 の 分 野 での 取 り 組 みを 進 めてきました 特 に 日 米 同 盟 の 枠 組 みの 中 で そして そのほかの 友 好 国 との 同 盟 の 枠 組 みの 中 でこれは 進 めてきたわけです それに 関 連 して 3つ 目 の 外 交 政 策 としまして これは 価 値 志 向 の 外 交 ということでした このバリューイ ンテッドという 言 葉 これは 非 常 に 第 1 次 安 倍 政 権 2006 年 2007 年 の 間 につくられてきた 言 葉 なん ですけれども 前 回 ほど 今 回 の 政 権 ではこの 言 葉 は 使 っておりませんけれども しかしながら 明 らかに 安 倍 政 権 はこの 価 値 志 向 の 外 交 政 策 を 進 めようとしております 日 本 はリベラルな 民 主 主 義 国 であると そして 法 を 遵 守 する 国 家 であると また 人 権 を 擁 護 する 立 場 の 国 であるということを 打 ち 出 しています 世 界 にはそう した 民 主 主 義 的 な 国 ともう1つ 中 国 や もしかしたらロシアなどなどの 非 民 主 的 な 国 に 二 分 されるということ を 言 っているわけです 基 本 的 に 安 倍 総 理 は 民 主 国 同 士 の 協 力 が 日 本 の 外 交 政 策 のかなめであるということ を 言 ってきています また 安 倍 総 理 は 英 語 の 記 事 を 第 2 次 政 権 発 足 前 に 発 表 しています その 中 で この 安 全 保 障 ダイヤモン ド 構 想 ということをいっています 日 米 豪 インド この4カ 国 がダイヤモンドを 構 成 するということで 安 全 保 障 の 枠 組 みの 構 想 を 打 ち 出 しています これは 太 平 洋 諸 国 の 中 での 民 主 主 義 国 による 構 想 です 日 米 だ けではなくて TPPもこうした 価 値 を 中 心 としたマーケットメカニズムにのっとった 外 国 政 策 ということだ と 思 います あと2 分 しかないのだと 思 いますけれども 次 ですけれども やはり 第 2 次 政 権 においては 非 常 に 物 事 が 複 雑 化 していると 思 います 第 1 章 に 比 べて 第 2 章 非 常 に 複 雑 化 していると 思 います まず 北 朝 鮮 による 拉 致 問 題 これはロシアということもありますし またロシアとの 関 係 においてはバラ ンス オブ パワー これは 対 中 のバランス オブ パワーということでやっているわけですけれども 北 朝 鮮 に 関 しては この 拉 致 問 題 の 調 査 これは 中 断 していると そして ロシアについては プーチン 大 統 領 の 訪 日 が 来 年 まで 延 期 になったということで ウクライナ 問 題 で 頓 挫 しています それから ドーナツの 穴 と 言 われているものが 次 にあります 世 界 中 を 安 倍 総 理 は 外 遊 しているけれども 中 国 と 北 朝 鮮 だけはまだそのグ ローバル 外 交 の 中 に 入 っていないということです 習 近 平 主 席 との 会 談 はありましたけれども それだけでは 問 題 は 変 わっていないと 韓 国 との 間 にも 歴 史 的 な 問 題 がまだあるということで 従 軍 慰 安 婦 問 題 ということ で 問 題 が 解 決 していないわけです ですから こうしたデリケートな 課 題 というのが 立 ちはだかっていると いうことで それが 国 内 政 治 基 盤 にも 影 響 を 及 ぼしています また 同 盟 関 係 についてですけれども その 新 しい 防 衛 指 針 の 見 直 し これが 年 内 には 終 わるはずだったん ですけれども 野 党 が 反 対 している そして 今 回 総 選 挙 が 行 われるということになりましたので 来 年 までこ の 見 直 しが 延 期 されることになりました また 来 年 になりますと 今 度 は 国 内 法 を 整 備 して そして 解 釈 を 変 えるということが 必 要 なわけですけれども まだ 世 論 の 中 にも 憲 法 の 解 釈 を 変 えるということについては 反 対 が 根 強 いということで こうした 国 内 法 の 整 備 というのも 難 しいと 思 われます もちろん 選 挙 という 要 素 もあ ります 以 上 です ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 議 長 ) 中 西 教 授 ありがとうございました それでは 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 お 願 い 申 し 上 げます 33

35 (2) 伊 藤 元 重 東 京 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 伊 藤 元 重 私 は アベノミクスの 経 済 的 な 面 について お 話 をするわけですが そのテーマに 入 ります 前 に 2012 年 末 つまり 安 倍 政 権 が 始 まる 前 今 年 の 半 ばのデータを 比 べてみたいと 思 います 今 年 の 半 ばとい うのが 直 近 のデータです 名 目 GDPは2.7% 増 えている 日 経 平 均 は 大 幅 に 上 がっている さらにまた 企 業 収 益 は23% 増 えています さらにまた 税 収 は8 兆 円 増 えている そしてコアコアのCPI インフレ 率 エ ネルギーと 食 料 品 を 除 くとマイナス0.6%から0.8%になっています そういったデータだけを 見 ていきますと その 結 果 というのは 非 常 に 印 象 的 だと 思 います これのどこまで がアベノミクスのせいなのか あるいは 経 済 の 自 立 的 な 回 復 によるものなのかということは 議 論 の 余 地 はある でしょう アベノミクスは 非 常 に 大 きな 変 化 を 日 本 の 経 済 にもたらしたと 思 います 時 間 が 限 られておりますので 1 つ 2つだけ 申 し 上 げたいと 思 います 最 も 重 要 なのがデフレを 終 わらせるということです デフレ 終 結 とい うのはスターティングポイントとしては 重 要 なんですけれども 非 常 に 長 い 期 間 にわたる 日 本 の 経 済 に 対 する 影 響 があります ご 存 じのように 日 銀 が 今 までとは 違 うアプローチを 採 用 いたしました その 最 も 重 要 な 部 分 というのは 非 常 に 大 量 の 長 期 国 債 を 買 い 入 れることにしたということです なぜ 長 期 国 債 が 重 要 なのかと いいますと そういった 資 産 というのは 市 場 に 売 却 することが 難 しいからです つまり 中 銀 による 非 常 に 大 き なコミットでマネーサプライを 増 やそうとしているわけです これは 非 常 に 重 要 だと 思 います いわゆる ヨーロッパの 経 済 の 日 本 化 というリスクを 考 えるに 当 たって 非 常 に 役 に 立 つと 思 います 2, 3 年 前 の 実 質 金 利 は2%だった 今 10 年 もの 国 債 の 金 利 が1%から0.5%に 下 がっています 下 がり 方 と しては 少 ないわけですが インフレ 率 は1%からマイナス1% 来 年 の 末 にはプラス2%になります 実 質 金 利 が3.5% 下 がったということは 非 常 に 大 きな 影 響 をもたらします この 劇 的 な 実 質 金 利 の 下 がり 方 これは 今 始 まったばかりということです 金 融 政 策 についてその 短 期 的 な 影 響 ばかりが 語 られますが 来 年 の 日 本 経 済 あるいは2 年 後 の 日 本 経 済 3 年 後 にどのように 影 響 を 与 えるの かということが 重 要 です 金 融 政 策 が 終 結 した 後 第 3の 矢 に 注 目 が 集 まっています 第 3の 矢 について 誤 解 があると 思 います 成 長 戦 略 だという 人 が 多 いんですが 成 長 戦 略 といいますとサプライサイドだけになってしまいます サプライサ イドの 政 策 というのは 非 常 に 重 要 なんですが サプライサイドの 政 策 というのは その 影 響 が 出 るのに 時 間 が かかります 例 えば 労 働 市 場 の 規 制 緩 和 を 考 えてみましょう それは 非 常 に 重 要 なんですけれども 3 年 5 年 たたない と 実 際 の 影 響 は 経 済 にはあらわれてきません 日 本 政 府 は 第 3の 矢 は 成 長 戦 略 だけではない 民 間 投 資 を 喚 起 する 成 長 戦 略 という 言 い 方 をしています つまり 需 要 サイドへの 影 響 があるわけです 日 本 経 済 を 来 年 再 来 年 と 復 活 を 考 える 際 には 需 要 サイドが 非 常 に 重 要 です 長 期 にわたってのデフレと いうのは 日 本 にとって 悪 かったわけですが 少 なくとも 非 常 に 重 要 な 武 器 を 残 してくれました デフレの 間 にお 金 を 随 分 貯 蓄 できたということです それから 法 人 部 門 世 帯 部 門 どちらもそうなんですが その 蓄 積 された 資 産 をどのように 活 用 するのか そして 経 済 活 動 に 結 びつけていくのかということが 重 要 です その 民 間 投 資 を 促 す 成 長 戦 略 の 重 要 性 というのはそこにあります 公 的 年 金 制 度 の 改 革 もそうした 視 点 から 議 論 され ることがあります 法 人 税 改 革 というのは だからこそ 非 常 に 重 要 なわけです 法 人 税 改 革 のように 通 常 は 供 給 サイドの 政 策 と して 取 り 上 げられるんですが 今 の 時 点 では 賃 金 引 き 上 げなど 非 常 に 重 要 な 需 要 サイドへの 影 響 をもたらすと 思 います ご 存 じのようにアベノミクスは 次 の 段 階 に 入 ろうとしています 安 倍 首 相 は 消 費 増 税 を 延 期 するという 決 定 を 下 しています 皮 肉 なことに 非 常 に 劇 的 な 日 銀 の 金 融 政 策 のために 誰 も 国 債 の 金 利 の 上 昇 のリスクのこ 34

36 とは 話 をしないわけです 日 銀 がどんどんと 国 債 を 買 っていくわけですが 国 債 の 金 利 が 上 がることはしばら くはない 実 際 日 銀 によるこの 買 い 入 れということによって 日 本 政 府 が 戦 略 の 選 択 余 地 が 出 てくる つまり 財 政 健 全 化 の 選 択 肢 が 出 てくるということだと 思 います 財 政 改 革 についてですが 重 要 なのは 社 会 保 障 の 改 革 ということが 税 金 の 問 題 と 同 様 に 重 要 です 2% 消 費 税 を 上 げますと5 兆 円 の 税 収 が 出 てきます しかしながら 社 会 保 障 費 というのはご 存 じのように 毎 年 1 兆 円 増 えています 重 要 なのは 第 2 段 階 のアベノミクスがどうなるのかということです 個 人 的 な 意 見 としては2 点 重 要 だと 思 います 成 長 戦 略 を 促 進 する 加 速 化 するということが 第 1 点 第 2に 安 倍 政 権 がいかに 社 会 保 障 制 度 改 革 を 進 めるかということです より 明 るい 長 期 的 な 視 点 のためにはそれが 必 要 だと 思 います ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました 伊 藤 先 生 にはまた 自 由 討 議 そのほかの 場 面 でお 話 をお 願 い したいと 思 っております 続 きまして 東 京 財 団 上 席 研 究 員 の 福 島 安 紀 子 先 生 お 願 いいたします (3) 福 島 安 紀 子 東 京 財 団 上 席 研 究 員 の 報 告 福 島 安 紀 子 ご 紹 介 ありがとうございます 私 は すでにご 報 告 がございました 内 容 との 重 複 をさけ レ ジュメの1.を 割 愛 し 2.の 日 本 外 交 の 変 化 の 中 の 連 続 性 と 新 たな 日 本 の 国 際 協 力 特 に 包 括 的 アプローチ についてお 話 させていただきます( 本 報 告 書 69-70ページ 参 照 ) まず 日 本 外 交 にみる 変 化 の 中 の 連 続 性 です 海 外 のシンクタンクの 報 告 書 を 拝 見 しますと 日 本 の 外 交 には 今 静 かな 革 命 が 起 きている 或 は 安 倍 政 権 の 外 交 安 全 保 障 政 策 は 戦 後 日 本 の 平 和 主 義 路 線 からの 大 きな 離 脱 である というような 指 摘 も 見 られます それほどの 日 本 外 交 の 座 標 軸 は 大 きくかじを 切 ったのでしょうか 私 は 日 本 外 交 の 座 標 軸 の 背 骨 は 戦 後 一 貫 して 連 続 性 を 持 っていると 考 えます ただ そのときの 国 際 情 勢 や 地 域 情 勢 に 適 応 しつつ 一 本 の 明 確 な 筋 が 通 っているとみています 1951 年 2 月 4 日 首 相 に 就 任 する 直 前 の 岸 外 務 大 臣 は 実 は 安 倍 総 理 のおじいさまに 当 たりますけれども 日 本 外 交 の 三 本 柱 を 国 会 演 説 の 中 で 示 しました それは 国 連 中 心 主 義 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 アジアの 一 員 としての 立 場 の 堅 持 でした こう 申 し 上 げると 欧 州 からお 越 しになった 方 々は えっ それが 何 で 連 続 性 なのか と 言 われるかもしれませ ん つまり 戦 後 日 本 外 交 はアメリカとの 関 係 を 中 心 に 展 開 してきたのではないか 安 保 改 定 沖 縄 返 還 貿 易 摩 擦 などいつも 外 交 政 策 の 課 題 の 中 心 は 日 米 関 係 日 米 同 盟 であったのではないかと 言 われるのではないでし ょうか しかしながら 日 本 外 交 の 系 譜 を 見 ると ある 程 度 の 連 続 性 も 透 けて 見 えてきます 第 一 の 原 則 である 国 連 中 心 主 義 については 1958 年 の 外 交 青 書 に 日 本 の 国 是 は 自 由 と 正 義 に 基 づく 平 和 の 確 立 と 維 持 であり 日 本 は 平 和 外 交 を 推 進 し 国 際 社 会 におけるデモクラシーを 確 立 する それを 体 現 すると 期 待 されるのが 国 連 だ とされました 国 連 は 冷 戦 の 対 立 により 機 能 麻 痺 に 陥 り 期 待 通 りではなかったものの 日 本 は 国 連 に 対 して 様 々な 協 力 をしてきています 現 在 安 倍 政 権 は 国 連 安 保 理 非 常 任 理 事 国 選 挙 への 取 り 組 みに 積 極 的 でありま すけれども それも 国 連 の 場 においても 貢 献 したいという 日 本 の 考 え 方 が 反 映 されているといえるでしょう このあたりはエフェクティブ マルチラテラリズムを 掲 げられて 苦 労 をしておられる 欧 州 の 方 ならおわかりい ただけるのではないでしょうか 2 番 目 の 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 については 確 かに 日 本 は 日 米 関 係 を 中 心 に 来 ておりますけれども 近 年 で は 米 国 のみならず 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 というのに 力 を 入 れております 先 ほど 中 西 先 生 のお 話 の 中 にもあり ました 安 倍 総 理 の 地 球 儀 を 俯 瞰 する 外 交 においても 自 由 主 義 諸 国 との 協 調 に 力 が 入 れられております ちなみに 本 日 このような 対 話 を 欧 州 の 専 門 家 の 方 々と 開 いているということが 政 府 のバックアップにより 行 われており これも1つの 具 現 化 でありましょう また 宇 都 外 務 大 臣 政 務 官 が 冒 頭 で 紹 介 されましたよう 35

37 に 私 の 友 人 でもある 陸 上 自 衛 隊 の 栗 田 千 寿 二 佐 が12 月 1 日 からNATOでジェンダーを 担 当 されることに なっています これもNATOで 安 倍 総 理 が 今 年 五 月 に 約 束 されたことが 実 現 するものです 栗 田 二 佐 の 活 躍 におおいに 期 待 しております 第 三 のアジアの 一 員 としての 立 場 の 堅 持 ですが 身 近 なアジアで 平 和 と 安 定 を 維 持 し 繁 栄 をもたらすとい うことを 旨 としてきたわけです 例 えば 日 本 は アジアのさまざまな 地 域 機 構 で 積 極 的 に 協 力 を 推 進 してきて います たとえそれがリーディング フロム ビハインドであった 場 合 があったとしてもです ASEANと の 関 係 の 強 化 にも 力 を 入 れていて 昨 年 1 月 にはASEAN 外 交 5 原 則 を 打 ち 出 し それを 具 現 化 するために 国 際 交 流 基 金 にアジアセンターが 設 けられて 極 めてイノベイティブかつ 多 様 な 文 化 交 流 が 行 われ 相 互 理 解 を 促 進 しています アジアといっても 東 南 アジアだけなのか そうではありません アジアの 近 い 国 中 国 とか 韓 国 の 関 係 も 現 在 は 緊 張 状 態 になっていますが 日 本 は 必 要 な 抑 止 力 は 備 えつつも 協 力 関 係 を 紡 ぐという 考 え 方 を 打 ち 出 しています これは 例 えば 昨 年 の12 月 に 閣 議 決 定 された 国 家 安 全 保 障 戦 略 をご 覧 いただいても おわかりになるでしょう 日 本 には コミュニティーの 関 係 を 円 滑 にするための 知 恵 として 向 こう 三 軒 両 隣 という 言 葉 があります 向 こう 三 軒 とも 両 隣 とも 仲 よくするという 精 神 は 日 本 の 外 交 の 中 にもあると 私 は 思 っています このように 日 本 外 交 の 座 標 軸 は 大 きく 転 換 したというよりは 現 実 に 即 してアダプテーションしていると 私 は 考 えております と 申 しましても 国 際 情 勢 は 戦 後 大 きく 変 わっています 今 一 番 大 きく 変 わっていると 思 うのは 予 見 性 の 低 さだと 思 います 目 の 前 の 出 来 事 に 引 っ 張 られることも 多 いわけです 安 倍 政 権 そして 日 本 はこれからますます 難 しい 問 題 に 逢 着 していくだろうと 思 います そのときに 必 要 な 備 えは 整 えつつ 平 和 国 家 として 歩 んでいくものと 思 っています この 第 一 のポイントを 締 めくくるに 当 たって 日 本 人 の 平 和 の 考 え 方 を 表 す 逸 話 を1つレジュメの 中 に 紹 介 しておきました それは 鈴 木 大 拙 の 禅 と 日 本 文 化 から 紹 介 したものです 渓 流 に 立 てた 日 本 の 刀 鍛 冶 村 正 の 名 刀 は 流 れてきた 落 ち 葉 を 真 っ 二 つに 切 りました しかし 落 ち 葉 は 正 宗 の 刀 はよけて 流 れ 去 った と 言 わ れています 日 本 文 化 では 正 宗 が 名 刀 として 高 く 評 価 されています 次 に 第 2 点 の 日 本 の 国 際 協 力 政 策 について 申 し 上 げたいと 思 います これは 日 本 外 交 のアダプテーションの 一 例 として 引 用 させていただきたいと 思 います 日 本 は 被 援 助 国 として 戦 後 出 発 をし その 後 コロンボプ ランに 参 加 をするなど 援 助 国 ドナー 側 になった 国 であり 日 本 は 今 年 ODAの60 周 年 を 迎 えております この 辺 はセーデルベリ 先 生 が 私 よりもより 詳 しくご 存 じであるところですけれども 日 本 のODAは 賠 償 準 賠 償 から 始 まって 国 際 社 会 の 一 員 として 責 務 を 果 たすという 国 際 貢 献 の 役 割 を 担 いながら 現 在 に 至 って います 日 本 のODAが 量 的 に 拡 大 した 後 質 的 に 深 めた 段 階 でODA 大 綱 というものをつくって それが 数 次 の 改 訂 をされ 来 年 年 初 には 名 前 も 変 えて 開 発 協 力 大 綱 として 閣 議 決 定 される 方 向 で 現 在 パブリックコメント 中 です その 中 では 今 までと 同 じように 人 間 一 人 ひとりの 安 全 という 視 点 の 人 間 の 安 全 保 障 を 確 保 すると いう 視 点 が 引 き 続 き 盛 り 込 まれるとともに 従 来 のODAの 枠 組 みを 超 えて さまざまな 開 発 協 力 を 幅 広 く 含 む 内 容 になる 方 向 です その 中 ではいろいろな 特 色 がありますけれども ベルが 鳴 りましたので1つだけ ドナー 側 のアクターが 今 や 政 府 だけではなくて 地 方 自 治 体 企 業 民 間 財 団 市 民 社 会 へと 多 様 化 していることから 連 携 が 非 常 に 強 調 されています アクターの 連 携 については ヨーロッパでは 民 軍 協 力 も 含 めた 包 括 的 アプローチ がと られていますけれども 日 本 においても オールジャパンアプローチ という 名 前 で 日 本 流 の 包 括 的 アプロ ーチが 行 われています それをさらに 進 めていこうという 連 携 の 考 え 方 です 日 本 の 開 発 協 力 は あくまでも 非 軍 事 的 なアプローチではありますけれども 開 発 協 力 大 綱 政 府 原 案 を 読 みますと 幅 広 い 平 和 構 築 が 想 定 さ れていますし 日 本 は 既 にミンダナオへ 文 民 を 和 平 の 実 現 のために 派 遣 するということもやっております 36

38 そのほかに 開 発 協 力 には 入 りませんけれども 日 本 が 積 極 的 にやっていることとして キャパシティ ビル ディング 能 力 構 築 支 援 をしております 日 本 が 現 在 自 衛 隊 を 派 遣 しているアデン 湾 南 スーダンなどにおい て 今 後 日 ヨーロッパが 能 力 構 築 支 援 においても 協 力 し 相 乗 効 果 を 挙 げることもできましょう 以 上 日 本 外 交 の 連 続 性 の 中 で 生 まれている 変 化 によって かけ 声 のみではない 実 を 伴 う 日 欧 協 力 のポテン シャルも 拡 大 していると 考 えるところであり それをつかまえる 意 思 があるかどうかが 問 われているのではな いかと 考 えます ありがとうございました ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました それでは ここでヨーロッパ 側 からお 三 方 のコメントをいただきます ヘニッグ 先 生 アルテアガ 先 生 メ イヤー 先 生 ですが まずへニッグ 先 生 お 願 いいたします (4)ルース ヘニッグ 英 国 上 院 議 員 のコメント ルース ヘニッグ まず 皆 様 方 にお 礼 を 申 し 上 げたいと 思 います 日 本 国 政 府 に 対 しましても お 招 きいた だいたことについてもお 礼 を 申 し 上 げたいと 思 います 5 分 ということでありますけれども 非 常 に 幅 広 い 課 題 について 議 論 が 行 われておりますので 最 初 の 数 分 で 経 済 について その 後 に 外 交 安 全 保 障 政 策 について お 話 をしたいと 思 います お 二 人 目 の 報 告 者 とは 違 って 私 は 経 済 学 者 ではありません 私 は21 世 紀 の 国 際 関 係 の 歴 史 を 専 門 とし ま たイギリスの 上 院 議 員 でもあります ですから 経 済 については 上 院 の 経 済 学 者 にいろいろ 聞 いてきました すると アベノミクスの 三 本 の 矢 について 非 常 に 正 しい 道 であるというふうに 言 っていました 経 済 問 題 に 対 処 するためには 正 しいということです 著 名 な 経 済 学 者 がお 互 いに 意 見 を 一 にしているというのは 非 常 に 珍 しいことだと 思 いますので 正 しいのだと 思 います ただ 懸 念 も 表 明 されました 例 えば 構 造 改 革 についてですけれども これは3つ 目 の 金 融 緩 和 財 政 政 策 に 加 えてということなんですが 例 えばどのように 関 税 障 壁 非 関 税 障 壁 を 下 げていくのか またどうやって イノベーションを 促 進 していくのか 労 働 市 場 の 緩 和 を 図 っていくのか こういった 課 題 がありますが これ は 難 しいということでした 私 が 関 心 のある 問 題 は より 女 性 が 社 会 に 進 出 するようにするにはどうすればよいかということです どの ようにこれを 実 現 していくのか どんな 条 件 があればいいのか 賃 金 水 準 はどうなるのか また 労 働 市 場 によ ってほんとうに 拡 大 するのか というのは 構 造 改 革 に 言 及 する 際 には やはりビジネスカルチャーや 伝 統 働 き 方 が 変 わっていくということになります そしてもっと 一 般 的 に 社 会 的 文 化 的 な 変 革 というのは 非 常 に 難 しいものです 現 在 の 構 造 の 中 でうまくやっているということであれば それを 変 えたくない これまでと 同 じように 進 め ていきたいと 変 化 に 抵 抗 することも 出 てくると 思 いますので これが 戦 略 の1つの 阻 害 要 因 になるかもしれ ません ちょうど 日 本 に 着 いたときに 新 聞 を 読 んだのですが 今 週 は 経 済 の 指 標 がよくなかったということで アベ ノミクスの 進 捗 がどうなっているのかについて 疑 問 に 思 いました しかし 代 替 案 については まだ 提 示 され ていないように 思 います 戦 略 は 続 けていかなくてはならないと 私 は 思 いますし ぜひ 成 功 してほしいと 思 い ます イギリスでもやはり 同 じような 問 題 を 抱 えております 例 えば 経 済 低 迷 が 起 きているし 高 齢 化 も 進 ん でおりますし また 財 政 赤 字 にも 直 面 しています ですから イギリス そしてヨーロッパでも 日 本 の 軌 跡 を たどるということがあると 思 います ということは 日 本 の 経 済 の 進 捗 に 注 目 していくということになると 思 い ますので ぜひ 成 功 してほしいと 思 います そして 我 々の 政 策 の 規 範 になればと 思 っております 37

39 次 に 外 交 政 策 安 全 保 障 政 策 についてです 1 人 目 と3 人 目 の 方 の 報 告 で 安 倍 政 権 の 外 交 政 策 が 非 常 に 活 発 であったということがよくわかりました そして それは 私 も 歓 迎 するところです 最 初 の 方 がおっしゃっ ていたように ジャパン イズ バック これはもうほんとうにリベンジできていると 思 いますね アメリカ と 緊 密 な 協 力 関 係 を 築 こうとしておりますし 中 東 東 南 アジア ロシア アフリカなどにも 訪 問 されていま す 国 際 的 にも 日 本 が 役 割 を 果 たしてほしいと 思 っております 経 済 大 国 ですから そして 単 に 世 界 の 平 和 と 安 全 ということだけではなくて 先 ほどの 方 もおっしゃっておりましたけれども 今 度 はその 開 発 のところ でも 役 割 を 果 たしてほしい 経 済 的 にもトラブルを 抱 えているような 国 に 対 する 支 援 は 全 体 の 戦 略 の 中 で 重 要 だと 思 います それから 日 本 は 国 際 的 な 気 候 変 動 対 策 についても 重 要 な 役 割 を 果 たしていると 思 います エネルギー 安 全 保 障 の 問 題 にも 日 本 が 重 要 な 役 割 を 果 たしてほしいと 思 います また 国 家 安 全 保 障 会 議 をつくって そして 安 全 保 障 戦 略 を 策 定 しているということで これはやはり 将 来 的 な 外 交 政 策 のイニシアチブの 優 先 順 位 を 設 定 しているということだと 思 います 先 ほどのセッションの 中 で この 地 域 において 日 本 は 複 雑 な 課 題 に 直 面 しているということでした そして 歴 史 の 問 題 がある そしてまた 中 国 の 台 頭 ということがあるということで 日 本 は 非 常 に 慎 重 にならなくて はならない この 地 域 戦 略 の 策 定 に 当 たって 特 に 戦 後 の 憲 法 の 制 約 がある 中 で 慎 重 にならなくてはならな いということです 私 の 個 人 的 な 見 解 ですけれども 私 は 最 初 のステップを 歓 迎 しています つまり 日 本 の 安 全 保 障 のアクタ ーとしての 役 割 を 正 常 化 するということを 非 常 に 歓 迎 しております もちろんいろいろな 課 題 があって 日 本 の 中 でも 反 対 派 はいるかもしれませんけれども やはりその 変 革 は 必 要 だと 思 います 同 時 に 慎 重 な 変 革 コ ントロールされた 変 革 である 必 要 があると 思 います 日 本 はやはりこの 地 域 における 歴 史 的 な 認 識 もやはり 考 慮 に 入 れなくてはならないことは 確 かです しかし 私 は 法 の 統 治 に 基 づく 紛 争 の 解 決 これも 重 要 だと 思 って おります ヨーロッパでもこの 重 要 性 は 認 識 しております また 日 本 はグローバルな 経 済 政 治 的 な 取 り 組 みでもリーダーシップをとっています これはTPPだけ ではありません 今 年 の 初 めに 日 本 はイギリスと 新 しい 戦 略 的 な 協 定 を 結 んでおりますし EUとも 昨 年 結 んでいます こうした 大 きな 動 き つまりFTAがEUと 日 本 の 間 にも 締 結 されるということは 非 常 に 歓 迎 さ れるべきことだと 思 います これは 次 のセッションのトピックだと 思 いますので そのディスカッションもと ても 楽 しみにしております 最 後 の 方 が 国 連 の 話 をされておりましたが 国 連 の 中 で 日 本 は 重 要 な 役 割 を 果 たしております そして ど れぐらい 積 極 的 な 役 割 を 果 たしていくのか 安 全 とその 安 全 保 障 の 政 策 を 決 定 するのにどれくらいの 役 割 を 果 たすのかということですけれども 日 本 政 府 が 再 び 成 功 裏 にこの 安 全 保 障 理 事 会 の 一 員 として 中 に 入 るという こと このキャンペーンをぜひやっていただきたいと 思 っています どのような 活 動 であれ それは 我 々とし ては 支 持 したいと 思 います まとめますと 今 非 常 に 重 要 なタイミングが 来 ていると 思 います このシンポジウムはとてもタイムリーだ と 思 うんですね といいますのは 今 安 倍 総 理 が 幾 つかの 戦 略 的 な 政 策 を 打 ち 出 そうとしている 一 方 では それが 日 本 の 安 全 保 障 を 担 保 するものであり 他 方 でまた 地 域 世 界 的 な 安 全 と 安 定 と 平 和 をもたらすための 戦 略 を 打 ち 出 そうとしている これは 全 て 相 互 に 関 連 していると 思 います この100 年 アジアでも そし てそれより 広 い 地 域 でおいてもいろいろな 問 題 がありました それに 対 していろいろと 反 論 はあるかもしれま せんが 日 本 の 外 交 政 策 というのは これまでのところほとんどは 非 常 に 効 果 的 でありコントロールされてい たと 思 います 欧 州 アジアでは 日 本 の 外 交 政 策 に 対 する 非 常 に 強 力 な 関 心 があると 思 います 以 上 です ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました アルテアガ 先 生 お 願 いいたします 38

40 (5)フェリックス アルテアガ 王 立 エルカノ 財 団 安 全 保 障 担 当 主 席 研 究 員 のコメント フェリックス アルテアガ ありがとうございます 日 本 とヨーロッパの 安 全 防 衛 政 策 について 幾 つかお 話 します 2003 年 アメリカに 対 する9.11の 後 欧 州 安 保 戦 略 が 策 定 されました そうすることで グロ ーバルに 積 極 的 に 国 際 的 な 平 和 安 全 に 貢 献 しようとしたわけです さらにまた 防 衛 協 力 も 強 化 して グローバ ルに 安 全 保 障 を 確 保 する 主 体 になろうとしました 目 標 については 後 に 日 本 が 出 すイニシアチブと 共 通 点 が 多 いです しかし 現 実 というのは 予 想 したようにはなりませんでした いろいろな 理 由 があります 欧 州 の 加 盟 国 あ るいは 欧 州 の 社 会 政 党 市 民 全 てがEUが 大 国 になることを 望 んでいるわけではありません また EUが 軍 事 あるいは 防 衛 組 織 になることを 望 んでいるわけではありません 私 たちは 安 全 保 障 の 措 置 をとっています が 外 交 政 策 を 実 施 する 柔 軟 性 が 下 がっているというところもあります 私 たちは 軍 事 的 には 国 内 それぞれの 国 ごとに 優 先 順 位 ですとか あるいは 野 心 あるいは 貢 献 レベルというのが 異 なっています 政 策 というのは 結 果 的 には 成 果 を 生 み 出 さなければならないんですが 成 果 はなかなか 出 ていません 資 金 も 拠 出 し 投 資 も して 海 外 の 危 機 に 対 応 しようとしてきたにもかかわらず 成 果 は 限 られています ですから どのようにした ら 安 全 保 障 政 策 を 再 考 すれば 将 来 的 にもっと 効 果 的 に 活 動 できるのかということを 考 えています ただ 戦 略 的 な 文 脈 環 境 も 変 わってきています 現 在 ではなく 将 来 の 政 策 が 今 必 要 です 今 私 たちは 新 しい 防 衛 安 全 保 障 時 代 に 入 ってきています 新 しいアクター 新 しい 環 境 新 しいトレンドが 出 てきていま す 私 の 意 見 では 経 済 緊 縮 というのはこれからも 続 き それが 防 衛 予 算 に 影 響 を 与 えます おそらく 防 衛 装 備 については 欲 しいかどうかより 予 算 の 範 囲 でまかなえるかどうか ということになると 思 います さらに 技 術 や 環 境 が 劇 的 に 変 わっています 将 来 的 には 軍 や 防 衛 装 備 に 使 われる 技 術 というのは 現 在 のものと 劇 的 に 違 うものになると 思 います また EUは 欧 州 安 保 戦 略 により 多 国 間 の 安 全 保 障 機 構 で 国 際 的 な 安 全 に 対 応 したいという 願 いは 実 現 しま せんでした もともとEUは 効 果 的 な 多 国 間 主 義 を 求 めていたのですが それが 実 現 できていません かわり に 加 盟 国 は 日 々2 国 間 協 定 を 結 ぼうとしています しかし 全 ての 国 際 機 関 が あるいは 国 際 社 会 の 加 盟 国 が 同 じように 国 際 的 な 安 全 保 障 問 題 の 解 決 に 関 心 を 持 っているわけではありませんので 独 自 のネットワー クをつくることが 必 要 です その 環 境 で 運 用 できるネットワークをつくることが 必 要 です 最 後 に 考 えなければならないこととして 戦 略 的 文 化 の 変 化 が 挙 げられます 世 論 ですとか エリートです とか 意 思 決 定 者 がどのように 武 力 の 行 使 を 考 えるのか その 軍 事 力 を 使 うべきかどうか その 見 方 というの は 急 速 に 変 わってくると 思 います 世 代 が 変 わってくると 多 くの 日 欧 の 人 たちで 冷 戦 とか 第 二 次 世 界 大 戦 の ことは 知 らない 人 が 出 てきます また ベルリンの 壁 も 知 らない 人 も 出 てきます そうすると 社 会 が 武 力 行 使 に 対 する 見 方 も 変 わってきます その 社 会 というのは アジェンダを 設 定 するわけですが 新 しい 優 先 順 位 が 政 府 で 出 てくる つまり 将 来 の 政 府 は 軍 事 防 衛 を 優 先 順 位 の 高 いものとして 維 持 することが 難 しくなってく ると 思 います ありがとうございました ( 拍 手 ) 石 川 薫 ( 議 長 ) それでは メイヤー 先 生 お 願 いいたします (6)クロード メイヤー パリ 政 治 学 院 准 教 授 のコメント クロード メイヤー ありがとうございます アベノミクスについてすばらしい そして 包 括 的 なプレゼン テーションがあったわけですけれども それぞれの 報 告 について 少 しずつ 話 をしてみたいと 思 います まず ヨーロッパ 側 からのフィードバックということで 話 をします 特 にフランスの 見 方 ということでも 話 をしてみようと 思 います といいますのも 問 題 私 たちが 今 ヨーロッパ 特 にフランスが 直 面 している 問 39

41 題 と 日 本 で 非 常 に 類 似 性 があるからです そして それに 対 してどのような 対 策 をとっているかということを 比 較 するのもよいでしょう 例 えば 私 たちも 量 的 緩 和 をECBで 行 っております 日 銀 もどんどん 流 動 性 を 市 場 につぎ 込 んでおりますが これによって 投 資 がどんどん 増 えているわけです 2 番 目 の 類 似 点 というのは これはVATの 増 加 です 消 費 税 の 増 税 です フランスの 場 合 には 過 去 3 年 間 において このVATがいろいろな 意 味 で 増 やされてきました そして3 番 目 にユーロ 安 というのがあります これは 日 本 と 同 じ 程 度 とまではいいませんけれども 同 じよ うなユーロ 安 があるわけです これはフランスの 会 社 にとってはよいこととよくないということがあります そして これは 現 在 の 経 常 収 支 を 見 てみますと 10 月 分 は 少 しよくなったということなんですけれども このような 問 題 があるわけです 現 時 点 で 何 らかの 対 策 を 打 ち 出 していかなければならないわけですが 一 番 重 要 な 点 は 第 3の 矢 ということになるのでしょう つまり 構 造 改 革 です 民 間 投 資 消 費 をより 推 進 すると いうことです ただ 少 なくともフランスにおける 問 題 は 多 分 これも 日 本 も 同 じだとは 思 うんですが これ らの 対 策 というのが 既 得 権 益 者 によって 反 対 されている それに 対 するロビー 活 動 もあるということです 例 えば フランスの 市 場 のフレキシビリティ 例 えば 日 曜 日 に 店 をあけろとか 年 金 の 制 度 を 変 えろとか いろ いろなことが 言 われているわけですが それに 対 しても 反 対 があります フランスにおきましては こういったものを 解 決 する 一 助 となるような こういった 改 革 を 実 行 するような EC 委 員 会 というのがあります この 委 員 会 がフランスに 対 して 非 常 に 厳 しいカレンダーをきちんと 提 供 して おります つまり もし 赤 字 がこれ 以 上 増 えるともう 結 局 は 罰 金 が 課 されるといったような 圧 力 が 出 ているわ けです 日 本 の 場 合 構 造 改 革 をやっていくためには やはり 時 間 がかかると 思 います 少 なくとも 中 期 的 な 期 間 が 必 要 だと 思 います 第 3の 矢 といったときに 非 常 に 包 括 的 な 復 興 プランが 行 われたわけですけれども いろいろな 省 庁 にインタビューをした 結 果 市 場 の 開 放 とか そういったものも 常 にその 話 題 に 出 てきて そ れが 今 行 われているわけです 日 仏 ともこれがうまくいけばと 思 っています 構 造 改 革 がうまくいけばこのま ま 私 たちの 国 というのはいい 状 態 になると 思 っています ( 拍 手 ) (7) 自 由 討 議 石 川 薫 ( 議 長 ) 先 生 ありがとうございました それではコメントを 皆 様 からお 受 けしたいと 思 います 会 場 の 皆 様 から ご 質 問 ご 意 見 等 を 伺 いたいと 存 じます ご 発 言 希 望 の 方 はどうぞ 名 札 をお 立 てください また 先 ほど 伊 藤 先 生 のお 時 間 ちょっと 足 りなかったようで 司 会 の 不 手 際 をおわび 申 し 上 げますが もし 何 か 追 加 点 ございましたら 今 おっしゃっていただけますでしょうか 伊 藤 元 重 では どなたか 手 を 挙 げる 前 に 非 常 に 重 要 なポイント 構 造 改 革 についてお 話 ししたいと 思 いま す 先 ほど 申 し 上 げたかったのは 戦 略 が 必 要 だということです 構 造 改 革 をするに 当 たっても 戦 略 が 必 要 で す 例 えば 財 政 構 造 改 革 というのは デフレで 歳 入 が 減 少 していくときにはできないわけです ですから この 財 政 改 革 を 進 めていくためには まずデフレをとめて そして 追 加 的 な 政 策 をとれるような 状 況 をまずつ くらなくてはならないわけです この 構 造 改 革 がどれぐらい 効 果 的 なのかはわかりません ただ これまでの いろいろな 政 権 と 安 倍 政 権 との 違 いというのは 小 泉 政 権 は 別 かもしれませんけれども 現 在 の 政 権 は 改 革 に 積 極 的 であるということです 例 えばTPPです 前 の 民 主 党 政 権 はTPPの 交 渉 を 検 討 したのですけれども 国 内 で 農 業 団 体 との 調 整 が 難 しかったというこ とで できなかったわけです 安 倍 政 権 は 発 足 して3カ 月 で とにかくTPPに 参 加 するということを 決 めた わけです 選 挙 後 は 第 2 段 階 にアベノミクスが 引 き 上 がれることが 期 待 されます そのモメンタムが 出 るか もしれません やはり 改 革 を 加 速 する 成 長 戦 略 や 財 政 戦 略 を 固 めていくということが 必 要 だということで そういう 意 味 で 安 倍 政 権 のリスタートというのは 非 常 に 重 要 になると 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) それでは フラッグが 上 がりました 順 にお 願 いをしたいと 思 います まず 湯 下 様 お 40

42 願 いいたします 湯 下 博 之 ありがとうございます 民 間 外 交 推 進 協 会 の 湯 下 と 申 します 外 務 省 のOBでございます 安 倍 政 権 の 政 治 といいますか 外 交 政 策 と 経 済 政 策 について ごく 簡 単 に 私 が 感 じていることを 申 し 上 げます 外 交 については 先 ほど 福 島 さんがおっしゃった 日 本 の 安 倍 外 交 について 日 本 の 外 交 には 静 かな 革 命 が 起 きて いるという 声 があるけれども 答 えは 否 そうではなくて そのときの 国 際 情 勢 にアダプトしているんだとお っしゃいましたが 私 も 全 くそうだと 思 うんです 日 本 の 外 交 政 策 については 戦 争 直 後 や 冷 戦 時 代 と 比 べる と 今 はもう 国 際 情 勢 日 本 の 置 かれている 立 場 がすっかり 違 っていて 安 倍 さんの 言 っている 積 極 的 平 和 主 義 というのは 全 く 現 実 に 合 った 考 え 方 と 思 っておりますが 内 外 で 非 常 に 抵 抗 があるのは 安 倍 さんが 実 はどこ に 向 かおうとしているのかというのが 必 ずしもよくわからないということにあると 思 うんですね 例 えば 戦 後 体 制 からの 脱 却 なんておっしゃるものですから どこに 行 くんだということがわからないと ですから も っと 積 極 的 なイメージを 打 ち 出 すことが 大 事 なんじゃないだろうかというふうには 思 っております それから 経 済 について アベノミクスの 第 1の 矢 でデフレ 脱 却 が 実 現 しつつあるということが 見 えて 経 済 が 非 常 に 明 るくなったのは 近 来 の 快 事 だと 思 いますけれども 問 題 は 第 3の 矢 の 成 長 戦 略 で その 中 身 が 地 方 創 生 とか 女 性 の 活 用 ということが 言 われているんですけれども それで 日 本 の 経 済 が 成 長 路 線 に 乗 るとは 必 ずしも 思 いませんし もっと 前 からいろいろ 言 われている 規 制 緩 和 を 含 めた 構 造 改 革 のようなものをやってい かなくちゃいけないだろうということを 感 じます これは 今 日 本 が 国 内 で 安 倍 政 権 だけではなくて 国 を 挙 げて 消 費 税 率 の 引 き 上 げですとか 景 気 とかそ ういう 非 常 に 短 期 の 問 題 に 目 が 集 中 して その2つはもちろんものすごく 大 事 ですけれども それだけ 見 てい たんじゃだめで やはり 長 期 の 成 長 戦 略 を 合 わせて 考 えなくちゃいけない これは 会 社 だって 四 半 期 の 問 題 が 大 事 ですけれども 同 時 に 長 期 戦 略 をやっていないと 落 伍 するというのと 同 じことだと 思 います 以 上 です 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました 今 の 湯 下 様 からのご 質 問 それでは 恐 れ 入 りますが 前 半 につきまして 中 西 先 生 後 半 につきまして 伊 藤 先 生 からお 一 言 ずつお 答 えいただけますか 中 西 寛 どうしましょう 日 本 語 でもいいですか 今 日 本 語 でご 質 問 だったので 日 本 語 でお 答 えをさ せていただきます 多 分 福 島 先 生 のほうがいいと 思 うんですけど 今 のご 質 問 全 くそのとおりだと 思 います やはり 安 倍 政 権 の 外 交 は 非 常 にアクティブで 多 く 評 価 できる 面 があると 思 いますけれども その 安 倍 政 権 の 本 質 的 な 問 題 というのは 安 倍 政 権 を 支 えている 内 政 上 の 基 盤 の 一 部 にあるこの 戦 後 レジームの 見 直 しという 大 きなレトリックですね そういうものと それから 戦 後 体 制 の 福 島 先 生 がおっしゃるコンティニュイティの 問 題 をどういうふうにアウフヘーベンするかというなんですけれども その 問 題 について クリアでないとい うところがやはりこの 安 倍 政 権 の1つの 大 きな 課 題 だと 思 います また 後 で 別 途 でコメントで 申 し 上 げたいと 思 っているんですけれども やはり 来 年 戦 後 70 周 年 ということが1つの 大 きな 節 目 でありまして その 問 題 について 安 倍 政 権 がどういう 答 えを 出 すかということが 非 常 に 大 きな 課 題 だとは 私 も 思 っています 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございます それでは アベノミクス 第 3の 矢 につきまして 伊 藤 元 重 先 生 お 願 いいたします 伊 藤 元 重 おっしゃるとおりで 構 造 改 革 は 非 常 に 大 事 なんです ただ 経 済 政 策 にとって 非 常 に 重 要 なのは シークエンスつまり 順 番 なんですよ サプライサイドポリシーで 経 済 を 大 きく 変 えて 経 済 を 活 性 化 させると いうのは 多 分 あまり 現 実 的 ではないんだと 思 うんですね むしろ 需 要 喚 起 によって 経 済 をまず 活 性 化 させると いうことがスターティングポイントで そこからサステーナブルな 成 長 を 実 現 するためにどうやって 改 革 をし ていくかと 日 本 に 限 らず 世 界 の 多 くの 国 をご 覧 になればわかると 思 うんですが 労 働 市 場 改 革 にしても あるいは 貿 易 自 由 化 にしても あるいはその 他 もろもろの 規 制 緩 和 にしても 非 常 にパワフルな 政 府 が 出 てきて 1 年 2 年 で 何 か 目 に 見 える 成 果 を 上 げたという 国 は 私 が 知 る 限 りはほとんどないんだろうと 思 うんです プレゼンテ 41

43 ーションで 申 し 上 げたと 思 うんですけれども 日 本 の 大 きなチャンスというのは10 年 以 上 デフレが 続 いたた めに いわゆるデフレマインドが 非 常 に 蔓 延 していて ここを 壊 すことによって 当 面 ディマンドサイドでい ろいろなことが 実 は 活 性 化 するんじゃないだろうかと そのために アベノミクスの 第 三 の 矢 でも 去 年 であ れば 薬 のインターネット 利 用 を 可 能 にするとか 労 働 市 場 改 革 だとか あるいは 農 業 改 革 とかも 大 事 なんです けれども そういうサプライサイドの 話 が 非 常 に 重 要 視 されたんですけど 今 年 の6 月 の 成 長 戦 略 をご 覧 にな るとおわかりだと 思 いますけど 例 えばGPIFの 改 革 をやってお 金 をモビライズさせて この 日 本 の 貯 蓄 を どう 使 うかとか あるいは 法 人 税 改 革 をやることによって いわゆる 我 々 好 循 環 と 言 うんですけれども 企 業 の 収 益 が 賃 金 に 上 がっていく 流 れをつくるかというディマンドサイドにかなりウエートが 移 っているのは そ れはサプライサイドが 重 要 じゃないということではなくて やはり 順 番 からみると 今 ディマンドサイドで 日 本 経 済 はかなり 引 き 上 げる 余 地 があるということだと 思 う さらに 申 し 上 げると 非 常 に 大 事 なことなんですけれども 去 年 6 月 のサプライサイド 政 策 随 分 やったんで すけど 海 外 での 投 資 家 ジャーナリストから 厳 しい 意 見 が 出 て 来 て この 政 策 じゃ 日 本 はおそらくなかなか 難 しいだろうというふうに 言 われたものですから 私 こう 答 えたんです 日 本 は 北 朝 鮮 ではありません トップがこっちを 向 いたら 皆 さんそちらに 行 くというような 経 済 じゃない 日 本 の 経 済 の 主 役 は 民 間 経 済 民 間 経 済 が 主 役 で 政 策 はいいにこしたことはありませんけど 経 済 に 関 して みると 日 本 の 政 策 が 少 し 動 くかどうかよりも 民 間 経 済 がきちんと 動 くかどうかが 重 要 です 今 の 日 本 のマクロ 経 済 について 一 言 だけ 申 しますと 企 業 の 収 益 は 史 上 最 高 なんです にもかかわらず 投 資 が 低 調 家 計 部 門 はどうかというと 雇 用 者 所 得 と 言 うんですけど 広 義 の 賃 金 は17 年 来 で 最 高 の 伸 び 率 な んです 労 働 市 場 も 完 全 雇 用 に 近 いわけです にもかかわらず 消 費 が 低 調 なんです これがデフレマインドということだろうと 思 いますから これをまず 壊 すということによって 民 間 を 動 か さないことにはサプライサイド 政 策 だけをやっても それは 長 期 的 に3 年 後 5 年 後 10 年 後 には 非 常 に 意 味 があると 思 いますけど 順 番 はまさに 今 は 需 要 サイドで したがって 3 本 目 の 矢 についてもう1 回 繰 り 返 しますと 成 長 戦 略 ではなくて 民 間 投 資 を 喚 起 する 成 長 戦 略 だということだと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました 今 フラッグが 上 がっておりますのが 中 西 先 生 ケルナー 先 生 木 下 先 生 でございますので まず 中 西 先 生 お 願 いいたします 中 西 寛 ありがとうございます また 英 語 に 戻 ります なるべく 簡 単 に 申 し 上 げたいと 思 います 私 のプレゼンテーションの 中 で 申 し 上 げることができなかったの が 歴 史 的 な 問 題 です さらにまた 安 倍 外 交 の 主 要 な 側 面 についてお 話 しすることができませんでしたので その 点 について 申 し 上 げたいと 思 います 来 年 が 第 2 次 世 界 大 戦 後 70 周 年 になります 今 までのところ 安 倍 政 権 は 非 常 に 明 快 にしていると 思 います いわゆる 村 山 談 話 は 変 えないと 言 っていると 思 います これは95 年 さらにまた93 年 の 村 山 あるいは 河 野 談 話 は 変 えないと 言 っています そうはいいましても まだわからないのは 安 倍 政 権 がいつ 新 しい 談 話 を 出 す のか いわゆる 安 倍 談 話 を 出 すのかということです それが 村 山 河 野 談 話 と 異 なるものとなるのか どういった 内 容 になるのかまだわかりません これは 安 倍 政 権 にとっても 大 きな 課 題 だと 思 います 日 本 が 復 活 した 日 本 はルールに 基 づいた 西 欧 志 向 の 人 権 を 守 る 国 であるというメッセージを 出 していくに 当 たって そこは 課 題 になると 思 いますので 個 人 的 に 関 心 を 持 って います さらに 強 調 しなければならないのが ヨーロッパと 日 本 の 違 い 渡 邊 先 生 そのほかの 先 生 方 が 第 一 セッシ ョンでおっしゃったとおりです 日 本 と 中 国 韓 国 の 関 係 についてですが 歴 史 的 な 植 民 地 主 義 という 問 題 の 解 決 ということです これは 日 本 の 敗 戦 によって 突 然 植 民 地 時 代 が 終 わったわけです 独 仏 の 状 況 とは 違 うと 思 います 42

44 さらに2つ 目 歴 史 の 政 治 あるいは 文 化 に 占 める 位 置 づけはヨーロッパと 東 アジアでは 違 うと 思 います ヨ ーロッパの 伝 統 では 歴 史 というのは 事 実 に 基 づいています 事 実 をまず 確 認 した 上 で その 事 実 を 解 釈 します しかしながら 東 アジアの 伝 統 特 に 儒 教 の 文 化 圏 では 歴 史 というのは 政 治 的 な 正 統 性 と 関 連 しており さ らにそれは 歴 史 的 な 道 徳 的 正 当 化 と 結 びついています そこで 特 に 中 国 との 間 で 歴 史 の 話 をするのは 非 常 に 難 しいわけです そもそも 事 実 の 合 意 ができないわけです 南 京 でどのぐらいの 人 が 虐 殺 されたのか ほとん どの 日 本 人 は 虐 殺 があったことを 合 意 していると 思 いますけれども どのくらいの 人 が 虐 殺 されたかというこ とは 日 本 の 国 内 でも 議 論 があります 安 倍 首 相 がもしヴィリー ブラントがやったようなことを 南 京 でやりますと 日 本 国 内 で 大 きな 問 題 になる と 思 いますので これは 日 中 の 歴 史 的 な 和 解 の 第 一 歩 としては 不 適 切 だと 思 います しかし 歴 史 的 な 問 題 は 克 服 しなければなりません 日 本 においては 基 本 的 に 幅 広 く 歴 史 的 な 評 価 については 合 意 があると 思 います 国 内 的 な 政 治 の 理 由 で 具 体 的 にとりうる 選 択 肢 は 難 しいことですが 歴 史 問 題 は 安 倍 政 権 にとって 来 年 の 大 きな 課 題 だと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました ケルナー 先 生 お 願 いします パトリック ケルナー ありがとうございます 伊 藤 先 生 に 質 問 です 著 名 なエコノミストとしてぜひ 教 えていただきたいんですが 需 要 サイドの 側 面 につ いてお 伺 いしたいと 思 います 確 かにアベノミクスというのは 非 常 に 心 理 的 にも 成 功 していると 思 います 日 本 の 政 治 家 がどのようにして 日 本 経 済 を 再 興 させるのかということを20 年 やってきましたが アベノミクス はそれまでのものと 大 きく 違 います ある 意 味 大 きなギャンブルだったと 思 います 経 済 に 対 して 紙 幣 を 印 刷 する 金 融 緩 和 をするというのは 負 債 につながるということは 納 税 者 がある 時 点 で 返 済 しなければならない わけです リスクがあると 思 います というのは 消 費 が 伸 びないとうまくいかないからです 法 人 税 について ですが それに 関 して 質 問 があります 日 本 は 国 際 的 な 比 較 という 意 味 で 法 人 税 はどのような 位 置 づけになる でしょうか 2つ 目 としてなぜ 法 人 減 税 によって 投 資 が 促 されると 考 えていらっしゃるんでしょうか 当 然 ながら 十 分 な 需 要 がないと 投 資 が 促 されません 国 際 的 にも 国 内 的 にも 需 要 がないといけないわけです しかしながら 所 得 が 停 滞 している 今 もそうなんですが 日 本 においてはいろいろな 要 素 があって 停 滞 しているんですが そ ういった 中 でその 需 要 というのはどこから 来 るんでしょうか 法 人 減 税 をして 投 資 を 促 している どうやって 生 まれてくるんでしょうか 消 費 が 少 ないというのはデフレ 心 理 によるとおっしゃいました しかしながら 所 得 が 停 滞 しているというのも1つの 要 素 だと 思 います 具 体 的 にどのようにして 所 得 を 上 げて 賃 金 を 上 げ て 需 要 を 上 げて そしてアベノミクスが 長 期 的 に 財 政 的 にも 持 続 可 能 なものにしていくということになる んでしょうか 石 川 薫 ( 議 長 ) ケルナー 先 生 ありがとうございます 伊 藤 先 生 いかがでしょうか 伊 藤 元 重 私 は 法 人 減 税 の 話 には 随 分 かかわっていました 非 常 に 複 雑 なんですが 法 人 税 とは 一 種 の 箱 の ようなものです 箱 の 高 さは 税 率 です その 底 面 の 面 積 は 課 税 ベースを 表 しています つまり 税 率 を 下 げても 課 税 ベースを 広 げることが 必 要 です 税 収 に 大 きな 影 響 を 及 ぼさずに 税 率 を 下 げることができる 税 を 広 く 薄 くとるという 意 味 では 個 人 所 得 税 から 消 費 税 に 移 行 するのと 似 た 面 があります 法 人 税 改 革 というのは ほかの 政 治 的 な 要 素 と 切 り 離 すことができません 労 働 者 使 用 者 政 労 使 の 対 話 の 場 である 政 労 使 会 議 とも 関 わってくる 法 人 税 率 を 下 げるので 賃 金 をあげてほしいという 議 論 が 行 われて います 経 団 連 会 長 は 賃 金 を 上 昇 させることを 真 剣 に 検 討 すべきであると 発 言 しています 法 人 税 減 税 はビジ ネス 界 が 求 めているものですが それは 賃 金 を 上 げることと 連 動 しています 投 資 について 法 人 減 税 がどのぐらい 投 資 に 効 果 をもたらすのかということはわかりません ただ 今 議 論 しているのは 多 くの 企 業 が 海 外 に 投 資 をしている 例 えば 日 本 の 企 業 は 海 外 に 行 ってオペレーションしている 43

45 また 海 外 の 会 社 は 国 境 を 越 えて 日 本 に 入 ってきている そうなってくると 日 本 と 世 界 のほかのところの 法 人 税 率 の 差 は 非 常 に 重 要 だと 言 われています 日 本 とアメリカは 法 人 税 がまだ 高 い 例 外 的 な2カ 国 です 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございます それでは 木 下 先 生 お 願 いします 木 下 博 生 現 在 の 経 済 産 業 省 昔 の 通 商 産 業 省 におりました 木 下 と 申 します 伊 藤 先 生 に 金 利 と 物 価 上 昇 率 のことについてお 伺 いしたいのですが アベノミクスの 目 標 の1つはデフレから 脱 却 して 2%ぐらいの 物 価 上 昇 率 を 実 現 するということになっていると 言 われております 現 実 にそういう 政 策 は 日 本 銀 行 をはじめとし て 進 められておりますが 先 ほど 伊 藤 先 生 のご 説 明 のときに 長 期 国 債 金 利 が0.5%まで 下 がったというお 話 が ございました ところが もし2%の 物 価 上 昇 率 が 実 現 できるということになれば 私 は 個 人 的 にはそれは 非 常 に 難 しいん じゃないかとは 思 っておりますけれども もし 物 価 上 昇 が 実 現 できるとなると そのときに 金 利 水 準 はどうい うふうになってくるだろうかということであります ヨーロッパの 場 合 には 物 価 上 昇 率 と 金 利 水 準 を 比 べてみると 金 利 水 準 のほうが 高 いですから 数 %の 金 利 になっております ところが 日 本 の 場 合 には 金 利 は0. 数 % あるいは0.0 数 %です このように 極 めて 低 い 金 利 水 準 が 続 いている 状 況 下 で もし2%の 物 価 上 昇 率 が 実 現 されたときに 果 たして 金 利 はどのように 変 わってくるだろうかということです もし 金 利 が2% 以 上 になったとすれば 日 本 の 金 融 市 場 ひいては 日 本 経 済 はどういうことになるだろうか ということをお 伺 いしたいと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました 伊 藤 先 生 お 願 いいたします 伊 藤 元 重 これはきょう 来 ている 欧 州 の 方 々とも 非 常 に 深 い 関 係 があると 思 うんですけれども 1 年 半 ぐら い 前 にハーバード 大 学 のラリー サマーズがセキュラースタグネーションという 議 論 を 提 起 しました 簡 単 に 言 うと 構 造 的 な 不 況 というのがアメリカ 日 本 ヨーロッパを 襲 っていると これは 高 齢 化 もあるだろうし イノベーションの 締 約 もあるかもしれない こういう 経 済 である 程 度 の 経 済 活 動 を 実 現 するためには 実 質 金 利 はマイナスにならなきゃいけないという 議 論 を 彼 はしているわけです これは 別 に 彼 だけじゃなくて ポー ル クルーグマンとかいろいろな 人 が 言 っています 日 本 は 数 年 前 までは 物 価 が 下 がっているものですから 実 質 金 利 はかなり 高 かった それをマイナスに 持 っていくことによって 経 済 を 活 性 化 できるかどうかという 大 変 な 実 験 が 行 われている ということでその 限 りにおいては 物 価 が2% 程 度 で 上 がっていってもそれを 反 映 して 金 利 がほんとうに 上 がっていくかどうかということはわからない やってみないとわからないんですけ ど 多 分 そんなに 上 がらないだろうということを 彼 らは 言 っているんだと 思 うんです ただ 上 がったとしても 何 が 起 こっているかというと 日 本 はデフレで 物 価 が 下 がってきて マイナスにい ったんですけれども 金 利 はマイナスにならないんです ですから デフレのプロセスでは 物 価 の 下 落 率 のほ うが 金 利 よりも 早 く 下 がっていって 実 質 金 利 が 上 がってきたわけですから 今 日 本 は 逆 のプロセスをもし 動 いているとすると 物 価 が 上 がっていっても 金 利 が 下 げどまったものが 上 がっていくプロセスはスピードが 遅 いわけです ですから 仮 に 日 本 の 物 価 上 昇 率 が2%になったときに 名 目 金 利 が1% 上 がったとしても それが 例 えば 財 政 の 問 題 だとか 金 融 に 問 題 があるかというと 理 論 的 には 問 題 がないんです つまり 実 質 金 利 がはね 上 がれ ば 大 問 題 なんですけれども 名 目 金 利 が 穏 やかに 上 がるかあるいは 下 がるかわかりませんけど いく 限 りにお いて 問 題 ないということで もちろんマクロ 経 済 ですからどうなるかわかりませんけど 今 の 過 程 では 物 価 が 上 がっていくプロセスで 物 価 上 昇 率 以 上 に 金 利 がはね 上 がっていくことがもし 起 こるとすれば それはむしろ 金 融 ではなくて 財 政 の 信 任 とかそういうところから 問 題 になるだろうと 思 いますので というのが 多 分 一 般 的 な 理 解 だと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました それでは 添 谷 先 生 お 願 いいたします 添 谷 芳 秀 ありがとうございます 歴 史 の 話 をするつもりはなかったんですけれども 中 西 先 生 がもう 一 度 44

46 言 及 なさったので 少 しだけ 話 させてください 先 ほどのセッションで 言 いたかったことです 歴 史 問 題 は 日 本 にとって 戦 略 的 な 重 要 性 があると 思 います そして 日 本 は 冷 戦 終 結 直 後 の1990 年 には 河 野 談 話 や 村 山 談 話 等 歴 史 問 題 に 大 局 的 で 戦 略 的 な 観 点 からアプローチしていました それは 冷 戦 後 の 新 たな 国 際 秩 序 の 下 で 新 たな 外 交 を 模 索 した 際 に 歴 史 問 題 の 持 つ 重 要 性 に 向 かい 合 ったからです その 結 果 金 大 中 大 統 領 と 小 渕 恵 三 首 相 が1988 年 に 和 解 をしました しかしながら 中 国 との 関 係 にお いてはまだまだ 限 界 があります なぜならば 中 国 とは 構 造 的 な 問 題 があって 歴 史 問 題 は1980 年 代 以 降 に 改 革 開 放 路 線 を 突 き 進 んだ 鄧 小 平 路 線 と 表 裏 一 体 のものだからです ただ その 詳 細 は 割 愛 します ただ1つ よく 誤 解 されているのは 靖 国 の 問 題 です 1985 年 に 中 曾 根 首 相 の 在 任 中 の 第 10 回 目 の 靖 国 参 拝 が 突 如 中 国 側 から 問 題 とされました その 大 きな 背 景 にあったのが 今 述 べた 鄧 小 平 路 線 の 構 造 的 問 題 です その 際 日 中 は ひとつの 紳 士 協 定 を 交 わしました それは 首 相 外 相 官 房 長 官 は 在 職 中 は 靖 国 神 社 を 参 拝 しないというものです それ 以 降 竹 下 首 相 から 現 在 の 安 倍 首 相 まで17 名 の 首 相 が 誕 生 しています が そのうち 現 職 で 靖 国 を 参 拝 したのは3 人 のみです 中 曽 根 首 相 以 前 は ほとんど 全 員 の 首 相 がそれぞれ 数 回 現 職 中 に 参 拝 しています 今 年 韓 国 のソウル 大 学 でサマースクールを 教 えたとき 学 生 に 中 曾 根 さん 以 降 の17 人 のうち 一 体 何 人 が 参 拝 したと 思 うかを 聞 いてみたことがあります すると 真 っ 先 に 答 えた 学 生 は 全 員 と 言 いました そういっ た 印 象 が 海 外 にはあるわけです しかし 実 際 には3 人 しか 参 拝 していません つまり 首 相 や 外 相 が 靖 国 参 拝 をしなというのが 過 去 30 年 間 の 日 本 外 交 の 原 則 であり 規 範 なのです それが 逆 の 認 識 が 自 然 に 持 たれ ているというのは ある 意 味 日 本 のパブリック ディプロマシーの 失 敗 例 かもしれません それから 伊 藤 先 生 への 質 問 非 常 にアマチュア 的 な 質 問 で 申 しわけないんですけれども デフレマインド ということがよく 言 われますが ほんとうにこれが 重 要 な 経 済 問 題 なんでしょうか 私 のような 庶 民 感 覚 では インフレが 起 きて 価 格 が 上 がったら むしろお 金 を 使 わなくなるんじゃないかと 思 うんですけれども 消 費 者 としての 学 生 なんかを 見 てみると 彼 らのお 金 の 使 い 方 が 昔 と 全 然 違 うんです 彼 らは 車 なんかには 興 味 がな い 車 も 持 っていない 日 本 の 若 者 たちの 消 費 性 向 が 昔 と 全 然 違 うわけです そこで そのことの 意 味 を 伊 藤 先 生 に 教 えていただければ 幸 いです 石 川 薫 ( 議 長 ) 恐 縮 ですが また 伊 藤 先 生 お 願 いできますでしょうか 伊 藤 元 重 経 済 学 の 大 学 院 コースを 勉 強 していただければ そのインフレのマインドとかデフレのマインド に 関 して ノーベル 賞 をもらった 人 の 考 え 方 を 勉 強 することができますが 簡 単 なのは 日 本 の 消 費 者 たちの 振 る 舞 いで70 年 代 と80 年 代 の 末 90 年 から2010 年 の 間 の 変 化 を 見 ていただいたらいいと 思 います デ フレの 間 は 多 くの 人 たちがお 金 を 貯 蓄 しようとしたわけです なぜならば 価 格 が 下 がってきているからとに かく 貯 蓄 をしておくのが 一 番 いいとなったわけです 貯 金 された 分 は 結 局 銀 行 は 貸 し 出 すことができなかっ たので 国 債 の 購 入 に 回 りました そういった 意 味 で 市 場 は 安 定 はしていたんですけれども デフレが 続 くこ とになった もしインフレ 率 が2%になったらどうなるか 例 えば 来 年 とかまたは 二 三 年 たってからでもい いんですけれども なったらどうなるかというと 今 度 は 貯 蓄 した 価 値 が 毎 年 毎 年 下 がっていくことになってし まいます つまり 金 利 がほとんどないような 普 通 預 金 や 現 金 では 10 年 ぐらいで4 分 の1ぐらい 目 減 りして しまうことになるわけです 当 然 資 金 は 動 くことになるでしょう これが 消 費 を 刺 激 するかどうかというこ とはちょっとわかりません インフレマインドとかデフレマインドということになると いろいろなタイプの デフレのマインドの 話 をしていると 思 います ただ 単 にインフレ 期 待 とかそういったことだけではないと 思 うんです ですから マインドももちろん 重 要 だと 思 います 特 にマクロ 経 済 施 策 の 影 響 とか 人 々の 振 る 舞 いについて 考 えたときにはマインドはやはり 重 要 な 要 素 だと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) それでは セッションⅡ 最 後 のフロアからのご 発 言 を 渡 邊 啓 貴 先 生 にお 願 いいたします 45

47 渡 邊 啓 貴 簡 単 に 先 ほどの 湯 下 先 生 からのご 質 問 にお 答 えします 私 も 安 倍 政 権 の 外 交 におおむね 私 も 賛 成 なんですが それがどこに 向 いているのかちょっと 心 配 なところがあります そのときにどう 考 えたらよい のかと 思 います それはきょうの 私 のレジュメタイトルにグローバルプレーヤーと 書 いたことです 安 倍 首 相 の 発 言 の 中 では グローバルパートナーという 言 葉 を 使 われていますけれども あえてここではプレーヤーと 書 いた さきほど あるいはどなたかの 発 言 の 中 にグローバルアクターという 言 葉 があったかと 思 いますが その 言 葉 に 似 ていま す 単 に 言 葉 だけの 問 題 と 言 ってしまえばそれまでですが 要 は 日 本 人 の あるいは 政 府 の 外 交 に 対 する 意 識 の 問 題 かと 思 います というのは グローバルなアクターないしプレーヤーということでいえば それは 単 に 自 分 の 外 交 を 積 極 的 にあるいは 国 益 を 追 求 するということにとどまらず むしろ 世 界 の 秩 序 や 構 成 成 り 行 き にどのぐらい 自 分 が 積 極 的 にコミットしようかという 日 本 語 で 言 えば 心 意 気 みたいなもの あるいは 高 い 意 識 を 持 っている 必 要 があるということです ユニバーサルで 先 進 国 なら 持 っている 持 たなければいけない 意 識 これは 私 どもは 今 学 んでいる 段 階 ではないんじゃないかと 思 います 先 ほどから 出 ている 歴 史 の 問 題 もそ うですけれども 個 別 の 問 題 を 上 げていくと 違 いは 幾 らでもあると だけど もう 少 し 高 みから 高 いところ から 見 て 全 体 を 考 えていくというのがEUからのサゼスチョンだと 思 いますが それについては 私 は 大 賛 成 で あります そういう 意 味 でグローバルプレーヤーという 意 識 これはEUはグローバルプレーヤーと 自 分 たちで 言 って います だから そういう 意 識 を 今 後 どう 私 たちが 積 み 上 げていくのか これは 外 交 だけではなくて 国 際 経 済 の 分 野 でむしろ 言 われていることですが 政 治 外 交 の 中 にも 価 値 の 意 識 とか 共 有 する 意 識 とか ちょっと 抽 象 的 な 話 になりますが そういったことを 模 索 していくことに 手 がかりはあるのではないかと 日 ごろから 思 って います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました 今 の 渡 邊 先 生 からのご 発 言 について ヨーロッパのご 出 席 者 でどなたかコメントがございますでしょうか ないようでございましたら 福 島 先 生 一 言 コメントを 頂 戴 できますか それでセッションⅡを 締 めたいと 思 います 福 島 安 紀 子 突 然 のご 指 名 でございますが 渡 邊 先 生 がおっしゃっていることに 私 も 同 感 いたします 心 意 気 をどのように 英 語 に 訳 されたかわかりませんが 我 々の 責 任 を 果 たすということへの 決 意 だと 思 います 私 は 学 者 ではあって 政 府 の 一 員 でもありませんし 政 治 家 でもありません ですから 今 歴 史 的 な 文 脈 で 何 が 起 きているのかということを 考 察 していきたいと 思 います 2015 年 に 終 戦 70 周 年 の 節 目 を 迎 えます この 機 会 に 歴 史 を 忘 れることなく 未 来 に 向 かってどのような 外 交 政 策 を 形 成 すればよいのか 考 えていきた いと 思 います 石 川 薫 ( 議 長 ) ありがとうございました それでは ほかにフラッグがないようでございますので セ ッションⅡはこれで 締 めたいと 存 じます 引 き 続 きまして また10 分 間 のコーヒーブレークをとらせていただき 第 3セッションを10 分 後 に 始 め たいと 存 じます 4 時 40 分 には 始 めたいと 思 いますので よろしくお 願 い 申 し 上 げます どうもありがとう ございました ( 拍 手 ) 46

48 4. 総 括 セッション 日 欧 の 強 みを 活 かした 協 力 のあり 方 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ご 参 加 の 皆 様 ご 着 席 いただければ 再 開 したいと 思 います 次 が 最 後 のセッションとなります 5 人 の 方 からのご 報 告 をいただきますが コメンテーターはいらっしゃ いません ですから ここにいらっしゃる 全 員 がコメンテーターとしてご 貢 献 いただければと 思 います しか しながら 時 間 が 限 られております 私 はこの 議 長 でよかったと 思 っております 新 幹 線 に 乗 らなくてはなら ないので 予 定 どおりに 終 わりたいと 思 います それでは 時 間 厳 守 でできる 限 りお 願 いいたします それでは キャメロン 先 生 隣 にいらしたのにどこか に 行 ってしまったら 思 ったら あちらに 亡 命 されたんですね (1)フレイザー キャメロンEUアジアセンター 所 長 の 報 告 フレイザー キャメロン スライドが 見 えるように 移 動 いたしました( 本 報 告 書 75-79ページ 参 照 ) まず 皆 さんご 存 じだと 思 いますけれども 多 くの 共 通 項 が 日 欧 の 間 にあります 福 島 先 生 がおっしゃられてい ましたように 安 全 保 障 の 分 野 です しかし 異 なる 部 分 も 非 常 に 重 要 であります EUは28カ 国 の 加 盟 国 がいる 一 方 で 日 本 は 一 国 であり 意 思 決 定 の 構 造 が 全 く 違 います そして 日 欧 が 世 界 の 反 対 側 に 物 理 的 地 理 的 に 存 在 しているということは 双 方 の 関 係 を 語 る 上 で 大 きな 違 いといえます それから いろいろな 課 題 があるわけですけれども 優 先 順 位 が 違 います 例 えば 民 主 主 義 の 促 進 ジュネ ーブ 条 約 とかミャンマーの 人 権 の 問 題 とかそういったことについてもプライオリティが 違 います それから これまで 話 にもありましたようにやはりアメリカの 方 に 向 いているということが 日 本 の 特 徴 だと 思 います 核 の 傘 中 国 に 関 連 して 指 示 を 請 うことについてもアメリカの 方 を 向 いています 日 欧 はこれまでも 戦 略 的 パートナーでありますが それが 一 体 何 を 意 味 するのかをよく 評 価 せずに 戦 略 的 パートナーシップを 強 化 してきています 私 たちは 何 度 もサミットを 開 催 し 44 段 落 もある 声 明 も 出 されて いますが 誰 もジャーナリストはきちんと 読 んでいないと 思 います 日 欧 間 では 過 去 10 年 以 上 もの 間 に 多 く のよい 声 明 や 文 章 が 出 てきておりますが 実 際 にはその 関 係 においてあまり 進 捗 が 見 られないと 思 うんです その 理 由 の1つは 指 導 者 の 交 代 が 多 いということです その 間 日 本 では 多 くの 首 相 が 登 場 し EU 側 もそれ ほどではないとしても 指 導 者 が 交 代 しており 日 欧 関 係 については 双 方 とも 優 先 事 項 ではありませんでした しかし ベルギー 首 相 であったファン ロンパイ 氏 を 欧 州 理 事 会 議 長 に 迎 えてから 変 わりました 彼 は 親 日 家 であり 日 欧 関 係 についてもう 少 し 何 とかしたいと 考 えました もちろん FTA 交 渉 についてはTPP 同 様 進 捗 が 遅 く それほど 進 んでおりませんし それによって 政 治 面 での 合 意 もなかなか 進 んでおりませんが それではどうすればよいのでしょうか 現 在 の 全 面 的 な 協 力 というやり 方 にこだわるのか それとも 優 先 分 野 を 設 定 するのがよいのでしょうか また 既 存 のメカニズムは 十 分 であるのか サミットを 重 視 しすぎでは ないでしょうか 確 かにサミットは 声 明 の 文 案 を 書 いて それを 会 議 の 場 で 決 めればよいということでは 官 僚 にとってはよいかもしれませんけれども 日 欧 間 ではかなり 多 くの 対 話 が 行 われているわけですし 共 通 し た 展 望 も 持 っているわけですから もう 少 し 実 際 に 行 動 に 起 こすことがなぜできないのでしょうか それがで きれば 国 民 市 民 からのサポートも 得 られると 思 います 通 商 分 野 は 日 欧 関 係 の 中 でも 最 も 重 要 視 されておりますが 地 政 学 的 理 由 から TPPやT-TIP 日 E U 間 のFTA この3つを 進 めることが 必 要 です それにより マーケットアクセスや 投 資 そして 規 制 の 基 準 の 改 善 を 図 ることができるからです 日 欧 は 外 交 政 策 については 協 力 関 係 を 築 けており 隣 国 に 重 点 を 置 いていることも 共 通 していると 思 います 47

49 ですから これまでどおりマルチトラックで 進 めてゆけばよいと 思 います その 上 で 焦 点 をあてるべきは 小 さいながらも 重 要 なアジア 諸 国 での 化 学 兵 器 禁 止 条 約 (CWC)や 武 器 貿 易 条 約 への 批 准 への 支 援 といっ た 能 力 構 築 です これらの 協 力 は 日 本 の 共 通 安 全 保 障 防 衛 政 策 (CDSP) 枠 組 への 実 際 の 合 意 を 促 すこ とになるでしょう また 共 通 して 抱 えているいろいろな 社 会 的 問 題 についても 協 力 できるはずです 今 こそまさにより 深 化 した 協 力 関 係 を 築 くべきです EUでは 新 しいリーダーシップを 迎 え 日 本 もEUを 重 要 なグローバルパートナーだといい 新 しい 役 割 を 求 めています 双 方 はメディアやシンクタンクを 通 じて グローバルな 世 論 に 影 響 を 与 えていくことができると 思 います また ジェンダー クオリティやアフリカに おける 新 たな 協 力 の 可 能 性 地 球 規 模 課 題 やエネルギー 問 題 でも 協 力 できるのではないか これらは 私 たちが 焦 点 を 当 てるべき 最 初 の 課 題 であり またEUと 日 本 の 関 係 を 深 化 させるためには 必 要 な 世 論 の 支 持 が 得 ら れるようなウィンウィン 状 況 を 早 急 にデモンストレートする 必 要 があると 思 います ( 拍 手 ) 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) それでは 次 渡 邊 先 生 よろしくお 願 いします (2) 渡 邊 啓 貴 東 京 外 国 語 大 学 大 学 院 教 授 の 報 告 渡 邊 啓 貴 英 語 でレジュメは 書 いていますけれども 日 本 語 でしゃべらせていただきます 先 ほど 少 し 申 し 上 げましたように キャメロン 先 生 の 報 告 にはグローバルパートナーという 言 葉 が 出 てきま した 政 府 もグローバルパートナーという 言 葉 を 使 っていますが もっと 主 体 的 に 世 界 の 政 治 や 秩 序 について 日 本 は 積 極 的 にかかわっていくべきだという 意 味 をこめて グローバルプレーヤー あるいはグローバルアク ターという 言 葉 を 使 いたいと 思 います そして 日 本 の 外 交 を 真 にそのようにしていくにはどうしたらよいのか と 日 ごろから 思 っております その 意 味 でレジュメに 安 倍 首 相 が 今 年 訪 欧 したときの5つのポイントについて 掲 げておきました これは 今 日 ここまでの 皆 さんの 報 告 の 中 でいずれも 出 てきたことですが 世 界 経 済 の 貢 献 安 全 保 障 協 力 を 通 じた 積 極 的 な 平 和 主 義 女 性 が 輝 く 社 会 の 実 現 です 最 後 のものは 先 ほども 出 ておりましたように NATO 本 部 に 女 性 自 衛 官 が 行 くということを 示 しています 残 りの 二 つは 欧 州 における 日 本 の 魅 力 の 増 進 サミットに 向 けてG7との 連 携 強 化 ということです そういう 意 味 で これが 単 に5つのポイントということだけではなく て よりヨーロッパの 人 たちに 世 界 の 政 治 等 に 頼 りになり グローバルな 視 野 にたった 見 識 を 持 ったパートナ ー プレーヤーとして 認 めてもらう またそういう 立 場 から 世 界 に 積 極 的 に 発 信 したり 話 していくように 日 本 はなるべきであると 考 えます 安 倍 首 相 については 実 は 私 が 非 常 に 感 銘 を 受 けたのは 2007 年 に 日 本 の 首 相 として 初 めてブリュッセル のNATOで 報 告 を 話 したことです それはアフガニスタンに 日 本 が 人 的 貢 献 ができるかという 話 をめぐって でしたが 当 時 アメリカン マーシャル ファンデーションのアスムスという 方 がそこのディレクターをし ていて 珍 しく 朝 一 番 で1 時 間 半 ぐらい 話 し 込 みました そこで 彼 は 日 本 に 対 する 期 待 を 述 べていました 残 念 ながら 日 本 は 本 格 的 な 人 的 貢 献 というわけにはいきませんでしたが それでも 自 衛 隊 は 出 ないまでも 人 は 出 せると そのころから 日 本 はアフガニスタン 支 援 などでも 積 極 性 を 高 めていった ヨーロッパにはそれが 大 き く 紹 介 されたのをよく 覚 えています そういう 意 味 でここに 書 きましたけれども 日 本 はアジアとアメリカとの 外 交 だけではなくて ヨーロッパ をコネクティングポイントとしてヨーロッパをどう 位 置 づけて 日 本 の 外 交 により 有 用 な 形 で 対 ヨーロッパの 関 係 をつくっていくのかということが 問 われているんだろうと 思 います 時 間 がないので 早 く 言 いますけれども 1つは 難 しいのは 日 EUだけではなくて 一 方 で 日 本 とフランス 日 本 とドイツ 日 本 とイギリス つまりマルチマテラルな 関 係 とバイラテラルな 関 係 があるということです これをどう 組 み 合 わせていくかということはあまり 議 論 されない 漠 然 とEUとつき 合 っていくということで 終 わってしまうことになってしまう これは1つの 問 題 だと 思 います 48

50 もう1つ 日 EU 関 係 は 先 ほどASEMの 話 が 出 ましたが 日 欧 関 係 は 通 商 経 済 の 段 階 から 第 三 世 代 の 関 係 に 入 っています つまり 経 済 だけではなくて 政 治 安 全 保 障 そして 国 家 関 係 の 最 後 のポイントになりま すけれども 文 化 の 交 流 にかかわるような 次 元 に 入 ってきている このことを 重 視 したいと 思 います 文 化 ですが この1 点 だけ 述 べます 福 島 先 生 も 書 かれていますが 私 もこの 文 化 外 交 に 随 分 興 味 を 持 って おりまして 私 も1 冊 書 いていますけれども これは 特 にこの 場 で 言 えば 単 に 芸 術 や 演 劇 面 での 紹 介 交 流 と いうことではなくて 一 言 で 言 えば 価 値 観 の 輸 出 でありますし 交 流 でありますし 同 時 に 対 話 であろうかと 思 います そういう 意 味 では きょうのような 人 的 交 流 はとても 重 要 になります 最 後 に 一 言 提 案 させていただきます 私 はこの9 月 にブリュッセルでECSA Conference に 出 ておりまし た そのジャンモネチェアという 称 号 を 与 えられた 世 界 の 学 者 の 集 まりです 彼 らがそれぞれの 国 や 地 域 でE Uのことをいろいろな 紹 介 をしたり 研 究 教 育 活 動 をしていく ジャパンチェアというのは 別 の 形 で 交 流 基 金 が 出 しておりますが これはそうしたEUの 活 動 とは 違 います 今 後 は 人 に 対 してニュージャパンチェアと いう 称 号 を 世 界 の 人 に 与 えて 日 本 のことを 広 めていく 活 動 を 請 け 負 ってもらうとよいのではないかと 思 います ( 拍 手 ) 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) オンタイムで 終 えていただきました どうもありがとうございます では 続 いてルイス シモン 先 生 にお 願 いいたします (3)ルイス シモン ブリュッセル 自 由 大 学 欧 州 研 究 所 教 授 の 報 告 ルイス シモン 皆 さん こんにちは 外 務 省 日 本 国 際 フォーラムに 対 してこのシンポジウム 開 催 に 御 礼 を 申 し 上 げます 私 はEU 日 本 間 の 安 全 保 障 の 協 力 のあり 方 について 具 体 的 に 話 をするようにと 言 われたんですけれども その 前 に EUや 日 本 という 枠 を 超 えて もっとファンダメンタルなことに 触 れたいと 思 います なぜヨーロ ッパ 人 がアジアの 安 全 保 障 にかかわらなければならないのかという 問 いについてです 多 くのヨーロッパ 人 にとってこの 問 いは 全 く 明 らかになっていません 例 えば アメリカのリバランスとい う 文 脈 で 考 えてみると ヨーロッパの 安 全 保 障 専 門 家 は ヨーロッパ 人 はウクライナや 東 欧 アフリカ 地 中 海 の 問 題 によりもっと 安 全 保 障 面 での 努 力 をすべきだと 考 えるわけです もちろん その 地 域 に 対 して 焦 点 が あてられるのは 当 たり 前 のことだと 思 います しかしながら ヨーロッパで 広 く 考 えられているのは ヨーロッパ 人 には 政 治 的 な 意 思 がほとんどないし グローバルな 安 全 保 障 の 役 割 を 果 たすには 限 られた 能 力 しかないということです その 中 には 世 界 の 特 定 の 一 地 域 であるアジア 太 平 洋 地 域 も 含 まれております 一 方 で ヨーロッパ 人 はアジアが 経 済 的 にも 地 政 学 的 にも 台 頭 し それが 国 際 政 治 の 重 要 な 特 徴 であることをより 一 層 認 識 してきていると 思 います そうするとこの 地 域 の 安 定 性 特 にインド 洋 - 太 平 洋 間 のシーレーンが 実 は 欧 州 の 貿 易 交 通 における 経 済 権 益 にも 関 係 してく ることになります しかし アジア 太 平 洋 地 域 におけるヨーロッパの 経 済 的 外 交 的 プレゼンスは 戦 略 的 プ レゼンスによって 補 わなければ 維 持 できないだろうということを 理 解 しなければなりません その 理 由 は 単 純 です アジアには 単 に 経 済 的 機 会 があるというたけでなく 地 政 学 的 な 競 争 があるからです ますます 地 域 に おける 競 争 が 激 しくなってくる 中 で アジア 諸 国 にとって 共 通 の 関 心 は 自 身 の 安 全 保 障 を 最 大 化 することで す したがって 彼 らが 貿 易 について 考 える 際 には 経 済 的 利 益 と 外 交 的 価 値 が 得 られる 国 との 関 係 強 化 を 重 視 し ています その 一 例 が オーストラリアがヨーロッパからではなく 日 本 から 潜 水 艦 を 購 入 したことです オ ーストラリアは 単 に 性 能 のよいものがほしいというだけでなく 地 政 学 的 価 値 のある 相 手 と 同 盟 を 強 化 したい と 考 えたわけです それは 日 本 なら 提 供 できるものであり ヨーロッパには 同 地 域 での 戦 略 的 関 与 を 強 化 しな いと 提 供 できないものです それがヨーロッパのアジアでの 安 全 保 障 への 関 与 が 長 期 的 に 見 てアジアでの 経 済 49

51 的 成 功 に 貢 献 すると 考 える 理 由 の 一 番 目 です 2 番 目 の 理 由 には 安 全 保 障 そのものへの 懸 念 があります アジア 諸 国 はインド 洋 を 通 じてヨーロッパの 近 隣 諸 国 である 中 東 アフリカにつながっています また 彼 らは 同 じくヨーロッパの 近 隣 地 域 である 北 極 圏 に も 目 を 向 けています それはヨーロッパの 経 済 およびエネルギー 安 全 保 障 にも 関 わってくるし すぐに 外 交 的 地 政 学 的 な 意 味 合 いを 持 つようになるでしょう 例 えば 中 国 のA2/AD 能 力 はすでにインド 洋 の 多 くをカバ ーしておりますし 北 極 圏 についてもカバーするようになるでしょう アジアの 戦 略 的 展 開 は ヨーロッパや その 近 隣 諸 国 で 起 こることにも 影 響 をおよぼすようになるでしょう それでは 日 本 とヨーロッパは 安 全 保 障 に 関 して 互 いに 何 が 得 られるでしょうか 第 一 に 状 況 認 識 です ヨ ーロッパ 人 は アジア 太 平 洋 地 域 の 進 行 中 の 安 全 保 障 状 況 についての 可 能 な 限 りの 情 報 収 集 と 分 析 を 行 う 必 要 がありますが 日 本 がその 入 り 口 となることは 明 らかです またヨーロッパは 日 本 に 対 し 中 東 アフリカ ヨーロッパ 自 身 の 情 報 や 分 析 について もう 一 つのソースを 提 供 することができます それによって 日 本 の 同 地 域 への 状 況 認 識 を 改 善 することができます また インド 洋 地 域 のようなヨーロッパと 日 本 の 地 政 学 的 関 心 が 重 なる 地 域 では 協 力 を 拡 大 することで 大 きな 相 互 利 益 が 得 られます したがって コミュニケーションチャネルを 培 うことが 重 要 になります 政 治 戦 略 的 なレベルだけではな くて 軍 事 的 戦 術 的 レベルでもです また 政 府 レベルだけでなく 学 術 界 や 産 業 界 といった 市 民 社 会 レベル でもです EUと 日 本 の 関 係 についてあと2つ 言 いたいことがあります 私 はフレイザーさんと 同 じ 意 見 なんですけれ ども EUと 日 本 はただ 単 にFTA 協 定 や 戦 略 的 パートパーシップ 協 定 だけではなく もっと 具 体 的 な 枠 組 み 協 定 について 議 論 することが 重 要 だと 思 います 例 えば 共 通 安 全 保 障 防 衛 政 策 (CSDP)についてです 韓 国 では 既 にCSDPについての 交 渉 が 始 まっております EUと 日 本 の 安 全 保 障 における 枠 組 み 協 定 は 例 えば 海 洋 安 全 保 障 等 の 分 野 での 共 同 演 習 や 共 同 訓 練 の 実 施 という 形 ですでにボトムアップで 始 まっております が 新 しいイニシアチブを 考 えなければなりません その 最 初 のステップとなり 得 るのは 政 治 的 戦 略 的 レ ベルでの 協 力 の 強 化 です 例 えば 日 本 の 自 衛 官 を 欧 州 対 外 行 動 庁 の 危 機 管 理 計 画 局 に 派 遣 し 欧 州 対 外 行 動 庁 からは 日 本 の 外 務 省 に 人 員 を 派 遣 するなどです また 日 本 の 警 察 官 ないしは 安 全 保 障 の 専 門 家 を 文 民 計 画 行 動 能 力 (CPCC)に 参 加 させるという 方 法 もあります CPCCでは 災 害 救 援 もやっておりますので 日 本 は 特 に 関 心 があるかもしれません また ヨーロッパの 防 衛 大 学 での 活 動 に 日 本 の 自 衛 官 が 参 加 するという 方 法 もありえます すでに 日 本 とN ATO 間 では 交 流 が 行 われていますが EUとの 間 ではまだありません そのほかには 東 京 都 とブリュッセ ルで 交 互 に 年 一 回 EUと 日 本 の 間 でハイレベルの 安 全 保 障 のモジュールを 恒 久 的 に 設 置 するというやり 方 もあ りうると 思 います それから 防 衛 産 業 については 日 本 とEUは 防 衛 省 と 欧 州 連 合 軍 事 参 謀 部 による 構 造 的 な 関 与 によって 利 益 を 得 られると 思 います 例 えば 軍 事 販 売 や 共 同 購 買 については 日 本 側 に 制 限 があることはわかっていま すが ( 制 限 があるのは)たったの2つです 欧 州 連 合 軍 事 参 謀 部 は4つの 主 要 な 役 割 があり そのうち 軍 事 装 備 面 での 協 力 やヨーロッパの 防 衛 産 業 マーケットでの 競 争 という2つは 日 本 には 関 係 ありませんが あとの2 つ すなわち 能 力 開 発 および 調 査 研 究 と 科 学 技 術 はEUと 日 本 の 協 力 という 点 では 多 大 な 可 能 性 があると 思 います どうもありがとうございました ( 拍 手 ) 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございました それでは 鶴 岡 先 生 お 願 いいたします (4) 鶴 岡 路 人 防 衛 研 究 所 主 任 研 究 官 の 報 告 鶴 岡 路 人 ありがとうございます メモを 英 語 で 用 意 いたしましたので 英 語 でお 話 をさせていただきます 50

52 まず 主 催 者 に 対 しまして 本 日 の 会 議 にお 招 きいただいたお 礼 を 申 し 上 げたいと 思 います 日 欧 関 係 につ いてお 話 しできることをうれしく 思 っております 特 に 政 治 安 全 保 障 の 側 面 についてお 話 をいたします 4 点 ございます 最 初 の2つはどのようにしてこの 日 欧 関 係 を 見 ることができるかという 概 念 的 な 部 分 です そして その 後 に 具 体 的 なポイントが2つあります 第 一 は 現 実 に 進 展 している 日 欧 協 力 への 認 識 をどのよ うに 高 めるかということです 日 欧 間 では 既 にいろいろなことが 行 われているわけです 経 済 の 分 野 だけで はなく 政 治 安 全 保 障 の 分 野 でも 協 力 の 実 績 があります しかしながらこのことは 非 常 に 限 られた 人 々 専 門 家 ですとか 役 人 で 日 欧 関 係 に 携 わっているごく 一 部 の 人 以 外 にはほとんど 知 られていないわけです なぜ 私 がこれを 問 題 だと 思 うかといいますと 人 間 というのは 自 らがよく 知 らないことに 関 して 懐 疑 的 悲 観 的 に なりがちだからです 例 えば 日 欧 の 安 全 保 障 関 係 について 何 も 知 らなければ 何 も 実 現 していないと 思 ってし まいますけれども 実 はすでに 実 績 があることを 知 ることが 重 要 なわけです 例 えば 自 衛 隊 の 海 外 派 遣 に 関 するこの10 年 間 の 経 験 からわかったことは 自 衛 隊 を 海 外 に 派 遣 すると その 派 遣 先 にはいつも 欧 州 の 部 隊 が 展 開 しており 現 地 で 接 点 を 有 するということです インド 洋 の 補 給 活 動 のときもそうでしたし イラクでの 復 興 支 援 でもそうでした 小 泉 政 権 下 でイラクへの 自 衛 隊 派 遣 が 決 定 さ れたとき 政 府 は その 理 由 として 日 米 同 盟 関 係 の 重 要 性 を 強 調 したわけですが イラクの 現 地 において 米 軍 と 日 々 一 緒 に 活 動 したわけではありません 自 衛 隊 が 派 遣 された 地 域 の 治 安 はイギリス 軍 が 担 当 しており それは 後 にオランダ 軍 に 引 き 継 がれました また ソマリア 沖 での 海 賊 対 処 では EU 部 隊 ともに 活 動 してい ます 実 際 に 行 われていることと 人 々が 知 っていることにはかなりのギャップが 存 在 するわけで これが 問 題 なわけです それに 関 連 しまして では どうやったら 日 欧 協 力 を 強 化 できるのかという 議 論 をしがちなわけですが こ の 問 題 の 提 示 の 仕 方 は 間 違 っていると 思 います 協 力 関 係 はそれ 自 体 が 目 的 ではないからです 協 力 は 何 か を 達 成 するための 手 段 であるべきだからです ですから 何 をやりたいのか 何 を 達 成 したいのかということ に 焦 点 を 置 くべきであって 協 力 関 係 の 強 化 だけに 焦 点 を 当 ててはならないと 思 います 具 体 的 には 例 えば 日 本 の 自 衛 隊 と 欧 州 諸 国 の 軍 との 間 の 相 互 運 用 性 の 向 上 という 課 題 があります 既 に 実 際 に 現 地 においての 協 力 が 行 われているわけですから これは 重 要 です 米 国 との 間 で 相 互 運 用 性 があっても それがそのまま 欧 州 の 軍 との 相 互 運 用 性 になるわけではありません 現 実 を 見 ますと 日 欧 の 部 隊 は 実 際 に 現 地 で 共 に 活 動 しているわけですけれども 皮 肉 なことに 日 米 は 日 本 防 衛 のための 作 戦 が 必 要 になる 場 合 は 別 ですが 国 際 的 な 平 和 作 戦 において 共 に 活 動 することはあまり 考 え られないのが 現 実 です 自 衛 隊 と 米 軍 とでは 実 施 できることが 違 い 過 ぎるからです ですから 構 造 的 な 現 実 として 国 際 的 な 作 戦 に 関 する 限 り 日 米 間 よりも 日 欧 間 のオペレーショナルな 協 力 の 方 が 将 来 にわたっ て 確 率 が 高 いと 思 います 最 後 もう1つ 日 欧 関 係 の 中 で 重 要 なのは 先 進 民 主 主 義 国 家 にしかできない 役 割 への 傾 注 だと 思 います 世 界 にはさまざまな 課 題 があり 日 欧 の 役 割 が 求 められる 分 野 は 少 なくありませんが 日 欧 の 比 較 優 位 という 観 点 で 考 えれば やはり 先 進 民 主 主 義 国 家 にしかできないこと 例 えばサイバー 安 全 保 障 や 宇 宙 といった 新 し い 分 野 における 国 際 的 な 規 範 づくりや 標 準 化 が 挙 げられます また 経 済 分 野 では 知 的 財 産 権 等 高 度 な 領 域 で 日 欧 の 協 力 が 期 待 されていると 考 えています 以 上 です ありがとうございます ( 拍 手 ) 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございました 時 間 もほんとうに 守 っていただきまして 感 謝 します それで は 最 後 の 報 告 者 ですが マリー セーデルベリ 先 生 です (5)マリー セーデルベリ 欧 州 日 本 研 究 所 長 の 報 告 マリー セーデルベリ ありがとうございます 防 衛 についていろいろな 話 がありましたが 私 は 違 う 視 点 51

53 でお 話 をしたいと 思 います 何 かを 達 成 するためには 協 力 が 必 要 だと 思 いますが それは 平 和 を 維 持 することだと 思 います 福 島 先 生 か ら 日 本 の 外 交 が 変 わっていないという 話 をされました 他 方 で 周 辺 が 変 わったのだというお 話 がありました 確 かにそのとおりだと 思 います あと1つ 安 全 保 障 問 題 自 体 が 変 わっていると 思 います つまり どの 戦 争 にどのように 介 入 すればいいの かということです アメリカもヨーロッパもシリアに 行 きたがらないため 勝 つことはできない 例 えばウク ライナなどを 見 ても EUさえ 今 は 行 こうとしないわけです ですから 何 らかの 形 で 別 の 角 度 から 対 応 す る 必 要 があると 思 います 安 全 保 障 の 協 力 を 考 えるに 当 たっては 軍 事 演 習 だけを 考 えるのではなく 紛 争 あ るいは 紛 争 後 の 脆 弱 な 国 家 に 対 して 日 本 もEUも 非 常 に 強 い 関 心 を 持 っていると 思 います そこに 対 応 しなけ れば その 地 域 の 紛 争 がグローバルな 紛 争 になってしまいます その 例 がソマリアです アデン 湾 で 漁 民 がも はや 生 活 できなくなってしまったわけです そして テロリストになってしまう その 結 果 どうなったのか 皆 さんご 存 じだと 思 います 開 発 という 観 点 では EUも 日 本 もこの 面 では 一 番 強 い 国 であり 国 といってもEUは 複 数 の 国 から 構 成 さ れていっているんですが 協 力 すべきだと 思 います 今 いろいろなことが 起 こっていますが 安 全 保 障 につい てはヨーロッパ 日 本 両 方 の 視 点 が 必 要 だと 思 います 包 括 的 な 安 全 保 障 あるいは 日 本 では 人 間 の 安 全 保 障 という 言 葉 が 使 われておりますが そこから 協 力 を 始 めるべきだと 思 います 日 本 はODA60 周 年 を 迎 えます ODA 大 綱 も 変 えるということですが 確 かに 協 力 のための 協 力 であっ てはならないと 思 います 具 体 的 な 協 力 がいろいろできると 思 います EUと 日 本 は 重 複 しているところがた くさんあります 例 えば 災 害 復 旧 にはどちらも 力 を 入 れています 日 本 が 災 害 復 旧 の 世 界 のリーダーになるべ きだという 人 がいますが EUもそれに 取 り 組 もうとしておりますので 災 害 復 旧 に 対 してお 互 いにどう 連 携 できるか 考 えるべきだと 思 います さらに 健 康 医 療 の 分 野 では 日 本 もEUも 場 合 によっては 競 争 となりま す リソースは 限 られておりますので 協 力 したほうが 健 康 についても 医 療 についてもいい 成 果 が 出 ると 思 い ます 防 衛 の 領 域 ではアジア 海 賊 対 策 地 域 協 力 協 定 (ReCAAP)がシンガポールにあります 例 えば 海 賊 行 為 やテロリスト 行 為 といった 海 洋 安 全 保 障 に 関 する 情 報 を 収 集 し 発 信 しています ノルウェーもリキャップに 入 ったということですので EUとしてはそれも 具 体 的 な 参 加 貢 献 の 方 法 だと 思 います 最 後 に 開 発 における 女 性 についてですが 安 倍 首 相 も 強 調 しています 積 極 的 平 和 主 義 に 基 づく 外 交 を 展 開 し 宇 都 政 務 官 福 島 先 生 からも 話 があったように 女 性 自 衛 官 がNATO 本 部 に 派 遣 され この 問 題 に 取 り 組 むということですが ODAの 領 域 でも 日 本 の 女 性 がヨーロッパに 派 遣 されるのも 見 てみたいと 思 います ヨーロッパのほうが 長 い 伝 統 や 強 みがありますので 開 発 にかかわる 女 性 が 日 欧 で 協 力 できればと 思 います 日 本 EUだけではなく あるいは 受 け 入 れ 国 側 の 人 たちも 参 加 して 協 力 できればと 思 います ありがとうございます ( 拍 手 ) (6) 自 由 討 議 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) 全 てのスピーカーの 方 々 時 間 を 守 ってくださってありがとうございました 非 常 に 簡 略 に 話 をしていただきました プレゼンテーションに 関 してすでに 何 人 かの 方 から 札 が 上 がっていますが 議 長 の 特 権 を 利 用 して ひとつの 論 点 を 提 示 させていただきたいと 思 います 安 全 保 障 日 EUの 協 力 という ことで 考 えますと 3つの 分 野 があると 思 います 1つは 伝 統 的 な 安 全 保 障 分 野 での 協 力 そして2 番 目 が 例 えば 平 和 維 持 であるとか 災 害 救 援 人 権 といったような 非 伝 統 的 安 全 保 障 分 野 3 番 目 は 法 の 支 配 等 自 由 で 開 かれた 国 際 秩 序 形 成 に 関 わる 分 野 です この3つの 分 野 というのは 互 いに 関 連 性 がありますが 実 際 には 乖 離 しているところもあります その 観 点 から キャメロン 先 生 がおっしゃった 点 が 重 要 かと 思 いました 52

54 すなわち 一 般 的 な 協 力 例 えウクライナとか 中 東 における 外 交 的 協 力 や 災 害 復 旧 等 に 関 しては 積 極 的 に 協 力 すべき しかしながら EUの 東 アジアの 安 全 問 題 への 関 与 に 関 してはそんなに 高 い 期 待 を 持 たないでくれ ということです これは 伝 統 的 な 安 全 保 障 の 話 をしているんだと 思 います それから 法 の 支 配 等 のリベラルなアジェンダに 関 しても 日 本 ではその 重 要 性 に 関 しましては 一 般 的 な 同 意 はあると 思 うんですけれども 鶴 岡 さんがおっしゃったアウェアネスの 問 題 実 際 の 認 識 は 必 ずしも 高 くは ないと 思 うわけです それはなぜだろうかということについて 考 えてみる 必 要 があると 思 います 振 り 返 ってみれば 1970 年 代 の 福 田 ドクトリンというのがありました これは 東 南 アジア 外 交 に 関 する ものです それから 総 合 安 全 保 障 や 人 間 の 安 全 保 障 が 強 調 されたこともありました これらは 全 て リベラ ルインターナショナリズムに 基 づく 日 本 の 対 外 的 な 立 場 だったと 思 います 1990 年 代 に 憲 法 改 正 の 議 論 が ある 種 市 民 権 を 得 たのも それが 湾 岸 戦 争 での 失 敗 を 教 訓 にした 国 際 主 義 を 背 景 にしていたからでした しか し 現 在 多 くの 人 がリベラルな 問 題 を 考 えるとき 中 国 問 題 に 囚 われた 伝 統 的 安 全 保 障 へのこだわりがどこかに あるのかと 思 います 日 本 と EU は リベラルな 国 際 主 義 に 基 づき 協 力 を 深 める 関 係 にあるわけですが 伝 統 的 安 全 保 障 での 協 力 は 期 待 できないというキャメロン 先 生 の 発 言 をうかがって そうした 錯 綜 した 日 本 側 の 状 況 が 気 になった 次 第 です それでは メイヤー 先 生 にまず 最 初 にお 願 いしましょう クロード メイヤー 議 長 ありがとうございます 私 たちはシンポジウムも 終 わりに 近 づいているという ことで 少 し 日 本 とEUとの 間 の 協 力 について 話 をしようと 思 います というのは 私 たちの 国 であり 組 織 で あるEUの 協 力 をもとにして 平 和 に 貢 献 したいというのであれば 軍 事 だけではなくて 文 化 や 価 値 観 倫 理 教 育 といった 分 野 も 含 める 形 で 協 力 の 範 囲 を 広 げていかなければならないということになります 教 育 は 非 常 に 重 要 です 今 こそ 経 済 外 交 安 全 保 障 といったところに 協 力 をするだけではなく 次 の 世 代 を 育 てていくためには 教 育 における 協 力 が 重 要 だということは 間 違 いありません 私 の 個 人 的 な 話 をさせてい ただきますと 自 分 の 授 業 は 英 語 で 行 われ 約 15ぐらいの 国 籍 の 異 なる 学 生 たちが 勉 強 しております この 中 で 一 番 重 要 なのはフランス 人 よりも 中 国 人 が 多 いということです 日 本 人 が 来 るのは2 年 に1 回 ぐらいです 日 本 の 学 生 たちというのは 海 外 留 学 に 最 近 興 味 がないと 特 に80 年 代 90 年 代 に 比 べると 海 外 留 学 に 興 味 がないことかもしれませんが 中 国 人 は 一 番 数 が 多 いわけです 今 ヨーロッパでうまくいっている 方 法 について 話 をしてみようと 思 います 欧 州 においてはうまくいかな いことが 多 いんですけれども 唯 一 うまくいっていることがあります これはエラスムスという 交 換 プログラ ムです 大 学 間 だけではなく 政 府 からのインセンティブもあります ですから 似 たような 交 流 プログラムを EUと 日 本 との 間 でやったらどうでしょうか 交 流 が 深 まるというだけではなく 次 の 世 代 をここで 育 成 する ことができると 思 うからです 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございました 安 全 保 障 の3つの 分 野 の 話 をしましたが もう1つの 分 野 が ありました 社 会 教 育 価 値 観 といったことに 関 して4つ 目 の 領 域 を 提 示 してくださってありがとうございま した 中 西 先 生 どうぞ 中 西 寛 3つの 点 について 話 をします 最 初 のものは 日 EUの 協 力 というのはとてもお 互 いに 似 たところがあるし 歴 史 的 にも 長 い 関 係 があるし サミットなどでもよい 宣 言 が 出 ているにもかかわらず 幾 つか 難 しい 点 があるということです キャメロン 先 生 がおっしゃっていたように 問 題 の1つはEUが 細 分 化 されている 日 本 とコミュニケーションを 持 つ 上 で あまりにもたくさんのチャンネルがEUの 中 にあるということだと 思 います それは 事 実 であるし それを 今 変 えることはできないわけですが しかし EUの 政 策 決 定 の 複 雑 な 様 相 というのが 日 本 にとっての1つの 問 題 でもあります 特 にEUとヨーロッパ 各 国 との 間 の 協 力 を 深 める 上 での 問 題 となっています ですから 日 本 のほうもどうやったらこの 状 況 をよりよくできるかということを 理 解 しなければならないし EU 側 も 日 本 53

55 に 対 してどうやったらこれを 改 善 できるかということに 関 してのヒントをいただけたらと 思 います それが1 点 目 2 点 目 と3 点 目 これは 両 方 ともどうやって 今 の 世 界 状 況 を 理 解 したらいいかということです 地 域 の 協 力 だけではなくもっとグローバルな 視 点 でやるべきだと 考 えるわけです 世 界 を 見 るときに 世 界 のバランス オ ブ パワーを 見 るべきだと 思 います アメリカ 中 国 はもちろん 超 大 国 です EU 日 本 ロシア インド そしてそのうちブラジル こういったところも 程 度 は 低 いですけれども 超 大 国 になり 得 るということになる わけです 例 えば 私 たちがロシアのことを 考 えた 場 合 ロシアをヨーロッパだけの 国 ということは 言 えません 私 たちはロシアということを 考 えたときには 世 界 の 超 大 国 になり 得 るわけだし 経 済 とエネルギーというと ころで 大 きな 影 響 力 がある また 東 アジアの 政 治 にも 影 響 力 があることを 考 えていかなければならないし その 反 対 も 見 るわけです 日 中 の 関 係 もヨーロッパに 対 して 影 響 がある グローバルなバランス オブ パワーを 見 たときにEUと 日 本 の 間 には 共 通 項 が 多 いです 例 えばプーチン 大 統 領 は 悪 い 人 かもしれないけれども しかしながら プーチン 体 制 をどうするのかということなしに 対 応 は 決 められないので そうしたテーマは 日 欧 共 通 で 話 し 合 うことができるかもしれません ウクライナ 情 勢 につ いてもその 影 響 についても 話 し 合 うことができると 思 います 3つ 目 のポイントです グローバルなガバナンスの 観 点 です セーデルベリ 先 生 がおっしゃっていたことは 非 常 におっしゃるとおりだと 思 います 特 に 世 界 的 に 中 東 とアフリカ この 地 域 はEUにとっても 日 本 にとっ ても 懸 念 材 料 となっています ということは 共 同 してまたお 互 いに 補 完 することで 対 処 していくことができる かもしれません 例 えば 共 同 開 発 をして 新 しいエボラ 出 血 熱 そうしたウイルスに 対 抗 するための 薬 品 の 共 同 開 発 といったところはできるのかもしれません また 日 欧 もっとグローバルに 視 点 を 広 げてグローバルな 不 安 定 さ 例 えば 中 東 イスラム 教 過 激 派 から 来 る 懸 念 またはアフリカの 低 開 発 の 状 態 または 気 候 変 動 などの 新 しい 問 題 といったところに 対 抗 するために 日 本 と 東 アジアとヨーロッパと 協 力 することができるのではないか グローバルな 視 点 を 持 って 協 力 関 係 を 築 くことができるのではないかと 思 います 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございます グローバルな 視 点 を 取 り 入 れてくださってありがとうございま した ヘミング 先 生 どうぞ ジョン ヘミング こんにちは 改 めまして 非 常 に 興 味 深 いお 話 をありがとうございました 私 はイギリス の 観 点 から 少 し 話 をしたいと 思 います 日 英 のインテリジェンス サイバー 面 での 協 力 についてです まずは 東 京 サイドで 変 わっていく 必 要 がある と 思 います すぐに 成 果 が 見 られると 思 います また 人 道 面 での 取 り 組 みも 可 能 だと 思 います これも 既 に 実 績 があります 英 国 国 防 省 は 日 本 ともっと 協 力 したいと 考 えており これもすぐに 成 果 が 得 られると 思 いま す 私 は 労 働 党 のシャドーガバメントに 携 わっていたことがあるんですけれども 私 が 唯 一 EUが 賢 明 だと 思 っ たのは セーデルベリ 先 生 の 東 南 アジアにおける 海 洋 問 題 についてのお 話 の 繰 り 返 しになりますが 日 英 とも に 非 常 に 深 い 関 心 があります 両 国 にとってシーレーンが 封 鎖 されたらどのくらいの 打 撃 になるかは 容 易 に 想 像 できることです イギリスは 軍 事 的 関 心 はあまりありませんが 例 えば 沿 岸 警 備 隊 に 対 するキャパシティ ビルディングを 行 うことができると 思 います 国 連 海 洋 法 条 約 (UNCLOS)についてほとんど 知 らない 人 が 多 いです 名 前 は 知 っているけれども ど んな 責 任 を 各 国 が 担 っているのか どんな 権 利 を 持 っているのかということをほとんど 知 らない これに 対 し て EUはソフトパワーとして 法 的 な 整 備 支 援 を 行 うことができると 思 います それから ロシアについては EUも 日 本 もさまざまな 観 点 からやりとりをしなくてはならないわけですけれども ロシアを 窮 地 に 押 しやっ てはいけない 中 国 ロシアという1つのブロックをつくってはならないのです ヨーロッパと 日 本 では 認 識 54

56 も 関 心 事 とも 違 いますので 両 者 間 で 調 整 し 一 枚 岩 となってプーチン 体 制 に 太 刀 打 ちしていかなくてはなら ない ロシアが 中 国 陣 営 に 入 るかどうかわかりませんけれども そうでないとしても ルールベースの 統 治 を していくためにどうすればいいのかについては 協 力 できると 思 います 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) あと3 人 手 が 挙 がっていらっしゃいます では 羽 場 先 生 お 願 いします 羽 場 久 美 子 ありがとうございます 質 問 させていただきます グローバルパートナーとグローバルパワー との 関 係 ナショナリズムとアイデンティティの 問 題 についてです キャメロン 先 生 と 渡 邊 先 生 にお 伺 いしたいのですが おっしゃるとおりだと 思 うのです キャメロン 先 生 も 渡 邊 先 生 も EUと 日 本 がグローバルパワー またグローバルパートナーであるということ これはそのとお りだと 思 いますし 多 国 間 の 大 国 として21 世 紀 にうまく 機 能 していくことができるということはそのとおり だと 思 います しかし その 一 方 で21 世 紀 においてウクライナでもスコットランドでもカタロニアでも ナ ショナリズムの 台 頭 ナショナル アイデンティティに 対 する 希 求 というのがあると 思 います また 新 しい 国 家 を 構 築 していこう 建 設 していこうという 動 きがあります また 人 道 的 な 世 界 においても 例 えば 移 民 の アイデンティティの 問 題 が 出 てきています ですので 質 問 としては こうしたナショナルリズムの 問 題 を2 1 世 紀 にどのように 解 決 していけばいいのでしょうか これはアイデンティティですとか 新 しい 国 を 建 設 する ということにかかわってくるわけです 非 常 に 大 きな 問 題 かもしれませんし 日 本 にとっては またアジアにとっては 大 きな 教 訓 となり 得 ると 思 う のです 同 じようなナショナリズムの 台 頭 アイデンティティに 対 する 希 求 が 東 南 アジア 東 アジアでも 出 て きているわけですから 我 々は 民 主 的 また 人 道 的 な21 世 紀 の 国 家 をつくるという 中 で こういう 問 題 をグ ローバルパートナーとしてどのように 解 決 していけばよろしいのでしょうか 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございます キャメロン 先 生 渡 邊 先 生 お 名 前 が 上 がっておりまして 先 に 質 問 を 全 てお 受 けしてから 答 えていただこうと 思 います ほかに 質 問 緊 急 な 質 問 がないようでしたらば ここの 時 点 で 質 問 の 受 付 は 終 了 したいと 思 います では 新 田 先 生 お 願 いします 新 田 容 子 皆 様 示 唆 に 富 んだプレゼンテーションをありがとうございました 幾 つかコメントをさせて 頂 きます 皆 様 方 のフィードバックをお 願 いしたいと 思 いますが 特 にEUのキャメロン 先 生 シモン 先 生 添 谷 先 生 からもお 願 いしたいと 思 います 安 全 保 障 の 日 欧 関 係 については 実 際 に 実 績 があることで 何 かきっかけが 必 要 お 互 いにその 関 心 を 持 って 特 に 安 全 保 障 の 分 野 ではその 協 力 するためのきっかけが 必 要 ということが 言 わ れていたと 思 いますけれども 例 えばサイバーセキュリティは 非 常 に 大 きな 問 題 でありますし また 技 術 で すとかセキュリティの 問 題 にとって 非 常 に 大 きな 問 題 だと 思 います 私 も 先 日 EUアジア 太 平 洋 地 域 のサイ バーセキュリティの 会 議 に 参 加 してまいりました 特 に 軍 事 の 観 点 からの 協 力 についての 議 論 だったんですけ れども 例 えば 紛 争 管 理 または 危 機 管 理 をどうするかという 話 でした 従 って 我 々はほんとうにお 互 いに 関 心 を 持 って きっかけを 持 って 協 力 をしていかなくてはならないと 思 いますが 既 にそれは 存 在 していると 思 います そして アメリカと 日 本 との 間 の 同 盟 日 米 同 盟 はEUともフランスともイギリスとも 対 話 という のは 既 に 進 んでおりますし イスラエルなどの 国 々 インド オーストラリアとも 議 論 は 進 んでおります ど のようにして 安 全 保 障 協 力 を 日 欧 で 進 めていくかについては 同 じような 考 え 方 を 持 ってアプローチをしてい く 考 え 方 がつまり 価 値 観 を 共 有 していることを 活 用 できると 思 います いわゆるノブレス オブリージュと いいますか 価 値 観 を 共 有 していることを 活 用 することができると 思 います 海 上 での 協 力 もシンガポール その 地 域 での 協 力 関 係 を 考 えるというのも 非 常 に 現 実 的 実 践 的 だと 思 います 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) 私 が 後 でお 聞 きしたいと 思 っていた 質 問 と 今 の 発 言 は 関 係 していると 思 いますので 今 申 し 上 げたいと 思 います キャメロン 先 生 がおっしゃったように 首 脳 会 談 声 明 アクションプラン 等 がす でにたくさんあります それらの 中 に 今 ここで 話 していることは 大 方 含 まれているかと 思 います 相 互 理 解 55

57 相 互 協 力 ということも 含 めて 既 に 入 っていると 思 います では 言 葉 だけではなく 日 欧 の 間 でこの 協 力 関 係 を 実 際 に 進 めて 実 現 するためにはどうしたらいいでしょうか 1つのアプローチとしては 何 かのトリガーがないといけないのか 最 終 的 にはこのセッションが 終 わるま でにその 点 を 皆 さんにも 考 えていただきたいと 思 います では マリーさん 津 守 先 生 そしてその 後 発 表 者 から 何 かあればお 願 いします マリー セーデルベリ 今 プレゼンターから 回 答 させていただければと 思 います まず 中 西 先 生 に 御 礼 申 し 上 げます グローバルの 不 安 定 についておっしゃいました この 領 域 では 予 防 ということが 必 要 だと 思 い ます 何 かトリガーがあってから あるいは 危 機 紛 争 が 起 こってから 管 理 するというのではなく そもそも 危 機 が 起 きることを 回 避 することができれば それがベストだと 思 います そこで 先 生 の 質 問 に 対 してなんですが 今 まで 実 際 に 何 も 起 こってこなかったのはなぜなのかということで すが あまりにも 幅 広 くて 何 をすべきなのか 具 体 的 に 特 定 できなかった そのことによって 何 も 起 こらなか ったんだと 思 います さらに1つ 提 案 をさせてください ルールに 基 づいてということですが これはEUのあるいは 日 欧 の 協 力 関 係 の 基 礎 をなす 部 分 ですが どのようにしてルールあるいは 規 範 を 広 げるか あるいは 法 律 を 広 げるかとい うことをよりグローバルな 社 会 を 考 慮 した 上 で 考 えていくべきだと 思 います メイヤー 先 生 の 質 問 に 戻 りますが 教 育 が 重 要 だと 思 います 確 かに 交 換 交 流 プログラムも 必 要 だと 思 いま す そういったものを 通 して 同 じ 価 値 観 あるいは 同 じ 規 範 や 法 律 ルールを 広 めていく 上 で 非 常 に 重 要 だと 思 います しかしながら 調 査 研 究 分 野 も 重 要 だと 思 います 現 段 階 でいろいろな 研 究 が 日 欧 の 間 で 行 われてい ます しかしながら 技 術 分 野 が 多 いです もちろんそれも 重 要 です しかしながら 忘 れてはならないのは 規 範 あるいは 法 律 ルールに 関 する 研 究 であり そしてそれをどのように 普 及 させるかということです その 領 域 においては 日 欧 の 間 で 全 く 研 究 が 行 われていません しかしながら いろいろできることがある 領 域 でも あると 思 います 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございます 津 守 先 生 お 願 いします 津 守 滋 津 守 です 1つの 提 案 をしたいと 思 います この 議 論 の 流 れにうまく 乗 るかどうかわかりません が どうもヨーロッパとアジアの 関 係 を 見 てみると 経 済 先 行 経 済 的 利 益 が 中 心 になっているんじゃないか そういう 感 じを 受 けるわけでありまして 例 えばドイツのメルケル 首 相 は7 回 も 中 国 に 行 っている その 主 た る 目 的 は 経 済 利 益 の 獲 得 だろう 他 方 日 本 には 洞 爺 湖 サミット 以 来 1 回 も 来 ていない ヨーロッパと 日 本 とい う2つの 文 明 間 の 間 の 対 話 がないんじゃないか 個 々の 分 野 では 経 済 にしろ 安 全 保 障 にしろ いろいろな 協 力 は 進 んでいますし 今 後 もどういうふうに 協 力 していくか きょうもいろいろなアイデアが 出 ましたが これ からもいろいろな 知 恵 は 浮 かんでくる しかしヨーロッパ 文 明 と 日 本 文 明 の 間 の 対 話 は 一 体 どうなっているの か 日 本 は 明 治 以 来 ヨーロッパを 手 本 にして 近 代 化 を 進 めてきました 戦 後 は 経 済 的 な 競 争 相 手 としてヨー ロッパに 相 対 してきたと 思 うんですが この 辺 で 一 度 2つの 文 明 を 総 括 して しかもその 間 の 対 話 を 進 めて そしてその 相 互 理 解 を 深 めるというような 試 みをしてはどうか 日 本 とイランとの 間 では 文 明 間 の 対 話 という ことをかなりの 期 間 続 けてきまして 一 定 の 成 果 を 上 げている イランと 状 況 は 違 いますが ヨーロッパの 間 でもそういうふうな 太 いチャネルの 対 話 が 必 要 ではないかと 思 います 以 上 です 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございます どなたか 今 の 文 明 的 対 話 がないことに 関 して 特 にヨーロッパの 方 からのコメントがいただければ 大 変 ありがたいと 思 います それでは プレゼンターの 方 でここで 何 か 発 言 したい 方 がいたらばどうぞ シモン 先 生 その 後 キャメロン 先 生 お 願 いします ルイス シモン プレゼンターも 含 めて 何 人 の 方 がおっしゃったことなんですが 先 ほどの 質 問 にも 関 連 し ていると 思 います 日 本 も 理 解 していると 思 うんですが 重 要 なのはヨーロッパとEUを 区 別 する 必 要 がある 56

58 ということです 特 に 安 全 保 障 に 関 しては 区 別 する 必 要 があると 思 います フレイザー 先 生 がおっしゃることに 私 も100% 同 意 なんですが EUは 安 全 保 障 に 関 してはアジア 太 平 洋 地 域 に 関 与 することはありません アジア 太 平 洋 地 域 ではなく EUはほかの 地 域 にも 関 与 していきません 特 に 英 仏 はそれを 既 に 認 識 しています ハードな 安 全 保 障 について 考 えてみると 日 本 が 欧 州 諸 国 でできるこ とはたくさんあると 思 います しかしながら それは 主 に2カ 国 間 またNATOとの 関 係 で 行 われています 既 に 日 英 の 安 全 保 障 協 定 について また 日 本 とNATOの 協 力 関 係 についても 言 及 がありました 日 本 とフラ ンスの 協 力 関 係 も 非 常 に 重 要 です また 日 本 は 最 近 スペインともMOUを 交 わしています さらにまた イ タリアとの 間 でももし 今 ないとすれば 検 討 していると 思 います EUとは 例 えば 民 間 技 術 のデュアルユースの 領 域 でできることがあると 思 います セーデルベリ 教 授 がシンガポールのReCAAPの 話 をされました シンガポールには 海 上 のサーベイラン スのための 情 報 共 有 センター(ISC)があり NATOも 含 めてヨーロッパはかなり 深 く 関 与 しています EUはそこでまだできることがあると 思 います また 日 本 ともそこで 協 力 ができると 思 います 具 体 的 なこ とを 考 えてみますと インド 洋 地 域 がヨーロッパと 日 本 の 協 力 ができる 非 常 によい 中 間 点 だと 思 います イン ド 洋 はエネルギー 安 全 保 障 経 済 繁 栄 にとって 重 要 な 地 域 です インド 洋 での 協 力 は 海 上 安 全 の 分 野 でも 必 要 だと 思 います 情 報 偵 察 サーベイランス 海 上 のパトロールにおいても 協 力 できると 思 います それは 軍 事 面 非 軍 事 面 の 要 素 があると 思 います 軍 事 資 産 を 非 軍 事 レベル 例 えば 教 育 に 対 して 使 うことができる と 思 います 海 賊 についても 同 様 です シンガポールは 一 例 ですが 海 上 の 施 設 を 使 って 海 上 の 安 全 を 確 保 することができると 思 います シンガ ポールだけではなくジブチも 非 常 に 重 要 だと 思 います ジブチはインド 洋 の 西 側 に 位 置 しており フランスや アメリカは 恒 久 的 な 施 設 を 持 っております EUもNATOもジブチにかなり 依 存 しています 日 本 も 施 設 を 持 っています また 英 米 はここに 基 地 を 持 っておりますし 地 理 的 に 見 てもインド 洋 はヨーロッパと 日 本 と の 間 のクロスロードであり シンガポールもそうなっていくと 思 います 日 本 とヨーロッパにおいて ワーキ ング グループのレベルでいいと 思 うんですけれども 例 えばインド 洋 における 海 洋 安 全 保 障 に 関 するものを つくってはどうでしょうか 以 上 です 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) キャメロン 先 生 どうぞ フレイザー キャメロン 100%ルイス 教 授 が 言 ったことに 同 意 します 安 全 保 障 協 力 について 日 本 を パートナーとして 考 えた 場 合 日 本 は 民 主 主 義 であり 法 の 支 配 人 権 を 遵 守 しております 日 本 はもっと 国 際 コミュニティにおいて 声 を 出 していくべきだと 思 います パキスタンやミャンマーについては 国 連 人 権 委 員 会 でひどい 記 録 がありますが アジアでは 人 権 の 問 題 があるわけです こうした 人 権 等 の 問 題 について 日 本 はもっと 声 を 上 げ 意 見 を 出 していくべきだと 思 います それから 羽 場 先 生 がおっしゃっていたことなんですけれども この 質 問 に 関 しては 別 に 解 答 があるわけで はないんですが やはりメカニズムをつくればよいのだと 思 います こうしたメカニズムが 継 続 的 に 続 いてい るおかげで スコットランドでは45%の 国 民 が 独 立 といったわけですけれども ベルリンでもフランダース でも 同 じことが 起 きるのではないかと 思 います これこそが 現 代 問 題 であるわけです 幾 つものアイデンティ ティというものがあり 一 人 の 人 間 で1つのアイデンティティがあるのではない スコットランド 人 でもあり ヨーロッパ 人 でもあり また 例 えばドイツ 人 でもヨーロッパ 人 でもあるというようにいろいろなアイデンティ ティを 持 っているわけです 重 要 なのはこうしたアイデンティティの 問 題 を 平 和 的 に 解 決 できるような 政 治 的 状 況 を 創 りだすことです EUは 国 境 をなくしたわけですから 少 なくとも 自 由 に 移 動 はできます しかし 国 ができるというのであれば それを 平 和 な 方 法 でつくらなければならない なぜならば これまで 歴 史 を 見 てもどのような 国 でも 戦 争 とか 57

59 暴 力 によって 独 立 しているわけです 一 番 最 近 の 例 としては1990 年 代 のバルカン 半 島 がそうです しかし よい 例 としては 平 和 裡 に 独 立 したチェコの 例 もあると 思 います 日 本 はアジアの 中 で 非 常 に 統 一 的 なところ があると 思 います 中 国 はチベットがありますので 単 一 とも 言 えず ちょっと 違 うかもしれません 多 文 化 主 義 というものがあります 例 えばスウェーデンは 来 年 10 万 人 の 新 しい 移 民 を 受 け 入 れます 10 万 人 です これを 日 本 に 置 きかえたらどうなるでしょうか 多 分 500 万 人 ぐらいの 移 民 を 受 け 入 れるという ことになると 思 います 移 民 に 対 しては 国 によっていろいろな 政 策 を 持 っていますが 多 文 化 を 許 容 するメカ ニズムが 必 要 です もちろんこの 移 民 政 策 というのはそれだけでも 非 常 に 重 要 な 政 策 ですが アイデンティテ ィの 問 題 を 解 決 するために もっとナショナリズムを 重 視 するのか 自 由 で 寛 容 な 政 策 をとるのか というこ とがあると 思 います 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) では 発 表 者 の 方 どうぞ 渡 邊 啓 貴 羽 場 先 生 の 質 問 に 答 えたいと 思 います まず そもそもそれは 定 義 をするのが 難 しいコンセプトであるということです ナショナリズムのコンセプ トには 例 えば 超 右 翼 とか 普 通 の 右 翼 とか 一 般 的 なナショナリズムもあるわけです ウクライナの 問 題 を 取 り 上 げてみても 簡 単 にナショナリズムという 言 葉 で 括 ることができない 次 にナショナリズムと 国 際 秩 序 の 正 義 との 矛 盾 です 国 際 法 を 尊 重 するのかナショナリストのクリミアの 動 き を 容 認 するのかということはときに 矛 盾 する これはEUがクリミアの 人 権 を 尊 重 しているけれども しかし 国 際 法 も 尊 重 しなければならない そういうジレンマに 直 面 することは 多 い 矛 盾 だが そうしななければ 戦 争 になってしまう 国 際 秩 序 が 崩 壊 するからです それが 現 実 です したがってこのジレンマの 間 でどう 妥 協 していくのか そこに 解 決 があると 思 います それが 私 の 答 えです この 矛 盾 した 状 況 を 克 服 するために 我 々が 日 本 人 として 何 ができるか または 日 本 人 として グローバルプ レーヤーとして 日 本 が 何 ができるか 私 の 答 えは 特 別 なものではありません ヨーロッパの 人 たちはOSCE というフレームワークで 協 力 をしているわけです そして 日 本 もこのOSCEのパートナーメンバーです その 枠 組 みの 中 で 私 たちは 協 力 をすることができる そして 問 題 解 決 の 進 展 を 可 能 とすることができるという ことになります この 大 きな 問 題 を 解 決 していく 上 で 私 はそんなに 悲 観 的 ではありません 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) ありがとうございます では 鶴 岡 さん 鶴 岡 路 人 EU 日 本 との 関 係 を 考 えてみると ほんとうにメリットがなければその 関 係 を 真 剣 に 考 えなく てもいいわけですが 実 際 にたくさんのことが 達 成 できるからこそ その 協 力 関 係 を 考 えなければならないわ けです アジェンダ 上 の 項 目 というのはもう 明 らかです そこにどうやって 人 々の 注 意 を 引 くのかということ が 難 しいわけです 私 の 論 文 の 中 で 取 り 上 げたのは エクスペクテーション デシフィットと 呼 ばれるもので す 日 本 人 側 だけではなくて つまり 日 本 からヨーロッパ 側 だけではなくてヨーロッパから 日 本 に 対 する 期 待 の 欠 如 というものがあるということです ということで 安 全 保 障 といったことを 考 えると 日 本 においてはい まだに 多 くの 人 たちがヨーロッパというのはこの 安 全 保 障 とか 政 治 という 意 味 で ここにほんとうにヨーロッ パが 関 係 あるのかということを 疑 問 に 思 っている 人 がいると 思 います ただ その 考 え 方 はやっと 今 変 わりつつあると 思 います 特 に 日 本 の 周 りの 安 全 保 障 が 変 わっていることに よって 日 本 人 がより 多 くのパートナーがいなければ この 日 本 の 周 りの 安 全 保 障 の 問 題 が 解 決 できないとい う 考 え 方 が 出 てきたんだと 思 います そのパートナーの 中 にはヨーロッパが 入 っています なぜヨーロッパが 重 要 なのか しかし 多 くの 人 たちをまだまだ 説 得 しなければならないので 私 自 身 はなぜヨーロッパが 重 要 かというこ とを 多 くの 人 たちに 説 得 しようとしているんですけれども なかなか 成 功 していないので やっぱりみんなに 説 得 してもらわないといけないと 思 います 1つの 問 題 は 日 本 がハードセキュリティだけ この 地 域 のハー 58

60 ドセキュリティだけを 見 ているのであれば フレイザー 氏 やルイスさんがおっしゃったように ヨーロッパは そんなことをやるつもりはない 直 接 的 に 軍 事 で 介 入 するつもりはないということになるわけです 重 要 なのは 日 本 は 別 に 今 戦 争 をしているわけではありません ですから 別 にヨーロッパにハードセキュ リティを 何 も 支 援 を 頼 む 必 要 はないということになります もう1つ 最 後 ですけれども だからこそやはり 特 に 日 本 の 観 点 からどんな 分 野 でヨーロッパと 協 力 できるの か ヨーロッパの 優 位 性 はどこなのか 経 験 とか 影 響 力 が 強 いところはどこなのかということを 見 きわめる 必 要 があると 思 います 例 えばアフリカはそうだと 思 います 日 本 はアフリカについてそれほどの 知 識 を 持 って いません ですが ヨーロッパはさまざまな 理 由 から 各 国 でアフリカでのプレゼンスが 長 かったということも あります ですから そういったところで 日 本 のアフリカにおける 存 在 とか 関 与 について ヨーロッパのほう が 自 然 なパートナーとしてなり 得 るということもあるかもしれません 添 谷 芳 秀 ( 議 長 ) 日 欧 協 力 がなぜ 思 うように 実 現 していないのか そしてどのように 今 後 前 進 できるのか ということについて 考 え 続 けることが 大 事 だと 思 っております 既 にヒントとして 幾 つか 出 ていると 思 いま す 鶴 岡 先 生 も 伝 統 的 な 安 全 保 障 にこだわり 過 ぎているということを 日 本 についておっしゃっておりましたし キャメロン 先 生 も 欧 州 が 東 アジアの 安 全 保 障 に 関 与 することをあまり 期 待 すべきではないとおっしゃいました 要 はやはり 中 国 なんだと 思 います 中 国 は 誰 にとっても 重 要 ヨーロッパにとっても 重 要 なんだと 思 います どれくらい 重 要 なのか 中 国 の 台 頭 にどのように 対 処 するのか どんな 戦 略 を 策 定 するのか これについてや はり 短 期 的 な 脅 威 にあまりにも 日 本 の 場 合 は 目 が 向 いてしまっているということで 日 欧 の 長 期 的 総 合 的 安 全 保 障 の 協 力 についてあまり 考 えがいっていないかもしれません もう1つ お 話 を 聞 いていて 思 っていたのは オーストラリアと 日 本 の 関 係 です 日 豪 安 全 保 障 協 力 宣 言 が 2007 年 に 締 結 されております ACSA(Acquisition and Cross Servicing Agreement)も2010 年 に 批 准 されています これはとりわけ 日 本 にとって 安 全 保 障 政 策 の 大 きな 前 進 だったと 思 います でも ほとん どの 人 はそのようには 見 ていません 実 は 日 豪 ACSAは 日 本 がアメリカ 以 外 で 初 めて 締 結 したものである わけです もちろんと 対 米 と 対 豪 では 内 容 は 全 く 異 なり オーストラリアに 対 するものは 災 害 救 助 ですとかヒ ューマンセキュリティとかの 非 伝 統 的 な 安 全 保 障 協 力 であって いわゆる 安 全 保 障 上 の 伝 統 的 な 協 力 というと ころは 書 いてありません しかしながら だからこそかもしれませんけれども あまり 取 り 上 げられていない んです ですけれども 本 来 それは 重 要 な 進 展 であり もっと 取 り 上 げられるべきだと 思 います 同 じことが 日 本 とEUの 関 係 でも 言 えると 思 います そのことを 日 本 側 も 欧 州 側 も 今 日 の 対 話 をもとに まずみずからを 顧 みていただければと 思 います 本 日 は 非 常 に 有 意 義 な 議 論 ができたと 思 います 石 川 大 使 何 か 最 後 にありますでしょうか 石 川 薫 ありがとうございました 研 究 者 大 学 の 先 生 の 皆 様 方 参 加 された 皆 様 非 常 に 長 い 午 後 だっ たかと 存 じますが お 陰 様 で 非 常 に 充 実 した 建 設 的 な 議 論 が 行 われました ここで 3 人 の 同 時 通 訳 者 大 坪 様 北 島 様 斉 藤 様 の3 人 にまず 感 謝 したいと 思 います どうもありがと うございます ( 拍 手 ) 帰 国 される 皆 様 方 におかれましては 道 中 お 気 をつけてお 帰 り 下 さい 日 本 からの 先 生 方 また 参 加 者 の 皆 様 にお 忙 しい 中 ずっとおつき 合 いいただきまして 重 ねてお 礼 申 し 上 げます 了 59

61 ( 注 ) 本 速 記 録 は 2014 年 11 月 21 日 ( 金 )に 開 催 された 国 際 シンポジウム 日 欧 が 創 る 未 来 - 法 の 支 配 と 繁 栄 を 目 指 して の 議 論 をとりまとめたものである なお 本 文 は 発 言 者 の 使 用 言 語 の 違 いの 理 由 により 発 言 者 全 員 の 確 認 をと ることが 不 可 能 であったため 日 本 国 際 フォーラム 事 務 局 の 責 任 において 再 生 編 集 されたものである 60

62 Ⅲ. 巻 末 資 料

63 1 Biographies of the Panelists Speakers UTO Takashi Parliamentary Vice-Minister for Foreign Affairs Graduated from National Defense Academy of Japan in Joined Japan Air Self-Defense Force and worked at Misawa Air Base, Wakkanai Vice-Camp, and Kasuga Air Base in the same year. Elected to the House of Councillors for the first time in Concurrently serves as member, Committee on Diplomacy and Defense, Director, Special Committee on Nuclear Power Issues, and member, Commission on the Constitution Jonathan HATWELL Deputy Head of Delegation, Delegation of the European Union to Japan Graduated from School of Slavonic and East European Studies, University of London in Served as Head of Political & Public Affairs, European Commission Delegation to Canada( ), Head of Unit-Japan, Korea, Australia and New Zealand, Directorate-General for External Relations, European Commission( ), Head of Division - Japan, Korea, Australia and New Zealand, Asia and Pacific Department, EEAS( ), and Head of Division Regional Issues for the Americas, Americas Department, EEAS( ). ITO Kenichi President, JFIR Graduated from Hitotsubashi University and joined Ministry of Foreign Affairs in Studied at GSAS of Harvard University. Served in Japanese Embassies in Moscow, Manila and Washington and also as Director of First Southeast Asian Division until Since then he served as Tokyo Representative of CSIS ( ) and professor of international politics at Aoyama Gakuin University ( ). He has been President of Japan Forum on International Relations (JFIR) since it was founded in 1987 and now concurrently serves as Chairman of Global Forum of Japan (GFJ) and Council on East Asian Community (CEAC). He is Professor Emeritus and holds Honorary Doctorate in International Relations. European Panelists Patrick KOELLNER Director GIGA Institute of Asian Studies Graduated from Konstanz University. Received M. A. in the Study of Contemporary Japan from the University of Essex and Ph. D in Political Science from Humboldt University of Berlin. Served as Academic Director at Hamburg International Graduate School for the Study of Regional Powers and Head of GIGA Research Programme 1. Concurrently serves as Member of the executive board of European Alliance for Asian Studies and Member of the advisory board of Instituts für Ostasienwissenschaften, University of Duisburg-Essen. 63

64 Ruth HENIG Member of House of Lords, Britain Graduated from Bedford College, London in Received Ph. D from Lancaster University in Served as Head of History Department at Lancaster University ( ), Dean of Arts and Humanities at Lancaster University ( ) and County Councillor at Lancashire County Council ( ). Her major interests include Japan, China, Malaysia, and Thailand. Felix ARTEAGA Senior Analyst for Security and Defence, Elcano Royal Institute, Spain Received Ph. D in International Relations from Complutense University, a degree in Law from National Open University, a degree in Political Science from Complutense University, and a diplopma in National Security Management from Washington s National Defence University. Served as Advisor to the Cabinet for European Police and Justice Cooperation, Centre for Analysis, Guardia Civil, from 2002 to 2003 and Analyst, Research Unit on International Security and Cooperation, Complutense University, from 1998 to Claude MEYER Associate Professor, Institut d Études Politiques de Paris Graduated from INALCO, Paris School of Oriental Languages. Received M. A. in philosophy and sociology from Sorbornne University and Ph. D in Economics at E.H.E.S.S., Graduate School in Social Sciences, Paris University. Served as Deputy General Manager at Bank of Tokyo Group in Paris. Concurrently works as Senior Research Fellow, G.E.M. Sciences Po (linked to the Brookings Institution) and Member of the Scientific Committee, Europe-Asia Program, Sciences Po. Fraser CAMERON Director, EU-Asia Centre Received M. A. at the University of St Andrews and Ph. D at University of Cambridge. Served as a member of the British Diplomatic Service ( ), a European Commission advisor, Research Fellow at the University of Hamburg ( ) and a Lecturer in International Relations at the University of Kent ( ). Concurrently works as Adjunct Professor at the Hertie School of Governance in Berlin and Senior Advisor to the European Policy Center (EPC). Luis SIMON Research Professor, Institute for European Studies, Vrije Universiteit Brussel Graduated from London Metropolitan University in Received M. A. in European Politics from Sciences Po Paris in 2006 and Ph. D in Politics and International Relations from Royal Holloway, University of London in Served as Teaching Assistant of International relations at University of London and Co-ordinator of security and defence programme at Observatorio Para la Politica Exterior. Concurrently works as Advisor on Strategic Affairs at Office of the Spanish Minister of Defense. Marie SODERBERG Director, The European Institute of Japanese Studies Graduated from Stockholm University in Received Ph. D from Stockholm University, Institute of Oriental Languages. Served as Foreign Correspondent stationed in Tokyo for Svenska Dagbladet ( ), Program Director and News Reporter at Radio Stockholm ( ), and Associate Professor at European Institute of Japanese Studies, Stockholm School of Economics (1997-). Concurrently works as Guest Professor at Stockholm University and Chairman of the Executive Committee of EJARN (European-Japan Advanced Research Network). (In order of appearance) 64

65 Japanese Panelists NAKANISHI Hiroshi Professor, Kyoto University Received M.A. from Kyoto University in 1987 and studied in the doctor course of the History Department at the University of Chicago from 1988 to 1990 as Ph.D. candidate. Served as Associate Professor in Kyoto University since 1991 and as Professor since His major interests include rise of the global international history of the 20th century, with particular interest on Japanese foreign and security policy, and current Japanese foreign and security policy. He has been on the panel of several Governmental advisory committees, such as the Council on Security and Defense Capabilities in the New Era, which issued the final report in August 2010 and the Advisory Panel on Reconstruction of the Legal Basis for Security which issued the final report on May SOEYA Yoshihide Professor, Keio University Graduated from Sophia University in Received Ph.D. from the University of Michigan in Served as Assistant and Associate Professor ( ) and Director of the Institute of East Asian Studies ( ) at Keio University. Concurrently serves on the Board of Directors of the Japan Association of International Studies, and as Director of KEIO Center for Contemporary Korean Studies. Among his recent publications in English is A Normal Middle Power: Interpreting Changes in Japanese Security Policy in the 1990s and After, in Yoshihide Soeya, et.al., eds, Japan as a Normal Country?: A Country in Search of its Place in the World (Toronto: University of Toronto Press, 2011). MICHISHITA Narushige Professor, National Graduate Institute For Policy Studies (GRIPS) Received his Ph.D. from the Johns Hopkins University (SAIS) in Served as Senior Research Fellow, National Institute for Defense Studies (NIDS), Japan Ministry of Defense, and Assistant Counsellor, Cabinet Secretariat for Security and Crisis Management. Concurrently serves as Director, Security and International Studies Program, GRIPS. Author of North Korea's Military-Diplomatic Campaigns, (Routledge, 2009), and Hugging and Hedging: Japanese Grand Strategy in the Twenty-First Century, in Worldviews of Aspiring Powers (Oxford University Press, 2012). KIMURA Fukunari Professor, Keio University Graduated from the University of Tokyo in Received Ph.D. in Economics from University of Wisconsin-Madison in Served as Researcher, International Development Center of Japan ( ), Assistant Professor, State University of New York, Albany ( ), Associate Professor, Keio University ( ), Consultant, World Bank Institute, The World Bank ( ), Visiting Fellow, Crawford School of Economics and Government College of Asia & Pacific, Australian National University (2006), Senior Visiting Fellow, Malaysian Institute of Economic Research ( ), and President, Japan Society of International Economics ( ). Concurrently serves as Chief Economist, Economic Research Institute for ASEAN and East Asia (ERIA). 65

66 ISHIKAWA Kaoru Senior Executive Director/Director of Research, JFIR Graduated from University of Tokyo and joined the Ministry of Foreign Affairs in Studied at l Ecole Nationale d Administration in France. Served as Research Associate of International Institute of Strategic Studies (IISS), London and Minister-Counselor to France, G8 Summit foreign affairs Sous-Sherpa ( and ), Ambassador in charge of Civil Society (2002), Director General of Global Affairs Department ( ), Director General of Economic Affairs Bureau ( ), Ambassador to Egypt, Ambassador to the Arab League and then Ambassador to Canada. Also having served as Part time lecturer at Waseda University and Visiting Professor at the University of Tokyo. In addition to serving as Senior Executive Director of JFIR, he concurrently serves as President of Global Forum of Japan (GFJ), and Executive Vice-President of Council on East Asian Community (CEAC). ITOH Motoshige Professor, The University of Tokyo Graduated from the University of Tokyo in Received Ph.D. in Economics from University of Rochester, N.Y. in Served as Associate Professor, Tokyo Metropolitan University (1979), Associate Professor, Faculty of Economics, The University of Tokyo (1982), Professor, Graduate School of Economics, Faculty of Economics, The University of Tokyo (1996-present), President, National Institute for Research Advancement (NIRA) ( ), Dean, Graduate School of Economics and Faculty of Economics, The University of Tokyo ( ). Concurrently serves as Chairman, Reconstruction Promotion Committee. FUKUSHIMA Akiko Senior Fellow, The Tokyo Foundation Received M.A. in International Economy and International Relations from the Paul H. Nitze School of Advanced International Studies (SAIS), Johns Hopkins University in 1994 and Ph.D. in International Public Policy from Osaka University in Served as Director of Research, the National Institute for Research Advancement (NIRA) ( ), Senior Fellow, the Japan Foundation ( ), Visiting Professor, University of British Columbia Canada ( ), Adjunct Professor, Keio University ( ). Concurrently serves as a Member of the Advisory Panel on National Security and Defense, and co-editor of Global Governance magazine. WATANABE Hirotaka Professor, Tokyo University of Foreign Studies Graduated from Tokyo University of Foreign Studies in Received M. A. from Tokyo University of Foreign Studies in Completed his doctoral studies in international relations at the Université de Paris I Panthéon-Sorbonne in Entered Kyoto University of Foreign Studies as a full-time lecturer ( ), and served as Assistant Professor ( ). He also served as a Minister, Public Diplomacy at Japanese Embassy in France ( ), Editor in Chief, Cahiers du Japon ( ) and Magazine about Foreign Affairs, Gaikou (2011). Concurrently serves as Director, Institute of International Relations at Tokyo University of Foreign Studies, Editor in chief, French edition of nippon.com. TSURUOKA Michito Senior Research Fellow, National Institute for Defense Studies (NIDS) Graduated from Keio University and received a Ph.D. from King's College London. Served as a Special Adviser for NATO at the Embassy of Japan in Belgium ( ) and a Resident Fellow at the German Marshall Fund of the United States (GMF) (2009). After joining the NIDS in 2009, he also served as a Deputy Director of the International Policy Division, Ministry of Defense ( ) and a Visiting Fellow at the Royal United Services Institute (RUSI) in London ( ). He is concurrently a Research Fellow (part-time) at The Tokyo Foundation and has widely published on NATO, European foreign policy (particularly Europe-Japan/Asia relations) and nuclear policy. (In order of appearance) 66

67 2 Presentation Papers SessionⅠ: East Asian Situation Actual Environment and Challenges SOEYA Yoshihide Professor, Keio University A Few Thoughts on a New Model of Major Power Relations It has become a cliché to say that the Chinese ascendance has dual and contradictory aspects, i.e., sources of economic prosperity and security instability. After all, today s spectacular rise of China is a result of China fully taking advantage of the liberal international order led by the United States and other industrialized democracies including Europe and Japan. In the realm of traditional security in the Asia-Pacific, however, the picture is starkly different. In the eyes of the Chinese, however, there is perhaps no contradiction in these seemingly dichotomous choices between engaging in the liberal international order and the strategic competition in the Asia-Pacific, simultaneously. In order to understand this, it should be important to decipher peculiar Chinese nationalism into two critical sentiments. One is a strong awareness of victimization and humiliation toward the modern history of China since the Opium War. The other is a growing sense of confidence and pride, emanating from the recent spectacular rise to a great power status. As a result, many Chinese believe today that Asia with China as the strong center is a natural Asia, and that the time has come to bring Asia back to such normalcy. For the Chinese, a strong China reclaiming their core interests in Asia is to do justice to history, and should be compatible with a China engaging in and partially challenging the global liberal international order from within. This is amply demonstrated in the Chinese concept of a new model of major power relations, which seeks to coexist with the United States. In the Asian context, however, the concept connotes the Chinese wish or dream to gradually decrease U.S. presence and influence from the region. Understandably, in order for China to continue to push for the realization of a China-centered Asia, the presence of the United States, sustained primarily by the U.S.-Japan alliance, is the biggest obstacle. If the United States should leave the destiny of Asia in the hands of the Chinese, China should be perfectly ready to coexist with the United States peacefully. In the words of Xi Jinping, the Pacific Ocean is wide enough to incorporate [the interests of] both China and the U.S. 67

68 Japan is indeed situated at the nexus of this strategic competition between China and the United States in the Asia-Pacific. Most importantly, the territorial dispute over the Senkaku symbolizes this critical situation of Japan. The Chinese position is rooted in their belief that the islands have been theirs since ancient times. The Japanese assertion about the legality and legitimacy of the possession of the Senkaku goes back to January 1895, when the Meiji government had made a cabinet decision to include the islands into Japanese territories. This was three months before the singing of the Shimonoseki Treaty in April of the same year, the Japanese argument goes, which ended the Sino-Japanese War and made Taiwan a colony of Japan. The Senkaku islands, therefore, were not part of the territories that Japan agreed to give up by accepting the Potsdam Declaration in For the Chinese, however, the defeat in the Sino-Japan War was a major humiliating experience, and the difference between January and April of 1895, which should be important from the stand point of modern international law and politics, is not significant. For the Chinese, therefore, restoring the ownership of the Diaoyu islands is to do justice to history, and the same should be true as to the islands in the South China Sea. Hypothetically, if China ever succeeds in getting the islands without the intervention by the United States, this virtually means the realization of the Chinese dream of establishing a new model of major power relations in the Asia-Pacific context. The disputes over the islands in the South China Sea and the East China Sea thus essentially symbolize a paradigm clash over preferred regional orders in Asia. This competition is bound to be a long-term one, and the ultimate goal on the part of Japan and other liberal democracies should be to defend the liberal international order, and this strategy should naturally have components of engaging Chinese liberal internationalists and its civil society on top of military preparedness. 68

69 MICHISHITA Narushige Professor, National Graduate Institute For Policy Studies (GRIPS) The Rise of China and Japan s Response Narushige Michishita, Ph.D. National Graduate Institute for Policy Studies (GRIPS) bya04745@nifty.com 1. Rising and more assertive China -China s growing military expenditure > See SIPRI data -Based on the rapid military build-up, China is developing anti-access and area denial (A2/AD) capabilities, and expanding its spheres of influence in the East China Sea and the South China Sea. 2. Japan s Response *Japan s most important objective is to maintain balance of power in this region and prevent hawks in China from taking a political upper hand. *Japan s security strategy has 3 pillars. (1) Enhance Japan s defense capabilities under fiscal constraints: Doing more with the same or less -Establishing the NSC; lifting the ban on arms export and international joint development and procurement; making it possible for Japan to exercise the right of collective self-defense (2) Strengthen the US-Japan alliance -Revising the Defense Guidelines and redefining roles, missions and capabilities burden sharing arrangements >But even the United States and Japan put together will not be able to compete with China in the long run. (3) Strengthen security ties with regional partners: South Korea, Australia, Southeast Asian countries and India. >Fend off Chinese pressure and maintain balance of power in the region >South Korea, Australia, and India are partners with significant strategic weight >Southeast Asian countries can be a weak link in the region-wide security framework. Japan is making capacity-building efforts vis-à-vis these countries. *Collective self-defense is about making it possible for Japan to work closely with the countries in the region. (Note the fact that without the right of collective self-defense, Japan cannot even participate in full-fledged joint training and exercises with them.) 69

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74 KIMURA Fukunari Professor, Keio University 1. Production networks have motivated international rule making through mega-ftas Integrated production base and liberalization/international rule Bilateral FTAs vs. mega-ftas FTAs and development agenda 2. The year 2015 as a potentially epoch-making year for East Asia TPP and its stimulus on other negotiations (RCEP, CJK, J-EU, TTIP) Landmark of ASEAN Economic Community Active engagement on infrastructure development in China and other stakeholders 3. How far can we achieve for economic integration and narrowing development gaps? From trade in goods to trade in services and the movement of natural persons Developing Asia as both a production base and a market Geographical development gaps to narrow through connectivity Industrial development gaps to address through industrial upgrading and innovation Societal inclusiveness may become a major political agenda 4. De-industrialization in advanced economies? Production networks could slow down de-industrialization International competitiveness in services industry Opening up further? 5. The standpoint of Japan-EU relationship Can Japan-EU EPA work as an international rule maker? How far can we make emerging economies come into the international economic order/governance? Emerging/developing economies as a source of economic dynamism 74

75 SessionⅡ: Abe Administration-Assessment of its Political and Economic Policy NAKANISHI Hiroshi Professor, Kyoto University Foreign and Security policy of the second Abe cabinet 1. 1 st Chapter of the Second Abe Cabinet 1) simple message Japan is back 2) three pillars of diplomacy a) global diplomacy b) active pacifism Japanese NSC and Secret Information Protection Law, NSS and Defense Guideline Defense Equipment cooperation principles Legal Framework c) value-oriented diplomacy security diamond Japan-US (alliance, TPP) 2. 2 nd chapter of the Abe Cabinet 1) much more subtle environment 2) attempt for breakthrough a) North Korea b) Russia 3) hole in the donut a) China b) South Korea 4) Alliance a) new defense guideline b) domestic legislation 75

76 ITOH Motoshige Professor, The University of Tokyo On Abenomics Stopping deflation is an important starting point for the recovery of the Japanese economy. It not only leads to expanding demand and revitalization of the economy but also to fiscal consolidation and structural reform. I will first explain important aspects of monetary policy by BOJ and how it affects real interest rate and exchange rate. Generating negative real interest rate is critical for the success of monetary expansion policy. I will also emphasize the presence of time lag between policy actions and their impact on economic activities. In order to understand the nature of the third arrow of Abenomics, that is, growth strategy that promotes private investment, it is important to separate demand side issues from supply side reforms. Demand side will be more important at this stage of the recovery process, and that is one of the reasons why such reforms as GPIF reform and corporate tax reform have attracted attentions. I will also touch on longer-run issues such as fiscal consolidation, population issues and revitalization of industrial competitiveness if time permits. 76

77 FUKUSHIMA Akiko Senior Fellow, The Tokyo Foundation Japan s Foreign Policy: Continuity amid Changes 1. Abe s Foreign Policy Prime Minister Shinzo Abe has visited some 50 countries during the almost two years since returning to office in December This is an unprecedented pace of visits. Among his destinations have been countries of my colleagues involved in the Dialogue. He has described his busy overseas itinerary as diplomacy with a panoramic view of the world map. His visits have been augmented with dynamic foreign policy initiatives. Abe announced Japan s first National Security Strategy in December 2013 partly in response to criticism that Japan does not have a policy strategy outlining Japan s intentions to make a proactive contribution to peace based on international cooperation. Some observers have dismissed the initiative as mere political rhetoric, but the Abe administration is actually getting much done. He has, for example, created the National Security Council and its secretariat, announced the Three Principles on Transfer of Defense Equipment and Technology in April, adopted a cabinet decision on the right of collective self-defense in July, and will soon announce a revision to the ODA Charter in December There certainly are many changes taking place in Japanese foreign policy. 2. A Departure from the Traditional Pacifist Thrust? Some assert that Japanese diplomacy is undergoing a quiet revolution, becoming centered on such universal values as democracy and placing a stronger emphasis on defense. Does Abe s foreign policy represent a major departure from the post World War II pacifist thrust? On February 4, 1951, just before becoming prime minister, Foreign Minister Nobusuke Kishi Abe s grandfather announced the three principles of Japan s foreign policy in the Diet, namely, a UN centered-diplomacy, cooperation with the free world, and maintaining Japan s position as an Asian country. These principles were subsequently adapted to meet the prevailing regional and global conditions of the day, such as the fact that the United Nations was paralyzed due to the East-West 77

78 divide, preventing Japan from aligning with UN policy. The three principles were criticized for being short on substance, but they have been maintained in adapted form and have not lost their relevance even today. Japan s UN centered-diplomacy lives on in Japan s close cooperation with the organization and in its quest for a permanent seat on the Security Council. Its cooperation with the free world has taken the form of its collaboration with the United States and, in recent decades, with Europe and other countries. And Japan certainly has endeavored to strengthen its ties with other Asian countries, as illustrated by Abe s visits and initiatives in Rather than representing a departure from postwar pacifism, Abe s policies are adaptations to the current international and regional political and security environment. In today s world, events are ever more difficult to predict, as evidenced by the recent rise of the Islamic State and outbreak of the Ebola epidemic. The Abe administration is likely to face increasingly tough challenges, even more difficult than Kishi s revision of the Japan-US Security Treaty, the negotiations to improve Japan-Soviet relations by Shintaro Abe (Shinzo s father), and the normalization of ties with China advanced by Kakuei Tanaka. Japanese policy will continue on a pacifist path but with more variables in an ever changing environment. Japanese policy may appear to be tilting toward the use of hard power, but in reality it is not. Japan has not shot a single bullet over the past seventy years. We are becoming an endangered species! A Japanese legend of two master swordsmiths, as described by Daisetz Suzuki in his book, Zen and Japanese Culture, is quite revealing. The sword created by Muramasa cut a flowing leaf in two when placed in a stream. When the sword by Masamune was placed in the current, the leaf avoided the sword. Masamune s sword was declared far finer of the two, as it does not needlessly cut that which is innocent. 78

79 Felix ARTEAGA Senior Analyst for Security and Defence, Elcano Royal Institute, Spain 79

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81 Wrap-up Session: Japan-Europe Cooperation-What are their Respective Mutual Advantages and How Should We Use Them for a Better Future? Fraser CAMERON Director, EU-Asia Centre 81

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https://www.takara-dic-net.jp/xeditor_ne/xeditor_web/html_gene.

https://www.takara-dic-net.jp/xeditor_ne/xeditor_web/html_gene. 平 成 23 年 3 月 期 第 1 四 半 期 決 算 短 信 日 本 基 準 ( 連 結 ) 平 成 22 年 8 月 11 日 上 場 会 社 名 松 井 建 設 株 式 会 社 上 場 取 引 所 東 コ ー ド 番 号 1810 URL http://www.matsui-ken.co.jp/ 代 表 者 ( 役 職 名 ) 取 締 役 社 長 ( 氏 名 ) 松 井 隆 弘 ( 役 職

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