平成26年度「除染に関する報告書」

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1 平 成 26 年 度 除 染 に 関 する 報 告 書 これまでに 環 境 省 等 が 実 施 した 生 活 環 境 の 除 染 の 経 験 等 のとりまとめ- 平 成 27 年 3 月 環 境 省

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3 はじめに 平 成 23 年 3 月 11 日 に 発 生 した 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 に 伴 う 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 により 放 射 性 物 質 が 放 出 された そのため 国 及 び 県 市 町 村 等 は 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 に 対 して 人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 に 及 ぼす 影 響 を 速 やかに 低 減 することを 目 的 として 汚 染 土 壌 等 の 除 染 の 措 置 ( 以 下 除 染 という)を 進 めてきた 除 染 等 の 取 組 に 当 たっては 各 府 省 関 係 地 方 公 共 団 体 研 究 機 関 等 の 関 係 機 関 除 染 事 業 者 等 が 総 力 を 結 集 し 国 内 外 の 科 学 的 技 術 的 知 見 を 踏 まえ 一 体 となって 迅 速 に 進 めてきた まずは 今 後 このような 災 禍 が 二 度 と 発 生 しないようにすることが 何 よりも 重 要 であるが 除 染 等 の 取 組 によって 得 られた 経 験 知 見 及 び 教 訓 を 国 内 はもとより 国 際 社 会 とも 共 有 することは 日 本 の 除 染 の 更 なる 加 速 化 に 加 え 国 内 外 で 万 が 一 同 様 の 事 故 等 が 発 生 した 際 の 迅 速 かつ 効 率 的 な 除 染 の 実 施 のために 極 めて 重 要 である このために 主 に 環 境 省 が 取 り 組 んだ 除 染 等 を 中 心 に 除 染 の 基 本 的 な 方 針 や 実 施 の 枠 組 実 際 に 現 場 で 行 われた 除 染 作 業 をベースとした 除 染 事 業 の 管 理 に 関 する 知 見 や 個 々 の 除 染 技 術 の 使 用 方 法 条 件 効 果 等 を 除 染 に 関 する 報 告 書 ( 以 下 本 報 告 書 と いう )として 包 括 的 にとりまとめた 本 報 告 書 は 我 が 国 の 除 染 に 関 する 経 験 と 得 られ た 教 訓 知 見 を 国 内 外 に 発 信 するための 基 礎 的 な 資 料 といえる 本 報 告 書 は 次 の 7 章 から 構 成 される 第 1 章 日 本 における 環 境 除 染 の 基 本 的 な 特 徴 第 2 章 除 染 の 手 法 の 概 要 第 3 章 除 染 廃 棄 物 の 管 理 処 理 第 4 章 除 染 事 業 の 管 理 第 5 章 除 染 の 効 果 第 6 章 除 染 技 術 の 概 要 使 用 方 法 条 件 効 果 検 証 等 第 7 章 おわりに 第 1 章 では 今 回 の 除 染 事 業 の 経 緯 や 背 景 除 染 対 象 となった 地 域 の 汚 染 状 況 除 染 事 業 の 特 徴 について 述 べた 第 2 章 では 除 染 の 手 順 が 構 築 されていった 経 緯 及 び 用 いられ る 除 染 手 法 を 除 染 関 係 ガイドライン に 基 づき 概 説 した 第 3 章 では 除 染 作 業 に 伴 い 発 生 する 除 去 土 壌 や 廃 棄 物 の 管 理 及 び 処 理 の 方 法 を 仮 置 場 や 排 水 処 理 可 燃 物 の 減 容 化 などの 実 例 を 挙 げながら 説 明 した 第 4 章 では 広 大 な 範 囲 の 除 染 を 事 業 として 実 施 する に 当 たっての 事 業 計 画 利 害 関 係 人 からの 同 意 取 得 住 民 等 とのコミュニケーション プ ロジェクト 管 理 作 業 員 の 放 射 線 防 護 や 教 育 健 康 管 理 等 の 取 組 を 実 例 に 基 づき 紹 介 した 第 5 章 では 除 染 による 広 範 囲 な 面 的 除 染 効 果 を その 評 価 方 法 と 併 せて 示 した 第 6 章 では 個 別 の 除 染 技 術 の 効 果 等 について 技 術 的 側 面 から 知 見 を 整 理 して 示 すために 本 格 除 染 で 用 いられた 除 染 手 法 とその 効 果 について 試 験 施 工 のデータを 基 に 解 説 した 第 7 章 では これまでの 除 染 の 取 り 組 みから 得 られた 主 要 な 経 験 知 見 について 記 載 した 本 報 告 書 が 今 後 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 からの 環 境 回 復 を 進 めるに 当 たって より 効 果 的 で 効 率 的 な 除 染 の 推 進 に 役 立 つとともに 国 際 社 会 において 原 子 力 発 電 所 事 故 への 万 が 一 の 備 えとして または 関 連 する 研 究 等 の 取 組 に 役 立 つことができれば 幸 いで ある

4 目 次 1. 日 本 における 除 染 の 基 本 的 な 特 徴 除 染 の 経 緯 日 本 福 島 県 固 有 の 背 景 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 う 汚 染 の 除 去 に 関 する 主 な 経 緯 区 域 指 定 変 遷 の 概 要 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 等 の 概 要 除 染 特 別 地 域 の 概 要 除 染 モデル 実 証 事 業 の 概 要 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 概 要 汚 染 の 特 徴 放 射 性 物 質 の 拡 散 状 況 主 たる 核 種 除 染 の 特 徴 未 知 で 大 規 模 な 除 染 活 動 早 期 の 安 全 の 確 保 及 び 復 興 再 建 のための 除 染 コミュニティの 維 持 権 利 の 保 護 等 に 配 慮 した 事 業 実 施 住 民 の 立 場 心 情 を 汲 んだ 丁 寧 な 対 応 除 染 の 手 法 の 概 要 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 内 における 環 境 の 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 方 法 に 係 るガイドライ ン 基 本 的 な 考 え 方 放 射 性 物 質 による 汚 染 の 状 況 の 指 標 除 染 実 施 計 画 の 策 定 区 域 を 決 定 するための 調 査 測 定 方 法 除 染 実 施 区 域 内 における 詳 細 測 定 の 方 法 除 染 の 効 果 の 評 価 測 定 機 器 と 使 用 方 法 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン 基 本 的 な 考 え 方 建 物 等 の 工 作 物 の 除 染 等 の 措 置 道 路 の 除 染 等 の 措 置 土 壌 の 除 染 等 の 措 置 草 木 の 除 染 等 の 措 置 河 川 湖 沼 等 における 除 染 等 の 措 置 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 に 係 るガイドライン 基 本 的 な 考 え 方 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 のための 要 件 具 体 的 に 行 う 内 容 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン 保 管 のために 必 要 な 安 全 対 策 と 要 件 i

5 施 設 / 管 理 要 件 を 踏 まえた 保 管 方 法 の 具 体 例 除 染 廃 棄 物 の 管 理 処 理 仮 置 場 と 最 終 処 分 廃 棄 物 の 処 理 フローと 仮 置 場 の 必 要 性 仮 置 場 の 構 造 仮 置 場 の 設 置 の 事 例 排 水 処 理 排 水 処 理 の 注 意 事 項 減 容 化 減 容 化 の 必 要 性 減 容 化 の 方 法 減 容 化 の 事 例 除 染 事 業 の 管 理 除 染 事 業 の 流 れ 除 染 事 業 の 実 施 内 容 詳 細 モニタリングによる 空 間 線 量 率 の 把 握 発 注 者 ( 環 境 省 )による 除 染 工 事 の 発 注 等 除 染 事 業 者 による 除 染 作 業 の 実 施 除 染 事 業 者 による 必 要 なリソースの 確 保 住 民 同 意 の 取 得 発 注 者 ( 環 境 省 )による 取 り 組 み 除 染 事 業 者 による 取 り 組 み 地 域 の 方 々や 地 元 自 治 体 等 とのコミュニケーション 仮 置 場 の 確 保 不 適 正 除 染 110 番 の 設 置 除 染 事 業 者 による 取 り 組 み 地 域 住 民 等 に 向 けた 幅 広 い 情 報 の 提 供 コミュニケーション 除 染 事 業 者 によるプロジェクトマネジメント 工 程 管 理 除 染 工 事 の 実 施 体 制 連 絡 事 項 安 全 注 意 事 項 等 の 周 知 作 業 員 の 入 退 場 管 理 野 生 動 物 対 策 放 射 線 防 護 措 置 除 染 電 離 則 表 面 汚 染 検 査 (スクリーニング) 除 染 作 業 員 への 教 育 健 康 管 理 作 業 員 に 対 する 教 育 作 業 員 の 士 気 意 識 作 業 員 の 個 人 被 ばく 線 量 管 理 ii

6 電 離 健 康 診 断 ホールボディカウンタ 除 染 の 効 果 基 本 方 針 の 目 標 に 係 る 評 価 評 価 対 象 施 設 評 価 方 法 に 関 する 基 本 的 な 考 え 方 評 価 方 法 及 び 結 果 除 染 の 効 果 の 概 要 対 象 としたデータ 結 果 の 概 要 公 共 施 設 等 住 宅 地 道 路 農 地 森 林 の 5 分 野 の 効 果 公 共 施 設 等 住 宅 地 道 路 農 地 森 林 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 概 要 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 除 染 技 術 の 概 要 使 用 方 法 条 件 効 果 検 証 等 除 染 技 術 の 概 要 使 用 方 法 条 件 等 住 宅 地 学 校 公 園 大 型 施 設 道 路 等 法 面 水 田 畑 牧 草 地 等 草 地 芝 地 森 林 除 染 効 果 の 検 証 居 住 制 限 区 域 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 帰 還 困 難 区 域 おわりに iii

7 iv

8 1. 日 本 における 除 染 の 基 本 的 な 特 徴 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 う 除 染 事 業 は その 汚 染 状 況 や 地 理 的 要 因 そして 政 府 自 治 体 などによる 住 民 への 向 き 合 い 方 などが 関 連 し 以 下 のような 特 徴 を 有 している 環 境 汚 染 の 主 たる 放 射 性 核 種 はセシウムである 人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 への 影 響 を 低 減 するためには 宅 地 公 共 施 設 等 のみならず 道 路 や 農 地 生 活 圏 にある 森 林 など 多 様 かつ 広 大 な 土 地 に 対 して 除 染 を 行 う 必 要 がある 避 難 地 域 における 住 民 の 早 期 帰 還 住 民 の 安 全 の 早 期 確 保 及 び 生 活 の 早 期 再 建 のため 除 染 を 早 期 に 実 施 する 必 要 がある 住 民 の 意 思 住 み 慣 れた 生 活 を 大 切 にし 私 的 権 利 の 保 護 コミュニティの 維 持 などに 配 慮 して 除 染 を 行 う 必 要 がある 本 章 では 上 記 の 特 徴 を 形 成 するに 至 った 除 染 の 経 緯 や 背 景 については 1.1 で 汚 染 状 況 につ いては 1.2 で 記 載 した 後 除 染 の 特 徴 について 1.3 で 詳 述 する 1.1. 除 染 の 経 緯 日 本 福 島 県 固 有 の 背 景 日 本 は 国 土 の 約 2/3 を 森 林 が 占 めており 可 住 地 面 積 の 割 合 は 約 1/3 程 度 に 留 まる そのため 可 住 地 における 人 口 密 度 が 高 い 傾 向 にある また 唯 一 の 被 爆 国 として 放 射 線 による 被 害 に 対 しては 他 の 国 の 国 民 よりも 強 い 関 心 と 懸 念 を 有 している 一 方 で 一 般 の 人 には 放 射 線 やその 人 体 への 影 響 などに 関 する 知 識 は 東 日 本 大 震 災 発 生 前 には 必 ずしも 十 分 には 共 有 されていな かった 原 子 力 発 電 所 の 事 故 による 影 響 を 最 も 強 く 受 けた 福 島 県 についてみると 平 成 22 年 10 月 時 点 での 人 口 が 約 200 万 人 総 面 積 は 約 1 万 4 千 km 2 に 及 ぶ 面 積 は 広 大 であるものの その 内 訳 1 は 森 林 が 約 70% 農 地 が 約 11% 水 面 河 川 水 路 なども 約 3%ほどあり 道 路 宅 地 (それぞれ 約 4%)と 比 較 しても 様 々な 土 地 利 用 状 況 があることが 分 かる 四 季 については 東 側 を 太 平 洋 に 西 側 を 山 々に 囲 まれるため 東 西 で 状 況 がかなり 異 なる 福 島 市 では 平 成 26 年 の 雪 日 数 は 年 間 96 日 と 全 国 でも 降 雪 日 数 の 多 い 土 地 柄 である これら 日 本 及 び 福 島 県 の 固 有 事 情 を 踏 まえながら 最 適 な 除 染 を 進 めていくこととなる 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 う 汚 染 の 除 去 に 関 する 主 な 経 緯 (1) 原 子 力 発 電 所 事 故 の 発 生 と 住 民 の 避 難 平 成 23 年 3 月 11 日 東 京 電 力 株 式 会 社 ( 以 下 東 京 電 力 という ) 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 ( 以 下 福 島 第 一 原 発 という ) 及 び 福 島 第 二 原 子 力 発 電 所 ( 以 下 福 島 第 二 原 発 という ) は 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 とこれに 伴 う 津 波 によって 被 災 し 福 島 第 一 原 発 から 大 量 の 放 射 性 物 質 が 大 気 に 拡 散 される 複 合 災 害 が 生 じることとなった このような 状 況 に 対 し 菅 直 人 内 閣 総 理 大 臣 ( 当 時 )は 平 成 23 年 3 月 11 日 19 時 3 分 に 原 子 力 災 害 対 策 特 別 措 置 法 に 基 づき 原 子 力 緊 急 事 態 宣 言 を 発 し 原 子 力 災 害 対 策 本 部 を 官 邸 に 設 置 した また 福 島 県 は 福 島 県 災 害 対 策 本 部 を 設 置 し 福 島 第 一 原 発 における 原 子 力 緊 急 事 態 宣 言 を 受 け 平 成 23 年 3 月 11 日 20 時 50 分 福 島 県 知 事 は 大 熊 町 及 び 双 葉 町 に 対 し 同 原 子 力 発 電 所 から 半 径 2km 圏 内 の 居 住 者 等 の 避 難 を 指 示 した 1 出 典 ) 福 島 県 平 成 26 年 版 福 島 県 勢 要 覧 ( 1

9 原 子 力 災 害 対 策 本 部 長 は 平 成 23 年 3 月 11 日 21 時 23 分 福 島 県 知 事 及 び 関 係 自 治 体 に 対 し 同 原 子 力 発 電 所 から 半 径 3km 圏 内 の 居 住 者 等 の 避 難 のための 立 ち 退 きや 同 発 電 所 から 半 径 10km 圏 内 の 居 住 者 等 の 屋 内 への 退 避 について 指 示 を 行 い さらに 平 成 23 年 3 月 12 日 には 福 島 県 知 事 及 び 関 係 自 治 体 に 対 して 同 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km 圏 内 の 居 住 者 等 の 避 難 のための 立 ち 退 きを 行 うことを 指 示 した その 後 平 成 23 年 3 月 14 日 の 3 号 機 の 水 素 爆 発 などを 受 け 原 子 力 災 害 対 策 本 部 長 は 平 成 23 年 3 月 15 日 には 福 島 県 知 事 及 び 関 係 自 治 体 に 対 し 同 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km 以 上 30km 圏 内 の 居 住 者 等 に 対 して 屋 内 への 退 避 を 行 うことを 指 示 した 平 成 23 年 3 月 17 日 には 食 品 に 関 して 厚 生 労 働 省 が 放 射 性 物 質 の 飲 食 物 摂 取 制 限 に 関 する 指 標 値 2 を 食 品 衛 生 法 上 の 暫 定 規 制 値 として 設 定 し 検 査 を 開 始 している 3 平 成 23 年 3 月 19 日 には 一 部 地 域 のほうれんそう 原 乳 等 から 食 品 中 の 放 射 性 物 質 の 暫 定 規 制 値 を 超 える 放 射 性 物 質 が 検 出 され 原 子 力 災 害 対 策 本 部 が 検 査 計 画 出 荷 制 限 等 の 品 目 区 域 の 設 定 解 除 の 考 え 方 を 取 りまとめている また 国 民 の 主 食 である 米 の 作 付 への 懸 念 から 平 成 23 年 4 月 8 日 には 原 子 力 災 害 対 策 本 部 が 稲 の 作 付 に 関 する 考 え 方 を 示 し 生 産 した 米 が 暫 定 規 制 値 を 超 える 可 能 性 が 高 い 地 域 については 稲 の 作 付 制 限 が 行 われるなど 食 品 に 対 して の 対 応 が 取 られた 4 さらに 平 成 23 年 4 月 21 日 には 同 原 子 力 発 電 所 の 半 径 20km 圏 内 について 住 民 の 安 全 確 保 に 万 全 を 期 すため 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 福 島 県 知 事 及 び 関 係 市 町 村 長 に 対 し 同 区 域 を 警 戒 区 域 に 設 定 することを 指 示 した 避 難 住 民 の 中 には 災 害 発 生 当 初 は 数 日 程 度 の 一 時 的 な 避 難 との 認 識 をもっていた 住 民 も いたが このころには 避 難 の 長 期 化 への 懸 念 が 顕 在 化 し 避 難 住 民 には 怒 りや 不 安 が 広 まってい た (2) モニタリングデータによる 汚 染 状 況 の 把 握 と 避 難 区 域 等 の 設 定 文 部 科 学 省 等 によるモニタリングデータからは 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 半 径 20km 圏 外 の 場 所 でも 放 射 性 物 質 が 高 いレベルで 蓄 積 されてきている 場 所 があることが 明 らかになったため 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 平 成 23 年 4 月 22 日 には 20km 圏 外 の 一 定 の 区 域 を 計 画 的 避 難 区 域 とし て 新 たに 設 定 するとともに 従 来 屋 内 退 避 区 域 とされてきた 20km から 30km 圏 内 の 地 域 のうち 計 画 的 避 難 区 域 以 外 の 区 域 については 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 として 設 定 することが 関 係 自 治 体 の 長 に 指 示 された これによって 計 画 的 避 難 区 域 内 の 居 住 者 等 は 避 難 のための 計 画 的 な 立 退 きを 行 い また 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 内 の 居 住 者 等 は 常 に 緊 急 時 に 避 難 のための 立 退 きまたは 屋 内 への 退 避 が 可 能 な 準 備 を 行 うように 指 示 された さらに 計 画 的 避 難 区 域 の 外 にも 事 故 発 生 後 1 年 間 の 積 算 被 ばく 線 量 が 20mSv を 超 えると 推 定 される 空 間 線 量 率 が 続 いている 地 点 が 局 地 的 に 存 在 することから 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 平 成 23 年 6 月 16 日 に 当 該 地 点 を 特 定 避 難 勧 奨 地 点 とし 居 住 住 民 に 対 して 注 意 喚 起 及 び 避 難 の 支 援 促 進 を 行 う 対 応 方 針 を 示 した 5 平 成 23 年 8 月 3 日 には 農 林 水 産 省 は 米 の 放 射 性 物 質 調 査 の 基 本 的 な 考 え 方 について を 公 表 し 国 民 の 主 食 である 米 について 収 穫 前 の 予 備 調 査 と 収 穫 後 の 本 調 査 の 2 段 階 で 行 うこととした 6 また 農 林 水 産 省 は 福 島 県 と 周 辺 5 県 の 総 計 約 580 地 点 を 対 象 とした 調 査 を 行 い 平 成 23 年 8 月 30 日 に 農 地 土 壌 の 放 射 性 物 質 濃 度 分 布 図 を 公 表 している 4 平 成 23 年 8 月 9 日 には 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 避 難 区 域 等 の 見 直 しに 関 する 考 え 方 を 示 した 2 出 典 ) 厚 生 労 働 省 放 射 能 汚 染 された 食 品 の 取 り 扱 いについて ( 平 成 23 年 3 月 17 日 ) 3 この 暫 定 規 制 値 に 対 しては 平 成 24 年 3 月 15 日 に 事 故 後 の 緊 急 的 な 対 応 としてではなく 長 期 的 な 観 点 から 新 規 制 基 準 が 設 定 された 4 出 典 ) 農 林 水 産 省 平 成 23 年 度 食 料 農 業 農 村 白 書 ( 平 成 24 年 4 月 24 日 ) 5 出 典 ) 原 子 力 災 害 対 策 本 部 事 故 発 生 後 1 年 間 の 積 算 線 量 が 20mSv を 超 えると 推 定 される 特 定 の 地 点 への 対 応 に ついて ( 平 成 23 年 6 月 16 日 ) 6 なお 本 調 査 後 に 一 部 の 地 域 の 米 から 暫 定 規 制 値 を 超 える 放 射 性 セシウムが 検 出 されたことから 一 部 の 地 域 で は 米 の 出 荷 制 限 が 行 われることとなった 2

10 7 この 中 では 避 難 指 示 が 住 民 などの 生 活 に 非 常 に 大 きな 影 響 を 及 ぼすものであることから 原 子 炉 施 設 の 安 全 性 の 確 認 や 詳 細 なモニタリング 結 果 の 蓄 積 を 通 じた 線 量 低 減 の 把 握 などによって 状 況 に 大 きな 変 化 が 生 じた 場 合 には これらの 避 難 指 示 を 速 やかに 見 直 すことが 適 当 であるとさ れた 避 難 区 域 外 でも 放 射 性 物 質 による 汚 染 が 確 認 されたこと 避 難 の 長 期 化 が 避 けられなくなった ことなどから 避 難 住 民 の 中 には 当 初 避 難 した 場 所 からさらに 遠 方 へ 避 難 するなどの 状 況 が 発 生 したほか 避 難 区 域 外 の 住 民 でもより 遠 方 に 自 主 的 に 避 難 する 住 民 が 現 れた なお 居 住 環 境 下 での 放 射 性 物 質 による 汚 染 に 対 する 不 安 は 強 く 放 射 性 物 質 に 対 する 情 報 も 十 分 ではなかったことから 住 民 自 ら 放 射 性 物 質 に 関 する 情 報 や 汚 染 状 況 に 関 する 情 報 などを 収 集 する 活 動 が 活 発 化 した そのため 質 を 問 わず 放 射 性 物 質 に 関 する 様 々な 情 報 が SNS などを 介 して 飛 び 交 うこととなった このような 状 況 に 対 し 住 民 と 直 接 接 する 県 職 員 市 町 村 職 員 地 区 町 内 会 長 などは 震 災 への 対 応 や 住 民 の 安 否 所 在 確 保 のみならず 自 らも 十 分 な 情 報 がな い 中 国 県 の 情 報 や 個 人 的 つながりのある 有 識 者 の 意 見 などを 参 照 しながら 住 民 に 対 して 現 状 の 説 明 や 被 ばく 低 減 のためのアドバイスなどを 精 力 的 に 行 い 住 民 の 混 乱 鎮 静 化 に 努 めた また 平 成 23 年 9 月 30 日 には 文 部 科 学 省 による プルトニウム ストロンチウムの 核 種 分 析 の 結 果 について が 発 表 され プルトニウムやストロンチウムによる 被 ばく 影 響 はセシウムに 比 べればはるかに 低 く 考 慮 すべき 核 種 はほぼセシウムのみであることが 発 表 された 福 島 県 全 体 の 避 難 者 は 図 1-1 に 示 すようにピーク 時 は 約 16.4 万 人 に 上 り 避 難 指 示 区 域 から の 避 難 者 だけでも 平 成 25 年 8 月 8 日 時 点 で 約 8.1 万 人 に 上 る で 示 したように 福 島 県 の 平 成 22 年 10 月 時 点 の 人 口 が 約 200 万 人 であったことに 鑑 みれば いかに 多 数 の 方 が 避 難 することと なったかかが 分 かる 8 図 1-1 避 難 指 示 区 域 からの 避 難 者 数 7 出 典 ) 原 子 力 災 害 対 策 本 部 避 難 区 域 等 の 見 直 しに 関 する 考 え 方 ( 平 成 23 年 8 月 9 日 ) 8 出 典 ) 内 閣 府 避 難 指 示 の 見 直 しについて ( 平 成 25 年 10 月 ) 3

11 (3) 緊 急 対 応 の 実 施 1) 対 応 方 針 の 策 定 放 射 性 物 質 による 汚 染 が 避 難 指 示 区 域 外 にまで 広 がっていることが 明 らかになったことにより 避 難 区 域 外 でも 放 射 線 に 対 する 緊 急 対 応 が 必 要 となり 様 々な 取 組 が 行 われた 日 本 においては 原 子 力 災 害 の 拡 大 の 防 止 及 び 復 旧 を 図 るための 緊 急 事 態 応 急 対 策 や 原 子 力 災 害 事 後 対 策 を 行 うべきことは 原 子 力 災 害 対 策 特 別 措 置 法 で 定 められていたものの 事 故 発 生 前 までは 一 般 環 境 中 に 放 出 された 放 射 性 物 質 による 汚 染 への 対 応 をするための 具 体 的 な 方 法 や 分 担 などの 実 務 的 な 枠 組 みの 整 備 は 不 十 分 であった このため 国 は 災 害 廃 棄 物 の 処 理 9 や 当 面 の 放 射 線 防 護 のための 基 準 10 子 どもの 生 活 環 境 を 守 るための 学 校 での 線 量 基 準 11 などの 暫 定 的 な 方 針 を 次 々に 策 定 し 発 表 していった なお 福 島 県 外 の 茶 葉 などからも 食 品 衛 生 法 の 暫 定 基 準 値 を 超 過 する 放 射 性 物 質 が 検 出 された ことから これらを 出 荷 停 止 にするとともに 農 林 水 産 省 はその 調 査 などを 進 めた 12 2) 種 々の 主 体 による 除 染 活 動 の 開 始 一 方 汚 染 が 避 難 指 示 区 域 外 にまで 拡 大 していることから 避 難 指 示 区 域 外 の 一 部 の 自 治 体 で は 被 ばく 低 減 活 動 に 向 けた 取 り 組 みが 行 われ 始 めた 初 期 に 重 視 されたのは 子 どもに 対 する 被 ばく 量 の 低 減 であった 先 鞭 をつけたのは 伊 達 市 や 郡 山 市 であり 伊 達 市 は 平 成 23 年 4 月 21 日 から 旧 下 小 国 小 学 校 校 庭 で 実 証 試 験 を 行 い 13 郡 山 市 は 平 成 23 年 4 月 27 日 から 校 庭 等 の 表 土 除 去 を 開 始 した 14 平 成 23 年 5 月 には 放 射 線 に 関 する 専 門 知 識 を 有 する 独 立 行 政 法 人 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 ( 以 下 JAEA という )が 国 立 大 学 法 人 福 島 大 学 の 協 力 を 得 て 学 校 等 の 公 園 園 庭 における 空 間 線 量 低 減 策 の 検 証 に 向 けた 実 地 調 査 を 実 施 し 15 土 壌 について まとめて 地 下 に 集 中 的 に 置 く 方 式 と 上 下 置 換 法 ( 天 地 返 し) の 2 つの 方 式 を 提 示 した JAEA はその 後 も 市 町 村 での 学 校 の 校 庭 のみなら ずプールなどに 対 しても 線 量 低 減 活 動 に 協 力 し 知 見 を 活 かして 除 染 の 手 引 き 作 成 などにも 協 力 をしていった(なお この 頃 はまだ 除 染 という 言 葉 が 一 般 的 ではなく 線 量 低 減 活 動 などの 言 葉 が 使 用 されていた) また 放 射 線 の 知 見 をもつ 有 識 者 が ( 除 染 )アドバイザー となり 伊 達 市 や 南 相 馬 市 飯 舘 村 などをはじめとしていくつかの 自 治 体 が 除 染 活 動 を 開 始 した( 図 1-2 に 伊 達 市 における 除 染 活 動 風 景 を 示 す) このように 当 時 放 射 線 に 関 する 知 見 に 乏 しく また 除 染 に 対 しての 職 員 体 制 も 必 ずしも 十 分 ではなかった 各 自 治 体 は 放 射 線 の 知 識 を 有 する 団 体 専 門 家 などの 力 を 借 り 時 にボランティ アの 協 力 も 得 つつ 身 近 に 手 に 入 る 道 具 などを 使 いながら 線 量 低 減 活 動 モデル 除 染 事 業 16 を 独 自 に 進 めた これらの 取 り 組 みは 主 に 学 校 や 特 定 の 家 屋 といった 局 所 的 な 施 設 ( 点 ) に 対 する 除 染 活 動 であり 十 分 な 空 間 線 量 率 低 減 効 果 を 得 るためには 面 での 除 染 の 必 要 であ ることも 認 識 され 始 めていった 9 出 典 ) 環 境 省 福 島 県 内 の 災 害 廃 棄 物 の 当 面 の 取 り 扱 い ( 平 成 23 年 5 月 2 日 )など 10 出 典 ) 原 子 力 安 全 委 員 会 放 射 線 防 護 に 関 する 除 染 に 関 する 基 本 的 考 え 方 について ( 平 成 23 年 5 月 19 日 )な ど 11 出 典 ) 文 部 科 学 省 福 島 県 内 の 学 校 等 の 校 舎 校 庭 等 の 利 用 判 断 における 暫 定 的 考 え 方 について ( 平 成 23 年 4 月 19 日 ) 12 出 典 ) 農 林 水 産 省 平 成 23 年 度 食 料 農 業 農 村 白 書 ( 平 成 24 年 4 月 24 日 ) 13 出 典 ) 伊 達 市 東 日 本 大 震 災 原 発 事 故 伊 達 市 3 年 の 記 録 ( ( 図 1-2 についても 同 出 典 ) 14 出 典 ) 郡 山 市 東 日 本 大 震 災 郡 山 市 の 記 録 ( 平 成 25 年 2 月 ) 15 出 典 ) 文 部 科 学 省 実 地 調 査 を 踏 まえた 学 校 等 の 校 庭 園 庭 における 空 間 線 量 低 減 策 について ( 平 成 23 年 5 月 11 日 ) 16 例 えば 福 島 県 による 一 般 住 宅 における 放 射 線 低 減 対 策 モデル 事 業 4

12 このような 状 況 の 中 住 居 道 路 植 栽 等 様 々な 利 用 形 態 の 土 地 を 含 む 比 較 的 広 いエリアの 除 染 効 果 を 確 かめるため 伊 達 市 や 南 相 馬 市 において JAEA が 内 閣 府 から 委 託 を 受 けた 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 係 る 福 島 県 除 染 ガイドライン 作 成 調 査 業 務 による 除 染 効 果 実 証 実 験 が 開 始 されたほか 福 島 県 でも 面 的 除 染 のための 除 染 技 術 除 染 効 果 を 確 かめるべく 図 1-3 に 示 すよ うに 広 い 範 囲 での 除 染 モデル 事 業 である 福 島 県 面 的 除 染 モデル 事 業 17 が 実 施 された 一 方 この 頃 になると 除 染 に 向 けた 動 きが 市 町 村 毎 に 独 自 に 進 められていったため 市 町 村 間 での 取 り 組 みの 程 度 や 除 染 方 法 に 差 異 があり 不 公 平 感 不 満 感 を 持 つ 住 民 も 現 れ 始 めた 図 1-2 伊 達 市 富 成 小 学 校 の 除 染 作 業 宅 地 除 染 対 象 面 積 (m2) 屋 根 4,779 壁 5,945 庭 等 11,204 水 田 田 11,350 畑 果 樹 園 等 畑 果 樹 園 27,325 法 面 20,705 森 林 等 山 林 竹 林 16,339 道 路 市 道 6,866 私 道 農 道 148 水 路 565 その 他 89 合 計 105, 図 1-3 福 島 県 面 的 除 染 モデル 事 業 の 除 染 対 象 なお JAEA ではその 後 も 体 制 を 強 化 し 各 市 町 村 の 除 染 事 業 の 支 援 を 行 ったほか 福 島 県 では JAEA の 協 力 などを 得 つつ 平 成 23 年 10 月 から 除 染 業 務 講 習 会 を 開 催 し 除 染 に 関 する 人 材 育 成 を 行 った また 福 島 市 などでも 3)で 示 すマニュアルについて 除 染 事 業 者 に 対 して 講 習 を 行 い 事 業 者 の 育 成 を 図 るとともに 地 元 事 業 者 が 自 らのどのような 技 術 が 除 染 に 貢 献 できるかのマッチングの 場 としても 活 用 することで 地 元 事 業 者 の 除 染 への 参 入 を 容 易 にした 出 典 ) 福 島 県 福 島 県 面 的 除 染 モデル 事 業 ( 18 出 典 ) 福 島 県 福 島 県 面 的 除 染 モデル 事 業 概 要 版 ( 平 成 24 年 2 月 )より 作 成 19 例 えば 塗 装 清 掃 を 専 門 とする 企 業 は 高 圧 洗 浄 に 長 ける 土 木 を 専 門 とする 企 業 は 庭 の 土 壌 削 りに 長 ける などが 講 習 を 通 じて 把 握 された 5

13 これとは 別 に 農 地 については 農 林 水 産 省 を 中 心 として 平 成 23 年 5 月 28 日 以 降 農 地 土 壌 の 除 染 技 術 に 関 する 実 証 実 験 が 図 1-4 に 示 すように 飯 舘 村 や 川 俣 町 において 行 われ 平 成 23 年 9 月 30 日 に 農 地 の 除 染 の 適 当 な 方 法 等 の 公 表 について が 取 りまとめられた なお この 実 証 実 験 の 結 果 は (4) 2)に 示 す 除 染 関 係 ガイドラインにも 取 り 入 れられた その 後 も 農 林 水 産 省 では 平 成 24 年 2 月 から 農 地 の 除 染 技 術 開 発 のための 実 証 事 業 を 開 始 し 20 図 1-5 に 示 すように 工 事 実 証 レ ベルでの 検 証 から 現 場 段 階 での 実 用 化 に 向 けた 取 り 組 みを 行 い 平 成 25 年 2 月 には 図 1-6 に 示 すように 工 法 による 特 性 などをまとめた 農 地 除 染 対 策 の 技 術 書 を 取 りまとめた 21 図 1-4 農 地 土 壌 除 染 技 術 開 発 実 証 試 験 概 要 20 出 典 ) 農 林 水 産 省 農 地 除 染 対 策 実 証 事 業 の 結 果 ( 中 間 取 りまとめ) 及 び 農 地 除 染 対 策 の 技 術 書 の 公 表 につ いて ( 平 成 24 年 8 月 31 日 ) 21 出 典 ) 農 林 水 産 省 農 林 水 産 省 における 除 染 技 術 の 開 発 状 況 ( 平 成 24 年 6 月 16 日 ) 農 林 水 産 省 ( 図 1-5 につ いても 同 出 典 ) 6

14 図 1-5 原 発 事 故 発 生 からの 農 業 放 射 能 対 策 研 究 の 推 移 22 図 1-6 表 土 削 り 取 り 施 工 方 法 の 選 択 22 出 典 ) 農 林 水 産 省 農 地 除 染 対 策 の 技 術 書 概 要 ( 平 成 25 年 2 月 ) 7

15 3 放射線に対する Q&A や放射線量低減化対策マニュアルなどの整備 で述べたように日本では放射線やその人体に対する影響などに関する知識は一般国民には 必ずしも十分には共有されていなかったが 放射性物質による環境汚染に伴い 汚染の生じた地 域の方々を中心に 一般的な放射線の知識ニーズ及び福島第一原子力発電所事故における放射線 対策の情報ニーズが高まったことから 放射線に知識を有する学会等から放射線に関する Q&A23 が発表され 放射線に対する基礎知識 情報が国民に発信されていったほか 国や福島県なども 放射線に関するパンフレットなどを提供した また 放射線量低減化対策のマニュアル24が福島県や南相馬市 福島市などから公表されるなど 放射線の知識に加えて 除染に関する情報も国民に発信されていくこととなった これらのガイドラインや 2)に示した除染活動の結果も踏まえつつ 早い自治体では 後述の 除染に関する緊急実施基本方針 に基づく除染実施計画 第一版 を平成 23 年の秋に策定し 住民に発表している25 また これら福島県や市町村によるマニュアルやモデル事業などの除染活動で得た知見などは (4) 2)に示す国の 除染技術カタログ 除染関係ガイドライン に取り入れられていった 図 1-7 福島県による放射線のパンフレット 左 と除染の手引き 右 抜粋26 23 例えば 一般社団法人日本保健物理学会 専門家が答える暮らしの放射線 Q&A や公益社団法人日本医学放射 線学会 放射線被ばくなどに関する Q&A 日本放射線影響学会 福島原子力発電所の事故に伴う放射線の人体 影響に関する質問と解説 Q&A など 24 例えば 福島県 生活空間における放射線量低減化対策に係る手引き 平成 23 年 7 月 15 日 や南相馬市 放 射性物質除染マニュアル 平成 23 年 7 月 福島市 福島市除染マニュアル 第1版 平成 23 年 9 月 27 日 25 例えば 伊達市 伊達市除染実施計画 第一版 平成 23 年 10 月 や福島市 ふるさと除染実施計画 平成 23 年 9 月 27 日 川内村 川内村除染実施計画 第一版 平成 9 月 28 日 南相馬市 南相馬市除染計画 第 一版 平成 23 年 11 月 10 日 26 出典 福島県 放射線を正しく理解して行動するために 平成 23 年 9 月 福島県 生活空間における放射線 量低減化対策に係る手引き 平成 23 年 7 月 15 日 8

16 (4) 除 染 の 法 的 枠 組 み 及 び 除 染 関 係 ガイドライン 等 の 成 立 1) 特 措 法 等 の 除 染 枠 組 み 上 記 のように 徐 々に 放 射 線 除 染 に 関 する 知 見 集 約 等 が 進 められていく 中 衆 議 院 環 境 委 員 長 により 提 出 された 平 成 二 十 三 年 三 月 十 一 日 に 発 生 した 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 に 伴 う 原 子 力 発 電 所 の 事 故 により 放 出 された 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 への 対 処 に 関 する 特 別 措 置 法 ( 以 下 特 措 法 という )が 平 成 23 年 8 月 26 日 参 議 院 本 会 議 において 可 決 成 立 し 8 月 30 日 公 布 された また 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 平 成 23 年 8 月 26 日 に 除 染 に 関 する 緊 急 実 施 基 本 方 針 27 を 決 定 し 特 措 法 施 行 までの 除 染 の 方 針 を 示 した 同 基 本 方 針 には 避 難 指 示 を 受 けている 地 域 では 国 が 除 染 を 実 施 すること 現 存 被 ばく 状 況 ( 現 在 の 運 用 では 年 間 20mSv 以 下 の 地 域 )にある 地 域 においては 長 期 的 な 目 標 として 追 加 被 ば く 線 量 が 年 間 1mSv 以 下 となることや 国 が 市 町 村 の 除 染 計 画 の 作 成 実 施 に 対 して 技 術 的 財 政 的 な 支 援 を 行 うことが 示 された また 内 閣 府 の 補 正 予 算 によって 福 島 県 に 基 金 が 造 成 され 市 町 村 が 緊 急 実 施 基 本 方 針 に 基 づき 策 定 した 除 染 計 画 に 対 する 補 助 金 ( 補 助 率 100%)が 執 行 さ れることとなった さらに 同 基 本 方 針 では 国 は 特 に 高 い 線 量 の 地 域 も 含 め 各 地 域 でのモデル 事 業 を 通 じて 効 果 的 な 除 染 方 法 費 用 考 慮 事 項 など 除 染 に 必 要 となる 技 術 情 報 ( 除 染 技 術 カタログ ) 等 を 継 続 的 に 提 供 する 旨 を 示 し 市 町 村 が 除 染 計 画 を 策 定 し 実 施 するための 市 町 村 における 除 染 実 施 ガイドライン 28 を 提 示 した なお 平 成 23 年 11 月 11 日 には 特 措 法 に 基 づく 基 本 方 針 が 閣 議 決 定 され 除 染 に 関 する 緊 急 実 施 基 本 方 針 の 考 えを 引 き 継 ぎ 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 20mSv 未 満 である 地 域 については 長 期 的 な 目 標 として 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 1mSv 以 下 となることや 一 定 レベル 以 上 の 放 射 能 を 帯 び た 廃 棄 物 や 下 水 汚 泥 なども 国 が 処 理 する 事 などを 定 めている また 平 成 23 年 10 月 29 日 環 境 省 は 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 う 放 射 性 物 質 による 環 境 汚 染 の 対 処 において 必 要 な 中 間 貯 蔵 施 設 等 の 基 本 的 考 え 方 について を 発 表 し 中 間 貯 蔵 施 設 は 福 島 県 内 の 土 壌 廃 棄 物 を 対 象 として 福 島 県 に 一 カ 所 とすること 中 間 貯 蔵 開 始 後 30 年 以 内 に 福 島 県 外 で 最 終 処 分 することなどの 方 針 を 定 めた さらに 平 成 23 年 12 月 22 日 には 厚 生 労 働 省 から 除 染 等 の 業 務 に 伴 う 電 離 放 射 線 障 害 を 防 止 するための 枠 組 みである 東 日 本 大 震 災 で 生 じた 放 射 性 物 質 により 汚 染 された 土 壌 等 を 除 染 する ための 業 務 等 に 係 る 電 離 放 射 線 障 害 防 止 規 則 ( 以 下 除 染 電 離 則 という )が 公 布 された これらにより 日 本 における 除 染 の 実 施 の 法 的 枠 組 みが 定 められた 2) 除 染 関 係 ガイドライン 等 平 成 23 年 11 月 22 日 には 内 閣 府 が 除 染 技 術 カタログ を 発 表 したほか 平 成 23 年 12 月 14 日 には 環 境 省 が 特 措 法 に 基 づく 除 染 方 法 等 を 体 系 的 にとりまとめた 除 染 関 係 ガイドライン を 策 定 公 表 した このガイドラインは 特 措 法 に 基 づいて 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 除 染 除 染 に 伴 い 生 じた 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 及 び 保 管 などを 行 うために その 過 程 を 具 体 的 に 分 かりやすく 説 明 したものである( 詳 細 は 第 2 章 を 参 照 ) さらに 平 成 23 年 12 月 22 日 には 除 染 電 離 則 の 公 布 と 同 時 に 厚 生 労 働 省 から 除 染 等 に 伴 う 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイドラインである 除 染 等 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 の ためのガイドライン が 策 定 公 表 された 加 えて 平 成 23 年 12 月 27 日 には 環 境 省 が 廃 棄 物 関 係 ガイドライン ( 事 故 由 来 放 射 性 物 質 により 汚 染 された 廃 棄 物 の 処 理 等 に 関 するガイドライン)が 策 定 公 表 した また 平 成 24 年 3 月 に 環 境 省 は 局 所 的 汚 染 箇 所 の 効 率 的 な 発 見 方 法 や 詳 細 な 調 査 方 法 取 り 扱 いの 際 の 留 意 点 を 整 理 した 放 射 性 物 質 による 局 所 的 汚 染 箇 所 への 対 処 ガイドライン を 策 27 出 典 ) 原 子 力 災 害 対 策 本 部 除 染 に 関 する 緊 急 実 施 基 本 方 針 ( 平 成 23 年 8 月 26 日 ) 28 出 典 ) 原 子 力 災 害 対 策 本 部 市 町 村 による 除 染 実 施 ガイドライン ( 平 成 23 年 8 月 26 日 ) 9

17 定 公 表 した これらにより 除 染 等 を 行 うためのガイドラインの 多 くが 平 成 23 年 度 末 にかけて 整 備 されたこ とになる (5) 統 一 的 な 枠 組 みのもとでの 本 格 的 な 除 染 に 向 けた 取 り 組 み 1) 内 閣 府 による 除 染 関 連 事 業 除 染 に 関 する 緊 急 実 施 基 本 方 針 を 受 け 内 閣 府 は 年 間 の 追 加 被 ばく 線 量 が 20mSv を 超 えてい る 放 射 線 量 の 高 い 地 域 を 主 な 対 象 とし 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 に 係 る 効 率 的 効 果 的 な 除 染 方 法 や 作 業 員 の 放 射 線 防 護 に 関 わる 安 全 確 保 の 方 策 を 確 立 するための 除 染 モデル 実 証 事 業 を JAEA に 委 託 した( 平 成 23 年 11 月 開 始 : 詳 細 は を 参 照 ) また 内 閣 府 は 実 用 可 能 と 考 えられる 有 望 な 新 たな 除 染 技 術 を 公 募 により 発 掘 し 実 証 試 験 を 行 うことにより その 有 効 性 を 評 価 するために 除 染 技 術 実 証 事 業 を JAEA に 委 託 した 2) 原 子 力 発 電 所 の 冷 温 停 止 状 態 と 避 難 区 域 の 再 編 平 成 23 年 12 月 16 日 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 原 子 炉 の 冷 温 停 止 状 態 の 達 成 等 から 発 電 所 全 体 の 安 全 性 が 総 合 的 に 確 保 されていると 判 断 し 放 射 性 物 質 の 放 出 が 管 理 され 放 射 線 量 が 大 幅 に 抑 えられている というステップ 2 の 目 標 達 成 と 完 了 を 確 認 した これを 受 け 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 平 成 23 年 12 月 26 日 に ステップ 2 の 完 了 を 受 けた 警 戒 区 域 及 び 避 難 指 示 区 域 の 見 直 しに 関 する 基 本 的 考 え 方 及 び 今 後 の 検 討 課 題 について をとりま とめ 線 量 の 低 い 地 域 は 除 染 を 進 めて 避 難 指 示 解 除 を 準 備 することなども 含 めて 警 戒 区 域 及 び 避 難 指 示 区 域 の 見 直 しに 関 する 基 本 的 な 考 え 方 を 提 示 し 平 成 24 年 3 月 30 日 までを 目 途 として 避 難 指 示 区 域 の 見 直 しを 行 うことを 決 定 した 一 方 環 境 省 は 平 成 24 年 1 月 26 日 に 除 染 特 別 地 域 における 除 染 の 方 針 ( 除 染 ロードマッ プ) を 発 表 し 除 染 特 別 地 域 における 除 染 の 方 針 として モデル 実 証 事 業 先 行 除 染 本 格 除 染 という 流 れや 区 域 ごとの 工 程 などを 示 した また 避 難 指 示 解 除 は 住 民 の 帰 還 生 活 の 再 建 を 目 標 としていることから 生 活 インフラの 整 備 や 役 場 機 能 の 復 帰 なども 併 せて 進 められることとなった 3) 関 係 者 の 体 制 の 構 築 強 化 特 措 法 が 成 立 する 前 の 平 成 23 年 8 月 24 日 には 福 島 県 内 市 町 村 の 除 染 実 施 計 画 策 定 を 支 援 す るための 福 島 除 染 推 進 チームが 環 境 省 を 中 心 に 内 閣 府 JAEA と 結 成 されており 特 措 法 公 布 直 後 の 平 成 23 年 9 月 から 活 動 を 開 始 し 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 と 協 働 して 市 町 村 との 連 絡 調 整 除 染 計 画 作 りの 支 援 ( 専 門 家 の 派 遣 など)を 行 ったほか 警 戒 区 域 計 画 的 避 難 区 域 等 の 12 市 町 村 における 国 のモデル 除 染 事 業 の 推 進 を 行 った 学 会 民 間 においては 平 成 23 年 5 月 に 一 般 社 団 法 人 日 本 原 子 力 学 会 が 放 射 性 物 質 による 環 境 汚 染 の 修 復 活 動 に 積 極 的 に 協 力 するため クリーンアップ 分 科 会 を 設 置 した 29 ことをはじめ 平 成 23 年 11 月 には 除 染 を 主 として 扱 う 一 般 社 団 法 人 環 境 放 射 能 除 染 学 会 30 や 産 業 界 による 除 染 廃 棄 物 技 術 協 議 会 31 が 設 立 されている また 特 措 法 の 全 面 施 行 に 合 わせて 平 成 24 年 1 月 4 日 には 環 境 省 が 福 島 県 での 除 染 を 推 進 し 環 境 を 再 生 するための 拠 点 として 福 島 環 境 再 生 事 務 所 を 開 所 した 福 島 環 境 再 生 事 務 所 では 除 染 特 別 地 域 での 除 染 を 推 進 するため 除 染 特 別 地 域 の 11 市 町 村 との 調 整 実 務 や 除 染 事 業 の 実 施 29 出 典 ) 福 島 特 別 プロジェクト クリーンアップ 分 科 会 主 査 井 上 正 原 子 力 学 会 CU 分 科 会 設 置 の 目 的 と 活 動 ( 平 成 25 年 1 月 20 日 ) 30 出 典 ) 一 般 社 団 法 人 環 境 放 射 能 除 染 学 会 HP( 31 出 典 ) 除 染 廃 棄 物 技 術 協 議 会 HP( 10

18 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 等 との 連 携 協 力 を 行 っている また 福 島 県 宮 城 県 岩 手 県 の 市 町 村 が 行 う 除 染 の 計 画 事 業 内 容 についての 相 談 調 整 なども 実 施 しており 5 つの 支 所 を 福 島 県 に 置 くことで 市 町 村 へのよりきめ 細 かなサポートにも 対 応 した(なお 5 つの 支 所 の 他 に _ 平 成 26 年 12 月 5 日 からは 中 間 貯 蔵 施 設 に 対 応 するための 中 間 貯 蔵 施 設 浜 通 り 事 務 所 を 構 えて いる) 32 さらに 一 般 市 民 などに 除 染 や 放 射 線 に 関 する 情 報 の 提 供 を 行 う 拠 点 となり また 除 染 や 放 射 線 に 関 する 専 門 知 識 経 験 を 有 した 専 門 家 を 派 遣 する 役 割 をもった 除 染 情 報 プラザ が 環 境 省 と 福 島 県 により 同 月 20 日 に 福 島 駅 前 に 設 置 され 本 格 的 な 除 染 に 向 けた 体 制 が 概 ね 構 築 され ていった なお 除 染 情 報 プラザや 福 島 環 境 再 生 事 務 所 に 対 しては JAEA や 一 般 社 団 法 人 日 本 原 子 力 学 会 などから 有 識 者 派 遣 などの 支 援 が 行 われた また 平 成 24 年 3 月 12 日 には 東 京 電 力 株 式 会 社 が 環 境 部 の 組 織 として 福 島 に 事 務 所 を 設 置 し 現 地 常 駐 による 環 境 放 射 線 モニタリングや 除 染 作 業 を 支 援 したほか 平 成 24 年 4 月 7 日 から は 電 気 事 業 連 合 会 が 福 島 県 内 の 除 染 活 動 を 支 援 する 除 染 専 門 家 を 派 遣 するとともに 除 染 情 報 プラザ からの 派 遣 要 請 への 対 応 も 行 った そのほか 公 益 社 団 法 人 土 木 学 会 は 東 日 本 大 震 災 特 別 委 員 会 の 中 に 放 射 性 汚 染 廃 棄 物 対 策 土 木 技 術 特 定 テーマ 委 員 会 を 設 置 し 平 成 24 年 初 頭 から 本 格 的 に 活 動 を 開 始 した 33 また 一 般 社 団 法 人 日 本 建 設 業 連 合 会 では 平 成 24 年 4 月 に 電 力 対 策 特 別 委 員 会 の 下 に 除 染 部 会 を 発 会 さ せ 建 設 業 が 一 体 となって 除 染 事 業 を 実 施 するための 体 制 を 整 えた 平 成 25 年 1 月 1 日 には 東 京 電 力 は 福 島 復 興 本 社 を 設 立 同 本 社 内 に 除 染 推 進 室 を 組 織 し 除 染 等 へのより 一 層 の 協 力 を 行 っている このように 特 措 法 の 成 立 により それまで 国 県 市 町 村 がそれぞれ 進 めてきた 取 り 組 み 役 割 が 再 構 築 されるとともに より 役 割 が 明 確 化 されることで( 参 照 : 図 1-8) 各 主 体 の 特 性 が 活 かされた 国 全 体 の 最 適 な 体 制 となると 同 時 に 産 学 による 組 織 的 な 取 り 組 みも 加 速 化 し 始 め た 一 方 福 島 県 は 平 成 24 年 2 月 8 日 から 環 境 創 造 戦 略 拠 点 基 本 構 想 検 討 委 員 会 を 開 催 し 34 国 のサポートの 下 福 島 県 JAEA 及 び 独 立 行 政 法 人 国 立 環 境 研 究 所 の 三 者 が 緊 密 に 連 携 協 力 し て 放 射 性 物 質 によって 汚 染 された 環 境 の 回 復 創 造 に 取 り 組 むための 拠 点 施 設 環 境 創 造 センタ ー 設 置 の 検 討 を 行 った このセンターでは 環 境 放 射 能 のモニタリング 環 境 回 復 創 造 のた めの 汚 染 状 況 や 放 射 性 物 質 の 動 態 把 握 除 染 やその 評 価 などの 調 査 研 究 モニタリング 結 果 や 調 査 結 果 などの 県 民 等 への 情 報 発 信 ふくしまの 未 来 を 創 造 する 力 を 育 むための 教 育 研 修 交 流 を 行 うこととなっており 平 成 28 年 度 に 開 所 予 定 である( 一 部 の 施 設 は 平 成 27 年 度 開 所 予 定 ) 出 典 ) 環 境 省 福 島 環 境 再 生 事 務 所 33 出 典 ) 公 益 社 団 法 人 土 木 学 会 土 木 学 会 東 日 本 大 震 災 特 別 委 員 会 ~1 年 間 の 活 動 成 果 提 言 ~ ( 平 成 24 年 3 月 ) 34 出 典 ) 福 島 県 HP( 35 出 典 ) 環 境 創 造 センター 運 営 戦 略 会 議 環 境 創 造 センター 中 長 期 取 組 方 針 ( 平 成 27 年 2 月 ) 11

19 図 1-8 除 染 に 関 する 国 県 市 町 村 の 取 り 組 み 36 平 成 23 年 10 月 には 国 際 機 関 である 国 際 原 子 力 機 関 ( International Atomic Energy Agency 以 下 IAEA という )が 来 訪 し 日 本 の 除 染 に 対 するレビューや 助 言 を 行 い 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 外 の 広 範 囲 に 汚 染 された 地 域 の 除 染 に 関 する 国 際 ミッションの 最 終 報 告 書 を 取 りまとめ た この 中 では 重 要 な 進 展 が 見 られる 9 の 分 野 と 12 点 の 助 言 が 示 されている 36 出 典 ) 政 府 原 子 力 被 災 者 生 活 支 援 チーム ふれあいニュースレター( 政 府 原 子 力 被 災 者 生 活 支 援 チームからのお 知 らせ) 第 9 号 ( 平 成 24 年 1 月 15 日 ) 12

20 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 外 の 広 範 囲 に 汚 染 された 地 域 の 除 染 に 関 する 国 際 ミッションの 最 終 報 告 書 で 示 された 重 要 な 進 展 が 見 られる 9 の 分 野 と 12 点 の 助 言 の 例 重 要 な 進 展 の 見 られた 9 分 野 の 例 本 ミッションチームは 日 本 が 福 島 第 一 原 発 事 故 の 被 災 者 に 安 心 をもたらすべく 除 染 のための 効 率 的 なプログラムを 作 成 するため 非 常 に 迅 速 に 前 進 し かつ 必 要 な 法 的 経 済 的 及 び 技 術 的 資 源 を 配 分 したことを 評 価 する 子 ども 及 び 彼 らが 典 型 的 によく 行 く 地 域 に 高 い 優 先 度 が 置 かれている 福 島 に 駐 在 する 環 境 省 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 及 び JAEA からのスタッフで 構 成 される 福 島 除 染 推 進 チームは 関 係 省 庁 機 関 間 の 調 整 及 び 情 報 共 有 を 行 うとともに 福 島 県 及 び 関 連 する 自 治 体 と 連 絡 をとり 技 術 的 支 援 を 提 供 している ミッションチームは 除 染 技 術 の 実 務 的 なカタログを 確 立 し た 日 本 側 の 努 力 を 歓 迎 する チームは 様 々な 除 染 の 方 法 を 試 し 評 価 するために 実 証 現 場 を 利 用 することは 意 思 決 定 プロセス を 支 持 する 極 めて 有 益 な 手 段 であると 考 える 12 の 助 言 の 例 除 染 戦 略 に 係 わる 日 本 の 当 局 は 被 ばく 量 低 減 を 確 保 するため 除 染 措 置 の 純 益 に 影 響 を 及 ぼす 諸 要 素 を 慎 重 にバランスさせることが 奨 励 される 日 本 の 当 局 は 被 ばく 量 の 低 減 に 効 果 的 に 寄 与 し 得 な い 過 剰 に 安 全 側 に 立 った 考 え 方 を 回 避 することが 奨 励 される この 目 標 は 現 状 において 正 当 化 の 原 則 及 び 最 適 化 の 原 則 の 現 実 的 な 実 施 を 通 して 達 成 することができる より 多 くの 放 射 線 防 護 専 門 家 ( 及 び 規 制 機 関 )を 政 策 決 定 者 を 補 佐 する 組 織 的 な 構 造 において 関 与 させることが この 目 的 の 達 成 にとって 有 益 かもしれない IAEA は 新 しい 適 切 な 基 準 の 検 討 に 当 たって 日 本 を 支 援 する 用 意 がある 日 本 政 府 と 地 方 自 治 体 との 各 組 織 構 造 間 のより 恒 常 的 な 連 絡 窓 口 の 設 置 を 通 じ 主 要 な 当 事 者 間 の 調 整 をより 強 化 することを 検 討 することが 適 当 である 森 林 地 域 の 除 染 に 多 くの 時 間 と 努 力 を 投 資 する 前 に そのような 活 動 が 公 衆 の 被 ばく 線 量 の 低 下 につ ながるかどうかを 示 すべく 安 全 評 価 が 行 われるべきである もし 行 われないのであれば 取 組 はより 多 くの 利 点 がある 地 域 に 集 中 されるべきである この 安 全 評 価 は 実 証 試 験 の 結 果 を 活 用 すべきであ る (6) 除 染 特 別 地 域 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 での 除 染 進 展 1) 除 染 特 別 地 域 での 除 染 進 展 除 染 特 別 地 域 ( 詳 細 は 参 照 )では まず 自 衛 隊 などにより 本 格 的 な 除 染 活 動 等 の 拠 点 とな るように 役 場 周 辺 の 除 染 が 行 われたほか 環 境 省 による 公 的 施 設 等 の 作 業 拠 点 の 除 染 及 び 重 要 な インフラである 常 磐 自 動 車 道 の 警 戒 区 域 内 における 除 染 モデル 実 証 事 業 が 平 成 24 年 3 月 に 開 始 さ れた これらは 大 規 模 な 除 染 のためには 闇 雲 に 除 染 をするのではなく 除 染 方 法 を 確 立 すると ともに 大 規 模 な 除 染 を 円 滑 に 実 施 するためのインフラ 整 備 やデータ 取 得 という 目 的 も 持 ってお り 大 規 模 な 除 染 に 向 けた 戦 略 的 取 り 組 みの 一 環 として 実 施 された 除 染 特 別 地 域 での 区 域 再 編 は 市 町 村 毎 にその 進 捗 は 様 々であったが 平 成 24 年 3 月 30 日 には 田 村 市 川 内 村 南 相 馬 市 の 警 戒 区 域 が 解 除 され 新 たな 避 難 指 示 区 域 に 見 直 された 平 成 24 年 4 月 には 田 村 市 楢 葉 町 川 内 村 南 相 馬 市 においていち 早 く 除 染 実 施 計 画 が 策 定 され 同 年 7 37 IAEA Final Report of the International Mission on Remediation of large Contaminated Areas Off-site the Fukushima Dai-ichi NPP ( 平 成 23 年 11 月 15 日 )( 38 出 典 )IAEA 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 外 の 広 範 囲 に 汚 染 された 地 域 の 除 染 に 関 する 国 際 ミッションの 最 終 報 告 書 仮 訳 ( 要 旨 部 分 のみ) ( 平 成 23 年 11 月 15 日 )より 抜 粋 13

21 月 25 日 には 田 村 市 において 環 境 省 が 除 染 特 別 地 域 で 最 初 の 本 格 除 染 を 開 始 した その 後 他 の 除 染 特 別 地 域 の 市 町 村 においてもスピードに 違 いこそあれ 順 次 計 画 の 策 定 及 び 本 格 除 染 の 開 始 へと 進 んでいった なお 特 措 法 に 基 づき 除 染 開 始 前 には 膨 大 な 数 の 関 係 人 の 同 意 取 得 が 必 要 となるが 宅 地 所 有 者 等 の 関 係 人 の 特 定 とともに 住 民 の 心 情 に 配 慮 した 丁 寧 な 説 明 合 意 を 進 めていったため 非 常 に 時 間 を 要 するものとなった さらに 大 規 模 な 本 格 除 染 の 開 始 に 伴 い 大 量 の 作 業 員 の 確 保 大 量 の 作 業 員 に 対 する 労 働 安 全 除 染 作 業 教 育 による 質 の 確 保 が 課 題 となり 各 除 染 事 業 者 は 様 々 な 独 自 の 取 り 組 みを 行 いながら これらに 対 応 していった 一 方 国 では 実 際 の 除 染 に 伴 う 知 見 新 たな 発 見 をタイムリーに 情 報 共 有 し ルール 化 できるものなどは 事 業 者 への 仕 様 書 などに 反 映 をしていった( 詳 細 は 第 4 章 を 参 照 ) 2) 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 での 除 染 進 展 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 ( 詳 細 は 参 照 )では 特 措 法 の 全 面 施 行 前 から 除 染 を 進 めていた 自 治 体 が 多 くあり そこから 得 た 知 見 などを 活 用 して 特 措 法 全 面 施 行 後 も 除 染 を 進 めていった 例 えば 除 染 を 進 めるに 当 たり 地 域 住 民 との 合 意 形 成 が 重 要 との 認 識 を 踏 まえ 福 島 市 では 図 1-9 に 示 すように 除 染 の 計 画 段 階 から 住 民 関 与 を 高 め 自 治 振 興 協 議 会 の 役 員 や PTA 地 域 の 市 議 会 議 員 等 からなる 地 域 除 染 等 対 策 委 員 会 を 18 カ 所 に 設 置 し さらに 町 会 長 等 による 除 染 実 施 検 討 会 を 実 施 し 町 会 等 の 単 位 で 雨 水 表 流 水 の 流 れを 確 認 し 除 染 順 序 などを 検 討 す るといった 取 り 組 みが 行 われた また 南 相 馬 市 では 仮 置 場 の 確 保 に 向 け 表 1-1 に 示 すように 候 補 地 の 選 定 基 準 を 自 ら 設 定 して 住 民 へ 説 明 し 合 意 を 図 ろうとする 取 り 組 みも 見 られ 川 内 村 では 住 民 自 らが 除 染 前 後 の 線 量 を 測 定 できるよう 線 量 計 の 全 世 帯 配 布 などが 実 施 された このような 住 民 にも 除 染 に 参 加 してもらう 取 り 組 みは 福 島 県 外 の 自 治 体 でも 見 られ 例 えば 千 葉 県 柏 市 では 平 成 23 年 11 月 21 日 23 日 に 柏 市 の 除 染 を 進 める 会 ~ 安 心 な 暮 らしを 目 指 す ための 対 話 集 会 ~ 39 が 開 かれ 市 民 と 長 時 間 の 対 話 が 行 われた 上 で 除 染 実 施 計 画 が 平 成 24 年 3 月 に 策 定 されている 40 柏 市 の 場 合 上 記 のような 取 り 組 みの 結 果 除 染 実 施 にあたる 市 民 ボ ランティアなどへの 支 援 強 化 も 謳 われるなど 市 民 関 与 の 強 い 計 画 となった 一 方 で 自 治 体 によっては 仮 置 場 の 設 置 に 至 らなかったケースや 除 染 範 囲 等 について 住 民 等 との 合 意 が 進 まず 除 染 実 施 計 画 がなかなか 策 定 できなかったケースなども 一 部 では 見 られた 39 出 典 ) 柏 市 HP( 40 出 典 ) 柏 市 HP( 14

22 図 1-9 住 宅 除 染 の 進 め 方 ( 福 島 市 ) 表 1-1 仮 置 場 候 補 地 の 選 定 基 準 41 出 典 ) 福 島 市 福 島 市 の 除 染 への 取 り 組 み ( 平 成 25 年 2 月 28 日 ) 42 出 典 ) 南 相 馬 市 南 相 馬 市 の 除 染 の 状 況 について ( 平 成 25 年 10 月 22 日 ) 15

23 (7) 除 染 経 験 を 踏 まえた 取 り 組 み 平 成 24 年 10 月 23 日 には 除 染 の 加 速 化 及 び 不 安 解 消 のため 環 境 省 は 除 染 推 進 パッケージ を 取 りまとめた この 中 では 福 島 環 境 再 生 事 務 所 への 権 限 移 譲 や 同 意 取 得 業 務 の 民 間 委 託 拡 充 除 染 人 材 の 広 域 的 確 保 など 除 染 加 速 化 に 向 けた 対 策 のみならず 除 染 効 果 や 進 捗 情 報 の 発 信 除 染 に 関 するリスクコミュニケーション 強 化 などの 不 安 解 消 に 向 けた 対 策 なども 挙 げられ 当 時 課 題 となっていた 同 意 取 得 不 安 解 消 への 一 層 の 取 り 組 みが 行 われた その 後 平 成 24 年 11 月 には 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 における 除 染 の 進 捗 状 況 が 発 表 された ほか 平 成 25 年 3 月 には 除 染 特 別 地 域 における 除 染 の 進 捗 状 況 が 発 表 されるなど 除 染 の 全 体 の 進 捗 状 況 が 明 らかとなっていった 一 方 特 措 法 全 面 施 行 から 1 年 となった 平 成 25 年 1 月 には 一 部 で 除 染 が 適 切 に 行 われていな いとの 報 道 があったことを 受 けて 環 境 省 は 直 ちに 除 染 適 正 化 推 進 本 部 を 設 置 し 不 適 正 事 案 と して 挙 げられた 事 案 に 対 して 調 査 をするとともに 抜 き 打 ち 検 査 の 強 化 などの 事 業 者 の 施 工 責 任 の 徹 底 第 三 者 を 活 用 した 効 果 的 なモニタリングなどの 幅 広 い 管 理 の 仕 組 みの 構 築 不 適 正 除 染 110 番 の 新 設 などの 環 境 省 の 体 制 強 化 の 3 項 目 からなる 除 染 適 正 化 プログラム を まとめ 不 適 正 な 除 染 の 撲 滅 を 進 めるとともに 住 民 からの 信 頼 の 回 復 に 努 めた また 環 境 省 ではこれまでの 知 見 を 踏 まえ 平 成 25 年 3 月 に 廃 棄 物 関 係 ガイドラインの 第 二 版 を 策 定 したほか 平 成 25 年 5 月 には 除 染 関 係 ガイドラインの 第 二 版 を 策 定 した 平 成 25 年 4 月 には 厚 生 労 働 省 が 事 故 由 来 廃 棄 物 等 処 分 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイ ドライン を 策 定 するなど 除 染 経 験 を 踏 まえたガイドラインの 改 訂 拡 充 が 行 われた さらに 優 良 事 例 なども 蓄 積 され 平 成 25 年 5 月 には 環 境 省 福 島 環 境 再 生 事 務 所 により 除 染 優 良 取 組 事 例 集 が 取 りまとめられ 除 染 事 業 者 に 展 開 されていった この 事 例 集 では 調 査 測 定 技 術 除 染 技 術 除 染 事 業 管 理 手 法 といった 技 術 的 優 良 事 例 のみならず 地 域 住 民 の 理 解 促 進 リスクコミュニケーション 等 といった 住 民 等 との 関 係 のありかたに 関 する 優 良 事 例 も 集 めら れ それぞれ 7 事 例 ずつ 掲 載 されている( 掲 載 例 は 図 1-10 を 参 照 ) 平 成 25 年 6 月 29 日 には 除 染 特 別 地 域 の 中 でいち 早 く 本 格 除 染 事 業 を 開 始 した 田 村 市 で 本 格 除 染 事 業 を 完 了 した 16

24 図 1-10 優良事例 屋根 雨樋など高所における空間線量率の測定43 8 除染の進捗状況についての総点検と特別地域内除染実施計画の見直し 平成 25 年 9 月 環境省は 除染の進捗状況についての総点検 を発表した この中では 仮置 場の確保や同意取得に時間を要したこと 降雪等の自然影響などの様々な事情があったことから 43 出典 環境省福島環境再生事務所 除染優良取組事例集 平成 25 年 5 月 17

25 市 町 村 ごとに 進 捗 に 差 が 生 じているとされた ( 参 照 : 図 1-11) 特 に 仮 置 場 の 確 保 除 染 の 同 意 取 得 については 本 来 責 任 のない 除 去 物 の 保 管 場 所 になること への 怒 り 仮 置 場 が 合 意 なしになし 崩 し 的 に 処 分 場 にされるのではないかとの 不 安 や 汚 染 した 土 壌 が 集 積 することに 対 しての 不 安 除 染 方 法 に 対 する 意 見 の 相 違 など 様 々な 側 面 で 困 難 な 状 況 の 中 強 制 的 な 設 置 除 染 を 行 わず あくまで 住 民 の 意 思 合 意 をもって 進 めるとの 方 針 から 地 道 な 信 頼 関 係 の 構 築 仮 置 場 や 除 染 への 理 解 向 上 に 頼 るほかなく 国 自 治 体 のみならず 除 染 事 業 者 から 一 人 一 人 の 除 染 等 作 業 員 まで 総 力 を 尽 くし 根 気 強 く 様 々な 取 組 が 実 施 された 44 図 1-11 現 行 の 除 染 計 画 等 について 除 染 特 別 地 域 の 点 検 結 果 そのため 除 染 事 業 実 施 前 に 設 定 した 一 律 に 2 年 間 で 除 染 し 仮 置 場 への 搬 入 を 目 指 す とし た 目 標 を 改 め 個 々の 市 町 村 の 状 況 に 応 じ 復 興 の 動 きと 連 携 した 除 染 を 推 進 することとなった これにより 市 町 村 により 進 捗 状 況 がさまざまである 当 時 の 状 況 を 踏 まえて より 実 情 に 即 した 計 画 が 策 定 されることとなった なお この 中 では 従 来 林 縁 から 20m 程 度 の 範 囲 を 目 安 に 行 わ れていた 森 林 除 染 についても 見 直 し 図 1-12 に 示 すように 谷 間 にある 線 量 が 高 い 居 住 地 を 取 り 囲 む 森 林 等 については 面 的 な 除 染 を 実 施 した 後 においても 相 対 的 に 当 該 居 住 地 周 辺 の 線 量 が 高 い 場 合 には 効 果 的 な 個 別 対 応 を 例 外 的 に 20m よりも 広 げて 実 施 することを 可 能 とした なお 林 野 庁 では 林 業 再 生 の 観 点 から 森 林 整 備 と 放 射 性 物 質 対 策 を 一 体 的 に 推 進 する 実 証 事 業 を 実 施 している 実 証 事 業 では 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 等 の 森 林 において 県 や 市 町 村 等 の 公 的 主 体 による 間 伐 等 の 森 林 整 備 を 行 うとともに 森 林 整 備 に 伴 い 発 生 する 枝 葉 等 の 処 理 及 び 減 容 化 や 木 柵 等 の 設 置 による 放 射 性 物 質 の 拡 散 抑 制 対 策 等 を 実 施 することにより 放 射 性 物 質 の 影 響 のある 被 災 地 の 森 林 の 円 滑 な 整 備 に 必 要 な 知 見 を 収 集 するなどの 取 り 組 みが 行 われている さらに 平 成 25 年 12 月 には 環 境 省 は 総 点 検 を 踏 まえた 各 除 染 実 施 計 画 の 見 直 しを 進 め 特 別 地 域 内 除 染 実 施 計 画 の 見 直 しについて を 発 表 した 44 出 典 ) 環 境 省 除 染 の 進 捗 状 況 についての 総 点 検 ( 平 成 25 年 9 月 ) 18

26 45 図 1-12 森 林 における 今 後 の 方 向 性 また 河 川 湖 沼 については 水 の 遮 へい 効 果 があること 陸 域 からの 土 砂 の 流 入 や 流 域 内 で の 土 砂 の 移 動 などがあることから 定 期 的 にモニタリングを 行 いつつ 調 査 研 究 により 知 見 の 蓄 積 を 行 った 上 で 対 応 を 検 討 することとされていたが 平 成 26 年 8 月 に 環 境 省 は 今 後 の 河 川 湖 沼 等 における 対 応 の 考 え 方 の 整 理 を 発 表 し 水 が 干 上 がった 場 合 等 に 水 の 遮 へい 効 果 が 期 待 できず 放 射 性 セシウムの 蓄 積 により 空 間 線 量 率 が 高 く かつ 一 般 公 衆 の 活 動 が 多 い 生 活 圏 に 該 当 すると 考 えられる 箇 所 については 必 要 に 応 じ 除 染 を 実 施 する 等 の 基 本 的 考 え 方 を 示 した なお 除 染 の 進 捗 状 況 についての 総 点 検 が 発 表 された 平 成 25 年 10 月 2 年 前 の 同 月 に 行 わ れた IAEA 国 際 ミッションのフォローアップとして IAEA のフォローアップミッションチームが 来 訪 し 以 下 のように 進 展 状 況 の 確 認 と 助 言 を 取 りまとめている 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 外 の 広 範 囲 に 汚 染 された 地 域 の 環 境 回 復 に 関 する IAEA 国 際 フォ ローアップミッション 最 終 報 告 書 46 で 示 された 重 要 な 進 展 が 見 られた 13 事 項 と 8 の 助 47 言 の 例 重 要 な 進 展 が 見 られた 13 事 項 の 例 チームは 東 京 電 力 福 島 第 一 発 電 所 の 事 故 による 被 災 地 域 で 求 められる 環 境 回 復 に 関 する 取 組 を 進 め るための 制 度 組 織 を 確 認 した 被 災 地 の 人 々の 被 ばくを 低 減 するため 及 び 事 故 後 に 避 難 した 人 々 の 帰 還 を 可 能 にし 促 進 し 支 援 するため また 被 災 地 域 の 自 治 体 が 経 済 的 社 会 的 な 問 題 に 対 処 するのを 支 援 するため 日 本 が 環 境 回 復 計 画 を 実 施 するために 多 大 の 努 力 をなしていることを 評 価 す る 環 境 回 復 を 支 援 するため 財 源 技 術 ガイダンス 及 び 制 度 組 織 上 の 援 助 を 提 供 することにおい て 幅 広 い 省 庁 と 市 町 村 の 組 織 が 関 与 していることを 確 認 している チームは 除 染 方 法 の 適 用 において 除 染 の 様 々な 方 法 による 汚 染 物 質 の 除 去 の 効 率 と 線 量 率 低 減 と を 比 較 した 事 について 重 要 なツールであるということを 認 識 し 評 価 する さらに 除 染 の 進 め 方 に ついて 表 面 汚 染 の 低 減 ではなく 空 間 線 量 の 低 減 としたことを 歓 迎 する これは いくつかの 市 町 村 において 追 加 線 量 1mSv/y が 長 期 の 線 量 低 減 目 標 として 適 用 可 能 であると 結 論 づけることにつな 45 出 典 ) 林 野 庁 平 成 25 年 度 森 林 林 業 白 書 ( 平 成 26 年 5 月 30 日 ) 46 IAEA Final Report The Follow-up IAEA International Mission on Remediation of Large Contaminated Areas Off-Site the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant ( 平 成 26 年 1 月 23 日 ) ( 47 出 典 )IAEA 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 外 の 広 範 囲 に 汚 染 された 地 域 の 環 境 回 復 に 関 する IAEA 国 際 フォローアッ プミッションの 最 終 報 告 書 仮 訳 ( 要 旨 部 分 のみ) ( 平 成 26 年 1 月 23 日 )より 抜 粋 19

27 がる ミッションチームは 現 在 行 われている 除 染 活 動 から 発 生 する 汚 染 物 の 仮 置 場 について 確 保 と 管 理 が 市 町 村 及 び 政 府 によって 大 幅 に 進 展 していることを 確 認 した 加 えて 市 町 村 及 び 地 域 コミュニテ ィとの 協 力 を 得 て 政 府 による 中 間 貯 蔵 施 設 の 設 置 に 向 けた 取 組 が 進 展 している 8 の 助 言 の 例 除 染 を 実 施 している 状 況 において 1~20 msv/y という 範 囲 内 のいかなるレベルの 個 人 放 射 線 量 も 許 容 しうるものであり 国 際 基 準 及 び 関 連 する 国 際 組 織 例 えば ICRP IAEA UNSCEAR 及 び WHO の 勧 告 等 に 整 合 したものであるということについて コミュニケーションの 取 組 を 強 化 することが 日 本 の 諸 機 関 に 推 奨 される 環 境 回 復 の 戦 略 及 びその 実 施 における 最 適 化 の 原 則 の 適 切 な 実 施 にあたって は 被 災 者 の 健 康 及 び 安 全 に 関 して 最 大 の 便 益 を 得 ることを 目 的 とし 状 況 に 影 響 を 及 ぼすあらゆる 事 項 のバランスをとることが 必 要 とされる 住 民 が 放 射 線 及 び 関 連 リスクについてより 現 実 的 な 受 け 止 めができるように コミュニケーションにおいて これらの 事 実 が 考 慮 されなければならない 政 府 は 人 々に 1mSv/y の 追 加 個 人 線 量 が 長 期 の 目 標 であり 例 えば 除 染 活 動 のみによって 短 期 間 に 達 成 しうるものではないことを 説 明 する 更 なる 努 力 をなすべきである 段 階 的 なアプローチが この 長 期 的 な 目 標 の 達 成 に 向 けてとられるべきである この 戦 略 の 便 益 については 生 活 環 境 の 向 上 のた めに 不 可 欠 なインフラの 復 旧 のために 資 源 の 再 配 分 を 可 能 としうるものであり 人 々に 入 念 に 情 報 伝 達 されるべきである IAEA-そして おそらく 国 際 科 学 コミュニティも-は この 難 しい 課 題 におい て 日 本 を 支 援 する 用 意 がある (9) 本 格 除 染 終 了 などに 伴 う 避 難 指 示 解 除 の 開 始 とフォローアップ 除 染 田 村 市 の 除 染 特 別 地 域 では 平 成 25 年 6 月 に 本 格 除 染 が 終 了 したことなどを 受 け 平 成 26 年 4 月 に 避 難 指 示 が 解 除 された 一 方 除 染 実 施 計 画 の 策 定 が 遅 れていた 双 葉 町 でも 平 成 26 年 7 月 に 除 染 実 施 計 画 が 策 定 され これで 除 染 特 別 地 域 内 の 全 市 町 村 の 除 染 計 画 策 定 が 完 了 し(ただし 帰 還 困 難 区 域 を 除 く) 各 市 町 村 では 除 染 の 実 施 や 本 格 除 染 後 の 避 難 指 示 解 除 に 向 けた 取 り 組 み が 行 われている また 除 染 後 おおむね 半 年 から 1 年 後 に 事 後 モニタリングを 行 い その 結 果 除 染 効 果 が 維 持 されていない 箇 所 が 確 認 された 場 合 には 個 々の 現 場 の 状 況 に 応 じて 原 因 を 可 能 な 限 り 把 握 し 合 理 性 や 実 現 可 能 性 を 判 断 した 上 でフォローアップ 除 染 を 実 施 することとなっている 区 域 指 定 変 遷 の 概 要 で 述 べたように 避 難 区 域 は 数 回 にわたって 変 遷 してきている( 参 照 : 図 1-13) ここでは 各 区 域 の 概 要 とその 変 遷 を 示 す 48 第 11 回 環 境 回 復 検 討 会 資 料 除 染 のフォローアップについて ( 平 成 26 年 3 月 20 日 ) 20

28 平成 23 年 4 月 22 日時点 平成 25 年 8 月 事故直後の区域設定が完了 区域見直しの完了時点 平成 26 年 10 月時点 伊達市 飯舘村 計画的避難区域 緊急時避難 準備区域 川俣町 葛尾村 田村市 警戒区 浪江町 域 緊急時避難 準備区域 大熊町 富岡町 川内村 凡例 楢葉町 小野町 帰還困難区域 20km 広野町 居住制限区域 避難指示解除 30km 準備区域 図 1-13 避難指示区域の変遷の概念図49 1 避難区域及び屋内退避区域の設定 福島原子力発電所の周辺地域の住民の健康と安全を確保するため 原子力発電所の状況等を踏 まえ 原子力災害対策特別措置法 以下 原災法 という に基づき 原子力災害対策本部 長は 福島県知事及び関係市町村長に対し 居住者等の避難のための立ち退きや屋内への退避に ついて指示を行った 屋内退避に係る指示については 平成 23 年 4 月 22 日に解除された なお 東京電力福島第二原子力発電所については 原子力緊急事態宣言を発令した平成 23 年 3 月 12 日時点と比較して重大な事故が発生することによるリスクが相当程度低下してきているこ とから 平成 23 年 4 月 21 日 同発電所から半径 10km 圏内としていた避難区域を半径 8km 圏内 に変更した 2 警戒区域 計画的避難区域 緊急時避難準備区域の設定 段階的な避難のため 警戒区域 計画的避難区域のほか さらに緊急時への対応に備え 緊急 時避難準備区域を含めた 3 区域を設定した 1 警戒区域 原子力災害対策本部長は 東京電力福島第一原子力発電所から半径 20km 圏内について 住民 の安全確保に万全を期すため 原災法に基づき 福島県知事及び関係市町村長に対し 同圏内を 警戒区域に設定することを指示した 平成 23 年 4 月 21 日 当該指示に基づき 平成 23 年 4 月 22 日午前 0 時以降 当該区域に消防吏員 警察官 海上保安官 自衛官等の緊急事態応急対策に 従事する者以外の者が市町村長の許可なく立入りを行うことは禁止された 49 出典 政府原子力被災者生活支援チームの公表資料を元に環境省作成 21

29 2) 計 画 的 避 難 区 域 原 子 力 災 害 対 策 本 部 長 は 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 発 生 から 1 年 の 期 間 内 に 積 算 線 量 が 20mSv に 達 するおそれのある 地 域 については 住 民 の 健 康 への 影 響 を 踏 まえ 概 ね 1 カ 月 を 目 途 に 区 域 外 への 避 難 を 求 める 計 画 的 避 難 区 域 に 設 定 した( 平 成 23 年 4 月 22 日 ) 3) 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 原 子 力 災 害 対 策 本 部 長 は 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km から 30km 圏 内 の 区 域 に 係 る 屋 内 退 避 の 指 示 を 解 除 する 一 方 で 未 だ 安 定 しない 事 故 の 状 況 に 鑑 み 緊 急 時 における 避 難 等 の 対 応 が 求 められる 可 能 性 が 否 定 できない 地 域 については 緊 急 時 の 屋 内 退 避 や 避 難 が 可 能 な 準 備 を 求 める 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 に 設 定 した( 平 成 23 年 4 月 22 日 ) (3) 区 域 解 除 見 直 しによる 新 たな 区 域 設 定 避 難 指 示 は 住 民 などの 生 活 に 非 常 に 大 きな 影 響 を 及 ぼすものであることから 原 子 炉 施 設 の 安 全 性 の 確 認 や 詳 細 なモニタリング 結 果 の 蓄 積 を 通 じた 線 量 低 減 の 把 握 などで 避 難 指 示 の 理 由 に 大 きな 変 化 が 生 じた 場 合 は これらの 避 難 指 示 を 見 直 すことが 適 当 であり モニタリングなどの 結 果 福 島 原 子 力 発 電 所 の 安 全 評 価 等 から 復 旧 復 興 を 見 据 えた 区 域 設 定 に 見 直 されることと なった 1) 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 の 解 除 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km から 30km 圏 内 のうち 緊 急 時 における 避 難 等 の 対 応 が 求 められる 可 能 性 が 否 定 できない 地 域 として 設 定 した 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 について 原 子 力 発 電 所 の 安 全 性 評 価 区 域 内 における 放 射 線 量 の 詳 細 なモニタリング の 結 果 公 的 サービス インフラ 等 の 復 旧 のめどが 立 った 時 点 で 同 区 域 を 解 除 する 方 針 50 を 決 定 した( 平 成 23 年 8 月 9 日 ) 当 該 方 針 に 基 づき 関 係 市 町 村 においては 住 民 の 意 向 を 十 分 に 踏 まえるとともに 県 と 連 携 し 住 民 の 円 滑 な 移 転 支 援 学 校 医 療 施 設 等 の 公 的 サービスの 再 開 公 的 インフラの 復 旧 学 校 グ ラウンド 園 庭 等 の 除 染 を 含 む 市 町 村 の 実 情 に 応 じた 復 旧 計 画 の 策 定 を 開 始 し 当 該 計 画 の 策 定 が 完 了 した 段 階 で 緊 急 時 避 難 準 備 区 域 を 一 括 して 解 除 することを 原 子 力 災 害 対 策 本 部 で 決 定 し 関 係 市 町 村 に 指 示 した( 平 成 23 年 9 月 30 日 ) 2) 警 戒 区 域 避 難 指 示 区 域 の 見 直 し 原 子 力 災 害 対 策 本 部 は 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 収 束 の 状 況 や 放 射 線 被 ばくの 危 険 性 の 低 下 を 踏 まえ 警 戒 区 域 ( 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km の 区 域 )については インフラ 等 の 安 全 確 認 応 急 復 旧 を 行 うとともに 防 災 防 犯 対 策 等 について 関 係 者 間 で 十 分 に 調 整 を 図 っ た 上 で 段 階 的 に 解 除 する 方 針 を 決 定 した また 避 難 指 示 区 域 ( 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km の 区 域 及 び 同 半 径 20km 以 遠 の 計 画 的 避 難 区 域 )については 関 係 者 と 協 議 した 上 で 放 射 線 量 を 基 準 として 図 1-14 に 示 すように 以 下 に 記 載 する 3 つの 区 域 に 見 直 しをすることを 決 定 した ( 平 成 23 年 12 月 26 日 ) なお 表 1-2 に 示 すように 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 では 種 々の 制 限 が 緩 和 されている 50 出 典 ) 原 子 力 災 害 対 策 本 部 避 難 区 域 等 の 見 直 しに 関 する 考 え 方 ( 平 成 23 年 8 月 9 日 ) 22

30 図 1-14 空 間 線 量 から 推 定 した 年 間 積 算 線 量 に 応 じた 3 つの 区 域 への 見 直 し 51 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 とは 平 成 23 年 12 月 26 日 時 点 の 避 難 指 示 区 域 のうち 年 間 積 算 線 量 が 20mSv 以 下 となることが 確 実 であることが 確 認 された 区 域 である 同 区 域 は 引 き 続 き 避 難 指 示 は 継 続 されることとなるが 除 染 インフラ 復 旧 雇 用 対 策 等 の 復 旧 復 興 のための 支 援 策 を 迅 速 に 実 施 し 住 民 の 1 日 でも 早 い 帰 還 を 目 指 す 区 域 である なお 電 気 ガス 上 下 水 道 主 要 交 通 網 通 信 など 日 常 生 活 に 必 須 なインフラや 医 療 介 護 郵 便 などの 生 活 関 連 サービスがおおむね 復 旧 し 子 どもの 生 活 環 境 を 中 心 とする 除 染 作 業 が 十 分 に 進 捗 した 段 階 で 県 市 町 村 住 民 との 十 分 な 協 議 を 踏 まえ 避 難 指 示 が 解 除 される 解 除 に 当 たっては 地 域 の 実 情 を 十 分 に 考 慮 する 必 要 があることから 一 律 の 取 り 扱 いとはせ ずに 関 係 するそれぞれの 市 町 村 が 最 も 適 当 と 考 える 時 期 に また 同 一 市 町 村 であっても 段 階 的 に 解 除 することも 可 能 とされた 居 住 制 限 区 域 居 住 制 限 区 域 とは 平 成 23 年 12 月 26 時 点 で 避 難 指 示 区 域 のうち 年 間 積 算 線 量 が 20mSv を 超 えるおそれがあり 住 民 の 被 ばく 線 量 を 低 減 する 観 点 から 引 き 続 き 避 難 を 継 続 することを 求 め る 区 域 である 同 区 域 においては 将 来 的 に 住 民 が 帰 還 し コミュニティを 再 建 することを 目 指 し 除 染 やインフラ 復 旧 等 を 計 画 的 に 実 施 する なお 同 区 域 は 除 染 や 放 射 性 物 質 の 自 然 減 衰 などによって 住 民 が 受 ける 年 間 積 算 線 量 が 20mSv 以 下 であることが 確 実 であることが 確 認 された 場 合 には 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 に 移 行 することとされた 帰 還 困 難 区 域 51 出 典 ) 内 閣 府 避 難 指 示 区 域 の 見 直 しについて ( 平 成 25 年 10 月 )( 表 1-2 も 同 出 典 ) 23

31 帰 還 困 難 区 域 とは 避 難 指 示 区 域 のうち 5 年 間 を 経 過 してもなお 年 間 積 算 線 量 が 20mSv を 下 回 らないおそれがあり 年 間 積 算 線 量 が 50mSv 超 の 区 域 である 同 区 域 は 将 来 にわたって 居 住 を 制 限 することを 原 則 とし 同 区 域 の 設 定 は 5 年 間 固 定 することとされた ただし その 場 合 で あっても 将 来 時 点 における 放 射 性 物 質 による 汚 染 レベルの 状 況 関 連 する 市 町 村 の 復 興 再 生 の ためのプランの 内 容 やその 実 施 状 況 などによっては その 取 り 扱 いについて 見 直 しを 行 うことを 検 討 するとされた なお 上 記 のように 基 本 的 には 区 域 の 見 直 しは 空 間 線 量 を 用 いて 区 分 することとなっているが 空 間 線 量 の 分 布 は 一 様 でなく 入 り 組 んでいることから 実 務 上 の 観 点 からは 地 域 社 会 が 分 断 され ることを 避 け 行 政 区 単 位 で 過 半 を 占 める 線 量 レベルからその 行 政 区 全 体 を 1 つの 区 域 区 分 とす ることが 基 本 とされた 区 域 の 見 直 しは 地 元 との 調 整 を 経 て 行 われたが 区 域 区 分 の 指 定 は 帰 還 の 時 期 や 補 償 とも 密 接 に 関 係 することから その 調 整 に 多 大 な 時 間 を 要 した 地 域 もあり 全 ての 区 域 見 直 しが 完 了 し たのは 平 成 25 年 8 月 である 表 1-2 区 域 見 直 しによる 制 限 緩 和 区 域 への 立 入 り 見 直 し 前 計 画 的 避 難 区 域 で は 立 入 り 可 見 直 し 後 帰 宅 困 難 居 住 制 限 避 難 指 示 解 除 準 区 域 区 域 備 区 域 区 域 見 直 し 前 後 の 変 化 自 宅 等 への 立 入 りが 可 能 に( 帰 還 困 難 地 域 を 除 く) ( 注 1) 区 域 の 運 用 復 興 再 生 事 業 自 宅 等 での 宿 泊 特 例 宿 泊 ふるさとへの 帰 還 に 向 けた 準 備 のための 宿 泊 ( 注 3) 新 たな 企 業 事 業 活 動 の 開 始 ( 企 業 誘 致 等 ) ( 注 4) 既 存 企 業 事 業 者 の 再 開 ( 注 4) 営 農 営 林 ( 注 6) 予 算 税 向 ( 事 け ) 業 者 ( 注 5) ( 注 5) ( 注 6) 生 活 環 境 整 備 事 業 ( 注 7) ( 注 7) 帰 還 再 生 加 速 事 業 設 備 投 資 の 特 別 償 却 等 又 は 税 額 控 除 被 雇 用 者 への 給 与 等 の 税 額 控 除 一 定 の 時 期 期 間 自 宅 へ の 宿 泊 が 可 能 に( 注 2) 一 定 の 要 件 を 満 たせば 長 期 間 の 宿 泊 が 可 能 に 新 たな 企 業 の 誘 致 が 可 能 に 既 存 事 業 の 再 開 が 可 能 に 避 難 指 示 区 域 の 一 部 では 再 開 可 能 に 復 興 再 生 事 業 の 加 速 化 優 遇 された 事 業 環 境 の 実 現 ( 帰 還 困 難 地 区 を 除 く) ( 注 1) 市 町 村 が 認 める 範 囲 において 一 時 立 入 りが 可 能 大 熊 町 富 岡 町 浪 江 町 及 び 双 葉 町 では 通 年 オープン 制 ( 住 民 が 希 望 する 日 に 毎 月 (1 月 及 び 4 月 を 除 く)1 回 の 一 時 立 入 り)が 実 施 されている ( 注 2) 市 町 村 の 申 請 に 基 づき 原 子 力 災 害 現 場 対 策 本 部 の 確 認 を 経 て 実 施 することができる 年 末 年 始 GW 及 びお 盆 で 合 計 1,870 名 の 宿 泊 者 の 実 績 ( 実 施 市 町 村 : 川 内 村 田 村 市 南 相 馬 市 飯 館 村 葛 尾 村 及 び 川 俣 町 ) ( 注 3) 原 則 として 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 が 対 象 居 住 制 限 区 域 においても 要 件 を 満 たす 場 合 は 市 町 村 長 と 原 子 力 災 害 現 場 対 策 本 部 長 との 協 議 の 上 実 施 可 能 ( 注 4) 例 外 的 に 認 められる 復 旧 復 興 に 不 可 欠 な 事 業 及 び 居 住 者 を 対 象 としない 事 業 ( 金 融 機 関 廃 棄 物 処 理 ガソリンスタン ド 製 造 業 等 )については 所 定 の 手 続 きを 経 た 上 で 事 業 活 動 が 可 能 ( 注 5) 原 則 として 居 住 者 を 対 象 とする 事 業 は 不 可 だが 病 院 福 祉 介 護 施 設 飲 食 業 小 売 業 サービス 業 等 については 施 設 の 新 築 や 補 修 資 機 材 の 搬 入 在 庫 管 理 等 事 業 の 実 施 に 向 けた 準 備 作 業 は 可 能 ( 注 6) 稲 の 作 付 け 制 限 及 び 除 染 の 状 況 を 踏 まえて 対 応 居 住 制 限 区 域 においては 農 地 の 保 全 管 理 の 外 地 域 の 営 農 再 開 に 向 けた 市 長 村 等 の 公 的 機 関 の 関 与 の 下 で 行 う 作 付 け 実 証 等 は 可 能 ( 注 7) 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 等 の 復 興 及 び 再 生 のために 必 要 と 認 められる 場 合 に 限 る 24

32 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 等 の 概 要 (1) 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 1) 特 措 法 のポイント 特 措 法 は 東 日 本 大 震 災 に 伴 う 原 子 力 発 電 所 の 事 故 によって 放 出 された 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 が 生 じ これによる 人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 に 及 ぼす 影 響 を 速 やかに 低 減 することが 喫 緊 の 課 題 となったことから 制 定 されたものである 環 境 の 汚 染 への 対 処 に 関 する 基 本 方 針 を 閣 議 で 決 定 することや 事 故 由 来 の 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 の 状 況 の 監 視 測 定 を 実 施 することのほ か 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 廃 棄 物 の 処 理 及 び 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 等 に 関 することを 定 めてい る 2) 特 措 法 の 基 本 方 針 に 関 するポイント 特 措 法 の 基 本 方 針 は 除 染 の 基 本 的 な 枠 組 みを 示 したものであり 平 成 23 年 11 月 11 日 に 閣 議 決 定 された 基 本 方 針 では 以 下 の 目 標 が 定 められている 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 20mSv 以 上 である 地 域 については 当 該 地 域 を 段 階 的 かつ 迅 速 に 縮 小 することを 目 指 すものとする ただし 線 量 が 特 に 高 い 地 域 については 長 期 的 な 取 組 が 必 要 となることに 留 意 が 必 要 である この 目 標 については 土 壌 等 除 染 措 置 の 効 果 モデル 事 業 の 結 果 等 を 踏 まえて 今 後 具 体 的 な 目 標 を 設 定 するものとする 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 20mSv 未 満 である 地 域 については 次 の 目 標 を 目 指 すものとする 長 期 的 な 目 標 として 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 1mSv 以 下 となること 平 成 25 年 8 月 末 までに 一 般 公 衆 の 年 間 追 加 被 ばく 線 量 を 平 成 23 年 8 月 末 と 比 べて 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 等 を 含 めて 約 50% 減 少 した 状 態 を 実 現 すること 子 どもが 安 心 して 生 活 できる 環 境 を 取 り 戻 すことが 重 要 であり 学 校 公 園 など 子 ど もの 生 活 環 境 を 優 先 的 に 除 染 することよって 平 成 25 年 8 月 末 までに 子 どもの 年 間 追 加 被 ばく 線 量 が 平 成 23 年 8 月 末 と 比 べて 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 等 を 含 めて 約 60% 減 少 した 状 態 を 実 現 すること これらの 目 標 については 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 の 効 果 等 を 踏 まえて 適 宜 見 直 しを 行 うも のとする さらに 除 染 特 別 地 域 のうち 追 加 被 ばく 線 量 が 特 に 高 い 地 域 以 外 の 地 域 については 平 成 26 年 3 月 末 までに 住 宅 事 業 所 公 共 施 設 等 の 建 物 等 道 路 農 用 地 生 活 圏 周 辺 の 森 林 等 におい て 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 を 行 い そこから 発 生 する 除 去 土 壌 等 を 適 切 に 管 理 された 仮 置 場 へ 逐 次 搬 入 することを 目 指 すものとする として 約 2 年 間 での 除 染 完 了 というスケジュールが 示 さ れた また 追 加 被 ばく 線 量 が 特 に 高 い 地 域 においては まずは 国 がモデル 事 業 を 実 施 することが 示 された 25

33 図 1-15 放射性物質汚染対処特措法に基づく取組について52 2 除染に関する緊急実施基本方針 (4) 1)で示したように特措法の公布に先立ち 原子力災害対策本部により 除染に関する 緊急実施基本方針 が平成 23 年 8 月 26 日に発表され 当面の 2 年間に目指すべき当面の目標や 作業方針等について取りまとめられている その中では 除染実施における暫定目標として 以下の 5 項目が記載されている 52 出典 環境省資料 26

34 1 国 際 放 射 線 防 護 委 員 会 (ICRP)の 2007 年 基 本 勧 告 及 び 原 子 力 安 全 委 員 会 の 基 本 的 考 え 方 を 踏 まえ 緊 急 時 被 ばく 状 況 ( 現 在 の 運 用 では 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 20mSv 以 上 )にある 地 域 を 段 階 的 かつ 迅 速 に 縮 小 することを 目 指 します 2 長 期 的 な 目 標 として 現 存 被 ばく 状 況 ( 現 在 の 運 用 では 年 間 20mSv 以 下 の 地 域 )にある 地 域 においては 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 1mSv 以 下 となることを 目 標 とします 3 除 染 実 施 の 具 体 的 な 目 標 として 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 地 域 において 2 年 後 までに 一 般 公 衆 の 推 定 年 間 被 ばく 線 量 を 約 50% 減 少 した 状 態 を 実 現 することを 目 指 します 原 子 力 災 害 対 策 本 部 が 実 施 した 試 算 によれば 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 及 び 風 雨 などの 自 然 要 因 による 減 衰 (ウェザリング 効 果 )によって 2 年 を 経 過 した 時 点 における 推 定 年 間 被 ばく 線 量 は 現 時 点 での 推 定 年 間 被 ばく 線 量 と 比 較 して 約 40% 減 少 します 除 染 によって 少 なくとも 約 10%を 削 減 することで 上 記 50% 減 少 を 実 現 するとともに 更 なる 削 減 の 促 進 を 目 指 します 4 また 放 射 線 の 影 響 が 成 人 より 大 きい 子 どもが 安 心 して 生 活 できる 環 境 を 取 り 戻 すこと が 重 要 であり 今 後 2 年 間 で 学 校 公 園 など 子 どもの 生 活 環 境 を 徹 底 的 に 除 染 すること によって 2 年 後 までに 子 どもの 推 定 年 間 被 ばく 線 量 がおおむね 60% 減 少 した 状 態 を 実 現 することを 目 指 します 原 子 力 災 害 対 策 本 部 が 実 施 した 試 算 によれば 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 及 び 風 雨 などの 自 然 要 因 による 減 衰 (ウェザリング 効 果 )によって 2 年 を 経 過 した 時 点 における 子 ど もの 推 定 年 間 被 ばく 線 量 は 現 時 点 での 推 定 年 間 被 ばく 線 量 と 比 較 して 約 40% 減 少 しま す 除 染 によって 少 なくとも 約 20%を 削 減 することで 上 記 60% 減 少 を 実 現 するとともに 更 なる 削 減 の 促 進 を 目 指 します 5 上 記 目 標 は 除 染 を 緊 急 的 に 実 施 するために 限 られた 情 報 に 基 づき 決 定 した 暫 定 的 な 目 標 です 今 後 詳 細 なモニタリングとデータの 蓄 積 子 どもの 実 際 の 被 ばく 線 量 の 実 測 調 査 除 染 モデル 事 業 などを 通 じ 精 査 を 重 ね 定 期 的 に 目 標 を 見 直 します また この 暫 定 目 標 の 達 成 のため 国 がモデル 事 業 を 通 じて 効 果 的 な 除 染 方 法 費 用 考 慮 事 項 など 除 染 に 必 要 な 技 術 情 報 ( 技 術 カタログ )を 継 続 的 に 提 供 することや 線 量 の 差 による 地 域 ごとの 除 染 の 進 め 方 などが 記 載 されているほか 除 染 に 伴 って 生 じる 土 壌 等 の 処 理 として 次 の 4 点 が 挙 げられている 1 除 染 に 伴 って 生 じる 土 壌 また 地 域 に 存 在 する 稲 わらやたい 肥 がれきなどの 処 理 は 円 滑 かつ 迅 速 な 除 染 の 実 施 に 不 可 欠 です 2 こうした 土 壌 等 の 処 理 に 関 し 長 期 的 な 管 理 が 必 要 な 処 分 場 の 確 保 やその 安 全 性 の 確 保 については 国 が 責 任 を 持 って 行 うこととし 早 急 にその 建 設 に 向 けたロードマップを 作 成 し 公 表 いたします 3 しかしながら こうした 抜 本 的 な 対 応 には 一 定 規 模 の 処 分 場 の 確 保 及 び 整 備 のための 時 間 が 必 要 であり これを 待 っていたのでは 迅 速 な 除 染 が 進 まない 恐 れがあります 4 従 って 除 染 に 伴 って 生 じる 土 壌 等 は 当 面 の 間 市 町 村 又 はコミュニティ 毎 に 仮 置 場 を 持 つことが 現 実 的 であり 国 としては 財 政 面 技 術 面 で 市 町 村 の 取 組 に 対 する 支 援 に 万 全 を 期 して 参 ります なお (1) 2)で 示 した 特 措 法 の 基 本 方 針 は 除 染 に 関 する 緊 急 実 施 基 本 方 針 を 引 き 継 ぐもの である 27

35 (3) 除 染 等 による 放 射 線 障 害 の 防 止 厚 生 労 働 省 では 除 染 などの 作 業 を 行 う 労 働 者 ( 以 下 除 染 等 業 務 従 事 者 という )の 放 射 線 被 ばくの 低 減 対 策 として 平 成 24 年 1 月 1 日 から 除 染 電 離 則 を 施 行 した その 後 平 成 24 年 7 月 1 日 には 復 旧 復 興 作 業 などを 行 う 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のため 適 用 対 象 業 務 を 拡 大 する 改 定 が 行 われている 除 染 電 離 則 の 規 定 内 容 は 以 下 のとおりであり その 適 用 対 象 は 除 染 等 業 務 または 特 定 線 量 下 業 務 を 行 う 事 業 者 と その 事 業 者 に 雇 用 される 除 染 等 業 務 従 事 者 または 特 定 線 量 下 業 務 従 事 者 で ある 1 放 射 線 障 害 防 止 の 基 本 原 則 2 線 量 の 限 度 及 び 測 定 3 除 染 等 業 務 の 実 施 に 関 する 措 置 4 汚 染 の 防 止 5 特 別 の 教 育 健 康 診 断 その 他 なお 除 染 電 離 則 に 沿 って 除 染 等 作 業 が 行 えるよう 厚 生 労 働 省 では 以 下 2 つのガイドライン を 策 定 している 除 染 等 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイドライン 特 定 線 量 下 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイドライン これらのガイドラインの 中 では 具 体 的 な 防 護 措 置 や 健 康 診 断 所 などの 項 目 が 記 載 されている 除 染 特 別 地 域 の 概 要 (1) 除 染 特 別 地 域 での 除 染 の 要 件 と 指 定 状 況 除 染 特 別 地 域 とは 環 境 大 臣 が 除 染 の 計 画 を 策 定 し 国 直 轄 で 除 染 事 業 を 進 める 地 域 として 特 措 法 に 基 づき 指 定 されている 地 域 である 基 本 的 には 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 から 半 径 20km 圏 内 の 警 戒 区 域 であった 地 域 と 事 故 後 の 1 年 間 の 積 算 線 量 が 20mSv を 超 えるおそ れがあるとされた 計 画 的 避 難 区 域 であった 地 域 がこれに 当 たる 具 体 的 には 図 1-16 に 示 すように 楢 葉 町 富 岡 町 大 熊 町 双 葉 町 浪 江 町 葛 尾 村 及 び 飯 舘 村 の 全 域 並 びに 田 村 市 南 相 馬 市 川 俣 町 川 内 村 で 警 戒 区 域 又 は 計 画 的 避 難 区 域 であった 地 域 などが 該 当 している 28

36 53 図 1-16 除 染 特 別 地 域 (2) 除 染 特 別 地 域 での 除 染 の 仕 組 み 除 染 特 別 地 域 の 除 染 工 程 は 図 1-17 に 示 すように まず 環 境 大 臣 が 特 別 地 域 内 除 染 実 施 計 画 を 策 定 し 内 閣 府 や 環 境 省 がモデル 事 業 を 行 いながら 役 場 やインフラ 施 設 などの 先 行 除 染 を 行 い その 後 本 格 除 染 へと 進 むことを 基 本 的 な 考 え 方 としている 本 格 除 染 のためには 除 染 箇 所 への 立 入 などが 生 じるため 図 1-18 に 示 すように 土 地 の 関 係 人 の 同 意 を 取 りながら 進 める 必 要 がある なお 除 染 に 伴 い 大 量 の 除 去 土 壌 等 が 発 生 することから 仮 置 場 の 確 保 も 必 要 となってくる 53 出 典 ) 環 境 省 除 染 についてご 協 力 のお 願 い ( 平 成 24 年 2 月 ) 29

37 図 1-17 当面の除染特別地域の除染工程表54 図 1-18 除染工程の一連の流れ また 除染特別地域内は 線量によって区域分けがされており それにより除染の難易が変化 することなどから 区域ごとの除染の着手は図 1-19 のように線量の低い地域から進められること となっている また 各区域の目標は図 1-20 のようになっている 54 出典 環境省 除染特別地域における除染の方針 除染ロードマップ について 平成 24 年 1 月 26 日 図 1-18 図 1-20 についても同出典 30

38 図 1-19 新 たな 避 難 指 示 区 域 ごとの 除 染 工 程 表 図 1-20 除 染 特 別 地 域 における 除 染 の 方 針 についてのポイント このような 除 染 特 別 地 域 での 除 染 の 仕 組 みに 沿 って 環 境 省 は 国 が 除 染 を 実 施 する 地 域 にお ける 詳 細 モニタリングを 平 成 23 年 11 月 7 日 から 平 成 24 年 2 月 28 日 にかけて 実 施 し 測 定 結 果 を 基 に 空 間 線 量 の 分 布 をある 程 度 把 握 した 31

39 また 除 染 モデル 事 業 ( 詳 細 は を 参 照 )を 実 施 し 知 見 を 集 約 するとともに 国 が 除 染 作 業 を 発 注 するための 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 を 整 備 していった また 先 行 除 染 を 行 いつつ 住 民 説 明 会 の 開 催 同 意 取 得 などを 行 い 除 染 事 業 発 注 ができるようになった 段 階 で 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 を 用 いて 発 注 を 行 っていった なお 大 規 模 な 除 染 であることから 除 染 作 業 者 への 教 育 はもとより 除 染 工 事 の 管 理 も 重 要 であり 様 々な 取 り 組 みが 行 われていった( 詳 細 は 第 4 章 を 参 照 ) (3) 除 染 特 別 地 域 内 除 染 実 施 計 画 の 見 直 し 環 境 省 は 除 染 特 別 地 域 における 当 初 の 除 染 期 間 の 最 終 年 度 である 平 成 25 年 度 の 半 ばに 除 染 の 進 捗 状 況 についての 総 点 検 ( 平 成 25 年 9 月 10 日 発 表 )を 行 い これを 踏 まえて 各 市 町 村 と 協 議 を 行 い 特 措 法 第 29 条 第 1 項 に 基 づき 除 染 特 別 地 域 内 除 染 実 施 計 画 をより 現 実 的 なものに 改 訂 を 行 った 以 下 にその 概 要 を 示 す 1) 総 点 検 の 概 要 一 律 に 2 年 間 ( 平 成 26 年 3 月 末 )で 除 染 し 仮 置 場 への 搬 入 を 目 指 すとした 従 前 の 目 標 を 改 め 個 々の 市 町 村 の 状 況 に 応 じ 復 興 の 動 きと 連 携 した 除 染 を 推 進 する その 際 除 染 の 加 速 化 円 滑 化 のための 施 策 を 講 じるとともに 復 興 の 具 体 化 進 展 に 応 じて 除 染 の 進 め 方 を 柔 軟 に 見 直 す 田 村 市 は 除 染 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 措 置 は 終 了 楢 葉 町 川 内 村 及 び 大 熊 町 は 現 行 除 染 計 画 どおり 平 成 25 年 度 内 の 完 了 を 目 指 す 南 相 馬 市 飯 舘 村 川 俣 町 葛 尾 村 浪 江 町 及 び 富 岡 町 は 各 市 町 村 と 引 き 続 き 調 整 を 行 い 年 内 を 目 処 に 現 行 除 染 計 画 の 変 更 を 行 う 双 葉 町 については 復 興 の 道 筋 の 検 討 と 合 わせ 除 染 計 画 の 策 定 に 向 けて 引 き 続 き 調 整 を 行 う 2) 計 画 の 見 直 し 概 要 9 月 の 総 点 検 において 年 内 を 目 途 に 現 行 除 染 計 画 の 変 更 を 行 うこととした 南 相 馬 市 飯 舘 村 川 俣 町 葛 尾 村 浪 江 町 及 び 富 岡 町 について 市 町 村 の 状 況 に 応 じた 現 実 的 なスケジ ュールを 地 元 と 相 談 の 上 設 定 住 民 の 方 々の 帰 還 に 当 たり 重 要 である 宅 地 及 びその 近 隣 について 優 先 的 に 除 染 を 実 施 なお 個 別 市 町 村 のスケジュールについては 表 1-3 のとおり 復 興 の 動 きと 連 携 し 上 下 水 道 主 要 道 路 等 のインフラについて 関 係 機 関 と 調 整 の 上 先 行 的 に 除 染 を 実 施 事 業 の 実 施 に 当 たっては 作 業 の 加 速 化 円 滑 化 を 図 り 可 能 な 限 り 工 期 を 短 縮 化 し 工 程 管 理 を 徹 底 するとともに 進 捗 状 況 を 見 える 化 する これらを 踏 まえ 当 該 6 市 町 村 の 除 染 計 画 の 変 更 をそれぞれ 行 った 32

40 表 1-3 新たに目指すスケジュール55 南相馬市 宅地及びその近隣について 平成 27 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 残りについて 平成 28 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑 化を図り 可能な限り 工期の短縮に努める 飯館村 宅地及びその近隣について 平成 26 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 26 年内の完了を 目指す 残りについて 平成 28 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑 化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 28 年内の完了を目指す 川俣町 宅地及びその近隣について 平成 26 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 26 年夏の完了を 目指す 残りについて 平成 27 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑 化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 27 年内の完了を目指す 葛 尾村 宅地及びその近隣について 平成 26 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 26 年夏の完了を 目指す 残りについて 平成 27 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑 化を図り 可能な限り 工期を短縮化し 平成 27 年内の完了を目指す 浪 江町 津波被災地域 南棚塩 請戸北 請戸南 中浜 両竹 を除く除染対象区域について 平 成 27 年度内の完了を目途に優先的に面的に除染を実施する 津波被災地域においては 災害廃棄物等の処理状況を勘案しつつ 宅地及びその近隣 について 平成 27 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 残りについて 平成 28 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑化を図り 可能な限 り 工期の短縮に努める 富岡町 宅地及びその近隣について 平成 27 年度内の完了を目途に優先的に除染を実施する 残りについて 平成 28 年度内の完了を目途に除染を実施する 更に作業の加速化 円滑 化を図り 可能な限り 工期の短縮に努める 双葉町 モデル事業の結果 復興計画の絵姿 線量の程度等を踏まえ 除染計画の策定に向け て引き続き調整を行う 除染作業の実施には 除染計画の策定 仮置場の確保 地権者の同意取得 作業員の確保が前提 4 除染特別地域の進捗状況 平成 27 年 3 月現在では 除染特別地域の除染状況は図 1-21 に示すとおりである スケジュールが遅延していた双葉町においても特別地域内除染実施計画が策定され まもなく 除染が開始される また 田村市や川内村などでは除染が終了し 避難指示の全部又は一部が既 に解除されている 55 出典 環境省 特別地域内除染実施計画の見直しについて 平成 25 年 12 月 33

41 図 1-21 国直轄除染の進捗状況の概要 平成 27 年 3 月現在 56 表 1-4 国直轄除染の進捗状況表① 平成 27 年 2 月 20 日時点 除染対象 除染対象 区域 区域 面積 人口 人 (ha) 概数 見直し 概数 面 的 除 染 終 了 宅 地 除 染 終 了 等 除 染 作 業 中 準 備 中 田村市 H24/4 除染の進捗状況 スケジュール 終了以外の市町村は平成27年2月20日時点 除染計画 仮置場等 同意取得 除染作業 H24/4 確保済み 終了 H25/6 終了 宅地終了 残り終了 避難指示 解除 25年度 すでに終了 H26/4 川内村 H24/4 H24/4 確保済み 終了 H26/3終了 25年度 すでに終了 避難指示解除 準備区域は H26/10 楢葉町 7,700 2,100 H24/8 H24/4 確保済み 終了 H26/3終了 25年度 すでに終了 未定 大熊町 H24/12 H24/12 確保済み 終了 H26/3終了 25年度 すでに終了 未定 葛尾村 1,400 1,700 H25/3 H24/9 確保済み ほぼ終了 作業中 26年夏 27年内 未定 27年内 未定 28年内 未定 すでに終了 26年夏 川俣町 1,200 1,600 H25/8 H24/8 約9割 ほぼ終了 作業中 飯舘村 6,000 5,600 H24/7 H24/5 確保済み 約9割 作業中 南相馬市 13,300 6,100 H24/4 H24/4 約8割 約7割 作業中 27年度 28年度 未定 浪江町 18,800 3,300 H25/4 H24/11 約4割 約7割 作業中 27年度 28年度 未定 富岡町 11,300 2,800 H25/3 H25/6 確保済み 約9割 作業中 27年度 28年度 未定 双葉町 H25/5 H26/7 調整中 準備中 準備中 すでに終了 26年内 おおむね終了 27年度 未定 注 仮置場として確保が必要な面積は 今後の精査によって変わりうる 注 終了の市町村について 未同意の方等の同意取得を実施し同意を頂いた場合等は 除染を実施予定 56 出典 環境省 国直轄除染の進捗状況 平成 27 年 3 月現在 より作成 表 1-4 表 1-5 も同出典より作成 34

42 表 1-5 国 直 轄 除 染 の 進 捗 状 況 表 2( 平 成 27 年 2 月 20 日 時 点 )( 単 位 :%) 除 染 モデル 実 証 事 業 の 概 要 ここでは (1)で 示 した 除 染 特 別 地 域 の 工 程 に 位 置 づけられた 内 閣 府 除 染 モデル 実 証 事 業 に ついて 報 告 書 57 から 概 要 を 抜 粋 する この 事 業 により 除 染 技 術 はもちろんのこと ホットスポットを 見 落 とさないようにするため のモニタリングの 重 要 性 除 染 を 進 めるための 水 の 確 保 や 物 品 確 保 といった 除 染 技 術 以 前 の 関 連 物 品 の 調 達 供 給 といった 作 業 環 境 整 備 部 分 の 重 要 性 冬 期 の 気 象 が 除 染 に 与 える 影 響 大 規 模 な 除 染 作 業 の 品 質 維 持 に 有 効 な 方 策 再 汚 染 を 防 止 する 上 で 有 効 な 方 策 再 汚 染 の 可 能 性 廃 棄 物 の 減 容 に 有 効 な 方 策 などの 知 見 が 得 られた また 除 染 に 対 する 住 民 の 不 安 や 除 染 作 業 員 に 対 するケアの 重 要 性 が 把 握 できた この 事 業 で 得 られた 結 果 については(3) (4)に 示 すとともに 特 に 重 要 な 知 見 については (7)に 示 す (1) 目 的 除 染 モデル 実 証 事 業 は 年 間 の 追 加 被 ばく 線 量 が 20mSv を 超 えている 放 射 線 量 の 高 い 地 域 を 主 な 対 象 とし 除 染 に 係 る 効 率 的 効 果 的 な 除 染 方 法 や 作 業 員 の 放 射 線 防 護 に 関 わる 安 全 確 保 の 方 策 を 確 立 することを 主 な 目 的 として 実 施 されたものである 具 体 的 には 警 戒 区 域 や 計 画 的 避 難 区 域 等 に 含 まれる 12 の 市 町 村 ( 田 村 市 南 相 馬 市 川 俣 町 広 野 町 楢 葉 町 富 岡 町 川 内 村 大 熊 町 浪 江 町 葛 尾 村 飯 舘 村 双 葉 町 58 )の 市 町 村 毎 に 一 定 面 積 の 対 象 区 域 を 設 定 し 実 用 可 能 と 考 えられる 除 染 方 法 や 除 染 技 術 について 実 証 を 行 い 除 染 効 果 についての 解 析 等 を 行 うとともに 今 後 の 本 格 除 染 等 の 実 施 に 当 たって 活 用 し 得 るデータ の 取 得 整 備 を 行 うこととされた また これらの 取 り 組 みの 結 果 を 踏 まえ 国 や 自 治 体 等 が 除 染 事 業 を 推 進 していく 際 に 参 考 と なる 除 染 に 関 する 手 引 き 書 を 作 成 することとされた 57 出 典 ) 環 境 省 警 戒 区 域 計 画 的 避 難 区 域 等 における 除 染 モデル 実 証 事 業 報 告 の 概 要 ( 最 終 修 正 版 ) ( 平 成 24 年 6 月 ) 58 当 初 双 葉 町 も 対 象 に 含 まれていたが 町 より 除 染 モデル 事 業 の 実 施 を 見 送 る 旨 の 連 絡 があったため 実 施 はし ていない 35

43 2 実施体制と除染対象エリア 除染モデル実証事業は 国からの委託を受けた JAEA が対象市町村を A B C の 3 グループに 分け 企画公募をした上でそれぞれのグループで JV が除染技術の実証実験等を行った59 各グループの対象地区と除染対象は表 1-6 のとおりである 表 1-6 各市町村の除染対象エリア60 1ha=10,000m2 3 除染対象に関する結果概要 1 宅地 ア 放射性セシウムの付着状況 土埃等が 雨の流れによってたまるところ 雨樋 雨だれ部 に 放射性セシウムが特に 多く残留している また 雨水が溜まる場所以外においては 宅地の庭の土面 土間コンクリート アスファ ルト部に放射性セシウムが付着 残留しやすい傾向がある 土埃等が流れ落ちてしまう壁面では 表面汚染密度は比較的低かった 家屋屋根の材質の違い いぶし瓦 釉薬瓦 セメント瓦 トタン による放射性セシウム 59 A グループを大成 JV B グループを鹿島 JV C グループを大林 JV が実施している 60 出典 環境省 警戒区域 計画的避難区域等における除染モデル実証事業 24 年 6 月 36 報告の概要 最終修正版 平成

44 の 付 着 残 留 状 況 を 調 査 した 結 果 セメント 瓦 の 場 合 が 最 も 多 かった これは セメント 瓦 の 表 面 状 態 の 劣 化 が 影 響 していると 考 えられる また 焼 付 鉄 板 スレートについては 放 射 性 セシウムの 残 留 は 比 較 的 少 なかった さらに 放 射 性 セシウムは 屋 根 の 特 定 箇 所 に 付 着 残 留 している 傾 向 あり 屋 根 の 部 材 ( 瓦 トタンなど)の 重 ね 合 わせ 箇 所 屋 根 の 部 材 の 表 面 加 工 ( 瓦 の 釉 薬 部 や 塗 装 )が 剥 がれた 箇 所 錆 等 腐 食 が 発 生 した 箇 所 屋 根 の 汚 れや 樹 液 の 付 着 箇 所 雪 止 め 箇 所 等 屋 根 に 降 り 積 もった 降 下 物 を 堰 き 止 める 箇 所 各 部 位 の 除 染 の 結 果 により 全 体 的 に 線 量 率 は 低 下 するが 狭 隘 部 等 の 除 染 作 業 が 困 難 な 場 所 や 庭 木 やその 他 障 害 物 周 辺 などで 除 染 後 の 線 量 率 が 他 点 と 比 べやや 高 い 傾 向 が 見 ら れた イ) 除 染 方 法 と 結 果 雨 樋 の 堆 積 物 を 除 去 し さらに 拭 き 取 ることによって 高 い 除 染 効 果 が 得 られる 屋 根 について 材 質 の 違 いによって 除 染 効 果 に 差 異 が 確 認 された 粘 土 瓦 と 塗 装 鉄 板 にはデッキブラシによるブラッシングが 有 効 粘 土 瓦 については 拭 き 取 りも 効 果 的 剥 離 剤 は スレート セメント 瓦 に 対 しては 他 の 手 法 に 比 較 して 相 対 的 に 高 い 効 果 が 認 められた セメント 瓦 においては いずれの 除 染 方 法 においても 効 果 が 限 定 的 であった 剥 離 剤 を 用 いた 屋 根 の 除 染 は 除 染 の 効 果 はある 程 度 認 められ また 除 去 物 を 周 囲 に 拡 散 させないメリットはあるが 養 生 に 1~3 日 を 要 し 冬 季 は 養 生 中 の 温 度 管 理 が 必 要 である 等 作 業 性 に 課 題 があり 実 用 的 とは 言 えない 壁 について トタン サッシ ガラス 木 それぞれの 材 質 のものに 対 し 手 洗 い 洗 浄 ふき 取 り 高 圧 水 洗 浄 ブラッシング を 行 ったところ 除 染 方 法 が 異 なっても 除 染 後 の 表 面 汚 染 密 度 に 大 きな 差 異 は 確 認 されなかった 雨 樋 については 拭 き 取 りと 高 圧 水 洗 浄 の 除 染 効 果 に 顕 著 な 違 いは 見 られなかった 拭 き 取 りの 方 が 汚 染 水 が 飛 散 しない 等 の 点 で 作 業 性 が 良 い コンクリート(たたき)に 対 しては 高 圧 水 洗 浄 だけでは 除 染 効 果 は 限 定 的 であったが 比 較 的 小 さい 面 積 を 対 象 とする 場 合 には 集 塵 サンダーによる 表 面 切 削 が 効 果 的 であった 但 し 集 塵 サンダーによる 表 面 切 削 は 広 い 面 積 を 対 象 とする 場 合 には 効 率 的 ではなく また 乾 燥 した 表 面 状 態 であることが 適 用 条 件 となる なお 高 圧 水 洗 浄 については 金 ブラシ 等 他 の 手 法 を 併 用 しても その 効 果 は 変 わらなかった 庭 については ホットスポットとなっている 雨 樋 下 の 砂 利 等 の 除 去 は 効 果 が 大 きかった コンクリート 建 て 木 造 建 てにかかわらず 屋 外 の 除 染 による 線 量 低 減 効 果 とほぼ 同 比 率 で 屋 内 の 線 量 も 低 減 している 屋 内 の 線 量 低 減 を 目 指 すためには 周 辺 屋 外 の 除 染 が 重 要 である 37

45 2) 大 型 建 物 ア) 放 射 性 セシウムの 付 着 状 況 大 型 建 物 に 付 着 した 土 埃 等 が 雨 の 流 れによって 溜 まる 箇 所 ( 雨 樋 雨 だれ 部 )に これ らに 吸 着 した 放 射 性 セシウムが 多 く 残 留 している 逆 に 雨 水 が 流 れるだけで 溜 まらない 箇 所 には 比 較 的 残 留 していない 状 況 にある 雨 水 の 排 水 経 路 にあって 土 砂 が 堆 積 したり 苔 が 生 えているような 場 所 では 周 辺 部 よ り 高 い 線 量 が 確 認 された 大 型 建 物 の 壁 は 土 間 や 床 に 比 べて 表 面 汚 染 密 度 が 低 い 傾 向 がある 一 方 雨 だれ 等 の 状 況 によって 汚 染 している 壁 も 認 められた イ) 除 染 方 法 と 結 果 コンクリート( 防 水 加 工 付 )の 屋 上 は 高 圧 水 洗 浄 が 効 果 的 であった コンクリート(モルタル)の 屋 上 では 高 圧 水 洗 浄 ( 約 10MPa)を 実 施 した 場 合 高 圧 水 洗 浄 にブラッシングを 加 えた 場 合 ナノバブル 洗 浄 過 酸 化 水 素 水 等 特 殊 溶 液 を 活 用 し た 場 合 のいずれにおいても 効 果 は 限 定 的 であった 壁 では いずれの 材 質 (スチール ブリキ ガラス 木 )に 対 しても 拭 き 取 り 高 圧 水 洗 浄 で 効 果 に 大 きな 差 は 見 られなかった 作 業 性 の 観 点 からすると 周 囲 に 洗 浄 水 を 飛 散 させない 拭 き 取 り による 除 染 が 有 効 で あると 考 えられる 室 外 の 除 染 効 果 が 室 内 における 空 間 線 量 率 の 低 減 に 影 響 していた これは 室 内 で 計 測 さ れる 放 射 線 量 のうち 室 外 の 放 射 性 物 質 から 放 出 される 放 射 線 によるものを 低 減 できた 結 果 によると 考 えられる 3) 農 地 ア) 放 射 性 セシウムの 付 着 状 況 表 層 ~ 深 さ 約 5cm に 80% 以 上 の 放 射 性 セシウムが 付 着 残 留 する 傾 向 があった 事 故 直 前 に 耕 していた 農 地 では 放 射 性 セシウムが 他 よりも 深 く 浸 透 している 傾 向 がみら れた 田 と 畑 と 果 樹 園 との 間 で 放 射 性 セシウムの 沈 着 残 留 傾 向 に 顕 著 な 違 いはみられなかっ た イ) 除 染 方 法 と 結 果 農 地 については 深 度 方 向 の 放 射 性 セシウム 分 布 を 調 査 した 上 で 撹 拌 耕 反 転 耕 天 地 返 し 表 土 剥 ぎ 取 りの 深 さを 決 定 し 実 施 する 事 が 有 効 である 事 を 確 認 した また 農 地 については 概 ね 撹 拌 耕 < 反 転 耕 天 地 返 し 表 土 除 去 という 除 染 効 果 の 違 いがみられた ただし 除 去 土 壌 量 については 撹 拌 耕 反 転 耕 天 地 返 し 表 土 除 去 であった 反 転 耕 天 地 返 しは 除 去 土 壌 の 発 生 がないにもかかわらず 表 土 剥 ぎと 同 等 の 線 量 低 減 効 果 があった 38

46 4) 道 路 ア) 放 射 性 セシウムの 付 着 状 況 道 路 ( 舗 装 面 )は 周 辺 の 農 地 やグラウンドなどの 土 面 上 と 比 べ 空 間 線 量 率 が 低 い 傾 向 がある これは 事 故 以 降 の 降 雨 等 により 道 路 ( 舗 装 面 )の 表 面 に 付 着 した 放 射 性 物 質 が 洗 い 流 されたことによるものと 考 えられる 高 線 量 地 域 のアスファルト 舗 装 面 の 表 面 汚 染 密 度 の 深 度 分 布 を 測 定 した 結 果 放 射 性 物 質 は 密 粒 度 の 舗 装 面 では 表 面 から 深 度 約 2~3mm 程 度 多 孔 質 なアスファルト 舗 装 ( 透 水 性 舗 装 等 )でも 表 面 から 深 度 約 5mm 程 度 までにほとんど 留 まっていることが 明 らかとなった 表 面 線 量 率 と 表 面 汚 染 密 度 の 関 係 から 一 部 の 道 路 ( 舗 装 面 )で 表 面 密 度 が 比 較 的 高 い 値 を 示 すことがある 舗 装 面 は 農 地 やグラウンドなどの 土 面 に 比 較 し 放 射 性 セシウムがご く 表 面 に 近 いところに 偏 在 しているため 固 体 中 の 飛 程 が 短 いベータ 線 の 寄 与 が 表 面 汚 染 密 度 に 顕 著 に 表 れることに 起 因 すると 考 えられる これは 放 射 性 物 質 濃 度 の 深 さ 方 向 の 分 布 とも 対 応 している イ) 除 染 方 法 と 結 果 舗 装 道 路 に 対 する 除 染 方 法 として 切 削 は 除 染 効 果 は 高 いが 他 の 方 法 に 比 べると 発 生 除 去 物 量 が 大 きい 放 射 性 物 質 は アスファルト 舗 装 面 表 面 のごく 近 傍 ( 数 mm 程 度 ) にその 大 部 分 が 付 着 残 留 していることも 踏 まえると 切 削 厚 さを 可 能 な 限 り 薄 くするこ とにより 発 生 除 去 物 量 を 減 らしながら 高 い 除 染 効 果 を 達 成 することが 可 能 洗 浄 は 切 削 と 比 較 すると 路 面 を 削 り 取 ることによる 除 去 物 が 発 生 しないという 特 長 があるが 除 染 効 果 は 高 くなく また 洗 浄 水 の 回 収 処 理 が 必 要 となる アスファルト 舗 装 面 に 対 しては 清 掃 ( 乾 式 路 面 清 掃 等 ) や 洗 浄 ( 高 圧 洗 浄 機 能 回 復 車 等 ) による 除 染 よりも 表 面 の 剥 離 切 削 (ウォータジェット ショットブラスト 61 TS 切 削 機 等 ) による 除 染 の 方 が 効 果 的 剥 離 切 削 する 手 法 を 適 用 する 場 合 機 械 作 業 となるため 建 物 や 塀 の 近 傍 などは 作 業 困 難 な 場 合 があり また 歪 曲 損 耗 した 路 面 では 除 染 効 果 にムラが 生 じる 場 合 も ある 5) 公 園 グラウンド ア) 放 射 性 セシウムの 付 着 状 況 公 園 グラウンドにおいては ほとんどの 地 点 において 表 面 から 深 度 約 5cm 程 度 の 範 囲 に 放 射 性 セシウムの 80% 以 上 が 沈 着 している 傾 向 がみられた 劣 化 したゴム 製 の 遊 具 や 金 属 製 の 遊 具 の 錆 の 部 分 には 放 射 性 セシウムが 付 着 残 留 して いる 傾 向 が 高 く 金 属 製 の 遊 具 ( 表 面 が 平 滑 なもの)には 放 射 性 セシウムが 付 着 残 留 している 傾 向 が 低 い イ) 除 染 方 法 と 結 果 プラスチック 製 など 表 面 が 平 滑 な 遊 具 に 対 しては 拭 き 取 りが 効 果 的 錆 のある 金 属 製 の 遊 61 路 面 切 削 機 の 一 つで アスファルトやコンクリート 舗 装 面 を 回 転 刃 によって 削 り 取 る 機 械 39

47 具 に 関 してはタワシによる 清 掃 も 限 定 的 ではあるが 効 果 があった 6) 森 林 樹 木 ア) 放 射 性 セシウムの 付 着 状 況 ( 常 緑 樹 林 ) 当 年 落 葉 層 を 含 むリター 層 に 放 射 性 セシウムの 残 留 が 高 い 傾 向 が 見 られた 木 の 幹 の 樹 皮 部 分 においては 他 の 部 位 に 比 べて 放 射 性 セシウムの 残 留 が 低 い 傾 向 がみら れた これは 降 下 した 放 射 性 セシウムの 多 くが 葉 や 枝 に 付 着 して 幹 まで 到 達 できな かったことによると 推 測 される 事 故 時 に 生 えていた 葉 が 落 ちて 形 成 された 当 年 落 葉 層 (その 年 に 新 たに 落 葉 した 葉 により 形 成 された 地 表 層 )の 放 射 能 濃 度 について 落 葉 樹 と 比 べて 高 い 傾 向 がみられた これは 常 緑 樹 では 他 の 部 位 に 比 べて 相 対 的 に 多 くの 量 の 放 射 性 セシウムが 事 故 時 に 生 えてい た 葉 に 付 着 したことによると 推 測 される ( 落 葉 樹 林 ) リター 層 及 び 樹 皮 に 放 射 性 セシウムの 付 着 残 留 が 高 い 傾 向 がみられた これは 事 故 時 に 葉 が 生 い 茂 っていなかったことによると 推 測 される 当 年 落 葉 層 と 当 年 落 葉 層 の 下 に 形 成 されている 事 故 前 に 落 葉 していた 落 葉 層 について 放 射 性 セシウム 付 着 残 留 の 傾 向 を 比 較 すると 前 者 が 後 者 に 比 べて 低 くなる 傾 向 がある これも 事 故 時 に 葉 が 生 い 茂 っていなかったことにより 落 葉 樹 に 降 下 した 放 射 性 セシウ ムの 多 くが 地 表 面 に 沈 着 し その 後 当 年 落 葉 層 が 形 成 されたことによると 推 測 される イ) 除 染 方 法 と 結 果 常 緑 樹 林 では 下 草 刈 り と 当 年 落 葉 層 の 除 去 までを 実 施 すると 限 定 的 ながら 効 果 が 出 る 場 合 がある 落 葉 樹 林 では 下 草 刈 り と 当 年 落 葉 層 の 除 去 だけでは 表 面 汚 染 密 度 は 逆 に 増 大 した これは 事 故 時 放 射 性 セシウムが 付 着 した 地 表 面 の 部 分 が その 後 放 射 性 セシウムが 付 着 していない 新 たに 生 い 茂 った 草 や 葉 の 落 葉 に 覆 われたことにより 事 故 当 時 地 表 面 に 付 着 した 放 射 性 セシウムから 放 出 される 放 射 線 が 遮 へいされたことが 考 えられる 落 葉 樹 林 常 緑 樹 林 とも 下 草 刈 り と 当 年 落 葉 層 の 除 去 に 加 え リター 層 の 除 去 まで 実 施 すると 表 面 線 量 率 及 び 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 に 一 定 の 効 果 が 認 められた ただしリ ター 層 を 除 去 する 場 合 は 土 壌 の 栄 養 分 変 化 など 森 林 生 態 系 への 影 響 を 考 慮 する 必 要 があ る 樹 木 の 幹 に 対 しては 粗 皮 が 剥 がれても 生 育 に 悪 影 響 のない 範 囲 で 高 圧 水 洗 浄 を 行 うこと による 除 染 効 果 が 高 い (4) 除 染 附 帯 作 業 に 関 する 結 果 概 要 1) 洗 浄 水 の 処 理 各 地 点 の 洗 浄 水 ( 側 溝 等 へのたまり 水 を 含 む) 及 び 事 故 前 からのたまり 水 (プール 水 )の 汚 染 度 等 に 応 じて ろ 過 吸 着 凝 集 沈 殿 を 組 み 合 わせて 処 理 したところ すべての 処 40

48 理 方 法 で 排 水 基 準 を 満 足 する 結 果 が 得 られた 2) 枝 葉 等 の 除 去 物 減 容 化 方 法 破 砕 機 では 粉 塵 対 策 を 施 すことにより 周 囲 に 放 射 性 物 質 が 付 着 した 枝 葉 の 粉 塵 を 飛 散 させずに 枝 葉 の 減 容 化 を 両 立 することが 可 能 ただし 丸 太 については 破 砕 前 の 状 態 で も 嵩 張 らない 背 景 もあり 減 容 率 は 低 かった 高 温 焼 却 による 減 容 化 は 枝 葉 に 付 着 した 放 射 性 物 質 を 煙 とともに 外 部 へ 拡 散 させずに 極 めて 高 い 効 率 での 減 容 化 を 両 立 することが 可 能 であった さらに 排 煙 をバグフィルタ ーや HEPA フィルターを 用 いて 処 理 することで 排 気 中 のセシウム 濃 度 は 法 令 に 定 める 空 気 中 放 射 性 物 質 濃 度 未 満 を 十 分 達 成 することが 可 能 であることが 確 認 できた 低 温 焼 却 による 減 容 化 は 高 温 焼 却 や 破 砕 機 に 比 べると 減 容 化 率 が 低 い 3) 除 去 物 発 生 量 除 去 物 の 発 生 量 は 除 染 実 施 区 域 の 年 間 積 算 線 量 の 違 いよりも 除 染 手 法 の 違 いに 大 きく 依 存 する 表 土 剥 ぎ 取 りや 下 草 刈 り 落 葉 等 の 除 去 といった 除 染 手 法 の 選 択 により 除 去 物 が 多 く 発 生 する (3) 3)に 示 したように 反 転 耕 天 地 返 しは 表 土 剥 ぎと 同 等 の 線 量 低 減 効 果 があるが 除 去 土 壌 の 発 生 がない 年 間 積 算 線 量 及 び 土 地 利 用 区 分 に 関 わらず ほとんどの 地 点 で 最 大 約 5cm の 表 土 除 去 を 行 うことで 80% 以 上 の 放 射 性 物 質 を 除 去 することが 可 能 ただし 表 土 の 除 去 量 に 直 接 的 に 関 連 する 剥 ぎ 取 り 厚 さは 放 射 能 濃 度 の 深 さ 方 向 の 分 布 除 染 目 標 等 を 考 慮 して 設 定 す る 必 要 あり 地 中 方 向 の 放 射 性 物 質 濃 度 分 布 は 深 くなるにつれて 濃 度 減 少 率 (1cm 深 くなったと きの 濃 度 の 減 少 の 度 合 い)が 著 しく 低 くなる 傾 向 ( 指 数 関 数 的 減 少 傾 向 )がある 仮 に 表 面 から 5cm までの 層 に 80%の 放 射 性 物 質 が 表 面 から 8cm までの 層 に 90% の 放 射 性 物 質 が 含 まれていた 場 合 80%の 放 射 性 物 質 を 除 去 するために 表 層 5cm を 剥 ぎ 取 るケースに 比 べて さらに 3cm の 層 を 除 去 することによって 追 加 的 に 10% 程 度 の 除 染 効 果 が 向 上 する 可 能 性 もあるが 除 去 物 発 生 量 はさらに 6 割 増 加 することにな る 年 間 積 算 線 量 の 高 い 地 域 で 表 土 の 放 射 性 物 質 濃 度 を 一 定 の 絶 対 値 以 下 に 下 げるため には より 深 く 表 土 剥 ぎ 取 りを 実 施 することが 必 要 となる 場 合 がある ただし 土 表 面 の 凹 凸 状 態 等 により 今 回 の 除 染 モデル 実 証 事 業 と 同 様 の 地 中 深 さ 方 向 の 放 射 性 物 質 濃 度 分 布 をしていない 場 合 もあるので 除 染 前 に 地 中 深 さ 方 向 の 放 射 性 物 質 濃 度 分 布 を 調 べてから 除 染 目 標 にあわせて 剥 ぎ 取 り 厚 さを 決 める 必 要 があ る 4) 仮 置 場 / 現 場 保 管 場 仮 置 場 等 の 設 置 に 当 たっては 必 ず 設 置 予 定 地 の 除 染 を 行 うとともに 除 去 物 の 搬 入 定 41

49 置 後 に 適 切 な 遮 へい 措 置 を 講 じる したがって 設 置 前 の 空 間 線 量 率 の 高 低 に 関 わらず 除 去 物 の 搬 入 定 置 後 に 仮 置 場 等 の 空 間 線 量 率 が 上 昇 することはなく 設 置 前 と 比 べてむ しろ 低 減 する また 汚 染 されていない 土 壌 を 詰 めた 土 嚢 で 除 去 物 の 周 囲 を 覆 うことでも 遮 へい 効 果 が 得 られる 除 去 物 の 搬 入 定 置 に 当 たっては 表 面 線 量 率 の 高 い 除 去 物 を 中 心 に 定 置 し その 周 囲 に より 表 面 線 量 率 の 低 い 除 去 物 を 定 置 することによって 除 去 物 そのものの 遮 へ い 効 果 により 表 面 線 量 率 の 高 い 除 去 物 からの 放 射 線 の 影 響 を 軽 減 することが 可 能 自 治 体 等 の 要 望 を 踏 まえて 地 形 や 土 地 利 用 状 況 利 用 可 能 面 積 等 を 考 慮 した 上 で 形 式 を 選 択 することが 必 要 地 上 保 管 型 は 中 間 貯 蔵 施 設 等 への 搬 出 作 業 が 最 も 容 易 な 形 式 である 他 方 で 地 盤 が 軟 弱 な 場 所 に 設 置 する 場 合 地 盤 改 良 を 実 施 する 必 要 あり 地 下 保 管 型 は 遮 へい 用 の 土 を 現 場 で 確 保 できる 等 のメリットがある 反 面 地 下 部 分 の 切 削 に 時 間 を 要 する また 地 下 水 止 水 等 の 対 策 を 考 慮 する 必 要 がある 半 地 下 保 管 型 は 小 さい 面 積 の 場 所 でも 定 置 量 を 増 やすことが 可 能 であるが 地 下 部 分 の 切 削 に 時 間 を 要 する また 地 上 部 分 と 地 下 部 分 の 境 に 雨 水 浸 入 策 を 施 す 必 要 が ある 5) 除 染 作 業 員 の 放 射 線 被 ばく 管 理 除 染 対 象 区 域 毎 に 除 染 作 業 員 の 被 ばく 線 量 を 比 較 すると 除 染 前 の 作 業 場 所 の 空 間 線 量 率 の 高 いところで 除 染 する 作 業 員 は 被 ばく 線 量 が 高 くなる 傾 向 がみられた しかしながら 今 回 の 集 計 結 果 をみると 年 間 積 算 線 量 50mSv を 下 回 る 地 域 での 作 業 においては 適 切 な 被 ばく 線 量 管 理 を 行 うことにより 法 令 で 定 められる 被 ばく 線 量 限 度 の 目 安 を 十 分 下 回 る 結 果 であった 一 方 で 年 間 積 算 線 量 50mSv を 超 える 地 域 での 作 業 においては ここで 5 年 間 継 続 して 作 業 をしたと 仮 定 した 場 合 法 令 に 定 める 放 射 線 被 ばく 線 量 限 度 を 超 える 可 能 性 もある し たがって このような 高 線 量 の 地 域 で 除 染 を 行 う 場 合 には 被 ばく 低 減 に 有 効 な 除 染 手 法 と 作 業 手 順 の 組 合 せの 最 適 化 機 械 利 用 による 作 業 の 効 率 化 を 進 める 等 より 厳 格 な 放 射 線 管 理 が 必 要 となる 6) 除 染 方 法 ごとのコスト 線 量 低 減 効 果 が 大 きい 除 染 手 法 の 方 が 作 業 に 要 するコストが 高 い 傾 向 がある 一 方 以 下 のようなケースがあり 除 染 方 法 の 選 択 に 当 たっては 線 量 低 減 効 果 に 加 え コスト 除 去 物 発 生 量 作 業 性 などを 総 合 的 に 勘 案 する 必 要 がある 同 程 度 の 線 量 低 減 効 果 が 得 られる 除 染 手 法 であっても コストや 除 去 物 発 生 量 作 業 性 に 違 いがあるケース 同 程 度 の 線 量 低 減 効 果 コストであっても 作 業 性 が 異 なるケース 42

50 (5) 除 染 モデル 実 証 事 業 における 面 的 除 染 の 効 果 除 染 前 の 空 間 線 量 率 が 年 間 積 算 線 量 で 20mSv 程 度 以 上 30mSv 程 度 未 満 の 区 域 内 で 実 施 し たケースでは 年 間 積 算 線 量 20mSv を 下 回 る 水 準 まで 空 間 線 量 率 を 下 げることができた 他 方 除 染 前 の 空 間 線 量 率 が 年 間 積 算 線 量 で 40mSv 超 の 区 域 内 で 実 施 したケースでは 40 ~60% 程 度 の 空 間 線 量 率 を 低 減 することができたが 年 間 積 算 線 量 20mSv を 下 回 る 水 準 ま で 空 間 線 量 率 を 下 げることはできなかった 大 熊 町 夫 沢 地 区 ( 除 染 前 の 年 間 積 算 線 量 が 300mSv 以 上 )において 実 施 したケースでは 農 地 宅 地 において 70% 以 上 の 空 間 線 量 率 を 低 減 することができたが 全 体 として 年 間 50mSv を 下 回 る 水 準 まで 空 間 線 量 率 を 下 げることはできなかった 除 染 前 の 空 間 線 量 率 が 低 いところでは 一 部 可 能 な 限 り 除 去 物 量 が 発 生 しない 除 染 方 法 を 試 行 し 除 去 物 量 は 比 較 的 抑 制 できたが 空 間 線 量 率 の 低 減 率 は 高 い 空 間 線 量 率 の 場 所 に 比 べると 低 くなった (6) 除 染 事 業 を 進 める 際 の 手 引 き 除 染 モデル 実 証 事 業 で 得 られた 知 見 は 下 記 8 項 目 について 手 引 きとしてまとめられ 公 開 さ れている 62 除 染 実 施 地 域 仮 置 場 の 選 定 関 係 人 の 同 意 取 得 に 関 する 手 引 き モニタリングに 関 する 手 引 き 除 染 作 業 に 関 する 手 引 き 仮 置 場 / 現 場 保 管 場 の 整 備 と 維 持 管 理 に 関 する 手 引 き スクリーニング( 汚 染 検 査 )に 関 する 手 引 き 作 業 に 伴 い 発 生 した 廃 棄 物 の 処 理 に 関 する 手 引 き 作 業 員 の 労 働 安 全 管 理 に 関 する 手 引 き 委 託 業 者 監 理 に 関 する 手 引 き (7) 除 染 モデル 実 証 事 業 により 得 られた 重 要 な 知 見 1) 作 業 環 境 の 確 立 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 警 戒 区 域 内 では 除 染 作 業 における 基 盤 となる 現 場 事 務 所 や 休 憩 所 の 確 保 除 染 に 使 用 す る 水 の 現 地 での 確 保 が 重 要 である 休 憩 所 の 確 保 が 間 に 合 わない 場 合 作 業 員 が 連 続 作 業 できる 範 囲 の 作 業 時 間 に 制 約 が 生 じるほか 水 が 現 地 で 確 保 できない 場 合 は 警 戒 区 域 の 外 から 持 ち 込 まなければならなくなる なお 休 憩 所 等 の 施 設 としては 短 い 期 間 で 関 係 者 との 調 整 が 可 能 な 公 用 地 や 公 共 施 設 を 活 用 することが 有 効 であった 除 染 作 業 に 使 用 する 機 材 についてリースによる 調 達 も 考 えられるが 警 戒 区 域 等 への 持 ち 込 みを 断 られる 事 例 があった リースによる 調 達 を 行 う 場 合 は 機 材 の 適 切 な 汚 染 検 査 必 要 に 応 じ 実 施 する 除 染 方 法 等 をリース 会 社 に 広 く 情 報 提 供 し 不 安 を 払 しょくする 必 要 がある 家 屋 の 破 損 状 況 の 調 査 については 専 門 業 者 に 依 頼 して 実 施 したが 実 施 した 調 査 は 除 染 62 JAEA の HP( 公 開 されている 43

51 作 業 による 破 損 の 可 能 性 を 調 査 するという 工 事 損 害 調 査 に 準 拠 したものであり 屋 根 に 足 場 を 組 むことができるかどうかの 判 断 をするような 除 染 作 業 を 実 施 するための 適 用 環 境 条 件 や 施 工 制 約 条 件 の 調 査 までは 実 施 していなかった そのため 家 屋 の 破 損 調 査 において は 家 屋 の 破 損 状 況 だけではなく 当 該 家 屋 に 適 した 除 染 技 術 を 技 術 的 に 適 用 できる 環 境 条 件 にあるのか 施 工 制 約 条 件 にひっかかるところはないかの 確 認 のための 調 査 もあわせ て 行 うことが 後 の 除 染 作 業 まで 含 めた 効 率 的 な 方 法 と 考 えられる 大 規 模 な 除 染 では 洗 浄 水 等 の 発 生 場 所 が 多 数 になり 処 理 設 備 を 長 期 間 設 置 しておくこと が 困 難 になることが 予 想 された そのため 処 理 設 備 を 車 載 型 とし 洗 浄 水 等 の 発 生 場 所 に 移 動 できるような 設 備 も 検 討 すべきである 2)モニタリングに 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 ホットスポット 探 索 のモニタリングについては 事 前 モニタリングで 十 分 に 探 索 しきれず 除 染 後 にホットスポットが 残 され 住 民 独 自 の 測 定 により 新 たにホットスポットが 発 見 さ れた 場 合 クレームの 原 因 となるケースがあった モニタリング 箇 所 を 1 軒 に 何 点 と 定 めるのではなく 柔 軟 に 測 定 点 数 を 変 更 すること が 除 染 のやり 残 し 防 止 のために 必 要 である メッシュ 測 定 においては 測 定 間 隔 が 狭 いほど 精 度 が 高 いが 一 方 で 作 業 量 が 多 い 最 適 化 を 図 る 上 では 測 定 間 隔 を 広 げるよりも バックパック 型 やバギータイプ 型 の 測 定 器 などの 併 用 がホットスポットの 見 落 としが 少 なく 効 果 的 であった ホットスポットの 探 索 では 測 定 器 の 時 定 数 を 下 げ 感 度 を 高 めて 相 対 的 に 周 囲 より も 線 量 の 高 い 所 を 探 索 するという 測 定 方 法 が 有 効 であった また GPS と 線 量 率 計 を 組 み 合 わせた 2 次 元 線 量 率 分 布 評 価 システムが 空 間 分 解 能 が 高 いこと 測 定 に 技 量 を 必 要 とせず 測 定 値 のばらつきやホットスポットの 見 落 としが 少 ないことから ホッ トスポット 探 索 に 有 効 であった 除 染 作 業 の 成 果 管 理 として 監 督 員 が 除 染 作 業 後 に 線 量 率 や 表 面 密 度 が 高 い 場 所 を 探 索 す るモニタリングを 実 施 しており ホットスポットの 見 落 としや 土 壌 などの 取 り 残 しを 極 力 減 らすことができた 3) 冬 期 の 影 響 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 一 般 に 積 雪 時 には 積 雪 による 遮 へい 効 果 により 放 射 線 量 の 計 測 値 が 小 さくなるが 除 染 モデル 実 証 事 業 において 積 雪 による 線 量 率 の 低 減 効 果 を 定 量 的 に 評 価 し 積 雪 時 でも 概 略 的 な 線 量 率 の 評 価 ができるようになった 厳 冬 期 では 設 備 が 凍 結 し 作 業 効 率 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 がある 建 屋 内 に 設 備 を 収 納 するなどの 凍 結 防 止 対 策 を 検 討 する 必 要 があることが 分 かった 冬 期 間 の 表 土 剥 ぎ 取 りでは 気 温 が 低 く 固 化 剤 が 固 まらず 機 能 しないケースがあった また 凍 土 化 した 表 土 は 凍 結 深 度 までの 土 壌 が 一 度 に 剥 ぎ 取 られてしまい 設 定 厚 よりも 厚 く 剥 いでしまう 事 で 除 去 物 の 量 が 増 える 場 合 があった 一 方 路 面 切 削 機 を 使 って 効 果 的 に 表 土 を 剥 ぐことが 可 能 となることも 分 かった 剥 ぎ 取 り 表 土 や 遮 蔽 用 土 壌 の 凍 結 が 原 因 で 後 の 仮 置 場 での 浸 出 水 量 の 増 加 や 遮 蔽 用 フ レキシブルコンテナバック( 以 下 フレコン という )の 変 形 沈 下 遮 水 シートの 溶 44

52 着 部 の 不 具 合 等 が 生 じる 可 能 性 があることが 分 かった さらに 集 水 桝 が 変 形 する 可 能 性 が あることも 分 かった 4) 除 染 作 業 の 品 質 維 持 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 除 染 作 業 については 作 業 員 の 作 業 方 法 により 除 染 効 果 がバラつく 傾 向 があった 特 に 表 土 剥 ぎ 取 りにおいては 人 力 作 業 重 機 作 業 にかかわらず 土 をすき 取 るときに 土 をこ ぼしているケースが 認 められ これが 除 染 効 果 に 変 動 が 生 じる 原 因 の 1 つと 考 えられるこ とが 分 かった 表 土 剥 ぎ 取 りで 厚 さを 管 理 して 除 染 する 場 合 において 実 際 の 土 面 では 草 の 根 があって 予 定 剥 ぎ 取 り 厚 さの 表 土 が 剥 ぎ 取 れず 草 の 根 を 抜 いて 予 定 厚 さ 以 上 の 表 土 を 剥 ぎ 取 らなけ ればならないケースがあった また 凹 凸 のある 土 地 では 予 定 より 厚 めに 剥 ぎ 取 る 必 要 があったが 予 定 された 剥 ぎ 取 り 厚 さからのズレを 低 減 するには 事 前 の 転 圧 が 有 効 であっ た 回 収 した 洗 浄 水 に 対 し 凝 集 沈 殿 法 とろ 過 法 では それぞれメリットとデメリットがある ことが 分 かった 例 えば 凝 集 沈 殿 法 は 装 置 手 法 等 は 容 易 であるが 沈 殿 物 の 水 分 除 去 固 形 化 等 が 必 要 になる 一 方 ろ 過 法 では 除 去 物 は 固 体 であり 取 り 扱 いが 容 易 であるが ろ 過 に 時 間 がかかることやフィルターの 目 詰 まり 洗 浄 等 の 対 応 が 必 要 となる また 凝 集 沈 殿 法 はバッチ 処 理 であるのに 対 し ろ 過 法 は 連 続 処 理 ができるといった 特 徴 がある どちらの 手 法 を 採 用 するかについては 処 理 水 の 性 状 必 要 な 処 理 量 等 により 異 なり 一 概 にどちらかの 手 法 を 推 奨 することは 困 難 であり 状 況 に 応 じた 使 用 あるいは 組 み 合 わせ が 有 効 であることが 分 かった 5) 再 汚 染 の 防 止 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 除 染 済 みの 場 所 をカラーコーン 等 で 識 別 し 除 染 作 業 時 の 立 入 禁 止 措 置 を 講 じたが 再 汚 染 防 止 に 有 効 であった なお 除 染 モデル 実 証 事 業 においては 個 々の 除 染 作 業 の 完 了 した 箇 所 を 含 めて 毎 日 の 定 点 モニタリングを 継 続 的 に 実 施 しており 除 染 作 業 終 了 から 事 業 終 了 までの1か 月 程 度 であるが 除 染 終 了 後 に 線 量 率 が 上 昇 するようなことほとんど 見 られず 顕 著 な 二 次 汚 染 の 影 響 は 見 られていなかった 6) 廃 棄 物 の 減 容 化 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 可 燃 性 除 去 物 のうち 森 林 から 発 生 する 枝 葉 笹 等 の 下 草 はフレキシブルコンテナ 収 納 時 に 嵩 張 り 充 填 効 率 が 上 げられない そのため 焼 却 処 理 は 減 容 率 が 高 く 排 気 へのセシウム 移 行 も 低 く 抑 えられるため 非 常 に 有 効 な 処 理 方 法 であった ただし 設 備 が 比 較 的 大 規 模 となること 及 び 焼 却 灰 の 取 り 扱 いに 注 意 を 払 う 必 要 がある 木 材 破 砕 機 チッパーによる 減 容 化 処 理 については 処 理 対 象 物 にもよるが 比 較 的 減 容 率 が 高 く 設 備 も 小 規 模 ですむため 有 効 な 手 法 となる ただし 実 施 する 際 は 木 屑 等 の 粉 塵 の 飛 散 が 予 想 されるため 防 塵 シートを 周 囲 に 敷 設 する 等 の 処 置 を 考 慮 することが 望 ま しい 45

53 広 大 な 草 地 から 発 生 する 下 草 等 の 減 容 化 については トラクター 装 着 の 下 草 集 積 機 (ロー ルベーラ)による 圧 縮 が 下 草 を 集 積 する 人 力 は 必 要 となるが 減 容 率 作 業 効 率 の 観 点 から 効 率 の 良 い 手 法 と 考 えられた 重 量 物 積 載 による 落 葉 等 の 減 容 化 及 び 密 閉 型 全 身 化 学 防 護 服 の 吸 引 による 減 容 化 について は 減 容 効 果 も 比 較 的 高 く 現 場 で 手 軽 に 実 施 することができる 農 地 ( 特 に 牧 草 地 ) 園 庭 校 庭 公 園 ( 特 に 芝 生 )から 発 生 する 大 量 の 植 物 根 を 含 んだ 土 砂 を 土 砂 と 可 燃 物 に 分 けて 管 理 することは 廃 棄 物 管 理 上 非 常 に 有 効 な 手 段 である ツイ スター63 と 振 動 フルイ 機 を 用 いた 植 物 根 と 土 との 分 別 については 土 石 等 の 不 燃 物 と 植 物 根 等 の 含 有 率 が 様 々であるため 除 去 率 という 基 準 では 評 価 できないが 目 視 で 確 認 した 結 果 試 験 条 件 が 良 いものについては 土 側 には 根 等 の 可 燃 物 はほとんど 混 入 せず 不 燃 物 としての 管 理 が 可 能 であり 廃 棄 物 管 理 上 は 有 効 な 手 法 と 考 えられた なお 粘 性 の 高 い 土 を 処 理 した 場 合 はツイスターで 土 が 砕 けず 根 側 に 土 が 大 量 に 排 出 されるため 土 の 性 状 には 注 意 する 必 要 があることも 分 かった 分 別 した 草 根 等 ( 石 土 塊 混 じり)については ロータリードライア 64 を 用 いた 低 温 焼 却 を 組 み 合 わせることで 除 去 物 を 全 て 不 燃 物 として 扱 うという 手 法 も 考 えられる 7) 住 民 の 不 安 に 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 地 権 者 をはじめとする 地 域 の 住 民 や 自 治 体 から 作 業 の 進 捗 状 況 や 除 染 の 効 果 などの 情 報 提 供 の 要 請 が 多 数 寄 せられ これらに 丁 寧 に 対 応 していくことが 重 要 であることが 分 かっ た 地 元 の 自 治 体 や 地 域 住 民 との 間 に 信 頼 関 係 を 築 きながら 進 めていくためには 個 人 の プライバシーに 関 する 情 報 流 出 を 防 止 するための 情 報 管 理 を 徹 底 しつつ 可 能 な 限 り 作 業 内 容 及 び 結 果 について 定 期 的 に 情 報 提 供 を 行 っていくことが 重 要 である 洗 浄 水 による 下 流 の 汚 染 については 住 民 から 多 くの 不 安 の 声 があり 大 きな 不 安 の 1 つ であることが 分 かった そのため 水 を 利 用 した 除 染 を 行 う 際 には 周 辺 を 養 生 するとと もに 側 溝 に 堰 を 設 けるなどの 流 出 防 止 策 を 講 ずることが 重 要 である なお 家 屋 や 植 栽 に 対 する 高 圧 水 洗 浄 の 場 合 高 圧 水 洗 浄 の 後 に 下 のたたきや 表 土 の 除 去 を 行 うことで 二 次 汚 染 を 防 止 することができた 8) 除 染 作 業 員 へのケアに 関 して 得 られた 重 要 な 知 見 当 初 は 特 に 汚 染 の 程 度 が 低 いと 考 えられている 箇 所 では 事 後 サーベイを 徹 底 すれば 必 ずしも 密 閉 型 全 身 化 学 防 護 服 や 全 面 マスクの 装 備 は 必 要 ないと 考 えられていた しかし 実 際 の 作 業 の 際 にはそれでは 作 業 員 は 安 心 できず 密 閉 型 全 身 化 学 防 護 服 に 全 面 マスクと いう 重 装 備 が 散 見 され 科 学 的 な 安 全 だけではなく 作 業 員 の 不 安 を 取 り 除 くことも 重 要 であることが 分 かった 作 業 員 に 対 しては 放 射 線 防 護 だけでなく 害 虫 類 ( 特 に ハチやマムシ)から 守 る 対 策 も 必 要 であった また 放 れ 家 畜 ペットによる 危 険 から 作 業 員 を 守 る 対 策 等 が 必 要 であ ることも 分 かった 回 転 式 破 砕 混 合 機 ( 高 速 回 転 するチェーンの 打 撃 力 で 土 壌 を 破 砕 混 合 する 機 械 ) 回 転 式 乾 燥 機 ( 水 分 を 含 んだ 土 壌 を 回 転 式 の 管 内 で 加 熱 し 乾 燥 する 機 械 ) 46

54 除 染 が 適 切 に 行 われているのかを 不 安 に 思 っているのは 住 民 だけでなく 除 染 作 業 員 自 ら も 不 安 に 思 いながら 作 業 しているケースがあることが 分 かった 特 に 人 力 による 表 土 剥 ぎ 取 りにおいては 剥 ぎ 残 しや 取 りこぼしの 有 無 の 判 断 が 目 視 だけでは 困 難 であったため 除 染 作 業 中 に 測 定 要 員 を 現 場 に 配 置 し 適 時 除 染 効 果 を 確 認 することが 除 染 作 業 のやり 直 しや 過 剰 除 染 防 止 に 有 効 であった 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 概 要 (1) 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 環 境 大 臣 は その 地 域 内 の 事 故 由 来 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 の 状 況 について 重 点 的 に 調 査 測 定 をすることが 必 要 な 地 域 を 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 として 指 定 するものとされている で 記 載 したように 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 では 除 染 特 別 地 域 と 異 なり 市 町 村 長 等 が 除 染 実 施 計 画 を 策 定 し 市 町 村 が 主 となり 除 染 を 進 めることとなっている (2) 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 は 指 定 後 の 解 除 65 もあるため 一 定 ではないが 平 成 27 年 2 月 1 日 時 点 では 表 1-7 に 示 す 市 町 村 が 指 定 されている 図 1-22~ 図 1-29 は 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 と 除 染 特 別 地 域 の 指 定 市 町 村 とその 進 捗 状 況 を 示 したものである 表 1-7 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 ( 平 成 27 年 2 月 1 日 時 点 ) 66 都 道 府 県 福 島 県 市 町 村 福 島 市 郡 山 市 いわき 市 白 河 市 須 賀 川 市 相 馬 市 二 本 松 市 伊 達 市 本 宮 市 桑 折 町 国 見 町 大 玉 村 鏡 石 町 天 栄 村 会 津 坂 下 町 湯 川 村 柳 津 町 会 津 美 里 町 西 郷 村 泉 崎 村 中 島 村 矢 吹 町 棚 倉 町 矢 祭 町 塙 町 鮫 川 村 石 川 町 玉 川 村 平 田 村 浅 川 町 古 殿 町 三 春 町 小 野 町 広 野 町 新 地 町 田 村 市 南 相 馬 市 川 俣 町 川 内 村 岩 手 県 宮 城 県 一 関 市 奥 州 市 平 泉 町 白 石 市 角 田 市 栗 原 市 七 ケ 宿 町 大 河 原 町 丸 森 町 亘 理 町 山 元 町 茨 城 県 日 立 市 土 浦 市 龍 ケ 崎 市 常 総 市 常 陸 太 田 市 高 萩 市 北 茨 城 市 取 手 市 牛 久 市 つくば 市 ひたちなか 市 鹿 嶋 市 守 谷 市 稲 敷 市 鉾 田 市 つくばみらい 市 東 海 村 美 浦 村 阿 見 町 利 根 町 栃 木 県 群 馬 県 埼 玉 県 千 葉 県 佐 野 市 鹿 沼 市 日 光 市 大 田 原 市 矢 板 市 那 須 塩 原 市 塩 谷 町 那 須 町 桐 生 市 沼 田 市 渋 川 市 安 中 市 みどり 市 下 仁 田 町 中 之 条 町 高 山 村 東 吾 妻 町 川 場 村 三 郷 市 吉 川 市 松 戸 市 野 田 市 佐 倉 市 柏 市 流 山 市 我 孫 子 市 鎌 ケ 谷 市 印 西 市 白 井 市 65 空 間 線 量 の 測 定 の 結 果 空 間 線 量 率 が 減 少 し 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 の 要 件 となった 事 実 の 変 更 があった ことから その 指 定 が 解 除 となった 市 町 村 がある 66 出 典 ) 環 境 省 除 染 情 報 サイト ( 平 成 27 年 2 月 19 日 掲 載 時 点 )( 図 1-22 ~ 図 1-29 も 同 出 典 ) 47

55 図 1-22 福 島 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 除 染 特 別 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 図 1-23 岩 手 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 48

56 図 1-24 宮 城 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 図 1-25 茨 城 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 49

57 図 1-26 栃 木 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 図 1-27 群 馬 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 50

58 図 1-28 埼 玉 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 図 1-29 千 葉 県 における 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 指 定 状 況 と 進 捗 状 況 51

59 3 汚染状況重点調査地域での除染の仕組み 汚染状況重点調査地域では まず市町村長等による調査の実施から始まる なお この調査に ついては国の補助金が執行される 調査結果に基づき 市町村長等は除染実施計画を策定することとなる 策定に当たってはあら かじめ環境大臣との協議が行われる この協議を通じ 計画内容の適切性の判断や助言 予算補 助対象の行為に該当するか否かの確認が行われる 確認が済んだ後 市町村等は当該計画に沿って 仮置場の確保 除染作業に関する関係人の同 意の取得 除染事業の発注 事業の実施 事後調査 検証を順次行うこととなるが 市町村等に よるこの一連の作業については 国の補助金で賄われる また 市町村の計画対象内において 国が管理する土地は国が除染実施主体となり 都道府県 が管理する土地は当該都道府県が 除染実施主体となることが特措法で規定されている 4 汚染状況重点調査地域の進捗状況 以下に汚染状況重点調査地域の除染等措置の進捗状況を福島県と福島県外に分けて記載する 1 福島県内 福島県内における除染等の発注状況 計画の策定状況は図 1-30 のとおりである 発注は大部分 が済んでいるものの 道路や森林 生活圏 は進捗が遅れている 計画数は平成 26 年度末までの計画数 図 1-30 福島県内の汚染状況重点調査地域における除染の進捗状況 平成 27 年 1 月末時点 福島県 市町村除染地域 汚染状況重点調査地域 における除染実施状況 平成 27 年 2 月 27 日更新 52

60 2) 福 島 県 外 岩 手 県 宮 城 県 茨 城 県 栃 木 県 群 馬 県 埼 玉 県 千 葉 県 の 除 染 等 措 置 の 状 況 について 表 1-8~ 表 1-15 に 示 す 既 に 7 割 以 上 の 市 町 村 において 完 了 もしくは 概 ね 完 了 していることが 分 かる 68 表 1-8 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 措 置 の 完 了 状 況 ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) 1 完 了 2 概 ね 完 了 3 継 続 4 合 計 岩 手 県 宮 城 県 茨 城 県 栃 木 県 群 馬 県 埼 玉 県 千 葉 県 合 計 ( 市 町 村 数 ) 表 1-9 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 学 校 保 育 園 等 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 )( 施 設 数 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 (54) 宮 城 県 (10) 茨 城 県 (42) 栃 木 県 (5) 群 馬 県 (7) 埼 玉 県 千 葉 県 (99) 合 計 1,563 1,563 1,562 (217) 68 出 典 ) 環 境 省 進 捗 状 況 調 査 結 果 ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) 取 りまとめ ( 平 成 27 年 2 月 13 日 )より 作 成 ( 表 1-9~ 表 1-15 も 同 出 典 ) 53

61 表 1-10 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 公 園 スポーツ 施 設 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) ( 施 設 数 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 (268) 宮 城 県 (56) 茨 城 県 (335) 栃 木 県 (241) 群 馬 県 (18) 埼 玉 県 千 葉 県 1,672 1,672 1,672 (143) 合 計 3,924 3,915 3,614 (1,061) 表 1-11 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 住 宅 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) ( 戸 数 棟 数 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 18,621 15,321 15,321 (15,207) 宮 城 県 10,228 8,503 7,350 (2,972) 茨 城 県 47,276 47,276 47,266 (45,143) 栃 木 県 38,054 37,718 34,065 (13,712) 群 馬 県 6,192 6,192 6,165 (4,760) 埼 玉 県 千 葉 県 19,159 19,159 19,159 (10,919) 合 計 139, , ,326 (92,713) 54

62 表 1-12 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 (その 他 の 施 設 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) ( 施 設 数 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 3,098 2,577 2,577 (2,445) 宮 城 県 (180) 茨 城 県 (543) 栃 木 県 (136) 群 馬 県 (86) 埼 玉 県 千 葉 県 (130) 合 計 4,840 4,270 4,124 (3,520) 表 1-13 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 道 路 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) (m) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 2,151,600 2,140,600 2,140,600 (2,140,400) 宮 城 県 332,409 73,232 73,232 (32,726) 茨 城 県 1,164,205 1,120,705 1,120,705 (1,117,240) 栃 木 県 81,402 81,402 81,402 (76,875) 群 馬 県 203, , ,378 (201,502) 埼 玉 県 3,409 3,409 3,409 0 千 葉 県 232, , ,874 (137,388) 合 計 4,169,277 3,855,600 3,855,600 (3,706,131) 55

63 表 1-14 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 農 地 牧 草 地 ) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) (m 2 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 宮 城 県 557, , ,000 0 茨 城 県 栃 木 県 12,278,300 12,278,300 12,142,000 (3,755,900) 群 馬 県 1,043,597 1,043,597 1,043,597 (951,708) 埼 玉 県 千 葉 県 合 計 13,878,997 13,878,897 13,402,597 (4,707,608) 表 1-15 福 島 県 外 の 除 染 実 施 計 画 に 基 づく 除 染 等 の 進 捗 状 況 ( 森 林 ( 生 活 圏 近 隣 )) ( 平 成 26 年 12 月 末 時 点 ) (m 2 ) 1 予 定 数 2 発 注 数 3 実 績 数 123のうち 除 染 不 要 ( 事 前 の モニタリング 結 果 により 除 染 作 業 が 必 要 ないと 判 断 されたもの) 岩 手 県 宮 城 県 2,000,000 2,000,000 1,029,709 (185,355) 茨 城 県 7,186 7,186 7,186 0 栃 木 県 831, , ,760 0 群 馬 県 60,155 54,555 53,755 (38,563) 埼 玉 県 千 葉 県 合 計 2,899,101 2,893,501 1,922,410 (223,918) 56

64 1.2. 汚 染 の 特 徴 放 射 性 物 質 の 拡 散 状 況 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 原 子 炉 から 放 射 性 物 質 が 放 出 され その 総 放 出 量 については 平 成 23 年 3 月 11 日 から 4 月 5 日 まででヨウ 素 131 について 約 Bq セシウム 137 について 約 Bq( 環 境 モニタリング 等 のデータと 大 気 拡 散 係 数 からの 推 計 値 )と 推 計 されており 69 大 量 の 放 射 性 物 質 が 大 気 中 に 拡 散 された に 述 べたように 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 では 避 難 した 地 域 だけではなく 避 難 区 域 に 設 定 された 地 域 外 にまで 広 く 放 射 性 物 質 が 拡 散 していることが 各 種 モニタリングの 結 果 確 認 され た 参 考 として 平 成 23 年 10 月 22 日 ~11 月 5 日 に 文 部 科 学 省 が 航 空 機 を 用 いて 実 施 したモニタ リングの 結 果 を 図 1-31 に 示 す 図 1-13 に 示 した 避 難 指 示 区 域 の 図 と 見 比 べるとわかるが 生 活 者 のいない 避 難 指 示 区 域 のみな らず 生 活 者 のいる 地 域 においても 汚 染 が 確 認 され 線 量 低 減 活 動 が 必 要 となった また 放 射 性 物 質 は 時 間 と 共 に 降 雨 の 影 響 などで 移 動 すること 構 造 物 の 形 状 材 質 などによ り 留 まりやすさが 異 なることなどから 事 故 直 後 からの 時 間 経 過 とともに 線 量 がまだら 状 態 に なり 一 部 には 局 所 的 に 線 量 の 高 いホットスポットと 呼 ばれるような 場 所 も 生 じた( 参 照 : 図 1-33) 汚 染 状 態 が 一 様 でなかったことが 身 近 にホットスポットがあるのではないかという 住 民 の 不 安 に 影 響 を 与 えたため また 汚 染 状 態 に 応 じて 地 域 や 建 物 ごとに 除 染 方 法 を 選 択 したことが 地 域 建 物 間 の 除 染 に 対 する 公 平 感 にも 影 響 を 与 えたため 丁 寧 な 説 明 や 適 切 な 対 応 が 求 められた 69 出 典 )JAEA 福 島 第 1 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 うヨウ 素 131 I と 137 Cs の 大 気 放 出 量 に 関 する 試 算 ( 平 成 23 年 5 月 12 日 ) 57

65 図 1-31 文 部 科 学 省 による 第 4 次 航 空 機 モニタリング( 平 成 23 年 10 月 ~11 月 )の 結 果 ( 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 から 80km 圏 内 の 地 表 面 から 1m 高 さの 空 間 線 量 率 ) 出 典 ) 文 部 科 学 省 文 部 科 学 省 による 第 4 次 航 空 機 モニタリングの 測 定 結 果 について ( 平 成 23 年 12 月 16 日 ) ( 図 1-32 も 同 出 典 ) 58

66 図 1-32 文 部 科 学 省 による 第 4 次 航 空 機 モニタリング( 平 成 23 年 10 月 ~11 月 )の 結 果 ( 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 から 80km 圏 内 の 地 表 面 へのセシウム の 沈 着 量 の 合 計 ) 59

67 図 1-33 ガンマカメラ画像による汚染状況の観測 主たる核種 放出された放射性物質はセシウムやヨウ素のほか キセノン 133 やテルル 132 ストロンチウ ムやプルトニウムなどが含まれていた ストロンチウムやプルトニウムについては 文部科学省が平成 23 年 6 月 6 日 6 月 14 日及び 6 月 27 日 7 月 8 日にモニタリングを行った結果 図 1-34 に示すように東京電力福島第一原子力 発電所から北西方向 45km 圏内でプルトニウム が検出されているが その量は 一カ所 事故前に観測されたプルトニウムの最大値の 1.4 倍 を除き 事故前の過去 11 年間に全 国で観測された大気圏核実験によるプルトニウムの沈着量の範囲内であった また ストロンチ ウム についても 図 1-35 に示すように東京電力福島第一原子力発電所から北西方向に比 較的高い沈着量が確認されたものの 発電所から距離が離れるにつれて 減少する傾向が示され た これらの測定結果を基に 土壌に沈着したそれぞれの放射性核種毎に 50 年間の積算実効線量 を計算したところ 放射性セシウム以外の核種については 大量に放出された放射性セシウムに 71 出典 除染に関する有識者との意見交換会. 国と 4 市におけるこれまでの知見から今後を考える ファクト ブック 平成 26 年 6 月 20 日版 60

68 よる 被 ばく 影 響 に 比 べて 非 常 に 小 さいことが 確 認 されている 72 さらに 半 減 期 がヨウ 素 131 は 約 8 日 キセノン 133 は 約 5 日 テルル 132 は 約 3 日 と 短 いこ とから 初 期 以 降 の 被 ばく 影 響 は 少 なく 従 って 現 在 人 の 被 ばくを 考 える 上 で 重 要 な 核 種 はセ シウム 134( 半 減 期 約 2.1 年 )とセシウム 137( 半 減 期 約 30.2 年 )の 2 つとなっている 図 1-34 プルトニウム の 測 定 結 果 について 文 部 科 学 省 による プルトニウム ストロンチウムの 核 種 分 析 の 結 果 について によれば 以 下 のとおり プルトニウム 及 びストロンチウム 89 及 び 90 の 沈 着 量 の 最 高 値 が 検 出 された 各 箇 所 における 50 年 間 積 算 実 効 線 量 は プルトニウム 238 が 0.027mSv プルトニウム が 0.12mSv ストロンチウム 89 が 0.61μSv( mSv) ストロンチウム 90 が 0.12mSv 一 方 セシウム の 沈 着 量 の 最 高 値 が 検 出 された 各 箇 所 における 50 年 間 積 算 実 効 線 量 は セシウム 134 が 71mSv セシウム 137 が 2.0Sv(2,000mSv) なお この 計 算 結 果 は 除 染 による 効 果 は 含 まず 50 年 間 同 じ 場 所 に 留 まったとの 仮 定 で 計 算 されている 61

69 図 1-35 ストロンチウム の 測 定 結 果 について 73 出 典 ) 文 部 科 学 省 文 部 科 学 省 による プルトニウム ストロンチウムの 核 種 分 析 の 結 果 について ( 平 成 23 年 9 月 30 日 )( 図 1-35 も 同 出 典 ) 62

70 1.3. 除 染 の 特 徴 未 知 で 大 規 模 な 除 染 活 動 や で 示 したように 福 島 第 一 原 発 事 故 に 伴 う 今 般 の 除 染 は 放 射 性 物 質 の 拡 散 が 広 範 囲 に 亘 ったことから 広 大 な 土 地 に 対 して 行 う 必 要 があり 世 界 でも 類 を 見 ない 大 規 模 事 業 で ある また 大 規 模 な 除 染 という 未 経 験 の 事 業 を 宅 地 所 有 者 等 の 関 係 人 の 同 意 をとりながら 進 める 事 業 でもある さらに 計 画 期 間 も 十 分 ではなかったため 様 々な 課 題 に 直 面 した このよ うな 課 題 に 対 して 様 々な 工 夫 取 り 組 みが 行 われた (1) 戦 略 的 な 除 染 工 程 の 構 築 1) 戦 略 的 な 除 染 工 程 による 大 規 模 除 染 の 実 施 除 染 の 対 象 となる 面 積 は 極 めて 広 大 であり 除 染 作 業 の 同 意 を 取 る 住 宅 地 だけでも 数 万 ~ 数 十 万 件 に 及 ぶため 除 染 作 業 の 同 意 をとる 必 要 がある 関 係 人 の 数 も 膨 大 になり 同 意 取 得 のための 時 間 もマンパワーも 必 要 である そのため 大 規 模 な 除 染 を 体 制 も 十 分 に 整 わな い 状 況 で 一 度 に 拙 速 に 行 うのは 効 率 的 とは 必 ずしもいえない こうした 状 況 に 対 応 するため 特 に 住 民 が 避 難 しておりインフラなども 整 っていない 除 染 特 別 地 域 では 住 民 説 明 会 の 開 催 や 関 係 人 の 同 意 取 得 を 進 めつつ 除 染 モデル 実 証 事 業 等 で 得 られた 技 術 的 知 見 を 随 時 活 用 しながら 市 町 村 役 場 や 公 共 施 設 など 同 意 取 得 が 容 易 に でき 除 染 作 業 や 復 旧 復 興 作 業 の 拠 点 として 使 用 することができる 施 設 等 を 先 行 除 染 す ることで 除 染 作 業 や 復 旧 復 興 作 業 の 拠 点 の 形 成 を 図 り その 後 のスムーズな 大 規 模 除 染 ( 本 格 除 染 )の 実 施 につなげた なお 本 格 除 染 において 作 業 員 の 休 憩 拠 点 を 先 に 除 染 することで 少 しでも 除 染 作 業 のスピードアップと 作 業 員 の 労 働 安 全 を 図 るという 先 行 除 染 と 同 様 の 拠 点 の 構 築 による 戦 略 的 取 り 組 み が 見 られた 2) 気 象 を 踏 まえた 除 染 作 業 計 画 日 本 は 季 節 により 天 候 が 大 きく 変 わる 特 に 冬 期 は (7)で 示 したように 降 雪 積 雪 により 雪 の 遮 へい 効 果 で 空 間 線 量 率 の 正 確 な 値 を 把 握 しにくくなることや 除 染 効 率 低 下 雪 の 付 着 による 廃 棄 物 の 重 量 容 積 の 増 大 車 両 等 交 通 への 支 障 などが 除 染 モデル 実 証 事 業 で 明 らかになっており このため 本 格 除 染 においては 降 雪 積 雪 期 は 除 染 を 無 理 に 実 施 しないのが 一 般 的 となっている また 雨 や 台 風 などの 場 合 も 計 測 誤 差 の 懸 念 除 染 除 去 物 の 流 出 除 染 排 水 の 回 収 への 支 障 除 染 作 業 員 の 労 働 環 境 悪 化 への 懸 念 などがあり 一 定 以 上 の 風 雨 の 状 況 においては 除 染 作 業 を 中 止 することとなっている 日 本 では このように 天 候 により 除 染 の 延 期 などが 生 じることから このような 影 響 があ ることを 踏 まえた 上 で 作 業 スケジュールを 組 み 立 てていくものとなっている なお 夏 場 の 高 温 日 射 は 除 染 作 業 そのものには 影 響 を 与 えないものの 過 酷 な 労 働 環 境 の 要 因 となり 除 染 作 業 員 の 健 康 に 大 きな 影 響 を 与 える このような 状 況 に 対 応 するため 大 量 の 作 業 員 が 作 業 をする 現 場 では 注 意 喚 起 は 勿 論 保 冷 剤 を 装 着 した 防 護 服 の 着 用 や 気 温 上 昇 時 間 帯 の 作 業 回 避 など 熱 中 症 の 防 止 急 病 対 応 なども 天 候 に 応 じて 配 慮 をしながら 進 めることとなった (2) 除 染 等 作 業 の 作 業 員 の 確 保 1) 除 染 等 作 業 の 作 業 員 の 量 の 確 保 除 染 作 業 は 必 ずしも 高 度 な 技 術 を 要 するものではないものの 線 量 の 状 態 除 染 対 象 の 状 63

71 態 などに 応 じて 行 う 必 要 があり 機 械 化 できる 作 業 は 限 定 的 なため 大 量 の 除 染 作 業 員 が 必 要 となる この 除 染 作 業 員 の 確 保 には 地 元 雇 用 では 必 ずしも 充 足 できるわけではなく 県 外 からも 広 く 募 る 必 要 があった しかしながら に 述 べたように 原 子 力 発 電 所 事 故 を 起 こした 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 は 宮 城 県 岩 手 県 福 島 県 を 中 心 に 甚 大 な 被 害 を 与 えていた 宮 城 県 や 岩 手 県 などでは 震 災 からの 大 規 模 な 復 旧 復 興 事 業 が 進 行 しており 除 染 作 業 などを 行 う 土 木 作 業 員 などの 需 要 は 福 島 県 以 外 でも 大 きかった そのため 除 染 作 業 員 の 確 保 は 非 常 に 困 難 であった また 福 島 県 内 でも 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 サイト 内 の 収 束 対 応 に 大 量 の 作 業 員 が 必 要 であ り 除 染 作 業 員 確 保 はこの 点 からも 困 難 なものであった そのため 環 境 省 自 治 体 等 では 除 染 作 業 がどのようなものであるかを 分 かりやすく 紹 介 することで 除 染 作 業 員 になることへの 不 安 を 低 減 させる 取 り 組 みを 行 ったほか 除 染 特 別 地 域 においては 特 殊 勤 務 手 当 の 支 給 などの 措 置 も 実 施 することで 除 染 作 業 員 の 確 保 に 取 り 組 んだ 2) 除 染 等 作 業 の 作 業 員 の 質 の 確 保 除 染 作 業 は 必 ずしも 高 度 な 技 術 を 要 するものではないが 除 染 の 原 理 を 知 り 一 定 の 手 順 に 従 わなければ 除 染 効 果 は 得 られない しかも 通 常 の 汚 れや 埃 と 異 なり 放 射 線 は 目 に 見 えるものではないことから 測 定 しなければ 十 分 な 除 染 効 果 が 得 られたのかどうかがわか らないという 特 徴 をもつ 適 切 な 除 染 が 行 われなければ 除 去 物 の 増 加 につながるばかりか 住 民 とのトラブルにも 発 展 しかねず 除 染 作 業 員 については 単 に 量 の 確 保 のみならず 質 の 確 保 も 求 められた 一 方 で に 述 べたように 東 日 本 大 震 災 前 の 日 本 では 除 染 はおろか 放 射 線 に 関 して の 知 識 も 一 般 市 民 には 馴 染 みのないものであったため 初 めから 除 染 や 放 射 線 に 関 して 知 識 経 験 を 有 している 作 業 員 を 大 量 に 確 保 するようなことは 困 難 であった 従 って 教 育 に より 除 染 に 関 する 知 識 を 醸 成 するほかなく 大 量 の 作 業 員 に 対 して 除 染 に 関 する 教 育 を 行 うための 取 り 組 みが 行 われた 例 えば 除 染 事 業 者 は 除 染 作 業 員 に 対 して 除 染 作 業 開 始 前 に 除 染 電 離 則 に 基 づく 特 別 の 教 育 や 新 規 入 場 者 教 育 を 行 ったほか 定 期 的 に 安 全 に 関 する 研 修 訓 練 等 を 実 施 することに 加 え 毎 朝 の 現 場 で 除 染 作 業 を 開 始 する 前 には 危 険 予 知 の 活 動 や 保 護 具 の 相 互 チェックを 実 施 した この 他 にも 現 場 での 成 功 事 例 失 敗 事 例 を 汲 み 上 げ 横 展 開 を 図 るなどの 取 り 組 みが 行 われた なお 厚 生 労 働 省 が 除 染 等 業 務 特 別 教 育 動 画 教 材 を YouTube で 発 信 したり また 福 島 県 及 び 環 境 省 が 業 務 従 事 者 や 現 場 監 督 者 等 を 対 象 とした 除 染 業 務 講 習 会 を 開 催 したことにより 除 染 事 業 者 が 教 育 活 動 をより 円 滑 容 易 に 展 開 できるようになった さらに 除 染 作 業 員 に 必 要 な 質 は 除 染 に 関 する 知 見 のみならず に 示 すように 関 係 人 や 地 域 住 民 に 対 しての 配 慮 という 点 も 求 められる 特 に 地 域 外 からの 除 染 作 業 員 は 関 係 人 や 地 域 住 民 からの 信 頼 に 足 る 行 動 意 識 が 求 められた また 除 染 は 構 造 物 を 作 る 土 木 建 築 工 事 のような ものづくり と 異 なり 達 成 感 に 乏 しい 傾 向 にある しかも 除 染 は 放 射 線 防 護 に 気 を 使 いつつ 作 業 そのものは 比 較 的 単 調 な 作 業 を 延 々と 行 う 業 務 であることから 作 業 品 質 を 落 とさずに 続 けていくには 高 い 忍 耐 力 が 要 求 される そのため 作 業 員 のモチベーションをいかに 維 持 するかは 重 要 な 点 であった 地 元 雇 用 者 の 場 合 であれば 草 刈 りなどにより 見 た 目 がきれいになり 故 郷 の 再 生 が 感 じ られることでモチベーションの 維 持 ができる しかし 地 元 外 の 作 業 者 に 関 しては 必 ずしもそ うではないため 自 らの 取 り 組 みが 何 につながっていくのか といったことを 繰 り 返 し 伝 え ていく 除 染 前 後 での 効 果 を 数 値 で 示 す 地 元 の 感 謝 応 援 の 声 を 届 ける などにより 作 業 員 のモチベーションの 維 持 確 保 の 取 り 組 みが 行 われた (3) 事 業 環 境 の 整 備 未 知 で 大 規 模 な 除 染 作 業 を 実 施 するためには (1)に 示 した 戦 略 的 な 工 程 (2)に 示 した 作 業 64

72 員 の 量 質 の 確 保 のみならず 事 業 として 円 滑 に 発 注 遂 行 していくための 手 順 書 や 仕 組 み などを 統 一 的 に 整 備 しておくことも 重 要 である 環 境 省 では 公 共 事 業 を 直 轄 事 業 として 実 施 する 経 験 を 有 する 者 が 限 られていたことから 経 験 が 豊 富 な 国 土 交 通 省 や 農 林 水 産 省 等 の 職 員 の 力 を 借 りつつ 国 土 交 通 省 や 農 林 水 産 省 が 定 めている 既 存 のルールや 仕 組 みを 利 用 し 手 探 りの 状 態 のなか 直 轄 事 業 として 除 染 等 工 事 を 行 ううえで 必 要 な 共 通 仕 様 書 等 ( 以 下 共 通 仕 様 書 という )を 暫 定 的 に 作 成 し 除 染 事 業 を 開 始 した その 後 も 除 染 現 場 での 実 態 に 応 じて 試 行 錯 誤 しながら 少 しずつ 仕 様 書 等 を 改 良 していった これらにより 除 染 事 業 全 体 の 枠 組 みから 具 体 的 な 工 事 実 施 方 法 までが 一 定 程 度 規 定 され 迅 速 な 除 染 事 業 の 開 始 が 可 能 になるとともに 作 業 品 質 の 確 保 が 図 られ た 一 方 で 従 来 の 公 共 工 事 では 事 前 に 詳 細 な 設 計 図 書 が 作 成 できるのに 対 して 除 染 作 業 で は 同 意 書 が 集 まる 前 に 発 注 するために 概 数 での 発 注 になる そのため 実 際 に 除 染 作 業 を 実 施 した 後 に 精 算 できるよう 工 事 単 価 などをあらかじめ 合 意 しておく 必 要 があった また 発 注 に 際 しては 除 染 対 象 ごとに 歩 掛 資 料 を 提 示 する 必 要 があるが この 歩 掛 74 を 事 前 に 正 確 に 定 めることは 困 難 であった そこで 内 閣 府 のモデル 事 業 や 福 島 県 や 市 町 村 など の 自 治 体 が 実 施 した 独 自 除 染 等 の 結 果 をもとに 国 土 交 通 省 や 農 林 水 産 省 など 公 共 工 事 の 発 注 経 験 豊 富 な 職 員 も 含 めたメンバーにより 歩 掛 を 試 算 することで 迅 速 な 発 注 が 可 能 となっ た なお 実 際 の 除 染 現 場 では 震 災 後 に 木 々が 生 い 茂 った 場 所 など 様 々な 状 況 があるため に 必 ずしもモデル 事 業 における 状 況 とは 一 致 しない そのため 現 場 では 現 実 の 状 況 に 合 わせて 修 正 し て い き ま た そ れ ら の 結 果 を フ ィ ー ド バ ッ ク し て い く PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイクルを 精 力 的 に 進 めていった また 除 染 現 場 では 除 染 関 係 ガ イドラインや 共 通 仕 様 書 では 規 定 していないような 除 染 を 行 うこととなる 場 合 もあり この 際 には 国 の 監 督 職 員 と 除 染 事 業 者 とが 試 行 錯 誤 協 議 しながら 進 められた このような 知 見 は 監 督 職 員 間 で 共 有 され 適 宜 共 通 仕 様 書 などに 反 映 されていった さらに 関 係 者 の 要 望 に 安 易 に 応 じると 過 剰 除 染 につながりかねない 過 剰 除 染 は 除 去 物 の 量 を 増 大 させるとともに 林 道 などの 急 斜 面 などでは 土 砂 崩 れなどを 誘 発 しやすくなる ほか 関 係 人 の 間 での 不 公 平 感 をもたらすもので 除 染 事 業 上 重 要 な 障 害 となるものである このようなことを 防 ぐために 合 理 性 にかかる 判 断 を 事 業 全 体 で 統 一 し 一 貫 性 を 保 つよう 一 般 化 法 則 化 できるようであれば 新 たなルールとして 標 準 手 順 に 含 めた 加 えて 文 書 類 による 事 業 環 境 の 整 備 のみならず 現 場 での 除 染 作 業 の 環 境 整 備 も 国 とし て 行 った 例 えば 大 量 の 作 業 員 が 地 元 外 県 外 からも 集 中 することで 自 治 体 が 本 来 有 し ている 生 活 ゴミ 処 理 排 水 処 理 などの 処 理 能 力 を 超 えてしまう 懸 念 があり このような 場 合 は 事 業 者 任 せにするのではなく 国 が 予 め 自 治 体 と 情 報 交 換 確 認 をすることでそれら 自 治 体 の 処 理 能 力 超 過 を 回 避 するように 取 り 組 んだ 早 期 の 安 全 の 確 保 及 び 復 興 再 建 のための 除 染 (1) 情 報 共 有 PDCA サイクル 促 進 による 事 業 加 速 化 早 期 の 安 全 の 確 保 及 び 復 興 再 建 が 求 められたことから 除 染 事 業 は 十 分 な 政 策 準 備 を 整 えるだけの 時 間 的 余 裕 のない 中 で 始 めざるをえなかった そこで PDCA サイクルに 重 点 を 置 き 準 備 段 階 では 整 備 されていなかった 情 報 把 握 できていなかった 情 報 をその 時 々で 取 り 入 れ 準 備 段 階 での 時 間 的 制 約 を 補 完 していった その 取 り 組 みの 一 部 は (3)に 述 べ たとおりである なお 複 数 の 市 町 村 で 行 われる 大 規 模 な 除 染 作 業 において 個 別 の PDCA サイクルを 実 施 するだけでは 局 所 最 適 化 になりかねず 全 体 最 適 に 資 する PDCA サイクルを 実 施 するために は 情 報 共 有 の 仕 組 みが 極 めて 重 要 である 国 としてこの 役 割 は 福 島 県 岩 手 県 宮 城 県 に おいては 環 境 省 福 島 環 境 再 生 事 務 所 が 栃 木 県 茨 城 県 群 馬 県 千 葉 県 埼 玉 県 において は 環 境 省 関 東 地 方 環 境 事 務 所 が 中 心 となって 担 った 74 歩 掛 とは 一 定 の 業 務 に 要 する 作 業 手 間 を 数 値 化 したものをいう 65

73 (2) 仮 置 場 設 置 による 除 染 速 度 の 向 上 除 染 をスムーズに 行 うためには 除 染 に 伴 う 除 去 物 の 処 分 場 をあらかじめ 確 保 し その 後 除 染 を 進 める 方 がよい しかし に 示 したように 早 期 に 利 用 可 能 な 大 規 模 な 土 地 は 限 ら れており 大 規 模 な 除 去 物 の 処 分 場 を 確 保 してから 除 染 を 進 めようとすれば その 確 保 に 多 大 な 時 間 を 要 し 除 染 の 開 始 が 遅 延 するのは 明 らかであった これを 解 決 するため 仮 置 場 という 中 間 貯 蔵 施 設 等 に 搬 出 する 前 の 一 時 的 な 保 管 場 所 を 確 保 することで 除 染 を 進 めるものとした しかし 土 地 が 限 られていることなどから 仮 置 場 の 設 置 が 容 易 には 決 まらないケースも 多 く 仮 置 場 設 置 のために 様 々な 取 り 組 みが 行 われた 仮 置 場 の 設 置 が 容 易 には 進 まなかった 要 因 としては 例 えば 以 下 のようなものが 挙 げら れる 国 有 地 での 設 置 の 困 難 さ 国 有 林 の 面 積 は 十 分 にあり 75 国 有 林 を 候 補 地 とする 合 意 形 成 はしやすかったものの 森 林 法 で 保 安 林 として 保 全 されている 場 所 が 多 く 仮 置 場 として 利 用 するためには 保 安 林 解 除 手 続 きが 必 要 であり その 調 査 と 手 続 きで 時 間 を 要 する 結 果 となった 国 有 林 は 山 がちなところであるため 平 地 にするための 造 成 工 事 が 必 要 である また アクセス 道 路 の 整 備 改 良 などが 必 要 な 場 合 もあり これらの 工 事 のために 出 た 廃 棄 物 も 保 管 する 必 要 があることから 造 成 した 面 積 を 効 率 的 に 活 用 できない 上 造 成 な どで 時 間 を 要 す 結 果 となった 周 辺 住 民 との 合 意 形 成 の 困 難 さ 東 京 電 力 や 国 の 敷 地 ではなく 避 難 や 放 射 線 への 不 安 で 苦 しんでいる 地 域 住 民 の 近 く の 敷 地 に 設 置 することに 対 しての 住 民 の 怒 りや 不 満 は 合 意 形 成 の 支 障 となった 仮 置 場 がそのまま 処 分 場 になってしまうのではないかという 不 安 があった 放 射 性 物 質 で 汚 染 された 土 壌 等 を 集 積 することで 放 射 線 の 影 響 が 強 くなるのではな いかとの 不 安 があった 自 らの 土 地 以 外 で 発 生 したものまで 保 管 することに 対 しての 拒 否 感 があった このような 課 題 に 対 し 国 や 自 治 体 事 業 者 などは 以 下 のような 取 り 組 みを 進 め 不 安 の 払 しょくや 自 治 体 による 仮 置 場 の 設 置 につなげていった 地 元 での 候 補 地 の 模 索 国 有 地 での 適 当 な 仮 置 場 の 確 保 が 困 難 である 場 合 には その 旨 を 率 直 に 自 治 体 住 民 に 伝 え 地 元 での 仮 置 場 の 確 保 に 理 解 を 求 めるようにし 現 実 的 な 解 決 策 を 地 元 と 共 に 模 索 するように 努 めた 75 福 島 県 全 体 の 面 積 約 140 万 ha に 対 し 国 有 林 は 約 40 万 ha に 上 る 66

74 不 安 不 満 の 解 消 緩 和 東 京 電 力 国 の 敷 地 に 仮 置 場 を 設 置 すべきとの 意 見 に 対 しては それらの 意 見 を 門 前 払 いにするのではなく それぞれの 敷 地 の 現 実 性 を 検 討 し 時 に 他 省 庁 などにも 要 請 交 渉 を 行 った 上 で 客 観 的 に 見 て 現 実 的 でないことを 説 明 するとともに 地 元 での 仮 置 場 の 確 保 が 結 果 として 除 染 を 早 く 進 めることになるとの 説 明 を 丁 寧 に 行 い 不 満 の 解 消 緩 和 に 努 めた 仮 置 場 の 安 全 性 に 対 する 不 安 に 関 しては 積 み 上 げた 除 去 土 壌 の 一 番 外 側 には 汚 染 さ れていない 土 壌 を 配 置 すること 集 積 して 十 分 な 安 全 対 策 を 施 すことの 方 が 現 場 保 管 よりもリスクが 低 いことなどを 説 明 することで 不 安 の 解 消 緩 和 に 努 めた さらに 川 俣 町 等 のように 住 民 自 らが 仮 置 場 を 監 視 する 体 制 を 構 築 することで 住 民 が 安 全 を 実 感 できるようにする 取 り 組 みもあった 自 らの 土 地 以 外 で 発 生 したものの 保 管 に 対 しての 拒 否 感 については 仮 置 場 の 設 置 に より 除 染 が 進 むことを 根 気 強 く 説 明 したほか 住 民 と 心 理 的 距 離 の 短 い 地 区 長 町 内 会 長 などの 協 力 を 得 行 政 区 で 検 討 してもらうことを 依 頼 するなどした 福 島 県 の 場 合 は 仮 置 場 が 処 分 場 になるのではないかとの 不 安 に 対 して 環 境 大 臣 が 先 頭 に 立 ち 中 間 貯 蔵 施 設 の 整 備 に 最 大 限 努 力 し かつその 姿 勢 を PR することで 不 安 の 解 消 緩 和 に 努 めた 実 績 等 の 情 報 発 信 特 に 初 期 は 住 民 にも 仮 置 場 のイメージがなかったことから パンフレットなどによる 説 明 のほか 実 際 に 仮 置 場 を 設 置 した 場 所 での 見 学 会 を 実 施 することで 仮 置 場 のイ メージを 持 ってもらい 仮 置 場 に 対 する 心 理 的 抵 抗 の 低 減 を 図 った 仮 置 場 が 設 置 された 地 域 は 除 染 が 早 く 進 んだことから そのような 実 績 を PR するこ とで 仮 置 場 の 必 要 性 重 要 性 を 認 識 してもらい 仮 置 場 未 設 置 の 地 域 でも 仮 置 場 の 設 置 が 進 むようにした 地 域 事 情 に 応 じた 柔 軟 な 対 応 どうしても 仮 置 場 の 設 置 が 困 難 な 場 合 は 現 場 保 管 のままでの 運 用 とするなど 仮 置 場 を 絶 対 要 件 とするのではなく 地 域 事 情 に 応 じて 柔 軟 な 対 応 を 行 った また そもそも 仮 置 場 に 搬 入 する 除 去 物 を 減 らすため 既 述 のように 過 剰 除 染 の 防 止 を 図 ることで 除 去 物 の 発 生 量 を 減 らしたほか 発 生 した 除 去 物 を 裁 断 破 砕 圧 縮 焼 却 するな どの 処 理 を 行 う 事 で 容 積 を 減 らすようにした 67

75 コミュニティの 維 持 権 利 の 保 護 等 に 配 慮 した 事 業 実 施 (1) コミュニティの 維 持 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 伴 う 今 般 の 除 染 では 住 民 ができるだけ 早 期 に 元 の 生 活 に 戻 れることを 重 視 した そのため 単 に 汚 染 を 取 り 除 けばよいというものではなく その 後 の 生 活 のため 地 域 のコミュニティを 壊 すことのないように 進 めていくことが 求 められた 従 って 除 染 の 進 め 方 については 関 係 人 に 個 別 に 同 意 をとって 個 別 に 進 めるのではなく 地 区 などの 行 政 単 位 で 除 染 を 進 める コミュニティ 全 体 をまとめて 除 染 を 行 う 方 式 とした この 方 式 は 除 染 に 対 する 同 意 取 得 は 個 別 に 行 うものの 除 染 作 業 自 体 は 地 区 などの 行 政 単 位 で 全 員 の 除 染 同 意 を 得 た 後 に 進 めるため 早 期 に 除 染 に 同 意 した 住 民 からすれば 除 染 が 遅 れるというデメリットはある しかし 面 的 に 除 染 しなければ 十 分 な 除 染 効 果 が 得 られないことに 加 え 除 染 後 の 地 域 が 健 全 なコミュニティを 維 持 していくことを 考 えると 従 前 からあった 地 域 のコミュニティに 着 目 して 事 業 を 進 めていく 必 要 があった なお (2)で 示 した 仮 置 場 の 設 置 についても 地 区 内 の 除 去 土 壌 は 受 け 入 れられるが 地 区 外 の 除 去 土 壌 は 受 け 入 れられないとの 意 見 も 多 く 日 本 において 地 区 などのコミュニテ ィ 単 位 が 除 染 を 進 める 上 で 重 要 な 一 つの 単 位 であったといえる また このような 考 え 方 は 避 難 区 域 設 定 の 際 にも 用 いられており 地 域 分 断 を 避 けるため 年 間 追 加 被 ばく 線 量 の 値 のみで 区 域 設 定 をするのではなく その 線 量 を 基 本 としつつ 区 域 の 境 界 は 地 区 単 位 を 横 切 らないように 配 慮 された (2) 権 利 の 保 護 生 活 スタイル 等 への 配 慮 上 述 のとおり 今 般 の 除 染 では 住 民 ができるだけ 早 期 に 元 の 生 活 に 戻 れることを 重 視 した そのため 住 民 が 有 していた 財 物 などの 損 壊 はできる 限 り 回 避 するよう 削 り 取 り 葺 き 替 えなどは 最 小 限 に 努 めた また 農 家 などの 場 合 農 地 は 生 活 とは 切 っても 切 り 離 せないも のであり かつ 長 年 かけて 耕 し 育 ててきたものであるため 農 家 からの 要 望 があれば 可 能 な 限 り 剥 ぎ 取 りなどは 行 わない 除 染 手 法 を 選 択 するようにし 農 用 土 壌 の 機 能 を 維 持 するよ うに 努 めた 中 には 新 しく 取 り 替 えて 欲 しい などの 声 が 住 民 から 聞 かれることもあったが 根 気 よ く 説 明 を 行 い 財 物 の 保 護 や 農 家 にとって 大 切 な 農 地 の 保 護 に 徹 した また 先 祖 代 々の 祠 や 長 年 かけて 育 てた 庭 木 なども 住 民 の 生 活 にとってはかけがえの ないものであり 汚 染 があるからといって 一 律 に 除 染 作 業 により 削 り 取 りや 剪 定 を 行 う 事 は 精 神 的 苦 痛 を 与 え 住 民 の 生 活 の 質 を 下 げることにつながりかねない そのため 住 民 の 意 見 に 耳 を 傾 けながら 汚 染 の 程 度 と 住 民 にとっての 重 要 度 などを 総 合 的 に 判 断 し 除 染 の 実 施 有 無 や 詳 細 な 除 染 方 法 などを 住 民 と 調 整 していった (3) 確 実 な 同 意 の 取 得 あくまで 住 民 からの 了 解 を 得 た 上 で 除 染 を 行 うこととし 住 民 の 意 思 を 無 視 した 強 制 的 な 除 染 は 行 わないようにした これは(2)で 述 べたように 除 染 作 業 は 財 物 や 農 用 地 などを 損 壊 変 容 させかねない 行 為 であるため 住 民 の 権 利 保 護 の 観 点 76 から 同 意 取 得 が 重 要 であったという 側 面 だけでなく 除 染 対 象 や 除 染 手 法 などは 様 々であることから 除 染 計 画 を 住 民 と 共 有 合 意 するという 側 面 でも 重 要 であった 76 合 意 された 除 染 手 法 による 財 物 への 損 壊 などに 対 しては 予 め 書 面 上 で 合 意 をとっておくという 事 に 加 え 除 染 前 の 状 態 についても 合 意 することで 除 染 後 に 判 明 した 損 壊 紛 失 が 除 染 によって 生 じたものか 否 かを 確 認 でき るようにしておく 必 要 があった 68

76 そのため 同 意 取 得 に 際 しては 詳 細 な 図 面 や 除 染 対 象 ごとの 除 染 方 法 の 資 料 などを 事 前 に 準 備 し 丁 寧 に 説 明 しながら 同 意 取 得 を 実 施 していった 一 方 既 述 のように 避 難 区 域 からの 避 難 住 民 だけで 数 万 人 避 難 区 域 外 からの 避 難 住 民 まで 含 めれば 十 万 人 以 上 が 避 難 している 状 況 である 同 意 取 得 のためには 除 染 対 象 につい て 権 利 を 有 する 関 係 人 を 特 定 し 居 住 避 難 を 問 わずに 同 意 取 得 を 行 う 必 要 があるが 除 染 対 象 物 は 住 宅 地 だけでも 数 万 ~ 数 十 万 件 と 大 量 になる 特 に 除 染 特 別 地 域 では 全 員 が 避 難 し てしまっており 登 記 簿 などを 調 査 して 関 係 人 を 特 定 し さらにその 上 で 避 難 先 を 特 定 し 現 状 の 説 明 除 染 方 法 の 説 明 をした 上 で 同 意 取 得 を 行 う 必 要 がある また 複 数 の 土 地 や 建 物 を 一 人 の 関 係 人 が 所 有 している 場 合 などは 予 め 名 寄 せを 行 って 整 理 する 必 要 があるなど 同 意 取 得 には 多 大 なマンパワーを 要 することとなった さらに 同 意 に 当 たっては 必 ずしも 1 回 の 説 明 協 議 で 同 意 取 得 できるとは 限 らず 住 民 の 要 望 を 丁 寧 に 聞 き 取 りながらの 検 討 疑 問 への 回 答 などを 繰 り 返 して 同 意 取 得 へ 至 るケ ースも 多 かった 特 に 除 染 特 別 地 域 のように 住 民 が 避 難 してしまっている 場 所 では 不 正 な 除 染 がないか 建 物 などの 損 壊 がないかを 住 民 自 ら 確 認 することができないため 同 意 取 得 のハードルは 高 かった そのため 同 意 取 得 の 確 認 を 現 地 で 実 施 したり 除 染 作 業 への 立 会 を 許 可 するな ど 住 民 自 らが 除 染 作 業 を 確 認 できるようにしたほか 関 係 人 との 信 頼 関 係 を 結 べるように 同 意 取 得 を 行 う 事 業 者 除 染 作 業 員 には 関 係 人 に 対 しての 誠 実 な 対 応 をとるように 指 導 教 育 が 行 われた なお このような 取 り 組 みが 行 われたものの それでもなお 同 意 には 個 人 差 地 域 差 など が 生 じるため 結 果 として 除 染 の 進 捗 が 地 域 ごとに 異 なり 除 染 に 入 った 地 域 入 っていな い 地 域 がまだら 状 になる 結 果 となった 住 民 の 立 場 心 情 を 汲 んだ 丁 寧 な 対 応 地 域 住 民 の 不 安 懸 念 は 必 ずしも 除 染 に 関 するものばかりではない 特 に 除 染 特 別 地 域 で は 除 染 計 画 の 前 提 となる 区 域 見 直 しが 賠 償 の 基 準 と 絡 んでいたため 地 域 住 民 は 除 染 だけを テーマとして 協 議 することには 必 ずしも 肯 定 的 ではなかった そのため 除 染 の 説 明 会 を 実 施 する 際 は 区 域 見 直 しや 賠 償 についても 説 明 できる 担 当 者 を 連 れて 行 くなど 地 域 住 民 の 置 かれている 立 場 心 情 に 配 慮 した 対 応 を 行 った また 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 の 除 染 によって 生 じる 排 水 は 放 射 能 濃 度 が 高 くなることは 考 えにくいが 他 所 への 流 水 は 自 分 の 敷 地 以 外 に 汚 染 を 移 動 するようなイメージがあること から 住 民 には 拒 否 感 があり 住 民 からの 要 望 に 応 じて 排 水 を 回 収 するなどの 取 り 組 みを 行 っ た さらに 年 末 年 始 やお 盆 の 時 期 のお 墓 参 りなど 宿 泊 希 望 の 多 い 時 期 においては この 時 期 に 先 行 して 除 染 を 行 うなど 心 情 に 配 慮 した また 地 域 外 から 大 量 の 除 染 作 業 員 が 来 ることは 地 域 住 民 にとっては 見 知 らぬ 人 の 増 加 であり コミュニティの 変 質 治 安 の 悪 化 交 通 渋 滞 の 発 生 などの 懸 念 などを 抱 かせやすい そのような 懸 念 を 払 しょくするため 地 域 住 民 と 信 頼 関 係 を 構 築 するための 取 り 組 みも 様 々 なものが 実 施 された 69

77 2. 除 染 の 手 法 の 概 要 1.で 示 したように 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 では 国 が 除 染 を 実 施 する 除 染 特 別 地 域 のほか 市 町 村 等 が 除 染 を 実 施 する 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 が 指 定 されており 以 下 の 流 れで 除 染 を 進 めて いくことになった 1 汚 染 状 況 を 調 査 測 定 し 除 染 等 の 措 置 を 行 う 除 染 実 施 区 域 を 決 定 ( 法 第 条 関 連 ) 2 その 後 除 染 実 施 計 画 に 基 づき 除 染 等 の 措 置 を 実 施 ( 法 第 40 条 関 連 ) 3 除 染 等 の 措 置 に 伴 い 生 じた 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 及 び 保 管 ( 法 第 41 条 関 連 ) これらの 具 体 的 な 説 明 のため 除 染 関 係 ガイドライン( 第 1 版 ) が 平 成 23 年 12 月 に 環 境 省 によって 策 定 された 当 該 ガイドラインは 以 下 のように 4 編 に 分 かれており 上 記 1~3にそれぞれ 対 応 している 第 1 編 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 内 における 環 境 の 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 方 法 に 係 るガイドラ イン (1に 対 応 ) 第 2 編 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン (2に 対 応 ) 第 3 編 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 に 係 るガイドライン (3に 対 応 ) 第 4 編 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン (3に 対 応 ) 当 該 ガイドラインは 市 町 村 における 除 染 を 主 に 対 象 とされているが 国 による 除 染 についても 対 象 とされており 我 が 国 においては 当 該 ガイドラインによる 除 染 等 が 妥 当 と 考 えられている なお 本 ガイドラインは その 後 に 得 られた 知 見 や 新 たな 技 術 を 取 り 入 れるとともに 不 適 正 な 除 染 への 対 応 等 を 踏 まえ 専 門 家 や 地 方 自 治 体 等 の 意 見 を 伺 った 上 で より 効 果 的 に 除 染 が 推 進 できるよう 平 成 25 年 5 月 に 改 訂 され さらに 平 成 26 年 12 月 には 追 補 が 加 えられている 以 下 では 改 訂 された 第 2 版 77 に 基 づき 各 編 についての 概 要 説 明 を 行 う 2.1. 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 内 における 環 境 の 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 方 法 に 係 るガイド ライン 基 本 的 な 考 え 方 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 内 における 環 境 の 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 方 法 に 係 るガイドライン は 除 染 関 係 ガイドラインの 第 1 編 に 当 たっており 図 2-1 に 示 すように 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 内 で 実 施 する 事 故 由 来 放 射 性 物 質 による 環 境 の 汚 染 状 況 の 調 査 測 定 に 加 え 除 染 実 施 区 域 内 における 詳 細 測 定 除 染 等 の 措 置 除 去 土 壌 の 保 管 のそれぞれで 必 要 となる 測 定 方 法 が 紹 介 されている 他 正 確 に 測 定 を 行 う 上 での 推 奨 測 定 方 法 も 説 明 されている また 上 述 のように 測 定 は 除 染 等 の 措 置 や 除 去 土 壌 の 保 管 でも 必 要 になることから 他 編 と 関 連 しており その 関 係 は 図 2-2 のように 整 理 されている 77 出 典 ) 環 境 省 除 染 関 係 ガイドライン 第 2 版 ( 平 成 26 年 12 月 追 補 ) ( 図 2-1~ 図 2-41 及 び 表 2-1~ 表 2-57 は 同 出 典 ) 70

78 図 2-1 除 染 等 の 実 施 に 当 たって 実 施 する 項 目 と 必 要 な 調 査 測 定 71

79 図 2-2 除染関係ガイドラインにおける測定に関する記述箇所 放射性物質による汚染の状況の指標 2.放射性物質による汚染の状況の指標 では 放射性物質による汚染状況を把握するために 生活空間の汚染の状況の指標としての空間線量率 除染対象の汚染の状況の指標として表面汚染 72

80 密 度 表 面 線 量 率 を 用 いることや 測 定 方 法 などが 記 載 され 表 2-1 のようにまとめられている 表 2-1 放 射 性 物 質 による 汚 染 の 状 況 の 指 標 のまとめ 73

81 除 染 実 施 計 画 の 策 定 区 域 を 決 定 するための 調 査 測 定 方 法 (1) 基 本 的 考 え 方 3. 除 染 実 施 計 画 の 策 定 区 域 を 決 定 するための 調 査 測 定 方 法 では まず 基 本 的 な 考 え 方 とし て 除 染 実 施 区 域 内 は 原 則 として 字 (あざ)や 街 区 等 の 区 域 単 位 で 判 断 することとし それぞれ の 区 域 ごとに 0.23μSv/h 78 以 上 の 計 画 策 定 要 件 に 該 当 するかが 判 断 されることが 記 載 されている ただし 学 校 や 公 園 等 の 子 どもの 生 活 環 境 については 施 設 単 位 で 除 染 実 施 区 域 としてもかまわな い 旨 が 記 載 されている (2) 区 域 単 位 での 調 査 測 定 方 法 (2) 区 域 単 位 での 調 査 測 定 方 法 では 調 査 測 定 方 法 と 計 画 策 定 要 件 に 該 当 するかどうかの 判 断 方 法 の 例 として 様 々な 地 点 の 測 定 結 果 をもとに 判 断 する 場 合 ( 参 照 : 図 2-3) と 学 校 や 公 園 等 の 測 定 結 果 をもとに 判 断 する 場 合 ( 参 照 : 図 2-4) について 記 載 されている 1) 様 々な 地 点 の 測 定 結 果 をもとに 判 断 する 場 合 土 地 利 用 形 態 や 周 囲 の 状 況 等 に 応 じて 区 域 内 における 具 体 的 な 測 定 地 点 と 地 点 数 を 決 定 する 決 定 に 当 たっては 以 下 のような 点 を 考 慮 その 区 域 の 全 体 的 な 傾 向 を 把 握 できるようにバランスよく 測 定 地 点 を 決 める その 区 域 の 平 均 的 な 線 量 を 把 握 することが 目 的 なので 樹 木 の 下 や 側 溝 等 局 所 的 に 線 量 が 高 い 可 能 性 のある 地 点 は 測 定 地 点 としない 建 築 物 の 多 い 場 所 等 多 数 の 人 の 生 活 空 間 となっている 場 所 は 測 定 地 点 を 多 めにする ことが 望 ましい 人 々の 被 ばく 線 量 の 低 下 に 自 動 的 につながることのない 森 林 地 域 等 については 必 ず しも 調 査 測 定 を 行 う 必 要 はない 必 要 に 応 じて モニタリングカーによる 測 定 等 効 率 的 な 調 査 測 定 も 活 用 する 測 定 を 実 施 して 各 地 点 の 測 定 結 果 を 得 たら 区 域 内 のすべての 測 定 結 果 をもとに その 区 域 の 平 均 値 を 算 出 する 得 られた 平 均 値 により その 区 域 が 計 画 策 定 要 件 に 該 当 するかどうかを 判 断 する 78 追 加 被 ばく 線 量 年 間 1ミリシーベルトにあたる 単 位 時 間 当 たりの 空 間 線 量 率 であり 以 下 のように 計 算 される 0.19μ/Sv (8h h) 365 日 = 年 間 1ミリシーベルト. これに 大 地 からの 放 射 線 分 0.4μ/Sv を 加 える と 0.23μ/Sv になる ( 災 害 廃 棄 物 安 全 評 価 検 討 会 環 境 回 復 検 討 会 第 1 回 合 同 検 討 会 資 料 追 加 被 ばく 線 量 年 間 1ミリシーベルトの 考 え 方 ( 平 成 23 年 10 月 10 日 )より) 74

82 図 2-3 様々な地点の測定結果をもとに判断する場合の例 2 学校や公園等の測定結果をもとに判断する場合 区域内における 具体的な測定地点と地点数を決定する 決定に当たっては 以下のよう な点を考慮 区域内の学校や公園等 子どもの生活環境を中心に測定する その区域の平均的な線量を把握することが目的なので 樹木の下や側溝等 局所的に 線量が高い可能性のある地点は測定地点としない それぞれの学校や公園等における測定地点は 5 点程度を目安とする 測定を実施して各地点の測定結果を得たら 区域内のすべての測定結果をもとに その区 域の平均値を算出する 得られた平均値により その区域が計画策定要件に該当するかどうかを判断する 図 2-4 学校や公園等の測定結果をもとに判断する場合の例 75

83 (3) 学 校 や 公 園 等 の 子 どもの 生 活 環 境 の 調 査 測 定 方 法 (1)で 述 べたように 学 校 や 公 園 等 の 子 どもの 生 活 環 境 については 施 設 単 位 での 計 画 策 定 区 域 が 許 されており 計 画 策 定 要 件 に 該 当 するかどうかの 判 断 について 記 載 されている( 参 照 : 図 2-5) 施 設 内 における 具 体 的 な 測 定 地 点 と 地 点 数 を 決 定 する 決 定 に 当 たっては 以 下 のよう な 点 を 考 慮 それぞれの 施 設 における 平 均 的 な 線 量 を 把 握 することが 目 的 なので 樹 木 の 下 や 側 溝 等 局 所 的 に 線 量 が 高 い 可 能 性 のある 地 点 は 測 定 地 点 としない 一 施 設 における 測 定 地 点 は 5 点 程 度 を 目 安 とする 測 定 を 実 施 して 各 地 点 の 測 定 結 果 を 得 たら 区 域 内 のすべての 測 定 結 果 をもとに その 区 域 の 平 均 値 を 算 出 する 得 られた 平 均 値 により その 区 域 が 計 画 策 定 要 件 に 該 当 するかどうかを 判 断 する 図 2-5 学 校 や 公 園 等 の 子 どもの 生 活 に 関 する 施 設 のみで 判 断 する 場 合 の 例 除 染 実 施 区 域 内 における 詳 細 測 定 の 方 法 4. 除 染 実 施 区 域 内 における 詳 細 測 定 の 方 法 では 詳 細 測 定 について 記 録 事 項 が 述 べられて いる 他 詳 細 測 定 が 除 染 作 業 開 始 前 測 定 を 兼 ねることなどが 記 載 されている 除 染 箇 所 除 染 手 法 などについては 2.2 で 示 す 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン を 参 照 す るように 記 載 されており 本 項 での 詳 細 記 述 はない 除 染 の 効 果 の 評 価 5. 除 染 の 効 果 の 評 価 では 評 価 方 法 は 除 染 実 施 区 域 全 体 や 個 々の 対 象 施 設 に 置 ける 生 活 空 間 の 空 間 線 量 率 の 評 価 と 個 々の 除 染 作 業 における 除 染 対 象 の 表 面 汚 染 密 度 等 の 評 価 で 大 きく 分 かれることが 記 載 されている 前 者 に 対 しては 空 間 線 量 率 の 低 減 率 を 用 い 後 者 については 低 減 率 の 他 除 染 係 数 (DF) を 用 いることもできることが 記 載 されている 76

84 除 染 後 の 放 射 線 量 低 減 率 (%)=(1- ) 100 除 染 前 の 放 射 線 量 除 染 前 の 表 面 汚 染 密 度 除 染 係 数 ( - )= 除 染 後 の 表 面 汚 染 密 度 測 定 機 器 と 使 用 方 法 6. 測 定 機 器 と 使 用 方 法 では 除 染 実 施 計 画 策 定 のための 測 定 だけでなく 除 染 作 業 による 放 射 線 の 低 減 効 果 の 確 認 のための 測 定 等 除 染 関 係 ガイドライン 全 体 を 通 して 必 要 な 測 定 につい て 説 明 されている (1) 測 定 機 器 と 使 用 方 法 測 定 機 器 と 使 用 方 法 の 項 目 では 線 量 率 を 測 定 するための 測 定 機 器 としてシンチレーショ ン 式 サーベイメータが 紹 介 され 表 面 汚 染 密 度 の 測 定 機 器 として GM サーベイメータが 紹 介 され ている (2) 測 定 機 器 の 保 守 測 定 機 器 の 保 守 の 項 目 では 測 定 機 器 は 環 境 による 感 度 変 化 や 部 品 劣 化 等 により 指 示 値 が 正 しい 値 からずれていくことを 指 摘 し 校 正 調 整 が 必 要 であることが 記 載 されている (3) 測 定 機 器 の 使 用 方 法 測 定 機 器 の 使 用 方 法 の 項 目 では シンチレーション 式 サーベイメータや GM サーベイメー タなどを 用 いて 測 定 する 場 合 に どのような 点 に 注 意 を 払 うべきなのかが 記 載 されており 表 2-2 のようにまとめられている また 測 定 結 果 を 記 録 するための 記 録 シートのフォーマットについて 示 されている( 図 2-6 図 2-7 に 記 録 シートの 例 を 示 す) 表 2-2 測 定 機 器 と 使 用 方 法 のまとめ 区 分 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 の 目 的 生 活 空 間 の 汚 染 状 況 除 染 対 象 物 の 汚 染 状 況 測 定 対 象 ガンマ 線 ガンマ 線 ベータ 線 測 定 機 器 の 例 NaI シンチレーションサーベイメータ CsI シンチレーションサーベイメータ GM サーベイメ ータ 校 正 年 に 1 回 以 上 JIS に 準 じた 測 定 機 器 の 校 正 を 行 います ( 校 正 業 務 の 実 施 主 体 ) 計 量 法 に 基 づき 登 録 された 事 業 者 測 定 機 器 メーカー 77

85 区 分 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 の 目 的 生 活 空 間 の 汚 染 状 況 除 染 対 象 物 の 汚 染 状 況 測 定 対 象 ガンマ 線 ガンマ 線 ベータ 線 日 常 点 検 電 池 残 量 ケーブル コネクタの 破 損 高 電 圧 の 印 加 状 態 の 確 認 スイッチの 動 作 等 の 点 検 を 行 います バックグラウンドが 大 きく 変 化 しない 同 一 の 場 所 で 測 定 を 行 い 過 去 の 値 と 比 較 し て 大 きな 変 化 が 無 いことを 確 認 します 前 項 の 年 1 回 以 上 の 校 正 が 困 難 な 場 合 校 正 確 認 済 みの 別 の 測 定 機 器 を 用 いてある 場 所 を 測 定 した 結 果 と 比 較 する 方 法 ( 調 整 )により 代 替 します(GM サーベイメータ を 除 く) 汚 染 防 止 測 定 機 器 本 体 と 検 出 部 をなるべく 薄 手 のビニール 等 で 覆 います ビニール 等 は 汚 れたり 破 損 したりした 場 合 は 新 しいものと 取 り 替 えます 測 定 地 表 から 1m の 高 さの 位 置 での 空 間 線 量 率 を 測 定 します 学 校 の 近 くの 道 路 や 歩 道 橋 については 幼 児 低 学 年 児 童 等 の 生 活 空 間 を 配 慮 し 小 学 校 以 下 及 び 特 別 支 援 学 校 では 地 表 から 50cm の 高 さの 位 置 で 測 定 しても 構 いません [コリメータ 使 用 ] コリメータを 使 用 して 外 部 からのガンマ 線 を 遮 へいし 測 定 点 の 表 面 か らおよそ 1cm( 検 出 器 部 分 と 測 定 点 の 間 に 指 が 1 本 入 る 程 度 の 高 さ)の 空 間 線 量 率 を 測 定 します [ 距 離 を 変 えて 測 定 ] 表 面 50cm 1m の 高 さの 位 置 で 空 間 線 量 率 を 測 定 し 測 定 値 を 比 較 します 表 面 からおよそ 1cm のみの 測 定 を 行 います 測 定 前 に 測 定 機 器 のバックグラウンド 値 が 異 常 を 示 していないか( 指 示 が 出 ない 通 常 よりも 指 示 が 高 い 低 い)を 確 認 します 空 間 線 量 率 を 測 定 する 際 には 検 出 部 は 地 表 面 に 平 行 にし 身 体 からなるべく 離 して 使 用 します 測 定 機 器 の 電 源 を 入 れ 指 示 値 が 安 定 するまで 待 ってから 指 示 値 ( 測 定 値 )を 読 み 取 ります その 際 時 定 数 を 設 定 できる 測 定 機 器 は 時 定 数 の 3 倍 以 上 の 時 間 が 経 過 してから 測 定 します 測 定 機 器 の 指 示 値 が 振 り 切 れる 場 合 はレンジを 切 り 替 えて 測 定 し 最 大 レンジでも 振 り 切 れた 場 合 には そのレンジの 最 大 値 以 上 と 読 み 取 るか 他 の 機 種 の 測 定 機 器 を 用 いて 測 定 します 指 示 値 が 振 れている 場 合 は 平 均 値 を 読 み 取 ります 記 録 測 定 者 は 略 図 等 に 記 載 した 各 測 定 点 での 空 間 線 量 率 等 測 定 日 時 用 いた 測 定 機 器 を 記 録 します 78

86 図 2-6 空 間 線 量 率 の 記 録 シートの 記 入 例 79

87 図 2-7 表 面 汚 染 密 度 の 記 録 シートの 例 80

88 2.2. 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン 基 本 的 な 考 え 方 (1) 当 該 ガイドラインの 位 置 づけ 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン は 特 措 法 の 第 四 十 条 第 一 項 において 定 められた 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 の 基 準 に 関 する 環 境 省 令 を 事 例 等 を 用 いて 具 体 的 に 説 明 したものである 各 市 町 村 は 当 該 ガイドラインに 記 載 された 除 染 方 法 の 中 から 策 定 した 除 染 実 施 計 画 に 基 づ き 適 切 な 方 法 を 選 択 していくことになる なお 現 時 点 では 当 該 ガイドラインに 記 載 された 除 染 方 法 が 妥 当 と 考 えられているが 今 後 の 知 見 技 術 開 発 等 を 踏 まえ 随 時 改 訂 を 行 っていく 旨 が 言 及 されている (2) 除 染 等 の 措 置 に 当 たって 重 要 な 点 この 項 では 除 染 に 当 たって 重 要 な 点 として 下 記 4 点 が 挙 げられている なお 放 射 性 物 質 の 放 射 能 が 時 間 の 経 過 とともに 減 衰 していくこと 降 雨 等 により 汚 染 状 況 が 変 化 してくことにも 注 意 が 必 要 であることが 述 べられている 飛 散 流 出 防 止 や 悪 臭 騒 音 振 動 の 防 止 等 の 措 置 をとり 除 去 土 壌 の 量 の 記 録 をするな ど 周 辺 住 民 の 健 康 の 保 護 及 び 生 活 環 境 の 保 全 への 配 慮 に 関 し 必 要 な 措 置 をとる 除 染 によって 放 射 線 量 を 効 果 的 に 低 減 するためには 放 射 線 量 への 寄 与 の 大 きい 比 較 的 高 い 濃 度 で 汚 染 された 場 所 を 特 定 するとともに 汚 染 の 特 徴 に 応 じた 適 切 な 方 法 で 除 染 する ことが 必 要 である また 除 染 の 前 後 の 測 定 により 効 果 を 確 認 し 人 の 生 活 環 境 における 放 射 線 量 を 効 果 的 に 低 くすることが 必 要 である 除 去 土 壌 等 がその 他 の 物 と 混 合 するおそれのないように 他 の 物 と 区 分 すること また 可 能 な 限 り 除 去 土 壌 と 除 染 廃 棄 物 も 区 分 することが 必 要 である 除 染 によって 発 生 する 除 去 土 壌 等 を 少 なくするよう 努 めることが 重 要 である また 除 染 作 業 によって 汚 染 を 広 げないようにすることも 重 要 である 例 えば 水 を 用 いて 洗 浄 を 行 った 場 合 は 放 射 性 物 質 を 含 む 排 水 が 発 生 する 除 染 等 の 措 置 を 実 施 する 者 は 洗 浄 等 に よる 流 出 先 への 影 響 を 極 力 避 けるため 水 による 洗 浄 以 外 の 方 法 で 除 去 できる 放 射 性 物 質 は 可 能 な 限 りあらかじめ 除 去 する 排 水 処 理 は 適 切 に 行 うなど 工 夫 を 行 うものとする さらに 地 域 の 実 情 を 勘 案 して 必 要 があると 認 められるときは 当 該 措 置 の 後 に 定 期 的 なモ ニタリングを 行 うものとする 建 物 等 の 工 作 物 の 除 染 等 の 措 置 この 項 では 図 2-8 に 示 す 家 屋 建 物 農 業 用 施 設 等 の 工 作 物 の 除 染 等 の 措 置 の 基 本 的 な 流 れ に 沿 って 実 施 することになる 準 備 事 前 測 定 除 染 方 法 作 業 後 の 措 置 事 後 測 定 と 記 録 につい て 説 明 されている 81

89 図 2-8 建物等の工作物の除染等の措置の基本的な流れ 1 準備 除染作業を行う前には 除染作業に必要な機器の準備に加えて 除染に伴い発生する粉じんを 吸い込むこと等による公衆や作業者の被ばくの防止等 表 2-3 に示すような安全を確保するため の準備が必要である 82

90 表 2-3 除 染 等 措 置 のための 準 備 作 業 に 伴 う 公 衆 の 被 ばくの 低 減 のための 措 置 立 ち 入 り 制 限 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 作 業 場 所 にみだりに 近 づかないように カラーコーンあるいはロープ 等 で 囲 いをして 人 や 車 両 の 進 入 を 制 限 する 除 染 作 業 に 伴 って 放 射 性 物 質 が 飛 散 する 可 能 性 がある 場 合 に は 除 染 範 囲 の 周 りをシート 等 で 囲 うか 飛 散 防 止 のための 水 を 撒 くなどして そのエリアにロープ 等 で 囲 いをする 標 識 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 除 染 作 業 中 であることがわかるように 看 板 等 を 立 てる 用 具 類 の 準 備 一 般 的 な 用 具 例 : 草 刈 り 機 ハンドシャベル 草 とり 鎌 ホウキ 熊 手 ちりとり トン グ シャベル スコップ レーキ 表 土 削 り 取 り 用 の 小 型 重 機 ごみ 袋 ( 可 燃 物 用 の 袋 土 砂 用 の 麻 袋 ( 土 のう 袋 )) 集 めた 除 去 土 壌 等 を 現 場 保 管 する 場 所 に 運 ぶための 車 両 (トラック リアカー 等 ) ハシゴ 水 洗 浄 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : ホース シャワーノズル 高 圧 水 洗 浄 機 ブラシ(デッキブラシ 車 洗 浄 用 ブラシ 高 所 用 ブラシ 等 ) タワシ( 亀 の 子 スチールウール 製 等 ) ワイヤーブラシ 水 を 押 し 流 すもの(ホウキ スクレーパー 等 ) バケ ツ 洗 剤 雑 巾 スポンジ キッチンペーパー 金 属 面 等 を 洗 浄 す る 場 合 の 用 具 木 面 を 洗 浄 する 場 合 の 用 具 例 : ブラシ サンドペーパー 布 剥 離 剤 例 : ブラシ サンドペーパー 電 動 式 サンダ 布 スチーム 洗 浄 機 高 圧 水 洗 浄 機 水 を 押 し 流 すもの(ホウキ スクレーパー 等 ) 高 所 作 業 用 の 場 合 の 用 具 削 り 取 りを 行 う 場 合 の 用 具 土 地 表 面 の 被 覆 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : 足 場 移 動 式 リフト 高 所 作 業 車 例 : 研 磨 機 削 り 取 り 用 機 器 飛 散 防 止 に 必 要 な 用 具 ( 集 塵 機 養 生 マット) 例 : 自 走 転 圧 ローラー 転 圧 用 ベニヤ 板 散 水 器 具 (2) 事 前 測 定 除 染 効 果 を 確 認 するために 除 染 作 業 開 始 前 と 除 染 作 業 終 了 後 において 同 じ 場 所 方 法 で 空 間 線 量 率 等 を 測 定 し 記 録 することとなっている この 項 では 除 染 作 業 開 始 前 に 行 う 空 間 線 量 率 等 の 測 定 方 法 について 説 明 されている 83

91 1) 測 定 点 の 決 定 除 染 作 業 前 に 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 場 所 ( 以 下 測 定 点 )を 決 め 測 定 対 象 の 範 囲 測 定 点 ( 参 照 : 表 2-4) 目 印 になる 構 築 物 等 を 描 き 入 れた 略 図 ( 参 照 : 図 2-9)を 作 成 することが 説 明 され 略 図 例 が 示 されている なお ホットスポットやその 近 傍 については 居 住 者 等 がその 場 所 で 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ご すことが 想 定 されない 場 合 は 測 定 点 から 外 すことが 説 明 されている 表 2-4 建 物 等 の 工 作 物 の 除 染 における 空 間 線 量 率 等 の 測 定 点 の 考 え 方 測 定 点 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 対 象 生 活 空 間 における 空 間 線 量 率 除 染 対 象 の 表 面 汚 染 密 度 等 測 定 点 の 考 え 方 戸 建 住 宅 については 庭 等 の 屋 外 で 人 が 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ご すことが 想 定 される 場 所 等 2~5 点 程 度 を 測 定 点 として 設 定 する 集 合 住 宅 公 共 施 設 等 について は 庭 等 の 屋 外 で 人 が 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 さ れる 場 所 等 5 点 程 度 を 測 定 点 とし て 設 定 する 屋 根 や 屋 上 建 物 の 側 面 については 各 面 の 中 心 付 近 に 測 定 点 を 設 定 する 庭 等 の 敷 地 については 中 心 付 近 に 測 定 点 を 設 定 する ( 細 長 い 形 等 四 角 形 でない 場 合 は 中 央 に 沿 った 場 所 を 選 ぶ ) 柵 塀 については 空 間 線 量 率 等 の 分 布 が 把 握 できるような 間 隔 で 測 定 点 を 設 定 する 例 ピッチ 5m~10m ベンチ 遊 具 等 については 人 が 接 す る 場 所 に 測 定 点 を 設 定 する 84

92 図 2-9 建物等の工作物の除染等の措置における測定点の記録略図の例 2 測定の方法 この項では 測定点①に対してはシンチレーション式サーベイメータ等のガンマ線を測定でき る測定機器を使用し 測定点②に対しては GM サーベイメータの使用が推奨されている 3 除染方法 この項では 除染を行う際には 基本的に高所から低所の順序で行うこと 除染に伴う飛散 流出等による汚染拡大防止を行うことなど 全体的な除染のフローを図 2-10 に沿って説明した後 屋根 雨樋 外壁 柵 堀等 庭等 側溝等の個別除染方法が 除染の流れ 事前に必要な措 置 除染方法と注意点 の項目で説明されている 85

93 図 2-10 建 物 等 の 工 作 物 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 1) 屋 根 等 の 除 染 屋 根 等 の 除 染 の 流 れが 図 2-11 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-5 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-6 などで 説 明 されている 86

94 図 2-11 屋根等の除染の基本的な流れ 表 2-5 屋根等の除染に当たって事前に必要な措置 区分 事前に必要な措置 安全対策 高所作業となる場合は 足場の設置や高所作業車の配置等適切な安全対策を行う 飛散防止 歩道や建物が隣接している場合は 水等の飛散防止のために養生を行う 回収型の高圧水洗浄を用いることも放射性物質の拡散の防止に有効である 水を用いて洗浄する場合は 洗浄水が流れる経路を事前に確認し 排水経路は予 排水経路の確保と 排水の処理 め清掃して スムーズな排水が行えるようにする 排水の取り扱いについては 4 2 を参照 87

95 表 2-6 屋 根 等 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 堆 積 物 の 除 去 区 分 手 作 業 による 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 等 で 除 去 す る 拭 き 取 り 水 等 によって 湿 らせた 紙 タオルや 雑 巾 等 を 用 いて 丁 寧 に 拭 き 取 る 拭 き 取 り 作 業 で 用 いる 紙 タオルや 雑 巾 等 は 折 りたたんだ 各 面 を 使 用 す る ただし 一 度 除 染 ( 拭 き 取 り)に 使 用 した 面 には 放 射 性 セシウムが 付 着 している 可 能 性 があるので 直 接 手 で 触 れないようにする 汚 染 の 状 況 に 応 じて 一 拭 きごとに 新 しい 面 で 拭 き 取 るなど 汚 染 の 再 付 着 を 防 止 する 配 慮 を 行 う セメント 瓦 つや 無 し 粘 土 瓦 塗 装 鉄 板 等 においては 屋 根 の 素 材 や 錆 による 影 響 により 除 染 の 効 果 が 小 さくなる 場 合 がある 錆 が 存 在 する 場 合 には 拭 き 取 り 等 により 錆 そのものを 除 去 することが 必 要 になる 洗 浄 ブラシ 洗 浄 デッキブラシやタワシ 等 を 用 いて 丁 寧 に 洗 浄 する 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 高 所 から 低 所 へ 向 け 洗 浄 する 回 転 ブラシは 茅 葺 きや 瓦 の 屋 根 には 適 さないので 使 用 しない 高 圧 水 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 による 屋 根 等 の 破 損 等 のおそれがないことを 事 前 に 確 認 する ( 専 門 業 者 の 助 言 を 受 けることが 推 奨 される) 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 ぐために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 除 染 効 果 を 得 るために 除 染 する 場 所 に 噴 射 口 を 近 づける 屋 根 の 重 ね 合 わせ 部 や 金 属 が 腐 食 している 部 分 屋 上 の 排 水 口 周 り 等 堆 積 物 が 多 く 付 着 している 部 分 は 念 入 りに 洗 浄 する 表 面 がはがれるなど 財 物 を 損 傷 する 可 能 性 があることに 注 意 を 要 す 削 り 取 り ブラスト 作 業 ショットブラスト 機 により 研 削 材 を 表 面 にたたきつけて 表 面 を 均 質 に 削 り 取 る 粉 じんが 発 生 するため 周 囲 への 飛 散 を 防 止 するための 養 生 等 を 行 うと ともに 粉 じんを 回 収 する ブラスト 作 業 においては 研 削 材 等 が 除 染 作 業 区 域 の 外 に 出 て 行 かない ように 養 生 する また 使 用 後 の 研 削 材 等 は 付 着 した 放 射 性 物 質 を 周 辺 にまき 散 らさない 方 法 で 回 収 する 削 り 取 り 削 り 取 りを 行 う 場 合 は 周 囲 への 飛 散 を 防 止 する ( 例 : 集 塵 機 の 使 用 事 前 の 散 水 簡 易 ビニールハウスの 設 置 等 ) 2) 雨 樋 の 除 染 雨 樋 の 除 染 の 流 れが 図 2-12 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-7 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-8 などで 説 明 されている 88

96 図 2-12 雨 樋 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-7 雨 樋 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 水 等 の 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 水 を 使 った 洗 浄 を 行 う 前 に 雨 樋 の 堆 積 物 を 除 去 する 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 雨 樋 流 末 部 が 破 損 又 は 庭 地 に 直 接 放 流 となっている 箇 所 は 高 線 量 となる 場 合 があ るので 庭 等 の 除 染 を 検 討 する 表 2-8 雨 樋 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 堆 積 物 の 除 去 手 作 業 による 除 去 落 葉 苔 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 等 で 除 去 する 拭 き 取 り 水 等 によって 湿 らせた 紙 タオルや 雑 巾 等 を 用 いて 丁 寧 に 拭 き 取 る 拭 き 取 り 作 業 で 用 いる 紙 タオルや 雑 巾 等 は 折 りたたんだ 各 面 を 使 用 す る ただし 一 度 除 染 ( 拭 き 取 り)に 使 用 した 面 には 放 射 性 セシウムが 付 着 している 可 能 性 があるので 直 接 手 で 触 れないようにする 汚 染 の 状 況 に 応 じて 一 拭 きごとに 新 しい 面 で 拭 き 取 るなど 汚 染 の 再 付 89

97 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 着 を 防 止 する 配 慮 を 行 う 雨 樋 の 堆 積 物 に 放 射 性 物 質 が 多 く 蓄 積 していることから 堆 積 物 の 除 去 は 効 果 的 である 洗 浄 ブラシ 洗 浄 ブラシやタワシを 用 いて 丁 寧 に 洗 浄 する 縦 樋 ( 特 に 屈 曲 部 )への 堆 積 が 見 落 としがちとなるため ワイヤーブラ シ 等 を 活 用 して 洗 浄 する 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 高 所 から 低 所 へ 向 け 洗 浄 する 高 圧 水 洗 浄 手 が 届 かないような 狭 い 場 所 等 拭 き 取 り 作 業 の 実 施 が 困 難 な 部 位 を 中 心 に 雨 樋 を 壊 さないように 高 圧 水 洗 浄 機 を 用 いて 原 則 として 水 圧 5MPa 以 下 使 用 水 量 1m 当 たり 2L 程 度 の 高 圧 水 で 洗 浄 する 洗 浄 効 果 を 得 るために 除 染 する 場 所 に 噴 射 口 を 近 づける(20cm 程 度 ) とともに 適 切 な 移 動 速 度 で 洗 浄 する 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 水 勾 配 の 上 流 から 下 流 に 向 かって 行 う 3) 外 壁 の 除 染 外 壁 の 除 染 の 流 れが 図 2-13 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-9 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-10 などを 用 いて 説 明 されている 図 2-13 外 壁 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 90

98 表 2-9 外 壁 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 水 等 の 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 表 2-10 外 壁 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 拭 き 取 り 水 等 によって 湿 らせた 紙 タオルや 雑 巾 等 を 用 いて 丁 寧 に 拭 き 取 る 拭 き 取 り 作 業 で 用 いる 紙 タオルや 雑 巾 等 は 折 りたたんだ 各 面 を 使 用 する ただし 一 度 除 染 ( 拭 き 取 り)に 使 用 した 面 には 放 射 性 セシウムが 付 着 して いる 可 能 性 があるので 直 接 手 で 触 れないようにする 汚 染 の 状 況 に 応 じて 一 拭 きごとに 新 しい 面 で 拭 き 取 るなど 汚 染 の 再 付 着 を 防 止 する 配 慮 を 行 う 洗 浄 ブラシ 洗 浄 デッキブラシやタワシ 等 を 用 いて 丁 寧 に 洗 浄 する 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 高 所 から 低 所 へ 向 け 洗 浄 する 高 圧 水 洗 浄 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 ぐために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 洗 浄 効 果 を 得 るために 除 染 する 場 所 に 噴 射 口 を 近 づける(20cm 程 度 )ととも に 適 切 な 移 動 速 度 で 洗 浄 する 壁 がはがれるなど 財 物 を 損 傷 したり 屋 内 への 漏 水 の 可 能 性 があることに 注 意 する 4) 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 の 流 れが 図 2-14 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-11 で 除 染 方 法 と 注 意 点 などが 表 2-12 で 説 明 されている 91

99 図 2-14 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-11 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 水 等 の 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 表 2-12 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 拭 き 取 り 拭 き 取 り 作 業 で 用 いる 紙 タオルや 雑 巾 等 は 折 りたたんだ 各 面 を 使 用 する ただ し 一 度 除 染 ( 拭 き 取 り)に 使 用 した 面 には 放 射 性 セシウムが 付 着 している 可 能 性 があるので 直 接 手 で 触 れないようにする 汚 染 の 状 況 に 応 じて 一 拭 きごとに 新 しい 面 で 拭 き 取 るなど 汚 染 の 再 付 着 を 防 止 する 配 慮 を 行 う 金 属 製 遊 具 の 錆 は サンドペーパーや 金 ブラシ 等 で 落 とした 後 で 丁 寧 に 拭 き 取 る 紙 タオルや 雑 巾 で 一 度 除 染 ( 拭 き 取 り)に 使 用 した 面 や 拭 き 取 りに 使 用 したブ ラシやウエス サンドペーパーには 放 射 性 セシウムが 付 着 している 可 能 性 がある ので 直 接 手 で 触 れないようにする 92

100 高圧水洗浄 拭き取りの難しい遊具等の接合部は高圧水洗浄を行う 金属接合部 水圧による土等の飛散を防ぐために 最初は低圧での洗浄を行い 洗浄水の流れ や飛散状況を確認しつつ 徐々に圧力を上げて洗浄を行う 洗浄効果を得るために除染する場所に噴射口を近づける 20cm 程度 とともに 適切な移動速度で洗浄する スチーム洗浄 木製遊具は スチーム 蒸気 洗浄機を用いて洗浄する 削り取り 木製遊具は 電動工具等で木材表面を削り取る 木製遊具等 木面等の削り取りを行う場合は 集塵機等を用いて 周囲への飛散を防止する 5 庭等の除染 庭等の除染の流れが図 2-15 で示され 事前に必要な措置が表 2-13 で 除染方法と注意点が表 2-14 などを用いて説明されている 図 2-15 庭等の除染の基本的な流れ 93

101 表 2-13 庭 等 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 粉 じんの 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 表 2-14 庭 等 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 ホットスポットの 土 壌 等 の 天 地 返 しまたは 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 等 で 除 去 する 雨 樋 下 等 のホットスポットの 土 壌 については 天 地 返 しまたは 除 去 を 行 う 実 施 に 当 たっては 汚 染 の 深 さに 注 意 が 必 要 である 雨 水 枡 等 に 溜 まっている 土 壌 のようにその 場 で 天 地 返 しを 行 うことが 困 難 な 場 合 には 当 該 雨 水 枡 の 近 傍 で 天 地 返 しを 行 うことを 検 討 する 下 草 等 の 除 去 天 地 返 しや 表 土 の 削 り 取 りに 先 立 ち 作 業 の 支 障 となる 雑 草 を 肩 掛 け 式 草 刈 り 機 又 は 人 力 により 除 草 刈 払 を 行 う 草 刈 りにより 草 によるベータ 線 の 遮 へい 効 果 が 減 じ 低 減 率 が 低 くなる 場 合 がある 土 の 庭 等 天 地 返 し 表 層 土 を 10cm 程 度 均 質 に 削 り 取 り ビニールシート 等 の 上 に 仮 置 きをす る 下 層 土 を 20cm 程 度 均 質 に 削 り 取 り 表 層 土 とは 別 の 場 所 に 仮 置 きをする 表 層 土 を 敷 均 した 後 その 上 に 下 層 土 を 敷 均 し 整 地 を 行 い おおむね 従 前 と 同 じ 締 固 め 度 で 元 の 高 さに 復 元 する 表 土 の 削 り 取 り 鋤 簾 (ジョレン) 等 を 用 い 庭 土 の 表 土 を 均 質 に 削 り 取 りを 行 う 植 栽 があることやグラウンドと 比 較 して 不 陸 があることから 除 染 作 業 の 確 実 性 が 低 くなる 可 能 性 があることに 注 意 する 土 地 表 面 の 被 覆 放 射 性 セシウムを 含 まない 土 等 で 土 地 表 面 を 被 覆 する 砂 利 砕 石 の 庭 等 砂 利 砕 石 の 高 圧 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 をスコップ 等 を 用 いて 水 槽 に 入 れ 高 圧 水 洗 浄 等 を 行 う 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 止 するために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 スコップ 等 により 砂 利 砕 石 を 均 質 に 除 去 する 砂 利 砕 石 を 撤 去 した 場 合 は 必 要 に 応 じて 従 前 と 同 じ 種 類 の 砂 利 砕 石 を 用 いて 従 前 と 同 じ 現 況 高 さまで おおむね 同 じ 締 め 固 め 度 で 被 覆 する 砕 石 による 被 覆 は 空 隙 が 大 きいことから 適 切 な 転 圧 により 密 度 調 整 を 行 う ことに 注 意 する 94

102 6) 側 溝 等 の 除 染 側 溝 等 の 除 染 の 流 れが 図 2-16 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-15 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-16 などを 用 いて 説 明 されている 図 2-16 側 溝 等 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-15 側 溝 等 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 水 等 の 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 表 2-16 側 溝 等 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 堆 積 物 の 除 去 区 分 手 作 業 による 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 除 去 しやすい 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 をあらかじめスコップ 等 を 用 いて 除 去 する 側 溝 のコンクリートの 目 地 が 深 い 場 合 へら 等 を 用 いて 目 地 の 堆 積 物 を 除 去 する 雨 水 枡 で 天 地 返 しを 行 う 場 合 には その 場 で 天 地 返 しを 行 うことが 困 難 なため 当 該 雨 水 枡 の 近 傍 で 天 地 返 しを 行 う 雨 水 枡 等 に 堆 積 物 が 詰 まっており 降 雨 時 等 において 側 溝 の 水 があふれ 95

103 ているような場合は 周辺に汚染が広がっていることがある そのよう な場合は 周辺の地表面を測定し 地表面の形状等に応じた除染作業を 行う 洗浄 ブラシ洗浄 高圧水洗浄 デッキブラシやタワシ等を用いて丁寧に洗浄する 水を周囲に飛散させないよう 高所から低所へ向け洗浄する 水圧による土等の飛散を防ぐために 最初は低圧での洗浄を行い 洗浄 水の流れや飛散状況を確認しつつ 徐々に圧力を上げて洗浄を行う 洗浄効果を得るために除染する場所に噴射口を近づける 20cm 程度 と ともに 適切な移動速度で洗浄する 4 作業後の措置 この項では除染作業後の措置として 除去土壌の取り扱い 排水の処理 用具の洗浄等につい て説明がされている 1 除去土壌等の取り扱い 除去土壌等については 適切に取り扱い 現場保管もしくは仮置場へ運搬する そのための基 本的な流れが図 2-17 で示され 注意事項は表 2-17 のように説明されている 図 2-17 除去土壌等の取り扱いの基本的な流れ 表 2-17 除去土壌等の取り扱いの方法と注意事項 区分 除去土壌等の取り 内容 扱い 除去土壌等は 飛散防止のため 袋等の容器に入れて口あるいは蓋を閉じておく か もしくはシート等による梱包をしておく 除去土壌等は 除去土壌と除染廃棄物にできるだけ分別して別々の袋等の容器に 入れ 混ぜないようにする 除去土壌等の入った容器ごと もしくは複数個の容器単位での表面 1cm 離れた位 置 の空間線量率を測定して 除染作業で発生した除去土壌等の放射線量がどの 96

104 程度 範囲 かが大まかにわかるように記録 表示する 草木類や作業に使用した使い捨てのマスク等については 廃棄物関係ガイドラ イン 平成 25 年 3 月第 2 版 に従い除染廃棄物として処理 処分する 2 排水の処理 除染に伴って排水が発生する場合は 必要に応じて排水の処理を図 2-18 に示す流れで行い そ のために事前に必要な措置が 表 2-18 で 注意事項が表 2-19 で説明されている なお 除染実 施区域 市町村が定める除染実施計画の対象となる区域 での除染においては 堆積物の除去等 を行った場合は基本的に排水を処理する必要はないが 排水の濁りが多い場合や回収型の高圧水 洗浄の排水等については基本的に排水の処理を行う 図 2-18 排水の取り扱いの基本的な流れ 97

105 表 2-18 排 水 の 処 理 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 事 前 に 必 要 な 措 置 排 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 表 2-19 排 水 の 処 理 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 内 容 土 壌 によるろ 過 処 理 雨 樋 下 が 土 の 場 合 は 屋 根 等 で 生 じた 排 水 を 土 壌 に 雨 樋 を 通 じて 流 すことで 捕 捉 し 屋 根 等 の 除 染 後 に 当 該 土 壌 表 面 を 除 去 する 水 槽 を 用 いた 沈 殿 処 理 側 溝 を 活 用 した 沈 殿 処 理 ポリタンク 仮 設 プールに 集 水 し 粒 子 分 の 沈 殿 を 行 い 上 澄 みの 水 を 放 流 し 沈 殿 物 を 回 収 する( 必 要 に 応 じて 凝 集 沈 殿 させるための 薬 剤 を 使 用 する) 上 澄 み 水 について 濁 りがないことを 確 認 する 必 要 に 応 じて 簡 易 的 なフィルターを 設 置 し ろ 過 を 行 う 土 のうによる 側 溝 の 堰 き 止 めにより 集 水 し 粒 子 分 の 沈 殿 を 行 い 上 澄 みの 水 を 放 流 し 沈 殿 物 を 回 収 する 上 澄 み 水 について 濁 りがないことを 確 認 する 必 要 に 応 じて 簡 易 的 なフィルターを 設 置 し ろ 過 を 行 う 3) 用 具 の 洗 浄 等 除 染 に 用 いた 機 器 の 作 業 後 の 取 り 扱 いについては 厚 生 労 働 省 の 東 日 本 大 震 災 により 生 じた 放 射 性 物 質 により 汚 染 された 土 壌 等 を 除 染 するための 業 務 等 に 係 る 電 離 放 射 線 障 害 防 止 規 則 及 び 除 染 等 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイドライン に 従 うことを 原 則 と しつつ 表 2-20 に 示 す 事 項 に 留 意 するとされている 表 2-20 用 具 の 洗 浄 等 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 内 容 用 具 の 洗 浄 等 使 用 した 重 機 や 車 等 汚 染 土 壌 の 付 着 が 多 い 可 能 性 があるものは 付 着 状 況 の 確 認 を 行 い 汚 染 土 壌 の 付 着 が 多 いものについては 指 定 された 場 所 で 洗 浄 するなど 汚 染 土 壌 等 をみだりに 拡 散 しないようにする シャベル 等 の 用 具 靴 汚 染 土 壌 が 多 く 付 着 した 作 業 着 についても 付 着 状 況 の 確 認 を 行 い 汚 染 土 壌 の 付 着 が 多 いものについては 指 定 された 場 所 で 洗 浄 するなど 汚 染 土 壌 等 をみだりに 拡 散 しないようにする 洗 浄 によって 生 じた 排 水 については 2)を 参 考 に 必 要 に 応 じて 処 理 を 行 う 洗 浄 の 際 には 水 の 飛 沫 を 浴 びないようにする その 他 汚 染 の 可 能 性 が 低 い 用 具 についても 汚 染 土 壌 の 付 着 がないかどうか 確 認 を 行 う 使 用 した 用 具 や 作 業 着 は できるだけ 洗 濯 洗 浄 して 再 利 用 する 洗 濯 洗 浄 の 例 機 械 類 の 洗 浄 はスチーム 洗 浄 も 効 果 的 だが ブラシと 洗 剤 によるこすり 洗 いでも 十 分 である 98

106 作 業 服 等 の 衣 服 の 洗 濯 は 普 通 の 方 法 で 十 分 である 作 業 に 使 用 した 衣 服 等 を 運 ぶ 際 は 箱 または 袋 等 に 入 れて 付 着 物 がなるべく 飛 散 しないようにする 作 業 後 に 屋 内 に 入 る 際 には 靴 の 泥 を 落 とし 服 を 着 替 えるなどを 行 い 作 業 者 に 付 着 した 粉 じんを 屋 内 に 持 ち 込 まないようにする (5) 事 後 測 定 と 記 録 除 染 の 効 果 を 確 認 するため 除 染 作 業 終 了 後 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 記 録 することが 表 2-21 のように 説 明 されている 表 2-21 建 物 等 の 工 作 物 の 除 染 における 事 後 測 定 と 記 録 空 間 線 量 率 等 の 測 定 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 事 前 測 定 と 同 じ 箇 所 できるだけ 同 じ 条 件 で 測 定 を 行 う 測 定 機 器 は 事 前 測 定 で 用 いた 機 器 となるべく 同 じものを 用 いる 記 録 保 存 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 除 染 作 業 を 行 った 箇 所 除 染 日 除 染 者 名 対 象 物 の 種 類 除 染 方 法 除 染 面 積 ( 土 壌 等 ) 除 去 土 壌 等 のおおよその 重 量 及 び 保 管 処 理 状 況 除 染 に 使 用 した 用 具 と 使 用 後 の 処 理 方 法 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 の 詳 細 は 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン を 参 照 道 路 の 除 染 等 の 措 置 この 項 では 道 路 の 塗 装 面 ( 歩 道 も 含 む) 側 溝 縁 石 ガードレール 歩 道 橋 の 除 染 等 の 措 置 に 関 し 図 2-19 に 示 す 基 本 的 流 れで 実 施 する 準 備 事 前 測 定 除 染 方 法 作 業 後 の 措 置 事 後 測 定 と 記 録 について 説 明 されている 99

107 図 2-19 道 路 の 汚 染 等 の 措 置 の 基 本 的 な 流 れ 100

108 (1) 準 備 除 染 作 業 を 行 う 前 には 除 染 作 業 に 必 要 な 機 器 の 準 備 に 加 えて 除 染 に 伴 い 発 生 する 粉 じんを 吸 い 込 むこと 等 による 公 衆 や 作 業 者 の 被 ばくの 防 止 等 表 2-22 に 示 すような 安 全 を 確 保 するため の 準 備 が 必 要 である 表 2-22 道 路 の 除 染 等 措 置 のための 準 備 作 業 に 伴 う 公 衆 の 被 ばくの 低 減 のための 措 置 立 ち 入 り 制 限 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 作 業 場 所 にみだりに 近 づかないように カラーコーンあるいはロープ 等 で 囲 いをして 人 や 車 両 の 進 入 を 制 限 する 除 染 作 業 に 伴 って 放 射 性 物 質 が 飛 散 する 可 能 性 がある 場 合 に は 除 染 範 囲 の 周 りをシート 等 で 囲 うか 飛 散 防 止 のための 水 を 撒 くなどして そのエリアにロープ 等 で 囲 いをする 標 識 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 除 染 作 業 中 であることがわかるように 看 板 等 を 立 てる 用 具 類 の 準 備 一 般 的 な 用 具 例 : 草 刈 り 機 ハンドシャベル 草 とり 鎌 ホウキ 熊 手 ちりとり トン グ シャベル スコップ レーキ 表 土 削 り 取 り 用 の 小 型 重 機 ごみ 袋 ( 可 燃 物 用 の 袋 土 砂 用 の 麻 袋 ( 土 のう 袋 )) 集 めた 除 去 土 壌 等 を 現 場 保 管 する 場 所 に 運 ぶための 車 両 (トラック リアカー 等 ) ハシゴ 路 面 清 掃 車 水 洗 浄 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : 放 水 用 のホース 高 圧 水 洗 浄 機 排 水 性 舗 装 機 能 回 復 車 ブラシ(デッ キブラシ 車 洗 浄 用 ブラシ 等 ) 水 を 押 し 流 すもの(ホウキ スクレー パー 等 ) バケツ 洗 剤 雑 巾 スポンジ キッチンペーパー 削 り 取 りを 行 う 場 合 の 用 具 例 : ショットブラスト 表 面 切 削 機 振 動 ドリル ニードルガン 研 磨 機 削 り 取 り 用 機 器 超 高 圧 水 洗 浄 機 飛 散 防 止 に 必 要 な 用 具 ( 集 塵 機 養 生 マット) 表 土 の 除 去 を 行 う 場 合 の 用 具 土 地 表 面 の 被 覆 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : バックホウ ブルドーザー 油 圧 シャベル 例 : 自 走 転 圧 ローラー 転 圧 用 ベニヤ 板 散 水 器 具 101

109 2 事前測定 除染効果を確認するために除染作業開始前と除染作業終了後において 同じ場所 方法で空間 線量率等を測定し 記録することとなっている この項では除染作業開始前に行う空間線量率等の測定方法について説明されている 1 測定点の決定 除染作業前に 測定点を決め 測定対象の範囲 測定点 参照 表 2-23 目印になる構築物 等を描き入れた略図を作成することが説明され 略図例が図 2-20 のように示されている なお ホットスポットやその近傍については 居住者等がその場所で比較的多くの時間を過ごすことが 想定されない場合は測定点から外すことが説明されている 表 2-23 道路の除染における空間線量率等の測定点の考え方 測定点 測定対象 測定点の考え方 測定点① 測定点② 生活空間における空間線量率 除染対象の表面汚染密度等 歩道の中央線上付近に 空間線量 道路の路面 路肩 側溝 歩道ごとに 率の分布が把握できるような間 空間線量率等の分布が把握できるよ 隔で測定点を設定します うな間隔で測定点を設定します 歩道がない場合 道路の利用状況 例 ピッチ 10 30m 程度 を確認しつつ 適切に地点設定を 行います 例 ピッチ 10 30m 程度 図 2-20 道路の除染等の措置における測定点の記録略図の例 102

110 2) 測 定 の 方 法 この 項 では 測 定 点 1に 対 してはシンチレーション 式 サーベイメータ 等 のガンマ 線 を 測 定 でき る 測 定 機 器 を 使 用 し 測 定 点 2に 対 しては GM サーベイメータの 使 用 が 推 奨 されている (3) 除 染 方 法 この 項 では 道 路 等 の 除 染 を 行 う 際 には 比 較 的 高 い 濃 度 で 汚 染 された 場 所 を 中 心 に 除 染 作 業 を 実 施 すること 水 を 使 用 した 場 合 は 放 射 性 物 質 が 道 脇 や 側 溝 に 移 る 可 能 性 があることから 道 路 の 洗 浄 を 行 ったのちに 道 脇 や 側 溝 の 除 染 を 行 う 事 除 染 に 伴 う 飛 散 流 出 等 による 汚 染 拡 大 防 止 を 行 うことなど 全 体 的 な 除 染 のフローを 図 2-21 のように 説 明 した 後 舗 装 面 未 舗 装 の 道 路 等 道 脇 や 側 溝 の 個 別 除 染 方 法 が 除 染 の 流 れ 事 前 に 必 要 な 措 置 除 染 方 法 と 注 意 点 の 項 目 で 説 明 されている 図 2-21 道 路 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 1) 舗 装 面 等 の 除 染 塗 装 面 等 の 除 染 の 流 れが 図 2-22 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-24 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-25 で 説 明 されている 103

111 図 2-22 舗 装 面 等 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-24 舗 装 面 等 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 安 全 対 策 除 染 作 業 時 に 通 行 止 めができない 場 合 は 交 通 誘 導 員 等 を 配 置 するなど 十 分 な 安 全 管 理 を 行 う 飛 散 防 止 水 を 利 用 する 除 染 作 業 を 行 う 場 合 は 洗 浄 水 の 飛 散 防 止 措 置 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 使 った 洗 浄 を 行 う 前 に 道 路 や 道 脇 側 溝 の 堆 積 物 を 除 去 する 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 104

112 表 2-25 舗 装 面 等 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 堆 積 物 の 除 去 区 分 手 作 業 による 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 路 面 清 掃 車 等 で 除 去 する 洗 浄 ブラシ 洗 浄 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 高 所 から 低 所 へ 向 け 洗 浄 する 排 水 性 舗 装 機 能 回 復 車 については 地 震 等 の 影 響 で 歪 曲 や 損 耗 が 生 じた 路 面 においては 洗 浄 や 排 水 回 収 の 能 力 が 低 下 することがあることに 注 意 する 高 圧 水 洗 浄 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 ぐために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 洗 浄 水 を 回 収 する 回 収 型 の 高 圧 水 洗 浄 も 有 効 である 除 染 効 果 を 得 るために 除 染 する 場 所 に 噴 射 口 を 近 づける 除 染 範 囲 が 広 い 場 合 地 点 によって 作 業 方 法 (ノズルの 地 上 高 さ 面 積 当 たりの 作 業 時 間 等 )にばらつきが 生 じないように 注 意 する 削 り 取 り 等 ブラスト 作 業 ショットブラスト 機 により 研 削 材 を 表 面 にたたきつけて 表 面 を 均 質 に 削 り 取 る 粉 じんが 発 生 するため 周 囲 への 飛 散 を 防 止 するための 養 生 等 を 行 うと ともに 粉 じんを 回 収 する ブラスト 作 業 においては 研 削 材 等 が 除 染 作 業 区 域 の 外 に 出 て 行 かない ように 養 生 する また 使 用 後 の 研 削 材 等 は 付 着 した 放 射 性 物 質 を 周 辺 にまき 散 らさない 方 法 で 回 収 する インターロッキングの 削 り 取 りを 行 う 場 合 は ブロックの 隙 間 に 切 削 く ずや 放 射 性 物 質 が 残 る 場 合 があることに 注 意 する 超 高 圧 水 洗 浄 150MPa 以 上 の 超 高 圧 水 洗 浄 機 ( 洗 浄 水 回 収 型 )を 用 いて 舗 装 面 を 削 り 取 る 強 力 吸 引 車 により 発 生 した 削 り 取 りくずを 回 収 する 削 り 取 り 削 り 取 りを 行 う 場 合 は 周 囲 への 飛 散 を 防 止 する ( 例 : 集 塵 機 の 使 用 事 前 の 散 水 簡 易 ビニールハウスの 設 置 等 ) 2) 未 舗 装 の 道 路 等 の 除 染 未 舗 装 の 道 路 等 の 除 染 の 流 れが 図 2-23 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-26 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-27 などを 用 いて 説 明 されている 105

113 図 2-23 未舗装の道路等の除染の基本的な流れ 表 2-26 未舗装の道路等の除染に当たって事前に必要な措置 区分 事前に必要な措置 飛散防止 乾燥した土壌について表土削り取りを行う場合等 事前に固化剤を散布し土壌の 表面を固化させることにより 土ぼこりの飛散防止を図ることができる 表 2-27 未舗装の道路等の除染の方法と注意事項 区分 の堆 除積 去物 土 の 庭 等 除染の方法と注意点 手作業等によ る除去 落葉 苔 泥等の堆積物を ゴム手袋をはめた手やスコップ等で除去する 天地返し 表層土を 10cm 程度 均質に削り取り ビニールシート等の上に仮置きをす る 下層土を 20cm 程度 均質に削り取り 表層土とは別の場所に仮置きをする 表層土を敷均した後 その上に 下層土を敷均し 整地を行い おおむね従 前と同じ締固め度で元の高さに復元する 106

114 砂 利 砕 石 の 庭 等 区 分 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 砂 利 砕 石 の 高 圧 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 バックホウ 等 により 表 土 を 均 質 に 削 り 取 る 削 り 取 りを 行 う 場 合 は 周 囲 への 飛 散 を 防 止 する ( 例 : 集 塵 機 の 使 用 事 前 の 散 水 簡 易 ビニールハウスの 設 置 等 ) 放 射 性 セシウムを 含 まない 土 で 土 地 表 面 を 被 覆 する 砂 利 砕 石 をバックホウ 等 を 用 いて 集 積 し 水 槽 に 入 れ 高 圧 水 洗 浄 等 を 行 う 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 止 するために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 バックホウ 等 により 砂 利 砕 石 を 均 質 に 除 去 する 砂 利 砕 石 を 撤 去 した 場 合 は 必 要 に 応 じて 従 前 と 同 じ 種 類 の 砂 利 砕 石 を 用 いて 従 前 と 同 じ 現 況 高 さまで おおむね 同 じ 締 め 固 め 度 で 被 覆 する 砕 石 による 被 覆 は 空 隙 が 大 きいことから 適 切 な 転 圧 により 密 度 調 整 を 行 う ことに 注 意 する 面 道 路 の の り 下 草 等 の 除 去 肩 掛 け 式 草 刈 り 機 または 人 力 により 除 草 刈 払 を 行 う 表 土 の 削 り 取 り 人 力 またはバックホウ 等 により 表 土 を 均 質 に 削 り 取 る 削 り 取 りを 行 う 場 合 は 周 囲 への 飛 散 を 防 止 する ( 例 : 集 塵 機 の 使 用 事 前 の 散 水 簡 易 ビニールハウスの 設 置 等 ) 3) 道 脇 や 側 溝 の 除 染 道 脇 や 側 溝 の 除 染 の 流 れが 図 2-24 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-28 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-29 で 説 明 されている 図 2-24 道 脇 や 側 溝 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 107

115 表 2-28 道 脇 や 側 溝 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 水 等 の 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 排 水 経 路 の 確 保 と 排 水 の 処 理 水 を 用 いて 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 排 水 の 取 り 扱 いについては (4)2)を 参 照 表 2-29 道 脇 や 側 溝 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 堆 積 物 の 除 去 区 分 手 作 業 による 除 去 除 染 の 方 法 と 注 意 点 除 去 しやすい 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 をあらかじめスコップ 等 を 用 いて 除 去 する 側 溝 のコンクリートの 目 地 が 深 い 場 合 へら 等 を 用 いて 目 地 の 堆 積 物 を 除 去 する 洗 浄 ブラシ 洗 浄 デッキブラシやタワシ 等 を 用 いて 丁 寧 に 洗 浄 する 水 を 周 囲 に 飛 散 させないよう 高 所 から 低 所 へ 向 け 洗 浄 する 高 圧 水 洗 浄 水 圧 による 土 等 の 飛 散 を 防 ぐために 最 初 は 低 圧 での 洗 浄 を 行 い 洗 浄 水 の 流 れや 飛 散 状 況 を 確 認 しつつ 徐 々に 圧 力 を 上 げて 洗 浄 を 行 う 除 染 効 果 を 得 るために 除 染 する 場 所 に 噴 射 口 を 近 づける (4) 作 業 後 の 措 置 この 項 では 除 染 作 業 後 の 措 置 として 除 去 土 壌 の 取 り 扱 い 排 水 の 処 理 用 具 の 洗 浄 等 につい て 説 明 がされているが 具 体 的 には (4)の 参 照 に 留 まっている (5) 事 後 測 定 と 記 録 除 染 の 効 果 を 確 認 するため 除 染 作 業 終 了 後 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 記 録 することが 表 2-30 に 示 すように 説 明 されている 表 2-30 道 路 の 除 染 における 事 後 測 定 と 記 録 空 間 線 量 率 等 の 測 定 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 事 前 測 定 と 同 じ 箇 所 できるだけ 同 じ 条 件 で 測 定 を 行 う 測 定 機 器 は 事 前 測 定 で 用 いた 機 器 となるべく 同 じものを 用 いる 記 録 保 存 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 除 染 作 業 を 行 った 箇 所 除 染 日 除 染 者 名 対 象 物 の 種 類 除 染 方 法 除 染 面 積 ( 土 壌 等 ) 除 去 土 壌 等 のおおよその 重 量 及 び 保 管 処 理 状 況 除 染 に 使 用 した 用 具 と 使 用 後 の 処 理 方 法 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 の 詳 細 は 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン を 参 照 108

116 土 壌 の 除 染 等 の 措 置 この 項 では 校 庭 や 園 庭 公 園 や 農 用 地 のような 比 較 的 に 広 い 土 地 における 土 壌 の 除 染 等 の 措 置 に 関 し 図 2-25 に 示 す 基 本 的 流 れで 実 施 する 準 備 事 前 測 定 除 染 方 法 作 業 後 の 措 置 事 後 測 定 と 記 録 について 説 明 されている 図 2-25 土 壌 の 除 染 等 の 措 置 の 基 本 的 な 流 れ (1) 準 備 除 染 作 業 を 行 う 前 には 除 染 作 業 に 必 要 な 機 器 の 準 備 に 加 えて 除 染 に 伴 い 発 生 する 粉 じんを 吸 い 込 むこと 等 による 公 衆 や 作 業 者 の 被 ばくの 防 止 等 安 全 を 確 保 するための 準 備 について 表 2-31 で 説 明 されている 109

117 表 2-31 土 壌 の 除 染 等 のための 準 備 作 業 に 伴 う 公 衆 の 被 ばくの 低 減 のための 措 置 立 ち 入 り 制 限 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 作 業 場 所 にみだりに 近 づかないように カラーコーンあるいはロープ 等 で 囲 いをして 人 や 車 両 の 進 入 を 制 限 する 除 染 作 業 に 伴 って 放 射 性 物 質 が 飛 散 する 可 能 性 がある 場 合 に は 除 染 範 囲 の 周 りをシート 等 で 囲 うか 飛 散 防 止 のための 水 を 撒 くなどして そのエリアにロープ 等 で 囲 いをする 標 識 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 除 染 作 業 中 であることがわかるように 看 板 等 を 立 てる 用 具 類 の 準 備 一 般 的 な 用 具 例 : 草 刈 り 機 ハンドシャベル 草 とり 鎌 ホウキ 熊 手 ちりとり トン グ シャベル スコップ レーキ 表 土 削 り 取 り 用 の 小 型 重 機 ごみ 袋 ( 可 燃 物 用 の 袋 土 砂 用 の 麻 袋 ( 土 のう 袋 )) 集 めた 除 去 土 壌 等 を 現 場 保 管 する 場 所 に 運 ぶための 車 両 (トラック リアカー 等 ) 高 所 作 業 者 ハシゴ 水 洗 浄 を 行 う 場 合 の 用 具 表 土 の 除 去 の 場 合 の 用 具 土 地 表 面 の 被 覆 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : 放 水 用 のホース 例 : ブルドーザー 油 圧 シャベル 例 : 自 走 転 圧 ローラー 転 圧 用 ベニヤ 板 散 水 器 具 農 地 用 表 土 削 り 取 りの 用 具 水 による 攪 拌 の 用 具 反 転 耕 深 耕 の 用 具 例 : 表 土 削 り 取 り 反 転 耕 深 耕 に 必 要 な 機 器 (ブルドーザー 油 圧 シャベ ル トラクター バーチカルハロー 等 アタッチメント リアブレード フロントローダ) バックホウ グレーダー クレーン バキュームカ ー 草 刈 り 機 高 圧 水 洗 浄 機 削 り 機 ハンマーナイフモア フレキシ ブルコンテナ 例 : トラクター バーチカルハロー 等 アタッチメント 排 水 ポンプ バック ホウ クレーン 草 刈 り 機 遮 水 シート フレキシブルコンテナ 例 : トラクター 深 耕 プラウ 深 耕 ロータリ 草 刈 り 機 (2) 事 前 測 定 除 染 効 果 を 確 認 するために 除 染 作 業 開 始 前 と 除 染 作 業 終 了 後 において 同 じ 場 所 方 法 で 空 間 線 量 率 等 を 測 定 し 記 録 することとなっている この 項 では 除 染 作 業 開 始 前 に 行 う 空 間 線 量 率 等 の 測 定 方 法 について 説 明 されている 110

118 1) 測 定 点 の 決 定 除 染 作 業 前 に 測 定 点 を 決 め 測 定 対 象 の 範 囲 測 定 点 ( 参 照 : 表 2-32) 目 印 になる 構 築 物 等 を 描 き 入 れた 略 図 を 作 成 することが 説 明 され 略 図 例 が 図 2-26 のように 示 されている なお ホットスポットやその 近 傍 については 居 住 者 等 がその 場 所 で 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 されない 場 合 は 測 定 点 から 外 すことが 説 明 されている 表 2-32 土 壌 の 除 染 における 空 間 線 量 率 等 の 測 定 点 の 考 え 方 測 定 点 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 対 象 生 活 空 間 における 空 間 線 量 率 除 染 対 象 の 表 面 汚 染 密 度 等 測 定 点 の 考 え 方 空 間 線 量 率 の 分 布 が 把 握 できるような 間 隔 で 測 定 測 定 点 1と 同 様 点 を 設 定 する 学 校 ( 校 舎 校 庭 ) 校 庭 については 校 庭 を 10~30m 程 度 で 区 切 った 各 メッシュにつき 1 点 で 測 定 する( 空 間 線 量 率 のばら つきが 少 ないと 考 えられる 場 合 には 均 等 に 分 散 さ せた 場 所 等 5 点 程 度 での 測 定 でも 構 わない) その 平 均 値 を 基 に 除 染 実 施 の 必 要 性 その 内 容 を 判 断 する 校 舎 については 校 舎 周 りで 人 が 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 される 場 所 等 5 点 程 度 で 測 定 する その 平 均 値 を 基 に 除 染 実 施 の 必 要 性 その 内 容 を 判 断 する なお 学 校 全 体 において 人 が 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 される 場 所 等 複 数 点 ( 上 記 の 校 庭 校 舎 における 測 定 点 数 の 合 計 程 度 )で 測 定 し その 平 均 値 を 基 に 学 校 全 体 の 除 染 実 施 の 必 要 性 その 内 容 を 判 断 することも 可 能 で ある 農 地 牧 草 地 農 地 牧 草 地 を 10~30m 程 度 に 区 切 った 各 メッシュ につき 1 点 で 測 定 する ただし 広 大 な 面 積 を 有 す る 場 合 にあっては 状 況 に 応 じ 変 更 することができ る その 平 均 値 を 基 に 除 染 実 施 の 必 要 性 その 内 容 を 判 断 する 111

119 図 2-26 土 壌 の 除 染 等 の 措 置 ( 校 庭 )における 測 定 点 の 記 録 略 図 の 例 2) 測 定 の 方 法 この 項 では 測 定 点 1に 対 してはシンチレーション 式 サーベイメータ 等 のガンマ 線 を 測 定 でき る 測 定 機 器 を 使 用 し 測 定 点 2に 対 しては GM サーベイメータの 使 用 が 推 奨 されることが 説 明 さ れている 一 方 農 用 地 等 において 土 壌 中 の 放 射 性 セシウム 濃 度 を 正 確 に 測 定 する 際 は 表 2-33 に 示 すよ うにゲルマニウム 半 導 体 検 出 器 を 用 いることが 推 奨 されている 表 2-33 農 地 土 壌 中 の 放 射 性 セシウム 濃 度 の 測 定 方 法 使 用 する 測 定 機 器 ゲルマニウム 半 導 体 検 出 器 NaI シンチレーションスペクトロメータ LaBr 3 (ラン タンブロマイド)シンチレーションスペクトロメータ 空 間 線 量 率 からの 推 計 校 正 年 に 1 回 以 上 既 知 の 放 射 能 量 の 標 準 線 源 を 用 いて 校 正 を 行 う 日 常 点 検 電 池 残 量 ケーブル コネクタの 破 損 高 電 圧 の 印 加 状 態 の 確 認 スイッチの 動 作 等 の 点 検 を 行 う バックグラウンドが 大 きく 変 化 しない 同 一 の 場 所 で 測 定 を 行 い 過 去 の 値 と 比 較 し て 大 きな 変 化 が 無 いことを 確 認 する 汚 染 防 止 測 定 機 器 本 体 と 検 出 部 を 薄 手 のビニール 等 で 覆 う ビニール 等 は 汚 れたり 破 損 したりした 場 合 は 新 しいものと 取 り 替 える 112

120 測 定 水 田 の 場 合 は 測 定 点 の 表 面 から 15 cmの 深 さまでの 土 壌 を 採 取 し 乾 燥 させた 後 ゲルマニウム 半 導 体 検 出 器 等 を 用 いて 土 壌 中 の 放 射 性 セシウム 濃 度 を 測 定 する 畑 地 の 場 合 は 測 定 点 の 表 面 から 作 土 (15~30 cm)の 深 さまでの 土 壌 を 採 取 し 乾 燥 させた 後 ゲルマニウム 半 導 体 検 出 器 等 を 用 いて 土 壌 中 の 放 射 性 セシウム 濃 度 を 測 定 する 記 録 測 定 者 は 略 図 等 に 記 載 した 各 測 定 点 での 放 射 性 セシウム 濃 度 測 定 日 時 用 いた 測 定 機 器 を 記 録 する (3) 除 染 方 法 この 項 では 除 染 を 行 う 際 には 比 較 的 高 い 濃 度 で 汚 染 された 場 所 を 中 心 に 行 うこと 同 一 市 町 村 内 で 広 範 な 地 区 が 同 タイミングで 実 施 されることのないよう 全 体 スケジュール 調 整 をおこな うこと 除 染 に 伴 う 飛 散 流 出 等 による 汚 染 拡 大 防 止 を 行 うことなど 全 体 的 な 除 染 のフローを 図 2-27 に 沿 って 説 明 した 後 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 及 び 農 用 地 の 個 別 除 染 方 法 が 除 染 の 流 れ 事 前 に 必 要 な 措 置 除 染 方 法 と 注 意 点 の 項 目 で 説 明 されている 図 2-27 土 壌 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 1) 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 の 流 れが 図 2-28 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-34 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-35 などを 用 いて 説 明 されている 113

121 図 2-28 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-34 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 乾 燥 した 土 壌 について 表 土 削 り 取 りを 行 う 場 合 等 事 前 に 固 化 剤 を 散 布 し 土 壌 の 表 面 を 固 化 させることにより 土 ぼこりの 飛 散 防 止 を 図 る 表 2-35 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 堆 積 物 の 除 除 染 の 方 法 と 注 意 点 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 等 で 除 去 する 去 天 地 返 し 表 層 土 を 10cm 程 度 均 質 に 削 り 取 り ビニールシート 等 の 上 に 仮 置 きをする 下 層 土 を 20cm 程 度 均 質 に 削 り 取 り 表 層 土 とは 別 の 場 所 に 仮 置 きをする 表 層 土 を 敷 均 した 後 その 上 に 下 層 土 を 敷 均 し 整 地 を 行 い おおむね 従 前 と 同 じ 締 固 め 度 で 元 の 高 さに 復 元 する 114

122 表 土 の 削 り 取 り バックホウ 等 により 表 土 を 均 質 に 削 り 取 る あらかじめ 石 灰 を 散 布 することによって 表 土 の 取 り 残 しの 確 認 を 行 うことができる 表 面 切 削 機 やハンマーナイフを 用 いた 削 り 取 りは 広 い 場 所 においては 効 果 的 な 方 法 で ある 削 り 取 りを 行 う 場 合 は 周 囲 への 飛 散 を 防 止 する ( 例 : 集 塵 機 の 使 用 事 前 の 散 水 簡 易 ビニールハウスの 設 置 等 ) 土 地 表 面 の 被 覆 放 射 性 セシウムを 含 まない 土 で 土 地 表 面 を 被 覆 する 砕 石 による 被 覆 は 空 隙 が 大 きいことから 適 切 な 転 圧 により 密 度 調 整 を 行 うことに 注 意 する 人 工 芝 の 充 充 填 材 を 吸 引 除 去 できる 機 械 により 人 工 芝 等 の 充 填 材 の 抜 き 取 りを 行 う 填 剤 の 除 去 2) 農 用 地 の 除 染 農 用 地 の 除 染 の 流 れが 図 2-29 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-36 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-37 などを 用 いて 説 明 されている 115

123 図 2-29 農 用 地 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 116

124 区 分 表 2-36 農 用 地 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 乾 燥 した 土 壌 について 表 土 削 り 取 りを 行 う 場 合 等 事 前 に 固 化 剤 を 散 布 し 土 壌 の 表 面 を 固 化 させることにより 土 ぼこりの 飛 散 防 止 を 図 ることがでる 未 耕 起 区 分 表 土 の 削 り 取 り 水 による 土 壌 攪 拌 除 去 表 2-37 農 用 地 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 除 染 の 方 法 と 注 意 点 バックホウ 等 により 表 土 の 削 り 取 りを 行 う あらかじめ 石 灰 を 散 布 すること 等 によって 表 土 の 取 り 残 しの 確 認 を 行 うことができる 表 層 土 壌 を 攪 拌 ( 浅 代 かき)した 後 細 かい 土 粒 子 が 浮 遊 している 濁 水 をポンプにより 強 制 排 水 し ビニールシートで 覆 った 沈 砂 池 等 において 固 液 分 離 を 行 い 土 粒 子 を 回 収 する 反 転 耕 プラウを 使 用 し 汚 染 された 表 層 の 土 を 下 層 に 下 層 の 汚 染 のない 土 壌 耕 起 済 反 転 耕 ( 同 上 ) を 表 層 に 置 くように 土 壌 を 反 転 させる 反 転 耕 の 耕 深 は 30cm を 基 本 とする ただし 礫 が 含 まれる 層 等 作 土 と して 不 適 切 な 土 壌 が 上 に 来 る 場 合 は 十 分 な 除 染 効 果 が 得 られることを 確 認 した 上 で 耕 深 を 浅 く 設 定 する 必 要 に 応 じて 事 前 に 地 下 水 位 を 測 定 し その 深 さに 留 意 して 実 施 する 気 温 が 低 く 表 土 が 凍 結 している 場 合 は 小 型 のトラクターでは 攪 拌 でき ないことがあることに 注 意 する 深 耕 深 耕 用 ロータリーティラーを 使 用 して ほ 場 を 2 回 程 度 深 く 耕 す 深 耕 の 耕 深 は 30cm 程 度 を 基 本 とする 水 利 施 設 堆 積 物 の 除 去 農 業 用 用 排 水 路 等 に 堆 積 している 泥 等 をスコップ 等 を 用 いて 除 去 する 果 樹 園 粗 皮 削 り 主 幹 部 と 主 枝 の 上 部 及 び 側 部 を 中 心 に 樹 皮 を 削 り 取 る 専 用 の 削 り 器 具 を 使 用 し 古 くなった 樹 皮 をかき 落 とすように 削 り 取 る 樹 皮 の 洗 浄 古 くなった 樹 皮 が 枝 幹 部 から 剥 がれ 落 ちる 形 態 を 持 たない 樹 種 (モモ オウトウ 等 )を 対 象 とする 高 圧 水 洗 浄 機 を 利 用 した 樹 皮 の 洗 浄 や 粗 皮 の 除 去 は 放 射 性 セシウムが 水 とともに 飛 散 しやすいので 生 育 期 間 中 の 使 用 は 避 け 休 眠 期 に 実 施 する 剪 定 放 射 性 セシウムが 直 接 付 着 したと 考 えられる 旧 枝 を 枝 払 いする 表 土 の 削 り 取 り 枝 払 いは 生 育 に 影 響 を 与 えないよう 休 眠 期 に 実 施 する 人 力 または 小 型 バックホウの 排 土 板 で 表 土 を 除 去 する または 小 型 ト ラクターにロータリを 取 り 付 け 軽 く 耕 運 後 トラクターのフロントロ ーダー(ツメなし) 等 で 表 土 をかき 集 めるなどの 方 法 で 表 土 を 削 り 取 る 牧 草 地 反 転 耕 耕 起 プラウを 使 用 し 汚 染 された 表 層 の 土 を 下 層 に 下 層 の 汚 染 のない 土 壌 表 土 の 削 り 取 り を 表 層 に 置 くように 土 壌 を 反 転 させる 反 転 耕 の 耕 深 は 30cm を 基 本 とする ただし 礫 が 含 まれる 層 等 作 土 と して 不 適 切 な 土 壌 が 上 に 来 る 場 合 は 十 分 な 除 染 効 果 が 得 られることを 確 認 した 上 で 耕 深 を 浅 く 設 定 する 必 要 に 応 じて 事 前 に 地 下 水 位 を 測 定 し その 深 さに 留 意 して 実 施 する 気 温 が 低 く 表 土 が 凍 結 している 場 合 は 小 型 のトラクターでは 攪 拌 でき ないことがあることに 注 意 する バックホウ 等 により 表 土 の 削 り 取 りを 行 う 117

125 (4) 作 業 後 の 措 置 この 項 では 除 染 作 業 後 の 措 置 として 除 去 土 壌 の 取 り 扱 い 用 具 の 洗 浄 等 について 説 明 がされ ているが 除 去 土 壌 の 具 体 的 な 取 り 扱 いは (4)1)を 用 具 の 洗 浄 については (4)3) を 参 照 にするように 記 載 されている (5) 事 後 測 定 と 記 録 除 染 の 効 果 を 確 認 するため 除 染 作 業 終 了 後 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 記 録 することが 表 2-38 のように 説 明 されている 表 2-38 土 壌 の 除 染 における 事 後 測 定 と 記 録 空 間 線 量 率 等 の 測 定 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 事 前 測 定 と 同 じ 箇 所 できるだけ 同 じ 条 件 で 測 定 を 行 う 測 定 機 器 は 事 前 測 定 で 用 いた 機 器 となるべく 同 じものを 用 いる 記 録 保 存 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 除 染 作 業 を 行 った 箇 所 除 染 日 除 染 者 名 対 象 物 の 種 類 除 染 方 法 除 染 面 積 ( 土 壌 等 ) 除 去 土 壌 等 のおおよその 重 量 及 び 保 管 処 理 状 況 除 染 に 使 用 した 用 具 と 使 用 後 の 処 理 方 法 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 の 詳 細 は 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン を 参 照 草 木 の 除 染 等 の 措 置 この 項 では 草 木 の 除 染 等 の 措 置 に 関 し 図 2-30 に 示 す 基 本 的 流 れで 実 施 する 準 備 事 前 測 定 除 染 方 法 作 業 後 の 措 置 事 後 測 定 と 記 録 について 説 明 されている 118

126 図 2-30 草 木 の 除 染 等 の 措 置 の 基 本 的 な 流 れ (1) 準 備 除 染 作 業 を 行 う 前 には 除 染 作 業 に 必 要 な 機 器 の 準 備 に 加 えて 除 染 に 伴 い 発 生 する 粉 じんを 吸 い 込 むこと 等 による 公 衆 や 作 業 者 の 被 ばくの 防 止 等 表 2-39 に 示 すような 安 全 を 確 保 するため の 準 備 が 必 要 である 119

127 表 2-39 草 木 の 除 染 等 措 置 のための 準 備 作 業 に 伴 う 公 衆 の 被 ばくの 低 減 のための 措 置 立 ち 入 り 制 限 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 作 業 場 所 にみだりに 近 づかないように カラーコーンあるいはロープ 等 で 囲 いをして 人 や 車 両 の 進 入 を 制 限 する 除 染 作 業 に 伴 って 放 射 性 物 質 が 飛 散 する 可 能 性 がある 場 合 に は 除 染 範 囲 の 周 りをシート 等 で 囲 うか 飛 散 防 止 のための 水 を 撒 くなどして そのエリアにロープ 等 で 囲 いをする 標 識 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 除 染 作 業 中 であることがわかるように 看 板 等 を 立 てる 用 具 類 の 準 備 一 般 的 な 用 具 例 : 草 刈 り 機 ハンドシャベル 草 とり 鎌 ホウキ 熊 手 ちりとり トン グ シャベル スコップ レーキ 表 土 削 り 取 り 用 の 小 型 重 機 ごみ 袋 ( 可 燃 物 用 の 袋 土 砂 用 の 麻 袋 ( 土 のう 袋 )) 集 めた 除 去 土 壌 等 を 現 場 保 管 する 場 所 に 運 ぶための 車 両 (トラック リアカー 等 ) 樹 木 の 剪 定 枝 打 ちを 行 う 場 合 の 用 例 : ナタ 枝 打 ち 機 チェーンソー 脚 立 移 動 式 リフト のこぎり 具 (2) 事 前 測 定 除 染 効 果 を 確 認 するために 除 染 作 業 開 始 前 と 除 染 作 業 終 了 後 において 同 じ 場 所 方 法 で 空 間 線 量 率 等 を 測 定 し 記 録 することとなっている この 項 では 除 染 作 業 開 始 前 に 行 う 空 間 線 量 率 等 の 測 定 方 法 について 説 明 されている 1) 測 定 点 の 決 定 除 染 作 業 前 に 測 定 点 を 決 め 測 定 対 象 の 範 囲 測 定 点 ( 参 照 : 表 2-40) 目 印 になる 構 築 物 等 を 描 き 入 れた 略 図 を 作 成 することが 説 明 され 略 図 例 が 図 2-31 のように 示 されている なお ホットスポットやその 近 傍 については 居 住 者 等 がその 場 所 で 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 されない 場 合 は 測 定 点 から 外 すことが 説 明 されている 表 2-40 草 木 の 除 染 における 空 間 線 量 率 等 の 測 定 点 の 考 え 方 測 定 点 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 対 象 生 活 空 間 における 空 間 線 量 率 除 染 対 象 の 表 面 汚 染 密 度 等 測 定 点 の 考 え 方 空 間 線 量 率 の 分 布 が 把 握 できる ような 間 隔 で 測 定 点 を 設 定 する 芝 地 については 測 定 点 1と 同 様 であ る 街 路 樹 については 街 路 樹 からの 影 響 芝 地 芝 地 を 10~30m 程 度 に 区 切 った 各 メッシュにつき 1 点 で 測 定 する を 受 けると 考 えられる 範 囲 ( 例 : 街 路 樹 側 面 から 1m 程 度 離 れた 位 置 )に 測 定 点 を 設 置 する 森 林 については 林 縁 部 及 び 作 業 を 行 120

128 森 林 林 縁 部 において 20~50m 程 度 につ う 林 内 中 間 地 点 付 近 において 20~ 50m 程 度 につき 1 点 で 測 定 する き 1 点 で 測 定 する ( 公 園 に 森 林 が 隣 接 している 場 合 等 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 さ れる 場 合 には 林 内 中 間 地 点 付 近 にも 測 定 点 を 設 定 する ) 図 2-31 草 木 の 除 染 等 の 措 置 ( 森 林 )における 測 定 点 の 記 録 略 図 の 例 2) 測 定 の 方 法 この 項 では 測 定 点 1に 対 してはシンチレーション 式 サーベイメータ 等 のガンマ 線 を 測 定 でき る 測 定 機 器 を 使 用 し 測 定 点 2に 対 しては GM サーベイメータの 使 用 が 推 奨 されている (3) 除 染 方 法 この 項 では 除 染 を 行 う 際 には 土 地 利 用 の 形 態 に 応 じて 実 施 することを 説 明 した 後 芝 地 街 路 樹 等 森 林 等 の 個 別 除 染 方 法 が 除 染 の 流 れが 図 2-32 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-41 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-42 で 説 明 されている 121

129 図 2-32 草 木 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 1) 芝 地 の 除 染 芝 地 の 除 染 の 流 れが 図 2-33 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-41 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-42 で 説 明 されている 図 2-33 芝 地 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-41 芝 地 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 粉 じんの 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 表 2-42 芝 地 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 深 刈 り 大 型 芝 刈 り 機 が 入 れる 場 合 大 型 芝 刈 り 機 により 深 刈 りをする( 芝 の 回 復 が 可 能 な 程 度 の 約 3cm の 薄 い 切 削 ) 大 型 芝 刈 り 機 が 入 れない 場 合 ハンドガイド 式 芝 刈 り 機 (ソッドカッター 等 )を 用 い て 芝 の 深 刈 りをする 芝 生 の 除 去 バックホウのバケットを 平 爪 にし 草 芝 を 剥 ぎ 取 る(5cm 程 度 ) 122

130 2) 街 路 樹 等 の 生 活 圏 の 樹 木 の 除 染 街 路 樹 等 の 生 活 圏 の 樹 木 の 除 染 の 流 れが 図 2-34 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-43 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-44 で 説 明 されている 図 2-34 街 路 樹 等 の 生 活 圏 の 樹 木 の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-43 街 路 樹 等 の 生 活 圏 の 樹 木 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 粉 じんの 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 表 2-44 街 路 樹 等 の 生 活 圏 の 樹 木 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 除 染 の 方 法 と 注 意 点 堆 積 物 の 除 去 落 葉 苔 泥 等 の 堆 積 物 を ゴム 手 袋 をはめた 手 やスコップ 等 で 除 去 する 表 土 の 削 り 取 り 溜 まっている 落 葉 や 土 をシャベルや 熊 手 等 を 使 ってすくい 取 る 枝 等 の 撤 去 樹 木 の 種 類 と 枝 払 い 時 期 に 応 じて 樹 木 の 育 成 に 著 しい 影 響 が 生 じない 範 囲 で 剪 定 機 や 枝 切 りばさみにより 街 路 樹 の 枝 払 いや 刈 り 込 みを 行 う 3) 森 林 の 除 染 森 林 の 除 染 の 流 れが 図 2-35 で 示 され 事 前 に 必 要 な 措 置 が 表 2-45 で 除 染 方 法 と 注 意 点 が 表 2-46 で 説 明 されている 123

131 図 2-35 森 林 ( 生 活 圏 近 隣 )の 除 染 の 基 本 的 な 流 れ 表 2-45 森 林 の 除 染 に 当 たって 事 前 に 必 要 な 措 置 区 分 事 前 に 必 要 な 措 置 飛 散 防 止 歩 道 や 建 物 が 隣 接 している 場 合 は 粉 じんの 飛 散 防 止 のために 養 生 を 行 う 刈 払 い 雑 草 灌 木 等 を チェーンソー 肩 掛 け 式 草 刈 機 等 により 刈 払 を 行 う 表 2-46 森 林 の 除 染 の 方 法 と 注 意 事 項 区 分 堆 積 有 機 物 の 除 去 堆 積 物 有 機 残 さの 除 去 枝 葉 の 除 去 ( 常 緑 針 葉 樹 林 に 限 る ) 土 砂 流 出 防 止 対 策 除 染 の 方 法 と 注 意 点 落 葉 等 の 堆 積 有 機 物 を 熊 手 等 で 除 去 する 除 去 作 業 で 発 生 する 浮 遊 粒 子 を 吸 入 しないようにマスクを 着 用 する 堆 積 有 機 物 を 除 去 した 後 生 活 環 境 における 放 射 線 量 の 低 減 効 果 が 得 られない 場 合 そ の 残 さを 竹 箒 等 で 除 去 する 除 去 作 業 で 発 生 する 浮 遊 粒 子 を 吸 入 しないようにマスクを 着 用 する 生 活 環 境 における 放 射 線 量 に 対 する 林 縁 部 の 立 木 からの 寄 与 度 が 高 いと 考 えられる 場 合 樹 木 の 生 育 に 著 しい 影 響 が 生 じない 範 囲 で 林 縁 部 の 立 木 の 枝 葉 の 剪 定 や 枝 打 ちを 行 い 切 り 落 とした 枝 葉 を 回 収 する 林 縁 部 の 最 も 縁 の 部 分 は 一 般 的 に 着 葉 量 が 多 く 比 較 的 放 射 性 物 質 が 付 着 している 可 能 性 があることから 樹 冠 の 長 さの 半 分 程 度 までをめやすに 枝 葉 の 除 去 を 行 う 除 去 作 業 で 発 生 する 浮 遊 粒 子 を 吸 入 しないようにマスクを 着 用 する 林 縁 部 など 適 切 な 箇 所 に 土 のうや 板 柵 等 を 設 置 すること 等 により 土 砂 の 流 出 を 防 ぐ 124

132 (4) 作 業 後 の 措 置 この 項 では 除 染 作 業 後 の 措 置 として 除 去 土 壌 の 取 り 扱 い 用 具 の 洗 浄 等 について 説 明 がされ ているが 除 去 土 壌 の 具 体 的 な 取 り 扱 いは (4)1)を 用 具 の 洗 浄 については (4)3) を 参 照 にするように 記 載 されている (5) 事 後 測 定 と 記 録 除 染 の 効 果 を 確 認 するため 除 染 作 業 終 了 後 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 記 録 することが 表 2-47 のように 説 明 されている 表 2-47 森 林 の 除 染 における 事 後 測 定 と 記 録 空 間 線 量 率 等 の 測 定 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 事 前 測 定 と 同 じ 箇 所 できるだけ 同 じ 条 件 で 測 定 を 行 う 測 定 機 器 は 事 前 測 定 で 用 いた 機 器 となるべく 同 じものを 用 いる 記 録 保 存 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 除 染 作 業 を 行 った 箇 所 除 染 日 除 染 者 名 対 象 物 の 種 類 除 染 方 法 除 染 面 積 ( 土 壌 等 ) 除 去 土 壌 等 のおおよその 重 量 及 び 保 管 処 理 状 況 除 染 に 使 用 した 用 具 と 使 用 後 の 処 理 方 法 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 の 詳 細 は 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン を 参 照 河 川 湖 沼 等 における 除 染 等 の 措 置 この 項 では 河 川 湖 沼 等 の 除 染 等 の 措 置 に 関 して 河 川 湖 沼 等 については 一 般 的 には 水 の 遮 へい 効 果 があり 周 辺 の 空 間 線 量 率 への 寄 与 が 極 めて 小 さいため 水 が 干 上 がった 場 合 等 に 水 の 遮 へい 効 果 が 期 待 できず 放 射 性 セシウムの 蓄 積 により 空 間 線 量 率 が 高 く かつ 一 般 公 衆 の 活 動 が 多 い 生 活 圏 に 該 当 すると 考 えられる 箇 所 について 必 要 に 応 じ 除 染 を 実 施 する との 基 本 方 針 が 示 され その 上 で 河 川 敷 に 存 在 する 一 般 公 衆 の 活 動 が 多 い 施 設 等 河 川 湖 沼 等 の 底 質 が 除 染 措 置 の 対 象 であることが 述 べられている この 内 前 者 については 表 2-48 のようにガイドラインの 他 の 個 所 で 代 用 できることが 記 載 され ている 表 2-48 河 川 敷 に 存 在 する 一 般 公 衆 の 活 動 が 多 い 施 設 等 の 除 染 等 の 作 業 における 具 体 的 な 実 施 方 法 の 参 照 箇 所 対 象 物 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 コンクリート アスファルト 等 で 舗 装 された 部 位 地 表 面 が 土 等 の 部 位 地 表 面 が 芝 地 の 部 位 参 照 箇 所 (3)4) 柵 塀 ベンチや 遊 具 等 の 除 染 (3)1) 舗 装 面 等 の 除 染 (3)2) 未 舗 装 の 道 路 等 の 除 染 (3)1) 校 庭 や 園 庭 公 園 の 土 壌 の 除 染 (3)1) 芝 地 の 除 染 125

133 一 方 河 川 湖 沼 等 の 底 質 が 除 染 対 象 となるのは 住 宅 や 公 園 など 生 活 圏 に 存 在 するため 池 で 一 定 期 間 水 が 干 上 がることによって 周 辺 の 空 間 線 量 率 が 著 しく 上 昇 する 場 合 のみであること が 説 明 された 後 ため 池 の 除 染 に 関 して 図 2-36 に 示 す 基 本 的 な 流 れで 実 施 する 準 備 事 前 測 定 除 染 方 法 作 業 後 の 措 置 事 後 測 定 と 記 録 について 説 明 されている 図 2-36 ため 池 の 底 質 の 除 染 等 の 措 置 の 基 本 的 な 流 れ (1) 準 備 除 染 作 業 を 行 う 前 には 除 染 作 業 に 必 要 な 機 器 の 準 備 に 加 えて 除 染 に 伴 い 発 生 する 粉 じんを 吸 い 込 むこと 等 による 公 衆 や 作 業 者 の 被 ばくの 防 止 等 表 2-49 に 示 すように 安 全 を 確 保 するため の 準 備 が 必 要 である 126

134 表 2-49 ため 池 の 底 質 の 除 染 等 措 置 のための 準 備 作 業 に 伴 う 公 衆 の 被 ばくの 低 減 のための 措 置 立 ち 入 り 制 限 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 作 業 場 所 にみだりに 近 づかないように カラーコーンあるいはロープ 等 で 囲 いをして 人 や 車 両 の 進 入 を 制 限 する 除 染 作 業 に 伴 って 放 射 性 物 質 が 飛 散 する 可 能 性 がある 場 合 に は 除 染 範 囲 の 周 りをシート 等 で 囲 うか 飛 散 防 止 のための 水 を 撒 くなどして そのエリアにロープ 等 で 囲 いをする 標 識 不 特 定 多 数 の 人 が 立 ち 入 ることが 想 定 される 場 合 には 除 染 作 業 中 であることがわかるように 看 板 等 を 立 てる 用 具 類 の 準 備 一 般 的 な 用 具 例 : 草 刈 り 機 ハンドシャベル 草 とり 鎌 ホウキ 熊 手 ちりとり トン グ シャベル スコップ レーキ 表 土 削 り 取 り 用 の 小 型 重 機 ごみ 袋 ( 可 燃 物 用 の 袋 土 砂 用 の 麻 袋 ( 土 のう 袋 ) 大 型 土 のう フレキシブ ルコンテナ 等 ) 集 めた 除 去 土 壌 等 を 現 場 保 管 又 は 仮 置 場 に 運 ぶための 車 両 (トラック リアカー 等 ) ハシゴ 底 質 の 削 り 取 りの 用 具 例 : トラクター バーチカルハロー 等 アタッチメント リアブレード フロ ントローダ グレーダー クレーン バキュームカー 草 刈 り 機 削 り 機 ハンマーナイフモア ブルドーザー 油 圧 シャベル バックホウ 底 質 の 被 覆 を 行 う 場 合 の 用 具 例 : 自 走 転 圧 ローラー 転 圧 用 ベニヤ 板 散 水 器 具 ブルドーザー 油 圧 シ ャベル (2) 事 前 測 定 除 染 効 果 を 確 認 するために 除 染 作 業 開 始 前 と 除 染 作 業 終 了 後 において 同 じ 場 所 方 法 で 空 間 線 量 率 等 を 測 定 し 記 録 することとなっている この 項 では 除 染 作 業 開 始 前 に 行 う 空 間 線 量 率 等 の 測 定 方 法 について 説 明 されている 1) 測 定 点 の 決 定 除 染 作 業 前 に 測 定 点 を 決 め 測 定 対 象 の 範 囲 測 定 点 ( 参 照 : 表 2-50) 目 印 になる 構 築 物 等 を 描 き 入 れた 略 図 を 作 成 することが 説 明 され 略 図 例 が 図 2-37 のように 示 されている なお ホットスポットやその 近 傍 については 居 住 者 等 がその 場 所 で 比 較 的 多 くの 時 間 を 過 ごすことが 想 定 されない 場 合 は 測 定 点 から 外 すことが 説 明 されている 表 2-50 ため 池 の 除 染 における 空 間 線 量 率 等 の 測 定 点 の 考 え 方 測 定 点 測 定 点 1 測 定 点 2 測 定 対 象 生 活 空 間 における 空 間 線 量 率 除 染 対 象 の 表 面 汚 染 密 度 等 測 定 点 の 考 え 方 空 間 線 量 率 の 分 布 が 把 握 できるよう な 間 隔 で 測 定 点 を 設 定 する 干 上 がったため 池 内 で ため 池 周 辺 の 生 活 圏 の 空 間 線 量 率 に 影 響 127

135 ため池が干上がった場合に生活圏の を及ぼすと考えられる区域にお 空間線量率に著しく影響を及ぼして いて 20 50m 程度につき 1 点で いると考えられる場合は 底質が露出 測定する した機会に ため池の外周部のうち生 活圏において 20 50m 程度につき 1 点で測定する 除染実施後のため池における水の流出入により 将来的に周辺の生活環境の空間線量率への影響が大きくな ると考えられる場合には 必要に応じ 適切な範囲のため池の底質の除染を実施することができ 測定点は 除染区域に応じて配置する必要がある ① 生活空間の汚染の状況 ② 除染対象の汚染の状況 表面汚染密度 表面線量率 図 2-37 ため池の底質の除染等の措置における測定点の記録略図の例 2 測定の方法 この項では 測定点①に対してはシンチレーション式サーベイメータ等のガンマ線を測定でき る測定機器を使用し 測定点②に対しては GM サーベイメータの使用が推奨されている 3 除染方法 この項では 除染を行う際には 除染に伴う飛散 流出等による汚染拡大防止を行うことなど が説明された後 ため池の底質の除染の基本的な流れ等が図 2-38 のように説明され 事前に必要 な措置が表 2-51 で 除染方法と注意点が表 2-52 で説明されている 128

136 図 2-38 ため池の底質の除染の基本的な流れ 表 2-51 ため池の底質の除染に当たって事前に必要な措置 区分 事前に必要な措置 飛散防止 歩道や建物が隣接している場合は 粉じんの飛散防止のために養生を行う 乾燥した土壌について表土削り取りを行う場合等 土ぼこりの飛散防止措置を講 じる その方法として 事前に固化剤等を散布し土壌の表面を固化させる方法等 がある 表 2-52 ため池の底質の除染の方法と注意事項 区分 除染の方法と注意点 ホットスポッ トの除染 ため池の底質 表層土 や水草等を ゴム手袋をはめた手やスコップ等で除去する その際 表面汚染密度等を測りながら表土を数 cm 程度ずつ削り取り 除去するべき 厚さを決定することが推奨される 底質の削り取 り 除去 底質の削り取りを行う場合は あらかじめ表層からの汚染の深さを確認し 最適な剥 ぎ取り厚さを設定することが必要である そのため ため池内の適切な箇所において まず小さい面積について 表面汚染密度等を測りながら表土を数 cm 程度ずつ削り取 り 削り取るべき厚さを決定することが推奨される バックホウ等により底質の削り取りを行う あらかじめ石灰を散布すること等によって 表土の取り残しの確認を行うことができ る 底質の被覆 再び湛水した後に水流等により底質が露出し被覆の効果が損なわれないよう留意し ながら 放射性セシウムを含まない土等で底泥を被覆する 129

137 (4) 作 業 後 の 措 置 この 項 では 除 染 作 業 後 の 措 置 として 除 去 土 壌 の 取 り 扱 い 用 具 の 洗 浄 等 について 説 明 がされ ているが 除 去 土 壌 の 具 体 的 扱 いは (4)1)を 排 水 処 理 については (4)2)を 用 具 の 洗 浄 については (4)3)を 参 照 にするように 記 載 されている (5) 事 後 測 定 と 記 録 除 染 の 効 果 を 確 認 するため 除 染 作 業 終 了 後 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 記 録 することが 表 2-53 のように 説 明 されている 表 2-53 ため 池 の 底 質 の 除 染 における 事 後 測 定 と 記 録 空 間 線 量 率 等 の 測 定 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 を 測 定 する 事 前 測 定 と 同 じ 箇 所 できるだけ 同 じ 条 件 で 測 定 を 行 う 測 定 機 器 は 事 前 測 定 で 用 いた 機 器 となるべく 同 じものを 用 いる 記 録 保 存 各 測 定 点 における 空 間 線 量 率 等 除 染 作 業 を 行 った 箇 所 除 染 日 除 染 者 名 対 象 物 の 種 類 除 染 方 法 除 染 面 積 ( 土 壌 等 ) 除 去 土 壌 等 のおおよその 重 量 及 び 保 管 処 理 状 況 除 染 に 使 用 した 用 具 と 使 用 後 の 処 理 方 法 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 の 詳 細 は 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン を 参 照 2.3. 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 に 係 るガイドライン 基 本 的 な 考 え 方 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 に 係 るガイドライン は 特 措 法 の 第 四 十 一 条 第 一 項 において 定 められ た 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 の 基 準 に 関 する 環 境 省 令 を 事 例 等 を 用 いて 具 体 的 に 説 明 するもので ある この 中 では 除 去 土 壌 を 収 集 運 搬 する 際 には 除 去 土 壌 に 含 まれる 放 射 性 物 質 が 人 の 健 康 や 生 活 環 境 に 被 害 を 及 ぼすことを 防 ぐため 安 全 対 策 が 求 められ 1 除 去 土 壌 の 積 込 みや 荷 降 ろし 運 搬 の 際 に 放 射 性 物 質 が 飛 散 したり 流 出 したりしないようにすること 2 収 集 運 搬 している 除 去 土 壌 からの 放 射 線 による 公 衆 の 被 ばくを 抑 えることが 必 要 であることが 述 べられている これらの 安 全 対 策 のため 当 該 ガイドラインでは 放 射 性 物 質 の 運 搬 に 関 する 既 存 の 規 則 79 も 参 考 に 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 のための 要 件 を 整 理 するとともに 具 体 的 に 行 うべき 内 容 が 説 明 され ている 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 のための 要 件 この 項 では 除 去 土 壌 の 収 集 運 搬 のための 要 件 として 下 記 の 4 要 件 が 示 されており それ 79 核 原 料 物 質 核 燃 料 物 質 及 び 原 子 炉 の 規 制 に 関 する 法 律 ( 以 下 炉 規 法 )に 基 づく 省 令 : 核 燃 料 物 質 等 の 工 場 又 は 事 業 所 の 外 における 運 搬 に 関 する 規 則 ( 以 下 外 運 搬 規 則 ) 及 び 核 燃 料 物 質 等 車 両 運 搬 規 則 ( 以 下 車 両 運 搬 規 則 ) 並 びに 放 射 性 同 位 元 素 等 による 放 射 線 障 害 の 防 止 に 関 する 法 律 ( 以 下 障 防 法 )に 基 づく 省 令 : 放 射 性 同 位 元 素 等 車 両 運 搬 規 則 ( 以 下 車 両 運 搬 規 則 ) 130

138 ぞれ 説 明 がなされている 飛 散 流 出 漏 れ 出 し 防 止 のための 要 件 放 射 線 防 護 のための 要 件 運 搬 ルートの 要 件 その 他 の 要 件 具 体 的 に 行 う 内 容 この 項 では の 要 件 を 踏 まえ 運 搬 車 を 用 いて 除 去 土 壌 を 収 集 運 搬 する 際 に 必 要 となる 具 体 的 な 内 容 が 示 されている 飛 散 流 出 漏 れ 出 しの 防 止 収 集 運 搬 する 除 去 土 壌 は 土 のう 袋 やフレキシブルコンテナ 等 の 袋 または 蓋 つき のドラム 缶 等 の 容 器 に 入 れるか シート 等 で 梱 包 する ただし 有 蓋 車 で 運 搬 する 場 合 は 特 段 の 措 置 は 不 要 である 大 きめの 石 等 尖 ったものが 含 まれる 場 合 は 内 袋 付 きにするなど 容 器 が 破 れない ようにする 水 分 を 多 く 含 んでいる 除 去 土 壌 は 可 能 な 範 囲 で 水 切 りを 行 い 水 を 通 さない 容 器 を 用 いるか あるいは 防 水 性 のシートを 敷 くなどの 措 置 を 講 じてから 運 搬 する 収 集 運 搬 中 に 除 去 土 壌 に 雨 水 が 浸 入 することを 防 止 するため 水 を 通 さない 容 器 を 用 いない 場 合 は 防 水 性 のシートで 覆 うなど 必 要 な 措 置 を 講 じることが 必 要 である ただし 有 蓋 車 等 除 去 土 壌 へ 雨 水 が 浸 入 することを 防 止 するため 必 要 な 措 置 が 講 じ られている 運 搬 車 を 用 いる 場 合 は この 限 りではない 容 器 に 裂 け 目 亀 裂 やひびが 入 っていないか 目 視 で 点 検 し 万 一 の 転 倒 や 転 落 火 災 の 際 に 容 易 に 中 身 が 飛 び 出 さないように 土 のう 袋 やフレキシブルコンテナ 等 はしっ かり 口 を 閉 じる ドラム 缶 等 はロックできる 構 造 のものを 用 いる 公 道 上 を 運 搬 する 場 合 除 去 土 壌 を 現 場 保 管 している 場 所 や 仮 置 場 から 運 搬 車 が 出 発 する 際 に 運 搬 車 に 土 壌 が 付 着 している 場 合 には 洗 車 場 所 で 運 搬 車 の 表 面 やタイヤ 等 を 洗 浄 する 水 を 使 って 洗 浄 する 場 合 は 洗 浄 水 が 流 れる 経 路 を 事 前 に 確 認 し 排 水 経 路 は 予 め 清 掃 して スムーズな 排 水 が 行 えるようにする 運 搬 車 火 災 に 備 えての 消 火 器 万 一 除 去 土 壌 がこぼれ 出 た 場 合 に 備 えての 掃 除 用 具 回 収 用 の 袋 立 ち 入 り 禁 止 区 域 を 設 定 するためのロープ 懐 中 電 灯 連 絡 用 の 携 帯 電 話 等 を 携 行 する ( 事 業 者 においては 汚 染 検 査 のための 測 定 機 器 ( 校 正 されたシンチ レーション 式 サーベイメータ)を 携 帯 することが 望 ましい ) 遮 へい 年 間 の 線 量 が 200mSv を 超 えるような 地 域 から 発 生 する 除 去 土 壌 を 運 搬 する 場 合 には 以 下 の 方 法 で 校 正 されたシンチレーション 式 サーベイメータ( 以 下 測 定 機 器 )を 用 いて 容 器 を 積 載 した 運 搬 車 の 空 間 線 量 率 を 測 定 する 131

139 測 定 機 器 は 汚 染 防 止 のため ビニール 袋 等 で 覆 う 測 定 の 際 検 出 器 部 分 は 地 面 と 水 平 にする 測 定 機 器 の 電 源 を 入 れ 指 示 値 が 安 定 するまで 待 つ 安 定 後 5 回 測 定 を 行 い その 平 均 値 を 測 定 値 とする 測 定 箇 所 は 車 両 の 前 面 後 面 及 び 両 側 面 ( 車 両 が 開 放 型 のものである 場 合 は その 外 輪 郭 に 接 する 垂 直 面 )から 1m 離 れた 位 置 とする 測 定 は 車 両 の 各 面 でスクリーニングを 行 い 最 も 空 間 線 量 率 が 高 い 箇 所 で 行 う 空 間 線 量 率 の 高 い 箇 所 が 不 明 な 場 合 は 各 面 の 中 央 で 測 定 を 行 う 測 定 値 (1cm 線 量 当 量 率 )の 最 大 値 が 100μSv 毎 時 を 超 えないことを 確 認 し その 結 果 を 記 録 する 測 定 値 の 最 大 値 が 100μSv 毎 時 を 超 えた 場 合 は 運 搬 する 除 去 土 壌 の 量 を 減 らすか あるいは 除 去 土 壌 を 入 れた 容 器 もしくは 運 搬 車 に 遮 へい 材 を 施 す 積 載 制 限 除 去 土 壌 をその 他 のものと 一 緒 に 積 載 する 場 合 には 区 分 できるよう 区 別 して 収 集 運 搬 を 行 う 標 識 運 搬 車 を 用 いて 除 去 土 壌 等 の 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 場 合 には 次 のように 行 う イ 運 搬 車 の 車 体 の 外 側 に 次 に 掲 げる 事 項 を 表 示 すること (1) 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 の 用 に 供 する 運 搬 車 である 旨 (2) 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 者 の 氏 名 又 は 名 称 ロ 上 記 (1) 及 び(2)の 事 項 については 識 別 しやすい 色 の 文 字 で 表 示 するものとし (1) に 掲 げる 事 項 については 日 本 工 業 規 格 Z8305 に 規 定 する 140 ポイント 以 上 の 大 きさ の 文 字 (2)に 掲 げる 事 項 については 日 本 工 業 規 格 Z8305 に 規 定 する 90 ポイント 以 上 の 大 きさの 文 字 を 用 いて 表 示 すること 夜 間 の 運 搬 は 表 示 してある 標 識 が 見 えなくなる 等 一 般 的 に 視 認 性 が 低 下 する 等 が 考 えられることから なるべく 避 ける その 他 運 搬 車 には 以 下 の 書 面 を 備 え 付 けておく ( 国 都 道 府 県 又 は 市 町 村 及 びこれらの 者 の 委 託 を 受 けて 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 者 の 場 合 ) その 旨 を 証 する 書 面 として 国 等 と 受 託 者 ( 当 該 者 )との 間 の 委 託 契 約 書 の 写 し 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 者 の 氏 名 又 は 名 称 及 び 住 所 並 びに 法 人 にあっては その 代 表 者 の 氏 名 収 集 又 は 運 搬 する 除 去 土 壌 の 量 132

140 収 集 又 は 運 搬 を 開 始 した 年 月 日 収 集 又 は 運 搬 する 除 去 土 壌 を 積 載 した 場 所 の 名 称 所 在 地 及 び 連 絡 先 除 去 土 壌 の 運 搬 先 の 場 所 の 名 称 所 在 地 及 び 連 絡 先 除 去 土 壌 を 取 り 扱 う 際 に 注 意 すべき 事 項 事 故 時 における 応 急 の 措 置 に 関 する 事 項 ( 国 から 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 の 委 託 を 受 けた 者 ( 一 次 受 託 者 )の 委 託 を 受 けて 当 該 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 者 の 場 合 ) その 旨 を 証 する 書 面 として 一 次 受 託 者 と 受 託 者 ( 当 該 者 )との 間 の 委 託 契 約 書 の 写 し 国 と 当 該 一 次 受 託 者 との 間 の 委 託 契 約 に 係 る 契 約 書 に 当 該 一 次 受 託 者 が 当 該 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 を 委 託 しようとする 者 として 当 該 者 が 記 載 されている 者 で あることを 証 する 書 面 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 者 の 氏 名 又 は 名 称 及 び 住 所 並 びに 法 人 にあっては その 代 表 者 の 氏 名 収 集 又 は 運 搬 する 除 去 土 壌 の 量 収 集 又 は 運 搬 を 開 始 した 年 月 日 収 集 又 は 運 搬 する 除 去 土 壌 を 積 載 した 場 所 の 名 称 所 在 地 及 び 連 絡 先 除 去 土 壌 の 運 搬 先 の 場 所 の 名 称 所 在 地 及 び 連 絡 先 除 去 土 壌 を 取 り 扱 う 際 に 注 意 すべき 事 項 事 故 時 における 応 急 の 措 置 に 関 する 事 項 除 去 土 壌 の 積 み 込 みや 荷 下 ろしは 運 搬 者 または 運 搬 者 が 指 示 した 作 業 者 が 行 う 除 染 時 の 記 録 がある 場 合 は 袋 等 の 容 器 ごとの 表 面 の 空 間 線 量 率 についても 記 載 した 書 面 を 備 え 付 けておく 人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 に 係 る 被 害 が 生 じないように 運 搬 ルートの 設 定 に 当 たっては 可 能 な 限 り 住 宅 街 商 店 街 通 学 路 狭 い 道 路 を 避 けるなど 地 域 住 民 に 対 する 影 響 を 低 減 するよう 努 め 法 定 速 度 を 守 るほか 混 雑 した 時 間 帯 や 通 学 通 園 時 間 を 避 けて 収 集 運 搬 を 行 うことが 望 ましい また 積 み 込 みに 当 たっては 低 騒 音 型 の 重 機 等 を 選 択 し 騒 音 を 低 減 することも 必 要 である 収 集 又 は 運 搬 した 除 去 土 壌 の 量 除 去 土 壌 ごとの 収 集 又 は 運 搬 を 開 始 した 年 月 日 及 び 終 了 した 年 月 日 収 集 又 は 運 搬 の 担 当 者 の 氏 名 積 載 した 場 所 及 び 運 搬 先 の 場 所 の 名 称 及 び 所 在 地 並 びに 運 搬 車 を 用 いて 除 去 土 壌 の 収 集 又 は 運 搬 を 行 う 場 合 にあっては 当 該 運 搬 車 の 自 動 車 登 録 番 号 又 は 車 両 番 号 についての 記 録 を 作 成 し 収 集 又 は 運 搬 を 終 了 した 日 から 起 算 して 5 年 間 保 存 する 2.4. 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン は 特 措 法 の 第 四 十 一 条 第 一 項 において 定 められた 除 去 土 壌 の 保 管 の 基 準 に 関 する 環 境 省 令 を 事 例 等 を 用 いて 具 体 的 に 説 明 するものである 当 該 ガイドラインが 対 象 とする 保 管 形 態 は 現 場 保 管 仮 置 場 における 保 管 の 2 種 類 であり 133

141 安全に保管を行うための施設要件や管理要件を整理する旨を記載していている さらに この要 件に適合すると考えられる具体的な施設仕様 安全管理の内容や方法について例示されている 施設設計 除去土壌の放射能の濃度や量に応じて安全が確保できる保管施設 以下 施設 を作ること 安全管理 除去土壌の搬入中や搬入後に適切な安全管理を行うこと また 何らかの不具合があった場合 は対策を行うこと 保管のために必要な安全対策と要件 この項ではまず 除去土壌を保管する場合に共通的に適用すべきと考えられる安全対策に基づ いた施設要件と整理要件が整理されている 参照 図 2-39 図 2-39 現場保管 仮置場での安全対策の基本イメージ 134

142 (1) 施 設 要 件 施 設 要 件 としては 下 記 7 点 が 挙 げられ それぞれ 解 説 されている 遮 へいと 離 隔 除 去 土 壌 の 飛 散 防 止 雨 水 等 の 侵 入 の 防 止 除 去 土 壌 及 び 放 射 性 物 質 の 流 出 防 止 放 射 性 物 質 以 外 の 成 分 による 影 響 防 止 耐 震 等 その 他 必 要 な 措 置 (2) 管 理 要 件 管 理 要 件 としては 下 記 点 が 挙 げられ それぞれ 解 説 されている 立 入 制 限 放 射 線 量 等 の 監 視 及 び 修 復 措 置 記 録 の 保 存 ( 記 録 すべき 項 目 は 表 2-54) 跡 地 の 汚 染 が 無 いことの 確 認 表 2-54 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 る 記 録 項 目 区 分 項 目 基 本 事 項 保 管 した 除 去 土 壌 の 量 保 管 した 除 去 土 壌 ごとの 保 管 を 開 始 した 年 月 日 保 管 した 除 去 土 壌 ごとの 保 管 を 終 了 した 年 月 日 受 入 先 の 場 所 の 名 称 及 び 所 在 地 保 管 後 の 持 出 先 の 場 所 の 名 称 及 び 所 在 地 引 渡 し 受 入 情 報 当 該 除 去 土 壌 を 引 き 渡 した 担 当 者 の 氏 名 当 該 除 去 土 壌 の 引 渡 しを 受 けた 担 当 者 の 氏 名 運 搬 車 の 自 動 車 登 録 番 号 又 は 車 両 番 号 ( 運 搬 車 を 用 いて 当 該 引 渡 しに 係 る 運 搬 が 行 われた 場 合 ) 保 管 場 所 の 維 当 該 保 管 の 場 所 の 維 持 管 理 に 当 たって 行 った 測 定 点 検 検 査 の 内 容 持 管 理 空 間 線 量 率 の 測 定 敷 地 境 界 線 ( 囲 い)の 位 置 及 び 測 定 点 の 位 置 測 定 年 月 日 測 定 方 法 測 定 に 使 用 した 測 定 機 器 測 定 結 果 (バックグラウンド 敷 地 境 界 における 空 間 線 量 率 ) 測 定 を 行 った 者 の 氏 名 又 は 名 称 除 去 土 壌 の 放 射 能 濃 度 容 器 表 面 の 空 間 線 量 率 ( 除 去 土 壌 が 入 った 容 器 ごと もしくは 複 数 個 の 容 器 単 位 ) 135

143 施 設 / 管 理 要 件 を 踏 まえた 保 管 方 法 の 具 体 例 この 項 では 現 場 保 管 については 表 2-55 に 示 すように 比 較 的 小 規 模 の 現 場 保 管 が 地 上 地 下 の 2 パターン 大 規 模 の 現 場 保 管 が 地 上 地 下 の 2 パターンの 計 4 パターンとして 紹 介 され そ れぞれの 施 設 仕 様 安 全 管 理 の 内 容 が 例 示 されている また 仮 置 場 については 表 2-55 に 示 すように 大 小 2 パターンの 地 上 保 管 に 加 え 地 下 保 管 傾 斜 地 への 保 管 の 計 4 パターンが 例 として 紹 介 され それぞれの 施 設 仕 様 安 全 管 理 の 内 容 が 例 示 されている 表 2-55 例 示 パターン 保 管 場 所 地 上 / 地 下 例 示 概 要 現 場 保 管 地 上 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 (2 2 1m)の 保 管 例 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 地 下 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 仮 置 場 地 上 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 地 下 傾 斜 地 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 保 管 例 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 傾 斜 地 における 保 管 例 ここでは 現 場 保 管 の 事 例 として 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 地 下 保 管 例 仮 置 場 の 事 例 として 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 地 上 保 管 例 を 紹 介 する 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 地 下 保 管 例 図 2-40 のように 図 示 された 保 管 例 の 場 合 の 施 設 仕 様 と 安 全 管 理 の 内 容 例 が 表 2-56 のように 示 されている 136

144 図 2-40 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 現 場 地 下 保 管 例 表 2-56 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 現 場 地 下 保 管 例 の 施 設 仕 様 と 安 全 管 理 の 内 容 例 遮 へいと 離 隔 除 去 土 壌 の 搬 入 後 は 上 面 に 汚 染 されていない 土 壌 を 入 れた 土 のうを 置 いて 覆 う か あるいは 覆 土 をする 土 のうあるいは 覆 土 の 厚 さは 30cm 以 上 とする この 場 合 民 家 等 人 の 住 んでいる 建 物 との 離 隔 距 離 をとる 必 要 はない 上 面 の 遮 へいを 行 わない 場 合 は 除 去 土 壌 は 民 家 等 人 の 住 んでいる 建 物 から 1m 以 上 離 す 飛 散 防 止 放 射 性 物 質 が 飛 散 しないように 口 を 閉 じることができる 土 のう 袋 やフレキシブ ルコンテナ 等 に 入 れ 口 をしっかり 閉 じる 土 のう 袋 等 の 容 器 に 入 れない 場 合 は 防 塵 用 のシートで 包 む 雨 水 等 の 侵 入 防 止 防 水 性 のあるシートで 覆 いをして 必 要 に 応 じて 風 で 飛 ばされないようにシー トの 端 を 留 める 土 のうやブロック 等 を 置 いても 構 わない シートの 上 に 雨 水 が 溜 まらないように 必 要 に 応 じて 中 央 側 を 高 くする 流 出 防 止 除 去 土 壌 を 置 く 場 所 には 防 水 性 のあるシートを 敷 きます 除 去 土 壌 が 防 水 性 のフ レキシブルコンテナ 等 に 入 れられている 場 合 は 特 段 の 措 置 は 不 要 である 除 去 土 壌 を 置 く 際 には 防 水 シート 等 を 傷 つけないようにする 監 視 除 去 土 壌 の 覆 土 等 が 完 了 したら 校 正 されたシンチレーション 式 サーベイメータ 等 を 用 いて 除 去 土 壌 を 置 いた 場 所 の 中 央 (1 カ 所 )と 周 辺 4 カ 所 から 1m 離 れた 場 所 の 高 さ 1m の 位 置 (4 カ 所 )で 空 間 線 量 率 を 測 定 し その 結 果 を 記 録 する ただし 周 辺 から 1m 離 れた 場 所 で 測 定 できない 場 合 は 別 の 場 所 を 選 ぶ 測 定 した 地 点 が 分 かるよう 略 図 を 書 いて 記 録 しておく 記 録 保 存 空 間 線 量 率 の 測 定 結 果 の 記 録 は 除 去 土 壌 を 運 び 出 すまで 保 存 する 137

145 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 仮 置 場 地 上 保 管 例 図 2-41 のように 図 示 された 保 管 例 の 場 合 の 施 設 仕 様 と 安 全 管 理 の 内 容 例 が 表 2-57 のように 示 されている 図 2-41 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 仮 置 場 地 上 保 管 例 表 2-57 空 間 線 量 率 が 1μSv 毎 時 程 度 の 地 域 の 除 染 で 発 生 した 除 去 土 壌 ( m)の 仮 置 場 地 上 保 管 例 の 施 設 仕 様 と 安 全 管 理 の 内 容 例 遮 へいと 離 隔 搬 入 作 業 が 長 期 間 にわたる 場 合 には 搬 入 中 の 公 衆 の 追 加 被 ばく 線 量 を 年 間 1mSv 以 下 に 抑 える 観 点 から 除 去 土 壌 は 民 家 等 人 の 住 んでいる 建 物 から 4m 以 上 離 す 除 去 土 壌 の 搬 入 中 は 側 面 に 汚 染 されていない 土 壌 を 入 れたフレキシブルコンテ ナ 等 を 置 いて 覆 うか あるいは 覆 土 をする 土 のうあるいは 覆 土 の 厚 さは 30cm 以 上 とする 除 去 土 壌 の 搬 入 後 は 上 面 に 汚 染 されていない 土 壌 を 入 れた 土 のうを 置 いて 覆 う か あるいは 覆 土 をする 土 のうあるいは 覆 土 の 厚 さは 30cm 以 上 とする 飛 散 防 止 除 去 土 壌 を 搬 入 する 際 放 射 性 物 質 が 飛 散 しないように フレキシブルコンテナ に 入 れ 口 をしっかり 閉 じる フレキシブルコンテナ 等 の 容 器 に 入 れない 場 合 は 防 塵 用 のシートで 包 む 雨 水 等 の 侵 入 防 止 除 去 土 壌 の 搬 入 中 や 搬 入 後 は 除 去 土 壌 の 上 に 遮 水 シート 等 耐 候 性 防 水 性 のあるシートで 覆 いをして できるだけ 除 去 土 壌 に 雨 がかからないようにする 遮 水 シート 等 は 風 で 飛 ばされないように 端 を 止 める 土 のうやブロック 等 を 置 い て 留 めても 構 わない ただし 除 去 土 壌 が 防 水 性 を 有 する 容 器 に 入 れられている 場 合 や 屋 根 付 きの 施 設 の 場 合 は 特 段 の 措 置 は 不 要 である 遮 水 シート 等 の 上 に 雨 水 が 溜 まらないように 中 央 側 を 高 くするようにする 除 去 土 壌 を 遮 水 シート 等 よりも 高 い 場 所 に 定 置 し 水 がはけるようにする 搬 入 中 は 排 水 設 備 を 設 けて 溜 まった 雨 水 を 排 水 する 138

146 流 出 防 止 除 去 土 壌 を 置 く 場 所 には 遮 水 シート 等 耐 候 性 防 水 性 のあるシートを 敷 く 除 去 土 壌 を 置 く 際 には 遮 水 シート 等 を 傷 つけないようにする 除 去 土 壌 が 防 水 性 を 有 する 容 器 に 入 れられており 防 水 性 のある 覆 いで 雨 水 の 浸 入 が 適 切 に 防 止 されている 場 合 は 防 水 シートの 敷 設 等 の 遮 水 層 の 設 置 は 省 略 す ることができる バックグラウンド 測 定 空 間 線 量 率 除 去 土 壌 を 搬 入 する 前 に 校 正 されたシンチレーション 式 サーベイメータ 等 を 用 いて 敷 地 境 界 に 沿 った 測 定 点 における 高 さ 1m の 位 置 での 空 間 線 量 率 を 晴 天 の 日 と 雨 天 の 日 にそれぞれ 測 定 し その 結 果 を 記 録 する 測 定 点 は 敷 地 境 界 に 沿 って 約 2m ピッチとし 除 去 土 壌 の 保 管 場 所 から 最 も 近 い 敷 地 境 界 線 上 の 地 点 を 含 める ただし 周 辺 から 4m 離 れた 場 所 で 測 定 できない 場 合 は 別 の 場 所 を 選 ぶ 測 定 した 地 点 が 分 かるように 地 面 に 目 印 をつけるか 略 図 を 書 いて 記 録 す 測 定 した( 数 十 点 の) 空 間 線 量 率 の 値 から 以 下 の 式 で 求 められる 値 を 計 算 し その 値 を 変 動 の 上 限 のめやすとする 地 下 水 の 放 射 能 濃 度 仮 置 場 予 定 地 の 近 傍 に 地 下 水 の 採 水 孔 を 設 けて 除 去 土 壌 を 運 び 込 む 前 に 地 下 水 を 採 取 し 採 取 した 地 下 水 中 の 放 射 性 セシウムの 濃 度 を 測 定 し その 結 果 を 記 録 する 採 水 孔 の 設 置 に 当 たっては 表 土 や 表 流 水 の 混 入 を 防 止 する また 必 要 に 応 じ て 表 土 等 の 混 入 防 止 の 措 置 を 実 施 する 浸 出 水 の 放 射 能 濃 度 ( 測 定 する 場 合 のみ) 保 管 の 基 準 ではないが 浸 出 水 を 測 定 する 場 合 は 保 護 層 の 中 に 浸 出 水 を 採 水 す るための 管 を 設 置 し 仮 置 場 の 外 側 に 採 水 された 浸 出 水 を 集 める 集 水 タンク( 工 事 用 水 タンクあるいはコンクリート 枡 等 )を 設 置 する 土 壌 中 の 放 射 能 濃 度 除 去 土 壌 を 運 び 込 む 前 に 仮 置 場 予 定 地 の 土 壌 を 採 取 し 採 取 した 土 壌 中 の 放 射 性 セシウムの 濃 度 を 測 定 し その 結 果 を 記 録 する 測 定 点 は 除 去 土 壌 を 置 くエリアの 真 ん 中 一 点 と 四 隅 とする 139

147 監 視 空 間 線 量 率 除 去 土 壌 の 搬 入 開 始 後 バックグラウンドの 測 定 点 のうち 除 去 土 壌 の 保 管 場 所 から 最 も 近 い 地 点 を 含 めた 4 地 点 について 高 さ 1m の 位 置 での 空 間 線 量 率 を 校 正 されたシンチレーション 式 サーベイメータ 等 を 用 いて 測 定 し その 結 果 を 記 録 する 測 定 は 週 に 一 度 以 上 行 う 地 下 水 の 放 射 能 濃 度 除 去 土 壌 の 運 び 込 み 開 始 後 地 下 水 の 採 水 孔 から 地 下 水 を 採 取 し 採 取 した 地 下 水 中 の 放 射 性 セシウムの 濃 度 を 測 定 し その 結 果 を 記 録 する 地 下 水 の 採 水 は 濁 りのない 状 態 で 実 施 する 測 定 は 月 に 一 度 以 上 行 う 浸 出 水 の 放 射 能 濃 度 ( 測 定 する 場 合 のみ) 除 去 土 壌 の 運 び 込 み 開 始 後 月 に 一 度 以 上 の 頻 度 で 集 水 タンクに 水 が 溜 まってい るかどうかを 確 認 する 溜 まっている 場 合 は 浸 出 水 を 採 取 し 採 取 した 浸 出 水 中 の 放 射 性 セシウム 等 の 濃 度 を 測 定 する 記 録 保 存 以 下 の 記 録 を 施 設 の 操 業 期 間 終 了 まで 保 存 する 保 管 した 除 去 土 壌 の 量 保 管 した 除 去 土 壌 ごとの 保 管 を 開 始 した 年 月 日 及 び 終 了 した 年 月 日 受 入 先 の 場 所 及 び 保 管 後 の 持 出 先 の 場 所 の 名 称 及 び 所 在 地 引 渡 しを 受 けた 除 去 土 壌 に 係 る 当 該 除 去 土 壌 を 引 き 渡 した 担 当 者 及 び 当 該 除 去 土 壌 の 引 渡 しを 受 けた 担 当 者 の 氏 名 並 びに 運 搬 車 を 用 いて 当 該 引 渡 し に 係 る 運 搬 が 行 われた 場 合 にあっては 当 該 運 搬 車 の 自 動 車 登 録 番 号 又 は 車 両 番 号 空 間 線 量 率 と 水 質 検 査 ( 地 下 水 の 放 射 能 濃 度 の 測 定 )の 結 果 修 復 措 置 測 定 した 空 間 線 量 率 や 地 下 水 等 に 含 まれる 放 射 性 セシウムの 濃 度 が バックグラ ウンドの 変 動 幅 に 入 っていることを 確 認 する ( 除 去 土 壌 の 搬 入 中 における 空 間 線 量 率 については 変 動 幅 に 年 間 1mSv 相 当 の 空 間 線 量 率 を 加 えた 値 以 下 であるこ と ) 変 動 幅 等 を 上 回 る 測 定 値 が 観 察 された 場 合 は 原 因 究 明 を 行 い 仮 置 場 がその 原 因 であると 認 められた 場 合 には 遮 へい 材 の 追 加 施 設 の 補 修 除 去 土 壌 の 回 収 等 の 必 要 な 措 置 を 講 じる 立 入 制 限 仮 置 場 から 4m 以 上 離 れた 距 離 の 周 辺 に 囲 い(ロープで 囲 う ネット 柵 あるいは 鉄 線 柵 等 )を 設 置 する 見 やすい 箇 所 に 除 去 土 壌 の 保 管 の 場 所 である 旨 緊 急 時 における 連 絡 先 除 去 土 壌 の 積 み 上 げ 高 さを 示 した 縦 及 び 横 それぞれ 60cm 以 上 の 大 きさの 掲 示 板 を 設 け る 跡 地 の 確 認 保 管 期 間 が 終 了 して 除 去 土 壌 を 仮 置 場 から 運 び 出 した 後 跡 地 の 土 壌 中 のセシ ウム 134 とセシウム 137 の 濃 度 を 測 定 し バックグラウンドの 変 動 幅 に 入 ってい ることを 確 認 する 測 定 点 は 除 去 土 壌 を 置 いていたエリアの 真 ん 中 一 点 と 四 隅 とする 変 動 幅 を 上 回 る 測 定 値 が 観 察 された 場 合 は 除 染 する 140

148 3 除染廃棄物の管理 処理 3.1. 仮置場と最終処分 廃棄物の処理フローと仮置場の必要性 1.に示したように 除染に係る緊急実施基本方針 平成 23 年 8 月 26 日原子力災害対策本部 では 放射性物質によって汚染された廃棄物や土壌の処分について 長期的な管理が必要な処分 場の確保やその安全性の確保については 国が責任をもって行うこととし 早急にその建設に向 けたロードマップを作成し 公表します と記載されている 一方で 長期的な管理が必要な処分場の確保及び整備のための時間が必要であり これを待っ ていたのでは迅速な除染が進まない恐れがある とされ そのために除染を迅速に進めるために は 除染に伴って生じる土壌等は 当面の間 市町村又はコミュニティ毎に仮置場を持つことが 現実的 とされ 仮置場の必要性が記載されている これを受け 平成 23 年 10 月 29 日に環境省がその基本的な考え方を示したのが 東京電力福島 第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処において必要な中間貯蔵施設等の 基本的考え方について である その中では 大量の除去土壌等が発生すると見込まれる福島県に中間貯蔵施設を設置すること や 廃棄物の処理フローが図 3-1 図 3-3 のように示されている 放射性物質汚染対処特措法に基づく 特定廃棄物( )及び除去土壌等の処理フロー 福島県内 ( )対策地域内廃棄物又は指定廃棄物(特措法第20条) 特定廃棄物 対策地域内廃棄物 指定廃棄物 旧警戒区域 計画的避難区域内 8,000Bq/kg超 除染に伴う土壌 廃棄物 再生利用が 可能なもの 可燃物 焼却 焼却灰等 焼却 焼却が可能なもの 現場保管 仮置場 例 災害廃棄物 家の片付けご み 汚泥 稲わら等 再生利用 10万Bq/kg以下 10万Bq/kg超 減容化等 中間貯蔵施設 既存の管理型処分場 特定廃棄物の処分については フクシマエコテック の活用に向けて調整中 注 特定廃棄物以外の8,000Bq/kg以下の廃棄物については 廃棄物処理法の規定 を適用 一定の範囲については特措法に基づく基準を適用 再生利用等 最終処分へ 注 中間貯蔵施設の検討に当たっては 追加的な除染など 現時点で推計が困難な分野の貯蔵も考慮 注 除染廃棄物の専焼灰については 濃度に関わらず中間貯蔵 施設に保管 図 3-1 特定廃棄物及び除染に伴う廃棄物の処理フロー 福島県内 出典 環境省 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処において必要な中間 貯蔵施設等の基本的考え方について 平成 23 年 10 月 29 日 を元に作成 図 3-2 図 3-3 も同出典を元に作成 141

149 建物 農地 森林 公園等 ①本格除染の開始 ②仮置場での保管 市町村毎 コミュニティ毎で確保 土 嚢 盛 土 遮水層もしくは 遮水シート 遮へい用盛土もしくは土嚢 フレコンバッグ 集水排水管保護層 保護層 フレコン 遮水層もしくは 遮水シート 遮水層もしくは 遮水シート 浸出水中の放射能濃度 侵出水中の放射性物質 確認用タンク 確認用タンク 集水排水管 福島県内のみ 県外からは持ち込まない 搬入中 建設中 建設中 現場において一時的に保管する場合を除く ③中間貯蔵施設での保管 30年以内 建設待ち 集水補助層 集水補助層 地下水中の放射性物質の監視 搬入完了 搬入後 搬入中 ④最終処分 福島県外にて処分 図 3-2 除染に伴い発生する土壌 廃棄物の処理 福島県内 特定廃棄物 発生場所で保管 浄水場 焼却場 農家など 指定廃棄物 8,000Bq/kg超 可燃物 減容化 (焼却等) 除染に伴う土壌 廃棄物 焼却灰等 焼却 例 下水汚泥 稲わら 堆肥等 焼却が可能なもの 特に指定廃棄物の保管がひっ迫 している5県 宮城県 茨城県 栃 木県 群馬県 千葉県 焼却灰等 現場保管 仮置場 土壌 廃棄物 処分基準 検討中 5県以外 既存の処分場 処理施設 遮断型 廃棄物処理法に基づき処分 注 指定廃棄物の処理後のモニタリングは国が実施 図 3-3 特定廃棄物及び除染に伴う廃棄物の処理フロー 福島県以外の各都道府県内 142

150 仮 置 場 の 構 造 迅 速 な 除 染 のために 必 要 な 仮 置 場 の 施 設 要 件 や 管 理 要 件 などは 2.4 で 示 したように 除 去 土 壌 の 保 管 に 係 るガイドライン に 記 載 されている しかし この 記 載 の 多 くは 放 射 性 物 質 による 人 の 健 康 や 生 活 環 境 への 影 響 防 止 であり 実 際 の 仮 置 場 の 設 置 に 際 しては それ 以 外 にも 火 災 の 防 止 なども 必 要 となってくる ここでは より 詳 しい 仮 置 場 の 基 本 構 造 を 保 管 する 対 象 物 に 分 けて 示 す (1) 可 燃 物 を 保 管 する 場 合 取 りのぞいた 落 ち 葉 や 落 ちた 枝 伐 採 した 枝 木 や 葉 などの 可 燃 物 は そのまま 置 いておくと 腐 敗 によりガスが 発 生 し 火 災 の 原 因 になる 恐 れがあるので 通 気 性 防 水 シートなどで 覆 い ガス 抜 き 管 を 設 置 する また 定 期 的 に 廃 棄 物 の 保 管 状 態 を 確 認 し 白 煙 や 水 蒸 気 などが 確 認 された 場 合 は 内 部 の 温 度 などを 測 定 し 適 正 に 管 理 する( 参 照 : 図 3-4 参 照 ) (2) 土 などの 不 燃 物 を 保 管 する 場 合 取 りのぞいた 土 などの 不 燃 物 は 保 管 しておいてもガスは 発 生 しないので 水 を 通 さない 遮 水 シートなどで 覆 って 保 管 する( 参 照 : 図 3-5 参 照 ) 143

151 81 図 3-4 除 染 で 除 去 された 可 燃 物 を 地 上 に 保 管 する 場 合 の 仮 置 場 の 基 本 構 造 図 3-5 除 染 で 除 去 された 不 燃 物 を 地 上 に 保 管 する 場 合 の 仮 置 場 の 基 本 構 造 81 出 典 ) 除 染 情 報 サイト( 図 3-5 も 同 出 典 ) 144

152 仮 置 場 の 設 置 の 事 例 ここでは 仮 置 場 の 設 置 の 事 例 を 平 成 25 年 8 月 に 福 島 県 除 染 対 策 課 が 取 りまとめた 仮 置 場 設 置 事 例 集 からいくつか 抜 粋 して 示 す なお 仮 置 場 設 置 事 例 集 では 表 3-1 のように 10 の 設 置 事 例 と 2 つの 空 間 線 量 率 測 定 事 例 に 加 え 仮 置 場 現 地 視 察 会 の 事 例 を 紹 介 している プール 山 林 山 砂 採 取 地 跡 地 住 宅 団 地 近 隣 畑 地 の 事 例 について 図 3-6~ 図 3-10 にそれぞ れ 示 す 82 表 3-1 仮 置 場 設 置 事 例 集 での 事 例 内 容 事 例 設 置 事 例 1 公 共 施 設 (プール) 桑 折 町 2 水 田 湯 川 村 3 畑 地 川 俣 町 天 栄 村 4 山 林 三 春 町 玉 川 村 5 住 宅 地 近 隣 桑 折 町 伊 達 市 6 水 田 果 樹 園 の 隣 接 地 伊 達 市 7 山 砂 採 取 地 の 跡 地 利 用 伊 達 市 空 間 線 量 率 の 測 定 1 住 宅 団 地 近 隣 桑 折 町 2 畑 地 川 俣 町 仮 置 場 現 地 視 察 会 小 野 町 住 民 に 対 する 仮 置 場 現 地 視 察 会 川 俣 町 (1) 公 共 施 設 (プール)での 仮 置 場 事 例 図 3-6 プールでの 仮 置 場 事 例 82 出 典 ) 福 島 県 除 染 対 策 課 仮 置 場 設 置 事 例 集 ( 平 成 25 年 8 月 )( 図 3-6~ 図 3-10 も 同 出 典 ) 145

153 2 山林での仮置場事例 図 3-7 山林での仮置場事例 3 山砂採取地の跡地での仮置場事例 図 3-8 山砂採取地跡地での仮置場事例 146

154 4 住宅団地近隣での仮置場事例 図 3-9 住宅団地近隣での仮置場事例 147

155 5 畑地での仮置場事例 図 3-10 畑地での仮置場事例 148

156 3.2. 排 水 処 理 排 水 処 理 の 注 意 事 項 屋 根 や 道 路 などの 除 染 には 高 圧 洗 浄 などで 水 が 用 いられるほか 除 染 に 用 いた 用 具 の 洗 浄 でも 水 が 用 いられる 場 合 がある これらで 使 用 した 水 については 汚 染 されている 可 能 性 があるため 適 切 な 処 理 を 行 う 必 要 が ある ただし 放 射 性 セシウムの 多 くは 土 壌 粒 子 に 強 く 吸 着 した 状 態 で 存 在 しており 水 にはほ とんど 溶 出 しないという 特 徴 があるため 排 水 中 の 粒 子 分 を 除 去 することが 肝 要 である (1) 回 収 排 水 処 理 の 要 否 2.2 で 紹 介 した 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン によれば 除 染 実 施 区 域 ( 市 町 村 が 定 める 除 染 実 施 計 画 の 対 象 となる 区 域 )での 除 染 においては 堆 積 物 の 除 去 等 を 行 った 場 合 は 基 本 的 に 排 水 を 処 理 する 必 要 がないと 記 載 されている ただし 排 水 の 濁 りが 多 い 場 合 や 回 収 型 の 高 圧 水 洗 浄 の 排 水 等 については 基 本 的 に 排 水 の 処 理 を 行 う 事 となっている (2) 水 を 用 いた 除 染 洗 浄 を 行 う 際 の 注 意 事 項 2.2 でも 一 部 記 載 したが 水 を 用 いた 除 染 を 行 う 際 には 以 下 のように 水 が 移 動 することを 念 頭 において 除 染 順 序 を 定 めていく また 排 水 経 路 を 確 認 し 排 水 経 路 において 必 要 に 応 じて 土 の うによる 堰 止 めにより 粒 子 分 の 沈 殿 を 行 い 沈 殿 物 を 回 収 し 上 澄 みの 水 を 放 流 する( 参 照 : 図 3-11) 処 理 の 実 際 の 光 景 方 法 については 図 3-12 図 3-13 に 示 す なお 図 3-14 に 示 すよう に 除 染 水 回 収 型 の 高 圧 洗 浄 機 器 なども 存 在 する また 除 染 実 施 計 画 の 際 に 福 島 市 などでは 図 3-15 のように 地 域 の 雨 水 表 流 水 の 流 れを 考 慮 して 除 染 計 画 を 策 定 するなどの 事 例 もあった 図 3-11 排 水 の 処 理 の 例 ( 側 溝 を 活 用 した 沈 殿 処 理 ) 出 典 ) 環 境 省 除 染 等 の 措 置 に 係 るガイドライン 第 2 版 ( 平 成 26 年 12 月 追 補 ) ( 149

157 図 3-12 排 水 の 処 理 の 例 ( 川 内 村 ) 84 図 3-13 洗 浄 水 の 処 理 例 ( 福 島 市 ) 出 典 ) 川 内 村 原 発 事 故 に 伴 う 全 村 避 難 から 帰 村 のための 除 染 と 線 量 管 理 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 ) 85 出 典 ) 福 島 市 福 島 市 における 除 染 の 進 行 状 況 ( 平 成 25 年 1 月 ) 150

158 図 3-14 除 染 水 回 収 型 高 圧 洗 浄 機 を 用 いた 道 路 除 染 ( 川 内 村 ) 86 図 3-15 水 路 を 考 慮 した 除 染 計 画 ( 矢 印 が 水 の 流 れ) 出 典 ) 川 内 村 原 発 事 故 に 伴 う 全 村 避 難 から 帰 村 のための 除 染 と 線 量 管 理 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 ) 87 出 典 ) 福 島 市 福 島 市 における 除 染 の 進 行 状 況 ( 平 成 25 年 1 月 ) 151

159 3.3. 減 容 化 減 容 化 の 必 要 性 放 射 能 汚 染 された 廃 棄 物 や 除 染 により 発 生 する 二 次 廃 棄 物 は 極 めて 大 量 であり その 処 理 処 分 において 減 容 を 行 うことは 全 体 の 発 生 量 を 低 下 させ 保 管 用 地 の 確 保 において 必 要 不 可 欠 で ある また 可 燃 性 の 放 射 性 物 質 汚 染 廃 棄 物 については 腐 敗 や 臭 気 の 防 止 のため 性 状 の 安 定 化 を 図 ることが 必 要 であり 焼 却 等 の 中 間 処 理 によって 1/5~1/20 程 度 に 処 分 量 を 減 らすことができ る 減 容 化 の 方 法 減 容 化 の 方 法 は 数 多 くあり 単 純 な 圧 縮 や 破 砕 のように 物 理 的 減 容 を 行 うものから 焼 却 溶 融 などのように 化 学 変 化 を 起 こして 減 容 化 を 行 うものなどがある これらのそれぞれの 特 徴 をまとめたものが 表 3-2 である 88 表 3-2 減 容 方 法 の 比 較 方 法 減 容 効 果 除 染 効 果 作 業 性 減 容 率 (%) 対 策 二 次 廃 棄 物 溶 融 ~99 排 ガス 多 高 温 焼 却 ~90 排 ガス 多 低 温 焼 却 50~80 排 ガス 少 乾 燥 5~ 無 洗 浄 5~10 排 水 多 分 級 〇 10~90 排 水 小 圧 縮 20~ 無 破 砕 ~50 粉 じん 少 以 下 には 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 係 るサイト 外 緊 急 時 対 応 の 調 査 及 び 環 境 修 復 活 動 の 検 討 に 関 する 報 告 88 に 基 づき 各 減 容 方 法 の 概 要 を 記 載 する (1) 溶 融 法 溶 融 法 は プラズマ 加 熱 等 により 固 体 状 の 廃 棄 物 を 超 高 温 (1,200 以 上 )に 加 熱 して 減 容 を 図 る 方 法 であり セシウムが 殆 ど 揮 発 し 除 染 効 果 は 大 きく 安 定 な 溶 融 固 化 物 が 得 られる し かし ケイ 酸 等 まで 揮 発 させるため 残 渣 量 が 少 なく 一 方 で 揮 発 回 収 された 二 次 廃 棄 物 が 多 く 発 生 し その 処 理 が 必 要 となる さらに 超 高 温 における 作 業 性 や 加 熱 費 を 考 慮 すると 大 量 の 汚 染 廃 棄 物 処 理 への 適 用 は 難 しい (2) 高 温 焼 却 高 温 焼 却 法 は 汚 染 廃 棄 物 を 空 気 中 において 1,000 程 度 の 加 熱 ( 重 油 燃 焼 等 )により 可 燃 成 分 を 燃 焼 させるもので 含 有 水 分 や 揮 発 性 酸 化 物 が 揮 発 することにより 減 容 する セシウムの 揮 発 88 出 典 ) 一 般 社 団 法 人 日 本 原 子 力 学 会 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 係 るサイト 外 緊 急 時 対 応 の 調 査 及 び 環 境 修 復 活 動 の 検 討 に 関 する 報 告 ( 平 成 25 年 12 月 2 日 )( 表 3-3 も 同 出 典 ) 152

160 は 抑 制 されるものの 燃 焼 温 度 や 条 件 によっては 飛 散 し 焼 却 炉 上 部 等 を 汚 染 する 可 能 性 があ る 焼 却 炉 として 普 及 しており 大 量 の 廃 棄 物 の 処 理 が 可 能 である (3) 低 温 焼 却 低 温 焼 却 法 は 600 から 800 において 材 木 等 を 還 元 雰 囲 気 において 燃 焼 することにより 炭 化 を 図 り 減 容 を 図 る 方 法 である 廃 棄 物 中 の 炭 素 分 水 素 分 が 揮 発 除 去 されるため 減 容 率 は 90% 程 度 であるが セシウム 揮 発 は 抑 制 されるため 二 次 汚 染 物 は 発 生 しない しかし 一 方 で セシウムが 濃 縮 するため 廃 棄 物 の 放 射 能 濃 度 が 高 まり 取 扱 量 は 減 るものの 取 扱 方 法 保 管 方 法 等 の 対 応 が 必 要 となる 特 に 8,000Bq/kg を 基 準 として 対 応 が 変 わってくるので 注 意 す る 必 要 がある (4) 乾 燥 乾 燥 は 常 温 あるいは 100 以 下 の 加 熱 により 汚 染 廃 棄 物 中 の 水 分 を 蒸 発 させるもので 含 水 量 の 多 いスラッジにおいて 減 容 効 果 とともに 減 量 効 果 が 大 きい また 草 木 等 では 乾 燥 によ りある 程 度 の 減 容 が 図 られるとともに 腐 敗 等 に 対 する 二 次 処 理 が 不 要 となる (5) 洗 浄 洗 浄 法 は 汚 染 廃 棄 物 を 高 圧 水 や 浸 漬 により 可 溶 性 成 分 を 溶 解 し また 微 粉 を 懸 濁 させ て 固 体 から 分 離 し ろ 過 等 の 固 液 分 離 により 固 体 を 回 収 して 減 容 化 を 図 る 放 射 性 セシウムが 溶 解 し また セシウムが 付 着 した 微 粉 は 分 離 されるので 本 方 法 による 除 染 効 果 がみられるも のの 回 収 する 廃 棄 物 は 含 水 率 が 高 く 乾 燥 等 による 減 容 化 処 理 が 必 要 となる また 回 収 液 中 には 放 射 性 セシウムが 濃 縮 されているので 吸 着 分 離 する 汚 染 水 処 理 が 必 要 となる (6) 分 級 分 級 法 は 放 射 性 セシウムが 付 着 している 粘 土 などの 微 細 粒 子 を 篩 などにより 分 離 分 別 し 汚 染 土 壌 を 減 容 する 方 法 である 分 級 には 水 中 における 沈 降 差 を 利 用 する 湿 式 分 級 と 篩 分 けを 行 う 乾 式 分 級 がある 湿 式 法 は 分 離 性 能 がよいが 汚 染 水 などの 二 次 廃 棄 物 が 多 くなる これに 対 し 乾 式 法 は 粗 分 離 ではあるものの 二 次 廃 棄 物 が 発 生 しない 利 点 があり 粒 子 サイズによ る 分 画 において 所 定 の 放 射 能 除 染 効 果 がえられれば 前 処 理 法 として 有 効 である (7) 圧 縮 圧 縮 法 は かさ 密 度 の 低 い 汚 染 廃 棄 物 を プレス 機 等 により 圧 縮 し 減 容 化 を 図 る 方 法 である 放 射 性 物 質 の 移 動 を 伴 わないため 処 理 後 の 廃 棄 物 は 高 密 度 となり 単 位 重 量 当 たりの 放 射 能 が 高 くなるので 取 扱 方 法 保 管 方 法 等 の 対 応 が 必 要 となる 本 方 法 は 材 木 や 草 木 などの 汚 染 廃 棄 物 に 効 果 的 である (8) 破 砕 粉 砕 法 は 矩 形 や 円 形 等 の 形 状 を 有 する 汚 染 廃 棄 物 について そのまま 保 管 すると 広 い 保 管 容 積 を 必 要 とするため 粉 砕 によりサイズを 低 下 させて 緻 密 化 により 減 容 を 図 り 廃 棄 物 の 保 管 容 積 を 低 減 させる 方 法 である 放 射 性 物 質 は 移 動 しないので 除 染 効 果 はないが 破 砕 粉 砕 時 に 飛 散 しないよう 注 意 を 要 する 153

161 なお 放 射 能 汚 染 された 廃 棄 物 や 除 染 により 発 生 する 廃 棄 物 には 様 々なものが 存 在 しており 対 象 物 の 内 容 により 減 容 方 法 も 適 不 適 が 生 じ 表 3-3 に 示 すように 必 ずしも 十 分 な 減 容 効 果 が 得 られない 場 合 もある 表 3-3 対 象 物 による 減 容 化 方 法 の 分 類 対 象 物 減 容 化 方 法 重 量 減 少 セシウム 移 動 放 射 能 減 容 効 果 土 壌 溶 融 有 有 減 少 大 焼 却 有 無 増 加 大 洗 浄 有 有 減 少 小 分 級 有 有 減 少 中 木 材 焼 却 有 無 増 加 大 低 温 焼 却 有 無 増 加 中 洗 浄 有 有 減 少 小 圧 縮 無 無 同 程 度 中 草 稲 わら 焼 却 有 無 増 加 大 低 温 燃 焼 有 無 増 加 中 洗 浄 有 有 減 少 小 圧 縮 無 無 増 加 大 コンクリート 圧 縮 無 無 同 程 度 小 破 砕 無 無 同 程 度 中 汚 泥 乾 燥 有 無 増 加 中 洗 浄 有 有 減 少 小 減 容 化 の 事 例 ここでは 実 際 に 行 われている 減 容 化 の 事 例 をいくつか 示 す (1) 破 砕 森 林 除 染 による 刈 枝 は そのまま 梱 包 しようとしても 空 隙 率 が 大 きく スペースの 無 駄 ができ しかも 大 量 に 発 生 する そこで 破 砕 施 設 を 設 置 し 破 砕 機 を 用 いてこれらの 刈 枝 を 破 砕 空 隙 率 を 減 少 させて 袋 詰 めをする 取 り 組 みが 葛 尾 村 などで 行 われている 154

162 図 3-16 森林除染によって発生した刈枝 左 と破砕施設 右 89 図 3-17 破砕施設内 集積 左 投入 破砕 中央 フレコン詰め 右 2 チップ化 除染で発生した枝葉等の除染廃棄物を チップ化のレベルまで破砕することで減容化し 限ら れた面積の仮置場で廃棄物をより有効に保管する取り組みが伊達市などで行われている 図 3-18 チップ化前 左 とチップ化後 右 出典 株式会社奥村組提供資料 図 3-17 も同出典 90 出典 環境省福島環境再生事務所 除染優良取組事例集 平成 25 年 5 月 17 日 図 3-19 も同出典 155

163 図 3-19 チップ化装置 3 圧縮 梱包 1 や 2 は 廃棄物を破砕することで空隙率を減少させ 減容化を行う事例である さら に吸引圧縮により減容化を行っている事例を以下に示す 本事例は 圧縮袋を用いた吸引圧縮による減容技術であり 通常では落葉などによる目詰まり 枝葉による圧縮袋の破れが生じるところを 特殊ノズルや特殊圧縮袋を用いてこれらの課題をク リアし 落葉 枝葉 草などの可燃物を 1/3 1/2 に減容化しているものである なお 圧縮袋には臭気抑制機能を付加することで 仮置場周辺で発生する可燃物からの臭気も 抑えるものとなっている 図 3-20 圧縮前 左 と圧縮後 右 出典 大成建設株式会社 HP 156

164 4. 除 染 事 業 の 管 理 4.1. 除 染 事 業 の 流 れ 除 染 工 程 の 一 連 の 流 れを 図 4-1 に 示 す なお 除 染 の 対 象 は 土 壌 住 宅 道 路 田 畑 森 林 ( 生 活 圏 のみ) 等 の 広 範 囲 にわたるため まずは 人 の 健 康 の 保 護 の 観 点 から 必 要 である 地 域 について 建 物 や 宅 地 を 中 心 に 除 染 を 実 施 した したがって 最 初 に 土 地 建 物 等 の 調 査 ( 所 有 者 等 の 把 握 )を 行 った 次 に 放 射 性 物 質 の 付 着 状 況 は 対 象 物 によって 異 なるため 除 染 に 先 立 って 放 射 線 量 の 測 定 や 建 物 等 の 状 況 の 調 査 を 行 い 地 域 の 放 射 線 量 や 除 染 対 象 物 の 特 性 や 状 況 等 に 応 じて 効 果 的 な 除 染 方 法 を 採 用 するよう 土 地 建 物 ごとの 除 染 計 画 を 作 成 した この 際 に 現 地 調 査 や 除 染 を 行 うため 土 地 建 物 の 所 有 者 等 に 現 地 調 査 に 関 する 了 解 除 染 方 法 についての 確 認 同 意 をいただきながら 除 染 を 進 めた 具 体 的 には 敷 地 等 への 立 入 の 了 解 除 染 計 画 の 説 明 ( 除 染 を 行 うことに 対 する 同 意 着 手 の 連 絡 ) 除 染 結 果 の 報 告 等 を 行 ってい った 除 染 作 業 を 実 施 した 後 に 除 染 の 効 果 を 見 るための 事 後 モニタリングを 行 い その 後 も 居 住 す るために 十 分 に 放 射 線 量 が 下 がっていることを 確 認 するために 継 続 してモニタリングを 行 って いる 図 4-1 除 染 工 程 の 一 連 の 流 れ 出 典 ) 除 染 情 報 サイト( 157

165 4.2. 除 染 事 業 の 実 施 内 容 ここでは 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 において 環 境 省 及 び 事 業 者 が 実 際 に 行 った 実 施 内 容 を 示 す (1) 詳 細 モニタリングによる 空 間 線 量 率 の 把 握 (2) 発 注 者 ( 環 境 省 )による 除 染 工 事 の 発 注 等 (3) 除 染 事 業 者 による 除 染 作 業 の 実 施 (4) 除 染 事 業 者 による 必 要 なリソースの 確 保 詳 細 モニタリングによる 空 間 線 量 率 の 把 握 環 境 省 は 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 に 基 づき 国 が 除 染 を 実 施 する 地 域 ( 除 染 特 別 地 域 )にお いて 居 住 地 を 中 心 に 詳 細 な 空 間 線 量 率 分 布 図 を 作 成 し 同 法 に 基 づく 除 染 実 施 計 画 策 定 等 の 参 考 とするため 詳 細 なモニタリングを 平 成 23 年 11 月 から 平 成 24 年 4 月 にかけて 実 施 した (1) 実 施 概 要 環 境 省 の 指 揮 監 督 のもと JAEA が 走 行 モニタリングによる 測 定 及 び 無 人 ヘリコプタによる 測 定 東 京 電 力 株 式 会 社 の 測 定 員 による 100m メッシュの 測 定 及 び 走 行 モニタリングによる 測 定 ( 同 社 は 環 境 省 の 要 請 に 応 じて 詳 細 モニタリング 事 業 に 協 力 )により 警 戒 区 域 及 び 計 画 的 避 難 区 域 において 空 間 線 量 率 が 年 間 20mSv 及 び 年 間 50mSv に 相 当 する 地 域 のほか より 空 間 線 量 率 が 低 い 地 域 ( 年 間 1mSv 年 間 5mSv 年 間 10mSv)についてモニタリングを 実 施 した 具 体 的 には 内 閣 府 文 部 科 学 省 から 公 表 されている 警 戒 区 域 及 び 計 画 的 避 難 区 域 のモニタリ ングデータを 参 考 に それぞれの 空 間 線 量 率 に 該 当 する 地 域 を 2 2km メッシュ 毎 に 選 定 し 居 住 地 域 の 有 無 等 にも 配 慮 してモニタリング 範 囲 を 検 討 した さらにその 範 囲 を 原 則 として 100m メッシュ 毎 に 区 切 って 詳 細 な 空 間 線 量 率 の 分 布 を 把 握 した なお モニタリング 対 象 となった 自 治 体 は 田 村 市 南 相 馬 市 川 俣 町 楢 葉 町 富 岡 町 川 内 村 大 熊 町 双 葉 町 浪 江 町 葛 尾 村 飯 舘 村 の 11 市 町 村 であった 93 表 4-1 詳 細 モニタリングの 実 施 概 要 地 域 実 施 期 間 実 施 方 法 年 間 50mSv 周 辺 地 域 平 成 23 年 12 月 15 日 ~12 月 21 日 平 成 24 年 1 月 6 日 ~1 月 16 日 モニタリングカー 及 び 測 定 員 によるモ ニタリング 年 間 20mSv 周 辺 地 域 平 成 23 年 11 月 7 日 ~11 月 24 日 モニタリングカー 及 び 測 定 員 によるモ ニタリング 年 間 10mSv 周 辺 地 域 平 成 24 年 2 月 17 日 ~2 月 28 日 平 成 24 年 4 月 6 日 ~4 月 12 日 モニタリングカー 及 び 測 定 員 によるモ ニタリング 年 間 5mSv 周 辺 地 域 平 成 24 年 1 月 6 日 ~3 月 3 日 無 人 ヘリコプタによるモニタリング 年 間 1mSv 周 辺 地 域 平 成 24 年 2 月 17 日 ~2 月 28 日 モニタリングカーによるモニタリング (2) 測 定 方 法 100m メッシュ 毎 のデータを 効 率 よく 把 握 するため 既 存 データを 活 用 するとともに 自 動 車 に 測 定 機 器 を 取 り 付 けたモニタリングカーにより 走 行 しながら 測 定 する 走 行 モニタリング 無 人 ヘ 93 出 典 ) 除 染 情 報 サイト( 158

166 リコプタに測定器を取り付けて上空から測定する無人ヘリモニタリング 測定員によるモニタリ ングを併用して データを収集した モニタリング方法選定に当たって 市街地 住宅地 郊外の道路上についてはモニタリングカ ーによる走行モニタリングにより 学校 公園 道路のない田畑等については無人ヘリコプタま たは測定員によるモニタリングにより 測定することを基本的な考え方とした 3 詳細モニタリング結果 詳細モニタリングによって 居住地を中心に年間 20mSv 3.8μSv/h 以下 年間 20mSv を超え 年間 50mSv 9.5μSv/h 以下 年間 50mSv 超のそれぞれの地域における空間線量率の分布状況が ある程度明瞭となった 図 4-2 詳細モニタリング結果 94 全体図94 出典 除染情報サイト 159

167 発 注 者 ( 環 境 省 )による 除 染 工 事 の 発 注 等 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 においては 公 共 工 事 と 同 様 に 政 府 調 達 手 続 に 基 づいて 仕 様 書 に 基 づき 調 達 のための 公 示 公 告 を 行 い 除 染 事 業 者 の 決 定 発 注 を 行 っ た 除 染 等 工 事 における 個 別 作 業 には 公 共 工 事 と 同 様 の 作 業 も 多 いため 公 共 工 事 の 発 注 等 の 枠 組 を 援 用 しながら 除 染 工 事 に 固 有 の 事 項 を 追 加 的 に 新 規 策 定 した 除 染 特 別 地 域 においては 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 の 施 工 に 関 する 共 通 的 な 仕 様 等 を 示 し また 工 事 請 負 契 約 書 及 び 設 計 図 書 の 内 容 について 統 一 的 な 解 釈 及 び 運 用 を 図 るとともに そ の 他 必 要 な 事 項 を 定 め 契 約 の 適 正 な 履 行 の 担 保 を 図 るために 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 を 策 定 し た また 個 別 の 調 達 案 件 ごとに 除 染 対 象 となる 地 域 現 場 の 実 情 に 照 らし 固 有 の 技 術 的 要 求 を 定 めた 特 記 仕 様 書 を 作 成 し 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 及 び 特 記 仕 様 書 に 基 づき 個 別 の 除 染 工 事 の 調 達 を 行 った また 仮 に 宅 地 所 有 者 等 の 関 係 人 からの 同 意 取 得 が 完 了 し 除 染 対 象 物 ごとの 除 染 方 法 が 確 定 し てから 除 染 工 事 の 政 府 調 達 手 続 を 開 始 することとした 場 合 には 時 間 を 要 するため 事 前 調 査 結 果 に 基 づき 除 染 対 象 物 の 種 類 や 除 染 方 法 ごとに 除 染 面 積 や 建 物 数 等 の 数 量 を 概 算 で 見 積 り 環 境 省 が 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 の 発 注 を 行 った 実 際 に 除 染 工 事 を 進 める 過 程 において 除 染 対 象 物 ごとの 除 染 方 法 を 決 定 し 除 染 面 積 や 建 物 数 等 の 数 量 が 確 定 することになるため 環 境 省 と 除 染 事 業 者 間 の 契 約 においては 工 事 単 価 及 び 実 際 の 出 来 高 に 応 じて 工 事 契 約 金 額 を 精 算 する 方 式 を 採 用 した そのため 環 境 省 として 予 め 工 事 単 価 を 定 めた 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 を 策 定 した 以 下 に 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 した 除 染 等 工 事 の 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 及 び 特 記 仕 様 書 暫 定 積 算 基 準 発 注 方 式 手 順 について 示 す (1) 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 は 作 業 の 順 序 使 用 材 料 の 品 質 数 量 仕 上 げの 程 度 施 工 方 法 等 工 事 を 施 工 するうえで 必 要 な 技 術 的 要 求 工 事 内 容 を 説 明 したもののうち あらかじめ 定 型 的 な 内 容 を 記 載 したものである 除 染 事 業 の 経 験 を 踏 まえ 例 えば 除 染 工 事 の 工 法 を 追 加 する 等 環 境 省 が 更 新 を 行 い 平 成 26 年 4 月 には 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )が 策 定 されている 以 下 に 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )の 構 成 を 示 す 95 表 4-2 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )のうち 第 1 章 総 則 の 構 成 節 項 第 1 節 一 般 事 項 適 用 用 語 の 定 義 除 染 特 別 地 域 における 作 業 放 射 線 管 理 責 任 者 作 業 指 揮 者 等 設 計 図 書 の 照 査 等 請 負 代 金 内 訳 書 工 程 表 施 工 計 画 書 95 出 典 ) 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )( 表 4-3~ 表 4-6 についても 同 出 典 ) 平 成 27 年 3 月 には 第 8 版 が 公 表 されている ( 160

168 節 項 第 1 節 一 般 事 項 工 事 実 績 情 報 の 登 録 監 督 職 員 委 託 監 督 員 工 事 用 地 等 の 使 用 工 事 の 着 手 工 事 の 下 請 負 施 工 体 制 台 帳 受 注 者 相 互 の 協 力 調 査 試 験 に 対 する 協 力 工 事 の 一 時 中 止 工 期 変 更 設 計 変 更 審 査 会 支 給 材 料 及 び 貸 与 品 除 染 等 作 業 員 名 簿 身 分 証 明 書 等 手 当 等 の 支 給 土 地 建 物 等 への 立 入 り 工 事 現 場 発 生 材 監 督 職 員 による 検 査 ( 確 認 を 含 む) 及 び 立 会 等 工 事 完 了 検 査 既 済 部 分 検 査 等 技 術 検 査 施 工 管 理 履 行 報 告 除 染 等 作 業 員 の 管 理 工 事 中 の 安 全 確 保 電 離 放 射 線 に 対 する 安 全 対 策 後 片 付 け 事 故 報 告 書 環 境 対 策 周 辺 住 民 との 調 整 文 化 財 の 保 護 交 通 安 全 管 理 諸 法 令 の 遵 守 官 公 庁 等 への 手 続 等 施 工 時 期 及 び 施 工 時 間 の 変 更 提 出 書 類 161

169 節 項 第 1 節 一 般 事 項 不 可 抗 力 による 損 害 特 許 権 等 保 険 の 付 保 及 び 事 故 の 補 償 臨 機 の 措 置 守 秘 義 務 個 人 情 報 の 取 り 扱 い 情 報 セキュリティの 確 保 表 4-3 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )のうち 第 2 章 工 事 材 料 の 構 成 節 項 第 1 節 適 用 第 2 節 工 事 材 料 の 品 質 及 び 検 査 ( 確 認 を 含 む) 第 3 節 工 事 材 料 大 型 土 のう 袋 等 表 4-4 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )のうち 第 3 章 除 染 の 構 成 節 項 第 1 節 共 通 的 事 項 第 2 節 除 染 工 法 の 説 明 試 験 施 工 1. 住 宅 地 等 2. 学 校 3. 公 園 ( 小 ) 4. 公 園 ( 大 ) 5. 大 型 施 設 6. 道 路 7. 法 面 8. 農 地 9. 草 地 芝 地 10. 果 樹 園 11. 森 林 12. ( 削 除 ) 13. 仮 置 場 等 14. ( 削 除 ) 15. 排 水 処 理 162

170 表 4-5 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )のうち 第 4 章 施 工 管 理 の 構 成 節 項 第 1 節 放 射 線 量 測 定 共 通 事 項 除 染 等 の 措 置 時 の 放 射 線 量 測 定 仮 置 場 等 の 保 全 管 理 及 び 引 継 第 2 節 仮 置 場 等 の 管 理 第 3 節 施 工 結 果 の 確 認 保 管 物 設 置 場 所 の 設 置 完 了 後 管 理 住 宅 地 等 の 除 染 等 の 措 置 による 施 工 結 果 の 確 認 第 4 節 確 認 調 査 総 則 管 理 値 の 決 定 確 認 調 査 の 実 施 第 5 節 除 去 土 壌 等 の 取 り 扱 い 分 別 線 量 の 測 定 識 別 番 号 タグ 等 の 付 与 保 管 台 帳 の 作 成 表 4-6 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )のうち 第 5 章 報 告 の 構 成 節 項 第 1 節 報 告 提 出 書 類 提 出 書 類 除 染 管 理 情 報 住 宅 地 等 の 除 染 結 果 の 報 告 第 2 節 関 係 人 に 対 する 除 染 結 果 の 報 告 関 係 人 に 対 する 住 宅 地 等 の 除 染 結 果 の 報 告 163

171 (2) 特 記 仕 様 書 除 染 対 象 となる 地 域 現 場 の 実 情 に 照 らし 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 を 補 足 し 工 事 の 施 工 に 関 する 明 細 または 工 事 に 固 有 の 技 術 的 要 求 を 定 めた 特 記 仕 様 書 を 別 途 作 成 した 個 別 の 除 染 工 事 に おける 調 達 において 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 に 対 する 特 記 事 項 を 記 載 した 特 記 仕 様 書 として 示 さ れることとなった (3) 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 の 施 工 における 工 事 費 の 積 算 に 当 たり 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 を 策 定 した 但 し 対 象 地 は 立 地 条 件 や 自 然 環 境 条 件 が 千 差 万 別 であり 特 殊 条 件 下 に 位 置 するところも 多 いため この 積 算 基 準 書 によることが 著 しく 不 適 当 又 は 困 難 であると 認 められるものについては 適 用 除 外 とすることができるものと なっている 具 体 的 には 除 染 等 工 事 を 行 うに 当 たって 必 要 とされる 資 材 労 力 機 械 の 単 価 歩 掛 経 費 等 が 設 定 されており それらをもとに 工 事 費 ができる なお 初 版 は 平 成 24 年 5 月 に 制 定 され その 後 例 えば 工 法 を 追 加 する 等 実 際 の 除 染 事 業 の 経 験 を 踏 まえ 現 場 の 実 情 に 合 致 した 見 直 しが 行 われ 平 成 26 年 4 月 現 在 では 除 染 特 別 地 域 におけ る 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 ( 第 7 版 )が 制 定 されている 図 4-3 工 事 費 積 算 の 位 置 付 け 出 典 ) 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 ( 第 7 版 ) ( 図 4-4 も 同 出 典 ) 164

172 除 染 特 別 地 域 における 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 では 単 位 面 積 当 たりの 除 染 に 必 要 となる 作 業 員 の 人 工 発 生 する 除 去 物 量 必 要 な 資 機 材 等 を 除 染 対 象 物 かつ 除 染 工 法 ごとに 示 した 歩 掛 が 記 載 されている 住 宅 地 等 の 屋 根 (コンクリート 以 外 )を 対 象 として 堆 積 物 の 除 去 を 実 施 する 際 の 歩 掛 を 以 下 に 例 示 する 1,300m 2 当 たり 作 業 指 揮 者 0.50 人 普 通 除 染 作 業 員 3.20 人 となっ ている なお 歩 掛 は 平 成 23 年 度 に 内 閣 府 が JAEA 福 島 技 術 本 部 に 委 託 し 高 線 量 地 域 における 除 染 の 効 果 的 な 実 施 のために 必 要 となる 技 術 等 の 実 証 試 験 のために 行 われた 除 染 モデル 実 証 事 業 や 福 島 県 内 の 市 町 村 が 実 施 した 独 自 除 染 等 の 結 果 等 を 踏 まえ 環 境 省 が 作 成 したものである 図 4-4 歩 掛 の 例 ( 住 宅 地 等 の 屋 根 (コンクリート 以 外 )を 対 象 とした 堆 積 物 の 除 去 ) 除 染 工 事 の 費 用 は 家 屋 や 土 地 の 大 きさ 広 さ 屋 根 や 壁 の 材 質 庭 の 広 さや 状 態 ( 庭 木 等 の 有 無 ) 高 所 作 業 車 の 利 用 の 可 否 仮 設 足 場 の 設 置 の 必 要 性 砂 利 の 入 れ 替 えの 必 要 性 周 辺 の 森 林 の 除 染 の 必 要 性 除 去 土 壌 等 の 仮 置 場 への 運 搬 等 様 々な 要 素 により 決 定 されるため 一 概 に 示 すことは 難 しい 一 方 一 般 的 な 住 宅 においては 除 染 作 業 を 請 け 負 った 作 業 員 は 1 軒 当 たり 約 10 人 約 1 週 間 の 作 業 で のべ 50 人 日 程 度 の 作 業 を 行 う 見 込 みとなっている 97 (4) 除 染 等 工 事 の 発 注 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 では 政 府 調 達 手 続 に 則 り 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 特 記 仕 様 書 除 染 等 工 事 暫 定 積 算 基 準 等 の 文 書 を 公 示 公 告 し 除 染 事 業 者 からの 技 術 提 案 書 を 公 募 し 提 出 された 技 術 提 案 書 を 評 価 審 査 した 後 に 入 札 開 札 を 行 い 価 格 点 及 び 技 術 評 価 点 による 総 合 評 価 方 式 により 業 者 を 決 定 した 公 示 公 告 に 当 たっては 公 共 工 事 の 事 例 や 前 項 (3)で 記 述 した 除 染 モデル 実 証 事 業 の 結 果 等 を 踏 まえ 環 境 省 が 発 注 者 として 予 定 価 格 を 決 定 するための 積 算 単 価 をとりまとめた なお において 前 述 したように 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 においては 市 町 村 が 除 染 実 施 計 画 を 策 定 し 除 染 実 施 計 画 に 基 づき 国 が 交 付 した 放 射 線 低 減 対 策 特 別 緊 急 事 業 費 補 助 金 を 原 資 と して 市 町 村 が 除 染 等 工 事 を 発 注 した 放 射 線 低 減 対 策 特 別 緊 急 事 業 費 補 助 金 取 扱 要 領 には 比 較 的 線 量 の 高 い 地 域 を 対 象 とした 除 染 工 法 及 び 比 較 的 線 量 の 低 い 地 域 を 対 象 とした 除 染 工 法 が 記 載 されており 例 えば 比 較 的 線 量 の 高 い 地 域 の 戸 建 て 住 宅 を 対 象 とする 場 合 には 庭 等 におけ る 表 土 等 の 除 去 客 土 圧 密 による 原 状 回 復 庭 等 における 表 土 等 の 上 下 層 の 入 替 え 除 去 等 現 場 保 管 の 際 の 残 土 による 原 状 回 復 汚 染 されていない 土 等 による 被 覆 といった 工 法 が 追 加 され 97 出 典 ) 除 染 計 画 の 現 地 説 明 および 除 染 作 業 実 施 のご 了 解 のお 願 い ( 165

173 ている 除 染 事 業 者 による 除 染 作 業 の 実 施 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 において 除 染 事 業 者 が 実 施 した 除 染 作 業 の 概 要 を 以 下 に 示 す (1) 施 工 計 画 書 の 作 成 除 染 事 業 者 は 工 事 着 手 前 に 工 事 を 完 成 するために 必 要 な 手 順 や 工 法 等 について 記 載 した 全 体 施 工 計 画 書 を 作 成 し 環 境 省 監 督 職 員 へ 提 出 する なお 全 体 施 工 計 画 書 には 工 事 概 要 全 体 工 程 表 現 場 組 織 表 施 工 方 法 ( 試 験 施 工 方 法 及 び 評 価 方 法 を 含 む ) 施 工 管 理 計 画 安 全 管 理 ( 放 射 線 防 護 に 関 する 事 項 汚 染 拡 大 防 止 方 法 を 含 む ) 緊 急 時 の 体 制 及 び 対 応 等 を 記 載 する (2) 実 施 体 制 の 構 築 1) 放 射 線 管 理 責 任 者 作 業 指 揮 者 の 設 置 除 染 事 業 者 は 除 染 等 作 業 員 の 放 射 線 管 理 を 指 揮 監 督 する 者 ( 放 射 線 管 理 責 任 者 )を 定 めると ともに 作 業 単 位 ( 作 業 班 )ごとに 当 該 作 業 班 に 係 る 作 業 を 指 揮 する 者 ( 作 業 指 揮 者 )を 定 め 設 置 する なお 放 射 線 管 理 責 任 者 の 具 体 的 な 業 務 内 容 は 以 下 のとおりである 除 染 等 作 業 員 に 対 して 除 染 電 離 則 第 19 条 に 基 づく 特 別 教 育 を 行 う 除 染 等 作 業 員 に 対 して 作 業 に 応 じた 保 護 衣 保 護 具 等 の 着 用 を 徹 底 させる 除 染 等 作 業 員 に 対 して 電 離 放 射 線 の 管 理 に 必 要 な 機 械 器 具 等 の 正 しい 使 用 を 徹 底 させ る 電 離 放 射 線 の 管 理 に 必 要 な 機 械 器 具 等 を 事 前 に 点 検 し 必 要 な 機 能 及 び 数 量 を 確 保 する 保 護 衣 保 護 具 等 の 点 検 を 事 前 に 行 い 必 要 な 機 能 及 び 数 量 を 確 保 する 現 場 への 関 係 者 以 外 の 立 ち 入 りを 排 除 する 放 射 線 測 定 器 の 使 用 状 況 を 監 視 する 作 業 工 程 及 び 作 業 内 容 並 びに 作 業 場 所 の 平 均 空 間 線 量 率 等 の 作 業 環 境 を 把 握 し 作 業 前 に おける 作 業 手 順 に 関 する 打 ち 合 せにおいて 現 場 代 理 人 等 を 補 佐 する 除 染 等 作 業 員 名 簿 放 射 線 管 理 手 帳 を 適 切 に 管 理 する 除 染 等 作 業 員 の 被 ばく 線 量 の 測 定 結 果 を 管 理 する 2) 除 染 等 作 業 員 名 簿 身 分 証 明 書 等 の 作 成 除 染 事 業 者 は 除 染 等 作 業 員 の 作 業 員 名 簿 を 作 成 し 当 該 除 染 等 作 業 員 が 工 事 に 従 事 する 前 に 当 該 作 業 員 名 簿 に 職 種 氏 名 年 齢 放 射 線 管 理 手 帳 番 号 等 を 登 録 するとともに 除 染 等 作 業 員 が 工 事 に 従 事 しなくなった 時 は 当 該 除 染 等 作 業 員 に 係 る 登 録 を 解 除 する なお 除 染 等 作 業 員 の 登 録 時 に 除 染 等 作 業 員 に 対 して 放 射 線 管 理 手 帳 の 所 持 の 有 無 を 確 認 し 除 染 等 作 業 員 が 放 射 線 管 理 手 帳 を 所 持 していた 場 合 は 放 射 線 管 理 手 帳 番 号 を 作 業 員 名 簿 に 記 録 し 除 染 等 作 業 員 が 放 射 線 管 理 手 帳 を 所 持 していなかった 場 合 は 当 該 除 染 等 作 業 員 に 対 し 登 録 の 解 除 時 までに 放 射 線 管 理 手 帳 を 取 得 させる また 除 染 事 業 者 は 除 染 等 作 業 員 の 身 分 証 明 書 交 付 願 を 環 境 省 監 督 職 員 に 提 出 し 身 分 証 明 書 98 出 典 ) 環 境 省 放 射 線 低 減 対 策 特 別 緊 急 事 業 費 補 助 金 取 扱 要 領 166

174 の 交 付 を 受 け 除 染 等 作 業 員 に 業 務 中 は 身 分 証 明 書 を 常 に 携 帯 させることとなっている (3) 試 験 施 工 試 験 施 工 は 環 境 省 監 督 職 員 から 指 定 された 除 染 対 象 物 除 染 工 法 についての 除 染 等 の 措 置 の 実 施 に 当 たって 事 前 に 追 加 的 な 除 染 等 の 措 置 を 講 じても 放 射 線 量 の 大 幅 な 低 下 が 認 められな い 等 最 も 効 果 的 な 除 染 手 順 を 決 定 することを 目 的 として 実 施 されるものである 試 験 施 工 の 結 果 十 分 な 放 射 線 量 の 低 減 効 果 が 確 認 されない 場 合 は 除 染 事 業 者 は 環 境 省 監 督 職 員 にその 旨 を 報 告 した 上 で 環 境 省 監 督 職 員 の 指 示 に 従 うこととなっている これは 除 染 工 事 では 例 えば 拭 き 取 り 作 業 における 拭 き 取 り 回 数 深 耕 作 業 における 深 さや 速 度 超 高 圧 水 路 面 洗 浄 機 の 照 射 圧 力 や 移 動 速 度 等 実 際 の 現 場 条 件 のもとで 試 験 施 工 しなけれ ば 最 適 な 条 件 値 を 決 められないパラメータがあるためである 例 えば 拭 き 取 りは 1 回 より 2 回 2 回 より 3 回 拭 き 取 る 方 が 表 面 線 量 率 は 低 減 可 能 であるが ある 程 度 の 回 数 以 上 では 表 面 線 量 率 の 低 減 効 果 が 少 なくなる 拭 き 取 りでは 1 回 ごとに 新 しいペーパータオルあるいはウェスの 清 浄 面 を 使 用 するため 拭 き 取 り 回 数 の 増 加 は 作 業 時 間 の 増 加 のみならず 資 材 や 廃 棄 物 の 増 加 にも つながる 深 耕 作 業 では 除 染 効 果 を 考 えて 標 準 は 30cm の 深 さまで 耕 すが 基 盤 が 浅 い 場 合 には 石 が 表 層 にでたり 水 田 の 水 漏 れを 生 じたりすることもあるため 調 整 が 必 要 となる また 深 耕 作 業 では 機 械 ( 耕 運 トラクター)の 移 動 速 度 を 上 げれば 作 業 速 度 は 上 がるものの 土 壌 の 撹 拌 が 十 分 でなく 期 待 する 除 染 効 果 が 得 られない 可 能 性 も 考 えられる なお 試 験 施 工 は 以 下 を 考 慮 して 実 施 する 1 環 境 省 監 督 職 員 から 指 定 された 除 染 対 象 物 除 染 工 法 について 除 染 事 業 者 が 試 験 施 工 の 除 染 手 順 実 施 場 所 地 点 数 測 定 方 法 ( 測 定 機 器 に 関 する 事 項 を 含 む) 実 施 回 数 等 を 記 載 した 試 験 施 工 計 画 書 を 作 成 し 提 出 する 2 除 染 手 順 は 除 染 率 に 影 響 を 与 える 要 因 ( 単 位 面 積 当 たりの 時 間 圧 力 回 数 場 所 噴 射 口 と 地 面 との 距 離 等 )を 変 化 させた 複 数 のパターン 設 定 がなされていなければならない 3 実 施 場 所 及 び 地 点 数 は 環 境 省 監 督 職 員 から 指 定 された 除 染 対 象 物 除 染 工 法 について 除 染 等 の 措 置 を 講 じる 地 域 における 状 況 を 考 慮 してバランスよく 決 めなければならない (4) 除 染 等 工 事 の 実 施 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 において 対 象 物 ごとに 除 染 工 法 等 が 示 されており 除 染 事 業 者 は 工 事 着 手 前 に 工 事 を 完 成 するために 必 要 な 手 順 や 工 法 等 について 記 載 した 全 体 施 工 計 画 書 を 作 成 し 環 境 省 監 督 職 員 へ 提 出 する なお 除 染 等 工 事 においては 空 間 線 量 率 の 低 減 を 目 的 とする 狭 義 の 意 味 での 除 染 だけではな く 除 染 実 施 の 前 工 程 あるいは 後 工 程 ( 除 染 前 への 現 状 復 旧 )となる 工 法 も 含 まれている 例 え ば 路 面 清 掃 車 による 清 掃 ( )は 除 染 作 業 着 手 前 の 準 備 作 業 または 維 持 管 理 を 目 的 と している 農 地 の 地 力 回 復 ( (1) 等 )は 後 工 程 ( 除 染 前 への 現 状 復 旧 )として 位 置 付 けられる 一 方 堆 積 物 の 除 去 ( 等 )のように 実 際 の 現 場 条 件 によって 空 間 線 量 率 の 低 減 を 目 的 とする 狭 義 の 意 味 での 除 染 として 効 果 を 発 揮 するケースもあれば 拭 き 取 り ( 等 )や ブラシ 洗 浄 ( 等 )を 実 施 する 前 工 程 として 位 置 付 けられるケースもある 167

175 1. 住 宅 地 等 1.1 屋 根 屋 上 1.2 外 壁 塀 99 表 4-7 除 染 対 象 物 ごとの 除 染 工 法 対 象 物 屋 根 (コンクリート 以 外 ) 屋 根 (コンクリート) 除 染 工 法 等 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 土 壁 以 外 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 土 壁 拭 き 取 り 1.3 雨 樋 軒 樋 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り 高 圧 水 洗 浄 縦 樋 高 圧 水 洗 浄 1.4 庭 等 未 舗 装 面 堆 積 物 の 除 去 除 草 芝 刈 り 芝 の 深 刈 り 草 芝 の 剥 ぎ 取 り 芝 張 り 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 樹 木 の 根 元 付 近 等 の 表 土 の 除 去 庭 木 の 枝 払 い 庭 木 の 伐 採 ( 削 除 ) 天 地 返 し 舗 装 面 堆 積 物 の 除 去 ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 削 り 取 り ブラスト 2. 学 校 2.1 屋 根 屋 上 2.2 外 壁 塀 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 2.3 雨 樋 軒 樋 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り 高 圧 水 洗 浄 竪 樋 高 圧 水 洗 浄 2.4 グラウ ンド 等 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 草 芝 除 草 芝 刈 り 芝 の 深 刈 り 草 芝 の 剥 ぎ 取 り 芝 張 り 砂 利 砕 石 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 99 出 典 ) 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )( 168

176 3. 公 園 ( 小 ) 4. 公 園 ( 大 ) 対 象 物 除 染 工 法 等 土 壌 排 水 口 軒 下 付 近 等 の 表 土 の 除 去 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 天 地 返 し 植 栽 樹 木 の 根 元 付 近 の 表 土 の 除 去 植 栽 の 枝 払 い 植 栽 の 伐 採 舗 装 面 堆 積 物 の 除 去 ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 (1) (2) 削 り 取 り ブラスト 超 高 圧 水 洗 浄 再 舗 装 2.5 遊 具 等 遊 具 等 拭 き 取 り 洗 浄 削 り 取 り 3.1 屋 根 堆 積 物 の 除 去 屋 上 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 3.2 外 壁 塀 外 壁 塀 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 3.3 雨 樋 軒 樋 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 竪 樋 高 圧 水 洗 浄 3.4 グラウ 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 ンド 等 草 芝 除 草 芝 刈 り 芝 の 深 刈 り 草 芝 の 剥 ぎ 取 り 芝 張 り 砂 利 砕 石 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 土 壌 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 天 地 返 し 植 栽 樹 木 の 根 元 付 近 の 表 土 の 除 去 植 栽 の 枝 払 い 植 栽 の 伐 採 舗 装 面 堆 積 物 の 除 去 ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 削 り 取 り ブラスト 3.5 遊 具 等 遊 具 等 拭 き 取 り 洗 浄 削 り 取 り 4.1 屋 根 屋 上 4.2 外 壁 塀 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 外 壁 塀 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 4.3 雨 樋 軒 樋 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り 高 圧 水 洗 浄 169

177 5. 大 型 施 設 対 象 物 除 染 工 法 等 竪 樋 高 圧 水 洗 浄 4.4 グラウ 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 ンド 等 草 芝 除 草 芝 刈 り 芝 の 深 刈 り 草 芝 の 剥 ぎ 取 り 芝 張 り 砂 利 砕 石 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 土 壌 排 水 口 軒 下 付 近 等 の 表 土 の 除 去 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 天 地 返 し 植 栽 樹 木 の 根 元 付 近 の 表 土 の 除 去 植 栽 の 枝 払 い 植 栽 の 伐 採 舗 装 面 堆 積 物 の 除 去 ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 削 り 取 り ブラスト 超 高 圧 水 洗 浄 再 舗 装 4.5 遊 具 等 遊 具 等 拭 き 取 り 洗 浄 削 り 取 り 5.1 屋 根 屋 根 屋 上 堆 積 物 の 除 去 屋 上 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 5.2 外 壁 塀 外 壁 塀 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 5.3 雨 樋 軒 樋 堆 積 物 の 除 去 拭 き 取 り 高 圧 水 洗 浄 5.4 グラウ ンド 等 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 草 芝 除 草 芝 刈 り 芝 の 深 刈 り 草 芝 の 剥 ぎ 取 り 芝 張 り 砂 利 砕 石 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 土 壌 排 水 口 軒 下 付 近 等 の 表 土 の 除 去 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 天 地 返 し 植 栽 樹 木 の 根 元 付 近 の 表 土 の 除 去 植 栽 の 枝 払 い 植 栽 の 伐 採 駐 車 場 (コンクリート ア スファルト) 堆 積 物 の 除 去 ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 削 り 取 り ブラスト 超 高 圧 水 洗 浄 再 舗 装 170

178 対 象 物 除 染 工 法 等 5.5 遊 具 等 遊 具 等 拭 き 取 り 洗 浄 削 り 取 り 6. 道 路 6.1 舗 装 さ 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 れた 道 路 道 路 歩 道 高 圧 水 洗 浄 削 り 取 り ブラスト 超 高 圧 水 洗 浄 再 舗 装 路 面 清 掃 車 による 清 掃 6.2 未 舗 装 の 道 路 6.3 ガード レール 道 路 表 面 ( 土 壌 ) (1) 除 草 (2) 堆 積 物 の 除 去 表 土 の 削 り 取 り 土 地 表 面 の 被 覆 天 地 返 し 道 路 表 面 ( 砂 利 砕 石 道 路 ) (1) 除 草 (2) 堆 積 物 の 除 去 砂 利 砕 石 の 高 圧 水 洗 浄 砂 利 砕 石 の 除 去 砂 利 砕 石 の 被 覆 ガードレール ブラシ 洗 浄 高 圧 水 洗 浄 拭 き 取 り 6.4 側 溝 等 側 溝 等 底 質 の 除 去 等 6.5 歩 道 橋 歩 道 橋 堆 積 物 の 除 去 高 圧 水 洗 浄 拭 き 取 り ブラシ 洗 浄 6.6 街 路 樹 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 草 除 草 芝 刈 り 街 路 樹 街 路 樹 の 根 元 付 近 の 表 土 の 除 去 街 路 樹 の 枝 払 い 7. 法 面 7.1 法 面 草 落 葉 堆 積 物 草 落 葉 堆 積 物 の 除 去 8. 農 地 8.1 水 田 草 (1) 人 力 除 草 (2) 機 械 除 草 (3) 除 草 材 の 集 積 (4) 袋 詰 め (5) 現 場 内 の 小 運 搬 土 壌 (1) 不 陸 整 正 (2) 表 面 固 化 材 散 布 (1) (1)-2 表 土 の 削 り 取 り( 標 準 運 搬 工 法 ) (1)-3 袋 詰 め( 標 準 運 搬 工 法 ) (1)-4 小 運 搬 ( 標 準 運 搬 工 法 ) (2)-1 表 土 の 削 り 取 り( 吸 引 工 法 ) (2)-2 袋 詰 め( 吸 引 工 法 ) (2)-3 小 運 搬 ( 吸 引 工 法 ) ( 削 除 ) (1) 反 転 耕 ( 耕 起 30cm) (2) 反 転 耕 ( 耕 起 45cm) (3) 基 盤 整 地 (4)2 回 耕 起 深 耕 客 土 (1) 地 力 回 復 ( 土 壌 改 良 材 散 布 ) (2) 地 力 回 復 (ゼオライト 散 布 ) 天 地 返 し 8.2 畑 草 除 草 171

179 9. 草 地 芝 地 10. 果 樹 園 対 象 物 除 染 工 法 等 土 壌 表 面 固 化 材 散 布 (1) 表 土 の 削 り 取 り( 標 準 運 搬 工 法 ) (2) 表 土 の 削 り 取 り( 吸 引 工 法 ) ( 削 除 ) 反 転 耕 深 耕 客 土 地 力 回 復 天 地 返 し 8.3 牧 草 地 草 除 草 ( 削 除 ) (1) 播 種 ( 散 布 ) (2) 播 種 ( 鎮 圧 ) 土 壌 表 土 の 削 り 取 り 反 転 耕 深 耕 客 土 地 力 回 復 8.4 水 路 水 路 (1) 底 質 の 除 去 等 ( 土 砂 上 げ) (2) 底 質 の 除 去 等 ( 袋 詰 め) 8.5 畦 畔 畦 畔 (1) 堆 積 物 の 除 去 (2) 除 草 (1) 表 土 の 削 り 取 り (2) 袋 詰 め 畦 畔 復 旧 9.1 灌 木 灌 木 ( 密 ) 刈 払 ( 密 ) 9.2 灌 木 灌 木 ( 粗 ) 刈 払 ( 粗 ) 10.1 果 樹 堆 積 物 堆 積 物 の 除 去 園 草 除 草 果 樹 粗 皮 の 剥 ぎ 取 り 樹 皮 の 高 圧 水 洗 浄 果 樹 の 枝 払 い 果 樹 の 伐 採 土 壌 表 土 の 削 り 取 り 客 土 11. 森 林 11.1 常 緑 針 葉 樹 11.2 落 葉 広 葉 樹 等 11.3 雑 木 林 堆 積 有 機 物 (1) (2) (3) 堆 積 有 機 物 の 除 去 (4) 堆 積 有 機 物 の 除 去 ( 非 管 理 地 ) (5) 切 り 捨 て 材 の 整 理 土 壌 再 拡 散 防 止 ( 土 のう 積 み) 再 拡 散 防 止 ( 板 柵 ) 樹 木 (1) (2) (3) 針 葉 樹 の 枝 打 ち 切 り 枝 回 収 下 刈 り 下 草 灌 木 刈 払 い 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 堆 積 有 機 物 堆 積 有 機 物 の 除 去 堆 積 有 機 物 の 除 去 ( 非 管 理 地 ) 土 壌 再 拡 散 防 止 ( 土 のう 積 み) 再 拡 散 防 止 ( 板 柵 ) 樹 木 粗 朶 結 束 下 刈 り 下 草 灌 木 刈 払 い 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 堆 積 有 機 物 堆 積 有 機 物 の 除 去 堆 積 有 機 物 の 除 去 ( 非 管 理 地 ) 172

180 12.( 削 除 ) 13. 仮 置 場 等 14.( 削 除 ) 15. 排 水 処 理 対 象 物 除 染 工 法 等 土 壌 再 拡 散 防 止 ( 土 のう 積 み) 再 拡 散 防 止 ( 板 柵 ) 樹 木 粗 朶 結 束 下 刈 り 下 草 灌 木 刈 払 い 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 堆 積 有 機 物 残 渣 の 除 去 保 管 場 所 地 下 水 調 査 除 草 灌 木 ( 密 )の 刈 払 灌 木 ( 粗 )の 刈 払 (1) 伐 木 除 根 ( 伐 木 作 業 ) (2) 伐 木 除 根 ( 除 根 作 業 ) (3) 伐 木 除 根 ( 集 積 作 業 ) 整 地 切 土 盛 土 砂 利 砕 石 の 被 覆 (1) 下 部 シート( 遮 水 シート) 設 置 (2) 保 護 層 設 置 (3) 上 部 シート( 通 気 性 防 水 シート 及 び 遮 水 シート) 設 置 浸 出 水 集 排 水 溝 集 排 水 管 設 置 浸 出 水 集 水 設 備 設 置 地 表 水 集 水 設 備 設 置 ( 削 除 ) 保 管 物 取 込 設 置 側 面 の 遮 蔽 上 面 の 遮 蔽 端 部 処 理 付 帯 設 備 の 設 置 放 熱 管 (ガス 抜 き 管 ) ガス 抜 き 口 設 置 温 度 計 設 置 排 水 処 理 排 水 処 理 排 水 の 処 理 ( 沈 殿 処 理 ) 汚 泥 処 理 (1) 濁 水 処 理 装 置 設 置 (2) 濁 水 処 理 装 置 撤 去 (5) 施 工 管 理 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )において 放 射 線 量 測 定 仮 置 場 等 の 管 理 及 び 施 工 結 果 の 確 認 に 当 たっての 施 工 管 理 方 法 が 定 められている 1) 放 射 線 量 測 定 除 染 事 業 者 は 使 用 環 境 や 使 用 条 件 等 を 勘 案 し 放 射 線 計 測 上 十 分 な 性 能 を 有 する 測 定 機 器 を 選 定 し 必 要 数 量 を 確 保 するとともに あらかじめ 測 定 機 器 の 校 正 を 実 施 し 品 名 製 造 番 号 校 正 日 有 効 期 限 機 器 誤 差 ( 同 一 地 点 を 測 定 した 場 合 の 測 定 結 果 の 違 い) 等 の 結 果 を 環 境 省 監 督 職 員 に 提 出 し 日 常 点 検 を 行 う 空 間 線 量 率 を 測 定 する 場 合 には JIS Z 4333 及 び 以 下 に 示 す 性 能 要 件 等 を 満 足 する 放 射 線 サー 173

181 ベイメータを 用 いる 測 定 線 種 :ガンマ 線 エックス 線 校 正 基 準 線 源 :セシウム137 表 示 単 位 :μsv/h 相 対 基 準 誤 差 100 :±15% 以 内 エネルギー 特 性 :エネルギー 範 囲 60keV~1.5MeV 感 度 0.85~1.15 方 向 特 性 :±25% 以 内 (±90 の 角 度 範 囲 ) 応 答 時 間 又 は 時 定 数 : 明 記 されていること 使 用 温 度 範 囲 :-10~40 を 含 むこと 一 方 表 面 汚 染 密 度 を 測 定 する 場 合 には JIS Z 4329 に 規 定 される 性 能 要 件 等 を 満 足 する 放 射 性 表 面 汚 染 サーベイメータを 用 い 放 射 性 表 面 汚 染 サーベイメータを 用 いて 測 定 した 場 合 には 測 定 した 計 数 率 (cpm)を 記 録 する なお 放 射 線 量 の 測 定 は 原 則 として 乾 燥 した 状 態 のものを 測 定 することとなっており( 水 分 による 遮 蔽 効 果 を 抑 制 するため) 測 定 の 具 体 的 手 順 は 基 本 的 に 以 下 のとおりである 放 射 線 測 定 時 の 時 定 数 は10 秒 に 固 定 すること 測 定 点 において 測 定 器 のプローブ( 検 出 部 )を 保 持 固 定 後 30 秒 後 の 数 値 を 読 み 取 り 記 録 すること プローブは 地 表 面 に 平 行 にし 体 からなるべく 離 した 上 で 東 向 きで 測 定 すること 指 示 値 の 中 心 を 測 定 値 とすること なお 放 射 線 測 定 機 器 の 性 能 チェックシート ( 平 成 25 年 4 月 一 般 社 団 法 人 日 本 電 気 計 測 器 工 業 会 放 射 線 測 定 機 器 の 性 能 チェックシート 作 成 委 員 会 )では 放 射 線 測 定 機 器 の 専 門 家 では ない 者 が 適 切 な 放 射 線 測 定 機 器 を 選 定 するための 情 報 が 提 供 されている 2) 仮 置 場 等 の 管 理 除 去 土 壌 等 の 搬 入 が 完 了 し 上 面 の 遮 へい 作 業 が 終 了 後 は 環 境 省 または 環 境 省 が 指 定 する 事 業 者 に 仮 置 場 等 の 管 理 の 引 き 継 ぎが 完 了 するまで 除 染 事 業 者 が 保 管 物 設 置 場 所 ごとに 管 理 を 開 始 し 別 途 環 境 省 監 督 職 員 が 指 示 する 規 定 に 従 い 仮 置 場 等 の 管 理 を 適 切 に 行 う 3) 施 工 結 果 の 確 認 住 宅 地 等 の 除 染 等 の 措 置 を 実 施 した 後 除 染 事 業 者 はその 施 工 結 果 をとりまとめた 報 告 書 を 作 成 するとともに 除 染 事 業 者 のうち 作 業 責 任 者 ( 工 区 長 又 は 職 長 を 想 定 )は 当 該 報 告 書 に 基 づき 住 宅 地 等 ごとに 施 工 が 適 切 に 行 われたかの 確 認 を 行 い その 結 果 を 環 境 省 監 督 職 員 に 提 出 する (6) 確 認 調 査 除 染 工 事 の 目 標 は 放 射 線 低 減 であり 目 で 見 ては 分 からないことから その 品 質 を 管 理 する 方 法 が 重 要 になる 例 えば 除 染 作 業 後 に 目 視 確 認 のみでは 仕 上 がりが 判 定 しがたい 拭 き 取 りと 洗 浄 については 環 境 省 監 督 職 員 が ランダムに 除 染 後 の 一 部 面 積 をサンプルとして 選 定 して 再 度 事 業 者 に 同 じ 方 法 で 除 染 作 業 を 行 わせ その 前 後 で 表 面 線 量 率 の 低 下 が 認 められないか を 確 認 する 例 えば 拭 き 取 りや 洗 浄 では ある 程 度 以 上 線 量 が 下 がらなくなるような 拭 き 取 り 回 数 や 洗 浄 速 度 を 試 験 施 工 結 果 から 設 定 している したがって 一 度 拭 き 取 り 作 業 や 洗 浄 作 業 を 完 了 した 100 相 対 基 準 誤 差 とは 計 測 器 が 基 準 となる 線 量 率 と 比 べてどの 程 度 の 差 があるかをパーセントで 表 した 数 値 ( 計 測 器 によって 指 示 精 度 相 対 指 示 誤 差 等 と 表 示 されていることもある) 174

182 箇 所 で 再 度 同 様 の 作 業 を 行 っても 再 度 の 放 射 線 量 の 低 下 は 認 められないことが 予 想 される 逆 に 確 認 調 査 において 放 射 線 量 が 管 理 値 ( 除 染 等 の 措 置 を 追 加 的 に 実 施 した 場 合 の 前 後 におけ る 低 減 率 の 標 準 的 な 差 ) 以 上 に 低 下 したと 認 められた 場 合 には 環 境 省 監 督 職 員 の 指 示 に 基 づき 再 度 の 除 染 等 の 措 置 を 実 施 することとなっている なお 確 認 調 査 における 放 射 線 量 の 測 定 は 除 染 の 実 施 前 後 において 鉛 ブロック 等 で 周 囲 を 囲 み 外 部 からの 放 射 線 を 遮 蔽 した 上 で 高 さ1cmの 位 置 での 空 間 線 量 率 等 を 除 染 の 実 施 前 後 で 同 じ 測 定 機 器 を 利 用 して 測 定 する (7) 施 工 管 理 基 準 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 に 示 される 除 染 等 工 事 施 工 管 理 基 準 において 工 程 及 び 進 捗 管 理 出 来 形 管 理 品 質 管 理 写 真 管 理 が 定 められている 1) 工 程 及 び 進 捗 管 理 除 染 事 業 者 は 地 図 及 びネットワーク バーチャート 方 式 等 により 適 切 な 工 程 管 理 を 行 うもの となっており 工 事 着 手 から 完 了 までの 日 について 天 候 作 業 場 所 作 業 内 容 出 役 人 員 出 来 形 数 量 使 用 機 械 作 業 区 域 の 放 射 線 量 等 及 び 指 示 承 諾 協 議 事 項 等 を 記 入 するとともに 写 真 管 理 基 準 に 従 った 作 業 記 録 写 真 及 び 除 染 等 の 措 置 の 結 果 等 に 関 するチェックリストを 添 付 した 作 業 日 報 を 作 成 する 2) 出 来 形 管 理 除 染 事 業 者 は 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 において 規 格 値 が 定 められている 工 種 について 出 来 形 管 理 基 準 に 定 める 測 定 項 目 及 び 測 定 基 準 により 実 測 し 設 計 値 と 実 測 値 を 対 比 して 記 録 した 出 来 形 管 理 図 表 を 作 成 し 管 理 する 175

183 図 4-5 出来形管理基準 一部抜粋 品質管理 除染事業者は 除染等工事に使用する材料の品質を 品質管理基準により適正に確保しなけれ ばならないこととなっている 図 4-6 品質管理基準 101 出典 除染特別地域における除染等工事暫定積算基準 第 7 版 図 4-6 図 4-7 についても同出典 176

184 4) 写 真 管 理 除 染 事 業 者 は 工 事 写 真 を 施 工 管 理 の 手 段 として 写 真 管 理 基 準 により 各 工 事 の 施 工 段 階 及 び 工 事 完 成 後 明 視 できない 箇 所 の 施 工 状 況 出 来 形 寸 法 品 質 管 理 状 況 工 事 中 の 災 害 写 真 等 を 撮 影 し 適 切 な 管 理 のもとに 保 管 し 工 事 完 成 時 に 提 出 しなければならないこととなっている 図 4-7 写 真 管 理 基 準 のうち 工 事 写 真 の 分 類 ( 抜 粋 ) 除 染 事 業 者 による 必 要 なリソースの 確 保 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 において 除 染 事 業 者 が 必 要 なリソースを 確 保 するに 当 たって 直 面 した 課 題 や 解 決 方 策 工 夫 等 について 以 下 に 示 す (1) 放 射 線 計 測 関 連 1) 作 業 員 の 被 ばく 管 理 機 器 の 調 達 と 運 用 作 業 員 の 外 部 被 ばく 線 量 管 理 に 当 たっては 個 人 線 量 計 ( 積 算 型 線 量 計 あるいは 電 子 式 線 量 計 ) のほか 除 染 事 業 者 によっては 作 業 場 所 の 空 間 線 量 と 連 動 した 入 退 域 管 理 システム 等 により 被 ばく 管 理 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられた また 内 部 被 ばく 線 量 管 理 に 当 たっては ホールボ ディカウンタが 用 いられた 除 染 事 業 者 は 作 業 員 に 個 人 積 算 線 量 計 を 装 着 させ 毎 日 の 始 業 前 及 び 終 業 後 の 外 部 被 ばく 線 量 を 測 定 し データベース 等 の 情 報 システムを 用 いて 作 業 員 個 人 ごとの 被 ばく 線 量 の 管 理 を 行 った 一 方 作 業 員 は 除 染 事 業 者 による 雇 入 れ 時 配 置 替 え 時 その 後 6 カ 月 に 1 回 定 期 に 除 染 等 電 離 健 康 診 断 を 受 けることとなっている 内 部 被 ばく 線 量 は ホールボディカウンタやバイ オアッセイ 空 気 中 の 放 射 性 物 質 濃 度 測 定 による 評 価 等 により 測 定 することとなっており 病 院 に 設 置 されているホールボディカウンタは 住 民 の 検 査 にも 利 用 する 必 要 があること また ホー ルボディカウンタは 高 価 であることから 環 境 省 としても 楢 葉 町 ( 現 在 は 富 岡 町 に 移 設 されてい る) 及 び 南 相 馬 市 に 各 1 箇 所 ずつホールボディカウンタの 検 査 所 を 開 設 した 除 染 事 業 者 にとっては 1 現 場 当 たり 数 千 人 (1,000~6,000 人 )にのぼる 大 量 の 作 業 員 に 対 する 放 射 線 管 理 また 1 日 のうち 特 定 の 時 間 帯 ( 昼 食 時 作 業 終 了 時 等 )に 作 業 員 のスクリーニング が 集 中 すること さらには 年 間 のうち 特 定 の 時 期 ( 年 度 末 等 )に 作 業 員 の 入 退 場 が 集 中 すること から 作 業 員 の 被 ばく 管 理 を 効 率 的 に 行 うことが 課 題 であった そのため 除 染 事 業 者 においては ハンドフットモニタ 等 のスクリーニング 機 器 の 機 械 化 IT 化 により 効 率 化 を 図 る 取 組 も 実 施 された また 除 染 事 業 者 が 購 入 したホールボディカウンタ を 地 元 の 病 院 に 寄 付 し 作 業 員 が 利 用 する 以 外 の 時 間 帯 は 地 元 住 民 の 方 にもご 利 用 いただくと 177

185 いう 事 例 も 見 受 けられた また 除 染 事 業 の 進 捗 とともに 除 染 事 業 者 によっては 指 紋 認 証 装 置 を 用 いた 放 射 線 管 理 システムを 活 用 した 事 例 が 見 受 けられた 一 方 小 規 模 工 事 や 短 期 間 の 除 染 工 事 においては 機 械 化 自 動 化 を 図 ることによる 効 率 化 と 費 用 対 効 果 が 課 題 として 残 された 入 退 場 時 ( 個 人 認 証 時 間 記 録 線 量 計 貸 出 返 却 ( 作 業 班 代 表 )) + 指 紋 認 証 PC 指 紋 認 証 指 紋 認 証 PC 現 場 にて 作 業 内 容 等 の 確 認 作 業 員 労 働 状 況 の 確 認 指 紋 認 証 と 線 量 計 貸 与 情 報 を 一 括 管 理 作 業 時 間 を 正 確 に 記 録 集 計 特 殊 勤 務 手 当 の 適 正 な 算 定 管 理 値 を 超 えると ワーニング 表 示 鹿 島 建 設 で 開 発 作 業 員 情 報 の 登 録 適 切 な 作 業 員 配 置 計 画 線 量 計 読 取 使 用 状 況 指 紋 累 積 被 ばく 線 量 顔 写 真 等 一 度 に 数 百 人 の 作 業 員 を 登 録 することが 予 想 されるため 作 業 員 情 報 は 現 場 入 場 初 日 でなく 事 前 に 登 録 しておく 放 射 線 管 理 システム 作 業 員 情 報 線 量 計 貸 出 情 報 被 ばく 線 量 データ 作 業 時 間 等 作 業 員 一 人 ひとりの 被 ばく 線 量 管 理 作 業 管 理 システム GIS データ 作 業 内 容 場 所 作 業 場 所 空 間 線 量 作 業 予 定 等 102 図 4-8 指 紋 認 証 装 置 を 用 いた 放 射 線 管 理 システムの 例 102 出 典 ) 鹿 島 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 ( 図 4-9 も 同 出 典 ) 178

186 2 空間線量率等の測定 空間線量率等の測定に当たっては 主にシンチレーション式サーベイメータを用いて ガンマ 線の空間線量率や表面線量率の測定が行われた また 除染対象物の汚染の程度を確認するとと もに 除染後の効果を確認する目的で GM サーベイメータを用いて 対象物表面からのベータ 線による表面汚染密度の測定が行われた なお 除染対象物の汚染の程度を確認するとともに除染後の効果を確認するにあたって シン チレーション式サーベイメータを用いて表面線量率の測定を行う場合 あるいは GM サーベイメ ータを用いて表面汚染密度の測定を行う場合には バックグラウンドの放射線による影響を受け ないように コリメータを使用して測定を行った事例が多数見受けられた一方で 壁 屋根等を 対象とした不安定な箇所での測定では落下の危険や除染面を破損してしまう可能性があることか らコリメータを使用せずに測定を行った事例も見受けられた 但し 除染前後の測定においてコ リメータ使用の有無は基本的に統一されている また 空間線量率及び表面線量率の測定に当たっては 除染事業の進捗とともに 従来の測量用 GNSS 装着式位置確認装置 機器は精度は良いものの 大きくて重く 実 質的に 2 名必要となる 一方 タブレット内蔵 GPS は小型で軽量だが精度が低く 地点の 特定に時間がかかる上に不正確 計測員が測定値を読み上げ 記録員が紙やタブレットに記録するため 計測員の熟練度に よる読取誤差が生じる可能性があり また作業が非効率 といった作業効率性の課題が顕在化した そのため 除染事業者によっては ウェアラブル GNSS 装着式位置確認装置 による空間線量率測定システムを活用した事例が見受けられた GNSS の導入には 機材の重量を約 1/5 に軽量化し 計測値の無線送信により誘導員と記録員を 1 名に 集約することができたこと また カーナビ感覚で高速誘導できるため作業効率が 10 倍以上に向 上したこと 測定結果及び GIS により除染進捗状況の見える化を実現できたこと等が利点として 挙げられる 図 4-9 装着式位置確認装置による空間線量率測定システムの例 179

187 (2) 除 染 工 事 に 使 用 する 資 機 材 除 染 関 係 ガイドライン において 除 染 工 事 に 使 用 する 資 機 材 は 除 染 対 象 や 作 業 環 境 に 応 じて 除 染 等 の 措 置 及 び 除 去 土 壌 等 の 回 収 のために 必 要 な 用 具 類 を 用 意 することとされている 建 物 等 の 工 作 物 を 対 象 とした 除 染 用 具 の 例 を 以 下 に 示 す 除 染 工 事 と 並 行 して 東 北 地 方 の 太 平 洋 沿 岸 部 においては 地 震 津 波 による 被 害 からの 復 旧 復 興 工 事 が 進 められている 等 除 染 工 事 に 使 用 する 資 機 材 のうち 特 殊 な 機 材 については 必 要 数 量 を 確 保 することが 課 題 であった 特 殊 な 機 材 は 一 般 的 に 高 額 であり 導 入 することによる 効 率 化 と 費 用 対 効 果 を 検 討 する 必 要 があること また 特 に 除 染 業 務 の 初 期 においては 機 材 リース 会 社 が 放 射 性 核 種 による 機 器 の 汚 染 を 懸 念 し リース 契 約 を 結 ぶことが 困 難 であること 等 が 課 題 となっ た そのため 除 染 事 業 者 においては 一 般 の 土 木 工 事 で 使 用 する 機 材 の 有 効 活 用 のほか 従 前 は 農 業 用 に 利 用 していた 機 材 を 除 染 工 事 に 活 用 した 事 例 も 見 受 けられた( 除 染 事 業 者 が 地 元 農 家 を 雇 用 し 従 前 から 保 有 していた 農 業 機 械 を 除 染 工 事 に 活 用 した 事 例 もある) 103 図 4-10 建 物 等 の 工 作 物 を 対 象 とした 除 染 用 具 の 例 103 出 典 ) 除 染 関 係 ガイドライン( 第 2 版 )( ( 図 4-11 も 同 出 典 ) 180

188 (3) 保 護 衣 保 護 具 等 除 染 電 離 則 及 び 除 染 電 離 則 ガイドラインに 従 い 必 要 十 分 な 保 護 衣 保 護 具 等 を 使 用 し 過 度 な 保 護 衣 保 護 具 等 の 使 用 により 廃 棄 物 の 発 生 量 の 増 大 を 招 かないようにした なお 除 染 電 離 則 及 び 除 染 電 離 則 ガイドラインにおいては 汚 染 土 壌 等 の 放 射 能 濃 度 及 び 粉 じ んの 状 況 に 応 じて 以 下 のように 保 護 衣 保 護 具 等 が 定 められている 104 表 4-8 保 護 衣 保 護 具 等 高 濃 度 汚 染 土 壌 等 (50 万 Bq/kg 超 ) 高 濃 度 汚 染 土 壌 等 以 外 (50 万 Bq/kg 以 下 ) 高 濃 度 粉 じん 作 業 (10mg/m3 超 ) 上 記 以 外 長 袖 の 衣 類 の 上 に 全 身 化 学 防 護 服 (タイベ ックなど) ゴム 手 袋 ( 綿 手 袋 と 二 重 ) ゴ ム 長 靴 捕 集 効 率 95% 以 上 の 防 じんマスク 長 袖 の 衣 類 ゴム 手 袋 ( 綿 手 袋 と 二 重 ) ゴ 長 袖 の 衣 類 綿 手 袋 ゴム 長 靴 捕 集 効 率 80% 以 上 の 防 じんマスク 長 袖 の 衣 類 綿 手 袋 ゴム 長 靴 ム 長 靴 捕 集 効 率 80% 以 上 の 防 じんマスク 捕 集 効 率 80% 以 上 の 防 じんマスク* * 草 木 や 腐 葉 土 の 取 り 扱 い 等 作 業 の 場 合 には サージカルマスク 不 織 布 製 マスク 等 の 着 用 でも 可 (4) 除 去 土 壌 等 の 保 管 容 器 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 においては 保 管 容 器 として 主 として 約 1m3 の 容 量 ( 寸 法 :φ 約 1.1m H 約 1.1m)のフレキシブルコンテナや 大 型 土 のう( 以 下 フ レコン 等 という )が 用 いられた 収 納 する 除 去 土 壌 等 の 性 質 重 量 や 保 管 期 間 等 を 考 慮 し 保 管 が 一 定 の 期 間 ( 複 数 年 )にわたる 場 合 や 水 分 を 多 く 含 む 除 去 土 壌 を 収 納 する 場 合 には 耐 候 性 を 有 する 内 袋 付 きクロス 形 フレキシブルコンテナや ランニング 形 のフレキシブルコンテナ 内 袋 付 きの 耐 候 性 大 型 土 のう 等 の 耐 久 性 の 高 いものが 用 いられた なお 現 在 は 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )に 基 づき 日 本 フレキシブルコンテナ 工 業 会 による 除 染 ガイドラインに 沿 ったフレキシブルコンテナ や 財 団 法 人 土 木 研 究 センターによる 耐 候 性 大 型 土 のう 積 層 工 法 設 計 施 工 マニュアル の 仕 様 を 満 たし 材 料 及 び 袋 体 に 要 求 され る 性 能 規 定 を 満 足 していることが 公 的 試 験 機 関 で 証 明 された 製 品 が 用 いられている 図 4-11 フレキシブルコンテナや 大 型 土 のうの 例 104 出 典 ) 除 染 電 離 則 及 び 除 染 電 離 則 ガイドライン( 181

189 除 染 特 別 地 域 において 除 染 に 伴 い 発 生 した 除 去 土 壌 等 を 保 管 する 際 には 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 において 以 下 の1から9までのとおり 分 別 することとなっている 可 燃 物 : 1 草 木 類 ( 剪 定 枝 落 葉 芝 苔 雑 草 リター 層 伐 採 木 抜 根 等 付 着 する 土 は 可 能 な 範 囲 で 落 とすこと ) 2その 他 の 可 燃 廃 棄 物 (タイベックス ウエス マスク フィルタ ゴム 手 袋 紙 類 等 ) 不 燃 物 混 合 物 : 3 土 壌 等 ( 土 類 小 石 砂 利 等 草 木 類 の 混 入 は 可 能 な 範 囲 で 除 去 すること ) 4コンクリート 殻 等 ( 瓦 レンガ ブロック 岩 石 等 ) 5アスファルト 混 合 物 6その 他 の 不 燃 物 混 合 物 ( 危 険 物 有 害 物 を 除 く ) 危 険 物 有 害 物 : 7 石 綿 含 有 建 材 8 石 膏 ボード 9その 他 の 危 険 物 有 害 物 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 において フレコン 等 の 容 器 に 付 与 するタグは 除 染 等 の 措 置 仮 置 場 等 への 搬 入 及 び 保 管 等 の 一 連 の 条 件 下 において 少 なくとも 3 年 間 記 載 されている 情 報 が 判 読 できるよう 耐 腐 食 性 耐 候 性 耐 久 性 を 有 する 素 材 及 び 表 面 加 工 ( 有 害 性 を 有 さないものに 限 る) がなされていることとされており また 内 容 物 ごとにタグの 色 の 識 別 が 行 われている 105 表 4-9 内 容 物 とタグの 色 の 対 応 関 係 一 方 除 染 事 業 の 進 捗 とともに 除 染 事 業 者 によっては ハンディータイプの 入 力 機 で 必 要 事 項 を 選 択 線 量 入 力 小 型 プリンタに 転 送 し QR コードを 発 行 データは 除 染 情 報 システムへの 納 品 書 式 でパソコンに 取 り 込 める といった QR コード 発 行 システムを 開 発 活 用 した 事 例 が 見 受 けられた 105 出 典 ) 除 染 等 工 事 共 通 仕 様 書 ( 第 7 版 )( 182

190 QRコード発行システム の開発 一時保管場でのタグ取付状況 ハンディータイプの入力機で 必要 事項を選択 線量入力 小型プリンタに転送し QRコードを 発行 データは 除染情報システムへの納 品書式でパソコンに取り込める タグ QRコード プリンター ハンディータイプの入力機 図 4-12 ラベル発行 QR コード発行システムの例106 5 指揮命令者 技能作業者 有資格者 除染作業員 除染工事の請負事業者の管理者 実務者 職長 作業員 ともに 除染の専門家は非常に少な く また放射線の知識を持っている者も限定的であったこと さらに作業員には 土木 建築現 場経験のない者も多く 通常の工事現場では当然である安全管理についても知見に乏しく 労働 安全衛生等の教育が必要であったことが課題であった そのため 除染工事の請負事業者も勉強しながら作業員への教育を実施する事例 請負事業者 が作業員と一緒になって除染に取り組み先頭に立って除染を進めるという事例が見受けられた 特に除染作業員の確保に関しては 除染工事と並行して東北地方の太平洋沿岸部での地震 津 波による被害からの復旧 復興工事が進められている等により 作業員の人数 質の確保や賃金 相場の高騰が課題であった また 除染作業員については 大量の作業員確保とともに 図 4-13 に示すように除染作業の工程 進捗に応じて作業員の増減等が発生することが課題であり 除染 事業者によっては 地元雇用を推進する一方で 福島県内のみならず県外からも作業員を調達す る取組を実施した事例が見受けられた 図 4-13 作業員数の推移の例 出典 鹿島建設株式会社提供資料 図 4-14 も同出典 107 出典 株式会社奥村組提供資料 図 4-15 も同出典 183

191 6 作業員宿舎 除染特別地域では全住民が避難を余儀なくされていたため 既存の宿泊施設等は営業停止して おり 作業員が除染特別地域外から連日通勤するとなると交通路の確保や交通渋滞が課題となる 避難指示解除準備区域は一般に宿泊は禁じられているものの 復興に必要な場合は特例的に認め られることから 可能な場合には除染特別地域内で市町村及び原子力災害現地対策本部との調整 の上 特別に作業員宿舎を設置した事例もある 工事の進捗に応じた作業員の増員に伴う宿舎の収容力増の必要性 作業員への不安や風紀が悪化する可能性を理由とした地元からの懸念 宿舎建設に対する 反対 除染現場とは異なる市町村に宿舎建設を行う際に 地元からの反対や遠方からの通勤時間 ロスが発生 宿舎と作業現場間の沿道が 通勤時間帯に渋滞 等が課題であった そのため 除染事業者によっては 以下のような取組を実施した事例が見受 けられた 学校や公共施設等を先行して除染し 除染作業現場に近い作業員宿舎として利用 市町村が所有する土地を除染事業者に提供し 除染事業者が作業員宿舎を設置 通いが可能な県内在住者を優先して 作業員を増員 宿舎の巡回警備を実施 通勤バスを出す 通勤時間帯 作業開始時刻 をずらす等の工夫 当初 作業員 約500人 県内 通い 300名 県外 宿泊 200名を想定 都路中学校グラウンドに 作業員宿舎 約200名 を設置 作業員の増員 田村市常葉町内 中野区少年自然の家 約150名 を借用 従事作業員の所在別割合 福島県内在住 60 田村市在住 22 その他県内 38 県外 40 図 4-14 作業員宿舎の確保 当初予定及び実績 の例 図 4-15 作業員宿舎の例 写真は収容人数約 350 人規模の作業員宿舎 184

192 (7) 生 活 廃 棄 物 食 糧 水 等 の 取 り 扱 い 除 染 特 別 地 域 は 地 震 津 波 の 被 害 を 受 けた 地 域 を 含 んでおり 道 路 や 上 下 水 道 一 般 廃 棄 物 処 理 施 設 等 の 既 存 インフラが 一 部 使 えなくなっていること また 避 難 指 示 が 出 されており 避 難 区 域 内 では 小 売 業 等 の 事 業 活 動 が 停 止 していた 通 常 では 事 業 者 の 責 任 において 生 活 廃 棄 物 ( 弁 当 ガラ 等 ) 等 の 処 理 が 行 われるべきであるもの の 避 難 区 域 の 市 町 村 では 一 般 廃 棄 物 処 理 施 設 や 産 業 廃 棄 物 処 理 施 設 し 尿 処 理 施 設 が 震 災 による 破 損 や 避 難 区 域 内 に 位 置 するために 機 能 停 止 していたため 近 隣 の 処 理 施 設 が 代 行 処 理 を 行 い 余 力 が 無 くなるという 状 況 が 発 生 した このため 当 初 は 処 理 を 除 染 事 業 者 の 責 任 に 委 ね ていたが 途 中 から 発 注 者 側 の 国 が 屎 尿 やゴミの 発 生 量 の 予 測 等 について 市 町 村 等 の 処 理 施 設 等 と 情 報 交 換 を 行 い 除 染 作 業 計 画 と 地 域 の 処 理 余 力 が 見 合 うことを 確 認 する 等 影 響 を 避 けるよ うな 方 策 を 講 じた また 食 糧 水 に 関 しては 放 射 線 防 護 の 観 点 から 除 染 工 事 の 作 業 現 場 の 近 隣 に 休 憩 所 を 設 置 し 作 業 員 が 飲 食 等 を 行 う 際 には 屋 外 の 除 染 現 場 ではなく 休 憩 所 内 での 使 用 を 徹 底 した な お 休 憩 所 の 設 置 あるいは 利 用 が 困 難 な 場 合 には 車 両 の 中 で 飲 食 等 を 行 うことを 徹 底 した 185

193 4.3. 住 民 同 意 の 取 得 ここでは 除 染 特 別 区 域 での 除 染 等 工 事 において 発 注 者 ( 環 境 省 )と 事 業 者 が 行 った 事 前 調 査 同 意 取 得 や 事 後 報 告 等 の 取 り 組 みと その 際 に 明 らかになった 課 題 について 示 す 発 注 者 ( 環 境 省 )による 取 り 組 み 除 染 等 の 措 置 の 実 施 に 当 たっては 実 施 する 除 染 等 の 措 置 等 の 内 容 について 宅 地 所 有 者 等 の 関 係 人 ( 土 壌 等 の 除 染 等 の 措 置 を 実 施 しようとする 土 地 又 はこれに 存 する 工 作 物 立 木 その 他 土 地 に 定 着 する 物 件 に 関 し 除 染 等 の 措 置 の 実 施 の 妨 げとなる 権 利 を 有 する 者 )から 予 め 同 意 を 得 る 取 組 を 実 施 した 他 の 市 町 村 と 比 較 して 早 期 に 事 前 調 査 や 同 意 取 得 作 業 に 着 手 できた 田 村 市 については 環 境 省 職 員 自 らが 作 業 を 実 施 し 得 られた 知 見 経 験 を 他 の 市 町 村 における 作 業 へ 活 用 反 映 した なお 環 境 省 職 員 のマンパワーにも 限 りがあったため 田 村 市 以 外 については 事 前 調 査 や 同 意 取 得 支 援 業 務 を 民 間 事 業 者 等 へ 発 注 し 環 境 省 職 員 は 委 託 作 業 結 果 を 確 認 することとなった (1) 事 前 調 査 土 地 や 家 屋 等 の 情 報 を 整 理 した 上 で 除 染 作 業 前 の 事 前 物 件 調 査 ( 現 地 調 査 )を 実 施 した 1) 土 地 や 家 屋 の 情 報 整 理 不 動 産 登 記 等 土 地 家 屋 台 帳 や 家 屋 図 地 番 図 を 情 報 源 として 関 係 人 を 特 定 し 地 図 や 航 空 写 真 上 に 宅 地 境 界 の 画 地 ( 土 地 の 所 有 者 単 位 の 括 り)や 建 物 を 描 画 することにより 土 地 や 家 屋 の 情 報 整 理 を 実 施 した 土 地 や 家 屋 の 情 報 整 理 に 当 たっては 以 下 の 課 題 があり 確 認 作 業 等 において 市 町 村 担 当 者 や 地 域 の 区 長 土 地 区 画 整 理 組 合 等 に 協 力 をいただきながら 多 大 な 労 力 を 要 することとなった 家 屋 図 の 作 成 時 点 が 古 い 場 合 や 未 作 成 な 場 合 があった 関 係 人 が 複 数 の 土 地 や 建 物 を 所 有 していることも 多 く 名 寄 せを 行 って 情 報 を 整 理 する 必 要 があった 相 続 等 の 関 係 で 1 つの 土 地 の 所 有 者 が 複 数 人 となっている 場 合 登 記 上 の 所 有 者 が 既 に 故 人 となっているが 登 記 情 報 が 更 新 されていない 場 合 農 地 において 所 有 者 とは 別 の 者 が 実 際 に 営 農 活 動 を 行 い 土 地 の 管 理 を 行 っている 場 合 等 様 々なケースがあり 特 に 現 地 に 居 住 者 がいない 状 況 下 で 同 意 を 得 る 関 係 人 を 特 定 する 必 要 があった 2) 除 染 作 業 前 の 事 前 物 件 調 査 同 意 書 案 において 除 染 する 対 象 物 を 写 真 や 図 面 等 により 明 確 化 するために 同 意 書 案 作 成 に 先 立 ち 除 染 作 業 前 の 事 前 物 件 調 査 ( 現 地 調 査 )として 放 射 線 モニタリング 調 査 や 建 物 等 の 損 壊 調 査 等 を 実 施 した 除 染 方 法 は 除 染 対 象 物 や 表 面 の 材 質 状 態 ごとに 異 なるため 放 射 線 モニタリング 調 査 におい ては 調 査 区 域 の 除 染 対 象 物 ごとに 代 表 性 を 有 する 測 定 点 を 選 定 した 上 で 測 定 を 実 施 した また 建 物 等 は 震 災 等 の 影 響 ですでに 建 物 が 全 壊 半 壊 一 部 損 壊 等 を 起 こしている 可 能 性 が あり 除 染 作 業 実 施 前 の 状 況 として 関 係 人 に 予 め 確 認 していただく 必 要 があることから 建 築 士 や 応 急 危 険 度 判 定 士 により 外 部 から 目 視 等 により 建 物 等 の 損 壊 状 況 を 調 査 するとともに 除 染 対 象 物 となる 建 物 等 について 建 物 ごとに 写 真 台 帳 を 作 成 した なお 除 染 作 業 前 の 事 前 物 件 調 査 ( 現 地 調 査 )では 基 本 的 に 私 有 地 等 の 敷 地 内 等 へ 立 ち 入 っ て 調 査 を 実 施 することが 必 要 となることから 予 め 立 ち 入 りに 関 する 同 意 が 得 られた 範 囲 で 調 査 を 実 施 した 186

194 (2) 同 意 書 案 作 成 環 境 省 職 員 あるいは 同 意 取 得 支 援 業 務 を 受 託 した 民 間 事 業 者 等 が 関 係 人 ごとに 建 物 等 の 外 観 や 破 損 状 況 を 写 真 を 用 いて 説 明 した 建 物 等 の 現 況 図 除 染 の 対 象 となる 建 物 や 土 地 の 範 囲 や 除 染 方 法 を 示 した 除 染 計 画 書 を 作 成 した 108 図 4-16 除 染 計 画 書 の 例 (3) 特 記 事 項 の 整 理 現 地 立 ち 会 い 同 意 書 案 を 作 成 した 後 に 関 係 人 に 現 地 に 来 ていただき 現 地 で 同 意 書 案 の 説 明 を 行 い 除 染 作 業 の 範 囲 を 現 物 と 照 らして 確 定 するとともに 関 係 人 から 除 染 の 希 望 があり 生 活 圏 の 除 染 とし て 扱 えるもの( 裏 山 にある 先 祖 をまつる 祠 や 沢 水 の 導 水 路 及 びそのアクセス 路 等 ) 除 染 してほし くないもの( 手 入 れされた 庭 木 や 苔 が 重 要 な 意 味 を 持 つ 庭 等 ) 除 染 の 際 の 細 かな 条 件 等 について 関 係 人 と 協 議 し 調 整 を 図 ることができれば 特 記 事 項 として 同 意 書 案 に 記 載 を 行 った( 場 合 によ っては 同 意 書 案 の 修 正 を 行 った) (4) 同 意 取 得 建 物 等 の 外 観 や 破 損 状 況 を 写 真 を 用 いて 説 明 した 建 物 等 の 現 況 図 の 内 容 について 関 係 人 に 確 認 いただいた 場 合 には 現 況 確 認 書 に 記 入 署 名 押 印 いただき また 除 染 の 対 象 となる 建 物 や 土 地 の 範 囲 や 除 染 方 法 を 示 した 除 染 計 画 書 ( 特 記 事 項 を 含 む)に 沿 った 除 染 の 実 施 にご 了 解 をいただいた 場 合 には 除 染 実 施 同 意 書 に 記 入 署 名 押 印 いただいた 関 係 人 に 現 地 で 同 意 書 に 記 入 署 名 押 印 いただければよいが 家 族 や 周 囲 の 人 との 相 談 が 必 要 等 の 理 由 で 事 後 にフォローアップが 必 要 になる 場 合 もあった なお 除 染 方 法 に 納 得 いただ けない 場 合 等 同 意 が 得 られない 場 合 もあった 108 出 典 ) 除 染 計 画 の 現 地 説 明 および 除 染 作 業 実 施 のご 了 解 のお 願 い ( 図 4-17~ 図 4-18 についても 同 出 典 ) 187

195 図 4-17 現 況 確 認 書 の 例 図 4-18 除 染 実 施 同 意 書 の 例 (5) 事 後 報 告 除 染 作 業 を 実 施 した 後 には 除 染 実 施 計 画 に 基 づき 除 染 の 結 果 の 報 告 とともに 併 せて 除 染 効 果 の 維 持 を 確 認 するため 事 後 の 放 射 線 モニタリングが 行 われる なお 以 降 除 染 作 業 は 終 了 となるが 継 続 して 放 射 線 モニタリングが 行 われる 一 方 除 染 作 業 に 対 する 関 係 人 の 期 待 と 実 際 のギャップが 原 因 となり 関 係 人 とのトラブルが 発 生 した 事 例 もあった 認 識 のギャップは 住 民 説 明 会 や 除 染 同 意 取 得 業 務 において 解 決 してい くことが 基 本 であるが 実 際 には 土 地 利 用 の 状 況 や 採 用 した 除 染 手 法 の 限 界 から 放 射 性 セシウ ムを 完 全 に 除 去 できるわけではなく また 農 地 の 表 土 除 去 や 庭 園 の 鑑 賞 用 植 物 の 伐 採 のように 回 復 を 保 証 できない 事 象 もあったためである 認 識 のギャップが 原 因 となる 関 係 人 からの 指 摘 は 概 ね 以 下 のようなものであった 除 染 作 業 後 も 線 量 が 下 がらない 箇 所 が 残 されている 急 斜 面 等 除 染 作 業 をしなかった 場 所 がある 除 染 前 に 線 量 が 低 いと 作 業 をしてくれない 木 や 枝 を 刈 ってくれない 新 品 の 瓦 等 に 交 換 すべき 除 染 事 業 として 営 農 可 能 な 農 用 地 の 土 壌 に 戻 すべき 不 要 となった 家 財 道 具 等 をゴミとして 片 付 けてほしい 地 震 による 損 壊 した 家 等 は そのまま 放 置 され 放 射 能 汚 染 されたため 使 えないので 解 体 撤 去 してほしい また 関 係 人 の 要 望 のままに 標 準 として 定 められている 作 業 範 囲 を 超 えて 除 染 作 業 を 実 施 した 場 合 には 他 の 関 係 人 の 関 係 において 例 外 的 扱 いが 除 染 事 業 全 体 へ 波 及 しかねないため 合 理 性 にかかる 判 断 を 事 業 全 体 で 統 一 し 一 貫 性 を 保 つためにも 除 染 作 業 員 ではなく 作 業 監 督 者 が 関 係 人 から 話 を 聴 き 国 の 監 督 職 員 に 判 断 を 仰 ぎ 記 録 に 残 す 方 策 を 講 じた 188

196 除 染 事 業 者 による 取 り 組 み 前 述 したように 他 の 市 町 村 と 比 較 して 早 期 に 事 前 調 査 や 同 意 取 得 作 業 に 着 手 できた 田 村 市 に ついては 環 境 省 職 員 自 らが 作 業 を 実 施 し 得 られた 知 見 経 験 を 他 の 市 町 村 における 作 業 へ 活 用 反 映 した 但 し 環 境 省 が 発 注 する 除 染 工 事 に 先 立 ち 環 境 省 が 委 託 した 民 間 事 業 者 が 事 前 調 査 や 現 地 調 査 同 意 取 得 業 務 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられた (1) 事 前 調 査 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 工 事 に 先 立 ち 環 境 省 が 委 託 した 民 間 事 業 者 ( 例 えば 計 測 技 術 や IT データ 処 理 技 術 を 保 有 する 企 業 等 )が 事 前 調 査 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられ る GIS 技 術 を 活 用 して 対 象 地 域 のオルソ 画 像 を 作 成 し 縮 尺 1/1,000 レベルで 道 路 被 覆 植 生 界 土 地 家 屋 外 形 を 作 成 家 屋 図 は 建 物 ごとに 建 物 管 理 番 号 を 付 与 オルソ 画 像 と 地 番 図 を 使 用 して 宅 地 境 界 の 画 地 ( 土 地 の 所 有 者 単 位 の 括 り)を 作 成 既 存 の 地 番 図 から 建 物 の 地 番 を 抽 出 し 家 屋 課 税 マスターと 照 合 することにより 建 物 デー タと 属 性 データを 結 合 といった 手 順 で 土 地 家 屋 のデータ 処 理 を 行 い データベースを 作 成 することにより 次 の 作 業 工 程 である 現 地 調 査 及 び 同 意 書 の 作 成 配 布 を 効 率 的 に 実 施 する 事 例 が 見 受 けられた 109 (2) 現 地 調 査 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 工 事 に 先 立 ち 環 境 省 が 委 託 した 民 間 事 業 者 ( 例 えば GIS 技 術 を 保 有 する 企 業 等 )が 現 地 調 査 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられる 事 業 者 によっては GPS を 搭 載 した PDA( 携 帯 情 報 端 末 )を 活 用 し 事 前 に 地 図 情 報 を 予 め PDA へ 入 力 し 現 地 で 取 得 した 情 報 を 随 時 PDA に 入 力 しながら 現 地 調 査 を 実 施 することにより 現 地 調 査 を 効 率 的 に 進 めた 事 例 が 見 受 けられた 109 (3) 同 意 取 得 業 務 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 工 事 と 並 行 して 環 境 省 が 委 託 した 民 間 事 業 者 ( 例 えば 環 境 コンサルタント 会 社 等 )が 同 意 取 得 業 務 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられる 110 具 体 的 には 環 境 省 福 島 環 境 再 生 事 務 所 の 指 導 監 督 のもと 環 境 省 が 委 託 した 民 間 事 業 者 が 事 前 調 査 業 務 の 結 果 のお 知 らせ 同 意 取 得 に 関 する 現 地 説 明 方 法 などの 意 向 調 査 現 地 説 明 の 日 程 調 整 除 染 作 業 への 同 意 の 取 得 等 の 業 務 を 実 施 している 109 出 典 )アジア 航 測 株 式 会 社 HP 環 境 再 生 支 援 への 取 り 組 み ( 110 出 典 ) 浪 江 町 北 棚 塩 行 政 区 の 除 染 工 事 に 係 る 同 意 取 得 等 についてご 協 力 のお 願 い ( 189

197 4.4. 地 域 の 方 々や 地 元 自 治 体 等 とのコミュニケーション 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 における 環 境 省 や 除 染 事 業 者 等 による 地 域 の 方 々や 地 元 自 治 体 等 とのコミュニケーションについて 概 要 や 直 面 した 課 題 解 決 方 策 工 夫 等 を 以 下 に 示 す 仮 置 場 の 確 保 仮 置 場 の 確 保 は 地 権 者 や 地 域 住 民 の 理 解 を 得 て 進 める 必 要 があるが 課 題 も 多 く 期 間 を 要 し た なお これは 除 染 特 別 地 域 だけではなく 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 においても 同 様 であった 仮 置 場 の 確 保 に 当 たって 課 題 となった 点 は 概 ね 以 下 のとおりであった 何 故 除 去 土 壌 等 を 東 京 電 力 あるいは 国 が 引 き 取 らないのかというご 意 見 仮 置 場 の 安 全 性 に 対 する 不 安 仮 置 場 が 合 意 なしに なし 崩 し 的 に 処 分 場 にされるのではないかとの 不 安 仮 置 場 が 必 要 であるとしても 他 の 地 域 から 排 出 される 除 去 土 壌 等 まで 一 時 保 管 すること への 疑 問 環 境 省 では 国 有 地 を 利 用 することについて 検 討 調 整 を 進 め 結 果 として 国 有 林 を 仮 置 場 として 利 用 した 事 例 もあった しかしながら 国 有 林 は 森 林 法 において 保 安 林 として 保 全 され ている 場 所 が 多 く 仮 置 場 としての 安 全 性 や 立 木 の 状 況 など 森 林 の 現 況 等 に 係 る 書 類 等 を 調 査 に 基 づいて 整 え 仮 置 場 として 利 用 するためには 保 安 林 解 除 手 続 が 必 要 であり 関 係 機 関 の 協 力 を いただいたものの 調 査 の 実 施 と 手 続 に 期 間 を 要 した また 国 有 林 は 山 がちなところであるた め 平 地 にするための 造 成 工 事 が 必 要 になり 場 合 によってはアクセス 道 路 の 整 備 改 良 が 必 要 となる 場 合 もあり 大 変 長 い 期 間 を 要 した さらに 確 保 した 面 積 の 多 くが 法 面 となり 面 積 が 有 効 活 用 できなかった 事 例 や 造 成 の 際 に 発 生 した 伐 採 木 や 刈 り 払 いの 草 木 等 の 処 分 先 が 無 いた め 仮 置 場 に 保 管 せざるを 得 ず 有 効 面 積 が 減 少 してしまった 事 例 もあった 不 適 正 除 染 110 番 の 設 置 地 域 の 方 々 等 が 不 適 正 な 除 染 作 業 と 疑 われる 行 為 を 目 撃 した 場 合 に 電 話 あるいはインターネ ットにより 情 報 提 供 いただくための 窓 口 を 設 置 した 情 報 提 供 いただいた 内 容 については 環 境 省 が 事 実 関 係 の 確 認 を 行 うとともに 必 要 に 応 じて 除 染 事 業 者 への 注 意 喚 起 等 の 対 応 を 行 っており その 対 応 についてはホームページで 公 表 してい る 除 染 事 業 者 による 取 り 組 み 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 では 除 染 事 業 者 と 地 域 の 方 々や 地 元 自 治 体 等 とのコミュニケーションにおいて 以 下 のような 課 題 があった 除 染 工 事 により 生 活 空 間 の 空 間 線 量 率 を 低 減 するのみならず 丁 寧 なリスクコミュニケー ションにより 住 民 の 方 々の 不 安 を 取 り 除 くようにすることが 重 要 住 民 の 方 々 更 にその 自 治 体 の 方 にも 協 力 して 頂 かなければ 物 事 が 進 まない 場 面 が 多 々 発 生 除 染 後 の 放 射 線 量 に 具 体 的 な 目 標 値 ( 規 格 値 )はなく 住 民 は 環 境 省 の 除 染 仕 様 でどれほ ど 線 量 が 下 がるのか 疑 問 を 持 っていた 除 染 前 の 立 会 では 除 染 以 外 の 要 求 も 多 かった 190

198 除 染 作 業 中 住 民 は 除 染 現 場 にはいない 事 前 立 会 で 決 めたことをしっかりやってくれて いるか( 不 適 正 除 染 はないか)の 信 頼 が 重 要 地 域 外 から 来 た 建 設 業 者 が 除 染 することへの 所 有 者 の 抵 抗 仮 置 場 の 設 置 期 間 が 不 透 明 設 置 場 所 の 条 件 が 不 明 確 マスコミ 等 による 報 道 だけでは 除 染 事 業 の 全 体 像 や 除 染 事 業 者 による 地 元 への 細 かい 配 慮 が 必 ずしも 伝 わらない そのため 除 染 事 業 者 によっては 以 下 のような 取 組 を 実 施 した 事 例 が 見 受 けられた 除 染 事 前 立 会 にて 除 染 の 仕 様 について 住 民 の 理 解 をいただく 事 前 立 会 には 環 境 省 の 職 員 が 同 席 し 出 来 ること 出 来 ないことを 懇 切 丁 寧 に 説 明 施 工 状 況 や 進 捗 等 の 情 報 公 開 の 一 環 として 発 注 者 の 了 解 の 上 ホームページの 公 開 と 町 と 共 同 で 作 成 するかわら 版 の 配 布 を 実 施 住 民 の 方 からの 現 地 確 認 をサポート( 例 : 御 年 配 の 方 を 除 染 事 業 者 がおんぶして 現 地 確 認 を 実 施 ) 除 染 工 事 に 関 する 住 民 相 談 窓 口 やコールセンターを 設 置 し 住 民 からの 要 望 や 質 問 事 項 に 丁 寧 に 対 応 全 町 民 避 難 区 域 内 に 於 いては 地 区 毎 の 除 染 作 業 見 学 会 を 実 施 避 難 区 域 内 では 一 時 帰 宅 した 町 民 が 立 ち 寄 れる 談 話 室 や 町 民 専 用 トイレ を 提 供 作 業 を 見 に 来 られる 住 民 の 方 々に 対 し 丁 寧 な 対 応 を 心 がけた 担 当 職 員 の 見 える 化 による 不 安 解 消 普 段 からお 互 いコミュニケーションをとりあい 小 さなことから 積 み 重 ね 信 頼 関 係 を 構 築 積 雪 等 で 困 っている 高 齢 者 宅 等 の 除 雪 ボランティア 活 動 の 実 施 仮 設 住 宅 住 民 との 餅 つき 懇 親 会 やゴルフ 大 会 等 の 実 施 地 域 で 開 催 されるイベントへの 参 加 や 協 賛 支 援 青 色 防 犯 パトロールを 実 施 安 全 パトロール 車 による 巡 回 (ゴミのポイ 捨 て 状 況 確 認 を 含 む)や 村 内 の 巡 回 パトロール 宿 舎 の 巡 回 警 備 を 実 施 交 通 安 全 対 策 として 見 通 しの 悪 いカーブや 幅 員 減 少 部 に 交 通 安 全 のぼりを 設 置 仮 置 場 のイメージアップの 一 環 で 仮 置 場 の 囲 いにペイントを 実 施 した 事 例 や 高 校 生 に 絵 を 書 いてもらった 事 例 あり 除 染 作 業 中 区 域 の 道 路 沿 いに 除 染 作 業 中 である 旨 を 記 載 したのぼりを 設 置 191

199 111 図 4-19 担 当 職 員 の 見 える 化 による 不 安 解 消 112 図 4-20 地 域 の 方 々との 交 流 の 例 113 図 4-21 コールセンターの 例 図 4-22 町 と 共 同 で 作 成 したかわら 版 の 例 図 4-23 ホームページの 例 111 出 典 ) 大 成 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 112 出 典 ) 株 式 会 社 大 林 組 提 供 資 料 113 出 典 ) 前 田 建 設 工 業 株 式 会 社 提 供 資 料 ( 図 4-22~ 図 4-24 についても 同 出 典 ) 192

200 図 4-24 安 全 専 従 組 織 の 設 置 とパトロール 実 施 の 例 114 図 4-25 防 犯 対 応 ( 青 色 防 犯 パトロール)の 例 115 図 4-26 安 全 パトロール 巡 回 パトロールの 例 図 4-27 交 通 安 全 のぼり 設 置 交 通 マナーアップ 活 動 の 例 114 出 典 ) 大 成 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 前 田 建 設 工 業 提 供 資 料 115 出 典 ) 株 式 会 社 奥 村 組 提 供 資 料 ( 図 4-27 も 同 出 典 ) 193

201 116 図 4-28 仮 置 場 のイメージアップの 例 地 域 住 民 等 に 向 けた 幅 広 い 情 報 の 提 供 コミュニケーション 除 染 特 別 地 域 に 加 え 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 においても 除 染 事 業 を 進 めるにあたっては 地 域 の 方 々の 除 染 方 法 除 染 作 業 に 対 する 様 々な 不 安 不 満 や 仮 置 場 の 設 置 に 伴 う 安 全 性 等 に 対 する 不 安 に 答 えていくことが 必 須 であった このため 環 境 省 は 福 島 県 と 共 同 で 除 染 や 放 射 線 に 関 する 情 報 を 提 供 し 加 えて 除 染 や 放 射 線 に 関 する 専 門 知 識 経 験 を 有 した 専 門 家 を 派 遣 す る 拠 点 としての 役 割 を 担 う 除 染 情 報 プラザ を 平 成 24 年 1 月 に 福 島 駅 近 くに 設 置 した 同 プラ ザでは 除 染 や 放 射 線 に 関 する 様 々な 展 示 やパンフレット 等 の 提 供 勉 強 会 意 見 交 換 会 の 開 催 自 治 体 や 地 域 コミュニティ 等 に 対 する 登 録 専 門 家 の 派 遣 地 域 住 民 からの 相 談 対 応 などを 通 じて 地 域 とのコミュニケーションを 推 進 している また 環 境 省 では ウェブサイト( 除 染 情 報 サイ ト 開 設 メディアと 連 携 した 情 報 発 信 等 を 通 じ 人 々 の 理 解 の 醸 成 に 努 めてきた 平 成 26 年 度 には 除 染 及 び 除 染 作 業 員 に 対 するネガティブイメージの 払 拭 と 住 民 の 除 染 への 理 解 醸 成 を 図 る 観 点 から 福 島 県 内 のメディア( 新 聞 テレビ ラジオ)8 社 の 連 携 の 取 組 であ る ONEふくしま の 広 告 企 画 サンクスヘルメット に 協 力 した 当 該 企 画 では 主 に 双 葉 郡 からの 避 難 者 の 方 々や 郡 山 市 の 小 中 学 生 から 除 染 作 業 員 に 対 する 感 謝 応 援 の 気 持 ちを 伝 え る サンクスメッセージ を 募 集 し そのメッセージを ヘルメットに 貼 り 付 けるステッカーに して 県 内 の 除 染 作 業 員 に 配 布 した( 集 まったメッセージは 1,000 通 超 配 布 対 象 の 除 染 作 業 員 は 30,000 人 超 ) 除 染 作 業 員 からはお 返 しをしたいとの 声 が 多 数 あがり 小 中 学 校 へのメッセージ 色 紙 やプランターの 贈 呈 遊 具 のペンキ 塗 りといった 返 礼 の 企 画 が 行 われた これらの 様 子 は 県 内 メディアを 通 じて 広 く 周 知 された また 地 域 の 子 どもたちや 住 民 との 心 の 交 流 を 通 じ 除 染 作 業 員 の 士 気 意 識 の 向 上 にも 貢 献 する 企 画 となった 4.5. 除 染 事 業 者 によるプロジェクトマネジメント 除 染 特 別 地 域 において 環 境 省 が 発 注 する 除 染 等 工 事 で 除 染 事 業 者 が 除 染 工 事 のプロジェクト マネメントを 実 施 するに 当 たって 直 面 した 課 題 や 解 決 方 策 工 夫 等 について 以 下 に 概 要 を 示 す 116 出 典 ) 前 田 建 設 工 業 株 式 会 社 提 供 資 料 194

202 工程管理 除染特別地域には 冬期に降雪 積雪が発生する地域があり 積雪の影響で 空間線量率や表面線量率の計測に大きな誤差を生じる 積雪 降雪により 除染の作業の確認が困難となり 結果として除染の品質が低下する 積雪 降雪により草が倒伏し 表土除去や草刈り等の効率が低下する 除去土壌等に雪が付着 あるいは付着した水分が凍り 除去物の重量や容積が増大する 仮置場に搬入後 気温上昇とともに 雪氷が融解し 水分として仮置場内に貯まる また 容積が縮むため 仮置場の荷積みが変形し 覆いシート等の破損にもつながる 山林内等に設けられた仮置場に向かう坂道をトラック等が登坂できなくなり 仮置場に搬 入すべき除去物が作業現場で滞留する 等の課題があり そのため 本格除染では積雪期 降雪期には除染作業を行わないこととしてい る また 雨天の場合であっても 空間線量率や表面線量率の計測に誤差が生じたり 除去物が流 されたり 水分を含み重量が増加する 仮置場で除去物からの浸出水が貯まる 仮置場への搬入 のためその仮覆いを外せば仮置場内に雨水が貯まる等の問題があるため 一定以上の雨では除染 作業を中止することとなっている そのため 天候により作業ができない日も計算に入れて 工程管理を行う必要があった その 他にも 工程管理に関しては 短期間での生活圏除染完了の必要性 同意取得や仮置場確保の遅れ お盆前までに墓地 神社の除染を完了させたい というご要望への対応 等が課題であった そのため 除染事業者によっては 以下のような取組を実施した事例が見受 けられた 大量の作業員を集中的に投入 除染工事の状況に応じて 作業員人数を増減 地元のご要望に応じた工事スケジュールの設定 大型施設 降雪により 除染作業中止 最大1200人強 墓地 神社 先行除染 図 4-29 除染工程の例 出典 鹿島建設株式会社提供資料 株式会社奥村組提供資料 図 4-30 も同出典 195

203 除染工事の実施体制 にも一部前述したように 除染工事の実施体制に関しては 1 現場当たり数千人 1,000 6,000 人 にのぼる大量の作業員確保118 工程や進捗に応じた作業員の増減 作業員の定着率の低さ 作業員の質 作業員雇入時の累積被ばく線量や健康状態の把握 等が課題であった 例えば 住宅地等約 120 世帯 農地約 130 万 m2 森林約 190 万 m2 道路約 96km 等の規模で除染等工事を実施した事例では 図 4-31 に示すように 当初投入予定であった 作業員人数規模を大きく上回る日最大約 1,200 人の作業員を投入した事例も見受けられた その ため 除染事業者によっては 以下のような取組を実施した事例が見受けられた 地元雇用の推進 地元農家の雇用 従前から保有していた農業機械を活用 福島県内のみならず 県外からも作業員を調達 新規作業員に対する入場教育を定期的 継続的に実施 費用を元請会社が負担し 指定した病院での健康診断の受診を徹底 現場代理人 所長 副所長 工区長 小滝沢 工区長 地見城 工区長 場々 工区長 合子 工区長 荻田 工区長 道路 一時保管所 課長 (放射線関係) JV担当 JV担当 JV担当 JV担当 JV担当 JV担当 JV担当 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 協 力 業 者 各工区約5 6名程度のJV職員で管理 除染対象地域を5工区に分けて管理 その他 安全 工務 事務関係を含め 事務所全体で最大43名で管理 図 4-30 除染工事の実施体制の例 118 例えば 除染実施対象面積約 1,700 万 m2 住宅約 470 軒のほか農地 道路等を含む の除染現場ではピーク時 作業員数は約 2,700 人 また 約 1,400 万 m2 住宅約 1,270 軒等を含む の除染現場では約 3,000 人 約 830 万 m2 住宅約 1,180 軒等を含む の除染現場では約 2,200 人という事例が見受けられた 196

204 当 初 設 計 予 定 人 員 ( 延 べ): 約 70,000 人 全 体 を5 工 区 ( 小 滝 沢 地 見 城 場 々 荻 田 合 子 ) 各 工 区 100 人 程 全 体 で 日 最 大 約 500 人 規 模 の 人 員 を 投 入 予 定 森 林 等 での 歩 掛 の 差 異 が 顕 著 運 搬 車 両 までの 小 運 搬 ( 人 力 機 械 ) 年 内 除 染 終 了 という 工 程 確 保 実 績 実 施 人 員 ( 延 べ): 約 120,000 人 全 体 を5 工 区 ( 小 滝 沢 地 見 城 場 々 荻 田 合 子 ) 全 体 で 日 最 大 約 1,200 人 規 模 の 人 員 を 投 入 119 図 4-31 作 業 員 の 調 達 投 入 ( 当 初 予 定 及 び 実 績 )の 例 120 図 4-32 地 元 農 家 の 雇 用 の 例 119 出 典 ) 鹿 島 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 120 出 典 ) 株 式 会 社 大 林 組 提 供 資 料 197

205 連絡事項 安全注意事項等の周知 連絡事項 安全注意事項等に周知に関しては 元請事業者以外にも 多数の協力会社 大量の 作業員を要する実施体制であり また関係機関との連絡事項等の周知徹底が重要である点等が課 題であった そのため 除染事業者によっては 以下のような取組を実施した事例が見受けられ た 環境省福島環境再生事務所 市町村 労働基準監督署 警察 消防 元請事業者 JV 間 で 除染工事に関する連絡会を定期的に開催し 進捗確認及び情報交換を実施 JV 協力会社 各工区等 様々な階層で会議体や打ち合わせ 朝礼 昼礼を実施し 連絡 事項等を周知徹底 図 4-33 工事連絡会開催の例121 13:00 昼 11:30 作業間 連絡調整会議 礼 各工区で実施 JV 全協力会社 JV 一次協力会社 除染作業 従事者 17:30 JV打合せ 8:00 朝 所長 副所長 各工区長 礼 各工区毎の 打合せ 各工区で実施 JV 全協力会社 各工区長 JV職員 一次会社職長 図 4-34 連絡事項 安全注意事項等の周知の例122 また 除染事業者においては 除染関係ガイドラインや仕様書等で示された除染方法につい て 作業員が作業に際して具体的な手順として参照するための作業手順書を作成している こ 121 出典 前田建設工業株式会社提供資料 122 出典 鹿島建設株式会社提供資料 198

206 れには 単に除染技法のみならず 除染事業者側の監督の役割 除染工事に使用する資機材の 使用方法や作業の安全性を確認 確保する方法 異常時あるいは緊急時の対応方法等も記載さ れている これらの作業手順書は 実際の除染工事の実施における経験 ノウハウを踏まえ 改訂され る 作業手順書の改訂があった場合には 作業手順書の変更内容を作業員へ周知 徹底するた めの方策 例えば 周知のための会合を開催する等 が講じられる 図 4-35 作業手順等の周知 徹底の例 作業員の入退場管理 作業員の入退場管理 作業員の雇入れ時及び離職時の管理 として 前述したように 放射線 防護及び被ばく管理の観点から 除染作業員は除染事業者による雇用前 雇用後に 内部被ばく 線量測定を受けることとなっている 内部被ばく線量測定に当たっては 環境省が設置したホー ルボディカウンタを無償で利用することも可能であった 一方 新規の作業員が入場した際の教育等は 例えば ホールボディカウンタによる内部被ばく線量測定を受ける 教育用スライドや DVD 等により 除染等業務の特別教育を受講する 現場事務所において JV 安全担当社員による新規入場教育を受講し 現場における安全方 針やルール等を学ぶ 現場事務所や集会所等で開催する作業手順周知会において 具体的な作業手順を学ぶ 併 せて 除染作業関連の災害事例や安全ルールについても学ぶ といった流れで実施される 123 出典 前田建設工業株式会社提供資料 199

207 ①放射線教育 WBC 教育 鹿島広野事務所 WBC 広野 楢葉 教育用スライド 安全衛生教育用DVD 除染 作業の安全衛生マニュアル 除染等業務特別教育動画 ②新規入場時教育 現場事務所 JV安全担当社員による教育 現場安全方針 現場ルール 概要等 ③作業手順周知会 安全教育等 現場事務所 集会所等 各協力会社職長 JV担当による手順周知会 除染作業関連の災害事例周知 安全ルールの教育 図 4-36 除染作業員への教育等の流れの例 野生動物対策 野生動物対策等も課題であり そのため 除染事業者によっては 蜂の巣の事前駆除や保護具 の着用と薬類の常備 牛等の家畜を発見したら遅滞なく市町村役場に通報し対処していただく等 の取組を実施した事例が見受けられた 4.6. 放射線防護措置 除染電離則 (4) 2)において前述したように 平成 23 年 12 月 22 日には 除染電離則の公布と同時に 厚生労働省から除染等に伴う放射線障害防止のためのガイドラインである 除染等業務に従事す る労働者の放射線障害防止のためのガイドライン が策定 公表された 平成 24 年 6 月 15 日に 同ガイドラインは一部改正されている 同ガイドラインでは 被ばく線量管理の対象及び被ばく 測定線量管理の方法 被ばく低減のための措置 汚染拡大防止 内部被ばく防止のための措置 労働者教育 健康管理のための措置 安全衛生管理体制が示されている 125 除染工事においては 除染電離則に基づき 作業員に対する放射線防護措置が講じられている 除染電離則の措置を作業員及び除染事業者に遵守させるために 環境省では 一般の方 除染業務に従事する可能性のある者 を対象とした講習会の開催 除染事業者への発注に当たって 除染電離則を遵守することを契約事項として明記 防護服等 放射線防護のための装備が必要となる場合には それらの必要経費も予算化し 必要経費として計上 政府調達において除染事業者を選定する際に提出を求める技術提案書に 作業員の放射線 防護にかかる技術的工夫の記述を要求 等の取組を実施した 124 出典 鹿島建設株式会社提供資料 125 出典 厚生労働省 除染等業務に従事する労働者の放射線障害防止のためのガイドライン 平成 23 年 6 月 15 日 200

208 また 除 染 事 業 者 による 放 射 線 防 護 措 置 として 新 たに 除 染 作 業 現 場 を 設 定 する 際 には 作 業 員 が 作 業 に 着 手 する 前 に 空 間 線 量 率 を 測 定 し 仮 にマイクロホットスポット 等 があった 場 合 には マーキングやフェンス 等 の 設 置 等 を 行 うあるいはアクセス 制 限 をかける 空 間 線 量 率 が 年 間 50mSv を 超 えるような 作 業 場 所 においては 放 射 性 物 質 を 含 む 粉 じん 等 が 作 業 員 に 付 着 することを 防 止 するための 全 面 マスク 防 護 服 等 の 着 用 を 義 務 づける 空 間 線 量 率 が 年 間 50mSv 以 下 の 線 量 の 作 業 場 所 においても 簡 易 なマスクの 着 用 を 義 務 づ ける 等 の 取 組 が 実 施 された 表 面 汚 染 検 査 (スクリーニング) 除 染 工 事 においては 除 染 電 離 則 に 基 づき 放 射 性 核 種 による 汚 染 源 を 作 業 場 から 持 ち 出 さな いように 表 面 汚 染 検 査 (スクリーニング)を 実 施 することが 義 務 付 けられている 実 際 の 除 染 現 場 においては スクリーニングを 大 量 の 作 業 員 に 対 して 実 施 すること 具 体 的 に は 1 日 のうち 特 定 の 時 間 帯 ( 昼 食 時 作 業 終 了 時 等 )に 作 業 員 のスクリーニングが 集 中 すること 等 が 課 題 であった そのため 除 染 事 業 者 によっては 除 染 作 業 の 休 憩 時 昼 食 時 退 出 時 のス クリーニングを 自 動 化 することにより 効 率 化 省 力 化 を 図 る 事 例 が 見 受 けられた なお (5)1)において 前 述 したように 表 面 汚 染 密 度 を 測 定 する 場 合 には JIS Z 4329 に 規 定 される 性 能 要 件 等 を 満 足 する 放 射 性 表 面 汚 染 サーベイメータを 用 い 放 射 性 表 面 汚 染 サ ーベイメータを 用 いて 測 定 した 場 合 には 測 定 した 計 数 率 (cpm)を 記 録 することとなっている しかしながら 計 数 率 (cpm)で 管 理 を 実 施 したものの 実 際 の 除 染 現 場 では 使 用 した 測 定 器 の 種 類 によって 測 定 効 率 や 測 定 面 積 が 異 なることから 測 定 器 ごとに 数 値 にばらつきを 生 じると いう 課 題 も 残 された 富 岡 町 体 育 館 ( 休 憩 所 )での スクリーニング 設 備 指 紋 認 証 システム 126 図 4-37 スクリーニングの 機 械 化 自 動 化 の 例 4.7. 除 染 作 業 員 への 教 育 健 康 管 理 作 業 員 に 対 する 教 育 除 染 工 事 において 一 般 作 業 員 が 高 度 な 熟 練 の 技 能 が 必 要 とされるような 作 業 を 実 施 する 場 面 は 必 ずしも 多 いとは 言 えない 土 壌 剥 ぎ 取 りや 廃 棄 物 等 の 運 搬 等 に 伴 う 重 機 の 運 転 や 玉 掛 け 126 出 典 ) 鹿 島 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 201

209 屋 根 の 拭 き 取 り 等 で 必 要 となる 高 所 作 業 等 は 資 格 や 技 能 が 必 要 であるが 重 機 の 操 作 や 高 所 作 業 は 専 用 の 免 許 を 持 った 労 働 者 か 専 門 技 能 として 認 められた 職 能 者 のみが 従 事 することとなって いる しかしながら 一 般 作 業 員 も 除 染 の 原 理 を 把 握 し 所 定 の 作 業 手 順 に 従 わなければ 除 染 の 効 果 が 得 られないばかりか 場 合 によっては 除 染 効 果 が 低 下 し 除 去 土 壌 等 の 除 去 物 量 が 増 え 地 域 住 民 の 方 々とトラブルを 生 じることも 懸 念 される また 多 くの 一 般 作 業 員 は 除 染 作 業 は 初 め ての 経 験 であり 放 射 線 防 護 に 関 する 知 識 経 験 も 少 ないことが 想 定 された 一 方 東 日 本 大 震 災 前 の 日 本 では 除 染 はおろか 放 射 線 に 関 しての 知 識 も 一 般 市 民 には 馴 染 み のないものであったため 初 めから 除 染 や 放 射 線 に 関 して 知 識 経 験 を 有 している 作 業 員 を 大 量 に 確 保 するようなことは 困 難 であった 除 染 作 業 員 については 単 に 量 の 確 保 のみならず 質 の 確 保 も 求 められるため 教 育 により 除 染 に 関 する 知 識 を 醸 成 するほかなく 大 量 の 作 業 員 に 対 して 除 染 に 関 する 教 育 を 行 うための 取 り 組 みが 行 われた 除 染 事 業 者 は 除 染 作 業 員 に 対 して 除 染 作 業 開 始 前 に 除 染 電 離 則 に 基 づく 特 別 の 教 育 や 新 規 入 場 者 教 育 を 行 ったほか 定 期 的 に 安 全 に 関 する 研 修 訓 練 等 を 実 施 することに 加 え 毎 朝 の 現 場 で 除 染 作 業 を 開 始 する 前 には 危 険 予 知 の 活 動 や 保 護 具 の 相 互 チェックを 実 施 し た この 他 にも 現 場 での 成 功 事 例 失 敗 事 例 を 汲 み 上 げ 横 展 開 を 図 るなどの 取 り 組 みが 行 わ れた なお 厚 生 労 働 省 が 除 染 等 業 務 特 別 教 育 動 画 教 材 を YouTube で 発 信 したり また 福 島 県 及 び 環 境 省 が 業 務 従 事 者 や 現 場 監 督 者 等 を 対 象 とした 除 染 業 務 講 習 会 を 開 催 したことにより 除 染 事 業 者 が 教 育 活 動 をより 円 滑 容 易 に 展 開 できるようになった 教 育 は 反 復 することが 重 要 であり また 除 染 技 術 や 現 場 におけるノウハウも 日 々 改 善 が 行 わ れ 現 場 での 失 敗 事 例 ヒヤリハット 事 例 等 も 安 全 確 保 に 活 用 することにより 新 規 入 場 後 も 定 期 的 な 教 育 機 会 を 設 けるとともに 作 業 員 ごとの 教 育 受 講 記 録 の 整 備 受 講 後 のレポートの 提 出 作 業 員 であることを 示 す ID カードに 受 講 記 録 を 記 載 し 監 督 職 員 が 現 場 で 確 認 できるようにする 仕 組 等 が 導 入 された 作 業 員 に 対 して 実 施 した 教 育 プログラムの 一 例 を 以 下 に 示 す 出 典 ) 前 田 建 設 工 業 株 式 会 社 提 供 資 料 ( 図 4-38~ 図 4-44 についても 同 出 典 ) 202

210 (1) 新 規 入 場 時 の 教 育 プログラム 1) 新 規 就 労 者 安 全 教 育 新 規 就 労 者 安 全 教 育 プログラムとして 工 事 概 要 の 説 明 作 業 所 における 安 全 方 針 安 全 衛 生 基 本 ルール 安 全 衛 生 行 事 作 業 所 安 全 ルールのほか ホールボディカウンタの 受 診 についての 案 内 や 住 民 の 方 々への 配 慮 事 項 等 について 教 育 を 実 施 している プログラム 主 な 内 容 1 雇 用 契 約 書 の 確 認 所 属 会 社 最 低 賃 金 特 殊 勤 務 手 当 健 康 診 断 について 確 認 2 工 事 概 要 工 事 概 要 の 説 明 3 作 業 所 安 全 方 針 作 業 所 安 全 方 針 について 説 明 墜 落 防 止 重 機 と 人 との 接 触 災 害 防 止 刈 払 機 との 接 触 災 害 防 止 放 射 線 健 康 管 理 等 4 安 全 衛 生 基 本 ルール 安 全 衛 生 基 本 ルールについて 説 明 住 民 の 方 々への 配 慮 線 量 測 定 汚 染 検 査 保 護 具 について 身 分 証 明 書 腕 章 の 携 帯 作 業 計 画 手 順 の 周 知 喫 煙 飲 食 について ケガをした 場 合 の 対 応 について 交 通 ルール 5 安 全 衛 生 行 事 安 全 衛 生 行 事 について 説 明 6 整 理 整 頓 について 作 業 場 の 整 理 整 頓 のしかたについて 説 明 7 KY KYのしかたについて 説 明 8 地 域 との 融 和 住 民 の 方 々への 配 慮 事 項 等 について 説 明 9 作 業 所 安 全 ルールについて 過 去 事 例 パトロール 結 果 を 集 約 し 事 例 別 に 定 めた 必 ず 実 施 しなければならない22の 安 全 ルール について 周 知 10 WBCの 受 診 についての 案 内 WBCの 受 診 と 留 意 事 項 について 説 明 図 4-38 新 規 就 労 者 安 全 教 育 プログラムの 例 203

211 2 安全 施工教育 作業所における安全重点実施項目と具体的な実施要領を示した作業所施工方針とともに 安全 に作業するために 過去事例 パトロール結果を集約し事例別に定めた 必ず実施しなければな らない作業所安全ルール について安全 施工教育を実施している 2 作業所施工方針 良い仕事をして 顧客の信頼を得る を基本理念とした 品質至上と顧客最優先の もと周辺環境に配慮した施工により 顧客と地域社会に信頼感 安心感 満足感を与 える品質を提供し 住民の皆様に不安や迷惑をかけることのないように施工する また 職員 作業員の安全に対するレベルを向上させ 全工期無災害を達成する 作業所の安全重点実施項目と具体的な実施要領 1 墜落災害の防止 高所作業時は 安全な作業床の確保及び安全帯やロリップの着用 昇降梯子の固定 脚立の使用禁止 立ち馬の使用 2 重機と作業員の接触災害防止 重機稼働範囲の立入禁止の区画を行ってから作業を実施する 誘導員 見張人の配置 3 刈払機との接触災害の防止 危険区域 半径5m 刈払機間は15m 内に立ち入らない 声をかけあう 4 放射線管理及び健康管理 防じんマスク等の着用 うがい 手洗いの励行 日常の体調管理の徹底 5 住民の皆さんに不安を与えない 図 4-39 作業所施工方針の例 作業所除染安全ルール ①車両の歯止めに関するルール ⑪足場の昇降設備 (1) ②工事用車両に関するルール (1) ⑫足場の昇降設備 (2) ③工事用車両に関するルール (2) ⑬脚立 立馬に関するルール ④重機作業に関するルール ⑭屋根ロリップ 親綱使用時のルール (1) ⑤重機に近づく時のルール ⑮屋根ロリップ 親綱使用時のルール (2) ⑥仮置き場等に関するルール ⑯給水に関するルール ⑦無線(声)による合図の統一 ⑰仮置き場に関するルール ⑧作業用靴に関するルール ⑱パッカー車に関するルール ⑨刃物を使用する場合のルール ⑲車両系建設機械のシートベルトに関するルール ⑩刈払い機使用時のルール ⑳クレーンの敷鉄板に関するルール 図 4-40 作業所除染安全ルールの例 3 作業手順周知 個別の作業に関する作業手順書に基づき 周知会を実施し 作業手順の周知を図っている 4 除染適正化教育 新規及び定期安全教育時に除染にかかわる留意事項として 除染適正化教育を実施している 5 現地教育 実地訓練により 作業員の理解度を高める目的で 現地教育を実施している 204

212 図 4-41 現 地 教 育 の 例 6)その 他 法 定 教 育 である 除 染 特 別 教 育 については 新 規 入 場 教 育 とは 別 に 除 染 等 業 務 特 別 教 育 テキス ト ( 厚 生 労 働 省 電 離 放 射 線 労 働 者 健 康 対 策 室 編 )に 基 づき 実 施 している 本 来 は 協 力 会 社 が 作 業 員 に 対 して 行 う 教 育 であるが 協 力 会 社 の 責 任 とせずに 全 作 業 員 に 対 して 元 請 事 業 者 自 ら が 実 施 している また 災 害 発 生 確 率 の 高 い 新 規 入 場 から 1 週 間 以 内 の 作 業 員 には ヘルメットに 新 規 作 業 員 で ある 旨 をバンドで 示 し 見 える 化 するとともに 担 当 職 員 及 び 作 業 指 揮 者 が 継 続 的 な 教 育 を 実 施 している 図 4-42 新 規 入 場 者 の 見 える 化 の 例 205

213 (2) 定 期 安 全 教 育 プログラム 繰 返 しの 周 知 事 項 と 季 節 がらの 留 意 事 項 ( 凍 結 等 ) 安 全 に 関 する 議 論 等 を 織 り 交 ぜつつ 安 全 事 項 の 周 知 及 び 安 全 意 識 の 向 上 を 図 っている 図 4-43 定 期 安 全 教 育 の 例 なお 作 業 員 に 対 する 教 育 に 関 しては 請 負 事 業 者 の 管 理 者 実 務 者 ( 職 長 作 業 員 )ともに 除 染 の 専 門 家 は 非 常 に 少 なく 放 射 線 の 知 識 を 持 っている 者 も 限 定 的 作 業 員 には 土 木 建 築 現 場 経 験 のない 者 も 多 く 通 常 の 現 場 では 当 然 である 安 全 管 理 に ついても 教 育 が 必 要 施 工 場 所 は 住 宅 の 屋 根 森 林 の 斜 面 道 路 脇 の 土 手 等 様 々であまりに 広 大 であるため 作 業 場 所 としての 環 境 整 備 が 困 難 であったため 作 業 員 に 対 する 安 全 教 育 は 重 要 大 量 の 作 業 員 に 対 する 教 育 の 困 難 さ 等 が 課 題 であったと 言 える そのため 除 染 事 業 者 によっては 以 下 のような 取 組 を 実 施 した 事 例 が 見 受 けられた 請 負 事 業 者 も 勉 強 しながら 作 業 員 への 教 育 を 実 施 毎 日 100 人 規 模 の 教 育 会 を 開 催 請 負 事 業 者 が 作 業 員 と 一 緒 になって 除 染 に 取 り 組 む 先 頭 に 立 って 進 めることが 重 要 な 教 育 となった 優 良 作 業 員 等 の 表 彰 制 度 を 実 施 分 かりやすいビデオ 教 材 や 絵 による 教 育 模 範 となる 班 において 班 長 研 修 を 実 施 し 作 業 班 ごとのバラつき 改 善 や 技 量 の 向 上 を 図 っ た 作 業 班 長 の 意 見 交 換 会 を 定 期 的 に 開 催 作 業 員 を 対 象 とした 勉 強 会 を 定 期 的 に 開 催 品 質 長 や 模 範 となる 班 長 による 巡 回 点 検 206

214 図 4-44 除 染 作 業 員 に 対 する 教 育 プログラムの 例 分 かりやすいビデオ 映 像 や 絵 による 教 育 除 染 作 業 員 の 新 規 受 入 時 や 作 業 内 容 地 区 変 更 の 度 に 作 業 手 順 を 分 かりやすく 解 説 したビデオや 作 業 手 順 書 で 作 業 員 全 員 の 教 育 を 実 施 容 易 に 理 解 できるので 除 染 作 業 の 手 順 等 を 周 知 徹 底 できている 128 図 4-45 ビデオ 映 像 や 絵 による 除 染 作 業 員 への 教 育 の 例 129 図 4-46 安 全 活 動 の 例 128 出 典 ) 清 水 建 設 株 式 会 社 提 供 資 料 129 出 典 ) 前 田 建 設 工 業 株 式 会 社 提 供 資 料 207

215 作業員の士気 意識 除染工事は 構造物を作る土木 建築工事とは異なり いわば清掃作業に近いため 作業員に とっても ものを作る喜び や ものが出来上がる といった達成感に乏しいという特徴がある 放射線防護に配慮しながら 単調で膨大な量の作業を行うに当たって 作業員の士気や意識が低 下すると 除染品質の維持が疎かになる懸念も考えられる 一方 除草作業や土壌の剥ぎ取り 入れ替えなど目に見えやすい除染作業では 見た目がきれいになった 雑草に覆い尽くされた 田畑を見て故郷に帰る気が萎えていたが 除染作業で田畑が見えるようになったので気を取り直 すことができた 等の住民の方々の声に 作業員が元気付けられることもある 環境省による除 染特別地域の除染工事においては その初期には必要な作業員の数も少なかったため 地元住民 の方々が作業員として雇用されていた割合が高かった 地元住民の方々は 自らの故郷の除染で あり 目的意識もはっきりしており 士気 意識ともに高く 作業班のなかで緊張感をもたらし ていたのではないかと思われる 除染事業者によっては 地元住民に対する共通の意識や作業員同士の連帯感を持たせることが 重要と考え 除染の目的が被災者の帰還できる条件を整備するものであることを明確にし 除染 の質を高めるため 以下のような取組を実施した事例が見受けられた のぼり旗による復興への思いの発信 除染に係る標語を定め 毎日の朝礼時に全員で唱和 安全大会を通じた作業班の交流 施工者 元請職員 下請職員 作業員 も除染対象となる市町村で生活し 除染作業以外 でも住民と触れ合う機会を多く設け 復興へのおもいを理解してもらった 図 4-47 のぼり旗による復興への思いの発信130 図 4-48 除染に係る標語を定め毎日の朝礼時に全員で唱和を実施している例 出典 大成建設株式会社提供資料 131 出典 清水建設株式会社提供資料 前田建設工業株式会社提供資料 208

216 作 業 員 の 個 人 被 ばく 線 量 管 理 除 染 事 業 者 は 作 業 員 の 外 部 被 ばく 線 量 管 理 に 当 たっては 個 人 線 量 計 のほか 除 染 事 業 者 に よっては 作 業 場 所 の 空 間 線 量 と 連 動 した 入 退 域 管 理 システム 等 により 被 ばく 管 理 を 実 施 した 事 例 も 見 受 けられた また 内 部 被 ばく 線 量 管 理 に 当 たっては ホールボディカウンタを 用 いて 作 業 員 の 個 人 被 ばく 線 量 管 理 を 実 施 した 具 体 的 には 除 染 事 業 者 は 作 業 員 に 個 人 積 算 線 量 計 を 装 着 させ 毎 日 の 始 業 前 及 び 終 業 後 の 外 部 被 ばく 線 量 を 測 定 し データベース 等 の 情 報 システ ムを 用 いて 作 業 員 個 人 ごとの 外 部 被 ばく 線 量 の 管 理 を 行 った 一 方 除 染 工 事 においては 作 業 員 が 定 期 的 に 除 染 等 電 離 健 康 診 断 やホールボディカウンタに よる 内 部 被 ばく 線 量 の 検 査 等 を 受 けることとなっている また 作 業 員 は 除 染 事 業 者 による 雇 入 れ 時 配 置 替 え 時 その 後 6 カ 月 に 1 回 定 期 的 に 除 染 等 電 離 健 康 診 断 を 受 けることとなっ ており データベース 等 の 情 報 システムを 用 いて 作 業 員 個 人 ごとの 内 部 被 ばく 線 量 の 管 理 を 行 った 作 業 員 の 積 算 個 人 被 ばく 線 量 について 帰 還 困 難 区 域 における 除 染 モデル 実 証 事 業 の 例 を 図 4-49 に 示 す なお 帰 還 困 難 区 域 における 除 染 モデル 実 証 事 業 では 双 葉 町 及 び 浪 江 町 において 除 染 作 業 前 の 空 間 線 量 率 がおおむね 年 間 50~100mSv 程 度 である 高 線 量 地 域 を 対 象 として 実 施 さ れたものであるが 線 量 の 高 い 地 域 での 作 業 を 同 一 の 作 業 員 に 続 けさせないよう 配 置 換 えを 行 う 等 の 防 護 措 置 を 実 施 したところ 作 業 期 間 ( 平 成 25 年 9 月 1 日 ~ 平 成 26 年 2 月 22 日 )を 通 して の 日 平 均 の 個 人 被 ばく 線 量 の 最 大 値 は 71.5μSv/ 日 であり 仮 に 同 様 の 条 件 で 年 間 240 日 間 ( 年 間 平 日 日 数 ) 作 業 を 続 けたとしても 積 算 個 人 被 ばく 線 量 は 17.2mSv であり 法 令 に 定 める 放 射 線 被 ばく 線 量 限 度 である 5 年 間 で 100mSv かつ 1 年 間 で 50mSv を 超 えない 見 込 みとなっている 図 4-49 作 業 員 の 積 算 個 人 被 ばく 線 量 の 例 ( 帰 還 困 難 区 域 における 除 染 モデル 実 証 事 業 ) 電 離 健 康 診 断 ホールボディカウンタ 環 境 省 は 除 染 事 業 者 が 作 業 員 に 雇 用 前 雇 用 後 のホールボディカウンタでの 検 査 を 受 けさせ ることを 担 保 するため 国 として 楢 葉 町 ( 現 在 は 富 岡 町 に 移 設 されている) 及 び 南 相 馬 市 に 各 1 箇 所 ずつホールボディカウンタの 検 査 所 を 開 設 する 取 組 等 を 実 施 した 132 出 典 ) 帰 還 困 難 区 域 における 除 染 モデル 実 証 事 業 の 結 果 報 告 ( 平 成 26 年 6 月 10 日 ) ( 209

217 5. 除 染 の 効 果 5.1. 基 本 方 針 の 目 標 に 係 る 評 価 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 に 基 づく 基 本 方 針 において 除 染 等 の 措 置 について 以 下 の 目 標 が 示 されており 平 成 25 年 12 月 に 環 境 省 から 基 本 方 針 の 目 標 に 係 る 評 価 について が 公 表 され た 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 に 基 づく 基 本 方 針 ( 抄 ) 2 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 20 ミリシーベルト 未 満 である 地 域 については 次 の 目 標 を 目 指 す ものとする ア 長 期 的 な 目 標 として 追 加 被 ばく 線 量 が 年 間 1ミリシーベルト 以 下 となること イ 平 成 25 年 8 月 末 までに 一 般 公 衆 の 年 間 追 加 被 ばく 線 量 を 平 成 23 年 8 月 末 と 比 べて 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 等 を 含 めて 約 50% 減 少 した 状 態 を 実 現 すること ウ 子 どもが 安 心 して 生 活 できる 環 境 を 取 り 戻 すことが 重 要 であり 学 校 公 園 など 子 どもの 生 活 環 境 を 優 先 的 に 除 染 することによって 平 成 25 年 8 月 末 までに 子 どもの 年 間 追 加 被 ば く 線 量 が 平 成 23 年 8 月 末 と 比 べて 放 射 性 物 質 の 物 理 的 減 衰 等 を 含 めて 約 60% 減 少 した 状 態 を 実 現 すること 133 図 5-1 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 に 基 づく 基 本 方 針 評 価 対 象 施 設 平 成 25 年 8 月 末 までに 除 染 を 実 施 した 約 33,000 の 施 設 等 ( 除 染 特 別 地 域 : 約 12,000 施 設 等 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 : 約 21,000 施 設 等 ) 約 330,000 の 測 定 点 ( 除 染 特 別 地 域 : 約 100,000 点 汚 染 状 況 重 点 調 査 地 域 : 約 230,000 点 )を 対 象 として 評 価 が 実 施 された 134 図 5-2 追 加 被 ばく 線 量 の 低 減 に 係 る 評 価 対 象 施 設 等 数 及 び 測 定 点 数 評 価 方 法 に 関 する 基 本 的 な 考 え 方 除 染 前 の 空 間 線 量 率 から 施 設 区 分 ごとの 平 成 23 年 8 月 末 の 空 間 線 量 率 を 推 計 し 除 染 後 の 空 間 線 量 率 から 施 設 区 分 ごとの 平 成 25 年 8 月 末 の 空 間 線 量 率 を 推 計 し 除 染 を 実 施 した 施 設 等 におけ 133 出 典 ) 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 に 基 づく 基 本 方 針 134 出 典 ) 環 境 省 基 本 方 針 の 目 標 に 係 る 評 価 について ( 平 成 25 年 12 月 )( 図 5-3~ 図 5-7 についても 同 出 典 ) 210

218 る除染による空間線量率の低減率と放射性物質の物理的減衰等による低減率との合計により評価 が実施された なお 基本方針では 追加被ばく線量の低減が目標となっているが 直接測定できないため 空間線量率に比例すると仮定して評価が行われた 図 5-3 評価方法に関する基本的な考え方 評価方法及び結果 1 一般公衆の年間追加被ばく線量 1 評価方法 除染前の測定日の測定値より 平成 23 年 8 月末時点の値を推計し 各施設区分 の平均追 加被ばく線量を算出 除染後の測定日の測定値より 平成 25 年 8 月末時点の値を推計し 各施設区分 の平均追 加被ばく線量を算出 施設等の種類ごとに生活パターンを踏まえた係数をかけて それらの合計から年間追加被 ばく線量を推計 道路 森林などについては 調査において施設番号で区切られた単位を 1 施設としている 子どもの年間追加被ばく線量の評価でも同様 2 評価結果 年間追加被ばく線量は 全体として 2 年間で約 64%減少するなど 目標を達成していると評価 された 図 5-4 評価結果 一般公衆の年間追加被ばく線量 211

219 2 子どもの年間追加被ばく線量 1 評価方法 除染前の測定日の測定値より 平成 23 年 8 月末時点の値を推計し 各施設区分の平均追加 被ばく線量を算出 除染後の測定日の測定値より 平成 25 年 8 月末時点の値を推計し 各施設区分の平均追加 被ばく線量を算出 施設等の種類ごとに生活パターンを踏まえた係数をかけて それらの合計から年間追加被 ばく線量を推計 2 評価結果 年間追加被ばく線量は 全体として 2 年間で約 65%減少するなど 目標を達成していると評価 された 図 5-5 評価結果 子どもの年間追加被ばく線量 3 その他 空間線量率別の低減率 除染前の空間線量率別の追加被ばく線量の低減率は以下のとおりであり 空間線量率が高い地 域ほど 追加被ばく線量の低減率は大きい傾向にあることが示された また 一般公衆に比べて 子どもの追加被ばく線量の低減率は いずれの空間線量率においても大きいことが示された 図 5-6 追加被ばく線量の低減率 一般公衆 図 5-7 追加被ばく線量の低減率 子どもの年間追加被ばく線量 212

220 5.2. 除 染 の 効 果 の 概 要 国 及 び 地 方 自 治 体 が 実 施 した 除 染 事 業 における 除 染 の 効 果 ( 空 間 線 量 率 )について ( 平 成 25 年 12 月 環 境 省 除 染 チーム)では 人 への 被 ばく 線 量 評 価 の 観 点 から 空 間 線 量 率 に 着 目 し 除 染 によってどの 程 度 まで 空 間 線 量 率 ( 測 定 高 さ:1m)を 下 げることができたかについて 示 すこ とを 主 な 目 的 として これまでの 除 染 事 業 における 関 する 除 染 の 効 果 ( 空 間 線 量 率 )の 整 理 が 行 われている 対 象 としたデータ 主 に 平 成 24 年 度 以 降 に 実 施 された 除 染 事 業 ( 国 直 轄 事 業 :10 市 町 村 市 町 村 事 業 :8 県 90 市 町 村 )において おおむね 平 成 24 年 3 月 ~ 平 成 25 年 10 月 にデータ 測 定 が 行 われた 約 25 万 デー タ( 除 染 前 と 除 染 後 が 対 となって 1 データ)の 空 間 線 量 率 ( 測 定 高 さ:1m 及 び 50cm 単 位 :μ Sv/h)が 対 象 データとなっている なお データは 評 価 時 において 収 集 できた 範 囲 のものが 対 象 となっている 除 染 の 方 法 除 染 対 象 箇 所 は 状 況 に 応 じて 様 々なものが 含 まれている 例 えば 住 宅 地 では 土 の 庭 舗 装 面 屋 根 壁 等 があり こうした 様 々な 対 象 の 除 染 の 効 果 が 複 合 的 に 働 いた 結 果 として 空 間 線 量 率 を 評 価 している また データの 整 理 に 当 たっては 対 象 ごとに 以 下 のデータを 除 外 している 除 染 前 の 空 間 線 量 率 が 0.23μSv/h 未 満 のデータ 低 減 率 の 上 位 1% 及 び 下 位 1%のデータ( 全 体 的 な 傾 向 を 把 握 するためには 適 さない 突 出 し たデータ) 図 5-8 対 象 としたデータ 出 典 ) 環 境 省 除 染 チーム 国 及 び 地 方 自 治 体 が 実 施 した 除 染 事 業 における 除 染 の 効 果 ( 空 間 線 量 率 )について ( 平 成 25 年 12 月 )( 図 5-9~ 図 5-14 についても 同 出 典 ) 213

221 結 果 の 概 要 空 間 線 量 率 の 代 表 的 な 存 在 幅 (ここでは 25 パーセンタイル 値 と 75 パーセンタイル 値 の 幅 を 指 す)で 見 ると 除 染 前 の 空 間 線 量 率 は 0.36~0.93μSv/h であったのに 対 し 除 染 後 は 0.25~0.57μSv/h となった 空 間 線 量 率 は 全 体 として 低 減 されており かつ 除 染 後 の 方 が その 存 在 幅 は 小 さくなっている これは 空 間 線 量 率 が 高 い 地 域 ほど 除 染 による 低 減 率 が 大 きく 除 染 前 の 空 間 線 量 率 が 低 い 地 域 ほど 除 染 による 低 減 率 が 小 さいことを 示 している 各 除 染 前 線 量 区 分 ( 除 染 前 1μSv/h 未 満 除 染 前 1~3.8μSv/h 除 染 前 3.8μSv/h 超 )にお いて 除 染 によって 空 間 線 量 率 は 平 均 値 で 30~50% 程 度 低 減 された また 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 除 染 効 果 が 大 きくなり 空 間 線 量 率 の 下 がり 方 も 大 きくなった 今 回 のとりまとめは 人 への 被 ばく 線 量 評 価 の 観 点 から 空 間 線 量 率 (μsv/h)による 評 価 を 行 ったものである 除 染 対 象 箇 所 や 除 染 手 法 の 違 いによる 除 染 効 果 ( 低 減 率 )につい ては 平 成 25 年 1 月 に 表 面 汚 染 密 度 (cpm)による 分 析 結 果 を 公 表 しており その 結 果 から 除 染 対 象 そのものから 放 射 性 セシウムを 除 去 する 除 染 効 果 は 確 認 されている 除 染 現 場 の 特 徴 や 除 染 対 象 の 土 地 利 用 区 分 等 によって 周 囲 の 影 響 等 を 受 けることで 空 間 線 量 率 の 低 減 の 傾 向 が 異 なる 全 体 と 土 地 利 用 区 分 を 比 較 すると 住 宅 地 での 低 減 率 は 相 対 的 に 高 く 森 林 の 低 減 率 は 相 対 的 に 低 い 傾 向 となった なお 森 林 については 森 林 内 のデータを 相 当 数 含 んでいるた め 隣 接 する 住 宅 地 等 の 生 活 空 間 への 効 果 を 直 接 的 に 表 すものではない 森 林 の 除 染 は 落 葉 等 の 堆 積 有 機 物 除 去 によって 実 施 したものである なお 時 間 経 過 による 放 射 性 セシウムの 移 行 等 も 考 慮 し より 効 果 的 な 除 染 に 係 る 新 たな 知 見 も 踏 まえ 堆 積 有 機 物 残 さの 除 去 を 手 法 に 加 えるなど 除 染 関 係 ガイドラインを 見 直 した 学 校 公 園 等 の 子 どもの 生 活 環 境 については 測 定 高 さが 異 なるデータがあることから 個 別 に 整 理 を 行 った その 結 果 低 減 率 は 50%~80% 程 度 であり 全 体 ( 空 間 線 量 率 :1m) と 比 較 すると 高 い 傾 向 となった 図 5-9 国 及 び 地 方 自 治 体 が 実 施 した 除 染 事 業 における 除 染 の 効 果 ( 主 な 結 果 ) 5.3. 公 共 施 設 等 住 宅 地 道 路 農 地 森 林 の 5 分 野 の 効 果 また 国 及 び 地 方 自 治 体 が 実 施 した 除 染 事 業 における 除 染 の 効 果 ( 空 間 線 量 率 )について ( 平 成 25 年 12 月 環 境 省 除 染 チーム)では 全 体 の 結 果 に 加 え 土 地 利 用 区 分 ( 公 共 施 設 等 住 宅 地 道 路 農 地 森 林 の 5 分 類 )で 分 類 し 整 理 が 行 われた 214

222 公 共 施 設 等 公 共 施 設 等 のデータは 土 のグラウンドやアスファルト 舗 装 面 砂 利 など 様 々なデータが 含 まれている 除 染 前 1μSv/h 未 満 のデータが 約 7 割 を 占 めており 公 共 施 設 全 体 の 平 均 的 な 低 減 率 は 約 34%であった 除 染 前 1μSv/h 未 満 では 平 均 的 な 低 減 率 は 約 29%であり 除 染 後 には 半 数 は 0.38μSv/h 以 下 となった また 低 減 率 は 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 大 きくなり 空 間 線 量 率 に ついては 除 染 前 1μSv/h では 平 均 値 で 約 0.6μSv/h( 低 減 率 約 40%)となった 除 染 前 1~3.8μSv/h 及 び 3.8μSv/h 超 では 1μSv/h 未 満 に 比 べ 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつ れて 低 減 率 が 高 くなり 3.8μSv/h 超 では 平 均 的 な 低 減 率 で 約 53%となった 線 量 が 高 いデータの 大 部 分 が 施 設 を 単 体 で 除 染 したものであるため 周 辺 を 含 めて 面 的 に 除 染 した 住 宅 と 比 較 すると 除 染 後 の 線 量 が 高 めの 傾 向 となっている しかし 周 辺 の 除 染 により 線 量 は 低 下 すると 考 えられる 図 5-10 国 直 轄 事 業 ( 公 共 施 設 等 )の 空 間 線 量 率 (1m) 215

223 住 宅 地 住 宅 地 のデータは 約 5 万 データであり 直 轄 事 業 の 全 データの 約 半 数 を 占 めている これ らのデータには 土 の 庭 や 草 地 砂 利 コンクリート 舗 装 面 など 様 々なデータが 含 まれて いる 除 染 前 1μSv/h 未 満 のデータが 約 7 割 を 占 め 住 宅 地 全 体 の 平 均 的 な 低 減 率 は 約 43%とな っており 除 染 事 業 全 体 でも 高 い 低 減 率 となった 除 染 前 1μSv/h 未 満 では 平 均 的 な 低 減 率 が 約 40%となり 除 染 後 の 半 数 が 0.33μSv/h 以 下 となった また 低 減 率 は 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 大 きくなり 空 間 線 量 率 につ いては 除 染 前 1μSv/h では 平 均 値 で 約 0.5μSv/h( 低 減 率 約 50%)となった 除 染 前 1~3.8μSv/h 及 び 3.8μSv/h 超 では 1μSv/h 未 満 に 比 べ 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつ れて 低 減 率 が 高 くなり 3.8μSv/h 超 では 平 均 的 な 低 減 率 で 約 57%となった 図 5-11 国 直 轄 事 業 ( 住 宅 地 )の 空 間 線 量 率 (1m) 216

224 道 路 道 路 のデータには 舗 装 道 路 砂 利 砕 石 道 路 などのデータが 含 まれている 除 染 前 1μSv/h 未 満 のデータが 約 7 割 を 占 めており 道 路 全 体 の 平 均 的 な 低 減 率 は 約 33% であった 除 染 前 1μSv/h 未 満 では 平 均 的 な 低 減 率 は 約 29%であり 除 染 後 には 半 数 が 0.40μSv/h 以 下 となった また 低 減 率 は 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 大 きくなり 空 間 線 量 率 については 除 染 前 1μSv/h では 平 均 値 で 約 0.6μSv/h( 低 減 率 約 40%)となった 除 染 前 1~3.8μSv/h 及 び 3.8μSv/h 超 では 1μSv/h 未 満 に 比 べ 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつ れて 低 減 率 が 高 くなり 3.8μSv/h 超 では 平 均 的 な 低 減 率 で 約 53%となった 図 5-12 国 直 轄 事 業 ( 道 路 )の 空 間 線 量 率 (1m) 217

225 農 地 農 地 のデータは 果 樹 園 や 牧 草 地 も 含 まれているが 大 部 分 が 田 畑 ( 深 耕 表 土 剥 ぎ)の データであり 空 間 線 量 率 が 2μSv/h を 超 えたあたりから 大 部 分 が 表 土 剥 ぎを 実 施 した データとなっている 除 染 前 1μSv/h 未 満 のデータが 約 7 割 を 占 めており 農 地 全 体 の 平 均 的 な 低 減 率 は 約 34% であった 除 染 前 1μSv/h 未 満 では 平 均 的 な 低 減 率 は 約 28%であり 除 染 後 には 半 数 が 0.44μSv/h 以 下 となった また 低 減 率 は 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 大 きくなり 空 間 線 量 率 については 除 染 前 1μSv/h では 平 均 値 で 約 0.6μSv/h( 低 減 率 約 40%)となった 除 染 前 1~3.8μSv/h 及 び 3.8μSv/h 超 では 1μSv/h 未 満 に 比 べ 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつ れて 低 減 率 が 高 くなっている また 2μSv/h を 超 えたあたりからは 大 部 分 が 表 土 剥 ぎで あったこともあり 除 染 前 の 空 間 線 量 率 に 関 わらず 除 染 後 に 1μSv/h 付 近 まで 低 減 して いる 特 徴 があった 図 5-13 国 直 轄 事 業 ( 農 地 )の 空 間 線 量 率 (1m) 218

226 森 林 森 林 のデータは 大 部 分 が 落 葉 等 の 堆 積 物 除 去 を 実 施 したデータとなっている 他 の 土 地 利 用 区 分 と 比 べて 除 染 前 1μSv/h 未 満 のデータは 約 6 割 でデータ 割 合 が 少 ない また 森 林 全 体 の 平 均 的 な 低 減 率 は 約 22%であり 除 染 事 業 全 体 の 中 でも 低 くなっている 除 染 前 1μSv/h 未 満 では 平 均 的 な 低 減 率 が 約 18%であり 除 染 後 には 半 数 が 0.57μSv/h 以 下 となった また 低 減 率 は 空 間 線 量 率 が 高 くなるにつれて 大 きくなり 空 間 線 量 率 については 除 染 前 1μSv/h では 平 均 値 で 約 0.75μSv/h( 低 減 率 約 25%)となった 除 染 前 1μSv/h 以 上 では 1μSv/h 未 満 に 比 べて 低 減 率 はやや 高 く 除 染 前 1~3.8μSv/h で は 平 均 的 な 低 減 率 で 約 27%であった なお 森 林 内 のデータを 相 当 数 が 含 んでいるため 必 ずしも 森 林 に 接 する 住 宅 地 等 におけ る 空 間 線 量 率 の 低 減 を 直 接 的 に 示 しているものではない 図 5-14 国 直 轄 事 業 ( 森 林 )の 空 間 線 量 率 (1m) 219

227 5.4. 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 国 及 び 地 方 自 治 体 がこれまでに 実 施 した 除 染 事 業 おける 除 染 手 法 の 効 果 について ( 平 成 25 年 1 月 環 境 省 除 染 チーム)では 国 及 び 地 方 自 治 体 が 福 島 県 内 の 主 として 比 較 的 線 量 の 高 い 地 域 において 実 施 した 初 期 ( 主 に 平 成 23 年 度 )の 除 染 事 業 について それらの 結 果 の 情 報 を 収 集 整 理 し 除 染 によって どの 程 度 放 射 性 物 質 の 量 を 減 らすことができたのかを 取 りまとめが 行 われている 概 要 初 期 に 実 施 された 除 染 事 業 のデータのうち 建 物 工 作 物 道 路 などの 住 居 等 近 隣 を 中 心 と したデータを 対 象 としている ( 田 畑 森 林 に 関 しては 分 析 に 用 いるデータが 不 足 してい るため 分 析 の 対 象 とはしていない ) 個 々の 除 染 手 法 の 効 果 をとりまとめることを 目 的 にしているため 分 析 した 除 染 効 果 は それぞれの 除 染 手 法 による 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 としている 除 染 対 象 物 以 外 からの 影 響 によるばらつきを 小 さくするために 分 析 対 象 は 除 染 前 表 面 汚 染 密 度 が 2,000cpm 以 上 のデータとしている 136 図 5-15 分 析 に 用 いられた 除 染 対 象 物 データ 数 及 び 除 染 手 法 136 出 典 ) 環 境 省 除 染 チーム 国 及 び 地 方 自 治 体 がこれまでに 実 施 した 除 染 事 業 おける 除 染 手 法 の 効 果 について ( 平 成 25 年 1 月 )( 図 5-16~ 図 5-29 についても 同 出 典 ) 220

228 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (1) 建 物 等 工 作 物 1) 雨 樋 側 溝 等 ア) 雨 樋 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 堆 積 物 除 去 後 拭 き 取 りで 60~80% 堆 積 物 除 去 後 高 圧 洗 浄 で 40~ 80% 程 度 となっている 堆 積 物 除 去 後 拭 き 取 りは 高 圧 洗 浄 と 比 較 して 低 減 率 が 高 くなっ ている 雨 樋 の 堆 積 物 に 放 射 性 物 質 が 多 く 蓄 積 していることから 堆 積 物 を 除 去 することが 効 果 的 であることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-16 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 雨 樋 ) 221

229 イ) 雨 水 枡 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 堆 積 物 除 去 後 高 圧 洗 浄 で 60~90% 程 度 となっている 堆 積 物 除 去 が 行 われており それによる 効 果 も 大 きいと 考 えられる 初 期 の 降 雨 によって 継 ぎ 目 やひび 割 れに 放 射 性 物 質 が 高 濃 度 に 染 み 込 むことで 低 減 率 が 低 くなることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 雨 水 枡 が 破 損 している 場 合 は 周 辺 土 壌 等 が 汚 染 されている 可 能 性 があるため 注 意 が 必 要 であることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-17 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 雨 水 枡 ) 222

230 ウ) 側 溝 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 堆 積 物 除 去 で 70~90% 堆 積 物 除 去 後 高 圧 洗 浄 で 60~90% 程 度 となっている 側 溝 の 堆 積 物 に 放 射 性 物 質 が 多 く 蓄 積 していることから 堆 積 物 を 除 去 するだけでも 十 分 に 効 果 的 であること また 側 溝 が 破 損 している 場 合 は 周 辺 土 壌 等 が 汚 染 されている 可 能 性 があるため 注 意 が 必 要 であることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-18 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 側 溝 ) 223

231 2) 屋 根 等 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 屋 根 の 場 合 拭 き 取 りで 0~20%( ) 洗 浄 で 20~60% 高 圧 洗 浄 で 40~80% 程 度 となっている ( 平 成 24 年 秋 期 に 行 われた 民 家 の 屋 根 の 拭 き 取 りで は 拭 き 取 り 方 法 の 改 善 により 20~50% 程 度 の 低 減 率 が 達 成 されている ) 屋 上 の 場 合 低 減 率 は 高 圧 洗 浄 で 60~90% 程 度 となる 屋 上 は 形 状 もあまり 複 雑 ではない と 考 えられ 高 圧 洗 浄 による 効 果 が 高 い ベランダ 等 の 場 合 低 減 率 は 高 圧 洗 浄 で 20~50% 程 度 となる ただし データ 数 は 少 ない 堆 積 物 除 去 後 高 圧 洗 浄 で 60~90% 程 度 となっている データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 屋 根 の 表 面 の 材 質 や 形 状 によってばらつきが 生 じる 高 圧 洗 浄 は 汚 染 された 洗 浄 水 が 残 留 することで 結 果 にばらつきが 生 じる 屋 根 の 洗 浄 拭 き 取 りでは 表 面 汚 染 密 度 が 大 きいデータであっても 低 減 率 の 小 さ いものが 見 られる これはセメント 瓦 つや 無 し 粘 土 瓦 塗 装 鉄 板 の 事 例 であり 錆 や 素 材 による 影 響 と 考 えられる 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 水 を 利 用 する 除 染 作 業 を 行 う 場 合 は 洗 浄 水 の 飛 散 防 止 措 置 が 必 要 である 錆 が 存 在 する 場 合 には 高 圧 洗 浄 の 効 果 が 低 いことがあるため 拭 き 取 り 等 により 錆 そのものの 除 去 が 必 要 である 高 圧 洗 浄 の 場 合 は 表 面 がはがれるなど 財 物 を 損 傷 する 可 能 性 があることに 注 意 を 要 す る 図 5-19 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 屋 根 等 ) 224

232 3) 外 壁 ア)コンクリート 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 拭 き 取 りで 10~30% 高 圧 洗 浄 で 20~80% 程 度 となっている ただし 拭 き 取 りのデータ 数 は 少 ない 表 面 汚 染 密 度 が 小 さいデータ(2,000cpm 未 満 )が 多 く 放 射 性 物 質 の 付 着 が 少 量 であった か すでに 降 雨 によりある 程 度 放 射 性 物 質 が 洗 い 流 されていた 可 能 性 があると 考 えられる 壁 は 屋 根 や 雨 樋 等 と 比 較 して 放 射 性 物 質 を 含 んだ 雨 塵 等 が 付 着 しにくいため 一 般 的 に 汚 染 の 程 度 は 低 くなっていることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる バックグラウンドと 対 象 物 の 汚 染 状 況 を 比 較 して 除 染 の 実 施 について 検 討 する 必 要 が ある 高 圧 洗 浄 の 場 合 は 壁 がはがれるなど 財 物 を 損 傷 する 可 能 性 があることに 注 意 を 要 する 図 5-20 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (コンクリート) 225

233 イ) 金 属 窓 扉 シャッター 等 外 壁 の 金 属 窓 扉 シャッター 等 は いずれの 手 法 もデータ 数 は 少 ない 金 属 の 場 合 低 減 率 は 洗 浄 で 40~70% 高 圧 洗 浄 で 40~90% 程 度 となっている 窓 扉 シャッター 等 の 場 合 低 減 率 は 拭 き 取 りで 70~80% 洗 浄 で 20~70% 高 圧 洗 浄 で 50~90% 程 度 となっている 表 面 汚 染 密 度 が 小 さいデータ(2,000cpm 未 満 )が 多 く 放 射 性 物 質 の 付 着 が 少 量 であった か すでに 降 雨 によりある 程 度 放 射 性 物 質 が 洗 い 流 されている 可 能 性 があると 考 えられる 壁 は 屋 根 や 雨 樋 等 と 比 較 して 放 射 性 物 質 を 含 んだ 雨 塵 等 が 付 着 しにくいため 一 般 的 に 汚 染 の 程 度 は 低 くなっていることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる バックグラウンドと 対 象 物 の 汚 染 状 況 を 比 較 して 除 染 の 実 施 について 検 討 する 必 要 がある ことが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-21 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 金 属 窓 扉 シャッター 等 ) 226

234 ウ)タイル サイディング 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 高 圧 洗 浄 で 60~70% 程 度 となっている ただし データ 数 は 少 ない タイル サイディングの 高 圧 洗 浄 は コンクリート 壁 の 高 圧 洗 浄 と 比 較 すると 低 減 率 は 高 くなっている 表 面 汚 染 密 度 が 小 さいデータ(2,000cpm 未 満 )が 多 く 放 射 性 物 質 の 付 着 が 少 量 であった か すでに 降 雨 によりある 程 度 放 射 性 物 質 が 洗 い 流 されている 可 能 性 があると 考 えられる 壁 は 屋 根 や 雨 樋 等 と 比 較 して 放 射 性 物 質 を 含 んだ 雨 塵 等 が 付 着 しにくいため 一 般 的 に 汚 染 の 程 度 は 低 くなっていることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる バックグラウンドと 対 象 物 の 汚 染 状 況 を 比 較 して 除 染 の 実 施 について 検 討 する 必 要 がある ことが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-22 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (タイル サイディング) 227

235 4) 庭 等 敷 地 ア) 土 草 地 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 草 刈 りで 0~60% 表 土 剥 ぎで 40~80% 入 れ 替 えで 70~100% 程 度 となっている 土 の 入 れ 替 えは 表 面 汚 染 密 度 が 比 較 的 高 い 場 合 に 行 われている データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 庭 の 表 土 剥 ぎは 植 栽 があることやグラウンドと 比 較 して 不 陸 があることから 除 染 作 業 の 確 実 性 が 低 くなる 可 能 性 がある 草 刈 りは 時 間 の 経 過 とともに 草 そのものへの 放 射 性 物 質 の 付 着 の 状 況 が 変 わること 草 の 生 育 状 況 に 左 右 されることから 除 染 効 果 が 変 わる 可 能 性 がある 草 刈 りにより 草 によるベータ 線 の 遮 へい 効 果 が 減 じ 低 減 率 が 低 くなる 場 合 がある 図 5-23 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 土 草 地 ) 228

236 イ) 芝 生 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 芝 生 剥 ぎ 取 りで 70~90% 入 れ 替 え( 芝 除 去 後 に 採 石 敷 設 )で 90% 程 度 と 高 くなっている 除 去 土 壌 等 の 発 生 量 抑 制 芝 生 の 再 生 という 観 点 からも 一 定 の 放 射 線 量 の 低 減 効 果 が 確 認 されている 深 刈 り( ) による 除 去 を 検 討 することが 必 要 であることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 深 刈 り: 放 射 性 物 質 の 付 着 状 況 に 応 じ 枯 れた 芝 草 等 の 堆 積 層 を 含 めて 除 去 を 行 う 方 法 図 5-24 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 ( 芝 生 ) 229

237 5) 駐 車 場 等 舗 装 面 ア)アスファルト 舗 装 面 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 洗 浄 で 50~70% 高 圧 洗 浄 で 30~70% 削 り 取 りで 70~90% 程 度 となっている 高 圧 洗 浄 は 表 面 汚 染 密 度 の 大 小 にかかわらず 低 減 率 のばらつきは 大 きい 駐 車 場 のように 除 染 範 囲 が 広 い 場 合 高 圧 洗 浄 は 地 点 によって 作 業 方 法 (ノズルの 地 上 高 さ 面 積 当 たりの 作 業 時 間 等 )にばらつきが 生 じたり 表 面 の 状 態 ( 透 水 性 や 排 水 性 の 違 い)の 影 響 により 低 減 率 のばらつきが 大 きくなることがあることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 水 を 利 用 する 除 染 作 業 を 行 う 場 合 は 洗 浄 水 の 飛 散 防 止 措 置 が 必 要 である 亀 裂 などがある 場 合 は 破 損 部 分 に 浸 透 している 可 能 性 があるため 注 意 が 必 要 で ある 図 5-25 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (アスファルト 舗 装 面 ) 230

238 イ)コンクリート 舗 装 面 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 高 圧 洗 浄 で 40~70% 削 り 取 りで 60~90% 程 度 となっている 削 り 取 りは 工 法 によって 低 減 率 に 違 いが 見 られる 駐 車 場 のように 除 染 範 囲 が 広 い 場 合 高 圧 洗 浄 は 地 点 によって 作 業 方 法 (ノズルの 地 上 高 さ 面 積 当 たりの 作 業 時 間 等 )にばらつきが 生 じたり 表 面 の 状 態 ( 透 水 性 や 排 水 性 の 違 い)の 影 響 により 低 減 率 のばらつきが 大 きくなることがあることが データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる コンクリートは 凹 凸 が 少 なく 除 染 効 率 は 比 較 的 高 いが 苔 の 付 着 部 分 に 汚 染 が 集 中 する 傾 向 がある 水 を 利 用 する 除 染 作 業 を 行 う 場 合 は 洗 浄 水 の 飛 散 防 止 措 置 が 必 要 である 図 5-26 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (コンクリート 舗 装 面 ) 231

239 ウ)インターロッキング 表 面 汚 染 密 度 の 低 減 率 は 高 圧 洗 浄 で 50~80% 削 り 取 りで 40~70% 程 度 となっている データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 削 り 取 りを 行 う 場 合 は ブロックの 隙 間 に 切 削 くずや 放 射 性 物 質 が 残 ることで 低 減 率 が 低 くなることがある インターロッキングの 削 り 取 り(ショットブラスト コンクリートカンナ)の 低 減 率 は アスファルト 舗 装 面 やコンクリート 舗 装 面 の 削 り 取 りと 比 較 して 小 さくなってい る これは 切 削 くずがインターロッキングの 隙 間 に 残 ったことなどが 考 えられる 図 5-27 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (インターロッキング) 232

240 6)グラウンド 等 ( 土 ) 表 土 剥 ぎの 低 減 率 は 80~90% 程 度 であり 効 果 が 高 い グラウンドは 不 陸 が 少 なく 安 定 した 低 減 率 が 確 保 できていると 考 えられる あらかじめ 表 層 からの 汚 染 の 深 さを 確 認 し 最 適 な 剥 ぎ 取 り 厚 さを 設 定 することが 必 要 で あることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-28 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (グラウンド 等 ( 土 )) 233

241 (2) 道 路 (アスファルト 舗 装 面 ) データのほとんどが 洗 浄 であり 洗 浄 の 低 減 率 は 0~50% 程 度 となっている そのほとんど が 排 水 性 舗 装 機 能 回 復 車 によるものであり 低 減 率 のばらつきは 大 きい 高 圧 洗 浄 の 低 減 率 は 10~50% 程 度 となっている ただし データ 数 は 少 ない 削 り 取 りの 低 減 率 は 10~70% 程 度 となっている ( 現 在 は 切 削 くずの 回 収 の 改 善 により 低 減 率 の 向 上 が 図 られている) 洗 浄 高 圧 洗 浄 削 り 取 りのいずれについても 建 物 等 工 作 物 の 駐 車 場 等 のアスファルト 舗 装 面 の 低 減 率 と 比 べて 低 い 値 が 多 くなっている データ 解 釈 上 の 留 意 点 として 以 下 が 挙 げられる 道 路 のように 除 染 範 囲 が 広 い 場 合 高 圧 洗 浄 は 地 点 によって 作 業 方 法 (ノズルの 地 上 高 さ 面 積 当 たりの 作 業 時 間 等 )にばらつきが 生 じたり 表 面 の 状 態 ( 透 水 性 や 排 水 性 の 違 い)の 影 響 により 低 減 率 のばらつきが 大 きくなることがある 水 圧 が 低 く 洗 浄 水 の 循 環 を 行 っている 排 水 性 舗 装 機 能 回 復 車 の 場 合 は 低 減 率 が 低 くなりやすい また 地 震 等 の 影 響 で 歪 曲 損 耗 した 路 面 では 洗 浄 や 排 水 回 収 の 能 力 が 低 下 する 水 を 利 用 する 除 染 作 業 を 行 う 場 合 は 洗 浄 水 の 飛 散 防 止 措 置 が 必 要 であることが 除 染 実 施 上 の 留 意 点 として 挙 げられる 図 5-29 除 染 対 象 箇 所 ごとの 除 染 効 果 (アスファルト 舗 装 面 ) 234

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