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しょうりままだ
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1 平和への取組広島市国際平和推進部 ( 平和推進課 ) 平成 22 年 (2010 年 ) 1 広島平和記念都市建設法における都市建設の理念 1 2 行政計画における平和の推進の位置づけ 2 3 主要事業 3 (1)2020 年までの核兵器廃絶を目指した取組の推進 3 (2) 被爆体験の継承伝承 9 (3) 人類の生存を脅かす諸問題への対応 11 (4) 平和意識の醸成 12 4 組織 14 ( 原爆と平和 )

2 1 広島平和記念都市建設法における都市建設の理念広島平和記念都市建設法は原爆により壊滅した広島市の復興を促進するため憲法第 95 条に基づく特別法として昭和 24 年 (1949 年 )8 月 6 日に公布施行された同法は恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として広島市を平和記念都市として建設することを目的とする ( 第 1 条 ) と広島市の都市建設の理念を掲げている 2 行政計画における平和の推進の位置づけ (1) 基本構想 ( 平成 21 年 (2009 年 )10 月改定 ) 都市像国際平和文化都市国際都市 3 つの都市づくりを推進平和都市文化都市都市像とこれまでの取組広島市の都市像は国際平和文化都市である何よりも広島市は平和都市の建設に努力してきたその都市の姿は広島平和記念都市建設法の恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴としての平和都市であるより具体的には地球上において核兵器による悲劇が繰り返されることがないよう核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて力を注いできた都市づくりの方向人類史上最初の被爆都市である広島市は平和を願い平和都市の建設を進めてきた先人の努力を受け継ぎ核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け世界を牽引する都市を目指さなければならない 1

3 (2) 第 5 次基本計画 ( 平成 21 年 (2009 年 )10 月策定目標年次 2020 年 ) 1 核兵器廃絶と世界恒久平和の実現 2 環境と人とのパートナーシップの構築 3 安全安心の確保と生活基盤の整備 4 子どもの未来の創造 2020 年までの核兵器廃絶を目指した取組の推進と被爆体験の継承伝承 2020 年までの核兵器廃絶を目指した取組の推進被爆体験の継承伝承 5 保健医療福祉の充実 6パートナーシップに基づく新たなライフスタイルの創造 7ICT 先端都市の実現世界恒久平和の実現に向けた取組の推進人類の生存を脅かす諸問題への対応 8 持続可能な市場経済の創出平和意識の醸成 9 千客万来の都市の実現基本方針年までの核兵器廃絶を目指した取組の推進核保有国への働きかけや国内外の世論の醸成など平和市長会議を中心とした活動を一層強力に展開し 2020 年までの核兵器廃絶を目指すまた市民の平和活動などに対する支援の充実に取り組む 2 被爆体験の継承伝承被爆者による証言活動に対する支援の充実や被爆資料等の収集活用など被爆の実相を伝える取組を推進するとともに原爆ドームをはじめとする平和記念施設の保存整備を図るまた広島長崎講座開設の促進や市立大学広島平和研究所の機能強化により被爆体験の学問的整理等に取り組む 3 人類の生存を脅かす諸問題への対応ヒロシマの世界的な知名度やこれまでの取組の蓄積ノウハウを活用しながら平和問題に関する調査研究と情報の受発信国際協力国際貢献の推進等に取り組む 4 平和意識の醸成平和教育や平和学習の推進平和文化の普及振興地域や世代を超えた平和の循環の創出などに取り組む 2

4 3 主要事業 (1) 2020 年までの核兵器廃絶を目指した取組の推進 1 平和市長会議の充実強化平和市長会議は広島長崎両市の提唱により昭和 57 年 (1982 年 ) に設立された核兵器廃絶に賛同する世界各国の都市で構成する団体である 3,793 都市 ( 今年 4 月 1 日現在 ) が加盟し広島市長がその会長を務めている同会議は都市の緊密な連携のもと核兵器廃絶に向けた国際世論の喚起を図るとともに核保有国等に直接核兵器廃絶を訴えている 2020 ビジョンキャンペーン ( 核兵器廃絶のための緊急行動 ) の展開 (26,265 千円 ) 平成 21 年 ( 2009 年 ) 4 月のオバマ大統領の核兵器のない世界に向けたプラハ演説以降国連安全保障理事会での核兵器廃絶決議の全会一致採択米国とロシアによる新たな核軍縮条約の調印などにより核兵器廃絶に向けた気運と期待が世界的に高まっているこうした中平和市長会議では 2003 年 ( 平成 15 年 ) 秋に 2020 年までの核兵器廃絶を目指す行動指針 2020 ビジョン ( 核兵器廃絶のための緊急行動 ) を策定し世界的に展開しているこの取組は欧州議会全米市長会議核戦争防止国際医師会議 (IPPNW) 全米黒人市長会議都市自治体連合 ( UCLG) 全国市長会 ( 日本 ) 日本非核宣言自治体協議会から賛同決議を得ている最近の主な取組として平成 20 年 ( 2008 年 ) 4 月スイスジュネーブで開催された NPT( 核不拡散条約 ) 再検討会議準備委員会で 2020 年までの核兵器廃絶への具体的な道筋を示すヒロシマナガサキ議定書を発表し各国政府等に対し同議定書の 2010 年 NPT 再検討会議での採択に向けた理解と賛同を要請したまた同議定書に賛同する世界の首長による署名活動を展開するとともに核保有国に対して都市を攻撃目標としないよう求める都市を攻撃目標にするな ( CANT) プロジェクト市民署名活動を展開し市民が暮らす都市を標的にすることの非人道性を訴え核保有国の政策変更を求めた平成 21 年 ( 2009 年 ) 8 月には長崎市で第 7 回平和市長会議総会を開催しヒロシマナガサキ議定書の採択等に向けた行動計画を決定しナガサキアピールを発表した平成 22 年 ( 2010 年 ) 5 月にニューヨークで開催された NPT 再検討会議には平和市長会議の市長代表団を構成して参加し各国政府代表に一刻も早い核兵器の廃絶を訴えるとともにヒロシマナガサキ議定書への首長賛同署名 1,577 筆と CANT 市民署名 1,024,820 筆 ( 2007 年 2 月からの累計うち 370,144 筆は 2008 年 10 月 27 日にデスコト国連総会議長に提出 ) の一部を NPT 再検討会議議長に手渡した 3

5 平成 22 年 ( 2010 年 ) 度は引き続き都市を攻撃目標にするな ( CANT) プロジェクト市民署名活動を広く展開し市民が暮らす都市を標的とすることの非人道性を訴え市民レベルでの核保有国の政策変更を求めるまた NPT 再検討会議の結果を踏まえた今後の核兵器廃絶に向けた取組について 2010 年 7 月に広島市で国際会議を開催して協議検討する今後も世界の都市と市民 NGO 等との連携を一層強化し 2020 年までの核兵器廃絶に向けて全力で取り組む 2020 核廃絶広島会議 ( 仮称 ) の開催 (32,000 千円 ) 平成 22 年 (2010 年 )5 月の NPT 再検討会議の結果を踏まえ 2020 年までの核兵器の廃絶に関する方策について議論決定する国際会議を広島で開催し各国政府に核兵器禁止条約の締結の交渉開始を求める具体的なキャンペーンの展開など次の段階の方策について検討する予定としている 2 核兵器廃絶に向けた国内外の世論の醸成と市民の活動に対する支援広島長崎講座の開設普及 (154 千円 ) 被爆体験を学問的なレベルで若い世代に継承する広島長崎講座を世界の大学に開設普及させるためホームページなどを通じて国内外に PRするとともに新たに講座を設置する大学へ講師派遣や資料提供などの支援を行う URL: may ors forpeace. org/jp/hnpc/ hnpc_top.ht m 国内ジャーナリスト研修 (520 千円 ) 若手を中心とした国内のジャーナリスト及び海外報道機関の日本駐在ジャーナリストを対象に夏季に10 日間程度被爆の実相の基礎的な知識や被爆地広島の課題等について総合的体系的に学ぶ研修プログラムを平成 14 年 (2002 年 ) 度から開設している研修参加者には研修の成果を報道や論説活動等を通じて広く国内外に発信してもらい被爆体験の継承とヒロシマの心の普及を図っているインターネットによる平和情報の発信 (3,330 千円 ) 平成 7 年 (1995 年 ) 度から平和宣言や核実験に対する抗議文などの平和に関する情報をインターネットで発信しているが平成 10 年 (1998 年 ) 度にホームページヒロシマピースサイトを開設し情報発信機能の強化を行ったその後平成 12 年 (2000 年 ) 度に子ども向け平和学習ホームページキッズ平和ステーションをまた平成 13 年 (2001 年 ) 度にはホームページ広島平和記念資料館バーチャルミュージアムを稼動させ広く国内外に被爆の実相を伝えている URL( 総合トップページ ): 4

6 平和宣言の普及 (4,573 千円 ) 平和記念式典で広島市長が行う平和宣言を広く普及するため市長が平和宣言を行っている模様をインターネットを通じて動画で世界に発信している平和宣言は学校図書館主要自治体などへ送付し英文の平和宣言を各国の在日大使館各国国連代表部平和市長会議の加盟都市等へ送付するとともに 8か国語に翻訳したものを平和記念資料館等で配布しているまた平成 6 年 (1994 年 ) 度から中高校生向けに平和宣言の解説書平和宣言を読むを作成し市内の中高校生等に配布している国際平和シンポジウムの開催 (249 千円 ) 市民の平和意識の高揚を図ることを目的に核兵器廃絶について考え世界に和解の道を提示してきたヒロシマの今後の行動などについて討論する国際平和シンポジウムを朝日新聞社と連携して開催している平成 21 年 (2009 年 ) 度は核兵器廃絶への道 ~ 年 N P T ( 核不拡散条約 ) 再検討会議に向けて ~ をテーマに広島市で開催し日米の若者によるトークセッションや米国平和運動家のブルースギャニオン氏による核兵器廃絶へ新たなうねりををテーマとした基調講演核問題の専門家等によるパネルディスカッションなどを通じて核兵器のない平和な世界に向けた市民意識を喚起するとともに被爆地から広く世界に核兵器廃絶のメッセージを発信した長崎市と隔年で実施しており平成 2 2 年 ( 2010 年 ) 度は 8 月 7 日に長崎市で開催される予定である国内原爆展の開催 (3,970 千円 ) 原爆被害の実相を伝え核兵器廃絶の世論を醸成するため平成 8 年 (1996 年 ) 度から国内の主要都市で年間 3 都市程度被爆資料及び写真パネルの展示被爆体験証言等を内容とする原爆展を開催している平成 22 年 (2010 年 ) 度は富山市金沢市坂井市及び永平寺町 ( 福井県 ) で開催することとしているこれまでの開催都市新潟市小樽市札幌市北広島市仙台市盛岡市山形市宇都宮市水戸市横浜市千葉市浦和市前橋市福島市葛飾区目黒区川崎市岐阜市名古屋市長野市松本市西宮市奈良市大津市神戸市京都市大阪市徳島市松山市高知市高松市福岡市北九州市大分市佐賀市熊本市宮崎市鹿児島市秋田市浜松市静岡市原爆展平和学習資料の普及活用 (1,113 千円 ) 原爆展又は平和学習を行う国内の団体個人に原爆写真ポスターや市民が描いた原爆の絵原爆記録ビデオ等を貸出している平成 21 年度実績ポスター :430 件パネル :61 件ビデオ :824 件ポスターの内訳 : ヒロシマナガサキ原爆写真ポスター 140 件市民が描いた原爆の絵 129 件 5

7 子どもたちの平和の絵ポスター 38 件サダコと折り鶴ポスター 123 件海外原爆展の開催被爆 50 周年 (1995 年 ) に米国スミソニアン協会国立航空宇宙博物館で計画されていた被爆資料を展示する企画展が中止されたことを踏まえ同年 7 月ワシントン D.C. のアメリカン大学においてヒロシマナガサキ原爆展を開催した以後海外において被爆の実相を伝えていくため原爆展を継続的に開催している平成 22 年 (2010 年 ) 度にはアメリカイギリスで開催する予定であるこれまでの開催都市米 ( ワシントン D.C. コロンビアニューヨークボストンサンタバーバラマーフリーズボロオーバリンアトランタコンプトンセントポールポートランドシカゴ ) イタリア ( ペルージアアッシジコモ ) インド ( ムンバイニューデリー ) 英( リーズコベントリーマンチェスター ) カザフスタン共和国 ( セミパラチンスクアルマティー ) スイス ( ジュネーブ ) オーストリア ( ウィーン ) ロシア( ボルゴグラードオレンブルグ ) カナダ( オタワバンクーバー ) ニュージーランド ( クライストチャーチウェリントンオークランド ) 仏( オバーニュナントパリ ) 独( ハノーバー ) ブラジル ( サンパウロ ) このほか平成 9 年 (1997 年 )5 月から8 月までスペインのバルセロナにおいてこれまでの被爆の実相を伝える写真パネルや被爆資料に加え絵画彫刻ポスターなどの展示を通じて平和のメッセージを伝えるヒロシマ展を開催したこの展示会は引き続きスペインのバレンシアイタリアのアオスタで開催されたまた平成 12 年 (2000 年 ) 度には沖縄県名護市で行われた主要国首脳会議に合わせ沖縄で平成 20 年 (2008 年 ) 度には北海道洞爺湖地域で開催された主要国首脳会議に合わせ北海道でヒロシマナガサキ原爆展を開催した国外原爆展平和学習資料の貸出提供 (258 千円 ) 原爆展又は平和学習を行う国外の団体個人に原爆写真ポスター及び原爆記録映画を貸出提供している平成 21 年度ポスター及び DVD 提供実績 52か国 398 件平和に関する国際会議等への出席平和に関する国際会議等に出席し核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を求めるヒロシマの願いを訴え核兵器廃絶を求める国際世論の醸成に努めるとともに国際的な平和活動の動向の把握と協力関係の強化に努めている < 平成 11 年 (1999 年 ) 度 > 6

8 オランダハーグ市で開催されたハーグ平和アピール 1999 に広島市長が出席した < 平成 12 年 (2000 年 ) 度 > 米国ニューヨーク国連本部で開催された核不拡散条約 (NPT) 再検討会議に広島市長が平和市長会議の代表団とともに参加した < 平成 16 年 (2004 年 ) 度 > 米国ニューヨーク国連本部で開催された NPT 再検討会議準備委員会中国北京で開催された IPPNW( 核戦争防止国際医師会議 ) 北京大会に広島市長が出席しスピーチを行った < 平成 17 年 (2005 年 ) 度 > メキシコメキシコシティで開催された非核地帯条約締約国会議へ広島市長が出席してスピーチを行うとともに米国ニューヨーク国連本部で開催された NPT 再検討会議にも平和市長会議の約 200 人の代表団とともに参加し各国政府代表者に核兵器廃絶を訴え核兵器廃絶を願う国々との連携強化などを図ったさらにイタリアトリノで開催されたイタリア AFS50 周年記念式典でのノーベル平和委員会委員長との公開対談フランスパリで開催された国際人権法擁護協会 (ADIF) 国際会議に広島市長が出席し 2020 年までの核兵器廃絶の実現を訴えた < 平成 18 年 (2006 年 ) 度 > ニュージーランドウェリントンで開催された平和と軍縮への脅威国際会議フィンランドヘルシンキで開催された IPPNW 世界大会及びイタリアローマで開催されたノーベル平和賞受賞者世界サミットに広島市長が出席しスピーチを行ったまたオランダハーグで平和市長会議主催の国際司法裁判所 (ICJ) での勧告的意見 10 周年記念会議を開催し 2020ビジョンの新たな取組として誠実な交渉義務推進キャンペーンと都市を攻撃目標にするな (Cities Are Not Targets) プロジェクトを展開することを決定した < 平成 19 年 (2007 年 ) 度 > NPT 再検討会議準備委員会 ( オーストリアウィーン ) ゲルニカ -ルモ空爆 70 周年記念式典 ( スペインゲルニカ -ルモ) パグウォッシュ会議 50 周年記念行事 ( カナダパグウォッシュ ) 2007 核のない未来賞授賞式 ( オーストリアザルツブルグ ) AFSワールドピースフォーラム ( アメリカニューヨーク ) 都市自治体連合 (UCLG) 総会 ( 韓国済州 ) 平和市長会議地中海沿岸都市サミット ( イタリアフィレンツェ ) などに広島市長が出席しスピーチを行った < 平成 20 年 (2008 年 ) 度 > NPT 再検討会議準備委員会 ( スイスジュネーブ ) に広島市長が出席しヒロシマナガサキ議定書を発表するとともに欧州地中海地域平和市長会議加盟都市会議 ( スイスジュネーブ ) 平和市長会議ドイツ加盟都市会議 ( ドイツベルリン ) などにも出席しヒロシマナガサキ議定書への賛同促進 2020ビジョンキャンペーンへの理解と協力を求めた < 平成 21 年 (2009 年 ) 度 > NPT 再検討会議準備委員会 ( 米国ニューヨーク ) 核不拡散核軍縮に関する国際委員会 (I 7

9 CNND) 第 3 回会合 ( ロシアモスクワ ) 第 62 回国連広報局 NGO 年次会議 ( メキシコメキシコシティー ) 等への出席や国連総会議長ニカラグア大統領等との面会を通じてビジョンキャンペーンへの理解と協力を呼びかけ各所で賛同を得た核実験に対する抗議広島市長は核実験に対し昭和 43 年 (1968 年 ) 以降実施国へ抗議文を送付し続けている平成 8 年 (1996 年 )9 月に国連総会で包括的核実験禁止条約 (CTBT) が採択され核爆発を伴う核実験は禁止されたが米国ロシア英国は核爆発を伴わず CTBTに違反しないと主張して臨界前核実験を行っておりこれに対しても抗議文を送付し実験の即時中止を求めているまたこうした核実験のほか米国の核兵器生産体制整備の動きや北朝鮮の核開発など核兵器をめぐるさまざまな問題などにも抗議や要請を行っている年次別核実験抗議回数の推移通算抗議回数 595 回 ( 平成 22 年 10 月現在 ) 国際連合等との協力関係の強化国連軍縮広島会議の開催国連の主催による国連軍縮会議をこれまで平成 4 年 (1992 年 ) と6 年 (1994 年 ) 8 年 (1996 年 ) の3 回開催している平成 8 年 (1996 年 )7 月の会議では包括的核実験禁止条約 (CTBT) 締結後の核軍縮の問題などについて討議するとともに会議に合わせて公開シンポジウムを開催した国連軍縮フェローズの受入れ (544 千円 ) 国連軍縮フェローシップは国連加盟の開発途上国などの中堅外交官等を対象に軍縮問題に関する認識を深めるために国連が実施している研修でありその研修生 ( フェローズ ) を昭和 58 年 (1983 年 ) から被爆地の広島長崎両市で受け入れている本市では平和記念資料館の見学原爆映画の上映被爆者の証言等を行い被爆の実相を伝えている 8

10 (2) 被爆体験の継承伝承 1 修学旅行生への被爆体験講話等の実施 (6,275 千円 ) 修学旅行で来広する児童生徒等を対象に被爆者による証言講話や原爆記録ビデオの上映等を行っているまた申込みにより随時開催している講話に加え平成 19 年 (2007 年 ) 度から 8 月 6 日前後に平和記念公園を訪れる国内外の人々を対象とした定時の講話会を開催している平成 21 年度実績 1,968 件 161,225 人 2 ヒロシマピースボランティア事業の実施 (2,697 千円 ) 市民参加による被爆体験の継承を推進するため平成 10 年 (1998 年 ) 度に平和記念資料館の展示解説や平和記念公園とその周辺の慰霊碑の解説等を行うボランティアの募集を開始し平成 11 年 (1999 年 ) 度から活動を行っている登録者数 197 人 ( 平成 22 年 4 月 1 日現在 ) 活動休止者 27 名を除く 3 被爆者証言ビデオテープの作成活用 (1,378 千円 ) 被爆者は高齢化とともに減少の一途をたどりつつあることから被爆体験を後世に残すため昭和 61 年 (1986 年 ) から証言をビデオテープへ記録保存しそのテープの貸出などを行っているまた平成 7 年 (1995 年 ) 度には在韓韓国人被爆者の証言ビデオテープを作成し平成 17 年 (2005 年 ) 度及び平成 18 年 (2006 年 ) 度にはろうあ被爆者の証言ビデオテープを作成した平成 22 年 (2010 年 ) 度は20 人の被爆者の証言を収録する予定である制作数 991 本 ( 平成 22 年 4 月現在 ) 4 海外でのウェブ会議システムによる被爆体験証言 (729 千円 ) 原爆被害の実相に関する理解を深めてもらうためウェブ会議システムにより海外とインターネット回線で結び広島市から被爆体験証言を海外へ向けて配信している高齢の証言者の身体的精神的負担を軽減しながら海外の人たちに被爆の実相を伝えることができる有効な手段である 5 平和学習出張講座 ( 2 30 千円 ) 児童生徒に被爆の実相や核兵器廃絶への取組などについての理解を深めさせるとともに身近なレベルで平和について考え自ら平和に取り組む意欲を醸成するため市内の小中高等学校に講師を派遣し平和学習を支援する 9

11 6 平和に関するデータベースの運用 (10,532 千円 ) 被爆の実相と被爆体験を後世に継承し保存活用を図るため平成 4 年 (1992 年 ) 度から原爆の被害平和に関する研究平和への取組その他平和に関する資料を収集整理し体系化したデータベースを構築している平成 11 年 (1999 年 ) 8 月からはインターネット経由で閲覧できるようシステムを拡充した 7 平和記念資料館学習ワークブックの作成 (3,183 千円 ) ヒロシマを訪れる修学旅行生や市内の児童生徒が平和記念資料館の観覧を通してより効果的に被爆の実相を学び自主的な平和活動のきっかけとしてもらうとともに本市への修学旅行誘致及び平和記念資料館の入館者増加対策の一策とする目的で学習ワークブックを作成し配付している作成部数小学生用 ( 増刷 ) 児童用 /171,000 部指導者用 /16,000 部中高校生用 ( 初版作成 ) 生徒用 /226,500 部指導者用 /13,500 部 8 被爆建物等保存継承の推進 (23,098 千円 ) 現在広島市内に残っている被爆建物等を被爆の実相を語る貴重な資料として保存活用するため被爆建物等の台帳を作成し啓発を図るとともに民間の行う保存工事に対して 1 件当たり3,000 万円までの補助金を交付しているまた平成 12 年 (2000 年 ) 度から新たに被爆樹木の樹勢回復事業に着手し被爆樹木のカルテや処方箋を作成するとともに必要な樹勢回復措置を講じている登録件数 151 件 ( 建物 90 件橋梁 6 件樹木 55 件 )( 平成 22 年 4 月現在 ) 9 原爆被災説明板の整備被爆の状況を記した写真付きの原爆被災説明板を設置し被爆体験の継承を図っている設置数 45 基 ( 平成 22 年 4 月現在 ) 10 平和記念公園めぐり (332 千円 ) 城下町時代から続く広島市の中心的繁華街であった現在の平和記念公園一帯の被爆前の様子を伝えるマップ及び旧町説明板を作成するとともに観光ボランティアガイド等によるガイドツアーの実施などにより観光客や修学旅行生などの来広者に被爆の実相をより深く伝える 11 広島平和記念資料館の管理運営 (453,135 千円 ) 広島平和記念資料館は原子爆弾による被害の実相をあらゆる国の人々に伝えヒロシマの心である核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に寄与することを目的に昭和 30 年 (1955 年 ) に開館し 1 原子爆弾による被災及び平和に関する資料の収集保管展示及び供用 2 原子爆弾による被災に関する調査研究 3 平和学習被爆体験の継承等平和を考える場の提供などを 10

12 行っているなお平和記念資料館には修学旅行生をはじめ世界各国から年間 100 万人以上の人が訪れている平成 21 年度の入館者実績 1,400,543 人 ( うち外国人 160,341 人 ) (3) 人類の生存を脅かす諸問題への対応 1 平和問題に関する調査研究と情報の受発信広島平和研究所の設置平成 10 年 (1998 年 )4 月に広島市立大学の附置機関として設置された広島平和研究所は世界初の核兵器による被爆を体験した都市としての歴史を背景に学術研究活動を通じて核兵器の廃絶に向けての役割を担うとともに地域社会が直面する諸問題の解決にも寄与し世界平和の創造維持と地域社会の発展に貢献する国際的な平和研究機関を目指している研究領域 (1) 平和の理論と平和研究の方法論 (2) 広島長崎の原爆体験 (3) 核兵器及び通常兵器の開発生産展開拡散軍縮廃絶 (4) アジア太平洋地域における戦争平和紛争処理 (5) アジア太平洋地域における平和思想文化運動の発展変遷 URL( 広島平和研究所 ): 平和に関する調査研究資料の収集整備広島平和文化センターにおいて原爆軍縮平和等に関する図書雑誌その他の資料の収集分類を行っている 2 人類の生存を脅かす諸問題に対する国際協力国際貢献の推進等国際協力国際貢献の推進被爆 50 周年につくり出す平和の一環として創設されたひろしま国際協力基金の運用益を活用してアジア諸地域の都市問題の解決に向けた国際協力事業を実施するとともに本市や広島県関係機関で放射線被曝者医療国際協力推進協議会を設置し広島が蓄積している原爆被爆者治療の実績及び放射線障害に関する調査研究の成果を世界の被曝者医療に活かすための取組を行っている国連訓練研究所 ( ユニタール ) 研修プロジェクト 11

13 ユニタール広島事務所が行う核兵器に頼らない安全保障政策などに関する人材育成プロジェクトに対して支援を行う (4) 平和意識の醸成 1 こども平和キャンプ (101 千円 ) 平成 6 年 (1994 年 ) 度から小学校 4 年生 ~6 年生を対象に開催してきたキッズ平和スクールに替えて平成 19 年 (2007 年 ) 度から似島臨海少年自然の家三滝少年自然の家と共同で小中学生 ( 小学校 4 年生 ~ 中学校 3 年生 ) を対象に夏休みを活用してこども平和キャンプを開催し広島の歴史や被爆の実相等の学習平和記念資料館見学遺構見学などを通して戦争や平和について学ぶ場を提供している 2 中高校生ピースクラブ (136 千円 ) 平成 14 年 (2002 年 ) 度から中高校生を対象にピースクラブを開催し原爆被害の実相等を講座実習により学ぶ場を提供している 3 ヒロシマピースフォーラム (440 千円 ) 多角的な議論を通して被爆体験の意味を深く理解するとともに平和活動を自主的積極的に行うことへの動機づけを与えることを目的に平成 14 年 (2002 年 ) 度からヒロシマピースフォーラムを開設している 18 歳以上の広島市内に在住若しくは通勤通学している人を対象に学識経験者等による講義やグループ討議等を行っている 4 ひろしま子ども平和議会の開催 (692 千円 ) 平成 21 年 (2009 年 ) 度から平和学習のために広島を訪れる青少年に対し広島の地から平和のメッセージを発信する機会を提供するため平和記念式典への出席者を対象に 8 月 6 日修学旅行生を対象に随時ひろしま子ども平和議会を開催しているその他小中学生を対象とした子どもたちの平和の絵コンクールを開催し教育委員会においてもこどもピースサミットの開催や地域の被爆体験戦争体験者からの継承学習などを実施している 5 平和文化の振興アニメーションにより世界恒久平和を希求するヒロシマの心を発信するため昭和 60 年 (1985 年 ) 度から隔年で愛と平和をメインテーマとした広島国際アニメーションフェスティバルを開催しているまた現代美術の分野で人類の平和に貢献した現代作家を顕彰するヒロシマ賞を平成元年 (1989 年 ) 度に創設し 3 年に1 回授与している 12

14 このほか原爆犠牲者の慰霊と世界恒久平和の実現を願い毎年 8 月に広島交響楽協会と平和の夕べコンサートを開催している 6 折り鶴の保存活用 (8,049 千円 ) 原爆の子の像に国内外から寄せられる数多くの折り鶴を大切に保存するとともにその活用を図り平和を願う気持ちが国境や地域を越えて広がり時や世代を越えて繰り返し伝承される平和の循環を創出することを目的として次のような取組を行っている平成 13 年 (2001 年 ) 度に佐々木禎子さんの生涯や彼女のエピソードをきっかけとした国内外の平和運動などを紹介するサダコ展を開催この展示内容をまとめたポスター (26 枚セット ) の貸出を行っている平成 14 年 (2002 年 ) 度から旧日本銀行広島支店で折り鶴の展示を開始同支店の改修工事に伴い平成 21 年 (2009 年 ) 度からは暫定的に旧広島市民球場で展示しているまた寄贈者の名前やメッセージ等を折り鶴データベースとして記録しホームページで公開しているほか折り鶴の海外展示などの取組も行っている平成 22 年 (2010 年 ) 度は折り鶴を長期間保存しその全体を見てもらうための折り鶴ミュージアム ( 仮称 ) のあり方及びその実現可能性を検討する 13

15 4 組織広島市市長市民局国際平和推進部平和推進課 ( 国際交流課 ) 市立大学広島平和研究所平和施策クロスセクション (C.S) ( 財 ) 広島平和文化センター会長理事長常務理事総務部総務課 ( 広島市長 ) 施設課国際部平和連帯推進課国際交流協力課留学生会館平和記念資料館学芸担当啓発担当国際会議場国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 14

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<4D F736F F D208D4C93878E7395BD986182D682CC8EE C8E825093FA8CBB8DDD816A> 平和への取組広島市国際平和推進部 ( 平和推進課 ) 平成 21 年 (2009)4 月 1 広島平和記念都市建設法における都市建設の理 1 念 2 行政計画における平和の推進の位置づけ 1 3 主要事業 2 (1) 被爆体験の継承 2 (2) 核兵器の廃絶に向けた取組の推進 5 (3) 平和の創造 1 0 (4) 市民がつくりだす平和の推進 12 4 組織 13 http://www.city.hiroshima.jp/