微弱な場合 ( 最判昭 ) などがある 判例最判昭 事案 : 密輸資金の準備のためとして 15 万円の貸与を強く要請され やむを得ず融資したという事情のもとで 15 万円の貸金返還を請求した 判旨 : 上告人が本件貸金を為すに至った経路において多少の不法的分子があったと

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1 2. 公序良俗違反 民法第 90 条 ( 公序良俗 ) 公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は 無効とする (1) 民法 90 条の意味ア法律行為の内容が公の秩序または善良の風俗 ( 公序良俗 ) に違反するときは その法律行為は無効である (90 条 ) この趣旨は 社会的妥当性を欠く行為( 違法行為 ) を抑止 ( 禁止 ) することにある 90 条 公序良俗に反する法律行為 ( 社会的妥当性を欠く行為 ( 違法な行為 不法な 行為 )) は無効 ( 絶対的無効 ) である イ公序良俗に違反するか否かの判断基準については 1 社会的利益の内容 2 違反の程度 3 当事者の認識 4 当事者間の公平 5 取引の安全などの具体的事情を総合考慮して判断するほかないと思われる 公序良俗に違反するか否かは 法律行為がなされた時点の公序に照らして判断される ( 最判平 ) 解説公序良俗に関する具体例 90 条違反により無効であるとした判例としては 賭博行為 ( 射倖的行為 最判昭 ) 売春契約( 大判昭 ) 男女の定年が異なる就業規則( 最判昭 ) 不正競争防止法 商標法違反に該当する取引を内容とする商品の売買契約 ( 最判平 ) 入会部落の慣習に基づく入会集団の会則中 入会権者の資格要件を男子孫に限定した部分 ( 最判平 ) 市場の 300 倍の代金での土地の売買 ( 下級審 ) などがある ウ芸娼妓契約 ( 前借金を得て弁済のため娼婦として働く契約 ) について 大審院は芸娼妓契約のみ無効 ( 一部無効 ) としてきたが 最高裁 ( 最判昭 ) は芸娼妓契約も消費貸借契約もいずれも無効とした 708 条により返金も不要となり 悪循環を断つことになる エ他方 90 条に違反せず無効でないとした判例として 妻子と以前から別居している男性が 約 7 年間 半同棲のような形で不倫関係を継続した女性に全遺産の 3 分の 1 を包括遺贈する旨の遺言 ( 最判昭 ) クラブのホステスが客との関係を維持することでクラブから特別の利益を得る目的で なじみ客の飲食代金債務を保証する契約 ( 最判昭 ) 消費貸借成立過程において 貸主の不法性が借主のそれに比べ極めて

2 微弱な場合 ( 最判昭 ) などがある 判例最判昭 事案 : 密輸資金の準備のためとして 15 万円の貸与を強く要請され やむを得ず融資したという事情のもとで 15 万円の貸金返還を請求した 判旨 : 上告人が本件貸金を為すに至った経路において多少の不法的分子があったとしても その不法的分子は甚だ微弱なもので これを被上告人の不法に比すれば問題にならぬ程度のものである 殆ど不法は被上告人の一方にあるといってもよい程のものであって かかる場合は既に交付された物の返還請求に関する限り民法第 90 条も第 708 条もその適用なきものと解するを相当とする コメント : 本判決は 当事者が不法な動機を認識している場合でも 貸主側の不法性が借主側の不法性より微弱であるとして 民法 90 条の適用を否定した 判例最判平 判旨 : 賭博の勝ち負けによって生じた債権が譲渡された場合においては 右債権の債務者が異議をとどめずに右債権譲渡を承諾したときであっても 債務者に信義則に反する行為があるなどの特段の事情のない限り 債務者は 右債権の譲受人に対して右債権の発生に係る契約の公序良俗違反による無効を主張してその履行を拒むことができるというべきである コメント : 民法 468 条 1 項によれば 異議なき承諾により債務者は抗弁を喪失する ( 本件では 公序良俗に反し 債権は無効であるとの抗弁があった ) しかし 本判決は 賭博行為は不法性が強く賭博債権を満足させるべきでないため 異議なき承諾をしても原則として譲受人に対抗することができるとした 判例最判平 / 百選 Ⅰ13 事件事案 : 証券会社が顧客と損失保証契約をした後 大蔵省証券局長通達により事後的な損失補てん等を禁止する旨要請されていたにもかかわらず 顧客が同契約に基づき損失補てん等を請求した 判旨 : 法律行為が公序に反することを目的とするものであるとして無効になるかどうかは 法律行為がされた時点の公序に照らして判断すべきである けだし 民事上の法律行為の効力は 特別の規定がない限り 行為当時の法令に照らして判定すべきものであるが この理は 公序が法律行為の後に変化した場合においても同様に考えるべきであり 法律行為の後の経緯によって公序の内容が変化した場合であっても 行為時に有効であった法律行為が無効になったり 無効であった法律行為が右効になったりすることは相当ではないからである

3 コメント : 本判決は 損失保証契約は当時の法令に照らし有効であるとしたが 保証 契約の履行請求を認めることは証券取引法 ( 現金融商品取引法 ) によって禁止 されているから認められないとした (2) 不法な動機 事例 賭博の借金支払のために金を貸した場合 この金銭消費貸借契約は有効か 法律行為の動機が公序良俗に反するとき 90 条は適用されるか ( 法律行為は無効か ) が問題である 違法行為を抑止しようとする 90 条の趣旨からは 不法な動機があれば法律行為を無効とすべきとも思える しかし 相手方には不法な動機は容易に知りえないから 90 条をそのまま適用すると取引の安全を害する そこで 不法な動機といえども それが相手方に明示または黙示に表示された場合に限り 動機も法律行為の内容となり 90 条が適用され 法律行為が無効になると解すべきである ( 表示説 ) 民法 90 条の趣旨 取引の安全 調和 解説不法な動機動機が公序良俗に反する ( 不法な ) ときでも 動機は法律行為の内容には含まれないから 法律行為を直ちに無効とすることはできない また 不法な動機を相手方が知りえない場合に法律行為を無効とすることは取引の安全を害する これは 90 条の趣旨と取引の安全をいかに調和するかの問題である a 表示説 ( 判例 ) 不法な動機が相手方に明示または黙示に表示された場合に限り 無効とする b 認識説 相手方が動機の不法を知っていれば無効であるとする c 相対的無効説 不法な動機があれば原則として無効とし 善意 無過失の相手方には無効を主張で きないとする d 相関関係説 ( 多数説 )

4 動機の不法の強さと取引の安全の要請の相関関係によって総合的に判断する * 判例 ( 大判昭 最判昭 など ) は一貫して表示説であり 多数説は相関関係説とされる どの見解が優れているとは一概にいえないが 表示説によると 相手方が悪意の場合は 当然に動機が表示されたと認定されるだろうし 動機の表示は明示だけでなく黙示でもよいから 比較的無効を主張しやすいと思われる (3) 民法 90 条違反の効果 公序良俗に違反する法律行為は 絶対的無効である 解説 90 条違反の無効 90 条違反による無効は 絶対的無効であり 誰でも 誰に対しても無効を主張できる また 追認することは許されない この無効は公益的理由に基づくものであり 私人による勝手な処分は許されないからである (4) 不法原因給付公序良俗に違反する給付は不法原因給付となり 給付者は原則として給付物の返還を請求することができない (708 条 ) 708 条は 90 条と一体となって 違法行為を抑止する趣旨の規定であり 給付がなされている場合には 708 条の検討を忘れないこと 3. 強行規定 民法第 91 条 ( 任意規定と異なる意思表示 ) 法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示した ときは その意思に従う (1) 民法 91 条の意味ア強行規定とは 公の秩序 に関する規定であり 当事者の意思によって適用を排除することができない規定をいう これに対し 任意規定とは 当事者の意思によって適用を排除することができる規定をいう 91 条 強行規定 > 当事者の意思 ( 特約 ) > 任意規定 強行規定 当事者の意思 ( 特約 ) で適用を排斥できない規定 Ex90 条 146 条 任意規定 当事者の意思 ( 特約 ) で適用を排斥できる規定 Ex87 条 2 項

5 解説強行規定と任意規定の区別強行規定 ( 強行法規ともいう ) と任意規定 ( 任意法規ともいう ) とは どのように区別されるか 明確な区別基準はないが 公益的な理由に基づく規定は強行規定が多く 当事者の合理的意思解釈を根拠とする規定や当事者の利益を保護する規定は任意規定となりやすいといえる 例えば 民法 90 条は 社会的妥当性を欠く行為を抑止するという公益的理由によるから強行規定である 民法 87 条 2 項は 当事者の合理的意思解釈によるから任意規定である イ強行規定に反する法律行為は無効である (91 条の反対解釈 従来の通説 ) しかし 強行規定に反する法律行為でも有効であることがありうる ( 有力説 ) 強行規定 違反すれば無効 任意規定 違反しても有効 当事者が特約で排除できるかの区別 有効 無効は総合判断による 解説民法 90 条と 91 条の関係強行規定とは 当事者の意思 ( 特約 ) によって適用を排除できない規定をいい 任意規定とは 当事者の意思 ( 特約 ) によって適用を排除できる規定をいう しかし 強行規定に反する法律行為は無効である ということは絶対的ではない 取締規定のように強行規定であっても 違反しても無効とならない法律行為は多いのである そこで 強行規定に違反したことは 公序良俗に違反して無効 (90 条 ) となるか否かを判断する一事情として考慮するにすぎないとする見解が有力である ( つまり 無効になるのは 90 条違反だけであり 91 条は当事者の意思は任意規定に優先するという当然のことを定めたにすぎないとみる ) (2) 取締規定 ア取締規定とは 行政上の目的から私法上の行為を制限する規定である イ取締規定に違反した行為は 私法上効力を否定されるか ( 無効となるか ) この点 取締規定にも 違反したとき 1 私法上の効力を否定する規定 ( 効力規定 ) と 2 私法上の効力まで否定しない規定 ( 単なる取締規定 ) とがあるとされる 取締規定に違反した行為が私法上の効力を否定されるか否かは その法が当該行為を禁止する

6 趣旨のほか 違反の程度 当事者間の公平 取引の安全などの諸事情を総合的に考慮して判断しなければならない 取締規定( 多くは強行規定 ) 1 効力規定 違反した行為は私法上の効力も否定される 2 単なる取締規定 違反した行為でも私法上の効力は否定されない 解説取締規定の性質取締規定が 1 効力規定 ( 効果まで禁止するもの ) なのか 2 単なる取締規定 ( 行為だけを禁止するもの ) なのかは 強行規定か任意規定かの区別 (91 条 ) とは別問題であり これを一般には論じえない 結局は 1 法の目的 ( 禁止の目的 ) 2 違反行為の悪性の程度 3 当事者の認識 4 当事者間の信義公平 5 取引の安全などの具体的事情を総合考慮して判断するほかない 例えば 警察の許可なく街頭で物を販売する行為は禁止されているが 取引の安全の見地から 売買はほとんどが有効であると考えられる 単なる取締規定としたものとして 無免許の運送業者がなした運送契約は有効であるとしたもの ( 最判昭 ) 食品衛生法の営業許可を受けていない食肉販売業者の食肉販売は有効であるとしたもの ( 最判昭 ) などがある 他方で 効力規定としたものとして 食品衛生法違反の毒物混入を知りながらしたアラレの製造販売契約は無効であるとしたもの ( 最判昭 ) などがある その取締規定が 単に行為の禁止または抑制を目的とする規定なのか ( 違反行為には罰則を科せば良い ) 取引行為の結果として生じる財貨の移動を抑えようとする規定か というのがひとつの目安になろう (3) 脱法行為 脱法行為とは 形式的には強行規定に違反しないが 実質的には違反する行為をいう 強行規定の趣旨から 原則として無効とされる 4. 事実たる慣習 民法第 92 条 ( 任意規定と異なる慣習 ) 法令中の公の秩序に関しない規定と異なる慣習がある場合において 法律行為の当事者がその慣習による意思を有しているものと認められるときは その慣習に従う (1) 民法 92 条の意味 事実たる慣習は 任意規定に優先する (92 条 ) 事実たる慣習とは 慣習法と区別され 法的確信にまで達しない慣習をいう ( 通説 )

7 92 条 事実たる慣習 > 任意規定 解説民法 92 条の意味 92 条は 公の秩序に関しない規定 つまり任意規定と異なる 慣習 がある場合に 当事者がこれによる意思を有すると認めるべきときは 任意規定に優先してその 慣習 に従うと規定すとる すなわち 92 条は 事実たる慣習は任意規定に優先することを規定法の適用に関する通則法第 3 条 ( 法律と同一の効力を有する慣習 ) 公の秩序又は善良の風俗に反しない慣習は 法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り 法律と同一の効力を有する (2) 民法 92 条と法適用通則法 3 条との関係民法 92 条は 慣習 が任意規定に優先することを定める 他方 法の適用に関する通則法 ( 以下 法適用通則法 という )3 条は 慣習 は 法律 ( 任意規定 ) に優先しないことを定める そこで 民法 92 条と法適用通則法 3 条の関係が問題となる 法適用通則法 3 条の 慣習 は慣習法 ( 法的確信に達したもの ) であり 民法 92 条の 慣習 は事実たる慣習( 事実上行われる単なる慣行 ) であり 対象となる慣習が異なるから矛盾しないと解する ( 通説 ) 解説法適用通則法 3 条との関係 a 通説慣習を1 人の法的確信にまで達した慣習 ( 慣習法 ) と2 法的確信にまで達しない慣習 ( 事実たる慣習 ) に分け 法適用通則法 3 条は1 慣習法について規定し 民法 92 条は2 事実たる慣習について規定するものとし 両者を区別して扱う [ 批判 ] これでは ある慣習が法的確信を得ると慣習法として任意規定に優先しないのに 事実たる慣習のほうが任意規定に優先する ( つまり 事実たる慣習が慣習法に優先するという矛盾がある ) b 最近の有力説慣習を区別しない 法適用通則法 3 条は 制定法に対する慣習の補充的効力を認める一般原則であり 民法 92 条は 私的自治の認められる分野に関して 慣習が任意規定に優先して法律行為の解釈基準となる効力を認める特則であるとする [ 批判 ] 1 民法が私法の一般原則であることに反する 2 一般法たる法適用通則法 3 条の適用範囲が極めて狭くなる * ここで注意してほしいのは 通説は 民法 92 条は当事者が事実たる慣習に従

8 う意思があるとみなされるから 事実たる慣習は 特約と同様に 任意規定に優先することを定めるものであり 当事者がとくに慣習を排斥する意思を示せば事実たる慣習は任意規定に優先しない また 法適用通則法 3 条は慣習法が任意規定と同一の効力といっているにすぎないのである このように理解すれば 従来の通説もあながち不当ではない 通説 1 強行規定 > 2 特約または事実たる慣習 > 3 任意規定 = 4 慣習法 1 事実たる慣習は 当事者が慣習に従うという意思をもつから 特約と同視できる 2 民法 92 条は 事実たる慣習が任意規定に有線することを定めた 3 法適用通則法 3 条は 3=4を定めたに過ぎない 有力説

9 第 5 章法律行為第 2 節意思表示 第 1 款意思表示の意義民法総則のヤマ場は 意思表示と代理である ここでは意思表示の意義 過程を理解したうえで 意思表示に関する規定 (93 条 ~96 条 ) について学習しよう 1. 意思表示の意義 (1) 意義 ア意思表示とは 人が法律効果の発生を意欲し かつその旨を表示する行為をいう イ意思表示は 法律行為の要素をなす 意思表示は 意思の表示のなかでも 法律効果 の発生を意欲してなされる点に特徴がある (2) 意思表示の成立過程意思表示は ( ア ) 法律効果の発生を意欲する意思と ( イ ) その意思を外部に表示する行為を要素とする ( 通説 ) ( ア ) を内心的効果意思 ( または効果意思 ) といい ( イ ) を表示行為という < 意思表示の成立過程 > 解説成立過程の説明 1 動機は 意思表示 ( 法律行為 ) の内容ではない 2 効果意思は 法律効果の発生を意欲する意思であるが 通常 意思 というときはこれを指す 3 表示意思は 効果意思を外部へ表示しようとする意思であり 効果意思と表示行為の橋渡しとなる 4 表示行為は 効果意思を外部に表示する行為であるが 通常 行為 というときはこれを指す このうち 2 効果意思から4 表示行為までが 意思表示 ( 法律行為 ) の内容となる 2. 意思主義と表示主義 (1) 意義ア意思主義とは 効果意思を重視する立場である この立場では 私的自治の原則から 効果意思と表示行為の不一致を原則として無効とする したがって 表意者本人を保護

10 することになりやすい イ表示主義とは 表示行為を重視する立場である この立場では 原則として表示行為 どおりの効果を認める したがって 相手方を保護し 取引の安全を確保することにつ ながりやすい (2) 民法の立場 アわが国の民法は 古典的な意思理論をベースにして意思主義を基本とするが 表示主 義の考え方も大幅に取り入れており 折衷主義を採用する (93 条 ~96 条 ) 意思の欠缺 ( 不存在 ) 1 心裡留保 (93 条 ) 2 通謀虚偽表示 (94 条 ) 3 錯誤 (95 条 ) 意思表示の瑕疵 4 詐欺 (96 条 ) 5 脅迫 (96 条 1 項 イ古典的な意思理論の下では 意思表示 ( 法律行為 ) が有効であるためには 私的自治の原則から 自由な効果意思によってそれが表示されたことを必要とする したがって 効果意思と表示行為が一致していれば意思表示は有効であり 効果意思と表示行為が不一致であれば意思表示は無効であるといえる そこで 効果意思と表示行為の不一致のことを 意思の欠缺 または 意思の不存在 という 民法 93 条ないし 95 条が意思の欠缺 ( 不存在 ) を定めている また 効果意思と表示行為は一致しているが 効果意思の形成過程 ( 動機 ) に欠陥があることを 意思表示の瑕疵 という 民法 96 条が意思表示の瑕疵を定めている ( 有効だが取り消しうる ) ウこのようにみてみると 民法自体が 古典的な意思理論に基づいて構成されていることは明らかである しかし 最近では 古典的な意思理論には批判が加えられており 行為の効力を動機も含めて実質的 総合的に理解しようとする見解が有力になりつつある

11 < 意思表示に関する条文整理 > 心裡留保意思と表示の不一致 (93 条 ) を表意者が知っていること 通謀虚偽表示意思と表示の不一致 (94 条 ) につき通謀があること錯誤意思と表示の不一致 (95 条 ) を表意者が知らないこと詐欺欺罔により表意者が (96 条 ) 錯誤に陥り その錯誤により意思表示をしたこと強迫害意の告知により表 (96 条 1 項 ) 意者が畏怖し その畏怖により意思表示をしたこと 原則有効 93 条本文 ( 表示主義 ) 例外相手方が悪意または善意有過失のとき無効 93 条ただし書原則無効 94 条 1 項 ( 意思主義 ) 例外無効は 善意の第三者に対抗できない 94 条 2 項原則要素の錯誤ならば無効 95 条本文 ( 意思主義 ) 例外表意者が重過失のとき無効を主張できない 95 条ただし書原則取り消しうる 96 条 1 項 ( 意思主義 ) 例外 1 第三者の詐欺は相手方悪意のときだけ取り消しうる 96 条 2 項 2 取消しは 善意の第三者に対抗できない 96 条 3 項原則取り消しうる 96 条 1 項 ( 意思主義 ) 例外なし

12 第 2 款心裡留保 民法第 93 条 ( 心裡留保 ) 意思表示は 表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても そのためにその効力を妨げられない ただし 相手方が表意者の真意を知り 又は知ることができたときは その意思表示は 無効とする 1. 心裡留保 (1) 意義心裡留保とは 表意者が表示行為に対応する効果意思がないことを知りながらする意思と表示の不一致について表意者が知っていることである 心裡留保という用語は 心の底に留めるという意味であるが 単独虚偽表示ともいわれる 例えば 冗談を言ったり うそをついたりする場合である (2) 93 条の意味ア心裡留保による意思表示は 原則として有効である (93 条本文 ) なぜなら 表示どおりの効果を期待する相手方を保護する必要があり 意思と表示の不一致を認識している表意者を保護する必要がないからである イ例外として 相手方が表意者の真意について悪意または善意有過失のとき 意思表示 は無効である (93 条ただし書 ) なぜなら このような相手方を保護する必要がなく 表意者の真意に従って無効としてよいからである 解説民法 93 条の立場心裡留保は 原則として意思表示は有効であるとされ 意思表示に関する規定の中で唯一 原則として表示主義となっている 例外として 相手方が心裡留保について悪意または有過失のとき意思表示は無効とされる 相手方の善意 悪意は 相手方が意思表示を了知した時点を基準に判断される 善意で意思表示を受領後に悪意になっても無効にはならない (3) 民法 93 条の適用範囲 ア民法 93 条は 相手方のない意思表示にも適用される ( ただし書の適用はないから常 に有効 ) 準法律行為にも類推適用が認められる イ身分行為には適用されない 当事者の意思を尊重すべきだからである 例えば 養子 縁組は意思がなければ常に無効である ( 最判昭 )

13 ウ相手方が悪意または有過失のとき 93 条ただし書による無効を善意の第三者に対抗できるか この点 93 条は第三者を保護する規定を設けていない しかし 93 条ただし書により無効とされる場合にも 善意の第三者を保護し取引の安全を図る必要がある そこで 94 条 2 項を類推適用して 93 条ただし書により無効とされる場合でも この無効を善意の第三者に対抗しえないと解する ( 通説 )

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