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1 年 月 期 GDP 速 報 (1 次 速 報 )の 概 要 ~ 後 退 局 面 の 早 期 脱 却 の 可 否 を 占 う 世 界 経 済 底 打 ちのタイミング~ 調 査 情 報 担 当 室 竹 田 智 哉 1. 後 退 局 面 入 りしたと 見 られる 我 が 国 経 済 年 月 期 のGDP 成 長 率 (1 次 速 報 値 年 11 月 12 日 公 表 )は 名 実 ともに 0.9%( 年 率 は 実 質 3.5% 名 目 3.6%)と 実 質 は3 半 期 ぶり 名 目 は2 四 半 期 連 続 のマイナス 成 長 となり( 図 表 1 2) 実 質 GDPは 東 日 本 大 震 災 ( 年 1~3 月 期 2.1%( 同 8.0%)) 以 来 の 落 ち 込 み 幅 とな った この 理 由 としては 世 界 経 済 の 減 速 などを 受 け 輸 出 ( 前 期 比 5.0% 寄 与 度 1 0.8%ポイント)が 大 幅 に 落 ち 込 んだことが 大 きい 内 需 について 見 て も 復 興 需 要 を 背 景 に 公 的 固 定 資 本 形 成 ( 前 期 比 4.0% 寄 与 度 0.2%ポイント) は 下 支 えとなったものの 1 夏 季 のボーナスの 減 少 2 や 消 費 者 マインド 改 善 の 頭 図 表 1 GDP 成 長 率 と 構 成 要 素 別 の 成 長 率 の 推 移 ( 季 節 調 整 値 前 期 比 (%)) ( 年 度 ) ( 年 度 ) 10~12 1~3 実 質 GDP 内 需 (2.5) (1.0) (1.5) (0.5) (1.1) (0.2) ( 0.2) 民 間 最 終 消 費 支 出 民 間 住 宅 投 資 民 間 企 業 設 備 投 資 民 間 在 庫 品 増 加 (0.8) ( 0.5) (0.3) ( 0.4) (0.3) ( 0.2) (0.2) 政 府 最 終 消 費 支 出 公 的 固 定 資 本 形 成 公 的 在 庫 品 増 加 ( 0.0) (0.0) (0.0) ( 0.0) ( 0.0) (0.0) (0.0) 外 需 (0.8) ( 1.0) (0.8) ( 0.8) (0.1) ( 0.1) ( 0.7) 財 貨 サービスの 輸 出 財 貨 サービスの 輸 入 名 目 GDP 名 目 雇 用 者 報 酬 ( 注 ) 内 需 外 需 民 間 在 庫 品 増 加 公 的 在 庫 品 増 加 の 数 値 は 実 質 GDPへの 寄 与 度 ( 出 所 ) 内 閣 府 ( 平 成 24) 年 月 期 四 半 期 別 GDP 速 報 (1 次 速 報 値 ) 1 実 質 GDPへの 寄 与 度 以 下 同 じ 2 年 夏 季 のボーナス( 事 業 所 規 模 5 人 以 上 )は 年 夏 季 と 比 べて 1.4%の 減 少 となり 年 冬 季 以 降 4 季 連 続 ( 前 年 同 期 比 )でマイナスの 伸 びが 続 いている( 厚 生 労 働 省 毎 月 勤 労 統 計 調 査 平 成 24 年 9 月 分 結 果 速 報 及 び 平 成 24 年 夏 季 賞 与 の 結 果 ) 13 経 済 のプリズム No106.12

2 図 表 2 実 質 GDP 成 長 率 ( 季 節 調 整 値 )と 需 要 項 目 別 寄 与 度 (% %ポイント) 民 間 最 終 消 費 支 出 民 間 住 宅 投 資 民 間 企 業 設 備 投 資 民 間 在 庫 品 増 加 政 府 最 終 消 費 支 出 公 的 固 定 資 本 形 成 公 的 在 庫 品 増 加 財 貨 サービスの 輸 出 財 貨 サービスの 輸 入 GDP ~12 1~3 10~12 1~3 ( 暦 年 / 四 半 期 ) ( 注 )GDPは 前 期 比 他 はGDPへの 寄 与 度 ( 出 所 ) 内 閣 府 ( 平 成 24) 年 月 期 四 半 期 別 GDP 速 報 (1 次 速 報 値 ) 0.9 打 ち 3 などから 民 間 最 終 消 費 ( 前 期 比 0.5% 寄 与 度 0.3%ポイント)が 落 ち 込 んだこと 4 2 世 界 経 済 の 減 速 を 受 けた 輸 出 の 不 調 を 背 景 に 民 間 企 業 設 備 投 資 ( 前 期 比 3.2% 寄 与 度 0.4%ポイント)が 減 少 したことから 内 需 全 体 で はマイナスの 寄 与 ( 寄 与 度 0.2%ポイント)となっている また 成 長 率 の 数 字 のみならず 月 期 のGDP 速 報 (1 次 速 報 )が 公 表 された8 月 時 点 と 比 べると 景 気 への 見 方 は 厳 しくなっている 政 府 は 内 閣 府 月 例 経 済 報 告 において 生 産 の 減 少 を 背 景 に 5 8~11 月 の4か 月 連 続 で 景 気 への 基 調 判 断 を 下 方 修 正 するとともに 6 内 閣 府 景 気 動 向 指 数 にお 3 消 費 者 態 度 指 数 ( 一 般 世 帯 季 節 調 整 値 )は 東 日 本 大 震 災 以 降 は 回 復 傾 向 にあったが 年 度 に 入 ってからは 回 復 が 頭 打 ち 傾 向 にある( 内 閣 府 消 費 動 向 調 査 ( 全 国 月 次 ) 平 成 24 年 10 月 実 施 調 査 結 果 ( 平 成 24 年 11 月 )) 4 民 間 最 終 消 費 の 落 ち 込 みの 他 の 理 由 としては エコカー 補 助 金 の 終 了 による 自 動 車 販 売 の 減 少 が 指 摘 されている( 年 7-9 月 期 四 半 期 別 GDP 速 報 (1 次 QE) 公 表 に 際 しての 前 原 経 済 財 政 政 策 担 当 大 臣 談 話 各 種 民 間 シンクタンク 資 料 ) なお エコカー 補 助 金 とは 平 成 23 年 度 第 4 次 補 正 予 算 により 措 置 された 制 度 であり 支 給 対 象 は 年 12 月 20 日 ~2013 年 1 月 31 日 の 間 に 新 規 登 録 または 新 規 届 出 を 行 った 新 車 のうち 環 境 要 件 を 満 たすものとされる ただし 申 請 総 額 が 予 算 額 (3,000 億 円 )を 超 過 す る 場 合 申 請 期 間 内 でも 募 集 を 終 了 するとされており 年 9 月 21 日 に 申 請 が 終 了 となった 5 鉱 工 業 生 産 指 数 ( 季 節 調 整 済 前 月 比 )は 7 月 以 降 3か 月 連 続 で 減 少 している( 経 済 産 業 省 生 産 出 荷 在 庫 指 数 確 報 平 成 24 年 9 月 分 ( 平 成 24 年 11 月 )) 6 特 に 10 月 以 降 景 気 への 基 調 判 断 から 回 復 の 文 言 がなくなっている 経 済 のプリズム No

3 いては 我 が 国 経 済 が 景 気 後 退 局 面 に 入 った 可 能 性 が 高 いとしている 7 民 間 シ ンクタンクにおいても 8 月 時 点 では 我 が 国 経 済 が 後 退 局 面 入 りしているとの 見 方 はほとんど 見 られなかったが 足 下 では 既 に3 月 頃 をピークに 後 退 局 面 入 りしているという 見 方 が 大 勢 を 占 めている 8 次 に 年 月 期 の 物 価 指 標 ( 前 年 同 期 比 以 下 同 じ)については 輸 出 入 を 含 めた 我 が 国 全 体 の 物 価 水 準 であるGDPデフレーターが 0.7%( 図 表 3 - -) 我 が 国 国 内 の 物 価 水 準 である 内 需 デフレーターが 0.8%( 図 表 図 表 3 GDPデフレーターの 推 移 ( 前 年 同 期 比 )と 寄 与 度 (% %ポイント) ~12 1~3 10~12 1~3 ( 暦 年 / 四 半 期 ) 民 間 消 費 デフレーター 輸 出 デフレーター 輸 入 デフレーター その 他 のデフレーター GDPデフレーター 内 需 デフレーター ( 注 1)GDPデフレーター 内 需 デフレーターは 前 年 同 期 比 それ 以 外 は GDPデフレー ターへの 寄 与 度 ( 注 2) 各 項 目 別 デフレーターのGDPデフレーターへの 寄 与 度 は 各 項 目 の 名 目 成 長 率 への 寄 与 度 と 実 質 成 長 率 への 寄 与 度 の 差 として 計 算 した ( 出 所 ) 内 閣 府 ( 平 成 24) 年 月 期 四 半 期 別 GDP 速 報 (1 次 速 報 値 ) より 作 成 7 内 閣 府 景 気 動 向 指 数 各 月 版 では 景 気 動 向 指 数 の 中 の CI 一 致 指 数 の 累 月 的 な 変 化 を 基 準 とした 一 致 指 数 の 基 調 判 断 を 公 表 しており 景 気 動 向 指 数 平 成 24 年 9 月 分 ( 速 報 ) ( 平 成 24 年 11 月 6 日 )では それまでの 足 踏 み ( 景 気 拡 張 の 動 きが 足 踏 み 状 態 にな っている 可 能 性 が 高 いことを 示 す)から 下 方 への 局 面 変 化 ( 事 後 的 に 判 定 される 景 気 の 山 が それ 以 前 の 数 か 月 にあった 可 能 性 が 高 いことを 示 す)へと 基 調 判 断 が 下 方 修 正 されている (この 点 は 11 月 19 日 公 表 の 内 閣 府 景 気 動 向 指 数 速 報 からの 改 訂 状 況 ( 平 成 24 年 9 月 分 ) でも 踏 襲 されている) 内 閣 府 は 基 調 判 断 が 足 踏 み から 下 方 への 局 面 変 化 に 移 行 し た 時 点 で 既 に 景 気 後 退 局 面 に 入 った 可 能 性 が 高 いことを 暫 定 的 に 示 している としている 8 日 本 経 済 研 究 センター ESPフォーキャスト 調 査 において 現 下 の 景 気 が 景 気 転 換 点 ( 山 )を 過 ぎた とした 回 答 を 後 退 局 面 入 り と 読 み 替 えた 同 調 査 によると 後 退 局 面 入 りとする 見 方 は8 月 時 点 ではゼロであったが 徐 々に 増 え 続 け 本 稿 執 筆 時 点 で 最 新 の 11 月 時 点 ではついに 大 勢 を 占 める 状 況 となっている 15 経 済 のプリズム No106.12

4 3 - -)と 引 き 続 きマイナスの 伸 びとなった 内 需 デフレーターは 家 計 が 直 面 する 物 価 水 準 に 近 い 概 念 である 民 間 消 費 デフレーター( 図 表 3 赤 色 部 分 ) のデフレ 圧 力 の 強 まりと 比 例 して 9 月 期 以 降 はマイナス 幅 が 拡 大 してい 10 る 一 方 GDPデフレーターについては 原 油 輸 入 価 格 の 下 落 を 通 じた 輸 入 デフレーターの 落 ち 込 み(によるGDPデフレーターの 押 上 げ)が 大 きく 11 内 需 デフレーターとは 対 照 的 にマイナス 幅 の 縮 小 傾 向 が 続 いている この 結 果 年 月 期 には 2009 年 10~12 月 期 以 来 11 四 半 期 ぶりに 内 需 デフレー ターのマイナス 幅 がGDPデフレーターを 上 回 った 2. 民 間 シンクタンク 見 通 し~ 後 退 局 面 は 年 末 まで 来 年 は 緩 やかに 回 復 へ 今 回 のGDP 速 報 を 受 け 改 定 された 民 間 シンクタンクの 短 期 見 通 しでは 1 復 興 需 要 の 効 果 が 薄 れる 中 で 12 年 の 間 は 世 界 経 済 の 落 ち 込 みを 背 景 に 我 が 国 経 済 の 後 退 局 面 が 続 く( 図 表 4の1) 年 入 り 後 は 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 が 沈 静 化 へ 向 かい 米 国 のいわゆる 財 政 の 崖 13 に 緩 和 策 が 講 じら れる 中 で 米 国 及 び 中 国 を 中 心 とした 世 界 経 済 が 持 ち 直 し 外 需 が 景 気 の 下 支 えを 担 っていく(ただし 世 界 及 び 我 が 国 経 済 の 回 復 の 勢 いは 緩 やかなものに とどまる)( 図 表 4の2) 年 4 月 に 予 定 されている 消 費 税 率 引 上 げを 前 14 に 2013 年 度 下 半 期 に 駆 け 込 み 需 要 が 発 生 し 一 時 的 に 成 長 の 勢 いが 加 速 す 9 民 間 消 費 デフレーターと 概 念 の 近 い 消 費 者 物 価 指 数 ( 総 合 指 数 前 年 同 月 比 )を 見 ると エ ネルギー 関 連 価 格 の 上 昇 等 から 年 入 り 後 にはプラスの 伸 びに 転 じていたが 5 月 頃 から は 同 価 格 の 上 昇 の 勢 いが 弱 まったことを 背 景 に 6 月 以 降 はマイナスの 伸 びとなっている( 総 務 省 消 費 者 物 価 指 数 全 国 平 成 24 年 9 月 分 ( 年 10 月 )) この 消 費 者 物 価 指 数 の 動 きは 民 間 消 費 デフレーター( 図 表 3 赤 色 部 分 )の 動 きとおおむね 符 合 している 10 国 際 的 な 原 油 価 格 指 標 は6 月 頃 に 底 を 打 ちその 後 上 昇 傾 向 が 見 られているが 6 月 頃 からの 円 の 高 止 まり 傾 向 などを 背 景 に 我 が 国 国 内 における 原 粗 油 輸 入 の 通 関 単 価 は 6~8 月 にか けては 大 きく 下 落 している( 財 務 省 平 成 24 年 10 月 分 貿 易 統 計 ( 速 報 ) ( 年 11 月 )) 11 輸 入 デフレーターは 下 落 するとGDPデフレーターにプラスの 寄 与 となる その 理 由 は GDP 及 びその 構 成 要 素 には 名 目 値 = 実 質 値 デフレーターという 関 係 があることから 輸 入 デフレーターの 下 落 は 名 目 輸 入 額 を 押 し 下 げるが 名 目 輸 入 は 名 目 GDPの 控 除 項 目 であるた め 名 目 GDPを 押 し 上 げるからである なお これは 実 質 値 を 固 定 した 場 合 であり 名 目 値 を 固 定 した 場 合 は 実 質 輸 入 の 押 上 げ= 実 質 GDPの 押 下 げとなる 12 政 府 は 10 月 26 日 に 緊 急 性 の 高 い 政 策 に 対 する 予 備 費 の 使 用 を 閣 議 決 定 するとともに こ れを 含 めた 経 済 対 策 を 11 月 30 日 に 決 定 することとしている ただし 今 回 のGDP 速 報 を 受 けて 公 表 された 民 間 シンクタンクの 短 期 見 通 しでは 経 済 対 策 の 全 体 像 が 明 らかになっていな いことなどを 主 な 理 由 として 景 気 動 向 を 左 右 するような 材 料 とは 見 られていない 13 米 国 において 年 末 に 失 効 する 時 限 的 な 各 種 減 税 措 置 (いわゆるブッシュ 減 税 ( 個 人 所 得 税 減 税 等 )など)や 2013 年 初 から 予 定 されている 自 動 的 な 歳 出 削 減 といった 一 連 の 施 策 や それに 伴 う 経 済 への 悪 影 響 のこと ただし 厳 密 な 定 義 は 論 者 により 完 全 に 同 一 ではない 詳 細 な 内 訳 については 今 回 のGDP 速 報 を 受 けた 民 間 シンクタンクの 見 通 し 資 料 等 が 詳 しい 14 民 間 シンクタンクの 短 期 見 通 しのうち 2014 年 4 月 の 消 費 税 率 引 上 げに 伴 う 2013 年 度 中 の ( 定 量 的 な) 駆 け 込 み 需 要 が 織 り 込 まれている 見 通 しでは 2013 年 度 の 実 質 GDP 成 長 率 がお 経 済 のプリズム No

5 図 表 4 民 間 シンクタンク 見 通 しの 共 通 認 識 における 景 気 動 向 (イメージ) 540 ( 兆 円 ) ( 前 提 ) 世 界 経 済 の 持 ち 直 し ( 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 が 沈 静 化 ) ( 米 国 財 政 の 崖 緩 和 策 実 施 ) 年 度 リ ー マ ン シ ョ ッ ク 2009 年 度 年 度 東 日 本 大 年 度 震 災 2 世 界 経 済 持 ち 直 しにより 外 需 が 景 気 を 下 支 え 年 度 1 年 末 ま では 後 退 局 面 続 く 2013 年 度 年 4 月 予 定 の 消 費 税 率 引 上 げ に 伴 う 駆 け 込 み 需 要 発 生 ( 暦 年 / 四 半 期 ) 2013 ( 注 ) 棒 グラフは 各 四 半 期 の 実 質 GDP( 実 績 値 季 節 調 整 値 ) 赤 色 の 水 平 線 は 各 年 度 の 実 質 G DPを 示 す( 実 線 は 実 績 値 点 線 は 前 年 度 実 績 値 から 民 間 シンクタンクの 見 通 し( 執 筆 時 点 で 公 表 されている 分 )の 平 均 値 の 伸 び 率 で 成 長 した 場 合 の 数 値 ) また 矢 印 付 きの 黒 色 の 太 線 は 民 間 シンクタンク 見 通 しにおける 先 行 きの 景 気 動 向 をイメージしたもの ( 出 所 ) 内 閣 府 ( 平 成 24) 年 月 期 四 半 期 別 GDP 速 報 (1 次 速 報 値 ) 等 より 作 成 る( 図 表 4の3)というシナリオが 共 通 認 識 となっている 年 月 期 GDP 速 報 (1 次 速 報 値 )が 公 表 された 年 8 月 時 点 と 比 べると 我 が 国 経 済 が 後 退 局 面 入 りしているとの 見 方 が 支 配 的 になったこ とから 足 下 の 景 気 判 断 及 び 年 度 の 経 済 成 長 率 については 大 幅 な 下 方 修 正 がなされている 15 しかし 足 下 では 米 国 及 び 中 国 経 済 に 底 入 れの 兆 しがある とする 見 方 が 大 勢 となっていることを 背 景 に 2013 年 入 り 後 に 世 界 経 済 が 持 ち 直 し 外 需 が 景 気 の 下 支 えをするという 構 図 には 変 化 が 見 られない 3.くすぶり 続 ける 世 界 経 済 の 下 振 れリスク 共 通 認 識 シナリオにおける 早 期 の 後 退 局 面 からの 脱 却 及 び その 後 の 緩 やかな 成 長 が 実 現 するためには シナリオの 前 提 となっている 世 界 経 済 の 持 おむね 0.4~0.9%ポイント 程 度 押 し 上 げられるとしている 15 今 回 のGDP 速 報 を 受 けて 公 表 された 民 間 シンクタンクの 短 期 見 通 しにおいて 執 筆 時 点 で 公 表 されている 分 においては 0.7~1.0% 程 度 となっている 8 月 時 点 の 見 通 しでは おおむ ね2% 台 前 半 であった 17 経 済 のプリズム No106.12

6 ち 直 しが 不 可 欠 となる そして 世 界 経 済 の 持 ち 直 しのためには 欧 州 政 府 債 務 問 題 や 米 国 の 財 政 の 崖 などの 世 界 経 済 の 重 石 となっている 要 因 について 政 策 対 応 などを 背 景 に 早 期 の 沈 静 化 や 緩 和 が 図 られることが 求 められる この 点 を 含 め 民 間 シンクタンクは 共 通 認 識 シナリオに 直 接 は 反 映 させて いないものの その 先 行 きを 左 右 するリスク 要 因 として 1 財 政 の 崖 によ る 米 国 の 景 気 腰 折 れ( 図 表 5の1) 2 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 の 深 刻 化 ( 図 表 5 の2) 31 及 び2を 踏 まえた 欧 州 及 び 新 興 国 を 中 心 とした 世 界 経 済 の 一 段 の 減 速 ( 図 表 5の3)などを 下 振 れリスクとして 指 摘 している 16 図 表 5 先 行 きの 経 済 シナリオの 論 点 ( 注 ) 一 般 に 理 解 される 経 済 の 波 及 経 路 をイメージした 下 振 れリスク 要 因 は 黒 吹 き 出 しで 示 している また 実 線 白 抜 きの 矢 印 はプラスの 効 果 灰 色 の 矢 印 は 先 験 的 に 単 一 方 向 の 影 響 とは 考 えにくい 場 合 をイメージしている ( 出 所 ) 筆 者 作 成 それぞれの 点 について 見 ていくと 1については 足 下 ではいまだ 回 復 の 足 取 りが 弱 い 米 国 経 済 において 財 政 の 崖 を 緩 和 できるような 方 策 が 講 じられ なかった 場 合 には 米 国 経 済 に 大 きなマイナスの 影 響 が 及 ぶことが 懸 念 されて おり 米 国 議 会 予 算 局 (CBO)は 財 政 の 崖 の 緩 和 策 が 全 く 講 じられなか った 場 合 実 質 GDP 成 長 率 は 0.5%に 落 ち 込 むと 試 算 している 17 なお 同 16 なお 以 上 の3 点 に 加 え 大 半 の 機 関 が 日 中 関 係 の 悪 化 についても 懸 念 材 料 としているが 政 治 的 な 色 彩 が 極 めて 強 く 経 済 的 な 分 析 の 対 象 としてはそぐわないため 本 稿 では 割 愛 する 17 Congressional Budget Office, "Economic Effects of Policies Contributing to Fiscal 経 済 のプリズム No

7 試 算 では 財 政 の 崖 がある 程 度 緩 和 される 場 合 18 の 実 質 GDP 成 長 率 は 2.4% 程 度 と 算 定 されることから 19 財 政 の 崖 がそのままであった 場 合 には 差 引 き3%ポイント 程 度 の 景 気 の 落 ち 込 みがあることとなる 共 通 認 識 シナリオで は 最 終 的 にはある 程 度 の 財 政 の 崖 の 緩 和 策 が 講 じられるとの 見 方 が 支 配 的 ではあるが 政 治 的 な 側 面 も 強 いことから その 先 行 きが 注 視 される 2については 各 国 政 府 や 各 種 機 関 等 による 対 応 策 が 連 綿 と 講 じられている ものの 欧 州 経 済 が 減 速 局 面 にある 中 で ギリシャ スペインなど 南 欧 諸 国 に おいては 財 政 不 安 への 懸 念 が 払 拭 できない 状 況 が 続 いている 加 えて ギリシ ャ 支 援 策 の 先 行 きについてもいまだ 不 透 明 感 が 漂 っていることを 踏 まえると 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 が 早 期 に 収 束 するかは 予 断 を 許 さない 3については 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 の 帰 すうが 不 透 明 な 中 で 足 下 では 欧 州 に 加 え 中 国 及 び 米 国 も 含 め 総 じて 世 界 経 済 の 足 取 りが 重 いままである 20 このような 状 況 の 下 では 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 が 早 期 に 収 束 したとしても 欧 州 経 済 ひいては 新 興 国 を 含 めた 世 界 経 済 の 回 復 にはある 程 度 時 間 が 要 する 可 能 性 があり かつ 輸 出 を 通 じて 我 が 国 経 済 を 牽 引 するような 力 強 い 回 復 力 を 示 すことができるかどうかは 流 動 的 と 考 えられる 以 上 の 点 からは 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 がくすぶり 続 け 足 下 では 世 界 経 済 は 冷 え 込 み 国 際 金 融 市 場 は 不 安 を 抱 えている 中 で これらの 点 についての 下 振 れリスクが 根 強 く 残 っていることを 踏 まえると 我 が 国 経 済 が 後 退 局 面 から 抜 け 出 すための 重 要 な 条 件 である 早 期 の 世 界 経 済 の 持 ち 直 しとそれに 伴 う 輸 出 の 回 復 については 共 通 認 識 シナリオの 想 定 よりも 時 間 を 要 し ひいては 後 退 局 面 が 長 期 化 する 可 能 性 も 否 定 できないと 考 えられる 21 ( 内 線 75045) Tightening in 2013"(.11) 18 具 体 的 には 失 効 を 迎 える 時 限 的 な 各 種 減 税 措 置 の 一 部 が 延 長 され 2013 年 からの 歳 出 自 動 削 減 が 軽 減 されるなどの 場 合 を 指 している 19 出 典 資 料 ( 脚 注 17 参 照 )においては 2013 年 の 実 質 GDPを 2.9%ポイント 程 度 押 し 上 げ る(なお 同 資 料 では 前 提 条 件 が 違 う 場 合 についての 押 上 げ 幅 の 予 測 範 囲 は 0.8~5.0%ポ イント 程 度 になるとしている) という 言 い 方 がなされている 財 政 の 崖 に 対 応 策 が 講 じら れない 場 合 の 成 長 率 が 0.5% 程 度 であるため ここでは 簡 素 化 のために 両 者 の 差 である 2.4% ポイントを 2013 年 の 成 長 率 という 言 い 方 に 書 き 換 えている 20 世 界 経 済 における 年 月 期 の 実 質 GDP 成 長 率 は 米 国 は 2.0%( 年 率 ) ユーロ 圏 は 0.2% 中 国 は 7.4%となっており 月 期 に 続 いて 各 国 地 域 において 比 較 的 低 い 水 準 にある( 内 閣 府 月 例 経 済 報 告 等 に 関 する 関 係 閣 僚 会 議 資 料 ( 平 成 24 年 11 月 16 日 )) 21 今 回 のGDP 速 報 を 受 けた 民 間 シンクタンクの 見 通 しの 対 象 期 間 は 機 関 により 2013 年 度 まで あるいは 2014 年 度 までと 二 分 されており 前 者 においては 2014 年 4 月 の 消 費 税 率 引 上 げに 伴 う 2013 年 度 の 駆 け 込 み 需 要 は 織 り 込 まれているが 2014 年 度 入 り 後 の 反 動 減 につい ては 勘 案 されていない 後 者 においては 反 動 減 が 織 り 込 まれているものの 具 体 的 な 反 動 減 による 成 長 率 の 押 下 げ 幅 については 具 体 的 な 数 値 の 提 示 が 見 られる 機 関 は 限 定 的 である 19 経 済 のプリズム No106.12

8 補 論 世 界 経 済 の 持 ち 直 しが 遅 れた 場 合 の 我 が 国 経 済 への 影 響 (モデル 試 算 ) 本 論 で 触 れたとおり 共 通 認 識 シナリオにおいて 世 界 経 済 は 年 内 に 底 を 打 ち 2013 年 からは 持 ち 直 しへ 向 かうとされている そのためには 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 の 沈 静 化 や 米 国 の 財 政 の 崖 の 緩 和 が 必 要 となるが これらの 前 提 が 実 現 したとしても その 後 の 世 界 経 済 の 回 復 力 については 楽 観 視 できない 状 況 と 考 えられる この 点 は 我 が 国 の 早 期 の 後 退 局 面 から 脱 却 及 びその 後 の 緩 やかな 景 気 回 復 の 実 現 というシナリオの 可 否 を 占 うこととなるだろう そこで 本 補 論 では 2013 年 前 半 まで 世 界 経 済 の 持 ち 直 しが 遅 れた 場 合 (リス クシナリオ 22 )と 共 通 認 識 シナリオに 沿 った 形 で 世 界 経 済 が 持 ち 直 していっ た 場 合 ( 標 準 シナリオ 23 )とを 比 べ 世 界 経 済 の 持 ち 直 しのタイミングの 遅 れ による 我 が 国 経 済 への 影 響 を 試 算 した( 補 論 図 表 ) これによると 世 界 経 済 の 持 ち 直 しが 半 年 程 度 遅 れた 場 合 輸 出 の 減 少 に 加 え 企 業 収 益 の 押 し 下 げを 通 じた 民 間 企 業 設 備 投 資 の 減 少 により 2013 年 度 のGDP 成 長 率 が 実 質 で 0.1% ポイント 程 度 名 目 で 0.2%ポイント 程 度 引 き 下 げられるという 結 果 になった 補 論 図 表 世 界 経 済 の 持 ち 直 しが 遅 れた 場 合 の 影 響 ( 試 算 ) ( 単 位 :% %ポイント) 年 度 2013 年 度 リスク 標 準 リスク 標 準 差 シナリオ シナリオ シナリオ シナリオ 差 (B) (A) (B)-(A) (B) (A) (B)-(A) 名 目 GDP 実 質 GDP 実 質 民 間 企 業 設 備 投 資 実 質 輸 出 ( 注 ) 四 捨 五 入 の 関 係 で 両 シナリオの 伸 び 率 の 差 分 と 差 が 一 致 しないことがある ただし 世 界 経 済 の 持 ち 直 しが 遅 れた 場 合 1 欧 州 政 府 債 務 危 機 問 題 への 悪 影 響 を 背 景 とした 欧 州 などの 更 なる 景 気 冷 え 込 み 21に 伴 う 信 用 不 安 など 国 際 金 融 市 場 への 悪 影 響 や 不 良 債 権 の 積 み 上 がりなどによる 世 界 的 な 金 融 システ ム 不 安 の 発 生 31 及 び2により 企 業 の 資 金 調 達 活 動 が 妨 げられ 生 産 活 動 が 落 ち 込 む などの 追 加 的 な 影 響 が 及 ぶ 可 能 性 があるものの 本 補 論 のシミュレー ションにおいてはこのような 要 因 については 織 り 込 まれていない このような 要 因 も 加 味 するならば リスクシナリオの 想 定 は 補 論 図 表 の 試 算 よりも 大 き な 影 響 をもたらす 可 能 性 がある 22 世 界 経 済 ( 欧 州 の 成 長 率 は 世 界 輸 出 額 で 代 替 )の 成 長 率 が 年 10~12 月 期 から 2013 年 月 期 の 間 標 準 シナリオの 成 長 率 より 前 期 比 年 率 2%ポイント 程 度 落 ち 込 むと 仮 定 23 世 界 経 済 の 成 長 率 が 年 10~12 月 期 頃 を 底 として 持 ち 直 していく 姿 を 想 定 している 経 済 のプリズム No

1. 消 費 の 低 迷 を 背 景 とした 日 本 経 済 の 停 滞 の 見 方 を 維 持 : 成 長 の 微 修 正 2015 年 度 は 前 年 度 の 落 ち 込 みを 回 復 せ ず 景 気 の 現 状 をみると 2015 年 度 の 実 質 GDP 1 は+0.8%となり 2 年 振

1. 消 費 の 低 迷 を 背 景 とした 日 本 経 済 の 停 滞 の 見 方 を 維 持 : 成 長 の 微 修 正 2015 年 度 は 前 年 度 の 落 ち 込 みを 回 復 せ ず 景 気 の 現 状 をみると 2015 年 度 の 実 質 GDP 1 は+0.8%となり 2 年 振 2016 年 5 月 24 日 新 生 銀 行 金 融 調 査 部 MRFRD-20160004 消 費 の 実 態 は 弱 く 景 気 は 停 滞 との 見 方 を 維 持 ~2016 2017 年 度 の 日 本 経 済 の 見 通 し~ 実 質 GDP の 予 想 2016 年 度 ( 増 税 あり) 0.5% ( 増 税 なし) 0.5% 2017 年 度 ( 増 税 あり) 0.3% (

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