学校におけるいじめ問題の最近の動向

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1 国 立 国 会 図 書 館 学 校 におけるいじめ 問 題 の 最 近 の 動 向 調 査 と 情 報 ISSUE BRIEF NUMBER 802( ) はじめに Ⅰ 最 近 のいじめの 状 況 1 大 津 市 中 2 自 殺 事 件 の 概 要 2 いじめに 関 する 統 計 Ⅱ 各 機 関 のいじめへの 対 応 1 国 会 2 文 部 科 学 省 3 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 4 地 方 自 治 体 5 警 察 6 私 立 学 校 おわりに 平 成 23 年 10 月 に 大 津 市 で 起 こったいじめ 自 殺 事 件 では 学 校 教 育 委 員 会 の 対 応 が 批 判 され 警 察 が 介 入 する 結 果 となった これを 機 に 学 校 におけるい じめ 問 題 が 再 び 大 きな 社 会 問 題 として 注 目 されるようになった 国 レベルのいじめ 対 策 として いじめ 防 止 法 が 制 定 された 文 部 科 学 省 や 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 でもいじめ 対 策 を 行 っている また 犯 罪 となるいじめに 対 しては 早 期 に 警 察 に 相 談 通 報 することが 求 められるようになった 地 方 自 治 体 レベルのいじめ 対 策 としていじめ 防 止 条 例 制 定 の 動 きがあり 第 三 者 による 調 査 機 関 の 設 置 などが 盛 り 込 まれている 国 立 国 会 図 書 館 調 査 及 び 立 法 考 査 局 文 教 科 学 技 術 課 はやし ( 林 あすか 明 日 香 ) 第 802 号

2 はじめに 学 校 におけるいじめは 昭 和 50 年 代 初 めから 教 育 雑 誌 が 特 集 を 組 み 新 聞 やテレビも 報 道 し 始 めたことにより 関 心 を 集 め 特 に 昭 和 61 年 の 東 京 都 中 野 区 中 2 男 子 の 自 殺 事 件 によって 大 きな 社 会 問 題 として 認 識 されるようになった 1 それ 以 降 も 平 成 6 年 の 愛 知 県 西 尾 市 中 2 男 子 平 成 18 年 の 北 海 道 滝 川 市 小 6 女 子 や 福 岡 県 筑 前 町 中 2 男 子 などのいじ め 自 殺 事 件 2 が 大 きく 報 道 され 平 成 23 年 に 起 こった 滋 賀 県 大 津 市 中 2 男 子 の 自 殺 事 件 で 改 めていじめが 大 きな 社 会 問 題 となった いじめが 社 会 問 題 化 して 以 降 文 部 科 学 省 では いじめの 認 知 ( 発 生 ) 件 数 調 査 3 ( 昭 和 60 年 度 ) スクールカウンセラー 等 活 用 事 業 ( 平 成 7 年 度 ) 24 時 間 いじめ 相 談 ダイヤル 事 業 ( 平 成 19 年 ) スクールソーシャルワーカー 活 用 事 業 ( 平 成 20 年 度 )などを 開 始 し た また 平 成 18 年 10 月 には いじめの 問 題 への 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) 4 を 発 出 し ていじめ 問 題 への 取 組 に 関 する 総 点 検 を 行 うよう 指 導 し その 中 で 出 席 停 止 制 度 活 用 の 検 討 を 指 示 するなどの 取 組 を 続 けてきた 大 津 市 のいじめ 自 殺 事 件 以 降 は 特 に 警 察 の 積 極 的 な 介 入 地 方 自 治 体 によるいじめ 防 止 条 例 や 国 によるいじめ 対 策 法 制 定 の 動 きが 見 られている Ⅰ 最 近 のいじめの 状 況 1 大 津 市 中 2 自 殺 事 件 の 概 要 平 成 23 年 10 月 大 津 市 立 中 学 2 年 の 男 子 生 徒 (13 歳 )が 自 殺 した 遺 書 はなかった が 直 後 に 遺 族 からの 要 望 で 学 校 がアンケートを 行 ったところ いじめが 判 明 した 平 成 23 年 11 月 に 大 津 市 教 育 委 員 会 は 死 亡 の 一 か 月 前 からいじめがあったが 自 殺 との 因 果 関 係 は 判 断 できないと 報 告 し 調 査 を 打 ち 切 った 5 平 成 24 年 2 月 に 遺 族 は 加 害 者 とされ る 同 級 生 3 人 とその 保 護 者 大 津 市 を 相 手 取 り 損 害 賠 償 を 求 める 訴 訟 を 起 こした 6 平 成 24 年 7 月 に 大 津 市 教 育 委 員 会 が 公 表 していなかったアンケートの 内 容 の 一 部 ( 自 殺 の 練 習 をさせられていた 等 )が 明 らかになり 7 注 目 を 集 めた 大 津 市 は 平 成 24 年 7 月 に 第 三 者 委 員 会 を 設 置 し 調 査 を 再 開 した 第 三 者 委 員 会 の 報 1 森 田 洋 司 いじめとは 何 か 中 央 公 論 新 社, 2010, pp 平 成 18 年 に 起 こったこれらのいじめ 自 殺 事 件 とその 対 応 出 席 停 止 制 度 については 次 の 記 事 を 参 照 岡 村 美 保 子 学 校 におけるいじめ 問 題 レファレンス 680 号, , pp いじめの 件 数 のとらえ 方 について 平 成 17 年 度 までは 学 校 がいじめ 発 生 と 確 認 した 件 数 を 発 生 件 数 とし ていたが 平 成 18 年 度 からは 本 人 がいじめと 感 じ 学 校 がその 状 況 を 把 握 した 件 数 を 認 知 件 数 とする 変 更 があった 4 文 部 科 学 省 いじめの 問 題 への 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) ( 平 成 18 年 10 月 19 日 ) < o.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/ /001.htm> なお 本 稿 におけるインターネット 情 報 の 最 終 アクセ ス 日 は 2013 年 9 月 15 日 である 5 大 津 中 2 転 落 死 いじめとの 関 係 究 明 を 朝 日 新 聞 ( 滋 賀 全 県 版 ) いじめ 自 殺 大 津 市 など 提 訴 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) , 夕 刊. 7 転 落 死 した 大 津 の 中 2 自 殺 練 習 させられていた 朝 日 新 聞 , 夕 刊. 1

3 告 書 8 は 平 成 25 年 1 月 に 提 出 され いじめが 自 殺 の 原 因 であり 学 校 はいじめを 認 識 してい たとして 大 津 市 教 育 委 員 会 の 事 件 後 の 対 応 を 批 判 した 9 当 初 争 う 構 えを 見 せていた 訴 訟 についても 大 津 市 長 が 平 成 24 年 7 月 に 和 解 の 意 向 を 表 明 した 10 また 平 成 23 年 には 被 害 届 を 受 理 しなかった 滋 賀 県 警 察 本 部 も 平 成 24 年 7 月 に 捜 査 を 開 始 し 大 津 市 教 育 委 員 会 学 校 への 捜 索 を 行 い 11 平 成 24 年 12 月 に 加 害 者 生 徒 2 名 を 書 類 送 検 1 名 を 児 童 相 談 所 へ 送 致 した 平 成 25 年 5 月 に 3 名 とも 家 庭 裁 判 所 に 送 致 されている 12 この 事 件 に 関 しては 大 津 市 教 育 委 員 会 がいじめを 隠 ぺいしているとの 批 判 やいじめの 悲 惨 な 内 容 について 報 道 が 過 熱 し それにともなって 加 害 者 とされる 人 物 へのネット 上 な どでのいやがらせ 教 育 長 への 暴 力 事 件 や 学 校 への 脅 迫 も 発 生 した 13 この 事 件 以 降 平 成 25 年 7 月 までに 発 生 した 児 童 生 徒 の 自 殺 のうち 報 道 でいじめとの 関 連 が 指 摘 されたものや 調 査 中 の 事 件 は 巻 末 の 別 表 にまとめる 2 いじめに 関 する 統 計 文 部 科 学 省 では 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 する 調 査 の 項 目 の 一 つとして 昭 和 60 年 度 からいじめの 認 知 ( 発 生 ) 件 数 の 調 査 を 毎 年 行 っている 平 成 6 年 度 と 平 成 18 年 度 には 調 査 方 法 が 変 更 され 件 数 が 増 加 している 件 数 の 増 加 の 原 因 は 前 年 より 幅 広 くいじめをカウントできるような 変 更 14 を 行 ったことにあるが それぞれの 年 にいじめ 自 殺 が 大 きく 報 道 されたことも 関 係 していると 思 われる 文 部 科 学 省 は 大 津 市 中 2 いじめ 自 殺 事 件 を 受 けて 平 成 24 年 11 月 に いじめの 問 題 に 関 する 児 童 生 徒 の 実 態 把 握 にかかる 緊 急 調 査 ( 以 下 いじめ 緊 急 実 態 調 査 )を 行 った 平 成 23 年 度 のいじめ 認 知 件 数 は 約 7 万 件 であった( 表 1)が いじめ 緊 急 実 態 調 査 で は 平 成 24 年 4 月 から 9 月 の 半 年 間 のいじめ 認 知 件 数 が 約 14 万 4 千 件 という 結 果 になった 15 いじめ 緊 急 実 態 調 査 は 平 成 6 年 度 や 平 成 18 年 度 とは 違 い 調 査 方 法 に 変 更 点 は なかったが いじめが 増 加 しているように 見 える 結 果 である 今 回 大 幅 に 件 数 が 増 えた 理 由 について 文 部 科 学 省 は いじめのわずかな 兆 候 でも 見 逃 さないとの 意 識 が 高 まった から 16 としている いじめ 緊 急 実 態 調 査 のアンケートは 全 国 統 一 の 様 式 ではなく 都 道 府 県 ごとに 作 成 しており 特 に 認 知 件 数 が 多 かった 県 ではアンケートを 工 夫 し 設 問 に いじめの 具 体 的 な 内 容 を 記 述 して 選 択 させたり 全 員 に 記 述 するように 指 示 したりしたと 8 大 津 市 立 中 学 校 におけるいじめに 関 する 第 三 者 調 査 委 員 会 調 査 報 告 書 ( 平 成 25 年 1 月 31 日 ) < ww.city.otsu.shiga.jp/www/contents/ /> 9 いじめ 自 殺 の 要 因 認 定 大 津 市 第 三 者 委 学 校 側 の 対 応 批 判 朝 日 新 聞 中 2 自 殺 大 津 市 和 解 の 意 向 表 明 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) , 夕 刊. 11 いじめ 隠 蔽 異 例 の 捜 査 読 売 新 聞 大 津 いじめ 自 殺 捜 査 終 結 2 尐 年 脅 迫 など 家 裁 送 致 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) 教 育 長 襲 撃 市 長 暴 力 許 せぬ 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) , 夕 刊. 14 平 成 6 年 度 からは 特 殊 教 育 諸 学 校 平 成 18 年 度 からは 国 私 立 学 校 中 等 教 育 学 校 を 調 査 対 象 に 含 めるよ うになった また 平 成 18 年 度 からはいじめ 件 数 を 認 知 件 数 でカウントする 変 更 があった 前 掲 注 (3) 参 照 15 文 部 科 学 省 いじめの 問 題 に 関 する 児 童 生 徒 の 実 態 把 握 に 係 る 緊 急 調 査 について( 別 添 1) ( 平 成 24 年 11 月 22 日 ) < icsfiles/afieldfile/2012/12/09/ _02_1.pdf> 16 いじめ 半 年 で 14 万 件 朝 日 新 聞

4 のことである 17 また 文 部 科 学 省 の 調 査 によるいじめ 認 知 件 数 の 増 減 が 実 際 のいじめ 件 数 の 増 減 を 意 味 しているのかについて 文 部 科 学 省 の 設 置 機 関 である 国 立 教 育 政 策 研 究 所 生 徒 指 導 進 路 指 導 研 究 センターは いじめは 常 に 起 こっているものであり 流 行 とか ピーク という 感 じ 方 や 考 え 方 は 誤 りである 18 と 指 摘 している 表 1 いじめの 認 知 ( 発 生 ) 件 数 の 推 移 ( 出 典 ) 文 部 科 学 省 平 成 23 年 度 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 する 調 査 について ( 平 成 24 年 9 月 1 日 ) p.23. Ⅱ 各 機 関 のいじめへの 対 応 いじめが 社 会 問 題 となって 以 降 文 部 科 学 省 や 各 教 育 委 員 会 をはじめとする 機 関 が 様 々 な 対 策 を 行 ってきた ここでは 国 会 文 部 科 学 省 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 地 方 自 治 体 警 察 における 最 近 の 対 応 についてまとめる また 公 立 学 校 とはやや 事 情 が 異 なる 私 立 学 校 におけるいじめへの 対 応 についても 言 及 する 17 いじめ 14 万 件 文 科 省 調 査 質 問 内 容 で 結 果 に 差 朝 日 新 聞 国 立 教 育 政 策 研 究 所 いじめ 追 跡 調 査 国 立 教 育 政 策 研 究 所 生 徒 指 導 進 路 指 導 研 究 センター, , p.5. < 3

5 1 国 会 アメリカのほとんどの 州 では 反 いじめ 法 が 制 定 されており 19 韓 国 では 学 校 暴 力 の 予 防 及 び 対 策 に 関 する 法 律 の 中 にいじめ 対 策 が 盛 り 込 まれている 20 日 本 でも 大 津 市 のい じめ 自 殺 問 題 をきっかけに いじめ 対 策 法 制 定 の 機 運 が 高 まった 政 府 の 教 育 再 生 実 行 会 議 は 平 成 25 年 2 月 26 日 に 提 出 した いじめの 問 題 等 への 対 応 につ いて( 第 一 次 提 言 ) 21 の 中 で 社 会 総 がかりでいじめに 対 峙 していくための 法 律 の 制 定 を 提 言 の 一 項 目 としてあげた また 下 村 博 文 文 部 科 学 大 臣 は 平 成 24 年 12 月 28 日 のインタビ ューで いじめ 防 止 対 策 基 本 法 の 議 員 立 法 を 各 党 に 呼 びかけたい 22 と 語 った いじめの 予 防 や 解 決 をめざすいじめ 対 策 法 案 は 民 主 生 活 社 民 の3 党 案 が 平 成 25 年 4 月 に 自 民 公 明 の 両 与 党 案 が5 月 にそれぞれ 国 会 に 提 出 された 5 月 下 旬 から 法 案 を 提 出 した 与 野 党 の 間 で 協 議 が 行 われ 一 本 化 された 法 案 が いじめ 防 止 対 策 推 進 法 ( 平 成 25 年 法 律 第 71 号 以 下 いじめ 対 策 法 )として6 月 21 日 に 参 議 院 本 会 議 で 可 決 成 立 し 9 月 28 日 に 施 行 された いじめ 対 策 法 は いじめを 一 定 の 人 間 関 係 にある 児 童 生 徒 が 行 う 行 為 で 対 象 者 が 心 身 の 苦 痛 を 感 じているものと 定 義 している 23 学 校 にいじめ 防 止 対 策 の 組 織 を 常 設 すること 24 いじめの 通 報 があった 場 合 に 学 校 はいじめの 有 無 を 調 査 し 地 方 自 治 体 等 学 校 の 設 置 者 に 報 告 することやいじめが 確 認 された 場 合 には 警 察 への 通 報 や 児 童 等 への 懲 戒 出 席 停 止 を 含 む 適 切 な 対 応 をとること 25 生 命 身 体 財 産 に 大 きな 被 害 をもたらす 重 大 ないじめが 発 生 した 場 合 には 学 校 が 調 査 を 行 い いじめを 受 けた 児 童 等 及 びその 保 護 者 に 情 報 を 提 供 すること 26 などを 定 め ネットいじめに 対 する 対 策 も 盛 り 込 んでいる 27 また 国 が いじ め 防 止 基 本 方 針 28 を 定 め それを 参 酌 し 地 方 自 治 体 学 校 も 方 針 を 策 定 するとしている アメリカでは 2000 年 以 降 反 いじめ 法 の 立 法 が 急 速 に 進 み 2012 年 8 月 時 点 でモンタナ 州 以 外 の 全 州 が 反 い じめ 法 を 定 めている 井 樋 三 枝 子 アメリカ サイバーいじめ 規 制 いじめ 行 為 を 犯 罪 とする 州 法 改 正 外 国 の 立 法 no.253-1, / アメリカの 州 におけるいじめ 対 策 法 制 定 の 動 向 外 国 の 立 法 no.252, , pp / アメリカ 合 衆 国 におけるいじめ 防 止 対 応 連 邦 によるアプローチと 州 の 反 いじめ 法 制 定 の 動 き 外 国 の 立 法 no.233, , pp.4-15./ アメリカ 合 衆 国 コロラド 州 におけるいじめ 防 止 の 取 組 み 外 国 の 立 法 no.232, , pp 韓 国 ではいじめは 物 理 的 な 暴 力 を 伴 う 学 校 暴 力 の 一 類 型 と 位 置 づけられている 学 校 暴 力 の 予 防 及 び 対 策 に 関 する 法 律 は 2004 年 に 制 定 され 数 回 改 正 されている 藤 原 夏 人 韓 国 におけるいじめ 対 策 法 制 外 国 の 立 法 no.256, , pp 教 育 再 生 実 行 会 議 いじめの 問 題 等 への 対 応 について( 第 一 次 提 言 ) ( 平 成 25 年 2 月 26 日 ) < kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/pdf/dai1_1.pdf> 22 いじめ 対 策 議 員 立 法 で 朝 日 新 聞 いじめ 対 策 法 第 2 条 24 同 法 第 22 条 25 同 法 第 23~26 条 26 同 法 第 28 条 27 同 法 第 19 条 28 報 道 によれば 文 部 科 学 省 は 国 に 対 して 求 められている いじめ 防 止 基 本 方 針 の 策 定 を 10 月 上 旬 までに 行 うとしている 文 部 科 学 省 いじめ 防 止 対 策 推 進 法 の 公 布 について( 通 知 ) ( 平 成 25 年 6 月 28 日 )< ; いじめ 防 止 国 の 方 針 未 定 毎 日 新 聞 いじめ 対 策 法 第 11~13 条 地 方 自 治 体 の 基 本 方 針 策 定 は 努 力 義 務 であるが 後 述 するいじめ 防 止 条 例 等 の 制 定 の 動 きに 影 響 を 与 えている 柏 市 議 会 いじめ 防 止 条 例 制 定 へ 国 の 施 策 を 補 う 読 売 新 聞 ; いじめ 防 止 条 例 道 民 の 役 割 規 定 朝 日 新 聞 ( 北 海 道 版 )

6 加 えて いじめ 対 策 法 に 対 する 附 帯 決 議 では 心 身 の 苦 痛 を 感 じているもの との 要 件 が 限 定 して 解 釈 されることのないよう 努 めること 本 法 に 基 づき 設 けられるいじめの 防 止 等 のための 対 策 を 担 う 附 属 機 関 その 他 の 組 織 においては 適 切 にいじめの 問 題 に 対 処 す る 観 点 から 専 門 的 な 知 識 及 び 経 験 を 有 する 第 三 者 等 の 参 加 を 図 り 公 平 性 中 立 性 が 確 保 されるよう 努 めること などが 施 行 に 当 たり 特 段 の 配 慮 をすべきである 事 項 として 挙 げられている 30 いじめ 対 策 法 に 対 しては 国 や 社 会 がいじめに 取 り 組 む 態 度 を 示 す 点 31 や いじめ 事 案 の 調 査 への 期 待 32 などから 一 定 の 評 価 がある 一 方 いじめは 子 供 の 力 関 係 が 原 因 であり 自 分 たちで 解 決 する 力 をつけなければなくならない 33 新 たな 組 織 を 作 ることで 学 校 や 教 育 委 員 会 が 多 忙 化 する 可 能 性 がある 34 悪 口 や 無 視 などには 効 果 がない 35 などの 批 判 もある 2 文 部 科 学 省 教 育 行 政 における 国 と 地 方 自 治 体 の 役 割 分 担 は 国 が 教 育 行 政 の 枞 組 みや 基 準 の 設 定 財 政 援 助 等 により 全 国 的 な 教 育 の 機 会 均 等 と 教 育 水 準 の 維 持 向 上 を 図 り 地 方 自 治 体 はそ の 地 域 における 教 育 の 振 興 を 図 るとされている 36 ことから 文 部 科 学 省 はいじめ 問 題 に 関 しても 問 題 行 動 の 調 査 研 究 や 対 応 方 法 の 通 知 などによって 各 教 育 委 員 会 へ 指 導 や 助 言 を 行 ってきた 最 近 では いじめ 緊 急 実 態 調 査 の 結 果 を 受 けた 平 成 24 年 11 月 の いじめ の 問 題 に 関 する 児 童 生 徒 の 実 態 把 握 並 びに 教 育 委 員 会 及 び 学 校 の 取 組 状 況 に 係 る 緊 急 調 査 を 踏 まえた 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) 37 で いじめ 問 題 への 取 組 の 徹 底 を 呼 び 掛 け 留 意 点 としていじめの 有 無 や 多 寡 ではなく 取 組 や 達 成 状 況 を 評 価 するようにとの 通 知 を 行 っている また 国 立 教 育 政 策 研 究 所 は いじめに 関 する 調 査 研 究 を 行 い その 成 果 を 取 組 事 例 集 38 や 生 徒 指 導 の 手 引 書 39 などにまとめている これまで 文 部 科 学 省 は 学 校 現 場 の 主 体 的 な 取 組 を 尊 重 する 立 場 から 個 々のいじめ 問 題 に 対 しては 学 校 や 教 育 委 員 会 に 指 導 助 言 を 行 ってこなかったが 平 成 24 年 8 月 に 子 ども 安 全 対 策 支 援 室 を 設 置 し いじめの 問 題 が 背 景 にある 自 殺 事 案 への 対 応 に 関 する 支 援 を 始 めた 40 平 成 24 年 9 月 に 策 定 した いじめ 学 校 安 全 等 に 関 する 総 合 的 な 取 組 方 針 30 第 183 回 国 会 衆 議 院 文 部 科 学 委 員 会 議 録 第 7 号 平 成 25 年 06 月 19 日 pp ; 第 183 回 国 会 参 議 院 文 教 科 学 委 員 会 会 議 録 第 8 号 平 成 25 年 06 月 20 日 pp 尾 木 直 樹 いじめ 対 策 に 何 が 欠 けているのか 世 界 842 号, , pp ; いじめ 防 止 法 着 実 な 取 り 組 みで 子 供 を 守 れ 読 売 新 聞 重 大 いじめ 学 校 に 報 告 義 務 防 止 法 成 立 警 察 と 連 携 も 産 経 新 聞 いじめ 防 止 法 成 立 に 向 け 議 論 を 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) 管 理 より 人 員 増 教 員 支 えて 朝 日 新 聞 秋 施 行 のいじめ 防 止 法 無 視 悪 口 には 効 かず? 東 京 新 聞 教 育 基 本 法 ( 平 成 18 年 法 律 第 120 号 ) 第 16 条 37 文 部 科 学 省 いじめの 問 題 に 関 する 児 童 生 徒 の 実 態 把 握 並 びに 教 育 委 員 会 及 び 学 校 の 取 組 状 況 に 係 る 緊 急 調 査 を 踏 まえた 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) ( 平 成 24 年 11 月 27 日 ) < ou/seitoshidou/ htm> 38 文 部 科 学 省 国 立 教 育 政 策 研 究 所 生 徒 指 導 研 究 センター いじめ 問 題 に 関 する 取 組 事 例 集 ( 平 成 19 年 2 月 ) < 39 国 立 教 育 政 策 研 究 所 生 徒 指 導 進 路 指 導 研 究 センター 生 徒 指 導 支 援 資 料 < shienshiryou/index.html> 40 平 成 24 年 11 月 時 点 で 400 件 のいじめ 情 報 に 対 応 し 1 件 の 現 地 出 動 を 行 った 文 科 省 いじめ 対 策 室 5

7 41 でも 国 としていじめに 積 極 的 にかかわる 考 えを 示 している 3 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 とは 法 務 省 の 人 権 擁 護 局 法 務 局 の 人 権 擁 護 部 地 方 法 務 局 の 人 権 擁 護 課 及 び 法 務 局 地 方 法 務 局 の 支 局 並 びに 法 務 大 臣 が 委 嘱 する 人 権 擁 護 委 員 の 総 称 である 42 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 では 常 設 相 談 所 として 子 どもの 人 権 110 番 や 子 どもの 人 権 SOS ミニレター の 事 業 を 行 い その 中 でいじめの 相 談 も 受 け 付 けている 必 要 に 応 じて 調 査 を 行 い 人 権 侵 害 が 認 められれば 勧 告 要 請 通 告 などの 救 済 措 置 を 行 っている 平 成 24 年 中 の 新 規 の 人 権 侵 犯 事 件 22,930 件 のうち 学 校 におけるいじめに 関 するものは 3,988 件 で 対 前 年 比 20.6% 増 とのことである 43 またいじめに 関 する 相 談 が 14,746 件 寄 せられている 44 なお 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 におけるいじめに 関 する 人 権 侵 犯 事 件 とは いじめに 対 する 学 校 側 の 安 全 配 慮 義 務 を 問 い 学 校 長 等 を 相 手 方 とするもの であって いじめを 行 ったとされる 児 童 生 徒 を 相 手 方 とするものではない 45 4 地 方 自 治 体 (1) いじめ 防 止 条 例 と 調 査 機 関 大 津 市 は 大 津 市 子 どものいじめの 防 止 に 関 する 条 例 を 平 成 25 年 4 月 1 日 に 施 行 し た 平 成 25 年 8 月 現 在 いじめ 防 止 条 例 を 施 行 している 地 方 自 治 体 は 表 2 の 通 りである 各 いじめ 防 止 条 例 は いじめの 定 義 いじめの 防 止 禁 止 地 方 自 治 体 学 校 保 護 者 市 民 等 の 責 務 役 割 いじめ 対 策 として 行 う 内 容 ( 行 動 計 画 策 定 相 談 体 制 の 整 備 発 生 時 の 調 査 方 法 第 三 者 委 員 会 等 の 設 置 等 )を 含 んでいる 可 児 市 雲 仙 市 大 津 市 三 木 市 においては いじめの 通 報 報 告 を 受 けた 場 合 市 または 市 長 が 第 三 者 委 員 会 などによ っていじめの 調 査 を 行 い 関 係 者 46 に 対 し 是 正 勧 告 を 行 うことができる これまでいじめ 事 案 に 対 し 主 に 学 校 と 教 育 委 員 会 で 取 り 組 んでいたのと 異 なる 点 である そのため 担 当 部 署 を 首 長 部 局 に 常 設 しており 可 児 市 は 人 づくり 課 ( 人 権 担 当 部 署 )に いじめ 防 止 専 門 委 員 会 事 務 局 雲 仙 市 は 政 策 企 画 課 ( 市 長 直 属 )に 子 どものいじめの 防 止 専 門 委 員 会 大 津 市 は 市 民 部 ( 市 長 直 属 )に いじめ 対 策 推 進 室 三 木 市 は 人 権 推 進 課 ( 人 権 担 当 部 署 ) の 4 か 月 朝 日 新 聞 文 部 科 学 省 いじめ 学 校 安 全 等 に 関 する 総 合 的 な 取 組 方 針 ( 平 成 24 年 9 月 5 日 ) < jp/component/a_menu/education/detail/ icsfiles/afieldfile/2012/09/05/ _1_1.pdf> 42 法 務 省 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 ( 平 成 25 年 4 月 3) < 43 法 務 省 平 成 24 年 中 の 人 権 侵 犯 事 件 の 状 況 について( 概 要 ) ( 平 成 25 年 3 月 1 日 ) < j.go.jp/jinken/jinken03_00157.html> 44 法 務 省 いじめ 問 題 に 関 する 法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 の 取 組 状 況 について ( 平 成 25 年 3 月 1 日 ) < ww.moj.go.jp/content/ pdf> 45 同 上 46 関 係 者 とは 条 例 で 責 務 が 定 められている 学 校 や 保 護 者 が 想 定 されており いじめを 行 ったとされる 児 童 生 徒 は 想 定 されていない 例 えば 大 津 市 の 条 例 では 是 正 勧 告 の 対 象 となる 関 係 者 から いじめを 行 ったと 認 めら れる 子 供 を 除 く としている また 三 木 市 はいじめ 条 例 の 是 正 勧 告 に 関 する 質 問 に 対 し 学 校 や 保 護 者 など が 対 象 と 回 答 している 三 木 市 質 疑 応 答 (2013 年 2 月 19 日 ) < e/a4c7407c6cfdc4fe49257b aef/$file/situgioutou.pdf> 6

8 に 子 どもいじめ 防 止 センター を 設 置 している 表 2 いじめ 防 止 条 例 を 持 つ 地 方 自 治 体 地 方 自 治 体 名 称 施 行 日 特 徴 対 応 機 関 兵 庫 県 小 野 市 岐 阜 県 小 野 市 いじめ 等 防 止 条 例 H 大 人 に 対 するいじめ(DV セク ハラ 虐 待 等 )も 含 む 可 児 市 子 どものいじめの 防 止 に 関 する 条 例 H いじめ 防 止 専 門 委 員 会 を 設 置 可 児 市 長 崎 県 雲 仙 市 滋 賀 県 大 津 市 兵 庫 県 三 木 市 徳 島 県 石 井 町 長 野 県 高 森 町 千 葉 県 柏 市 佐 賀 県 みやき 町 雲 仙 市 子 どものいじめの 防 止 に 関 する 条 例 H 子 どものいじめの 防 止 専 門 委 員 会 を 設 置 大 津 市 子 どものいじめの 防 止 に 関 する 条 例 H 大 津 の 子 供 をいじめから 守 る 委 員 会 を 設 置 三 木 市 子 どものいじめ 防 止 に 関 する 条 例 H いじめに 関 して 市 長 が 調 査 権 子 どものいじめ 対 策 専 門 委 員 会 を 設 置 石 井 町 いじめ 体 罰 等 防 止 条 例 H 大 人 に 対 するいじめ 体 罰 も 含 む いじめ 体 罰 等 対 策 会 議 を 設 置 高 森 町 子 どもいじめ 防 止 条 例 H いじめ 防 止 専 門 委 員 会 を 設 置 柏 市 児 童 虐 待 いじめ 防 止 条 例 H 児 童 虐 待 も 含 む いじめ 対 応 は 市 教 委 が 行 い 必 要 に 応 じて 会 議 を 設 置 みやき 町 子 どものいじめ 体 罰 等 の 防 止 条 例 H 体 罰 も 含 む 子 どもをいじめ 体 罰 等 から 守 る 委 員 会 を 設 置 ( 出 典 ) 各 地 方 自 治 体 ホームページ 等 を 基 に 筆 者 作 成 一 方 いじめの 調 査 や 対 策 などを 行 う 第 三 者 委 員 会 や 対 策 チームを 教 育 委 員 会 内 に 常 設 する 例 としては 柏 市 が 教 育 委 員 会 による 会 議 の 設 置 を 定 めているほか 愛 媛 県 ( いじめ 対 策 アドバイザー ) 和 歌 山 県 ( 学 校 サポートチーム ) 佐 賀 県 嬉 野 (うれしの) 市 ( い じめ 問 題 等 発 生 防 止 支 援 委 員 会 ) 佐 賀 県 多 久 (たく) 市 ( いじめ 等 問 題 行 動 対 策 委 員 会 ) 北 九 州 市 ( いじめ 問 題 等 に 関 する 第 三 者 検 討 会 議 ) 浜 松 市 ( いじめ 対 策 等 専 門 家 チー ム )などがある また 常 設 ではなく 事 件 が 起 きた 際 に 第 三 者 委 員 会 を 設 置 して 調 査 にあたる 例 も 増 えて おり 遺 族 が 設 置 を 要 望 することもある 47 第 三 者 委 員 会 による 調 査 については 文 部 科 学 省 も 平 成 23 年 6 月 の 児 童 生 徒 の 自 殺 が 起 きたときの 背 景 調 査 の 在 り 方 について( 通 知 ) 47 NPO 法 人 ジェントルハート の 調 査 によれば 学 校 事 故 や 自 殺 によって 子 どもが 死 亡 した 遺 族 の 76%が 第 三 者 委 の 設 置 が 必 要 条 件 が 整 えば 必 要 と 回 答 している 自 殺 解 明 その 目 に 託 す 朝 日 新 聞

9 48 で 事 実 の 分 析 評 価 等 に 高 度 な 専 門 性 を 要 する 場 合 や, 遺 族 が 学 校 又 は 教 育 委 員 会 が 主 体 となる 調 査 を 望 まない 場 合 等 においては, 具 体 的 に 調 査 を 計 画 実 施 する 主 体 として, 中 立 的 な 立 場 の 医 師 や 弁 護 士 等 の 専 門 家 を 加 えた 調 査 委 員 会 を 早 期 に 設 置 することが 重 要 である としている また いじめ 対 策 法 の 付 帯 決 議 でも いじめの 調 査 を 行 うために 学 校 に 設 ける 組 織 に 第 三 者 を 入 れ 公 平 性 中 立 性 の 確 保 に 努 めることが 盛 り 込 まれている ただし 調 査 委 員 会 のメンバーの 選 定 いじめ 被 害 者 家 族 とのかかわりや 調 査 結 果 の 公 開 方 法 など 課 題 となる 点 も 多 い 49 (2) 子 ども 条 例 と 子 どもオンブズパーソン 子 ども 条 例 と 総 称 される 条 例 のうち 国 連 の 児 童 の 権 利 に 関 する 条 約 ( 子 どもの 権 利 条 約 ) を 子 ども 支 援 やまちづくりに 活 かすことを 主 要 な 目 的 としているタイプの 子 ども 条 例 の 中 には 子 どもの 権 利 の 保 護 権 利 侵 害 への 相 談 救 済 の 規 定 を 持 つものがあり い じめも 権 利 侵 害 の 一 つとして 扱 っている 50 権 利 侵 害 の 救 済 を 行 う 機 関 として 地 方 自 治 体 の 首 長 のもとに 子 どもの 権 利 擁 護 委 員 会 子 どもオンブズパーソン 等 の 名 称 を 持 つ 機 関 が 設 置 されることが 多 い 条 例 による 地 方 自 治 体 への 設 置 としては 1999 年 に 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソン がおかれて 以 来 平 成 24 年 12 月 時 点 で 約 20 の 地 方 自 治 体 が 設 置 しているとの 報 道 がある 51 これらは 地 方 自 治 体 によって 設 置 されている が その 委 員 は 弁 護 士 学 識 経 験 者 等 外 部 の 有 識 者 などに 委 嘱 されており 第 三 者 機 関 で あるといえる 設 置 されている 地 方 自 治 体 によって 多 尐 の 活 動 の 違 いはあるが 子 どもの 権 利 が 侵 害 されている 状 況 に 対 する 相 談 の 受 付 や 助 言 相 手 機 関 との 調 整 救 済 申 し 立 て があった 場 合 の 調 査 勧 告 子 どもの 権 利 に 関 する 広 報 啓 蒙 活 動 などを 行 う 平 成 24 年 9 月 に 川 西 市 の 高 校 2 年 生 (17)の 男 子 生 徒 が 自 殺 した 際 には 遺 族 が 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソン に 相 談 を 申 し 入 れ 当 該 機 関 より 調 査 報 告 書 が 提 出 された 報 告 書 では いじめと 自 殺 との 因 果 関 係 を 認 め 学 校 側 にいじめ 防 止 対 策 に 関 す る 要 望 を 出 している 52 5 警 察 大 津 市 中 2 自 殺 事 件 では 滋 賀 県 警 が 複 数 回 被 害 届 を 受 理 しなかったことや のちに 被 48 文 部 科 学 省 児 童 生 徒 の 自 殺 が 起 きたときの 背 景 調 査 の 在 り 方 について( 通 知 ) ( 平 成 23 年 6 月 1 日 ) < 49 いじめや 体 罰 第 三 者 委 に 多 くの 課 題 毎 日 新 聞 子 ども 条 例 の 分 類 の 仕 方 はいくつかあるが 1. 権 利 保 護 型 2. 尐 子 化 対 策 型 3. 青 尐 年 健 全 育 成 型 の 三 つに 分 ける 考 え 方 がある 福 士 明 子 どもの 権 利 条 例 の 考 え 方 フロンティア 180 no.61, 2007 春 季, pp 子 どもの 声 すくう 第 三 者 自 治 体 で 設 置 広 がる 朝 日 新 聞 川 西 の 高 2 自 殺 いじめ 含 む 人 間 関 係 原 因 か 人 権 オンブズが 調 査 報 告 書 読 売 新 聞 ( 大 阪 版 ) ; なお 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソンの 子 どもの 人 権 案 件 の 処 理 としては 以 下 の 方 法 がある 1 勧 告 または 是 正 等 申 入 書 の 提 出 ( 個 別 救 済 などで 市 の 機 関 に 対 して) 2 意 見 表 明 または 改 善 等 申 入 書 の 提 出 ( 制 度 改 善 などで 市 の 機 関 に 対 して) 3 是 正 等 の 要 望 ( 市 の 機 関 を 除 く 機 関 施 設 団 体 企 業 個 人 に 対 して) 4 結 果 通 知 ( 市 の 機 関 及 びその 他 の 機 関 施 設 団 体 企 業 個 人 に 対 して) 5 措 置 報 告 の 請 求 ( 必 要 な 場 合 には 上 記 12を 実 施 した 市 の 機 関 に 対 して) 6 子 どもの 人 権 案 件 の 公 表 ( 必 要 な 場 合 に 上 記 125の 内 容 等 を 公 表 できる) 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソン 子 どもオンブズ レポート , p.15. <http: // 8

10 害 届 を 受 理 し 学 校 教 育 委 員 会 へ 捜 索 を 行 ったことが 報 道 された 以 前 は 教 育 現 場 に 警 察 が 介 入 することに 否 定 的 な 傾 向 があるとされてきたが 53 いじめ 問 題 に 警 察 が 積 極 的 に かかわるべきとの 見 方 が 増 えてきている 54 文 部 科 学 省 は すでに 平 成 18 年 11 月 の いじめの 問 題 への 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) 55 の 別 添 や 平 成 19 年 2 月 の 問 題 を 起 こす 児 童 生 徒 に 対 する 指 導 について( 通 知 ) 56 で いじめが 犯 罪 行 為 の 可 能 性 があれば 警 察 に 通 報 するよう 通 知 しているが 平 成 24 年 11 月 の 犯 罪 行 為 として 取 り 扱 われるべきと 認 められるいじめ 事 案 に 関 する 警 察 への 相 談 通 報 について( 通 知 ) 57 及 び 平 成 25 年 1 月 の いじめ 問 題 への 的 確 な 対 応 に 向 けた 警 察 と の 連 携 について( 通 知 ) 58 により さらに 積 極 的 に 警 察 との 連 携 を 進 めるための 具 体 的 な 対 応 方 法 について 通 知 している これに 対 応 して 警 察 庁 も 各 都 道 府 県 警 察 に 対 し 平 成 25 年 1 月 に 学 校 におけるいじめ 問 題 への 的 確 な 対 応 について 59 を 送 り いじめ 問 題 への 対 応 に 関 する 考 え 方 を 示 している この 通 知 の 中 でいじめへの 対 応 策 としてスクールサポ ーターの 活 用 についても 述 べられている スクールサポーターとは 退 職 した 警 察 官 等 を 警 察 署 等 に 配 置 し 学 校 からの 要 請 に 応 じて 派 遣 する 制 度 で 校 内 のパトロール 学 校 へ の 助 言 問 題 行 動 をする 生 徒 との 話 し 合 いなどを 行 うものである 平 成 25 年 4 月 時 点 で 43 都 道 府 県 に 約 700 人 が 配 置 されている 60 文 部 科 学 省 は 平 成 25 年 5 月 16 日 にも 早 期 に 警 察 へ 相 談 通 報 すべきいじめ 事 案 につ いて( 通 知 ) 61 を 出 し 警 察 に 通 報 すべきいじめの 具 体 例 をまとめた また 平 成 24 年 度 の 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 する 調 査 から 今 までのいじめの 定 義 に 加 えて いじめの 中 には 犯 罪 行 為 が 含 まれているので そのような 場 合 には 早 期 に 警 察 に 相 談 通 報 することが 必 要 という 追 記 を 行 い 62 事 案 によっては 犯 罪 行 為 として 対 応 することをより 明 確 にしている 6 私 立 学 校 私 立 学 校 法 ( 昭 和 24 年 法 律 第 270 号 以 下 私 学 法 ) 第 1 条 に 自 主 性 を 重 んじ と 53 例 えば 2006 年 の 福 岡 県 筑 前 町 で 起 こったいじめ 自 殺 事 件 で 県 警 が 加 害 者 を 書 類 送 検 したことに 対 して 立 ち 直 りに 支 障 が 出 る 学 校 の 指 導 で 立 ち 直 らせるべき という 批 判 があった 福 岡 の 中 2 自 殺 いじめ 加 害 者 書 類 送 検 に 賛 否 読 売 新 聞 いじめ 警 察 関 与 を 96% 日 本 経 済 新 聞 , 夕 刊. 55 文 部 科 学 省 いじめの 問 題 への 取 組 の 徹 底 について( 通 知 ) ( 平 成 18 年 10 月 19 日 ) < go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/ /001.htm> 56 文 部 科 学 省 問 題 を 起 こす 児 童 生 徒 に 対 する 指 導 について( 通 知 ) ( 平 成 19 年 2 月 5 日 ) < ext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/ htm> 57 文 部 科 学 省 犯 罪 行 為 として 取 り 扱 われるべきと 認 められるいじめ 事 案 に 関 する 警 察 への 相 談 通 報 につい て( 通 知 ) ( 平 成 24 年 11 月 2 日 ) < 58 文 部 科 学 省 いじめ 問 題 への 的 確 な 対 応 に 向 けた 警 察 との 連 携 について( 通 知 ) ( 平 成 25 年 1 月 24 日 ) < 59 警 察 庁 学 校 におけるいじめ 問 題 への 的 確 な 対 応 について ( 平 成 25 年 1 月 24 日 ) < p/pdc/notification/seian/shounen/syounen pdf> 60 学 校 その 他 関 係 機 関 との 連 携 確 保 警 察 白 書 警 察 庁, 2013, pp 文 部 科 学 省 早 期 に 警 察 へ 相 談 通 報 すべきいじめ 事 案 について( 通 知 ) ( 平 成 25 年 5 月 16 日 ) < 文 部 科 学 省 いじめの 定 義 ( 平 成 25 年 5 月 16 日 ) < icsfiles/afieldfile/2013/05/24/ _1.pdf> 9

11 あるように 私 立 学 校 は 私 的 自 治 が 尊 重 され 国 地 方 自 治 体 の 関 与 をできるだけ 差 し 控 えるものとされている 63 私 立 学 校 ( 大 学 高 等 専 門 学 校 を 除 く)の 所 轄 は 都 道 府 県 知 事 であり 64 知 事 の 諮 問 機 関 として 私 立 学 校 審 議 会 がある 65 知 事 は 学 校 閉 鎖 命 令 66 や 学 校 法 人 解 散 命 令 67 などの 行 政 処 分 を 行 うことができ 私 立 学 校 を 設 置 している 学 校 法 人 が 助 成 を 受 けている 場 合 は 報 告 徴 収 などのより 強 力 な 監 督 を 行 うことができる 68 ただし 報 告 徴 収 以 外 の 命 令 勧 告 を 行 うためには 私 立 学 校 審 議 会 での 審 議 が 必 要 である また 知 事 は 私 立 学 校 に 対 し 教 育 の 調 査 統 計 その 他 に 関 し 必 要 な 報 告 書 の 提 出 を 要 求 することがで きる 69 学 教 法 第 14 条 で 定 められている 私 立 学 校 に 対 する 設 備 授 業 等 の 変 更 命 令 は 私 学 法 第 5 条 によって 適 用 されないこととなっている 平 成 24 年 中 の 私 立 学 校 におけるいじめとして 報 道 された 事 件 ( 自 殺 事 案 を 除 く)には 暴 行 を 受 けた 中 学 2 年 生 の 男 子 生 徒 と 高 校 1 年 生 の 男 子 生 徒 のケース( 都 内 の 私 立 中 高 一 貫 校 ) 70 タバコの 火 を 押 しつけられるなどの 暴 行 を 受 けた 高 校 2 年 生 の 男 子 生 徒 のケー ス( 仙 台 市 の 私 立 高 校 ) 71 川 に 落 とされるなどの 暴 行 を 受 けた 高 校 2 年 の 男 子 生 徒 のケ ース( 宮 崎 県 西 都 市 の 私 立 高 校 ) 72 などがあり いずれも 警 察 が 捜 査 した 私 立 学 校 にも 在 学 している 生 徒 の 学 校 生 活 の 安 全 に 配 慮 し 無 事 に 学 校 生 活 を 送 るこ とができるよう 指 導 する 義 務 があり それぞれの 学 校 では 宗 教 教 育 をはじめとする 道 徳 教 育 や 常 勤 のスクールカウンセラー 配 置 73 などによりいじめ 防 止 に 取 り 組 んでいるが 私 学 法 第 5 条 により 知 事 はいじめ 防 止 の 取 組 内 容 や 個 々のいじめ 事 案 の 扱 い 方 について 私 立 学 校 へ 命 令 する 権 限 がない 74 一 方 でいじめ 対 策 法 により 私 立 学 校 も 学 校 いじめ 防 止 基 本 方 針 の 策 定 や 学 校 に 対 して 定 められているいじめ 防 止 に 関 する 措 置 を 講 ずるこ とを 求 められるようになった おわりに 学 校 におけるいじめが 社 会 問 題 となってから 30 年 以 上 が 経 過 し 様 々な 議 論 がなされ てきたが 今 のところいじめの 防 止 に 確 実 な 方 法 はない 発 生 したいじめへの 対 応 のみな らず いじめを 生 まない 環 境 づくりのために 模 索 し 努 力 していく 必 要 があろう 63 俵 正 市 解 説 私 立 学 校 法 新 訂 版 法 友 社, 2010, p 私 学 法 第 4 条 65 私 学 法 第 9 条 66 学 校 教 育 法 ( 昭 和 22 年 法 律 第 26 号 以 下 学 教 法 ) 第 13 条 67 私 学 法 第 62 条 68 私 立 学 校 振 興 助 成 法 ( 昭 和 50 年 法 律 第 61 号 ) 第 12 条 69 私 学 法 第 6 条 70 いじめ 高 1 が 被 害 届 都 内 の 一 貫 校 読 売 新 聞 , 夕 刊. 71 いじめで 根 性 焼 き 22 回 仙 台 傷 害 容 疑 で 高 2 被 害 届 読 売 新 聞 尐 年 を 家 裁 送 致 宮 崎 集 団 暴 行 1 人 は 書 類 送 致 読 売 新 聞 ( 西 部 版 ) 磯 貝 京 子 私 学 のスクールカウンセリング スクールカウンセリング 金 剛 出 版, , pp 私 立 高 都 の 指 導 調 査 限 界 読 売 新 聞 ( 東 京 版 )

12 別 表 児 童 生 徒 の 自 殺 のうち いじめとの 関 連 が 指 摘 された 主 な 報 道 ( 平 成 23 年 11 月 か ら 平 成 25 年 7 月 まで) 事 件 発 生 年 月 日 学 校 所 在 地 学 年 性 学 校 警 察 訴 訟 *2 第 三 者 ( 年 齢 ) 別 種 別 捜 査 *1 委 員 会 *3 H 富 山 県 射 水 (いみず) 市 中 2(14) 男 公 立 第 三 者 委 生 徒 はいじめについて 学 校 に 相 談 していた 学 校 はいじめを 認 めた 第 三 者 委 はいじめも 自 殺 の 一 因 学 校 は 対 応 していたが 被 害 者 のケアに 問 題 があったとの 報 告 を 提 出 した 遺 族 は いじめが 原 因 ではない という 手 記 を 発 表 した H23 11 宮 崎 県 新 富 町 中 2(14) 男 公 立 訴 訟 H22 年 11 月 にいじめを 訴 えて 不 登 校 になった 遺 族 が 学 校 の 調 査 が 不 十 分 として 提 訴 した H 静 岡 県 浜 松 市 中 2(13) 男 公 立 警 察 訴 訟 第 三 者 委 学 校 は 同 じ 塾 の 生 徒 から 暴 力 などのいじめがあったことは 認 めたが 事 後 の 聞 き 取 りで 判 明 した 校 内 の 悪 口 についてはいじめと 認 めなかった 市 教 委 が 設 置 した 第 三 者 調 査 委 が いじめが 背 景 の 自 殺 と 報 告 した 遺 族 は 警 察 に 被 害 届 を 提 出 し 市 と 同 級 生 を 相 手 に 訴 訟 を 起 こしている H 熊 本 県 和 水 (なごみ) 町 中 3(14) 男 公 立 第 三 者 委 事 後 のアンケートでいやがらせなどのいじめを 受 けていたことが 判 明 した 町 教 委 はいじめ 的 なこ とがあったとしている 第 三 者 委 が 設 置 され 調 査 している H 茨 城 県 常 陸 太 田 市 中 2(14) 男 公 立 複 数 の 生 徒 の 名 前 が 書 かれたメモが 残 されていた メールでの 悪 口 や 無 視 などのいじめがあったこ とを 学 校 が 認 める H 兵 庫 県 川 西 市 高 2(17) 男 公 立 警 察 第 三 者 委 事 後 のアンケートで 暴 言 や 嫌 がらせなどのいじめについて 判 明 し いじめと 自 殺 の 関 係 を 学 校 が 認 める 学 校 が 第 三 者 調 査 委 を 設 置 し 遺 族 は 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソン に 調 査 を 依 頼 した 学 校 の 第 三 者 委 はいじめがあったことは 認 め 因 果 関 係 は 認 めなかった 川 西 市 子 どもの 人 権 オンブズパーソン は 自 殺 の 原 因 はいじめを 含 む 人 間 関 係 の 可 能 性 があると 指 摘 した 遺 族 は 悪 口 を 言 った 同 級 生 を 侮 辱 容 疑 で 告 訴 し 同 級 生 は 家 裁 送 致 された H 北 海 道 札 幌 市 中 1(12) 男 公 立 第 三 者 委 いじめられ 死 にたい というメモがあった 事 後 にアンケートを 行 ったがいじめは 確 認 できなか った 市 教 委 の 設 置 した 調 査 委 員 会 もいじめは 特 定 できないと 報 告 した H 東 京 都 品 川 区 中 1(12) 男 公 立 警 察 第 三 者 委 物 を 壊 されるなどのいじめを 学 校 は 把 握 しており いじめがあったことを 認 める 第 三 者 委 員 会 に 遺 族 が 参 加 し 暴 言 などのいじめ いじめと 自 殺 の 関 係 を 認 める 報 告 書 を 提 出 した 遺 族 は 被 害 届 を 提 出 し 警 察 で 捜 査 したが いじめの 認 定 は 難 しく 加 害 生 徒 の 児 童 相 談 所 への 通 告 のみで 捜 査 は 終 了 した H 東 京 都 世 田 谷 区 中 1(13) 女 私 立 生 徒 は 町 田 市 在 住 座 間 駅 で 飛 び 込 み 自 殺 した 複 数 の 生 徒 の 名 前 を 挙 げいじめをほのめかすノー トがあった 以 前 から 同 級 生 からの 暴 言 等 のいじめを 学 校 に 相 談 していた 学 校 はいじめが 自 殺 の きっかけと 認 める 11

13 事 件 発 生 年 月 日 学 校 所 在 地 学 年 ( 年 齢 ) 性 別 学 校 種 別 警 察 捜 査 訴 訟 第 三 者 委 員 会 H 奈 良 県 橿 原 市 中 1(13) 女 公 立 第 三 者 委 市 教 委 は 事 後 に 行 ったアンケートから いじめがあった 可 能 性 を 把 握 しているが 自 殺 との 因 果 関 係 は 低 いとしている 遺 族 の 要 望 により 市 教 委 が 第 三 者 委 員 会 を 設 置 したが 委 員 の 選 出 について 遺 族 が 要 望 を 出 し 人 選 委 員 会 の 位 置 づけなどについて 協 議 中 である H 神 奈 川 県 湯 河 原 町 中 2(13) 男 公 立 警 察 第 三 者 委 事 後 のアンケートでいじめをうかがわせる 記 述 があった 学 校 はいじめを 認 め 加 害 者 3 名 へ 訓 告 処 分 を 行 った 県 警 は 加 害 者 3 名 を 児 童 相 談 所 に 送 致 した 第 三 者 委 員 会 が 調 査 をしている H 熊 本 県 山 都 (やまと) 町 高 3(17) 女 公 立 第 三 者 委 携 帯 電 話 に 学 校 生 活 が 辛 いとのメモが 残 されていた 学 校 はいじめを 把 握 していなかった 県 教 委 が 調 査 し いじめはあったが 自 殺 の 要 因 は 複 合 的 と 発 表 した H 広 島 県 廿 日 市 市 中 3(14) 女 公 立 第 三 者 委 学 校 は 以 前 から 複 数 の 生 徒 とトラブルになっていることを 相 談 されており 解 決 に 向 けて 対 応 して いた 学 校 は 事 後 の 聞 き 取 りなどからいじめを 認 めて 謝 罪 した 市 教 委 が 設 置 した 調 査 委 員 会 が 調 査 している H 長 崎 県 長 崎 市 小 6(11) 女 公 立 7 月 7 日 に 自 殺 を 図 りその 後 死 亡 した 市 教 委 はいじめを 認 め 自 殺 の 要 因 の 一 つとしている H 山 口 県 宇 部 市 中 3(14) 男 公 立 中 1 のいじめで 不 登 校 になり 中 3 から 別 の 市 立 校 に 転 校 していた 転 校 後 にトラブルはなかった 過 去 のトラウマによる 自 殺 の 可 能 性 があるため 市 教 委 が 調 査 する 方 針 である H 愛 知 県 名 古 屋 市 中 2(13) 男 公 立 警 察 第 三 者 委 複 数 の 人 に 死 ねと 言 われた と 書 かれたノートが 残 されていた 事 後 のアンケートで 死 ね と 言 われていたとの 回 答 があった 市 教 委 は 第 三 者 委 員 会 を 設 置 し 調 査 を 行 っている 県 警 は 聞 き 取 りの 結 果 暴 行 や 恐 喝 などの 容 疑 に 該 当 する 行 為 は 確 認 できなかったとしている *1) 警 察 捜 査 はいじめについて 警 察 が 捜 査 したもの( 自 殺 についての 捜 査 は 除 く) *2) 訴 訟 は 遺 族 が 加 害 者 学 校 などに 対 して 損 害 賠 償 などの 訴 訟 を 起 こしたもの *3) 第 三 者 委 は 学 校 教 育 委 員 会 以 外 のメンバー( 専 門 家 遺 族 等 )を 有 する 調 査 委 員 会 を 地 方 自 治 体 教 育 委 員 会 が 設 置 したもの ( 出 典 ) 児 童 生 徒 の 自 殺 事 案 のうち いじめとの 関 連 が 指 摘 されたもの 及 びいじめの 有 無 を 調 査 中 のものを 新 聞 報 道 より 抽 出 し 著 者 作 成 なお 警 察 捜 査 訴 訟 第 三 者 委 員 会 の 有 無 については 報 道 から 確 認 できたも のを 記 入 している 平 成 25 年 9 月 15 日 現 在 12