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1 活断層研究 28 号 地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 * 丸楠暢男 * 吉村昌宏 Estimation of earthquake loss for earthquake insurance and expectation for active fault research Nobuo Marukusu * and Masahiro Yoshimura * Abstract Earthquake insurance systems for residences and household goods were established in 1966, with the Niigata Earthquake in 1964 as the turning point. Losses to be covered in earthquake insurance are losses arising concerning the object insured due to fire, destruction, burial or flood directly or indirectly caused by earthquake, volcanic eruption or tsunami, and, moreover, the degree of loss is total loss, half loss or partial loss. The government undertakes reinsurance contracts of earthquake insurance. Therefore earthquake insurance that is operated jointly by the non-life insurance companies and the government is the insurance to have high publicity. On the tax system, deduction for non-life insurance premiums was modified, and deduction for earthquake insurance premiums was newly introduced in January There are two types of earthquake insurance in Japan--one for residences and the other for offices and factories, etc.--and this paper deals with the former. Premium rates for earthquake insurance are stipulated as standard rates in the Law Concerning Non- Life Insurance Rating Organizations (Law No.193 of 1948). The standard rates are calculated by non-life insurance rating organizations, filed with the Financial Services Agency under the Rating Organization Law and determined through such procedures as assessment. A premium rate for earthquake insurance is composed of a risk premium rate and a loading rate. Risk premium rates are to be appropriated to the insurance claims to be paid arising from earthquake disasters, etc., which will occur in the future. Loading rates are to be appropriated to the expenses of operating the earthquake insurance, and the paperwork cost of insurance policies, adjustment costs at the time of payment of insurance claims, and the commissions to be paid to agencies. Even in Japan, which is recognized as the most earthquake prone country in the world, the number of occurrence of earthquake disasters is very small, compared with other disasters. Therefore, the law of large numbers, the basics of rating method are not applicable to earthquake risks. So, in earthquake insurance rating, the risk premium rate of earthquake insurance is calculated with estimation of earthquake loss. In earthquake loss estimation, the data regarding earthquake sources used in probabilistic seismic hazard map made by the Headquarters for Earthquake Research Promotion were used from the revision in In this paper, we explain the summary of the current earthquake insurance system and earthquake insurance rate at first. Then we report it about statistics of earthquake insurance, difficulties of making seismic risk insurable, rating method, and estimation of earthquake loss for rating. Finally we report it about expectation for the future active fault research from the viewpoint of rate calculation of earthquake insurance. * 損害保険料率算出機構 * Non-Life Insurance Rating Organization of Japan (NLIRO)

2 108 丸楠暢男 吉村昌宏 はじめに家計分野の地震保険 ( 以下 地震保険 ) は, 居住用建物と生活用動産 ( 家財 ) について地震 噴火 津波による損害を補償する保険であり, 地震保険に関する法律 ( 以下 地震保険法 ) に基づき政府と民間損害保険会社が協力して運営している公共性の高い保険である. 地震保険は, 1964 年新潟地震を契機として1966 年に創設された保険で, 比較的新しい保険であるといえる. 日本の地震保険には, 家計分野の地震保険と事務所や工場などを対象とした企業分野の地震保険の2 種類があり, また, 地震災害を補償する商品にはJA( 農協 ) が提供する共済などもあるが, 本稿では家計分野の地震保険について報告する. 日本は世界有数の地震国であり, 明治以降大きな地震災害が発生する度に, 地震保険制度の創設が検討されてきた. しかし, 地震災害は発生頻度が低く, 大規模な地震が発生すると損害の規模が巨額になる可能性があるなど, 保険制度として成立しにくい性質を持っているため, 制度の実現には至らなかった. そのような中,1964 年新潟地震を直接的な契機として地震保険制度の創設を求める声が大きく高まった. これを受けて政府と損害保険業界で検討を行い,1966 年に地震保険法が制定され, この法律に基づき地震保険制度が創設された. 創設時の地震保険は, 保険制度として成立しにくい地震リスクをカバーするため補償内容や加入金額などが制限的なものにならざるを得なかったが, その後,1978 年宮城県沖地震や1995 年兵庫県南部地震などの地震災害を契機として制度改定を積み重ね, 改善されてきた. 地震保険法の第 1 条には, この法律は, 保険会社等が負う地震保険責任を政府が再保険することにより, 地震保険の普及を図り, もつて地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的とする と, 地震保険制度の目的と政府による再保険が規定されている. また, 地震保険の保険料率についても, 地震保険法の中で 収支の償う範囲においてできる限り低いものでなければならない と規定されているなど, 非常に公共性の高い保険であるといえる. なお, 税制面においては,2007 年 1 月に従来の損害保険料控除が改組され, 地震保険料控除が創設されている. ( 注筆者らの所属する損害保険料率算出機構 1) は, 地震保険の基準料率を算出し, 金融庁長官に届出を行うとともに, 毎年基準料率の妥当性の検証を行い, その結果を金融庁長官に報告している ( 注 2). 地震保険の料率算出にあたっては, 政府の地震調査研究推進本部が2005 年 3 月に公表した 確率論的地震動予測地図 の作成に用いられた震源データを活用し,1つ1つの地震が発生した場合に地震保 険契約に生じる損害 ( 予想支払保険金 ) を算出する地震被害予測シミュレーションを行っている. 本稿では, まず現在の地震保険制度の概要と地震保険料率 ( 地震保険基準料率 ) について概観したあと, 地震保険の契約状況および支払状況, 地震リスクの保険化の困難性と地震保険制度における対応, 地震保険基準料率の算出方法, 料率算出における地震被害予測シミュレーションについて報告し, 最後に, 今後の活断層研究への期待について料率算出の立場から述べることとする. 2. 地震保険制度の概要地震保険は, 被災者の生活の安定に寄与することを目的とし, 政府が民間損害保険会社が負う保険責任の一部を再保険として引き受ける制度となっており, 地震保険に関する法律 ( 同施行令, 同施行規則 ) と 特別会計に関する法律 ( 同施行令 ) という法令が定められている. 地震保険契約に係る保険の対象や補償する損害, 保険金の支払方法, 加入方法, 地震保険金額などは, それらの法令の中で規定されている 年 10 月現在の地震保険制度の概要は以下のようになっている.( 地震保険制度の変遷については表 1をご参照下さい.) ⑴ 保険の対象 ( 保険の目的 ) 地震保険の対象は, 居住用建物 ( 併用住宅を含む ) と生活用動産 ( 家財 ) に限られている. ただし,1 個または1 組の価額が30 万円を超える貴金属や宝石, 美術品などは保険の対象に含まれない. ⑵ 補償する損害地震保険が補償する損害は, 地震もしくは噴火またはこれらによる津波 ( 以下 地震等 ) を直接または間接の原因とする火災, 損壊, 埋没または流失によって保険の対象について生じた損害で, かつ損害程度が全損, 半損または一部損になった場合である. 具体例としては, 次のような損害を補償する. 地震の揺れのために, 建物や家財が壊れた場合. 地震により発生した火災のために, 建物や家財が焼けた場合. 地震により発生した地すべりやがけ崩れのために, 建物や家財が壊れたり, 埋もれた場合. 地震により河川の堤防やダムが決壊し, 洪水となったために, 建物や家財が流されたり, 浸水した場合. 地震や噴火による津波のために, 建物や家財が流されたり, 壊れたり, 浸水した場合. 噴火による溶岩や火山灰, 爆風等のために, 建物や家財が壊れたり, 焼けたり, 埋もれた場合.

3 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 109 また, 居住用建物および家財の全損 半損 一部損については, 法令の中で以下のように規定されている. 1 居住用建物全損 : 建物の主要構造部の損害の額が, その建物の時価の50% 以上になった場合, または焼失あるいは流失した部分の床面積が, その建物の延床面積の 70% 以上になった場合. この損害額には, 建物の原状回復のため地盤等の復旧に直接必要とされる最小限の費用が含まれる ( 半損, 一部損についても同様 ). また, 地震等により地すべりその他の災害による急迫した危険が生じたため居住用建物が居住不能のものとなったときは, その建物は全損とみなす. 半損 : 建物の主要構造部の損害の額が, その建物の時価の20% 以上 50% 未満になった場合, または焼失あるいは流失した部分の床面積が, その建物の延床面積の20% 以上 70% 未満になった場合. 一部損 : 建物の主要構造部の損害の額が, その建物の時価の3% 以上 20% 未満になった場合. また, 地震等での洪水などによる水災によって居住用建物が床上浸水あるいは地面から45cmを超える浸水の損害を被った場合も, 一部損とみなす. 2 家財全損 : 家財の損害額が家財の時価の80% 以上になった場合. 半損 : 家財の損害額が家財の時価の30% 以上 80% 未満になった場合. 一部損 : 家財の損害額が家財の時価の10% 以上 30% 未満になった場合. ⑶ 保険金の支払方法保険金の支払方法は, 居住用建物 家財とも同じで, 次のとおりである. 全損 : 地震保険金額の全額 (100%) を支払う. ただし, 保険価額を限度とする. 半損 : 地震保険金額の50% 相当額を支払う. ただし, 保険価額の50% 相当額を限度とする. 一部損 : 地震保険金額の5% 相当額を支払う. ただし, 保険価額の5% 相当額を限度とする. 地震保険において, 全損 半損 一部損に分類して損害認定を行い, 保険金の支払いを行うのは, 大規模地震により広範囲で大きな被害が発生した場合でも, 多数の罹災した契約に対してできるだけ短期間かつ公平 円滑に損害調査を行い, 保険金を支払うためである. ⑷ 加入方法地震保険は, 居住用建物や家財を対象とする住まいの火災保険に加入すると, 原則として自動的に付帯される. た だし, 保険契約者が地震保険の付帯を希望しない場合には, 保険契約申込書の 地震保険ご確認欄 ( 地震保険は申し込みません と記されている ) に捺印し, 地震保険契約を締結しないという意思表示をすることにより, 火災保険だけを締結することができる. なお, 一旦火災保険のみを契約した場合でも, 火災保険の保険期間の途中から地震保険の契約をすることが可能である. また, 大規模地震対策特別措置法に基づく地震災害に関する警戒宣言 ( 以下 警戒宣言 ) が発せられたときは, 地震防災対策強化地域として指定された地域のうち当該警戒宣言にかかる地域内に所在する保険の目的については, 地震保険の新規契約の締結と既契約の契約保険金額の増額はできない. ただし, 当該警戒宣言が発せられたときまでに締結されていた地震保険契約が満期を迎える場合は, 被保険者および保険の目的が同一で, かつ, 同額以下の保険金額であれば, 継続して契約することができる. ⑸ 保険金額地震保険に加入する際の保険金額は, 主契約となる火災保険の保険金額の30% から50% の範囲で設定するように定められている. ただし, 居住用建物については5,000 万円, 家財については1,000 万円の限度額が設けられている. ⑹ 保険金総支払限度額地震による損害の規模は, 地震の規模や発生場所, 発生した時間や季節, その時の気象条件などの組み合わせにより大きく異なるため, 巨大な損害が発生する可能性があり, それを正確に予測することは非常に難しい. そこで, 民間保険会社と政府が保険金の支払いを確実に行うため,1 回の地震等による保険金の総支払限度額 ( 以下 保険金総支払限度額 ) と, それに対する民間保険会社と政府の負担割合および負担額が法令で定められている. この保険金総支払限度額は現在 5 兆円となっており, 民間保険会社と政府の責任分担 ( 地震保険再保険スキーム ) は図 1のようになっている. この図の横軸は1 回の地震等による負担額であり, 縦軸は政府と民間保険会社の負担割合となっている. つまり, 1 回の地震等により地震保険契約によって支払われる保険金の合計額が750 億円以下である場合は全額民間保険会社図 1 地震保険再保険スキーム (2005 年 4 月改定 )

4 110 丸楠暢男 吉村昌宏 2008 表 1 地震保険制度の変遷 ( 損害保険料率算出機構 (2007b) より作成 )

5 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 111 が負担し, それ以上 1 兆 3,118 億円までの部分については政府と民間が50% ずつ負担することになる. さらに, これを超える部分についての支払は, 政府がその95% を負担し, 残りの5% の部分を民間保険会社が負担する. 政府の負担額の総額は4 兆 1,221 億 9 千万円で, これは毎年政府予算の中で国会の議決が必要となっている. 保険金総支払限度額については, 関東大震災級の地震が発生しても保険金の支払いに支障がないように決められているが,1 回の地震等により支払うべき保険金総額が保険金総支払限度額を超えた場合には, 支払うべき保険金総額に対する保険金総支払限度額の割合により, 個々の支払保険金を削減することができるとされている. ⑺ 再保険制度地震保険法の中で, 政府の再保険の相手は再保険会社と規定されている ( 政府は個々の保険会社と直接再保険契約を締結することはできない ). そのため, 地震保険の再保険を専門に扱う日本地震再保険株式会社 ( 以下 地再社 ) が地震保険制度の創設とともに1966 年に設立されている. 地再社は, 民間保険会社が負う地震保険責任の再保険会社であり, また政府の再保険契約の相手方である. 各保険会社が引き受けた地震保険の保険責任の全額は地再社に再保険され, 地再社はこの保険責任のうち一部を政府と各保険会社にそれぞれ出再 ( 再々保険 ) するとともに, 自らも保有している. 民間保険会社は, 純保険料を将来の保険金支払いのための準備金として積み立てており, その業務は地再社が一括して行っている. 政府もまた, 地再社を通じて支払われた再保険料を災害時の準備金として積み立てている. このような仕組みにより, 大災害時においても保険金の支払いが確実に行われるようになっている. 3. 地震保険の保険料率 ( 基準料率 ) および割引制度導入の背景本節では,3.1で2007 年 10 月現在の地震保険の保険料率 ( 基準料率 ) についてまとめたあと,3.2で割引制度導入の背景について述べる. 3.1 地震保険の保険料率 ( 基準料率 ) 保険料率は, 保険料を計算する際に基になる数値であり, 保険料 = 保険金額 保険料率 になる. 保険料率は, 保険金額 1,000 円に対して保険加入者が負担する1 年間の保険料の割合である. 地震保険の保険料率は当機構が算出しており, 損害保険料率算出団体に関する法律 ( 以下 料団法 ) において基準料率として位置づけられている. 地震保険の保険料率 ( 基準料率 ) は, 基本料率 割引 ( 注率 長期係数 3) の3つからなり, 建物構造 等地別の基本料率に, 割引が適用される場合はその割引率を適用し, さらに保険期間が2 年 ~5 年の契約については長期係数を適用したものとなる. 以下に,2007 年 10 月現在の地震保険の保険料率をまとめる. ⑴ 基本料率現在の地震保険の基本料率は, 建物の構造と所在地 ( 等地 ) により表 2のような8 区分となっている. 建物の構造は, 地震の揺れによる損壊や火災による焼失等の危険を勘案し, 木造と非木造 ( 鉄筋コンクリート造, 鉄骨造等 ) とに区分している. また, 建物の所在地については, 地震危険が地域別に異なることから, 全国を1 等地から4 等地に区分している. ⑵ 割引率地震保険には居住用建物の耐震性能に応じた割引制度が設けられており, 免震建築物割引 耐震等級割引 耐震診断割引 建築年割引 の4 種類がある. 割引の適用には割引対象に該当することを一定の書類により確認できることが必要であり, また,4 種類の割引は重複して適用できない. なお, 耐震等級割引と建築年割引は2001 年 10 月から, 免震建築物割引と耐震診断割引は2007 年 10 月から実施されている. 1 免震建築物割引対象 : 免震建築物と評価された居住用建物およびこれに収容される家財割引率 :30% 確認書類 : 住宅性能評価書 ( 登録住宅性能評価機関から交付 ) 2 耐震等級割引対象 : 耐震性能が耐震等級 1~3に該当する居住用建物およびこれに収容される家財 なお, 耐震等級とは, 住宅の品質確保の促進等に関する法律 に規定する日本住宅性能表示基準に定められた耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ), または国土交通省の定める 耐震診断による耐震等級の評価指針 に基づく耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ) をいう. 割引率 : 耐震等級 3 30% 耐震等級 2 20% 耐震等級 1 10% 確認書類 : 住宅性能評価書 ( 登録住宅性能評価機関から交付 ) または耐震性能評価書 ( 登録住宅性能評価機関または指定確認検査機関から交付 )

6 112 丸楠暢男 吉村昌宏 2008 表 2 基本料率および等地 確認書類 : 次のとおり 4 建築年割引 対 象 :1981 年 6 月 1 日 ( 建築基準法に定める現行耐 割引率 :10% 震基準実施日 ) 以後に新築された居住用建物 およびこれに収容される家財 確認書類 : 建物登記簿, 重要事項説明書 ( 宅地建物取引 業者が建物の売買, 交換または貸借の相手方 等に対して交付 ) 等 ⑶ 長期係数 2 年 ~5 年までの保険期間に応じて長期係数が定められている. 図 2 等地図 3 耐震診断割引対象 : 耐震診断または耐震改修により, 建築基準法に定める現行耐震基準に適合していることが確認された居住用建物およびこれに収容される家財割引率 :10% 3.2 割引制度導入の背景ここでは割引制度導入の背景について簡単に述べる.4 種類の割引のうち, まず2001 年 10 月に建築年割引と耐震等級割引が実施され, 次いで2007 年 10 月に免震建築物割引と耐震診断割引が実施された. ⑴2001 年 10 月建築年割引 耐震等級割引の実施 1995 年兵庫県南部地震では非常に多くの建物が被害を受けたが, その後の専門家による調査研究の結果, 建物の耐震性能の差により被害程度が大きく異なることが統計的に

7 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 113 明らかになった. そのような状況から, 住宅の耐震性能を地震保険の保険料率に一層反映させるべきであるとの要請が出された. そこには, 耐震性能の高い住宅に対する地震保険料を割安にすることで, 耐震性能の高い住宅の建設あるいは建物の耐震改修を促進し, 少しでも地震時の災害を軽減させたいという期待があったものと思われる. 被害程度に差を与える要因としては, 住宅が建築された時期の建築基準法の違いが指摘された. 特に, 現行建築基準法 (1981 年 6 月 1 日改正 ) に基づいて建築された住宅の耐震性能の高さが実証され, 同法改正以前に建築された住宅に比べ被害程度が低いことが明らかになった. そのため, 現行建築基準法に基づいて新築された住宅, すなわち1981 年 6 月 1 日以降に新築された住宅について建物登記簿等の書類により建物の建築時期が確認できた場合, 保険料率を割り引く建築年割引が導入された. 一方,2000 年 10 月より建設省 ( 現国土交通省 ) は住宅性能表示制度を実施した. これは, 住宅の品質確保の促進等に関する法律 ( 以下 品確法 ) に基づいて導入されたもので, 新築住宅の耐震性能や耐火性能などについて表示する制度である. また,2001 年 10 月から国土交通省は既存住宅に対しても耐震診断による耐震性能評価制度を実施した. これらにより住宅の耐震性能について, 耐震等級という指標で公正に評価される体制が整った. そのような状況を踏まえ, 品確法の住宅性能表示制度による住宅性能評価書, あるいは耐震診断による耐震性能評価書に表示される耐震等級に基づいて保険料率を割り引く耐震等級割引が導入された. ⑵2007 年 10 月免震建築物割引 耐震診断割引の実施国は建築物の耐震化を地震対策の大きな柱の一つと位置づけ,2005 年 11 月に 建築物の耐震改修の促進に関する法律 ( 耐震改修促進法 ) を改正するなど, 建築基準法が現行の新耐震基準に改定される以前に建築された建物の耐震診断 耐震改修を積極的に推し進める環境の整備を進めている. 地震保険制度に対しても, 中央防災会議が2005 年 9 月に決定した 建築物の耐震化緊急対策方針 をはじめ, 国土交通省の住宅 建築物の地震防災推進会議における提言 (2005 年 6 月 ) などにおいて, 耐震診断 耐震改修に係る地震保険の割引制度のあり方について言及がなされるなど, 社会的な役割の一端を担うことが期待された. さらに上記 2005 年 6 月の国土交通省の会議では, 耐震化以外にも免震建築物に対する割引制度を検討することも提言された. このような状況の下,2006 年 9 月, 品確法に規定される日本住宅性能表示基準に免震建築物が2007 年 4 月から追加される旨の告示が国土交通省よりなされ, 免震建築物であ ることが統一的な基準により確認できることになった. さらに,2006 年 9 月, 地方公共団体が行っている耐震診断結果の報告書について, 標準的な様式が国土交通省から各地方公共団体等に示され, 既に割引制度として実施している建築年割引や耐震等級割引 ( 耐震等級 1) の対象物件と同水準の耐震性を有することが客観的に確認できるようになった. そのような状況を踏まえ, 割引制度を拡充し, 免震建築物割引と耐震診断割引が導入されることとなった. 4. 地震保険の契約状況および支払状況 本節では, 地震保険の契約状況 ( 加入状況 ) と近年の地震における支払状況について述べる. 4.1 地震保険の契約状況 ( 加入状況 ) 過去 16 年間 (1991~2006 年度末 ) の日本全体での地震保険加入件数の推移は図 3のとおりである.1991 年度までは大きな地震災害があまりなかったことなどもあり地震保険への関心が低くなり, 加入件数の減少傾向が続いた. しかし,1993 年の釧路沖地震, 北海道南西沖地震,1994 年の北海道東方沖地震, 三陸はるか沖地震などの影響により増加傾向に転じた. さらに1995 年兵庫県南部地震の発生により地震保険に対する消費者の関心が急速に高まったことなどから加入件数が急増した. 近年についても,2004 年新潟県中越地震などの被害地震の発生や, 内閣府中央防災会議による首都直下地震等の被害想定結果の公表, 地震調査研究推進本部による確率論的地震動予測地図の公表, 政府と損害保険業界による地震保険の普及促進活動などにより, 地震保険加入件数の増加傾向は維持されており,2006 年度末の加入件数は1,078 万件に達している. [ 万件 ] , 078 1, 年度末 ( 西暦 ) ( 注 ) 損害保険会社が取り扱っている 地震保険 のみの数値であり各種共済については含まない. 図 3 地震保険の加入件数の推移

8 114 丸楠暢男 吉村昌宏 2008 また,2006 年度中において新規に契約された火災保険のうち地震保険加入者の割合 ( 付帯率 ) は, 全国平均で 41.7% となっており, 地震リスクおよび地震保険に対する消費者意識の高まりがうかがわれる. 県別でみると, 宮城県, 岐阜県, 愛知県, 三重県, 広島県, 徳島県, 高知県, 宮崎県, 鹿児島県の9 県で2006 年度付帯率が50% を超えている ( 表 3). 考え合わせるといかに甚大な震災であったかが分かる. 地震保険の支払いは, 地震災害の大きさだけでなく, 被災地域の地震保険加入件数にも比例する.2001 年の芸予地震や2004 年の福岡県西方沖を震源とする地震の支払いが多くなった主な理由もそれである. 今後, 地震保険の加入件数が多い首都圏などの大都市地域で大規模な地震が発生すると, 巨額な保険金の支払いが予想される. 4.2 近年の地震における地震保険の支払状況 1995 年兵庫県南部地震以降の主な地震による地震保険の 支払状況を表 4 に示す. 現在でも 1995 年兵庫県南部地震に おける支払が最大 ( 支払件数 6 万 5 千件, 支払額 783 億円 ) であり, 当時の加入件数が近年と比べて少なかったことも 表 3 地震保険の付帯率 (2006 年度 )[%] 表 4 主な地震による地震保険の支払状況 5. 地震リスクの保険化の困難性と地震保険制度における対応本節では, まず地震リスクの保険化の困難性について触れたあと, 地震リスクを保険制度化するためにどのような工夫が行われているかについて述べる. 5.1 地震リスクの保険化の困難性一般に, 損害保険では保険数理の基礎である大数の法則を用いて保険料率の算出が行われている. すなわち, 大量の保険データを収集し, 統計的手法を用いて解析することで適正かつ安定した保険料率を求めることができる. 例えば, 住宅火災や交通事故などは母集団がかなり大きく, ある程度の事故件数が毎年発生しているため, 大数の法則に比較的のりやすいリスクであるといえる. 一方, 地震リスクについては, 被害地震の発生頻度や損害の規模については大数の法則が成立しにくい 大規模地震が発生した場合に損害の規模が巨額となる可能性がある 地震災害が発生しやすい地域や時期に契約が集中する逆選択のおそれがあるなどの保険制度として成立しにくい特性を持っている. 以下で, それぞれの特性について簡単に説明する. ⑴ 大数の法則の適用が困難被害地震の発生数は, 世界有数の地震国である日本においてさえ, 他の災害と比べ非常に少なく, かつ年々のバラツキが大きい. 被害地震の発生回数を予測することは長期的にはある程度可能であるが, 短期的には不可能であると考えられる. また, 損害の規模については, 地震の発生する場所や規模, 季節, 時刻などにより, 顕在化する損害の規模は大きく異なる. 地震リスクはこのような理由により, 保険数理の基礎である大数の法則の適用が困難な種類のリスクであるといえる. ⑵ 損害の規模が巨額となる可能性大規模地震が発生した場合, その被害地域は非常に広い範囲に及ぶことから損害は巨大なものとなる. また, 日本

9 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 115 経済の発展とともに都市部へ人口 資産 産業などが集中し, 都市の大規模化が進展している. すなわち, 大都市部における地震リスクの集積はますます進んでいるといえる. したがって, 大都市部の近くで大規模地震が発生した場合, 損害の規模は民間の損害保険会社の支払能力をはるかに超える巨額なものとなる可能性がある. ⑶ 逆選択のおそれ地震保険制度を長い期間, 安定的に運営するためには, 多くの人々が加入することにより, リスクの平均化 分散化を図らなければならない. 地震危険度の高い一部の地域の人々 ( 地震危険を強く感じている地域の人々 ) だけが保険に加入する, また一時期だけ集中的に保険に加入する, いわゆる 逆選択 が行われた場合, 保険制度の運営 維持に支障をきたすことになる. 長期的な目で地震リスクを考えると, 過去の被害地震の発生状況やプレート境界 活断層の位置などから, 地域的な地震リスクに差があることは否定できない. 特に, 太平洋側の地域においては過去何度も巨大地震が発生し, 大きな被害を受けてきた歴史がある. このようなことから, 住民の地震リスク意識は居住地域により大きな差があると考えられ, 地震リスクが高いと感じている住民だけが保険集団に入ってくる可能性がある. また, 群発地震が続くような場合や地震発生の切迫性が叫ばれたときなど, 地震リスクが高い時期だけに保険集団に入ってくることも考えられる. このように地震リスクについては, 地域的あるいは時間的な逆選択が行われる可能性が非常に大きい. したがって, 地震保険制度が安定的 継続的に運営されるためには, そのような逆選択を緩和する仕組みが制度の中に組み込まれる必要がある. 旋または融資を図るなど, 政府の全面的なバックアップによる官民一体の制度を構築し, 保険金の支払いを確保している. しかし, 政府としても無限に責任を負うことはできないため1 回の地震等による保険金総支払限度額が設けられている. この限度額は, 制度創設当初は3,000 億円であったが, その後の加入できる保険金額の引き上げや加入件数の増加に伴い繰り返し改正され, 現在は5 兆円に引き上げられている. 政府は, 地震保険法 ( 同施行令, 同施行規則 ) と特別会計に関する法律 ( 同施行令 ) によって再保険を引き受けているが, これらの法令は, 地震保険契約について, 保険の対象, 補償される損害, 契約方法, 保険金額, 保険金の支払方法など, 契約の内容を定めている. これらの内容は制度創設以降のいくつかの地震災害の経験等を通じて改善 変更されてきている ( 表 1). また, 低頻度で発生する大地震のリスクを平準化するためには, 超長期間の保険収支を考える必要があるが, 短期間の保険収支を考える民間保険会社だけでは安定的な運営が困難であるため, 政府の関与が必要である点も指摘できる. 逆選択への対応としては, 地震保険制度発足時においては, 総合保険 ( 住宅総合保険, 店舗総合保険 ) に自動付帯する引受方法とし逆選択の防止を図っていた. 現在は, 全ての住まいの火災保険に原則として自動的に付帯されることになっており, 保険契約者が地震保険を希望しない場合のみ火災保険だけに加入することができる契約方式となっている. 保険料率の算出については,6 節および7 節で述べる. 6. 地震保険基準料率の算出方法 5.2 地震保険制度における地震リスクの保険化の困難性への対応保険が制度として安定的 継続的に運営されるためには, 将来的な収入保険料と支払保険金の均衡が確保されることが前提となる. しかしながら, 地震リスクは上記のような保険化の困難性を持つため, 短期間で収支均衡を図ることが非常に困難である. したがって, 地震リスクは民間保険会社による商業ベースの保険になじみにくい性質を持っているといえる. 地震保険制度では, そのような保険になじみにくい性質を持つ地震リスクを保険制度化するためにさまざまな工夫が行われている. それらのいくつかを以下に紹介する. まず, 巨額な損害が発生した場合への対応については, 民間保険会社の負担能力を超える部分について政府が再保険を引き受けることで保険責任を分担するほか, 資金の斡 本節では, まず保険料率の三原則と地震保険料率の要件について簡単に説明し, 次いで地震保険料率の構成と算出方法の概要について述べる. 6.1 保険料率の三原則と地震保険料率の要件基準料率については, 損害保険料率算出団体に関する法律の中で 合理的かつ妥当なものでなければならず, また, 不当に差別的なものであってはならない と規定されており, これは 保険料率の三原則 と呼ばれる ( 表 5). また, 地震保険法の中でも地震保険の保険料率に関して, 政府の再保険に係る地震保険契約の保険料率は, 収支の償う範囲内においてできる限り低いものでなければならない 政府の再保険事業に係る再保険料率は, 長期的に再保険料収入が再保険金を償うように合理的に定めなければならない と規定されている.

10 116 丸楠暢男 吉村昌宏 地震保険料率の構成 地震保険の保険料率は, 純保険料率 と 付加保険料 率 から構成されている. 純保険料率は, 保険事故が発生したときに保険会社が支 払う保険金に充てられるものである. 地震保険の場合は, 将来発生する地震災害などにより支払われる保険金に充て られるものであるといえる. 付加保険料率は, 保険を運営するための付加的な経費部 分であり, 保険契約の事務処理コストや保険金支払時の損 害調査費等に充てられる社費と, 保険会社が保険契約の引 き受け業務を行う代理店に対して支払う代理店手数料から なっている. 地震保険では, 加入方法として火災保険に付帯する方式 を採用している. この方式を採用することにより, 地震保 険契約の事務処理について火災保険と重複する部分が削除 できるので, 事務処理コストを下げることが可能となる. また, 民間企業である保険会社が販売する保険の付加保険 料率には通常利潤が織り込まれているが, 地震保険は公共 性が高く, 政府が再保険を引き受けていることから, 利潤 が織り込まれていない. これらのことから, 地震保険の付 加保険料率は, 他の損害保険に比べ低いものとなっている. 6.3 地震保険料率の算出方法の概要 地震保険料率の算出は, 純保険料率と付加保険料率に分 けて行われる. 以下に算出方法の概要を示す. ⑴ 純保険料率の算出方法 表 5 保険料率の三原則 純保険料率は将来発生する保険事故により支払われる保 険金に充当する部分であり, これを算出するにあたっては, 将来支払われる保険金総額を予測する必要がある. しかし, 地震災害の場合は, 世界有数の地震国である日本でさえ, その発生数は他の災害に比べると非常に少なく, かつ不規 則である. また, 地震発生時の被害規模にも非常に大きな バラツキがある. このため, 短期間の地震災害の観察ではデータ量が不十分であり, 料率算出方法の基礎である大数の法則が適用できない. そこで, 純保険料率の算出にあたっては, コンピュータ上で地震を発生させ, 各地域の建物状況や住宅の密集度, 地盤特性などを反映させて, 現在の地震保険契約に生じる損害を算出する地震被害予測シミュレーションを行っている. それにより個々の地震の予想支払保険金を求め, それらから1 年あたりの予想支払保険金を求めて, これを地震保険の契約保険金額で除すことで純保険料率を算出している. 以上のような純保険料率の算出の流れをまとめると図 4 のようになるが, 地震の発生 から 予想支払保険金の計算 までの地震被害予測シミュレーションの部分については7 節で詳しく述べる. ⑵ 付加保険料率の算出方法付加保険料率のうち, 社費については, 保険会社が地震保険契約の事務処理のために要する経費と保険金を支払うときの損害調査のために要する諸費用を合計して求める. 代理店手数料については, 代理店に対して支払う手数料として保険料率の一定割合を見込んでいる. 7. 地震保険の純保険料率算出における地震被害予測 7.1 被害予測の対象とする被害形態地震被害は地震の発生場所や規模によりその大きさが異なるとともに, 被害形態も多様なものとなって現れる. 地震保険契約者が被ると思われる物理的な災害形態の中で, ウエイトの大きい危険要因と考えられるものが次の3つである. 地震動による建物の損壊危険 地震火災による建物の焼失危険 津波による建物の流失危険地震保険の純保険料率算出においては, この3つの危険要因について被害予測を行っている. 7.2 地震保険における地震被害予測地震保険で行う地震被害予測シミュレーションは, 公平性の観点から, できる限り全国を同じ手法, かつ, 同じレベルのデータを用いて行う必要がある. 純保険料率の算出方法の概要については6.3⑴で述べたが, 本節では, まず地震被害予測シミュレーションの流れを図 4に従って述べ, その後, 想定する地震, 地震動の予測, 建物損壊の予測, 建物焼損の予測, 津波被害の予測の各項目について説明する.

11 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 117 図 4 地震保険における純保険料率算出の流れ ( 損害保険料率算出機構,2007a) ⑴ 地震被害予測シミュレーションの流れ地震保険の純保険料率算出における被害予測シミュレーションの流れは, まず, 政府の地震調査研究推進本部による確率論的地震動予測地図の作成に用いられた地震が現在発生したとして, 予想される被害地域における地震動の大きさを, 地盤特性を考慮して1kmメッシュ (3 次メッシュ ) 単位で予測する. 次に, 地震動の大きさによる建物の被害率 ( 損壊率 ) を, 被害地域の建物状況 ( 建物の建築年別分布, 建物構造分布など ) を反映して予測する. また, 地震動の大きさから被害地域の出火件数を求め, 延焼計算を行って地震火災による被害率 ( 焼失率 ) を予測する. さらに, 海域で発生した地震の場合には, 津波による被害率 ( 流失率 ) も予測する. これらの被害率に, 被害地域の現在の地震保険契約状況を加味して予想支払保険金の計算を行う. ⑵ 想定する地震 どこで, どのくらいの大きさ の地震が いつ 発生するかを予知することは, 最新の科学の知見をもってしても困難である. しかし, プレート境界や活断層で発生する大地震は, 同じ場所で繰り返し発生することが既に明らかにされており, その大きさや発生時期については長期的にはある程度予測することが可能となりつつある. これを最新の知見を反映して全国統一の基準でまとめたものが確 率論的地震動予測地図であるといえ, 地震保険では2007 年 10 月改定の料率から純保険料率算出用の地震データとして用いている. なお,1966 年の地震保険制度の創設にあたっては, 全国を対象に一定の精度と客観性を持つ長期間の震源データとして, 理科年表 ( 国立天文台編 ) を用いて純保険料率を算出した. 近年まで, 手法の継続性 連続性の観点から地震保険の料率算出では理科年表を用いてきたが, この確率論的地震動予測地図の作成に使われている震源に関する情 ( 注報 4) は, 質 量とも理科年表のそれを上回るものといえるため,2007 年 10 月改定の料率から震源データとして用いることとした. ⑶ 地震動の予測地震保険の被害予測シミュレーションにおける地震動の予測は, 確率論的地震動予測地図の作成で用いられている地震動予測手法と同様の手法で行っている. 1 距離減衰式地震動は, マグニチュードが大きいほど大きくなり, また, 震源に近いほど大きく, 遠いほど小さくなる. これらの関係を式で表したものは距離減衰式と呼ばれ, 縦軸を地震動の大きさ, 横軸を震源からの距離とすると図 6のようになる. これを用いると, 任意の地点での地震動の大きさが求められる.

12 118 丸楠暢男 吉村昌宏 2008 図 5 震源データの例 ( 損害保険料率算出機構,2007a) ( ) 地震保険における地震被害予測シミュレーションでは, マグニチュードおよび地震のタイプ ( 地殻内の地震, プ レート内の地震, プレート間の地震 ) が反映された距離減 衰式を用い, 工学的基盤面での地震動を予測している. 2 地震動と地盤特性 距離減衰式で求められた地震動は, 表層地盤の揺れやす さが考慮されていない. 地盤が堅固であれば周囲よりも揺 れは小さいものとなり, 軟弱な地盤であればその逆となる. 地盤の揺れやすさはその地点の地形分類との相関が高いと いわれている. 例えば山地や丘陵地などでは地盤が堅固で 揺れにくい傾向があり, それらの地形では震源からの距離 が等しくても低地や埋立地などと比較して揺れは小さくな る傾向がある. 被害予測シミュレーションにおいては, 地 形等に着目して地盤の揺れやすさを評価し, 距離減衰式で 求めた地震動に反映して, 各地点の地表面での揺れの大き さ ( 地震動の強さ ) を求めている. ⑷ 建物損壊の予測 1 地震動による建物損壊の予測 図 6 距離減衰式のイメージ ( 損害保険料率算出機構,2007a) 揺れによって生じる建物の倒壊や損傷などの被害は地震 動によって直接的に建物 家財が破壊される現象であり, その罹災率と地震動の強さとの間には高い相関がみられる. そこで被害予測シミュレーションでは, 地震動の強さと建物の罹災率との関係式 ( 被害関数 ) によって, 罹災率を計算している. なお, 地震による建物被害は, 既往の研究により建物の構造や建築年代により大きな差があることが知られているため, 被害関数は構造や建築年代ごとに区分して求めている. 2 地盤の液状化による建物被害の予測建物は地震の揺れによる被害だけでなく, 地盤の液状化によっても被害を受ける. 過去には1964 年新潟地震や1983 年日本海中部地震などで液状化により大きな建物被害が発生している. また, 都市化の進展に伴い宅地が不足し, 地盤の悪い場所でも住宅が建設されるようになってきている. そのため, 地震が発生した場合, 液状化による被害が増大する恐れがある. 地盤の液状化は, 過去の地震被害での経験から, その地点の微地形と密接な関係があることが指摘されている. そこで被害予測シミュレーションでは, この関係に着目した既往研究の手法に従い, 確率論的地震動予測地図の作成で用いられた全国の地形分類データを液状化発生の難易に応じた地形に細分化し, このデータを使用して液状化による罹災率を算出している. ⑸ 建物焼損の予測地震時に発生する多種多様な災害形態の中で最も危惧されるものの一つに地震火災がある. 日本の災害史をみても, 被害が大きな地震は火災を伴っていることが多い. 被害予測シミュレーションでは, 地震火災を出火と延焼の2つの過程に分けて被害予測を行っている. 1 出火率被害予測シミュレーションでは, 一般の住宅に影響の大きい出火要因である火気器具 電熱器具, 電気機器 配線, 漏洩ガスからの出火について, 東京都 (1997) が用いている手法に基づいて出火率を求めている. 東京都 (1997) の手法は, 火気器具等の転倒 落下や屋内配線の短絡等から出火に至るケースを想定し, 実験や1995 年兵庫県南部地震の際の事例等から出火率が求められている. この手法に基づき, 求めた地震動の強さに応じた出火率を算出し, 延焼拡大火災に至る建物 1 棟あたりの出火率を算出している. 2 火災の延焼火災の延焼については, 静的な延焼モデルにより被害予測シミュレーションを行っている. 個々の建物の形状データから求めた隣棟間の距離に基づき, 近接する建物をグループ化し, そのグループごとの焼失率を1で求めた建物 1 棟あたりの出火率を用いて算出している. このモデルでは, 道路副員が狭く, 建物の密集度が高いほど, また木造

13 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 119 建物の割合が多いほどグループの規模が大きくなり, 焼失率は高くなる.( 火災延焼の評価手法の詳細については, 当機構作成の報告書 市街地特性を考慮した地震火災の延焼危険評価手法の開発 ( 地震保険研究 6) をご参照下さい.) ⑹ 津波被害の予測海域で発生する地震は津波を伴い被害をもたらすことがあるが, 大きな津波を伴う地震の多くはマグニチュードが大きく概ねM8クラスの地震である. 津波が発生するのは地震によって海洋底に急激な変動が生じることが原因であるため, 被害予測シミュレーションでは, まず津波を引き起こすと想定される地震について, 断層運動に伴う海底の隆起や沈降の分布を計算し, それが海水面の変動と一致するとして, 津波の初期水位を与える. これを基に, 津波の伝播について日本列島周辺の海域の水深データを用いて計算し, さらに陸域における遡上距離を簡易的に予測し, 標高データとの差をとることにより浸水深を算出する. 罹災率は, 研究論文による浸水深と被害の関係を適用して算出している. 8. 活断層研究への期待 - 地震保険の料率算出の立場から- 表 6 確率論的地震動予測地図の作成における日本列島とそ の周辺で発生する地震の分類 本節では, まず確率論的地震動予測地図における震源モデルについて地震調査研究推進本部地震調査委員会 (2006) を参考にして概要をまとめ, 次いで今後の活断層研究への期待について地震保険の料率算出の立場から述べることとする. 8.1 確率論的地震動予測地図における震源モデル確率論的地震動予測地図では, 日本に強い揺れをもたらす全ての地震が考慮されており, 地震発生のタイプ別に震源モデルの設定と発生可能性の評価がなされている. 具体的には, 日本列島とその周辺で発生する地震を 陸域および沿岸域で発生する地震 と 海溝等のプレート境界やその近くで発生する地震 の2つに大きく分け, さらに発生タイプを考慮して細かく分類している ( 表 6). また, それらの地震の中には, 地震調査研究推進本部で長期評価を実施している地震と長期評価を実施していない地震があるためそれも考慮し, モデル化のための地震分類として, 大きくは以下の3つに区分にしている. 主要 98 断層帯に発生する固有地震 ( そこで発生する最大規模の地震 ) 海溝型地震 その他の地震( 長期評価の対象外の地震 ) 上記のうち, 主要 98 断層帯に発生する固有地震 と 海溝型地震 は長期評価の対象となっている地震であり, 地 震ごとに震源断層の位置や形状, 地震の規模, 長期的な地震発生確率が長期評価結果に従ってモデル化されている. 一方, 長期評価の対象となっていない その他の地震 については, 震源断層をある程度特定できる地震と震源断層を予め特定しにくい地震, その2つのいずれにも分類できないため地域特性を考慮して分類した地震の3つに区分されている. 震源断層をある程度特定できる地震のうち, 主要 98 断層帯以外の活断層に発生する地震 については, 地震ごとに震源断層の位置や形状の評価がなされ, 地震規模と長期的な地震発生確率は断層の長さと活動度に基づいてモデル化されている. もう一つの 主要 98 断層帯に発生する地震のうち固有地震以外の地震 については, 現時点では特定の評価方法がないため, 震源断層を予め特定しにくい地震の 陸域で発生する地震のうち活断層が特定されていない場所で発生する地震 の中に含めて扱うこととされた. 震源断層を予め特定しにくい地震については, 地震分類別 ( プレート間で発生する地震のうち大地震以外の地震, 沈み込む ( 沈み込んだ ) プレート内で発生する地震のうち大地震以外の地震, 陸域で発生する地震のうち活断層が特定されていない場所で発生する地震 ) に, 地震規模別発生頻度の統計的な評価と地震規模に応じた個別の震源断層の位置 形状の設定が行われている.

14 120 丸楠暢男 吉村昌宏 活断層研究への期待 7.1⑵で述べたように, 地震保険の料率算出にあたっては, 地震調査研究推進本部による確率論的地震動予測地図の作成に用いられた震源データを純保険料率算出用データとして用いており,1つ1つの地震が発生した場合の予想支払保険金を算出する地震被害予測シミュレーションを行っている. 8.1でまとめた確率論的地震動予測地図の震源データのうち, 活断層に関連する地震は, 陸域および沿岸域で発生する地震に含まれる. そのうち主要 98 断層帯については, 地震調査研究推進本部が基盤的調査観測の対象 ( 全国の活断層のうち, 活動性が高く, 社会的, 経済的に大きな影響を与えるような地震を起こすと考えられる断層帯 ) として選定し, 長期評価が実施されている. それらの調査 検討の中では, 活断層の位置や形状, 活動履歴などについて新しい情報が明らかになった断層もあり, 震源モデルや地震発生確率の精度向上が実現されている. 一方, 主要 98 断層帯に発生する固有地震 以外の地震分類については, 活断層の位置や形状, 活動履歴などの基本情報がまだ十分ではないと考えられるため, 今後, 調査研究が進められることにより, 震源モデルや地震発生確率の精度向上が期待できる.2007 年に発生した能登半島地震や新潟県中越沖地震もこの分類の地震であると考えられ, それによる地震災害の規模は小さいものではない. したがって, 今後の調査研究により, この分類に属する活断層の詳細が明らかになる意義は大きいと考えられる. 地震保険料率は,6 節で説明した保険料率の三原則や地震保険料率の要件を満たすことが求められており, そのためには, 精度の高い地震動予測, 地震被害予測, 地震発生確率が必要となる. その実現には, 適切な震源モデルの設定と地震発生確率の評価が不可欠であり, 今後の活断層研究の進展により, 確率論的地震動予測地図の震源データがよりよいものになっていくことを期待したい. 9. おわりに本稿では, 地震保険制度の概要, 地震保険料率 ( 地震保険基準料率 ), 地震保険の契約 支払状況, 地震保険料率の算出方法, 料率算出における地震被害予測シミュレーションなどについて報告した. 地震保険を制度化し運営するにあたっては, 保険の商品内容を決めるとともに, それに対応した保険料率を算出する必要がある. そのためには, 将来支払われる保険金を予測する必要があり, その基礎となるのが地震被害予測シミュレーションである. 地震保険の対象は日本全国であるため, 被害予測の範囲は日本全域が対象となり, その点が 地方自治体等で実施されている地震被害想定と大きく異なる点である. また, 地震保険は非常に公共性の高い保険であるため, 公平性の観点から, 被害予測シミュレーションはできる限り全国を同じ手法で同質のデータを用いて行うことが求められる. 日本の地震学 地震工学に関する研究は世界の最高水準にあり, 地震調査研究推進本部などの政府機関や公的研究機関, 大学, 民間企業などで多くの研究成果があげられてきた. 地震保険の料率算出においては, これまでもそれらの研究成果を取り入れ, より合理的な料率算出に取り組んできた. 昨今, 地震防災に関する国民の関心は非常に高まっており, 今後この分野の研究はますます進展していくことが期待される. 地震保険においても, 新しい研究成果を反映した料率算出手法 ( 地震被害予測シミュレーション ) の検討を続けていくことが必要である. 最後に, 本稿の2 節 ~7 節は, 当機構の作成資料 日本の地震保険 地震保険基準料率のあらまし の内容を中心にまとめたものである. いずれの資料も当機構ホームページからダウンロード可能であるので, より詳しい内容についてはそちらをご参照いただきたい. ( 注 1) 損害保険料率算出機構は 損害保険料率算出団体に関する法律 ( 以下 料団法 ) に基づき設立された民間の法人で, 地震保険の基準料率の算出のほか, 自動車損害賠償責任保険の基準料率および火災保険 傷害保険 任意自動車保険 介護費用保険の参考純率の算出, 自動車損害賠償責任保険の損害調査を主な業務としている. ( 注 2) 地震保険料率は, 料団法において 基準料率 として定められている. 基準料率となる保険種目は, 地震保険法に基づく地震保険と, 自動車損害賠償保障法に基づく自動車損害賠償責任保険の2 種目がある. これらの保険は公共性が高いことから法律により保険内容が規定されている. 基準料率は, 損害保険料率算出団体 ( 以下 料率算出団体 ) が算出し, 料団法に基づいて金融庁に届出を行い, 審査等の手続きを経て定められる. 料率算出団体の会員である保険会社は, この基準料率を使用することができるとともに, 金融庁との手続きが簡略化できる ( 料団法 2 条 1 項 6 号 ). 料率算出団体が基準料率を算出し, 会員の利用に供することは, 原則として私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 ( 独占禁止法 ) の適用除外とされている ( 料団法 7 条の3). ( 注 3) 保険料率は, 保険金額 1,000 円に対して保険加入者が負担する1 年間の保険料の割合である. 保険期間

15 活断層研究 28 号地震保険における地震被害予測と活断層研究への期待 121 を複数年にし, 全保険期間の保険料を期初に一括払いする契約 ( 長期一括払い契約 ) の場合の保険料は, 保険料 = 保険金額 保険料率 長期係数 となる. 長期係数は, 保険契約を毎年更新する手続きが省かれることなどを考慮して設定される. ( 注 4) 地震の発生確率については, 確率論的地震動予測地図ではBPT(Brownian Passage Time) 分布とポアソン過程を各地震の活動履歴の情報精度により使い分けて求めているが, 地震保険の料率算出ではポアソン過程により求めた地震発生確率を用いている. 文献大門文男,2001, 地震保険における地震災害の予測と対策, 地学雑誌,110⑹, 独立行政法人防災科学技術研究所,2005, 全国を対象とした確率論的地震動予測地図作成手法の検討, 防災科学技術研究所研究資料第 275 号, 地震調査研究推進本部地震調査委員会,2006, 全国を概観した地震動予測地図 報告書, ( 改訂 ), 近藤明,2002, 地震保険基準料率の改定とその背景, 保険研究, Vol.54, , 日本地震再保険株式会社,2007, 日本地震再保険の現状 2007, , pdf 損害保険料率算出機構,2007a, 日本の地震保険 ( 第 4 版 ), , 損害保険料率算出機構,2007b, 地震保険基準料率のあらまし, , 損害保険料率算出機構,2007c, 損害保険料率算出機構組織のご案内,2007.4, soshikiannai.pdf 損害保険料率算出機構,2005, 市街地特性を考慮した地震火災の延焼危険評価手法の開発, 地震保険研究 6,2005.2, 損害保険料率算出機構ホームページ地震保険 地震保険基準料率に関する説明, quake/index.html 社団法人日本損害保険協会,2007, 日本の損害保険ファクトブック2007,2007.9, pdf 東京都,1997, 東京における直下地震の被害想定に関する調査報告書, 吉村昌宏,1998, 阪神 淡路大震災と地震保険, 地震予知総合研究振興会, 地震ジャーナル,25, (2008 年 1 月 11 日受付 ) (2008 年 2 月 26 日受理 ) 地震保険, 地震被害予測, 料率算出, 活断層研究 Key words : earthquake insurance, estimation of earthquake loss, rating, active fault research

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