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1 資 料 1 第 3 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 説 明 資 料 平 成 19 年 5 月 18 日 国 土 交 通 省 海 事 局

2 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 に 関 する 基 本 的 考 え 方 基 本 的 考 え 方 1 四 面 環 海 資 源 に 乏 しい 我 が 国 が 貿 易 立 国 として 発 展 していくためには 外 航 海 運 は 極 め て 重 要 2 そうした 我 が 国 にあって 自 国 の 外 航 海 運 事 業 者 は 安 定 輸 送 を 確 保 し 我 が 国 産 業 界 の 国 際 活 動 国 民 生 活 の 維 持 向 上 において 不 可 欠 の 存 在 単 一 の 国 際 市 場 で 競 争 する 本 邦 企 業 の 競 争 力 を 維 持 強 化 し その 機 能 を 確 保 することは 国 家 的 課 題 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 は 現 在 コスト 競 争 力 の 喪 失 から 極 端 に 減 少 しているが 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のために 核 となるべき 存 在 である また 我 が 国 の 置 かれた 地 理 的 経 済 的 状 況 に 鑑 みると いわゆる 非 常 時 においては 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 役 割 は 大 きく 平 時 からこれを 確 保 育 成 することは 同 様 に 喫 緊 の 国 家 的 課 題 3 本 邦 外 航 海 運 企 業 の 競 争 力 確 保 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 確 保 育 成 を 支 える 政 策 諸 制 度 は 諸 外 国 に 比 し 劣 後 しており このためこれら 諸 般 の 政 策 制 度 の 充 実 強 化 が 必 要 具 体 的 には 税 制 金 融 予 算 国 際 的 競 争 環 境 など 広 範 な 競 争 条 件 について 検 討 の 上 その 充 実 強 化 が 必 要 1

3 第 3 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 の 審 議 内 容 Ⅰ. 日 本 経 済 国 民 生 活 に 対 する 外 航 海 運 の 役 割 重 要 性 Ⅱ. 政 策 目 的 の 整 理 1 邦 船 社 の 国 際 競 争 力 の 確 保 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 の 意 義 必 要 性 外 航 海 運 の 国 際 競 争 下 における 動 向 2 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 確 保 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 現 状 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 意 義 必 要 性 Ⅲ. 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 Ⅳ. 政 策 目 的 を 実 現 するための 施 策 内 容 について 1 我 が 国 及 び 諸 外 国 の 現 行 の 外 航 海 運 支 援 策 2 今 後 の 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 方 策 について 2

4 平 時 第 3 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 の 審 議 内 容 非 常 時 有 事 市 況 変 動 燃 料 油 価 格 変 動 為 替 変 動 外 船 社 との 競 争 激 化 (M&A) 災 害 事 故 テロ 政 変 等 の 治 安 悪 化 日 本 及 び 周 辺 地 域 にお ける 武 力 攻 撃 事 態 等 邦 船 社 の 消 滅 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 ) の 消 滅 Ⅱ. 政 策 目 的 の 整 理 事 故 等 の 際 管 轄 権 の 問 題 で 便 宜 置 籍 船 の 保 護 に 支 障 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 船 員 供 給 国 の 事 情 で 船 員 供 給 に 支 障 マ シ 海 峡 ホルムズ 海 峡 スエズ 運 河 パナマ 運 河 等 の 封 鎖 Ⅰ. 日 本 経 済 国 民 生 活 に 対 する 外 航 海 運 の 役 割 重 要 性 資 源 エネルギー 等 輸 出 入 の99.7%を 担 う 外 航 海 運 は 我 が 国 経 済 国 民 生 活 の 向 上 のために 重 要 邦 船 社 の 国 際 競 争 力 の 確 保 日 本 籍 船 の 確 保 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 ) の 確 保 Ⅲ. 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 適 正 な 競 争 環 境 の 整 備 航 行 安 全 の 確 保 環 境 保 全 トン 数 標 準 税 制 等 の 予 算 税 制 融 資 等 に よる 確 保 支 援 措 置 Ⅳ. 政 策 目 的 を 実 現 するための 施 策 内 容 について 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 策 法 律 等 の 担 保 措 置 独 禁 法 適 用 除 外 制 度 の 適 切 な 運 用 WTO EPA 交 渉 ILO 海 事 労 働 条 約 マ シ 海 峡 の 航 行 安 全 の 確 保 等 海 洋 立 国 貿 易 立 国 としての 我 が 国 の 持 続 的 成 長 3

5 国 際 海 上 輸 送 部 会 における 審 議 事 項 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のための 海 事 政 策 のあり 方 論 点 の 例 日 本 経 済 国 民 生 活 に 対 する 外 航 海 運 の 役 割 重 要 性 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 意 義 必 要 性 ( 平 時 非 常 時 等 ) 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 外 航 海 運 事 業 者 の 役 割 を 踏 まえた 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 策 ( 法 律 等 の 担 保 措 置 支 援 措 置 ) 競 争 環 境 の 整 備 等 (マシ 海 峡 問 題 独 禁 法 適 用 除 外 制 度 等 ) 4

6 第 2 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 における 委 員 からの 主 な 意 見 < 開 催 日 時 > 平 成 19 年 4 月 13 日 ( 金 ) < 出 席 委 員 >( 敬 称 略 ) 杉 山 武 彦 松 田 英 三 浅 野 正 一 郎 赤 塚 宏 一 秋 山 昌 廣 太 田 和 博 岡 部 正 彦 河 野 真 理 子 鈴 木 邦 雄 藤 澤 洋 二 山 口 公 生 <オブザーバー> JFEスチール( 株 ) 鈴 木 原 料 部 長 ( 社 ) 日 本 造 船 工 業 会 寺 門 企 画 部 部 長 石 油 連 盟 山 浦 専 務 理 事 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 必 要 性 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 必 要 性 は 非 常 時 の 議 論 に 尽 きる 確 かに 船 舶 運 航 等 に 係 るノウハウの 維 持 も 必 要 だが これは 海 運 会 社 が 自 ら 取 り 組 むべきことであり 税 金 を 投 入 してやるほどのことではない トン 数 標 準 税 制 を 導 入 する ためには 非 常 時 における 最 低 限 の 輸 送 水 準 を 確 保 する 必 要 性 を 訴 えていくべき 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 意 義 必 要 性 について 船 舶 運 航 等 に 係 るノウハウの 維 持 という 観 点 から 述 べられている 箇 所 があるが この 記 述 の 中 で 海 事 教 育 機 関 についても 触 れてほしい イラン イラク 戦 争 湾 岸 戦 争 等 でのペルシャ 湾 からの 原 油 輸 送 や 苫 小 牧 地 震 の 際 の 石 油 備 蓄 基 地 からの 原 油 移 送 等 の 緊 急 時 に 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 が 活 躍 しており 非 常 時 には 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 が 必 要 となる 日 本 人 船 員 が 外 国 人 船 員 によって 海 に 投 げられて 死 亡 するという 事 件 が 起 きたが 実 際 に 処 罰 を 決 めるのは 便 宜 置 籍 国 であった FOC 船 では 主 権 が 及 ばないため 日 本 の 主 権 が 及 ぶ 日 本 籍 船 は 重 要 今 までは 円 高 基 調 だったので 外 国 人 船 員 を 安 く 使 えたが このまま 放 っておいて 今 後 円 安 に 振 れたとき 気 が ついたら 日 本 人 船 員 がいなくなっており 外 国 人 船 員 もコストがかかるということもあり 得 る 船 員 の 養 成 には 時 間 が かかることを 考 えると 長 期 的 視 野 からも ある 程 度 の 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 は 確 保 することが 必 要 平 時 においても 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 は 当 然 必 要 と 考 えられる 質 を 定 量 的 に 評 価 することは 難 しいが 重 要 である 悪 貨 は 良 貨 を 駆 逐 する というが 質 は 事 故 が 起 きてからわかる 面 がある 5

7 第 2 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 における 委 員 からの 主 な 意 見 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 平 成 9 年 の 答 申 における 全 日 本 海 員 組 合 の 試 算 は 平 時 を 前 提 として 日 本 人 船 機 長 を 配 乗 した 際 の 試 算 であり 今 回 の 非 常 時 等 を 前 提 とした 試 算 とは 前 提 が 異 なる 非 常 時 を 念 頭 におくと 量 の 確 保 が 重 要 と 考 える 日 本 の 自 国 籍 船 率 自 国 船 員 率 について 現 在 諸 外 国 に 比 べてかなり 低 い 水 準 となっているが どれくらいの 水 準 を 確 保 すべきか 何 か 目 安 となる 数 字 があれば 教 えてほしい 現 在 の 日 本 人 船 員 は 大 学 を 卒 業 し 船 長 に 昇 進 していくという 船 舶 職 員 がイメージされるが ナショナル セキュ リティを 念 頭 に 置 くならば 部 員 で 頑 張 り 続 けてもらう 人 も 必 要 ではないか 船 社 は 部 員 を 一 定 程 度 雇 う 意 志 はあるか 旅 客 船 などの 例 外 的 なケースを 除 き 日 本 人 の 部 員 の 民 間 会 社 での 採 用 は 難 しい 仮 にそうであるとすれば 非 常 時 等 において 配 乗 される 日 本 人 船 員 は 幹 部 ばかりになるが そのような 状 況 でナショ ナル セキュリティを 確 保 できるのか 経 済 のグローバル 化 フラット 化 が 進 展 する 中 経 済 安 全 保 障 上 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 減 少 に 歯 止 めをかけ る 必 要 はある 農 林 水 産 省 の 食 糧 自 給 率 を 例 にとると 何 %が 適 切 かは 決 め 手 がないが 0%は 問 題 であり 現 在 の 水 準 を 少 しでも 上 げようとしている 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 もそれと 同 じである 少 なくとも 非 常 時 有 事 の 対 応 として 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 を 増 加 させる 必 要 があるとのコンセンサスの 下 国 家 的 要 請 からやるならば 最 低 限 確 保 すべき 水 準 まで 税 制 等 のインセンティブが 必 要 というロジックとなるのではないか 船 は 当 然 平 時 においても 非 常 時 においても 使 用 可 能 である 故 に 非 常 時 においてこれだけの 規 模 の 日 本 籍 船 が 必 要 であり それを 確 保 しておけば 平 時 においてもこのようなメリットがあるということも 整 理 する 必 要 があるので はないか 平 時 非 常 時 有 事 と 場 面 を 言 い 分 けなくても 最 低 限 必 要 な 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 規 模 がどうかと 言 えば よいのではないか 6

8 第 2 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 における 委 員 からの 主 な 意 見 トン 数 標 準 税 制 等 の 検 討 日 本 籍 船 は 必 要 だが 平 時 の 安 定 輸 送 を 全 て 日 本 籍 船 で 担 うのは 非 現 実 的 な 話 便 宜 置 籍 船 も 含 めた 商 船 隊 とし て 安 定 輸 送 に 貢 献 しており 平 時 の 船 隊 整 備 も 重 要 この 観 点 から 海 運 に 対 する 支 援 措 置 を 考 えると 緊 急 に 対 策 が 必 要 なものに 強 いインセンティブを 与 え 海 運 会 社 の 自 助 努 力 を 要 請 すべきものには 金 融 措 置 等 ソフトな 支 援 を 与 え るようなレベル 分 けも 一 案 外 航 海 運 業 は 参 入 は 自 由 世 界 単 一 市 場 で 競 争 するという 業 種 である 現 在 世 界 では 自 国 海 運 育 成 策 がとら れており 世 界 の6 割 の 国 がトン 数 標 準 税 制 を 導 入 しており 1 割 は 無 税 主 要 海 運 国 でトン 数 標 準 税 制 を 導 入 してい ない 国 は 日 本 や 中 国 ぐらいであり 邦 船 社 は 競 争 上 著 しく 不 利 な 状 況 にある 第 1 回 国 際 海 上 輸 送 部 会 の 資 料 におけ る 諸 外 国 の 高 い 自 国 籍 船 率 自 国 船 員 率 は 諸 外 国 の 海 運 助 成 策 の 影 響 もある 日 本 においても トン 数 標 準 税 制 等 の 海 運 助 成 策 がとられなければ 邦 船 社 は 外 船 社 や 投 資 ファンドにより 買 収 されるおそれもある 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 を 増 やすことにより どの 部 門 でどのようなメリットがあるか どの 部 門 を 強 化 したいのかに ついて 検 討 する 必 要 がある 例 えば ドイツでは 陸 上 雇 用 増 加 オランダでは 自 国 オペレータ 増 加 フランスでは 自 国 籍 船 員 増 加 等 に 焦 点 を 絞 り トン 数 税 制 を 議 論 しており 日 本 でも 焦 点 を 絞 って 制 度 設 計 すべき 船 員 志 望 者 確 保 のための 方 策 船 員 の 教 育 養 成 システムや 船 員 のライフワーク 等 についてビジョンを 示 さないと 必 要 な 人 材 を 確 保 できないので はないか また 海 上 自 衛 隊 の 退 職 者 について 外 国 人 船 員 より 能 力 が 下 であるとは 思 えないので この 人 員 を 外 航 船 員 として 活 用 するために 資 格 のあり 方 について 議 論 してみてはどうか (ヒューマンインフラ 部 会 で 議 論 されるとは 思 うが) 必 要 な 船 員 を 確 保 するためには 船 員 志 望 者 を 増 やすため 低 年 齢 をターゲットにPRするなど 地 道 にやっていかなければならないのではないか 7

9 第 2 回 ヒューマンインフラ 部 会 の 議 事 概 要 について 開 催 日 時 平 成 19 年 4 月 19 日 ( 木 ) < 委 員 臨 時 委 員 >( 五 十 音 順 敬 称 略 ) 杉 山 雅 洋 山 村 レイコ 赤 塚 宏 一 今 津 隼 馬 大 日 向 正 文 越 智 忍 栢 原 信 郎 來 生 新 鈴 木 邦 雄 藤 澤 洋 二 真 木 克 朗 松 尾 正 洋 宮 下 國 生 村 木 文 郎 委 員 プレゼンテーション1 一 般 的 に 新 入 社 員 のものづくりの 力 が 低 下 している 大 学 でもものづくりを 教 えていな いようだ 新 入 社 員 は 知 識 はあるが それを 実 際 に 活 用 する 知 恵 がない ものづくりの 楽 しさを 教 えるべく 社 内 で 検 討 し 様 々な 取 り 組 みを 行 っている 例 えば 100 人 の 新 規 職 員 を5~6 人 のグループに 分 け ものづくりの 楽 しさを 経 験 するのみで なく 仕 事 の 段 取 りや 分 担 など 仕 事 のプロセス( 企 画 立 案 製 造 管 理 スケジュール 管 理 )を 教 える 役 割 を 果 たす 課 題 を 与 えている 委 員 プレゼンテーション2 今 治 は 海 に 近 いにも 関 わらず 海 への 関 心 が 低 いので 海 に 目 をむけてもらおうと 努 力 している そのため 現 状 としては 広 く 海 へ 興 味 を 持 ってもらうべく 小 中 学 校 で 講 演 会 を 行 うなど 子 どもへ のアプローチを 行 っている 船 員 のやる 気 の 創 出 は 難 しい 課 題 である 例 えば 商 船 高 専 の 生 徒 は 地 域 外 から 来 る 人 が 多 く 船 員 について 地 元 の 定 着 率 もよくない 状 況 だ 人 件 費 外 国 人 の 問 題 もある 日 本 人 は 船 員 になり にくい 風 潮 があるので 大 きな 悩 みである 国 県 とも 協 力 して 地 域 の 船 員 増 加 に 努 めていきたい 8

10 第 2 回 ヒューマンインフラ 部 会 の 議 事 概 要 について 日 本 人 船 員 確 保 の 手 段 内 航 船 員 を 確 保 するための 誘 導 手 段 が 問 題 高 齢 者 が 辞 めていき その 代 わりに 若 年 者 を 雇 うなら 相 対 的 に 船 社 に 剰 余 が 生 じるのだから それを 人 材 確 保 のためどのように 使 うのかが 重 要 船 舶 管 理 会 社 については 従 来 の 合 併 や 共 同 事 業 とどのように 異 なるのか 日 本 人 船 員 の 必 要 性 日 本 人 船 員 の 必 要 性 を 日 本 人 船 員 が 外 国 人 船 員 より 優 秀 である 点 に 置 くことには 疑 問 の 余 地 あ り コストだけを 考 えると 外 国 人 船 員 の 質 の 向 上 に 努 める 方 が 合 理 的 日 本 人 船 員 の 必 要 性 につい て 船 社 ニーズとかけ 離 れないように 議 論 していくべき 9

11 第 2 回 ヒューマンインフラ 部 会 の 議 事 概 要 について 外 航 船 員 の 減 少 外 航 船 員 が 減 少 した 理 由 は 単 に 経 済 原 則 によるもの 国 際 競 争 がなければ 日 本 人 船 員 でよい 国 際 競 争 の 面 では 諸 外 国 の6 割 がトン 数 標 準 税 制 導 入 1 割 が 無 税 残 り3 割 が 中 国 と 日 本 よくわか らない 中 国 を 除 くと 日 本 だけ 導 入 されておらず これでは 会 社 としてもたない 内 航 船 員 の 減 少 これまでは 外 航 や 漁 船 の 余 剰 船 員 を 受 け 入 れてきたが 今 ここにきて 高 齢 化 が 顕 在 化 し 船 員 不 足 が 問 題 となっている 仮 に 法 的 整 備 を 行 うのであれば 締 め 付 け 法 ではなく 活 性 化 法 にしてほしい 業 界 でも 様 々な 方 法 で 船 員 確 保 のために 努 力 しているので 国 としても 何 らかの 取 組 みをお 願 いしたい 誘 導 策 優 秀 な 人 材 を 確 保 する 観 点 から 奨 学 金 のような 誘 導 策 が 必 要 ではないか 10

12 Ⅰ. 日 本 経 済 国 民 生 活 に 対 する 外 航 海 運 の 役 割 重 要 性

13 外 航 海 運 の 重 要 性 について 外 航 海 運 の 重 要 性 必 要 性 について 四 面 環 海 資 源 に 乏 しい 我 が 国 が 貿 易 立 国 として 発 展 していくためには 外 航 海 運 は 極 めて 重 要 四 面 を 海 に 囲 まれた 我 が 国 は 海 を 通 じて 経 済 と 国 民 生 活 を 支 えており 資 源 エネルギー 関 係 では 原 油 が99.7% 天 然 ガスが96.3% 鉄 鉱 石 が100% 石 炭 が99.3%を 輸 入 に 依 存 しており 食 糧 は60%を 輸 入 に 依 存 しており こ れらを 輸 送 するライフラインである 外 航 海 運 は 極 めて 重 要 である 国 際 貨 物 輸 送 における 海 運 の 分 担 率 は 重 量 ベースでは99.7% 金 額 ベースでも 約 7 割 を 担 っており 貿 易 物 資 輸 送 の 大 部 分 は 海 運 に 依 存 しているという 状 況 である 特 に 産 業 生 活 の 根 底 を 支 える 資 源 エネルギーの 輸 入 は 海 運 が 担 っており この 役 割 は 他 に 代 替 不 可 能 である このため 我 が 国 経 済 国 民 生 活 の 向 上 にとって 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 を 常 時 確 保 することは 必 要 不 可 欠 である 11

14 我 が 国 の 輸 入 依 存 度 の 状 況 我 が 国 主 要 品 目 輸 入 依 存 度 (2004 年 ) 原 油 99.7% 天 然 ガス96.3% 鉄 鉱 石 100% 石 炭 99.3% 食 糧 60% 出 典 : ( 財 ) 矢 野 恒 太 記 念 会 日 本 のすがた2006 に 基 づき 海 事 局 作 成 12

15 国 際 貨 物 輸 送 における 海 上 輸 送 と 航 空 輸 送 の 分 担 率 重 量 ベース 航 空 輸 送 3260 (0.3%) 単 位 : 千 トン 海 上 輸 送 941,739 (99.7%) 金 額 ベース 航 空 輸 送 33,850 (30.7%) 単 位 : 十 億 円 海 上 輸 送 76,513 (69.3%) 出 典 :( 社 ) 日 本 物 流 団 体 連 合 会 数 字 でみる 物 流 2006 に 基 づき 海 事 局 作 成 2004 年 の 数 値 13

16 我 が 国 の 主 要 輸 出 入 品 目 (2005( 年 ) 輸 入 ( 重 量 ベース) 輸 出 ( 重 量 ベース) 総 計 816 百 万 トン 総 計 134 百 万 トン その 他 鉱 物 資 源 1% その 他 18% 原 油 26% 鉄 鋼 24% 穀 物 3% 木 材 等 4% 液 化 ガス 9% 鉄 鉱 石 16% 石 炭 22% : 資 源 エネルギー が73%を 占 める その 他 48% 機 械 類 10% セメント 8% 総 計 41.5 兆 円 輸 入 ( 金 額 ベース) 原 油 21% 総 計 45.6 兆 円 電 気 製 品 1% プラスチック 4% 輸 出 ( 金 額 ベース) 乗 用 自 動 車 5% その 他 47% 機 械 類 16% : 資 源 エネルギーが 32%を 占 める プラスチック 3% その 他 24% 機 械 類 36% その 他 鉱 物 資 源 1% 鉄 鉱 石 1% 穀 物 2% 液 化 ガス 6% 石 炭 4% 木 材 等 2% 鉄 鋼 7% 電 気 製 品 11% 乗 用 自 動 車 19% 出 典 :( 財 ) 日 本 海 事 広 報 協 会 数 字 でみる 日 本 の 海 運 造 船 2006 に 基 づき 海 事 局 作 成 木 材 等 には 木 材 チップ パルプを 含 む 液 化 ガスには 液 化 天 然 ガス 及 び 液 化 石 油 ガスを 含 む 14

17 Ⅱ. 政 策 目 的 の 整 理

18 1 邦 船 社 の 国 際 競 争 力 の 確 保

19 本 邦 外 航 海 運 事 業 者 の 国 際 競 争 力 の 確 保 本 邦 外 航 海 運 事 業 者 の 国 際 競 争 力 の 確 保 グローバル 化 する 世 界 経 済 の 中 で 本 邦 外 航 海 運 事 業 者 も 世 界 経 済 の 動 向 に 応 じたグロー バルな 事 業 展 開 を 行 うことが 必 要 である 一 方 外 航 海 運 事 業 は 世 界 単 一 市 場 において 激 し い 競 争 が 繰 り 広 げられており 本 邦 外 航 海 運 事 業 者 が 外 国 の 外 航 海 運 事 業 者 と 同 等 の 条 件 で 競 争 できる 環 境 整 備 が 必 要 であり 諸 外 国 における 外 航 海 運 強 化 策 を 踏 まえつつ 税 制 等 に ついて 所 要 の 施 策 を 講 じる 必 要 がある 15

20 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 の 意 義 必 要 性 について 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 の 意 義 必 要 性 について 四 面 環 海 資 源 に 乏 しい 我 が 国 にとって 自 国 の 外 航 海 運 事 業 者 は 安 定 輸 送 を 確 保 し 我 が 国 産 業 界 の 国 際 活 動 国 民 生 活 の 維 持 向 上 において 不 可 欠 の 存 在 当 該 企 業 が 国 際 競 争 力 をもって 安 定 的 な 経 営 を 確 保 することは 重 要 単 一 の 国 際 市 場 で 競 争 する 本 邦 企 業 の 競 争 力 を 維 持 強 化 し その 機 能 を 確 保 することは 国 家 的 課 題 四 面 環 海 資 源 に 乏 しい 島 国 である 我 が 国 にとって 自 国 の 外 航 海 運 事 業 者 が 必 要 であり 当 該 企 業 が 国 際 競 争 力 をもって 安 定 的 な 経 営 を 確 保 することが 重 要 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 は 日 本 の 荷 主 等 から ニーズによく 応 えてくれる 信 頼 性 が 高 いパートナーとの 評 価 を 得 ており 特 に 以 下 のような 点 で 高 い 評 価 を 受 けており 極 めて 重 要 な 存 在 1 安 定 的 な 運 賃 設 定 安 定 的 な 輸 送 2 運 航 の 安 全 性 3トラブル 時 の 対 応 また 東 アジアにおいて 工 程 間 分 業 が 進 展 する 中 で 日 本 の 会 社 の 世 界 進 出 を 支 える 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 は 重 要 このため 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 は 安 定 的 で 良 質 な 国 際 海 上 輸 送 を 提 供 することにより 我 が 国 経 済 国 民 生 活 の 向 上 のために 重 要 な 一 翼 を 担 っている 16

21 東 アジア 域 内 の 工 程 間 分 業 の 進 展 出 典 : 経 済 産 業 省 新 経 済 成 長 戦 略 最 終 財 とは 製 造 設 備 等 の 資 本 財 や 一 般 消 費 者 が 使 用 する 消 費 財 のこと 中 間 財 とは これら 最 終 財 を 生 産 するために 必 要 となる 部 品 や 加 工 品 のこと 17

22 M&Aによる 巨 大 化 1996 年 1 月 2001 年 1 月 2006 年 1 月 順 位 運 航 船 社 TEU (シェア) 順 位 運 航 船 社 TEU (シェア) 順 位 運 航 船 社 TEU (シェア) 1 Maersk(デンマーク) 180,831 ( 6.1% ) 1 Maersk-Sealand(デンマーク)/Safmarine(デンマーク) 596,442 ( 12.5% ) 1 Maersk Line(デンマーク)/Safmarine(デンマーク) 1,541,411 ( 19.2% ) 2 Sea-land( 米 国 ) 180,000 ( 6.1% ) 2 P&O Nedlloyd( 英 国 /オランダ) 345,055 ( 7.2% ) 2 Mediterranean Shipping Company(スイス) 740,091 ( 9.2% ) 3 China Ocean Shipping (Group) Company( 中 国 ) 153,253 ( 5.2% ) 3 Evergreen( 台 湾 )/Lloyd Triestino(イタリア)/Uniglory( 台 湾 ) 324,874 ( 6.8% ) 3 Evergreen( 台 湾 )/Lloyd Triestino(イタリア)/Hatsu Marine( 英 国 ) 468,091 ( 5.8% ) 4 Evergreen( 台 湾 ) 146,557 ( 4.9% ) 4 韓 進 海 運 ( 韓 国 )/DSR Senator(ドイツ) 281,781 ( 5.9% ) 4 CMA CGM(フランス)/ANL(オーストラリア) 454,102 ( 5.7% ) 5 日 本 郵 船 115,626 (3.9%) 5 Mediterranean Shipping Company(スイス) 229,629 ( 4.8% ) 5 Hapag-Lloyd Container Line(ドイツ) 386,649 ( 4.8% ) 6 韓 進 海 運 ( 韓 国 ) 97,176 ( 3.3% ) 6 NOL(シンガポール)/American President Line( 米 国 ) 209,245 ( 4.4% ) 6 韓 進 海 運 ( 韓 国 )/Senator Lines(ドイツ) 327,173 ( 4.1% ) 7 大 阪 商 船 三 井 船 舶 96,775 (3.3%) 7 China Ocean Shipping (Group) Company( 中 国 ) 200,656 ( 4.2% ) 7 China Ocean Shipping (Group) Company( 中 国 ) 311,294 ( 3.9% ) 8 American President Line( 米 国 ) 96,326 ( 3.2% ) 8 CP Ships( 英 国 ) 171,035 ( 3.6% ) 8 China Shipping Container Line( 中 国 ) 306,758 ( 3.8% ) 9 P&O Containers( 英 国 ) 92,083 ( 3.1% ) 9 日 本 郵 船 158,230 (3.3%) 9 NOL(シンガポール)/American President Line( 米 国 ) 297,121 ( 3.7% ) 10 Ned lloyd Lion(オランダ) 90,714 ( 3.1% ) 10 CMA CGM(フランス)/ANL(オーストラリア) 141,770 ( 3.0% ) 10 日 本 郵 船 / 東 京 船 舶 285,216 (3.6%) 11 川 崎 汽 船 70,193 ( 2.4% ) 11 商 船 三 井 141,731 ( 3.0% ) 11 商 船 三 井 237,952 (3.0%) 12 Orient Overseas Container Line( 中 国 ) 69,311 ( 2.3% ) 12 Orient Overseas Container Line( 中 国 ) 138,949 ( 2.9% ) 12 Orient Overseas Container Line( 中 国 ) 232,697 ( 2.9% ) 13 Hapag-Lloyd Container Line(ドイツ) 69,180 ( 2.3% ) 13 川 崎 汽 船 / 川 崎 近 海 汽 船 135,120 (2.8%) 13 Compania Sud Americana de Vapores(チリ) 226,096 ( 2.8% ) 14 DSR Senator(ドイツ) 68,915 ( 2.3% ) 14 Zim Integrated Shipping(イスラエル) 127,101 ( 2.7% ) 14 川 崎 汽 船 217,584 (2.7%) 15 陽 明 海 運 ( 台 湾 ) 68,513 ( 2.3% ) 15 Hapag-Lloyd Container Line(ドイツ) 119,028 ( 2.5% ) 15 Zim Integrated Shipping(イスラエル) 189,928 ( 2.4% ) 16 NOL(シンガポール) 67,935 ( 2.3% ) 16 現 代 商 船 ( 韓 国 ) 116,472 ( 2.4% ) 16 陽 明 海 運 ( 台 湾 ) 187,413 ( 2.3% ) 17 現 代 商 船 ( 韓 国 ) 59,526 ( 2.0% ) 17 Compania Sud Americana de Vapores(チリ) 109,580 ( 2.3% ) 17 Hamburg Sud(ドイツ) 173,103 ( 2.2% ) 18 Zim Integrated Shipping(イスラエル) 59,247 ( 2.0% ) 18 陽 明 海 運 ( 台 湾 ) 109,058 ( 2.3% ) 18 現 代 商 船 ( 韓 国 ) 150,289 ( 1.9% ) 19 Mediterranean Shipping Company(スイス) 53,566 ( 1.8% ) 19 China Shipping Container Line( 中 国 ) 100,888 ( 2.1% ) 19 Pacific International Lines(シンガポール) 125,510 ( 1.6% ) 20 CMA(フランス) 48,878 ( 1.6% ) 20 Hamburg Sud(ドイツ) 77,135 ( 1.6% ) 20 Wan Hai Lines( 台 湾 ) 108,347 ( 1.4% ) 全 世 界 計 2,969,315 ( 100% ) 全 世 界 計 4,788,319 ( 100% ) 全 世 界 計 8,025,325 (100%) 出 典 :( 株 ) 日 本 郵 船 世 界 のコンテナ 船 隊 および 就 航 状 況 1996 年 版 2001 年 版 および2006 年 版 に 基 づき 海 事 局 作 成 日 本 郵 船 調 査 グループ 世 界 のコンテナ 船 隊 および 就 航 状 況 1996 年 版 2001 年 版 および2006 年 版 より 海 事 局 作 成 : 邦 船 社 :アジア 船 社 : 欧 州 船 社 18

23 我 が 国 発 着 貨 物 の 積 取 比 率 (%) 日 本 籍 船 積 取 比 率 我 が 国 商 船 隊 積 取 比 率 年 出 典 : 海 事 局 調 べ 19

24 我 が 国 外 航 海 運 業 界 の 動 向 我 が 国 外 航 海 運 業 界 の 再 編 昭 和 39 年 長 期 海 運 不 況 と 過 当 競 争 を 背 景 に 海 運 企 業 集 約 が 実 施 される(11 社 から6 社 へ 集 約 ) 昭 和 60 年 三 光 汽 船 倒 産 昭 和 61 年 中 村 汽 船 協 成 汽 船 等 円 高 倒 産 平 成 元 年 山 下 新 日 本 汽 船 とジャパンラインが 合 併 しナビックスラインに 平 成 10 年 日 本 郵 船 昭 和 海 運 合 併 平 成 11 年 商 船 三 井 ナビックスライン 合 併 (6 社 体 制 が3 社 体 制 へ 移 行 ) 国 際 競 争 の 激 化 LNG 船 国 際 入 札 において 従 来 は 邦 船 社 が 何 らかの 形 で 参 入 できていたものが 近 年 敗 退 ( 邦 船 社 がまった く 参 入 できないプロジェクトが 発 生 )する 事 例 が 発 生 < 具 体 例 > 2004 年 のカタールからのLNG 輸 送 プロジェクト 2005 年 のイエメンからのLNG 輸 送 プロジェクト 20

25 諸 外 国 の 主 要 船 社 の 経 営 状 況 1 売 上 高 税 引 前 利 益 率 については 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 も 健 闘 しているが 売 上 高 当 期 利 益 率 を 比 較 してみると 外 国 の 外 航 海 運 事 業 者 と 大 きな 差 が 生 じている 売 上 高 キャッシュフロー 比 率 についても 同 様 である 故 に 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 は 国 際 競 争 市 場 において 健 闘 しているものの 法 人 税 率 の 違 いから 生 じている 大 きな 差 を 埋 めなければ 好 況 から 不 況 に 転 じた 際 に 危 機 的 な 状 況 になるおそれがある マースク/ シーランド ( 単 位 :100 万 米 ドル) ハパックロイド NOL/APL ノルデン 韓 進 海 運 日 本 郵 船 商 船 三 井 川 崎 汽 船 所 在 国 / トン 税 導 入 の 有 無 等 デンマーク 1996 年 トン 税 導 入 ドイツ 1999 年 トン 税 導 入 シンガポール なし ( 海 運 業 は 課 税 対 象 外 ) デンマーク 1996 年 トン 税 導 入 韓 国 2005 年 トン 税 導 入 日 本 なし 日 本 なし 日 本 なし 売 上 高 30,350 3,665 6,545 1,167 5,992 14,961 10,930 7,717 売 上 高 営 業 利 益 率 17.8% 11.0% 14.4% 23.1% 13.2% 10.0% 14.6% 13.0% 売 上 高 税 引 前 利 益 率 11.6% 10.4% 13.4% 22.9% 14.4% 7.9% 13.2% 11.5% 2004 売 上 高 当 期 利 益 率 10.3% 10.5% 14.4% 22.6% 10.4% 4.4% 8.4% 7.2% 当 期 利 益 率 / 営 業 利 益 率 57.9% 95.5% 100.0% 97.8% 78.8% 44.0% 57.5% 55.4% 自 己 資 本 比 率 58.9% 39.8% 49.9% 64.7% 30.6% 29.0% 24.2% 29.9% 期 末 キャッシュフロー 残 高 / 売 上 高 21.0% 5.8% 10.3% 11.7% 12.7% 4.1% 3.9% 3.8% 出 典 : 各 社 決 算 報 告 書 等 に 基 づき 海 事 局 作 成 マースク/シーランドについては トン 数 標 準 税 制 の 適 用 対 象 外 である 非 海 運 業 部 門 の 収 益 が 大 きく その 影 響 を 除 いて 他 社 と 比 較 するため 売 上 高 税 引 前 利 益 率 売 上 高 当 期 利 益 率 及 び 期 末 キャッシュフロー 残 高 / 売 上 高 の 数 値 は 海 運 業 部 門 のみの 利 益 率 となっている 21

26 諸 外 国 の 主 要 船 社 の 経 営 状 況 2 諸 外 国 の 主 要 船 社 の 経 営 状 況 2004 年 利 益 率 25.0% 2004 売 上 高 税 引 前 利 益 率 2004 売 上 高 当 期 利 益 率 22.9% 22.6% 20.0% 15.0% 10.0% 11.6% 10.3% 10.4% 10.5% 14.4% 13.4% 14.4% 10.4% 7.9% 13.2% 8.4% 11.5% 7.2% 5.0% 4.4% 0.0% マースク/シーランド ハッパクロイド NOL/APL ノルデン 出 典 : 各 社 決 算 報 告 書 等 に 基 づき 海 事 局 作 成 注 :マースク/シーランドについては 海 運 業 部 門 における 売 上 高 税 引 前 利 益 率 及 び 売 上 高 当 期 利 益 率 となっている 韓 進 海 運 日 本 郵 船 商 船 三 井 川 崎 汽 船 22

27 諸 外 国 の 主 要 船 社 の 経 営 状 況 % 諸 外 国 の 主 要 船 社 の 経 営 状 況 期 末 キャッシュフロー 残 高 / 売 上 高 21.0% 20.0% 15.0% 10.0% 10.3% 11.7% 12.7% 5.0% 5.8% 4.1% 3.9% 3.8% 0.0% マースク/シーランド ハパックロイド NOL/APL ノルデン 韓 進 海 運 日 本 郵 船 商 船 三 井 川 崎 汽 船 出 典 : 各 社 決 算 報 告 書 等 に 基 づき 海 事 局 作 成 注 :マースク/シーランドについては 海 運 業 部 門 における 期 末 キャッシュフロー 残 高 / 売 上 高 となっている 23

28 2 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 確 保

29 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 確 保 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 確 保 日 本 商 船 隊 における 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 は 現 在 コスト 競 争 力 の 喪 失 から 極 端 に 減 少 しているが 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のために 核 となるべき 存 在 である また 我 が 国 の 置 かれた 地 理 的 経 済 的 状 況 に 鑑 みると いわゆる 非 常 時 においては 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 役 割 は 大 きく 平 時 からこれを 確 保 し 育 成 することは 同 様 に 喫 緊 の 国 家 的 課 題 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 は 以 下 のような 観 点 からの 意 義 必 要 性 がある 1 四 面 を 海 に 囲 まれ 資 源 に 乏 しい 我 が 国 は 経 済 安 全 保 障 の 観 点 から 日 本 の 管 轄 権 が 及 ぶ 日 本 籍 船 及 びこれを 適 切 かつ 確 実 に 行 使 することが 期 待 される 日 本 人 船 員 を 常 時 確 保 しておくことが 必 要 2 日 本 籍 船 は 日 本 政 府 の 保 護 の 対 象 であり 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 核 としての 役 割 が 期 待 されること 3 海 上 輸 送 の 安 全 の 確 保 及 び 環 境 保 全 を 図 ることが 可 能 であること 4 船 舶 運 航 等 に 係 るノウハウの 維 持 が 必 要 であること 以 上 のような 意 義 必 要 性 に 鑑 み 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 が 一 定 程 度 必 要 であるが こ の 必 要 規 模 を 確 保 するためには 市 場 の 経 済 原 理 のみに 委 ねることは 不 適 切 であり 政 府 に よる 一 定 の 支 援 措 置 が 必 要 である また 支 援 措 置 が 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 増 加 という 効 果 につながるように 制 度 設 計 す る 必 要 がある 24

30 我 が 国 商 船 隊 の 構 成 及 び 日 本 人 外 航 船 員 数 の 推 移 我 が 国 商 船 隊 の 構 成 の 推 移 日 本 人 外 航 船 員 数 の 推 移 隻 数 日 本 籍 船 の ピーク 日 本 商 船 隊 の ピーク 単 純 外 国 用 船 支 配 外 国 籍 船 日 本 籍 船 S H 元 年 人 55,000 50,000 45,000 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5, ,833 昭 和 40 年 代 後 半 から 外 国 人 船 員 配 乗 船 の 増 加 38,425 30,013 昭 和 60 年 のプラザ 合 意 後 の 急 激 な 円 高 による 外 航 船 員 緊 急 雇 用 対 策 10,084 8,438 5,030 2,625 昭 和 49 年 昭 和 55 年 昭 和 60 年 平 成 2 年 平 成 7 年 平 成 12 年 平 成 17 年 出 典 : 海 事 局 調 べ 出 典 : 船 員 統 計 に 基 づき 海 事 局 作 成 船 員 数 は 乗 組 員 数 と 予 備 員 数 を 合 計 したものであり わが 国 の 船 舶 所 有 者 に 雇 用 されている 船 員 である 25

31 日 本 人 船 員 の 優 位 性 ( 海 難 発 生 率 等 ) 日 本 人 船 員 の 優 位 性 各 種 統 計 によると 日 本 船 及 び 日 本 人 船 員 の 乗 組 む 船 舶 の 海 難 発 生 率 は 極 めて 低 い また 損 保 会 社 へのアンケート 調 査 によると 船 舶 保 険 料 の 算 出 に 際 しては 日 本 人 船 員 の 乗 組 みが 優 位 に 働 いており 船 舶 職 員 に 外 国 人 が 配 乗 されている 場 合 には 約 50% 割 増 となる 場 合 もある 船 籍 別 海 難 発 生 状 況 ( 日 本 近 海 ) 海 上 保 安 庁 の 資 料 (2002 年 ~2006 年 )を 基 に 海 事 局 で 算 出 したもの 船 籍 別 全 損 海 難 発 生 率 ( 世 界 ) ロイズ 船 級 協 会 World Casualty Statistics 2005 及 び World Fleet Statistics 2005 より 作 成 トン 数 隻 数 キプロス 世 界 日 本 韓 国 マルタ 英 国 パナマ リベリア ギリシャ ノルウェー St.ウ ィンセント インド 3% フィリヒ ン 9% ロシア 10% その 他 17% 船 長 の 国 籍 別 韓 国 23% 日 本 9% 中 国 29% その 他 27% イント ネシア 1% インド 2% ロシア 9% 当 直 者 の 国 籍 別 フィリヒ ン 9% 海 難 発 生 隻 数 に 占 める 割 合 で 漁 船 遊 漁 船 プレジャーボート 及 び その 他 船 舶 ( 作 業 船 台 船 曳 航 船 等 )を 含 まない また 他 国 との 比 較 上 日 本 船 は 遠 洋 区 域 及 び 近 海 区 域 を 航 行 するもののみを 抽 出 日 本 8% 韓 国 19% 中 国 26% 日 本 籍 船 の 海 難 発 生 率 は 外 国 籍 船 の1/5 以 下! 海 難 隻 数 入 港 隻 数 発 生 率 パナマ 船 , 韓 国 船 , 中 国 船 92 33, ロシア 船 61 21, そ の 他 , 外 国 船 1, , 日 本 船 1,407 3,756, 海 難 隻 数 には 漁 船 遊 漁 船 プレジャーボート 及 びその 他 船 舶 ( 作 業 船 台 船 曳 航 船 等 )を 含 まない また 日 本 船 には 平 水 区 域 を 航 行 するものを 含 ま ない 入 港 隻 数 には 総 トン 数 20トン 未 満 の 船 舶 平 水 区 域 を 航 行 する 船 舶 及 び 旅 客 定 期 航 路 事 業 に 従 事 する 船 舶 を 含 まない 26

32 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 意 義 必 要 性 について 1. 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 法 的 な 位 置 付 け 日 本 籍 船 は 旗 国 主 義 に 基 づき 旗 国 の 管 轄 権 行 使 及 び 旗 国 による 外 交 保 護 権 の 行 使 の 基 準 となる この 日 本 籍 船 の 要 件 は 船 舶 法 に より 船 舶 運 用 の 意 志 決 定 が 日 本 国 民 主 導 でなされるものとするように 定 められている また このような 日 本 の 管 轄 権 を 適 切 かつ 確 実 に 行 使 することが 期 待 されているのは 日 本 人 船 員 である 2. 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 意 義 必 要 性 (1) 法 的 位 置 付 けを 基 にして 考 えられる 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 意 義 必 要 性 1 非 常 時 等 における 対 応 四 面 を 海 に 囲 まれ 資 源 に 乏 しい 我 が 国 が 経 済 安 全 保 障 の 観 点 から 日 本 の 管 轄 権 が 及 ぶ 一 定 の 日 本 籍 船 を 保 有 することは 必 要 日 本 籍 船 は 日 本 の 立 法 上 及 び 執 行 上 の 管 轄 権 下 にあるため 非 常 時 等 において 日 本 政 府 が 国 家 としての 対 応 措 置 を 採 ることができる また このような 日 本 の 管 轄 権 を 適 切 かつ 確 実 に 行 使 することが 期 待 される 日 本 人 船 員 を 常 時 確 保 しておく 必 要 がある また 船 員 供 給 国 の 事 情 により 船 員 供 給 に 支 障 を 来 たさないように 日 本 人 船 員 が 必 要 である 特 に 最 近 世 界 的 に 船 員 不 足 が 見 込 ま れ 優 秀 な 船 員 の 獲 得 競 争 が 行 われている 中 優 秀 な 日 本 人 船 員 を 着 実 に 確 保 しておくことは 有 意 義 である 2 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 保 護 日 本 籍 船 は 日 本 政 府 が 保 護 の 対 象 とするものであり また 日 本 政 府 が 犯 人 の 逮 捕 等 国 家 としての 対 応 措 置 を 直 接 採 ることができ るため 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 核 としての 役 割 を 期 待 することができる 外 国 籍 船 の 場 合 例 えば 公 海 上 でテロ 行 為 や 日 本 人 の 殺 害 等 の 重 大 犯 罪 が 発 生 した 場 合 等 に 旗 国 主 義 の 下 当 該 外 国 籍 船 は 旗 国 の 排 他 的 管 轄 権 に 服 することとなるため 当 該 旗 国 の 同 意 等 がなければ 我 が 国 は 強 制 管 轄 権 ( 執 行 管 轄 権 及 び 司 法 管 轄 権 )を 行 使 することができない 更 に 船 体 や 積 荷 に 対 する 損 壊 と いった 財 産 的 被 害 については 外 国 籍 船 である 限 り 我 が 国 の 強 制 管 轄 権 は 及 ばない 3 海 上 輸 送 の 安 全 の 確 保 及 び 環 境 保 全 海 上 輸 送 の 安 全 の 確 保 及 び 環 境 保 全 は 国 連 海 洋 法 条 約 において 旗 国 の 義 務 とされているが 日 本 籍 船 及 び 優 秀 な 日 本 人 船 員 であ れば 日 本 の 管 轄 権 の 下 日 本 船 社 が 適 正 に 管 理 することを 確 保 することができ 安 全 の 確 保 及 び 環 境 保 全 が 図 られる 海 難 事 故 等 の 際 はもちろんのこと 船 舶 と 陸 上 部 門 との 円 滑 なコミュニケーション 等 を 考 えると 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 を 確 保 することが 必 要 である (2) 船 舶 運 航 等 に 係 るノウハウの 維 持 日 本 の 外 航 海 運 業 が 国 際 競 争 力 を 持 って 持 続 的 に 発 展 する 上 で 陸 上 海 上 を 問 わず 内 部 にその 中 核 となる 操 船 能 力 及 びその 経 験 に 裏 打 ちされた 運 航 管 理 船 舶 管 理 能 力 を 備 えた 優 秀 な 技 術 者 集 団 の 保 持 が 必 要 この 経 験 豊 富 な 日 本 人 海 技 者 は 顧 客 の 物 流 アドバ イザーとして 評 価 されており 世 界 レベルの 海 事 技 術 者 として 欠 かせない 存 在 である このような 海 技 の 伝 承 技 術 革 新 海 事 教 育 海 事 に 関 する 研 究 開 発 に 日 本 人 船 員 が 必 要 であり 海 のDNA が 一 旦 途 切 れたら 復 活 は 不 可 能 となる また その 教 育 訓 練 の 主 たる 場 として 日 本 籍 船 も 必 要 である 我 が 国 経 済 国 民 生 活 にとって 重 要 な 外 航 海 運 業 において 上 記 のような 意 義 必 要 性 を 持 った 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 を 確 保 するためには 日 本 の 外 航 海 運 事 業 者 がその 国 際 競 争 力 を 強 化 し 平 時 より 必 要 な 規 模 の 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 を 備 え 持 つ 必 要 がある 27

33 Ⅲ. 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模

34 前 提 条 件 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 の 試 算 について1 1 全 て 日 本 籍 船 で 輸 送 しなければならない 状 態 が1 年 続 くことを 想 定 21の 状 態 において 必 要 な 一 定 規 模 の 経 済 活 動 国 民 生 活 水 準 を 確 保 する 上 で 必 要 な 輸 送 力 に 対 応 するための 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 を 試 算 3 日 本 への 輸 入 を 対 象 < 検 討 フロー> 品 目 別 海 上 貨 物 量 船 種 別 貨 物 量 船 種 別 必 要 貨 物 量 船 種 別 必 要 船 腹 量 船 種 別 年 間 運 航 回 数 船 種 別 年 間 必 要 隻 数 貨 物 と 船 種 の 対 応 づけ 一 定 規 模 の 経 済 活 動 国 民 生 活 水 準 の 係 数 の 設 定 船 種 別 平 均 積 載 率 船 種 別 平 均 船 型 船 種 別 平 均 輸 送 日 数 貨 物 とその 貨 物 を 輸 送 する 船 種 を 現 状 の 輸 送 状 況 をもとに 対 応 づけ 非 常 時 等 において 維 持 すべき 経 済 活 動 国 民 生 活 水 準 を 決 定 し 当 該 水 準 の 維 持 に 必 要 な 貨 物 量 推 計 のための 係 数 を 設 定 船 種 別 平 均 積 載 率 をもとに 船 種 別 に 必 要 となる 船 腹 量 を 推 計 船 種 別 必 要 船 腹 量 を 船 種 別 平 均 船 型 で 除 すことに より 海 上 貨 物 量 を 輸 送 する 際 に 必 要 となる 年 間 あたりの 運 航 回 数 を 推 計 船 種 別 平 均 輸 送 日 数 と 船 種 別 年 間 運 航 回 数 をもと に 船 種 別 必 要 貨 物 量 を 輸 送 する 際 に 必 要 となる 船 種 別 年 間 必 要 隻 数 を 推 計 28

35 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 の 試 算 について2 ベースとなるデータ: 平 成 16 年 港 湾 統 計 年 報 港 湾 統 計 から81 品 目 分 類 の 海 上 貨 物 量 ( 輸 入 )の 集 計 を 行 い 各 品 目 を 船 種 別 に 対 応 づける 船 種 別 平 均 積 載 率 について 非 常 時 等 であることに 鑑 み 可 能 な 限 り 積 載 すると 想 定 して 船 種 別 平 均 積 載 率 はすべての 船 種 において 100% とする 船 種 別 平 均 船 型 及 び 船 種 別 平 均 輸 送 日 数 について 船 種 別 平 均 船 型 及 び 船 種 別 平 均 輸 送 日 数 については 船 社 に 対 するヒアリングによりデータを 入 手 試 算 結 果 コンテナ 船 ドライバルカー 油 送 船 等 その 他 計 年 間 必 要 隻 数 最 低 保 障 水 準 について (1) 標 準 世 帯 <データ> 世 帯 人 員 :3.40 人 実 収 入 :525,254 円 < 出 典 > 総 務 省 統 計 局 家 計 調 査 年 報 2006 年 版 1 世 帯 当 たり 年 平 均 1ヶ 月 間 の 収 入 と 支 出 - 全 国 (2) 生 活 保 護 世 帯 <データ> 世 帯 人 数 :3 人 生 活 保 護 基 準 額 :175,170 円 ( 186,486 円 ) *( ) 内 の 数 字 は 3 人 / 世 帯 を3.4 人 / 世 帯 に 換 算 した 金 額 < 出 典 > 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 編 社 会 保 障 統 計 年 報 生 活 保 護 基 準 額 (1 級 地 標 準 世 帯 ) 第 62 次 改 定 (06.4.1) 非 常 時 における 最 低 保 障 水 準 (1) 標 準 世 帯 及 び(2) 生 活 保 護 世 帯 の 比 により186, ,254=35.5% 石 油 等 食 糧 の 備 蓄 も 考 慮 必 要 規 模 として 最 低 保 障 水 準 を 用 いた 場 合 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 : 約 450 隻 29

36 一 定 規 模 の 経 済 活 動 国 民 生 活 水 準 の 係 数 の 設 定 について 以 下 のような 指 標 を 考 慮 した 上 で 非 常 時 等 において 確 保 すべき 一 定 規 模 の 経 済 活 動 国 民 生 活 水 準 を 設 定 する 算 出 される 日 本 籍 船 の 規 模 一 人 当 たりGDP( 年 代 別 ) ベース 一 人 当 たりGDP( 国 別 )ベース 1280 隻 100% 平 時 アメリカ 1994 年 頃 1988 年 頃 イギリス ドイツ フランス 1985 年 頃 シンガポール 1978 年 頃 最 低 保 障 水 準 ( 標 準 世 帯 と 生 活 保 護 世 帯 の 収 入 の 比 ) (35.5%) 約 450 隻 約 650 隻 50% 1972 年 頃 1968 年 頃 台 湾 韓 国 1965 年 頃 1960 年 頃 韓 国 の 国 家 必 須 船 舶 の 水 準 (33%) 0% 経 済 活 動 国 民 生 活 は 不 可 能 30

37 必 要 日 本 人 船 員 数 の 試 算 考 え 方 1 日 本 籍 船 必 要 規 模 ( 前 述 )を 前 提 に 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 を 算 出 するものとする 2 日 本 籍 船 に 乗 組 む 船 舶 職 員 ( 船 長 1 名 航 海 士 3 名 機 関 長 1 名 機 関 士 3 名 )を 全 て 日 本 人 であるものと する ( 注 1 2) 3 通 年 運 航 することが 可 能 となる 最 少 限 の 船 舶 職 員 数 であるものとする ( 注 1) 船 舶 職 員 数 については 遠 洋 区 域 を 航 行 する 総 トン 数 5000トン 以 上 機 関 出 力 6000キロワット 以 上 の 船 舶 に 乗 り 組 ませなければならない 人 数 ( 注 2) 部 員 については 海 技 資 格 は 必 要 とされておらず 非 常 時 等 における 弾 力 的 な 対 応 が 可 能 計 算 式 隻 8 人 1.5 = 人 ( 必 要 船 舶 数 ) ( 船 舶 職 員 数 ) ( 予 備 員 率 50%) 試 算 例 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 を 約 450 隻 ( 前 ページの 最 低 保 障 水 準 レベル)と 仮 定 した 場 合 約 450 隻 8 人 1.5 = 約 5500 人 31

38 日 本 籍 船 数 の 推 移 隻 数 1800 ピーク 時 :1580 隻 同 じトレンドで 伸 ばした 場 合 年 後 : 約 200 隻 現 在 :95 隻 日 本 籍 船 の 必 要 規 模 : 約 450 隻 0 出 典 : 海 事 局 調 べ S H 元 年 32

39 人 数 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1, ,438 毎 年 新 たに160 人 の 日 本 人 が 外 航 船 員 となり 定 年 を60 歳 から65 歳 まで 延 長 すると 仮 定 した 場 合 30 年 後 に5,600 人 となる H 出 典 : 船 員 統 計 等 に 基 づき 海 事 局 作 成 日 本 人 外 航 船 員 数 の 推 移 2,625 3,900 日 本 人 船 員 の 必 要 規 模 : 約 5,500 人 年 33

40 Ⅳ. 政 策 目 的 を 実 現 するための 施 策 内 容 について

41 1 現 行 の 我 が 国 及 び 諸 外 国 の 外 航 海 運 支 援 策

42 34 我 が 国 における 外 航 海 運 支 援 策 一 覧 項 目 目 的 内 容 船 舶 の 特 別 償 却 ( 法 人 税 ) 船 舶 から 新 造 船 又 は 環 境 負 荷 低 減 型 の 船 舶 への 買 換 え 等 の 場 合 の 課 税 標 準 の 特 例 措 置 ( 法 人 税 ) 環 境 への 負 荷 軽 減 に 効 果 的 な 設 備 を 有 する 船 舶 の 整 備 を 促 進 すること 効 率 的 で 安 全 性 環 境 性 の 高 い 船 舶 への 更 新 を 促 進 すること 外 航 環 境 低 負 荷 船 18/100 圧 縮 記 帳 ( 譲 渡 差 益 の80%) 税 制 上 の 支 援 措 置 定 期 検 査 に 伴 う 多 額 の 修 繕 費 負 担 を 平 準 化 船 舶 の 特 別 修 繕 準 備 金 積 立 限 度 額 : 特 別 修 繕 費 の3/4 すること 国 際 船 舶 の 所 有 権 の 保 存 登 記 及 び 抵 当 権 の 設 定 登 記 の 税 率 の 軽 減 ( 登 録 免 許 税 ) 船 舶 ( 固 定 資 産 税 ) 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 に 必 要 な 国 際 船 舶 の 確 保 を 図 ること 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 を 図 ること 船 価 の2.5/1000( 通 常 4/1000) 1) 国 際 船 舶 課 税 標 準 1/15 2) 外 国 貿 易 船 ( 外 貿 実 績 50% 超 ) 課 税 標 準 1/10 3) 外 航 船 課 税 標 準 1/6 金 融 上 の 支 援 措 置 船 舶 金 融 初 期 投 資 額 が 巨 額 な 船 舶 投 資 を 支 援 すること 日 本 政 策 投 資 銀 行 による 長 期 固 定 低 利 の 安 定 的 な 融 資 国 際 船 舶 制 度 日 本 籍 船 の 減 少 に 歯 止 めをかけ 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 を 図 ること 日 本 籍 船 のうち 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 上 で 重 要 な 船 舶 を 国 際 船 舶 と 位 置 付 け 国 際 競 争 力 を 確 保 するため 税 制 上 の 措 置 承 認 船 員 制 度 によるコスト 低 減 等 の 支 援 措 置 を 講 じている その 他 の 支 援 措 置 船 員 教 育 訓 練 優 秀 な 日 本 人 船 員 を 安 定 的 に 確 保 育 成 する こと 大 学 商 船 高 専 及 び 独 法 海 技 教 育 機 構 における 座 学 教 育 に 加 え 独 法 航 海 訓 練 所 において 一 元 的 な 実 習 訓 練 を 実 施 運 営 費 交 付 金 海 技 教 育 機 構 :2,817 百 万 航 海 訓 練 所 :6,518 百 万 外 航 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 ) 確 保 育 成 ス キーム 外 航 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )の 減 少 に 歯 止 め をかけ 安 定 的 な 確 保 育 成 を 図 ること 官 労 使 により 運 営 され 船 員 教 育 機 関 の 卒 業 生 を 対 象 に 外 航 商 船 の 定 員 内 での 実 務 経 験 を 通 じて 即 戦 力 として 活 躍 できる 船 員 ( 海 技 者 )としてのキャリア 形 成 を 図 るもの トライアル 雇 用 助 成 若 年 船 員 の 海 運 企 業 への 就 職 促 進 若 年 船 員 をトライアル 雇 用 する 海 運 事 業 主 に 対 し 助 成 金 (10 万 円 / 人 月 3ヶ 月 限 度 )を 支 給

43 1. 国 際 船 舶 の 要 件 国 際 船 舶 制 度 について( 平 成 8 年 度 ~) ~) 国 際 船 舶 制 度 は 日 本 籍 船 の 減 少 に 歯 止 めをかけ 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 を 図 るため 日 本 籍 船 のうち 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 上 で 重 要 な 船 舶 を 国 際 船 舶 と 位 置 付 け 海 外 への 譲 渡 貸 渡 について 届 出 制 中 止 勧 告 制 をとる 一 方 国 際 競 争 力 を 確 保 するため 税 制 上 の 措 置 等 の 支 援 措 置 を 講 じている (1) 日 本 籍 船 (2) 総 トン 数 2,000トン 以 上 の 船 舶 (3) 船 舶 安 全 法 にいう 遠 洋 区 域 又 は 近 海 区 域 を 航 行 区 域 とする 船 舶 (4) 専 ら 国 際 航 海 ( 三 国 間 輸 送 を 含 む)に 従 事 している 船 舶 (5) 次 の 何 れかに 該 当 する 船 舶 イ. 近 代 化 船 ロ. 海 外 貸 渡 方 式 によるマルシップ 混 乗 船 ハ. 承 認 船 員 配 乗 船 ニ.LNG 船 ホ.RORO 船 2. 支 援 措 置 の 例 税 制 上 の 支 援 措 置 ( 平 成 8 年 ~) (1) 登 録 免 許 税 税 率 : 一 般 の 外 航 船 舶 船 価 の4/1000 国 際 船 舶 船 価 の2.5/1000 (2) 固 定 資 産 税 税 率 : 一 般 の 外 航 船 舶 課 税 標 準 1/10 国 際 船 舶 課 税 標 準 1/15 外 国 資 格 の 受 有 者 に 対 する 承 認 制 度 ( 平 成 11 年 ~) 外 国 (STCW 条 約 締 約 国 )において 船 舶 職 員 免 状 を 取 得 した 者 を 国 土 交 通 大 臣 の 承 認 により 日 本 船 舶 の 船 舶 職 員 として 受 け 入 れる 制 度 < 外 国 資 格 受 有 者 の 就 業 範 囲 > 国 際 船 舶 船 長 機 関 長 以 外 の 職 員 < 現 状 > 実 承 認 者 数 :2,175 名 ( 平 成 19 年 1 月 ) 承 認 船 員 配 乗 船 :54 隻 ( 平 成 19 年 1 月 ) ( 参 考 ) 国 際 船 舶 の 現 状 日 本 籍 船 うち 国 際 船 舶 平 成 8 年 10 月 189 隻 144 隻 平 成 9 年 央 182 隻 139 隻 平 成 10 年 央 168 隻 131 隻 平 成 11 年 央 154 隻 124 隻 平 成 12 年 央 134 隻 112 隻 平 成 13 年 央 117 隻 98 隻 平 成 14 年 央 110 隻 96 隻 平 成 15 年 央 103 隻 95 隻 平 成 16 年 央 99 隻 91 隻 平 成 17 年 央 95 隻 87 隻 平 成 18 年 央 95 隻 85 隻 35

44 各 国 租 税 制 度 比 較 平 成 18 年 9 月 現 在 国 名 トン 数 標 準 税 制 固 定 資 産 税 登 録 免 許 税 5 年 間 の 償 却 可 能 範 囲 償 却 方 法 法 人 税 率 船 員 所 得 税 等 ( 含 手 数 料 ) ( 含 特 別 償 却 等 ) ( 定 率 法 ) 日 本 - 課 税 課 税 61% 14.2% 30.0% - (100) ( 特 償 18% 含 む) イ ギ リ ス フ ラ ン ス ア メ リ カ ノルウェー オ ラ ン ダ デンマーク ド イ ツ 導 入 非 課 税 課 税 76% 25.0% 30.0% 減 免 (0.2~1) 導 入 非 課 税 課 税 94% 31.25% 33.3% 軽 減 (16~43) 導 入 州 により 州 により 84% 20.0% 35.0% - 課 税 課 税 導 入 非 課 税 課 税 53% 14.0% 28.0% 軽 減 (5~19) 導 入 非 課 税 課 税 58% 12.0% 29.6% 減 免 (1~3) ~16.0% 導 入 非 課 税 課 税 52% 12.0% 28.0% 減 免 (1) 導 入 課 税 課 税 76% 16.7% 25.0% 軽 減 ( 不 動 産 税 ) ( 注 )1.トン 数 標 準 税 とは 船 舶 のトン 数 に 基 づいて 一 定 のみなし 利 益 を 算 定 する 課 税 標 準 の 特 例 である 2. 登 録 免 許 税 の 括 弧 内 の 数 値 は 日 本 の 税 額 を100とした 場 合 の 各 国 の 指 数 である( 船 種 毎 にモデル 化 し 試 算 ) 3. 日 本 の 登 録 免 許 税 は 軽 減 後 ( 課 税 標 準 の4/ /1000)である 4. 日 本 の 償 却 方 法 は 外 航 貨 物 船 を 対 象 としている 36

45 船 員 教 育 の 概 要 外 航 船 員 教 育 機 関 の 概 要 と 所 在 地 商 船 系 大 学 (160 (160 名 ) ) 商 船 高 等 専 門 学 校 (200 (200 名 ) ) 3 級 海 技 士 ( ( 航 海 機 関 ) ) 小 樽 内 航 海 技 教 育 機 構 海 技 大 学 校 (30 (30 名 ) ) 海 技 教 育 機 構 海 上 技 術 短 期 大 学 校 海 上 技 術 学 校 (340 (340 名 ) ) 3 級 海 技 士 ( ( 航 海 機 関 ) ) 4 級 海 技 士 ( ( 航 海 機 関 ) ) 宮 古 商 船 系 大 学 (2) 商 船 高 等 専 門 学 校 (5) 唐 津 口 之 津 大 島 広 島 弓 削 波 方 児 島 神 戸 芦 屋 鳥 羽 富 山 清 水 東 横 京 浜 館 山 独 立 行 政 法 人 海 技 教 育 機 構 ( 本 部 : 静 岡 ) 海 上 技 術 短 期 大 学 校 (2) 海 上 技 術 学 校 (5) 海 技 大 学 校 (2) 運 営 費 交 付 金 2,817 百 万 独 立 行 政 法 人 航 海 訓 練 所 運 営 費 交 付 金 6,518 百 万 37

46 外 航 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 ) 確 保 育 成 スキーム ( 平 成 19 年 10 月 ~) 定 員 20 名 導 入 研 修 期 間 (1 年 目 ) 乗 船 育 成 期 間 (2~5 年 目 ) SECOJに 登 録 SECOJ に 雇 用 導 入 座 学 乗 船 研 修 < 定 員 外 > FU 座 学 乗 船 育 成 < 定 員 内 > 研 修 生 と し て 日 本 船 社 の 船 に 乗 船 フォローアップ 座 学 で 航 海 士 機 関 士 実 務 の 理 解 の 深 度 化 を 図 る 導 入 研 修 開 始 から2 年 終 了 時 に 進 路 指 導 委 員 会 の 適 性 評 価 により 育 成 継 続 を 判 断 航 海 士 機 関 士 と し て 日 本 船 社 の 船 に 乗 船 航 海 士 機 関 士 実 務 の 基 礎 安 全 教 育 等 見 直 しのポイント これまでの 上 級 資 格 取 得 重 視 から 実 職 による 実 務 経 験 取 得 重 視 への 転 換 育 成 期 間 を 通 じて 指 導 評 価 を 行 うとともに 積 極 的 な 就 職 斡 旋 を 行 い 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 )として 早 期 就 職 を 目 指 す ( 参 考 )これまでの 外 航 基 幹 職 員 養 成 事 業 1 年 目 10 月 24ヶ 月 乗 船 前 乗 船 訓 練 座 学 座 学 訓 船 社 提 供 の 船 舶 による 乗 船 訓 練 (2ヶ 月 ) 練 (6ヶ 月 ) 16ヶ 月 の 間 に 最 低 12ヶ 月 乗 船 定 員 10 名 3 年 目 9 月 海 技 大 学 校 で 実 施 航 海 シミュレータ 機 関 シミュレータ 等 による 乗 船 前 の 訓 練 海 技 大 学 校 で 実 施 2 級 受 験 海 技 資 格 取 得 38

47 トライアル 雇 用 制 度 区 分 1. 目 的 等 2. 対 象 者 3. 支 給 額 トライアル 雇 用 助 成 金 船 員 若 年 船 員 の 就 職 を 促 進 するため トライアル 雇 用 を 実 施 する 海 運 事 業 主 に( 財 ) 日 本 船 員 福 利 雇 用 促 進 センター (SECOJ)が 支 給 する 試 行 雇 用 (トライアル 雇 用 ) 奨 励 金 陸 上 職 業 経 験 不 足 等 から 就 職 が 困 難 な 特 定 の 求 職 者 について 早 期 就 職 の 実 現 や 雇 用 機 会 の 創 出 を 図 るため これらの 者 をトライアル 雇 用 する 事 業 主 に ハローワークが 支 給 する 30 歳 未 満 の 若 年 者 35 歳 未 満 の 若 年 者 及 び45 歳 以 上 65 歳 未 満 の 中 高 年 齢 者 等 1 人 月 額 10 万 円 (うち 国 費 5 万 円 ) 支 給 月 数 は3ヶ 月 限 度 1 人 月 額 4 万 円 支 給 月 数 は3ヶ 月 限 度 若 年 船 員 (30 才 未 満 ) 商 船 教 育 を 行 う 学 校 の 新 卒 者 等 雇 用 開 始 画 雇 ト 書 用 ラ の 活 イ 提 用 ア 出 計 ル 承 認 船 トライアル 雇 用 (3か 月 ) 社 終 了 正 規 採 用 へ 支 助 給 成 申 金 請 の 支 助 給 成 金 の 国 補 助 S E C O J 補 助 民 間 39

48 2 今 後 の 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 方 策 について

49 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 方 策 本 邦 外 航 海 運 企 業 の 競 争 力 確 保 日 本 籍 船 日 本 人 船 員 の 確 保 育 成 を 支 える 政 策 諸 制 度 は 諸 外 国 に 比 し 劣 後 しているものがあ り このためこれら 諸 般 の 政 策 制 度 の 充 実 強 化 が 必 要 具 体 的 には 税 制 金 融 予 算 国 際 的 競 争 環 境 など 広 範 な 競 争 条 件 について 検 討 のうえ その 充 実 強 化 が 必 要 船 舶 金 融 日 本 政 策 投 資 銀 行 による 長 期 固 定 低 利 の 安 定 的 な 融 資 当 面 現 状 維 持 国 際 競 争 力 の 強 化 税 制 トン 数 標 準 税 制 の 導 入 平 成 20 年 度 の 導 入 に 向 けて 検 討 特 別 償 却 買 換 特 例 固 定 資 産 税 登 録 免 許 税 の 減 免 等 法 案 国 際 競 争 力 の 強 化 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 航 海 命 令 等 平 成 20 年 度 の 法 案 成 立 に 向 けて 準 備 船 機 長 配 乗 要 件 撤 廃 に 向 けて 準 備 適 正 な 競 争 環 境 の 整 備 独 禁 法 適 用 除 外 制 度 の 適 切 な 運 用 WTO EPA 交 渉 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 方 策 国 際 船 舶 制 度 固 定 資 産 税 登 録 免 許 税 の 減 免 承 認 船 員 制 度 等 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 確 保 安 全 環 境 マ シ 海 峡 の 航 行 安 全 の 確 保 等 セキュリティー 海 賊 対 策 等 船 員 の 確 保 育 成 船 員 確 保 育 成 事 業 における 行 財 政 上 の 支 援 船 員 職 業 紹 介 船 舶 職 員 資 格 取 得 等 に 関 する 規 制 緩 和 船 員 の 労 働 環 境 改 善 に 向 けた 法 制 度 等 の 整 備 具 体 的 にはヒューマンインフラ 部 会 で 検 討 40

50 トン 数 標 準 税 制 の 導 入 について 1.トン 数 標 準 税 制 導 入 の 目 的 我 が 国 がグローバルな 国 際 経 済 社 会 の 中 において 海 洋 国 家 として また 貿 易 立 国 として 今 後 と も 持 続 的 成 長 を 遂 げていくため 船 腹 量 ベースで 全 世 界 の 約 6 割 の 船 舶 に 適 用 されているトン 数 標 準 税 制 を 日 本 船 社 の 国 際 的 な 競 争 条 件 の 均 衡 化 を 図 るとともに 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 計 画 的 な 増 加 を 図 る 観 点 から 導 入 することが 適 当 2.トン 数 標 準 税 制 とは 外 航 海 運 企 業 に 課 される 法 人 所 得 税 につき 実 際 の 利 益 ではなく 船 舶 のトン 数 を 基 準 として 一 定 の みなし 利 益 を 算 定 する 課 税 標 準 の 特 例 好 不 況 にかかわらず 税 額 は 一 定 算 出 式 の 比 較 トン 数 標 準 税 額 =( 船 舶 のトン 数 みなし 利 益 運 航 日 数 ) 法 人 税 率 現 行 の 法 人 税 額 =( 収 益 - 費 用 ) 法 人 税 率 41

51 諸 外 国 のトン 数 標 準 税 制 について 1. 諸 外 国 の 導 入 状 況 いまや 世 界 標 準 トン 数 標 準 税 制 導 入 国 ギリシャ(1939 年 ) オランダ(1996 年 ) ノルウェー(1996 年 ) ドイツ(1999) 非 課 税 国 8.7% 未 導 入 国 ( 日 本 等 ) 32.7% 導 入 国 58.6% 船 腹 量 注 ベース ) 重 量 トン ベース(2003 年 ) 英 国 (2000) デンマーク(2001) フィンランド(2002) アイルランド(2002) フランス(2003) スペイン(2003) ベルギー (2003) 米 国 (2004) 韓 国 (2005) イタリア(2005) インド (2005) ポーランド(2007) 2. 諸 外 国 のトン 数 標 準 税 制 の 特 徴 (1) 低 い みなし 利 益 の 設 定 (2) 通 常 の 法 人 税 との 選 択 制 (ただし 選 択 すると 一 定 期 間 変 更 できない) (3) 一 定 割 合 の 自 国 籍 船 の 保 有 義 務 (4) 政 策 的 要 件 の 例 英 : 船 員 の 訓 練 義 務 独 : 独 国 籍 船 を 増 加 させるための 政 治 的 コミットメント 42

52 外 航 船 舶 融 資 制 度 の 必 要 性 金 融 面 からの 政 策 的 関 与 の 必 要 性 外 航 海 運 は 他 産 業 に 比 し 設 備 集 約 型 産 業 であり 資 金 調 達 に 占 める 負 債 の 割 合 が 大 きい 外 航 海 運 各 社 の 業 績 はボラティリティ( 予 想 変 動 率 )が 大 きく 損 益 の 変 動 は 資 金 調 達 力 にも 影 響 が 大 きい 貿 易 物 資 の 長 期 安 定 輸 送 の 確 保 のためには 長 期 的 視 点 に 立 った 金 融 面 での 国 際 競 争 力 の 確 保 が 必 要 外 航 船 舶 の 整 備 について 長 期 固 定 低 利 の 安 定 的 な 融 資 制 度 が 必 要 日 本 政 策 投 資 銀 行 による 外 航 船 舶 融 資 制 度 の 概 要 融 資 対 象 日 本 発 着 航 路 に 就 航 する 船 舶 三 国 間 航 路 に 就 航 する 船 舶 のうち 貿 易 物 資 の 安 定 供 給 に 資 すると 認 められるもの 融 資 比 率 40~60% 特 徴 市 中 銀 行 と 比 較 して 長 期 (13~15 年 ) 融 資 固 定 金 利 億 1,600 1,400 1,200 1, 円 企 業 集 約 再 建 整 備 (95 社 6 中 核 体 ) 融 資 実 績 推 移 ( 実 行 ベ ー ス ) 海 運 ( 計 画 造 船 融 資 ) 新 海 運 政 策 石 油 危 機 不 況 緊 急 整 備 対 策 三 部 門 同 時 不 況 円 高 不 況 パ イ オ ニ ア シ ッ プ 労 使 合 意 (62) カ タ ー ル L N G 船 外 貨 融 資 ( H 5 ) コ ス ト 競 争 力 強 化 ( 合 併 仕 組 船 リ ス ト ラ の 実 施 ) 貿 易 物 資 安 定 供 給 日 本 籍 船 外 国 人 船 員 混 乗 開 始 (H 1 ) 仕 組 船 融 資 開 始 ( H 9 ) 大 手 3 社 の 船 隊 拡 充 オ ペ レ ー テ ィ ン グ リ ー ス 融 資 開 始 (H12) 沿 革 S26 計 画 造 船 融 資 開 始 S28 利 子 補 給 制 度 開 始 (~S57 S57) H 5 カタールLNG 船 外 貨 融 資 H 8 貿 易 物 資 安 定 供 給 融 資 開 始 H 9 海 外 仕 組 船 向 け 融 資 開 始 H12 オペレーティングリース 融 資 開 始 S H 年 度 43

53 政 策 金 融 改 革 について 日 本 政 策 投 資 銀 行 の 民 営 化 政 策 金 融 改 革 について 平 成 20 年 10 月 より 政 投 銀 は 民 営 化 ( 株 式 会 社 化 )され 概 ね5~7 年 後 を 目 途 に 完 全 民 営 化 される 予 定 であり 民 営 化 後 の 資 金 調 達 は 長 期 固 定 低 利 の 財 政 投 融 資 資 金 から 市 場 からの 自 己 調 達 資 金 中 心 となり 貸 出 条 件 の 変 更 が 予 想 される ( 特 殊 法 人 現 在 日 本 政 策 投 資 銀 行 株 式 会 社 化 ) 日 本 政 策 投 資 銀 行 民 営 化 への 対 応 政 投 銀 改 革 の 流 れ 民 営 化 H20.10~ 概 ね5~7 年 移 行 期 間 政 府 保 有 株 式 処 分 移 行 措 置 政 府 保 証 債 の 発 行 財 政 投 融 資 資 金 の 貸 付 け H20.10~ 政 府 保 証 債 の 発 行 我 が 国 の 外 航 海 運 事 業 者 は 大 規 模 な 船 隊 整 備 を 計 画 しており 向 こう 数 年 間 の 大 量 竣 財 工 政 に 投 伴 い 融 各 資 社 金 は の 大 貸 規 模 付 な け 資 金 調 達 を 必 要 としている 一 方 金 現 融 機 在 関 は 特 定 業 種 向 け 残 高 の 極 端 な 増 加 を 回 避 することから H20.10~当 該 船 隊 整 備 に 対 する 資 金 調 達 への 対 応 に 限 界 が 生 じる 可 能 性 もある 完 全 民 営 化 政 投 銀 民 営 化 後 においても 影 響 が 生 じないよう 少 なくとも 財 投 資 金 等 の 移 行 措 置 がある 移 行 期 間 中 においては 長 期 固 定 低 利 の 安 定 的 な 貸 付 けが 確 保 されることが 必 要 と 考 えられる 完 全 民 営 化 後 における 船 舶 金 融 のあり 方 についても 国 際 競 争 力 の 観 点 から 検 討 する 必 要 がある 44

54 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のための 法 律 等 の 担 保 措 置 従 来 の 措 置 日 本 籍 船 の 減 少 に 歯 止 めをかけ 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 を 図 るため 現 在 は 国 際 船 舶 制 度 の 下 1 日 本 籍 船 に 対 する 緩 やかな 譲 渡 規 制 を 実 施 2 登 録 免 許 税 や 固 定 資 産 税 の 減 免 及 び 承 認 船 員 制 度 の 導 入 によるコスト 競 争 力 の 強 化 を 支 援 国 際 輸 送 については 現 在 航 海 命 令 は 規 定 されていない 船 員 の 確 保 育 成 については 船 員 教 育 機 関 を 国 又 は 独 立 行 政 法 人 が 運 営 するとともに 卒 業 生 を 対 象 に 外 航 日 本 人 船 員 ( 海 技 者 ) 確 保 育 成 スキームによる 支 援 を 行 っている 現 状 日 本 籍 船 の 減 少 に 歯 止 めをかけることはできず 減 少 の 一 途 を 辿 っている また 日 本 人 船 員 も 同 様 に 減 少 の 一 途 を 辿 っている 新 たな 制 度 設 計 の 必 要 性 日 本 籍 船 に 対 する 譲 渡 規 制 のみならず 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 計 画 的 確 保 育 成 制 度 が 必 要 昨 年 業 界 の 総 意 として 日 本 籍 船 を5 年 で2 倍 日 本 人 船 員 を10 年 で1.5 倍 に 増 加 させることを 目 標 とする 旨 を 表 明 計 画 的 確 保 育 成 を 可 能 とする 支 援 措 置 が 必 要 非 常 時 においても 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 を 確 保 する 措 置 が 必 要 45

55 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のための 法 律 等 の 担 保 措 置 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 を 当 面 の 目 標 数 に 向 けて 計 画 的 に 増 加 させるためには 市 場 の 経 済 原 理 のみに 委 ねた 場 合 に は 達 成 が 困 難 であり 一 定 の 支 援 措 置 が 必 要 であるとともに 計 画 的 な 増 加 が 効 果 につながる 法 律 等 の 担 保 措 置 が 必 要 で ある 具 体 的 には 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 を 図 るため 国 土 交 通 大 臣 の 基 本 方 針 の 策 定 外 航 海 運 事 業 者 が 作 成 する 計 画 の 認 定 トン 数 標 準 税 制 の 導 入 船 舶 の 譲 渡 規 制 航 海 命 令 の 外 航 海 運 への 導 入 等 をパッケージとし た 制 度 設 計 を 検 討 する 必 要 がある スキーム 案 のイメージ 国 土 交 通 大 臣 による 基 本 方 針 の 策 定 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 確 保 に 係 る 目 標 に 関 する 事 項 等 国 際 海 上 輸 送 確 保 計 画 ( 仮 称 )の 作 成 及 び 認 定 の 申 請 外 航 海 運 事 業 者 は 基 本 方 針 にのっとり 日 本 籍 船 及 び 日 本 人 船 員 の 増 加 に 関 する 目 標 及 びその 計 画 的 増 加 策 等 を 内 容 とする 計 画 を 作 成 し 国 土 交 通 大 臣 の 認 定 を 申 請 国 土 交 通 大 臣 の 認 定 を 受 けた 場 合 課 税 の 特 例 (トン 数 標 準 税 制 )の 適 用 適 切 な 計 画 遂 行 の 担 保 措 置 ( 勧 告 公 表 等 ) 日 本 籍 船 に 対 する 譲 渡 規 制 航 海 命 令 の 適 用 46

56 国 際 海 上 輸 送 への 航 海 命 令 導 入 の 必 要 性 航 海 命 令 とは 航 海 命 令 とは 海 上 運 送 法 第 26 条 に 基 づき 船 舶 運 航 事 業 者 に 対 し その 意 思 の 如 何 に 拘 わらず 人 又 は 物 の 運 送 を 強 制 するものである この 命 令 は 事 業 活 動 に 対 する 重 大 な 干 渉 であるから 同 法 は その 発 動 の 場 合 を 厳 正 に 制 限 するとともに この 命 令 により 損 失 が 生 じ た 場 合 には 国 家 が それに 対 し 完 全 に 補 償 すべきことを 第 27 条 に 規 定 して その 濫 用 の 防 止 及 び 私 企 業 の 権 利 保 護 に 遺 憾 のないことを 期 している 参 照 条 文 航 海 命 令 について 災 害 の 救 助 その 他 公 共 の 安 全 の 維 持 のため 現 在 内 航 海 運 については 現 行 海 上 運 送 法 において 国 が 船 舶 運 航 事 業 者 に 対 し 航 海 を 命 ずる 航 海 命 令 の 規 定 が 置 かれている 一 方 国 際 海 上 輸 送 についても 同 様 の 事 態 が 生 じた 場 合 に 自 発 的 に 当 該 航 海 を 行 う 者 がない 場 合 又 は 著 しく 不 足 する 場 合 が 想 定 される 今 般 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 を 図 る 観 点 から 新 たに 国 際 海 上 輸 送 を 対 象 とした 航 海 命 令 制 度 を 導 入 することが 必 要 海 上 運 送 法 ( 昭 和 二 十 四 年 法 律 第 百 八 十 七 号 )( 抄 ) ( 航 海 命 令 ) 第 二 十 六 条 国 土 交 通 大 臣 は 本 邦 の 各 港 間 の 航 海 であつて 当 該 航 海 が 災 害 の 救 助 その 他 公 共 の 安 全 の 維 持 のため 必 要 であり 且 つ 自 発 的 に 当 該 航 海 を 行 う 者 がない 場 合 又 は 著 しく 不 足 する 場 合 に 限 り 船 舶 運 航 事 業 者 に 対 し 航 路 船 舶 又 は 運 送 すべき 人 若 しくは 物 を 指 定 して 航 海 を 命 ずることができる 2 前 項 の 規 定 による 命 令 で 次 条 の 規 定 による 損 失 の 補 償 を 伴 うものは これによつて 必 要 となる 補 償 金 の 総 額 が 国 会 の 議 決 を 経 た 予 算 の 金 額 をこえない 範 囲 内 でこ れをしなければならない ( 損 失 の 補 償 ) 第 二 十 七 条 前 条 の 規 定 による 命 令 により 損 失 を 受 けた 者 に 対 しては その 損 失 を 補 償 する 2 前 項 の 規 定 による 補 償 の 額 は 当 該 船 舶 運 航 事 業 者 がその 航 海 を 行 つたことにより 通 常 生 ずべき 損 失 及 びその 命 令 を 受 けなかつたならば 通 常 得 らるべき 利 益 が 得 られなかつたことによる 損 失 の 額 とする 3 前 項 の 補 償 の 額 の 決 定 に 不 服 がある 者 は その 決 定 を 知 つた 日 から 六 月 以 内 に 訴 えをもつてその 増 額 を 請 求 することができる 4 前 項 の 訴 えにおいては 国 を 被 告 とする 5 前 各 項 に 定 めるもののほか 損 失 の 補 償 に 関 し 必 要 な 事 項 は 国 土 交 通 省 令 で 定 める 昭 和 26 年 における 海 上 運 送 法 の 改 正 について 昭 和 24 年 の 海 上 運 送 法 制 定 当 初 航 海 命 令 をなしうるのは 本 邦 の 各 港 間 の 航 海 に 限 定 されていなかった しかしながら 海 運 同 盟 への 加 入 に 際 し 海 上 運 送 法 第 27 条 の 損 失 補 償 の 規 定 との 関 連 において 外 航 船 舶 運 航 事 業 については 航 海 命 令 による 損 失 補 償 の 名 目 で 実 質 的 に 補 助 金 を 支 給 するような 疑 惑 をもたれる 可 能 性 があるため このような 航 海 命 令 をなしうるのは 本 邦 の 各 港 間 の 航 海 に 限 ることを 明 記 する 改 正 を 昭 和 26 年 に 行 っている 47

57 外 航 船 員 ( 海 技 者 )のキャリアパス 3 級 養 成 施 設 終 了 就 職 22 才 船 舶 職 員 として 3~5 年 乗 船 二 級 取 得 30 才 過 ぎ 45 才 前 後 一 航 一 機 登 用 さらに 数 年 一 航 士 又 は 一 機 士 として 3 年 ~5 年 乗 船 一 級 取 得 陸 勤 ( 海 技 者 )を 経 験 45 歳 以 上 の 職 員 が 船 長 機 関 長 適 齢 期 となる 船 長 機 関 長 登 用 さらに 数 年 就 職 5 年 後 10 年 後 15 年 後 20 年 後 交 通 政 策 審 議 会 第 12 回 海 事 分 科 会 (H19 年 2 月 16 日 ) 資 料 ( 一 部 抜 粋 加 筆 ) 日 本 籍 船 増 加 の 促 進 承 認 船 員 制 度 の 運 用 見 直 し( し( 船 機 長 配 乗 要 件 の 撤 廃 )について 年 齢 別 船 員 数 ( 外 航 職 員 )の 平 成 18 年 推 計 値 (1) 船 員 需 給 総 合 調 査 ( 外 航 労 務 部 会 外 航 盟 外 )における 平 成 17 年 の 外 航 職 員 の 年 齢 構 成 比 を 算 出 (2) 平 成 18 年 の 外 航 職 員 数 ( 想 定 値 )2,100 人 に(1)で 求 めた 年 齢 構 成 比 を 乗 じ 年 齢 別 職 員 数 を 推 計 年 齢 職 員 数 船 員 需 給 総 合 調 査 等 に 基 づき 海 事 局 作 成 10 年 後 に 日 本 籍 船 の 船 長 機 関 長 適 齢 期 となる35~49 歳 の 職 員 数 656 人 日 本 籍 船 の 船 長 機 関 長 適 齢 期 となる45~59 歳 の 職 員 数 949 人 約 7 割 に 縮 小 船 長 機 関 長 適 齢 期 となる 年 齢 層 (45 歳 以 上 )の 日 本 人 外 航 職 員 数 は 今 後 10 年 間 で 約 7 割 に 減 少 する 見 込 みであることから 船 機 長 配 乗 要 件 を 維 持 したままでは 船 機 長 不 足 に 対 応 できず 日 本 籍 船 の 増 加 が 見 込 めない 日 本 籍 船 の 増 加 を 促 進 するためには 船 機 長 配 乗 要 件 を 撤 廃 することが 必 要 日 本 人 船 員 の 養 成 の 現 状 日 本 人 若 手 船 員 は 現 在 でも FOC 船 を 含 めて 日 本 商 船 隊 の 船 舶 に 配 乗 育 成 されていることから 若 手 船 員 の 育 成 の 観 点 から 船 機 長 配 乗 要 件 を 維 持 する 必 要 性 は 薄 れている 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 安 定 的 な 国 際 海 上 輸 送 の 確 保 のための 制 度 設 計 ( 前 述 ) 等 を 行 うことで 日 本 人 船 員 の 計 画 的 増 加 を 図 ることとしており 船 機 長 配 乗 要 件 の 撤 廃 に 関 わらず 日 本 人 船 員 の 確 保 育 成 が 行 われる 外 国 人 船 員 に 係 る 安 全 性 の 担 保 外 国 人 船 機 長 については 承 認 試 験 を 適 確 に 実 施 することで これまでの 日 本 人 船 機 長 と 同 等 の 安 全 性 を 確 保 することとしている これらのことから 日 本 籍 船 増 加 のためには 船 機 長 配 乗 要 件 の 撤 廃 はむしろ 必 要 である 48