民法(債権法)改正検討委員会

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1 民法 ( 債権法 ) 改正検討委員会全体会議 ( 第 7 回 ) 議事録 日時 :2008 年 9 月 23 日 ( 月 )10:00~17:00 場所 : 商事法務会議室 委員会幹事の追加について 2 第 4 準備会の 改正の方向性 2 中田委員による説明 ( 総論 ) 2 窪田委員による説明 ( ファイナンスリースについて ) 3 森田 ( 宏 ) 委員による説明 ( 役務提供契約 請負 委任について ) 10 意見交換 ( ファイナンスリースについて ) 26 意見交換 ( 役務提供契約 請負 委任について ) 41 第 5 準備会の 改正の方向性 68 山田委員による説明 ( 総論 ) 68 佐久間委員による説明 ( 期間制限について ) 69 山田委員による説明 ( 弁済について ) 74 山野目委員による説明 ( 相殺 相殺関連論点 更改について ) 78 意見交換 ( 期間制限について ) 85 意見交換 ( 弁済について ) 100 意見交換 ( 相殺 相殺関連論点について ) 103 消費者 事業者の概念について 111 次回の予定について 113 1

2 委員会幹事の追加について 鎌田委員長定刻になりましたので 民法 ( 債権法 ) 改正検討委員会第 7 回全体会議を開催いたします 本日の議題はお手元にありますが 協議に先立ちまして 4 番の報告事項から始めさせていただきます 準備会の幹事がさらに増強されましたのでご報告いたします 法務省民事局の亀井明紀局付 それから島田英一郎局付のお 2 人が追加されました 本日 オブザーバーとして出席されておりますのでご紹介いたします 亀井委員経済産業省から出向しております亀井です よろしくお願いいたします 島田委員島田です よろしくお願いいたします 第 4 準備会の 改正の方向性 鎌田委員長議題に入ります 本日の議題は各準備会からの 2 順目の報告の最後といたしまして 第 4 準備会及び第 5 準備会からの報告をいただきます 審議の時間を十分に確保するために これまで同様 各準備会及び幹事会の審議状況につきましては 配付資料の 議事要旨 をご覧いただくことといたしまして 口頭での説明は省略させていただきます ご質問がありましたら 時間が許す限りで第 4 準備会 第 5 準備会の報告についての審議終了後にお答えすることといたします なお 各準備会の開催回数は 5 つの準備会を合わせて既に 120 回に達しています 1 回の長さも 最近ではますます長くなって 11 時間に達することも珍しくありません 幹事会も既に 29 回を数えました 1 回の長さは通常 6 時間強というペースで行っております 本来の審議に入ります 最初に第 4 準備会の先生方から 合計 1 時間程度でご報告をいただきます 引き続き 1 時間半程度の審議を行います 目標は 12 時 30 分を目処に第 4 準備会の審議を終えて 昼食のための休憩を 45 分程度取ることにいたしますので よろしくご協力のほどお願いいたします それでは 中田先生よろしくお願いいたします 中田委員による説明 ( 総論 ) 中田委員第 4 準備会は 契約各則の中の消費貸借以降の 10 種の典型契約と 新種契約を担当しております 昨年 12 月の第 4 回全体会議では これらの契約の中のあるものを中二階という視点で捉え 貸借型契約 役務提供型契約 継続型契約ということでご報告いたしました その際にいただきましたご意見を参考にしながら検討を続け 現在までに 担当する領域のほぼ全部を一通り検討いたしました 本日はその一部について 具体的な形でのご報告をいたします 本日取り上げますのは ファイナンス リースの改正試案と 役務提供契約 請負 委任の改正試案です ファイナンス リースのほうは いくつか検討しました新種契約の中で 今回新たに民法典に規定することをご提案するものです これにつきましては 窪田委員から約 25 分間報告をしていただきます 役務提供契約等については 現行法では雇用 請負 委任 寄託となっている役務提供契約について その総則的一般的な規律と それを受けたものの中で請負と委任について本日はご報告すること 2

3 になります こちらについては森田委員から約 35 分間報告をしていただきます それでは まず窪田委員からお願いいたします 窪田委員による説明 ( ファイナンスリースについて ) 窪田委員私から ファイナンス リースについての報告をさせていただきます ファイナンス リースについては 既に第 4 回全体会議でその一部についてのご報告をしておりますが 今回はやや具体的なイメージをつかんでいただくためにも 条文案の形式に近いものをお示しし 全体会議でのご検討をいただけたらと考えております 配付資料に沿って進めさせていただきます ファイナンス リースをめぐっては 比較的早い時期から そもそもファイナンス リース契約をどのように理解するのかという点をめぐって 基本的な議論が積み重ねられてきました そこでは ファイナンス リースの経済的 機能的実質が 賃貸借に解消されないものであるということが強く意識されてきました もっとも 同時にファイナンス リースに目的物を利用させるという側面があることも否定できないと考えられます このようなファイナンス リースの独自の法的性質というものを踏まえ 既に判例が展開されている状況をさらに踏まえた上で 民法の規定を整備するというのがここでの基本的な提案になります さて このようにファイナンス リースを民法典の中に取り込むという場合でも その取込み方についてはいくつかの方法が考えられるだろうと思います 1 つは既存の典型契約の中に ファイナンス リースに関する特則等を用意することによって対応するというものです この場合 さらに既存の典型契約のどこにそうした特則を用意するのかという点について 賃貸借の中に用意するという方法と 消費貸借等 信用供与に関する規定の中にこれを置くという方法が考えられます それに対してもう 1 つの可能性が 新しい典型契約としてファイナンス リースに関する規定を設けるものです 第 4 準備会の検討では最後の立場を採り ファイナンス リースについて新種契約の 1 つとして 典型契約としての規定を用意するという方法を提案しておりますが それは以下のような理由によります 第 1 に 賃貸借や信用供与のいずれかで特則として規定するということが困難であるか あるいは適切ではないということです 有償の目的物利用としての賃貸借では 一定の期間の目的物利用に対する対価としての賃料というのが その契約の性格付けにとって不可欠のものだと考えられます それに対してファイナンス リースにおいて リース料はこうした目的物利用の対価としての性格を欠いているとされており これは賃貸借の特則として規定される範囲を既に超えているものと考えられます 他方 信用供与契約としての特則として位置づけることに対しては ファイナンス リースにおいて目的物の調達や 目的物の利用権限などを軽視することはできないということがあります 第 2 に このように信用供与と目的物の利用という複数の側面を有しているというだけではなく それが後で述べますように 一定の時点を境として変化するという点でも 他の典型契約には見られない独自性があるものと考えられます 典型契約は 当該規定によって直接カバーされる契約のみを対象としてそれを規律すると 3

4 いうことに役割が尽きるわけではなく 新たな取引が登場してきた場合において その分析の手がかりとなるような基本類型を提示することに その積極的意義があるのだと考えるのであれば 既存の典型契約に解消されず その契約の基本的性格や形態においても独自性が認められるファイナンス リースは むしろこれを典型契約として規定することに積極的な意味があるものと考えられます Ⅱ に移ります まず 本提案においては冒頭規定の形式として < 甲案 >< 乙案 > < 丙案 > の 3 つの案を挙げております 最終的にこれら冒頭規定の形式については 典型契約全体を通じて議論されるべきものということになります それでは 提案の形式についてごく簡単に説明をしておきます まず < 甲案 > です ファイナンス リースはリース提供者が ある物の所有権を第三者 ( 供給者 ) から取得し その物を利用者に一定期間 ( リース期間 ) 利用させることを約し 利用者がその調達費用等を基に計算された特定の金額 ( リース料 ) を 当該利用期間中に分割して支払う金銭 ( 各期リース料 ) によって弁済することを約することによってその効力を生ずるとしておりますが これは冒頭規定の形式として 従前の民法典における形式を使ったものです それに対して < 乙案 > は冒頭規定において 当該典型契約を定義し その中で必要な基本的債務を示すというものです また < 丙案 > は 当該典型契約の当事者の主たる債務を示すという形式で規定をしているものです 以上は形式という観点からの説明ですが さらに冒頭規定においては以下のような内容を規定しておく必要があると考えております 第 1 に ファイナンス リースの当事者について リースの基本的な法律関係の当事者が リース提供者と利用者であることを示すと同時に 供給者の存在を示す形で規定を要しておくことが適当だということです これは 通常の場合供給者が存在するという理由だけからだけではなく 後で説明しますように リース提供者と利用者との法律関係を考える場合にも リース提供者と供給者の法律関係 特にリース提供者が供給者に対して有している権利を前提として規律する必要があるという点に依ります 第 2 に ファイナンス リースにおけるリース料が 賃貸借における賃料と異なり 各期における利用の対価ではなく 調達費用等によって計算される金額であり 各期において支払われるリース料は この総額を基に計算されるものであるということを示しておく必要があると思われます 第 3 に ファイナンス リースにおいてリース提供者が 利用者に目的物を利用させるための基本的な債務を負担するということを示しておく必要があると考えられます 特に 契約の最初の段階でリース提供者が目的物を調達し それを利用者に引き渡す あるいは引き渡させる義務があることを示しておくことが ファイナンス リースにおける基本的な法律関係を示すものだと考えられます また 利用者の目的物の使用収益の権限が このファイナンス リース契約に由来するものだという点も確認しておく必要があると思われます 諾成契約についての ( ウ ) については省略させていただきます 4

5 次に リース契約の当事者です Ⅳ-4-1 は 供給者 リース提供者 利用者という 3 当事者が存在する最も典型的な形態としてのファイナンス リースを前提としております この定義だと 自らが所有するものをファイナンス リースの目的とする場合 その具体例としてはメーカー リースやリース バックが考えられますが これらは当然にはカバーされないことになります これについては 以下の 2 つの点を確認しておきたいと思います 第 1 に 現在のファイナンス リースが極めて多様な形態のものを含んでおり これらのさまざまなバリエーションを含む形での冒頭規定を用意することは困難だというだけではなく 場合によってはその基本的性格を不透明なものにしてしまう危険性を伴うものと考えられます 第 2 に 典型契約については当該契約について考えられるさまざまなバリエーションをすべて含む形で対応するということは 必ずしも不可欠なわけではなく 当該契約の基本的な性格や性質を示すことによって 当事者間の特約等によって法律関係が形成されるということを基礎づければ十分なのではないかということもあります なお用語の点では 事業者や商人といった当事者の属性を前提としないと考えられますので 差し当たり リース提供者 利用者 供給者 という表現を用いております ただ これについては私自身必ずしもよい用語だとは思っておりません 何かよいアイデアがありましたら 是非ご提案をいただきたいと思います 次に Ⅲ ファイナンス リース契約の効力の説明をさせて頂きます まず Ⅳ-4-2 は 現在の実務において 目的物の引渡しについて運用されているところを前提として そこでの借受証というものがあるわけですが それによってなされている処理を実質的に取込み得ることを前提として規定したものです Ⅳ-4-2 を前提とすれば 受領の前後で当事者間の法律関係は大きく変化することになりますが それについては以下のように説明することができるかと思います ファイナンス リースについては既に述べたとおり 信用供与としての側面と 目的物の利用という側面の両方が認められるわけですが これらの両側面は リース期間を通じて継続的に同じように併存的に認められるわけではなく 目的物を利用させるという側面は リース提供者がファイナンス リースに基づき 目的物を調達し 利用者に引き渡すという義務を負担するという形で現れます この点では 賃貸借における法律関係と基本的に異ならないことになります 他方 目的物の利用に関する法律関係は この義務の履行を踏まえた一定の時点で後ろに退いて その時点以降は 融資額に対する返済としてのリース料の支払いという 信用供与としての側面が中心になっていくものと考えられます このように現在行われているファイナンス リースにおいては 当事者間の法律関係を変化させる基準時が求められることになりますが Ⅳ-4-2 はこのような基準時として 従来の実務が借受証の交付という形で実現してきた内容を実質的に反映させたものです 目的物の検査確認といったことを 民法典の中に明示的に規定することはやや例外的な印象を与えるかとは思いますが これらの受領が当事者 5

6 間の法律関係を変化させる基準としての意味を有するものであって 単なる物理的な意味での目的物の受領では足りないと考えられることから この点を定めておく必要があるものと思われます なお 受領前の法律関係は Ⅳ-4-2 ではなく Ⅳ-4-1 のリース提供者がある物の所有権を第三者から取得し その物を利用者に一定期間利用させる債務として規律されることになります したがって 引き渡された目的物が リース提供者と利用者の契約内容に適合しないものであった場合 利用者はリース提供者に対して 契約に適合した目的物の引渡しを求める あるいは引渡しをさせることを求めることができ リース期間も開始しないことになります これとの関係で問題となるのは 利用者が十分な検査確認等を行わないまま受領の通知を行ったという場合の法律関係です Ⅳ-4-2 を前提とすれば この場合でもリース期間が開始し 利用者にリース料債務が成立します その上で目的物の修繕や交換については 後でご説明させていただきます Ⅳ-4-7 によって リース提供者が供給者に対して有している権利を利用者が行使するということで処理することになります Ⅳ-4-3 は使用貸借に関する現行民法 594 条 1 項 賃貸借に関する 616 条の規定に対応するものです これについての説明は省略させていただきます Ⅳ-4-4 は 賃貸借に関する現行民法の 606 条 1 項と異なって 維持管理に関する義務を原則として利用者が負担することを明示するものです 実務でのルールを受けるものですけれども リース提供者が目的物の利用関係における 所有者としての位置づけよりも むしろ信用供与者としての性格が強いことに適合的なものであると考えられます Ⅳ-4-5 は 実務において物件の所有権侵害等の禁止として契約書に規定されている内容のうち 現行民法の賃貸借に関する規定を踏まえて利用者の義務として規定するものです なお 現行民法 612 条 2 項は無断転貸の場合の解除権を併せて規定しておりますが ファイナンス リースにおける目的物の使用収益の多様性を踏まえた上で ここでは一般的な契約解除ルールに委ねるということを提案しております Ⅳ-4-6 の (1) は 目的物の損傷の場合の各期リース料の支払いに関するものです 賃貸借に関しては 目的物の一部が利用できない場合 あるいは目的物が一時的に利用できない場合について 賃料の減額 あるいはその間の賃料債務の消滅を規定する方向で考えております これは賃貸借における給付が 目的物を使用収益させることにあり その給付がなされていないことを根拠としております それに対してファイナンス リースにおける各期リース料は 当該期間における目的物の使用収益の対価ではなく 目的物の使用収益の有無によって直接左右されるものではないということがあります この点については判例が既に判示しており 賃貸借との相違を明確にするためにも これについて特に明文の規定を置くことが適切であると考えたものです 6

7 Ⅳ-4-6 の (2) は 目的物が滅失した場合のリース料について規定するものです ファイナンス リースが信用供与であることを前提とすれば 一般的な所有者危険負担というのはここでは妥当しないものと考えられます 現在のファイナンス リースの実務と 賃貸借との相違の 1 つが 目的物の滅失損傷における利用者負担ということです このような視点から これに一定の合理性があるものと考え それを採用したものです なお 賃貸借契約においては 目的物の滅失によって 契約関係は終了するというルールを導入する方向で考えております それに対して ファイナンス リースにおいては 契約関係を終了させてしまうと 利用者がリース料の支払いについての期限の利益を失う可能性があります 義務違反が認められないにもかかわらず 目的物の滅失によって当然に期限の利益を失わせることは適切ではないと考えて リース料債務が存続するということのみを規定するものです なお 現在の実務においては 目的物が修復不可能となった場合 利用者が規定損失金を支払い ファイナンス リース契約は終了することを原則としておりますから (2) はこの点では異なることになります これについては 実務のような立場を採用するためには 規定損失金についての規定が不可欠だと考えられます こうした規定損失金の計算についてはさまざまな考え方があり 適正な規定損失金についての規定を民法典の中にあらかじめ用意することは困難であると考えたというのがその理由です Ⅳ の目的物の契約不適合に関する Ⅳ-4-7 です (1) は リース提供者が供給者から目的物を調達して 利用者に引渡しがなされるという最も典型的なファイナンス リースにおいて 目的物の受領後はリース提供者は目的物の契約不適合について責任を負わないことを規定するものです なお このようにリース提供者の担保責任を排除した場合 利用者の保護が問題となりますが これは次に見ていくとおり 供給者との間での問題として解決することが可能であると考えられます これについて (2) は リース提供者が供給者に対して 瑕疵担保に関する請求権等を有することを前提に それを利用者に移転することによって 利用者の保護を図ろうとするものです これについては少し詳しくご説明させていただきます 例えば 現行法を前提とすれば 目的物に瑕疵あり それが隠れた瑕疵と評価される場合 買主であるリース提供者は 供給者に対して権利を持つわけですが 利用者からの請求によって その権利が利用者に移転されることになります または 供給者から引き渡された目的物が契約に適合しない異種物であったという場合についても それがリース提供者と供給者間の契約 ( 売買契約 ) についても契約不適合であると評価される場合 リース提供者の供給者に対する履行請求権を前提として問題を解決することを考えております ただ 異種物についてはどこまでが Ⅳ-4-7 によってカバーされる範囲であるのかということについて なお準備会内部においても議論があり 検討の必要があるものと考えております なお 目的物についてリース提供者と利用者間の契約について 契約不適合とされるとしても リース提供者と供給者間の契約不適合には当たらないという場合も 7

8 考えられます 例えば 実際の実務ではあまり多くないだろうと考えられますが 利用者からの依頼を受けて リース提供者が供給者に対して発注をする場合において 誤発注がなされたような場合が考えられます この場合 供給者はリース提供者との関係では 債務不履行等はありませんので リース提供者の供給者に対する権利を 利用者に対して移転するということによっては問題を解決することはできません このような場面では リース提供者の利用者に対する義務違反として問題を解決するという方向で考えざるを得ないだろうと思います 最後に 信用供与を受ける当事者としての性格を有している利用者は 契約全体を終了させる決定権を有する者ではないと考えられますので リース提供者が 供給者に対して有する権利のうち 解除権についてはこれを排除するという提案をしております この点については 特に受領後間もない時期に 目的物の重大な瑕疵があり 契約目的を達成できない場合において リース利用者による解除権行使の可能性を認めるべきではないかという議論がありました 特に 現在のリースの実務においては 全リース料等を支払った場合について 解除権を含む権利の移転を認めていることがありますので そのような形で対応することができないかが問題となりました これについてですが 特に契約目的を達成できないような瑕疵の場合 それを理由として仮に売買契約を解除することができるとしても それによって解除されるのはあくまで売買契約であって ファイナンス リース契約自体が解消されることを当然に意味するものではないという点 また解除を認める場合の実質的なメリットというのは 売買代金返還請求権を認めるという点にあると考えられますが 解除による売買代金の返還請求権が リース提供者から利用者に移転するという一般的なルールを設定する というのは困難だと考えられることを理由として 解除権を排除するという方向を示しております 最後の点についてですが 先ほど実務では原則として移転するということを申し上げましたが 残リース料を全額支払ったとしても フルペイアウト方式以外の つまりリース期間が終わった後にも 一定の残存価値が残るようなファイナンス リースにおいては リース料を支払ったというだけでは 売買代金返還請求権の移転を基礎づけるには十分ではないという判断が基礎にあります また これに関連して代金減額請求権についても この適用除外の対象となるのではないかという点について検討の余地が残されております 一方で売買代金請求権というのは一部解除にほかならないのだとすれば 解除と同列に扱うべきだということが考えられますし また代金減額請求権が利用者に移転するということの意味も必ずしも明確ではありません ただ 他方で代金減額請求では 目的物の所有権が復帰的に移転するといった効果は伴わず 売買契約自体は維持されており その点では解除とは大きな違いもあります また売買代金請求権というのが 実質的に損害賠償請求権と同じ機能を有しているのだと考えるのであれば これについて適用排除を明示するまでの必要もないという考え方もあります 以上の点を踏まえた上で これについてはさらに検討させていただきたいと考えております 8

9 Ⅳ-4-8 は 現行民法 615 条に対応する内容を ファイナンス リースにおいて規定するものです ただし同条の修繕に関する部分は ファイナンス リースにおいては対応しないと考えられますのでその部分を除外しております Ⅳ-4-9 についてはほかと異なり 具体的な方向を提示しておりませんので その点を含めてご説明させていただきます まず目的物の所有権が移転する場合 契約上の地位の移転を伴う場合と 契約上の地位の移転を伴わず 所有権のみが移転する場合が考えられます このうち 特に後者の所有権のみを移転するという場合については 新所有者と利用者との関係が問題となります この点については 基本的な問題は十分クリアできない状況が残っています 第 1 に そもそもこのような所有権移転が何らかの制約なくできるのかという問題です この点はファイナンス リースにおけるリース提供者の有している所有権が 制約のない所有権なのか 所有権という形式を用いた担保権にすぎないのではないかという問題にかかわります 第 2 にもう少し具体的なレベルで 仮にリース提供者に所有権があることを前提として考えるとしても その場合に利用者の新所有者に対する対抗要件を具体的にどのように構想していくのかという問題があります 特に第 1 の問題というのは ファイナンス リースに限定される場合ではなく 物権法 担保との関係を十分に踏まえて整理する必要があるものと考えられるため 今回この点についての具体的な提案は見送らせていただきました Ⅳ ファイナンス リースの終了のうち まず Ⅳ-4-10 はファイナンス リース契約に関する中途解約を原則として禁止することを規定するものです ファイナンス リース契約が信用供与としての側面を有しており リース料はその融資額の返済としての性格を有しているということに照らして 目的物の利用契約と異なり 契約期間の途中での解約と将来的な契約関係の解消 残契約期間についての各期リース料債務の消滅という関係が当てはまらないということを示しております 中途解約の禁止については 期間の定まった契約である以上 中途解約はできないのは当然で 規定を置く必要はないとも考えられますが 特に次に述べるように 消費貸借のように期限の利益を放棄することで契約関係を終了させる可能性がないということを示す意味でも 明文の規定を置くことが適切であると考えました いま述べた点ですが 消費貸借と同様に 利用者が期限の利益を放棄することで ファイナンス リースを終了させる可能性についても検討を行いましたが それは採用いたしませんでした 利用者が期限の利益を放棄することで ファイナンス リースを終了させることができるとした場合 契約終了によって目的物が本来予定される期限より前に リース提供者に返還されることになります この場合 リース提供者は目的物の早期返還によって得た利益を清算する義務を考えざるを得ないと考えられます しかしファイナンス リースの場合 リース提供者は目的物について元来の所有者としての地位を有しているわけではなく 目的物の早期返還について必ずしも積極的な利益を有しているわけではないと考えられます このようなリース提供者の実質的な立場を考慮すると リース提供者に受 9

10 領義務を認め さらに清算義務を課するのは適切ではないというのがその主たる理由になります 債務不履行による解除に関するのが Ⅳ-4-11 です ファイナンス リースに関する実務では 契約書の中で無催告解除についてかなり詳細な規定が置かれております Ⅳ-4-11 の (1) は こうしたリース提供者からの解除については 解除に関する一般規定によって規律することを前提とした上で このような利用者の債務不履行を理由とする解除の場合において リース料が信用供与としての融資額としての性格を有することに照らして その債務が存続することを規定するものです なお この場合には利用者が期限の利益を失うことについても併せて明文で規定しております なお 残存リース料債務はそのまま存続するという一方で リース提供者が 予定されるより早い時期に目的物を回収することによって得られる利益の清算について 清算義務を定めたというのが Ⅳ-4-11 の (2) です こうしたリース提供者の清算義務については判例も認めているところであり 現在の法律状態としても既に確立していると考えられます なお ここでいう目的物の返還によって得た利益を具体的にどのように算定するのかについては 民法典の中で規定することは困難であり特に明示しておりません Ⅳ-4-12 その他です (1) はファイナンス リースの終了によって 目的物が利用者からリース提供者に返還される関係を規定するものです なお 実務では一部のリースについて 再リースが一般的であるという状況がありますが こうした再リースについては リースの目的物による違いもかなりあります また規定を設ける場合 更新に関する催告期間等を規定することが具体的には考えられるわけですが これを一般的なものとしてお示しすることは困難であって 当事者の合意によるとする以上の具体的な規定を置くことは難しいと考えられますので それについては特に規定しないというのが (2) です また ファイナンス リース終了時の所有権移転についても 当事者の合意によって処理することで足りると考えられますので (3) において特に規定を置かない方向をお示ししております 非常に駆け足になってしまってわかりにくい報告であったかと思いますが 私からのファイナンス リースについての報告は以上とさせていただきます 森田 ( 宏 ) 委員による説明 ( 役務提供契約 請負 委任について ) 森田 ( 宏 ) 委員続いて私から 役務提供契約 請負 委任 についての検討内容についてご報告させていただきます お手元に綴られているファイルのいちばん最初に入っている資料が私の担当部分です 現代社会において 物給付と並んで役務提供が非常に重要な位置を占めていることは疑う余地がないところでありますが 従来 民法典の中には 雇用 請負 委任 寄託といった特定のタイプの役務提供に関する典型契約は設けられておりますけれども それ以外のものも含めて役務提供契約一般の受け皿となるような規定は 典型契約として設けられていなかったところであります 10

11 他方 学説上 これを準委任と構成することによって対応するという考え方が提唱され それが現在では通説化しているかと思いますけれども 役務提供契約一般について委任の規律がうまく妥当するかについてはさまざまな問題点があるところです したがって 準委任構成をやめて 役務提供契約に共通するルールを用意しようというのが役務提供契約の総則規定を創設するという考え方です そのさいに 雇用 請負 委任 寄託といった各種の役務提供契約に関する現行規定の中にも 当該契約類型にのみ妥当する固有の規律といえるもののほかに 当該契約類型を超えて広く役務提供契約一般に妥当するのではないかと考えられる規律が含まれていることに着目し それらを括り出して すべての役務提供契約の共通のルールとして総則規定を設けることとし 雇用 請負 委任 寄託については 役務提供契約の総則規定が適用されることを前提としつつ それぞれのタイプの特性に応じて それらを修正ないし補充する規律をさらに定めるという階層構造を設けることによって役務提供契約全体を再編成してはどうかというのがここでの基本的な考え方であります 以上のような役務提供契約の再編成についての基本的な考え方は 昨年 12 月の全体会議において既にお示ししたところですありますが なにぶん役務提供契約なるものが現行規定にはありませんので その具体的なイメージが必ずしもよくわからないというご指摘を その場であるいはその後にもいろいろといただいたところです そこで 本日の報告では それらを踏まえて より具体的な改正試案の形で 役務提供契約 請負 委任 の全体像をお示しすることによって いま述べた方針によって整序した規定がどのようなものとなっているかをお示しし 併せてそれを基にさまざまなご意見をいただいて さらに検討していこうという趣旨でご報告させていただくものです そういう趣旨ですので 役務提供契約 請負 委任 については 46 頁というやや大部なものをお配りしておりますけれども これは全体像を示すという意味であります 本日の報告では それらのすべてにわたって詳細にお話する時間的な余裕はありませんので ポイントとなる点について焦点を当てながらお話することにしていきたいと思います まず最初に 1 頁の Ⅳ-5-1 が役務提供契約の定義規定です 役務提供契約の総則規定を設ける場合に 有償契約に限定して規定を置くのか 無償契約についてもカバーするのかという点が問題となります < 甲案 > は 有償役務提供契約を対象として総則規定を設けるものであるのに対し < 乙案 > は 有償役務提供契約と並んで 無償役務提供契約についても総則規定を用意するという考え方です この点は 役務提供契約の総則規定の中身として いかなる規律を定めるかにも関わってきますけれども Ⅳ-5-2 以下で定められるのは 主として 報酬と役務提供との関係を規律するものであります その大部分は有償役務提供契約のみに妥当する規律であって 無償役務提供契約に関する規律はそれほど多くはありません 無償役務提供契約にかかわるルールとしては 基本的な義務内容と役務受領者 11

12 および役務提供者の任意解除に関するものであります 規定は少ないわけですが 無償役務提供契約を含めるという考え方もあるところです < 甲案 >< 乙案 > のいずれを採るかについて焦点となる問題点について 簡単にご説明させていただきます 無償役務提供契約も含めるべきであるという < 乙案 > の考え方は 権利移転型契約については売買と贈与 貸借型契約については賃貸借に対して使用貸借 あるいは消費貸借には利息付きのものと無利息のものとがあり それぞれ有償 無償の双方があるわけですから 役務提供契約についても有償 無償の双方を用意するのが体系的な観点からは妥当ではないかという理由が挙げられます また < 甲案 > によるときは 無償委任 無償寄託以外の無償役務提供契約にういては 民法典に規定の欠缺が生ずることになりますが この点について 1 つの考え方としては 贈与の規定を無償契約一般に準用するという形で対応するという行き方も考えられます しかし 贈与の規定がすべての無償契約のモデルとなるかについてはいろいろと疑問があるところでありまして 必ずしも適当ではないと考えますと 無償役務提供契約については それにふさわしい規律を用意すべきではないかということです 他方で そのことに対して慎重であるべきだという要請もあります 無償役務提供契約一般を対象とするということになると 好意に基づく契約との区別という問題が従来よりも増してクローズアップされることになります < 乙案 > の定義をご覧いただきますと 役務提供することを約するということがあれば これはすべて無償役務提供契約であるという方向にシフトしかねない危惧があります 好意に基づく契約と 法的な意味での契約 つまり 法的な請求権を付するということを意図した 法的な拘束力を有する契約との区別というのは 契約総則レベルで規定されるべき問題でありますけれども その区別についてデリケートな問題が集約的に現れるのは無償役務提供契約でありますから それにどう対応するかというのが 1 つです もう 1 つは 無償役務提供契約とひとくちに言いましても これは家族間や友人間というような親密圏において締結されるものから 非営利の事業活動を行う各種団体がコーディネートするさまざまな支援活動などのように 組織的な基盤を有する社会的活動ないし市民活動に至まで 実に様々なものがあります そうしますと それらに共通して妥当するルールが果して構想できるのかという問題があります したがって この点は両論ありうるところですが 以下では 仮に無償役務提供契約についても規定を設けるとしたらどういう規律が考えられるかということを含めて提案しております 次に Ⅳ-5-2 は 役務提供者の基本的義務について規定するものです 役務提供契約についての規律を考える場合に 役務提供者の基本的義務と 有償の場合にはその対価としての報酬請求権に関する規律が最低限不可欠なルールということになります このうち Ⅳ-5-2 の 1 は 有償役務提供契約については 契約で定めた目的または結果そのものを実現する義務を負うことを約した場合を除き 12

13 善良な役務提供者に通常期待される注意をもって役務提供を行う義務があることを定めております これは 第 1 準備会の報告にありましたように 現在の債務不履行責任一般の規律として いわゆる帰責事由という概念を放棄し 帰責事由に結び付いた過失責任の原則を否定するという方向が示されております しかし その場合であっても 債務の内容そのものが一定の注意を尽くすという義務である場合には 債務の内容としての注意義務が問題となることが否定されるわけではありません 役務提供契約については デフォルト ルールとしては一種の手段債務といいますか 契約で定めた目的ないし結果を実現するために善良な役務提供者に要求される注意をもって役務提供を行うという義務が課され 特にその旨を合意した場合には その結果債務としての役務提供契約というのもありうるという整理になっております 2 は 無償役務提供契約を含めて考える場合に 無償性をどのように考慮すべきかについて定めるものです 原則としては 無償役務提供契約については 1 に述べた内容から義務内容を軽減すべきであろうという考え方を採っております 注意義務が軽減されて一体どのような基準になるかというのは なかなか書きづらいところでありますので 1 よりも相当程度に軽減するということだけ定めてあります ただ 無償役務提供契約について一律に注意義務を軽減してよいかについては いくつかの問題があります 第 1 に 事業者による役務提供の場合では 純粋に無償といえるどうかの評価が微妙な場合があります 有償契約に付随してなされる無償の役務提供というのもあって 取引を全体として観察したときには 有償性を帯びる場合も少なくないわけです 第 2 に いわゆる専門家が役務提供を行う場合には たとえ無償であっても専門家として要求される水準の注意を尽くすべきことが期待される場合があります その旨を 2 のただし書で示した次第です Ⅳ-5-3 に移ります 報酬請求権については 現行商法 512 条においては 商人概念を用いまして 商人がその営業の範囲内で行為をしたときは 相当な報酬を請求することができるという規定があります この規定を 事業者概念を用いることによって 事業者がその営業あるいは事業の範囲内で役務提供をする場合には 報酬の合意があることを推定する あるいは相当な報酬の合意があるものとして扱うというのが Ⅳ-5-3 の規律です したがって これは 商法上の規律を事業者概念を用いることによって民法に一般化したという意義があります ただ そこで 営業 と 事業 という概念について両論併記になっているのは 事業の範囲内において とした場合には 営利性を要素としない事業もあり得るので 広く事業一般について有償性を認めるのは広すぎるきらいがあります しかし他方で 営業 に限定すると 事業 の中にも収益性を持った事業がありうるので それよりはもう少し広くてもよいのではないかという考え方もあり得るところであります これをどのように適切に書き表すべきかについては 営業 事業 という概念の規定の仕方も含めてなお検討を要するところであります この点は 第 1 準備会で 事業者 概念についての検討が予定されておりますので そちらでの検討を待ってさらに詰める必要があります 13

14 Ⅳ-5-4 は 報酬額の決定方式について定めるものです 昨年末の全体会議でご説明しましたように この点については 1 一定の成果を達成して初めてそれに対して報酬を支払うという 成果完成型 ( 定額報酬方式 ) と 2 履行の提供の段階に応じて報酬を支払うという ここでは 段階分割履行型 ( 履行割合報酬方式 ) と呼んでおりますが この 2 つの方式があります そして この 2 つの報酬の決定方式の区別は 請負および委任のそれぞれの内部においても妥当するものでありますので それを役務提供契約一般について妥当する区分として括り出したものです その上で Ⅳ-5-5 以下の規律は 役務提供と報酬請求権との関係について定めたものですが この辺りは昨年末の全体会議で詳しくご報告したところでありますので ポイントだけご説明いたします 役務提供契約一般については 役務提供の対価である報酬請求権の発生のメカニズムが 売買などの物給付の場合とは異なることを指摘することができます つまり 役務提供契約においては 役務提供者がその債務の履行として役務提供を行うことによって初めて具体的な報酬請求権が発生するという考え方が採られております その一般原則を明文化したのが Ⅳ-5-5 であり これによって報酬請求をめぐる法律関係の処理をより安定的なものとすることが可能になります 役務提供契約については 役務提供の対価としての報酬債権の発生については 理論的には いくつかの局面を区別する必要があります まず 役務提供契約のいても 契約時に報酬債権は一応抽象的な形では成立しているとみることができます したがって 譲渡等の処分の対象となる債権は 契約の成立時から存在するわけでありますが それはあくまで抽象的な債権であります これに対し 請求可能性や給付保持力を備えた具体的な報酬請求権というのは 役務提供を待って初めて成立することになります その結果 売買のように契約の成立時に具体的な代金債権が発生するタイプの契約の場合には いわゆる危険負担についての解除権的な構成 つまり 反対給付債権が既に発生していることを前提として ある債務が履行不能になってもその反対給付債権は当然には消滅しなくて 解除の意思表示によって消滅するという考え方が妥当するとしても このような考え方は役務提供契約についてはそのままには妥当しないことになります したがって Ⅳ-5-5 の原則は 契約総則で定める危険負担の解除権構成の例外を示すという意義も持つものです Ⅳ-5-6 は 報酬の支払時期について定めるものであります これは いまご説明した一般原則を前提にしても 当事者が報酬の前払いをすることを合意することは認められるわけですけれども あくまで前払いでありますので もし役務提供がなされない場合には返還されるという趣旨の支払われるものであり Ⅳ-5-5 の 2 がその旨を明らかにしております 以上のような意味で 報酬の支払時期については 当事者の合意で自由に設定することができますが Ⅳ-5-6 は デフォルト ルールとして後払の原則を定めたものです Ⅳ-5-7 は 役務提供が中途で終了した場合に 既履行部分の報酬請求はどうなるかということについて定めたものです この点については 段階分割履行型を念頭に置きますと 役務提供が中途で終了したときには それまで既に行った役務 14

15 提供について履行の割合に応じた報酬を請求することができるというのが原則であります これに対し 成果完成型の場合には 全体として成果を完成しなければ報酬は請求できないというのが原則でありますけれども 成果完成型の場合であっても 一定の要件の下で既履行部分についての報酬請求を認めるべきではないか これは 請負についての判例法理があるわけですが それを成果完成型の役務提供契約に一般化して規定したのが Ⅳ-5-7 の 1 であります 要件としては 既に行った役務提供の成果が可分であり かつ 既履行部分について役務受領者が利益を有するとき という 2 つの要件で規定しております Ⅳ-5-8 は 役務提供が不可能になった場合において報酬請求が認められる場合があるかについて定めるものです 現行民法でいきますと 536 条 2 項の規律が妥当するところであります かりに 536 条 2 項の規律が契約総則レベルになくなるとなりますと それに代わる規律をどのような形で用意するかが問題となるわけです ここでの基本的な考え方は 役務提供が不可能になった事由によって その効果として認められる具体的な報酬請求権の内容も異なってくるだろうということです 1 は 役務受領者に生じた事由によって役務提供が不可能になった場合には 既履行部分の割合に応じた報酬請求ができるとするものです これに対し 2 は 一定の成果を挙げれば約定の定額報酬を支払うという約束をした場合であって 役務受領者の協力義務違反によって役務提供が不可能になった場合には 約定の報酬全額から解除によって支払を免れた費用を控除した額の請求ができるとしております このように 役務提供が不可能になった事由の要件と効果の組合せで 2 つのパターンを用意しているわけです これに続く 10 頁の Ⅳ-5-9 以下は 任意解除権に関する規律であります まず Ⅳ-5-9 は 役務受領者の任意解除権について定めるものです すべての役務提供契約に共通に妥当する規律として 役務提供が完了する前においては 役務受領者がその契約を任意解除できる すなわち 将来に向かって契約を解除することができるという一般原則を引き出すことができますが これが Ⅳ-5-9 の 1 です この一般原則は 役務提供が完了する前において 当該契約によって実現する利益が消滅した場合には 役務受領者は 役務提供の受領を強制されるべきではないという考え方に基づくものでありますが 他方で 役務提供者は 当該契約に合理的に期待される利益を一方的に奪われるのは適当ではないといえますから 役務受領者の任意解除によって役務提供者によって生じた損害については 2 で 成果完成型と段階履行型の区別に応じて一定の損害賠償を請求できるという組合せになっております 他方で Ⅳ-5-10 は 役務提供者の任意解除権について定めるものです 役務提供者の側からの任意解除権については 1 では 有償役務提供契約については 原則としてこれを認める必要がないだろうというのが < 甲案 > です もちろん 役務受領者の協力義務違反等があれば 役務提供者はその義務違反に基づく不履行解除ができるわけですが それ以外に任意解除権を認める必要があるかということに 15

16 ついては 原案としては消極に解しております そのように考えるとしても 重大な事由とか やむを得ない事由による任意解除権は留保しておいたほうがよいのではないかと考えますと < 乙案 > になります 2 の無償役務提供契約における任意解除権については 無償役務提供契約について規定を置かない場合には < 甲案 > になりますが 規定を置く場合には 無償役務提供契約については 役務提供者からの任意解除権が保障されている つまり 役務受領者の履行請求に対して 役務提供者はいつでも任意解除権を行使することによって履行請求から解放されるというのが原則であることを明らかにしておくことが望ましいであろう 役務提供契約の総則規定に無償役務提供契約を含めるのが妥当であるという立場からは 役務提供者の任意解除権を明文で規定することに 1 つの意義があるというご指摘があったところです これを定めたのが 2 の < 乙案 > です その上で 例外的な場合として 役務提供者が契約を解除したときに 一定の要件の下で 役務受領者の損害賠償請求が認められるとすべきではないか ということでありますが この要件をどう定めるかはかなり難しいところであります 無償役務提供契約には多様なものが含まれるという冒頭で述べた考慮要素を踏まえて 2 の < 乙案 > のただし書きに定めたような要件で さしあたり考えているところです 役務提供契約の最後の Ⅳ-5-11 は 役務提供契約は冒頭で述べましたように 雇用 請負 委任 寄託を包摂する上位のカテゴリーとして総則性を持ちますので この法律その他の法律に別段の定めのある場合を除いて すべての役務提供契約に総則規定として適用されるということを確認的に規定するものであります 以上の役務提供契約の総則規定に続きまして 13 頁以下では 請負 と 委任 についての規律を定めておりますが それぞれについてご説明をしていきたいと思います 役務提供契約に共通する規律をいまご説明したような内容で用意した上で 特定のタイプの役務提供については それぞれにふさわしい固有のルールが存在しますから それらを規定するというのが各類型において定める規律内容です まず 請負 ですが 請負の定義については Ⅳ-6-1 の 1 をご覧いただきますと 当事者の一方がある仕事を完成し その目的物を引き渡すことを約し となっておりますが その目的物を引き渡す という要素が加わっている点が 現行規定とは異なっているところであります ここでは 仕事の完成物とその対価の交換というモデルで請負を捉えるという考え方を採っております したがって 純粋の無形請負は 請負の規律の対象から除外して 役務提供契約の総則規定の規律によることになりますが 2 では 一定の場合には 仕事の成果が無体物である場合であっても 請負の規定を準用することとしております ここでは 無体物 という言葉を用いておりますが これが適当かどうか このほかにも 情報成果物 などいろいろな言葉を考えてみましたけれども その趣旨は 例えば 原稿を執筆するという契約の場合に その原稿を紙で引き渡すと請負であるけれども 原稿をメールで送ると請負ではないというのはあまり適当ではないので 仕事の成果が一 16

17 定の無体物であって その成果に対する支配が移転して 相手方がそれを確認して受領することができるようなものについては 同じように扱っていくべきだろうというのが 2 の考え方であります このような請負のイメージについては 14 頁のいちばん上に 請負規定の基本方針 として示しましたように 請負というのは一体どういう契約なのかということに関係します 請負契約を特徴づける中心的な概念というのは 請負人の仕事完成義務であります つまり 請負というのは 仕事の完成によって報酬債権が具体化する契約であり この点に役務提供契約としての特徴が表れております しかし いったん仕事が完成して 請負人の債務が仕事の完成物に集中いたしますと その後については 売買と基本的には変わらないのであって 基本的には売買とパラレルに考えることができます 先ほど窪田委員から ファイナンス リースという契約は ユーザーが引渡しを受けた目的物を履行として認容するという 受領 概念を挟みまして その前は賃貸借 その後は消費貸借とパラレルに捉えることができるという図式でご説明がありましたけれども 請負については 仕事の完成物の受領の前が役務提供契約としての性格を持ち 受領後が売買と共通の性格を持つというイメージで捉えることができるのではないかというのが ここでの基本的な考え方です そうなりますと 請負において中心的な概念として 仕事の目的物を受領する すなわち 請負人が仕事を完成し 注文者がその目的物を受領するということを規定する必要があります これを明確にしたのが Ⅳ-6-2 です Ⅳ-6-2 の 1 をご覧いただきますと 請負人が仕事の完成を注文者に通知したときは 注文者は 相当の期間内に 仕事の完成および仕事の目的物が契約で定めた内容に適合することを確認し 仕事の目的物の引渡しを受けなければならない と定めております 単に 引渡しを受ける だけでありますと これは占有の移転という事実行為でありますけれども それが契約に適合することを承認するという注文者の意思的な要素 あるいは履行として認容するという意思的な要素が加わったのが 受領 という概念でありまして 最終的に注文者は仕事の完成物を受領することになるわけです このような 受領 概念というのは 現行民法の規定にはありませんけれども しかし 沿革的には 旧民法においてはそのような 受領 に関する規律が規定されており 現行民法の起草者もそのことを否定する趣旨であったわけではありせんが 少なくとも文言上は表れておりませんので 現行民法の規定だけを見るとそれほど馴染みのないところかもしれません しかし 契約実務においては 工事の完成および検査 引渡しという 受領 について具体的な規律が定められております また 比較法的に見ましても フランス ドイツ スイス ケベック オランダ等々の主要の民法典におきましては 請負における仕事の目的物の 受領 という概念を明文をもって定めるとともに その法的な効果を規定するというのが共通に採られているところです それらの我が 17

18 国の契約実務 そして比較法的な趨勢に倣いまして Ⅳ-6-2 の 1 は 請負の中心的な概念として目的物の 受領 概念を定めるものです 次いで Ⅳ-6-2 はそのような 受領 の効果について定めるものです 仕事の目的物を受領するというのは その効果の 1 つとしては 仕事が完成する 少なくとも注文者が仕事の目的物を受領した時点で 仕事の完成が承認されることになるわけです その仕事の完成を承認するさいに 注文者が仕事の目的物に契約に適合しない瑕疵があることを知りながら 瑕疵に基づく権利を留保しないで受領した場合の法的な効果を定めたものが Ⅳ-6-2 の 2 の規律です 注文者は 一定の仕事を依頼し それがちゃんとなされているかどうかということを初めて知る機会というのが この仕事の目的物の 受領 の局面であります そこで 仕事の目的物が契約に適合するものであるかについて一定の確認を行い 受領するわけでありますけれども そのときに瑕疵があることを知ったときには その瑕疵に基づく権利を留保した上で受領する必要があって 瑕疵の存在を知りながら 何ら留保することもなく目的物を受領したときには 注文者はもはや当該瑕疵について担保責任を追求することは認められない ただし 請負人が瑕疵を知っていた場合は別論である というのがここで定めた規律です この点も先ほど述べましたように 我が国の契約実務の約款等においては その旨が明文で定められているところでありますし また 比較法的に見ましても その旨を明文で定めるのがすべてに一致した傾向でありますので それを具体化したのが Ⅳ-6-2 の 2 です そのうえで 2 は < 甲案 > と < 乙案 > を用意しておりますが < 甲案 > というのは 注文者が瑕疵を知ったときには 当該瑕疵に基づく権利を留保して受領しなければいけないということを求めるものであるのに対し < 乙案 > はもう少し規範的に捉えて 注文者が瑕疵を知り得べきであったという場合を含めてはどうか つまり 注文者に一定の確認義務があることを前提とするものであります 後者は 比較法的にはオランダ民法などで採られている考え方です これは < 甲案 > によると より注意深い注文者のほうが失権する範囲が広くなってよいかということを考えていきますと 注文者 これは事業者である場合もあれば 消費者である場合もありますが それぞれの特性に応じて どこまでの確認をなすべきかというのは 社会通念に照らして期待される相当な範囲で確認をすればよいということでありまして 必ずしも一律に専門的な確認検査をすることを前提とするものではありませんが そのような相当な範囲での確認をして発見することが当然できたであろうという瑕疵については 権利を留保しなければいけないというのが < 乙案 > であります このように一定の規範的な評価を含めるかどうかで < 甲案 > と < 乙案 > の両論を併記してあります これを受けて 瑕疵担保責任の問題は Ⅳ-6-4 に定めております いまご説明した 受領 の時点で仕事の目的物に瑕疵があったことを知って 何らの留保しない場合には 当該瑕疵に基づく責任追及はそれで遮断されます したがって 遮断されないで その後に追及することができるのが瑕疵担保責任であります ここ 18

19 では 契約不適合一般を 瑕疵担保責任 と呼んでおります Ⅳ-6-4 の 1 をご覧いただきますと 仕事の目的物に契約で定めた内容に適合しない [ 隠れた ] 瑕疵があるときは ということでありまして 契約不適合一般を対象に含めるけれども ただ 瑕疵 という言葉を用いないと 瑕疵担保責任 という用語が使えませんので 瑕疵 という用語は規定上に残しております ここで 隠れた に括弧が付いているというのは Ⅳ-6-2 の 2 を前提にすれば 隠れた という限定があってもなくても ここで対象となるのは 隠れた 瑕疵のみであるということになるわけです もっとも 規定上そのことがわかりやすいので 隠れた瑕疵 という概念を用いて請負についても規定したほうがよいだろうということになると 括弧を取ることになりますが いずれにせよ確認的なものであって 括弧を取っても取らなくても内容が変わるわけではありません そして その結果導かれる瑕疵担保責任の内容というのは 基本的には現行規定を維持しております この点は 契約総則レベルでの債務不履行の規律との調整を図る必要がありますけれども 全体会議において既に示されております第 1 準備会の提案と齟齬するものではありませんで 第 1 準備会が用意されている規律の射程に入るものであります 例えば 損害賠償と追完請求との関係についての細かな規律というのは ここで重ねて定めることはせずに 総則規定に委ねればよいのではないかということでシンプルな規定ぶりになっております 注文者が瑕疵を知ったときの瑕疵担保責任の期間制限の問題について少しご説明いたします Ⅳ-6-5 は いまご説明したように 受領時には発見できなかった瑕疵がその後に明らかになった場合には 注文者がその瑕疵があることを知った時から 1 年以内に 瑕疵の具体的内容を示して権利を行使する旨を請負人に通知するという瑕疵通知義務を課しております そして それをしないときには失権するというのがここでの規律です この規律は 現行の請負規定においては 同様の期間制限がかかっておりまして 引渡時から 1 年というのがデフォルト ルールになっております ただ その起算点がなぜ引渡時になっているかという点については 起草者の説明を見てみますと 通常は 注文者は引渡時にいろいろと検査をするのでその時にわかるだろうということでありますので その趣旨は注文者が瑕疵を知った時 あるいは知りうべき時からというふうに理解することができます また 目的物が滅失 損傷した場合には その時に初めて注文者は瑕疵を発見するのだからその時点だというわけでありますので 注文者の認識という主観的な要件をかませているというのが現行民法の考え方であろうと理解することができます そうしますと それと基本的な考え方は異なるところではありません そのような瑕疵通知義務の期間制限の基礎にある考え方は 不完全履行の場合には 請負人は一応その債務の本旨に従った履行を完了したというふうに考えているわけでありますので 実はそうではなく 瑕疵があることがわかったときには 注文者がそれを合理的な期間内に通知をしておかないといけないというものであります これは 18 頁に書きましたように 不完全履行というのは 履行が全くなされていない場合とは異なって 一定の履行がなされたということがあり さらに 19

20 債務者の側では 債務の本旨に従った履行を完了したと考えている場合でありますので そのことに対する債務者の信頼についても一定の保護が必要であります そもそも瑕疵というのは 契約時につねに明確に定まっているわけではなくて 何が債務の本旨に従った履行であるか否かについては事後的な評価を要する場合も多いわけでありまして 物の使用を継続することによって事実関係が不明確になることに伴うリスクもあります そのようなリスクを避けるために 契約当事者の協力義務の一環として 債権者は不完全履行があることを知ったときには 一定の合理的期間内にその旨を通知して 当事者のやり取りを通じて 瑕疵の存在を確定するとともに その後の救済を考えていくというのがここでの一般的なモデルであります 役務提供契約に関するヨーロッパ契約原則などにおきましては 役務提供契約一般について契約不適合の通知義務を課しております いま申し上げたような考え方を純粋に貫きますと そこまで行くわけでありますけれども この提案では 物にかかわる場合に限定して いまご説明したような考え方に基づく瑕疵通知義務を観念するということであります このように考えますと ここでの期間制限は 理論的にみても 消滅時効期間とはその法的性質を異にするものであります 履行を一応完了したことに対する請負人の信頼の保護という面がありますので 請負人の善意を前提とするものであって 債務者の善意 悪意を問わず妥当する消滅時効期間とは異なりますし その効果も異なります また 権利を保存するための通知の方式も消滅時効とは異なるものでありますので 瑕疵通知義務の期間制限は 消滅時効期間とは独立に適用があるということになります したがって 19 頁の (d) に書きましたように 債権消滅時効の一般規定は併せて適用されます したがって 短期の時効期間については 主観的な起算点 つまり注文者の権利行使の具体的可能時から 3 年ないし 5 年 また 権利行使の抽象的可能時から起算される長期の時効期間ついては 受領時から 10 年ということになります さらに この後にご説明する瑕疵担保期間の特約がなされた場合には それが 20 年ということもあり得るわけですが 長期の時効期間を延長する合意ができるかについては この全体会議が始まる前にお聞きしたところでは 第 5 準備会ではできないという原案になっているようでありますが その点は品確法との調整を含めて 第 5 準備会で今後ご検討いただくことになろうかと思います Ⅳ-6-6 の見出しには 瑕疵担保期間 と記しましたが 瑕疵担保責任については いまご説明した瑕疵通知義務の期間制限や消滅時効期間とは違ったタイプの期間が問題となります これは 日常用語でいうところの 保証期間 に当たるものでありまして 目的物に一定の性質が備わっていることを保証する ここで 保証する というのは 注文者が通常の利用の仕方を継続していて 一定期間内に不適合が生じたような場合には それはもともと受領時に不適合が存在したことが推認されるような期間として いわゆる 性質保証期間 というのがあります 請負については 現行民法典におきましても そのような性質保証期間あるいは瑕疵担 20

21 保期間が規定されているわけでありまして この規律をどうするかというのが Ⅳ -6-6 に定めるものです これは 先ほどご説明した瑕疵通知義務の期間制限が一律に課されるのとは違って 目的物のタイプに応じて異なります つまり 性質保証期間というのは ある目的物の有用性がどの程度存続するかという問題でありますので 目的物のタイプによって当然に異なってくるであろうといえますから そのすべての目的物について規定するのは難しいところであります しかし 瑕疵担保責任に関しては性質保証期間という問題があって そのモデルを民法典で定めておくことに一定の意義がありますので Ⅳ-6-6 では 現行規定と同じように 土地工作物について瑕疵担保期間を定めることとしております その規律内容については 借地借家法や品確法を勘案しつつ 合理化したものが Ⅳ-6-6 で定めたものです その内容については 省略いたします 続きまして 23 頁以下の 委任 に進みます 委任契約の定義規定ですが Ⅳ -7-1 をご覧ください このうち < 甲案 > は現行民法どおりです 当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託するのが委任であります 起草者の説明によれば これには 3 つのものが含まれます 第 1 に 委任者のために かつ委任者の名義で法律行為を行う代理の場合 第 2 に 委任者のために かつ受任者の名義で行う法律行為を行う間接代理の場合 第 3 に 受任者のために かつ委任者の名義で行う場合 これらの 3 つが広く含まれるというのが現行規定の趣旨であります その実質を変える必要はないと考えておりますけれども いま申し上げたような趣旨がもう少し文理上より明らかにしたほうがよいと考えると < 乙案 > のように 当事者の一方が自己の名義または相手方の名義で法律行為をすることを相手方に委託するという規定になるということであります 他方 準委任をどうするかが Ⅳ-7-2 に定めるところです 先に述べましたように 委任または準委任というのは 受任者が委任者に代わって対外的な法律関係を形成するものとして純化するというのがここでの基本的な考え方であり 役務提供契約一般の受け皿として 準委任 を用いることはしないということであります そのような観点から 準委任を 当事者の一方が第三者との関係で法律行為でない事務を行うことを相手方に委託する と定義して 委任および準委任の対象の明確化を図っております さて 委任とはいったいどのような契約なのかでありますが その基本的な義務の構造を示す本質的な規定が Ⅳ-7-3 であります 1 は 現行規定をそのまま維持するものですが 受任者は 委任の本旨に従い 善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う と定めております ここでは 現行規定どおり 委任の本旨に従う という言葉を用いております その 本旨 という用語については 幹事会では一般的にこれを用いない方向が示されているようでありますが ここでは それでもなお 委任の本旨 という用語を維持することとしております これには 受任者の義務は 当事者が合意で定めた形式的な範囲にとどまるものではなくて 委任者の利益を図るという委任目的に 21

22 従って その達成のために善良な管理者に合理的に要請されるすべての義務が含まれることを示すという重要な意義があります 受任者は 当事者間で合意されてないことも あるいは 場合によっては合意とは異なる内容の事務処理もしなくてはいけないという広い裁量があります そのような受任者の義務の本質的な構造が 委任の本旨 という概念によって表現されているところであります 委任は 当事者間の信頼を基礎とする契約であると言われますが ここではいま申し上げたような受任者に一定の範囲で裁量権限が付与されているという その義務の構造が信頼と結びついているわけであります こういった義務の構造は 有償委任であると無償委任であるとを問いません また 無償委任であるからといって 受任者の注意義務は軽減されないのが原則でございます このように 受任者が一定の裁量権限をもって委任の本旨に従って行動するということになりますと 他方で 委任者はそれをコントロールすることが必要になってきます コントロールする手段としては Ⅳ-7-3 の 2 の委任者の指図でありますとか Ⅳ-7-6 に定める受任者の報告義務でありますとか あるいは Ⅳ に定める委任者の任意解除権などが それに関わる規律として配置されることになります このうち 現行規定では このうち 委任者の指図尊重義務は規定されておりませんが それを明文化したほうがよいだろうというのが Ⅳ-7-3 の 2 です これは 商法上の委任との連絡を付ける意味でも 委任者の指図尊重義務を定めておく必要があります この点に関して 場合によっては受任者が委任者の指図に従うことがかえってその利益に反すると認められる場合がありえますが その場合に受任者はどうすればよいのかという問題がございます この点について規定する場合には 2 のただし書のような規律を定めることが考えられますが もっとも ただし書がなくても 委任の本旨 から導かれる範囲でそのような義務があると解することも可能であります 次に Ⅳ-7-4 は 受任者の忠実義務について定めるものであります 忠実義務と善管注意義務との関係については いろいろな考え方があるということは周知のとおりでありますけれども 近時の立法をみると 会社法や信託法におきましては これらを別個の義務として規定が置かれています 両者の法的性質をどのように解するかについては 今後とも学説の解釈に委ねるものとしつつ 受任者が忠実義務を負うことを明文の規定で示すのが Ⅳ-7-4 でございます この点に関係して 委任の規定を検討するうえで考慮していることとして もう 1 つ申し上げておくべきことは 委任というのは 代理の内部関係を定める規律であるという見地に立って全体の整序を図っているということであります 代理というのは 代理人が行った法律行為の本人への効果帰属という対外関係を規律するものでありますが このような代理の外部関係については 代理人の利益相反行為であるとか あるいは 代理人が自己または第三者の利益を図るという代理人の権限濫用の場合に 法律行為の効果帰属を否定するという問題が生じますが ここでは それらに対応する内部関係を規律する受任者の義務として 忠実義務というのを観念しておくのが適切であろうと考えております つまり 委任というのは 代理の 22

23 内部関係に対応するものであり 外部関係と内部関係とを対応させて 委任の規定の整序を行っていくということをしております 次に Ⅳ-7-5 に定めるのが 受任者の自己執行義務であります 受任者の自己執行義務につきましては いまご説明した観点から見ますと 現行民法では 対外関係については代理のほうで規定が置かれておりますが 対内関係の規律を欠いております それを用意したというのが Ⅳ-7-5 であります 具体的な内容につきましては 時間の関係で省略いたします Ⅳ-7-6 は 受任者の報告義務について定めるものです これには 委任事務の遂行過程における報告義務と委任事務の終了後における報告義務の双方がありますが 前者が受任者の適切な委任事務の処理を委任者がコントロールする手段であるのに対し 後者は委任事務の清算処理を行うものであって その目的や意義が異なることから そのことを明確にするように規定を整序して書き分けております 加えて Ⅳ-7-3 の 2 に定めた委任者の指図という概念を用いて 委任者に指図を求める必要があるとき においても 受任者に報告義務を課すという点を改めております 次に 31 頁の委任の終了に進みたいと思います 委任につきましては 当事者の任意解除権について判例法の展開があるところであり これを踏まえて その規律をどのように整序すべきであるかが課題となります Ⅳ-7-6 は 任意解除権をその効果の観点から類型化を図り 要件の整序を行うものであります ここでの考え方をごく簡単にご説明いたしますと 31 頁の下のほうに書きましたように 効果から見て類型化を行うと 1 つは 損害賠償の支払を伴うことなく解除が認められる場合 もう 1 つは 解除は認められるけれども相手方の損害を賠償しなくてはいけない場合と さらに 解除そのものが否定される場合の 3 つがあります そして 委任者の任意解除権がどのような場合に制約されるのかという根拠との関係で その要件と効果の組み合わせについて判例をもとに整序した内容が Ⅳ-7-13 になります Ⅳ-7-17 は 代理権の授与を伴う復委任の場合における委任者と復受任者との内部関係として その相互の直接請求権について定めるものです 現行民法では 代理については 107 条という規定がありまして 復委任の外部関係に関する規律が定められておりますが それに対応する内部関係に関する規律は用意されておりません しかし 内部関係についても問題が生じますので これに関する規律を定める必要があります ここでは 委任者が復受任者に対して直接請求権を有するとともに 受任者が委任者に対して直接請求権を有することをそれぞれ規定しております そして このような直接請求権というのは 委任者と復受任者の間に直接の法律関係が生ずることにその実質的な根拠が求められますので 間接代理の場合を含まず 代理の場合に限定することになります これが 代理権の授与を伴う 復委任という限定が付されている趣旨であります そのような限定を付けた上で 復委任の場合における内部関係として 委任者と復受任者との間で直接請求権を双務的に付与するというのが Ⅳ-7-17 の内容であります 23

24 最後に 36 頁以下の 商法上の委任 について簡単にご説明したいと思います 現行商法典に定める代理商 仲立 問屋営業などの商法上の委任に関する規定を民法典に定めるべきかどうか ということが検討課題として挙げられておりますが それに対する検討結果が 36 頁以下であります ここでの基本方針は 36 頁に記してありますが 1 つは 民法上の委任と商法上の委任とで必ずしも議論が噛み合っていないところがあるのではないか あるいは 民法上の委任の規定が商法上の委任にも対応し得るような適切な規律とはなっていない部分であるのではないか という観点から両者の接合を図るということであります 例えば 先ほど述べました委任者の指図尊重義務は 民法典には規定が存しなかったわけでありますが それを入れることによって両者の連絡はよくなるだろうというのがその 1 つの例であります もう 1 つは 商法典では 各種の 営業 の観点から規律が定められておりますが このような 営業 ないし業種別の規律をそのままのスタイルで民法典の各種契約の中に取り込むことは整合性を欠くだろうということで 民法典では 契約 の観点から取り込むことができる規律だけを考えるというのが基本的なスタンスであります その上で 仲立 と 取次 について扱っておりますが まず Ⅳ-7-18 は 仲立 契約を定義する規定であります ここでは 民事仲立と商事仲立に共通する仲立契約として 他人間の法律行為の媒介を内容とする成功報酬型の準委任であるという定義を与えております これは 仲立契約は 準委任の 1 つのタイプであるという定義にとどまるわけであります 仲立契約を定義する場合には 例えば 婚姻仲介契約などについてどのように考えるかということが問題となるわけでありますが ここでの定義には当てはまらないけれども これは準委任として処理するという仕分けにしております 次に 仲立契約にそのような定義を与えても それに何か法的な効果が与えられていなければ定義を置く意味がありませんが そのような法的な効果として Ⅳ では 仲立人の公平義務等 を定めております この点については議論があったところですので ごく簡単にご説明したいと思います 仲立の場合には 他人間の法律行為の媒介をするわけでありますが その場合には 仲立人には 委託者の利益だけでなくて相手方の利益も公平に図る義務があるとされております 仲立人にこのような義務があることを定めるべきかどうかですが 委任の一般原則によりますと 受任者は委任者の利益を図るという忠実義務を負うことになっていますが その忠実義務との関係で 相手方の利益をも図るといったタイプの準委任が許容されるのかについては最低限規定しておかなければいけないのではないか ということが問題となったわけであります ただ その規定をするときに < 甲案 >< 乙案 >< 丙案 >< 丁案 > といくつかの案が出されておりまして それぞれニュアンスが異なりますが これは忠実義務というのをどのレベルのものとして捉えるかとか あるいは その忠実義務というのは誰に対して負うものなのかということによって いくつかの組合せがございます 仲立人の義務というのは 沿革的には 仲立人が公職的な地位にあったことに由来 24

25 するものであります その結果 当事者間の紛争を防止するために課される義務があり これは商法にはその観点から具体的な義務が定められておりますが 民事仲立については これらの義務は 例えば 不動産仲介契約については宅建業法に定められるように業法上の義務になっております そのような義務まですべて民法典の中へ取り込むことは適当ではないだろうといえます そうすると 先ほど述べたように 契約の観点から一定の義務については民法の中に取り込むべきであろうというように考えますと Ⅳ-7-19 のような規律を考えることができるのではないかということであります Ⅳ-7-20 でありますが 仲立人の相手方当事者に対する報酬請求権については これは商法には当事者双方に均等額の報酬請求権を認める規定がありますけれども 民法にはそのような規定は置かないということであります 次に 取次 であります Ⅳ-7-20 は 取次契約の定義を定めるものですが 取次とは 委託者が相手方に対し 委託者のために自己の名義で法律行為をなすことを委託する委任 と定義しております この点は 委任の冒頭規定についての説明で述べましたように もともと民法典の 委任 というのは 取次を包摂する形で定義を置いているところであります そういう意味では規定の欠缺はございません そこで 取次は委任の 1 類型であると位置づけたうえで 取次契約についての特有の規律を民法典の中に置くことが必要であるかを検討していきますと 役務提供型の取次の場合には 取次者が行った契約の経済的効果が直接に委託者に帰属するといっても それは契約履行の利益が事実上委託者に及ぶということで足りるわけでありますので 特別な問題を生じません そうすると 問題が生じますのは 取次者が自己の名をもってした法律行為によって権利を移転する場合に その権利移転の効果が委託者との関係でどうなるかという点であります これも検討していきますと 販売委託の場合には 委託者から相手方に対して直接権利が移転するというのは 処分授権の観念を入れることによって説明可能であります 第 2 準備会におきましては 処分授権について規定する方向で検討が進んでおりますので そちらの検討に委ねれば足りるというのが販売委託の場合であります 問題は買入委託の場合でありまして この点については 44 頁のモデル 1 モデル 2 の図をご覧いただきたいと思います この場合について規定を置くとすれば 1 つは 売買契約は問屋と相手方との間でなされるけれども その売買契約に基づく権利移転は相手方から委託者に対して直接生じることを定めることが考えられます 委託者が相手方に対して権利移転を求める契約上の債権 請求権はないけれども その権利移転の効果だけは相手方と委託者との間で直接に生ずるという法律関係を 問屋に特有の法理として規定すべきかどうかが問題となります それとも もう 1 つは そのように考えるのではなく 権利は相手方から問屋 問屋から委託者というふうに順次移ってくると考え そうすると 一般原則に従えば問屋が破産したような場合には委託者は対抗要件の具備が必要になってくるけれども ここで 25

26 は特則として権利取得の対抗要件は不要であるという規律を置くことも考えられます その組合せが Ⅳ-7-22 に示したもので < 甲案 >< 乙案 >< 丙案 > が用意されております 特則を定める意義が大きいのは モデル 1 のように考える場合でありますけれども モデル 1 を規定する必要性が実際にどれほどあるのかという問題と これを理論的にどのように説明することができるかという点がまだ十分にはクリアできておりませんので ここでは立法論としては 3 つの選択肢があることを示すにとどまっております この点についても いろいろとご意見を賜ればと思います 予定した時刻を少しオーバーしてしまいましたけれども 私からの報告は以上でございます 意見交換 ( ファイナンスリースについて ) 鎌田委員長ありがとうございました 先ほど申し上げましたようにおおむね 1 時間半の審議の時間ということになりますが 役務提供契約のほうは中身がたくさんありますので ファイナンス リースをできるだけ 30 分以内に議論を終わらせて 残りの 1 時間ぐらいを役務提供契約関連に当てたいと思います 加藤委員窪田先生が報告なさったファイナンス リースと森田先生のご報告の役務提供契約 それぞれについて質問がありますが まずファイナンス リース関係で 3 点ほど伺いたいと思います 最初に 取引の現状なのですけれども いまのファイナンス リース取引の中に提携リースという取引形態がどれぐらいの割合を占めているか ということは第 1 の質問です 第 2 の質問は いまの質問と関係するのですけれども ご報告があったようなファイナンス リースの規定を新設することによって 例えばいろいろな物品を販売をしている会社が子会社をつくってリースの形態を採用することによって 割賦販売法等を潜脱することによって消費者が不利益を受けるような可能性があるのかないのか これをご提案の内容との関係で伺いたいと思います また 逆に いま金融を事業内容としている会社が 物品販売の子会社をつくることによって 利息制限法等の金利制限をしている法律を潜脱することがないのか その点をどのように考えていらっしゃるのか つまり ご提案による 割賦販売法 利息制限法等の特別法潜脱の可能性の有無 これが質問の第 2 点です 第 3 は これはファイナンス リースにかぎらず契約法については常に付きまとう問題ではあるのですけれども どうしても契約法は基本的に任意規定ですから このファイナンス リースの立法提案も基本的に任意規定として提案されたものであると思います そうすると かつてのリース標準契約 このごろリース標準契約といわなくなっているみたいですが 現在通用しているリース標準契約書と今回提案なさっておられる規範内容は どの点が違っていてどの点が同じなのか すでにご説明なさったのかもしれませんけれども私はよく呑み込めませんでしたので いわゆるリース標準契約書との関係での特徴を教えてください 以上の 3 つがファイナンス リースについての私の質問です 26

27 窪田委員 3 点ご質問をいただきましたが 第 1 点の提携リースの割合に関しては 決して例外的なものではなくて一定以上の割合を占めていると思いますが 具体的なデータは現在手元にございません うまく調査ができるかどうかもわからない部分はあるのですが 可能な範囲で調べて また後日ご説明させていただくということでご容赦をいただけたらと思います 第 2 点は おそらくファイナンス リース契約が典型契約として用意して かつそこには信用供与としての側面と利用の側面を認め 比較的前者のほうにウエイトを置いた形で用意するのだというふうな場合に 当然出てくる実質的な問題として利息制限法等信用供与に関するルール 特別法の潜脱に当たらないのかという問題が出てくるのだろうと思います これは準備会の検討の中でも比較的早い段階で検討したのですが ただ最終的にはファイナンス リースの典型契約の中にその規定を置くというのはかなり困難ではないかということになりました それについては 最終的には金利等に関する 信用供与に関する特別法のルールの中でファイナンス リースという形式を採ったとしても それが一定の利息制限法違反に当たるような場合というのを抜き出していって対処するしかないのではないか というのが基本的な現時点で考えているということになります 十分なお答ではないとは思いますが差し当たりということになります 第 3 点として 標準契約書 現在では 契約書参考例 という呼び方が一般的でございますけれども それはもちろん今回かなり参考にしておりますが いくつか大きな違いというのもあります ここで そうした違いのひとつひとつ述べていくというのはおそらく適当ではないと思いますが 特に重要と思われる点について ごく簡単に触れさせて頂きます まず おそらく現在の標準契約書においてたぶん最も重要な概念は何なのかというと借受証なのだろうと思うのですが 借受証という概念は使わずにそれを受領という概念に実質化して そして民法の典型契約の規定として機能するような形で用意しているということがあります もっとも この部分はたぶん でも実質的な相違点ではないのだろうと思います もう 1 つ 実務においては規定損失金あるいは規定損害金と呼ばれる概念が非常に重要な位置を占めていて あらかじめ合意したものによって その規定損失金を払うことによって全面的に権利が移転するとか そういった部分があります ただ 規定損失金の中には A 方式 B 方式 C 方式と呼ばれるような形でありまして 残リース料を単純に合計する あるいは実質的な損害額を計算するとか様々な方式があります こうしたものは おそらく民法典の中に取り込んで処理をすることはできないというふうに考えましたので 規定損失金を前提としたルールに関しては また 場合によっては契約終了時のルールもそうなのですけれども 今回 提案している中ではそれを修正するような形で処理をしているということはございます ただ もちろんこれは任意規定ですので 当事者が規定損失金の具体的な内容を定めて それによって処理をするというのは むしろ当然の前提として考えているということはございます 27

28 加藤委員金利規制等々はそちらの規制法に譲るという話で それも 1 つの方式だとは思いますけれども ファイナンス リースの場合には単純な形の金利のみが表面にでてくるというのではなくて 販売管理費用 保険料 その他の費用と金利とを合算して それを目的物の基本額に加えて リース月数で割って 月額リース料を決めますから 月額リース料からは金利がわかりにくく 単純な金利規制という形には少し馴染みにくいところがあるのです そのような問題は もちろんこのご提案がなくても存在しているわけですから このご提案によって現状より悪くなるというわけではないのですけれども 問題自体は考えておく必要があると思いますので 今後 検討の対象にしていただければと思います 池田委員ファイナンス リースの規定を置くということは 私は賛成です 借受証を大きいポイントとする規定の仕方等も結構なのではないかと思うのですが 2 点質問したいことがあります 1 点目は 規定を置くのはいいと思うのですが どこまで細かく書くのがよいのかという問題 2 点目はそれとは全然違って 今回 規定を置くことを留保されているけれども 置かなければいけない規定があるのではないかという質問です 1 点目からお話します これはお書きになっておられるように ファイナンス リースは多様な形があるものですから 例えば 頁 Ⅳ-4-4 Ⅳ-4-5 というのを例に取って質問したいと思います Ⅳ-4-4 で 目的物についての維持管理及び修繕義務 利用者は目的物についての維持管理の義務を負担し 目的物が損傷したときはそれを修繕しなければならない こういう規定があります 11 頁 注 20 に明記されておられるように メンテナンス リースの要素のあるファイナンス リースというものも存在するわけです そうすると Ⅳ-4-4 というのは 当然 任意規定ということになります この点を考えてみますと リースの場合 いまの民法典の賃貸借と使用貸借の場合のように 有償 無償の区別等によって維持管理義務 修繕義務の負担者がはっきりと決まるという性質のものではないわけですね したがって 置いても 当然 任意規定だし 置く必要があるのか 置いていいのかという議論が出てくる可能性があると思います つまり 民法典がこういう形で実務に対して これは任意規定だから補充的に使うのだということであっても こういうものを示すことが適切かどうか このあたりになるとこれは実務の意見を聞いて 場合によっては削除すべきものになるのかもしれないと感じました ここについてどうお考えですかというのが 1 つです 右側の Ⅳ-4-5 無断転貸等の禁止 利用者はリース提供者の承諾を得なければ 目的物を第三者に使用又は収益させることはできない この規定ですが これもリース契約の場合には 賃貸借の 612 条のように 契約の人的特定性などから強行規定的な性格のあることを説明できるものではないはずです したがって 612 条 2 項に該当する規定を外されたのは賢明ですけれども Ⅳ-4-5 だけでも置いていいのかどうかという議論もあり得る 28

29 つまり 順番に申し上げます Ⅳ-4-5 は 無断転貸等の禁止 と書いてありますけれども 転貸 というのはおかしいです 元はリースなのだから転リースであるので転貸ではないはずですし もしそのリースの利用者が第三者と勝手に目的物賃貸借契約をするのだとしたら これはできないとやってもいいと思うのですが Ⅳ-4-5 のように目的物を第三者に使用収益させるということならば これはかなり自由なはずで したがって置いてもこれもまた任意規定に当然なるべきだし この文言なら置かないほうがよい このままの文言なら あるいはこのままの見出しを付けた文言ならば置かないほうがいいかもしれないと こういう考えもあるのではないかと私は思うのです まずこの点についていかがでしょうか あまり細かいことまで規定すると逆に問題が出てくるのではないかと こういうことですが 窪田委員基本的な方針ということでございますけれども リースの標準契約書などでは非常に細かいことまで定められておりますけれども そうしたものを全部規定する必要はないと考えています むしろ典型契約としての基本的な雛形となるものを示すことが重要なのであって 絞り込もうという趣旨でかなり絞り込んだということがございます そういう意味で池田先生からご指摘をいただいた部分については 個別的な点についてはさらに私自身の立場をご説明させていただきたいと思いますが たぶん基本的な出発点においてむやみに細かいことを規定する必要はない というのは 私自身もその部分については非常によく理解できる ということが出発点になります その上で特にご指摘をいただきました Ⅳ-4-4 あるいは Ⅳ-4-5 の部分ということになりますが これについてはご指摘を伺いながら 特に修繕義務に関しては メンテナンス リースのようなタイプのものもあって これを規定することによって最終的には任意規定だと言っても かなりの部分というのは外れてしまうのではないか そうしたものを典型契約として用意することはいいのかという問題があるというのは その点については私自身も認識はしておりました ただ 実はメンテナンス リースあるいはメーカー リースと呼ばれるようなものに関して言うと 比較的物の利用とか物の価値について直接責任を負うという点では 必ずしも信用供与と物の利用ということに二重性があって かつ三当事者が出てくるような場合というのとは かなり性格が違うのではないかと考えられます 場合によってはメンテナンス リースは むしろ単純に賃貸借の延長として捉えることができるのではないかということがございましたので そうすると賃貸借や消費貸借の中にうまく解消されないようなものを典型契約としてのファイナンス リースとして用意しようということはございました その意味ではファイナンス リース契約についていろいろな型があるけれども 一通りうまくすくえるようにというよりは 賃貸借や消費貸借でうまくすくえないもの これを雛形として用意しようということがございましたので 修繕義務について言いますとそれを前提として規定したということがございます 29

30 また 無断転貸等の禁止で 無断転貸というのはおかしいというのはご指摘のとおりです 当然 表現として誤っていたということになりますが ご指摘は それだけではなく 目的物を第三者に使用収益させることはできない ということについて ここまで強行的に書く必要があるのかということで 結局は合意によるのだとすれば 合意に委ねてしまってもいいのではないかということだったかと思います ただ 先ほど申し上げましたように ファイナンス リースに関して言いますと 基本的には物の利用という賃貸借的な側面と消費貸借的な側面というのが残っています もちろん先ほど申し上げたように 受領以後の段階においては 信用供与としての側面が強く出て 賃貸借としての側面はむしろ後景に退くということがあるのだろうと思います ただ 同時に ではそのあとは完全にそれが切れてしまうのかというと そもそも利用者の目的物の使用権原というのはおそらくファイナンス リース契約から出てくる という点では賃貸借と共通していますし また仮にフルペイアウト方式のファイナンス リースであったとしても その途中で債務不履行があったような場合には 元のところ リース提供者に復帰するといったような側面もあります その意味で賃貸借におけるこうしたルールというのを維持しておくということに意味があるのではないか 利用についても完全に自由にということをデフォルトとするのではなくて むしろ Ⅳ-4-5 のようなルールを前提とした上で しかし当事者間の関係によって特別の合意によって修正をしていくというあたりが適当ではないのか というのが一応の考えではございます ただ 実はあまりこのあたりについて頑張るという気持は全然ございませんでして むしろこれはおかしいということであれば 私自身も実はファイナンス リースに関して 確固たるような信念有しているわけではないので むしろ全体の会議でのご意見 意見分布というのを伺いながらどんどん修正していきたいと思います その意味でいまのご指摘も 積極的に参考にさせていただいて もう一度検討してみたいと考えております 池田委員もう 1 つの質問を続けさせてください 今度は 29 頁 Ⅳ-4-9 であります 目的物の譲渡 目的物について 所有権が移転された場合の利用者の権利の新所有者に対する対抗をめぐる問題について検討する ということで この点については 30 頁で 今回はこの点についての具体的な点は見送ります というお話なのですが 私はここは規定を置いていただきたいと思っております ファイナンス リースを入れるのであれば ここへ入れていただきたい ご説明するまでもないかと思いますが 対第三者関係とか 対抗要件の問題とかは 先ほど私はそのリースに多様なものがあって だから当事者の合意が優先すべきもの なるべく残したほうがいいという発想からお話したのですが 対第三者関係とか 対抗要件の問題になりますと 相対の契約で処理できる問題ではなくなります したがって 規定を置いて処理すべきものということになります 相対の契約で処理できる問題ではなくなるというのは 書かれなかった場合どうするかとい 30

31 うことで これを決めて民法にも書いておかなければ それぞれ紛争の種になるということです それで判例法理の形成とかを待たなくてはいけない また 契約の中で 一方の当事者に有利な付合契約的な約定がこういう第三者関係とか対抗要件で置かれたら これは非常にまずいのではないかということもあります また リース契約においては リース期間中 最後まで利用者が利用を保証されるというのはもっとも基本的な重要なことだろうと思うのです そうすると 解説の所でお書きになっていることで質問が 2 点あります 1 点目は 契約上の地位の移転を伴う場合と 契約上の地位の移転を伴わず所有権のみが移転するという場合が考えられるということで 前者 つまり契約上の地位の移転を伴う場合については 30 頁の冒頭の所で これは 新所有者に対してこういう場合には対抗をすることができると考えられる とお書きになっているのですが これは改正民法の結果置かれる契約譲渡の条文によるものとお考えなのか それとも解釈によってこうできるというふうにお考えなのか というのが 1 点です 2 点目 では 所有権のみが移転するという場合を考えたら どうなるか これはあり得るかどうかわかりませんが リース提供者のほうがその対象動産を譲渡担保に供すると こういうことがあったら これはまずいのではないかと私は思うのです したがって こちらについては 30 頁にいろいろ書かれておられますが 1 つの考えとしては リース提供者は リース対象物件について リース契約と切り離して譲渡することはできないというような規定を置くというのはいかがなのか いま申し上げた リース提供者は リース対象物件について リース契約と切り離して譲渡することはできない というのは別に私が練って考えた条文案でありません いまご報告を伺って考えたことですから 十分なものかどうかわかりませんが こういう趣旨の規定を置くというのも一案ではないかと思いますが この辺についてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います 窪田委員 Ⅳ-4-9 に当たる部分について きちんと規定を置かなければいけない 非常に深刻な問題であるという点については そうした認識はたぶん共有できているだろうと思います 特に先生からご指摘いただきましたように ほかの問題というのはおそらく雛形としての任意規定であって そこの部分はいろいろな形で修正していくことはできるし またそれを前提として考えていけばいいのだというのはあると思うのですが この部分はおそらくそれでは解決ができないという点では極めて重要だし深刻な問題であるというのは十分に承知しております リース期間中 特に利用者 ほかのことはともかく 利用が保証されないと話にならないというのは当然だろうと思いますので そこの部分に関しても全く異論はございません 異論がないのだったら具体的な内容を提案しろというふうに当然言われそうなのですが ただ同時に非常に難しい問題があります この場合 所有権というふうに簡単に呼んではいるのですけれども 問題となっている所有権がいったいどこにあって どういう性格の所有権なのかということが 非常に難しい性質決定を伴う問題として存在すると考えております 31

32 例えば 所有権留保をしている場合といったいどういうふうに違うのだという問題がおそらく出てきて 単なる担保権なのか 実質的な意味での所有権というのをベースにした上で考えているのか というところではかなり重大な決断を迫られ かつファイナンス リースだけ問題が解決できればそれでいいでしょうというのではなくて 他の担保と一定の整合性を保つような形で処理をしなければいけないものだということを考えております 最後にご指摘いただきました部分で 譲渡担保に供したような場合というのは当然考えられるわけですが こうしたものに対する対応策として リース提供者はリース契約と切り離して目的物の所有権を処分することができないと 池田委員私は意識的に 所有権を処分する とは言わず 譲渡することはできない と言ったのです それはいま先生がおっしゃられたとおり 所有権の存在場所を条文に出すのが非常にセンシティブな問題が出てくると思ったので 先ほど申し上げた案では 切り離して譲渡することはできない と申し上げました 窪田委員申し訳ございませんでした 譲渡することはできないという形の規定を置くというのは 十分に考えられるだろうと思います 考えられるのですが おそらくそれによってはここでの問題というのが完全には解決しないという問題も同時に起こるだろうと思います つまり 利用者との関係でそうした義務を負って そうした義務の違反があった場合 その義務違反について損害賠償なり何なりを考えるというような問題は当然に出てくるのだろうと思うのですが それと譲渡した結果 その目的物について所有権かどうかよくわからないですが 何らかの権利を得た者がいる場合に その物と利用者との関係というのは おそらくその条項から直ちに対応できるというわけではないと思いますので その意味では 当然 こういった中間的な条項を置くことによって そうした問題を解決する場合の手がかりが得られるということはあるのかもしれません しかし なお問題は残るし 最後の対抗問題というのは どこかで決断をして問題を解決しなければいけないというふうには考えております もう 1 つ 契約上の地位の移転を伴う場合についてはどうなのかということでございましたが 契約上の地位の移転について 条文として改正をする改正提案の中に含まれるかどうかということは別の問題として 現在の法律状態を前提としても 契約上の地位の移転というのが 判例 学説において理論的 一般的に認められている状況の中で リース提供者としての地位が移転するのであれば そこではそれに対して目的物の利用権原を対抗することができると これは賃貸人たる地位の移転の場合と同じなのですが それと同じような形で対応できるのではないかと考えております 具体的な条文というよりは おそらく賃貸人に対して新しい賃貸人の地位を譲り受けた者に対して賃借権を対抗することができるというのも そのレベルで認められているものというふうに理解しております 廣瀬委員一言だけ 2 つの点を 1 つは リース という言葉は 賃貸借とどう違うのかなということです 2 頁目の説明を読んでもよくわからないのです その点が 1 つ 32

33 2 番目は ドイツのこととも関係するのですが 全体の立場として たとえば 5 頁の上に 5 6 行で書いてありますことは 基本的に実務のやっていることを承認していくという形のもののように受け取りました それはもちろん大事なことだとは思うのですけれども そこで例えば消費者とか 利用者の立場の方をもう少ししっかりと考えるべきではないか ということです 実は前に複写機のリースについて学校のことでかかわったことがありました その契約書には顧客が 消費者である場合を除く みたいなことが書いてありました つまり事業者のほうも相手が消費者である場合というのをある程度分けて扱っている所もあるようですし その辺は実は加藤先生のご指摘とも多少私としてはかかわると思っているのですけれども 利用者のほうの立場の問題をもう少しピックアップしていただくということも大事ではないかと考えます もう少し基本的には 例えばドイツでは 実務 特に約款による取り扱いに対して 一般に民法典等の法規範 特に任意法規を含めた法規範というものに非常に重要な意味を持たせているわけです そこであえて事業者 消費者間の信用供与に関する特則として導入したということの意味がもう少しあるのかもしれないと推測しております ドイツでも意見の分かれるところかもしれませんが その辺少し気になったので指摘させていただきました 窪田委員リースと賃貸借の違い 言葉遣いについては 以前から方々から指摘されておりまして ファイナンス リースと言ったら リースというのは賃貸借だろうということで 当然 それを前提としてずっと組み立てられてきたということがあります ここでは賃貸借と距離を置きながらファイナンス リースというものを組み立ててということなのですが 言葉については万策尽きた状態でして 信用賃貸借とかいろいろな議論があったのですが どれも適当とは思われず 大変に困った状態になっております ちなみに ドイツ法では 条文の中で ファイナンス リース というそのままの英語を使うという形でやっておりまして 何か本当によいご提案があったら教えていただきたいなという感じがしております ただ おそらくあまり深刻な問題ではなくて もっと深刻なのは 2 番目に頂戴したご指摘だと思います ファイナンス リースに関して今回の条文案に近いものをつくる前の段階での検討作業の中では 消費者リースというふうに呼ばれるカテゴリーに対してどう対応するのかという問題がございました もちろん一部の文献などでは消費者リースの独自性ということも指摘されておりますし 特に厄介な問題として 借受証を通じて というふうには言うのですが 消費者の側にしてみるとリース提供者というのが全然表に出てこないような形で 供給者との間の関係だけで非常に個別的になされていくようなものについて ここではリース提供者と利用者の関係を基本に据えた上で 供給者というのは第三の人として出しているわけですが その点について何か考えなければいけないということは潜在的には意識しております ただ それに適合した規定を置くことが 非常に難しいとも感じております 33

34 現時点では 具体的にその必要性という自体については ある程度まで感じているということを前提として 特にご指摘いただきましたような消費者リース それから業界の用語ではクイックリースと呼ばれる概念の中にかなりそれが入ってくるのではないかと思うのですけれども そうしたものについてある程度対応する必要があるのかなということにとどめさせていただきたいと思います もちろん これでは 極めて不十分なお答えだと認識しております 瀬川委員 2 つだけ申し上げます 1 つは 29~30 頁の所について 先ほど池田先生のほうから 提供者が切り離して譲渡することを認めるべきではない とおっしゃったのですが これは認めざるを得ないと思います 実際にも 不動産の賃貸人が 賃貸人たる地位を留保しながら賃貸不動産を譲渡するという場合があります 証券化のための資産流動化の形ですが 実際に裁判例もあります これを否定するのは難しいと思います ただ これを認める場合には 間接占有の占有改定 になるという議論が少しなされているかと思いますけれども 間接占有の占有改定 というのはたぶんここだけではなくて一般的な問題であり 条文に書き込み出すとなかなか大変な作業になるという感じがします もう 1 つは 全く細かい点のコメントで 12 頁と 15 頁にかかわります 15 頁の ( エ ) の 利用者が検査確認義務を怠った場合の問題で 第 3 段落ですが Ⅳ-4-2 を前提とすれば と書いてあるのですが Ⅳ-4-2 を言わば条文として読みますと すっとそういうふうに読めるのか気になりました 12 頁の Ⅳ-4-2 で 例えばこういう書き方というのはあり得ないのでしょうか (1) の所で それをリース提供者に通知するものとする つまり これは確認して利用者が通知するということをまず決めて その上で 2 項のほうで 前項の通知にしたときにその受領がなされたものとし そのときからリース期間が開始するものとする とすれば 15 頁のほうに書いてあることはわかります 15 頁の内容そのものはそれでいいと思うのですが 何か Ⅳ-4-2 の表現と少しうまく合わないのではないかという気がしました 窪田委員特に 前者のリース提供者としての地位と切り離す形での目的物の譲渡というのができるのかできないのかという点について 賃貸人たる地位を留保した譲渡との関係で検討する必要があるというご指摘は 大変ありがとうございます その上で いま明確な答えを私自身が持っているわけではないのですが おそらくその上でファイナンス リースと賃貸借との同じレベルのものとして考えられるのか ファイナンス リースにおいてはより目的物とその法的地位というのが密接につながっているのだとすると それもできないということになりますし おそらくその点をもう少し検討するということになるのだろうと思います 第 2 の点なのですが 実はこの部分に関しては準備会の中でも 当然にそのような説明になるのかという点の議論はありましたので 文言を含めて精査させていただきたいと考えております 磯村委員いまの目的物の適合性に関係する問題なのですが 12 頁の Ⅳ-4-2 と 22 頁の Ⅳ-4-7 を読むと これは売買にたとえて言えば 商法の 526 条のよ 34

35 うなルールが設けられていて 検査をして その適合性が備わっているということを確認したという趣旨が含まれているのでしょうか もし本人が確認したつもりであったけれども 実際には瑕疵を発見できず その段階での目的物の適合性の欠如がおよそ発見できなかったところ 後に発見されたというときに Ⅳ-4-7 のルールを適用すると 利用者は目的物の調達等々についての責任を問うことができないという失権規定になるというように読めそうです しかし もともとは適合性のある物を調達する義務を負っているリース提供者について それが本当に適当なのかどうかというのが非常に気になりました しかも 先ほど廣瀬先生がおっしゃったことと関係するのですが 利用者が事業者である場合に限定されないという意味では 非常に大きな効果を伴うものとして 第 2 準備会における売買の問題と随分ずれが大きくなっているように思いますので その点のお考えを教えていただけまれば幸いです 窪田委員当然出てくるご質問だったと認識しております 先ほど申し上げたような形で ファイナンス リースにおいては受領という概念を 1 つ設けてということがございまして 受領の中に検査確認ということを入れということがありました そもそも受領という概念を設けなければいけないというのは おそらくファイナンス リース契約の一定の特質ということから説明はできるのだろうと思うのですが その上である時点までは目的物を利用という形での義務違反も追及できるし だから受領さえしなければ瑕疵のないものの引渡ということを求めることができるというのに対して 逆に受領の瞬間からはむしろ信用供与というのは前面に出てきて 物利用というのは言わば後景に退くということがある それはファイナンス リースの契約の性質として仕方がないのだというふうに考えつつ その部分に関して完全に失権してしまうわけではなく その部分についてリース提供者と供給者との間の契約を基にして その権利を移転させるということで一定の手当ができるという意味では 一定の手当ができるのではないかというふうに考えておりました その点では 売買において二当事者しかいない場合に 一定の所で権利行使を認めないという形になりますと 救済の可能性がないというのとは前提状況が異なるのではないかと考えております また その点から何とか説明できないのかなというふうには考えているのですが それ以上にうまく説明できないのかという問題は残りそうです 逆に言うと その点のご指摘というのは非常によくわかる部分もありまして 私自身がそもそも引渡前のところで誤発注のような形で義務違反があったのだったら それは別に排除されるわけではないというふうには言っているのですが それと本当に平仄が合うのかという問題もあると感じております おそらくたぶん自ら自白する必要はないのだろうと思うのですが 限界的な部分であるのだろうというふうに思っております ただ一方で 自由にこの環境をずっと瑕疵担保のようなもので隠れたものについても責任追及することができるというふうにしますと おそらくファイナンス リ 35

36 ースの受領後の法律関係というのは 現在あるものと丸っきり違ってしまって それがファイナンス リース契約として求められているものとの間にも大きな開きが出てきて それだったら規定することは意味がないということにもなっていくと思いますので あるいはその点についてご意見というのも含めて また磯村先生にもそうですし ほかの先生方からも感触のようなものを伺えたらありがたいなというふうに思っております 始関委員いまの廣瀬先生 磯村先生と窪田先生のやり取りを聞いて 私も廣瀬先生 磯村先生と全く同じ問題意識を持ってこれを読んでいたものですから 一言申し上げたいのですけれども Ⅳ-4-2 と Ⅳ-4-7 というのは非常に消費者の場合には問題だと思うのです そこはいまの窪田先生のお話ですと 窪田先生ご自身も認識されている 消費者リースについて非常に問題があるということを認識されているということであれば そもそも 12 頁で事業者は商人であるという特定の属性を前提としなかったのはなぜなのかと むしろ消費者リースは除くとか 消費者契約であるものを除くとか あるいは事業者が利用者である場合の契約として規律すると そういうほうが妥当なのではないかというふうにいまの議論を伺っていて感じたのですけれども その点についてはどうしてそうされなかったのかを伺いたいと思います 加藤委員いまの磯村先生や始関先生のお話とも関連するのですが こと Ⅳ -4-2 と Ⅳ-4-7 だけに関していえば 私はこの原案を支持したいと思います そのほうがファイナンス リースの取引実態にあっていると思います ただ なぜこういう議論がでてくるかというと ファイナンス リースの定義にさいして 1 つの問題が抜けていると思うのです ファイナンス リース取引においては ユーザーがサプライヤーから物件を選択するのが普通です したがって 通常の場合には リース会社は物件選択に関与してない それが普通のファイナンス リース取引の前提なのに ご提案のファイナンス リースの定義にはそれが書かれていないのです それが書かれていないので 目的物が不適合であったり 目的物に欠陥があったりした場合に なぜリース会社が責任を負わないのだという疑問がでているのだと思います しかし ユーザーがサプライヤーから目的物件を選択したうえで あとお金のことはリース会社さんお願いしますという形であるのであれば リース会社が目的物について責任を負ういわれはありませんから Ⅳ-4-2 と Ⅳ-4-7 でもみんな違和感をもたないと思います ところが ご提案の定義の所でその点が書かれていませんでしょう だから 定義の所にそれを書き加えていただきたいというのが私のお願いで その点の規定があれば 目的物件はユーザーの選択なのですから 物件に問題があっても これはリース会社が責任を負うわけではないでしょうという 現在のご提案内容でいいと思います 安永委員長代行私も定義について 私がファイナンス リースについて抱いているイメージと違い ちょうどいま加藤さんが指摘されたのと全く同じで これは < 甲案 >< 乙案 > ありますけれども このまま何も知らない人が読んだ場合に 賃 36

37 貸借とうまく区分けができるのかという気が少ししたものですから その点指摘をさせていただきました 窪田委員ご指摘をいただいた問題は 基本的には消費者との関係で その問題を含められた場合に Ⅳ-4-7 のような形での失権を伴うような形での問題を考えていくというのが 必ずしもルールのあり方として適切ではないのではないかという問題と ファイナンス リースの定義の問題の 2 点であったと思います 前者のほうからでございますけれども 属性の問題をここではむしろ入れずに典型契約の規定を用意したというのは 結論の良し悪しの前提の問題として 典型契約としてのファイナンス リースの持っている独自性というのはいったいどこにあるのかという場合に そういった抽象的な議論が 当然 現在の前提となっている実務とずれているということであれば そこの部分は考えなければいけないということになるのだろうと思います ファイナンス リースの独自性というものをある程度絞り出していって抽出していった場合に それは事業者 消費者という当事者の属性等の問題ではなくて 賃貸借にも解消されないし消費貸借にも解消されないしというその部分にあるのではないのかということがございましたので それを前提として規定を用意するということがございました ただ その上で実質的に消費者の保護という観点から この規定は行き過ぎであるということであるのであれば そこの部分については特に複数の先生方から同趣旨のご意見を伺いましたので どうもこのままでは十分ではなく 再検討する必要があると思いますので 改めて検討させていただく必要があるは感じております ただ 確認しておきますと 全く失権を認めているということではなくて 最終的には権利移転という形で手当をしているという部分がございますので それでは不十分なのだということまで含めるのかどうかというあたりについても 意見分布は伺えたらなというふうに思います あと 加藤先生 安永先生からご指摘をいただきました 実際のファイナンス リースというのは 別にリース提供者とリース会社との間で契約するのではなくて 実際にはサプライヤーとの間で契約をして そこでサプライヤーに対して借受証を出してというような形で全部処理するのだというのは 実態としてはそのとおりということになると思います ただ 定義として書く場合に その部分が本質的に重要なのかというふうに見ていくと 基本的には所有権がサプライヤーからリース事業者に行って そのものについて利用権限を与えているという構造がファイナンス リースと呼ばれる契約で ファイナンス リース契約はいったいどこにあるのかというと いちばん狭義ではリース会社とユーザーとの間にあると思うのですが そういうものではないかという前提で組み立てておりましたので そこの部分は十分に認識をした上で 確信犯的に外したということがございます ただ 特に消費者との問題 あるいは利用者 ユーザーの保護という観点からそこを入れたほうがいいのだということであれば 検討をせざるを得ないのかなとは思っております 特に 実際には商品の性能や品質については 供給者が担保責任を負っているというふうなことをリース契約書との関係で説明をするという立場がありますので 37

38 それをうまく反映させることができるのであれば 供給者との間に直接の関係があるということを示すというのは 一定の意味があるのかなというふうには考えております 加藤委員発言の趣旨が通じなかったのかと思っているのですけれども 私はなぜそのような条項を入れる必要があるかというと リース取引の実態として いま検査通知などのリース会社に対してするという問題がありましたね それに法的効果がともなうのは消費者保護でないというご意見がでたわけですけれども 私自身は それは消費者保護の問題ではないと思います なぜ これが消費者保護でないというと 物品は サプライヤーのもとにあるものを消費者が選択したものなのです 消費者が選択して その選択にはリース会社はかかわらなかった だからこそ検査通知したあとは リース会社は責任がない こういう構造をもっているわけです そこのところの取引の実態がリース契約の定義が抜けてしまったら 当然 リース会社が検査通知を受けると 無責になるのかという問題がでてくるので 定義で リース会社とかかわりのないところで消費者の物品選択が行われ その上にはじめてリース取引が成り立っていることを明示する必要がある したがって ユーザーが受領証をだした後 検査通知をした後は もはやリース会社は物品それ自体については責任をもたないとなるので そこは全部連動しているのです ですから 2 つは別の問題ではないのです そこのところで私は発言したので そこのところを考えていただきたい また 細かいことですが 誤解されるといけませんので 次の点を述べておきたいと思います さきほどのご回答には サプライヤーとユーザーとの間に契約があると私が発言したという内容がございましたが 契約があるとはいっておりません サプライヤーとユーザーとの間での物品選択は リース取引においては事実的次元のものであり 両者の間には法律関係は存在しないことを付言しておきたいと思います 始関委員いまの加藤先生のお話は 冒頭の加藤先生のお話とどうつながるのかというのが よくわからなかったのです つまり割賦販売法の潜脱になり得るのではないかというご指摘からすると 割賦販売ならクレジット会社は別に選択に関与しているわけではないのですけれども 抗弁を対抗されるわけなので それと同じ状態が確保されるべきなのではないでしょうか 加藤委員私が割賦販売の問題を言ったのは 売買をしている会社が子会社を作って そこにファイナンス リースをさせるという形で 実質的な割賦販売をやる そういう形をとると割賦販売法を潜脱できるのです そこのところを私はいったので ファイナンス リースというのは基本的に物は絡みますけれども リース会社が普通の場合にはその目的物に関与しない これがファイナンス リースの基本的な特徴なので そこのところで物の属性に関してはサプライヤーとなる ですから 私はここで割賦販売法の潜脱というのは売買をする会社 つまりサプライヤーの割賦販売法の潜脱を問題にしているのです リース会社の割賦販売法の潜脱を問題に 38

<4D F736F F D C5F96F182AA C5979A8D C82C682C882C182BD8FEA8D8782CC95F18F5690BF8B818CA082CC8B4182B782A45F8DC48F4390B3816A834E838A815B83932E646F6378>

<4D F736F F D C5F96F182AA C5979A8D C82C682C882C182BD8FEA8D8782CC95F18F5690BF8B818CA082CC8B4182B782A45F8DC48F4390B3816A834E838A815B83932E646F6378> 法制審議会民法 ( 債権関係 ) 部会第 1 分科会第 6 回会議 12/10/09 中井メモ 契約の履行が途中で不可能となった場合の報酬請求権等について 第 1 請負 ( 部会資料 46 第 1 2(2)) 1 原則完成しないと報酬請求はできない途中で終了した場合 完成していないから報酬請求はできないただし 出来高が可分で 注文者に利益があれば 出来高部分の報酬請求ができる 2 仕事の完成が不可能となった場合の報酬請求権

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