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1 高砂市耐震改修促進計画 平成 20 年 2 月 ( 平成 27 年 4 月一部改定 ) 高砂市

2 高砂市耐震改修促進計画 の策定について 阪神 淡路大震災では 多くの建築物が被害を受け 6,434 人の尊い生命が奪われました 特に家屋の倒壊による被害は大きく 全体の死因の 9 割近くを占めたという事実があります 高砂市ではこの教訓を踏まえ 第 3 次高砂市総合計画 に基づき 今後の震災 に備え 安全 安心なすまい まちづくりを推進するため 国 県の協力を得て 災害時の拠点や避難所となる市所有建築物の耐震化を進めるとともに 住宅の耐震診断への助成制度を設けております また 災害時の避難 予知や予防 さらに市民の皆様の防災意識を高めるために災害ハザードマップを作成し 配布することといたします 東南海 南海地震が今世紀前半に また山崎断層地震が発生した場合 甚大な 被害が起こるという情報や全国いたるところで発生している予測できない大規模地震など いつ どこで大地震が発生してもおかしくありません そのような状況に備え 高砂市としては 耐震化の一層の促進を図るために 平成 19 年 3 月に兵庫県が策定した 兵庫県耐震改修促進計画 をうけ 高砂市耐震改修促進計画 を策定いたしました 計画の目標達成の主体は 住宅やその他建築物の所有者であり 市民 事業者 の皆様の理解と主体的な取組みが必要となります 耐震化の重要性を理解いただき各種支援制度を活用され 耐震改修等が進むことを期待いたします 今後 この計画に基づき 耐震診断 改修工事を推進し 耐震化率を平成 27 年度までの期間に 大幅に上げ 市民の皆様が安全安心に住み続けられるまち たかさご の実現にむけ 全力で取り組んでまいります 平成 20 年 2 月 高砂市長 岡恒雄

3 目 次 1 計画概要 (1) 計画策定の趣旨 1 (2) 計画の位置付け 2 (3) 計画期間 2 2 高砂市で今後発生が想定される地震規模 被害の状況 3 3 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する現況と目標 (1) 住宅及び多数の者が利用する建築物の現況 4 (2) 住宅の耐震化の目標 5 (3) 多数の者が利用する建築物の耐震化の目標 6 4 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 (1) 基本的な取組方針 7 (2) 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための支援策 7 (3) 大地震時に備えた建築物に関する事前の予防策 9 (4) 地震発生時に通行を確保すべき道路の指定等 10 5 建築物の地震に対する安全性の向上に関する啓発及び知識の普及に関する事項 (1) 相談体制の整備 情報の充実 11 (2) 啓発活動 11 (3) 関係団体等との連携 12 6 勧告 命令に関する事項 (1) 耐震改修等の指導 助言 12 (2) 地震危険建築物に対する耐震改修等の指示等 12 (3) 著しく保安上危険な建築物への措置 12 7 用語の解説 13 資料編 16

4 1 計画概要 (1) 計画策定の趣旨平成 7 年 1 月 17 日に発生した阪神 淡路大震災では 県民の 24 万棟の家屋が倒壊し 6,434 名の尊い命が犠牲となった このうち 地震直後の死者 ( 約 5,500 人 ) の約 9 割 ( 1) は 住宅その他建築物の倒壊によって命が奪われたものであり 建築物の耐震化が重要であると認識された また 新潟県中越沖地震をはじめ大型の地震が日本各地において頻発しており さらには東南海 南海地震や山崎断層地震の発生の切迫性が指摘されるなど 大地震がいつどこで発生してもおかしくない状況にある そのような中 国は 建築物の耐震改修の促進に関する法律 を平成 18 年 1 月 26 日に改正施行し 都道府県においては耐震改修促進計画の策定が義務付けられ 市町村においては耐震改修促進計画の策定に努めることとされた これを受け 兵庫県が平成 19 年 3 月に 兵庫県耐震改修促進計画 を策定したことを踏まえ 市においても今後発生が予想される地震による住宅や建築物の倒壊及びこれに起因する被害を減少させる 減災 の取り組みを一層進めるため 建築物の耐震化率の目標を定めるとともに 耐震診断及び耐震改修を促進するための施策を示した 高砂市耐震改修促進計画 ( 以下 本計画 という ) を策定する 1 参考 阪神 淡路大震災直後の死者 5,500 人の死因割合 家屋倒壊 87.9% 火災 10.4% 家具機器等の下敷き 1.2% 車両通行中 0.3% 土砂崩れ 0.2% 兵庫県警災害警備対策本部発表 ( 平成 7 年 4 月 7 日 ) - 1 -

5 (2) 計画の位置付け 本計画は 建築物の耐震改修の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 5 条第 7 項及び国土交通省告示 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るた めの基本的な方針 に基づき策定する また 本計画は高砂市における建築物の耐震診断及び耐震改修を促進するための計画として位置付けられるもので 高砂市総合計画 及び 高砂市地域防災計画 と整合を図る さらに県計画を指針とする なお 本計画の基となるべく平成 17 年 9 月に策定した 高砂市住宅 建築物耐震化促進計画 は 本計画策定とともに統合廃止する (3) 計画期間 本計画の計画期間は 国の基本的な方針及び県計画に基づき 計画策定年度から平成 27 年度までの期間とする なお 社会情勢の変化や事業進捗状況を勘案し 計画期間内に本計画の進捗 を検証し 必要に応じ本計画の見直しを行う - 2 -

6 2 高砂市で今後発生が想定される地震規模 被害の状況 高砂市地域防災計画 ( 平成 20 年度改定予定 ) では, 過去の地震災害の状況などから, 市内に甚大な被害を及ぼす可能性がある下記の地震を想定し 被害状況を示している 想定地震想定震源地マグニチュード 山崎断層帯地震山崎断層帯 M8.0(2007 年 11 月中央防災会議発表デ ータによる ) 南海道地震紀伊半島沖 M8.4( 東南海地震と同時の場合 M8.5) 市直下型地震高砂市 M6.9 市直下型地震とは 内閣府が公表するハザードマップを作成する際の資料に基づく 全国ど こにでも起こりうる直下型の仮想の地震 ( 規模 M6.9) のことである また 南海地震につい ては 今世紀前半の発生が指摘されている これらの地震における被害想定の結果は, 以下のとおりである 想定される地震被害を未然に防ぐために, 計画的に耐震改修を促進する必要がある ( 冬季の 18 時 ~19 時発生と仮定 ) 地震名 木造建物 木造建物 非木造建 非木造建 火災焼失 死者数負傷者数避難者数 全壊数 半壊数 物大破数 物中破数 棟数 山崎断層 8,419 12, ,796 3, ,598 29,835 南海道 73 5, ,547 市直下型 342 7, , ,507 11,759 参考 兵庫県地域防災計画における想定地震と規模 想定地震 想定震源地 マグニチュード 有馬高槻断層帯 ~ 六甲 淡路島断 有馬 高槻 ~ M7.7 層帯地震 六甲 淡路島 山崎断層帯地震 山崎断層帯 M7.7 中央構造線断層帯地震 淡路島南部 M8.0 日本海沿岸地震 但馬海岸 M7.3 南海道地震 紀伊半島沖 M8.4( 東南海地震と同時の場合 M8.5) 参考 ハザードマップ配布資料 ( 抜粋 ) のゆれやすさマップ及び地域の危険度 マップについては巻末の資料 3 4 を参照 - 3 -

7 3 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する現況と目標 (1) 住宅及び多数の者が利用する建築物の現況ア住宅 ( 平成 15 年時点 ) ( 住宅 土地統計調査を基に兵庫県と高砂市が独自に集計した数値 ) 兵庫県全体 高砂市 住宅総数 約 万戸 100% 約 32,300 戸 100% 耐震性あり 約 万戸 78% 約 22,400 戸 69% 新耐震基準 1 約 125 万戸 61% 約 16,400 戸 50% 旧耐震基準 約 34.9 万戸 17% 約 6,000 戸 19% 地震危険住宅約 45.3 万戸 22% 約 9,900 戸 31% 現況耐震化率約 78% 約 69% 本計画において 耐震性のないと思われる旧耐震基準によって建てられた住宅を以下 地震危険住宅 とする イ多数の者が利用する建築物 2( 平成 18 年時点 ) ( 兵庫県 高砂市において独自調査 集計した数値 ) 兵庫県全体 高砂市 建築物総数 約 22,500 棟 100% 370 棟 100% 耐震性あり 約 15,900 棟 70% 217 棟 59% 新耐震基準 1 約 12,800 棟 57% 141 棟 38% 旧耐震基準 約 3,100 棟 13% 76 棟 21% 耐震性なし約 6,600 棟 30% 195 棟 41% 現況耐震化率約 70% 59% - 4 -

8 参考 1 新耐震基準と旧耐震基準について 新耐震基準昭和 56 年 6 月 1 日より建築基準法に基づく耐震基準が改正されており, これ以降に着工した建築物等は, ごくまれに発生する大地震に対しても倒壊の恐れは少ないとされている 旧耐震基準 昭和 56 年 5 月以前に着工した建築物等でも, 国土交通省告示に基づく耐震診断基準で倒壊の恐れが少ないと診断されるものは新耐震基準建築物と同程度の耐震性を有すると考えられる 2 多数の者が利用する建築物 法 6 条第 1 項第 1 号に定める用途で階数 3 以上かつ延面積 1,000 m2以上の建築物 ( 建築物用途の例 ) 学校 体育館 病院 百貨店 ホテル 事務所 賃貸住宅店舗 飲食店 工場 駅 車庫 郵便局 など (2) 住宅の耐震化の目標 住宅の耐震化の目標は 兵庫県 ひょうご住宅マスタープラン ( 平成 18 年 4 月 ) における目標を基に定めた県計画を踏まえ 国の示す目標を本計画の住宅耐震化の目標とする 目標 : 住宅の現況耐震化率 69% を 平成 27 年に 90% 以上とする 参考 県の目標値 97% 国の示す目標値 90% 県の現況耐震化率 78% 現況 ( 平成 15 年 ) 市内総数 32,300 戸 耐震性あり 22,400 戸 地震危険住宅 9,900 戸 平成 27 年の目標 市内総数 34,000 戸 耐震性あり 30,600 戸 地震危険住宅 3,400 戸 地震危険住宅 6,500 戸の減 耐震改修 診断による耐震性確認等 2,900 戸 自然減 ( 建替え 滅失 ) 3,600 戸 - 5 -

9 (3) 多数の者が利用する建築物の耐震化の目標 多数の者が利用する建築物の耐震化の目標は 国の基本方針及び県計画を踏まえ 国の示す目標を本計画の耐震化の目標とする 目標 : 多数の者が利用する建築物の現況耐震化率 59% を 平成 27 年に 90% 以上とする 参考 県の目標値 92% 国の示す目標値 90% 県の現況耐震化率 70% 現況 ( 平成 18 年 ) 市内総数 370 棟 耐震性あり 217 棟 (59%) 耐震性なし 153 棟 (41%) 115 棟の減 自然減 ( 建替え 滅失 ) 耐震改修等による 平成 27 年の目標 市内総数 388 棟 耐震性あり 350 棟 (90%) 耐震性なし 38 棟 (10%) 参考表 多数の者が利用する建築物明細 ( 単位 : 棟 ) 多数の者が利用 平成 18 年 平成 27 年 する建築物 建築物総数 耐震化率 建築物総数 耐震化率 全体 % % 学校等 病院 福祉施設学校 庁舎等 市有 % % 民間 % % % % 市有 % % 民間 22 64% 23 91% 7 71% 7 100% 商業施設 集会施設など 25 64% 26 85% 店舗 遊技場 公民館 市有 9 67% 9 100% 宿泊施設 集会施設 民間 16 63% 17 82% 事務所 工場等 89 45% 98 82% 賃貸住宅 社宅含む % % 市有 3 100% 3 100% 民間 % % 建物規模については 5 ページ 参考 2 参照 市有建築物現況は 平成 18 年 6 月データから対象規模施設抽出による 県有施設は 民間に含めて集計した ( 県警は庁舎等に含めた ) 平成 27 年の民間建築物総数は 県計画に基づき国の推計による 18 年の 1.11 倍とした 平成 27 年までに耐震改修が実施される民間建築物総数は 県が 18 年度に実施したアンケート調査を基に推計した - 6 -

10 4 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 (1) 基本的な取り組み方針 建築物の耐震化は それぞれの所有者等が地震防災対策を自らの問題として 取り組むことが不可欠であり 市としては 所有者等の対策を支援する観点から必要な施策を講じる ア公共建築物の耐震化推進 市では 本計画に先駆け 平成 18 年 10 月に 高砂市公共建築物耐震改 修事業実施計画 を策定した この計画に基づき 平成 20 年度末までに市有施設の耐震診断を行い その結果により順次耐震改修工事等を実施する また 市有以外の公共施設においても 本計画に基づき 耐震診断及び耐震改修を実施するよう指導する イ民間建築物の耐震化促進 民間建築物の耐震化においては 所有者等が地震防災に対する理解を深め 自らの問題として積極的に取り組むことが必要である 市は 建築物の所有者 管理者の耐震化への取り組みを支援する観点から, 必要な施策を講じていく また 災害が発生した場合に避難所等として活用される学校, 災害時要援護者を収容している病院 福祉施設などに対して, 特に積極的な取り組みを 進める (2) 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための支援策ア住宅の簡易簡易耐震診断耐震診断の推進住宅の簡易耐震診断推進事業により耐震診断を促進する 参考 簡易耐震診断推進事業事業概要 昭和 56 年 5 月 31 日以前に着工した住宅のうち 平成 12 年度から 15 年度に実施した わが家の耐震診断推進事業 を受けていない住宅で 診断を希望する住宅所有者が市に申込みを行い 専門家による耐震診断を受ける 負担割合申請者負担 1 割 ( 例木造戸建住宅の場合 3,000 円 ) 事業期間 残り 9 割を国 1/2 県 1/4 市 1/4 の割合で負担 平成 17 年度から平成 22 年まで 5 年間とする この事業で危険と判断された場合 県の施策である わが家の耐震改修促進事業 の申請事務を簡素化できる - 7 -

11 イ民間建築物耐震診断助成事業 ( 平成 20 年度予定事業 ) 民間の建築物のうち 多数の者が利用する建築物で学校 病院 福祉施設など 災害時の拠点となる施設ならびに災害弱者の使用する施設の耐震診断 に係る費用の一部を助成することにより 対象施設の耐震化を促進する ( 県内市町において統一事業として行う予定 ) 参考 民間建築物耐震診断助成事業事業概要 建築年次昭和 56 年 5 月以前着工の建築物 規模 3 階以上かつ 1,000 m2以上 ( 1) 用 途学校 ( 大学 専門学校を除く ) 病院 福祉施設 事業主体高砂市 補助限度額 1 棟あたり 100 万円 事業期間平成 20 年度から平成 23 年度まで ( 予定 ) 1 2 階以上かつ 500 m2以上で 上記規模に該当しない幼稚園 保育園についても対象施設とする ( 高砂市独自制度 ) 補助額は 1 棟あたり最高 50 万円とする 参考 民間建築物耐震診断助成事業事業内容は巻末の資料 5 を参照 ウわが家の耐震改修促進事業の推進 ( 兵庫県事業 ) 簡易耐震診断などの耐震診断の結果, 耐震性能が不足すると判定された住宅について, 耐震改修計画策定費や耐震改修工事費への補助制度の活用を促し, 既存民間住宅の耐震化を促進する 参考 わが家の耐震改修促進事業事業概要は巻末の資料 6 を参照 エ住宅耐震改修支援事業の推進 ( 兵庫県住宅耐震改修工事利子補給事業 ) 金融機関から融資を受け 耐震改修工事を実施する場合 県がその利子を補給する事業の普及 啓発を図る ( わが家の耐震改修促進事業を受けていることなどの条件が必要 ) 参考 兵庫県住宅耐震改修工事利子補給事業の概要は巻末の資料 7 を参照 - 8 -

12 オ独立行政法人住宅金融支援機構の融資 耐震改修工事型リフォームローン制度の普及 啓発を推進する 利率優遇金利 ( 通常より 03%) 融資額 1,000 千円 事業者 : 独立行政法人住宅金融支援機構 カ国庫補助制度の活用学校の耐震改修工事の実施に当たっては, 国庫補助事業の活用を促進する (3) 大地震時に備えた建築物に関する事前の予防策 ア被災建築物応急危険度判定体制の整備 大規模な地震が発生した際に, 被災した建築物を調査し, その後に発生する余震等による倒壊の危険性や外壁 窓ガラスの落下, 付属設備等の危険性を判定する専門家を養成するなど, 被災建築物応急危険度判定体制の整備を 兵庫県と連携して進める イ兵庫県住宅再建共済制度の加入促進 住宅の所有者同士が助け合いの精神に基づいて負担金を出し合い, 災害発生時に被災した住宅の再建 補修を支援しあう相互扶助制度である 兵庫県住宅再建共済 への加入促進を進める 参考 兵庫県住宅再建共済制度の概要は巻末の資料 8 を参照 ウ被災度区分判定体制への協力被災した建築物の復旧等の相談に対応するため, 被災度区分判定体制への協力を兵庫県と連携して進める - 9 -

13 (4) 地震発生時に通行を確保すべき道路の指定等 ( 平成 27 年 4 月変更 ) ア建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 20 号 ) による改正後の耐震改修促進法 ( 以下 改正法 という ) 第 5 条第 3 項第 3 号に基づき 緊急車両及び緊急物資輸送車両の通行並びに住民の避難を確保するため 沿道の建築物 ( 改正法第 5 条第 3 項第 2 号に規定する通行障害既存耐震不適格建築物に限る ) の耐震化を図る必要のある道路は次のとおりとする 兵庫県地域防災計画に定める緊急輸送道路 国道 250 号国道 2 号国道 2 号 加古川 姫路バイパス 県道明石 高砂線県道高砂 北条線県道生石 宝殿停車場線 市道米田 79 号 参考 緊急輸送道路図は巻末の資料 2 を参照 上記に指定された道路沿線の建築物で一定の高さ以上のものについては 倒壊による道路閉塞が想定されるため 沿道の建築物の所有者等に対し 指導 助言による耐震化を促進する イ住宅 建築物の耐震化の実施のために必要となる 避難路及び災害時道路閉塞率等の実態把握のため 細街路の幅員などの調査を行う 今後この調査を基に 道路閉塞の恐れのある住宅等に対し耐震化への指導 を行なう また 細街路沿線における建替え等において 消火 避難時の安全確保のため 建築基準法に基づき重点的に道路後退等の指導を行なっていく 参考 細街路 幅員 4m 未満の道で 一般交通の用に供されているもの

14 5 建築物の地震に対する安全性の向上に関する啓発及び知識の普及に関する事項 (1) 相談体制の整備 情報の充実 ア相談体制 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施を希望する市民の相談に対応するため 建築指導課において相談窓口を設置している 相談窓口では, 耐震診断及び耐震改修に関する知識の普及, 啓発に努めるとともに, 耐震診断及び耐震改修工事等への助成制度や耐震改修促進税制などの周知及び活用促進を図る また 建築関係団体と連携して 技術的な相談についても対応できる体制を整える イ情報の提供 市のホームページ 広報紙等の活用 耐震化の講習会や 住まいの地震対策 防災対策 の出前講座の開催により 市民や事業者 関係団体等に対して耐震診断及び耐震改修に関する知識の普及 啓発に努める (2) 啓発活動 ア地震ハザードマップの作成 平成 19 年度中に以下の内容を記載した 高砂市地震ハザードマップ を作成し 緊急災害時の安全確保と市民の知識向上を図るため全戸配布を行う 地震知識 地震予防知識 予想地震に対する被害予想 緊急避難場所 緊急輸送路 参考 地震ハザードマップから抜粋した ゆれやすさマップ は巻末資料 3 4 参照 イ地震時の建築物の安全対策 建築物の耐震化に加え 地震時の安全確保のため次の取り組みを行う 危険なブロック塀等の改修指導 窓ガラスや屋外看板等の落下防止対策の啓発 大規模建築物の天井落下防止対策の啓発 家具等の転倒防止策啓発

15 ウ支援事業の活用促進 簡易耐震診断推進事業やわが家の耐震改修促進事業などの耐震化に係る支援事業の活用を市のホームページ 広報紙などにより市民に周知するとともに 出前講座等を通じ住民に広く働きかけ その活用を図る (3) 関係団体等との連携 兵庫県 県下特定行政庁 ( 所管行政庁 ) 兵庫県建築設計事務所協会 兵庫県建築士会等関係団体 その他建築関連機関との連携を図り 建築物の耐震化に ついて情報の共有と啓発活動を行う 6 勧告 命令に関する事項 (1) 耐震改修等の指導 助言 (1) 耐震改修等の指導 助言 多数の者が利用する民間建築物のうち 耐震性が確認されていない建築物について法第 7 条に基づき指導及び助言を行う 特に 学校 病院 福祉施設については 災害時に一時避難所として重要な役割を果たすため 重点的に指導を行っていく (2) 地震危険建築物に対する耐震改修等の指示 県計画に基づき 耐震診断結果が Is 値 0.3 未満の建築物を地震危険建築物と位置付け 法第 7 条に基づく指示を検討する 参考 Is 値 : 次ページの用語の解説参照 (3) 著しく保安上危険な建築建築物への物への措置 国の基本方針に基づき 法第 7 条による指示に従わない建築物の所有者等に対しては 建築基準法第 10 条の規定により 著しく保安上危険な建物 として勧告等の措置を講じる

16 7 用語の解説 Is 値 構造耐震指標 と呼ばれ 耐震診断の判断の基準となる指標のこと 建築物の耐震改修の促進に関する法律 の告示 ( 旧建設省告示平成 7 年 12 月 25 日第 2089 号 ) では,Is 値の評価については以下のように定めている Is 値 0.3 未満 : 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し, 又は崩壊する危険性が高い Is 値 0.3 以上 0.6 未満 : 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し, 又は崩壊する危険性がある Is 値 0.6 以上 : 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し, 又は崩壊する危険性が低い 簡易耐震診断推進事業 1981 年 ( 昭和 56 年 )5 月以前に着工した住宅の所有者の求めに応じて 兵庫県内の市役所 町役場が建築士等の簡易耐震診断員を派遣して調査 診断を行い その結果を住宅所有者に報告する事業 木造戸建住宅の場合 所有者の負担は 3,000 円 ( 神戸市 三木市は無料 ) 既存不適格建築物建築した時には建築基準法等の法律に適合していたのに その後の法律の改正や都市計画の変更などによって現行の規定に適合しなくなった建築物のこと 事実上 現行の法律には適合していないが 違反建築物とは区別され 原則としてそのままの状態で使用することが可能である ただし 構造上非常に危険である 場合などには 建築基準法に基づき 特定行政庁は 猶予期限を設けて 所有者などに建築物の解体除却などを命令することができる 減災災害時には 如何なる対策をとったとしても被害は生じるという認識のもと 被害の発生を低減し 最小限にとどめるという考え方や取組のこと 新耐震基準住宅 建築物を建築するときに考慮しなければならない基準は 建築基準法によって定められおり 地震に対して安全な建築物とするための基準を 耐震基準 と呼ぶ 現在の耐震基準は 1981 年 ( 昭和 56 年 ) の建築基準法の改正によるもので それ以前の耐震基準と区別するために 新耐震基準 と呼ばれている

17 新耐震基準では 中程度の地震に対しては建築物に被害が起こらないことを 強い地震に対しては建築物の倒壊を防ぎ 建築物内又は周辺にいる人に被害が及ばないことを基準としている 耐震改修現行の耐震基準に適合しない建築物の地震に対する安全性の向上を目的として 増築 改築 修繕若しくは模様替え又は敷地の整備 ( 擁壁の補強など ) を行うこと 耐震改修促進計画住宅 建築物の耐震診断及び耐震改修等の耐震化の取組を計画的に進めることを目的とし 耐震化の数値目標や具体的な施策を盛り込んだ計画 2006 年 ( 平成 18 年 )1 月に 建築物の耐震改修の促進に関する法律 が改正施行され 都道府県に対して策定が義務づけられるとともに 市町村に対しても策定の努力義務が課せられた 耐震診断地震の揺れによって住宅 建築物が受ける被害がどの程度なのかを調べ 地震に対する安全性を評価すること 住宅 建築物の形状や骨組 ( 構造躯体 ) の粘り強さ 老朽化の程度 ひび割れや変形等による損傷の影響等を総合的に考慮して判断する 地域防災計画地震や風水害などの大きな災害の発生に備え 災害の予防や災害が発生した場合の応急対策 復旧対策を行うため 災害対策基本法 に基づき 地方公共団体等が処理すべき防災上の業務や事務を定めた計画 特定行政庁建築確認や違反建築物への是正命令 斜線制限 絶対高さの制限などの各制限などを建築基準法に基づいて行う建築主事が置かれている地方自治体の長のこと 兵庫県下では 神戸市 尼崎市 西宮市 芦屋市 伊丹市 宝塚市 川西市 三田市 明石市 加古川市 高砂市 姫路市が該当し その他の市町は兵庫県が特定行政庁となる 兵庫県住宅再建共済制度自然災害による被災者が自力で住宅を再建するには 地震保険などの 自助 や居住安定支援制度などの 公助 では限界がある 兵庫県では そのすき間を埋めるために 住宅所有者が平常時から資金を寄せ合うことにより 災害発生時

18 に被害を受けた住宅の再建 補修を支援する 共助 の仕組みとして 住宅再建共済制度を全国に先駆けて 2005 年 ( 平成 17 年 )9 月から実施している わが家の耐震改修促進事業 耐震改修計画 を作成する費用と 耐震改修工事 を実施する費用に対する兵庫県が実施する補助事業 対象となる住宅は 1981 年 ( 昭和 56 年 )5 月以前に着工され 耐震診断の結果 耐震性が劣ると判断されたもの 木造戸建住宅の場合 耐震改修計画作成費について計画見積金額の 2/3( 上限 20 万円 ) 耐震改修工事費について工事金額の 1/4( 上限 60 万円 ) の補助が受けられる

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