.はじめに われわれは さまざまな 技 術 の 環 境 経 済 評 価 を 進 めてきた とくに 未 来 技 術 である 宇 宙 太 陽 発 技 術 については CO 2 負 荷 評 価 だけでなく エネルギー 評 価 や 経 済 評 価 にも 力 点 をおいて 研 究 作 業 を 行 ってきた そ

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1 力 の 生 産 供 給 過 程 における 送 配 コストについて 朝 倉 啓 一 郎 2 中 野 諭 202 年 3 月 202 年 4 月 ( 改 訂 版 ) KEO Discussion Paper No. 27 概 要 本 稿 は 灯 力 料 および 灯 力 料 から 計 算 される 平 均 的 な 発 単 価 ( 円 /kwh)から 送 配 コストとそのシェアを 把 握 計 算 することを 目 的 とする そのために 灯 力 料 金 の 算 定 基 準 である 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 の 枠 組 みを 利 用 し その 用 項 目 と 有 価 証 券 報 告 書 の 損 益 計 算 書 および 気 事 業 営 業 用 明 細 表 を 対 応 させ さらに 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 接 合 作 業 を 行 った その 結 果 灯 力 料 あるいは 平 均 発 単 価 にしめる 平 均 的 な 送 配 コストのシェアを 3 割 台 の 半 ば 程 度 と 計 算 した キーワード 送 配 コスト 発 単 価 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 有 価 証 券 報 告 書 送 配 部 門 収 支 計 算 書 2 流 通 経 済 大 学 経 済 学 部 慶 應 義 塾 大 学 産 業 研 究 所 研 究 員 独 立 行 政 法 人 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 慶 應 義 塾 大 学 産 業 研 究 所 研 究 員

2 .はじめに われわれは さまざまな 技 術 の 環 境 経 済 評 価 を 進 めてきた とくに 未 来 技 術 である 宇 宙 太 陽 発 技 術 については CO 2 負 荷 評 価 だけでなく エネルギー 評 価 や 経 済 評 価 にも 力 点 をおいて 研 究 作 業 を 行 ってきた その 過 程 において 宇 宙 太 陽 発 技 術 の 発 単 価 を 計 測 し 既 存 の 発 技 術 の 発 単 価 との 比 較 も 行 った 3 既 存 の 発 技 術 の 発 単 価 の 計 測 については 例 えば 気 事 業 連 合 会 (2004)のように 発 設 備 のモデルプラントを 設 定 してアプローチする 方 法 ( 運 転 年 数 発 原 価 方 式 )や 室 田 (99) と 大 島 (200)らのように 有 価 証 券 報 告 書 にもとづいてアプローチする 方 法 等 がある その 一 方 産 業 連 関 計 算 によって 環 境 経 済 評 価 を 行 う 研 究 者 にとって 最 も 身 近 な 発 単 価 は 部 門 別 品 目 別 国 内 生 産 額 表 に 掲 載 される 生 産 額 : 灯 力 料 を 力 量 で 割 った 値 である それは 平 均 的 な 発 技 術 の 発 単 価 というだけでなく 需 要 家 の 相 違 に 依 存 する 送 変 および 配 等 のコストを 平 均 化 して 含 んだ 値 でもある したがって 新 しい 発 技 術 の 発 単 価 を 計 測 したとしても 比 較 の 基 準 値 としては すぐには 利 用 しがたい 値 である そこで われわれは 送 変 および 配 等 に 関 連 する 用 や 力 生 産 供 給 過 程 に 占 めるそれらの シェアが 整 理 可 能 ならば たとえそれが 平 均 的 な 値 であったとしても 有 用 な 計 測 値 となるので はなかろうかと 考 えた そして その 作 業 過 程 において 気 財 の 送 配 マージン といった 値 から 作 業 を 開 始 するのではなく 用 構 成 から 確 認 していくことにより 発 技 術 の 比 較 のた めにも 有 用 な 情 報 となることを 意 図 した そのために 生 産 額 としての 灯 力 料 に 対 応 する 用 項 目 を 整 理 し 明 確 化 するために 妥 当 な 基 準 と 思 えたのが 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 であった したがって 本 稿 では 第 節 において 気 料 金 の 算 定 基 準 を 確 認 し 第 2 節 において 気 料 金 の 算 定 ベースとなる 用 項 目 を 具 体 的 に 整 理 し 第 3 節 において それらと 有 価 証 券 報 告 書 を 対 応 比 較 することによって 論 点 を 整 理 する そして 第 4 節 において 作 業 方 針 を 確 認 するための 中 間 的 な 計 測 作 業 を 行 った 後 第 5 節 において 送 配 部 門 収 支 報 告 書 と 損 益 計 算 書 を 接 合 し 第 6 節 において 本 稿 の 最 終 的 な 作 業 結 果 を 示 す なお 本 稿 では 力 が 生 産 された 後 需 要 家 に 販 売 されるまでの 過 程 を 一 般 的 に 送 配 と 呼 称 し 定 義 的 な 議 論 は 必 要 に 応 じて 行 う また 本 稿 では 気 事 業 者 として 一 般 気 事 業 者 の 灯 力 料 の 用 構 成 の みを 取 り 扱 う 4 2. 気 料 金 の 算 定 基 準 の 確 認 本 稿 の 目 的 は 灯 力 料 を 構 成 する 送 配 コストを 整 理 することであり はじめに 灯 力 料 の 基 礎 となる 気 料 金 の 算 定 原 則 について 気 事 業 講 座 編 集 委 員 会 (2008) 気 事 業 講 座 6 気 料 金 を 利 用 して 確 認 する なお 本 稿 の 作 業 においては 同 書 より 多 くの 知 見 を 得 ており 同 書 を 参 照 する 場 合 は 講 座 : 気 料 金 と 表 記 する また 平 成 9 年 版 の 講 3 最 新 版 の 計 測 結 果 は 202 年 2 月 の 宇 宙 エネルギーシンポジウムにて 報 告 した( 於 JAXA 宇 宙 科 学 研 究 所 ) 4 本 稿 は 特 定 気 事 業 者 と 特 定 規 模 気 事 業 者 の 力 料 を 除 いて 計 測 作 業 を 行 う 2

3 座 : 気 料 金 を 利 用 する 場 合 は 平 成 9 年 版 と 明 記 するが 気 事 業 講 座 編 集 委 員 会 (2008) 気 事 業 講 座 6 気 料 金 を 引 用 する 場 合 は 出 版 年 の 表 記 をしない 現 行 の 気 料 金 は. 原 価 主 義 の 原 則 2. 公 正 報 酬 の 原 則 および 3. 気 の 使 用 者 に 対 する 公 正 の 原 則 という 気 料 金 決 定 の 三 原 則 にもとづいて 決 定 される. 原 価 主 義 の 原 則 は さらに 総 括 原 価 主 義 と 個 別 原 価 主 義 に 区 分 される 前 者 の 総 括 原 価 主 義 は 気 を 供 給 するのに 必 要 な 発 から 販 売 にいたる 全 ての 用 に 事 業 報 酬 を 加 えた 総 括 原 価 と 気 料 金 収 入 が 見 合 う 必 要 がある ことである( 講 座 : 気 料 金 p.6) 後 者 の 個 別 原 価 主 義 は 気 料 金 が 各 需 要 種 別 間 および 各 需 要 家 の 間 で 不 公 平 にならないよう 供 給 圧 気 の 使 用 態 様 などの 負 荷 の 特 性 を 適 切 に 反 映 する 基 準 に 基 づいて 合 理 的 に 配 分 された 個 別 の 原 価 に 準 拠 して 公 正 妥 当 に 決 められる 必 要 がある ことである( 講 座 : 気 料 金 p.6) つ ぎに 2. 公 正 報 酬 の 原 則 は 気 事 業 が 巨 大 な 設 備 産 業 であることから 設 備 の 建 設 維 持 のために 必 要 な 資 金 を 円 滑 に 調 達 するために 気 事 業 の 報 酬 は 総 括 原 価 の 構 成 要 素 として 料 金 原 価 に 織 り 込 まれる こと そして 公 共 事 業 料 金 としての 性 質 上 事 業 の 報 酬 は 適 正 な ものが 求 められること を 述 べる( 講 座 : 気 料 金 pp.6-7) 最 後 に 3. 気 の 使 用 者 に 対 する 公 正 の 原 則 は 需 要 家 自 らが 気 事 業 者 を 選 択 する 自 由 がないため 料 金 は 公 平 でなけ ればならない ことであり 各 需 要 種 別 に 適 正 な 原 価 配 分 を 行 い これにしたがって 料 金 を 客 観 的 に 定 め 定 められた 料 金 は 需 要 家 に 対 し 無 差 別 に 適 用 することが 要 請 される と( 講 座 : 気 料 金 p.7) この 三 原 則 は 規 制 部 門 について 述 べられた 内 容 ではあるが 自 由 化 部 門 においても その 料 金 設 定 の 競 争 の 悪 影 響 が 規 制 部 門 に 及 ばないようにするため 自 由 化 部 門 および 規 制 部 門 の 需 要 家 に 適 用 する 気 料 金 の 合 計 が 総 括 原 価 に 一 致 することが 必 要 であると 述 べている 5 したがって ここでは 気 料 金 収 入 が 総 括 原 価 と 一 致 することが 求 められていること 総 括 原 価 の 中 に 事 業 報 酬 も 含 めて 発 から 販 売 に 必 要 な 経 が 全 て 含 まれていることを 確 認 してお こう また 気 料 金 の 設 定 は 事 前 の 力 需 要 の 予 想 と それに 対 応 する 供 給 計 画 等 にもとづいて 算 定 されることから 気 料 金 は 一 種 の 予 測 値 の 性 格 を 持 つが 本 稿 は その 予 測 精 度 等 を 議 論 することを 目 的 としない 6 本 稿 は 事 後 的 に 把 握 される 気 料 金 収 入 に 対 応 させて 事 後 的 に 把 握 される 発 と 送 配 のコストを 整 理 することである したがって 事 前 に 設 定 された 総 括 原 価 の 項 目 を 事 後 的 にたどる 作 業 が 必 要 なことから 次 節 において 総 括 原 価 の 項 目 を 確 認 する なお 以 降 総 括 原 価 を 講 座 : 気 料 金 にならって 総 原 価 と 呼 称 する 3. 総 原 価 の 確 認 : 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 図 表 は 講 座 : 気 料 金 にもとづいて 総 原 価 の 構 成 を 示 している 図 中 の 番 号 は 説 明 5 低 圧 で 受 する 需 要 家 が 規 制 の 対 象 であり 特 別 高 圧 および 高 圧 で 受 する 需 要 家 が 自 由 化 の 対 象 であ る 詳 細 は 資 源 エネルギー 庁 の 気 事 業 制 度 について を 参 照 されたい 6 気 料 金 の 設 定 のために 事 前 に 予 測 設 定 された 総 原 価 と 現 実 の 用 の 比 較 は 東 京 力 に 関 する 経 営 財 務 調 査 委 員 会 (20)にて 述 べられている 3

4 のために 筆 者 らが 付 けた 番 号 である 図 表 より 総 原 価 は. 営 業 2. 事 業 報 酬 および 3. 控 除 収 益 から 構 成 されることがわかる. 営 業 は. 人 件 から 7.その 他 の 用 の 合 計 であり その 算 定 においては 気 の 供 給 に 不 要 な 附 帯 事 業 及 び 事 業 外 の 用 は 除 外 される 2. 事 業 報 酬 は 原 則 2 で 示 されるように 用 項 目 として 挿 入 されており 事 業 資 産 の 価 値 を 計 測 し それに 報 酬 率 をかけることによって 算 定 される 3. 控 除 収 益 は 気 料 金 総 収 入 と 総 原 価 を 一 致 させるという 原 則 にもとづいて 総 原 価 から 控 除 される 収 益 である( 講 座 : 気 料 金 p.38 p.52 p.56 講 座 : 気 料 金 ( 平 成 9 年 版 p.66) したがって 今 回 の 計 算 作 業 の 前 提 として 営 業 用 + 事 業 報 酬 控 除 収 益 = 灯 力 料 式 () あるいは 営 業 用 + 事 業 報 酬 = 灯 力 料 + 控 除 収 益 式 (2) という 枠 組 みを 堅 持 しながら 作 業 を 行 うこととする つぎに 総 原 価 の 内 容 の 確 認 を 行 なう 総 原 価 の 詳 細 な 項 目 は 講 座 : 気 料 金 にも 掲 載 されるが その 変 動 等 を 確 認 するために 気 料 金 の 算 定 基 準 を 示 す 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 をもちいて 確 認 する 以 下 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 を 料 金 規 則 と 略 称 する 図 表 総 原 価 の 構 成 営 業 人 件 2 燃 料 3 修 繕 4 減 価 償 却 5 公 租 公 課 6 購 入 力 料 7 その 他 の 用 2 事 業 報 酬 3 控 除 収 益 注 : 講 座 : 気 料 金 p.36 より 作 成 図 表 中 の 番 号 は 図 表 2 との 対 応 と 説 明 のために 筆 者 が 付 けた 番 号 である 現 行 の 料 金 規 則 は 平 成 年 (999 年 )2 月 3 日 の 号 外 通 商 産 業 省 令 第 05 号 に 始 まり その 後 改 正 されつつ 現 在 に 至 る 図 表 2 は 2000 年 代 の 料 金 規 則 に 示 される 総 原 価 の 構 成 項 目 を 改 正 ごとにたどった 表 である 表 頭 の 改 正 改 正 2 という 名 称 は 説 明 の ために 筆 者 ら 付 けた 番 号 であり 実 際 の 改 正 等 との 対 応 は 文 末 の 資 料 を 参 照 して 頂 きたい また 用 項 目 の 番 号 コードも 筆 者 らが 説 明 のために 付 けた 番 号 である 図 表 の. 営 業 に 含 まれる. 人 件 2. 燃 料 3. 修 繕 4. 減 価 償 却 5. 公 租 公 課 4

5 6. 購 入 力 料 および 7.その 他 の 用 について 図 表 2 で 変 動 を 確 認 すると 改 正 2 におい て 特 定 放 射 性 物 質 処 分 (コード 705) が 挿 入 され 改 正 6 において 託 送 制 度 の 変 更 に 対 応 し 事 業 者 間 精 算 が 挿 入 され 購 入 販 売 力 料 が 源 と 送 に 区 分 される(コー ド ) また 改 正 7 において 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 発 と 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 既 発 が 区 分 され(コード ) 改 正 4 において 他 社 購 入 源 から 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 が 除 外 される(コード 605 印 ) そして 平 成 23 年 3 月 の 震 災 を 受 けて 改 正 5 にて 原 子 力 災 害 支 援 機 構 一 般 負 担 金 が 入 る(コード 73) また コ ード 73 から 737 は 財 務 用 に 関 連 する 項 目 であり 関 連 法 の 変 動 と 対 応 して 項 目 変 動 してい ると 思 われるが ここでは 財 務 用 も 総 原 価 を 構 成 することを 確 認 しておく 図 表 の 2 事 業 報 酬 は 事 業 資 産 の 価 値 (レートベース)に 報 酬 率 をかけて 計 測 されるが 図 表 2 より その 資 産 として 200. 特 定 固 定 資 産 建 設 中 の 資 産 核 燃 料 資 産 特 定 投 資 運 転 資 本 および 繰 延 償 却 資 産 が 対 応 することがわかる ここでは 項 目 のみ 確 認 しておく 7 図 表 の 3 控 除 収 益 は 図 表 2 の 改 正 5 を 基 準 にみると 300. 遅 収 加 算 料 金 地 帯 間 販 売 源 料 地 帯 間 販 売 送 料 他 社 販 売 源 料 他 社 販 売 送 料 託 送 収 益 ( 接 続 供 給 託 送 収 益 を 除 く) 事 業 者 間 精 算 収 益 300. 気 事 業 雑 収 益 30. 預 金 利 息 で ある 図 表 2 が 総 原 価 の 構 成 であり 次 節 にて 総 原 価 を 発 部 門 と 送 配 部 門 に 分 割 して 計 測 可 能 かどうかを 考 察 するが 一 般 気 事 業 者 の 各 社 は 他 の 事 業 者 と 気 の 取 引 を 行 っており その 過 程 で 発 生 する 気 料 金 も 総 原 価 を 構 成 することから ここで 総 原 価 の 会 社 区 分 地 域 区 分 を 概 観 しておく 8 はじめに 営 業 用 について 他 社 他 地 域 の 関 係 を 確 認 する 他 の 一 般 気 事 業 者 から 地 帯 間 力 融 通 契 約 によって 購 入 する 気 料 金 は 地 帯 間 購 入 源 と 地 帯 間 購 入 送 に 区 分 して 計 上 される 他 の 気 事 業 者 例 えば 卸 気 事 業 者 ( 源 開 発 日 本 原 子 力 発 等 )や 卸 供 給 事 業 者 ( 独 立 発 事 業 者 (IPP))から 購 入 する 気 料 日 本 卸 力 取 引 所 で 購 入 した 気 料 は 他 社 購 入 源 と 他 社 購 入 送 に 区 分 して 計 上 される また 他 社 に 送 変 配 を 委 託 した 用 は 託 送 料 に 計 上 される そして 他 社 ( 他 地 域 )から 力 を 購 入 する 際 の 振 替 供 給 に 相 当 する 料 金 は 事 業 者 間 精 算 に 計 上 される それらの 項 目 は 全 て 総 原 価 を 構 成 することから 需 要 家 の 力 需 要 を 満 たすために 他 社 他 地 域 から 購 入 した 源 と 送 配 の 用 も 気 料 金 を 構 成 することが 確 認 できる 9 7 資 産 および 報 酬 率 の 計 算 方 法 は 料 金 規 則 第 四 条 に 示 される 8 気 事 業 講 座 気 事 業 の 経 営 第 章 第 3 節 (pp.43-44) 講 座 : 気 料 金 第 2 章 第 2 節 総 原 価 の 算 定 (p.47) 気 事 業 講 座 5 気 事 業 の 経 理 第 2 章 第 3 節 気 事 業 会 計 規 則 (pp.40-4)を 参 照 した なお ここでは 概 略 のみを 示 す 詳 細 は 同 文 献 を 参 照 されたい 9 もちろん 控 除 収 益 を 考 慮 した 後 の 値 で 総 原 価 が 決 定 される 5

6 図 表 2 料 金 規 則 における 総 原 価 の 構 成 項 目 (その ) 改 正 平 成 3 年 平 成 3 年 平 成 4 年 平 成 5 年 平 成 6 年 平 成 7 年 平 成 7 年 平 成 8 年 平 成 8 年 平 成 9 年 平 成 2 0 年 平 成 2 0 年 平 成 2 年 平 成 2 2 年 平 成 2 3 年 施 行 月 月 月 2 月 月 0 月 2 月 月 月 月 月 0 6 日 5 日 3 0 日 月 2 日 日 日 月 日 3 日 月 2 6 日 2 6 日 日 7 日 2 6 日 日 月 2 日 営 業 人 件 0 役 員 給 与 02 給 料 手 当 03 給 料 手 当 振 替 額 ( 貸 方 ) 04 退 職 給 与 金 05 厚 生 06 委 託 検 針 07 委 託 集 金 08 雑 給 2 燃 料 3 修 繕 4 減 価 償 却 5 公 租 公 課 50 法 人 税 等 502 源 開 発 促 進 税 503 固 定 資 産 税 504 事 業 税 505 雑 税 506 水 利 使 用 料 6 購 入 力 料 60 地 帯 間 購 入 力 料 602 地 帯 間 購 入 源 603 地 帯 間 購 入 送 604 他 社 購 入 力 料 605 他 社 購 入 源 606 他 社 購 入 送 7 その 他 の 用 70 使 用 済 核 燃 料 再 処 理 702 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 発 703 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 既 発 704 廃 棄 物 処 理 705 特 定 放 射 性 廃 棄 物 処 分 706 消 耗 品 707 補 償 708 賃 借 料 709 託 送 料 70 事 業 間 精 算 7 委 託 72 損 害 保 険 料 73 原 子 力 災 害 支 援 機 構 一 般 負 担 金 74 普 及 開 発 関 係 75 養 成 76 研 究 77 諸 78 気 料 貸 倒 損 79 固 定 資 産 除 却 720 原 子 力 発 施 設 解 体 72 共 有 設 備 等 分 担 額 ( 借 方 ) 722 共 有 設 備 等 分 担 額 ( 貸 方 ) 723 建 設 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 724 附 帯 事 業 用 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 725 附 帯 事 業 営 業 用 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 726 試 験 研 究 及 び 開 発 の 償 却 727 研 究 及 び 開 発 の 償 却 728 開 発 729 開 発 償 却 730 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) 73 株 式 発 行 償 却 732 新 株 発 行 等 償 却 733 新 株 発 行 償 却 734 株 式 交 付 735 株 式 交 付 償 却 736 社 債 発 行 737 社 債 発 行 償 却 6

7 図 表 2 料 金 規 則 における 総 原 価 の 構 成 項 目 (その 2: 続 ) 2 事 業 報 酬 3 控 除 収 益 200 特 定 固 定 資 産 2002 建 設 中 の 資 産 2003 核 燃 料 資 産 2004 特 定 投 資 2005 運 転 資 本 2006 繰 延 償 却 資 産 300 遅 収 加 算 料 金 3002 地 帯 間 販 売 力 料 3003 地 帯 間 販 売 源 料 3004 地 帯 間 販 売 送 料 3005 他 社 販 売 力 料 3006 他 社 販 売 源 料 3007 他 社 販 売 送 料 3008 託 送 収 益 ( 接 続 供 給 託 送 収 益 を 除 く) 3009 事 業 者 間 精 算 収 益 300 気 事 業 雑 収 益 30 預 金 利 息 図 表 注 :2000 年 代 の 料 金 規 則 の 営 業 の 項 目 を 改 正 にそって 整 理 している 図 中 の 黒 丸 が 総 原 価 の 構 成 項 目 である 筆 者 ら 作 成 つぎに 営 業 収 益 について 他 社 他 地 域 との 関 係 を 確 認 する 他 の 一 般 気 事 業 者 へ 地 帯 間 力 融 通 契 約 にもとづいて 販 売 した 気 料 金 は 地 帯 間 販 売 源 料 と 地 帯 間 販 売 送 料 にて 計 上 される 卸 気 事 業 者 等 に 販 売 した 気 料 金 は 他 社 販 売 源 料 と 他 社 販 売 送 料 として 整 理 される また 託 送 収 益 のうち 他 地 域 に 力 を 託 送 した 際 に 振 替 供 給 によって 得 た 収 益 は 事 業 者 間 精 算 収 益 に 計 上 され また 自 地 域 内 の 需 要 家 への 託 送 から 生 じる 接 続 供 給 託 送 収 益 は 託 送 収 益 に 計 上 される そして 総 原 価 の 控 除 項 目 との 関 連 で 見 る ならば 他 社 他 地 域 へ 力 を 販 売 して 得 られる 収 入 は 総 原 価 からの 控 除 収 益 として 取 り 扱 わ れる そして 例 えば a 地 域 に 力 を 供 給 する 一 般 気 事 業 者 A にたいして 他 社 が a 地 域 の 需 要 家 へ 力 を 供 給 するために A の 送 配 ネットワークの 使 用 料 として 支 払 う 接 続 供 給 託 送 収 益 に 対 応 する 用 が 控 除 収 益 の 対 象 から 外 れることになる 4. 総 原 価 と 有 価 証 券 報 告 書 の 対 応 関 係 および 送 配 部 門 把 握 の 可 能 性 本 節 は 図 表 と 図 表 2 の 総 原 価 を 発 と 送 配 に 数 量 的 に 区 分 する 観 点 から 論 点 を 整 理 す る そのための 資 料 として 有 価 証 券 報 告 書 を 利 用 する 図 表 3 は 有 価 証 券 報 告 の 損 益 計 算 書 の 営 業 用 と 営 業 収 益 を 抽 出 している そこでは 営 業 収 益 において 大 まかではあるが 気 料 金 収 入 に 対 応 する 灯 力 料 金 控 除 収 益 に 対 応 する 販 売 力 料 託 送 収 益 0 事 業 者 間 精 算 収 益 および 気 事 業 雑 収 益 が 把 握 可 能 なことがわかる また 営 業 用 の 気 事 業 営 業 用 の 分 類 において 発 と 送 配 等 の 用 構 成 を 把 握 可 能 なことがわかるが 図 表 2 の 細 かな 総 原 価 との 対 応 を 確 認 することが 出 来 ない したがって 気 事 業 営 業 用 の 内 容 を 確 認 するために 有 価 証 券 報 告 書 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 ( 図 表 4)を 見 る そこでは われわれが 区 分 して 把 握 したい 発 部 門 と 送 配 部 門 が 設 定 され そして 営 業 が 詳 細 化 されていることがわかる 以 下 説 明 のために 図 表 4 の 表 0 託 送 収 益 の 接 続 供 給 託 送 収 益 を 除 く という 但 し 書 きについては 次 節 以 降 にて 取 り 扱 う 7

8 頭 を 有 証 : 部 門 分 類 表 側 を 有 証 : 営 業 分 類 と 呼 称 する 営 業 用 図 表 3 損 益 計 算 書 の 営 業 収 益 と 営 業 用 営 業 収 益 気 事 業 営 業 用 金 額 気 事 業 営 業 収 益 水 力 発 a 灯 料 汽 力 発 b 力 料 原 子 力 発 c 地 帯 間 販 売 力 料 内 燃 力 発 d 他 社 販 売 力 料 新 エネルギー 等 発 e 託 送 収 益 地 帯 間 購 入 力 料 f 事 業 者 間 精 算 収 益 他 社 購 入 力 料 g 気 事 業 雑 収 益 送 h 貸 付 設 備 収 益 変 i 配 j 販 売 k 貸 付 設 備 l 一 般 管 理 m 源 開 発 促 進 税 n 事 業 税 o 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) p 附 帯 事 業 営 業 用 附 帯 事 業 営 業 収 益 注 : 一 般 気 事 業 者 の 有 価 証 券 報 告 書 の 損 益 計 算 書 の 一 般 的 な 項 目 を 抽 出 図 表 中 の a から p は それぞれの 金 額 値 であり 図 表 4 と 対 応 している 筆 者 ら 作 成 図 表 4 有 価 証 券 報 告 書 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 営 有 業 証 分 類 部 有 門 証 分 類 役 員 給 与 給 料 手 当 退 職 給 与 金 厚 生 源 開 発 促 進 税 事 業 税 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) 水 力 発 汽 力 発 原 子 力 発 内 燃 力 発 新 エ ネ ル ギー 等 発 地 帯 間 購 入 力 料 他 社 購 入 力 料 送 変 配 販 売 貸 付 設 備 合 計 a b c d e f g h i j k l m 一 般 管 理 そ の 合 他 計 n o p 注 : 一 般 気 事 業 者 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 の 一 般 的 なイメージ 図 図 中 の a から p は 図 表 3 と 対 応 させている 筆 者 ら 作 成 図 表 4 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 の 項 目 について 力 会 社 別 に 時 系 列 的 に 整 理 している が 本 節 での 論 点 を 料 金 規 則 の 総 原 価 と 気 事 業 営 業 用 明 細 表 の 対 応 関 係 に 絞 るため 例 として 東 京 力 の 平 成 22 年 度 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 を 示 す それが 図 表 5 である 図 中 のコード 番 号 は 図 表 2 と 対 応 させている 8

9 図 表 5 有 証 : 営 業 用 分 類 営 有 業 証 分 類 部 有 門 証 分 類 水 力 発 汽 力 発 原 子 力 発 内 燃 力 発 新 エ ネ ル ギー 等 発 地 帯 間 購 入 力 料 他 社 購 入 力 料 送 変 配 販 売 貸 付 設 備 一 般 管 理 そ の 合 他 計 コード 営 業 分 類 細 分 類 0 役 員 給 与 02 給 料 手 当 03 給 料 手 当 振 替 額 ( 貸 方 ) 建 設 への 振 替 額 ( 貸 方 ) その 他 への 振 替 額 ( 貸 方 ) 04 退 職 給 与 金 05 厚 生 法 定 厚 生 一 般 厚 生 06 委 託 検 針 07 委 託 集 金 08 雑 給 2 燃 料 石 炭 燃 料 油 核 燃 料 減 損 額 ガス 助 燃 及 び 蒸 気 料 運 炭 及 び 運 搬 濃 縮 関 連 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 702 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 発 703 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 既 発 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 発 準 備 704 廃 棄 物 処 理 705 特 定 放 射 性 廃 棄 物 処 分 706 消 耗 品 3 修 繕 506 水 利 使 用 料 707 補 償 708 賃 借 料 709 託 送 料 70 事 業 者 間 精 算 7 委 託 72 損 害 保 険 料 74 普 及 開 発 関 係 75 養 成 注 : 東 京 力 の 気 事 業 営 業 用 明 76 研 究 77 諸 細 表 ( 平 成 22 年 度 (200 年 度 ) 第 78 気 料 前 倒 損 諸 税 503 固 定 資 産 税 87 期 )に 掲 載 される 用 項 目 を 示 す 505 雑 税 4 減 価 償 却 コードは 図 表 2 の 総 原 価 に 対 応 さ 普 通 償 却 特 別 償 却 せて 筆 者 らが 付 けた 番 号 である 試 運 転 償 却 79 固 定 資 産 除 却 除 却 損 また は 総 原 価 の 項 目 と 対 応 し 除 却 用 720 原 子 力 発 施 設 解 体 ない 項 目 である a から p は 図 表 3 72 共 有 設 備 等 分 担 額 722 共 有 設 備 等 分 担 額 ( 貸 方 ) と 4 に 対 応 させている 筆 者 ら 作 成 602 地 帯 間 購 入 源 603 地 帯 間 購 入 送 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 605 他 社 購 入 源 新 エネルギー 等 源 その 他 の 源 606 他 社 購 入 送 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 723 建 設 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 725 附 帯 事 業 用 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 502 源 開 発 促 進 税 n 504 事 業 税 o 730 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) p 合 計 a b c d e f g h i j k l m 9

10 ここで 図 表 2 の 総 原 価 を 構 成 する. 営 業 2 事 業 報 酬 および 3. 控 除 収 益 の 項 目 と 有 価 証 券 報 告 書 に 掲 載 される 図 表 3 図 表 4 および 図 表 5 を 比 較 することにより 発 部 門 と 送 配 部 門 の 区 分 について つぎのように 課 題 を 整 理 する 営 業 について;. 営 業 ( 図 表 2)に 存 在 するが 有 証 : 営 業 分 類 ( 図 表 5)に 存 在 しない 50: 法 人 税 等 726: 試 験 研 究 及 び 開 発 の 償 却 から 729: 開 発 償 却 73: 株 式 発 行 償 却 から 737 社 債 発 行 償 却 の 取 り 扱 い 2. 営 業 ( 図 表 2)に 存 在 しないが 有 証 : 用 分 類 ( 図 表 5)に 存 在 する 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 および 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 の 取 り 扱 い 3 有 証 : 部 門 分 類 における 一 般 管 理 と その 他 の 取 り 扱 い また これらの 部 門 のみに 格 付 けされる 営 業 ( 例 えば 源 開 発 促 進 税 や 事 業 税 )の 取 り 扱 い 方 法 4 6 購 入 力 料 ( 図 表 2)における 605: 地 帯 間 購 入 源 の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 の 除 外 の 取 り 扱 い 事 業 報 酬 について; 5 事 業 報 酬 (200: 特 定 固 定 資 産 から 2006: 繰 り 延 べ 償 却 資 産 )の 把 握 計 測 方 法 事 業 報 酬 率 の 把 握 計 測 および 発 送 配 部 門 の 分 割 の 考 え 方 控 除 収 益 について 6 控 除 収 益 (300 遅 収 加 算 料 金 から 30 預 金 利 息 )における 300 遅 収 加 算 料 金 3008 託 送 収 益 の 但 し 書 きの 接 続 供 給 託 送 収 益 を 除 く および 30 預 金 利 息 の 把 握 計 測 方 法 また 控 除 収 益 の 発 非 発 部 門 への 格 付 けの 考 え 方 その 他 ; 7 有 証 : 部 門 分 類 における 貸 付 設 備 と 休 止 設 備 の 営 業 および 事 業 報 酬 の 考 え 方 つぎに から7の 課 題 の 対 処 について 考 察 する の 株 社 債 の 発 行 発 行 償 却 は 事 業 全 体 の 値 のみ 利 用 可 能 であり また 開 発 およ び 開 発 償 却 の 値 は 把 握 できなかった また 法 人 税 は 講 座 : 気 料 金 においては 事 前 の 計 算 として 配 当 金 と 利 益 準 備 金 から 逆 算 する 方 法 を 述 べるが( 講 座 : 気 料 金 pp.5-6) 今 回 事 後 的 な 作 業 としての 対 応 を 考 えねばならない 2は 気 事 業 会 計 規 則 によって 確 認 すると 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 は 原 子 力 発 に 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 は 地 帯 間 購 入 力 料 に そして 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 は 他 社 購 入 力 料 に 計 上 される しかし 料 金 規 則 の 総 原 価 に 含 まれないこと そして 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 気 事 業 分 科 会 原 子 力 発 投 資 環 境 整 備 小 委 員 会 (2007) にて これら 項 目 は 再 処 理 の 具 体 的 な 計 画 が 定 まるまでは 料 金 原 価 として 含 めないことが 確 認 できるため 総 原 価 に 含 めない ただし 会 計 規 則 と 同 委 員 会 によれば 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 気 事 業 会 計 規 則 によれば 開 発 償 却 は 繰 延 資 産 の 開 発 に 整 理 されたものの 償 却 を 整 理 す る と 述 べられるが 気 料 金 制 度 運 用 の 見 直 しに 係 わる 有 識 者 会 議 (202)における 東 京 力 の 平 成 20 年 料 金 改 訂 時 の 値 (p.4)を 見 ると 開 発 および 開 発 償 却 ともにゼロとなっている 0

11 理 等 準 備 は 地 帯 間 原 子 力 発 再 処 理 等 準 備 契 約 によって 受 側 が 支 払 った 用 であり その 一 方 発 側 には 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 料 が 地 帯 間 販 売 力 料 に 計 上 される そして 他 社 原 子 力 発 再 処 理 等 準 備 契 約 にもとづいて 受 側 の 他 社 購 入 力 料 に 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 が 計 上 され 発 側 の 他 社 販 売 力 料 に 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 料 が 計 上 される 今 回 の 作 業 においては 地 帯 間 販 売 力 料 と 他 社 販 売 力 料 の 詳 細 な 構 成 がわからないため 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 と 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 を 総 原 価 と しない 一 方 控 除 収 益 を 構 成 する 地 帯 間 販 売 力 料 と 他 社 販 売 力 料 からも 同 額 を 差 し 引 くこと とする 3の 一 般 管 理 は 原 則 の 個 別 原 価 主 義 にもとづいて 第 一 次 整 理 原 価 として 発 部 門 や 送 配 等 の 部 門 に 配 分 される 項 目 である その 配 分 方 法 は ABC 手 法 をベース として 直 課 帰 属 および 配 賦 によるとされる 2 しかし 配 分 後 の 情 報 は 有 価 証 券 報 告 書 のみ からは 得 られない また 総 原 価 の 源 開 発 促 進 税 事 業 税 および 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) は その 他 のみに 格 付 けられており その 分 割 後 の 情 報 は 有 価 証 券 報 告 書 からは 得 ら れない 4の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 の 取 り 扱 いは エネルギー 供 給 事 業 者 による 非 化 石 エ ネルギー 源 の 利 用 及 び 化 石 エネルギー 原 料 の 有 効 な 利 用 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 2 年 8 月 28 日 施 行 ) にもとづいて 平 成 2 年 月 から 太 陽 光 発 の 余 剰 力 の 買 取 り 制 度 が 開 始 された ことと 対 応 する 気 事 業 会 計 規 則 と 一 般 気 事 業 部 門 別 収 支 計 算 規 則 によれば 買 取 り 制 度 に 関 連 して 営 業 収 益 においては 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 が 灯 力 料 と 託 送 収 益 ( 接 続 託 送 収 益 )に 計 上 され 営 業 用 においては 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 が 他 社 購 入 源 に 計 上 される はじめに 買 取 り 制 度 の 基 本 的 な 収 支 を 確 認 する 3 買 取 り 制 度 によって 需 要 家 が 負 担 する 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 単 価 ( 円 /kwh)の 算 定 式 は つ ぎの 通 りである( 暦 年 と 年 度 の 区 分 に 注 意 されたい) N+ 年 度 の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 単 価 =(n 年 の 買 い 取 り 総 額 -n 年 の 回 避 可 能 用 ± 過 去 の 買 取 り 用 の 回 収 不 足 額 )/ N+ 年 度 想 定 需 要 力 量 式 (3) ただし 回 避 可 能 用 : 力 会 社 が 太 陽 光 発 の 気 を 買 い 取 ることによって 気 の 供 給 のた 2 講 座 : 気 料 金 によれば ABC(Activity Based Costing) 基 準 は 複 数 の 部 門 に 共 通 して 関 連 する 用 を 用 の 発 生 原 因 よって 各 部 門 に 帰 属 させることである また 直 課 は 整 理 可 能 な 用 を 抽 出 し それらの 部 門 に 整 理 すること 帰 属 は 例 えば 代 表 的 な 物 量 や 金 額 比 で 部 門 に 配 分 すること そして 配 賦 は 直 課 帰 属 出 来 なかった 用 について すでに 配 分 整 理 された 物 量 や 金 額 比 で 配 分 することで ある 詳 細 は 料 金 規 則 の 一 般 管 理 等 変 及 び 販 売 の 整 理 の 基 準 講 座 : 気 料 金 と 気 事 業 講 座 5 気 事 業 の 経 理 を 参 照 していただきたい なお 例 えば 後 に 使 用 する 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 計 算 過 程 において 力 各 社 の 配 分 方 法 は 確 認 できる 3 以 下 の 計 算 式 とデータの 出 所 は 資 源 エネルギー 庁 省 エネルギー 新 エネルギー 部 力 ガス 事 業 部 (20)と 資 源 エネルギー 庁 (202)を 利 用 した

12 めに 必 要 な 発 量 を 減 少 することが 可 能 となり 燃 料 などの 支 出 を 免 れた 用 のこと したがって 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 は ( 前 年 の) 買 い 取 り 用 -( 前 年 の) 回 避 可 能 用 (± 過 去 の 調 整 金 額 )であることを 確 認 しておく つぎに 年 度 値 である 営 業 収 益 と 営 業 用 の 関 連 を 考 察 する 説 明 のために 図 表 6 を 参 照 し て 頂 きたい 図 中 の 行 目 は 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 が 計 測 計 算 される 暦 年 を 示 している 2 行 目 は 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 を 灯 力 料 に 含 めて 回 収 ( 年 度 )する 過 程 を 示 しており 営 業 収 益 の 対 応 年 度 を 示 している 3 行 目 は 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 ( 相 当 額 )について 営 業 用 の 対 応 年 度 を 示 している 図 表 6 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 営 業 収 益 および 営 業 用 の 関 係 平 成 2 年 平 成 22 年 平 成 23 年 月 開 始 平 成 24 年 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 の 計 測 ベース( 暦 年 ) 平 成 2 年 度 次 年 度 より 回 収 平 成 22 年 度 回 収 実 質 0 平 成 23 年 度 回 収 平 成 2 22 年 分 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 の 実 際 の 回 収 ( 年 度 ) ( 営 業 収 益 項 目 ) 買 取 り 買 取 り 現 時 点 での 入 手 可 能 な 有 価 証 券 報 告 書 ( 四 半 期 除 く) 買 取 り 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 の 発 生 ( 年 度 ) ( 営 業 用 項 目 ) 図 表 注 : 買 取 り 制 度 と 会 計 上 の 対 応 を 把 握 するため 資 源 エネルギー 庁 省 エネルギー 新 エネルギー 部 力 ガス 事 業 部 (20)と 資 源 エネルギー 庁 (202)にもとづいて 筆 者 ら 作 成 買 取 り 制 度 が 開 始 された 平 成 2 年 ( 平 成 2 年 月 開 始 )は 買 い 取 り 期 間 が 短 かった し たがって 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 の 回 収 は 計 算 単 価 が 0.0 円 未 満 となり 切 り 捨 てにより 0 円 となったため 4 平 成 22 年 度 は 回 収 していない そして 平 成 23 年 度 ( 本 年 度 )において 平 成 2 年 と 平 成 22 年 の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 を 需 要 家 から 回 収 している したがって 現 時 点 での 最 新 情 報 である 平 成 22 年 度 までの 灯 気 収 入 および 託 送 収 益 には 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 が 計 上 されていないと 類 推 される 4 資 源 エネルギー 庁 (20)にて 示 される 太 陽 光 発 による 気 の 調 達 に 関 する 気 事 業 者 の 判 断 の 基 準 に 係 る 留 意 事 項 の 2 を 参 照 のこと 2

13 その 一 方 図 表 6 の 3 行 目 で 示 す 営 業 用 においては 平 成 2 年 月 から 平 成 22 年 3 月 ま での 5 ヶ 月 間 の 値 が 平 成 2 年 度 の 営 業 用 ( 他 社 購 入 源 )に そして 平 成 22 年 度 は 平 成 22 年 4 月 から 平 成 23 年 3 月 のまでの 買 取 り 用 が 営 業 用 ( 他 社 購 入 源 )に 計 上 されて いると 類 推 される ここで 暦 年 データと 年 度 データの 変 換 について 考 える 産 業 連 関 表 の 事 業 用 発 のように 年 度 データを 暦 年 データに 変 換 する 場 合 例 えば 2000 年 の 暦 年 値 を 年 度 値 から 作 成 するならば 999 年 度 の 値 / 年 度 の 値 3/4 の 操 作 が 行 われる 今 回 は 暦 年 データを 年 度 データ に 変 換 するという 逆 の 操 作 が 必 要 になるが 同 様 の 考 え 方 をもちいるならば 平 成 2 年 度 の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 は 平 成 2 年 の 値 ( 月 と 2 月 )+ 平 成 22 年 の 値 /4 で 計 算 し 平 成 22 年 度 の 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 は 平 成 22 年 の 値 3/4+ 平 成 23 年 の 値 /4 で 計 算 してもよかろう 以 上 の 手 順 を 経 て 計 算 した 値 を 営 業 用 ( 他 社 購 入 源 )から 差 し 引 く また 総 原 価 と 気 料 金 収 入 の 関 係 についての 考 え 方 を 整 理 しておくと 料 金 規 則 に 見 ら れるように 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 が 総 原 価 を 構 成 する 他 社 購 入 源 から 除 外 されるこ と そして 広 く 需 要 家 が 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 を 負 担 することが 現 行 の 買 取 り 制 度 の 原 則 であ ることから 営 業 収 益 として 計 上 される 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 も 総 原 価 が 一 致 する 気 料 金 収 入 としては 除 外 しても 良 かろうと 考 えた ただし 最 新 版 の 平 成 22 年 度 までの 損 益 計 算 書 の 灯 力 収 入 には 太 陽 光 発 付 加 金 が 計 上 されていないため 結 果 として 営 業 用 側 の 他 社 購 入 源 の 操 作 は 行 うが 営 業 収 益 の 灯 力 料 は 操 作 しない 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 は 平 成 23 年 度 から 需 要 家 から 回 収 され 始 めたこともあり 今 後 公 表 される 平 成 23 年 度 の 有 価 証 券 報 告 書 での 取 り 扱 いは 現 時 点 では 不 明 なことから 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 (およびその 相 当 額 )の 取 り 扱 いは もう 少 し 時 期 を 経 て 考 察 してもよいかとも 思 わ る したがって 筆 者 らは 今 回 の 営 業 用 についての 作 業 を 試 験 的 な 過 程 と 位 置 づけている ちなみに 図 表 7 において 年 度 変 換 した 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 ( 相 当 額 )と 他 社 購 入 源 を 比 較 しており 今 後 の 推 移 が 興 味 深 い ただし 総 原 価 が 一 致 する 灯 力 収 入 は 平 成 2 年 度 も 22 年 度 も それぞれ 約 4 兆 円 程 度 であり 5 本 稿 の 作 業 目 的 に 限 って 述 べるならば 計 測 結 果 を 大 きく 左 右 しない 値 であることも 指 摘 しておく 図 表 7 他 社 購 入 源 と 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 単 位 :0 億 0 社 計 9 社 計 H2 年 度 H22 年 度 H2 年 度 H22 年 度 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 相 当 額 ( 調 整 値 ) 他 社 購 入 源,550,646,566,662 図 表 注 : 太 陽 光 促 進 付 加 金 を 暦 年 から 年 度 変 換 した 値 ( 法 人 事 業 税 相 当 額 を 調 整 )と 気 事 業 営 業 用 明 細 表 から 他 社 購 入 源 を 抽 出 した 図 表 太 陽 光 発 促 進 付 加 金 の 基 礎 データは 資 源 エネル ギー 庁 (20)と 資 源 エネルギー 庁 (202) 他 社 購 入 源 は 有 価 証 券 報 告 書 より 筆 者 ら 作 成 5 図 表 9 の 最 終 行 を 参 照 せよ 3

14 5は 室 田 (99)や 大 島 (200)によって 発 部 門 の 積 み 上 げ 計 測 が 行 われているが 彼 ら 自 身 も 計 測 における 未 確 定 の 項 目 があることを 述 べており われわれの 今 回 の 計 測 においても 同 様 の 課 題 が 残 る 6 6について 気 事 業 会 計 規 則 によると 300 遅 収 加 算 料 金 は 灯 料 力 料 を 構 成 す る 項 目 であること 3008 託 送 収 益 における 接 続 供 給 託 送 収 益 は 託 送 収 益 を 構 成 する 項 目 であること そして 30 預 金 利 息 は 営 業 外 収 益 の 受 取 利 息 を 構 成 する 項 目 であることが 把 握 できるが それらの 項 目 のみを 抽 出 することは 出 来 なかった 図 表 8 にて 接 続 託 送 収 益 を 含 む 託 送 収 益 と 預 金 利 息 を 含 む 利 子 収 入 を 示 すが 灯 力 料 が 4 兆 円 程 度 で 推 移 することを 考 えるならば 7 その % 弱 であることを 確 認 しておく なお 接 続 託 送 収 益 と 預 金 利 息 は 第 6 節 にて 再 論 する 図 表 8 受 け 取 り 利 息 託 送 収 益 および 灯 力 料 の 比 較 (0 社 計 ) 単 位 : 億 円 平 成 年 度 H7 H8 H9 H20 H2 H22 西 暦 年 度 受 取 利 息 託 送 収 益 図 表 注 : 有 価 証 券 報 告 書 より 利 子 収 入 を 含 む 受 取 利 息 接 続 託 送 収 益 を 含 む 託 送 収 益 を 整 理 した 表 筆 者 ら 作 成 7 講 座 : 気 料 金 においても 講 座 : 気 料 金 ( 平 成 9 年 版 ) においても 気 料 金 の 原 価 の 算 定 においては 気 の 生 産 供 給 に 関 係 のない 用 が 除 かれることを 指 摘 するが 料 金 規 則 との 対 応 において 貸 付 設 備 と 休 業 設 備 が 営 業 や 事 業 報 酬 等 を 構 成 する のかどうか 明 確 に 把 握 できなかった それらは 料 金 規 則 のいわゆる 部 門 にも 現 れない 項 目 でもある なお 貸 付 設 備 については 講 座 : 気 料 金 ( 平 成 9 年 版 ) が 総 原 価 に 算 入 される 減 価 償 却 ( 営 業 )の 対 象 について 述 べる 際 貸 付 設 備 については それに 要 す る 原 価 は 貸 付 設 備 収 益 として 気 料 金 とは 別 途 回 収 されるので 気 料 金 算 定 の 基 礎 からは 除 外 される (pp.5-53)と 述 べている また 講 座 : 気 料 金 においても 償 却 対 象 資 産 の 説 明 において 附 帯 事 業 に 係 わる 共 用 固 定 資 産 や 貸 付 設 備 その 他 の 気 事 業 固 定 資 産 の 設 備 のうち 適 当 でないもの 及 び 工 事 府 負 担 金 は 原 価 外 として 除 外 する と(pp.44)あることから 貸 付 設 備 は 考 察 の 対 象 から 除 外 することとした 8 また 有 証 : 部 門 分 類 に 休 止 設 備 の 項 目 を 設 定 するケースは 次 のように 類 推 した 気 事 業 会 計 規 則 によれば 固 定 資 産 の (I) 6 事 業 報 酬 は 事 業 の 資 産 価 値 の 範 囲 と 値 が 決 められた 後 報 酬 率 をかけることで 決 定 される その 報 酬 率 の 具 体 的 な 数 値 は 講 座 : 気 料 金 の 平 成 9 年 版 (997 年 版 )に 平 成 8 年 (996 年 ) 度 までの 値 が そして 大 島 (200)にて 平 成 8 年 (996 年 ) 度 までの 値 とそれ 以 降 の 値 が 紹 介 されている また 気 料 金 制 度 運 用 の 見 直 しに 係 わる 有 識 者 会 議 (202)において A 社 の 例 が 掲 載 されている 7 図 表 9 の 最 終 行 を 参 照 されたい 8 貸 付 設 備 収 益 は 損 益 計 算 書 ( 図 表 3)の 気 事 業 営 業 収 益 の 一 つの 項 目 である 4

15 気 事 業 固 定 資 産 の 項 目 において 現 に 稼 働 していない 設 備 ( 供 給 予 備 力 となるものその 他 気 事 業 の 運 営 上 必 要 な 準 備 の 限 度 内 にあるものを 除 く )を 該 当 する 稼 働 設 備 の 項 に 準 じて 整 理 する とあることから 除 外 することとした 9 なお 休 止 設 備 は 灯 力 料 にたいし て 2000 年 度 代 以 降 常 にゼロ% 0.0% であり シェア 計 算 の 結 果 を 左 右 しない 値 であるこ とも 確 認 しておく 今 回 の 計 測 作 業 において から7の 課 題 に 即 しながら 作 業 を 進 めねばならないが それらの 取 り 扱 いが 計 測 結 果 に 大 きく 影 響 するのか 否 かを 確 認 した 後 に 作 業 方 針 を 定 めることしたい したがって 次 節 において 総 原 価 の 全 体 構 成 を 概 観 する 5. 総 原 価 の 構 成 の 概 観 本 節 は 第 4 節 で 整 理 された 課 題 に 対 処 するための 基 本 方 針 を 定 めるため つぎの 手 順 によっ て 総 原 価 の 全 体 の 構 成 を 確 認 する なお 基 本 的 な 方 針 は 式 ()で 示 した 営 業 + 事 業 報 酬 控 除 収 益 = 灯 力 料 という 枠 を 保 持 して 事 業 報 酬 を 事 後 的 に 残 差 として 計 算 する 手 順 は つぎのとおりである 手 順. 損 益 計 算 書 の 気 事 業 営 業 収 益 の 灯 料 と 力 料 の 値 を 合 計 する 手 順 2. 図 表 5 の 営 業 用 明 細 表 において 前 節 の2と4で 述 べた 操 作 を 行 った 後 有 証 : 部 門 分 類 ごとにタテに 加 えていく また 7については それらを 除 外 する 手 順 3. 前 節 のの 50: 法 人 税 等 株 式 と 社 債 の 発 行 発 行 償 却 は 損 益 計 算 書 の 事 業 全 体 の 値 を 抽 出 する 手 順 : 地 帯 間 販 売 力 料 3005: 他 社 社 販 売 力 料 3008: 託 送 収 益 3009: 事 業 者 間 精 算 収 益 および 300: 気 事 業 雑 収 益 を 控 除 収 益 として 操 作 するため 手 順 の 値 に 加 える その 際 前 節 2における 販 売 力 料 側 の 操 作 も 行 う なお 控 除 収 益 の 300: 遅 収 加 算 料 金 と 3008: 託 送 収 益 の 但 し 書 きの 接 続 供 給 託 送 収 益 30: 預 金 利 息 については 操 作 していないことに 留 意 されたい 手 順 5. 手 順 4 の 値 から 手 順 2 と 手 順 3 の 値 の 合 計 を 差 し 引 く それを 残 差 としての 事 業 報 酬 とする つぎに 計 測 結 果 をみる 図 表 9a,b は それぞれのシェアを 示 しているが 分 母 は 灯 力 料 であり 最 終 行 に 示 している また 分 子 の 営 業 用 と 事 業 報 酬 はそのまま 割 り 控 除 収 益 は マイナス 値 として 計 上 した また 全 体 の 見 通 しをよくするために 次 のように 操 作 している 汽 力 発 と 内 燃 力 発 を 合 計 して 火 力 発 法 人 税 等 有 証 : 部 門 分 類 の その 他 ( 源 開 発 促 進 税 や 事 業 税 等 ) を 合 計 して 税 9 東 京 力 に 関 する 経 営 財 務 調 査 委 員 会 (20)において 長 期 計 画 停 止 中 の 休 止 火 力 発 の 資 産 が 事 業 報 酬 の 算 定 の 基 礎 となる 事 業 資 産 の 価 値 (レートベース)として 算 入 されていることが 指 摘 されるが 結 果 として 本 節 での 休 止 設 備 とは 性 格 が 異 なる 資 産 として 理 解 している 5

16 金 等 株 や 社 債 の 発 行 償 却 等 に 関 する 用 を 合 計 して 財 務 用 地 帯 間 購 入 力 料 と 他 社 購 入 力 料 を 合 計 して 購 入 力 20 図 表 9a 灯 力 料 金 の 用 構 成 (9 社 計 ) 単 位 :% 9 社 計 平 成 年 度 西 暦 年 度 水 力 発 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 等 発 購 入 力 営 送 業 送 変 配 配 販 売 一 般 管 理 他 税 金 等 財 務 用 残 差 ( 事 業 報 酬 ) 控 除 収 益 灯 力 料 ( 兆 円 ) 合 計 図 表 注 : 有 価 証 券 報 告 書 を 利 用 し 料 金 規 則 にもとづいて 本 節 の 手 順 から 手 順 5 によって 作 成 した 発 関 係 と 送 配 関 係 のコストシェア 表 分 母 は 灯 力 料 であり 分 子 は 控 除 収 益 の 項 目 のみマイナス 表 記 した 筆 者 ら 作 成 図 表 9b 灯 力 料 金 の 用 構 成 (0 社 計 ) 0 社 計 平 成 年 度 西 暦 年 度 水 力 発 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 等 発 購 入 力 営 送 業 送 変 配 配 販 売 一 般 管 理 他 税 金 等 財 務 用 残 差 ( 事 業 報 酬 ) 控 除 収 益 合 計 灯 力 料 ( 兆 円 ) 図 表 注 : 図 表 注 9a 参 照 単 位 :% 図 表 9a と 図 表 9b を 見 ると 灯 力 料 金 に 占 める 送 + 変 + 配 + 販 売 は 全 体 の 約 /4 で 推 移 していることがわかる そして 発 については 火 力 のシェアの 変 動 が 大 き いことが 確 認 でき 発 は 中 越 沖 地 震 による 原 発 停 止 や 燃 料 の 高 騰 等 により 2007 年 度 と 2008 年 度 において 全 体 の 5 割 を 超 える また 購 入 力 は 緩 やかな 上 昇 傾 向 を 示 し 近 年 では 全 体 の 約 5%を 構 成 している また 発 部 門 にも 送 配 部 門 にも 属 さない 項 目 でシ 20 地 帯 間 購 入 力 料 と 他 社 購 入 力 料 は 営 業 用 明 細 表 において 源 と 送 に 区 分 可 能 なので それぞれを 発 と 送 配 に 計 上 する 考 え 方 もあろうが 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 等 より 対 の 関 係 でないことがわかることから ここでは 発 と 送 配 に 区 分 しない 6

17 ェアが 高 い 項 目 は 一 般 管 理 であり 6 7%から 0% 程 度 のシェアで 推 移 している そして 残 差 として 事 後 的 に 確 認 される 事 業 報 酬 は 低 下 傾 向 を 示 すことがわかるが それについて は 第 7 節 にて 議 論 する 本 節 の 最 後 に 推 計 における 課 題 を 整 理 すると 発 部 門 と 送 配 部 門 に 区 分 できない 一 般 管 理 部 門 税 金 等 および 残 差 ( 事 後 的 に 確 認 する 事 業 報 酬 )の 合 計 シェアの 近 年 の 推 移 は 全 体 の 2 割 程 度 であり その 振 り 分 けを 行 うか 否 かを 判 断 せねばならない また 講 座 : 気 料 金 にて 説 明 されるように 総 原 価 を 需 要 家 種 別 に 積 み 上 げていく 過 程 において 別 扱 いされ る 販 売 の 構 成 項 目 なども 力 生 産 と 送 過 程 を 抽 出 する 観 点 からは 取 り 扱 いを 考 えねばな るまい それについては 次 節 で 述 べることにしよう 6. 送 配 部 門 収 支 計 算 書 等 を 利 用 した 発 部 門 と 送 配 部 門 の 構 成 第 2 節 と 第 3 節 において 料 金 規 則 にもとづいて 灯 気 料 金 の 総 原 価 の 構 成 を 概 観 し 第 4 節 において その 項 目 を 有 価 証 券 報 告 書 と 比 較 し 発 部 門 と 送 配 部 門 区 分 のために 考 察 すべき 論 点 を 整 理 した そして 第 5 節 において 区 分 不 可 能 な 項 目 のシェアは 全 体 の 約 2 割 程 度 であることを 計 測 した さらに 区 分 作 業 を 行 うためには 情 報 も 限 られていることから 前 節 で 作 業 を 止 め 送 配 のシェアは 約 /4 程 度 とするのもよかろう ただし 本 節 では 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 とその 事 業 者 に 係 る 託 送 供 給 収 支 配 分 基 準 にもとづいて 公 表 される 送 配 部 門 収 支 計 算 書 等 が 利 用 可 能 なことから 可 能 な 限 り 発 と 送 配 の 区 分 けを 試 みる 2 図 表 0 は 送 配 部 門 収 支 計 算 書 を 示 している 図 表 3 の 損 益 計 算 書 と 比 較 した 大 きな 特 徴 は 第 一 に 社 内 取 引 用 と 社 内 取 引 収 益 が 明 示 され 送 配 部 門 と 送 配 以 外 の 発 部 門 等 と の 取 引 が 明 示 されることであろう 22 また 送 配 部 門 を 抽 出 した 用 項 目 と 収 益 項 目 が 明 示 さ れ 営 業 利 益 や 純 利 益 が 把 握 可 能 なこと 営 業 用 において ネットワーク 給 用 と 需 要 家 用 が 項 目 立 てられること 営 業 収 益 において 地 帯 間 および 他 社 販 売 力 料 が それぞれ 源 料 と 送 料 に 区 分 されることである そして 第 4 節 の6に 関 連 して 控 除 収 益 の 託 送 収 益 の 但 し 書 きに 現 れる 接 続 供 給 託 送 収 益 遅 収 加 算 料 金 および 財 務 収 益 における 預 金 利 息 が 区 分 表 示 されることがわかる したがって 図 表 3 の 損 益 計 算 書 と 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 について 営 業 用 明 細 表 をもちいながら 整 合 的 に 接 合 する 可 能 性 を 探 ることが われわれの 目 的 に 一 番 近 づく 方 法 であろう さらに 送 配 部 門 収 支 計 算 書 においては 図 表 部 門 別 共 通 用 帰 属 明 細 表 と 図 表 2 設 備 別 用 明 細 表 が 公 表 されていることから われわれもそれらの 情 報 を 利 用 しつつ 具 体 的 に 計 算 しながら 確 認 追 跡 してみる 作 業 イメー ジの 全 体 像 については 図 表 3 で 示 している 2 講 座 : 気 料 金 より 送 配 部 門 から 生 じる 利 益 が 他 の 部 門 で 使 用 されていないことを 監 視 するため 送 配 部 門 に 関 連 する 収 支 計 算 書 等 ( 託 送 供 給 収 支 )の 作 成 公 表 が 義 務 づけられた と(p.3) なお 計 算 書 は 力 各 社 のサイトより 入 手 URL は 参 考 文 献 資 料 を 参 照 のこと 22 社 内 取 引 については 社 内 取 引 収 益 及 び 用 明 細 表 とそれをさらに 詳 細 化 した 項 目 別 明 細 表 が 公 表 されている 7

18 なお 本 節 の 作 業 は 気 料 金 の 算 定 過 程 において 総 原 価 と 個 別 原 価 が 送 高 圧 配 関 連 と 送 高 圧 非 関 連 へと 整 理 されていく 過 程 とも 重 なっている( 講 座 : 気 料 金 p.60) したがって 送 配 部 門 の 用 が 区 分 され 整 理 されることと 平 行 して 発 部 門 の 用 もまた 区 分 され 整 理 されていることが 予 想 される それは 社 内 取 引 収 益 及 び 用 明 細 表 や 項 目 別 明 細 表 において アンシラリーサービスの 項 目 等 が 明 示 されることからも 類 推 される しかし われわれが 利 用 可 能 な 情 報 は 送 配 側 のみであり 発 側 の 項 目 は そのま まにして 作 業 を 行 っていることから 接 合 作 業 後 に 生 成 される 図 表 の 発 部 門 と 送 配 部 門 の 概 念 が 異 なることに 留 意 頂 きたい また 送 配 部 門 収 支 計 算 書 は 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 にもとづいて 計 算 公 表 されるが そこでは 送 配 部 門 以 外 の 部 門 の 呼 称 として 送 配 外 部 門 がもちいられていることから 適 宜 その 用 語 法 を 使 用 する 8

19 図 表 0 送 配 部 門 収 支 計 算 書 営 業 用 営 業 収 益 送 x 地 帯 間 販 売 源 料 変 x2 地 帯 間 販 売 送 料 配 x3 他 社 販 売 源 料 地 帯 間 購 入 源 x4 他 社 販 売 送 料 地 帯 間 購 入 送 x5 託 送 収 益 他 社 購 入 源 x6 接 続 供 給 託 送 収 益 他 社 購 入 送 x7 ( 変 動 範 囲 内 発 収 益 ) ネットワーク 給 用 x8 ( 変 動 範 囲 外 発 収 益 ) 需 要 家 用 x9 その 他 の 託 送 収 益 源 開 発 促 進 税 x0 事 業 者 間 精 算 収 益 事 業 税 x 気 事 業 雑 収 益 開 発 x2 遅 収 加 算 料 金 開 発 償 却 x3 社 内 取 引 収 益 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) x4 ( 変 動 範 囲 内 発 相 当 額 取 引 収 益 ) 社 内 取 引 用 x5 ( 変 動 範 囲 外 発 相 当 額 取 引 収 益 ) ( 負 荷 変 動 対 応 力 取 引 用 ) 営 業 利 益 営 業 外 用 営 業 外 収 益 財 務 用 財 務 収 益 ( 株 式 交 付 ) ( 預 金 利 息 ) ( 株 式 交 付 償 却 ) ( 社 債 発 行 ) ( 社 債 発 行 償 却 ) 事 業 外 用 事 業 外 収 益 特 別 損 失 特 別 利 益 税 引 前 送 配 部 門 当 期 純 利 益 法 人 税 等 送 配 部 門 当 期 純 利 益 図 表 注 ; 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 によって 計 算 され 公 表 される 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 項 目 を 整 理 している なお x から x5 は 図 表 2 と 対 応 させている 筆 者 ら 作 成 操 作 6. 図 表 は 部 門 別 共 通 用 帰 属 明 細 表 の 構 成 であり 図 表 5 で 示 される 一 般 管 理 を 発 送 変 配 および 販 売 に 振 り 分 けた 表 である 23 以 下 説 明 のための 区 分 のために 図 表 の 発 送 変 配 および 販 売 を 発 用 一 般 管 理 送 用 一 般 管 理 変 用 一 般 管 理 配 用 一 般 管 理 および 販 売 用 一 般 管 理 と 呼 称 する 23 料 金 算 定 過 程 において 一 般 管 理 が 振 り 分 けられる 第 次 整 理 原 価 を 事 後 的 に 確 認 している 9

20 図 表 部 門 別 共 通 用 帰 属 明 細 表 役 員 給 与 給 料 手 当 合 計 操 作 6.2: 発 送 変 配 販 合 売 計 図 表 注 ; 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 によって 計 算 され 公 表 され る 部 門 別 共 通 用 帰 属 明 細 表 の 項 目 を 整 理 している 本 図 表 により 一 般 管 理 用 が 発 送 変 配 および 販 売 に 振 り 分 けられる 本 表 は 図 表 3 の 2 列 目 に 対 応 する 以 下 説 明 のための 区 分 のために 発 用 一 般 管 理 送 用 一 般 管 理 変 用 一 般 管 理 配 用 一 般 管 理 および 販 売 用 一 般 管 理 と 呼 称 する 図 表 の 部 門 共 通 用 帰 属 明 細 表 の 発 用 一 般 管 理 を 除 き 送 用 一 般 管 理 変 用 一 般 管 理 配 用 一 般 管 理 および 販 売 用 一 般 管 理 と 図 表 5 の 送 変 配 および 販 売 を 組 み 合 わせることによって 図 表 2 の 設 備 別 用 明 細 表 の 送 変 ネットワーク 給 用 および 需 要 家 用 が 計 算 される その 過 程 において つぎの 操 作 が 行 われている 図 表 2 設 備 別 用 明 細 表 ネッ 役 員 給 与 給 料 手 当 送 変 配 ト ワー ク 給 用 需 要 家 用 そ の 他 の 用 合 計 地 帯 間 購 入 源 ( 送 配 部 門 が 購 入 した 気 の 料 金 に 限 る) 地 帯 間 購 入 送 ( 源 線 に 係 る 用 を 除 く) 他 社 購 入 源 ( 託 送 供 給 に 伴 い 購 入 した 気 の 料 金 に 限 る) 他 社 購 入 送 ( 源 線 に 係 る 用 を 除 く) 建 設 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 附 帯 事 業 用 分 担 関 連 振 替 額 ( 貸 方 ) 源 開 発 促 進 税 x4 x5 x6 x7 x0 x4 x5 x6 x7 x0 事 業 税 x x 開 発 x2 x2 開 発 償 却 x3 x3 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) x4 x4 社 内 取 引 用 x5 x5 合 計 x x2 x3 x8 x9 図 表 注 ; 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 によって 計 算 され 公 表 される 設 備 別 用 明 細 表 の 項 目 を 整 理 している 本 図 表 は 図 表 3 の 最 終 列 に 対 応 する なお x から x5 は 図 表 0 と 対 応 させている 筆 者 ら 作 成 20

21 図 表 3 送 配 部 門 収 支 計 の 操 作 過 程 有 証 : 部 門 分 類 料 金 規 則 の 部 門 ( 本 稿 の 図 表 4 5) 部 門 共 通 用 帰 属 明 細 表 ( 本 稿 の 図 表 ) 託 送 供 給 等 の 業 務 に 関 する 部 門 ( 送 配 部 門 )の 整 理 過 程 設 備 別 用 明 細 表 ( 本 稿 の 図 表 2) 水 力 発 汽 力 発 原 子 力 発 内 燃 力 発 発 用 一 般 管 理 新 エネルギー 送 送 用 一 般 管 理 送 + 一 般 管 理 調 整 送 変 配 変 用 一 般 管 理 配 用 一 般 管 理 変 + 一 般 管 理 調 整 2 配 + 一 般 管 理 調 整 3 需 要 家 用 以 外 の 配 用 需 要 家 変 配 需 要 家 販 売 販 売 用 一 般 管 理 販 売 + 一 般 管 理 需 要 家 給 用 ネットワーク 給 一 般 管 理 非 ネットワー ク 給 等 図 表 注 : 損 益 計 算 書 の 一 般 管 理 を 送 配 から 販 売 に 振 り 分 け( 第 列 から 第 2 列 ) 損 益 計 算 書 の 送 から 販 売 と 組 み 合 わせ( 第 3 列 ) 用 項 目 の 整 理 抽 出 した 後 ( 第 4 列 ) 図 表 2 の 送 からネットワーク 給 に 配 置 する( 第 5 列 ) 過 程 のフロー 図 図 表 2 の その 他 の 列 は 本 文 中 の 操 作 6.4 にて 述 べる 一 般 気 事 業 供 給 約 款 料 金 算 定 規 則 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 一 般 気 事 業 部 門 別 収 支 計 算 規 則 と 講 座 : 気 料 金 より 筆 者 ら 作 成 操 作 6.2. 図 表 5 の 送 と 図 表 の 送 用 一 般 管 理 を 合 算 し 図 表 2 の 送 に 対 応 させる なお 計 算 値 との 差 額 を 調 整 ( 送 ) とする ここでは 源 線 にかんする 託 送 料 および 減 価 償 却 が 調 整 されている なお 調 整 は 一 般 気 事 業 部 門 別 収 支 計 算 規 則 より 発 生 原 因 に 応 じて 水 力 発 火 力 発 原 子 力 発 および 新 エネ ルギー 等 発 に 配 分 整 理 されることから 調 整 は 発 部 門 に 格 付 けする 操 作 図 表 5 の 変 と 図 表 の 変 用 一 般 管 理 を 合 算 し 図 表 2 の 変 に 対 応 させる なお 計 算 値 との 差 額 を 調 整 2( 変 ) とする ここでは 源 線 にかんする 託 送 料 および 減 価 償 却 が 調 整 されている 調 整 2 も 操 作 6.2. と 同 様 に 発 部 門 に 各 付 ける 操 作 図 表 5 の 配 と 図 表 の 配 用 一 般 管 理 を 合 計 した 後 24 それ 24 この 過 程 においても 源 線 にかんする 託 送 料 および 減 価 償 却 が 調 整 されるが 計 算 値 としては 把 握 で 2

22 を 需 要 家 25 と 需 要 家 以 外 の 用 26 に 区 分 し 需 要 家 以 外 の 用 を 図 表 2 の 配 とする 操 作 図 表 5 の 販 売 と 図 表 の 販 売 用 一 般 管 理 の 合 計 から 給 と 需 要 家 用 が 抽 出 される さらに 給 から ネットワーク 給 用 27 が 抽 出 さ れ 図 表 2 に 設 定 される そして 需 要 家 用 が 手 順 の 需 要 家 用 と 合 算 され 図 表 2 の 需 要 家 として 設 定 される なお 図 表 5 の 配 図 表 の 配 用 一 般 管 理 図 表 5 の 販 売 および 図 表 の 販 売 用 一 般 管 理 の 合 計 ( 計 算 値 )と 図 表 2 の 配 ネットワーク 給 用 および 需 要 家 用 の 合 計 の 差 額 を 調 整 3 ( 配 販 売 ) とする 28 また 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 接 合 の 観 点 からは 次 の 操 作 も 必 要 になる 操 作 6.3 図 表 2 では その 他 として 送 配 部 門 に 関 係 する 販 売 力 料 が 整 理 される 29 また 源 開 発 促 進 税 料 金 収 入 比 によって 計 測 される 事 業 税 開 発 開 発 償 却 30 および 力 振 替 勘 定 ( 貸 方 )が 計 上 され 最 後 に 社 内 取 引 用 が 計 上 される その 値 が 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 に 挿 入 されることも 確 認 できる( 図 表 0 と 図 表 2 において x から x5 で 対 応 させている) 操 作 6.4 図 表 5 の 気 事 業 営 業 用 明 細 表 においては 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 と 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 は 地 帯 間 および 他 社 購 入 の 力 料 に 格 付 けられているが 部 門 収 支 計 算 規 則 と 比 較 計 算 によると 図 表 2 の 設 備 別 用 明 細 表 の 地 帯 間 および 他 社 からの 購 入 源 と 送 には 含 まれていない したがって 気 事 業 営 業 用 明 細 表 の 融 通 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 と 卸 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 の 合 計 値 を 調 整 4( 準 備 ) として 設 定 する なお 原 子 力 発 に 含 まれる 使 用 済 燃 料 再 処 理 等 準 備 は この 調 整 4( 準 備 ) には 含 めず 原 子 力 発 に 含 めたままとし 第 7 節 の 最 終 作 業 において 操 作 を 行 う 操 作 6. から 操 作 6.4 の 作 業 を 確 認 した 後 図 表 4 に 示 す 作 業 手 順 によって 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 を 接 合 させると 図 表 5 の 区 分 表 が 完 成 する きない 25 引 込 線 計 器 流 制 限 器 屋 内 配 線 の 調 査 及 び 測 定 検 針 調 定 並 びに 集 金 に 係 る 用 である( 事 業 者 に 係 る 託 送 供 給 収 支 配 分 基 準 ) 26 需 要 家 以 外 の 用 は 一 般 気 事 業 部 門 別 収 支 計 算 規 則 においては 低 圧 配 用 と 高 圧 配 用 に 区 分 される 27 他 社 も 含 めたネットワーク 全 体 の 給 に 係 る 用 である( 講 座 : 気 料 金 p.64) 28 この 差 額 は 講 座 : 気 料 金 より 一 般 販 売 と 非 ネットワーク 給 等 が 相 当 すると 思 わ れる 29 但 し 書 きがついて 地 帯 間 販 売 源 料 ( 送 配 部 門 が 販 売 した 気 の 料 金 に 限 る ) 地 帯 間 販 売 送 料 ( 源 線 に 係 る 収 益 を 除 く ) 他 社 販 売 源 料 ( 振 替 供 給 に 伴 い 販 売 した 気 の 料 金 に 限 る ) および 他 社 販 売 送 料 ( 源 線 に 係 る 収 益 を 除 く )となる 30 本 稿 の 注 9 を 参 照 22

23 図 表 4 発 および 送 配 の 区 分 手 順 図 中 番 号 出 展 作 業 () 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (2) 図 表 の 部 門 共 通 帰 属 明 細 表 (3) 操 作 6.2. と (4) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (5) 操 作 (6) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (7) (9)-(8) (8) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (9) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (0) 操 作 6.3 () (3)-(2) (2) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (3) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (4) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (5) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (6) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (7) (9)-(8) (8) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (9) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (20) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) (2) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (22) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (23) (25)-(24) (24) 図 表 0 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 (25) 損 益 計 算 書 ( 全 体 ) 図 表 注 ; 有 価 証 券 報 告 書 の 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 を 接 合 し 図 表 5 の 区 分 表 作 成 する 手 順 を 示 している 筆 者 ら 作 成 23

24 図 表 5 発 および 送 配 の 区 分 表 営 業 用 営 業 収 益 発 送 配 調 整 その 全 体 発 送 配 調 整 全 体 他 水 力 発 灯 発 (5) (5) 汽 力 発 力 料 発 原 子 力 発 () () 遅 収 加 算 料 金 調 整 -(6) -(6) 内 燃 力 発 関 新 エネルギー 等 発 発 遅 収 加 算 料 金 (6) (6) 連 発 一 般 管 理 (2) (2) 託 送 収 益 調 整 ( 送 ) 事 業 者 間 精 算 収 益 (3) (3) 調 整 2( 変 ) 送 地 帯 間 販 売 源 料 配 地 帯 間 販 売 送 料 (7) (8) (9) 送 他 社 販 売 源 料 送 変 そ 他 社 販 売 送 料 配 配 (4) (4) の 気 事 業 雑 収 益 ネットワーク 給 用 他 貸 付 設 備 (20) (20) 関 需 要 家 用 連 調 整 3( 配 販 売 ) (5) (5) 源 開 発 促 進 税 (6) (6) 発 送 配 そ の 他 地 帯 間 購 入 源 地 帯 間 購 入 送 他 社 購 入 源 他 社 購 入 送 (7) (8) (9) 調 整 4( 準 備 ) (0) (0) 事 業 税 力 振 り 替 勘 定 ( 貸 方 () 開 発 開 発 償 却 (2) (3) 休 止 設 備 貸 付 設 備 (4) (4) 社 内 取 引 用 - (2) - (2) 社 内 取 引 収 益 - (22) - (22) 社 内 取 引 調 整 -(2) 社 内 取 引 調 整 -(22) 営 業 用 合 計 発 (その 他 ) 送 配 調 整 全 体 営 業 収 益 合 計 営 業 利 益 営 業 外 収 益 営 業 外 用 財 務 収 益 財 務 用 事 業 外 収 益 ( 株 式 社 債 の 交 付 償 却 特 別 利 益 事 業 外 用 (23) (24) (25) 特 別 損 失 税 引 き 前 当 期 純 利 益 法 人 税 等 当 期 純 利 益 発 (その 他 ) (23) (24) 送 配 調 整 全 体 (25) 図 表 注 ; 図 表 4 の 手 順 にしたがって 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 を 接 合 する 作 業 シートであ る 筆 者 ら 作 成 なお 図 中 下 側 の 利 益 の 項 目 は 単 純 な 差 額 としており 発 部 門 に その 他 が 含 まれる また 発 部 門 そのものの 部 門 収 支 が 明 確 にはわからないため 発 部 門 の 営 業 用 と 営 業 収 益 にも 発 と 送 配 以 外 の 要 素 が 入 っていると 思 われる なお 気 事 業 託 送 供 給 等 収 支 計 算 規 則 で は 送 配 部 門 以 外 の 部 門 の 呼 称 として 送 配 外 部 門 をもちいている また 調 整 5 として 社 内 取 引 についての 調 整 項 をたてることで バランスをとるようにしている 社 内 取 引 については 第 7.2 節 にて 考 察 する 24

25 7. 送 配 コストの 確 認 7. 作 業 の 取 りまとめ 本 節 において 発 部 門 と 送 配 部 門 の 最 終 的 な 区 分 結 果 について 概 観 する なお 第 5 節 の 冒 頭 に 述 べたように 送 配 部 門 のみの 用 が 整 理 されていく 過 程 をたどってきたため はじめ に 図 表 6a と 6b として 一 般 管 理 を 振 り 分 けた 段 階 での 発 と 送 配 のシェアを 確 認 する ( 図 表 3 の 第 3 列 に 対 応 ) そのために 料 金 規 則 にもとづく 操 作 として 第 4 節 で 述 べた から7の 課 題 については 第 5 節 の 手 順 から 5 と 同 様 の 操 作 を 行 い 一 般 管 理 の 振 り 分 け 過 程 において 計 測 される 差 額 値 ( 調 整 2)は 第 6 節 6.2. と による 操 作 を 行 う なお 現 在 筆 者 らが 利 用 可 能 な 送 配 部 門 収 支 計 算 書 等 は 平 成 2 年 度 (2009 年 度 )と 平 成 22 年 度 (200 年 度 )のみであることから それらの 年 度 のみ 示 す 図 表 6a を 見 ると 図 表 9a,b において 全 体 の 約 割 弱 程 度 を 占 めていた 一 般 管 理 が 振 り 分 けられることにより 送 配 のシェアが 上 昇 し 全 体 の 30%から 32% 程 度 に 上 昇 していること がわかる また 送 配 部 門 収 支 計 算 書 においては 発 用 の 一 般 管 理 については 総 額 しか 把 握 できないため 産 業 連 関 表 の 事 業 用 発 部 門 と 同 様 に 発 量 で 振 り 分 けると 図 表 6b とな る 3 この 操 作 においては 発 部 門 の 項 目 は 変 化 するが 送 配 のシェアは 変 化 しない 図 表 6a 一 般 管 理 の 振 り 分 け 後 の 灯 力 料 の 用 構 成 発 送 配 単 位 :% H2:2009 H22:200 9 社 0 社 9 社 0 社 水 力 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 発 一 般 管 理 調 整 購 入 力 送 変 配 販 売 税 財 務 用 等 差 額 ( 事 業 報 酬 ) 控 除 収 益 合 計 灯 力 ( 兆 円 ) 図 表 注 : 図 表 3 の 第 2 列 から 3 列 の 過 程 において 一 般 管 理 を 振 り 分 けた 直 後 のシェアを 比 較 3 発 量 は 気 事 業 便 覧 をもちいた 25

26 図 表 6b 一 般 管 理 振 り 分 け 後 の 灯 力 料 の 用 構 成 - 一 般 管 理 の 発 部 門 内 部 での 振 り 分 け- 発 単 位 :% H2:2009 H22:200 9 社 0 社 9 社 0 社 水 力 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 調 整 図 表 注 : 図 表 3 の 第 2 列 において 発 用 の 一 般 管 理 の 詳 細 な 情 報 がないため 産 業 連 関 表 の 事 業 用 発 部 門 と 同 様 に 図 表 6 の 発 一 般 管 理 を 発 量 で 振 り 分 けた 表 筆 者 ら 作 成 つぎに 第 4 節 で 述 べたから7の 課 題 について 第 5 節 の 接 合 作 業 を 行 うことにより (a) から(e)のように 整 理 する (a)については 開 発 と 開 発 償 却 を 除 いて 法 人 税 等 と 株 式 社 債 の 発 行 と 発 行 償 却 は 発 部 門 と 送 配 部 門 に 区 分 する (b)2については 第 6 節 の 調 整 4 の 値 とその 同 額 を 販 売 力 料 から 除 いた また 原 子 力 発 に 含 まれる 準 備 も 除 いた (c)3について 一 般 管 理 は 発 部 門 と 送 配 部 門 に 区 分 し 計 算 過 程 から 計 測 される 差 額 を 調 整 項 目,2,3 として 整 理 し 調 整 と 2 は 発 部 門 とした (d)4については 他 社 購 入 源 から 差 し 引 いた (e)5の 事 業 報 酬 については 最 後 に 述 べる (f)6の 灯 力 料 に 含 まれる 遅 収 加 算 料 金 は 灯 力 料 から 差 し 引 き 控 除 収 益 として 再 設 定 した また 託 送 収 益 から 接 続 託 送 収 益 を 除 いて 控 除 収 益 とした ただし 預 金 利 息 は 送 配 部 門 のみ 把 握 可 能 なため そのままにしている (g)7については 第 4 節 で 述 べたとおり 除 外 した そして 図 表 5 の 区 分 表 にもとづいて (a)から(g)の 作 業 を 行 った 結 果 が 図 表 7 である 図 中 の 値 は 営 業 ( 発 用 送 配 用 ) 調 整 3 および 残 差 ( 事 業 報 酬 ) を 灯 力 料 ( 調 整 済 ) 32 で 割 った 値 である はじめに 図 表 9a,b を 基 準 にして さらに 分 割 した 項 目 を 確 認 すると 一 般 管 理 が 発 部 門 と 送 配 部 門 に 分 割 され 各 項 目 に 足 し 込 まれ その 過 程 において 発 生 した 調 整,2 および 3 のうち 調 整 と 2 は 発 部 門 に 付 け 替 えた また 購 入 源 送 の 分 割 税 財 務 用 等 の 分 割 も 行 われ 図 表 7 では 最 終 的 に 分 割 されない 割 合 は 調 整 3 と 事 業 報 酬 を 合 わせて 割 弱 である そのうち 調 整 3 は 複 数 の 項 目 が 混 在 した 用 項 目 であり 部 門 の 振 り 分 けが 難 しいが 主 に 販 売 から 整 理 されてきた 用 項 目 であり 必 要 に 応 じて 送 配 部 門 の 用 とし て 整 理 するならば 最 終 的 に 割 り 振 られていない 項 目 は 残 差 として 計 測 される 事 業 報 酬 であり 32 図 表 9a,b の 灯 力 料 との 違 いは (f)において 遅 収 加 算 料 金 を 差 し 引 いていることである 26

27 全 体 の 4,5% 程 度 と 考 えても 良 いだろう 次 に 内 容 を 確 認 すると 送 配 部 門 のなかでは 配 のシェアが 最 も 高 く 次 に 送 が 高 い そして 送 配 部 門 全 体 のコストは 力 生 産 供 給 の 全 体 の 約 3 割 とみてよいだろうし 調 整 3 を 送 配 部 門 に 戻 って 振 り 分 けるならば 35% 程 度 と 考 えても 良 いだろう そして 発 関 係 の 項 目 を 合 計 すると 全 体 の 約 65%を 占 めることも 確 認 される 図 表 7 灯 力 料 金 に 占 める 発 コストと 送 配 コスト(シェア) 営 業 発 関 係 送 配 関 係 9 社 0 社 9 社 0 社 水 力 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 等 発 調 整 購 入 源 送 税 財 務 用 等 送 変 配 ネットワーク 給 用 需 要 家 用 購 入 源 送 税 財 務 用 等 調 整 3 残 差 ( 事 業 報 酬 ) 控 除 収 益 灯 力 料 ( 調 整 済 )( 兆 円 ) 単 位 :% H2:2009 年 度 H22:200 年 度 合 計 図 表 注 : 図 表 5 の 区 分 表 と 料 金 規 則 にもとづく 本 節 の(a)から(e)の 操 作 によって 筆 者 ら 作 成 図 表 6b と 同 様 に 発 部 門 の 一 般 管 理 も 振 り 分 けている また 第 5 節 にて 事 後 的 に 残 差 として 計 算 される 事 業 報 酬 の 低 下 について 述 べたが ここで 利 益 項 目 と 比 較 すると 図 表 8 となる 図 中 には 第 4 節 にて 計 測 した 値 と 本 節 にて 計 測 した 値 を 棒 グラフで 示 している 両 者 の 差 は 接 続 託 送 収 益 であり 第 6 節 にて 使 用 した 送 配 部 門 収 支 計 算 書 に 掲 載 される 同 項 目 を 控 除 収 益 から 除 外 したことから 接 続 託 送 収 益 に 対 応 する 活 動 用 が 営 業 用 として 計 上 されることとなり 結 果 として 残 差 ( 事 業 報 酬 )が 減 少 したことを 意 味 する 33 本 図 によれば 2000 年 代 中 盤 より 営 業 利 益 や 経 常 利 益 も 低 下 傾 向 を 示 し それと 対 応 するように 事 業 報 酬 の 値 も 低 下 傾 向 を 示 している 本 稿 の 作 業 を 概 観 するならば 損 益 計 算 書 の 営 業 収 益 の 灯 力 料 金 に 着 目 し 営 業 用 から 一 部 の 営 業 収 益 を 控 除 する 作 業 であるこ とから 事 業 報 酬 が 営 業 利 益 や 経 常 利 益 と 同 様 に 推 移 することが 伺 える 33 本 節 では 遅 収 加 算 料 金 も 新 たに 抽 出 し 控 除 収 益 として 設 定 したことから 接 続 託 送 収 益 とは 逆 の 作 用 をもたらすが 接 続 託 送 収 益 の 方 が 大 きい 値 である 27

28 図 表 8 営 業 利 益 経 常 利 益 および 純 利 益 と 残 差 として 計 測 される 事 業 報 酬 (0 社 計 ) 社 計 単 位 :00 億 残 差 : 事 業 報 酬 ( 第 4 節 の 計 算 ) 残 差 : 事 業 報 酬 ( 第 6 節 の 計 算 ) 営 業 利 益 経 常 利 益 当 期 純 利 益 年 度 2003 年 度 2004 年 度 2005 年 度 2006 年 度 2007 年 度 2008 年 度 2009 年 度 200 年 度 図 表 注 : 営 業 利 益 経 常 利 益 および 当 期 純 利 益 は 有 価 証 券 報 告 書 より 事 業 報 酬 は 2002 年 のから 200 年 度 までの 値 は 第 5 節 での 計 算 値 2009 年 度 と 200 年 度 のみの 値 は 本 節 の 計 算 値 200 年 度 の 当 期 純 利 益 の 大 きな 下 落 は 震 災 による 特 別 損 失 による 影 響 である 筆 者 ら 作 成 本 稿 の 作 業 過 程 において 発 その 他 と 送 配 に 区 分 されていない 項 目 は ほぼ 事 業 報 酬 のみである したがって 次 節 において 本 節 の(e)の 事 業 報 酬 の 分 割 の 課 題 について 考 察 する 7.2 事 業 報 酬 の 発 部 門 と 送 配 部 の 区 分 について これまでの 料 金 規 則 の 枠 組 みを 確 認 すると 本 稿 の 作 業 の 開 始 当 初 は 営 業 + 事 業 報 酬 控 除 収 益 = 灯 力 料 ( 式 4( 式 )) であり 第 6 節 までに 発 と 送 配 の 区 分 を 導 入 することにより 営 業 ( 発 )+ 営 業 ( 送 配 )+ 事 業 報 酬 { 控 除 収 益 ( 発 )+ 控 除 収 益 ( 送 配 )} = 灯 力 料 ( 式 5) となっている なお 式 においては 送 配 部 門 と 発 その 他 部 門 (あるいは 送 配 外 部 門 ) の 区 分 については 説 明 の 簡 便 化 のため 後 者 を 発 部 門 と 簡 略 表 記 する ここで 事 業 全 体 の 生 産 活 動 は 力 生 産 供 給 であることから 事 業 報 酬 を (ⅰ) 域 内 への 力 生 産 用 ( 事 業 報 酬 ( 発 )) 28

29 (ⅱ) 域 内 への 力 供 給 用 ( 事 業 報 酬 ( 送 配 )) (ⅲ) 他 社 他 地 域 への 力 生 産 用 ( 事 業 報 酬 ( 発 他 社 等 販 売 用 )) (ⅳ) 他 社 他 地 域 への 力 供 給 用 ( 事 業 報 酬 ( 送 配 他 社 等 販 売 用 )) と 区 分 可 能 ならば それを( 式 5)に 適 用 し 項 目 を 移 動 すると { 営 業 ( 発 )+ 事 業 報 酬 ( 発 )+ 事 業 報 酬 ( 発 他 社 等 販 売 用 )- 控 除 収 益 ( 発 )} +{ 営 業 ( 送 配 )+ 事 業 報 酬 ( 送 配 )+ 事 業 報 酬 ( 送 配 他 社 等 販 売 用 )- 控 除 収 益 ( 送 配 )}= 灯 力 料 ( 式 6) となる この( 式 6)が 計 測 できるならば 両 辺 を 灯 力 料 で 割 り 全 ての 項 目 が 力 と 送 配 に 区 分 されることから そのためには (ⅰ)+(ⅱ)と(ⅲ)+(ⅳ)の 区 分 方 法 と (ⅰ) と(ⅱ)および(ⅲ)と(ⅳ)の 区 分 方 法 を 考 えねばならない そこで 力 財 の 生 産 方 法 としては 域 内 用 域 外 用 の 区 別 がなく また 発 コストと 送 配 のコストの 割 合 も 安 定 的 と 考 えるならば (ⅰ)+(ⅱ)と(ⅲ)+(ⅳ)は 灯 力 料 と 控 除 収 益 の 比 率 ( 計 測 済 ) が 利 用 可 能 かと 思 われるし (ⅲ)と(ⅳ)の 区 分 についても 発 用 の 控 除 収 益 と 送 配 用 の 控 除 収 益 の 比 率 ( 計 測 済 )が 利 用 可 能 かと 思 われる そして 残 る 課 題 として (ⅰ)と(ⅱ) の 区 分 についても 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 における 営 業 利 益 等 を 利 用 することがで きるかもしれない それについて 図 表 9 のように 操 作 手 順 を 示 しながら 考 察 してみる 図 表 9 は シート A として 平 成 2 年 度 の 9 社 計 の 損 益 計 算 書 の 集 計 値 を 示 しており そ れを 基 点 として シート B とシート C を 計 測 していく 過 程 を 示 している なお 図 中 の 二 重 枠 の 値 は 送 配 部 門 収 支 計 算 書 での 公 表 値 一 重 枠 の 値 は 損 益 計 算 書 の 全 体 値 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 より 計 測 した 値 である シート B は シート A に 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 送 配 部 門 の 外 部 との 取 引 を 挿 入 した 表 で ある なお 図 中 の 営 業 利 益 は 気 事 業 営 業 用 と 気 事 業 営 業 収 益 のみから 計 算 された 値 で ある それは シート C で 示 す 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 営 業 利 益 は 附 帯 事 業 が 明 示 されない ため 整 合 性 を 担 保 するためである シート C は シート B に 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 送 配 部 門 の 社 内 取 引 を 入 れた 表 である その 際 送 配 部 門 の 社 内 取 引 用 と 同 額 を 発 その 他 部 門 の 社 内 取 引 収 益 に 配 置 し 送 配 部 門 の 社 内 取 引 収 益 と 同 額 を 発 その 他 部 門 の 社 内 取 引 用 に 配 置 する なお シートB と 同 様 に 気 事 業 営 業 用 と 気 事 業 営 業 収 益 のみのバランスから 営 業 利 益 を 計 算 するが こ の 操 作 で 計 算 される 送 配 部 門 の 営 業 利 益 は 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 掲 載 値 と 相 違 ない つぎに 図 表 9 の 操 作 の 過 程 を 見 る シート B にて 外 部 取 引 のみを 区 分 したケースと それをまとめた 図 表 20 を 見 ると 送 配 部 門 は 自 身 の 収 益 だけでは 送 配 の 用 を 回 収 できないことがわかる それは 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 収 益 部 分 の 項 目 より 灯 力 料 が 全 て 発 部 門 に 振 り 分 けられていることが 類 推 29

30 できるが 営 業 用 は そのままの 値 が 掲 載 されていることから 結 果 として 用 を 回 収 できず 大 きな 赤 字 を 計 上 していると 類 推 できる 図 表 9 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 の 社 内 取 引 と 営 業 利 益 2009 年 度 9 社 計 単 位 :000 億 シート:A 営 業 用 営 業 収 益 気 事 業 営 業 用 33.8 気 事 業 営 業 収 益 43. 附 帯 事 業 営 業 用 2.2 附 帯 事 業 営 業 収 益 2.3 営 業 利 益 9.4 シート:B 営 業 用 営 業 収 益 気 事 業 営 業 用 33.8 気 事 業 営 業 収 益 43. 発 その 他 ( 外 部 ) 9.9 発 その 他 ( 外 部 ) 4.7 送 配 ( 外 部 ) 4.9 送 配 ( 外 部 ).4 附 帯 事 業 営 業 用 2.2 附 帯 事 業 営 業 収 益 2.3 営 業 利 益 9.4 発 その 他 ( 外 部 ) 49.7 送 配 ( 外 部 ) その 他 0. シート:C 営 業 用 営 業 収 益 気 事 業 営 業 用 (33.8) 気 事 業 営 業 収 益 (43.) 発 その 他 発 その 他 ( 外 部 ) 9.9 ( 外 部 ) 4.7 発 その 他 等 発 その 他 ( 社 内 取 引 用 ) 50.2 ( 社 内 取 引 収 益 ) 5.0 送 配 送 配 ( 外 部 ) 4.9 ( 外 部 ).4 送 配 送 配 5.0 ( 社 内 取 引 用 ) ( 社 内 取 引 収 益 ) 50.2 附 帯 事 業 営 業 用 2.2 附 帯 事 業 営 業 収 益 2.3 営 業 利 益 9.4 発 その 他 ( 社 内 ) 4.4 送 配 ( 社 内 ) 4.8 その 他 ( 社 内 ) 0. 図 表 注 ; 損 益 計 算 書 と 送 配 部 門 収 支 計 算 書 をシート A から C の 手 順 で 接 合 する 過 程 表 シート B におい て 機 械 的 に 営 業 利 益 を 計 算 すると 送 配 部 門 に 大 きなマイナス 値 が 出 現 するが シート C において 社 内 取 引 を 考 慮 することにより 送 配 部 門 の 営 業 利 益 がプラスの 値 を 示 すことがわかる 筆 者 ら 作 成 図 表 20 シート B( 図 表 9)の 営 業 利 益 営 業 利 益 (シート:B) ( 単 位 :000 億 円 ) H2 年 度 :2009 年 度 H22 年 度 :200 年 度 9 社 計 0 社 計 9 社 計 0 社 計 発 その 他 ( 外 部 ) 送 配 ( 外 部 ) その 他 営 業 利 益 ( 合 計 図 表 注 : 図 表 9 の 営 業 利 益 関 係 を 整 理 した 筆 者 ら 作 成 30

31 しかし シート C で 社 内 取 引 を 明 示 すると 発 部 門 への 送 配 サービスが 5 兆 円 程 度 発 生 していたことが 明 示 され 送 配 部 門 に 約 5 千 億 円 程 度 の 営 業 黒 字 が 計 上 されていることがわか る そして 図 表 2 は シート C の 営 業 利 益 と 参 考 のために 当 期 純 利 益 をまとめており 平 成 2 年 度 は 営 業 利 益 の 約 5 割 強 純 利 益 の 約 4 割 が 送 配 部 門 で 占 められることがわかる そ して 震 災 の 影 響 を 受 けた 平 成 22 年 度 は 営 業 利 益 においては 全 体 の 7 割 純 利 益 においては 事 業 全 体 が 赤 字 を 計 上 する 中 で 送 配 部 門 は 黒 字 を 計 上 している 図 表 22 によって 送 配 部 門 の 社 内 取 引 を 見 ると 営 業 収 益 に 占 める 社 内 取 引 のウェイトが 非 常 に 高 いこともわかる そ れは 灯 力 料 そのものは 送 配 部 門 には 振 り 分 けられないが 気 の 送 配 に 係 わる 用 が 常 に 送 配 部 門 の 収 益 として 発 生 しており 気 財 の 輸 送 マージン ともいうべき 値 が 収 益 として 計 上 されていると 考 えてもよいかもしれない 図 表 2 シート C( 図 表 9)の 営 業 利 益 および 当 期 純 利 益 ( 参 考 ) 営 業 利 益 :シート:C ( 単 位 :000 億 円 ) H2 年 度 :2009 年 度 H22 年 度 :200 年 度 9 社 計 0 社 計 9 社 計 0 社 計 発 その 他 送 配 その 他 営 業 利 益 ( 計 ) ( 参 考 ) 当 期 純 利 益 送 配 全 体 図 表 注 : 図 表 9 のシート C の 営 業 利 益 関 係 を 整 理 し 参 考 値 として 当 期 純 利 益 を 付 けた 筆 者 ら 作 成 3

32 図 表 22 送 配 部 門 の 社 内 取 引 ( 用 と 収 益 ) ( 単 位 :000 億 ) H2 年 度 :2009 年 度 H22 年 度 :200 年 度 9 社 計 0 社 計 9 社 計 0 社 計 送 配 部 門 全 体 の 営 業 用 送 配 部 門 の 社 内 取 引 用 送 配 部 門 全 体 の 営 業 収 益 送 配 部 門 の 社 内 取 引 収 益 図 表 注 : 図 表 0 より 項 目 を 抽 出 なお 本 図 表 の 営 業 用 と 営 業 収 益 の 差 が 図 表 2 の 営 業 利 益 である 筆 者 ら 作 成 つぎに 想 定 を 置 きながら 本 節 の 課 題 である 事 業 報 酬 の 分 割 について 考 察 する シート B の 段 階 での 営 業 利 益 を 事 業 報 酬 の 分 割 に 利 用 するならば 送 配 部 門 の 事 業 報 酬 に 大 きなマイナスが 生 じ 結 果 として その 背 景 にある 社 内 取 引 をベースにした 大 きな 利 益 を 捨 象 することになる もちろん 単 純 なバランス 計 算 は 図 表 5 の 区 分 表 でも 可 能 であり 灯 力 料 の 割 り 当 てがない 送 配 部 門 においては 事 後 的 に 計 測 されるプラスの 事 業 報 酬 は 存 在 しな い その 一 方 シートCの 段 階 での 営 業 利 益 の 比 率 を 利 用 するならば 低 い 用 で 高 い 利 益 を 生 む 部 門 としての 送 配 部 門 が 明 示 されるが 結 果 として 送 配 部 門 と 発 その 他 部 門 として 区 分 してきた 用 が 両 者 の 取 引 を 通 して 移 動 してしまう さらに 本 稿 の 計 測 のベースとなっ ていた 料 金 規 則 の 営 業 の 項 目 も 変 質 し 第 二 次 整 理 原 価 に 近 い 形 でバランスを 再 確 認 せねばなるまい さらなる 分 割 案 としては シートCの 気 事 業 営 業 収 益 において 送 配 部 門 の 受 けとる 5 兆 円 を 気 財 の 輸 送 マージン を 示 す 送 配 サービスと 考 え 発 その 他 部 門 の 収 益 から 差 し 引 きし 灯 力 料 に 含 まれる 気 財 と 輸 送 マージンの 区 分 比 率 を 事 業 報 酬 の 分 割 に 利 用 する 方 法 もあろう ただし この 手 法 は 用 側 にも 同 様 の 操 作 を 行 うと 送 配 の 用 構 成 が 大 きく 変 化 する 本 稿 は 料 金 規 則 のバランス 式 を 堅 持 して 力 生 産 供 給 活 動 の 用 を 積 み 上 げてきたこ ともあり 適 切 な 分 割 比 率 を 考 察 することが 難 しい しかし 今 回 の 作 業 過 程 においては 気 事 業 の 内 部 において 送 配 部 門 は 大 きなウェイトを 持 つ 活 動 ではあるが 表 面 的 にはシートA やシートBのようにしか 見 えてこないと 考 え 実 際 の 送 配 活 動 に 近 い 値 として シートC の 値 を 取 り 上 げ その 営 業 利 益 の 比 率 で 事 業 報 酬 を 区 分 することとする また その 区 分 比 率 で 控 除 収 益 に 相 当 する 他 社 域 外 向 けの 活 動 も 行 っていると 考 え 本 節 冒 頭 において(ⅰ)から(ⅳ) に 区 分 した 事 業 報 酬 について 詳 細 な 想 定 をおかず (ⅰ)+(ⅲ)と(ⅱ)+(ⅳ)の 区 分 比 率 として 考 える 結 果 をまとめると 図 表 23 となる 32

33 図 表 23 灯 力 料 にしめる 発 コストと 送 配 コスト( 想 定 計 算 シェア) H2:2009 年 度 H22:200 年 度 単 位 :% 9 社 0 社 9 社 0 社 水 力 発 火 力 発 原 子 力 発 新 エネルギー 等 発 発 調 整 購 入 源 送 税 財 務 用 等 事 業 報 酬 控 除 収 益 合 計 送 変 配 ネットワーク 給 用 送 需 要 家 用 配 購 入 源 送 税 財 務 用 等 事 業 報 酬 控 除 収 益 合 計 その 他 ( 調 整 3) 合 計 灯 力 料 ( 調 整 済 )( 兆 円 ) 図 表 注 : 料 金 規 則 にもとづいて 計 測 した 灯 力 料 に 占 める 発 部 門 と 送 配 部 門 のシェア 本 節 の 事 業 報 酬 についての 想 定 により 事 業 報 酬 も 含 め 全 て 発 と 送 配 に 区 分 した 筆 者 ら 作 成 図 表 23 より 送 配 コストのシェアは 約 33%であり( 送 配 の 合 計 行 ) 配 と 販 売 から 抽 出 された 調 整 3 を 送 配 に 含 めるならば 30% 台 の 後 半 となることがわかる また 発 部 門 のコストは 65% 程 度 であり 両 者 を 合 わせて 00%となり 灯 力 料 を 用 ベースで 綺 麗 に 分 割 したことになる 今 回 の 作 業 を 振 り 返 ると 送 配 部 門 収 支 計 算 書 が 公 表 されていることにより 発 部 門 と 送 配 部 門 を 別 個 の 産 業 部 門 としてモデル 化 することは 可 能 であろう とくに 気 財 と 送 配 サービスの 相 互 関 係 を 需 要 家 との 関 係 を 含 めて 記 述 しモデル 化 する 作 業 は 興 味 深 い 研 究 動 向 の 一 つであるといえよう ただし 本 稿 においては 記 述 統 計 的 に 灯 力 料 の 用 構 成 を 料 金 規 則 の 枠 組 みにもとづいて 計 測 し 積 み 上 げてきたことから また 部 門 別 収 支 計 算 書 とし ては 社 内 取 引 の 片 側 の 送 配 部 門 収 支 計 算 書 のみが 入 手 可 能 なことから 過 度 に 類 推 する ことを 避 けつつ 作 業 を 進 めてきた その 過 程 において いくつかの 計 測 結 果 が 示 されたが 全 体 を 通 して 送 配 のコストは 3 割 台 の 半 ば 程 度 と 述 べるのが 無 理 のない 推 論 かと 思 われ る なお 本 稿 の 第 6 節 と 7 節 の 作 業 は 2 カ 年 のみの 計 測 値 であり とくに 平 成 22 年 度 の 値 は 震 災 の 影 響 を 受 けていることも 忘 れてならないだろう それを 最 後 の 留 意 点 とする 33