様式 年度 学籍番号 所属研究室 研究テーマ 氏 名 PC 廖 志陽 薬物動態学研究室 ヒト個別サイトゾルを用いた相関実験によるナブメトンの還元的代謝に関 する研究 目 的 ナ ブ メ ト ン は 生 体 内 で 活 性 代 謝 物 6-MNA に 変 換 さ れ る

Size: px
Start display at page:

Download "様式 1 2013 年度 学籍番号 所属研究室 研究テーマ 氏 名 PC2007-045 廖 志陽 薬物動態学研究室 ヒト個別サイトゾルを用いた相関実験によるナブメトンの還元的代謝に関 する研究 目 的 ナ ブ メ ト ン は 生 体 内 で 活 性 代 謝 物 6-MNA に 変 換 さ れ る"

Transcription

1 PC g 80% 10 (3000 rpm 5 ) 3 S DS 25 L 390 L 10 L 25 L L 30 1 ml 410 nm 80% 80% ( ) % 11.5% 15.6% 7.7% Non-repeated Measures ANOVA 2

2 様式 年度 学籍番号 所属研究室 研究テーマ 氏 名 PC 廖 志陽 薬物動態学研究室 ヒト個別サイトゾルを用いた相関実験によるナブメトンの還元的代謝に関 する研究 目 的 ナ ブ メ ト ン は 生 体 内 で 活 性 代 謝 物 6-MNA に 変 換 さ れ る 経 路 の 他 に 4-(6-methoxy-2-naphtyl)-butan-2-ol(M1)に還元的に代謝される経路があることが知られてい る ナブメトンの還元的代謝については 既に阻害実験や相関実験の結果からカルボニル レダクターゼ(CBR)とアルドケトレダクターゼ(AKR)が関与していることが示唆されてい る そこで本研究では ナブメトンから M1 への還元的代謝をより詳細に検討するために ヒト個別サイトゾルを用いて CBR の基質とされている 4-pyridinecarboxaldehyde1)および 4-benzoylpyridine2)とナブメトンの還元活性の相関性について検討を行った 方法 6 名のヒト個別サイトゾルを用いて 4-pyridinecarboxaldehyde と 4-benzoylpyridine の還元活性を測定した 基質である 4-pyridinecarboxaldehyde または 4-benzoylpyridine とヒ ト個別サイトゾルを含む 500 mm phosphate buffer(ph 6.0)に NADPH を加えることにより 反応を開始した NADPH の消失を検出波長 340 nm で経時的に測定することで 4-pyridinecarboxaldehyde および 4-benzoylpyridine の還元速度を求めた 結果 4-pyridinecarboxaldehyde および 4-benzoylpyridine の還元活性とナブメトンから M1 への還元活性との間に相関関係はみられなかった (Figs. 1,2) 考 察 ナ ブ メ ト ン か ら M1 へ の 還 元 活 性 と 4-pyridinecarboxaldehyde お よ び 4-benzoylpyridine の還元活性の間に相関関係がみられなかったことからナブメトンから M1 への還元代謝には CBR よりも AKR の関与がより強いことが示唆された 参考文献 1) Lee SK, Kim JH, Seo YM, Kim HC, Kang MJ, Jeong HG, Lee ES, Jeong TC.,In vitro Characterization of the Enzymes Involved in the Metabolism of 1-furan-2-yl-3-pyridin-2-yl-propenone, an Anti-inflammatory Propenone Compound, Arch Pharm Res Vol 31, 2008, 6, )久米俊行 原明 吉川正美 肝機能改善薬 TA-510 の体内動 態(第三報) ヒト肝臓における TA-510 還元酵素の同定 薬物動態 2000, 15(4):

3 PC (VAS) VAS (CM-2.1 ( )) (0 ) 5 3 VAS 4

4 PC delphinidin cyanidin malvidin peonidin petunidin glucoside galactoside arabinoside DPPH SOSA superoxide anion scavenging activity DPPH DPPH 1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl nm Trolox DPPH Trolox SOSA SOD Assay Kit-WST 50 IC 50 SOD U DPPH delphinidin DPPH petunidin cyanidin malvidin peonidin delphinidin SOSA MULTI IC 50 MULTI IC 50 malvidin petunidin SOD delphinidin cyanidin peonidin malvidin petunidin peonidin arabinoside petunidin galactoside delphinidin xanthine oxidase WST

5 PC QOL 1~7% 1) Ca 2 Na Ca 2 Ca 1) 6

6 PC DPPH Ichiyanagi 1) 15 HPLC DPPH DPPH HPLC Yamaguchi 2) DPPH Trolox (Fig. 1) (Fig. 2) (Fig. 3) ( ) 1)T. Ichiyanagi et al., Chem. Pharm. Bull., 2004, 52(5), )T. Yamaguchi et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 1998, 62(6),

7 PC CM VAS 100 VAS VAS 8

8 PC ph -3- ph -3- (1 mg/ml) ph 3, 5, 7, 9 60, 75, nm k ph-profile ph k ph ph3 ph-profile 90 ph3 5 ph3 ph ph 3 ph3 (25 ) (4 ) logk logk /741 1/363 1/348 1/333 1/645 1/T Fig. 1 The Arrhenius plots for the degradation of cyanidin-3-glucoside ph Fig. 2 Rate-pH profile for the degradation of cyanidin-3-glucoside 9

9 PC DPPH S.D.(n=3) 1 DPPH 10

10 学 籍 番 号 PC 氏 名 桑 山 智 行 機 能 形 態 学 研 究 室 黒 烏 龍 茶 の 宣 伝 問 題 について 目 的 特 定 保 健 用 食 品 の 中 には あたかもそれを 摂 取 するだけで 体 質 改 善 するかのよう に 宣 伝 しているものがある そのような 広 告 に 対 して 2012 年 3 月 26 日 に 消 費 者 庁 がサ ントリーに 特 定 保 健 用 食 品 である 黒 烏 龍 茶 の CM の 改 善 を 求 める 文 書 を 送 った そこで 黒 烏 龍 茶 の 宣 伝 内 容 について 根 拠 に 基 づいて 検 証 した 結 果 黒 烏 龍 茶 の 効 果 についての 根 拠 を 調 べてみると 以 下 の 三 点 の 報 告 があった 1 ウーロン 茶 重 合 ポリフェノール(OTPP) ウーロン 茶 緑 茶 を 比 較 すると OTPP のリ パーゼ 阻 害 作 用 が 一 番 高 い(*1) 2 マウスに 対 する 実 験 で OTPP が 血 中 トリグリセリド(TG) 上 昇 を 抑 制 (*1) 3 ヒトに 対 する 研 究 で OTPP 強 化 ウーロン 茶 が 食 後 の 血 中 TG 上 昇 を 抑 制 (*2) 考 察 1OTPP とは 発 酵 や 加 熱 により 生 成 したカテキンが 重 合 した 化 合 物 の 集 合 体 であ る in vitro 試 験 で OTPP とウーロン 茶 と 緑 茶 の 効 果 を 比 較 しているが OTPP は 分 離 精 製 したものであり これを 黒 烏 龍 茶 の 作 用 として 言 うのであれば 黒 烏 龍 茶 中 の OTPP 濃 度 も 記 載 すべきではないだろうか 黒 烏 龍 茶 中 の OTPP 濃 度 を 計 算 すると 0.2 mg/ml とな る これを 報 告 の OTPP 濃 度 0.28 µg/ml(ic50)と 比 較 すると 濃 度 は 1/1000 異 なる よ って 食 事 による 水 分 や 胃 液 で 黒 烏 龍 茶 中 の OTPP 濃 度 が 1/1000 薄 まったとしてもリパー ゼ 阻 害 作 用 はある 2マウスについては OTPP1000 mg/kg 投 与 により 血 中 TG 上 昇 を 優 位 に 抑 制 したという 結 果 だが これは 黒 烏 龍 茶 の 成 分 としてはどのくらいの 量 に 相 当 するのかという 記 載 がなさ れていないため 適 当 な 量 として 判 断 して 良 いのだろうか マウスの 体 重 27 g ヒトの 血 液 量 約 5 L OTPP1000 mg/kg 黒 烏 龍 茶 中 の OTPP 濃 度 0.2 mg/ml よりヒトの 黒 烏 龍 茶 量 は 25 L となる マウスをヒトにあてはめることはできないので 種 差 を 考 える 必 要 がある マウスに 投 与 した olive oil 5 ml/kg をヒト 50 kg で 考 えると 250 ml となる この 量 を 一 日 に 摂 るのは 難 しいが 1/10 の 25 ml なら 可 能 であると 考 え 黒 烏 龍 茶 も 2.5 L なら 可 能 で あると 考 える よって 報 告 の 内 容 は 矛 盾 がない 3この 報 告 の 研 究 内 容 について 検 証 したところ 実 験 条 件 に 不 良 な 点 は 無 いため 黒 烏 龍 茶 は ヒトにおいて 効 果 はある 以 上 より 黒 烏 龍 茶 中 の OTPP は 効 果 がある この 内 容 を 踏 まえて CM 内 容 を 見 てみると 脂 肪 にドーン といった 表 現 や 中 高 年 が 黒 烏 龍 茶 を 持 ちカロリーの 高 い 中 華 料 理 のフル コースの 食 事 をしている 表 現 などは 行 き 過 ぎていると 判 断 できるので 過 大 広 告 ではない かと 考 えられる 黒 烏 龍 茶 を 適 切 に 使 うために 薬 剤 師 として 規 則 正 しい 食 生 活 やバラン スのとれた 食 事 を 心 がけることや 適 度 な 運 動 を 行 うことなどを 指 導 することが 必 要 であ る 参 考 文 献 *1 肥 満 研 究 11(1) /*2 薬 理 と 治 療 32(6)

11 学 籍 番 号 PC 氏 名 中 島 茉 莉 花 機 能 形 態 学 研 究 室 子 供 たちへのがん 治 療 説 明 マニュアル 背 景 目 的 小 児 (1~15 歳 )がんの 死 亡 率 は 約 1.9%( 人 口 10 万 人 対 )で 死 因 の 第 2 位 である 部 位 別 でみると 最 も 多 いのは 白 血 病 であり 小 児 がんによる 死 亡 数 全 体 の 40% を 占 めている がんと 診 断 された 子 供 にがんについて 説 明 をする 必 要 があるが 子 供 にとっ ては 理 解 が 難 しい 内 容 である 子 供 に 対 するがん 教 育 については 平 成 24 年 に 東 京 都 豊 島 区 の 小 中 学 校 で がんに 関 する 教 育 が 導 入 されたが その 教 材 の 内 容 をみると 治 療 法 治 療 薬 についての 情 報 は 不 十 分 である そこで 治 療 法 治 療 薬 の 正 しい 知 識 を 伝 えるために 子 供 を 対 象 としたがん 治 療 説 明 マニュアルを 作 成 した 結 果 考 察 E.H.エリクソンの 発 達 倫 理 から 子 供 の 発 達 段 階 は 胎 児 期 乳 児 期 幼 児 期 児 童 期 青 年 期 の 5 つに 分 類 される がんについて 説 明 を 行 うにあたり 胎 児 期 を 外 し 2 ~7 歳 は 善 悪 について 理 解 が 深 まる 時 期 7~12 歳 は 複 数 の 物 事 の 関 連 について 理 解 し 始 め る 時 期 12 歳 以 上 は 物 事 の 複 雑 な 関 係 を 理 解 することができる 時 期 と 考 え 子 供 の 年 齢 区 分 を1 新 生 児 ~2 歳 22 歳 ~7 歳 37 歳 ~12 歳 412 歳 以 上 の 4 つに 分 類 した 説 明 する 内 容 を1 支 えている 職 種 2がんの 進 行 度 3 集 学 的 治 療 4 薬 物 療 法 5 薬 理 作 用 の 5 つにわけ それ に 対 する 子 供 の 理 解 から 図 1 のように 説 明 内 容 を 判 断 した 以 上 から 1 例 として 12 歳 以 上 を 対 象 とした 治 療 説 明 マニュアルを 作 成 した 支 えている 職 種 :がん 治 療 には 多 くの 専 門 職 が 手 助 けをしてくれる がんの 進 行 度 : 組 織 を 風 船 に 例 え がん 細 胞 が 大 きくなるにつれて 危 険 度 が 高 くなり 隣 接 臓 器 へ 浸 潤 すると 破 裂 してしまう 集 学 的 治 療 : 外 科 療 法 や 放 射 線 療 法 薬 物 療 法 の 中 から 病 期 分 類 や 生 活 の 質 にあった 治 療 法 を 選 択 していく 薬 物 療 法 :がん 細 胞 を 破 壊 する 薬 であること また 大 きく 2 種 類 にわけばくだんのようにやっつけてしまう 化 学 療 法 と 追 撃 ミサイ ルのようにがん 細 胞 めがけてやっつける 分 子 標 的 薬 にわけられて いる 薬 理 作 用 :3 種 類 に 分 類 し DNA,RNA の 合 成 阻 害 は がん 細 胞 の ( 図 1) 核 を 心 臓 に 置 き 換 え 悪 い 心 臓 をコピーし 悪 い 子 供 を 作 ろうとさ せるのをストップしてくれる 薬 であること 有 糸 分 裂 の 阻 害 は 悪 い 双 子 の 子 供 を 増 えない ようにストップしてくれる 薬 DNA 切 断 は 心 臓 を 切 るはさみの 役 割 をしている 薬 剤 師 は 個 々によっての 発 達 段 階 また 精 神 状 態 を 判 断 し 説 明 の 情 報 量 を 変 えていかなけれ ばならない 参 考 文 献 1 厚 生 労 働 省 HP ( 2 文 部 科 学 省 HP ( 12

12 学 籍 番 号 PC 氏 名 廣 瀬 玲 奈 機 能 形 態 学 研 究 室 日 本 脳 炎 ワクチン 接 種 は 有 益 である 背 景 1991 年 以 降 の 日 本 脳 炎 患 者 数 は 年 間 10 人 以 下 である 日 本 脳 炎 患 者 数 が 低 下 し た 理 由 の 一 つとしてワクチン(V)の 普 及 があげられる 日 本 脳 炎 ワクチンは 1994 年 に 定 期 予 防 接 種 に 指 定 され マウス 脳 由 来 不 活 化 ワクチン( 旧 V)が 使 用 されていたが 2005 年 に 接 種 後 に 重 大 な 副 反 応 が 発 生 したため 国 はワクチンの 接 種 勧 奨 を 差 し 控 えた その 後 乾 燥 細 胞 培 養 ワクチン( 新 V)が 開 発 され 2010 年 に 国 は 接 種 勧 奨 を 再 開 した 目 的 方 法 日 本 脳 炎 ワクチンの 有 益 性 について1 国 内 の 日 本 脳 炎 ウイルスの 感 染 状 況 2 日 本 脳 炎 の 発 症 と 急 性 灰 白 髄 炎 (ポリオ)の 発 症 と 交 通 事 故 のリスクの 比 較 3 旧 V と 新 V の 安 全 性 の 比 較 という 3 つの 視 点 から 検 討 した 結 果 考 察 1 国 内 の 日 本 脳 炎 の 感 染 状 況 をみるためにブタにおけるウイルス 抗 体 獲 得 状 況 を 調 べたところ 西 日 本 を 中 心 に 感 染 が 見 られ 毎 年 大 きな 違 いはない このことか らブタから 感 染 する 危 険 性 は 毎 年 変 わらないと 考 えられる 2 日 本 脳 炎 の 発 症 率 は 交 通 事 故 が 起 こる 確 率 とほぼ 同 じだが 死 亡 する 確 率 はポリオで 死 亡 する 確 率 や 交 通 事 故 で 死 亡 する 確 率 の 約 100 倍 高 い( 図 1) 3 予 防 接 種 後 副 反 応 報 告 と 予 防 接 種 後 健 康 状 況 調 査 の 2 種 類 の 副 反 応 集 計 から 旧 V 新 V の 比 較 を 行 った その 結 果 予 防 接 種 後 副 反 応 報 告 では 報 告 頻 度 が 増 加 した 予 防 接 種 後 副 反 応 報 告 は 全 国 的 に 行 われるものだが 因 果 関 係 の ない 報 告 も 含 まれる 可 能 性 もあるため 報 告 頻 度 増 加 が 実 際 の 副 反 応 の 増 加 には 結 び 付 け ることはできない 以 前 より 多 くなった 理 由 として 接 種 者 の 増 加 による 紛 れ 込 みの 増 加 や 新 V は 発 熱 などの 軽 い 副 反 応 が 起 こりやすいためと 考 えられる 一 方 予 防 接 種 後 健 康 状 況 調 査 では 発 生 率 の 低 下 がみられた 予 防 接 種 後 健 康 状 況 調 査 ではあらかじめ 報 告 医 が 決 められているため 定 点 的 ではあるが 実 際 の 副 反 応 発 生 率 に 近 い 値 が 得 られる このこと から 旧 V 新 V の 副 反 応 の 発 生 には 大 きな 差 はみられないこと 現 時 点 では 新 V は 旧 V より 重 篤 な 副 反 応 は 起 こっていないことがわかった 以 上 の 結 果 から 日 本 脳 炎 ワクチンを 接 種 することは 有 益 である ( 図 1) 参 考 URL 厚 生 労 働 省 13

13 学 籍 番 号 PC 氏 名 森 山 恭 平 機 能 形 態 学 研 究 室 プロテインホスファターゼの 働 きを 進 化 の 観 点 から 考 える 背 景 目 的 ヒトにおいてプロテインホスファターゼ(PP)は 酸 性 条 件 下 で 活 性 を 示 す PP(ACP)として チロシンホスファターゼ(PYP)とセリン/スレオニンホスファターゼ(PSTP) の2つに 分 類 される PP の 中 には チロシン(Y)だけでなく セリン/スレオニン(S/T)に も 対 応 できる 二 重 特 異 性 の PP があり 構 造 上 PYP に 分 類 される 働 きについて PYP は 増 殖 PSTP は 代 謝 に 関 与 する そこで 進 化 の 観 点 から 原 核 生 物 における PP の 存 在 と 働 きをヒトの それと 比 較 し 相 違 点 を 明 らかにするという2つの 点 について 検 討 した 結 果 考 察 大 腸 菌 における PSTP の 働 きは 代 謝 一 部 増 殖 に 関 与 することがわかってい る 一 方 PYP は 存 在 が 確 認 されているが 明 確 な 働 きはほとんどわかっていない ここで 大 腸 菌 では Y S/T の 他 にヒスチジン(H)もリン 酸 化 脱 リン 酸 化 に 関 与 する PP と 拮 抗 して 働 く H のプロテインキナーゼ(K)において その 働 きは2 成 分 制 御 系 を 介 した 走 化 性 に 関 わ る このことから H の PP(PHP)も 走 化 性 に 関 わるのではないだろうか ヒトにおいて H の リン 酸 化 脱 リン 酸 化 では PHP のみ 存 在 が 確 認 され その 働 きは 代 謝 に 関 与 することが 確 認 さ れている 現 在 解 明 されている 増 殖 の 働 きを 調 査 すると アルカリ 性 条 件 下 で 活 性 を 示 すアル カリ PP(ALP)が 増 殖 の 役 割 を 担 う 以 上 のことから 大 腸 菌 とヒトの 相 違 点 のうち PYP の 働 きに 着 目 した ここで 真 核 生 物 のう ち 単 細 胞 生 物 の 酵 母 においての PP の 働 きを 見 ると 多 細 胞 生 物 のヒトと 変 わらない ヒトと 酵 母 の PYP のアミノ 酸 モチーフをみると その 活 性 中 心 モチーフはどちらも HCSxGxGRxG で ある 大 腸 菌 の PYP のアミノ 酸 モチーフをみると 同 一 であった 配 列 相 同 性 をもつことか ら 両 者 は 共 通 の 祖 先 をもち 分 散 進 化 したと 考 えられる 配 列 相 同 性 のみで 判 断 は 難 しいが 大 腸 菌 においても PYP が 増 殖 に 関 与 している 可 能 性 はある 大 腸 菌 の PYP をノックアウトし た 実 験 では 細 胞 外 多 糖 の 合 成 に 影 響 が 出 た また 大 腸 菌 と 同 じ 種 に 属 する Klebsiella pneumoniae では PYP が 莢 膜 という 多 糖 合 成 に 関 与 しているという 報 告 がある 同 一 の 種 にお いて 多 糖 合 成 の 働 きが 確 認 されたことからも 大 腸 菌 における PYP の 働 きは 増 殖 細 胞 外 多 糖 の 合 成 のどちらにも 働 く 可 能 性 がある 真 核 生 物 では 働 きが 増 殖 のみであったことから 真 核 生 物 に 進 化 する 上 で 細 胞 の 働 きが 複 雑 化 したため 増 殖 と 代 謝 の 働 きを 専 門 化 させたのでは ないかと 考 えた 専 門 化 させたと 仮 定 すると 配 列 相 同 性 がありながらも Klebsiella pneumoniae の PYP の 働 きに 多 糖 合 成 が 関 与 していることに 矛 盾 はない そ のため 大 腸 菌 の PYP は 多 糖 合 成 増 殖 に 関 与 して いるのではないかという 結 論 に 至 った 以 上 を 図 1に まとめた 参 考 文 献 *1 J Bacteriol 181(11):3477,1999 *2 J Mol Biol 392(3): ,2009 *3 Comp Biochem Physiol B Biochem Mol Biol (3)(1): ,

14 学 籍 番 号 PC 氏 名 門 霧 子 機 能 形 態 学 研 究 室 甲 状 腺 がんの 新 しい 分 類 背 景 がん とは 癌 腫 と 肉 腫 を 複 合 した 悪 性 腫 瘍 のことであり 浸 潤 転 移 が 悪 性 腫 瘍 の 重 要 なファクターといえる 腫 瘍 の 確 定 診 断 は 病 理 学 的 診 断 により 細 胞 の 異 型 性 によってなされる がんは 一 般 的 に 早 期 発 見 早 期 治 療 が 望 ましいが 甲 状 腺 がんは 病 理 学 的 には 悪 性 腫 瘍 と 診 断 されるにもかかわらず 長 期 様 子 見 をすることも 少 なくない 日 本 において 甲 状 腺 がんの 90% 以 上 が 甲 状 腺 乳 頭 がんであることに 着 目 し 甲 状 腺 乳 頭 が んのがんという 定 義 を 臨 床 的 所 見 から 検 討 した 結 果 考 察 甲 状 腺 乳 頭 がんの 中 でも 再 発 を 繰 り 返 す 高 危 険 度 乳 頭 がんはごく 一 部 に 過 ぎず 全 体 の 80~90%を 低 危 険 度 乳 頭 がんが 占 める 低 危 険 度 乳 頭 がんは 浸 潤 しないと いう 特 徴 があり がんの 定 義 から 外 れる がん 細 胞 の 血 管 への 浸 潤 が 転 移 の 律 速 段 階 と 考 える Ⅳ 型 コラーゲンで 構 成 される 基 底 膜 を 有 する 血 管 は Ⅳ 型 コラーゲンを 特 異 的 に 分 解 できる 酵 素 である MMP-9 の 分 泌 活 性 化 が がん 細 胞 の 転 移 能 を 規 定 する 重 要 な 能 力 と 言 える MMP-9 はマクロファージや 顆 粒 球 上 皮 性 腫 瘍 に 発 現 が 認 められ 浸 潤 性 を 示 さない 低 危 険 度 乳 頭 がんにおいて MMP-9 の 発 現 は 低 いと 考 えられる その 一 方 で 血 行 性 転 移 は 起 こしにくいが 同 じ 脈 管 系 であるリンパ 管 には 領 域 転 移 ( 頸 部 リンパ 節 転 移 ) を 起 こしやすいという 特 徴 をもつ リンパ 管 は 存 在 する 場 所 によっては 基 底 膜 がなく あ ったとしても 不 連 続 な 状 態 であるため MMP-9 の 発 現 有 無 はリンパ 節 転 移 においては 重 要 ではなく 血 管 とは 異 なるリンパ 管 へのがん 細 胞 の 流 入 経 路 が 存 在 すると 考 えられる こ こで 毛 細 リンパ 管 では 間 質 液 圧 の 上 昇 によりリンパ 管 内 皮 細 胞 に 結 合 する 錨 線 維 が 緊 張 し 開 口 部 が 拡 張 することによって 細 胞 がリンパ 管 内 に 流 入 する がん 細 胞 は 正 常 細 胞 に 比 べ 細 胞 質 の 割 合 が 小 さいため( 異 型 性 の 基 準 の1つである 核 / 細 胞 質 比 は 大 きくなる) リンパ 管 内 に 流 入 することは 可 能 であり 領 域 転 移 を 起 こしやすいと 考 えられる 以 上 の 結 果 を 図 1にまとめた 結 論 以 上 から 甲 状 腺 乳 頭 がんの 80~90%を 占 める 低 危 険 度 群 を 甲 状 腺 乳 頭 がんもどき とし 高 危 険 度 群 を 従 来 までの 甲 状 腺 乳 頭 がんと 定 義 する 新 しい KADO 分 類 を 作 成 した ( 図 2) ( 図 1) ( 図 2) 参 考 文 献 15

15 学 籍 番 号 PC 氏 名 石 川 実 紀 機 能 形 態 学 研 究 室 抗 体 医 薬 の 問 題 点 と 対 応 策 背 景 目 的 現 在 世 界 の 医 薬 品 の 売 上 高 上 位 10 位 のうち 5 つが 抗 体 医 薬 品 で 占 めてい る 飛 躍 的 な 拡 大 を 遂 げた 抗 体 医 薬 の 背 景 にはどのような 要 因 があるのだろうか 開 発 にい たる 経 緯 や 問 題 点 を 調 査 し 抗 体 医 薬 の 問 題 点 と 対 応 策 について 調 査 研 究 を 行 った 結 果 考 察 免 疫 反 応 は 異 物 の 感 知 と 初 期 攻 撃 を 行 う 自 然 免 疫 と 自 然 免 疫 反 応 による 抗 原 提 示 で 得 られた 情 報 から 異 物 を 特 異 的 に 攻 撃 する 獲 得 免 疫 で 成 り 立 っている 獲 得 免 疫 の 際 に 生 成 される 抗 体 を 人 工 的 に 開 発 したものが 抗 体 医 薬 である 現 在 使 用 されている 抗 体 医 薬 は 炎 症 抑 制 悪 性 腫 瘍 の 増 殖 抑 制 免 疫 細 胞 の 抑 制 に 対 するものに 分 けられる それぞれ に 特 異 的 な 分 子 に 対 する 抗 体 を 作 り 医 薬 品 として 製 造 しているが 開 発 の 段 階 で 様 々な 問 題 が 生 じている 1 抗 原 提 示 を 行 う 樹 状 細 胞 が 抗 原 を 認 識 しない2ヒトでの 安 全 性 の 推 測 が 困 難 3 自 己 免 疫 疾 患 を 引 き 起 こす 可 能 性 が 挙 げられる 1については 悪 性 腫 瘍 などの 自 己 由 来 の 細 胞 は 抗 原 提 示 されにくい そのため 近 年 ではエレ クトロポレーション 技 術 や 細 胞 融 合 技 術 を 利 用 し 抗 原 を 機 械 的 に 細 胞 内 に 入 れる 技 術 が 開 発 されている これらは 樹 状 細 胞 ワクチン 療 法 に 用 いられ 現 在 ではメラノーマや 前 立 腺 が んで 使 われ 始 めている また 既 存 の 抗 体 医 薬 の 活 性 増 強 に 対 する 取 り 組 みも 行 われている 抗 体 コンジュゲートによるトラスツズマブと 抗 がん 剤 を 結 合 させた 乳 がん 治 療 薬 T-DM1 と いう 医 薬 品 が 開 発 され 2013 年 2 月 に FDA によりアメリカで 承 認 された 効 果 は 無 増 悪 の 割 合 生 存 率 ともに 有 意 に 延 長 された また 協 和 発 酵 キリンによる POTELLIGENT 技 術 の 開 発 もある( 下 記 URL 参 照 ) この 技 術 により ADCC(Antibody-Dependent-Cellular-Cytotoxicity) 活 性 が 増 強 され より 高 い 殺 傷 能 力 が 得 られた 協 和 発 酵 キリンでは この 技 術 を 利 用 した 抗 体 医 薬 の 開 発 が 進 んでいる 結 論 抗 体 医 薬 の 特 徴 である 特 異 的 な 分 子 を 標 的 とすることに 着 目 し 免 疫 反 応 を 担 う 制 御 性 T 細 胞 や 細 胞 障 害 性 T 細 胞 に 特 異 的 な 分 子 を 見 つけることで 免 疫 反 応 をコントロールす ることが 可 能 になると 考 える しかし サルが 持 つ 過 剰 免 疫 抑 制 システム( 文 献 参 照 )など ヒト 以 外 の 動 物 に 特 有 な 免 疫 システムを 持 つ 可 能 性 があるので いくつかの 動 物 実 験 を 介 す るなど 慎 重 に 試 験 していく 必 要 があると 考 える 参 考 URL 協 和 発 酵 キリン 参 考 文 献 SelectionMethod=LatestReleased 16

16 学 籍 番 号 PC 氏 名 牛 尾 香 穂 里 機 能 形 態 学 研 究 室 がんワクチンの 現 状 とワクチンの 効 率 を 上 げるために 背 景 目 的 転 移 性 再 発 性 のがんに 対 する 薬 物 治 療 は 奏 功 率 が 高 い 薬 剤 はあるが 高 いQ OLを 維 持 し 生 存 期 間 を 延 ばす 治 療 はいまだ 確 立 されていない 新 たな 治 療 のひとつとして 免 疫 療 法 があるが evidence が 不 足 しており いまだ 標 準 化 には 至 っていない 免 疫 療 法 の 一 つであるがんワクチンについて 現 状 と 問 題 点 を 研 究 した 結 果 これまでのところ がんワクチンを 用 いた 免 疫 療 法 の 問 題 点 として 以 下 の3つがあっ た 1 単 純 ながんワクチン 投 与 だけでは 効 率 的 な 抗 原 提 示 がされず 特 異 的 CTLが 誘 導 さ れにくい2 特 異 的 CTLを 誘 導 できても 抗 原 性 が 低 下 したり HLA 抗 原 の 発 現 低 下 により 腫 瘍 細 胞 との 親 和 性 が 低 下 する 3 悪 性 腫 瘍 産 物 による 免 疫 抑 制 因 子 が 存 在 する これらの 問 題 点 に 対 して 現 在 は 以 下 のような 対 応 策 が 行 われるようになってきた 1に 対 しては HLA に 親 和 性 が 高 く 抗 原 提 示 されやすいがんワ クチンが 開 発 されるようになってきた 2に 対 しては 癌 細 胞 自 身 を 標 的 とせず HLA が 安 定 して 発 現 している 腫 瘍 新 生 血 管 を 標 的 にす る 腫 瘍 新 生 血 管 内 皮 細 胞 に 発 現 している VEGFR のシグナル 伝 達 を 遮 断 することで 血 管 新 生 の 阻 害 およびがん 細 胞 の 増 殖 転 移 を 阻 図 1 害 することが 期 待 されている 3に 対 しては 抗 がん 剤 によって 免 疫 抑 制 因 子 が 抑 えられることがわかってきた( 文 献 1) これらのことか ら 癌 ワクチンを 抗 がん 剤 と 併 用 することにより 効 果 が 上 がることが 期 待 される 実 際 に 現 在 食 道 癌 膵 癌 大 腸 癌 で 癌 ワクチンと 抗 がん 剤 を 併 用 した 臨 床 試 験 が 行 われている( 文 献 2,3,4) そのうち 膵 臓 癌 については 抗 がん 剤 であるジェムザールとVEGFRに 対 す るワクチンの 併 用 で 生 存 期 間 が 延 長 した( 図 1) 考 察 今 後 がんワクチンの 効 果 を 上 げるためには 癌 細 胞 により 特 異 的 な 癌 抗 原 を 発 見 する ことが 大 切 になると 考 える また 今 後 よりいっそうがんワクチンの 効 果 を 上 げるためには より 癌 細 胞 に 特 異 的 な 癌 抗 原 を 発 見 することで より 効 率 よく 癌 を 見 つけ 攻 撃 することがで きると 考 える また VEGFRのような 腫 瘍 細 胞 以 外 の 細 胞 に 存 在 する 標 的 たんぱく 質 に 対 するワクチンが 開 発 されるようになると 腫 瘍 細 胞 との 親 和 性 が 低 下 しても 効 果 がでるの ではないかと 考 える また ワクチン 単 独 ではなく 多 様 な 抗 がん 剤 との 組 み 合 わせにより より 効 率 よく 免 疫 を 誘 導 できるのではないかと 考 える 現 在 大 腸 がんではオキサルプラチンを 含 む3 剤 併 用 した FOLFOX があるが 患 者 さんによっては 効 かない 人 もいる そこで 癌 か ら 出 る 抑 制 物 質 を 減 らすとわかっている オキサルプラチンとワクチンの 併 用 で 高 い 効 果 がで るのではないかと 考 える 参 考 文 献 文 献 1 がん 医 療 の 今 2011: 文 献 2Cancer Sci (2):433-9 文 献 3Cancer Sci (2): 文 献 4Cancer Sci ;104(1):

17 学 籍 番 号 PC 氏 名 中 村 友 美 機 能 形 態 学 研 究 室 緩 和 ケアの 現 状 と 卒 前 教 育 の 提 案 背 景 目 的 1990 年 にWHOが 発 表 した 緩 和 ケアの 定 義 は 2002 年 に 変 更 された 対 象 者 が 治 療 に 反 応 しなくなった 疾 患 から 命 を 脅 かす 疾 患 を 持 つ 患 者 に 広 げられ 目 的 は 全 人 的 ケア に 加 えて 患 者 とその 家 族 のQOLの 改 善 が 追 加 された それに 伴 って 緩 和 ケア の 価 値 がどう 変 化 したのか 調 査 研 究 した 結 果 緩 和 ケアのQOL 生 存 期 間 に 対 する 効 果 は 転 移 性 非 小 細 胞 肺 がん 患 者 を 対 象 と した 無 作 為 化 比 較 試 験 において 抗 がん 剤 治 療 のみ 行 った 群 に 比 べて 抗 がん 剤 の 治 療 に 加 え て 早 期 からの 緩 和 ケアを 行 った 群 の 方 が QOL が 上 昇 し 生 存 期 間 が 三 ヶ 月 延 長 した( 文 献 1) がん 患 者 に 対 する 緩 和 ケアの 意 識 調 査 によると がん 患 者 の 8 割 が 緩 和 ケアを 受 けたこと がない と 回 答 し 4 割 が 受 けられると 知 らなかった 受 けたくても 受 けられなかった と 答 えた( 文 献 2) がん 患 者 の 疼 痛 は WHO 方 式 がん 疼 痛 治 療 法 の 定 義 に 沿 って 疼 痛 治 療 を 行 うことで 8~9 割 を 改 善 出 来 るにもかかわらず 日 本 での 除 痛 率 は 5~6 割 である( 文 献 3) がん 疼 痛 療 法 の 基 盤 となる WHO 方 式 がん 疼 痛 治 療 法 の 定 義 の 医 療 者 の 認 知 度 調 査 では 薬 剤 師 の 認 知 度 は 75%に 対 し 医 師 看 護 師 で 半 数 以 下 であった( 文 献 4 5) 薬 科 大 学 への 卒 前 教 育 に 関 するアンケート 調 査 では 約 7 割 の 大 学 が 現 在 の 緩 和 医 療 教 育 の 充 足 度 に 不 十 分 と 回 答 した( 文 献 6) 特 に 本 学 における 緩 和 ケアの 教 育 は 薬 物 治 療 学 Ⅲ(1 コマ) 予 防 医 科 学 (1 コマ)での 疼 痛 緩 和 に 限 定 している それに 対 して 姉 妹 校 である 城 西 大 学 は 薬 物 治 療 学 の 疼 痛 緩 和 に 加 えて 選 択 授 業 での 緩 和 医 療 学 (15 コマ)が 設 けられており 疼 痛 緩 和 だ けでなく 緩 和 ケア 全 体 についての 講 義 が 行 われている 考 察 緩 和 ケアの 質 を 上 げるためには まず 知 識 不 足 の 解 消 する 必 要 があると 私 は 考 える 2011 年 における 薬 剤 師 の WHO 方 式 がん 疼 痛 治 療 法 の 定 義 の 認 知 度 は 100%であるため 1996 年 における 除 痛 率 の 低 さは 緩 和 ケアの 定 義 の 変 更 に 伴 って 改 善 してきたかもしれない し かし 2010 年 の 調 査 において 緩 和 ケアを 必 要 とする 患 者 に 行 うことが 出 来 ていないため 未 だ に 改 善 されていないと 考 える 2013 年 現 在 緩 和 ケアの 定 義 を 変 更 したことによる 緩 和 ケアの 価 値 の 変 化 を 厚 生 労 働 省 が 調 査 中 である 緩 和 ケア 病 棟 だけでなく 一 般 病 棟 薬 剤 師 や 在 宅 を 担 う 調 剤 薬 局 の 薬 剤 師 など 薬 剤 師 全 体 に 緩 和 ケアの 重 要 性 を 浸 透 させるには 卒 前 での 教 育 を 徹 底 する 必 要 があると 考 える 本 学 の 学 生 が 卒 業 後 薬 剤 師 として 十 分 な 緩 和 ケアを 行 うた めには 疼 痛 ケアだけでなく 緩 和 ケアについて 積 極 的 な 教 育 を 行 うべきであると 考 える 参 考 文 献 ( 文 献 1) The New England Journal of Medicine ( 文 献 2) 市 民 医 療 協 議 会 日 本 医 療 政 策 協 議 会 患 者 が 求 めるがん 対 策 がん 患 者 意 識 調 査 2010 年 ( 文 献 3) がん 克 服 戦 略 研 究 事 業 の がん 患 者 のQOLに 関 する 研 究 班 による 調 査 1996 年 ( 文 献 4) 厚 生 労 働 省 終 末 期 医 療 に 関 する 調 査 等 検 討 会 報 告 書 2004 年 ( 文 献 5) 鹿 児 島 緩 和 ケア ネットワーク 2011 年 ( 文 献 6) 日 本 ホスピス 緩 和 ケア 研 究 振 興 財 団 Ⅶ. 緩 和 ケアに 関 する 教 育 2010 年 18

18 学 籍 番 号 PC 氏 名 堀 内 絵 梨 香 機 能 形 態 学 研 究 室 がん 補 完 代 替 医 療 において アガリクスやサメ 軟 骨 プロポリスの 生 存 期 間 に 対 する 有 効 性 に 信 用 性 の 高 いエビデンスはない 目 的 薬 局 には 多 くの 健 康 食 品 サプリメントがあるが その 有 用 性 については 情 報 が 氾 濫 して おり 患 者 が 選 択 するうえで 困 難 な 状 況 である そこで 日 本 のがん 患 者 に 利 用 頻 度 が 高 かったア ガリクス プロポリス サメ 軟 骨 の 有 効 性 について 検 証 した 結 果 考 察 2005 年 に 報 告 された 厚 生 労 働 省 の 調 査 によると 44.6%のがん 患 者 が 一 種 類 以 上 の 代 替 医 療 を 利 用 していた( 文 献 1) 代 替 医 療 に 要 する1か 月 あたりの 費 用 は 約 6 万 円 ( 文 献 2) それだけの 投 資 に 見 合 うだけの 有 効 性 は 証 明 されているのだろうか 日 本 緩 和 医 療 学 会 のガイドラ インでは ほとんどの 健 康 食 品 サプリメントはグレード C( 推 奨 する 根 拠 が 明 確 でない)に 該 当 し た( 文 献 3) 患 者 利 用 率 が 一 番 高 いアガリクスについては QOL 向 上 が 認 められたという 報 告 が 4 報 ( 文 献 4)だったが 生 存 期 間 延 長 などの 効 果 を 報 告 した 文 献 はなかった それどころか 複 数 の 商 品 で アガリクスが 原 因 と 考 えられる 死 亡 例 があり( 文 献 5) 発 癌 性 プロモーション 作 用 が 確 認 さ れ 厚 生 労 働 省 から 自 主 的 な 販 売 停 止 と 回 収 を 要 請 された 商 品 もある( 文 献 6) また サメ 軟 骨 に ついての 無 作 為 化 比 較 試 験 では 生 存 期 間 を 延 長 させたという 報 告 が 1 報 あったが コントロール 群 をおいてなかったなどの 信 用 性 に 乏 しかった( 文 献 7) プロポリスについては ヒト 臨 床 試 験 の 報 告 は 現 在 のところ 存 在 しない 米 国 の 代 替 医 療 の 利 用 率 は 63-83% と 日 本 よりも 高 い( 文 献 8) その 理 由 と して 日 本 と 米 国 で 補 完 代 替 医 療 に 対 す る 考 え 方 が 異 なるからだと 考 えた 日 本 では 現 代 医 療 では 対 処 できなくなった 末 期 の 患 者 が 現 代 医 療 と 並 列 または 現 代 医 療 に 代 わるものとして 治 癒 目 的 で 用 いるが 米 国 ではあくまで 主 は 現 代 医 療 にあり 補 助 的 に 補 完 代 替 医 療 を 用 いているからである 結 論 補 完 代 替 医 療 のうち 日 本 における 最 もよく 利 用 されているアガリクスについて その 有 効 性 は 信 頼 できるエビデンスが 無 いことが 分 かった 薬 剤 師 は メーカーの 宣 伝 をうのみにせず 情 報 を 正 しく 評 価 する 必 要 がある その 際 のポイントとしては1 研 究 対 象 はヒトか2 論 文 などの 信 用 性 の 高 い 報 告 か3 研 究 デザインは 無 作 為 化 比 較 試 験 か 4 研 究 は 継 続 的 に 更 新 されているかどう かを 確 認 することと 考 える また 副 作 用 や 他 の 薬 との 飲 み 合 わせについて 考 慮 すること コスト パフォーマンス 等 も 考 え 個 人 にあったものを 選 択 するよう 伝 えていくことが 必 要 である 参 考 文 献 文 献 1: 厚 生 労 働 省 文 献 2:がんの 補 完 代 替 医 療 ガイドブック 文 献 3:がん 補 完 代 替 医 療 ガイドライン 文 献 4: 東 日 本 産 婦 人 科 学 会 雑 誌 (12) 日 本 高 齢 消 化 器 医 学 会 議 会 誌 2003(5) Nutr Hosp2010 (25) International Journal of Gynecological Cancer 2004 年 14 巻 文 献 5: 読 売 新 聞 平 成 16 年 4 月 11 日 文 献 6: 厚 生 労 働 省 医 薬 食 品 局 食 品 安 全 部 文 献 7: Ann Oncol (8): 文 献 8:Oncol Nurs Forum (4) J Clin Oncol (13)

19 学 籍 番 号 PC 氏 名 村 上 愛 機 能 形 態 学 研 究 室 便 潜 血 免 疫 検 査 は 有 益 である 背 景 目 的 大 腸 がんは 日 本 での 部 位 別 がん 死 亡 率 において 男 性 で 3 位 女 性 で 1 位 である 大 腸 がん 検 診 としては 便 潜 血 免 疫 検 査 ( 便 潜 血 )が 行 われており 厚 生 労 働 省 のがん 検 診 ガイ ドラインでは 便 潜 血 を 推 奨 している そこで 便 潜 血 の 有 益 性 について1 発 見 率 と2 精 度 ( 偽 陽 性 率 と 偽 陰 性 率 )から 全 大 腸 内 視 鏡 検 査 ( 内 視 鏡 )と 比 較 検 討 した 結 果 1スペイン 人 の 男 女 歳 を 対 象 にした 中 間 報 告 (*1)では がん 発 見 率 は 便 潜 血 が 0.1% 内 視 鏡 が 0.1%であった ステージ 別 発 見 率 は S1 が 便 潜 血 で 67% 内 視 鏡 で 70% S2 が 便 潜 血 で 17% 内 視 鏡 で 22% S3 が 便 潜 血 で 17% 内 視 鏡 で 7.4%であった 部 位 別 発 見 率 は 右 側 結 腸 が 便 潜 血 で 0.04% 内 視 鏡 で 0.02% 左 側 結 腸 と 直 腸 が 便 潜 血 で 0.1% 内 視 鏡 で 0.1%であった 全 がん 段 階 である 高 異 型 度 腺 腫 の 発 見 率 は 便 潜 血 で 0.9% 内 視 鏡 で 1.9% 低 異 型 度 腺 腫 の 発 見 率 は 便 潜 血 で 0.4% 内 視 鏡 で 4.2%であった 2 偽 陽 性 率 は 便 潜 血 で 96% 内 視 鏡 での 報 告 はなかった 偽 陰 性 率 は 便 潜 血 で 大 腸 が ん 全 体 では 17%であり 早 期 がんだけをみると 40% 進 行 がんだけをみると 15%であり 内 視 鏡 では 5%であった 考 察 1の 結 果 から がん 発 見 率 はステージ 部 位 に 関 わらず 便 潜 血 と 内 視 鏡 に 違 いはない 腺 腫 の 発 見 率 は 内 視 鏡 が 有 意 に 高 いが 一 般 的 に 腺 腫 ががん 化 する 速 度 は 遅 く 現 段 階 で 10mm の 腺 腫 ががん 化 するには 約 4 年 かかる(*2)ことから 内 視 鏡 との 差 はデメリ ットにならないと 考 えられる また 腺 腫 の 切 除 に 伴 う 身 体 的 苦 痛 経 済 的 苦 痛 が 便 潜 血 のほうが 少 ないと 考 えられる 2の 結 果 から 偽 陽 性 率 は 内 視 鏡 での 報 告 はないため 精 神 的 苦 痛 は 便 潜 血 の 方 が 大 きいと 考 えられる 偽 陰 性 率 については 早 期 がんが 進 行 がん になるには 約 4 年 かかる(*2)ことから 一 回 の 検 診 で 見 逃 されたとしても 毎 年 検 診 を 行 えば 偽 陰 性 率 が 17%から 3%に 減 るため 内 視 鏡 との 差 はデメリットにならないと 考 えられる 結 論 便 潜 血 は 内 視 鏡 より 偽 陽 性 率 が 高 いため 精 神 的 苦 痛 が 大 きいが 偽 陰 性 率 については 毎 年 の 検 診 受 診 により 内 視 鏡 との 差 はなくなる さらに 便 潜 血 は 身 体 的 経 済 的 苦 痛 が 内 視 鏡 よりはるかに 少 ない 以 上 のことから 大 腸 がん 検 診 において 便 潜 血 免 疫 検 査 は 有 益 である 参 考 文 献 *1 N Engl J Med 2012;366: *2 胃 と 腸 第 45 巻 第 5 号 2010 年 増 刊 号 20

20 学 籍 番 号 PC 氏 名 石 原 美 由 紀 薬 化 学 研 究 室 ジエチル 亜 鉛 のベンズアルデヒドへの 触 媒 的 不 斉 付 加 反 応 に 関 する 研 究 目 的 現 在 使 用 されている 医 薬 品 の 中 には 光 学 活 性 な 化 合 物 が 数 多 くある このため 光 学 活 性 な 化 合 物 を 簡 便 かつ 大 量 に 合 成 できる 手 法 の 開 発 は 有 用 である その 手 法 の 一 つとしてジエ チル 亜 鉛 のアルデヒドへの 触 媒 的 不 斉 付 加 反 応 が 知 られている 昨 年 当 研 究 室 の 相 賀 は アミ ド 型 カンファー 触 媒 よりスルホンアミド 型 カンファー 触 媒 を 用 いたほうが 不 斉 収 率 が 向 上 する ことを 報 告 した 今 回 はこの 不 斉 付 加 反 応 において より 不 斉 収 率 が 高 いカンファー 型 触 媒 の 探 索 を 行 った 方 法 トルエン 溶 媒 中 でカンファー 型 触 媒 (5 mol%) 存 在 下 ベンズアルデヒドとジエチル 亜 鉛 を 室 温 窒 素 雰 囲 気 下 で 24 時 間 撹 拌 した その 後 抽 出 精 製 を 行 い キラルカラムを 用 いた 液 体 クロマトグラフィー 分 析 により 生 成 物 の 不 斉 収 率 を 決 定 した また 上 記 条 件 にチタンイ ソプロキシド(1.2eq)を 加 え 同 様 に 反 応 を 行 った 結 果 考 察 反 応 の 結 果 を 下 表 に 示 す スルホンアミド 型 触 媒 (1a~d)に 関 しては 触 媒 の R 部 位 がかさ 高 いほうが 不 斉 収 率 が 良 くなることがわかった 同 様 にリン 酸 アミド 型 触 媒 (2 a b)でも R 部 位 がかさ 高 いほうが 不 斉 収 率 が 良 くなることが 確 認 できた 以 上 の 事 から 触 媒 のR 部 位 がかさ 高 いほど より 良 い 不 斉 空 間 を 提 供 できることが 考 えられる また 興 味 深 いことにリン 酸 アミド 型 触 媒 は R 部 位 をかさ 高 くすると S 体 とR 体 の 選 択 性 の 逆 転 が 見 られ た スルホンアミド 型 触 媒 よりリン 酸 アミド 型 触 媒 を 用 いた 反 応 のほうが 化 学 収 率 不 斉 収 率 が 高 いのは リン 酸 アミド 型 触 媒 はR 部 位 が2ヶ 所 あり スルホンアミド 型 触 媒 よりもかさ 高 く なることで より 有 効 な 不 斉 空 間 を 作 ることができるためではないかと 考 えた チタンイソプロ ポキシドを 加 えた 反 応 では 化 学 収 率 は 上 がるが 不 斉 収 率 は 下 がってしまうことがわかった 触 媒 1a 1b 1c 1d 2a 2b R 収 率 (ee) 15(14:S) 31(19:S) 25(31:S) 18(52:S) 70(48:S) 71(59:R) +Ti(O i Pr) 4 26(3:R) 57(29:R) 90(6:R) 88(2:R) 89(15:S) 72(1:R) 結 論 リン 酸 アミド 型 触 媒 がより 有 効 な 触 媒 となる 事 を 見 出 した また 置 換 基 により 不 斉 選 択 性 の 逆 転 が 起 こる 興 味 深 い 結 果 を 得 た 事 から 置 換 基 を 変 えることでR 体 S 体 を 作 り 分 けら れる 可 能 性 があることがわかった 参 考 文 献 2012 年 卒 業 論 文 相 賀 寛 生 21

21 学 籍 番 号 PC 氏 名 畝 原 美 穂 薬 化 学 研 究 室 不 斉 Henry 反 応 (ニトロアルドール 反 応 )における 新 規 なキラル 触 媒 の 探 索 目 的 Henry 反 応 はアルデヒドへのニトロアルカンの 求 核 付 加 反 応 であり 生 成 物 のニトロ アルコールは 医 薬 品 や 天 然 物 の 合 成 原 料 として 有 用 である 昨 年 度 助 野 は 不 斉 Henry 反 応 に おけるキラル 触 媒 を 検 討 し 直 鎖 状 ジアミン 型 が 有 効 であるとの 結 論 に 至 った 今 回 は さら に 不 斉 収 率 の 向 上 を 目 指 して 環 状 のアミン 型 キラル 触 媒 を 検 討 した 方 法 エタノール 溶 媒 中 にて キラル 触 媒 5mol% 存 在 下 でニトロメタンと p-ニトロベンズア ルデヒドを 室 温 窒 素 条 件 下 で 反 応 した その 後 抽 出 精 製 を 行 い キラルカラムを 用 いた 液 体 クロマトグラフィーを 用 いて 生 成 物 の 不 斉 収 率 を 決 定 した 結 果 考 察 始 めに ベンジルピロリジン 型 触 媒 (A)の 窒 素 原 子 上 の 置 換 基 R をメチル 基 (a) エチル 基 (b)として 反 応 を 検 討 したが 不 斉 収 率 は 共 に 10% 未 満 であった 次 に ピロリジン 型 触 媒 (B)を 用 いた 場 合 は メチル 基 (c)からシクロヘキシル 基 (f)へとアル キル 部 分 が 大 きくなるに 従 って 立 体 選 択 性 が 向 上 する 事 が 分 かった 窒 素 原 子 上 にメチル 基 を 2 つ 置 換 した(g)は (c)~(f)より 不 斉 収 率 が 低 下 したため 置 換 基 は 1 つとした 方 が 立 体 選 択 性 は 高 くなる 事 が 分 かった (B)のアミド 基 を 持 つ(h)は (c)~(g)に 比 べて 反 応 の 進 行 が 遅 く 収 率 不 斉 収 率 も 共 に 低 い 結 果 となった アミノインダノール 型 触 媒 (C)でも 反 応 を 検 討 したところ 反 応 の 進 行 が 遅 く 収 率 不 斉 収 率 共 に 低 い 結 果 となった この 事 から キラル 触 媒 はモノアミン 型 のものよりも ジアミン 型 のものの 方 が 有 効 である 事 が 確 認 できた 結 論 今 回 の 結 果 から 環 状 構 造 を 持 つピロリジン 型 触 媒 が 有 効 であるという 事 が 分 かった その 中 でも 2 級 アミノ 基 を 含 むピロリジン 型 触 媒 が 最 も 良 い 結 果 を 与 えたが 昨 年 度 に 検 討 した 直 鎖 状 ジアミン 型 触 媒 による 不 斉 収 率 とほぼ 同 程 度 であったため さらに 検 討 が 必 要 であ る キラル 触 媒 (5mol%) Cu(OAc) 2 H 2 O EtOH (A) (a)r=ch 3 収 率 43% 8%ee(S) (b)r=ch 2 CH 3 収 率 69% 3%ee(S) (B) (c)r =H =H R = = CH 3 収 率 47% 32%ee(R) (d)r =H =H R =CH 2 CH 3 収 率 74% 35%ee(R) (e)r =H R = 収 率 38% 35%ee(R) (C) (i) 収 率 33.4% %ee(S) (f) R R =H R= R= 収 率 32% 39%ee(R) (g)r =R =CH 3 収 率 39% 23%ee(R) (h)r =H R= R= 参 考 文 献 2012 年 度 助 野 麻 理 奈 卒 業 論 文 収 率 6% 6%ee(S) 22

22 学 籍 番 号 PC 氏 名 金 城 元 健 薬 化 学 研 究 室 触 媒 的 分 子 内 不 斉 ブロモラクトン 化 反 応 の 研 究 目 的 光 学 活 性 なラクトンは 種 々の 有 用 な 天 然 物 合 成 の 原 料 に 使 用 されている エンカルボン 酸 の 分 子 内 不 斉 ブロモラクトン 化 反 応 により 光 学 活 性 なラクトンを 得 るが 化 学 収 率 不 斉 収 率 ともに 満 足 いく 結 果 が 少 ない 昨 年 当 研 究 室 の 西 はキラルカンファー 触 媒 を 用 いて 反 応 を 検 討 したが 不 十 分 であると 結 論 づけた 今 回 はピロリジン 型 の 新 規 不 斉 触 媒 の 探 索 を 行 った 不 斉 触 媒 溶 媒 方 法 本 実 験 では トルエン 中 で 不 斉 触 媒 (10 mol%) 存 在 下 エンカルボン 酸 と N-ブロモス クシンイミド(NBS)を 反 応 させた その 後 抽 出 精 製 を 行 い キラルカラムを 用 いた 高 速 液 体 クロマトグラフィー(HPLC)により 生 成 物 の 不 斉 収 率 を 決 定 した 結 果 考 察 構 造 の 異 なるキラル 触 媒 (A B C)を 用 いた 結 果 の 一 部 を 以 下 に 示 す 本 反 応 において 触 媒 A C ではエナンチオ 選 択 性 が 得 られなかったが 触 媒 B では 生 成 物 が 6.3%ee(S)で 得 られた これはベンジルピロリジン 型 触 媒 のウレア 部 分 のプロトンが A,C の 窒 素 原 子 上 のプロトンよりも 酸 性 が 強 くなり NBS のカルボニル 基 と 水 素 結 合 を 形 成 しやすくなる ことで 不 斉 収 率 が 向 上 したと 考 えられる 次 に 酸 性 添 加 物 の 使 用 により 活 性 化 した 原 料 のカ ルボニル 基 が 触 媒 Bのアミンに 存 在 する 孤 立 電 子 対 へ 保 持 されやすくなると 考 えた それと 同 時 に 触 媒 B のカルボニル 基 に 配 位 し アミド 基 についたプロトンがより 酸 性 となることで 反 応 速 度 の 増 大 と 立 体 選 択 性 の 向 上 を 期 待 した 反 応 は 速 やかに 進 行 し 化 学 収 率 が 向 上 したことから 添 加 物 による 加 速 効 果 は 確 認 できたが 生 成 物 はほぼラセミ 体 であった 結 論 今 回 の 結 果 化 学 収 率 不 斉 収 率 共 に 有 効 な 触 媒 は 見 いだすことができなかった 十 分 な 立 体 選 択 性 が 発 現 出 来 なかった 原 因 の 一 つとしては 酸 性 添 加 物 を 含 んだ 空 間 的 配 置 が 十 分 で なかったと 考 えられる このため 置 換 基 の 検 討 や 他 の 酸 性 添 加 物 を 検 討 する 必 要 がある 参 考 文 献 2012 年 度 卒 業 論 文 西 敬 太 23

23 学 籍 番 号 PC 氏 名 山 崎 亜 沙 美 薬 化 学 研 究 室 Pd/C を 用 いた 窒 素 条 件 下 での 副 生 成 物 についての 検 討 目 的 一 昨 年 度 の 中 山 は Pd/C 存 在 下 でのケトエーテル C-O 開 裂 反 応 の 反 応 機 構 検 討 の 際 窒 素 条 件 下 において 構 造 不 明 の 化 合 物 が 70 mg 生 成 することを 見 出 した この 生 成 物 は NMR においてα 位 に 窒 素 が 置 換 していると 予 測 されたが 構 造 決 定 には 至 らなかった 窒 素 ガスが 反 応 剤 として 使 えるならば 非 常 に 興 味 深 いことである 今 回 著 者 はこの 生 成 物 を 目 的 物 として 収 率 の 向 上 と 構 造 決 定 を 目 的 として 検 討 を 行 った 方 法 窒 素 雰 囲 気 下 ケトエーテル(100 mg)に 対 して Pd/C(20 mg) K 2 CO 3 (500 mg) CH 3 OH(10 ml)を 用 い 150 分 間 で 反 応 を 行 った Pd/C は 研 究 室 で 保 有 する 4 種 類 を 用 いて 反 応 を 行 い 収 率 を 比 較 した 構 造 決 定 は NMR IR により 行 うこととした 結 果 p-och 3 体 を 用 いて 検 討 を 行 ったところ 目 的 物 の 収 量 は 8.9 mg と 低 かった 構 造 決 定 するために 目 的 物 とそのアセチル 化 体 の NMR IR を 比 較 解 析 した アセチル 化 後 NMR でアミノ 基 の 水 素 由 来 と 考 えた 2H(4.1 ppm)は 減 少 せず 低 磁 場 シフトした 2H(4.6 ppm) が 観 測 されたこと IR で 1600 cm 1 台 にアミドの 吸 収 が 見 られなかったことから αアミノ 化 体 ではなく αヒドロキシメチル 化 体 が 生 成 したことがわかった 他 の 基 質 で 検 討 を 行 っ たところ p-br 体 ではヒドロキシメチル 化 体 (3.5 %)とフェノール 体 (45.0 %)が 生 成 した 電 子 求 引 性 基 の p-no 2 p-cn 体 ではフェノール 体 は 生 成 せず ほとんどが 原 料 回 収 であり 目 的 とする 生 成 物 を 得 ることは 出 来 なかった また Pd/C は 種 類 によって 目 的 物 の 生 成 に 差 があることがわかった 考 察 p-och 3 体 p-br 体 では 目 的 物 を 得 ることができたが p-no 2 体 や p-cn 体 では 目 的 物 は 生 成 しなかった この 反 応 性 の 違 いは 誘 起 効 果 により 説 明 できると 考 えた 電 子 供 与 性 や 電 子 求 引 性 は 誘 起 効 果 共 鳴 効 果 のバランスで 決 まっている メトキシ 基 ブロモ 基 は +M 効 果 を 持 つが ニトロ 基 シアノ 基 は-M 効 果 を 示 す この 違 いが 反 応 性 にあらわれ たと 考 えた また Pd/C の 種 類 によって 生 成 物 に 差 があるのは Pd/C の 触 媒 活 性 に 差 がある ためと 考 えた また p-br 体 でフェノールが 生 成 したのは 酸 素 が 存 在 したためと 考 えた 具 体 的 にはメタノールの 脱 気 が 十 分 でなかったことや 反 応 操 作 中 に 酸 素 が 混 入 したことが 考 えられる 結 論 窒 素 条 件 下 では p-och 3 体 や p-br 体 で 目 的 とする 生 成 物 が 低 収 率 ながらも 生 成 す るとわかった この 反 応 は Pd/C の 種 類 によっても 生 成 物 の 有 無 に 差 があった 今 後 残 され た 課 題 として 塩 基 や 溶 媒 温 度 の 条 件 を 変 える 他 の+M 効 果 を 持 つ 基 質 を 用 いて 検 討 を 行 えば 生 成 率 が 向 上 するのではないかと 考 えられる 24

24 学 籍 番 号 PC 氏 名 岩 崎 雅 也 薬 化 学 研 究 室 Pd/C を 用 いた 酸 素 条 件 下 での C-O 結 合 開 裂 反 応 ~フェニルエーテルのパラ 位 置 換 基 の 違 いによる 反 応 性 ~ 目 的 一 昨 年 度 の 中 山 は 当 研 究 室 で 見 出 した Pd/C 存 在 下 でのケトエーテル C-O 開 裂 反 応 には 酸 素 が 必 要 であることを 明 らかにした また 昨 年 度 の 山 本 は 本 開 裂 反 応 には Pd/C が 必 要 であること 溶 媒 ではアルコールが 適 していることを 明 らかにした しかし フェニルエーテルのパラ 位 置 換 基 に 関 する 検 討 が 十 分 に 行 われていない 今 回 フェニル エーテルのパラ 位 置 換 基 の 違 いによる 反 応 性 の 差 を 明 らかにする 為 に 検 討 を 行 った 方 法 酸 素 雰 囲 気 下 ケトエーテル(100 mg)に 対 して Pd/C(20 mg) CH 3 OH(10 ml) K 2 CO 3 (500 mg)を 基 本 として 反 応 時 間 は 30 分 に 統 一 した また Lot の 異 なる Pd/C を 用 い 反 応 を 行 った 反 応 性 の 差 はフェノール 体 の 収 率 で 評 価 することにした 結 果 考 察 基 質 として Br tbu 体 を 用 いて 塩 基 の 検 討 を 行 った Br 体 で CH 3 COOK を 用 いた 場 合 フェノール 体 が 6% 生 成 した 以 下 同 様 に Na 2 CO 3 では 36% NaOH では 96% K 2 CO 3 では 98% 生 成 した tbu 体 では CH 3 COOK で 21% Na 2 CO 3 で 29% NaOH で 49% K 2 CO 3 で 73%の 収 率 でフェノール 体 が 生 成 した このことから 置 換 基 の 違 いにより 差 はみ られたが Br 体 と 比 較 し tbu 体 では 酢 酸 カリウムを 除 き 低 い 収 率 となった tbu 体 でその ような 収 率 結 果 が 得 られたのは tbu 基 のかさ 高 さがα 位 の 酸 化 に 影 響 を 与 えたのではな いかと 考 えられる 本 開 裂 反 応 は エノラートイオンを 経 由 するカルボニルα 位 の 酸 化 に より 進 行 していると 考 えられる 為 弱 塩 基 では 低 収 率 になり 強 塩 基 ほど 高 収 率 になると 期 待 したが 予 想 に 反 して 中 程 度 の 塩 基 性 を 示 す K 2 CO 3 で 最 も 高 収 率 となった これは NaOH のような 強 塩 基 では 開 裂 反 応 によって 生 成 したフェノール 体 が 強 塩 基 により 何 らかの 副 反 応 が 進 行 したことなどが 考 えられる Pd/C は Lot 間 で 反 応 性 の 差 があることが わかった R NaOH Na 2 CO 3 CH 3 COOK K 2 CO 3 Br tbu 結 論 上 記 の 結 果 より p-br 体 p-tbu 体 共 に p-och 3 体 p-no 2 体 と 変 わらず 強 塩 基 で はなく K 2 CO 3 で 最 も 高 収 率 でフェノール 体 が 生 成 したことから 塩 基 のみが 反 応 に 影 響 を 与 えているものでなく 置 換 基 の 性 質 も 反 応 に 影 響 あることが 分 かった 今 後 は 置 換 基 の 効 果 を 明 らかにする 為 に 別 の 置 換 基 で 同 様 の 実 験 を 行 っていく 必 要 がある 本 開 裂 反 応 についてフェニルエーテルのパラ 置 換 基 についてのみ 検 討 を 行 ってきたが 今 後 はよりカ ルボニルα 位 の 酸 性 度 に 影 響 を 与 えると 予 想 されるフェニルケトンの 置 換 基 の 検 討 を 行 う 必 要 があると 考 えられる 25

25 学 籍 番 号 PC 氏 名 中 山 真 里 奈 薬 化 学 研 究 室 Pd/C を 用 いた O2 による 酸 化 反 応 ~ 反 応 時 間 と 触 媒 の 検 討 ~ 目 的 当 研 究 室 では Pd/C 存 在 下 塩 基 性 条 件 でケトエーテル C-O 開 裂 反 応 がカルボニル α 位 の 酸 化 をきっかけに 進 行 することを 見 出 している 昨 年 出 貝 は 基 質 をケトエーテルか らケトンへ 変 えると カルボニルα 位 で 酸 化 反 応 が 進 行 することを 期 待 し 研 究 を 行 い α 位 で 置 換 が 進 行 した 二 種 の 化 合 物 が 生 成 することを 見 出 した 一 方 は NMR MS から 化 合 物 A と 決 定 出 来 た もう 一 方 は NMR で 低 磁 場 シフトしたα 位 水 素 から αヒドロキシ 体 であ ると 推 定 していたが 決 定 には 至 らなかった 今 回 著 者 は 目 的 物 の 収 率 の 向 上 を 目 標 とし 反 応 時 間 や 触 媒 の 検 討 を 行 った また 目 的 物 の 構 造 決 定 を 検 討 した 方 法 酸 素 雰 囲 気 下 ケトン 体 (100 mg)に 対 し 溶 媒 CH 3 OH(10 ml) 塩 基 K 2CO 3 (500 mg) 触 媒 10%Pd/C(20 mg)に 統 一 し 反 応 時 間 を 変 更 しながら 生 成 物 の 収 率 を 求 めた Pd/C は 当 研 究 室 で 保 有 する 4 種 類 を 用 いて 検 討 した 構 造 決 定 については IR NMR を 用 いた 結 果 考 察 Pd1を 用 いて 反 応 時 間 の 検 討 を 行 い 6 日 間 反 応 を 行 うことで 最 高 の 収 率 (26.0%)となった 目 的 物 とそのアセチル 化 体 の NMR と IR を 解 析 し 目 的 物 をαヒドロキ シメチル 体 と 決 定 した O O O O H 3 CO Pd/C K 2 CO 3 O 2 OH CH 3 OH H 3 CO OCH H 3 CO 3 OH H 3 CO A 目 的 物 ( 訂 正 構 造 ) 目 的 物 ( 推 定 構 造 ) O O O O H OCH 3 OH OCH3 H 3 CO B H 3 CO C D E Pd 時 間 (day) 目 的 物 (%) A(%) B(%) C(%) D(%) E(%) 原 料 回 収 率 (%) メーカー 製 品 番 号 ロット 番 号 Pd Pd Pd Pd4 アルドリッチ BO07617PI アルドリッチ CI04508MU アルドリッチ MKBH3006 アルドリッチ BCBG5841IV 目 的 物 の 構 造 を 訂 正 し Pd/C の 検 討 に 移 った 反 応 時 間 は Pd1で 最 高 の 収 率 であった 6 日 間 とした Pd2では 目 的 物 が 生 成 したが Pd3 Pd4では 目 的 物 は 生 成 せず 化 合 物 B~E を 生 成 した B,C はベンジル 位 の 酸 化 D,E はカルボニルα 位 の 酸 化 によって 生 成 したもの であると 考 えた 長 時 間 反 応 を 行 っても 収 率 向 上 しなかったのは 目 的 物 が 生 成 しても 更 に 反 応 が 進 行 し A が 生 成 するためであると 考 えられた 結 論 目 的 物 の 収 率 向 上 には 至 らなかった 目 的 物 の 構 造 はαヒドロキシメチル 体 と 決 定 した また D( 安 息 香 酸 )を 生 成 したことから 酸 化 反 応 は 進 行 していると 考 えられ 酸 化 反 応 に 適 した 条 件 をより 詳 細 に 探 索 する 必 要 がある 26

26 学 籍 番 号 PC 氏 名 森 田 友 花 里 薬 化 学 研 究 室 抗 腫 瘍 及 び 抗 結 核 作 用 を 有 する 海 洋 産 テルペノイド Elisabethin B 及 び C の 合 成 研 究 目 的 Elisabethin B 及 び C は 1981 年 に Rodrigez らによって 珊 瑚 より 単 離 された 海 洋 産 天 然 物 である Elisabethin B( 単 離 収 率 0.32%)は 腎 臓 CNS や 白 血 病 のがん 細 胞 に 対 して 2.9μg/mL で 細 胞 毒 性 を 示 し Elisabethin C( 単 離 収 率 0.02%)は 結 核 菌 H37Rv に 対 し 12.5 μg/ml で 42%の 抗 結 核 作 用 を 持 つことが 報 告 されている いずれの 化 合 物 も 天 然 からの 供 給 量 が 極 めて 低 い 為 化 学 合 成 が 可 能 になれば 薬 理 学 的 研 究 に 貢 献 できると 考 えられ る 当 研 究 室 では 化 合 物 2 までの 合 成 を 確 立 しているため 2 から 天 然 物 への 変 換 を 検 討 した 方 法 結 果 シクロヘキセノン 1 を 出 発 原 料 とし 分 子 内 Claisen 転 位 や Pauson-Khand 反 応 を 経 て 三 環 性 化 合 物 2 を 合 成 した 続 いて 2 の 水 酸 基 を 保 護 して 化 合 物 3 とした 後 3 の 五 員 環 にエチル 基 を 導 入 し 化 合 物 4 の 合 成 を 検 討 した 化 合 物 2 の 水 酸 基 保 護 は 63~86%で 進 行 した 初 めに 行 ったエチル 化 には 最 も 収 率 の 良 かった TBS を 用 いることにした 3a のエチル 化 反 応 では 窒 素 置 換 のもと 溶 媒 THF 中 に 塩 基 の LDA 化 合 物 3a CH 3 CH 2 I を 加 え 反 応 させた 低 温 下 (-78 ~0 )では 反 応 が 進 行 しなかった 為 室 温 で 23 時 間 反 応 させたところ 期 待 する 化 合 物 4 ではなく 5 が 収 率 10.4% で 得 られた 5 の 構 造 は 1 H-NMR においてδ5.7 の 五 員 環 の 二 重 結 合 の H の 消 失 δ1.8 と δ2.7 の 1 位 の H 二 個 分 を 確 認 また 13 C-NMR より 炭 素 数 が 2 つ 増 えたこと DEPT より 3 位 に-CH 結 合 を 確 認 したことで 決 定 した 考 察 3a のエチル 化 は 最 初 に LDA が 1 位 のプロトンを 引 き 抜 くことから 始 まるが 1 位 は 4 級 炭 素 のとなりであり またその 付 近 には 保 護 基 もあるので 空 間 的 に 混 み 入 って いる その 為 LDA が 3 位 へ 反 応 共 鳴 により CH 3 CH 2 I が 反 応 し 安 定 な 化 合 物 5 が 生 成 し たと 考 えられる 結 論 保 護 基 の 検 討 を 行 い 収 率 は TBS が 最 も 良 いことが 分 かった エチル 化 において は 目 的 の 場 所 にエチル 基 を 導 入 出 来 なかった 為 別 の 保 護 基 を 持 つ 化 合 物 での 反 応 や 反 応 時 間 温 度 の 設 定 を 検 討 する 必 要 がある P=TBS TBS:SiMe2tBu (a) :86.3% TBDPS:SiPh2tBu (b) :70.3% BOM:CH2OCH2Ph (c) :62.6% MOM :CH2OCH3 (d) :69.7% TBSO O CH 2 CH 3 Elisabethin B:R=CH B CH2 Elisabethin C:R=H2 C CH 3 27

27 学 籍 番 号 PC 氏 名 首 藤 恵 理 子 臨 床 栄 養 学 研 究 室 マグネシウム 投 与 のタイミングが 運 動 負 荷 ラットの 骨 格 筋 に 及 ぼす 影 響 目 的 マグネシウム(Mg)は 生 体 内 の 多 くの 糖 代 謝 関 連 酵 素 活 性 に 関 与 しており また 運 動 負 荷 がこれらいくつかの 酵 素 活 性 を 高 めることが 知 られている 運 動 負 荷 による 生 体 内 Mg 動 態 に 関 して 須 郷 は 運 動 負 がラットにおける Mg 吸 収 率 と 骨 格 筋 Mg 含 有 量 の 増 加 にともに 骨 格 筋 TRPM7 発 現 量 を 増 加 させることを 示 した(2012 年 JIU 卒 論 発 表 ) また 柴 田 は 運 動 負 荷 ラットにおいて 骨 格 筋 Mg 含 有 量 と 摂 取 Mg 量 には 相 関 が 無 いことを 示 し た(2012 年 JIU 卒 論 発 表 ) これらの 結 果 は 運 動 負 荷 ラットにおける Mg 保 留 量 を 高 める ためには 単 に 摂 取 量 を 高 めるのではなく 運 動 負 荷 と Mg 摂 取 のタイミングが 重 要 であるこ とを 示 唆 している そこで 本 研 究 では 運 動 負 荷 ラットの Mg 摂 取 のタイミングが Mg 吸 収 量 血 中 Mg 濃 度 と 骨 格 筋 ( 腓 腹 筋 )Mg 含 有 量 TRPM7 発 現 量 に 及 ぼす 影 響 について 検 討 した データ 解 析 は 一 元 配 置 分 散 分 析 により 群 間 の 比 較 には Tukey 法 を 用 いた 方 法 6 週 齢 の SD 系 雄 性 ラット 36 個 体 を 安 静 群 (S; n=9) 運 動 群 (E; n=27)に 割 付 けた 運 動 群 には 隔 日 で 2 時 間 (16:00~18:00)の 連 続 強 制 遊 泳 を 水 温 35 にて 行 った 安 静 群 は 飼 育 ゲージにて 飼 育 した 飼 料 は AIN-93G 組 成 に 従 い 低 Mg 食 (L;250ppm) 普 通 Mg 食 (N;500ppm) 高 Mg 食 (H;750ppm)を 作 製 した S 群 には 普 通 Mg 食 を 摂 取 させ(SN) E 群 は 運 動 負 荷 前 に 低 Mg 食 を 運 動 後 に 高 Mg 食 を 供 する EL 群 飼 育 期 間 中 普 通 Mg 食 を 供 する EN 群 運 動 負 荷 前 に 高 Mg 食 を 供 し 運 動 後 に 低 Mg 食 を 供 する EH 群 の 3 群 に 割 付 けた(n=9/group) 飼 料 は 17.5g/ 日 の 制 限 食 給 餌 とし 各 群 の 試 験 期 間 中 の 摂 食 量 (Mg 摂 取 量 )が 均 一 となるようデザインした 非 吸 収 性 マーカー(カルミンレッド)を 用 い 飼 育 16 日 目 から 72 時 間 の 出 納 試 験 を 行 った 出 納 期 間 中 は 全 てのラットに 普 通 Mg 食 を 供 した 21 日 間 の 飼 育 終 了 後 に 全 血 採 血 屠 殺 後 腓 腹 筋 を 採 取 した 得 られた 血 液 から 血 清 Mg を 測 定 し 腓 腹 筋 から Mg 含 有 量 および TRPM7 の 発 現 量 をそれぞれ 測 定 した 結 果 運 動 負 荷 ラットは 安 静 ラットに 比 して クエン 酸 合 成 酵 素 活 性 が 有 意 な 高 値 を 示 した Mg 吸 収 率 は 運 動 負 荷 群 で 高 値 傾 向 を 示 し EL 群 が SN 群 に 比 して 有 意 な 高 値 を 示 した(p=0.03) 血 中 Mg 量 は EL 群 が 最 も 高 値 を 示 したが 群 間 での 有 意 差 は 確 認 されなかっ た 骨 格 筋 Mg 含 有 量 では EL 群 が SN 群 に 比 して 有 意 な 高 値 を 示 した 考 察 隔 日 の 運 動 負 荷 (2 時 間 強 制 遊 泳 )においてもクエン 酸 合 成 酵 素 活 性 は 安 静 群 に 比 して 有 意 な 高 値 を 示 したため 運 動 負 荷 モデルとして 評 価 可 能 であることが 示 唆 され た Mg 吸 収 率 については 昨 年 度 の 報 告 同 様 本 研 究 でも 運 動 負 荷 により 増 加 していたが Mg 摂 取 のタイミングが 関 与 するという 結 果 は 得 られなかった また TRPM7 の 発 現 は 運 動 負 荷 により 増 加 するが 発 現 量 の 増 加 と Mg の 骨 格 筋 への 取 り 込 みが Mg の 量 やタイミング に 関 与 するという 結 果 は 得 られなかった 今 後 の 研 究 課 題 として 今 回 は 持 続 的 な 運 動 を 題 材 としたが 運 動 時 の 効 果 的 な Mg 補 給 の 観 点 から 急 性 的 な 運 動 負 荷 と Mg 摂 取 の 関 係 について 検 討 を 行 う 必 要 があることが 考 えられた 28

28 学 籍 番 号 PC 氏 名 藍 野 芙 季 子 臨 床 栄 養 学 研 究 室 研 究 概 要 大 学 生 が 定 義 する 望 ましい 食 生 活 ~ 運 動 身 体 活 動 が 望 ましい 食 生 活 に 及 ぼす 影 響 ~ 目 的 我 が 国 では 食 生 活 の 改 善 を 目 指 し 健 康 日 本 21 や 食 生 活 指 針 食 事 バランスガイ ドなどさまざまな 指 針 が 示 され 望 ましい 食 生 活 は 広 範 な 食 行 動 に 跨 る 本 研 究 の 対 象 者 である 大 学 生 は 自 我 意 識 の 発 達 や 社 会 適 応 性 が 生 じ 生 活 環 境 面 においては 一 人 暮 ら しをする 者 の 割 合 が 増 加 することから 自 立 した 生 活 習 慣 を 構 築 する 時 期 にある 一 方 で 国 民 栄 養 調 査 の 結 果 では 20~29 歳 の 年 齢 区 分 に 食 生 活 の 乱 れが 確 認 され 望 ましい 食 生 活 の 定 着 やこれまでの 食 習 慣 の 改 善 が 必 要 とされる そこで 本 研 究 では 大 学 生 が 望 ま しい 食 生 活 をどのように 定 義 しているのかを 検 討 することを 目 的 とした また 大 学 生 においてはスポーツに 取 り 組 む 学 生 も 多 い 運 動 実 施 者 は 食 事 をスポーツパフォーマンス 向 上 の 目 的 の 一 つして 捉 えていることが 考 えられるため 本 研 究 では 対 象 者 の 身 体 活 動 量 運 動 実 施 頻 度 目 的 等 が 望 ましい 食 生 活 の 定 義 に 及 ぼす 影 響 についても 併 せて 検 討 した 方 法 大 学 生 646 名 (W 大 学 324 名 R 大 学 77 名 K 大 学 114 名 J 大 学 131 名 )を 対 象 に 質 問 紙 調 査 を 行 った 調 査 票 は 望 ましい 食 生 活 に 関 する 項 目 24 項 目 からなる 質 問 と 運 動 実 施 状 況 に 関 する 質 問 および 食 物 頻 度 調 査 票 1) 身 体 活 動 量 調 査 票 ( 国 際 標 準 化 身 体 活 動 質 問 票 ) 2) から 構 成 された 欠 損 値 のない 581 名 を 解 析 対 象 者 とし 望 ましい 食 生 活 の 定 義 には 因 子 分 析 を 用 い 身 体 活 動 の 影 響 については 運 動 実 施 状 況 と 運 動 実 施 目 的 から 対 象 者 を 3 群 (Athlete; A 群 Recreation; R 群 Sedentary; S 群 )に 割 付 け 共 分 散 分 析 により 検 討 した 結 果 望 ましい 食 生 活 は 食 事 栄 養 因 子 (8 項 目 )と 態 度 因 子 (9 項 目 )からなる 2 因 子 構 造 であることが 確 認 された 身 体 活 動 との 関 係 性 においては A 群 の 食 事 栄 養 因 子 得 点 が R 群 に 比 して 高 値 を 示 した(p=0.001) 食 事 調 査 結 果 では エネルギー たんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 Fe Ca ビタミン A ビタミン D ビタミン K で A 群 が 高 値 を 示 し 栄 養 素 密 度 (1000kcal 中 の 各 栄 養 素 の 摂 取 量 )においては A 群 がたんぱく 質 とカルシウ ムで 高 値 を 示 し 脂 質 で 低 値 を 示 した 考 察 結 論 本 研 究 の 結 果 A 群 は 望 ましい 食 生 活 に 関 して 態 度 よりも 食 事 や 栄 養 を 重 視 する 傾 向 があり 実 際 の 栄 養 摂 取 状 況 においても 身 体 活 動 量 が 低 い 人 に 比 べて 高 い 傾 向 があることが 示 された また A 群 はスポーツを 行 う 上 での 目 的 にあった 食 事 ( 高 た んぱく 質 低 脂 肪 食 )を 意 識 していることが 示 唆 された これらの 結 果 は 身 体 活 動 量 の 違 いが 望 ましい 食 生 活 のアドヒアランスに 影 響 を 与 えていると 考 えられるため 大 学 生 を 対 象 に 食 支 援 を 計 画 する 際 には 対 象 者 の 身 体 活 動 量 も 考 慮 する 必 要 があると 考 えられる 参 考 文 献 1) Uenishi, K., et al. (2008) Development of a simple food frequency questionnaire to estimate intakes of calcium and other nutrients for the prevention and management of osteoporosis. J Nutr Sci Vitaminol. 54: ) Craig, C. L., et al. (2003). International physical activity questionnaire: 12-country reliability and validity. Med Sci Sports Exerc 35:

29 学 籍 番 号 PC 氏 名 宇 都 木 久 子 臨 床 栄 養 学 研 究 室 カルシウム 摂 取 における 各 種 飲 食 品 および 医 薬 品 の 比 較 研 究 概 要 目 的 人 口 の 高 齢 化 に 伴 い 高 齢 者 に 多 い 骨 粗 鬆 症 の 推 定 患 者 数 も 増 加 の 一 途 を 辿 ってお り 既 に 1280 万 人 を 超 えているとされている 骨 粗 鬆 症 の 予 防 には 運 動 と 適 切 な 栄 養 摂 取 が 重 要 である 栄 養 の 面 では 骨 の 主 成 分 であるカルシウム(Ca)やその 吸 収 を 高 めるビタミ ンD 骨 形 成 を 促 進 するビタミンKの 十 分 な 摂 取 が 重 要 である 厚 生 労 働 省 が 実 施 している 国 民 健 康 栄 養 調 査 ( 平 成 23 年 )の 結 果 でも Ca の 摂 取 量 の 平 均 値 は 516mg/ 日 であり 1 日 の 摂 取 推 奨 量 (700mg/ 日 )に 到 達 していない 唯 一 の 栄 養 素 である 状 態 が 永 く 続 いている Ca の 摂 取 量 を 増 加 させる 方 法 としては 乳 製 品 の 摂 取 が 有 効 であるが 我 国 には 乳 糖 不 耐 症 が 多 いこと 乳 脂 肪 などによりエネルギー 摂 取 量 が 増 加 することなどの 難 点 もある こうした ことから Ca 補 給 を 目 的 とした 飲 食 品 や 医 薬 品 が 数 多 く 市 販 されている しかし 一 部 の 健 康 食 品 では 医 薬 品 と 異 なり 成 分 含 有 量 表 示 より 実 際 の 含 有 量 が 大 きく 下 回 るものが 有 ること が 公 的 機 関 の 調 査 で 明 らかにされており その 信 頼 性 に 疑 問 が 持 たれる そこで 本 研 究 では 各 種 飲 食 品 および 医 薬 品 の Ca 含 有 量 を 測 定 し 表 示 の 信 頼 性 を 評 価 するとともに その 結 果 に 基 づく 経 済 性 について 考 察 した 方 法 食 品 分 類 中 から 医 薬 品 (MC カルシウム 新 カルシチュウ D3 カワイ 肝 油 ドロッ プ M400) 特 定 保 健 用 食 品 (おさかなソーセージ) 栄 養 機 能 食 品 (ディアナチュラ カル シウム/マグ カルシウム Mg カルシウムの 多 いミルク ウエハース チョコワ ) 食 品 (ネ イチャーメイド ビスコ にぼし ごま チーズ)の4 分 類 から 食 生 活 の 状 況 に 応 じた 食 品 の 選 択 ができるよう 価 格 形 態 などの 違 いがあるもの15 種 類 をサンプルとした 各 サンプルの 一 定 量 を 乾 燥 灰 化 1N 塩 酸 で 溶 解 し さらに 0.1N 塩 酸 で 稀 釈 し ICP 発 行 分 光 分 析 法 によ り Ca 含 有 量 を 測 定 した また 各 サンプルの Ca100mg あたりの 価 格 を 算 出 した 結 果 Ca 含 有 量 の 測 定 結 果 全 てのサンプルにおいて 成 分 表 示 値 よりもやや 低 値 となった が その 程 度 に 製 品 間 の 差 は 無 く 成 分 表 示 値 を 大 きく 下 回 るものは 無 かった Ca100mg あたりの 価 格 は 医 薬 品 :MC カルシウム(10.97 円 ) 特 定 保 健 用 食 品 :おさかな ソーセージ(57.14 円 ) 栄 養 機 能 食 品 :カルシウム Mg(4.44 円 ) 食 品 :ネイチャーメイド(1.95 円 )であった 考 察 今 回 の 測 定 では Ca 含 有 量 は 医 薬 品 においも 成 分 表 示 値 よりも 低 値 となったことか ら 測 定 方 法 にやや 問 題 が 有 った 可 能 性 は 残 るが 医 薬 品 でなくともどの 食 品 においても お おむね 成 分 表 示 値 は 信 頼 できるものであることが 解 った Ca は 原 材 料 価 格 が 高 くないので 表 示 に 則 した 配 合 をすることによる 損 失 が 少 ないためと 推 定 された また Ca100mg 当 たり の 価 格 には 大 きな 開 きがあり ネイチャーメイド( 食 品 )が 最 も 経 済 的 であることが 解 った 結 論 市 販 されている 特 定 保 健 用 食 品 栄 養 機 能 食 品 一 般 食 品 の Ca の 成 分 表 示 値 は 信 頼 性 が 高 いものであり 医 薬 品 に 比 べて 経 済 的 であることから こうした Ca 強 化 食 品 を 用 いて Ca 補 給 を 行 うことには 問 題 はないと 結 論 された 30

30 学 籍 番 号 PC 氏 名 種 市 諒 崇 臨 床 栄 養 学 研 究 室 身 体 活 動 量 の 異 なる 大 学 生 における 食 行 動 の 変 容 ~ 自 己 効 力 感 ~ 研 究 概 要 目 的 自 己 効 力 感 は Prochaska と DiClemente により 提 唱 されたトランスセオレティカ ルモデル 1) や Bandura が 提 唱 した 社 会 認 知 理 論 2) の 構 成 要 素 の 一 つに 掲 げられ ある 種 の 保 健 行 動 の 変 容 過 程 における 予 測 因 子 として 先 行 研 究 で 報 告 されている 近 年 スポーツ 科 学 の 分 野 では 栄 養 摂 取 状 況 がスポーツパフォーマンスに 影 響 を 及 ぼすことが 報 告 さ れ また 運 動 選 手 においては パフォーマンスの 向 上 に 自 己 効 力 感 が 関 与 していることも 報 告 されている 本 研 究 では 運 動 身 体 活 動 の 実 施 頻 度 や 目 的 の 異 なる 大 学 生 における 望 ましい 食 行 動 の 変 容 に 及 ぼす 自 己 効 力 感 の 影 響 について 検 討 することを 目 的 とした 方 法 大 学 生 646 名 (W 大 学 324 名 R 大 学 77 名 K 大 学 114 名 J 大 学 131 名 )を 対 象 に 質 問 紙 調 査 を 行 った 調 査 票 は 望 ましい 食 生 活 に 関 する 変 容 ステージ 意 思 決 定 のバ ランス 自 己 効 力 感 および 行 動 的 スキルから 構 成 され 食 事 調 査 票 2) および 身 体 活 動 量 調 査 票 3) が 含 まれる 解 析 対 象 者 は 欠 損 値 のある 者 を 除 いた 641 名 とし 運 動 身 体 活 動 の 実 施 および 実 施 目 的 により 3 群 (Athlete; A 群 Recreation; R 群 Sedentary; S 群 )に 割 付 け 解 析 を 行 った 解 析 方 法 としては 因 子 分 析 χ 2 検 定 二 元 配 置 分 散 分 析 を 行 った 結 果 探 索 的 および 検 証 的 因 子 分 析 による 構 造 妥 当 性 から 自 己 効 力 感 に 関 して 1 因 子 が 抽 出 され 下 位 15 項 目 が 採 択 された 二 元 配 置 分 散 分 析 の 結 果 自 己 効 力 感 得 点 は A 群 が 変 容 ステージ(p<0.001)および 運 動 身 体 活 動 (p=0.029)でいずれも 有 意 な 差 が 確 認 され 交 互 作 用 も 示 された(p<0.001) 一 方 栄 養 素 摂 取 量 について 変 容 ステージでたんぱく 質 カルシウム 鉄 ビタミン A D K に 有 意 差 が 確 認 され 栄 養 素 密 度 ではたんぱく 質 カルシウム 鉄 ビタミン A D K に 有 意 差 が 確 認 された 一 方 運 動 身 体 活 動 での 栄 養 素 摂 取 量 については エネルギー たんぱく 質 炭 水 化 物 カルシウムに 有 意 差 が 確 認 されたが 栄 養 素 密 度 においてはいずれの 栄 養 素 においても 有 意 差 は 確 認 されなかった 考 察 自 己 効 力 感 尺 度 の 作 成 においては 予 備 調 査 で 19 項 目 を 下 位 項 目 として 選 定 し 一 般 自 己 効 力 感 のほか 情 緒 的 あるいは 身 体 的 ストレスに 関 する 因 子 の 抽 出 を 想 定 した が 解 析 の 結 果 1 因 子 15 項 目 の 構 造 が 最 も 適 合 度 が 高 かった 採 択 した 因 子 得 点 を 用 い 変 容 ステージとの 関 係 性 を 検 討 したところ A 群 および S 群 が 同 様 の 増 加 推 移 を 示 したが R 群 ではステージ 移 行 に 伴 う 増 加 割 合 が 小 さかった 一 方 で 栄 養 素 等 摂 取 量 については A 群 は 主 要 栄 養 素 やカルシウムで 高 値 を 示 したが 栄 養 素 密 度 では 運 動 身 体 活 動 におけ る 群 間 で 有 意 差 は 確 認 されず 変 容 ステージのみであった 競 技 力 向 上 を 目 指 す 運 動 選 手 にとっては 自 己 効 力 感 の 増 大 を 目 指 した 介 入 強 化 で 望 ましい 食 生 活 に 関 する 変 容 ステ ージを 後 期 に 移 行 することが 効 果 的 な 支 援 方 法 であることが 推 測 される 参 考 文 献 1) Prochaska JO, DiClemente CC. (1983) J Consult Clin Psychol 51: ) Bandura A. (1989) Am Psychol. 44: ) Uenishi, K., et al. (2008) J Nutr Sci Vitaminol. 54: ) Craig, C. L., et al. (2003) Med Sci Sports Exerc 35:

31 学 籍 番 号 PC 氏 名 堀 内 麻 美 臨 床 栄 養 学 研 究 室 ラットにおける 極 微 小 コロイドマグネシウムのミネラル 代 謝 に 及 ぼす 影 響 研 究 概 要 目 的 マグネシウム(Mg)は 生 体 内 の 約 300 種 類 の 酵 素 反 応 に 必 須 成 分 として 関 与 し ている またその 欠 乏 により 虚 血 性 心 疾 患 のリスクが 高 まることが 知 られている 現 代 の 日 本 人 においては Mg の 摂 取 不 足 が 指 摘 されており より 積 極 的 な 摂 取 努 力 が 必 要 なミ ネラルである Mg は 溶 液 中 でイオンとなるため 強 い 苦 みを 呈 する そのため 飲 料 な どの 液 状 食 品 に Mg を 強 化 することは 困 難 である T 社 が 開 発 した Mg カルシウム(Ca) リン 酸 クエン 酸 の 複 合 体 である 極 微 小 コロイドマグネシウム 素 材 (MC)は 溶 液 中 で Mg がコロイドとして 存 在 するため 苦 味 がなく 液 状 食 品 など 幅 広 い 利 用 が 期 待 できる 本 研 究 では MC 中 の Mg の 生 体 利 用 性 および Ca やリン(P)といった 他 のミネラルの 代 謝 に 及 ぼす 影 響 について 観 察 した 方 法 4 週 齢 SD 系 雄 ラット 15 匹 を 飼 料 によりコントロール 群 (C 群 :n=7)と MC 群 (M 群 :n=8)の 2 群 に 分 け 4 週 間 試 験 飼 育 を 行 った 飼 料 は 精 製 粉 末 飼 料 AIN-93G 組 成 に 準 じた C 群 と Mg 給 源 を MC のみとし Ca を 炭 酸 Ca 添 加 で 補 正 した M 群 をそれ ぞれ 給 与 した 飼 育 7 日 目 から 11 日 目 21 日 目 から 25 日 目 に 出 納 試 験 を 行 った 飼 育 終 了 時 には 全 血 採 血 屠 殺 後 組 織 ( 心 臓 腎 臓 脛 腓 骨 大 腿 骨 )を 摘 出 し 重 量 測 定 及 び Mg,Ca 含 有 量 測 定 を 行 った Mg,Ca の 測 定 は 血 清 には 臨 床 検 査 キットを 飼 料 及 び 糞 尿 心 臓 腎 臓 脛 腓 骨 大 腿 骨 は 灰 化 後 塩 酸 に 溶 解 し 高 周 波 誘 導 結 合 プラズマ 発 光 分 析 装 置 (ICPS-7000)を 用 いた 脛 腓 骨 大 腿 骨 は P の 測 定 も 行 った 統 計 的 有 意 差 は T 検 定 により 行 った 結 果 2 群 間 の 飼 料 摂 取 量 および 体 重 増 加 量 に 有 意 な 差 は 認 められなかった 出 納 試 験 の 結 果 尿 中 Ca 排 泄 量 は M 群 において 有 意 に 低 下 していたが 2 群 間 の Mg,Ca の 吸 収 量 および 体 内 保 留 量 に 有 意 な 差 は 認 められなかった 組 織 を 分 析 した 結 果 脛 腓 骨 の Ca,P 含 有 量 大 腿 骨 の Mg,Ca,P 含 有 量 心 臓 の Ca 含 有 量 が M 群 において 有 意 に 低 下 していた 考 察 MC は 胃 内 で 胃 酸 により 分 解 され 複 合 体 はそれぞれのイオンに 解 離 するものと 推 定 される 実 際 MC 中 の Mg の 生 体 利 用 性 は 吸 収 と 体 内 保 留 のいずれの 点 でも 対 照 と した 酸 化 Mg と 差 が 無 かった しかし MC の 摂 取 は Ca の 代 謝 に 大 きな 影 響 を 及 ぼし 脛 腓 骨 大 腿 骨 心 臓 の Ca 含 有 量 を 低 下 させた この 様 な Ca 代 謝 の 一 連 の 変 化 は 通 常 Ca 不 足 の 際 に 生 じるものである しかし 出 納 試 験 結 果 からは Ca の 吸 収 量 体 内 保 留 量 において 両 群 間 に 差 が 認 められなかったことから Ca 不 足 が 生 じたとは 考 え 難 い 骨 は 生 体 内 の Ca の 99%を 貯 蔵 する 組 織 であるが 両 群 間 で Ca 体 内 保 留 量 に 差 が 無 いにも 関 わ らず 脛 腓 骨 および 大 腿 骨 Ca 含 有 量 に 差 が 生 じたのは 体 内 Ca の 組 織 分 布 が 変 化 したこと を 示 唆 しているが その 原 因 は 全 く 不 明 である MC が 複 合 体 のまま 一 部 吸 収 され 内 分 泌 系 に 影 響 を 及 ぼしている 可 能 性 もある 今 後 の 研 究 課 題 と 考 える 32

32 学 籍 番 号 PC 氏 名 大 川 小 百 合 臨 床 栄 養 学 研 究 室 日 本 における 2 型 糖 尿 病 患 者 と 医 療 費 削 減 研 究 概 要 目 的 現 在 医 療 費 適 正 化 計 画 が 推 進 されている 中 第 2 期 医 療 費 適 正 化 基 本 方 針 に 医 療 の 効 率 的 な 提 供 の 推 進 に 関 する 目 標 として 新 たに 後 発 医 薬 品 の 使 用 促 進 に 関 する 目 標 が 盛 り 込 まれました 厚 生 労 働 省 では 平 成 24 年 度 までに 後 発 医 薬 品 の 数 量 シ ェアを 30% 以 上 にする という 目 標 を 掲 げ 後 発 医 薬 品 の 使 用 促 進 のための 施 策 に 積 極 的 に 取 り 組 んでいます そこで 身 内 が 糖 尿 病 という 事 と 政 府 の 調 査 で 今 後 も 患 者 数 の 増 加 が 考 えられることから ある 2 型 糖 尿 病 患 者 の 服 用 例 を 元 に 現 在 の 日 本 における 2 型 糖 尿 病 患 者 の 医 療 費 に 占 める 薬 局 調 剤 医 療 費 の 減 少 がどの 程 度 見 込 めるのかを 調 査 した 症 例 52 歳 男 性 ( 身 長 168.5cm 体 重 68.5 kg) 糖 尿 病 歴 :5~6 年 喫 煙 歴 :30 本 34 年 現 在 禁 煙 中 禁 煙 歴 :2 年 3 カ 月 単 身 赴 任 現 在 の 食 事 :1 日 3 食 処 方 内 容 : バイアスピリン 錠 100 mg 1 日 1 錠 先 発 品 後 発 品 薬 価 5.6 円 ピオグリタゾン 15 mg NS 1 日 1 錠 後 発 品 薬 価 49.8 円 (アクトス 錠 15 mg 1 日 1 錠 先 発 品 薬 価 84.6 円 ) ランソプラゾール 15 mg トーワ 1 日 1 錠 後 発 品 薬 価 58 円 (タケプロン 15 mg 1 日 1 回 先 発 品 薬 価 95.2 円 フェノフィブラートカプセル 67 mg KTB 1 日 3 回 後 発 品 薬 価 21 円 (リピディルカプセル 67 mg 1 日 3 回 先 発 品 薬 価 31.1 円 ネシーナ 錠 25 mg 1 日 1 回 先 発 品 ( 再 審 査 中 ) 薬 価 円 ボグリボース OD 錠 0.27 mg MEEK 1 日 3 回 後 発 品 薬 価 22.5 円 (ベイスン OD 錠 0.2 mg 1 日 3 回 先 発 品 薬 価 43.5 円 ) 1 カ 月 当 たりの 薬 局 調 剤 の 医 療 費 :15,233 円 (3 割 負 担 :4570 円 ) ( 基 本 料 薬 学 管 理 料 調 剤 料 薬 剤 料 の 合 計 ) 結 果 考 察 症 例 で 示 した 処 方 例 が 先 発 品 を 用 いて 現 在 の 治 療 を 続 けた 場 合 1 カ 月 の 薬 局 調 剤 の 医 療 費 が 4595 円 (3 割 負 担 :1487 円 ) 年 間 (360 日 )では 59,508 円 (3 割 負 担 :17,852 円 )の 差 が 生 じる 2 型 糖 尿 病 患 者 として 生 涯 掛 かる 薬 局 調 剤 の 医 療 費 は 糖 尿 病 の 平 均 寿 命 から 883,112 円 (3 割 負 担 :249,993 円 )の 差 が 生 じると 推 定 できる{ 他 の 医 療 費 を 含 まずに} 現 在 の 2 型 糖 尿 病 患 者 が 発 売 されている 医 療 用 医 薬 品 に 関 して 全 て 後 発 医 薬 品 に 変 更 した 場 合 は 年 間 約 867 億 円 の 医 療 費 が 削 減 できると 予 想 される よって 後 発 品 を 用 いて 治 療 を 行 うことで 医 療 費 削 減 に 繋 がると 考 える 後 発 医 薬 品 の 使 用 促 進 を 図 る 為 に 薬 剤 師 が 積 極 的 に 適 切 な 後 発 医 薬 品 の 使 用 を 促 す 役 割 を 果 たすべきであると 考 える 参 考 文 献 厚 生 労 働 省 糖 尿 病 ネットワーク 日 本 ジェネリック 製 薬 協 会 ホームページ 33

33 学 籍 番 号 PC 氏 名 御 牧 真 代 臨 床 栄 養 学 研 究 室 大 学 生 の 食 行 動 に 食 に 関 する 知 識 はどのように 影 響 するのか 研 究 概 要 目 的 望 ましい 食 行 動 の 定 着 には 社 会 的 心 理 的 環 境 的 要 因 などさまざまな 媒 介 因 子 や 交 絡 因 子 調 節 因 子 が 影 響 する 多 くの 疫 学 研 究 で 教 育 歴 がさまざまな 保 健 行 動 の アドヒアランスに 影 響 を 及 ぼすことが 報 告 されているものの 対 象 者 の 特 定 の 保 健 領 域 に おける 知 識 レベルがそれぞれの 行 動 変 容 過 程 に 及 ぼす 影 響 について 報 告 されていない そ こで 本 研 究 では 大 学 生 を 対 象 に 食 事 や 栄 養 に 関 する 知 識 レベルの 違 いが 望 ましい 食 生 活 に 対 するレディネスや 社 会 的 心 理 的 環 境 的 要 因 また 栄 養 素 等 摂 取 量 に 及 ぼす 影 響 に ついて 検 討 することを 目 的 とした 方 法 646 名 の 大 学 生 (W 大 学 324 名 R 大 学 77 名 K 大 学 114 名 J 大 学 131 名 )を 対 象 に 食 生 活 に 関 する 調 査 を 行 った 調 査 票 は 社 会 的 心 理 的 環 境 的 要 因 として 望 ましい 食 行 動 に 対 するレディネス 自 己 効 力 感 意 思 決 定 のバランス 行 動 的 スキル ソーシャ ルサポート 認 知 的 食 環 境 食 品 利 用 性 食 事 栄 養 に 関 する 知 識 問 題 および 食 物 頻 度 調 査 票 1) から 構 成 された 欠 損 値 のない 540 名 を 解 析 対 象 者 とし 61 問 からなる 知 識 問 題 の 正 答 数 から 低 得 点 群 (Grp1: < Mean 0.5 SD, n=216) 中 得 点 群 (Grp2; Mean 0.5 SD <, < Mean+0.5 SD, n=208) 高 得 点 群 (Grp3; Mean+0.5 SD <, n=116)の 3 群 に 割 付 け 性 別 年 齢 居 住 形 態 レディネスを 共 変 量 に 各 種 変 数 について 共 分 散 分 析 を 行 った 結 果 望 ましい 食 行 動 に 対 するレディネスは 統 計 学 的 有 意 差 を 示 し(p=0.001) Grp1 で は 維 持 期 の 割 合 が 高 値 を 示 した 社 会 的 心 理 的 要 因 では 自 己 効 力 感 (p<0.001) 意 思 決 定 のバランスの 恩 恵 (p=0.035)についてはそれぞれ 統 計 学 的 有 意 差 を 示 し Grp1 が 高 値 を 示 した また 栄 養 素 摂 取 量 は 食 塩 を 除 く 全 ての 栄 養 素 で 統 計 学 的 有 意 差 を 示 し 知 識 レベ ルが 高 くなるにつれ 摂 取 量 も 多 くなる 結 果 を 示 した 摂 取 エネルギー1000kcal あたりの 栄 養 摂 取 レベル( 栄 養 素 密 度 )では 多 くの 栄 養 素 で Grp1 が 高 値 傾 向 を 示 し 脂 質 鉄 ビタ ミン A ビタミン D においては Grp1 が 他 の 2 群 に 比 べ 低 値 を 示 した 考 察 結 論 本 研 究 の 結 果 食 事 や 栄 養 に 関 する 知 識 レベルが 高 いことは 望 ましい 食 生 活 に 対 するレディネスや 栄 養 摂 取 状 況 が 良 好 であることが 確 認 されたが 全 ての 社 会 的 心 理 的 環 境 的 要 因 に 有 意 な 影 響 をもたらすものではないことが 示 された 行 動 的 ス キルやソーシャルサポート 食 品 利 用 性 などの 要 因 は それぞれ 望 ましい 食 生 活 に 対 する レディネスを 高 める 因 子 として 報 告 されている そのため より 効 果 的 な 支 援 を 行 う 際 は 単 に 知 識 の 提 供 に 留 まらず 社 会 的 心 理 的 環 境 的 要 因 に 働 きかけることが 重 要 である と 考 える より 効 果 的 な 支 援 方 法 を 確 立 するために 今 後 はサンプルサイズや 共 変 量 をな りうる 人 口 統 計 学 的 変 数 について 更 なる 検 討 した 後 に 共 分 散 構 造 分 析 を 検 討 する 必 要 が あると 考 える 参 考 文 献 1) Uenishi, K., et al. (2008) Development of a simple food frequency questionnaire to estimate intakes of calcium and other nutrients for the prevention and management of osteoporosis. J Nutr Sci Vitaminol. 54:

34 学 籍 番 号 PC 氏 名 山 田 千 尋 臨 床 栄 養 学 研 究 室 水 耕 栽 培 された 豆 苗 における 有 害 成 分 の 消 長 に 関 する 研 究 研 究 概 要 目 的 豆 類 の 多 くはレクチンという 糖 結 合 性 タンパク 質 や タンパク 質 消 化 酵 素 である トリプシンの 活 性 を 阻 害 するトリプシンインヒビターを 含 むため 生 食 すると 下 痢 や 嘔 吐 といった 健 康 被 害 をもたらす これらの 有 害 成 分 は 加 熱 によって 失 活 するため 豆 類 は 通 常 は 十 分 な 加 熱 の 後 に 食 されている えんどう 豆 の 新 芽 である 豆 苗 (とうみょう)は 葉 や 茎 が 食 用 部 位 であり 生 で 食 することができる 豆 苗 は 宮 廷 料 理 にも 用 いられた 高 級 食 材 で 古 くから 食 されていた 植 物 だが 地 上 の 育 った 新 芽 部 分 のみ 収 穫 され 食 用 に 供 されてい たため 種 子 や 根 の 部 分 が 目 に 触 れることは 無 かった しかし 水 耕 栽 培 による 生 産 が 主 流 と なった 現 在 種 子 や 根 がついたまま 販 売 されており 豆 苗 の 種 子 部 の 有 害 成 分 について 消 費 者 が 不 安 を 感 じるようになった そこで 本 研 究 では 村 上 農 園 より 種 々の 生 育 段 階 の 豆 苗 サンプルの 提 供 を 受 け レクチンおよびトリプシンインヒビターの 消 長 について 観 察 した 方 法 レクチン 活 性 測 定 は 赤 血 球 凝 集 活 性 法 により 行 った 赤 血 球 はラットの 全 血 を 無 菌 採 血 し アルセバー 氏 液 と 1:1 に 混 合 し 保 存 血 液 とした これにリン 酸 緩 衝 生 理 食 塩 水 (PBS)を 加 え 遠 心 分 離 し 上 清 を 捨 てる 操 作 を 繰 り 返 して 最 終 的 に 2% 赤 血 球 液 を 調 整 し た サンプルは 播 種 から 収 穫 までの 豆 苗 種 子 部 ( 乾 燥 種 子 発 芽 直 後 3 7 日 目 ) 出 荷 初 日 ( 市 販 )の 豆 苗 の 各 部 位 ( 可 食 部 上 部 下 部 種 子 部 根 部 ) 各 10g を 秤 取 し PBS を 加 えホモジナイズ 後 40mL にメスアップした これを 遠 心 分 離 し 上 清 をサンプル 原 液 とした サンプル 原 液 を 適 宜 希 釈 し 評 価 サンプルとし さらに 2 倍 希 釈 を 繰 り 返 して 赤 血 球 凝 集 能 を 観 察 し レクチン 活 性 を 評 価 した トリプシン 活 性 測 定 は α-n-benzoyl-l-arginine p-nitroanilide を 基 質 とし この 基 質 溶 液 に PBS と 赤 血 球 凝 集 活 性 法 で 用 いた 各 サンプル 原 液 を 希 釈 したものを 加 え 37 で 加 温 した トリプシンとしてラット 小 腸 内 容 物 上 清 を 加 え 37 の 保 温 セル 内 で 405nm の 吸 光 度 を 分 光 光 度 計 を 用 いて 測 定 し 阻 害 率 を 算 出 した 結 果 赤 血 球 凝 集 活 性 は 播 種 から 収 穫 までの 豆 苗 種 及 び 市 販 豆 苗 種 子 部 では 赤 血 球 凝 集 が 確 認 されたが 生 育 日 数 が 増 えるにつれ 赤 血 球 凝 集 最 低 希 釈 倍 数 は 低 下 した また 両 可 食 部 および 根 部 では 赤 血 球 凝 集 は 観 察 されなかった トリプシン 活 性 測 定 は イン ヒビター 無 添 加 時 に 比 して 乾 燥 種 子 の 阻 害 率 は 95.7% 発 芽 後 の 各 段 階 の 豆 苗 種 子 部 で も 約 80% 程 度 あった 市 販 豆 苗 種 子 部 の 阻 害 率 は 11.3%に 低 下 した また 両 可 食 部 および 根 部 では トリプシン 活 性 阻 害 は 認 められなかった 考 察 豆 苗 の 可 食 部 および 根 部 にはレクチンおよびトリプシンインヒビターが 存 在 しな いこと また 種 子 部 においても 播 種 からの 生 育 に 伴 い 消 失 することが 明 らかとなった 結 論 水 耕 栽 培 された 豆 苗 の 可 食 部 には 生 えんどう 豆 に 含 まれる 有 害 成 分 は 含 まれず 安 心 して 食 することができることの 科 学 的 裏 付 けが 得 られた 35

35 学 籍 番 号 PC 氏 名 荒 井 有 美 臨 床 栄 養 学 研 究 室 大 学 生 の 食 行 動 に 影 響 を 及 ぼす 環 境 的 要 因 について 研 究 概 要 目 的 大 学 生 は 生 活 環 境 の 変 化 に 伴 い 自 立 した 生 活 を 始 める 者 が 多 く 食 生 活 において も 自 ら 食 品 を 選 択 購 入 する 機 会 が 増 加 する これまでに 居 住 形 態 が 大 学 生 の 食 生 活 や 栄 養 摂 取 状 況 に 影 響 を 及 ぼすことが 報 告 されているが 社 会 的 環 境 的 要 因 との 関 係 性 につ いては 報 告 されていない そこで 本 研 究 では 大 学 生 を 対 象 として 居 住 形 態 の 違 いが 食 生 活 に 関 する 社 会 的 環 境 的 要 因 および 栄 養 素 等 摂 取 量 に 及 ぼす 影 響 について 検 討 した 方 法 私 立 大 学 生 646 名 (W 大 学 324 名 R 大 学 77 名 K 大 学 114 名 J 大 学 131 名 ) を 対 象 に 2010 年 11 月 に 質 問 紙 調 査 を 行 った 調 査 項 目 は 居 住 形 態 社 会 的 支 援 尺 度 認 知 的 食 環 境 尺 度 食 品 利 用 性 尺 度 及 び 人 口 統 計 学 変 数 などを 含 む 質 問 および 食 物 摂 取 頻 度 1) から 構 成 されている 調 査 票 回 収 率 は 83.9%で 解 析 対 象 者 は 欠 損 値 のない 542 名 と した 各 尺 度 については 探 索 的 検 証 的 因 子 分 析 により 因 子 構 造 を 決 定 した 後 居 住 形 態 ( 独 居 あるいは 同 居 )の 違 いによる 因 子 得 点 を 共 分 散 分 析 により 解 析 した 栄 養 素 等 摂 取 量 も 同 様 に 居 住 形 態 を 独 立 変 数 に 共 分 散 分 析 を 施 し 有 意 水 準 を 5% 未 満 とした 結 果 因 子 分 析 の 結 果 社 会 的 支 援 尺 度 および 認 知 的 食 環 境 尺 度 は それぞれ 4 項 目 か らなる 1 因 子 構 造 を 採 択 した 食 品 利 用 性 尺 度 では チョコレートやスナックなど 7 項 目 からなる あまり 望 ましくない 食 品 と 果 物 やヨーグルトなど 4 項 目 からなる 望 まし い 食 品 の 2 因 子 構 造 を 採 択 した これら 要 因 の 因 子 得 点 を 居 住 形 態 で 比 較 したところ 社 会 的 支 援 尺 度 (p < 0.001) 食 品 利 用 性 尺 度 の 望 ましい 食 品 (p < 0.001)では 同 居 群 が 独 居 群 に 対 して 有 意 な 高 値 を 示 した また 栄 養 素 等 摂 取 量 においても エネルギー(p= 0.003) たんぱく 質 (p < 0.001) 脂 質 (p < 0.001) カルシウム(p=0.001) 鉄 (p < 0.001) ビ タミン A(p=0.018) ビタミン D(p < 0.001)に 統 計 学 的 有 意 差 が 確 認 された 居 住 形 態 別 に 各 種 要 因 および 性 別 を 独 立 変 数 に 各 種 栄 養 素 等 摂 取 量 を 従 属 変 数 に 重 回 帰 分 析 を 行 った ところ 鉄 ビタミン D ビタミン K など 微 量 栄 養 素 の 摂 取 量 に 社 会 的 支 援 得 点 が エネ ルギー たんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 など 主 要 栄 養 素 に 認 知 的 環 境 得 点 が 有 意 な 影 響 を 及 ぼし 全 ての 栄 養 素 等 摂 取 量 に 食 品 利 用 性 尺 度 の 望 ましい 食 品 得 点 が 統 計 的 有 意 に 影 響 した 結 論 考 察 本 研 究 の 結 果 従 来 の 報 告 と 同 様 に 同 居 者 は 独 居 者 に 比 べ 栄 養 摂 取 状 況 が 良 好 であることが 確 認 され 加 えて 社 会 的 環 境 的 要 因 得 点 が 高 いことが 示 された 独 居 者 の 食 生 活 を 改 善 するには 対 象 者 の 食 生 活 を 支 援 指 導 あるいは 共 感 してくれる 他 者 を 認 知 することが 重 要 であることが 示 唆 された 大 学 生 を 対 象 とした 食 支 援 では 対 象 者 の 食 事 内 容 や 栄 養 素 等 摂 取 量 のみならず 対 象 者 の 社 会 的 環 境 的 要 因 を 考 慮 した 支 援 を 行 う ことが 効 果 的 であると 考 えられた 参 考 文 献 1) Uenishi, K., et al. (2008) J Nutr Sci Vitaminol. 54:

36 卒 業 論 文 (2012 年 度 ) 学 籍 番 号 PC 氏 名 鴨 志 田 優 子 臨 床 栄 養 研 究 室 臨 床 医 療 における 薬 剤 師 - 患 者 間 のインフォームド コンセント ~IC 法 理 の 成 立 要 件 に 着 目 して~ 研 究 概 要 目 的 患 者 の 自 律 を 尊 重 しながら 理 想 的 な 医 療 を 円 滑 に 実 現 するために 臨 床 現 場 の IC において 薬 剤 師 はどの 様 な 点 に 注 意 して 医 師 患 者 間 の IC 補 助 の 役 割 を 果 たすべきであるかを 考 える ことで 今 後 の 薬 剤 師 としての 自 分 の 成 長 の 助 けとなし 更 には 患 者 の QOL 向 上 にも 貢 献 できる と 考 えられる 方 法 既 に 沢 山 の 文 献 の 存 在 する 患 者 と 医 師 との IC に 関 する 文 献 等 を 参 考 にして 薬 剤 師 の IC に おける 役 割 について 考 える IC 法 理 の 成 立 要 件 は1 患 者 に 同 意 能 力 があること2 患 者 へ 充 分 な 説 明 がなされること3 患 者 がその 説 明 を 理 解 すること4 患 者 が 自 発 的 に 同 意 することの4 点 である この 分 類 を 元 に IC において 薬 剤 師 はどの 様 な 点 に 注 意 して 医 師 患 者 間 の IC 補 助 の 役 割 を 果 たすべきであるか を 考 える 結 果 考 察 薬 剤 師 のすべき 注 意 事 項 としては 同 意 能 力 の 判 断 自 律 的 決 定 の 尊 重 姿 勢 態 度 ( 患 者 理 解 コミュニケーション) 患 者 一 人 一 人 に 合 わせた 臨 機 応 変 性 環 境 体 制 づく り 適 正 なスケジュール 説 明 方 法 の 工 夫 充 分 な 理 解 の 確 認 患 者 側 の 態 度 一 般 に 裁 判 所 の 挙 げる 説 明 すべき 事 項 の 網 羅 等 が 挙 げられる 中 でも IC 成 立 (IC 法 理 の 成 立 要 件 の 充 足 )に 直 接 的 に 関 わると 思 われるものは 同 意 能 力 の 判 断 一 般 に 裁 判 所 の 挙 げる 説 明 すべき 事 項 の 網 羅 充 分 な 理 解 の 確 認 自 律 的 決 定 で あり これらの 項 目 は 一 つでも 欠 けていることが 許 されない 結 論 日 本 国 内 では IC 法 理 が 明 確 ではないが この 観 念 を 正 確 に 理 解 せずにそれを 日 常 業 務 として 取 り 行 っていくことは 非 常 に 危 険 なことである 関 わる 者 は 知 らず 知 らずのう ちに 責 任 が 課 されていることをしっかりと 認 識 すべきであり 薬 剤 師 が 上 記 のような 注 意 事 項 を 意 識 して IC 補 助 に 当 たることは 重 要 である IC には 患 者 ( 及 びその 家 族 ) 国 家 医 療 従 事 者 等 様 々な 権 益 が 関 与 しており また 生 命 に 密 接 に 関 係 するためトラブルとなりやすい 日 本 人 に 自 己 決 定 の 権 利 の 概 念 が 薄 い こともこのことを 一 層 深 刻 にしている それゆえ 医 療 従 事 者 が 前 近 代 的 に 自 分 たちの 視 点 でのみ 医 療 行 為 を 進 めていくことを 避 けるべきであるのは 言 うまでもないが より 適 正 な IC とはどういうものか 日 々 考 え 実 現 できるよう 努 力 することが 大 切 である 参 考 文 献 薬 剤 師 のモラルディレンマ 松 田 純 著 南 山 堂 2010 年 発 行 患 者 の 自 己 決 定 権 と 法 町 野 朔 著 東 京 大 学 出 版 会 1986 年 等 37

37 学 籍 番 号 PC 氏 名 木 村 友 彦 臨 床 栄 養 学 研 究 室 身 体 活 動 の 異 なる 大 学 生 における 食 行 動 の 変 容 ~ 意 思 決 定 のバランスと 行 動 的 スキル~ 研 究 概 要 目 的 健 康 支 援 において 効 果 的 なアウトカムを 獲 得 するため 行 動 科 学 の 技 法 が 積 極 的 に 用 いられている Prochaska と DiClemente はトランスセオレティカルモデル 1) を 提 唱 し ある 種 の 保 健 行 動 に 対 する 対 象 者 のレディネスを 5 つのステージ( 前 熟 考 期 熟 考 期 準 備 期 実 行 期 維 持 期 )に 分 類 し それぞれのステージの 移 行 に 影 響 する 要 素 に 意 思 決 定 のバランスと 自 己 効 力 感 変 容 過 程 の 3 つが 存 在 することを 示 している 本 研 究 では 望 ましい 食 生 活 に 関 する 意 思 決 定 のバランスおよび 変 容 過 程 に 含 まれる 行 動 的 スキルに 着 目 し 身 体 活 動 量 の 異 なる 大 学 生 の 食 行 動 の 変 容 プロセスについて 検 討 した 方 法 大 学 生 646 名 (W 大 学 324 名 R 大 学 77 名 K 大 学 114 名 J 大 学 131 名 )を 対 象 に 質 問 紙 調 査 を 行 った 調 査 票 は 望 ましい 食 生 活 に 関 する 変 容 ステージ 意 思 決 定 のバ ランス 自 己 効 力 感 および 行 動 的 スキルから 構 成 され 食 事 調 査 票 2) および 身 体 活 動 量 調 査 票 3) が 含 まれる 解 析 対 象 者 は 欠 損 値 のある 者 を 除 いた 641 名 とし 運 動 身 体 活 動 の 実 施 および 実 施 目 的 により 3 群 (Athlete; A 群 Recreation; R 群 Sedentary; S 群 )に 割 付 け 解 析 を 行 った 結 果 因 子 分 析 による 構 造 妥 当 性 から 意 思 決 定 のバランスに 関 して 2 つの 因 子 が 行 動 的 スキルに 関 しては 1 つの 因 子 が 抽 出 され それぞれ 意 思 決 定 のバランスの 恩 恵 (pros) 11 項 目 負 担 (cons)9 項 目 行 動 的 スキル 7 項 目 が 採 択 された 抽 出 された 因 子 はいず れも 高 い 適 合 度 を 示 した 望 ましい 食 生 活 に 関 する 変 容 段 階 におけるステージ 分 布 は 統 計 的 有 意 差 を 示 し(p=0.001) A 群 では 熟 考 期 および 維 持 期 が R 群 と S 群 では 熟 考 期 の 割 合 が 高 かった 二 元 配 置 分 散 分 析 の 結 果 意 思 決 定 のバランスにおける pros 得 点 および cons 得 点 はいずれも 変 容 ステージで 有 意 差 が 確 認 されたが 運 動 身 体 活 動 による 群 間 で は 有 意 な 差 は 確 認 されず 交 互 作 用 も 示 されなかった しかしながら R 群 では 実 行 期 で 一 過 的 な pros の 低 下 および cons の 上 昇 が 確 認 され A 群 および S 群 とは 異 なる 変 動 を 示 し た 行 動 的 スキル 得 点 に 関 しても 同 様 に 変 容 ステージで 有 意 差 が 確 認 されたが 運 動 身 体 活 動 による 群 間 では 有 意 な 差 は 確 認 されず 交 互 作 用 も 示 されなかった 考 察 結 論 本 研 究 の 結 果 意 思 決 定 のバランスおよび 行 動 的 スキルについて 適 合 度 の 高 い 尺 度 が 確 認 された 望 ましい 食 生 活 に 関 する 変 容 ステージ 分 布 では 身 体 活 動 量 の 違 いが 影 響 を 及 ぼすことが 示 されたものの 意 思 決 定 のバランスや 行 動 的 スキルはステージ 分 布 に 影 響 を 及 ぼさなかった 意 思 決 定 のバランス 得 点 では R 群 が 行 動 的 スキル 得 点 に おいては A 群 がそれぞれ 他 の 2 群 と 異 なる 変 動 を 示 したことから 異 なる 社 会 的 心 理 的 要 因 がステージ 移 行 に 関 与 していることが 示 唆 される 参 考 文 献 1) Prochaska JO, DiClemente CC. (1983) J Consult Clin Psychol 51: ) Uenishi, K., et al. (2008) J Nutr Sci Vitaminol. 54: ) Craig, C. L., et al. (2003) Med Sci Sports Exerc 35:

38 学 籍 番 号 PC 氏 名 堀 口 夏 季 生 薬 学 研 究 室 抗 炎 症 作 用 が 期 待 されるいくつかの 雲 南 省 産 昆 虫 生 薬 エキスの PGE 2 抑 制 活 性 評 価 研 究 概 要 目 的 本 研 究 室 では 昆 虫 生 薬 の 科 学 的 エビデンス 提 供 を 指 向 した 化 学 薬 理 学 的 研 究 を 行 っている 研 究 対 象 とした 昆 虫 (アリ 科 3 種 甲 虫 類 1 種 )は 中 国 雲 南 省 における 現 地 で の 用 法 から 抗 炎 症 作 用 が 期 待 され また 関 節 リウマチや 癌 などにも 用 いられている そこで これらの 昆 虫 から 抽 出 したエキスについて 抗 Hist 活 性 評 価 が 行 われた 本 研 究 では 慢 性 炎 症 への 関 与 が 重 要 視 されている 炎 症 メディエーターの PGE 2 を 指 標 として 活 性 評 価 を 行 った 方 法 5~6 週 齢 Hartley 系 雄 モルモット ( 体 重 327 ~ 412g) の 摘 出 回 腸 標 本 を 用 いたマグヌス 法 により PGE 2 誘 導 収 縮 に 対 する 抑 制 活 性 を 評 価 した 評 価 を 行 ったエキスは 次 のようで ある アリ 科 Polyrhachis lamellidens Smith (Specimen No. SKA007001C) のエキス:Pl-ext.Ac (AcOEt 抽 出 エキス) Pl-ext.Me1 (Pl-ext.Ac 抽 出 後 残 渣 の MeOH 1 回 目 抽 出 エキス) Pl-ext.Me2 (MeOH 2 回 目 抽 出 エキス) の 3 種 エキス アリ 科 Oecophylla smaragdina Fabricius (Specimen No. SKA007002) のエキス:Os-ext.Ac (AcOEt 抽 出 エキス) Os-ext.Me (Os-ext.Ac 抽 出 後 残 渣 の MeOH 抽 出 エキス) の 2 種 エキス 甲 虫 類 Blaps rhynchopetera Fairmaire (Specimen No. SKA002001C) のエキス:Br-ext.Me1 (MeOH 1 回 目 抽 出 エキス) Br-ext.Me2 (MeOH 2 回 目 抽 出 エキス) の 2 種 エキス アリ 科 Polyrhachis dives F.Smith (Specimen No. SKA006001C) のエ キス:AcOEt および MeOH 抽 出 後 後 者 を AcOEt/H 2 O で 分 配 した 水 層 画 分 Pd-ext.2-H 2 O 並 びにその H 2 O/n-BuOH 分 配 による 画 分 Pd-ext.2-H 2 O-fr.WB と Pd-ext.2-H 2 O-fr.WW の 3 種 エキ ス 各 エキスの PGE 2 誘 導 収 縮 抑 制 活 性 は 2 回 以 上 実 施 した 上 で 4 段 階 に 評 価 した また SC51089 (EP1 受 容 体 選 択 的 拮 抗 薬 ) を positive control として 用 いた 結 果 考 察 Pl-ext.Ac 及 び Pl-ext.Me1 は g/ml で 強 い PGE 2 誘 導 収 縮 抑 制 活 性 が 認 め られたが Pl-ext.Me2 は 同 濃 度 で 活 性 は 認 められなかった 抽 出 過 程 から Pl-ext.Ac に 活 性 の 主 要 成 分 が 含 まれ Pl-ext.Me1 には AcOEt で 抽 出 しきれなかった 活 性 成 分 の 残 りが 抽 出 された 可 能 性 があると 考 えられた Os-ext.Ac は g/ml で 抑 制 活 性 が 認 められず Os-ext.Me には 同 濃 度 で 強 い 活 性 が 認 められた 後 者 はさらに 濃 度 を 変 えて 検 討 し g/ml で 強 い 抑 制 活 性 が 認 められたが g/ml では 認 められなかった Br-ext.Me1 及 び Br-ext.Me2 は g/ml で 強 い PGE 2 誘 導 収 縮 抑 制 が 認 められた P. dives の AcOEt 抽 出 エキスは 既 に 活 性 成 分 の 研 究 が 進 行 していたため MeOH エキス 部 分 (Pd-ext.2-H 2 O) に 関 して 活 性 を 評 価 した g/ml で 明 確 な 抑 制 活 性 は 認 められなかったが それを 液 - 液 分 配 した BuOH 画 分 の Pd-ext.2-H 2 O-fr.WB のみに g/ml で 強 い 抑 制 活 性 が 認 められた 結 論 Pl-ext.Ac Pl-ext.Me1 Os-ext.Me Br-ext.Me1 Br-ext.Me2 Pd-ext.2-H 2 O-fr.WB にお いて PGE 2 抑 制 活 性 を 見 出 し 今 回 評 価 した 4 種 の 昆 虫 の 抗 炎 症 作 用 の 可 能 性 を 示 した 活 性 に 寄 与 する 成 分 はそれぞれ 異 なると 考 えられるため 今 後 これらのエキスをさらに 分 画 し 活 性 に 寄 与 する 分 子 構 造 を 明 らかにする 必 要 がある 39

39 学 籍 番 号 PC 氏 名 佐 藤 香 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 OTC 医 薬 品 の 添 付 文 書 に 対 する 一 般 人 の 意 識 調 査 目 的 一 般 用 医 薬 品 (OTC 医 薬 品 )は 適 正 に 使 用 することにより セルフメディケーショ ンの 推 進 医 療 費 削 減 に 繋 がるというメリットがある しかし 不 適 切 な 薬 の 選 択 使 用 をしてしまうと 健 康 の 回 復 どころか 症 状 の 悪 化 等 更 なる 健 康 被 害 すらも 起 こしかね ない 添 付 文 書 には 使 用 上 の 注 意 効 能 効 果 用 法 用 量 副 作 用 などの OTC 医 薬 品 を 使 用 する 上 で 大 切 な 情 報 が 記 載 されており 添 付 文 書 を 理 解 した 上 で 使 用 することが 適 正 使 用 につながり 最 善 のセルフメディケーションになると 考 えられる そこで 今 回 一 般 の 方 向 けに[ 添 付 文 書 の 認 知 度 ][ 添 付 文 書 の 使 用 の 有 無 ][ 医 薬 品 に 対 する 意 識 ]についてア ンケート 調 査 を 行 った 方 法 平 成 24 年 9 月 25 日 から 10 月 15 日 までの 期 間 一 般 向 けアンケート 調 査 を 行 っ た アンケート 内 容 は 性 別 年 齢 OTC 医 薬 品 の 使 用 経 験 の 有 無 OTC 医 薬 品 の 添 付 文 書 存 在 の 認 知 添 付 文 書 利 用 の 有 無 OTC 医 薬 品 の 適 正 使 用 の 有 無 OTC 医 薬 品 による 健 康 被 害 悪 化 経 験 の 有 無 などで 選 択 方 式 自 由 記 述 方 式 により 回 答 を 得 た 結 果 回 答 者 総 数 102 名 ( 男 性 26 名 女 性 73 名 ) 平 均 年 齢 63.1 歳 ( 男 性 68.5 歳 女 性 61.2 歳 )であった 87.3%が OTC 医 薬 品 の 使 用 経 験 があると 回 答 し 添 付 文 書 のことを 知 っ ていると 回 答 した 方 が 89.2%であった また 添 付 文 書 を 知 っていたと 回 答 したうちの 75.5%が 読 んでから OTC 医 薬 品 を 使 用 しているとの 回 答 であった 添 付 文 書 を 読 んでから OTC 医 薬 品 を 使 用 している 方 のうち 添 付 文 書 があってよかったとの 回 答 が 94.7% あっ てもなくても 変 わらないとの 回 答 が 5.3% 必 要 ないとの 回 答 は 0%であった OTC 医 薬 品 を 使 用 して 具 合 が 悪 くなったり 不 具 合 生 じたとの 回 答 も 認 められた 考 察 OTC 医 薬 品 の 添 付 文 書 の 使 用 の 有 無 を 確 認 するためアンケート 調 査 を 行 ったが OTC 医 薬 品 の 使 用 経 験 はあるが 添 付 文 書 の 存 在 は 知 らないという 方 もいることが 分 かっ た 購 入 時 に 薬 剤 師 が 一 言 添 える 工 夫 や 外 箱 にもっと 分 かり 易 く 添 付 文 書 について 記 載 さ れていれば より 多 くの 人 に 知 ってもらえるのではないかと 考 える また 添 付 文 書 を 使 用 しないで OTC 医 薬 品 を 使 用 している 方 もいたが その 多 くは 薬 剤 師 による 説 明 を 受 け ている 方 ばかりで 添 付 文 書 の 適 正 使 用 だけでなく 薬 剤 師 による 適 切 な 説 明 もセルフメ ディケーションの 推 進 につながるということが 判 明 した また OTC 医 薬 品 で 副 作 用 を 経 験 したとの 回 答 や 中 には 薬 剤 師 がいるのに 説 明 してくれない という 意 見 もあり 使 用 する 側 の 医 薬 品 に 関 する 関 心 度 理 解 度 の 問 題 だけでなく 薬 剤 師 自 身 がより 積 極 的 に OTC 医 薬 品 や 医 薬 品 についての 情 報 を 提 供 することがセルフメディケーションには 不 可 欠 であると 考 える 結 論 本 調 査 結 果 より OTC 医 薬 品 の 適 正 使 用 のためには 消 費 者 の 医 薬 品 や 自 分 自 身 に 関 する 興 味 関 心 理 解 度 だけでなく 薬 剤 師 による 適 切 な 説 明 もセルフメディケーショ ンの 推 進 につながるということが 判 明 した 40

40 学 籍 番 号 PC 氏 名 足 立 充 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 糖 尿 病 の 薬 物 療 法 で 起 こる 低 血 糖 症 状 に 対 する 服 薬 指 導 対 処 法 に 関 して のアンケート 調 査 目 的 糖 尿 病 の 薬 物 療 法 には 低 血 糖 に 関 する 注 意 が 不 可 欠 であり 薬 局 窓 口 で 患 者 に 指 導 しなければならない 近 年 低 血 糖 が 起 きにくいとされてる DPP-4 阻 害 剤 等 新 しい 機 序 の 糖 尿 病 治 療 薬 が 発 売 されているが 重 篤 な 低 血 糖 も 報 告 されていることから 今 回 当 大 学 近 隣 地 区 薬 局 における 低 血 糖 発 現 の 確 認 や 患 者 指 導 についてのアンケート 調 査 を 実 施 した 方 法 千 葉 県 薬 剤 師 会 山 武 支 部 の 保 険 調 剤 薬 局 (65 薬 局 )の 薬 剤 師 を 対 象 に 選 択 式 ( 一 部 記 入 式 )のアンケートを 行 った アンケート 用 紙 を FAX で 送 信 し FAX による 回 答 を 得 た アンケート 内 容 は 薬 剤 師 数 受 付 処 方 箋 枚 数 / 月 糖 尿 病 患 者 の 有 無 低 血 糖 の 症 状 ならびに 対 処 法 についての 指 導 について 高 齢 の 方 に 低 血 糖 発 現 が 多 いことについて 患 者 が 高 齢 者 の 場 合 の 指 導 対 象 者 来 局 時 のこれまでの 低 血 糖 の 有 無 の 確 認 について 実 際 の 低 血 糖 の 有 無 と 人 数 実 際 に 低 血 糖 を 経 験 した 時 の 対 応 低 血 糖 を 医 師 に 連 絡 した 時 の 処 方 変 更 の 有 無 低 血 糖 を 起 こした 時 に 使 用 していた 薬 剤 について インスリンを 処 方 された 患 者 の 糖 尿 病 手 帳 についてなどである 結 果 薬 剤 師 を 対 象 とした 調 査 結 果 は 回 答 した 薬 局 は 44 であり 回 収 率 は 67.7%であ った 薬 剤 師 数 は 2.6 ± 1.7 人 月 の 平 均 処 方 箋 枚 数 は 1,374.6 ± 1,188.1 枚 であった また 回 答 した 全 薬 局 で 糖 尿 病 患 者 の 処 方 箋 を 受 け 付 けていることが 分 かった 今 回 アンケート に 回 答 したすべての 薬 局 で 毎 回 もしくは 必 要 に 応 じて 低 血 糖 発 現 の 有 無 を 確 認 を 行 い さらに 注 意 点 を 指 導 していることが 分 かった 初 回 来 局 時 はもちろん 薬 剤 が 増 量 追 加 減 量 など 変 更 になった 時 や 指 導 時 の 内 容 や 患 者 の 状 態 に 応 じて 指 導 しているといったコ メントも 多 かった また 高 齢 者 の 患 者 では 患 者 本 人 だけではなく 約 8 割 の 薬 局 で 付 き 添 い の 方 にも 指 導 していることが 分 かった 約 48%の 薬 局 で 実 際 に 低 血 糖 を 起 こした 例 が 確 認 されており 低 血 糖 を 起 こした 患 者 の 人 数 は 年 間 の 平 均 では 1 薬 局 あたり 4.1 名 であった その 際 対 処 方 法 を 指 導 するとともに 処 方 医 に 連 絡 し 糖 尿 病 薬 が 減 量 されたケースが 認 められた 今 回 低 血 糖 時 の 使 用 薬 剤 では SU 剤 が 最 も 多 く 次 いでインスリンであり DPP-4 阻 害 剤 でも 認 められた 考 察 今 回 の 調 査 では 症 状 の 程 度 はさまざまであるが 1 薬 局 あたり 年 間 約 4 名 の 低 血 糖 の 患 者 が 確 認 されていた これだけの 人 数 の 確 認 ができていることは 各 薬 局 窓 口 で 積 極 的 に 確 認 をしている 証 左 であり 今 後 も 継 続 していかなければならない 低 血 糖 の 確 認 に 関 しては 糖 尿 病 薬 が 初 めて 処 方 された 時 追 加 や 変 更 になった 時 定 期 的 にという 回 答 が 多 かった さらに 低 血 糖 について 処 方 医 に 連 絡 し 薬 剤 が 減 量 された 例 があるなど 薬 剤 師 が 重 要 な 役 割 を 果 たしていることも 判 明 している また すべての 薬 局 ではなかった ものの 糖 尿 病 薬 やインスリンの 単 位 が 変 更 された 次 の 来 局 時 にも 確 認 するとの 回 答 も 認 められたため 今 後 も 実 践 していき 他 の 薬 局 にも 広 めていく 必 要 があると 考 えられる 41

41 学 籍 番 号 PC 氏 名 丸 諒 子 薬 物 治 療 医 薬 品 情 報 学 研 究 室 半 錠 調 製 時 の 錠 剤 半 錠 分 割 器 の 精 度 の 検 討 目 的 薬 剤 師 の 調 剤 業 務 の 中 で 錠 剤 の 分 割 は 日 常 的 に 行 なわれているが その 方 法 は 薬 局 ごとに 様 々で 推 奨 されている 方 法 がないのが 現 状 である 錠 剤 半 錠 分 割 器 は 多 くの 種 類 が 市 販 されており 錠 剤 と 道 具 の 相 性 という 観 点 から 実 際 に 分 割 したとき 正 確 に 分 割 できるか を 重 量 誤 差 を 指 標 にして 検 討 を 行 った 方 法 調 査 した 医 薬 品 は 薬 局 薬 剤 師 5 名 からの 聞 き 取 りで 実 際 の 調 剤 中 半 錠 にしにく 注 いと 感 じている 錠 剤 またその 医 薬 品 の 別 規 格 の 10 種 類 1 を 検 討 対 象 とした それぞれを 半 錠 バサミ 市 販 の 半 錠 カッター3 種 類 スパーテル( 手 分 割 )の 計 5 種 類 で 10 錠 ずつ 分 割 し 重 量 を 測 定 した 被 験 者 間 の 分 割 操 作 習 熟 度 によるばらつきをなくすために 今 回 は 一 人 の 被 験 者 によって 分 割 を 実 施 した (1 錠 重 量 /2)を 半 錠 の 理 論 値 とし 半 錠 の 理 論 値 半 錠 の 実 測 値 / 半 錠 20 錠 の 実 測 値 の 平 均 RSD( 相 対 標 準 偏 差 )を 比 較 した ただ し この 値 が 局 法 (JPXVI)の 製 剤 均 一 性 試 験 法 内 の 質 量 偏 差 試 験 で 判 断 基 準 とされる 15%を 超 えたものはエラーと 判 断 した RSD が 5% 以 内 のものを 3 点 5~15%のものを 1 点 とし 各 錠 剤 半 錠 分 割 器 に 点 数 をつけ 比 較 した 結 果 A B C D E F G H I J 点 数 (ⅰ) 錠 剤 カットシザー 8 (ⅱ) 錠 剤 カッターJC 14 (ⅲ) 錠 剤 カッター (ⅳ)プチはんぶんこⅡ 15 (ⅴ)スパーテル 19 :RSD < 5% :RSD > 15% 空 白 :RSD = 5~15% 黒 塗 り: 半 錠 時 に 粉 砕 ( 注 1) A:アルダクトン A 錠 25mg B:アルダクトン A 錠 50mg C:ケルロング 錠 5mg D:ケルロング 錠 10mg E:シグマ ート 錠 2.5mg F:シグマート 錠 5mg G:ニューロタン 錠 25mg H:ニューロタン 錠 50mg I:ヒドラ 錠 50mg J:プ レドニン 錠 5mg 考 察 点 数 化 したものから 順 位 付 けをすると 以 下 のようになった (ⅰ) 4 位 RSD が 5% 以 内 で 分 割 できたものはなかった (ⅱ) 3 位 錠 剤 の 種 類 により 分 割 精 度 に 差 が 生 じるので 選 択 に 注 意 が 必 要 (ⅲ) (ⅳ) (ⅴ) 5 位 今 回 検 討 の 対 象 とした 分 割 器 の 中 では 最 悪 だった 2 位 比 較 的 万 能 性 があるが 錠 剤 よっては 砕 けるものがあり 高 価 である 1 位 最 良 の 結 果 が 得 られた 安 価 であるが 衛 生 面 の 考 慮 を 要 する 結 論 一 種 類 の 器 具 方 法 で 全 ての 錠 剤 を 正 確 に 分 割 することは 困 難 であることが 判 明 し た 今 回 その 原 因 の 解 明 はできなかったが 錠 剤 の 種 類 また 規 格 によって 使 い 分 けること により 正 確 に 無 駄 なく 半 錠 に 分 割 することができることが 判 明 した 今 後 は 他 の 被 験 者 に よる 再 現 性 の 検 討 が 必 要 である 42

42 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 倉 佳 子 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 後 発 医 薬 品 の 医 薬 品 情 報 の 評 価 プランルカスト 水 和 物 ドライシロップ 目 的 後 発 医 薬 品 ( 以 下 後 発 品 )は 先 発 医 薬 品 ( 以 下 先 発 品 )よりも 薬 価 が 安 く 設 定 されていることから 医 療 費 の 削 減 や 患 者 負 担 の 軽 減 につながるとされており 厚 労 省 は 使 用 促 進 のための 様 々な 取 り 組 みを 展 開 してきている 平 成 24 年 度 の 診 療 報 酬 改 定 で は 一 般 名 処 方 加 算 や 処 方 せん 様 式 の 変 更 などが 実 施 された しかし 本 邦 においては 欧 米 諸 国 と 比 較 して 後 発 品 の 普 及 が 進 んでいない その 背 景 として 医 療 関 係 者 の 後 発 品 の 品 質 医 薬 品 情 報 提 供 および 安 定 供 給 に 対 する 不 安 が 払 拭 されていない 状 況 があげられ る そこで 本 研 究 では 調 剤 業 務 および 患 者 の 服 用 性 にかかわる 情 報 に 着 目 して 先 発 品 および 後 発 品 の 製 薬 企 業 による 医 薬 品 情 報 提 供 について 調 査 し 解 析 した 方 法 小 児 用 製 剤 であるプランルカスト 水 和 物 ドライシロップ( 以 下 PRK)を 取 り 上 げ 平 成 25 年 1 月 の 時 点 で 上 市 されている17 製 品 を 対 象 とした 製 薬 企 業 ホームページ ( 以 下 HP)に 掲 載 されている 情 報 について 調 査 し 公 開 されている 場 合 を 1 点 請 求 が 必 要 な 場 合 を0.5 点 入 手 できない 場 合 は0 点 として 情 報 整 備 度 をスコア 化 した ま た 包 装 形 態 および 味 風 味 については 先 発 品 と 一 致 している 場 合 を1 点 一 致 してい ない 場 合 を0 点 としてスコア 化 した 続 いて 各 スコアを 合 計 したものを 総 合 スコアとし た 結 果 先 発 品 に 対 する 後 発 品 の 情 報 整 備 度 スコア(スコア 化 対 象 項 目 数 :16)は %であり 先 発 品 と 後 発 品 の 情 報 整 備 度 には 大 きな 差 があった 後 発 品 の PRK 懸 濁 後 の 安 定 性 配 合 変 化 各 種 条 件 下 における 安 定 性 などの 安 定 性 に 関 する 情 報 は 公 開 し ていない 企 業 が 多 かった 一 方 先 発 品 では 提 供 していない 簡 易 懸 濁 法 適 用 の 可 否 に 関 する 情 報 くすりのしおり 英 語 版 を 提 供 している 後 発 品 もあった 生 物 学 的 同 等 性 試 験 に ついて 報 告 していたものは5/16 製 品 であり 残 り11 製 品 の 引 用 文 献 は 社 内 資 料 であった 先 発 品 に 対 する 後 発 品 の 包 装 形 態 スコア(スコア 化 対 象 項 目 数 :10)は %と 大 きな 差 があった PRK 後 発 品 では 分 包 品 を 製 造 していない 企 業 が7/16 社 分 包 品 を 含 むすべての 包 装 規 格 を 先 発 品 と 同 様 に 製 造 している 企 業 が 3/16 社 であった 先 発 品 には 風 味 がつけられていないが 後 発 品 には 風 味 がつけられているものが5/16 製 品 であった HP 上 で 風 味 の 情 報 を 提 供 している 製 品 は 7/16 製 品 であった 考 察 ドライシロップ 剤 懸 濁 後 の 安 定 性 や 配 合 変 化 に 関 する 情 報 は 企 業 により 提 供 さ れていない 場 合 薬 剤 師 が 自 ら 試 験 を 実 施 する 必 要 性 があるケースも 想 定 されることか ら 承 認 申 請 に 必 要 な 資 料 ではないが 後 発 品 についても 試 験 を 実 施 して 医 薬 品 インタビ ューフォーム( 以 下 IF)やHP 上 で 情 報 提 供 されることが 望 ましいと 考 える また 味 や 風 味 といった 服 用 性 にかかわる 情 報 は 特 に 小 児 を 対 象 とした 製 剤 については 添 付 文 書 やIF に 記 載 されるのが 望 ましいと 考 えられる 43

43 学 籍 番 号 PC 氏 名 矢 吹 優 圭 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 プラザキサカプセルの 医 薬 品 情 報 からみた 評 価 目 的 心 房 細 動 患 者 に 対 する 抗 血 栓 療 法 において 従 来 から 使 用 されているワルファリ ンカリウム( 以 下 WF)は 納 豆 青 汁 などの 飲 食 物 や 併 用 薬 剤 との 相 互 作 用 による 影 響 を 受 け 易 いなどの 問 題 点 を 有 している 近 年 直 接 トロンビン 阻 害 薬 であるプラザキサ カプセル( 一 般 名 :ダビガトランエテキシラートメタンスルホン 酸 塩 以 下 DG)が 上 市 された DG はビタミンKを 大 量 に 含 有 する 食 品 の 摂 取 制 限 が 無 い 定 期 的 な 採 血 を 伴 う モニタリングの 必 要 が 無 い 等 といった 利 点 から 期 待 されていたものの 発 売 開 始 5 ヵ 月 後 に 安 全 性 速 報 が 出 され 新 たに 警 告 の 項 が 設 けられた 本 研 究 では 新 薬 である DG について WF との 比 較 を 通 して 医 療 現 場 で 実 際 に 採 用 することを 想 定 した 上 での 医 薬 品 情 報 からみた 評 価 を 行 った 方 法 DG と WF の 比 較 試 験 である RE-RY 試 験 に 関 する 報 告 本 邦 における DG の 審 査 報 告 書 DG と WF の 医 薬 品 添 付 文 書 IF 等 から 医 薬 品 情 報 を 収 集 した 結 果 RE-LY 試 験 では 脳 卒 中 発 症 危 険 因 子 を 1 つ 以 上 有 する 非 弁 膜 症 性 心 房 細 動 患 者 18,113 例 うち 日 本 人 326 例 を 対 象 に DG 群 と WF 群 に 無 作 為 に 割 り 付 けて 有 効 性 安 全 性 について 比 較 検 討 された この 試 験 における 問 題 点 として 日 本 人 の 参 加 者 数 が 少 なか った WF 群 の PT-INR 達 成 率 が 低 かった 試 験 期 間 が 短 かった 等 があげられる また WF 群 に 比 べると DG 300 mg / 日 群 では 消 化 管 の 大 出 血 や 全 ての 消 化 管 出 血 の 発 現 率 が 高 かったことが 報 告 された DG の 欠 点 として INR のような 指 標 がないため 採 血 による 薬 効 評 価 モニタリングがで きないことから 個 々の 患 者 の 病 状 やその 変 化 に 応 じた 用 量 調 整 が 困 難 用 量 設 定 は 2 とお りのみ 日 本 人 における 至 適 用 量 設 定 の 根 拠 が 乏 しい 副 作 用 発 現 時 に 対 応 できる 拮 抗 薬 が 無 い 1 日 530 円 (1 日 300 mg)と 高 価 添 加 物 である 酒 石 酸 に 吸 湿 性 があり 一 回 量 包 装 はできない カプセル 剤 を 開 封 して 内 容 物 を 服 用 させることはできない 腎 排 泄 型 薬 物 であり 高 度 腎 障 害 患 者 では AUC が 約 6 倍 上 昇 することから 禁 忌 WF と 比 べて 消 化 管 出 血 の 副 作 用 が 多 く 死 亡 例 を 含 む 重 篤 な 出 血 の 副 作 用 例 も 報 告 されている ディスペプシア 症 状 により 服 用 継 続 が 困 難 になる 場 合 がある 等 があげられる 考 察 安 全 性 速 報 が 出 されずに 出 血 などの 重 大 なリスクが 報 告 されている 新 薬 を 適 正 に 使 用 するためには MRSA 用 抗 菌 薬 などの 使 用 時 のように 届 け 出 制 にする 方 法 を 一 定 期 間 採 用 することや 専 門 医 師 のみに 処 方 を 許 可 するなどの 対 応 も 必 要 と 考 えられる 参 考 文 献 Dabigatran versus warfarin in patients with atrial fibrillation, Connolly SJ et al., N Engl J Med, 361, ,

44 学 籍 番 号 PC 氏 名 市 川 峰 大 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 疾 患 の 早 期 発 見 に 繋 げるには - 街 角 受 診 会 場 の 希 望 調 査 - 目 的 糖 尿 病 を 含 む 様 々な 慢 性 疾 患 は 早 期 発 見 が 重 症 化 の 予 防 につながり 街 角 で 気 軽 に 検 査 が 可 能 であればもっと 受 診 する 人 が 増 えると 考 えられる そのためには 検 査 会 場 として 受 診 者 が 足 を 運 びやすい 場 所 を 選 ぶ 必 要 がある 病 院 を 受 診 することなく 簡 便 に 検 査 を 受 ける 場 合 どのような 会 場 であれば 受 診 しやすいかを 調 査 した 方 法 JIU 学 祭 でケアプロ 株 式 会 社 が HbA1c を 無 料 で 測 定 した 際 に 受 診 した 一 般 の 方 を 対 象 に 検 診 で 実 施 している 検 査 をどこで 行 えば 受 診 するか アンケート 調 査 を 行 った 結 果 37 人 の 方 にアンケートを 回 答 していただいた 内 訳 は 男 性 14 人 女 性 23 人 男 性 平 均 年 齢 :46.3 歳 女 性 平 均 年 齢 52.1 歳 全 体 平 均 年 齢 50.0 歳 毎 年 健 康 診 断 : 受 けて いる 25 人 受 けていない 11 人 未 回 答 1 人 回 答 数 の 多 かった 順 : 薬 局 29.7% ドラッ クストア 27.0% 市 役 所 27.0% コンビニ 24.3% スーパー( 郊 外 型 )18.9% 公 民 館 18.9% 駅 16.2% 銀 行 13.5% ホームセンター13.5% スーパー( 街 中 )10.8% 郵 便 局 10.8% ファミリーレストラン 10.8% その 他 27% その 他 の 中 には 小 学 校 本 屋 デパート 農 協 衣 料 品 店 病 院 自 宅 との 回 答 があった 考 察 最 も 希 望 が 多 かったのが 薬 局 ドラックストアであり 健 康 をイメージしやすい 場 所 と 考 えられる ゲームセンター パチンコ 店 競 馬 場 農 協 支 所 老 健 施 設 保 育 園 は0 人 であり これは 健 康 をイメージしづらい 場 所 特 定 の 人 しか 利 用 しない 場 所 なので 回 答 しなかったと 考 えられる 薬 局 とドラックストアをひとくくりにし いかに 少 ない 場 所 で 検 査 をすれば 効 率 的 に 受 診 率 をあげるには 薬 局 とドラックストア コンビニ 市 役 所 公 民 館 計 4 施 設 で 実 施 すると37 人 中 31 人 が 受 診 することがわかる 毎 年 検 診 を 受 診 しない 人 のみの 回 答 では 市 役 所 が 一 番 多 く 薬 局 ドラックストアと 回 答 した 人 数 は 他 の 施 設 と 変 わらなかった また 利 便 性 が 高 いコンビニ 駅 も 大 差 なかった これらの 回 答 より 多 くの 人 が 具 合 が 悪 いときはいつでも 受 診 できると 考 えていると 推 定 される また 平 成 16 年 度 国 民 生 活 基 礎 調 査 でも 心 配 な 時 はいつでも 医 療 機 関 を 受 診 できるから が 最 も 多 く この 考 える 裏 付 けるものである 受 診 率 を 上 げるには このような 国 民 の 考 え 方 を 変 える 必 要 があるが 検 査 場 所 を 考 えることで 受 診 率 を 上 げることも 可 能 かもし れない 今 回 女 性 12 人 中 10 人 が 毎 年 健 診 を 受 けてないことがわかった これは 高 齢 者 の 方 が 多 かったので 専 業 主 婦 であったことが 考 えられ その 理 由 として 健 診 をどのように 受 診 すればよいのかわからないことが 挙 げられると 考 えられる 結 論 毎 年 健 診 を 受 けない 理 由 としては 時 間 が 取 れない めんどうだ が 心 配 な 時 はいつでも 医 療 機 関 を 受 診 できるから に 続 いて 多 かったため 検 診 だけでなく 健 診 も 実 施 する 場 所 が 重 要 であることが 言 える 少 ない 場 所 で 検 査 をすれば 効 率 的 に 受 診 率 を あげるには 薬 局 とドラックストア コンビニ 市 役 所 公 民 館 計 4 施 設 で 実 施 するこ とが 最 適 な 場 所 であった 参 考 文 献 平 成 16 年 度 国 民 生 活 基 礎 調 査 45

45 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 倉 有 加 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 簡 易 懸 濁 法 に 関 する 情 報 の 調 査 ランソプラゾール 口 腔 内 崩 壊 錠 目 的 経 管 栄 養 法 を 実 施 している 患 者 に 薬 剤 を 投 与 する 場 合 従 来 錠 剤 を 粉 砕 して 粉 末 化 したものやカプセル 剤 を 開 封 して 内 容 物 を 水 に 懸 濁 させて チューブへ 注 入 していた が この 方 法 では 腸 溶 性 製 剤 は 腸 瘻 が 造 設 されている 場 合 に 限 定 される しかし 簡 易 懸 濁 法 を 用 いることにより 腸 溶 性 製 剤 についても マルチプルユニット 製 剤 は 投 与 できる 可 能 性 がある マルチプルユニット 製 剤 の 中 でも 口 腔 内 崩 壊 錠 ( 以 下 OD 錠 )はすぐに 水 で 崩 壊 すること また 口 腔 内 でのザラツキ 感 を 抑 えるために 腸 溶 性 細 粒 の 粒 子 径 が 小 さく 設 定 されていることから チューブの 閉 塞 を 起 こしにくいと 考 えられ 簡 易 懸 濁 法 に 適 している しかし 現 場 では 腸 溶 性 細 粒 を 含 む 口 腔 内 崩 壊 錠 であるタケプロン OD 錠 は チューブ 閉 塞 の 問 題 が 生 じやすいことが 報 告 されている 簡 易 懸 濁 法 適 用 の 可 否 は 必 ずし も 後 発 医 薬 品 ( 以 下 後 発 品 )について 先 発 医 薬 品 ( 以 下 先 発 品 )と 同 じとは 限 らない そこで 本 研 究 では ランソプラゾール( 以 下 LPZ)OD 錠 について 簡 易 懸 濁 法 によ る 投 与 の 可 否 に 関 する 情 報 を 調 査 した 方 法 LPZ OD 錠 として 先 発 品 であるタケプロン OD 錠 および 平 成 25 年 2 月 の 時 点 で 上 市 されている 後 発 品 7 製 品 を 調 査 対 象 とした 製 薬 企 業 ホームページ( 以 下 HP) の 医 療 関 係 者 向 けサイトにおいて 公 表 されている 簡 易 懸 濁 法 に 関 する 情 報 医 薬 品 添 付 文 書 インタビューフォームなどについて 調 査 した また 簡 易 懸 濁 法 に 関 する 情 報 を 掲 載 していない 製 薬 企 業 には 資 料 を 請 求 した 結 果 簡 易 懸 濁 法 に 関 する 資 料 をHP に 掲 載 していた 製 薬 企 業 は2 社 で いずれも 後 発 品 の 企 業 であった 資 料 請 求 を 行 ったところ 先 発 品 は 自 社 での 実 験 データではなく 公 表 されている 論 文 などの 資 料 が 送 られてきた 後 発 品 は 試 験 項 目 条 件 に 違 いはあるが 非 公 開 も 含 めてすべて 試 験 が 実 施 されていた 試 験 項 目 として チューブの 通 過 性 と 崩 壊 懸 濁 性 はどの 後 発 品 でも 実 施 されていた 試 験 の 被 験 試 料 として 15 mg 錠 のみを 用 いて 30 mg 錠 については 行 っていない 企 業 も 存 在 した 簡 易 懸 濁 法 で 通 常 用 いる 55 の 温 湯 だけではなく 水 を 用 いた 試 験 を5 社 が 実 施 していた 懸 濁 液 での 溶 出 性 試 験 および 安 定 性 試 験 は2 社 溶 出 性 試 験 のみは1 社 が 実 施 していた 先 発 品 は 55 の 温 湯 では 固 まっ てしまうが 55 の 温 湯 でも 固 まらずに チューブを 通 過 する 後 発 品 が3 製 品 存 在 した 簡 易 懸 濁 法 適 用 の 可 否 について 企 業 としての 見 解 を 明 記 していたのは4 製 品 であった 米 国 FDA では 経 管 投 与 での 投 薬 法 が 承 認 されていることから LPZ を 含 有 する PREVACID SoluTab(TAKEDA PHARMS USA)の 添 付 文 書 には 水 を 用 いる 簡 易 懸 濁 法 について シリンジのフラッシュの 必 要 性 も 含 めて 的 確 に 記 載 されていた 考 察 後 発 品 の 中 には55 の 温 湯 を 用 いる 簡 易 懸 濁 法 の 適 用 が 可 能 な 製 品 も 存 在 してお り 先 発 品 に 関 する 情 報 を 後 発 品 にあてはめて 判 断 してはならないことが 明 らかとなっ た 承 認 用 法 外 ではあるが 簡 易 懸 濁 法 に 関 する 情 報 が 製 品 ごとに 整 備 され HP 上 に 公 開 されることが 望 ましいと 考 えられる 46

46 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 永 吉 結 花 薬 物 治 療 情 報 学 研 究 室 リスパダール 内 用 液 の 服 用 方 法 説 明 に 関 する 実 態 調 査 目 的 近 年 統 合 失 調 症 の 薬 物 療 法 では 本 邦 においても 非 定 型 抗 精 神 病 薬 が 第 一 選 択 薬 として 使 用 されるようになった その 剤 形 も 内 用 液 口 腔 内 崩 壊 錠 徐 放 錠 注 射 剤 と 選 択 肢 が 増 えてきている リスパダール 内 用 液 ( 以 下 RISP)は 精 神 科 救 急 での 使 用 や 錠 剤 服 用 の 導 入 などにおける 有 用 性 が 知 られている 一 方 RISP とエビリファイ 内 用 液 はどちらも 希 釈 する 飲 料 の 種 類 によっては 含 量 が 低 下 することが 報 告 されている 配 合 変 化 や 飲 み 心 地 を 考 慮 した 適 切 な 服 薬 説 明 が 必 要 である 本 研 究 においては 薬 剤 師 を 対 象 として RISP の 服 用 方 法 説 明 に 関 する 実 態 について 調 査 した 方 法 千 葉 市 薬 剤 師 会 および 山 武 郡 市 薬 剤 師 会 の 会 員 を 対 象 とした 調 査 期 間 は2 週 間 とし アンケート 用 紙 をファクシミリにて 各 薬 局 へ 一 斉 に 送 信 した 質 問 内 容 は RISP の 服 用 方 法 に 関 するものとした 2 枚 のアンケート 用 紙 のうち1 枚 しか 返 信 されなかった ものは 解 析 から 除 外 した 結 果 70 名 からアンケート 用 紙 が 回 収 され 69 枚 が 解 析 対 象 であった 回 答 者 の 薬 剤 師 経 験 年 数 は 10 年 以 上 20 年 未 満 が 最 も 多 く 30 年 以 上 までを 合 わせると 約 78%であ った RISP の 調 剤 経 験 がある 薬 剤 師 は 約 84%であった しかし RISP を 希 釈 する 飲 料 によっては 混 合 直 後 に 含 量 が 著 しく 低 下 することを 知 っている との 回 答 は 調 剤 経 験 者 の64%だった 服 用 方 法 についての 説 明 は そのまま 飲 むようにとだけ 説 明 している が 約 38% 文 書 を 添 付 するが 口 頭 での 説 明 はしていない が 約 3% 文 書 の 添 付 や 口 頭 での 説 明 はし ていない が 約 2%であった 一 方 そのまま 飲 む または 水 やジュースなどで 希 釈 して すぐに 飲 むよう 説 明 している との 回 答 が57%であった 服 用 方 法 の 説 明 に 使 っている 文 書 は 企 業 作 成 の 内 用 液 ( 分 包 品 )の 服 用 説 明 書 や 薬 剤 情 報 提 供 文 書 が 多 かった 患 者 さん( 患 者 さんのご 家 族 )から RISP はどのような 飲 み 物 と 混 ぜるのがよいのか 質 問 を 受 けたことがある 薬 剤 師 は 約 59%であった また 苦 味 または 不 味 のために 飲 みに くいという 相 談 を 受 けたことがある 薬 剤 師 は 約 24%であった アンケート 回 答 者 全 員 に 企 業 作 成 の 内 用 液 ( 分 包 品 )の 服 用 説 明 書 に 記 載 されてい る 内 容 の 分 かりやすさについて 5 段 階 で 評 価 してもらったところ 分 かりやすい は 約 45% 少 し 分 かりにくい は 36%であった また その 説 明 書 に 記 載 されている 茶 葉 抽 出 飲 料 として 回 答 者 全 員 が 緑 茶 を 選 択 したが ウーロン 茶 や 紅 茶 は 該 当 しない との 回 答 や 麦 茶 やほうじ 茶 が 該 当 するとの 回 答 もみられた 考 察 RISP を 調 剤 したことがあるにも 関 わらず 約 3 割 の 薬 剤 師 は 茶 葉 抽 出 飲 料 で 希 釈 することにより 含 量 が 低 下 することを 知 らなかったことから 薬 剤 師 は 正 確 な 医 薬 品 情 報 を 理 解 しておく 必 要 があると 思 われる 茶 葉 抽 出 飲 料 に 該 当 する 飲 料 を 答 えられな い 薬 剤 師 も 存 在 したことから 一 般 の 方 に 茶 葉 抽 出 飲 料 という 用 語 はわかりにくいと 思 われる 適 切 な 服 薬 説 明 のためには 分 かりやすい 説 明 書 の 作 成 が 必 要 と 考 えられる 47

47 (2013 年 度 ) 学 籍 番 号 PC 氏 名 佐 々 木 慧 理 生 理 化 学 研 究 室 2 種 のグラム 陰 性 菌 細 菌 由 来 のクラス C β-ラクタマーゼの 精 製 と 結 晶 化 目 的 クラス C β-ラクタマーゼは グラム 陰 性 細 菌 の 多 くが 産 生 する 染 色 体 性 セファロス ポリナーゼである 今 回 の 研 究 対 象 である Enterobacter cloacae GC1β-ラクタマーゼ(GC1BL) は 通 常 のクラス C β-ラクタマーゼでは 分 解 できない 第 三 世 代 セフェムを 分 解 する 事 が 出 来 る ESBL(Extended Spectrum Beta Lactamase) である 本 研 究 では GC1 ESBL と その 比 較 対 象 である Citrobactor freundii GN346 β-ラクタマーゼ(gn346bl) 由 来 non ESBL について 阻 害 剤 との 複 合 体 の 構 造 及 び 超 高 解 像 度 解 析 の 材 料 として 精 製 と 結 晶 化 を 行 った また GC1BL については 化 学 的 パラメータとして Km と Vmax 値 を 求 めた 方 法 本 研 究 では phsg398 の MCS(Multi Cloning Site) に GC1BL のβ-ラクタマーゼ 遺 伝 子 及 びプロモーター 領 域 を 導 入 した pcs100 と GN346BL 遺 伝 子 を phsg298 の lac プロモーター 支 配 下 においた pcfc-plac1 を 用 い それぞれ Escherichia coli AS に 導 入 した 2xYT 培 地 中 にて GC1BL は 37 で 17 h 培 養 し 誘 導 は 行 わなかった GN346BL は 30 で 後 期 対 数 増 殖 期 まで 培 養 し IPTG( 終 濃 度 0.5 mm) を 加 え 発 現 誘 導 した 後 30 で 14 h 培 養 を 行 った 菌 体 を 遠 心 集 菌 (3,500xg)し 超 音 波 破 砕 後 破 砕 物 を 遠 心 除 去 (30,000xg) して その 上 清 を 粗 酵 素 抽 出 液 とした その 後 それぞれメタアミノフェニルホウ 酸 カラムを 利 用 したアフィ ニティクロマトグラフィーを 行 い ピーク 付 近 のフラクションに 対 して SDS-PAGE とクマシー 染 色 によりそれぞれのタンパク 質 の 分 子 量 や 純 度 を 確 認 した ピーク 付 近 のフラクションをイ オン 交 換 カラム(HiTrap TM SP) ゲルろ 過 カラム(HiLoad TM superdex 75) により 更 に 精 製 した タンパク 溶 液 を 30mg/ml まで 濃 縮 後 蒸 気 拡 散 法 であるハンギングドロップ 法 でそれぞれ 結 晶 化 を 行 った また GC1BL について セファロチンを 基 質 とし 紫 外 部 吸 収 の 変 化 を 測 定 し 反 応 速 度 を 求 め Lineweaver Burk プロットを 使 い Km と Vmax 値 を 決 定 する 結 果 考 察 GC1BL, GN346BL 共 に 精 製 の 最 終 段 階 であるゲルろ 過 クロマトグラフィーの UV チャート 上 に 単 一 のピークのみが 観 察 された それぞれ SDS-PAGE を 行 ったところ GN346BL ではマイナーバンドは 見 られず 約 40 kda 付 近 に 濃 い 単 一 のバンドが 見 られた 一 方 GC1BL では 約 40 kda 付 近 に 濃 いバンドと 約 20~25 kda 付 近 に 二 つのマイナーバンドが 見 られた 6 L の 培 養 液 から GC1BL は mg, GN346BL は mg の 精 製 タンパク 質 が 得 られた また 結 晶 化 では GN346BL では 結 晶 が 見 られなかったが GC1BL では PEG %~27.5%の ph は 7~ 7.5 で 結 晶 化 することが 分 かったのでシッティングドロップ 法 により 結 晶 の 量 を 増 やして 十 分 な 大 きさの 結 晶 を 得 た 後 X 線 結 晶 解 析 を 行 う また GC1BL はセファロチンを 分 解 することを 確 認 できた 48

48 (2013 年 度 ) 学 籍 番 号 PC 氏 名 庄 司 義 隆 生 理 化 学 研 究 室 Enterobacter cloacae P99 由 来 クラス C β-ラクタマーゼの 精 製 と 結 晶 化 目 的 クラス C β-ラクタマーゼは グラム 陰 性 細 菌 の 多 くが 産 生 する 染 色 体 性 セファロス ポリナーゼである Enterobacter cloacae は 尿 路 感 染 呼 吸 器 感 染 血 流 感 染 手 術 部 位 感 染 などの 原 因 菌 で 日 和 見 感 染 菌 として 臨 床 の 上 で 問 題 となっている またβ-ラクタム 剤 をは じめとして 多 剤 耐 性 菌 が 報 告 されている そこで E.cloacae P99 由 来 クラス Cβ-ラクタマー ゼの 精 製 と 結 晶 化 を 行 い 構 造 を 解 析 する 事 は 意 義 があると 考 え 本 研 究 を 行 った 方 法 本 研 究 では tac プロモーター 支 配 となるように P99 の bla 遺 伝 子 を 配 置 した pcs980 を Escherichia coli AS に 導 入 した 30 で 後 期 対 数 増 殖 期 まで 培 養 を 行 い IPTG ( 終 濃 度 0.5mM) を 加 え 発 現 誘 導 した 後 30 で 17h 振 とう 培 養 を 行 った 培 養 液 から 菌 体 を 遠 心 集 菌 (3,500x g) し 超 音 波 破 砕 後 破 砕 物 を 遠 心 除 去 (30,000xg) して その 上 清 を 粗 酵 素 抽 出 液 とした ア フィニティ 担 体 アフィゲル 10(Bio Rad)にメタアミノフェニルホウ 酸 (mapba) をリガンドとして 固 定 したアフィニティクロマトグラフィーを 行 い UV チャート 上 において 単 一 のピークが 観 察 され た βラクタマーゼが 含 まれるフラクションを HiTrap TM SP 陽 イオン 交 換 クロマトグラフィー HiLoad TM superdex 75 ゲルろ 過 カラムにより 更 に 精 製 した また ピークが 検 出 された 度 各 フラク ションに 対 して SDS-PAGE とクマシー 染 色 によりそれぞれのタンパク 質 の 分 子 量 や 純 度 を 確 認 した その 後 280nm の 吸 光 度 よりタンパク 質 濃 度 を 見 積 もった 精 製 したタンパク 質 溶 液 を 30mg/ml に 濃 縮 し ハンギングドロップ 法 を 利 用 した 蒸 気 拡 散 法 で 結 晶 化 を 試 みた セファロチンを 基 質 にした 場 合 における 紫 外 部 吸 収 の 経 時 的 変 化 から 反 応 速 度 を 求 め Lineweaver Burk プロットを 使 い Km と Vmax を 求 めた 結 果 考 察 P99 由 来 クラス Cβラクタマーゼの 精 製 の 最 終 段 階 であるゲルろ 過 クロマトグ ラフィーの UV チャート 上 に 単 一 のピークのみが 観 察 された それぞれ SDS-PAGE を 行 ったとこ ろ マイナーバンドは 見 られず 約 40 kda 付 近 に 濃 い 単 一 のバンドが 見 られた この 結 果 よ り 精 製 度 は 95% 以 上 であると 見 積 もられ 結 晶 化 を 行 うのに 十 分 な 純 度 であることが 判 明 した 4L の 培 養 液 から mg の P99 由 来 クラス Cβラクタマーゼが 得 られた また 精 製 したタンパク 質 溶 液 を 用 いて セファロチンを 基 質 にした 時 の 酵 素 反 応 速 度 を 紫 外 部 吸 光 度 変 化 により 算 出 し Lineweaver Burk プロットを 用 いて 解 析 を 行 い Km と Vmax(kcat)を 決 定 した このタンパク 質 溶 液 がセファロチンを 分 解 していることが 明 らかになった 今 後 ハンギ ングドロップ 法 で 結 晶 ができているか 観 察 し 結 晶 が 得 られている 条 件 を 用 いて 十 分 な 大 き さのタンパク 質 を 得 るためにシッティングドロップ 法 を 試 みる その 後 X 線 結 晶 解 析 を 行 う 49

49 学 籍 番 号 PC 氏 名 三 浦 裕 馬 生 理 化 学 研 究 室 創 傷 治 癒 を 促 進 する 合 成 ピリミジン 化 合 物 MS-820 の 細 胞 内 分 布 研 究 概 要 目 的 合 成 ピリミジン 化 合 物 MS-820; 2-piperadino-7-methyl-6-oxo-5,6- dihydro(7h) pyrrolo [2,3-d]pyrimidine maleate は 増 殖 因 子 の 作 用 を 増 幅 することで 組 織 傷 害 の 修 復 再 生 や 創 傷 治 癒 を 促 進 することが 知 られているが その 作 用 機 構 は 不 明 な 点 が 残 されている 今 回 は MS-820 の 細 胞 内 での 作 用 部 位 を 明 らかにするために MS-820 の 可 視 化 を 試 みた また DNA マイクロアレイで MS-820 の 増 殖 炎 症 に 関 与 する 遺 伝 子 の 発 現 について 解 析 した 方 法 MS-820 は dimer 化 して 赤 色 になり ヒトケラチノサイト HaCaT 培 養 系 での UVB 照 射 実 験 から 蛍 光 顕 微 鏡 下 での 観 察 が 可 能 と 予 測 された 共 焦 点 レーザー 顕 微 鏡 では 励 起 光 543nm において 一 方 通 常 の 蛍 光 顕 微 鏡 ではローダミンレッドの 観 察 条 件 で 可 視 化 が 可 能 であった 使 用 細 胞 (HaCaT ヒト 子 宮 頸 がん 由 来 HeLa マウス 骨 芽 様 細 胞 MC3T3-E1 マウス 神 経 芽 細 胞 腫 NS20Y)には 終 濃 度 25μM で MS-820 を 添 加 した 細 胞 内 マーカーの 観 察 には FITC 結 合 二 次 抗 体 を 用 いた また 30 cm 2 のシャーレでコンフ ルエントにまで 培 養 した HaCaT 細 胞 に プラスチック 製 櫛 を 用 い MS-820 存 在 下 対 照 (NA)として DMSO 存 在 下 で 細 胞 剥 離 面 を 作 成 し 実 験 創 傷 とした シャーレより 集 めた 細 胞 から 全 RNA を 抽 出 し 網 羅 的 に mrna 発 現 を 解 析 した その 解 析 結 果 を 基 に Filgen 社 の GenMAPP Pathway 解 析 を 行 った 結 果 考 察 使 用 した 細 胞 のいずれに 対 しても MS-820 は 静 止 中 分 裂 中 の 生 細 胞 或 い は 固 定 後 細 胞 の 核 を 染 めた Nucleoli や Cajal bodies の 判 別 はできなかった 共 焦 点 レーザ ー 顕 微 鏡 により FITC 結 合 二 次 抗 体 による 二 重 染 色 で 観 察 したところ ELAV-like 1(HuR) と 一 部 分 の 重 複 が 認 められたが SRSF2(SC35)との 重 複 は 認 められなかった 以 上 の 結 果 より MS-820 は chromatin と speckles に 存 在 する 可 能 性 が 示 唆 された MS-820 単 独 で は 修 復 再 生 や 創 傷 治 癒 の 促 進 作 用 を 示 さないという 既 知 の 知 見 に 鑑 み 作 用 点 の 解 明 の ため トランスクリプトーム 解 析 を 行 った 結 果 増 殖 炎 症 に 関 与 する 生 物 学 的 経 路 が 影 響 を 受 けることが 示 された Me NH N N N O N COOH 参 考 文 献 1) 粟 屋 昭 : 組 織 培 養 工 学 28(3), 2002: p COOH MS-820 (C 15 H 19 N 5 O 5 MW349.4) 2) 中 平 晶 子, 懸 川 友 人, 粟 屋 昭, 他 : Progress in Medicine 19(9): , ( 第 28 回 創 傷 治 癒 研 究 会 記 録 ) 3) Nao, S., Akira, A., Shuji, K., et al., Biol. Pharm. Bull., 33(5), (2010) 50

50 学 籍 番 号 PC 氏 名 高 橋 剛 生 理 化 学 研 究 室 ヒトケラチノサイトを 用 いた 実 験 創 傷 治 癒 系 における 初 期 応 答 遺 伝 子 の 網 羅 的 解 析 目 的 皮 膚 の 創 傷 治 癒 過 程 では ケラチノサイトの 遊 走 増 殖 及 び 分 化 がおきる 既 に 創 傷 治 癒 反 応 初 期 の 翻 訳 及 び 転 写 過 程 が 治 癒 に 与 える 影 響 を 培 養 ヒトケラチノサイト (HaCaT) 細 胞 を 用 いた 実 験 創 傷 治 癒 系 において 検 討 し 創 傷 後 20 分 までの mrna 翻 訳 過 程 と 同 40~60 分 間 の mrna 転 写 過 程 が matrix metal proteinases(mmps)の 活 性 発 現 を 介 した 細 胞 遊 走 に 重 要 な 役 割 を 担 っていることを 報 告 している( 薬 学 会 第 124 年 会 ) 本 年 度 は 創 傷 後 40~60 分 間 における 転 写 調 節 について 創 傷 後 50 分 時 点 の 細 胞 のト ランスクリプトームの 解 析 を 行 い 検 討 した 方 法 実 験 創 傷 治 癒 系 (コンフルエントまで 培 養 した HaCaT 細 胞 に 剥 離 面 を 作 成 )にお いて 創 傷 作 成 50 分 後 に 細 胞 から 全 RNA を 抽 出 し トランスクリプトーム 解 析 を 行 った 結 果 考 察 54,357 プローブを 用 いたトランススクリプトーム 解 析 の 結 果 発 現 が 創 傷 作 成 後 2 分 の 1 以 下 に 減 少 及 び 2 倍 以 上 に 増 加 した 遺 伝 子 数 は それぞれ 1,172 及 び 1,397 であった 発 現 2 倍 以 上 に 増 加 した 遺 伝 子 のうち 約 130 は 転 写 因 子 及 び 転 写 調 節 因 子 関 連 であった 創 傷 治 癒 への 関 与 が 報 告 されている 遺 伝 子 では collagen type IV alpha 1 integrin alpha 6 及 び epidermal growth factor receptor の 発 現 が 増 加 し fibrinogen chemokine (C-X-C motif) ligand 5 heparin-binding EGF-like growth factor 及 び catenin beta 1 の 発 現 が 2 分 の 1 以 下 へ 減 少 した また 創 傷 治 癒 への 関 連 性 が 予 想 される 遺 伝 子 では angiopoietin 2 insulin-like growth factor 1 receptor 及 び tumor necrosis factor receptor superfamily (TNFSF13B TNFRSF10C TNFRSF11A 及 び TNFRSF19 の 4 種 )の 発 現 が 2 倍 以 上 に 増 加 した 今 後 皮 膚 創 傷 治 癒 のメカニズムを 解 明 するため 今 回 明 らかにした 創 傷 治 癒 の 初 期 に 発 現 調 節 が 観 察 された 因 子 と MMPs 活 性 発 現 の 関 連 性 を 明 らかにする 予 定 である 51

51 学 籍 番 号 PC 氏 名 中 新 田 貴 伯 生 理 化 学 研 究 室 クラリスロマイシンが B-lymphoblastoid cell のトランスクリプトームに 及 ぼ す 影 響 研 究 概 要 目 的 14 員 環 マクロライドを 少 量 長 期 投 与 するマクロライド 療 法 は びまん 性 汎 細 気 管 支 炎 に 有 効 である 14 員 環 マクロライドのクラリスロマイシン(CAM)は 宿 主 に 対 し て 炎 症 作 用 を 始 めとする 広 範 な 生 物 反 応 情 報 伝 達 系 や 様 々な 細 胞 に 影 響 を 及 ぼすことが 知 られているが 血 液 系 細 胞 への 影 響 の 詳 細 は 未 だ 明 らかになっていない 本 研 究 では B-lymphoblastoid cell(bjab)のトランスクリプトームに 及 ぼす CAM の 影 響 を 検 討 した 方 法 BJAB 細 胞 を CAM 添 加 又 は 無 添 加 で 72 時 間 培 養 した 後 Dignam らの 方 法 に 従 い 細 胞 質 を 調 製 し ショ 糖 密 度 勾 配 法 により 9 つのフラクションとして 分 取 した 各 フラ クション 中 の 全 RNA を 抽 出 後 網 羅 的 に mrna 発 現 を 解 析 した その 解 析 結 果 をもとに Pathway 解 析 を 行 った 結 果 考 察 Filgen 社 の GenMAPP Pathway 解 析 の 結 果 CAM 添 加 により 14 の pathway に 有 意 な 変 化 がみられた 有 意 な 変 化 がみられた 中 でも 最 も 発 現 調 節 を 受 けた 遺 伝 子 数 が 多 かったのは mrna-processing であり 44 種 類 の 遺 伝 子 の 変 化 が 確 認 できた これらには mrna の 転 写 因 子 や 転 写 調 節 因 子 スプライシング 因 子 (snrnp SR-proteins) 等 の 成 熟 及 び 安 定 性 に 関 わる 因 子 (HuR YBX1 hnrnps)が 含 まれていた この 結 果 は CAM の 抗 炎 症 作 用 に 関 わるとされている IL-6 IL-8 TNF-α GM-CSF ICAM-1 等 の mrna の オルターネティブスプライシング 及 び mrna の 安 定 性 が CAM により 調 節 を 受 けている 可 能 性 を 示 唆 している さらに 炎 症 に 関 わる 情 報 伝 達 系 では TNF-αを 介 した pathway で RelB が 負 の 調 節 を 受 けていたことから CAM の 抗 炎 症 作 用 には RelB の 負 の 発 現 調 節 が 寄 与 していると 考 えられた タンパク 質 の 代 謝 に 関 連 する pathway では ATP dependent 26S proteasome を 形 成 するタンパク 質 の 遺 伝 子 発 現 の 増 加 が 示 唆 された(19 中 10 遺 伝 子 ) さ らに CAM は 転 写 や 翻 訳 因 子 の 遺 伝 子 発 現 を 増 加 させていると 予 想 されたことから 細 胞 内 の 高 分 子 量 物 質 の 分 解 と 合 成 を 高 めている 可 能 性 が 考 えられた 一 般 名 Clarithromycin C 38 H 69 NO 13 MW O H 3 C HO HO CH 3 H 3 C N CH 3 OCH HO 3 (2R,3S,4S,5R,6R,8R,10R,11R,12S,1 O 3R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylam H 3 C O CH 3 H CH 3 C 3 O O CH O 3 CH 3 CH 3 O OH H 3 C OCH 3 化 学 名 ino-β-d-xylo-hexopyranosyloxy)-3-( 2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methylα-L-ribo-hexopyranosyloxy)-11,12-d ihydroxy-6-methoxy-2,4,6,8,10,12-h examethyl-9-oxopentadecan-13-olide 参 考 文 献 懸 川 友 人, 大 室 弘 美 ほか:THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS Vol.64(2011) Suppl.A:P1-5 52

52 卒 業 論 文 (2013 年 度 ) 学 籍 番 号 PC 氏 名 高 瀬 冴 子 生 理 化 学 研 究 室 トランスクリプトーム 解 析 による 良 姜 成 分 の 潜 在 的 薬 理 作 用 の 検 討 目 的 良 姜 由 来 の diarylheptanoids は 腫 瘍 細 胞 の 増 殖 阻 止 作 用 抗 ウイルス 作 用 並 びに 抗 炎 症 作 用 が 報 告 されているが 血 液 系 細 胞 への 影 響 の 詳 細 は 明 らかでない 本 研 究 では B-lymphoblastoid cell(bjab)のトランスクリプトームに 及 ぼす 良 姜 由 来 diarylheptanoids の 影 響 を 検 討 した 方 法 BJAB 細 胞 を 良 姜 由 来 の3 種 の diarylheptanoids(ao ) curcumin 及 び rapamycin 添 加 又 は 無 添 加 で 2 時 間 培 養 後 Dignam らの 方 法 に 従 い 細 胞 質 を 調 製 し 更 にショ 糖 密 度 勾 配 により 分 離 後 9 本 のフラクションとして 分 取 した 各 フラクション 中 の 全 RNA を 抽 出 後 網 羅 的 に mrna 発 現 を 解 析 した その 解 析 結 果 をもとに Filgen 社 の GenMAPP Pathway 解 析 を 行 った 結 果 考 察 Pathway 解 析 の 結 果 1AO-0001 AO および AO により pathway がそれぞれ 系 統 において 有 意 に 変 化 した その 内 の 6 系 統 :DNA_Replication Glycolysis_and_Glucogenesis GPCRs,_Class_A_Rhodopsin-like mrna_processing Proteasome_Degradation 及 び Translation_Factor では 3 種 の diarylheptanoids に 共 通 し て 有 意 に 変 化 が 認 められた このうち mrna_processing に 関 係 する 遺 伝 子 発 現 が 最 も 多 く 調 節 を 受 けた 2Diarylheptanoids の curcumin は Glycolysis_and_Glucogenesis mrna_processing 及 び Proteasome_Degradation に 一 方 rapamycin は DNA_Replication 及 び mrna_processing に 対 して 有 意 に 影 響 を 及 ぼした 3AO-0002 と curcumin は Androgen_receptor_signaling_pathway に 影 響 を 及 ぼし AO-0003 と rapamycin は G1_to_S_cell_cycle_control に 影 響 を 及 ぼした 以 上 今 回 使 用 した 良 姜 由 来 の 3 種 の diarylheptanoids は curcumin 及 び rapamycin が 発 現 調 節 能 を 示 した BJAB 細 胞 の 遺 伝 子 の 過 半 数 に 対 して 同 様 の 調 節 作 用 を 示 したことから curcumin 及 び rapamycin の 薬 理 作 用 を 併 せ 持 つ 可 能 性 が 示 唆 された AO-0001 AO-0002 AO

53 (2013 年 度 ) 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 笠 原 哲 洋 生 理 化 学 研 究 室 インフルエンザウイルス RNA ポリメラーゼ PA ドメインの 精 製 と 結 晶 化 目 的 インフルエンザウイルスによる 感 染 症 により 世 界 で 年 間 25~50 万 人 が 死 亡 して いる また ノイラミニダーゼ 阻 害 剤 や M2 阻 害 剤 といった 抗 ウイルス 薬 には 耐 性 のイン フルエンザウイルスが 増 えつつある A 型 インフルエンザウイルスの RNA ゲノム(vRNA) は PA, PB1, PB2 の 3 つのサブユニットから 成 るウイルス 由 来 の RNA 依 存 性 RNA ポリ メラーゼと 結 合 している PA サブユニットの N 末 端 (PAN)は エンドヌクレアーゼ 活 性 を 持 ち 宿 主 mrna のキャップ 構 造 を 切 断 する 断 片 は vrna からウイルスの mrna を 転 写 する 際 にプライマーとして 使 われる PANのエンドヌクレアーゼ 活 性 を 阻 害 すると mrna の 転 写 が 抑 制 される 本 研 究 では 新 作 用 機 序 の 抗 ウイルス 薬 の 作 用 点 となり 得 る PAN の 精 製 と 結 晶 化 を 行 った 方 法 petpan は pet50b に PAN をコードする 遺 伝 子 を 挿 入 したもので その 発 現 タンパク 質 には His タグと HRV3C プロテアーゼ 切 断 部 位 が 含 まれる pethrv3c は pet20b に HRV3C プロテアーゼ 遺 伝 子 を 挿 入 したもので その 発 現 タンパク 質 には His タグが 含 まれる タンパク 質 発 現 用 の Escherichia coli Rosetta2 (DE3) コンピテントセル に petpan を 混 合 し ヒートショック 法 にて 形 質 転 換 した 単 一 コロニーを 2 YT 液 体 培 地 4L 中 30 で 5 時 間 振 とう 培 養 した 後 IPTG を 最 終 濃 度 0.5mM となる 量 加 えて 26 で 一 晩 振 とう 培 養 した 培 養 液 を 遠 心 集 菌 し 超 音 波 破 砕 した 後 破 砕 液 を 30,000 G で 30 分 遠 心 した 上 清 を 粗 酵 素 抽 出 液 とした HRV3C プロテアーゼの 粗 酵 素 抽 出 液 も 同 様 に 製 した それぞれを HisTrap FF Crude (GE Healthcare) を 用 いた Ni アフィニ ティークロマトグラフィーで 精 製 した 直 後 に 二 つのピークのフラクションを 混 合 して 4 で 一 晩 消 化 し PAN の HRV3C プロテアーゼ 切 断 部 位 を 切 断 した 消 化 したフラクシ ョンを 再 度 Ni アフィニティークロマトグラフィーにかけ His タグが 切 断 された PAN の みがフロースルーに 回 収 された これを HiTrap Q HP (GE Healthcare) を 用 いた 陰 イオ ンクロマトグラフィー HiLoad 16/60 Superdex 200 prep grade (GE Healthcare) を 用 い たゲルろ 過 クロマトグラフィーによりさらに 精 製 した クマシー 染 色 による SDS-PAGE を 行 い サンプルの 純 度 を 確 認 した OD280 の 値 よりタンパク 質 濃 度 を 見 積 もり 10mg/mL まで 濃 縮 したものを 結 晶 化 用 のタンパク 質 溶 液 として 得 た 結 晶 化 はスクリーニングキッ トを 用 いて 240 通 りの 条 件 で 蒸 気 拡 散 法 による 結 晶 化 を 行 った 結 果 考 察 SDS-PAGE にてシングルバンドが 確 認 された 10mg/mL の PAN 抽 出 液 約 500μL を 得 た 結 晶 化 では 複 数 の 条 件 で 結 晶 が 得 られ 特 にリザーバー 条 件 が 20%(w/v) PEG M HEPES ph7.5 のとき 他 より 大 きな 放 射 状 の 針 状 晶 が 得 られた 今 後 結 晶 化 条 件 の 最 適 化 を 行 う 今 回 得 られた PAN は 少 量 であった 収 量 を 上 げるため 宿 主 大 腸 菌 や 培 地 の 種 類 など 条 件 を 変 更 した 精 製 を 行 っており 精 製 手 順 の 最 適 化 を 進 める 54

54 学 籍 番 号 PC 氏 名 角 屋 博 聡 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 厚 生 労 働 省 への 製 造 販 売 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 の 臨 床 試 験 ( 治 験 ) における 有 効 性 評 価 のためのエンドポイント- 血 液 がん 治 療 薬 - 研 究 概 要 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 開 発 における 臨 床 試 験 について 血 液 がん 治 療 薬 の 治 験 で 使 用 された 有 効 性 評 価 のためのエンドポイント( 主 要 評 価 項 目 と 副 次 評 価 項 目 )を 調 査 し 現 時 点 で 繁 用 されているエンドポイントを 抽 出 するとともに バイオマーカーと の 関 連 性 を 考 察 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 剤 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 または 効 果 をもつ 6 成 分 (ゲムツズマブオゾガ マイシン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン クラドリビン メシル 酸 イマチニブ リツキ シマブ( 遺 伝 子 組 換 え) リン 酸 フルダラビン)の 審 査 報 告 書 (~H16.3 厚 生 労 働 省 作 成 H16.4~PMDA 作 成 ) 及 び 承 認 申 請 資 料 ( 承 認 取 得 者 作 成 )を 調 査 対 象 とし 発 表 対 象 は 3 成 分 (ゲムツズオブマイシン( 遺 伝 子 組 み 換 え) タミバロテン メシル 酸 イマチニブ) とした( 他 の 3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 黒 澤 敏 也 の 発 表 対 象 である) 結 果 有 効 性 の 主 要 評 価 項 目 として 抗 腫 瘍 効 果 が 設 定 され 判 定 には 白 血 球 数 血 小 板 数 等 の 複 数 のバイオマーカーの 組 み 合 わせが 用 いられた(ゲムツズオブマイシン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン メシル 酸 イマチニブ) また 副 次 評 価 項 目 では 無 再 発 生 存 期 間 全 生 存 期 間 等 の 抗 腫 瘍 効 果 以 外 のものが 設 定 さ れ(ゲムツズオブマイシン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン) 1 成 分 (メシル 酸 イマチニ ブ)の 外 国 臨 床 試 験 において バイオマーカーとしてフィラデルフィア 染 色 体 の 消 失 度 が 設 定 された 考 察 今 回 発 表 した 白 血 病 治 療 薬 である 3 成 分 (ゲムツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 み 換 え) タミバロテン メシル 酸 イマチニブ)の 有 効 性 の 主 要 評 価 項 目 は 抗 腫 瘍 効 果 であり 白 血 球 数 血 小 板 数 等 の 複 数 のバイオマーカーの 組 み 合 わせにより 有 効 性 が 判 定 された また 1 成 分 (メシル 酸 イマチニブ)の 外 国 臨 床 試 験 の 副 次 評 価 項 目 では バイ オマーカーとしてフィラデルフィア 染 色 体 の 消 失 度 が 設 定 され 抗 腫 瘍 効 果 の 判 定 に 用 い られた 結 論 白 血 病 治 療 薬 の 抗 腫 瘍 効 果 の 判 定 にはバイオマーカーが 用 いられており メシル 酸 イマチニブの 臨 床 試 験 で 設 定 されたフィラデルフィア 染 色 体 の 消 失 度 等 のように さら に 新 規 の 信 頼 性 の 高 いバイオマーカーの 探 索 が 望 まれる 参 考 文 献 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 新 薬 承 認 情 報 [Accessed 2011 December 16] Available from:url: 55

55 学 籍 番 号 PC 氏 名 岡 田 瑞 気 医 薬 品 評 価 学 研 究 室 臨 床 用 量 曝 露 レベルと 無 毒 性 量 曝 露 レベルからみた 医 薬 品 の 安 全 性 評 価 血 液 がん 治 療 薬 研 究 概 要 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 開 発 において 医 薬 品 の 安 全 性 は 毒 性 試 験 により 担 保 されており 無 毒 性 量 及 びトキシコキネティクスは ヒトにおける 安 全 性 評 価 において 有 用 な 情 報 である 今 回 臨 床 用 量 と 無 毒 性 量 との 関 係 に 加 え ヒトと 動 物 における 曝 露 レベルの 関 係 を 調 査 し 医 薬 品 の 安 全 性 プロファイルを 評 価 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 薬 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 又 は 効 果 を 持 つ 6 成 分 (ゲムツズマブオゾガマイ シン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン クラドリビン メシル 酸 イマチニブ リツキシマブ ( 遺 伝 子 組 換 え) リン 酸 フルダラビン)の 審 査 報 告 書 ( 厚 生 労 働 省 作 成 ) 及 び 承 認 申 請 資 料 ( 承 認 取 得 者 作 成 )を 調 査 対 象 とし 発 表 対 象 は 3 成 分 (ゲムツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン クラドリビン)とした( 他 の 3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 小 栗 奈 央 の 発 表 対 象 である) 安 全 性 プロファイルは 無 毒 性 量 / 臨 床 用 量 ( 成 人 1 日 最 高 用 量 )の 比 ( 投 与 量 レベルの 安 全 係 数 )に 加 え 動 物 /ヒトの 血 中 濃 度 (C)の 比 及 び 動 物 /ヒトの 血 中 濃 度 時 間 曲 線 下 面 積 (AUC)の 比 (それぞれ 曝 露 レベルの 安 全 係 数 )を 算 出 して 評 価 した 結 果 投 与 量 レベルの 安 全 係 数 は 全 3 成 分 で 得 られ 2 成 分 の 安 全 係 数 が<1.0 を 示 した 曝 露 レベルでは 血 中 濃 度 (C)の 安 全 係 数 は 2 成 分 で 得 られ いずれも<1.0 を 示 し AUC は 記 載 がなかったので 全 3 成 分 の 安 全 係 数 は 算 出 できなかった 考 察 今 回 発 表 した 血 液 がんの 効 能 または 効 果 をもつ 抗 悪 性 腫 瘍 薬 (3 成 分 )において 2 成 分 で 投 与 量 及 び/もしくは 曝 露 レベルの 安 全 係 数 が<1.0 の 成 分 が 認 められた このよ うな 安 全 性 プロファイルを 示 す 薬 物 の 臨 床 試 験 では 設 定 された 用 量 が 毒 性 試 験 での 無 毒 性 量 を 超 え また 設 定 された 用 量 での 曝 露 レベルが 無 毒 性 量 での 曝 露 レベルを 超 えるた め 探 索 的 検 証 的 な 臨 床 試 験 の 実 施 にあたっては 安 全 性 評 価 に 対 する 十 分 な 配 慮 が 必 要 と 考 えられる 結 論 医 薬 品 候 補 化 合 物 の 臨 床 開 発 では 事 前 に 得 られた 非 臨 床 試 験 成 績 を 基 に 計 画 さ れるが 十 分 な 安 全 性 評 価 が 可 能 となる 治 験 実 施 計 画 書 を 作 成 する 必 要 がある 参 考 文 献 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 新 薬 承 認 情 報 [Accessed 2011 December 16]. Available from :URL: 56

56 学 籍 番 号 PC 氏 名 黒 澤 敏 也 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 厚 生 労 働 省 への 製 造 販 売 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 の 臨 床 試 験 ( 治 験 ) における 有 効 性 評 価 のためのエンドポイント- 血 液 がん 治 療 薬 - 研 究 概 要 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 開 発 における 臨 床 試 験 について 血 液 がん 治 療 薬 の 治 験 で 使 用 された 有 効 性 評 価 のためのエンドポイント( 主 要 評 価 項 目 と 副 次 評 価 項 目 )を 調 査 し 現 時 点 で 繁 用 されているエンドポイントを 抽 出 するとともに バイオマーカーと の 関 連 性 を 考 察 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 剤 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 または 効 果 をもつ 6 成 分 (ゲムツズマブオゾガ マイシン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン クラドリビン メシル 酸 イマチニブ リツキ シマブ( 遺 伝 子 組 換 え) リン 酸 フルダラビン)の 審 査 報 告 書 (~H16.3 厚 生 労 働 省 作 成 H16.4~PMDA 作 成 ) 及 び 承 認 申 請 資 料 ( 承 認 取 得 者 作 成 )を 調 査 対 象 とし 発 表 対 象 は 3 成 分 (クラドリビン リツキシマブ( 遺 伝 子 組 み 換 え) リン 酸 フルダラビン)とした ( 他 の 3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 角 屋 博 聡 の 発 表 対 象 である) 結 果 有 効 性 の 主 要 評 価 項 目 として 抗 腫 瘍 効 果 が 設 定 され 判 定 には 白 血 球 数 血 小 板 数 等 の 複 数 のバイオマーカーの 組 み 合 わせが 用 いられた(クラドリビン リン 酸 フルダラ ビン) 一 方 リツキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)の 効 能 効 果 は 悪 性 リンパ 腫 であるため 主 要 評 価 項 目 として 抗 腫 瘍 効 果 が 設 定 され 固 形 がんの 腫 瘍 縮 小 効 果 の 判 定 に 基 づいて 評 価 された また 副 次 評 価 項 目 では 寛 解 導 入 期 間 腫 瘍 増 殖 抑 制 期 間 等 の 抗 腫 瘍 効 果 以 外 のものが 設 定 されたが(クラドリビン リツキシマブ( 遺 伝 子 組 み 換 え) リン 酸 フルダラビン) 1 成 分 (リン 酸 フルダラビン)では 国 内 第 Ⅱ 相 試 験 において 白 血 球 数 血 小 板 数 等 の 複 数 のバイオマーカーの 組 み 合 わせにより 抗 腫 瘍 効 果 が 判 定 された 考 察 今 回 発 表 した3 成 分 のうち 白 血 病 治 療 薬 である2 成 分 (クラドリビン リン 酸 フルダラビン)の 有 効 性 の 主 要 評 価 項 目 は 抗 腫 瘍 効 果 であり 複 数 のバイオマーカー( 白 血 球 数 血 小 板 数 等 )の 組 み 合 わせにより 有 効 性 が 判 定 された 一 方 リツキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)は 悪 性 リンパ 腫 治 療 薬 であるため 固 形 がんの 腫 瘍 縮 小 効 果 判 定 に 基 づいて 抗 腫 瘍 効 果 が 評 価 された 結 論 白 血 病 治 療 薬 の 抗 腫 瘍 効 果 の 判 定 にはバイオマーカーが 使 用 されており さらに 新 規 の 信 頼 性 の 高 いバイオマーカーの 探 索 が 望 まれる 参 考 文 献 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 新 薬 承 認 情 報 Available from: URL: [Accessed 2011 December 16] 57

57 学 籍 番 号 PC 氏 名 原 田 伸 幸 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 厚 生 労 働 省 への 製 造 販 売 承 認 申 請 を 目 的 とした 日 本 人 被 験 者 対 象 の 第 Ⅰ 相 試 験 における 初 回 投 与 量 血 液 がん 治 療 薬 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 第 Ⅰ 相 試 験 の 初 回 投 与 量 は ICH-M3 医 薬 品 開 発 におけ るヒト 初 回 投 与 試 験 の 安 全 性 を 確 保 するためのガイダンス ICH-S9 において 被 験 者 の 安 全 性 を 確 保 する 用 量 とされ 抗 悪 性 腫 瘍 薬 の 第 Ⅰ 相 試 験 のガイドライン( 案 ) 等 では 外 国 の 他 の 人 種 で 決 定 された MTD もしくは MAD の1/2 量 以 上 に 設 定 できるとされてい る 今 回 日 本 人 被 験 者 対 象 の 第 Ⅰ 相 試 験 での 初 回 投 与 量 を 調 査 し 非 臨 床 試 験 成 績 の 利 用 法 を 評 価 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 薬 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 または 効 果 をもつ6 成 分 (リン 酸 フルダラビン リツキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え) メシル 酸 イマチニブ クラドリビン タミバロテン ゲム ツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 換 え))のうち3 成 分 (リン 酸 フルダラビン タミバロテ ン ゲムツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 換 え))の 審 査 報 告 書 (~H16.3 厚 生 労 働 省 作 成 H16.4~PMDA 作 成 ) 及 び 承 認 申 請 資 料 ( 承 認 取 得 者 作 成 )を 発 表 対 象 とした ( 他 の3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 赤 川 善 彦 の 発 表 対 象 である )LD50 又 は 概 略 の 致 死 量 MELD10 無 毒 性 量 および 主 な 薬 効 発 現 用 量 ( 初 回 投 与 量 に 最 も 近 い 予 想 を 示 す 薬 効 薬 理 試 験 成 績 )を 用 い 臨 床 薬 理 学 3 版 ( 日 本 臨 床 薬 理 学 会 編 )もしくは 抗 悪 性 腫 瘍 薬 の 第 Ⅰ 相 試 験 のガイドライン( 案 ) 等 で 示 された 設 定 基 準 により 算 出 した 予 想 初 回 投 与 量 と 治 験 実 施 計 画 書 で 規 定 された 初 回 投 与 量 とを 比 較 した さらに ( 無 毒 性 量 )/ ( 主 な 薬 効 発 現 用 量 )の 比 ( 安 全 係 数 )を 算 出 した 結 果 初 回 投 与 量 が 主 な 薬 効 発 現 用 量 からの 予 想 に 近 似 するものが1 成 分 (ゲムツズマブ オゾガマイシン( 遺 伝 子 組 換 え)) および 毒 性 試 験 成 績 からの 予 想 に 近 似 するものが2 成 分 (リン 酸 フルダラビン タミバロテン)であった また 主 な 薬 効 発 現 用 量 からの 予 想 が 初 回 投 与 量 に 近 似 した1 成 分 の 安 全 係 数 は 0.05 を 示 し 毒 性 試 験 からの 予 想 が 初 回 投 与 量 に 近 似 した2 成 分 のうち リン 酸 フルダラビンの 安 全 係 数 は を 示 した なお タミバ ロテンについては 薬 効 薬 理 試 験 用 量 (mg/kg もしくは mg/m 2 )の 記 載 が 無 かったため 薬 効 薬 理 試 験 からの 予 想 初 回 投 与 量 および 安 全 係 数 の 算 出 が 不 可 能 であった 考 察 結 論 一 般 的 に 第 Ⅰ 相 試 験 の 初 回 投 与 量 は 毒 性 試 験 成 績 を 重 視 して 設 定 される が 抗 体 医 薬 品 に 該 当 するゲムツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 換 え)において 主 な 薬 効 発 現 用 量 からの 予 想 に 近 似 したことから 薬 効 発 現 用 量 を 用 いた 開 発 戦 略 も 採 用 されてい ると 考 えられた また 安 全 係 数 が1 未 満 (<1.0)の 安 全 性 プロファイルを 示 す 成 分 の 臨 床 試 験 では 安 全 性 評 価 に 対 する 十 分 な 配 慮 が 必 要 と 考 えられた 参 考 文 献 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構, 新 薬 承 認 情 報 [Accessed 2011 December 16]. Available from:url: 58

58 学 籍 番 号 PC 氏 名 赤 川 善 彦 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 厚 生 労 働 省 への 製 造 販 売 承 認 申 請 を 目 的 とした 日 本 人 被 験 者 対 象 の 第 Ⅰ 相 試 験 における 初 回 投 与 量 血 液 がん 治 療 薬 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 第 Ⅰ 相 試 験 の 初 回 投 与 量 は ICH-M3 医 薬 品 開 発 におけ るヒト 初 回 投 与 試 験 の 安 全 性 を 確 保 するためのガイダンス ICH-S9 において 被 験 者 の 安 全 性 を 確 保 する 用 量 とされ 抗 悪 性 腫 瘍 薬 の 第 Ⅰ 相 試 験 のガイドライン( 案 ) 等 では 外 国 の 他 の 人 種 で 決 定 された MTD もしくは MAD の1/2 量 以 上 に 設 定 できるとされてい る 今 回 日 本 人 被 験 者 対 象 の 第 Ⅰ 相 試 験 での 初 回 投 与 量 を 調 査 し 非 臨 床 試 験 成 績 の 利 用 法 を 評 価 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 薬 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 または 効 果 をもつ6 成 分 (リン 酸 フルダラビン リツキシマブ( 遺 伝 子 組 み 換 え) メシル 酸 イマチニブ クラドリビン タミバロテン ゲ ムツズマブオゾガマイシン( 遺 伝 子 組 み 換 え))のうち3 成 分 (リツキシマブ( 遺 伝 子 組 み 換 え) メシル 酸 イマチニブ クラドリビン)の 審 査 報 告 書 (~H16.3 厚 生 労 働 省 作 成 H16. 4~PMDA 作 成 ) 及 び 承 認 申 請 資 料 ( 承 認 取 得 者 作 成 )を 発 表 対 象 とした ( 他 の3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 原 田 伸 幸 の 発 表 対 象 である )LD50 又 は 概 略 の 致 死 量 MELD10 無 毒 性 量 および 主 な 薬 効 発 現 用 量 ( 初 回 投 与 量 に 最 も 近 い 予 想 を 示 す 薬 効 薬 理 試 験 成 績 )を 用 い 臨 床 薬 理 学 3 版 ( 日 本 臨 床 薬 理 学 会 編 )もしくは 抗 悪 性 腫 瘍 薬 の 第 Ⅰ 相 試 験 のガイドライン( 案 ) 等 で 示 された 設 定 基 準 により 算 出 した 予 想 初 回 投 与 量 と 治 験 実 施 計 画 書 で 規 定 された 初 回 投 与 量 とを 比 較 した さらに ( 無 毒 性 量 )/( 主 な 薬 効 発 現 用 量 )の 比 ( 安 全 係 数 )を 算 出 した 結 果 初 回 投 与 量 が 主 な 薬 効 発 現 用 量 からの 予 想 に 近 似 するものが1 成 分 (リツキシマブ ( 遺 伝 子 組 み 換 え)) および 毒 性 試 験 成 績 からの 予 想 に 近 似 するものが2 成 分 (メシル 酸 イマ チニブ クラドリビン)であった また 主 な 薬 効 発 現 用 量 からの 予 想 が 初 回 投 与 量 に 近 似 した1 成 分 の 安 全 係 数 は 1.2 を 示 し 毒 性 試 験 からの 予 想 が 初 回 投 与 量 に 近 似 した2 成 分 の 安 全 係 数 は 0.015~0.06 を 示 した 考 察 結 論 一 般 的 に 第 Ⅰ 相 試 験 の 初 回 投 与 量 は 毒 性 試 験 成 績 を 重 視 して 設 定 される が 抗 体 医 薬 品 に 該 当 するリツキシマブ( 遺 伝 子 組 み 換 え)において 主 な 薬 効 発 現 用 量 から の 予 想 に 近 似 したことから 薬 効 発 現 用 量 を 用 いた 開 発 戦 略 も 採 用 されていると 考 えられ た また 安 全 係 数 が1 未 満 (<1.0)の 安 全 性 プロファイルを 示 す 成 分 の 臨 床 試 験 では 安 全 性 評 価 に 対 する 十 分 な 配 慮 が 必 要 と 考 えられた 参 考 文 献 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 新 薬 承 認 情 報 Available from URL: [Accessed 2011 December 16] 59

59 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 栗 奈 央 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 臨 床 用 量 曝 露 レベルと 無 毒 性 量 曝 露 レベルからみた 医 薬 品 の 安 全 性 評 価 血 液 がん 治 療 薬 研 究 概 要 目 的 承 認 申 請 を 目 的 とした 医 薬 品 開 発 において 医 薬 品 の 安 全 性 は 毒 性 試 験 により 担 保 されており 無 毒 性 量 及 びトキシコキネティクスは ヒトにおける 安 全 性 評 価 において 有 用 な 情 報 である 今 回 臨 床 用 量 と 無 毒 性 量 との 関 係 に 加 え ヒトと 動 物 における 曝 露 レベルの 関 係 を 調 査 し 医 薬 品 の 安 全 性 プロファイルを 評 価 した さらに 毒 性 所 見 の 薬 物 有 害 反 応 への 外 挿 可 能 性 を 検 討 した 方 法 平 成 23 年 12 月 16 日 付 けインターネットで 公 表 された 平 成 11 年 9 月 ~ 平 成 23 年 9 月 承 認 の 新 有 効 成 分 含 有 医 薬 品 (337 成 分 )に 区 分 される 抗 悪 性 腫 瘍 薬 のうち 平 成 17 年 7 月 までに 承 認 された 血 液 がんの 効 能 又 は 効 果 を 持 つ 6 成 分 (ゲムツズマブオゾガマイ シン( 遺 伝 子 組 換 え) タミバロテン クラドリビン メシル 酸 イマチニブ リツキシマブ ( 遺 伝 子 組 換 え) リン 酸 フルダラビン)の 審 査 報 告 書 及 び 承 認 申 請 資 料 を 調 査 対 象 とし 発 表 対 象 は 3 成 分 (メシル 酸 イマチニブ リツキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え) リン 酸 フルダラ ビン)とした( 他 の 3 成 分 は 共 同 研 究 者 の PC 岡 田 瑞 気 の 発 表 対 象 である) 安 全 性 プロファイルは 無 毒 性 量 / 臨 床 用 量 の 比 としての 安 全 係 数 動 物 の 血 中 濃 度 (C)/ヒ トの C の 比 としての 安 全 係 数 及 び 動 物 の 血 中 濃 度 時 間 曲 線 下 面 積 (AUC)/ヒトの AUC の 比 としての 安 全 係 数 を 算 出 し 評 価 した 無 毒 性 量 の1ランク 上 の 用 量 で 発 現 した 毒 性 所 見 と 薬 物 有 害 反 応 との 関 連 性 については 安 全 係 数 のすべてが<1.0 を 示 すメシル 酸 イマチ ニブについて 評 価 した DLT( 用 量 制 限 毒 性 )は NCI-CTC Version2.0 の Grade3 以 上 のものが 相 当 するため Grade3 以 上 に 分 類 される 薬 物 有 害 反 応 を 対 象 として 検 討 した 結 果 投 与 量 レベルの 安 全 係 数 は 全 3 成 分 で 得 られ 1 成 分 の 安 全 係 数 が<1.0 を 示 した 曝 露 レベルでは 血 中 濃 度 (C)の 安 全 係 数 は 2 成 分 で 得 られ いずれも<1.0 を 示 し AUC の 安 全 係 数 は 1 成 分 で 得 られ <1.0 を 示 した また メシル 酸 イマチニブの 毒 性 所 見 に 対 応 すると 考 えられる Grade3,4 の 薬 物 有 害 反 応 として ヘモグロビン 低 値 貧 血 アル カリフォスファターゼ 高 値 総 ビリルビン 高 値 及 び 肝 機 能 障 害 がみられた 考 察 発 表 した 3 成 分 の 第 Ⅰ 相 試 験 では 設 定 された 用 量 が 無 毒 性 量 を 超 え 曝 露 レベ ルが 無 毒 性 量 での 曝 露 レベルを 超 えるものがみられたため その 後 の 臨 床 試 験 では 安 全 性 評 価 に 対 する 十 分 な 配 慮 が 必 要 と 考 えられる メシル 酸 イマチニブの 毒 性 所 見 と 薬 物 有 害 反 応 の 関 連 性 では 毒 性 所 見 の 一 部 が 薬 物 有 害 反 応 として 発 現 したと 考 えられた 結 論 医 薬 品 候 補 化 合 物 の 臨 床 開 発 では 事 前 に 得 られた 非 臨 床 試 験 成 績 を 基 に 計 画 さ れるが 毒 性 試 験 成 績 から 予 想 される 安 全 性 情 報 等 を 考 慮 し 十 分 な 安 全 性 評 価 が 可 能 と なる 治 験 実 施 計 画 書 を 作 成 する 必 要 がある 参 考 文 献 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 新 薬 承 認 情 報 [Accessed 2011 December 16]. Available from :URL: 60

60 学 籍 番 号 PC 氏 名 白 川 恵 里 香 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 化 粧 品 成 分 を 医 薬 部 外 品 として 開 発 する 際 の 規 制 と 対 応 - 大 分 大 学 発 化 粧 品 U-Fine シリーズを 医 薬 部 外 品 として 開 発 するには?- 研 究 概 要 目 的 化 粧 品 は 薬 事 法 による 規 制 対 象 であり 一 定 の 効 能 を 標 榜 することは 出 来 るが 医 薬 部 外 品 のように 効 能 効 果 を 標 榜 することは 出 来 ない また 医 薬 部 外 品 は 医 薬 品 よ り 作 用 が 緩 和 なものであるが 化 粧 品 成 分 が 医 薬 部 外 品 ( 薬 用 化 粧 品 )として 承 認 されれ ば メラニン 色 素 生 成 を 抑 えることで 日 焼 けによるしみ そばかすを 防 ぐ 等 の 効 能 効 果 を 標 榜 することができる 大 分 大 学 が 開 発 した 化 粧 品 U-Fine は α リポ 酸 誘 導 体 を 含 有 する この 成 分 は 医 薬 部 外 品 ( 薬 用 化 粧 品 )の 効 能 効 果 の 範 囲 である 日 焼 けによるしみ そばかすを 防 ぐ すなわち 肌 を 白 くする 作 用 があることが 確 認 されてい て 医 薬 部 外 品 として 開 発 することが 可 能 であるため どのような 規 制 要 件 を 満 たせば 承 認 申 請 が 可 能 となるか 検 討 した 方 法 化 粧 品 は 医 薬 部 外 品 に 比 べ 製 造 販 売 承 認 申 請 に 必 要 な 資 料 の 種 類 が 少 なく ネ ガティブリスト( 配 合 不 可 成 分 ) 以 外 の 成 分 は 製 造 販 売 業 者 の 判 断 に 任 されている その ため 既 に 化 粧 品 として 使 用 されている U-Fine 承 認 申 請 のために 行 われた 試 験 に 追 加 して 医 薬 部 外 品 として 承 認 申 請 するために 必 要 な 資 料 を 検 討 した α リポ 酸 誘 導 体 は 適 用 方 法 が 明 らかに 異 なる 医 薬 部 外 品 ( 新 医 薬 部 外 品 )に 該 当 するため 申 請 区 分 は 区 分 1 として 検 討 した 結 果 医 薬 部 外 品 の 承 認 申 請 に 必 要 な 資 料 として イ 起 原 又 は 発 見 の 経 緯 及 び 外 国 に おける 使 用 状 況 等 関 する 資 料 (1. 起 原 又 は 発 見 の 経 緯 に 関 する 資 料 2. 外 国 における 使 用 状 況 に 関 する 資 料 3. 特 性 及 び 他 の 医 薬 部 外 品 との 比 較 検 討 等 に 関 する 資 料 )ロ 物 理 的 化 学 的 性 質 並 びに 規 格 及 び 試 験 方 法 等 に 関 する 資 料 (1. 構 造 決 定 に 関 する 資 料 2. 物 理 的 化 学 的 性 質 等 に 関 する 資 料 3. 規 格 及 び 試 験 方 法 に 関 する 資 料 )ハ 安 定 性 に 関 する 資 料 (1 長 期 保 存 試 験 に 関 する 資 料 2. 過 酷 試 験 に 関 する 資 料 3. 加 速 試 験 に 関 する 資 料 )ニ 安 全 性 に 関 する 資 料 (3. 生 殖 発 生 毒 性 に 関 する 資 料 2. 反 復 投 与 毒 性 6.がん 原 性 に 関 する 資 料 )ホ 効 能 又 は 効 果 に 関 する 資 料 (1. 効 能 は 効 果 を 裏 付 ける 基 礎 試 験 に 関 する 資 料 2.ヒトにおける 使 用 成 績 に 関 する 資 料 )が 必 要 と 分 かった また これらの 試 験 実 施 には 開 発 費 用 として 約 3 億 円 必 要 なことが 分 かった 考 察 結 論 今 回 化 粧 品 と 医 薬 部 外 品 の 規 制 がかなり 異 なり 医 薬 部 外 品 の 開 発 は 化 粧 品 開 発 に 比 べ 追 加 の 試 験 およびそれに 伴 う 開 発 期 間 が 必 要 なことが 分 かった また それの 伴 う 開 発 費 用 の 負 担 も 生 じるため 開 発 会 社 の 意 思 決 定 がどのように 行 われている か 理 解 出 来 たと 考 える 参 考 文 献 株 式 会 社 トクヨー 株 )バイオトクステック 最 終 報 告 書, 緒 方 一 美 坂 本 享 宏 研 究 報 告 α- リ ポ 酸 誘 導 体 の 新 素 材 開 発 FRAGANCE JOURNAL2007-3, 化 粧 品 医 薬 部 外 品 製 造 販 売 ガイドブック 薬 事 日 報 社 p.161,200 61

61 学 籍 番 号 PC 氏 名 中 島 さつき 医 薬 品 評 価 科 学 研 究 室 関 節 リウマチ 治 療 における 遺 伝 子 診 断 の 有 用 性 について - 生 物 学 的 製 剤 の 効 果 を 予 測 - 研 究 概 要 目 的 関 節 リウマチ( 以 下 RA) 治 療 において 患 者 の 血 液 から 全 ゲノム 網 羅 的 一 塩 基 多 型 ( 以 下 SNPs) 解 析 による 遺 伝 子 診 断 を 用 い 生 物 学 的 製 剤 の 有 効 性 および 副 作 用 発 現 を 予 測 した 結 果 を 報 告 する 方 法 遺 伝 子 診 断 を 予 定 していた RA 治 療 を 受 けている 患 者 1 名 に 研 究 協 力 の 同 意 を 得 た 遺 伝 子 診 断 の 方 法 は まず 診 断 に 関 して 同 意 を 得 た 後 自 宅 で 看 護 師 が 採 血 を 行 った 採 血 した 患 者 血 液 は 米 国 の 会 社 に 送 られ 全 ゲノム 網 羅 的 SNPs 解 析 を 実 施 した 解 析 結 果 は 蓄 積 された RA 患 者 SNPs データを 基 にアルゴリズム 解 析 を 行 い RA 治 療 に 用 いる 生 物 学 的 製 剤 であるインフリキシマブ エタネルセプト アダリムマブ トシリズマブの 有 効 性 と 副 作 用 発 現 の 有 無 寛 解 まで 到 達 できるかどうか 間 質 性 肺 炎 のリスク 関 節 破 壊 の 進 行 スピードの 予 測 を 行 った 結 果 今 回 協 力 していただいた 患 者 は 2010 年 10 月 頃 RA を 発 症 した 70 歳 女 性 で 関 節 に 多 少 痛 みはあるが 関 節 破 壊 までは 進 行 していない 薬 歴 は 表 1 に 示 す 薬 剤 を 服 用 し ていた 遺 伝 子 診 断 の 結 果 生 物 学 的 製 剤 の 副 作 用 である 間 質 性 肺 炎 が 発 現 するリスクは 低 いが どの 生 物 学 的 製 剤 を 投 与 しても 寛 解 が 期 待 できないことがわかった また 患 者 の 疾 患 の 進 行 度 が 初 期 なので 機 能 を 維 持 して 痛 みをコントロールすることが 望 まれる ため 治 療 方 針 として 既 存 薬 のうちメトトレキサート 錠 を 12 mg まで 増 やす プレドニゾロン 錠 は 2.5mg まで 減 量 し 痛 みの コントロールに NSAIDs を 追 加 するという 治 療 方 針 となった プレドニゾロン 錠 3.5mg/day 表 1 ランソプラゾール 口 腔 内 崩 壊 錠 15mg/day メトトレキサート 錠 4mg/day (1 週 間 で 服 用 6 日 間 は 休 薬 ) ロキソプロフェンナトリウム 貼 付 剤 100mg バゼドキシフェン 酢 酸 塩 錠 20mg/day 考 察 SNPs 解 析 によって 生 物 学 的 製 剤 を 積 極 的 に 使 うべきかどうかの 判 断 を 行 うこと ができた RA 治 療 に 用 いられる 生 物 学 的 製 剤 の 薬 剤 費 は 決 して 安 いとはいえないため SNPs 解 析 を 行 うことが 生 物 学 的 製 剤 の 適 正 使 用 や 費 用 負 担 軽 減 につながると 言 える 結 論 RA による 関 節 破 壊 は 発 症 後 の 数 年 間 で 急 速 に 進 行 するため 適 切 な 薬 剤 選 択 が 特 に 重 要 になる 抗 がん 剤 の 治 療 では 副 作 用 や 効 果 の 予 測 を 行 う 遺 伝 子 診 断 薬 (コンパ ニオン 診 断 薬 という)を 同 時 に 開 発 することが 推 奨 されているため RA 治 療 においても QOL を 考 えると 遺 伝 子 診 断 は 有 用 と 考 えられる 参 考 文 献 児 矢 野 聡 舟 橋 恵 子 松 原 司 全 ゲノム 網 羅 的 SNP 解 析 によるインフリキシ マブあるいはエタネルセプト 治 療 関 節 リウマチ 患 者 の 有 効 性 副 作 用 発 現 を 予 測 する SNP アルゴリズムの 開 発 臨 床 リウマチ,2009,21,

62 学 籍 番 号 PC 氏 名 梅 澤 明 隆 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 抗 うつ 薬 の 経 皮 吸 収 製 剤 化 への 提 案 目 的 抗 うつ 薬 による 治 療 は 基 本 的 に 単 剤 で 開 始 されるが 薬 効 発 現 に 2 週 間 程 度 を 要 する 効 果 が 現 れ 始 めると 症 状 を 重 く 感 じなくなる 家 族 や 職 場 など 周 囲 にうつ 病 である ことを 知 られたくないといった 理 由 から 継 続 した 服 用 ができずコンプライアンス 不 良 が 起 こっている そこで 薬 の 服 用 が 周 囲 から 容 易 に 確 認 することができず 無 理 なく 服 用 を 続 けられる 投 与 経 路 として 経 皮 投 与 が 最 適 ではないかと 考 え 経 口 抗 うつ 薬 の 経 皮 吸 収 型 製 剤 化 の 可 能 性 について 物 性 からスクリーニングを 行 った 方 法 1 日 複 数 回 投 与 が 必 要 な 薬 物 から 皮 膚 透 過 の 条 件 である 低 分 子 量 (500 以 下 ) 脂 溶 性 低 融 点 (200 以 下 )を 満 たす 薬 剤 を 選 定 した 脂 溶 性 については 溶 解 度 パラメー タ 1) を 用 い 市 販 されている 経 皮 吸 収 型 製 剤 (フェンタニル 2) ツロブテロール 3) エス トラジオール 4) 硝 酸 イソソルビド 5) ニトログリセリン 6) )の 溶 解 度 パラメータの 値 (9.4 ~13)を 参 考 とした 選 定 した 薬 剤 の 体 内 動 態 から 必 要 フラックスを 求 め 経 皮 吸 収 型 製 剤 化 に 優 れた 薬 剤 を 検 討 した 結 果 考 察 SSRI のフルボキサミンマレイン 酸 塩 7) 三 環 系 抗 うつ 薬 のアミトリプチリ ン 塩 酸 塩 10) イミプラミン 塩 酸 塩 11) クロミプラミン 塩 酸 塩 12) トリミプラミンマレイン 酸 塩 8) アモキサピン 13) ロフェプラミン 塩 酸 塩 14) 四 環 系 抗 うつ 薬 のセチプチリンマレ イン 酸 塩 9) は 物 性 面 から 皮 膚 からの 吸 収 が 高 いと 予 想 されていた この 薬 剤 の 中 で ト リミプラミンマレイン 酸 塩 以 外 の 三 環 系 抗 うつ 薬 は 肝 臓 で 活 性 代 謝 物 となるため 肝 初 回 通 過 効 果 を 回 避 する 経 皮 吸 収 型 製 剤 では 作 用 が 減 弱 する 可 能 性 が 考 えられるため 候 補 か ら 除 外 した 製 剤 貼 付 面 積 を 50cm 2 とすると フルボキサミンマレイン 酸 7) トリミプラ ミンマレイン 酸 塩 8) セチプチリンマレイン 酸 塩 9) の 体 内 動 態 から 求 めた 必 要 フラックス は 61.18μg/hr/ cm μg/hr/ cm μg/hr/ cm 2 となった 結 論 必 要 フラックスが 小 さいほど 製 剤 に 含 有 する 薬 物 量 を 少 なく 抑 えられることか ら セチプチリンマレイン 酸 塩 は 経 皮 吸 収 型 製 剤 として 優 れた 薬 剤 であると 考 えられた しかし 経 口 投 与 において 皮 膚 過 敏 症 として 発 疹 等 が 頻 度 不 明 の 副 作 用 として 報 告 されて いることから 経 皮 吸 収 型 製 剤 化 するにあたって 皮 膚 刺 激 性 滞 留 性 について 考 慮 する 必 要 があると 考 えられた 参 考 文 献 1) ROBERT F. FEDORS-A Method for Estimating Both the Solubility Parameters and Molar Volumes of Liquids 2) フェントステープ 添 付 文 書 3) ホクナリンテープ IF 4) エストラーナテープ IF 5) アパティアテープ IF 6) ミリステープ IF 7) デプロメール 錠 IF 8) スルモンチール 錠 IF 9) ビソプール 錠 IF 10) トリ プタノール 錠 IF 11) イミドール 糖 衣 錠 IF 12) アナフラニール 錠 IF 13) ア モキサンカプセル IF 14) アンプリット 錠 IF 63

63 学 籍 番 号 PC 氏 名 髙 尾 理 恵 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 ビデオ 顕 微 鏡 による 膜 の 安 定 性 の 検 討 研 究 概 要 目 的 水 と 有 機 溶 媒 の 中 に 脂 質 があると 水 層 と 有 機 層 の 界 面 に 脂 質 分 子 が 集 まって 脂 質 の 膜 が 形 成 される ひょうたん 型 に 穴 をあけたスライドガラスで 膜 を 形 成 させると ひ ょうたんの 中 央 のくびれ 部 分 では 水 : 油 : 水 の 層 ができ その 結 果 くびれ 部 分 では 脂 質 二 重 膜 が 形 成 される 形 成 した 脂 質 二 重 膜 にマイクロインジェクション 用 キャピラリーから 液 を 送 ることで シャボン 玉 のように 人 工 的 にジャイアントリポソームが 得 ることができ る 今 回 の 研 究 では ジャイアントリポソームを 形 成 する 上 で 必 要 な 要 素 の 一 つである 脂 質 二 重 膜 を 形 成 した 段 階 での 安 定 性 を 脂 質 の 種 類 組 成 を 変 えて 検 討 した 方 法 脂 質 を n-デカンに 溶 かし 脂 質 た 溶 液 をこの 実 験 のためにデザイ ンしたひょうたん 型 の 穴 に 加 え そ の 後 水 をそれぞれの 円 の 部 分 の 中 水 層 水 層 心 に 注 入 し くびれの 部 分 に 脂 質 二 重 膜 を 形 成 させた 脂 質 の 形 態 によ 脂 質 二 重 膜 る 違 いを 比 較 するために シリンダ この 厚 さを ー 型 としてレシチン コーン 型 とし 測 定 てホスファチジルエタノールアミ ン 逆 コーン 型 としてミリスチン 酸 パルミチン 酸 ステアリン 酸 を 用 いて 検 討 を 行 った 脂 質 二 重 膜 の 生 成 と 膜 の 厚 さはビデオ 顕 微 鏡 を 用 いて 観 察 測 定 し 安 定 性 の 検 討 を 行 っ た また その 際 に 脂 質 二 重 膜 内 で 流 動 が 観 察 されたので 膜 の 安 定 性 の 指 標 の 一 つとし て 流 動 の 速 度 を 測 定 して 膜 の 組 成 との 関 連 性 について 検 討 を 行 った 結 果 考 察 脂 質 二 重 膜 はシリンダー 型 とコーン 型 の 脂 質 を 用 いたときは 脂 質 溶 液 18 μl にひょうたん 型 の 穴 の 左 右 に 水 を 28 μl ずつ 注 入 して 膜 を 生 成 したとき 逆 コーン 型 では 水 を 31 μl ずつにしたときが 最 も 生 成 率 が 高 かった それぞれの 脂 質 で 最 も 膜 生 成 率 が 高 かったのは 25 mg/ml レシチン 溶 液 では 100% 0.03 mg/ml ホスファチジルエタ ノールアミン 溶 液 では 58% 5 mg/ml パルミチン 酸 溶 液 では 92%であった これらの 結 果 より シリンダー 型 の 脂 質 であるレシチンが 最 も 膜 を 生 成 しやすいと 考 えられる ホス ファチジルエタノールアミンは 生 体 内 の 細 胞 膜 に 含 まれているリン 脂 質 であるにもかか わらず 膜 生 成 率 が 低 かったため レシチンと 1:1 で 混 合 して 同 様 に 膜 生 成 を 行 ったとこ ろ 膜 内 での 流 動 が 見 られた また この 流 動 はブラウン 運 動 のような 乱 雑 な 流 れではな く 一 方 向 への 流 動 であった レシチン:ホスファチジルエタノールアミンの 混 合 の 割 合 を 4:1 1:1 1:4 と 変 えて 流 動 速 度 を 測 定 したところ 平 均 流 動 速 度 はそれぞれ ±36.38 μm/sec ±62.51 μm/sec ±44.65 μm/sec であった この 結 果 より レシチンの 割 合 が 多 くなると 流 動 速 度 が 速 くなる 傾 向 が 見 られた 64

64 学 籍 番 号 PC 氏 名 美 濃 口 今 日 子 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 植 物 ( 種 子 ) 成 分 分 析 を 目 的 とする HPLC アミノ 酸 解 析 法 の 確 立 目 的 宇 宙 と 地 球 に 一 定 期 間 滞 在 させた 菜 の 花 の 種 子 の 成 長 に 変 化 があるか 等 の 検 討 を 行 うプロジェクトがあり その 一 環 としてアミノ 酸 の 含 有 量 に 変 化 がみられるかを HPLC にて 分 析 を 行 うことを 目 的 とした 方 法 アミノ 酸 分 析 には イオン 交 換 クロマトグラフィーとニンヒドリン 検 出 OPA(オ ルトフタルアルデヒド) 蛍 光 検 出 を 組 み 合 わせたものが 存 在 するが これらは 分 析 に 時 間 を 要 する そこで 分 析 時 間 の 短 縮 を 図 るため 逆 相 系 のクロマトグラフィーと OPA を 組 み 合 わせて 分 析 を 行 った イオンペアクロマトグラフィーでは イオン 交 換 クロマトグラフ ィーを 用 いた 場 合 と 比 較 して 短 時 間 で 測 定 が 可 能 なので 採 用 した イオンペア 試 薬 とし ては SDS(sodium dodecyl sulfate ラウリル 硫 酸 ナトリウム)を 用 いた これは 過 去 にこの 方 法 での 報 告 があったためこの 方 法 で 行 った 文 献 等 のカラム(ODS)と 同 じ 特 性 を 持 つカ ラムを 入 手 する 事 が 困 難 であったため 現 状 で 入 手 可 能 な 各 種 ODS カラムで 新 たに 分 析 する 方 法 を 検 討 した 使 用 カラム:DEVELOSIL ODS HG-5 Inertsil 4.6 5mm Inertsil ODS-3 誘 導 体 化 試 薬 (ポストカラム 法 ) OPA-アセチルシステインの 調 整 方 法 を 以 下 に 記 す 誘 導 体 化 試 薬 は OPA1.6gとアセチルシステイン 2.0gを 10mlのメタノールに 溶 解 したもの を 希 釈 した 0.2M ホウ 酸 緩 衝 液 1L(pH9.2)と 混 合 したものを 使 用 した 0.2M ホウ 酸 緩 衝 液 のpH は NaOH を 使 用 して 調 節 した 移 動 相 A としての SDS は SDS11.53g(40mmol) とリン 酸 1mlを 純 水 を 用 いて 1L に 調 製 した 移 動 相 B は 90%アセトニトリルを 使 用 し た 結 果 考 察 DEVELOSIL ODS HG-5 Inertsil 4.6 5mm Inertsil ODS-3 で 分 析 を 行 った 結 果 20 種 類 のアミノ 酸 が 最 も 良 好 に 分 離 することができたのは DEVELOSIL ODS HG-5 であった 結 果 何 種 類 かのピークが 重 なってしまっていたもののほとんどのアミノ 酸 の 分 離 に 成 功 した このときの 移 動 相 の 濃 度 勾 配 は 0-15min:0-5% B,15-30min:5-35% B,30-50min:35-55% B,50-60min:55% B であった 流 速 は1ml/min でカラム 温 度 は 35 ア ミノ 酸 標 準 液 の 濃 度 は 1%で 測 定 を 行 った この 条 件 下 では 60min で 分 離 することが 出 来 た しかしながら 全 てのアミノ 酸 について 完 全 分 離 がなされた 訳 ではないので 今 後 更 に 検 討 が 必 要 である 又 今 回 はアミノ 酸 標 準 液 を 使 用 して 分 析 を 行 ったが 時 間 の 都 合 上 実 サンプルを 用 いての 検 討 を 行 うことが 出 来 なかった 為 今 回 の 目 的 である 植 物 ( 種 子 ) 成 分 分 析 を 行 うには 更 なる 検 討 検 証 が 必 要 である 分 析 時 間 の 短 縮 を 行 うために 濃 度 勾 配 を 急 にしたり 流 速 を 上 げすぎると 相 互 分 離 が 不 十 分 であった 参 考 文 献 N.NIMURA and T.KINOSHITA Journal of Chromatography,352(1986)

65 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 久 江 健 一 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 薬 物 の 膜 透 過 に 及 ぼすエタノールの 影 響 目 的 経 皮 吸 収 型 製 剤 は 薬 物 の 肝 初 回 通 過 效 果 を 回 避 できること 長 時 間 の 薬 効 が 期 待 できること 副 作 用 発 現 時 に 速 やかに 投 与 を 中 断 できること 注 射 剤 等 の 他 の 剤 型 に 比 べて 患 者 の 服 薬 コンプライアンスの 向 上 が 期 待 できるなどの 利 点 を 有 している しかしな がら 皮 膚 の 最 外 殻 を 覆 う 角 層 は 異 物 を 生 体 内 へ 侵 入 させないようにバリアーとして 働 く ため 物 質 透 過 性 は 低 い そのため 種 々の 経 皮 吸 収 促 進 剤 が 検 討 されている その 中 の 1 つのエタノールは 市 販 の 経 皮 吸 収 型 製 剤 に 広 く 用 いられている エタノールの 皮 膚 に 対 する 透 過 性 促 進 作 用 は 脱 脂 によるものが 多 いと 言 われているが それ 以 外 にエタノール と 薬 物 による 相 互 作 用 も 考 えられる そこで 本 研 究 では 脱 脂 のように 膜 に 対 する 直 接 的 な 作 用 以 外 の 促 進 を 調 べるために エタノールにより 変 性 を 生 じないシリコーン 膜 を 用 い て その 効 果 を 物 理 化 学 的 に 解 析 した 方 法 [ 透 過 試 験 ] 横 型 2 チャンバー 拡 散 セルにシリコーン 膜 をセットし donor 側 に 水 20%エタノール 水 溶 液 又 は 40%エタノール 水 溶 液 にフルルビプロフェン(FP)を 種 々の 濃 度 で 調 製 した 溶 液 を 3 ml receiver 側 にはリン 酸 緩 衝 液 を 3 ml 加 え 経 時 的 に receiver 側 の 溶 液 を 採 取 し FP 及 びエタノールの 累 積 透 過 量 を 求 めた [HPLC 条 件 ] 移 動 相 :アセトニトリル/0.1%リン 酸 溶 液 =3/2 検 出 器 : 吸 光 光 度 検 出 器 (247 nm) カラム:Wakosil-ll C18 [ガスクロマトグラフィー 条 件 ] キャリアガス:N 2 内 部 標 準 物 質 :メタノール 試 料 導 入 部 :230 検 出 器 :FID 300 カラム:Stabilwax 30 m 0.53 mmid 2 µm df min 保 ち 70 /min で 200 まで 昇 温 結 果 考 察 いずれの 溶 媒 を 用 いても FP 濃 度 が 飽 和 溶 解 度 に 達 するまでは FP 濃 度 の 増 加 に 伴 って 透 過 量 が 増 加 した これは 基 剤 中 (donor 溶 液 中 )での 薬 物 の 活 量 の 増 加 に 伴 って 透 過 量 も 増 加 しており 熱 力 学 的 考 察 と 一 致 する 1) しかしながら 20%エタ ノールや 40%エタノールを 用 いた 場 合 と 水 を 用 いた 場 合 を 比 較 すると 熱 力 学 的 考 察 と 一 致 せず FP の donor 溶 液 中 の 活 量 はエタノール 水 溶 液 の 方 が 低 いにも 関 わらず FP 濃 度 が 高 い 時 にはエタノールを 用 いた 時 には FP の 透 過 が 高 かった そこで エタノールの 膜 透 過 量 を 調 べたところ エタノールと FP の 透 過 量 は 相 関 しており エタノールの solvent drag 2) による 促 進 効 果 が 寄 与 していると 思 われ これが 熱 力 学 的 考 察 と 一 致 しない 理 由 と 考 えられる この 現 象 は 生 体 皮 膚 を 用 いた 時 にも 生 じることが 考 えられ エタノールの 薬 物 透 過 促 進 効 果 は 皮 膚 に 対 する 直 接 的 作 用 以 外 にも FP との 相 互 的 な 作 用 による 促 進 効 果 も 寄 与 していると 思 われる 参 考 文 献 1) 杉 林 堅 次, 薬 物 動 態, 2, 71, ) Wotton P.K., Mollgaard B., Hadgraft J., Hoelgaard A., Int, J. Pharm., 24, 19,

66 学 籍 番 号 PC 氏 名 蓮 井 めぐみ 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 Electroporation/iontophoresis 併 用 機 器 (MesoActhys )を 用 いた 有 効 成 分 の 効 率 的 な 皮 膚 透 過 促 進 (1)~ 電 気 エネルギー 適 用 方 法 の 検 討 ~ 目 的 物 理 的 経 皮 吸 収 促 進 法 である electroporation( 以 下 EP)と iontophoresis( 以 下 IP)の 併 用 効 果 を 謳 った MesoActhys をはじめとする 美 容 医 療 機 器 が 本 邦 で 多 く 利 用 されており しみ しわ アトピー 性 皮 膚 炎 などの 様 々な 症 状 改 善 に 関 する 報 告 がなされ ている 1) しかし MesoActhys による 有 効 成 分 の 皮 膚 透 過 促 進 効 果 に 関 する 報 告 はほとん どなく また 皮 膚 透 過 性 に 影 響 を 及 ぼすと 考 えられる 施 術 時 の 電 気 適 用 条 件 についての 詳 細 な 検 討 はなされていない EP や IP の 効 果 は 電 気 適 用 条 件 ( 電 場 密 度 や 電 流 密 度 )に 大 きく 影 響 することが 知 られているため 2) 本 研 究 では 薬 物 の 皮 膚 透 過 性 に 及 ぼす MesoActhys の 種 々 電 気 適 用 条 件 の 影 響 について 検 討 した 方 法 モデル 薬 物 として 5, (6)-carboxyfluorescein(6-CF, M.W.372)を 用 い 0.5 mg/ml に 調 製 しドナー 溶 液 とした ヘアレスラット 腹 部 摘 出 皮 膚 を 大 型 拡 散 セルに 固 定 して 以 下 の 条 件 で in vitro 透 過 試 験 を 行 った EP 単 独 負 荷 Ag プレート 電 極 (0.5 cm 10 cm)を 用 いて 電 極 間 距 離 を cm として 電 場 密 度 を 変 化 させ 皮 膚 透 過 性 を 調 べた IP 単 独 負 荷 陽 極 には Ag を 陰 極 には Ag/AgCl のニードル 電 極 を 用 いて 電 気 負 荷 を 行 い 6-CF の 皮 膚 透 過 性 を 調 べた EP/IP 併 用 MesoActhys 施 術 時 に 用 いられている EP と IP を 1 分 毎 に 切 り 替 えて 行 う 併 用 方 法 を 用 い EP 適 用 時 の Ag プレート 電 極 間 距 離 を cmに 変 化 させて 6-CF の 皮 膚 透 過 性 を 調 べた また EP を 連 続 的 に 負 荷 しその 後 IP を 適 用 する 併 用 方 法 と IP を 連 続 的 に 負 荷 しその 後 EP を 適 用 する 併 用 方 法 を 行 い EP と IP を 1 分 毎 に 切 り 替 えて 行 う 併 用 方 法 との 比 較 をした 結 果 考 察 MesoActhys を 用 いてパルス 電 圧 を 適 用 すると EP の 単 独 適 用 では 6-CF の 皮 膚 透 過 性 は 電 場 密 度 に 比 例 して 増 大 した この 結 果 より EP/IP 併 用 時 には EP 用 の Ag プレート 電 極 の 電 極 間 距 離 を 最 も 高 い 透 過 の 得 られた 0.5 cm にして 皮 膚 透 過 実 験 を 行 っ た しかし EP と IP を 1 分 毎 に 切 り 替 えて 行 う 併 用 方 法 では IP 単 独 時 の 皮 膚 透 過 量 と 大 きな 差 はみられなかった そこで はじめに EP を 連 続 的 に 負 荷 しその 後 IP を 適 用 したと ころ 1 分 毎 に 切 り 替 える 併 用 方 法 に 比 べて 約 2.8 倍 高 い 透 過 が 見 られた 以 上 のことから 現 在 美 容 業 界 で 推 奨 されている MesoActhys の 電 気 適 用 条 件 よりも 今 回 の 実 験 で 見 いだされた 電 気 適 用 条 件 の 方 がより 効 果 的 であり 通 電 方 法 をより 詳 細 に 検 討 する 必 要 がある 参 考 文 献 1) 河 合 敬 一 :Drug Delivery System 27(3), , )Mori K., Hasegawa T., Sato S., Sugibayashi K., J. Control. Rel., 90, 171,

67 学 籍 番 号 PC 氏 名 藤 村 香 澄 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 薬 物 の 膜 透 過 における 差 分 法 による 評 価 に 関 する 研 究 目 的 皮 膚 に 適 用 する 製 剤 には 全 身 性 の 薬 効 を 期 待 した 製 剤 と 貼 付 した 局 所 部 位 で 薬 効 を 示 す 製 剤 が 存 在 する 全 身 性 製 剤 では 貼 付 後 に 血 中 濃 度 を 測 定 することで 薬 効 の 予 測 が 可 能 と なる 一 方 局 所 性 製 剤 では 皮 下 組 織 を 採 取 すれば 組 織 内 薬 物 濃 度 を 測 定 できるが ヒトに おいて 組 織 の 採 取 をすることはできない そのため 皮 膚 を 角 層 と 生 きた 表 皮 真 皮 の 二 枚 膜 として Fick の 拡 散 式 を 応 用 した 二 枚 膜 の 数 学 的 な 解 析 ( 差 分 法 )により 膜 中 濃 度 を 予 測 する 方 法 が 報 告 されている 1),2) しかし 二 枚 膜 モデルの 検 証 はそれぞれの 単 独 膜 で 透 過 試 験 を 行 い 分 配 係 数 (K)と 拡 散 係 数 (D)を 求 め これらより 2 枚 の 膜 を 積 層 したときの 薬 物 透 過 量 を 予 測 し この 値 が 実 際 に 二 枚 膜 で 透 過 試 験 を 行 い 求 めた 透 過 量 と 一 致 するかを 検 証 する 必 要 があるが 皮 膚 では 生 きた 表 皮 真 皮 を 取 り 除 いた 角 層 のみでの 透 過 試 験 ができないため 検 証 ができない 本 研 究 では 異 なる 2 種 類 の 人 工 膜 (エチレン 酢 酸 ビニル 共 重 合 体 膜 (EVA 膜 ) シリコーン 膜 それぞれを 角 層 生 きた 表 皮 真 皮 と 仮 定 )を 用 いて 脂 溶 性 のフルルビ プロフェン(FP)と 水 溶 性 のアミノピリン(AMP)を 用 い それぞれの 1 枚 の 膜 で または EVA 膜 とシリコーン 膜 を 重 ねた 二 枚 膜 で 透 過 試 験 を 行 い 二 枚 膜 モデルの 検 証 を 行 った 方 法 FP 及 び AMP をそれぞれ 3 mg/ml 100 mg/ml で 水 に 懸 濁 させ donor 溶 液 とした EVA 膜 シリコーン 膜 EVA 膜 とシリコーン 膜 の 積 層 膜 を 横 型 2-チャンバー 拡 散 セルにセ ットし 一 方 に donor 溶 液 を 3 ml 適 用 した 尚 積 層 膜 では EVA 膜 側 を donor 側 とした Receiver 側 に ph7.4 等 張 リン 酸 緩 衝 液 または 精 製 水 を 適 用 した 経 時 的 に receiver 溶 液 を 採 取 し HPLC にて 定 量 し 透 過 量 を 求 めた 一 枚 膜 では Fick の 第 2 式 (eq.1)を 用 いて 非 線 形 最 小 二 乗 法 (Microsoft Excel solver の Pseudo-Newtonian 法 )により K と D を 求 めた 二 枚 膜 では 一 枚 膜 より 求 めた K D と eq2 を 用 いて 差 分 法 にて 累 積 透 過 量 を 求 め 実 測 値 と 比 較 した Q KLCv D L t π Q Dved C L exp D L n πt eq1 dx eq2 L: 膜 厚 Cv: 基 剤 中 薬 物 濃 度 t: 時 間, Dved: 生 きた 表 皮 真 皮 中 拡 散 係 数 Lved: 生 きた 表 皮 真 皮 の 厚 さ 結 果 考 察 FP では EVA 膜 は K=190.1 D= であり シリコーン 膜 では K=216.0 D= であった これを 用 いてシミュレーションした 結 果 8 時 間 目 の 累 積 透 過 量 の µg/cm 2 と 予 測 されたが, 実 測 値 は 5.37 µg/cm 2 と 予 測 値 の 方 が 1.37 倍 程 度 高 かった AMP では EVA 膜 のみの K= D= であり シリコーン 膜 のみでは K=0.15 D= であった FP と 同 様 にすると 8 時 間 目 の 累 積 透 過 量 が µg/cm 2 と 予 測 さ れたが 実 測 値 は 8.55 µg/cm 2 と 1.11 倍 程 度 予 測 値 の 方 が 高 くなった 予 測 値 と 実 測 値 が 異 なる 原 因 として 膜 間 の 分 配 係 数 の 影 響 が 考 えられる 1) Sugibayashi K. et.al., Drug metab.pharmacokinet.,19, (2004). 2) Hada N. et.al., J. Control. Release, 18, (2005). 68

68 学 籍 番 号 PC 氏 名 三 橋 有 沙 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 Electroporation/iontophoresis 併 用 機 器 (MesoActhys )を 用 いた 有 効 成 分 の 効 率 的 な 皮 膚 透 過 促 進 (2)~ 投 与 製 剤 に 関 する 検 討 ~ 目 的 電 気 エネルギーを 利 用 した 物 理 的 経 皮 吸 収 促 進 法 である electroporation( 以 下 EP)と iontophoresis( 以 下 IP)の 併 用 効 果 を 謳 った MesoActhys をはじめとする 美 容 医 療 機 器 が 本 邦 で 多 く 利 用 されている MesoActhys の 施 用 では 液 体 美 容 成 分 を EP と IP の 併 用 に よる 電 気 負 荷 によって 導 入 している 現 在 の 施 術 では ペン 型 プローブを 用 いた EP によ り 皮 膚 角 層 に 電 気 的 な 小 孔 を 生 じさせ 引 き 続 き 液 体 美 容 成 分 を 皮 膚 に 流 しつつ 電 極 付 の ローラー 型 プローブを 用 いて IP により 経 皮 導 入 させる 方 法 がなされている 1) MesoActhys を 用 いる 時 にはエステティシャンが EP と IP をマニュアル 的 に 操 作 しながら 付 きっきりで 行 わなければならない また 施 術 時 の 適 用 部 位 に 偏 りが 生 じ 効 果 にむら が 生 じると 考 えられる そこで 液 体 で 美 容 成 分 を 適 用 するよりも 簡 便 な 施 術 方 法 を 可 能 と する 投 与 形 態 及 び 製 剤 組 成 の 検 討 を 行 った 方 法 ヘアレスラット 腹 部 摘 出 皮 膚 を 大 型 拡 散 セルに 固 定 し EP を 連 続 的 に 負 荷 した 後 IP を 連 続 的 に 負 荷 する EP/IP 併 用 通 電 方 法 を 用 いてモデル 化 合 物 である 5, (6)-carboxyfluorescein(6-CF, M.W.372)の 皮 膚 透 過 性 を 調 べた 溶 液 組 成 の 検 討 では 電 解 質 濃 度 が 6-CF の 透 過 に 及 ぼす 影 響 を 調 べるために 水 または 1/300 M,または 1/150,1/60,1/30,1/15,1/5 M,の ph7.4 phosphate buffered saline に 6-CF を 溶 解 さ せ 適 用 した また 6-CF 溶 液 と 完 全 ケン 化 型 ポリビニルアルコール(PVA)を 用 いて 作 製 したマトリックスタイプのものと 不 織 布 に 6-CF 溶 液 を 含 浸 させたリザバータイプの2 つの 製 剤 を 検 討 した 結 果 考 察 溶 液 組 成 の 検 討 では 電 解 質 濃 度 と 6-CF の 皮 膚 透 過 性 に 相 関 関 係 は 見 られず 1/30 M の ph7.4 phosphate buffered saline に 6-CF を 溶 解 させる 組 成 が 最 も 高 い 透 過 性 を 示 した また PVA(8%,12%)を 用 いて 調 製 したマトリックスタイプの 製 剤 ではほとんど 透 過 が 見 られなかった 一 方 リザバータイプの 製 剤 では 皮 膚 透 過 量 が 6-CF 溶 液 の 時 に 比 べ 1/2 に 低 下 したものの マトリックスタイプの 製 剤 よりも 良 い 透 過 性 を 示 した 以 上 のことから EP/IP を 適 用 するために 溶 液 から 製 剤 にすることで 皮 膚 に 適 用 される 電 場 強 度 が 低 下 するか 薬 剤 からの 放 出 が 減 少 する 可 能 性 があり 特 にマトリックスタイ プの 製 剤 は 不 適 であった 6-CF 透 過 量 が 1/2 に 減 少 するものの 今 後 はリザバータイプの 製 剤 について 改 良 を 重 ねることで 実 用 化 に 近 づけるのではないかと 考 えられる 参 考 文 献 1) 河 合 敬 一 :Drug Delivery System 27(3), ,

69 学 籍 番 号 PC 氏 名 武 藤 有 希 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 アルツハイマー 型 認 知 症 治 療 薬 塩 酸 ドネペジル 経 皮 吸 収 性 液 剤 処 方 の 評 価 目 的 高 齢 化 に 伴 い コンプライアンスの 改 善 QOL の 向 上 を 目 的 に 経 口 投 与 以 外 での 認 知 症 治 療 薬 が 望 まれている 2011 年 7 月 に 新 しくリバスチグミンの 経 皮 吸 収 型 製 剤 が 上 市 されているが 今 まで 経 口 剤 として 使 用 してきたドネペジル 塩 酸 塩 ( 以 後 DNZ-HCl) の 経 皮 吸 収 型 製 剤 の 開 発 も 望 まれている 生 田 目 ら 1) は イヌ 認 知 症 に 対 して ドネペジ ル 塩 酸 塩 のスポットオン 製 剤 ( 液 剤 )で 高 い 経 皮 吸 収 性 の 処 方 を 見 出 している そこで 本 研 究 ではヒトに 対 する 経 皮 吸 収 剤 の 開 発 のため DNZ-HCl のリザーバー 型 経 皮 吸 収 型 製 剤 の 開 発 を 行 うことを 目 的 とした ここでは 候 補 リザーバー 型 製 剤 における 貯 蔵 層 の 処 方 ( 液 剤 )について 安 定 性 試 験 皮 膚 透 過 性 試 験 皮 膚 一 次 刺 激 性 試 験 を 行 った 方 法 生 田 目 らが 開 発 した 処 方 では 結 晶 析 出 が 起 こることがあるため DNZ-HCl の 薬 物 濃 度 を 下 げた 処 方 を 検 討 した また さらなる 経 皮 吸 収 性 向 上 を 目 指 して 製 剤 設 計 を 行 った 薬 物 濃 度 を 下 げて 吸 収 促 進 処 方 の 異 なる 2 つの 処 方 を 調 製 した それぞれ 初 期 含 量 確 認 後 長 期 安 定 性 条 件 下 (25 ±2 60%RH) 加 速 試 験 条 件 下 (40 ±2 75%RH) 苛 酷 試 験 条 件 下 (60 ±2 75%RH)の 恒 温 恒 湿 器 で 保 存 し 2 週 間 1 ヶ 月 2 ヶ 月 3 ヶ 月 目 に 製 剤 中 の DNZ-HCl 含 量 を 測 定 し 薬 物 安 定 性 を 調 べた また 皮 膚 透 過 性 試 験 及 び 皮 膚 一 次 刺 激 性 試 験 を 行 った 皮 膚 透 過 性 については 長 期 安 定 性 試 験 加 速 試 験 の 2 ヶ 月 保 存 サンプルでも 試 験 を 行 った 結 果 苛 酷 試 験 は 2 週 と 1 ヶ 月 加 速 試 験 は 1 2 ヶ 月 に 長 期 安 定 性 試 験 は 1 2 ヶ 月 に 製 剤 中 の DNZ-HCl 含 量 を 測 定 した 加 速 試 験 長 期 安 定 性 試 験 の 2 ヶ 月 値 は 初 期 値 含 量 に 対 し SS122 でそれぞれ %となり SS123 では %とな った 苛 酷 試 験 の 1 ヶ 月 値 は SS122 で 95.2%となり SS123 では 89.4%となった 苛 酷 試 験 でみられた HPLC チャート 上 の 分 解 物 と 思 われるピークは 加 速 試 験 長 期 安 定 性 試 験 においては 見 られなかった 皮 膚 一 次 刺 激 性 試 験 における P.I.I. 値 は SS122( 試 験 時 SS117) が 2.33 SS123( 類 似 処 方 試 験 時 SS116)が 2.83 SS117 のプラセボである SS118 は 2.92 と 中 程 度 の 皮 膚 刺 激 が 見 られた 考 察 今 回 の 検 討 では SS122 SS123 ともに それぞれの 保 存 条 件 で 含 量 低 下 が 認 め られないこと 試 験 期 間 中 の 結 晶 の 析 出 が 見 られなかったことから 安 定 性 は 問 題 ないこ とが 示 唆 された 皮 膚 一 次 刺 激 性 試 験 の P.I.I. 値 から 本 液 剤 は 中 程 度 の 刺 激 物 質 であり 皮 膚 刺 激 性 には 十 分 に 注 意 をする 必 要 があるものの 全 身 性 の 薬 物 で 同 一 箇 所 に 連 続 貼 付 し ないことや 本 疾 患 における 本 剤 型 の 有 用 性 を 考 えると 十 分 にその 可 能 性 を 期 待 できる 製 剤 と 判 断 した 今 後 は リザーバー 型 製 剤 設 計 のため 制 御 膜 と 接 着 部 の 検 討 を 行 いたい 1) 生 田 目 温 子,イヌ 認 知 症 治 療 薬 に 関 する 研 究, 動 物 臨 床 医 学 会 年 次 大 会 プロシーディ ング, 32 nd : (2011) 2) Dagmar, J. et al., Comparison of human skin irritation patch test data with in vitro skin irritation assays and animal data., Contact Dermatitis, 2010 John Wiley & Sons A/S, 62: (2010) 70

70 学 籍 番 号 PC 氏 名 久 田 潤 平 製 剤 物 製 解 析 学 研 究 室 高 脂 溶 性 薬 物 の 経 皮 投 与 処 方 設 計 に 関 する 研 究 目 的 経 皮 吸 収 型 製 剤 は 薬 物 血 中 濃 度 を 一 定 に 保 つことによる 副 作 用 の 軽 減 患 者 コンプラ イアンスの 向 上 肝 初 回 通 過 効 果 の 回 避 などの 利 点 を 有 する しかし 高 脂 溶 性 薬 物 は 一 般 に 経 皮 適 用 液 剤 に 用 いられるような 溶 媒 への 溶 解 性 が 悪 く 皮 膚 内 での 貯 留 時 間 が 長 いなどの 問 題 があるため 経 皮 吸 収 製 剤 化 が 困 難 である 石 川 1) 古 賀 2) 新 井 3) は 高 脂 溶 性 薬 物 の 経 皮 吸 収 型 製 剤 処 方 設 計 を 検 討 し 薬 物 溶 解 性 が 高 く 且 つ 皮 膚 透 過 性 も 高 い 処 方 ( 以 後 処 方 A)を 見 出 した しかし この 処 方 の 薬 物 皮 膚 透 過 速 度 は 10 時 間 で 最 大 値 に 達 し その 後 10 時 間 以 内 に 1/2 以 下 に 急 激 に 減 少 した そのため 経 皮 吸 収 型 製 剤 の 特 徴 の 一 つである 血 中 濃 度 の 一 定 化 は 難 しいと 思 われた さらに 皮 膚 刺 激 性 について も 未 検 討 のままである そこで 本 研 究 では 安 定 した 皮 膚 透 過 速 度 すなわち 徐 放 化 処 方 の 探 索 及 び 皮 膚 刺 激 性 に ついて 検 討 することにした 方 法 透 過 試 験 : 縦 型 セルにヘアレスマウス 摘 出 皮 膚 をセットし 薬 物 溶 媒 吸 収 促 進 剤 吸 水 性 高 分 子 等 を 組 み 合 わせて 調 製 した 種 々の 処 方 を 角 層 側 に 200μL 滴 下 した 真 皮 側 のレシーバー 溶 液 を 経 時 的 に 採 取 し 高 速 液 体 クロマトグラフィーで 定 量 し 薬 物 の 透 過 量 を 求 めた 皮 膚 刺 激 性 試 験 : 日 本 白 色 種 雄 ウサギを 使 用 し 2 cm 3 cm のガーゼに 検 体 を 塗 布 ウサギの 皮 膚 に 適 用 し 4 時 間 適 用 後 に 検 体 を 除 去 した 除 去 後 時 間 に 皮 膚 反 応 の 評 価 ( 紅 班 及 び 痂 皮 浮 腫 の 形 成 )に 従 って 皮 膚 の 状 態 を 観 察 し 採 点 した 値 をもとに 一 次 刺 激 性 指 数 (P.I.I.)を 求 め 反 応 のカテゴリーを 評 価 した 結 果 徐 放 化 処 方 の 探 索 では 多 価 アルコール 含 量 を 1/5~1/7 に 下 げることで 徐 放 化 すること ができ 処 方 A では 目 標 皮 膚 透 過 速 度 を 15 時 間 程 度 しか 維 持 できなかったが 処 方 G H では 30 時 間 以 上 を 維 持 することができ 長 時 間 血 中 濃 度 を 一 定 に 保 つ 処 方 が 可 能 にな った 皮 膚 刺 激 性 試 験 では 処 方 A の P.I.I. 値 が 3.63 であったが 今 回 検 討 した 処 方 では 2.92 まで 低 下 した 処 方 A に 比 べ 一 次 刺 激 性 指 数 は 下 がったものの 反 応 のカテゴリーでは 処 方 Aと 同 じ 中 程 度 の 刺 激 性 であった 刺 激 の 原 因 物 質 は ヒドロキシ 酸 であると 考 えら れ 今 後 ヒドロキシ 酸 以 外 の 刺 激 性 の 低 い 溶 解 剤 の 探 索 が 必 要 である 参 考 文 献 1) 城 西 国 際 大 学 2012 年 度 石 川 雄 生 卒 業 論 文 2) 城 西 国 際 大 学 2012 年 度 古 賀 靖 香 卒 業 論 文 3) 城 西 国 際 大 学 2012 年 度 新 井 晴 瑠 卒 業 論 文 71

71 学 籍 番 号 PC 氏 名 尾 台 佑 果 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 イオントフォレーシスを 用 いた 薬 物 経 皮 吸 収 に 関 する 研 究 in vitro と in vivo の 相 関 性 目 的 医 療 現 場 で 用 いられる 医 薬 品 には 種 々 製 剤 があり, 患 者 に 合 わせた 剤 形 の 選 択 が 可 能 である その1つに 経 皮 吸 収 型 製 剤 が 存 在 するが,これは 使 用 方 法 が 簡 便 かつ 非 侵 襲 的 等 の 利 点 を 有 する しかし, 皮 膚 の 角 層 がバリアーとなるため, 物 質 透 過 性 は 低 く, これを 克 服 する 手 段 として, 電 気 を 利 用 して 薬 物 の 皮 膚 透 過 性 を 促 進 させるイオントフォ レーシス(IPS)が 研 究 開 発 されており, 今 後 の 医 療 に 貢 献 することが 期 待 されている 一 般 に 経 皮 吸 収 型 製 剤 の 開 発 には, 動 物 の 抽 出 皮 膚 を 用 いた in vitro 透 過 試 験 により 製 剤 処 方 の 検 討 を 行 い,スクリーニングした 製 剤 の in vivo 吸 収 試 験 を 行 い, 血 中 濃 度 を 測 定 する in vitro 試 験 の 透 過 量 と in vivo 試 験 の 血 中 濃 度 をデコンボリューション 法 等 1) を 用 い, 比 較 すると,よく 一 致 することが 報 告 されている 1) そのためヒト 皮 膚 を 用 いた in vitro 透 過 試 験 を 実 施 する 事 で 得 られた 透 過 量 から 臨 床 試 験 での 血 中 濃 度 の 予 測 が 可 能 となる IPS では 動 物 を 用 いた in vitro と in vivo 試 験 の 各 々の 報 告 はあるものの, 両 者 を 比 較 し た 報 告 はない そこで, 本 研 究 では 片 頭 痛 治 療 薬 のスマトリプタンコハク 酸 塩 (STS)を モデル 化 合 物 として,IPS を 利 用 した 時 の in vitro と in vivo 試 験 における 透 過 量 の 相 関 性 を 調 べると 伴 に,IPS による STS の 透 過 に 及 ぼす receiver 溶 液 の 影 響 を 調 べた 方 法 In vitro 透 過 試 験 ヘアレスラット(HWY/Slc,7 週 齢, ) 腹 部 抽 出 皮 膚 を 縦 型 セルにセットし,receiver 層 に Ag/AgCl ニードル 電 極 と 種 々 等 張 溶 (0.9%NaCl,リン 酸 緩 衝 液 (PBS),5%Glucose,10%Sucrose)を 使 用 し, 角 層 側 には STS 含 有 IPS 製 剤 ( 銀 箔 上 に STS %PVA ゲルを 積 層 )を 貼 付 した 製 剤 側 を 陽 極,receiver 側 を 陰 極 として 0.05~0.2 ma/cm の 定 電 流 通 電 を 行 った 経 時 的 に receiver 側 溶 液 を 採 取 し, 除 タンパク 後 溶 液 中 の STS 濃 度 を 蛍 光 検 出 器 付 HPLC を 用 いて 測 定 し, 透 過 量 を 求 めた In vivo 吸 収 試 験 in vitro 透 過 試 験 と 同 様 の 製 剤 を 用 いた in vivo 吸 収 試 験 における 血 中 濃 度 2) より AUC を 算 出 した 結 果 考 察 In vitro 試 験 において,STS の 透 過 は receiver 溶 液 によって 異 なり,2 時 間 目 までの 透 過 量 は 10%Sucrose,5%Glucose,PBS,0.9%NaCl の 順 で,それぞれ 147.5,145.0,126.7,74.4 μg/cm で, 電 解 質 溶 液 より 非 電 解 質 の 溶 液 の 方 が 高 く,receiver 側 溶 液 中 のイオンの 影 響 を 受 け 透 過 が 減 少 することが 明 らかとなった しかし,PBS のイ オン 強 度 3) は 0.172,0.9%NaCl は 0.154, 輸 率 3) の 概 算 値 はそれぞれ,0.434,0.558 と イオン 強 度 や 輸 率 から 予 想 される 透 過 とは 逆 の 結 果 であった In vitro 試 験 の 透 過 量 と in vivo 吸 収 試 験 から 求 めた 透 過 量 は,いずれの receiver 溶 液 でも 相 関 は 見 られたものの, 透 過 量 は 一 致 しなかった 以 上 より IPS を 利 用 した in vitro 透 過 試 験 により 血 中 濃 度 の 予 測 までは 出 来 ないが, 製 剤 間 の 比 較 やスクリーニングは 可 能 であることが 明 かとなった 1) Sato K, et al.: Chem. Pharm. Bull., 36, (1988) 2) 城 西 国 際 大 学 2012 年 度 高 知 尾 恵 里 卒 業 論 文 3) Robert L. Bronaugh, Howard I. Maibach Topical Absorption of Dermatological Products 72

72 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 林 正 太 郎 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 HPLC を 用 いたタンパク 質 の 高 次 構 造 による 識 別 を 目 的 とした GiriGiri Chromatography の 検 討 研 究 概 要 目 的 クロマトグラフィーは 試 料 の 自 由 エネルギーの 差 が 存 在 すれば 相 互 分 離 が 可 能 言 わ れている しかし タンパク 質 の 分 離 においては 高 次 構 造 の 違 いによって 自 由 エネルギー の 差 が 存 在 することで その 違 いによって 分 離 がなされたという 報 告 はない しかし 逆 相 液 体 クロマトグラフィー( 逆 相 LC)において 分 離 条 件 を 変 化 させることで 本 来 の 保 持 され た Lysozyme のピークが 相 対 的 に 小 さくなる 一 方 で 新 たに 溶 媒 先 端 のピークが 大 きくなるこ とがわかっている この 2 つのピークは Lysozyme のβシート 構 造 の 変 化 を 伴 う 高 次 構 造 の 異 なったものであると 推 察 される 即 ち 試 料 (タンパク 質 )と 固 定 相 との 相 互 作 用 を 極 めて 弱 くすることで 逆 相 LC では 高 次 構 造 の 異 なるタンパク 質 の 違 いを 観 察 することができる このように 試 料 (タンパク 質 )と 固 定 相 との 相 互 作 用 を 極 めて 弱 く 試 料 と 固 定 相 の 相 互 作 用 がギリギリ 存 在 するような 条 件 に 設 定 することで タンパク 質 を 高 次 構 造 の 違 いで 分 離 する ことが 可 能 であるのではないかと 考 えた そこで 今 回 は 固 定 相 と 試 料 との 相 互 作 用 が 弱 いと 言 われている タンパク 質 の 分 析 に 広 く 用 いられているハイドロキシアパタイト 液 体 クロマト グラフィー( 以 下 ハイドロキアパタイト LC)を 用 いて 逆 相 LC と 同 じような 挙 動 が 観 察 さ れるか 検 証 した 方 法 タンパク 質 としてリゾチーム(SIGMA)を 用 いた HPLC の 条 件 として カラムは 4 mm 4 mm のハイドロキシアパタイト MP(5 μm) カラム 温 度 は 移 動 相 とし て ph6.8 のリン 酸 緩 衝 液 A 液 (250 から 500 mmol/l) B 液 (1 から 10 mmol/l)を 用 い たグラジエント 法 で 測 定 を 行 った グラジエントプログラムは 5 分 で(B)0%から(B)100% とした 流 速 は 1 ml/min から 3.8 ml/min の 種 々の 条 件 で 検 出 器 には SPD-M10Avp( 高 速 液 体 クロマトグラフ 用 フォトダイオートアレイ SHIMADU 製 )を 用 い 検 出 波 長 は 240 nm から 410 nm に 設 定 した 結 果 考 察 Lysozyme のものと 思 われるピークが 4.5 分 に 現 れる 時 と 30 秒 ほどに 開 始 ピ ークと 重 なって 現 れる 場 合 とあり 両 者 に 再 現 性 は 見 られなかった そこで lysozyme が 保 持 されずに 開 始 ピークと 重 なって 現 れる 原 因 の 一 つとしてカラムの 長 さが 関 係 していると 考 え 一 般 的 に 用 いられる 長 さのカラムを 用 いて 測 定 したところ 4.5 分 付 近 に 再 現 性 よく Lysozyme と 思 われるピークが 現 れた また 同 じカラムを 用 いて B 液 の 初 期 濃 度 (イオン 濃 度 )を 上 げて 測 定 していったところ ピークが 早 く 出 るようになり ついには 開 始 ピークと 重 なって 現 れた しかし 逆 相 の 時 に 見 られたような 挙 動 は 示 さず 単 一 のピークしか 現 れな かった 今 回 の 実 験 では 試 料 と 固 定 相 との 相 互 作 用 をギリギリまで 弱 くするために カラム の 長 さが 非 常 に 短 いものを 使 用 した しかし カラムの 長 さがある 程 度 ないと 試 料 がカラム に 保 持 されず 素 通 りしてしまうのではないかと 考 えられる 今 後 カラムの 長 さ また 他 のタ ンパク 質 についても 検 証 してみる 必 要 がある 参 考 文 献 生 体 成 分 及 び 医 薬 品 分 析 を 目 的 とした 高 機 能 分 離 の 構 築 伊 藤 裕 子 73

73 2013 年 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 林 隼 人 製 剤 物 性 解 析 学 研 究 室 大 腸 菌 由 来 の 無 細 胞 蛋 白 質 合 成 系 による DHFR の 合 成 目 的 大 腸 菌 による 蛋 白 質 の 合 成 は 生 化 学 分 野 において 近 年 最 も 飛 躍 的 な 発 展 を 見 せた 研 究 の 一 つである その 中 でも 無 細 胞 蛋 白 質 合 成 系 は 近 年 普 及 してきた 蛋 白 質 の 合 成 法 であり 細 胞 抽 出 物 を 用 いて 合 成 を 行 うことから 細 胞 毒 性 のある 蛋 白 質 も 合 成 が 可 能 ではないかと 期 待 されている 今 回 は 大 腸 菌 BL21(DE3) 株 の 細 胞 抽 出 液 による 無 細 胞 蛋 白 合 成 系 の 開 発 を 目 的 とし Dihydrofolate reductase(dhfr)の 合 成 を 指 標 として 条 件 の 検 討 を 行 った 方 法 大 腸 菌 を LB 培 地 にて 培 養 し 対 数 増 殖 期 において 遠 心 後 に 洗 浄 凍 結 破 砕 を 行 い 30,000 g にて 遠 心 分 離 し 上 澄 みを 分 離 する 事 で 抽 出 液 を 得 た( 以 後 S30 抽 出 液 とする) この S30 抽 出 液 に 20 種 のアミノ 酸 ATP GPT CTP UTP ク レアチニンリン 酸 クレアチニンキナーゼ trna RNA polymerase RNA inhibiter camp DHFR の mrna を 混 合 し 37 度 にて 2 時 間 振 盪 する 事 で 反 応 を 行 った 反 応 液 は 10%アクリルアミドゲルでの 電 気 泳 動 後 の 銀 染 色 及 び DHFR の 酵 素 活 性 測 定 として 葉 酸 を 基 質 とした 吸 光 度 法 により DHFR の 合 成 の 確 認 を 行 った 結 果 考 察 銀 染 色 においては DHFR 標 品 のバンドと 同 様 の 位 置 にバンドを 認 め た また 葉 酸 を 基 質 とした 吸 光 度 法 を 行 ったところ ネガティブコントロールに 対 し 吸 光 度 は DHFR 標 品 と 同 様 に 上 昇 を 見 せ 同 時 に 行 ったメトトレキサートによる DHFR の 活 性 阻 害 下 での 吸 光 度 測 定 でも DHFR 標 品 と 同 様 に 阻 害 が 見 られた これ らの 事 から 反 応 液 中 に DHFR の 存 在 を 確 認 する 事 ができ BL21(DE3) 株 におけ る 無 細 胞 蛋 白 質 合 成 系 の 確 立 に 成 功 した 吸 光 度 法 により DHFR の 量 を 求 めたとこ ろ Unit であった 次 に 合 成 時 の 添 加 物 に 関 しての 条 件 を ATP GTP CTP UTP アミノ 酸 マグネシウムイオンの 濃 度 について 検 討 したところ アミノ 酸 ATP GTP UTP CTP 濃 度 を 変 化 させたサンプルにおいて 有 意 差 は 見 られなかった マ グネシウムイオンの 濃 度 を 変 化 させたときは マグネシウムイオンを 添 加 しなかった 場 合 に Unit であったのに 対 し 10.7 mm では Unit 53.5 mm に おいては Unit となり DHFR 量 の 上 昇 が 認 められた それ 以 上 の 濃 度 では 53.5 mm のときと 比 べて 有 意 差 が 見 られなかった 今 回 の 検 討 より BL21(DE3) 株 にを 用 いて 無 細 胞 蛋 白 質 合 成 系 を 構 築 する 事 に 成 功 した 今 回 行 った 反 応 条 件 検 討 によりマグネシウムイオン 濃 度 が 最 も 重 要 である ことが 明 らかとなり マグネシウム 濃 度 として 53.5 mm にする 事 で 良 好 な 結 果 が 得 られることを 見 出 した 74

74 学 籍 番 号 PC 氏 名 瀬 戸 梨 恵 子 医 療 安 全 学 研 究 室 最 新 の 糖 尿 病 治 療 に 対 する 血 液 レオロジー 的 考 察 研 究 概 要 目 的 循 環 器 性 疾 患 や 血 栓 性 疾 患 などにおいて 血 液 レオロジーは 病 態 の 進 展 や 合 併 症 に 大 きく 関 与 していると 考 えられている 循 環 器 性 疾 患 のうち 糖 尿 病 性 疾 患 の 治 療 は 今 日 その 治 療 方 法 が 見 直 されようとしている 従 来 は 食 事 運 動 療 法 薬 物 治 療 ( 内 服 薬 の 服 用 ) インスリン 療 法 の 導 入 が 基 本 の 治 療 手 順 である しかし 新 しい 糖 尿 病 治 療 方 法 は 早 期 に インスリン 療 法 の 導 入 を 行 い 合 併 症 のリスクを 防 ぐ 方 法 である そこで 今 回 食 事 療 法 群 糖 尿 病 薬 治 療 群 とインスリン 治 療 群 の 血 液 レオロジー 状 態 を 測 定 し 新 しい 糖 尿 病 治 療 方 法 の 有 用 性 について 検 討 した 方 法 (1) 被 験 者 :D 群 : 食 事 療 法 群 10 人 Ⅰ 群 :インスリン 投 与 群 11 人 D 群 : 血 糖 低 下 薬 投 与 群 24 人 計 45 人 を 対 象 とした (2) 採 血 条 件 : 前 日 禁 酒 とし 早 朝 空 腹 時 に 抗 凝 固 剤 として EDTA-2K を 用 いて 行 った (3) 測 定 項 目 : 血 液 粘 度 赤 血 球 変 形 能 等 血 液 粘 度 は cone-plate 型 E 型 粘 度 計 ( 東 京 計 器 )を 用 い ずり 速 度 (γ)18.8~375sec -1 の5 段 階 で 測 定 し T I(RPM5/RPM50)と Casson 降 伏 値 を 求 めた 赤 血 球 変 形 能 は 採 血 後 2 時 間 以 内 に 30cm の 水 圧 下 で 5µm のミリポアフィルターを 全 血 0.5ml が 通 過 する 時 間 を 測 定 し Ht から 赤 血 球 が 30 秒 間 にフィルターを 通 過 する 量 で 表 した (4) 統 計 処 理 は t- 検 定 を 用 い 有 意 水 準 は 危 険 率 5% 未 満 とした (5) 本 研 究 は 千 葉 大 学 付 属 病 院 内 科 系 診 療 科 の 協 力 により 患 者 同 意 の 上 行 った 結 果 考 察 今 回 糖 尿 病 治 療 中 の 患 者 を 食 事 療 法 群 薬 物 治 療 群 とインスリン 治 療 群 に 分 け 血 液 レ オロジー 的 検 討 を 行 った 血 液 粘 度 の 比 較 では インスリン 群 が 有 意 に 低 く ヘマトクリ ット 値 を45%に 補 正 した 場 合 では 有 意 差 は 認 められなかった 血 漿 粘 度 の 比 較 では インスリン 治 療 群 が 最 も 低 く 薬 物 治 療 群 とインスリン 治 療 群 との 間 に 有 意 差 が 認 められ た 赤 血 球 変 形 能 においては インスリン 治 療 群 が 最 も 高 く 薬 物 治 療 群 との 間 に 有 意 差 が 認 められた Casson 降 伏 値 の 比 較 では インスリン 治 療 群 が 最 も 低 く 食 事 療 法 群 との 間 に 有 意 差 が 認 められた T I には 有 意 差 は 認 められなかった 考 察 インスリン 治 療 群 が 最 も 血 液 の 流 動 性 が 良 い 状 態 にあり 糖 尿 病 の 進 展 や 合 併 症 の 発 症 を 考 慮 すると 早 期 からのインスリン 治 療 開 始 の 有 用 性 が 示 唆 された 結 論 今 回 の 研 究 で インスリンが 血 液 の 流 動 性 を 良 くすることがわかった 新 しい 糖 尿 病 治 療 方 法 として 早 い 段 階 でインスリン 療 法 を 導 入 することで 合 併 症 のリスクを 軽 減 できると 考 えられる 75

75 学 籍 番 号 PC 氏 名 石 崎 ちひろ 医 療 安 全 学 研 究 室 地 域 安 全 管 理 での 薬 学 生 の 関 わり(3) 研 究 概 要 目 的 平 成 19 年 から 医 療 機 関 等 で 医 薬 品 安 全 管 理 体 制 が 法 制 化 され 医 薬 品 に 関 する 安 全 対 策 が 義 務 化 された しかしながら 調 剤 薬 局 や 診 療 所 などの 比 較 的 小 規 模 な 施 設 で は 対 策 が 十 分 とは 言 えないのが 現 状 である 現 在 城 西 国 際 大 学 と 近 隣 の 薬 局 病 院 をイ ンターネットで 結 び 各 施 設 で 発 生 したインシデント アクシデントを 収 集 分 析 改 善 対 策 および 共 有 化 することで より 質 の 高 い 安 全 管 理 を 目 指 している 今 回 このネットワ ークに 参 画 し 地 域 の 安 全 管 理 に 関 与 したので 報 告 する 方 法 1)ネットワークに 加 盟 している 3 医 療 機 関 の 医 薬 品 の 保 管 状 況 を 確 認 し 過 去 の 結 果 と 比 較 した 確 認 項 目 は イ 設 置 されている 薬 剤 の 定 数 ロ 期 限 切 れハ 保 管 場 所 の 確 認 ニ 別 棚 に 異 なる 医 薬 品 の 有 無 等 の 17 項 目 である 2) 城 西 国 際 大 学 薬 学 部 4 年 生 を 対 象 に 医 療 安 全 に 関 する 意 識 調 査 を 行 った 方 法 は 事 前 実 習 での 医 療 安 全 の 講 義 前 後 に 10 の 質 問 を 行 い 回 答 率 の 推 移 から 推 定 した 3) 城 西 国 際 大 学 薬 学 部 の 専 門 薬 剤 師 認 定 薬 剤 師 特 論 演 習 を 受 講 している 約 40 名 の5 年 生 を 対 象 にし 実 習 先 の 薬 局 病 院 で 経 験 したインシデント アクシデント 事 象 に 対 する 報 告 書 を 回 収 した 現 在 集 計 中 である 結 果 考 察 1) 医 薬 品 の 保 管 状 況 については A 病 院 では 前 々 年 度 の 調 査 と 比 べて 件 数 が 減 少 した 開 封 日 の 記 載 漏 れでは 前 々 年 度 11 件 に 対 し 7 件 B 病 院 では 前 年 度 前 々 年 度 と 比 べて 横 ばい 状 態 となった 開 封 日 記 載 漏 れは 消 毒 液 のみでは 前 々 年 度 が 全 てに 対 し 前 年 度 7 件 今 年 度 は 4 件 消 毒 液 を 含 め 全 体 では 9 件 期 限 切 れ 薬 は 前 年 度 4 件 に 対 し 3 件 C 病 院 では 増 加 気 味 の 横 ばい 状 態 となった 期 限 切 れでは 前 年 度 2 件 に 対 し 3 件 開 封 日 記 載 漏 れは 前 年 度 0 件 に 対 し 2 件 2) 針 刺 し 事 故 や 災 害 時 の 調 剤 の 項 目 では 講 義 前 後 ともに 低 い 正 解 率 を 示 し 特 に 講 義 前 では 最 も 低 い 正 解 率 を 示 した 麻 薬 の 処 理 に 関 する 項 目 でも 講 義 前 で 特 に 低 い 正 解 率 を 示 した さらに 抗 がん 剤 についての 項 目 では 講 義 前 と 比 べて 講 義 後 の 方 が 低 い 正 解 率 を 示 した 3) 現 在 集 計 中 である 考 察 調 査 を 行 った 病 院 での 医 薬 品 の 保 管 状 況 は 前 年 度 の 調 査 で 改 善 が 見 られたが 今 年 度 では 横 ばい 状 態 となった 前 々 年 度 から 続 く3 年 間 の 調 査 全 体 から 見 ると 減 少 傾 向 にあり 今 後 も 観 察 を 継 続 することでインシデント アクシデントをより 軽 減 する 要 因 になると 考 えら れる また 地 方 首 都 圏 病 院 それぞれ 意 識 に 差 が 生 じたため 知 識 の 充 足 を 図 る 必 要 がある 結 論 地 域 安 全 管 理 ネットワークに 薬 学 生 が 関 わる 事 により 薬 学 生 の 危 機 管 理 能 力 が 養 え られると 共 に 医 療 機 関 の 医 薬 品 の 保 管 状 況 確 認 や 病 院 への 意 識 調 査 結 果 を フィードバック をすることで 地 域 のより 質 の 高 い 安 全 管 理 体 制 の 構 築 に 寄 与 できると 考 えられた 76

76 学 籍 番 号 PC 氏 名 國 富 成 美 医 療 安 全 学 研 究 室 エイコサペンタエン 酸 (EPA) 推 進 プロジェクトに 向 けて 研 究 概 要 目 的 今 日 食 生 活 の 欧 米 化 に 伴 い 魚 の 摂 取 量 の 低 下 (EPA の 摂 取 量 は 1 日 1-2g が 推 奨 されている)が 進 んでおり 高 齢 化 社 会 を 向 え より 一 層 危 惧 されている 今 回 2011 年 の JIU 学 会 参 加 者 に 食 事 調 査 のアンケートを 実 施 するとともに EPA 摂 取 をより 推 進 させる 為 に イワシからの EPA 抽 出 方 法 についても 検 討 したので 報 告 する 方 法 1)2011 年 JIU 学 会 において 学 会 参 加 者 を 対 象 に 1 週 間 の 魚 摂 取 回 数 健 康 食 品 摂 取 の 有 無 及 びスポーツ 回 数 等 の 11 項 目 についてアンケートで 調 査 した 2) 魚 の 可 食 部 を 取 り ミンチ 状 にした 後 魔 法 の 水 ( 魚 臭 さを 取 る)でボイリングし 上 層 部 を 取 り 脱 ガム( 苛 性 ソーダを 加 え 脱 酸 脂 肪 酸 の 中 和 ) 上 層 部 を-30~35 でウインタリングを 行 い 不 凍 結 部 分 を 取 り 出 す( 魚 油 濃 縮 物 ) 3) 魚 油 濃 縮 物 の 脂 肪 酸 構 成 の 測 定 は Bligh &Dyer 法 により 行 い 内 部 標 準 液 と し て 2-diheptadecanol-sn-glycero-3-phosphocholin (Avanti Polar Lipids,Inc,ALUSA)を 加 え 塩 酸 メタノールによりメチル 化 後 キャピラリーカラム DB-225 を 用 いて ガスクロマトグラフGC-2014( 島 津 製 作 所 京 都 )で 行 った 昇 温 プログラムにつ いては GC-solution にてコントロールした 測 定 結 果 は 脂 肪 酸 構 成 比 (mol%)に 換 算 し 評 価 した 結 果 2011 年 JIU 学 会 で 行 った 食 事 運 動 等 のアンケートの 回 答 者 は 284 人 ( 男 性 :115 人 女 性 :169 人 )だった 年 代 別 回 答 者 数 としては 20 代 が 最 も 多 く 全 体 の 38%で 次 いで 40 代 50 代 の 順 であった 何 らかの 健 康 食 品 を 摂 取 している 割 合 は 25%で 摂 取 していな い 割 合 は 55%であった 摂 取 している 食 品 は 42 種 類 あり ビタミンサプリメントが 12 人 と 最 も 多 く 次 いで 青 汁 グルコサミン 栄 養 ドリンク EPA DHA カプセルの 順 であった 年 代 別 健 康 食 品 摂 取 率 では 80 代 が 最 も 多 く 約 70%で 年 齢 と 共 に 摂 取 率 は 増 加 傾 向 であった 1 週 間 における 食 事 での 魚 摂 取 回 数 は 60 代 と 50 代 に 週 7 回 が 数 %あった 以 外 各 年 代 とも 非 常 に 低 い 値 であった 20 代 と 40~80 代 を 比 較 すると 20 代 で 週 3 回 以 下 の 割 合 は 約 90%で 40~80 代 では 約 75%であった いずれにせよ 魚 の 摂 取 率 は 非 常 に 低 く 1 日 1~3g の 推 奨 量 には 程 遠 い 量 であった 1 週 間 のスポーツ 回 数 では 無 しが 最 も 多 く 40% 次 いで 週 1 回 が 17% でスポーツに 対 する 取 り 組 みが 非 常 に 少 ない 結 果 であった イワシからの EPA 抽 出 の 結 果 とし ては 約 25%の EPA リッチな 魚 油 濃 縮 物 を 作 成 できた 考 察 今 回 のアンケート 結 果 は H24 年 度 大 日 本 水 産 会 が 行 った 調 査 結 果 とほぼ 同 様 で 魚 離 れは 国 民 の 間 で 予 想 以 上 に 進 んでいると 思 われた また 栄 養 と 並 行 して 重 要 なスポーツの 回 数 も 低 く 将 来 のみならず 現 在 の 健 康 管 理 を 危 惧 する 結 果 であった EPA 摂 取 を 推 進 する 上 で 魚 の 摂 取 をより 可 能 な 方 法 が 必 要 と 考 えられた また 今 回 の 調 査 から 現 状 として EPA の 効 果 等 が 正 しく 理 解 されていないことや 魚 の 摂 取 量 が 不 十 分 であることが 分 かった そこ で EPA 摂 取 推 進 のアイテムとして 子 供 から 大 人 まで 日 常 的 に 摂 取 可 能 な EPA リッチビス ケットを 作 成 し プロジェクトを 発 足 させた 77

77 学 籍 番 号 PC 氏 名 高 済 由 佳 子 医 療 安 全 学 研 究 室 医 薬 品 の 安 全 使 用 のための 業 務 に 関 する 手 順 書 ( 医 療 安 全 手 順 書 )に 関 す る 調 査 研 究 概 要 目 的 平 成 19 年 薬 事 法 第 9 条 に 基 づき 薬 事 法 施 行 規 則 が 改 定 された 薬 事 法 改 正 から 5 年 が 経 過 し 薬 局 における 適 切 な 手 順 書 が 事 故 防 止 において 重 要 であることから 地 域 調 剤 薬 局 の 医 療 安 全 手 順 書 の 現 状 調 査 を 行 うと 共 に 見 本 の 作 成 を 行 った 方 法 薬 局 14 店 舗 にご 協 力 を 仰 ぎ 現 有 する 医 薬 品 の 安 全 使 用 のための 業 務 手 順 書 ( 以 下 手 順 書 )の 収 集 をおこなった 収 集 した 手 順 書 を 厚 生 労 働 省 の 厚 生 労 働 科 学 研 究 から 交 付 さ れた 医 薬 品 の 安 全 使 用 のための 業 務 手 順 書 作 成 マニュアル と 日 本 薬 剤 師 会 から 交 付 された 薬 局 における 医 療 安 全 管 理 指 針 のモデル を 基 に 大 項 目 (はじめに 第 1 章 医 薬 品 の 購 入 第 2 章 医 薬 品 の 管 理 第 3 章 調 剤 業 務 第 4 章 医 薬 品 情 報 の 取 り 扱 い 第 5 章 事 故 発 生 時 の 対 応 第 6 章 他 施 設 との 連 携 ) 記 載 内 容 の 照 合 をおこなった 記 載 内 容 については 手 順 書 と して 具 備 されているかどうかを 主 な 評 価 とした 結 果 大 項 目 を 照 合 したところ 全 ての 薬 局 で はじめに 以 外 の 項 目 の 記 載 を 確 認 する ことができた しかしながら 記 載 内 容 については 厚 生 労 働 科 学 研 究 ( 平 成 18 年 )に 提 示 されている 作 成 マニュアルをそのまま 手 順 書 として 用 いているものが 大 半 を 占 め 手 順 書 とし ての 条 件 を 満 たしたものは 見 当 たらなかった 考 察 手 順 書 の 条 件 として 一 つの 作 業 に 対 して 誰 が どの 順 番 で どの 様 に 具 体 的 に 行 う かが 記 載 されている 事 が 必 要 であり 今 回 の 調 査 結 果 から 新 たな 手 順 書 の 必 要 性 を 感 じ 作 成 を 行 うと 共 に 各 薬 局 に 配 布 した はじめに については 法 的 位 置 づけと 職 員 の 尊 重 すべき 内 容 にした 第 1 章 では 医 薬 品 の 選 定 となっていたが 選 定 を 行 うのは 病 院 であ り 調 剤 薬 局 で 医 薬 品 の 選 定 をおこなうことはないので 調 剤 薬 局 の 手 順 書 としては 不 適 切 で ある よって 第 1 章 を 医 薬 品 の 購 入 に 変 更 し 新 規 に 医 薬 品 を 購 入 する 際 の 手 順 に 改 め た 薬 局 手 順 書 において 最 も 大 切 な 第 5 章 事 故 発 生 時 の 対 応 においては 事 故 発 生 時 の 具 体 的 対 応 の 仕 方 が 記 載 されていなかったため 具 体 的 な 対 応 のフローチャートを 事 故 レベル 別 にレベル とレベル 3 以 上 の 2 種 類 作 成 した レベル 3 以 上 の 主 な 流 れとしては 1 事 故 発 生 発 覚 後 早 急 に JIU 医 療 安 全 学 研 究 室 へ 連 絡 2JIU 医 療 安 全 学 研 究 室 から 当 該 薬 局 へ 具 体 的 な 指 示 並 びに 安 全 管 理 対 策 会 議 の 開 催 の 連 絡 3 具 体 的 な 指 示 にのっとった 患 者 情 報 の 収 集 4 安 全 管 理 対 策 会 議 へのアクシデント 報 告 書 の 提 出 5 安 全 管 理 対 策 会 議 から 薬 局 への 具 体 的 な 対 応 改 善 策 の 提 示 を 行 うとした なお 1から4までは 24 時 間 以 内 に 行 うとした このフローチャートは 地 域 医 療 ネットワークに 参 加 されている 調 剤 薬 局 を 想 定 して 作 成 した 今 回 御 協 力 を 仰 いた 全 て 薬 局 で 薬 局 独 自 の 手 順 書 はなく 安 全 対 策 上 疑 問 視 された また 国 内 の 薬 局 においても 同 様 な 状 態 にあると 推 測 された 結 論 今 回 新 たに 作 成 した 手 順 書 が 有 効 に 活 用 され 医 療 事 故 防 止 につながれば 幸 いである 78

78 学 籍 番 号 PC 氏 名 新 田 裕 介 医 療 安 全 学 研 究 室 30 年 前 の 農 村 と 漁 村 住 民 を 対 象 とした 疫 学 調 査 の 検 証 に 関 する 調 査 研 究 概 要 30 年 前 の 農 村 と 漁 村 住 民 を 対 象 とした 疫 学 調 査 の 検 証 に 関 する 調 査 目 的 エイコサペンタエン 酸 は1970 年 代 からのイヌイットを 対 象 とした 疫 学 調 査 か ら 始 まり 国 内 での 疫 学 調 査 から 現 在 医 療 用 医 薬 品 や 特 定 機 能 性 食 品 として 広 く 貢 献 して いる 国 内 の 疫 学 調 査 の 開 始 から 約 30 年 経 過 し この 間 新 たな 知 見 が 多 数 報 告 されてき た 本 研 究 は 各 地 域 の 責 任 者 が 異 なっているためデータを 相 互 的 に 比 較 することが 出 来 なかった 事 等 を 踏 まえて 30 年 前 の 疫 学 調 査 を 再 検 討 し 各 々のデータを 集 め 比 較 する ことが 出 来 たので 今 回 比 較 した 30 年 前 に 調 査 を 行 った 人 々の 現 在 の 健 康 状 態 がどのよ うに 変 化 しているか 再 調 査 することが 重 要 と 考 え 着 手 したので 報 告 する 方 法 最 初 に1980 年 代 に 行 われた 千 葉 県 富 山 県 岐 阜 県 の 疫 学 調 査 に 参 加 した 住 民 リストを 作 成 した 次 に 各 疫 学 調 査 で 測 定 された 生 データを 可 能 な 限 り 収 集 した 最 後 に 収 集 したデータの 解 析 は 群 間 比 で 行 い 危 険 率 5%で 有 意 差 検 定 を 行 い P は0.0 5として 設 定 した 結 果 考 察 市 川 大 野 を 起 点 に 群 間 比 で 行 い 有 意 差 検 定 を 行 った 結 果 血 漿 粘 度 AW5 AW50 赤 血 球 変 形 能 ヘマトクリット 値 ヘマトクリット 値 45%でP 値 が0.05 より 低 い 値 であり 有 意 差 があった 血 漿 粘 度 での 比 較 では 川 津 83に 有 意 差 が 見 ら れた 全 血 粘 度 AW5で 比 較 したところ 川 津 81 川 津 83に 有 意 差 が 見 られた 全 血 粘 度 AW50で 比 較 したところ 川 津 81 川 津 83 富 山 漁 村 上 市 横 越 に 有 意 差 が 見 られた 赤 血 球 変 形 能 では 藤 心 83 川 津 82 岐 阜 に 有 意 差 が 見 られた ヘマ トクリットで 比 較 したところ 川 津 81に 有 意 差 が 見 られた ヘマトクリット 値 45%で 比 較 したところ 富 山 漁 村 川 津 81 上 市 横 越 に 有 意 差 が 見 られた 千 葉 県 のみならず 富 山 県 の 漁 村 と 農 村 でも 魚 (EPA)の 摂 取 量 が 多 い 漁 村 の 住 民 の 方 が 血 流 は 良 い 状 態 にあ った また 富 山 県 の 調 査 で 漁 村 と 農 村 の 村 民 で 血 管 年 齢 が 約 10 年 の 差 があった 同 じ 漁 村 の 住 民 でも 漁 獲 高 により 血 液 粘 度 の 差 が 認 められた そして 岐 阜 ( 郡 上 八 幡 )の 住 民 が 最 も 血 液 の 流 動 性 が 悪 い 状 態 であった 考 察 今 回 の 調 査 で 千 葉 県 富 山 県 などの 漁 村 と 農 村 地 域 で 魚 (EPA)の 摂 取 量 を 比 較 した 結 果 漁 村 と 農 村 で 魚 (EPA)の 摂 取 量 の 違 いによりそれぞれのデータから 血 流 の 状 態 血 管 年 齢 血 液 粘 度 血 液 の 流 動 性 に 差 が 見 られ これらは EPA の 血 液 への 影 響 によるものと 考 えられる 結 論 30 年 前 の 調 査 に 参 加 してくれた 人 々の 現 在 の 健 康 状 態 が 本 当 に 血 管 疾 患 の 予 防 につながっているか 今 後 更 なる 調 査 が 必 要 であると 考 え 今 回 の 調 査 がそのきっかけに なったといえる 79

79 学 籍 番 号 PC 氏 名 村 川 貴 則 医 療 安 全 学 研 究 室 マレイン 酸 エナラプリル 錠 の 一 包 化 に 関 する 実 態 調 査 とその 安 定 性 目 的 一 包 化 調 剤 は 服 薬 コンプライアンスを 向 上 させる 上 で 重 要 な 薬 剤 師 の 業 務 の 一 つで あるが 一 方 において 薬 剤 の 品 質 を 確 保 する 事 も 薬 剤 師 の 重 要 な 業 務 のひとつである マレイ ン 酸 エナラプリル 錠 は 現 在 広 く 使 用 され 後 発 薬 品 も 多 く 販 売 されている 医 薬 品 で 吸 湿 性 が 高 く 安 定 性 に 関 して 数 多 く 報 告 されている 前 年 度 に 引 き 続 き 我 々が 入 手 可 能 であったジェ ネリック 医 薬 品 のマレイン 酸 エナラプリル 錠 の 安 定 性 試 験 を 行 ったので 報 告 する 方 法 先 発 品 1 社 (A) 後 発 品 4 社 5 薬 剤 (B C D E F)のマレイン 酸 エナラプリル 錠 を 自 動 小 型 分 包 機 CPX-45Ⅱ(ユヤマ 製 )を 使 用 し グラシン 紙 ( 材 質 :グラシン 紙 29 μm ポリエ チレン8μm 帯 電 防 止 樹 脂 7 μm 総 厚 44 μm)にて1 種 の 薬 剤 につき 各 6 錠 を 分 包 した その 後 25 75%RH の 条 件 下 で 保 存 し 第 15 回 日 本 薬 局 方 の 一 般 試 験 法 に 準 じて0 日 14 日 30 日 60 日 経 過 後 の 各 薬 剤 について 溶 出 試 験 類 縁 物 質 試 験 残 存 率 についての 試 験 を 行 った 結 果 溶 出 試 験 の 結 果 先 発 品 A は 一 方 調 剤 をしてから1ヶ 月 間 経 過 以 降 6 錠 全 てが 不 適 という 結 果 になった 先 発 品 D は0 日 2 週 間 1 ヶ 月 2 ヶ 月 と 試 験 を 行 った 全 ての 期 間 で 不 適 の 錠 剤 があり 後 発 品 E は2 週 間 以 降 にとなった 錠 剤 が 現 れ その 割 合 は50%であった 後 発 品 B C F は 全 期 間 を 通 じて 不 適 の 錠 剤 は 無 かった 類 縁 物 質 測 定 の 結 果 エナラプリ ラートは 先 発 品 A から 後 発 品 F まで 特 に 大 きな 変 化 は 見 られなかったが エナラプリルジケ トピペラジン 体 に 関 しては 後 発 品 D 及 びEで 増 加 していた 残 存 率 測 定 では 先 発 品 及 び 全 て の 後 発 品 で 変 化 は 認 められなかった 考 察 平 成 14 年 3 月 厚 生 労 働 省 の 投 薬 期 間 に 関 する 告 示 以 前 は 薬 剤 の1ヶ 月 を 超 える 長 期 投 与 が 認 められていなかったため マレイン 酸 エナラプリル 錠 を 一 包 化 調 剤 する 事 におって 起 こる 性 状 に 関 しての 品 質 低 下 は 大 きな 問 題 にならなかったと 考 えられる しかし 今 回 一 包 化 調 剤 という 暴 露 状 態 に 近 い 条 件 下 において 本 実 験 が 行 われたことで 製 材 化 技 術 の 差 による 各 製 品 の 安 定 性 の 差 が 顕 著 に 表 れたと 考 えられる 結 論 長 期 投 与 をした 場 合 製 剤 の 薬 効 が 十 分 に 発 揮 されない 可 能 性 ばかりではなく 品 質 にも 問 題 が 生 じる 可 能 性 があると 考 えられた 一 包 化 調 剤 における 長 期 投 与 の 可 否 を 十 分 検 討 しなくてはならない また 安 定 性 試 験 の 承 認 申 請 は PTP 包 装 下 で 実 施 さているが 今 日 の 医 療 現 場 では 一 包 化 調 剤 も 頻 繁 に 行 われているので PTP 包 装 下 だけの 安 定 性 試 験 では 医 薬 品 の 品 質 管 理 にも 問 題 があると 考 えられる 参 考 文 献 1) 松 浦 勝 彦 林 秀 樹 ほか; 後 発 医 薬 品 採 用 のための 品 質 評 価 マレイン 酸 エナラ プリル 錠 における 検 討 医 療 薬 学 32, (2006) 2) 公 開 特 許 公 報 (A), 特 開 平 , 安 定 なマレイン 酸 エナラプリル 錠 (1999) 3)レニベース 錠 医 薬 品 インタビューホー ム, 万 有 製 薬 株 式 会 社,2010 年 2 月 改 定 ( 第 9 版 ) 4) 厚 生 労 働 省, 安 定 性 試 験 ガイドラインの 改 定 について, 医 薬 審 発 第 号, 医 薬 局 審 査 管 理 課 長 通 知 ) 厚 生 労 働 省, 療 担 規 則 及 び 薬 担 規 則 並 びに 療 担 基 準 に 基 づき 厚 生 労 働 大 臣 が 定 める 掲 示 事 項 等 ( 廃 ), 厚 生 労 働 省 告 示 第 99 号 (2003) 80

80 学 籍 番 号 PC 氏 名 河 﨑 愛 実 臨 床 医 学 研 究 室 バイタルサインプログラムの 作 成 とその 教 育 効 果 目 的 チーム 医 療 の 一 員 として 臨 床 能 力 をもつ 質 の 高 い 薬 剤 師 の 育 成 を 目 指 し 2006 年 度 から 薬 学 教 育 は6 年 制 に 移 行 した これにより 薬 剤 師 も 医 療 現 場 で 活 躍 するた めに 幅 広 い 知 識 技 能 を 持 つ 必 要 がある その 中 で 重 要 な 項 目 の 一 つとしてバイタルサイ ンやフィジカルアセスメントが 挙 げられる しかし 現 状 の 薬 学 教 育 の 中 では バイタルサ インやフィジカルアセスメントに 基 づいて 実 際 に 変 化 する 病 態 に 対 応 することを 経 験 で きる 機 会 が 少 ない そこで 今 回 は これらの 理 解 を 深 める 体 験 プログラム を 作 成 し さらにその 教 育 効 果 の 評 価 を 行 った 方 法 高 機 能 人 体 シミュレーター(METIman)を 使 用 した 体 験 プログラムを 作 成 した 城 西 国 際 大 学 薬 学 部 5 年 生 を 対 象 に プログラムの 実 施 と その 教 育 効 果 を 評 価 するため のアンケート 調 査 を 行 った アンケートの 結 果 は シナリオの 理 解 度 や 病 態 判 断 からの 対 応 感 想 などから 構 成 されておりそれをもとに 評 価 した 結 果 1)バイタルサイン 体 験 プログラムの 詳 細 は 以 下 のごとくである 教 育 プログラムの 内 容 50 分 4 コマ 1 コマにつき 3~4 名 1 脈 拍 の 場 所 速 さの 確 認 ( 頻 脈 徐 脈 ) 2 呼 吸 数 や 呼 吸 音 (Wheeze や Stridor) 3シナリオの 詳 細 説 明 ( 病 態 やシナリオ 背 景 役 割 分 担 の 説 明 ) 4ケースシナリオの 体 験 *(シナリオの 一 連 の 流 れから 脈 拍 呼 吸 聴 診 器 血 圧 計 な どを 使 用 してバイタルサインの 変 化 を 確 認 する)5アンケート 記 入 * 薬 剤 師 も 遭 遇 する 機 会 が 多 い アナフィラキシーと 迷 走 神 経 反 射 のケースシナリオを 作 成 した 2) 対 象 者 12 人 から 回 答 が 得 られた シナリオ(アンフィラキシーと 迷 走 神 経 反 射 )に よるバイタルサイン 変 化 の 理 解 度 は 全 員 が5 段 階 評 価 のうち 最 高 評 価 を 付 けた また 臨 床 現 場 でアナフィラキシーと 迷 走 神 経 反 射 を 判 断 して 対 応 することができそうですか と 言 う 質 問 に 対 し 9 人 が 自 信 あり 3 人 が 自 信 なしと 回 答 した 自 信 なしの 理 由 として 患 者 さんを 目 の 前 にしたら 不 安 や 焦 りがあるため などがあり プログラムの 改 善 点 と して お 互 いで 脈 などをとることで 自 信 につながっていく などがあった そして 多 くの 学 生 から 病 態 のことがよくわかり 面 白 かった また 人 体 シミュレーターを 使 用 して 学 習 したい という 声 があげられた 考 察 結 論 各 シナリオの 理 解 度 が 高 くなった 要 因 として 教 科 書 などを 使 用 した 講 義 とは 違 い 高 機 能 人 体 シミュレーターと 専 用 プログラムを 上 手 く 活 用 できたことが 考 えら れる しかし 対 象 者 全 員 が シナリオのバイタルサイン 変 化 を 理 解 できたとしても 実 際 に 病 態 を 判 断 して 対 応 するための 自 信 には 繋 がっていないことが 分 かった そのため 今 回 のプログラムでは バイタルサインの 理 解 については 効 果 があったと 考 えるが 病 態 の 判 断 対 応 に 関 しては 改 善 いていかなければならないと 考 える 81

81 学 籍 番 号 PC 氏 名 川 本 拓 馬 臨 床 医 学 研 究 室 慢 性 心 不 全 治 療 ガイドラインの 変 遷 に 関 する 調 査 研 究 概 要 目 的 心 不 全 は 全 ての 心 疾 患 の 終 末 像 であり その 生 命 予 後 は 極 めて 悪 い 症 状 による QOL の 低 下 だけでなく 致 死 的 不 整 脈 による 突 然 死 の 頻 度 も 高 い 慢 性 心 不 全 患 者 の 予 後 を 改 善 するためには 正 しい 病 態 の 理 解 と 複 雑 な 標 準 薬 物 治 療 の 知 識 が 必 要 である 今 回 の 研 究 の 目 的 は ガイドライン 公 表 前 から 公 表 後 現 在 に 至 るまでの 変 遷 を 調 査 して 治 療 法 の 現 状 と 適 切 な 薬 物 選 択 の 重 要 性 を 浮 き 彫 りにし エビデンスに 基 づく 治 療 及 び 今 後 の 薬 剤 師 の 関 与 のありかたを 考 察 することである 方 法 これまで 公 表 された 本 邦 の 慢 性 心 不 全 治 療 ガイドライン( 計 3 版 )を 収 集 した さらに ガイドライン 以 前 の 治 療 法 に 関 する 総 論 を 医 学 中 央 雑 誌 から 収 集 した 結 果 1 病 態 について:レニン アンギオテンシン アルドステロン 系 などの 神 経 体 液 因 子 の 異 常 を 主 因 として 心 臓 の 収 縮 性 が 進 行 性 に 低 下 していく 症 候 群 であるとの 考 えが 確 立 してきた 近 年 は 心 筋 拡 張 性 の 低 下 により 心 不 全 に 至 る 拡 張 不 全 という 概 念 も 注 目 されている 2 治 療 薬 について: 収 縮 不 全 治 療 のキードラッグとして β 遮 断 薬 抗 ア ルドステロン 薬 アンギオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 薬 (ACE-I) アンギオテンシンⅡAT1 受 容 体 拮 抗 薬 (ARB)がある 収 縮 性 を 抑 制 するβ 遮 断 薬 は 以 前 は 禁 忌 とされていたが 海 外 で 心 保 護 作 用 による 生 命 予 後 改 善 のエビデンスが 蓄 積 され 現 在 では 高 い 有 効 性 が 確 立 している しかし 本 邦 では 未 だプライマリケアレベルで 十 分 に 使 用 されている とは 言 えず また 日 本 人 に 対 する 至 適 用 量 は 明 らかにされていない 抗 アルドステロン 薬 は 重 症 患 者 における 併 用 薬 として 位 置 づけられているが 軽 症 患 者 にも 有 効 性 が 期 待 さ れている ACE-I や ARB との 併 用 により 血 清 カリウム 値 の 上 昇 に 伴 う 死 亡 入 院 等 が 増 加 するとの 報 告 があり 注 意 が 必 要 である ACE-I と ARB はいずれも 心 不 全 の 予 後 改 善 のエビデンスがある ARB が 開 発 されたころは 薬 理 学 的 見 地 から ACE-I に 優 る 臨 床 効 果 が 期 待 されていた そこで ACE-I と ARB を 比 較 した 研 究 が 盛 んに 行 われたが 結 果 は 忍 容 性 の 点 では ARB が 優 位 であったが 有 効 性 は 同 等 であった 陳 旧 性 心 筋 梗 塞 は 慢 性 心 不 全 の 原 因 として 重 要 であるが ACE-I に 心 筋 梗 塞 二 次 予 防 効 果 が 確 認 されているにも かかわらず ARB では 確 認 されていない 古 い 歴 史 を 持 つジギタリス 製 剤 には 心 不 全 の 予 後 を 改 善 するエビデンスはなく むしろ 不 整 脈 関 連 死 の 増 加 が 懸 念 されている 考 察 慢 性 心 不 全 を 神 経 体 液 因 子 の 異 常 の 視 点 でとらえることは 薬 物 治 療 において 重 要 である ACE-I と ARB のエビデンスに 基 づいた 有 効 性 や 副 作 用 を 認 識 し 適 切 かつ 安 全 に 治 療 しなければならない β 遮 断 薬 のように 有 効 性 は 確 立 しているが 本 邦 では 十 分 に 使 用 されていない 薬 物 もあることから エビデンスに 基 づいた 薬 物 治 療 を 薬 剤 師 が 積 極 的 に 提 案 しなければならない 参 考 文 献 心 筋 梗 塞 二 次 予 防 ガイドライン 2011 Jpn J Clin Pharmacol Ther 32(3)May S-431S 82

82 学 籍 番 号 PC 氏 名 喜 納 修 平 臨 床 医 学 研 究 室 糖 尿 病 治 療 ガイドラインの 変 遷 における 調 査 研 究 概 要 目 的 糖 尿 病 とはインスリンの 作 用 不 足 による 慢 性 高 血 糖 を 特 徴 とする 疾 患 群 で 進 行 していくと 血 管 障 害 がおこり 動 脈 硬 化 網 膜 症 腎 症 神 経 障 害 などの 合 併 症 を 引 き 起 こす 糖 尿 病 治 療 の 合 併 症 予 防 には 薬 物 療 法 が 重 要 であり 治 療 目 標 や 治 療 法 の 標 準 化 が なされてきた 経 緯 を 知 ることは 意 義 深 い 今 回 の 研 究 では 糖 尿 病 ガイドライン 公 表 前 か ら 公 表 後 現 在 に 至 るまでの 薬 物 療 法 の 変 遷 を 調 査 し 薬 物 療 法 のありかたと 薬 剤 師 の 関 与 について 考 察 した 方 法 日 本 糖 尿 病 学 会 作 成 の 科 学 的 根 拠 に 基 づく 糖 尿 病 診 療 ガイドライン から エ ビデンスに 基 づく 診 断 基 準 と 薬 物 治 療 の 変 遷 を 調 べた 加 えて 必 要 に 応 じて 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 (PMDA) 糖 尿 病 ネットワーク 日 本 糖 尿 病 学 会 のウェブサイトにアクセ スし 論 文 などの 情 報 を 収 集 した 結 果 1 診 断 基 準 : 糖 尿 病 診 断 基 準 は 1982 年 1999 年 2010 年 と 改 訂 されていた 1982 年 時 点 でガイドラインは 公 表 されておらず 診 断 基 準 は 1980 年 の WHO 基 準 に 沿 っ て 決 定 されていた 1982~1999 年 での 診 断 基 準 の 変 更 点 は 空 腹 時 血 糖 値 140mg/dl から 126mg/dl へ 引 き 下 げられ 別 日 の 診 断 で HbA1c を 取 り 入 れたことである 1999~2010 年 での 変 更 点 は HbA1c を 空 腹 時 血 糖 採 血 との 別 日 扱 い から 同 日 扱 い に 変 更 して 診 断 を 簡 便 化 した 点 と 治 療 や 研 究 面 でグローバル 化 を 意 識 して HbA1c の 判 定 基 準 を 日 本 独 自 の 値 (JDS 値 )である 6.5%から 世 界 標 準 の 6.1%に 変 更 した 点 であった( 測 定 法 の 違 いによる) 2 治 療 薬 : 治 療 薬 については 1957 年 に SU 剤 が 使 用 されるようになり 現 在 に 至 るまでビグアナイド 薬 α グルコシダーゼ 阻 害 薬 フェニルアラニン 誘 導 体 チア ゾリン 誘 導 体 DPP 4 阻 害 剤 の 順 に 追 加 されていた 糖 尿 病 の 合 併 症 を 予 防 するエビデ ンスは SU 剤 ビグアナイド 薬 α グルコシダーゼ 阻 害 薬 チアゾリン 誘 導 体 において 確 認 されている 考 察 結 論 診 断 基 準 の 変 遷 から 診 断 を 簡 便 化 の 傾 向 がわかった これは 今 日 に おいても 増 加 の 一 途 をたどっている 糖 尿 病 を できるだけ 早 く 診 断 し 早 期 に 治 療 介 入 す ることによって 予 後 を 改 善 しようとする 意 図 がうかがえる 糖 尿 病 の 早 期 診 断 によって 薬 物 治 療 の 対 象 となる 患 者 の 更 なる 増 加 が 予 想 され 今 後 はこれまで 以 上 に 薬 剤 師 のマンパ ワーが 欠 かせないと 考 えられる 治 療 薬 に 関 しては 多 くの 有 効 な 薬 物 が 開 発 されてきた が その 一 方 で 治 療 法 の 複 雑 化 と 治 療 薬 による 重 篤 な 有 害 作 用 も 懸 念 されている(SU 剤 と DPP 4 阻 害 剤 併 用 による 重 症 低 血 糖 など) 複 雑 化 した 多 剤 療 法 において 良 好 なア ドヒアランスを 保 ち かつ 安 全 に 治 療 を 進 めるためにも 薬 剤 師 は 高 い 専 門 性 を 発 揮 して いくべきだと 考 えられる 参 考 文 献 科 学 的 根 拠 に 基 づく 糖 尿 病 診 療 ガイドライン 2010 糖 尿 病 治 療 ガイド( 日 本 糖 尿 病 学 会 ) 83

83 学 籍 番 号 PC 氏 名 小 林 将 大 臨 床 医 学 研 究 室 一 般 大 学 生 に 対 するセルフメディケーションマニュアルの 作 成 研 究 概 要 背 景 日 常 生 活 で 起 こりうる 体 調 不 良 やけがの 対 応 は 知 っているようで 知 らないことが 多 い 健 康 な 大 学 生 が 経 験 する 症 状 は 通 常 大 きな 問 題 とならないが ときに 重 大 な 疾 患 の 初 期 症 状 であったり 不 適 切 な 対 処 法 が 疾 患 の 治 癒 を 遅 延 させることもある 適 切 なセル フメディケーションを 知 ることは 安 全 な 大 学 生 活 を 送 る 上 で 大 変 意 義 深 いことである 目 的 1 通 常 の 大 学 生 が 経 験 することの 多 い 一 般 的 な 症 状 について 適 切 な 対 応 ができ るようなセルフメディケーションマニュアルを 作 成 すること 2 医 療 に 関 する 知 識 が 乏 しい 大 学 生 が 適 切 なセルフメディケーションの 知 識 をどの 程 度 持 っているかを 明 らかにすること 方 法 1 症 状 の 表 と 裏 (Symptoms: Their Causes & Cures) 新 赤 本 第 六 版 家 庭 の 医 学 以 上 2つの 本 を 主 に 参 考 としマニュアルの 作 成 を 行 った 前 者 はアメリカで 一 般 的 に 用 いられている 家 庭 向 けの 医 学 書 で 後 者 は 国 内 で 高 い 評 価 を 受 けてきた 家 庭 向 け 医 学 書 である エビデンスの 低 い 民 間 療 法 に 関 しては 記 載 せず 広 く 用 いられている 対 処 法 を 記 載 するようにすることで 可 能 な 限 りエビデンスに 沿 ったマニュアルを 作 成 するようにし た 年 度 薬 学 部 1 年 生 171 名 を 対 象 に セルフメディケーションに 関 する 知 識 調 査 とし て 10 問 の 設 問 から 成 るアンケートを 行 った 対 象 を 1 年 生 とした 理 由 は 未 だ 医 療 関 連 の 講 義 を 受 けておらず 医 療 知 識 に 関 しては 一 般 学 生 と 同 じ 条 件 となるためである 結 果 考 察 大 学 生 活 におけるセルフメディケーションマニュアル を 作 成 した( 発 表 時 は 提 示 する 予 定 ) 本 マニュアルは 根 拠 に 基 づいて 正 しい 情 報 を 提 示 してあるが そ の 使 いやすさ に 関 する 客 観 的 な 評 価 はなされていない 最 終 的 には 使 いやすさ を 調 査 検 討 した 後 に 最 終 版 を 作 成 しなければならない アンケートより 正 答 数 が 最 高 で 10 問 最 低 で 2 問 という 結 果 が 得 られた また 薬 剤 が 関 連 する 問 題 や 身 体 の 生 理 的 反 応 が 関 連 する 問 題 では 正 答 率 が 他 に 比 べ 低 く 日 常 生 活 に 密 接 した 便 秘 や 鼻 血 の 対 処 方 法 などでは 正 答 率 が 高 い 結 果 が 得 られた 今 回 正 答 率 の 低 い 問 題 に 関 してはまだ 医 療 関 係 の 学 習 がなされていないため 低 いと 考 えられ 今 マニュア ルを 参 照 することで 理 解 できる 可 能 性 があると 予 測 される 結 論 マニュアルの 完 成 後 に 寄 せられるであろう 意 見 等 を 参 考 にマニュアルを 柔 軟 に 更 新 していくことが 今 後 の 課 題 である 今 後 のマニュアル 更 新 の 参 考 とするためにも 今 回 以 上 の 規 模 でのアンケート 調 査 が 必 要 であると 考 えられる また 今 回 のアンケートも 内 容 を 刷 新 することでより 理 解 しやすく 回 答 しやすい 形 式 にする 必 要 性 があると 考 えられる 参 考 文 献 症 状 の 表 と 裏 (Symptoms: Their Causes & Cures) 新 赤 本 第 六 版 家 庭 の 医 学 84

84 学 籍 番 号 PC 氏 名 齋 藤 綾 臨 床 医 学 研 究 室 高 血 圧 ガイドラインの 変 遷 に 関 する 調 査 研 究 概 要 目 的 高 血 圧 ガイドラインの 公 表 以 前 と 公 表 後 から 改 訂 を 重 ねて 現 在 に 至 るまでの 変 遷 をまとめることによって 現 在 の 標 準 治 療 法 の 複 雑 さ を 浮 き 彫 りにし そこから 薬 剤 師 の 関 与 のありかたを 考 察 する 方 法 これまで 公 表 された 本 邦 の 高 血 圧 ガイドラインを 収 集 した ガイドライン 公 表 以 前 の 治 療 法 に 関 する 知 見 は 医 学 中 央 雑 誌 から 収 集 した エビデンスに 基 づく 標 準 治 療 法 の 変 遷 を 調 査 した 結 果 考 察 1 降 圧 目 標 値 の 変 化 :2000 年 2004 年 ともに 大 きな 変 化 は 無 かったが 2009 年 に 診 察 室 血 圧 と 家 庭 血 圧 に 分 類 され 診 察 室 以 外 の 血 圧 管 理 の 重 要 性 が 示 された 2 第 一 選 択 薬 :α 遮 断 薬 は 降 圧 効 果 が 低 く 心 血 管 事 故 抑 制 効 果 のエビデンスが 乏 しいこ とから 2009 年 には 第 一 選 択 薬 から 除 外 された 一 方 で 少 量 の 利 尿 薬 は 他 剤 と 併 用 する ことで 高 い 降 圧 効 果 を 発 揮 することが 証 明 され また 副 作 用 も 少 ないことから 積 極 的 な 使 用 が 推 奨 されるようになった 3 合 併 症 例 : 糖 尿 病 合 併 例 では 心 血 管 事 故 予 防 効 果 のエビデンスに 基 づいて 第 一 選 択 薬 としてアンジオテンシン II 受 容 体 拮 抗 薬 (ARB)とアンジオテンシン 変 換 酵 素 阻 害 薬 (ACE-I)が 主 流 となっている 脳 血 管 障 害 例 では 再 発 予 防 を 目 的 とした 慢 性 期 の 高 血 圧 管 理 が 重 要 となる 虚 血 性 心 疾 患 合 併 例 では 2009 年 に 狭 心 症 と 心 筋 梗 塞 後 とで 別 々 に 治 療 法 が 提 唱 され より 特 異 的 な 治 療 が 可 能 になった 慢 性 腎 疾 患 合 併 症 例 では 2009 年 に CKD( 慢 性 腎 疾 患 )の 概 念 が 導 入 され 腎 障 害 の 早 期 発 見 早 期 介 入 により 腎 不 全 とともに 心 血 管 病 の 発 症 を 阻 止 することが 重 要 であると 示 された 4 高 齢 者 : 血 圧 は 低 ければ 低 いほど 良 いとする the lower the better の 考 えが 浸 透 し 高 齢 者 でも 可 能 であれば 積 極 的 な 降 圧 を 行 うことが 推 奨 された 5 特 別 な 病 態 :24 時 間 血 圧 変 動 パターンの 異 常 ( 早 朝 高 血 圧 夜 間 高 血 圧 )が 心 血 管 事 故 のリスクであることが 明 らかにされ 24 時 間 血 圧 測 定 に 基 づいた 持 続 的 降 圧 の 重 要 性 が 示 された 考 察 今 回 の 調 査 より 高 血 圧 ガイドラインは 改 訂 するごとに 降 圧 目 標 や 合 併 症 の 層 別 化 され 患 者 の 状 態 に 応 じたきめ 細 かいものになってきている また 薬 物 治 療 は 高 い 降 圧 効 果 を 得 るために 作 用 の 異 なる 多 剤 併 用 療 が 中 心 となってきている しかし き め 細 かさ と 多 剤 併 用 療 法 は 高 血 圧 の 治 療 を 複 雑 なものにしている 感 は 否 めない また 高 齢 患 者 における the lower the better の 考 えは 心 血 管 事 故 抑 制 効 果 が 期 待 され る 半 面 低 血 圧 によるトラブルの 頻 度 も 増 えることが 懸 念 される 複 雑 化 していく 高 血 圧 治 療 において 良 好 なアドヒアランスを 保 ち かつ 安 全 な 治 療 をサポートすることは 薬 剤 師 の 重 要 な 役 割 であると 考 えられる 参 考 文 献 高 血 圧 ガイドライン

85 学 籍 番 号 PC 氏 名 江 郷 紘 希 臨 床 医 学 研 究 室 気 管 支 喘 息 治 療 ガイドラインの 変 遷 に 関 する 調 査 研 究 概 要 目 的 かつて 喘 息 は 重 症 例 が 少 なくなく 時 に 命 に 関 わる 重 大 な 病 気 であったが 現 在 では 吸 入 ステロイド 薬 をはじめとする 効 果 的 な 維 持 療 法 の 普 及 により 適 切 なコントロ ールが 可 能 となった 喘 息 は 気 道 の 好 酸 球 性 炎 症 による 慢 性 疾 患 であり 正 しい 吸 入 方 法 や 自 己 管 理 など 厳 格 で 継 続 的 な 治 療 が 求 められ 薬 剤 師 のサポートが 重 要 となってくる そこで 今 回 は 喘 息 の 概 念 や 標 準 治 療 法 の 変 遷 をガイドラインをもとに 調 査 し 薬 物 治 療 の 理 解 を 深 め 薬 剤 師 として 何 が 出 来 るかを 考 えてみた 方 法 喘 息 予 防 管 理 ガイドライン を 用 いた ガイドライン 作 成 前 の 治 療 法 に 関 する 資 料 は 医 学 中 央 雑 誌 を 用 いて 検 索 した 結 果 考 察 喘 息 が 気 管 支 の 狭 窄 によって 発 作 的 に 苦 しくなるが 治 療 で ある いは 自 然 に 戻 ったりする 可 逆 性 のある 病 気 と 定 義 されたのが 1958 年 のことである その 数 年 後 に 気 管 支 が 狭 くなるのは 気 道 が 敏 感 であるため という 定 義 が 加 えられた このころの 治 療 法 は まだ 発 作 が 起 こった 時 だけ 気 管 支 拡 張 薬 を 使 って 気 管 支 を 拡 張 す る という 程 度 のものであった 実 際 1970~1980 年 代 にかけてβ2 刺 激 薬 を 基 本 薬 とした 治 療 が 普 及 しつつあった ところが β 刺 激 薬 による 治 療 関 連 死 の 増 加 が 報 告 さ れるようになる その 後 1992 年 に 喘 息 の 本 態 は 気 道 における 慢 性 の 好 酸 球 性 炎 症 であり 炎 症 を 抑 制 しないと 非 可 逆 的 な 気 道 狭 窄 を 起 こす ことが 判 明 し 喘 息 治 療 のパラダイムシフト をもたらすことになった つまり 発 作 時 のみならず 非 発 作 時 の 抗 炎 症 療 法 が 必 須 とな ったのである 抗 炎 症 薬 の 基 本 として 吸 入 ステロイド 薬 が 普 及 し ガイドライン2009 では 吸 入 ステロイドの 効 果 と 安 全 性 のエビデンスは 確 立 し ガイドライン2012におい てもその 流 れは 変 わっていない 一 方 以 前 頻 用 されたβ 刺 激 薬 は 単 独 で 使 用 すべきで ないことがガイドラインに 明 記 されている β 刺 激 薬 による 死 亡 増 加 は 慢 性 炎 症 の 抑 制 を 考 慮 せずに 増 量 したために 起 こった 心 臓 に 対 する 交 感 神 経 の 過 剰 反 応 によるものだと 考 えられている 結 論 喘 息 の 長 期 管 理 は 吸 入 ステロイドを 中 心 とする 抗 炎 症 療 法 の 普 及 により 飛 躍 的 に 改 善 しているが 未 だに ステロイドに 対 する 恐 怖 感 アドヒアランス 不 良 不 適 切 な 吸 入 法 などが 治 療 効 果 を 低 下 させているケースも 少 なくない 薬 剤 師 が 吸 入 ステロ イド 薬 の 必 要 性 効 果 安 全 性 適 切 な 使 用 法 を 患 者 に 丁 寧 に 説 明 することによって 長 期 にわたる 治 療 のサポートにつながると 考 えられる 参 考 文 献 1) 喘 息 予 防 管 理 ガイドライン( ) 2) 牧 野 荘 平 : 喘 息 治 療 の 今 後 の 方 向 性 喘 息 治 療 の 歴 史 的 変 遷 喘 息 18:

86 学 籍 番 号 PC 氏 名 西 川 沙 知 臨 床 医 学 研 究 室 実 験 関 連 外 傷 の 応 急 処 置 マニュアル 作 成 目 的 研 究 機 関 で 物 理 化 学 生 物 系 の 実 験 を 行 う 者 の 約 半 数 に 1 回 以 上 何 らかの 外 傷 を 負 った 経 験 があることが 報 告 されている 実 験 を 行 う 者 は 外 傷 を 負 う 危 険 のないよう 十 分 に 準 備 する 必 要 がある しかし 実 験 手 技 や 薬 物 使 用 に 際 し 備 えてもなお 外 傷 を 負 う 危 険 性 は 大 いにあると 考 えられる 外 傷 を 負 った 際 適 切 な 応 急 処 置 の 方 法 を 知 ってい ることは 外 傷 の 程 度 を 最 小 限 に 留 めることに 繋 がる そこで 本 研 究 の 第 一 の 目 的 は 応 急 処 置 手 順 を 記 載 したマニュアルを 作 成 することである また 本 格 的 に 実 験 を 行 ったこ とのない 者 は 手 技 の 未 熟 さから 外 傷 を 負 う 危 険 性 がさらに 高 まると 考 えられる そこで 本 研 究 の 第 二 の 目 的 は 実 験 経 験 の 乏 しい 薬 学 部 新 入 生 が どの 程 度 外 傷 の 応 急 処 置 手 順 を 理 解 しているか 調 査 することである 方 法 1 アトラス 応 急 処 置 マニュアル 原 書 第 9 版 国 際 蘇 生 連 絡 協 議 会 による 心 肺 蘇 生 の 国 際 コンセンサス (ILCOR-CoSTR) 2005 年 版 を 参 照 し できるだけ 正 しい 根 拠 に 基 づいて 応 急 処 置 マニュアル 作 成 を 行 った 2 本 学 薬 学 部 2013 年 度 新 入 生 171 名 を 対 象 に 外 傷 応 急 処 置 の 要 点 に 関 する 計 10 問 の 設 問 を 用 いて 応 急 処 置 理 解 度 を 評 価 した アンケート 調 査 用 紙 回 収 後 平 均 正 答 数 及 び 各 設 問 正 答 率 を 算 出 し 分 析 を 行 った 結 果 1 薬 学 部 研 究 室 で 発 生 する 可 能 性 のある 熱 傷 化 学 熱 傷 電 撃 傷 凍 傷 切 創 感 染 の 可 能 性 のある 切 創 指 の 切 断 についての 応 急 処 置 マニュアルを 作 成 した 2 薬 学 部 新 入 生 に 対 し 応 急 処 置 理 解 度 調 査 を 行 った 結 果 平 均 正 答 数 は 8.73 問 最 も 正 答 率 の 低 い 外 傷 は 凍 傷 ( 正 答 率 71.3%) 次 に 正 答 率 の 低 い 外 傷 は 化 学 熱 傷 ( 正 答 率 83.1%) であ った また 安 全 確 認 に 関 わる 設 問 において 正 答 率 が 他 に 比 し 低 い 傾 向 が 認 められ た (84.2% 88.3% 及 び 79.0%) 考 察 応 急 処 置 を 行 うにあたり 最 初 にすべき 重 要 な 行 動 は 自 分 自 身 の 身 に 危 険 が 及 ば ないことを 確 認 すること である 本 調 査 の 結 果 安 全 確 認 が 重 要 であることの 理 解 は 十 分 でないことが 判 明 した このことは 自 分 自 身 だけでなく 周 りにいる 人 も 新 たに 外 傷 を 負 う 危 険 性 があることを 示 唆 する また 適 切 な 応 急 処 置 を 行 うことは 外 傷 の 程 度 を 最 小 限 に 留 めることに 繋 がる 本 調 査 の 結 果 化 学 熱 傷 及 び 凍 傷 の 応 急 処 置 の 理 解 度 は 十 分 でな いことが 判 明 した このことは 化 学 熱 傷 及 び 凍 傷 が 発 生 した 際 適 切 な 応 急 処 置 を 行 う ことは 難 しいことを 示 唆 する 原 因 として 熱 傷 や 切 創 に 比 し 受 傷 経 験 が 乏 しいこと 医 学 的 知 識 の 不 足 が 考 えられる 以 上 より 本 格 的 に 実 験 を 行 ったことのない 者 において 応 急 処 置 理 解 度 は 十 分 でないことが 明 らかとなった よって 適 切 な 外 傷 応 急 処 置 を 行 うた めには 実 験 実 習 前 や 研 究 室 配 属 前 応 急 処 置 手 順 を 学 び 実 践 する 機 会 を 設 ける 必 要 性 が あるかもれない また 今 後 本 学 薬 学 部 研 究 室 で 応 急 処 置 マニュアルを 活 用 していただ くため 本 研 究 内 容 をふまえ 応 急 処 置 マニュアルの 改 善 を 行 う 予 定 である 参 考 文 献 Safety survey reveals lab risks, Nature Volume 493 (2013) 87

87 学 籍 番 号 PC 氏 名 苫 米 地 郁 香 薬 草 園 研 究 室 薬 草 園 の 栽 培 植 物 調 査 及 び 大 学 周 辺 地 域 への 食 用 植 物 に 関 する 情 報 提 供 目 的 本 学 薬 草 園 では 平 成 20 年 度 の 卒 業 研 究 により 506 種 の 植 物 の 存 在 が 確 認 されている しかし 植 物 の 重 複 など 調 査 に 不 十 分 な 点 があった また 平 成 20 年 度 以 降 に 調 査 を 行 っていな いため 現 在 の 栽 培 植 物 種 数 は 明 らかにされていない そこで 本 研 究 では 現 在 の 栽 培 植 物 を 把 握 し 薬 草 園 としての 充 実 を 図 るために 栽 培 植 物 の 調 査 を 行 う また 平 成 20 年 度 の 栽 培 植 物 調 査 データとの 比 較 も 行 う その 他 に 大 学 周 辺 地 域 へ 薬 用 植 物 の 情 報 発 信 を 目 的 とし 食 用 植 物 の 説 明 文 作 成 を 行 う 方 法 栽 培 植 物 調 査 の 対 象 は 園 内 で 栽 培 されているすべての 植 物 である 平 成 23 年 4 月 から 平 成 24 年 11 月 の 間 に 合 計 14 回 薬 草 園 に 赴 き 調 査 を 実 施 した また 植 物 区 ごとに 栽 培 植 物 の リスト 作 成 を 行 った 植 物 区 は 民 間 薬 植 物 区 染 料 香 料 植 物 区 有 毒 植 物 区 漢 方 薬 植 物 区 局 方 医 薬 品 植 物 区 水 生 湿 生 植 物 区 温 室 棟 と 特 に 区 分 けされていない 場 所 や 駐 車 場 近 くの 植 え 込 みを 指 定 区 外 と して 8 つに 区 分 した 食 用 植 物 の 説 明 文 を 作 成 するために 大 学 関 連 施 設 へ 赴 き 販 売 され ている 野 菜 の 調 査 を 実 施 した その 中 から 旬 のもの 生 薬 基 原 植 物 と しても 使 うもの 食 べる 頻 度 の 多 いものを 中 心 に 説 明 文 を 作 成 する 野 菜 を 選 んだ 写 真 1 完 成 したポップの1 例 結 果 薬 草 園 では 137 科 524 種 の 植 物 が 栽 培 されていた その 中 で 第 16 改 正 日 本 薬 局 方 収 載 生 薬 の 基 原 植 物 は 103 種 であった また 平 成 20 年 度 の 栽 培 植 物 調 査 データと 比 較 すると 本 研 究 で 新 たに 栽 培 を 確 認 された 植 物 は 56 種 であった 逆 に 栽 培 を 確 認 され なかった 植 物 は 23 種 であった 食 用 植 物 の 情 報 提 供 において 説 明 文 を 作 成 した 野 菜 は 里 芋 生 姜 さつま 芋 春 菊 菜 花 エシャロット ニガ 瓜 冬 瓜 の 合 計 8 種 である 説 明 文 はポップ( 例 写 真 1)として 大 学 関 連 施 設 に 掲 示 していただいた 考 察 薬 草 園 の 栽 培 植 物 が 増 加 したのは 季 節 により 植 えかえられる 植 物 を 確 認 できたからだと 考 えられる また 植 物 ラベルの 付 いていない 植 物 が 同 定 できたことにより 調 査 結 果 全 体 の 精 度 を 上 げられたと 考 えられる このことから 薬 草 園 の 栽 培 植 物 を 把 握 することができたと 考 えられ る 今 後 は 本 研 究 の 調 査 結 果 を 他 の 薬 草 園 と 比 較 することで 薬 用 植 物 の 充 実 不 足 が 見 いだせる 不 足 している 部 分 を 補 うことで 薬 草 園 としてさらに 充 実 すると 考 えられる 野 菜 の 説 明 文 は ポップを 実 物 の 野 菜 と 一 緒 に 置 くことで 読 んだ 内 容 が 印 象 に 残 り 薬 用 植 物 に 興 味 を 持 つきっかけになると 考 えられる 今 回 は 栄 養 成 分 や 植 物 の 歴 史 について 記 載 した 作 用 機 序 など 専 門 知 識 もいれ 一 般 の 人 にもわかりやすい 説 明 文 の 作 成 が 今 後 の 課 題 である また 野 菜 の 成 分 に 関 する 新 しい 知 見 が 発 表 されたときは 随 時 内 容 を 更 新 することも 必 要 だと 考 える 88

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 案 ) 目 次 第 一 章 総 則 ( 第 一 条 第 二 条 ) 第 二 章 子 宮 頸 がん 予 防 方 針 等 ( 第 三 条 第 六 条 ) 第 三 章 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 に 関 する 具 体 的 な 施 策 第 一 節 子 宮 頸 がん 及 び 子 宮 頸 がんの 予

More information

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用) 平 成 28 年 度 地 方 税 制 改 正 ( 税 負 担 軽 減 措 置 等 ) 要 望 事 項 ( 新 設 拡 充 延 長 その 他 ) No 3 府 省 庁 名 厚 生 労 働 省 対 象 税 目 要 望 項 目 名 要 望 内 容 ( 概 要 ) 個 人 住 民 税 法 人 住 民 税 事 業 税 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 事 業 所 税 その 他 ( ) 個 人 の 健

More information

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について 平 成 25 年 度 独 立 行 政 法 日 本 学 生 支 援 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 日 本 学 生 支 援 機 構 は 奨 学 金 貸 与 事 業 留 学 生 支 援

More information

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と 子 宮 頸 がん 予 防 ワクチンの 状 況 について 1 接 種 費 用 の 公 費 助 成 (1) 県 の 助 成 制 度 子 宮 頸 がん 予 防 ワクチンの 接 種 費 用 は 3 回 の 接 種 で 約 45,000 円 (1 回 当 たり 約 15,000 円 )であり 被 接 種 者 の 経 済 的 負 担 が 大 きいものであった そのため がん 対 策 推 進 の 観 点 から 公

More information

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や 参 考 資 料 1-17 民 間 都 市 整 備 事 業 建 築 計 画 に 関 わる 関 連 制 度 の 整 理 都 市 開 発 諸 制 度 には 公 開 空 地 の 確 保 など 公 共 的 な 貢 献 を 行 う 建 築 計 画 に 対 して 容 積 率 や 斜 線 制 限 などの 建 築 基 準 法 に 定 める 形 態 規 制 を 緩 和 することにより 市 街 地 環 境 の 向 上 に

More information

Microsoft Word - 目次.doc

Microsoft Word - 目次.doc 長 寿 医 療 制 度 と 国 民 健 康 保 険 一 体 化 に 関 する 舛 添 大 臣 私 案 イメージ < 現 行 > < 見 直 し 後 > 75 歳 長 寿 医 療 制 度 ( 県 単 位 広 域 連 合 ) 長 寿 医 療 ( 都 道 府 県 ) 1 両 者 を 一 体 化 し 都 道 府 県 が 運 営 75 歳 65 歳 被 用 者 保 険 から 財 政 調 整 国 保 国 保 被

More information

001-00 セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

001-00 セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用) 平 成 28 年 度 地 方 税 制 改 正 ( 税 負 担 軽 減 措 置 等 ) 要 望 事 項 ( 新 設 拡 充 延 長 その 他 ) No 1 府 省 庁 名 厚 生 労 働 省 対 象 税 目 個 人 住 民 税 法 人 住 民 税 事 業 税 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 事 業 所 税 その 他 ( ) 要 望 項 目 名 要 望 内 容 ( 概 要 ) セルフメディケーション

More information

 

  障 害 者 政 策 委 員 会 第 2 小 委 員 会 ( 第 3 回 ) 資 料 一 覧 資 料 1-1 論 点 4 15 24 条 所 得 保 障 等 ( 年 金, 諸 手 当, 経 済 的 負 担 の 軽 減 等 )について に 関 する 厚 生 労 働 省 資 料 1 資 料 1-2 論 点 4 15 24 条 所 得 保 障 等 ( 年 金, 諸 手 当, 経 済 的 負 担 の 軽 減

More information

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農 国 営 かんがい 排 水 事 業 石 垣 島 地 区 事 業 の 概 要 本 事 業 は 沖 縄 本 島 から 南 西 約 400kmにある 石 垣 島 に 位 置 する 石 垣 市 の4,338haの 農 業 地 帯 において 農 業 用 水 の 安 定 供 給 を 図 るため 農 業 水 利 施 設 の 改 修 整 備 を 行 うものである 事 業 の 目 的 必 要 性 本 地 区 は さとうきびを

More information

診療行為コード

診療行為コード 別 添 5 オンライン 又 は 光 ディスク 等 による 請 求 に 係 る 診 療 行 為 コード ( 医 科 用 DPC 用 ) 平 成 20 年 4 月 版 凡 例 1 診 療 行 為 コードは 次 により 設 定 している (1) コードの 設 定 対 象 範 囲 コードの 設 定 対 象 範 囲 は 診 療 報 酬 の 算 定 方 法 ( 平 成 20 年 3 月 5 日 厚 生 労 働

More information

公表表紙

公表表紙 国 立 大 学 法 人 山 梨 大 学 の 役 の 報 酬 給 与 等 について 国 立 大 学 法 人 等 の 役 員 の 報 酬 等 及 び の 給 与 の 水 準 の 公 表 方 法 等 について(ガイドライン) ( 平 成 17 年 2 月 7 日, 総 務 大 臣 策 定 )に 基 づく 公 表 平 成 26 年 9 月 国 立 大 学 法 人 山 梨 大 学 国 立 大 学 法 人 山

More information

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1 独 立 行 政 法 人 統 計 センター( 法 人 番 号 7011105002089)の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 役 員 報 酬 の 支 給 水 準 の 設 定 についての 考 え 方 独 立 行 政 法 人 通 則 法 第 52 条 第 3 項 の 規 定 に 基 づき

More information

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加 別 添 事 務 連 絡 平 成 27 年 12 月 18 日 日 本 年 金 機 構 厚 生 年 金 保 険 部 長 殿 厚 生 労 働 省 年 金 局 事 業 管 理 課 長 持 続 可 能 な 医 療 保 険 制 度 を 構 築 するための 国 民 健 康 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 による 健 康 保 険 法 及 び 船 員 保 険 法 改 正 内 容 の 一 部 に

More information

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73> 国 立 大 学 法 人 茨 城 大 学 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 24 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 役 員 に 支 給 される 給 与 のうち 期 末 特 別 手 当 については 国 立 大 学 評 価 委 員 会

More information

<5461726F2D3038303232315F97CC8EFB8F91814596BE8DD78F9192CA926D>

<5461726F2D3038303232315F97CC8EFB8F91814596BE8DD78F9192CA926D> 保 発 第 0305002 号 平 成 20 年 3 月 5 日 地 方 社 会 事 務 局 長 都 道 府 県 知 事 殿 厚 生 労 働 省 局 長 医 療 費 の 内 容 の 分 かる 領 収 証 の 交 付 について の 一 部 改 正 について 標 記 については 診 療 報 酬 の 算 定 方 法 ( 平 成 20 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 59 号 )が 制 定 され 同 告

More information

●電力自由化推進法案

●電力自由化推進法案 第 一 八 五 回 参 第 二 号 電 力 自 由 化 推 進 法 案 目 次 第 一 章 総 則 ( 第 一 条 - 第 三 条 ) 第 二 章 電 力 自 由 化 の 基 本 方 針 ( 第 四 条 - 第 九 条 ) 第 三 章 電 力 自 由 化 推 進 本 部 ( 第 十 条 - 第 十 九 条 ) 附 則 第 一 章 総 則 ( 目 的 ) 第 一 条 この 法 律 は 平 成 二 十

More information

各論_1章〜7章.indd

各論_1章〜7章.indd 第 7 章 健 康 指 標 分 野 ( 糖 尿 病 循 環 器 疾 患 がん COPD) 1 推 進 の 方 向 糖 尿 病 (1) 糖 尿 病 の 発 症 を 予 防 するための 生 活 習 慣 の 改 善 あらゆる 機 会 に 多 様 な 伝 達 手 段 を 使 って 県 民 に 糖 尿 病 の 正 しい 知 識 や 糖 尿 病 発 症 予 防 のため の 生 活 習 慣 の 改 善 について

More information

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等 私 立 大 学 等 研 究 設 備 整 備 費 等 補 助 金 ( 私 立 大 学 等 研 究 設 備 等 整 備 費 ) 交 付 要 綱 目 次 第 1 章 通 則 ( 第 1 条 - 第 4 条 ) 第 2 章 私 立 大 学 等 ( 第 5 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 専 修 学 校 ( 第 16 条 - 第 25 条 ) 第 4 章 補 助 金 の 返 還 ( 第 26 条 ) 第

More information

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 例 規 整 備 * 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 例 規 整 備 公 布 年 月 日 番 号 平 成 24 年

More information

Microsoft Word - 通知 _2_.doc

Microsoft Word - 通知  _2_.doc 医 政 発 第 0331042 号 平 成 20 年 3 月 31 日 各 都 道 府 県 知 事 殿 厚 生 労 働 省 医 政 局 長 広 告 可 能 な 診 療 科 名 の 改 正 について 平 成 18 年 の 良 質 な 医 療 を 提 供 する 体 制 の 確 立 を 図 るための 医 療 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 18 年 法 律 第 84 号 以 下

More information

18 国立高等専門学校機構

18 国立高等専門学校機構 様 式 1 公 表 されるべき 事 項 独 立 行 政 法 人 国 立 高 等 専 門 学 校 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 当 機 構 役 員 給 与 規 則 で 文 部 科

More information

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt 市 町 村 における 地 方 公 務 員 制 度 改 革 に 係 る 論 点 と 意 見 について ( 概 要 ) 神 奈 川 県 市 町 村 における 地 方 公 務 員 制 度 改 革 に 係 る 検 討 会 議 について 1 テーマ 地 方 公 務 員 制 度 改 革 ( 総 務 省 地 方 公 務 員 の 労 使 関 係 制 度 に 係 る 基 本 的 な 考 え 方 )の 課 題 の 整

More information

スライド 1

スライド 1 社 会 保 障 税 一 体 改 革 における 年 金 関 連 法 案 について 年 金 機 能 強 化 法 案 (3 月 30 日 提 出 ) 国 会 提 出 時 の 法 案 の 内 容 1 基 礎 年 金 国 庫 負 担 2 分 の1の 恒 久 化 2 受 給 資 格 期 間 の 短 縮 (25 年 10 年 ) 3 産 休 期 間 中 の 社 会 保 険 料 免 除 4 遺 族 基 礎 年 金

More information

<5461726F2D819B92CA926D816990488E9693E09765816A2E6A7464>

<5461726F2D819B92CA926D816990488E9693E09765816A2E6A7464> 記 1 学 校 給 食 摂 取 基 準 について (1) 学 校 給 食 における 摂 取 基 準 ( 以 下 学 校 給 食 摂 取 基 準 という )につ いては 義 務 教 育 諸 学 校 の 児 童 生 徒 においては 学 校 給 食 実 施 基 準 別 表 ( 別 紙 1)に 夜 間 課 程 を 置 く 高 等 学 校 の 生 徒 においては 夜 間 学 校 給 食 実 施 基 準 別 表

More information

Microsoft Word - 2章.doc

Microsoft Word - 2章.doc 第 2 章 1. 人 口 の 構 成 と 動 態 (1) 人 口 総 数 と 年 齢 構 成 住 民 基 本 台 帳 人 口 及 び 外 国 人 登 録 人 口 による 平 成 21 年 (29 年 )9 月 末 現 在 の 本 市 の 人 口 総 数 は358,756 人 で 前 計 画 が 策 定 された 平 成 16 年 (24 年 )と 比 べる と 約 2,8 人 の 増 加 となっています

More information

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ Ⅰ 調 査 の 概 要 Ⅱ 札 幌 の 子 どもの 学 力 学 習 意 欲 等 について Ⅲ 学 力 調 査 の 結 果 概 要 及 び 改 善 の 方 向 等 について Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果

More information

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36 独 立 行 政 法 人 駐 留 軍 等 労 働 者 労 務 管 理 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 検 証 結 果 理 事 長 は 今 中 期 計 画 に 掲 げた 新 たな 要

More information

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税 項 目 : 153. 不 動 産 取 得 税 岩 手 県 ( 商 工 労 働 観 光 部 企 業 立 地 推 進 課 ) 被 災 地 域 の 企 業 が 投 資 する 再 生 可 能 エネルギー 設 備 に 対 する 課 税 免 除 大 震 災 津 波 において 被 災 地 域 では 電 気 水 道 ガスなどのインフラ 機 能 が 喪 失 し 工 場 では 稼 働 再 開 まで 長 期 間 を 要

More information

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る 第 4 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 及 びNBC 攻 撃 による 災 害 への 対 処 等 市 は 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 への 対 処 等 については 原 則 として 県 地 域 防 災 計 画 ( 原 子 力 等 防 災 計 画 ) 等 に 定 められた 措 置 に 準 じた 措 置 を 講 ずるものとし また NBC 攻 撃 による 災 害 への 対 処 については 国 の

More information

健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2

健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2 資 料 10 健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 平 成 27 年 6 月 17 日 健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2 ( 施 策 名 事 業 名 )

More information

Taro-iryouhoken

Taro-iryouhoken 医 療 保 険 制 度 2014 社 会 保 障 法 1 国 民 皆 保 険 国 民 皆 保 険 医 療 保 険 全 体 図 国 民 共 済 制 度 健 康 民 間 労 働 者 公 務 員 等 保 家 族 険 自 営 業 者 無 職 他 国 民 健 康 保 険 1961( 昭 36) 年 4 月 ~ 2 健 康 保 険 制 度 の 被 保 険 者 と 被 扶 養 者 (1) 強 制 被 保 険 者

More information

<4D6963726F736F667420576F7264202D203032208E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A76905682C98AD682B782E993C195CA915B9275964082C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

<4D6963726F736F667420576F7264202D203032208E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A76905682C98AD682B782E993C195CA915B9275964082C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6 様 式 租 税 特 別 措 置 等 に 係 る 政 策 の 事 前 評 価 書 1 政 策 評 価 の 対 象 とした 産 業 活 力 の 再 生 及 び 産 業 活 動 の 革 新 に 関 する 特 別 措 置 法 に 基 づく 登 録 免 租 税 特 別 措 置 等 の 名 称 許 税 の 特 例 措 置 の 延 長 ( 国 税 32)( 登 録 免 許 税 : 外 ) 2 要 望 の 内 容

More information

<6D33335F976C8EAE825081698CF6955C9770816A2E786C73>

<6D33335F976C8EAE825081698CF6955C9770816A2E786C73> 国 立 大 学 法 人 新 潟 大 学 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 18 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 本 学 が 定 める 役 員 に 支 給 する 期 末 特 別 手 当 (ボーナス)において, 役 員 の 本 給

More information

Microsoft Word - 諮問第82号答申(決裁後)

Microsoft Word - 諮問第82号答申(決裁後) 情 個 審 第 43-1 号 平 成 28 年 1 月 18 日 茨 城 県 教 育 委 員 会 教 育 長 小 野 寺 俊 殿 茨 城 県 情 報 公 開 個 人 情 報 保 護 審 査 会 委 員 長 大 和 田 一 雄 保 有 個 人 情 報 部 分 開 示 決 定 に 対 する 異 議 申 立 てについて( 答 申 ) 平 成 27 年 2 月 27 日 付 け 保 体 諮 問 第 1 号

More information

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63> 平 成 22 年 11 月 9 日 高 校 等 の 授 業 料 無 償 化 の 拡 大 検 討 案 以 下 は 大 阪 府 の 検 討 案 の 概 要 であり 最 終 的 には 平 成 23 年 2 月 議 会 での 予 算 の 議 決 を 経 て 方 針 を 確 定 する 予 定 です Ⅰ. 検 討 案 の 骨 子 平 成 23 年 度 から 大 阪 の 子 どもたちが 中 学 校 卒 業 時 の

More information

Taro-H19退職金(修正版).jtd

Taro-H19退職金(修正版).jtd 調 査 結 果 の 概 要 1 退 職 金 制 度 (1) 採 用 状 況 ( 表 1) 集 計 第 1 表 第 2 表 退 職 金 制 度 の 採 用 状 況 をみると 退 職 一 時 金 制 度 のみ 14 社 ( 退 職 金 制 度 採 用 企 業 246 社 の5.7 %) 退 職 年 金 制 度 のみ 27 社 ( 同 11.0%) 退 職 一 時 金 制 度 と 退 職 年 金 制 度

More information

<4D6963726F736F667420506F776572506F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A7937882CC8A549776816998568AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

<4D6963726F736F667420506F776572506F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A7937882CC8A549776816998568AE98EBA8DEC90AC816A2E707074> 第 1 回 社 会 保 障 審 議 会 後 期 高 齢 者 医 療 の 在 り 方 に 関 する 特 別 部 会 平 成 1 8 年 1 0 月 5 日 資 料 2-1 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 の 概 要 現 行 の 医 療 保 険 制 度 の 基 本 構 造 老 人 保 健 制 度 75 歳 65 歳 国 保 老 人 保 健 制 度 退 職 者 医 療 制 度 75 歳 以 上 の 人

More information

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上 蕨 市 三 世 代 ふれあい 家 族 住 宅 取 得 補 助 金 交 付 要 綱 ( 目 的 ) 第 1 条 この 要 綱 は 子 育 て 中 の 子 世 帯 及 びその 親 世 帯 の 同 居 又 は 近 居 ( 以 下 同 居 等 と い う ) を 促 進 す る た め 住 宅 の 取 得 に 係 る 費 用 の 一 部 を 補 助 す る こ と に よ り 三 世 代 の 市 内 定 住

More information

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定 射 水 市 建 設 工 事 施 行 に 関 する 工 事 成 績 評 定 要 領 平 成 8 年 3 月 7 告 示 第 44 号 ( 目 的 ) 第 条 この 要 領 は 射 水 市 が 所 掌 する 工 事 の 成 績 評 定 ( 以 下 評 定 という )に 必 要 な 事 項 を 定 め 公 正 かつ 的 確 な 評 定 を 行 うことにより もって 請 負 業 者 の 選 定 及 び 指

More information

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑 等 の 当 初 見 直 し 案 の 検 討 状 況 について 資 料 1-1 項 目 名 検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 都 道 府 県 担 当 者 との 意 見 交 換 では 結 果 精 度 の 低 下 に 伴 い 結 果 が 活 用 されなくなった 場 合 の 員 のモチベーション 低 下 の 可 能 性 や 員 の 配 置 換 え 等 についての 考 慮 が 必 要 との 意

More information

<96DA8E9F81698D8791CC9770816A2E786C73>

<96DA8E9F81698D8791CC9770816A2E786C73> [ 薬 と 疾 病 ] C13 薬 の 効 くプロセス 医 薬 品 の 作 用 する 過 程 を 理 解 するために 代 表 的 な 薬 物 の 作 用 作 用 機 序 および 体 内 での 運 命 に 関 する 基 本 的 知 識 と 態 度 を 修 得 し それらを 応 用 する 基 本 的 技 能 を 身 につける (1) 薬 の 作 用 と 生 体 内 運 命 作 用 部 位 に 達 した

More information

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事 資 料 5 これまでの 取 組 状 況 と 今 後 の 課 題 ( 年 金 分 野 ) 平 成 24 年 12 月 7 日 神 野 委 員 提 出 資 料 社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または

More information

退職手当とは

退職手当とは 第 3 退 職 手 当 について 1 退 職 手 当 とは 退 職 手 当 は 教 職 員 が 退 職 ( 又 は 死 亡 )した 場 合 に その 者 又 は 遺 族 に 一 時 金 として 支 給 される 給 与 で 給 料 の 補 充 的 な 性 格 をもつ 他 の 手 当 とは 異 なり 勤 続 報 償 的 な 性 格 を 有 する 手 当 であ って その 取 扱 いは 教 職 員 及 び

More information

<5461726F2D874491E682528FCD2091E6825490DF8169939C94419561816A2E>

<5461726F2D874491E682528FCD2091E6825490DF8169939C94419561816A2E> 第 5 節 糖 尿 病 の 医 療 体 制 1 現 状 (1) 罹 患 死 亡 の 状 況 北 海 道 では 糖 尿 病 が 強 く 疑 われる 者 は40~74 歳 の 男 性 で183,372 人 ( 14.8% ) 女 性 で98,903 人 (7.1%)で 合 計 282,275 人 と 推 計 され 糖 尿 病 の 可 能 性 が 否 定 で きない 者 は 男 性 で144,963 人

More information

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾 付 議 第 3 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 に 係 る 意 見 聴 取 に 関 する 議 案 平 成 26 年 2 月 高 知 県 議 会 定 例 会 提 出 予 定 の 条 例 議 案 に 係 る 地 方 教 育 行 政 の 組 織 及 び 運 営 に 関 する 法 律 ( 昭 和 31 年 法 律 第 162 号 )

More information

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 清 瀬 市 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (25 年 度 末 ) 25 年 度 千 74,247 27,195,534 A 768,602 千 4,616,550 B 千 17.0 B/A 昨 年 度 の 件 費 率 17.3

More information

Taro-H26改正_溶け込み_中学授業

Taro-H26改正_溶け込み_中学授業 鳥 取 県 私 立 中 学 校 生 徒 授 業 料 減 免 補 助 金 交 付 要 綱 ( 趣 旨 ) 第 1 条 この 要 綱 は 鳥 取 県 補 助 金 等 交 付 規 則 ( 昭 和 32 年 鳥 取 県 規 則 第 22 号 以 下 規 則 とい う ) 第 4 条 の 規 定 に 基 づき 鳥 取 県 私 立 中 学 校 生 徒 授 業 料 減 免 補 助 金 ( 以 下 本 補 助 金

More information

①表紙

①表紙 子 ども 助 成 事 業 に 係 る 請 求 方 法 及 びレセプト 等 記 載 について 平 成 8 年 月 社 会 報 酬 支 払 基 金 大 分 支 部 大 分 県 国 民 健 康 団 体 連 合 会 目 次 請 求 支 払 概 要 並 びに 請 求 要 領 について P ( 調 剤 ) 報 酬 請 求 書 記 載 方 法 について 社 国 P 3 子 ども 助 成 事 業 に 係 るレセプト

More information

(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業

(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 厚 生 労 働 大 臣 が 定 め る 基 準 ( 平 成 十 八 年 九 月 二 十 九 日 ) ( 厚 生 労 働 省 告 示 第 五 百 四 十 三 号 ) 障 害 者 自 立 支 援 法 に 基 づ く 指 定 障 害 福 祉 サ ー ビ ス 等 及 び 基 準 該 当 障 害 福 祉 サ ー ビ ス に 要 す る 費 用 の 額 の 算 定 に 関 す る 基 準 ( 平 成 十 八 年

More information

スライド 1

スライド 1 本 資 料 は 学 会 代 議 員 との 意 見 交 換 を 踏 まえて 多 数 意 見 をまとめたものです しかし 学 術 団 体 として 多 様 な 意 見 があります これを 契 機 に 議 論 が 活 性 化 することを 期 待 します マンション 建 替 えに 関 する 意 見 ( 第 2 版 ) 当 日 の 口 頭 説 明 を 一 部 加 筆 千 葉 大 学 小 林 秀 樹 < 一 般

More information

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc 佐 野 市 生 活 排 水 処 理 構 想 ( 案 ) 平 成 27 年 12 月 佐 野 市 目 次 1. 生 活 排 水 処 理 構 想 について 1.1 生 活 排 水 処 理 構 想 とは P.1 1.2 生 活 排 水 処 理 施 設 の 種 類 P.1 2. 佐 野 市 の 現 状 と 課 題 2.1 整 備 状 況 P.2 2.2 主 な 汚 水 処 理 施 設 P.2 2.3 生 活

More information

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の 消 防 法 施 行 令 別 表 第 1(6) 項 ロに 掲 げる 施 設 の 概 要 ( 細 目 欄 の 印 は275m2 未 満 の 施 設 が 想 定 されるものを 示 す ) 細 目 根 拠 法 令 規 定 規 模 要 件 根 拠 規 定 構 造 要 件 根 拠 規 定 参 考 資 料 10 老 短 期 入 所 施 設 ( ) (ショートステイ) 第 20 条 の3 ( 老 短 期 入 所 施

More information

16 日本学生支援機構

16 日本学生支援機構 様 式 1 公 表 されるべき 事 項 独 立 行 政 法 人 日 本 学 生 支 援 機 構 ( 法 人 番 号 7020005004962)の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 役 員 報 酬 の 支 給 水 準 の 設 定 についての 考 え 方 日 本 学 生 支 援 機

More information

●幼児教育振興法案

●幼児教育振興法案 第 一 九 〇 回 衆 第 五 〇 号 幼 児 教 育 振 興 法 案 目 次 前 文 第 一 章 総 則 ( 第 一 条 - 第 八 条 ) 第 二 章 幼 児 教 育 振 興 基 本 方 針 等 ( 第 九 条 第 十 条 ) 第 三 章 基 本 的 施 策 ( 第 十 一 条 - 第 十 七 条 ) 附 則 幼 児 期 において 人 は その 保 護 者 や 周 囲 の 大 人 との 愛 情

More information

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 11. 15. 1. 95. H.4.1 94.6 H5.4.1 15.1 H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H5.7.1 14.9 H.4.1 97.1 H5.4.1 14.5 H5.4.1 H5.7.1 13. 1. H5.4.1 ( 参 考

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 11. 15. 1. 95. H.4.1 94.6 H5.4.1 15.1 H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H5.7.1 14.9 H.4.1 97.1 H5.4.1 14.5 H5.4.1 H5.7.1 13. 1. H5.4.1 ( 参 考 石 井 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (4 年 度 末 ) A B B/A 3 年 度 の 件 費 率 4 年 度 6,69 8,136,675 373,713 1,54,11 18.95 19.18 () 職 員 給 与

More information

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額 白 鷹 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について( 平 成 23 年 度 ) 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (22 年 度 末 ) A H22 年 度 15,653 7,495,399 471,366 1,214,22 16.1 B B/A H21 年 度 の 件

More information

目次

目次 政 府 管 掌 健 康 保 険 における 分 析 手 法 等 に 関 する 調 査 研 究 ( 概 要 ) 医 療 経 済 研 究 機 構 では 社 会 保 険 庁 より 委 託 を 受 け 政 府 管 掌 健 康 保 険 における 分 析 手 法 等 に 関 する 調 査 研 究 を 実 施 した 調 査 研 究 の 主 なポイントは 以 下 の 通 り Ⅰ. 調 査 研 究 の 背 景 と 目

More information

川越市幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

川越市幼稚園就園奨励費補助金交付要綱 川 越 市 幼 稚 園 就 園 奨 励 費 補 助 金 交 付 要 綱 川 越 市 幼 稚 園 就 園 奨 励 費 補 助 金 交 付 要 綱 ( 平 成 21 年 7 月 3 日 決 裁 )の 全 部 を 改 正 する ( 趣 旨 ) 第 1 条 この 要 綱 は 保 護 者 の 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 るため 私 立 幼 稚 園 又 は 無 認 可 幼 稚 園 に 在 園 する

More information

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提 国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 財 務 省 主 計 局 給 与 共 済 課 長 調 査 主 任 土 谷 晃 浩 加 塩 雄 斗 1.はじめに ( 以 下 19 年 一 元 化 法 案 という )において 厚 退 職 給 付 ( 退 職 金 + 年 金 ( 事 業 主 分 ))の 官 民 均 衡 を 図 る 観 点 から 国 家 公 務 員 の 退 職 手

More information

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A> 恵 庭 市 教 員 住 宅 のあり 方 基 本 方 針 平 成 25 年 2 月 恵 庭 市 教 育 委 員 会 目 次 1. 教 員 住 宅 の 現 状 (1) 教 員 住 宅 の 役 割 1 (2) 教 員 住 宅 の 実 態 1 (3) 環 境 の 変 化 1 (4) 教 員 の 住 宅 事 情 1 2 2. 基 本 方 針 の 目 的 2 3.あり 方 検 討 会 議 の 答 申 内 容

More information

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 A 実 質 収 支 件 費 B (21 年 度 末 ) 21 年 度 58,068 22,793,598 272,455 4,911,157 件 費 率 B/A % 21.5 ( 参 考 ) 20 年 度 の 件 費 率 % 24.8 (2) 職

More information

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情 資 料 2-1 公 的 年 金 制 度 の 持 続 可 能 性 の 向 上 を 図 るための 国 民 年 金 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 の 概 要 厚 生 労 働 省 年 金 局 平 成 28 年 4 月 21 日 公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可

More information

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている. 別 紙 高 山 村 の 給 与 定 員 管 理 等 について 総 括 () 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (26 年 月 日 ) A B B/A 24 年 度 の 件 費 率 年 度 千 千 千 2,9 2,64,628 6,8 467,928 8. 2.4 (2) 職 員 給 与 費

More information

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし 3 会 計 基 準 の 見 直 しの 主 な 内 容 (1) 借 入 金 借 入 金 制 度 を 廃 止 し 建 設 又 は 改 良 に 要 する 資 金 に 充 てるための 企 業 債 及 び 一 般 会 計 又 は 他 の 特 別 会 計 からの 長 期 借 入 金 は に 計 上 することとなりまし た に 計 上 するに 当 たり 建 設 又 は 改 良 等 に 充 てられた 企 業 債 及

More information

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与 電 子 版 職 員 給 与 のあらまし < 公 営 企 業 版 > 平 成 24 年 度 目 次 公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 2 工 業 用 水 道 事 業 3 下 水 道 事 業 4 自 動 車 運 送 事 業 5 高 速 度 鉄 道 事 業 6 病 院 事 業 < 問 い 合 わせ 先 > 上 下 水 道 局 総 務 部 総 務 課 交 通 局 総 務 部 労 務 課

More information

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261, 別 紙 3 宇 治 市 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 (23 年 度 末 ) A B B/A 23 年 度 19,158 6,283,229 364,56 11,757,664 19.5 ( 参 考 ) 22 年 度 の 件 費 率 2.9

More information

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震 Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 東 海 地 震 注 意 情 報 発 表 時 (1) 医 務 課 衛 生 薬 務 課 Ⅶ-1 Ⅶ-1 Ⅶ-2 2 病 院 診 療 所 の 対 応 (1) 院 内 の 安 全 確 保 等 (2) 医 療 救 護 活 動 の 準 備 Ⅶ-3 Ⅶ-4 Ⅶ-4 3 基 幹 災 害 拠 点 病 院 基

More information

第 15 回 先 端 医 療 センター 再 生 医 療 審 査 委 員 会 審 査 結 果 日 時 : 平 成 20 年 2 月 26 日 ( 火 )16:00~ 場 所 : 先 端 医 療 センター4 階 大 会 議 室 委 員 長 : 山 岡 義 生 委 員 : 井 上 明 大 内 ますみ 大 田 清 志 守 殿 貞 夫 神 田 勉 玉 岡 かおる 永 井 謙 一 西 田 芳 矢 村 上 雅 義

More information

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定 62 (Q&A) 目 次 1 鑑 定 評 価 の 委 託 は 入 札 か 随 意 契 約 か またその 理 由 は 何 か 2 委 託 料 は 他 県 と 比 べて 妥 当 性 のある 金 額 か 3 地 価 公 示 ( 国 の 調 査 )との 違 いは 何 か また 国 の 調 査 結 果 はどう 活 用 しているか 4 路 線 価 を 利 用 しない 理 由 は 何 か 5 委 託 料 の 算

More information

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国 高 齢 者 医 療 制 度 に 関 する Q&A ( 平 成 21 年 2 月 分 ) 今 後 逐 次 加 除 修 正 を 行 う 予 定 資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適

More information

<819A955D89BF92B28F91816989638BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

<819A955D89BF92B28F91816989638BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378> 平 成 27 年 度 施 策 評 価 調 書 施 策 の 名 称 等 整 理 番 号 22 評 価 担 当 課 営 業 戦 略 課 職 氏 名 施 策 名 ( 基 本 事 業 ) 商 業 の 活 性 化 総 合 計 画 の 位 置 づけ 基 本 目 主 要 施 策 4 想 像 力 と 活 力 にあふれたまちづくり 商 業 の 振 興 2 施 策 の 現 状 分 析 と 意 図 施 策 の 対 象 意

More information

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知) 27 文 科 初 第 1593 号 平 成 28 年 3 月 22 日 各 都 道 府 県 知 事 各 都 道 府 県 教 育 委 員 会 各 指 定 都 市 教 育 委 員 会 殿 附 属 学 校 を 置 く 各 国 立 大 学 法 人 学 長 構 造 改 革 特 別 区 域 法 第 12 条 第 1 項 の 認 定 を 受 けた 地 方 公 共 団 体 の 長 文 部 科 学 省 初 等 中 等

More information

資料2 利用者負担(保育費用)

資料2 利用者負担(保育費用) 新 制 度 の 保 育 料 ( 利 用 者 負 担 額 )について 資 料 2 新 制 度 における 保 育 料 については 子 ども 子 育 て 支 援 法 に 基 づき 現 行 の 保 育 制 度 と 同 様 世 帯 の 所 得 の 状 況 その 他 の 事 情 を 勘 案 し 国 が 定 める 水 準 を 上 限 として 市 町 村 が 定 めることになりま す 国 が 定 める 水 準 については

More information

<4D6963726F736F667420576F7264202D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF0957497768D6A2E646F6378>

<4D6963726F736F667420576F7264202D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF0957497768D6A2E646F6378> 山 梨 県 産 業 集 積 促 進 助 成 金 交 付 要 綱 ( 通 則 ) 第 1 条 山 梨 県 産 業 集 積 促 進 助 成 金 ( 以 下 助 成 金 という )の 交 付 については 山 梨 県 補 助 金 等 交 付 規 則 ( 昭 和 36 年 山 梨 県 規 則 第 25 号 以 下 規 則 という )に 定 め るところによるほか この 要 綱 に 定 めるところによる ( 目

More information

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 の 法 令 等 に 準 拠 Up Newsletter 養 老 保 険 の 減 額 逓 増 定 期 保 険 の 取 扱 い 変 更 介 護 費 用 保 険 の 導 入 企 業 の 保 険 のポイント http://www.up-firm.com 1 養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者

More information

個人住民税徴収対策会議

個人住民税徴収対策会議 個 人 住 民 税 徴 収 対 策 会 議 平 成 26 年 8 月 7 日 税 収 に 占 める 個 人 住 民 税 の 割 合 個 人 住 民 税 は 県 市 町 村 いずれも 税 収 の 約 3 割 を 占 めており 重 要 な 財 源 となっている 岡 山 県 現 年 繰 越 合 計 市 町 村 その 他 18.5% 自 動 車 税 13.1% 個 人 県 民 税 29.6% その 他 15.0%

More information

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63> 社 会 保 険 加 入 状 況 等 の 実 態 調 査 結 果 平 成 27 年 6 月 18 日 一 般 社 団 法 人 日 本 電 設 工 業 協 会 社 会 保 険 加 入 状 況 等 の 実 態 調 査 結 果 について 1. 調 査 の 目 的 社 会 保 険 加 入 促 進 計 画 の 計 画 期 間 (H24 年 度 ~H28 年 度 までの5 年 間 )の 中 間 時 点 として 1

More information

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66 平 成 26 年 度 健 保 組 合 予 算 早 期 集 計 結 果 の 概 要 平 成 26 年 4 月 18 日 健 康 保 険 組 合 連 合 会 問 い 合 わせ 先 : 健 保 連 企 画 部 調 査 分 析 グループ :03-3403-0926 本 概 要 は 平 成 26 年 度 における 健 保 組 合 の 財 政 状 況 等 を 早 期 に 把 握 するため 26 年 度 予 算

More information

定款

定款 地 方 公 務 員 共 済 組 合 連 合 会 定 款 ( 昭 和 59 年 4 月 1 日 ) 変 更 昭 和 59 年 12 月 1 日 平 成 11 年 4 月 1 日 平 成 21 年 3 月 31 日 昭 和 60 年 3 月 31 日 平 成 12 年 5 月 12 日 平 成 21 年 8 月 7 日 昭 和 61 年 4 月 1 日 平 成 13 年 5 月 8 日 平 成 24 年

More information

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環 資 料 2-2 容 積 率 規 制 等 について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保

More information

弁護士報酬規定(抜粋)

弁護士報酬規定(抜粋) はなみずき 法 律 事 務 所 弁 護 士 報 酬 規 定 ( 抜 粋 ) 2008 年 10 月 改 訂 2014 年 4 月 * 以 下 の 弁 護 士 報 酬 は いずれも 税 込 です ただし D E L の2の 表 に 基 づき 算 出 さ れた 金 額 については 消 費 税 を 上 乗 せした 額 を 弁 護 士 報 酬 とします 目 次 A 法 律 相 談 料 B 顧 問 料 C 手

More information

スライド 1

スライド 1 公 的 年 金 制 度 の 健 全 性 及 び 信 頼 性 の 確 保 のための 厚 生 年 金 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 について 厚 生 労 働 省 年 金 局 公 的 年 金 制 度 の 健 全 性 及 び 信 頼 性 の 確 保 のための 厚 生 年 金 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 25 年 法 律 第 63 号 )の 概 要

More information

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (23 年 度 末 ) A B B/A 22 年 度 の 件 費 率 23 年 度 93,8 33,985,381 9,329 5,769,881 17. 17.8 (2) 職 員 給 与 費 の

More information

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5 資 料 3 番 号 制 度 で 何 ができるようになるか 2011 年 1 月 31 日 内 閣 官 房 社 会 保 障 改 革 担 当 室 ( 注 )ここで 示 される 利 用 場 面 については 関 係 者 にシステム 対 応 等 の 負 担 を 求 める 可 能 性 があることや 個 人 情 報 等 の 取 扱 い 等 に 特 に 留 意 が 必 要 な 場 合 もあることから 引 き 続 き

More information

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機 薬 局 機 能 情 報 の 事 項 の 説 明 薬 局 機 能 情 報 の 各 事 項 については 次 のとおりです また 等 の 欄 は 各 事 項 についての 該 当 の 又 は が 薬 局 機 能 に 関 する 情 報 欄 は その 項 目 について 該 当 する 情 報 の 内 容 が 記 載 されています 第 1 管 理 運 営 サービス 等 に 関 する 事 項 1 基 本 事 項 (1)

More information

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案) 高 松 市 民 間 建 築 物 耐 震 改 修 等 事 業 補 助 金 交 付 要 綱 ( 目 的 ) 第 1 条 この 要 綱 は 耐 震 改 修 等 事 業 を 実 施 す る 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 又 は 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 の 所 有 者 ( 以 下 所 有 者 という )に 対 し 予 算 の 範 囲 内 に お い て 高 松 市

More information

(5) 給 与 改 定 の 状 況 該 当 なし ( 事 委 員 会 を 設 置 していないため) 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 A B AB ( 改 定 率 ) 年 度 ( )

(5) 給 与 改 定 の 状 況 該 当 なし ( 事 委 員 会 を 設 置 していないため) 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 A B AB ( 改 定 率 ) 年 度 ( ) 1 総 括 増 毛 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (24 年 度 末 ) A B B/A 23 年 度 の 件 費 率 平 成 24 年 度 5,9 4,748,27 24,475 1,134,346 23.9 24.1 (2) 職

More information

Taro-条文.jtd

Taro-条文.jtd - 1 - 部 正 昭 和 部 正 目 ん 養 涵 養 ロ ん ロ 護 在 面 積 並 削 共 化 委 託 共 化 病 害 虫 駆 除 予 防 他 護 削 3 域 各 掲 げ ほ 全 努 - 2 - む ね 道 開 設 良 安 設 削 他 護 削 委 託 促 進 削 病 害 虫 駆 除 予 防 火 災 予 防 他 護 削 - 3 - 応 じ 6 案 作 学 識 験 意 聴 3 各 掲 げ ほ 掲 げ

More information

https://www.takara-dic-net.jp/xeditor_ne/xeditor_web/html_gene.

https://www.takara-dic-net.jp/xeditor_ne/xeditor_web/html_gene. 平 成 23 年 3 月 期 第 1 四 半 期 決 算 短 信 日 本 基 準 ( 連 結 ) 平 成 22 年 8 月 11 日 上 場 会 社 名 松 井 建 設 株 式 会 社 上 場 取 引 所 東 コ ー ド 番 号 1810 URL http://www.matsui-ken.co.jp/ 代 表 者 ( 役 職 名 ) 取 締 役 社 長 ( 氏 名 ) 松 井 隆 弘 ( 役 職

More information

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章 第 4 章 金 要 件 と 金 額 1 ( 高 齢 になった 場 合 に 受 け 取 れる 金 ) 要 件 1 受 資 格 期 間 保 険 料 納 付 済 期 間 と 保 険 料 免 除 期 間 を 合 わせて25 以 上 あること (ただし 金 額 には 反 映 されないが 受 資 格 期 間 には 算 入 される 合 算 対 象 期 間 があります) 消 費 税 が 引 き 上 げられる 27

More information

控 除 を 受 けるための 要 件 と 必 要 な 添 付 書 類 (マイホームの 新 築 や 購 入 増 改 築 等 をして 平 成 28 年 中 に 居 住 の 用 に 供 した 場 合 ) 1 新 築 住 宅 2 中 古 住 宅 増 改 築 等 要 件 イ 住 宅 取 得 後 6か 月 以 内 に 入 居 し 引 き 続 き 居 住 していること ロ 家 屋 の 床 面 積 ( 登 記 面 積

More information

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 区 東 庄 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) 分 ( 年 度 末 ) A B B/A 1 年 度 の 件 費 率 千 千 千 年 度 15,408 5,093,505 1,033,984 517,441 0.3 0.8 ()

More information

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を

( 医 療 機 器 の 性 能 及 び 機 能 ) 第 3 条 医 療 機 器 は 製 造 販 売 業 者 等 の 意 図 する 性 能 を 発 揮 できなければならず 医 療 機 器 としての 機 能 を 発 揮 できるよう 設 計 製 造 及 び 包 装 されなければならない 要 求 項 目 を 様 式 3の 記 載 方 法 基 本 要 件 基 準 の 基 本 的 考 え 方 ( 別 紙 3)も 併 せて 参 照 すること チェックリストの 作 成 にあたっては 添 付 のテンプレートファイル(ワード 版 )を 用 いること 注 意 改 正 基 準 であっても 規 定 書 式 に 整 合 させるために 添 付 のテンプレートファイル(ワード 版 )を 用 いて 作 成 すること( 不 欄 適

More information

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 100 1 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 100 1 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便 石 巻 市 公 募 型 買 取 市 営 住 宅 の 供 給 計 画 に 関 する 選 定 基 準 制 定 平 成 24 年 10 月 10 日 改 正 平 成 25 年 5 月 1 日 改 正 平 成 26 年 7 月 8 日 改 正 平 成 27 年 12 月 4 日 改 正 平 成 28 年 6 月 27 日 第 1 目 的 この 基 準 は 石 巻 市 公 募 型 買 取 市 営 住 宅 制

More information

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱 新 ひだか 町 住 宅 新 築 リフォーム 耐 震 等 支 援 補 助 金 交 付 要 綱 平 成 26 年 6 月 27 日 要 綱 第 15 号 ( 目 的 ) 第 1 条 この 要 綱 は 住 宅 の 新 築 工 事 増 改 築 工 事 リフォーム 工 事 又 は 耐 震 補 強 工 事 ( 以 下 新 築 リフォーム 等 工 事 という ) を 行 う 者 に 対 し その 工 事 費 の

More information

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135,600 185,800 222,900 261,900 289,200 320,600

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135,600 185,800 222,900 261,900 289,200 320,600 本 巣 市 の 給 与 定 員 管 理 等 について 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 21 年 度 住 民 基 本 台 帳 口 (21 年 度 末 ) (A) (B) 35,523 歳 出 額 14,360,892 実 質 収 支 件 費 999,985 2,521,801 件 費 率 ( 参 考 ) B/A 17.6 20 年 度 の 件 費 率 18.8

More information

これらを 踏 まえ 当 健 保 組 合 では 被 保 険 者 の QOL 向 上 および 医 療 費 適 正 化 に 向 け 生 活 習 慣 病 予 防 対 策 の 追 加 的 な 取 り 組 みを 開 始 した 平 成 23 年 度 は 対 象 疾 病 として 糖 尿 病 にフォーカスする ことと

これらを 踏 まえ 当 健 保 組 合 では 被 保 険 者 の QOL 向 上 および 医 療 費 適 正 化 に 向 け 生 活 習 慣 病 予 防 対 策 の 追 加 的 な 取 り 組 みを 開 始 した 平 成 23 年 度 は 対 象 疾 病 として 糖 尿 病 にフォーカスする ことと 布 [ 事 例 14 第 4 章 データに 基 づく 保 健 事 業 の 展 開 -2 生 活 習 慣 病 予 防 プログラム はらすまダイエット で 生 活 習 慣 を 改 善 し 重 症 化 を 予 防 ( 日 立 健 康 保 険 組 合 ) 取 り 組 みの 背 景 および 目 的 日 立 健 康 保 険 組 合 では 健 診 レセプト 等 のデータ 分 析 を 行 うなかで 30 歳 代 からの

More information

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要 Ⅰ. 平 成 26(2014) 年 エイズ 発 生 動 向 概 要 厚 生 労 働 省 エイズ 動 向 委 員 会 エイズ 動 向 委 員 会 は 3 ヶ 月 ごとに 委 員 会 を 開 催 し 都 道 府 県 等 からの 報 告 に 基 づき 日 本 国 内 の 患 者 発 生 動 向 を 把 握 し 公 表 している 本 稿 では 平 成 26(2014) 年 1 年 間 の 発 生 動 向 の

More information

Microsoft PowerPoint - 06 資料6 技術基準.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 06  資料6 技術基準.ppt [互換モード] 資 料 6 通 信 放 送 の 法 体 系 における 技 術 基 準 について 平 成 21 年 2 月 27 日 現 行 の 技 術 基 準 の 概 要 放 送 中 止 事 故 への 対 処 1 現 在 の 技 術 基 準 の 概 要 1.コンテンツに 係 る 技 術 基 準 (1) 目 的 放 送 の 品 質 の 確 保 受 信 端 末 の 安 定 的 な 供 給 の 確 保 等 (2) 概 要

More information

がん専門病院における薬剤師養成のあり方に関する調査研究

がん専門病院における薬剤師養成のあり方に関する調査研究 平 成 27 年 度 HIV 感 染 症 薬 物 療 法 認 定 薬 剤 師 養 成 研 修 実 施 要 綱 1. 基 本 的 事 項 (1) 研 修 の 目 的 本 研 修 は HIV 感 染 症 の 薬 物 療 法 に 必 要 な 高 度 な 知 識 技 能 情 報 の 収 集 評 価 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル 臨 床 経 験 を 修 得 さ せ 各 地 域 に お い て

More information