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1 高 速 道 路 制 度 あれこれ 法 制 度 料 金 制 度 関 連 用 語 集 試 行 版 ( 改 定 ) 平 成 26 年 12 月 公 益 経 済 経 営 研 究 部 会 高 速 道 路 の 料 金 制 度 に 関 する 研 究 委 員 会

2 はじめに 高 速 道 路 の 料 金 制 度 に 関 する 研 究 委 員 会 においては 平 成 21 年 10 月 から 約 2 年 にわたり 高 速 道 路 の 料 金 についてさまざまな 観 点 から 検 討 し 料 金 制 度 の 成 り 立 ち を 整 理 確 認 し 平 成 23 年 8 月 に 中 間 報 告 書 をとりまとめた 同 報 告 書 の 巻 末 において 専 門 的 用 語 の 解 説 を 一 部 掲 載 したが 有 料 道 路 制 度 及 び 料 金 制 度 に 関 連 する 用 語 について 今 一 度 整 理 するため 平 成 25 年 3 月 に 本 用 語 集 の 試 行 版 を 作 成 した その 後 3 つの 料 金 水 準 の 導 入 や 更 新 需 要 に 伴 う 料 金 徴 収 期 間 延 長 等 いくつかの 制 度 変 更 が 行 われたため 今 般 上 記 試 行 版 の 改 定 を 行 った なお 解 説 している 用 語 については 料 金 制 度 の 歴 史 的 経 過 の 整 理 のため 既 に 廃 止 された 制 度 を 含 むこと 1 つの 用 語 だけで 理 解 が 可 能 となるようにとの 狙 いから 用 語 間 において 記 述 の 重 複 があること 及 び 長 文 の 解 説 が 一 部 混 在 していることについてあら かじめご 了 解 願 いたい 平 成 26 年 12 月

3 目 次 総 論 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 5 高 速 道 路 株 式 会 社 5 地 方 道 路 公 社 6 本 来 道 路 管 理 者 6 道 路 公 団 民 営 化 7 法 制 度 等 道 路 審 議 会 8 社 会 資 本 整 備 審 議 会 8 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 9 高 速 道 路 株 式 会 社 法 9 道 路 整 備 特 別 措 置 法 9 協 定 9 業 務 実 施 計 画 10 事 業 許 可 10 貸 付 料 10 道 路 の 区 分 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 11 高 速 自 動 車 国 道 12 高 規 格 幹 線 道 路 網 13 地 域 高 規 格 道 路 14 都 市 高 速 道 路 14 指 定 都 市 高 速 道 路 14 一 般 有 料 道 路 15 自 動 車 専 用 道 路 制 度 15 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 一 の 路 線 15 ターンパイク 15 整 備 計 画 等 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 16 施 行 命 令 基 本 計 画 の 指 示 16 道 路 整 備 五 箇 年 計 画 16 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 17 1

4 道 路 整 備 合 併 施 行 18 暫 定 施 工 18 新 直 轄 方 式 18 開 発 インターチェンジ 19 スマートインターチェンジ 19 立 替 施 行 19 料 金 制 度 料 金 体 系 償 還 主 義 20 公 正 妥 当 主 義 20 便 益 主 義 20 償 還 対 象 経 費 21 料 金 プール 制 22 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 23 換 算 起 算 日 24 画 一 料 率 制 対 距 離 料 金 制 均 一 料 金 制 ( 高 速 自 動 車 国 道 ) 25 内 部 補 助 26 ターミナルチャージ 26 車 種 区 分 車 種 間 料 金 比 率 27 長 距 離 てい 減 制 27 大 都 市 近 郊 区 間 料 金 28 関 連 道 路 プール 制 29 密 接 関 連 性 ( 都 市 高 速 ) 30 損 失 補 てん 引 当 金 制 度 31 公 差 制 度 31 対 距 離 制 ( 都 市 高 速 ) 32 乗 継 ( 料 金 調 整 ) 32 維 持 管 理 有 料 制 度 33 グループ プール 制 33 3つの 料 金 水 準 ( 普 通 区 間 大 都 市 近 郊 区 間 海 峡 部 等 特 別 区 間 ) 34 シームレスな 料 金 体 系 34 2

5 割 引 別 納 割 引 制 度 35 回 数 券 割 引 制 度 35 障 害 者 割 引 制 度 36 ハイウェイカード( 割 引 ) 36 ETC 前 払 割 引 サービス 37 ETCマイレージサービス 37 平 日 朝 夕 割 引 38 通 勤 割 引 38 深 夜 割 引 38 休 日 割 引 39 乗 継 割 引 ( 会 社 間 乗 継 割 引 ) 39 中 央 環 状 線 迂 回 割 引 40 大 口 多 頻 度 割 引 40 ETCコーポレートカード 40 社 会 実 験 41 高 速 道 路 利 便 増 進 事 業 ( 利 便 増 進 計 画 ) 41 交 通 管 理 交 通 システム 等 ETC(Electronic Toll Collection)システム 42 フリーフロー( 課 金 ) 42 ITS(Intelligent Transport Systems) ITSスポットサービス 42 VICS(Vehicle Information and Communication System) 43 TDM(Transportation Demand Management) 43 MM(Mobility Management) 43 ロード プライシング(コンジェスチョン プライシング ピークロード プライシング 環 境 ロード プライシング) 44 財 源 関 連 政 府 出 資 金 ( 資 本 金 ) 政 府 補 給 金 ( 利 子 補 給 金 ) 45 資 金 コスト 45 道 路 整 備 特 別 会 計 46 社 会 資 本 整 備 事 業 特 別 会 計 46 道 路 特 定 財 源 制 度 47 無 利 子 貸 付 金 制 度 (NTT 資 金 ) 48 3

6 税 金 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 49 空 港 連 絡 橋 利 用 税 49 その 他 パブリックコメント パブリックインボルブメント 50 PPP(Public Private Partnership)/PFI(Private Finance Initiative) 50 コンセッション 方 式 51 インセンティブ 規 制 (ヤードスティック 規 制 プライスキャップ 規 制 ) 51 有 料 道 路 の 早 期 無 料 開 放 移 管 51 ミッシングリンク 51 ハイウェイオーソリティ 構 想 52 ワトキンス レポート 52 4

7 総 論 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 特 殊 法 人 等 整 理 合 理 化 計 画 ( 平 成 13 年 12 月 19 日 閣 議 決 定 )における 道 路 関 係 四 公 団 の 民 営 化 の 方 針 を 受 け 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 関 係 四 法 ( 高 速 道 路 株 式 会 社 法 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 日 本 道 路 公 団 等 の 民 営 化 に 伴 う 道 路 関 係 法 律 の 整 備 等 に 関 する 法 律 及 び 日 本 道 路 公 団 等 民 営 化 関 係 法 施 行 法 )に 基 づき 6 つの 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 以 下 会 社 ) とともに 平 成 17 年 10 月 1 日 に 設 立 された 法 人 をいう 当 機 構 は 高 速 道 路 に 係 る 道 路 資 産 の 保 有 会 社 に 対 する 貸 付 け 債 務 の 早 期 確 実 な 返 済 等 を 行 うことにより 高 速 道 路 に 係 る 国 民 負 担 の 軽 減 を 図 るとともに 会 社 による 高 速 道 路 に 関 する 事 業 の 円 滑 な 実 施 を 支 援 することを 目 的 としている 当 機 構 は 会 社 と 協 定 1 を 締 結 し 国 土 交 通 大 臣 の 認 可 を 受 けて 貸 付 料 2 や 債 務 返 済 計 画 等 を 記 載 した 業 務 実 施 計 画 3 を 作 成 することとされており この 協 定 に 基 づき 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 に 4 会 社 が 支 払 う 貸 付 料 により 公 団 から 承 継 した 債 務 と 会 社 から 新 たに 引 き 受 けた 債 務 を 完 済 す ることとされている 1 協 定 については p9 参 照 2 貸 付 料 については p10 参 照 3 業 務 実 施 計 画 については p10 参 照 4 道 路 公 団 民 営 化 時 は 民 営 化 から 45 年 以 内 とされていた 詳 細 は p23~24 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 参 照 高 速 道 路 株 式 会 社 道 路 公 団 民 営 化 により 設 立 された 特 殊 会 社 のことをいい 具 体 的 には 東 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 首 都 高 速 道 路 株 式 会 社 中 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 西 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 阪 神 高 速 道 路 株 式 会 社 及 び 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 株 式 会 社 のことをいう 当 会 社 は 道 路 交 通 の 円 滑 化 を 図 り 国 民 経 済 の 健 全 な 発 展 と 国 民 生 活 の 向 上 に 寄 与 することを 目 的 としており この 目 的 を 達 するため 1 高 速 道 路 の 新 設 改 築 2 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 から 借 り 受 けた 高 速 道 路 の 維 持 修 繕 災 害 復 旧 その 他 の 管 理 3 休 憩 所 等 の 建 設 管 理 4 国 や 地 方 公 共 団 体 等 から 委 託 を 受 けて 行 う 道 路 の 新 設 改 築 維 持 修 繕 災 害 復 旧 その 他 の 管 理 調 査 等 を 効 率 的 に 行 い さらに 国 土 交 通 大 臣 へ 事 前 に 届 け 出 ることにより 上 記 以 外 の 事 業 を 行 うこと ができるとされている 5

8 地 方 道 路 公 社 地 方 道 路 公 社 法 ( 以 下 公 社 法 )に 基 づき 都 道 府 県 又 は 政 令 で 指 定 する 人 口 50 万 以 上 の 市 が 設 立 出 資 することができる 法 人 で 設 立 団 体 である 地 方 公 共 団 体 の 区 域 及 びその 周 辺 地 域 にお いて 有 料 道 路 事 業 を 行 う 法 人 をいう 地 方 公 共 団 体 による 一 般 有 料 道 路 の 建 設 は 昭 和 40 年 頃 から 積 極 的 に 行 われることとなったが 増 大 する 自 動 車 交 通 需 要 に 対 して 道 路 の 整 備 はなお 立 ち 遅 れており より 一 層 の 有 料 道 路 事 業 を 拡 大 させることが 要 請 されたが 当 時 の 有 料 道 路 の 建 設 管 理 主 体 は 道 路 管 理 者 の 他 日 本 道 路 公 団 首 都 高 速 道 路 公 団 及 び 阪 神 高 速 道 路 公 団 の 3 公 団 だけであったこと 3 公 団 の 財 源 にも 制 約 があり 既 存 の 有 料 道 路 建 設 主 体 の 手 によって 事 業 を 拡 大 させることにも 限 界 が 見 られたことから 昭 和 45 年 5 月 に 公 社 法 が 制 定 され 当 公 社 が 設 立 されることとなった 道 路 整 備 特 別 措 置 法 において 当 公 社 は 国 土 交 通 大 臣 の 許 可 を 受 けて 一 般 国 道 都 道 府 県 道 又 は 市 町 村 道 を 新 設 又 は 改 築 して 料 金 を 徴 収 することができる( 第 10 条 )とされている 他 当 公 社 の 行 う 指 定 都 市 高 速 道 路 の 新 設 又 は 改 築 に 関 すること( 第 12 条 ) 当 公 社 の 行 う 一 般 国 道 等 の 維 持 修 繕 等 の 特 例 に 関 すること( 第 15 条 ) 等 が 規 定 されている 本 来 道 路 管 理 者 有 料 道 路 制 度 は 借 入 金 によって 道 路 を 建 設 管 理 し 受 益 者 負 担 の 原 則 に 基 づいて 一 定 期 間 は 有 料 制 をとり 借 入 金 を 全 額 償 還 した 後 は 本 来 道 路 管 理 者 に 引 き 継 ぎ 無 料 開 放 するという 制 度 である 本 来 道 路 管 理 者 とは 道 路 整 備 特 別 措 置 法 第 2 条 第 3 項 に 定 める 道 路 管 理 者 のことで 高 速 自 動 車 国 道 にあっては 国 土 交 通 大 臣 その 他 の 道 路 にあっては 道 路 法 第 18 条 第 1 項 に 規 定 する 道 路 管 理 者 のことをいう 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 高 速 道 路 株 式 会 社 と 地 方 道 路 公 社 は 道 路 整 備 特 別 措 置 法 に 定 められた 事 務 について 本 来 道 路 管 理 者 の 権 限 を 代 行 することとされている 6

9 道 路 公 団 民 営 化 平 成 17 年 10 月 1 日 道 路 関 係 四 公 団 は 廃 止 され 新 たに 6 つの 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 以 下 会 社 ) と 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )が 設 立 された これにより 道 路 関 係 四 公 団 が 行 っていた 業 務 は 会 社 と 機 構 にそれぞれ 承 継 されることとなっ た 民 営 化 後 の 現 在 の 高 速 道 路 の 建 設 と 債 務 返 済 の 仕 組 みの 概 要 は 以 下 のとおり 1 会 社 は 機 構 から 高 速 道 路 を 借 り 受 け 料 金 収 入 から 貸 付 料 を 支 払 う 2 機 構 は 会 社 からの 貸 付 料 により 長 期 債 務 の 返 済 を 行 う 3 新 規 路 線 の 建 設 については 民 間 等 からの 借 入 金 により 会 社 が 建 設 し 完 成 後 資 産 と 債 務 を 機 構 に 引 き 継 ぐ 4 料 金 の 徴 収 期 間 は 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 とする 民 営 化 の 経 緯 は 以 下 のとおり 平 成 13 年 12 月 19 日 特 殊 法 人 等 整 理 合 理 化 計 画 閣 議 決 定 平 成 14 年 6 月 7 日 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 推 進 委 員 会 設 置 法 成 立 平 成 14 年 6 月 24 日 第 1 回 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 推 進 委 員 会 開 催 平 成 14 年 12 月 6 日 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 推 進 委 員 会 が 内 閣 総 理 大 臣 に 意 見 書 を 提 出 平 成 14 年 12 月 17 日 道 路 関 係 四 公 団 国 際 空 港 拠 点 及 び 政 策 金 融 機 関 の 改 革 について 閣 議 決 定 平 成 15 年 12 月 22 日 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 の 基 本 的 枠 組 について 政 府 与 党 申 し 合 わせ 平 成 16 年 6 月 9 日 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 関 係 法 公 布 一 部 施 行 平 成 17 年 10 月 1 日 会 社 (6 社 ) 及 び 機 構 の 設 立 道 路 公 団 民 営 化 時 は 民 営 化 から 45 年 以 内 とされていた 詳 細 は p23~24 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 参 照 7

10 法 制 度 等 道 路 審 議 会 道 路 は 国 の 産 業 経 済 文 化 の 発 展 の 基 礎 であり 国 民 生 活 に 与 える 影 響 が 極 めて 大 きいことか ら 道 路 に 関 する 法 制 や 国 道 の 路 線 の 指 定 等 重 要 な 道 路 政 策 は 公 共 性 を 十 分 考 慮 して 樹 立 されな ければならない そこで 道 路 行 政 の 公 正 を 期 し 道 路 政 策 を 総 合 的 観 点 に 立 って 考 察 するため 昭 和 27 年 の 道 路 法 全 面 改 正 時 に 建 設 省 ( 当 時 )に 道 路 審 議 会 が 設 けられた 1 当 審 議 会 は 建 設 大 臣 の 諮 問 に 応 じて 意 見 を 答 申 する 諮 問 機 関 としての 性 格 と 諮 問 を 待 たず その 意 見 を 建 議 する 建 議 機 関 としての 性 格 をあわせ 有 していた 当 審 議 会 は 建 設 大 臣 の 諮 問 に 応 じて 道 路 整 備 計 画 国 道 の 路 線 の 指 定 道 路 の 構 造 や 工 法 その 他 道 路 に 関 する 制 度 を 調 査 審 議 し 又 はこれらの 事 項 について 関 係 行 政 機 関 に 建 議 すること を 任 務 としていた 有 料 道 路 に 関 しては 昭 和 47 年 の 答 申 において 高 速 自 動 車 国 道 にプール 制 を 採 用 する 旨 提 言 が なされた 他 償 還 年 限 車 種 区 分 車 種 間 比 率 料 金 水 準 等 様 々なテーマについて 答 申 が 示 され ている なお 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 に 関 する 権 限 は 昭 和 33 年 から 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 審 議 会 ( 以 下 国 幹 道 審 議 会 )に 移 された 2 1 現 在 当 審 議 会 は 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 に 引 き 継 がれている 社 会 資 本 整 備 審 議 会 についてはp8( 本 ページ 下 段 ) 参 照 2 現 在 国 幹 道 審 議 会 は 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 に 引 き 継 がれている 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 につ いてはp16 参 照 社 会 資 本 整 備 審 議 会 社 会 資 本 の 整 備 について 総 合 的 に 審 議 するため 従 来 の 9 審 議 会 ( 中 央 建 設 業 道 路 公 共 用 地 河 川 歴 史 的 風 土 都 市 計 画 住 宅 宅 地 建 築 及 び 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 )が 再 編 成 され 設 置 さ れた 審 議 会 をいう 当 審 議 会 には 専 門 的 な 審 議 を 機 動 的 に 運 営 するための 分 科 会 と 部 会 が 設 置 されており 従 前 道 路 審 議 会 1 の 所 掌 とされていたことについては 道 路 分 科 会 に 引 き 継 がれている 道 路 分 科 会 のもと には 基 本 政 策 部 会 等 の 部 会 が 設 置 されており そのうち 国 土 幹 線 道 路 部 会 は 国 土 幹 線 道 路 ( 主 に 高 速 自 動 車 国 道 及 び 直 轄 国 道 )に 関 する 制 度 等 を 検 討 する 目 的 で 設 置 され 当 面 は 料 金 施 策 をはじ めとした 有 料 道 路 制 度 幹 線 道 路 網 の 事 業 実 施 に 向 けた 手 続 きのあり 方 や 利 活 用 のための 制 度 等 に ついて 検 討 することとされている 平 成 25 年 6 月 に 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 国 土 幹 線 道 路 部 会 から 中 間 答 申 が 提 出 され 更 新 のための 料 金 徴 収 期 間 の 延 長 や 3 つの 料 金 水 準 2 の 導 入 等 の 意 見 が 示 された 1 道 路 審 議 会 についてはp8( 本 ページ 上 段 ) 参 照 2 3 つの 料 金 水 準 については p34 参 照 8

11 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 高 速 道 路 に 係 る 道 路 資 産 の 保 有 と 貸 付 けや 債 務 の 早 期 かつ 確 実 な 返 済 等 を 行 う 独 立 行 政 法 人 と して 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )を 設 立 し 機 構 が 業 務 実 施 計 画 1 を 作 成 し 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 2 に 解 散 すること 等 を 規 定 している 1 業 務 実 施 計 画 については p10 参 照 2 道 路 公 団 民 営 化 時 は 民 営 化 から 45 年 以 内 とされていた 詳 細 は p23~24 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 参 照 高 速 道 路 株 式 会 社 法 高 速 道 路 の 建 設 管 理 及 び 料 金 徴 収 を 行 う 特 殊 会 社 として 東 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 等 の 6 会 社 を 設 立 し 高 速 道 路 の 新 設 改 築 維 持 修 繕 その 他 の 管 理 を 効 率 的 に 行 うこと 等 により 道 路 交 通 の 円 滑 化 を 図 り もって 国 民 経 済 の 健 全 な 発 展 と 国 民 生 活 の 向 上 に 寄 与 することを 目 的 とする 高 速 道 路 株 式 会 社 の 事 業 範 囲 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 との 協 定 の 締 結 国 との 関 係 等 について 規 定 している 協 定 については p9( 本 ページ 下 段 ) 参 照 道 路 整 備 特 別 措 置 法 道 路 の 整 備 を 促 進 し 交 通 の 利 便 を 増 進 するために 通 行 又 は 利 用 について 料 金 を 徴 収 すること ができる 有 料 道 路 制 度 を 道 路 法 の 特 則 として 認 め 有 料 道 路 の 新 設 改 築 その 他 の 管 理 料 金 の 徴 収 等 に 関 し 所 要 の 規 定 を 定 めたものである 法 律 制 定 改 正 の 主 な 経 緯 は 以 下 のとおり 昭 和 27 年 道 路 整 備 特 別 措 置 法 制 定 ( 道 路 法 上 の 道 路 に 関 する 全 面 的 な 有 料 道 路 制 度 の 採 用 ) 昭 和 31 年 改 正 ( 日 本 道 路 公 団 による 有 料 道 路 方 式 の 採 用 ) 昭 和 34 年 改 正 ( 首 都 高 速 道 路 公 団 による 有 料 道 路 方 式 の 採 用 ) 昭 和 37 年 改 正 ( 阪 神 高 速 道 路 公 団 による 有 料 道 路 方 式 の 採 用 ) 昭 和 45 年 改 正 ( 本 州 四 国 連 絡 橋 公 団 地 方 道 路 公 社 による 有 料 道 路 方 式 の 採 用 ) 平 成 16 年 改 正 ( 道 路 公 団 民 営 化 に 伴 って 高 速 道 路 株 式 会 社 等 による 道 路 整 備 等 を 規 定 ) 平 成 26 年 改 正 ( 高 速 道 路 の 更 新 財 源 を 確 保 するため 料 金 徴 収 期 間 を 15 年 間 延 長 ) 協 定 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )は 業 務 を 行 おうとする 時 は 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 第 13 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき あらかじめ 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 以 下 会 社 )と 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 又 は 一 の 路 線 に 属 する 高 速 道 路 ごとに 新 設 や 改 築 等 に 係 る 工 事 の 内 容 工 事 に 係 る 債 務 の 引 受 限 度 額 機 構 が 会 社 に 貸 し 付 ける 道 路 資 産 の 貸 付 料 の 額 貸 付 期 間 等 を 定 めた 協 定 を 締 結 しなければならないとされている 同 様 に 会 社 は 業 務 を 営 もうとする 時 は 高 速 道 路 株 式 会 社 法 第 6 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づいて 機 構 と 協 定 を 締 結 しなければならない 旨 定 められている 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 一 の 路 線 については p15 参 照 9

12 業 務 実 施 計 画 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )は 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 法 ( 以 下 機 構 法 ) 第 13 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 以 下 会 社 )と 協 定 1 を 締 結 した 時 は 機 構 法 第 14 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 協 定 において 定 めた 事 項 ( 会 社 が 徴 収 する 料 金 の 額 と 徴 収 期 間 を 除 く)に 加 え 機 構 の 収 支 予 算 の 明 細 ( 債 務 返 済 計 画 ) を 記 載 した 業 務 実 施 計 画 を 作 成 し 国 土 交 通 大 臣 の 認 可 を 受 けなければならないとされている なお 道 路 公 団 民 営 化 時 から 機 構 は 全 国 路 線 網 2 の 当 計 画 の 認 可 申 請 の 際 高 速 自 動 車 国 道 と これと 一 体 的 に 機 能 する 一 般 有 料 道 路 (ネットワーク 型 一 般 有 料 道 路 )の 間 で 相 互 補 助 を 行 うもの ではないことを 担 保 するため それぞれの 収 支 予 算 の 明 細 を 提 出 する 必 要 があったが 平 成 26 年 3 月 に 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 に 関 する 省 令 が 改 正 され 現 在 収 支 予 算 の 明 細 は 全 国 路 線 網 全 体 のものだけ 提 出 すれば 足 ることとされている 1 協 定 については p9 参 照 2 全 国 路 線 網 については p15 参 照 事 業 許 可 高 速 道 路 株 式 会 社 は 道 路 整 備 特 別 措 置 法 第 3 条 の 規 定 に 基 づき 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 と 協 定 を 締 結 した 時 は 協 定 に 基 づき 国 土 交 通 大 臣 の 許 可 ( 事 業 許 可 )を 受 けて 高 速 道 路 を 新 設 又 は 改 築 して 料 金 を 徴 収 することができるとされている 許 可 申 請 は 協 定 の 単 位 毎 に 行 う 必 要 があり 1 路 線 名 2 工 事 内 容 3 収 支 予 算 の 明 細 4 料 金 の 額 と 料 金 徴 収 期 間 を 記 載 した 申 請 書 に 協 定 等 を 添 付 して 提 出 する 必 要 がある なお 新 規 建 設 区 間 については 旧 道 路 公 団 に 対 する 施 行 命 令 方 式 等 を 廃 止 し 高 速 道 路 会 社 の 申 請 に 基 づく 許 可 制 とされている 協 定 については p9 参 照 貸 付 料 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )は 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 以 下 会 社 )と 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 又 は 一 の 路 線 1 に 属 する 高 速 道 路 ごとに 機 構 が 会 社 に 貸 し 付 ける 道 路 資 産 の 貸 付 料 の 額 や 貸 付 期 間 等 を 定 めた 協 定 2 を 締 結 しなければならないとされている 貸 付 料 の 額 は 債 務 の 返 済 に 要 する 費 用 等 を 貸 付 期 間 内 に 償 うよう 設 定 されており 具 体 的 には 計 画 料 金 収 入 から 計 画 管 理 費 を 減 じた 額 となっている なお 会 社 経 営 の 不 安 定 化 を 回 避 し 償 還 確 実 性 を 向 上 させるため 実 際 の 料 金 収 入 ( 実 績 収 入 ) が 計 画 収 入 に 対 して 一 定 以 上 の 増 減 が 生 じた 場 合 貸 付 料 を 増 減 させる 変 動 貸 付 料 制 度 が 採 用 され ており 具 体 的 には 各 年 度 の 計 画 収 入 を 基 準 にしてあらかじめ 設 定 した 率 ( 全 国 路 線 網 は 1%)を 上 回 る 実 績 収 入 があった 場 合 には その 超 過 相 当 額 分 を 貸 付 料 の 増 額 として 機 構 が 会 社 から 受 け 取 り 反 対 に 下 回 った 場 合 は 貸 付 料 の 減 額 として 会 社 に 返 還 する 制 度 である 1 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 一 の 路 線 については p15 参 照 2 協 定 については p9 参 照 10

13 道 路 の 区 分 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 国 土 の 普 遍 的 開 発 をはかり 画 期 的 な 産 業 の 立 地 振 興 及 び 国 民 生 活 領 域 の 拡 大 を 期 するととも に 産 業 発 展 の 不 可 欠 の 基 盤 たる 全 国 的 な 高 速 自 動 車 交 通 網 を 新 たに 形 成 させるため 国 土 を 縦 貫 し 又 は 横 断 する 高 速 幹 線 自 動 車 道 を 開 設 し 及 びこれと 関 連 して 新 都 市 及 び 新 農 村 の 建 設 等 を 促 進 することを 目 的 とする ( 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 法 ( 以 下 国 幹 道 法 ) 第 1 条 ) 道 路 のこ とをいう 昭 和 32 年 に 制 定 された 国 土 開 発 縦 貫 自 動 車 道 建 設 法 が 昭 和 41 年 に 国 幹 道 法 に 改 称 され 当 自 動 車 道 7,600 km( 全 国 各 地 域 から 概 ね 2 時 間 以 内 でインターチェンジ 到 達 可 能 なネットワーク) の 予 定 路 線 が 定 められた その 後 昭 和 62 年 に 第 四 次 全 国 総 合 開 発 計 画 が 策 定 され 高 規 格 幹 線 道 路 網 14,000 km( 全 国 各 地 域 から 概 ね 1 時 間 以 内 でインターチェンジ 到 達 可 能 なネットワーク)が 定 められた 同 年 これに 基 づき 国 幹 道 法 が 改 正 され 当 自 動 車 道 の 予 定 路 線 は 従 前 の 7,600 kmに 3,920 kmが 追 加 され 11,520 km 1 のネットワークが 構 成 されることとなった 高 規 格 幹 線 道 路 網 14,000 kmのうち 残 る 2,480 kmは 一 般 国 道 の 自 動 車 専 用 道 路 として 整 備 される こととなる 平 成 21 年 4 月 27 日 開 催 の 第 4 回 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 2 までに 当 自 動 車 道 等 の 予 定 路 線 (11,520 km)の 92%にあたる 延 長 10,623 kmの 区 間 が 基 本 計 画 の また うち 9,428 kmの 区 間 が 整 備 計 画 の 策 定 を 終 えている 1 正 確 には 高 速 自 動 車 国 道 の 予 定 路 線 延 長 である 高 速 自 動 車 国 道 は 国 幹 道 の 予 定 路 線 11,443 kmと 高 速 自 動 車 国 道 法 ( 以 下 高 速 国 道 法 )において 定 められた 予 定 路 線 77 kmで 構 成 されており 具 体 的 には 成 田 国 際 空 港 線 ( 新 空 港 自 動 車 道 ) 関 西 国 際 空 港 線 ( 関 西 空 港 自 動 車 道 ) 関 門 自 動 車 道 ( 関 門 橋 ) 沖 縄 自 動 車 道 の 計 77 kmは 当 自 動 車 道 ではなく 高 速 国 道 法 において 定 められた 予 定 路 線 となる(カッコ 内 は 道 路 名 称 を 示 す) 2 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 については p16 参 照 11

14 高 速 自 動 車 国 道 全 国 的 な 自 動 車 交 通 網 の 枢 要 部 分 を 構 成 し かつ 政 治 経 済 文 化 上 特 に 重 要 な 地 域 を 連 絡 す る 道 路 その 他 国 の 利 害 に 特 に 重 大 な 関 係 を 有 する 道 路 のことをいう その 路 線 の 指 定 は 高 速 自 動 車 国 道 法 ( 以 下 高 速 国 道 法 ) 第 4 条 に 基 づいて 行 われ 次 に 掲 げるものである 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 の 予 定 路 線 のうちから 政 令 でその 路 線 を 指 定 したもの 高 速 国 道 法 第 3 条 第 3 項 の 規 定 により 告 示 された 予 定 路 線 のうちから 政 令 でその 路 線 を 指 定 し たもの 当 国 道 は 国 土 開 発 縦 貫 自 動 車 道 建 設 法 と 高 速 国 道 法 の 公 布 施 行 を 受 け 昭 和 32 年 から 建 設 に 着 手 された 当 国 道 は 本 来 国 によって 建 設 管 理 が 行 われるべきものであるが その 整 備 には 多 額 の 費 用 を 要 すこと 等 から 道 路 整 備 特 別 措 置 法 に 基 づき 日 本 道 路 公 団 による 有 料 道 路 事 業 として 整 備 が 進 められてきた その 後 昭 和 41 年 に7,600kmの 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 の 計 画 が 定 められ 昭 和 62 年 に14,000kmの 高 規 格 幹 線 道 路 網 計 画 が 策 定 され うち11,520kmは 当 国 道 として 整 備 されることとされた( 残 る2,480 kmについては 一 般 国 道 の 自 動 車 専 用 道 路 として 整 備 ) なお 平 成 14 年 12 月 に それまで 日 本 道 路 公 団 により 整 備 されてきた 当 国 道 は 国 と 地 方 自 治 体 の 負 担 による 新 直 轄 方 式 が 導 入 されることとなり 現 在 高 速 道 路 株 式 会 社 による 整 備 とあわせ 有 料 方 式 と 無 料 方 式 の 2 つのスキームによる 整 備 がなされている 新 直 轄 方 式 については p18 参 照 12

15 高 規 格 幹 線 道 路 網 高 規 格 幹 線 道 路 は 自 動 車 の 高 速 交 通 の 確 保 を 図 るために 必 要 な 道 路 のことをいい 全 国 的 な 自 動 車 交 通 網 を 構 成 する 自 動 車 専 用 道 路 ( 以 下 自 専 道 )であり 昭 和 62 年 6 月 26 日 の 道 路 審 議 会 1 答 申 に 基 づき 14,000 kmの 高 規 格 幹 線 道 路 網 が 決 定 された 第 四 次 全 国 総 合 開 発 計 画 ( 昭 和 62 年 6 月 30 日 閣 議 決 定 )においても 21 世 紀 に 向 け 多 極 分 散 型 の 国 土 を 構 築 することを 基 本 理 念 とし 交 流 ネットワーク 構 想 を 推 進 するため 全 国 的 な 自 動 車 交 通 網 を 構 成 する 高 規 格 幹 線 道 路 網 については 高 速 交 通 サービスの 全 国 的 な 普 及 主 要 拠 点 間 の 連 絡 強 化 を 目 標 とし 地 方 中 枢 中 核 都 市 地 域 の 発 展 の 核 となる 地 方 都 市 周 辺 地 域 等 からおおむ ね 1 時 間 程 度 で 利 用 が 可 能 となるよう およそ 14,000 kmで 形 成 する とされている 高 規 格 幹 線 道 路 は 高 速 自 動 車 国 道 と 一 般 国 道 の 自 動 車 専 用 道 路 から 成 り それぞれ A 路 線 B 路 線 と 呼 ばれることがある 高 速 自 動 車 国 道 (A 路 線 )は 高 速 自 動 車 国 道 法 第 4 条 において 定 義 されており 自 動 車 の 高 速 交 通 の 用 に 供 する 道 路 で 全 国 的 な 自 動 車 交 通 網 の 枢 要 部 分 を 構 成 し かつ 政 治 経 済 文 化 上 特 に 重 要 な 地 域 を 連 絡 するものその 他 国 の 利 害 に 特 に 重 大 な 関 係 を 有 するもの で 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 の 予 定 路 線 国 土 交 通 大 臣 が あらかじめ 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 2 を 経 て 高 速 自 動 車 国 道 として 建 設 すべき 道 路 として 定 めた 予 定 路 線 のうちから 政 令 でその 路 線 を 指 定 されたものを 指 す 高 規 格 幹 線 道 路 として 構 想 された 約 14,000 kmの 高 速 陸 上 交 通 網 のうち 11,520 kmが 高 速 自 動 車 国 道 (A 路 線 )に 該 当 し 具 体 的 には 東 名 高 速 道 路 名 神 高 速 道 路 中 央 自 動 車 道 等 がある 一 般 国 道 の 自 専 道 (B 路 線 )は 高 規 格 幹 線 道 路 (14,000 km)のうち 高 速 自 動 車 国 道 の 予 定 路 線 (11,520 km)を 除 く 路 線 を 指 す 全 体 計 画 は 約 2,480 kmであり 具 体 的 には 圏 央 道 東 海 環 状 自 動 車 道 京 奈 道 路 等 がある なお 高 速 自 動 車 国 道 に 並 行 する 一 般 国 道 自 動 車 専 用 道 路 ( A 路 線 と 呼 ばれることがある) は 高 速 自 動 車 国 道 の 計 画 の 他 に これと 並 行 して 混 雑 解 消 や 山 間 部 の 隘 路 解 消 のため 整 備 が 急 務 となっている 一 般 国 道 がある 場 合 その 一 般 国 道 を 自 専 道 として 建 設 することにより 一 般 国 道 と しての 役 割 も 果 たしつつ 高 速 自 動 車 国 道 の 機 能 を 代 替 するものである ネットワーク 型 の 一 般 有 料 道 路 として 全 国 路 線 網 3 の 一 部 を 構 成 しており 具 体 的 には 仙 台 東 部 道 路 伊 勢 湾 岸 自 動 車 道 ( 東 海 ~ 飛 島 ) 広 島 岩 国 道 路 等 がある 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 については p16 参 照 3 全 国 路 線 網 については p15 参 照 13

16 地 域 高 規 格 道 路 全 国 的 な 幹 線 道 路 ネットワークである 高 規 格 幹 線 道 路 と これに 次 ぐ 幹 線 道 路 ネットワークであ る 一 般 国 道 のサービスレベルには 大 きな 格 差 がある そこで 高 規 格 幹 線 道 路 と 一 体 となって 地 域 発 展 の 核 となる 都 市 圏 の 育 成 や 地 域 相 互 の 交 流 促 進 空 港 や 港 湾 等 の 広 域 交 流 拠 点 との 連 結 等 に 資 する 路 線 として 整 備 が 推 進 されているのが 地 域 高 規 格 道 路 である 当 道 路 は 自 動 車 専 用 道 路 又 はこれと 同 等 の 高 い 規 格 を 有 し 60~80 km/h の 高 速 サービスを 提 供 できる 道 路 である 当 道 路 は 次 のいずれかの 機 能 を 有 している 連 携 機 能 通 勤 圏 域 の 拡 大 や 都 市 と 農 山 村 地 域 との 連 帯 の 強 化 による 地 域 集 積 圏 の 拡 大 を 図 る 環 状 道 路 放 射 道 路 交 流 機 能 高 規 格 幹 線 道 路 を 補 完 し 物 資 の 流 通 人 の 交 流 の 活 発 化 を 促 し 地 域 集 積 圏 間 の 交 流 を 図 る 道 路 連 結 機 能 空 港 や 港 湾 等 の 広 域 的 交 流 拠 点 や 地 域 開 発 拠 点 等 との 連 結 道 路 都 市 高 速 道 路 首 都 高 速 道 路 株 式 会 社 が 建 設 管 理 する 首 都 高 速 道 路 阪 神 高 速 道 路 株 式 会 社 が 建 設 管 理 する 阪 神 高 速 道 路 及 び 地 方 道 路 公 社 が 建 設 管 理 する 指 定 都 市 高 速 道 路 ( 名 古 屋 福 岡 北 九 州 広 島 ) の 総 称 をいい それぞれ 首 都 阪 神 地 域 等 において 都 市 の 機 能 を 維 持 し 増 進 させることを 目 的 と して 建 設 される 自 動 車 専 用 道 路 で いずれも 当 道 路 だけで 1 つの 道 路 網 を 構 成 している 道 路 法 上 においては 現 在 当 道 路 は 都 道 府 県 道 市 道 のいずれかに 属 しているが 自 動 車 の 高 速 交 通 の 用 に 供 する 点 都 市 とその 周 辺 地 域 の 交 通 を 促 進 することにより 都 市 の 機 能 の 維 持 と 増 進 を 目 的 としている 点 通 行 にあたって 料 金 を 徴 収 する 点 国 地 方 公 共 団 体 以 外 の 法 人 が 事 業 を 遂 行 する 点 等 で 特 別 の 類 型 をなしている 指 定 都 市 高 速 道 路 道 路 整 備 特 別 措 置 法 第 12 条 の 規 定 により 地 方 道 路 公 社 が 国 土 交 通 大 臣 の 許 可 を 受 けて 新 設 又 は 改 築 して 料 金 を 徴 収 する 道 路 で 政 令 で 指 定 する 人 口 50 万 以 上 の 市 とその 周 辺 の 地 域 に 存 在 し 都 市 計 画 において 定 められたものだけで 1 つの 道 路 網 を 構 成 する 自 動 車 専 用 道 路 のことをいう 具 体 的 には 名 古 屋 高 速 道 路 福 岡 高 速 道 路 北 九 州 高 速 道 路 広 島 高 速 道 路 がある 14

17 一 般 有 料 道 路 有 料 道 路 には 道 路 法 上 の 道 路 だけでなく 道 路 運 送 法 自 然 公 園 法 森 林 組 合 法 等 に よる 道 路 がある 一 般 有 料 道 路 とは 道 路 法 上 の 道 路 のうち 高 速 自 動 車 国 道 と 都 市 高 速 道 路 ( 指 定 都 市 高 速 道 路 を 含 む)を 除 く 有 料 の 一 般 国 道 都 道 府 県 道 及 び 市 町 村 道 のことをいい 事 業 主 体 として 高 速 道 路 株 式 会 社 の 他 道 路 管 理 者 である 都 道 府 県 及 び 市 町 村 並 びに 地 方 道 路 公 社 がある 昭 和 27 年 に 制 定 された 道 路 整 備 特 別 措 置 法 を 根 拠 として 道 路 法 上 の 道 路 にも 有 料 制 の 採 用 が 可 能 となり その 整 備 が 進 められた 自 動 車 専 用 道 路 制 度 自 動 車 自 転 車 歩 行 者 等 が 混 合 して 通 行 することで 生 じる 様 々な 障 害 を 排 除 するため 特 定 の 道 路 について 自 動 車 だけの 一 般 交 通 の 用 に 供 することとする 制 度 のことをいう 道 路 法 第 48 条 の 2 の 規 定 により 道 路 管 理 者 がその 指 定 をすることができるとされている なお 自 動 車 専 用 道 路 という 名 称 は 道 路 の 種 類 ではなく 道 路 の 機 能 上 の 区 分 であり 供 用 の 仕 方 が 一 般 の 道 路 と 異 なるものである 全 国 路 線 網 地 域 路 線 網 一 の 路 線 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 ( 以 下 機 構 )と 高 速 道 路 株 式 会 社 が 業 務 を 行 うにあたって 締 結 する 協 定 1 の 単 位 となるもので 以 下 に 示 すとおり 全 国 路 線 網 とは 1 高 速 自 動 車 国 道 2 高 速 自 動 車 国 道 と 交 通 上 密 接 な 関 連 を 有 する 高 速 自 動 車 国 道 以 外 の 高 速 道 路 で 国 土 交 通 大 臣 の 認 可 を 受 けて 機 構 が 指 定 したもの 3 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 2 のことをいい 1の 例 として 東 北 自 動 車 道 東 名 高 速 道 路 近 畿 自 動 車 道 等 2の 例 とし て 圏 央 道 東 海 環 状 自 動 車 道 京 滋 バイパス 等 のネットワーク 型 一 般 有 料 道 路 3の 例 として 神 戸 淡 路 鳴 門 自 動 車 道 瀬 戸 中 央 自 動 車 道 等 がある 地 域 路 線 網 とは 全 国 路 線 網 に 属 する 高 速 道 路 以 外 の 複 数 の 高 速 道 路 で 相 互 に 交 通 上 密 接 な 関 連 性 があるものとして 国 土 交 通 大 臣 の 認 可 を 受 けて 機 構 が 指 定 したもののことをいい 具 体 的 には 首 都 高 速 道 路 と 阪 神 高 速 道 路 を 指 す 一 の 路 線 とは 全 国 路 線 網 と 地 域 路 線 網 に 属 さないその 他 の 高 速 道 路 のことをいい 具 体 的 には 八 王 子 バイパス 広 島 呉 道 路 等 のバイパス 型 一 般 有 料 道 路 を 指 す 1 協 定 については p9 参 照 2 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 は 道 路 公 団 民 営 化 時 から 地 域 路 線 網 であったが 料 金 水 準 の 引 下 げと 料 金 割 引 の 見 直 しにあた り 平 成 26 年 3 月 全 国 路 線 網 に 編 入 された ターンパイク 有 料 道 路 のことをいい わが 国 においては 道 路 法 が 適 用 されない 道 路 運 送 法 による 私 有 の 有 料 道 路 においてこの 名 称 が 使 用 されるケースがある 代 表 的 なものに 箱 根 ターンパイク ( 名 称 は MAZDA ターンパイク 箱 根 )がある 15

18 整 備 計 画 等 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 法 ( 以 下 国 幹 道 法 ) 第 11 条 の 規 定 に 基 づき 国 幹 道 法 と 高 速 自 動 車 国 道 法 により その 権 限 に 属 させられた 事 項 を 処 理 するため 国 土 交 通 省 に 設 置 された 会 議 をいい 衆 参 議 員 ( 衆 議 院 6 名 参 議 院 4 名 ) 学 識 経 験 者 (10 名 以 内 )の 計 20 人 以 内 の 委 員 で 構 成 され 会 長 は 委 員 の 互 選 により 選 任 される 学 識 経 験 者 の 委 員 には 任 期 があり その 期 間 は 3 年 とされている 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 の 基 本 計 画 の 決 定 高 速 自 動 車 国 道 について 予 定 路 線 を 定 める 政 令 及 び 路 線 を 指 定 する 政 令 の 制 定 又 は 改 廃 の 立 案 並 びに 整 備 計 画 を 定 め 又 は 変 更 する 時 は 当 会 議 の 議 を 経 なければならないとされている 平 成 15 年 12 月 に 第 1 回 の 当 会 議 が 開 催 され 新 直 轄 方 式 に 切 り 替 わる 区 間 の 基 本 計 画 及 び 整 備 計 画 の 整 備 主 体 の 変 更 等 について 審 議 ( 承 認 )されて 以 降 平 成 21 年 4 月 までに4 回 の 会 議 が 行 われてい る なお 省 庁 再 編 に 伴 って 平 成 13 年 1 月 に 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 審 議 会 から 組 織 形 態 が 変 更 さ れたものである 施 行 命 令 基 本 計 画 の 指 示 日 本 道 路 公 団 は 道 路 整 備 特 別 措 置 法 第 2 条 の 2 に 基 づき 国 土 交 通 大 臣 の 施 行 命 令 を 受 け 高 速 自 動 車 国 道 の 新 設 又 は 改 築 等 の 事 業 を 行 っていた( 一 般 有 料 道 路 は 許 可 制 ) 首 都 高 速 道 路 公 団 阪 神 高 速 道 路 公 団 及 び 本 州 四 国 連 絡 橋 公 団 においては それぞれの 公 団 法 第 30 条 に 基 づき 国 土 交 通 大 臣 からの 指 示 ( 基 本 計 画 の 指 示 )を 受 け 高 速 道 路 等 の 新 設 又 は 改 築 等 の 事 業 を 行 っていた なお 道 路 公 団 民 営 化 後 は 全 て 高 速 道 路 株 式 会 社 の 申 請 に 基 づく 許 可 制 とされている 道 路 整 備 五 箇 年 計 画 高 速 自 動 車 国 道 一 級 国 道 及 び 二 級 国 道 (その 後 一 般 国 道 に 改 称 ) 並 びに 政 令 で 定 める 都 道 府 県 道 等 の 道 路 の 整 備 に 関 する 五 ヵ 年 の 計 画 のことをいい 閣 議 により 決 定 されていた 昭 和 28 年 に 道 路 整 備 費 の 財 源 等 に 関 する 臨 時 措 置 法 ( 以 下 臨 時 措 置 法 )が 成 立 し 当 計 画 を 策 定 すること 揮 発 油 税 を 道 路 特 定 財 源 1 とすることが 定 められ 昭 和 29 年 度 を 初 年 度 とする 第 一 次 道 路 整 備 五 箇 年 計 画 が 策 定 された その 後 昭 和 33 年 に 臨 時 措 置 法 は 道 路 整 備 緊 急 措 置 法 ( 以 下 緊 急 措 置 法 )に 引 き 継 がれ 平 成 14 年 度 まで 緊 急 措 置 法 に 基 づき 12 次 に 及 ぶ 当 計 画 が 策 定 された なお 平 成 15 年 に 緊 急 措 置 法 は 道 路 整 備 費 の 財 源 等 の 特 例 に 関 する 法 律 に 改 正 され 当 計 画 は 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 2 に 統 合 された 1 道 路 特 定 財 源 については p47 道 路 特 定 財 源 制 度 参 照 2 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 については p17 参 照 16

19 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 社 会 資 本 整 備 重 点 計 画 法 に 基 づき 社 会 資 本 整 備 事 業 を 重 点 的 効 果 的 かつ 効 率 的 に 推 進 す るために 策 定 される 計 画 のことをいい 閣 議 で 決 定 される 平 成 15 年 度 に 第 1 次 計 画 ( 平 成 15~19 年 度 )が 策 定 され それまで 事 業 分 野 別 に 策 定 されていた 社 会 資 本 整 備 に 係 る 長 期 計 画 ( 例 えば 道 路 分 野 においては 道 路 整 備 五 箇 年 計 画 1 )が 統 合 され コスト 縮 減 事 業 間 連 携 の 強 化 等 の 取 組 み を 含 む 新 たな 計 画 へ 転 換 されると 同 時 に 計 画 策 定 の 重 点 が 従 来 の 事 業 量 から 達 成 される 成 果 に 変 更 される 等 事 業 の 重 点 化 効 率 化 が 推 進 された 第 2 次 計 画 ( 平 成 20~24 年 度 )の 後 第 3 次 計 画 ( 平 成 24~28 年 度 )が 策 定 され 第 3 次 計 画 での 道 路 分 野 の 主 な 計 画 としては ミッシングリンク 2 の 解 消 都 市 圏 環 状 道 路 の 整 備 向 上 等 が 挙 げら れる 1 道 路 整 備 五 箇 年 計 画 については p16 参 照 2 ミッシングリンク については p51 参 照 17

20 道 路 整 備 合 併 施 行 一 般 道 路 事 業 と 有 料 道 路 事 業 の 間 で 分 担 を 決 めて 連 携 して 事 業 を 行 う 方 式 のことをいう 必 要 な 路 線 ネットワークでありながら 比 較 的 少 ない 交 通 量 しか 見 込 めず 有 料 道 路 事 業 単 独 では 採 算 の 確 保 が 困 難 な 路 線 においても 合 併 施 行 によってより 低 い 料 金 水 準 での 道 路 サービスの 提 供 が 可 能 になる 昭 和 58 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 示 されて 以 降 採 算 性 確 保 の 観 点 から 合 併 施 行 方 式 を 活 用 した 有 料 道 路 整 備 について しばしば 言 及 されている 合 併 施 行 の 例 として 用 地 の 取 得 と 土 工 工 事 は 一 般 道 路 事 業 舗 装 施 設 工 事 道 路 管 理 は 有 料 道 路 事 業 で 行 う 薄 皮 有 料 等 がある 道 路 審 議 会 については p8 参 照 暫 定 施 工 採 算 性 に 大 きな 影 響 を 与 える 建 設 の 初 期 投 資 額 を 縮 小 し 限 られた 資 金 を 有 効 に 使 って 早 期 に 高 速 道 路 のネットワークを 完 成 させようとするため 交 通 量 に 応 じて 暫 定 的 に 車 線 数 を 減 じて 施 工 す ることをいう( 用 地 は 完 成 車 線 分 で 取 得 し 工 事 は 暫 定 車 線 で 施 工 ) 特 に 完 成 車 線 数 が4 車 線 以 上 と 定 められている 高 速 道 路 に 対 し 暫 定 的 に 2 車 線 で 施 工 された ケースが 多 い 暫 定 施 工 された 箇 所 は 1 地 域 開 発 効 果 への 期 待 が 高 い 2 当 初 の 建 設 費 が 高 い 3 当 面 の 交 通 量 の 伸 びが 余 り 期 待 できない 4 当 面 は 比 較 的 地 域 性 が 強 いという 特 徴 があり 高 速 道 路 として 必 要 な 機 能 を 確 保 できる 範 囲 内 において 建 設 維 持 管 理 費 の 節 減 を 極 力 図 ることを 目 的 としている 新 直 轄 方 式 日 本 道 路 公 団 が 道 路 整 備 特 別 措 置 法 に 定 めるところにより 国 から 施 行 命 令 を 受 けて 有 料 道 路 として 建 設 していた 高 速 自 動 車 国 道 を 国 が 自 ら 直 轄 事 業 として 建 設 する 方 式 のことをいう 平 成 14 年 12 月 の 道 路 関 係 四 公 団 民 営 化 に 関 する 政 府 与 党 申 し 合 わせにおいて 当 方 式 の 導 入 が 決 定 されたことを 受 け 平 成 15 年 5 月 に 高 速 自 動 車 国 道 法 が 改 正 された 平 成 15 年 12 月 に 開 催 された 第 1 回 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 会 議 において 新 直 轄 に 切 り 替 わ る 路 線 の 区 間 について 審 議 がなされ 北 海 道 横 断 自 動 車 道 ( 道 東 自 動 車 道 ) 黒 松 内 釧 路 線 本 別 ~ 釧 路 等 27 区 間 が 当 方 式 によって 建 設 されることとなり 平 成 16 年 1 月 には 日 本 道 路 公 団 に 出 さ れていた 施 行 命 令 が 撤 回 され 高 速 自 動 車 国 道 699 kmの 建 設 が 国 に 移 されて 実 施 されることとなっ た( 平 成 26 年 3 月 現 在 当 方 式 の 延 長 は 865 km) 財 源 は 一 般 国 道 と 同 様 に 地 元 負 担 が 導 入 され 建 設 費 の 4 分 の 1 を 地 元 負 担 とすることとされた カッコ 内 は 道 路 名 称 を 示 す 18

21 開 発 インターチェンジ 供 用 中 又 は 建 設 中 の 高 速 道 路 沿 線 において 都 市 開 発 事 業 工 業 団 地 造 成 事 業 等 の 開 発 を 行 う 開 発 者 が 建 設 費 を 負 担 し 建 設 されるインターチェンジのことをいう 開 発 による 事 業 収 益 によりイ ンターチェンジ 建 設 を 行 い 開 発 地 の 付 加 価 値 を 高 め ひいてはインターチェンジを 要 とする 交 通 網 整 備 や 周 辺 開 発 の 促 進 を 通 して 地 域 開 発 に 寄 与 するものである 当 インターチェンジの 事 業 は NTT 無 利 子 貸 付 金 の 対 象 となり 貸 付 率 は 全 体 の 52.5% 償 還 期 限 は 20 年 である 開 発 者 は 負 担 額 のうちNTT 資 金 貸 付 対 象 外 となる 47.5% 分 をインターチェンジ 建 設 にあわせ て 負 担 し NTT 資 金 貸 付 対 象 となる 52.5% 分 を 6 年 目 以 降 に 分 割 して 償 還 することとなり 開 発 事 業 収 益 からこれらの 負 担 分 を 賄 う なお 開 発 事 業 の 多 くがバブル 期 に 計 画 されたものであったため 期 待 された 収 益 を 得 ることが できず 関 西 空 港 自 動 車 道 上 之 郷 インターチェンジ( 開 発 者 は 泉 佐 野 コスモポリス)をはじめ 経 営 破 綻 した 例 が 数 多 く 見 られる NTT 無 利 子 貸 付 金 については p48 無 利 子 貸 付 金 制 度 参 照 スマートインターチェンジ 高 速 道 路 の 本 線 サービスエリア パーキングエリア バスストップから 乗 り 降 りができるよう に 設 置 され 通 行 可 能 な 車 両 をETCを 搭 載 した 車 両 に 限 定 しているインターチェンジのことをい う 利 用 車 両 が 限 定 されているため 簡 易 な 料 金 所 の 設 置 で 済 み 従 来 のインターチェンジに 比 べ て 低 コストで 導 入 できる 等 のメリットがある 立 替 施 行 有 料 道 路 のインターチェンジの 供 用 開 始 にあわせて 緊 急 に 整 備 する 必 要 がある 都 道 府 県 道 等 の 整 備 を 有 料 道 路 事 業 者 が 都 道 府 県 等 の 道 路 管 理 者 に 代 わって 整 備 を 行 い これに 対 して 都 道 府 県 等 の 道 路 管 理 者 が 建 設 費 を 分 割 払 いできるとする 制 度 のことをいう 昭 和 52 年 度 に 日 本 道 路 公 団 が 高 速 自 動 車 国 道 のインターチェンジの 供 用 開 始 にあわせて 立 替 施 行 による 整 備 を 行 ってきた 後 地 方 道 路 公 社 等 においても 立 替 施 行 により 整 備 することができるよ うになった 19

22 料 金 制 度 料 金 体 系 償 還 主 義 有 料 道 路 制 度 は 借 入 金 によって 道 路 を 建 設 し 受 益 者 負 担 の 原 則 に 基 づいて 一 定 期 間 徴 収 す る 通 行 料 金 によって 借 入 金 を 返 済 し 借 入 金 を 全 額 償 還 した 後 は 無 料 開 放 するものである 償 還 主 義 とは その 際 の 料 金 の 額 の 水 準 が 当 該 道 路 の 新 設 改 築 維 持 修 繕 等 に 要 する 全 ての 費 用 を 料 金 徴 収 期 間 内 に 償 うものであることを 求 めることをいう 有 料 道 路 の 料 金 の 決 定 原 則 の 一 つで 維 持 管 理 有 料 道 路 を 除 く 全 ての 有 料 道 路 に 適 用 される 維 持 管 理 有 料 道 路 については p33 維 持 管 理 有 料 制 度 参 照 公 正 妥 当 主 義 料 金 の 額 は 利 用 者 の 支 払 い 能 力 ( 負 担 力 )を 加 味 して 決 定 されなければならないことをいい 有 料 道 路 の 料 金 の 決 定 原 則 の 一 つである 具 体 的 には 通 行 する 自 動 車 の 種 類 によって 適 切 な 料 金 比 率 を 設 定 するとともに 他 の 公 共 料 金 交 通 機 関 の 運 賃 ( 料 金 ) 物 価 水 準 等 を 考 慮 して 決 定 する ことを 求 めるものである 道 路 公 団 民 営 化 以 前 は 高 速 自 動 車 国 道 都 市 高 速 道 路 及 び 指 定 都 市 高 速 道 路 ( 例 えば 名 古 屋 高 速 道 路 )に 適 用 されていた 民 営 化 以 後 は 全 国 路 線 網 1 に 属 する 高 速 道 路 地 域 路 線 網 2 に 属 する 高 速 道 路 指 定 都 市 高 速 道 路 3 に 適 用 されている 1 全 国 路 線 網 については p15 参 照 2 地 域 路 線 網 については p15 参 照 3 指 定 都 市 高 速 道 路 については p14 参 照 便 益 主 義 料 金 の 額 は 当 該 有 料 道 路 の 通 行 又 は 利 用 により 通 常 受 ける 利 益 の 限 度 を 超 えないものでなけれ ばならないことを 求 めることをいい 有 料 道 路 の 料 金 の 決 定 原 則 の 一 つである 実 際 には 迂 回 道 路 を 通 過 する 場 合 に 比 べた 時 間 短 縮 に 伴 う 便 益 たる 時 間 便 益 と それ 以 外 の 便 益 たる 走 行 便 益 を 合 計 して 算 定 している 道 路 公 団 民 営 化 以 前 は 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 一 般 有 料 道 路 に 適 用 されており 民 営 化 以 降 は 一 の 路 線 に 属 するバイパス 型 の 一 般 有 料 道 路 に 適 用 されている 地 方 道 路 公 社 等 が 事 業 主 体 である 一 般 有 料 道 路 についても 便 益 主 義 によることとされている 一 の 路 線 については p15 参 照 20

23 償 還 対 象 経 費 料 金 によって 償 う 費 用 ( 償 還 対 象 経 費 )の 範 囲 は 道 路 の 新 設 又 は 改 築 に 要 する 費 用 維 持 管 理 費 利 息 等 から 成 る 総 費 用 とされており 道 路 整 備 特 別 措 置 法 第 23 条 と 道 路 整 備 特 別 措 置 法 施 行 令 第 5 条 において 規 定 されている 道 路 審 議 会 1 等 において 問 題 提 起 されてきた 点 が 用 地 費 に 関 する 取 扱 いである 用 地 費 は 高 速 道 路 の 敷 地 の 取 得 に 要 する 費 用 であるが 一 般 的 に 土 地 は 年 数 の 経 過 に 伴 って 劣 化 しないことから 本 来 国 が 整 備 すべき 高 速 道 路 を 特 別 措 置 としての 有 料 道 路 制 度 のもとで 道 路 公 団 等 が 建 設 管 理 してきた 中 で 土 地 代 まで 利 用 者 負 担 とし 無 料 開 放 後 国 等 に 無 償 で 引 き 渡 すことは 過 度 の 負 担 となっているのではないかとの 考 えがある この 点 については 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 高 速 自 動 車 国 道 が 償 還 を 終 えて 無 料 開 放 される 時 においても 道 路 用 地 は 現 存 するばかりでなく 高 速 自 動 車 国 道 施 設 として 機 能 しう る 状 態 が 維 持 されていると 思 われるので 少 なくとも 用 地 費 はこれを 総 費 用 から 除 くことが 適 当 で あるとする 意 見 があり これは 将 来 検 討 されるべき 問 題 であると 考 えたい と 指 摘 されて 以 降 昭 和 56 年 60 年 63 年 平 成 4 年 7 年 の 答 申 において 引 き 続 き 検 討 すべき 課 題 として 挙 げられた 他 近 年 においては 平 成 23 年 の 今 後 の 高 速 道 路 のあり 方 中 間 とりまとめ ( 高 速 道 路 のあり 方 検 討 有 識 者 委 員 会 ) 平 成 25 年 の 社 会 資 本 整 備 審 議 会 2 道 路 分 科 会 国 土 幹 線 道 路 部 会 の 中 間 答 申 に おいて 取 り 上 げられたが 結 論 は 出 されていない 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 社 会 資 本 整 備 審 議 会 については p8 参 照 21

24 料 金 プール 制 有 料 道 路 として 整 備 されている 個 別 の 路 線 毎 ではなく 一 群 の 路 線 (ネットワーク 全 体 )で 収 支 を 合 算 して 計 算 する 方 法 のことをいう 道 路 法 に 基 づく 道 路 は 無 料 で 供 用 されるもの( 道 路 無 料 公 開 の 原 則 )とされているが 道 路 整 備 の 緊 急 性 と 財 政 上 の 要 請 により 特 別 の 措 置 として 一 定 期 間 料 金 徴 収 を 認 めるという 有 料 道 路 制 度 が 設 立 され 有 料 道 路 制 度 設 立 当 初 は 路 線 毎 の 個 別 採 算 が 原 則 とされていた 高 速 自 動 車 国 道 に 関 しては 昭 和 32 年 の 国 土 開 発 縦 貫 自 動 車 道 建 設 法 の 審 議 の 際 既 に ( 場 合 によっては)プール 制 をとって 公 平 な 負 担 で 建 設 できるように 考 える と 答 弁 されており この 時 点 で 料 金 プール 制 の 概 念 はあったが 当 時 はまだネットワークの 全 体 計 画 が 明 らかではなく 名 神 高 速 道 路 東 名 高 速 道 路 等 は 当 面 の 措 置 として 個 別 採 算 とされた 昭 和 41 年 に 国 土 開 発 幹 線 自 動 車 道 建 設 法 が 制 定 されて 7,600 kmの 予 定 路 線 が 定 められ 名 神 高 速 道 路 東 名 高 速 道 路 も 全 線 開 通 するに 至 り その 整 備 が 全 国 的 な 展 開 を 迎 える 段 階 になり 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 1 において 料 金 プール 制 の 採 用 を 提 案 する 旨 の 答 申 が 出 されるとともに 道 路 整 備 特 別 措 置 法 施 行 令 等 が 改 正 され 料 金 プール 制 が 採 用 されることとなった 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 における 料 金 プール 制 採 用 の 理 由 は 次 のとおりである 高 速 自 動 車 国 道 は 本 来 各 路 線 が 連 結 して 全 国 的 な 枢 要 交 通 網 を 形 成 すべきものであって 各 路 線 が 必 ずしも 独 立 的 なものとはいい 難 く また 実 際 問 題 として 路 線 区 分 には 幾 分 便 宜 的 な 面 もあるので その 料 金 の 設 定 に 際 しては 一 貫 性 一 体 性 を 持 たせることが 適 当 であると 考 えられる 各 路 線 は 必 ずしも 同 時 並 行 的 に 建 設 されるわけではなく 建 設 時 期 の 違 いに 起 因 する 用 地 費 工 事 費 等 の 単 価 の 差 異 によって 建 設 費 も 影 響 を 受 けることになる このような 状 況 のもとで 個 別 路 線 ごとに 費 用 を 償 うように 別 々な 料 金 設 定 をするならば 事 業 採 択 の 時 間 的 順 序 のちがい から 料 金 に 差 が 生 じることなるので これを 回 避 し 借 入 金 の 償 還 を 円 滑 に 行 うためには 有 料 の 高 速 自 動 車 国 道 として 建 設 される 一 群 の 路 線 を 併 合 して 計 算 する 料 金 プール 制 を 採 用 する ことが 有 効 である 料 金 プール 制 については 高 度 経 済 成 長 期 の 物 価 上 昇 とそれに 伴 う 建 設 コストの 増 大 の 程 度 に 対 して 比 較 的 安 定 的 な 料 金 水 準 を 維 持 しながら 高 速 自 動 車 国 道 の 全 国 ネットワーク 整 備 を 行 い わが 国 の 経 済 社 会 の 発 展 に 少 なからずとも 貢 献 してきたという 評 価 がある その 一 方 で 先 発 利 益 者 の 過 度 の 負 担 料 金 徴 収 の 長 期 化 不 採 算 路 線 の 安 易 な 建 設 経 営 の 不 透 明 さ 等 の 見 地 から 社 会 的 にも 強 い 批 判 を 受 け 料 金 改 定 の 都 度 料 金 プール 制 に 関 する 批 判 が 持 ち 出 された なお 道 路 公 団 民 営 化 時 から 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 は 全 国 路 線 網 2 の 業 務 実 施 計 画 3 の 認 可 申 請 の 際 高 速 自 動 車 国 道 とネットワーク 型 一 般 有 料 道 路 の 間 で 相 互 補 助 を 行 うものではないことを 担 保 するため それぞれの 収 支 予 算 の 明 細 を 提 出 する 必 要 があったが 平 成 26 年 3 月 に 独 立 行 政 法 人 日 本 高 速 道 路 保 有 債 務 返 済 機 構 に 関 する 省 令 が 改 正 され 現 在 収 支 予 算 の 明 細 は 全 国 路 線 網 全 体 のものだけ 提 出 すれば 足 るようになり 現 在 高 速 自 動 車 国 道 ネットワーク 型 一 般 有 料 道 路 と 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 との 間 で 債 務 返 済 の 相 互 補 助 が 可 能 ( 料 金 プール 制 )となっている 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 全 国 路 線 網 については p15 参 照 3 業 務 実 施 計 画 については p10 参 照 22

25 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 有 料 道 路 制 度 は 借 入 金 によって 道 路 を 建 設 し 受 益 者 負 担 の 原 則 に 基 づいて 一 定 期 間 は 有 料 制 を とり 借 入 金 を 全 額 償 還 した 後 は 無 料 開 放 するものである 道 路 の 建 設 や 維 持 管 理 に 要 する 費 用 ( 総 費 用 )を ある 一 定 期 間 内 で 償 還 できるようにするとい う 観 点 から 通 行 料 金 の 水 準 は 決 定 されており 開 通 後 に 徴 収 する 料 金 収 入 ( 総 収 入 )により 総 費 用 を 償 還 し 終 えることになる この 総 費 用 と 総 収 入 を 一 致 させるために 必 要 な 期 間 のことを 償 還 期 間 といい 料 金 プール 制 導 入 以 降 は 換 算 起 算 日 1 から 料 金 徴 収 期 間 満 了 日 までの 期 間 を 指 していた 高 速 自 動 車 国 道 の 償 還 期 間 と 料 金 徴 収 期 間 の 経 過 は おおよそ 以 下 のとおり わが 国 最 初 となる 名 神 高 速 道 路 の 開 通 に 際 し 昭 和 38 年 6 月 の 認 可 内 容 においては 栗 東 町 - 尼 崎 市 間 の 供 用 開 始 の 日 ( 昭 和 38 年 7 月 16 日 )から 25 年 間 とされた 東 名 高 速 道 路 全 線 開 通 に 際 し 昭 和 44 年 3 月 の 認 可 内 容 においては 東 名 高 速 道 路 においては 昭 和 43 年 4 月 25 日 から 23 年 間 名 神 高 速 道 路 においては 昭 和 38 年 7 月 16 日 から 18 年 間 とされた 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 2 答 申 においては 料 金 プール 制 導 入 に 際 し 料 金 徴 収 期 間 は 換 算 起 算 日 からおよそ 30 年 間 が 適 当 であるとされた この 方 式 によると 料 金 プール 制 に 組 み 入 れられる 路 線 が 生 じる 都 度 料 金 の 妥 当 性 の 検 討 が 求 められることになるが 頻 繁 な 料 金 変 更 を 行 うことは 適 切 でないため 償 還 年 限 に 前 後 それぞれ 5 年 程 度 の 幅 をもたせ 5 年 を 超 えて 増 減 するような 場 合 においてのみ 料 金 水 準 を 改 定 することを 原 則 とした 日 本 道 路 公 団 は この 答 申 で 提 言 された 料 金 プール 制 車 種 区 分 の 変 更 等 を 反 映 した 内 容 で 認 可 申 請 し 昭 和 47 年 9 月 に 認 可 を 得 た( 換 算 起 算 日 昭 和 51 年 2 月 償 還 期 間 27 年 6 ヵ 月 ) 昭 和 56 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 においては 償 還 年 限 を 延 長 ( 例 えば 5 年 程 度 )し 世 代 間 の 負 担 の 公 平 を 図 るとともに 料 金 の 低 減 を 図 ることが 考 慮 されてよいこととされたが 日 本 道 路 公 団 は 償 還 期 間 30 年 を 基 準 として 運 用 してきた 平 成 4 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 においては 償 還 期 間 を 延 長 する 場 合 料 金 水 準 の 低 減 効 果 に 限 界 があること 採 算 面 の 不 確 実 性 が 増 大 することを 挙 げ 延 長 の 範 囲 を 当 面 5 年 程 度 今 後 のネッ トワークの 充 実 や 交 通 量 の 予 測 精 度 の 一 層 の 向 上 により 将 来 10 年 程 度 とすることも 考 えられると 提 言 され 日 本 道 路 公 団 は 交 通 量 の 将 来 需 要 予 測 の 精 度 が 上 昇 してきたこと 将 来 交 通 量 の 予 測 においては 既 供 用 区 間 の 交 通 量 の 割 合 が 増 加 し 長 期 的 な 採 算 面 の 不 確 実 性 が 少 なくなること から 償 還 期 間 を 40 年 に 延 長 することとし 料 金 改 定 等 を 含 め 平 成 6 年 9 月 に 認 可 を 得 た( 換 算 起 算 日 平 成 4 年 6 月 ) 平 成 7 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 においては 償 還 期 間 に 客 観 的 な 基 準 を 設 ける 観 点 から 建 設 国 債 の 償 還 期 間 (60 年 )や 税 法 上 適 用 される 耐 用 年 数 を 高 速 自 動 車 国 道 の 諸 施 設 に 当 てはめた 場 合 に 算 出 される 平 均 的 な 耐 用 年 数 ( 概 ね 45~50 年 と 計 算 される)を 施 設 資 産 の 償 還 期 間 とする 考 え 方 が 例 示 された その 上 で 世 代 間 負 担 の 公 平 性 確 保 を 図 る 観 点 から 採 算 面 の 不 確 実 性 への 影 響 等 23

26 もふまえ 高 速 自 動 車 国 道 全 体 の 平 均 的 耐 用 年 数 を 基 本 とすることが 望 ましいとされ 日 本 道 路 公 団 は 平 成 9 年 10 月 平 成 10 年 4 月 平 成 10 年 12 月 の 施 行 命 令 を 受 け 採 算 を 検 討 した 結 果 償 還 期 間 を 45 年 に 延 長 した 内 容 で 平 成 11 年 4 月 に 認 可 を 得 た( 換 算 起 算 日 平 成 11 年 1 月 ) その 後 道 路 公 団 民 営 化 に 伴 う 関 連 法 の 制 定 に 伴 い 料 金 徴 収 期 間 満 了 日 は 民 営 化 から 45 年 ( 平 成 62 年 9 月 末 まで)を 上 限 とすることとされたが 平 成 26 年 に 高 速 道 路 の 更 新 財 源 を 確 保 す るために 料 金 徴 収 期 間 が 15 年 延 長 され 現 在 料 金 徴 収 期 間 満 了 日 は 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 で なければならないとされている 15 年 延 長 された 料 金 徴 収 期 間 は 更 新 需 要 に 対 応 するものとされ 建 設 債 務 の 償 還 期 間 は 民 営 化 時 のスキームどおり 民 営 化 から 45 年 が 上 限 とされている 1 換 算 起 算 日 については p24( 本 ページ 下 段 ) 参 照 2 道 路 審 議 会 については p8 参 照 換 算 起 算 日 料 金 プール 制 においては 各 路 線 の 供 用 開 始 時 期 建 設 費 等 が 異 なるため 全 路 線 を 平 均 した 供 用 開 始 時 期 を 設 定 する 必 要 があり この 平 均 した 供 用 開 始 時 期 を 換 算 起 算 日 という 有 料 道 路 の 償 還 期 間 の 開 始 日 にあたり 道 路 公 団 民 営 化 前 はこの 日 から 料 金 徴 収 期 間 満 了 日 までを 償 還 期 間 としていた 高 速 自 動 車 国 道 においては 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 1 答 申 において 料 金 プール 制 採 用 の 提 案 を 受 けたが 路 線 区 間 ごとに 建 設 費 や 開 通 日 が 異 なるため 換 算 起 算 日 をもって 全 路 線 を 代 表 する 開 通 日 とした 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 提 示 された 換 算 起 算 日 は 次 の 式 のとおり 換 算 起 算 日 = 名 神 高 速 道 路 供 用 日 +( 各 路 線 の 建 設 費 名 神 高 速 道 路 供 用 日 から 各 路 線 供 用 日 又 は 供 用 予 定 日 までの 日 数 の 累 計 )/ 各 路 線 の 建 設 費 の 累 計 なお 道 路 公 団 民 営 化 に 伴 い 料 金 徴 収 期 間 ( 償 還 期 間 )は 民 営 化 から 45 年 を 上 限 2 とされたた め 換 算 起 算 日 の 考 え 方 は 用 いられなくなった 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 現 在 料 金 徴 収 期 間 は 平 成 77 年 9 月 30 日 以 前 とされている 詳 細 は p23~24 償 還 期 間 料 金 徴 収 期 間 参 照 24

27 画 一 料 率 制 対 距 離 料 金 制 均 一 料 金 制 ( 高 速 自 動 車 国 道 ) 画 一 料 率 制 とは プールされた 路 線 のkm 当 りの 料 率 を 画 一 的 に 決 定 する 制 度 のことをいう 昭 和 38 年 当 初 名 神 高 速 道 路 が 開 通 した 際 は 名 神 高 速 道 路 が 個 別 で 償 還 する 水 準 で 料 金 が 設 定 さ れた その 後 東 名 高 速 道 路 中 央 自 動 車 道 の 順 次 開 通 が 見 込 まれたため 昭 和 43 年 の 道 路 審 議 会 1 において 名 神 高 速 道 路 東 名 高 速 道 路 中 央 自 動 車 道 の 料 率 を 画 一 にする との 提 案 がなされ それに 基 づいて 料 金 が 決 定 された 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 においては プール 制 の 採 用 が 適 切 全 路 線 画 一 料 率 制 の 採 用 が 適 当 とされ その 後 いずれも 導 入 された 現 在 の 大 部 分 の 高 速 自 動 車 国 道 の 料 金 は ターミナルチャージ 2 とする 固 定 部 分 と 画 一 料 率 に よる 利 用 距 離 に 応 じた 可 変 部 分 3 で 構 成 される 対 距 離 料 金 制 がとられている 例 外 として 大 都 市 近 郊 区 間 長 大 トンネル 等 建 設 費 等 が 著 しく 高 く その 利 用 による 受 益 が 極 めて 大 きい 区 間 については 割 増 の 特 別 料 金 が 設 定 4 され また 一 部 の 路 線 や 区 間 においては 利 用 促 進 を 目 的 と して 暫 定 的 に 割 安 料 金 が 設 定 されている また 昭 和 45 年 に 供 用 された 近 畿 自 動 車 道 は 道 路 構 造 上 の 制 約 から 均 一 料 金 制 が 採 用 された 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 高 速 自 動 車 国 道 の 料 金 体 系 は 対 距 離 制 とするが 大 都 市 周 辺 における 場 合 のように 構 造 上 の 制 約 によって 対 距 離 制 による 料 金 の 徴 収 が 特 に 難 しい 区 間 は 例 外 的 に 均 一 制 をとることもやむを 得 ないとされたことによるものである 昭 和 56 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 においては 大 都 市 周 辺 で 交 通 量 が 多 く とりわけ 域 内 交 通 量 が 多 い 区 間 及 び 延 長 が 比 較 的 短 く しかも その 全 線 を 通 行 する 交 通 量 が 多 い 区 間 についても 交 通 処 理 の 円 滑 化 による 利 用 者 サービスの 向 上 環 境 対 策 の 促 進 料 金 徴 収 事 務 の 省 力 化 等 の 効 果 が 期 待 される 場 合 に 均 一 制 が 採 用 されてよいとされている 現 在 近 畿 自 動 車 道 の 他 中 央 自 動 車 道 ( 高 井 戸 ~ 八 王 子 ) 東 京 外 環 自 動 車 道 西 名 阪 自 動 車 道 等 一 部 の 区 間 において 均 一 料 金 制 が 採 用 されている 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 ターミナルチャージ については p26 参 照 3 現 在 の 可 変 部 分 の 料 率 ( 料 金 水 準 )は 普 通 車 の 普 通 区 間 で 24.6 円 /kmである 詳 細 は p34 3 つの 料 金 水 準 参 照 4 平 成 26 年 4 月 から 3 つの 料 金 水 準 が 導 入 され 当 面 10 年 間 はETC 車 両 限 定 で 大 都 市 近 郊 区 間 等 の 一 部 区 間 を 除 き 割 高 区 間 の 料 率 は 引 き 下 げられた 3 つの 料 金 水 準 については p34 参 照 25

28 内 部 補 助 料 金 プール 制 においては 東 名 高 速 道 路 名 神 高 速 道 路 等 の 採 算 性 の 良 い 路 線 から 採 算 性 の 悪 い 路 線 へ 資 金 の 補 助 が 行 われる 仕 組 みとなっており これを 内 部 補 助 という 昭 和 60 年 の 道 路 審 議 会 1 中 間 答 申 において 内 部 補 助 については プール 制 のもとで ある 範 囲 の 内 部 補 助 が 行 われることには 十 分 根 拠 がある 内 部 補 助 額 の 目 安 を 設 定 するべきであり 目 安 としては その 路 線 2 の 料 金 収 入 と 国 費 等 をあ わせた 額 程 度 までとするのが 適 当 将 来 高 速 自 動 車 国 道 ネットワークが 概 成 する 等 適 切 な 時 期 には 単 独 だと 償 還 していると 見 られるような 路 線 の 料 率 は 再 度 その 路 線 が 建 設 されると 仮 定 した 場 合 の 費 用 を 基 準 に 算 出 さ れる 料 率 を 斟 酌 し 料 率 改 定 に 適 切 な 歯 止 めを 設 ける 措 置 が 必 要 等 とされた 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 採 算 の 悪 い 路 線 補 助 を 受 ける 側 の 路 線 を 指 す ターミナルチャージ 高 速 自 動 車 国 道 の 料 金 のうち 利 用 する 自 動 車 の 種 類 や 距 離 に 関 係 なく 利 用 1 回 につき 課 す 固 定 額 のことをいい インターチェンジや 料 金 徴 収 施 設 の 建 設 費 管 理 費 料 金 徴 収 経 費 等 を 参 考 に して 設 定 されている 昭 和 50 年 の 料 金 改 定 の 際 に 利 用 距 離 によって 課 す 可 変 額 部 分 (この 時 は 普 通 車 13.0 円 /km)に 利 用 1 回 あたりに 課 すターミナルチャージ 100 円 ( 全 車 種 )を 加 算 し 料 金 を 算 定 することとされ た この 100 円 は 一 定 条 件 下 の 試 算 で 求 められる 本 来 の 額 の 一 部 に 相 当 するものとされており 償 われない 部 分 については 距 離 に 即 した 料 率 によって 徴 収 することとし 料 金 体 系 の 合 理 化 を 図 るものとされていた 100 kmを 超 える 長 距 離 走 行 の 場 合 は 長 距 離 てい 減 制 1 が 適 用 された 料 率 で 計 算 された 額 にター ミナルチャージを 加 算 し 料 金 の 額 としている 平 成 元 年 の 料 金 改 定 の 際 にターミナルチャージは 150 円 ( 全 車 種 )とされ 現 在 に 至 っている 2 1 長 距 離 てい 減 制 については p27 参 照 2 参 考 まで NEXCOが 管 理 する 一 般 有 料 道 路 にはターミナルチャージは 課 されていない 首 都 高 速 道 路 と 阪 神 高 速 道 路 については 償 還 を 考 慮 した 利 用 1 回 に 対 する 固 定 額 として 普 通 車 200 円 大 型 車 400 円 が 課 されている 26

29 車 種 区 分 車 種 間 料 金 比 率 有 料 道 路 における 車 種 区 分 は 車 種 間 の 負 担 の 公 平 を 図 る 観 点 から 車 両 ごとの 重 量 大 き さ 用 途 等 に 応 じて 定 められることが 好 ましいが 車 種 区 分 の 細 分 化 は 料 金 所 における 利 用 者 の 時 間 的 損 失 の 増 大 等 を 招 くことになる 等 の 理 由 から 原 因 者 負 担 受 益 者 負 担 及 び 占 有 者 負 担 の 考 え 方 を 総 合 的 に 勘 案 し 一 定 の 車 種 区 分 に 分 類 されている 車 種 間 料 金 比 率 は 公 正 妥 当 主 義 の 一 環 として 車 種 区 分 ごとに 設 けられた 料 金 負 担 比 率 のこ とをいう 高 速 自 動 車 国 道 においては 昭 和 38 年 に 認 可 された 名 神 高 速 道 路 の 料 金 は 6 車 種 区 分 であったが 昭 和 43 年 の 道 路 審 議 会 1 中 間 答 申 を 受 け 昭 和 44 年 に 5 車 種 区 分 へと 変 更 された 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 車 種 間 の 負 担 の 公 平 を 著 しく 歪 めない 範 囲 で 統 合 された 車 種 区 分 を 採 用 することが 適 切 とされ 昭 和 47 年 10 月 1 日 に 全 国 の 高 速 自 動 車 国 道 において 当 時 の 5 車 種 区 分 から 3 車 種 区 分 へ 切 り 替 えられた 昭 和 63 年 の 道 路 審 議 会 答 申 においては 車 種 区 分 と 車 種 間 料 金 比 率 について 従 来 の 道 路 占 有 を 主 として 考 慮 するという 考 え 方 に 沿 って 高 速 自 動 車 国 道 を 空 間 的 時 間 的 に 占 有 する 度 合 いに 応 じ 各 車 種 が 費 用 を 負 担 しあう 占 有 者 負 担 の 考 え 方 高 速 自 動 車 国 道 の 建 設 管 理 に 係 る 費 用 に 影 響 を 与 える 度 合 いに 応 じ 各 車 種 が 費 用 を 負 担 し あう 原 因 者 負 担 の 考 え 方 高 速 自 動 車 国 道 を 利 用 することによって 受 ける 便 益 に 応 じ 各 車 種 が 費 用 を 分 担 しあう 受 益 者 負 担 の 考 え 方 のそれぞれの 考 え 方 を 勘 案 し 決 定 していくことが 妥 当 とし 不 公 平 感 が 大 きいという 批 判 がある 普 通 車 を 軽 自 動 車 等 普 通 車 及 び 中 型 車 に 分 け 平 成 元 年 6 月 1 日 に 5 車 種 区 分 に 変 更 された 平 成 元 年 の 改 定 時 には 激 変 緩 和 のため 中 型 車 大 型 車 に 暫 定 的 な 車 種 間 料 金 比 率 が 適 用 された が 平 成 8 年 1 月 16 日 平 成 9 年 4 月 1 日 の 2 回 の 料 金 改 定 により 暫 定 比 率 が 解 消 され 現 在 は 次 表 のとおりの 区 分 となっている 2 車 種 区 分 軽 自 動 車 等 普 通 車 中 型 車 大 型 車 特 大 車 車 種 間 料 金 比 率 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 参 考 まで 首 都 高 速 道 路 と 阪 神 高 速 道 路 は 普 通 車 と 大 型 車 の 2 車 種 区 分 であり 車 種 間 比 率 は 1:2 である 長 距 離 てい 減 制 長 距 離 利 用 を 促 進 し 中 短 距 離 利 用 とあわせて 高 速 自 動 車 国 道 の 効 率 的 利 用 を 図 るために 導 入 された 割 引 制 度 のことをいう 昭 和 43 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 において 提 言 され 昭 和 44 年 3 月 31 日 に 名 神 高 速 道 路 東 名 高 速 道 路 において 導 入 された 導 入 時 は 100 kmを 超 える 部 分 につい て 25%が 割 り 引 かれるものであった 平 成 元 年 の 料 金 改 定 の 際 に 100 kmを 超 え 200 kmまでの 部 分 については 25% 200 kmを 超 える 部 分 については 30%の 割 引 とされ 現 在 に 至 っている 道 路 審 議 会 については p8 参 照 27

30 大 都 市 近 郊 区 間 料 金 大 都 市 近 郊 で 建 設 費 等 が 著 しく 高 く その 利 用 による 受 益 が 極 めて 大 きいと 認 められる 区 間 につ いて 他 区 間 より 割 高 に 設 定 された 料 金 のことをいう 昭 和 43 年 の 道 路 審 議 会 1 中 間 答 申 において 大 都 市 近 郊 部 における 割 高 料 金 の 設 定 について 提 言 され 昭 和 43 年 12 月 中 央 自 動 車 道 調 布 ~ 八 王 子 において 最 初 に 設 定 された( 高 井 戸 ~ 八 王 子 は 昭 和 54 年 に 均 一 料 金 制 へ 移 行 ) 昭 和 47 年 の 道 路 審 議 会 答 申 において 原 則 として 全 路 線 画 一 料 率 制 を 採 用 することが 適 当 であ る ただし 長 大 トンネル 海 峡 連 絡 橋 大 都 市 近 郊 等 のように 建 設 費 等 が 著 しく 高 く その 利 用 による 受 益 がきわめて 大 きい 区 間 については 利 用 者 の 負 担 の 公 平 から 見 て 他 区 間 より 割 高 な 料 金 を 設 定 することが 適 当 である との 提 言 がなされ 料 金 プール 制 採 用 後 も 当 料 金 は 設 定 されて いる 料 率 及 び 当 料 金 が 設 定 されている 開 通 済 区 間 は 次 のとおり 料 率 : 普 通 車 円 /km(24.6 円 /kmの 1.2 倍 ) 区 間 : 東 北 自 動 車 道 川 口 ~ 加 須 関 越 自 動 車 道 練 馬 ~ 東 松 山 常 磐 自 動 車 道 三 郷 ~ 谷 田 部 東 関 東 自 動 車 道 湾 岸 市 川 ~ 成 田 新 空 港 自 動 車 道 成 田 ~ 新 空 港 東 名 高 速 道 路 東 京 ~ 厚 木 名 神 高 速 道 路 大 津 ~ 西 宮 中 国 自 動 車 道 中 国 吹 田 ~ 西 宮 北 なお 平 成 26 年 4 月 1 日 から 高 速 道 路 料 金 は 普 通 区 間 大 都 市 近 郊 区 間 海 峡 部 等 特 別 区 間 の 3 つの 料 金 水 準 2 に 整 理 され 均 一 料 金 とされている 中 央 自 動 車 道 ( 高 井 戸 ~ 八 王 子 ) 西 名 阪 自 動 車 道 等 や 一 般 有 料 道 路 である 圏 央 道 の 一 部 区 間 等 についても 大 都 市 近 郊 区 間 として 位 置 付 けられる こととなったが これらの 道 路 は 従 前 の 料 金 が 維 持 されているため 上 記 に 示 した 料 金 ( 普 通 車 円 /km)と 同 一 ではない 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 3 つの 料 金 水 準 については p34 参 照 28

31 関 連 道 路 プール 制 交 通 上 密 接 な 関 連 を 有 する 2 以 上 の 一 般 有 料 道 路 を 1 つの 道 路 として 計 算 する 料 金 制 度 のこと をいう 個 別 採 算 制 においては 建 設 費 や 維 持 管 理 費 の 差 異 がそのまま 料 金 や 料 金 徴 収 期 間 に 反 映 され 料 金 の 額 の 不 均 衡 とこれに 起 因 する 利 用 交 通 量 の 不 均 衡 が 生 じるため 利 用 者 負 担 の 不 均 衡 を 是 正 するとともに 事 業 主 体 の 経 営 の 安 定 化 さらには 道 路 相 互 の 料 金 調 整 による 利 用 交 通 量 の 適 正 配 分 を 図 ることを 目 的 とし 昭 和 45 年 に 道 路 整 備 特 別 措 置 法 ( 以 下 特 措 法 )が 改 正 され 導 入 された 過 去 には 昭 和 61 年 の 北 九 州 プール( 北 九 州 道 路 及 び 北 九 州 直 方 道 路 )を 皮 切 りに 横 浜 プール ( 横 浜 新 道 第 三 京 浜 道 路 及 び 横 浜 横 須 賀 道 路 ) 千 葉 プール( 千 葉 東 金 道 路 京 葉 道 路 東 京 湾 ア クアライン 等 ) 姫 路 プール( 姫 路 バイパス 及 び 太 子 竜 野 バイパス)があった 北 九 州 プールについては 平 成 3 年 3 月 31 日 に 福 岡 北 九 州 高 速 道 路 公 社 へ 引 き 継 がれ 現 在 は 北 九 州 4 号 線 として 営 業 している 横 浜 プール 千 葉 プールについては 道 路 公 団 民 営 化 時 に 全 国 路 線 網 に 属 する 高 速 道 路 とされ 姫 路 プールは 平 成 12 年 12 月 11 日 に 無 料 開 放 された 道 路 名 プール 適 用 日 密 接 関 連 性 北 九 州 プール 北 九 州 道 路 昭 和 61 年 9 月 1 日 物 理 的 に 連 結 北 九 州 直 方 道 路 横 浜 プール 横 浜 新 道 昭 和 63 年 1 月 1 日 物 理 的 に 連 結 第 三 京 浜 道 路 横 浜 横 須 賀 道 路 千 葉 プール 京 葉 道 路 昭 和 63 年 3 月 25 日 物 理 的 に 連 結 千 葉 東 金 道 路 東 京 湾 アクアライ 平 成 12 年 7 月 20 日 ン 東 京 湾 アクアラ イン 連 絡 道 圏 央 道 ( 木 更 津 ~ 東 金 ) 姫 路 プール 姫 路 バイパス 平 成 6 年 7 月 1 日 連 続 通 行 が 1/2 以 上 太 子 竜 野 バイパス なお 現 行 法 令 においては 高 速 道 路 株 式 会 社 に 関 し 関 連 道 路 プール 制 に 係 る 規 定 は 確 認 できな いが 地 方 道 路 公 社 と( 本 来 ) 道 路 管 理 者 の 有 料 道 路 を 対 象 として 存 続 していることが 特 措 法 第 11 条 第 19 条 において 確 認 できる 全 国 路 線 網 については p15 参 照 29

32 密 接 関 連 性 ( 都 市 高 速 ) 都 市 高 速 道 路 においては 自 動 車 交 通 上 密 接 な 関 連 を 有 する 道 路 ごとにプール 採 算 することで ネットワーク 全 体 の 総 収 入 によって 総 支 出 を 償 うよう 料 金 が 決 定 されている 密 接 関 連 性 の 判 断 基 準 については 昭 和 57 年 1 月 18 日 付 けで 運 輸 省 と 建 設 省 ( 当 時 )から 以 下 のとおり 指 針 が 出 されている 1. 自 動 車 交 通 上 相 互 に 密 接 な 関 連 を 有 する 道 路 とは 次 の(1) 又 は(2)に 該 当 する 道 路 をいう (1) 利 用 者 が 相 当 程 度 共 通 である 二 以 上 の 道 路 当 該 二 以 上 の 道 路 において 一 の 道 路 に 交 通 量 の 少 なくとも 1/2 程 度 は 他 の 道 路 を 利 用 する 関 係 が 相 互 の 道 路 間 の 交 通 上 存 在 することが 必 要 である (2) 機 能 上 相 互 に 代 替 関 係 にある 二 以 上 の 道 路 次 の 二 つの 要 件 を 充 たすことが 必 要 である 1 当 該 二 以 上 の 道 路 において 出 発 地 及 び 目 的 地 を 共 通 する 交 通 量 が 各 道 路 の 交 通 量 の 少 なく とも 1/2 程 度 は 存 在 すること 2 当 該 二 以 上 の 道 路 のうち 一 の 道 路 の 通 行 が 不 可 能 となった 場 合 に これらの 道 路 の 出 発 地 及 び 目 的 地 を 共 通 にする 交 通 量 のうち 当 該 通 行 が 不 可 能 となった 場 合 に 係 る 部 分 の 少 なく とも 1/2 程 度 が 他 の 代 替 関 係 にあることとされる 道 路 に 転 換 し 又 は 転 換 することが 予 測 さ れること 2. 密 接 関 連 性 の 判 断 の 基 準 時 は 原 則 として 当 該 判 断 に 基 づき 最 初 に 設 定 し 又 は 改 定 する 料 金 の 施 行 時 とするが 当 初 施 行 時 以 後 短 い 期 間 (2 年 以 内 程 度 )に 当 該 二 以 上 の 道 路 が 接 続 することが 確 実 に 見 込 まれており かつ 当 該 接 続 時 における 料 金 を 当 初 施 行 時 における 料 金 と 合 わせて 定 めようとする 場 合 は 当 該 接 続 時 とする 3. 当 該 二 以 上 の 道 路 が 接 続 している 場 合 は これらの 道 路 における 自 動 車 交 通 の 利 用 形 態 が 明 らかに 異 なっていると 認 められる 場 合 を 除 き 1.の 規 定 にかかわらず これらの 道 路 は 自 動 車 交 通 上 相 互 に 密 接 な 関 連 を 有 するものとみなす 30

33 損 失 補 てん 引 当 金 制 度 将 来 の 事 情 の 不 可 測 性 ( 物 価 将 来 交 通 量 等 の 経 済 事 情 の 著 しい 変 動 不 慮 の 災 害 等 )により 生 じた 採 算 不 良 道 路 の 料 金 徴 収 期 間 満 了 時 の 未 償 還 額 を 同 じ 事 業 主 体 の 全 ての 一 般 有 料 道 路 の 料 金 収 入 によって 積 み 立 てられた 内 部 留 保 資 金 によって 補 てんし 事 業 主 体 の 経 営 の 安 定 性 を 確 保 する ことを 目 的 とした 制 度 のことをいい 昭 和 34 年 に 設 けられた 日 本 道 路 公 団 の 一 般 有 料 道 路 における 引 当 率 は 下 表 のとおり 年 度 引 当 率 昭 和 34 年 ~36 年 5% 昭 和 37 年 ~38 年 10% 昭 和 39 年 12% 昭 和 40 年 ~58 年 10% 昭 和 59 年 ~ 平 成 9 年 15% 平 成 9 年 ~ 民 営 化 15 % 又 は 20% 引 当 率 15%とする 一 般 有 料 道 路 は 料 金 徴 収 期 間 30 年 以 内 の 道 路 ( 平 成 12 年 度 からは 資 金 コスト 3%の 道 路 も 対 象 ) 日 本 道 路 公 団 に 係 る 部 分 については 道 路 公 団 民 営 化 に 伴 って 廃 止 され 現 在 地 方 道 路 公 社 が 管 理 する 道 路 を 対 象 に 当 制 度 が 存 続 していることが 道 路 整 備 特 別 措 置 法 施 行 規 則 第 11 条 におい て 確 認 できる なお 高 速 自 動 車 国 道 においては 当 初 は 路 線 別 採 算 制 としていたため 当 制 度 が 採 用 されてい たが 昭 和 47 年 の 料 金 プール 制 採 用 に 伴 って 廃 止 となった 公 差 制 度 一 般 有 料 道 路 の 採 算 計 算 は 償 還 まで 長 期 にわたる 交 通 量 の 将 来 予 測 を 行 うため 計 画 と 実 績 に 乖 離 が 生 ずるのは 通 常 やむを 得 ないものであると 考 えられ 当 該 道 路 の 定 められた 料 金 徴 収 期 間 の 範 囲 内 で 供 用 時 から 償 還 完 了 時 までの 総 利 用 交 通 量 に 1.15 を 乗 じて 得 た 交 通 量 に 達 するまでは 償 還 完 了 後 も 料 金 徴 収 を 続 けることができるとする 制 度 を 公 差 制 度 といい 昭 和 40 年 に 導 入 さ れた 当 制 度 による 収 入 は 当 時 の 日 本 道 路 公 団 の 経 理 上 損 失 補 てん 引 当 金 に 繰 り 入 れられ 交 通 量 の 将 来 予 測 による 計 画 と 実 績 に 乖 離 が 生 じるリスクの 軽 減 が 図 られていた 31

34 対 距 離 制 ( 都 市 高 速 ) 平 成 24 年 1 月 1 日 から 首 都 高 速 道 路 と 阪 神 高 速 道 路 は 均 一 料 金 制 から 対 距 離 制 へ 移 行 した 従 来 は 都 市 内 における 大 量 の 交 通 を 能 率 よく 円 滑 に 処 理 するために 通 行 料 金 については 出 口 料 金 所 の 必 要 がない 均 一 料 金 制 が 採 用 されていたが 同 一 料 金 圏 内 においては 長 距 離 利 用 も 短 距 離 利 用 も 同 一 料 金 であり また 同 一 料 金 圏 内 だけ の 利 用 と 複 数 料 金 圏 にまたがる 利 用 とでは 同 じ 利 用 距 離 でも 通 行 料 金 が 異 なる 等 の 不 公 平 感 がネットワークの 拡 大 に 伴 って 拡 大 してきたこと ETCの 整 備 により 出 口 料 金 所 がなくても 利 用 距 離 を 把 握 し 料 金 計 算 が 可 能 となったこと 多 くの 利 用 者 がETC 機 器 を 装 着 する 状 況 となったこと 等 から 平 成 23 年 2 月 16 日 に 国 土 交 通 省 が 発 表 した 高 速 道 路 の 当 面 の 新 たな 料 金 割 引 について に 基 づき 料 金 圏 のない 対 距 離 制 へと 移 行 した 乗 継 ( 料 金 調 整 ) 高 速 自 動 車 国 道 の 通 行 料 金 は100kmを 超 える 距 離 を 連 続 利 用 した 場 合 長 距 離 てい 減 制 1 が 適 用 さ れ また 利 用 1 回 ごとにターミナルチャージ 2 が 課 されるため 通 行 止 めによって 高 速 道 路 を 降 り た 場 合 最 初 の 通 行 と 再 度 乗 継 いだ 通 行 料 金 の 合 計 額 が 直 通 の 通 行 料 金 よりも 割 高 となる 場 合 があ る このため 東 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 中 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 及 び 西 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 に おいては 通 行 止 めによって 乗 継 が 生 じた 場 合 直 通 で 走 行 した 場 合 の 料 金 より 高 くならないよう 料 金 調 整 を 行 っている 首 都 高 速 道 路 阪 神 高 速 道 路 本 四 高 速 道 路 においても 通 行 止 めに 伴 う 乗 継 に 対 し 料 金 調 整 が 行 われている なお 阪 神 高 速 道 路 においては 道 路 網 を 整 備 する 予 定 があるにも 関 わらず 未 整 備 で 接 続 されて いない 箇 所 について 路 線 が 完 成 するまでの 一 時 的 な 措 置 として 一 般 道 路 を 経 由 した 乗 継 制 度 が 実 施 されている 1 長 距 離 てい 減 制 については p27 参 照 2 ターミナルチャージ については p26 参 照 32

35 維 持 管 理 有 料 制 度 道 路 の 維 持 修 繕 に 関 する 工 事 に 特 に 多 額 の 費 用 を 要 し かつ 当 該 道 路 の 道 路 管 理 者 が 道 路 の 維 持 修 繕 に 関 する 工 事 を 行 うことが 著 しく 困 難 又 は 不 適 当 であると 認 められる 時 に 限 り 国 土 交 通 大 臣 の 許 可 を 受 けて 料 金 徴 収 期 間 経 過 後 も 有 料 管 理 を 継 続 することができるとする 制 度 のこと をいい 償 還 後 の 無 料 開 放 の 例 外 として 道 路 整 備 特 別 措 置 法 ( 以 下 特 措 法 ) 第 15 条 に 定 め られている 旧 特 措 法 においては 日 本 道 路 公 団 本 州 四 国 連 絡 橋 公 団 が 管 理 する 一 般 有 料 道 路 についても 特 例 として 当 制 度 が 認 められていたが 道 路 公 団 民 営 化 に 伴 う 現 行 法 においては 地 方 道 路 公 社 だけが 対 象 とされた 日 本 道 路 公 団 が 管 理 していた 関 門 トンネルについては 日 本 道 路 公 団 等 民 営 化 関 係 法 施 行 法 第 26 条 を 根 拠 とした 管 理 有 料 道 路 として 西 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 が 維 持 修 繕 料 金 徴 収 等 を 行 っ ている 当 制 度 の 適 用 路 線 は 以 下 のとおり 1 関 門 トンネル( 西 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 昭 和 48 年 11 月 14 日 移 行 ) 2 富 士 山 有 料 道 路 ( 山 梨 県 道 路 公 社 平 成 17 年 6 月 7 日 移 行 ) 3 真 鶴 道 路 ( 神 奈 川 県 道 路 公 社 平 成 20 年 9 月 4 日 移 行 ) なお 償 還 後 の 利 用 者 負 担 料 金 による 維 持 管 理 や 更 新 については 平 成 4 年 の 道 路 審 議 会 1 中 間 答 申 以 降 たびたび 議 論 されている 2 その 他 永 久 有 料 制 は 償 還 後 の 当 制 度 の 他 維 持 管 理 費 とあわせて 建 設 残 債 務 を 半 永 久 的 に 払 い 続 ける 考 え 方 償 還 主 義 を 否 定 し 維 持 管 理 費 とあわせて 建 設 費 の 資 金 コスト( 金 利 )だけ 永 久 に 払 い 続 ける 考 え 方 等 が 考 えられる 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 近 年 においては 平 成 23 年 の 今 後 の 高 速 道 路 のあり 方 中 間 とりまとめ ( 高 速 道 路 のあり 方 検 討 有 識 者 委 員 会 ) 平 成 25 年 の 社 会 資 本 整 備 審 議 会 道 路 分 科 会 幹 線 道 路 部 会 の 中 間 答 申 において 償 還 後 の 利 用 者 負 担 について 取 り 上 げら れている 社 会 資 本 整 備 審 議 会 については p8 参 照 グループ プール 制 高 速 自 動 車 国 道 のネットワークをいくつかの 路 線 や 地 域 にグループ 化 し グループ 毎 に 料 金 プー ル 制 を 採 用 することをいう 平 成 7 年 の 道 路 審 議 会 中 間 答 申 において 仮 にグループ プール 制 を 講 じた 場 合 グループに よって これまでの 整 備 状 況 や 今 後 の 追 加 整 備 量 の 違 い あるいは 交 通 量 の 違 い 等 により 料 金 水 準 に 大 きな 格 差 を 生 じることとなる このため 一 部 のグループにおいては 大 幅 な 料 金 改 定 が 必 要 と なり 同 一 の 料 金 水 準 にしようとすれば 現 在 に 比 べて 多 額 の 助 成 が 必 要 となり 現 実 的 な 方 策 とし ては 適 切 でないと 考 えられる と 提 言 されている 道 路 審 議 会 については p8 参 照 33

36 3つの 料 金 水 準 ( 普 通 区 間 大 都 市 近 郊 区 間 海 峡 部 等 特 別 区 間 ) ネットワーク 化 が 進 みつつある 高 速 道 路 がより 一 層 有 効 利 用 されるよう 整 備 重 視 の 料 金 から 利 用 重 視 の 料 金 へ 転 換 を 図 るため 平 成 26 年 4 月 1 日 から 導 入 された 高 速 道 路 の 料 金 水 準 のことをい う 平 成 25 年 の 社 会 資 本 整 備 審 議 会 1 道 路 分 科 会 国 土 幹 線 道 路 部 会 の 中 間 答 申 において 示 された 料 金 水 準 であり 建 設 の 経 緯 の 違 い 等 による 区 間 毎 の 料 金 差 が 是 正 され 普 通 区 間 大 都 市 近 郊 区 間 及 び 海 峡 部 等 特 別 区 間 の 3 つの 料 金 水 準 に 整 理 された これに 伴 う 料 金 水 準 の 引 下 げは 高 速 道 路 債 務 の 返 済 状 況 をふまえ 導 入 から 当 面 10 年 間 実 施 さ れることとされ 引 下 げ 対 象 は 料 金 徴 収 コスト 等 が 考 慮 され ETC 車 両 に 限 定 された 普 通 区 間 大 都 市 近 郊 区 間 及 び 海 峡 部 等 特 別 区 間 については 以 下 のとおり 1 普 通 区 間 対 象 : 大 都 市 近 郊 区 間 と 海 峡 部 等 特 別 区 間 を 除 く 区 間 料 率 : 普 通 車 24.6 円 /km 備 考 : 割 高 料 金 の 適 用 を 受 けていた 6 区 間 ( 関 越 トンネル 飛 騨 トンネル 関 門 橋 等 )と 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 の 陸 上 部 について 引 下 げ 2 大 都 市 近 郊 区 間 2 対 象 : 東 名 高 速 道 路 東 京 ~ 厚 木 等 大 都 市 近 郊 に 位 置 する 区 間 料 率 : 普 通 車 円 /km( 普 通 区 間 の 1.2 倍 ) 備 考 : 料 金 の 引 下 げが 交 通 渋 滞 を 引 き 起 こすと 考 えられることから 従 前 と 同 様 に 普 通 区 間 より 割 高 な 料 金 水 準 を 維 持 3 海 峡 部 等 特 別 区 間 対 象 : 伊 勢 湾 岸 道 路 東 京 湾 アクアライン 本 州 四 国 連 絡 高 速 道 路 ( 海 峡 部 ) 料 率 : 普 通 車 円 /km 備 考 : 東 京 湾 アクアライン 本 州 四 国 連 絡 道 路 ( 海 峡 部 )の 料 率 について それまでの 伊 勢 湾 岸 道 路 の 料 率 である 円 /kmに 引 下 げ 1 社 会 資 本 整 備 審 議 会 については p8 参 照 2 大 都 市 近 郊 区 間 の 詳 細 については p28 大 都 市 近 郊 区 間 料 金 参 照 シームレスな 料 金 体 系 大 都 市 圏 の 高 速 道 路 ネットワークは 高 速 自 動 車 国 道 都 市 高 速 道 路 一 般 有 料 道 路 が 混 在 し 事 業 主 体 も 複 数 存 在 するため 料 金 体 系 が 複 雑 であり また 連 続 利 用 に 対 する 割 高 感 がもたらされ ている シームレスな 料 金 体 系 とは このような 料 金 体 系 を 解 消 するため 管 轄 や 区 間 ごとに 料 金 を 徴 収 することなく 公 平 感 のある 対 距 離 制 により 一 括 して 料 金 を 徴 収 する 枠 組 みのことをいう 当 料 金 体 系 の 実 現 に 向 けては 複 数 の 会 社 が 管 理 する 道 路 を 跨 ぐ 利 用 が 阻 害 されないよう 環 状 道 路 の 利 用 を 促 進 する 料 金 体 系 と 整 合 を 図 りつつ 会 社 間 の 連 続 利 用 が 進 むような 措 置 を 講 じる 必 要 があるとされている なお 首 都 圏 においては 平 成 27 年 度 阪 神 圏 においては 平 成 28 年 度 の 環 状 道 路 の 整 備 時 期 にあ わせ 当 料 金 体 系 を 導 入 すべく 検 討 が 進 められている 34

37 割 引 別 納 割 引 制 度 昭 和 38 年 に 料 金 の 後 納 制 度 として 導 入 され 昭 和 41 年 から 大 口 利 用 者 の 定 着 と 大 量 利 用 の 促 進 を 図 る 目 的 で 導 入 された 割 引 のことをいう 平 成 4 年 7 年 の 道 路 審 議 会 1 中 間 答 申 において 割 引 率 が 高 い 大 口 利 用 者 と 当 制 度 を 利 用 していない 一 般 利 用 者 の 均 衡 を 考 慮 して 割 引 率 の 変 更 を 含 めた 当 制 度 の 見 直 しについて 言 及 されている なお 割 引 差 益 を 享 受 することを 目 的 とする 事 業 協 同 組 合 が 設 立 される 等 の 不 正 利 用 が 発 生 した こと 等 から 当 制 度 は 平 成 17 年 3 月 末 に 廃 止 され 平 成 17 年 4 月 からETCの 利 用 を 前 提 とした 大 口 多 頻 度 割 引 2 が 導 入 された 当 制 度 廃 止 時 ( 平 成 17 年 3 月 末 )の 割 引 率 は 以 下 のとおり( 高 速 自 動 車 国 道 の 場 合 ) 月 間 利 用 額 割 引 率 1.4 万 円 までの 部 分 0% 1.4 万 円 を 超 え 7 万 円 までの 部 分 5% 7 万 円 を 超 え 70 万 円 までの 部 分 10% 70 万 円 を 超 え 140 万 円 までの 部 分 15% 140 万 円 を 超 え 280 万 円 までの 部 分 20% 280 万 円 を 超 え 700 万 円 までの 部 分 25% 700 万 円 を 超 える 部 分 30% 1 道 路 審 議 会 については p8 参 照 2 大 口 多 頻 度 割 引 については p40 参 照 回 数 券 割 引 制 度 回 数 券 は 有 料 道 路 を 高 頻 度 反 復 利 用 する 利 用 者 に 対 するサービスの 向 上 と 利 用 の 定 着 を 図 り 料 金 所 における 混 雑 緩 和 料 金 徴 収 事 務 の 省 力 化 等 を 図 るため 主 として 均 一 料 金 制 を 採 用 してい る 区 間 と 一 般 有 料 道 路 において 導 入 されていた 一 部 の 対 距 離 制 区 間 の 高 速 自 動 車 国 道 ( 東 名 高 速 道 路 東 京 - 横 浜 東 京 - 東 名 川 崎 等 )において も 回 数 券 割 引 制 度 が 試 行 的 に 導 入 されていた 平 成 年 に 偽 造 された 回 数 券 が 大 量 に 発 見 されて 社 会 問 題 となったことを 受 け 回 数 券 は 中 央 自 動 車 道 東 京 外 環 自 動 車 道 においては 平 成 17 年 1 月 末 に 販 売 停 止 平 成 17 年 6 月 末 に 利 用 停 止 その 他 の 高 速 自 動 車 国 道 日 本 道 路 公 団 が 管 理 する 一 般 有 料 道 路 ( 一 部 を 除 く )においては 平 成 17 年 3 月 末 に 販 売 停 止 平 成 17 年 8 月 末 に 利 用 停 止 となった 首 都 高 速 道 路 公 団 と 阪 神 高 速 道 路 公 団 においては 同 様 の 理 由 により 平 成 17 年 1 月 末 に 販 売 停 止 平 成 17 年 7 月 末 に 利 用 停 止 となった なお 本 州 四 国 連 絡 橋 公 団 においても 回 数 券 は 取 り 扱 われていたが 偽 造 回 数 券 問 題 が 発 生 する 以 前 に その 取 扱 いは 廃 止 されていた 平 成 26 年 10 月 現 在 高 速 道 路 株 式 会 社 においては 八 木 山 バイパス 関 門 トンネルにおいて 回 数 券 の 利 用 が 可 能 35