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1 日 本 科 学 技 術 ジャーナリスト 会 議 会 報 No 私 たちは 変 わったのか? 室 山 哲 也 今 年 は チェルノブイリ 原 発 事 故 からちょうど30 年 私 は NHK 特 集 の 取 材 で 頻 繁 に 汚 染 地 帯 を 訪 れ 放 射 能 汚 染 の 実 態 を 追 いかけていた 現 場 で 多 くの ジャーナリストと 会 ったが 私 たちには 奇 妙 な 共 通 認 識 があった それは ソ 連 はひどい 国 だ 硬 直 化 した 社 会 主 義 が 被 害 を 深 刻 化 させた そして この ような 事 故 は 日 本 では 起 きない というものだった 日 本 は 科 学 技 術 先 進 国 であり 原 発 のタイプも 違 う し 国 民 の 教 育 水 準 も 高 い 民 主 主 義 国 家 だから 原 発 事 故 など 起 きるわけがないと 思 っていた その 思 い 込 みが5 年 前 崩 れた 民 放 の 中 継 で 福 島 第 一 原 発 から 立 ち 上 る 爆 発 の 煙 を 見 た 時 私 の 背 筋 を 冷 たい 電 流 が 走 った 目 をこすり 嘘 だろ! と 叫 びながら 関 係 者 に 電 話 をしている 自 分 がいた やがてマスコミで 原 発 安 全 神 話 崩 壊 という 言 葉 が 出 始 め 論 調 が 原 発 神 話 批 判 に 変 わってい った しかし 私 は 少 しためらってしまう その 神 話 を 支 えていたものの 中 に 我 々マスコミもいた のではないか あの 事 故 以 来 私 たちの 何 がどう 変 わっただろうか? 事 故 の 前 都 心 の 繁 華 街 で 飲 んでいるとき 私 には きらびやかなネオンをともす 電 気 が 福 島 原 発 から 来 ているという 意 識 がなかった 電 気 は お 金 を 払 えばどこからか 無 尽 蔵 に 来 るもの どこか 遠 くの 発 電 所 から 大 都 市 東 京 に 供 給 されるべきもの あな た 電 気 を 作 る 人 わたし 電 気 を 使 う 人 といった 構 図 が 心 の 中 に 出 来 上 がっていた しかしひとたび 原 発 事 故 が 起 きた 時 その 発 想 の 危 険 性 に 気 が 付 い た たった 一 カ 所 の 原 発 事 故 が 日 本 全 体 を 麻 痺 させ 混 乱 に 陥 れてしまうこの 奇 妙 な 構 図 大 規 模 生 産 大 規 模 消 費 という 文 明 のシステムに 大 きな 落 と し 穴 があることがわかった ある 新 聞 に 震 災 中 自 ら 作 った 小 水 力 発 電 で 生 き 延 びた 老 人 の 記 事 が 載 った 老 人 はいつも 地 区 の 人 から 変 人 扱 いされていた 電 気 は 電 力 会 社 からふん だんに 来 るのに 自 らの 農 業 用 水 路 に 小 水 力 発 電 装 置 を 作 り 発 電 する 姿 が 奇 妙 だとささやかれていた しかし 震 災 で 周 囲 の 家 々の 明 かりが 消 え 周 囲 が 真 っ 暗 闇 になったとき 煌 々と 明 かりがともり 冷 蔵 庫 まで 使 える 老 人 の 家 に 人 々は 集 まり 夜 の 寒 さと 暗 闇 を 乗 り 越 えた それまで 私 は 再 生 可 能 エネルギー が 地 産 地 消 型 だと 知 識 としては 知 っていた しかし このと き 初 めて そのリアリティーがわかった 万 一 災 害 が 起 きたとき たとえ 数 日 でも 自 前 の エネルギーで 乗 り 切 ることができれば 社 会 の 混 乱 は 格 段 に 違 ってくる そうした 当 たり 前 のことに 気 が 付 いた 地 域 の 時 代 だという ならば 地 域 が その 絆 と 自 立 性 をしぶとく 保 ち 地 域 であり 続 けるエネル ギーの 姿 を 私 たちはもっと 真 剣 に 考 えなければな らない 原 発 事 故 は エネルギーのこと 地 域 社 会 のことなど 様 々なことを 考 えさせる 出 来 事 だった 今 も 続 く 被 災 者 の 方 々の 苦 労 を 思 い 問 題 を 少 しで も 早 く 解 決 しながら 新 しい 国 の 姿 を 模 索 していか なければならない (JASTJ 副 会 長 ) CONTENTS 巻 頭 言...1 福 島 原 発 事 故 5 年 目 の 現 場 から...2 視 察 報 告 / 写 真 で 見 る/ 現 場 で 考 えたこと NEWS...5 JASTJ 賞 一 次 審 査 結 果 / JASTJ 塾 を 終 えて 例 会 報 告 (11 月 )COP21と 地 球 温 暖 化 交 渉...6 例 会 報 告 (12 月 ) 放 射 線 被 ばくがもたらしたもの...7 例 会 報 告 (2 月 ) 日 本 の 航 空 機 産 業 は 復 活 するか...8 会 員 だより 映 像 いのち 最 新 作 を 完 成 して...9 オピニオン/ WEB 編 集 長 から...10 事 務 局 だより

2 C 特集 福島原発事故 5年目の現場から 過酷事故起こした原発を視察 会員21人が参加 2月4日にJASTJ会員有志21人で 東京電力福島 室を2班に分 第一原子力発電所 福島県双葉町 大熊町 を視察 かれて見学す した 2011年3月の東日本大震災と福島第一原発事 る 故から5年 過酷事故を起こした複数の原子炉の廃 男女に分か 炉措置の状況や住民の避難が継続する原発周辺の状 れて 棟内の 況を見た 一室で 敷地 内の屋外を歩 白い防護服で完全装備 くのに必要な 4日午前7時半にJRいわき駅近くのホテルから る 白い防護 貸し切りバスでJビレッジに向かう Jビレッジは福 服に半面マス 島第一原発から南へ約20kmの位置にあり元々は ク 二重の手 サッカーのナショナルトレーニングセンターだった 袋と靴下 帽 が 原発事故後その対応拠点や物資の集積所として 子とヘルメッ 使われた トを身につ 8時40分過ぎから1時間弱説明を受ける 東電 け 12時頃から約1時間半にわたって敷地内をバス 福島復興本社の石崎芳行代表の挨拶 視察センター で視察する 説明員として東電 廃炉推進カンパニー の担当者による構内での注意事項などを聞いた後 視察センターの山田啓史部長が同行する 装備に着替え 免震重要棟2階の対策本部の本部長席 対策本部 体制は今も続いている ホットラインの赤電話が 2つ並ぶ 受話器を上げただけで東京電力本店に つながるため 間違えて上げないようテープで止 めている 事故当時 福島第一原子力発電所の故 吉田昌郎所長が座り ここから指示を出していた 東電の小森明生フェローから廃炉の状況などの説明 を受けた 東電のバスに乗り換え 約40分で福島第一原発に 1 4号機が眼前に 到着 途中 除染廃棄物を詰めた容器の一時保管所 バスは免震棟から多核種処理施設や浄化処理済み や震災当時の破壊状況を今なお残す建物を目にし の水タンク群が立ち並ぶ中を抜け 1 4号機が見 た 下ろせる高台に向かう 敷地は概ね タンク群があ 入退域管理棟でホールボディーカウンターの検査 る海抜35mの高台 高台を掘り下げて原子炉建屋な を受け 個人線量計を渡される 手袋と靴カバーな どがある海抜10mの敷地 海水ポンプなどが設置さ ど簡単な防護装備を着用しバスで免震重要棟に移 れた海抜4mの港湾沿いの敷地に分けられる 動 24時間体制で今も人員が詰めている緊急時対策 高台から見ると 建物上部の取り壊しが進む1号 海に流れる汚染水を減らすため 昨年設置された海側遮水壁 1号機 から4号機の護岸近くに 長さ30メートルの筒状の鋼を 全長780メ ートルにわたり 埋め込んだ 遮水壁の内側と外側で 水の色が違った 3号機の原子炉建屋は 水素爆発の爪痕を今も残す 今後 プール内の 使用済み核燃料566体の取り出しにかかる予定だ ただ 今も周囲は放 射線量が高い バスで2 3号機の間の道を通ると 東電のサーベイメ ーターはこの日一番高い440マイクロシーベルト 時にまで上がった 2

3 福島第一原発入退域管理棟内にある職員 作業員向けの 食堂 昼は定食A B 麺 丼 カレーの5種類から 夜 は定食 カレー 麺の3種類から選べ 全種類日替わり すべて380円 原発構内で調理ができないため 2015年 3月末 大熊町につくった 福島復興給食センター か ら運んでくる 退去時に外部被曝の積算線量を確認する作業員たち 毎日約7千人が出入りするという 現在 作業員の1カ月平均の被曝の積算線量は0.6ミリシーベルト 作業員は通常時の被 曝限度である5年間で100ミリシーベルトを超えてはならないことになっている 画像 は一部加工しています 4号機の使用済み核燃料プール 2014年12月 1535体の使用済み核燃料の 移送が完了した 福島事故当時 燃料が装てんされていなかったため ほか の3基のような炉心損傷事故は起こらず 周囲の放射線量も比較的低い 機 外見上は手つかずの2号機 上部構造が取り払 われた3号機 建物の上部が核燃料取り出し用の巨 約4時間の原発視察の最後に 放射性物質の付着がないか ガイガーカ ウンターで確認される参加者 白い防護服 ヘルメット ゴーグル 防 塵マスク 布手袋の上に二重のゴム手袋といった 完全防備 から解放 された参加者たちは皆 ホッとした様子だった 被曝の積算線量は0.04 ミリシーベルト ガンマ線 写真説明は山田理恵 遅い昼食とり帰路へ 大な構造物で覆われた4号機と それぞれの状態の 防護服を脱ぎ 遅い昼食で一服 この時点ですで 違いがよくわかる に午後2時過ぎ ホールボディーカウンターの検査 この後 高台を降りて4号機へ 再びバスを降り を再び受けた その後 普段着のまま歩いて入退域 て 4号機を覆う核燃料取り出し用の構造物に入り 管理棟へ 線量計を返してバスに搭乗しJビレッジ エレベーターで昇る 事故時に定期検査中だった4 へ戻る 号機は炉心には核燃料がなかったものの 貯蔵プー 4時過ぎから30分強 質疑を行った 作業員の被 ルには約1500の燃料集合体があり 過熱 溶融する 曝管理や燃料デブリの調査状況などについて質問が のではないかと懸念された 現在はすべての燃料が 出た 予定通り午後5時にJビレッジを出発 帰り プールから取り出されている 道は渋滞があり 午後6時過ぎにいわき駅で解散し 4号機建屋前で地下水を汲み出すサブドレンポン た プや陸側遮水壁 いわゆる凍土壁 の凍結管の上部 敷地内はカメラの持ち込みが制限されたため 視 を見て バスで港湾に向かう 察に参加した大池淳一さんにムービー 山田理恵さ 港湾では地下水が海に流れ込むのを防ぐ海側遮水 んに写真撮影の代表取材をお願いした 壁などを見る その後1 4号機の北側にある5 大勢の見学者を受け入れ親切に対応してくれた東 6号機の周囲を回り 地震で倒壊した送電線 夜ノ 電関係者に感謝を申し上げたい 森線 の鉄塔を車窓から眺め 免震重要棟に戻った JASTJ副会長 滝順一 3

4 C 特 集 福 島 原 発 事 故 ~ 5 年 目 の 現 場 から 現 場 で 考 えたこと 福 島 第 一 原 発 の 今 を 視 察 して 現 場 で 何 を 考 え 何 を 思 ったのか 5 人 の 参 加 者 に 寄 稿 してもらった 福 一 に 想 う 実 は 行 きたくありませんでした しかし 行 かねばならぬと 覚 悟 しました 2013 年 11 月 のチェルノブイリ ツアーに 参 加 したときと 同 じ 想 いです 3 11の 惨 禍 を 防 げなかった 罪 を 償 うべき 技 術 者 の 倫 理 に 立 てば 現 実 から 逃 げる 訳 には 行 きません 構 内 の 案 内 を 含 め 現 場 の 作 業 員 は 悪 環 境 の 中 でひ たすら 任 務 を 果 たして 居 られました ただただ 頭 の 下 がる 想 いです 曰 く 除 染 が 進 んで 環 境 が 良 くなり 現 場 に 笑 顔 が 戻 りつつあります そして ここは 防 護 服 もいらない 所 なので 皆 さん バスを 降 りて 歩 き ましょう 構 内 の 環 境 改 善 を 宣 伝 したところで 周 辺 住 民 は いかなる 状 況 にあるというのでしょう? 計 り 知 れな い 罪 の 大 きさに 身 も 心 も 重 く 暗 い 一 日 でした ( 荒 川 文 生 ) 深 刻 さを 肌 で 実 感 行 く 途 中 に 突 き 付 けられたのが 除 染 を 終 えたばか りの 田 畑 や 無 人 で 荒 れ 放 題 の 住 宅 や 店 舗 の 数 々 そん な 人 影 の 少 ない 地 域 を 通 り 抜 けて たどり 着 いた 福 島 第 一 原 発 では 驚 くほど 多 くの 人 が 働 いていた 毎 日 数 千 人 だそうだ 防 護 マスクや 防 護 服 を 装 着 した 人 が 歩 き 回 り 手 元 の 線 量 計 が 毎 時 数 数 百 マイクロシーベ ルトを 示 す 異 様 な 空 間 で でも 彼 らはとても 慣 れた 雰 囲 気 で つまりこの 異 常 事 態 が 日 常 化 して5 年 近 く 経 ったことを 示 していた これでも 環 境 はずいぶん 改 善 されたのだという 来 る 前 から 頭 では 分 かっていたが 事 故 の 深 刻 さを 肌 で 実 感 した そしてこの 大 失 敗 の 収 拾 を 目 指 す 大 事 業 は 少 なくともあと 数 十 年 はかかり 終 わりは 見 えていない 視 察 が 始 まる 時 に 東 電 復 興 本 社 の 石 崎 芳 行 代 表 が 定 期 的 に 見 に 来 てほしい と 話 していた この 大 事 業 の 続 きをまた 確 認 したいと 思 っ た ( 大 池 淳 一 ) 見 えぬ 災 厄 に 歯 がゆさ 来 る 前 は ニューヨークで 見 たグラウンド ゼロと 比 較 し あちらはカサブタになりかけていたが こち らは 未 だ 生 傷 のままだという 感 情 が 湧 くと 思 ってい た しかし 人 類 史 上 まれに 見 る 事 故 の 現 場 であり 今 なお 高 い 放 射 線 が 飛 んでいる 原 子 炉 建 屋 前 の 丘 に 立 っ ても 意 外 なほど 何 も 感 じなかった 自 宅 の 周 辺 と 何 が 違 うのだろう 確 かに 破 損 した 建 屋 やがれきが 見 え るし 皆 が 防 護 マスクを 付 けている 光 景 は 異 様 だ し かし 肝 心 の 放 射 線 は 線 量 計 を 介 さなければ 存 在 が 分 からない 機 械 の 警 告 音 は 聞 こえるが その 実 感 がな い そうなのだ 我 々はこの 災 厄 を 感 じる 能 力 すら 備 えていないのだ この 歯 がゆさを 伝 えるのは 容 易 ではないだろう 私 はジャーナリストではないが そのとき 科 学 ジャーナ リストの 苦 労 を 垣 間 見 たように 感 じた ( 中 道 徹 ) 不 測 の 事 態 起 こすすき 間 1990 年 代 の 私 は ある 数 値 流 体 解 析 ツールを 使 った 研 究 をしていた 開 発 発 展 の 推 進 力 は 安 全 を 強 く 求 められる 原 子 力 業 界 であった 当 時 掛 け 値 な しに 世 界 最 先 端 の 実 に 優 れたツールであった しか し 福 島 第 一 原 発 事 故 は 起 こった 数 値 解 析 は 現 実 に 事 故 が 起 こらないことを 担 保 できない 現 場 で 出 会 った 東 京 電 力 の 方 々の 言 葉 や 態 度 のはし ばしに 事 故 がどれほど 重 く 受 け 止 められているかは 強 く 感 じられた しかし 被 ばく 量 を 気 にしながら 測 定 の 列 に 並 ぶ 現 場 作 業 員 の 方 々 故 郷 を 遠 く 離 れざる を 得 なくなった 多 くの 方 々と 同 じように 見 て 聞 き 感 じることは 誰 にも 不 可 能 だろう 数 値 解 析 と 同 様 各 人 各 様 に 分 かる できる の 限 界 がある 不 測 の 事 態 は 各 自 の 限 界 の 重 ねあわ せのすき 間 から 起 こる すき 間 の 存 在 を 明 らかにして 知 らせることは 書 き 手 の 役 割 の 一 つであろう ( 三 輪 佳 子 ) 進 む 廃 炉 作 業 認 めたくない 思 い 4 時 間 13 分 の 視 察 で 浴 びた 放 射 線 量 は 0.04ミリシー ベルト 同 行 した 東 電 職 員 は 歯 科 のX 線 撮 影 の4 回 ほど と どこか 誇 らしげだった 福 島 第 一 原 発 構 内 の 線 量 は 炉 心 溶 融 した1 3 号 機 近 くを 除 き 想 像 以 上 に 低 かった プールから 使 用 済 み 核 燃 料 を 取 り 出 した4 号 機 は 建 屋 内 に 入 れた 放 射 性 物 質 が 付 着 したがれきや 雑 草 千 本 以 上 あった 桜 は 取 り 除 かれ 防 護 服 なしで 歩 ける 場 所 もあった 廃 炉 作 業 は 着 実 に 進 んでいた ただ どこかそれを 認 めたくない 自 分 がいた 事 故 の 爪 痕 が 消 えていくのを 見 て これまで 取 材 した 福 島 の 人 々の 苦 悩 までもが 私 の 中 で 風 化 しそうな 気 がし たからだ 視 察 冒 頭 東 電 福 島 復 興 本 社 の 石 崎 芳 行 代 表 は 定 期 的 にいらしてください とあいさつした 廃 炉 の 状 況 を 見 るだけでなく 事 故 を 風 化 させそうな 自 分 と 向 き 合 うために また 訪 れたい ( 山 田 理 恵 ) 4

5 ニュース 科 学 ジャーナリスト 賞 候 補 11 作 品 を 最 終 審 査 へ 科 学 ジャーナリスト 賞 の 一 次 審 査 会 が3 月 5 日 法 政 大 学 市 ヶ 谷 キャンパスで 開 かれた 応 募 推 薦 のあった 71 作 品 ( 書 籍 52 映 像 12 新 聞 3 雑 誌 1 ウェブ2 展 示 1)の 中 から 4 月 の 最 終 審 査 にかける11 作 品 を 選 んだ 候 補 の 数 は 昨 年 の96 作 品 を 下 回 ったものの 今 年 も 優 れた 作 品 が 多 く 活 発 な 議 論 が 繰 り 広 げられた 一 次 審 査 会 に 先 立 つ3 月 2 日 に 同 会 場 で 映 像 作 品 の 上 映 会 を 開 き 応 募 12 作 品 から5 作 品 を 選 んだ 映 像 以 外 の 作 品 については 30 人 近 いJASTJ 会 員 が1 作 品 当 たり 最 低 3 人 で 事 前 評 価 一 次 審 査 会 ではこの 点 数 をもとに 当 日 集 まった 会 員 10 人 が 審 査 にあたった 影 像 では 2 日 の 審 査 で 視 聴 できなかったNHKの 医 療 革 命 新 アレルギー 治 療 と 同 じくNHKの 山 中 伸 弥 教 授 が 語 るiPS 細 胞 の 今 を 比 較 前 者 を 最 終 審 査 に 残 した 新 聞 では 御 嶽 山 噴 火 の 惨 事 を 取 り 上 げた 信 濃 毎 日 新 聞 の 連 載 が 事 前 の 会 員 評 価 で 高 い 得 点 を 得 てい たが すでに 日 本 新 聞 協 会 賞 を 受 賞 しているため 選 外 と した 残 る2 作 品 は 原 子 力 規 制 委 員 会 による 高 速 増 殖 炉 もんじゅ への 勧 告 を 報 じた 産 経 新 聞 社 のスクープ 記 事 もんじゅ 運 営 剥 奪 検 討 と 日 本 の 核 開 発 史 の 一 側 面 を 取 り 上 げた 毎 日 新 聞 社 の 連 載 記 事 核 回 廊 をゆ く 日 本 篇 いずれも 信 濃 毎 日 の 作 品 と 遜 色 のない 事 前 評 価 があり 最 終 審 査 に 残 した 書 籍 雑 誌 作 品 では 事 前 評 価 で5 点 満 点 の 海 洋 大 異 変 日 本 の 魚 食 文 化 に 迫 る 危 機 が 文 句 なしで 審 査 を 通 る 一 方 600ページを 超 える 大 作 日 本 の 地 震 予 知 研 究 130 年 史 は 事 前 評 価 は 高 かったものの 一 般 読 者 を 想 定 した 科 学 コミュニケーションの 観 点 からは 適 さない として 見 送 った 書 籍 では4 点 台 の 作 品 が 多 く 横 並 び 状 態 だったが 読 みやすさやメッセージ 性 を 重 視 する 意 見 から 出 生 前 診 断 出 産 ジャーナリストが 見 つめた 現 状 と 課 題 科 学 者 は 戦 争 で 何 をしたか 生 命 の 星 の 条 件 を 探 る を 選 んだ また 雑 誌 世 界 で 連 載 された 解 題 吉 田 調 書 ないがしろにされた 手 順 書 は 文 章 の 読 みにくさなど 欠 点 はあるものの 独 自 の 視 点 で 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 迫 る 作 品 として 高 く 評 価 最 終 審 査 に 残 した ウエブと 展 示 はともに 事 前 評 価 が 低 く 一 次 審 査 では 議 論 の 対 象 としなかった 審 査 の 最 終 段 階 で 議 論 になったのは 益 川 敏 英 さんの 著 書 科 学 者 は 戦 争 で 何 をしたか と 産 経 新 聞 の もん じゅ に 関 するスクープ 記 事 益 川 さんの 著 作 には 政 治 的 な 色 合 いが 濃 く 賞 の 対 象 としてはどうか 産 経 の 記 事 には 単 発 記 事 に 終 わっており 背 景 解 説 の 記 事 な どが 欲 しかった などの 意 見 も 出 たが いずれも 最 終 審 査 に 委 ねることにした (JASTJ 副 会 長 滝 順 一 ) 科 学 ジャーナリスト 賞 2016の 第 一 次 審 査 通 過 作 品 作 品 名 代 表 者 名 出 版 社 など 種 別 朝 刊 1 面 記 事 もんじゅ 運 営 剥 奪 検 討 ( ) 天 野 健 作 産 経 新 聞 社 新 聞 連 載 核 回 廊 を 歩 く 日 本 篇 と1 面 記 事 日 本 の 核 技 術 流 出 初 確 認 ( ) 会 川 晴 之 毎 日 新 聞 社 新 聞 解 題 吉 田 調 書 ないがしろにされた 手 順 書 1 4 回 ( 世 界 2015 年 10 月,12 月,2016 年 2 月,3 月 号 ) 田 辺 文 也 岩 波 書 店 雑 誌 海 洋 大 異 変 日 本 の 魚 食 文 化 に 迫 る 危 機 山 本 智 之 朝 日 新 聞 出 版 書 籍 出 生 前 診 断 出 産 ジャーナリストが 見 つめた 現 状 と 未 来 河 合 蘭 朝 日 新 聞 出 版 書 籍 科 学 者 は 戦 争 で 何 をしたか 益 川 敏 英 集 英 社 書 籍 生 命 の 星 の 条 件 を 探 る 阿 部 豊 文 芸 春 秋 社 書 籍 NHK BS1シリーズ 医 療 革 命 新 アレルギー 治 療 鍵 を 握 る 免 疫 細 胞 ( ) 浅 井 健 博 NHK 映 像 NHKスペシャル 廃 炉 への 道 核 燃 料 デブリ 未 知 なる 闘 い ( ) 中 村 直 文 鈴 木 章 雄 NHK 映 像 NHKスペシャル シリーズ 東 日 本 大 震 災 追 跡 原 発 事 故 のゴミ ( ) 相 沢 孝 義 横 山 友 彦 NHK 映 像 NNNドキュメント 2つのマル 秘 と 再 稼 働 国 はなぜ 原 発 事 故 試 算 を 隠 したか? ( ) 原 井 聡 明 日 本 テレビ 映 像 第 14 期 科 学 ジャーナリスト 塾 の 成 果 発 信 昨 年 10 月 からの 第 14 期 科 学 ジャーナリスト 塾 は3 月 9 日 計 10 回 の 全 日 程 を 終 えた 期 間 中 9 人 の 講 師 が 話 題 提 供 塾 生 には 講 師 の 話 を 記 事 にする 新 聞 への 投 書 記 事 を 書 く 一 つのモノを 使 って 自 己 紹 介 する ことなどを 課 題 とし 提 出 文 は 漆 原 次 郎 Web 編 集 長 が JASTJホームページの 塾 コーナーで 公 開 した テーマは 航 空 機 事 故 南 極 観 測 宇 宙 開 発 原 発 事 故 温 暖 化 など 多 彩 だった 運 営 に 当 たっては 報 道 の 歴 史 的 な 検 証 を 意 図 し JASTJ 発 行 の 科 学 を 伝 える 失 敗 に 学 ぶ 科 学 ジャーナリズム も 塾 生 に 配 布 した 講 師 の 話 の 後 に 塾 生 同 士 がグループ 討 議 することで 互 いの 関 心 事 を 知 る 機 会 も 作 った 京 都 から 半 年 間 夜 行 バスで 通 った 大 崩 貴 之 さんは 自 分 が 一 番 やりたいのはジャーナリズムでなく 知 らな いことを 知 る 喜 び を 伝 えることだった それが 分 かっ たのが 良 かった と 振 り 返 った こうした 自 分 自 身 の 発 見 も 塾 の 成 果 といえそうだ ( 塾 長 佐 藤 年 緒 ) 5

6 例 会 報 告 11 月 地 球 温 暖 化 交 渉 COP21が 問 うもの 東 京 大 学 公 共 政 策 大 学 院 教 授 有 馬 純 氏 に 聞 く 第 21 回 気 候 変 動 枠 組 み 条 約 締 約 国 会 議 (COP21) を1か 月 後 に 控 えた2015 年 11 月 10 日 東 京 内 幸 町 のプレスセンターで11 月 例 会 を 開 いた テーマは 地 球 温 暖 化 交 渉 COP21に 向 けて 国 内 外 の 視 点 か ら COP 首 席 交 渉 官 の 経 験 を 持 つ 東 京 大 学 公 共 政 策 大 学 院 の 有 馬 純 教 授 を 講 師 に 迎 え これまでの 交 渉 を 振 り 返 りながら 今 後 の 課 題 と 展 望 を 話 しても らった 先 進 国 と 途 上 国 の 二 分 論 からの 脱 却 気 候 変 動 枠 組 み 条 約 には 先 進 国 だけがCO 2 の 削 減 義 務 を 負 う 共 通 だが 差 異 のある 責 任 の 原 則 が ある このもとで 各 国 の 削 減 目 標 を 定 めた 京 都 議 定 書 は 日 本 の 敗 北 だった と 有 馬 氏 は 指 摘 先 進 国 の 中 でも 日 本 にとって 特 に 不 利 な 条 件 であったこ とがその 理 由 だ 当 時 EU( 欧 州 連 合 )は 旧 東 独 の 設 備 更 新 などで 大 幅 な 削 減 が 見 込 まれ 一 方 的 に 有 利 な 立 場 にあった 米 国 は 議 会 の 批 准 承 認 が 得 ら れず 京 都 議 定 書 を 離 脱 した この 間 世 界 のCO 2 の 排 出 には 大 きな 構 造 変 化 が 生 じた 05 年 には 中 国 が 米 国 を 抜 いて 世 界 最 大 の CO 2 排 出 国 となった 世 界 のCO 2 排 出 量 は 1990 年 には 先 進 国 だけで7 割 弱 を 占 めたが 2000 年 には6 割 10 年 には5 割 を 切 った そのため 有 馬 氏 らは 京 都 議 定 書 で 苦 汁 をなめた 日 本 は 米 国 や 中 国 な どすべての 主 要 排 出 国 を 含 めた 公 平 で 実 効 性 のある 枠 組 みでなければならない という 強 い 信 念 をもっ て その 後 の 交 渉 に 臨 んだという COP21が 注 目 されたのは 京 都 議 定 書 型 の 枠 組 みを 超 えた 合 意 への 期 待 があったからだ COP16 で 有 馬 氏 ら 日 本 の 交 渉 グループは 京 都 議 定 書 を 更 講 師 の 話 に 聞 き 入 る 参 加 者 たち ( 撮 影 西 野 博 喜 ) 新 しない と 表 明 そ れにカナダ ロシアな どが 続 き 各 国 は 先 進 国 も 途 上 国 も20 年 に 向 けた 削 減 目 標 を 自 主 的 に 登 録 する ことで 合 意 し た COP17で は COP21で す べ て の 締 約 国 に 適 用 される 枠 組 みの 採 択 を 目 指 す とした パリでの 合 意 は この 流 れを 汲 むもの になるだろうと 有 馬 氏 は 語 った 今 回 の 合 意 も 課 題 含 み 国 益 をかけた 温 暖 化 交 渉 の 現 実 を 訴 える 有 馬 純 さん ( 撮 影 西 野 博 喜 ) 京 都 議 定 書 は 各 国 に 削 減 義 務 を 課 すトップダウ ン 型 だった それに 対 してCOP21の 新 しい 枠 組 み は 各 国 が 自 主 的 に 定 めた 約 束 草 案 (INDC)を 積 み 上 げるボトムアップ 型 ただ その 削 減 総 量 は 望 ましい 削 減 パスと 比 べて115 億 トンも 多 い この 枠 組 みについて 有 馬 氏 は すべての 国 が 参 加 できる 唯 一 の 解 としながら 温 度 上 昇 を 産 業 革 命 以 降 で2 度 以 内 に 抑 えるという 従 来 目 標 を 達 成 するには 不 十 分 とも 指 摘 した さらに 各 国 の 目 標 と 望 ま しい 削 減 パスとのギャップを 埋 めるには 意 欲 と 能 力 のある 国 々が 集 まり 革 新 的 な 技 術 開 発 を 進 める ことが 重 要 と 述 べ 今 後 は 国 連 交 渉 の 枠 を 超 え 複 数 国 間 や 地 域 間 での 新 たな 枠 組 み 作 りに 期 待 を 示 した COP21に 向 け 日 本 は30 年 に13 年 比 で26%のCO 2 削 減 を 約 束 した この 目 標 は 電 力 を 原 発 で20 22% 再 エネで22 24% ほかを 火 力 で 賄 うエネル ギーミックスの 実 現 が 前 提 条 件 だと 有 馬 氏 は 訴 え た すでにエネルギー 効 率 の 良 い 日 本 は 他 国 に 比 べて 限 界 削 減 費 用 も 高 い 有 馬 氏 は 温 暖 化 交 渉 の 本 質 は 国 益 をかけた 経 済 交 渉 であることを 直 視 して ほしい とした 上 で 削 減 目 標 の 数 字 のみにこだわ る 京 都 議 定 書 の 呪 縛 からの 脱 却 を 訴 えた 例 会 から1カ 月 後 の12 月 12 日 COP21で パリ 協 定 が 採 択 された 有 馬 氏 が 達 成 は 非 現 実 的 とした 2 度 目 標 は より 厳 しい 1.5 度 目 標 に 格 上 げされた (JASTJ 会 員 遠 藤 智 之 ) 6

7 例 会 報 告 12 月 放 射 線 被 ばくがもたらしたもの ウクライナ 放 射 線 医 学 研 究 センターのチュマク 副 所 長 に 聞 く 1986 年 に 旧 ソ 連 で 起 きたチェルノブイリ 原 発 事 故 の 際 に 原 発 から30キロゾーンで 事 故 処 理 作 業 員 の 健 康 管 理 と 医 療 支 援 を 行 ったウクライナ 放 射 線 医 学 研 究 センターのアナトリー チュマク 副 所 長 の 話 を 聴 いた 来 日 の 機 会 に 合 わせ 12 月 の 例 会 を11 月 26 日 に 繰 り 上 げ チェルノブイリ 原 発 事 故 30 年 を 前 に 人 体 への 長 期 影 響 をテーマに 関 西 学 院 大 学 東 京 丸 の 内 キャンパスで 開 催 した 人 々にアクセス 可 能 な 科 学 知 識 を 経 験 を 皆 様 と 共 有 できればと 思 っています と いう 言 葉 から 講 演 は 始 まった チェルノブイリ 原 発 事 故 後 日 本 は 最 も 早 く 援 助 を 始 めた 国 の 一 つであ るという まさかの 時 の 友 こそ 真 の 友 という 日 本 語 を 挟 みながら 気 遣 いにあふれる 英 語 での 講 演 であった 30 分 程 にコンパクトにまとめられた 最 初 のプレゼ ンテーションの 内 容 は 次 のようなものだった ウクライナでは237 人 が 急 性 放 射 線 症 候 群 と 診 断 された 28 人 が 事 故 後 3カ 月 以 内 に 死 亡 2013 年 ま でに さらに51 人 が 死 亡 する 死 因 で 最 も 多 いのは 心 臓 血 管 疾 患 の19 人 がんではない 白 血 病 のリス クは 広 島 長 崎 の 原 爆 症 と 同 様 に 上 昇 することが ウクライナと 米 国 による11 万 人 を 超 える 事 故 処 理 作 業 員 の 調 査 から 確 認 されている 甲 状 腺 がんは 小 児 だけでなく 成 人 でも 上 昇 しかし この 疾 患 に 関 しては 日 本 にはそのまま 当 てはめられない 日 本 人 は 海 藻 などヨウ 素 の 摂 取 が 多 いためだ 福 島 第 一 原 発 の 事 故 後 ウクライナは 大 使 館 を 通 じて 積 極 的 に 日 本 からの 調 査 団 を 受 け 入 れている チェルノブイリ 事 故 の 苦 い 経 験 を 共 有 したい からだという チュマ クさんは 放 射 線 にさ らされた 人 々は アク セス 可 能 な 科 学 的 知 識 が 必 要 と 力 説 しつつ 国 連 開 発 計 画 (UNDP) のチェルノブイリ 国 際 協 力 コーディネーター 放 射 線 被 ばくによる 人 体 への 長 期 影 響 について 話 すチュマクさん であるヘレン クラー 通 訳 を 介 しての 講 演 に 聞 き 入 る 参 加 者 たち( 撮 影 いずれも 西 野 博 喜 ) ク 氏 の 人 々は よき 決 定 を 行 うために 妥 当 な 情 報 を 必 要 としている という 言 葉 でプレゼンテー ションを 締 めくくった 数 値 より 心 への 影 響 重 視 を 質 疑 応 答 では 被 ばく 者 の 追 跡 調 査 で 心 臓 病 など がんではない 病 気 が 多 いとわかってきたのに 国 連 科 学 委 員 会 (UNSCEAR)などの 国 際 機 関 はこれら を 放 射 線 の 影 響 であると 認 めない 点 がまず 問 われ た これに 対 して チュマクさんは 直 接 的 な 線 量 評 価 がないために 因 果 関 係 の 特 定 が 難 しい と 説 明 し た 事 故 後 初 期 の 作 業 員 が 個 人 の 線 量 を 測 定 してい るケースは 約 40%だったからだ 被 ばくした 人 の 染 色 体 を 調 べる 間 接 的 な 線 量 評 価 法 もあるが 線 量 が 増 えれば 増 えるとわかっているがんとは 違 い 心 臓 病 などは 線 量 との 関 係 がはっきりしないという 今 は 数 学 者 の 協 力 を 得 て 新 たな 解 析 手 法 の 開 発 に 取 り 組 んでおり 研 究 が 進 めば 関 係 がわかる 可 能 性 が あるとした しかし 患 者 にとっては 数 値 より 被 曝 したことへの 心 理 的 影 響 の 方 が 重 要 である 点 を 強 調 した 旧 ソ 連 政 府 はチェルノブイリ 事 故 に 関 する 情 報 を すべて 機 密 扱 いとした 1988 年 に 国 際 会 議 が 開 催 さ れ その 翌 年 から 医 療 機 密 データは 公 開 できるよう になったが それまで 若 い 医 療 スタッフに 何 も 話 す ことはできなかったという 現 場 の 状 況 をもっとも 伝 えたい 相 手 にさえ 言 えない 医 師 であるチュマク さんの 生 の 声 は とても 切 なく 響 いた (JASTJ 会 員 都 丸 亜 希 子 ) 7

8 例 会 報 告 2 月 日 本 の 航 空 機 産 業 は 復 活 できるか 東 京 大 学 の 鈴 木 真 二 教 授 に 聞 く 2 月 例 会 は5 日 東 京 大 学 の 鈴 木 真 二 教 授 ( 航 空 宇 宙 工 学 )を 講 師 に MRJとホンダジェットで 日 本 の 航 空 機 産 業 は 復 活 できるのか をテーマにして 開 催 した 初 めて 例 会 会 場 となった 東 京 理 科 大 学 の 数 学 体 験 館 で 鈴 木 教 授 は 新 たに 飛 び 立 つ 小 型 ジェット 旅 客 機 について 国 産 機 を 作 り 続 けること ビジネスでの 成 功 をおろそかにしないこと が 重 要 と 指 摘 その 成 功 が 将 来 さまざまな 産 業 に 波 及 効 果 をもたらすとの 見 通 しを 語 った 途 中 でやめないことが 重 要 鈴 木 教 授 によると 日 本 は 航 空 機 関 連 の 学 術 研 究 や 航 空 会 社 などは 世 界 的 に 優 れているという 機 体 を 軽 くする 炭 素 繊 維 などの 素 材 産 業 も 日 本 のお 家 芸 だ しかし 機 体 を 製 造 する 航 空 機 産 業 では 部 品 の 提 供 や 自 衛 隊 機 の 製 造 にとどまっている 1962 年 に 初 飛 行 したプロペラ 機 YS-11 以 来 半 世 紀 にわ たって 国 産 旅 客 機 は 作 られていない そのため 航 空 機 産 業 の 規 模 はGDP 比 で 欧 米 の5 分 の1 という 一 方 世 界 では 地 域 間 を 結 ぶ 低 燃 費 の 小 型 ジェッ ト 旅 客 機 (リージョナルジェット:RJ)を 中 心 に 航 空 機 産 業 は 高 い 成 長 が 見 込 まれている カナダな どの 先 行 者 はいるものの 航 空 会 社 は 複 数 メーカー からの 購 入 を 望 むので 後 発 でも 十 分 戦 える と 鈴 木 教 授 はみる 現 に 三 菱 航 空 機 が 開 発 中 の 小 型 ジェット 旅 客 機 MRJ はすでに400 機 を 受 注 YS-11のように 途 中 で 生 産 をやめなければ 世 界 的 に 使 われる 飛 行 機 になる と 強 調 した MRJは 当 初 主 翼 全 部 を 炭 素 繊 維 複 合 材 料 にす る 計 画 だったが 最 終 的 に 従 来 のアルミ 合 金 になっ た このため 思 ったほどハイテクや 国 産 部 品 が 使 日 本 の 航 空 機 産 業 について 話 を 聞 く 参 加 者 ( 撮 影 いずれも 都 丸 亜 希 子 ) われていない との 指 摘 も あった しかし 鈴 木 教 授 は コストやメンテナンス 等 を 考 慮 し 商 品 の 完 成 度 を 高 めるには 的 確 な 判 断 だった と み る MRJは 自 動 車 なら 大 衆 車 であり ビジ ネスとして 成 功 させるには 豪 華 さよりコスト 面 が 重 国 産 ジェット 旅 客 機 への 期 待 を 語 る 鈴 木 真 二 東 京 大 学 教 授 要 と 述 べた MRJでは 技 術 のための 技 術 でなく ビジネスで 成 功 するための 技 術 という 点 が 強 く 意 識 されてい る 燃 費 の 良 さも 主 に 海 外 製 エンジンで 実 現 他 の 装 備 品 にも 海 外 製 が 多 い 鈴 木 教 授 は 海 外 で 利 用 されるには 世 界 市 場 で 実 績 があり 信 頼 されている 部 品 を 使 う 必 要 がある とみる 将 来 の 先 端 技 術 産 業 に 波 及 効 果 も 日 本 が 航 空 機 産 業 に 参 入 するのは 半 世 紀 ぶりだ が なぜいまリスクの 高 いこの 分 野 に という 見 方 もある この 点 について 鈴 木 教 授 は 航 空 機 産 業 で 培 った 技 術 は 高 度 で 複 雑 な 先 端 技 術 産 業 の 発 展 につながる と 強 調 する 日 本 製 の 航 空 機 部 品 は 安 全 性 を 証 明 するノウハウ が 国 内 にないため 世 界 的 にはまだ 十 分 な 信 頼 は 得 ていない しかし 国 産 機 で 型 式 証 明 を 取 得 するノ ウハウが 蓄 積 されれば 部 品 の 検 証 も 効 率 化 でき 次 第 に 日 本 製 に 置 き 換 わっていく バイオ 燃 料 など の 技 術 も 進 むと 期 待 できるからだ 日 本 は 今 後 すぐに 低 価 格 競 争 に 陥 ることのない 製 造 業 の 基 盤 作 りが 必 要 だ 航 空 機 開 発 に 取 り 組 め ば 将 来 他 国 の 追 随 を 許 さない 高 度 で 複 雑 な 先 端 技 術 産 業 の 発 展 につながる 温 かい 目 で 見 守 ってほ しい と 鈴 木 教 授 は 訴 えた 最 後 に 航 空 機 研 究 に 取 り 組 んだ 自 身 の 原 点 につ いて 究 極 の 目 標 は 落 ちない 飛 行 機 を 作 ること と 話 してくれた 学 生 の 頃 に マッハの 恐 怖 ( 柳 田 邦 男 著 )を 読 み 空 を 飛 ぶロマンだけでなく 安 全 性 の 追 及 も 重 要 な 研 究 分 野 と 考 えた 現 在 は 人 工 知 能 などを 使 ってこの 目 標 を 実 現 する 研 究 に 取 り 組 んで いる (JASTJ 会 員 塾 生 中 道 徹 ) 8

9 C 会 員 だより 原 発 事 故 に 翻 弄 される いのち を 描 く ドキュメント 映 画 最 新 作 を 完 成 して 映 像 を 学 ぶ 学 生 たちと 一 緒 に 福 島 原 発 事 故 のその 後 を 追 ったドキュメント 映 画 いのち from Fukushima to Our Future Generations シリーズ の 最 新 作 である 第 4 章 知 られざる 福 島 原 発 裁 判 が 完 成 した 最 新 作 に 至 るまでの 経 緯 を 報 告 したい 人 々のこころの 叫 びを 聞 く 本 シリーズの 第 1 章 ができたのは2012 年 日 本 科 学 技 術 ジャーナリスト 会 議 (JASTJ) 会 長 も 務 めた 故 小 出 五 郎 氏 のほか 現 理 事 の 柴 田 鉄 二 藤 田 貢 崇 の 両 氏 および 小 若 順 一 氏 の 協 力 と 多 数 のカンパ を 得 て 監 督 制 作 した70 分 の 作 品 だ 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の3 連 続 爆 発 とメルトスルーによる 放 射 能 大 惨 事 に 翻 弄 される"いのち"を 描 いた 足 掛 け2 年 100 人 を 超 える 人 たちの 心 の 叫 びを 聞 いた 11 万 羽 にも 及 ぶ 餓 死 した 養 鶏 などをロケした 後 チェルノブイリ 原 発 事 故 から26 年 目 の 健 康 被 害 も 取 材 した 日 本 に 伝 わっている 情 報 とまったく 違 い ウクライナ 政 府 の 公 式 報 告 書 が 指 摘 するように 汚 染 地 区 の70% 以 上 の 人 たちが 心 臓 病 などさまざまな 慢 性 疾 患 に 苦 しむ 実 態 に 驚 いた ただ その 原 因 が 放 射 線 の 影 響 かどうかはまだ 意 見 が 分 かれている 2013 年 の 第 2 章 学 生 が 見 た 福 島 原 発 問 題 は 自 民 党 の 河 野 太 郎 議 員 や 民 主 党 の 福 山 哲 郎 議 員 などの 動 きを 追 ったドキュメントのほか 避 難 や 補 償 問 題 の 状 況 をチェルノブイリと 比 較 した4 話 をオムニバ スにした 福 島 では 年 間 被 ばく 線 量 20ミリシーベル トが 移 住 の 条 件 になっているが 旧 ソ 連 では5ミリ シーベルト( 土 壌 汚 染 も 加 味 )で 強 制 移 住 1 5 ミリシーベルトでも 移 住 の 権 利 と 補 償 が 与 えられて いる 事 実 に 学 生 たちは 驚 いた 2014 年 の 第 3 章 証 言 資 料 ドキュメント 白 い 放 射 能 汚 染 した 空 母 の 甲 板 を 除 染 する 米 軍 兵 士 ( 米 海 軍 提 供 ) 教 科 書 は 韓 国 人 の 学 生 が 企 画 文 科 省 が 小 学 生 対 象 の 副 読 本 わくわ く 原 子 力 ランド などに 多 額 の 予 算 をつぎ 込 み 原 発 絶 対 安 全 の 神 話 作 りをPRしてきた 実 態 を 教 師 の 証 言 資 料 をもとにまとめた 5つの 訴 訟 を 追 った 第 4 章 ドキュメント 映 画 いのち のタイトル ( 写 真 NASA 題 字 は 小 池 邦 夫 ) 第 4 章 に 取 り 組 んだのは2015 年 武 蔵 美 術 大 学 2 年 生 を 対 象 としたディレクター 演 習 の 受 講 生 全 員 が 参 加 した 提 案 会 議 で 企 画 案 を 数 本 に 絞 り 構 成 した 最 新 作 知 られざる 福 島 原 発 裁 判 はそのうちの 一 つだ ほかには 性 同 一 性 障 害 に 悩 む 学 生 自 身 のセル フドキュメンタリーや 安 易 な 堕 胎 に 警 告 を 発 する 作 品 戦 後 70 周 年 関 連 で 韓 国 の 西 大 門 刑 務 所 ( 京 城 監 獄 )のドキュメントと 慰 安 婦 問 題 を 取 り 上 げた 学 生 たちは 自 腹 で 韓 国 や 中 国 もロケし 映 像 作 品 を 完 成 させた これらの 企 画 のうち いのち シリーズの 第 4 章 となった 知 られざる 原 発 福 島 裁 判 は 東 電 など を 訴 えた30もの 裁 判 の 中 から5つを 選 び 原 告 や 弁 護 士 にインタビューしてまとめたものだ その 内 容 は 1 南 相 馬 の 地 区 住 民 が 中 心 となり 国 の 基 準 を 撤 回 させる 20ミリシーベルト 撤 回 訴 訟 2 子 どもの 放 射 線 被 ばくの 感 受 性 は 大 人 の3 7 倍 と 米 国 科 学 アカデミーの 低 線 量 被 ばくによる 健 康 影 響 報 告 (BEIRⅦ) にもあるとして 子 どもたちに 無 用 な 被 ばくをさせた 責 任 を 追 及 する 子 ども 被 ばく 裁 判 3 原 発 事 故 を 起 こした 東 電 の 元 経 営 者 らの 責 任 を 問 う 福 島 原 発 告 訴 団 による 唯 一 の 刑 事 訴 訟 4 生 活 基 盤 が 破 壊 されたと 東 電 を 訴 えた 飯 館 村 集 団 申 し 立 て 訴 訟 5トモダチ 作 戦 で 被 ばくした 米 軍 兵 士 ら250 人 程 の 原 告 が 東 電 や 日 立 東 芝 を 訴 え た 空 母 ロナルドレーガン 集 団 訴 訟 だ 完 成 した 映 像 作 品 はJASTJ 会 員 にもぜひ 見 てほしい 政 府 事 故 調 は 原 発 震 災 の 全 記 録 を 後 世 にのこす 責 務 が 日 本 国 にあると 提 言 した 私 達 も いのち 続 編 制 作 に 取 り 組 む 予 定 だ (JASTJ 理 事 林 勝 彦 ) 9

10 オピニオン 報 道 と 広 報 はセパレートドレッシング? 科 学 技 術 広 報 の 仕 事 を 始 めてはや13 年 JASTJが 設 立 10 周 年 を 記 念 して 発 行 した 科 学 ジャーナリズ ムの 世 界 真 実 に 迫 り 明 日 をひらく の21 章 ア メリカの 科 学 ジャーナリズムはいま を 和 訳 させて 頂 き ウェブサイトから 国 民 に 直 接 情 報 発 信 する 時 代 が 到 来 している という 記 述 に 衝 撃 を 受 けたの も 大 きなきっかけのひとつだ 広 報 は 報 道 だけでなく 出 版 物 やウェブサイト コンテンツ 対 面 型 イベントなど 様 々なコミュニ ケーション 手 段 を 使 って 研 究 現 場 からの 情 報 を 多 角 的 に 直 送 でき 予 想 通 り 大 きなやりがいを 感 じてい る 広 報 の 魅 力 は 単 なる 広 報 に 留 まらない 英 語 ではPublic relations 本 来 は 広 報 と 広 聴 によっ て 皆 さんと 関 係 性 を 作 ること である イベントな どで 皆 さんの 声 を 直 に 聞 き 関 係 性 ができたことを 実 感 することも 多 々ある 反 感 や 批 判 を 聞 く 場 合 も 含 めて 手 応 えの 大 きい 仕 事 だ 一 方 で 限 界 もある ある 科 学 技 術 の 研 究 活 動 の 意 義 や 社 会 的 影 響 を 批 評 するのはジャーナリズムの 仕 事 に 委 ねることになる さて 以 下 は 広 報 と 報 道 に 関 する 一 介 の 広 報 担 当 者 のつぶやきである 昨 今 プレスリリースの 誇 張 が 取 りざたされている が どの 研 究 成 果 も 程 度 の 大 小 こそあれ これま でになく 革 新 的 で 画 期 的 なのである それを 目 指 さないものでなければ 研 究 者 はその 研 究 に 着 手 しなかっただろう むろん 広 報 担 当 者 は 相 場 観 が わかるような 記 述 を 目 指 さなければならないが また プレスリリースに 朱 書 きすることはないが 科 学 は 確 率 論 であることを 今 一 度 思 い 出 して 頂 けれ ばと 思 う ファインマンは 科 学 は 不 確 かだ! と いう 本 を 著 し アインシュタインは 宇 宙 項 という 自 説 を 撤 回 した 科 学 技 術 研 究 は 絶 対 とい う 神 の 領 域 には 入 らない 手 段 だともいえよう いずれにしろ 広 報 と 報 道 は 研 究 というサラダ にかけるセパレートドレッシングのような 関 係 かと 思 う うまく 混 ざり 合 って 主 菜 の 味 を 引 き 出 すよ うに 協 働 できたらと 願 っている (JASTJ 会 員 高 エネルギー 加 速 器 研 究 機 構 広 報 室 岡 田 小 枝 子 ) WEB 編 集 長 から いつもJASTJのホームページをご 利 用 いただきありが とうございます ここ3カ 月 ほどのホームページの 更 新 内 容 などを 振 り 返 って 紹 介 します 塾 のページが 充 実 科 学 ジャーナリスト 塾 のページが 充 実 しました 3 月 9 日 までの 全 10 回 にわたる 第 14 期 塾 で 塾 生 のみ なさんが 挑 んだ 課 題 作 品 や 塾 長 の 佐 藤 年 緒 さん サポー ターの 都 丸 亜 希 子 さんや 荒 川 文 生 さんら 塾 関 係 者 が 書 い た 各 回 の 記 録 を 写 真 とともに 掲 げています 最 終 的 には 第 14 期 の 各 回 ごとの 記 事 にとべる 目 次 リンクをつくるなどして 塾 のことを 初 めて 知 るウェブ 訪 問 者 にも 第 14 期 の 塾 の 活 動 内 容 や 雰 囲 気 がより 伝 わるようにしていきます ご 寄 稿 いただいた 塾 生 と 塾 関 係 者 のみなさん この 場 を 借 りてお 礼 を 申 しあげます 事 務 所 移 転 の 地 図 づくり JASTJの 事 務 所 が2015 年 12 月 に 渋 谷 区 内 へ そして 今 春 より 新 宿 区 の 東 京 理 科 大 学 内 へと 移 転 するにあた り 事 務 局 案 内 を 更 新 しています グーグルのマッ プのリンクを 貼 るとともに 事 務 所 までの 地 図 をつくっ ています ちょっと 舞 台 裏 の 話 になりますが 地 図 を 作 るときはイラストレイターという 図 版 作 成 ソフトを 立 ち 上 げ そこにモデルとなる 地 図 の 画 像 データを 配 置 して 半 透 明 に その 上 から 道 や 駅 をなぞって 描 いたり 目 印 となる 建 てものの 文 字 情 報 を 加 えたりします そして 最 終 的 に 配 置 していたモデルの 地 図 を 削 除 して 完 成 させま す もし お 気 づきの 点 がありましたら どうかご 一 報 いただければと 思 います 賞 の 結 果 発 表 なども 今 後 は 科 学 ジャーナリスト 賞 2016 の 発 表 が4 月 に また 授 賞 式 が5 月 に 控 えており 会 員 内 外 の 方 々が JASTJのホームページに 触 れる 機 会 が 増 えると 思 いま す 充 実 したホームページを 目 指 していきますので ひ きつづきよろしくお 願 いします (Web 編 集 長 漆 原 次 郎 ) 10

11 JASTJ をサポートする 賛 助 会 員 団 体 一 覧 (50 音 順 2016 年 3 月 現 在 ) 一 般 財 団 法 人 新 技 術 振 興 渡 辺 記 念 会 味 の 素 株 式 会 社 宝 ホールディングス 株 式 会 社 鷗 友 学 園 女 子 中 学 高 等 学 校 株 式 会 社 東 芝 花 王 株 式 会 社 ノートルダム 清 心 女 子 大 学 情 報 理 学 研 究 所 独 立 行 政 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 株 式 会 社 日 立 製 作 所 カクタス コミュニケーションズ 株 式 会 社 豊 清 工 業 株 式 会 社 株 式 会 社 構 造 計 画 研 究 所 ロート 製 薬 株 式 会 社 賛 助 会 員 募 集 中 サントリーホールディングス 株 式 会 社 11

12 事 務 局 だより 新 入 会 員 の 自 己 紹 介 岡 本 有 司 ( 東 京 工 業 大 学 大 学 院 情 報 理 工 学 研 究 科 ) 研 究 者 への 道 を 志 し 勉 学 に 励 むうち 必 ずしも 正 しいことが 世 の 中 に 広 まらないことを 学 びました 原 子 力 の 問 題 が 代 表 的 な 例 です せめて 私 自 身 が 研 究 している 内 容 においても 正 しく 世 の 中 に 伝 えるすべ を 学 びたいと 考 えています 高 橋 恭 子 ( 株 式 会 社 新 農 林 社 ) 再 生 可 能 エネルギーに 関 する 新 聞 の 発 行 に 携 わって おります 単 に 商 機 として 目 新 しいものを 追 うのでは なく 一 定 の 指 針 をもって 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 が 推 進 されるような 情 報 発 信 をしていきたいと 考 えて います 岡 田 小 枝 子 ( 高 エネルギー 加 速 器 研 究 機 構 ) 医 療 系 フリーランスライターを 経 て 研 究 機 関 で 広 報 の 仕 事 をしています 広 報 では 広 報 誌 やウェブサ イト 記 事 など 研 究 機 関 からの 直 接 情 報 配 信 をどう 行 っ ていけばいいのかといった 課 題 があり また ジャー ナリストとの 関 係 性 構 築 も 重 要 と 考 えております 出 戻 り 入 会 となりますが 再 びよろしくお 願 いします 益 田 勇 気 ( 合 同 会 社 オフィスミナレット) 弊 社 では2014 FIFA W 杯 公 式 プロジェクトなどで 培 った 企 画 力 やコンテンツ 力 を 活 かし 近 年 では 科 学 技 術 の 分 野 でも 制 作 を 行 っています 科 学 の 分 野 によ りよいコミュニュケーションが 生 まれればと 思 ってお ります よろしくお 願 いいたします 会 員 の BOOKS 海 まるごと 大 研 究 ( 全 5 巻 ) 保 坂 直 紀 著 ( 講 談 社 各 2800 円 + 税 2016 年 1 2 月 ) 小 学 生 向 けの 科 学 の 本 を 初 めて 書 いた 海 流 や 津 波 のしくみなどの 物 理 系 の 話 から 深 海 の 熱 水 生 き 物 地 球 温 暖 化 や 海 洋 汚 染 まで 海 の 科 学 を 広 く 扱 った 小 学 校 の 理 科 にサ イエンスの 薫 りが 乏 しいのは 困 ったことだとつねづね 思 っ ていたので コリオリの 力 だとか 最 近 の 論 文 に 書 かれて いることだとかを 遠 慮 しないで 取 りあげた だが 相 手 は 小 学 生 それが 自 分 の 首 をしめることにもなったのだが 科 学 の 専 門 家 に 頼 めば おそらく 分 担 執 筆 になってしまう この 手 の 本 をひとりで 書 けるのも サイエンスライターの 醍 醐 味 だ ( 保 坂 直 紀 ) 誤 解 だらけの 遺 伝 子 組 み 換 え 作 物 新 刊 紹 介 小 島 正 美 編 著 (エネルギーフォーラ ム 1512 円 + 税 2015 年 9 月 ) これまで 組 み 換 え 作 物 に 関 して は 事 実 に 基 づかない 否 定 的 な 本 や 研 究 者 が 書 いた 難 しい 本 が 多 かった この 本 は 国 内 外 のメディア 学 者 消 費 者 生 産 者 など30 名 によって 科 学 的 根 拠 を 基 に 遺 伝 子 組 み 換 え 作 物 食 品 をめぐる 現 状 が 分 かりやす く 書 かれている その 背 景 にはかつて 否 定 的 な 記 事 を 書 い ていた 著 者 が 米 国 の 生 産 現 場 を 視 察 し 生 産 者 と 意 見 交 換 して 実 感 した 遺 伝 子 組 み 換 え 作 物 の 可 能 性 を 伝 えたいと いう 思 いがある ( 佐 々 義 子 ) お 知 らせ JASTJの 事 務 所 4 月 に 移 転 日 本 科 学 技 術 ジャーナリスト 会 議 (JASTJ)の 事 務 所 が2016 年 4 月 から 東 京 理 科 大 学 ( 東 京 飯 田 橋 )に 移 転 します これまでお 世 話 になっていた 株 式 会 社 ス タジオエルの 皆 様 には この 場 を 借 りて 厚 く 御 礼 申 し 上 げます 新 しい 事 務 所 は 東 京 理 科 大 学 1 号 館 13 階 の 1 室 で 所 在 地 郵 便 物 等 の 送 付 先 は 右 記 のとおりです な お 当 分 の 間 電 話 番 号 は のままです FAXを 送 信 したい 場 合 は お 手 数 ですが 上 記 の 番 号 にあらかじめお 問 い 合 わせください 事 務 局 の 電 子 変 更 はありません 東 京 都 新 宿 区 神 楽 坂 1ー3 東 京 理 科 大 学 1 号 館 13 階 日 本 科 学 技 術 ジャーナリスト 会 議 近 代 科 学 6 号 館 資 料 館 東 京 理 科 大 学 1 号 館 東 京 メトロ 有 楽 町 線 南 北 線 市 ヶ 谷 神 田 川 中 央 線 早 神 楽 坂 稲 田 通 り 地 下 鉄 B3 出 口 外 堀 通 り 地 下 鉄 B2a 出 口 西 口 JR 飯 田 橋 駅 大 久 保 通 り 東 京 メ トロ 東 西 線 都 営 大 江 戸 線 水 道 橋 訂 正 第 77 号 会 報 の5ページにある 右 上 の 写 真 撮 影 者 は 小 柳 純 一 氏 に 訂 正 左 下 の 写 真 撮 影 者 名 は 削 除 します 編 集 後 記 福 島 原 発 事 故 から5 年 今 号 では 巻 頭 言 から 特 集 例 会 報 告 会 員 だよりに 至 るまで 関 連 記 事 を 多 く 取 り 上 げまし た いま 何 事 もなかったかのように 再 稼 働 を 目 指 す 動 きがありますが 一 方 でその 取 り 消 し 判 決 も あの 時 こうし ておけばよかった と 二 度 と 後 悔 しないよう しっかりと 注 視 していきたい ( 靭 ) 編 集 発 行 日 本 科 学 技 術 ジャーナリスト 会 議 Japanese Association of Science & Technology Journalists (JASTJ) 東 京 都 新 宿 区 神 楽 坂 1-3 東 京 理 科 大 学 1 号 館 13 階 電 話 : 会 長 / 小 出 重 幸 事 務 局 長 / 藤 田 貢 崇 編 集 長 / 高 木 靱 生 ホームページ 12

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