< 目次 > 第 1 章はじめに... 1 第 2 章不動産競売制度の概要... 2 第 1 節不動産競売とは... 2 第 2 節不動産競売と任意売却... 6 第 3 節不動産競売に関する法改正の概要... 6 第 3 章第三者占有が不動産競売市場に与える影響に関する分析... 9 第 1 節問

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1 第三者占有が不動産競売市場に与える影響について - 短期賃借権廃止と明渡猶予制度に関する実証分析 - < 要旨 > 2003 年 不動産競売市場における占有問題の原因となっていた 短期賃借権保護制度 が廃止され 新たに 明渡猶予制度 が創設された 本論文では 制度改正後の不動産競売市場における占有者が落札価額等に与える影響について 東京都 神奈川県及び埼玉県において 2010 年 9 月 9 日から 2010 年 12 月 28 日までの間に行われた実際の競売データを用いて ヘドニック アプローチによる分析を行った 分析の結果 法的に保護された第三者による占有は 所有者が占有している場合と比べ 落札価額を 8% 下落させており また 法的保護が強いほど落札価額の下落率は大きいことが確認された さらに 第三者による占有は 入札件数を減尐させ 市場参加者の大半を占める法人が落札する確率に対してマイナスの影響を与えることも確認された 以上を踏まえ 不動産競売における占有者に対する保護制度のあり方について政策的な提言を行った 2011 年 2 月 政策研究大学院大学まちづくりプログラム MJU10060 丸岡浩二

2 < 目次 > 第 1 章はじめに... 1 第 2 章不動産競売制度の概要... 2 第 1 節不動産競売とは... 2 第 2 節不動産競売と任意売却... 6 第 3 節不動産競売に関する法改正の概要... 6 第 3 章第三者占有が不動産競売市場に与える影響に関する分析... 9 第 1 節問題の背景と検証する仮説... 9 第 2 節第三者占有が落札価額に与える影響に関する実証分析 第 1 項データ 第 2 項モデル 第 3 項推定結果 第 3 節第三者占有と落札者の属性に関する実証分析 第 1 項データ 第 2 項モデル 第 3 項推定結果 第 4 章まとめと今後の課題 第 1 節まとめ 第 2 節今後の課題... 18

3 第 1 章はじめに 不動産競売取引は一般的な不動産の売買取引とは異なり 物件の購入に際し 買主が売主から協力を得ることは難しい また 売主は買主に対して瑕疵担保責任を負わないうえ 買受希望者の物件への事前立ち入り調査が原則として認められておらず さらに 占有者が居座っている場合には 直ちに物件の明渡しを受けることができず 場合によっては高額な立ち退き料を支払わざるを得ないこともあるなど 通常の不動産取引にはないリスクを伴う そのため 不動産競売市場は不良債権等を専門に取扱うプロ向けの卸売市場という色彩が強い 一般消費者が不動産競売市場に参入しづらい最大の原因が占有者の存在である これまで 不動産競売市場で最大の問題とされていたのは短期賃借権の存在であった 2003 年の民法改正により 短期賃借権保護制度 は廃止され 競売不動産の買受人が裁判所に対して代金を納付することにより 短期賃借権に基づく占有権限は失われることとなり その代わり 買受人による代金納付後 6 か月間は明渡しを猶予する 明渡猶予制度 が創設された 本稿は 明渡猶予制度等の法的保護に基づく占有が不動産競売市場に与える影響について 2010 年 9 月から 12 月の競売データを用いて 実証分析に基づく評価を行う 不動産競売市場における占有問題に関する先行研究としては次のようなものがある 井出 (2000) は 短期賃借権保護制度が廃止される前の大阪地方裁判所によって実施された不動産競売のミクロデータを用いて 明渡しにかかわる権利関係がどの程度物件の価格に影響を与えているか検証している その結果 短期賃借権等によって法的に保護された第三者による占有は 所有者 ( 兼債務者 ) 等が占有している場合と比べ 占有面積単位当たりの売却価格を 12.2% 低下させることを確認している また 岩田 田口 井出 (2008) は 同データを用いて短期賃借権の存在が最低売却価額の下落を通じて落札価額を直接下落させるとともに 最低売却価額の下落による入札者数の減尐を通じて落札価額を押し下げることを確認している 才田 (2003) は 首都圏の不動産競売情報をデータベース化し 競売で落札された土地の価格をヘドニック関数により導出することで バブル崩壊後の競売市場における地価動向を探っている 1 所有者 債務者以外の第三者による占有が落札価額に与える影響について実証した研究は井出らが用いた大阪のデータに限られており 首都圏のデータを用いて占有の影響を分析した研究が存在せず また 上記の研究はいずれも制度改正前のデータを用いて分析を行ったものであり 制度改正後のデータを用いてその効果を実証した研究は存在しない 本稿においては 関連研究を参考にしつつ 不動産競売制度において大きな転換点となった短期賃借権廃止と短期賃借権に代わって創設された明渡猶予制度が不動産競売市場に 1 才田 (2003) は 第三者占有の落札価額への影響についても分析を試みているが 占有権限に関する情報の不足もあり 井出 (2000) の結果とは異なり有意にならなかったとしている 1

4 与える影響を中心に 制度改正後のデータを用いた分析を行う 本稿は 全四章から構成されている 第二章では 不動産競売制度の概要及び制度の変遷について整理を行う 第三章では 不動産競売取引データを用いた実証分析を行うことにより 第三者占有が落札価額に及ぼす影響について明らかにする 第四章では 既往研究の調査や制度変遷の整理 そして不動産競売取引データを用いた定量分析によって得られた知見に基づき 不動産競売における占有者に対する保護制度のあり方について政策的な提言を行うとともに 今後の課題について整理する 第 2 章不動産競売制度の概要 本章では 不動産競売制度の内容及び変遷について整理を行う 第一節では 不動産競売制度の概要を整理し 第二節では 一般の不動産流通市場での任意売却と不動産競売市場での売却の違いについて整理を行う 第三節では 不動産競売に関する主な法改正の内容について整理を行う 第 1 節不動産競売とは不動産競売とは 裁判所が一定期間 入札を受付け 別に定めた期日に開札して最高の価格を提示した入札者 ( 最高価買受申出人 ) に その価格での物件の所有権移転を認めるという制度である 通常 債権者による不動産競売執行の申立てに基づく裁判所による差押えが行われ 同時に執行官及び裁判所から選任された不動産鑑定士によって 不動産の現況調査 評価が行われ 現況調査報告書 評価書 が作成される 現況調査報告書とは不動産の地目 占有者の氏名や権限の有無等について記したものであり 評価書は不動産の評価額や周囲の環境 不動産図面等を記載したものである 裁判所は現況調査報告書及び評価書をもとに買受人が引継ぐ賃借権等の有無について判断することになるが 2 これらの書類はあくまで参考資料に過ぎず 裁判所が最終的な責任を負うものではない また 入札に際しては売却基準価額の 10 分の 8 以上の価格で入札を行う必要があり 入札に参加するためには 事前に売却基準価額の 20% を入札保証金として裁判所に納めなければならない 入札期間が終わるとあらかじめ決められていた開札期日に開札が行われ 最高価買受申出人が落札する 裁判所は最高価買受申出人が適格であるかを判断したうえで売却を許可し 代金納付後 所有権の移転が行われる ( 競売手続の流れについて 図 1 参照 ) 2 現況調査報告書及び評価書に基づき 裁判所書記官が 競売後に買受人が負担することとなる権利などを記載した 物件明細書 を作成する これらの資料を合わせて 3 点セット といい 一冊の資料として裁判所に備え置かれる 2

5 競売の申立て 競売開始決定 登記の嘱託 現況調査命令 評価命令 債権届出の催告配当要求終期の決定 債権者が管轄の裁判所に申立て 裁判所による審査 裁判所から法務局に対して差押登記の嘱託 裁判所から執行官と評価人に不動産の評価が命じられる 配当要求の終期を公告し 債権者などに債権の届出を催告する 売却基準価額の決定 評価人の評価によって 売却基準価額が決定 物件明細書作成 備置き売却日時などの公告売却売却決定代金納付登記の嘱託配当期日の指定配当手続 不動産の表示などが記載される 不動産の表示 売却基準価額 売却の日時 場所を公告 期間入札の実施 売却の許可または不許可が言い渡される 裁判所書記官が定める納期までに買受人は代金を納付する 裁判所から法務局に対して買受人への所有権移転などが嘱託される 裁判所により配当期日または弁済金の交付の日が決められる 配当の実施 図 1 競売手続の流れ 不動産の引渡しに際して 不動産を占有している者がいる場合が尐なくない この場合 占有者が自主的に退去してくれればよいが そうでない場合には交渉により立ち退き料を支払うなどして明渡しを要求することになる 占有が不法に行われていて交渉にも応じないような場合は 裁判所の引渡命令に基づいて債務名義を取得し 強制執行により排除することになる ただし 強制執行等の費用はあくまでも買受人の責任と費用に基づいて行われることになっており また 物件明細書の段階で占有権限がないと判断される場合でも 引渡訴訟の段階で 占有者が新たな資料等を提出し 理由があると判断される場合には 引渡命令自体が発令されない危険性も存在する したがって 占有者を排除するためには大きなコストと不確実性が伴うのである 3

6 不動産競売制度をめぐっては 2003 年に廃止された民法 395 条の短期賃借権に対する批判が強かった 短期賃借権とは 建物については 3 年以内の契約期間ならば 抵当権よりも後に設定された本来優先順位の低い賃借権であったとしても 抵当権の実行後 競売物件の買受人に対してそのまま存続期間中の賃借権の継続を主張できるという権利であった 本来の対抗原則に反するこのような保護を導入した民法制定時の立法趣旨は 賃借人にとって抵当権に基づく不測の競売実施によって突然建物利用が不可能となるならば このような建物を借りることが躊躇されるようになりかねないため 不動産の有効利用を促進しようとしたとされている しかし 実際には いわゆる占有屋や暴力団により制度が悪用され 本来債権者に帰属すべき利益が債務者や第三者に移転し このことが入札価格の低迷を招いていると指摘されている 短期賃借権の悪用の手口としては 債務不履行に陥った債務者が 故意に第三者と共謀して架空の高額の保証金を受け取った形で賃借権を設定し 高額な立ち退き料を買受人に要求すること 落札不調を繰り返させることによって抵当権者に競売実施を諦めさせるとともに任意売却に応じさせ 仲間内で安く物件を買い取ったうえで 民間市場を通じて市場価格で転売し巨額の利益を得ること などがある 3 このような執行妨害を含む短期賃借権の濫用は 不動産競売の落札率を低下させ 金融機関の不良債権問題の早期解決を阻害する要因とされた これらの問題を背景に 2001 年に開始された法制審議会担保 執行法制部会において短期賃借権の廃止が議論され その結果 執行妨害による社会的デメリットの他に 短期賃借権の有効性が賃借権設定時期と差押え時期に大きく左右される非合理性についても批判が寄せられ 2003 年に短期賃借権は廃止された 一方で 短期賃借権が廃止され 落札と同時に直ちに賃借人の占有を解くこととすると 賃借人は不測の明渡しに応じなければならず 転居先が決まらないまま立ち退きを余議なくされる可能性が生じる このため改正民法 395 条第 1 項では 競売手続の開始前から賃貸借により抵当権の目的である建物の使用または収益をする者は その建物の競売における買受人の買受けの時から 6 か月を経過するまでは 建物を買受人に引渡すことを要しないとする いわゆる 明渡猶予制度 が創設された ( 図 2 参照 ) 3 福井 (2007)108~109 項 4

7 < 法改正前 > 賃貸借期間 3 年 抵当権設定 賃貸借契約 競売申立 代買金受納人付 契約期間満了までは明渡し不可 満契了約期間 契約期間満了までは賃借権を主張できる 買受人に敷金返還を請求できる 買受人代金納付までに契約期間が満了した場合は 直ちに立ち退きが必要 < 法改正後 > 抵当権設定 賃貸借契約 競売申立 賃貸借期間 3 年 代買金受納人付 6 か月 明渡し 明渡猶予期間 代金納付により賃借権は消滅するが 6 か月間は明渡しが猶予される ( ただし 家賃相当額の支払は必要 ) 買受人に敷金返還を請求することはできない ( 前所有者への請求は可能 ) 図 2 短期賃借権と明渡猶予制度 裁判所の決定する最低売却価額に対しても 評価人の査定が高すぎる あるいは賃借権や不法占有者のコストを十分に反映していない 地域ごとで評価の基準が違う等の批判がなされた 実際 競売物件の評価をめぐっては 権利関係の複雑さ 事故 ( 自殺等 ) や土壌汚染の有無 撤去困難な建築物等がある場合に どのように減額評価するのかについて統一的な基準がなく 地域によってかなりのばらつきがあると指摘されている また 最低売却価額が高すぎることにより競売入札が十分に進んでいない可能性も指摘される 最低売却価額は 2004 年の民事執行法改正により 名称が売却基準価額へと変更された 売却基準価額は 基礎となる価格から市場性修正 競売市場修正を行って求めた卸値水準の価格である 売却基準価額は物件価格として公告されるほか 民事執行法 66 条の買受の申出の保証額 ( 原則として売却基準価額の 10 分の 2) の計算 配当の際の債権者等への案分計算 各不動産に執行費用を負担させる際の案分計算に使用され 買受可能価額の算出根拠となる 買受可能価額は 売却基準価額からさらに 20% 下回る価額である 卸値の最低の額にも一定の幅が認められることを理由として 売却をより確実にするために定められた政策的な価格である すなわち買受可能価額は売却基準価額の 10 分の 8 であり 例えば 売却基準価額が 1000 万円の場合は 800 万円以上で買受けが可能となる 買受可能価額は 超過売却の判定基準 無剰余及び無剰余取消しの判定基準 次順位買受の申出の額の基準 買受けの申出をした差押債権者のための保全処分の申立の際の申出額の基準として使用される 5

8 第 2 節不動産競売と任意売却不動産競売市場での売却価格は一般の不動産流通市場での売却価格と比べ 20% から 30% 程度低いとされる 4 そのため 所有者にとって 不動産競売ではなく一般の不動産市場で売却した方が高い価格で売却できるため有利である しかし 抵当権が登記された状態で不動産を売却することはできないため 売却するには抵当権者の同意を得て抵当権を解除することが必要である 抵当権者は 債務不履行を起こした債務者の返済能力に基づく弁済は期待できない以上 担保不動産を売却することにより債権を回収する必要があるが 競売を申立てるよりも一般の不動産市場で売却させたほうが回収額を高めることができるため 債務者が任意売却に応じる場合には抵当権を解除するのが一般的であり むしろ金融機関側から債務者に対して積極的に任意売却を働きかけることが多い 債務者にとっても 一般の不動産流通市場で売却したほうが 売却代金が残債務に満たず手元に売却代金が残らない場合でも 売却後の債務を圧縮することができるため 任意売却に応じるケースは尐なくない それにも関わらず 任意売却を行わずに競売にいたる理由は実に様々である 例えば 破産免責手続等によって債務が消滅しており担保不動産を処分した後の債務者の返済意欲が極めて乏しい場合や 債務者が任意売却に同意しているものの後順位の抵当権者の同意が得られない場合が考えられる このような場合 債務者に不動産を高く売却しようとするインセンティブが働かず むしろ占有屋を招き入れることに手を貸すことで 占有屋の不当利益の分け前からの分配を得ようとしたり いずれ出て行かざるを得ないことを承知のうえで可能な限り長く競売不動産に居座ろうとするインセンティブが働く このような事情もあって 通常の不動産取引のように売主 ( 所有者 ) が買主に対して協力することは期待できず このことが 競売物件の売却価格を低下させる一因となっているといえよう 第 3 節不動産競売に関する法改正の概要 不動産競売制度に関する主な法改正の内容は 以下のとおりである 5 (1) 民事執行法制定 ( 昭和 54 年 3 月 30 日施行 / 昭和 55 年 10 月 1 日施行 ) 民事訴訟法第六編と競売法を統合し 強制執行の手続と担保権実行の手続の双方について 全面的な改正を行った 主な改正点は以下のとおりである 1 執行手続の迅速化 不服申立て( 執行抗告 ) ができる場合を限定し抗告の乱発による手続の遅延を防止した 執行停止文書を提出した場合に手続が停止する期間を制限し 執行停止によって手続が 4 井手 (2000) は 権利関係が弱いと考えられる所有者等が占有する場合は約 20% 法的保護のない第三者が占有する場合は 28% 短期賃貸借権利など法的保護のある第三者が占有する場合 価格は 31% 下落すると指摘している 5 不動産競売に関する法改正の内容のみを記載 6

9 遅滞することを防止した 2 債権者による権利行使の実効性の確保 配当要求をすることができる者を限定し 虚偽の債権による配当要求を排除した 売却のための保全処分制度を新設し 差押債権者が価値減損行為等を執行妨害に対処できるようにした 執行官及び評価人の権限を強化し 現況調査及び評価を充実させることにより 最低売却価額の適正さを確保し 不当な廉価での売却を防止した 売却方法を弾力化するとともに 買受希望者への情報提供を拡充することによって 競売に一般市民が参加しやすいようにした 3 買受人の地位の安定強化 買受人のための保全処分制度を新設し 買受人が価値減損行為等の執行妨害に対処できるようにした 担保権が不存在であったり 消滅していた場合でも 代金納付後は 買受人が取得した権利は覆らないこととした (2) 民事保全法制定 ( 平成元年 12 月 22 日公布 / 平成 3 年 1 月 1 日施行 ) 民事訴訟法第六編第四章と民事執行法第三章を統合し 保全命令と保全執行の両手続について 全面的な改正を行った 1 仮差押え及び仮処分の命令手続の審理の適正迅速化 審理方式をすべて決定手続とするとともに 釈明処分の特例及び参考人等の審尋の規定を設けて 裁判の適正迅速化を図った 2 利用頻度の高い仮処分の強化 処分禁止の仮処分及び占有移転禁止の仮処分について その執行方法及び効力を明確かつ強力なものにし これらの仮処分によって裁判の一回性が保障されるようにした 3 手続全般の合理化 仮処分解放金及び執行停止の裁判の規定を設けるなど 旧法下における解釈の争いを立法的に解決し また 現状回復の裁判 保全異議事件等の移送等 旧法下において規定がなく不都合であったものについて 規定を新設し 手続全般を合理的なものとした (3) 民事執行法改正 ( 平成 8 年 6 月 26 日公布 / 平成 8 年 9 月 1 日施行 ) 1 売却のための保全処分制度の強化 相手方の範囲を債務者 所有者以外の第三者にも拡大し 第三者による執行妨害にも対処できるようにした 直ちに執行官保管とすること( 引渡しの断行 ) ができるようにした 2 買受人のための保全処分制度の強化 相手方の範囲を債務者 所有者以外の第三者にも拡大し 第三者による執行妨害にも対 7

10 処できるようにした 3 引渡命令制度の整備 相手方の範囲を買受人に対抗できないすべての者に拡大し 債務者 所有者に対抗できる権限を有する者でも その権限が買受人に対抗できない限り 引渡命令の対象になるようにした 審尋が必要な場合を限定し 迅速に引渡命令が出せるようにした 4 競売開始決定前の保全処分制度の新設 競売開始決定前に行われる執行妨害行為への対処を可能にした (4) 民事執行法改正 ( 平成 10 年 10 月 16 日公布 / 平成 10 年 12 月 16 日施行 ) 執行手続の迅速化のための方策を網羅的に検討し 実施したもの 1 濫用的な執行抗告の原審却下 手続の不当遅延を目的とした執行抗告を原審で却下できるようにし 手続の遅延を防止した 2 執行官及び評価人の調査権限の強化 件外物件( 地上建物 敷地 ) 及びライフラインに関する資料請求及び調査の権限を付与し 現況調査及び評価の適正 迅速化を図った 3 買受けの申出をした差押債権者のための保全処分制度の新設 売却を実施しても買受けの申出がなかった場合に 自己競落を申し出た差押債権者に保管させる方法等による保全処分を設け 売却をしやすくした 4 売却の見込みのない場合の措置 売却を 3 回以上実施させても買受けの申出がなく 更に売却を実施しても売却の見込みがない場合に 手続の停止 取消しができるようにした 5 住宅ローンを利用する買受人のための移転登記の嘱託方法の整備 買受人等が指定した司法書士等に嘱託書を交付し登記所に提出させる方法によって移転登記の嘱託ができるようにし 買受人への移転登記に引続いて住宅ローンに係る抵当権の設定登記をすることができるようにした (5) 民法改正 ( 平成 15 年 8 月 1 日公布 / 平成 16 年 4 月 1 日施行 ) 短期賃借権保護制度を廃止するとともに明渡猶予制度が創設された 1 短期賃貸借保護制度の廃止 抵当権設定後の抵当不動産の賃借利用を一定限度で保障する短期賃借権保護制度であったが 競売執行妨害に濫用される弊害があったこと 賃貸借契約の更新時期と競売のための差押登記の期日とが近傍しているかどうかという偶然の事情により 賃借人が賃借を継続できる期間に著しい格差が生じるという問題があったことから廃止した 2 明渡猶予制度の創設 8

11 短期賃借権保護制度が廃止されたことに代わり創設された制度である 賃借人は 建物 の競売による代金を競売の買受人が納付した日から 6 か月間は 当該建物の明渡しを拒 むことができることとした (6) 民事執行法改正 ( 平成 16 年 12 月 3 日公布 / 平成 17 年 4 月 1 日施行 ) 最低売却価額の名称を 売却基準価額 へ変更し それを 2 割下回る価額以上ならば競 売を成立させることとした 第 3 章第三者占有が不動産競売市場に与える影響に関する分析 本章では 不動産競売取引データを用いて 第三者占有が落札価額 売却基準価額及び入札件数へ及ぼす影響について検証を行う さらに 落札者の属性と第三者占有との関係について検証を行う まず第一節では 本章の実証分析を通じて検証する仮説を明らかにしたうえで 第三者占有が不動産競売市場へ影響を与えるという問題の背景について考察を行う 続いて第二節では 不動産競売取引データを用いて第一の仮説について実証分析を行う 第三節では 第二の仮説について実証分析を行う 第 1 節問題の背景と検証する仮説本稿では 第三者占有が不動産競売市場へ与える影響に着目し 次の二つの仮説の検証を行う 第一の仮説は 競売不動産を所有者 ( 兼債務者 ) が占有している場合と所有者 債務者以外の第三者が占有している場合の価格差の有無の検証である 明渡猶予制度等により 法的な保護を受けた第三者が競売不動産を占有している場合 競売不動産の買受人にとって 占有者を排除するための取引費用は高まる 法的に保護された占有権限を持つ占有者は 買受人に対して高額の立ち退き料を要求してくる可能性が高まるからである 入札者は 占有者排除に係る取引費用を考慮して入札に参加するため 落札後の占有者排除に係る取引費用分だけ落札価額を下落させることが予想される 第二の仮説は 第三者占有は 市場参加者のうち法人の購入を消極化させることの検証である 競売物件を購入する目的は様々であるが 概ね次の 3 つに分類することができる 第一は 再販売するため 第二は自ら居住するため 第三は賃貸収益を獲得するための投資である 市場参加者の属性は 裁判所が提供する情報から法人と個人とに分類することができるが このうち個人は自ら居住するため または賃貸収益の獲得を目的としていることが多いのに対し 法人は再販売を目的としていることが多い 明渡猶予制度等の法的保護に基づく占有が行われている場合 買受人は 占有権限が消滅するまでは 裁判所からの引渡命令を取得することができないため 占有者が立ち退き料等の支払いによる明渡しに応じない場合には 一定期間 物件を使用することが不可能となる そのため 明渡 9

12 しを受けられない期間が長いほど 地価下落局面では不動産価格下落のリスクを抱えることになり また 取引先の金融機関に対して支払う利息負担が大きくなるため 再販売を目的とした市場参加者にとっては 自ら居住や賃貸収益の獲得を目的とした市場参加者と比べた場合に受ける不利益が大きいと考えられる 第 2 節第三者占有が落札価額に与える影響に関する実証分析第 1 項データ本研究では 実際に行われた不動産競売の個別データを用いることとし 次のようにデータベースを構築した 不動産競売は 裁判所の管轄地域ごとに実施されるが 本研究で用いるデータは 東京地方裁判所 横浜地方裁判所及びさいたま地方裁判所が管轄する地域 すなわち東京都 神奈川県及び埼玉県で実施された競売事件を対象とし この地域において 2010 年 9 月 9 日から 2010 年 12 月 28 日に開札が行われた不動産競売事件について 裁判所が提供する 3 点セットに記載された情報を再現した 6 この期間に開札が行われた不動産競売事件のうち 種別をマンションに限定して抽出した 1190 件を分析に利用した マンションを選択した理由は 土地と建物の一体価格であり 物件が標準化されているため データ数が限られる中 占有の形態に着目した比較が容易と考えたからである 1190 件のデータについて 物件概要書及び現況調査報告書の記載内容に基づき 占有の形態に応じて 表 1 のとおり 6 種類に分類した また 基本統計量は表 2 のとおりである 表 1 占有形態による分類 占有区分 占有状況 保護期間 1 所有者 所有者 ( 兼債務者 ) が居住または空家状態で占有 なし 2 明渡猶予対象者 明渡猶予制度の対象となる賃貸借契約に基づく占有 6 か月 3 使用貸借 使用貸借による占有 なし 4 長期賃貸借 抵当権設定前に締結された賃貸借契約に基づく占有 無期限 5 短期賃貸借 7 法改正前に締結された賃貸借契約に基づく占有 最長 3 年 8 6 非正常 債権回収目的の賃貸借契約 無権限者による占有等 なし 6 3 点セットは 最高裁判所事務総局 不動産競売情報サイト ( 不動産競売格付センター 981.jp ( より収集した 7 法改正前から存続する短期賃貸借契約は 経過措置として従前の制度が適用される 8 サンプルにおける残存する賃貸借期間の平均は約 4 か月である 10

13 表 2 基本統計量 Obs Mean Std. Dev Min Max ln 落札価額 ln 売却基準価額 ln 入札件数 ln 駅からの距離 ln 建ぺい率 ln 容積率 ln 総戸数 ln 築後経過年数 ln 占有床面積 ln 公示地価 ln 管理費等 ln 滞納金 明渡猶予対象者ダミー 使用貸借ダミー 長期賃貸借ダミー 短期賃貸借ダミー 非正常ダミー m2未満ダミー S56 以前建築ダミー 建物形態ダミー 借地ダミー 既存不適格ダミー 事故物件ダミー 東京地裁ダミー 横浜地裁ダミー 第 2 項モデル まず 第一の仮説である占有の形態による価格差の有無について検証するため 次の (a) ~(c) のモデルを推計する a ln P = α 1 + i β 1i SD i + j β 2j X j + ε 1 b ln BP = α 2 + i β 3i SD i + j β 4j X j + ε 2 c ln N = α 3 + i β 5i SD i + β 6j j X j + ε 3 P は最高価で買受けの申出をした者の入札価格である落札価額 BP は裁判所の鑑定価額である売却基準価額 N は入札件数を示している (a) のモデルは 第三者占有が落札価額 11

14 へ及ぼす効果を捉えようとするものである (b) では 裁判所の鑑定価額であり最低売却価額の基準となる売却基準価額への効果を捉えようとしている (c) では 市場参加者数である入札件数への効果を捉えようとしており それぞれ 最小二乗法 (OLS) により推定を行う また SD は第三者占有に係る以下の 5 つのダミー変数をとる 1 明渡猶予対象者ダミー明渡猶予制度の対象となる賃貸借契約に基づく賃借人が占有している場合を 1 とするダミー変数である 法的保護を受けない所有者 ( 兼債務者 ) が占有している場合と比べ 法的保護を受けた賃借人が占有していることから 占有者を排除するための取引費用が大きいと考えられるため 負の係数になると予想される 2 使用貸借ダミー所有者から無償で借り受けた者 ( 例えば 所有者の元妻等 ) が占有している場合を 1 とするダミー変数である 明渡猶予制度の対象者とは異なり 法的な占有権限が認められていないことから 同じく占有権限が認められていない所有者 ( 兼債務者 ) が占有している場合と比べ 占有者を排除するための取引費用は同程度であると考えられることから 落札価額に有意な差は見られないと予想される 3 長期賃貸借ダミー抵当権設定前に締結された賃貸借契約に基づいて賃借人が占有している場合を 1 とするダミー変数である 長期賃貸借に基づく占有者は 原則として排除することができないため 買受人にとって物件の利便性は低い そのため 負の係数になると予想される 4 短期賃貸借ダミー法改正前 ( 平成 16 年 3 月 31 日以前 ) に締結された期間 3 年以内の賃貸借契約に基づく賃借人が占有している場合を 1 とするダミー変数である 法改正後の賃貸借契約に基づく占有者には明渡猶予制度が適用されるのに対し 法改正前の賃貸借契約に基づく賃借人に対しては従前の法律が適用されるため 最長 3 年の占有保護期間が認められる 実際の契約は慣例上 2 年契約 (2 年ごとに更新 ) とされていることが多く また 競売申立てから落札代金が納付されるまでに平均して 9 か月程度の期間を要することから 実質的な明渡猶予期間は最長でも 1 年強であるものの 明渡猶予制度と同様に法的な保護期間が認められているため 負の係数になると予想される 5 非正常ダミー債権回収目的の賃貸借契約に基づく占有者 無権限者及び占有権限が不明な者のいずれかによって占有が行われている場合を 1 とするダミー変数である これらの占有者に法的な占有権限は認められていないものの 入札参加者にとって どのような占有者が存在するのか事前の情報が不足しており 明渡しに関する不確実性が高いことから占有者排除に係る取引費用を予想しにくい そのため 負の係数になると予想される 12

15 その他 駅までの距離 建ぺい率 S56 以前建築ダミーなどをコントロール変数として含めている S56 以前建築ダミーは 昭和 56 年以前に建築された物件を1とするダミー変数である 昭和 56 年の建築基準法改正によって新たに耐震基準が設けられたが 法改正前に建築された物件は法改正後の耐震基準を満たしていない可能性があり 法改正後に建築された物件に比べ地震に対する安全性が低いと考えられるため 負の係数になると予想される その他推定に用いた変数は表 3 にまとめられている なお ε1~ε3 は誤差項をあらわす 表 3 コントロール変数 変数 内容 X1 ln 駅からの距離 最寄駅までの道路距離 X2 ln 建ぺい率 指定建ぺい率 X3 ln 容積率 指定容積率 X4 ln 総戸数 マンションの総戸数 X5 ln 築後経過年数 建築後の経過年数 X6 ln 占有床面積 占有部分の床面積 X7 ln 公示地価 マンション周辺の公示地価 X8 ln 管理費等 管理費及び修繕積立金の合計 X9 ln 滞納金 管理費 修繕積立金等の滞納金の合計 X10 30 m2未満ダミー 30 m2未満の物件を 1 とするダミー変数 X11 S56 以前建築ダミー 昭和 56 年以前に建築されたマンションを 1 とするダミー変数 X12 建物形態ダミー 店舗が併設されている等 住居専用以外のマンションを 1 とするダミー変数 X13 借地ダミー 敷地の一部または全部が借地である場合を 1 とするダミー変数 X14 既存不適格ダミー 指定容積率を超えている等 既存不適格 ( 当初から違法建築の場合もある ) のマンションを 1 とするダミー変数 X15 事故物件ダミー 物件内で占有者等が死亡していた場合を 1 とするダミー変数 X16 地域ダミー さいたま地裁が管轄する地域を 0 東京地裁及び横浜地裁が管轄する地域をそれぞれ 1 とするダミー変数 第 3 項推定結果 モデル (a)~(c) の推定結果を表 4 に示す 13

16 表 4 推定結果 ln 落札価額 ln 売却基準価額 ln 入札件数 係数 標準偏差 係数 標準偏差 係数 標準偏差 ln 駅からの距離 *** *** *** ln 建ぺい率 ** *** ln 容積率 *** *** * ln 総戸数 *** *** *** ln 築後経過年数 *** *** *** ln 占有床面積 *** *** ln 公示地価 *** *** *** ln 管理費等 *** *** *** ln 滞納金 *** *** 明渡猶予対象者タ ミー *** *** 使用貸借タ ミー 長期賃貸借タ ミー ** *** *** 短期賃貸借タ ミー * 非正常タ ミー ** ** *** 30m2未満タ ミー *** S56 以前建築タ ミー *** *** *** 建物形態タ ミー * 借地タ ミー *** *** *** 既存不適格タ ミー ** 事故物件タ ミー *** *** *** 東京地裁タ ミー *** *** *** 横浜地裁タ ミー *** *** 定数項 *** *** 補正 R サンプル数 *** ** * はそれぞれ1% 5% 10% の水準で統計的に有意であることを示す 明渡猶予対象者ダミーについて 1% 水準で統計的に有意に負となった これは 明渡猶予制度により 買受人は売却代金納付後 6 か月間は明渡しを受けることができず 仮に買受人が直ちに明渡しを求める場合には占有者と交渉して立ち退き料等を支払う必要があるため 立ち退き料等の取引費用分だけ入札価額を低めに設定していることを反映していると考えられる 使用貸借ダミーについては 予想どおり統計的に有意な結果を得ることはなかった 使用貸借権に基づく占有者への法的な保護規定が存在しないため 落札者にとって占有者排除に係る取引費用は所有者が占有している場合と変わらないからであろう 長期賃貸借ダミーについて 5% 水準で統計的に有意に負となり 係数 ( の絶対値 ) は明渡猶予対象者ダミーよりも大きい値となった 長期賃貸借に基づく占有者は退去させることができないため 占有者が引続き入居を希望した場合には従わざるを得ず 買受人にとって物件の利便性は低い 仮に交渉により退去を求める場合には 明渡猶予期間が 6 か月である明渡猶予対象者よりも多額の立ち退き料を支払う必要性が高いことを反映したもので 14

17 あろう 短期賃貸借ダミーについては予想とは異なり 符号が正となり 10% 水準で統計的に有意となった その理由としては 今回の分析に用いたサンプルの残存する賃貸借期間が平均して 4 か月程度であり 明渡猶予対象者の 6 か月よりも短いことが考えられる また 法改正前の短期賃借権は 暴力団等による競売妨害に利用されていたが 制度が廃止され 6 年以上が経過しており現存する短期賃借権を暴力団等が占有の根拠として悪用しているリスクは低いこと 長期間に渡り賃貸居住を継続している占有者の賃借人としての属性がよいと考えられること 現在の占有者と賃貸借契約を結び直すことができれば新たに入居者を探すコストを必要としないことが 特に賃貸収益の獲得を目的とした入札参加者に高く評価された可能性がある 非正常ダミーについては 統計的に 5% 水準で有意に負となった また 係数 ( の絶対値 ) が最も大きくなった これは 何者が占有しているのか情報が不足しており 明渡しに関する不確実性の高さが落札価額に反映されたものと考えられる 落札価額に対する第三者占有の影響については 占有権限が認められていない使用貸借ダミーと経過措置が適用される短期賃貸借ダミーを除き すべてのパラメータが統計的に有意に負となった これに対し 裁判所が算出する売却基準価額に対しては 長期賃貸借ダミー及び非正常ダミーについては統計的に有意に負となったものの そのほかのダミー変数については 統計的に有意な水準が得られなかった 特に 明渡猶予対象者について 市場参加者が落札後の占有者排除に係る取引費用を考慮し 所有者が占有する物件と比べ 8% 程度低い価格で評価しているのに対し 裁判所は明渡猶予対象者が占有していても売却基準価額を減価していないことがわかる また その他のコントロール変数のうち 建ぺい率 建物形態及び既存不適格についても市場参加者と裁判所の認識に差が見られる このような裁判所と市場参加者との認識の相違から 裁判所が売却基準価額を市場参加者よりも高く評価してしまう場合には 入札が不調に終わり 競売手続が長引く可能性がある 9 入札件数に対しては 明渡猶予対象者ダミー 長期賃貸借ダミー及び非正常ダミーの係数が負で統計的に有意な水準を示している これらの占有が行われていると 市場参加者が減尐することを示しており 落札価額が下落している結果とも整合的である 占有者への法的保護は取引費用の増加を通じて落札価額を直接的に下落させるだけではなく 市場参加者の減尐を通じた間接的な落札価額の下落も引き起こしていると考えられる 第 3 節第三者占有と落札者の属性に関する実証分析 第 1 項データ 分析に用いるデータは前節で用いたものと同じである 9 首都圏での競売入札は堅調に推移しており 売却基準価額が高すぎるために入札が不調となるケースは殆ど見られないが 市場参加者が尐ない地方においては 占有減価が行われないことにより売却基準価額が高すぎれば 入札が不調となることも考えられる 15

18 第 2 項モデル法人が落札する確率に対して第三者占有が与える効果を明らかにするため 次のとおり プロビットモデルで推計する d HD = α 4 + i β 7i SD i + X + ε 4 HD は法人が落札した場合を 1 それ以外( 個人が落札した場合 ) を 0 とする変数であり SD は前項のモデルと同じ第三者占有に係る 5 つのダミー変数である 第三者占有物件に対しては 個人と比べ法人は購入に際して より消極的になると考えられるため 負の係数になると予想される X は売却基準価額であるが 個人と比べ法人は資金力が大きいため 高額な物件ほど落札できる確率が高いと考えられることから負の係数になると予想される なお ε4 は誤差項であり標準正規分布に従う 第 3 項推定結果 モデル (d) の推定結果を表 5 に示す 表 5 推定結果 係数 標準偏差 ln 売却基準価額 *** 明渡猶予対象者タ ミー *** 使用貸借タ ミー ** 長期賃貸借タ ミー * 短期賃貸借タ ミー *** 非正常タ ミー 定数項 *** 補正 R サンプル数 1190 法人落札タ ミー *** ** * はそれぞれ 1% 5% 10% の水準で統計的に有意であることを示す 売却基準価額については 予想どおり符号が正となり 1% 水準で統計的に有意な結果が得られた 法人の資金力の高さを裏付けているが 逆にいえば法人と比べた場合の個人の資金力が低いと捉えることもできる 不動産競売市場は リスクの高いプロ向けの市場といわれ 落札者の約 9 割が法人であり 個人が落札する割合は全体の 1 割程度に過ぎない 落札者は 売却許可決定が確定した後 約 1 か月以内に代金を納付しなければな らず 金融機関からの融資を受けることが難しい現状では 競売市場に参加できるのは 多額の現金を一度に用意できる者に限られる このように資金決済上のリスクがあることも競売市場への個人の参入が尐ない理由の一つである 平成 10 年の法改正により 住宅ローンを利用できる仕組は用意されているが 手続の煩雑さや明渡しのリスクが存在することに対して金融機関の融資姿勢は消極的であり 競売物件の購入に際し住宅ローンの利用が進んでいないのが現状である 第三者占有に関するダミー変数はすべて符号がマイナスとなっており 第三者が占有している物件については 法人が落札する確率が下がっている この理由については 明渡しの手続に時間のかかる第三者占有物件は再販売目的の法人にとってリスクが高いため 16

19 個人と比べ購入に際してより消極的である 10 落札後の明渡交渉を意識して不動産業者が個人名で入札を行っている 11 競売市場に参入している個人のうち 自ら居住を目的に競売に参加している者は著しく尐なく ( あるいは参加していたとしても資金力の問題で入札で法人に勝つことが困難であり ) 結果的に賃貸収益の獲得を目的に第三者占有物件を中心に投資を行う一部の個人が落札している などが考えられる 第 4 章まとめと今後の課題 これまで述べてきたとおり 第三者占有が不動産競売市場へ与える影響について検証するために 第三者占有が落札価額 売却基準価額 入札件数に及ぼす効果を分析し さらに 落札者の属性と第三者占有との関係についての分析を行った 本節では これらの分析のまとめと それを踏まえた提案を行い 最後に今後の課題について触れる 第 1 節まとめ占有者に対して占有権限を法的に認めるものである明渡猶予制度は 競売物件の買受人にとって占有者排除の取引費用を増大させるため 占有者排除に係る取引費用分だけ落札価額を下落させることがわかった 井手 (2000) は 法改正前の短期賃借権は 落札価額を 12% 程度下落させることを指摘しているが 本稿においては明渡猶予制度に基づく占有は落札価額を 8% 下落させており モデルや分析の対象地域が異なるため 単純な比較はできないものの 法改正により競売市場における落札価額は概ね上昇したと捉えることができる しかし 明渡猶予制度による占有者への法的保護は 落札価額を依然として下落させており 短期賃借権廃止による落札価額の引上げの効果を相殺してしまっている 長期賃貸借に基づく占有は 明渡猶予制度以上に落札価額を下落させており このことは占有者に対する法的な保護期間が長いほど 落札価額の下落率も大きくなることを示している また 占有者に対する法的保護は 入札件数を減尐させているが 市場参加者の減尐は落札価額の下落につながる さらに 第三者占有は 個人と比べ資金力が高く 競売市場でのメインプレイヤーである法人の市場参入を消極化させている可能性があることがわかった 以上を踏まえれば 明渡猶予制度による占有者への保護政策は廃止する あるいは現在の 6 か月という猶予期間を短縮すべきであると考える 占有者への法的な保護規定を弱め 買受人にとっての取引費用を引下げることにより 落札価額が上昇すると考えられるからである また 占有者への保護規定を弱めることにより 入札件数の増加が期待できる 明渡猶予制度の廃止により 現在 市場参加者の大半を占めている法人を中心に市場参加 10 データの制約上 入札者の属性の内訳が把握できないため 個人と法人のどちらが入札を減らしているのかを直接確認することはできない しかし この結果から 法人が第三者占有物件の購入に際してより消極的である可能性が高い 11 法人名で占有者と明渡交渉に臨んだ場合 個人として交渉に臨んだ場合と比べ多額の立ち退き料を請求されると考え あえて個人名で入札に参加していることがある 17

20 者のいっそうの増加が期待され 間接的に落札価額の上昇につながると考えられる 一方 明渡猶予制度を廃止した場合 借家人は競売によって不測の明渡しに応じなければならなくなるが 競売申立てから売却代金納付までには平均的に 9 か月程度の期間を要することを踏まえれば 買受人による代金納付後 さらに 6 か月もの猶予期間を設ける必要性は乏しく 競売申立ての時点で 裁判所が賃借人に対して将来の明渡しの必要性を説明することにより あらかじめ賃借人に対して明渡しのための準備期間を与えるなど 一定の配慮を行うことで十分対応可能であろう 第 2 節今後の課題今回の分析では 明渡猶予制度による 6 か月の占有保護期間を廃止 ( あるいは短縮 ) することにより 占有者排除に係る取引費用を引下げ 落札価額を上昇させるべきとの結論を導いた しかし 取引費用を引下げる手段として 明渡猶予制度を廃止しただけでは必ずしも十分とはいえない 占有者との明渡交渉は 引続き買受人が行うことになるが 占有者が明渡しに応じない場合には 裁判所の引渡命令に基づいて債務名義を取得し 強制執行により排除することになる 強制執行を行うためには 非常に大きな労力と費用を伴うため 実際に強制執行を行うケースは尐なく 買受人は可能な限り話し合いでの解決を図ろうとする 買受人は強制執行に係る費用の範囲内で占有者に対して立ち退き料を支払うことにより退去を求めようとするが 強制執行に要する費用が大きいほど 占有者は高額の立ち退き料を要求してくる可能性が高まる したがって 占有者からの明渡しを円滑に行うためには強制執行に係る費用を引下げる必要があろう 買受人が実際に強制執行や明渡交渉にかけた費用に関するデータは入手が困難であるため 今回の分析では強制執行に係る費用と明渡交渉に係る費用との関係について実証分析に基づく評価を行うことはできなかった 競売不動産を取扱う不動産業者へのヒアリング等を通じてこれらのデータを入手することができれば 占有者排除に関する取引費用を引下げるためのより具体的な提案ができると考えられるため この点については今後の課題と考えている 謝辞本論文の執筆にあたっては 北野泰樹助教授 ( 主査 ) 安邊英明教授( 副査 ) 植松丘客員教授 ( 副査 ) 福井秀夫教授( 副査 ) から丁寧なご指導をいただいたほか 政策研究大学院大学まちづくりプログラム関係教員のみなさまからご多忙な中大変貴重なご意見をいただきましたこと心から感謝いたします 加えて日頃から様々な相談に応じていただいたまちづくりのメンバーにもお礼申し上げます なお 本稿における見解及び内容に関する誤りはすべて筆者に帰します また 本稿は筆者の個人的な見解を示したものであり 筆者の所属機関の見解を示すものではないことを申し添えます 18

21 参考文献 井出多加子 (2000) 不動産競売市場のリスク ( 不動産流動化と日本経済 ) 岩田真一郎 田口輝幸 井出多加子 (2008) 不動産競売市場の法規制と入札行動 - 短期賃借権が不動産競売に与える影響について- ( 法と経済学会梗概集 ) 海老沼利幸 ( 監修 )(2008) すぐに役立つ不動産競売のしくみと物件入手マニュアル 三修社才田友美 (2003) 競売不動産からみた首都圏地価の動向 ( 日本銀行ワーキングペーパーシリーズ ) 鈴木禄彌 福井秀夫 山本和彦 久米良昭 (2001) 競売の法と経済学 信山社瀬下博之 山崎福寿 (2001) 抵当権の侵害と短期賃借権 ( 季刊住宅土地経済 2001 年冬季号 ) 全国競売評価ネットワーク (2006) 競売不動産評価の理論と実務 金融財政事情研究会戸田泰 井出多加子 (2000) 不動産競売市場と明渡しの権利関係 ( 季刊住宅土地経済 2000 年夏季号 ) 福井秀夫 (2006) 司法政策の法と経済学 日本評論社福井秀夫 (2007) ケースからはじめよう法と経済学 日本評論社山田純男 竹本裕美 (2010) プロが教える競売不動産の上手な入手法 週刊住宅新聞社 19

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